約 1,476,209 件
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/3178.html
『田舎に帰ってゲスと戯れてみた 中編』 37KB 制裁 自業自得 仲違い お家宣言 家族崩壊 親子喧嘩 番い 姉妹 赤ゆ ゲス 現代 中編です。あうあう…… 「ばりざぁあああーっ!!!ゆっぐり!ゆっぐりじでぇえええーっ!!」 「「おとうしゃあああーん!!ゆっぐぢーっ!!」」 お家宣言を試みたものの、家の持ち主に邪魔され父親は瀕死。 そしてその状況にただ叫ぶばかりの糞饅頭一家が俺の目の前にいた。 現状をつくった張本人は俺だったりする。 「ぐぞじじいぃいいいーっ!!!はやぐでいぶのあいずるばりざをゆっぐりざぜろぉおおおーっ!!!」 「ゆっくり?ああ、任せろ。とりあえず潰せばいいんだな?」 「なにいっでるのぉおおお!?だずげろっでいっでるんだよぉおおおーっ!!」 え?永遠にゆっくりさせろって意味じゃなかったの?こりゃ、失敬。 「ええ、面倒臭い」 「どぼしでぞんなごどいうのぉおおお!?ぐぞじじいがじだごどでしょおお!?せぎにんどれぇえええーっ!!」 「糞饅頭が責任とか言うなよ気持ち悪い。だってお前ら俺の家を奪おうとするようなゲスだろ?助ける必要ないじゃん」 俺は被害者として当然のことを話したつもりだ。 しかし、被害妄想に長ける糞饅頭相手じゃそんなの意味の無いこと。 「しるがぁあああっ!!でいぶだぢがひがいじゃで、ぐぞじじいがはんにんなんだぁあああ!!ぜぎにんどっでじねぇえええ!!!」 「「ちにぇええ!ちにぇええーっ!!」」 ああ、やはり俺の意見など糞饅頭たちには馬耳東風のことであったか。分かっていた事とは言え、現実は非常である。 とりあえず、ここで騒がれても田舎なので近隣に迷惑がかかることはないが、俺の精神衛生上よろしくないので、愛するまりさとやらを助けてやることにした。 それにそんな簡単に死なれても困るしな。 「はあ、仕方ないな。ちょっと待ってろ」 「めんどうぐざぞうながおをずるなぁあああ!はやぐいげぇえええーっ!!」 はいはい、ゆっくりゆっくり、と。 俺は如何にも気だるげですといった感じで家の玄関を開け、家にあるであろうオレンジジュースを取りに行こうとする。 すると、 「ゆゆっ!どあさんがあいたよ!れいむはゆっくりおうちにはいるよ!」 とか、さっきの悲壮感は何処へやらといった顔でそう宣言する親れいむ。 あまりの馬鹿さ加減に溜息を吐きかけるが、侵入を許すつもりは当然無い。 「入ってくんなよ、糞饅頭」 「ゆべっ!」 とりあえず蹴り飛ばして、庭の芝生の上に転がしておく。もちろん死なれては困るので手加減してだ。 間違っても糞饅頭たちが入ってこないようにしっかりと玄関を閉めるのも忘れない。 外からは赤ゆ達の『おきゃあしゃーんっ!?』という声が聞こえてくるが、至極どうでもいい。 しかし、愛するまりさが何たらとか言っておきながら、自分のゆっくりを優先するあたりはさすがゲス。 糞饅頭たちの愛なんてそんなものだ。 「ええっと、」 とりあえず荷物を置いて冷蔵庫を覗いてみると、そこにはオレンジジュースがあった。 大方、母さんが群れのゆっくり達に与えているんだろう。舌が肥えるからやめろって言ってるんだけど、聞かないんだよなあ。 まあ今は感謝だと思いながら、再び外に出る。 「ゆぐぅ……」 そんなに強く蹴ったつもりはなかったんだが、親れいむは目を回している。 静かになったのはいいが、赤ゆがピーピーと五月蠅い。そんなに親が心配なら近付いてやってもいいものを、動く気は無い様だ。 「何だかなあ……」 この親子の絆(糞饅頭にはもったいない言葉だが)に憐れみすら覚えてしまう俺だった。 とりあえずは、先程よりも痙攣が激しくなっている親まりさにオレンジジュースをぶち撒けるとする。 しかし、世界には水が飲めないので苦しんでいる人々がいるというのに、こんな糞饅頭にオレンジジュースを与えなくてはいけないとは……。 俺は何かひどく冒涜的なことをしているかのような気分で、親まりさにオレンジジュースを与えた。 その効果は劇的で、さっきまでびくびくと気味の悪かった痙攣が治まり、陥没していた顔もぽこんという音と共に元に戻った。 そこには、お家宣言をする前に巻き戻ししたかのような姿の親まりさがいた。 「ゆっ!まりさげんきはつっらつ!だよ!! ゆゆ!?くそにんげん!?くそにんげんがどうしてまりさのまえにいるんだぜ?」 次の瞬間、親まりさの顔を殴りつけた俺を誰が責められようか。 「世界には、水が飲めなくて、死にそうな人だっているというのに、お前わぁあああ!!!」 「ゆぶっ!ゆぎっ!ぐぴっ!ゆびぃいいいっ!?」 掛け声と共に殴りつけられる親まりさ。せっかく治った肌も一瞬で歪み、また汚饅頭へと成り下がってしまった。 くそっ、また饅頭なんか殴ってしまった……。 「い、いだぃいいいっ!!ぐぞじじいぃいいい、ばりざざまになにをずゆぎゃっ!!」 何かまたキンキンと喚きだしたので、蹴りつけておく。 とりあえず口がなっていない。矯正しなければ。 「くそじじい?まりささま?盗人猛々しいとはよく言ったもんだ。よくそんな態度がとれるもんだと感心してしまうよ」 「ゆぎっ……。ぐぞじじいはなにをいっでぶらぁっ!?」 「おいおい、口の聞き方に気をつけろよ?言葉次第じゃいつ殺されてもおかしくないんだからさ」 「なにをえらぞうに……!たががにんげんふぜいがぢょうじにのるんじゃねぶるあっ!?」 「人間風情だあ?こっちも言わせてもらうよ。たかが糞饅頭風情が人間に意見すんなよ」 「ばりざは、ぐぞまんじゅうなんがじゃぶぎっ!ないんだぜぇ!ぐぞにんげんよりもゆうっじゅうなゆっぐりなんだばあっ!?」 「はははっ。俺に生殺与奪を奪われておきながらまだそんな事が言えるか。すごいねえ、ゆっくりってやつは! でも、どうしてそんな優秀なゆっくり様が俺みたいな糞人間にぼっこぼこにされてるのかなあ?ねえ何で?ねえってば!」 「ゆびっ!ひぎっ!んぎゅっ!ぶぎっ!ぶばらぁあああああっ!?」 「反省しような?反省」 一方的な肉体と精神の暴力で矯正を図る俺。 やり過ぎなようにも思えるが、ゲスにはこれくらいしなくては意味がない。それもまりさ種のゲスとなれば当然だ。 まりさ種のゲスを屈服させるには、そのズバ抜けて高いプライドを砕いてやる必要がある。 まあ、所詮は見栄と虚飾で色付けされたハリボテなので、すぐに崩れてしまう。 現に俺の目の前にいるまりさは、 「ゆひっ……、ゆぎ……っ」 「で、まりさ。反省したかな?」 俺の足元でぼろぼろのまりさに問い掛ける。 俺を見上げる顔、そこには先程まであったあのふてぶてしさは見る影も無い。 「ばいっ……。ばりざがまぢがっでまじだ……。ぢょうじこいでまじだ……。ばんぜいじでます……。 にんげんざんのほうがばりざよりもうえでず……。ばりざはぐぞまんじゅうでず……。もういげんじだりなんでじまぜん……」 「うんうん、それでいいんだ。今後は気をつけろよ?」 「ばい……っ!」 これである。 あれだけ大きなことを言っていても力を振るわれればこの程度だ。 しかし根性の無いまりさだな。都会の野良ゆっくりだったらこの程度ではなかなか屈服しないというのに。 温室育ちの弊害が新たに見つかった瞬間だな、これは。果てしなくどうでもいい事だが……。 「んー、こいつはこれでいいとして、次はあのれいむをって……」 今まで見下していた人間に自身のプライドを完全に砕かれ、めそめそと泣き出した親まりさ。 何だかあまりの根性の無さに萎えてしまったので、俺は相手を親まりさから親れいむに変えることにした。 すると、その先には面白い光景が浮かんでいるじゃないか。 「まりちゃはおかあしゃんをたしゅけにいくよ!」 「ゆっ!まりちゃ、ぎゃんばっちぇね!」 「なにいっちぇるんだじぇ!れいみゅもいっしょにいくにきまってるんだじぇ!」 「どおしてれいみゅまぢぇいきゃなきゃいけないにょおおお!?まりちゃだきぇいきぇばいいぢぇしょおおお!?」 「わぎゃみゃみゃいわにゃいじぇね!まりちゃおきょりゅんだじぇ!ぷきゅーっ!」 「ゆぴぃいいいっ!きょわいぃいいいっ!ぷきゅーしにゃいぢぇえ!!」 「へー。多少は親思いではあったわけだ」 赤ゆ二匹が言い争っている所を見てそう呟いた。 と言っても、それは赤まりさだけのようで、赤れいむは相変わらずマイペースである。 さすがでいぶの娘、赤れいむ。 「しゃあ、れいみゅ!おきゃあしゃんのちょこりょまでいっしょにいくんだじぇ!」 「ゆっきゅり、りきゃいしちゃよ……」 とりあえず、姉妹の間で決着が着いたのか、赤まりさが先陣を切って、その後を赤れいむが渋々といった感じで、芝生を横切って行く。 とはいえ、赤ゆではまだあんよの発達が未熟であり、跳ねることが出来ないので、ずーりずーりと這って行くしか出来ない。 これでは親れいむの所に着くまでに日が暮れてしまうだろう。 「ゆっ!ゆっ!おきゃあしゃん、まっちぇちぇるんだじぇ!まりちゃがおきゃあしゃんをぺーりょぺーりょしちぇあげりゅんだじぇ!」 なんて良い事を言ってるように思えるが、糞饅頭が言っているのでは感動は九割減だ。 それに父親が俺に殴られていたことにも気付いている様子はない。 糞饅頭じゃ一つのことにしか意識を割けないのは仕方の無いことか。親まりさ、哀れな奴である。 しかし、そんな事よりも俺は一つ気になることがあった。 「あいつら、何で芝生の上を普通に歩けるんだ?」 人間だって何か敷いてなければ痛いというのに、痛がりのゆっくりが芝生の上で何も騒がないというのはおかしい。 さらに砂利や水溜りなどといった風に、あんよに致命的なダメージを与えかねない場所を普通ゆっくりは好まないはず。 「となると、これはあれか。ゆっくりの思い込みの力ってやつか」 ゆっくりは非常に脆い生き物だが、それを補うのが思い込みの力である。 人間にもプラシーボといった有名なものがあるが、この点に関してその力は人間よりも優れていると言えよう。 だがしかし、この思い込みの力。ゆっくりにとって利益にもなれば不利益にもなる諸刃の剣の一面もあるのだ。 「少し実験してみるか……」 ゆっくり特有の思い込みの力、それがどれだけの力を見せるのか興味が湧いてきた。 というわけで早速、行動開始である 「ゆんしょ!ゆんしょ!……ゆ?ゆぅうううーっ!?にゃんでくしょじじいがいるんだじぇーっ!?」 「ゆぅ……、ゆぅ……。……ゆ?ゆぅうううーっ!?ぢょうしてくしょじじいがいりゅにょーっ!?」 「ああもう、五月蠅い。邪魔」 「「ゆぅうううー!?」」 俺が近付くと赤ゆ達が騒ぎ出した。 五月蠅いのでとりあえず身体に当たらないように軽く蹴ってみたら、勝手に後ろにひっくり返ってしまった。 どんだけ鈍臭いんだこいつらは。そう思いはしたものの、別に赤ゆに用があったわけではないので何もしない。 俺の用は未だに気持ち悪く目を回している親れいむだ。 「おい、起きろこの糞饅頭!」 「ゆーん、ゆー……ゆぎゃっ!な、なに?なにがおきたの?」 「やっと起きたか糞饅頭」 暢気過ぎだまったく。 親れいむは寝起きで頭がはっきりしないのか、回りをキョロキョロと見回しながら言う。 「ゆ?れいむ寝ちゃってたの?……って、どうしてここにくそじじいがいるのぉおおおーっ!?」 「お前らは同じことしか言えないの?語彙力の無いやつだな糞饅頭って」 「ゆぎーっ!れいむはくそまんじゅうじゃないぃいいいっ! それにおもいだしだぞぉーっ!くそじじい、よくもれいむのこうきなからだをけったなぁあああーっ!?ばんっし!にあたいするよぉおおおーっ!!!」 「あ、ちょっとは難しい言葉も知ってるんだな」 あの親まりさと同じ様な事を言っている時点で頭のレベルは似たようなものだろうが。 まあ、そんな事はどうでも良くて、 「おきゃあしゃん!ゆっきゅりおきたんだじぇ?」 「ゆゆっ!おちびちゃんたち、どうしたの?」 「おきゃあしゃんが、くしょじじいにけられちぇねちゃったきゃら、まりちゃとれいみゅでぺーりょぺーりょしてあげようとおもったんだじぇ!」 「おきゃあしゃーん!れいみゅにぺーろぺーろしちぇーっ!」 「ゆーん!おちびちゃんたち、おかあさんににてなんてやさしいの?れいむかんっどう!だよ!! まっててね!いますぐゆっくりはやくそっちにいくからね!」 大事なのは目の前で三文芝居を始めたこの糞饅頭親子だ。赤れいむは相変わらず自分優先であるが。 こんな臭い親子愛に三文も払う気が無い俺は早速、準備に取り掛かることにした。 とりあえずは勝手に赤ゆの所に向かおうとしている親れいむを持ちあげる。 「ゆっ!ゆっ!おちびちゃんたち、まって「よっこいしょっと」おそらをとんでるみたい!」 「おきゃあしゃん?どこにいくのじぇ!?」 「ぺーりょぺーろしちぇえ!」 そしてちょうど親まりさと赤れいむ達の半分の距離になる所に親れいむを放り投げる。 「ゆべしっ!?」 「おきゃあしゃーん!?」 「ゆぴぃいいいっ!!はやくしりょおおお!!」 赤ゆ(特に赤れいむ)達が鬱陶しいが、これで準備は完了。 さて、実験開始だ。 「やあ、れいむ。身体の方は大丈夫かい?」 「ゆぐっ!だいっじょうぶなわけないでしょおおお!?くそじじいのせいでれいむはきずっものだよ!! しゃざいとしてあまあまもってこいいいっ!!そしてくそじじいはしねぇえええーっ!!」 「何だ元気そうだな、あとキモい。良かった良かった」 「よぐないぃいいいーっ!ぐぞじじいははなじをぎげぇえええー!!」 いい感じに俺へと憤慨している親れいむ。 この実験は正常な判断を奪うことが大事なので、最初の関門は突破したと言っていい。 次のステップへと進むべく、俺はあからさまに表情を変えて次の言葉を言った。 「あれー?でもおかしいなあ」 「なにがおがじいっでいうんだぁあああ!!」 「いやさ、お前らゆっくりの癖に芝生の上に乗ってるのに全然痛そうな素振りも見せないから変だなぁって思ってさ」 さあ、次のれいむの言葉でこいつらが芝生をどう思っているのかが分かるのだが、どうだ? 「はあっ!?くそじじいはなにばかなこといってるの?しばふさんがいたい?ゆっくりのくせに?とんちんかんもほどほどにしてね! しばふさんはね、とってもゆっくりしてるんだよ!?れいむたちにたべられるためにあって、れいむたちのあんよをじめんさんからまもるためにあるんだよ? そんなれいむたちのためにはえてるゆっくりしたしばふさんが、れいむたちをいたいいたいするわけないでしょおおお!? くそじじいはほんっとうにどうしようもないあんこのうだね!いっぺんしんであんこさんいれかえてみたら?そおしたらすこしはれいむたちにちかづけるかもね!」 「そうか、ご高説をありがとう」 それはまさしく餡子脳化への第一歩だな。死んでも嫌だが。 ついでに赤ゆ達にも聞いてみよう。 「お前達もそう思ってるわけ?」 「あたりまえでしょーっ!?じじいはしょんなこともしらないにょーっ!?ゆっくりのじょうっしき!でしょーっ!?」 「れいみゅ、おちちゅくのじぇ。げしゅであんこにょうなにんげんじゃまりちゃたちのじょうっしきはりきゃいできないっちぇ、しゃっきわかっちゃのじぇ」 「はっはっは」 うん、潰したくなるようなご意見をありがとう。 しかし、予想通りこいつらは芝生をあくまでゆっくりした物と捉えていたか。 通りでまったく痛がる様子が無いわけだ。ゆっくりはゆっくりしたものに関してはとことんポジティブだからな、思考も身体も。 だが、俺の実験はこれで更に次のステップへと進めるのだった。 「でもそれはやっぱりおかしい。俺たち人間は芝生にそのまま座ったりしたら少なからず痛いと感じてしまう。 それなのに痛みに弱いゆっくりが何も感じないなんて不思議だよ」 「にゃにいっちぇるのこのくしょじじい!!」 「まりちゃたちがよわい?おもいあぎゃりもはにゃはにゃしいのじぇーっ!!」 「くそにんげんのかんがえとれいむたちのかんがえじゃ、じげんがちがうんだよーっ!いいかぁあ!こんどからはまちがってもいっしょにするなぁあああ!!!」 うん、そのゲスゆっくり特有の思いあがった言葉を俺は待っていたんだよ。 さて、その大層な思想を利用させてもらうとしますか。 「分かった、悪かった。でもさ、れいむ達?お前達の考えは人間よりも遥かに優れている、これは間違いないよな?」 「とうっぜんだよ!なんどもいわせないでね!!」 「うんうん。じゃあさ、それは当然、人間が考えていることも全て理解しているって事だよね?」 「ゆ?どういうこと?」 「だから、さっき俺が言った『芝生は痛い物』っていう人間の考えも、より優れたであるゆっくりは当然理解してるんでしょ、ってこと」 「ゆうっ!?でもそれはくそにんげんがかってに……」 「おいおい。ゆっくりの考えは人間よりも優れてるんだろう?なのに何で人間が感じている事をゆっくりが知覚出来ないんだよ? 人間に理解出来ることがゆっくりは理解出来ないって、はははっ、まるでゆっくりは人間よりも駄目な頭してるって言ってるようなもんじゃないか!」 「ふ、ふ、ふざけるなぁあああーっ!!さっきもいっただろうがぁあああーっ!! れいむたちこそがしこうっ!にしてさいっこう!おまえらくそにんげんなんかが、れいむたちゆっくりよりもうえなわけないだろうがぁあああーっ!!!」 「にんげんごちょきがほえるんじゃないのじぇーっ!」 「しにぇっ!しにぇっ!こにょげしゅにんげん!」 人間よりも下と言われればこうも激しく激昂する。 もう思考なんてあったもんじゃない。こうなれば後は思うが儘、ステップは最終段階へ移行する。 「じゃあ、れいむたちは『芝生はとっても痛い物』ってことは当然理解してるんだよね?」 「とうっぜんだぁあああーっ!!」 「お前達も?」 「「とうっじぇんでしょおおおーっ!!」」 「人間の『芝生はゆっくりにとって痛くてとてもゆっくり出来ない物』っていう考えも、ゆっくりの間では当然、既に常識の事だよね?」 「「「あた(ちゃ)りまえのこと(ちょ)にきまって(ちぇ)るでしょおおおっ!? くそ(しょ)じじいはばか(きゃ)なの(にょ)?しぬの(にょ)?というか(きゃ)、しね(にぇ)っ!!!」」」 親子揃って罵倒付きで肯定してくれた。 あれだけ矛盾した事を言っても、結果はこうだ。ゆっくりの思考を誘導するのは非常に容易い。 こいつらの常識ではもう「芝生はゆっくり出来る物」から「芝生はゆっくりにとって痛くてとてもゆっくり出来ない物」にすり替えられた。 あとはこれに俺が発破をかけてやるだけで実験その一は完了する。 「うん、そうだった、お前らの常識ではそうだよな。たかが人間如きが今更指摘するようなことでもなかったんだよな。ごめん」 「ゆふんっ!わかればいいんだよ!!」 「じゃあ理解したところでもう一度聞くけど……、お前ら芝生の上にいて平気なの?」 「「「ゆ?」」」 そう言うと自分達の足元を見る三匹。 そこにあるのは自分達にとって「痛くてとてもゆっくり出来ない物」。 僅かな沈黙。そしてそのしじまを破ったのは当然、 「「「ゆ、ゆ、ゆっぎゃぁあああああーーーっ!!!!!」」」」 三匹の糞饅頭の悲鳴だった。 「い、いだぃいいいーっ!!!」 「ゆっきゅりできにゃいんだじぇえええーっ!!!」 「ゆぴぃいいいーっ!」 途端に火が着いたかのように泣き始める糞饅頭たち。 先程までの余裕面は溢れてくる涙と共に流れてしまっている。 これぞ思い込みの力。ゆっくりにとって当然と思わせれば牙を剥くことにさえなるのだ! もちろん、ゆっくり限定で。 「ゆぎぃいいいーっ!!ぐぞじじい!でいぶだぢをだずげろぉおおお!!」 比較的あんよの皮が分厚い親れいむは痛みに苦しみながらも俺に助けを願ってくる。 助けてもらおうというのに、このふてぶてしさはどうなのだろう。 というわけで、 「やだ」 「どぼじでぞんなこどいうのぉおおおーっ!?」 当然、助けてもらえると思っていたであろう親れいむは絶叫する。 これでも俺は礼儀には厳しい日本人なんだよ。 「助けてはあげられないけど、良い事を教えてあげるよ」 「ぞんなごどはどうでもいいがらざっざとだっずげろぉおおおーっ!!!」 実験その一は無事に成功したので、その二に移ることにした。 とりあえず親れいむに話し掛けるのだが、聞いちゃいない。 こうなったゆっくりには適当な言葉で釣るのが一番か。 「聞いてくれたらあまあまたっくさんあげるんだけどなー?」 「あばあばっ!?」 激痛の中でも反応するとは、本当にゆっくりにとってあまあまとは魔性の言葉だな。 もちろん、糞饅頭にあげる気などさらさらない。こっちに意識が向きさえすればそれでいいのだ。 「ああ、俺の話を聞いてくれたらね」 「あばあばっ!あばあばっ!!ばやぐよごぜぐぞじげぶっ!?」 「はいはい、人の話はちゃんと聞こうね?」 泣きながら身体を伸ばして甘味を要求する姿があまりにも気持ち悪く、とりあえず蹴って黙らせる。 少し興奮させ過ぎたようなので、これからは一方的に話を進めることにした。 「さて、落ち着いたみたいだし話を進めようか」 「ぐぞじじいぃいい!れいむのごうぎなあだまにぎだないあじをのぜるなぁああ!!」 「はいはい、ゆっくりゆっくり。とりあえず、あっちを見てみな」 「ぐぎゃっ!?いだぃいいい……。ゆっ?」 親れいむの身体を踏みつけている脚ごと向きを変える。 更なる痛みに叫ぶことも辛そうな親れいむだったが、視線の先にいるものを見て身体を強張らせている。 視線の先にいるもの、それは、 「ば、ばりざぁあああああーっ!?」 「ゆっ……、でいぶぅううう……」 まるでボロ雑巾のように変わり果てた最愛の夫、まりさの姿だった。 「ばりざ!?どうじだのぞのがらだぁあああーっ!?」 「ゆっ……。ぞごのぐぞじ、にんげんざんにやられだんだよぉ……」 「ぞんな……。ざいっぎょうのばりざが、ぐぞにんげんなんでひんっじゃぐ!なやづにまげるわげないでじょ!? うぞなんでじょ!?うぞだどいっでよ、ばりざぁあああーっ!!!」 「いや、嘘じゃないぞ?まりさは俺が……」 「ぐぞじじいばだまっでろぉおおおーっ!!!」 親れいむはそう叫んで、俺の言葉を遮った。 否定して欲しいのだろう。自分の最強の夫が、人間なんていう下等な生き物に負けたという事実を。 肯定して欲しいのだろう。自分の夫は最強であるという幻想を。 しかし、最愛の夫から出てきた答えはそのどちらでもない。 「うぞじゃないよ、でいぶ……。ばりざは……、ぞのにんげんざんにぼごぼごにやられでまげだ……、だだのばりざだよ……っ! ごべんね、でいぶ……。ばりざば……、ざいっでいなおっどだよ……っ!」 「ばりざ……」 最愛の妻に自分が負けたなんて屈辱的な事を告げるのが相当に悔しいのだろう、親まりさの瞳からは涙が溢れていた。 そんな夫の姿に親れいむはというと、 「ばりざ……、ながないでね」 「でいぶ……?」 「ばりざば、ざいっでいなんがじゃないよ」 「でぼ、ばりざはにんげんざんにまげじゃっだのぜ……?」 「ぞういうどぎもあるよ。ぎょうはだまだまぢょうじがわるがっだだげだよ、ぎっど」 「ぢょうじが……?」 「ゆん!いづものばりざならぐぞにんげんなんでいぢっごろ!でじょ?ぎょうはまぐれで、つぎにだだがえば、ばりざがぎっどがづよ!」 「でいぶ……」 「だがら、げんぎだじでね?いづぼのばりざらじぐないぞ?」 「でいぶ……。ゆん!ぞうだぜ、あればだまだまのぐうっぜんのできごどだったんだぜ! ……ありがとう、でいぶ。ばりざ、ぢょっどよわぎざんになっでだんだぜ」 「ゆふふ……。ばりざ、まるでおぢびぢゃんみだいだよ」 「でいぶのまえじゃ、ばりざはおぢびぢゃんもどうっぜんだぜぇ……」 「そんなおぢびぢゃんは、でいぶがべーろべーろじであげなぎゃね?」 「でいぶぅ……。ばりざに、べーろべーろじでほじいんだぜぇ……」 まりさを受け止めた。最悪な形で。 傍から見れば支え合う良き夫婦のようだが、言っている事はただの現実逃避だった。 そんな事を気にすることなく、泣きながら睦言を語り合う二匹。親まりさは若干、幼児退行まで起こしている。 そんな夫に呆れながらも、れいむはその願いを受け止める。 「ゆふふ……。しかたないね、いまそっちに「「ゆぴぃいいいーっ!!!」」いく……ゆ?おちびちゃんたち!?」 ことは出来なかった。自分の後ろ、そこから赤ゆ達の悲鳴が聞こえてきたからだ。 思い返してみれば、れいむは成体であるため、芝生からのあんよの痛みはまだ軽い。 しかし、あんよの皮の薄い赤ゆならばどうか。 「ゆわぁあああん!!まりぢゃのびゃぐまんどるのぎゃぐぜんびをほごるあんよぎゃあああーっ!!」 「ゆひぃいいいっ!!れいみゅのしゅべてのゆっきゅりをしょうってんしゃしぇるしたしゃんぎゃあああーっ!!」 当然、思い込みの力で弱くなった身体は傷を負ってしまう。 赤まりさは無理に動こうとしたのか、あんよにすっぱりと真一文字に傷が入っている。 赤れいむも叫んだ拍子に舌が出て切ってしまったのか、半分程に裂けてしまっている。 しかも、痛みで激しく動くものだから、身体には次第に傷が増えていく。そして更に暴れてしまう。 赤ゆ達は完全な悪循環に陥ってしまっていた。 「おぎゃあじゃあああーん!!まりぢゃをだずげぢぇえええーっ!!!」 「ばやぐれいみゅをべーろべーろじでね!?はやぎゅじろぉおおおーっ!!」 「あ、あがぢゃんだぢ!?まっででね!おがあざんがずぐにべーろべーろしであげるがらね!?」 赤ゆ達の緊急事態にすぐさま向かおうとする親れいむ。 しかし、それを呼びとめるものがいた。 「で、でいぶ……?ばりざにべーろべーろしでぐれるんじゃながったのぜ……?」 そう最愛の夫、まりさだ。 「ゆ?ばりざ、なにをいっでるの?おぢびぢゃんだぢのいちっだいじ!なんだよ!?はやぐだずげにいがなぎゃいげないでじょ!?」 「でいぶは!ばりざよりもおぢびぢゃんのほうがだいじなのぜ!?」 「ゆっ!?」 子供よりも自分を優先しようとするゲスまりさの性格がここで表れた。 親まりさのその一言が、今にも赤ゆ達の元へ駆けだしそうな親れいむに待ったをかける。 この親れいむはどうもゲスにしては母性が強い個体のようなので、夫と子供、どちらが大事かで揺れているのだろう。 「ぞんな、でいぶには……」 悩むれいむ。それに更に拍車をかけたのが赤ゆ達だ。 「おぎゃあしゃん!?どぼじでぎでぐれないんだじぇ!?きゃわいいまりぢゃだぢがいだがっでるのじぇ!?」 「くじゅおやぁあああ!!にゃにぼしゃっとしでるにょおおお!?ぞんなぐじゅにんげんにまげるようなおやはほうっでごっぢにごいぃいいーっ!!」 「「ばやぐまりぢゃ(れいみゅ)をべーろべーろじぢぇえええ(じろぉおおお)ーーっ!!!!」」 親れいむへ不審を募らせる赤まりさ。ゲス丸出しで親へと助けを求める赤れいむ。 それでも可愛い子供を見捨てることは出来ないのか、更に悩む素振りをみせる親れいむ。 「でいぶーっ!?なにをなやんでるのぜ!?ばりざがいぢばんだいじにぎまっでるんだぜ?ぞうでじょ、でいぶーっ!?」 後ろから親まりさの声。 振り返ると幼児退行を起こしてしまった情けない夫の姿がそこにある。 「なにいっぢぇるのぉおおおーっ!?おぎゃあじゃんはやざじいがら、まりじゃだぢをゆうぜんずるにぎまっでるでじょーっ!?」 「むにょうなだげのぐじゅおやはれいみゅのだめにじんでね!いばずぐでいいよっ!!」 また後ろからは赤ゆ達の声。 振り返るとあれだけ可愛いと思っていた子供達は醜く顔を歪め親まりさを罵倒している。 「どぼじでぞんなごというんだぜぇえええーっ!?でいぶはばりざのづまなんだぜ!おばえだぢよりもだいじにぎまっでるんだぜっ!!」 「おどうしゃんはなにをいっぢぇるのじぇーっ!?まりぢゃいじょうにおぎゃあじゃんにあいざれでるゆっぐりはいないんだじぇーっ!!」 「おみゃえらはなにをいっちぇるのぉおお!?おきゃあしゃんはれいみゅのどりぇいなんぢゃよぉおおおーっ!? れいみゅがいちばんぎゃわいいがら、どれいにじでっでいっでぎだんだよぉおおーっ!?れいみゅをだずげるにぎまっでりゅだろぉおおおっ!!!」 激しさを増す親子の罵り合い。もう既にそこには愛情なんてものは一欠片も無い。 利己に塗れた醜い醜い親子喧嘩しかそこにはありはしない。 「ゆっ……?ゆ……?」 どちらを見ればいいのか決めかねたのか、親れいむは俺を見上げる。 「おいぐぞじじい、どうにがじろ……」 そう俺に命令する親れいむの声は小さい。 たった数十秒、その間で親れいむの精神は恐ろしい程に摩耗したのだろう。 そしてそんな親れいむへの俺の返答はもちろん、 「嫌だね」 「どぼじで……ぞんなごどいうの……?」 「決まってるじゃないか、そんな面倒に巻き込まれるのは御免だからだよ。 お前の大事な愛しい家族なんだろ?それをお前、他人が関わるのは駄目だろ。 それにほら、家族がお前を呼んでるぞ?妻だろ?母親だろ?応えてやれよ、家族なら」 「ゆっ……」 親れいむはゆっくりと左右を見る。 そこには確かに親れいむの愛した家族たちがいた。しかし、 「でいぶ!ごのぐぞがぎどもにいっでやるんだぜ!でいぶがあいじでるのは、ばりざだげだっで!!」 「おぎゃあしゃん!おぎゃあしゃんはまりぢゃがいぢばんぢゃよね?そうぢゃよね!?」 「どりぇいのおぎゃあしゃん!れいみゅをゆっぎゅりざぜるのが、どりぇいのじごちょでじょ!?はやぐじでねぇええっ!!」 そこにいたのは薄っぺらい愛を語る夫、自分が一番だと尋ねる娘と、親れいむを奴隷扱いする娘だった。 仲が良いと思っていたであろう家族は呆気無く、崩壊してしまった。 全ては親れいむの都合の良い幻想だった。そんな現実に親れいむは耐えることが出来ず、 「れ、れい、れい……む、はははははは……、れい、みゅでっ、ででででで!!!まり……、まり……、まいちゃが、だいしゅしゅしゅしゅきききでっ!!! まりじゃ、がれいびゅびゅでで……、れい……、れいぶ……、おぢ、おぢびびび……、がわい、いっいいいいががががばりざげべべべ!!! ゆひっ、ゆひひっ、ゆひぇへぇへぇへぇへぇへぇへぇへぇえええべええてえええげええでえっはぁっぐぎゃああああああああああああ!!! ぱぴぷぺぽ!ぱぴぷぺぽぱぴぷぺぽぱぴぷぺぽばびぶべぼぱぴ、ぷぺぽばびぶべ、ぼ!ぱぴぷ!ぺぽばびぶべぽぽぽ!ぽぴぱおうぺ!くぁwせdrftgyふじこlp!!!!!!」 実に見事に、盛大に、完璧に、完膚無きまでに壊れてしまった。 「で、でいぶ……?」 「おぎゃあ、しゃん……?」 「どりぇい……?」 親まりさ、赤まりさ、赤れいむは三者三様で親れいむを呼ぶ。 しかし、返ってくるのはチューニングが狂ったような笑い声。 「あははははははははははっ!!!げっほ、げほ、あはっ、あっははははは!! すごっ!こうまで完璧に実験が成功するとか、ぶははっ!どんだけゆっくりって単純なんだよ!! 面白過ぎんだろぉ、お前らっはははははは!!!最っ高だっははははははーっ!!!」 そう、その笑い声の主は俺である。 実験その二、仲良し家族大崩壊。この上無いほどに大成功を収めた。 いやあ、思い付きでやってみたが、ここまで見事な結果になるとは俺も思わなかった。 この家族、特に壊れてしまった親れいむにはMVPを差し上げたい気分だよ、まったく。 「ぐぞじじいぃいいいーっ!!!ばりざのあいっずるでいぶに、いっだいなにをじだぁあああーっ!!!」 笑い声から俺が親れいむに何かしたと思い当ったのか、親まりさは叫んだ。 が、俺ははっきり言って親れいむが壊れるような場を作っただけであって、直接的には何もしていない。 親れいむを壊した張本人、それはお前達なんだよ親まりさ。 「ぶざげるなぁあああーっ!!!おばえがでいぶをごんなにじだにぎまっでるのぜ!!ざっざどでいぶをもどにもどぜぇえええーっ!!!」 そう説明しても親まりさは信じず、責任転嫁と共に無茶な要求までしてきやがった。 糞饅頭の精神を元に戻すとか難易度高過ぎだろう。もうそれは餡子の中身を入れ替えるしかないって。 「うるざいぃいいいーっ!!ごのげずにんげん!!ばりざがごろじでやるのぜぇえええーっ!!!」 最早、俺の言う事など聞いていないのか、親まりさは俺へと突っ込んでくる。 反省が活かされていない。いや、これはあの親れいむの虚言のせいか。 とりあえず、もう一度現実を教えてやる為に、俺は若干手加減しながら親まりさを蹴り飛ばす。 「じねぇええええええげびゅっ!?」 「はいはい、夢から醒めようか糞饅頭」 芝生の上を転がって行く糞饅頭。 その汚い身体を帽子ごと持ち上げて言い聞かせる。 「げびゅっ……!ゆぎゅっ……!どぼ、じで……?どぼじでばりざは、ぐぞにんげんなんがにまげるんだぜ……? でいぶいっでだのに……。づぎば、ばりざがぜっだいにがづっで……。ぞれなのに……、ぞれなのに、どぼじでなんだぜ……!?」 「まだお前はそんな事言ってるの?ゆっくりが人間に勝つ?寝言は寝て言えよな。 あのれいむが言った事はお前を慰める為で、お前が勝てるなんて確証はしてないの!嘘なの!方便なの!!理解出来る?」 「ぞんな……、ぞんな……」 俺が伝えた真実に静かに涙を流し、ぼそぼそと呟く親まりさ。 でも、これぐらいで絶望してもらっちゃあ困る。 「やっと理解が出来たようだから、話を進めるぞ」 「ばりざは……、ばりぐぴっ!?」 「人の話を聞かないのは一緒か。これだから糞饅頭は」 俺は先程、親れいむにしたように親まりさの頭を踏みつけ話しを聞かせる。 糞饅頭という言葉に反応したが、抵抗する気が無いのか、大人しく踏まれている。 面白みは無いが、説明の手間が省けるので良しとしよう。 「さて、最初に言っておくが、俺はお前らを生かして帰す気は無い。 お前らは俺が徹底的に傷め付けて殺してやる。この世から欠片も残さず消すからな」 足元の親まりさから震えが脚に伝わってくる。 そうでなくてはこちらも面白みが無いというものだ。 「そしてまりさ、お前は最後に殺してやる。他の家族が無残に悲惨に殺されていく様を、お前にはじっくりと見てもらう」 「ゆぎゃっ!?」 「間違っても逃げようなんて思うなよ?その時は死にたいと思っても死ねないような思いをさせてやるからな」 俺はそう言って、親まりさを庭の隅に蹴り飛ばす。 足焼きなどはしていないので、逃げる可能性もあるが、そこはちゃんと釘を刺しておく。 親まりさは何かの人形のように激しく頭を縦に振って肯定する。 「さて、最初は……」 などと口で言いながらも、心の中では当の昔から決まっている。 先程からの俺と親まりさの遣り取りを見て震えている赤まりさと赤れいむ。 こいつらが最初の犠牲だ。 「「ゆ、ゆわぁあああーっ!!!」」 俺が近付くと一層、怯え出す二匹。しかし、芝生のせいで逃げ出すことも敵わない。 そんな絶望的な現状からの恐怖か、まむまむからはしーしーが止めど無く溢れている。 その事が俺の嗜虐心を大いにそそっているとこの二匹は分かっているのだろうか? 「く、くりゅなぁああーっ!!」 「あっちにいきゅんだじぇっ!ぷきゅーっ!!」 精一杯の抵抗を試みる二匹だが、如何せん全く何の効果も無い。むしろ俺の嗜虐心を煽るだけだ。 というわけで第一の犠牲ゆんは生意気にぷくーっ!をかましてくれている赤まりさに決定だ。 本人は勇気をもっての行動だろうが、蛮勇としか言いようが無い。 とりあえず踏み潰したいと思っていたので、その小さな身体に靴を乗っけてみた。 「ぷきゅうううびゅぶぶぶっ!?」 「ま、まりちゃあああーっ!?」 「ははっ、何だよ今の音。おもしろっ!」 このアホさ加減が赤ゆ虐待の醍醐味だ。 「ほらほらっ、分かる?俺の靴がお前の身体を押し潰してるの。痛い?苦しい?止めて欲しい?」 「ゆぐぐぐぐっ……!ちゅ、ちゅぶれりゅ……っ!お、びょうし……、まりぢゃの……、おびょうじがぁ……」 徐々に体重をかけていくと、そんな言葉が聞こえてきた。 こんな状況でもお飾りに執着するとは、やはりゆっくりか。 「そうだよ、お前の汚いお帽子も一緒に潰れているよ。でも、今はお帽子よりも自分の身体を心配した方が良いんじゃないかなぁ?」 「ゆぐぐぶぶぶぶえっ!!!」 一瞬だけ強めに体重をかけ、また言葉を出せるぐらいの強さで踏み付ける。 これで自分が死ぬ恐怖を植え付けられただろう。 「さあ、ほらどうして欲しいか言ってごらん?聞いてあげるからさ」 「……げで」 「ん?何だって?」 「だしゅげで……。がわいいまりぢゃを、だじゅげでね……」 あまりの可笑しさに踏み付けそうになったが、何とか堪えることに成功した。 「は?助けては分かるけど、何で今更自分のこと可愛いとかいっちゃってるの?」 「……まりぢゃは、きゃわいいんだじぇ。だぎゃら、やざじぐじないど、いげにゃいんだじぇ……?」 「それはゆっくりの視点からの話だろ?俺から見たらお前なんて全然可愛くもないよ。優しくしようなんて毛ほども思わないね」 「まりぢゃは、がわいいんだじぇ……。やざじぐじないど……」 「それは聞いたっての。ああもう、お前はもういいや。潰れろ」 何かと思えば戯言だった。 面白みの無いゴミに用は無いので、さっさと退場してもらうとしよう。 「ゆぎゅぶぅううううううっ!!!」 「ほーら、どんどん平らになってくよー。よーく見てろよそこの糞饅頭二匹」 「ゆひっ!?」 「ゆぴぃいいい!?」 親まりさと赤れいむには赤まりさが潰れる瞬間をよく見てもらう必要がある。 赤れいむには次は自分の番だという恐怖を、親まりさには自分の家族が殺されるという絶望を味わってもらう為に。 「まりぢゃあああーっ!!!」 「いいぞ、その悲鳴だ!次はお前だ覚悟しろ」 「まり、ぢゃ……、ちゅ、ちゅぶれ……」 「まりぢゃっ!まりぢゃあああーっ!!!」 「おぢびぢゃーんっ!!!」 「そうだ!お前はそうやって家族を殺されて絶望してればいいんだ!!」 やはり自分の子供が死ぬのは耐えられないのか、親まりさも必死に叫び出す。 全て俺の思った通りに事は運んでいる。 そして遂に、俺の加重が赤まりさの体積の域値を超えようとしていた。 「さあ、死ぬぞ!その目玉広げてよーく見とけ!!」 「まりぢゃあああーっ!!!」 「おぢびぢゃあああーん!!!」 「ゆぶっ、ゆぶぶぶぶぶぶぶぶぶ!!!」 その声は踏まれて碌に口が開かない状態だというのに、はっきりと聞こえた。 「もっちょ……、ゆっぎゅり……、じだがっ」 ――パァン! 辞世の句も最後まで言い切らず、赤まりさはこの世から去った。 「おぢ、び……」 「まり、ぢゃ……」 「はい。呆けてるところ申し訳ないけど、次はお前の番だからね?」 そして間髪入れずに、俺は赤れいむを潰しにかかる。 「ゆっ?……ゆびゅううううう!?ちゅ、ちゅぶれりゅううううう!!!」 「ゆっ?……お、おぢびぢゃん?や、やべろぉおおおーっ!ばりざのおぢびにでをだずなぁあああーっ!!」 そう言って赤れいむを踏み付ける俺の脚に体当たりを繰り返す親まりさ。もちろん痛くも痒くも無い。 しかし、まりさのおちびねぇ。 「じねっ!じねぇえええっ!」 「はいはい、死なない死なない。っていうかお前、今更よく父親面できるもんだね。 あんだけ大声で子供よりも自分が大事とか言ってた癖にさ。いや、その面の皮の厚さは伊達じゃないね」 「う、うるざいぃいいい!!いいがらぞのあじをどげろぉおおおっ!!!」 「嫌だね。だってこいつ俺に散々むかつく事言ったしさ。潰さないと気が済まないよ」 「ゆぐぅうううっ!ぞごをなんどがおでがいじまずぅうううーっ!!」 もう恥や面子は捨てたのか、途端に下手に出る親まりさ。 俺は考える素振りをしながら親まりさに言う。 「んー。じゃあさ、そいつが一言でも俺に謝れば許してあげる」 「ゆっ!?ほんどうでずが!?」 「うん、本当に」 絶対に無理だと思うけどね。 そんな俺の内心など知らずに親まりさは赤れいむにその事を話す。 「ほら、おぢびぢゃん!にんげんざんにあやばっで!ぞじだらだずがるんだぜ!」 果たして赤れいむの返答はと言うと、 「ゆぐっ!ばきゃなごどいわないでにぇ……!どぼじでれいみゅが、ぐぞにんげんなんがに、あやばらなぎゃいげないの……!?」 正に模範解答な答えであった。俺にとっては、だが。 プライドだけは超一級品のゲス赤れいむであれば、こうなる事は予測出来ること。 もちろん、そんな事を言われるとは露とも考えていなかったのだろう親まりさは慌てる。 「なにいっでるのぜおぢびぢゃあああーん!?ゆるじでもらえるんだぜ!?ぼら、ばやぐ!おどうざんもいっじょにあやばっであげるから!」 「あやばっであげりゅ?おみゃえはにゃにしゃまのちゅもりだぁあああーっ!!! れいみゅだぢよりも、じぶんをえらんぢゃぐぜに……っ!いばざらぢぢおやづらずるなぁあああああっ!!!」 それは正しくさっき俺が親まりさに言い、親まりさ自身が否定した言葉だった。 実の子供にその事実を言われる。それは第三者から意見されるよりもずっとずっと重く、親まりさに圧し掛かる。 「ぞんな……。ばりざは、みんなのいいおどうざんで……」 「そんなのはお前の勝手な妄想だ。いいのか?そろそろこいつも限界だぞ?」 そう言うと親まりさは慌てて赤れいむを見る。 見るからに苦しそうで、口の端からは餡子の泡まで出て来ている。圧死寸前である。 「お、おぢびぢゃん……!にんげんざん、ごべんなざいだぜ!ばりざだぢがわるがっだんだぜ!だがら、ごのごをゆるじであげでほじいんだぜ!!」 「お前が言っても駄目。言っただろう、そいつが俺に謝らない限り許しはしないって」 「ぞ、ぞんなあ……」 絶望的な表情を浮かべ、必死に赤れいむへ謝るように言う親まりさ。 だが、どうすることも出来ないだろう。赤れいむのプライド以前に、親まりさの信頼はとっくに地に落ちているのだから。 「おぢびぢゃん!おでがいだぜ、にんげんざんにあやまっでぇ!!」 「うるっちゃいい……!おみゃえなんで……、もうれいみゅのおやなんぎゃじゃ……ない、よびゅううううう!?」 「もういいだろ?こいつが俺に謝るなんて無理だ。殺して楽にしてやろう、な?」 俺は親まりさにそう問うも、しつこく食い下がる。 「ぞごをどうにが、おでがいじばずぅううう!!」 「はぁっ……。じゃあ、ラストチャンスね。これでそいつが謝らなかったら、問答無用で潰す」 目線でいいな?と投げ掛けると、親まりさは震えながら赤れいむへと話し掛ける。 「おぢびぢゃん?ばりざはぢぢおやじっがぐなんだぜ……。おぢびぢゃんだぢよりも、じぶんをどっぢゃうようなげすだっだんだぜ……。 でぼ、おがげでぎづげだんだぜ……。ばりざはぢぢおやじっがぐだげど、おぢびぢゃんだちがほんっどうはいぢばんだっだっで……。 おねえぢゃんのばりざはえいえんにゆっぐりしぢゃっだし、おがあさんのでいぶもおがじぐなっぢゃっだけど……。 もういぢど、やりなおぞう……?みんなで……。だがら、ばやぐあやばっで「ふじゃけるな……」ゆ……?」 静かな赤れいむの声。それは次の瞬間に爆発した。 「ふじゃけりゅのもいいきゃげんにしろぉおおおっ!!!だれにょぜいでれいみゅがごんにゃめにあっちぇるとおもっでるの!? ぜんぶおばえのぜいだろぉおおお!!ごのいえをみづげでゆっぐりぶれいずにじようっでいっだのも……!れいみゅだぢがぐぞじじいにいだいいだいにざれでるのも……! ぞじで、がぞぐをごわじだのも、ぜんぶおばえだろぉおおおおおおっ!!!もういぢどやりなおず!?むりにぎばっでるだろぉおおおおお!?」 親まりさは哀れなほど震えている。 実の子供に、ほんの赤ん坊に親まりさは気圧されていた。 俺は赤ゆの命を終わらせる為に少しずつ体重をかけていく。 「おばえの、ぜいだ……!ぜんぶおばえのぜい、だ……!」 ゆっくりと、ゆっくりと。 「れいみゅが、ゆぶっ!ゆっぐりでぎないのも、ゆぶぶっ!!まりぢゃがじんだゆぐぅっ!!のも、じぇんぶ!!!」 まるでゆっくりの歩みのようにゆっくりと。そして、 「おぢび、ぢゃ……」 「のりょっでやる……!ゆびゅうううっ!れいみゅだちをゆっぐりざぜないおやば……!」 「おぢびぢゃん……っ!」 「ふんっ!」 俺は一思いに脚を踏み抜いた。 「ぢにぇぶううううううっ!!!」 ――べチャッ! 赤れいむも逝った。 最後の最後まで、実の親へ恨みを残して……。 「おちびちゃん……」 「ふぅーっ。鬱陶しい赤ゆが死んですっきりー!」 「どぼじで……」 「ん?」 「どぼじでにんげんざんはごんなひどいごどがでぎるの……!?」 ああ、お決まりのアレか。 面倒くさいが、一応は答えてやるとするか。 「お前に家族を傷付けられるっていうのがどれだけ辛いか知ってもらいたいからさ」 「ゆ……?」 分からないって顔をしてるな? でもな糞饅頭よ。俺がお前らに今みたいなことをしている理由は本当にそれだけなんだよ。 「さあて、続きを始めようか?」 お前は俺の家族を傷付けようとした。だったらその痛みを知るのは当然だろう? 「次はお前の最愛の奥さんの番だ」 ――お前が俺の思いに気付くのは何時かな? 後書き はい、見事に中編となってしまいました。書いてると文章やアイデアが浮かぶ浮かぶ……。 前回はえらく中途半端に終わらせてしまったと後悔していますが、今回もまた中途半端に……。 読んでくださった方々、すみません。 もう自分でも書いてて「この鬼威惨マジキチ!」とか思ってしまいます。 だから言ってる事が意味分かんなくてストレスがマッハ!とか思われる方には本当に申し訳ないです。 後編は虐待オンリー、鬼威惨のテンションがもう有頂天です。 最後まで付き合ってやるよ、という心優しい方は、どうか最後までよろしくしてあげて下さい。 では、また後編で。 書いたもの anko3049 賢いのは…… anko3065 まりさのお家 anko3092 田舎に帰ってゲスと戯れてみた 前編
https://w.atwiki.jp/abokadou/pages/152.html
2011年、2月20日、24時間配信凸企画中にオープンクエスチョンについて石炭さんと話していた際に寝惚けた丫戊个堂が突然言い出した名言(風の台詞)である。 石炭「オープンクエスチョンってウミガメのスープでしちゃいけないタイプの質問形式のことですか?」 ↓ あぼ「いや、焼いていいんだよ、この場合」 何を言っているのかわからないかもしれないが、私にもわからない。丫戊个堂自身ですら意味はわからないだろう。
https://w.atwiki.jp/animerowa-3rd/pages/1641.html
984 :名無しさんなんだじぇ:2010/10/11(月) 18 50 19 ID r19RaP1k とーか「うーん、やはりやるしかないですわね」 リリーナ「スレも終盤ですし、投下が二つ残ってますから、それらがひと段落ついてからですね」 小萌「水泳大会みたいにグダグダにならなければいいんですけどぉ」 とーか「そこは徹底的にマークしておきませんといけませんわね」 美穂子「あの…提案があるのですけど」 とーか「…面白いですわね」 リリーナ「でもいいのでしょうか、また何かされたら…」 小萌「若者の夢は何としても守る!それが聖職者ですぅ!」 とーか「ですわね。死後の世界にまで心残りを残してはいけませんわ」 美穂子「では…」 とーか「えぇ、また三つ巴で行きましょう!今度は男女混合ですわよ!」 【死者スレ大運動会-風紀vs特攻vs主催、立案】 美穂子「良かった…」 とーか「それにしても、なぜ海原さんのために参加させようと思われたんですの?」 美穂子「人の恋路には敏感なんです」 985 :名無しさんなんだじぇ:2010/10/11(月) 19 16 29 ID kIkFdZ0o リボンズ「フフフ、これは僕の出番だね」 イリヤ「はいはい今忙しいんだから帰るわよ」 リボンズ「でも、君は本当に忙しいのかな?」 イリヤ「なんのこと?」 リボンズ「タイガー道場ジャスティs(ドカッ イリヤ「そこの話題は出すな!」ズルズル
https://w.atwiki.jp/animerowa-3rd/pages/1243.html
48 :名無しさんなんだじぇ:2010/05/23(日) 21 33 29 ID lwFbs.Dc レイ「…」ピクピク 船井「なぁ兄ちゃん。腹決めて律はんに会ってきたらどうや?」 レイ「…」 船井「いつまでもここに篭る訳にもいかんやろ?」 レイ「しかし…」 船井「嬢ちゃんがキャスターはんに襲われとる間だけの自由なんて辛いやろ?相手はただの女子高生やん」 レイ「ああ、破滅的な威力を持つ二丁のマシンガンを自在に操るただの女子高生だな」 船井「まあまあそう嫌味に言うなって。兄ちゃんかていままで生き残ってきた実力者やん」 レイ「戦えと言うのか?」 船井「や、そういうわけやないけど…。ようは男ならぼこられるん承知で和解してこいゆうことや」 レイ「それは…」 船井「確かに嬢ちゃんが不幸の道を歩むきっかけになったんは兄ちゃんに違いないからな」 レイ「し、知らん!俺は関係ない!」 船井「往生際が悪い!嬢ちゃんが麻薬に苦しんだんも、キャスターはんに性的な意味で襲われるんも、光秀はんに襲われるんも、俺のちょっとした恋心に気づかんのんも全部あんさんのせいや!」 レイ「おいちょっと待ておかしくないか」 船井「おかしゅうない!ほらとっとと行けや!大丈夫、ここなら死んでも復活できるさかい!」 レイ「そういう問題じゃない!」 49 :名無しさんなんだじぇ:2010/05/23(日) 22 13 42 ID Dqk6XWuQ 唯「あ、レイさんだー」 レイ「……何か用か」 唯「ねぇねぇ、今からν放課後ティータイムのみんなでお菓子食べるんだけど、レイさんも来ない?」 レイ「断る」 唯「えー、なんでー? レイさん暇でしょー?」 レイ「俺は忙しいんだ」 船井「控室の隅っこで突っ立ってるだけやないか」 レイ「……潜入任務中だ。あっちへ行け」 唯「いこーよーレイさーん。ほら、私たち名前似てるし!」 レイ「名前は関係ないだろうが!」 船井「ワイも協力したるで嬢ちゃん」 レイ「ま、待て! あのメンバーには確かっ……」 船井「だからやないか。おら、とっとと覚悟決めて行ってこいや!」 レイ「やめろおおおおおおっ!!!」 プリシラ「おそいなぁ唯。何やってんだろ」 かじゅ「誰か連れてくると言っていたが」 唯「おまたせーみんな。ごめんごめん遅くなっちゃった」 律「何やってたん……!!!」 レイ「……………」 唯「紹介するね。控室の主のレイさん! あたしと名前一文字しか名前違わないんだよ!」 一同「………………」 唯「あ、あれ?」 紬(よりにもよって彼を連れてくるなんて……) 船井(やっぱマズかったんやろか) 美琴(壊滅的にマズいに決まってんでしょうが!あーもうどうしよ……) 律「お前っ……お前のせいであたしがどんな目にあったとっ……!」 レイ「知らん」 律「っっっ!!!」ジャキッ レイ「お前の事など俺の知ったことではない。俺はただ俺の目的を遂行しようとしただけだ」 律「あーそうかい、じゃああたしがここであんたを撃ってもいいってことかい?」 レイ「好きにしろ。俺はもう死んだ。俺はもう、どうでもいい」 律「……………ちっくしょう……こんな抜け殻みたいなやつ撃てるわけないだろっ……」 唯「りっちゃん……ほら、お菓子たべよ?おいしいよ」 律「うぅっ……ぐすっ……」 レイ「…………」 唯「ほら、レイさんも」 レイ「いらん。俺は帰る」 律「………………」 カチャカチャカチャ……(食器の触れる音) かじゅ(き、気まずい……) 梓(この空気はキツイです……) 50 :名無しさんなんだじぇ:2010/05/23(日) 22 33 50 ID lryysBa6 オーナー「ふなちゃん」 船井「ナンデショウカ、オーナー」 オーナー「少しこちらに…」 船井「ワカリマシタ」 ムギ「ごめんなさい、少し席を外すわね」 唯「う、うん」 律「……」 かじゅ「うーむ、どうしたもの…」 タキューン、タキューン 一同「!」 …… ムギ「今戻ったわ」 唯「あれ、船井さんは?」 ムギ「用があるとかでどこかへ行ってしまったわ」 あずにゃん「そ、そうですか…」 ムギ「さあ、続きと行きましょう。まだお茶もお菓子もあるわよ」 律「あ、ああ…なんかごめんな」 ムギ「別にいいわよ、気にしないで」 プリシラ「(ムギちゃんから硝煙の臭いがするのにはつっこまないほうがいいよね?)」 美琴「(やめといたほうがいいと思うわ)」 51 :名無しさんなんだじぇ:2010/05/24(月) 00 01 09 ID n8kMOrTo ~~酒場~~ 船井「ワテかて良かれと思ってやったんやで?ちゅーか連れてったん嬢ちゃんやし…」 小十郎「まぁお前さんの言いたいことも分かるが…」 兵藤「謝れば済むというものではないが、一言あればまた変わるのにのう。」 政宗「HA!まったく強情なヤツだぜ。」 カイジ「そういやあんたはいいのか?」 玄霧「…恨んでいない、と言えば嘘になりますが、此処でそういったものに囚われていてもしかたありませんしね。ただそれを彼女に強要出来ません。」 安藤「でも、何時までもこのままと言うわけにもいきませんよね?」 一同「う~ん…」
https://w.atwiki.jp/futabayukkuriss/pages/1516.html
判断ミス 30KB 自業自得 引越し 作者はマ・あきです 作者はマ・あきです 一話完結 これまでの作品とは一切関係なし 一枚絵が元ネタ 判断ミス 「くしゃいおうちで、ふゆをこしゅなんちぇできないよ!ぷんぷん!」 「ゆゆ!れいみゅ、まつんだじぇ!」 季節は冬。 とある路地裏。 子れいむと、それを追って子まりさが、 築地・魚庄さんまと書かれたトロ箱から出て行く。 トロ箱の一角には子ゆっくりが通れる大きさの穴が開いている。 このトロ箱、雨を通さず、幾らかは寒さを和らげ、外敵から身を隠してくれると いいこと尽くめの、野良ゆ垂涎のベストハウスであった。 唯一つ、生臭いということに目を瞑るというか、鼻を塞げばではあるが。 ここは街中であり、ゆっくりも巣の中で一冬を越すということこそしないが、 寒く、食糧も不足しがちな上に、雨に雪にと死因に事欠かない。 越冬は野良か野生かを問わず、ゆっくりにとっては、厳しい試練なのだ。 この路地裏には雑然と生ゴミが散らばっている。 勿論、しばらくすれば片付けられるが、不心得者が不定期にゴミを捨てていくのだ。 それが、カラスやらネズミやらゆっくりやらに荒らされ路地裏にぶち撒けられる。 野良ゆからすれば至上のご馳走だ。 特に冬場はそうである。 その上、トロ箱のある位置は隣の建物の暖かな排気があたっており、 冬の寒さから脆弱な子ゆっくりたちを守ってくれていた。 トロ箱に、暖かな排気、生ゴミの散らばる路地と、 無力な子ゆっくりでも越冬成功の僅かな光が見えるほどだ。 そんな厳しい越冬を前に、件のベストハウスを捨てて出て行く理由は一つ。 本ゆんが言うとおり、臭くてゆっくりできないからだ。 「まってにぇ、れいみゅ!おそとはしゃむいしゃむいだよ!」 追いつき引きとめようとする子まりさ。 「ゆんゆん!れいみゅはれいみゅにふさわしいゆっくちプレイちゅをさがすよ! あっちゃかくて、くさくにゃくて、あまあまいっぱいのおうちだよ!」 構わず先に進む子れいむ。 「ゆ、ゆゆ?ゆっくちプレイちゅ?あまあま?」 子れいむに引きずられるように、子まりさもトロ箱からどんどん離れていく。 子ゆっくりが越冬を控え、あるいはその最中にこれほどの好条件の住処を捨てるなど、 無謀以外の何物でもない。 子ゆっくりとは言え、その程度の知識はないものだろうか。 引き止めてくれる家族はいないのだろうか。 「そうだよ!こんにゃくしゃいおうちじゃにゃくて、 まえにれいみゅとまりしゃが、すんでたみたいにゃおうちだよ!」 「ゆ・・・。まりしゃと、れいみゅのゆっくちプレイちゅ・・・。」 子れいむの言葉に子まりさも何かを思い出すような、 それでいて今にも泣き出しそうな顔になる。 知識と家族。 この子ゆっくりたちにはどちらもない。 二匹はつい先日まで、ほんの十日間ほどだが飼いゆっくりだった。 金銀といった優良個体ではない。 一匹五百円も払えば買える、躾をされていないゆっくりである。 大量に生産され、そのままゆっくりショップの店頭に並べられた。 別に二匹は姉妹でもなく、同じ出荷元から送られ、同じ飼い主に買われただけだ。 この二匹は一応はペット用で、金をかけたくない人か、余程熟練した飼い主向けだ。 この子れいむと子まりさは、初心者かつ金をかけたくない飼い主に買われた。 そして、飼い主にゆっくりを飼うには相応の努力か、金を費やすしかないという、 あまり役に立たない教訓を身につけさせた。 自身はその代わりでもないだろうが、路地裏に捨てられている。 その路地裏にあったのがベストハウス。 この恵まれた条件の場所に捨てたのは、無責任ではあっても、 飼い主の、子ゆっくりたちへの最後の情だったのではないだろうか。 確かにトロ箱は未だ生臭さがきつく、ゆっくりし難いだろう。 人間だって、我慢できないかもしれない。 しかし、子ゆっくりが自力で越冬を成功させるには余程の幸運が必要だ。 トロ箱と生ごみの絶えない路地裏のような。 そして、そんな幸運にばかり恵まれるはずもない。 それでも二匹の子ゆっくりはトロ箱を捨て、路地裏を出る。 さらなるゆっくりを求めて。 子ゆっくりたちは判断ミスをした。 それも致命的な。 さよなら魚庄さんまのトロ箱。 二匹はぽゆんぽゆんと道路を跳ねていく。 「ゆっゆゆーん!おひっこちだよ!かわいいれいみゅとまりしゃのおひっこちだよ!」 「ゆゆゆ、ゆっくちー!ゆっくちプレイちゅなんだじぇー!」 子れいむは元より、慎重論を唱えた子まりさもすっかり引越しに乗り気だ。 寒空の下、何故こんなにも陽気に振舞えるのか。 勿論ゆっくり特有の餡子脳故でもある。 だが、安価ではあるにせよ飼いゆっくりとして売られ、 飼われた経験が二匹をそうさせた。 二匹の頭だけの頭にあるのは、かつて過ごしたゆっくりショップ。 そして、三日ほど前まで過ごした飼い主さんのお家。 ゆっくりショップはともかく、飼い主さんは勝手が分からないこともあり、 結構子ゆっくりに甘かった。 初めてのゆっくりに舞い上がった飼い主さんは、 二匹にそれなりにいい値段のゆっくりフードを買ってきて、甘いお菓子も与えた。 専用のハウスこそ用意しなかったが、ダンボールにタオルを敷いて、 快適なプレイスまで作ってやった。 多少の粗相なら笑って許した。 きつく叱るということをしなかった。 元々躾を受けていないところに加え、それらの厚遇が裏目に出て 急速に態度が悪くなってきた子ゆっくりたちは見事、捨てられた訳だ。 二匹には野良としてやっていく知恵などない。 かといって人間から躾を受け、人間との関係を学んだわけでもない。 今まで、ごはんは黙っていても勝手に出てきた。 生まれたときから、それなりに快適なおうちとごはんがあった。 買われていった先は、おうちもごはんも更にすてきなゆっくりプレイスだった。 その次のおうちは臭かったが、これは何かの間違いだろう。 二匹にとって、すてきなおうちと、おいしいごはんは、 あって当たり前のものなのだ。 「ゆーん・・・?ゆっくちプレイちゅが、みちゅからにゃいよ・・・。」 トロ箱と別れてから、約二十分。 子れいむは、いつまで経っても新しいお家が見つからず、一旦あんよをとめた。 おかしい。 一念発起すれば、ゆっくりプレイスの一つや二つすぐに見つかるはずだ。 なんといっても自分はゆっくり。 ゆっくりするのが仕事です! なのに、一向にプレイスは見つからない。 影も形も見えてこない。 「しょうだにぇ・・・。ゆっくちプレイちゅ、みちゅからないのじぇ・・・。」 子まりさも予想以上に新しいおうちが見つからないことに、意気消沈してしまった。 かといって路上で、いつまでもあんよを止めているわけにもいかない。 外は寒いし、おなかも減ってくる。 早く今までのように、快適で、ごはんを出してくれる人間さんのいる ゆっくりプレイスに辿り着かなければ。 長旅に疲れたあんよでずーりずーりする。 「れいみゅ・・・。まりちゃ、ちゅかれたんだじぇ・・・。 ちょっとやすむんだじぇ・・・。」 「ゆ・・・。れいみゅもちゅかれたよ・・・。ちょっとおやしゅみしようにぇ・・・。」 とうとう疲れ果て、本格的に休憩をすることにした子ゆっくり。 しかし、休憩をとるといっても寒さが気になる。 寒い寒いとは感じてはいたが、あんよを止めるとなお更に寒く感じる。 アスファルトはすっかり冷え切っていて、 その上で留まっていてはまるでゆっくりできない。 「ゆわーん!ゆっくちできにゃいいーーー!!」 「まりちゃ、あんよがしゃむいんだじぇーーー!!」 アスファルトから這い登るように伝わってくる冷気に、 二匹は疲れているにもかかわらず、その場でぴょんぴょん跳びはねる羽目になった。 ちょうど、ホットプレートで足焼きされているのと同じ様だ。 そんなことをしても、一向に何の解決にもならないが、とにかく目先の非ゆっくり、 つまりは、あんよの冷たさを何とかしたかったのだ。 しばらく、跳ね続ける二匹。 トロ箱を出て三十分。 疲れ果てた二匹は、一夜の仮の宿を求める。 「ゆぅ・・・、ゆぅ・・・。まりちゃ・・・、れいみゅちゅかれたよ・・・。 きょうはおうちがみつからにゃくても、しょうがにゃいよ・・・。」 「ゆん・・・。ここはしゃむいから、かぜのあたらにゃいところにいこうにぇ・・・。」 それから更に三十分。 「ゆ・・・。ここにゃら、ちょっとだけあったかいにぇ・・・。」 子ゆっくりたちが、潜り込んだのは自動販売機の裏。 狭い所に体をねじ込んだ。 しかし、そのおかげで凍死の心配だけはなさそうだ。 「そうだにぇ・・・。きょうはここですーやすーやするのじぇ・・・。」 まだ、やっと夕方といったところだが、体力も根性もない二匹は もうこの宿から離れる気はないらしい。 ぐぅぅぅぅぅ 「おにゃかがへったけど、きょうはしゃむいしゃむいだし、 つかれたから、くささんをたべるよ・・・。」 「まりちゃも、くささんをたべるのじぇ・・・。」 自動販売機の近くに生えている僅かな草を口に運ぶ。 「むーちゃむーちゃ・・・、ゆ、ゆげぇぇ、ぐぐぐ、ごっきゅん、それにゃりー・・・。」 「くささん、にがいのじぇ・・・。おにゃかいっぱいにならにゃいのじぇ・・・。」 ほんの気休め程度に食事をして、再び自動販売機の裏に戻る。 「まりちゃ、あしたはおにゃかいっぱい、むーちゃむーちゃしようにぇ・・・。」 「あしたは、あまあまたべたいのじぇ・・・。 まえのおうちでたべた、はいきべんとうさんでもいいんだじぇ・・・。」 トロ箱を捨てて初めての夜が更けていく。 ガタガタ、ガタガタ ガチガチ、ガチガチ 「しゃ、しゃむいよ・・・。」 「ねみゅいよ・・・。」 まるで重なるようにして皮を寄せ合う二匹は、震えが止まらない。 話す合間にも、ガチガチと歯が鳴っている。 凍死こそ免れたが、朝方の冷え込みは只事ではなく、 普段は目覚めないような早朝に目を覚ましてしまった。 運が悪かったのは夜になってから、雲ひとつない快晴になってしまったことだろう。 「ゆぅぅ・・・。ちょっとあかるくにゃってきたけど・・・。 ごはんさん、さがしにいきゅ・・・?」 「まだ、くらいし、にぇいむいよ・・・。 もうちょっとあかるくにゃってからいくのじぇ・・・。」 まだ薄暗いなりに、日は昇りつつあったが子ゆっくりたちは、 まだ、出かけるつもりはないらしい。 確かにまだ薄暗く、気温の上がる日中のほうが出かけやすい。 ただ、早朝に出なければ生ゴミのような上物は手に入らないことを二匹は知らない。 恵まれすぎた境遇と幼さが、それを理解させない。 「ゆん・・・。しゃむいにぇ・・・。 ゆ!まりちゃ、れいみゅとしゅーりしゅーりしようにぇ!」 「ゆゆ!それはめいあんなのじぇ!しゅーりしゅーりするのじぇ!」 しゅーりしゅーり、しあわせーーー!!! スーパーすりすりタイム。 寒さと空腹に苛まれながら、それでも一時の安らぎがそこにはあった。 本格的に日差しもあたり、気温も大分高くなってきた。 夜中からの快晴は今も変わらず、この分だと日中は過ごしやすくなりそうだ。 「ゆーん!あっちゃかくにゃってきたにぇ! まりちゃ、そろそろごはんさんとおうちをさがしにいこうにぇ!」 「ゆっくちりかいしたのじぇ! まりちゃ、おにゃかがすいたから、ごはんさん、さきにさがすのじぇ!」 「ゆ!さすがまりちゃだね!めいあんだよ!れいみゅもおにゃかすいたよ! さきにごはんさん、むーちゃむーちゃしようにぇ!」 よし、まずは腹ごしらえだ。 腹が減っては戦はできぬ。 おうちも、ゆっくちプレイちゅも、むーちゃむーちゃのあとだ。 二匹の子ゆっくりは、ぴょんぴょんと元気良く跳ねていく。 「ゆっゆゆーん!ごはんさん、でてきてにぇ! かわいいれいみゅのおにゃかが、ぺーこぺーこだよ!」 「まりちゃもだよ!おにゃかが、ぺーこぺーこだからはやくでてくるんだじぇ!」 ぴょーんぴょーん しばらく、ごはんを探してみる。 といっても生ゴミのありそうなところを見て回るでもなく、虫や花を探すわけでもない。 この二匹、どうすれば食べ物が手に入るかまったく理解していない。 ただ、適当に跳ね回っているだけだ。 「ゆー?あまあま、みつからにゃいね・・・。」 「そうだにぇ・・・。はやくごはんさんたべたいにょに・・・。 どうしてごはんさん、ないんだじぇ・・・。」 今まで、こんなに空腹だったことはない。 昨日の午後から、苦い草ぐらいしか口にしていない。 それも、僅かな量だ。 今までこんなことはなかった。 いつでも、ある程度満足のいく食事が、満足のいく量、供されていたではないか。 子ゆっくりたちには、ごはんがあるのが当たり前であり、 自分達の目の前にごはんがないことが、本気で不思議でならなかった。 子れいむは、跳ねながらも考え続け、そして閃いた。 そう言えば、臭いおうちにいたとき以外は、 人間さんが食事を持ってきてくれていた・・・。 「ゆゆゆ!!れいみゅ、わかっちゃよ!」 「ゆ?れいみゅ、どうしちゃにょ?」 れいみゅは、りかいしちゃよ! おいしいあまあま、たべれるよ! 「にんげんさんに、おねがいしようにぇ!」 「ゆゆ!?にんげんさん・・・?」 にんげんさんに、おねがいするってにゃんのことなのじぇ・・・。 「にんげんさんに、ごはんもらおうにぇ!あまあまいっぱいだよ!」 「ゆ?ゆゆゆ!?」 れいみゅ、いったい、にゃいいってるのじぇ? にゃんで、にんげんさんにごはんさんもらうのじぇ? 「おもいだしてにぇ! れいみゅたちのごはんは、にんげんさんがよういしてくれるんだよ!」 そう、れいむとまりさのごはんはにんげんさんが用意してくれるものなのだ。 何故かは良く分からない。 そういうものなのだろう。 もしかすると、れいむとまりさが、あんまりにもかわいいからかもしれない。 「ゆゆ!そうなにゃのじぇ! まりちゃたちのごはんは、にんげんさんがくれるのじぇ!」 そう言えば、そうだった。 大体一日に二、三回ごはんが出てくるのだ。 ここ数日、おうちが急に寒くて臭い場所に変わったり、 今まで一緒に住んでいたはずのにんげんさんがいなくなっていたりと、 慌しくてゆっくりと考えている暇もなかったが、そういうことになっていた。 それならば、にんげんさんにお願いしてみるというのは良い方法だ。 もしかすると、うっかりれいみゅとまりちゃのお世話を忘れているのかもしれない。 まあ、にんげんさんたちは皆、見るからにゆっくりしていないし、 忙しいこともあるのだろう。 別に怒っているわけではないのだ。 ごはんさえ出してくれれば文句は言わない。 「それじゃ、にんげんさんにあまあまもらうのじぇ!」 「おにゃかすいてるから、いっぱいもらおうにぇ!」 そうと決まれば、早くお願いしなければ。 道行く手近なにんげんさんに声をかけてみる。 「にんげんさん!れいみゅと、まりちゃにあまあまちょーだいにぇ!」 「まりちゃたち、おにゃかすいてるのじぇ!いっぱいほしいのじぇ!」 元気良く、にんげんさんに声をかける子ゆっくりたち。 「・・・。ええと、なんでいきなり俺に、ごはんくれなんて言ってるのかな?」 一瞬呆けた後、気を取り直して尋ねてみる。 「ゆ?れーみゅたち、おにゃかすいてるよ・・・?」 「まりちゃも、おにゃかぺーこぺーこなのじぇ? きのうから、くささんしかたべてにゃいのじぇ。」 おなかがすいたら、にんげんさんが、ごはんをくれるんじゃなかったか。 おかしいな・・・。 今までずっとそういう決まりだったはずだなんだが。 子ゆっくりたちのほうも「?」といった疑問符が浮かんだかのような表情で、 にんげんさんに空腹を訴えてみる。 「そうか・・・。お前ら腹減ってるのか・・・。」 まだどうみても子どもだよな、こいつら。 野良なんだろうけど、それほど汚れてないし、最近捨てられた飼いゆっくりとかかな。 「ゆ!そうだよ!れいみゅ、あまあまたべたいよ!」 「まりちゃも!まりちゃも、あまあま、おにゃかいっぱいたべたいのじぇ!」 やっと分かってくれたか。 一瞬何のことだろうという顔をされたときは、こっちが不安になってしまった。 まあ、とにかくここ数日碌なものを食べていないから、 今日はおなかいっぱい、おいしいものを食べたい。 「ええと・・・。そうだ・・・。 じゃあ、これあげるよ。二人で半分づつな。」 ちょっと可哀想だな・・・。 そういえば食べかけのチョコレートがあったな。 半分食べて、あと六個残ってる。 二匹で半分に分ければちょうどいいよな。 「ゆゆ!ちょこれーとさん!にんげんさん、ゆっくちありがちょう!」 「ゆー!まりちゃ、ちょこれーと、だいしゅきなのじぇ!」 チョコレート! あまあまのなかでも、特に好きなものだ。 やっぱり、にんげんさんがごはんをくれるんだね。 もっと早くこうすれば良かったよ。 「それじゃ、俺は行くから。」 ゆっくりは甘いものが好きだとは聞いていたけど、 あんなに喜んでくれると、まあ悪い気はしないな。 でも、あんなに喜ぶってことは余程腹が減ってたんだろうな・・・。 そう思うと、やっぱりちょっと可哀想だな。 「ゆ!まりちゃ、ごはんはべつのところでむーちゃむーちゃしようにぇ!」 「ゆん!ゆっくちりかいしたのじぇ!」 こんなだだっ広い場所じゃゆっくりできないね。 もっとゆっくりした場所にいこうね。 ??? でも、良く見たら、ちょっとあまあまの量が少ない気がする。 いつもならこれくらいでも十分だが、今は特におなかぺーこぺーこだ。 もうちょっと貰ったほうがいいだろう。 「にんげんさん!あまあま、もうちょっとちょうだいにぇ! ゆ・・・。にんげんさん?」 「ゆぅ・・・。にんげんさん、もういっちゃたのじぇ・・・。」 しまった。 チョコレートに喜んでいる間に、にんげんさんは行ってしまったようだ。 やっぱり、にんげんさんはゆっくりしていない。 随分忙しいことだ。 まあ、いい。 これだけあまあまがあれば、一食分としては十分だ。 「ゆ・・・!あまあま、むーちゃむーちゃして、しあわちぇーするよ!」 「あまあまなのじぇ!はやくいくのじぇ!」 二匹は落ち着ける場所を探し、道路の脇の植え込みを選んだ。 本当はもっとゆっくりした場所が良かったが、子ゆっくりの移動能力では そうそう良い場所は見つからない。 それに空腹に加え、魅力的なチョコレートを持ったまま 長時間、我慢などしていられなかった。 「ゆっくちいただくよ!」 「ちょこれーとさん、むーちゃむーちゃするのじぇ!」 むーちゃむーちゃ むーちゃむーちゃ 「ちちち、ちあわちぇーーー!!」 「おいしいんだじぇ!もっちょたべるんだじぇ!」 むーちゃむーちゃ、ばーくばーく むーちゃむーちゃ、ばーくばーく あっと言う間に、三つずつのチョコレートを食べ尽す二匹。 「ゆっふー!おにゃかいっぱいだよ!でも、まだたべちゃいよ!」 「まりちゃも、もっとあまあまたべたいのじぇ! もっと、にんげんさんに、あまあまもらうのじぇ!」 「ゆん!そうだにぇ!にんげんさんに、おねがいしようにぇ!」 ごはんは、にんげんさんにお願いして貰うのが正しい作法なのだ。 これまでの経験に加え、先ほどのチョコレートの件で 子ゆっくりたちは完全に確信した。 「ゆ!にんげんさん!れいみゅたちに、あまあまちょーだいにぇ! ちょっとでいいよ!」 「まりちゃ、またちょこれーとさんがいいのじぇ!」 再び道行く人に声をかける。 「・・・・・・。」 にんげんさんは、ちらりと二匹に目を遣るとそのまま足も止めず歩き去ってしまった。 「ゆ・・・。ゆゆぅ!?にんげんさん、まっちぇね! れいみゅ、あまあまほしいよ!」 「にんげんさん!まりちゃたち、まだちょこれーとさん、たべられるのじぇ!」 にんげんさん! 子れいむと、子まりさの必死の呼びかけにも、 にんげんさんは振り返りもせず遠ざかっていってしまった。 「ゆぅ・・・。にんげんさん、あまあまくれなかったにぇ・・・。」 「ゆぅ・・・。きっと、まりちゃたちにきづかなかったのじぇ・・・。」 もうちょっと、チョコレートが食べたいと思っていた二匹はしょんぼりと俯く。 「ゆ!まりちゃ、つぎのにんげんさんは、きっとあまあまくれるよ! げんきだしてにぇ!」 「そうだにぇ!つぎは、もっとげんきよく、おねがいするんだじぇ!」 すぐに元気を取り戻した二匹は、次々とにんげんさんたちに声をかけ始めた。 夕方。 あれから、子れいむと子まりさは片っ端からにんげんさんに声をかけ続けた。 「ゆん!にんげんさん、れいみゅと、まりちゃにあまあまちょーだいにぇ!」 「まりちゃたちに、ごはんさんちょーだいなんだじぇ!」 「ゆ!にんげんさん!れいみゅたち、またおにゃかすいてきちゃよ! はやく、ごはんさんよういしてにぇ!」 「まりちゃたちに、ちょこれーとさん、たべさせてほしいんだじぇ! ・・・なんで、まりちゃたちのこえ、きこえにゃいんだじぇぇ!!」 「ゆぅ・・・。れいみゅ、もうちゅかれたよ・・・。 なんでもいいから、たべちゃいよ・・・。」 「ゆわーん!ゆぴーーー!!まつんだじぇ! ・・・いかにゃいでほしんだじぇ!まってにぇーーーー!!」 結局、最初にチョコレートをくれたにんげんさん以外、誰一人、 子ゆっくりたちに食べ物を分けてくれることはなかった。 もう日は沈みかけている。 ゆっくりはおうちへ帰る時間だ。 「ゆー・・・。そういえば、きょうもおうちみつからにゃかったにぇ・・・。」 「そうだじぇ・・・。おうち、さがしてにゃいんだじぇ・・・。」 一日中にんげんさんに声をかけ続けて、 おうちを探しに行くのを失念してしまっていた。 二匹の子ゆっくりが、これからどうしたものかと ゆんゆん唸っていると、すぐ脇を自動車が走り抜けていった。 ばしゃっ 「ゆぴぃぃぃぃぃ!!!?」 「まりちゃ!!?」 自動車は通り抜けるときに、近くの水溜りの水を盛大に跳ねていった。 子まりさは、全身でその水を被ってしまった。 「ゆ、ゆ、、ゆっっしょん!!」 「まりちゃ、だいじょうぶにゃの!?」 慌てて、子まりさの安否を確認する子れいむ。 「ゆっしょん!ゆ、ゆ、ゆ、ゆ・・・。 しゃ、しゃむいけど、まりちゃはだいじょうなのじぇ!」 全身ずぶ濡れだが、長時間水に浸かっていた訳ではないので命に別状はなさそうだ。 ただ、この時期の水浴びは流石に辛そうだ。 濡れた体に、容赦なく冷たい風が体温を奪っていく。 子まりさは、ガタガタと酷く震えて、早くもくしゃみが出ている。 「よかったよ!おみずにぬれると、ゆっくちできにゃくなっちゃうにぇ! まりちゃが、おびょーきににゃるとたいへんだから、もうおうちにかえろーにぇ!」 「ゆっしょん!・・・しょうだにぇ!おうちでゆっくちするんだじぇ! ・・・ゆ?おうち?」 そうだ。 おうちに帰ってゆっくりするのはいいが、肝心のおうちがまだ見つかっていない。 「ゆーん・・・。しょうだ!きのうのおうちで、ゆっくちしようにぇ! ちょっとしゃむいしゃむいだけど、がまんしようにぇ!」 「そうだじぇ!しゃむいしゃむいのときは、しゅーりしゅーりすればいいのじぇ!」 「ゆゆ!まりちゃはてんさいだにぇ! いっぱいしゅーりしゅーりすれば、しゃむくにゃいにぇ!」 今日も一日、何の成果もなく昨日の自動販売機に逆戻りだ。 自動販売機の裏は、相変わらず熱がこもって暖かい。 といえ、今日も雲の少ない天候のせいで、夜中は冷え込むだろう。 まして、子まりさの濡れた体はすぐに乾くわけでもない。 体が乾くまで、風で熱を奪われ続ける。 ガタガタ ブルブル 自動販売機の裏に戻ってからしばらく経つが、子まりさの様子がおかしい。 空腹で体力が落ちているところに、体が冷え切ったのが良くなかったのだろう。 おそらくは、ゆ風邪だ。 「れいみゅ・・・。まりちゃ、しゃむいよ・・・。おにゃかしゅいたよ・・・。」 今にも消え入りそうな声で寒さと飢えを訴える。 「ゆぅ・・・。まりちゃ、しっかりしてにぇ!ゆっくち、ゆっくちだよ!」 体力の低下が危険なレベルにあることを察して励ます声にも必死さが滲む。 「ゆぅぅぅ、ゆっぐ、ゆえぇぇぇぇん!しゃむいぃぃぃ、しゃむいよぉぉぉぉ!」 子まりさは、一転して大きな声で泣き出した。 が、まだ大きな声を出すだけの余裕があるのだと楽観視することは、 流石に能天気な子饅頭にもできそうになかった。 どちらかと言えば、それは死を間近にしたものが錯乱しているとしか見えなかった。 子れいむは、動揺しつつも励ますことをやめない。 「しゅーりしゅーり!しゅーりしゅーり! しゅーりしゅーりはゆっくちできるよ!まりちゃ、あったかくにゃった?」 「・・・・・。」 急に子まりさが黙り込む。 不安になった子れいむが、子まりさの様子を窺う。 「ゆぅ・・・。」 子まりさは衰弱しきった弱弱しい表情を浮かべている。 「まりちゃ・・・。まりちゃ、げんきだしてにぇ、しゅーりしゅーり・・・。」 子れいむは、どうすることもできず、 ただ、すーりすーりで少しでも子まりさを暖めてやった。 子まりさは、眠っていたり、起きていても眠ったように静かでいたかと思うと、 不意に大声で泣き出し、大騒ぎするということを何度も繰り返した。 その都度、子れいむは必死で子まりさを慰め、励ました。 できることは、すーりすーりと、声をかけてやることだけだった。 「ゆぅ・・・。まりちゃ、ねむったんだにぇ・・・。」 しばらく子まりさが静かだ。 もしかしたら、まりちゃもおちついたのかもしれないね・・・。 そうだと良いのだけれど。 「ゆぴー・・・。ゆぴー・・・・。むにゃ・・・。ゆ・・・?」 どうやら、ちょっと眠っていたらしい。 まあ普通なら眠っている時間なのだから当たり前だ。 ただ、子まりさの具合が心配な今は、そうそう安心して眠ってもいられない。 とはいっても、あの大泣きをしないのだから大丈夫なのだろう。 「ゆ・・・。」 良かった。 思ったより、穏やかな表情で眠っている。 ゆっくりできているようだ。 「・・・・・?」 子まりさと触れている皮が冷たい。 眠っているうちに冷えてしまったのだろうか。 またすーりすーりしてやったほうがいいだろうか。 「・・・・・??」 いや。 それにしてもおかしい。 いくらなんでも冷たすぎる。 「まりちゃ・・・!まりちゃ、ゆっくちおきてにぇ! まりちゃ!まりちゃ!!」 不安になった子れいむは、子まりさを起こそうと声をかける。 必死に子まりさの体を揺すってみる。 「まりちゃ!おきてにぇ、まりちゃ!ゆっくちおきてにぇ! おにぇぼうさんはゆっくちできにゃいよ!!」 「・・・・・・・・!!!」 「・・・・・・・・!!!」 「・・・・・・・・!!!」 「・・・・・・・・!!!」 「ゆっ!ゆっぐ・・・!ゆびぇぇぇぇぇぇん!!! まりちゃぁぁぁぁぁ!!!」 あれからどれだけ声をかけても、揺すってみても、 子まりさは目を開けてくれなかった。 その冷たい体に触れてみれば良く分かる。 まりちゃは永遠にゆっくりしてしまった・・・。 「ゆっ・・・、ゆぐ、ぐしゅん・・・。まりちゃ・・・。」 泣き疲れていつのまにか眠ってしまった子れいむ。 子れいむにしても、体力は落ちている上に、 昨日今日と睡眠不足も手伝って熟睡してしまった。 目が覚めるのは遅い時間になるだろう。 「ゆ・・・。れいみゅ、めがさめちゃよ・・・。」 わざわざ目が覚めた宣言と共に起き上がる子れいむ。 案の定、お日様は大分高くなっている。 「まりちゃ・・・。」 夢であればと思う。 だが、そうでないことは子ゆっくりとはいえ理解できている。 「ぐしゅ・・・。ゆ!れいみゅ、もうなかにゃいよ!」 そう。 れいむは強い子ゆっくりな子。 もう泣かない。 子まりさの分までゆっくりしなければ。 「ゆん!れいみゅ、おにゃかぺーこぺーこだよ!」 昨日の午前中にチョコレートを食べてから何も口にしていない。 まずは、にんげんさんにお願いして、ごはんを貰おう。 全てはそれからだ。 「ゆっくちしていってにぇ!にんげんさん、れいみゅ、おにゃかぺーこぺーこだよ! ごはんさんちょーだいにぇ!」 昨日と同じくにんげんさんに、ごはんを貰おう。 僅かに違いがあるのは、まず最初にきちんとご挨拶から始めること。 あとは、贅沢を言わず、あまあまに限定せずに、 ごはんさんを要求していることだろうか。 大した進歩かもしれない。 だが、にんげんさんたちは一向に止まってくれない。 それでも、子れいむは挫けない。 子まりさの分までゆっくりするのだと、誓ったばかりでもあるし、 子れいむ自身、抜き差しならないところまで空腹が酷いのだ。 「にんげんさん、れいみゅにごはんさんくだしゃい!」 「れいみゅ、おにゃかぺーこぺーこなんでしゅ! なんでもいいから、たべもにょをくだしゃい!」 「れいみゅは、いっしょにいた、まりちゃがしんじゃったんでしゅ! とっちぇもかわいそうだから、ごはんさんくだしゃいぃぃぃ!!」 必死ににんげんさんたちに食い下がるが、成果は芳しくない。 しつこくなった分、にんげんさんたちは、 迷惑そうな苛立たしげな目を向けているが、子れいむはその危険な視線に気づかない。 子ゆっくり故、餡子脳故のこともあるが、このことについても 一回目でたまたまごはん調達に成功してしまったことが、 却って悪いほうに作用してしまった。 にんげんさんにお願いすれば、ごはんが出てくる。 その偏った知識がそれ以前の経験と相まって、 完全に正解としてインプットされてしまっている。 「ゆぅぅぅ・・・。にゃんで、にんげんさん、ごはんくれにゃいのぉぉぉぉ・・・。」 子れいむは訝しみ、嘆きながらも道端の草をむーしゃむーしゃしていた。 本来、自分にはもっとちゃんとしたごはんが出されるはずで、 こんなものを食べる必要などない。 しかし、現実としてすきっ腹を抱えたまま、変わらずごはんは用意されない。 仕方なく、手近で入手できる食料に手をつけたのだった。 その後、再びにんげんさんに声をかけ続ける子れいむ。 まったく成果があがらぬまま夕方を迎えてしまう。 それでも、今日は粘ってごはん調達に励む。 「ゆん!にんげんさん、ゆっくちしていっちぇにぇ! おにゃかぺーこぺーこのれいみゅに、なにかたべものちょーだいにぇ!」 「・・・。お前、腹減ってるのか。」 「ゆ・・・。そうだよ!れいみゅは、とっちぇもおにゃかぺーこぺーこだよ!」 「よし・・・。それじゃ、俺についてきたら食い物やるよ。どうする?」 「ゆゆ!?いくよ!れいみゅは、にんげんさんについてくよ! それで、おにゃかいっぱいむーちゃむーちゃするよ!」 いくよ! 子れいむは、キリッ、と表情を引き締めると、間髪入れずに決意する。 れいみゅは、おにゃかいっぱい、むーちゃむーちゃするんだよ・・・!! 「よし。それじゃ、俺の手に乗るんだ・・・。」 「ゆ!?ゆん!!」 一瞬、戸惑うがすぐに決意し、大きな掌に飛び乗る。 そして、視界が高くなっていく。 「ゆゆ!れいみゅ、おそらをとんでるみちゃい!!」 にんげんさんに運ばれてやってきたのは、公園だった。 もう日が暮れている今は、人気もない。 「ほら、これ食えよ。」 子れいむを地面に下ろすと、にんげんさんは何かを子れいむの前に放った。 あまあま! あまあまだ! 「ゆ!にんげんさん、ありがちょうだよ! れいみゅ、ゆっくちいただきましゅ!」 むーちゃむーちゃ むーちゃむーちゃ、ちちち、ちあわちぇぇぇぇーーー!!! 「ゆっぷー!れいみゅ、おにゃかいっぱいだよ! ・・・ゆゆ!!?」 あまあまを全て平らげて、大満足な子れいむの体が宙に浮く。 一体何が起こったのだ? と、疑問に思った瞬間、 みちみちっ 「ゆ!いちゃいよ!れいみゅのぴこぴこさん、ひっぱらにゃいでにぇ!」 にんげんさんは、子れいむのもみあげを摘まんで持ち上げると、 そのまま振り回した。 「いちゃいーーー!!いちゃいよーーーー!! れいみゅのピコピコさん、はにゃしちぇーーーーー!!!」 思いっきり、振り回された子れいむは、 もみあげが根本から千切れ地面に叩きつけられた。 「ゆっ、ゆっ、ゆ・・・。れいみゅのぴこぴこさん・・・。 ぴこぴこさん、はやくれいみゅにくっついてにぇ・・・。」 ぺーろぺーろ 子れいむは、にんげんさんが地面に投げ捨てたもみあげの元へ跳ねていくと、 懸命にぺーろぺーろした。 「ぺーろぺー・・・。ゆ!!!!? やめちぇにぇ!はやくれいみゅを、はにゃちちぇにぇ!」 同じように持ち上げられ、もう片方のもみあげも千切られてしまう。 「れいみゅ・・・。れいみゅのぴこぴこさん・・・。 れいみゅ・・・、もうぴこぴこも、わさわさもできにゃいよ・・・・。」 地面に転がりながら、目に涙を溜めてもみあげを見詰める子れいむ。 にんげんさんにそっと落ち上げられる。 「ゆ!!!?やめちぇにぇ!れいみゅにひどいことしにゃいでにぇ!」 にんげんさんの手の上で、大騒ぎする子れいむ。 にんげんさんは、そんな子れいむを無視して、 もう一方の手を子れいむに添える。 そして、優しく子れいむを撫で、揺すりだす。 「ゆ?ゆぅぅ・・・。」 最初の内は激しく抵抗していたが、だんだんと頬が上気し、 抵抗が止んでくる。 「ゆ、ゆふぅぅ・・・。れいみゅ、にゃんかへんだよぉ・・・。」 だんだんと激しく動き出すにんげんさんの掌。 「ゆ!ゆっ!ゆゆぅっ・・・!ゆふっ!にんげんしゃん、れいみゅ! れいみゅ、きもちーよっ!もっちょしてねっ!もっちょしてねっっ!」 息も荒く、にんげんさんに行為を催促する子れいむ。 子れいむの顎の下辺りに、小さな突起が顔を出している。 小さいながらも、痛いほど張り詰めたそれを、 にんげんさんは無造作に千切る。 ぶちっ 「ゆ!ゆゆゆゆゆ!!!?い、いちゃいいいーーーーーー!!! れいみゅの、れいみゅのぺにぺにがーーーーーー!!!」 子れいむと、ぺにぺにを投げ捨てるにんげんさん。 子れいむは、横たわったまま、自分の眼前に落ちたぺにぺにを見て 涙を流しながら呟く。 「れいみゅのぺにぺに・・・。 れいみゅ・・・、もう、あかちゃん、うめにゃいよ・・・。」 更に、持ち上げられる子れいむ。 今度は逆さまだ。 「もう、やめちぇぇぇーーーーー!!!れいみゅをはなしちぇーーーーー!!!」 このにんげんさんは、危険だ。 恐怖に支配された子れいむは、 逆さまにされた底部をぐにぐにと動かして、 必死でにんげんさんから逃れようとする。 にんげんさんは、それに全く構わず、 拾った木の枝で子れいむの底部を傷つけていく。 ぐさっ ぐさっ ぐぐぅー、ぐしゅ 「ゆんやーーーー!!!ゆぴっ、ゆぴっ、ゆぴぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!」 木の枝で底部を突き刺し、掻き回し、徹底的に破壊する。 そっと、地面に下ろされたとき、 子れいむの底部は全く機能しなくなっていた。 「ゆ・・・。れいみゅのかわいいあんよが・・・。 もう、ぴょんぴょんも、ずーりずーりもできにゃいよ・・・。」 呆然と呟く子れいむ。 もう、呟く以外、移動するどころか、ぴこぴこわさわさすらできない。 にんげんさんが、子れいむに手を伸ばす。 子れいむは、とっくに絶望しきって、 抵抗しようともしない むんずっ ぶちっ 「ゆ!?」 にんげんさんは、れいむのお飾りを奪った。 「ゆ!?にんげんさん、れいみゅのおかざりかえしちぇ! れいみゅ、おりぼんさんにゃいと、ゆっくちできにゃいよ!! にんげんさん!!!!」 お飾りを奪ったにんげんさんは、そのまま行ってしまった。 手に子れいむのお飾りを持ったまま。 「・・・・・・。」 子れいむは、もう何も言わない。 動くことができない。 周りには助けてくれそうな何者もいない。 仮にいたとしても、今の、ぴこぴこも、 お飾りもないれいみゅを助けてくれるとは思えない。 もう、赤ちゃんも産めない。 生きている意味などない。 全て諦めた。 ただ、疑問だけがあった。 れいみゅ、にゃんにもわるいことしてないよ・・・。 にゃんで、こんなめにあうにょ・・・? にゃんで、まりちゃはしんじゃったにょ・・・? れいみゅたち、なにかわるいことしちゃの・・・? 子れいむには理解できない。 ただ、ふと臭いおうちのことを思い出した。 臭かったけど、今思えば、あの頃はゆっくりしていたな・・・。 元ネタ絵 by儚いあき 挿絵 by儚いあき アナザーなラスト 「よし、ついたぞ。ここが俺の家だ。」 にんげんさんに運ばれて来たのは、にんげんさんのおうちだった。 「ゆわぁぁぁーーー!!とっちぇもゆっくちしてるにぇ!!」 「ほーら、あまあまだぞー。」 「むちゃむーちゃ、しあわちぇーーーー!!」 その後、事情を聞いたにんげんさんは、大急ぎで子まりさを連れてきた。 永遠にゆっくりしたと思われた子まりさは、実は仮死状態で、 にんげんさんの手厚い治療で元気になりました。 そのまま、にんげんさんの飼いゆっくりになった二匹は大人になり、 数百匹の子や孫に囲まれ幸せなゆん生を送りました。 挿絵 by嘆きあき 昨日、マ・あきのところに一匹の子まりさがやってきました。 仲良くやってます。 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る アナザーエンドは公園で残虐行為をした人間が世話をしたってこと? -- 2019-11-21 17 35 15 飼い主がちゃんと処分しろよwwそれが最初の判断ミスwww -- 2018-02-07 13 44 11 ハッピーエンドじゃねーか -- 2017-11-08 20 38 28 わざわざ自分は我慢ができないことコメントで教えなくてもいいと思う -- 2016-02-16 00 44 51 どこの世界でも原理主義者はゆっくりのうんうん以下の存在だな 何でもかんでも自分の価値観通りじゃないと文句を言う この話のれいみゅのほうがまだ賢いわ -- 2015-02-28 06 53 33 ↓文句あんならてめぇーが書けや、つまらなかったら内に留めて来なきゃいいじゃん。 -- 2014-12-15 20 52 13 こいつの書くssほんとしょーもない。他の作品に、ゆっくりを地獄に叩き落す鬼のような人間さん(嘘)てのがあるんやけど、愛ででもなく虐待でもなく、形容するならばぬる愛でみたいなんだわ。ほんまどこに需要あんねんて感じ。しょーもないわ。そんなぬっるいお話はお前の頭ン中だけに留めとけっての。 -- 2014-07-02 04 47 57 ほんとアナザーいらない。なんかエロ漫画のオチをギャグにして 全て台無しにするのと同じ。 -- 2013-04-22 04 00 58 ↓タイトル「選択肢」じゃないですね。間違えました -- 2013-04-19 22 22 55 アナザーが蛇足すぎです。「選択肢」というタイトルとも合致してないし アナザーに付けられたイラストがまた苛つきを増幅させますね -- 2013-04-19 22 22 14 アナザーは少しかわいそうと言う人には、途中で分岐する話になり、いい気味と思う人には、 残念ながら生前の潜在意識から作りあげたさいごの幻or夢と言うことにしたら? -- 2012-03-10 01 10 42 はいはい、喋るゴキちゃんはさっさと氏にましょうねぇ~w 誰が人語で鳴くだけのナマモノに同情するかよwwwww -- 2011-12-16 00 48 08 という夢を見たのさ! Fin. -- 2011-09-27 07 13 35 実は仮死状態でって時点で笑いを取るためだろ。吹いた -- 2011-07-29 01 20 07 最後は『という夢だったのさ!』というオチを付けたら良かったよ。 普通に考えても数百匹も出産させてもらえるのは工場の生産用だけだろ。 -- 2011-07-12 20 59 02 つうか判断ミスってSSなんだから アナザーはトロ箱を出て行かなかった場合とか この子ゆっくり達が別の判断をしていた場合を書けよ もし話かけたのがたまたま愛でお兄さんだったらとか判断関係ねえしw -- 2011-07-03 15 24 35 たまには救いがあってもいいじゃない -- 2011-02-06 07 14 49 野犬、野猫、野ゆっくりに餌をやる常識知らずの馬鹿は、ゆっくりしね。 -- 2011-01-27 20 51 51 いらんいらんばっかで意味を汲もうとしてる奴が少ないな -- 2011-01-21 14 28 53 やれやれ、こいつらは… -- 2010-12-09 16 44 42
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/2705.html
京太郎「あ、マイハニー楓ちゃ~ん……もうすぐ出来るからね~……」カランッカランッ 京太郎「……何やってるんだろう…空の鍋に火なんか点けて……エア彼女とお話……」 京太郎「今日はクリスマス……一人寂しく空鍋パーティー……はぁ……サンタなんか死んじゃえばいいんだ!!」 京太郎「……虚しい」 ピンポーン 京太郎「ん?誰だぁこんな時に…はいは~い!」ドタドタ ガチャッ 優希「メリークリスマス!京太郎!」 京太郎「ゆ、優希!…何か用か?」 優希「おう!今日は一人か?」 京太郎「……ああ、一人だよ。一日中な」 優希「ならば喜べ京太郎!今から二人だじょ!」 京太郎「……はっ?」 優希「察しが悪いな京太郎!今日一日私が一緒にいてやるって言ってるんだじぇ!」 京太郎「………」 優希「な、何だ?嬉しくないのか?」 京太郎「(ぶわぁ!)優希ぃ!ありがとう!愛してる~!」だきっ 優希「わわっ!///…とりあえず中に入れてくれぃ!寒くて死にそうだじぇ」 京太郎「あ、ああ!すまねえ。どうぞ、お姫様」 優希「うむ!お邪魔するじょ」 京太郎「…本当にありがとな、優希。お前が来てくれて嬉しいよ」 優希「べ、別に!私も暇だっただけだじぇ!///」 京太郎「そうか……まあ、ゆっくりしていってくれ」 優希「おう!」 こうして俺は優希と一日中過ごす事となった。ありがとう優希!ありがとうサンタさん! メリークリスマス! カンッ
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/3706.html
『愛玩ゆっくり幸福論(前編)』 24KB 愛で 制裁 愛情 差別・格差 日常模様 飼いゆ 現代 失礼します。 愛で 愛情 飼いゆ 差別・格差 現代 胴付き 制裁 現代 希少種優遇 注意: 非常に賢いゆっくりが出ます。 幸せな飼いゆっくりについて考えたらこうなってました。 愛玩ゆっくり幸福論(前編) 作:角ばってるあき 「さて、そろそろ行くかな…。」 その人は、チーズとハムを乗せたトーストをかじり終えて、カフェオレを飲み干した。 つつましやかな朝食だと思う。手間もかからない。 せめて、サラダでもあれば体にも良いし、もう少し見栄えもするのだろう。 「外に出たり、ベランダを開けたりするなよ?」 『うん。危ないことはしないよ。』 何度も聞いた言葉だ。 わたしを軽んじているようにも聞こえるが、心配をしてくれていることは伝わっている。 「よし」と目を細めて応えると、ご主人は立ち上がった。 「それじゃあ、なずー。お留守番よろしくな。」 ご主人がわたしの頭をくしゃりと撫でる。ちょっと乱暴だ。 反射的に目を伏せてしまうけど…わたしはこれが好きだ。 『いってらっしゃい、ご主人。』 玄関まで見送ろうと立ち上がってついて行くのだが、ご主人の歩幅は大きい。 わたしがリビングのドアを抜けると、もう玄関が閉まる所だった。 朝の日差しが一瞬だけ進入して消えると、外から鍵を閉める音がする。 本当は、玄関から出て行くご主人を見送りたいけれど、何時もこうなのだ。 こんな小さな家なのに。 『…いってらっしゃい、ご主人…。』 誰に届く訳でもないのだけど、わたしは言葉を繰り返していた。 リビングの背の低いテーブルには、わたしの朝食だけが残っている。 ご主人はトーストの耳を少し残して行った。 「仕方ないなぁ…」…と、一人言をつぶやきながら苦笑する。 ご主人が帰って来るのは、今から11時間後になる。 うん。わたしは寂しいのだ。 ご主人のトーストは1枚。わたしの分はその半分。 暑くて食欲もないので、半分のトーストは昼ごはんにすることにした。 わたしは、ご主人の残したパンの耳と牛乳だけで朝ごはんを済ませる。 8枚切りの食パンだと半分が残ってしまうからと、ご主人は6枚切りを買って来る。 でも実は、6枚切りの半分だと、わたしには少し多く食べきれないこともある。 そのことは、ご主人には言っていないし、これからも言わない。 せっかく、ご主人がわたしのことを考えてくれたんだから。 無人の部屋に残されているわたしは、ペット…つまり飼いゆっくりだ。 ペット用のゆっくり。胴付きのなずーりん種。ご主人の所有物。 幸運にも、守られ、養われる立場だ。それも、受けるばかりの一方的な好意で。 ご主人は、わたしを大切にしてくれる。 少なくとも、わたしがそう感じている。ご主人はとても優しい。 わたしも、ご主人の好意に、好意を返したいと思ってる。 けれど、わたしはゆっくりだ。 非力で、ちっぽけで、水も火も扱えない。 せいぜいできるのは、さっきみたいな火を使わない料理と、ご主人ができるようにして くれた洗濯くらいだ。 新しい洗濯機が来てからは、洗濯もわたしの仕事になった。 …とは言っても、干す必要はない。乾燥まで自動でやってくれるものに変わったのだ。 前の洗濯機が壊れて家電屋さんへ行った時に、接客の上手なお姉さんに捕まって買って しまったものだ。 「なずーが洗濯できるようになったなら良いさ。」…と、笑っていたが、安い買いもの ではなかったはずだ。 …まったく。ご主人は、押しが弱い。 おまけに自分のことよりも先に他人を気遣ってしまうんだから。 もっと自分のことを考えてくれないと、わたしが心配になるじゃないか。 だから、わたしの仕事は、ご主人があちこちに脱ぎ捨てたシャツや靴下を集めて、洗剤 と一緒に放り込んだらスイッチを入れるだけ。 散らばった衣類はご主人の匂いがするからすぐに見つけられるからね。 本当に、ゆっくりにできることなんてたかが知れている。 そう言えば、ご主人は昨日、今日のためにお茶のペットボトルを凍らせていた。 沢山外を歩く日だと言っていたけど、ちゃんと持って行ったんだろうか。 今日も暑いからなぁ…。忘れてないかなぁ…。ご主人、つらくないかなぁ…。 冷凍庫は高い位置にあるから開けちゃいけない…と、ご主人には言われている。 だけど、ご主人が心配なのだから仕方ない…よね。 ご主人の買って帰って来る週刊少年誌を、5冊重ねて上に乗ってみることにする。 もう読まない古いのは、わたしが一ヶ所に集めておくことにしてるんだ。 たまに読み返すことがあるけど、その時にご主人が探す手間も省ける。 ……。 ううん。ちょっと高さが足らないみたいだ。 一番新しいやつも持って来よう。 6冊目を重ねたら、わたしの目でも冷凍庫の中が見える高さになった。 一旦降りてから背伸びをして、取っ手を引っ張ることにする。 悪い足場の上で、力を入れるのはよくない。 バランスを崩して怪我でもしたら、ご主人に迷惑をかけるじゃないか。 冷凍庫を開けてから即席の足場へ登る。 のぞき込むと、ひんやりとした空気が伝わって来た。 中には、冷凍うどんと氷しかないみたいだった。 うん。よかった。ご主人はちゃんと持って行ったらしい。 ふと、扉の側のポケットに、空っぽになったアイスクリームの箱が入りっぱなしになっ ているのに気づいた。 これを食べたのは何時だったっけ…? まったく、ご主人は… 片づけてしまいたいけど、それをしたら勝手に開けたことを知られてしまう。 それは…ちょっとゆっくりできない。 確認は終わった。 重ねた雑誌がズレないよう、垂直に上へ跳ぶように、ひょいと跳び降りる。 無事に着地成功。後は、一番新しい雑誌を元の位置に戻しておこう。 昨日、読みながら寝てしまっていたから、きっとまだ読むはずだ。 ばぁん。 「!!!」 突如、ベランダのガラス戸が大きな音を立てて揺れた。 着地した格好のままでびくりと体が硬直する。 いや、そこまで大きな音ではなかったはずだ。柔らかく重い何かが当たったような音。 何時もはわたし以外に音を立てるものがないので、少し驚いてしまった。 柔らかく、それなりに重い、何か。 この部屋は一階で、ベランダからそのまま狭い庭に出ることができる。 そして、その庭を辿ればアパートの出入り口へと繋がる。 …うん。嫌な予感がする。 「…にー…さ…………けて…! ……むが……き…よ!」 カーテンとガラス戸の向こうの、それも低い位置から声がする。 いよいよ嫌な予感しかしない。 ばぁん。 またガラス戸が揺れる。 わたしは、ため息をついた。 わたしはカーテンを少し開けてみようと手を伸ばした。 音と光と熱の進入を防いでくれる、ちょっと立派な遮光カーテン。 飼いゆっくりは家にこもりきりになるから…と、わたしを気づかってご主人が買って来 てくれたものだ。 あ。 驚いてうっかりしていた。 冷凍庫を閉めておかなくちゃいけないな。 雑誌も戻して来なくちゃ。 ばぁんっ はいはい。 ちょっと待っててくれないかな。 * * * * * 今度こそ、カーテンをすこし開けてみる。 外を伺うと、そこには予想通りゆっくりがいた。 ひどく汚れた成体のれいむだ。 少し離れたところに、子れいむと子まりさもいる。多分、親子だろう。 そしてわたしを見つけると、何かを叫んだ。 れいむとわたしの間を遮るのはガラス戸だけになったので、さっきよりも良く聞こえる。 「どうしてそこになずーりんがいるの?」…かな。きっと。 やっぱりちょっと聞き取りにくいけど、耳をすませば普通に聞こえそうだ。 「ゆゆぅ…! どうしてなずーりんがれいむのゆっくりぷれいすにいるの!? でてってね! そこはれいむのゆっくりぷれいすなんだよ!!」 …と、聞こえた。確かにそう言っていた。 何を言っているんだろうか。理解が及ばない。 おうちせんげん…のつもりなのかな…。無謀だなぁ…。 ゆっくりが人間に勝てるわけがないのに…。 でも、ちょっとイラっとしたかな。 ここはご主人の家なのだから。 …殴るのによさそうなものを探そう。そうしよう。 そうだ、ご主人が熱で溶かしてしまったプラスチック製のおたまがあった。 これでちょっと…いや、力一杯叩いて来よう。 ご主人の家を奪おうとするやつを追い払うためなのだ。 鍵を開けて、一旦おたまを床において、ガラス戸を開ける。 ご主人に心配をかけないように、またすぐに鍵をかけなくちゃね…。 両手で体重をかけてガラス戸を動かす。 非力だなぁ、わたしは…。 「ゆっ!! やっとでてきたね!!」 そして速やかにおたまを両手で持って、振りかぶる。 「ノロマにもほどがあるよ!! はやくおにーsむぎょべっ スムーズにれいむの頭のてっぺんめがけて振り下ろした。 体重の乗ったいい一撃だったと思う。 おたまの先がめり込んだれいむは、ちょっと形がいびつになり、ふるふると震えている。 うん。ちょっとすっきりした。 「「………お、おかーしゃぁーんっ!!!」」 時間をおいて子ゆっくりたちが大声を上げた。 何が起こったのか、たっぷり時間をかけて理解したんだろう。 でも、ゆっくりって、きっとこう言うものなんだろうな…。 わたし自身、わたしの方が変なのはわかってるんだ。 「…いいかい?」 「ゆ、ゆひぃっ」 『ここはわたしのご主人のゆっくりぷれいすなんだ。 絶対に勝手なおうちせんげんなんて許さないから、そのつもりで。』 「…ゆわあああぁぁあぁぁぁ…」 わたしは無傷の子ゆっくりたちに言い聞かせる。 わかりやすい言葉にしたつもりだけど、ちゃんと伝わったかな…? あ。子れいむの方がおもらしをしている。 おそろしーしーと言うやつだ。 「ゆ…ゆぎぃっ れいむの… れいむのすーぱーこんぴーたさんのようなあたまがああぁぁぁっ」 親れいむの意識が回復したみたいだ。 もっと強く叩けば良かったかな…。 飛び跳ねたらもっと力が伝わるのかも知れない。 『おうちせんげんは、何処か別の所でやってくれないかな?』 「おうちせんげん…? ゆんゆん! ちがうよ! ここはもともとれいむのゆっくりぷれいすだったんだよ! だかられいむはかえってきたんだよ!! ゆっくりりかいしてね!」 『うん。理解できないな。』 れいむがみつけたかられいむのおうちなんだよ! …って、こと? うん。ゆっくりのルールや思考は良くわからない。 筋が通っていないし、大抵が自分だけのためだからかな。 自分の中だけで完結しているから、わたしにまで伝らないのかも知れない。 …おかしいね。わたしもゆっくりなのに。 「ゆゆっ!? やめてね!!」 『ここは、わたしのご主人のゆっくりぷれいすなんだ。』 「いたいいたいはゆっくりできないでしょおーっ!!!??」 うんざりとしながら、もう一度おたまを振りかぶる。 …うん。前向きに考えよう。 ご主人と一緒の時にジャマをされなくてよかったじゃないか。 『叩く方だって、しなくていいならしたくない…さっ!』 「ゆぎょぷっ!!」 こんな些細なことでも、経験なんだなぁ、と感じた。 さっきよりも上手に叩けた気がする。 れいむもさっきより強く震えている。 「お、おおお、おかあしゃあああぁーん!!」 「しっかりするのじぇぇー!」 子ゆっくりたちが跳ねて寄って来た 子ゆっくりたちは、部屋の中からじゃおたまが届かない位置にいる。 上手い位置だなぁ。叩けない。 …子どもがいるなら、こんな危険なことはしない方が良いだろうに…。 わたしは野良ゆっくりの生活を知らない。 それでも、人間さんを敵に回すようなことは一番してはいけないことだと思う。 「おねがいなのじぇ! おかーしゃんのおはなしを、きいてほしいのじぇ!」 『もう一度言うよ。おうちせんげんは…』 「ちぎゃうもん! おかーしゃんは、むかしここにすんぢぇちゃんだもん!」 『えっ? ここに…すんでた…???』 「しょーなのじぇ! まりしゃたちはここでうまれたんだじぇ!」 ご主人とわたしがここに引っ越して来たのは、4ヶ月前だ。 つまり、それより前のことはわからない。ご主人とここを見に来た時には、もう誰もい なかったし、他の人間さんの匂いもしなかった。 わたしの目には、誰かが使っているようには見えなかったのだ。 「ゆゆっ かしこいれいむはわかったよ! なずーりんは、れいむのおにーさんをたぶらかして、 れいむがいなくなったあとにかいゆっくりになったんだね!」 考えていたことを中断し、わたしは無言でおたまを振りかぶった。 うん。今まで以上の力が出せそうだ。確信に近いものを感じる。 「ゆ、ゆひぃぃっ!! やめてね…っ それは、あんこさんのおくにひびくようにいたいんだよ!?」 『言葉にできないくらい不愉快なんだ。もう一回叩かせてもらうよ。』 引っ越したのは3月の下旬。詳しいことはわからないけど、「時期が丁度良いから」引 っ越したのだとご主人は言っていた。 だとしたら、ご主人と同じように、時期が丁度良いから家を変えた人間さんが他にいて もおかしくないと思う。 匂いにしたって、さっぱり残さないような手段が人間さんにはあるのかも知れない。 誰かの生きていた痕跡をきれいに消してしまう…。 少し怖いことかも知れない。 「ほ、ほんとうだよ! れいむはここにすんでたんだよ! ぎんばっじさんだったんだよおおぉぉっ! しんじてよおおおおっ!!!」 「おにーしゃんにあわせてほしいんだじぇ! そうすれば、おかーしゃんが、うそついてないってわかるんだじぇ!!」 『今、ご主人はいない。お仕事…いや、狩りに出掛けてるからね。』 「ゆっ!? ごろごろダラダラねて…ないの?」 『…次は殺してしまうかも知れないな…』 「…ゆ、ゆゆゆ、ゆっくりごろしはゆっくりできない…よね?」 要するに、前に住んでいた人間さんが飼っていたゆっくりなんだろうか? れいむの言うおにーさんと、わたしのご主人は別人だと思う。 だってわたしは、もう3年もご主人と一緒に暮らしているのだから。 だが、その誤解をとかないと、わたしが不快感でどうにかなりそうだ。 たとえ誤解だったとしたって、耐えられないじゃないか。 わたしの大切な「わたしの飼い主」をバカにされるなんて。 『ひとつ聞かせてくれないかな?』 「ゆゆ!? …ゆふんっ やっとれいむのおはなしをきくきになったんだね!」 「やっとじぶんがまちがっちぇるってきづいたんだじぇ! まりしゃたちの、しょうりっせんっげんっなんだじぇ!!」 『…うん。すごいね。気持ちいいくらいの自己肯定だ。』 「ゆゆーん! れいみゅうれちいよ! どげざでゆるしちぇあげるかりゃね! いますぐぢぇいいよ!」 「ゆゆぅ… さすがれいむのおちびちゃんは、かんっだいっだね…! なずーりんは、おちびちゃんのやさしさにかんしゃしてね!! さあっ はやくれいむたちをおうちにいれてねっ!!」 わたしは、庭に置いてあったご主人のサンダルに着地した。 前の洗濯機の時に、ご主人はこれをはいて洗濯物を干していたんだっけ。 ご主人の足は大きいなぁ。すごくぶかぶかだ。 うん。引きずるようにすれば、何とか歩けそうだ。 『…さて、と。今度はもっと上手にできそうかな。』 力だけでなく、不快感も一緒に伝えてみることにした。 * * * * * 『…で、ここに住んでいたのは、何時までだい?』 「は、はるさんがくるまでですぅぅ…!」 「れいみゅたちは、はるしゃんにうまれまちた!」 れいむたちは親子そろってアザだらけだった。 でも、もみあげがちぎれるとか、飾りを壊すとかには至っていない。 我ながら上手にできたんじゃないかと思う。 『そうか。春が来てすぐ…なのか。 やっぱり、引っ越して来る前かもしれないなぁ…』 「れいむは… れいむは、かりそめのしあわせよりも… まりさとのしんじつのあいをえらんだんだよ!」 『ふーん… それはすごいね。』 「おにーさんが、まりさにしっとしてたいへんだったけど… れいむのけんっめいっなせっとくで、なっとくしてくれたよ!」 『なるほどね。…きっと、"わかっちゃった"んだろうね。』 「ゆゆっ そうだよ! わかってくれたんだよ! れいむ、こうしょうじょうずでごめんねぇー!!」 簡単に話を整理しよう。 このれいむは銀バッジの飼いゆっくりだったらしい。 飼いゆっくりと言う立場を忘れて、野良まりさとずっと一緒にゆっくりしたい…つまり、 結婚したいと言い出してしまう。 その報告をした時には、もう妊娠していたと言うから、飼い主の人間さんの怒りは相当 のものだったのだろう。 子供をつぶして野良まりさのことを忘れるか、野良になるかを迫られたらしい。 想像してみると… …とても普通の反応なんじゃないかと思う。 「…そして、かなしみをのりこえて… …れいむはあらたないっぽをふみだしたんだよ!」 『そっか、そっか。へー…』 「いたずらなうんめいさんに、れいむとまりさはひきさかれたけど… まりさのおもいをうけついで、れいむがりっぱにおちびちゃんをそだててるんだよ! ゆううぅぅぅんっ はらんっばんっじょうっだね! かんどうしていいよ!」 どんなつもりなのかは知らないけど、結果として野良にはなったみたいだ。 そして、名誉の戦死とやらで父まりさが死んで、食うに困って今に至る。 つまり、飼い主にもう一度飼ってくれと頼みに…いや、この一家の場合は、もう一回 飼わせてあげるから喜んでねと言いに来たのだろう。 「うまれてすぐに、まりしゃたちはのらになったのじぇ…! とってもちゅらかったのじぇ! たいっへんっだったのじぇ! さいっきょうっのまりしゃじゃなかったら、きっとしんでたんだじぇ!」 『それは何回も聞いたよ…。はいはい。可哀想、可哀想。』 「どぼぢでしょんなことゆーのじぇええぇっ!?」 …ちょっと考えてしまうなぁ…。 これって、よくある話なのかな。普通のゆっくりってこう言うもの? ペットって言う立場を理解してないのかな… 飼いゆっくりってことは、飼い主の人間さんが自由にしていい命だってことなのに。 わたしたちが生きるも死ぬも、人間さん次第なのに。 ねえ? 「しょーぢゃよおお! れいみゅたちはかわいしょうなんだよ!! やさしくしないちょいけにゃいでしょおぉぉおおぉ!!」 「にゃにいってるんだじぇぇええぇえ!! まりしゃはかわいしょうなんかじゃにゃんだじぇええぇぇ!!!」 『うるさいなぁ、もう。』 「ゆべっ」 「ゆぎゅっ」 頭の取れてしまったおたまで軽く叩く。 サンダルをはいて、足を汚さずに外に出ることができたからって、何回も叩いていたら おたまが壊れてしまった。 本来とは違う使い方なのだし、当たり前と言えば当たり前かな。 「や、やめてね! おちびちゃんたちにひどいことしないでねっ!!!」 「ゆっぐ、ゆっぐ… れいみゅなんにもわりゅいこちょしちぇないのにぃぃ…っ」 「ゆわあぁぁああぁんっ もう、まりしゃたちにいじわりゅしないでほしいのじぇえええっ」 ご主人とわたしがここに引っ越して来てから、4ヶ月くらいになる。 その長い間、野良になった飼いゆっくりが生きられるものなのだろうか? でも、話の筋は通っているように思う。 上手に嘘を吐いているようにも思えない。 『あ。そうだ。』 「ゆ?」 『ちょっとそこで待っててくれないか。』 わたしとご主人が一緒に写ってる写真を見せよう。 一緒にお出かけした時に撮ったものが部屋に飾ってある。 ゆっくりが人間さんを見分けられるのかが心配だけど…。 違う人間さんなのだとわかれば、あきらめてくれるだろう。 「ゆ! おうちのなかはゆっくりできるよね? おそとはあついあついだよ! ゆっくりりかいできるよね!」 「たちばなしもなんなんだじぇっ!」 『ダメ。無理。お断り。』 「い、いじわりゅしにゃいでにぇ! れいみゅもいれちぇにぇ!!」 『…その汚い体でカーペットを汚したら…今度こそ殺すからね。』 「「「ゆひぃぃっ!?」」」 窓を閉めようかと悩んだけど、網戸を引くだけにした。 わたしがガラス戸を開けて閉めてをすると時間がかかる。 殺すと言っておいたんだ。入ろうとしたら殺そう。 『ご主人と一緒に写ってる写真がいいよね…』 テレビラックの上においてある写真立てを両手で持ち上げる。 わたしを抱えたご主人が笑顔で写っている。 抱えられてるわたしの顔は…かなり、こわばっている。 だって、知らない人の前で抱えられたら恥ずかしいじゃないか。 我ながらひどい顔だけど、ご主人はこの写真が気に入ってるみたいだ。 写真を持ってベランダに戻ると、子れいむが網戸に舌を伸ばしていた。 何をしようとしていたのかは…あまりわかりたくない。 舐めたからって、どうなるって言うんだろう? わたしは親れいむの前に、写真を差し出すことを一瞬ためらう。 大切なものを汚れたものに近づけるのは…言い気分じゃなかった。 ベランダに腰掛けて、少し離した位置に写真立てを差し出した。 『…ほら。これがわたしのご主人だ。』 「ゆゆっ!?」 『れいむを飼っていたおにーさんとは別人だろう?』 「ゆん? ゆゆぅぅぅぅ…。ゆっ そうだね! ちがうにんげんさんだね!」 こっちの気持ちはお構いなしに、れいむは写真に近づいて眺めていた。 確認が終わると、速やかに写真立てをわたしの背中の後ろに置いた。 ふぅ…。 わかってはいたけど、少しだけ気がすんだ。ご主人の名誉も保たれる。 わたしのご主人は、週に5日、きちんと仕事に行く立派な人なのだ。 そりゃあ… 休日は一緒にごろごろして過ごす日もあるけど… 『ここはもう、わたしのご主人の家なんだ。 れいむのおにーさんは、もうここにはいない。 わかってもらえたかい?』 「ゆん! ゆっくりりかいしたよ!! あんしんしてね! れいむはせわをするにんげんさんがかわってもきにしないよ!!」 『本当に自分以外のことは考えないんだね、キミたちは。』 予想できる気のしない反応だった。 …と、同時に、このれいむがどれだけ飼い主を大切に思っていなかったかを知った。 誰でも良い、自分に都合の良いだけの存在だったのだろう。 だから、あっさりと湧き上がった欲求に従って出て行った。 飼い主がどれだけの好意を向けていてくれたかも知らずに。 …いや、そうとは限らないよね。 わたしは、その元飼い主の人間さんを知らないのだし。 れいむにはれいむの望む生き方があるのだし。 「あんしんしてね、なずーりん! なずーりんもいっしょにすんでいいよっ!」 「にんげんしゃんは、れいみゅにめろめろになっちゃうとおもうけぢょ… おいだしゃないようにいっちぇあげりゅからにぇ! あんしんしてにぇ!!」 「ゆん! みんにゃでゆっくりしゅるんだじぇ!」 「ゆわぁぁ… おうちのなかがきれいきれいだよ…! まえみたいに、おさけのあきかんさんがごーろごーろしてないよぉぉ…!」 親れいむは自分の体をつぶして飛び跳ねる動作に入っていた。 飛び跳ねる気だ! わたしの横を抜けて中に入る気だ!! 危機を感じたわたしは、壊れたおたまを手に取って叩きつける。 「ゆぶっ」 『…あ、危ないところだった…』 打ち所を間違えて、手がれいむに触れてしまい汚れてしまった。 うう…。髪の毛があんなにねばねばしてるなんて思わなかったよ… けれど、危機は脱した。手は後でよく洗おう… 「ゆぐぐ…っ なにするのおおぉぉぉおおぉっ!!? いたいでしょぉおおぉぉおおお!!!??」 『やっぱり、死んでもらうことなりそうだね。』 「ど、どぼじでええぇぇぇ!? れいむちゃんとじょうほしてるでしょおおおぉぉ!!?」 「ゆっくりのひとりじめは、ゆっくりできないんだじぇええぇぇえっ!!」 『たとえわたしが認めたって…』 そこまで言いかけて、わたしは気づいてしまった。 自分がやっていることの無意味さに。 わたしが話を聞いても何もならない。 事情がわかったから、何ができるわけでもない。 ここに住むと言われても、拒否することも許可することもできない。 『…そう。ご主人が決めることだ。』 ご主人が決めることなんだ。 わたしは、飼いゆっくりなのだから。 『キミたちが一緒に暮らせるかは、ご主人の決めることだ。 キミたちが決めることでも、わたしが決めることでもない。』 「ゆゆぅ…? …ゆん! れいむ、わかったよ…! なずーりんは、にんげんさんにおどされてるんだね…! じゃあ、れいむからにんげんさんにおねがいしてみるよ!」 「ゆぅ…? なずーりんは、ゆっくりできちぇにゃいにょ?」 「にんげんしゃんのほうが、ゆっくりのゆーことをきくべきなんだじぇっ!!」 「そうだね、おちびちゃんのいうとおりだよっ ぜったい、なずーりんをかいっほうっしてあげるからね!! みんなでたくっさんっゆっくりしようね!」 わたしが、こいつらを殺していいかだって、ご主人の決めることかも知れない。 基準は、ご主人が好むか、好まないかだ。 「だいじょうぶだよ!!! どんなにんげんさんだって、 おちびちゃんたちのみりょくにめろっめろっだよっ!!」 「まりしゃのみりょくにのっくだうんっなんだじぇっ!」 「きゃわいくっちぇごめんにぇえー!!」 『うん。好きにしなよ。』 確かに、ゆっくり殺しはゆっくりできない。 でも、ご主人が殺せというなら、どんなゆっくりでも殺す。 ご主人に迷惑をかけるようなゆっくりは許せない。 でも、ご主人が殺すなというなら、こいつらだって殺さない。 もちろん、今まで殺したことなんてないけどね。 わたしがそう思うってだけなんだ。 * * * * * 『ほら。食べなよ。』 すっかり食欲がなくなっていたから、わたしの分の半分のトーストを差し出した。 残しておいたら、ご主人は心配するだろう。 「ゆゆ! しょくぱんしゃんなんだじぇ!!?」 「れいみゅの!! しょれ、れいみゅのだよっ!!!」 ご主人に申し訳ないかな…? わたしに与えられたものを、わたしが誰かに渡すのだし… そこまで悪いことではないんじゃないかと思った。 それに、彼女たちの望み通りに飼われるとすれば、ちょっと早いけど食事を分けたって いいと思う。 飼われないとしたら… 最後くらい、いい思いをしてもいいんじゃないかな。 「「むーちゃむーちゃ、しあわしぇえぇー!!」」 「ゆゆぅん…っ!! ありがとうね、なずーりん!! おちびちゃんたちが、とぉってもゆっくりしてるよおぉぉおおっ!!」 『そう。よかったね。』 …いや。悪いことだったかもしれないなぁ。 ご主人が、わたしに健康であって欲しいと思って与えてくれたものなら、ご主人の好意 に反することになる。 うん。軽率だった、よね。後でこのこともご主人にちゃんと話そう。 『ご主人が帰って来たら、事情を話すよ。』 「ゆっ なずーりんからもおねがいしてくれるんだね!」 『違うよ。話すのは、前にここで暮らしてたゆっくりが来たことと… それと、そのゆっくりが、またここで暮らしたいって言ってること…かな。』 「ゆっきゅりりかいしたんだじぇ!!」 『ご主人が帰って来るまで、まだ時間がかかるんだ。 ご主人に会いたいなら、日が当たらないところででも待っているといいよ。』 「ゆんゆん! ゆっくりまってるからね!!」 『…ご主人に会わないで帰るなら、今の内だってことだよ?』 「おかあしゃあああん!! れいみゅのどがかわいちゃよおおぉ!!!」 「…ゆゆ? しょういえば、のどがからからなんだじぇ…」 アパートの入り口の方に水道があったっけ。 お隣に住んでいる人間さんが、自転車を洗っているのを見たことがある。 ご主人は、住んでいるのなら自由に使っていいものだと言っていた。 『…ついてきなよ。』 ホースが繋がっていたけど、それを外して、蛇口をひねる。 下にあったタライに水が注がれる。少し水が跳ねて、わたしの足を濡らした。 …よかった。強くしめられていたら、わたしの力じゃ開かなかったかもしれない。 日差しに照らされていた蛇口は少し熱かった。 「ゆゆっ おみじゅしゃん!」 「ごーきゅごーきゅしゅるんだじぇ!!」 「ゆゆぅ~ん! よかったね、おちびちゃんたち!」 『キミたちは…自由なんだね。』 「ゆ? どうかしたの、なずーりん?」 『何でもないよ。それじゃあね。』 「しゅーぱーごーきゅぎーきゅたいみゅ、はじまりゅよぉーっ」 彼女たちは、何も気にせずに我が物顔で水を飲みに行く。 わたしなら、まず飲んでいいのかを聞くと思う。 …もちろん、わたしは汚れたタライに入れた水なんて飲まないけど。 わたしは部屋の中に戻って、ガラス戸を閉めた。 そのまままっすぐ洗面台へ行って、汚れてしまった手を洗う。 ちゃんと、きれいになったかな…? 手をきれいにしてから、ベランダの鍵を閉める。 ふと時計を見ると、13時19分を表示していた。 ずいぶん時間がたった気がしたけど、そうでもなかったみたいだ。 …無視すればよかったんだよね。 そうだよね。それだけでよかったんだ。 でも、ご主人に話すことが増えたことが嬉しいわたしもいる。 わたしは悪い子だ。 寂しいなぁ…。 ご主人、早く帰ってこないかなぁ…。 なれないことをして疲れたのか、眠気に襲われる。 わたしは、ソファーで横になることにした。 ご主人の匂いがするベッドで寝たら、もっと寂しくなる気がしたからやめた。 (続く) 挿絵:
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/2260.html
http //hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1359381087/ 久「突然、どうしたのよ?」 京太郎「俺、気付いたんです。咲と優希から好かれてる事に」 久「あぁ、そう…。まぁ否定はしないわよ」 京太郎「どっちも悪い子じゃないですよね?」 久「んー、タイプは違うけど。二人ともいい子なんじゃない?」 久「もし私が須賀君なら咲を選ぶわね。まぁ、優希は少しワガママだからね」 京太郎「ですね。優希と付き合ったら、奢らされたりタコス作らされたり…」 久「うわー、めんどくさっ」 京太郎「けど、可愛い所もいっぱいあるんですよ?」 久「そうね。構ってあげたくなる系よね」 京太郎「逆に咲と付き合ったら…」 久「押しに弱そうだから、付き合った初日でエッチ出来るわよ。私なら、その自信がある」 京太郎「料理出来たり、家事も父子家庭だから、何でもやってるみたいです」 久「へぇー、優希より嫁スキルは高いのね。私が欲しいくらい」 京太郎「どっちも渡しませんよ」 久「わかってるつーの。年下好きじゃないから、同い年か年上で見つけて来るから大丈夫よ」 京太郎「咲はまぁ、中身は好きですよ」 久「性格って事かしら?」 京太郎「そうですね。内気で引っ込み思案で守ってあげたくなりますよね」 久「じゃあ、咲と付き合えば?和、発狂すると思うけど」 京太郎「咲と優希には…おもちがないんですよね」 久「あぁ、うん。そうね。須賀君、おもち大好きだからね」 京太郎「咲や優希におもちがあれば…、なんて考えるんですよ」 久「うーん、咲はお姉さんが鉄壁だから成長が…。優希は、わずかだけど可能性が無きにしもあらずみたいな」 久「まぁ、私と同じくらいには育つかもよ。Cでいいの?」 京太郎「…すいません。部長が小さいって言うわけじゃないですけど、もうちょっと大きくないと…」 久「結局、和みたいな役満ボディがいいんでしょ」 京太郎「…そうですね///」 久「じゃあ、和と付き合いなさいよ。まぁ、無理だと思うけど」 京太郎「仮に付き合えても、肉体関係持てるまで何か月かかると思います?」 久「何か月って言うか、年単位じゃない?多分、そこに辿り着くまでに別れると思うけど…」 京太郎「ですよねー。正直、和の外見は好きだけど、あの性格は愛せないっす」 久「わかるわかる。後輩だからいいけど、恋人となるとね…。独占欲とか強そうだし、愛も重そうだし」 京太郎「優希は声が好きですね。あの声、癖になりませんか?」 久「うーん、確かに。いいアニメ声よね」 京太郎「そこで俺は考えました。声は優希、中身は咲、外見は和」 久「一年生トリオのいい所取ね」 京太郎「はい、こんな子が居たら俺の悩みも解決です!そいつと付き合います」 久「…面白そうね」 鹿児島 咲「へぇー、合同合宿だって」トン 和「部長がいつの間にか、永水女子の人達と仲良くなってたみたいです」トン 優希「まぁ、細かい事はどうでもいいじぇ」トン 小蒔「…ぐーぐー」zzZZZ… 久「さて、上手くいくかしらね。融合実験」 京太郎「この学校、おっぱい偏差値高いっすねーーーー。うっひょーーーーー」キョロキョロ 霞「あらあら…、めっ!」 優希「おおっ…、またおっぱいお姫様がヤばげな感じが…」 小蒔「…」ゴゴゴ ピカッー 小蒔「私を蘇らし者よ、願いを言うがいい…。どんな願いもひとつだけかなえてやろう…」 優希「ぎょえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ」 久「出た!神龍小蒔」 霞「あらあら、伝承は本物だったのねぇ」 京太郎「中身と雀力は宮永咲、運動神経と声帯は片岡優希、外見は原村和。こんな完璧美少女下さい!」 和「須賀君!?何を言ってるのですか!?」 小蒔「いいだろう、了解した。願いはかなえてやった…ではさらばだ…」 咲「う~ん」ヌクリ 京太郎「おっ、起きた」 久「おーい。咲なのかしら?」 咲「ふぇ…、ここはどこだじぇ?」 小蒔「本当にすいません」ペコペコ 霞「貴方達、清澄の一年生は小蒔ちゃんとの対局中に気を失ったのよ」 久「はい、これ鏡」スッ 咲「えっ…、なんだじぇ!?和ちゃんにそっくりだ!」ボイーン 京太郎「和に宮永ホーンがついたくらいだな」 霞「三人まとめて融合しちゃったのよ」 咲「ゆ、融合だじぇ!?私の中に、和ちゃんと優希ちゃんが入ってるの?」 久「うーん、正確には和の体の中に咲と優希が入ったんじゃない?」 咲「えぇ…、どうしよう…」オロオロ ユサユサ 京太郎(おっ、和がオロオロしてるのは珍しいな。しかもおもちが揺れてるし) 久「一応、名前も考えたけど…。宮永和希ってどうかしら?」 咲「元には戻れないんですか!?」 霞「今、永水女子みんなで、七つのドラゴン牌集めてるから、少し時間かかるわね」 小蒔「ごめんなさいごめんなさい…」ペコペコ 久「まぁ、仕方ないわね。外見は和だから、原村和として生活してもいいわよ」 咲「えぇ…、そんな事言われても困るじぇ」プルルン 霞(ふふふ…、小蒔ちゃんが居れば、どんな願い事だって…) 久(実験成功ね。さて、次は私の願い事ね!) 京太郎「いや~、運命の人に巡り合えました!神代さん、ありがとうございます」 こうして咲は和の家で暮らす事になった 和の家 咲「ってわけです。これからお世話になります」ペコリ 和の父「本当に私の娘ではないのか?少し髪型をイジったようにしか見えないが…」 咲「声もかなり高くなってると思うじぇ」 和の父「た、確かに…。娘はくぎゅボイスではない!あっ、これ読んで下さい」 咲「はいはい」ペラッ 咲「べ、別にお父様のために料理を作ってあげるわけじゃないんだからね!」 和の父「おおっ…、娘にツンデレ力が宿った…」 朝 和の父「では、行って来る。宮永さんも気をつけてな」 咲「あっ、お昼ご飯作ったじぇ。良かったら、食べて下さい」 和の父「は?」ゴシゴシ 咲「迷惑でしたか?」ウルウル 和の父「い、いや…。和が私にお弁当なんて…、初めてだったから…」ジーン 咲「ごめんだじぇ。私はいつもお父さんの分まで作ってたから…」 和の父「いや、迷惑なんかじゃない!職場で自慢するよ!」 咲「お弁当の出来は期待しないで下さいね///大した物じゃないですし」 お昼休み 京太郎「おーい、和。飯だ。飯行こうぜ」 咲「…」 京太郎「のーどーかー。さーきー。ゆーきー」 咲「あっ、ごめん。私か。うん、行こ行こ」トテトテ モブA「おいおい、いつの間に京太郎はうちのクラスのアイドル原村和とランチする仲になったんだ!?」 モブB「原村さん、丸くなって良かったな。前は、咲さん咲さんうるさかったしな」 モブE「…」ジーーー 咲「?」 モブF「…」ジーーー 咲「??」 京太郎「今のお前は和だからな。誰だって、振り返るさ」 咲「あぁ、そう言う事か。確かに…、この体は目立つじぇ」ポヨヨーン 京太郎「…ないすおもち」ボソッ 咲「きゃっ///どこ見てるの!バカ犬!」ポカポカ 京太郎「俺、レディースランチね」 咲「…わかったよ。後で私のお願いも聞いてね?」 京太郎「へいへい」 モブG「おいおい…、京太郎如きが原村さんをパシリ扱いかよ…」 モブH「これはもう…、ヤってしまってますなぁ」 部室 京太郎「で、お願いって?」 咲「うん、この体さぁ…。肩が凝るんだじぇ」ドタプーン 京太郎「だろうな。胸にマスクメロンつけてるからな」 咲「大きな胸って憧れてたけど、実際大変だじぇ。走ると揺れるし。谷間が痒くなったり。あと、肩がやっぱり凝るから」 京太郎「ふむふむ、和も苦労してたんだな」 咲「うん、私や優希ちゃんにはわからない苦労だよ。あれ…、何かタコスが食べたくなって来た」ウズウズ 京太郎「いつも優希は、ご飯食べた後に食後のタコスを食べるからな」 京太郎「こんな事もあろうかと用意して来た」ゴソゴソ 咲「すごい!流石、私の犬だじぇ!」 咲「京ちゃんのタコスは最高だね」モグモグ 京太郎「ははは、だろ?」 咲「あっ、肩揉んで貰えると助かるじぇ」 京太郎「お安い御用で…」モミモミ 咲「はぁ…、極楽極楽」ポワワーン 京太郎「あっ、ところで俺は咲の事が好きなんだ」 咲「ふぇ!?」ポロッ 咲「ととととと、突然そんな事言われても…、こ、困ると言うか…。いや、私個人的には嬉しいんだけど///」キョロキョロ 京太郎「ごめんな。元々今日、告白するつもりだったんだ。和と優希と融合したのはちょっと予想して無かったけど」 咲「う、うん。この体は私だけの物じゃないしね…。和ちゃんの体だし」オドオド 京太郎「体なんて関係ねぇ!俺は咲が好きだ!」 咲「そんなに私の事を…」ジーン 咲「あれ…涙が溢れて来たじぇ…」ポロポロ 咲「これは…優希ちゃんの涙。私の中の優希ちゃんが泣いてるんだ…」ポロポロ 咲「やっぱり元に戻ってから返事を…」 京太郎(外見が和だから、いつ蹴り飛ばされるかヒヤヒヤするぜ…) 京太郎(しかし、中身は小動物系魔王の咲。ここはガンガン行くぜ) 京太郎「駄目だ!待てない!お前が欲しい!咲!」 咲「えぇぇぇぇぇぇぇ!?そんなハッキリ言わなくても///」モジモジ 京太郎「俺の事が嫌いなら、俺を振り解け!」ギュウゥゥゥゥゥゥ 後ろから和の体を抱きしめる京太郎 京太郎「…嫌いじゃないんだな?」 咲「…///」コクン 京太郎「じゃあ…、このままで居ていいか?」 咲「の、和ちゃんには悪いけどね」 京太郎「二人だけの秘密だな」ギュウゥゥゥゥ 咲「あぅぅぅぅぅ///」プシュー 京太郎(さて、さり気なく和のおもちに手を当ててみるか) ふにょん 咲「あっ…」 京太郎「ごめんな。悪気はないんだ、当たってしまった」 咲「う、うん。いいよいいよ。こんなに大きいからね、当たってしまう事もあるじぇ」 京太郎(和なら、問答無用で麻雀牌入りのケースを投げて来るだろうな…) 京太郎「…なぁ、それ触ってもいいか?」 咲「えっ!?だだだだだ、駄目!それは駄目だよぉ、私の胸ならともかく」オロオロ 京太郎「今は咲の胸だろ?」 咲「私のだけど、借り物と言うか何と言うか…。まぁ、感覚は私が感じるわけだけど」 京太郎「俺は咲の胸だから触りたいんだ!」 咲「そ、そうなんだ///」テレテレ 京太郎「あっ、ごめん。やっぱり我慢出来ないわ」ツンツン 咲「きゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」 京太郎「減るもんじゃないしさ」ムニムニ 咲(あっ…ちょっと気持ちいいじぇ…) 咲「…」ハァハァ 京太郎「あーすまん。つい夢中になってしまった」 咲「…次はないよ」ジロッ 京太郎「はいはい」 京太郎(よし、ミッションコンプリート。和のままだったら、睾丸の一つや二つ潰される所だったな) 咲「お、お詫びに買い物手伝うじぇ///」 京太郎「いいぜー。それくらい」 咲「和ちゃんの服、正直恥ずかしいから、違う服を買いたいんだじぇ。私が着るには少し勇気が居るからね」 和の家の前 咲「お、送ってくれてありがとう」 京太郎「いいよ。これくらい紳士の嗜みだからな」 咲「…紳士が胸揉むかじぇ?」ジロッ 京太郎「あー、それね。まぁ…、そんな事もあるさ」ポリポリ 咲「ふん!も、元に戻ったらいくらでも揉ませてあげるから///」 京太郎「我慢出来るかな」 京太郎(咲のおもちなんか揉む所ねー) 京太郎「けど、服ってユニ○ロやシ○ムラで良かったのか?」 咲「うん、安くていいじぇ。私はいつもそこで買ってるよ」 京太郎「へぇ…」 京太郎(パーカーとか黒系の服とか、ホント地味な服好きだな) 咲「ちょっと大きめの服を買った。これだと、胸の部分を隠せるかなって思って。 まぁ、和ちゃんの外見だから何着ても似合うんだじぇ」 京太郎「ふ~ん、あっそうそう。和の家に最新のパソコンがあるらしい」 咲「うん、何かキレイなパソコンあったよ。私は使い方よくわからないけど」 京太郎「和のパソコンのスペックはクソ高いんだ。前に話してたんだが…」 咲「へぇー」 京太郎「そこで、明日和のパソコン使いたいんだけどいいかな?俺のパソコンだと動きが遅くてさ」 咲「へ?そうなんだ」 京太郎「頼むよー。明日、休日だろ?早くゲームクリアーしたいんだよ」 咲「う~ん、まぁ…、ゲームくらいなら…。いいと思う」 京太郎「おおっ助かる!じゃあ、明日ここに来ていいか?」 咲「うん、いいよ。パソコン使うだけでしょ?和ちゃんの部屋にあるから、 それ使わせて貰えばいいと思うじぇ。机とかタンスとかは触らないでね」 京太郎「わかってるわかってる。いやー流石、咲。話がわかる」 咲「じゃあ、また明日ね」フリフリ ・ ・ ・ コンビニ、ウエノマート ウィーン 久「いらっしゃいませー」ペコリ 京太郎「あちゃー、ここも若い女の店員さんかよ…」 久「あら、須賀君じゃない」 京太郎「部長!?ここでバイトしてたんですか?」 久「バイトつーか、実家なんだけど…。で、なによ。エロ本でも欲しいの?」 京太郎「あっ、はい。このおもち倶楽部を一冊ってそうじゃなくて!」 京太郎(部長ならいいか) 京太郎「こ、これ下さい」コトッ 久「へぇ…、なるほどね。もうそこまで進んだか。最近の若い子は…」 久「980円になります」 京太郎「…うっす」 久「ありがとうございましたー」 京太郎「他に知り合いは…」キョロキョロ 久「ふふふ、青いわね」 美穂子「すいません、ウエチキ下さい」 久「あら、今日も来てくれたの?うれしい。おでんも売れ残りそうなの。良かったら…、お・ね・が・い」ウィンク 美穂子「深堀さん、お金は私が出しますよ」 純代「ありがとうございます。じゃあ、これとこれとこれとこれと…」 そして、次の日 京太郎「さて…、ゴムも持ったし、イメトレもしてきた…。須賀京太郎、男になるぜ!」 ピンポーン ?「はい、須賀君ですか?」 京太郎「おぅ、そうだぜ。早く開けてくれよ~」 ?「お待ちしてましたよ…。ふふふ…」 和の部屋 京太郎「ここが和の部屋かー。いい匂いだなぁ…」 京太郎「で?咲はどこに居るんだ?」キョロキョロ 京太郎「おーい、咲。咲。咲やーい」 優希「はーい」ニヤリ 京太郎「ん!?お前は…、優希!?なぜ、和の家に!」 優希「拷問って楽しいよね!…似てますか?」 京太郎「さささささ、咲の声!?って事は…、もしかして…」タラタラ 優希「姿は優希、声は咲さん、そして中身は…」 京太郎「し、失礼しました!」ドヒュー 優希「須賀あぁぁぁぁぁぁぁぁ!逃がすと思うか!」 京太郎「ぎゃああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」 京ちゃんは、大切な玉を一つだけ失ったらしい 終わり
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/5350.html
咲「京ちゃん!一緒に帰ろ!」 京太郎「咲…、ちょっと落ち着け」 京太郎「というか、ハンドボール部はどうした」 咲「ん~、何か中学の時とちょっと違うかなって…」 京太郎「そうか…」 咲「というか京ちゃん!本を読みながら話しをするのは失礼だよ!」プンスコ 京太郎「悪いな、実は麻雀部に入ったはいいが、俺だけ初心者で早く役とか覚えないと…」 咲「え~!京ちゃん麻雀部に入ったんだ~」 京太郎「ああ」 京太郎「…そうだ!ハンドボール部辞めるんなら、咲も一緒に麻雀をやってみないか?」 咲「ん、麻雀…か…」 京太郎「俺以外女子しかいなくて、正直肩身が狭いんだ頼む」 咲「へぇ~、ほぉ~、私は女子ではないと」 京太郎「ち、違う、そういう意味じゃなくて」 京太郎「…ダメ…か?」 咲「…はぁ、京ちゃんは中学のときから本の虫で、私がいないとダメダメなんだから」 京太郎「そ、そんな事はないぞ、道を迷う事はないし…」 咲「…じゃあ、私がいなくても大丈夫だね!」 京太郎「ま、待って!咲、咲さん、咲様」 京太郎「いつも感謝してるぞ!レディースランチとか……他にはえーっと…」 咲「…じゃあね」 京太郎「待って!」 そんなこんなで麻雀部部室 京太郎「失礼します」ガラッ 優希「全く、遅いじぇ京太郎!」 京太郎「す、すまん片岡さん」 優希「優希でいいと言っているんだじぇ」 和「あの、そちらの方は…」 京太郎「あ、ああコイツは俺の中学からの友達で宮永咲っていうんだ原村さん」 咲「京ちゃん、頼んどいて『コイツ』はないんじゃないの」 京太郎「悪い、咲」 咲「もう!京ちゃんはいつも調子がいいんだから」 咲「えっと、今日は京ちゃんに頼まれて見学に来ました!一年の宮永咲です!よろしくね!」 優希「…なぁ、京太r」 久「でかしたわよ須賀君!これで念願の団体戦が出れるわ!」 京太郎「わっ、部長」 久「宮永さん、是非とも麻雀部に入って!」 優希「待つんだじぇ!」 優希「大会に出るには相応の腕前が必要なんだじぇ!」 京太郎「片岡さん?」 とかあって、入部テストとかあったり、2連覇のIHチャンプの妹はいないとかの記事とか色々あって、京太郎と咲は何だかんだで付き合って二人は幸せなキスをして終了! カン! ちょっと蛇足 京太郎「…ふむ」ペラッ 咲「こら京ちゃん!本を読みながら歩くのは危ないっていつも言ってるでしょ」 京太郎「うおっ、咲!どうしてここに?」 京太郎「…というか、ここどこだ?」 咲「京ちゃんが買い出し遅いから迎えに来たんだよ!まったく」 咲「…で、今度は何読んでるの?」 京太郎「美味しいタコス100選って本だ、片…優希にタコス作りを頼まれてな」 咲「へー、そんな本があるんだね」 京太郎「ああ、東京に行った友達にタコスの作り方の本はないか教えてもらったんだ」 咲「そうなんだ、私にも東京に行ったお姉ちゃんがいるんだけどさ」 咲「京ちゃんみたいに本好きでよく本を貸してきてくれたんだけど」 咲「ジュースを零しちゃったり、なくしたりしたらそれ以降口も聞いてくれなくなっちゃったよ」 京太郎「……」 京太郎「咲には絶対本は貸さん」 咲「ええっ」 再びカン!
https://w.atwiki.jp/animerowa-3rd/pages/1729.html
242 :名無しさんなんだじぇ:2010/12/25(土) 23 08 02 ID TIfXnjLY 士郎「なあイリヤ、俺はそろそろみんなのところに戻りたいんだが……」 イリヤ「えーーーっ、まだお喋りしたんないし、まだまだシロウと二人っきりのクリスマスを満喫してないよー!」 士郎「俺はお前の所有物じゃないって」 イリヤ「私はここのところ出番がなくてずーーーっと暇してたんよ!もう少しぐらいいいでしょ?」 士郎「といってもなぁ、俺にも用事があるし、長時間お前に付き合わされたんだからもういいだろ」 イリヤ「むーーーっ!!シロウのケチ!!」 ワーーーーーッ!!! 士郎「って、もうライブの時間かよ!」 イリヤ「なんだか歌って騒いで楽しそうだねぇ……ねえシロウ、私もあそこに行きたいから連れてってよ」 士郎「はぁー……ま、みんなのところに戻れるからいいか」 【イリヤ、シロウ独り占めでクリスマスを満喫中】 少々文の構成が練り足りないかもしれないが、 237で表現しきれなかったこと(イリヤはただ士郎と遊びたかった)を補足しました。 243 :名無しさんなんだじぇ:2010/12/26(日) 05 56 18 ID D58IJ2JY ~~某所~~ 上条「くそっ、何処にもいねえ!」 インデックス「う~~~……X'mas終わったら主催側に帰らないといけないのに、ちっともとうまと二人っきりになれないんだよ」 アーチャー「全く、何故私達まで駆り出されるのだ」 黒子「で、本当に貴女の仕業ではありませんのですわね?」 セイバー「貴女もくどいですね。 まあ、貴女なら拉致されたと見せかけて人気の無い場所にシロウを飛ばしておいて、後で二人きりになる位はやりそうですがね」 黒子「あらまあ、流石亡国の騎士王殿は発想も腹黒い事で」 二人「「うふふふふふふふふふふふふ……」」 上条「お前らなあ……時間も無いんだから、喧嘩してないで真面目に……」 ワーーーーー!!! 上条「やばい、ライブが始まったか!」 黒子「時間切れですわね……上条さん、貴方だけでもお姉様の元へ向かって下さいな」 上条「け、けど白井はどうするんだよ!?」 黒子「わたくしは士郎さんを見つけた時点でライブ会場に跳べば問題ありませんわ。 それに、このだだっ広いたまり場を虱潰しに探すにしても空間転移が使えた方が都合が宜しいですのよ」 インデックス「とうまがいるとテレポートも使えないもんね」 士郎「ぐっ…! 仕方ねえ、行くぞインデックス!」 インデックス「わ、分かったんだよ!」 【上条、インデックス ライブ会場へ】