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栞――(死因) ◆EchanS1zhg 【0】 名前が無いこと。存在が嘘であること。 生きていることを証明できるのはどちらなのだろう。それとも、それは不可能なことなのだろうか。 【1】 情報の小路。または思索の遊歩道。もしくは発見の迷路。はたまた英知の集積回路などと例えるべきか。 そんな場所に一人の少女の姿があった。 水色の襟が大きめのセーラー服の上に紺のカーディガン。 体躯は小柄で、襟と同色のスカートの裾からのぞく足は積もったばかりの雪の様に白い。 色素の薄い髪の毛はボブカット……より少し長め。オシャレで、というよりかは無頓着ゆえにといった感じ。 目も鼻も唇も小さく、しかし整っていて人形の様に、もしくは人間ではないかの様にも見える。 胸には小さな手で抱いた分厚いハードカバーの本。顔には決して伊達ではない大きめの眼鏡。 簡単に言い表せば、地味系の文学少女。そういう雰囲気と印象を持った少女。 その少女の名前は長門有希と言った。 長門有希は恐る恐るといった感じに、一歩一歩と薄闇の中を静かに静かに歩いている。 彼女の左右には乱雑に本が積み込まれた天井まで届く高い本棚が立ち、空気の中には埃と僅かな黴の匂い。 明かりは頼りない非常灯のみで、通路の隅に本を積み上げられた台車などを見ればここは書庫かと思われた。 彼女にとって本とは何よりも馴染みが深い。 学内唯一の文芸部部員で、放課後は部室で本を読み、時には図書館に足を運び本を読んだり借りたり。 ともかくとして本に囲まれるのは慣れっこだ。平時であればここは彼女にとってなんら恐れを抱く場所ではなかった。 だがしかし、眼鏡の中の瞳は潤み、唇は僅かに振るえ、足取りはフラフラと頼りない。 ”只の文学少女”でしかなく、人よりいっそう気弱で臆病な彼女にとって、現状は極めて不安を煽る最悪の環境だった。 決して頭は悪くない。だから狐面の男が言ったことの意味を彼女は正しく把握している。 ゆえに、”何の取り得もない”自分がここでどのような結末を迎えるのか、そんなことも容易に想像できた。 何時、暗がりの中から何者かが出てきて自分に暴力を振るい、そして殺して、しまうのか。 それが怖くて、怖くて、怖くて、怖くて、怖くて怖すぎて、そして怖くて、どうしようも怖くて仕方がない。 硬い床に足音を立てる度に心臓が跳ね上がり、角を一つ曲がるたびに不安で心臓が押し潰されそうになる。 しかし彼女は塞ぎ込むことはせず、ゆっくりで危なっかしくであったが一歩一歩と薄闇の中を進んでゆく。 少しの後、キィと音を立てて彼女は書庫より脱し、長くはない廊下をまたおっかなびっくりと進み、また扉を潜った。 そこは広々とした図書館のフロア。 相変わらず明かりは非常灯だけであったが、大きな窓から月明かりが差し込んでいて比べれば随分と明るい。 柔らかい絨毯の上を何歩か踏み、広さと明るさに幾分か安堵を覚えると彼女はほっと小さく、本当に小さく溜息をついた。 そして先ほどまでよりかは軽い足取りでもう少し明るい場所に出ようとした時―― プリーズ・フリーズ ホールドアップ 「動 か な い で、 手 を 挙 げ る」 ――本棚の影より現れた彼女より更に小さな少女に、銃を、銃口を突きつけられた。 【2】 突然現れた少女の手には年式の古そうな一丁の拳銃が握られ、それは長門有希へと向けられている。 小さな、小学生かもしくは中学生かぐらいにしか見えない子供がそれを構える姿は酷くアンバランスだったが、 あどけなさの残る顔が浮かべているのは真剣のそれで、長門有希は彼女の言葉が、態度が嘘だとは思わなかった。 「……ひぁ、……ひ、ひ――」 「勝手に喋っても撃ちますから」 言葉が耳に届き脳がそれを理解する。 けれども身体に言うことを聞かせるには時間が足らず、喉が震え、悲鳴が漏れ――と、長門有希は咄嗟に口に手を当てて塞ぐ。 悲鳴を上げずには済んだ。なので撃たれずに済んだ。……けど、両手をそれに使ったから抱いていた本が、落ちていた。 トンと軽い音を立てて絨毯の上で跳ね、ぱららと空中で頁を捲り、もう一度跳ねて銃を持った少女の足元へ。 「あ、……あ!」 何を思ったのか、長門有希は転がる本を追った。 撃たれることよりも、何よりもそれが大事と言った風に、まるで本に引っ張られているかの様に前のめりに走る。 「……え? ちょ、ちょっと……!」 逆に、銃を構えていた少女は本を避けた。 まるでそれが爆弾か何かだと思ったのか、ゴキブリが走りこんできた時みたいな風に慌てて飛び退る。 「うきゃあっ!」 両者ともに、慌てすぎていて、運動神経はよくもなく、ゆえに細い足は縺れ、たたらを踏んで、無様に――転倒。 長門有希は頭から本棚に突っ込み、もう一方の少女は雑誌が詰まったラックを巻き添えに盛大にこける。 図書館ではお静かに。そんな注意書きを一切無視して、静寂だった空間に派手な音が響いた。 一拍子遅れて、最後にカラカラとそんな音。 長門有希の目の前に転がってきた、少女の持っていた銃は、銃は銃でもただの水鉄砲だった。 【3】 「……どうも、ごめんなさいでした」 「う、うん……」 シリアスから”一転”。 緊張の糸はぶっつりと音を立てて切れ、二人の少女は暗がりから明かりを点けたカウンターの中へと場所を移していた。 「姫ちゃんは、紫木一姫というです。呼ぶ時は、姫ちゃんって呼んでほしいですよ」 名前を聞いて、長門有希は名簿の上を視線でなぞる。 しかし二度三度と繰り返してもそこに紫木一姫という名前は発見できなかった。 「そうなのですよね。どうしてかはわかりませんが、姫ちゃんの名前はそこには載っていません……」 でもでも嘘なんかついてませんからね! と、紫木一姫はパタパタと手を振る。 その姿がずいぶんと愛らしく、長門有希も特に疑ったりはしない。 ただ、名簿に載っていない参加者の意味は自分達で考えろという、狐面の男の言葉を思い出していた。 「ゆきりんさんは、鞄の中にどんな武器が入ってたですか?」 いつの間にかにあだ名がついている。 それに少し戸惑い、またなんだか嬉しく思いながら長門有希はずっと抱いていた一冊の本をカウンターの上に置いた。 「……”これ”ですか?」 「うん」 ちょっと角が傷んでいるその本は一見すればただのSF小説でしかなく、よーく見てもその通りでしかなかった。 ハードカバーなので、それで叩けば最低限鈍器の役割を果たしてくれそうではあるが武器としてははずれの部類だろう。 しかも、彼女に与えられていたのはその一冊限りだった。鞄を検めなおしても他に武器っぽいものは無い。 「姫ちゃんからひとつ質問です。 どうしてその本。そんなに大事そうにしてますか? 本でよければここにいくらでもあるのに」 言って、紫木一姫はぐるりと周りを見渡す。 そこにはまさに、本・本・本だ。図書館なのだから当たり前だが、簡単には数え切れないほどの本がずらりと揃っている。 同じ本でも武器にするならもっと有用そうな重そうなのも棚の中には並んでいた。 「あれなんか頭にぶつければガツーンと痛いと思うんですけれどもねー。 姫ちゃんの場合。本を読んだだけでも頭がガツンガツンと痛むんで、触りたくもありませんが」 よほど本を読むのが苦手なのか紫木一姫は首をふるふると振る。 長門有希にとって本を読むことはもはや生活の一部であって苦痛などはそこに存在しなかったが、 しかしそんなことをここで話しても仕方が無いので、彼女は与えられた本を大事にしていた理由を素直に明らかにした。 「”私”の本だから……」 「……? ……えーと、それは元々ゆきりんさんが持っていた本だった、ということですか?」 長門有希は小さく頷いてそれを肯定する。 正確に言えば、それは彼女の所属する文芸部の本棚にあった本なのだが、彼女は口下手ゆえにそこまでは語らない。 「どーして、わかります? 同じ本でも別の人のかもかもですよ?」 「私の”栞”が挟まっていた、から」 言って、長門有希は一枚の栞を本の中から抜き出す。 ファンシーな花柄の、いかにも少女趣味といった感じのかわいらしい栞だ。 「……まぁいいですけど。ところで姫ちゃんは、さっきの水鉄砲とこれが入ってました」 自分の本が鞄に入っていたという偶然(?)には特に疑問がないのか、紫木一姫はその話題を打ち切り 今度は自分の鞄の中に入っていた武器を長門有希へと見せた。 それ――彼女の小さな手に握られるナイフを見て、長門有希は息を飲む。 「こっちは本物です。 しかも、このグリップの部分に秘密があってですね……ここを押すと、刃の脇から銃弾が飛び出すんですよ。 鉄砲とナイフの”シェルブリット”ですね」 それを言うなら”ハイブリット”じゃないかなと、長門有希は心の中だけで思う。 無口系文学少女(眼鏡付)の彼女にツッコミ属性は備わっていない。故にそれが心の中だけで止まるのは仕方ない。 しかし、思い浮かんだ疑問に関しては彼女は素直にそれを尋ねてみた。 「どうして、そっちを使わなかったの?」 「え? ……ああ、それは脅かすだけだったらナイフより銃じゃないですか。 姫ちゃん元々殺す気はありませんでしたし、そもそも刃物も銃も上手じゃないですから一緒なのですよ」 なるほどと長門有希は頷く。確かに見せかけだけならば拳銃の方が効果的だろう。 紫木一姫の小さな体躯のことを考えればナイフを持っていたとしても、さして脅威には思えないかもしれない。 少なくとも、逃げるという選択肢は浮かんでくるはずだ。 「あの、先ほどのこと怒ってますか? 姫ちゃん見ての通りおちこぼれですし、もうああやって”生き物狂い”にでもならないとって……」 ”死に物狂い”と心の中で訂正しつつ長門有希はゆるゆると首を振る。 ついさっきまでは彼女も恐怖で心を一杯にしていたのだ。 もし武器があったならば、目の前でしゅんとうなだれる子の様に自分が生き残る為にそれを振りかざしていた可能性もある。 「ありがとうございます! ゆきりんさんの心は”梅”のように広いですね!」 沈んだ表情から一転、紫木一姫はぱぁっと明るく笑う。 その無垢で花の様な笑顔につられて長門有希も表情を崩し、互いに優しく微笑みあい場がふわりと和んだ。 ついでに、”梅”は”海”の間違いだった。音も字も似ているけれども、意味は全然違う。 「それでですね。姫ちゃんは情報収集しようとしていたんですよ」 「……情報?」 「はい。突発的な緊急事態に陥ったらまずは状況を把握するために情報収集しろってのは耳に”梢”でしたので」 随分と器用な間違え方(○蛸 ×梢)に、もしかしてわざとなのだろうかと長門有希は思う。 それはさておき、情報収集をするというのはその通りだと彼女も同意した。 それを脅し取ろうというのは常時なら許されるものではないが、この状況なら仕方が無いとも思える。 「姫ちゃんは”師匠”のために行動したいのですけれども、ゆきりんさんはどうなんです?」 「……”師匠”?」 「あ。違います。師匠は師匠でも師匠違いです。名簿に師匠って載ってる方じゃなくて、こっち」 と言って、紫木一姫は長門有希が広げていた名簿の”いーちゃん”と記された部分を指差した。 「姫ちゃんの師匠なので師匠なのです。こっちの師匠は知らない人なので師匠違いの師匠ですね。 ちなみに姫ちゃんは今何回”師匠”って言ったでしょうか?」 「11回」 「………………ごめんなさい。姫ちゃん自分で数えていませんでした。 と、ともかくですね。ゆきりんさんはそういう大切な人っていたりしませんか?」 そう問われ、今度は長門有希が名簿の一点を指す。 そこに記されていたのは”朝倉涼子”という名前で、長門有希は彼女のことを少しだけ紫木一姫に話した。 「ふーん。同じマンションに住んでるお友達ですか。姫ちゃんと師匠も同じアパートに住んでるですよ。 じゃあゆきりんさんは、その”朝から旅行”さんの為に何をするんです?」 え? と、長門有希の口から声が漏れた。 それは親友の名前を間違われたことに対するリアクションではなく、質問そのものが予想外のものだったからだ。 何かをする。なんてことは全然考えていなかった。むしろ何もせずに死んでしまうだろうと思っていたぐらいだ。 「姫ちゃんは師匠のためになんでもする覚悟ですよ? 人間を殺さない方がいい。それはわかっていますけど、非常事態ですから仕方ありません。 師匠の命に比べたら、たかだか59人程度の命は姫ちゃんにとってはどうでもいいものなのですよ。 姫ちゃん自身も一度は死んだも同然の身なのです。だとすれば恩返しのために命を差し出すことすら惜しくは無いです」 目の前の自分よりも幼く見える少女が捲くし立てる様に長門有希は気圧され硬直する。 これがただの子供っぽいオーバーな表現であれば苦笑する程度だが、しかし彼女の眼に浮かぶ闇がそれを否定していた。 できるかできないかは不明だが、この子は本気だと長門有希は確信する。 「最後の最後は椅子の取り合いですけれども、目的が近ければ途中までは協力できると思うのですよ。 こうして打ち解けたのも”緑”なのですし……姫ちゃんとご一緒しませんか?」 ”縁”と”緑”の字は確かに似ている。だが、今はそんなことはどうでもいい。 長門有希は考える。自分に何ができるのか。朝倉涼子の為に何ができるのか。文芸部に戻るために何ができるのか。 そして、まだ名前も知らない”彼”にもう一度会うには何をすればいいのか。 「………………………………………………ここから、逃げる、方法を探せば」 「0点です。 おちこぼれの姫ちゃんでもわかるですよ。それって全然答えになってないです。 ただの保留。いえ、保留以下の停滞です。停滞以下の思考放棄です。生きることの放棄です。 できもしないことを、自分でもできもしないって思ったまま言うのは詐欺以下です。非道い裏切り行為です」 失望しました。と言って紫木一姫は”ソレ”を手に取った。 鉄砲が仕込んであるピストルナイフ――ではなく、カウンターの上のテープ台にはまっていた”セロテープ”を。 長門有希にはそれがどういった使われ方をするのは想像できなかった。 しかし―― 「とりあえず、死んでおいてください。生きていて師匠の足手まといなんかになられたら困りますから」 ――殺されてしまうということだけは、はっきりとどうしようもないぐらいに確信していた。 そして、それは一瞬。 ビュルゥビュルゥと、空気を引っ掻くような音が鳴り響いたと思った次の瞬間にガクンと吊り上げられるような衝撃。 そして気付けば宙を待っていた――いや、自分の首が飛んだのだと、床の上でバラバラになる自分の身体を見て理解し、 最期に、カウンターの上に置かれたままのあの本を見て、何かを思い、そして、意識は、途絶えた――…… 【4】 「……とりあえずは一人。ですか」 ”セロテープで長門有希を輪切りにした”紫木一姫は先ほどまでとは真逆の暗鬱な表情でぽつりと零した。 血塗れのテープを捨て、そして床に零れた血を踏まないように気をつけながらそこをそっと離れてゆく。 明かりから離れ、再び闇の中を行く紫木一姫。 17歳という年齢からは信じられないほどの小さな体躯。幼いままの顔。ツーテールには大きな黄色いリボン。 彼女が纏うは、名門女子進学校にして上流階級専門学校――澄百合学園指定の漆黒のセーラー服。 その実態は、四神一鏡専属傭兵養成学校――通称、首吊高校(クビツリハイスクール) そしてかつてはそこに所属し、高等部2年でありながらすでに断トツの戦闘力を有し、”ジグザグ”と呼ばれたのが彼女である。 彼女の有する戦闘技術。端的に言えばそれは”糸使い”。その技術の名前を”曲絃糸(きょくげんし)”という。 「名簿に名前がないってことは、師匠は姫ちゃんがいることにまだ気付いてませんよね。 じゃあ、見つかって怒られる前にいっぱいいっぱい殺しておくですよ」 世界最強に届くその技術を彼女は恋する男性のために、少女の心で少女の様に、繊細に精密に秘密裏に振るう。 「とりあえずは”糸”を探さないとですね。”糸”がないと姫ちゃんただの子供ですし」 ジグザク遣いの曲絃師。もう終わっている彼女の、闇雲なジグザグの物語が今から始まる――…… 【D-2/図書館/一日目・深夜】 【紫木一姫@戯言シリーズ】 [状態]:健康 [装備]:澄百合学園の制服@戯言シリーズ [道具]:デイパック、支給品一式、シュヴァルツの水鉄砲@キノの旅、ナイフピストル@キノの旅(4/4発) [思考・状況] 1:いーちゃんを生き残りにするため、他の参加者を殺してゆく。 2:糸。または糸状のものを探す。 [備考] 登場時期はヒトクイマジカル開始直前より。 【澄百合学園の制服@戯言シリーズ】 澄百合学園指定の漆黒のセーラー服。 上はダブルボタン。下はプリーツスカート。大きめのタイは黄色。足元は黒のハイソックスに同色のローファー。 【シュヴァルツの水鉄砲@キノの旅】 シュバルツという男性が鉄砲ごっこの時に使っていた水鉄砲。 ぬ? 【ナイフピストル@キノの旅】 キノが所持しているナイフの一つ。刃渡り15センチほどで全長26センチ。 円筒形のグリップの中に鉄砲が仕込まれており、鍔の所にあるトリガーを引くことで4発まで発射できる。 レーザーポインタ付。モデルとなっているのは”87式ナイフピストル”。 【5】 貸し出しカウンターの上に置かれたままとなった一冊のSF小説。 その脇からのぞく一枚の栞。その片面には明朝体で以下のような言葉が記されていた。 『プログラム起動条件・鍵をそろえよ。最終期限・二日後』 これが、この物語の中で意味を持つ伏線《フラグ》なのか、それとも無意味な冗句《ユーモア》なのか、それは不明である。 【長門有希@涼宮ハルヒの憂鬱 死亡】 ※ 長門有希@涼宮ハルヒの憂鬱の登場時期は涼宮ハルヒの消失よりでした。 ※ 図書館の貸し出しカウンターのそばに長門有希のバラバラ死体と彼女の荷物が残されています。 デイパック、支給品一式、ハイペリオン(小説)@涼宮ハルヒの憂鬱、長門有希の栞@涼宮ハルヒの憂鬱 【ハイペリオン(小説)@涼宮ハルヒの憂鬱】 キョンが始めて文芸部部室に入った時、長門有希が読んでいた本。 またその後、彼女が彼に貸した本でもある。 【長門有希の栞@涼宮ハルヒの憂鬱】 ハイペリオン(小説)に挟んである長門有希の栞。 ファンシーな花柄模様で片面には彼女からキョンに向けてのメッセージが記されている。 投下順に読む 前:二人の選択 次:酔っ払いの話 時系列順に読む 前:二人の選択 次:酔っ払いの話 長門有希 死亡 紫木一姫 次:ドラゴンズ・ウィル
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どうして自分はこんなところにいるのだろう。 そんなことをふと考える。 白と黒の二色に切り分けられた世界で少女は独り思う。 この位置は単にくじ引きの結果のようなものだ。 あたりはずれに一喜一憂することはあってもそれに不満を持つようなことはない。 ただ――もし『あたり』を引いていれば。 そんな愚にもつかない妄想くらいはしてもいいだろう。 はっ、はっ、はっ……。 風はなく、自分の息切れが嫌に煩い。 一歩足を踏み出す度に降り積もった白がぎちぎちと音を立てる。 白銀の平野に一対の足跡を刻みながら少女は体を引き摺るように歩いていた。 途中まで乗ってきた半ば置物と化していた年代物のスノーモービルは燃料を使い果たしたために放棄した。 もっとも燃料がまだあったとしても大差はない。 目的地などないに等しいのだから。 少女はただひたすらに東を目指す。 彼我の距離は徒歩だろうと乗り物があろうとほとんど変わらない。 そこは余りに遠く、辿り着けるはずもないのだと分かっている。 それでもどうしてだろうか。強迫観念のようなものに急かされて足を動かす。 ミサカ一〇七七七号はロシアの雪原を歩み続ける。 東の果て――日本、学園都市を目指して。 少しでも近付こうと、一歩、一歩と足跡を刻み付ける。 はっ、はっ、はっ……。 頬に突き刺さる風の音はイヤーウォーマーのお陰で聞こえない。 だからずっと頭の中に籠もるように自分の吐息だけが響いていた。 けれどそれとは別に、聞こえるはずのない音が脳裏に木霊す。 悲嘆のような、哄笑のような、怨嗟のような、歓喜のような。 あらゆる感情を掻き集めてどろどろに煮詰めたスープのような、そんな声。 耳を塞いでも聞こえてくるその声は音ではない。 二人の超能力者の代理演算が薄く広がった意識に細波を立てる。 そんな声ならぬ声をミサカ一〇七七七号はどこか他人事のように聞いていた。 同じ世界、同じ時間に起きていることだとは、どうしてだろうか、思えなかった。 いわば対岸の火事。 遥か遠い国の出来事をテレビの画面越しに眺めているような、そんな気配。 比喩でもなく今彼女がいる場所は事が起きている学園都市とは遠く離れた国ではあるのだが、彼岸までの物理的な距離はここでは関係ない。 他ならぬ彼女自身が事の当事者であるのだから。 けれど何故だろう。ミサカ一〇七七七号は思う。 自分は紛れもなく当事者だし、実際に今もこうして二人の代理演算の一端を担っている。 間違いなく渦中の人物といえるだろう。 なのに――どうにも現実味が持てないでいます、とミサカは独白します。 どこか朦朧とした思考で。 少女はそんなことを心中呟いた。 今この瞬間、学園都市で文字通りの殺し合いを演じている二人の超能力者のことはよく知っている。 二人が何を思い、何を経て、何のためにそうしなければならなかったのか。 もしかしたら本人たちよりも余程理解しているかもしれない。 はっ、はっ、はっ……。 ふっ――と、走馬灯のように記憶が脳裏を過ぎる。 出会った人たち。過ぎ去った時間。思い出の場所。 そんなものが浮かんでは消え、消えては浮かぶ。 そうして己の短い人生の記憶を掘り返してようやくミサカ一〇七七七号は気付くのだった。 「ああ……なるほど、とミサカは納得します」 画面の向こうのように感じるのも無理もない話だった。 この一週間で起こった出来事。 死んでしまった人たち。 生きている人たち。 殺し合っている者ら。 聞こえてくる声。 悲痛な叫びも。 絶望の嘆きも。 何もかも全て。 ――全てただの『知識』でしかないのですから。 ミサカネットワークというフィルタを介してしまえば何もかもが薄らいでしまう。 精彩を欠き鮮烈さは失われ曖昧模糊としたものになってしまう。 それを一言で表すなら――。 「遠い……と言うべきなのでしょうね、とミサカは、」 転んだ。 延々と雪原を歩いてきた少女の体は疲労に苛まれ、ろくに受身も取れぬまま雪の中に倒れ込んだ。 降り積もった雪が地形を覆い隠していた。 路面に凹凸でもあったのか、それとも何かが埋まっていたのか。 それを確かめようとは思わず、ただ刺すような冷たさだけを顔面に感じミサカ一〇七七七号は暫くの間うつ伏せに倒れていた。 「……は、あ」 それから緩慢な動作でごろりと体を返し、仰向けに空を見上げる。 星が見えた。夜天には万の宝石を散りばめたような見事な星空が広がっている。 それら微かな光を遮るような無粋な町明かりは存在しない。 スノーモービルを燃料が尽きるまで飛ばしたのだ。 平原のど真ん中、最も近くの町からも五十キロは離れている。 学園都市からもこの星空が見えるのだろうかとふと思い、すぐに否定した。 あの街の明かりは深夜でも煌びやかで、星空など見えはしない。 その夜景はきっと素敵なものなのだろうけれどこの満天には敵わないだろうと薄く笑った。 視界全てに広がる星の海を映像処理してミサカネットワークにアップロード。 限界を超えた処理能力を更にほんの少しだけ圧迫し、脳にじりじりとした幻痛が走る。 「見えていますでしょうか、とミサカは誰にともなく呼びかけます」 答えはない。 しかしミサカ一〇七七七号は続ける。 「ミサカはこの星空を……美しいと感じます、とミサカは思わず溜め息を漏らします」 そういう感情――感傷はきっと生きる上で最低限必要なものではないだろう。 けれどきっと――人として生きるのであれば必要なものだ。 ……それをあなたがミサカに教えてくれました。 自分たちが唯一姉と呼ぶ少女と、自分たちを唯一対等に扱ってくれた少年。 あの二人がいなければこんな感情は持ち得なかっただろうし、そもそも第一位の少年にとっくに消費されていただろう。 しかしあの白髪赤眼の超能力者がいなければ自分たちは生まれてすらいない。 つまりこの美しい景色を見られるのはきっと彼らのお陰で。 感謝――すべきなのだろう。 背に雪の冷たさを感じる。 痛みに近いそれは同時に熱にも似ていた。 その熱は生命の証だ。 心臓が鼓動を打ち、全身を血潮が奔り、脳の中では眼球が捉えた世界に震え火花が散っている。 これこそが生命。 ミサカ一〇七七七号という少女の命の火。 だから、というようにミサカ一〇七七七号は、思考を加速させる。 走馬灯のように駆け巡る少ない記憶を振り返りながら少女は自身の死に向かって疾走する。 体温は失われつつある。 最早体を起こすこともままならないだろう。 転んだ時に何もしなかったのではない。 何も出来ず、ただ無抵抗に転ぶしかなかったのだ。 四肢に力は入らず、呼吸するのですら酷く疲れる。 はっ、はっ、はっ……。 一息一息が血を吐くように苦しい。 生きるというのはこんなにも苦しい事なのだろうかと自問して、すぐに否定する。 もっと辛く、苦しい。 こんなものは苦でも何でもない。 そして――それと同等以上に幸せがあったはずだと少女は思う。 知識の中で二万通りもの生を経験し、一万以上の死をも経験した。 その全ての人生を肯定してくれた少年がいた。 生まれてきてよかったのだと。 生きていてよかったのだと。 ただ道具のように浪費されるだけだった存在の生を認めてくれた。 これを幸いと言わずに何と言えばいいのだろう。 彼がいてくれたから自分は救われたのだと少女は思う。 彼に救われ、短いながらもそれなりの生を謳歌し、今見上げているような美しい景色を知ることもできた。 そして、恋をした。 知識だけでは知りようもない鮮烈な感情。 苦痛と幸福が等しく混ざり合っている酷く矛盾した想い。 その感情を教えてくれたのも彼だった。 そう。自分の人生は間違いなく幸せだった。 ミサカ一〇七七七号は己の生を振り返り思う。 懐いていた感情は行き場を失い心の奥底に埋もれている。 けれど未だ消えないその小さな炎を抱いたまま少女は雪に沈むように星空を見上げる。 「見えて……いますでしょうか」 この美しい空を共有したいと少女は思う。 知識ではなく実感として。 彼と、そして彼女とも、同じ空を見たいと思う。 決して叶わぬと分かっていながらも――そう思わずにはいられなかった。 はっ、はっ……は――。 静寂の世界にたった一つだけ存在していた音が不意に止んだ。 ミサカ一〇七七七号の呼吸が止まった。 そして暫くして――。 「ああ……」 と漸く思い出したように声を漏らした。 息をするのも忘れて少女は呆然と天を仰いでいた。 視界の隅で生まれた小さな光があった。 それはゆっくりと翼を伸ばすように空に広がっていく。 漆黒の中に浮かぶ満天の星の海と、それを覆う虹色が視界を埋め尽くしていた。 本来こんな場所に現れるはずもない。 もっと北でしか見ることのできないはずのそれがどうしてだか目の前に広がっていた。 曙の女神の名を持つ光の天幕。 それが静かに降りてくるようだった。 まるで白夜のよう。 天から降り注ぐ光が地に倒れた少女の体を照らしている。 自然の条理を逸した場景にミサカ一〇七七七号は暫く思考すらも忘れて、ただただ見入っていた。 どれだけそうしていただろうか。 少女はゆっくりと――重たい手を伸ばす。 たったそれだけの動作。 なのに体はろくに言うことを聞かない。 手袋が邪魔だな、と何気なく思う。 どうしてそんなことを考えたのか自分でもよく分からない。 はっ、はっ、はっ……。 ただ、見上げた光る空に届けと何故か願わずにはいられず。 「――――」 ごぼり、と湿った音が思考を遮る。 咳き込む。嫌な響きだ。 石臼を回すような重く濁った音色が少女の喉からせり上がり口から溢れる。 「ごほ、がはっ、ぐ、げぼ……」 小さな体を痙攣させながらも彼女は手を伸ばすのを止めない。 「っ、は――」 漸く何とか喉が暴れるのを抑え、ミサカ一〇七七七号は吐息を漏らす。 空がぼやけて見えるのは、浮かんだ涙の所為か、それとも。 ぽつりと白い雪の上に僅かな赤を落とし、微かに笑った。 「――遠距離はきついぜ」 とさ、と彼女の手が小さな音を立て、それきり何の音もしなくなった。 夜天に翻るオーロラの光はただ静かに少女の体に降り注いでいた。 ―――――――――――――――――――― 街からは光が消えていた。 学園都市という、この時代の科学最高峰に有るまじき光景が街全体に広がっていた。 大規模停電。 学園都市に限ってそれはあってはならないものだったろう。 超効率の風力発電を主とする学園都市は、それぞれの学区、更には細分化された小さなブロックごとに独立発電を行う術がある。 当然の事ながら要所要所で足りない電力は他の区画から間借りしたり、深夜帯などに余った電力をプールする蓄電施設もある。 他にも地下数千メートルに持つ地熱発電施設や、ゴミ焼却を利用した火力発電など、電力には困らない。 いや、科学の最高峰だからこそ電力に頼らざるを得ない状況がある。 それを補うために過剰なまでの電力供給に心血を注いでいるという背景があった。 停電などもっての外。 学園都市にとっては心臓が停止するに等しい。 だが現在――それが実際のものとして学園都市に闇を落としている。 この現象が示す事実を思い浮かべながら木山春生はただの箱と化したパソコンから眼を逸らした。 今彼女がいる病院は、学園都市の中でもほぼ唯一といっていい電気の光がある地点だった。 万が一の、学園都市においては過剰に過剰を重ねた対策として、独自に緊急発電施設を持っている。 とはいえそれは最低限のもので、通常の電気回線に回す余裕はない。 点灯しているのも僅かな非常灯ばかりで、残りは生命維持装置などの『止まってはならない』機械に全て回されている。 さすがだ、と木山は思う。 この病院で実質的な指導者にあったあの老医師は万全の対策を講じていた。 今やどこの病院でも電子データとなっているというのに、予備として時代錯誤な紙媒体のカルテを用意している。 学園都市という機関に真っ向から反発するアナログ方式。それが最良の対策だと分かっていたのだろう。 予備電源が全てを賄うことなどできはしない。 最効率で最良と最善を尽くすためには限られた電力を無駄に浪費できるはずもなかった。 聞いた話によれば彼の医師は学園都市の創設期からの古株らしい。 最初期の学園都市を木山は知らない。 それは木山に限らず学園都市の住人のほとんどが同じだろう。 だがその設立に関わった人物だからこそ、今や一国と呼んでも差し支えない学園都市の弱点を正確に見抜いていたのだろう。 この学園都市が機能停止状態に陥る事象など在り得ないはずだった。 しかし現に街からは科学の灯が失われている。 そして木山は矢張りと思うのだ。 ――この街では在り得ない事が起こる。 科学万能の時代に、その最先端にして最高峰の街で。 そういうオカルトめいたものが犇めき合っているというのは何とも皮肉な話だ。 サーバーにあるコーヒーが冷めないうちにとマグカップに注ぎ、一口飲むと木山は椅子の背に体重を預ける。 パソコンの中に残されていた彼の遺品――『遺産』と言った方がいいだろうか――には大方目を通し終わっていた。 内容を考えるとハードディスクを物理的に破壊した方がいいだろうかと思うが今頃は残らずデータが破損しているだろう。 五感には知覚できないが街全体を高密度の磁気嵐が覆い隠し荒れ狂っているはずだ。 対策を取っていない電子機器は残らず壊滅状態だろう。 僅かな非常灯の下、真っ黒なディスプレイに自分の顔が映っている。 「……」 僅かに目を伏せ、それから視線を逸らした。 窓の外、学園都市の夜景に向けて。 病院だ。高層ビルではない。 比較的高い階にあるとはいえ更に高いビルが虫食いのように四角い額に乱立している。 そのどれもが光を失っている。 だがその姿ははっきりと見ることができた。 降り注ぐ光がビルの森を照らしている。 椅子から立ち上がる。 マグカップは持ったままに、窓へと歩み寄る。 そこから見える景色はまるで学園都市ではなかった。 街に光はない。 だというのに窓から見える景色ははっきりと見て取れる。 天から降り注ぐ光が灰色の森を煌々と照らし出していた。 月明かりなどでは断じてない。 あの柔らかで冷たい光ではない。 降り注ぐのは毒々しい硬質な輝き。 木山が視線を上げると、そこに広がっていたのは夜空ではなかった。 見上げた先にあったのは夜天の黒ではない。 虹色。 鮮烈なまでの色彩が埋め尽くしていた。 全天を覆う旭光がゆるゆると翻る様はどこか海月を髣髴させる。 空の海に漂う七色の天幕。 その下を、そのどれでもない二条の色が走った。 一方は純白。 そしてもう一方は漆黒。 二つの色は互いに絡み合い食らい合うように天を駆ける。 色は、人の形をしているようだった。 「……だから」 木山はその光景を冷めた目で眺めながら小さく呟く。 「だから私は、言ったじゃないか」 極天に舞う二つの影が何者か。 そんなものは分かりきっている。考えるまでもなかった。 遠くに見える彼らに木山は僅かに目を細める。 「私はね、どうしてだろう。そんな予感がしていたよ。御坂美琴」 遠く、聞こえるはずもない相手に向かって木山は語り掛ける。 「君はとても優しく、強く、気高く、そして正しかった。 まるで漫画の主人公。強気を挫き弱きを助く、正義の味方だ。 あの時君の前に『悪』として立った私が言うのだ。あながち的外れでもないだろう。 だが――だからこそ落とし穴があるんだよ」 言葉を切り、コーヒーを一口啜る。 「正義の味方。聞こえはいいが、その実やっている事は皆と大して変わらない。 誰しもが己の胸に信念、正義を懐いて生きている。 元来正義なんてものは主観的なもので、世間で言われているのはただの多数決の一般論だ。 たまたまそこに合致したとりわけ目立つ者がそう呼ばれもてはやされる。果たして君はそれを理解していただろうか」 遠くから地響きのような低く重い音が聞こえてくる。 しかし木山はそれに全く頓着せずぶつぶつと呟きを続ける。 「君は余りにも正し過ぎた。君の行いは崇高で、実直で、それ故に愚かだった。 もう少し賢ければ――老獪なら、賢しらに生きていればそんな真似はしないだろう。 理性的と言ってもいいかもしれない。正義は感情論だ。だからこそ、理性はそれと相反する。 私は君のおおよそ倍程度長く生きている。だから年長者として君を評するなら――」 一息。 「君は子供で、世界というものをろくに分かっていない――多少羨ましくはあるがね」 窓の外に目を焼くような光が閃く。 白雷が大気を切り裂き轟音を生み、建物自体を揺るがした。 「そう、かつての私がそうだったように。 ――君が果てしない絶望を知ったとき、君を助けてくれる人がいるだろうか」 木山はそれすらもまるで画面の中の出来事かのように無視し言葉を続ける。 「いたのかもしれない。いなかったのかもしれない。 私にはもうそれを知ることなどできはしないだろうが、結果としてそんな人物は現れなかったのだろう。 だから君はあっけなく絶望の深淵に呑まれた……空想の域を出ないがね。 しかし今となってはそこから救い出してくれる者を期待するというのも馬鹿らしい話だろう」 ふ、と木山は嘆息し遠く宙を舞う少女の顔を思い浮かべる。 脳裏に浮かぶのは木山の知る少女の、眩しいばかりの笑顔だ。 けれどきっと今彼女の浮かべているのはそれとは違う表情だろう。 どんな顔をしているのか――木山には想像すらできない。 しかし、例えどんな表情をしていたとしてもあの時の少女の面影はないだろう。 木山には何故だか妙な確信があった。 今は亡きこの部屋の主はきっとこれを予測していたのだろう。 彼の遺した膨大なデータにはその痕跡が見受けられた。 もしかしたら――自分の死すらも予感していたのかもしれない。 下世話な妄想だ、と小さく頭を振り木山はマグカップに口を付ける。 そうして暫く無言で窓の外で荒れ狂う光景を眺めていた後、木山はふと浮かんだ言葉を口にした。 「神ならぬ身にて天上の意思に辿り着くもの――絶対能力者、か。 ああ確かに、その姿を現すには正鵠を得ているのかもしれないな」 背に白と黒の尾を引き天を縦横無尽に駆ける様はさながら流星。 しかしこの場景に最も相応しい言葉で称するなら。 「――天使、か」 白雷の翼と黒風の翼を纏う一対の御使い。 天上の意思を代弁すべく剣を振るう幻想の体現者。 降り注ぐ光の天幕の下で舞うその姿は聖戦か、それとも。 「……いや」 目を伏せ、木山は呟く。 「そうだな。さながら……世界の終わり、といったところか」 そう言って、窓の外の景色に背を向け壁に寄りかかると、最早興味を失ったようにコーヒーを一口飲んだ。 ―――――――――――――――――――― 前へ 次へ
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カンカンカンカンカンカンカン――カンカンカンカンカンカンカン―― 外の非常階段を駆け下りる音が耳奥に鋭く響く。 普段、慣れ親しんでいない音。経験したことのない音。 まるで、日常から追い立てられるように。自分の席を強引に奪われるように。 逃げても逃げても、両脚からへばりついて離れない。 早くこの音から脱したい。地に足をつけたい。日常に戻りたい。 だからもっと早く降りなきゃ。 薄く残る夕陽の欠片は、この場所まで手を伸ばしてはくれない。 足元がおぼろげになり、まるで目の前の闇を蹴り飛ばしているようだ。 たぶん頭に血が回っていないんだろう。いきなり激しく運動したせいだ。私、貧血気味なのに。残業忙しくて夕御飯もロクに食べてないし。 場違いなほど的外れな思考は、混乱を紛らわすための本能的な処置だろう。ある意味、現実逃避のそれと等しい。 そんなことはわかっている。だけど―― こんな現実、信じられるわけがない。認められるわけがない。理解できるわけがない。 つい先ほど録画した脳内映像を再生する。 床に散らばる書類。机に埋まる上司の頭。血。アーミーナイフ。セーラー服。そして、天狗。 全ての情景がフィクション性を帯びている。言わば、非現実。非常階段。異常現象。非日常。 アレは、誰だ? 急激な運動によって空白に満たされかけた頭が、自らに疑問を投げかける。セーラー服を着ているってことは、学生? しかし、一般的普遍的な女学生は屈強な男でも手に余る大きさのアーミーナイフを軽々しくぶん回すものか? あんな華奢な手が、成人男性の首根っ子を真っ二つに弾き飛ばすことができるか? そもそもアレは、こんな高層階のビルに一体どうやって侵入した? 一つだけ、解ったことがある。 ここは、私がさっきまで生きていた世界とは、違う場所だ。 ランチタイムの一時に同僚と休日の予定を話し合ったり、使えない上司から残業のおこぼれをもらって一人愚痴ったり、仕事が終わって自宅に帰ったあとのビールの味を夢想しながら夕暮れ時のオフィスで一人残業に励んだり、そんな日常とはかけ離れたところで、私は階段を駆け下りている。
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非常識性を利用した疑惑回避による犯罪隠蔽 犯罪は常識では説明できない … ルールを守ることが前提の常識は、ルールを破る犯罪行為の説明根拠にはならない 常識的におかしい、だからこそ犯罪なのだ 非常識性を利用した疑惑回避による犯罪隠蔽 集団ストーカー犯罪では、全体的に、非常識であるという理屈で疑惑を回避するような犯罪・嫌がらせ行為の隠蔽が行われています。被害者の言うことに対して、普通であればそのようなことは起こらない、非常識である、などとして、様々な犯罪行為や嫌がらせを隠そうとします。 政府・マスコミによる集団ストーカーという用語の規制・使用禁止や、創価学会の暴力的な凶悪性アピールによって批判を回避しようとうとする、被害者に敬遠策をとらせるような、批判抑圧策が犯罪者側によって行われています。これはどちらも、非常識工作、非常識性を利用した疑惑回避による犯罪隠蔽を目的としている行為だと言えます。 犯罪は常識では説明できない … ルールを守ることが前提の常識は、ルールを破る犯罪行為の説明根拠にはならない 非常識だという理屈で、非常識なことを否定する、非常識工作は、そもそも論理的に破綻しています。常識で非常識な行為や事態を説明することはできません。なぜならば、常識を無視した、常識の外にあるものが非常識だからです。 常識的におかしいという理屈で説明できることは、それが非常識であるというところまでです。それも非常識性が証明できるだけで、非常識な犯罪や嫌がらせの存在、それらが行われているかどうかは、証明することも、否定することもできません。 常識論は、あくまで、それが常識的か非常識か、どちらであるか(どちらの状態や性質であるか)を論じることしかできない理論にすぎません。非常識な犯罪の有無を説明することはできません。長さを測るメジャーで重さを測ろうとしているようなものです。 つまり、常識論は、非常識な犯罪の存在を否定することができないのです。 それにもかかわらず、非常識という理由だけで、犯罪の存在を否定する方法、集団ストーカー全般で使われるこの方法は、理屈として間違っているのです。 常識的におかしい、だからこそ犯罪なのだ 社会やそのなかで暮らす人々は常識を守ります。われわれの社会は常識というルールを守ることで成立しています。犯罪はその逆です。常識を守らない、無視することで、殺人や窃盗、企業や役所などの不成行為は、犯罪として成立しているのです。常識を正しく守った犯罪行為など、そもそも犯罪ではありません。それは常識のある人がとる常識的な行動にすぎません。 やはり常識で犯罪は語れません。集スト犯はそれでもしつこく常識論を持ち出してくるかもしれません。そのときは、「愉快犯も常識では説明できないではないですか」などと言って、非常識工作を論破してはいかがでしょうか。集スト犯も社会や警察の認めている犯罪者である愉快犯すら説明できないような常識論は取り下げざるをえないことでしょう。(2015/12/25)
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グンマーの大冒険 VS吸血鬼編 ◆i7XcZU0oTM 月が綺麗だ。 ガラにもなく、そんなことを考えてしまう。 ――――ああ、早く血を吸いたい。 結局、さっきの妙な髪形の男からは大して血を吸えなかったしな。 ま、どうせ吸うなら若い女の方がいい……。まだ、チャンスはある。 「……」 それにしても……ここはどこだ。 道なりに進んだのはいいが、誰にも出会わない。 若い女はおろか、男にすら出会わないとは。 ……あまり、時間が経ちすぎては困る。 朝にでもなれば、行動は大幅に制限されるだろう。 吸血鬼である以上、"太陽光"のリスクからは逃れられない。 "太陽光"は最も忌むべきものであり、避けるべきものだ。 そのためにも、夜の内に若い女の血を吸い、欲望を満たしたい。 朝になれば、血を吸うどころか身動きを取る事すら難しくなる。 ……まだ、時間に余裕はあるが、こういう事は早いに越した事はない。 「…………ふむ」 気がつけば、少し離れた場所に巨大な建造物が見えて来た。 あれは何だろうか?ビルのようにも見えるが、良くは分からない。 その時、ふと頭に浮かんだことがあった。 ……もしかしたら、この中に誰か潜んでいるかもしれない。 辺りはフェンスで囲まれているが、これくらいならば障害にもならない。 楽々飛び越え、そのまま小走りで建物に近づいて中を伺う。 ぼんやり明るい場所はあるが……詳しくは、入ってみないと分からないな。 キョロキョロと辺りを見回すと……入り口があった。 「……よし」 ぐるりと、建物の壁を沿うように歩く。 ……1分もかからずに、入り口に辿り着いてしまった。 ここから、入るか。 ウイーンと小さく音を立てて、自動ドアが開く。 これが開くと言う事は、停電している訳ではないようだな。 非常口のライトも点灯しているし、まず間違い無いだろう。 しかし、なぜ明かりが点いてないのだろうか。 別になくても支障はないが、何となく気になる……まあ、そんなことは些細な問題だ。 そこまで深く考える必要もない。 予想通り、中は結構広い。 見る限り、ここは吹き抜けのあるエントランスのようだ。 所々、非常灯が辺りをぼんやりと照らしている。 中を、じっくり見て回ってみてもいいが……。 「さて……どうするか……」 まだ、夜明けまでは余裕がある……。 じっくり、行こうじゃないか。 ◆ 「ドコナンダヨ……ココハ……(ここは……どこなんだろうか)」 獲物を探し、コンクリートジャングルをズンズン進んで行くグンマー。 本能のままに、そして他の参加者を探すためにズンズン歩く。 ……しかし、歩いている内に、1つの疑問が。 「シッカシ、ワケワカンネェナ……ナンデコンナバショデセイジンシキスルンダ……イママデキイタコトネーゾ」 (でも、分からないな……何故、こんなところでやるんだろうか? 今まで、聞いたことがない……) いつもは、大抵紐無しバンジーだったり狩りだったりするのに。 なぜ、自分の時はこれなんだろうか。 ……しかし、そんなことはグンマーにとっては些細な事であった。 「マ、ドウデモイイカ。ンナコトキニスルヒマアッタラ、トットトセイジンシキオワラセルワー」 (まあ、気にするほどの事でもないか。そんなことより、生き残る方が大事だし……) そして、スタスタと歩く事数分。 ……グンマーの意識が、ある建物に集中する。 「ウワー、デケェナオイ! ヤベークライデケェ!!(な、なんて大きいんだ……こんな物、見た事ない……)」 その何かの周りは、また見た事のない"何か"で囲まれている。 仕方無いので、よじ登って乗り越える。 ……改めて見てみると、余計に大きく感じる。 「ウッシャ、イッチョツッコンデミルカ!」 (よし、入ってみよう!) ここで、1つ問題が生じた。 ……残念ながら、グンマーは入り口の場所が分からなかったようだ。 もし分かったとしても、自動ドアなんて知るはずもないので、それはそれで問題が生じるが。 とにかく、グンマーには入り口が分からなかった。 なら、どうやって入るのか? ――――そりゃあ、もうこれしかないでしょう。 ( \/ /_∧ <./| /| /\___ ヽ/ /Д`/⌒ヽ / .| / / / // / /\/ ,ヘ i  ̄ \_/ /____// し' \_/ i />  ̄ ̄ ̄ ̄ i⌒ヽ ./  ̄>__ .|| | ※イメージ映像です /⌒ヽ i i \( .|/ / /\ .|| | i | /ヽ ヽ ∠__/  ̄ .|| | ヽ ヽ| |、 \_ノ > > || | \| )  ̄ ./V ___ ..|| | ____ .ノ ./⌒)∧ / ...____[__||__]___||___ / し'.ヽ ( .∨ /\________|__| // し' / /\  ̄ 勢いをつけて、窓から一気に突入! 鍛え抜かれた肉体が、砕け散ったガラスと共に、華麗に宙を舞う! それと同時に、へし曲がった窓枠が、大きな音を立てて吹き飛ぶ! ……そして、見かけからは想像もできないような軟着陸。 「ウッシャァ!(これでよし!)」 ……中はひっそりと静まり返り、誰もいないように見える。 とはいえ、油断は禁物である。 「オイ、ダレカイネェノカヨ! イルナラトットトデテコイヤ!!」 (誰かいますか! いるなら、出てきてくれー!) しかし、声は虚しく中に響き渡るだけだった。 なんだ、誰もいないのか? これなら、別にここにいてもどうしようもないな。 ……時間のムダだったか。 「チッ、ナンダヨ……トットトデルカ」 (むぅ、仕方無い……他の場所に行こう) そう思って、ぶっ壊れた窓から出ようとした時。 ……僅かな殺気を、グンマーの野生の勘がはっきりと捉えた。 一体、どこから? そう思った時だった。 「――――WRYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYY!!!」 「!?」 ズブッ、と鈍い感触と共に、首に指が突き刺さる! それと同時に、何かを吸い取られているような感覚が、グンマーを襲う! ――――いけない! そう思った瞬間、体が勝手に動いていた。 「…………イテェンダヨ、ヤメヤガレ!!」 相手の腕をつかみ、乱暴に放り投げる! それと同時に、突き刺さっていた指も乱雑に抜けていく。 ……ドロッとした感触が、首筋を撫でる。一体、今のは?訳が分からない。 でも、その中で1つだけはっきりしていることがある。 ――――ここは危険だ。留まっていてはいけない。 「……イワレナクテモスタコラサッサダゼ!」 (……ここは一旦逃げよう!) とにかく、今は逃げなきゃ。 碌に武器もないのに、得体の知れない相手と戦うのは得策じゃない。 ……それも、グンマーの野生の勘が告げていた。 躊躇わずに、壊れた窓から外に飛び出す。 そのまま、全速力でコンクリートジャングルへと走り去っていく。 「ナンダヨサッキノ!? イキナリクルトカヒキョウスギルダロ!!」 (いきなり襲い掛かって来るとは……危ない所だった) 疾走中、後ろを振り返る。 不思議な事に、追いかけられていない。 ……それを確認してから、普通の速度に戻った。 「ラ、ラッキー」 (よ、良かった) とにかく、今は逃げよう。 村を守る戦士になるためにも、ここでやられる訳にはいかないのだから……。 【E-2・テレビ局付近/1日目・黎明】 【グンマー@まちBBS】 [状態] 健康、首筋に血を吸われた痕、首元から出血(微量) [装備] 熱光学迷彩服(所々破れている)@攻殻機動隊 [道具] 基本支給品、PDA(忍法帖【Lv=00】)、ランダム支給品0~1 [思考・状況] 基本 優勝して、村を守る戦士になる 1 とりあえず逃げる 2 使えそうな武器を探したい 3 武器が見つかるまでは弱そうな参加者のみを仕留める ガラガラと、瓦礫の中から起き上がり、体についた埃やらを払いながら溜息をつく。 ……まさか、あれほどの力があるとは。 追撃されていたら、間違い無く殺られていただろう。 しかし、何を考えてそうしたのかは知らないが、幸運にも奴は逃げていってくれた。 その点は、感謝すべきだろう。 ……それに、なかなか珍しい物も味わえた。 (ふむ、男の血も捨てた物じゃないが、やはり女の血の方がいい……) 機会があれば、もう一度吸ってみたいものだ。 まあ、できればあんな強者と正面からやりあいたくはないが。 「ずいぶんと手荒な奴だった」 この私をこうも簡単に投げ飛ばすとは。 流石にあの程度で死にはしないが、無傷と言う訳にも行かなかった。 体のあちこちが痛む。骨は折れていないようだが、結構な数の打撲が……。 (少し、休息が必要だな) 不本意ではあるが、少し体を休めたほうがいいだろう。 ……なに、この程度ならすぐに治る。 「…………ふん」 【E-2・テレビ局1階/1日目・黎明】 【田代まさし@ニュー速VIP】 [状態] 吸血鬼化、打撲多数 [装備] なし [道具] 基本支給品、PDA(忍法帖【Lv=00】)、ランダム支給品(0~3)、石仮面@ジョジョの奇妙な冒険 [思考・状況] 基本:獲物を探す。 1 少々体を休め、怪我を癒す 2 治り次第、獲物を探しにいく ※再生力や不死性が制限されています。 ※人をゾンビにする能力も制限されています。 No.42:探し物はなんですか~? 時系列順 No.46:で、出たーww家から一歩も出ないでずっと隠れて奴wwwww No.43:希望的観測 投下順 No.45:カルネアデスの板 No.15:ヤバイ。最近の若者ヤバイ。マジでヤバイよ。 グンマー No.52:おっぱいなんて、ただの脂肪の塊だろ No.19:ありのままに今起こった事を書くぜ…… 田代まさし No.65:人間の証明 ~ A place in the sun~
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九州からのコスプレ集団。リアルバニーエロ杉 松岡さん(鶴屋さん声:非常灯は避難誘導灯にもなるから確認してねっ)、ゴトゥーザ様(みくる声:さっさと席に着きやがれ)、杉田(大佐、若本様の真似で:会場での飲食、モビルスーツのメンテナンスは禁止だ)の会場アナウンス ガンダムネタ:杉田「ジーク!!」→観客「ジオーン!!!」、トップネタ:杉田「ひとりひとりでは単なる火だが、ふたり合わせれば炎となる。もし火事になったら谷口が身をもってみんなを助けるから安心してくれ」 杉田「(前略イベントグッズ等を買って欲しい)あー、次回作『長門有希の逆襲』の製作予算に協力お願いしたい…っって、また撮んのかよ!?」 杉田「予めトイレにいっトイレ! 尿意、ドーン!」→前列数人がトイレダッシュ→30秒後白石「WAWAWA忘れ物~」歌いながら入場 白石、松本さん、杉田、平野、みのりん、ゴトゥーザ様、小野、松岡さん、ナチャーン、しらたりさん、あおきさんの順で入場。あとスペシャルゲストとして監督と池田さん コス、杉田→クワトロ、白石→アムロ、小野→なぜかカクリコン→「アメリアー!!」 「涼宮ハルヒの名場面集」 松岡さん、名前が由貴なので『ゆき』と役名の書かれたイスに座る。その上に『有希』役のみのりんも座る。ちなみに松岡さんのは『ちゅるにゃん』という役名 名場面集「この中に宇宙人、未来人、異世界人、超能力者が居たら、私のところに来なさい!」→観客の一人「俺ニート!」→平野「し~っ!」→杉田「社会に適応しなさい!」 みのりん「白石さんがすっごい汗かいてるなぁって思いながら見てました」→小野、みのりんへ白石のもっこりを指差しながら「あの名場面は?」とセクハラ→みのりん「確かにそれも名場面…!」→ゴトゥーザ様が必死に流れを止める みくる名場面集終了後、杉田「さっすがゴットゥーザ様!」→平野+観客「モノが違うぜぇぇぇ!!」→白石「流石SOS団」→杉田「寝てないからな」 長門名場面終了後みのりんに感想。感想終了後サングラスをかけていて、ピクリともしない杉田に対し白石「寝てませんよね?」→杉田「話しが長い」→白石「コォラ!コォラ!大丈夫?」→杉田「だいじょーぶ…」 監督「あれ(古泉のふもっふ)聞き取りづらいと視聴者からも言われましたね」→白石「ふもっふじゃないんですか?」→小野「違うんです。ふぅーーもっふ!!!」 小野の嘘泣きに対し観客数人「泣かないでー」→杉田「ハンサムぅ」→観客全員「ハンサムぅ!!」 朝倉さん名場面終了後、白石「あの、ちょ、ちょっといいですか?」→杉田に対し、白石「起きててよかった」→杉田「寝てないですよ」「突然振らないでくれよ」→白石「もうしませんから」 白石「さて、誰かこの人(杉田)にツッコンであげてぇ~↑」 ここら変不明 松元「おわびとしてさぁ、私とドライブしてよ」→白石「やぁだよ!」→喝采→松元「じゃあさ、二階席にジャンプしようよ」→喝采→白石「転ぶな(?)みんな!」 松元「あの、また杉田さんが……」→あおき「キョン君! キョン君、寝ちゃダメ!!」→杉田クワトロの真似で「ちぃ、ミスをして寝るとは思わなかった」 名場面集にキョン妹のはさみが無い事に会場ブーイング→杉田クワトロの真似で「私に言わせて貰うと、キョンの妹が鋏を借りに来るシーンがなかった」「私は、あのシーンが大好きだ」→会場、杉田GJコール 監督「(あおきさんの)アドリブだったのがもの食べた時にしゃべらないってのがアドリブでしたね」→口に物を含んだような喋り方の流れに→ →小野「しゃべるか食べるかどっちかにしろ」→小野「ぼっぼーう、えっえーえー」→小野「はい! エビバディヘーーーーイ!!」→観客「国崎最高!!」流れ的に少ししか反応できなかった 白石「WAWAWA忘れ物~、俺……この続きはわかんないw」とWAWAWA忘れ物を歌う 松岡「それじゃみっなさーんっ! おつかれさまでした!!」→みんな帰ろうとする→白石「え、え? ちょっと待って俺一人じゃん」→松元「好きでしょう、一人って」「あ、でも一人じゃないもんね! 皆(=観客)がいるもんね!」→白石「皆がいるから、俺がいるよ」 白石もっこり→松岡「あぁ、きっとね、DVDだとモザイクかかるよ」→松元指をうねうねさせて白石の顔にモザイク→白石「ちょwwwそれじゃあ俺出てないことになるじゃねぇかwww」 「涼宮ハルヒの寸劇」結構gdgd 白石の「にょろ~ん」「スモークチーズ」発言 杉田、白石、小野の変態集団 杉田部屋に入る「ガラガラガラガラガラ…長いな!」→杉田「今日は長門only?」→長門無言→ナレ「返事が無い。ただのしかばねのようだ」 時かけネタ:杉田「それ、おもしろいのか?」→みのりん「……ユニーク」→杉田「Just do it!」 杉田「ここを読んでくれないか、300円やるから」→みのりん「……大好き」、「情熱をもてあます」→杉田「ジャストミィト!!」 みのりん「じぃぃぃ~」と言いながら見つめる→杉田「じぃ~ガンダム」 松本「長門が仲間になりたそうに見ている。仲間にしますか」→杉田「はい」→松本「長門が仲間になった。オレナガト、コンゴトモヨロシク」→杉田「長門はロウかな? カオスかな?」 小野「おやっ、珍しいですね、二人きりなんて・・・おじゃまでしたかな?」→杉田「ふっ、そういう意味でなくてもお前はおじゃ魔女だ!」→小野「どっかぁ~ん」 ナレ「みくるはうずくまって小動物のようにプルプルとしながら、ふえーとしている」→後藤「ヌオオオオオオオオオオ!!!!」→ナレ、強調して繰り返し→後藤「ふえ~」→後藤「あとで覚えてろよ」 平野パンツ見せすぎ(パレパレ時:水色。連続で歌ったうぇるかむ時:何故か白)←? メイドゴトゥーザ様 ゴトゥーザ様の生みくるビーム ゴトゥーザ様「楽屋帰ったら覚えとけマツゲン(=松元恵)!」 北高制服コス杉田 喜緑さんとキョン妹出番なし\(^o^)/オワタ 前席の方で笛を吹いたバカ 杉田アドリブ、ガンダムネタ大杉 平野、会場に向かう途中に携帯ストラップが壊れ、Godのあとギターピックが折れて、Lostのあと服のストラップが切れる 小野、曲の最後でスプーンを取り出し片手で曲げようとする「ンマガーレ」→曲がらない→「ンンマガーーレ」→曲がらない→最後は両手で「ンンンマッガーーーーレーー」で曲げて大喝采 小野「会場よ! 私は帰ってきたっ!!」 小野が寸劇で一人オセロやらされそうになる→楽器演奏時にオセロコール→杉田がアドリブでオセロ演奏しようとするがぶちまける→杉田「僕はこれで神の一手を目指す!」→小野「参ります」→杉田「参りましたぁぉ!!!」 小野オセロの説明で「ダミ声の白のボケを黒いツッコミが……」と松竹芸能のオセロの説明→全員スルー オセロぶちまけた後、出演者全員で拾う→松本「SOS団が一丸となって後かたづけをしております」 小野「ふもっふ」言いながらギロロ人形とクルル人形投げる→対抗して杉田「わっか~め」わかめスープを取り出す←リハーサルの後マネージャーに買い出しさせたとか 小野が杉田に近寄ってアッー!の流れになるの大杉 小野「古泉を表現する時には”きもかっこいい”と言って下さい」 杉田、恋のミクル伝説を恋の餓狼伝説、God konows...をゴッドフィンガー、冒険でしょでしょを暴言でしょでしょと→「暴言はおまえだろ」と突っ込まれる、 うぇるかむUNKNOWNをうぇるかむウンコーン 小野「女性の方盛り上がってますか」→一割か五分。小野「男性の方盛り上がってますか」→ほぼ九割。小野「70歳以上の方盛り上がってますか」→一部野郎が反応→杉田「それはお前らの脳年齢か」 杉田、パレパレ紹介で「それではみなさんおまちかねー、ハッピーマ」まで言って舞台袖に消える(おそらくハッピーマテリアル) アンコールコールの時どさくさにまぎれて「マンホール」「マン○ール」「マッガーレ」 最後に投げるサインボールは一階10列台までしか届いていない。白石だけは20列台まで投げる強肩の持ち主。 サインボールに「鈴宮ハルヒ」 退館アナウンス「以上で、SOS団主催の『涼宮ハルヒの激奏』の公演は、全て終了したわ。みんなも忘れ物などないように気をつけて帰ってね! もし忘れていたら、SOS団の備品として、キチンと保管しておくわねっ! みんなの物は私の物。私の物は私だけの物だからねっ! いい? 後はロビーで、私が企画したイベント限定のオリジナルグッズの販売もやってるはずだから、是非、来たついでに買っていってくれると嬉しいわ。 次回作、『長門有希の逆襲』には、結構お金がかかるのよねぇ! みんな! よろしくねっ! そして、本日は、来てくれて、本当に、ほんとうに、ありがとう。うれしかった!! じゃあ、またねっ!!」
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部品構造 部品定義部品 非常事態の想定 部品 避難計画の策定 部品 避難訓練の実施 部品 物資の備蓄 部品 非常時対応についての周知 提出書式 インポート用定義データ 部品構造 大部品 非常時対応 RD 5 評価値 3部品 非常事態の想定 部品 避難計画の策定 部品 避難訓練の実施 部品 物資の備蓄 部品 非常時対応についての周知 部品定義 部品 非常事態の想定 天災・自然災害による被害のほか、戦争・内戦などによる外部からの攻撃、テロ行為など内部の破壊工作行動などを想定する。 直接の被害のほかに、他の場所で大規模被害が発生した場合の傷病者の受け入れ対応なども想定し対策を決めておく必要がある。 部品 避難計画の策定 想定される非常事態を、被害の発生方向と規模、外部からの助けがくるまでの時間などで条件分けし、それぞれに応じて避難経路と目的場所を想定する。 部品 避難訓練の実施 非常時で気が動転しても決められた手順で身体を動かせるように、一定の頻度で訓練を実施することは重要である。 部品 物資の備蓄 考えられるすべてへの対応を準備することは難しいが、外部から救助がくるまでの最低時間など想定して避難場所には一定量の物資備蓄を用意する。消費期限経年劣化に注意して必要な時に使えないことがないよう適宜点検を行う。 部品 非常時対応についての周知 日頃から非常時の対応について文書やパンフレットなどで重要性・必要性・実際の方法などを周知・啓蒙しておく。 提出書式 大部品 非常時対応 RD 5 評価値 3 -部品 非常事態の想定 -部品 避難計画の策定 -部品 避難訓練の実施 -部品 物資の備蓄 -部品 非常時対応についての周知 部品 非常事態の想定 天災・自然災害による被害のほか、戦争・内戦などによる外部からの攻撃、テロ行為など内部の破壊工作行動などを想定する。 直接の被害のほかに、他の場所で大規模被害が発生した場合の傷病者の受け入れ対応なども想定し対策を決めておく必要がある。 部品 避難計画の策定 想定される非常事態を、被害の発生方向と規模、外部からの助けがくるまでの時間などで条件分けし、それぞれに応じて避難経路と目的場所を想定する。 部品 避難訓練の実施 非常時で気が動転しても決められた手順で身体を動かせるように、一定の頻度で訓練を実施することは重要である。 部品 物資の備蓄 考えられるすべてへの対応を準備することは難しいが、外部から救助がくるまでの最低時間など想定して避難場所には一定量の物資備蓄を用意する。消費期限経年劣化に注意して必要な時に使えないことがないよう適宜点検を行う。 部品 非常時対応についての周知 日頃から非常時の対応について文書やパンフレットなどで重要性・必要性・実際の方法などを周知・啓蒙しておく。 インポート用定義データ [ { "id" 117780, "title" "非常時対応", "description" "", "part_type" "group", "created_at" "2017-10-09 08 16 15.564271", "updated_at" "2017-10-09 08 16 15.564271", "children" [ { "id" 117775, "title" "非常事態の想定", "description" "天災・自然災害による被害のほか、戦争・内戦などによる外部からの攻撃、テロ行為など内部の破壊工作行動などを想定する。\n直接の被害のほかに、他の場所で大規模被害が発生した場合の傷病者の受け入れ対応なども想定し対策を決めておく必要がある。", "part_type" "part", "created_at" "2017-10-09 08 16 15.519304", "updated_at" "2017-10-09 08 16 15.519304", "children" [], "position" "1", "character" { "id" 1979, "name" "マリモ" }, "localID" 1 }, { "id" 117776, "title" "避難計画の策定", "description" "想定される非常事態を、被害の発生方向と規模、外部からの助けがくるまでの時間などで条件分けし、それぞれに応じて避難経路と目的場所を想定する。\n", "part_type" "part", "created_at" "2017-10-09 08 16 15.547527", "updated_at" "2017-10-09 08 16 15.547527", "children" [], "position" "2", "character" { "id" 1979, "name" "マリモ" }, "localID" 2 }, { "id" 117777, "title" "避難訓練の実施", "description" "非常時で気が動転しても決められた手順で身体を動かせるように、一定の頻度で訓練を実施することは重要である。", "part_type" "part", "created_at" "2017-10-09 08 16 15.550314", "updated_at" "2017-10-09 08 16 15.550314", "children" [], "position" "3", "character" { "id" 1979, "name" "マリモ" }, "localID" 3 }, { "id" 117778, "title" "物資の備蓄", "description" "考えられるすべてへの対応を準備することは難しいが、外部から救助がくるまでの最低時間など想定して避難場所には一定量の物資備蓄を用意する。消費期限経年劣化に注意して必要な時に使えないことがないよう適宜点検を行う。", "part_type" "part", "created_at" "2017-10-09 08 16 15.552778", "updated_at" "2017-10-09 08 16 15.552778", "children" [], "position" "4", "character" { "id" 1979, "name" "マリモ" }, "localID" 4 }, { "id" 117779, "title" "非常時対応についての周知", "description" "日頃から非常時の対応について文書やパンフレットなどで重要性・必要性・実際の方法などを周知・啓蒙しておく。", "part_type" "part", "created_at" "2017-10-09 08 16 15.554949", "updated_at" "2017-10-09 08 16 15.554949", "children" [], "position" "5", "character" { "id" 1979, "name" "マリモ" }, "localID" 5 } ], "position" null, "character" { "id" 1979, "name" "マリモ" }, "expanded" true, "localID" 0 } ]
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歩く非常識 前編 ~暮香さん強盗退治編~ 後編 ~歩く非常識説明編~
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非常勤職員 945 名前:脱北者 投稿日:2006/12/24(日) 21 56 43 ID D/5nWcQg0 938 OK公務員のバイトって雇用期間最大何ヶ月? 947 名前:(´=∀=`) 投稿日:2006/12/24(日) 21 58 13 ID agCQFH3+0 ?BRZ(5353) 945 たぶんリストラされるまで無限だと思うけど。 955 名前:名無し所属タレント 投稿日:2006/12/24(日) 22 00 53 ID D/5nWcQg0 947 非常勤職員の連続雇用は36ヶ月までだ 最初に説明することになってる 961 名前:名無し所属タレント 投稿日:2006/12/24(日) 22 04 04 ID D/5nWcQg0 ちなみに非常勤職員は徴収業務できない。 正規の資格が要るのよん 非常勤職員は課内の事務処理のみ可能。 169 名前:後に伝説の書き込みと呼ばれる 投稿日:2006/12/26(火) 21 27 40 ID 0nt1i68/0 だから、 なんで在学中の奴が非常勤職員やれるんだと、そういう話。 説明できる? 197 名前:(´=∀=`) 投稿日:2006/12/26(火) 21 35 21 ID Kx8UdF910 ?BRZ(5353) 職員じゃなくてパートだし。お前本当に社会を知らんなw いま腹筋筋が3本くらい切れた音がした。 ぶっちゃけ履歴書要らない役所とかもあるぞ 212 名前:転売厨 投稿日:2006/12/26(火) 21 37 20 ID ScD2gkOW0 :職員じゃなくてパート いや、あのね。 公務員の職場では、パートのことを非常勤職員って言うんだよ。
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3話 勇者と女子高生の遭遇 エリアE-6の公民館。 非常灯が灯る廊下を、頭に白い鉢巻を巻いた青年、アレックスが歩く。 「暗いなぁ……べ、別に怖い訳じゃないけど」 デイパックの中に入っていた懐中電灯を使いたい所ではあるが、 下手に明かりを灯せば窓から見付かるかもしれない。 「殺し合いか…」 首にはめられた首輪に触れるアレックス。 この首輪によりアンデッドナイ軍のヘレンの偽物、ディオナが惨殺された。 傍にいた同じアンデッドナイ軍の自分の偽物、クレアスとリリアの偽物、エロリアは、 一体何を思ったのだろう。その心境は推し量れない。 アレックスは殺し合いに乗る気は無い。 仮にも勇者である自分が自分の命のために他人を殺して回るなどあってはならない事だ。 仲間を集め、この殺し合いを潰す。アレックスはそう決めていた。 しかし、不安な事も多い。この殺し合いに呼ばれている自分の友人、知り合いの事。 全員、このような馬鹿げたゲームに乗るはずは無い、と信じたいが、 例えば魔王軍四天王の一人ダーエロ。ストーカー相手であるヘレンのために、 殺し合いに乗る可能性もある。 ヘレンもまた然り。最近の彼女は、自分にも原因はあるのだが、どんどん性格的に黒くなりつつある。 アンデッドナイ軍の二人は最も警戒するべきであろう。 仲間を目の前で殺された時も、大して悲しんでいる様子は無かった。 本当は全員信じたいが、それは甘過ぎるだろう。 「はぁ…」 思わずアレックスが溜息をつく。 「支給品、思いっ切り外れだったしなぁ」 アレックスのデイパックの中には、基本支給品の他、硬式野球ボールが3個入っていた。 この野球ボール3個が彼のランダム支給品である。 野球でもしろと言うのか。いやそれ以前に相手もグローブもバットも無いので、 投擲以外には使えない。これなら木の棒でも振り回していた方がマシである。 「まず武器が欲しい所だな……」 魔法も、もしもの力も使えない今、頼りに出来るのは自分の腕のみ。 襲われた時のためにも武器の確保は必須だった。 そしてアレックスは適当な部屋の扉のノブに手を掛けた。 ◆ 伊東結は、公民館内の会議室で目を覚ました。 一瞬、さっきまでの出来事が夢のように感じられたが、首にはめられた首輪を確認し、 あれは夢では無かった事を知る。 「マジ有り得ないって…何よ殺し合いって。ふざけてるってもんじゃないよコレ。 一応ウチの国って法治国家でしょ? こんなの許される訳無いよ。 ああ、夢であってくれたら良いのに…………」 しかし、現実。残念ながら現実。頬を抓れば当然痛い。 「私、ただの女子高生なのに…何か悪い事したっけ……ああ、 もしかして万引きしたから? それともアイスの当たりクジ偽装して駄菓子屋のおばあちゃん、 何度も騙したから? それとも…って、心当たりが有り過ぎて困る」 ぶつぶつと今まで犯してきた覚えている限りの罪を言う結。 何か喋っていないと気がおかしくなりそうだった。 「…あ、デイパック」 傍らに置かれていたデイパックに気付き、手に取って中身を調べる。 名簿が出てきたので開いて見るが知らない名前ばかりだ。 「私、独りぼっちなんだ……」 殺し合いという状況下で誰も頼れる存在がいないという事実に結は孤独感に襲われる。 それを無理矢理振り払い、次に地図を開く。 地図には街と、少しの森が描かれていた。ホテルや警察署、健康センターなど主要な施設が載っている。 また、マス目でエリア分けされており、これは恐らく主催者の香取が言っていた「禁止エリア」と関係があるのだろう。 今自分がいるのはエリアE-6にある公民館だろうか。 地図をテーブルの上に置き、更にデイパックを漁る。 すると、鞘に収められた鋼鉄製の長剣と、小型のリボルバー拳銃と予備弾薬十数発が出て来た。 剣も拳銃も本物。人を殺傷出来る武器である。 「これで殺し合いを……どうしよう、知り合いもいないし……乗っちゃう? いや……無理無理無理。殺し合いなんてやっぱり出来ないよ……」 知り合いがいないので殺し合いに乗る、と言える程割り切れはしない。 そう簡単に人としての一線は超えられない。 「マジどうしよ……………………」 結の言葉が止まる。 さっきまでいなかったはずの青年と目が合ったから。 「どの辺りから?」 「私、独りぼっちなんだ、の辺りから」 「そうか」 公民館の中に少女の悲鳴が響いた。 ◆ 「ごめん、悲鳴上げちゃって」 「いや、良いさ…俺も驚かせてすまなかった」 数分後、どうにか少女を落ち着かせ、アレックスは少し疲れた様子で話し始める。 「それで……結、さっきの君の独り言から察するに、 君は殺し合いには乗っていないと見て良いか?」 「え? あ、うん……そうだね、殺し合いはする気無いよ」 「そうか……」 「アレックス、だったっけ? あんたは……」 「乗ってない。何とかして、この殺し合いを潰そうと思ってるんだ。 結、君も協力してくれないか」 「…………良いよ。一人で寂しかったし」 結はアレックスの申し出を受け入れた。 アレックスの意志に共感した、と言うよりも、独りでいるのが嫌だったから、 単独より二人の方が生存率は上がると踏んだためであるが。 「なぁ、結、何か…武器になりそうな物持ってないか? 俺、支給品がこれだけなんだ…」 そう言いながら自分のデイパックから野球ボールを3個取り出すアレックス。 「私は、この二つ……」 結も自分の支給品である鋼鉄製の長剣ロングソードと、 小型リボルバー拳銃コルト ディテクティヴスペシャルをアレックスに見せる。 「剣と銃か…結、ロングソード俺にくれないか?」 「良いよ…じゃあ、私は銃ね」 結はロングソードをアレックスに手渡し自身はディテクティヴスペシャルを装備した。 生まれて初めて持つ実銃の感触にごくりと生唾を飲み込む。 この引き金を引けば弾丸が発射される。その先に人がいればいとも容易く殺傷する事が出来る。 そう思うと怖い、という言葉だけでは説明出来ない感情が湧いてくる。 一方のアレックスは、当座の武器を確保出来た事に少し安心していた。 「それで、これからどうするのアレックス」 「そうだな。この殺し合い、俺の仲間や知り合いが大勢呼ばれてるんだ。 そいつらを捜しながら、この首にはめられた首輪を外せそうな奴も捜そう。 まず何よりもこの首輪を何とかしないと、脱出なんて無理だろうからな」 「アレックスの知り合いって…?」 「ああ。教えとくよ」 アレックスは名簿を取り出し、この殺し合いに呼ばれている自分の仲間、知人について、 結に一人ずつ簡単に説明した。 「成程ね…分かった」 「まあ、ちょっとクセのある奴が多いけど、会ったら宜しく」 「オーケー」 【一日目/深夜/E-6公民館会議室】 【アレックス@VIPRPGシリーズ】 [状態]健康 [装備]ロングソード [所持品]基本支給品一式、硬式野球ボール(3) [思考・行動] 基本:殺し合いを潰す。仲間や魔王軍の連中を捜す。首輪を解除する方法を探す。 1:結と行動。 2:エロリア、クレアスは警戒。 3:やむを得ない場合は戦闘も辞さない。 [備考] ※魔法は一切使えなくなっています。 【伊東結@オリキャラ】 [状態]健康 [装備]コルト ディテクティヴスペシャル(6/6) [所持品]基本支給品一式、.38SP弾(18) [思考・行動] 基本:生き残る事優先。死にたくない。 1:アレックスに守って貰う。 [備考] ※アレックスの仲間、知人の情報を得ました。 ≪支給品紹介≫ 【硬式野球ボール】 硬式野球で使う、何の変哲も無い普通の野球ボール。 【ロングソード】 鋼鉄製の量産型の長剣。 【コルト ディテクティヴスペシャル】 1927年に発売されたコルト社製の小型リボルバー拳銃。 「ディテクティヴ」とは「探偵、刑事」を意味し、私服の警官や探偵の護身用として設計された。 ≪オリキャラ紹介≫ 【名前】伊東結(いとう・ゆい) 【年齢】17 【性別】女 【職業】高校生、CD屋でバイト 【性格】勝気だが、根は怖がりだったりする 【身体的特徴】茶髪のポニーテール、赤い瞳 【服装】高校制服(赤い縁取りがされた黒いブレザーに、チェック柄のミニスカート) 【趣味】携帯いじり、買物、友達と遊ぶ事 【特技】足が早い 【経歴】小学校二年の時に父親が蒸発し、以来母子家庭で育つ 【備考】不良ぶっているが、緊急時には怖がりな部分を露呈する。 万引きなど軽犯罪行為も行っているが今のところバレたり補導されたりはしていない。 身体を売るような真似はしないと決めている。 Gold&Silver 時系列順 時と場合によっては誤解されるのは致命的 Gold&Silver 投下順 時と場合によっては誤解されるのは致命的 ゲーム開始 アレックス もしもアレックスとムシャの共同戦線+α ゲーム開始 伊東結 もしもアレックスとムシャの共同戦線+α