約 40,744 件
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/2940.html
※ゆラディのクロス・・・になるんじゃないかな? ※あんまり強くないドス注意 ※俺設定なところもあったりなかったり その森はゆっくり達の楽園だった。 この森には人間が食べられるものは殆ど実らず、また芽吹かない。 にもかかわらず、ゆっくりの味を好まないが人間の天敵となる動物が生息している。 この2つの要素が合わさることで、森にはゆっくりの脅威となるものが皆無に等しかった。 「「「おにぇーしゃん、きょうはにゃにしゅるの?」」」 「ゆゆっ!きょうはね、ゆっくりみんなでむししゃんをとりにいくよ!」 「「「れーみゅ、ゆっきゅちとりにいきゅよ!」」」 だから、姉の子ゆっくりが3匹の赤ゆっくりを連れて森の中を散策するなんて光景を拝むことが出来たりする。 基本的には鬱蒼としていて薄暗い森だが、ところどころに日の光が差す場所があるので見通しは悪くない。 それに、迷子になってもその陽だまりでじっとしていれば大体成体ゆっくりが見つけて保護してくれる。 こういった要因も重なって大人たちも子どもだけでの行動を止めようとしなかったし、止める必要も無かった。 「おちびちゃんたち!ばんごはんのじかんまでにはゆっくりかえってきてね!」 「もりからでちゃだめだよ!どすとぱちぇにおこられちゃうからね!」 「ゆっくちりかいしたよ!」 「「「ゆっきゅちりきゃいちたよ!」」」 そればかりか、この森にはドスまりさが君臨している。 しかも、彼女のはにーとして森の賢者と呼ばれる大型のぱちゅりーが寄り添っていた。 体高4mほどとまだ駆け出しながらも大型で、どちらかと言えば強さがウリのドスまりさ。 その反面、若干思考の幼い彼女をしっかり補佐し、群れを導くぱちゅりー。 こちらも相当なサイズに達しており体高3mはあった。 「「「どす、きょうもとかいはのおうたをきかせてあげるわ!」」」 「「れいむたちもゆっくりしたおうたをうたうよ!」」 『ありすもれいむもありがとう!ゆっくりおうたをきかせてね!』 『ぱちぇもいっしょにゆっくりさせてもらうわ』 ドスまりさを中心としたその群れの生活の中心となる場所は森の真ん中の大きな広場。 もちろん、森の真ん中に都合よくそんな場所があるはずもなく、ここはドスまりさが頑張って作った場所だった。 雨が降って、近くの川が氾濫しても大丈夫な場所で、開けているために日当たりも悪くない。 それに雨が降ったとき対策も万全で、森の各所に雨宿りにつかえそうな場所を設置させていた。 「ゆゆっ!ゆうか、おやさいさんのようすはどうなんだぜ?」 「ゆ、まりさね。おやさいはゆっくりしているわ」 「ゆぅ〜・・・はやくたべたいんだぜ!」 「ゆっくりがまんしてね!」 この森では種族なんて関係なかった。 れみりゃでも、ゆうかでも、きめぇ丸でも・・・ここにいたいと願うなら、そして仲間を尊重できるならドスの比護を受けてゆっくり出来た。 いや、それどころか、彼女達を受け入れたことが外部から来るゲスへのけん制となり、群れはいっそう平和に暮らせるようになった。 それに、多様な種族が個性を活かして共生することであらゆる面で合理化が図られ、森での暮らしを豊かなものにした。 「まりさ〜、すっきりしましょうね!」 「ゆゆっ!ありすはひるまからせっきょくてきだぜ!でも、ひっにんはわすれちゃだめなんだぜ?」 「とうぜんよ!かんがえなしのにんっしんなんてとかいはじゃないもの!」 また、森の賢者や彼女の教育を受けた賢い個体を中心に他のゆっくりへの教育が推進されていた。 それにとって、この群れでは考えなしの繁殖をするものもおらず、限度を考えずに森の資源を浪費するものもいなかった。 ドスと森の賢者を中心に試行錯誤を繰り返し、この群れの生活圏内で最適なゆっくりの数は1000匹前後であることが判明していた。 その数を越えないように、にんっしんを統制し、アウトローを追放し、身の程知らずの血気盛んなゆっくりは修行の旅に出すなどの措置を行った。 2匹を中心とした群れのたゆまぬ努力が実を結んで、いつの頃からかこの森は「ゆっくりの森」と呼ばれるようになっていた。 ある日、そんな平和な森に見慣れぬゆっくりがやって来た。 赤い髪、猫耳、三つ編み・・・妙にごてごてしたそのゆっくりの名前はゆっくりおりん。 ゆっくりの死体を操る能力を持つと言われ、ゆっくりの間では忌み嫌われる種族だった。 「じゃじゃーん!ゆっくりしていってね!」 『ゆっくりしていってね!』 「おりんをむれにいれてね?」 『むきゅ〜・・・だめよ!』 ぱちゅりーは即座に断った。 確かにこの群れは捕食種も含めて来るもの拒まずのスタンスを取っている。 が、おりんのような異能持ちに関しては少々勝手が違っていた。 「どうして?」 『あなたののうりょくがゆっくりできないからよ!』 「ゆぅ〜・・・ざんねんだよ!ゆっくりあきらめるよ!」 おりんは思いのほかあっさりと引き下がった。 ぴょんこぴょんこと跳ねて群れを後にする彼女の背中を眺めながら、ドスまりさと森の賢者は安堵のため息をつく。 異能持ちはゆっくりの常識を、時には理を覆す。そして、それは必ずと言っていいほど面倒ごとへと発展する。 好き好んで得た力ではないだろうし、出来ることなら一緒にゆっくりしてあげたい。 が、彼女達は群れの長としての立場と責任があり、個人の感情に流されて大局を見誤るわけには行かない。 『『・・・ゆっくりごめんね』』 だから、彼女の背中が寂しそうに見えても、小さな声で謝ることしか出来なかった。 「じゃじゃーん!ゆっくりしていってね!」 「ゆっくちちていってね!」 「「「ゆっきゅちちていっちぇね!」」」 群れに加わることを認められなかったおりんは群れの住処から少し離れた場所を探検していた子ども達に元気良く挨拶をしていた。 その満面の笑みからは群れに入れなかったことへの失望などは微塵も感じられる、それどころか何処か晴れ晴れとしていた。 単に馬鹿なのか、それとも妙なポジティブ思考で入れなくてよかったと解釈しているのか。 「ねえ、おちびちゃんたち!おりんりんとゆっくりできるあそびをしようよ!」 「ゆゆっ!ゆっくちできるあそび?」 「「「ゆっきゅちできりゅあしょびしゃんちたいよ!」」」 「じゃあ、おりんについてきてね!」 そう言うと、おりんは子ども達でもついてこられる速さで何処かへ跳ねていった。 疑うことを知らない子ども達は首をかしげながらも、おりんの後をゆっくり追いかけていった。 もっとゆっくりしたいという無邪気で、実にゆっくりらしい動機に従って。 「じゃじゃーん!ここがゆっくりできるばしょだよ!」 「「「ゆゆっ!みちゃことにゃいしゃんはだあれ?」」」 「ゆゆっ!もしかしてにんげんさん?」 おりんについて行った先、そこで子ども達は生まれて始めて人間の男と出会った。 そして、その男やおりんと一緒にとてもゆっくり出来るひとときを過ごした。 子ども達はそれからも友達の子ゆっくりや赤ゆっくりを連れて毎日のようにそこに足を運んだ。 おりんはいつも笑顔で、人間さんはいつもゆっくりしていて、他の子ゆっくり達も満足げに遊んでいた。 少なくとも、同伴した成体ゆっくりの目にはそう映っていたはずだし、ドスまりさにおりんの動向を報告したゆっくり達は「おリンはとってモゆっくリできルこだヨ」と言っていた。 『ぱちゅりー、どうするの?』 『むきゅ〜・・・むずかしいわね』 おりんを群れに加えることを拒んだことはきっと正解だったのだろう。 人間と親しくしていると言う報告だけでも、その点に関しては確信が持てた。 この群れが人間とある程度距離を保っていたからこそ繁栄できたことを思えば間違いなくあの判断は正しいと思える。 が、問題はそこではない。 子ども達がほぼ全員懐柔されてしまい、またおりん自身が成体ゆっくりとも仲良くなってしまっている。 この状況こそ、ドスまりさと森の賢者を悩ませる最大の問題だった。 『もうむれにくわえたらどうかな?』 『むきゅ!それはだめよ!にんげんさんのゆっくりをくわえるのはあぶないわ!』 おりんを群れに加えれば群れと人間の間に接点を作ってしまうことになる。 かといって、無理矢理おりんを排除しようとすれば群れからの反発が懸念されるし、下手に傷つけたりすると人間とも衝突しかねない。 だが、このままずるずるとおりんと群れのゆっくり達の接触を許し、事実上群れの一員になってしまっては元も子もない。 『むきゅ〜・・・おりんののうりょくをいちどつかわれると・・・どうなるかわからないわ!』 『そうだね!しんだものはかえらない・・・あたりまえのことがこわれるとゆっくりできないよ!』 もし、何かの拍子に子どもが死んでしまったとしよう。それをおりんが生き返らせてしまったらどうなるのか? 流石に一介のゆっくりに過ぎないドスまりさ達にそれを正確に予測することは出来ないが、少なくとも蘇って良かったねなんて楽観的な感想を抱くほど愚かではない。 本当に何が起こるか予測できない。これだけでも群れに加えない理由としては十分すぎる。 しかし、既に群れのゆっくり達と仲良くなってしまったものをまだ何もしていないのに森から排除することは流石に躊躇われた。 こうして結論が出ないまま、群れとおりんの交流はなし崩しに続いていった。 1ヵ月後、3日間に渡って降り続いた雨が止んだ夜、群れの一部のゆっくりが何の前触れもなくドスまりさと森の賢者の寝床を襲撃したことで事態は急変する。 『やめてね!こんなことしてもなんのいみもないよ!』 『むきゅ〜・・・このこたち、なにかへんよ!』 「「「「「・・・ユっくりしテいってネ・・・ユっくりしテいってネ・・・」」」」」 壊れた玩具のように同じ言葉を繰り返しながらドスまりさやぱちゅりーに噛み付くゆっくり達。 にごった、虚ろな目をした彼女の身体からは何故か死臭が漂っている。 その臭いをかいだドスまりさは当然のようにおりんを疑った。 しかし、ほんの数日前までおりんの下へ行ったゆっくり達からは死臭なんて漂ってこなかった。 それにこの3日間は雨が降っていたため、誰もおりんと接触していないはず。 『じゃあ、どうして・・・?』 『むきゅー・・・わからないわ』 「「「「「・・・ユっくりしテいってネ・・・ユっくりしテいってネ・・・」」」」」 出来るだけ慎重に身をよじってゆっくり達に余計な傷をつけないように彼女らを振り落とすドスまりさとぱちゅりー。 死臭が漂っている以上、あまり意味がないように思えるが、心情的な問題と、未知の事態への警戒感が彼女達をそうするように導いていた。 もっとも、その振る舞いが既に死んでいるゆっくり達が何度も何度も立ち上がっては襲い掛かってくると言う結果をもたらしたのだが。 「「「「「・・・ユっくりしテいってネ・・・ユっくりしテいってネ・・・」」」」」 「「「「「・・・ユっくりしテいってネ・・・ユっくりしテいってネ・・・」」」」」 『ゆゆっ!?ぱちゅりー、ふえて・・・ぱ、ぱちゅりー!?』 『む、むきゅ・・・』 「「「「「・・・ユっくりしテいってネ・・・ユっくりしテいってネ・・・」」」」」 「「「「「・・・ユっくりしテいってネ・・・ユっくりしテいってネ・・・」」」」」 振り払えど振り払えど、多少壊れても平然と立ち上がり襲いかかってくるゆっくり達。 徐々にその数は増えて行き、気がつけばぱちゅりーを覆い尽くすほどの数に達していた。 その面子はおりんの下に行ったことのあるゆっくりばかりだった。 まだ幾つか疑問は残っている。しかし、この事態の元凶がおりんであることは疑いようがなかった。 ドスまりさはおりんを倒して死体を止めるべく重い腰を上げるが、その時、見計らったかのようにおりんが姿を現した。 「じゃじゃーん!ゆっくりしていってね!」 「やあ、ドスまりさ。お邪魔するよ」 『ゆゆっ!よくものこのことやってきたね!?』 出会い頭の先制攻撃。ドスまりさは何の警告もなしに、群れのゆっくりの死体を巻き込むことも辞さずにドスパークを放った。 先ほどまでは3日間の空白と死後にでも漂うはずの死臭がなかったことなどへの疑問がおりん以外に犯ゆっくりがいる可能性を残していた。 しかし、彼女のほうから姿を現し、この光景を見ても平然としている以上、そんな可能性は限りなくゼロに等しい。 それに犯ゆっくりがおりんだと断定できたということは、ドスまりさやぱちゅりーを襲うゆっくりが死んでいることも断定できた。 それゆえに躊躇うことなく先制攻撃を仕掛けることが出来たのだが・・・ 「おりん、きゃっつうぉーく!」 「ゆっくりりかいしたよ、おにーさん!」 問答無用の必殺の一撃はいとも容易く回避されてしまった。 男は思いっきり横に跳躍し、おりんは不思議な力で飛び上がり、ドスまりさの頭の上に着地した。 直後、ドスまりさは起き上がろうとしている男めがけて突進を仕掛ける。 『ゆゆっ!?』 「「「「「「「・・・ユっくりしテいってネ・・・」」」」」」」 『・・・ユっくりしテいってネ・・・』 しかし、つがいの森の賢者ぱちゅりーによって阻まれてしまった。 『どうしてじゃまするの?』・・・いったん距離を取ったドスまりさはそう彼女を問い詰めようと口を開く。 が、ぱちゅりーの皮が破れ、目玉が飛び出し、中身が漏れ出している悲惨な姿を見た瞬間に何も言えなくなってしまった。 ぱちゅりーは既に死んでいて、今ドスまりさの頭上で笑みを浮かべているおりんの支配下に置かれてしまっていた。 『ぱ、ぱちゅ・・・りぃ・・・!?』 「おりん、かえんのしゃりんだ」 「ゆっくりりかいしたよ!みんな、どすをおさえつけていてね!」 ぱちゅりーと無数のゆっくりのの死体に動きを封じられたドスまりさは、おりんの炎を纏った体当たりを喰らい、致命傷を負った。 『おにーさん・・・さいごに、ひとつおしえてほしいことがあるよ・・・』 「なんだ?」 『みんなはいつ・・・ころされちゃったの?』 もはや虫の息で、ドスパークはおろか、身動き一つ取ることの出来ないドスまりさ。 消え行く意識の中で、唯一つ最後まで消えることのなかった疑問の答えを男に尋ねた。 「一番最初に接触した子ゆっくりどもは1ヶ月以上前だな」 『でも、なんのにおいもしなかったよ?』 「そりゃそうだ、防腐処理したからな」 そう言いながら、男はぱちゅりーの巨体を手際よく修復していく。 食いちぎられて破れた場所に適当なゆっくりの皮をあてがって小麦粉と針で縫い合わせる。 漏れ出した餡子は出来るだけ不純物を取り除いてから、良く分からない薬品と混ぜ合わせて体内に戻す。 それから、餡子を引っ張り出しては薬品と混ぜ合わせる作業を繰り返して、それが終わると皮や目玉を再び丁寧に修復した。 『にんげんさんは・・・しんだこもなおすんだね・・・』 「エンバーミングって言ってな、疫病予防とか宗教上の理由で死体を腐りにくくするんだよ」 『だからにおいがしなかったんだね・・・』 「そういう事だな。優れた技術と資金と環境を持つものだと定期的にこれを繰り返すことで何十年も死体を綺麗なまま保存できる」 謎が解けたドスまりさは目を瞑り、静かに息を引き取った。 勿論、彼女の死体も男の手によって修復され、おりんの支配下に置かれることになる。 半ば強引に意識をこの世界に繋ぎとめられ、しかし身体の自由が一切きかないという、今まで想像したことさえもない苦しみ。 その苦痛の中でドスまりさは群れの仲間にこんな苦しみを味あわせていることを悔やみ続けた。 こうしておりんはゆっくりの森の頂点に君臨する存在になった。 そんな地位を欲したのも、屍の兵隊を量産したのも全ては愛するまりさのため。 かつて中堅のゆラディエーターとして闘技場で戦い続けていたあの頃、自分に希望をくれたまりさのため。 流石に死体の持ち込みは出来ない闘技場ではおりんはどんなに頑張ってもCクラス止まりだった。 当時、Cクラスにはきめぇ丸という桁外れの実力者が居座っていたために閉塞感が漂っていた。 今までの努力を圧倒的な力で否定し、弱いゆっくり達を勝負の美名の下になぶり殺しにする黒い翼の悪魔。 その怪物を倒してのけたのが一匹の、後にゲスであることが判明するまりさだった。 その勇姿を見たおりんはまりさに一目惚れしてしまった。 いや、最初はただの憧れだったのかもしれない。 しかし、そのまりさがAランクの戦いでゆっくりさとりに嫁にするという前代未聞の方法で勝ってしまった時に憧れは恋慕に変わった。 心を読む能力のせいでゆっくりから忌み嫌われるゆっくりさとり。 あろうことか、まりさはそのさとりを自分のパートナーにしてしまったのだ。 そして、おりんは確かな観察眼でまりさが何故さとりを気に入ったのかを見抜いていた。 強いから・・・ただそれだけのことだろう、と。 また、その事実はまりさが多様な強さを認めていることを如実に現していた。 普通のゆっくりなら「こころをよむなんてずるくてゆっくりできないよ!」と言うところだろう。 だが、あのまりさはその能力も含めてさとりの強さとして評価していた。 なら、おりんがさとりより強いことを証明できれば、さとりとまりさを倒すことが出来ればおりんとゆっくりしてくれるんじゃないだろうか? そう思った彼女は飼い主のゆっくりエンバーミングの専門家でもあった男性と一緒に街を飛び出し、自分達なりの強さを求める旅に出た。 この森での出来事はその成果の表れだと言えるだろう。 「ねえ、おにーさん!まりさはおりんのことすきになってくれるかな?」 「当たり前だろ?噂を聞きつけてやってくるからその時にまりさに勝てばきっと・・・な?」 男の頼もしい言葉を聞いたおりんは顔をほころばせ、嬉しそうに飛び跳ねる。 そんなおりんの姿を見た男もまた嬉しそうにしている。 そのゆっくりした様子は1人と1匹の周りで繰る広げられる阿鼻叫喚とはあまりに不釣合いだった。 「も゛うやだ!ずっぎぢぢだぐないよ゛!」 「くひっ・・・うふふ、うふ・・・」 「おお、じごくじごく・・・」 「「「ユっくりシてイってネ・・・」」」 「おね゛がいだよ゛!でいうのあがぢゃんをゆっぐぢざせであげでね゛!?」 「えびりゃのあがぢゃんーーーー!?」 「う゛ぅぅぅううぅ・・・ゆっぐぢぢね!」 「ぢぬ゛ぅ・・・ごでいじょうずっぎぢぢだらぢんぢゃううううう!?」 「「「ユっくりシてイってネ・・・」」」 幸せそうなおりんと男の周囲には我が子や、あるいはその死体を盾に取られて好きでもない相手とのすっきりを強制されるゆっくり達の姿があった。 生まれた瞬間に地獄絵図を目の当たりにして恐慌状態に陥る赤ゆっくりの姿があった。 あまりの惨状と恐怖に耐え切れず壊れてしまったゆっくりの、ゆっくりだった何かの姿があった。 腐り、餡子を露出させた酷い姿になってもなお動き続けることを強制される我が子の悲惨な運命に涙する親ゆっくりの姿があった。 ドスの死体を実用可能な状態に保つためだけに子どもを産まされる親ゆっくりの絶望があった 外に目を向ければ死体に監視されながら食料を集めるゆっくりや、いつか死体に加工されるときのためだけに修行に励む子ども達の姿があった。 死体は食料の補給など必要ない。それゆえ一匹辺りの分け前は以前とは比較にならないほど多くなった。 そして、以前よりもずっと早く子ども達が成体サイズに達するようになった。しかし、生きる喜びがなくなった。 ゆっくり達の悲鳴と嗚咽が止むことなく響き渡る森の中、そこにはゆっくり達の地獄があった。 その地獄は群れの外のゆっくりや、事態の解決に乗り出した血気盛んなゆラディエーターまでも巻き込んで今もゆっくりと広がっている。 1人と1匹のたゆまぬ努力と数多のゆっくりの苦しみが実を結んで、いつの頃からかこの森は「屍ゆっくりの森」と呼ばれるようになっていた。 ‐‐‐あとがき‐‐‐ くそっ・・・レポートが終らん!? それはさて置き、レーニンの死体は今も綺麗な状態で展示されているそうです。 エンバーミングまじぱねぇ! byゆっくりボールマン
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/939.html
※ゆラディのクロス・・・になるんじゃないかな? ※あんまり強くないドス注意 ※俺設定なところもあったりなかったり その森はゆっくり達の楽園だった。 この森には人間が食べられるものは殆ど実らず、また芽吹かない。 にもかかわらず、ゆっくりの味を好まないが人間の天敵となる動物が生息している。 この2つの要素が合わさることで、森にはゆっくりの脅威となるものが皆無に等しかった。 「「「おにぇーしゃん、きょうはにゃにしゅるの?」」」 「ゆゆっ!きょうはね、ゆっくりみんなでむししゃんをとりにいくよ!」 「「「れーみゅ、ゆっきゅちとりにいきゅよ!」」」 だから、姉の子ゆっくりが3匹の赤ゆっくりを連れて森の中を散策するなんて光景を拝むことが出来たりする。 基本的には鬱蒼としていて薄暗い森だが、ところどころに日の光が差す場所があるので見通しは悪くない。 それに、迷子になってもその陽だまりでじっとしていれば大体成体ゆっくりが見つけて保護してくれる。 こういった要因も重なって大人たちも子どもだけでの行動を止めようとしなかったし、止める必要も無かった。 「おちびちゃんたち!ばんごはんのじかんまでにはゆっくりかえってきてね!」 「もりからでちゃだめだよ!どすとぱちぇにおこられちゃうからね!」 「ゆっくちりかいしたよ!」 「「「ゆっきゅちりきゃいちたよ!」」」 そればかりか、この森にはドスまりさが君臨している。 しかも、彼女のはにーとして森の賢者と呼ばれる大型のぱちゅりーが寄り添っていた。 体高4mほどとまだ駆け出しながらも大型で、どちらかと言えば強さがウリのドスまりさ。 その反面、若干思考の幼い彼女をしっかり補佐し、群れを導くぱちゅりー。 こちらも相当なサイズに達しており体高3mはあった。 「「「どす、きょうもとかいはのおうたをきかせてあげるわ!」」」 「「れいむたちもゆっくりしたおうたをうたうよ!」」 『ありすもれいむもありがとう!ゆっくりおうたをきかせてね!』 『ぱちぇもいっしょにゆっくりさせてもらうわ』 ドスまりさを中心としたその群れの生活の中心となる場所は森の真ん中の大きな広場。 もちろん、森の真ん中に都合よくそんな場所があるはずもなく、ここはドスまりさが頑張って作った場所だった。 雨が降って、近くの川が氾濫しても大丈夫な場所で、開けているために日当たりも悪くない。 それに雨が降ったとき対策も万全で、森の各所に雨宿りにつかえそうな場所を設置させていた。 「ゆゆっ!ゆうか、おやさいさんのようすはどうなんだぜ?」 「ゆ、まりさね。おやさいはゆっくりしているわ」 「ゆぅ〜・・・はやくたべたいんだぜ!」 「ゆっくりがまんしてね!」 この森では種族なんて関係なかった。 れみりゃでも、ゆうかでも、きめぇ丸でも・・・ここにいたいと願うなら、そして仲間を尊重できるならドスの比護を受けてゆっくり出来た。 いや、それどころか、彼女達を受け入れたことが外部から来るゲスへのけん制となり、群れはいっそう平和に暮らせるようになった。 それに、多様な種族が個性を活かして共生することであらゆる面で合理化が図られ、森での暮らしを豊かなものにした。 「まりさ〜、すっきりしましょうね!」 「ゆゆっ!ありすはひるまからせっきょくてきだぜ!でも、ひっにんはわすれちゃだめなんだぜ?」 「とうぜんよ!かんがえなしのにんっしんなんてとかいはじゃないもの!」 また、森の賢者や彼女の教育を受けた賢い個体を中心に他のゆっくりへの教育が推進されていた。 それにとって、この群れでは考えなしの繁殖をするものもおらず、限度を考えずに森の資源を浪費するものもいなかった。 ドスと森の賢者を中心に試行錯誤を繰り返し、この群れの生活圏内で最適なゆっくりの数は1000匹前後であることが判明していた。 その数を越えないように、にんっしんを統制し、アウトローを追放し、身の程知らずの血気盛んなゆっくりは修行の旅に出すなどの措置を行った。 2匹を中心とした群れのたゆまぬ努力が実を結んで、いつの頃からかこの森は「ゆっくりの森」と呼ばれるようになっていた。 ある日、そんな平和な森に見慣れぬゆっくりがやって来た。 赤い髪、猫耳、三つ編み・・・妙にごてごてしたそのゆっくりの名前はゆっくりおりん。 ゆっくりの死体を操る能力を持つと言われ、ゆっくりの間では忌み嫌われる種族だった。 「じゃじゃーん!ゆっくりしていってね!」 『ゆっくりしていってね!』 「おりんをむれにいれてね?」 『むきゅ〜・・・だめよ!』 ぱちゅりーは即座に断った。 確かにこの群れは捕食種も含めて来るもの拒まずのスタンスを取っている。 が、おりんのような異能持ちに関しては少々勝手が違っていた。 「どうして?」 『あなたののうりょくがゆっくりできないからよ!』 「ゆぅ〜・・・ざんねんだよ!ゆっくりあきらめるよ!」 おりんは思いのほかあっさりと引き下がった。 ぴょんこぴょんこと跳ねて群れを後にする彼女の背中を眺めながら、ドスまりさと森の賢者は安堵のため息をつく。 異能持ちはゆっくりの常識を、時には理を覆す。そして、それは必ずと言っていいほど面倒ごとへと発展する。 好き好んで得た力ではないだろうし、出来ることなら一緒にゆっくりしてあげたい。 が、彼女達は群れの長としての立場と責任があり、個人の感情に流されて大局を見誤るわけには行かない。 『『・・・ゆっくりごめんね』』 だから、彼女の背中が寂しそうに見えても、小さな声で謝ることしか出来なかった。 「じゃじゃーん!ゆっくりしていってね!」 「ゆっくちちていってね!」 「「「ゆっきゅちちていっちぇね!」」」 群れに加わることを認められなかったおりんは群れの住処から少し離れた場所を探検していた子ども達に元気良く挨拶をしていた。 その満面の笑みからは群れに入れなかったことへの失望などは微塵も感じられる、それどころか何処か晴れ晴れとしていた。 単に馬鹿なのか、それとも妙なポジティブ思考で入れなくてよかったと解釈しているのか。 「ねえ、おちびちゃんたち!おりんりんとゆっくりできるあそびをしようよ!」 「ゆゆっ!ゆっくちできるあそび?」 「「「ゆっきゅちできりゅあしょびしゃんちたいよ!」」」 「じゃあ、おりんについてきてね!」 そう言うと、おりんは子ども達でもついてこられる速さで何処かへ跳ねていった。 疑うことを知らない子ども達は首をかしげながらも、おりんの後をゆっくり追いかけていった。 もっとゆっくりしたいという無邪気で、実にゆっくりらしい動機に従って。 「じゃじゃーん!ここがゆっくりできるばしょだよ!」 「「「ゆゆっ!みちゃことにゃいしゃんはだあれ?」」」 「ゆゆっ!もしかしてにんげんさん?」 おりんについて行った先、そこで子ども達は生まれて始めて人間の男と出会った。 そして、その男やおりんと一緒にとてもゆっくり出来るひとときを過ごした。 子ども達はそれからも友達の子ゆっくりや赤ゆっくりを連れて毎日のようにそこに足を運んだ。 おりんはいつも笑顔で、人間さんはいつもゆっくりしていて、他の子ゆっくり達も満足げに遊んでいた。 少なくとも、同伴した成体ゆっくりの目にはそう映っていたはずだし、ドスまりさにおりんの動向を報告したゆっくり達は「おリンはとってモゆっくリできルこだヨ」と言っていた。 『ぱちゅりー、どうするの?』 『むきゅ〜・・・むずかしいわね』 おりんを群れに加えることを拒んだことはきっと正解だったのだろう。 人間と親しくしていると言う報告だけでも、その点に関しては確信が持てた。 この群れが人間とある程度距離を保っていたからこそ繁栄できたことを思えば間違いなくあの判断は正しいと思える。 が、問題はそこではない。 子ども達がほぼ全員懐柔されてしまい、またおりん自身が成体ゆっくりとも仲良くなってしまっている。 この状況こそ、ドスまりさと森の賢者を悩ませる最大の問題だった。 『もうむれにくわえたらどうかな?』 『むきゅ!それはだめよ!にんげんさんのゆっくりをくわえるのはあぶないわ!』 おりんを群れに加えれば群れと人間の間に接点を作ってしまうことになる。 かといって、無理矢理おりんを排除しようとすれば群れからの反発が懸念されるし、下手に傷つけたりすると人間とも衝突しかねない。 だが、このままずるずるとおりんと群れのゆっくり達の接触を許し、事実上群れの一員になってしまっては元も子もない。 『むきゅ〜・・・おりんののうりょくをいちどつかわれると・・・どうなるかわからないわ!』 『そうだね!しんだものはかえらない・・・あたりまえのことがこわれるとゆっくりできないよ!』 もし、何かの拍子に子どもが死んでしまったとしよう。それをおりんが生き返らせてしまったらどうなるのか? 流石に一介のゆっくりに過ぎないドスまりさ達にそれを正確に予測することは出来ないが、少なくとも蘇って良かったねなんて楽観的な感想を抱くほど愚かではない。 本当に何が起こるか予測できない。これだけでも群れに加えない理由としては十分すぎる。 しかし、既に群れのゆっくり達と仲良くなってしまったものをまだ何もしていないのに森から排除することは流石に躊躇われた。 こうして結論が出ないまま、群れとおりんの交流はなし崩しに続いていった。 1ヵ月後、3日間に渡って降り続いた雨が止んだ夜、群れの一部のゆっくりが何の前触れもなくドスまりさと森の賢者の寝床を襲撃したことで事態は急変する。 『やめてね!こんなことしてもなんのいみもないよ!』 『むきゅ〜・・・このこたち、なにかへんよ!』 「「「「「・・・ユっくりしテいってネ・・・ユっくりしテいってネ・・・」」」」」 壊れた玩具のように同じ言葉を繰り返しながらドスまりさやぱちゅりーに噛み付くゆっくり達。 にごった、虚ろな目をした彼女の身体からは何故か死臭が漂っている。 その臭いをかいだドスまりさは当然のようにおりんを疑った。 しかし、ほんの数日前までおりんの下へ行ったゆっくり達からは死臭なんて漂ってこなかった。 それにこの3日間は雨が降っていたため、誰もおりんと接触していないはず。 『じゃあ、どうして・・・?』 『むきゅー・・・わからないわ』 「「「「「・・・ユっくりしテいってネ・・・ユっくりしテいってネ・・・」」」」」 出来るだけ慎重に身をよじってゆっくり達に余計な傷をつけないように彼女らを振り落とすドスまりさとぱちゅりー。 死臭が漂っている以上、あまり意味がないように思えるが、心情的な問題と、未知の事態への警戒感が彼女達をそうするように導いていた。 もっとも、その振る舞いが既に死んでいるゆっくり達が何度も何度も立ち上がっては襲い掛かってくると言う結果をもたらしたのだが。 「「「「「・・・ユっくりしテいってネ・・・ユっくりしテいってネ・・・」」」」」 「「「「「・・・ユっくりしテいってネ・・・ユっくりしテいってネ・・・」」」」」 『ゆゆっ!?ぱちゅりー、ふえて・・・ぱ、ぱちゅりー!?』 『む、むきゅ・・・』 「「「「「・・・ユっくりしテいってネ・・・ユっくりしテいってネ・・・」」」」」 「「「「「・・・ユっくりしテいってネ・・・ユっくりしテいってネ・・・」」」」」 振り払えど振り払えど、多少壊れても平然と立ち上がり襲いかかってくるゆっくり達。 徐々にその数は増えて行き、気がつけばぱちゅりーを覆い尽くすほどの数に達していた。 その面子はおりんの下に行ったことのあるゆっくりばかりだった。 まだ幾つか疑問は残っている。しかし、この事態の元凶がおりんであることは疑いようがなかった。 ドスまりさはおりんを倒して死体を止めるべく重い腰を上げるが、その時、見計らったかのようにおりんが姿を現した。 「じゃじゃーん!ゆっくりしていってね!」 「やあ、ドスまりさ。お邪魔するよ」 『ゆゆっ!よくものこのことやってきたね!?』 出会い頭の先制攻撃。ドスまりさは何の警告もなしに、群れのゆっくりの死体を巻き込むことも辞さずにドスパークを放った。 先ほどまでは3日間の空白と死後にでも漂うはずの死臭がなかったことなどへの疑問がおりん以外に犯ゆっくりがいる可能性を残していた。 しかし、彼女のほうから姿を現し、この光景を見ても平然としている以上、そんな可能性は限りなくゼロに等しい。 それに犯ゆっくりがおりんだと断定できたということは、ドスまりさやぱちゅりーを襲うゆっくりが死んでいることも断定できた。 それゆえに躊躇うことなく先制攻撃を仕掛けることが出来たのだが・・・ 「おりん、きゃっつうぉーく!」 「ゆっくりりかいしたよ、おにーさん!」 問答無用の必殺の一撃はいとも容易く回避されてしまった。 男は思いっきり横に跳躍し、おりんは不思議な力で飛び上がり、ドスまりさの頭の上に着地した。 直後、ドスまりさは起き上がろうとしている男めがけて突進を仕掛ける。 『ゆゆっ!?』 「「「「「「「・・・ユっくりしテいってネ・・・」」」」」」」 『・・・ユっくりしテいってネ・・・』 しかし、つがいの森の賢者ぱちゅりーによって阻まれてしまった。 『どうしてじゃまするの?』・・・いったん距離を取ったドスまりさはそう彼女を問い詰めようと口を開く。 が、ぱちゅりーの皮が破れ、目玉が飛び出し、中身が漏れ出している悲惨な姿を見た瞬間に何も言えなくなってしまった。 ぱちゅりーは既に死んでいて、今ドスまりさの頭上で笑みを浮かべているおりんの支配下に置かれてしまっていた。 『ぱ、ぱちゅ・・・りぃ・・・!?』 「おりん、かえんのしゃりんだ」 「ゆっくりりかいしたよ!みんな、どすをおさえつけていてね!」 ぱちゅりーと無数のゆっくりのの死体に動きを封じられたドスまりさは、おりんの炎を纏った体当たりを喰らい、致命傷を負った。 『おにーさん・・・さいごに、ひとつおしえてほしいことがあるよ・・・』 「なんだ?」 『みんなはいつ・・・ころされちゃったの?』 もはや虫の息で、ドスパークはおろか、身動き一つ取ることの出来ないドスまりさ。 消え行く意識の中で、唯一つ最後まで消えることのなかった疑問の答えを男に尋ねた。 「一番最初に接触した子ゆっくりどもは1ヶ月以上前だな」 『でも、なんのにおいもしなかったよ?』 「そりゃそうだ、防腐処理したからな」 そう言いながら、男はぱちゅりーの巨体を手際よく修復していく。 食いちぎられて破れた場所に適当なゆっくりの皮をあてがって小麦粉と針で縫い合わせる。 漏れ出した餡子は出来るだけ不純物を取り除いてから、良く分からない薬品と混ぜ合わせて体内に戻す。 それから、餡子を引っ張り出しては薬品と混ぜ合わせる作業を繰り返して、それが終わると皮や目玉を再び丁寧に修復した。 『にんげんさんは・・・しんだこもなおすんだね・・・』 「エンバーミングって言ってな、疫病予防とか宗教上の理由で死体を腐りにくくするんだよ」 『だからにおいがしなかったんだね・・・』 「そういう事だな。優れた技術と資金と環境を持つものだと定期的にこれを繰り返すことで何十年も死体を綺麗なまま保存できる」 謎が解けたドスまりさは目を瞑り、静かに息を引き取った。 勿論、彼女の死体も男の手によって修復され、おりんの支配下に置かれることになる。 半ば強引に意識をこの世界に繋ぎとめられ、しかし身体の自由が一切きかないという、今まで想像したことさえもない苦しみ。 その苦痛の中でドスまりさは群れの仲間にこんな苦しみを味あわせていることを悔やみ続けた。 こうしておりんはゆっくりの森の頂点に君臨する存在になった。 そんな地位を欲したのも、屍の兵隊を量産したのも全ては愛するまりさのため。 かつて中堅のゆラディエーターとして闘技場で戦い続けていたあの頃、自分に希望をくれたまりさのため。 流石に死体の持ち込みは出来ない闘技場ではおりんはどんなに頑張ってもCクラス止まりだった。 当時、Cクラスにはきめぇ丸という桁外れの実力者が居座っていたために閉塞感が漂っていた。 今までの努力を圧倒的な力で否定し、弱いゆっくり達を勝負の美名の下になぶり殺しにする黒い翼の悪魔。 その怪物を倒してのけたのが一匹の、後にゲスであることが判明するまりさだった。 その勇姿を見たおりんはまりさに一目惚れしてしまった。 いや、最初はただの憧れだったのかもしれない。 しかし、そのまりさがAランクの戦いでゆっくりさとりに嫁にするという前代未聞の方法で勝ってしまった時に憧れは恋慕に変わった。 心を読む能力のせいでゆっくりから忌み嫌われるゆっくりさとり。 あろうことか、まりさはそのさとりを自分のパートナーにしてしまったのだ。 そして、おりんは確かな観察眼でまりさが何故さとりを気に入ったのかを見抜いていた。 強いから・・・ただそれだけのことだろう、と。 また、その事実はまりさが多様な強さを認めていることを如実に現していた。 普通のゆっくりなら「こころをよむなんてずるくてゆっくりできないよ!」と言うところだろう。 だが、あのまりさはその能力も含めてさとりの強さとして評価していた。 なら、おりんがさとりより強いことを証明できれば、さとりとまりさを倒すことが出来ればおりんとゆっくりしてくれるんじゃないだろうか? そう思った彼女は飼い主のゆっくりエンバーミングの専門家でもあった男性と一緒に街を飛び出し、自分達なりの強さを求める旅に出た。 この森での出来事はその成果の表れだと言えるだろう。 「ねえ、おにーさん!まりさはおりんのことすきになってくれるかな?」 「当たり前だろ?噂を聞きつけてやってくるからその時にまりさに勝てばきっと・・・な?」 男の頼もしい言葉を聞いたおりんは顔をほころばせ、嬉しそうに飛び跳ねる。 そんなおりんの姿を見た男もまた嬉しそうにしている。 そのゆっくりした様子は1人と1匹の周りで繰る広げられる阿鼻叫喚とはあまりに不釣合いだった。 「も゛うやだ!ずっぎぢぢだぐないよ゛!」 「くひっ・・・うふふ、うふ・・・」 「おお、じごくじごく・・・」 「「「ユっくりシてイってネ・・・」」」 「おね゛がいだよ゛!でいうのあがぢゃんをゆっぐぢざせであげでね゛!?」 「えびりゃのあがぢゃんーーーー!?」 「う゛ぅぅぅううぅ・・・ゆっぐぢぢね!」 「ぢぬ゛ぅ・・・ごでいじょうずっぎぢぢだらぢんぢゃううううう!?」 「「「ユっくりシてイってネ・・・」」」 幸せそうなおりんと男の周囲には我が子や、あるいはその死体を盾に取られて好きでもない相手とのすっきりを強制されるゆっくり達の姿があった。 生まれた瞬間に地獄絵図を目の当たりにして恐慌状態に陥る赤ゆっくりの姿があった。 あまりの惨状と恐怖に耐え切れず壊れてしまったゆっくりの、ゆっくりだった何かの姿があった。 腐り、餡子を露出させた酷い姿になってもなお動き続けることを強制される我が子の悲惨な運命に涙する親ゆっくりの姿があった。 ドスの死体を実用可能な状態に保つためだけに子どもを産まされる親ゆっくりの絶望があった 外に目を向ければ死体に監視されながら食料を集めるゆっくりや、いつか死体に加工されるときのためだけに修行に励む子ども達の姿があった。 死体は食料の補給など必要ない。それゆえ一匹辺りの分け前は以前とは比較にならないほど多くなった。 そして、以前よりもずっと早く子ども達が成体サイズに達するようになった。しかし、生きる喜びがなくなった。 ゆっくり達の悲鳴と嗚咽が止むことなく響き渡る森の中、そこにはゆっくり達の地獄があった。 その地獄は群れの外のゆっくりや、事態の解決に乗り出した血気盛んなゆラディエーターまでも巻き込んで今もゆっくりと広がっている。 1人と1匹のたゆまぬ努力と数多のゆっくりの苦しみが実を結んで、いつの頃からかこの森は「屍ゆっくりの森」と呼ばれるようになっていた。 ‐‐‐あとがき‐‐‐ くそっ・・・レポートが終らん!? それはさて置き、レーニンの死体は今も綺麗な状態で展示されているそうです。 エンバーミングまじぱねぇ! byゆっくりボールマン
https://w.atwiki.jp/i-shura/pages/232.html
遠い昔の記憶では、いつも波の音がする。 略歴 村の四兄弟の出来の悪い末の弟と、群れの中で一番弱い奇形の鳥竜との交流の記憶。 一人(*1)と一羽(*2)の、起源。 人物 ハルゲント:かつての野望に満ちた少年時代。彼の語る『英雄』への夢は一人と一羽の記憶に深く刻まれることになる。 アルス:かつての群れで最弱だった一羽。まだその異形の腕は何も掴めない。友は「原因を考えて、対策しろ」と言った。 レグネジィ:辺境の海岸線に生きる飢えた鳥竜の群れの中の一羽。アルスより少し年上。すでに天才の片鱗を覗かせている。 スジー:友が語る、見返してやりたい村の連中。 マシキ:同上。 タクレクン:同上2. ペミザ:同上3.クソッタレ。 オルディカ:同上4.一家全員対象。 グーリカ:同上5。この前笑いやがった。 アビーク:同上6。金物屋。三つくらいになる子供がいる。 「――教えてもらった分は……何か返したいんだ」 書籍版登場人物 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/homuhomu_tabetai/pages/2624.html
作者:GsbsZTguo その1 その2 参考文献 ジャンル:ほむまど群れ ほむまど複数 ほ食種 ほ食種群れ ほ食種虐待 実験 希少種番 捕獲 殺処分 生態 考察 虐待 誘き寄せ 蹂躙 食物連鎖 感想 すべてのコメントを見る 淡白でワロタ
https://w.atwiki.jp/shinmegamitenseiif/pages/247.html
トップ|基礎知識|ガーディアンシステム|悪魔合体|悪魔|魔法・特技|アイテム|マップ|攻略|シナリオデータ | その他 レイコ 学校1F~3F 学校1F 傲慢界 飽食界 怠惰界 嫉妬界 貪欲界 学校4F~11F 精神世界 ユミ 学校1F 傲慢界 飽食界 怠惰界 嫉妬界 貪欲界 学校4F~11F チャーリー 学校1F 傲慢界 飽食界 怠惰界 憤怒界 アキラ 地のノモス 第1ノモス 第2ノモス 第3ノモス 第4ノモス 天のノモス 第2ノモス 〔8F~13F〕 ナゾの美女と会話イベント ナゾの美女 ナゾの美女が出現した場合、目を閉じると向こう側へ渡れるが、「FLY」になる場合がある ナゾの美女が出現しない場合、普通に向こう側へ渡れる 〔10F〕 ハエの群れと会話イベント ハエの群れ 「FLY」の状態で、ハエの群れと会話すると、BOSS『幽鬼:ドゥルジ』へ辿り着くヒントを聞くことができる 〔13F〕 バルブを開ける間欠泉を利用できるようになる 〔13F〕 BOSS『幽鬼:ドゥルジ』と戦闘 上へ
https://w.atwiki.jp/pqjp/pages/541.html
?xml version="1.0"? TextLibrary Text tag="[Conv_Q0Q7b_NAME1]" カルカス /Text Text tag="[Conv_Q0Q7b_0000]" 貴方がカルカスさんですね。 /Text Text tag="[Conv_Q0Q7b_0001]" あんたがカルカスだな。 /Text Text tag="[Conv_Q0Q7b_0002]" 貴方がカルカスさんですね。 /Text Text tag="[Conv_Q0Q7b_0003]" あなたがカルカスね。 /Text Text tag="[Conv_Q0Q7b_0004]" そうだー。オマエが女王の使いかー、違うかー?んー?オマエにー、礼をー言うぞー。ニーチャン、マジ感謝ー。 \n オレたちー、マジ助け必要ー。ミラクルー、マジミラクルー!マジ何て言うかー…。 /Text Text tag="[Conv_Q0Q7b_0005]" そうだー。オマエが女王の使いかー、違うかー?んー?オマエにー、礼をー言うぞー。ニーチャン、マジ感謝ー。 \n オレたちー、マジ助け必要ー。ミラクルー、マジミラクルー!マジ何て言うかー…。 /Text Text tag="[Conv_Q0Q7b_0006]" そうだー。オマエが女王の使いかー、違うかー?んー?オマエにー、礼をー言うぞー。ネーチャン、マジ感謝ー。 \n オレたちー、マジ助け必要ー。ミラクルー、マジミラクルー!マジ何て言うかー…。 /Text Text tag="[Conv_Q0Q7b_0007]" そうだー。オマエが女王の使いかー、違うかー?んー?オマエにー、礼をー言うぞー。ネーチャン、マジ感謝ー。 \n オレたちー、マジ助け必要ー。ミラクルー、マジミラクルー!マジ何て言うかー…。 /Text Text tag="[Conv_Q0Q7b_0008]" あの、カルカスさん、すいませんが…。 /Text Text tag="[Conv_Q0Q7b_0009]" カルカス、落ち着けって。 /Text Text tag="[Conv_Q0Q7b_0010]" カルカスさん、あの…。 /Text Text tag="[Conv_Q0Q7b_0011]" カルカス、ちょっとぉ。 /Text Text tag="[Conv_Q0Q7b_0012]" おーっとー、メンゴー、ニーチャンー。マジメンゴー。オマエがー、助けに来たってことはー、良い事だぞー。オレはー、ココで座って待ってたー。新しいカタパルトをー考えてたんだー。 \n ダン・コールを包囲しているー、オーガの群れにー、一発ブチかますのにー、役立つぞーこれはー。そこはー獣だらけでー、オレはー…。 /Text Text tag="[Conv_Q0Q7b_0013]" おーっとー、メンゴー、ニーチャンー。マジメンゴー。オマエがー、助けに来たってことはー、良い事だぞー。オレはー、ココで座って待ってたー。新しいカタパルトをー考えてたんだー。 \n ダン・コールを包囲しているー、オーガの群れにー、一発ブチかますのにー、役立つぞーこれはー。そこはー獣だらけでー、オレはー…。 /Text Text tag="[Conv_Q0Q7b_0014]" おーっとー、メンゴー、ネーチャンー。マジメンゴー。オマエがー、助けに来たってことはー、良い事だぞー。オレはー、ココで座って待ってたー。新しいカタパルトをー考えてたんだー。 \n ダン・コールを包囲しているー、オーガの群れにー、一発ブチかますのにー、役立つぞーこれはー。そこはー獣だらけでー、オレはー…。 /Text Text tag="[Conv_Q0Q7b_0015]" おーっとー、メンゴー、ネーチャンー。マジメンゴー。オマエがー、助けに来たってことはー、良い事だぞー。オレはー、ココで座って待ってたー。新しいカタパルトをー考えてたんだー。 \n ダン・コールを包囲しているー、オーガの群れにー、一発ブチかますのにー、役立つぞーこれはー。そこはー獣だらけでー、オレはー…。 /Text Text tag="[Conv_Q0Q7b_0016]" ちょっと待ってください。今「群れ」と言いましたか? /Text Text tag="[Conv_Q0Q7b_0017]" ちょっと待った!「群れ」って一体何のことだ。 /Text Text tag="[Conv_Q0Q7b_0018]" ちょっと待ってください。今「群れ」とおっしゃった? /Text Text tag="[Conv_Q0Q7b_0019]" 待って!「群れ」ってどういうことなのよ。 /Text Text tag="[Conv_Q0Q7b_0020]" おー、そうだー、群れがー、ダン・コールを包囲しているぞー。オーガだらけだー。デカイー、二つ頭の獣がー、その群れの大将だー。見たことがー、ねぇーぞー、あんなのはー…。 /Text Text tag="[Conv_Q0Q7b_0021]" おー、そうだー、群れがー、ダン・コールを包囲しているぞー。オーガだらけだー。デカイー、二つ頭の獣がー、その群れの大将だー。見たことがー、ねぇーぞー、あんなのはー…。 /Text Text tag="[Conv_Q0Q7b_0022]" おー、そうだー、群れがー、ダン・コールを包囲しているぞー。オーガだらけだー。デカイー、二つ頭の獣がー、その群れの大将だー。見たことがー、ねぇーぞー、あんなのはー…。 /Text Text tag="[Conv_Q0Q7b_0023]" おー、そうだー、群れがー、ダン・コールを包囲しているぞー。オーガだらけだー。デカイー、二つ頭の獣がー、その群れの大将だー。見たことがー、ねぇーぞー、あんなのはー…。 /Text Text tag="[Conv_Q0Q7b_0024]" しかしキャラバン隊を護衛するはずでしょう? /Text Text tag="[Conv_Q0Q7b_0025]" おいおい、キャラバン隊を護衛するんじゃないのか? /Text Text tag="[Conv_Q0Q7b_0026]" しかしキャラバン隊を護衛するはずでしょう? /Text Text tag="[Conv_Q0Q7b_0027]" ちょっと。キャラバン隊の護衛だったはずよ。 /Text Text tag="[Conv_Q0Q7b_0028]" おーっと、キャラバン隊かー…そうだったー。南で採ったー金属をー、運んでいたんだー。アガリアを抜けてー、ハンマー道を通ってー、ダン・コールへ向かってたんだー。 \n セイラの近くでー、いつもー。アンデッドに襲われてー、全部持って行かれちまうんだー。何でアンデッドがー、金属を欲しがるのか分からねー。覚えておけよー、でもなー、思うんだがなー…。 /Text Text tag="[Conv_Q0Q7b_0029]" おーっと、キャラバン隊かー…そうだったー。南で採ったー金属をー、運んでいたんだー。アガリアを抜けてー、ハンマー道を通ってー、ダン・コールへ向かってたんだー。 \n セイラの近くでー、いつもー。アンデッドに襲われてー、全部持って行かれちまうんだー。何でアンデッドがー、金属を欲しがるのか分からねー。覚えておけよー、でもなー、思うんだがなー…。 /Text Text tag="[Conv_Q0Q7b_0030]" おーっと、キャラバン隊かー…そうだったー。南で採ったー金属をー、運んでいたんだー。アガリアを抜けてー、ハンマー道を通ってー、ダン・コールへ向かってたんだー。 \n セイラの近くでー、いつもー。アンデッドに襲われてー、全部持って行かれちまうんだー。何でアンデッドがー、金属を欲しがるのか分からねー。覚えておけよー、でもなー、思うんだがなー…。 /Text Text tag="[Conv_Q0Q7b_0031]" おーっと、キャラバン隊かー…そうだったー。南で採ったー金属をー、運んでいたんだー。アガリアを抜けてー、ハンマー道を通ってー、ダン・コールへ向かってたんだー。 \n セイラの近くでー、いつもー。アンデッドに襲われてー、全部持って行かれちまうんだー。何でアンデッドがー、金属を欲しがるのか分からねー。覚えておけよー、でもなー、思うんだがなー…。 /Text Text tag="[Conv_Q0Q7b_0032]" ではセイラに行ってキャラバン隊を守るべきでしょう。 /Text Text tag="[Conv_Q0Q7b_0033]" それならセイラに行ってキャラバン隊を守るべきじゃないのか? /Text Text tag="[Conv_Q0Q7b_0034]" ではセイラに行ってキャラバン隊を守るべきでしょう? /Text Text tag="[Conv_Q0Q7b_0035]" それならセイラに行ってキャラバン隊を守らなくちゃ。 /Text Text tag="[Conv_Q0Q7b_0036]" おー、そうだー、行くならー、このカタパルトについてー、教えておくぞー。コイツはー、マジビューチフルでー、普通のカタパルトのー、倍はデカイぞー。 \n コイツのギアはー、純アダマンティウムで出来てるー。だがー、マジで純じゃぁないがー、かなり純に近いからー…。 /Text Text tag="[Conv_Q0Q7b_0037]" おー、そうだー、行くならー、このカタパルトについてー、教えておくぞー。コイツはー、マジビューチフルでー、普通のカタパルトのー、倍はデカイぞー。 \n コイツのギアはー、純アダマンティウムで出来てるー。だがー、マジで純じゃぁないがー、かなり純に近いからー…。 /Text Text tag="[Conv_Q0Q7b_0038]" おー、そうだー、行くならー、このカタパルトについてー、教えておくぞー。コイツはー、マジビューチフルでー、普通のカタパルトのー、倍はデカイぞー。 \n コイツのギアはー、純アダマンティウムで出来てるー。だがー、マジで純じゃぁないがー、かなり純に近いからー…。 /Text Text tag="[Conv_Q0Q7b_0039]" おー、そうだー、行くならー、このカタパルトについてー、教えておくぞー。コイツはー、マジビューチフルでー、普通のカタパルトのー、倍はデカイぞー。 \n コイツのギアはー、純アダマンティウムで出来てるー。だがー、マジで純じゃぁないがー、かなり純に近いからー…。 /Text Text tag="[Conv_Q0Q7b_0040]" カルカスさん…出発しましょう。 /Text Text tag="[Conv_Q0Q7b_0041]" カルカス…行こうぜ。 /Text Text tag="[Conv_Q0Q7b_0042]" カルカスさん…出発しましょう。 /Text Text tag="[Conv_Q0Q7b_0043]" カルカス…行くわよ。 /Text /TextLibrary
https://w.atwiki.jp/wiki15_dol/pages/343.html
No194魔精の胎動 AP850/DP950 CP150/混沌の精霊 この精霊は2ターン後の自分のターン開始時、擬似クリーチャー扱いの【No246悪魔の群れ】に進化 解説 参考 悪魔の群れ 進化するクリーチャー
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/2121.html
[甘い話には裏がある] fuku3059の続き 1.ドスまりさに出てもらいました 2.人間は直接手を下しません 3.制裁でも、虐待でもないと思います 4.行間を読まないとすっきりできないかもしれません それでもよろしければ、読んでください。 おかしい。ドスまりさはいぶしがった。 このところ、群れのゆっくりたちのいざこざが増えている気がする。 警察活動を担当しているみょんに確かめても同じ答えだ。 餌が集まらないのか?いや、群れの誰もがつやつやもちもちとしてる。 ならば、縄張り問題か?いや、バラバラに5組のゆっくりに確かめて見てもそんな様子はなかった。引っ越す前の場所ならともかく、自分達が今いる場所は天然の洞窟も枯れ木も存分にある天然の要塞だ。住む場所が見つからないなど考えにくい。第一、群れに新しいゆっくりが入ってきた様子もない。 どういうことだろう……ドスまりさは悩んだ。 「ゆー、ゆー。ゆ゛っ゛く゛り゛つ゛か゛れ゛た゛ー!!もううごけなんだぜ!」 「まりさ、しっかりしてね!とかいはらしくないわ」 まりさとありすの二匹がとてとてと道を歩いてはや1里。もうまりさは限界だと根を上げているのに対し、ありすは疲れきっているもののまだ大丈夫そうだ。同じ体格なのにこの差は性格によるものだろう。まりさ種の方が元来は体力があるはずなのだから。 ぎゃーぎゃー騒ぎながらも二匹は一軒家の前に来た。 「おおきいね、ここをまりさとありすのゆっくりプレイスにするんだぜ!!」 「ゆゆ?なにいってるの?ばかなの?ありすたちはみんなからたのまれておつかいしているんだよ?しごとをこなせないゆっくりはとかいはじゃないわ。おつかいがおわってからゆっくりプレイスにしようね!!」 「ゆっくりりかいしたよ!!」結局、ゆっくりプレイスにはなるようだ。 「ゆっくりあけていってね!!」 きんきん響く金切り声を上げて中の人を呼び出す。 「はいはい、今行くよ。ん?君たちは……あの群れのゆっくりかな?」 「はいはいっかいだぜ!!そんなこともわからないの?ばかなの?」 「ああ、ごめんね。それで、用事は何かな?交換かな?」 「そうだぜ!!むれのみんなからあつめたきのことわらびをもってきたんだぜ!とっととあまあまをもってくるんだぜ!あとれいむもよぶんだぜ!」番のアリスと一緒なのにいい度胸である。 「あ~、ちょっとまってね。今もってくるから。れいむはちょっと用事があって外してるんだ。ごめんね?」 「つかえないおじんだぜ!ゆっくりしないでさっさとしぬんだぜ!」 「まりさ!いくらいなかものにたいしてもれいぎってものがあるわ。ほんとうのことでもこころのなかでおもっててね。ほんにんのめのまえていうのはとかいはじゃないわよ。」 「ゆっくりりかいしたよ!!」耳打ちは他人に聞こえないようにすべきだと思うがな。 「よっと、こんなもんかな?」 「ゆゆ?すくないんだぜ!もっとよこすんだぜ!つかえないじじいはし……しばかりにいくんだぜ!」 ありすに言われたことを気にしていたのか、取り繕ってさっきより多少ましな口調で男をののしるまりさ。 当の男はというと、全く気にするそぶりもなく、最初に渡したのと同じ量を二つの瓶に分けて渡した。 「そんなことないよ。人里で確認してくればいいんだけど、妥当な取引だと思うよ?こちらも原価が高いからね。それに、あんまり多くても君達二人じゃあ運べないだろ?」 「おじさん、ありがとー!そんなにきをつかわないでいいよ!いなかもののおじさんがはこんでくれるのでがまんするよ。」それは気を遣いすぎだろ。 「それじゃあ、群れのみんなによろしく。ゆっくりしていってね!」 「ゆっくりしていってね!そこはまりさたちのゆっくりプレイスだから、つぎくるときまできちんとかんりするんだぜ! 「ゆっくりしていってね!まりさがしつれいなこといったかもしれないけど、いなかものでたんきなおじさんにわるいってあとでおこっておくわ!」 「気にすることないさ。なくなりかけたらまた来てね」 季節は巡ろうとしている。果実が豊富な秋も終盤に近づき、秋の味覚を集めることも困難になっていく。 群れは困っていた。越冬よりも切実な理由で。 「あれ?今回の交換品は少ないねぇ。それだとこれぐらいしかあげられないよ?」 「ゆゆ!!それはこまるんだぜ!もっとよこすんだぜ!」 「あいかわらず、まりさはゆっくりしてないね!ぷんぷん」今日はいた美れいむ。 「ふ~ん、いいのかな?そんな態度で。別に君達に交換してもらわなくとも僕は別に困らないよ。ほかの人達に売っちゃうだけだから。」 「どぼじでぞん゛な゛ごどい゛う゛の゛ー!!おじざん゛ごべんだざび!!!あ゛り゛す゛た゛ち゛が゛わ゛る゛か゛っ゛た゛です゛ぅ゛……こ゛でがさ゛い゛ごな゛ん゛で゛す゛ぅ゛!!あ゛り゛す゛た゛ち゛は゛い゛な゛か゛も゛の゛で゛い゛い゛か゛ら゛、く゛う゛き゛の゛よ゛め゛な゛い゛お゛じさ゛ん゛の゛お゛ん゛じ゛ょ゛う゛をー!!」 「ゆっ!おにーさん、れいむからもおねがい!まりさたちをたすけてあげて!ゆっくりがゆっくりできなくなっちゃうよ!!」 「しょうがないなぁ~。」 「ゆゆっ?ただでくれるんだぜ?おじさんのくせにたすかるんだぜ」 「今回はだめ。次回来るときに多少おまけしてあげるよ。別に嫌なら買わなくてもいいよ。」男はいつになく鋭い目つきをしながら答えた。 「まりさ、よかったね!これでゆっくりできるよ!!」裏表のない純粋な笑顔で喜ぶれいむ。 「ゆぐぐ……かんだいなまりさはれいむにめんじてゆるしてやるんだぜ!」ほんとうにしかたないけど、れいむがみているのだからしょうがないんだぜ。いつかじぶんがひとりできたときにれいむとすっきり!!するためにはたしょうのじょうともひつようだよね。ここはうつわのおおきいところをみせないとね。 まりさ自身は自覚していなかったが、このまりさが人里から帰ってこれた最大の理由は鋭さであった。例え口先でなんと言おうと、まりさは自分が人間に勝てないことを本能で理解していた。目の前で自分を除く一家が皆殺しにされたのだから。 だからこそ、まりさは生き延びてきた。人間が饅頭相手に本気で怒る瞬間を見つけるのが上手かったから、ギリギリのところで媚を売ったり、早々に率いてきた仲間を見捨て命だけは残っていた。 「まって、まりさ!ありすたちはもうつぎにもってくものがないわよ!」 「ああ、成る程ね。本当に困っているんだねぇ~。みんなにあげてるアレは甘いものでしょ? だから、 “ 甘 い も の ” と な ら 交 換 し て も い い よ。カカカッ」 「ゆっくりりかいしたよ!」 「あまいものをさがしてくるわ。いなかもののおじさんがちっちゃいのあたまをしぼってかんがえてくれただけあってたすかるわ。ありがとー!!」 「うん。じゃあね。」 ゆっくりたちは希望を持って群れに帰ったものの、抜本的な解決にはなっていない。 “甘いもの”なんて野生にはほとんどない。そんなものあったらとっくに食べている。 いつもおつかいをしていた二匹は自然とこの問題を群れから任された。 ……思いつかない。このままではアレがもらえなくなってしまう。それは困る。あれだけゆっくりできる食べ物はそうはないのだから。 「ゆー、困ったんだぜ……。」 「まりさ、げんきだして!とかいはのありすもいっしょにかんがえるわ!」 そういって、ありすはまりさを元気付けようとほお擦りをし始めた。 「ゆ~……ゆっ!すーりすーり」 まりさも負けじとほお擦りを仕返す。まったりとした空気が流れる中、だんだんとスピードをあげていく二 匹。いつの間にか体もぶるぶる小刻みに震る。目つきがとろんとしてくる。 最近は冬の準備で忙しくてゆっくりできなかったが、若い二匹のことである。劣情に駆られてしまうのを止めるのも野暮なものだろう。特に今日はあの美れいむを見た後である。たまりにたまっている。 さいきんはいつもよりすっきりするかいすうがおおいきがするんだぜ。 当然、交尾の時間となる。 「ゆっゆっゆっ……」 ねちゃねちゃとした、粘っこいものが糸を引きそうな音を出してこすり合わせる。 「ゆゆゆゆ……ゆっゆっゆっ……」 「ゆぅ……ゆゆゆぅ……」 「ゆっ!ゆっ!ゆっ!ゆっ!」 二匹のほお擦りは加速していき、こすれ合う頬は摩擦で真っ赤になっていた。 「ゆっゆっ……んほぉぉぉぉ!!!」 「すっきりー!!!」 二匹の交尾は終わった。 ありすの頭から茎が伸びていく。 ああ、まりさのおちびちゃんができるのか。いまはどうでもいいや。あのあまあまをもらうためにあまあまをみつけることかんがえなきゃ。 まりさは赤ん坊どころではなかった。前にもらったアレはもうなくなりかかっている。どんどんなくなるのが早くなってる気がするが、まりさには原因がよくわからなかった。群れのみんなから案を出せと言われてからもう三日にもなる。ゆっくりの三日といえば相当長い。 まりさは全くゆっくりできなかった。 ふと、まりさが見上げると赤ん坊が微笑んでいた。 はぁ、おちびちゃんにかまってるばあいじゃないよ。このままじゃみんなからまりさがゆっくりできないとおもわれちゃうよ。 群れから買出しを頼まれていることからも分かるように、ドスまりさ一派からは良く思われていなかったがまりさは群れのみんなから尊敬されていた。ときどき人里に行って野菜を少しちょろまかしてきたこともある。れみりぁと死闘を繰り広げ、なんとか群れの被害を最小限に抑えたこともある。 もうまりさは一匹だけでゆっくりすることはできなくなってしまった。 群れのみんなから凄いねと言ってもらうこと。ドスまりさから苦虫をつぶしたような顔で感謝の言葉を述べてもらうこと。最愛のありすにほめてもらうこと。お高くとまった側近のぱちゅりーとありすの目を盗んですっきり!!したあとに体を預けられながらぱちゅりーの賞賛をきくこと。 もし、自分が今回の問題を解決できなければ今まで築き上げた名声が崩れてしまう。もうみんなにゆっくりしてもらえなくなる。それはだめだ。何とかしなくては。 おちびちゃんたちはいいよね!!じぶんでえさとることもないし、まりさとありすにゆっくりしてもらえるし。あんこがたりないあたまがうらやましいよ!ぷんぷん 待て、今なんだって?餡子が足りない頭? あ ん こ が た り な い あ た ま。 餡子って何だっけ? ゆっへっへっへ。まりさはてんさいなんだぜ!! そばで見たありすはこう回想したことだろう。今迄で一番ゆっくりした笑顔だったと。 「クカカカカ……悲劇だ、実に悲劇だ。自分達の現状を弁えずに交換に出るなど…奴等は持ってくるな、間違いなく。」 「うまくいったね!おじさん!だかられいむに“ごほうび”ちょうだいね!!」 「クカカカカ……アレがほしいのか?だが、今回あの饅頭どもは既に追い詰められていた。お前の功績など無きに等しい。だめだね」 「どぼじでぞん゛な゛ごどい゛う゛の゛ー!!」 家の中で、男はずっと失笑を浮かべていた。 男は強制するつもりなどない。交換することも、しないことも。そう、強制するつもりなど一切ないのだ。 おかしい。ドスまりさはいぶしがった。 このところ、群れのゆっくりたちから見せられる赤ちゃんゆっくりの数が減っている気がする。 管理しているありすに確かめても同じ答えだ。 餌が集まらないのか?いや、群れの誰もがつやつやもちもちとしてる。 ならば、すっきりー!!を控えている?いや、バラバラに5組のゆっくりに確かめて見てもそんな様子はなかった。顔を真っ赤にして報告してくれたけど。 冬篭りしている最中ならともかく、今は子供を生む最後のチャンスだ。冬になれば自分が凍死や餓死することは経験上わかっているゆっくりが多いため、種の本能に従うのだ。だが嘘をついているなど考えにくい。第一、夜な夜などこかからか嬌声が聞こえてきて自分は眠れないくらいだ。 どういうことだろう……ドスまりさは悩んだ。 そして、動いた。 今までにない事態が起こっているのか?問題が重なるように出ているのに、原因が分からない。どういうことだ。群れを率いる者としてもう黙って見ているわけには行かない。 最近は寒いのか、外に出ないゆっくりも多くいる。気が進まないが、ドスまりさはあのまりさのところに行ってみることにした。悔しいが、若いゆっくりの間での人気は抜群だし、それなりに実力もある。 巣を覗いてみて、ドスまりさは戦慄した。 巣の中から生気がしない。目の前に二匹のゆっくりがいるにもかかわらず、だ。 違和感に気づいた。二匹は目がうつろなのだ。何を考えるのでもなく、目の前にいるドスまりさにさえ反応しない。いつものまりさなら、常にドスまりさを侮蔑するような色を目の奥にたたえているのに、だ。 ある意味、最もゆっくりしているといってもいい。 「ゆっくりしていってね!!」 「……………………………」 「……………………………」 どういうことだ?この二匹はゆっくりの本能であるこの言葉に全く反応しない。 いつも気障で外見を取り繕うありすでさえ、だ。 ふと見ると、二匹は餌を食べに行くようだ。 群れの頭首である自分を目の前にしてこの無礼。一体どうしたのだろう?謀反でも起こすつもりか? 「ぺーろ、ぺーろ、しあわせ♪」 「ぺーろ、ぺーろ、しあわせ♪」 「ゆっ?ドスまりさ、なにしているんだぜ?ゆっくりしていってね!!」 「ありすたちのとかいはなぺんしょんでゆっくりしていってね!!」 あり得ない。この二匹は今私に気付いたというのか?こんなに体が大きいのに? なら、なぜ二匹とも今なんだ? 何かを舐めた後だ。それはなんだ? 「ゆっくりみせてね!!」 「ゆゆ!!これはまりさたちのもんだぜ!ドスまりさといえどぶれいはゆるさないんだぜ」 「そうよ!ひとのものをとるゆっくりはいなかものだわ!!」 「黙っててね!!」 ドスまりさは二匹の抗議に目もくれずに目の前の食べ物を舐めてみた。 「ぺろっ!これはあまあま」 「ゆ!ドスまりさのくせにまりさたちのあまあまに手をつけたんだぜ!!ゆっくりしね!ゆっくりしんでってね!!」 「そうよ!ひとのものをとるいなかものはしねばいいんだわ!」 おかしい。いくらまりさが反抗的とはいえ、たかが1舐めくらいで私と全面戦争でもするつもりなのか?人間よりも強い私に? それにこの甘いのはどこかで舐めた気がする……。 「どこから盗ってきたか、ゆっくり白状してね!!」 「ゆゆ!!まりさたちはぬすんでなんかいないんだぜ!!せーとーなたいかだぜ!!」 「そうよ、ひとのことをぬすっくりあつかいするなんて!ああ、いなかもの、いなかもの。」 「嘘言わないでね!!自然でこんな甘いもの取れるわけないでしょ!!」 「うそじゃないんだぜ!!けちんぼなじじいとつーしょーしたけっかがこれだよ!」 「そうよ、ありすとまりさにゆっくりあやまってね!!」 じじい……そうだ、これはあの優しい人間ときれいなれいむ(ポッ)が持ってきた食べ物だ。 でもあの人間は二回しかここに来ていないはずだ。しかもずっと前に。さらに言えば、ああまい物を持ってきたのは最初の一回だけだ。 この二匹が嘘をついていないとしたら、人間と交換をしたはずだ。二匹の様子を見ていると、嘘をついたとは到底思えない。 「ゆっくり全部話してね!!」 ドスまりさは理解した。群れの献上した餌が減った原因を。群れのいざこざが増えた原因を。群れの赤ゆっくりの顔見せが減った原因を。 ドスまりさは泣いた。自分が油断した結果がこれだよ!人間なんて信用するもんじゃない。 ドスまりさは怒った。「条約」を結んだ自分たちは守っているのに、人間が勝手に破った。 ならばどうする?よろしい、ならば制裁だ。 「ぱちゅりー、群れのみんなを呼んでね!!」 「むきゅ、ドスまりさ。どうするの?」 「ゆっくり戦争だよ!!!!」 群れを全部見渡して、ドスまりさは現状の深刻さを把握した。 皆が無気力でドスまりさの話など聞く耳持たない。 どうにか、ぱちゅりーの人望でみんなを集めたのはいいけど、これでは戦争も何もできない。 仕方がない、この手を使うしかないか。 「みんな、ゆっくり聞いてね!!あの人間があまあまを独占しているんだよ!!そんなずるい人間を倒してみんなでゆっくりしようね!!」 「ゆっくりりかいしたよ!!」 「あまあまだねーわかるよー。」 「ひとりじめにするんて、あのにんげんはいなかものだわ!」 今まで自分達で奪いに行くことは無理だったが、ドスまりさがくれば話は別だ。「対価」は残り少なくなったし、いつまでも交換できるものでもない。現状に不安を覚え始めたゆっくりたちはドスまりさの煽動に乗ることにした。 これは兵隊ではない。ただの暴徒だ。人間を制裁した後、アレの摂取を止めさせる手段は分からない。人間の里に襲撃をかけるゆっくりが出てくるかもしれない。最終的には、人間と真っ向対立しかねない。 かまうものか!!自分が育て上げたこの群れを壊した人間など生かしてはおけない。どうせ、この群れはもうだめなんだ。ならば、死なばもろともだ。 頭に餡子が上ったドスまりさは決断した。 あとがき 次で最終話にします。 「美味しい物→ゆっくりの舌が肥えて働かなくなる→人里に行くor群れ崩壊」 テンプレ乙というべきこの内容でどうやって予想外の結果に持っていけるかね。 勘のいい人は「アレ」とか、結末に気付いたかも。 捻りがないのは仕様です。。 続き このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/futabayukkuriss/pages/2474.html
オレンジジュースを買いに 16KB 虐待-普通 制裁 ギャグ パロディ 小ネタ 変態 同族殺し ツガイ 群れ 野良ゆ ゲス 希少種 現代 独自設定 スレでみたある童話を見て思いつきました ・この話にはちょっとだけ悪魔(?)というか妖怪が出てきます!そういう不思議な存在が苦手な方は読まないほうがいいかも ・色々とパロディがあります ・死なないゆっくりが出てくるので、全滅好きなかたには不満のある内容かも ・一部賢いゆっくりは漢字を使って喋ります ・作者に都合の良い独自設定があります ・これを書いたのはHENTAIあきです!HENTAIなおまけがあるので苦手な方は読まないでね! ・それでもいいというひとはゆっくりよんでいってね!!! 町から少し離れた山の奥にゆっくりの群れがあった。ゆっくりの中では善良な物ばかりであり、 長には希少種であるゆっくりゆかりが群れをまとめていた。 この群れには希少種であるらんがちぇんと番となり、群れの皆と仲良く暮らしていた。 人間もあまり来ることも無く餌も豊富にあるこの場所はまさにゆっくりプレイスと言わざるを得ない場所だ。 だがそんな平和な群れにある日ゲスの群れが襲ってきた。 幸いらんや群れの長であるゆかりの元で何とかゲスを追い返すことはできたが、群れの半数が死に幹部ゆっくりのほとんどが 重症というひどい有様である。その負傷した中にはちぇんの番であるらんも含まれていた。 「らんしゃまー!おねがいだからげんきになってねー!」 「大丈夫だよちぇん。らんはすぐに元気になるから・・・。」 ここは負傷したゆっくりを集めた長の家である洞窟である。そこそこの広さがあり、一ヶ所にまとめて看病しやすくしているのだ。 そんな中でおろおろするちぇんを不安にさせないために、痛みに耐えて気丈に振る舞うらん。 しかしその声に力は無くどうみても無理をしているようにしか見えなかった。 「どうにからんはげんきにならないかしらおさ?」 「難しいわね。ご飯さんはあのゲス共からいくらでも採れるけど。」 唯一ゲスとの争いに加わっていない幹部のぱちゅりーは長であるゆかりにどうにかならないかと問う。 ゆかりが言うご飯さんとは、襲ってきたゲスゆっくりを動けなくして無理やりすっきりーをさせて 生まれる前の赤ゆが実っている茎を収穫することである。同族食いはタブーであるが、 生まれる前であり食べるのは茎であるため同族食いには当たらないとゆかりが生き残った群れの一員に説明したのだ。 もちろん詭弁であるが、生き残っているゆっくりの半数はまだ成体前で狩りが出来ずに餌を採ることが出来ないためだ。 ゲスへの制裁も兼ねてあるが、食糧事情はなんとかなっている。 「でもごはんさんがいくらあっても、けがさんはすぐになおらないわ!このままだとみんなしんじゃうわよ!」 ぱちゅりーの言うとうり、豊富な餌さえあればたいていの怪我はゆっくりなら治ってしまうだろう。 しかしそれは命に係わるほどの怪我だと話が変わってくる。 体が回復する間に体力が無くなり、そのまま死んでしまうからだ。 「困ったわね。こんなときにオレンジジュースさんがあればどんな怪我でも治るのに・・・。」 元飼いゆであったゆかりは飼いゆ時代を思い出しそんなことを呟く。 その言葉にらんの心配をしていたちぇんが反応する。 「ちぇんがそのおれんじじゅーすさんをとってくるよー!ゆかりしゃまどこにいけばおれんじじゅーすさんはあるの?」 ちぇんの反応にしまったと思うゆかり。今この群れでまともに動けるものはちぇんぐらいのものだ。 他のゆっくりには負傷したゆっくりの看護や、ゲスの管理の仕事に懸かりっきりである。 ちぇんは足は早く狩りも上手いが、このような作業には向いていないためらんを心配しておろおろするぐらいしか出来ないのだ。 ゆかりも一類の望みをかけて、ちぇんに町まで行ってもらうことにした。 「良いことちぇん。町に行ったらゆっくりがたくさん居るお家さんに行くのよ。そこでこのぴかぴかさんを人間さんに渡して、 『オレンジジュースを下さい』と言いなさい。そうすればきっとらんの怪我も治すことができるわ。」 「わかったよー!にんげんさんのところにいくんだねー!」 ゆかりが飼いゆ時代に持っていた五百円玉をちぇんに渡し、オレンジジュースを買うための方法を教えた。 ゆかりが言っているお家とはペットショップであり、そこでならお金を持って行儀よくすれば例え野良ゆであろうと 店員は愛でお兄さんであろうから買い物が出来るだろうと考えたのだ。 「らんしゃまー、ちょっとだけまっててねー。すぐにちぇんがおれんじじゅーすさんをとってくるからねー。」 そう言ってちぇんは街に向かって走り始めた。 今まで町に行ったことはないが、ちぇんは町の場所をちゃんと理解している。 それは長であるゆかりが人間の強さを分からせるために、若いゆっくりとゲスなゆっくりを町の近くまで連れていくからだ。 ゲスなゆっくりにはあまあまが貰えると言って人間に近づかせ、人間の逆鱗に触れたゲスの死にざまを若いゆっくりに見せる。 人間の圧倒的な強さを見せることで、人間と関わろうとせずに生きていこうとさせるのが狙いである。 「にんげんさんはこわいけど、らんしゃまのためにがまんするよー!」 自分を奮い立たせるように、ちぇんは頭の中で番であるらんのことを考えて力強く走り続ける。 「ゆ!こんなところにみんなをころしたゲスなむれのゆっくりがいるよ!」 「ほんとうなんだぜ!せっかくまりさたちがゆっくりぷれいすにすんであげようとしたのに、おいだしたゲスなんだぜ!」 「なんでもいいからすっきりしたいわあああああああ!」 ちぇんが見つかったのは、ちぇんの群れを襲ったゲスゆっくりの生き残りだった。 数を頼りに襲ってきたが、優秀な群れのゆっくり達の強さを見て旗色が悪いとみるとすぐさま逃げ出したゲスの中でも 性質の悪いゲスである。当然一匹だけのちぇんを見つけるや、欝憤を晴らすためにこうしてちぇんを甚振ろうと考えたのだ。 「いまはゲスにかまってるひまはないんだよー、わかれよー。」 ゲスにかかわる暇はないんだと、無視してさっさと街へと向かおうとするちぇん。 しかしすんなり通すはずがない。何故ならこの三匹はゲスなのだから。 「よわむしのちぇんがにげるよ!れいむのためにごはんさんになってね!」 「ごはんさんのまえにすっきりよー!」 「ゆっへっへっへ!かくごするんだぜー。」 このゲス達は今まではぐれゆっくりや少数の群れを襲っては、備蓄した食料やその死体を食って生きてきた。 そのため同族食いへの忌避など無い。ただ目の前にいるゆっくりは自分たちの食糧、それだけである。 「ここはにげるんだよー!」 このまま闘っても勝ち目がないと判断したちぇんは、その俊足を生かしてひとまず逃げることを選んだ。 すばしっこいちぇん種なら確かに逃げきることも出来るかも知れない。 「にがさないよ!おとなしくれいむのごはんになってね!」 逃げるちぇんを追いかける三匹。同族を食すことにより通常よりも栄養状態が良く、その体力も速さもなかなかのものだ。 しかしながらやはり基本的な運動能力が違う、今まで狩りで鍛えたちぇんの足には中々追いつくことが出来ないゲス達。 「さっさとまりささまのごはんさんになるんだぜ!」 「いまだよー!!!」 最もちぇんに近づいていたまりさに向かってちぇんは振り返り、ゆっくりにしては鋭い犬歯でまりさの顔に噛みついた。 顔の全面がごっそりと食いちぎられたまりさは、体を痙攣させて地面に倒れこむ。 「まりさああああああああ!れいむをおいてゆっくりしないでえええええ!これじゃあごはんさんがとれないでしょおおおおお!」 「しょせんげすなんだねー。おともだちがゆっくりしちゃっても、じぶんのことしかかんがえないんだねー。」 まりさの死体に文句を言うれいむに呆れながら、ちぇんは無防備なれいむに噛みつく。 まりさの後を追うように体を痙攣させてれいむもまたこの世から永遠におさらばした。 「すきありよおおおおおお!さいごにわらうのはこのありすなんだからあああああああ!」 「やべでええええええええええ!わぎゃらないよおおおおおお!」 一番後からやってきたありすがちぇんの後ろから近寄り、ちぇんをれいぽぉしようと体を擦りつけはじめる。 ありすの湿った体に不快感を感じ、ちぇんは泣きながら抵抗しようとする。 「「すっきりりいいいいいいいいいいい!」」 だがありすによって無理やりすっきりーされてしまい、ちぇんの額からはすっきりーによって茎が伸び始めてくる。 だがありすは一回だけで満足することはなかった。 「まだまだいくわあああああああ!」 そう言ってありすは再びちぇんですっきりーしようと体を動かし始めた。 ちぇんは何とか反撃をしようと、すっきりーされながらも考える。噛みつきも体当たりも出来ないこの体勢でちぇんは 唯一動くある部分での反撃を思いつく。 「ちぇんにはまだこれがあったんだよおおおおおおおおお!」 そういってかろうじて動かす事の出来た二本の尻尾で、ありすの両目にねじりこんだ。 痛みでちぇんから離れたありすに、ちぇんは最後の力を振り絞りそのぺにぺにへと噛みついた。 「ありすのぺにぺにがあああああああああ!」 痛みとぺにぺにを失ったショックから、ありすはショック死してしまった。 なんとかゲス達との戦いに勝ったものの、ちぇんはありすのすっきりーによって大きく体力を消耗していた。 額に生えた赤ゆ達に栄養を奪われて死ぬことはないだろうが、このままではどのみち衰弱死してしまうだろう。 意識が朦朧としているちぇんの前に人影が近付いてくる。 「おや?何やら騒がしいと思えば、生首の物の怪かえ。」 そう言って面白そうに近寄って来た美女は、山の中というには不釣り合いな着物を着ており、 人間であればあるはずの無い尻尾があった。ちぇんは美女に気づいて虚ろな目でその人物を見た。 「らんしゃまなんだねー。ごめんね、ちぇんはおれんじじゅーすさんとってこれなかったよー。」 「ほほ。お主はなにやら勘違いしておるようじゃの。まぁよい、ちと心を覗かせてもらうぞ。」 ちぇんの弱った体に触れ、目をつぶって何やら口の中で唱える。しばらくしてから、立ち上がった美女は興味深そうにちぇんを眺める。 「なるほどのぉ。番と仲間の為に薬を取ってこようとは。少し助けてやろうかの。」 袖口から何やら札を取り出しちぇんの体に張り付けると、そのまま美女はどこかへと去っていた。 それからしばらく時間が過ぎてちぇんが目を覚ますと、自分の体が変化していることに気づく。 「わからないよおおおおおお!どうしてちぇんにへんなものがはえてるのおおおおお!?」 突然胴付きとなってしまって混乱するちぇんだが、少しして落ち着くと自分の体に力が漲っていることに気づいた。 今までより早く動けるようだと思い、恐る恐る歩いてみる。 「わからないけどなんだかいつもよりはやくうごけそうだよー。」 一歩一歩よろけながら歩いていくうちに慣れてきたのか、ちぇんは二本の足で走り始める。 「わかるよー!まるでかぜさんみたいなんだよー!」 楽しそうにちぇんは町へと走りだす。 ちぇんが町へと着いた時には、あたりはすっかり薄暗くなってきていた。 始めてくる街に戸惑いながらも、ちぇんは長であるゆかりに言われたとうりにゆっくりがたくさんいる店を探し始める。 「あったよー。きっとここがゆかりしゃまがいってたばしょだねー。」 ゆっくりが多くうろついていた店を発見したちぇんはすぐにその店へと入って行った。 薄暗い店内を歩いていると、ちぇんは店の主人と思われる老人に声をかけられる。 「もう店じまいなんじゃが。まぁいい、何のようじゃいお嬢ちゃん。」 ここは老人がひっそりと経営している雑貨店だ。猫好きな老人が外に猫の餌を用意しているのに惹かれて多くの野良ゆっくりが この店の前にやってくるのだ。もちろんゆっくりに食わせる為ではないので、老人はゆっくりを見かけ次第潰しているが。 「変わった服を着ているのお嬢ちゃん。それにあの猫そっくりなゆっくりの帽子まで被って。」 「ゆ!?ちぇ、ちぇんはちぇんのまねをしてるんだよー。だけどにんげんさんなんだよー。」 何やら老人の視線が険呑なことに気づき、とっさに自分は人間だと誤魔化すちぇん。 訝しげにちぇんを見る老人だが、どうでもいいというようにちぇんに尋ねる。 「それで、何が欲しいんじゃ?あいにくうちはそんなに品ぞろえは良くないぞ。」 「おれんじじゅーすさんをください。」 そう言われて老人はクーラーボックスに入れて冷やしてある、紙パックに入っているオレンジジュースを取り出す。 最近では子供が遊びでゆ虐をするために、オレンジジュースを欲しがるのでわざわざ加工所産の物を仕入れているのだ。 「ほれ、一本でいいんかの。」 「えっとこれでもらえるだけほしいよー。」 そう言って渡された五百円玉を取り出そうとするちぇんだったが、慌てて床に落してしまう。 すぐに拾おうとして屈んだちぇんだったが、うっかりお飾りであるぼうしが脱げてしまった。 ちぇんの頭から隠していた猫のような耳が出てしまい、老人にそれが見えてしまった。 すぐに帽子を被りなおして五百円玉を渡すが、老人は怪しそうにちぇんに視線を向ける。 「ちょっと待っておれ。奥からジュースを取ってくるからの。」 はらはらするちぇんを置いて、老人は店の奥へと引っ込んでいった。 ちぇんから渡された五百円玉を明りに照らして調べだす老人。表面に触り、本物かどうか店の五百円玉と見比べる。 試しに擦りつけたりしてみたが、本物であると思いちぇんのいるレジへとオレンジジュースを持っていく。 「これだけじゃな。これがお釣りじゃ。」 「おじさんありがとうねー!」 オレンジジュースとお釣りを受け取り、ちぇんは老人にお礼を言って店から出ていく。 老人は少し考えこむが、すぐに店じまいをする準備と表にいるゆっくりを潰すことを始めた。 「ただいまー!ちぇんはおれんじじゅーすさんをとってきたよー!」 笑顔で群れへと帰ってきたちぇんだが、しかし群れのゆっくりは胴付きとなったちぇんに奇異の視線を向ける。 その視線におろおろとするちぇんだったが、長のゆかりがやってくるのを確認すると安堵の表情を浮かべる。 「初めまして胴付きのちぇん。今日はゆかりの群れに何のようかしら?」 ゆかりの言葉にショックを受けるちぇん。あんなに優しくしてくれたというのに、まるで初めてあうゆっくりのようの言葉に、 ちぇんは涙目でゆかりに訴える。 「ゆかりしゃまああああ!ちぇんはらんしゃまのちぇんだよおおおお!いわれたとうりにおれんじじゅーすさん とってきたのに、どうしてそんなこというのおおおおおおお!」 「ごめんなさいね、でもゆかりの群れには胴付きさんなんていないのよ。」 そう言うゆかりの視線は非常に冷たいものだった。養豚場の豚でも見るかのように、 可哀想だけど明日にはお肉屋さんの店先に並ぶ運命なのねという感じだ。 「ほらあああああああ!ちぇんのおぼうしさんだよ!ちぇんはちぇんなんだよおおおおお!わかってねえええええええ!」 必死に自分が群れのちぇんだということを証明するように、お飾りである帽子を見せつける。 それでもゆかりの視線は変わらない。 「残念だけど、群れに入るためにお帽子を盗むゲスは多いのよ。だからお飾りだけじゃ家のちぇんと認めるわけにはいかないわ。」 確かに今までも群れの噂を聞いて群れのゆっくりのお飾りを奪って紛れ込もうとするゲスはいた。 だが金バッジであったゆかりの前に見抜かれ、せいっさいを受けることになったが。 「残念だけど貴方をちぇんと認めるわけにはいかないわ。今ゆかりの群れは忙しいから、早く出て行ってね。」 そうゆかりが言うと群れのゆっくり達はそれぞれの仕事をするために帰っていく。 最後まで残ったゆかりは泣いているちぇんに声をかける。 「胴付きさんなら、きっと人間さんの街で飼ってもらえるわ。だから貴方は町へ行きなさい。早くしないと雨が降るわよ。」 それでもちぇんは群れに残った。番である大好きならんに会おうと、怪我人が集められている洞窟に向かう。 しかし、洞窟の入り口で見張りをしている枝を加えた子まりさに威嚇される。 「へんなゆっくりがちかよらないでね!ちかよったらこのえださんでぷすぷすするよ!」 赤ゆであったころ世話をしていた子まりさにそう言われて、ちぇんは泣く泣く群れから出ていく。 だが買ってきたオレンジジュースとお釣りを入口には置いて行った。 「わからないよー、どうしてみんなちぇんのことがわからないのー。」 ちぇんは一人寂しく木の下で悲しむ。そうするうちにゆかりが言ってたように少しづつ雨が降ってきた。 ちぇんはもうどうでもいいと思い、体が濡れるのもかまわずそのまま眠ってしまった。 よく晴れた朝に、ちぇんは目を覚ました。 昨日のことを思い出し、ちぇんは憂鬱な思いで体を動かそうとする。 「あれ?ちぇんのからださんもどってるよー!」 気づくとちぇんは自分の体が元に戻っていることに気づく。どういうわけかは分からないが、 ちぇんは再び群れへと戻った。 「ちぇん!?今まで何処に行っていたの!皆心配したのよ!」 昨日とは違い、ゆかりはちぇんに優しい言葉をかける。 それを聞いてちぇんは嬉しくなり、ゆかりに涙ぐみながら答える。 「げすにおそわれてけがをしたんだよー!でもやさしいおねえさんがたすけてくれたんだよー!」 「優しいお姉さん?もしかしてあの胴付きのちぇんのことかしら。」 勘違いするゆかりだが、それを訂正しようとはしないちぇん。自分でもよくわからないのだから。 泣きながらゆかりにすりすりをしていると、洞窟から番であるらんが出てくる。 「ちぇえええええええええええん!」 「らんしゃまあああああああああ!」 元気な声で自分を迎えてきたらんに、ちぇんも力いっぱい声を出してらんに飛びつく。 二匹は今までの寂しさを埋めるようにすりすりをしていた。 おまけ ゆかりが家出した理由 「んほおおおおおおお!ゆかりんの少女臭良い匂いいいいいいいいいい!」 「やべでおにいざん!ゆかりのはずかしいところを嗅がないでえええええええ!」 「何を言うんだゆかりん!ゆかりんの匂いを嗅がないとお兄さん一日の元気が出ないんだよ!」 「それでもいやあああああああああ!」 「ツンデレなんだねええええええ!ツンデレなゆかりんも可愛いいいいいいいいいいい!」 飼い主であるお兄さんの激しいスキンシップに嫌気がさしたゆかりは、身の回りの物をまとめるとそのまま家を飛び出す。 町の恐ろしさを知っているゆかりは、そのまま近くにある山へと向かった。 そこで長を亡くして混乱している群れに入れてもらい、その知識を群れの為に使いたちまち新たな長となった。 後日ゆかりがいなくなったことに気づいたお兄さんは裸で寝ていたにもかかわらず、ゆかりを探すために外に出て警察のお世話になることになった。 後書き これにて基本種胴付きコンプリート!元ネタというか、スレで『手袋買いに』という単語があったのでこのSSを思いつきました。 中々良いアイディアが湧かずにまた悪魔さんに頼ってしまいました。 本当は藍様を出そうと思いましたが、そのまま連れて帰っちゃうような気がしたので、日本に居たという玉藻前という 狐の妖怪にちぇんを胴付きにしてもらいました。 何でちぇんが戻ったの?と疑問に思う方、原作である東方の橙は藍様に式神を付けって貰っているんですが、 どうも水を被ると式神が外れてしまうようなんです。 SS中でも玉藻前に式神を付けってもらって胴付きにはなったけど、雨に濡れて結局元の胴無しに戻ったというわけです。 ごめんね、作者の力量不足で後書きで説明しないと分からなくて・・・。 餡コンペに向けてただいま苦悩中のHENTAIあきでした。 以前書いたもの ふたば系ゆっくりいじめ 993 初めてのおつかい ふたば系ゆっくりいじめ 1003 寂れた神社で ふたば系ゆっくりいじめ 1014 ゆーパチ「ヒャッハー!虐待だぁ!」 ふたば系ゆっくりいじめ 1024 めーりんの憂鬱 ふたば系ゆっくりいじめ 1036 別れと出会い ふたば系ゆっくりいじめ 1043 夜の怪奇現象 ふたば系ゆっくりいじめ 1058 S計画 作られたゆっくりたち ふたば系ゆっくりいじめ 1072 胴付きへの進化 ぱちゅりーの場合 ふたば系ゆっくりいじめ 1080 違うありす ふたば系ゆっくりいじめ 1087 まりさ家出する ふたば系ゆっくりいじめ 1099 てんこを良い子にする方法 ふたば系ゆっくりいじめ 1108 きめぇ丸?いいえしゃめい丸です ふたば系ゆっくりいじめ 1144 別れと出会い まりさのトラウマ編 ふたば系ゆっくりいじめ 1155 ゆっくりスクール ふたば系ゆっくりいじめ 1159 ゆっくりの寿命 ふたば系ゆっくりいじめ 1165 ゆっくりクラブ ふたば系ゆっくりいじめ 1178 まりさひどい目に遭う HENTAIあきの作品集 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る ゆかり種って知能高いはずなのに、ちぇんに気付かないのか? リアル九尾はちぇんの記憶を読んでから変化させてるから、 同一ゆん物と判別できるヒントを残していると思うけど・・・? じゃないと「人間の少女」ではなく、わざわざ「胴付き」に変化させた理由が無い。 -- 2018-03-28 20 58 01 HENTAI兄さんが原因かいwww -- 2014-08-02 11 30 34 おにいさんのなかみはかすたーどさんなんだねー。わかるよー。 -- 2014-06-06 07 48 27 おにいさんは今自宅にいた嫌がるゆかりんの姿と怒る警官の姿を頭に浮かべながら・・・・・ -- 2012-07-27 19 53 39 かいゆっくりに嫌われるお兄さんもいるのか… -- 2010-12-11 00 25 16 東方オフスプを思い出した -- 2010-09-27 23 37 42 お兄さんはレイパーじゃないよ!ゆかりんが魅力的すぎるから、お兄さんは少女臭中毒になっただけだよ!! -- 2010-07-24 04 12 31 ゆかりん家での原因のお兄さんがレイパーじゃねーかwww -- 2010-07-24 04 06 55 少女臭の良さがわかるとは、良い感性をしてるね。 -- 2010-07-15 17 18 31
https://w.atwiki.jp/homuhomu_tabetai/pages/1077.html
ホムーホムー マドマド ホミュッ マデョー ワラワラ ザワザワ ここは野生ほむの群れの集会場。 ほむほむ達は集め寄った餌を夕食として分配している最中だ。 このシステムを採用してから、老ほむほむや仔ほむなど狩りに行けないものも平等に食事を取ることが可能になった。 まどまど「マドォ~~」 ムチャムシャ 仔ほむ「ホミャァ~~♪」パクパク 老ほむほむ「ホミャァ~~ホッフウゥ…」アリガタヤアリガタヤ でぶほむ「ホフッホフッ!!」タリナイヨ! プンスカ 仔まど「マデョォー…」タベスギダヨ… だが…… めがほむ「ホムゥ……」グウウウゥゥ…… めがほむ「ホ…ホムゥ……」ワタシノエサ… 野生では仲間のほむほむ達から嫌がらせを受けるめがほむをよく見かける。 めがほむ種は数少ない群れのまどまど達からモテるため、仲間から妬みを買いやすいのである。 身体が弱く、子孫を残しにくいめがほむが好まれる理由はよく分かっていないのだが、 希少種の仔を宿したいという思いはどのまどまどにも多かれ少なかれ存在するようだ。 まどまどは面倒見が良い性格なので、弱弱しいめがほむに庇護欲を感じるのだという説もある。 何れにせよ、群れの中で数少ないまどまどを巡って日夜求愛合戦を繰り広げている並ほむ達には、面白くない話である。 リボほむもやはり希少種でまどまどの憧れの的ではあるが、 群れをほ食種や人間から守ってくれる有益な存在と判断されるため、このようなイジメが生じることはない。 賢いめがほむは群れの中の立ち回り方を意識して参謀役や子守担当などに就き、イジメの対象になることを避けることが多い。 残念ながらこのめがほむは身体も頭も平均以下だったため、そのような役職に就くことができなかったのだ…… ほむほむ1「ホムッフゥwwww」ソレデモクッテロw ペシッ 毛虫「ニョローン」ニュルルッ めがほむ「ホッ…ホビェエエエエエェェェェエェッ!!!!」ジョボボ~~ ほむほむs「「ホムッホムッホムッwwwwwwww」」ゲラゲラプックスクス ……だが、ブサイクほむ共がいくら小賢しい真似をしようとめがほむがモテるという事実に変わりは無いのであった。 スッ 美まど「ホムラチャッ!!」 めがほむの前に現れたのは、群れ一番の美まどまどである。 彼女を狙う若ほむは多く、毎日のように熱烈な求愛を受けるのだが、その全てをにべも無く断っていた。 そんな高嶺の花の彼女がいじめられっ子のめがほむに駆け寄った――――若ほむ達に動揺が奔る。 めがほむ「カナメ…サン??」 ドサッ ドサッ 美まどまどはフリルスカートの上に載せた大量の餌を下ろす。 虎視眈々と彼女を狙うほむほむ達が、頼んでもいないのに寄越してきたものである。 美まど「マドッ!」タベテ! めがほむ「ホ…ホミャァ??」イイノ…? 美まど「マドマド…」コクコク 美まど「ホムラチャマドンッ!!」ソレニ…エサナラワタシガトルヨ!! めがほむ「カナメサン……」ジワァッ 美まど「ホムラチャーン♪」スリスリ めがほむ「ホムゥゥゥン……////」カァッ ほむほむs「「ホムゥ………」」イライラ ギリッ… その日、目出度くふたりはつがいになった。 見上げれば見事な満月と星たちが空を埋め尽くしている。 まるで、群れの仲間の代わりに彼らを祝福しているかのようであった。 当然というべきか、その日からイジメはよりいっそう過酷なものになった。 ほむほむ2「ホムッ!ホムッ!!」シネッ!! ゲシゲシ ほむほむ3「ホムンッ!!」キモインダヨ!!! カミノケヒッパリ めがほむ「ホビャアアアァァァアッ!!」ヤメテヨオォォォォ!! だが…… スッ 美まど「ホムラチャン……マドマドォ…?」…ナニシテルノ? ほむほむs「「ホッ…ホムゥウウウウウウッ!!」」ナッ…ナニモシテマセーン!! ニゲニゲ 美まど「ホムラチャン!!」トテテ めがほむ「ホミャアアアァァァ……」イタイヨォォ… 美まど「マド……マド……」ペロペロ シュワワ…… めがほむ「カナメサァーン////」カイフク ギュー ダキツキ ホムゥゥゥゥゥ//// ホムラチャ~ン/// スリスリチュッチュ ……どんな辛い仕打ちも、愛するまどまどと一緒なら耐えられるような気が、した。 美まどまどが身を挺してめがほむを庇うので、血気盛んな若ほむ達も次第に彼らから手を引くようになった。 だが、一度火の点いた嫉妬の炎はそう易々と消えてくれるはずもなく………… →その2