約 1,243 件
https://w.atwiki.jp/ogasawara/pages/464.html
乃亜I型@ナニワアームズ商藩国様からのご依頼品 真夜中のサーカス【Le cirque de Minuit】 * 乃亜Ⅰ型は恋をしている。 お相手はハリー・オコーネル。 第6世界人。 外見年齢40代。 元太陽系総軍大尉。 夜明けの船RBパイロット。 長身に銅貨の色の髪と鍛え上げられた肉体を持つ偉丈夫であり、年輪を魅力に変えられる希有な男であり、騎士の魂を持つ戦士であった。 彼の人に対して乃亜がどれだけ入れ込んでいるのか、ナニワに住む者なら多分ハンガーの野良猫だって知っている。そしてその誰もが乃亜の恋が惚れたはれたといううわっついた感情ではなく、魂からの渇望に近いものだということを理解していた。 だからこの件に関しては全ナニワ藩国民が応援していると言っても過言ではあるまい。少なくてもわたしはそう思う。 その日、我が藩国の凄腕サイボーグパイロットにして藩国の国庫の半分を賄ったという噂のある腕利き技族である乃亜は、彼女にしては実に珍しく、女性用の浴衣を着込んでめかし込んでいた。 何でも夏頃から用意していた手縫いらしいから気合いの入りようが解るというものではある。 かのオコーネル氏に会いに行く前夜から緊張して顔を赤らめたり青ざめたり、にやにやしていたかと思うと急にばったり倒れたりしたりしている、いわゆる『ぐるぐる』状態の彼女を馴染みの藩国士官達は微笑ましく思う一方で死地に向かう兵士を送り出す心持ちで見ていたのに違いない。 「じゃじゃじゃじゃあ、行ってくる!」 浴衣を着てびしっと敬礼した乃亜は右手と右足が同時に出るような歩き方でナニワを後にした。 あの調子で小笠原への瓶が出る旅行社まで無事にたどり着けるのだろうか。少し心配になった。 ああそれにして神様、もしもいるならば、どうか。 彼女の恋を成就させて下さい。 相手が例え石すら根負けするという鉄の朴念仁ハリー・オコーネルであったとしても。 めでたしめでたしで終わらない物語なんて、わたし達には要らないのだから。 『出陣当日のお姉様を見送り-ナニワアームズ商藩国文族 久遠寺那由他の日記より抜粋』 * 赤い夕日が稜線の向こうに沈む刻限。 昼間はこれが冬か、と思うような日差しの照り付ける小笠原にも海から運ばれる風と共に少しだけ涼がもたらされる時間。乃亜はその風で漸く頭を冷やして落ち着きを取り戻し始めていた。 相手はなんといってもハリーである。粗相があってはならないと彼が来る前に素早く身だしなみを再チェックする。 化粧、オッケー。浴衣、オッケー。帯、曲がってない。草履、鼻緒が切れる心配がない強化繊維製にしてきた。お財布は持っているし、陳鉢もちゃんと額にある。 当方に迎撃の準備あり。いつでも来い! かれこれ8度目になるチェックを済ませ、待ち合わせ場所に指定した薄暗がりの神社、赤い鳥居の前で乃亜は一人気合いを入れた。 彼との逢瀬もこれが3度目、急に親密になりたいとか挨拶代わりのお姫様抱っことか欲張りな事は言わない。手を握ってくれたらいいなぁ、とか思っている乃亜であった。 そんな乃亜の元へ、当のハリーが歩いてきた。 いつものように鍛え上げられた肉体を総軍の青い制服で鎧っている。現役のエースでありながらそんな雰囲気を感じさせない物腰はまるで彼の歩んできた人生を表しているようだな、と乃亜は実物を前にして少々埒もない考え事をした。 石段の前に立つ乃亜の元へハリーはゆっくりと歩み寄ってくる。乃亜はなるべく優雅に、と心がけて深くお辞儀した。 ハリーも会釈を返す。 「お待たせしただろうか」 「こんばんは。お呼びして申し訳ない」 「今日は、他の方は?」 「私一人なのだ」 「そう・・・なのか」 ハリーは乃亜の前で顎に手を当てると気難しげに眼を細めた。 「てっきり破廉恥なのがついてきて、護衛をすると思っていた」 いぶかしげに周囲を見回すハリーを見て乃亜は思わず背中に冷や汗をかいた。前回ハリーと会ったとき、一人では心細いという彼女に付き添いを申し出たのは同僚のイズナであった。 その後色々とあって・・・ハリーの中では彼とナニワという藩国は『破廉恥』の三文字で捉えられてしまったようだった。 乃亜はこっそり仰ぎ見た夜空に星空バックで親指を立てて笑顔で決めたイズナの幻影を見た気がした。 「祭りに来たかったのだが、他のものとは予定が合わず。少々心細くて、お呼びしてしまった。 ・・・申し訳ない」 申し訳なさそうに再び頭を下げた乃亜にハリーは納得したように小さく頷いた。予定が合わなかったのは本当だが、一番の理由は『破廉恥』認定されたイズナが自粛したためである。 表情から察するにハリーはあの破廉恥漢では護衛の役に立つどころか逆に危険だ、と思っているようだった。 「あの、護衛をお願いしても、よろしいだろうか?」 「承知した」 不安げに言葉を重ねた乃亜に向かってハリーは頭を下げた。 このお嬢さんを守ってやらねばなるまい。ハリーの中で彼の行動原理である義務感が芽生えたようである。 「ありがとうございます!砂漠では、女が一人で出歩くと攫われる」 「面白い話が出来ればいいのだが。自分はギャグの一つも理解しない 」 「おお、それでも、ギャグの概念は記憶したのだな」 「・・・失礼した」 嬉々として尋ねた乃亜の言葉にハリーは苦い物を堪える表情になると軽く目を閉じて顔を背けた。鉄の朴念仁。自覚は多少なりともあるらしく、彼のコンプレックスを刺激してしまったらしい。 今の台詞ももしかしたら冗談のつもりだったのかも知れない。 それに気付いた乃亜は慌てて言葉を継ぐ。 「いや、もしかして、失礼なことを言ってしまったか?もしそうであれば申し訳ない」 しかしハリーは微かにかぶりを振ると乃亜に視線を戻した。 「どこについていけばいいのだろう」 「ええと、まず、お社にご挨拶をしたいと思っていたのだが、ハリーさんは、どこか見たいところは?」 「自分は護衛だ。護衛に意思はない。 石のように、黙って貴方を守ろう 」 ハリーはそれきり黙ってしまった。苦心して用意した冗談が滑ったのが堪えたのか、若い女性と並んで歩く事に気後れするのか、それとも単にお腹が空いているのか。 その表情からは内心の葛藤までは読み取れない。 乃亜は内心で密かに歎息すると提案した。 「では、まずはお社へ行こう。 ・・・貴方の隣を歩くことを許可して頂けるだろうか?」 ハリーは黙って頷いた。本気で無言の守護者の誓いを守るつもりなのか、そのまま乃亜を伴って歩き出す。 しん、と神寂れた境内の空気が二人の間に切ない距離感をもたらす。 乃亜は小笠原に来るときにした決意を実行に移した。 そっと、右手を差し出す。 しかしハリーは気付かなかったのか、黙って前を見据えて歩みを続ける。 その様子に乃亜は内心で微かに首を傾げた。皮膚接触が叶わず落胆したわけではない。 いうなればそれ以上に深い意味の意思表示だったのだが。 (そうなのか?) 二人は沈黙したまま、一筋の明かりもない神社の石段を登る。祭がある、という事前情報とは異なり、本来なら夜店でにぎわっているべき境内からは深閑とした気配しか感じられない。 「・・・お祭りがあると聞いていたのだが・・・日にちを間違えてしまっただろうか」 もしそうなら呼びだてしたハリーに申し訳ない。 段々心細くなってきた乃亜が呟くと、ハリーは立ち止まって背筋を伸ばし、目をつぶった。 「・・・?」 乃亜は怪訝そうに隣に立つハリーの顔を見上げた。目を閉じたままのハリーが低く言葉を発する。 「そんなことはないようだ」 「音・・が聞こえる?」 祭があればお囃子や、笑いさざめく人々の声やはしゃぐ子供の歓声が聞こえるだろう。 しかし乃亜の優れた聴覚を持ってしても相変わらず境内は静けさを保ったままだった。 「火星の海が見える」 低く呟いたハリーに倣って同じように背筋を伸ばして目をつぶってみた。 何も見えない。 彼と同じ物を見るにはまだ、心に距離がありすぎた。それでもさして落胆もせず、乃亜は目を開くと静かに尋ねた。 「どんな海なのだ?聞かせてもらっても良いだろうか?」 「皆が死ぬ海だ。美しい海だ。自分もいつかは、そこに帰るのだろう。戦死かどうかは解らないが」 「・・・・」 沈黙した乃亜にそれと解らないほど微かに微笑むと、ハリーは虚空をみつめて声を上げた。 「知恵者、聞こえるか」 長い石段の踊り場ごとに二基ずつ置かれている石灯籠に一つずつ、明かりがつき始めた。 その幽玄な明かりに照らされ、本来なら社のあるべき闇の中に巨大なテントが浮かび上がった。 首を曲げないとその尖った頂きが見えないほどにそれは大きく、まるで生き物が呼吸するかのように膨張と収縮を繰り返している。 乃亜は呆然とテントをみつめ続けた。と、ハリーのみつめる闇の先から声がした。 『20マイルだ』 「マイル?」 「・・・なにが、だろうか」 「謎かけか」 「いや、通貨の一種だ。 ・・・・私の知っているものと一緒ならば、だが」 「なるほど。中に入るには20マイルか。夜中のサーカスとは」 ハリーが納得したように頷いた。乃亜は財布を取り出そうと袂をごそごそした。 「行くなら、払おう。 ああ、ええと、 私が払える、と云う意味だ。・・・言葉は難しい」 「大丈夫だ。知恵者、私はこのお嬢さんにきれいなものを見せたいのだ。 がっかりさせないように」 ハリーの言葉を受けて巨大なテントの入り口があいた。帳を左右に引き上げたそれは、黄金色の光と靄が立ち籠めて中の様子を窺い知る事は出来ない。 『デートチケット。二枚』 「お知り合い、なのだろうか?・・・デートチケットは持っていな・・・」 再び袂や懐をごそごそし始めた乃亜を尻目に、ハリーはポケットから色のついた紙片を二枚取り出すと、地面に置いて臆する様子もなくテントの中へと入った。 「奇人だが、立派な人物だ」 生真面目に答える声が離れている事に気付いた乃亜が、ぎょっとしたように地面に置かれたチケットとハリーの入っていったテントの入り口を見比べて声を上げる。 「い、いいのか?貴方のものであろう?」 「ああ。自分が使えるとは到底おもっていなかったが。 船ではせいぜい、美人と豪遊したと嘘をいうつもりだ。来ないのか? 」 「 美人と豪遊すればいいのに、とも思うが。・・・ありがとう」 内心でじゃあ私は美人じゃないのか!?とか、美人と豪遊するような人じゃないよなぁとか、そんなハリーさんだったらこんなに苦労はしてないとか。色々複雑な心境で考えつつ、乃亜は勢いよく石段を駆け上がるとハリーを追ってテントの中へ入った。 「申し訳ない、そして感謝を」 中で待っていたハリーに告げたかどうか、乃亜の身体はふわり、と高いテントの空中に投げ出された。 ビルの四階ほどの高度がある。 見下ろせば下ではハリーが見上げていた。 「・・わ!」 乃亜は空中を無限に落ちていくような錯覚にとらわれて、浴衣の裾が乱れるのも構わずにじたばたとしながらハリーの方へ手を伸ばした。 その手にたぐり寄せられるようにハリーもふわり、と空中に浮かび、大きな掌で乃亜の手を握った。 「哎呀・・・」 あまりにもあまりな状況に、2つ以上の意味で焦りながらしっかりと手を握り返した乃亜から思わず意味不明の言葉が口をついて出た。 「落ち着いていい」 「はい」 ハリーのいつもと同じ冷静な言葉に全然落ち着いていない乃亜が即答する。 鬱金の闇をたゆたったのも束の間、周囲の景色が一変した。 二人は草原の中にいる。 乃亜は草原を見下ろしていた。まるで天をいく鳥のように。 鳥瞰で望む草原は何処まで行っても緑で、乃亜は飛行訓練で乗ったI=Dや航空機のキャノピー越しの景色は全て嘘だったと思った。 「・・・綺麗、だな。これ、は・・?」 「ホログラムではないな。知恵者、操作したい」 乃亜の手を取り共に天を漂うハリーが再び虚空に向かって話しかけた。大きく背がのけぞり、顔が歪んだ。 「・・・!!大丈夫か!!」 頭を振ったハリーは慌てて声を上げた乃亜になんでもないように答えた。 「ああ。降りて、見られるか?それとも季節をすすめるか?」 「 何を・・・というか。ええと、もう、大丈夫、なのだろうか?痛そうだったので心配だ。」 「ああ。アイドレス記述言語をインストールされただけだ。お好みは?」 「降りて、みたいとは思うが」 「R:乃亜は降りる」 「なるほど、理解したと思う」 納得したように頷くと、見えない手でそっと動かされるようにして乃亜は一人で草原に降りたった。久しぶりに地に足がついてほっとしつつ不満そうに空に留まったままのハリー見上げる。 「できれば、ハリーさんと、一緒に」 見渡す限りの草原には風が吹いている。 風は、緑の草の匂いがした。 乃亜の言葉を受けてハリーも降りてきた。 静かに乃亜の隣に立つ。 「ホログラムではないのに、操作が出来る、とは・・・」 「服を着替えることも出来る。風を動かすことも。自分は姿を消してさしあげよう。」 感心したように辺りを見回していた乃亜がハリーの言葉にちょっとだけ眉根を寄せた。 「一緒に居て下さると、私はとても心強く思うが」 「わかった」 ハリーの長い髪が風に揺れている。ぽつりと口を開いた。 「故郷のようだ」 天を行く白い雲が束の間陽光を遮り乃亜とハリーに影を落とす。 雲はながれていき、二人の周囲はまた日向に戻った。 「・・・ハリーさんの故郷・・?美しいところだな」 優しく吹き渡る風に髪を踊らせる二人の頭上では凄い速度で雲が流れている。 「時間が流れているのか?」 「R:戦士の衣装を」 この不可思議な空間の天を見上げて雲の移動と時間の経過の関連について思いを巡らす乃亜。ハリーは再び虚空に声をかけた。 その瞬間、総軍の制服は霞むように消え去り、それが収まったときには民族衣装を着ていた。 剣を帯びている。まるで古代の絵巻から抜け出てきたような、威風堂々とした戦士の装いだった。 これがきっと彼の本質の姿なのだろう。乃亜は優しく微笑んだ。 「とても、素敵だ。貴方に似合う」 「着替えてみるか?貴方も」 「はい、是非お願いする」 「姫君の衣装を」 「っ~!!?」 ハリーのリクエストに激しく狼狽する乃亜。しかし時既に遅く、瞬く間に浴衣からスカート姿になっていた。 細かい刺繍が施されている長いスカートとふんわりと広がった袖が、風に揺れている。 二人並ぶと、一枚の絵のようにお似合いだった。 銀髪をリボン代わりの長い陳鉢と風にそよがせる異国の姫君と剣を携えて側に侍る赤銅の騎士。 「わ、私にはもったいない衣装だな。とても素敵だ」 「そんなことはない」 古風なドレスのあちこちを引っ張ってみたりして顔を赤らめる乃亜にハリーは真面目な顔でそう言った。 「これで、少し 貴方と一緒に歩いてみたい。・・・如何だろうか?」 乃亜は勇気を総動員して提案すると『如何だろうか?』と伺うように首を傾げた。 ハリーは頷いた。 「自分は貴方の護衛だ」 「今は、ここでは、護衛はいらないであろう?」 軽く膝を折って再びハリーにそっと、手を差し出した乃亜を前に、ハリーは恭しく礼儀に則って跪いた。 貴婦人に拝謁する騎士のように、乃亜の手を取ってキスをした。 「姫君。仰せのままに」 「~っ!!?」 ナニワのタコヤキに入っているというアカシのタコに勝る勢いで真っ赤になった乃亜は声にならない叫びを上げた。 無言のまま硬直する本人に代わって腰部に接続された外付けバッテリーパックが甲高いアラームを鳴らし出す。 『本体温度急上昇-冷却のため全予備電源投入開始-冷却完了まで180分を予定-義体出力を停止』 乃亜は棒のように前のめりに倒れる瞬間、知恵者の『いいとこで残念だが、時間切れ』という声を聞いた気がした。 * 次に乃亜か気が付いたときには小笠原と旅行社間を結ぶ送迎用の船の甲板でベンチに横たえられていた。 心配で様子を見に来たらしい新米文族の那由他が付き添っている。 「気が付かれましたか?」 「ここは・・・送迎船の甲板だな?今は何時だ」 「ナニワ標準時で23時を回りました。オコーネル氏が気を失ったお姉様を連れて見えられてからほぼ三時間です」 「ではハリーさんと神社に行ってから殆ど時間は経過していなかったのか?」 乃亜はベンチに身体を起こすと自分の身体を改めた。 緊急停止の引き金になった身体温度上昇、要するに顔から火が出るというやつだ、は収まり外付けバッテリーも正常値を示している。 気を失う瞬間に身に纏っていたドレスは浴衣に戻っていた。 「あの草原、夢だったのだろうか・・・」 そう呟いて潮風になびく髪をかき上げた刹那、緑の香りが鼻先を掠めた。頭に手をやると、頭頂近く、猫耳と髪の間に一輪の花が挿してあった。 ハリーと二人で降り立った、何処とも知れない一面の草原。 そこで風に揺れていた名も知らない小さな白い花だった。 気絶した自分が髪に花を飾る余裕があるはずもない。 乃亜はその花をそっと両手で包み込むと、祈りを込めるように両手で胸に押し頂いた。 「・・・言い忘れてましたけれどお姉様、その浴衣、似合ってますよ」 何だか的外れなことを嬉しそうに言って耳をぴょこぴょこさせた那由他に小さく頷いて、乃亜は涙を一粒、落とした。 乃亜Ⅰ型は恋をしている。 お相手はハリー・オコーネル。 乃亜が宇宙で一番、素敵だと思う男である。 * /*/ 納品させていただきます。 毎度の拙文ですがどうぞお納め下さいませ。 http //www16.ocn.ne.jp/~nayuta/idress/sircus.htm ログ用の浴衣イラストをお借りさせていただきありがとうございます。 これで指定分のイラストも付けばパーフェクトですねv 作品への一言コメント 感想などをお寄せ下さい。(名前の入力は無しでも可能です) 名前 コメント ご発注元:乃亜I型@ナニワアームズ商藩国様 http //cgi.members.interq.or.jp/emerald/ugen/ssc-board38/c-board.cgi?cmd=one;no=274;id=gaibu_ita 製作:久遠寺 那由他@ナニワアームズ商藩国 http //cgi.members.interq.or.jp/emerald/ugen/ssc-board38/c-board.cgi?cmd=one;no=564;id=UP_ita 引渡し日: counter: - yesterday: -
https://w.atwiki.jp/saraswati/pages/582.html
スーパーサラスヴァティ大戦登場キャラクター 参戦キャラとは別の、SSWオリジナルキャラクターのページ。 ・主人公 【名前】キリエ・バッヘム 【所属】グレーサー職員 【性別/年齢】男性/23歳 【身長/体重】176cm/70kg 【瞳色/髪色】碧/金 あどけなさが抜け切らない精悍な顔立ち。何かに集中する時に、父の形見のモノクルを掛ける癖がある。 歴代最年少でグレーサーの正職員となった若き召喚学者。 召喚学、魔物行動学など様々な分野の発展に多大な貢献をしながら、 権威主義を遠ざけ続けたが為に認められる事の無かった「姿無き賢人」である父。 宗教国家ブランクレアの司祭の家に生まれたにも関わらず、 遺跡の発掘事業や召喚機研究による生活レベルの向上などに血道を上げた母。 彼らの功績は遠くグレーサーにも音高く、口さがない者には親の七光りだと非難される事も屡。 しかしキリエは父親譲りの探究心と、母親譲りの温和さを併せ持っている。 要は凄まじくマイペースな人間である為、それらの悪罵は耳の穴を通り抜けていく。それもまた、疎まれる一要因になっているのだが。 確かに彼自身才気溢れる人間ではあるのだが、弱冠16歳でグレーサーの正職員になれたのは、残念ながらキリエの独力とは言えず かつて父親のフィールドワークに同行した際に、偶然にも保護した奇妙な「相棒」。人ならざる元混沌騎士の助力に依る所が大きい。 巨大次元侵略国家である蛛の帝国の中でも、最精鋭と謳われる混沌騎士であった相棒の薫陶を、幼少時から受けていたキリエは 特に召喚学に関してはアル・カウンに比肩しうる者がいないほど、深い知識を持っている。 余人には理解できないほどに。 彼が疎まれている最たる理由は、結局の所はそれである。 彼の言っている事、やろうとしている事を理解できる人間が、彼自身と相棒を除いて一人もいない。要は傍から見れば彼は狂人も同然なのだ。 言ってしまえば腐っても成果主義のグレーサーに身を置いているからこそ、遠巻きにされ、陰口を叩かれる程度で済んでいる。 とはいえ、彼が迂遠にではあるが主張している「召喚機使用の制限」という主張には グレーサー内外で賛同する者も少ないながらにもおり、それを通じて友人関係になった相手なども存在する為、けして孤独という訳ではない。 そもそも彼が帝国の襲来に備えているのも、そういった隣人・友人を守りたいという素朴な願いからである。 勿論その友人の一人である相棒たっての頼み、というのも比重としては大きいが。 ・相棒 【ソキウス】 年齢性別:2098歳 男性 真名:混沌騎士“永訣のローヴァルト” 所属:反帝国レジスタンス“ネスカリバー” 外見:有機ELめいた光紋が流動する一繋ぎの鎖。生前の姿はアサシンめいた老人。 性格:帝国潰すマンにして面倒見のいいおじいちゃん。苛烈な憎悪と冷酷さの奥に、情深い男の残滓が沈む。 武器:述界兵器『吾が名は夜、愛に非ず ゴルディアス・ノクトゥス 』 備考: 主人公が幼い頃に星導器(召喚機)で何処かから引き寄せた、人語を解する知性ある鎖。 主人公に“蛛の帝国”の脅威を伝え、出所も知れぬ膨大な知識・技能を教え込んで、 来たるべき侵略に備えさせた。ワールドウェポンキャンセラーを開発させたのもソキウスである。 そのオリジンはとある世界の忍者。生まれ育った世界を帝国に滅ぼされ、家族も知己も喪った過去を持つ。 長じて創世軍へ入り、やがて叙任考査をパス、混沌騎士“永訣のローヴァルト”として 蛛の帝国の無限侵略作戦を支えた。だが彼は初めから反帝国レジスタンスのエージェントとして 1000年単位の遠大な潜入作戦を実行していたのであり、ときに仲間を、ときに無辜の民を 手に掛けながら、述界兵器の秘密を握るため帝国内部での地位を高めていった。 やがて高位の騎士となり、述界兵器を無効化するシステムを密かに開発していたが、 レジスタンスのスパイであることが露見し、キャンセラーの完成を待たず逃亡。 追撃を受けるなかで肉体は滅ぼされるが、騎士位を剥奪される前に述界兵器の力で 保険として切り離しておいた魂を鎖型デバイスに憑依させ、自らの死を偽装した。 その後、レジスタンスの仲間に自分を回収させる手筈であったが、“偶然の事故”により アル・カウンへ召喚されてしまう。自分を呼んだ少年に、彼はソキウスという偽名を名乗った。 主人公に対し、はじめは肉体を持たぬ己に代わる反帝国闘争の駒を育て上げるつもりで接していた。 しかし偽りの名の通り自分を“友”として扱う少年の心に触れ、帝国での永い潜入生活に 荒廃しきったローヴァルトの心にもまた、彼とその周囲の人々への愛着が湧き始める。 アル・カウンに眠る星導器の正体を、ローヴァルトは薄々ではあるが察している。その力を 活用すれば、己の属するレジスタンス勢力は帝国に対抗する強力な武器を手に入れることができる。 だが彼は迷う。使命に殉じ、己の魂を殺し続けてきた冷徹な戦士が、いま初めて強いられる葛藤。 自分は反帝国の闘士ローヴァルトであるのか。それとも、この子のソキウス(友)であるのか。 遂に訪れた帝国の侵攻を迎え、彼は主人公に敵から逃れるための助言を与える。 守るべきものは何か。もの言う鎖の心は、誰にも推し量れない。 かつて与えられていた“解”の述界兵器『吾が名は夜、愛に非ず ゴルディアス・ノクトゥス 』は、 結界領域内において、有形無形を問わずあらゆるものを「分解」する力を持った鍵状のデバイス。 物体をそのパーツごと、分子や原子ごと、あるいは素粒子のレベルまで分解する――などというのは 初歩の用法で、その真価は有形物から「属性」や「概念」、「機能」などを分離できることにある。 たとえば一本のナイフがあったとする。『吾が名は夜』の力で、そのナイフの「機能」を分離すると、 何物も切れなくなったナイフと、ナイフが元々持っていた切断能力(機能)が残ることになる。 ここで取り出した「機能」を他のものに与えることも可能であり、本来あり得ない能力を持った道具や いくつもの生命を持った生きものなどを作り出すことができる。概念矛盾や論理パラドックスすら簡単に 引き起こせる危険な能力であり、ローヴァルトは混沌騎士としても上位の実力を有していた。 自身の死を偽装するに際しては、己の“魂”をあらかじめ物理肉体と分離させていた。 あえて追い詰められて肉体を殺させることにより、自律行動能力を付与された魂魄のみで監視包囲を脱し、 仮に偽死を見破られても足跡の手掛かりが得られないようにしていたのである。 果たして皇帝はローヴァルトの生存を看破しており、あと一歩でその所在も掴むところであったが、 折しもローヴァルトの魂を封じた鎖がアル・カウンからの召喚を受けたことにより、彼を追っていた 混沌騎士団は最優先確保すべき裏切り者を十数年にわたって見失うという失態を演じた。 混沌騎士 SSWのボスキャラ。述界兵器(ワールドウェポン)と呼ばれるやばいのを持っている。 本来ならサラスヴァティ界のDr.マンハッタンこと万理にゃんですら勝てないかもしれないくらい強い。らしい。 ・「紅蓮」のジュデッカ 述界兵器【白銀世界・嘆きの地獄(コキュートス・ジュデッカ)】 闇色の女。 腰まで伸びるカラスの羽の様な色の髪は、その双眸をも隠し、夜の様なドレスは首元からつま先までを完全に覆っている。 唯一露出した口元には、常に張付いたような笑みが浮かんでいる。 述界兵器の形状錆びた錫杖であり、その石突は物質から熱を「抽出」し、先端から射出する機能がある。 述界兵器を起動すると、まずジュデッカ以外のあらゆる人間は無限の広さを誇る平原に閉じ込められる。 第一階層カイーナ。そこは猛雪が吹き荒ぶ雪原であり、常人ならば即座に見当識を消失する全き白が広がっている。 そこには巻き込まれた人間と、小柄な人型の雪人形。そして紅色の「花」があるのみである。 雪人形は全てで614体に及ぶが、両足でヨチヨチと近付き、手にした氷の剣で斬りつける以外の行動は何も出来ない。 また、氷の剣で傷つけられても傷を負う事はない。ただ温度を奪われるのみである。 この雪人形を全て破壊すると、吹雪がピタリとやみ、周囲の情景が徐々に見えてくる。 はるか遠方に峻厳たる山脈の稜線を浮かばせる曇天と、深雪の積もった起伏の少ない平原が、そこにはある。 第二階層アンテノーラ。先ほどの雪人形と共に、今度は巨大な氷の彫像の様なものが現れる。 雪人形はカイーナの物よりも組織的に行動するようになっているが、装備は温度を奪う氷の剣のままである。 彫像は鈍重な動きながらやはり組織的に動き、敵を拘束して口に入れようと行動する。 また、損傷度合いが一定を超えると爆散し、極低温の風と氷の破片を周囲にばら撒く。 それらを全て破壊すると、地の底から響くような轟音と共に、遠方の山が迫ってくる。 山は平原を直径一キロ程度円形になるまで迫ると、其処で停止する。 第三階層トロメア。敵の最も親しき友、恩人の姿をとった何かが大量に現れる。それは敵の知る声で、口調で、声音で、態度で謝罪を口にし 「頼むから殺されてくれ」と懇願しながら殺傷しようとする。 その手に持つ氷の剣は温度を奪うと共に、実際に殺傷能力をも持ち合わせている。 それらはある程度損壊させると恨み言を漏らして雪と砕ける。 それらを全て砕くと、カイーナのそれよりもさらに激しい雪が吹き、やがて急激に止む。 そこで漸く、その階層と同じ名前を関す混沌騎士ジュデッカが佇む氷室へと辿り付くことが出来る。 20メートル四方の狭苦しい部屋には、ジュデッカが腰掛ける玉座以外は殆んど何もなく、ジュデッカも特に何もしようとしない。 ただ玉座の両脇にある天使像が、侵入者を殺傷しようと飛翔する。 なお、氷室の内部は絶対零度である。 ・老騎士モスケーニッヒ 白髪頭で鷲鼻でしゃくれた顎に白髭をたくわえた老人。飄々としつつも忠義を重んじる歴戦の猛者。首回りに白いファーの付いたゴツい茶色の鎧を着た大剣の使い手だぞ! ゲーム中の性能は機動力は低いが攻撃力と防御力、HPが高い歩く要塞だ! 述界兵器:錦大燕『クリスィリディア・リフェウス』 モスケーニッヒ自体が蛾の王って意味だから世界一綺麗な蛾の学名にした 形状は蛾の片羽根を模した形の刃を持つ大剣 詳細なデザインはニシキオオツバメガの羽根を参照 剣を振るうことであらゆる物を重くする鱗粉を放つことができる重力の述界兵器 その効果は重ねるほどに増し、最終的には人体や建物を自重で潰れさせてしまうほど 鱗粉はキラキラしてて幻想的でとても美しい 本気を出せば重力の鱗粉は周囲1kmにまで散布することができる しかし、あくまで剣と剣での戦いを好むモスケーニッヒはその能力をフルに使わず補助程度にしか思っていない 既に老いた身で戦場にその身を散らすことを美徳としているモスケーニッヒは自分の死地を見つけた時にのみ述界兵器本来の能力を開放する ゲーム中の効果はダメージを与えた相手の機動力をダウンさせる 本気バージョンの効果は……どうしよう 全画面攻撃+機動力ダウンとか? ・冥海のラビリア 年齢性別:732歳 女性 所属:混沌騎士団 ディスオーダー 外見:人間の若い女。波打つ銀の長髪。鎧ともコートともつかぬ服を纏う。 性格:正義と慈愛の人であるが、己の正しさを疑わない。強すぎる意志はときに独善となる。 武器:述界兵器『偲べ、すべての汀を アルケアノス 』 備考: 蛛の帝国が誇る最強戦力、混沌騎士のひとり。“水”の述界兵器 ワールドウェポン を持つ。 帝国に併呑された海洋世界の出身者で、述界兵器を拝領する以前から天性の水使いだった。 故郷が征服される折に父母や親友を喪い、一時は帝国を憎悪したものの、その明敏な知性は 帝国の支配下に入ったことでむしろ発展し始めた世界の姿を、客観的に認識できてしまった。 戦前よりも豊かになった故郷は、彼女にとって動かしがたい現実であり、結果だった。 帝国は、悪ではない。ラビリアはそれを理性で悟り、まず消化し得ぬ憎悪の対象を慎重に移し替えた。 憎むべきは帝国そのものではなく、帝国の威光を借りて悪を働く不届き者どもである。 異界併合の折に不要な虐殺を行う指揮官。皇民となるべき占領地の民を蔑み迫害する政務官。 そのような輩を粛清すれば、万界に対応する統治のノウハウと先進的テクノロジーを持ち、 強大な軍事力が盤石の安全保障をも与える帝国は、理想の国家に近づくはずである、と。 ラビリアは故郷を出て、敵と定めた「帝国内部の腐敗」に立ち向かうための力を求めた。 創世軍に入り、水使いの力と高い知性を活かして活躍した。その才覚は実力主義の帝国において 瞬く間に彼女を一兵卒からひとかどの指揮官にまで出世させたが、ラビリアは創世軍の高官に収まって 満足するつもりなど毛頭なかった。狙う地位はただひとつ。創世軍内部への監査権と 新参領界の統治代行権を持ち、それらの権力を絶対的武力によって何者にも無視させぬ存在。 彼女は学び、鍛え、己を高め続けた。混沌騎士の座を手に入れるために。 比較的新しい領界の生まれであるラビリアが混沌騎士となるのは、容易ではない。 混沌騎士団の上位騎士や、最終適性判断を下す皇帝その人にコネクションを持たない以上、 叙任考査で実力と人格をアピールする以外に取れる手段がないのである。 すでに混沌騎士の位も述界兵器も、皇帝の権力基盤を織り成す支配のツールとして 多分に政治的な意図を持って与奪されるようになって久しい。なればこそ、彼女は努力した。 才能なくば手を届かせることもかなわぬ考査の合格水準を、越えてなお学問や武芸を磨いた。 結果としてラビリアはトップの成績で考査をパスし、晴れて混沌騎士の位と述界兵器を授かる。 爾来、精神的負担から辞任も少なくはない混沌騎士の激務を、泣き言ひとつ漏らさずこなしてきた。 すべては帝国の正義を信じるがため。そして、父母と親友の犠牲を無駄にしないためであった。 述界兵器『偲べ、すべての汀を アルケアノス 』は四つの“海”を内包した槍状のデバイス。 それぞれの海を展開することで、水や水のエレメントにまつわる様々な能力を行使する。 第一の海“涙の水”は流体状の精神感応物質で満たされた世界。ラビリアの思念に反応して 自在に形や物性を変えるこの海は、単純な物理攻撃よりも精神攻撃や情報戦で威力を発揮する。 “涙の水”は触れた思念がラビリア以外のものだった場合でも、そのイメージを再現する。 うまく思考を誘導すれば秘密を暴き出すことも、相手の恐怖の対象を具現化することもできる。 巨大な心的外傷を抱えた相手なら、その再現だけで戦意を喪失させてしまうこともある。 なお、海によるイメージの再現は誰にでも起こるが、海および再現されたイメージを 操作できるのはラビリアのみ。敵がこの海を思念で操ろうとしても、ラビリアはそれを 自分の命令で一方的に打ち消すことができる。 操る水の量とパワーでは第三の海に劣るが、精度と速さではこちらの方が上。 第二の海“創造の水”は様々な世界の物質を溶け込ませた液体の世界。ラビリアはこの中で 化学反応や生物の発生過程を自在にコントロールし、モノと生命を創り出すことができる。 “涙の水”が再現した物質はあくまで一時的なもので、ラビリアが海の展開を解除すれば 消えてしまっていたが、“創造の水”が作り出した物質は展開を解いても消えることはない。 ただし水から分離した物質はラビリアの意志ひとつでコントロールできるわけではない。 異なる世界の物質同士を合わせて新物質を生み出すなどの応用も可能で、戦闘以外にも 医療や工兵任務や兵站といった後方支援から研究まで幅広く使われる。戦闘中の使用としては 自分自身のダメージを修復する使い方が多い。 第三の海“大海”は最も広大な世界で、一般的な宇宙がいくつも納まる空間を水が埋め尽くしている。 ここの水は単純にラビリアの意志で動かせるというだけだが、物理攻撃が有効な相手には それだけでも呆れるほど多くの攻め手が存在する。高速で噴射してもよし、水圧で圧し潰してもよし、 体内に流し込んで水蒸気爆発させてもよし。シンプルながら最重要の能力と言える。 莫大な水の圧倒的質量ゆえに、水圧を偏らせれば水中にブラックホールを作り出すなどの 変則的な攻撃も可能。行動の自由を奪われた状態で回避するのは難しい。 第四の海“偽りの海”は奇妙な世界で、あらゆる物質とエネルギーが流体状に振る舞う。 石であろうと、鉄であろうと、草木であろうと獣であろうと、そして人であろうと―― その海に呑まれた瞬間、水のようになってしまう。熱されて融けるのではない。 温度の変化はなく、ただ物性にまつわる情報が解体再構築され、すべての物質は液体としてしか 存在を許されないようになるのである。 この世界で自由に行動できるのはラビリアと、元々流体状の身体を持っていたものだけ。 人間のように固体の身体を持つ生物は、液状化した身体の動かし方など知らない。 液化し崩れた輪郭のまま“偽りの海”から出されれば、崩壊した姿のまま固体に戻ってしまう。 実はラビリアの本体ともいうべき“生命の水”がこの世界に隠されており、 これを滅ぼさぬ限り、人型の肉体は何度でも第二の海から復活する。 ほとんどの混沌騎士は、このようになんらかの形で「死なない」工夫をしているものである。 戦闘能力概要: 四つの“海”を使い分けて戦う 第一の海→水に触れるとイメージを具現化される。秘密やトラウマ持ちは危ない 第二の海→水から物質や生物を創造する。自己回復も可能 第三の海→宇宙を何百個も並べて水没させるくらいの水を操る。水圧でブラックホールも作れる 第四の海→領域に入ったものを水(のような物性)に変える。発動→解除だけで人間とかは死ぬ ・Unknown 性別:???? 年齢:???? 述界兵器:???? 外見:???? 性格:???? 厨二オリキャラサラスヴァティ 王立魔法図書館
https://w.atwiki.jp/jfsdf/pages/1591.html
師団捜索連隊の装甲車中隊。山科少佐の双眼鏡に映る鈍色の軍団。 数千の兵から成る一団にはザラ公国の国旗と軍旗が掲げられている。 「ザラ公国という事は同盟軍の主力ではない。しかし放置出来る規模の部隊でもない」 「とは言え、仕掛けるには数が違い過ぎます」 「上がどう判断するかだが、爆撃機を寄越して貰う手もある。 少なくとも、無視し得ない敵軍団がここにあるというのは事実だ」 皇国陸軍部隊の中で最も前進している山科少佐の装甲車中隊の主力は、事前の空撮情報とアズルの助言によって“退路”の確保はした。 後発のリエール傭兵隊とぶつかった騎兵隊が反転してこちらに向かって来たとしても、鉢合わせないような道は幾つか選定してある。 やり過ごせたとしても鉢合わせたとしても、どちらにせよ即座に次の手を打てる程度の地図は、部分的にだが作成済みだ。 敵を目の前にして進むも退くも比較的自由な状況だが、今は街道からやや外れた休耕地にあった 空き家を仮の本部として宿営していた山科中隊は、哨戒班を残して戦闘陣地を構築していた。 だが、もうこれ以上の前進は無謀と思えた。 推定される飛竜陣地の位置は、ザラ公国の布陣のさらにその先だ。 陸から接近して偵察するには十分な準備を整えた師団本隊の戦力が必要で、所詮“軽騎兵隊”である山科隊では難しい。 (ここまで来ても任務の達成は困難……) 捜索連隊の強みは火力と装甲を備えた装甲車にあるが、弱点もそこだ。 行軍が、戦竜が余裕で通れる道路に限られる。下車した人員が装甲車の援護を受けられる場所でしか活動出来ない。 多くの歩兵を抱える師団や旅団、または歩兵連隊を基幹とする支隊や独立混成連隊であればもう少しやりようが あるのだが、現状は結局、航空部隊の大規模運用こそ必要という身も蓋もない結論に集約されてしまうのだ。 王道、正攻法に勝る策はなし。 相手が攻撃してくるのなら、それをいなしながら師団主力のほうに誘導してやる方法もあるが、 皇国軍の火力を警戒しているのか、襲いかかってこない相手と睨み合っている状況は危険だ。 別働隊に側面や背後から回り込まれれば、今の山科隊では人員が少なく警戒しきれない。 数日のうちにリエール傭兵隊の本隊が合流した先遣偵察隊だったが、そろそろ作戦期間が心許なかった。 部隊が自前で持つ食料と燃料、機械類の予備部品だ。 食料品の一部については村落で財貨などと交換してもらう事で数日分水増しできるが、機械部品や燃料はそうはいかない。 捜索連隊本部に問い合わせてみる山科であったが……。 「貴隊は警戒を厳にしつつ、その場に留まり敵軍の監視を続けろ」 「はっ! 飛竜陣地偵察任務は継続でしょうか?」 「貴官の判断で行動せよ。取り消しや変更は無いが、ただし敵陣に深入りはするな」 解せぬ命令であった。しかも何か奥歯に挟まったような物言いの指令。 何があっても動くなという死守命令ではないにせよ、余程のことが無ければ現在地で前進も後退もせず敵陣との距離を保てという事だ。 飛竜陣地偵察を果たそうとすれば、どうしたって深入りせねばならないのだから。 さて、その頃。師団司令部、その上級部隊である東大陸派遣軍司令部では大きな動きがあった。 北方諸国同盟の次席であるセソー大公国。その重要な軍事拠点であるノイリート島が砲火を交える事無く降伏したという報せだ。 この状況に対して東大陸で錨泊や哨戒していた海軍艦艇が急行し、さらに本国から準備中だった空母を前倒しして派遣するという。 既に北部を担当している師団の一部と海兵隊は、島の占領に動いているらしい。これで北部戦線は大きく動くだろう。 この機に乗じて、東大陸で動く皇国軍全体で、一部作戦の前倒しや見直しが行われつつあった。 この情報。光の速度で通信可能な皇国軍と、基本的には伝令頼りの敵軍で、伝わる速度は当然違う。 リンド王国やユラ神国に駐留している部隊は勿論、数千km離れた本国にも時差なしで正確な情報が伝わっている訳だ。 対して、北方諸国同盟は当のセソー大公国が重鎮の裏切りを認めたがらないばかりに、セソー国内では無かったことになっている。 といっても“海洋警備強化(実態は反乱討伐)”のために緊急に軍艦を派遣しているので、何か不味い事が起きたくらい解る。 流石にマルロー王国の大使館や派遣武官は事実に感づいていて、それを概ね正確に本国に打診していたし、 ノイリート島から多くの将兵と島民がやってくれば、とても隠しきれるような事では無くなるだろう。 といっても、それがマルロー王都に伝わり、さらに北方諸国同盟全体で共有されるには2~3週間はかかる。 王都ワイヤンに伝わるまででも、最短で4~5日。平均すれば10日前後はかかるだろう。 伝令に飛竜を用いなければもっとかかるし、現場が近い北部戦線と違い、東部戦線はシテーン湾から遠い。 ザラ公国や、その付近に展開しているマルロー軍部隊はまだ北部の重要な一角が崩れた事を知らない。 実際、北部戦線に異常があったという事に対応するような動きも無い。 それを知られてから、戦線整理の為に攻勢に移るなり整然と退却するなりされては困るのだ。 だから今は、少しばかり無理をしてでもこの方面の同盟軍に打撃を与えてしばらく機能不全にさせる必要がある。 そこで、最前線に居る山科隊が前進観測隊の火力支援部隊となり、師団砲兵による遠距離砲撃で叩く方針で動いていた。 野戦砲兵大隊もそう潤沢な予備弾薬があるわけではないが、航空隊が休んでいる今、広範囲に打撃を与えられるのは砲兵しかなかった。 北樺太から沿海州、満州、蒙古という広大な戦域でソ連の砲兵軍団と撃ち合う筈だった皇国軍だ。十全とはいかなくてもそれなりの成果は上がる筈である。 今までも、そしてこれからも。 皇国軍が想定していた次の戦争では決戦しない(させない)という選択肢も含まれていたが、今回はそのような流れに沿うものだ。 決戦して完全に叩ききる余力がない東部戦線にとって次善の策ではあるが、今を逃せばいつ攻勢に出れば良いのか? 砲兵観測班の支援戦力として歩兵大隊と工兵中隊が派遣され、この地域の同盟軍戦力を一時的にでも圧倒する態勢が整えられた。 日程的には、こちらからの大規模砲撃が仕掛けられている丁度その時に北部戦線の一部が崩れた旨の情報が届く筈だ。 東部戦線で決定的な勝利は望めずとも、ある程度の物理的、精神的打撃を与えられれば北部戦線への側面支援になろう。 数日後、直前になって本部から連絡を受けた山科隊は、皇国軍師団からの支隊を受け入れた。 僅か1日の間に続々と集まってくるので、昨日まで閑散としていた農場が嘘のようだ。 自分の傭兵隊の見回りを終えたキスカは、部屋から出てきた山科を覗き込む。 「急に賑やかになって張り切り出して、どうしたのです?」 「目に見える戦果を示さねば、我々も立つ瀬がないのです。宮仕えですから」 「テンノー? でしたか、皇国の君主陛下からの“勅使”でも来ましたか?」 「ははっ、そんな事になったら、我々は陛下と国民から信用されていない事になりますよ」 キスカの言う勅使とは国王直々の督戦隊というやつだ。 一般には、連隊や大隊といった部隊ごとの下級士官や下士官が通常任務の一環としてやるものだが、 大会戦では決戦兵力として後方に控えている近衛部隊の一部が、ほぼ専任として督戦任務に就く事もある。 味方の後ろから銃と銃剣、そしてハルバードを突きつけて、前衛部隊が後ろに下がらないように見張る役だ。 この“大増援”で、山科隊に同行しているリエール傭兵隊にとっては、伝聞でしか知らなかった皇国軍の“現代戦”というものを初めて見る事になる。 「増えてますね」 「こちらに丸見えの位置でやるくらい、切迫してるのか」 キスカと傭兵隊副隊長のトゥルクが、望遠鏡を見ながら会話している。 ザラ公国軍の陣地は大隊や中隊ごとに纏まって駐屯しているが、 交代で歩哨を立てているだけで、当然だが戦闘陣形は取られていない。 そんな中で、とある連隊の鞭打ち刑が執行されていた。 鞭を受けているのは脱走しようとして捕えられた兵士だろう。 ザラ公国軍の陣地で、こういう場面が増えてきているのだ。 兵士への鞭打ちなどリンド王国軍でもよく行われる事ではあるが、ここまで来るとかなり士気が下がっていると自ら宣伝しているようなものだ。 連隊長や大隊長の指揮下で下士官が行う“正規のやり方”ですらなく、その場に縛って転がして軍服の上から鞭打っているのだから……。 ここ数日、皇国軍の動きが慌ただしくなった。いよいよ攻勢に出てくるか? そんな予測や恐怖が入り混じったザラ公国軍の将兵が聞いたのは、いつもの偵察機とは違う飛行機の音。 単機で高空を飛び続ける偵察機と違い、複数機で急速に高度を落としてくる。これはもしや――。 今回の攻撃では、やるからには出来うる限りの火力集中をという事で、近接航空支援に九九式襲撃機も投入された。 投入される飛行機が九九式襲撃機とされたのは勿論、低空からの地上軍への精密爆撃に最も適した機材であるからだが、 飛竜の迎撃を受けても振り切れる、若しくは空戦にて返り討ちに出来る良好な速度と運動性を持っているからでもあった。 さらに九九式襲撃機の装甲板は、この世界で一般的に用いられる対空砲弾やロケット弾に対して十分な防御性能がある。 転移前に多発した満州、蒙古、支那を巡るソ連軍との紛争、その流血を教訓として開発された皇国製“シュトルモヴィク”に隙は無い。 参加した九九式襲撃機の飛行隊は12機。 うち8機は18発の12kg爆弾を合計で144発、敵陣の重点箇所に対して各々が精密に投下し、残る4機は250kg爆弾を懸念されていた飛竜陣地の竜舎に叩き込む。 が……。 「もぬけの殻か!?」 戦果確認の為に爆撃跡地を観察した操縦士と副操縦士だったが、煉瓦造りの建物には何もなかった。 いや、よく見ると煉瓦造りですらない。吹き飛んだのは、煉瓦の模様が描かれた木造の張りぼて。 そして休息中の飛竜のような形をした布張りの張りぼてがぼろぼろになりながら宙を舞っていた。 飛竜陣地に見せかけた囮の陣地。 この飛竜陣地は皇国軍の対空戦力を恐れて逼塞していたのではなく、そもそも初めから無かったのだ。 滑走路(助走路)を整地して基礎も程々に張りぼてを据え付けるだけなら、丸一日もあれば可能だろう。 骨組みなどを予め用意しておけば、組み立ての大部分は一般の歩兵隊でも出来る作業だ。 (貴重な爆弾とガソリンを無駄に使わせやがって!) 攻撃隊の1/3が、全く無駄な標的を爆撃してしまった訳だ。 爆撃を終えた九九式襲撃機のうち飛竜陣地を攻撃した4機は着弾観測兼制空任務に残り、8機は地上を機銃掃射した後に飛行場へ戻っていく。 存在しない飛竜陣地という情報を得たものの、全体の進捗は変わらない。予定通り本命の師団砲兵による攻撃が始まった。 事前の航空攻撃で重要目標と思しき場所の付近に幾つか発煙筒が落とされているので、それも頼りに観測班が誘導する。 装甲車と対戦車砲を持つ山科隊は戦竜などが突撃してきた場合の盾となるべく、戦竜兵隊然として最前列に配置した。 傭兵隊長のキスカは、稜線を超えて行われる皇国軍の砲撃を自前の望遠鏡で眺めていた。 「火力の優越は七難を隠す。教科書どおりと言えばそれまでだが、王道ゆえに対抗し辛い」 敵陣の最前列まで3km以上の距離はあるが、見える範囲でもかなりの被害が出ている事は明らかだった。 傭兵隊の部下達に対し、皇国軍の戦い様を良く見ておけという仕草で戦闘指揮官から観察者の顔つきになる。 「敵襲! 南東より飛竜です! 数は3……いや4!」 結局囮陣地だった飛竜陣地以外、付近の地域に飛竜陣地は確認されていない。 丸一日、何の音沙汰も無かったのだ。もうこの戦場に敵の飛竜は居ないし来ない。そう判断した矢先の出来事だった。 そう。短期間に少数の運用であれば、基地や陣地など無くても飛竜は活動可能。 小部隊を主要な道路から外れた森の中にでも隠しておけば、航空偵察だけではまず発見されない。 大規模攻撃を受けて同盟軍側は急いで伝令を飛ばし、付近に配置していた飛竜隊に攻撃を命じたのだ。 皇国軍からの攻撃があれば、即座に潜伏させていた飛竜隊で反撃し一矢報いる。 これが同盟軍の、ザラ公国軍の作戦だった。 ただし、その作戦の性質上、飛竜隊は戦力の逐次投入に陥っていた。 十数分から数十分ごとに3~5騎程度がぱらぱらと現れては、皇国軍の機銃の的になってしまう。 飛行機に比べればかなり低空を低速で飛ぶ為、場面によっては歩兵銃の対空射撃にすら狙撃された。 合計11回に渡る飛竜の襲撃で、皇国側は十数名の軽傷者こそ出したものの死者や重傷者は無く、重要な装備品の喪失も無く実質的な損害はほぼゼロ。 対して、ザラ公国軍の飛竜は対空機銃と高射砲により殆どを失い、飛竜基地か陣地まで帰還出来たのは5騎。無傷なものは1騎のみという有様だった。 即死しきれなかった重傷の飛竜は、自身も満身創痍の飛竜騎士の手で安楽死処分が行われ、騎士はそのまま力尽きるか自害した。 比較的軽傷で済んだ者は徒歩での帰還を目指したが、敵中孤立からの脱出は難しく捕虜となるか、皇国軍陣地に突撃して果てた。 鈍重な対空砲兵しかないこの世界では、歩兵や砲兵の援護もない飛竜のみによる単独攻撃でも、奇襲的に行われれば それなりに効果を発揮し、かつ有効な反撃を受ける前に戦場を去れるので機会があればこれまでの戦争でも行われてきた。 だが専門の高射連隊だけでなく、対空用途に使える旋回機銃を搭載する戦車や装甲車を多数持ち、一般の歩兵連隊も 自前の対空部隊を持ち、しかも即応してくる皇国軍の濃密な対空砲火の前には、戦果と損害が全く釣り合わないのだ。 皇国軍相手に、正面戦力としての飛竜は割に合わないという“戦訓”が、また一つ書き加えられる事になる。 しかし、物理的な損害こそほぼゼロで済んだものの、皇国軍は終日対空警戒に追われて対地砲撃の密度が低下していた。 矢面に立っているザラ公国軍からすればそんなのどうでもいい程の被害ではあったが、大きな被害を出しつつも、いや大きな被害が出ているからこそ全力で撤退を始めていた。 深追いしたくない皇国軍は攻撃の勢いが殺がれてしまい、この戦域の敵軍に痛打を与えるという目的の達成はやや不完全になりつつあったのだ。 ザラ公国軍が全面的な潰走に陥らず撤退が可能だったのも、砲撃の不徹底による。 翌日は朝から対空警戒を兼ねて、予定に無かった戦闘機に上空を旋回させつつ、ついでに小型爆弾も落とさせるが、飛竜の襲撃は無かった。 戦力を使い果たしたのか、昨日の今日だから対空警戒が強まると読んで攻撃を控えたかは不明確なので、 飛竜陣地は無くても航空脅威は相応にあるという、皇国軍にとっては非常に厄介な状況に置かれてしまった。 敵軍の飛竜を無力化するには重爆による本国飛竜基地の破壊しかなく、航空撃滅戦からは逃れられないのだ。 しかし航空ガソリンの備蓄が心許ない為、地上の高射連隊や各部隊の重機関銃で対処する他無かった。 高射砲や機銃は空を警戒しつつも、敵陣を蹂躙する砲撃は続けられた。 各砲兵中隊はそれぞれ幾つかの砲兵陣地を用意し、そこから指定された場所に黙々と砲弾を送り込む。 砲門、弾薬共に少ないながらもそれを砲撃速度と精度で補い、的確に敵軍の中枢を破壊していく。 この日の正午過ぎには、ザラ公国軍はかなり統制を失っており、退却から潰走になりかけていた。 そこで戦局を確定させる為、皇国軍からは“軽騎兵隊の突撃”が行われた。 歩兵中隊を引き連れて、装甲車中隊が突進する。 距離にすれば数百メートル、殆ど反撃を受ける事無く射点に着き、近距離から機関銃や擲弾を振る舞う。 戦竜は早々に下がらせたようだが、前線に残っていた人馬や大砲にはかなりの損害を与え、ザラ公国軍はほぼ収拾がつかない状態になり果てた。 たったこれだけで大きく崩れるザラ公国軍を見て、改めて列強随一と称されていたリンド王国軍の精強さが浮き彫りになる。 「深追いはするな。抵抗する敵だけを狙え。逃げる敵は逃げるに任せておけ」 師団本隊から燃料と弾薬を補給した山科隊は、装甲車に搭載された無線機によって友軍の砲撃を管制しつつ、車載機銃で周囲の制圧を行う。 時折反撃してくる歩兵が居ても、装甲車の持つ火力と装甲で叩いて回り、歩兵が小隊、分隊陣形で突撃するのを掩護する。 リエール傭兵隊は山科隊と共に戦場を走り回りながら、自らは一発も撃つこと無く“皇国軍”を間近で観戦していた。 何れにせよザラ公国軍は暫く使い物にならないだろう。そしてザラ公国軍が使い物にならなければ、 その穴を埋めるためにマルロー王国軍は一定以上の軍備をこの戦域に派遣し続ける必要がある。 皇国軍としても結構な出費を強いられたが、相手にはそれ以上の出費と出血を強いた。 本命の北部戦線が進展し、ポゼイユの安寧が保たれれば、この方面の目的は達成だ。 「皇国軍を相手に、飛竜を出し惜しみせずに戦った。その辺りが政治的な落としどころでしょう」 傭兵隊長のキスカは相手の行為をそう評価したが、そうであれば何ともやるせない現実だ。 「最初から奇襲攻撃をするつもりであれば、皇国軍からの攻撃など待たずとも、来れば良かったのです。 そして飛竜隊に呼応して歩兵や砲兵、戦竜も前進させた筈です。しかし彼らはそれをしなかった。 リンド王国の飛竜軍すら勝てなかった相手に攻撃が成功する見通しが立たない。 だからといって飛竜隊を投入しないまま引き下がる訳にもいかない。それがあの結果でしょうね。 リンド王国ですら勝てなかったのですから、それより遥かに弱小なザラ公国の飛竜隊が負けても咎められません。 逆に攻撃が上手く行けば、同盟内でのザラ公国の発言力は増すでしょう。どう転んでも大きく不利にはなりません」 数十騎の飛竜は、皇国軍とこれ以上戦闘継続は出来ないという、釈明の為の犠牲だと。 大国は大国で舵取りが難しいが、小国は小国なりの舵取りの難しさがあるだろう。 しかしザラ公国にとってのそれは、皇国にとってみれば精鋭の戦闘飛行団が壊滅したとか、機甲師団が壊滅したとか、空母航空隊が壊滅したような損害に匹敵する。 それなりの規模で飛竜隊が存在する事が、弱小国ではない事の証明であるこの世界。たった数十騎であっても大きな犠牲だ。 純粋に軍事的な損得だけを考えれば、むしろ数千の雑兵を犠牲にした方が割に合うだろう。 しかし損耗の中心が一般兵であれば「補充兵を強制徴募すればよい」という理屈も通ってしまう。 それを通さないための、大きな犠牲……。 『北部戦線にてノイリート要塞が降伏せり。南部戦線の諸将は皇国・リンド王国軍への圧力をより一層強め、戦域の確保を継続すべし』 前線にその伝令が届くより早く、ザラ公国は戦争継続の不可能を理由に北方諸国同盟を脱退し、皇国とリンド王国に対し降伏した。
https://w.atwiki.jp/bakiss/pages/1277.html
「戦士長が監督ぅ!!?」 「はい。アクションの方ですが。ちなみに特撮監督は無銘サンです」 斗貴子は愕然とした。演劇部をめぐる状況はだんだん凄まじくなりつつある。 「フ。俺にかかればこれぐらい簡単だ」 振り返る。黒檀の素晴らしいタンスができたところだ。額の汗を拭う総角。歓声。周囲の生徒が燃えている。 香美とのアクションがひと段落した斗貴子は大道具の方を見にきた。総角の動向が気になったというのもあるがそれ以上 に防人の所在を知りたかったのだ。 「助かった毒島。ケータイが通じなかったからな。手間をかけた」 「い、いえ。大丈夫です。仲間をサポートするのも仕事ですから」 そういう彼女は小道具係らしい。先ほどから何やら赤やら緑やらの宝石を針金に通している。 「ところでどうしてキミは素顔なんだ?」 「防人戦士長の命令です……。ずっとガスマスクだと目立ちますし、その、体験入学扱いで皆様のお手伝いをするコトになり ましたから素顔の方がいいって。でも、でも……私、やっぱりガスマスクの方が……。素顔だと……恥ずかしくて……」 これがあの毒島なのかと目を疑う斗貴子だ。ひどく気弱そうな少女がそこに居た。大きな瞳は垂れ目気味でひどく愛らし いが同時に小動物のように怖々と潤んでいる。物音がするたびビクビクとそちらを見ている。 マスクのせいで紫外線とは無縁なのだろう。肌ときたらミルクを流し込んだように白い。青いカチューシャはいかにも良家 のお嬢様。なぜ戦団などにいるのか。斗貴子は内心首をかしげた。(もっとも良家のお嬢様なのは斗貴子も同じだが)。髪と きたらたんぽぽの綿毛よりも柔らかそうだ。小柄な体はガスマスク着用時こそ奇兵の印象をますます強めていたが今はむ しろ愛くるしさを倍加中。 (心持ち態度も変わっているような……) 普段はむしろ千歳や根来寄り、秘書官的な知性を感じさせる佇まいなのだがいまはどこにでもいる恥ずかしがりの女の コという感じだ。しかも幼い。年齢を聞いた斗貴子は仰天した。「2つ下!? たったの!?」。高校生というのが信じられ ないほどの童顔だった。小柄な体と相まって小学生にしか見えない……それが毒島だった。平素のくぐもった声も今は ない。桜色のぷにゅぷにゅした唇からは天使がごとき囁きばかり漏れている。 そこに小札が来て立ち止まった。毒島も彼女を見た。 (なんだか) (気が合いそうなコト請け合い!) どこか似た要素のある二人である。どちらからともなく握手をした。とても力強い握手を。 とりあえず斗貴子は体育館へ向かった。防人と無銘はそこに居るらしい。 栴檀貴信はガチガチに緊張していた。 「あ!! ああああの!! 頼まれていた資料だ!! た、た、足りるだろうか!!」 大声を張り上げると少女が1人、驚いたように顔を上げた。執筆中だったのだろう。机の上には原稿用紙が何枚か。 書きかけのものもあれば白紙も。丸まっているのは書き損じだろう。そういったものが不規則に散らばっている。 顔を上げた少女はしばらくおっかなびっくりで貴信を眺めた。メガネの似合うおかっぱ頭だ。若宮千里。豆知識の要領で 覚えた演劇部員の個人情報には「几帳面」とある少女。散らかり具合は苦闘のせいだろう。 「そ、その!! 脚本を書くのに必要な本を!! 探してきたのだけれど!! あ、あ、あ、大声でビックリさせたのは すまない!! ぼ、僕はこうしないと喋れなくて!!!」 手近な机に本を置く。10数冊はあるだろう。新刊の文庫本もあればホコリだらけでカビ臭いハードカバーもある。ズシリ。 置くと重苦しい手ごたえがした。 「あ、いえ。すみません。ありがとうございます」 やっと状況を理解したのだろう。千里は微笑した。それだけでもう逆上せ上がる貴信だ。まだ人間だった頃、学生時代 ときたら恋人はおろか同性の友人さえ作れなかった彼である。ときどき総角とバカをやったりもするがそれは貴信の性格 を見抜いた彼のレクリエーション的なサービスだし(それが分かっているからなお辛い!!)、無銘に至っては『尊敬でき る弟』なるフクザツな位置づけ……頼れるし自分以上だと認めているがときどき危なっかしいので年上としてさりげなく 教導したいという様子だ。友情の萌芽があるのは目下秋水だが既知のとおり完璧超人、友誼を結びたいが結んでいい のかという葛藤もありどうも踏み込めない。 まして異性など!! 見た目だけなら同年代の異性など!! テンパって仕方ない貴信だ。 (わーーーーーーーーっ!! 良くない!! 良くないぞお!! ちょっと笑われたぐらいで意識するのは良くない!!!! 誰だって愛想笑いぐらいする!! そこを勘違いするのはダメだ!! ひょ、ひょ、ひょっとしたら僕の顔を笑ったのか も知れないし……!! そ!! それはないと信じたいが!!! でででもでもやはり学生生活なんて僕には……!) なぜこうなったのか。 「栴檀貴信。キミも高校生活をエンジョイしたらどうだ?」 『ま!! 待つんだ戦士長さん!! 僕なんかが表に出ていい訳が!!』 「素顔のコトを言っているなら気にするな!! 戦士・秋水から聞いた!! キミもまたブラボーな精神の持ち主だ!! あと足りないものがあるとすればそれはズバリ、勇気だ!!」 『勇気!?』 「そうだ!! 己を曝け出す勇気こそキミには必要だ!!」 『しかし僕はホムンクルスで……!!』 「総角主税から話は聞いている。例の、キミたちを1つの体にした『月の幹部』」 「奴に対しキミが取った行動……実にブラボーだ!! もちろん人によって反応はさまざまだろうが」 「あの姿勢を貫こうとする限りキミは奴らのようにはならない」 「んーにゅ。なんかよーわからんけどたまには交代したらどよご主人」 (勇気……) 防人の励ましで香美との交代を決意した貴信だがしかしいきなり舞台に出る勇気はない。 何か裏方作業がないか探しているうち文芸に空きを見つけたので立候補した。本を読むのは昔から得意である。 中学時代は昼休みになるたび図書室に居た。本の世界に浸るというよりは他人との交渉材料が欲しかったので ある。豆知識。話のとっかかりを集積すれば自然と会話上手になる……そう思っていたが大失敗。人見知りが災 いし高校デビューは頓挫した。披露しても大した反応が返ってこないのが豆知識。会話の広がりなどまるでない。 「……の」 (あ、ああ。思い出すに辛い学校生活……。でも全うしたかった……) 「あの」 「うええええ!?」 貴信はレモン型の瞳を張り裂きそうに見開いた。漆細工かと勘違いする見事な黒髪が40cmほど先にある。 「あの。本、好きなんですか?」 千里が立ち上がっている。どうやら会話のとっかかりを探してくれたらしい。内向的であるが故に(ほぼ同質な) 相手の機微が分かりすぎる貴信だ。同時に相手の配慮に凄まじい罪悪感を覚えてしまう。いらぬ気遣いをさせて しまった。申し訳ない。マンゴーって実は漆科だからあまり触れるとかぶれるぞ。反問と豆知識がぐるぐる揺れて 言葉をうまく紡げない。「あ、ああ!!」。広がりのない応答を漏らすのが精いっぱいだ。 (何! 何を聞けばいいのかなあ!! でも迂闊に踏み込むのも失礼だし!! 変な質問して気持ち悪がられた ら悲しいし!! ど、どうしよう!!) 助け舟は、予想外のところから来た。 「あー居た。貴信先輩ー。ちょっといいですか?」 教室に明るい声が響いた。振り返る。まばゆい金の光にさまざまな既視感がよぎる。駆けよってきたのは少女。 貴信の知る範囲では小札をあてはめるのが一番近そうだ。お遊びのすぎるゴシックな制服がぶかぶかに見える ほど小さな体で幼い顔。色素の薄い髪は光の中できらきら輝いている。それを頭の両側で短く縛っている姿に もまた実は既視感。なぜなら──… 「沙織? どうしてココに?」 千里の声。現実に戻る貴信。かぶりを振る。『過去』に浸りかけていたのは失敗だ。 「てかちーちん。本好きですかとか言っちゃダメだよ。もー。文芸選ぶぐらいなんだから好きに決まってるじゃない。ね。貴 信先輩?」 「こら沙織。いきなり名前で呼ばないの。失礼でしょ」 「えー。だって「せんだん先輩」じゃ呼びづらいし香美先輩とも区別つけ辛いし……。あ!! 香美先輩とは兄弟!? それとも親戚!? まさか夫婦ってコトないよね!! というか香美先輩どこなのかなー」 「香美とは!! 血を分けた中で!! いまは割と近くに居る! と思う!!」 目をキョドキョド泳がせたのは不意の来訪に驚いているせいでもあったが。それ以上に (思い出した!! 思い出したぞこのコ!! 確か鐶副長がすり替わっていた!!) 河合沙織。彼女は知らないだろうが記憶を抜き取るため頭に鎖分銅をぶつけたコトもある。 (本人と会話するのは初めて!? どうする!! 謝るのが筋!?) 結果からいえば貴信属する音楽隊は沙織を一時期監禁していたカタチになる。 鐶がなり変わっていたため騒ぎにはならなかったが……。 「そ!! そのだな!! 貴方は夏休みの一時期ちょっと記憶が飛んだりしてはないだろうか!!?」 「ふえ?」 もともと丸い瞳を更にまろくして沙織は考え込んだ。 「言われてみればいろいろおかしかった気がする……。見覚えのない部屋で目覚めたりいつの間にか何日か過ぎてたり」 「くくく詳しくは話せないが!!! その件じつは僕も関わっている!! 本当に悪いコトをした!! すまない!!」 「? どゆコト?」 「え、えーと!! たとえば鎖分銅が頭に当たったりとか色々!!」 「よく分からないや」 沙織は相好をくしゃくしゃに崩し舌を出した。 「えーと。何か事故があったってコトですか? 鎖分銅の練習中当たって……とか?」 「というか貴信先輩鎖分銅使えるんだ。スゴーい!!」 口々にまくし立てる少女たちをほとほと持て余す貴信である。 (しまった!! というか思わず謝ったが機密的にどうなんだコレ!!) 重要な情報こそ伏せはしたが……。疑念は尽きない。話題を変える。 「とととというか河合沙織……さん!! どうして貴方はココに!?」 「そうだった!! あのねあのね!!」 「六舛先輩たちが『見たら教えて』って。話があるって!」 (……!!!) 六舛先輩。名前を聞いて即座に顔が浮かんだのは教室での出来事あらばこそ。 (確か彼は友人に耳打ちされていた!! 大浜という人に!!) あのとき香美の後頭部にあった貴信の顔。それを目撃した大浜。すかさず六舛に報告していた。 「六舛先輩たち今は体育館に居るよ。もし良かったら案内するけど……来る?」 頷くほかなかった。正体を知られるコトは恐怖だが……それでも話すほかないと思った。 (なぜなら僕たちはこの学校に対し決して無害とは言い切れない!! すでにいくつか被害を出している!!) 歩きながら携帯をイジる。総角と防人めがけ送ったメールはすぐ返信が来た。暴露を良しとされたのは六舛たちがカズ キの親友であり薄々ながら錬金術の存在に気付いているせいだ。 同時に貴信は沙織も六舛たちと同じ立場と知った。 廊下の中央。立ち止まる。沙織に声をかける。汗だくになりながら言葉を発する。 ……図らずも沙織がまずかつての戦いを知った。 ただしヴィクトリアがホムンクルスだというコトは…………伏せた。 彼女は音楽隊ではない。生活を脅かすような暴露はしたくなかった。 「なんだったの……?」 一人教室に残された千里はしばらく呆然としていたが……すぐさま執筆を再開した。 と。そこへ。 「さあ今回お送り致しますのは脚本でありまする!! 執筆されておりますのは若宮千里どの!! その筆力たるやまさに 鼎を扛(あ)ぐという風!! 新進気鋭! 期待のルーキー! 名場面の数々! はたして如何に生まれいでるか!! 隅から隅までズズ・ずいーーーーと映させて頂きたき所存!!」 騒がしいリポーターがやってきた。一瞬撮影を拒もうかと思ったがカメラマンの姿を見てそれもやめた。 カメラを持つヴィクトリアは薄く頬を染めながら千里を見ていた。美しい彼女のそういう表情を見ると脳髄の何事かが甘く とろけそうだった。断われる理由がなかった。 体育館。 「ブラボーさん? さっきまでその辺りをブラブラしてましたけど。いないわね今は」 「ったく。ブラつくならせめて携帯の電源ぐらい入れてくれ。細かい打ち合わせができないじゃないか」 マジメ一方ね。桜花が揶揄するように笑うと斗貴子は喰ってかかった。剣呑な雰囲気だが演劇部はとっくに順応している らしい。体育館に集まった生徒のうち何人かが面白そうに眺めている。 「だいたい戦士長は彼らを信じすぎている。ヴィクトリアといい、学校にホムンクルスを招くなどどうかしている。大体……」 斗貴子はある一点を見た。鐶。打ち合わせ中らしくパピヨンと何事か話している。視線に気づくと気まずそうに首を竦めた。 それもその筈。鐶は。 「蒸し返すようで悪いが、何人もの生徒を傷つけている」 かつて繰り広げられた六対一。学校にて繰り広げられた大決戦。剣道部員たちはじめ多くの生徒を傷つけたのは年齢吸 収のためだから死者は出ていないがそれにしても特性のおぞましさ、当時校庭付近にいた生徒みな悉く胎児である。 しかも斗貴子はその現場を見ている。戦士として防げなかった悔しさもある。ホムンクルスたる音楽隊の通学、もとより許容 不可である。まして鐶は平然といる。生徒を傷つけながら学校に。嫌悪たるや想像を絶するだろう。 「フム。確かに精神衛生上良くないな」 「戦士長!?」 いつの間に!? 斗貴子は仰天した。背後に防人がいる。いつの間に!? そんな金切り声を浴びながら彼はしばし 考え込む仕草をし──… 「まあ精神衛生上こうするのがブラボーだな。桜花。今からいう生徒たちをココに集めてくれ」 鐶の方へ歩いて行った。 「良く分からないけど、まあ」 「実は刺されたような気もするけど、その辺りよく覚えてないんだよなー」 「なー」 「傷も残っていないし」 「何より!」 「何より!」 「可愛いからオーケー!!!」 無数のサムズアップが鐶めがけ突き出された。 「と言う訳で謝らせてみたぞ戦士・斗貴子!!」 得意気に瞳輝かす防人の向こうには人だかり。先日鐶に一撃喰らわされた被害者たち。赤い髪の少女は彼らめがけ ペコペコ頭を下げている。斗貴子はただ成り行きを眺めていたが、生徒たちの反応が明らかになるにつれ凛然たる表情 をどんどんどん情けなく取り崩した。誰一人責めていない。 (というかそもそも!!) 人だかりはそろそろ崩れ始めている。蟻のような人影がばらばらと千切れ飛んでいる。 その塊の一つが斗貴子の傍を通り過ぎた。唐突な謝罪について感想を漏らし合っているらしく、こんな言葉が聞こえた。 「いやー。しかしまさか悪いヤツに操られていたなんて」 「このまえ学校襲った連中の残党がやったのかな。あんな可愛いコを利用するなんて! 許せない!!」 泡を食った表情で手まねき。寄ってきた防人に小声でまくし立てる。 (なんで捏造したんですか戦士長~~~~~~~~~~~~~~~!!) (理由は簡単だ戦士・斗貴子!! ありのままを話せばコトがややこしくなる!!) なんという力押しで大雑把な事後処理。いつものコトだが斗貴子は肩を落とした。 「もうやだ。相変わらず戦士長は甘いし生徒は生徒で気楽すぎる……。私の心配はなんなんだ……」 「まあまあ。そんな人たちだからいいんじゃない」 「そうだぞ。だいたい鐶だって犠牲者……望まずしてホムンクルスになったんだ。仕出かしてしまったコトはちゃんと謝るべき だが……許されたならエンジョイすべきだ。高校生活を」 ぽんぽんと肩を乗せる桜花と防人。慰めているらしいが斗貴子には届かない。ただ悩ましげに嘆息した。 「で、アイツはいま何をしてるんだ。もう見たくない……。概要だけ説明してくれ」 「いま? そうね……」 . 「斗貴子先輩! 俺謝りましたけど正直本当に馴染めていくんスかね(声色)」 「生徒たちは許してくれたんだろ。なら大丈夫だと思うが(声色)」 ((同じタイプの特技!!) 「あっちで生徒・六舛と睨みあっている。俺の見たところ拮抗している。ブラボーだ!」 指示されるままそこを見た斗貴子は一段とうなだれた。六舛と鐶。お互い油断ならぬ相手と認めたらしくじつと 対峙している。 もう馬鹿馬鹿しい。他の場所へ行く。肩いからせ去りかけた斗貴子だが意外な影に押しとどめられた。 その影は別に斗貴子を留置するつもりはなく、原則の赴くまま部屋に飛び込んできたらたまたま衝突したまたま押し留 める結果になったというのが実情だ。影は誰か。斗貴子はすぐさま理解した。 「カメラどのカメラどのこっちこっち! ご覧下さい!! 時に演技とは戦争よりも苛烈なのでしょーか!! 何の練習か よく分かりませぬが恐らく相当重要な場面なのでしょう!! 漲る白熱くゆる波濤! おっとまず動いたのは鐶副長、全身 から金色(こんじき)の火を噴いた! 出ました十八番・大得意の光輝の膜! それが怒髪よろしく天を突くううう!! 大き い!! 時々思い出したように消防署の方がヘンな棒ぺったんこする天井のアレ! アレ! 正体不明、憎くてハダカの白 い奴がゴールド極彩色に染めあがる! これには六舛どもも表情を崩した!! 何という先手! 甘露が薄くけぶる瞳! もはや相手さえ映っておりませぬ! 見るのは天挑むのも天! 神よ演技の覇権は我にあり認めぬならば殺すのみ!! そんな声さえ聞こえるほど猛っております!! 鐶副長肉体年齢12歳、かつてないほど猛っております!! オオオ!! しかし六舛どのもまた動いた! 一瞬深く息を吸い、吸い──、出したああああ!!光輝の膜ッ! くゆりにくゆる山吹の ヴェール! 精緻! この世に存ずる何ものよりも美しい!! さあさあ、両者の気迫がとうとう動き出した。互いの速度は まさに互角、ゆっくりと、しかし確実に相手めがけ……そろそろと動きつつ動きを探り──…放 た れ た ー っ! 勃発 です!! ついに勃発のジハード、その始まりはお二方の制空圏外ギリギリが触れ合いしとある個所! せり出したオーラ がついに激突ーーーー!! さあ、さあっ!? 第一次銀成大戦その最前線はのっけからの膠着状態! 互いの威圧が 威圧と絡まり合いジガジガジガジガスパークしている! 激しい!! 対立のエチュードはかくも激しいものなのか!! ぶ つかりあうオーラが右下とか斜向いとかとにかくその辺でボンボンボンボン弾けております!! もはや人の目に映るコトさ え放棄した光の戦い! 戦況を示すものはただ一つ、せめぎあう境界を具現化した橙のっ! ぐにゃぐにゃぐにゃ~な稜線 のみ! その均衡は雄弁かつ壮大に語っている!! 五分ッッ!! 両者はまったくの五分!! 果たしてこの戦い、一体! 一体どうなるのでありましょうーーーーーーーーーーーーーっ!!」 「あの人も何かスゴいんだけど」 「……気にするな」 近くにいた生徒の呟きにただ諦観を返すしかできぬ秋水である。 スターダストさん ああ。相変わらず貴信の、「学生時代の辛い記憶」は胸を抉るものがあるっっ。とはいえ 過去編を見た今となっては、香美ともども(一応)平和に暮らせているのを見るとホッと しますが。毒島が小札と意気投合してますが、性格及び能力の厄介さなら、鐶とも近い気が。
https://w.atwiki.jp/battle-operation2/pages/3453.html
特徴 全景マップ風景 「水場」について水接触状態の仕様 水中状態の仕様 水中で効果が変わる兵装 戦術・立ち回り 機体別の戦術汎用機 強襲機 支援機 歩兵 アップデート履歴 コメント欄 特徴 エリアの大半を 水中(海) が占めるマップ。 かなり広い。A拠点からB拠点で約1500m。全体で言えば縦3000m横2000m程度はあり、港湾基地と同程度の広さ。港湾基地より使用する戦場が広いため、より広く感じる。 高低差もかなりのもので、軍用艦上から一番深い所までで約400m程度はある。水中に目が行きがちだが空の天井もそこそこ高く、岸のクレーンより少し上にあるので海底との高低差はかなりの距離になる。 マップは南に移動するほど平坦な浅瀬となり、北上するほど深く、高低差が大きくなる。 マップ上には4隻の軍用艦が浮いている。軍用艦と軍用艦の間や、岸との距離はそこそこ遠く、空中制御プログラムまたは可変機でなくては、軍用艦の上を満足に渡り移動することはできない。4隻ある軍用艦はどれも破壊可能。残骸は海底に残らず消滅する。HPはコストで変動しない40000固定。破壊時の爆発によろけは無い。 軍用艦はリペアツールで修理可能。「工兵、来てくれ!」。また軍用艦もMSのようにHPの減りに応じて火花が散ったり煙が出たりといったエフェクトが出るのだが、リペアツールで完全回復させてもエフェクトは消えない。 本拠点にはほとんどジャンプでしかアクセスできないが、D中継方向側にはスロープがあり、そこを利用すればジャンプせずに本拠点にアクセスできる。また南側はマップ端まで陸続きになっているただし、壁があるためD中継のある付近まで回り込む必要がある。南から上陸して北上する場合は、障害物がないために射程が活かしやすい。 中継地点は、本拠点から敵本拠点まで真直ぐ移動する途上の海中に中継点A/Bがあり、マップ中央南の海中に中継地点C、マップ中央北側の小島の上に中継地点Dが存在する。どの中継地点も物陰にあるために占拠を邪魔されることは稀。 中継地点A/Bからは、中継点Cのほうが僅かに近い。 水中にある中継地点はリスポーンするときの着地までが、高さと水のせいで普段よりも時間がかかる。そのため、リスポーンポイントとしては中継点Dが僅かに使いやすくはなる。 水中で一番標高が高いのが中継A/Bの側にある山の上。登りやすいため安置にはならないが、比較的狙撃に使いやすい。 クレーンと灯台の上は乗れる。誤って歩兵で降りると高度が足りずに上に戻ってこれないので絶対降りないこと。 このマップの特殊機能として、水中からジャンプボタン長押しで最大溜め時に倍以上の距離を飛翔できる仕様になっている。これによって海底からでも空母上や陸上にアクセスしやすい。長押しでフルまで溜めなかったり、地上でジャンプした場合は従来通りとなる。高速移動の遅い支援機では他の機体と比べて地形に引っ掛かりやすい。大ジャンプして移動した方が効率が良い場合もある。水中適正機なら水中落下中に高速移動もできてさらに飛距離が伸びる。実際ものすごい距離を飛べる。 全景マップ 風景 「水場」について 環境「水場」では、特殊な補正が発生する。 「水場」には、機体の一部が水に触れている「水接触状態」と、機体全体が水に浸かっている「水中状態」の2種があり、この2種状態でも補正が変わる。「水中状態」は特に変化が激しく、スラスター消費量やビーム兵器のOH回復速度が軽減するメリットが出たり、足回りが悪くなる・レーダーの索敵範囲半減等のデメリットが出てくる。 環境適正「水中」を保有する機体はデメリットが無くなり、更に補正が上昇する恩恵を得る。環境適正「水中」は、環境適正「地上」の効果と重複する。具体的には環境適正「地上」で上昇した値に、環境適正「水中」の補正が上乗せされる。 水接触状態の仕様 項目 適正無 適正有 スピード 変動無 高速移動 旋回 水中状態の仕様 項目 適正無 適正有 ジャンプ・高速移動時のスラスター消費 -10% -20% 高速移動使用時の固定スラスター消費 -10% -20% スラスターオーバーヒート時の回復速度 -10% ビーム兵器のオーバーヒート時の回復速度 -10% スピード -20% +10% 高速移動 旋回 レーダー索敵範囲[陸上 → 水中] -50% レーダー索敵範囲[水中 → 陸上] -50% 変動無 レーダー索敵範囲[水中 → 水中] -50% 水場での落下速度 変動無 水場での落下中に高速移動 使用不可 使用可 水中で効果が変わる兵装 軌道変化(山なり→直線):実弾キャノン系 投擲時の投下距離が30%ダウン:クラッカー系、ハンド・グレネード系、燃料爆雷 使用不可:燃焼ダメージ系、拳部トリモチランチャー、スモーク・ディスチャージャー系水上から水中に向かって発射した場合弾頭ダメージのみ入り、燃焼等の追加効果は発生しない。 サイコミュの移動速度が微量低下:サイコミュ系 戦術・立ち回り マップの大部分が水中という事なので水中適正持ち機体を運用しやすい。また全体的に視界不良でレーダーが機能しにくいためにステルスや偽装伝達、高低差が大きいために可変機も使いやすいマップ。逆にそういった特長のない機体はただ漫然とペナルティを受けるだけであり、普段よりも狭いレーダー範囲と遅い足回りでの戦闘を迫られる。 一方で視界不良なために観測情報連結による位置情報が有るかないかでは有る方が圧倒的に有利なため、支援機の重要性も他マップよりも高いといえる。味方にいるならしっかり守る、自分が支援機なら味方から離れないようにする立ち回りが求められる。 2024/02/22の調整以降は水中の移動負担が軽くなったので、水中適正持ちでなくても動きやすくなった。水中適正持ちは更に向上したので適正持ちが優位な点は変わらず。 戦場が広いために、味方同士で気を配らないとあっと言う間に孤立しがち。それは敵も同じであるため、本マップの肝は「如何に孤立せずに孤立した敵機を狩るか」にあるといっても過言ではない。 開幕では特に理由がなければ開幕は目の前の中継点A/Bの占拠を優先。その後は、比較的にリスポーンポイントとして使いやすい中継点Dを狙うことに成る。ただし中継点Dは多少使いやすいという程度なので、無理に取りに行く必要はない。また歩兵による奪取も十分に視野に入るため、空きを見てとりに行きたい。 中継点Cは中継点A/Bと比べても大したアドバンテージはないが、敵本拠点に陸路でアクセスするときの足がかりに使いやすい。水中から敵本拠点を攻めあぐねたときは、こちらから行くのもいいだろう。 水中は全体的に仄暗く、起伏が激しく高速移動でないと通れない部分も多いため全体的に視界不良で距離感が掴み辛い上にアクセス性が低い。加えて水中適正を持たない機体は機動力にペナルティを受ける。 前後左右に広いマップであるため、最前線に出なくては観測情報連結が機能し辛く、また狙撃機でも簡単に狙撃可能範囲から前線が移動するため、遠距離火力は活かしにくい。 逆に地上は極端に障害物がなく、平坦で空けている。身を隠すものがないために殴り合いになりやすく、また本拠点付近は周囲から丸見えであるために籠もるのに適していない。環境的には適してはいないが、相手が来る方向がジャンプ必須の水中からか遠回り必須のスロープのため、相手側の攻める位置が視認しやすく、叩き落としてるだけでも相当有利に事を運べる。 ある程度のスコア優位を取ったら拠点周りで防衛する戦術は、他マップよりやりやすいと言える。 MAP中央に沈没船があり、これが戦場を分断する障害物として機能している。沈没船の甲板が結構な高台で、傾斜やブリッジを遮蔽物にできるため、沈没船周辺を撃ち下ろすのに便利。ただ、割と近い位置に水中高台があるため、アンチスナイプもされやすい。 沈没船の船底と海底の隙間にMSが2機程度通れる隙間があり、ステルス機で裏取りする時に利用できる。が、完全にボトルネックかつ相手からは射線が通るため、初手でここから進軍しようとすると相手からクロスファイアを受ける羽目になる。 機体別の戦術 汎用機 2024/02/22以降は水中適正持ちじゃなくても普通に動かせるようにはなったが、水中適正機・可変機・偽装伝達機などの優位性はそのまま。 水中適正機は性能が尖っている為、どれを選んでも一長一短。ザク・マリンタイプは広いMAPと弾速の噛み合わせが悪い。アクア・ジムは火力がやや低い。ゾゴックは近接戦必須。ハイゴッグはその巨体が水中でも目立つ。水中型ガンダム、カプールは即よろけの手段に難がある。とはいえ水中適正のアドバンテージは大きく、元の耐久力も高いため、戦場の主力になるのはこれら機体となる。ある程度乗り慣れることを推奨。 足が速くなる為、初動でいつも通りの高速移動をすると前進し過ぎで孤立し易い。沈没船を超えると撃ち下ろしを受け易い地形の為、注意したい。 変形機であれば水中の移動に関する不利が少なく、攻撃即離脱から船や高台に着地して安全確保がかなりしやすい。マップの広さもあって水中適正持ちよりアドバンテージを取れると言っても過言ではない。安置になりやすい場所は演習で把握しておくこと。水中適正機に蓄積よろけ持ちが豊富なので、見られている状態で変形するとあっさり撃ち落され、膨大な隙を晒すことになる。位置取りには気を使おう。 孤立しやすいマップであるため、常に周囲に気を配る必要がある。特に支援機を護衛する場合は機動力の低下している場合の多い支援機に合わせた歩調を必要とするため、進軍スピードのコントロールが難しい。 強襲機が動きやすいために、普段よりも一層の警戒を必要とする。強襲機を野放しにすると支援機を狩られて枚数不利になるだけでなく、強襲機の不意打ちは汎用機に対しても致命傷になるものが多い。ゾゴック、ハイゴッグなど、水中適正持ちで格闘判定「強」、高い蓄積よろけ値を持つ機体が強襲機の相手をしやすい。護衛に付けるならこのどちらかが良いだろう。 300コスト以下なら水中適正のある支援機が存在しない為、ザク強行偵察型で支援機の代わりをするという策もある。前線運用は必須だが、索敵範囲が狭い戦場ではザク強行偵察型の観測情報連結+スポットによるフォーカスは戦術的に有用。対汎用のアドバンテージを保つため、支援機+ザク強行偵察型の編成にするのも良い。 強襲機 2024/02/22以降は水中適正持ちじゃなくても普通に動かせるようにはなったので、足回りの良さは活かしやすくなった。水中適正機であれば更に向上する優位性があるのは事実。水中機動射撃持ちであれば攻めに転じやすくなるのも利点。 ただし、水中適正持ち機体の選出が多いのは相手側も変わらない。同じ土台の相手ということは実質的に陸上で戦っているのと変わらないとも考えられる。水中適正があるだけで優位に立てるわけではない。 視界不良なために動きやすい一方、マップが広すぎて孤立しやすく、また支援機を探すのに苦労する。 ステルス機は一見視界不良で発見され難い様に見えて高台からは良く見える。目立ちにくいルート選択を身に着ける必要がある。また、450コスト以上になるとアンチステルス&水中適正を持つゾックが支援機として選ばれる可能性が高くなるため、立ち回りには注意が必要。 水中では大ジャンプ出来るため、上空からの滑空強襲などが可能。後方で支援機が孤立しているときなどに有効。相手のレーダーには映るので護衛がいると特攻にしかならないが、ステルス機であればレーダーに捕捉されないので奇襲が効きやすい。ゾック、アイザックのアンチステルス、スポットには注意。 広いマップであるために純粋に格闘に偏った強襲機は運用が難しい。逃げる支援機の足止めの意味でも、ある程度はよろけ取り能力を持った機体が望ましい。 支援機 視界不良なために情報連結の重要性は高い。しかし水中適正持ちでない場合、レーダー索敵範囲が半減する都合、観測情報連結を活かすためには他のマップよりも前に出る必要性が高く、当然接敵率も高くなる。それでいて足回りにもマイナス補正がかかるので、味方から付かず離れずの立ち回りは大事。 陸上から水中を一望できるように思えるが、実際は透明度の問題で、海中にいる敵機を見る事はできない。観測情報連結でHPが見えていても、海中の地形も起伏が激しい為に狙撃はしづらい。 オススメは水中適正持ちのジュアッグやゾック、範囲センサーやスポットによる索敵性能の高いアイザック、前めに出ても耐えられる耐久力がある機体等々になる。汎用機の項目にもあるが、変形機であれば有利な位置取りがしやすい。 タンク系を使って水中高台で長距離砲撃するのも一手だが、味方との連携が必須なため、野良ではやり辛い。 スナイパー系も高台があっても起伏が多い海底に対し、水中高台の遮蔽物はその稜線しかない。チャージによる発光はいつもより目立ち、相手の反撃も受けやすく、詰められると逃げ道は丸見えになるため、運用は難しい。 味方拠点で防衛陣を張る場合は、普段の立ち回りで問題ない。最前線よりは少し下がってカットや火力出しに尽力しましょう。 敵本拠点を攻める場合は、南から北上するように攻めると射程を生かした戦いができる。 300コスト以下の場合、水中適正のある支援機が存在しない為、水中ペナルティを考えても支援機の運用がかなり辛い。ザク強行偵察型の観測情報連結+スポットで支援機の代わりをするという策もある。対汎用のアドバンテージを失うので支援機+ザク強行偵察型にするか、あるいは支援なし編成も考慮に入れる必要がある。 歩兵 相変わらずやることは中継確保、修理、拠点爆破になる。乗り物は何もない。 水中での操作は宇宙とほぼ同じになる。加えて、よろけなくなるというメリットと、回避が出来なくなるデメリットがある。 宇宙同様にスラスター容量が無限になるため、歩兵での移動は意外と快適。特に浅瀬を移動した場合はMSでの対処が難しく、本拠点から敵本拠点へもアクセスしやすく、拠点爆破も狙いやすい。ただし広いために点から点へ向かうにはそれなりに時間がかかる。 歩兵は陸上・水中どちらの状態でもレーダー半減効果を受けないで済む。陸上から水中は環境適正「水中」持ち機体でもレーダー半減してしまうので歩兵になれば入水する前に通常のレーダー範囲で確認出来たりする。 D中継にある灯台の上あたりにも移動できるが、挙動が怪しくなるので演習以外では登らないようにしましょう。 アップデート履歴 2021/08/26:新規追加 コメント欄 過去ログ 1 名前 視界不良な上にファンネルの撃ち合いするだけの一番クソMAP過ぎてつまらん。味方が視界不良に慣れてなかった場合、一方的に負けるしMAP消去する位が一番良いと思う。峡谷とかマスドライバーも酷かったけど軍港が一番酷い。 - 名無しさん (2024-05-04 17 19 13) 視界不良なマップだからこそ、ステルスよりも偽装やジャミングの方が有利に働くし、カメラのスポットなんかも他マップより効果が高い。マップが変われば戦い方や有利なMS/スキルも違ってくる。ただそれだけのこと。普段日の目を見ないMSが活躍できるマップだし、そういう意味でも軍港は必要だ。似たり寄ったりのマップを追加しても意味はない。 - 名無しさん (2024-05-04 17 53 09) 水回りの機動力云々についてはもう文句ないわ 視界悪いのに不満はあるけどゲーム的には面白いのでまずまず あとはABC中継から復帰する時のクソ長い落下時間をどうにかしておくれ - 名無しさん (2024-04-02 22 50 45) 水中適正化装置付けてない支援はカスであると覚えてほしい - 名無しさん (2024-03-29 01 48 00) ほんとこれ ガルスkみたいなアンステ持ってて地上適正もある機体即決するから安心したらまさかの水中カスパ無しでまったく観測届いてないとかいう罰ゲームよ - 名無しさん (2024-04-02 22 54 32) 一番面白いマップかな。これ苦手って言う人はマップを広く使うことが出来ない人ばっかだ - 名無しさん (2024-03-20 00 34 12) 相変わらず視界不良とレーダー範囲のストレスは残ってるので大して楽しくないな、即抜けからワンチャン試合始まるくらいの人気度にはなった気がするけどレートには入れないで欲しい - 名無しさん (2024-03-14 12 45 59) 中~高コスト帯は、いいのか悪いのか「ドキッ 可変機だらけの水中戦」になった感がある。まー楽しくはなったけど - 名無しさん (2024-03-04 18 24 38) 支援へ至るまでのルートが無数にあるから1番好きなマップになった。なんなら艦上の上からダイブして強襲してもいい。パイロットの発想力と度胸で様々な状況を作れる - 名無しさん (2024-03-03 21 16 57) エイのお化けに水中適性化をつけるとそれはそれは楽しいゲームになるんじゃ - 名無しさん (2024-03-03 21 47 43) ゲーム性が〜リアリティが〜って意見はあるだろうけど少なくとも前より快適にプレイできてるから俺は今回の調整かなり好きよ 前なんてカスマでもステージが軍港に決まったら抜ける人続出してたけどこの前のアプデ以降普通に出撃できるようになったもの - 名無しさん (2024-03-03 10 17 35) 段差ありすぎてゴミ - 名無しさん (2024-02-29 16 50 13) 楽しい。水中適正カスパ付の地上適性持ちの強襲だともっと楽しい - 名無しさん (2024-02-26 22 45 41) 快適に動けるようにはなったけど視界をもうちょいクリアにしてあの音どうにかしてほしいんだよな。ていうか浮いてる戦艦全部半壊で沈没させてミデアのいる場所もズタボロの坂にして水抜いちまえばいいと思うよ - 名無しさん (2024-02-26 19 10 35) 割と楽しい あとは水中適正のカスパを低コストでも装着できるようにしてくれや - 名無しさん (2024-02-23 11 19 35) 移動速度よりゴミレーダーを何とかしてくれ。 - 名無しさん (2024-02-22 00 21 40) 今回のアプデで水中の仕様変更きたしこのステージもクイマで出せるぐらいにはなって欲しいぞ - 名無しさん (2024-02-20 21 28 20) 水中ステージが出た当初って適正の有無で生じるバフデバフの差は少なくするって言ってた筈なんですけどねぇ... - 名無しさん (2024-02-10 13 38 33) ぶっちゃけ大好きなMAPなのでもっとレートでも出してクレメンス - 名無しさん (2024-01-07 03 12 05) ザクマリンとかアクアジムハープーン装備で全武装ブースト射撃になるの楽しいな(活かせるとは言ってない - 名無しさん (2023-12-25 16 58 55) そもそも水中だと全機体にデバフ(旋回とか)が入って水中適正だとそれが無いっていう水中の仕様がダメな気がする最近はカスパで適正付けれるようになったけど、それでも持ってない人もいるだろうし、せめて皆が快適にできるように水中適正が入ったら何かしらバフが入るようにしないとこのマップ、水中は嫌われるコンテンツだよね - 名無しさん (2023-10-14 09 32 49) 水中専用機だけ水中にいる間は消費の上がらないフラベか変形移動のようなものがないと水中専用機の強みなくね、よろけ手数も射撃もリーチも負けてるのに変形機とかフライト機にアドバンテージもってかれてる カスパでさらに格差が広がる - 名無しさん (2023-11-21 17 36 52) カスパ[水中適正化装置]がイベントで先行された。そんなもんでスキルに強制噴射が有るけど空プロが無いMSは、このカスパ付けて「水中」状態だとなんちゃって空プロlv2を堪能できる。後は本MAPの視認性と処理落ち良くしてくれないと、敬遠されてしまうね。 - 名無しさん (2023-08-31 00 21 02) このMAP初めの中継で守った方が勝てる。バカみたいに敵を探しに出ると遠距離から支援機の餌食になるだけ! - 名無しさん (2023-05-23 14 18 07) 最新の20件を表示しています.全てのコメントを見る ▲トップに戻ります▲
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/45567.html
登録日:2020/07/18 (曜日) 19 00 01 更新日:2024/06/02 Sun 18 34 30 所要時間:約 12 分で読めます ▽タグ一覧 Steam illuCalab アプリ ゲーム スマホゲーム 終わる世界とキミとぼく 鬼畜ゲー 生きねばならない。この終わりゆく世界で。 終わる世界とキミとぼくとは、illuCalabから公開されているスマホゲーム。 PC版の公開が告知されていたが、2020年9月末にはSteamにてDL販売が開始されている。 概要 「終わる世界とキミとぼく」は、テキストベースの終末サバイバルアドベンチャーゲームです。 しかし、そこに待っているのは避けられない死の世界。 なけなしの食料をやりくりしながら、拠点を作り、崩壊した世界を旅して、 道具を加工して身を守り、正気を保ちながら、なんとか二人で生き抜いていく、そんなゲームです。 そうしていくうちに、きっとあなたはこの世界に何が起きたのか、 そして何が待っているのかを知ることになります。そして、唯一生き残るためにあなたは──。 (公式サイトより抜粋) 公式サイトにおけるジャンル表記はアドベンチャー。 実際にプレイしてみると「ローグライトサバイバルゲーム」と言ったところだろうか。 その中身は極めて鬼畜度の高いサバイバルアドベンチャー。突然死、餓死、事故死なんでもござれのプレイヤーを本気で殺してくる容赦ないシナリオのオンパレードである。その理不尽さはゲームブック並。 ランダムで発生するイベントをプレイヤーの行動如何でいかにいなしていくかというプレイ感は、どちらかというと麻雀に近い。展開の一例をあげれば、 スタート直後に負傷、それが治らず食料も見つからず死ぬ 他の生存者に食べ物を分けようとしたら根こそぎ食べ物を奪われる 食料を野犬に奪われヒロインが発狂。発狂したヒロインに殴り殺される 体制も整わぬ間に雨に濡れ、穴の開いた天井から落ちて死ぬ なんて悲劇が頻繁に発生する。しかもセーブもないので最初からやり直しである。 四番目のような不運イベントは一定の確率で発生し、 「主人公の体力極大減少」/「二人の精神小減少+被曝」 「主人公の精神減少、ヒロインの体力が小減少」/「ヒロインの精神特大減少」 「主人公の体力特大減少+病気」/「ヒロインの体力特大減少+重症」/「特定アイテム所持で二人の体力大減少」 といった究極の選択を迫られることとなる。 攻略のコツをつかめば多少は緩和されるが、それでも引きが悪ければあっさり死ぬ運ゲーである。ちなみに引きが良すぎても[[ネズミ]]で死ぬ スムーズに拠点Lv3まで行ければある程度余裕が出てくるが、そのために必要なアイテムの入手も運次第なので結局運ゲーである。 完全に高難易度と通り越した理不尽ゲーとなっているが、その鬼畜難易度が終末世界の雰囲気と絶妙にマッチしており、本作の独特の魅力を醸し出す元ともなっている。 公式からもSNS上で攻略情報の共有を積極的に行うことを強く推奨しており、理不尽難易度もある程度意図されたものであることがうかがえる。情報を集めても死ぬことには変わりないが システム 体力 最大100。探索する度にイベント次第で5減少だったり40減少だったりする。0以下になった瞬間問答無用で死ぬ。 基本的には一日の終わりに食料を消費した休息でのみ回復する。「水」を飲むランダムイベントでも回復することはある、が……。 精神 いわゆるSAN値。具体値は可視化されず「健康」「不安」「危険」「錯乱」「発狂」というおおまかな区分で表記される。 「錯乱」「発狂」の段階でデメリットが生じ始める。「発狂」時は色々と愉快なことになるので嫌でも見ると思うが一度は見て頂きたい。 回復しにくい割に不意のランダムイベントでごっそりと消し飛ぶので「危険」「錯乱」に入ったら注意が必要。 腕力 瓦礫をどかす、障害物を破壊するなどのイベント成否に関わる。ランダム探索でダンベルを拾うと日の終わりに成長する。 この能力値を使うイベントの多くが「鍵」「刃物」「ハンマー」などの安全な正規解決手段があるので、特定一か所の突破を除いて正直重視されない。 知識 ものごとの知識量の深さが問われるイベントに関係する能力値。充分に高いと、勝手にマイナスイベントを回避してくれたりもする。 腕力と異なり、こちらは低いと拠点拡張やストーリー進行がままならない重要パラメータ。100まで上げても一切損はない。 状態異常 + 状態異常の一例 ケガ 体力回復半減。日の終わりに確率で体力-10。救急箱があれば自動使用して回復。この状態でさらにケガのランダムイベントを追加で受けたり、食事を不用意に抜いたりすると下記の重傷まで悪化する。 病気 体力回復半減。日の終わりに確率で精神ダメージ。防寒具(毛布など)なしでランダムイベントの冷たい風に吹かれると発生。こちらもアフターケアを怠ると重症化。 重症 体力の自然回復消失。ケガや病気からこれへと悪化する。本作最大の事故要員。確率でたまに回復するが頻度は高くない。以前は復帰できないと削れ死濃厚だったが、現在では病院にさえ行って運が良ければ治療可能なため、まだリカバリーは効く。地図取る前に溺れて重症化した? うん、諦めて再スタートしよう 空腹 体力回復半減。日の終わりに確率で精神ダメージ。食料を「半分だけ食う」や「食わない」を選ぶと確率で発生。食料1消費で確率で治療。確定治療にならないのが地味にいやらしい。備蓄に余裕があっても運が悪いと簡単に溶かされる。 被曝 体力の上限が減る。終末世界なので文明圏のライフラインはほぼほぼ汚染されている。1回2回ならまだ表出しないが、回数を重ね過ぎると…… 発狂 精神ダメージが限界化すると文イーハトーブ章が支離滅ラよ、トラ裂よ!になり。るすケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケ、に的終最なお当然ながら正常な判断が不可能になるため、一部イベントが発生しなかったりデストラップ化する罠もある。 探索 ランダムでアイテム入手かランダムイベントが発生する。一部のイベントは条件次第で確定発生になる(*1)。 イベントは手持ちのアイテム次第で内容が変化するものも少なくない。一例を挙げれば海岸のカギ→錆びたトランク等。 キーアイテムなしでも腕力で強引に突破できる場合はあるが、大抵はケガや体力消費などで余分なリソース消耗を伴う。 体力が底をついていても「探索せずに時間帯だけを進める」ことは拠点関係の行動でしかできないので、衰弱死を回避できなくなる状況に注意が必要。 拠点 木片か鉄片1つ消費で解禁される。体力回復量増加や探索頻度強化など重要な効果を持つ。 拠点拡張 手持ちの素材を消費して拠点を強化する。最大Lvは4。Lv3以降はある程度の知識が要求される。 加工 手持ちの素材を加工・合成する。1種類制作につき時間帯1つを消化する。指定した組み合わせのアイテムがあればあるだけ可能な限り全て製作に回す。海藻や鹿肉は貯めこんでから一括消化すると行動回数を節約できる。 アイテム 入手できるアイテムのおよそ1/3は使い道のないフレーバーアイテムである。 一方で序盤は一切役に立たないが、中盤以降がその需要が急増するようなアイテムも少なくない。 + 登場アイテムの一例 名前 簡単な説明 食料 一日の終わりに食べる食事。1個の半分、つまり0.5個分だけ食べることもできるが、その場合回復量が減って空腹に陥るリスクが生じる。 救急箱 ケガ・重症・病気を回復する。何かの拍子にケガや重症化は珍しくないため、常に予備が欲しい必需品の一つ。問題は病院まで安定入手の目途が一切立たないことと、ケガの段階でも一日の終わりに勝手に使って治療してしまうこと。食料リュックで初期支給されるため、これを選択する上での数少ない利点でもある。 ナイフ 手頃な刃物。イベントや拠点拡大の各種トリガーになるため、これ一つで立ち回りが大幅に楽になる。そのため初期支給されるツールバッグ選択が通常プレイでは鉄板になる。 丈夫な鉄片 素材。拠点関係で要求される。やや調達しにくい。下記の木片と違って拠点Lv3からは出番がなくなるので空気化する。 丈夫な木片 素材。拠点関係で要求される。三日目の夜に固定探索はあるが、やや調達しにくい。鉄片と異なり、焚き火の加工素材となるのでいくらあっても困らないのがポイント。 海藻 食材。知識がちょっとあれば拠点での加工選択肢に出てくれる。入手しやすく、加工で一括に食料化できるので大変扱いやすい。 長い棒 加工素材。だが持ってないとあるランダムイベントで大変困るので常に1本はキープしたい。でも加工先も「釣竿」「ハンモック」「ナギナタ」と大変優秀なのでそこも悩むところ。 動かないラジオ 加工素材。「動かない」だけであって壊れているわけではないのがポイント。早期に正常稼働させられると後々までじわじわ効いてくる。 壊れた傘 加工素材。Ver1.0.6から追加。回避が運任せだった件のイベントを確定回避するアレを作れる。間接的な知識ブーストも兼ねるため、ラジオと同様の理由により入手が序盤であればある程恩恵が大きい。 携帯ゲーム機 一日の終わりにマチコがプレイして精神ダメージ回復効果を受ける。カバン選択時の初期支給以外ではほとんどお目にかかれないレアもの。効果も悪くないが燃費は劣悪。すぐに機能停止するのが困りもの。 猟銃 武器。「猟銃の弾」が別途必要になるが、ほとんどの敵を仕留めることができる。鹿を狩るのがオススメ。ただしこれがある状況でもメンタル次第では攻撃失敗で返り討ちに終わることがある。 爆竹 武器。猟銃の銃声にも逃げないのに爆竹の火花で逃げ出すバケモノがいるらしい加工元素材の液体は、別に要求箇所があるので使いすぎると後で困る。薬品を使いたい。 フライパン 調理器具。拠点をマシな料理ができる状態まで改善していくれるすごいやつ。ただし知識はある程度要求される。ネズミに怯える必要がなくなるのが一番うれしい。 REX計画書 意☆味☆不☆明の文字列が長々と書いてある謎文書。なんと知識100カンストでも解読できない。解読と内容の実行には色々と面倒くさい手順が要求される。特に銀のアレが初見では盲点。 登場人物 ぼく 主人公。言動を見る限り小・中学生程度らしい。 最初はモヤシだが腕力・知識が上がってくるにつれ、暴徒の群れからカツアゲ返ししたり、山の稜線から新たな場所への経路を把握したりするハイパーボーイ。でも英語は不得手 錯乱・発狂時のシステムメッセージは必見。ぶっちゃけ狙わなくても何度も何度も見る羽目になるがな! マチコ ぼくのクラスメイト。身のこなしが軽いがカナヅチ。 あまり頭のよろしくない行動が目立つ割に、全文英字の外国サイトを余裕で完訳できるという何なのお前ガール。 発狂するとダメージ30というお前腕力100ぐらいあんじゃねーのという王者の拳をぼくにプレゼントしてくれる。 男女の旅人 こちらを視認しただけでヒャッハー!してくる作中随二の畜生コンビ。スルー安定。 こいつらに猟銃の弾をブチ込みたいんですが実装されませんかねッ! 生存者の集団 たまに現れては食料を恵んでくれと頼み、そして食料を分けてあげようとするとヒャッハー!してくることがある半チンピラ集団。 ただし害悪ド畜生アベック共と異なりこっちは重要人物。襲われて返り討ちにできないと食料全損のリスクはあるが、知識が十分にある状態だと後々…? 彼等との交流を深めていくことはアチーブメント達成項目の一つに含まれる。 コタロウ 野良犬。「ぼく」が昔飼っていた犬に似てるらしい。 化物がそこらを闊歩し、食料確保もままならない終末世界をフリーダムに活動するスーパードッグ。 この犬とのコミュ完了はアチーブメント達成項目の一つにカウントされる。 同じ作者の別ゲーム「魔法の女子高生」でも同名の犬が登場する。 花 病院で拾える種から生えてくる花。育成にはランダム探索で拾えるプランターが必要。 最初は可愛いものだが次第に食虫植物みたいなやべー様相を呈してくる、本作きっての癒し要員。いやマジで。 完全開花はアチーブメント達成項目の一つにカウントされる。 ネズミ げっ歯類。本作最大にして随一の真性害悪要員。寒さに弱いんだから絶滅しとけよマジで 食料が大量にある状態だと、拠点を襲撃して食料全損・拠点Lv初期化とかいうリスタート級の致死リソースダメージを与えてくる。 初期選択のリュックが地雷扱いされる最大の理由であり、拠点Lv3到達までは常にこいつの影に怯えることになる。 ミュータント 緑色の肌をした怪物。ゾンビにさえなりそこねた人間の成れの果てらしい。 マチコを腕の一振りで真っ二つにするデタラメなパワーを持つ。普通の武器を使った真っ向勝負ではまず勝ち目がない。 探索エリア 始まりの海岸 危険度:低 スタート地点。知識10まではここで足止め不可避となる。3日目夜に拠点用の木材イベが確定発生する。 事故率はまだ低めだが汚染水や虫などの初見殺しが多い。ランダムイベでのケガは正直絶許だが 食料や必需素材が集まりやすいので最後まで重要な探索エリア。とはいえ発展性は低いのでさっさと図書館へ行きたい。 崩れた図書館 危険度:中 ランダム地図経由で追加。場所が場所だけあって本が大量に集まるため、知識がものすごい勢いで伸びる。 キーアイテムのフライパンや猟銃が取れるので重要だが、初回の探索で大量に食料が取れるのでネズミ対策との兼ね合いが難しい。 エンディングには直接関与しないが「本作の世界が今どうなっているのか」を知るイベントが多数発生する。これもアチーブメント達成項目の一つ。 焼け落ちた病院 危険度:大 ランダム地図経由で追加。死体やゾンビばっかりで大変気が滅入る廃病院。 頻度の高い救急箱、必須品の実験キットや花を初めとして重要なアイテムが数多い一方、回復しにくい精神ダメージ発生のイベントばかりで探索リスクも甚大。 ハンモックや焚き火なしだとSAN値直葬で簡単に錯乱コース。ある程度は覚悟を決めて潜る他ない。 Ver1.0.5からは1度だけ高確率でここの探索で重傷を回復できるようになった。慈悲。いやだからって特に理由のない冷風で気軽に重症化させるのやめやがれください 荒れ果てた山 危険度:中 病院のパンフレット経由で追加。地理的には活火山に分類されるらしい。 食料(野生動物)の宝庫だが、この期に及んでデストラップもちらほら。精神ダメージを回復するイベントが多い。 猟銃で無双可能だが補給しにくい残弾の管理には注意。知識も足りない時にクマとうっかり出くわすと泣くしかない。 汚染されたプラント 危険度:大 工場。知識が十分にあると山の探索時に開通する。 そこらじゅうが汚染水や放射性物質だらけの上、消費アイテムなしでは撃退困難なミュータントが徘徊している危険区域。 被曝リスクがどうしようもないので回避に手番がゴリゴリ削れるが、最重要アイテムのバイクや計画書はここにしかない。 最奥の探索では他に手はないため腹を括るべし。 忘れられた学校 危険度:中 知識が十分にあると山の探索時に開通する。 人間は誰もいない無人の校舎。代わりにゾンビと幽霊の群生地。回避に手番が(ry 腕力強化のダンベルが嫌になるくらい大量に集まるが、プラントの扉突破に困ったのでもなければ正直今更感が半端ない。 囚われの公園 危険度:大 プラントの探索を進めていくと開通する。 「うごめくもの」たちが徘徊する、終点への最後の障害。強行突破の手段がなければ話にもならない。 探索しても何もないので、基本的にはさっさと通過するだけのエリア。犬イベントの結末はここになる。 バベル 危険度:終 公園を抜けた先にある場所で、人類最後の砦となる高層ビル。一応はこの旅路の目的地。 ここを「探索」すると強制エンディングとなるので、その意味では一番の危険地帯。何か「やり残したこと」はないだろうか? 生存日数: 59日死因:書いてた項目の内容を保存せずに閉じてしまってシャットダウン(物理) HINT適切なプレビューとバックアップを行えばメンタルが重症になる可能性は著しく低くなる 【追記を修正する】【トップページへ】 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] この項目見て初めてみたけど、序盤がぜんぜん乗り越えられない…行動選択の余地なく死ぬのはキツいわ -- 名無しさん (2020-07-18 23 04 37) 記事内で「被曝」と「被爆」が混在しているけど、これらは別物なのかどちらかが誤記なのか -- 名無しさん (2020-07-18 23 16 15) 「うごめくもの」って、気がついた時げんなりした、でも人間のままではもう終わりを超えられないんだなぁ -- 名無しさん (2020-07-18 23 58 45) 一例にツッコミたいが冷風は15日朝の確定イベントなので拠点活動で回避可能。まだまだ"浅い"な……とすぐマウント取りたくなってしまうのがこのゲームのいいところ?だと思う。 -- 名無しさん (2020-07-20 15 43 41) 固定以外でも風はたまーにランダムで発生した記憶がある。成否完全ランダムの雨宿りと廃屋穴が個人的には一番鬼畜 -- 名無しさん (2020-07-20 18 11 30) いや、15時間くらいやってるけどそれはない<風ランダム発生 システム的にも「探索」を押してないのに発生するイベントはすべて固定されているはず。廃屋穴は畑出来てれば耐えられるけど序盤遭遇はマジ鬼畜 -- 名無しさん (2020-07-20 21 07 24) 59日目にシャットダウン、の意図がこのゲームをやって理解できた。 -- 名無しさん (2020-07-22 15 47 34) なんでこのゲームの作者はこんなに上から目線なんだろうな?マイナスレビューに対して誠意が全くないっていうか神経逆撫でするようなことしか言えんのか… -- 名無しさん (2020-07-24 20 34 58) ↑ここのサークルのゲーム、takkomanあたりからそこそこやってるけど流石にまあちょっと同意できない行動が今回は多いな… -- 名無しさん (2020-07-25 14 07 22) 銀器が一体どんなもので、どこで手に入るのかがどうしてもわからない…誰か助けて… -- 名無しさん (2020-07-26 17 00 52) ↑ひもじい人達に食料を恵んでみると確率で幸せになれる -- 名無しさん (2020-07-26 20 34 50) やっと全クリできた。もうちょっとの調整で良ゲーにはなりそうなんだけど…。250円分は楽しめたけど惜しいゲームだったな。 -- 名無しさん (2020-07-26 20 48 21) 主人公が発狂してから怖くてプレイ出来なくなった…。発狂時の立ち絵がトラウマでゲームのアイコンすら直視できなくなったよ…雰囲気は好きなんだけど…。 -- 名無しさん (2020-07-28 14 52 28) 250円のゲームで誠意とかちゃんちゃらおかしいわ。ソーシャルゲームに慣れすぎて気が狂ってんじゃねーの -- 名無しさん (2020-07-30 22 51 51) ↑金貰う立場な以上いくらだろうが誠意見せるのは普通だろ。製作者乙 -- 名無しさん (2020-08-01 11 40 12) 作者がイキるのダメだって 火に油注いでるのに気づいてない -- 名無しさん (2020-08-04 22 52 42) kenshi世界よりこの世の終わりみたいな情勢 -- 名無しさん (2020-08-05 01 49 23) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/chaina_battle/pages/292.html
前半は、ノモンハン事件参照 ノモンハン事件の戦略と戦術 兵力の集中と兵站 ソ連軍司令官のジューコフは、この戦いで兵站上の革新を成し遂げた。19世紀後半から1939年までの陸軍の兵站線は鉄道を主体とするものであり、鉄道と港湾を離れて大軍を運用することはきわめて困難とされていた。しかしジューコフは、後方基地からの650-750kmに渡る長大な兵站線を大規模自動車輸送によって確保し、8月までに大量の物資を蓄積したことで、8月攻勢の前に十分な戦力を整備したのであった。当時のソ連軍は一般に補給を軽視していたが、ノモンハンは例外であった。 ハイラル駅からの日本軍の補給線は約200kmであり、ソ連軍に比べるとはるかに短かった。この為、日本側は「敵よりも距離が短いので我が方が補給上有利」と考えていた。しかし、輸送力がはるか及ばなかった日本軍部隊は、ハイラルから戦場までを徒歩で行軍した。満州国内の民間自動車をかき集めるなどの努力は行われたものの、燃料の輸送も十分に行えず、せっかく前線に送られた自動車も有効活用できないことがあった。ソ連側が自動車輸送によって大規模かつ迅速に補給を受けていたのに比べ、貧弱極まる補給態勢だった。この補給量と戦力の隔絶が以後の戦いの帰趨を決したといっても過言ではない。 隠蔽歩兵の有効性と限界 ノモンハンの戦場は丈の低い草原と砂地で、防御側を利する地形要素は何もなかった。ハルハ河西岸(ソ連側)は、日本側より標高が高かった。それでも、日本の歩兵はタコ壺を掘って身を隠し、砲兵はごく緩い稜線を利用して身を隠せそうな陣地を作った。 こうした間に合わせの防御に対し、ソ連軍は一気に蹂躙すべく戦車だけ、あるいは戦車と歩兵で繰り返し攻撃をかけた。これは、地形と装備差から予想されるような一方的殺戮にならなかった。防御側の損害も大きかったが、歩兵の肉薄攻撃で多数の戦車が破壊され、攻撃側の損害も大きかった。 しかし、日本軍部隊が何らかの活発な行動を起こすと、高地に位置するソ連砲兵の良い標的になった。8月下旬の戦闘では、日本側が陣地から出て反撃を試みた際に、かえって大きな打撃を被る事となった。こうした状態で補給を受けることは極めて困難で、部隊は持久できなかった。北の夏の短い夜の間だけが、日本軍の行動にいくばくかの安全を与え、夜襲と撤退の機会を与えた。 対戦車戦闘 第一次世界大戦で、戦車は塹壕を突破して膠着状態の戦局を打開するために登場したが、第二次世界大戦では防御陣地に不用意に近づかないことが戦車戦術の常道となった。ノモンハンの経験はこれを先取りするものであった。 1939年当時のソ連軍は、T-34やKV-1のような装甲の厚い戦車を未だ保有せず、高速だが装甲の薄いBT-5(正面装甲厚13mm)やBT-7(同15~20mm)、T-26軽戦車(同15mm)、FAI、BA-3、BA-6、BA-10、BA-20(以上、同6~13mm)といった装輪装甲車を多数投入した。その装甲は日本軍が持つ火砲でも撃ち抜けるレベルで、実際にソ連軍の報告書では「日本軍の九四式37mm速射砲は十分な威力を発揮した」という内容が記述されている。それによると、他にも各種の75mm野砲や九八式20mm高射機関砲も対戦車戦闘に参加、威力を発揮したという。(九八式二〇粍高射機関砲を装備した部隊がノモンハンに投入されたという日本側の記録は無い。おそらく、類似した構造の九七式自動砲と思われる。) 意外なことにノモンハンの戦場で最も厚い装甲をもっていたのは、日本軍の4両の九七式中戦車(最大装甲厚25mm)であった。ただし、対戦車戦闘をまったく考慮していない八九式中戦車と九七式中戦車の短砲身57mm砲の装甲貫徹力は、ソ連軍戦車の長砲身の45mm砲に大きく劣った(しかも歩兵直協を旨とする日本戦車に搭載された徹甲弾の数は少なく、また冶金技術の後れから徹甲弾の強度も劣っていた)。実際に第3戦車連隊長の吉丸大佐は、当時最新の九七式中戦車でこの戦いに参加したが、7月3日にBT-5の砲撃により撃破され、戦死している。しかし一方、射撃の腕は訓練をつんだ日本兵の方が優れ、小隊単位で砲撃し、たとえ装甲を貫徹できなくてもBTやT-26の機関部付近を狙撃、ガソリンタンクに引火させ撃破するなど、かなり健闘している。また8mmの装甲しか持たない装輪装甲車は虚弱で、しかもタイプによっては乗員の頭上にガソリンタンクがあるという構造的欠陥もあり、7.7mm重機関銃の徹甲弾の集中射撃や13.2mm機関砲弾でも撃破可能であった。 ノモンハンの戦場では、張鼓峰に引き続き、日本の歩兵とソ連の戦車との間で対戦車戦闘が繰り広げられた。日本軍歩兵は戦車に対して対戦車砲の待ち伏せで対応、さらに地雷工兵と火炎瓶部隊が加わった。発火性の強いガソリンエンジンを装備するソ連戦車は、火炎瓶攻撃の前にたやすく炎上した。ただしソ連崩壊後に公開された資料により、地雷や対戦車砲で行動不能になった状態で炎上させられた物は多いが、機動力を失わない状態で撃破された物はごく少ない(対戦車砲による損害が75~80%なのに対し、火炎瓶によるものは5~10%)ことが判明している。しかしソ連戦車隊は後に戦闘隊形を変更、前衛の戦車を後衛が支援する戦術で地雷工兵や火炎瓶攻撃を封殺、その成功率を激減させた。なお昔から日本語の資料では「機関部の周囲に金網を張って火炎瓶避けにしたり、発火性の低いディーゼルエンジン装備の戦車を配備すると、効果がなくなった」などと記述されているが、過去・近年のソ連・ロシア側からの研究ではこういったことは全く記述されていない。またBT自体もより詳しく考証され、ディーゼル型のBT-7M(後にBT-8)はノモンハン事件より後の12月から軍に引き渡されたことが記録されているなど、時期的にも否定的な要因が多い。 ソ連軍で最も損害の大きかった部隊は第11戦車旅団であった。緒戦よりBT-5で戦闘に参加し大きな損害を出し、7月23日~8月28日の間にBT-7を155輌供給されていた。8月20日にはBT-5やBT-7など154輌で戦闘に参加、しかし続発する損害や故障に修理や補給が追いつかず、30日には稼働38輌・死傷者349名と、再び壊滅状態に陥っている。 他兵科との協同を軽視したのは日本軍戦車部隊も同様であった。7月3日に敵陣地に対する正面攻撃を実施した戦車第3連隊は、陣前に張られたピアノ線にキャタピラを絡めとられた。装甲が薄い日本戦車は被弾すれば必ず撃破されるため、敵前での停止は致命的であった。大損害を受けてから歩兵との協同行動の必要を認識したが、ノモンハンで再戦する機会は来なかった。 戦後日本側参加兵に日本のTV局が番組取材で収録した記録によると、ソ連戦車には乗員ハッチ外側から南京錠による施錠がなされていたとの証言がある。逃亡を防ぐ目的及び督戦のための処置ではないかとの証言であった。ハッチが外側から施錠されているため戦車が撃破された場合搭乗兵は脱出できず、脱出していれば助かったであろう命が失われたことになる。 戦車戦闘 日本の戦車は、比較的装甲の薄いソ連戦車との戦闘でさえも質・量ともに苦戦を強いられた。数ではソ連軍が500両以上の戦車を投入したのに対して、日本は中戦車38両と軽戦車35両の73両(他に装甲車が約20両)を投入したに過ぎず、また、質的にも日本の戦車は対戦車戦を想定した十分な火砲・装甲を装備していないことを露呈した。原因は、日本陸軍が戦車を歩兵支援兵器と位置付け、設計段階で対戦車戦闘を想定していないことにあった。戦車部隊が戦闘に参加した期間は、実質的には7月2日夜から6日までに過ぎなかったが、このわずか4日間で、73両の戦車のうち30両近くが撃破された。関東軍中央は大きな損害を受けた戦車部隊を撤退させたが、これはさらに戦車を失うことでもともと少ない戦車部隊の拡充が困難になることを恐れてのことであった。戦車部隊の撤退によって、現地部隊はますます歩兵による戦車攻撃に依存せざるをえなくなる結果となったが、多くの敵戦車を対戦車砲や野砲で撃破した。 両軍が得た軍事的教訓 両軍とも、ノモンハン事件を局地戦とみなした。 ソ連は、ノモンハンでの勝因を押し広げようとしなかった。ソ連軍の兵站組織は旧態依然で、量的にも不十分であった。戦車は歩兵支援のために分散され、戦略的規模で用いる機動打撃軍は作られなかった。ソ連軍は、むしろ1939年のソ連・フィンランド戦争での経験から、陣地防御への信頼を強めた。1941年1月にジューコフが参謀総長になっても、目立った改革は起きず、赤軍は独ソ戦初期に壊滅的損害を被った。 日本は、軍部の威信低下を避けるため、国内に対して敗北を隠した。新聞はノモンハンでの日本軍の圧勝を報じた。陸軍はノモンハン戦後に「ノモンハン事件研究委員会」を組織しその敗戦の要因を研究したが、装備の劣勢を認識したものの抜本的なドクトリンの改革には結びつけなかった。装備上は、火砲や装甲の改良の研究に着手したものの、結局そのわずか2年後には勃発する太平洋戦線には間に合うことはなかった。後半において新型の中戦車開発に経験は活かされたものの、生産も投入も間に合わなかったのである。また、敗北の責任を参加将兵の無能と臆病、および政府の非協力に帰し、参加将兵に緘口令をしいた。一般の日本人が敗北の事実を知ったのは、戦後になってからだった。 ノモンハン事件は日本の陸軍航空機開発には大きな影響を与えた。事変後期の2ヶ月間の航空戦で、ソ連側が一撃離脱戦法を用いてから戦死者が増大する反面、戦果が上がらなくなったことから、重武装、防弾性、速度を重視する意見が内部に生まれた。これに対して戦闘車両の開発では、対戦車戦闘を経験したものの、戦車の対戦車性能を改善する努力はなく日米戦争まで対策はこうじられなかった。 両軍の損失 ノモンハン事件の戦闘経過についての日本語文献は、主として日本側の資料に頼って書かれている。他の西側諸国の研究も同じである。当時の日ソ両国が公表した情報はまったく信用されていなかったが、中立的な観察者・研究者の間では、日本軍がほとんどなすところなく惨敗したという見方が有力であった。この見方は戦後日本軍が受けた甚大な損害が明らかになって広く定着した。 事件後に第6軍軍医部が作成した損害調査表によれば、日本軍の損失は戦死7720人(うち軍属24人)、戦傷8664人(うち軍属17人)、戦(平)病2363人(うち軍属13人)、計1万8979人であった。これは戦傷病から戦死に振り替える調整が終わっていない数値である(また、戦死者と戦傷者の比率が1 1に近く異常である)。判明参加兵力の32.2%が失われ、特に第23師団は79.0%の損失であった。また、重砲は投入した全門が失われ、戦車・航空機の損害は前述のとおり約30両と180機であった。ただし、この陸軍の公式発表については、実際の損害はもっと多かったのではないか、という異論もある。特に、1966年10月に靖国神社でノモンハン事件の戦没者慰霊祭が行われた際、戦没者数を1万8000人と報道されたことがある。 これに対して、ソ連側の損害については正確な数字は公開されてこなかったが、1990年代からはソ連側資料が公開され、ソ連軍が戦死・行方不明約8000人、負傷・病気約1万6000名、合計約2万4000名、飛行機の損失約350機、装甲車両約400両という意外に多くの損害を出していたことが明らかになった参考資料:「ソヴィエト赤軍攻防史II 歴史群像第二次大戦欧州戦史シリーズ15」(学研)・ソ連側装甲車輌の損失数はより具体的なマクシム・コロミーエツ著 独ソ戦車戦シリーズ7 ノモンハン戦車戦(大日本絵画)より。この数字については、ノモンハン事件も参照のこと。。これはソ連軍にとっても大損害であり、ノモンハン戦が一方的なものだったという見方は改められた。ただし、戦闘の経過を見ると、ソ連軍が日本軍に対して苦戦したのは7月初旬までの段階であり、逆に8月の大攻勢以降はソ連側の一方的勝利であったことは間違いないと考えられる。 日本では辻政信らがノモンハン戦で日本は負けていなかったと唱えていた。本当は勝てたはずだったのだが、東京から制止されたために負けたことにされてしまったとするものである。しかし、実際には関東軍は、近代戦の主力となる戦車・重砲・航空機に重大な損失を被っており、弾薬も不足し、とてもこれ以上の戦闘継続などできる状態ではなかった。 1990年代以降、ソ連軍の損害が明らかになると、一部の論者の中に日本の大勝利という説を唱える者も現れた。その中には、ソ連側の物的損害を航空機1600機以上、戦車約800台とする極端な主張も一部に見られるが、これは日本側の主張する「戦果」をつなぎ合わせたものに過ぎず、ソ連軍がこの戦いに投入した兵力は航空機約550機、戦車約5-600台と推定されていることからみて、あり得ない数字である。一方、日本軍大勝利説ほど極端ではないが、ソ連軍の損害の方が大きいとも見られる(ただし日本側の公式発表数字が事実だとして。戦傷者の数字に関してはもっと多い可能性がある)ことと、一部日本側が占領地を奪回した場面もあることから、両軍の引き分けと見る向きもある。 確かに、前線の日本軍将兵の戦いぶりが非常に勇敢であったことは、ソ連側の損害が明らかになる以前から知られていたし、ジューコフも前線の日本軍将兵の優秀さを認めていた。しかし、戦争の勝敗は損害の量の多寡によって決まるわけではない。互いの主張する国境線を巡って戦われた戦争で、日本軍は日本側の主張する国境線から、南部地域を除いてソ連側の主張する国境線まで押し出されて停戦したのだから、戦争目的を達成したソ連が、達成できなかった日本に勝利したと見るのが妥当であろう。そもそも、大勝利説は日本軍自身すら信じていなかったので、関東軍首脳が更迭されている。 また、ソ連側が二正面作戦を避けるために独ソ不可侵条約によって後顧の憂いを断つなど、この戦争に国家的な対応を行ったのに対して、日本軍は関東軍という出先軍の、辻政信と服部卓四郎など一部の参謀の近視眼的な独断専行による対応に終始した。そのため、政略・外交・戦略・動員・兵站など前線での戦闘以前の段階で日本軍はソ連軍に圧倒されていたのである。 これらの状況を踏まえて、現段階ではこの戦争の結果はソ連側の勝利と考える人が多数を占め、引き分けと考える人は少数派である。 福井雄三はその著書「坂の上の雲に隠された歴史の真実 明治と昭和の歴史の虚像と実像」で「10倍近い敵に大被害を与えて足止めをした実戦部隊は大健闘、むしろ戦術的勝利とも言えるが、後方の決断力欠如による援軍派遣の遅れと停戦交渉の失敗のため戦略的には敗北した」と結論付けている。 この「戦争」で露呈された日本軍の補給の貧弱さや航空戦力の軽視は、第二次大戦に参戦しても改まらず、日本陸軍はノモンハン以上に多大な犠牲を出すこととなった。 日ソとモンゴルの研究者による共同調査 1980年代末期より、消滅した満洲国を除く日本、モンゴル、ソ連の3当事者の学者たちによる共同の働きかけにより、この軍事衝突を研究する国際学会が相次いで開催された。 国際学会では、1989年にまずモンゴルの首都ウランバートル、ついでソ連の首都モスクワで、1992年に日本の東京で開催された。 東京の学会は「ノモンハン・ハルハ河戦争国際学術シンポジウム」と名づけられ、席上、ロシア軍のワルターノフ大佐は、従来非公開だったソ連・モンゴル軍全体の損害(死傷者及び行方不明者)について、日本軍よりも多くの損害を出していたことを明らかにした(三代史研究会『明治・大正・昭和30の「真実」』文春新書/一二六頁)。 東京の国際シンポジウムに関しては、口頭発表、配布資料、会場での質疑応答などがまとめられ、出版されている。 ノモンハン・ハルハ河戦争国際学術シンポジウム編『ノモンハン・ハルハ河戦争』(原書房) 脚注 Template reflist? 参考文献 Alvin D. Coox, Nomonhan Japan against Russia, 1939 vol.1, 2 (Stanford University Press) ISBN 0804718350 アルヴィン・D・クックス(岩崎俊夫、吉本晋一郎 訳)『ノモンハン―草原の日ソ戦 1939』(上)(下)(朝日新聞社) ISBN 4022560460 ISBN 4022560673 小田洋太郎・田端元『ノモンハン事件の真相と戦果』(友朋書房) 御田重宝『人間の記録 ノモンハン戦 攻防戦・壊滅編』(徳間文庫) 鎌倉英也『ノモンハン 隠された「戦争」』 NHKスペシャルセレクション (日本放送出版協会) ISBN 4140805889 五味川純平『ノモンハン(上・下)』(文春文庫) 半藤一利『ノモンハンの夏』(文春文庫) 秦郁彦『昭和史の謎を追う(上)』(文藝春秋) 東郷茂徳『時代の一面 大戦外交の手記』(中公文庫) マクシム・コロミーエツ『独ソ戦車戦シリーズ7 ノモンハン戦車戦 ロシアの発掘資料から検証するソ連軍対関東軍の封印された戦い』小松徳仁(訳),鈴木邦宏(監)、大日本絵画、2005年、ISBN 4499228883 伊藤桂一『静かなノモンハン』講談社、2005年、ISBN 4-06-198410-1 シーシキン他,田中克彦(編)『ノモンハンの戦い』、田中克彦(訳)、岩波書店、2006年、ISBN 4-00-603127-0 月刊グランドパワー 2002年10・11月号 BT快速戦車シリーズ (デルタ出版) ノモンハン事件を描いた作品 映画 『戦争と人間 第三部 完結編』(日本、山本薩夫監督、1973年) 関連項目 ノムンハン(ノモンハンと言う語のルーツ) 張鼓峰事件 外部リンク ノモンハンの戦い 戦史 満ソ国境紛争/ノモンハン事件 ノモンハン事件/Khalkhin Gol 1939 ノモンハン事件研究 - 新バルグ左旗人民政府(中国語) 出典 フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』_2008年11月30日 (日) 12 00。
https://w.atwiki.jp/goendama/pages/26.html
2/14は定員を大幅に超える方々にお越しいただきました。誠にありがとうございました。 ご縁玉イベントに参加された方々の感想が次々と寄せられています。掲載を許可くださった方々の感想を順次載せて参ります。 10 先日は素晴らしい時間と場所を提供していただき誠にありがとうございました。 エリック・マリアさんの美しいチェロの調べとともに流れる映像は 深く私の心に染み渡り、また上映の後には生演奏あり トークセッションありと盛りだくさんの内容でとても 密度の濃いひと時でした。 映画の中で私の心に一番残っているのは施設で暮らす子供たちのこと。 親と離れて生きなければならない子がこんなにもたくさんいるという現実に衝撃を受けました。 エリック・マリアさんが日本語で歌うラピュタの演奏を聴きながら泣く子供たちの姿を見て、とても胸が痛み、溢れる涙を抑えることができませんでした。 私は山田泉さんと同じ1959年に生まれ、山田さんの発症より一年早い1999年4月に右乳がんの摘出手術を受けました。 映画の中で山田さんが「子供が二十歳になるまでは生きたいと思った」とおっしゃっていましたが、当時、私には小学校4年生と2年生の息子がおり、「子供たちのお弁当作りが終わるまで生きていたい」と切実に願ったのと重なりました。 私は幸いその後再発・転移もなく現在に至っております。 とても心温まるひと時を本当にありがとうございました。 9 今回の参加申し込みの理由は「映画の中で、一流チェリストのチェロがたくさん聴けそう!」という 軽い気持ちからでした。 山田 泉さんのことは知りませんでした。 チラシには、「チェロコンサート」と書かれていましたが、この映画にちなんでチェロを弾ける方が どなたかいらっしゃるのかなと思っていました。 そして10日の朝日新聞の記事で、エリック=マリアクテュリエさんご本人がいらっしゃると知り、驚きました。 (この記事は上野 創さんが書いていらっしゃいますよね。 上野さんが神奈川版に、ご自身のがん闘病記を書いていた時、私はちょうど神奈川に住んでいたので、毎回記事を読んでいました。 今も紙面に 彼のお名前があると「お元気なんだな」とホッとします。 「いのちの恩返し」に、泉さんとの対談があり、またびっくり。) そんな一流のチェリストが大網に? 胸をどきどきさせて、14日を待ちました。 そして当日。 手作りチョコとキャンディのおもてなしに、主宰された方の温かさが 伝わってきました。 頂いたパンフレットに 山田 泉さんの記事があり、読んでみて 初めて知りました。 そして映画を見て・・・。 山ちゃんとエリックマリアさん(私も‘健ちゃん‘と呼ばせて下さい!)の再会。 仕事を休んでまで 遠いフランスから会いに来るなんて。 しかも一回しか会ったことがないのに。 山田 泉さんとは一体何者なんだろう? 健ちゃんは、フランスで山ちゃんに会って、何を感じたんだろう? スクリーンの中には、がんを患っているとは思えない 明るい山ちゃんの姿と山ちゃんのためにできることを探し、一生懸命な健ちゃんの姿がありました。 健ちゃんのチェロの音色が、体と心の奥まで染みていきました。 実は私も、川島さんのお嬢さんと同じくチェロを習っています。 チェロは日本の童謡ともとても合うんですよね。 一人で弾いて感動してます。 まだまだ未熟ですが、いつか私もチェロの音色で、人を癒してあげられるようになりたいです。 養護施設に、とてもチェロのうまい男の子がいましたね。 ほんの数秒のシーンだったと思いますが、その音色は素人の私も「ハッ」としました。 最後の方のシーンで、その男の子に髪を刈ってもらい、男の子と同じクリクリ頭になった笑顔の健ちゃんがいました。 最後の雪景色のシーン。 雪と戯れて、そして歩いて行くところ。 雪の白と 空のグレーと 黒い木立のモノトーンの景色は、病気が山ちゃんを奪ってしまうようなおそろしさを想像させました。 見ている者に 山ちゃんのそばには、もう立ち入ることができないという寂しさと・・・。 それなのに、観終わった私の心の中は、静かで、穏やかで、かすかにさわやかささえ感じていました。 そしてチェロコンサート。 心酔しました。 弓を弦にのせる時。そおっと、優しく、何か大切なものを、いたわるように見えました。 その瞬間は、今も目に焼き付いています。 帰りに、健ちゃんから五円(縁)玉を頂きました。 鶴が折り込まれている袋が素敵でした。 部屋に飾って置いてあります。 そして私は図々しく、サインをお願いしてしまったのですが、 快くOKして下さいました。 私の名前をお聞きになったので、「ちかこ」と答えたところ、 な、なんと、ひらがなで「ちかこへ」と 書いて下さったのです。 驚きと感激で胸が一杯になりました。 健ちゃんは、本当に優しく、澄んだ目をしておられ、 私の心は奪われました。 家でサインを見てみたら、クテュリエのCが、へ音記号になっていました。 その場で気がつかず、残念でした。 インターネットで健ちゃんの演奏している映像を探し、うっとり見つめていました。 そして「いのちの恩返し」を読みました。 方言丸出しの山ちゃん。 本の中の山ちゃんは、映画の中よりも、突き抜けるほど元気でした。 うなずきながら、鼻の奥をつんとさせながら読みました。 本の中の山ちゃんは、私にたくさんのことを語り、生身の私をこんなに 温めてくれる。 映画の中の山ちゃんは、私の目の前で動き、声を聞かせてくれた。 けれど山ちゃんは、この世にいないんだということが不思議でした。 健ちゃんで一杯だった心が、山ちゃんで一杯になっていました。 江口監督は「山田 泉さんから、たくさんのものをもらいました。」とお話しされていました。 私は、山田 泉さん、エリックマリアさん、江口監督、そして川島さんにたくさんのものをもらいました。 それは、ずっと心に残り、私を元気にしてくれるものです。 江口監督のおっしゃった「たくさんのもの」と 同じ気がします。 ぜひもう一度「ご縁玉」観たいです。 サウンドトラックCDは、どうしたら購入できるでしょうか。 最後になりましたが、この映画が、多くの人の心に響き、 プロジェクトが達成されることを、願っています。 8 私たち、本当に感動しました。同行した2人も、お誘いしたご近所の方も感動していました。 娘も、話の具体的な内容は理解できなくても人の真摯な心というものはしっかり彼女の心の中に入っていったと思います。 「クチュリエさんがラピュタの曲を弾いたのが、もう本当に良かった!みんな泣いてたね。あんなきれいなチェロがきけて。」1番に言った言葉です。 翌日、突然娘が話し出しました。以下私たちとの会話です。 娘 「(クチュリエさんは)セロ引きのゴーシュみたい 」 父 「お父さんもそう思ったよ。病気を治すんだよね。」 母 「お母さんも!」 娘 「活動写真館の。」 母 「町の活動写真館のね。」 娘 「セロを弾く係りでした。私はそう考えているの。ずーっとそう考えているの。」 山田さんが1人からですよと仰った言葉が心に残りました。。 人と人との本物の魂の響きあいは他の人の魂まで届くのですね。 養護施設でのクチュリエさんが話していられたことがが印象的でした。 「親は必要だ。 ここの人たちは温かい。 私の探しているものはここには無かった。 でも、みんな温かい。」 私の探しているものはここには無かったという言葉を聴いて辛くなりました。 戦争によって両親を亡くした不条理は解決できないということなのでしょうか。 フランス人の養父母が、豊かな愛情を注いで、クチュリエさんの温かい魂を育み、クチュリエさんは山田さんの中に養父母と同じ魂を見出されたのですね。山田さんとの出会いによって、彼の魂は養護施設の子供たちへの共感と愛情に繋がっていったのだと思いました。人は愛情を与えられなければ人に与えることは難しいのだと思います。同じ原理で児童虐待、暴力の連鎖が途切れないことがうなずけるような気がします。 どの演奏も素晴らしかったけれど一番心に残ったのは天空の城ラピュタを唄いながらチェロの演奏をされた時です。チェロの音色と彼の声は、同じ魂から発せられる声音として、詩の意味を超えて心に迫ってきました。施設の子供たちが顔を伏せて感動のあまり涙を流していた様子に、胸がいっぱいになりました。 この子達にとってこの美しい経験が、きっと生きるための素晴らしい力になると思います。映画の後、エリックさんご本人の演奏を聞かせていただいて温かい美しい響きに心が満たされました。 山田さんは、ホスピスに入っていられたような状況で、ご自身の体も精神も辛かったでしょうに、終始にこやかに人への思いやりを最後まで 持ち続けていられたことが素晴らしいと思いました。何故そのようにしていらっしゃれるのか知りたいと思います。是非、山田さんの書かれた本を読ませていただこうと思っています。 山田さんの詩に曲をつけ、歌っていられる李政美さんのお話をしましたが、色々あるアリランの歌を私たちに教えてくださり、千尋が、「アリランは大事なお友達に会えますようにとお祈りしている」と言ったことなどをお話しました。思いがけないことでご縁があり嬉しいです。 山田さんからクチュリエさんへそして川島さんから私たちへと豊かなものを与えていただきましてありがとうございました。 7 エリックマリアさんのチェロは身体じゅうに響き渡り染み渡るものでした。 切なくて悲しくてでも強くて希望に満ちていました。 チェロの演奏であんなに強く感激を受けたのは初めてです。 私は母と自分の病気を通して「いのち」に向き合って以来、 自分はこれから先、どう生きていったらいいのだろう・・そんなことをずっと下をむいて考えてきました。 自分がもしいなくなったら誰にも迷惑がかからないようにいつでも身辺を整え、身軽にしておかな くては・・と変な気負いが生まれてしまったり、人と本気本音でぶつかることをますます避けてしまったり。 山ちゃんの姿に、改めて生きる勇気を頂きました。 生きようよ、生きたいの、と叫び願う詩に心が折れそうなほどでした・・・。 どんなに願ってもいのちはいつか尽きてしまう。 10年先かもしれないし明日かもしれない。 今という一刻一刻、せいいっぱい悔いなく生きてゆくこと。 誰かのために生きていきたいと思いました。 本当にただただそれだけだと。 有縁千里来相曾 ご縁があればたとえ千里の道でも巡りあう・・ ということばを思い出しました。 想いはそこからも永遠に繫がり縁と縁を結び続けるのですね。 たくさんの方々と同じ時間を共にできたことに心から感謝しています。 6 みぞれ混じりの雨が降る中、大網まで「ご縁玉」の上映会に行ってきた。 何年か前の新聞に山ちゃんこと山田泉さんが紹介されていた。 その記事はとても印象に残っていた。 その後、彼女が亡くなり、パリ在住のチェリストとの生前の交流がドキュメンタリー 映画になったという記事を読んだ。ぜひ見たいと思った。 大網で上映会が行われると知ってすぐに申し込んだ。 開場は今にも雪になりそうな夜にも拘わらずたくさんの人であふれていた。 チェロの音が流れる中、映画が始まった。チェリストのエリックが山ちゃんとのことを語り始めた。 二人は長い付き合いの友達だったというわけでもないのに、なぜ、わざわざ日本に彼がやってきたのか、よくわからなかった。 でもご縁というのは付き合いの長さで計れるものではない。 その時に本当に必要な相手に出会うのがご縁なのだと思う。 ただチェロの力で山ちゃんを励ますということだけではなく、 ガンに侵されて、余命の少ない山ちゃんと日本で過ごす ことがエリックにとっても必要なことだったのだと思う。 一流のチェリストとして活躍しているが、彼もまた 捨て子として養父母に育てられたという過去を持っていた。 命の授業の中で人が生まれてきた意味を最後まで問い続け てきた山ちゃんの生き方に触れることが、彼にとっても自分の命と向き合うために必要な時間だったのかもしれない。 人との出会いは本人の意思を超えて、何か宇宙の中で仕組まれているものがあるのではないか。 まさにご縁の力だと思う。 今回、この作品に出会えて、私もまた自らの命を輝かせていくために、これからどんなふうに生きていったらいいのだろうって、改めて考えさせられた。 だれの命も尊いもので、人は幸せになるために生まれてくる。 そして自分にしかできないお役目をこの世にお返しするために命を授けられたのだと思う。 そのことの大切さを改めて考え、自分の命を生かしきろうと思った。 それが山ちゃんからのメッセージなんだなと私は思っている。 5 距離を越えた人と人との優しいつながりの素晴らしい映画に出ていた エリックマリアさんが今度は生で演奏を始めた! まるで飛び出す絵本の様でした。 そして、演奏中のエリックマリアさんの手指に見入ってしまいました。 繊細で力強くて、だけどとても優しい手指で、お人柄は手に出るのだなと思いました。 実はチェロの演奏中、私は不思議な感覚に囚われていたのです。 チェロが奏でる音は空気を振動させ、色々な音は物語を語り始め、 「あれっ?どこかで味わった事のある感覚だぞ?」 思い出しました! 以前、山登りにハマッていた頃、 北アルプスを単独登山中に足(膝)を痛めてしまい、 何とか下山しなければとテーピングで固めてコース変更を余儀なくされたのでした。 予定外のコースを歩く事になり、恐らく無心だったのでしょう。 岩ばかりの稜線から少し下った樹林帯を歩いていた時でした。 木と岩しか無い場所でこう言う音は有り得ないでしょ!といった感じの色々な音階は私越しに会話を始めました。 まさしく、木と木が会話をしていて確かに意思を強く感じました。 これが俗に言う木の妖精、森の妖精達だったのでしょう。 この時と近い感覚だったのです。 心を込めたエリックマリアさんの演奏に感無量でした。 4 イベントに参加させていただいた翌朝、いつものように朝食の支度をしながら、 「ああ、やまちゃんは、あと何回、こうしてみんなの食事の支度ができるのだろう…なんて思ったことがあったかも…」 などとふと思い、いつもより丁寧にトントントンと、野菜を刻む私がいました。 その日は休みをとり、午後からの出勤だったので、 娘を幼稚園に送りました(いつもは夫の役目です)。 娘はそれがよほどうれしかったのか、 送り届け、車で去ろうとする私に、園舎の窓から身を乗り出すように、全身で「ばいばーい!」と、手を振っていました。 あらあら…とほほえましく思いながら車を走らせましたが、次の瞬間、ドッと涙がこぼれてきたのです。 自分でも予期せぬことで驚きました! ???これは何? ラジオ番組に寄せられた視聴者からの投稿を耳にしても、 たわいもない話しに、涙腺が緩みっぱなし。 今、そんなことが続いています。 実は、目が悪いために映画の字幕がほとんど読めていなかったのですが、映像と、チェロの響きに、 言葉を超えた何かが確実に伝わり、無意識のうちに染みとおっている、そんな気がしています。 この春、やまちゃんが亡くなったのと同じ年になる私。 なんでもない、ほんとうに些細な日常の中に、 どれだけ美しいもの、尊いものがあるのか、気づかされました。 これは別のある方の言葉なのですが、 「今日のこの1日は、誰かが生きたかった1日なのかもしれない」 何も変える必要がない、そのままでいい、 一つひとつをかみしめて、生きていきたいと思いました。 3 この映画を見て、私は思いがけず、過去と向かい合うことになりました。 全編に流れるいのちの繋がりとチェロの音色に導かれ、私の周辺の死別が、辛く懐かしく思い出されました。 同じ病いで幼い子を残してなくなった親友のこと、ラピュタの曲で見送られた小さな友の葬儀、生きることを続けらなくなった多くの友のこと。 感傷にひたっていた映画中ほどだったでしょうか、もうあっぷあっぷというところで、、、、 画面に突如として、中学時代の恩師であった無着先生が登場し、はっと我に返り、過去の様々なことが突然頭の中によみがえって来ました。 なんで忘れていたのか。 30年以上前の私立中学校時代のことなんです。 山ちゃん先生の様子が、私が中学校時代に出会った熱い先生たちに重なりました。 全ての授業が熱くて熱くて、熱い大人は時にうっとうしい存在でしたが、熱さの中で、私も級友たちも生の感情をさらけ出して過ごしていました。 全ての授業がおもしろかったあの頃、無着先生は私の作文を初めて褒めてくれた大人、その他、たくさんのことを学びました。人権授業も、数学も、苦手だった体育も、すべて面白かったあの頃、それは全て大人の情熱の賜物でした。 その熱さゆえでしょうか、学内で軋轢があり、私たちの卒業と同時に多くの先生が辞められ、その送別会を、自分たちの卒業式後に生徒だけでしたこと。最後の通知表がもらわないままになっていること。大人に巻き込まれないで自分の人生に向かいたいと強く思ったこと。当時の出来事や感情の細かいところまでが、映画と重なって浮き上がってきました。 学校の変化のときに在籍していたということは、その後の人生に大きく影響がありました。良い教育を子どもに受けさせようとするときに、関わる大人には安定などなく、命けずる関わりを誰かがしなければならないということを身をもって知ったときだったと今になって思います。 今また、私が、今度は親として、変化の過程にある学校にいることは偶然のことではないのかもしれません。 思い出したこともご縁の一つなのでしょう。 縁とは、人と人の間にあるものであると同時に、過去と未来を繋ぐ橋のようなものですね。 これから先、私になにができうるのか、映画が終わってから改めて考えています。 考える機会を与えて下さったことに感謝いたします。 2 昨日は感動的なフィルムとチェロの演奏で 心が温かくなりました。 帰りの雨の中、映画のシーンが何度も思い 出されました。 トークセッションの最後にお話しさせていただきましたが、 私は山田泉さんと同じ豊後高田市で6歳から18歳までを 過ごしました。 たぶん、小・中・高校が彼女と同じなのではないかと 思います。私の故郷から彼女のような優しさと強さを もった女性が生まれたことを誇りに思います。 そして、上映会が大網で開かれたことに驚きを禁じえません。 実は私は千葉市に住んでいますが、勤務先は求名にある城西国 際大学です。ここで働くようになって10年以上になるのに、今まで大網は職場までの通過地点に過ぎませんでした。 それが、豊後高田と大網とを繋ぐものがあったなんて・・・・・。何かご縁を深く感じます。 1 おかげでかけがいのない一夜を過ごすことができました。 やまちゃん、の一言ひとことは深く胸に飛び込んで エリック・マリアのチェロは「命を燃やせ」と言っているかのようでした。 てんでバラバラに向いている60兆の細胞一個一個のベクトルを一気に「前」に向ける、そんな力をいただけたように思いました。 素敵なバレンタインデイをありがとうございました。
https://w.atwiki.jp/easytarget/pages/38.html
硬くて速くて強い。そしてなによりカッコいい。時速60kmで走るE75、それがE50。 戦車について知る まずは車両の基本スペックから見ていこう。 主砲:単発火力390/精度0.3/照準時間2.1/AP貫通220/APCR貫通270/DPM2438/仰角+20°/俯角-5~-8° 耐久値:1750 車体装甲圧:150/80/80 砲塔装甲圧:185/80/80 最高速度:60km(後退時:20km) 重量:62t 実用出力重量比:14.38 エンジン出力:900 旋回性能:車体32/砲塔30 まず目を見張るのが、主砲の性能だろう。精度はティア9MT中堂々の1位であり、照準時間も2位につけている。弾速も申し分ない速さであり、主砲の命中率に関しては全てのMT中でもトップクラスの性能である。 単発火力も2位だが、これはティア9MTの標準的な火力であるので可もなく不可もなくといったところか。DPMは4位とやや低めだが、1位から4位までの差は100もないのでそれほど明確に劣っているわけでもない(そもそも1位と3位の単発火力が320なので、それを考慮すると単発火力の割には高いほうであるとも言える)。 AP貫通は220と同格中7位とやや悪いものの、最高クラスの精度があるため、弱点狙撃は得意である。また、APCR貫通は270あるため、課金弾を使用すれば貫通力の低さはそれほど問題ではない。 以上の点から攻撃性能はかなり高いと思っていい。単発火力の割りにDPMが高めで、なお且つ精度の良さから弾の命中率が極めて高いので、射撃回数が同じだった場合は他のティア9MTよりもダメージを与えやすいといえる。加えて俯角も-8°とかなり良いので、射撃機会もつくりやすい。 次に防御性能だが、これもティア9屈指である。耐久値が1750と同格MT最高値である上に、車体の正面上部装甲が150mmと破格の数字である。実際は傾斜もあるので、実質装甲厚は280mm以上であり、ティア9TDやティア10TDの通常弾であれば十分弾けるという驚きの硬さである。側面も80mmあり、車高の高さ等も相まってMTとは思えないほど豚飯が硬い。防御性能はティア8HT以上といえる。反面車体下部は100mmと薄めで、貫通175mm辺りから十分抜かれる硬さになっているので注意が必要。また、砲塔正面は185mmのほぼ垂直装甲であり、貫通230mm辺りから安定して抜かれ始める。 最後に機動力である。車体の大きさから鈍足と勘違いしがちだが、実は最高速度は60kmと同格トップクラスである。なんとあのT-54よりも速いのである。ただし、出力重量比は14.38とMTとしてはやや悪い。(T-54は20)。平地での長距離走や下り坂等ではかなり速いが、短距離や上り坂ではMTとしてはやや物足りない足回りだと思ったほうがいい。 また車体の旋回性能は32とティア9MTブービーである。加えて砲塔の旋回も30と、かなり劣悪である。そのため、運が悪いとMTの癖にLTにNDKされる危険があるため、注意するようにしよう。 車両解説 この戦車を一言で表すなら"重"中戦車である。中戦車という括りなのだが、そのMT離れした装甲を活かして前線を張ることも可能である。格下車両からすれば、「IS-3と同等の単発火力で、IS-3以上の装甲とDPMを持ちながら時速60kmで突っ込んでくる60tのMT」という恐ろしい戦車なのである。 以上の点からこの車両の最大の魅力は格下車両に対して圧倒的なポテンシャルを発揮できるという点である。硬いのに火力があって機動力もあるので、ティアトップ戦場では文字通り何でも出来てしまう。自分で前線を構築することも、機動力を活かして手薄な戦線を援護することも、MTとしてHTのサポートをすることも、精度を活かして遠距離狙撃をすることも、思うがままである。要するに苦手とするマップや、戦場が基本的に存在しない稀有な車両なのだ。 とはいえ、先述のとおり旋回性能や加速の悪さは、MTとしてはやや扱いづらいのも確かである。特に短距離の移動が苦手なので、撤退したい際等は通常のMTよりも早めにしないと退避が間に合わないこともある。また隠蔽の悪さもなかなか問題である。比べてみればわかるが、同格のHTと並んでも違和感がないほどの巨体である。そのため、普段使える茂みが使えなかったり、通常なら発見されないような距離で見つかってしまったりと、MTの仕事のひとつである、LTの代わりとしての目取りは苦手である。敵味方が減ってきた終盤での移動ルート等も通常のMTよりは慎重に行う必要がある。 ティア10戦場では前線を張るのはやや難しくなるが、出会い頭の敵TDの攻撃等を防いでくれることもある車体装甲は非常に頼もしい。また精度の良さを活かしての援護も得意なので、ティア10戦場でもサポート役、または慎重にMT運用することで十分すぎるほどの活躍が見込める。 戦車運用の仕方 簡単にいうなら、「ティアトップならHT運用」「ティア10戦場ではMT運用」ということである。 ティアトップ戦場でのE50は、「ティア8以上の火力と装甲を持つ時速60kmで走る何か」である。ティア9戦場ではこの性能を最大限活かして、「自分で前線を構築しダメージを稼ぎつつ、そこを突破後にすばやくリポジして敵残党を一掃する」というのが基本スタンスになる。本来なら前半部分がHTで、後半部分がLTMTの仕事なのだが、E50は一人でそれが出来てしまうので、通常のHTなら2000ダメージで終わる戦闘で4000ダメージを稼げたりする。すごい。 とはいえ、ティア9HTと比べたときの装甲はやはりそれほど十分とは言えず、ティアトップでも敵にティア9HTが多数いた場合はMT運用をした方がいい場合もある。(ティア9HTとの正面戦闘が不可能なわけでもないが、結構プレイヤースキルが必要)。またマップによってはそもそもHTが稼ぎにくいマップもあるので、そういったマップではティアトップでもMT運用も視野に入れたほうが良い。 逆にティア10戦場では素直にMTとして運用すべきである。火力お化け、装甲お化けがウヨウヨいるティア10のHTやTDと真正面から戦うのはあまり得策とは言えない。とはいえ、ティア10MTも機動力お化けの車両が多く、近距離での機動戦がやや苦手なE50としては、ティア10MTと正面からやり合うのも実は結構難しい。慣れないうちは精度を活かした遠距離から狙撃を中心とし、中盤以降に温存したHPと重装甲を軸にHPの減った敵ティア10MTに勝負を挑むような使い方がいいだろう。 弱点と対策 次にE50の弱点と、その弱点の対処法について説明しよう。 NDK やはり旋回性能の悪さから、敵のLT相手にNDKされる危険が伴う。格下には圧倒的に強いE50であるが、機動力の高い車両に近接戦闘を挑まれた場合は注意が必要である。とはいえ、腐ってもMTなのでNDKで倒されるという心配は殆どない。大抵すぐに対応してLTを返り討ちに出来る。しかし、一時的にでも側面を取られたことで2~3発余計な被弾をしてしまったことは確かなので、可能な限りこの事態は避けたいところである ⇒まずは足の速い車両とは一定以上の距離を保つというのが重要である。実際LT相手なら車体正面を向けていれば殆ど抜かれる心配はない。よく「E50はラムアタックが強い」という話を良く効くので、車体の軽いLTにラムアタックを仕掛けるE50乗りを見かける。確かにぶつかればかなりのダメージを期待できるが、旋回性能が悪いので実はLTに避けられる場合のほうが多い。避けられるとそのまま即背面を付かれて余計なダメージをもらってしまう。足の速い敵車両にラムアタックを仕掛ける際は、「敵のリタイが切れている」「狭い道でかわすのが難しい」等の状況以外は無理に行わないようにしよう。 硬い敵との戦闘 E50の苦手とする戦闘のもうひとつが重装甲の敵車両との正面戦闘である。実際全てMTにとって苦手とする項目ではあるのだが、E50は課金弾を使っても270mmまでしか貫通力がないので、一部の車両に対して全く歯が立たない状況が発生する。具体的には車体下部を隠したE100やT110E3などである。いくら精度が良いといっても、全く弱点を撃てない、弱点が極端に狭いなどの理由から殆ど何も出来ずに終わってしまうこともあるのだ。この点は330mmHEATが使えるT-54の方が優れている点である。車体が硬い分HT運用も出来るものの、本職のHT軍団に対してはやや非力な貫通力なのも事実である。 ⇒単純に固い敵、格上との正面戦闘は避ける。何とかできないわけではないが、非常にリスクが高く、おまけに見返りも少ないのが格上との正面戦闘である。ティア10HTやTDは序盤は相手にせず、安定して貫通できる敵を狙おう。固い敵は終盤に枚数が減ってきた際に側面をとって袋叩きにすれば問題ないのだ。E50がいくら強いといっても、格上との正面戦闘を避けるという基本は忘れないようにしよう。 下部と砲塔 E50の車体上部装甲は優秀なので勘違いしやすいが、砲塔と車体下部はそこまでの硬さはないので注意が必要である。特に車体下部は格下からも十分抜かれる薄さなので、HT運用する際には不用意に晒さないようにしよう。また砲塔も同格からは十分抜かれる危険があるので、出来るだけ撃たれないように工夫しよう。 ⇒まず車体下部に関してだが、いくつか対処法はある。一番は豚飯を活用するということ。これは砲塔の保護にも繋がる。角度は結構急にしないとならないので豚飯をしながら撃ちにいくことは出来ないが、一発弾けばかなり足回りもHTよりいいのでスムーズに射撃に移れる。E50の豚飯は非常に硬いのでどんどん使っていこう。あとは、しっかり昼飯の角度をつけての飛び出しうちも有効だ。E50の精度の高さを活かせば飛び出し撃ちでも十分当たる。一方敵は十分狙いをつけることが出来ないので、硬い上部に当たる確立が結構高いのだ。あとは近接戦闘での奥の手だが、俯角が取れない車両や車高が低い車両などを敵にしたときは、相手にピッタリと張り付くのも有効だ。(たとえばT-54とか)このような敵は密着すると基本的にE50の車体上部しか撃つことが出来なくなるため、かなり安定して弾くことができる。他ににも車体を揺らしてリタイ吸収やボレー弾きを狙ったりと一般的な防御手段も満遍なく使用していこう。 強制俯角 E50は俯角が-8°とれるが、これは車体正面の頂点から側面にかけての角度の部分で、実は車体正面は-5°しか取れない。そのため稜線射撃をする際は正面の敵を撃つのは苦手で、左右の敵を撃つほうが得意ということになる。 ⇒これはなれるまでは結構扱いが難しい。自分が撃ちたい敵を自分の正面に置くことが多いので、他の車両と同じつもりで使っていると無駄な被弾が増えてしまう。車体前の俯角があまりないことは忘れないようにしよう。しかし、実はこれには良い面もある。それは、自分が撃ちたい相手には常に昼飯の角度を自動的に取っていることになるという点である。無意識に昼飯の角度を取る練習にもなるのであながち悪い点ばかりではない。もちろん扱いづらいことに変わりはないが。 ワンポイントアドバイス 上記では触れられなかったマニアックなアドバイス集。 モジュール配置 細かく説明すると長くなるし解説サイトもあるので、簡単に要点だけまとめよう。 まず気をつけなければならないのは車体側面の広い部分に弾薬庫があること。E50の運用法に豚飯が有効と書いたが、角度が甘いときに側面を抜かれると、かなりの頻度で弾薬庫が壊れる。一撃爆散はあまりないのだが、側面被弾時の損傷率は結構高い。弾薬庫保護等のスキルは優先したほうが良いだろう。 あとは砲塔が薄いので車長等がよく死ぬ。これも意外と重要で、乗員の死亡率が結構高い。E50の成績を気にしたいなら医療キットは大がお勧めである。 他にも車体下部のエンジン判定(出火はしない)や車体背面がほぼ全域エンジン判定という弱点もあるが、ドイツ戦車としてはそれほど珍しいものではないのでいまさらではある。 弾種の使い分け E50の課金弾についても触れておかなければならない。ぶっちゃけ課金弾がAPCRで通常弾の完全な上位互換である。そのため、成績だけ気にするなら全て課金弾で問題ない。 しかし、それだけだとクレジットがとんでもないことになるので、ある程度は通常弾も混ぜていったほうが良い。使い分ける目安としては、ティア9HT以上には迷いなく課金弾を使っていくべきである。ティア10にも基本は課金弾の方が安定する。逆にティア8以下に課金弾が必要な車両は殆どないので通常弾で十分対応できる。ちなみに同格のMT相手だと、T-54系には通常弾だと弾かれる確率が結構あるので、安定して抜きたいなら課金弾を使おう。 平均ダメージで2500を出したいなら課金弾は最低20発は積むこと。3000なら30発。30発以上積むのは若干趣味の要素が強いので無理に積む必要はないと思う。(ちなみに筆者は40発) お勧め拡張パーツ 一般的な中戦車と同じで問題ない。迷ったらラマー・スタビ・皮膜で良いだろう。内貼りは完全なネタ装備なので普通に扱う分には必要ない。食料を積む人や近距離での殴り合いをメインにしたい人は換気扇もあり。ただし食料を積んでいないと、隠蔽の悪さから他MTとの視界勝負ではほぼ間違いなく負けるので注意。 優等マークについて とりあえず3優等のとり方について。目標としては常時平均4000ダメージ以上出せるとよい。とはいえ、毎試合4000以上を安定して出すのは難しいので、ある程度の%になったら、5000~6000を出せるように意識する必要がある。 ショボ沈をするとガクッと下がるので、なんとしても4000は出せるようにする。負け確の試合でも最後までしぶとく生き残って最低限のダメージは出せるようにしよう。 課金弾は多めに(30発を目安に)。食料も積むことが望ましい。食料を積む利点としては、装填時間の短縮もそうだが、どちらかというとE50の機動力(出足や旋回性能の悪さ)を改善できるのが大きい。序盤のスポットや通行料が取りやすくなるし、前線から撤退する際にも大きなアドバンテージとなる。 一番安全なのは、序盤は比較的遠距離から精度を活かした狙撃を中心にしつつ、中盤以降にHPと装甲を活かして前線で観測ダメージをとりつつ戦うという運用である。ただし、前線に行くタイミングが遅いとあまり稼げないので、そのあたりの見極めが少し難しい。とはいえショボ沈をし難いので、大きく優等マークを下げる心配があまりないのは利点。序盤から前線にガンガン行くのも良いが、ショボ沈のリスクが高いので、92%を超えてからは気をつけるといい。 E50ちゃんのお悩み相談室 現役JKであるE50ちゃんがみんなのE50に関する疑問質問に答えてくれるよ! でもE50ちゃんは気弱な乙女なのでエッチな質問や高圧的な質問はしちゃだめだぞ!クラマスとの約束だ! Q1.すごい力作ですね。読み込んで精進したいとおもいます。ちなみに「ボレー弾き」とはどのような? え、えっと、相手が弾を撃つのと同時に車体を傾かせて敵の弾を弾く高等テクニックのことです。 「ボレー弾き」っていうのは私が勝手にそう呼んでいるだけで、特に意味はないです…。な、なんか分かりづらくてすみません>< Q2.E50ちゃんはE50Mくんのことが好きって本当ですか? E50Mは私のお兄ちゃんなので、好きですけど恋愛感情はないです。T-54くんはいつもそうやってからかってくるし、HEATの貫通が330あるので嫌いです! Q3.最近念願のE50を購入したのですが、上手く使いこなせません。E50の運用方法についてアドバイスお願いします。 買ってくれてありがとうございます!ロリようじょちゃん大好き! えっと、アドバイスするとすれば、私に乗っているときはMTに乗っていると思わないほうがいいです。かといってHTに乗っていると思うわけでもありません。私に乗っているときはE50に乗っているつもりで、乗らないとダメなんです!(意味わからなくてごめんなさい…) 私はMTとして使うには隠蔽が悪いし、足回りも悪いです。なので普通のMTなら見つからない距離で見つかったり、逃げ切れる場面で逃げ遅れたりします。といってHTとして使っても、ティア9にはAPで砲塔を抜いてくる車両もいっぱいいるし、私は硬い敵との正面戦闘が苦手です。つまり私はMTにもHTにもなれない出来損ないってことなんですよね…ぐすん>< でも、裏を返せば、私はMTとしては硬い車両だし、HTとしてはすごく足が速いわけで。普通のMTやHTとまったく同じに使っても上手くいかないけど、長所の部分を活かせば自ずと活躍できると思うんです! 具体的にどうすればいいかというと、私の乗り方=独第一MTルートの乗り方なんです。今までパンターちゃんやパンツくんに乗ってきましたよね?あれと同じように乗ればいいんです。そうすれば、大幅に性能アップした私はとっても強いと思うんです! 乗り方がわからないアナタ。もしかしてパンターちゃんやパンツくんのこと、弱くて微妙な子だと思って適当に乗ってませんでしたか?(プンプン) どのくらいの距離ならばれるのかばれないのか、どの茂みなら使えるのか、どのくらいはやいタイミングで逃げればいいのか、どのタイミングだと遅いのか、自分の装甲が当てになる相手はどのくらいなのか、そういった敵に対して適切な車体の角度のつけ方はどうするのか等々、独MTの弱点をカバーする立ち回りを考えて独MTルートをやっていた人は間違いなく私のことを使いこなせると思います! 今までの車両でそのことを考えていた人はその通り扱いましょう。考えていなかった人は、隠蔽と足の悪いMT、限定的なHTとしての立ち回りをもう一度考えてみてください。がんばってね! (クラマスより) これからE50ルートを進める皆さん、E50ルートはE50に至るまでは微妙です。でもそれまでの苦労や試行錯誤が間違いなくE50に活きて来ます。快適さを求めるなら飛ばしたほうがいいですが、E50にのる練習・準備段階としてはこの上ない良車揃いなのが独MTルートです。(ちなみにレートに関しては基準自体が低いのであまり下がりません←大事) 質問がありましたらお気軽にどうぞ。 すごい力作ですね。読み込んで精進したいとおもいます。ちなみに「ボレー弾き」とはどのような? -- Decoping (2015-10-20 08 34 20) E50ちゃんはE50Mくんのことが好きって本当ですか? -- T-54 (2015-10-21 00 09 32) 最近念願のE50を購入したのですが、上手く使いこなせません。E50の運用方法についてアドバイスお願いします。 -- ロリようじょ (2016-03-11 18 38 36) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/nanohass/pages/1363.html
【5】天空に舞う希望 BARSITY 後半 2番機のアルトマンに対し、シグナムの駆るフルクラムが烈しい機動を見せた。 《では、無理矢理にでもこちらへ振り向かせてやる》 翼端から雲を長く曳きながら、バレルロールした機体をスライドさせ、アルトマンの背後を窺う距離に付く。 だが、アルトマンもイェーガーを援護できる位置でありながら、 シグナムからの攻撃は回避できる絶妙のポジショニングを取る。 《隊長、そろそろ決めにかかってください》 《弱音を吐くとは珍しいなライナー》 隊長のイェーガーは振り切ろうとするフェイトの動きだけではなく、後方のアルトマン、更にその後方のシグナムの動きも考えていた。 《さすがにこれほどのパイロットから回避を続けるのは骨です》 囮役を務めるだけあって、キレの良い動きを見せるフェイトのF-20タイガーシャークは決定的なチャンスを掴ませない。 ファイトはカウンターアタックで背後に回ろうとする動きは見せたものの、 積極的に格闘戦で背後に回りこもうという動きはみせなかった。 その飛行は囮役としては当然の事だったが、 フェイトは自分の囮としての役割をゲルプ隊に見破られた事には気がついていなかった。 敢えて策に乗られているとは全くの想定外していない。 上空ではなのはが攻撃開始のタイミングを図れずに躊躇していた。 「ありゃ?予定、狂っちゃったね」 敵のフォーメーションを崩して2機を引き離すのが目的だったが、 シグナムを後ろに従えながら、ゲルプ隊がフェイトを追っていた。 単純化すればフェイト・イェーガー・アルトマン・シグナムの順で追いかけっこをしているように見える。 アルトマンがシグナムの攻撃を振り切ろうとしなかったのは誤算だ。 <シグナムさん。私も下に降りて援護します> <助かる。強敵とはいえ、戦う気がないので、上手くかわされる。仕掛けられん> 機体をロールさせ、一気に高度を落とすと雲を曳くフルクラムの位置が容易に特定できた。 「あれだね・・・」 軽く呟くと相棒に確認する 「レイジングハート? 行くよ!」 「All right My Master」 なのはがスロットルを全開にしながらフェイトにも指示を出す 《フェイトちゃん? 方位1-5-0 高度11000まで上昇》 《了解!》 F-20タイガーシャークのエンジンノズルが開き、蒼い炎をちらつかせながら、フェイトが急上昇を始めた。 イェーガーはタイガーシャークの飛行パターンが唐突に変化したことに訝りながらも、 急上昇をチャンスとみて、ミサイルトリガーに親指を乗せ、力を込めようとした。 瞬間、そのタイミングに併せて別の敵機が迫ってくる気配を感じた。 ゲルプ隊の2機はフェイトを追って急上昇を行っているが、 その後ろ、ウスティオのフルクラムが追従していないことに違和感を感じたのだった。 シグナムが追尾を止めて、そちらにゲルプ隊の意識を集めさせた隙に なのはが2番機アルトマンめがけてアフターバーナー全開で突っ込んできた。 《頂き!》 翼下のパイロンからAAMが放たれる。 《アルトマン 狙われているぞ》 《ちっ・・・あまり・・・やりたくないが》 なのはは絶対の自信のある距離でミサイルを放ち、 高機動のSu-37といえども逃さないという気迫をもってミサイルの誘導制御に集中していた。 ミサイルからの回避運動は恐ろしく神経と体力をすり減らす。アルトマンとしては起死回生の賭けに出ざるを得ない。 なのはの目の前を遠ざかっていったアルトマンの機が一瞬だけ奇妙な動きを見せた。 それまでの激しく鋭いがダンスのように流れるように華麗な一連の飛行から、一転した明らかに不調和な飛び方だった。 「えっ!?・・・」 その直後、ファントムめがけて白い煙が迫ってくる。 白煙はやがて長細い白い槍に変わり、コクピットの右に流れさろうとする。 「ミサイル!」 突然の出来事で全く予想していなかった展開に、なのはの中で視覚以外の五感が完全に停止していた。 一瞬の出来事をなのははスロー再生のビデオのようにゆっくりと、 だが、 何の反応もできないままミサイルが自らの愛機に命中するのをじっとに見守った。 強烈な衝撃がなのはの全身を包む。 「きゃぁぁぁぁぁぁあああ」 ファントムの右主翼が裂け、爆発に包まれる。 なのはを乗せたまま、きりもみ状に急速に高度を落としていく。 まだ生きているが幾つかアラームが鳴り響くコクピットで、なのはは懸命に操作しようとしていた だが、急激なG変化に耐え切れず、やがて意識を失った。 右主翼を完全に失い2基のエンジンも破壊された白いF-4Eファントムがなのはを乗せたまま 不規則な回転をしながらぶざまに落下していった・・・。 アルトマンが土壇場で行った奇襲は、意外なほどあっけなくなのはのファントムを撃墜したが、 アルトマンもなのはのミサイルで損害を蒙っていた。 ミサイルの追われているという極限状況の中でもアルトマンは なのはが無警戒な飛行をしていることに気がつき、 ミサイルの誘導を中断させようと、突然無理な機動で逆撃をしかけていた。 結果的にファントムは撃墜できたが、回避に専念する飛行から急に反撃行動に移ったことで 後ろを執拗に追い回していたミサイルに食いつかれてしまった。 《痛っ・・・やられた!》 但し、なのはと違ってミサイルに追われている状況を冷静に検討するだけの余裕があった。 被弾する直前に機体を捻り、主翼やエンジン重要部にダメージを受けるのを避ける。 《こちらコルモラン2、後部警戒レーダーと右エンジンノズル、エルロン周りを吹っ飛ばされた。》 《戦線離脱しろ。命令だ》 いくらTOPエースでも大きく損傷した機体では空戦を勝ち抜くことは難しい。 《2対4ならともかく、1対3ではな。 勝てなければ負けないようにする》 ゲルプ隊の隊長イェーガーはどこまでも冷静だった。 「「なのは!」」 白いファントムが落ちていく場を目撃したフェイトとシグナムは、 首筋の辺りからぞっとするような恐怖が心の中に入り込んでくるのを感じた。 飛行魔法も十分に使えないこの世界では戦闘機から飛び出して救難に向かうこともできない。 「クソッ!」 機体の限界まで追い込んだ旋回と自身の魔法による空力・重力制御の相乗効果で タイガーシャークはSu-37に負けない機動を見せたが、中の人には大きな負担がかかっていた。 重力制御の許容を超えた旋回でフェイトは意識が徐々に途切れそうになるのを必死で踏ん張る。 《テスタロッサ、そのまま右ロール。後ろを取りにいくぞ!》 シグナムが僚友にサポートの声をかけながら、もう一人の僚友に通信を送っていた。 《シャマル! タカマチが落ちた》 元々口数が少ないシグナムだが、 その切羽詰った様子は低空で機会を伺っていたシャマルにも只事でないとはっきりとわかるものだった。 《嘘っ・・・・》 シャマルは衝撃の大きさに声を失ってしまい。シグナムに言葉を返せなかった 《北東方向に向かって落ちていった。捜索を頼む!》 聞かされる者は俄に信じられないが、自分の目で確認した者の言葉は受け入れやすい。 それでもショックは大きい。 《わかりました!》 シャマルも俄には納得しがたいが、シグナムが戦いの場で冗談を口にするとは考えられない。 シグナムのサポートもあって、意識を半分失いかけながらも フェイトは機体を右に捻りこみ、高度を下げた。 《こいつか!?》 そのSu-37は飛ぶのがやっとというぐらいに大きく損傷していた。 「なのはを落としたのはコイツだ。」 直感的に理解したフェイトの心にどす黒い感情が湧き上っていた。 《この・・野郎・・・殺してやる!》 普段の穏やかで秀麗な顔に似合わないと殺意と憎悪に満ちたフェイトの声は、 ゲルプ隊の2人にも無線が入っていた。 《変わった娘だな・・・自分達が無敵だとでも思っていたのか?》 どこか嘲笑するようにも聞こえるし、呆れたようにも聞こえる。また諭すようにも聞こえる声は フェイトの前を飛ぶ傷ついたSu-37、アルトマンのものだった。 不思議な事に真後ろにフェイトが迫るにも関わらず動揺する気配をみせなかった。 《おのれ、貴様!》 フェイトは自分でも気がついていないほどの烈しい感情に駆り立てられていた。 こいつは、赦さない。地獄に叩き落してやる・・・・・! ミサイルで落とすのは容易いと思ったフェイトは敢えてガンアタックを選択した。 さらに距離を詰める。 意識を集中させ、HUD越しに傷ついたSu-37の後姿が大きくなると操縦桿の発射ボタンに指をかけた。 だが、あまりに意識を前に集めすぎていたため、後方ががら空きになっていた。 そんな単調な飛行をイェーガーが見逃すはずも無く、 機動を絡めあっていたシグナムのMiG29フルクラムを強引に引き離し、 部下の危機を察知して全力で接近してきた。 フェイトはアルトマンの背後に迫ってからは特に空戦機動をとってはいなかったので、 あっという間に距離が詰まる。 タイガーシャークの機内で後方警戒レーダーが鳴り響き、バルディッシュが警告する。 《Bandit s aprroaching direction 1-8-5》 執念深い憎悪に燃えていたフェイトもアラームで咄嗟に冷静さを取りもどし、 堪らず機体をロールさせ、深いバンクのナイフエッジターンで追いかけてきたイェーガーの機体を確認する。 《貴様達、まとめて片付けてあげるよ!》 相手は最新鋭とはいえ、大型機。 軽量なタイガーシャークなら十分に勝算はあった。 互いに長い雲を曳きながら後ろを奪い合う。 上昇、旋回、減速、急降下、フェイトの操縦技術もこの世界に来たころと比べれば随分上達していた。 本来の空戦技能でも元々中距離攻撃に重点をおいているミッド式魔法でSランク保持者であり、 個人的に得意な間合いは中近距離、と極めて高いレベルでバランスしており、魔導師の理想形に到達している。 ただ、フェイトは魔法に頼らなければ戦闘機での空中戦では技量はともかく、体力が持たない事を判っており、 いつもなら強烈なGを和らげるために制御魔法を使っていた。 「バルディッシュ、重力制御、モードリリース」 身体への負担は承知のうえで、できるだけミサイルの誘導に注力しようと考えていた。 「I do not recommend turning off the gravity control.」 ひとこと反論しながらも主人に忠実なバルディッシュは、素直に従った。 「ぐ・・・、負ける・・・か!」 途端にズン!と全身に襲い掛かるGがフェイトを襲う。 奥歯を軋ませて踏ん張ろうとしたところに、 横合から飛び出してきた薄紫の機影がフェイトの視界を遮った。 バランスを崩し、ふらふらと挙動を乱すタイガーシャークがようやく立て直した所で、 邪魔者の正体を確認した 《シグナム!? 邪魔しないで!》 《テスタロッサ、憎悪を糧に戦うな。逆にやられるぞ》 《頭ではわかってる。でも、心が納得しない!》 一旦フェイトの横に並んだシグナムが、騎士としての忠告をする。 《受け入れろ。タカマチが落ちたのは誰のせいでもない。タカマチ自身の責任だ》 キツい言葉だったかもしれないが、弁舌爽やかな政治家ではなく、必要なことを最小限で語るシグナムの言葉は、 フェイトには残酷なまでに無慈悲に響いた。 《だからといって見逃す訳にはいかない》 《ああ、無論だ。上手くいくか判らんが、策がある。聴く気はあるか?》 フェイトはシグナムが説明した作戦でこの忌々しいSu-37を落とすことに同意した。 フェイトのF-20タイガーシャークがシグナムのMiG―29フルクラムの真後ろにへばりつく。 イェーガーのSu-37が正面から突っ込んできた。 シグナムが照準ロックもかけないままにAAMを連続して発射する。 が、 イェーガーに判るはずもない。堪らずバレルロールで回避していた。 《今だ》 シグナムのフルクラムが急激に機首をもたげて、迎え角を極端に大きくとる。 プガチョフコブラとよばれるトリッキーな動きでイェーガーの注意をひきつける。 その動きは敵に機体の腹を晒すという危険なものだった。 こちらの予測通り、イェーガーがシグナムの機に攻撃を仕掛けようと速度と針路を微妙に調整した。 どれほどエースパイロットであっても攻撃の始まる直前と攻撃中はしっかりと安定した飛行姿勢をとる。 それが狙いだ。 フルクラムの後ろにぴったりと隠れていたフェイトがイェーガー機を狙う。 フェイトは前を飛ぶフルクラムが機首をもちあげて壁のように立ちはだかっても、躊躇することはなかった。 ほぼ正面を向いているが、敵はもう一つの味方機を狙っているので、タイガーシャークの攻撃に対応する間は無い。 一瞬の迷いにつけこんで、イェーガー機のカナードと右主翼に風穴を穿つ。 フェイトは攻撃に手応えを感じなかった。 確実な戦果を確認するまでは発射ボタンを押す手を緩める訳にはいかなかった。 だが、Su-37はフェイトのガンアタックで多少のダメージを喰らったものの、 優美で鋭い翼が折れる事はなかった。 それどころか、腹を晒しているフルクラムに機銃を浴びせているではないか! 《この・・・・・・っ! 落ちろぉぉ!》 ウスティオ軍の2機とベルカ軍の1機が交叉した一瞬の戦いは、 そのままイェーガーのSu-37が全力離脱したことでそのまま幕切れとなった。 既にアルトマンの機体も遠方に離脱を果たしており追撃は困難な距離だった。 ウスティオ軍側にも燃料の問題もある。 《してやられたな。 ここは退くぞテスタロッサ。あとはシャマルに任せるんだ》 《え?・・・ええ、判った・・・・糞っ ガン!》 低く毒づいてから、 フェイトはタイガーシャークのコクピットパネルに拳を乱暴にたたきつけた。 シグナムは無線越しに聞こえてくるフェイトの荒れように対してかける言葉を必死で捜していたが、 自らの表現力の乏しさを嘆きつつ、無言で見守るしかなかった。 シャマルにとってシグナムからのなのは被弾の連絡は俄に信じがたいものだったが、 戦いの最中に冗談をいうような人物ではない。 《こちらシャマル・・・・・捜索を開始します!》 シャマルはトーネードの可変翼を一杯に広げ、超低速に速度を落とすと周囲を捜索を始めた。 ただ、戦闘機のコクピットから下の地面を見るというのはなかなかに難しい。 「んもう!地面が見ずらいわねぇ・・・っ!」 誰に聞かせるでもなく、シャマルは一言ボヤくと機体をロールさせ、トーネードを背面飛行させた。 そして背面飛行したトーネードの大きな垂直尾翼が森の木にぶつからないように少しだけ高度を高くとる。 背面飛行でなら操縦席から上をみれば地面が良く見える。 地面を舐める超低空での背面飛行を難なくこなすあたり、 シャマルも空中戦とはまた異なる点で良い腕を隠し持っていた。 4つ目の山の稜線を背面飛行で超えた先、 ソーリス・オルティスの北東に広がる森林地帯に黒煙が不気味に立ち上っていた。 《黒煙を発見、確認に向かいます》 その一帯は空挺部隊が降下した地点とソーリス・オルティスを挟んだ反対側で、 運の悪いことにその森はまだベルカ軍の勢力地帯だった。 シャマルが黒煙が立ち上る周囲に接近すると、戦闘機の部品が周囲に散乱しているのが見えた。 墜落時に炎上したらしく、それは黒っぽい金属の塊のようだったが、 よく目を凝らしてみると、周辺に白地に青ストライプが入った機体の外装らしいものが散乱していた。 「嘘・・・でしょ?」 目を凝らして見直せば網膜に映る情景が訂正されると信じてシャマルは戦闘機の墜落現場の上空を定円旋回しつづけた。 「なのはちゃん・・・」 ようやく状況を受入れ、なのはの消息を探そうと周辺探索を行おうとした時に トーネードのミサイル警報が狂ったように鳴り響いた。 「敵!?」 それは携帯SAMだったが敵勢力下の上空で単調な旋回飛行をしていたトーネードは絶好の標的だった。 シャマルはトーネードの可変翼を折りたたんで、急上昇を開始し、後ろから迫るミサイルを右に左にと回避する。 ミサイルをかわしきり、高空へ一旦逃げたシャマルは公式通信で連絡を入れた。 《こちらガルム4タリズマン。ガルム1サイファー機の墜落を確認、場所はソーリスオルティスから北東40km地点》 《こちらイーグルアイ、報告了解。パイロットの消息は確認できたか?》 《いいえ、まだです。対空攻撃を受けたので、周辺を制圧してから確認に移ります》 上品な口元を強い意志で結んだシャマルは再びトーネードを低空に降下させた。 そのシャマルのトーネードを出迎えたのは散発的な対空機関砲の攻撃だった。 だが、突進するトーネードを捉えることができない。 「邪魔しないで!」 軽く機体をジンクさせながら、ミサイルを対空砲に叩き込み、吹き飛ばす。 もう一度、ファントムの周囲を探索したところ、クラールヴィントが森の中を進むベルカ地上部隊の存在を告げた。 墜落した機体の調査とパイロットの身柄確保にやってきた連中だろう。 なのはちゃんのファントムには近づけさせない! 「次元の彼方まで吹っ飛ばしてあげる!」 まだ残弾のあるJP223ディスペンサーで広域制圧するつもりだ。 クラールヴィントが示した位置に向かって、突き進んでいたトーネードが可変翼を一瞬広げ速度を微調整した。 針路良し、高度良し、投下まで5、4、3、2 <シャマルさん ダメ!> <なのはちゃん? なのはちゃんなの?> いきなり思念通話での呼びかけはなんとも嬉しい驚きだった。 シャマルも慌てて攻撃軸線から機体を旋回させ、周辺の探索を行う。 <どうにか、脱出できたけどね。周りに敵の兵隊さんが一杯。今は隠れている所だよ> <じゃあ、なおの事、一気に吹きとばして・・・> <それで、敵と一緒に私も吹き飛ばすの?> 声を立てずに笑う声は思念通話であっても元気そうに感じられた。 <って、そんなに近いの?> <目の前、3メーターってところかな。靴しか見えないけど、20人ぐらいは居そう> <なのはちゃん、怪我は?> <あちこち打ち身とか捻挫とか・・・あ、大した怪我は無いよ大丈夫。けど> 言葉の最後を逆接の接続詞で結ばれ、 シャマルは心臓を氷の手でつかまれたように感じた。 <けど?> シャマルは続きを聞くのが怖かった。 <疲れた。動けない> <とにかく、じっと隠れて休息を取ること。いい?医務官としての忠告よ> <はい。シャマル先生> 苦笑とともに聞き分けの良いなのはの返事が返ってきた。なのはは医者の言う事は良く守る。 <みんなには私から連絡するから。魔力も温存してね> <シャマルさんも早く戻って。敵が対空ミサイルを展開しようとしているみたいだよ> <判ったわ。救難が来るまで待っててね> <できれば黒塗りの高級リムジンで> シャマルは意識して大きく笑った。 <手配するわ。なのはちゃん> こちらを安心させようとしているのかもしれないが、 冗談をいう余裕があるのはいいことだ。と思いながらシャマルはヴァレー基地に針路を取って全速力でソーリス・オルティスから離脱した。 戻る 目次へ 次へ