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2012 10.9 チャットは10月13日ぐらいに導入する予定です。 2012.10.13チャット準備は少し延期させていただきます。 2012.10.20チャットはメンバーが増えた時に導入したいと思っています。
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E.G.M それいけ!お天気娘ズ 暁星家 暁星 明斗 創作注意事項 小説イラスト等あらゆる創作で自由に使ってOK カラーや服装のアレンジ可 ネタやパロディOK 目次 概要プロフィール 人物像 容貌・服装 趣味 各作品での活躍 関連人物家族 頂いたイラスト ライジングのTwitterアカウント 概要 プロフィール 本名 暁星 明斗(あけぼし あきと) 旧姓 朝生 明斗(あそう -) 年齢 36歳 誕生日 12月21日 身長 181cm 体重 75kg 一人称 普段は「俺」、仕事中は「私」 二人称 〇〇さん、〇〇ちゃん(娘の友達に対して) 好きなもの 嫁LOVE娘たちLOVE 嫌いなもの 家族に危害を加えるもの 趣味 筋トレ、キャンプ 人物像 2人の娘の父で惜しみない愛情を捧げているのは妻・天晴と同じ。天晴とは昔からの馴染みだったが天晴の大学卒業を機に結婚した。 E.G.Mの科学部門で研究をしているのだが娘2人はそのことを知らない。 同じくE.G.Mで働く永栄 理花ちゃんが娘と同い年でしこたま驚いている。 容貌・服装 ガタイがよく研究者らしく白衣を着ているが、この白衣の背中部分には天晴さんの女児符号「魁晴」の力を貯めて活動するブースターが組まれており符号がなくとも超人的な身体能力を得る。 この白衣のことを「白日衣」と呼んでおり幼いからから改良を重ねて使用している。 趣味 娘2人と全力で遊ぶためには自身も体を鍛えなければと思い始めた筋トレにすっかりハマってしまった。 また各地でフィールドワークをすることからキャンプもするがそこでもより快適に過ごすためにいろいろ調べるうちにハマっていった。 各作品での活躍 関連人物 家族 ライジング-暁星 旭- 長女、明るく活発で元気よく育ってて父さんうれしいぞ。 シャイニング-暁星 輝- 次女、お菓子ばっか食べてると晩飯が入らないぞ?え?これが最後?しょうがないなあ。 暁星 天晴 妻、俺の人生全てを捧げても後悔はない、それくらい素晴らしい人さ。 エクリプス-暁星 明- この子はうちの旭と似ているがいったい…? 頂いたイラスト
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(吉寅小町) 目次 創作注意事項 概要 プロフィール 人物像 一人称・二人称 容貌・服装 女児符号 各作品での活躍登場作品名 関連人物家族 関連イラスト 更新日:2023/07/14 Fri 14 56 59NEW! タグ一覧 創作注意事項 ネタやパロディOK 各種創作に自由に使ってOK カラーや服装のアレンジ可 概要 プロフィール 本名 吉寅小町 (よしとら こまち) 愛称 こまさん 女将さんなど 種族 天狗と人間のクォーター 年齢 100歳程度 好きなもの おもてなしのお仕事 お客様に楽しんでもらえる新しいサービスの構想を練る事 苦手もの 想定外のトラブル 生魚(特にサバ) 趣味 お絵描き 花火鑑賞 人物像 明るく元気で、天狗や人間世界の勉強よりも父の経営している旅館の仕事の方が好きな活発な女の子。 褒められたり熱くなったりして一つのことに夢中になるとほかのものが見えなくなる事もあるが、いつも客のために一生懸命で、難しい客でも正面から向き合い真剣に考えることができる。 どんなお客相手でも、昔からの親友のようにすぐに仲良くなれ、客に喜んでもらうのが何よりも楽しいと思っている。 しかし極端に鈍く、世間知らずな面もある。(同年代の子供と対等に接した事がないのも原因の一つである) 思ったことをすぐ口に出すタイプだが、長い時間の考え事は苦手で、たくさん考えると、そもそも何を考えていたかわからなくなってしまう。 相棒のカテキンちゃん曰く運と要領がよくない。(因みにカテキンちゃんの名付けは小町のセンス) 仕事の癖で、言葉遣いは見た目より丁寧。 喫茶オウマがトキの新しい常連で、ここで新しいイベントの構想を練っている。 一人称・二人称 一人称 私 二人称 貴方or貴女 さん付け お客様など (友達にはちゃん付け) 容貌・服装 妖怪の血が流れているが見た目は殆ど人間。 青緑色の髪を一纏めにしている。仕事中は同じく青緑の着物を着ているが、私服は洋服が多い。 女児符号 壱 弐 後日記載 各作品での活躍 登場作品名 関連人物 家族 カテキンちゃん:オウマがトキで出会った相棒です♪ 関連イラスト 相棒と喫茶オウマがトキにて
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(のじゃロリ猫) タグ一覧 のじゃロリ猫 創作注意事項 ネタやエロネタ、パロディちょーOK 各種創作に自由に使ってOK(もう好き勝手に使って良いですぜ!進行役や教え役、敵役やちょいとしたスケベ役にも可) カラーや服装のアレンジ可(むしろ各作者のそれぞれの解釈とか見たいから全然OKです!わからない部分があれば聞きますb) 概要 プロフィール 愛称 のじゃちゃん、化け猫さん、のじゃ猫ちゃん 本名 ワシにもわからぬ 年齢 数え忘れたは 誕生日 さぁ~のぉ~。ただ、ワシが作られた日は7月29日じゃな!(おっとこれは言ってはいけないことかの(ಡᾥಡ)) 身長 決まった形はないのぉ~今の少女の姿では130ちょいかのぉ~?各々作品に任せる←メタネタ 体重 ここも身長と同じく決まっておらぬ 一人称 ワシ 二人称 お主、お前さん(上or下の名前呼び) 好きなもの 自分の興味があるものなら 嫌いなもの 自分の嫌いなものなら 趣味 酒飲んでグータラする事と女子の柔らかい部分を堪能する事じゃ♡ ↑ のじゃ「まぁいろいろ言ったが、どれも正解であって正解ではない。皆が考えるワシがワシなのだ。これはあくまで生み出した奴の一つの指標であるのじゃ!悩んだら上記を参考にすると良いじゃろ。」 人物像 本名は不明、誰にも解らない。 遥か昔から存在している妖怪であり、不老不死の化け物。 少女の姿をしているが、それはあくまで他の人間から「少女の姿として認識させている」のであって、実際は不定形の存在なのかも知れない。とにかく謎が多い人外系合法ロリである。 性格は褒められたものではなく、欲望に忠実でしたい事はし、したくない事はしない主義。 容貌・服装 普段はビキニにホットパンツとブーツを着用しているが、冬は各女児ズから「寒そう」と苦情が入る為、長袖も着用する事がある。 女児符号 特にない。 妖怪ゆえ怪力で素早く、数々の妖術を用いる。 各作品での活躍 登場作品名 関連人物 ライジングちゃんとは友達というよりも悪友関係の方が近い。 家族 アナザー 関連イラスト 制作者必見ポイント! 妖怪の人外女児ゆえ様々な事が出来るから物語進行におおいに役立つぞ!不老不死だからボッコボコにも出来し欠損も可能だ!! トラブルメーカー、敵役、スケベ要員に持って来いの万能キャラだ!!! アへ顔も顔芸もできるゾ~♪ ぶっちゃけ困ったらコイツ使っとけ 「のじゃえも~~ん(ಡᾥಡ)」
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-環 天月- 「私は環天月、虹富玲亜...貴方のアナザーよ...」 概要 ぐれあ/虹富 玲亜の実の姉。 両親を女児符号を研究する機関に処され、目の前で妹のぐれあちゃんを異次元に追放され、その後機関に拉致される。 機関では軍事利用されることを目的に戦闘技術、女児符号の訓練など過酷な訓練を虐げられた。 その後、タイミングを見計らい、機関を脱出すべく脱走及び組織を壊滅まで追いやる事態を引き起こす。 その戦利品として「異次元転移装置」を手に途方に暮れていたところをニンジャ軍団に拾われ現在は環 天月 (たまき あずき)を名乗り、いつか出会うであろう妹の「虹富玲亜」ことぐれあちゃんを追っている。 プロフィール 本名:虹富 美亜(にじとみ みあ) 年齢:17 誕生日:10月28日 身長:163cm 体重:最近測ってない 家族構成:父、母、妹 好きなもの(こと):日向でゆっくり寝ること 嫌いなもの(こと):争い 好きな食べ物:サンドイッチ 嫌いな食べ物:辛い物全般 一人称 :私 二人称 :名前(さん、ちゃん) 性格・人物像 物静かでありながら面倒見はとても良い。 いざというとき頼りになる正に長女の鏡。 容姿 紺色の髪に目、太い眉毛が特徴的。 高身長。 最近の悩みは雄一見えている二の腕の筋肉が付きすぎて太く見えること。 加速符号 【真・慈愛空間(Compassion Space TRUE)】 慈愛空間を極限まで極めた最終形態。 通常の慈愛空間より防御、治癒効果に圧倒的に差があり、気持ちの強さの概念はなく発動させるだけで最強の防御と回復効果を備えている。 究極符号???
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EX1. 或いは、それが夢として カタカタ。 カタカタカタ。 カタカタカタカタ。 ッターン!! 「ふ、ふふふっ、ふふふふっ!! さぁさぁ、完成だ。ようやくお披露目の時が来た!あぁ、この時をどれだけ待ちわびた事か!!」 「さぁ、始めよう。 私は!!世界に!!宣戦布告する!!!」 ブォン!! 完成したシステムを起動する。 規定されたコードに従い、次々にプログラムが書き換えられて行く。 画面が、赤く染まる。 それはまるで、これからの世界の行く末を 示しているかのようで。 私は、これを見るだけで、 とてもとても興奮するのだ。 世界が、変わる。 私が変えるのだ。 こんな無価値で無意味で無情な世界は。 全て消え去る。 誰も私を止める事はできない。 否、否、否!! 止められるものなら止めてみろ!! 止めてみるがいい、うら若き少女たちよ!! 世界は、この時を中心に、裏返る。 第3章へ
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雨空の昴星 第11話『刃、再び』 「......はっ」 目が覚めた時、私は薄暗い部屋の中に居た。薬品の匂い、機械の駆動音......此処は、何処かの研究室だろうか。 「気がついたか、音羽 悠弦。」 頭上で響く嗄れた声。目線だけを動かしていくと、此方を見下ろす年老いた男と目が合った。 「.....貴方は........Dr.アトラ...........」 「ふむ、正常に起動したようだな。そうだ、ワシはお前に新たな命を吹き込んだ恩人だ。」 「新たな......命............?うっ!?」 その瞬間、私の脳裏に突然ある光景が浮かび上がる。それは、燃え盛る研究所の中、私が爆風に飲まれていく光景だった。足から身体、腕、頭......私の全てが炎に焼かれ、灰になっていく。そして、焼け焦げた頭蓋骨が地面に落ち、粉々に砕け......生々しい脳髄が剥き出しになった。 「はぁっ、はぁっ.....ぐゥッ、オェ......ッ.......!!」 あまりにも凄惨で、それでいて妙に現実味のあるその光景を見た私は、苦痛と不快感にのたうち回り、腹部から喉奥に込み上げてきたものを吐き出した。床に撒き散らされたその吐瀉物からは、オイルのような臭いが立ち込めている。 「.....わ.......私は.............どうなってしまったんだ..........?」 「お前は死んだ。その頭に埋め込まれた脳髄だけを残してな。」 「死んだ.......?嘘だ、なら何故私は此処に居る!?」 「ワシが新たな身体を造ってやったのだ、機械の身体をな。お前がワシへの協力を拒んだ時は思わず手が出てしまったが.....やはりお前は、死ぬには惜しい人材だ。」 Dr.は私の肩を掴み、ニヤリと口角を上げて不気味に笑う。 「だが、勿論タダでお前を救ったわけではない。代償として、お前の力を貸せ。ワシの.....『PleiaDeath』の計画の為にな。」 やはり、そうなるか。 「....何度言われようと、私の答えは変わらない!私は力を貸すつもりは....グッ!?」 肩を掴むDr.の手の力が、一気に強くなる。 「ならば......お前の家族がどうなっても良いと言うのだな?」 「!!!」 「確か、生前お前は娘の誕生日が近いと言っていたな。.....お前がワシに協力すると言うのなら、お前の可愛い娘や愛する妻には手を出さない。だがワシは短気な性格でな.....これ以上要求を拒むつもりなら、そろそろ痺れが切れるかもしれん....」 Dr.の顔に、血管の筋が浮かび上がる。目は血走り、唇も僅かに震えている。彼が相当腹を立てていることは、私にも容易に察しがついた。これ以上抵抗すれば、妻や娘の命が危ない。 「..........た...............」 「ん?聞こえんな、はっきり言え。」 「.................分かり、ました..........協力します........................」 ああ、妻よ、娘よ、愚かな父を許してくれ。お前達を助けるには、こうするしかなかったんだ........... 「........良いだろう。ではお前を『PleiaDeath』の科学者として迎え入れてやる。ワシの研究に携われることを誇りに思え。」 そう言いながら、Dr.は肩から手を離した。ようやく解放された私は、よろけながらも立ち上がる。 「.....あぁ、そうだ。お前に見せたいものがある。来い。」 Dr.に案内され、私は研究室の奥へと足を踏み入れた。すると、そこには金色の髪をした裸の少女が横たわっていた。 「あれは......!!私が造ったアンドロイド.....!!」 それは紛れもなく、私が娘の誕生日プレゼントとして造ったアンドロイドだった。あの火災で燃えたとばかり思っていたのに。 「どうだ、優しいだろう?お前がどうしてもと言うから持って帰ってきてやったのだ。」 「か....彼女をどうするつもりだ!」 「お前と同じだ、ワシの手駒にする。此奴を使ってな。」 Dr.は、アンドロイドの首筋に空いた隙間にパーツを埋め込んだ。あれは人工思考回路だ、私が組み上げたプログラムをインストールする為の大切なパーツだ。 「やはりお前は素晴らしい、こんな高性能なアンドロイドは見たことがない......」 「その回路に何を仕込んだ!!」 「決まっているだろう、ワシがプログラミングしたデータだよ。」 回路を埋め込まれたアンドロイドは、瞳を青く発光させながら起動した。 「................」 「目が覚めたか、我が娘よ。お前はワシに造られたアンドロイドだ、分かるな?」 私の発明品をも奪い、自分の物にするなんて......何処まで下衆なんだ、この男は........! 「......はい、Dr.アトラ。ワタシは、アナタの娘でス。」 「よろしい。だがワシは他の研究で忙しいのでな、お前の世話はこの男に任せる。」 Dr.はそう言って、私を指差した。 「わ、私が.....?」 「そうだ、お前が此奴の主となる男だ。此奴にはお前を主として認識するようプログラムをインストールしてある、逆らうようなことはないから安心しろ。」 金髪のアンドロイドはゆっくりと私の方を向き、小さく首を傾けた。 「.........アナタが、ワタシの主様......でスか?」 「...........ああ、どうやらそういうことになったらしい........」 「では、ワタシがアナタを主様と認識出来るよう、主様ご自身でワタシに名前を付けて下サい。」 「.....名前..........」 彼女は、元々娘の誕生日プレゼントとなる筈のアンドロイドだった。そして以前、まだ娘が小さかった頃にも、私はこの少女と似た小さなロボットを造って娘にプレゼントしている。娘はそれを喜んで受け取り、自分で名前を付けて可愛がっていた。確か、その名前は........ 「...........カレン」 「..........」 「.....お前の名前は、カレンだ。」 「カレン...............ありがとうございまス、主様。これよりワタシの事は、カレンとお呼び下サい。」 もしも、カレンが居なかったら、私はこのままDr.の手駒として働いていたかもしれない。 だが、カレンがひとまず無事だと分かった時、私の未来に再び希望が見えた。 そして私は、心に決めた。 今は素直にDr.に従おう、だがいずれ隙を見つけ出して『PleiaDeath』を離反し、必ず娘の元に帰ってみせると。 その暁には、カレンに本来のプログラミングデータを移植し、改めて娘にプレゼントしよう。私が付けた“カレン”という名は、私が彼女の主として認められる為ではなく、再び初の元に届ける為の名前だ。それを達成するまで、私は死ぬわけにはいかない。 Dr.から再び受けたこの命......有り難く、使わせて貰う。 「待っていてくれ........初.................!」 ......................... ......................................... 「たぁあああああッ!!」 「オラァアアアッ!!」 「はぁっ!!」 旭が放つ高熱の光、みっちゃんと杏が繰り出す鋭い斬撃。それらを同時に喰らっても尚、巨人ATLASはびくともしなかった。 「無駄だ、たとえ打撃で揺らいだところで此奴の回復能力の前には剣も熱も効かん!」 「せやったら、ひたすらどつき回すしかないな!もういっちょウチのゲンコツを喰らえ!」 巨大化した群鮫さんの重い一撃が、ATLASの鳩尾に叩き込まれた。 「くっ.....!でも、硬い......っ!うわぁっ!」 ATLASは群鮫さんの腕を掴み、そのまま投げ倒した。 「み、皆.....力を、貸して......!」 今度は久乱さんが、弱々しい声でそう叫ぶ。すると、地面から異常なまでに巨大化した毒虫達が這い出てきた。 「うげっ、あいつ虫使いか何かかよ!?」 「あれが久乱さんの言ってた“お友達”....なのかな。」 虫達はATLASに群がり、足元を覆い尽くして動きを止めた。しかし、ATLASは両眼から熱線を放ち、虫達を薙ぎ払った。 「い、いくら何でも強すぎるやろ!」 「同意.....このまま無闇な攻撃を続けても、此方が一方的に体力を削られるだけです。」 「一体どうすれば.........」 私はギリッと歯軋りし、巨人の顔を睨みつける。あの巨人の頭部には、お父さんの脳髄が埋め込まれている。半透明のコクピットの中で無数のコードに繋がれ、ドク、ドクッと脈打っているのが見える。あれさえどうにか取り除けば、こいつは少しでも弱体化するかもしれない。 「お前達が何をしたところで、此奴に勝つことは出来ん。諦めて実験材料となるか、それとも此処で死ぬか.....ワシもあまり気は長くない、さっさと決めて貰おうか。」 「んだと......ふざけんな!そんなのどっちに転んでも死ぬじゃねーか!」 頰を伝う血を拭いながら、みっちゃんが怒鳴る。 「アタシはどっちもお断りだ、代わりにてめーをブッ潰すっていう三つ目の選択肢を付け加えてやるよ!!」 「そうだよ....あたし達は、こんな所じゃ終わらないんだから!」 「そこまで言われたら、こっちももう手加減せえへんで!!」 「フン.......ガキが、戯言はごっこ遊びの時だけにしておけ!!」 アトラがそう言うと同時に、ATLASは再び目を光らせて熱線を撃ち込んできた。 「《断絶》ッ!!」 そこに、杏が割り込んで熱線を叩き斬る。何とか防ぎ切ったものの、杏が手に持っている二本の刃は長い戦いのせいでもうかなり刃毀れしていた。 「提案.....もうこれしか方法はありません。あのコクピットを破壊し、脳髄だけを奪いましょう。今なら、まだ間に合うかもしれません。」 「でも、どうやって.....」 「......ボクがやる。」 静かに、しかしはっきりと、ユーマがそう言って前に出てきた。 「ユーマ!」 「知ってるでしょ、ボクは無機物なら何でも食べられる。あのコクピットの窓ガラスを食べれば、中の脳みそも取り出せるんじゃないかな。」 「賛同。私も今までの戦いでATLASを分析しましたが、あのコクピットはDr.アトラの言っていた自動修復機能が搭載されていないただのガラスです。破壊されれば、元には戻りません。」 「.....分かった。でも無茶はしないで、脳髄を取り出すのは私がやるから。」 「うん。....群鮫ちゃん、ボクをあいつの頭に投げ飛ばして。」 「おっしゃ、任せとき!しっかり着地するんやで!」 群鮫さんはユーマを手に乗せ、巨人の頭部目掛けて投げ飛ばした。ユーマはロケットのように、一直線に巨人に向かって飛んでいく。 「馬鹿が、躱せATLAS!」 「させるか!動くな化け物!!」 私が《言羽》を放つと、ATLASの身体は瞬時に硬直した。 「何!?」 「っとと、よし!着地成功!」 その隙に、巨人の肩に上手く掴まったユーマは、頭部によじ登りコクピットの窓ガラスを食べ始めた。 「ガリッ、バリッ.....!」 「よし、良いぞユーマ!全部食い尽くせ!」 「好機、だいぶ中身が見えてきました。今です、音羽 初!」 「分かった!はぁあああっ!!」 私は片翼を広げ、ATLASの頭部に向かって飛び立った。 「ユーマ!今行く!」 「初ちゃん!」 「ククク.......仕方あるまい。」 私が近づこうとした、その時。 巨人の頭は、突然爆発した。 「な..................っ!?」 「クハハハハハハハ!!!残念だったな!!出来ればワシも使いたくはなかったが........頭部に仕込んだ自爆装置だ!!」 黒い煙を上げながら燃え盛る巨人の頭部、その炎の中から、ユーマが墜ちていくのが見えた。 「ユーマ!!!!!」 私は急いで方向を変え、堕ちていくユーマを抱き止めた。 「ユーマ!!しっかり!!ユーマぁッ!!!」 「......ぅ.......ぅ..............」 ユーマは瀕死だった。肌は焼け爛れ、呼吸もままならない状態だった。しかし。 「.....ぅぃ.......ちゃ...........これ.............」 その腕の中には、まだ脈打っているお父さんの脳髄が抱き抱えられていた。 「........!!」 「....ごめ、ん.........無茶するな、って....言われたのにね.......でも.........どうしても、取り返したかった............」 「........ユーマ..............」 「へへ......失敗作な、ボクだけど......ちょっとは、役に.............立てた............か.......な.............」 ユーマは、薄らと穏やかな笑みを浮かべていた。緑色の瞳から、徐々に光が消えていき......その瞼は、硬く閉ざされた。 「...............................................」 私は唇を噛みしめ、ユーマをそっと地面に寝かせた。最期の瞬間まで大事に守ってくれた脳髄を受け取り、近くに居た杏に預けた。 「............初ちゃん......?」 「う、初..........」 「....................皆、下がってて。」 一言だけそう言い残し、私はアトラの方に向き直る。 「やれやれ、失敗作の分際で最後までワシの手を煩わせやがって..........ま、邪魔者が無様に散ってくれたから清々したわ。クハハハハハ!!」 「...........よ」 「ん?何だ、何か言ったか?」 「.......笑ってんじゃねえよ!!!!!!!!」 瞳を真っ赤に光らせ、巨人に向かって手を翳す。その瞬間、巨人は大爆発を起こし、たちまち森中に火の雨が降り注いだ。 「あの巨人が、一撃で.....!」 「しかもあいつ、あのマイク使ってねえぞ!?」 跡形もなく消えた巨人は、それ以上復活することはなかった。 「ほう........ようやく本気になったようだな。それがお前の持つ《言刃》の真の力か!」 「.......お前の罪は私が裁く.............私のこの手で、地獄に叩き堕としてやる!!!!!!」 「面白い......やれるものならやってみせろ!!!」 「うぅぅぅぅううううぁぁぁぁぁあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!!」 燃えるように熱く、赤く輝く私の瞳。 命を弄ぶ悪魔の科学者、Dr.アトラ。 こいつに遠慮なんか必要ない。 私が放つ言葉の刃...... 《言刃》の錆となるが良い!! 続く
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『明日』 更新日:2020/07/17 Fri 22 41 55 タグ一覧 「どう?私とでち鼠の名コンビネーション」 ボロボロになったのじゃロリ猫を見て、だもん梟は勝ち誇る。 「……ヤバい」 その光景を隠れて見ていた少女が一人。愛歩のクラスメイト、天降号姫だ。 「のじゃロリ猫ちゃんがピンチだ……」 震える手を必死に押さえて、天号は自分に出来ることが無いか必死に考えた。 ーーーチューチュートレイン、未来を読み取る君の女児符号とホーの能力なら、負ける事はない!ーーー あの化け物はさっきそう言った。 化け物が掴んでいる小さな鼠が女児符号を使ったのだろうか? だとしたら…… 天号は閃く。 でも怖い。あの場に出たら死んでしまうかもしれない。愛歩はどこにいるのだろうと目を凝らして見てみると、吹っ飛ばされて大分遠くにいるが、頭から大量に血を流しつつ梟と猫の戦いを見守っているのが分かった。 「宿題はいつやるの?」 頭の中で今日おばあちゃんに言われた言葉が反復して来た。 「明日やるよ!」 夏休みの宿題はいつやるのか?初めはそう言われたと天号は思っていた。でも、おばあちゃんの言った宿題はこの気持ちの事なのかもしれない。 愛歩に迷惑をかけてしまったのに、彼女はそれを気にする所か、友達として接してくれた。 「私だって何かしなくっちゃな…」 天号は呟く。その瞳にはもう、迷いはなかった。 「おばあちゃん!明日って今さ!」 天号は駆け出す。 「天号?!」 「だぁれ?」 猫と梟は新たな登場人物に驚いた。 鼠が我を忘れたようにだもんロリ梟の手の中で暴れだし、中々抜け出せないと悟るとだもんロリ梟の手にガブリと噛み付いた。 だもんロリ梟は、急に噛んだでちロリ鼠を驚いて放り投げてしまった。 天号はそのでちロリ鼠に向かって女児符号を発動させた。 「永遠の日常!」 『永遠の日常=エターナル・エブリデイ』 他の子の女児符号を打ち消す能力。効果は永続する。 「なんだ?!」 だもんロリ梟は突然の事態に慌てた。こんな事、でちロリ鼠から聞いていない。 肝心の鼠を探そうにも、目の前のガキに気を取られて見失ってしまった。 「は!どうやら名コンビだと思っていたのはお主だけのようじゃの」 のじゃロリ猫の嘲笑に、だもんロリ梟は逆上した。 「きさッ!」 だもんロリ梟が挑発に乗る前に、のじゃロリ猫は顔面パンチを叩き込んだ。 「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラァァァァァ!!!」 「ふげぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」 だもんロリ梟は絶叫を上げながらぶっ飛んでいく。 それでものじゃロリ猫は攻撃の手を緩めなかった。 「あ、あなたは」 「ご、ごめなさい、隠れさせてくださいでち」 頭の痛みに耐えながら攻防を見守っていた愛歩は、指を舐められる感覚にハッとした。 「あなたは私を食べないの?」 「とんでもないでち、アタチ、あいつに脅されてたんでちよ。申し訳ないでち」 でちロリ鼠は即答し、また愛歩の手を舐め始める。 愛歩はその言葉に安心したものの、心のどこかにしこりが残っていた。 「くそ!」 だもんロリ梟は渾身の力で蹴りをかまし、のじゃロリ猫から距離を取った。 真っ赤な血が全身を濡らし、髪はボサボサになって、今にも倒れそうなのに、その目だけは不気味にランランと輝いている。 その瞳が奥に避難していた天号を捕らえる。 「よくも邪魔してくれたね……君、名前はしらないけど顔は覚えたもんね」 ドスの聞いた声で脅すだもんロリ梟。のじゃロリ猫はだもんロリ梟の目線を邪魔するように移動した。 「いつか絶対復讐してやるぞ……覚えておけよ!」 「ハッ!復讐より先にコミュ力を上げてこい。お前に仲間なんていなかったんじゃからな鳥頭」 「あ、あ、あ、あんまりだぁぁぁぁぁぁぁ」 なんだかちょっと情けない捨てぜりふを吐き、だもんロリ梟は夜空に消えていったのだった。 「愛歩ちゃん!大丈夫?」 「天号ちゃん、ありがとう。ちょっと頭が痛いけど……このねずみちゃんが舐めてくれたら血が固まってきたよ」 愛歩はまだ指を舐めている鼠を二人に見せた。 「あ、こいつ」 のじゃロリ猫がそう言い、鼠を覗き込むと、鼠は飛び上がって逃げ出した。 「あ、ねずみちゃん…」 少し残念そうな顔をみて、のじゃロリ猫は面白くなさそうな顔をする。 「愛歩は鼠の方が良いのか、ふーん」 「え、あ、違うよ?!別にそういう訳じゃなくて」 まるで嫁と旦那のようなやり取りだ、と天号は思った。 「あ、あのさ」 天号は二人の漫才の波に飲まれないように話を切り替えた。 「あの時は本当にごめん!私、愛歩ちゃんがどんな思いをするか、分からなかった!」 天号は頭を下げた。愛歩はその姿を見つめる。 「アルコールランプとか、火とか、私が持っていたせいで……」 (そも"火を使って何か悪戯しよう"と考え行動させたのは、あのクソ狐なんじゃが……) のじゃロリ猫は思ったが、黙って様子を見守ることにした。 「天号ちゃん。謝ってくれてありがとう。私はあの時の事とかあんまり覚えてはいないけれど……やっぱり火は危ないからやめよう?火とか凄く危険じゃないなら、イタズラもいいんじゃない?」 愛歩はにこりと笑った。 「天号ちゃんのイタズラ、楽しくて好きだよ」 「愛歩ちゃん……ありがとう!」 天号と愛歩は、心の底から笑いあったのだった。 もう辺りがすっかり真っ暗になった午後9時。 愛歩はのじゃロリ猫の肩を借り、血を流しすぎてフラフラになった足を必死に動かして帰宅した。 「あ、悪い。わしここで帰るわ」 「え?」 「なんと言うか……お主の両親に顔見せしづらいというか……」 「そっか…」 自分の分身が娘を襲ったのだから、顔を見せづらいと言う事か? 愛歩は少し残念に思いながら家のチャイムを鳴らした。 お母さんとお父さんはひどく動揺し、狼狽えながら愛歩を出迎えた。 「ああ、頭を怪我してるじゃないか?!」 「一体何があったの!?」 愛歩はなんと言ったらいいか分からなかった。 妖怪に襲われていると言うべきか?でも心配はかけたくない…… 「友達と河川敷で遊んでてさ、躓いて石に頭ぶつけちゃってさ。でも大したことないよ。既に血は止まったし」 そう誤魔化すと、お母さんが愛歩の顔をひっぱたいた。 「お、お母さん?」 「こんな時間に帰ってきて、何が対した事ないよ……あんたどんなに心配かけたか分からないの?!」 愛歩はお母さんの顔を見つめた。涙を流している。 「最初に言ったよね!どこにもいかないでって、石にぶつかって死んでたかもしれないのよ!その傷から菌が入って死んじゃうかもしれないのよ!」 お母さんの絶叫が心に響く。愛歩はどうすればよかったのか分からなかった。 本当の事を言っていれば、お母さんは(お父さんも)もっと心配するだろう。 「ごめんなさい……」 泣きながら項垂れると、お母さんがギュっとハグしてくれた。 「大切な子なんだから……もう危険な事はしないで」 血の繋がらない母子が身を寄せあって泣く。 完全に叱ったり怒ったりするタイミングを逃したお父さんは、少し悩んでから救急箱を取りにリビングに向かうのだった。 大石一家が寝静まった頃、台所でピチャピチャと音がしていた。 一匹の鼠が、野菜屑や残り物を漁っていた。 「うまく行ったでち」 でちロリ鼠はシチューが入っていた鍋の底に張り付いていた人参をモゴモゴと食べた。 「確かにあの女の子のせいで女児符号は使えなくなったでちが……」 「鐘明の血を飲む事は出来たでち」 と言っても、心臓ではなかった為、のじゃロリ猫のように動けるわけでは無いが。 「アタチは未来がちょっと見れればそれでいいでち」 でちロリ鼠は目を光らせる。今までのように沢山の未来が見れる訳では無いが、それはもうよしとしよう。大切な事はだもんロリ梟と離れられた事である。うまく利用できて良かった。 「おや、これは……」 女児符号チューチュートレインでは無くなった能力……妖術・子沢山確率未来で見た景色に、でちロリ鼠は興味をそそられた。 緑色の女の子がこちらを疑わしげに見つめている…… 「面白そうでちね、暫くここに留まってみるでちか」 ああ、今日は人生最良の日! でちロリ鼠は邪悪に笑った。
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コトノハ 第8話『残された道は』 学校を出てからどれくらい経っただろう、辺りはすっかり真っ暗になっていた。私と玲亜はもう一人の初を探すも、一向に現れる気配はなかった。 「用がある時に限って出てこないなんてね.....」 玲亜は小さく溜め息を吐く。疲れている様子ではなかったけど、半分諦めムードにも見えた。 「.....ごめん、時間取らせて.......」 「え?良いよ良いよ、私が自分で付き添うって言ったんだし。」 「そう......?」 「うん、だから全然気にしてないよ。」 そう言いながら、玲亜はにこっと笑顔を見せる。 「.....玲亜は本当に優しいよね。」 「そうかな、あいつにはよく厳しいとか悪魔とか文句言われちゃうけど。」 「それは、まぁ.....でも、私は玲亜に助けられてばっかりだよ。」 一度は無残にもへし折られたけど、玲亜のお陰で元通りになった右手を見つめる。 「玲亜だけじゃない.....さっきは旭にも助けられたし、みっちゃんだって.......私も、自分の力をもっと皆を助ける為に使いたいって思ってたのに.........結局........」 「............」 玲亜は少しだけ考えるように黙り込み、しばらくして再び口を開いた。 「私も、初ちゃんには助けられてるよ?」 「えっ.......?」 「....ほんとはね、私も諦めそうになってたんだ。有葉ちゃんや久乱ちゃん、月那ちゃん、みっちゃんまでやられちゃって.......皆の前では言えなかったけど、正直....もう駄目かもって思ってた。」 信じられない、あんなに落ち着いた様子だったのに、心の内ではそんなことを思っていたなんて。 「だけど、思い出したんだ。みっちゃんがやられた時、初ちゃんがたった一人で立ち向かおうとしたこと。あそこで初ちゃんが諦めなかったから、私も、皆も、あいつに立ち向かおうって勇気が湧いてきたんだよ。」 「...........そう、だったんだ.........」 「うん、だから」 そこで、玲亜の言葉は止まった。 「玲亜........?」 「....................っ」 ドサリ、と玲亜は地面に倒れ込む。目蓋は開いたままなのに、瞳が徐々に光を失っていく。 「玲亜!!玲亜ぁッ!!」 「ベラベラベラベラうるさいんだよ.........一回黙ってろ。」 「ッ!!」 振り向くと、いつの間にか後ろに初が立っていた。その手には真っ黒なオーラを纏わせている。 「あれ、一発?ちょっと力入れすぎちゃったかな?まぁ良いや、邪魔者がまた一人減ったし。」 初は悪びれる様子もなく、いつものようにニヤリと笑いながらゴロンと玲亜の身体を足で転がした。私は立ち上がり、初の胸ぐらを思い切り掴み上げる。 「いい加減にしろ........!!君の狙いは私なんでしょ!?だったら私だけを狙えよ!!他の人に手を出すな!!」 「だからさー、こうでもしないとお前が本気出さないだろってずっと言ってるじゃん。」 「だったら望み通りに..............!」 望み通りに殺してやる.........そう言いかけて、私はハッと思い止まった。 違う。それじゃ一年前やさっきの二の舞になるだけだ。本気で殺しに来る相手と戦いたい、初が言った言葉の意味を、私は確かめに来たんだ。 「.....何さ、怒らないの?そろそろ本気でキレてくれると思ったんだけど。」 「.........ほんとはそうしたい、けど」 初の胸ぐらから手を離し、全身の力を抜いて深く息を吐く。徐々に怒りは収まっていき、私は平静を取り戻した。 「何なのさ、一体。」 「....聞きたいことがあるんだ、君に。」 「.........?」 「さっき、君は言ってたよね。自分を本気で殺しに来る相手と戦いたい、って。......あれ、どういう意味なの?」 さっきまで笑っていた初の顔が、次第に真顔へと変わっていく。 「色々考えたけど、結局分からなかった。君は単純に強い相手と戦いたいのか、それとも誰かに殺されたがっているのか.....」 「...........................」 「教えて。君が本当に望んでいることを。それと.....どうして、君も私と同じ名前を名乗っているのか、ずっと気になってたんだ。」 不思議だ。心が落ち着いていると、今まで本当に知りたかったことを自然と相手に質問出来る。いつも友達を傷つけられた怒りで自分を見失っていたから、こんな簡単なことにも気がつけなかったんだろう。 「...........流石は私だね......完全に考えを見抜くまではいかなくても、私の言葉をそこまで解釈出来るなんてさ。自分同士だからこそ無駄に察しが良いというか........ま、バレたところで別に問題ないけどね。」 何処か観念したかのように、初は溜め息を吐く。そして、赤い瞳で私を見つめ返して言った。 「良いよ、教えてあげる。私も丁度お前に言いたいことがあったんだ、この話を聞けばお前は私を殺してくれると思って。」 「.........?」 初は私に近づき、ゆっくり手を挙げて私を指差した。 「..........私は、お前の“恐れ”そのものだ。」 「.............!?」 驚く私を見て再びニヤリと笑い、初はパチンと指を鳴らす。すると、私達は一瞬にして何処かの薄暗い路地に移動した。 「此処って.........」 「一年前、お前は此処で人を殺した。《女児符号・言刃-ガールズコード・コトバ-》を使ってね。それ以来、お前はその力が怖くなった。力の暴発を恐れ、特に人間相手に使うことを極力避けるようになった.........」 初がそう言い終わったと同時に、私の頬に何かが飛んできて付着した。拭い取ってみると、それは赤黒く鉄のような匂いがする液体だった。 「......これは」 ふと顔を上げると、壁中が鮮血で染まっているのが目に入った。その血溜まりの中で蹲る一人の女の子は、一年前、此処で黒服を着た謎の集団を殺した私だ。 「..........ッ!」 一気にフラッシュバックする過去の記憶。私の力は暴発したが最後、取り返しのつかない事態を引き起こす.....それを改めて思い知らされた。 「お前の中に生まれた“恐れ”はどんどん大きくなっていった。『言刃』を使うことで、自分がバーサーカーになっていくのをお前は恐れた.......そして、その恐れから生まれたのが私ってわけ。」 「どういうこと.......?」 「私は、お前が恐れた自分自身の姿なんだよ。『言刃』を使って誰かを傷つけることに何の抵抗もない、ただのバーサーカーになったお前の姿が今此処に居る私だ。」 「.............じゃあ、私と君が同じっていうのは、君が“恐れ”としていつも私の中に居るって意味だったの....?」 「そう。お前が本当に恐れていたのは『言刃』じゃない。私.....自分そのものに怯えていたんだ。だから、お前が“恐れ”を克服すれば、私は消える。そしたらお前は完全に『言刃』を使いこなせるようになるんだよ。」 再び初が指を鳴らすと、一瞬にして元の場所に戻ってきた。 「..........私が恐れを克服すれば、君は消える......」 「そう。.....そして」 初は顔を近づけ、静かに囁いた。 「私が消滅した時、今度はお前が私になるんだよ。」 「!?」 私が..........こいつに.............!? 「言ったでしょ、私は恐れを捨てたって。当然だよね、お前が恐れを捨てた姿が私なんだから。」 「じゃあ、私がもし君を倒して恐れを克服したら......!」 「お前が私と同じ姿になって、『言刃』を思うがままに操る真のバーサーカーになるんだよ。」 ..........そんな。 私は今まで、自分からもう一人の自分になろうとしていたのか。友達を平気で傷つけるような、最低最悪のバーサーカーに。 「これで分かった?今まで私が言ってた事の意味。」 「........分かった、けど......信じたくない.......私が君になんか、なるはずがない.........!」 「........なるよ、必ず。」 初は尚も囁き続ける。 「あの日、お前はあいつらに何て言った?」 「...................死ね............」 「そうだよね?あの時はまだ自分の力が怖くなかったんでしょ?なら、初心に帰れば良いんだよ。恐れを捨てて、私に一言死ねって言えば、お前はもう自分の力を怖がらなくて済むんだよ。悪い話じゃないでしょ?」 「違う..........私は...................」 「さぁ、私を殺してよ。恐れを、お前が恐れてるものを全部吹っ切れよ!」 「違う!!!!」 私は叫んだ。確かに私は、何度も初を殺したいと思った。だけど、冷静になった今だから分かる。 「そんなの.......私が望む力の使い方じゃない.........!」 「は...........?」 あの日、私は大きな失敗をした。それをまた繰り返したら、私は一つも成長出来ない。 「私は.......もう誰も傷つけたくない........友達も、家族も......自分自身も..........!」 「....ふざけたこと言うなよ......お前が私を殺さなきゃ、お前は一生私に怯えて生きなきゃいけないんだよ!?」 「それは!!.......嫌だけど............でも..........」 「.....................ッ.......」 煮え切らない私に苛立ったのか、初はギリッと奥歯を噛み締める。そして、大きく溜め息を吐いて言った。 「.........こうなったら、意地でもお前の殺意を引き出してやる...........あの時と同じくらい、お前が怒りで自分を見失うまで......お前の友達を傷つけてやる!!」 「っ!!やめて!!」 「うるさい!!お前が臆病だから悪いんだ、結局お前は自分で友達を、そして自分自身を苦しめてるんだよ!!アハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!」 笑い声をあげながら、初は倒れていた玲亜と共に闇の中へと消えていった。私は一人取り残され、途方に暮れてしまう。 「恐れを捨てたら........私はあいつになる...........捨てなかったら、どんどん友達が傷つけられて................でも、恐れを捨てても結果が同じなら........私に残された道は、もう一つしかないじゃん............!」 どっちに転んでも、自分がもう一人の自分になる未来しか見えないこの状況。 嫌だ。 絶対に嫌だ。 どうすれば............... .................どうすれば.........! 「......ぁあぁあああああああああああ!!!どうすれば良いんだよぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!」 頭を掻き毟り、地面にのたうち回りながら私は叫んだ。 自分がどうすれば良いか、いよいよ本当に分からなくなってしまった。 誰か、誰か助けて............ 誰でも良いから............ 誰か.................. .......................................... 「.............やれやれ、相変わらず悩んでおるのう人の子よ。」 ......その声は............ 「久しいの、音羽 初。呼ばれてなくても現れる、通りすがりの化け猫さんじゃ。」 続く