約 1,001,360 件
https://w.atwiki.jp/keikenchi2/pages/1058.html
ベビンネ達が目覚めると、そこは四方を壁に囲まれた小さな部屋であった 「チィ?チィ…チィチィ」 いきなり知らない場所に戸惑う7匹のベビンネ達、なにしろ先程まで巣の中にいたのだから当然だろう 高い声で鳴きながら部屋の中を右往左往している 「チィ!チィ!」 一緒にいたはずの母を呼んでも反応は返ってこない 部屋の中にはベビンネ以外の存在はなかった 「チィィ…」 やがて鳴き疲れたかのように座り込んでしまうベビンネ達 兄弟達がいるため孤独ではないものの、見知らぬ場所で甘える母もいない状況にベビンネは不安に震えていた それから少し時間が経った 「チィィ…チィ!チィ!」 空腹を感じたベビンネ達は母を呼んで再び鳴き始めた 大半は既に乳離れしている月齢ではあるが、それでもまだ幼いベビンネ達は母に依存する以外に餌を得る手段を知らない 「チィ!チィチィ!チィー!」 段々語気を強めて鳴くベビンネ達、だが鳴くだけでは当然餌など出てこない 「チィ…ピィィ…」 やがて途方に暮れる七匹のベビンネ このままでは餌も得られず餓死してしまうだろう しかし、ここでとある変化が起こった ベビンネ達を囲んでいた四方の壁のうち、一方が扉の様に開いたのだ 「チィィ!!」「ピィィ!ピィピィ!」 突然の出来事に数匹のベビンネは怯えて泣き出す 開いた壁の先は通路のようになっており、どこかへ続いているようだ この先へ進めば何があるかは解らないが何かしら進展はあるだろう 「チィ…ミィィ…」 だがベビンネ達の中に一匹として進む者はいなかった 皆怯えるように通路の先を見つめてか細く鳴いている しかし、まるでベビンネ達を咎めるかのように再び変化が起こった ガコンッという音と共にベビンネ達の数メートル先の通路の天井から『何か』が降ってきた その『何か』はオレンジ色の箱のような物体に青い光が纏っており、通路をキョロキョロと見回している 「チィィ!」「チ…チャァァ!!」「ピィィ!」 一方ベビンネ達は突然現れた謎の物体に恐怖し、震えながら泣き出す その声を聞きつけたかのように『何か』がベビンネの方に向き直った するとベビンネ達を発見するやいなや、『何か』はベビンネ達に向かって不気味な笑いを浮かべながら突き進んでくる 「チィーーー!!チィチィ!」「ピィィ!!ピャァァァァ!」「チャィィィィ!!」 迫りくる正体不明の物体にベビンネ達の恐怖はピークに達した 助けを求めて必死に鳴くが、そんなものは現れない 『何か』はベビンネ達が震えて動けないと解ると、ベビンネの目の前で動きを止め、観察するようにその笑みを向けた 「チィ…!チ…!」「チィーー!ミピィーー!!」「チャァァ…」 ベビンネ達は恐怖の余り声も出せずガタガタ震える者 高い声でひたすら泣き叫ぶ者、尻餅をついて失禁してる者など様々だ 『何か』は品定めするように七匹のベビンネをそれぞれ見つめる そしてベビンネ達の内の一匹、一番幼く唯一乳離れしていない正真正銘赤子のベビンネに目をつけると ホースのような物を伸ばして赤子ンネの身体を絡めとった! 「チュピィィィィ!!ピィピィ!チピィィィィ!」チョロチョロ… 「チィィ!ミィ!ミィィィ!」「チィチィ!チィィ!」 恐怖に小便を漏らしながら必死に泣き叫ぶ赤子ンネ するとそれに対して数匹のベビンネが「おねがい、その子をかえして!」とでも言いたげな声を上げる だが『何か』はニヤニヤ笑いながら自身に身体に付いている扉を開け、赤子ンネを身体の中に放り込んで扉を閉めてしまった 「ピィィ!!ピィィ!チィピィーーー!」ベシベシ 「チィィ!チィィ!」「チィーー!チィーー!」 扉の内側から赤子ンネが瞳に涙を浮かべて「たすけて!」と必死に鳴いている ベビンネも兄弟のピンチに『何か』にも構わず必死に赤子ンネに向かって叫ぶ 必死に互いに呼び合うベビンネ達をニヤニヤ笑いながら、『何か』は自身に備えられたある機能を使った すると何かの身体の中、赤子ンネの入っている空間に水が注がれ始めた 密閉された空間のため、どんどん中に水が溜まっていく 「チィィ!?チボッ…!ピ…!ピィ…!」 生まれたばかり当然泳ぐことなどできない赤子ンネ 水に呑まれ、ガボガボと息苦しそうにしながらも兄達に助けを求めている 「チィーーー!ピィピィ!チュピィィィィ!」バンバン 「ピィィ!ピィィ!ミィィ!」 ベビンネの内の一匹が扉をバンバンと叩いて必死に赤子ンネを助けようとしていた 別のベビンネは『何か』に向かって「やめてやめて!」と懇願している だが、『何か』はそんなベビンネ達を見てニタリと笑うと 「ガボボボボボ…!」 「チッ!?チィィ!チィィィィィーーー!!」 中の空間をグルグルと回転させ、赤子ンネを荒れ狂う水の中に呑み込んだ 身体中の酸素を吐き出し、虚ろな目でただ為すがままにされる赤子ンネ 驚きの声を上げながらも必死に鳴くベビンネ やがて回転は止まり、扉が開くと共に中の水が外に排出された 「チポッ…!チィィ!…チ?」 水を被り、不快そうにプルプルと震えるベビンネ しかし、すぐに水と共に排出されたとある物に気づいた それは、地獄の苦しみといった表情で固まった赤子ンネの死体だった 「ピ…ピャァァァァ!!」「チィィ!チィーーー!!」「チィチィチィ!!チィヤァァァ!!」 一匹のベビンネが上げた悲鳴を皮切りに、他のベビンネ達も恐怖に悲鳴を上げる なんで!?どうして!?恐怖と混乱にベビンネ達の幼い思考は翻弄されていた しかし、そんなことをしている暇などなかった 『何か』は残ったベビンネ達に再び不気味な笑いを向け、ジリジリと距離をつめていく 『チッ!チィィ!チピィーーー!!』 白く濁った瞳で死んでいる赤子ンネを思い出したベビンネ達は 悲鳴を上げ、震えながら、再び近寄ってくる『何か』から一目散に逃げ出した 「……」 『何か』は敢えてベビンネを追わず、逃げるベビンネ達の背中を見つめていた しかし、やがてその姿が見えなくなると、再び捕獲するべく動き出した 幼いベビンネ達と『何か』の死の鬼ごっこの始まりである 続く 鬼ごっこ2へ
https://w.atwiki.jp/merligold/pages/19.html
From めるりP 第1回 / 第2回 / 第3回 / 最終回 第1回 「めるりゴールド、やればいいんでしょ。やれば……」 言霊(ことだま)とは、一般的には日本において言葉に宿ると信じられた霊的な力のこと。言魂とも書く。声に出した言葉が現実の事象に対して何らかの影響を与えると信じられ、良い言葉を発するとよいことが起こり、不吉な言葉を発すると凶事がおこるとされた。 それでもって、めるりPは、言霊の力をイヤという程思い知ることになる。 今年の夏、トカチゴールドというDJイベントがあった。 めるりPは予定が合わず参加できなかった(申し込み締め切りが終わった後スケジュールが空いた。時既に遅し)。そのことは、彼にとってとてもとても無念なことであったらしく、「DJとして呼ばれるかもしれない」という万に一つも可能性が無いことを嘯いてみたり、当日のustでチャット欄に嘆いて呆れられ、終了した会場内に入ってささやかな祝福を述べては煙たがられるなど、散々な目にあったのである。 で、二次会(というかトカチゴールド抽選に漏れた方々の嘆き会)において、ちゃっかり参加していためるりPは酔いもあって、つい言ってしまったのである。冒頭の一言を。 そうはいっても、やるわけないじゃない。普通。 そう考えていためるりPには三つの計算外があった。その三つとはつまり、 1. めるりPの周りには、結構な数の自重しない人々がいた。 2. その人たちの多くは、仕事ができるし手際が良かった。 3. で、みんな自重しなかった。 気がつくと、会場は抑えられていた。タイムスケジュールは決められ、参加するメンツは募られており、しかも意外とみんなノリは良く、誰も止めなかった。 「まあほら、オフ会の延長だし……」 「みんなめるりPをダシにして遊びたいだけだから……」 「ちょっとした忘年会みたいなもんだよ、めるりPの誕生会みたいな……」 とかなんとか言っておいて、全て手筈は整えられていたのである。 多分、言霊パワーである。 やるしかないよね、これ? ──そうはいっても、もし、めるりゴールドが中止とかになったらどうしよう。 めるりPはちょっと不安になって友人に尋ねた。彼はちょっと考えた後に、こう答えた。 「『めるりゴールド中止』って、字面として面白いよな……」 やればいいんでしょ。やれば…… というわけで、めるりゴールドは ・ めるりPを中心としたオフ会 ・ ついでにめるりPの誕生日も祝ってしまう ・ 二次会はオールナイトにしよう という、割と地味ーな会になる予定です。 で、もう一か月無いんですけど。間に合うのかめるりP。 言霊の力を信じて、 「当日はめるりゴールド大成功!」 とここに書いておきます。
https://w.atwiki.jp/lwetoho/pages/429.html
『SEVENS』シリーズ (第35回大会) 注意!! 本イベント試合は東方プロレス前後大会に 重大な影響を与えた一戦になっており 未視聴の方、ネタバレを嫌う方、各選手へ強い思い入れのある方、 プロレスラーが生きるということはどういう事なのかをよく理解してされていない方は 安易な気持ちで閲覧されないよう十分な心持ちをお願いします。 如何なる不具合・不満が発生しようとも 当Wiki及び東方プロレス運営サイドでは一切の責任を負いません。 くれぐれもご注意ください。 事の始まり 『東プロには無限の可能性がある』 -詠み人知らず 前大会『Phantazm Down事件』を受けて反GMのために一時的に合流した 八雲家・白玉楼・守矢スマックダウン神社・O.D.Sの四軍連合7名は 圧倒的不利な条件の中、GM軍との戦いに望む事となった。 第1戦開始の前に再度のルール確認となった 試合ルールは 1 試合は全7名。2vs2、2vs2、3vs3の3試合を行う事 2 第一・第二試合は勝ち点2、第三試合は勝ち点4とする事 3 各試合のメンバーは当日のクジ引きで決定される事 4 最終的に勝ち点が上回った派閥が勝利。同点の場合、敗れた連合側メンバーのみが肉座布団に処される事 それぞれの要求は 1 四軍連合勝利の場合、紫を解放する。(ただし、解放にあたり現場監督権が没収されることは容認する) 2 GM軍勝利の場合は本戦参加選手の発言権没収。及びシリーズ中乱入者へはペナルティとして無期限謹慎処分 が掲示され、第三者による試合介入が全く許されなくなった内容に連合の立場はより不利になっていく。 その厳しい条件の中本興行の中核試合、そして東方プロレスの未来が全て委ねられることとなった。 試合内容・展開 『第1試合』(第35回大会第4試合) 『第2試合』(第35回大会第5試合) 『第3試合』(第35回大会第7試合) シリーズ結末 + 総合結果 シリーズ総合結果 試合 GM軍メンバー GM軍ポイント GM軍累積ポイント 試合時間・フィニッシュ 連合メンバー 連合ポイント 連合累積ポイント 第1試合 輝夜,慧音 0 0 16 23 早苗 輝夜 八坂の神風 幽香,早苗 2 2 第2試合 てゐ,衣玖 2 2 10 32 てゐ 幽々子 エンシェントデューパー 幽々子,橙 0 2 第3試合 霊夢,妹紅,リリカ 0 2 17 32 妖夢 リリカ 高角度前方回転エビ固め 藍,ミスティア,妖夢 4 6 3試合通じて、ポイント2対6で四軍連合の勝利!! + 怒涛の展開、一先ずの収束と新たな道筋 怒涛の展開、一先ずの収束と新たな道筋 公式計算で言えば勝ち点2対6。第2試合の内容を考えれば事実上全勝だったと言い切れる形で 圧倒的不利な条件の中四軍連合が勝利。 この顛末を誘引し、一応の決着をつけた妖夢に対し それを認めないとばかりに蛍光灯を脳天へと叩き付ける霊夢, 前提無効を宣言するGM天子らGM軍の暴虐に 『運命のダークサイド』を背に乱入したのはM.D。 霊夢へダークサイドドラゴンスープレックスを叩き込むとリング上から蹴り落とし、 GM天子に無期限謹慎を宣告されながらもそれを厭わず淡々とリングを去る。 東プロの象徴的マスクドレスラーとして絶大な地位を獲得していたM.Dの最期にファンは無念さと賞賛を送った。 一方救援の現れないGM軍ながら、最後まで残っていたGM天子は なお『天子の尻に敷かれる会』続行だとするが 解放された紫が乱入。光と闇の網目を叩き込み失神に追い込み会は閉幕。 ここに四軍連合の目的は一先ずの達成と相成った。 (なお、この紫の乱入については、先の「シリーズ中乱入者へはペナルティとして無期限謹慎処分」に当たる のではないか、という声もあったが、直前にそれまでの前提をGM天子自らが破棄していること、 さらに紫はこの時点では選手資格を停止されているため、そもそも処分対象者ではない、という理論も 成り立つことから、特にこの行動を咎めるコメントは、相手のGM軍を含め、どの陣営からも出されていない) その中、第1試合でもタッグを組んだ守矢SD神社の早苗とO.D.Sの幽香が 再度リングインし、ゆうさなタッグとしてLTW挑戦権を要求。 これに不完全燃焼だった王者もこけーねの妹紅が噛み付き成立。 次回LTWタイトルマッチ 挑戦者ゆうさな組 対 王者もこけーね組が決定した。 こうして過去にも増した東プロ最大の危機は一応の決着に。 とはいうものの、GM軍は未だ折れておらず尚団体制圧の意思を貫いており 今後とも一瞬たりとも油断が出来ない状態である。 しかしながら一応の現場監督権を失った紫がこの後どのような形で直接反抗を示すか 軍団派閥、そしてベビーヒールの境界を超えたゆうさなタッグが次回どのようなプロレスを魅せるのか 復帰した妖夢は今後どのような活躍を出来るのか、など 一つの結果を残しながらも多くの可能性を生み出したシリーズとなった本マッチが 東プロの新たな歴史を刻んだことはもはや言うまでもないだろう。 このページを編集
https://w.atwiki.jp/tesu002/pages/4671.html
唯「いやあああああああっ!!」 和の手からは、春子の頭部がぶらぶらと垂れ下がっていた。 まるで戦国時代に相手の武将の首をとった侍のように、和はそれを掲げた。 和「どうだああああああああ!?すげえだろおおおおお」 律は立ち上がり、和に向かって叫んだ。 律「の、和っ!!みんなは…ムギと澪は……っ!」 和は口元に笑みを浮かべて答えた。 和「さああああああ!?とりあえず邪魔したやつはみーーーんなビリビリって」 和「ビリビリーって裂いてやったわよ!?チーズみたいにねえええええ!」 律「な…まさか澪を……」 和「あんなロミオだかデミオだか、わかんねえやつなんて知ったこっちゃねえよ!! あーでも、あのマユゲはビリビリーってしたよ!! ビリビリのバラッバラよ!!へひっ…ぎひゃひゃはゃひゃは」 唯「そん……な…ムギちゃん……」 律「なんで…なんでなんだよ和!唯が何したっていうんだよ!?」 和はげたげた笑いながら言った。 和「ひ、ひひっ!楽しかっただろうねえ?さぞかし楽しかっただろうねえ!? ヤンキーと二人してポイポイポイポイしてよおおお!?」 唯「ごめんなさい……ごめんなさい……」 唯は謝った。 和と、和の凶行の犠牲となったクラスメイトのために、何度も謝罪の言葉を口にした。 しかし、その誠心誠意を込めたその言葉も、今の和には届かなかった。 和「そうなんだ。じゃあ私、唯もビリビリにするね」 事務的にそう言うと、和は獲物を狙う猛禽類のように両手を広げた。 和「むひょうッ!」 そしてそのまま和は唯の方に猛然と走り出した。 唯「ひ、ひいっ!!」 唯は臆病のままに身を屈めて目を閉じた。 和「むひょううううう!!」 唯は死を覚悟した。 が、和は唯に襲いかかってこなかった。 恐る恐る、唯は目を開けた。 和「ふ、ふはへへへへへへ……なんだぁ? おま、おまおまおまえも裂けるチーズにしてやろうか?おぉ?!」 律「やってみろよ……ぜ、絶対唯は守るから…っ!」 律はなけなしの勇気を振り絞って和の前に立ち塞がった。 いや、勇気というよりはほとんど無謀だった。 怒りによって脳のセーブから解放された和の筋肉の前では、 律の小さな身体など文字通り裂けるチーズに等しかった。 和「酒のツマミにしてやるよおおお!!」 和が律に飛びかかった。 律「ふっ!」 律はさっとそれをかわした。 近くにあったパイプ椅子を取り、前に突き出した。 和「どらァ!!」 和が飛びかかると、律はパイプ椅子でそれに応戦した。 和「っ?!ンノヤロオオオオオオ!!」 律「くっ!唯!早く逃げろ!」 唯「あ……ああああ……」 律「早く!!」 人の領域を超えた和に対して律が対等に応戦できたのは、まさに恐怖のおかげであった。 度を超えた恐怖は、人間の生存本能を呼び覚ます。 律の身体は、生きるため…ただその一点のみに特化して動いた。 和「邪魔するな!!チーズ風情が 私立桜ヶ丘女子高等学校第六十二代生徒会長の邪魔をするなあああえあああ!!」 律「うるせえ!」 律はパイプ椅子を降り下ろした。 がつんと音を立てて、和の頭に当たった。 和「ぎゃああああああああああ」 律「よし、もうひと押し!」 律が和にトドメを刺そうとした時だった。 唯「もうやめてええ!!」 頭を抱えて倒れる和を、唯が身を呈して庇った。 律「ゆ、唯……」 唯「もうやめてりっちゃん……」 律はゆっくりとパイプ椅子を離した。 和「ぐひっ」 唯「もうやめて…。和ちゃんは悪くないよ…」 律「で、でも唯!こいつはムギや春子を…!」 唯「私が…私が悪いの…」 律「……」 唯「和ちゃん、ごめんなさい…」 唯はゆっくりと和に手を差し伸べた。 和はそれに反応せず、がっくりと項垂れたままだった。 唯「和ちゃん…?」 和「……くっ」 和「くっくっくっ……」 和「くっくっくっ」 保健室に和の不気味な笑い声が響いた。 和「くっくっくっくっくっくっくっくっくっ」 律はパイプ椅子を拾い直した。 唯がそれを咎める視線を律に送ろうとする。 その瞬間、和はばっと立ちた上がった。 右手で唯の頭を鷲掴みにして、軽々と持ち上げる。 唯「い…痛い!和ちゃんやめて!」 唯は地に着かない足をばたつかせて懇願した。 和「そうだよ」 和「ずえええぇぇぇんぶお前が悪いんだよおおおお!!!」 和が手に力を込めると、唯の頭がみしみしと音を立てた。 唯「あああ!痛い!いだいいだいいだいいぃぃぃぃィィィィ!!」 律「や、やめろっ!」 律はパイプ椅子を和に向けて横薙いだ。 しかし和はそれを左手だけで受け止めた。 和は掴んだパイプ椅子をぐっと握り、フレームをねじ曲げた。 律「なっ……?!」 和「っしょおおおおおおおお!!!」 和は、窓に向かって唯を放り投げた。 唯「いやあああああああ!!」1カメ 唯「いやあああああああ!!」2カメ 唯「いやあああああああ!!」3カメ 律の目に、その光景はスローモーションで映った。 唯は頭から一直線にガラスに突っ込み、窓をぶち破って外に放り出された。 律「唯ィィィィ!!こ、ここ三階だぞ!?」 律が和の方を向き直ると、和が鬼の形相で目前に迫ってきた。 4
https://w.atwiki.jp/sentakushi/pages/1077.html
889 :隣町での聖杯戦争 ◆ftNZyoxtKM:2007/09/02(日) 04 33 48 タイタニア・ヴィルベルトは笑顔だった。 遠坂邸の遭遇戦の翌日、間桐邸を丸一日監視したがまるで収穫が無かったその日の夜の事である。 これまで幾度読んだか忘れてしまった、既に手垢で黒く変色した紙の束。 第五次聖杯戦争報告書。 本来聖堂教会と魔術協会に個別に報告されるそれは、第五次聖杯戦争における言峰綺礼の行動によって立場を悪くした教会側が身の潔白を証明する事、そして協会への借りを少しでも少なくしておく為に協会側にも提出されたそれは、結局の所重きを置かれることはなく、ぞんざいな調査が行われた後は協会の管理区画で死蔵されており、然るべき人物とのコネクションさえあれば閲覧は不可能ではない。 幸いなことに彼の家系は魔術協会に深いコネクションを有しており、閲覧のみならず、非公式ながら複製さえ許されたのだ。 聖杯戦争後に教会より回収された、言峰報告書。 戦争後、参加者であり土地の管理者でもある遠坂凛より提出された遠坂報告書。 言峰綺礼の後任であるディーロ司教より提出されたディーロ報告書。 更に今現在冬木教会を任されているシスター・オルテンシアより提出されたオルテンシア報告書。 それらに記された各々食い違う報告内容から真実を探るのは、時間の掛かることではないが苦痛ではなかった。 その中でも重視するのは言峰報告書と遠坂報告書だった。 残る二つは戦争後に調査、報告された物であるため資料価値は下がると判断したのだ。 とはいえ、資料だけでは分からないこともある。 言峰報告書に記された『巻き込まれたマスター』である衛宮士郎の死亡という記述から、衛宮邸のチェックは後回しとなった。 というよりも本来ならばチェックをすることすら無かっただろう。 だが、無為と判断した間桐邸の監視を切り上げて侵入した冬木市役所の記録を入手し、そして可能性を見出した。 言峰報告書に添付された身辺調査書によれば衛宮士郎は法的な保護者の指導を受け、郊外にて一人暮らしをしていたのだという。 だが市役所の管理記録によれば不動産などの税金は法的な保護者を通じて現在も支払われており、死亡しているとすればそれは余りにも不自然だと理解した。 翌日監視所を確保し、衛宮邸の監視を行ってみれば、衛宮士郎の生存はあっさりと確認できた。 『マスター』 「どうした?」 霊体の状態で監視をさせていたランサーが声を掛けてくる。 『連中、どうやら防衛を崩してどこかに出撃するようだ』 「そりゃ……あるとすりゃ都市部の方のアレか?」 監視の中、マスターらしき人物を幾人か確認し戦力差から攻撃は不可能かと考えていたが、何を思ったのかわざわざその防御布陣は自壊し、攻め入る隙が与えられた。 『しかも残存している人物の一人は、君の言う最有力候補の遠坂凛だな……さて、どうするね?』 霊体であろうと、笑みを浮かべて催促して居るであろう事はよく分かった。 そしてそれを咎める理由もなかった。 「そんなもの、決まっているだろう、これ以上の好機は次に来ることは多分ない」 こうなれば最早躊躇う必要は感じ取れない。 まして残存する戦力 マスター があの遠坂凛であるならば、攻撃せぬ理由はどこにもなかった。 「……参加者全員を倒して、お前の無念は晴らしてやるからな」 目を閉じ、胸元のペンダントを握り、一度だけ祈る。 目を開け、最低限の礼装だけを握りしめ窓を開けた。 それは奇しくも、セイバーが窓を指差したのとほぼ同時であった。 空中でランサーを実体化させ、着地した。 名乗りを上げたヴィルベルトの前で、遠坂凛は口を開いた。 そこに感情は含まれず、ただ一つの疑問だけを存在させていた。 「……一つだけ聞かせて欲しいことがあるんだけど」 「何かな?」 ヴィルベルトも表情を何一つ崩さず応じる。 「何故私を狙うのか、その理由を」 その問いに意味はない。 例えその理由が正当であろうとも遠坂凛が殺される事を許容する筈などもなく、 また同時に冤罪であろうともそれを納得できるだけの器量を、ヴィルベルトは持っていない。 「仇討ちだ」 だがそれでも返答はあった。 「話はここまでだ……行け、ランサー」 だが返答があっただけ、その中身については、何一つ語りはしなかった。 「了解した」 その手に白槍を出現させ、槍兵がその身を躍らせた。 かくして、衛宮邸前の道路は戦場と化した。 頭部を狙う白槍の一撃を回避する。 だが次の瞬間には続く一撃が眼球を抉り出そうと突き出される。 それを回避すればその次の瞬間には喉を狙う一撃が突き出されている。 戦闘能力を確実に奪いうる箇所のみを的確に、そしてこの速度で繰り出す槍兵は紛れもなく一級の使い手であった。 その連撃を前に、怪我によって機動力が落ちているセイバーは凌ぎ、回避することだけで精一杯となった。 「はああっ!」 行動に数瞬の遅れが生まれる足の痺れではあったが、一度動いてしまえば大きな支障はない。 怒濤の勢いで攻撃を続けるランサーの背後からバルディッシュを大上段に構えて突撃する。 だがその一撃が振り下ろされる直前にその姿が掻き消える。 そう認識すると同時に真横から蹴り飛ばされる。 衝撃を感じるのと壁に激突するのとはほぼ同時、周囲の状況を探ることも防御の姿勢を取ることすらできずに無防備のままに叩き付けられた。 「フェイトちゃん!」 親友を案じると同時、小口径のスフィア射撃でランサーとの距離を離させる。 高威力の砲撃では周囲を巻き込む、だが自分では接近してもやられるだけだと理解してしまった。 事実自身よりも近接戦闘能力の高いフェイトが一瞬で吹き飛ばされてしまった。 「だったら……!」 フェイトの元へ走り寄りながらスフィアをコントロール可能な限り展開させ、ランサーへ向け連射する。 「ほう、やる……良い魔術だ」 複雑な軌跡を描きながら射抜こうとする弾道は、だが白槍に振れると同時に霧散する。 「えっ? そんな……」 コントロールのミスや術式の解れはなく、だが白槍によってその術式は霧散させられた。 そして身体の勢いを留めることすらまともに出来ず、ランサーはそのままセイバーに向けて突撃した。 「あの……槍」 「フェイトちゃん、大丈夫なの?」 バルディッシュを杖代わりに、よろよろとフェイトが立ち上がる。 「大丈夫……それよりもあの槍の先端……」 「あれに触れられると、掻き消されるみたいだね……フェイトちゃん、頼みがあるんだけど」 「うん、良いよ……何かな?」 そこには微塵の迷いもない、親友への絶大な信頼と、状況を理解している頭は、詳細を聞く前に頷かせていた。 夜気を裂く白槍とその担い手は、ただ一人で三人のサーヴァントを相手にして互角、のみならず優勢に戦いを進めていた。 三人の内、二人のダメージが完治してさえいれば、そのダメージが機動力の源である足でなければ。 もしくはこの場所が市街地でなければ、周辺の被害を無視しうる広野であったならば展開は違った物になっただろう。 だが、そうはならず、ただ一人の槍兵に、三人は苦戦を強いられることとなった。 三人がただ一人に主導権を奪われている間に、男が殺気を込めた壮絶な笑みを浮かべ、遠坂凛の前に立った。 二日前見た甘さの残る少年の顔ではない。 千載一遇の好機を前にしたハンターのそれだ。 好機であろうと油断すれば食われる、自身は狩る者でありう狩られる者、その真理を弁えた獰猛さを含んだ笑みだった。 睨み合ったまま、互い隙を伺っている。 緊張で喉が渇き、姿勢は飛びかかれるように、または飛び退けるように前傾していく。 それだけのプレッシャーを与えられたことに満足したのか、僅かにヴィルベルトの姿勢が緩み、 「我、担い手に能わず」 そんな言葉と共に僅かに光が走り、ヴィルベルトの手に槍が握られた。 それは彼女には余りにも馴染んだ、だが通常では有り得ぬ魔術を連想させた。 「投影……魔術?」 「そんなマイナーな代物を知っているのは驚きだな、流石は時計塔の麒麟児……だがこれは違う物だ」 槍の穂先を突きつけるような、投げやりに近い構えのそれは、至らぬ部分もあれど、十分に堂に入った物だった。 だがそれは遠坂凛にとってどうでも良いこと。 自身は魔術における鍛錬のみならず我流ながら格闘における訓練も欠かしては居ない。 それは並の、訓練もしていないただ武器を持っただけの魔術師に後れを取ることはないと自負している。 だがそれは武器が通常の武器であった場合だ。 あの槍は尋常の武器ではないと、理性も本能も告げている。 彼女は彼女の弟子のように目撃した武装の構造を解析できるような特種な能力を保有しているわけではない。 だが、そこに込められた力の強さを肌で感じている。 何より突きつけられた穂先は巨大で、鏃のような形態を取りながらも液体金属のようにうねり、たゆたっているのが見えている。 まるで水銀のようだと思いながら、そうではないと何とはなしに思う。 『正体が分からない以上接近戦は危険、距離を取りながら戦わないと危ない……』 既に思考の中にサーヴァント同士の戦いは無い。 それは信頼であり、余裕のなさから来る物でもあった。 ホーネットレイド:使い捨ての宝石を用いて速攻を仕掛ける ライズアバヴ:ガンドを用いて中距離攻撃を仕掛ける スクラロウシス:相手の出方を見る
https://w.atwiki.jp/sentai-chara/pages/461.html
「葛葉紘汰と共にお前が人類を救うんだ! 頼んだぞ、光実ェ!」 【名前】 呉島貴虎 【読み方】 くれしま たかとら 【俳優】 久保田悠来 【登場作品】 仮面ライダー鎧武 【初登場話】 第1話「必殺!空からオレンジ!?」 【分類】 人間、アーマードライダー 【詳細】 ユグラドシルコーポレーションの研究部門のプロジェクトリーダー。 年齢は26歳。呉島光実の兄にして仮面ライダー斬月の変身者。 後に完成した「ゲネシスドライバー」を使って仮面ライダー斬月・真に変身する。 ユグラドシルの調査員を率いてヘルヘイムの森に頻繁に赴いており、更にヘルヘイムの森の植物がこちらの世界に繁殖してきた場合は証拠隠滅も行っている。 不必要な要素を容赦なく切り捨てる合理的かつ冷徹な性格で、弟の光実にも無駄なものは捨てるように語りかけている。 どんな手段を使ってでも目的を果たそうとする姿勢も見せ、開発中の戦極ドライバーの被験体として現在にまで残る傷を追負いながらもドライバーを見事完成まで導き、 新たに開発が進められたゲネシスドライバーの実験台を自ら名乗り出るなどプロジェクトに対する覚悟や責任感も伺える。 一見すると冷徹な人間のようにも見えるが、その実ヘルヘイムの森の侵略から人類を救済するべく強い意思と10億人しか救えないという事実の板挟みに悩む一面を持つ。 だが、1人でも多くの人類の救済を実現するべく邁進する姿勢は、密かに友人であったはずの戦極凌馬に見限られる要因となってしまっていた。 そんな強い責任感を持ち、アーマードライダーとして確かな実力を持つ彼だが、その一方で迂濶な一面も見られる。 前述の通り弟がアーマードライダーになっていることは知らず、シドに戦極ドライバーの装着者のリストを勧められた際には、「装着者の管理はお前に任せている」と言ってリストに目を通さず、 弟の事実を知るチャンスを逃した上、それを咎めるとシドに言い返され反論できず黙りこんでしまい、 更には自宅でドライバーとロックシードが入ったスーツケースから目を離している間に、成り行きで光実に中を見られた挙句、 貴重なスイカロックシードを彼に持って行かれて紛失した失態をシドやDJサガラ]に指摘されている。 しかもその出来事が切っ掛けで、自分の知らない内に弟に自身の正体について疑念を抱かれ、やがて知られてしまった。 自他共に厳しく接しているが、肉親である弟の光実には甘く、呉島家の人間として将来に多大な期待を寄せている。 だがそれは自分の理想像の押し付けで、それを重圧に感じていた彼がビートライダーズに所属していることもアーマードライダーに変身していることも知らなかった。 ユグラドシルに侵入した時、監視カメラで変身する姿を目撃した事ですべてを知り、驚愕する。 弟のことは守られる存在として見ていたが、彼が自分の意志で変身し、アーマードライダーとして戦う道を選んだ事を褒め、ユグラドシルに勧誘。 その際、最初は勧誘を拒んだ光実に「真実を話す」と告げてヘルヘイムの森に連れて行き、そこでヘルヘイムの森は人類を、文明をも滅ぼす凶悪な外来種であることを伝え、更には地球も最悪10年程で同じ末路を辿ってしまうことを明かした。 紘汰とは第4話での初遭遇以降何かと因縁があり、「白いアーマードライダー」として恐怖の対象となっている。 その中で、ジンバーレモンの力を得て自らに届かずとも意思と力を備えつつある洸太に上記の真実を明かした上、再びユグドラシル本社に殴りこみをかけにきた彼に、かつて倒したビャッコインベスの正体を伝える。 そのことに絶望した彼を見逃し、もう立ち上がれないとして放置する姿勢だったが、意に反して洸太はサガラからカチドキアームズという更なる力を手にし這い上がってきた来ることになる。 なおプロジェクトのリーダーでありながら、その実彼の部下、及び同僚、弟に至るまで全ての身内から裏切られている上、彼らの目的も知らず、気付かずに事業を進めていた。 オーバーロードの存在もバロンとの戦いで激昂したデェムシュがユグドラシルベースキャンプを襲撃したことで偶然対面することになり、言葉を操りツーハンドソードで武装するその存在に衝撃を受ける。 直後割り込んできた鎧武からオーバーロードの存在を教えられ、彼らと話しあえばヘルヘイムの森の侵略から人類を救うことが出来るかもしれないと希望を見出し、それを教えてくれた紘汰に礼を言い名前を伝え和解する。 だが、人類救済よりもオーバーロードの持つとされる禁断の果実を手に入れることを重視する戦極一派がそれを危険視し、ユグドラシル本社に伏せた上でオーバーロードとの接触を模索する方針を貴虎が打ち立てるやいなや、 シド、湊燿子、さらには友人である凌馬に次々と裏切られ、凌馬が変身するデュークのソニックボレーの直撃を受け変身を解除。 生身のままシグルドの攻撃を何とか受け止めるも崖っぷちまで追い詰められてしまう。 そこで木陰からこちらを見る弟の存在に気がつくと、上記のセリフと共に夢半ばで倒れる自身と、人類の未来を光実に託し、笑みを見せた後、シグルドの攻撃を受け崖下へ転落、生死不明となる。 自分の夢と、人類の未来を託したはずの弟はそのことなど全く頭に無く、兄が落としたベルトとロックシードを手にし… 後にロシュオの手により救われたことが発覚する。 ロシュオと邂逅することで色々と世界をどうするべきか考えていくが、全てを託したはずの光実が紘汰たちを襲撃しているところに遭遇して愕然とする。 堕ちるところまで堕ちてしまった光実と戦うため、斬月に変身し交戦するが、光実に対する甘さが仇となり、敗北。深い海へと散っていった。 46話で海を漂っているところを漁船に拾われ助かっていたことが発覚。 だが、脳に深刻なダメージを負っており意識不明の重体だったが、紘汰と夢の中で邂逅し、目覚める。 以後は解体されたユグドラシルに代わって復興支援を手伝っている。 その後、アーマードライダーの力を取り戻したのを機にユグドラシルの残党が流出させたドライバーなどを回収する仕事を行う。 【余談】 なお戦極陵馬と知り合った経緯は不明だが、東映公式サイトのコメントによると同期入社である模様。 夏の劇場版では結婚しており、妻がいる。
https://w.atwiki.jp/naianakikaku/pages/1715.html
マナちゃんを連れて帰って来てから、お母さんがどんな話をしてたのかは知らない。 『上にいなさい』って言われたから、部屋で大人しくしてた。アズールはちょっと前から狐に戻って夢の中だし、ちょっと退屈。 けど、 「……マナちゃん、何で急にいなくなったのかな」 友達のことが、今は心配だった。 お母さんと入れ替わるようにして姿を消した、私の友達。どこに行ってたのか、何でいなくなったのか。聞きたい事はいっぱいあった。 でも、それはお母さんのお話が終わってから。お父さんの時みたいな大きな声は聞こえて来ないから、多分酷く怒られてるわけじゃないと思う。 「!」 ノックの音。終わったのかな? 「はい、どうぞ」 「入るわよ」 がちゃり、とドアを開けて、お母さんとマナちゃんが入って来た。何だか、落ち込んでるような、違うような、複雑な顔してる。どうしたのかな。音を聞きつけて、膝の上でアズールが目を覚ましたのが分かった。 「……ランカ、後はお願いね」 「え?」 だけど、お母さんは意味ありげに笑っただけで、答えてくれずにそのまま下に降りてしまった。 どうしていいかわからなかったけど、とにかくマナちゃんに話しかけて見ることにした。 「……えと、とりあえず座って?」 「……」 無言のまま座り込む、マナちゃん。ホントにどうしたのかな。 「……お母さん、何て言ってた?」 「…………」 『どうしていなくなってたのかは、訊かない事にするわ。悪気があったわけじゃないみたいだし、ね』 『………』 『でも、ランカも私もアズールも、心配してたのよ? 私はもういいから、ランカとアズールに謝って来なさいな』 「……って」 「マナちゃん……」 「……心配かけて、ごめんなさい」 そう言って、ぺこりと頭を下げた。 「いいよ。ちゃんと戻ってきてくれたから」 「さいでんな。マスターがええんでしたら、ウチも言う事はあらしません」 けど、訊きたい事はあった。お母さんはあえて訊かなかったみたいだけど、私は知りたい。 「……でも、どうして急にいなくなっちゃったの? ホントに心配したんだよ」 「…………」 一秒、二秒……何秒かの空白を置いて、マナちゃんが口を開いた。 「……守りたかったの」 「え?」 「私がここにいれば、『あいつら』がまた襲ってくる……」 「……だから、出て行ったの?」 こくん、と頷き。 「そうすることで、ここから目が離れるのなら……私は、どうやってもあなた達を守りたかった」 「………」 ―――やっぱり。 まだ少ししか話したことがないけど、マナちゃんが優しい人だっていうことはわかる。きっとそうなんだろう、って思ってはいた。 でもね。 「……言ったよね、私。マナちゃんは一人じゃないって」 「………!」 「私はまともどころじゃなく戦えない。お母さんもお父さんも、いつもいるわけじゃない。でもね。……それでも私は、マナちゃんと一緒にいたいよ?」 「ランカ……でも」 「マナさん、ちょっとええですか」 突然アズールが口を挟んで来た。何だか強い調子だけど、言いたいことがあるみたい。 「……なに、アズール」 「期間が全然違いますけど、同じようなことやった身として、一つ言わしてもらいますわ」 「………」 「誰にも、何も言わずにおらんようになるっていうのは、残される身には偉う辛いもんでっせ。ウチも、アカネさんやマスターに言われてようやっと気付きました」 「……」 「マスターやウチらを心配してくれるのはありがたいです。せやけど、勝手にいなくなるんがアンタの気遣いですか? ……もし、出て行った先でアンタが連中に殺されるようなことがあれば、マスターはそれこそ死ぬまで悔やみますで」 「!」 「アズール……!」 咎めるように強く呼んだけど、アズールは聞かなかった。 「……何が正しいのかはこの際おいとくとしても、これだけは言うときます。出て行くことで解決するもんなんて、一つもありません」 沈黙。それから、どれくらい経ったかな。ちらりと時計を見たら4分くらいしか経ってなかったのに、30分くらい経ったと思ってた。 「……ごめん、なさい」 「……いいよ」 たった、一言。でも、それでよかった。 「……ランカ、訊いていい」 「?」 「アカネさんは、こうも言っていた」 『……でも、出て行ったとして、行く所はあるの?』 『……問題はないです。雨露がしのげる屋根があれば、どこでも』 『そんな無茶な暮らしが認められるわけないでしょ!? 何考えてるの』 『私は「波動」を使う能力者です。それに、ここに来るまではそんな暮らしでしたから、慣れたものです』 『……決めたわ。マナちゃん、ここに住みなさい』 『え?』 『年頃の女の子を、しかもランカの友達をそんな宿なしには絶対に出来ないわ。いい、今日からここがあなたの家よ』 『………』 『わかったら返事をする!』 『は、はいっ』 話を聞いて思わず頭を押さえた。さすがというか、やっぱりというか……。 「お母さん……」 「……決断が早いですなぁ、アカネさん。多分、最初から決めとったんでしょうな」 多分、ううん絶対そうだと思う。 「……訊きたい。私は、ここにいてもいいの?」 何だか不安そうに、マナちゃんが訊いて来る。だけど、用意してる答えはひとつだけしかない。 「もちろんだよ。だって、友達でしょ?」 「まあ、アカネさんもマスターもええと言うとりますし。それに、ウチも歓迎です」 「…………」 不意に俯くマナちゃん。何かと思って声をかけようとしたら、 「…………あり、がとう」 震える声で、小さくそんな返事が帰って来た。 拝啓 家族が増えました (一緒に、頑張ろうね) (これからは、家族なんだから)
https://w.atwiki.jp/buttobasour/pages/101.html
常盤ソウゴ【CV:奥野壮】(仮面ライダージオウ) (※同一のセリフを各項目で聞く場合、耳にする頻度の高い項目にそのセリフを置き、同一のセリフを同ページ内に重複して書くことがないようにして下さい) 長くなってしまった項目は、場合によって折りたたむなどの措置をお願い致します。 タイトル画面 ブットバソウルの世界へようこそ! 説明 スキャン バトル チャンスタイム プレイ終了後 特定のキャラに対する反応 汎用セリフ シチュエーション不明 その他 別ページにあるクロスオーバー コメント欄 [部分編集] タイトル画面 タイトルコール「仮面ライダーブットバソウル! 王室のブットバソウル担当は、君に任せた!」 放置時に流れる広告等「これからも、ブットバソウルをよろしく!」(各種広告) 「ブースタパックにバインダー、いろいろあるなぁ」(プレバン等広告) プレイ開始「なんか、いける気がする!」 [部分編集] ブットバソウルの世界へようこそ! 自分について「君も仮面ライダーなの? 俺は常盤ソウゴ! 仮面ライダージオウだ!」 ブットバソウルについて「ここがブットバソウルの世界かぁ……。っていうかここって、いつの時代? 2018年なんだよね?」 「よくわかんないところだけど、この世界でも、いける気がしてきた!」 このシーンのみのセリフ 説明 ゲームシステムの説明 +... エントリー方法 攻略メダル プレイ前の注意 追加スキャンアイテム エナジーアイテムの効果 フルボトルの効果 当たりやすくなるコツ その他 各キャンペーンの説明「期間限定! キャンペーン中!」 ゲーム開始「プレイ開始だ! ブットバソウルを始めよう!」 説明を飛ばした際のコメント「……あれ、説明スキップしちゃっていいの? うーん。このためにタイムマジーンは使えないからなぁ。まぁいっか!」 [部分編集] スキャン スキャン全般「スキャン成功!」 「これでOKなら、ボタンを押してくれ!」 「よし! マークボーナス、ゲット!」 エントリーメダル「ライダーパワーゲージが大きくなったよ!」 「T2ブットバソウルメダル、エントリー成功!」 「エントリー効果で、通常の攻略メダルよりも、当選確率がアップするよ!」 メダル「よし、メダルスキャン開始だ!」 「メダルスキャン、スタート!」 エナジーアイテム「それはエナジーアイテムじゃないみたいだ! 今は、エナジーアイテムをスキャンしてね!」 ライドウォッチ「さーて、いよいよライドウォッチスキャンだ! 君の持っている、ライドウォッチをスキャンしてね! ボスの弱点のライドウォッチなら、さらにライダーパワーがアップするよ!」 バトル 敵の登場(各ボスへの名指しのセリフはこちらへ移動しています。)アナザーライダーへのセリフはこちらへ移動しています。 「こいつがボスか、手ごわそうだな!」 ルーレット「マークボーナスルーレット!」 「同じマークのメダルを準備だ!」 バトル開始「いくぞ! ボタンを連打して、敵をブットバせ!」 「バトルスタート! いくぞ!」 カットイン「いくぞ! 必殺技!」 「よぉ〜し、これでフィニッシュだ!」 HIT数「200HIT?! すごいヒット数! やりすぎやりすぎ!」 エナジーアイテム発動「これがエナジーアイテムの力! なんか、行ける気がする!」 「すごい、これがエナジーアイテムの力か……!」 決着勝ち「エクセレント! ボス撃破だ!」 「よし! ボスを倒したぞ! さすがだ!」 [部分編集] チャンスタイム 戦闘員準備中「きっと、あの戦闘員が、未来でメダルをゲットするんだ! 歴史が変わっても、俺たちはブットバす道を選ぶし、戦闘員はブットバされる道を選ぶんだ! そんな気がする!」 チャンスタイム専用セリフ開幕時「よっしゃぁ! T2ブットバソウルメダル、効果発動! ライダーキックのパワーが、超アップしたぞ!」 (ライダーパワーの説明を聞いて)「そうだったの?! ちょっと過去に戻って、俺に教えてきてもいい? ……だめ?」 通常時「て言うか、あっという間にあたりゾーンだし!」 ピンチ時「墜落しちゃうの?!」 景観に対して(時の列車の線路を見て)「うわぁあ、なにこれ? ここどこ? タイムジャッカーやウォズと、何か関係あるのかな?」 特殊演出専用セリフ 当選結果 プレイ終了後 「忘れ物をしないようにね!」 「また一緒に、ブットバソウルをプレイしよう! たとえ歴史が変わっても、キミはブットバソウルをプレイする道を選ぶ、そんな気がする!」 [部分編集] 特定のキャラに対する反応 +仮面ライダージオウ 仮面ライダージオウ 常盤ソウゴ/仮面ライダージオウ「なんか、いける気がする!」 「俺が決めた道だ! いや、俺は生まれた時から、決めていた気がする!」 「決めた、俺は王様になる! ただし、サイテーサイアクの魔王じゃない! 立派な王様になってみせる!」 +仮面ライダー作品名 仮面ライダー(作品名) [部分編集] 汎用セリフ 喜び ツッコミ 驚き「うぅわぁ?! びっくりした!」 「えっ?! ええっ?!」 悲しみや哀れみ 怒りや咎める口調 戸惑い・疑問「はぁ……」 励まし 威勢がいい・挑発的 不特定多数に向けて 作中内での台詞や口癖「なんか、いける気がする!」 (何かしらの説明を聞いて)「そうだったの?! ちょっと過去に戻って、俺に教えてきてもいい? ……だめ?」 その他「うーん。まぁいっか!」 「わかった!」 [部分編集] シチュエーション不明 [部分編集] その他 当選T2ブットバソウルメダル当選「よーし! T2ブットバソウルメダルをゲットだ! T2ブットバソウルメダルのガシャポンの、コイン投入口に、200円を入れてからハンドルを回そう! お金を持っていないときは、ボタンを連打してね! 当選がキャンセルされるよ!」 [部分編集] 別ページにあるクロスオーバー ブットバソウルの世界へようこそ! ブットバソウルの世界で、戦兎と万丈と再会したソウゴ。 十年前のあの人と会話もしている。 ボス登場 アナザーライダーと対峙しているソウゴ。 ホットけない!チャンスタイム 何故かアタッシュケースから出てきた『ひとやすミルク』や『ナオミのコーヒー』、『映司のパンツ』に、『美空のぬいぐるみ』など、それらを見つけては戦兎と万丈達と一緒に言いたい放題している。 コメント欄 情報や誤載の指摘等、何かありましたらお気軽にどうぞ。 名前
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/8837.html
登録日:2009/05/29(金) 12 44 50 更新日:2024/08/15 Thu 12 57 05 所要時間:約 4 分で読めます ▽タグ一覧 いたんですか ←ええ、ずっと さよなら絶望先生 ただのディープラヴですよ ストーカー ディープラヴ ヤンデレ 常月まとい 愛が重い 真田アサミ 純愛 絶望生徒 常月(つねつき)まとい CV:真田アサミ さよなら絶望先生に登場する生徒の1人。 非常に惚れっぽく、好きになった相手の事しか見えなくなる超恋愛体質・ストーカー少女。 名前の由来は「常に付きまとい」から。 裏表紙担当は第三集。 第一九集の表紙担当。 好きな相手に合わせた服装を着込む癖があり、現在は望に合わせた和装。 また、望の服装が変わるたびにそれに合わせた服装に変わる。 制服姿だったのは初登場時と最終回直前の卒業式のエピソードくらい。 最初はフラれた元カレのたかしに対してストーカー行為に走り、警察に厄介になっていた。 しかし、たかしとのやりとりを見た望の「究極の愛は心中」「いつでも一緒に死んであげます」との発言を告白と解釈。 以降、恋愛対象が望に移りストーカーを続けている。 そのストーキング技術は非常に高く、何か発言するまで望に全く気付かれないほど。 その時、望に「いたんですか」と言われ、「ええ、ずっと」と返すのがお約束となっている。 しかし、望本人は彼女が後ろに居るのは最初から気付いているらしい。 たいてい望の背後にいるため、登場回数は多め。しかし、初期の頃は背景で義務キャラと同化している回も多かった。 最近は常に望のそばに居るという設定から、不思議の国に迷い込んだ時の案内人という役目を担っている。 望と半同棲状態にある小森霧とは時折小競り合いを起こしている。 アニメで霧と仲良さげだったのは黒歴史。 割と攻撃的な性格で、背景でよく包丁を握ってたたずんでいたり、セカンドオピニオンを刺し殺していたり、電柱を振り回して千里と戦ったりしている。 貞操感はしっかり持っており、本人曰く、高校を卒業するまで望と肉体的な関係にはならないらしい。 しかし、絶望先生はぐるぐる漫画なので、連載が終了するまで卒業する事はなかったが…。 ちなみに、ストーカーの自覚はなく、「ストーカーってキモいね」とは本人の弁。 自宅には、盗撮した望の写真が壁一面に貼られている。 母親は彼女の行動については咎める事は一切無く、逆に応援してもらっている。 もし望が自分を選ばず、別の女性を選んだとしても、自分は潔く身を退くらしい。 その後、別の男性と結婚して、産まれた子供に「望」と名付け、溢れんばかりの愛を注ぎ、心血を注いで大切に育てると語っている。 余談だが、アニメ一期、二期本編での出番の増加、及びアニメオープニングで優遇されているのは、副監督の趣味である。 また、担当声優の真田アサミが、くめたんに「まといちゃんの出番を増やしてください」と頼んだところ、実際に出番が増え、今のようになったという逸話がある。 しかし、某人格バイリンガールは自らのキャラソンで訴えているのにかかわらず、一向に出番が増えることはない。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] まさかこの子の失恋if妄想が最終話番外に繋がるとは思わなかった -- 名無しさん (2014-01-26 03 25 44) 刑事に向いてるスキルだよな。 -- 名無しさん (2014-03-30 23 21 22) ヤンデレではないのでは?まぁ愛が重いのは確かだが -- 名無しさん (2014-04-17 01 11 47) 刑事っていうかスパイ向きだよな -- 名無しさん (2014-08-08 13 56 42) 親過保護だなと思ったけど、自殺未遂したという経歴考えれば過保護にもなるか -- 名無しさん (2014-08-11 12 39 46) 龍輪直征のお気に入り -- 名無しさん (2014-09-04 01 50 09) アニメで霧と仲良さそうにしてたけど交がもっと現実を見ろと言ってるところを見るとその直前にオンエアされないバトルがあったのかもね -- 名無しさん (2014-09-04 14 05 52) 望ー!うしろうしろー! -- 名無しさん (2014-09-04 14 19 20) 終盤で待ちきれなくなったのかライバルの多さに焦ったのか望と一線を越えようとしたよね 霧に阻止されたけど -- 名無しさん (2014-09-04 19 56 12) ストーキング能力に目がいきがちだが好きな相手によってキャラを変えるということは変装術にも長けてるよね。 -- 名無しさん (2014-09-07 13 08 50) 物語が進むにつれて特技がすごい追加された少女 -- 名無しさん (2014-09-24 00 03 05) 黒い十二人の絶望少女ではほかの生徒とは違い先生の助手になってた これを優遇とみるべきか冷遇とみるべきか -- 名無しさん (2014-09-26 00 23 38) 「ええ。ずっと。」の声が凄く色っぽくて良かった。 -- 名無しさん (2014-09-26 08 01 03) 担当声優さんに救われたキャラ -- 名無しさん (2014-11-03 01 15 26) あの変わり身の早さはすごい -- 名無しさん (2014-11-21 22 39 06) 一時期はハゲ以上に空気キャラだった気がする -- 名無しさん (2015-04-18 22 10 09) ↑その分、可符香になって出演していたと考えるんだ -- 名無しさん (2015-04-20 08 19 19) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/gava92/pages/565.html
kureの24名人戦奮闘記 6級bリーグ 本戦3週目 第18~20局 本戦第21局 開始日時:2010/03/07 21 16 58 表題:名人戦6級リーグb 本戦21 棋戦:名人戦対局室 戦型:後手阿久津流急戦矢倉 先手:atsushi+ (R691) 後手:kure90 (R1016) ▲7六歩 △8四歩 ▲6八銀 △6二銀 ▲2六歩 △3四歩 ▲6六歩 △4二銀 ▲4八銀 △3二金 ▲7八金 △5四歩 ▲5六歩 △4一玉 ▲5八金 △7四歩 ▲6九玉 △8五歩 ▲7七銀 △5三銀右 ▲6七金右 △5五歩 ▲同 歩 △同 角 ▲2五歩 △3三銀a ▲5七銀 △7三角 ▲4六銀 △4四銀右 ▲9六歩 △3一玉 ▲9七角 △2二玉 ▲7五歩 △同 歩 ▲同 角 △9四歩 ▲7四歩 △8四角 ▲同 角 △同 飛 ▲5八飛 △2七角 ▲5二角b △同 金 ▲同飛成 △8六歩 ▲同 銀 △3八角成 ▲5五銀 △同 銀 ▲同 龍 △4七馬 ▲5八歩 △2九馬 ▲5二龍 △5一歩 ▲同 龍 △4二銀打 ▲6二龍 △8八歩 ▲同 金 △7四飛 ▲7五歩 △4四飛 ▲4一銀 △3一金 ▲5二金 △4九飛成 ▲7八玉 △3五角 ▲7七玉 △7九龍 ▲7八金 △7六歩 ▲同 玉 △7八龍 ▲7七金 △6四桂 ▲6五玉 △同 馬 まで82手で後手の勝ち 本局は相矢倉模様。後手番でのkureはできれば急戦矢倉を狙っていくことが多い。 先手矢倉に普通に追随すると守勢になるのが好きじゃない。 一番好きな急戦は阿久津流。実戦ではなかなかできないことも多いが、久々にその形になった。 a:通常の阿久津流は先手飛車先は切らせるが、△3三銀とそれを拒否するのが渡辺新手だ。 実際、この手での後手勝率は高く、先手をもって積極的に咎める順はまだハッキリないらしい。 b:先手は角を展開して角交換に。そして▲5二飛と中飛車へ変化。が、△2七角と角打ちのスキが生じている。 さらに▲5二角!と角を犠牲に飛車を成り込む勝負手だ。が、いくらなんでもこれは無茶攻めだった。 後手は矢倉に治まっているが先手玉は矢倉は出来ているが玉位置が悪すぎる。とても強く戦うような場面ではなかった。 c:先手は待望の飛車を成り込むがここはガッチリ受ける。その間にこちらの飛車も7四~4四~4九飛車成と活用。 先手陣は金銀が守りにほとんど役に立っていない。▲7八玉に△3五角打が詰めろ竜取りの好手で勝負有り。 と思ったが、後の検討でここは▲5八竜から即詰めがあった模様。とはいえ、20手以上かかるみたいだが。。。 まぁ、優勢なときは分り易く行くのが安全だ。最後は2九馬がよく効いていて、馬すじを見落とした先手の自滅。 本戦第22局 開始日時:2010/03/07 21 56 48 表題:名人戦6級リーグb 本戦22 棋戦:名人戦対局室 戦型:居飛車穴熊・三間飛車 先手:kure90 (R1019) 後手:kei-shi (R979) ▲7六歩 △3四歩 ▲2六歩 △4四歩 ▲4八銀 △3二飛 ▲2五歩 △3三角 ▲6八玉 △6二玉 ▲7八玉 △7二玉 ▲7七角 △8二玉 ▲8八玉 △7二銀 ▲9八香 △4二銀 ▲9九玉 △5四歩 ▲8八銀 △5二金左 ▲7九金 △5三銀 ▲8六歩 △6四歩 ▲8七銀 △6三金 ▲8八金 △6五歩 ▲5九金 △7四歩 ▲6九金 △6四銀a ▲7八金上 △5五歩 ▲5九銀 △5二飛 ▲6八銀 △5六歩 ▲同 歩 △同 飛 ▲2四歩 △同 歩 ▲2二歩 △5七歩b ▲2一歩成 △5八歩成 ▲4五桂 △5一角 ▲4四角 △6八と ▲同 金 △5九飛成 ▲7八金右 △5七歩 ▲5二歩 △8四角 ▲8五歩 △7三角 ▲1一と △5八歩成 ▲7七角 △4九龍 ▲5六香 △7九銀 ▲同 金 △同 龍 ▲5一歩成 △同 金 ▲同香成 △同 角 ▲5二銀 △6二角 ▲5八飛 △5三香 ▲同桂成 △同 金 ▲5七香 △5四歩 ▲同 香 △5二金 ▲同香成 △9五桂 ▲6二成香 △8七桂不成▲同 金 △7八金 ▲7一角 △7三玉 ▲7二成香 △同 玉 ▲5二飛成 △7三玉 ▲6二龍 まで95手で先手の勝ち 本局も後手三間飛車。先手の作戦はいつもどおり居飛車穴熊。 いつも通り銀冠穴熊まで組めていけると思ったが、後手も対抗策を用意していた。 結果、苦戦となる。 a:a図まで後手の駒組みは4枚美濃の真部流と呼ばれる形。対居飛車穴熊の三間飛車の作戦だ。6五の位を取っているのがミソだ。 実はkureは真部流は名前は知っていたがほとんど知らなかったし、実戦でも初めてかもしれない。 当時は真部流に対する戦い方を知らず大苦戦したので、後にきっちり研究してやった。 b:2筋の突き捨てから手筋の▲2二歩!が入って先手指せると思っていた。が、単に△5七歩が意外と厳しかった。 5筋のと金は思いのほか強力だった。この後、銀をとられ竜もつくられ完全に後手ペース。 ▲2四飛と走るヒマがなかった。また、走ると飛車の横効きの守備力低下もあり走れなかった。 c:角も守りに引きつけて、▲5六香の勝負手にも後手も強く攻め合い。先手穴熊も薄くなったが、▲5二銀が入ってなんとか持ち直したか。 以下、▲5八飛とと金を払いながら飛車の活用を目指し、最後はこの飛車がようやく成り込めて逆転で寄せきれた。 kureの24名人戦奮闘記