約 1,001,438 件
https://w.atwiki.jp/chisato_ojosama/pages/826.html
前へ 高速道路をぐんぐん進んで、一般道をしばらく進んだところで、ふと景色が変わった。 「千聖ちゃん、海!」 私の呼びかけに、マサキとババ抜きをしていた手が止まる。 「ウフフ、もうすぐ別荘に着くわ。きれいな海でしょう?後で千聖のお気に入りの場所を案内するわね。ほとんど人の出入りがないから、リラックスして過ごせると思うわ」 「すっげー、プライベートビーチってやつ?」 「いいえ、工藤さん。日本では海の私有が認められておりませんので、法的な側面から言えばプライベートビーチというのは(ry」 なんだかよくわからんメイドさんの解説はおいといて、誰も来ない海で、千聖ちゃんと過ごせるのか・・・。 なにして遊ぼうかな。水鉄砲で戦争ごっこなんて、上品な千聖ちゃんは絶対やらないだろうし、綺麗な貝殻でも拾ってプレゼントしようかな。 「うみうみうみー!!きゃほー!」 「・・・おい、空気よめよお前!」 ――だが、こいつがいるんだ。マサキのやろうが。 千聖ちゃんに迷惑なんてかけさせないからな(キリッ)あたしがバッチリ監視してやる。ついでに教育もしてやる! 「まーちゃん泳ぎます!ここで降りていいですか」 「は?いくら海見えてるからって、歩いたら結構距離あるんだからな。だいたい、水着どうすんだよ。裸で海入るのかよ」 「あるもん」 「は?」 マサキは座席を乗り越えると、おもむろに私と千聖ちゃんの間に割り込んできた。 そのまま、グッフッフとしたり顔で笑うと、なぜかスカートの裾に手をかける。 「なにやってんだよ」 私の咎める声にも構わず、マサキはいきなりガバッとワンピースを捲り上げて、「じゃーん!」と元気よく体を見せ付けてきた。 「バッカお前・・・!」 「まあ、まーちゃんたら!」 なにが悲しくて、マサキのヌードなんか見せられなきゃならんのだ・・・と目を反らす。 だけど、同時にあげた千聖ちゃんの声からは、不思議と嫌悪感というものを感じなかった。 「んん?」 私にケツを向けて、千聖ちゃんに服の内部を見せているマサキ。 だがしかし、奴は裸んぼではなかった。下着ッ子でもなかった。 「ウフフ、水着を着ていらしたのね、まーちゃん」 千聖ちゃんの言うとおり、マサキは紺色のスクール水着を着ていた。 「びっくりさせんなよな!」 「うへへへ」 マサキは振り向くと、“さとうまさき”とデカデカ書かれたゼッケンを見せ付けてきた。 「つか乳近づけんなよ!」 「どぅーは怒ってばっかりですね。でも怖くないです。真の恐怖は業平さんにこそあります」 「ったくまたわけわかんねーこと言って」 マサキにまともに話を振ったって仕方がない。 それはわかってるんだけど、千聖ちゃんが絡んでいると言うのに、暴挙を見過ごすわけにはいかないのだ。 「きゃーまーちゃん浮き輪も持ってきました!」 「はいはい、まーちゃんたら、ワンピースをお下げなさい。風邪を引いてしまうわ」 ――でもでも、千聖ちゃんてば、こんなメチャクチャなマサキに優しくして・・・もしかして、私、空回ってる? そう思うと悔しくて切なくなって、私は2人に背を向けると、タヌキ寝入りを始めた。 「遥?まあ、疲れてしまったのかしら」 ごめんよ、千聖ちゃん。ちゃんと着く頃には、機嫌を直しているから。 爆発しなかっただけ、大人になったわね。と脳内でみずきちゃんも褒めてくれているし、許しておくれ。 そのうちに、マサキも遊びつかれたのか、私の背中に思いっきり頭突きをくらわせてきたまま寝息を立て始めた。 「ウフフ、妹が増えたみたいね」 「あら、嬉しそうですこと。本当に、何方かの御面倒を見られているときは、お嬢様もしっかりなさるんですねぇ。とかいってw」 ――違う、違うんだよ千聖ちゃん。私がなりたいのは妹じゃなくって・・・ 思考がまとまってくれない。運転手さんの運転が上手すぎて、その心地よい車の振動と、子守唄みたいにふわふわ響く千聖ちゃんの声の効果で、私はいつしか本当に深い眠りに落ちていってしまっていた。 次へ TOP
https://w.atwiki.jp/narikiri_epilogue/pages/68.html
「交差する想い。連鎖する悲劇。舞台にすら立てず、消えていく無数の願い」 「それでも君達は、願いを抱えて此処に居る。全てを踏み躙ってでも、叶えたい願いを持っている」 「だからこそ、此処に選ばれた。幾数年の人類史の中から、選び出されて此処に来た」 「故に、そう、君達は――――途方も無く不幸で、ほんの少しだけ幸運だ」 ■ 終礼の鐘が鳴り響いて、下校時刻を迎える。 どうやらいつの間にか居眠りをしていたらしい。幕が降りた舞台のように、教室は閑散としていた。その中で一人、赤霧火々里という少女は帰り支度を進めていた。 ノートをまとめ、プリントを整理し、教科書を鞄の中に詰め込んでいく。あまりにも何時も通りの、何気ない光景であった。 茜色に染まる教室。不意に扉が開いた――――そちらへと視線を送れば、見慣れた先輩の姿がそこにある。 「もうそろそろ下校時刻だよ、火々里ちゃん」 「あっ……すみません、先輩。お疲れ様です」 風紀委員の最後の見回りだろう、教室もそろそろ締める頃合いか。ひらひらと片手を緩やかに振りながら此方へと近付いてくる彼女へと合わせて立ち上がる。 一之瀬侑李は、彼女の机へとゆっくりと腰を下ろして火々里へと微笑んだ。その表情が、何処か寂しげに見えたのは……この夕焼けのせいだろうか。 「またサボりですか、一之瀬先輩」 目を細めながら、火々里が咎めるようにそういった。 バツが悪そうに侑李は笑うと、ふと窓の外へと視線を送った。それに釣られて、火々里もそちらへと目を向ける。 夕焼けに染まるグラウンド。静まり返って、今はただ静かに眠るように。 きっと明日も、同じ風景がそこにあるだろう。何度も何度も、この当たり前を繰り返す。それはなんて平凡で、平穏で、平坦で、どこまでも幸福な―――― 「続くと思うかい。こんな時間が」 「……え?」 見透かされたような気分だった。質問の意図も意味も分からず、火々里はただ目を丸くしながら彼女を見つめた。 ふっ、と肩を落としながら、侑李は立ち上がる。困惑する火々里へと向けて、答えを出すでもなければ、導くこともなく……きっといつもの遊びなのだろうと思った。 だから明日も、きっと。きっとこんな時間が続くと、信じている。 「なんでもないよ。じゃあ、暗くなる前に帰るんだよ」 教室の扉が閉じる。その姿を見送った。 その問いかけの答えを求めるように、もう一度、窓の外を見た。そこに映るのは、先程と何ら変わることもなく……ゆっくりと、その手を伸ばした。 ――――ふと、鏡に何かが映り込んだ気がした。 戻ってきた先輩が、悪戯をしにきたのかと振り向いた――――居た。そこには確かに、"何者か"が立っていた。 息を呑んだ。だってこんな生徒は"知らない"。それはそうだろう、まさか……白銀の鎧と、太陽のように輝く剣を持った、ファンタジーじみた格好の生徒など居るはずもない。 まるで夢でも見ているかのようだ、と思った。それを裏付けるように、その姿には時折"ノイズ"のようなものが乱れた。何度も不安定に乱れて、ズレたり、黒い穴が空いたりをしていた。 だから、これは夢だ。そう断じたかった。 「お初にお目に掛かります。私の名は、"セイバー"、真名を――――――――"ガウェイン"」 その剣先が、此方へと向けられる。 夢だと断じるには、あまりにも明確が過ぎる冷たい刃の感覚。仮に今が夢であるとするならば――――いったい、何時から、夢を見ていたというのだろうか。 それを思考するには、あまりにも遅すぎた――――振り上げられた刃が、陽光に煌めいて、正しく太陽を奪われたかの如く。 「我がマスターのオーダーにより。貴女の命を頂きます、御覚悟を」 振り下ろされた刃が、火々里の身体を斬り裂いた。血飛沫が噴き上がる様を、まるで他人事のように、窓ガラスが映し出していた。 第一話 無限聖杯戦争『冬木』 第四節 終
https://w.atwiki.jp/910moe/pages/2659.html
恋のライバル同士だったのに 849 「なあ、聞けよって」 「だから聞いてんじゃん、そんで」 見るともなく眺めているだけの雑誌から視線を上げずに答えると、○○はめげた様子もなく再び口を開いた。 窓の外では重く垂れこめた雲が日の光を遮って、辺り一面に夜の気配が漂っている。 凍った天から吹き降ろす寒風がフローリングの床に滲み渡っている所為で何時まで経ってもヒーターの電源を落とせない。 最後に頭痛薬を飲んで何時間になるだろうか。 痛み出した米神に手をやりながらローテーブルに置いた目覚まし時計を横目に見た。 「マジうけるよな、ホント訳分かんねー」 「…お前ホント、最近アイツの話ばっかりね」 「はは、妬いてんの」 妬いてんだよ、と勢いそう返しかけて、すっかり冷えたコーヒーと共に言葉を飲み込む。 人の気も知らずに全く能天気なものだ。 呆れて出た溜息をどう解釈したのか、したり顔で笑みを向けた○○のあからさまなからかいの目を振り切るように重い腰を上げ、玄関へと足を向けつつ捨て台詞のように投げかけた。 「晩飯食ってくんだろ、金出せよ」 「え?金取るなんて聞いてねーよ」 「今言いました。作るのメンドいからピザでも取ろうぜ」 放りっ放しの鞄の中から財布と薬と、それに煙草を摘み上げて換気扇のスイッチを押す。 ほとんど喫煙所と化しているミニキッチンは、本来の目的のために使った形跡など欠片もなく小ざっぱりとして綺麗なものだ。 シンクの縁に手を突いて項垂れ、煙を巻き取りごうごうと回るプロペラの音に耳を澄ます。 「火貸して」 いつの間にか寄って来ていた○○に半身を向けて立てば、ただでさえスペースに余裕のない台所が更に狭くなった。 向こうの火口が赤く光ると忽ち独特の甘い匂いがこちらの鼻先にまで纏わりつく。 「でさ、●●アイツ昨日もさ」 「だーからさ、その話はもう聞き飽きてんの、しんどいんだよ、言わすなこんなの。何が悲しくて野郎の口から男の話ばっか…」 くゆらす煙に乗せて、いっそ無邪気に再々口火を切った相手を咎めるがごとく反射的に出た声。 取り繕うよう継いだ台詞の早口に零れていく様が、むしろ自らの思惑を裏切る風に響いてはいないか。 ふと胸に募った気まずい思いで俺の舌が鈍るのもお構いなしに、言葉尻を踏み躙って○○が次に放ったのは予想だにしない一撃だった。 「抱いてやったら顔真っ赤にして、それ隠しながら声堪えてたよ。すげー可愛かった」 「は?」 「だから、お前が聞きたかったのってそーいう話だろ」 「え」 「好きなんだろ、●●の事。そーいう意味で」 あまりの衝撃に取り落とした煙草がガス台へと転がった。 拾おうと伸ばした手を制して指先を掴まれる。 弾かれたように上げた顔の、すぐ鼻の先で○○が喜色を浮かべ人の目の色を窺っているのを見ると余計混乱が渦を巻いて、頭がどうにかなりそうだ。 奴が缶の口に煙草を押し込んだのと同時、指を握るもう一方の手に力が込められた。 表情は変わらないのに、それはまるで言い逃れや誤魔化しや、反論さえ許さないとでも言うように固く強く。 呑まれてしまって身動きすらままならない自分が情けなくなる。 「好きなんだろ、知ってたよ。お前ヘンなとこで分かり易いんだもんな」 「意味分かんね…、冗談キツいわ、つーか近いって」 「あんなお人好し、押せば簡単に行けたのにモタモタしてっから、そのクセ焼き餅やいたりしてさ。女々しいよお前。ま、そんなところが好きなんだけど」 話の展開に思考が追い付かず押し黙った俺を置き去りにして、○○は饒舌に言葉を続けた。 「お前の事ずっと見てたんだ。けど、そんな顔見んの初めてだね。やっぱそそるわ、うん、好きだよ」 鼻先で撒き散らされる煙たく甘ったるい匂いに吐き気がする。けれど間髪なく噛み付くようなキスを注がれて、抵抗する気力など俺にはなかった。 有能だけど扱いづらい男
https://w.atwiki.jp/hmiku/pages/31999.html
【検索用 はーてっととーる 登録タグ 2015年 NexTone管理曲 VOCALOID yasu は まふてる ユジー 初音ミク 曲 曲は 殿堂入り】 + 目次 目次 曲紹介 歌詞 コメント 作詞:ユジー 作曲:ユジー 編曲:ユジー inst mix:yasu 動画:まふてる 唄:初音ミクAppend 曲紹介 「それでも、生きてていいの。」 曲名:『ハーテッド・ドール』 ユジー氏 の6曲目。 まふまふ氏のアルバム『闇色ナイトパレード』への書き下ろし曲のVOCALOID版。 歌詞 切り取った檻の片隅で膝抱え目を瞑っている 冷えた都会の体感温度 小さめの吐息一つ空気汚した 愛想笑いと期待はずれを責めたて こもりがちの声が恥ずかしくて はにかむ子供の振りで誤魔化した 欠伸のふり首を傾げてオルゴールを抱いた人形が 私を見て嘲笑(ほほえ)んでくるから疎ましくて旋律を塞いだ 選り好みした神様の勝手 壊れかけのオモチャは直らない 気まぐれや手違いを糾してひとつくらい持つことを赦して こころという澱どうしたって抜き取ることそれすら叶わない 埋め込んだその意味を ねえ、どうか教えて 窓格子の向こう側 置き去りの真っ白い部屋 だいじょうぶだよって言い聞かすんだ 劣等の種の芽が幻想に芽吹いた 育った皮肉を気取った笑顔で拵えた仮面泣き笑いピエロ そんな不実の才能をもって振りまくのを誰が咎めるの? 与えるでもないのに求めたって差し出すべきモノが見当たらない 見透かされることを怖がって鈍い振りすることを赦せよ 値踏みのない崇高な言動 知らないのやり方もわからない 愛を請う言葉など吐く資格なんて無い 隣り合う美しさをその名で呼ぶんだ そんな奇麗な無垢さをこの身体にもください 選り好みした神様の勝手 壊れかけのオモチャは直らない 気まぐれや手違いを糾してひとつくらい持つことを赦して 借りものの心臓がずっと愛(かな)しみの信号を送るから ねえどうかその芽には色めく季節を 少しだけ息を止めて確かめて コメント いいなあ -- 名無しさん (2015-05-09 10 13 04) とても素敵です!!なける -- mahumahulove (2015-05-10 08 11 30) 早いっ!!!ww -- 名無しさん (2015-05-14 21 52 44) めっちゃいい曲・・・。泣 かっこいいし・・・。なんだよこれ・・。さいこーじゃんかよ・・・・・・。泣 -- フラグ回収車 (2015-05-14 21 54 13) CD欲しい!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! -- NONAME (2015-05-16 23 53 55) すごい -- 名無しさん (2015-05-17 02 45 45) 泣ける歌です…!! -- 翡翠 (2015-05-18 19 40 39) 歌詞6行目「旋律を塞いた」が間違ってます!「た」じゃなくて「だ」です! -- ワクテカ (2015-05-19 23 04 59) 体感温度の[度]が[渡]になってます。 いい歌!ユジーさん -- 実琴 (2015-06-09 23 50 08) この曲めっちゃ好き! -- White (2015-06-13 09 39 48) とってもいい曲! -- 名無しさん (2015-07-06 21 54 40) 泣ける歌ですね~♪とてもいい曲です! -- 舞姫 (2015-11-22 06 42 00) ちょーいい曲! -- まふてん (2015-11-27 18 11 42) 前奏好きです -- 名無しさん (2016-05-12 17 27 23) w( ̄△ ̄;)wおおっ! -- 名無しさん (2016-05-13 23 28 42) ステキ!とりあえずハマる曲!! -- 名無しさん (2016-10-26 19 41 29) 聞けば聞くほど好きになる曲!! -- まるか (2016-10-27 18 45 19) むっちゃいい曲 -- 名無しさん (2017-01-31 13 17 30) カラオケに入ってないのが不思議なぐらいいい曲 -- 名無しさん (2017-10-03 21 03 16) 曲調が好き。なんか懐かしい感じがする。 -- ゆき (2018-06-09 18 01 16) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/maid_kikaku/pages/1435.html
(投稿者 Cet) 燃える! 燃えていく! 心は煉獄に在った。 いつも私の心は著しく捻じれていた。 体は殻であった。 心の軋む音がそこに反響する。 世界が半球状であるとすれば、きっと最上部から罅割れて、砕けて落ちてくるだろう。そう何度か思ったことがある。 しかし実際にそんなことは起こらなかった。 俺はただ生きている。 独白。 独白。 独白。 いつまで続けるのだろうか。 あらゆる存在は”フォーミュレイト”されていた。 呟きもまた同じで、それは俺にとってありふれた物質でしかない。 独白。 独白。 独白。 夜が白んでいく。 今日も今日が始まる。 独白。 独白。 独白。 俺はあっちを睨んだ。 白んでいく日を睨んだ。 割れろ! 心の中で叫んだ! 何も起こりはしない。そんなことは最初から知っていたのだ。 割れろ! 何度も唱えた。 割れろ! 割れろ! 割れろ! われろ! そろそろ良いかな、と俺は顔を上げた。 つま先にかかる程度の高さの草が繁茂した森林。 俺は樹木に背を任せ、座り込んでいた。 朝が始まるのが分かった。 がやがやと、ずっとずっと背後の方から人のざわめく声が聞こえてきた。 あれは俺の所属する部隊の隊員達の声だった。 俺は彼らにあいさつをしなければならない。 しなければならない、というか、する。 俺はここに居る為にここに居たのであって、あいさつをすることもまた俺の欲求の内の一つだろう、そんな風に思いながら腰を上げた。 ふらふらと歩きだす。俺の服装は今どんなものだろう。 オリーブドラフの軍服。 朝露で湿っていて、何やら独特な臭いが漂っている。 俺はそれを意識的に無視した。 俺はそっちへと向かった、ベースキャンプへ。 あいさつをしなくちゃ。 俺は歩いた。とぼとぼと歩いた。百メートル程の距離を歩いて、ようやくその場所が見えてきた。 それはベースキャンプだった。間違いなく。 歩哨の一人がこちらの姿を見咎める。 「おい、早く戻ってこい。一人で勝手な行動をするな」 その歩哨は雑然と言った。彼は、言語野の混沌を、アウトプットすることで、処理したのである。 「了解です。おはようございます伍長」 「ああおはよう」 男は、俺と目を合わせようとはしなかった。 それでもいい、そう思った。俺はとりあえずどこに行かなければならないっけ。俺はどこに行かなければならないんだっけ。そうだあいさつをしなくちゃならないんだった。そう言えばそうだった。そうだった。 俺はあいさつをしなければならないんだった。 そうだった。 俺はあいさつをしなければならないんだった。 そうだった。そうだった。 そうだった。 心が捻じれる。捻じくれる。 煉獄に心はあった、今までもそうだった、これからもそうだろう。 もし世界が半球状の存在であれば、いずれどこかが罅割れて、そこから亀裂は全体へと伝わっていくだろう。そう思った。 そう思った。 そう思った。 そう思った! 思った! 今こうして俺は思考していた。 さあ次はどうする? どうする? 「おはようございます、少尉」 俺はあいさつをしなくてはならないんだった。 「おう、パピヨンじゃないか」 「おはようございます、少尉」 それはさっき聞いただろ、と、少尉は笑って言った。 「お前は飯食ったか?」 「いえ、まだです」 「よし、じゃあ一緒に食べよう。あ、お前支給品はどこにやった?」 「私は自分のテントにそれを置いていきました」 そうか、そうか、と、少尉は満足そうに笑った。 嘲笑ではない。 笑っていた。 笑っていた。 思考が停まりそうになる。 笑っているのは俺でもあった。 俺も笑っていた。 俺はご飯を食べよう。そうしよう。 俺はご飯を食べるぞ! 大きな声で自分に対して呼びかけてみた。 確かにそうしようと実感していることを味わう為に。
https://w.atwiki.jp/suka-dqgaesi/pages/766.html
407 :名無しさん@HOME:2007/10/23(火) 12 33 30 0 まぁいい加減シツコイからフローラルな空気に換えておきますね ( A` ) プウ ノヽノ) =3 A`)ノ ヒャー くく へヘノ 408 :名無しさん@HOME:2007/10/23(火) 12 36 54 0 オイ、誰かスカッとさしてくれよ。 409 :名無しさん@HOME:2007/10/23(火) 12 50 46 0 408 ( A` ) スカッ ノヽノ) =3 A`)ノ クサッ! くく へヘノ 413 :名無しさん@HOME:2007/10/23(火) 13 10 00 0 ↑のAAを見て思い出したDQ返し 義実家が一人っ子のため、嫁の籍に入った私。 可愛い一人娘を取られて悔しいのか、会うたびに何かにつけてネチネチと嫌味を言ってくる自尊心が異常な舅。 俺のほうが稼ぎもいいし、優れている!だから言うことを聞けと言わんばかり。 盆に義実家に帰ったときもネチネチネチネチ俺自慢+嫌味の嵐。 嫁と良トメが咎めるも止まらない。 もう煩わしくなって、「ちょっとすみません。」と断ってから ( A` ) ブボッ ノヽノ) =3 A`)ノ ヒャー くく へヘノ 「で、なんの話でしたっけ?プゲラ」 と、前日に大蒜&肉を大量摂取した強烈なガスを直噴でかましてやりましたw 「どういうつもりだ○○君!!フジコフジコ!!」 「娘は返してもらうフジコフジコ!!」 と予想通りの反応を示したところに嫁が 「お母さんに聞いたけど、お父さんの年収は・・・・でしょ? 旦那はその倍貰ってるからもう黙ってくれる?」 とニコニコしてる般若のような顔でトドメをさしてくれました。 娘の旦那に対抗心剥き出しの舅は自尊心ズタズタで大人しくなり、自分の非を謝ってくれました。 その後、屁のあまりの臭さに嫁から殴られましたけどね。 423 :名無しさん@HOME:2007/10/23(火) 13 57 57 0 413 トドメさした嫁もGJ!そんなDQじゃない気もするけどね 425 :名無しさん@HOME:2007/10/23(火) 14 22 25 0 413 年収=人間のレベルだと思ってるあたりが いかにもDQっぽくてナイスDQ返し 427 :名無しさん@HOME:2007/10/23(火) 14 28 15 O 屁が臭いだけで殴らなくてもいいのにw 435 :名無しさん@HOME:2007/10/23(火) 14 47 01 0 婿に貰うのに仕事も年収も知らない嫁親 437 :名無しさん@HOME:2007/10/23(火) 14 56 04 0 435 うちは旦那の年収なんて親には言ってない それなりに無理せず暮らしていける程度だとは言ってある 普通は給料明細でも提出するのか? 446 :名無しさん@HOME:2007/10/23(火) 15 16 06 0 GJありがとう! 427 嗅覚が壊れるかと思ったし、目が沁みたと怒られました。 殴るといってもポカポカ叩かれる感じですよ。 435 別に家を継ぐわけではないので婿というか、嫁側の姓を名乗っているだけです。 年収は知っていると思っていたのですが、 437のような感じでしか伝えてなかったらしい。 舅は基本的にはいい人なのですが、若干亭主関白というか殿様気分というか。 良トメは何か言われても「ハイハイ。仕方ないわね。」と慣れた手捌きだし、 舅が私に対して気に障るような事を言い出すと、嫁とタッグを組んで壁になってくれたり、 フォローをしてくれてたんですけどね。 イライラが我慢できずにかましてしまいました。 後日談ですが、始めてできた息子に父の威厳を示したかったみたい。 方向を間違えてるけどねw 今は適度に良い関係を築けています。 人様の顔に直接放屁するあたりがDQかと思いましたがスレ汚し失礼しました。 次のお話→439
https://w.atwiki.jp/starward/pages/101.html
内容の刷新に伴いコメントログをリセットしました。 - 名無しさん (2024-07-16 12 37 25) サブ格メイン射派生がステルス解除されなくなったから、これで着地取るだけで大分遊べると思うんだけどどう思う? - 名無しさん (2024-08-09 01 03 39) Nサブ格からのバルカンが気持ちいいんですよね。それ以外だとステルスを咎める系の武装が怖くて、、、 - 名無しさん (2024-08-09 07 30 06) 射撃始動がしやすくなり、格闘を生当てしなくても良くなったからかなりやりやすい。ステルスしたら横サブ格しながらメイン撒いて追いかけるムーブが強いね - 名無しさん (2024-08-09 07 48 31) サブ格派生サブ格もめっちゃ強くなってない?ガン攻めよく通って超楽しい - 名無しさん (2024-08-17 11 20 32) 全然当たらんしスカセとかどころかデュカの格闘にすら負けたんですが - 名無しさん (2024-08-17 12 39 30) そもそもデュカの格闘は判定強い、当たらないのは振り方に問題があるかと - 名無しさん (2024-08-17 14 33 01) スカセ、格闘弱いって言う人居るけど発生速くて強い部類だと思うんだ - 名無しさん (2024-08-17 15 08 45) 前のアプデでちょっと変わったからね 強判定ってわけじゃないから普通に格闘振られたら負けるよ ジャイロの強みは滑る格闘って点。判定だしっぱで動けるから相手の横移動とかを狩れる - 名無しさん (2024-08-17 15 44 14) 誘導切り高機動接近、バルカンでよろけ取れる。っていう1.5でヤミンの次くらいに暴れてる気がする - 名無しさん (2024-08-23 11 54 21) あれ?こいつものすごいクソキャラになってる。シュウウでやると返し手分からなくて完封サれた - 名無しさん (2024-08-24 11 26 05) 今の環境、対キャバがキツいから隠れてるだけで強いっていうキャラかなり多いと思うからキャバをなんとかしてほしい - 名無しさん (2024-08-24 12 06 42) 同じくカマキリジャイロ強すぎて完封された時びっくりした。使うか…… - 名無しさん (2024-09-18 23 20 44) 研究が進んでなかった時は最弱キャラの名を欲しいままにしてたのに研究が進んで上方もされた今ではジャイロ押し付けサブ射派生でHPゴリゴリ削る1.5最強クラスキャラになってるからなぁ - 名無しさん (2024-09-18 23 34 07) サブ格の伸びが良すぎてステルス使って簡単に追いつけるから頭おかしいキャラになってる - 名無しさん (2024-09-19 12 14 14) 下方ってよく読んでもわからなかったんだけど、どんな感じなんだろう - 名無しさん (2024-09-24 22 38 33) 少なくとも使っててジャイロの使用感はあまり変わってないね。俺は基本的に密着して押し付けて当てる使い方してるからかもだけど - 名無しさん (2024-09-24 22 50 40) 被害者の少なさが原因なんだろうけどここまで勝率あってヘイト集めないのも面白いな - 名無しさん (2024-09-25 12 50 53) 一回クソ狩られてからランカーのカマキリは見かけ次第全部BANするようにしてたわ 見合うコスパが悪過ぎた - 名無しさん (2024-09-25 13 01 03) 1.5直BANはそれこそコスパ悪くない?3.0選出させるように誘導して擬似BANしてるわ - 名無しさん (2024-09-25 13 04 02) こっちシャフだから大半は各々好きなのBANする展開ばっかだしね 相方が擬似BANできそうなの選んだときだけ合わせてた - 名無しさん (2024-09-25 13 12 36) こちらに合わせてください!みたいなの連打するんだよオ! 真面目に自分がキャリーしないと勝てない試合多いし自己中の方が良い場合多いよ - 名無しさん (2024-09-25 13 15 34)
https://w.atwiki.jp/fyukiti-katei/pages/34.html
【女大学・20】 以上の条文は幼いときからよく教えるべし。また書き付けて折々読ませることを忘れてはならない。現在の世の人は、女に衣服道具など多く与えて婚姻させるよりも、この条文を十分に教えることが一生身を保つ宝となるだろう。 昔の言葉に「人は100万銭を出して娘を嫁がせることは知っていても、10万銭を出して子を教育することは知らない」というのがある。 これは本当にその通りだ。女子の親である人はこの真理を知らなければならない。【女大学評論・20】 最後に、以上のことは幼いときからよく教えろ云々、現代の人は女子に衣服、道具など多く与えて結婚させるよりもこの教えを云々、昔の言葉に人はよく100万銭を出して女子を嫁に出すことは知っていても10万銭を出して子供を教えることを知らないといい、女子の親である人はこの理屈を知らないでいてはだめだと。 以上19条の結論は親切な教えである。 私も女大学作者の誠意を非難はしないが、女大学が書かれてから200年余りもたった今日において、人智の進歩、時勢の変遷を視察し、既往の事実に徴して将来の幸福を求めようとするときには、必ずしも昔の人の教えに服従することはない。あえて反対を試みてもかまわないのである。 そもそも、昔、封建門閥の時代に政治をはじめとして人間を万事圧制して組織していた世の中では、男女の関係も自然と世の中の風潮に従って、男子は君主のごとく、女子は臣下のごとく、その尊卑は区別があった。 それと同時に君主である男子は貴賎、貧富、身分の違いがあっても、婦人の前ではまるで時の将軍大将のように傍若無人な態度を取り、婦人を冷遇したり無視したりするだけではなく、ひどい者になると淫乱しまくり、配偶者を虐待、侮蔑する者もいたが、世間にはこれを咎める者もいなかった。かえってその虐待、侮蔑の下にひれ伏し従う者を賢婦貞女と称していた。 その風潮は上流社会でも下流社会でも同様で、嫉妬は婦人の敗徳であると教えれば下流社会もこれを聞き習い、やきもちは女の恥などと唱えて、あえて自分から結婚契約の権利を放棄して苦欝の淵に沈んでいた。 そればかりか、男子の狂乱が子孫に悪影響を与えることをを棚に上げ、こういった弊害を知らないのは奇怪なことである。 ただ驚くべきことだが、社会圧制が久しいものとなるとそれは国民一般の習慣を形成して人々に浸透していった。 政治上では君々たらざるも臣々たらざるを得ずというに等しく、婦人の道は柔和忍辱、盲従して、夫々たらざるも妻々たざるを得ずとして、もっぱらその一方の教えに力をこめて、自分を封建社会の秩序に適応させ、また、間接的にその秩序が成り立つのを手助けしていたような・・・そんな特別な時勢の中で執筆された女大学なのだから、その内容は現代から見ればこそ奇怪なものと思えるが、その当時は決しておかしいものではなかった。 弓矢鎗剣は今の軍器としては無用の長物であり、ただ一種の玩具であるが、昔は一本の鎗で三軍の成敗を決したこともあった。昔は利器であったが、今は玩具である。 このような今と昔の相違を名づけて「人智の進歩」「時勢の変遷」という。学者は特にこれに注意すべきである。 私は女大学を女子教訓における弓矢鎗剣と認識する。 現代となっては少しも重要な内容ではないし、その内容の是非についてはさておき、女大学の作者が女子を教えるということの必要を説くことの、その熱心さについてはただ感服するほかはない。 よって、今、私の腹案としてある女子教育説の大意を次に記し、これを「新女大学」として、今は亡き女大学の作者に提示しようと思う。 作者先生も200年の変遷を見て、もしかしたら首肯されることがあるだろう。女大学評論終。
https://w.atwiki.jp/strike_witches/pages/64.html
ストライクウィッチーズ 第94統合戦闘航空団より 11 名前:風の谷の名無しさん@実況は実況板で[sage] 投稿日:2008/08/05(火) 22 30 52 ID 45Z78DLF 今日は作戦予定もないので、朝のミーティングはつつがなく終了すると思われた。だが。 「ではミーティングを終了します。何か用件がある方は……はい、宮藤さんどうぞ」 「最近私の部屋に誰かが入っているみたいなんです……訓練から帰ってくると、ベッドが湿っていたり……やめてもらえませんか」 隊員たちがざわめく。姿なき悪意を咎める声が聞こえる。ペリーヌはそんな人がいるこの部屋にいられるかと出て行った。 「そんな事をする人はうちの隊員には……」 そう言いながらも、私に目を向けるミーナ。よい信頼関係で結ばれていたと思っていただけにショックだった。 確かに芳佳の部屋で痴態を晒したのは事実だが、フル稼働させていた魔力感知によれば誰にも見られてはいないはずだ。 つまり……彼女は私をそういう目で見ていたのだ。その事実に、私は―― 「で、ではこの件はこちらで調査するので解散とします……トゥルーデ、手伝って」 「あ、ああ……」 ――さて、どうしようか。胸の奥のどす黒い感情が、今にも爆発してしまいそうだった。  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄○ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ O 。 ,.=, ´ ` >=、- 、 ,ィ´;;;;ノ ! ヽ;;! /;;;;;;;;/ / ;イ /ハ!; ヘ;!. /;;;;;;;;;;;/ / ;イ / ,イ l! ! V !;;l |;;;;;;;;;; イ /j/Tt- Vl ィTVV;;;! ヽ ノ .Y|ハ Vリ `' lリ lノ ` ゝ=-、 _ ノ 礼を言わなくてはな。…… 1乙。 , ィノ _ヘ>- < // ハ ゝ-Y-'^.i ヾ=-' l i . ̄ハ ) l l ノ .l! l .l V/ 二 l! .V /! l! l. ヾニハ A .! l! ! /L!V ! l l / ', ヽ l l レ ',. `! L /. ',=.l ヒ/ Vリ 513 名前:風の谷の名無しさん@実況は実況板で[sage] 投稿日:2008/08/06(水) 03 15 11 ID Mi6Ue18W 「きいてアロエリーナ ちょっと言い難いんだけど きいてアロエリーナ 妹が新しく出来ましたー きいてくれてありがと アロエリーナ  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄○ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ O 。 __ ,.=, ´ ` >=、- 、 ,ィ´;;;;ノ ! ヽ;;! /;;;;;;;;/ / ;イ /ハ!; ヘ;!. /;;;;;;;;;;;/ / ;イ / ,イ l! ! V !;;l |;;;;;;;;;; イ /j/Tt- Vl ィTVV;;;! ヽ ノ .Y|ハ Vリ `' lリ lノ ` …………いつか、礼を言わないとな ゝ=-、 _ ノ , ィノ _ヘ>- < // ハ ゝ-Y-'^.i ヾ=-' l i . ̄ハ ) l l ノ .l! l .l V/ 二 l! .V /! l! l. ヾニハ A .! l! ! /L!V ! l l / ', ヽ l l レ ',. `! L /. ',=.l ヒ/ Vリ 733 名前:風の谷の名無しさん@実況は実況板で[sage] 投稿日:2008/08/06(水) 10 53 39 ID z2Qv1+xU 芳佳 ↓ ミーナ→私←エーリカ ↑ クリス  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄○ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ O 。 __ ,.=, ´ ` >=、- 、 ,ィ´;;;;ノ ! ヽ;;! /;;;;;;;;/ / ;イ /ハ!; ヘ;!. /;;;;;;;;;;;/ / ;イ / ,イ l! ! V !;;l |;;;;;;;;;; イ /j/Tt- Vl ィTVV;;;! ヽ ノ .Y|ハ Vリ `' lリ lノ ` なるほど…いいバランスだな… ゝ=-、 _ ノ , ィノ _ヘ>- < // ハ ゝ-Y-'^.i ヾ=-' l i . ̄ハ ) l l ノ .l! l .l V/ 二 l! .V /! l! l. ヾニハ A .! l! ! /L!V ! l l / ', ヽ l l レ ',. `! L /. ',=.l ヒ/ Vリ
https://w.atwiki.jp/monookichrome/pages/31.html
■ハンドアウト ●PC1 必須クラス:異形 パートナー:ヘレナ・B・トロイマ 異形に対しての差別、迫害。それらを咎めることもなく目を伏せる人々。 それが"大機関の国"の日常だった。 虐げられる立場にある君を、けれどこの街にあって守ってくれる人がいる。 若く美しく、魅力的な笑顔を見せる女性。巡回医師のヘレナ。 彼女に命を救われたのも、一度や二度ではないのだ。 ●PC2 推奨クラス:なし(裁縫師組合に所属していること) パートナー:トゥーリア・G・ミレイ 五年前、裁縫師組合から二人の紡ぎ手が、ここ"大機関の国"へ派遣された。 霧が晴れているのは三日間、しかし君と、共に入国した彼はこの国へ留まることを選んだ。 彼が如何なる理由で留まったのかは知らないし、今では疎遠になりつつある。 同じく君も、君にしかわからない理由でこの国に留まったのだろう。 現在は君の下宿に居候する子猫のような娘、トゥーリアと共に日々を過ごしている。 ●PC3 推奨クラス:なし(裁縫師組合に所属していること) パートナー:ヘレン・ベドイテント・ゲゲーベンハイト 五年前、君の友人二人が"大機関の国"へ旅立ち、その両者共に戻ってくることはなかった。 此の度アリア・B・コロラトゥーラが君へ依頼したのは、件の"大機関の国"の現状調査だった。 五年ぶりに霧が晴れ、国への出入りが可能になるというのだ。 恋人であった"ヘレン"を、友人のPC2を探す為か、使命感からか、君はこの依頼を受けることにした。 ●PC4 推奨クラス:従者 パートナー:ヘレナ・B・トロイマ 君は巡回医師であるヘレナの従者として、日々傷ついた人を癒す手伝いをしている。 時折"次"の大機関を見ては、憂いた表情を見せる主人。 君が手助けをせねばならない。そんな使命感が君の支えとなっている。 ■演目背景 ●大機関の国 数年に一度、およそ三日間程度のみ出入りの可能な国。 その原因は中央に存在する「"次"の大機関」と言われ、国の周囲を常に濃い霧と紫電で覆い隠している。 入国すると、空は常に曇り、空気は淀み、人々は半ば逃避するように現実から目を背けている。 御標によって示される小さな幸せと、次の遺跡がもたらす工業力。同時に遺跡が与える永遠に晴れない空と、淀んだ空気。 その天秤の狭間に存在する国である。 主に三階層の都市国家であり、最上階には資産を持つ者たちの屋敷が、最下層には貧民街が存在する。 その階層全てを貫くようにして、国の中心にそびえるのが「"次"の大機関」と呼ばれる巨大蒸気機関である。 ●背景 五年前、この国に二人の紡ぎ手が訪れた。 出入りの難しい"大機関の国"には無数の小さなほつれが存在するが、それを全て繕うのは不可能に近い。 その為霧が晴れている間、裁縫師組合や神羅手衆は現状調査の為に紡ぎ手を何度も派遣していた。 しかしその中の幾人かは帰還することなく、五年前の二人も既に死んだものと思われている。 一方はPC2であり、もう一方はヘレン・ベドイテント・ゲゲーベンハイトである。 此の度三日間の"風の道"(霧の晴れる期間をこう呼称する)が開通することが観測によって判明し、 PC3が派遣されることになったのである。 ■今回予告 霧は晴れず、暗紫色の雲の帳が重く立ち込める"大機関の国" 蔓延し始めた疫病に下層の者達は恐れ、もしくは諦め、 上層の者達は下層からの侵入を拒絶する 死にゆく者達を見、守るべき者達が苦しむのを見、"彼女"は叫んだ "弱者を虐げる者達は、みんなみんな苦しみながら死んで行きました" "めでたし、めでたし" モノトーンミュージアム「what a beautiful dream」 これは憎しみを、疑念を、悲哀を、諦めを、絶望を、 そして愛を知った大人達に送る色のないメルヘン