約 1,720 件
https://w.atwiki.jp/alternativemind/pages/205.html
惑星封鎖機構をブン殴れば金になる。 独立傭兵レイヴンによるヨルゲン燃料基地襲撃は、 傭兵たちに新たなビジネスチャンスの到来を知らしめた。 さりとて、単身アーレア海を渡るツテなど 持つものの方が珍しい。 そこで考案されたのが、廃棄が決定していた 市街地アリーナを丸ごと利用した 即席メガフロートによる集団渡航であった。 度重なる興行試合で廃墟と化しているとはいえ、 曲がりなりにも街の体裁を保つステージの 各所には傭兵たちがキャンプを設営し、 数週間に及ぶ航海の需要を満たす店舗も こぞって軒を連ねている。 ジャンク屋ヴァスティアン・ヴァッシュの カーゴトレーラーもまたその一つ。 「ミスタ・アガリック。再三申し上げている通り、 『ムーンライト』はヴァッシュの私物だ。 販売はしていない」 「そこをなんとか〜〜〜ッ!! 技研の手になる遺失技術の結晶、光波ブレード! 如何なる芳香を漂わせるものか・・・ 小生!もはや辛抱たまりませぬ〜〜〜ッ!!」 ヴィルの塩対応にも挫けず食い下がる フライ・アガリックに対し、 ため息混じりにヴァッシュも口を挟む。 「月光をゲットするのはマジの命懸けだったんだよ! せっまい部屋にヴィーヴィルがぎっしり、 その真ん中にこれ見よがしなコンテナときた。 技研のイカれ科学者の悪趣味ぶりが良くわかるだろ? オレも使ってみたいからとっておきにしてんだよ」 「し、しからばせめてその薫りだけでも・・・ ムムッ、妙案!ここらで一発、 月光剣の試し斬りなどいかがでありましょう??」 この、人口密集地帯でか?? 厄介客の対応に頭を抱えるヴァッシュ。 「ゲッコー?あれ?ウチの事呼んだ?」 「待たせたな、ヴァッシュ。店番を交代しよう」 足取りも軽く合流した三人娘は ショートテイルにウェディングマーチ、そしてアシュリー。 「楽しかったでしょ〜〜〜ARスタジオ! めちゃめちゃ盛れるから、婚活でも大活躍なんだよぉ!!」 ウキウキ笑顔のウェディングマーチが差し出した端末には、 三人の姿が映されているが・・・ 「アシュりん、マジでナチュラルボーン姫騎士! 似合いすぎてもはやコスプレの域超えてるっしょ??」 「ま、マーチ殿!?それは我々だけの秘密だと・・・」 「ええ〜〜〜?そんなの勿体無いよぉ! ホラホラ!すっっっごいカワイイでしょ〜〜〜?」 どうやらファンタジー世界がモチーフの衣装のようだ。 ショートテイルが盗賊、ウェディングマーチが魔術師、 そしてアシュリーが騎士と言ったところだろうか。 「なるほど。バランスの良い編成だな。 防具はもう少し、堅牢性を重視して選定すべきだと思うが」 返答に窮するヴァッシュに代わり、ヴィルが冷静に応じる。 「くっ・・・殺せっ・・・!!」 「あははは!百点満点〜〜〜!!」 アシュリーの反応がツボにハマったらしく笑い転げる ショートテイルの様子に、近くで飲んだくれていた マイ・タイもこちらに声をかける。 「全く、いいご身分っすよヴァッシュさんは。 こんな綺麗どころの姉ちゃんと二人旅でしょ?ハァ〜〜〜」 「ばッ!?ガキ相手に何言ってんだ!? ちょっと話してみろって・・・ コイツに変な気起こしちまったらおしめぇだよ」 以前からなんとはなしに感じていた好機の視線の正体に ようやく思い至り、あからさまに狼狽えるヴァッシュ。 「・・・思い残しは抱えるな。 俺たちに明日があるという保証はどこにもないぞ」 薄いフィーカを啜る丸めた背に、濃い哀愁を漂わせた オールド・パーチの呟きには重い実感が滲んでいた。 「だから別に・・・」 それ以上を話す余裕はなかった。 大気を揺さぶる重低音と共に空からのしかかる 警告の声が、その場に居合わせた傭兵達の肌を粟立たせる。 「ルビコンⅢに不法滞在するすべての独立傭兵に警告する。 即刻星外へ退去せよ。警告に従わない場合は例外なく 排除執行する。繰り返す。例外はない」 「・・・ACは陸戦兵器だ。無力化するならば 海上輸送中を狙うのは確かに最善だな」 オールド・パーチの分析はこの場に居合わせる 傭兵達にもすでに共有されている。 だからこそ、メガフロートには牽引用の船舶以外にも 護衛艦が複数随伴してくれている。 BAWSが建造した水上艦艇群の仮想敵は、 今も目前に迫る封鎖機構の強襲艦に他ならない。 上空から迫る多数の艦影目掛け、仰角を大きく取って 射程を延伸した火砲群が次々に放たれる。 対する封鎖機構の強襲艦艇も船体底部から ミサイル弾幕を放出するとともに、 船体側面を解放してドローンを展開。 さらには搭載されていた封鎖機構製MT、 セントリーやディノイザー、LC機体なども 続々発進し、メガフロートに襲いかかってくる。 「もぉ〜〜〜!空が飛べるからって 海で仕掛けてくるのはズルいよぉ!!」 言うが早いか、愛機へと走るウェディングマーチに ショートテイル、フライ・アガリック、 オールド・パーチも順次続く。 「オイ!お前はちょっと待て」 我も我もと駆け出しかけたマイ・タイの肩を ヴァッシュが捕まえ、背後を親指で指し示す。 「バズーカ一丁じゃ手持ち無沙汰だろ。持ってけ」 秘蔵のムーンライトソードを見上げ、 マイ・タイが目を見開く。 「え、でもこれはヴァッシュさんの とっておきだって・・・」 バツが悪そうに目を逸らしたヴァッシュが悪態を返す。 「バーカ、タダでやるワケねぇだろ。 ちょっと貸すだけだよ! 俺だってこんなトコで死にたかねーからな。 ま、気に入ったならローンを組んでやってもいいぜ?」 「・・・ありがとうっす!絶対返しにきまっす!!」 頭を下げるマイ・タイに背を向け、ハンガーへ 駆け出すヴァッシュにアシュリーもついていく。 「・・・オマエは、いいのか?」 封鎖機構と今まさに干戈を交えようとしている俺たちに 協力すると言うことは、組織への裏切りに他ならない。 「・・・わからん。私は確かに、 封鎖機構に忠義を捧げてきたが、それはあくまで このルビコンに暮らす人々の平和と安寧を 守るためだった。だが・・・」 ハンガーに佇立する愛機、執行機アリオーンを見上げ、 アシュリーは拳を固く握り固める。 BAWSの水上艦艇群は善戦していたが、 封鎖機構との技術格差は補い難い。 上空から打ち下ろされるレーザーと ドローンやLCによる包囲攻撃で、 徐々に損傷が進行していく。 「そこまでだよぉ!それそれ〜〜〜!!」 いち早く到達したのは、脚部ホバー機構で 水上を滑走するロビン・グッドフェロー。 両腕のリニアライフルとレーザーが 次々にドローンを叩き落とす。 その火力を脅威と見做したLC機体が標的を ウェディング・マーチに切り替え、 激しい戦闘が海面を掻き乱す。 「固っ!?ただのMTなのにコイツら、 ちょっとしぶといじゃん!!」 「武装も強力なレーザー兵器が採用されている。 BAWSの安物相手とは勝手が違うぞ」 メガフロートの廃墟を足がかりに空中から トップアタックを図るゲッコーと、 市街地に埋伏して死角を狙うウォーブラー。 独立傭兵達の渡海の中核であるメガフロートを狙う MT部隊と交戦を繰り広げる傭兵達に、 武装の追加を終えたオーグリスも合流する。 「お待たせっす!新装備の威力、 存分に試させてもらうっすよ〜〜〜!!」 左腕のムーンライトソードに加え、 右肩にはベイラム製普及型アサルトライフル、 左肩にはファーロン製2連装双対ミサイルポッドが 追加され、晴れてフル装備となったオーグリスが 重火力仕様のディノイザーへと強襲をかける。 「まずは一発!で、撃ったらすぐに武器交換・・・!」 出撃時にヴァッシュから聞いたアドバイスを反芻し、 リロードに入ったバズーカをハンガーに移して ライフルを手に取る。 左肩のミサイルとともに、ライフル弾をばら撒きながらも ブースト機動でディノイザーの迎撃のミサイルを回避する。 「うぉお!攻撃しながら動き回れるっ!! これは便利っすね!!」 新装備の使い勝手の良さに感激し、 一気に攻勢をかけるマイ・タイの側面へ、 ブレードを振りかぶるセントリーが接近する。 「おおっと!新装備に浮かれる気持ち、 小生にも覚えがありますが・・・油断禁物ですぞ!」 カバーに入ったフライ・アガリックの愛機、 真紅のフォー・オブ・ア・カインドが怒涛の パルス兵器4門斉射でセントリーを秒殺。 「悪ぃ!助かるっす!・・・さぁて!!」 改めて自らの対峙するディノイザーに向き直った オーグリスが、リロードが完了したバズーカを 叩き込み、重装備MTの脚を遂に止める。 「今だっっっ!!」 虎の子の光波ブレードを一閃。 空を切り裂き走る光の刃が、封鎖機構製MTを両断する。 「お・・・おお!!これが光波兵器のイオン臭・・・! 初めはヴァニラにように爽やかですが、 続くややミントのように鼻をつく焼焦臭は・・・ ンンン!これはプラズマの薫り! 素晴らしい・・・パルスの清涼感と プラズマの馥郁たる余韻が渾然一体に・・・ これが技研の匠の業!小生、感激〜〜〜!!」 戦場のど真ん中でコックピットを解放し、 ちょっとよくわからない悦びに震えるアガリックをよそに。 封鎖機構による強襲は、メガフロートに参集した 独立傭兵達の活躍によって挫かれつつあった。 好転しかけた戦況に、希望を見出しつつあった 傭兵達の回線に、封鎖機構からの広域放送が響き渡る。 「再三の警告にも関わらずのこの狼藉、もはや看過できぬ」 上空の強襲艦を次々に飛び移る大柄な機影の正体は、 まだ遠すぎて判然としない。 「執行者の責務、今こそ果たさん」 最前列の強襲艦へ機影が飛び乗ったところで、 水上艦からの砲撃を一身に受け止めていた船体が遂に爆発。 轟沈する巨艦に呑まれ不明の機影は不明なままに燃え尽きた ・・・のであれば、どれほどよかっただろう。 「───因果応報、仕る」 爆炎を切り裂いた鮮烈なる蒼が雷霆の如く迸り、 流星となって水面を断ち割る。 そこに浮かぶ、水上艦をも諸共に。 「戦艦を・・・ぶった斬った?」 冗談のような成り行きに、それ以上の言葉が出ない。 垂直に聳り立つ船首と船尾が、燃え爆ぜながらゆっくりと 水底へ呑まれていくのを、ヴァッシュは慄えながら見送る。 「間違いない・・・ヴァッシュ。逃げろ」 隣に立つアシュリーもまた、震えていた。 「惑星封鎖機構、特務准将アシュレイ・ゴッドウィン」 水飛沫とともに浮上した執行機に、 残る艦艇が砲撃を集中するが。 「別名、『アンスウェラー』アシュレイ」 2連想大型パルススクトゥムの護りは鉄壁。 ものともせずに吶喊した巨体が再び振り翳した 光の刃が、水上艦をまた一つ、海の藻屑に変えた。 「・・・私の、父上だ」 護衛艦隊を、文字通り一刀の元に斬り捨てた アシュレイの執行機『グラディアートル』が水上を走り、 本丸であるメガフロートへと接近する。 「ってことはつまり・・・親父さんの目的はオマエか」 いかにして所在を突き止めたのかはさておき。 この危機を呼び寄せたのは、彼女をここへ連れてきた ヴァッシュ自身に他ならない。 「オマエら、脱出船に移れ! アイツは・・・オレが引き受ける!!」 グラディアートルへ挑みかかるガルブレイヴから 発せられた広域放送に、傭兵達に動揺が走る。 「で、でも、ヴァッシュさん!? あんな怪物を一人でどうにかしようなんて・・・!」 非戦闘員の離脱を支援するマイ・タイが反駁するが。 「・・・迷うな。彼の覚悟に報いるなら、 まずは確実にこの場を生き延びろ」 合流したオールド・パーチに諭されて 脱出船に移ったマイ・タイが、最後の乗組員だった。 「ヴァッシュさん!約束ですよ! この装備、絶対に返しに行きますから!!」 ここぞとばかりに火を噴いたRaD謹製ロケットブースターが 船舶群を一気に加速させ、海霧の彼方へと運び去っていく。 強度計算なんぞかなぐり捨てた強引な改造のせいか、 一部転覆しているような気もするが、この際止むを得まい。 「オイオイ・・・そこはしめしめっつって 借りパクするトコだろうがよ」 メガフロートの間近へ迫ったグラディアートル目掛け、 両肩のミサイルを発射するが・・・ 「まさかとは思ったがよ!本当にやるヤツがあるかよ!!」 軽々と振り回した巨大なレーザーブレードが、 飛来するミサイル群を斬り捨てる。 スクトゥムを展開し、光の砲弾と化した グラディアートルが遂にメガフロートに到達。 「クッソ・・・!」横薙ぎの一閃を際どく跳び交わした ヴァッシュの眼前で、寸断された廃墟がまとめて吹き飛ぶ。 近接戦闘は無謀の極み。 さりとて半端なミサイルでは通用しない。 残る火器は至近距離でこそ輝く レーザーショットガンのみだ。 ガルブレイヴで挑むには、圧倒的に相性が悪い上に、 戦場となるメガフロートの広さには限りがある。 「ヴァッシュ・・・!」 窮地を救うべく馳せ参じたアリオーンだが、 突きつけた銃の引き金を引く指が、どうしても動かない。 「アシュリー。ずいぶん探したぞ。 封鎖機構の試作機を拝領しながらこの体たらく。 戻ったら一から鍛え直してやるから覚悟しておけ」 アシュリーが敵対する可能性など、初めから 想定してさえいないその言葉に、アシュリーの 振り絞った勇気はあっさりと打ち砕かれる。 「貴様を拐かした賊はここで討ち果たす。 いま一度、『応報剣』の戦を拝跪しておろがむがよい」 スクトゥムを解除し、巨大なバインダーを 外套のように背後へ広げる。 備えられた巨大な推進器が火を吹き、 ACに倍する巨体を暴風を引き連れて吹き飛ばす。 瞬間加速のみならばACさえも凌駕する神速の踏み込み。 その勢いを乗せて叩き込まれる大上段の一刀を、 辛うじてレーザーブレードで跳ね除けるガルブレイヴだが。 「冗談だろ・・・!?」 勢い余って振り下ろされた一撃が、 足元のメガフロートを分断する。 「反応は佳し。しかし構えが粗雑に過ぎる」 止む気配のない怒涛の連撃に、反撃を試みる暇もなく 後退を余儀なくされるヴァッシュ、 その周囲で市街が瓦礫となって宙を舞い、 メガフロートそのものも寸刻みで解体されていく。 大剣の質量を感じさせぬ流麗な太刀捌きから 繰り出される袈裟懸けの一刀を回り込んでかわし、 アサルトブーストで市街の合間を縫って退避する。 「逃げ傷を恥とも思わぬか。誉を知らぬ蛮族め」 離れた間合いを埋めるそぶりも見せず。 グラディアートルが巨剣を背後へ振りかぶる。 執行機の巨体が供給する莫大なエネルギーを注がれ、 蒼く燃える光の刃が陽炎に揺らめく。 「───月華剣閃、その身で享けよ」 放たれる渾身の一刀が、鋒を飛び立ち、 光波となって天翔ける。 それは阻む一切を薙ぎ払い、 ガルブレイヴの背を深く斬り裂いた。 「ヴァッシュ・・・!!」 蛇に睨まれたように身を強張らせ、成り行きを見つめていた アシュリーが弾かれたように飛び出す。 銃もレイピアも投げ捨てたアリオーンの両手が、 歪んだコックピットハッチをどうにかこじ開ける。 ヴァスティアン・ヴァッシュは、一命を取り留めていた。 重傷を負い意識を取り落としながらも、 荒く肩で息をつく姿に、アシュリーはひとまずの安堵を ───得ることは、できなかった。 左肩に突き刺さった破片が開いた傷口から流れ出る ヴァッシュの血は・・・深く重い紅に、光り輝いていた。 宙に揺蕩う細かな粒子の間には、微かな放電のような 煌めきが走り、それはまるで・・・ 「コーラルブラッド。幼少期からコーラルを体内に 取り込み続けた結果誕生した、コーラル適合変異体 ・・・その、唯一の実例だ」 ヴィルヴェルヴィントの言葉が意味するところを 飲み込みきれぬまま。 アシュリーは、ヴァッシュの体を抱え、震えていた。 関連項目 ヴァスティアン・ヴァッシュ 『ミセリコルデ』アシュリー 『アンスウェラー』アシュレイ マイ・タイ フライ・アガリック オールド・パーチ ウェディング・マーチ ショートテイル 投稿者 堕魅闇666世
https://w.atwiki.jp/civilization/pages/2027.html
天使の剣~再誕の救世主伝説~ その2 天使が天使に弓を引く! 救いは誰の手に! ←その1 その3→ 天使の剣~再誕の救世主伝説~ その2 天使が天使に弓を引く! 救いは誰の手に! [#vbe7322b] 戦えバンノール! 相手が何であろうとも! [#k0ccdebe] 救いの道は一つでいい! 天使と人間の戦いが今始まる![#k0ccdebe] カザード対バンノール! 勝利の果実は誰の手に![#k0ccdebe] 次回予告 [#k71d1d4a] 戦えバンノール! 相手が何であろうとも! #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (gotisousama.jpg) で、これがカザード戦の戦績である。 トレブが一体来るには来たが、護衛は武器無し斧兵一体だけ。もちろん銅持ち斧兵で護衛ごと粉砕している。一人勝率70%オーバーでしくじって殉職したが。 後続が来るかとも思ったが、侵略部隊は防御度75%の丘都市に吶喊。その結果がご覧の有様だよ! 以後カザードは終戦まで攻めてくる事は無かった。一体何をしたかったのだろう。やはり部隊に払う給料が勿体なかったのだろうか、カザードだし。 #ref error :ご指定のページがありません。ページ名を確認して再度指定してください。 #ref error :ご指定のページがありません。ページ名を確認して再度指定してください。 なお同時期に鷹を飛ばしてこの二人と接触している。 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (mizurakutesuimasen.jpg) この内シェルバは出会った直後にも関わらず我々に便乗宣戦を仕掛け、 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (akuotisyota.jpg) カーディスは出会った時点で既に悪墜ちなされていた。何という世紀末大陸。 さてカザード戦もあっさり終わり、これでまた内政が出来ると思ったその直後。 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (yattekuretanou.jpg) 182T、シェアイムに宣戦布告される。 シェルバ共々キルモフに改宗し中立属性になっていたので、すぐに敵視される事は無いと思っていたのだが…やはりシェアイムはシェアイムか。 ただこれも便乗宣戦に近かったようで、寄越した戦力は弓騎兵3、4隊と火葬のゾンビ2、3隊、更にカタパルトがいくつかといった所だった。 …しかしこちらは暗殺者も魔術師も長弓兵も作れない。出来る事といえば弓兵の量産くらいである。 前線の都市でひたすら弓兵を作ってはいるが、カザードと同時侵攻されれば流石に支えきれない。 なのでさっさとカザードを和平を結びたい、と思っていた所、 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (kawaisounadwarf.jpg) 190T、ファー様の首を締め上げて詫びの印を巻き上げる事に成功。もちろん断る理由もないのでここで停戦する。これでまた一歩文明国に近づいた。 どうやらエレバスの和平交渉では国の広さか都市の数、あるいは人口で和平の条件が決まるようである。 こちらが小国だと、AIは主力をずたずたにして数都市を占領してやっても「都市と技術を寄越したら停戦してやる」とやたら強気に出るのだが、 勢力が相手を上回り始めるとこの通り。なのでこちらから戦争をする時は相手を徹底的に叩き潰せるだけの戦力を揃えてからにした方がいいだろう。 その後首都やヴァルスの防衛隊を前線に回しつつ、部隊を小分けにしてくるシェアイムを何とか撃退し続けていく。 すると、意外な所から活路が開けてきた。 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (ataittarayumisine.jpg) 203T、シェルバが弓師を持っている事が判明。 すぐさま向こうの要求通り畜産を放出して和平し、更にその席で弓師を引き出した。 ここで一旦技術研究を止めて金銭を貯め、前線都市に駐留している弓兵を長弓兵にアップグレード。これで弓騎兵は問題なく処理できるようになった。 またこの頃誕生していたボンブールも前線に回し、更にその防備を磐石なものとする。 天界が後一ターンで創始できたがこれはもうしくじってもいいやと判断していた。 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (manaoisiidesu.jpg) 204T、蛮族都市がバンノールに転向。マナが欲しいのでそのまま使う事にする。 またその近くに見える聖職者でネクロノミコンも作成した。これで水のマナが手に入ったが、エーテルの知識を開発出来るのはそのもう少し後になった。 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (korehahidoi.jpg) 206T、その蛮族都市で天界の秩序が創始される。 …創始されたのは嬉しいが、何でよりによってそんな所で。このせいで天界の布教が大分遅れる事になってしまった。 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (yattoowatta.jpg) そして212T、やっとシェアイムとの和平に成功。出した対価は深海と緑葉だった。 これで、やっとバンノールに平穏が戻った事になる。 正直カザードとシェアイムがちゃんとした戦術を組んできたら詰んでいただろう。やはり頼るべきは有能な味方以上に無能な敵である。 救いの道は一つでいい! 天使と人間の戦いが今始まる! #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (nanntekotta.jpg) 217T、嫌なニュースが舞い込んできた。 長弓兵を作れないカザードを最初の餌にするつもりだったので、この状態が続くと困った事になる。 カラビムを食べても良かったのだがグリゴリとも国境を接する事になるしなぁ…と思ったりした、その4T後。 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (AIhayokuwakaran.jpg) その心配はあっと言う間に杞憂となってしまった。一体何をしたかったんだ此奴は。 ともあれこれでしばらく西の心配はしなくてもいい。ついでにカラビム首都を落としてくれればヴァルスとテン(rも有効に使えるというものだ。 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (ironktkr.jpg) 219Tには鉱山も完成。 今回は絶対にカザードには渡せない理由があったので、これでやっと一息付く事が出来た。 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (mammothawarenayatu.jpg) その理由がこの画像に示されている。 勇士がいるという事は鉄器が開発出来ている、にも関わらず奴等は武器を装備していない、これが意味することは一つ。 カザードには銅も鉄も存在していなかったのである。国土の狭さがここで決定的な仇となった訳だ。 もうすぐ魔術の研究も終わる、その後は火球と鉄持ち長弓兵で一方的に蹂躙してやるぜフハハハハ! …と考えているところに、 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (mudamudamudamuda.jpg) 226T、微妙なタイミングで向こうから仕掛けてきた。 侵入してきた戦力は暗殺者とトレブのスタックという正直何がやりたいのかよく分からない、その上バンノールとの相性が最悪なものだったので問題なく撃滅。 さて魔術師は間に合わないからカタパでもいいや、破壊して蹂躙して、殲滅してやると思っていたその次の瞬間、 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (nann-dato.jpg) 227T、バンノールの目の前にマーキュリアンが現れてしまった。 やけっぱちの宣戦かと思いきやとんでもない隠し玉を用意してくれたものである。 そして更に次のターン。 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (uso-daro.jpg) 今度はグリゴリがバンノールに宣戦を布告。 カザードを一方的に消毒できると思っていたら唐突に三大天使最強決定戦が開催される事になってしまった。 この頃シェルバもカラビムに宣戦し、またカザードもマーキュリアンのせいでカラビムとハイボレムに宣戦を布告させられている。 結果、エレバスは情報画面を用意できなかった事が残念なくらいの情熱大陸となった。 この混沌とした戦乱に飲み込まれなかったのはたまたま緑葉に改宗していたカーディスだけである。 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (iranaikozyanaiyo.jpg) 235T、サバシエルにとってはほぼ全く存在意義のない指揮官を墓地に捧げて黄金期の魔法を発動。 後で聖戦を発動する時の為にとっておくのも手だったが、カザードがシェアイムの属国になる可能性を排除できない以上、今は一刻も早くカザードを攻略せねばならない。 ここがバンノールにとっての正念場となろう。 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (konovampiredamedayo.jpg) 236T、カラビムが何故か一族に降伏する。彼らは今回も主役になれなかったようだ。 これでシェアイムの手が空いてしまい、ますます時間がなくなった。 ここからは時間との勝負だ。 カザード対バンノール! 勝利の果実は誰の手に! #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (sasuganoukin.jpg) 237T、バンノールを散々文化で苦しめていたカラビムの首都がマーキュリアンによって陥落。 この後、この都市の支配者はマーキュリアン→一族→シェアイム→カラビム→カザードと目まぐるしく変わる事になる。 奪えてしまえば後が楽だが、その余裕があるか否か… #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (heisikawaisoudesu.jpg) 241T、グリゴリのスタックが領内に到着。何故か此奴等も銅を持っていなかった。グリゴリは無駄に国土が広いのに… ともあれ鉄持ち長弓兵を主力とするバンノールがこんな連中に負けるはずもなく、次のターンには1人残らず殲滅する事に成功。 やはりユニットに機動力を付けておくと何かと役に立つなぁ。 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (keikentioisiidesu.jpg) 243T、はした金をむしり取って講和。なおグリゴリ軍を皆殺しにした対カザード侵攻軍が画像の裏に見えている。 カシエルさん、あなたは人間を犬死にさせるキャラじゃなかったはずですが…まぁAIなのでしょうがない。 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (noukinkokonikiwamaru.jpg) 245T、例によって単独で突っ込んできたバシウムの処理に成功。この長弓兵は50近い経験値を獲得した。 三大天使最強決定戦は何とも締まらない形で終わることになりそうだ。 さて、目の前にはマーキュリアンの都市があるが…ここを守るは鉄持ちの天使。長弓兵にはいささか荷が重い。 しかしカザードの都市を守るは投石兵と武器無し勇士のみ。しかも数も少ないときている。 …よし、マーキュリアンは後にしよう。どうせ本隊は魔王様のとこに行くだろうし。 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (hyahhaaa.jpg) 253T、そんな訳で先ずはシェアイムとの国境にある都市リィロッドを占拠。 天空の聖都でもある小屋都市が手に入った。やったね! そしてこのターン、衝撃の事実が発覚する。 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (koituwomitekure.jpg) なんとカザードの首都は砂漠の上に建っていた。 何という僥倖、これを活かさない手はない! …しかし戦闘力16の御使いも確認されている。 現在のバンノールには御使いに対抗できるユニットは存在しない。よって奴等が突っ込んでくる前に勝負を決めるしかない。 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (senseisugoidesu.jpg) 260T、攻撃部隊がカザードの首都に肉薄。数は少ないが相手もこんなものなので問題は無い。 まだ防御度が100%以上残っているのにこれだけの勝率を見せるボンブールが実に頼もしい。これなら確実にこの都市を落とせよう。 あ、でもその前に。 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (umaiumasugiru.jpg) 262T、ヴァルス守備隊を差し向けカザードに支配されていたプレスプルを横取りすることに成功。 カザードは二度も我々に棚ぼたを寄越してくれた事になる。次は礼の火球を更に増やさねばなるまい。 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (masanikamitosi.jpg) そして264T、何とかカザックを占拠。 定住技師2人、予言者1人、ハンマーズ、ティターン、九人集ギルド、そして30G以上というとんでもない収入を生み出すボンブールの銘板。 この素晴らしい都市が遂にバンノールのものになったっ! #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (dottigabanzokuyara.jpg) だがこちらの戦力も既に限界。なんせカザックに入城できるのが長弓兵とカタパルト一つづつだけという状況。御使いもすぐ目の前に迫っている。 そこで金を多く持っていたバシウムと交渉を開始する。幸い、奪ったばかりのカザックを要求されることも無かった。 天使が天使に邪悪への道を教わると言うのも変な話だなと思いつつ、一旦和平を結ぶ。 …もう魔術、宗教法の研究は終わっている。鉄器も10T後には使えるようになる。 後は止めを刺してやるだけ。カンドロスの運命は今回も悲惨であった。 次回予告 遂に拝金主義のドワぁーフどもを打ち倒したバァンノール!! だがぁっ!!、エレバスにはまぁだ圧政に苦しむ人々がいるぅっ!! 次回「天使の剣」、「我ら無敵のバンノール! 汚物は消毒だ!」 #ref error :ご指定のページがありません。ページ名を確認して再度指定してください。 「天使の掟は私が守る」 ←その1 その3→ 法で世界を統べると言いながら、やっていることは蛮族のそれに近いのがなんとも -- 筆者 というかもう汚物は消毒 -- ↑(途中で送信した)というかもう汚物は消毒モードになってるのがなんともはや。 -- いつものことながら御使いは反則だと思うんだ -- ほとんど内政する暇なさそうな情熱大陸ですな。まさにモヒカンの群れが押し寄せてくる展開。 -- 名前
https://w.atwiki.jp/ascalon/pages/76.html
邪悪なるゴーレム軍団 ミッション「移動魔城を爆破せよ!」 プレイ方法ラウンド進行ルールを利用。各PCが1回ずつ行動し、全員が【行動済】となった時点で1ラウンドが経過する。行動順は任意とする。 スタートは「No.1」、ゴールは「No.9」である。 このミッションにおける1ラウンドは『30分程度』とする。 ラウンド終了時に、消耗カウンターが+1される。 解説水色矢印は通行可能なことを示す。 イベントにより強制で移動が停止する可能性がある。 勝利条件“移動魔城”の『自爆フラグ』を建てた後でゴールへ到達すると勝利となる。 PC全員は「消耗表:体力」で1回分消耗する。消耗カウンターを上限5点で出目に足すこと。消耗カウンターが6点以上の場合、PC全員は「消耗表:気力」で1回分消耗する。消耗カウンターから5を引いた値を出目に足すこと。 敗北条件『自爆フラグ』を建てずにゴールへ到達するか、5ラウンド目が終了すると敗北となる。 マーカーを即座にゴールに動かし、勝利した場合と同様の消耗処理を行う。 加えて、全ての消耗品を失う。 シナリオ動作 移動する 分類シナリオ動作 タイミングメインプロセス 判定基本(耐久or知覚/10) 効果マーカーを1マス移動させても良い。 [自身:魔法学者、将軍、設計士] この行動の判定に+2する [達成値13] さらにマーカーを1マス移動させても良い [達成値17] さらにマーカーを1マス移動させても良い 行動補助 分類シナリオ動作 タイミングメインプロセス 判定基本(操作or解析/7) 効果次に誰かが行う「行動補助『以外』のシナリオ動作」の判定に+1Dするこの効果は累積する [自身:メイド、斥候、エルダーメイド] この行動の判定に+2する 周囲探索 分類シナリオ動作 タイミングメインプロセス 判定基本(知覚or知識/13) 効果現在いるマスを探索する。判定に成功すると、何か見つかる“かも”しれません。 [自身:魔具工匠、刻印術師、罠師] この行動の判定に+2する [判定失敗] 消耗カウンター+1点 エネミー“G”の恐怖 ミッション「“G”討伐任務」 プレイ方法ラウンド進行ルールを利用。各PCが1回ずつ行動し、全員が【行動済】となった時点で1ラウンドが経過する。行動順は任意とする。 スタートは「No.1」、ゴールは「No.9」である。 このミッションにおける1ラウンドは『20分程度』とする。 ラウンド終了時に、消耗カウンターが+1される。 解説水色矢印は通行可能なことを示す。 イベントにより強制で移動が停止する可能性がある。 勝利条件ゴールへ到達すると勝利となる。 PC全員は「消耗表:体力」と「消耗表:気力」で1回分ずつ消耗する。それぞれ消耗カウンターの半分を出目に足すこと消耗カウンターが奇数の場合、余り分は体力側に加算される 敗北条件消耗カウンターが10になった状態でラウンド終了すると敗北となる。 マーカーを即座にゴールに動かし、勝利した場合と同様の消耗処理を行う。 加えて、全ての消耗品を失う。 シナリオ動作 死地吶喊 分類シナリオ動作 タイミングメインプロセス 判定基本(耐久or知覚/10) 効果Gの群に突っ込んで消耗カウンター+1点。マーカーを1マス移動させても良い。 [自身:勇者、生還者、エルダーメイド] この行動の判定に+2する [自身:メイド、アイドル、薔薇園の姫君] この行動の判定に-2する [自身:《絶望の聖戦士》] 因果力が0点なら、この行動の判定に+2する。ただし人間性を20点失う(フレーバー) [達成値14] 消耗カウンターの加算を無しとする。 [達成値18] さらにマーカーを1マス移動させても良い。 [判定失敗] PT全員が「消耗表:物品」を1回ロール “G”排除 分類シナリオ動作 タイミングメインプロセス 判定基本(操作or知識/8) 効果Gを寄せ付けなくすることで、次に誰かが行う「“G”排除『以外』のシナリオ動作」の判定に+1Dするこの効果は累積する [自身:魔王、勇者、エルダーメイド、《殺意の霧衣》] この行動の判定に+2する [自身:メイド、アイドル、娼姫] この行動の判定に-2する [判定失敗] 消耗カウンター+1点 この状況で探索かよ! 分類シナリオ動作 タイミングメインプロセス 判定基本(知覚or解析/13) 効果消耗カウンター+1点。現在いるマスを探索する。判定に成功すると、何か見つかる“かも”しれません。 [自身:魔王、食闘士、料理人、《精神的超人》] この行動の判定に+2する [判定失敗] 消耗カウンターを追加で+1点 草原に舞う毒針 ミッション「草原・DE・モンスター退治」 プレイ方法ラウンド進行ルールを利用。各PCが1回ずつ行動し、全員が【行動済】となった時点で1ラウンドが経過する。行動順は『任意』とする スタートは「No.1 草原」、ゴールは「No.8 牧草地」である このミッションにおける1ラウンドは『30分』とする 解説水色矢印は通行可能なことを示す。 マスの色は、そのマスがどんな地形かをイメージしやすい様に塗っている(草原なら明るい緑、など) 勝利条件4ラウンド以内にゴールへ到達する。 PC全員は「消耗表:体力」で1回分消耗する。消耗カウンターを出目に足すこと(上限5点) 消耗カウンターが5を上回る場合、「消耗表:気力」で1回分消耗する。5を上回った分を出目に足すこと 敗北条件5ラウンド経過しても勝利条件が満たされない場合、敗北となる。マーカーを即座にゴールに動かし、勝利した場合と同様の消耗処理を行う 加えて「消耗表:物品」で1回分消耗する。消耗カウンターは乗らない。 シナリオ動作 移動する 分類シナリオ動作 タイミングメインプロセス 判定基本(耐久or知覚/9) 効果マーカーを1マス移動させても良い。 [自身:狩人、探検家、辺境巡視] この行動の判定に+2する [達成値13] さらにマーカーを1マス移動させても良い [達成値17] さらにマーカーを1マス移動させても良い 偵察する 分類シナリオ動作 タイミングメインプロセス 判定基本(運動or解析/7) 効果次に誰かが行う「移動する」の判定に+1Dするこの効果は累積する [自身:斥候、追跡者、占い師] この行動の判定に+2する 休憩する 分類シナリオ動作 タイミングメインプロセス 判定基本(操作or知識/10) 制限シナリオ3回 効果パーティー全員の消耗カウンターを1つ取り除く [自身:戦司祭、メイド、祈り手] この行動の判定に+2する 宝箱の鍵を開ける 分類シナリオ動作 タイミングメインプロセス 判定本文 制限シナリオ1回。No.3のマスでのみ宣言可能 効果あなたは「解除難易度:10」の《プロップ解除》を行う。この判定に成功した場合、パーティ全員は「財宝表:換金アイテム」を1回ずつ振る。 [判定失敗] この行動の回数は消費されない。 眠れる森の蜘蛛神 ミッション「冒険者捜索任務」 プレイ方法ラウンド進行ルールを利用。各PCが1回ずつ行動し、全員が【行動済】となった時点で1ラウンドが経過する。行動順は任意とする スタートは「No.1 断絶の境界」、ゴールは「No.11 深き泉」である このミッションにおける1ラウンドは『1時間』とする 解説水色矢印は通行可能なことを示す。 イベントにより強制で移動が停止する可能性があります。 勝利条件5ラウンド以内にゴールへ到達する。 PC全員は「消耗表:体力」で1回分消耗する。消耗カウンターを出目に足すこと 消耗カウンターが5を上回る場合、「消耗表:気力」で1回分消耗する。5を上回った分を出目に足すこと 敗北条件6ラウンド経過しても勝利条件が満たされない場合、敗北となる。マーカーを即座にゴールに動かし、勝利した場合と同様の消耗処理を行う 加えて「消耗表:物品」で1回分消耗する。消耗カウンターは乗らない。 シナリオ動作 移動する 分類シナリオ動作 タイミングメインプロセス 判定基本(耐久or知覚/9) 効果マーカーを1マス移動させても良い。 [自身:狩人、地図屋、辺境巡視] この行動の判定に+2する [達成値13] さらにマーカーを1マス移動させても良い [達成値17] さらにマーカーを1マス移動させても良い 偵察する 分類シナリオ動作 タイミングメインプロセス 判定基本(運動or解析/7) 効果次に誰かが行う「移動する」の判定に+1Dするこの効果は累積する [自身:斥候、追跡者、占い師] この行動の判定に+2する 探索する 分類シナリオ動作 タイミングメインプロセス 判定基本(運動or知覚/9) 効果現在いるマスを探索する。判定に成功すると、何か見つかる“かも”しれません。 判定に失敗すると消耗カウンター+1 [自身:採取人、探検家、密偵] この行動の判定に+2する 【未行動】のキャラクターが補助を宣言するごとに判定に+2できる。補助を宣言したキャラクターは【行動済】になる 休憩する 分類シナリオ動作 タイミングメインプロセス 判定基本(操作or知識/10) 制限GMが「休憩可能」と判断した場所でのみ宣言可能。 シナリオ3回。 効果パーティー全員の消耗カウンターを1つ取り除く [自身:戦司祭、メイド、祈り手] この行動の判定に+2する ゴブリンフォート・ブレイカーズ ミッション「ゴブリン撃滅作戦」 プレイ方法ラウンド進行ルールを利用。各PCが1回ずつ行動し、全員が【行動済】となった時点で1ラウンドが経過する。行動順は任意とする スタートは「No.2 櫓門」、ゴールは「No.10 司令部」である このミッションにおける1ラウンドは『30分』とする 解説水色矢印は通行可能なことを示す。 ゴブリン達が砦のあちこちに潜んでいる。ゴブリンの潜むマスを通過した場合、消耗カウンターが増加するので注意 勝利条件5ラウンド以内にゴールへ到達する。 PC全員は「消耗表:体力」で1回分消耗する。消耗カウンターを出目に足すこと(上限5点) 消耗カウンターが5を上回る場合、「消耗表:気力」で1回分消耗する。5を上回った分を出目に足すこと 敗北条件6ラウンド経過しても勝利条件が満たされない場合、敗北となる。マーカーを即座にゴールに動かし、勝利した場合と同様の消耗処理を行う 加えて「消耗表:物品」で1回分消耗する。消耗カウンターは乗らない。 シナリオ動作 移動する 分類シナリオ動作 タイミングメインプロセス 判定基本(耐久or知覚/9) 効果マーカーを1マス移動させても良い。 [自身:指揮官、探検家、辺境巡視] この行動の判定に+2する [達成値13] さらにマーカーを1マス移動させても良い [達成値17] さらにマーカーを1マス移動させても良い 偵察する 分類シナリオ動作 タイミングメインプロセス 判定基本(運動or解析/7) 効果次に誰かが行う「移動する」の判定に+1Dするこの効果は累積する [自身:斥候、追跡者、占い師] この行動の判定に+2する 掃討する 分類シナリオ動作 タイミングメインプロセス 判定基本(運動or知覚/9) 効果現在いるマスを探索する。消耗カウンター+1 判定に成功すると、現在いるマスにゴブリンが潜んでいた場合、これを掃討する。消耗カウンター+1 [自身:将軍、騎士、傭兵] この行動の判定に+2する [達成値13] 探索による消耗カウンターの増加が無くなる 【未行動】のキャラクターが補助を宣言するごとに判定に+2できる。補助を宣言したキャラクターは【行動済】になる 休憩する 分類シナリオ動作 タイミングメインプロセス 判定基本(操作or知識/10) 制限「No.6 医療施設」でのみ宣言可能 バッドイベントが起きる可能性あり、詳細不明。“ああっと”。 効果パーティー全員の消耗カウンターを1つ取り除く [自身:戦司祭、メイド、祈り手] この行動の判定に+2する 青銅の戦軍 ミッション「王を討伐する」 プレイ方法ラウンド進行ルールを利用。各PCが1回ずつ行動し、全員が【行動済】となった時点で1ラウンドが経過する。行動順は任意とする スタートは「No.1 城門」、ゴールは「No.12 王無き玉座」である このミッションにおける1ラウンドは1時間とする 解説灰背景のマスは1階である。オレンジ背景のマスは2階である。 水色矢印は通行可能なことを示す。 赤色矢印は“地図上は通行可能になっている”ことを示す。実際どうなっているかは行かないとわからない。 勝利条件“特定の条件”を満たした上で、6ラウンド以内にゴールへ到達する。条件の詳細は秘密 PC全員は「消耗表:体力」で1回分消耗する。消耗カウンターを出目に足すこと 敗北条件6ラウンド経過しても勝利条件が満たされない場合、敗北となる。マーカーを即座にゴールに動かし、勝利した場合と同様の消耗処理を行う 加えて「消耗表:物品」で1回分消耗する。消耗カウンターは乗らない。 シナリオ動作 移動する 分類シナリオ動作 タイミングメインプロセス 判定基本(耐久or知覚/9) 効果マーカーを1マス移動させても良い。 [自身:探検家、地図屋、騎士] この行動の判定に+2する [達成値13] さらにマーカーを1マス移動させても良い [達成値17] さらにマーカーを1マス移動させても良い 偵察する 分類シナリオ動作 タイミングメインプロセス 判定基本(運動or解析/7) 効果次に誰かが行う「移動する」の判定に+1Dするこの効果は累積する [自身:斥候、追跡者、占い師] この行動の判定に+2する 遺跡を荒らす 分類シナリオ動作 タイミングメインプロセス 判定基本(知覚or知識/8) 制限マーカーが黄色いマークの付いた場所に居る場合のみ使用可能 効果現在いる区域を荒らして財宝を探す。成功したら1D6の“発見物ロール”を行う [自身:怪盗、密偵、魔法学者] この行動の判定に+2する 【未行動】のキャラクターが補助を宣言するごとに判定に+2できる。補助を宣言したキャラクターは【行動済】になる 体力を回復する 分類シナリオ動作 タイミングメインプロセス 判定基本(操作or知識/11) 制限シナリオ3回判定失敗も回数に数える点に注意 効果パーティー全員の消耗カウンターを1つ取り除く [自身:戦司祭、メイド、祈り手] この行動の判定に+2する 地下墓地の怪異 ミッション「アンデッドを掃討せよ」 プレイ方法ラウンド進行ルールを利用。各PCが1回ずつ行動し、全員が【行動済】となった時点で1ラウンドが経過する。 スタートは「No.1 地上墓地」、ゴールは「No.9 封印室」である このミッションにおける1ラウンドは1時間とする 特殊ルール緑背景のマス(No.1)は地上である。特にプロップは無い 茶背景のマス(No.2)は地上と地下をつなぐ通路である。プロップ【薄暗がり】を有する 灰背景のマスは地下であり、プロップ【暗闇】を有する 【薄暗がり】【暗闇】を除去する特技やアイテムはいつでも使用できる。効果は何らかの理由で打ち切られない限りミッション終了まで持続する 勝利条件4ラウンド以内にゴールへ到達する PC全員は「消耗表:体力」で1回分消耗する。消耗カウンターを出目に足すこと 敗北条件4ラウンド経過しても勝利条件が満たされない場合、敗北となる。マーカーを即座にゴールに動かし、勝利した場合と同様の消耗処理を行う 加えて「消耗表:物品」で1回分消耗する。消耗カウンターは乗らない。 シナリオ動作 移動する 分類シナリオ動作 タイミングメインプロセス 判定基本(耐久or知覚/9) 効果マーカーを1マス移動させても良い。移動した場合、PC全員の消耗カウンター+1 [自身:探検家、地図屋、祈り手] この行動の判定に+2する 【薄暗がり】【暗闇】の効果を受けているなら判定に-2する [達成値13] 移動しても消耗カウンターを+1しなくて良い [達成値17] さらにマーカーを1マス移動させても良い 偵察する 分類シナリオ動作 タイミングメインプロセス 判定基本(運動or解析/7) 効果次に誰かが行う「移動する」の判定に+1Dするこの効果は累積する [自身:斥候、追跡者、占い師] この行動の判定に+2する 納骨堂を探索する 分類シナリオ動作 タイミングメインプロセス 判定基本(知覚or知識/9) 制限マーカーが納骨堂1~4のいずれかにあるときのみ使用可能 プロップ【暗闇】の効果を受けているキャラクターは使用できない 効果各納骨堂ごとに設定されたイベントが発生する [自身:戦司祭、祈り手、魔法学者] この行動の判定に+2する 【未行動】のキャラクターが補助を宣言するごとに判定に+2できる。補助を宣言したキャラクターは【行動済】になる 以上
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/3675.html
登録日:2012/04/26 (木) 01 52 34 更新日:2024/07/07 Sun 17 56 09 所要時間:約 3 分で読めます ▽タグ一覧 でたなゲッタードラゴン やりたい放題な機体 ゲッター ゲッタードラゴン ゲッターロボ ゲッターロボG ゲッターロボ大決戦 スパロボ スパロボT スーパーロボット大戦T ドワォ ブラックボックス 別にウザーラは合体してない 真ゲッタードラゴン 石川賢 真ゲッタードラゴンは未知の機体だ! 危険だと思ったらすぐ帰還しろ! 真ゲッタードラゴンとはPS用ゲームソフト『ゲッターロボ大決戦!』に登場する機体である。 デザイナーは漫画版ゲッターロボシリーズの第一人者・石川賢先生。 ●概要 『大決戦!』第20話「宇宙へ」クリア後のデモムービーで初登場するが、ユニットとして使用できるのは最終話である21話「大決戦!」のみ。 ゲッターチームが月面に待ち受ける昆虫軍団に向かう途中、早乙女博士が建造した宇宙戦艦『ゲッターエンペラー』内でゲッターロボGのゲッターエネルギーが暴走してしまう。 あたかも昆虫のように繭となったゲッターGは、やがて真ゲッターに似た姿へと進化した。 つまり、真ゲッタードラゴンがユニットに加わる代償としてゲッターGはユニットから外されることになる。ライガーとポセイドンは泣いていい。 デザインは元のゲッターロボGを真ゲッターのデザインラインで再構築したもので、『真(チェンジ!!)ゲッターロボ 世界最後の日』に登場する真ドラゴン最終形態に下半身を生やしたものになっている(カラーリングはTV版ゲッターGに近いが)。 第20話のムービーの終わりにはひとりでに目がギョロリと動くなど意思を持っている節があり、早乙女博士曰く『未知数でどんな危険を持っているかわからない機体』。 攻撃以外は仁王立ちで、避ける時もそのまま避けるという正に魔神みたいな出で立ちである。 ●性能 基本スペックは味方機の中では今作品中最強。しかし、敵の能力と大差ない本作では敵の集中攻撃であっさり落とされることも。変形はできず、武装はゲッターGの全形態の発展系を一まとめにしているが、その武装一つ一つが『物理法則などあったもんじゃない』出し方である(作中では、進化間もないために調整が間に合わず、変形合体ができないとされる)。 ちなみにパイロットは3人必要だが、システム上の分離・変形は実装されていない(設定上の理由で、する必要がない)ため、メインパイロット以外の2人の特殊能力は使えなくなる。 ある意味、三人操縦のゲッターの意味を揺るがしかねない機体である。 ●武装 基本的にゲッターG三形態のそれを進化させたものを持つ。 いずれもドラゴンの状態で生成可能なので、変形合体の必要はあるのか…。 ゲッタートマホーク スパロボTで実装。通常のドラゴン同様肩から実体のトマホークを射出する。 ドラゴンは片手斧の二刀流だったが、真ドラゴンはゲッターサイスに似た長柄の斧を振り回す。 ガレージキットでは真ゲッター1のゲッタートマホークに匹敵するほど巨大なダブルトマホークとなっている。 真トマホークブーメラン 機体の周りに無数のエネルギー状のトマホークを形成し、それを相手に投げつける。 (ゲームを題材にしたコミック版では、実体化させたダブルトマホークを使用していたので、普通のトマホークランサーとしての機能もあると思われる) スパロボTではトマホークブーメランの呼称で、肩から射出したダブルトマホークを投擲する従来のダブルトマホークブーメランに準じた演出がなされている。 真ドリルアーム 右手にエネルギーを結集し、下腕部をライガーのドリルアームを巨大化させたようなものに変形。 ドリルを高速回転させながら突撃して相手を貫く。 真ライガーアタック 上記ドリルアームのスパロボ版。 ドリルやチェーンアームといったライガーの武装を形成し突撃、ドリルハリケーンからチェーンアタックの連続攻撃を加える。 ドリルのサイズは上記より一回り小さく、左手のチェーンアームはいくつもの剣のようなブレードで覆われている。 真ストロングミサイル 腹部から巨大なストロングミサイルを生成し、発射する。 腹から生成するというドワォ兵器である。 真ポセイドンアタック 上記ストロングミサイルの…と思いきや、演出が一変。 両腕のスピンカッターが風車状に変形し、更に両拳がポセイドンの頭部へ変形。何故だ。(*1) 二連式のゲッターサイクロンで相手を吹き飛ばしてフィンガーネットで捕縛、大雪山おろしを決める。 中身が変わってもやっぱりゲッター3枠はドワォ兵器であった。 真ゲッタービームランチャー 亜空間から巨大なゲッタービームランチャーを召喚する。 ランチャーの発射口は真ゲッター1のような形状で、撃ちだされるビームはまるでイデオンの波動ガンのようなエフェクトが入る。 (普通のゲッタービームはゲームでは実装されていないが、コミック版では使用した事から、後から搭載された、もしくは機能が追加されたと思われる) デュアルショック対応のコントローラーにも反応、ビーム発射時には振動も半端なく伝わってくる。 ゲッタービーム ビームランチャーの代わりにスパロボTにて実装。 ウザーラの口が無くなったのでドラゴンらしく額から発射する。 ビームの色はグリーンとなっており、熱線などに変換していない純粋なゲッター線をそのまま放射していると思われる。 真シャインスパーク シャインスパークの進化版。 ストナーサンシャインをも凌ぐ量のゲッターエネルギーを纏い、相手に突撃する。 『大決戦!』版では真ゲッタービームランチャーと同じく一直線上の敵を攻撃する貫通技だった。 『スパロボ』版では空間すら歪むほどのエネルギーを集束させ、プラズマを纏う技に変化。竜馬・隼人・弁慶のドワォなカットインも目立つ。 攻撃力は『大決戦!』『スパロボ』いずれも全ゲッター機体中最高値を誇る。 ●ちなみに…… 『真(チェンジ!!)ゲッターロボ 世界最後の日』に出て来る『真ゲッタードラゴン』とは全く関連すら無い。 石川先生によれば、ゲッターロボ・サーガ基準の真ゲッタードラゴンのデザインはこちらの方であるとの事なので、こちらのほうが原作版デザインと言える。 (一説によれば、OVAのほうのデザインも当初はこちらの人型で決定していたが、スタッフの鶴の一声でウザーラになってしまったとのこと) ●その後の真ゲッタードラゴン 登場は『ゲッターロボ大決戦!』一作こっきりで、長らく歴史の闇で眠り続けていた存在であった。 ……が、2019年に発売されたゲーム『スーパーロボット大戦T』にて20年越しのサプライズ参戦(*2)がPV第2弾にて告知された。 「でたな ゲッタードラゴン」 作中では終盤、チェンゲ版の真ドラゴンのサイズが縮小されてこの姿になる、という形で入手する。大決戦と設定が異なるためか、出典は『ダイナミック企画オリジナル機体』となっている。 + ゲッター第三の男、その真価 早乙女博士が真ドラゴン(初期段階の黒いアレじゃなくてウザーラの方)を駆って逐電して以降、 戦火の中で日に日に闘争本能を高め続ける竜馬。ともすれば仲間内にも飛び火しかねないその苛烈さに 隼人は一人懸念を深めていく。この男の行き着く果ては人類に害を及ぼすのではないかと。 そして宇宙怪獣の襲来にあわせてインベーダーの侵攻が本格化する中、 ザ・パワーを巡る木星での交戦で我先にインベーダー目がけ飛び出す竜馬に ついに堪忍袋の緒が切れた隼人は「本能で戦うお前はインベーダーと代わらない」と痛罵を飛ばし、竜馬も激昂。 三つの心を一つにすることが要諦であるマシンが文字通り空中分解しかねない状況で早乙女が真ドラゴンを伴い出現。 怒りにまかせ真ドラゴンへ吶喊する竜馬に隼人もついに彼を見限り、 イーグル号のコントロールを強制シャットダウンするが竜馬はゲッター線との同調でこれを強引に解除。 最悪の事態を招くかと思われたその瞬間、動いたのは武蔵だった。 ゲッターロボをゲッターロボたらしめるには選ばれた者と魅せられた者だけでは足りない。 ゲッター線を呼び寄せ、理解した上で人の心で動かさなければ行きつく果ては永遠の戦場。 武蔵はいつかの歴史のように、自らの生命とゲッター炉心を同調させて二人に語りかける。 野生と理性を繋ぐ人間性、それが自分の役割だと。これから起きる事を自分に任せてくれと。 武蔵の制御するゲッター線を通じて再び心を一つにした三人はゲッター線を更に解放、 ゲッター線の太陽の如き威容を表して真ドラゴンへ突撃し… そして、一人の人間を犠牲にして真ドラゴンは人と共に歩むゲッターロボとして新生した。 特別参戦だけあってか性能はぶっ壊れており、機体の地形適応オールS、HP・EN回復小(カスタムボーナスでEN回復は中になる)、隙の無い射程すべてを併せ持っている。 『スーパーロボット大戦30』にも引き続き参戦。 初報PVにおいてさも当然のように集合イラストにいた。 そんな「30」ではまさかの序盤参戦。 但し、序盤は竜馬一人乗り・武器もトマホーク関連とビームのみ・HP回復もないと相応に弱体化している。それでもだいぶ強いが。 中盤で隼人と弁慶が復帰・真シャインスパーク追加・HP回復と新能力「ゲッター線解放」追加と段階的に強くなっていく。 ちなみに「ゲッター線解放」は気力150以上で竜馬の防御・技量・命中・回避+30に加えて、2000以下のダメージを受けた時その1.5倍のHPを回復すると言うマキナじみたもの。 チェンゲ版の真ドラゴンも真ドラゴン(真化態)としてちゃんと出てくるよ! なお、序盤から真ゲッタードラゴンなので真ゲッターは使用できず、アイコンしか出ない。 性能面では『DEVOLUTION』の適者進化態が真ゲッターを引き継ぐ形となった。 追記・修正は、20年間真ゲッタードラゴンの復活を待ち侘びていた人がお願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 下半身と肩以外はOVAと同じ? -- 名無しさん (2014-09-15 18 29 44) 色も違う -- 名無しさん (2015-06-08 18 42 04) 中学の頃に使ってたが、かなり強かったなあ~。 -- 名無しマン (2015-12-10 12 12 20) ゲッタービームランチャーて巨大なゲッター線増幅装置なんじゃね -- 名無しさん (2018-04-11 14 51 37) これがスパロボに出たらテレビ版の竜馬達に乗ってほしい、真ゲッターにはTV版の號達で真ストナーサンシャインスパークを見たい -- 名無しさん (2018-05-10 01 38 26) こいつも適者進化体なのか? -- 名無しさん (2018-08-17 14 26 50) スパロボTに参戦!マジでビビった… -- 名無しさん (2019-01-11 22 25 46) 20年ぶりの登場かぁ 究極のドラゴンって意味ではこっち版も好きだ -- 名無しさん (2019-01-11 22 44 41) ハードル高くて実現しないと思ってた夢が叶ったわ -- 名無しさん (2019-01-12 00 21 36) カイザーに次いでやって来てくれたのか…ヒューッ!! -- 名無しさん (2019-01-12 12 52 55) まさかのスパロボ参戦か。スパロボ世界ではマジンガーZEROにエンペラーが対応してる感じだけど、こっちはINFINITYの光マジンガーと対になるのかね -- 名無しさん (2019-01-13 03 31 08) ストナーサンシャインスパーク来るか! -- 名無しさん (2019-01-14 13 00 32) これが出るってことはTにはゴウ達と真ドラゴンは出ないんだろうか? -- 名無しさん (2019-01-14 13 04 32) ↑スーパーサイヤ人4みたく、真ドラゴンの力を完全制御したら小型かするとか、真ドラゴンのパーツのゲットマシンの一部が分離して産まれるとか色々やりようはあると思う。ゴウ達はお互い乗せ変え可能でどっちかは真ゲッターなだけじゃね? -- 名無しさん (2019-01-15 02 54 07) 2019年になってゲッター線が高まてるぞ!!! -- 名無しさん (2019-02-28 14 21 14) Tでチェーンアタックとフィンガーネットとゲッターサイクロン追加(ビームランチャーとミサイルは無し) -- 名無しさん (2019-03-20 13 57 26) Tだと真ゲッターと真ドラゴンが融合したような印象。何気にスパロボでユニット化された中では最強のゲッターでは? -- 名無しさん (2019-04-02 02 55 11) もうゲッターでサプライズ参戦できるのは・・・エンペラーぐらいしか・・・ -- 名無しさん (2019-04-02 08 58 34) 大決戦にも出たしなゲッペラー。パイロットの古田もチェンゲに出たし。チビ眼鏡のモブみたいなキャラが最強のスパロボが来るよ -- 名無しさん (2019-04-02 09 01 30) ↑2 CERO上がっちゃうけどダークネスは? -- 名無しさん (2019-04-02 09 04 55) ゲッターロボ牌 (^-^) -- 名無しさん (2019-04-02 09 39 51) 次のスパロボではZEROと揃い踏みしそうで困る。 -- 名無しさん (2019-04-11 16 43 48) いやダブル真ゲッター&2大魔神皇帝と立ち並び遂にあの技を・・・するかもしれないぞ? -- 名無しさん (2019-04-13 12 43 57) そろそろアークをですね・・・ -- 名無しさん (2019-04-14 14 47 31) スパロボTでの参戦に関して、BGMより先に版権クレジットにチェンゲとは別枠で『永井豪・石川賢・ダイナミックプロ』があった事で何かサプライズがある、と気づいた人がいた -- 名無しさん (2019-04-16 07 43 06) Tで追加された武装はまだか? -- 名無しさん (2019-04-26 10 29 33) Tのドラゴンは『OVA1~3話時点で早乙女博士の計画が完遂したら』って作劇と感じたわ。思わせぶりに出てきたけど養殖が間に合わなくってそのまんまフェードアウトしちゃった號ちゃんのカプセルはまぁ許してあげて… -- 名無しさん (2019-04-28 22 23 47) こっちの真シャインはゲッペラー演出無いんだけど、これも武蔵と早乙女博士がゲッター線を人間の意思で制御してるからゲッペラーも介入できない、みたいな物を感じた -- 名無しさん (2019-04-28 22 26 39) ロボガにも出るんだろうか… -- 名無しさん (2020-06-22 14 59 15) アーク最終コマの輝きが収束したらこの姿になるってことでいいのかな -- 名無しさん (2020-09-06 13 50 19) Tでは機体としては文句無く強いけど、変形合体というゲッターらしさはそこまでなく単なる「強いスーパーロボット」という印象は拭えなかった。 -- 名無しさん (2020-09-06 14 10 59) スパクロでダブルシャインスパークが登場 -- 名無しさん (2020-10-06 12 43 17) コイツをアニメ映像で拝める日は来るかな? -- 名無しさん (2020-11-09 00 54 06) ↑アニメ版アークのPV第3弾に登場したから恐らく拝める -- 名無しさん (2021-06-17 17 36 30) 今度はゴウたちが真ゲッタードラゴンに乗れるのですかね? -- 名無しさん (2021-07-13 22 18 53) 原作読み返すと最後のカムイの表情が自信ありげだったが、あの時点での真ゲッタードラゴンなら単純にバグの戦闘力が上回るor対ゲッター線用の能力でもあったのかもな -- 名無しさん (2021-07-27 03 36 00) サーガ版真ゲッタードラゴン(これ)とOVA版真ドラゴン(ウザーラが生えている方)との合体攻撃もスパロボ30でできるかもしれないね。 -- 名無しさん (2021-09-16 18 07 02) Tでは真ドラゴンが進化して大決戦真ドラゴンだけど、30では別に存在するんだろうか? -- 名無しさん (2021-09-16 18 15 12) もしアークがスパロボに出たらあのラストの後でこいつが出たりして -- 名無しさん (2021-09-26 22 57 57) アニメ版アークの最終回で遂に出るかと思ったが、まさかのこの形態をすっ飛ばして聖ドラゴンの姿に進化して登場するとは、思わなんだ…。 -- 名無しさん (2021-12-15 11 47 05) ついに正式な立体化が -- 名無しさん (2022-07-29 22 06 48) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/nanakazari/pages/148.html
【作戦】 【SS】 【イラスト】 【参戦RP】 【応援RP】 【作戦】 【地形】 《雪山》 雪崩に注意し、自分たちが山間、谷間の場合戦闘は避け平原又雪崩の恐れが少ない場で戦闘 囮部隊で雪崩が発生しやすい場所に誘い込む ≪山林≫ 周囲の森や林、くぼ地に身を隠す 土や枝、草葉をかぶせて偽装する。 枝葉などを使って偽装するときは、その地域環境にあった模様になるようにする。 偽装に使う植物はその土地の風土にあったものを選び、定期的に交換する。 森林または雪原パターンの迷彩服を着用。 偽装用ネットを使う。 皮膚、装備品に暗色系のペイント、また泥や煤を塗り迷彩を施す。 樹木や茂みを利用した、歩兵による伏撃が可能。 樹木や茂みを遮蔽物とし、身を隠す事が出来る。 樹木密度の高い森林地の場合、一定以上の大きさの敵は行動が困難。 歩兵の特性(体格の小ささ)により、山林での活動には支障がない。 木々や凹み地に身体を伏せて衝撃を緩和する。 下生えや木の根、木の洞などに身を隠す事で防御効果が期待できる ≪山≫ 攻撃するときは敵より高所に位置をとる。 見通しの良い岩地や丘がある場合は、その場所を確保。橋頭堡とする。 機動力はあまりないが歩兵であれば、地形が入り組んでいても踏破可能。 切り立った岩場や崖に追いつめて敵の行動範囲を狭める。 高所より岩や木材を落として敵の分断を図る。 岩崩れや雪崩に注意する。また、敵を上手く誘いこみ、敵は巻き込ませる。 理力障壁を張るための方陣を、あらかじめ記入したマットを持ち込んでその場に敷く。 (その場で書くより素早く展開できる・あらかじめ時間をかけて準備できる) 岩石の崩落を利用して防御する 【装備】 《生身》 重ね着:重ね着することで体を暖められ、さらに必要に応じて脱着すれば体温調節が容易にできる。 帽子の大切さ:頭部や凍傷になりやすい耳を守るため防寒用の帽子の着用を徹底する。 手袋:指が凍傷になったり、金属性の装備の冷たさを防ぐために着用する。 雪上用靴:対雪用のものをえらび、なるべく靴下を取り替えたり乾かしたり履き替えたりすることで足先の凍傷を防ぐ。 氷点下での防水:寒冷地でぬれたまま風に吹かれると低体温症になるので、水につかる場合はかならず防水用の装備をする。 かんじき:雪上で移動しやすくするための靴 スキーストック:雪上で移動する際に足にかかる負担を減らせる 足に唐辛子、指にはクリームや油を塗って保温に勤める。 靴と靴下、肌着と衣服の間など、隙間には新聞紙など紙を挟んで保温と寒気の遮断に努める。 金属の装備に、直に触れない。また、可能な限り金属部分を露出させず、防寒用の覆いを被せる。 防寒具のうち、時に衣類が濡れた場合に即座に着替えられるよう、最低でも予備の着替えを一着は装備する。 氷結した食糧は消化できず、寧ろ失調し下痢など体力低下・戦闘不能の原因となるので、固形燃料などで温めた食事が摂れるようにする。湯を確保できるならカップラーメンでも可。但し、直ぐに凍結するので速やかに配食できる場合以外、食事は無理。 通信機などの機械も、低音や付着する氷雪により機能停止する為、アンテナに電熱装置をつける等、防寒対策を施す。 世界忍者などが防具として鎖帷子を着用する場合は、極寒の地では通常と異なる着用法を行う。事前に暖かい室内などで素肌の上に着け、その上から肌着など着衣を着ける。鎖の網目と肌着の間の空気が体温で温もり、保温性を高める。(通常は、身体の擦過傷や汗による鎖の腐食、極寒時以外は耐え難い篭り熱の為、肌着の上に着ける。) 巫の国なので、神の加護があつい。 出撃前に禊を行い、祝詞をあげてきた。 姫巫女特製のお守りを全員持参している。 【ショートこんと:戦場のお守り・防御編?】 りっか@神聖巫連盟「困った時はこれを開けなさいって姫さまが…」 みぽりん@神聖巫連盟「ほうほう。これをあけるですか?」 七比良 鸚哥@神聖巫連盟「きっと役に立つことが・・・」 みぽりん@神聖巫連盟「(わくわくしながら見ている)」 りっか@神聖巫連盟「え゛わたしのですか!?」 七比良 鸚哥@神聖巫連盟「当然」 りっか@神聖巫連盟「うー…(汗」 りっか@神聖巫連盟「(何だか嫌な予感が…)」 七比良 鸚哥@神聖巫連盟「(りっかさんから離れる)」 みぽりん@神聖巫連盟「(摂政さまをまねてはなれる)」 りっか@神聖巫連盟「∑」 りっか@神聖巫連盟「・・・・・・!(思い切って開ける」 りっか@神聖巫連盟「あれ?」 ころん (小さな丸いものがいくつか転がり出た) りっか@神聖巫連盟「これは…」 りっか@神聖巫連盟「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・胃薬」 みぽりん@神聖巫連盟「りっかさんの、必須装備あいてむですね♪(にっこり)」 七比良 鸚哥@神聖巫連盟「りっかさん、苦労してるんですねぇ…(ホロリ」 りっか@神聖巫連盟「・・・・・・」 雹@神聖巫連盟「・・・・・・」 みぽりん@神聖巫連盟「・・・・・・」 りっか@神聖巫連盟「全くです」 《機械》 ゴム部品の取り扱い:ゴムは寒冷地では弾性が失われ、砕けることもあるのでなるべく外気や雪に触れさせないようにする。 燃料の凍結防止:燃料や潤滑油が凍らないように取り扱いには十分気をつける。寒冷地用のものを準備する。 バッテリーの用意:気温が低いと出力が落ちたりするので予備のものを多くもっていく。 稼動時:アイドリングで十分部品を暖めてから動かす。 停止時:エンジンの凍結を防ぐためヒーターを装着したり、シートをかぶせる。 【陣形】 指揮官指示により、密集、離散、陣形変更を即時行えるように訓練しておく。 有視界内では仲間との連携をブロックサインで密に取る 【防御方陣】 <防御> 後衛の火力攻撃によって、撹乱・牽制を行い、敵の突進力を弱める。 前衛は、装甲を前面と上面に押し出し、簡易防御陣地を形成する。 防衛線を敵の突撃に合わせて押し上げ、敵の出足を挫く。 衝突する瞬間、わずかに後退し、衝撃を緩和する。 防衛線からリーチの長い武器(槍など)を突出させ、敵の突進を阻む。 【体術】 ≪全般≫ 雪が深く積もって堅くなっている急斜面の歩行は、足を大きく雪に沈めて体力と時間に体温を消耗する事を防ぐ為、輪カンジキを利用する。軽金属と化学製品の品でも、古来からの素材の品でも、藩国の国柄に合わせる。 平地や緩やかな斜面の移動には、スキーを利用する。 行軍時の吹雪で遭難しないように、各人がザイルを着用する。 固まった雪を煉瓦の代りに積み上げて戦闘時の陣地や吹雪の時の雪洞を作る為のショベルを携帯する(軍隊装備なら必須なので、言うまでも無いかもしれませんが)。 重量物は、橇で曳く。場合によっては、犬橇を用意する。 外装の色は、雪原に溶け込む白で揃える。 平原なら兎も角、山間部や谷間では雪崩を誘発しない為に、発砲を控える。白兵突撃時の吶喊は問題ないので、盛大に叫ぶ。 敵が雪崩に遭いそうな地形に存在する時には、間合いが遠く此方の砲が寡少の場合でも、先制攻撃を加えて雪崩を誘発させる。 白兵戦の場合、得物を構えるのは野外である点、雪上であるので森林でない可能性も高い点から、構えは右八双に揃える。集団で陣形を組む場合、肩に担ぐ右八双以外は同士討ちの危険が高くなる為。 射撃の場合、立射と伏射を併用し、射撃時にのみ静止する。 待ち伏せの時に、吐息(白くなっている)で露見しないように呼吸は深く緩やかに。 蹴り技は足許が雪上なので、出来るだけ使わない。 握り拳の拳打よりも、手刀を用いる。場合によっては、掌を相手に重ねて体移動の打撃で内臓に衝撃を伝える。 レーザーを防ぐために煙幕や土煙を利用する。 相手が攻撃してきた際は体全体を攻撃線からはずすようにして防御する。 遮蔽物や塹壕、地面のへこみなどを利用して直接敵の攻撃をくらわないようにする 担当員が常に情報リンクする事で、敵情報を速やかに伝達し、回避がスムーズにできる。 防御に使える物は全部使い、伏せの可能不可能に関わらず身を限りなく低くする。 敵の射戦に対して、90度に移動するようにする。 敵に対して装甲の厚い面を極力見せるようにする。 防御するため、しっかりとした足場を立ち回れるようにする 敵に接近して走り回ることで相手の視界から見えなくなり反撃を防ぐ 部隊員と死角を補い合う 力みすぎないよう心がける(動きに柔軟性がなくなるから) 相手の勢いや距離、間合いを意識する 自分にとってベストの間合いで戦うことを意識する 気を抜かず、最後までしっかり防御に集中する 即座に行動できるよう自身の姿勢を意識し、常に維持する 敵の攻撃を回避する時はただ後ろに下がるのではなく斜め前方か後方に移動して回り込みすぐに反撃できるように体勢を整える。 敵の目の動き(赤い光の動き)から回避動作を選択する 鼻の効く犬妖精に判断を仰ぎながら戦う 敵の挙動をつぶさに観察し、少しでも不審な動きをすればすぐに回避行動を行う 不正規機動(重心を揺らしてふらふらと移動する)で、予測射撃を防ぐ。 ≪対白兵防御≫ 相手の攻撃が来た場合、銃や杖、刀など手持ちの装備を使って防御する。 攻撃の軌道を見極め上段・中段・下段の防御を使い分ける。 攻撃を受けても動きが止まらないように受け流す 一度に攻撃されないように一対一を繰り返すように立ち回る 後ろを取られないように、壁などを背にする。 ≪対爆発防御≫ 敵の爆破系攻撃時には遮蔽物の陰に伏して耐衝撃姿勢を取る (爆破系攻撃に対して)衝撃で鼓膜を破られないように口をあけておく 《対詠唱》 魔法を分散させて当てる事で敵の動きを止める 理力使い部隊により、相手の理力攻撃・詠唱戦行為を妨害、拡散させて防ぐ。 敵がこちらの理力攻撃を止めた姿を見ている。実例が目の前にあったので、対処方が全く無いわけではない。 詠唱戦行為に使った魔法陣を防御に転用、そのままぶつけて相殺する。 理力使い系のアイドレスが理力障壁を展開し、敵の攻撃を僅かでも防ぐ 前方に詠唱によって防御壁を展開する 国民は幼いころから神秘に親しんでおり、理力の扱いも容易。 【SS】 【SSその1】 「さて、どうして守ろうかね」 信乃は袖の下から六色の賽を取り出して、おもむろに転がす。 順に赤一、黒六、青六、緑二、黄四、白六、地雷復の卦だ。 復は返るか……。 「ちょ、ちょっと信乃さんこの状況で何サイコロ振って遊んでるんですか!?」 近くであくせくと味方に指示を飛ばしているもう一人の巫参謀りっかが、信乃に向かって驚きとも怒りともとれる声で怒鳴る。 「ん、ちょっと占いを。困ったときの神頼み、なんてどうです?」 「な……、そんなことしてる暇があったらもっと防御に専念して下さい〜!」 りっかは泥だらけの顔を気難しそうに歪めている。それは歴戦の兵士の精悍な顔つきであった。 それを見た信乃は何とは無しに悲しくなる。平時であればさぞや評判の巫女に慣れただろうに、と。 「毎日おみくじ引いて一喜一憂してる人に『そんなこと』なんて言われるのはちょっとねぇ。今日は無謀とかでませんでした?」 思っていることはけして口にはしなかった。むしろからかい半分で、おどけた調子の返事を返す。 「Σ! 今日は平々凡々ですよ!」 りっかは顔を真っ赤にして怒る。 巫のおみくじとの相性が悪いのか、りっかはあまりよいクジを引かない。夜な夜な、というのも言い過ぎではあるが、団子屋でよく、今日の運勢はぁ、と愚痴をこぼす姿を何度も見かける。 「平々凡々ねぇ。何でうちには普通のクジがないんだか」 無謀だとか一発逆転とか、おみくじというより娯楽に近いネタ放題のおみくじである。観光地としてはそんなものなのかもしれないが。 「さてさて、あんまり気を張っていると平々凡々でなくなりますよ。もっと力を抜かないとね」 「信乃さんは抜き過ぎです!」 「まあまあ、そう怒らずに」 にこにこと笑いながら信乃は部隊の方に目をやった。装甲は薄いというのに、みんな心はまだ折れていない。 これなら大丈夫だ、と心の中で呟いて、すっと表情を変える。戦場に立つ男の顔へ。 「全員盾をかまえて、姿勢を低くして一カ所に集まってください! しっかりと体勢を整えて、基本に忠実に守れば耐えられます!」 地雷復、復は返るの卦。すべては元に戻る。防御もまた同じく、基本に徹してこそ守りは堅くなるのである。そして六爻が転じて山雷頤。頤は顎をかたどるとされて、しっかりと組み合えばくだけぬものは無し。いかなる攻撃も盾によって粉砕できる。 そう読み取った信乃は味方にそのような指示を送った。 「大丈夫、流れはこちらにあります。ここを凌いで一気に反転攻勢に出ましょう」 【SSその2】 「はうぅぅぅぅ」 戦場には場違いな声がこだまする。野太い雄叫びのような咆哮でもなく、断末魔のような悲鳴でもなく、どこかとぼけたような素っ頓狂な声。 山びこにのってそれは何重にもくり返される。 ドンパチが始まってどのくらいの時間がたったか、戦場は入り乱れた激戦となってきた。本来戦場の端っこから支援だけ、と考えていた巫風部隊もいつのまにやら敵との直接交戦地帯まで引きずり出されていた。詠唱特化のこの部隊では、万を越える敵の攻撃にそう簡単に耐えられるはずもなく、敵の攻勢に圧され気味であるといっても良い。 「みぽりん、下がっちゃ駄目!」 そんな中で気丈に振る舞う一人の少女がいた。藩王藻女である。 矢が飛んでこようと、斬撃が降りかかろうと、その視線はただまっすぐに敵を見つめ、すべての攻撃は自分には当たらないと、そう言いたげに仁王立ちしていた。 「姫さまぁ! 危ないです、お下がりください」 傍に控えていたみぽりんが藻女の右腕を掴んで、後へ連れて行こうとする。 「まだ大丈夫。後に下がる方が危ないよ」藻女はみぽりんの手にそっと手の平を重ねて、諭すような声で言った。「私達が下がっちゃ駄目なの。堤防は小ちゃな決壊が起こるとそこから一気にすべてを水で飲み込んじゃうでしょ。それと同じ。私達だけが下がっちゃうとそこから一気に敵がなだれ込んじゃうんだよ」 藻女は手にしている箒銃で地面に一本の線を引いた。奇麗なまっすぐな線ではない、それは藻女自身が敵の攻勢に怯えている証でもある。 だが、彼女は、そんなことは顔にも出さず、澄ました顔をしてみぽりんを見つめて言った。 「これが私の線ね。私はここより後に下がらないから」 そして、藻女はまた先ほどと同じように、まるで絵画であるかのように、まっすぐに敵を睨んで、彼らの攻勢を受け止めようとしていた。 「むー、わかりましたです! じゃあ、みぽりんはここですよ」 みぽりんは、藻女より、ほんの少しだけ前に線を引いて敵を臨んだ。 「みぽりんは姫さまの前で、かならず姫さまをお守りいたします」 【イラスト】 【参戦RP】 「そんな攻撃ではやられませんよー」 -- 雹@神聖巫連盟 (2007-07-14 10 21 08) 「ここは避けるか受け流すか…」 -- りっか@神聖巫連盟 (2007-07-14 14 00 52) 名前 コメント 【応援RP】
https://w.atwiki.jp/for_orpheus/pages/274.html
『レイサ。こういう事を聞くのは僕としても心苦しいんだけど』 レイに介抱されて、少し眠って。 それから目覚めたレイサを待っていたのはピーターの問いだった。 聖杯戦争は明らかに次のステージを迎えようとしている。 その折に露見した少女の弱さ。 戦力の問題ではない。心の問題だ。 くまはああ言ったが、それでもこればかりは彼女自身に問わねばならない事である。 『まだ――続けられるかい? きみの本音を聞かせて欲しい』 『それ、は…』 『お節介は承知さ。でもレイサ、君は余りにも優しすぎる。 …それは間違いなく君という人間の美徳だけど、この世界で抱え続けるには重すぎる荷物だと僕は思う』 宇沢レイサは重荷を背負っている。 持って生まれた優しさ。 真っ直ぐ過ぎる程の正しさ。 ピーター・パーカー…『スパイダーマン』も確かにヒーローだ。 正義の使徒と呼べば彼は大袈裟だと肩を竦めるだろうがそう呼んでも差し支えはない。 だがピーターは、レイサよりも世界を知っている。 時に世界と言う物がどれ程残酷で冷たい顔を見せるのかを知っている。 その中で尚英雄を張り続けるからこそ彼は皆に尊敬される、誰もが認めるヒーローたる存在なのだが―― 然しその振る舞いは、万人に求めていいものでは決してないと彼自身自覚していた。 貫く事の意味。 奔る事の意味。 …そして失う事の意味。 それを知っているのなら、決して他者へ軽率に同じ道を求める事など出来やしない。 『君が"やめたい"と言っても僕は決して責めないよ。君の示した正義を受け継ぐことも誓う』 くまは言った。 侮らないで欲しい。 必ず一歩を踏み出せる、と。 ピーターだってそれを信じたい気持ちはある。 それでも、これだけは確認しなくてはいけなかったのだ。 彼女自身の口から聞かなければならなかった。 『レイサ、君は――今どうしたい?』 問い掛けたピーターにレイサは唇を結んだ。 目元は泣いた時の腫れがまだ残っていて痛々しい。 憔悴の中、少女はゆっくりとその口を開く。 正義で在るか。 それとも、此処で降りるか。 『私は――』 ◆ ◆ ◆ 優しい子だと思った。 そう、彼女はとても優しい子。 宇沢レイサという葬者の弱さをレイは否定しない。 寧ろそれは、とても好ましいものだと。 誇らしいものだとさえ疑いなく断言出来る。 確かに――この世界に生きている全ての人々は一足早い夏の陽炎と同じだ。 生きているようで生きていない。 其処にいるようで、何処にも居ない。 そんなとても不確かで、酷い事を言えば無価値な存在。 彼らの命や心が後に何かを遺す事は決してない。 では、造り物の命を守りたいと願うのは無駄な事なのか。 喩え再現された人工の命であろうと、それを尊いと願う事は心の贅肉に過ぎないのか。 そう問われたならレイは何度でもこう答える。 "そんな事はない"と、いつだってそう断言してやれる。 レイが生きていたのはとある星の、静かな町だった。 『カーマ』というその町にはレイ以外の人間が居なかった。 遠い昔の大戦。カーマと巨大な敵国の戦争は、星に生きる全ての人間を滅ぼした。 何もかもが死に絶えた廃墟の星で奇跡的に発見された極小の受精卵。 それが孵って生まれた少女こそが、レイだ。 然しレイは孤独ではなかった。 少なくともそれを感じた事は一度だってありはしない。 何故か。 彼女は種として孤独ではあっても、人として孤独ではなかったからだ。 悪魔の兵器が人類という種を駆逐しても、彼らが発明したAIという機械生命体は星に残り続けていた。 AIに育てられて大きくなり、過酷な戦いの中に身を投じていった心優しき少女――閃刀姫・レイ。 そんな彼女にレイサの思いが理解出来ない筈もない。 命なき者達の愛と慈しみを一身に受けて育ち彼らの為に剣を執ったレイには、その優しさがよく解った。 レイの葬者は彼女ではない。 だがそれでも、幸せになって欲しいと願った。 この優しい少女が願わくば少しでも報われるように。 冷たく寂しい戦火の世界にて花を探す小さな勇者の優しさが、いつか何かを成し遂げればいいなと。 そう思いながら、泣きじゃくる少女を抱き締めていた。 それが昨夜の事。 希望のままに走り出した少女が初めて味わった挫折と喪失の夜。 鈍色の夜は明け、朝が来た。 されど其処で待ち受けていたのは次の地獄。 喪失の次には悪意が待つ。 太陽の光は少女の心の全てを嘲笑うように、鬱陶しい程に燦々と文京区の町を照らしていた。 「ぁ…」 文京区。 賑やかな活気で溢れている筈の町は今まさに地獄へ変じていた。 死体が其処かしこに散らばっている。 ショーウィンドウや電柱、信号機までもが飛び散った血と臓物の破片でメイクされている。 少しでも冷たい場所を探そうとしたのか街路樹周りの土に顔を突っ込んで死んでいる焼死体が何十体と居る。 目を凝らせばまだ動いている人間を見つけ出す事も一応は可能だ。 然し彼らの多くは手が欠けていたり足が欠けていたり、腹からホースのような赤黒い物体がはみ出ている。 以上全ての情報を総括して改めて言おう。 地獄とはまさに、今の文京区の事を指していた。 レイでさえこれ程に惨憺たる絵図を見た覚えはない。 悍ましい悪意が、遍く日常とささやかな幸せを食らい尽くした景色。 今レイとその仲間達の前に広がっている光景はそれだった。 「――っ」 レイサが青褪めた顔で唇を固く結ぶ。 少女の許容量を超える惨状にそれでも崩折れる事だけは堪えたのだろう。 尊い勇気は小さな強さ。 アスファルトを裂いて咲く花のように好ましい人間の輝きへ、賞賛の一つを送る余裕も今はない。 「…た、っ。助けましょう、一人でも多く!」 「ああ、勿論だ! 僕はもう少しこの辺りを広く偵察してくる。レイサは此処でまだ助けられそうな人達の捜索を頼めるかい?」 「解りました…! ライダーさん達にはサーヴァントの対処をお願いしてもいいですか!?」 レイの葬者であるピーターが即断する。 レイサもそれを受けて頷き、レイと彼女自身のサーヴァントの方に目を向けた。 サーヴァントへの対処。 確かにこの状況を見ればそれは急務だろう。 人命救助は勿論大切だが被害を生み続ける元凶を排除しない事には何も好転しない。 一人でも多く助けつつ、無軌道に殺戮を撒き散らす巨悪を討つ。 その方針に関してはレイも当然異論はない。 だが――。 レイは大型な、熊を思わせる容貌のライダーに目配せをした。 ライダー…バーソロミュー・くまがその視線を受けて頷く。 どうやら既に彼もレイと同じ事に気付いているようだった。 散らばる死体には明らかに中高生、世間的に子供と言われる年代の骸が多かった。 乱雑に引き裂かれかち割られた死体の中に然し少なからず混じっている"焼死体"。 一口に焼死体と言ってもその種類は二つに区分出来るように見えた。 単純に炎で焼かれた物と、そして恐らくは極めて高圧の…致死的な電流で骨まで焦がされた死体だ。 引き裂かれた死体。 炎と雷で焼かれた死体。 これらの情報がレイとくまの脳裏に一つの可能性を浮かび上がらせる。 そしてその最悪の予想を的中させるように、空から耳触りな哄笑が響き渡った。 「――助ける? 助けるって言ったかよ、おめぇ。そりゃ随分と面の皮の厚い事だなァ」 声と同時にくまがレイサを庇って立つ。 背後に突き飛ばすそのやり方は心優しい彼らしからぬものだ。 逆に言えば彼が形振り構っていられない程に、切迫した状況が到来している証拠でもあった。 尻餅をついて小さく呻くレイサの目が見開かれる。 それもその筈だ。 くまが彼女を突き飛ばしたまさに直後――"ヒーロー"を標榜する一団の前に雷が落ちた。 空は嫌味な程に晴れ渡っている。 故にこれはまさしく晴天の霹靂。 但し此度の霹靂には顔があり、爪があり…そして悪意が在った。 「…やはりお前か、セイバー」 「おう? おぉう? へへ、覚えててくれたのかよぅ。 そりゃ光栄だなァ。お優しい"ひーろー"様に覚えて貰えてるたぁよぉ、この紅煉様も冥利に尽きるってモンだぜぇ!」 ゲラゲラと品のない嘲笑(こえ)をあげるそれは異形の妖だった。 例えるなら虎のようにも見えるが決定的に似つかない。 虎はこんなにも下劣な貌で笑わないし、こうも悪意に満ちた声で鳴かないだろう。 これなるは魔獣、妖の類。 獣の槍を握り獣そのものに変じ享楽のままに虐殺を繰り返して来た最も忌まわしき字伏の一体。 そしてこの冥界に於ける聖杯戦争では誉れ高き剣の英霊の末席を汚す死界の猛獣。 その名を――紅煉という。 くまも、レイも、ピーターも…無論レイサは言うまでもなく。 忘れる事など出来る筈もない悪魔の姿が其処にはあった。 「…どうして、ですか?」 「あぁん?」 「どうしてっ! あなたはこんな事が…こんな酷い事が出来るんですか!?」 震える足を駆使して踏み止まり。 レイサは紅煉を睨み付けて叫ぶように言った。 その声がレイには悲鳴のように聞こえた。 気持ちが解るからこそ、彼女の悲愴は強く閃刀姫の胸を打つ。 然し今この場に限ってだけ言うならば、レイサの誠実は確実に彼女自身を蝕む毒になる。 何故ならこの所業が紅煉という醜悪な妖の所業であると解った時点で。 彼の魂胆と言う物は最早ある程度では済まない程明白に見え透いていたからだ。 ほら見ろ、紅煉の顔を。 正義の少女の声を聞いた魔獣の顔を。 ――あの、嬉しそうな、カオを。 「やったのはテメェだろうがよ、ガキ」 「は…?」 「おいおい何だぁ? ひ、ひひっ、ひゃはははは! 何だよ、おいおい本気で言ってンのか? ひゃーっはっはっはっは! こりゃ傑作だぜ、なぁ熊男テメェもそう思うだろ!? この期に及んで、このおれのカオを見て、まだ…ぷっくくく、まだ何も解っちゃいねぇのかぁ!?」 「な、にを…言って……」 「しょうがねぇなぁ…。頭ン中まで花の咲いてるバカガキにこの俺様が懇切丁寧に教えてやるよ」 ――駄目だ。 この先を言わせてはならない。 いつかは知らなければならない事だとしてもだ。 今は、今だけは…! それを彼女に理解させてはいけない。 それをしたら彼女の心は…この優しい心を持った女の子の心は、きっと今度こそ。 危惧に駆られて閃刀を起動させようとするレイ。 だがそれを制止したのはくまの大きな手だった。 何故、という目で見るレイにくまは冷静に言う。 「近くに厄介な気配が幾つもある。恐らく奴の宝具か能力による物だろう。 きみはピーターと一緒にそっちの対処に当たってくれ」 「ッ、でも…!」 「奴のマスターもこの騒動に一枚噛んでいるのは確実だ。 ピーターの強さは認めるが、万一という事もある――君にしか頼めない。行ってくれ」 英霊の座は運命のような縁を結び付ける。 それは時に良縁であり、奇縁であり…そして悪縁でもある。 紅煉の場合は彼らにしてみれば良縁。 だが彼ら以外の全てにとっての悪縁だった。 彼をこの地に招聘した葬者もまた紅煉に負けず劣らずの残虐な悪党。それでいて腕も立つ。 そちらへの対処にレイとピーターの力を傾けたいと言うくまの判断は冷たいまでに正しかった。 されどその正しい判断の代償に。 少女の塞がったばかりの心の傷は、獣の爪をメスにして粗雑に残虐に切開される。 「俺はなぁ。おめぇんとこのその熊男にブッ飛ばされたのが腹に据え兼ねて敵わなかったのよ」 「…!」 「覚えてんだろ? 覚えてるよなぁ。忘れられるワケ、ねぇよなぁぁ。 負けはしたが大勢殺してやった。お前達"ひーろー"の守るべきモンって奴を徹底的に凌辱してやった。 楽しかったなぁ。面白かったなぁあ。なのに耳障りな綺麗事並べ立てるメスガキとそのお守りに邪魔されてよぉ、すげぇ腹立ったんだぜ?」 「…待って、下さい。じゃああなたは、…あなた達は、まさか……」 牙を覗かせて紅煉は嗤う。 その言葉を受けてレイサは慄く。 ヒーローと悪、コミックの世界であれば両者の関係性はかくも一方的だが。 今この場に於いては平時の構図が完全に逆転していた。 青褪めて眼球を震わせる少女の姿はそもそもヒーローの名を謳う事さえ烏滸がましい程に弱々しく。 絞り出す言葉の震えは勧善懲悪を成すべき英雄のそれとは思えない程、哀れがましい物だった。 「そんな事の為に、こんなに沢山の人達を殺したって言うんですか…?」 「おう! そうでもしなきゃよぉ。勇者様の大層な耳まで俺の気持ちって奴が届かねぇんじゃねぇかと思ったのよ」 全てはあの日の戦いに起因している。 紅煉を退けたその奮戦は間違いなく見事な物だ。 彼女達のお陰で守られた命もごまんとあるだろう。 それをヒーローと呼び、喝采する者だって少なくはない筈だ。 だが。それでも動かぬ事実が一つ此処にある。 あの日に宇沢レイサが、そのサーヴァントが殺戮を止めなければ。 炎雷の妖を退ける事なく犠牲を犠牲と割り切れていれば。 彼の機嫌を損ねるような介入などしなければ―― 少なくとも、今日此処での大虐殺が起きる事はなかったのだ。 「あ~あ。おめぇのせいでよぉ、大勢死んじまったなぁ」 「あ…ぁ、あ……」 「俺も詳しくはねぇけどよぅ。"ひーろー"ってのは他人を守るモンなんだろ? ぷっ、くくく…! けぇっへっへっへ!! まさか、まさかてめぇの無能で無駄に犠牲を増やす奴を指す言葉ってオチはねぇよなァ!?」 踏ん張っていた足が折れる。 へたり、とレイサは座り込んでいた。 その姿は最早ヒーローと呼べるそれではなく。 只の、絶望に直面した幼い少女のように。 座り込んだレイサの絶望の顔を見て紅煉は嬉しそうに破顔する。 この顔を見たくて此処に来たのだと言わんばかりの邪悪な笑顔が其処にはあった。 「――てめぇの何処が英雄だよ。偽善に酔っ払ったメスガキがよォ」 お前のせいで大勢死んだぞ。 お前のせいで此処に来たぞ。 紅煉は嗤う。 嗤いながら蹂躙する。 話が終われば妖の体から悪意の代わりに溢れ出すのは殺意だ。 酷く剣呑な、一切私怨と私欲を押し殺すつもりもない凶念。 「ガラでもねぇが、偽物野郎に報いって奴を与えてやるぜぇ。 手足を一本ずつもいで目の前でしゃぶって、内臓も一個一個じっくり喰ってやる」 「…ひ」 「"ひ"? けぇっへっへっへ! おいおい、それが"ひーろー"様の出す声かよォ。 心配すんなよォ、たぁっぷり付き合ってやるから。それに先んじて、先ずは――」 歯の根が合わない。 この恐怖は二度目だった。 聖杯戦争に招かれ、最初に死を想ったあの日にも抱いた感情だ。 自分の唱えた正義のちっぽけさと自分という存在の矮小さ。 そして心の奥底から沸いて来る叫び出したい程の絶望。 だが一度目のそれとは最早比べ物にならない程、レイサの心は苛まれていた。 自分のせいで死んだ。 自分がこんな事をしていなければ、こんなにも大勢の人が死ぬ事はなかった。 ――何が正義だ。 ――これの何処が正義の味方の姿だというのか。 討つべき悪に思い知らされた欺瞞。 存在の全てを否定される感覚は、レイサの歳で噛み締めるには余りにも重すぎる痛み。 昨夜のピーターの言葉が脳裏にリフレインした。 無防備な情けない姿のままで少女は重みと痛みに押し潰される。 そんな彼女の様を嘲りながら、紅煉は炎を吐き出した。 先の言動と矛盾しているように思えるだろう、レイサを即座に抹殺しようとするその行動は。 されど矛盾等していない。 彼は己が炎が届かない事を前提に、嘲るように火を噴いていた。 「…そうだよなァ。只でくれてやるワケにはいかねぇよなぁ。そりゃあよぉ」 迸る炎とへたり込む少女。 その間を隔てる壁があった。 男だった。 その男は、巨大だった。 7メートルに迫る体躯は紅煉のそれより格段に大きい。 そして極めつけは、人間一人を骨まで焼き焦がす火を浴びても肌の表面が少し焦げ付いた程度で済ませる耐久力。 「よくもあん時は舐め腐った真似してくれやがったなぁ。今日こそはてめぇに、そして其処のメスガキに! 主従共々、最高の絶望って奴を教えてやるぜぇ…!」 宿敵の登壇に紅煉が殺気を極限まで迸らせる。 それに対して、立ちはだかった男は静かな物だった。 まるで幽けく聳える山嶺のよう。 荒ぶる海の中に我関せずと佇む大岩のよう。 男は紅煉の嘲笑に付き合う事なく、同胞である閃刀の少女に向けて言う。 「行ってくれ、セイバー」 もう一度言おう。 彼は確かに静かだった。 驚く程、その存在は凪いでいた。 拍子抜けする程に。 ともすれば恐ろしくなどないのでは、と肩を透かしてしまうように。 それ程までに静かに、男は―― 「元を辿ればおれの不始末だ。この獣は、おれが責任持って受け持つよ」 ――バーソロミュー・くまは、怒っていた。 ◆ ◆ ◆ 「そうだなァ。俺もお前の言う通りだと思うぜ、熊野郎」 紅煉はレイとピーターを追う事はしなかった。 彼は傲岸不遜を絵に描いたようなケダモノだが、然し葬者である"将軍"の実力にはある種の信頼を置いている。 あの氷炎がこんな正義崩れの偽善者達に滅ぼされると紅煉は思っていなかった。 喩え立ち塞がる中にサーヴァントが居ようとも何とかするだろうと思っているし、それさえ出来ないなら此方から願い下げという物。 その時は自分に首輪を付けるには値しない雑魚だったと見做すだけなので結果として何の不利益も彼には生じない。 紅煉の頭にあるのは己の私怨を晴らす事だけ。 げひ、げひ、と含み笑いを漏らしながら。 炎と雷をバチバチと堪え切れず溢して穢れたる字伏は言う。 「てめぇがあの時俺をきちんと殺してりゃこうはならなかったのさ。 けひっ、けぇっへっへっへ! 可哀想によ、震えてるじゃねぇか"ひーろー"様が。 まぁ次はてめぇの番さ。その無駄にでけェ図体を寸刻みにしてよォ。そのバカなクソガキを地獄に落とす余興にしてやるぜェ!」 紅煉の言葉は正論である。 あの時きちんと殺していれば。 この妖(バケモノ)を討っていればこの悲劇は生まれなかった。 これは防げた悲劇だったのだ。 その事実を噛み締めた上でくまは立つ。 立ち上がれず、絶望と恐怖に震える葬者を庇って毅然と立ち塞がる。 その上で言うのだ、静かに。 妖の嘲りを一言で切り捨て、迷いなく。 「御託はもういい」 お前の戯言に付き合うつもりはないとくまは告げていた。 「おれの首が目的なら今一度挑んで来い。それともお前は、所詮女の子を虐めて悦に浸るだけの小物なのか?」 「ハッ。おいおい、ちったぁ配慮ってもんをしてやれよデカブツ。手前の仕える主様の傷口によォ、塩塗り込む物言いだって理解してるかァ?」 紅煉が嘲笑う。 くまはそれ以上何も言わない。 無言のままに目前の怨嗟を受けて立つのみ。 あの日と同じ揺るぎない姿を前に、紅煉が地を蹴った。 同時に轟くのは地上の雷霆。 命を削り、魂をも喰らう轟雷が妖の昂りのままに轟き奉る。 「この前のように行くと思うんじゃねぇぞ。この俺を見縊るなよ、熊野郎ォ――!」 刹那にして妖が猛りをぶつける。 くまの拳と紅煉の雷が正面から激突した。 膂力であれば勝つのはくまだ。 その事は紅煉も知っている。 嫌と言う程に思い知っているからこそ、彼は真っ向勝負になど頓着しなかった。 ぐるん、と三次元的な軌道で身を大きく躍動させて翻す。 曲芸じみた芸当の上で口内に突き刺さった霊刀を振り翳し、猛獣の牙宜しく獰猛な太刀筋でくまの巨体を斬り裂きに掛かった。 「ぐッ…!」 くまの口から苦悶の呻きが漏れる。 彼の体に刻まれる痛ましい傷跡。 そして吹き出す血液が、紅煉の言葉通り先の激突とは訳が違うのだと物語っていた。 「ひゃーっはっはっはっは! トロ臭ぇ野郎だなァ。俺はわざわざ忠告してやったぜ、見縊るなってよォォ!」 くまの剛拳を躱して蝶のように舞う紅煉。 だがくまの武芸も侮れた物ではない。 まさに獣の如く不規則に跳ねる紅煉の軌道を目視で追いながら的確に鉄拳を放って来る。 並の英霊では彼の武力を前に只倒れ伏すのみだろう。 然し今バーソロミュー・くまと相対するのは歴代最悪の字伏。 獣の槍を手にし、勇士ではなく鬼畜に堕ちた黒き獣。 性根の醜悪さは言うに及ばない悪徳だが、その戦闘技術と論理だけは紛れもなく歴代屈指。 かつて苦渋を嘗めさせられた相手にさえ臆さない。 それどころかその攻撃を読み、傾向を把握した上で悍ましい容貌とは裏腹の軽やかさで跳ね回り避ける。 その上で口を開けば其処から迸るのは地獄の業火。 この文京区で数多の命を奪った炎が、憎き正義を凌辱するべく吹き荒ぶ。 「頑張って守れよ、熊野郎ぉぉ」 紅煉に言われるまでもなく、くまは守るしかない。 そうでなければ今や立ち上がる事も出来ず打ち拉がれるレイサが死んでしまう。 光輪を戴くキヴォトスの子は通常の人間とは一線を画して頑強だ。 だがそれも、あくまで人間基準の暴力を相手にした場合の話。 紅煉のような真性の怪物が振るう暴力に耐えられる程レイサは屈強ではなかったし。 それに今の彼女は心が砕け、絶望に震えるだけの幼子も同然。 くまがもし守り損ねる事があれば彼女のか細い命は蝋燭の火のように容易く消えてしまうだろう。 だからくまは縛られる、要石というアキレス腱に。 そして卑劣なる紅煉はその不自由を嬉々として突く事に毛程の躊躇いも覚えはしないのだ。 「そうじゃねぇとよぅ。てめぇの大事な"ひーろー"様が死んじまうぞォ!?」 「…!」 右腕で炎を振り払う。 開けた視界を埋め尽くすのは吶喊して来た紅煉。 霊刀三振りの斬撃がくまに新たな手傷を刻む。 以前は刻めなかった、拝めなかった宿敵の血潮に紅煉は狂喜する。 「似合わねぇなぁ! 赤い血が流れてんのかよォ、その図体で!」 「…随分と口数が多いな。器が知れるぞ、セイバー!」 「どの口が言ってやがる。何も守れねェデカブツがよォォ!」 ゲタゲタと笑う紅煉の猛攻は加速の一途。 それに対して守るくまは何処までも鈍重だった。 何かを守るには後手に回らなければならない。 弱い者の前に立って災禍を防がなければ取り零す。 然し守ろうとすればする程、英雄を気取る者の体は傷付いていくのだ。 バーソロミュー・くまの人生に付いて回った悲劇的な宿命。 それが今この場に於いても尚、屈強な平和主義者を恣にしていた。 くまの大腕が紅煉へ巨体に見合わない速度で振るわれる。 決して大振りの一撃ではなかったが、紅煉はそのビッグマウスには似合わない徹底ぶりでそれを躱す事に専念した。 彼は知っているからだ。 この熊男の腕…正しくはその肉球に触れる事が自分にとって絶対的な不利益を生む事を屈辱という最も忘れ得ぬ形で憶えている。 「おぉっと。同じ轍は踏まねェぜ」 「ち…!」 「代わりに今回はてめぇが喰らえよォ。この俺の力って奴を骨の髄まで味わって絶望し腐れやァ!」 咆哮と同時に轟いたのは炎雷だった。 そう、炎と雷だ。 相容れぬ二つの自然現象が悪意のままに合一する。 炎を噴きながら雷を発散するという超越的な芸当がくまの全身を更に責め苛むのだ。 とはいえバーソロミュー・くまは屈強なる種族の生まれ。 歴史から抹消された忌まわしきバッカニア族の末裔はこの程度の地獄絵図なら容易く耐え抜いてしまう。 紅煉もそれは承知の上。 だからこそ追い打ちにはその霊刀を使う。 獣である故に決まった型のない斬撃が、咬撃となってくまに只管流血を強いて行く。 「可哀想だなァ」 「ハァ…ハァ……何を、言ってる?」 「可哀想だって言ってンだよォ。おいメスガキ、おめぇも聞いとけや」 戦況はあまりに一方的だった。 先日の燦然たる撃退劇が嘘のように紅煉は跳梁の限りを尽くしている。 だからこそその嘲笑も、先日以上によく響く。 当然、くまの後ろで守られている彼女に対しても。 「認めるのは癪だけどなぁ、熊野郎。てめぇは強ぇよ…おれァ今までこんな頑丈な男は見た事がねぇ。 この俺が本気で殺しに掛かって、ぜぇんぶ上手く行ってんのに何でかまだ生きてやがる。しかも五体満足でと来た。 けどな、けどなァ。そんなてめぇも一つだけ恵まれなかった! 何だか解るか? けへっ、けぇっへっへっ…! 解ってるよなぁ……!!」 息を切らして立つくまの前で紅煉は悦に浸る。 かつて自分を下したいけ好かない男を一方的に嬲り殺す。 彼のような外道にしてみればこれ程の快楽はなかった。 高揚のままに紅煉は立てないままのヒーロー崩れを指差す。 目指した道の重さに潰れ、今は立てもしないか弱い小娘を指して嘲笑う。 「頭も覚悟も、度胸も足りねェメスガキなんざに呼ばれちまった事だよォ。 それさえ、それさえなければなぁ。"それ"でさえなければなぁぁ。 お前はこうして惨たらしく無様に嬲り殺されて、恥を晒して死ぬ事もなかったのになァ……!!」 紅煉の下劣な哄笑が響く中。 くまの葬者は――宇沢レイサは、唇を噛んで俯くしか出来なかった。 紅煉の所業は許せない。 断じて許せる筈がない。それは変わらない。 だが、彼に引き金を引かせてしまったのは他でもない自分自身なのだ。 であればこそ、その無遠慮で悪意塗れの言葉を否定する言葉は一つたりとも思い浮かばなかった。 「てめぇの不運を恨んで地獄に行けよ。なぁに、大丈夫だぜぇ。そのメスガキもすぐ同じ所に送ってやるからよォォ。 あっちで亡者共の恨み言でも聞きながら、一緒にお勉強でもしやがれってんだ。けへっ、けへへへへっ、ひゃーっはっはっは……!!!」 紅煉の高笑いが地獄の一丁目と化した町に響き渡る。 反論の言葉は何一つ絞り出せない哀れなヒーロー。 彼女を待ち受ける結末は安穏な物ではあり得ない。 この世に生を受けた事を悔やむ程の苦しみと、己の魂を否定される恥辱がこの先に待っている。 執行人は遍く命を弄び喰らい尽くす穢れたる獣。紅煉。 最大の雷を纏って吶喊する彼の雷光を前に、レイサは只目を瞑る事しか出来なかった。 正義と希望の全てを塗り潰す邪悪の光が今轟いて。 小さな勇気を胸に立ち上がった少女の全てを奪い、英雄譚を喜劇に貶めた。 ◆ ◆ ◆ レイは優しい少女だ。 彼女はどれ程の過酷の中でさえ、常にその美点を捨てなかった。 敵として立ちはだかる閃刀姫にさえ手を差し伸べ。 常に和解の道を探り、誰もが笑える結末という物を探して来た。 その彼女が今は眉間に皺を刻み、唇を固く結んで駆けていた。 “――許せない” レイは知っている。 この世界を現実として生きている人達の営みを知っている。 それを守りたいのだと言ったレイサの涙を知っている。 今この文京区で起こっている事はその両方を否定する物だ。 全てを踏み躙って貶める、醜悪な悪意そのものだ。 断じて許せない。 これ以上好き勝手になんてさせない。 これ以上、あなた達に何も奪わせない! その一身で駆ける閃刀姫。 彼女の覚悟は、群れを成す無数の怪物という地獄絵図を見ても毛程も揺るぎはしなかった。 「…数が多いね。元締めは、やはり――」 ピーターが言う。 彼と同時に、レイも上空を見上げた。 するとやはり居る。 予想通りの人物が、異形の魔人が其処に居る。 「君だよな、フレイザード!」 「ハ! 来やがったな。舞台の感想を聞かせろよ勇者(ヒーロー)ども!」 禁呪法により産み出された人造生命。 激情と冷徹を共に飼い慣らす、恐るべき氷炎将軍。 フレイザード。虐殺の主は上空にて不敵に笑う! “レイ” “うん。解ってる” 最早逃がすつもりはない。 此処で必ず討つ――その気構えはピーターもレイも共通であったが。 然し現実的な問題として、地に群れている彼方の眷属の数と質は凶悪だった。 「出し惜しみはしないよ。後先考えててどうにかなる状況じゃなさそうだしね」 肌を刺すような殺気は悪意と等号で結べる。 異形の単眼と、これまた異形の牙を持つ獣。 黒き炎の量産型妖、名を黒炎。 それが数にして十体以上も群れを成している。 如何に兇悪とはいえ、英霊であれば一体一体は十分に各個撃破出来る次元だ。 問題は、やはり数。 “街中に散ってるのも居るだろうけど、それでもこの数か…真っ向勝負で削ってたら、先にこっちが潰れちゃうな” シャークキャノンやアフターバーナーを駆使しても二十のこれらを全て撃破するのはどうにも厳しい。 奥の手を開帳すれば話は別だが、それは本当に最後の手段だ。 出し惜しみはしない。 但しその上で、黒炎は流しつつ元凶であるフレイザードの討伐に全力を注ぐ。 「ごめんマスター。援護は任せてもいい?」 「勿論。君だけに任せようなんて、最初から思っちゃいないさ」 「ありがとう。――任せるから、任せて。ピーター!」 「応とも。行こう、セイバー!」 挑むは閃刀姫と、蜘蛛のヒーロー。 迎え撃つは氷炎の将軍と、群れ成す黒炎の軍勢。 悪意と義憤が交差するもう一つの戦場は、疾駆するレイとそれを撃ち抜かんとする氷の濁流という形で幕を開けた。 ◆ ◆ ◆ レイは優しかった。 その言葉は、確かに心の傷へ寄り添い癒してくれた。 喪失の夜の中でレイサはこう思った。 失った痛みは大きい。 痛い事は、とても苦しい。 だけど、だからこそ――足を止めてはならないと。 足を止めずに歩み続ける事こそが正義であると。 自分が選んだ道そのものであるとそう無理やりに自分を奮い立たせた。 ピーターの問いへ答えた。 『私は――自分の選んだ道を、曲げたくないです』 止血された心の傷が完全に癒えるのも待たずに。 我武者羅にでもレイサは追い付こうとしてしまったのだ。 自分の周りに居る沢山のヒーロー達に。 それは、蜘蛛の力を使う勇敢な彼であり、 それは、閃刀の力を使う優しい彼女であり。 それは、誰より優しく強く佇む彼である。 皆、自分よりもずっと強い。 自分が勝っている所なんて何もないと解っていたからこそ足手纏いにだけはなりたくなかった。 自分で背負うと決めた重荷に潰されて歩けなくなってしまうヒーローだなんて。 そんな情けない話はないだろうと、そう思ったから。 強がってしまった。 だがその結果はどうだろう。 結局、歩み出した事自体が間違いだったのだと思い知らされた。 『俺はなぁ。おめぇんとこのその熊男にブッ飛ばされたのが腹に据え兼ねて敵わなかったのよ』 我武者羅にでも貫いた筈の正義が、新たな悲劇を招き寄せたのだ。 至らぬ自分がヒーロー等と呼ばれて、舞い上がって。 そうして多くの命を間接的に奪った。奪わせてしまった。 それを突き付けられたその時、レイサは確かに自分の心が折れる音を聞いた。 頑張って繋ぎ止めていた足腰が今は震えて使い物にならない。 喪失だけならば耐えられた。 でも、過失は耐えられなかった。 その責任を受け止め切れる程、宇沢レイサは大人ではなかった。 “私は、ヒーローなんかじゃなかった。正義なんかじゃ、なかったんですね” そもそもの話だ。 この世界は、ヒーローなんて求めていない。 この世に人は二十三人だけ。 冥界の人は葬者だけ。 聖杯戦争という戦いに全てを懸けた者達だけ。 それ以外の全てに手を差し伸べた所で、いずれその命は等しく泡と消える。 一度助けて生かしたとして、それでその後は? いずれ滅びるこの世界で――英雄の存在意義は何処にある。 紅煉の逆襲は恐ろしい程に効果覿面だった。 バケモノの悪意は容赦なく少女の多感で不安定な心をへし折った。 キヴォトスで自警団を名乗って不良達を蹴散らし治安維持に努めるのとは訳が違う。 命を守るという事の意味を自分が如何に軽く見ていたのか、レイサは思い知らされる羽目になった。 『――てめぇの何処が英雄だよ。偽善に酔っ払ったメスガキがよォ』 嗚呼、まさにその通りではないか。 なんて偽善。 なんて滑稽。 偽物の希望を見せて安心させる事に何の意味がある。 正義を貫く事も出来ないのに、無責任に光を見せて。 自分の尻も拭けない未熟者の正義など、誰も幸せにしないのだと心底思い知った。 正義の出番とあらば何処にでも駆け出した二本の足は今や震えてロクに動かない。 自分を守って戦う海賊の彼に顔向けする事も出来ない。 情けなく、無様で、何より惨めだった。 今すぐ消えてしまいたいとレイサは心からそう思っていた。 ぶち当たった現実の壁は予想していたより高く冷たく、そして…痛かった。 「…ごめんなさい……」 轟音で鼓膜がキンと痺れている。 目眩と吐き気がするのは三半規管が揺さぶられたからだけじゃない。 呂律も怪しいか細い声で溢したのは謝罪の言葉だった。 誰に? きっと全てに。 自分が守れなかった全て。 そして自分を守ろうとしてくれた全て。 謝らずにはいられなかった。 そうでもしないと心が壊れてしまいそうだったから――と考えて此処でも自分の事ばかりかと自嘲の言葉が胸を刺す。 「ごめん、なさい…!」 宇沢レイサには友達が居なかった。 自警団の仲間は居た。 でも正義や使命を度外視して気安く付き合える友人は居なかった。 自分には正義があればそれでいいのだと信じていた。 そう自分に言い聞かせて、孤独の中で声を張り上げた。 今なら思う。 それの何処がヒーローの姿なのだと。 単なる寂しい子供の強がりでしかないだろう、と。 「ごめんなさい、ごめんなさい…! う、う、ああ……!」 堰を切ったように溢れ出す自己否定は止まらず、いつしかそれは嗚咽に変わっていた。 ヒーローを憎む紅煉にしてみればそれはさぞや溜飲を下げる光景だったろう。 現に彼は嗤っていた。 下劣な笑いを牙の隙間から溢し、ヒーロー志望の少女の体たらくを嘲っていた。 「ひぃっひっひっひっひ! 傑作だなァ。酒の一献も呑みたくなってくらァ。 自分が偉そうに垂れてた御高説がぜぇんぶ間違いだったって思い知ってよぉ。 その挙句、これから地獄の苦しみを先取りした上で殺されるんだって自覚してよぉ。 何もかもに絶望してピーピー泣いてる情けねぇザマってのは…けぇっへっへっへっ! あ~面白ぇ! おめぇもそう思わねぇかよ熊野郎!」 紅煉の哄笑が響く中。 正義を守り立つ海賊の姿は誰がどう見ても解る劣勢の中にあった。 紅煉は只の獣ではない。 名だたる字伏の中でも特に逸脱した強さ。 戦闘…否、敵を殺すという事にかけての頭抜けた才覚。 無慙無愧なる振る舞いを一過性の君臨に終わらせない力とセンス。 如何にバーソロミュー・くまという海賊が強くとも、背中に守るべき誰かを抱えながら相手取るには手に余る相手だ。 肉球を用いて戦うと事前に知られている事も手伝って、昨夜のそれとは打って変わって厳しい戦況が広がっていた。 「……」 嘲り煽る紅煉に対しくまは黙して立つのみだ。 その姿は宛ら、この世界に現界しているもう一人の彼のように寡黙。 然し彼には自我がある。 神の悪意に壊される前の優しい心が確かにその巨体には宿っている。 「おい、無視してんじゃねぇぞデカブツが。おめぇはもう俺を愉しませる為のデク人形なんだよ」 興を削がれた様子の紅煉が稲光を轟かせた。 雷単体であれば覇気使いにとっては大した障害にはならない。 殴り伏せて凌げる程度の天変地異。 だがそれを越えて殺到する本体の霊刀乱舞はそう容易く切り抜けられる加虐ではなかった。 紅煉の跳梁に合わせて血風が舞う。 この勢いの中でまだ致命傷を避け続けているのは驚嘆に値するが、それでも状況は覆る兆しを見せていない。 増長して愉楽の限りを尽くす獣と。 不出来な葬者を抱えて満足に動けない海賊。 幼気な幼子にポルノ写真を見せびらかすような、何か尊いモノを穢すような悍ましい対比が此処にはあった。 「それとも今更になって思い知ったかァ? 手前が後生大事に子守りやってたガキが如何に使えねぇつまらねぇ雑魚かって事をよォ。 なんでこんなメスガキに呼ばれちまったんだァ~! って頭抱えて萎えちまってンのかなァ…? けぇっへっへっへ! 殺してぇくらい嫌いだけどよぅ、其処だけは同情してやるよ! 俺だったらとても耐えられねぇぜ、そんな雑魚!」 舌をでろりと出して喚き散らすバケモノの言葉。 耳障り、然し誰も守れない体たらくは事実であるからその雑音さえ此処では立派な武器になる。 紅煉は間違いなく宇沢レイサという少女の天敵だった。 未熟な正義を残酷な現実で蹂躙し、徹底的に無力を突き付ける八虐無道の大化生。 幼く青い英雄譚はあらん限りの悪意によって凌辱された。 紅煉の嘲笑を前に漸く、くまの口が開く。 自分の葬者を侮辱された事に怒りを示すか。 それともまんまと心を折られた葬者に苛立ちを伝えるか。 どちらにしても見物だなァ――と紅煉は思っていた。 そんな彼を他所に。 そう、まさに他所に。 くまは言った。 「心がはち切れそうか、レイサ」 「ぇ…」 紅煉にではない。 後ろで泣きじゃくる少女に向けてだ。 自身の多弁を袖にされたバケモノは当然不服を示す。 雷と炎の塊宛らに襲い掛かる紅煉の霊刀が、くまの拳と壮絶な激突を演じた。 「おい。この期に及んで手持ちのガキとお話かァ? 似合わねぇなぁ、その図体で宗教家の真似事たぁ」 紅煉が問う。 くまは答えないし、応えない。 彼の言葉はあくまでレイサにだけ向けられていた。 「恐ろしいだろう。骨の髄まで震え、歯の根が合わないだろう」 「…!」 「だが覚えておけ。忘れるな。恐怖も絶望も、今感じている全てを噛み締め続けるんだ」 心優しく穏やかなくまの姿とはギャップのある厳しい物言いだった。 レイサは驚いて顔を上げる。 それでも、心は未だにへし折れて膝を突いたままだ。 「それが出来なきゃきみは、"ヒーロー"になんてなれやしない」 言い放つくまの言葉は鋭く。 脅威の獣の前に立つ姿は只雄々しく。 かつて誰かのヒーローだった男は、その背中で後輩へ生き様を語っていた。 ◆ ◆ ◆ 「――【X-003 カガリ】!」 術式兵器、もとい装着型決戦兵器・極地特攻殲滅型。 篝(カガリ)の名を持つ装甲を纏ったレイの一閃が迫る氷河を切り裂く。 フレイザードの眉が愉快そうに動く。 葬者の身とは思えない豪胆さだったが、まさしくその通り。 氷炎将軍はこの冥界に於いては単なるいち葬者に過ぎない。 彼が如何に恐るべき魔人であろうとも英霊を相手取るとなれば巨大な負担が襲う。 フレイザード自身その事は承知している。 だからこそ数にも質にも秀でた黒炎達を跳躍させ自身を援護する追加戦力として用立てた。 「っ…!」 その爪牙と打ち合って改めて思う。 強い。 たかが一介の使い魔としては明らかに過剰な強さだ。 だとしても臆する訳には行かない。 レイは閃く刀の調べを的確に、実戦で鍛えた戦闘センスに基づき黒炎へ叩き込んでいく。 「はああああああああ――!」 速く、そして疾い。 黒炎達を的確に捌きつつその上で過度に相手をし過ぎない。 狙うべきはフレイザードであるという初志を貫徹している。 言葉で言う程単純ではない筈の芸当を事も無く実戦で成し遂げるは、流石に滅びの星に勇ましく立った閃刀姫と言うべきか。 そして彼女は、往々にして孤独ではなかった。 「悪いけど邪魔はさせないよ。君たちの相手は僕だ」 五指から蜘蛛糸を放ち、飄々と駆けるヒーローの姿がある。 彼こそはピーター・パーカー。またの名をスパイダーマン。 「…助かるよ、ピーター!」 「お互い様さ。持ちつ持たれつ行こう!」 蜘蛛の能力を人間に転用する事による一番の強みはその立体的な機動力だ。 更に加えて彼自身が持つ超常的な、それこそサーヴァントにも匹敵する膂力。 柔軟な発想を屋台骨として支える基礎性能は二桁に達する黒炎の猛攻の中でさえ決して埋もれない。 この軍勢を相手にこうも飄々と大立ち回りが出来る等、サーヴァントでも希少であるに違いなかった。 マスターが彼で無ければ、レイは遥かに絶望的な戦いを演じる羽目になっていただろう。 だが時に糸を用いた文字通りの搦手で、時に徒手空拳で黒炎を捌いていくピーターの存在が彼女を孤軍たらしめない。 カガリの剣閃を轟かしてけしかけられた黒炎の一体を手始めに唐竹割りに両断する。 愚かしくも聡明だった先人類の遺物たる技術をその身に宿した閃刀姫の戦闘能力は虚仮に非ず。 ましてや今用いているのは最も突破力に優れた"カガリ"。 如何に強化個体の黒炎と言えども、一体一体ではレイの相手にならない――! 「ハ。やるじゃねぇかセイバー! 熊男だけを警戒してればいいって話じゃあなかったみてぇだな!」 口ではこう言うが、フレイザードも最初からヒーロー陣営のもう片方の翼である彼女に対する警戒は怠っていなかった。 黒炎の物量で押し潰すと口で言えば容易いが、恐らく現実はそう上手くは行かない。 いざとなればこの己が直接相対して潰さなければならない、そういう話になると覚悟していた。 だからこそ満を持して氷炎将軍はその魔力(マナ)を轟かせる。 五指のそれぞれに浮かび上がらせるは、鉄をも溶かし魔獣をも黒炭に変える魔導の業火。 魔術ならぬ魔法――メラゾーマと呼ばれる焔。 それを五指にて同時に放つ絶技。 フレイザードはその英霊顔負けの芸当を出し惜しむ事なく初撃から見舞う! 「小手調べまでに焼き消えなァ――"五指爆炎弾"!」 フィンガー・フレア・ボムズ。 先日の小競り合いで見せたのとは訳の違う正真正銘の本気だ。 “な…ッ” レイも思わず瞠目する。 侮っていた訳ではないが、明らかに只の一介の葬者が出していい火力ではなかったからだ。 それこそこの炎をまともに浴びればサーヴァントでも間違いなく深傷になる。 そんなレイの焦りを読んだようにフレイザードが哄笑をあげた。 「さぁどうするよセイバー! 口先だけで無様に散るかァ!?」 「…言われるまでも、ないッ!」 警戒のギアを引き上げる。 と同時に、此処で討つと改めてそう決めた。 脳裏で組み上げる閃刀――戦闘のビジョン。 解き放つは術式兵器の真髄、閃刀術式! 「――"アフターバーナー"!!」 迫る五つの火球に負けじと燃え上がる炎の閃刀姫。 正しい事を成す篝の火が、強さに狂える魔人の炎へ烈しく吶喊した。 ◆ ◆ ◆ ――お前を愛した人間の数だけ!! お前の死は迷惑である!!! ええかくま、お前こそヒーローじゃ!!! ボニーの!! みんなの!!! ◆ ◆ ◆ バーソロミュー・くまは立ち続けている。 一見すると確かに戦況は紅煉の優勢だった。 くまは堕ちた字伏にまともな手傷を与えられておらず。 挙句レイサはこの様で、紅煉の魂胆は全てが成功し続けている。 ヒーローを名乗り立ち上がった者に待ち受ける余りにも残酷な末路。 一目だけ見れば確かにそう見えるだろう。 だが紅煉は高揚と愉悦に昂りながらも、その実一つの疑問を抱き続けてもいた。 ――しぶてェな、この野郎…。 紅煉は戦いそのものを楽しむ質ではない。 事実彼は最初から、くまの手足を削いでその目前でレイサを惨殺し喰らう事ばかり考えているのだ。 全ては上手く行っている。 レイサは膝を屈し、それを守るくまはまともに動けていない。 万事順調。胸が空く程の計画通り。 なのに最後の一手が詰め切れない。 バーソロミュー・くまという男が、いつまで経っても倒れてくれない。 既に並の英霊ならば五度は殺せているだけの火力を注ぎ込んでいるにも関わらずこの目障りな男は変わらぬ姿で立ち塞がり続けている。 「…ライダー、さん……?」 「世界とは美しい物だ。新たな出会いを迎えるのは楽しい事だ。…誰かと絆や愛を育むのは素晴らしい事だ。 だが、同時に世界は拭えない残酷さを抱え続けてもいる。きみやおれが笑っている時も、何処かで必ず誰かが絶望に泣いているんだ」 紅煉は悪意の怪物だ。 殺し喰らう為に、彼は実戦で学ぶ。 だからこそ初戦では撃退されたくまにハンディキャップありでもこれだけの奮戦を可能としている。 その彼が今純粋に訝っていた。 くまが沈黙を保っていた内は愉悦に任せて見る事もせずに済んだ事だ。 然し袖にされて高揚に冷水を掛けられた今になって疑念の像が際立ち出す。 ――なんで攻め切れねぇンだ? 攻め切れない。 勝てる筈なのに勝ち切れない。 望んだ通りの流れが完成している筈なのに、その"流れ"がいつまで経っても望んだ"結果"に辿り着いてくれない。 「自分の信じる正義を貫くというのは…そんな世界の残酷に挑む事そのものだ。 きみも解っているだろう、レイサ。今きみの前に広がるこの悲劇こそが――おれときみの生きる世界の"現実"だと」 「…っ!」 そんな紅煉の疑念にくまは付き合わない。 そして見向きもしていなかった。 彼は紅煉を見据えている。 正義の敵を只睥睨している。 だがその実、彼の意識は常に背後の少女だけに向けられていた。 即ち宇沢レイサ。 心優しい平和主義者を呼び寄せた、未熟な正義に生きる少女。 今は――心は砕け、正義を見失い、震えるだけしか出来ない弱者。 「きみは今度こそ選ばなきゃいけない。今度こそ此処で、きみが決めるんだ」 くまは優しい男だ。 レイサが今抱えている痛みも苦しみもそれこそ痛い程に解っている。 それでも心を鬼にして問い掛けるのだ。 彼は優しい男だが、彼の生きる世界はそうではなかった。 命を命とも思わない無道が横行する世界を生き抜いた海の男。 その魂にはあらゆる形の過酷が傷として刻み込まれている。 「正義を掲げる事を諦め、この現実に迎合して生きるか」 なればこそ、くまは敢えて厳しく立つのだ。 先人として。 正義という不合理を貫いて生きた――"ヒーロー"として。 「痛みと苦しみを受け止めて、それでも信じた道を貫くか」 レイサはその言葉に息を呑んだ。 自分の知る彼から出て来るとは思えない、厳しく強い言葉だったからという訳ではない。 くまの示した選択肢のその重さを理解出来ない程、レイサは愚かな子供ではなかったからだ。 正義を諦めて現実に迎合する。 それは、自分が今まで歩んで来た道の全てを間違いだったと自ら切り捨てる事で。 信じた道を貫く。 それは、今感じているこの痛みをこれから幾度となく味わい続けるという事で――。 「…、痛いんです」 レイサは気付けば口を開いていた。 「辛いんです、…怖いんです……!」 ヒーローを名乗った者が発するにはあるまじき言葉だ。 そんな自制心で本音を押し殺す余力は、然し今のレイサにはなかった。 宇沢レイサは少女だ。 彼女の謳っていた正義は、あくまでも市井の中で育まれた等身大のそれに過ぎない。 レイサはこの世界に流れ着くまで、本物の死という物を知らなかった。 正義の意味。喪失の意味。命の重み。守れない事の痛さ。 ――そしてヒーローの資格。 自警団の一員として治安を守るのと、後先のない世界で"誰か"の生き死にの為に戦うのとでは訳も意味も全て違う。 その現実を思い知ったレイサの口から出て来た嘘偽りのない本音が、これだった。 「私の、わたしの、せいで…! たくさんの人が死んじゃって、苦しんで……! そんな事も覚悟しないで、できないで、薄っぺらな綺麗事ばっかり偉そうに喋ってた……! それが怖いんです…怖くて、情けなくて……っ、私は、もう、もう………!」 自分のせいで、人が死んだ。 その事を想像も出来なかった。 ヒーローを掲げていながら、事が起こって始めてその重さを理解した。 愚かな事だと思う。 情けない事だと思う。 嘲笑うバケモノに何の反論も思い付かない。 なんて、私は――莫迦だったのだろうと。 嘆くレイサの涙が割れたアスファルトに点々と染みを刻んでいく。 その亀裂は、まるで今の彼女の心を表しているかのようだった。 「じゃあ、もうやめるか?」 「っ」 くまの言葉が重たく響く。 やめる。諦める。 孤独の中でも、空回りしていても。 笑われても傷付いても失敗してもずっと持ち続けてきた誇りと信念。 正義の使徒。 トリニティの守護者。 ――"ヒーロー"。 それを捨てるのかと問われた時、答えなど一つしかないにも関わらず喉の奥が詰まった。 「わかるよ。辛いよな、失うっていうのは」 荒波のような炎雷を正面から振り払う。 くまの戦いは宛ら相撲だった。 その肉体一つで彼は災厄と相撲を取っている。 当然傷付くし、誰が見ても解る程に絶望的な光景だ。 それでも男は立ち続けている。 揺らがず倒れずたたらさえ踏まず其処に居る。 間断なく攻め続ける紅煉の顔に、いつの間にか焦りが浮かび始めている。 「信じた道を貫くのは痛くて苦しい。何かを失えばその度泣きたくなる。 …おれだって最後まで慣れなかったよ。何度足を止めたくなったか解らない」 くまが動かない。 その両足がどうやっても動かせない。 こんなに休みなく攻撃し続けているのに、望んだ結末がいつまで経っても手繰り寄せられない。 この大男の手足を削いで、目の前で葬者を踊り食いにしてやるつもりだったのに。 「――てめぇ、俺を無視してべらべらと説法垂れてんじゃねぇぞォ!」 怒髪天を衝いた紅煉の咆哮が響く。 轟くは螺旋を描いて迫る突撃。 くまの拳を微塵に変える筈のそれは、遊び抜きの乾坤一擲だった。 それでも。 くまは、紅煉を見ようとはしなかった。 「なら…ライダーさんは、どうやって……」 レイサが鼻を啜る。 「どうやって、立ち上がって来たんですか…?」 「確認するんだ」 「かく、にん……?」 「簡単な事で、だけどとても大事な魔法さ」 大勢が死んだ。 大勢を、守れなかった。 幼稚な理想は当然の現実に砕けた。 ピーター・パーカーのように強くはなく。 レイのように戦い続けた訳でもなく。 くまのように悲劇へ抗った事もない。 宇沢レイサという彼らに比べれば概ね平和と言っていい温室で正義を説いてきた少女には、この喪失劇は余りに重かった。 足は動かない。 心は折れている。 見渡す限り全ての景色が自分の愚かさを示している。 これを――くまは、彼は何度も経験して来たのか。 この痛みに打ち克って生きて来たのか。 だとすればそれは一体どれ程の偉業だろう。 どれ程心が強ければ、そのように生きられるのだろう。 気の遠くなる思いでレイサは問うた。 それに、くまは答える。 只の気休めと言ってしまえばそれまで。 されど現に、神の箱庭で弄ばれ続けた男が駆使し続けて来た魔法を教える。 「レイサ。君には、何が残っている?」 「…!」 迫る炎雷と斬撃。 艱難辛苦が今日もくまを襲う。 彼の生涯を象徴するような光景だった。 幼くして奴隷に堕ち、解放されて尚その生涯に於ける安息の時間は僅かな物。 いずれ自分が自分でさえ無くなってしまう未来を背負いながら。 それでもバーソロミュー・くまは駆け続けた。 絶望で終わると知って航海を続け、自我の限り戦い続けた。 何故、それが出来たのか。 何故彼は死の間際まで"ヒーロー"であり続けられたのか。 「おれには守るべきものがあった。そして苦しみを分かち合える友が居た。 顔が見えなくても繋がっていると解ってるから、どんな時でも立ち続けられたんだ」 問おう、レイサ。 くまは言う。 脳裏に、もう会う事も出来ない最愛の家族の顔を思い浮かべながら。 「――今、きみに残っている物は何だ」 「わ、たしには…」 ――まず最初に浮かんだのは、黒髪の少女の顔だった。 かつては好敵手として付け狙っていたスケバン。 でも今は少し違う、それでもついつい気にしてしまう相手。 自警団の仲間達。 空回りばかりの自分にも優しく分け隔てなく接してくれるシャーレの先生。 『"私たちの"友達、だよ』 部員でもない自分へそう言ってくれた人達。 宇沢レイサは孤独な少女だ。 いや、"だった"。 何をしても空回りばかり。 情熱だけが先行して、誰も付いて来てはくれない。 膝を突き合わせて話せる相手なんて居ないまま一人で戦いを続けて来た。 それでも、今は―― 「…友達が、います」 まだ堂々と言うには躊躇いがある。 だけどこう言えるくらいには、レイサの周りには人が居た。 居てくれるようになった。 それは此処ではない生者の世界の事。 宇沢レイサが正義の使徒として守らんと努めてきた賑やかでちょっぴり物騒な学園都市。 不器用にヒーローを目指す少女の、日常。 「帰りたい世界が、あります」 銃を取り落してしまった空っぽの手が拳を握る。 帰りたい、その気持ちが折れた体に力を戻す。 足が動いた。 子鹿のように震えたままだがそれでもゆっくりと立ち上がる。 理想の敗北を体現する惨劇の中に、未熟な正義が再び立つ。 涙と洟水でぐちゃぐちゃの顔は格好なんて微塵も付かない。 喪失と現実に凌辱された少女の姿は変わらず惨憺たる物。 だが――それでも―― 「…私は……っ!」 グシャグシャにへし折れた心身に再び通された一本の芯。 それが柱となって小さな葬者は立ち上がる。 ヒーローではなくても、その手から多くの物を取り零してしまったとしても。 「誰かが"友達"と呼んでくれた、私のまま…! 戦って、生きていきたい……!!」 ヒーローの必須条件。 勇気を胸に吐き出されたその言葉は、全ての悪意に立ち向かう光の剣になる。 地獄の底で咲く一輪の花。 その萌芽が面白くないのは言うまでもなく穢す側の悪意だ。 「けぇっへっへっへっ! ほざいてんじゃねぇぜ、何も守れねぇ口先だけのメスガキがァ――ッ!」 全てを踏み躙り食い尽くす。 悪意のままに紅煉はとうとうくまへ辿り着く。 「お膳立てをありがとうよ、熊野郎ォ~ッ! てめぇのお陰でよぅ、ますますそいつを旨く食えそうだぜェ~~ッ!!」 ゲタゲタと嘲笑いながら振るわれる炎、雷、そして霊刀。 黒い獣は全ての光を下衆に凌辱する暴食の嵐だ。 紅煉。光と、正義と相容れぬ獣の跳梁は止まらない。 憎悪と享楽のままにその嵐は少女を守る平和主義者(パシフィスタ)を呑み込みに掛かって―― 「…ようやく」 その勢いが強引に止められた。 回転する紅煉の頭が、鷲掴みにされていた。 万象切り裂く微塵嵐が力ずくで釘付けにされる。 起こった事態を理解するよりも先に、紅煉はそれを聞いた。 「隙を見せたな、セイバー」 恐るべき獣。 人を喰い、妖をも殺戮する捕食者。 全てを血で染め上げる紅蓮の色彩。 恐れる物など最早何もない、その彼が。 ――底冷えする程の冷たさを以って、バーソロミュー・くまは今まで見向きもしなかった怪物の事を見下ろしていた。 ◆ ◆ ◆
https://w.atwiki.jp/uwvd/pages/30.html
# # #------------------アニメ版------------------------- # 鴇羽舞衣 鴇羽舞衣, ときはまい, (舞-HiME(鴇羽舞衣専用)), 1, 2 空陸, 4, M, 7000, 180 特殊能力 性別=女性 シールド=炎のエレメント バリアシールドLv3=炎の壁 全 5 110 近接無効 ハイパーモードLv0=カグツチ召喚 チャイルド・カグツチ 3200, 150, 600, 60 AACA, MHiME_TokihaMaiU.bmp 炎のエレメント, 1100, 1, 3, +15, -, 5, -, AA-A, +5, 火魔 チャイルド・カグツチ カグツチ, かぐつち, (舞-HiME(鴇羽舞衣専用)), 1, 2 空陸, 4, LL, 7000, 180 特殊能力 バリアシールドLv3=炎の壁 全 5 110 近接無効 ノーマルモード=カグツチ送還 鴇羽舞衣 4800, 150, 1200, 60 AB-A, MHiME_KagutsuchiU.bmp 炎のエレメント, 1100, 1, 3, +15, -, 5, -, AA-A, +5, 火魔 突撃, 1300, 2, 2, +10, -, -, -, AAAA, -20, 突P 火炎弾, 1600, 2, 4, +5, -, 20, 105, AA-A, +0, 火魔 炎の息吹, 2400, 2, 5, +0, -, 80, 120, AACA, +0, 火魔M直 玖我なつき 玖我なつき, くがなつき, (舞-HiME(玖我なつき専用)), 1, 2 陸, 4, M, 4000, 150 特殊能力 性別=女性 迎撃武器=エレメントの銃 ハイパーモードLv0=デュラン召喚 なつき&デュラン 3300, 130, 700, 75 CACB, MHiME_KugaNatsukiU.bmp 格闘, 800, 1, 1, +25, -, -, -, AAAA, +0, 突 エレメントの銃, 1000, 1, 2, +0, -, 5, -, AACA, -5, 銃魔P なつき&デュラン なつき&デュラン, なつきとでゅらん, (舞-HiME(玖我なつき専用)), 1, 2 陸, 4, M, 4000, 150 特殊能力 性別=女性 迎撃武器=エレメントの銃 ジャンプLv0=デュランに乗る 10 3300, 130, 700, 75 CACB, MHiME_KugaNatsuki(Child)U.bmp フラッシュカートリッジ, 0, 1, 2, -15, -, 20, -, AA-A, +30, 盲魔M扇L2 格闘, 800, 1, 1, +25, -, -, -, AAAA, +0, 突 エレメントの銃, 1000, 1, 2, +0, -, 5, -, AACA, -5, 銃魔P クロームカートリッジ, 1200, 2, 4, +5, -, 5, -, AACA, +0, 銃魔 デュラン, 1300, 1, 2, +5, -, -, -, AAAA, +0, 実追 シルバーカートリッジ, 1400, 2, 3, +10, -, 20, -, AACA, +0, 冷魔 巨大デュラン, 1600, 2, 3, +10, -, 50, 130, AACA, +0, 冷魔 美袋命 美袋命, みなぎみこと, (HiME(美袋命専用)), 1, 2 陸, 4, S, 4000, 150 特殊能力 性別=女性 ハイパーモードLv2=巳六召喚 チャイルド・巳六 2800, 100, 700, 90 BABB, MHiME_MinagiMikotoU.bmp ミロク解放, 1300, 2, 3, +5, -, 20, 120, -AA-, +0, 地魔 ミロク, 1500, 1, 1, -10, -, 5, -, AAAA, +5, 武魔 チャイルド・巳六 巳六, みろく, (HiME(美袋命専用)), 1, 2 陸, 3, LL, 4000, 150 特殊能力 変形=巳六送還 美袋命 ノーマルモード=美袋命 4500, 100, 1200, 80 BACB, MHiME_MirokuU.bmp 格闘, 1400, 1, 1, +5, -, -, -, AAAA, +0, 突 棍棒, 1800, 1, 1, -15, -, 15, -, AAAA, +5, 武 杉浦碧 杉浦碧, すぎうらみどり, (HiME(杉浦碧専用)), 1, 2 陸, 4, M, 3500, 130 特殊能力 性別=女性 ハイパーモードLv0=愕天王召喚 チャイルド・愕天王 3400, 130, 700, 70 BACB, MHiME_SugiuraMidoriU.bmp ハルバードのエレメント, 1300, 1, 1, +5, -, -, -, AAAA, +5, 武魔 チャイルド・愕天王 愕天王, がくてんおー, (HiME(杉浦碧専用)), 1, 2 空陸, 4, LL, 3500, 130 特殊能力 変形=愕天王送還 杉浦碧 ノーマルモード=杉浦碧 4500, 130, 1100, 60 AACB, MHiME_GakutenohU.bmp ハルバードのエレメント, 1300, 1, 1, +5, -, -, -, AAAA, +5, 武魔 愕天王, 1500, 1, 1, -10, -, 5, -, AAAA, +0, 実追 スパイラルダッシャー, 1900, 1, 1, +15, -, 60, 120, AAAA, +0, 接 結城奈緒 結城奈緒, ゆうきなお, (舞-HiME(結城奈緒専用)), 1, 2 陸, 4, M, 3500, 120 特殊能力 性別=女性 ハイパーモードLv0=ジュリア召喚 奈緒&ジュリア 3000, 120, 700, 70 BACB, MHiME_YuukiNaoU.bmp 紅爪のエレメント, 900, 1, 1, +15, -, -, -, AAAA, +20, 武魔 奈緒&ジュリア 奈緒&ジュリア, なおとじゅりあ, (舞-HiME(結城奈緒専用)), 1, 2 陸, 3, L, 3500, 120 特殊能力 性別=女性 ノーマルモード=ジュリア送還 結城奈緒 3500, 120, 900, 70 BACB, MHiME_YuukiNao(Child)U.bmp 鋼の糸, 400, 1, 3, +5, -, 10, -, AAAA, +30, 実縛貫R 紅爪のエレメント, 900, 1, 1, +15, -, -, -, AAAA, +20, 武魔 針, 1000, 1, 3, +0, 10, 20, -, AAAA, +5, 実連L15 ジュリア, 1400, 1, 3, +15, -, 10, -, AAAA, +5, 実追 藤乃静留 藤乃静留, ふじのしずる, (HiME(藤乃静留専用)), 1, 2 陸, 3, M, 5000, 130 特殊能力 性別=女性 ハイパーモードLv0=清姫召喚 チャイルド・清姫 3500, 140, 700, 65 CACB, MHiME_FujinoShizuruU.bmp からめ取り, 400, 1, 3, +5, -, 5, -, AAAA, +30, 縛格武魔 薙刀のエレメント, 1300, 1, 1, +15, -, -, -, AAAA, +5, 武魔 チャイルド・清姫 清姫, きよひめ, (HiME(藤乃静留専用)), 1, 2 陸, 3, LL, 5000, 130 特殊能力 変形=清姫送還 藤乃静留 ノーマルモード=藤乃静留 4200, 140, 1300, 55 BABB, MHiME_KiyohimeU.bmp からめ取り, 400, 1, 3, +5, -, 5, -, AAAA, +30, 縛格武魔 薙刀のエレメント, 1300, 1, 1, +15, -, -, -, AAAA, +5, 武魔 清姫, 1700, 1, 3, +5, -, 20, -, AAAA, +0, 突追連L4 尾久崎晶 尾久崎晶, おくざきあきら, (舞-HiME(尾久崎晶専用)), 1, 2 陸, 4, S, 4000, 130 特殊能力 性別=女性 ハイパーモードLv0=ゲンナイ召喚 晶&ゲンナイ 3500, 110, 700, 90 CACB, MHiME_OkuzakiAkiraU.bmp 手裏剣, 900, 1, 2, +5, 8, -, -, AAAA, +5, 実P 両刃剣のエレメント, 1000, 1, 1, +15, -, -, -, AAAA, +10, 武魔 晶&ゲンナイ 晶&ゲンナイ, おくざきあきら, (舞-HiME(尾久崎晶専用)), 1, 2 陸, 3, L, 4000, 130 特殊能力 性別=女性 緊急テレポートLv1=霧隠れの術 1 10 120 ノーマルモードLv0=ゲンナイ送還 尾久崎晶 3500, 110, 900, 85 CACB, MHiME_OkuzakiAkira(Child)U.bmp 手裏剣, 900, 1, 2, +5, 8, -, -, AAAA, +5, 実P 両刃剣のエレメント, 1000, 1, 1, +15, -, -, -, AAAA, +10, 武魔 ゲンナイ, 1400, 1, 3, +0, -, 20, -, AAAA, +0, 実追 地獄蝦蟇, 1600, 1, 1, +15, -, 30, 110, AAAA, +0, 射 真田紫子 真田紫子, さなだゆかりこ, (舞-HiME(真田紫子専用)), 1, 2 陸, 3, M, 4000, 130 特殊能力 性別=女性 ハイパーモードLv0=聖ヴラス召喚 紫子&聖ヴラス 3500, 100, 600, 55 CACB, MHiME_SanadaYukarikoU.bmp 弓のエレメント, 1300, 2, 4, +5, -, 5, -, AA-A, +0, B 紫子&聖ヴラス 紫子&聖ヴラス, ゆかりことせいヴらす, (舞-HiME(真田紫子専用)), 1, 2 陸, 3, M, 4000, 130 特殊能力 性別=女性 ノーマルモードLv0=聖ヴラス送還 真田紫子 3500, 100, 700, 55 CACB, MHiME_SanadaYukariko(Child)U.bmp 幻影, 0, 1, 4, +10, -, 20, -, AAAA, +30, 精魔撹P 弓のエレメント, 1300, 2, 4, +5, -, 5, -, AA-A, +0, B 聖ヴラス, 1500, 1, 1, -10, -, 30, 120, AAAA, +0, 射実追 菊川雪之 菊川雪之, きくかわゆきの, (舞-HiME(菊川雪之専用)), 1, 2 陸, 3, S, 4000, 130 特殊能力 性別=女性 ハイパーモードLv0=ダイアナ召喚 雪之&ダイアナ 3500, 100, 600, 55 CACB, MHiME_KikukawaYukinoU.bmp 雪之&ダイアナ 雪之&ダイアナ, ゆきのとだいあな, (舞-HiME(菊川雪之専用)), 1, 2 陸, 3, M, 4000, 130 特殊能力 性別=女性 ノーマルモードLv0=ダイアナ送還 菊川雪之 3500, 100, 600, 55 CACB, MHiME_KikukawaYukino(Child)U.bmp 触手, 1100, 1, 3, +15, -, -, -, AAAA, +0, 実魔追 宗像詩帆 宗像詩帆, むなかたしほ, (舞-HiME(宗像詩帆専用)), 1, 2 陸, 3, S, 4000, 130 特殊能力 性別=女性 他形態=宗像詩帆(白無垢) 3500, 100, 500, 55 CACB, MHiME_MunakataShihoU.bmp 宗像詩帆(白無垢) 白無垢, しろむく, (舞-HiME(宗像詩帆専用)), 1, 2 陸, 3, S, 4000, 130 特殊能力 性別=女性 他形態=宗像詩帆 3500, 100, 500, 55 CACB, MHiME_MunakataShiho(Child)U.bmp 羽根, 900, 2, 3, +10, 8, -, -, AACA, +0, 実 ヤタガラス, 1300, 1, 2, +15, -, -, -, AAAA, +0, 実追P ビーム, 1400, 2, 4, +5, -, 10, -, AA-A, +0, B魔 #白無垢の謎のHiMEとして出す場合はこちら 日暮あかね 日暮あかね, きくかわゆきの, (舞-HiME(日暮あかね専用)), 1, 2 陸, 3, S, 4000, 130 特殊能力 性別=女性 シールド=トンファー ハイパーモードLv0=ハリー召喚 あかね&ハリー 3500, 100, 700, 55 BACB, MHiME_HigurashiAkaneU.bmp トンファーのエレメント, 1200, 1, 1, +15, -, -, -, AAAA, +0, 武魔 あかね&ハリー あかね&ハリー, あかねとはりー, (舞-HiME(日暮あかね専用)), 1, 2 陸, 3, M, 4000, 130 特殊能力 性別=女性 ノーマルモードLv0=ハリー送還 日暮あかね 3500, 100, 900, 70 BACB, MHiME_HigurashiAkane(Child)U.bmp トンファーのエレメント, 1200, 1, 1, +15, -, -, -, AAAA, +0, 武魔 ハリー, 1300, 1, 2, +5, -, 10, -, AAAA, +0, 実追P 深優=グリーア 深優=グリーア, みゆぐりーあ, (舞-HiME(深優=グリーア専用)), 1, 2 陸, 4, M, 4000, 150 特殊能力 性別=女性 弱点=機 3600, 130, 1000, 80 BACA, MHiME_MiyuGreerU.bmp 格闘, 1200, 1, 1, +15, -, -, -, AAAA, +5, 突 ブレード, 1300, 1, 1, +5, -, -, -, AAAA, +20, 武 ガトリング, 1300, 2, 3, +10, 6, -, -, AA-A, +0, 銃 ボルテックス, 1800, 1, 3, +5, 1, 50, 130, AA-A, +0, M全尽 深優=グリーア(舞乙-HiME) ミユ, みゆ, (舞-HiME(深優=グリーア専用)), 1, 2 陸, 4, M, 4000, 150 特殊能力 性別=女性 弱点=機 パイロット愛称=ミユ 3600, 130, 1000, 80 BACA, MHiME_MiyuGreer(MyZHiME)U.bmp 格闘, 1200, 1, 1, +15, -, -, -, AAAA, +5, 突 ブレード, 1300, 1, 1, +5, -, -, -, AAAA, +20, 武 ガトリング, 1300, 2, 3, +10, 6, -, -, AA-A, +0, 銃 A・Mソード, 1700, 1, 1, +5, -, 30, 110, AAAA, +5, 武光聖 ボルテックス, 1800, 1, 3, +5, 1, 50, 130, AA-A, +0, M全尽 アルテミス黄金の剣, 2400, 1, 1, +10, -, 70, 130, AAAA, +0, 武尽 #A Mソード アンチマテリアライザーソード #アルテミス黄金の剣 ボルテックスとソードの合成技 アリッサ=シアーズ アリッサ=シアーズ, (舞-HiME(アリッサ=シアーズ専用)), 1, 2 陸, 3, S, 4000, 120 特殊能力 性別=女性 迎撃武器=ミサイル HP消費Lv1=暴走 (ENLv3) 2400, 140, 500, 60 AACA, MHiME_AlyssaSearrsU.bmp ミサイル, 1300, 3, 4, +5, -, 5, -, AABA, +10, 実魔H オーファン召喚, 1500, 2, 4, +15, -, 10, -, AAAA, -10, 突追 アルテミス黄金の雷, 1800, 3, 5, +10, -, 60, -, AACA, +10, BM投L3 #チャイルドは成層圏に浮かぶ人工衛星エクリプス1 =アルテミス #基本的にイベント要素の強いユニット # # #------------------漫画版------------------------- # 鴇羽舞衣(宇宙三大美少女)(漫画版) 鴇羽舞衣, ときはまい, (舞-HiME(鴇羽舞衣専用)), 1, 2 空陸, 4, M, 7000, 180 特殊能力 性別=女性 シールド=炎のエレメント バリアシールドLv4=炎の壁 全 5 110 近接無効 ハイパーモードLv0=黒カグツチ召喚 チャイルド・黒カグツチ 5200, 150, 600, 60 AACA, MHiME_TokihaMai(Queen)U.bmp 炎のエレメント, 1500, 1, 3, +15, -, 5, -, AA-A, +5, 火魔 チャイルド・黒カグツチ(漫画版) 黒カグツチ, くろかぐつち, (舞-HiME(鴇羽舞衣専用)), 1, 2 空陸, 4, LL, 7000, 180 特殊能力 バリアシールドLv4=炎の壁 全 5 110 近接無効 ノーマルモード=カグツチ送還 鴇羽舞衣 9000, 150, 1200, 60 AB-A, MHiME_Kagutsuchi(Black)U.bmp 炎のエレメント, 1500, 1, 3, +15, -, 5, -, AA-A, +5, 火魔 突撃, 1700, 2, 2, +10, -, -, -, AAAA, -20, 突P 竜巻, 1800, 2, 4, +5, -, 20, 105, AA-A, +0, 風魔 火炎弾, 1800, 2, 4, +5, -, 20, 105, AA-A, +0, 火魔 滅火の息吹, 2400, 2, 5, +0, -, 80, 130, AACA, +0, 火魔M直 滅火の息吹, 3000, 2, 6, +0, -, 80, 130, AACA, +0, 火魔 なつき&デュラン(漫画版) なつき&デュラン, なつきとでゅらん, (舞-HiME(玖我なつき専用)), 1, 2 陸, 4, M, 4000, 150 特殊能力 性別=女性 迎撃武器=エレメントの銃 ジャンプLv0=デュランに乗る 10 3300, 130, 700, 75 BACB, MHiME_KugaNatsuki(Child)U.bmp 格闘, 800, 1, 1, +25, -, -, -, AAAA, +0, 突 エレメントの銃, 1000, 1, 2, +0, -, 5, -, AACA, -5, 銃魔P クロームカートリッジ, 1200, 2, 4, +5, -, 5, -, AACA, +0, 銃魔 デュラン, 1300, 1, 2, +5, -, -, -, AAAA, +0, 実追 シルバーカートリッジ, 1400, 2, 3, +10, -, 20, -, AACA, +0, 冷魔 デュランマックスハート,1800, 1, 2, +5, -, 30, 120, AAAA, +0, 実追 ダイヤモンドカートリッジ,2800, 2, 3, +10, -,120, 140, AABA, +0, 冷魔 美袋命(漫画版) 美袋命, みなぎみこと, (HiME(美袋命専用)), 1, 2 陸, 4, S, 4000, 150 特殊能力 性別=女性 2800, 100, 700, 90 BABB, MHiME_MinagiMikotoU.bmp ミロク, 1200, 1, 1, -10, -, 5, -, AAAA, +5, 武魔 兜率剣, 1500, 1, 4, +0, -,50,120, AAAA, +5, 武魔M直 兜率剣, 2000, 1, 1, +5, -,50,120, AAAA, +5, 武魔 あかね&ハリー(漫画版) あかね&ハリー, あかねとはりー, (舞-HiME(日暮あかね専用)), 1, 2 陸, 3, M, 4000, 130 特殊能力 性別=女性 ノーマルモードLv0=ハリー送還 日暮あかね バリアシールドLv3=愛情防壁 全 5 110 近接無効 3500, 100, 900, 70 BACB, MHiME_HigurashiAkane(Child)U.bmp トンファーのエレメント,1200, 1, 1, +15, -, -, -, AAAA, +0, 武魔 ハリー, 1300, 1, 2, +5, -, 10, -, AAAA, +0, 実追P 愛情竜巻, 1700, 2, 4, +5, -, 20, 105,AA-A, +0, 風魔 鷺沢陽子(漫画版) 鷺沢陽子, さぎさわようこ, (舞-HiME(鷺沢陽子専用)), 1, 2 陸, 3, S, 7000, 180 特殊能力 性別=女性 修理装置=聴診器のエレメント 2500, 150, 600, 60 CACB, MHiME_SagisawaYoukoU.bmp 移動保健室(漫画版) 移動保健室, いどうほけんしつ, (舞-HiME(鷺沢陽子専用)), 1, 2 陸, 7, M, 7000, 180 特殊能力 性別=女性 修理装置=聴診器のエレメント 母艦=移動保健室 6000, 200, 1400, 80 CACB, MHiME_SagisawaYouko(MovableHospital)U.bmp #武器はありません 。完全に収容専用の母艦扱いとなります。 チャイルド・光黙天&ミロワール(漫画版) 光黙天&ミロワール, こうもくてんとみろわーる, (HiME(珠洲城遙専用)), 2, 2 空陸, 4, M, 4000, 150 特殊能力 性別=女性 バリアシールドLv3=鏡のエレメント 全 5 120 近接無効 超回避Lv5=虚像投影 0 110 合体技=愛校ダイナマイト 愕天大王 4000, 140, 900, 75 AACB, MHiME_KoumokutenU.bmp 格闘, 1000, 1, 1, +25, -, -, -, AAAA, +0, 突 ハンマーのエレメント, 1100, 1, 1, +0, -, -, -, AACA, +5, 突武魔 粛正フラッシャー乱射, 1300, 1, 4, -5, -, 40, 120, AACA, +0, 光魔M扇L2 天誅ビーム, 1400, 2, 6, +20, -, 10, -, AACA, +0, 光魔 粛正フラッシャー, 1600, 2, 5, +15, -, 30, 110, AACA, +0, 光魔 スーパー粛正フラッシャー,2000, 2, 6, +5, -, 60, 120, AACA, +0, 光魔 黙示録サンシャイン, 2000, 1, 6, +0, -,100, 140, AACA, +0, 光魔M直 黙示録サンシャイン, 2600, 2, 8, +10, -,100, 140, AACA, +0, 光魔 愛校ダイナマイト, 3000, 1, 1, +15, -,140, 150, AAAA, +0, 合突武魔火爆自尽 #これは遙と雪之2人乗りでの扱いとなります 。 奈緒&ジュリア(漫画版) 奈緒&ジュリア, なおとじゅりあ, (舞-HiME(結城奈緒専用)), 1, 2 陸, 3, L, 3500, 120 特殊能力 性別=女性 ノーマルモード=ジュリア送還 結城奈緒 3500, 120, 900, 70 BACB, MHiME_YuukiNao(Child)U.bmp 捕縛の糸, 400, 1, 3, +5, -, 10, -, AAAA, +30, 実縛貫R 紅爪のエレメント, 900, 1, 1, +15, -, -, -, AAAA, +20, 武魔 微塵切りアタック, 1100, 1, 3, +5, -, 60,120, AAAA, +5, 実追M拡 ジュリア, 1400, 1, 3, +15, -, 10, -, AAAA, +5, 実追 微塵切りアタック, 1600, 1, 4, +10, -, 40,120, AAAA, +15, 実追 尾久崎晶(漫画版) 尾久崎晶, おくざきあきら, (舞-HiME(尾久崎晶専用)), 1, 2 陸, 4, S, 4000, 130 特殊能力 性別=女性 緊急テレポートLv1=超土遁の術 1 10 120 3500, 110, 700, 90 CACB, MHiME_OkuzakiAkiraU.bmp 巨大手裏剣のエレメント,1100, 1, 3, +15, -, -, -, AAAA, +10, 武魔 乱破手裏剣, 1200, 1, 3, +15, -,40,120, AAAA, +10, 武魔M全 乱破手裏剣, 1800, 1, 5, +15, -,30,110, AAAA, +10, 武魔 目盛三姉妹(長姉)(漫画版) 目盛三姉妹(長姉), すけーるすしすたーず, (舞-HiME(目盛三姉妹(長姉)専用)), 1, 2 陸, 4, S, 3500, 120 特殊能力 性別=女性 合体技=三位一体攻撃 目盛三姉妹(次姉) 目盛三姉妹(末妹) 3500, 120, 900, 70 BACB, MHiME_ScaleSisters(Eldest)U.bmp 巨大三角定規のエレメント, 900, 1, 1, +15, -, -, -, AAAA, +20, 武魔 三位一体攻撃, 1600, 1, 4, +10, -, 40,120, AAAA, +15, 武魔合 目盛三姉妹(次姉)(漫画版) 目盛三姉妹(次姉), すけーるすしすたーず, (舞-HiME(目盛三姉妹(次姉)専用)), 1, 2 陸, 4, S, 3500, 120 特殊能力 性別=女性 合体技=三位一体攻撃 目盛三姉妹(長姉) 目盛三姉妹(末妹) 3500, 120, 900, 70 BACB, MHiME_ScaleSisters(Elder)U.bmp 巨大直定規のエレメント, 900, 1, 1, +15, -, -, -, AAAA, +20, 武魔 三位一体攻撃, 1600, 1, 4, +10, -, 40,120, AAAA, +15, 武魔合 目盛三姉妹(末妹)(漫画版) 目盛三姉妹(末妹), すけーるすしすたーず, (舞-HiME(目盛三姉妹(末妹)専用)), 1, 2 陸, 4, S, 3500, 120 特殊能力 性別=女性 合体技=三位一体攻撃 目盛三姉妹(長姉) 目盛三姉妹(次姉) 3500, 120, 900, 70 BACB, MHiME_ScaleSisters(Youngest)U.bmp 巨大分度器定規のエレメント, 900, 1, 1, +15, -, -, -, AAAA, +20, 武魔 三位一体攻撃, 1600, 1, 4, +10, -, 40,120, AAAA, +15, 武魔合 チャイルド・愕天王(漫画版) 愕天王, がくてんおー, (HiME(杉浦碧専用)), 1, 2 空陸, 4, LL, 3500, 130 特殊能力 変形=愕天王送還 杉浦碧 ハイパーモードLv0=愕天大王 チャイルド・愕天大王 ノーマルモード=杉浦碧 4500, 130, 1100, 60 AACB, MHiME_GakutenohU.bmp ハルバードのエレメント, 1300, 1, 1, +5, -, -, -, AAAA, +5, 武魔 愕天王, 1500, 1, 1, -10, -, 5, -, AAAA, +0, 実追 スパイラルダッシャー, 1900, 1, 1, +15, -, 60, 120, AAAA, +0, 接 チャイルド・愕天大王(漫画版) 愕天大王, がくてんだいおー, (HiME(杉浦碧専用)), 1, 2 空陸, 4, XL, 3500, 130 特殊能力 変形=愕天王送還 杉浦碧 ノーマルモード=杉浦碧 合体技=愛校ダイナマイト 光黙天&ミロワール 6000, 140, 1300, 60 AACB, MHiME_GakutendaiohU.bmp ハルバードのエレメント, 1300, 1, 1, +5, -, -, -, AAAA, +5, 武魔 愕天大王吶喊, 1800, 1, 1, -10, -, 5, -, AAAA, +0, 実追 碧ダイナミック, 2500, 1, 3, +15, -,120, 130, AAAA, +0, 突武魔 愛校ダイナマイト, 3000, 1, 1, +15, -,140, 150, AAAA, +0, 合突武魔火爆自尽 風花真白&ホワイトラビット(漫画版) 風花真白, かざはなましろとほわいとらびっと, (舞-HiME(風花真白専用)), 1, 2 陸, 3, S, 4000, 120 特殊能力 性別=女性 2500, 140, 700, 60 AACA, MHiME_KazahanaMashiroU.bmp ゴールデンタイム, 0, 2, 4, +5, -, 5, -, AAAA, +0, 魔低移 Adagio, 0, 1, 3, +10, -, 20,105, AAAA, +0, 魔低移低運 Largo, 0, 1, 3, +5, -, 40,110, AAAA, +0, 魔低移低運低防不 Grave, 0, 1, 3, +0, -, 60,120, AAAA, +0, 魔低運低防不止黙 Stop, 0, 1, 3, -5, -, 80,140, AAAA, +0, 魔捕黙不止低運低防 ホワイトラビット, 1400, 1, 3, +15, -, 10, -, AAAA, +0, 武魔 詩帆&蛸型チャイルド(PRINCESS)(漫画版) 詩帆&蛸型チャイルド, しほとたこがたちゃいるど, (舞-HiME(宗像詩帆専用)), 1, 2 陸, 3, M, 4000, 130 特殊能力 性別=女性 HP消費Lv1=暴走 (ENLv3) 3500, 100, 600, 55 CACB, MHiME_MunakataShiho(PRINCESS)U.bmp 傀儡分身, 0, 1, 3, +0, -,10, -, AAAA, +0, 憑実魔 触手捕縛, 0, 1, 2, +5, -,10, -, AAAA, +0, 捕実魔 触手, 1200, 1, 4, +15, -,10, -, AAAA,+10, 実魔追 触手乱撃, 1800, 1, 4, +15, -,40,120, AAAA, +5, 実魔追 アリッサ=シアーズ&アイザック(PRINCESS)(漫画版) アリッサ=シアーズ, ありっさしあーずとあいざっく, (舞-HiME(アリッサ=シアーズ専用)), 1, 2 陸, 3, M, 4000, 120 特殊能力 性別=女性 HP消費Lv1=暴走 (ENLv3) 3000, 140, 1500, 60 AACA, MHiME_AlyssaSearrs(PRINCESS)U.bmp アイザック幽閉, 0, 2, 4, +15, -, 10, -, AAAA, +0, 捕 広域重力波, 1300, 3, 5, +10, -, 60,110, AACA, +10, 魔止M投L3 側方重力波, 1500, 2, 4, +15, -, 10, -, AAAA, +10, 魔KL3 重力波, 1500, 2, 4, +15, -, 10, -, AAAA, +10, 魔止 超重力波, 2200, 3, 5, +10, -, 80,120, AACA, +5, 魔止 玖我紗江子(PRINCESS)(漫画版) 玖我紗江子, くがさえこ, (HiME(玖我紗江子専用)), 1, 2 陸, 4, M, 4000, 150 特殊能力 性別=女性 迎撃武器=エレメントの銃 ジャンプLv0=デュランデュランに乗る 10 HP消費Lv1=暴走 (ENLv3) 4000, 130, 700, 75 BACB, MHiME_KugaSaeko(PRINCESS)U.bmp フラッシュシステム, 0, 1, 2, -15, -, 20, -, AA-A, +30, 盲魔M扇L2 格闘, 1000, 1, 1, +25, -, -, -, AAAA, +0, 突 エレメントの銃, 1200, 1, 2, +0, -, 5, -, AACA, -5, 銃魔P クロームカートリッジ, 1400, 2, 4, +5, -, 5, -, AACA, +0, 銃魔 デュランデュラン, 1600, 1, 2, +5, -, -, -, AAAA, +0, 実追 シルバーカートリッジ, 1800, 2, 3, +10, -, 20, -, AACA, +0, 冷魔 プルトニウムカートリッジ,2600, 2, 3, +10, -,120, -, AACA, +0, 爆火魔 マリー&薔薇型チャイルド(宇宙三大美少女)(漫画版) マリー&薔薇型チャイルド, まりーとばらがたちゃいるど, (舞-HiME(マリー専用)), 1, 2 陸, 3, XL, 4000, 130 特殊能力 性別=女性 HP回復Lv4=無限再生 EN回復Lv4=無限増殖 10000, 300, 1000, 55 AAAA, MHiME_MarieAntoinette(Queen)U.bmp 薔薇のエレメント, 1200, 1, 1, +0, -, 5, -, AAAA, +0, 武魔P フルール=サンフォニー,1800, 1, 6, +15, -,40, -, AAAA, +5, 捕実魔M扇L4 フルール=サンフォニー,2400, 1,10, +15, -,40, -, AAAA, +5, 捕実魔 楊貴妃&猫球(宇宙三大美少女)(漫画版) 楊貴妃&猫球, ようきひとまおきう, (舞-HiME(楊貴妃専用)), 1, 2 陸, 5, M, 4000, 130 特殊能力 性別=女性 バリアシールドLv4=原子分解 全 5 110 近接無効 8000, 300, 900, 75 AAAA, MHiME_Youkihi(Queen)U.bmp 肉球グローブのエレメント,1400, 1, 1, +0, -, 5, -, AAAA, +0, 武魔P 猫球, 1600, 2, 5, +15, -,60, -, AAAA, +5, 貫破実魔M投L4 猫球, 1800, 2, 7, +15, -,30, -, AAAA, +5, 貫破実魔 原子分解, 2600, 1, 1, +15, -,50, -, AAAA, +5, 貫破実魔 媛星チャイルド(漫画版) 媛星チャイルド, ひめぼしちゃいるど, (舞-HiME(鴇羽巧海専用)), 1, 2 陸, 3, XL, 4000, 130 特殊能力 性別=女性 HP回復Lv5=無限再生 EN回復Lv5=無限増殖 20000, 400, 1200, 50 AAAA, MHiME_HirukoU.bmp 邪眼, 1900, 1, 7, +15, -,10, -, AAAA, +5, 実魔 滅びの御手, 2200, 1, 8, +15, -,40,120, AAAA, +5, 実魔M扇L4 滅びの御手, 3600, 1,13, +15, -,40,120, AAAA, +5, 実魔 #------------------その他------------------------- # 楯祐一(漫画版) 楯祐一, たてゆういち, (舞-HiME(楯祐一専用)), 1, 2 陸, 3, M, 5000, 150 特殊能力 性別=男性 3500, 120, 900, 75 CACB, MHiME_TateYuuichiU.bmp 竹刀, 600, 1, 1, +15, -, -, -, AAAA, +5, 武 カグツチの剣, 2500, 1, 1, +15, -,70,150, AAAA, +5, 魔武 神崎黎人 神崎黎人, かんざきれいと, (舞-HiME(神崎黎人専用)), 1, 2 陸, 3, M, 5000, 150 特殊能力 性別=男性 3500, 120, 900, 75 CACB, MHiME_KanzakiReitoU.bmp 日本刀, 1200, 1, 1, +15, -, -, -, AAAA, +5, 武 炎凪 炎凪, ほむらなぎ, (舞-HiME(炎凪専用)), 1, 2 陸, 4, S, 4000, 130 特殊能力 性別=男性 弱点=光 テレポートLv0=瞬間移動 10 3200, 140, 700, 80 BACA, MHiME_HomuraNagiU.bmp 格闘, 800, 1, 1, +20, -, -, -, AAAA, +0, 突 鬼道, 1200, 1, 3, +10, -, 5, -, AAAA, +0, 魔術 オーファン召喚, 1400, 2, 4, +15, -, 10, -, AAAA, -10, 突追 # #------------------運命の系統樹(PS2ゲーム版)------------ # 鴇羽舞衣(運命の系統樹) 鴇羽舞衣, ときはまい, (舞-HiME(鴇羽舞衣専用)), 1, 2 空陸, 4, M, 7000, 180 特殊能力 性別=女性 シールド=炎の天輪 バリアシールドLv3=炎の壁 全 5 110 近接無効 ハイパーモードLv0=カグツチ召喚 チャイルド・カグツチ(運命の系統樹) 3200, 150, 600, 60 BACB, MHiME_TokihaMai(Game)U.bmp 炎の天輪, 1100, 1, 3, +15, -, 5, -, AAAA, +5, 火魔 チャイルド・カグツチ(運命の系統樹) カグツチ, かぐつち, (舞-HiME(鴇羽舞衣専用)), 1, 2 空陸, 4, LL, 7000, 180 特殊能力 性別=女性 バリアシールドLv3=炎の壁 全 5 110 近接無効 ノーマルモード=カグツチ送還 鴇羽舞衣(運命の系統樹) 4500, 150, 1200, 70 AB-A, MHiME_KagutsuchiU(Game).bmp 炎の天輪, 1100, 1, 3, +15, -, 5, -, AAAA, +5, 火魔 突撃, 1300, 2, 2, +10, -, -, -, AAAA, -20, 突P 火炎弾, 1600, 2, 4, +5, -, 20, 105, AA-A, +0, 火魔 炎の息吹, 2400, 2, 5, +0, -, 70, 120, AACA, +0, 火魔M直 玖我なつき(運命の系統樹) 玖我なつき, くがなつき, (舞-HiME(玖我なつき専用)), 1, 2 陸, 4, M, 4000, 150 特殊能力 性別=女性 迎撃武器=ELER ハイパーモードLv0=デュラン召喚 なつき&デュラン(運命の系統樹) 3300, 130, 700, 75 CACB, MHiME_KugaNatsukiU.bmp 格闘, 800, 1, 1, +25, -, -, -, AAAA, +0, 突 ELER, 1000, 1, 2, +0, -, 5, -, AACA, -5, 銃魔P なつき&デュラン(運命の系統樹) なつき&デュラン, なつきとでゅらん, (舞-HiME(玖我なつき専用)), 1, 2 陸, 4, L, 4000, 150 特殊能力 性別=女性 迎撃武器=ELER ジャンプLv1=デュランに乗る 10 ノーマルモード=デュラン送還 玖我なつき(運命の系統樹) 消耗なし 3300, 130, 800, 75 BACB, MHiME_KugaNatsuki(Game)(Child)U.bmp フラッシュマテリア, 0, 1, 2, -15, -, 20, -, AA-A, +30, 盲魔M扇L2 ELER, 1000, 1, 2, +0, -, 5, -, AACA, -5, 銃魔P デュラン, 1300, 1, 2, +5, -, -, -, AAAA, +0, 突追 シルバーマテリア, 1300, 2, 3, +10, -, 30, 110, AA-A, +20, 冷魔S クロームマテリア, 1400, 2, 4, +5, -, 20, -, AACA, +0, 銃魔 ゴールドマテリア, 1500, 2, 3, -10, -, 30, 110, AABA, +5, 雷魔連L10 クリムゾンマテリア, 1600, 2, 3, +0, -, 30, 110, AA-A, +10, 火魔 美袋命(運命の系統樹) 美袋命, みなぎみこと, (舞-HiME(美袋命専用)), 1, 2 陸, 4, S, 4000, 150 特殊能力 性別=女性 ハイパーモードLv0=スサノオ召喚 美袋命(運命の系統樹)(HiME) 2900, 120, 700, 90 BABB, MHiME_MinagiMikoto(Game)U.bmp ミロク解放, 1200, 2, 3, +5, -, 20, 120, -AA-, +0, 地魔 ミロク, 1400, 1, 1, +15, -, -, -, AAAA, +5, 武魔 美袋命(運命の系統樹)(HiME) 美袋命, みなぎみこと, (舞-HiME(美袋命専用)), 1, 2 陸, 4, S, 4000, 150 特殊能力 性別=女性 ノーマルモード=スサノヲを消す 美袋命(運命の系統樹) 2900, 120, 700, 90 BABB, MHiME_MinagiMikoto(Game)U.bmp スサノオ, 1600, 1, 1, +15, -, 20, -, AAAA, +10, 魔武 #アニメ版と違いエレメントは柄の 「カムツカ」 #チャイルドは両手剣の刀身 「スサノオ」なので巳六召喚はありません 天河朔夜 天河朔夜, あまかわさくや, (舞-HiME(天河朔夜専用)), 1, 2 陸, 3, S, 4000, 150 特殊能力 性別=女性 ハイパーモードLv0=ツキヨミ覚醒 朔夜&ツキヨミ 2800, 100, 700, 55 CACB, MHiME_AmakawaSakuyaU.bmp 紅月鎌, 1200, 1, 1, -5, -, -, -, AAAA, +10, 武魔 朔夜&ツキヨミ 朔夜&ツキヨミ, さくやとつきよみ, (舞-HiME(天河朔夜専用)), 1, 2 空陸, 4, L, 4000, 150 特殊能力 性別=女性 ノーマルモード=ツキヨミを戻す 天河朔夜 3800, 100, 900, 70 AACB, MHiME_AmakawaSakuya(Child)U.bmp 紅月鎌, 1200, 1, 1, -5, -, -, -, AAAA, +10, 武魔 ツキヨミの爪, 1300, 2, 2, +10, -, 5, -, AAAA, +5, 実追P 真空の刃, 1600, 2, 4, +15, -, 10, -, AABA, +5, 風魔 深優=グリーア(運命の系統樹) 深優=グリーア, みゆぐりーあ, (舞-HiME(深優=グリーア専用)), 1, 2 陸, 4, M, 4000, 150 特殊能力 性別=女性 弱点=機式 ハイパーモードLv0=カマエル召喚 深優&カマエル 3600, 130, 600, 80 BACA, MHiME_MiyuGreer(Game)U.bmp 格闘, 1200, 1, 1, +15, -, -, -, AAAA, +5, 突 ブレード, 1300, 1, 1, +5, -, -, -, AAAA, +20, 武 === アンチマテリアライザー, 付加Lv3="攻撃属性=光聖 突武", 0, -, 20, -, - 深優&カマエル 深優&カマエル, みゆとかまえる, (舞-HiME(深優=グリーア専用)), 1, 2 陸, 4, M, 4000, 150 特殊能力 性別=女性 弱点=機式 ノーマルモード=カマエル送還 深優=グリーア(運命の系統樹) 3600, 130, 600, 80 BACA, MHiME_MiyuGreer(Game)(Child)U.bmp 格闘, 1200, 1, 1, +15, -, -, -, AAAA, +5, 突 ブレード, 1300, 1, 1, +5, -, -, -, AAAA, +20, 武 ライトニング, 1400, 1, 3, +5, -, 5, -, AABA, +0, 雷魔 エンジェルフェザー, 1500, 1, 2, +10, -, 15, -, AAAA, +5, 武魔P 真空波, 1800, 1, 1, +10, -, 50, 120, AACA, +10, 風魔 === アンチマテリアライザー, 付加Lv3="攻撃属性=光聖 突武", 0, -, 20, -, - 杉浦碧(運命の系統樹) 杉浦碧, すぎうらみどり, (舞-HiME(杉浦碧専用)), 1, 2 陸, 4, M, 3500, 130 特殊能力 性別=女性 ハイパーモードLv0=愕天王召喚 チャイルド・愕天王(運命の系統樹) 3400, 130, 700, 70 BACB, MHiME_SugiuraMidoriU.bmp ハルバード投げ, 1000, 1, 2, -10, -, -, -, AAAA, +5, 格武魔P 青天霹靂, 1300, 1, 1, +5, -, -, -, AAAA, +5, 武魔 チャイルド・愕天王(運命の系統樹) 愕天王, がくてんおー, (舞-HiME(杉浦碧専用)), 1, 2 陸, 4, LL, 3500, 130 特殊能力 性別=女性 ノーマルモード=愕天王送還 杉浦碧(運命の系統樹) 3400, 130, 1300, 70 ACB, MHiME_GakutenohU.bmp ハルバード投げ, 1000, 1, 2, -10, -, -, -, AAAA, +5, 格武魔P 青天霹靂, 1300, 1, 1, +5, -, -, -, AAAA, +5, 武魔JL3 愕天王吶喊, 1400, 1, 3, -10, -, -, -, AAAA, +0, 突追格 スパイラルダッシャー, 1700, 1, 1, +15, -, 30, 110, AAAA, +5, 接追格 #アニメと違って愕天王は飛べません 結城奈緒(運命の系統樹) 結城奈緒, ゆうきなお, (舞-HiME(結城奈緒専用)), 1, 2 陸, 4, M, 3500, 120 特殊能力 性別=女性 ハイパーモードLv0=ジュリア召喚 奈緒&ジュリア(運命の系統樹) 3000, 120, 700, 70 BACB, MHiME_YuukiNao(Game)U.bmp メアリーズクロウ, 900, 1, 1, +15, -, -, -, AAAA, +20, 武魔 奈緒&ジュリア(運命の系統樹) 奈緒&ジュリア, なおとじゅりあ, (舞-HiME(結城奈緒専用)), 1, 2 陸, 3, L, 3500, 120 特殊能力 性別=女性 ノーマルモード=ジュリア送還 結城奈緒(運命の系統樹) 3500, 120, 900, 70 BACB, MHiME_YuukiNao(Game)U.bmp 鋼の糸, 400, 1, 3, +5, -, 10, -, AAAA, +30, 実縛貫R メアリーズクロウ, 900, 1, 1, +15, -, -, -, AAAA, +20, 武魔 針, 1000, 1, 3, +0, 10, 20, -, AAAA, +5, 実連L15 ジュリア, 1400, 1, 3, +15, -, 10, -, AAAA, +5, 実追 藤乃静留(運命の系統樹) 藤乃静留, ふじのしずる, (舞-HiME(藤乃静留専用)), 1, 2 陸, 3, M, 4000, 130 特殊能力 性別=女性 ハイパーモードLv0=清姫召喚 チャイルド・清姫(運命の系統樹) 3500, 140, 700, 65 CACB, MHiME_FujinoShizuru(Game)U.bmp 殉逢, 900, 1, 2, +15, -, -, -, AAAA, +0, 格実魔P #静留のエレメントはアニメとは違い鞭の 「殉逢」 チャイルド・清姫(運命の系統樹) 清姫, きよひめ, (舞-HiME(藤乃静留専用)), 1, 2 陸, 3, LL, 4000, 130 特殊能力 性別=女性 ノーマルモード=清姫送還 藤乃静留(運命の系統樹) 3500, 140, 1300, 55 BACB, MHiME_Kiyohime(Game)U.bmp 殉逢, 900, 1, 2, +15, -, -, -, AAAA, +0, 格実魔P 薙ぎ払い, 1300, 1, 3, +10, -, -, -, AAAA, +5, 突追 噛み付き, 1500, 2, 2, +5, -, -, -, AAAA, +0, 突Q追連L8 アリッサ=シアーズ(運命の系統樹) アリッサ=シアーズ, (舞-HiME(アリッサ=シアーズ専用)), 1, 2 空陸, 3, L, 4000, 120 特殊能力 性別=女性 弱点=雷 HP消費Lv1=暴走 (ENLv3) 3500, 140, 1200, 60 AACA, MHiME_AlyssaSearrs(Game)U.bmp 地震, 700, 1, 3, +5, -, 30, -, -AB-, +30, 地魔SM全AL3 エンジェルフェザー, 1000, 1, 3, +10, -, -, -, AAAA, +5, 武魔 光の羽, 1200, 2, 3, -10, -, 5, -, AACA, +0, 実B魔連L10 雷撃, 1500, 2, 4, +5, -, 10, -, AACA, +5, 雷魔 Justice and Freedom, 1600, 2, 4, +15, -, 80, 120, AACA, +0, 雷M投L2 #メタトロンは最初から召喚していると想定 偽アリッサ=シアーズ(運命の系統樹) アリッサ=シアーズ, (舞-HiME(アリッサ=シアーズ専用)), 1, 2 空陸, 3, L, 6000, 130 特殊能力 性別=女性 弱点=雷機 3500, 140, 1200, 60 AACA, MHiME_AlyssaSearrs(Fake)U.bmp 凍結, 0, 2, 4, +5, -, 10, -, AACA, +20, 冷魔S 地震, 700, 1, 3, +5, -, 30, -, -AB-, +30, 地魔SM全AL3 セラフィムフェザー, 1000, 1, 3, +10, -, -, -, AAAA, +5, 武魔 光の羽, 1200, 2, 3, -10, -, 5, -, AACA, +0, 実B魔連L10 閃光, 1500, 2, 4, +5, -, 10, -, AACA, +5, 雷魔 Justice and Freedom, 1600, 2, 4, +15, -, 80, 120, AACA, +0, 雷M投L2 神崎黎人(運命の系統樹) 神崎黎人, かんざきれいと, (舞-HiME(神崎黎人専用)), 1, 2 陸, 3, M, 5000, 150 特殊能力 性別=男性 3500, 120, 900, 75 CACB, MHiME_KanzakiReito(Game)U.bmp ミロク, 1400, 1, 1, +15, -, -, -, AAAA, +5, 武魔 #ミロクは命の持っているものを奪い取って使用しているので #通常版命と同時使用の際は削除推奨 炎凪(運命の系統樹) 炎凪, ほむらなぎ, (舞-HiME(炎凪専用)), 1, 2 陸, 4, S, 4000, 130 特殊能力 性別=男性 弱点=光 テレポートLv0=瞬間移動 10 3200, 140, 700, 80 BACA, MHiME_HomuraNagi(Game)U.bmp 格闘, 800, 1, 1, +20, -, -, -, AAAA, +0, 突 鬼道, 1200, 1, 3, +10, -, 5, -, AAAA, +0, 魔術 オーファン, 1400, 2, 4, +15, -, 10, -, AAAA, -10, 突追 高村恭司 高村恭司, たかむらきょうじ, (舞-HiME(高村恭司専用)), 1, 3 陸, 3, M, 4000, 130 特殊能力 性別=男性 3400, 100, 900, 70 CACB, MHiME_TakamuraKyoujiU.bmp 格闘, 700, 1, 1, +15, -, -, -, AAAA, +0, 突 銅剣, 1100, 1, 1, +10, -, -, -, AAAA, -10, 武魔光 #銅剣 「クサナギ」 量産型深優(運命の系統樹) 量産型深優, りょうさんがたみゆ, (舞-HiME(量産型深優専用)), 1, 2 陸, 4, M, 2000, 80 特殊能力 性別=女性 弱点=機式 3300, 90, 1100, 60 BACA, MHiME_RyousanngataMiyu(Game)U.bmp ブレード, 1100, 1, 1, +5, -, -, -, AAAA, +20, 武 格闘, 1200, 1, 1, +15, -, -, -, AAAA, +5, 突 ガトリング, 1300, 2, 3, +10, 6, -, -, AA-A, +0, 銃 ロケットランチャー, 1500, 2, 3, +0, 2, -, -, AA-A, +0, 実
https://w.atwiki.jp/wktkwktk/pages/16.html
薄暗い通路を抜けると、そこは岩場だった。 「なにここ……本当にジムの中なの……?」 ヒナタが息を飲むのも、無理はない。 人工的に作られた空間だが、僕が初めて訪れた時に比べ、かなり自然に近く造られている。 照明は高く、岩の中にはかなり大きなものもあった。 先ほどの戦闘とは違い、三次元的な戦闘になりそうだ――と僕が考えていると、上方から声がした。 「よくここまで辿り着いたね、ヒナタ。 知っているかい? 電気タイプのポケモンでここまで辿り着いたトレーナーは、 過去にたった一人しかいないそうだ。僕の父さんが教えてくれた」 声質で男だと分かったものの、顔は逆光で見えない。 と、その男は器用に岩場を飛び移り、僕たちの前に姿を現した。 「あなたが、ここのジムリーダーなの?」 「いかにも。今は父さんの代理だけど、 ゆくゆくはこのニビシティジムのリーダーを任される男さ」 「……チュウ……?」 太い眉に、細い目。短い栗色の髪の毛は、彼の若い頃にそっくりで……。 僕はこの、ヒナタよりも若干年下の少年が、彼の息子であると確信した。 タケシ、大人の女性のお尻を追いかけ回していた君も、いつのまにか伴侶を見つけていたのか。 やれやれ、なんだか妙な気分だよ。 まるで停滞していた時間が、一気に押し寄せてきたみたいだ。 ヒナタは少年を頭の先からつま先まで眺めて、 「でもあんた、まだ子供じゃない?」 少年の顔が、爽やかな笑顔のまま凍る。 ヒナタに悪気はないのだろうけど……ストレートな物言いは、カスミ譲りか。 「ね、年齢で判断してもらっちゃ困るな。 あの永世の名を冠したポケモンリーグの英雄だって、 君くらいの歳でポケモンリーグを制覇していたんだぞ!」 ヒナタは慌てて両手を振った。 「ごめんなさい。何もあんたがジムリーダーに相応しくないとか、 見合うだけの実力を持っていないとか言ってるわけじゃないの。 さっき戦った人も、あなたのことを強いと言っていたし……」 「ほ、本当かい?」 「本当よ」 少年の表情が和らぐ。 この反応は、若くしてジムリーダー代理の名を背負い、自分に自信が持てないが故か。 それとも、雇いのトレーナーに対して、コンプレックスを抱いているが故か。或いは、その両方か。 「ご、ごほん」 少年はわざとらしく咳払いをしてから、 「雑談はここまでにして、勝負の説明に入るよ。 僕が使うのは、このイワーク一匹だけだ」 ベルトからボールを外す。 モンスターボールの上位互換――スーパーボール。 「対して君は、登録した二匹のうち、どちらも自由に使っていい。 僕のイワークが戦闘不能になれば君の勝ち、 君のポケモンが二匹とも戦闘不能になれば、僕の勝ちだ。 どうだい、シンプルだろ」 「ちょっと待ってよ。 そのルール、いくらここがあなたのホームグラウンドであることを差し引いても、不公平じゃない?」 「心配ご無用」 少年は再び、少し離れた岩場に飛び移った。 そしてスーパーボールを落とし―― 閃光。 ズシン、と足下が揺れる。もうもうと砂煙が立ち籠め、 僕たちはその先に巨大なシルエットを見た。美事に成長したイワークだ。 本当にこの少年が育てたのだろうか? 「どうだい? これでもまだ不公平に思えるかな?」 ヒナタはごくり、と生唾を飲みこんで、 「いいえ、むしろちょうどいいくらいよ!」 僕はやれやれと首を振る。声が震えている時点で、それは強がりとは呼べないというのに。 砂煙を隔てて、少年は応えた。 「それは良かった。じゃあ、そろそろ始めようか。 ――グレーバッジを賭けた戦いを」 言い終わる前に、砂煙が別たれ、イワークの尻尾が地面を叩く。 岩石が、それよりもずっと固い尻尾に砕かれ、石礫が辺りに飛び散った。 「きゃっ!!」 ヒナタが僕を守るようにして、近場の岩の影に隠れる。 唸るような咆哮。今のはただの威嚇だ。 これから、本格的な攻撃が始まる。 ヒナタは僕を抱きしめながら、言った。 「あたし、酷いトレーナーよね。 あんなに大きなイワークに、ピカチュウが勝てっこないのは分かってるの。 でも……あたし、諦めたくない」 「ピッ、ピカチュ」 「ねぇ、どうしてピカチュウにはそんなに自信があるの? あたし、怖くて怖くてたまらないのよ。 さっきイワークの影を見たときだって、もしこれがジム戦じゃなかったら逃げ出してた」 「ピ、……チュ」 初めは誰でもそういうものなんだよ。 怖い。逃げ出したい。 そんな気持ちに正直になることも、或いは一つの選択だ。 潔い諦めは、時として賢明な判断でもある。 でも、ただ一つ、僕が君に言えることは、 君のお父さんは、どんなに強い相手の前でも、臆したりしなかったということ。 僕はそっと、彼女の体から離れた。 「チュウ!」 さあ、もう一度僕を信じて。 「ありがとう、ピカチュウ」 ヒナタは目をごしごしと擦って、立ち上がった。 「行きましょ。ピカチュウがこんなに頼もしいのに、 あたしがこんなんじゃ、あたし、いつまでたってもあなたのマスターを名乗れないわ」 岩の影から体を出す。イワークは少年と一緒に、その姿を消していた。 砂煙は綺麗に晴れている。僕の耳が、緩やかな空気の対流を感じ取る。 「人工的に、ちょっとだけ風が吹いてるのね。 砂煙を煙幕として使用する気は、あの子にはないみたい」 僕は素直に感心した。よく気づいたものだ、と思う。 ヒナタはかがみ込んで、僕の手を握る。 「焦らずにいきましょ きっとイワークは、この岩場に紛れて、待ち伏せしているわ。 不意打ちされたり、真っ向勝負になったら、ピカチュウの勝ち目はほとんどない。 だから、こっちが不意打ちしてやるのよ」 「チュウ?」 「まずはあなたの小さな体を生かして、岩の影に隠れながらイワークを探して。 見つかったら、体の関節部に、思いっきり"でんきショック"を流すの。 もし頭部を狙えるのなら、目を狙って。 イワークの皮膚は、岩石よりも硬くて電気を通さないけど、 間接の部分や、柔らかい目なら、ピカチュウの電撃も効果があると思うわ」 僕は頷いて見せる。 ヒナタは冷静になれさえすれば、その場に応じて最良の戦略を用意できる子だ。 「チュ」 それじゃあ、行ってくるよ。 「待って!」 振り返る。ヒナタは言った。 「もしもイワーク探している間にみつかったら、すぐに逃げるのよ? スピア―の時みたいに突っ込んでいって、怪我したら許さないんだからね……」 僕は右耳を傾けて、ヒナタへの返事とした。 ごめんねヒナタ。その約束は、半分、守れそうにない。 ヒナタの視界から外れたことを確認してから、 僕は近くにあった、大きな岩が重なり合うようにしてできた岩場の頂上に跳躍した。 フィールド全景を頭に入れる。 次に、擬似的な鳥瞰図の想定。 最後に両眼を閉じ、眼球に圧力をかけるようにして、作為的に角膜の形を変える。 目を開く。 倍加した視力で、僕は索敵を開始した。 イワークが地中に潜んでいる可能性は低い。 初撃の後、地面から揺れは伝わってこなかったからだ。 となると、イワークはヒナタの読み通り、 この地形と一体化して、待ち伏せていると考えるのが妥当だ。 無機物の岩石と、 有機物と無機物の融合体とも言えるイワークの差は何か。 それは、体に循環機能を持っているか、否かだ。 どんなに訓練されたポケモンといえど、完全に呼吸、鼓動を止めることはできない。 僕はさらに目を凝らす。 ――― ―――― ――――――いた。 最初にボールから出された地点から、30m離れたところで、とぐろをまくようにして息を潜めている。 岩と岩の間を縫うように駆けながら、 僕はかつての四天王の一角、キクコとの戦いを思い出していた。 影を移動するゲンガーに、僕は背後から幾度も襲われた。 ゴーストタイプと暗所の組み合わせは凶悪で、 それはほとんど、姿の見えない敵と戦っているのと同じようなものだった。 それに比べれば、ただ一カ所に留まって待ち伏せしているイワークは、まだ可愛い方である。 僕は程なくして、イワークのすぐ近くまで忍び寄った。 電気袋に充電を開始する。 ヒナタの命令に従うなら、僕はこのままイワークを倒してしまっても良かった。 出力次第ではイワークの強固な体に穴を開けることだってできるし、 柔らかい目を狙えば失明させることもできる。 だが、それでは何一つヒナタのためにならない。 「ピーカー、チュウ~~~~!!」 僕は出力を絞り、レベル15相当の"でんきショック"を、イワークの間接部分に流しこんた。 苦悶の叫びが、イワークの頭頂部から漏れる。 周りの土砂を巻き込んで、イワークが天井に届かんばかりに、その身を聳えさせた。 イワークは十メートル近い高さから、僕を見下ろす。 僕は十メートル近い高さにあるイワークを見上げる。 再び響いた咆哮に、しかし、最初のような覇気はなかった。 イワークは本能的に、実力の差を感じとり、怯えているように見えた。 ポケモンの第六感は、時に人間のそれを上回る。 「……どうしたんだイワーク、早くそいつを"締め付けろ"!」 その時、離れた岩山に、少年――否、ニビシティジムリーダーが姿を見せた。 彼は一目見て分かるほどに焦っていた。 待ち伏せがこうも簡単に見破られるとは、思ってもいなかったのだろう。 単純な戦法と、この育ちの良いイワークに頼りすぎていたとみえる。 僕は予備動作に移り、 「どうして動かないんだよっ。やれ、イワーク!!」 払われた尻尾をバックステップで躱し、岩場に飛び移る。 尻尾が通り過ぎていった部分は、平地になっていた。威力だけなら、かなりのものだ。 しかし―― 「そうじゃない、違う! 僕は締め付けろと言ったんだ! 尻尾を振るうだけの攻撃じゃ、すばしっこいピカチュウは捕まえられっこない」 イワークはこのジムリーダー代理の少年に、完全に従っていないようだった。 僕は左に視線を移す。そろそろ彼女が、この場所に辿り着く頃だ。 「ピカチュウ! 無事!?」 「チュ」 僕は両手を大きく振って見せた。 ヒナタの強張っていた顔が、安堵にゆるむ。イワークが聳え立った轟音を聞いて、気が気でなかったんだろう。 「ピカチュウ、今は退くのよ。早くこっちに来て!」 ヒナタは僕に手を差し伸べる。 君は本当に優しいな、ヒナタ。でも、今だけは君に従えないよ。 首を横に振って、電気袋から放電する。ヒナタは泣きそうな顔になって言った。 「ダメッ、この前のスピア―の時とはわけが違うのがわかんないの!? あのときは偶然"たいあたり"がうまく決まったからよかったけれど、 今度も上手くいくとは限らないのよっ。だから、また隠れて、不意打ちして―――だめよピカチュウ、戻って!」 僕は岩肌を駆け下りる。 斜面で加速をつけ、ヒナタの目から見ても不自然でないような速度でイワークに近づき、 通りすがり様、初めに電流を流した間接の、一つ下に、電流を浴びせる。 苦悶。 遅れて、フィールド全体に響きわたるほどの咆哮。 「大丈夫か、イワーク!」 彼の声は、しかし、もうイワークに届いてはいなかった。 僕はイワークの目を見て、イワークが半暴走状態に入ったことを理解する。 再び、十メートル近くの距離を開けて、視線があった。 白が大半を占めるイワークの瞳からは、怯えの色が消えていた。 「危ないっ!」 ヒナタがそう叫んだのと、イワークが僕に向かって吶喊してきたのは、ほぼ同時だった。 轟音が響き渡り、地形が変わるほどの衝撃が、僕の隣を通り過ぎていった。 直撃は躱したものの、余波が僕を襲った。束の間の浮遊ののち、体が、固い岩肌にたたきつけられる。 薄く目を開けて辺りを見渡せば、 攻撃を終えたイワークが、むくりと体を起こしたところだった。 「やめるんだイワーク、そいつはもう戦えない。 戦闘不能になったポケモンに攻撃するのは、反則なんだぞ!」 イワークは無視して、僕に視線を注ぐ。 止めを刺すつもりだろうか。 そんな予感がしたが、僕はそれを振り払い、全身の筋肉を弛緩させた。 ヒナタは僕を信じると言った。僕がヒナタを信じなくてどうする? 「あたしのピカチュウに近づかないで!」 コツ、と。 小さな音がした。 コツ。 また音がする。 コツ。 音は繰り返し、繰り返し聞こえてくる。 それはヒナタが、イワークに向かって小石を投げている音だった。 イワークは唸り、眼を眇めてヒナタを睨み付けた。 今まさに振り上げられた手が、小石を握ったまま静止する。 さて、状況は整った。 ヒナタは金縛りにあったように、震えて、動けない。 その様はまるで、護身用のポケモンも持たずに夜の森に忍び込み、ゴースに遭遇した子供のようだ。 ただし、比喩と違って、今の彼女は一人ではない。 彼女は僕の他にも、もう一匹、ポケモンを持っている。 「ヒナタ、今すぐそこから離れるんだ!」 少年が必死に叫んでいるが、最早ヒナタには届いていないだろう。 僕は再び瞼を閉じて、視力を一時的に倍加させた。 ヒナタのベルトに収まったヒトデマンのボールが、何かに葛藤しているみたいに、カタカタと揺れている。 だが、ヒナタはそれに気がつかない。 イワークはその間にもゆっくりと、ヒナタの立つ岩場に滑り寄っていく。 ねえ、ヒトデマン。 君が拗ねてしまったのは、確かに致し方のないことだったと思う。 でもヒナタはもう十分過ぎるほどに悔悟した。 君だって本当は、ヒナタと仲直りしたかったんじゃないのか? それとも、君はヒナタのピンチを放っておくほど、彼女のことが嫌いになってしまったのかな。 ――カツン、と。 先ほどまでの粗雑な音とは、趣向の違った音がした。 赤い閃光が走り、ヒナタが金縛りからとける。 彼女の腰にあったボールは、今では岩の上に、口を開いて転がっていた。 「ヒトデマン……出てきてくれたのね」 あまりの喜懼で足の力が抜けたのか、ぺたん、とヒナタはへたりこんだ。 そしてそんな彼女を庇うようにして、ヒトデマンが五芒星の体を広げていた。 コアは透明な輝きを取り戻している。 それは彼女のヒナタに対する、忠誠心の現れでもあった。 両者の距離は直線にしておよそ10m。 イワークが僕にしたように吶喊すれば、ものの数秒で、ヒナタたちを岩場ごと吹き飛ばせる距離だ。 しかし、その数秒は、イワークにとって致命的だった。 イワークが、擡げた首を前に傾ける。 岩蛇ポケモンの名の通り、地面を滑るようにして距離を詰める。 ヒトデマンが、体を仰け反らせる。 そして、彼女の発射口から、ありったけのみずでっぽうが噴き出され―― 僕は舞い上がる砂塵の向こう側で、イワークが倒れ伏す音を聞いた。 ―――名もない丘の上で、僕たちは休息を取っていた。 『受け取れ、ピカチュウ』 『ピカピ!』 リンゴが宙を舞う。僕はそれを両手でキャッチする。 サトシが僕の隣に腰掛けると、それを合図にしたかのように、 春の香りを孕んだ風が一陣、丘の上を凪いでいった。 『マサラタウンを出発してから、ずいぶん時間がかかっちゃったな』 サトシの視線の先には、翠に霞むトキワシティ。 いくつもの冒険を乗り越えて、僕たちはついに最後のグリーンバッジに挑戦するのだ。 『トキワのジムリーダーは強いらしいぜ。 それも岩タイプや地面タイプのポケモンを得意としてるらしい。 ……不安か、ピカチュウ?』 『チュウ!』 『ごめんごめん。そうだよな。 ここまでお前と一緒に旅を続けて、バッジを集めてきたんだ。 グリーンバッジゲットだって、夢じゃないさ』 『ピッカ、チュ』 サトシは誇らしげに上着を開く。 七つのバッジが、それぞれ七色に煌めいていた。 それは魅入ってしまうほど美しい輝きだ。ゆっくりと、視界が狭まる。 丘の美しい自然が消え、サトシの顔が消え、 世界はバッジの光を中心に、どんどん小さくなっていって――― 「……チュウ? ピカチュウ?」 僕は重い瞼を開けた。 「はぁ……やっと起きた……」 夢? 僕は夢を視ていたのか? 微睡みの中から抜け出せずにいると、ふいに両頬が、つねりあげられた。 「チュウ!!」 「もうっ、どれだけあたしが心配したか、 ピカチュウ、あんたわかってるんでしょうね!」 ヒナタの顔が目の前にある。 僕はほっぺの痛みに耐えながら、あやふやな記憶を読み返した。 ヒトデマンが暴走したイワークを倒して……、 その後すぐに、ジムの中のトレーナーたちが駆けつけてきて……、 緊張が解けたヒナタが、僕の許で泣き出して……、 僕はすぐさまポケモンセンターに運ばれて、精密検査を受けて……、 「ピカ……」 僕は自分自身に溜息をついた。 演技をやめるタイミングを完全に逸した僕は、 ジムのトレーナーやポケモンセンターの医師になされるがまま、眠らされたのだった。 「奇跡的に目立った傷がなかったから良かったけど、 もしピカチュウが長引く怪我でもしてたら、あたし、あたし……」 ヒナタの大きな瞳が潤み出す。 僕は慌ててベッドから起き上がり、ぴょんぴょん跳ねて見せた。 大丈夫、ほら、僕はこんなに元気だよ。 それに僕が無傷だったのは、奇跡でもなんでもなく、 僕がイワークに攻撃される瞬間に躱して、ダメージを極限まで抑えたからさ。 全てはヒナタとヒトデマンに仲直りさせるためのきっかけ作り、 つまりは演技だったんだ―――なんて言葉が、ヒナタに届くはずもなく。 「今度あたしの言うことを無視して勝手に突っ込んでいったら、 ほんとのほんとに許さないから!」 電気袋から手を放して、痛いほどに僕を抱くヒナタ。 やれやれ。怒りながら抱擁とは、珍しい感情表現の仕方もあったものだ。 しかしその晩。 僕は久しぶりにヒナタの抱き枕の座から降ろされた。 ヒナタが消灯すると、僕はいつものようにしてヒナタに抱き枕にされるのを待っていたのだが、 肝心の腕がいつまで経っても回ってこなかったのだ。 ヒナタは僕とは反対側を向いて眠っているようだった。 そしてその反対側には、すっかりヒナタと仲直りしたヒトデマンがいた。 僕は妙な喪失感に襲われた。 なんだこれは。 嫉妬? この僕が? ニビシティジムでの一件が完全に決着したのは、 結局、僕が目覚めてから二日経った、麗らかな午後のことだった。 ヒナタにはジムからの申請で、 ポケモンセンターの宿泊施設で一週間、無償宿泊することが許可されていた。 普段のヒナタなら断っていたに違いないが、 お月見山の入り口復旧を待たなければならないことや、僕の良い休養にもなると判断して、 それを受け入れたのだ。 ポケモンショップで購入した傷薬や毒消しなどを整理していると、 ドアがこんこん、とノックされた。ヒナタは整理していた手を止めて、 「はぁ~い。今行きま~す。 ……ジョーイさんが、部屋の掃除に来てくれたのかしら」 無警戒にドアを開けた。 「きゃあっ」 小さな悲鳴。 僕とヒトデマンは顔を見合わせ、すぐにドアに向かった。 するとそこには―― 「すいませんでしたッ!!! 僕のせいでヒナタさんや、ヒナタさんのポケモンを傷つけてしまって、 本当にごめんなさい。全部、僕が悪かったんです!!」 床に額ずけ、叫ぶように謝罪するジムリーダー代理の少年と、どん引きしているヒナタの姿があった。 凍て付いた空気に割ってはいるように、 一人の青年が、少年の背後から現れる。 「あっ、あなたはジムリーダー戦の前に戦った……」 「覚えていてくれたんだね。 実は今日は、こいつと、君に正式な謝罪をしに参ったんだ。 それでよければ、部屋に入れて欲しいんだけれど」 「ど、どうぞ」 「ありがとう。ほらリュウジ、いつまでそうやってるんだ。 顔を上げて、部屋の中で、きちんと自分の非を説明しなさい」 リュウジ? それがこの少年の名前だろうか。 ならば、先ほどからこの少年の兄のように振る舞うこの青年は誰だ? 僕の疑問を余所に、リュウジと呼ばれる少年と青年は、二対のソファの片側に腰掛けた。 反対側に、ヒナタを真ん中にして、僕とヒトデマンも座る。 ヒトデマンはあの時のことがまだ許せないのか、仄かにコアを発光させていた。 その光にチラチラ視線を遣りながら、リュウジは訥々と語り出した。 「僕が、父さんにジムリーダーを任されていたのは本当だったんです。 僕は小さい頃からずっと、父さんに憧れていました。 だから、久しぶりに帰ってきた父さんに、ジムリーダー代理を任された時、僕はすごく責任を感じました」 青年が補足する。 「リュウジの父親は有名なポケモンブリーダーで、 今も各地のブリーダーの指導で、精力的に旅を続けているんだ。 タケシという名前、聞いたことないかな?」 「あ、雑誌で見ました! 希少なポケモンの人工的な繁殖方法を発見した、とか」 リュウジの顔が、ぱぁっと明るくなる。 しかし青年に一睨みされて、再び口を開いた。 「僕がジムリーダーを任されるまでは、雇いのトレーナーさんのうちの誰かかが代理を務めていたんです。 その頃は、挑戦者との勝敗の数も、ある程度調整されていました。 負けすぎず、勝ちすぎず、といった風にです。 でも、僕が代理を担うようになってからは、そのバランスが崩れるようになっちゃったんです。 その、僕が……、弱かったから」 重い空気を払拭するように、ヒナタはリュウジをフォローする。 「それは言い過ぎよ。確かにあんたのイワークは暴走したけど、全然弱くなかったわ」 「違うんです。あのイワーク……実は、僕のイワークじゃないんです」 この小さな部屋の中で、ヒナタだけが「えっ?」という顔をしていた。 事情を知っている二人は勿論のこと、僕やヒトデマンはイワークとの戦闘中に、その事実に気づいていたからだ。 「あんたのじゃないって、どういうことなの?」 「代理を任されてから最初のあいだは、自分が捕まえた、小さめのイワークで戦ってました。 でも、三ヶ月くらい前に、僕よりも少し年上の男が現れて、言ったんです。 お前よりもこの手前で戦ったトレーナーの方が強かった、って」 リュウジは幽かに震えている。よほど悔しかったのだろう。 「それから僕は、父さんの研究室に、黙って入り込みました。 そして、前に父さんが持ち帰ってきたモンスターボールの中から、 一番大きくて、強そうなイワークをくすねたんです。 このことは、ジムの雇いのトレーナーさんたちには、秘密でした。 その日を境に、僕はほとんどの相手に負けなくなりました。 たまに負けることがあっても、相手が強力な水ポケモンであったりする時だけでした」 「しかしこいつは大切なことを忘れていた。 自分のプライドを優先するばかり、 その巨大なイワークを完全に従えることができると、思い込んでいた。そうだな?」 青年の強い語調に、 「はい。だから今回のイワークの暴走も、ある意味、予測できていたことだったんです」 リュウジは萎縮する。 そして彼は膝頭にぶつけんばかりに頭を下げると、絞り出すような声で言った 「謝っても許されることじゃないのは分かってます。 でも、謝らせてください。本当に――本当にすみませんでした」 続いて、青年も頭を垂れて、 「今回の一件は俺にも監督責任があった。 こいつの言うように、謝っても許されることじゃないが……。 言わせてくれ。君や、君のポケモンを危険に晒して、本当にすまなかった」 部屋の中は、厳粛な雰囲気で満ちていた。 窓のブラインドの向こうには、数日前とはうって変わった、抜けるような青空が広がっているというのに。 言葉を選ぶようにして、ヒナタは言った。 「頭を上げてください。 確かにイワークの暴走は怖かったけど、 幸いにもピカチュウに怪我はなかったし、 それが切欠で、ケンカしてたヒトデマンとも、仲直りすることができたんです。 だから、わたし、もう怒ってません」 台詞は一字一句、僕の予想通りだった。 心優しいヒナタが、誠意を込めて謝罪する相手を、許さないわけがないのだ。 それを契機にして、部屋の空気が少しだけ緩む。 ヒナタは青年に質問した。 「ところで、さっきから気になっていたんですけど、あなたは一体……?」 「ああ、そういえば君には俺が何故リュウジについてきたか説明していなかったな。 俺は形式上は、ジムに雇われたトレーナーの代表だ。 リュウジが代理を任されるまで、タケシさんの代わりにニビシティのジムリーダーを任されていたんだ」 青年はリュウジの頭のてっぺんに手を乗せて、 「もう五、六年も昔になるが……。 有名なポケモンブリーダーの噂を偶然耳にした俺は、ジョウトのから単身、タケシさんの許に弟子入りしたのさ。 それがいつの間にかブリーダー兼トレーナーという肩書きを得て、ニビシティジムを任される身だ。 リュウジとは長い付き合いで、まあ、兄弟みたいなものかな」 僕の直感は当たっていた。 ジムではレベルの低いイシツブテを繰り出していたが、この青年の実力はかなりのものだろう。 しかしヒナタは青年の実力などどうでもよいらしく、 「ジョウト出身なんですか!?」 と、彼の出身地方に興味津々のご様子である。 「ああ、そうだけど――」 「そっちに生息しているポケモンのこと、教えてください!」 それからリュウジを交えた三人で熱いポケモン談義が行われたことは、最早語るまでもないだろう。 部屋に立ち籠めていた暗い空気は、いつしか、見る影もなく霧散していた。 「そろそろお暇させてもらうよ。 君と話していると自分がポケモンブリーダーを志した時のことを思い出して、 いくらでもジョウトの話をしてやりたいんだが、これでは何をしに君のもとを訪れたのか、わからなくなってしまう」 「あら、もうこんな時間。……質問ぜめしちゃって、すみません」 「いいんだよ。知識欲があるのは、良いポケモントレーナーの素質の一つだからね」 瞼を薄く開けると、青年が腰を上げているところだった。 少し遅れて、リュウジもそれに倣う。しかし彼の視線は自らの足許に固定されていて、 僕には彼が、何か、口籠もっているように見えた。 「あ、あのっ」 ヒナタがドアに向かおうとしたとき、リュウジはその口を開いた。 「何か僕に、ヒナタさんを手伝えることはありませんか。 何でも良いんです。その、大金とか、ポケモンは無理ですけど……」 ヒナタは小首を傾げ、唇に指先を当てる。 彼女なりの思案のポーズだった。 僕はヒナタがそのポーズを取ったとき、結局何も考えが浮かばないことを知っている。 「うーん、いきなりそんなこと言われても困るわ」 やれやれ。仕方なく僕は行動を起こした。 「チュ!」 ガラステーブルに駆け寄り、ヒナタに呼びかける。 「どうしたの、ピカチュウ?」 無造作に広げられていた地図。その一点を指差して、 「ピッカ、チュ!」 忘れていたのかい? オツキミヤマの入り口復旧が滞って、洞窟への道が、未だに閉ざされたままだということを。 どうやってハナダに向かうか、ヒナタは一昨日からこっちずっと悩んでいたけれど、 この二人なら、その問題を解決してくれるんじゃないのかな。 「……あ」 ヒナタは僕の言わんとしていることを、理解してくれたようだ。 パン、と両手を叩いて彼女は言った。 「あのね、あたし、次はハナダシティに行くつもりなの。 でもこの前の大雨で、オツキミヤマの入り口が崩落しちゃったでしょ? それでどうしようもないから、復旧が終わるまでニビシティに留まるつもりだったんだけど……、 あんた、オツキミヤマの洞窟に入るもう一つの入り口とか知らない?」 リュウジはすまなそうに言った。 「ごめんなさい。僕は地元の人間だから何度もオツキミヤマに行ったことがあるけど、 入り口は、あそこ一つだけだったと思います」 「一昔前には抜け穴がいくつかあったらしいが、ニビシティの発展に伴って、塞がれたんだ。 他の地方の人や、旅の人が、誤って迷いこんだりしないようにね。 オツキミヤマは、ポケモンを持たない人にとっては危険な山だから」 青年が補足する。ヒナタの表情は落胆に沈んだ。 やはり復旧を待つしかないのか、と僕も諦めかけたその時――青年はこう、付け加えた。 「だが、塞がれた抜け穴の場所を、俺は一カ所だけ知っている。 君のお願いとあらば、その抜け穴を、再び開通させることも不可能じゃない」 「本当ですか!?」 「ああ。勝手にそんなことをするのは、条例で禁止されているんだが……。 バレさえしなければ無問題だ。 それに、それで君が滞りなく旅を続けられるなら、たとえバレてしまったとしても、構わないよ」 「やったっ、これでハナダシティに進めるわ!」 ヒナタは僕の手を取り、ひとしきり振り回してから、青年に深々と頭を下げる。 青年は首を振って言った。 「礼はいい。これは罪滅ぼしのようなものなんだから」 その横で、リュウジは酸欠のコイキングみたいに口をぱくぱくさせて、 「……バ、バレたらただ事じゃ済まないよ……滅茶苦茶怒られるに決まってる……」 ごつ、と拳骨が頭とかち合う音。 「ばーか。今更怒られるとか怒られないとか心配してどうすんだよ。 お前、みんなから耳にタコができるくらい説教受けただろ」 「……はい」 まるで本当の兄弟みたいだな、と思った。 まあ、絆の太さから言えば、その表現は決して誇張したものではないんだろうけど。 翌日の早朝、まだオツキミヤマの上半分が朝霧に覆われている時間帯に、 僕たちは崩落した入り口近くに集合した。 「チュウゥ……」 KEEPOUTのテープで囲われた中心地には、 依然、大量の土砂が堆積している。復旧には、まだかなりの時間がかかるだろう。 「塞がれた抜け穴は、ここから少し歩いたところにある。 ここらは水はけが悪くてまだ足許がぬかるんでいるから、転ばないようにね」 ヒナタはぴょんぴょんと泥濘を避けながら、先を歩く青年に尋ねた。 「あの、今日はリュウジくんはいないんですか?」 「あいつならジムにいるよ。 フィールドの準備や、ジムリーダー代理のポケモンのコンディションチェックで、忙しく走り回っている頃だろう」 昨日の余談で、青年はリュウジが代理の座から降ろされたことを話してくれた。 僕はそれが可哀想だとは思わない。 何故ならそれは、彼自身のためでもあるからだ。 これから背伸びをやめた彼は、彼が捕まえた小さなイワークと一緒に、本当の意味で強くなっていくのだ。 10分ほどして青年は歩みを止めた。 オツキミヤマの急な傾斜をした山肌で、その箇所だけ、傾斜が緩く色が淡い。 「少し離れていてくれ」 ヒナタと僕が距離をとったことを確認してから、青年はベルトから、ボールを外す。 そして辺りの空気を振るわすような、閃光が走り――。 10mを悠に超す金属質の巨体が、朝日を受けて輝いていた。 眼は細く、顎は鋭利に前に突きだしており、 その巨体を構成する鋼鉄の塊一つつづが、隙のない関節で連結されている。 ヒナタは空を仰ぐようにしてそのポケモンを見上げ、 「すっごぉい……」 「ハガネールだよ。俺が小さな子供だった時から一緒の、相棒さ」 青年の手が鋼の体に触れる。 ハガネールは静かな挙措で首だけを捻り、 その細い眼で、自らのマスターを見つめていた。 ――ほう、よく躾けられている。 このハガネールがあと二回り洗練された頃に、手合わせしてみたいものだ。 「さあ、お前の力を見せてやれ。"穴を掘る"んだ、ハガネール!」 ハガネールはその巨躯を滑らせて、削岩作業を開始する。 大きな音が響いたり、削った山肌が飛んできたりはしなかった。 作業は終始、円滑に進んだ。そして、 「よくやった。戻れ」 閃光が走り、ハガネールの巨体がボールに消える。 つい半刻前まで閉ざされていた抜け穴は、今では大きな口を開けていた。 まるで新鮮な空気を吸えて喜んでいるかのように、ひゅうひゅうと、時折、高い音が鳴っている。 「あの、本当にありがとうございました」 お辞儀するヒナタに対し、青年は微笑む。 「はは、礼はいいよ。 それより、お願いが一つと、渡したいモノが一つあるんだけど、いいかな」 「なんですか??」 「まず最初に……渡したいモノはこれだ」 青年はポケットから、グレーに光るバッジを取り出すと、 「これを、あの事件当日、君が取り乱している時に渡したグレーバッジと、交換してほしい」 ヒナタは疑問符を浮かべながらも、グレーバッジを取り出した。 青年の手がそれを新しいグレーバッジと交換する。 「あの、どうして交換するんですか? これ、同じグレーバッジですよね?」 「バッジにはそれぞれ効果がある。 例えばこのグレーバッジは、ポケモンの攻撃力を少しだけ上げる。 でも年々、バッジの効果は弱体化しているんだ。上からの指示でね、そう製造せざるを得ないんだよ。 だが、今渡したそのバッジは、何年も前の古いタイプなんだ」 ヒナタはバッジを矯めつ眇めつしていたが、違いが分からないようだった。 僕も分からなかった。効果の弱体化――初めて聞いた話だ。 「次に、これは本当に私的なお願いなんだが、 またいつかニビシティに寄る機会があれば、リュウジに会ってやって欲しい。 そして、今度はあいつの本当のポケモンと、バトルしてやってくれないかな」 ヒナタは満面の笑顔で頷いた。 「はいっ!」 「良かった。それじゃあ、人が来ないうちに行きなさい。 俺はここでしばらく、見張りを続けているから」 青年は近場の岩に座り込む。ヒナタは深々と頭を下げて、僕を抱え上げた。 懐かしい浮遊感が僕を襲う。 「行こっか、ピカチュウ」 「ピカ!」 青年が視界から消える直前、僕は青年と視線を交わした。 もしかすると彼は、僕がただのピカチュウでないことを見抜いていたのかも知れない。 フィールドに駆けつけた時、彼は僕とヒナタを他のトレーナーに任せ、倒れたイワークを介抱していた。 それは身内の優先意識とは無関係に、僕がほとんど無傷で、 イワークの方が治療が必要であることを、一瞬で見抜いたからではないか、と僕は考えている。 僕が二カ所の関節に流した"電気ショック"で、イワークは正常な姿勢を保つことが難しくなっていた。 その状態で加速したところに"みずでっぽう"を浴びせかけられ、イワークはかなり不安定な状態で、地面に倒れ込んだのだ。 きっと、今も治療中だろう。 「ピカ?」 と、入り口から10mほど歩いたところだろうか。 僕は違和感を感じて耳を欹てた。 外界から差し込む光と、洞窟の闇が反比例するにつれて、 その違和感は大きくなっていく。しかしヒナタは歩みを止めない。 まだ淡い光が届いているからと、油断している。 僕は耳に神経を集中させて、違和感の正体を探った。 だが、探りきる前に、違和感は消えてしまった。 「~♪ ~~♪」 オツキミヤマの暗い洞窟に、場違いなヒナタの鼻歌が響いている。 僕は再びヒナタの腕の中に丸まり、先ほどの違和感が、ただの錯覚であると思い込んだ。 第四章 下 終わり
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/165.html
前へ 先頭ページ 次へ 「主義」 「なんだこの人だかりは?」 行きつけのセカンドリーグ対戦スペースおよびオンラインアクセスポイントがある、自宅から二駅もまたいだセンター。 到着したマスターは、対戦スペースを囲む異常な数のギャラリーを目の当たりにした。 「試合が行われているようですよ」 マイティがコートの胸ポケットからひょっこりと顔を出す。 「マスター、スコアボードを見てください」 「ん?」 バーチャルフィールドの立体映像が表示されるドームスクリーンの天辺に、勝ち抜き数とその神姫の総戦闘時間を表示する大きなスコアボードがついている。 対戦車は青コーナーと赤コーナーに分けられるが、ボードは今真っ赤に染まっており、数値がセカンドの試合にしては異常だった。 「四十八人抜きか」 「おそらく再戦も含まれていますけど、それでも驚異的な勝ち抜き数です。時間も平均最低ライン以下をキープしています」 「一人あたり一分弱だな」 セカンドでそんなことが起こる理由は……。と、マスターは見当をつけた。 「ファーストのオーナーが来ているのか」 ファーストリーグ、通称リアルリーグのオーナーたちは、千戦練磨、百戦常勝の達人がゴロゴロいると言っても過言ではない。武装神姫のオーナーをやっている人間なら頑張っていれば普通にセカンドへ進出できるが、ファーストへはかなり特殊な場合を除いてそう簡単に上がることができなかった。 ちなみにリアルリーグと呼ばれるゆえんは、その試合のすべてがバーチャルではなく実際の戦場で実際の神姫同士が(広義での)実弾を駆使して文字通りの死闘を繰り広げるからに他ならない。彼らは総じて誇り高いが、その理由の一つが「実戦」である。 今また一人の敗者が天にそびえる赤い数字を増やした。 『試合終了。Winner,アラエル』 そしてまた、誇り高いはずのファーストリーグのオーナーがわざわざセカンド以下のセンターへ来る理由は、一つしかない。 「弱いものいじめですね」 「反吐が出る」 マイティは思わずマスターの顔を見た。相変わらずの仏頂面だったが、マスターが悪態をつくのを聞いたのはマイティにとってこれが初めてであった。 「マスター……」 「戦ってみるか」 「えっ?」 「別に叩きのめしてやろうってわけじゃない。まがいなりにも相手はファーストだ。彼らの強さを知っておくのも良い勉強になるだろう」 「……」 「嫌か?」 「……いえ」 マイティはふぅ、とこっそり気合を入れて、言った。 「勉強させていただきます」 ◆ ◆ ◆ 『バトルスタート,フィールド・山脈地帯04』 途方もなく広大なフィールドであった。四角い戦闘エリアの一辺が神姫スケール換算数十キロもあった。ヒマラヤ山脈もしくはアンデス山脈のような、地平線の先まで数千メートル級の鋭い雪山がそびえ立ち並ぶその戦場は、雲ひとつない青空が山々を壮大に際立たせる見ごたえたっぷりのヴィジュアルに反して、かなり不人気な場所であった。 もしも地上戦用神姫同士でこのフィールドが選ばれたなら、戦闘の大半が互いの索敵に終始してしまう。 そして勝負は一瞬。出会い頭に撃ち合いが始まり、例外なく移動に著しく不便な地形であるから回避行動ができない。動かない相手に先に致命判定の攻撃を送り込めるかどうかのみが勝負を分ける。 片方が飛行タイプの神姫なら、その時点で彼女の勝利が決定する。相手が山岳移動にあくせくしている間に、上空から銃弾や砲弾や爆弾やレーザービームの雨あられを降らせてやるだけで良いのだ。もちろんプライドにかけてギブアップするオーナーなどほとんどいないから、だいたい一方的な爆撃が始まり、そしてすぐに終わる。 このフィールドが自動選択された瞬間、ギャラリーはもちろんオーナーや神姫たちまでも、一様にブーイングを起こすかため息をつくことは間違いなかった。 ある一つの場合を除いて。 もしもこのフィールドが自動選択されたとき、対戦する神姫が、完全な飛行タイプ同士であったならば。 そして特に、お互いがまるで戦闘機のような高速巡航飛行機動を得意とする武装であったならば。 ポリゴンがマイティのバーチャルモデルを現出させる。 彼女の武装は一見特別なカスタマイズがしてあるように見える。 が、それらはすべからくノーマルなオフィシャルパーツで構成されていた。 マイティ自身はヘッドセンサー・アネーロと胸部アーマー、手首部分を除いてカサハラ製鉄製ヴァッフェシリーズのプロテクターやブーツを身にまとっている。左手首にはガードシールドを装備し、右手には主武装としてSTR6ミニガンを携えていた。 特筆すべきは推進装置がすべてリアウイングに集約されていることだった。エクステンドブースターはもちろんのこと、副推進器が内蔵されている本来は脚部を換装すべきランディングギアもウイングに取り付けられている。ヴァッフェシリーズのスラスターも貪欲に追加されている。 それはまさに推進装置のカタマリと言っても差し支えなかった。副武装に各種ミサイルも搭載されていた。 『今すぐアフタバーナーで巡航しろ。同時に最大出力で索敵開始』 「は、はい」 すべての推進器を一方向に向け、加速。同スケールで生身の人間ならば失神してしまうGが襲う。マイティはものともしない。アネーロと足裏に付けたヴァッフェシリーズのセンサーをめいっぱい稼動させ、索敵を始めた。 『センサーに集中しろ。この広さでは視覚は役に立たん。』 「了解」 マイティは目をつぶり、レーダーらの情報に頼り切る。 敵はすぐには見つからない。こう広大とあってはたとえレーダー、センサーを体中に付けても全域をカバーすることは不可能だった。 「まだ反応しない……」 高速で飛びながら、マイティは敵が見つからない不安が募るのを感じた。 思い返してみれば、いままではいつも対面した状態で戦闘が始まっていたのだ。「索敵する」といっても、周囲のどこかに必ずいる相手を探すだけだった。 「どこにいるか分からない」敵を探すことは、マイティは初めてなのだ。 『うろたえるな。自分の装備を信じろ』 「はい、マスター」 今はマスターの声がありがたかった。 マイティは落ち着けと自分に言い聞かせ、索敵を続行する。 直後。 ビビーッ! 被ロックオン、いや、攻撃アラート!! 空の向こうの一点から、まばゆいレーザーが伸び、マイティの至近を撫で回した。 『低高度へ回避しろ!』 「くうっ!」 瞬時に体を反転させ、高速のままスプリットターン。みるみる山の斜面が接近する。激突の危険をはらみつつ、マイティは回避機動をとった。 しかし、レーザーは正確にマイティを追撃する。 「このままでは当たってしまう!」 マイティは一瞬の判断で、レーザー発射予測地点との対角線上に山を配する。つまり山頂より低高度を飛び、山脈を盾にしたのだ。 『こそこそ隠れるつもりか、どノーマルめ!』 敵のオーナー、鶴畑大紀が嘲笑する。 彼の言うところの「野蛮」で「地上戦しかできない犬型」の神姫に屈辱的な惨敗を喫し、さらに眼帯を付けた見た目ただのストラーフに戦闘開始たったの一秒で超長距離狙撃されこれも敗北した彼は、憂さ晴らしのためにここセカンドリーグのセンターへ来ていた。 そして並み居る挑戦者たちをなでるように撃破し続け、半ば公然と対戦スペースを一時間近くも占拠していたのだった。 『お前を倒せば五十人抜き達成で記念パーツが頂けるんだ。おとなしくやられろ!』 「誰がやられるもんですか!」 山の陰からマイティはミサイルを三発発射。 だが、ミサイルは山から飛び出た瞬間すべて爆発してしまう。 またレーザーの仕業! マイティは山の陰からちらりと敵を確認する。 それは正に異形としか形容しようのない神姫だった。すべてのパーツがマイティの見たこともないもので構成されていた。 一見鳥のようにも見えるが、小さな本体に比べ翼が異常に大きく、表面にはいくつもの眼球状のパーツが配されていた。 非常に洗練された武装だった。まるでゴテゴテ装備で大失敗をやらかし教訓にしたような。 「て、敵を肉眼で確認しました」 『ドールアイを改造したセンサー兼用のレーザー発振装置だ』 あんなにいくつもある目玉から全部レーザーが出るなんて! あれじゃ死角なんてないし、「見られる」だけでやられてしまうじゃないか。マイティはおののいた。 「マスター! あ、あんなの勝てません!」 『弱音を吐くんじゃない』 「でも、あれじゃあ山から飛び出した途端に撃たれます!」 『飛び出さなければいい。ひとまず山の陰に隠れながら可能な限り接近するんだ』 「うう……」 『マイティ!』 「……わかりました。やってみます」 マイティはそろそろとバーニアをふかし、敵の位置を確認しながら、山脈に隠れて移動しはじめた。 『あれがファーストの強さだ。装備の強さであれ戦術の強さであれ、強さには変わりない。』 「……はい」 『おれたちセカンド風情には一見完全無欠に見える。隙がまったく無い』 『いつまで隠れてるつもりだ!』 痺れを切らした鶴畑大紀は自分の神姫に命令する。 『ならば隠れるところをなくすまでだ。アラエル! 山を全部取っ払ってしまえ!』 「イエス、マスター」 まったく抑揚の無い声で、マイティと同じアーンヴァルタイプの神姫アラエルは答えた。 翼のすべての眼球がぎょろぎょろと動き始め、四方八方に次々と大出力レーザーを照射しだした。強力なレーザーが山肌を切りつけると、瞬時に雪が溶け洪水が発生し、そこから上が崩れ落ちた。 『だが強さというのはレベルじゃない。カテゴリーなんだ。』 「どういうことですか?」 マイティの目の前をレーザーが横切る。面食らいそうになりながら、姿勢を整え、落ち着いて回避に専念する。 『弱点の無い強さはありえない。相手がどのように強いのかを判断し、弱点を探して攻めるんだ』 レーザーが止まる。アラエルの翼の目玉が役目を終えてぼろぼろとこぼれ落ちる。開いた穴の中から代わりにいくつものミサイルがせり出してくる。 『さら地にしてしまえ!』 「イエスマスター」 そのミサイルを全方向へ射出。残った山のかけらを粉砕してゆく。 アラエルの周囲から勇壮な山々が消えうせ、代わりに雪解け水で構成された巨大な湖が出来上がった。 「武器がなくなった、吶喊します!」 マイティはアフターバーナー全開で突撃。撃てる限りのミサイルを発射する。 『待て、マイティ! 油断するな!』 『かかったな! アラエル、EMPバラージだ!』 「イエスマスター」 ミサイルがなくなった発射口からスピーカーのようなものがせり出す。 アラエルは大きく口を開け、 「キァーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」 金切り声を張り上げた。 「うああAアああアa亞あ!」 マイティに強烈な頭痛が襲いかかった。目の前に火花が飛びちる。ミサイルはすべてあさっての方向へと飛びさり、自爆した。 『距離をとれマイティ!』 「ぐううう」 ハンマーで叩かれるような激痛にのたうちながら、マイティはバックブーストをかけ、ミニガンで牽制しながら後退。 だが、姿勢制御が上手くいかず、そのまま湖中へとダイブしてしまう。 湖の中は静かだった。 ここまではあの叫びも届かなかった。 「やっぱりだめだ。ノーマルの装備じゃ、あんなのには勝てない。どうしたって勝てない」 マイティは沈み続ける。浸水はしなかったが、このまま沈み続ければこのフィールドでは本来ありえない下方へのエリアオーバーで負けてしまう。 だが、マイティはなかば諦めかけていた。圧倒的な戦力差であった。こちらの武装が一切通用しない、強大な相手。 あれがファーストなのか。お金に物を言わせて強力な装備をしているからといって、それは言い訳でしかない。あいつは強い。強いからファーストにいるのだ。 エリアオーバーの警告が鳴り始める。 「私にあの装備があれば……」 マイティの口から気泡が漏れる、それは主人の代わりに力なく、水面へと浮き上がってゆく。 『聞こえるかマイティ』 マスターの声がする。警告にかき消されて、よく聞こえない。 「マスター」 絶望的な声で、応答する。 「だめです。勝てません」 それだけ言えばもう十分だった。ファーストとの決定的な差。十分勉強いたしました。 今回は、負けてもいいよね。 マスターは黙っていた。長い間沈黙していたような、マイティはそんな気がした。 『おれの好きな言葉がある』 うるさい警告をかきわけて、マスターの声がマイティに届く。 『装備の性能差は、戦力の決定的差ではない』 「……?」 『たしかに特殊装備は強力だ。が、そのぶん、構造がえらくピーキーなんだ。オレはそういうのは嫌いでね』 いつもは聞かない、マスターのフランクな口調。 マスターは言った。 『ノーマルな装備はな、絶対に主を裏切らない。』 「そのとおりでっせ、マイティ様」 唐突に別の声が聞こえた。 頭のすぐ後ろから。 「え?」 ◆ ◆ ◆ 『おい、まだかよ! 見たろ!? 落ちたまんま上がってこないじゃないか』 『まだデッド判定はでておりません』 ジャッジAIは鶴畑の主張を一蹴する。 『くそ、こうなったらこの湖を干上がらせてやろうか……』 その時。 湖から相手のアーンヴァルが勢い良く飛び出してくるのが見えた。あの白い翼、間違いない。 『ハハハハッ! 進退窮まって単純に突撃してきたかあ? アラエル!』 「キァーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」 アラエルはもう一度EMPバラージを発する。 しかし、眼下のアーンヴァルは何事も無いように上昇し続ける。 『な、なんだと!? 一体どうしたんだ!』 アラエルは鳴き続けるが、一向に効果がある気配が無い。 ついにアーンヴァルがアラエルの高度に到達する。 しかし。 そこにあったのはアーンヴァルではなく、リアウイングのみであった。 『ばかな! アーンヴァルのリアウイングは単体で飛べないはず!? ……ん? なんだあれは?』 ユニットの中心に何か丸いものがあるのを見つける。 『…………んが!?』 鶴畑大紀は我が目を疑った。 「にゃにゃー」 シロにゃんがそこにいた。マオチャオのプチマスィーンズであるはずの。 アラエルはごく自然に、リアウイングを飛ばすシロにゃんを目で追い続ける。 『バ、バカ、アラエル! そいつは囮(デコイ)だ!!』 アラエルははっとして視線を湖へと戻そうとする。 眼前に、副推進器を内蔵してあるランディングギアを履いたマイティがいた。 「プチマスィーンズの簡易AIに、EMPは効果がないようですね」 体当たり。 不意を突かれたアラエルは吹き飛ばされるが、すぐに態勢を整える。 『のこのこ出てきやがって。 アラエル! EMPバラージをお見舞いしてやれ』 アラエルは三度巨大な翼ををピンと伸ばし、口を大きく開ける。 が、 「キ」 と発した瞬間、翼のスピーカーが、というより、翼そのものが火花を散らしてバラバラに弾けてしまった。 『な、何ぃー!?』 「思った通り、脆すぎる。」 マイティはニッ、と笑った。 『な、なぜ分かった!?』 「そんな大きな翼を持っているくせに、発見位置からほとんど動いていないんですもの。強力な攻撃に惑わされていたけれど、ついに弱点見たりです」 『よくやった、マイティ』 「えへへ」 『くっそぉおお!!』 鶴畑大紀は地団太を踏んだ。 『まだ勝負は終わってない!』 アラエルがなけなしのライトセイバーを構える。 「!」 マイティも右手首に装着してあったライトセイバーをそのまま作動。 『叩き潰せえぇ!!』 アラエルが残ったブースターで突進する。 「やあーっ!!」 マイティもリアウイングの再装着を待たず突撃。 二つの切っ先が交差する! ………… 同タイプであるため、一見どちらが雌雄を決したのか、誰も分からなかった。 左腕のガードシールドで防がれているライトセイバーがあった。刃の部分ではなく、柄を直接押さえている。 もう一方のライトセイバーは、見事に相手方の胸部を貫いていた。 貫かれた方のアーンヴァルが、ポリゴンの光と化して消える。 ジャッジAIが報告する。 「試合終了。Winner,マイティ」 歓声。いつまでもかれることの無い歓声が、センターを包み込む。 ◆ ◆ ◆ 「マスター」 「……ん?」 帰路。いつの間にか雪が降り始めており、道路はもう真っ白になっている。胸ポケットに入ってコンビニで買った肉まんをほおばりながら、マイティは言った。 「今日は、ありがとうございました」 「何が」 「相手がどのように強いのかを判断し、弱点を探す。そして、装備の性能差は、戦力の決定的差じゃない」 「そんなこと、言ったかな」 マスターは目を閉じ、微笑する。 雪は一晩中降り積もり、明日には銀世界が広がるだろう。 了 前へ 先頭ページ 次へ
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/1798.html
ゴング。 同時にレフェリーを務めるコルベールが、リング上で拳を交える二人を引き離す。 「ゴング! ゴングだ!」 双方は一瞬にらみ合った後に振り返り、肩で息をしながらもしっかりとした足取りでニュートラルコーナーへと戻った。 セコンドにより椅子が出され、一分間で少しでも体力を回復するための道具が次々と取り出される。 赤コーナーの椅子へ座り込んだのは、ルイズ。ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。 現在、HBC(ハルケギニアボクシング評議会)のランキング3位に属する、異例の女性ボクサーである。 ぶかぶかの赤いボクシングパンツに、白い無地のTシャツを着ていた。 「ルイズ、やったじゃねぇか! あいつのフィニッシュブローを破ったぜ!」 セコンドの一人を務めるのは、腹巻に坊主頭、左目の眼帯と異様な格好の中年男性だ。 名を、丹下段平。ルイズによってこのハルケギニアに召喚された、かつて異世界で名を馳せた名ボクサーである。 「あれだけ特訓したんだから、当然でしょ! 次のラウンドで勝負をかけるわ!」 疲労困憊であるにも関わらず、ルイズはニヤリと笑ってみせる。 「動かないで」 腫れ上がったルイズの顔を、魔法で出した氷で冷やしていたタバサが呟いた。 ルイズの級友である彼女もまた、セコンドを勤める一人である。 「それにしても、まさかあんたが本当にここまで強くなるとはね……。 女の癖にボクシングなんてバカじゃないかと思ったけど、あんた才能あるのね」 キュルケ・アウグスタ・フレデリカ・フォン・アンハルツ・ツェルプストーが呆れたように漏らした。 その名の通り、ツェルプストー家の一員である彼女は、ヴァリエール家のルイズとはまさしく犬猿の仲である。 が、ルイズが「ボクシングやるから。絶対やるから。もう決めたから」とぬかし、 周囲を仰天の嵐に巻き込んだ際、初めにそれを応援した人間でもあった。 要は、何だかんだ言って親友なのである。 『微熱』の通り名を持ち、恋に生きると公言してはばからないような女性であるキュルケにとって、 その理由が納得いくものだったからかもしれない。 「そりゃそうでしょ」 ルイズが真顔に戻り、呟いた。 「絶対サイトの仇を討つって決めたから。そう、誓ったんだから」 そうして、向かいの青コーナーを睨みつける。 そこには、不適に笑う元婚約者――HBC現王者、ジャン・ジャック・フランシス・ド・ワルドの姿があった。 ハルケギニア大陸において、ボクシングとは全てである。 六千年前、ブリミルと呼ばれる人物が編み出したとされるその競技は、瞬く間に大陸全土へと広がった。 現在において、各国の代表を出す国際戦が最早代理戦争と化していることからも、その人気ぶりは知れよう。 そして、貴族の誇りとは、強いボクサーであることであり、即ちボクシングで勝つことである。 現在を生きる全ての貴族の男子にとって、ボクシングで強くなるのは確固たる目標であり、遥か遠い夢だ。 HBC上位ランカーともなれば、下級貴族の三男坊などでも結婚相手は選び放題、生涯の成功は最早約束されたと言ってもいい。 その妻も、夫の試合となれば必ずセコンドに立ち、声を枯らして応援。 勝てば抱き合ってリング上で接吻し、負ければ控え室で涙を流した。 『俺のセコンドに立ってくれないか』というプロポーズの言葉は、最早使われすぎて陳腐であるにも関わらず 『好きな異性に言いたい/言われたい台詞ランキング』で132年連続一位ぶっちぎり独走中。 ちなみにランキングの集計が始まったのは132年前である。 要は。どいつもこいつも、バカみたいにボクシングに燃えているのだ。 ルイズが、使い魔契約の儀式で異世界の二人――平賀才人と丹下段平を召喚したのは、もう二年前のことになる。 二人はやがて、ボクサーとセコンドとしてHBCランキングへ参加。 グローブをはめると身体能力が向上するという、伝説の『ガンダールヴ』のルーン、丹下段平のやたら根性部分に特化した指導、 喋るインテリジェンスグローブ『デルフリンガー』などもあり、瞬く間に上位へと上り詰めた。 しかし、その年のトリステイン王国代表決定戦。決勝戦において、ワルドの繰り出したフィニッシュブロー、 『ライトニング・クラウド・アッパー』によって、終始優位にあった才人は逆転負けした。 ルイズはその時、婚約者と使い魔、どちらのセコンドに着くか悩んだ挙句、賓客用観客席という中途半端な立ち位置に居た。 そして見たのだ。絶対に見た。二人がコーナーで戦っていたせいで、自分以外には誰にも見えなかったろうが、 しかしそれは確かだったとルイズは確信している。 フィニッシュブローを撃つ瞬間、ワルドは才人の足を踏んでいた。 そして、試合終了から三時間十二分後。 平賀才人は、絶命した。 試合から数日後。 ルイズは、ワルドを問い詰めた。何故だ。何故、あんなことをしたのか。 ワルドは哂った。高らかに哂っていた。 「まずい、まずいんだよルイズ。あそこで負けてしまっては、僕はルイズと結婚出来ない。 ヴァリエール家の麗しきご令嬢と結婚するんだ、HBC現王者くらいの立場は必要だろう?」 くくく、と堪えきれない哂いを漏らす。その眼は、何か名状しがたきものに侵されていた。 明らかに尋常では無い様子に、表情を硬くするルイズ。 その腕を突然、ワルドが掴む。 「さぁ、もう十分だろうルイズ。僕はHBCの頂点、ハルケギニアにおける全ての男子の頂点に立ち、九回それを守り抜いた。 かつての伝説、『イーヴァルディの闘士』と並ぶ大記録。ああ、ああもう十分だ、そうだろう? 君と僕は結ばれる。誰にも邪魔はできない。そして君の、『虚無の拳』の力がついに――!」 恐怖。しかし、それ以上にルイズの心を埋め尽くしたのは、憤怒だった。 ルイズは腕を振り解き、ワルドを睨みつける。それを気にもせず、相変わらず、哂い続けているワルド。 ワルド――いや、こいつが何を言っているのかはわからない。 だけど。 これだけはわかる。 「そんなことのために……!」 その目的は、あいつ――才人に比べれば、屑にも劣る最低の代物だということだけは。 「サイトを……!」 あいつを。いつまで経っても従おうとしなかった、小憎たらしい使い魔を。給仕やら、他の女性にすぐ傾く惚れっぽいあいつを。 でも、……どうしようも無い程、どうしようも無くなる程に好きだったサイトを! 「殺したのねっ!」 ルイズは先日の自分を悔やんだ。何故、自分はこいつとサイトを比べて、しかも迷いなんてしたんだろう。 こんなにも。こんなにも、私の気持ちは分かりきっているというのに! 「……いいわ。あなたがもう一度だけ、その王座を守りきったなら、私はあなたの妻になる」 「どうしたんだい? 僕の愛しいルイズ。別に、今すぐにでも僕は構わな――」 「その口で、次に『愛しい』と言って御覧なさい。――その口、引きちぎってやるから」 ワルドは哂い止み、値踏みするような眼でルイズをじろり、と眺めた。 完全に様子は一変し、実につまらなそうな、退屈そうな眼をしている。 「ふん。……成る程。君は僕の、『敵』になったと、そういうことなのかな、ルイズ?」 「ええ。完膚無きまでにね、ジャン・ジャック・フランシス・ド・ワルド」 「くくく。もう『ワルド様』とは呼んでくれないのだね、僕のルイズ。 だが、まぁいい。僕が次に勝ちさえすれば、全ては問題とはならない。 いくら君が反対しようとも、前人未到のHBC王座十連続防衛を果たした男となれば――君のお父上にほんの少し働きかければ済むことさ。 それで? 残りの一回、君は誰をけしかけるつもりなのかな?」 馬鹿にしきった様子のワルドを前に、しかしルイズは動じなかった。 眼を煌々と光らせ、胸を張り、怒りの炎に身を焼いて、誰よりも誇り高く、彼女はそこに居た。 「私よ。私自身が、あなたに挑む」 「セコンドアウト!」 ロープを乗り越えながら、ルイズのセコンド達が次々に声をかける。 「いいか、ルイズ。足だ、足を使え。かき回した所に、お前のフィニッシュブローを叩き込んでやりな!」 「……本で読んだ言葉。あなたに。……Stand, and Fight.(立って、そして戦いなさい)」 「頑張りなさいよ。サイトのためなんでしょ?」 ルイズは僅かに微笑みをこぼし、そして相対する敵へと向かっていった。 着ているTシャツを握り締める。かつて、彼女の使い魔がこの世界に召喚された時に着ていたものだ。 「サイト」 何かを噛み締めるように、ルイズはその使い魔の名前を呟く。 「らぅーん、えいと! ふぁいっ!」 ゴング。 開幕直後、ワルドは冷静に牽制の左を放つ。 速く、鋭く、確かな芯のあるジャブ。『エア・ニードル・ジャブ』。 『閃光』の二つ名の元になった、ワルドの主武器の一つである。 ルイズも動じず、ステップとガードで対処する。 しばし、静かな攻防。盛り上がる観客席とは正反対に、凍りついたような緊張感がリングには満ちていた。 ――と、その空気を打ち破るかのように、ワルドが大きく下がる。 そのまま腕を広げ、オープンガード。そして、あろうことか対戦相手であるルイズへと話しかけた。 「いや、驚いたよルイズ。まさか、君が――君自身が! 僕に挑むと聞いたときには、正直正気を疑ったがね。 僕の『ライトニング・クラウド・アッパー』を破るとは、やるじゃないか」 『ライトニング・クラウド・アッパー』。ワルドが幾多もの敵をリングに沈めてきた、彼の必殺技である。 その拳は相手に命中すると同時に、グローブすら焼き尽くす強力な電撃を発し、その動きを止める。 ガードも不可能、当たったらそこで終わり。まさしく、『フィニッシュ』ブローだ。 (尚、スレ住人の皆さんは技のあまりのネーミングセンスに眉をひそめていることだろうが、 これは筆者の趣味では無く、名作ボクシング漫画――アレをボクシングと呼称するのなら、という前提だが―― 『リングにかけろ』へのリスペクトである。知らない人はググってwikipedia。すげーネーミングだから) ルイズは警戒。試合中に対戦相手に話しかけるなど、正気の沙汰ではない。コルベールが困っている。 「驚いたよ。本当に驚いた。まさか、『虚無の拳』の力を、僅かとはいえ引き出すとはね。 それに敬意を表して――僕の、正真正銘、本当の本気を見せるとしよう!」 そう言い放つと、ワルドは突然詠唱を始める。 「ユビキタス・デル・ウィンデ……」 ルイズはワルドへと突き進んだ。まずい。何の詠唱をしているのかはわからないが、本能が告げている。 あの呪文を、完成させてはならないと。 「っ!」 ワルドの顔面へ、右ストレートを放つ。 そして、誰もがその眼を疑う光景。 その拳が、ワルドの頬を『貫通』した。 「!」 驚愕に凍り、動きが止まるルイズ。面前のワルドの姿が、かき消える。 そして、 「ユビキタス。――風は、遍在する」 ルイズの背後。そこに、五人のワルドが立っていた。 振り返ったルイズの顔が、更なる驚愕で歪む。 「風の吹くところ、何処となくさ迷い現れ、その距離は意思の力に比例する」 ルイズは混乱しながらも、必死でジャブをうつ。 涼しい顔でそれを防ぐ、ワルドの一人。 「物理的影響力を持ち、ある程度の衝撃なら消えることもない。そのそれぞれが意思を持っている。 ――どうだい、僕の愛しいルイズ? これが僕の、本気だよ」 一人がルイズのパンチをガードしている間に、もう一人が懐に潜り込み、ルイズの気をそらす。 更に二人が牽制のジャブを放つ。 「くっ!」 ルイズは必死で、それをかわそうと『イリュージョン・ステップ』を使う。 自分自身の幻影を作り出し、敵を翻弄する足捌き。 先ほど『ライトニング・クラウド・アッパー』を破ったのもこの技だ。 しかし、 「無駄だ!」 そして、最後の一人はルイズの死角へと回り込んで―― 「これで終わりだ! 『エア・ハンマー・フック』!」 「――――!」 空気の塊を伴った拳は、その力を元の数倍にまで増大。 ルイズの顔面を捉え、悲鳴をあげることすら許さず数メイルの距離を吹き飛ばした! きもちいい。 なんだか、すごくきもちいい。 めのまえがぐにゃぐにゃする。なにもみえないや。 ああ、ねちゃいそうだなぁ。 「――――!」 なんだか、とおくでたくさんのひとがさわいでる。 うるさいなぁ。 わたしはもう、ねたいのに。 「――――!」 ああもう、ほんとうにうるさい。 たちあがることなんて、もうできないのに。 「――って!」 え? いま、なんて……。 「立って! ルイズ!」 リング上、ピクリともしないルイズ。勝ち誇り、ロープへもたれかかるワルド(×5)。 それを見つめながら、キュルケは呻く。 「分身……。ボクシングで五対一なんて、勝てるわけがないじゃない……!」 「…………」 無言のままのタバサ。 3。 「ちくしょう……。ルイズは、ルイズはあんなに頑張ったのによぅ……!」 丹下は俯き、何かを堪えるように歯を食いしばっていた。 「…………」 無言のままのタバサ。 5。 「……限界ね」 倒れたまま動かない姿を見、キュルケがタオルを取り出す。 止める丹下。 「待て! そいつぁダメだ! ルイズを、あいつの気持ちを裏切るつもりか!」 「そんなこと言ってる場合じゃないでしょ!」 「せめて、10カウントの間は――」 「一刻を争う状況だったらどうするつもりなの!? その数秒が、あの子を殺すかもしれないのよ!」 「…………」 無言のままのタバサ。 8。 「ダメだ! そいつはやらせられねぇ!」 丹下がキュルケに、タオルを投げさせまいと食らいつく。 そうしながらも、叫ぶ。 「立(て! 立つんだ、ルイズ!)――」 「立って!」 割り込むかのような突然のタバサの絶叫に、丹下は言葉を止められてしまう。 タバサはルイズを見つめ、何かを訴えるように、目に涙を浮かべながらも叫ぶ! 「立って! ルイズ!」 その一言で、心臓に火が入った。 足が動かない。 頭はグラグラだ。 体中が痛みを訴えている。 ――それでも。 その全てを屈服させて、ルイズは立ち上がった。カウントは、9。 霞む視界の中、リング下のタバサを捉える。 そちらに向けて、頷いた。 ――そうだ。 驚くワルドが見える。 ――負けられない。 足を一歩、動かす。 ――絶対に、 「負けないんだからっ……!」 ワルド達が、再びルイズへ襲い掛かる。 先手を取り、重い左手を必死で動かして、ジャブ。 どうしようもなく鈍いそれを、ワルドは苦も無くガードした。 先ほどと同じ流れか、と誰もが思ったその瞬間。 ガードをしたワルドが、跡形も無く消え去っていた。 「な――!」 驚きで動きを止めるワルド達。馬鹿な。あの程度のパンチで、分身が消え去るなどあり得ない。 更に連続でルイズのジャブが放たれる。 一発。一人のワルドが消える。 一発。また一人のワルドが消える。 残るワルドは、二人。 「馬鹿な、そんな筈は!」 混乱するワルド。そこに、ルイズがぽつりと、だが確かな強い声でその技の名前を告げた。 「――『ディスペル・ジャブ』」 「っ! 『解除』したというのか、僕の分身を!」 更に、一発。更にワルドが消えうせる。 残るは本体。たった一人の、ワルドのみだ。 「僕は……僕は負けないっ! 『虚無の拳』を手に入れ、ボクシング界の全てを手に入れるまで、決して!」 錯乱したワルドが、ルイズへ吶喊する! 「あ、ああああああああああああああっ!」 再び、『ライトニング・クラウド・アッパー』を放つ。 決まれば、間違いなく終わる。その威力を秘めた一撃。 しかし。その技は既に―― 「ああああああああああああああっ!」 命中! ワルドの眼に、電撃に撃たれながら吹っ飛んでいくルイズの姿が映る! 「あああああああああああああ、ああ、あ……?」 再び倒れるルイズ。電撃で体中が焼け焦げ、見る影も無い。 「あ、ああ、は、ははははははは! 勝った! 『虚無』に、伝説に、僕は勝ったんだ!」 ワルドは気づくべきだった。 ルイズにその拳が命中した――否、そう見えた瞬間。 しかしそれに反して、その手には何の感触も無かったことに。 倒れていたルイズの姿が消える。 「ははははははははっはああははは、はぁ? あれ?」 『イリュージョン・ステップ』。 そして、 「喰らいなさいっ! サイトの――仇っ!」 ワルドの目の前から放たれた拳は、 「『スマッシュ』――」 その顎にクリーンヒットし、 「――『エクスプロージョン』!」 大爆発によって、ワルドを上空十数メイルまで吹き飛ばした! 一瞬の沈黙。 その会場にいた全ての人間が、歓声一つ上げず、、空中のワルドを見つめていた。 ぐしゃり。 何かが潰れるような音と共に、ワルドがリング外へ顔面から墜落する。 コルベールがそれを覗き込み、――その両腕を、頭上で交差させた。 「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」 歓声が爆発し、ゴングはこれでもかと鳴り響く! 「やった! ついにやったぜ、ルイズ!」 「……やった」 「あの、バカ……! 心配させて……!」 コルベールがルイズの腕を、高々と掲げる。更に音を増していく観客の声援。 腕を下ろされたルイズは、その中を、ふらふらとニュートラルコーナーへ戻る。 「っ! タンゲ! 椅子!」 「言われるまでもねぇわっ!」 出された椅子に、崩れるように座り込むルイズ。 「ちょっとルイズ? 体は、大丈夫なの?」 「待ってろ。今、わしがとっておきの薬を――」 「要らない。水のメイジが医務室からすぐに来る」 「ルイズ? ……ちょっとルイズ? ルイズ!」 「おいルイズ! 返事しねぇか!」 「…………救護班、早く!」 ねぇ、サイト。 やったよ。 私、あんたの仇を討った。 サイト。 もう一度だけでも、あんたに会いたいわ。 言いたいことがあるのよ。 前には言えなかったけど、今なら、素直になれそうな気がする。 でも。 燃え尽きちゃった。 燃え尽きちゃったわ。 真っ白にね……。