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とある山の山腹にあるゆっくりの研究所 その地下の一室で、胴付きゆっくりフランが四肢を拘束している鎖から逃れようともがいている。 「ふ・・・うう・・・ふうぅっ・・」 その身体には実験当初の2倍近くの媚薬ローションが塗り込まれており、身体を少し動かすたびにあの感覚が大波のように襲ってくるために満足な動きができていない。 と、部屋の扉が開いてフランをここに拘束している男が現れた。 「ふむ・・・さすがにここまで塗り込めば効果はでかいな。 調子はどうだ?」 「ふ・・・う・・・うーっ! ゆっくり・・・しねぇっ!!」 「あまり死ねという言葉を連発するな。 それは決め台詞として使った方がいい」 訳の分からないことを言ってフランに近づく男。 男はフランに近づくと、手にした小さめの箱からよく分からない器具を次々と取り出した。 ふしくれだち、少し反りのある棒のようなものや、以前男が教えてきた『数珠』のようなもの、紐の先に豆のような物が付いているものなど。 それが何なのかなど分かるはずも無いが、男が用意するものにろくなものが無いのは分かり切っている。 「う・・・う・・・? やめて・・・くるなっ!」 「これは電動式の張型で、こっちも電動式の・・・何だったかな、何とかビーズとか言うものだ。」 「きいて・・・ないっ! くるなぁっ!」 「お前がちゃんと言うことを聞いてくれればこんなものは使わずに済むんだが・・・どうだ?」 今だ! すぐそばまで来て目線を合わせようとした男の首筋に思い切り噛み付くフラン。 しかし、男は血の滲む首筋に動じる様子も無く、フランを噛み付かせたままで 「人間の血の味は嫌いとか言ってなかったか? いや、今はそんなことを言ってるんじゃなかった。 そっちがそういうつもりなら、ほれ」 言うが早いか、いきなりフランのそこに紐の付いた豆(のようなもの)を挿入する男。 「ううっ・・・うーっ!」 フランは、異物が挿入される感触にビクりと身体を震わせるが、若干ではあるが慣れてきた事もあり、そのままさらに強く噛み付く。 「ほ・・・お。 顎筋力はかなりいい感じになったな。 ゆっくりに筋力と言うのもあれだが・・・でもな」 男はフランの首を片手で掴み、 「ふっ!」 「ぐ・・・あ、がぁっ・・・」 思い切り締め上げた。 「人間に手を出すなと教えたはずだぞ。」 「あが・・・が・・・く・・・」 「人間の世界で生きていくと決めたのはお前だ。 教えられたことは守れ。」 「か・・・あ・・・ぁ・・・」 ギリ・・・ギチ・・・ 男はフランの目が虚ろになりかけたところで手を離す。 「げはぁっ! がは、ごほっ!」 激しく咳き込みながらも、フランの目に恐怖や恭順の色は全く無く、ぎらぎらとした光を放っている。 「はぁ・・・この状況になってなおその目か。 人間以上の精神力なんじゃないか? いや、逆にゆっくりフランだからと考えるべきか・・・?」 ぶつぶつとつぶやきながら、男は紐の先のスイッチをスライドさせる。 「う・・・あうっ!? かはぁっ!?」 胎内でいきなりブルブルと動き出したそれに驚き、その感覚で一気に男から注意をそらしてしまうフラン。 「それは、・・・ええと・・・ローターと言うものでな。 ただ振動し続けるだけのものなんだが・・・なかなかのものだろう?」 「う・・・ふうぁっ! あ・・あうぅっ!」 フランの両手は吊り下げられているため、どうにか脚でそれを身体から引き抜こうとするのだが、太腿をすり合わせることでローターは更に奥へと侵入していく。 「ふあぁっ! やめ・・・ぬけっ! ぬ、ぬい、てぇ・・・」 「本当は精神を極力弄りたくなかったんだが・・・ここまで我が強いと一回心を少し折っておかないとどうにもならんしな」 「な・・・なにいって・・・あぁうっ!」 「お前が屈服するまで続けると言うことだ。 さて、ダメ押しをしておくか」 男はそう言うと、器具の山から輪になっていない数珠のような物を取り出してローターに気をとられているフランの後ろに回り、後ろの蕾に何の予告も無くその先端を挿入した。 「ふぎぃっ!? あううぅあっ!」 「それは・・・あーと・・・アナルビーズ、というものだ。 どんな感じだ?」 説明書らしきものを読みながら興味深げに聞いてくる男に対し、フランは羽を思い切り振り回しながら 「うく・・・し、しねっ! しねぇっ!」 と狂ったように絶叫した。 しかし男は羽根が当たっても特に動じる様子も無く、ビーズの珠を一つずつゆっくりとフランの蕾に飲み込ませていく。 「うっ・・・ううぅあああっ!」 未知の感覚に対する恐怖と屈辱から涙を滲ませ、歯を軋むほどに食いしばって男をにらみつけるフラン。 男はそんなフランをまぶしそうに眺め、 「・・・俺が部屋を出たらお前の腕の拘束を緩める。 それからお前がどうするかは自由だ」 「ゆ・・・う・・・? な、なに・・・?」 「それを引き抜こうがどうしようがお前の勝手と言うことだ。 別に壊したっていいんだぞ? 俺としちゃちょいと困るが・・・」 「う・・・こ、こわしてやる! こわして、おまえも、ころし」 「だから軽々しくそういう言葉を使うな。 カメラ・・・よし、と。 じゃあ2時間後にまた来る。」 そう言って男は部屋を出て行った。 男が言ったとおり、男が部屋を出てすぐに腕の鎖が伸び、(枷ははまったままだが)自由に動かせるようになった。 (こわしてやる・・・ぐちゃぐちゃにこわしてあいつにたたきつけてやる!) フランは歯軋りしながらそこに手を伸ばし、ローターのスイッチ部分を掴み、 「う・・・う・・・あぅ・・・」 引き抜くことができなかった。 (う・・・うそだ・・・うそだうそだうそだ!!) フランは自分の身体に起こっていた変化に驚愕し、必死に否定しようとする。 しかし。 (こ・・・こんな、こんなのが・・・) 憎んでいるあの男に無理やり挿入されたこのおぞましい道具が。 (きもち・・・いいなんて・・・ぜったいうそだぁっ!) 男によって幾度も刺激を与えられた身体は、既にその感覚を快楽だと知ってしまっていた。 基本的にゆっくりの身体は外からの感覚に順応しにくい。 なので、自分に必要の無い異物が体内に入ると苦痛や嫌悪感といったサインが現れ、吐き出すかあるいはなるべく順応しないように反発する。 しかし、普通ならば異物である媚薬を定期的に塗りこまれ続けた身体はその異物に順応してしまい、反発反応(=嫌悪感)をかなり薄めてしまっていた。 なので最初の頃の嫌悪感>"その感覚"という図式が崩れ、"その感覚"をそのまま快感として受け入れてしまったのである。 いくら反発しようとしても、身体は既にその感覚を快感としか認識しない。 さらに、幻覚剤の依存性がその快感を否定することを拒んでいる。 「う・・・うあ・・・ううううぅーっ!!」 初めて認識する快感への恐怖、そしてそれを圧倒的に上回る屈辱で、フランの目から涙が溢れ出す。 そんなフランの心とは裏腹に、フランの指はローターの挿入されているそこを弄り続けている。 フランのそこは異常なほど体液を分泌してぬめり、フランの指を何の抵抗も無く受け入れていた。 「うっ・・・ううっ・・・うああああああーーーっ!!!!」 屈辱に顔をゆがませ涙をこぼしながら、フランは始めて覚えた自慰の快楽を味わい続けた。 2時間後。 「・・・ふん。 なかなかいい顔になったな、フラン」 「・・・ふぅ・・・ひゅぅ・・・」 フランの目は相変わらず憎悪をたたえて男をにらみつけていたが、その目の下には隈ができ、隠し切れない疲労が表に出てしまっている。 フランに挿入されていたローターは既に抜け落ちてしまっていたが、フランはそれを壊す気力も無いようだ。 体重を壁に預け、時折身体をピクンと痙攣させる以外はほとんど動かない。 「さて・・・と。 これから最終段階に入るが、その前に・・・ほら。 水だ。」 「・・・・・・・・・」 フランの周りにはフランから分泌された体液が広がり、甘い匂いがあたりに充満している。 普段余り水分を必要としないゆっくりでも、これだけ体液を流せばさすがに喉が渇くだろう。 「別に何も入ってない、普通の水だ。 喉が渇いているだろう? 遠慮なく飲めよ」 男の言葉にフランは、 「はぁ・・・は・・・ん・・・んく・・・んぐ・・・」 なんとおとなしく男の用意した水を飲み始めたのだ。 「そこらの川の水じゃないぞ。 由良高山の高級雪解け水だ。 美味いだろう?」 「・・・・・・・・・」 フランは何も言い返さず、ふいっと顔を背けるだけだったが、男は特に不満顔もせず満足そうだ。 それもそのはず、わめきも暴れもしない、以前のフランのみを知る者が見れば仰天するであろうおとなしい反応だ。 「さて、喉も潤ったところで最後の試練だ」 男は幾分嬉しそうな、うきうきした様子で持ってきた荷物を開き始める。 今までに無い順調さに心ときめいているのだろう。 対するフランは、今までのようにむきになって反発する様子は無く、ただ静かに男の作業を眺めている。 その顔に浮かぶのは静かな憎悪と疲労、そして幾分の・・・諦念? 「さて・・・と。 ほら、これが特注品の催淫香だ。」 と言って男が取り出したのは、一見どこにでもある普通の香鉢。 「・・・・・・?」 フランは香鉢の存在は知っていたが(以前男が部屋で炊いていた。 妙な香りだった)、"サイインコウ"と言う名は初耳だった。 ただ、またろくでもないものだろうことは理解できる。 「これは人間用というわけじゃなくてな。 ゆっくりにも、妖怪にでも効くらしいんだ。」 男は香鉢に香を落としながら続ける。 「今までの人間用と違って、お前にも絶大な効果が見込めるんだよ」 「・・・・・・はぁ・・・」 またあんなのが、しかもあれ以上の強さでくるのかと思うと疲労が何倍にも増した気がして、フランは大きなため息をついた。 同時にゾクリとした快感も走ったのだが、フランの自我はそれを全力で否定した。 「そして・・・駄目押しにこいつらだ。」 「ゆゆー? ここはどこ?」 「ゆっきゅりあったかいね!」 この間連れて来たばかりの野良ゆっくり一家、そのうちの親れいむと子れいむが1匹ずつ籠の中から現れた。 「おい、あそこにフランがいるだろう?」 「ゆゆ? ふ、ふ、ふらん!?」 「ああ、大丈夫だ。 ほら、ちゃんと鎖で縛られてるだろう」 「ゆゆっ、ほんとうだね! おちびちゃん、ゆっくりちかよらないでね!」 「ゆっきゅりわかったよ!」 「お前達は、俺が迎えに来るまで適当にゆっくりしていればいい。 そうすればこれからもゆっくりした生活をさせてやるからな。 「ゆっくりわかったよ!」 そういってフランから距離をとり、部屋の隅でゆっくりし始めるれいむ親子。 「よし。 じゃあまた2・・・いや、1時間後に来る。」 「にどと・・・はぁ・・・くるな・・・」 ため息を吐きつつも毒づいてくるフランに苦笑しながら、男は香に火をつけて部屋を出た。 「ゆっゆっゆー♪ おちびちゃん、すーりすーりしようね!」 「ゆっくりしゅーりしゅーりしゅるよ!」 部屋の隅で親子のスキンシップをしているれいむ親子がうるさいが、フランは怒鳴りつける気力も無く壁にもたれかかっていた。 と、香の煙がフランよりも香鉢に近かったれいむ親子の下にたどり着いた。 「ゆ・・・ゆゆぅ? なんだかゆっくりしてきたよぉ~?」 「ゆゆ~。 ゆっきゅりできりゅねぇ~」 「・・・・・・?」 れいむ親子の様子がおかしい。 顔が紅潮し、目がとろんとして、酔っ払ったような表情になっている。 「ゆっくりできー・・・ゆ゛っゆ゛っゆ゛っ!」 「ゆゆ・・・ゆぅ・・・ゆっきゅりちちぇいっちぇにぇえ!」 と、ほとんど間をおかず発情したように(実際発情して)目を血走らせ、ブルブルと痙攣し始める親れいむ。 普通と違うのは、その発情した目が自分の子供に向けられているところだ。 「ゆ゛っ・・・ゆ゛っ・・・あがぢゃん! ゆっぐりじでいっでねえええええぇ!!」 いつもの何倍もの声を張り上げて自分の子供に突進していく親れいむ。 対する子れいむも、 「おきゃあしゃん! ゆっきゅりちちぇいっちぇにぇ!」 尋常ではない様子の母親におびえる様子も無く、ろれつの回っていない舌で声を張り上げている。 「う・・・う・・・? ・・・・・・ッ!?」 れいむ親子を訝しげに眺めていたフランの顔色が変わった。 竹林の薬師特製の香が、フランの元に届き始めたのだ。 「う・・・うぅっ! うぁ・・・ッ!」 いつものローションと同じくらいに考えていたフランだが、この感覚はまず種類が違う。 あのローションは身体の外側からじわじわと快感が染み込んでくる感じだった。 しかし今回は、身体の芯から快感と、同時に言葉では表現し難い衝動がダブルで襲ってきているのだ。 「はっ・・・はっ・・・はぁっ・・・」 無意識に手を下へ下ろそうとするのだが、あいにく両腕の鎖は緩んでいない。 フランは、必死に太腿を擦り合わせて渦のような快楽に耐えている。 「んっふうううううぅぅぅ!! あがぢゃあああああん! ゆっぐりじでねぇえええええ!!」 「ゆぎゅっ! ぎゅっ! ゆっぐぢじでるよおおおおお!! おがあぢゃんもゆっぐぢじぢぇにぇええええ!!」 そんなフランをよそに、れいむ親子は交尾に勤しんでいた。 しかし親れいむはともかく、のしかかられて今にも潰れそうな子れいむまでが恍惚の表情をしている様は異常としかいい様が無い。 子れいむの皮は圧迫に耐え切れず所々裂け中身が漏れ出しているのだが、全く頓着していない。(痛みを感じていないのだろうか?) 「んっほおおおおおおおおおぉぉぉ!!」 「ゆっぐ・・・ゆぴゅっ!」 ブチャアッ! 親れいむが絶頂と同時に勢いをつけて子れいむにのしかかり、子れいむは恍惚の表情のまま破裂した。 「ゆふぅ~・・・ゆふぅ~・・・あがぢゃんぎもじよがっだよぉ~・・・ゆゆゅ?」 発情が少し収まった霊夢は、目の前に小さめの潰れた饅頭が転がっているのに気づいた。 「ゆっ・・・ゆゆっ! あまあまさんだよ! れいむがたべるよ!」 大声で宣言し、饅頭と一緒に潰れているリボンも気にせずかぶりつくれいむ。 「むーしゃ、むーしゃ! しあわせ~!! ゆぅ?」 小さな潰れ饅頭をぺろりとたいらげたれいむは、目の前にあった饅頭とはまた違う甘い匂いが漂っているのに気づいた。 「ゆっゆっ! あまあまさんのにおいだよ! こっちにあるね!」 「ふっ・・・うぁ・・・はぁっ!」 甘い匂いの元を探すれいむの視線の先には、顔を紅潮させて自分の秘所を必死に弄り続けているフランがいた(腕の鎖がいつの間にか伸びていたが、気づくはずもなかった)。 早くも甘い匂いの元に気づいたれいむは、ついさっき自分で絶対に近づくなと言ったフランの元へぽいんぽいんと跳ねて行く。 「ゆっ、ゆっ、れいむにあまあましゃんちょうだいね!」 「ふぁ・・・は・・・んう?」 自分の中から湧き上がってくる快感に夢中だったフランは、目の前で叫ばれて初めてれいむの存在に気づいた。 見れば、ゆっくりにあるまじき形相で目を血走らせ、フランのもっとも濃厚な香りを放っているそこを食い入るように睨み付けている。 「ゆ・・・ふふ・・・うふふふ・・・」 「ゆっゆっ! 早くれいむにあまあましゃん・・・ゆゅ?」 フランは両手を伸ばすとれいむを掴み上げ、自分の秘所に押し付けた。 「ゆ・・・ゆぶぶ・・・べーろ、べーろ、あまあま~!!」 「ふ・・・はぁっ!」 れいむがそこを舐め回し、大声で叫ぶたびにフランにゾクゾクとした快感が走る。 そこから溢れてくるフランの蜜を必死に舐め取っているれいむの血走った目を見ているうちに、フランの本能がむらむらと湧き上がって来てしまった。 「べーろ、べー・・・ゆぐっ! むぐぐぐぐ・・・」 「ふぅ・・・うふふっ・・・あ・・・ははっ・・・」 フランはれいむを掴んでいる両手に力を込め、より強く自分に押し付け始めた。 息ができないれいむは時折白目をむいているが、それでもあまあまを求めて舌を動かし続けている。 そんなれいむを見るフランには、快楽に蕩けた表情の中に獲物を見る酷薄そうな視線も混ざり、何とも言えない妖艶な雰囲気をかもし出していた。 「ゆぐ・・・もっど・・ゆぶぇ・・・も・・・ど・・・」 「う・・ふふふ・・・もっと・・・もっともっと!」 ギリ・・・ギチ・・・ミリミリ・・・ 双方同じようなことを口にしながら、フランはさらに強くれいむを自分へ押し付け、れいむはもう満足に動かない舌でなおフランの蜜を舐め取ろうとしている。 爪をつき立てられているれいむにはいくつもの傷ができ中身があふれ出し、血走った眼球がポロリと落ちそうなぐらいに飛び出しているが、何ら気にする様子は無い。 そして、フランの目がニィッと歪み、 ギヂ・・・ヂ・・・グヂュ・・・バヂュウゥッ!! れいむを思い切り自分へ押し付け、そのまま押し潰した。 「ゆぶ、ぶ・・・ぐびゅえぁっ!?」 「うふふ・・・は、は・・・あはははははっ!!」 れいむの中身が勢いよく飛び散り、そこらじゅうにばら撒かれる。 フランは顔にかかった餡子をべろりと舐め取り、 「うふ・・・あはは・・・きゃはははははっ!!」 哄笑しながら潰れたれいむをさらに細かくズタズタに(と言うよりは粉々に)引き裂いていった。 「注意、この香には催淫作用のほかにその種の本能も引き立てる副作用があるので、取り扱いには注意が必要、か。」 「あ゛・・・あ゛・・・あ゛・・・」 「しかし・・・実際に見ると凄まじいもんがあるな。 そう思わんか? まりさ。」 「ゆ゛あ・・・あ・・・あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛・・・」 男と一緒にモニターを見ているのは、今潰れたれいむのパートナーであり、れいむに潰されて貪り食われた子れいむの父親であるゆっくりまりさだ。 れいむが子れいむを食べたところまではものすごい叫び声をあげて暴れまわっていたのだが、そのれいむが潰されるシーンを見てから反応がほとんど無くなった。 まあ普通に考えて無理も無いことだろう。 ゆっくりを見慣れている男をして"凄まじい"と言わしめる事態が自分の家族に起こったのだから。 「さて・・・これ以上放っておくと本当に壊れかねんな。 一度香を止めて経過を見なければ・・・お前は、」 「あ゛・・・ああ゛・・・ゆ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛・・・」 「どうにもならんか。 まあ好きにしてくれ。 扉は開けておくからな。」 涙を流してうめき続けるまりさにはもう興味を示さず、男は地下室へ行く準備をし始める。 と、 「ん? 何だ。 お前も行くのか?」 「んゆぅ~♪」 男について部屋を出たゆっくりゆゆこに意外そうな顔をしながらも、男は急ぎ足で地下室へと向かった。 「換気扇、異常なく起動・・・と。 よし、ドアロック解除」 さすがに今度は換気扇をつけて男は部屋に入った。 「よし。 調子はどうだフラン? うぉっ!?」 「ふぅあっ!!」 ジャララッ・・・ガキン!! 男を見るなり飛び掛ってきたフランに驚き、のけぞる男。 フランの鎖を伸ばしたまま忘れていたのだ。 「ふぅー・・・ふふふっ。」 「これはまた・・・威勢のいい顔になったもんだ。」 男への怒りはそのままに、野生の本性を丸出しにした酷薄そうな笑みで飛び掛られた男は、苦い顔をして香鉢に歩み寄る。 「この香の効果は煙が消えても最低数時間持続するらしいからな・・・今まで突っ込んだ知識が白紙に戻ったら適わん。 一度消すか・・・」 と言って男が香鉢の元にたどり着いたその時。 シュウ・・・ガシン! と、いきなり扉が閉まった。 「なッ!?」 § このとき男がとるべき最良の行動は、手元にある香鉢をいち早く消し止めることだった。 しかし、焦った男は扉に駆け寄ってしまった。 扉のロック解除装置のある左の壁でも香鉢でもなく、扉本体へと。 まあ普通なら決してひとりでに閉まることの無い扉が勝手に閉まったのだから、仕方のないことと言えなくも無いが・・・ § ガン! 「なぜ扉が・・・!? この扉に誤作動など起こり得るはずが・・・!」 と、その時さらに、 カシュウウウウ・・・ 換気扇までが止まってしまった。 「馬鹿・・・な! いかん、香を・・・」 と、付き合いの長いフランでさえ始めて見る焦燥の表情を見せながら香鉢へ駆け寄る男。 しかし、換気扇が停止した今、香鉢から出る煙は四方へ満遍なく噴出されている。 当然、男のいる方向も例外ではない。 「う・・・あ゛・・・がッ!?」 香をまともに吸い込んだ男に強い貧血のような感覚が走り、そのまま崩れ落ちてしまう。 そしてこの状況では最悪なことに、男は貧血のときに反射的にやってしまう行動、深呼吸をしてしまったのだ。 「はあぁ・・・う゛ッ・・・か・・・ア゛・・・」 男は浅く速い呼吸を繰り返し、 「フッ、フッ・・・フゥー・・・」 ほどなくしてその呼吸が平常時に近づくと、男は何事も無かったかのようにむくりと起き上がった。 しかし、 「フゥー・・・フラン。」 「う・・・あ?」 その表情は一変していた。 その目は真っ赤に充血してぎらぎらとした光を放ち、全体的に尋常ではない雰囲気があふれ出ている。 それは、こんな状況にあるフランでさえ思わず怯んでしまうほどに。 「フラン・・・フラン。」 「な・・・なに・・・?」 「フラン・・・今かラ・・・お前、ヲ・・・犯す・・・」 「え? な・・なん・・・ッ!?」 その時、男とフランがいる部屋の前の廊下では。 「ん~ふふ~♪」 男の後をこっそりと付いて来ていたゆゆこが楽しそうに歌って(?)いた 「はかせがしんだら~♪ ふらんもはかせもたべていいの~♪」 間延びした声で歌いながら庭へ向かうゆゆこ。 「にんげんは~はじめてだから~たのしみ~♪ どんな~あじかな~♪」 一人と一匹の死体が出来上がるまでなどという歌を歌いながら、ゆゆこはフランの甘味と人間の未知なる味に心躍らせていた。 「うっ・・・ぐうっ・・・」 「ハァ・・・グ・・・ウ・・・」 フランを力ずくで押さえつけ、組み伏せる。 そしてフランの身体にまだ付いていた親れいむの餡子をべろりと舐めあげると、男は壁のボタンを思い切り殴りつけた。 と、フランの四肢を拘束していた鎖の手錠部分がガチャリと音を立てて外れた。 「ふ・・・ふぅっ!・・・うあ!?」 「クアァ・・・フゥッ!」 千載一遇のチャンスと男に飛び掛るフランだったが、男の動きに一歩遅れをとってしまった。 男は飛び掛ってきたフランの爪が服や皮膚を傷付けても何の動揺も無くフランを組み伏せ、 「あぅ・・・はな・・・せぇッ!」 「フゥ・・・クアアァ!」 フランの脚を力任せに広げさせると自分の異常に膨れ上がった怒張を取り出し、 「う・・・うぁ・・・? や・・・やめ・・・!」 「フゥッ!」 クチュ・・・グブリ・・・ フランのそこに何の遠慮も無くいきなり突き入れた。 「う・・・あ・・・ああああああぁっ!?」 「クゥア!」 フランの絶叫が響き渡った。 しかし男は思い切り突き込んでいる様子だが、サイズの大きすぎるそれはフランの小さなそこには到底収まりきるはずも無い。 怒張は先端が挿入されたまま、それ以上の進入を拒まれていた。 「い゛・・・あ゛・・・あぎ・・・や・・・やめ・・・ッ!!」 「フウウウゥ・・・」 男はそれでも自らの全てを突き入れようと無理やり腰を下ろしていく。 フランの方も、それによってもたらされる感覚が苦痛だけならまだ抵抗できたのだが・・・ これまでの積み重ねと催淫香の効果により、秘所をミヂミヂと押し広げられる激感に頭が痺れ、身体が勝手に痙攣してしまう。 抵抗どころか、自我を保つことさえ難しい状態だった。 そして、 ギヂ・・・ミヂ・・・ヂ・・・グブリ! 「が・・・っかはああああっ!?」 「ハァッ!!」 とうとうフランのそこを押し広げ、男の怒張が全てフランの胎内に収まった。 ありえないくらいの苦痛と快感にフランは白目を剥いて口から泡を吐き、痙攣するだけになっている。 フランのそこは今にも裂けそうなほどに拡張され、真っ赤に充血していた。 「フゥ・・・フウゥー・・・グヂュリ・・」 男はフランの口からたれている泡を舐めとると、フランの身体を床に押し付けたまま腰を動かし始める。 「ゴボッ・・・あ゛う゛っ! あ゛がっ! あ゛う゛あ゛あ゛ぁっ!!」 「フッ、フゥッ・・・ハァッ!」 まともな言葉すら発することのできないフランの片足を上げさせ、男の動きはどんどん速くなっていく。 そして・・・ ゴボォッ! 「かは・・あ゛う゛・・・ ッ!? ああああ゛あ゛あ゛っ!?」 「カアァッ!」 男の精が、異常なほどの勢いでフランの胎内に吐き出された。 異常な量の吐精は終わることを知らず、収まりきらなかった分が繋がっている男とフランのわずかな隙間から零れ落ちていた。 「あ゛・・・あ゛あ゛・・・はあぁ・・・は・・・」 「フゥ・・・フウゥ・・・」 ようやく収まった男が、フランから自分自身を引き抜く。 フランの秘所は無惨に拡がり、吸収し切れなかった男の精が溢れ出ていた。 虚ろな目でがくがくと痙攣するフランのそこを眺めていた男は、おもむろに未だ全く衰えない怒張をぶら下げながらフランを抱えあげた。 「フウウウゥ・・・」 「あ゛・・・あ゛う゛・・・」 そして、フランの秘所の少し後ろにある小さな蕾に自分の怒張を突き立て、 グボォッ! 「う゛ぁ・・・? っぎいいいいイイイイィッ!?」 「ガアアァ!」 何のクッションも置かず最後まで一気に突き入れた。 「い゛ぎ、あ゛っ! がっ! いぎいいいぃっ!!」 先ほどのボロ人形のようなフランのどこからこんな声がと言うような絶叫を上げるフラン。 その蕾も秘所と同様限界まで押し拡げられ、ギチッギチッと悲鳴を上げている。 「フウ・・・ウゥッ!」 抱き合うような体勢で自らをフランに突き入れたまま、男はフランの身体に両腕を廻し、へし折れんばかりに抱きしめた。 男の体に密着する形になり、ちょうど男の肩の辺りが目の前にあったフランは、何を思ったか 「が・・・あ゛あ゛・・・がぁうっ!」 男の肩に思い切り噛み付いた。 フランは人間の血は嫌いなので、この行動も香の影響で破壊本能が刺激されただけなのだろう。 しかし、鬼気迫る様子で体を動かし続ける男とその男の肩から流れ出る血を舐めとるフランには、一種この世のものではないような淫靡さがあった。 そして 「ッグウウウゥァッ!」 「くうあああああああっ!!」 血と精に塗れたまま、男とフランは同時に絶頂まで昇り詰めた。 「かはぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」 「ウ・・・グウウウゥッ!」 男はまだ衰える様子も無く、フランの頭を掴み上げると、その口に自分を勢いよく突き入れた。 フランも今度は冷静に(?)男のものに噛み付き、爪を男の体に突き立てる。 男は急所に噛み付かれても平気でフランの頭を動かし続け、 「グ・・・グゥ・・アァッ!」 「むぐうぅっ!」 フランの喉奥に精を放った。 「むぐ・・・がはっ!」 「グゥアァッ!」 男はぎらぎらと光る目でまたフランを組み伏せようとする。 フランも、うっすらと笑いながらそんな男に自慢の牙と爪を向けた。 「クゥ・・・クク・・・カカカッ!」 「う・・・フフ・・・ウフフフフフッ!」 香の火が落ちたのがそれから30時間後。 香の効果が消えたのは48時間後。 香の効果が完全に消えるその時まで、二人きりの饗宴は続いていた。 「・・・・・・あ゛~・・・」 「・・・ん?」 「何で生きてんだ・・・? 奇跡としか言いようがねぇ・・・」 「・・・はぁ」 「しかし・・・体が動かん・・・脱水症状も酷ぇ・・・」 「あたりまえ」 研究所の地下室には、頬がこけて体中傷だらけで転がっている男がいた。 そして、少し離れた壁にもたれかかって、棚から取り出したスポーツドリンクを滅茶苦茶マズそうな表情で飲んでいるゆっくりフラン。 「しかし・・・あ゛~あ゛・・・また失敗かよ・・・俺には才能も運」 「はかせ」 「・・・あん?」 「ふらん・・・ん・・・わたし、は、これからはかせにきょうりょくする」 「・・・・・・あ? 何で? どういう風の吹き回しで・・・」 「わたし、は、いままで、どんなはかせでもこわくなかった」 「ああ・・・だろうな。」 「でも、こわれたはかせは、なんでも、こわかった」 「何でも・・・何よりも、か? つうか思い出させんでくれ。 死にたくなる・・・」 「だから、はかせ、が、こわれないように、きょうりょくする」 「ああ・・・サンキュー。 しっかし・・・実験体のお情けで成功なんざ、口が裂けても言えねえなぁ・・・」 「ふん・・・」 そのころ研究所の庭では。 「んうぅ~・・・おなかすいたぁ~・・・」 ゆっくりゆゆこが頬をこけさせ、消耗しきった顔でひなたぼっこをしていた 。 ゆっくりゆゆこもやはりゆっくり。 男を閉じ込めてしまえば、当然食事も来なくなることに気付けなかったのだ。 仕方ないので雑草や虫などを食べていたのだが・・・ ゆっくりゆゆこは一般的なゆっくりによく見られる好き嫌いというものが無いので、雑草でも十分美味しく頂きますだった。 しかし、いかんせん量が少なすぎるのだ。 大食らいのゆゆこにとって、この3日間は地獄だった。 「んゆぅ~・・・しにそう~」 悲しげな顔でつぶやいたとき、塀の隙間から小さなゆっくりまりさが入って来ている事に気付いた。 見れば身体も帽子もボロボロで、どんな修羅場を潜り抜けてきたのかと言うような風体だ。 「ゆ・・・ゆ・・・おかーしゃん・・・おとーしゃん・・・まりしゃあるいたよ・・・」 「んぅ~?」 「まりしゃいいこだよ・・・おいてかにゃいでぇ・・・」 と、その時、庭の片隅から小さいまりさに対する返答があった。 「ゆ・・・ゆ・・・まりさ? まりさなの!?」 「おとーしゃん!?」 家族が目の前で発狂し、潰しあって粉々にされる様を見せ付けられて廃人と化していた親まりさだった。 「まりざああああああ!! おどーざんどゆっぐりじようねえええええ!!」 「おとーしゃあああん! ゆゆ? おしょらをとんでるみちゃー・・・ゆぴゅっ!?」 「ごっくん♪」 「・・・ゆ?」 親まりさには何が起こったか一瞬理解できなかった。 ええと、まりさの可愛いおちびちゃんがまりさの方に寄ってきて、そのときゆゆこが舌べらを出してまりさのおちびちゃんが・・・? 「あ・・・あ・・・ああああああああああああああああーーーーー!!!!」 「んゆ?」 「う゛わ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ーーーーー」 家族を一気に、しかもあんな惨いやり方で奪われた絶望の中にただ一筋差し込んだ光であるおちびちゃん。 そのおちびちゃんを目の前でまた失った。 いともあっさりと、そして残酷に。 まりさには、もうゆっくりと言う言葉はただの一欠片も無くなっていた。 「わ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ーーー!!!」 ガブゥッ! 「ゆぎゅああっ! ゆびゅっ! ゆ゛っ、ゆ゛っ、ゆ゛っ、ゆ゛っ、ゆ゛っ、ゆ゛っ・・・」 視点すら定まらないほどの怒りを万全に込めた体当たりは、ゆゆこの一噛みにあっさりと打ち砕かれた。 「ん~・・・これはほぞんしょく~」 四分の一程度を齧り取られ、もううめき声でリズムを取るだけの饅頭と化したまりさを放って、ゆゆこはひなたぼっこに戻った。 3日ぶりに味わった甘味の余韻を味わいながら。 余談ではあるが、ゆゆこはこの後男が地下と自分の身体を直して庭に出てくるまでの4日間、更なる空腹地獄に苛まれ続けた。 人を呪わば穴いっぱい ****************************************************************************************************************** 大富豪でリクエストいただいたゆふらんちゃんウフフなSSでした 以前私が書いたSSの番外編・・・と言うよりはパラレルストーリーです リクエストくれた"ROMにいさん"へ 1ヶ月以上待たせて本当に申し訳ない 就活頑張って下さい 598より
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Template 日本の内閣総理大臣? 近衞 文麿(このえ ふみまろ、明治24年(1891年)10月12日 - 昭和20年(1945年)12月16日)は、日本の政治家。第5代貴族院議長。第34、38、39代内閣総理大臣。 爵位は公爵であり、かつ五摂家筆頭である近衛家の当主。後陽成天皇の12世孫にあたる。 来歴・人物 生い立ち 1891年(明治24年)10月12日、公爵近衛篤麿と旧加賀藩主で侯爵前田慶寧の三女・衍子の間の長男として、東京市麹町区(現:千代田区)で生まれた。文麿は皇別摂家の生まれであり、父系をさかのぼると天皇家に行き着く。しかし母は文麿が幼いときに病没、篤麿は衍子の妹・貞を後妻に迎えるが、文麿はこの叔母にあたる継母とはうまくいかなかった貞が「文麿がいなければ私の産んだ息子の誰かが近衛家の後継者となれた」と公言していたのが理由といわれる。一方の文麿は貞を長年実母と思っており、成人して事実を知った後の衝撃は大きく、以後「この世のことはすべて嘘だと思うようになった」(『近衛文麿公清談録』)。このことが文麿の性格形成に与えた影響はあまりにも大きかった。。 父の篤麿はアジア主義を唱え、東亜同文会を興すなど活発な政治活動を行っていた。ところが、1904年(明治37年)に、篤麿は41歳の若さで死去。文麿は12歳にして襲爵し近衛家の当主となるが、父が残した多額の借金をも相続することになった。近衞の、どことなく陰がある反抗的な気質はこのころに形成された、と後に本人が述懐している。 この苦境を救ったのは、同じ公家出身の政治家・西園寺公望である。西園寺は、篤麿とは政敵とも言える状況にあったが、文麿の聡明さは高く評価して援助を惜しまなかった後に近衞は、西園寺のもとを初めて訪れたとき、西園寺が家格が上の近衞を上座に据えて「閣下」と呼ぶので、子供心に非常に居心地が悪かったと回想している。。後に第一次世界大戦後のパリ講和会議に日本全権として参加した際にも近衞を秘書として伴っている。こうして文麿は、父のアジア主義よりも、西園寺の欧米型自由主義に感化されることとなったが、自らの後継者を育てたいという西園寺の思惑とは裏腹に、文麿は次第に目先の新しいものに目移りする無定見さを見せ始めるようになるこの頃近衞は『英米本位の平和主義を排す』という論文を書いて英米覇権主義を批判、西園寺を困惑させている。。 学習院中等科を修了後、華族の子弟は学習院高等科にそのまま進学するのが通例だが、当時旧制一高の校長であった新渡戸稲造に感化され、一高を受験して進学。続いて東京帝国大学(戦後の東京大学)で哲学を学んだが飽き足らず、高名な経済学者であり、当時急速にマルクス経済学に傾倒しつつあった河上肇に学ぶため、京都帝国大学(戦後の京都大学)法学部に転学した。在学中の1914年(大正3年)には、第三次『新思潮』に、オスカー・ワイルドの『社会主義下における人間の魂』を翻訳し、「社会主義論」として発表した。しかし、これは発売頒布禁止処分となり、近衞は宮内省に呼ばれて厳重注意された。 なお東大時代には、のちに「宮中革新派」などと呼ばれて政界で活躍する木戸幸一(後に内大臣)や原田熊雄(後に西園寺公望秘書)などの華族の子弟と親交を深めている。 政界へ 1916年(大正5年)、満25歳に達したことにより公爵として世襲である貴族院議員になる。1918年(大正7年)に、雑誌『日本及日本人』に論文「英米本位の平和主義を排す」を執筆。1919年(大正8年)のパリ講和会議には全権西園寺公望に随行し、見聞を広めた。 その後、1927年(昭和2年)には旧態依然とした所属会派の研究会から離脱して木戸・徳川家達らとともに火曜会を結成して貴族院内に政治的な地盤を得るとともに、次第に西園寺から離れて院内革新勢力の中心人物となっていった。 また五摂家筆頭という血筋や、貴公子然とした端正な風貌(当時の日本人にあっては長身であった)に加えて、対英米協調外交に反対する現状打破主義的主張で、大衆的な人気も獲得し、早くから首相待望論が聞かれた。1933年(昭和8年)貴族院議長に就任。 1936年(昭和11年)の二・二六事件直後には岡田啓介首相の後継として初めての大命降下があったが、この時は健康問題を理由に辞退している。辞退の真因に関しては各説あるが、近衞が親近感をもっていた陸軍皇道派の勢力が相沢事件とそれに続く二・二六事件により失墜していたことから、政権運営の困難を感じていたのではないかとの説がある。 第一次内閣 1937年(昭和12年)6月4日に、元老・西園寺の推薦の下で、各界の期待を背に第1次近衛内閣を組織した。その直後には、「国内各論の融和を図る」ことを大義名分として、治安維持法違反の共産党員や二・二六事件の逮捕・服役者を大赦しようと主張して、周囲を驚愕させた。この大赦論は、荒木貞夫が陸相時代に提唱していたもので、かれ独特の国体論に基づくものであったが、二・二六事件以降は皇道派将校の救済の意味も持つようになり、真崎甚三郎の救済にも熱心だった近衞は、首相就任前からこれに共感を示していた。しかし、西園寺は、荒木が唱えだした頃からこの論には反対であり、結局、大赦はならなかった。 7月7日に盧溝橋事件をきっかけに日中戦争(支那事変)が勃発。7月9日には、不拡大方針を閣議で確認。7月11日には現地の松井久太郎大佐(北平特務機関長)と秦徳純(第二十九軍副軍長)との間で停戦協定が締結されたにもかかわらず、内地三個師団を派兵する「北支派兵声明」を発表。しかし、その後の国会では「事件不拡大」を言い続けた。7月17日には、1,000万円余の予備費支出を閣議決定。7月26日には、陸軍が要求していないにも拘らず、9,700万円余の第一次北支事変費予算案を閣議決定し、7月31日には4億円超の第二次北支事変費予算を追加した。 8月2日には増税案を発表。この間に宋子文を通じて和平工作を行い、近衞と蒋との間で合意が成立した。国民政府側から特使を南京に送って欲しいとの電報が届くと、近衞は杉山元陸相に確認を取り、宮崎龍介を特使として上海に派遣することを決定した。ところが海軍を通じてこの電報を傍受した陸軍内の強硬派がこれを好感せず、憲兵を動かして宮崎を神戸港で拘束し東京へ送還してしまう。このため折角の和平工作は立ち消えとなってしまった。 この件に関して杉山は関係者を一切処分しなかったばかりか、事情聴取すら行わず、結果的に事後了解を与えた形になっていた。杉山本人も当初は明解な釈明が能わない有様で、以後近衞は杉山に強い不信感を抱くようになる。 8月8日には日支間の防共協定を目的とする要綱を取り決めた。8月9日に上海で、蒋介石軍の挑発による上海事変が勃発。それに応じて、8月13日に、二個師団追加派遣を閣議決定。8月15日には、海軍による南京に対する渡洋爆撃を実行し、同時に、「今や断乎たる措置をとる」の声明を発表。8月17日には、不拡大方針を放棄すると閣議決定。 9月2日には「北支事変」という公式呼称を「支那事変」と変更を閣議決定し、戦域を拡大した。9月10日には、臨時軍事費特別会計法が公布され、「支那事変」が日清戦争、日露戦争、第一次世界大戦と同列の戦争と決定され、不拡大派の石原莞爾参謀本部作戦部長が失脚。12月13日に南京攻略。 翌1938年(昭和13年)1月11日には、御前会議で支那事変処理根本方針が決定され、ドイツの仲介による講和(トラウトマン工作)を求める方針だった。しかし、1月14日に和平交渉の打切りを閣議決定し、1月16日に「爾後國民政府ヲ對手トセズ」の声明を国内外に発表し、講和の機会を閉ざした。更に、汪兆銘政権を樹立し、石原莞爾らの独自和平工作を完全に阻止した。5月5日には、支那事変のためとして、国家総動員法や電力国家管理法を成立させ、経済の戦時体制を導入し、日本の国家社会主義化が開始された。なお、国家総動員法や電力国家管理法は、ソ連の第一次五ヶ年計画の模倣である。3年後の1941年(昭和16年)に制定された国民学校令は、ナチス率いる当時のドイツのフォルクスシューレを模倣した教育制度である。 この頃に近衞は、閑院宮陸軍参謀総長らに根回しをすることで杉山の更迭を成功させた。後任には小畑敏四郎を考えたが、摩擦が生じることを懸念。そこで不拡大派の支持があった板垣征四郎を迎えることを決意し、山東省の最前線にいた板垣への使者として民間人の古野伊之助を派遣している。この時期の内閣改造では、陸軍の非主流派や不拡大派の石原莞爾らが、以前閣僚にと考えていた人たちが主に入閣し、これにより軍部を抑える考えがあったものとされるが、板垣は結局「傀儡」となり失敗した。この際に近衞は、宇垣一成を外相に迎えたが、宇垣の和平工作を十分に助けようとしなかった。宇垣はこれに不満を覚え、また近衞が興亜院を設置しようとしたこともあり、9月に辞任した。 8月には、麻生久を書記長とする社会大衆党を中心として、大日本党の結成を目指したが、時期尚早とみて中止した。これは、大政翼賛会へと至る独裁政党への第一歩である。11月3日に「東亜新秩序」声明を発表。1939年(昭和14年)1月5日に内閣総辞職する。 新体制の模索 近衞の後を承けたのは前枢密院議長の平沼騏一郎だったが、平沼内閣には近衛内閣から法相(兼逓相)、文相、内相、外相、商工相(兼拓務相)、海相、陸相の七閣僚が留任したうえ、枢密院に転じた近衞自身も班列としてこれに名を連ねたため、あたかも首をすげ替えただけの様相を呈すことになった週刊『アサヒグラフ』はこれを「平沼・近衛 交流内閣」と皮肉っている。「交流」とは、今で言う「合流」「合体」といった意味。。 8月23日に独ソ不可侵条約が締結されると、防共を目的としたドイツとの同盟を模索していた平沼は衝撃を受け、「欧州の天地は複雑怪奇」という迷言を残して内閣総辞職した。その一週間後にはドイツがポーランドに侵攻、これを受けてイギリスやフランスがドイツに宣戦布告したことで第二次世界大戦が始る。 平沼の後は陸軍出身の阿部信行と海軍出身の米内光政がそれぞれ短期間政権を担当したが、この間の近衞は新党構想の肉付けに専念した。1940年(昭和15年)5月26日には、木戸幸一や有馬頼寧と共に、「新党樹立に関する覚書」を作成。再度、ソ連共産党やナチ党をモデルにした独裁政党の結成を目指した。6月24日に「新体制声明」を発表している。 欧州でドイツが破竹の進撃を続けるなか、国内でも「バスに乗り遅れるな」という機運が高まっていた。これを憂慮した昭和天皇が「海軍の良識派」として知られる米内を特に推して組閣させたという経緯があったのだが、陸軍がそれを好感する道理がなかった。半年も経たない頃から、陸軍は政府に日独伊三国同盟の締結を執拗に要求。米内がこれを拒否すると、陸軍は陸軍大臣の畑俊六を辞任させて後任を出さず、内閣は総辞職した。かわって大命が降下したのは、近衞だった。この際、「最後の元老」であった西園寺は近衞を首班として推薦することを断っている。 新党構想などの準備を着々と整え、満を持しての再登板に望むことになった近衞は、閣僚名簿奉呈直前の7月19日、荻窪の私邸・荻外荘でいわゆる「荻窪会談」を行い、入閣することになっていた松岡洋右(外相)、吉田善吾(海相)、東條英機(陸相)と「東亜新秩序」の建設邁進で合意している。 第二次内閣 1940年7月22日に、第2次近衛内閣を組織した。7月26日に「基本国策要綱」を閣議決定し、「皇道の大精神に則りまづ日満支をその一環とする大東亜共栄圏の確立をはかる」(松岡外相の談話)構想を発表。新体制運動を展開し、全政党を自主的に解散させ、8月15日の民政党の解散をもって、日本に政党が存在しなくなり、議会制民主主義は死を迎えた。 しかし、一党独裁は日本の国体に相容れないとする「幕府批判論」もあって、会は政治運動の中核体という曖昧な地位に留まり、独裁政党の結成には至らず、10月12日に大政翼賛会の発足式で「綱領も宣言も不要」と新体制運動を投げ出した。 また、新体制運動の核の一つであった経済新体制確立要綱が財界から反発を受け、小林一三商工相は経済新体制要綱の推進者である岸信介次官と対立、小林は岸を「アカ」と批判した。近衞は革新官僚を「国体の衣を着けたる共産主義者」として敵視し、12月の平沼騏一郎の入閣で、経済新体制確立要綱を骨抜きにさせて決着を図り、平沼らは更に経済新体制確立要綱の原案作成者たちを共産主義者として逮捕させ、岸信介も辞職した。この間、新体制推進派は閣僚を辞職し、平沼は大政翼賛会を公事結社と規定し、大政翼賛会の新体制推進派を辞職させた。 thumb|left|175px|「仲よし三國」 br / small 三国軍事同盟締結を促進するための世論操作を目的とした1938年の宣伝絵葉書 上段の丸枠の写真は左から[[アドルフ・ヒトラー|ヒトラー独総統、近衞総理、ムッソリーニ伊首相]] 9月23日、北部仏印進駐。9月27日に日独伊三国軍事同盟を締結。 1941年(昭和16年)4月13日に日ソ中立条約を締結。近衞らは日米諒解案による交渉を目指すも、この内容が三国同盟を骨抜きにする点に松岡洋右は反発し、松岡による修正案がアメリカに送られたが、アメリカは修正案を黙殺した。 6月22日に独ソ戦が勃発、ドイツ・イタリアと三国同盟を結んでいた日本は、独ソ戦争にどう対応するか、御前会議にかける新たな国策が直ちに求められた。陸軍は独ソ戦争を、仮想敵国ソビエトに対し軍事行動をとる千載一遇のチャンスととらえた。一方海軍も、この機に資源が豊富な南方へ進出しようと考えた。大本営政府連絡会議では松岡外相は三国同盟に基づいてソ連への挟撃を訴えた。 7月2日の御前会議で「情勢ノ推移ニ伴フ帝国国策要綱」が決定された。この国策の骨格は海軍が主張した南方進出と、松岡外相と陸軍が主張した対ソ戦の準備という二正面での作戦展開にあった。この決定を受けてソビエトに対しては7月7日いわゆる関東軍特種演習を発動し、演習名目で兵力を動員し、独ソ戦争の推移次第ではソビエトに攻め込むという作戦であった。一方南方に対しては7月28日南部仏印への進駐を行なったが、これはアメリカによる経済制裁を招く結果となる。アメリカでの日本の経済活動がすべてアメリカ政府の管理下に置かれ、そして日本の南部仏印の進駐を確認した上で、石油の対日輸出が全面禁止された。 これらを受けて近衞は7月18日に内閣総辞職した。 第三次内閣 1941年(昭和16年)7月18日に、第3次近衛内閣を組織。これは、アメリカの要求を飲んだかのように見せかけたもので、実際はもう既に足枷でしかなかった松岡洋右を更迭しただけで、殆ど変わっていないのが実情であった。代わって外相には、南進論の豊田貞次郎海軍大将を任命した。7月23日にすでにドイツに降伏していたフランスのヴィシー政権からインドシナの権益を奪い、7月28日に南部仏印進駐を実行し、7月30日にサイゴンへ入城。しかしこれに対するアメリカの対日石油全面輸出禁止により日本は窮地に立たされることとなった。 9月6日の御前会議では、「帝国国策遂行要領」を決定。アメリカ、イギリスに対する最低限の要求内容を定め、交渉期限を10月上旬に区切り、この時までに要求が受け入れられない場合、アメリカ、オランダ、イギリスに対する開戦方針が定められた。 御前会議の終わった9月6日の夜、近衞はようやく日米首脳会談による解決を決意し駐日アメリカ大使ジョセフ・グルーと極秘のうちに会談し、危機打開のため日米首脳会談の早期実現を強く訴えた。事態を重く見たグルーは、その夜、直ちに首脳会談の早期実現を要請する電報を本国に打ち、国務省では日米首脳会談の検討が直ちに始まった。しかし、国務省では妥協ではなく力によって日本を封じ込めるべきだと考え、10月2日、アメリカ国務省は日米首脳会談を事実上拒否する回答を日本側に示した。 陸軍はアメリカの回答をもって日米交渉も事実上終わりと判断し、参謀本部(陸軍管轄)は政府に対し、外交期限を10月15日とするよう要求した。外交期限の迫った10月12日、戦争の決断を迫られた近衞は豊田貞次郎外相、及川古志郎海相、東條英機陸相、鈴木貞一企画院総裁を荻外荘に呼び、対米戦争への対応を協議した。いわゆる「荻外荘会談」である。そこで近衞は対中撤兵による交渉に道を求めたが、これに反対する東條英機陸相は総辞職か国策要綱に基づく開戦を要求し、両者は東久邇宮稔彦王を次期首相に推すことで一致し、10月16日に内閣は投げ出され、10月18日に総辞職した。ただし、東久邇宮内閣案は皇族に累が及ぶことを懸念する木戸幸一内大臣らの運動で実現せず、東條が次期首相となった。近衞は東條首相を推薦した重臣会議を欠席しているが、当時91歳の清浦奎吾が出席していたのと対比されて後世の近衛批判の一因となった。 終戦工作 1941年(昭和16年)12月8日の太平洋戦争(大東亜戦争)開始後は、共に軍部から危険視されていた元外務次官・駐英大使の吉田茂と接近するようになる。1942年(昭和17年)のシンガポール占領とミッドウェー海戦の大敗を好期と見た吉田は、近衞をスイスに派遣し、英米との交渉を行うことを持ちかけ、近衞も乗り気になったため、この案を木戸幸一に伝えるが、木戸が握り潰してしまった。近衞に注意すべきとの東條の意向に従ったものとされる。 1943年(昭和18年)から、近衞とそのグループは、やがて「近衛上奏文」につながる軍部赤化論や共産革命脅威論を唱え始める。発端は皇道派軍人の真崎甚三郎や小畑敏四郎たちであった。殖田俊吉もこれに共感し、吉田に近衞と会うべきと言われていた殖田は、小畑と共に近衞にこれを説いた。以降、近衞は、彼らグループの中心として、親ソ的な現在の陸軍首脳部を追うことで終戦を目指すようになる。 1944年(昭和19年)7月9日のサイパン島陥落に伴い、東條内閣に対する退陣要求が強まったが、その際には「このまま東條に政権を担当させておくほうが良い。戦局は、誰に代わっても好転することはないのだから、最後まで全責任を負わせるようにしたらよい」と述べ、敗戦を見越したうえで、天皇に戦争責任が及びにくくする様に考えていた。 1945年(昭和20年)2月14日に、近衞は昭和天皇に対して、早期和平を主張する「近衛上奏文」を奏上したが、昭和天皇に却下された。 戦局が悪化するにつれ、近衞は独自の終戦工作を展開した。それは、スイス、スウェーデン、バチカンなどの中立国を仲介とするものではなく、ソ連による和平仲介だった。しかし、近衞のモスクワ派遣は、スターリンに事実上拒否された。近衞の交渉案は、全ての海外の領土、琉球諸島、小笠原諸島、北千島を放棄し、労働力として日本軍将兵を提供するものだった。 戦犯容疑 1945年(昭和20年)8月15日に太平洋戦争が終結すると東久邇宮内閣で近衞は国務大臣を務めた。10月4日に、近衞は連合国軍総司令官ダグラス・マッカーサーを訪ね、持論の軍部赤化論を説いて、開戦時には天皇を中心とした封建勢力や財閥はブレーキの役割を果たした、と主張し、皇室と財閥を除けば日本はたちまち赤化すると説いた。マッカーサー、サザーランド参謀長およびアチソンGHQ政治顧問はこれに肯き、近衞に憲法改定を託したTemplate 要出典?。 しかし、国内外の新聞では、戦時体制を敷いた近衞の責任問題の追及が激しくなり、白洲次郎たちは近衞がマッカーサーに憲法改定を託されたことを宣伝して回り、近衞を助けようと試みた。しかし、メディアの反応を恐れたマッカーサーは、11月1日に、近衞の憲法改定にはGHQは関与しないとして、近衞を切り捨てたTemplate 要出典?。また近衞の責任追及も行われるようになり、砲艦に呼び出され軍部と政府の関係について質問があった。 thumb|200px|近衞の遺体を検死する[[連合国軍最高司令官総司令部|GHQのMP(1945年12月17日)]] 近衞は、すでに1921年の演説で、統帥権によって将来軍部と政府が二元化しかねない危険性を説き、その後それは現実となったのだが、このような状況はアメリカ側には理解し難い内容であった。しかし、昭和天皇への責任追及を避けるために、統帥権という語は口にできなかった。近衞は、何も答えられなくなった。 近衞は『世界文化』に、「手記~平和への努力」を発表し、日中戦争の泥沼化と、太平洋戦争の開戦の全責任を軍部に転嫁し、自分は軍部の独走を阻止できなかったことが遺憾であると釈明した。1945年12月6日に、GHQからの逮捕命令を聞いて、A級戦犯として極東国際軍事裁判で裁かれることを知った。巣鴨拘置所に出頭を命じられた最終期限日の1945年12月16日、荻外荘で青酸カリを服毒して自殺した。昭和天皇に戦争責任が及ばないようにという、皇室の藩籬として、そして五摂家筆頭としての自覚奇しくも先祖藤原鎌足が中大兄皇子と大化の改新を始めたのがちょうどこの1,300年前のことだった。が促した、苦渋の選択だったというTemplate 要出典?。 自殺の前日、次男の近衛通隆に遺書を口述筆記させ、「自分は多くの過ちを犯してきたが、戦犯として裁かれなければならないことに耐えられない…僕の志は知る人ぞ知る」と言い残したこの遺書は翌日にGHQにより没収されている。。 葬儀は1945年12月21日に行なわれた。 墓は京都市の大徳寺にある。 荻外荘 杉並区荻窪の「荻外荘」(てきがいそう)は、元は大正天皇の侍医頭だった入澤達吉が所有していた郊外の別荘だった。近衞は南に斜面をもった高台に立地し、近くは善福寺川から遠くは富士山までの景勝を一望のもとに見渡せるこの別荘に惚れ込んで、入澤を口説き落としてこれを買い受けている。 名称の「荻外荘」は額面通りの「荻窪の外」で、特に故事成句に因むような深遠な意味はないということになっている。しかし近衞に頼まれてこれを撰名したのは有職故実の奥義に通じた西園寺公望なので、実のところはどうなのかはよくわからない。 近衛家には目白(現在の新宿区下落合)に本邸があり、荻窪の方はあくまでも別邸なのだが、近衞はこの荻外荘がことのほか気に入った様子で、一度ここに住み始めると本邸の方へは二度と戻らなかった。 官邸の喧噪とはうってかわって静寂な荻外荘のたたずまいを、近衞は政治の場としても活用した。「東亜新秩序」の建設を確認した昭和15年7月19日の「荻窪会談」や、対米戦争の是非とその対応についてを協議した昭和16年10月15日の「荻外荘会談」などの特別な協議はもとより、時には定例会合の五相会議までをも荻外荘で開いており、大戦前夜の重要な国策の多くがここで決定されている。昭和16年9月末に近衞から対米戦に対する海軍の見通しを訊かれた連合艦隊司令長官の山本五十六が、「是非やれと言われれば初めの半年や1年は随分と暴れてご覧に入れます。しかし、2年、3年となれば、全く確信は持てません」という有名な回答で近衞を悩ませたのも、この荻外荘においてであった。 こうした変則的な政治手法から「荻外荘」の三文字が新聞の紙面に踊る日は多く、この私邸の名称は日本の隅々にまで知れ渡るようになった。後には吉田茂の「目黒の公邸」、鳩山一郎の「音羽御殿」、田中角榮の「目白御殿」などがやはり同じように第二の官邸のような機能をもつが、その先例はこの荻外荘に求めることができる吉田茂は、近衞の死後この荻外荘を一時近衛家から借りて私邸代わりにしていたことがある。あるとき来客から「なぜまたこちらに」と聞かれた吉田は、「ここにぼくが寝ていたらそのうち近衛が出てくるだろうと思ってね」と平然と言ってのけたという。。 荻窪一帯は空襲を免れたため、荻外荘は現在でも近衞が自らの命を絶った日とさほど変らない姿をこの地に留めている。現在でも近衛家の私有地なので内部の見学はできないが、歴史の重みに満ちたその片鱗は塀の外からでも十分に垣間見ることができる。 荻外荘 杉並区荻窪 2-43 JR/丸の内線 荻窪駅 南口徒歩10分 近衞一族 系譜 近衞家 本姓は藤原氏日本の苗字7000傑 姓氏類別大観 藤原氏総括。藤原忠通の子基実を始祖とする。江戸時代初期に嗣子を欠いたため、後陽成天皇の第四皇子が母方の叔父・信尹の養子となり信尋として近衛家を継いだ。文麿はその直系十一世孫にあたり、その血統は当時は大勢いた皇族よりもずっと天皇家に近かった明治維新後に創設された宮家はほとんどが伏見宮家の系統で、その伏見宮は遠く南北朝時代の崇光天皇の第一皇子・榮仁親王(1351−1416)を祖としている。。「昭和天皇に拝謁した後の近衛が座っていた椅子の背もたれだけはいつも暖かかった」というのは、文麿が天皇に対して抱いていた親近感を示す有名なエピソードである。 藤原忠通─近衞基実──基通─家実─兼経─基平─家基─経平─基嗣─道嗣─兼嗣─忠嗣─房嗣─政家─尚通─稙家─┐ │ │ ┌──────────────────────────────────────────────────────────────────────────────┘ │ │ └─前久─┬信尹===┌信尋─尚嗣─基熈─家久─内前─経熈─基前─忠熈─忠房─篤麿─文麿──文隆===┌忠煇 └──前子 │ └武子 ├─昭子 ┠────┴後水尾天皇 ┃ ├─温子 後陽成天皇 大山巌──柏 │ ┠────護熙 │ 細川護貞 │ └─通隆 家族 thumb|lerightft|150px| small 近衞はちょび髭を生やしていたことから[[ヒトラーに似ていると揶揄されることがあった。そのためもあってか、次女の結婚式前に催した仮装パーティーでは諧謔を弄してヒトラーに扮し物議をかもしている。]] 妻の千代子とは、公爵という身分には珍しい恋愛結婚だった。華族女学校で一番の美女だったという千代子を一高の学生だった文麿が見初めた一方的な一目惚れだったという。結婚当時は京都帝大在学中だったが、その生活は「学生結婚」という言葉にはそぐわないほど豪勢なものだった以上、参考文献『日本の肖像 旧皇族・華族秘蔵アルバム』九毎日新聞社編。京都の新居には女中もいれば書生も抱えており、一般サラリーマンの平均月収100円の時代に、一月当たり150円の生活費をかけていた。ちなみにこの時の新居は宗忠神社の事務所として現存している。。結婚生活は円満だったが、当時の大身の例にもれず数人の妾を囲い、隠し子もいた『宰相近衛文麿の生涯』有馬頼義 著。。 次女の温子(よしこ)は1937年(昭和12年) 4月、当時まだ京都帝大在学中だった細川護貞と結婚した。その直後に父は総理となり、夫は総理秘書官となる。三年後の昭和15年(1940年)8月、父が総理に返り咲いて間もなく、温子は腹膜炎をこじらせて小石川の細川邸で死去した。享年23、夫と父に看取られての最期だった。この温子と護貞の短い結婚生活のなかで恵まれたのが、後に総理となる長男の護熙と、近衛家の養子となった次男の忠煇である。 不仲だった継母の貞は戦時中京都の別邸(現・陽明文庫所在地)に単独で疎開、そこで栄養失調により死去。1945年8月15日のことだった。 実家 父:篤麿(貴族院議長) 母:衍子(旧加賀藩主 前田慶寧公爵の三女) 嫡子:文磨 継母:貞(前田慶寧の四女、実の叔母にあたる) 異母妹:武子(大山巌公爵の次男 大山柏に嫁ぐ) 異母弟:秀麿(指揮者 作曲家) 異母弟:直麿(雅楽研究者) 異母弟:忠麿(→水谷川家を継ぐ、春日大社宮司) 自家 妻:千代子(元・豊後佐伯藩主 子爵・毛利高範の長女) 長男:文隆(シベリア抑留中病死) 庶孫:東隆明(俳優) 長女:昭子(島津公爵家当主 島津忠秀に嫁ぐが、整体師・野口晴哉と駆け落ちして後に結婚) 次女:温子(細川侯爵家当主嫡男 細川護貞に嫁ぐ) 外孫:細川護熙(内閣総理大臣) 嫡孫:忠煇(→ 近衛家を継ぐ、日本赤十字社社長) 次男:通隆(東京大学教授) 文献 自著 『平和への努力 ― 近衛文麿手記』(日本電報通信社, 1946年) 『失はれし政治 ― 近衛文麿公の手記』(朝日新聞社編, 朝日新聞社, 1946年) また、近衛が開設した陽明文庫には近衛の関連資料が所蔵されている。 評伝 矢部貞治著・近衛文麿伝記編纂刊行会編『近衛文麿(上・下)』(弘文堂, 1952年/「歴代総理大臣伝記叢書」第25巻として復刻, ゆまに書房, 2006年) 内容を圧縮したものとして同『近衛文麿』(時事通信社, 1958年/新装版, 1986年)がある。 岡義武『近衛文麿 ―「運命」の政治家』(岩波書店[岩波新書], 1972年) 杉森久英『近衛文麿』(河出書房新社, 1986年/河出文庫(上・下), 1990年) 中川八洋『大東亜戦争と「開戦責任」― 近衛文麿と山本五十六』(弓立社, 2000年) その他 平泉澄『日本の悲劇と理想』 原書房 1977年3月 平泉澄『悲劇縦走』 皇学館大学出版部 1980年9月 早川隆 『日本の上流社会と閨閥』 角川書店 1983年 8-14頁 関連項目 Template Commons? 華族 第1次近衛内閣 第2次近衛内閣 第3次近衛内閣 近衛新体制 陽明文庫 ゾルゲ事件 尾崎秀実 後藤隆之助 石渡荘太郎 『TIME』誌 脚注 Template reflist? 外部リンク 近衛文麿 | 近代日本人の肖像 近衛文麿の紀元2600年記念式典詞(1940年) (mp3ファイル) 近衛文麿上奏文と終戦 近衛 文麿 / クリック 20世紀 近衛文麿公関係文書 出典 フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』_2008年10月6日 (月) 11 19。
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登録日:2020/01/24 (金) 23 55 00 更新日:2024/04/21 Sun 15 19 38NEW! 所要時間:約 11 分で読めます ▽タグ一覧 SAN値チェック しのちゃん ひまわり銀河 クトゥルフ神話 コズミックホラー ミイラ取りがミイラに ラスボス 不幸にも最悪の相性の敵と当たってしまった人 不死身 不運 全ての元凶 全体主義 双亡亭 双亡亭壊すべし 合理主義者 因果応報 地球外生命体 坂巻泥努 外道 奴隷 宇宙からの色 宇宙人 寄生虫 対話不可能 尊死 極悪非道 液体生物 深淵をのぞく時、深淵もまたこちらをのぞいているのだ 滅ぶべき存在 災厄 生き汚い 精神攻撃 絵の具 肉体侵略 自業自得 藤田和日郎 邪悪 邪悪ロリ 面従腹背 顔芸 寿永元年春、星ぞ降りにける。 東の空真紅に燃えぬ。 上下殊に驚き恐るる。甚だ不吉なりと。 降りにし沼こそ湧き返りにけれ─── 藤原貞宗『星月記』 おまえの カラダをよこせ。 〈侵略者〉とは『双亡亭壊すべし』に登場するキャラクターである。 【概要】 坂巻泥努が建造した本作の舞台「双亡亭」に巣食う存在であり本作最大の敵。 その正体は黒い液体の体を持つ地球外生命体。 劇中の双亡亭で出てくる〈侵略者〉はごく一部に過ぎず、本体は遠い銀河の先にある巨大な惑星1つを丸ごと覆い尽くすほどに膨大な黒い海そのもの。 性根の悪辣さ及び存在のスケール共に藤田作品の敵の中でもトップクラスのスケールと危険度を誇る化け物なのだが、泥努からの扱いは便利な絵の具以外の何物でもなく、扱いは奴隷も同然。 ミイラ取りがミイラになってしまった彼らだが、それでも尚反骨心自体は失われておらず、泥努にこき使われながらも泥努の支配から逃れるための方法を模索している。 劇中、しのは泥努のことを「一千兆分の一の確率で存在するあの男」と評していたが、逆を言えば〈侵略者〉は一千兆分の一の確率でしか存在しない最悪のババをピンポイントで見事に引いてしまったことになる。 ちなみに故郷の星は地球のある太陽系を含めた天之川銀河から2000万光年先にある銀河群の中の1つ「ひまわり銀河」の中のとある星。 風速300キロ以上の暴風が吹き荒れる過酷を極めた自然環境であり、地球人類が生存することは不可能。 【性格】 人間と同等の高度な知性を持ち意思疎通も可能だが性格は高慢で悪辣極まりないド外道。 合理的な勝利の為なら人のトラウマを抉って心を踏み躙る卑劣な手段を嬉々として実行し、プライドの高さから自分達を「最も優れた存在」と考えて、他の生命体を露骨に見下して餌や道具程度にしか考えていないため、対話の余地は皆無。 何事においても合理を優先する傾向にあり、「感情」を廃した徹底的な効率化と合理性の追求によって20億年もの年月を掛け現在までの進化を果たした。 だが、合理とは程遠い人間の意志の力を甘く見積もりかちな価値観や、機械的なその在り方を坂巻泥努に酷評された挙句隷属させられる羽目になった。 劇中でも感情という概念を理解できない事や人間を見下す傲慢な思考回路によって度々形勢逆転を許す詰めの甘さが最大の欠点と言える。 その行動原理の根底にあるのは「生きたい」「死にたくない」という純粋な生存欲求。 合理主義を突き詰めた結果辿り着いたのは生物らしい生存本能の一念であった。 【生態】 巨大な液体状の身体を種族全員の統一された意志で共有・支配する「全体で一つ」という在り方で活動する。 地球上では黒っぽい水や鏃に似たヒルのような姿となって活動。人間の精神を攻撃する際もヒルのような姿を取る。 種族特性として窒素に致命的に弱く、多量の窒素を含む地球の大気に触れると肉体が瞬く間に溶解・蒸発してそのまま死滅するため、基本的に双亡亭の絵の中以外の地球環境下で活動することは原則不可能とかなり不利。 だが一方で水中などの窒素の非常に少ない環境下ではまさに独壇場。 例え小さな破片であろうと水に触れると小さなヒルのような姿から急速に肉体が変異し何十倍にも膨張。深海魚を掛け合わせて更に醜悪にしたかのような不気味な異形の巨大な怪物に姿に変貌する。 仮に彼らが地球の河川を通り一滴でも海に侵入した場合、大繁殖した末に人類滅亡が確定する。 その他液体の身体を平面の物質に均等に覆う事で、その物質を「門」と呼ぶ本体の居る母星と繋がるワープゲートとして扱う事が可能。 おまけに双亡亭を爆撃した場合、爆炎の煙をゲートにして襲来できてしまう。 また終盤では体を固めて硬質化させることで高硬度の皮膜短を形成。皮膜を殻のようにして短時間ながら地球の外気に耐える手段を会得している。(*1) 窒素以外の弱点と言えるのは超高温の炎や電撃による熱量攻撃。 液体生物という性質上流石に物理的に無理矢理蒸発させられるような攻撃には弱いようで、最終盤で あの人 のバックアップを受け大幅に強化されたジョセフィーンが繰り出す超火力の超巨大火球を受けた際は、あわや消滅寸前にまで追い込まれていた。 精神侵略 窒素に満ちた地球上の大気内で活動するための手段であり能力。 坂巻泥努が描いた「自画像」の中に標的を引きずり込むと、標的の脳内記憶にある「最大の苦痛」である過去のトラウマを再現。 標的に再現した記憶を追体験させて、標的の精神を破壊してから体に寄生して乗っ取り、肉体を支配するというもの。 おまけにただ再現するだけでなく、その記憶を悪意満載に誇張或いは歪曲させて、より記憶の醜悪さと恐怖を増幅させることで効果を高めている。 これによって精神が破壊された人間の肉体を乗っ取り自分達の「仮初の器」として運用。双亡亭の敷地内限定だが自由に活動することができる。 この手法で何十年と犠牲者と器を増やしてきた関係から人間の精神構造を熟知しており、天敵にして支配者である泥努からの直接干渉を除けば、外部からの精神攻撃耐性には無敵と言わんばかりに滅法強い。 ただし肉体を掌握するのではなく掌サイズの欠片程度の大きさとなって脳内に巣食う場合は亭内でなくとも活動可能。 この場合は通常のように精神を破壊し肉体を乗っ取るまではできず、思考を捻じ曲げたり一時的な洗脳状態にする程度に力が弱まる。 この攻略手段は再現されたトラウマから逃げず、受け入れて立ち向かうこと。或いは強烈すぎる意志力で再現されたトラウマを捩じ伏せる他ない。 他作品で例えると影との対峙に近い攻略法なので、戦闘力での戦いではなく純粋な精神力の戦いになる。 仮に条件を満たせるのであれば何の能力も鍛錬も受けていない一般人であっても突破して寄生を防ぐ事が可能。 【個体一覧】 しの 天神サァマの境内よォりも ひぃろぃお屋敷見ぃつけた 沼半井の大旦那 道楽者のぱあぷう絵描き ねじれ くびれた<双亡亭>で じぶんもぺらぺら いとまごい… 泥怒に支配された〈侵略者〉の意思を代行する存在として、泥怒がイメージを固定させた〈侵略者〉の一部。 例えるなら人為的に生み出されたこの人。 見た目は着物を着て鞠を付くおかっぱの童女で、感情の無い冷徹な目つきが特徴。 外見のモデルは泥努の姉しのぶの幼き頃の姿だが実態は〈侵略者〉と同じ液体生物であり、あくまで意思疎通のため人の形を模しているだけに過ぎない。 その為滅ぼしても自身を描いた絵を介して復活する。双亡亭と一体化した同族を利用し、双亡亭内の様子を全て知覚することが可能。 第1話のナレーションで遊んでいた少女の正体であり、地球に飛来した〈侵略者〉の指揮官に相当するポジション。 支配者でありながら一切の指揮を執らない泥努に代わり双亡亭で〈侵略者〉達の陣頭指揮を執る地球上における代表者も務める。 一見無感情なクール系ロリと思いきや、こっちも泥努に負けず劣らずの豊富な顔芸を披露する激情家。 性格は〈侵略者〉らしく合理性を尊び、非合理な行動や思想を忌み嫌って他者を騙し陥れることに微塵の躊躇いもない、冷酷で傲慢な外道にして下衆。 …なのだが自分達の支配者である泥努に対しては、「理解が一切できない」「コイツ人間じゃねぇ!(意訳)」と称してファーストコンタクトの段階で心が完全に折れて怯えてしまい、泥努が与える「恐怖」に怯えながら服従させられる屈辱の日々を送っている。 おまけに母星の本体は刻一刻と種族滅亡の危機に瀕している為、何だかんだで余裕も持ち合わせていない。 …とはいえ〈侵略者〉側にとっては泥努との唯一の交渉窓口を担っている為、絵を描く事以外に興味関心のない泥努の機嫌や反応をうかがい、度々「双亡亭からの自分達の解放」を懇願しては泥努に懇願を無視され、合理性とはかけ離れた泥努の奇行に頭を悩ませつつ、地道に交渉しながら目的のため日々策を練る(自業自得とはいえ)悲しい中間管理職となってしまった。 だが実際の所感情という概念がない彼らに喜怒哀楽は愚か恐怖の概念もないため、これまでの感情表現豊かな表情は「擬似個性」と呼ばれる手段で表面的に人間らしい感情を模倣したことによる演技。 内心は「下等生物にプライドを傷つけられた挙句奴隷のように扱われる屈辱」が思考の大部分を占めていた様子。 そして裏では密かに五頭応尽と内通しており、泥努抹殺のために様々な策謀を張り巡らせ叛逆の時を虎視眈々と狙い続けていた。 読者や協力者である五頭応尽からのあだ名は「しのちゃん」。 イチバン お前を倒すために最適な形態は人間と同じ姿で、人間の殺人技術を持つ個体。 「ヨンバン」「サンバン」「ニバン」 どれも足りぬ…そうだ、青一… 私が 双亡亭 の中で最強の、「イチバン」だ。 前線に一切出なかったこともありか弱い童女を思わせていたが、実態は 侵略者 最強の強化個体「イチバン」。 外見は首から下を泥努のような黒いタイツで覆い、四肢を硬化した 侵略者 の鎧で覆った派手さのないシンプルなもの。 両手首足首には鋭利な短い刃がそれぞれ生えている。 戦闘スタイルは近接格闘戦特化。 小柄ながら大型兵器すら素手で破壊し敵を正面から殴り飛ばす体術と身体能力 侵略者 本星とリンクすることで本体の膨大な知性を利用することで戦う相手の行動パターンをシミュレートし、攻撃を先読みする計算能力 を駆使して理詰めで敵を排除していく。 だが真の恐ろしさはあくまでしのは地球で行動するためのアバターでしかなく、たとえ肉体を破壊されても双亡亭と 侵略者 本星がリンクしている限り際限なく復活し、なおかつ同スペックの「しの」の量産すら可能であることにある。 ただし完璧ではなく、戦術の要のシミュレーションもあくまで自分達の想定・把握する情報の上で成り立つもの。 そのため自分達の想定外の要素が存在すると、僅かに行動が読み切れない。 人ならざる者達 泥努の肖像画に取り込まれ、〈侵略者〉に精神を破壊され肉体を奪われた犠牲者達。 地球における〈侵略者〉達の器も兼ねている。 基本的に支配された者達は自我を失い〈侵略者〉に肉体を操られる理性のない亡者のような状態になるが、肉体限界を無視して動くため相対的に身体能力が増大。 生前何らかの霊能力や超能力を備えていた場合能力を生前と同じように行使が可能。 生者でなければ寄生できないというわけでもなく、やろうと思えば死体に寄生して操ることもできる。 なお理性のない亡者になる事なく、過去の詳細な記憶を保ったまま変異した者もおり、その場合は寄生される前と変わらない言動を取る。 ただしこれは寄生した〈侵略者〉が脳内の記憶を元に再現・模倣しただけに過ぎず、厳密には死体同然。おまけに〈侵略者〉の悪意を反映して全員性格が凶暴化した上に悪意に満ちた歪んだものに成り果てている。 このタイプは肉体構造すらも大幅に変質しており、身体の部位が伸縮・変形するだけでなく物理攻撃に対しても高い耐性を獲得。体内の水が滅びない限り死なない不死身となっている。 基本は理性のない犠牲者を指揮する指揮官役を担う事が多い。 人ならざる者には絵の外部及び双亡亭の屋敷の外で長時間に渡り活動できる力はなく、やがて肉体は爆ぜたり溶け出すが、外部での行動可能範囲は徐々に広がりつつある。 後に泥努の「一筆」を受けたことで能力が強化。双亡亭の建物の屋外にでても身体が溶けることなく活動可能となり、戦闘力も増した。 朽目(くちめ) 洋二(ようじ) 人ならざる者達の中では最初のネームドキャラ、 修験者だが、肩には薔薇のタトゥーを刻み腰には現代風のアクセサリーを身に着けたパンクな出で立ちの青年。 自らの強さに鼻を掛けた傲慢な性格で、欲に塗れた言動とチンピラのような態度を取るかなりの女好き。 修行で鍛えた霊力で金儲けなどの私利私欲に用いていたせいか、紅からは「外道」と呼ばれ唾棄されていた。 とはいえ傲慢な態度を取るだけあって実力は確か。 「験力(げんりき)」により強烈な衝撃波を発生させ敵を吹き飛ばす豪快ながらも乱暴な戦い方を取る。 双亡亭破壊作戦に関わるが、屋敷内に飾られた肖像画に取り込まれて人ならざる者と化す。 その後は完全に〈侵略者〉に掌握されるとマーグ夫妻と交戦し瀬戸際まで追いつめるも、紅とアウグスト博士の支援を受けたジョセフィーンの火炎によって燃え尽きて敗北する。 鬼離田(きりた)菊世(きくよ) 人ならざる者達の中の準レギュラーその1。 現代最高の感知能力を持つと言われる占い師の三姉妹の長女。 三姉妹の眼を一人に集中させることで千里眼とし、感知能力を引き上げる「宿眸(すくぼう)の法(ほう)」を発動したまま取り憑かれたため、侵略者に優れた感知能力を与えてしまった。 鬼神を招請・使役する道術もそのままであり、人ならざる者達の指揮官のようにふるまい破壊者、そして妹である雪代と琴代と死闘を繰り広げた。 だが立案した作戦が悉く失敗に終わり、最後は雪代と琴代との鬼神対決の末に凧葉のイラストを依り代とした荒鬼神の前に敗北。 死の間際琴世本来の人格を取り戻したかのような表情を浮かべ、宿眸の法を解除するだけでなく自らの目を妹達に渡した瞬間溶けて消滅した。 残花班(ざんかはん) 人ならざる者達の中の準レギュラーその2。 正式名称「帝国陸軍東京憲兵隊沼半井小隊所属第四分隊」。 双亡亭に入った際肉体を乗っ取られてしまった黄ノ下残花の部下達。 憲兵服に外気対策のガスマスクを身に付け、罅割れた眼球を有する異様な集団。 双亡亭の警護と侵入者の抹殺が主任務で、泥努を「司令官」と呼ぶ。 残花には一応上司であるかのように振る舞うが言動は露骨に見下しており、性格も皆犠牲者の例に漏れず残虐非道。 全員が日本刀で武装しており、強化された身体能力と軍人として鍛えられた剣術、集団戦法で敵を追い詰める。 現在の構成員は10名。部隊長代行は班付憲兵准尉「井郷(いごう) 照清(てるきよ)」。 子供達 〈侵略者〉にとっての天敵になりうる青一や緑郎への対抗策として動員された人ならざる者。 かつて青一と共に異星で〈侵略者〉と戦った青一の友達の死体を乗っ取り「器」としている。 生前の記憶・能力も得ているため、それらは自由に利用可能。戦闘では強化された身体能力と、青一のドリルと同じ「手足の武器化」を用いて戦う。 だが性格は〈侵略者〉の思想を反映した結果、生前とは似ても似つかない極めて傲慢かつ残忍なもの。 結果人類を見下し、人を傷付け甚振ることを娯楽として考え、嬉々として殺しに来る極悪非道のクソガキ集団に成り果ててしまった。 劇中では一般人に擬態して油断を誘って騙し討ちを仕掛けたり、友達だった彼等の記憶と思い出がよみがえり攻撃できない青一を只管嘲笑いながら徹底的に痛めつけた。 その他個体 ウツボ 「あの人」と呼ばれる異星人の星を侵略していた際の戦闘形態。 ウツボという名前はあくまで地球人が付けた呼称なので正式名称は不明。 全長400mものサイズを誇る醜悪極まりない深海魚のキメラような外見で、生物でありながら宇宙空間でも活動が可能。 体内に共食いする小型の同胞を巣食わせてミサイル代わりに使用する。 有事にはこのサイズの怪物を無数に生み出して艦隊のように並べ、敵に攻撃を仕掛けていた。 魚(仮称) 「地球の水中環境下で合理的に生きる生物」として乗っ取った地球人の記憶を参考に変化した地球上での戦闘形態。 外見は極めて醜悪な魚型のモンスター。全長は約数mほど。 頑強な外殻で覆われた肉体と鋭利な牙や棘を生かした噛み付きや体当たりを武器とするが絵の外では極短時間しか生きられない。 なお母星側には100mを超えるサイズの「魚」が平然と蠢いている。 ヨンバン 泥努の提言を受け、自分達に足りない「意力(*2)」を高めるべく、 侵略者 同士の殺し合いと共喰いの結果生き残った強化個体。 強化個体は総じて空中を自由に舞い、地球の大気に触れても自己崩壊を起こさない強靭な身体を持つ。 外見は蛇に似た長い身体と人間に似た形状の大きな口を持つ異形の魚類。 武器は強固な肉体を利用した体当たりと噛み付き。 サンバン 共喰いによって誕生した強化個体。 外見は触手が無数に生えた巨大な目玉の化け物。 武器は伸縮自在の触手と、隠し持つ巨大な口による強烈な吸い込みによる捕食。 ニバン 共喰いによって誕生した強化個体。 外見は鳥のような頭部を2つ持つ双頭の蛇。 2つの口から大気に触れても自己崩壊しない大量の小型の同族を放出し、ウツボが使った「ミサイル」のような攻撃ができる。 【略歴】 〈侵略者〉の星は核の対流が止まり、太陽の有害粒子を防げなくなった事で死にかけており、奴らも粒子に蝕まれ、種族滅亡の危機にあった。 その状況を打開するため、自分達と似たような体を持つ「あの人」を栄養として取り込み、自身を増やそうと目論んでいた。 当初は順調に進んでいたが「あの人」達と融合した青一達が反撃を開始した事で存続が危ぶまれるほどにその数を減らし、 侵略者 はいよいよ滅びに瀕していた。 そんな中、「予知」の力を持つ〈侵略者〉は双亡亭に大きな力が働き、門が開くことを感知。一斉に地球に向けて逃げ出しそのまま地球を第二の母星にせんと目論む。 しかし、「あの人」が全ての力を使って攻撃を仕掛けたことで奴らが大挙して地球に押し寄せる、という事態は何とか防がれた。 その頃、地震の新天地を探す名目で宇宙全土に散らばった 侵略者 の1体は長い長い宇宙の旅の果てに地球に漂着。 平安時代の日本、後の東京都豊島区沼半井町となる土地に墜落すると、墜落した先の沼地で休眠状態となり、約700年もの間眠りについた。 その間、侵略者が眠る土地は埋め立てられたが、人も動物、虫に至るまであらゆる生物が寄り付かない荒地のままだったという。 そして700年後の昭和4年に、偶然双亡亭の地下室の床から湧き出した 侵略者 を泥努が発見し、彼らの身体で絵を描いた結果「門」が完成。 新たな新天地となりうる星の生命を調べるため泥努を絵の中に引きずり込み、泥努を侵食し存在を乗っ取るため泥努との同化を実行する。 だが 侵略者 にとってそれこそが最大最悪の悪手だった。 泥努の精神力を完全に見誤っていた 侵略者 は泥努の狂気の精神力によって逆に自身が侵食され、肉体の主導権を奪われ始める。 おまけに合理性と効率性に特化しすぎた種族の繁栄方針を「何の面白味もない」と侮蔑され、あっけなく自分達の存在と精神構造を掌握されてしまう。 き、危険だ!我々が使っていなかった「直感」が叫んでいる!「逃げよ」!「逃げよ」! だからキサマらの体にはただ漠然と「色彩」どもがひしめいているだけなのだ! 私の、「絵の具」になるがいい。私がキサマらで「絵」を描いてやろう ふ…「合理的」か…20億年も生きてきて キサマらは本当に、 薄っぺらいヤツらだ。 あああ 我々の方が…「支配」されるなど… あああああ!! トドメとばかりに同化した際にうっかり恐怖の感情を学習してしまったせいで「恐怖」の感情に縛られてしまったのが決定打となり、 泥努に精神的に完全敗北を喫し 侵略者 は絶望に嘆きながら泥努に強制的に隷属させられた。 泥努の命令で「しの」というアバターを構築して以後は、泥努の絵の具兼奴隷の扱いを強いられる羽目になる。 この過程で、自分達が地球上で活動するための拠点を得る為双亡亭の母屋及び泥努が調達した建築資材と融合。 独自に双亡亭を増改築して「囲い」とし、双亡亭から窒素を排出する事で現在の異様な外観の双亡亭へと造り変えた。 だが未だ地球を我がものにすることは諦めておらず、泥努に怯えながらも面従腹背の姿勢を取り、海へと進出し繁殖して人類を食い尽くして地球を支配せんとする計略を企んでいる。 その過程で雇ったのが不老不死の呪禁師「五頭応尽」であり、双亡亭の塀の外で色々な雑務を与え活動させていた。 なお地球侵入時に海・河川・湖などに着陸していればその時点で勝利が確定していたし、休眠せずさっさと海を目指していたり、そもそも日本の関東地方なんかに墜落していなければやはり勝利が確定していたので、そういった意味でも神がかり的に運がなかった点は、〈侵略者〉を語る際読者からよくネタにされやすい。 現代 そして現代では「双亡亭から解放され、自分達の繁殖地となる河川や海に辿り着き移住する」という目的のために、 総理大臣が就任する度に「肖像画」を送り付けて総理大臣を支配下に置き、双亡亭と河川を繋げる工事を実行させようとする。 肉体を奪った人間の身体を使って人力で地下を掘削させ地下水道と双亡亭を繋げるトンネルを掘る。 五頭応尽と共謀し、自分達を縛り続ける坂巻泥努の抹殺 という3つの計略を主軸にして暗躍。 その中で双亡亭に侵入してきた人間達を肖像画の中に取り込んで自分達の肉体に変え続けて来た。 だが現代に至るまでそれらの作戦は遅々として進まず暗礁に乗り上げていたが、千里眼を持つ鬼離田琴世の肉体を手に入れたことで作戦は好転していく。 だが青一や凧葉達双亡亭破壊メンバーの奮闘もあり計画は難航。 そして凧葉が自分達の出入り口となる「絵」を封じる力がある可能性に気がついたことで、急遽凧葉抹殺にも乗り出すことになる。 こうして凧葉抹殺も兼ねた双亡亭破壊メンバーに刺客を送り込んでいくが、刺客は軒並み壊滅し凧葉抹殺にすら失敗するz だがそれでも応尽に強奪させた「転換器」で泥努に致命傷を与えることには成功。 その中で自分達のこれまで双亡亭破壊メンバーに対して行った行動の全てが、「泥努の精神支配を打ち破る「強さ」を持った人間の選抜試験及び、研究・調査・実験」であったと暴露する。 そして見つけ出した結論が「勇気」であると結論づけると、勇気を出した人間の感情を疑似再現することで遂に反逆に成功させる。 だが凧葉抹殺の失敗の余波に加えてあくまで彼らが理解したのは感情の上部だけに過ぎず、「破壊者に泥努を殺させる」という泥努抹殺の計略の歯車は狂って失敗してしまう。 最終決戦 ほう……いいことを聞いた これからこの 双亡亭 に人間達の火砲による、 一斉射撃が開始されるのだな。 人間の姿をしていると思わぬ情報収集ができる。 自分達のタイムリミットも迫る中、地球侵略の最終作戦として「自衛隊の火力兵器による総攻撃による爆炎を利用して母星に繋がる大規模な門を開き、本体を地球に呼び込む」ことに着手。 日本国民の恐怖を煽って双亡亭への爆撃を誘い、何としてでも本星の同胞を呼び寄せようと画策する。 その過程で最大の障壁と判断した青一を排除すべく、しのはイチバンとしての本性を発露。真っ向勝負にもつれこんでいく。 (移動だ!移動だ!) (我々は永らえる!新しい地への「門」が開いた!) (その惑星「地球」の〈海〉なる場の水中で、エネルギーを摂取し、繁殖し、「地球」を支配する。) 遂に門が開いたか…すべてよい… この千載一遇の好機を前に青一との戦いを完全に放棄し「海への到達」という宿願を最優先として、双亡亭地下にある暗渠を経由して河川を経て海に辿り着かんと行動を開始。 液状の体の表面を硬い外殻で覆った顔のない蛇のような姿になると、東京の河川を爆走していく。 〈侵略者〉の海への到達を阻むべく立ち上がった自衛隊並びに異星人からのバックアップを受けた双亡亭攻略メンバーとの総力戦を重ねていく。 この総力戦でどんどん体積を減らし消耗し続けてしまった挙句、最後の最後で宿敵ともいうべき青一が立ち塞がる。 自衛隊のバックアップを受けた青一との汐入公園河川での戦いも、自衛隊が投入した大量の窒素ガス発生器の前に苦戦。 青一のドリルで抉られたこともあって外殻の護りを失い、急速に肉体が窒素に晒され溶けだしていく。 (わ…我々は…絶対に…海まで……) (絶対に…海まで……!) 行くのだあああ~~~ カンジョーガ ナイナンテ イッテタケド、 シノ!イマオマエ カンジョーダラケダ。 …! ヤァイ! うるさい青一!だまれえええ!! こうして怒り狂いながらも、大量に生み出した同族の怪物を利用した数の暴力で青一を圧倒。 勝利を確信して海まで到達しようとした最中、異星人が振り絞った最後の力の影響で辿り着こうとした隅田川河口付近~江東区若杉海浜公園一帯の海水が凍結。 これまで栄養としか見ず見下していた異星人のおもわぬ逆襲に怒りながら急遽方向を転換し、陸上を突っ切って凍結していない別の河川目がけて侵攻を開始しなければならない事態に陥ってしまう。 青一の追撃を受けつつも邪魔な市街地の障害物を薙ぎ払いながら死に物狂いで目的地目がけて突き進む〈侵略者〉だが、生存本能に突き動かされ只管前進していく。 だがここにきて双亡亭での凧葉と泥努の最終決戦にも決着が付き再び「門」が閉じられたことで、これまで推進力の要であった本体の流入すら停止。 動揺しながらも目前に迫った海の光景を見て、地球支配の野望をたぎらせて只管進む〈侵略者〉だが、またしても最後に立ち塞がるのは青一だった。 青一…おのれここ迄再三邪魔をしてくれたなぁ…… ゆるさん!!! キサマの得意な武器で 殺してやるぞォォ!! コイ! 残った身体をドリルに見立てて高速回転させ突撃し青一との最後の戦いに臨むも、弱体化しすぎてしまった結果呆気なく砕け散り四散。 更に小さくなってしまうも「一滴でも海に入れば我々の勝ち」という希望を頼りに海へと迫る〈侵略者〉だが、その姿は冷酷や合理性からは程遠く、青一ですら攻撃を躊躇ってしまったほどの生存欲求に突き動かされる、怨念の如き執念であった。 あそこまで行けば! もうすぐ海だ… もう少し もう少しで…… 海だ… 海だ… ああ… ああ海だ…海だああああ!! 外殻すら捨て、これまで乗っ取ってきた人物の姿に代わりながら突き進むがそんな必死の執念も、最後の最後で斯波総理と桐生防衛大臣の手で阻まれ失敗。 唖然とした表情を浮かべながらも、最後は合理性に基づて諦めたような表情を浮かべながら蒸発した。 われわれは、ここまで…やった それでも、かなわぬのなら… しかた……ない…… いとまごい 観念したかのように諦めて消滅したかに思われた〈侵略者〉だが、なんと最終話でしぶとく生きていた。 実は泥努が紅の体内に黒い水を流し込んだ際、ごく一滴のみ残留しており休息状態を取って潜伏し、機を見計らって紅の肉体を支配して再び海に辿り着かんとするという余りにも生き汚い姿を見せつけた。 青一との最終決戦で怒りの感情に飲まれてしまい、合理性すら捨てて戦ってしまったことが己の敗因と考え、「だがもう私はそのようなものに影響されぬ」と豪語する。 だが紅が並行世界に消え行方不明になっていた凧葉と青一との再会を果たした結果事態は一転。 この通り、この女の生体機能は完全に把握しているからだ。 私は感情などというものに影響を受けることはない。 ただ… ただひとつだけ、誤ったことがあるとすれば、 私は視野情報を得るために、この女の「目」に近づき過ぎていた。 そして…その時私は自身の保全を一ミリセカンドだけ忘れてしまっていた。 何故 この女が目から体液を流すのか 何故 全身が「感情」で満ち満ちているのか。 そして何故 私がそれを 「美しい」と感じたのか その理由は 分からない。 紅の肉体構造の全てを理解していた〈侵略者〉はそう述懐すると、涙として体外に排出され蒸発して消えていった。 【余談】 元ネタは恐らくハワード・フィリップス・ラヴクラフトが描いたクトゥルフ神話に登場する宇宙生命体「異次元の色彩」と思われる。 壊すべきは何ぞ 壊すべきは何ぞ 風吹く真夏の砂原で ひねもす 兵隊ねじ締める 砂がぱらぱら 螺旋は板に穴うがつ ゆがんできしんで音立てる おれの目玉は銃口だ 敵はどれだ 味方はだれだ 見えなかったナンにもな うっすら笑って死んでった あいつの墓は埋まってござる 日は暮れて 夜風が口笛吹くけれど 兵隊それにも気がつかず 目ン球ねじで締めつける 坂巻泥努 (一九〇四〜没年不明) 追記修正よろしくお願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 怪異側が人間相手にSAN値チェック失敗ってどういうことなの…(畏怖)まあこれもジュビロ流の人間賛歌なんだろうとは思うが -- 名無しさん (2020-01-25 02 39 27) 初代であるうしとらも突き詰めれば徹底した「人間」の物語だったし(からくりもそうだし)、すごくジュビロらしいとは言えるよね -- 名無しさん (2020-01-26 11 21 26) ゼパる2号 -- 名無しさん (2020-05-12 03 51 25) FGOのゴッホと虚数海イベントが、この双亡亭の侵略者の話と似てると思ったけど、どっちもこの「異次元の色彩」を下敷きにしてる(と思われる)から類似点が出ただけなのか -- 名無しさん (2021-04-21 11 33 36) 最後の最後で死因が尊死とはなあ…。ある意味成長したのかな -- 名無しさん (2021-07-21 20 15 35) やっていることはド外道だが、目的は純粋に「死にたくない」ってことだから、生物としては当然のことなんだよな -- 名無しさん (2021-12-07 21 44 57) 最後の最後で嫌いじゃなくなったよ、人の心を理解したがゆえに泥怒の支配から抜け出せたのに感情を知ったから怒りに任せて戦闘して負け、最後は感動によって死ぬという最悪なやつなんだけどきれいだった -- 名無しさん (2022-05-13 08 31 15) よくよく考えたら本当に感情がないなら青一たちと出会う前の「あの人」みたいに滅びに身を任せてたはずなんだよね。死にたくないという恐怖もそれに抗う勇気の感情も自覚してないだけで最初から持っていたという -- 名無しさん (2023-01-27 08 20 27) 1000兆面ダイスで2以上なら成功のところをファンブルするという伝説を打ち立てた生物 -- 名無しさん (2023-03-24 20 32 41) 「最初の漂着の時点で地球の表面に7割もある水に満ち溢れた海(公式にすら「海に辿り着かせてしまえば勝利が確定してしまっていた」と明言されている)ではなく3割の周囲が高濃度の窒素に満ちた地表のド真ん中、幸い窒素による自滅こそ免れたものの水源と縁遠い場所に辿り着いてしまったまま休眠状態に入っていたら埋め立てられてほぼ手詰まりになってしまった挙げ句種族存続の危機の真っ只中700年間も寝過ごす羽目に。ようやく足掛かりとなる隷属対象候補の原生生物を偶然の遭遇で得たと思ったらよりによって自分達の支配を完全に覆せる例外中の例外の個体だったために逆に隷属させられ都合よく利用され続ける屈従を更に何十年も強いられ停滞する羽目に」とつくづくここまで壊滅的な運と間の悪さが重なりながら最後の最後は彼岸成就にあと一歩まで迫ってみせた巻き返しぶりと邪悪さと狡猾さの割にはとんだ波乱万丈ぶりだな……。 -- 名無しさん (2023-03-26 21 58 59) 子供達の死体はどっから回収したんだろ -- 名無しさん (2023-07-12 15 18 24) 最期の瞬間、彼(?) -- 名無しさん (2024-02-21 23 44 26) 途中送信しちゃった。最期の瞬間、彼(?)の脳髄はゆれていたのだろうか。 -- 名無しさん (2024-02-21 23 46 02) 名前 コメント
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← 「ペルソナァッ!!」 主の怒りはそのままマガツイザナギの力と変化。 長得物を振るい、闇を切り裂く雷光を発生させる。 広範囲の敵を巻き込み焼き潰すスキル、マハジオダインが破壊者を貫く。 誰もが命中を確信しただろう光景は、ジョーカーの想像でしかないらしい。 長得物へ電撃が迸った時既に、ディケイドは禍の魔人の真横を通り過ぎた。 接近へジョーカーが気付くも剣は振り抜かれた後。 呼吸を忘れそうになる悪い予感へ、防御は即座に排除。 アンクレットが超人的な脚力を付与、近付きつつある死から歯を食い縛って逃れる。 関節の痛みも気にかけていられない、無茶苦茶な体勢での回避行動。 ショルダーアーマーを掠める程度で済み、安堵の暇無く続けて叫ぶ。 「アルセーヌ!」 シルクハットの怪人が二つのスキルを放ち、ディケイドの力を削ぐ。 ラクンダとスクンダ、耐久力と敏捷性の低下を引き起こした。 これで少しは戦い易くなると、そう楽観視するには敵は強大。 速さを落とした筈が瞬きの間に急接近、腹部へ蹴りが叩き込まれる。 「ごっ…」 骨が砕け、内臓も潰れた。 そう錯覚を抱きかねない威力に、目の奥からチカチカと火花が散る。 ディケイドの攻撃を受けたのはこれが初めてじゃない。 だとしても、一撃の威力が風都タワーの時とは比べ物にならないくらい凶悪だ。 『ATTACK RIDE SWORD VENT!』 ドラグセイバーを召喚し装備、双剣の餌食となるのはジョーカー。 ではなくもう一人のライダー。 動きを阻害しそうな姿とは裏腹の軽やかな跳躍で、アークワンの元へ到達。 長剣と青龍刀、異なる二本の得物が振るわれた。 二方向からの脅威もアークワンの演算能力は予測を終えている、取るべき最適解を叩き出す。 「ぬがぁっ!?」 ではこれは何だ、何故こうなっている。 躱して逆に斬り付ける筈が掠りもしない、そればかりか敵の刃は二つともこちらの装甲を切り裂いた。 アークワンの演算能力に不調が起きたのではない。 単純に、アークワンが対処に動くよりもディケイドが速いというシンプルな理由。 攻撃がどこから来るかが分かったとしても、反応が間に合わなければ無意味。 ディケイドのスペックが強化されたのみならず、JUDO自身の装備品の効果もあった。 モノモノマシーンを使い手に入れたアクセサリーの名は、ほしふるうでわ。 装備者のすばやさを2倍に上昇させ、ディケイドを更なる脅威へと変えたのだ。 一度攻撃が通れば流れは自分が掴んだも同然。 片方の剣を防がれたなら、もう片方で突きを繰り出し。 片方の剣を躱されたなら、もう片方が胴体を走る。 巧みな剣捌きに致命傷は防げども、着実にダメージは蓄積していく。 「頭に乗るな貴様っ!」 だがアークワンとて、プログライズキーを使うライダーシステムでは脅威のハイスペックを誇る戦士。 おまけに変身者のギニューもフリーザ軍で上位の実力を誇る男。 何も出来ずにやられるしかない弱者と、舐められたままでは終われない。 ――水の呼吸 漆ノ型 雫波紋突き 水の呼吸最速の突き技で、双剣の乱舞を真っ向から打ち破る。 負けは許されぬ、ここで死ねばフリーザ復活も水の泡。 己を追い立てる言葉を幾つも胸中で並べ、尋常ならざる執念で技の完成度を引き上げた。 胸部の経帷子、ヒストリーオーナメントを直撃。 収められたライダーカードに破損は無くとも、装甲越しへ鋭い痛みが襲い掛かる。 ――水の呼吸 捌ノ型 滝壷 呻き後退るディケイドから、明確な隙の糸を読み取った。 畳みかけるにはここしかない。 跳躍し真下目掛けて虹を振り下ろす、単純ながら威力は水の呼吸の中でも随一だ。 逃げられはしない、逃がす気も無い刃の襲来。 『ATTACK RIDE SLASH!』 『ATTACK RIDE SLASH!』 尚もディケイドに焦りは無く、二枚続けてカードを装填。 次元エネルギーとリザードアンデットの力で、強度・切れ味・剣速の全てを強化。 「ぐがぁっ!?」 斬り上げたライドブッカーで虹を打ち返し、遮るものの無くなった体を刀身が撫でる。 生身であれば死は免れない斬撃も、アークワンの装甲により命を繋ぎ止めた。 と言っても自分の無事を喜べる余裕は全く無い。 むしろ装甲を纏っていながらここまでの痛みに苛まれる事へ、混乱が強まる。 「まさかとは思ったが今の技…あの時の剣士か。よもや屈辱を晴らす機会がまだ残っていたとはな」 「…っ。ふん!今更気付いたのか間抜けめ!」 アークワンの剣技を見間違える筈がない。 二回目の放送の少し前に自分を敗北へ追い詰めた、許し難い痣の少年と同じ動きだ。 それなら自分を見た時の反応にも納得がいく。 何故放送で死亡を発表されたのに生きているのかは重要ではない。 破壊を逃れて勝手に退場したと思ったが、今度こそ自分の手で完全なる終わりを与えてやる。 「お前達!そいつらの相手は後回しにしてオレを手伝え!」 ディケイドから目を逸らさないまま、仮の協力者二人へ指示を出す。 一人相手に複数人で袋叩きというのは美しくない、そんなのは百も承知。 ナメック星での悟空との戦いで不意打ちを仕掛けたジースを叱り飛ばしたように、本来ギニューは一対一のフェアな戦闘を好む。 しかし今のディケイドには、上手く言えないが何かがおかしいと感じる。 姿が変わって前より強くなったのだとしても、受けたダメージが幾ら何でも大き過ぎやしないか。 強いと言うより異常と言った方が正しい、得体の知れなさを秘めている気がしてならない。 戦士としてのプライド以上に、ディケイドを早急に排除するべきという危機感がギニューに判断を下させたのだ。 元々9つのライダー世界を旅した時から、ディケイドは明らかに自身より能力が上の怪人やライダーにも効果的なダメージを与え、有利に立ち回った。 これらはディケイドの本質である「破壊の力」が、一種の補正に近い形として作用した結果だろう。 でなければ如何に数多のライダーの力を使えるとはいえ、たった一人で全ての仮面ライダーを破壊するのは不可能に等しい。 現在のディケイドは破壊者としての使命を受け入れた激情態になった上で、コンプリートフォームへの変身を行った。 その為DIOとの戦闘時以上に、仮面ライダーへ対する特攻性が高まっている。 「何人で来ようが末路は変わらん。当然貴様もだ」 「くっ…!」 ライドブッカーが振り下ろされ、刀身が向かう先には黒い戦士。 アークワンへ意識が割かれた隙にホウオウのスキルを発動、傷を癒した傍からまたすぐに戦闘再開だ。 敵が不可解な強さを持つのにはジョーカーも気付き、故にここからは一撃だろうともらえば死も同然の心構えで挑む。 マガツイザナギを呼び出し長得物で防御、押し返さんとすれば羽のように跳び退く。 仮面を変えアルセーヌがスラッシュを放ち、同じタイミングでこちらへやって来たライダー達が仕掛ける。 それら全てが無駄と言わんばかりに、破壊者は己が力を存分に振るった。 ○ 敵が変わった所でやる事に何ら変化は起きない。 生け捕りの必要が無い以上、より明確な殺意を以て攻撃に出るのみ。 トリガーを引き、高熱硬化弾を自身の武器から吐き出させる。 照準は敵の急所へ正確に合わせ、外すようなヘマはしない。 なのに一発も命中しないのは、今更銃弾数十発程度で怯む相手ではないから。 ライドブッカーで弾を斬り落とす様は、無駄の無さも相俟ってある種の芸術に見えなくもない。 生憎ブラッドスタークは審美眼を持ち合わせておらず、瞳は先程からずっと冷え切りディケイドを睨む。 『KAMEN RIDE!ZERO-ONE!』 『飛び上がライズ!ライジングホッパー!』 『"A jump to the sky turns to a rider kick."』 ブラッドスタークが銃を撃っている間、他の二人も各々動く。 ライダーカードが力を解放し、指輪の魔法使いから全く別の姿に変身。 蛍光イエローの装甲と赤い瞳の輝きは暗闇の中で映え、ゼロワンの存在感を一層知らしめた。 ライジングホッパープログライズキーのデータを再現、黄色い残光を発しながらディケイドの元へ疾走。 脚力特化の性能はエターナルとの戦闘時から変わっていない。 加速の勢いを味方に付けた蹴りを放ち、ディケイドへ靴底が叩き込まれんと迫る。 『ATTACK RIDE BEAT!』 しかし尋常ならざる速さを武器とするのはディケイドも同じ。 ほしふるうでわが移動のみならず、動作の一つ一つを最速の域へ押し上げる。 打撃の威力と速度、両方を強化させ迎え撃つ。 拳と蹴り、己の四肢を武器に変えた一撃が激突、互いへ届かせるべく幾度も放たれた。 それぞれ腕と脚が数十本に分かれたのかと見紛うスピード。 DIOのザ・ワールドとも互角に打ち合ったゼロワンの爪先が、魔弾の如く胸部へ突き進む。 されどディケイドもまた別のカード効果とはいえ、同じスタンド使いのラッシュに打ち勝った強者。 脚部を裏拳が叩き軌道を逸らされ、ゼロワンの体勢に僅かな揺らぎが生じる。 復帰までは迅速であっても、破壊者が付け入る隙としては余りに大きい。 一歩踏み込み懐へ潜る、僅かな身動ぎだけで触れる程の距離。 拳が来ると思った時にはもう、腹部からの鈍痛を脳が伝えた。 「っ…!」 戦闘で集中力を欠くのは悪手、基本中の基本だ。 まして目の前に立つのが強敵であれば尚更の事。 頭では分かってはいても、痛みというやつは人間の思考を掻き乱すのに最も有効な手段。 回避・反撃・防御。 取らねばならない次の行動があるのに、頭の中は「痛い」の二文字で埋め尽くされる。 無論、数秒も経たぬ間に持ち直すがそのほんの僅かな時間が命取りだった。 既に反対の拳は二撃目を放つ準備を終えているのだから。 「戦兎さんから、離れて……!」 であるならば、彼の危機を彼女が黙って見過ごす訳がない。 右手に構えるは通常形態と同じ武器、無双セイバー。 威力はウォーターメロンガトリングが圧倒的に勝る分、こちらは安定した使い易さを誇る。 エナジーチャンバーは満タン、たっぷりと溜め込んだエネルギーを弾に変換し撃ち出す。 高性能なカメラアイが射撃能力を高めるが、この程度をディケイドは脅威に思わない。 ライオンアンデットの力を付与したままの片腕を振るい、光弾は呆気なく霧散。 それでもゼロワンへ放つはずだった一撃が止まったのも事実。 地を蹴り拳の範囲内を離れ、ディケイドからのアクションを待たず背後を取った。 『FINAL ATTACK RIDE ZE・ZE・ZE ZERO-ONE!』 脚部の跳躍装置、ライジングジャンパーによって引き上げられた力が最高潮に達する。 両脚にバッタの能力を付加させ、跳躍力と速力を倍増。 振り返ったディケイドと視線が合う前に蹴り上げた。 身動きの取れない上空へ強制的に移動された破壊者の更に頭上を取り、叩き落とすべく再度蹴りを放つ。 『ATTACK RIDE ONIDUME!』 「っぁ…!」 決めの一発を阻む痛みは胸元から。 突き出されたディケイドの拳は届いていない、しかし手の甲から伸びた爪が突き刺さっている。 仮面ライダー響鬼が使う奇襲技も、激情態はディケイドのままで使用可能。 蹴りの連続でトドメの一撃へ繋げるゼロワンの技は中断されて、自分の番と言わんばかりに振るわれるライドブッカー。 自慢の脚力も蹴り付けるものが無い空中では宝の持ち腐れか。 否、ゼロワンの足底はライドブッカーの刀身を蹴って自ら地面へと急降下。 非常に高い脚力の反動から保護する脛部装甲の恩恵により、無傷で着地を果たす。 攻撃の失敗を悔やむだけ時間の無駄だ、手札を切り続けなければ勝ちは望めない。 『KAMEN RIDE ZI-O!』 『仮面ライダージオウ!』 高らかに名乗るは正に恐れを知らぬ王の如し。 腕時計をモチーフにした仮面を被り、長短二つの針が天を突く。 黒地のボディスーツの上を走る、これまた腕時計のベルト部分を思わせる装甲。 何より目を引くのは、己が存在を見る者全てに知らしめる『ライダー』の四文字。 仮面ライダージオウ。 最高最善の王、或いは最低最悪の魔王の未来を約束された常磐ソウゴの始まりの姿。 異なる世界線の戦兎と万丈が出会った戦士だが、それは省略する。 『FINAL ATTACK RIDE ZI・ZI・ZI ZI-O!』 今重要なのはジオウの力でディケイドを倒せるか否かのみ。 地面へ降り立った瞬間を狙い、『キック』の文字に取り囲まれた。 標的はただ一人、跳躍と同時に文字がジオウの右足へ収束。 足底に刻まれた同じく『キック』の二文字が破壊力を増幅し、後は直接叩き込む。 ――ROCKET!STEAM ATTACK!ROCKET!―― ディケイドへの攻撃をジオウ一人には押し付けない。 フルボトルの成分が銃弾を強化、左腕に銃身を置きブラッドスタークが狙いを付ける。 煙を描きながらロケット弾を発射、ジオウの蹴りに負けず劣らずの高火力だ。 『ATTACK RIDE CLOCK UP!』 だが届かない、破壊者から勝利を奪うには余りにも程遠い。 電子音声を聴覚センサーが拾った時点で、全員が地から足を離していた。 ジオウの蹴りは標的を見失い、反対に蹴り飛ばされ。 ブラッドスタークのロケット弾も外れ、胸部装甲から火花が散り。 斬月もまた無双セイバーのエネルギー補充を行うタイミングで、ライドウェア越しに拳が突き刺さった。 「――がっ!?」 「あぐ……!?ひぅ……痛い……」 何が起きたのか分からない。 気が付いたら地面へ倒れ、遅れて痛みがやって来たのだから。 『……っ、ああまたかよ!慣れたくねぇなこいつは!』 唯一攻撃の正体に察しが付いたブラッドスタークだが、毒を吐く裏で首を傾げる。 ディケイドが高速で移動するには別のライダー、ファイズに変身した上で更にアクセルフォームになる工程が必要だった筈。 なのに今のは明らかにカード一枚の装填という、ワンアクションでやってのけた。 前回とは違う姿になっているのが原因なのか。 アクセルフォームと今回使ったクロックアップは別物だが、懇切丁寧に説明してやる気は皆無。 ライダーへの変身を挟まずにアタックライドを使える事も、一々教える義理は無い。 倒れ伏す三人へ求めるのはたった一つ、破壊による死だけだ。 ○ 「っぶねぇ…!」 身を屈め横薙ぎの一閃をやり過ごす。 大ショッカーが作りし特殊鉱石の刃の犠牲となったのは白髪数本。 首は未だ繋がっており、血の一滴も流れてないなら上出来だ。 「ピカピカ~!!(ひえ~!お助け~!)」 涙と鼻水で顔面を崩壊させながらも、でんこうせっかで蹴りを回避。 いきなり現れ破壊だ何だと物騒な事を言ったかと思えば、有無を言わさず殺しに来たのだ。 視界一杯に映り込んだ爪先へ、動くのが後ちょっと遅かったら可愛らしい顔がミンチとなっていただろう。 「仮面ライダーでなくとも逃がしはせん。大人しく破壊を受け入れろ」 「断るに決まってんだろうが!」 死ねと言われて、どうぞご自由にと返す自殺志願者なら今の今まで生き残ってはいない。 随分と勝手な言い草へ怒鳴り返し、顔面目掛けて銃剣刺突を繰り出す。 常日頃から戦闘とチタタプ用に研いでいたのだ、切れ味を侮ってもらっては困る。 尤も外れてしまえば肝心の鋭さも分からず終い、そもそも分かりたいとも思わない。 敵兵に反撃の機会を与えず突き殺した銃剣は呆気なく躱され、再度杉元へ刃が迫った。 軍刀とも日本刀とも違う種類の剣が、不死身の兵士の血を求め襲来。 電光石火もかくやの速さで歩兵銃を引き戻し、銃剣部分で弾き返す。 (重てぇし速過ぎんぞこいつ!遺影貼り付けて出来る動きじゃねぇだろ!?) 以前、白石と共に見付けた江渡貝剥製所にでも置いてそうな奇怪極まる見た目。 どう考えても動き辛そうなのに実際はどうだ、冗談かと思えるくらいに素早い。 次の動きへ支障が出ない範囲で身を捩り、時には銃剣で受け流す。 対処が間に合わず刃が柔肌を走るも、深い傷は一つも無い。 (……おい、どうなってんだこりゃ) 左肩に浅い切り傷が丁度三つできた所で違和感に気付いた。 傷が再生していない。 幾ら完全再生までは時間が掛かると言っても、この程度の浅い傷なら1分も経たない内に治る筈だろうに。 傷が塞がり元の白い肌に戻る気配はまるでない。 何より不自然なのは巨人との戦闘で付けられた傷は問題無く再生してるにも関わらず、ディケイドに斬られた箇所だけが治らないのだ。 (こいつまさか…) どういう仕掛けかはさっぱり分からないが、受け入れざるを得ない。 ディケイド相手に蓬莱人の不死は無効化される。 数時間前、エターナルメモリの影響で不死となったDIOを破壊したのと同じだ。 激情態のディケイドの前には永遠の命も無意味、問答無用で破壊される末路以外にない。 不死身の肉体はこの瞬間不死身では無くなった。 傷の再生が無効化される以上、恐らくあと一回の復活もディケイドが相手では発動されない。 殺されたら本当にそこで終わり、アシリパとの再会叶わず他人の体で死ぬ。 たった一つの命しか持たない、どこにでもいる人間と一緒。 つまりそれは 「今までと同じってだけだよな!」 歩兵銃を肩に掛け、間髪入れずに抜刀。 鬼の副長の愛刀が破壊者の剣を防ぎ、金属同士が擦れる不快な音が発生。 古今東西、どんな名刀も所詮は人の領域で打たれたに過ぎない。 大ショッカーの技術力を以て作り出されたライドブッカー相手では、砂糖菓子のように砕け散るのが関の山。 「うおりゃああああっ!!」 だが刀の銘は和泉守兼定。 新政府軍を斬り殺し、戦場に夥しい血の雨を降らせた剣豪の魂の一部。 人の身でありながら英霊に上り詰め、狂戦士として異界の闘争に馳せ参じた男の刀なれば。 破壊者だろうと安易に破壊は出来ぬものと知るだろう。 「ピカ~!」 弾き返されたたらを踏んだディケイドの視界を塞ぐ、複数体の黄色い獣。 かげぶんしんの妨害も、目障りと口に出す事なく一振りで消滅。 まんまと逃げおおせた本体を見やり、急速に接近する殺意へ意識を引き戻された。 不死身の兵士は死を跳ね退ける。 肉体の能力ではなく、自分自身の力を駆使して。 ○ 状況が悪いのは隠れているナナにも見て取れた。 ギニューと他二名の仮面ライダーを相手にしていた時は、戦兎達の勝利がほぼ確実だったというのに。 奇怪な姿のライダー、曰くディケイドと名乗った乱入者に全員が苦戦気味。 敵対中のギニュー達ですら、今はディケイドの猛攻を凌ぐのに手一杯の様子。 (マズいな…せめてしんのすけがいれば話は変わって来るのだろうが……) ギニューが変身したアークワンをも追い詰めた、宇宙最強の戦士の体となった少年。 だが希望とも言える彼は今、ディケイドの手で身動きを封じられている。 離れた場所から見ていたナナには分かったのだ。 しんのすけを緑の光が包み、ディケイドの手元には奇妙な四角い物体が握られていたのを。 支給品か、ディケイド自身の能力か。 どちらにしても恐らくあの四角い物体にしんのすけは閉じ込められたのだろう。 それを奪えばしんのすけは自由を取り戻せる。 問題はディケイド相手に奪うという、特大級の難関をどう解決するかだが。 念力でこっそり奪おうにも、ディケイドの反応速度は異常だ。 余計な真似に出たと分かれば即座に殺しに来る。 戦兎達ですら複数人掛かりで苦戦している相手に、自分が戦おうなどと命知らずになる気はない。 「なあ相棒の弟!俺っち達いつまでこうしてんだ?あの音楽室野郎をどうにかしなくて良いんか?」 「ですから!今私達が出て行っても余計に足を引っ張るだけなんです!」 自分がいなかったら後先考えずに飛び出し、呆気なく殺されていたのは想像に難くない。 燃堂へ振り回されるのは今に始まった事で無くとも、つくづく頭が痛くなる。 というか音楽室とは一体何を言っているのか。 ややあってディケイドの見た目は確かに、音楽室へ飾られた著名な作曲家の肖像画のようだと納得。 (いやそんなことはどうでも良くて……) 燃堂の馬鹿な発言に充てられてか、ついつい思考が脱線してしまう。 そんな場合じゃ無いだろうと頭を振って、気を引き締め直す。 ナナとて現状を打破できるものならそうしたいが、無策で戦場に突っ込むつもりはない。 今は隠れて様子を窺い、こちらでアシスト可能なタイミングがあれば動く。 最悪の場合は燃堂を連れて逃げる事も視野に入れねばなるまい。 そうなったら後々余計に頭を抱えるのは確実、しかしその最悪が現実と化す可能性も十分にある。 いざとなった時の決断も迅速に行わなければ、待ち受けるのは取り返しのつかない末路だ。 (とにかく、すぐに動ける準備だけでもしておかないと) フリーズロッドを取り出し、必要とあらばいつでも振れるよう構える。 長続きはしないが凍結させれば多少の足止めは可能。 心情的にも念力を使うよりは、こういった道具に頼った方がマシな気持ちも無い訳ではないが。 一定の使用後は砕けるらしいが今の所その兆候は無い。 悪いタイミングで壊れるなよと思いつつ、戦況の冷静に観察し、 「お――――」 誰もが各々の戦いへ意識を向け、ナナも目を逸らさない中。 この場で最も弱い少年だけがソレに気付いた。 ヘブラ山頂の氷を精錬し作られたフリーズロッドは、未だ砕けず輝きを失わない。 透き通るような美しさの氷は鏡の役目も果たし、持ち主のナナを映し出す。 もう一体、本来ならば映る筈のない存在。 カメレオンに似た姿の、異形の化け物も。 「――――」 その時燃堂が一体何を思ったのか。 変なのが映っているとナナに教える事も出来た。 目の錯覚と思い一度視線を逸らす事も出来た。 普段通りの呑気さで、鏡の中の化け物に声を掛けた可能性もある。 それらは全て、現実の燃堂が選ばなかったもの。 野生の直感とでも言うべき何かが、彼の中で働いたのか。 深く考えずにとりあえず動いてみようと思ったのか。 ナナも、闘争に身を委ねる者達にも答えは知り様がない。 或いは、斉木楠雄がこの光景を見ていたら。 もしかしたら、別の展開があったのかもしれない。 ドン、と横からの衝撃に倒れ。 突き飛ばされたとすぐに気付き、一体何の真似だと顔を顰め。 振り返った時にはもう、言おうと思った文句の全てが頭から離れて行った。 「え……?」 自分の目に映っている光景が何なのか、理解が追い付かない。 思考放棄を許される場では無いだろうに、対能力者用の訓練を思い出せ。 そうやって厳しい言葉を紡ぐ自分の冷静な部分が、やけに遠く感じる。 「何で――」 何故、どうして。 目の前に化け物がいて、燃堂がそいつに爪で貫かれているのか。 この化け物はどこから来たのか、燃堂はどうやって存在に気付いたのか。 違う、そうじゃない、間違って無いけど、聞きたいのはそんな事では無くて。 「相棒の弟」 斉木楠雄は超能力者である。 普通では無い彼の周りには、同じく変わった人間で溢れている。 両親と兄を始め、毎度毎度騒動を引き起こす個性的過ぎる面々が。 頭を抱えた事は一度や二度じゃない。 胸中で辛辣なツッコミを向けるのは最早日常茶飯事。 いい加減にしろと思ったのなんて、数える方が馬鹿らしくなるくらいだ。 だけど、どれだけ面倒に思っても。 本心から嫌いにはなれない、呆れながらもついつい超能力で助けてしまう。 変人揃いの癖に、友情は決して裏切らない連中だから。 海堂瞬も、窪谷須亜蓮も、そして燃堂力も。 そんな奴らだからこそ、超能力者としてだけではなく。 「ダチを助けるのに理由なんていらないだろ?」 一人の友人として、彼を死なせたく無かったのだろう。 ブチリと引き千切れる音がして、それっきり声はしなくなる。 ポニーテールを揺らす少女の顔は見当たらない。 不快な咀嚼音が耳へ届けられ、視線は地面に落ちた首輪から化け物口へ移る。 あの中かと思った自分がどんな顔でいるのか、柊ナナには分からなかった。 【燃堂力@斉木楠雄のΨ難(身体:堀裕子@アイドルマスターシンデレラガールズ) 死亡】 ◆ 「ピカァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!!!」 誰もがそれに気付いた時、全て手遅れだったと現実を突き付けられた。 間に合わなかった、遅過ぎたという後悔と怒りを自らの力に変える。 この瞬間は、善逸の中から恐怖が完全に消失。 自らの不甲斐なさと死を振り撒く悪鬼達への憤怒が光となり、遥か頭上より裁きを下す。 さながら神の鉄槌の如き一撃が破壊者を貫いた。 「がはっ…!?」 苦悶の声を発し破壊者は膝を付く。 破壊衝動が高まりつつある中で己の意思とは裏腹に、体は命令に逆らい動かない。 かみなりの直撃はコンプリートフォームのディケイドだろうと、流石に無傷でやり過ごせなかった。 天候で命中率が左右される分、威力は10まんボルト以上。 全身の痺れに動きが鈍り、倍となった素早さもこれでは無意味だ。 殺すなら今しかない。 時間を置かずにディケイドは再び自由を取り戻す、その前に攻撃をするべき。 千載一遇のチャンスを捨てる馬鹿がどこにいる。 正論を捻じ伏せ杉元は踵を返し疾走。 今動かなければ死ぬ奴がいる、ここで走らねば本当の意味で無駄となってしまう。 鬼神もかくやの強さと容赦の無さを持ち合わせるのが杉元という男。 だけど同じく、情を決して捨てない男でもある。 接近を察知した化け物…バイオグリーザがぶつけるのは苛立ちの視線。 食事の途中で横槍を入れられ、満たされぬ空腹に溜まり続けたストレスは呆気なく爆発。 邪魔をするなら逆に捕らえ、腹の中で溶かしてやろう。 悪魔の実の力で得た獣の爪を叩きつける。 ミラーモンスターの腕力へ動物系の強靭な身体機能が加算されれば、地球上の生物を超える力も安易に発揮可能だ。 「~~~~!?」 しかしバイオグリーザの爪が引き裂いたのは少女の体ではない。 弾ける感触が伝わったのも一瞬のこと、猛烈な痺れが体中を襲う。 皮肉にも服従した主と同じように。 爪が肉に食い込まれる寸前、杉元が投げ付けた黄チュチュゼリーがバイオグリーザの腕へ命中し破裂。 杉元自身も味わった支給品の効果は、かみなり程では無いが動きを止めるには十分だ。 「食いたきゃこれでも食ってやがれ!」 開けたままの口へ右手を突っ込む。 握られているのは明治時代にはない回転式拳銃、コルト・パイソン。 引き金を引くのに一切の躊躇も必要無し、装填された神経断裂弾が内部から喰い千切る。 動物系の高い生命力も、内側から傷付けられれば一溜りも無い。 数発の弾は貫通せず体内に留まったが、バイオグリーザには耐え難い激痛だろう。 対未確認生命体用の特殊弾はミラーモンスター相手にも効果を発揮。 破裂した弾丸が神経をズタズタに切り裂き、バイオグリーザは怪鳥のような悲鳴を上げ悶え苦しんだ挙句、やがて動きを止めた。 「っ…!」 獣の死に何かを思う暇も無く、再び破壊者の相手をしなくてはならないらしい。 背後で動き出す気配に振り返れば案の定、立ち上がったディケイドが善逸へ斬り掛かる場面があった。 10まんボルトを放とうにも、溜めの隙を作れない。 でんこうせっかを駆使し避けてはいるが、一撃もらえば死はほぼ確実。 予備の弾を装填する時間も惜しいと駆け出し、腰の刀を振り抜いた。 一部始終はバイオグリーザを従えた本人、ディケイドも把握している。 大方空腹に我慢が出来ず襲い掛かった、そんなところか。 仮にバイオグリーザが仮面ライダーとの闘争へ乱入したなら、相応の処罰を与えた。 しかし今しがた殺されたのは仮面ライダーでもなければ、戦う力も持たない只の人間。 破壊の対象に含まれているとはいえ、正直言って優先度は低い。 「直に貴様たちも奴と同じ場所へ行く事になるがな」 「がぁ…っ!」 アルセーヌの蹴りを片手でいなし、もう片方のライドブッカーが切り裂く。 強化皮膚に覆われてはいても、耐久性をほとんど無視したような攻撃だ。 直に体を斬られたような激痛に眩暈がした。 霞む視界が元に戻るのを待っていられず、アルセーヌがスラッシュを放つ。 刀身を弾いた程度の一撃だが、跳び退くだけの時間は稼げた。 ジョーカーへの追撃を阻むかのように飛び出る複数の影。 尤もアークワン達に助けるという意図はない。 目下最大の脅威が別の敵に引き付けられた、だからそこを狙ったまで。 『SKULL!MAXIMAM DRIVE!』 装填されたメモリがスカルマグナムの威力を最大まで引き上げた。 後年に風都を守ったダブルと違い、スカルのマキシマムドライブはメモリ使用者をも死に至らしめる。 比喩ではない、正真正銘「必殺」の弾丸を撃つ。 『風遁の術!』 遠距離がスカルなら近距離での攻撃はプロトタイプビルドが行う。 四コマ忍法刀のトリガーを引く回数は3。 ペン型の剣先から発生した風を刀身に纏わせ、竜巻状に変化。 敏捷性に優れた忍者フルボトルの成分も駆使すれば、ロクな抵抗も許さず一刀の元に撃破可能な斬撃だ。 尤も、相手が世界の破壊者でなければの話。 ――水の呼吸 弐ノ型 水車 足りない分はもう一本の剣で補う。 虹を構え横に回転、本来の動きと違いは有れど破壊力は一切劣らない。 広範囲を巻き込む技故に、回避しようとも決して刃から逃さない。 三方向から脅威が迫り逃げ道を塞がれる。 相手が並の力しか持たない怪人程度であれば、オーバーキル以外のなにものでもない。 知らぬ者が見たら標的となった方へ同情の念を向けるだろう光景。 『ATTACK RIDE TIME!』 真に憐れまれるのは、攻撃を仕掛けた者達の方だが。 「ぐおおおおおおおっ!?」 悲鳴を上げたアークワン本人ですら、何が起きたか分からない。 自分達三人はディケイドへ一斉に技を放った。 全員が狙いは正確、間違っても味方を攻撃するようなヘマは犯さない。 その筈だったというのに、彼らの攻撃は互いを痛め付けるに終わった。 ディケイドのやった事を説明するなら、そう難しい内容でもない。 アタックライド・タイム。 スカラベアンデットの力で一定範囲内の時間を止める、所有カードの中でも特に強力な一枚。 但し既に脱落したスタンド使い達と違い、時間停止中は敵へ攻撃を行っても無意味。 ダメージを与えるには時を再び動かさなければならない。 止まった時の中でディケイドは三人の攻撃の範囲内から離れた、それだけである。 後は自ら能力を解除すれば、本来の標的を失った事で互いへ命中。 この場にDIOや承太郎がいたら気付けただろう絡繰りも、彼らが死んだ今ではたらればでしかない。 『ATTACK RIDE KOTAEWA KIITE NAI!』 『ATTACK RIDE MACH!』 『ATTACK RIDE BLAST!』 「全員破壊してやる、答えは聞かん」 三枚連続でカードを装填、揃って怯んだ者達へ追い打ちを掛ける。 右手にはライドブッカー、左手にはデンガッシャー。 どちらもガンモードへ変形済み、そこへ加わるのはジャガーアンデットの脚力。 ほしふるうでわにより素早さが倍になった上で行う高速移動だ、ライダーの視覚センサーを以てしても捉えるのは困難を極める。 円を描くように駆けながら双銃を乱射、無数の光弾がアークワン達に当たっては弾け火花を咲かせた。 無論、ジョーカーも例外ではない。 拳とペルソナで弾き落とす余裕も与えられず、全身を襲う痛みに叫ぶしか出来なかった。 銃撃が止み、立っているのは破壊者ただ一人。 アークワンとジョーカーは言わずもがな。 比較的軽症だった祈手達のライダーですら、ディケイドとの僅かな攻防で無視出来ない程の被害を受けた。 たった一人でここまで追い詰めたが破壊者の心は満たされない。 敵はまだ生きている、生命の灯火が消えない限りは湧き出る衝動も無くならない。 「まずは貴様だ」 指を差され最初に死を宣告されたのは風都の守り手たる骸骨。 言葉無く立ち上がる姿は非常に弱々しい。 スカルメモリは使用者に痛みを感じない体を授ける。 だがあくまで痛覚を失うに過ぎず、攻撃を受ければ当然傷は付く。 痛みが無いだけでダメージ自体は蓄積し、スカルの動きへ支障が現れ出した。 弱った相手に同情も情けも向けはしない。 破壊者が与えられるのは通り名が示すように、破壊以外に存在しないのだから。 『KIVA!KAMEN RIDE EMPEROR』 ケータッチの画面に表示されたクレストをタッチ。 電子音声が流れると共に、ディケイドの胸部に変化が起きる。 9人それぞれ異なるライダーのカードが、一瞬で同じカードになった。 だが外見の変化など些細なもの、真に驚くべき存在がディケイドの隣へ現れる。 蝙蝠を象った仮面は同じ、違うのは纏った鎧。 真紅の拘束具を脱ぎ捨て、目も眩む黄金に身を包んだ姿の何たる神々しいことか。 誰もが平伏し、口を揃えてこの者こそが王だと崇めるに違いない。 仮面ライダーキバ・エンペラーフォーム。 全ての鎖を解き放った、ファンガイアの王の真の姿。 コンプリートフォームとは、ディケイド自身のスペックを底上げするだけが全てでは無い。 その真価は士が絆を結んだライダー達を、最終フォームの状態で召喚させること。 と言ってもここにいるキバに自我は存在しない、あくまでディケイドの能力の産物。 本物の紅渡やワタルではないが、それでも破格の性能だ。 士本人ならともかく、BADANの大首領は単なる傀儡としか見ていなかった。 『FINAL ATTACK RIDE KI・KI・KI KIVA!』 カードを取り出しライドブッカーへ装填。 ディケイドと同じ動作を一ミリのズレもなくキバも行う。 召喚されたは共通してディケイドの行動に同調し動く。 ディケイドが高威力の技を放てばライダーも同様、通常形態のディケイドを遥かに超える破壊を生み出す。 蝙蝠が噛み付いた大剣、ザンバットソードを掲げる。 ファンガイアの王のみが持つ事を許された魔剣がライフエナジーを吸収。 紅に染まる刀身に合わせ、ディケイドのライドブッカーも輝きを放つ。 二振りの剣に魔皇力が最大まで溜められた今、最早斬れぬものは一つもない。 王と破壊者が判決を下す時が来た。 「や…めろ……!」 苦痛に苛まれる中で、絞り出した声は聞き届けられない。 震えて伸ばした手は何も掴めず、救えない。 あそこにいるのは鳴海荘吉の体だけ、精神は完全に別人。 そもそも自分と荘吉は赤の他人同士、気に病む必要はどこにもない。 分かっている、改めて考えずともそんなのは分かっている。 なのに ――『あの子を頼んだぜ…』 ――『似合う男になれ』 真っ赤に汚れた白スーツが。 帽子を託した『あの人』の最期が。 自分自身の記憶のように、焼き付いて離れなかった。 真紅に染まった魔剣が振り下ろされる。 一切の抵抗を許されず、魔皇力はスカルを死へ誘う。 探偵であり父でもあった男を、親子の物語を奏でた戦士が終わらせた。 光刃が肉を焼き骨を断つ。 血は一滴も流れず、されど彼を生かすもの全部が流れ落ちる。 死体の如き体となった男は本当の死を与えられ、やはり言葉無しにこの世を去った。 祈手たる彼が何を思ったか、ここにいる誰にも知られぬまま。 「あ……」 その全てを目の当たりにして、ようやっと喉の奥から出たのはたった一文字。 『あの人』がどうなったかは見たものが全てだ。 記憶の中のように、言葉を残して去りはしない。 いたのは体だけが本人の、『あの人』ではない別のナニカ。 立場的には自分達の敵だったのだ、大手を振って喜びこそしないが深く悲しむ必要もない。 それでも、自分の中で欠ける感触があった。 目の前に落ちた、焼け焦げた白い帽子からどうしても目が離せなかった。 【ボンドルドの祈手@メイドインアビス(身体:鳴海荘吉@仮面ライダーW) 死亡】 →
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登録日:2012/05/17 Thu 23 03 11 更新日:2024/07/01 Mon 01 54 34NEW! 所要時間:約 6 分で読めます ▽タグ一覧 FE FEヒーローズ NTR おばさんパーマ みんなのトラウマ もう一人の主人公 アルヴィス イケメン エンペラー カリスマ コメント欄ログ化項目 セイジ ダークヒーロー バーハラの悲劇 ファイアーエムブレム ファラ ファラフレイム ファラ直系 ラスボスの風格を持つ中ボス リカバーリング ロプト ヴェルトマー 不幸 仇敵 傀儡 兄 全てを手に入れて全てを失った者 切れ者 加害者にして被害者 哀しき悪役 因果応報 圧倒的な強さ 圧倒的攻撃力 報われない 天使と悪魔を誕生させた者 嫌われ者 子世代 孤独 宿敵 寝取り 強敵 悲しい過去 悲劇 悲惨な末路 戦犯 本当は優しい人 業が深い 権力の衰退 正義と悪は表裏一体 正義のためなら人間はどこまでも残酷になれるんです 正義はあっても正解はない 歪んだ正義 残忍なイケメン 母親想い 法治主義 炎 炎の紋章 父親 異母兄 異父兄 皇帝 簒奪者 美形悪役 聖戦の系譜 自己保身 行き過ぎた正義感 裏切り者 親世代 謀略 賛否両論 贖罪 赤ワカメ 近衛軍指揮官 近親相姦 速水奨 運命に押しつぶされた哀れな人 運命に翻弄された者 過去の栄光 野心家 野望 闇堕ち 陰謀 首謀者にして犠牲者 高潔 私は、炎の聖戦士ファラと聖騎士マイラの血を受け継ぐ者として、この世界を、差別のない、誰もが住み易いものに変える。シグルドには悪いが、彼にはそのための犠牲となってもらう。 出典:ファイアーエムブレム ヒーローズ、任天堂、インテリジェントシステムズ、2017年2月2日配信開始(C) 2017 Nintendo / INTELLIGENT SYSTEMS 『ファイアーエムブレム 聖戦の系譜』に登場するキャラクター。 CV:速水奨(FEヒーローズ) 概要 略歴 ユニット性能 アルヴィスについての評価 ファイアーエムブレム 覚醒 ファイアーエムブレム ヒーローズ 余談 概要 ヴェルトマー公爵家の現当主にして、十二聖戦士の1人で魔法戦士ファラ直系の血を受け継ぐ、神器ファラフレイムの継承者。 国王からの信任も厚い優秀な人物で、グランベル王国の近衛軍指揮官も兼任している。 父ヴィクトルは母シギュンを愛していたが凡庸だった己に強いコンプレックスを抱いており、 周囲の反対を押し切ってまで正妻に迎えた美しい妻が自分を本当に愛しているのか自信を持てずにいた。 その鬱屈した思いを晴らすように酒と女に溺れて愛人を囲い、結果としてアルヴィスには腹違いの兄弟が何人もいた。 ある日、ヴィクトルはシギュンがグランベル王国のクルト王子と不倫していることを知ってしまい、2人を呪う怨嗟の遺書を残して自殺。 いたたまれなくなったシギュンは、幼い息子を残して人知れず失踪してしまう。 立て続けに両親を失い弱冠7歳で家督を継ぐ事となったアルヴィスは母や自分に尽くしていた心優しい下女と、彼女が父に暴行されたことで産まれた異母弟のアゼルのみを残して、他の兄弟達とその親や従者達も全てヴェルトマー家から追放した。 この下女とアゼルは貴族や王族の間で孤立していた自分の数少ない味方であり、愛すべき家族であった。 下女はのちに亡くなってしまうが、彼は残されたアゼルを自身の弟以上に大切に育てることとなる。 だがその愛情が孤独な彼の心の闇から生まれたものである事を本能で察していたアゼルからは「恐怖」と捉えられた。 また、母シギュンからは微弱ながら暗黒神ロプトの血を受け継いでおり、 このことが世に知られることに怯えながらも「これは暗黒神ではなく人間のために戦ったマイラ(ロプトウスの血族の1人だが、ロプト帝国に反乱を起こしたため13人目の聖戦士とも呼ばれた)の血である」と言い、自らの誇りとしている。 略歴 初登場はシグルドが挙兵したばかりの序章。 グランベル国王アズムールの命令を受けて現地の視察に訪れ、ヴェルダン軍と交戦するシグルドに王から託された銀の剣を渡した。 そして、ヴェルダン軍の討伐とシグルド軍に参加したアゼルの世話を一任し、自身は国王警護のため王都バーハラに戻って行った。 この時点では単なる高潔で良い人物だが、同時に蛮族相手に手こずるシグルドを陰ながら見下す等、既にきな臭さを漂わせる登場であった。 その後は各地で起こる戦乱をよそに、ロプトウスを信奉する暗黒教団「ロプト教団」と接触。 ロプトの血を受け継いでいることが世間に露呈されることを恐れ、激しい弾圧対象だった彼らを被差別対象から救うことを約束して協力を取り付ける。 聖戦士ファラ、そしてマイラの血を継ぐ者として「差別のない、誰もが住みやすい世界」を築くため、教団を利用して自らがグランベル王国の皇帝となる事を画策。 ドズル家のランゴバルト卿、フリージ家のレプトール卿ら反クルト王子派の有力諸候と密約を結び、計画の障害となるクルト王子を謀殺。 そして王子の側近であるバイロン卿(シグルドの父)が属するシアルフィ家に、ことごとくその罪をなすり付ける。 元々信任が厚く高潔な人物だったことに加え、孫娘の存在を初めてアルヴィスによって知らされたアズムール王は、あっさりとディアドラとアルヴィスの結婚を了承。 それどころか「ナーガの血を絶やしてはならないのでディアドラと早く子を成せ」とまで命令する。 そしてシレジアに侵攻する姿勢を見せ、用済みとなったランゴバルト卿とレプトール卿をシグルド軍に嗾ける事で自ら戦うことなく排除。 さらにシグルドとその仲間達をも凱旋と称して王都バーハラ付近にまでおびき寄せた上で、グランベル王国への反逆者の汚名を着せ、不意打ちによりその大半を処刑した。 これが後の世に伝わる「バーハラの戦い」である(~五章 運命の扉)。 ちなみに大沢版の漫画ではシグルド殺害のシーンがさらにえぐくなっており、彼を至近距離からのファラフレイムで不意打ちした上に一瞬で灰にしている。 彼が狂喜する中、愛する者を目の前で殺害され憔悴しきっていたディアドラに向けとどめに、 「どうしたの? 疲れた?」 と表情も変えずに問いかけ…彼女の心を完全に破壊した。 その様は、どこか子供の心の無い残酷的な行動に似ており、壊れた操り人形を動かし続けるかのような虚無を感じさせた。 政敵となる有力諸候をあらかた失ったことで、アルヴィスはグランベルの実権を完全に掌握した。 国王であるアズムールが亡くなった後、彼はイザークの他に先のシグルド軍との戦いで疲弊していたヴェルダン、アグストリア、シレジアといった独立国家や地方を次々と制圧。 残りのトラキア地方については南トラキアについては傭兵国家で協力関係にもあったため明確な敵対はしていない(そもそも土地的に旨みも少ない)。 そして武力の差で南トラキアが容易に手出し出来ない状況にしつつ、電撃戦により豊穣なレンスター(トラキア北部)地方の大半を制圧して南部は放置。 グランベル帝国の建国を宣言し、その初代皇帝となる。 この前後に、シグルドの元妻で、マンフロイによって記憶を奪われたディアドラと正式に結婚。 長男ユリウスと長女ユリアの二児をもうける。 しかし、この幸せな結婚こそがマンフロイが仕掛けた最大の罠であるとはアルヴィスは知る由もなかった。 即位からしばらくの期間は、徹底的な法の下、多少窮屈ではあるが住みよい統治が行われ、アルヴィスは有能な皇帝であるという風評が部下や市民の間にも広がっていった。 元々ランゴバルトやシャガールといった強欲で凡愚に過ぎる統治者が多かったというのもあるが、最初の内はその統治もうまくいっていたのである。 しかし実はディアドラは前述のグランベル王国のクルト王子と、アルヴィスの母シギュンの不倫の末に生まれた不義の子で、アルヴィスの種違いの妹にあたる。 しかも、彼女もまた母親からマイラ傍系の血を受け継いでいたのだ。 この2人の近親婚により双子の片割れであるユリウスに流れるロプトの血が直系になるほど濃くなってしまい、 さらにマンフロイから闇の魔道書ロプトウスを譲り受けた事で覚醒し暗黒神ロプトウスの化身となってしまう。 ユリウスと暗黒教団の絶大な力の前に実権を奪われたアルヴィスは傀儡となり、暗黒教団主導の恐ろしい圧政が始まってしまう。 かつての暗黒教団と同様に、信者以外は大人も子供も教団からのノルマや気まぐれ的に連れ去られたり、辱めを受けたり殺されるのは当然の世の中。それもただ殺すのでは飽き足らず苦しんで死ぬように火あぶりの刑が世界中のあちらこちらで行われる絶望の時代の到来。 ロプトウスに唯一対抗しうるヘイムの血(光魔法ナーガを使う力)を持っていた妻ディアドラはユリウスによって殺害される。 同じくヘイムの血を持つユリアはユリウスの手に掛かる直前にディアドラが逃がしたものの、そのまま行方不明となってしまう。 自分が利用していたはずが、実は自分自身が利用されていた… アルヴィスはようやく自分の過ちに気付いたが、その時には既に全てが遅すぎた。 しかもアルヴィスによるグランベル帝国建国についてもマンフロイが望んでいた方向であり、これも罠であった。 地下で追いやられ、見つかれば即火あぶりという激しい迫害を受けていた暗黒教団にとってはこれこそ千載一遇のチャンスであり、そのためならロプトマージ達は命すらなげうつ覚悟であった。 つまり彼らの執念とマンフロイの采配がアルヴィスの政治力を、ファラ直系としてなんとかしようにもユリウス(ロプトウス)の力が自分の大きく上回っていたのである。 時は流れ……シグルドの息子・セリス率いる解放軍が目前に迫る中、アルヴィスはユリウス打倒を彼らに託す事を決意し挙兵。 各地を解放する若き指揮官を目にし、かつてシグルドに仕えていた司祭パルマークに、 保管していた聖剣ティルフィングをセリスに渡すように指示(ただし自分が渡した事は決して口外しないよう命令した)。 自らはシグルドの祖国であるシアルフィの防衛につき、セリスに討たれる覚悟で戦場に立つのだった。 そして…… 小説版では上記の流れがアルヴィスの視点から描かれている。両親への愛憎、親族との権力闘争の末若くして公爵の地位を継ことになったこと、さらに士官学校を首席で卒業し近衛師団に任命されたことから野心家の性格になったと語られている。 合理的かつ知的だがやや人を見下す悪癖もしっかりとえがかれている。 母のことで負い目を感じていたクルトは後見としてアルヴィスを支援しており、本人も父より好いていたようだが、反面母が出ていく原因となったと憎んでもいたようでもある。このことがクルトの謀殺にどの程度関係しているかは定かではない。 ちなみにゲーム中でも語っていた「差別のない、誰もが住みやすい世界を作る」という望みは(過程はともかく)真実であり、クルト王子暗殺と犯人擦り付けはあくまでもその手段の地位簒奪に必須という関係上、感情とはあまり関係ないと思われる。 また、以下の裏設定の点から上記は概ね独自設定である。いずれにせよ父よりも好感度は高そうだが。 クルト王子はアルヴィスに負い目があるため裏からアルヴィスを支援していた。 アルヴィスはクルト王子が母が出ていく原因であることは知らない(クルト王子はゲーム中でも心配されているほど周囲に女っ気がなく、原因を知っていたらめぐりめぐってナーガ直系のディアドラは自分の異父兄妹である可能性が極めて高いと推測できる) 記憶喪失のディアドラの正体はアルヴィスとしても当然気にしていたし母のようにどこかに行くのでは…とも心配していた。そのために行方不明の妻がいるシグルドの前につい出してしまった。あれは煽りではなくただ不安だったが故の行為。その結果シグルドの妻だったことが明らかになり、バーハラの悲劇後に調査してディアドラの出生を知った。つまりここでクルト王子の件も分かったと思われる。 士官学校時代にロプト帝国が滅びたのは解放軍がまとまって周囲の国々を味方につけていったのに対し、帝国は戦力を分散させ連携が取れなかったためと分析している。 皮肉にも自らが建国し、後にロプト教団がのっとったグランベル帝国は同じように圧政の末に解放軍に周囲を囲まれる形で滅びることになった。 ユニット性能 ○ステータス(親世代) セイジ LV25 HP 60 力 15 魔力 30+10 技 27 速さ 30 幸運 0 守備 8+10 魔防 22+10 指揮官LV ★★★★★ スキル 連続(兵種)/見切り 所持品 ファラフレイム/リカバーリング/5000G ○ステータス(子世代) エンペラー LV30 HP 80 力 27 魔力 30+10 技 30 速さ 30 幸運 4 守備30+10 魔防 30+10 指揮官LV ★★★★★ スキル 大盾(兵種)/カリスマ(兵種)/見切り 所持品 ファラフレイム/銀の大剣/6000G 序章では同盟ユニットとして登場。 カンストしている魔力・技・速さをはじめ全体的にステータスが高く、一見しただけで只者ではないと分かる。 そしてプレイヤーが初めて目にする神器の圧倒的威力により、聖戦士が持つ力の強大さを見せつけてくれる。 速さが最大値の30とはいえ神器の重さで攻速は15程度だが、補正のおかげで守備が18と並の物理職程度には高い。 そして魔力補正込みで攻撃力は作中ダントツの70。 もし仲間として使えればフォルセティ持ちのレヴィンに次ぐ地雷として活躍しそうである。 この時は基本的に「シグルドに話しかけるように動く」AIで、範囲内にシグルドが居ない+攻撃範囲に雑魚がいた場合だけファラフレイムの炎で消し炭に変えていく。 ちなみにゲラルド(ボス)はこのAIの攻撃対象に入っておらず、やっつけてくれない……と思いきや、上手く誘導することでゲラルドにアルヴィスを攻撃させ、返り討ちにさせる方法でならゲラルドを瞬殺してくれる。ただし同盟軍なので残念ながら戦闘アニメーションは強制OFF。 なお、守備力18+回避70なので、雑魚のヴェルダン兵からも攻撃してくる。 基本的に避けまくるため攻撃が当たることはないと思われがちだが実は命中0ではなく、アルヴィスが道に立っていた時などはたまに攻撃が当たる。 ……が、アルヴィスはリカバーリングを持っているので、かすり傷が蓄積しようとダメージは残らない。 「なんだこのNPC強すぎない!?」となること請け合い。 敵として戦う際のクラスは専用クラスであるエンペラー。 闘技場でゼウスというエンペラーも登場するが、ストーリー上で戦うのはアルヴィスのみ。 ただしその戦闘能力はゼウスとは比較にならない程強大。 バロンの上位互換となる重歩兵系ユニットで、スキルに一定確率でダメージを無効にする「大盾」と周囲に支援効果をつける「カリスマ」を持つ。 カリスマは自分には効果がないが、彼の3マス以内にメティオ持ちファイアマージがおり、指揮官補正と合わせて命中、回避+50という強烈な補正がかかっている。 パルマークに会うにはメティオ持ちファイアマージの並ぶシアルフィの防衛線を通り抜けないといけないが、奥側に居る連中は非常に命中率が高く、危険。 さらに必殺・特殊剣を無効化する「見切り」を持つため、流星剣によるゴリ押しなども無効。 ちなみにセイジの頃に持っていた「連続」は兵種スキルだったため消えている。クラスチェンジしたら消えるスキルって…。 とはいえもし連続持ちだったら恐ろしい難敵になっていたのは違いないだろう。 装備による魔防補正等を抜きにすれば全ステータスがカンストしていてもHP満タンから即死するという理不尽極まりない存在となる。 能力値は力と運を除いた全てが最高値である「30」という脅威的な数値を誇る。 そこへさらに城の地形補正、指揮官LV5による補正、神器ファラフレイムによる補正が加わり、化け物じみた強さを発揮する。 ファラフレイムは神器魔法の中で一番重いのだが、速さ30によってそれすらも感じさせない。 回避率は素のステータスではそこまで高くはないのだが、前述した城の地形補正(+30)と指揮官LV5による補正(+40)で合わせて70上乗せされており、実際の回避率は100を超えている。 更に守備魔防共に40という鉄壁。 いくら追撃がとれるように工夫しても、生半可なキャラ、武器では城の自動回復で相殺されてしまう。しかも大盾で防がれることもある。 何より十分なHP・魔防を備えていなければファラフレイムの一撃で即死するため、手出しすら許されない。(*1) 頼みの綱のフォルセティすらも炎と相性が悪いために命中が下がってしまい(アルヴィスの速さのせいもあり60%がせいぜいである)逆にボコられる可能性が高い。 単純な地力ならラスボスであるユリウスを軽く凌ぐ能力を持ち、終章を前に最大の壁としてプレイヤーに立ちはだかる。 最適な攻略法としては、魔防に強力な補正がつくティルフィングを手に入れたセリス、 あるいはティルフィングには劣るものの魔防補正のあるミストルティンを持つアレスが鍵を握るだろう。 特にセリスはティルフィングの補正以外にも父親の因縁もあるため、一対一でぶつけてみるのもいいだろう。 この2人を軸に、支援効果や他の神器を総動員すれば、厳しいながらも勝機は見えてくるはず。 単発火力だけならロプトウスはおろかナーガをも凌ぐが、再攻撃や必殺攻撃は仕掛けて来ない為、 ファラフレイムの一撃さえ耐え凌げれば、まず事故死することはないだろう。 ちなみにセリスで止めを刺すとシグルドとディアドラの亡霊との会話イベントが発生する上に、 強力なアイテムであるライブの指輪も入手出来る。 物語的にもセリスで倒すのが王道。是非セリスの手で父の仇を討ってあげてほしいところ。 なおファラフレイム以外に銀の大剣を持っているが、護身用なのか権威の象徴なのか戦闘では大剣を振るうことはまずない。 (上述の通り魔防が40もあり、プレイヤー側の魔力はマジックリング込みでも最大で35が限界なので、サイレスの杖でファラフレイムを封じることも不可能) 実は指揮官補正や地形補正を含めれば、相性不利であるにも拘わらずナーガ相手でもそこそこやり合えるほどの強さがあるらしい。 また同じく相性不利なロプトウスが相手の場合、作中最高の魔法攻撃力も35まで低下し、魔防35のユリウス相手には理論上1ターンにつき1ダメージしか与えられないため、 作中でも台詞にしていた通り息子相手には本当に無力同然で逆らえるような立場ではないことがわかる。 もっとも、そのユリウスも1回の攻撃につき父親には僅か15ダメージ程しか与えられず、攻速も互角なので確実な追撃も期待出来ないわけだが。 アルヴィスについての評価 マンフロイからも指摘されたように、彼はロプトよりもファラの血を色濃く受け継いでおり、 暗黒神の復活など望んでおらず、やり口はどうであれ、彼は彼なりに純粋に世界の平和を願っていた。 ディアドラの事も政治的な意味合いなど関係なく、ただ1人の男として本気で愛していた。 彼もまたマンフロイ、ひいては暗黒神の血に翻弄された被害者でしかないのだ。 とはいえ、どんな理由があったとしても結局彼は無実だった者達(*2)を大勢死に追いやり、 結局理想とは正反対の圧政をしいたことで世の中を滅茶苦茶にした戦乱と混乱の元凶、ユグドラル大陸における史上最大レベルの戦犯である事に変わりはない。 ファンの間では「倒したくなかった敵」という声も聞かれるが、同時に「こいつを擁護する奴の気が知れない」「自分一人で何でもできると思い込んでる節があるし、それでああなる訳だからその辺り無能」という手厳しい声も非常に多い。 親世代での悪逆非道三昧な行いから全てを許せることは絶対に不可能であり、しかしロプトの迫害を収めるのは彼のマイラの血(=迫害対象の証)がなければ説得力のないものとなっていた。 何よりストーリー上で主人公の妻を寝取るわ主人公に散々汚名かぶせて殺すわ、その後の段取りに失敗して世の中をぐちゃぐちゃにするわとプレイヤー的には好印象を抱けない行動も多い。 絶対悪とは言い切れないどころか善悪の二元論で語るとどうしてもぶつかり合いが起きてしまい、相当に賛否が分かれるキャラ。おそらく意図的にどちらにもとれるように描写されているのだろう。 今作の要所で匂わされ裏のメインテーマと呼ばれる「近親相姦」を最も端的に描写されたキャラ。 アルヴィスはディアドラが妹だということと、シグルドは妹の夫だという事は当初は知らなかった。 それらに気付いたのはシグルドを殺した後の事だったという。 元々アルヴィスは幼い頃失踪した母親の帰りをずっと待っており、ディアドラに惹かれたのも母親の面影を感じたからだという。 しかしディアドラは時折自分ではない誰かを見つめているような気がしてならず、 ディアドラが母親のように突然自分を置き去りにして失踪するのではないかという不安に駆られていた。 そんな時にシグルドに失踪した妻がいるという噂を聞いて「もしかして?」という気持ちが沸き、5章の最後、ついシグルドの前にディアドラを連れ出すという行動をとってしまった。 一通りの事が済んだ後、アルヴィスはディアドラの過去を調べ始め、 精霊の森でシギュンが最期を遂げた事、ディアドラが自分と同じ母の子……自分の妹だという事を知ってしまったという。 アルヴィスは、シグルドが夫だったという事と自分と異父兄妹である事をディアドラが知れば悲しむのではないかと考え、 ひたすら真実を隠し通す事に努めていたと加賀氏は語っている。 最後に発売当時から許容派と非許容派でそれはそれは不毛な議論が繰り広げられていたことをここに併記し、アルヴィスを倒した際のシグルドのセリフをもって評を〆させていただく。 「セリスよ、人の悲しみを知れ 真実は一つだけではない それがわからなければ この戦いは無意味となろう……」 ファイアーエムブレム 覚醒 魔符の1つとして登場。クラスは賢者……ではなくソーサラー。 そのため、本編では見られない闇魔法を使うアルヴィスが見られる。 ファイアーエムブレム ヒーローズ 理想を成すために犠牲はつきものだ。たとえそれが、人の道を外れて見えたとしても……。 ソーシャルゲーム「ファイアーエムブレムヒーローズ」では、2017年10月開催の大英雄戦で実装。 召喚時期としてはシグルドを殺し、王国を乗っ取った後の様だ。 ホームでの台詞もタッチでの台詞も理想の実現や、そのために多くの命を犠牲にしたことなど自分の責務についての言及だが、 唯一撃退時のセリフでのみ「ディアドラ……ユリア……」と妻子の名前に言及している。息子の名前を呼ばないのは既にロプトに……。 固有武器にゲーム本編でも使用していた「ファラフレイム」、奥義に発動は遅いが広範囲にダメージを与える「爆火」、 Bスキルに毎ターンHPを回復するこちらも固有スキルの「リカバーリング」、Cスキルに魔防が自分より低い十字方向の敵の守備を下げる「守備の謀策」を持つ。 「ファラフレイム」は他の神器同様の攻撃力14と高水準。 かつ特殊効果として自分より魔防の低い十字方向の敵の能力値を下げる「謀策」系スキルの効果が仕込まれており、攻撃と魔防を同時に4下げるという強烈な物。 Cスキル、聖印と合わせれば、なんと全種類のデバフをばら撒く事が可能。 Bスキルのリカバーリングは「回復」の上位互換で、あちらが最速で2ターンに1度10回復に対し、こちらは毎ターン10回復。 アルヴィス自体は低防御なので壁としてはあまり期待出来ないが、 おあつらえ向きに空いているAスキルに、攻撃の度にHPを削る変わりに全能力をアップさせる「獅子奮迅」を継承してやればデメリットを低減することが出来る。 能力値的に高速アタッカーの傾向が強いため「獅子奮迅」自体との相性も非常に良い。 同じく空いている補助スキルに、指定した味方と自分のHPを入れ替える「相互援助」を継承すれば、 杖ユニットを組み込まずに高い回復量を見込めるサポーターとしても立ち回れる。戦禍の連戦等の長丁場のイベントでは攻撃と回復を1人で担えるため、重宝することだろう。 もしくは対象のHPを10回復し、自分のHPを10減少させる「献身」を継承すればリカバーリングによって事実上無傷で対象を回復させる事が出来る。 余談だが献身はディアドラが初期習得しているスキルでもあり、ディアドラから献身を継承させると原作の近親相姦の再現となってしまう。。。 (ディアドラは星5でしかでないため、フロリーナ等を使った方が無難である) 持久力を活かすために錬成武器に持ち替えてHPを補強してやるのも一つの手。 奥義の「爆火」は炎の神器の使い手であるアルヴィスのイメージとは合致しているが発動までが遅くユニット性能に合わない。 火力を追求するならば、魔防をダメージに加算する「氷蒼」「氷華」を継承してやるのも手。 イメージ的に合わないのが欠点と言えば欠点だが、実用性ならこちらに軍配があがる。 発動が速く、とりあえずどんなユニットでも使いやすい安定の「月虹」もオススメ。 弱点としては前述のとおり耐久面の脆さ。「謀策」を持つため魔防の能力値は高く、魔法相手なら苦手属性でも釣り出しも出来るが、HPと守備が低く物理相手は滅法苦手。 速さが高いため追撃は受けにくいものの、一撃が致命傷になるため配置には充分に気をつけよう。一度凌ぐ事が出来れば「リカバーリング」の回復でリカバリーが効きやすいのが救いか。 以上のように、スキル構成をしっかり組み立てれば、時にアタッカー、時にサポーターと局面によって様々な役割を持たせる事が出来る非常に器用なユニット。 このゲームであればシグルド、ディアドラとも支援が組めるため、もし迎えいれることが出来れば彼らとも仲よくしよう。 「私は王家の簒奪を謀った反逆者シグルドを殺した」とか相変わらず空気読まないこと言ってるけど。 2020年10月に追加された武器錬成により、『ファラフレイム』の効果がターン開始時、自身を中心とした縦3列と横3列の敵の攻撃、魔防が-5になり、さらに特殊錬成によって戦闘中に敵が受けている弱化の合計値を自身に加算するようになった。 これは息子であるサイアスの特殊錬成の『軍神の書』も同じ効果なので、さすがファラ直系の血といったところか。 しかし縦3列というのは......原作でのバーハラの悲劇でのシグルド軍を思い出す範囲である。 余談 シギュンが姿を消した時アルヴィスは7歳であり、その一年以内にディアドラが生まれているだろうから年齢差は7~8歳になる。第一部のディアドラは推定17か18歳なので初登場時のアルヴィスは24歳前後になる。 実はディアドラとの子供を儲ける前に、側近のアイーダとの間にもサイアスという子供が生まれており、トラキア776に登場している。 超有能な上、ファラの血を濃く受け継いでいるため、存命なら彼がファラフレイムを受け継ぐ事になる。 だが、親子関係は皆無であり認知されてない模様で、帝国軍ながら部下の1人として働いていた息子の未来は如何に……。 この親子関係もドラマを感じさせる。 サイアスの年齢は27歳をイメージしているとの事なので一部の時は約10歳。つまりアルヴィスが15歳前後の時の子供という事になる。 血は争えないというべきか、あまりある人間性の塊である彼の新たな一面に開いた口がしまらなかったファンもいるのではなかろうか。 もっとも、憎んでいた父親と同じことをやらかしていたことで、それまで彼に同情的だったファンが一斉に掌を返したとか ラスボスのユリウスさえも凌駕しかねない程の強大な戦闘能力を誇る彼ではあるが、これは元々はユリウスではなく彼がラスボスを務める予定だった名残である。 攻略本に記載されたスタッフインタビューによると、シナリオ上の本来のラストバトルはアルヴィス戦だったのだが、 色々あって急遽ユリウスがラスボスに変更になったとの事。 聖戦の系譜でツッコミどころとしてあげられる「ユリアを生存させたこと」についてだが、 これは元々「娘のユリアを人質に取る事でアルヴィスを牽制する」という目的が作中でしっかり語られている。 アニヲタか……よく来たな その勇気はほめてやろう だが、おまえも この項目を追記・修正する運命にある 親子ともども哀れなものよ…… △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 コメントログ 彼はなんだかドラクエ8のマルチェロと似た者同士に感じる -- (名無しさん) 2022-05-29 21 29 41 強い野心、独裁政治、大量虐殺、肉親にも冷淡とFE版ギレンといっていい -- (名無しさん) 2022-06-24 19 03 21 レプトールの3章クリア後の発言からすると、まさか自分にとっての義理の父親にあたるクルト王子暗殺(実行犯はバイロンに罪を擦り付けたランゴバルド)もアルヴィスの計画の一端だったとするなら自分の跡取りを抹消した人間に丸め込まれるヘイムの末裔アズムール国王とは老齢で病に苦しんでいたとはいえ一体… -- (名無しさん) 2022-07-29 13 13 46 10章で「セリスか…よく来たな その勇気はほめてやろう」とセリスと会話するシーン、名前で呼ぶのが不思議だったけどセリスも血の繋がりのない義理の息子(妻の前夫との子供)と考えるとまた違った情感が出てくるシーンだな…。 -- (名無しさん) 2022-07-29 21 28 00 ディアドラのとアレコレは置いといて、シグルド含め盟友として戦ってくれた人達を最悪の形で謀殺して、手に入れた権勢は世界を壊す為に使われる。有能なゴミカスという評価が相応しい。 -- (名無しさん) 2022-07-31 08 15 05 ランゴバルドやレプトールが万一シグルド撃破してしまった場合は今度はトラキア辺りに「味方につくならグランベルの資源なり土地なり取引材料を用意しよう(意訳)」とそそのかして、ランゴバルドやレプトールと共倒れさせる計画でも練っていたのかねぇ? -- (名無しさん) 2022-08-03 22 11 18 こいつの主張の「私は聖戦士ファラと、聖騎士マイラの末裔としてこの世界を変える」という野心というか目的は皮肉かどうかは知らないが同じロプトの血流れているとはいえ元を辿ればそのマイラの末裔だったというセリス(バルド直系、ヘイム傍系)が成し遂げるというか、新たに作り直すことになるとは -- (名無しさん) 2022-08-20 23 08 36 異母兄弟が山ほどいるので、確率的に低いとはいえそのあたりからなんかの間違いで聖痕が出る可能性があるのだよなあ -- (名無しさん) 2022-09-15 09 38 44 ゲーム始まっていた時点でほぼ詰んでいた(いくら足掻いても滅びの末路しか残されてなかった)シグルドとは対象的に、秀頼みたいに従兄弟に当たる秀次切腹の遠因になったように産まれてきたのがある意味では不幸だったのかもしれないねえ -- (名無しさん) 2022-11-18 13 23 41 この世界の歴史書では永遠にボロクソ書かれるんだろうな。「実は暗黒教団の幹部で人のよさそうな前半生は全部演技。後半生の世界を滅茶苦茶にしたのが本性」「人を殺したり苦しめたりするのが何より好きな人非人」みたいな感じでどんどん尾鰭背鰭が付いてって。自業自得だし自分がシグルドに押し付けようとしたことそのまんまだけど。 -- (名無しさん) 2023-02-21 13 54 51 出自のために覇道を歩まざるを得なくなり、なまじそれが可能な力を持って生まれてしまった人。それはそれとして私人としてアレな部分も多いので是非地獄に堕ちてもらいたい -- (名無しさん) 2023-03-31 01 42 29 ガーネフに唆されたハーディンと同じく、流石にマンフロイより悪いとは思えない。もっともそのマンフロイもガーネフと違って時代の被害者としての側面があるから一概に責めづらいが… -- (名無しさん) 2023-08-08 01 20 13 漫画だと父親と同じ過ちは犯さないと言いながらも結局は父親以上に愛そうとしていた女の心を傷つけた挙句に物扱いしてしまった皮肉。血は争えんということか・・・。 -- (名無しさん) 2023-09-03 00 44 18 報告にあった荒らしコメントを削除しました。 -- (名無しさん) 2023-12-30 20 00 23 ↑4 ED後にセリス(とヴェルトマー当主になるであろうアゼルの子)がどういう形で収めたのかは少し気にはなる。民間の評価とは別にごく一部の貴族の間だけで共有される真実が、的な形になるんだろうか。 -- (名無しさん) 2023-12-30 20 32 45 普通にやりすぎ 同情できない 殺されて当然って感じのキャラ -- (名無しさん) 2024-01-04 06 18 50 結局どうあがいても無駄ってのを体現したキャラでしょ。まあ全部引いてる血のせいなんだが -- (名無しさん) 2024-03-08 15 03 32 グランベル王家の生き残りであるディアドラの夫になる事でスムーズに簒奪に成功した訳だが、アルヴィスの当初の計画にはディアドラの存在は無かった筈。本来の計画ではどうやってグランベル王国を支配するつもりだったんだろうな -- (名無しさん) 2024-04-14 11 47 38 ↑親世代終盤で王がほとんどアルヴィスに任せてたから、その内全権譲ってもらうつもりだったんじゃない? -- (名無しさん) 2024-04-14 12 25 19 ↑近衛騎士団長ってだけでグランベルの支配者と認められるかは少し怪しいと思う。近衛騎士達は良いとしても宮廷貴族が素直にアルヴィスの言う事を聞くのか。グランベル王家の分家筋(ターラ公爵とか)の新王擁立に動かないとも限らない。アズムール王はヘイムの血筋が絶えるのを恐れていたから自分の子孫ではないにしてもヘイムの血筋が残るならまあ、と公爵の王位継承を認めた可能性がある。そうなった場合アルヴィスにとっては面倒な事になるがそれを阻止する方策は果たしてあったのか -- (名無しさん) 2024-04-15 23 29 42 聖戦関連の項目のコメントログ見てるとなんか色々な気持ちが沸き起こってくるよね -- (名無しさん) 2024-05-09 16 48 05 …バーハラの愚行は、ディアドラがシグルドの嫁である事を知った上での事だとしたら、どうしようもないゲス野朗だな。全くもって同情などで出来ん。もっと惨たらしくくたばってほしかったぜ -- (名無しさん) 2024-05-15 05 33 21 ただ、死ねって言っても作中最強なので簡単に死んでくれるような相手ではないんだよなぁ。ロプトウスとティルフィングが苦手なだけで。 -- (名無しさん) 2024-05-19 22 25 13 ↑14 それを防いで「差別をなくすという理想のために歩んだ者」「その過程で数多の人々と自分自身を苦しめた者」と正負両方の面を残してくのが、人の悲しみを知ったセリスの役目なんだろうな。 -- (名無しさん) 2024-06-03 01 44 05 24時間以内に反対意見がなければコメントフォームに警告文を追加します。 -- (名無しさん) 2024-06-07 08 07 12 ↑一応、なんて書く予定なの? -- (名無しさん) 2024-06-07 11 33 26 ↑「キャラクターや作品に対しての誹謗中傷等を~」 -- (名無しさん) 2024-06-07 12 10 37 個人的な見解ですが、アルヴィスというキャラクターそのものがプレイヤーのヘイトを集める事を想定して作られた上の性質である為、ヘイトスピーチが増えやすいというのはごく自然なものである事と、コメント欄自体が言葉尻こそ過激ではあっても談笑の域は脱してるとは言えないので、そこまで警告をする段階には行ってないように思います。 -- (名無しさん) 2024-06-07 13 13 41 ↑それだとコメント欄撤去のほうが良いのでは…あまりにも感情的で過激なコメントが目立つので -- (名無しさん) 2024-06-07 13 27 46 ↑それでもいいんじゃないか。本当かは怪しいけど、聖戦リメイクのリークあるし。今でダメなら本当にリメイクされたら主人公の仇なんだからこのレベルでは済まないだろう -- (名無しさん) 2024-06-07 13 41 25 名前 コメント すべてのコメントを見る
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※ボイスなし + 旧ポトレ アマネ=セレスタイトとは ルナ氏が作った紅美鈴改変のFLAM氏の「Hei-F」改変。 ちなみに紅美鈴はオンゲキにも出ている 2019年2月に公開された。2019年産である。 神版の1pは親変更も探査もなく技同期系のキャラだが、 対応力は素晴らしく、設定も凝っている。 削りも優秀で、神殺しドナルドを削りルートで倒せるくらいすごい。 彼女は過去にどこかで公開していた自作小説のスピンオフ感覚でルナ氏が作っている。 ある世界線の紅美鈴とアマネの魂が意気投合した結果、彼女が生まれた。 アマネの次の命が決まるまでの間、アマネ自身を紅美鈴の依り代とし、 共に旅をすることになったという経歴がある。 彼の一番の大技は「イキガミ・ノア」。 「災厄」の目により静かに大魔法即死を使い敵を干渉させるという物凄い技であり、 即死が刺さるキャラを「イキガミ・ノア」で倒してきた。 専用力も最強であり、ウブウアウト程ではないが専用の数は盛沢山。 その数なんと563であり、圧倒的な多さを誇る。 最近神威氏「Abyss_of_Heaven」やしらさぎ氏「バラム・ノーレッジ」など 彼女に匹敵するような親変更なしが存在するが、 それでもなお親変更なし最強候補である。(*1) 親変更なしが故に「マルチドナルド12p」「親変更チェッカー」を倒せない。 さらに探査もないので、「A-Bomb」も倒せない。 それを突けば、誰でもアマネさんに勝てると思う。そう、運が良ければ・・・ アマネ=セレスタイト神版1p、殺傷力大会の戦いの歴史 + ネタバレ注意 EPISODE1 「MUGEN God Verdict War ~評決の神議~」 彼女はMUGEN God Verdict WarのTeam Cosmosとして初参戦。 初戦の相手は七夜死貴と幽鬼。両方男。紅一点。 2タゲ目の「試験体KGM2nd EX」を倒せなかった幽鬼が脱落し、 七夜死貴との決戦に。 4タゲ目の「オロチ長森(旧版)」を彼女だけ倒し勝利。2pt貢献した。 (ちなみに七夜死貴は20分経過で倒せず) 拳法のポーズを撮りながら少したまったクリスタルから出た光を見ながら 光がアマネさんの前に移動。その光を左手で我が物とした。 28 46~ 2ptを持ち帰る 次の相手はDパルスィと星井美希。 「バレンタイン翡翠」という専用対策しているキャラを引き 1ptいただきーと思いきやなんと「撃破条件変更に対応していない」という 痛恨のミスで撃破失敗。 ルナ氏のブログ曰く「更新されていることを知らなかった」とのこと。 「C-Obscure tyM-v.SG」で星井美希が脱落し、Dパルスィとの一騎打ち。 結果、「激おこホワイト8p」という詰みタゲを引いてしまい敗北した。 バレンタイン翡翠で専用が成功していれば・・・ Dパルスィに敗れる 本来ならここで出番終了だが、ボーナスを受けているので3回目の出番がある。 ボーナスの3戦目、相手は本気ケンシンとウブウアウト。 どっちも男で親変更持ち。 「Sadist Devil」で宣告自滅でKO負けを喫した本気ケンシンが脱落。 結果、「アバターコア」を撃破し勝利。 論外の「在庫マン」を落としただけで勝利した。 アマネさんの前にまた少したまったクリスタルが。 その真ん中に光が出る。クリスタルは割れ、その光がアマネさんの前に近づく。 するとなんと彼女はアイドル翡翠みたいなドットになり、左手を上げ光の先に指をさした。 2ptを持ち帰り合計4pt貢献、この大会での出番は終わった。 28 16~ アイドル翡翠みたく2ptを持ち帰る ...と思いきや大会が終わって帰るところをFS蛟に阻まれ、 蛟の聖地に誘われた。 そして15vs1のレイドバトルに参戦することとなった。 14th Challengerとして選ばれた彼女。 Daiyousei-I-OverDrive-GeNeとTimeEaterがFS蛟の残機を減らし、 あと1回膝が突けば15人の勝利というところまで来ていた。(FS蛟残機3、15人それぞれ残機1) そうして、2partに及ぶ戦いが始まった。 激闘の末、「エグゼリカ」を倒せず敗北。 「下の下だな...」を言うFS蛟の前で膝を付き、身体が緑に染まる。 FS蛟の「図に乗るな!」の合図で「アマネ=セレスタイト」「脱落」と共に砕け散った。 そして、Beatrix Rephaの前でFS蛟に処理された彼女であった... FS蛟に敗れる EPISODE2 「Expectation deity Convention」 次に呼ばれた大会は「Expectation deity Convention」。 1回戦最後の組み合わせで、追加枠を勝ち抜いた廃滅者セトを迎え撃つ。 決着は1partでついた。「村人J」を専用で倒しセトはエラー落ち。 リードを広げ、「N.O」で今度は汎用で差をつけ勝利。 撃破失敗なしのストレート勝ちで追加枠最強を退けた。 廃滅者セトに勝利 次の対戦相手はグゼスべスというこいし。 もちろん「Beatrix Repha vs 輝夜ハワード」みたいな番狂わせが起こるわけもなく、 「ベアビヨ9」「レンちゃん」で差をつけ勝利。 「レンちゃん」に至っては制限時間20分ギリギリだったという... グゼスべスに勝利 ここまで撃ち漏らしなしだったものの、続くImaginary Number戦での 「令和ドナルド」でこの大会初めて撃破失敗。20分経過。 しかしImaginary NumberもKO負けだったのでイーブン。 さらには「エンダーマン」で「終焉【夢幻泡影】」という強制宣告をやり KO負けを喫するという失態。これもImaginary NumberもKO負けだったが? しかし続くDeadly Trackerをアマネだけ倒しリードしたところで 戦いは次回へと持ち越された。 迎えた次のpart。 「Federn-X」を落としただけで特に変動はなく3part目に突入。 そして3part目... 「神オロチカンフーマン」を両者落とした次のタゲ。 「フィンスファニス」という鹿目まどかを専用対策で倒し勝利。 親変更なしで決勝まで行った。 Imaginary Numberに勝利 ここまで残機が減ることはなかったが... 決勝のナタリア・フォーリンアビス戦の「巫女ボム」でついに残機が減った。 相手が倒したのに対し、彼女は20分経過したのだ。 「パンドラボックス(耐久パッチ入り)」を両者落として次のpart... 「D.Shadow(耐久パッチ入り)」。そこでナタリアは倒し、彼女は... 「終焉【夢幻泡影】」を撃った。撃ってしまった。 もちろんKO負け。ストレート負け。敗北。 勝敗画面の際、彼女は白い十字架と化した。 ナタリア・フォーリンアビスというアルクが優勝し、彼女は準優勝だった。 実はルナ氏のブログでは「撃破成功パターンがあった」 それを引いていれば試合はまだ続いていたのだ... ナタリア・フォーリンアビスに敗れ、準優勝 EPISODE3 「MUGEN God Tournament 浄天杯」 ルナ氏本人主催のMUGEN God Tournament 浄天杯で、彼女は参戦した。 予選の相手はウブウアウトと女神佐祐理。 どちらかが残機0になれば本選進出。 まず進撃のハート様を15分経過で倒せなかった女神佐祐理が残機を減らし、 「ジャガーさん」という親変更必須タゲを引いてしまったが、 相手も両方撃破失敗したので変動なし。 「ナイトメアフラン」を彼女だけ倒し女神佐祐理の残機が0になり、 ウブウアウトと共に決勝進出となった。 26 44~ 決勝に進出 そして抽選で、墨姫という小町と対戦。 「Zechael-type-S」という親変更アンチを引き当て残機を減らす。 「アチチルノ」も彼女だけ倒し、勝利した。 17 25~ 墨姫に勝利 次の相手はアズリエルたそ。 早速「クリスマスジャガーマン」という親変更もってこいのタゲを引いてしまい 残機を1減らされる。 だが、「Mongori」を彼女だけ倒し1vs1になり、 「オメガトムばすー」も彼女だけ倒し勝利した。 21 12~ アズリエルたそに勝利 迎えた準決勝。相手はBeatrix Repha。 「進撃 or 撤退」で彼女だけ倒しリードするが、 「混沌ぬこXXX」という親変更もってこいのキャラを引いてしまい1vs1に。 結果、「殺神貴試験体Mk2ver.A」を15分経過で倒せず敗北。ベスト4となった。 にっこり笑顔のBeatrix Rephaの前で白目を剥いて驚く彼女が映し出された。 17 15~ Beatrix Rephaに敗れる EPISODE4 「Mentee and Mentor Pair Battle」※未脱落のため未完成 「Mentee and Mentor Pair Battle」で彼女が「滅び」という早苗と組んだ。 相手は狂い月と殺人鬼レナ。 「滅び」をフォローする形で「幽雅」と「魔理沙の目」を倒し 最後は「鬼塚小町」を滅びが倒し目標の6ptの達し勝利した。 主催の更新ペースもあってか、現在進行形で脱落していない。 27 10~ 狂い月と殺人鬼レナに勝利 EPISODE5 「屈辱のStruggle Quartret」 Struggle QuartetでTeam Wealのメンバーとして出場した。 相手は「TimeEater」という汎用化け物。 saint-of-silver11pで「終焉【夢幻泡影】」が命中し、いいとこを見せる。 が、「Dc-003」という親変更もってこいを引いてしまい敗北。 静かなオーケストラ同様、TimeEaterの餌食となった。 しかもチームは敗北。刹那が頑張ったのにこの仕打ち・・・ TimeEaterに敗れる EPISODE6 「古新乱舞 -Conflict of Period-」 迎えた「古新乱舞 -Conflict of Period-」。 opでは彼女の姿はなかったが、Part8で援軍として登場。 援軍10人では唯一親変更を持っておらず、「マルチドナルド12p」などを引けば 0勝1敗で脱落、なんてこともありえた。実際、このページを書いた人もそう思っていた。 15 01~ アマネ=セレスタイト登場シーン MGO3を終え、主催が新PCで動画を作ることとなった2020年12月。part12。 ついに出番は来た。相手はマシロふぁんぐ。 「破壊者ぐだ子」を倒しリードすると、 「ちびアザゼル」で専用対策が炸裂し勝利・・・となるはずだったが なんと「アザゼル」の専用暴発で撃破失敗という失態をかました。 それでも「デカコハク」12pの専用はちゃんと機能し勝利。初戦を飾った。 18 11~ マシロふぁんぐに勝利 その後、引きこもり、気が付けばPart52。 彼女の2回目の出番が来た。相手は殺人鬼レナ。 「強化ラドン」を殺人鬼レナが倒し彼女は専用。 ...だったのだがなんと専用ミスにより撃破失敗。先制されてしまった。 ルナ氏のブログによると「このタゲ用の削り記述がなかった」とのこと。 それでも「げっだんこぁ」の専用対策は演出も機能し、 相手は20分経過で強制宣告の「終焉ノ刻」を撃つことすらできず追いついた。 「沼」で親変更でズルできるとのことから、またリードされる、と思ったが、 「イキガミ・レリエル」で普通に撃破。決着はつかず、Part53へ・・・ 「アレンジワドルディ」12pを専用で削り殺し、 「クラルーツ」1pで相手が宣告自滅でKO負けしたことを横目に 専用対策が炸裂、暴発もミスもなく削り殺し、「クラルーツ」最後っ屁の強制宣告を耐え勝利。 殺人鬼レナを脱落させた。 15 33~ 殺人鬼レナに勝利し、脱落させる 引きこもった結果、最後の5人にまで残った。 最後の5人では唯一、親変更を持っていない彼女。 静かなオーケストラが脱落した次のPart、Part69で彼女の出番が来た。 相手は静かなオーケストラを脱落させたリミカGE。 「KFM-ZERO」でリミカGEがKO負けしたことを横目に 「シニガミ・ネフィリム」で即死させリードする。 そして「FT-Nanaya」を倒し、マッチポイント。 あと1pt取れば勝利というところまで来た。 ...がなんと「死神&ケンシン」という☆3.6(難易度やや難)で リミカGEが撃破したのに対し、彼女はなんと「終焉【夢幻泡影】」を撃ってしまう。 もちろんKO負け、追いつかれ、サドンデスとなった。 ちなみにエンコ後の更新では「死神&ケンシン」を倒せていたという。もったいない・・・ こうして1partやっても決着はつかず、Part70にまでもつれ込んだ。 激闘の末。「カグツチ」を引いた。 リミカGEは「オールオーバー」による自滅でKO負け。 そして彼女は専用対策。 「クラルーツ」同様暴発もミスもなく削り殺し勝利。 勝利ポーズで後ろを向き、リミカGEを脱落させた。 14 54~ リミカGEに勝利し、脱落させる しかしその次の試合でBeatrix Rephaが琥珀にゃんに3partに及ぶ戦いの末敗れ脱落。 新世代最後の一人となってしまった。 歯車となったBeatrix Rephaに駆け付ける。するとBeatrix Rephaの幻影が現れ、 彼女は膝をついた。そして、本来喋らないはずの彼女が喋った。 そして立ち直り、「まだだ、まだまだ!!」と歯車を持ちながら言った。 彼女は後ろを向いた。その前でBeatrix Rephaを脱落させた琥珀にゃんが現れ、 指をさした。彼女は言った。「これで、終わる・・・」と。 こうして、最終決戦が幕を開けた。 2021年12月28日。 琥珀にゃんとの決戦が始まった。 親変更がないので、親変更もってこいタゲを引けば負け。 最初は「D日向義仲」7pで「終焉【夢幻泡影】」を撃ってしまいKO負けを喫し、 琥珀にゃんは専用で削り殺し先制される。 だが、「Anonymous_Ferrum」で仕分けのやってることの差をつけ追いつく。 サドンデスに入り、琥珀にゃんが専用している「普通京」10pを引いてしまう。 「終焉【夢幻泡影】」を撃ってしまいKO負け。琥珀にゃんは・・・ なんとこれも宣告ミスでKO負け。助かった・・・ 1part丸ごとやっても決着はつかず、2part目に入る。 しかし、ここでも決着はつかなかった・・・ ちなみにその動画の最後に、「次回、決着!」と金文字で書いてあった。 迎えた2022年1月9日19時。 戦いは決着を迎えることとなる。 琥珀にゃん「チャンネルは、そのままです!ふふふふ、一年専心・・・」 アマネ=セレスタイト「これで、終わる・・・」 琥珀にゃん「料理して差し上げます。燃え尽きてくださいまし!」 (This is gonna be a match remember!) アマネ=セレスタイト「今こそ滅びの時だ!!」 (FIGHT!!) ☆4.5「Reaper_Kain」を専用で削り殺し、琥珀にゃんは汎用。 アマネさんの勝利かと思われたが・・・ なんと汎用即死。まだ決着はつかない。 そして迎えた、No.617... 「ニコニコ本社」12pであった。変数弄り要求タゲ。☆4.1。 彼女は「イキガミ・レリエル」で削り殺した。 琥珀にゃんは...20分経過。今度こそ彼女の勝利であった。 親変更持ってこいタゲを引かなくて良かった。 彼女は喋った。「終わりです」、と・・・ 琥珀にゃんが石化し、塵となり消えるのを見届けると... 彼女は左に向いて歩き、新世代の背景の真ん中に立った。 そして彼女は喋った。 「...任務完了。」と・・・ 「新世代」は勝利した。 紙吹雪の中、アマネさんは勝利ポーズを取った。 彼女の記録 4勝0敗 これだけ見てると、「親変更を持てば鬼に金棒」に見える。 28 08~ 琥珀にゃんに勝利し、チーム勝利 決着から2ヶ月後の2022年3月9日19時。 EDが投稿された。 Imaginary Number「ご堪能頂けたかね?」 アマネ=セレスタイト「終わりです。」 (WINNER!)(歓声) Imaginary Number「ここが終焉だ。」 Imaginary Numberと会話するが、Imaginary Numberにスルーされてしまう。 白目を剥いて驚いた後、走ってImaginary Numberの後を追った。 ターゲットを振り返りながら、Imaginary Numberの後を歩いた。 歩いた先に、新世代のメンバーがいた。そしていつもの勝利ポーズで締めた。 手に入れた称号は「ラストファイブ」「リーサルウェポン」「全てを終えし者」そして「東方不敗」であった。 当初は親変更がないという点で新世代援軍最弱だと思われていたが、 ここまで勝ち残ると最弱とは言えないだろう。 15 00~ 最終戦績 EPISODE7 「MUGEN God Tournament 第2回浄天杯」 2019~2020年公開キャラで最強を決める大会がルナ氏本人で開催された。 彼女は主催枠で登場した。 予選第8試合、死神舞と対戦。 「フィンステァニス」を倒しリードすると、「オム君」を倒して勝利。 新神に洗礼を浴びせ、本戦進出となった。 死神舞に勝利 本戦の初戦では雨水七映と対戦。 「Decoration_Charlotte」で相手がKO負けしたのを横目に汎用で 「憑依解放【アマネ】」を発動した直後に倒し、リード。 最後は「荒ぶる文(パッチ)」を倒し勝利した。 雨水七映に勝利 次の相手は愛乃すぃか。 ☆8を連続撃破したところで次のpartへ。 古新乱舞で琥珀にゃんとの決着が着いた2022年1月9日。 2part目に突入した。 「BURNING SUPER DEATH SWORD」を「イキガミ・レリエル」で倒し、 相手はAssertエラーで撃破失敗し先制。 が、古新乱舞と違い決着付かず3part目に突入。 迎えた2022年1月30日。 誰もが決着付くだろうと思っていた。 迎えた「うまい棒(コンポタ味)」2p。 彼女は・・・「終焉【夢幻泡影】」を撃ってしまった。 KO負け。さらに、愛乃すぃかは仕分け。1vs1となった。 「notkfm」1pを倒し、愛乃すぃかは強制宣告まで行った。 この「notkfm」は宣告タゲではない。アマネさんの勝利だ。 と誰もが思ったが・・・ 愛乃すぃかは喋った。「よかったよかった。」と。 表示されたのは「A-suika Wins」。そう。強制宣告が命中したのだ。 こうして、また1partやっても決着はつかず、前代未聞の4part目へ・・・ 2022年2月22日。part32が投稿された。 「ユヴィッチネント氏パッチ入りマスタークリス」を引いた。 特殊構造じゃないと汎用は無理で、☆10であった。 彼女は専用対策していた。勿論暴発もミスもなく、 「イキガミ・ノア」を炸裂させ、倒した。 愛乃すぃかの番だ。汎用オンリーなので、ついに終わる。 数分後。 愛乃すぃかはまたあの技を繰り出した。 「ぐるぐるぐる~!とにかくすっごい...」 腕をぐるぐる回し、愛乃すぃかは... 「愛の鉄拳パーンチ!!」 腕を地面にたたきつけ、「KO」の文字が出て、 「ユヴィッチネント氏パッチ入りマスタークリス」側のライフバーごと消し飛ばした。 が、何故か猛抗議するように「マスタークリス」はオロチの姿となり、全画面攻撃を繰り返した。 その数秒後、ついにこの時が訪れた。 4回目の「マスタークリス」がオロチの姿になって全画面攻撃をした時であった。 愛乃すぃかの頭上で、消し飛ばしたライフバーが降ってきたのだ。 そして、愛乃すぃかとごっつんこ。 そして表示された文字は「Master Orochi Wins」。 愛乃すぃかはKO負けを喫したのだ。 「愛の鉄拳パンチ」こそ愛乃すぃかの強制宣告なのだ。 こうして2ヶ月(4part)に及ぶ愛乃すぃかとの闘いは終わった。 激闘の末、勝利した。親変更もってこいが来てたらと思うと・・・ 愛乃すぃかに勝利 準決勝の対戦相手はデ=リーパー。 愛乃すぃかと同じ親変更持ちだが、探査は持っていない。 それにデ=リーパーの製作者が引退したため、更新は見込めない。 「レリンクリッシュ」でデ=リーパーがKO負けしたことを横目に 「シニガミ・ネフィリム」で即死させ先制。 「超肉体派な博麗霊夢」を両者落としただけで次partへ。 両者撃破を繰り返した末、 「耐神用改変素材KFM」という☆10中☆2のタゲでデ=リーパーが宣告すら撃てず 20分経過で撃破失敗。第1回で逃した決勝進出のチャンスが到来した。 結果、「イキガミ・ノア」の連発したのちKO勝ち。 第1回では逃していた決勝進出を果たした。 デ=リーパーに勝利 そしてもう一つの準決勝では黒橙式がImaginary Numberを破った。 すなわち、彼女の決勝の相手は黒橙式となった。 技同期+親変更なしの彼女に対し、相手はチャート+究極の削り+親変更。 汎用では少し負けているが、黒橙式は専用を持っていない。 ということで専用に頼るしかないが、果たして主催優勝がありえるのか・・・? まさか親変更なしで親変更持ちがいっぱいいる大会で優勝なんてこと、あるのか? そんな不安を胸に、「オンゲキBrightMEMORY」が大盛り上がりとなった 2022年6月23日19時00分。 Part37が投稿された。 ついに、黒橙式との1partに渡る決勝戦が始まった。 金髪の彼女と、黒髪の黒橙式。 親変更なし快挙への再挑戦が始まった。 最初のターゲットは「BBBカイン」12p。 「バナナボートに乗ってビーチバレーをするカイン」が正式名称。 難易度は低かったため、「イキガミ・ノア」連発であっさり倒した。 黒橙式も華麗なナイフ捌きで、ターゲットを倒す。 「EW美鈴G」7pは「シニガミ・ネフィリム」で撃破したアマネ。 しかし、ここでなんとZAF氏の撃破挑戦用タゲである「kfm0x02」が・・・ 2pであった。マイナスの精密フローにNoko条件、さらには耐性強化というZAF氏のやばいやつ。 アマネは・・・「終焉【夢幻泡影】」を打つまで到達してしまった。 勿論KO負け。黒橙式は対応していたため、先制されてしまった。 後がなくなった彼女。 次のタゲは・・・「葬バナナヤ」6pであった。 削りが最適だが、宣告も通すことも可能。 ただ、耐性が高いため、精度が良くないと・・・ しかし、アマネさんは削ることができず、また「終焉【夢幻泡影】」まで到達。撃ってしまった。 だが宣告も通せる。「KO」が出た。 だが。 「KO」が出て数秒倍速再生になり、1倍速に戻った瞬間であった。 MUGENの画面に小さく出たのは・・・ 十字架で見えにくいが「soubananaya Wins」であった。しかも「葬バナナヤ」側に1winが・・・ 右側のターゲットのポトレに傾いた赤い「KO負け」「撃破失敗」がフェードインした。 終わった。やはり親変更なしでは無理だったのか。 黒橙式のナイフ捌きを眺めるしかなかったアマネさん・・・ 万事休すであった。 しかし、試合は異常に時間が掛かる。 カットしてから暫くして・・・ 白い光が包む。「黒橙式」のカットインがあるが、光で顔は見えずらい。 バナナを3WAY方向に投げる黒いバナナヤと左端から真ん中へ移動する「黒橙式」。 黒いシルエットの「黒橙式」が中央に達した瞬間、「黒橙式」は膝をついた。 地面に武器のナイフを突き立てようとして、黒橙式は・・・ 「お前が落ちろ・・・」 こう言った直後であった。 黒橙式はナイフを振り下ろし、地面に刺した。 画面が赤くなる。「KO」の文字が出る。 画面が真っ暗になる。 数秒後、画面全体を覆う翼のエフェクトと共に、MUGENの画面が明るくなる。 「葬バナナヤ」の本体の前に、ナイフが地面に刺さっていた。 Roundstate=4であった。 アマネさんは、黒橙式に敗北してしまったのか。 宣告の精度が勝敗を分けたのか。 否。 画面全体を覆う翼のエフェクトが終わった直後に表示されたのは、 これまた上寄りの中央で小さな「soubananaya Wins」と ターゲットのポトレを覆う傾いた赤い「KO負け」「撃破失敗」であった。 そう、両者撃破失敗である。残機変動なしである。 実はシルエットの黒橙式がナイフを振り下ろし、「お前が落ちろ」と言いナイフを地面に突き刺すのは 黒橙式の強制宣告なのだ。 彼女は、強制宣告で自滅したのであった。 助かったアマネさん。しかし劣勢は変わらない。 次のターゲットは「真祖こぁ」。 ターゲットが決定してトランジションした次の瞬間・・・ アマネさんは灰色の体で、半透明状態になっていた。 青い白文字で表示されているのは「専用」 そう、アマネさんは専用対策をしていたのだ。 ガバもなく削り殺し、元の色に戻り、ラウンドも以降する。 黒橙式は、あの宣告まで行き撃ってしまいKO負け。 これで、1vs1。次分かれた瞬間、決着が着く。 ついに専用で一矢報いた。次「げっだんこぁ」など専用しているタゲを引けば優勝だ。 次のタゲ、選ばれたのは・・・ 「SYUSYO」12pというイグニスであった。 リダ偽装での高速削りを意識しないと削れない。 撃破演出が出ても油断は禁物。邪魔すると一からやり直しになる。 アマネさんの番だ。 だが少ししか削れない。時間が過ぎていく。 そして彼は・・・ 「SYUSHO」12pのHPを半分に削ることすらできず、「終焉【夢幻泡影】」を打ってしまったのであった。 勿論KO負け。技同期では厳しかった? 黒橙式の番だ。この人が撃破すると、今度こそ敗北。 黒橙式は削りは削りの鬼「季節風」氏監修。 削りタゲに強いこともあって、アマネさんに「敗北」の二文字と「準優勝」の三文字が頭を過ぎる。 諦めがつく。やはり親変更なし+技同期では縛りなし大会を優勝することは無理だったのか。 削りが優秀が故に、黒橙式は華麗なナイフ捌きで「SYUSHO」のHPを少しずつ削っていく。 カットを重ね、気が付いたら「SYUSHO」のHPは3分の1を切った。 それでも黒橙式はナイフと刀で攻撃する。 「SYUSHO」のライフは、1cmまで来ていた。 そして次に「SYUSHO」のHPの青いゲージが見えなくなり、黒橙式が着物の姿で刀を振った時だ。 大きい隕石が降ってきて、黒橙式の演出のノイズに紛れて・・・ 「KO」 ノイズで見えないが、KOが出た。 アマネさんにとって、無情であり、非情のKOであった。 黒橙式はナイフと刀捌きの手を止めた。 オレンジ色の「SYUSHO」というイグニスのマントに隠れ、Roundstate=3をやり過ごした。 数秒後、黒橙式はしゃがみ、ナイフを取り出すと・・・ それを振り、MUGENの画面が赤く染まった。 染まる途中、右側のターゲットのポトレに金色で傾いた「撃破成功」の文字が出た。 そして真っ赤な画面に、「Kokutou Shiki Wins」とその文字を右半分隠す一瞬の黒橙式のカットインが出た。 黒橙式は喋った。「じゃあな。」と・・・ アマネさんはRoundNotOverを信じた。 だが、画面は暗転し、ラウンドは移行した・・・ こうしてアマネさんは黒橙式に敗れ、準優勝に終わった。 親変更なしで二度の準優勝、しかも最後はどちらもillness氏に敗北・・・ やはり縛りなしの大会で親変更なし+探査なし+技同期で優勝するのは無理なのか・・・? そう思っていたが・・・ なお、主催のブログによると、 「彼女的に倒せたんだろうなってタゲを落として順当に負けた」とのこと。 黒橙式に敗れ、自身2度目の準優勝 FINAL EPISODE 「M.G.T.リスペクト」 M.G.T.リスペクトでは初っ端から元強豪の鬼巫女Xと対戦。 延長戦にもつれ込んだ戦いの末、「#Lonly_Nanaya」で 「終焉【夢幻泡影】」が命中し、勝利となるはずだったが鬼巫女が疑惑の判定でKO勝ちとなり続行。 それでも「Tree」を鬼巫女Xが時間切れで倒せなかったのを横目に アマネさんは・・・「終焉【夢幻泡影】」を撃ってしまった。 もちろん「撃破失敗・・・」...ではなく 何故か「撃破成功!」であった。何があった。 暗くなってるとこをよく見ると、「Amane Seresterite Wins」が表示されている。 こうして鬼巫女Xに勝利し、初戦は突破した。 鬼巫女Xに勝利 次の相手はジェラシーというドナルド。 「ERDING of Metatron」で専用対策が炸裂・・・したのはいいものの 何故か倒せずTU判定負けという失態をかましたものの、(アルシエルとの専用暴発説がある) 「Arthas/LichKing.def」での専用対策はちゃんと機能し勝利。 Iブロックの決勝に駒を進めた。 ジェラシーに勝利 Iブロック決勝の相手は汎用の強豪「Dパルスィ」。 女神佐祐理を作った円氏のキャラである。 「Oracle氏パッチ入りイグのん」でDパルスィが隔離使われてKO負けしたのを横目に 専用対策を派手に決めKO。 KOが出た瞬間、タゲの画像が砕け散った。 アマネ=セレスタイトが勝利した。そう思っていた... しかし真っ白な左寄りのMUGEN画面と右寄りのタゲ情報に 数秒待って表示されたのは・・・ なんと、小さな「UNKNOWN-O Wins」の文字と画面中央くらいを横狭く覆う赤い「撃破失敗・・・」であった。 しかも、砕け散ったはずのタゲ画像がまた姿を現した。 専用対策が出て、なおかつKOが出たはず。何があったのか。 実はKOが出たと同時に、「ここは永遠...わたしの世界....」と表示されていた。 その技こそ、Oracle氏のパッチで隔離攻撃となった「えいえんのめいやく」なのだ。 Dパルスィもそれを食らっていてKO負けを喫していたのだ。 そして、アマネさんの専用が失敗していたのだ... 何があったのか?実はルナ氏のブログ記事によると、 「高速削りのために混線干渉したいがいざ干渉の準備をすると このキャラの構造上全く削れなくなる」ため、 「専用ガバが起きやすく、仮に上手くいっても運ゲーみたいな状態で放置されていた」とのこと。 専用ガバしすぎ... ちなみに撃破確認のコーナーでは「改変パッチ入り神みずか」が倒した。 その後も戦いは続き、 「STG氏パッチDKFM」でDパルスィが恨符「丒の刻参り七日目」で倒れたっきりで30分経過で撃破失敗。 それを横目に「イキガミ・ノア」連発で即死させ今度こそ勝利し、Iブロック代表となった。 Dパルスィに勝利 そして時は流れ、2022年7月3日午後7時。 親変更なし快挙への挑戦ラウンド3が始まった。 決勝戦の様子が投稿されたのである。 彼女の制覇を2度も阻んだillness氏のキャラは黒式しかいない。 (TimeEaterはJブロック予選決勝で空集合に敗れ、黒橙式は敗者復活戦で脱落、ナタリア・フォーリンアビスはBブロック予選でQネクに敗れ、これまた敗者復活戦でも脱落) しかし壁はまだ存在する。MGVWで戦ったFS蛟、琥珀にゃん、ウブウアウト、空集合、白魔導士の5名だ。 彼女は親変更を持っていない。「マーシャル」12pや「マルチドナルド」12pを引けば、確実に脱落する。 果たして親変更なしでどこまでいけるのか・・・? まず最初のタゲは「Middle-God-Challenge」2p。 最後は「シニガミ・ネフィリム」でバルパトス即死ルートの条件を満たして撃破。 その後11~15位決定戦が行われたため、決勝戦Part1の出番を終えた。 1週間後の2022年7月10日午後7時。 決勝戦のPart2が投稿された。 しかし概要欄の1行目には「優勝候補、続々脱落」と書いてあった。 まさか、彼女が脱落したのか・・・? 親変更要求が来たのか・・・? その動画の最初のタゲは「supercell-R」という幽々子。 削りタゲではあるが、普通じゃない削りをするとライフが全回復、 さらにAlive偽装をしていると論外化するタゲであった。 アマネさんは・・・「イキガミ・ノア」の後に「イキガミ・エリー」を放った瞬間、 タゲが即死した。倒したのだ。 しかし、ここで空集合と白魔導士が脱落。空集合に至ってはKO負け。 そう、「優勝候補、続々脱落」は、空集合と白魔導士の事だった。 この後8~11位決定戦が行われたため、決勝戦Part2の出番を終えた。 2週間後の2022年7月24日午後7時。 決勝戦Part3が投稿された。 その最初のタゲは「チープマリオ」。 ...だが彼女の青い白文字で表示しているのは、「神版」ではなく「専用」。 どうやら、専用対策を持っていたようだ。 ミスも暴発もなく無事「イキガミ・ノア」で削りKO。ちゃんと機能したようだ。 しかしこの後5~7位決定戦になったため、決勝戦Part3の出番を終えた。 1週間後の2022年7月31日午後7時。 決勝戦Part4が投稿された。 「普通ミズチ」を専用対策で倒すと、その後の「NothingNull」8p、「天空の龍神 レックウザ」7pを倒し、 「黄桃(Pixel)」を専用対策、「イキガミ・ノア」を常に放ち続け、 地道に削り、ミスも暴発もなく撃破。 ここで琥珀にゃんが30分経過で脱落。4位。 ついにFS蛟、ウブウアウトとの1~3位決定戦にまでもつれ込んだ。 それ以降は全員撃破。 rakurai氏の「コロナ」という撃破難易度極難があったが、全員専用対策で撃破した。 1週間後の2022年08月07日午後7時。決勝戦Part5投稿。 ついに、この時が訪れることになるとは・・・ 「3rdデススター」と「808080」12pは難易度易だったため、全員撃破。 迎えた次のタゲ・・・ 「DefeatChallenge-EG_02」1pであった。 削りタゲであった。削ると10Fでライフ回復するタゲ。 アマネさんは・・・削ったのち、「イキガミ・ノア」で残りのライフを一機に削り撃破。 しかし・・・ ここでなんとあの最強格のFS蛟がKO負けで撃破失敗。3位が決定した。 ついに訪れた千載一遇のチャンス。あとは親変更要求を引かずにウブウアウトに勝利するだけだ。 だがウブウアウトも「マルチルノ」に続くようつべ勢殺傷力大会優勝の千載一遇のチャンスであった。 どちらも快挙であり、彼女の方が大きい快挙である。 次のタゲは・・・「踊るアルテラ」1p。 早速ウブウアウトがエラー落ち。試合開始すら進めなかった。 アマネさんの番だ。タゲ解説では・・・ 「条件は親変更変数弄りでカット可能、全領域親変更を行うことでタゲが取れる」 ...そう、ウブウアウトは優勝のチャンスを逃していたのである。 親変更持ってない彼女では「終焉【夢幻泡影】」を打つことすらできず30分経過。 撃破確認のコーナー行きとなった。 続く「複数のパッチ入りナイトメアブロリー」12pは「シニガミ・ネフィリム」で、 「天気雨」12pという小傘は「イキガミ・ノア」で、 「極道人形使い」12pはウブウアウトが専用で撃破したのに対し、 彼女は汎用で放置期間で何もしない状態で撃破し、ウブウアウトにない汎用力を見せつけた。 そしてNo.699、選ばれたのは・・・ 「ヘカーティア・ラピスラズリ」12p。 また東方キャラであった。削りで倒せるタゲであった。 ウブウアウトは・・・なんと削ったものの半分すら削れず、30分経過で撃破失敗。 さあ、親変更なし快挙への千載一遇のチャンスだ。これを撃破すれば優勝。 さあ、いけ、彼女。優勝するんだ。 こうして彼女は、「ヘカーティア・ラピスラズリ」に挑んだ。 順調に削っていく。技同期を利用して・・・ 色んな技を駆使して、地道に削っていく。 斬撃、大魔法・・・いろんなことを試みた。 そして、「ヘカーティア・ラピスラズリ」のライフがちょっとになり、 「シニガミ・ネフィリム」を放った時だった。 「KO」 出た。ついにこの時が訪れた。ついにだ。 そして、「Amane Seresterite Wins」が出て、「撃破成功!」の文字が出た。 しかし、まだ油断できないのがMUGEN。RoundNotOverがあるかもしれないのがMUGENの殺傷力大会だ。 そのRoundNotOverは・・・ 暗転する前にトランジションしたため、不明だったが、 こうして彼女は「M.G.T.リスペクト」の頂点に立った。 親変更なしが縛りなしの殺傷力大会で優勝するのは親変更登場以降史上初である。 128キャラ+敗者復活新人の中から親変更・探査なし+技同期が頂点をもぎ取ったのだ。 これは偉業であり、「強さに親変更は関係ない」ということが証明された瞬間でもある。 親変更・探査なし+技同期で縛りなし大規模殺傷力大会優勝!! 彼女は、親変更・探査なし+技同期で縛りなし大規模殺傷力大会を優勝した上位神である。 親変更と探査がなくとも、対応力と専用力さえあれば最上位神になれるのだから。 彼女の戦いはこれからも続く。 FS蛟から王座を奪い取る、その時まで・・・ 親変更探査無し+技同期で大規模殺傷力大会の頂点に立って3か月が経った。 あれから、検証が行われようど、殺傷力大会は開かれていなかったが...... EXTRA EPISODE 「親変更無しで勝負せんかい!招待状の無いプチ神トーナメント」 この大会が開催される3か月前、「M.G.T.リスペクト」で頂点に立った親変更の無い彼女。 しかし、彼女は本当に親変更無しで最強なのか? それを証明する大会が始まった。 彼女はLv3。故に残機1固定。 Lvが上の相手だと相手の残機が2になるハンデを仕掛けられていた。 初戦の相手は「samael」というKOFの禍忌。Lv2。 当然、相手がLv2なので相手残機2というハンデが仕掛けられる。 2022/12/28に投稿されたPart2は残機変動がなかったため、省略する。 2023/01/23。1か月くらいの時を得て、Part3投稿。 すると最初から動きがあった。 「STGf0394」であった。ターゲットの仕様上、試合中に会話をする。 当然10年前くらいから更新が止まっている「STGf0394」は、 2019年公開の「アマネ=セレスタイト」の事を知らないらしく、 オペレータールームは「ウハウハ?ぼちぼち?」と対戦相手の情報を教えてくれなかった。 邪魔だから通信切るといって、対戦相手の情報を調べるどころじゃなかったらしい。 「シニガミ・タナトス」でライフを削ったのち、 「イキガミ・ノア」で削り切り撃破した彼女。 そして「samael」は20分経過で撃破失敗。1vs1となった。 続くSDという幽々子は両者撃破失敗。 次のターゲットは「槍投げ萃香ちゃん」。 削りタゲである。しかし彼女は...... 汎用なのに専用対策を引いたかのように「イキガミ・ノア」をぶっぱ。 まるで即死干渉を狙っているかのようであった。 しかしカットして他の技を使うと、 彼女は「イキガミ・ノア」で撃破した。 「samael」はKO負け。つまり彼女の勝利となった。 これで負けてたら「M.G.T.リスペクト」の優勝者とは思えないという所だった こうして彼女は、ステージの真ん中でいつもの勝利ポーズを取った。 彼女は言った。「はい、終わりです。」と...... 天童アリスかお前は! samaelに勝利 次の対戦相手はAbyss_of_Heaven。 同じLv3同士だが、果たして......? そして2023年6月24日午後7時。 二回戦が始まった。Part12が投稿されたのだ。 Iブロックで戦う彼女とAbyss_of_Heaven。 黒いクローバーのトランプカードから出てくるAbyss_of_Heavenと、 赤いダイヤのトランプカードから出てくる彼女。 Abyss_of_Heaven「さて...」 Abyss_of_Heaven「恐れおののけ!」 アマネ=セレスタイト「砕け散れ!」 Abyss_of_Heaven「おとなしくしてもらおうか。」 アマネ=セレスタイト「輝きよ!」 「Ready?」 Abyss_of_Heaven「思い知るがいい.....」 「Go!!」 Abyss_of_Heavenの残機を示す、白いカインと黒いカイン。 彼女の残機を示す、2つのぬいぐるみ。 果たして、ここでも親変更無し最強を証明する事が出来るのか......? ちなみに本来は残機1同士だったが、追加ルールにより、 残機2同士での戦いとなったのである。 最初のターゲットはなんと「ブールブール」だった...... 専用対策の鬼である。2014年検定では最下位だった癖に 「MugenGodSpeedCrash」で下剋上をした結果決勝まで残ってしまった温泉卵。 専用安定だが、実は相性が良ければ汎用で倒せるらしい、が...... 「Abyss_of_Heaven」は20分経過で撃破失敗。 彼女の番。倒せば、差が付く。さあ、勝つんだ。 試合開始から50秒くらい後、M.U.G.E.N.の画面が突然ネガ反転した。 突然のネガ反転、一体、何があったのか? そして半透明で赤い長方形が表示され、その上に赤と白のグラデーションで「撃破失敗...」が表示された。 その下に、左寄りで「Time Over...」その下に右寄りの金色で「20分経過...」。 どうやら、「終焉【夢幻泡影】」を打つことすら出来なかったようだ......。 その為、「ブールブール」は撃破確認のコーナー直行となったのは言うまでもない。 次のターゲットはチルノっぽい。それは...... 「⑨Timer」だった......。あのマルチルノを作ったマイナー氏のキャラである。設定 11。 偽装アンチ要求やらガーステ固定アンチ要素やらTime要求やらと項目の数が多く、 それなりに面倒な類である。干渉拒否型。 彼女はいろいろ試してみた。しかし時計は正午から動かない。 試合開始から90秒後......「イキガミ・ノア」を放つ途中で...... 白い太い線が出た。それは無数に出てきた。 それは画面を覆いつくすように..... 「イキガミ・ノア」が終わった後、真っ白な背景に黒いヒビが...... それは砕け散り、白い翼と共に画面に大きく白い十字架が出てきた。 倍速になり、数秒後「K.O.」が出た。 しかし動画右側のタゲ画像は砕け散らない。 そう、それが...... 強制死の宣告技「終焉【夢幻泡影】」なのだから。 また倍速になり、等速に戻った後に、これが表示された。 十字架に隠れるが、「9Timer_option-11 Wins」と、 そしてM.U.G.E.N.の画面中央に赤い半透明の長方形が表示され、 その上に乗っかる赤と白のグラデーションで「撃破失敗...」、 その下に深紅の文字で「Lose KO...」、 その下に赤と白のグラデーションで「KO負け...」。 そう、彼女は強制死の宣告で自滅したのだ。 時を動かすことすら出来ない、M.G.T.リスペクト優勝者であった。 そして、「Abyss_of_Heaven」はと言うと...... Abyssモードの放置期間中に時が動き出した。 時計の針が動いたのだ。しかし時は0時20分を指した時に止まる。 そしてAbyssモード中のAbyss_of_Heavenが去った後...... 時が再び動き出した。効いている。 そして時計が再び正午になった時だった...... 砂嵐から、「チルノ」のカットインが出てきて、 「K.O.」ボイスと共に「⑨Timer」というのを示す動画右側のタゲ画像が砕け散り、 「⑨Timer」というチルノは氷漬けになった。 ピー音が鳴り響く。そのピー音が鳴りやんだ後、 分かりづらいが倍速になる。 等速になった後、この文章が表示された。 「Abyss_of_Heaven Wins」 そしてM.U.G.E.N.の画面に水色で半透明な大きな長方形のようなものが表示され、 その上に青と白のグラデーションで「撃破成功!!」と、 その下に「Knock Out!!」、その下に選手名を示す「Abyss_of_Heaven」が表示された。 残機が1つ減った。動画右下で、彼女の残機を示す1つのぬいぐるみが砕け散る。 ここから、逆転できるのか......? 次のターゲットは俺がベジータだ!と「Vegeta-ST」12p。 ブロリーからクズと呼ばれている癖に耐性は折り紙付き。 「ベジータピリオドモード」という名を冠している通り、 某ドナルド改変を元にしている。干渉は出来ないので即死不可なのだ。 ライフバーが粗ぶっている割に特定条件を満たすとライフを減らせるようだが、 その条件はなんとEnemy,Ver(26)=318、Enemy,Life=26という特定値偽装要求であり、 汎用性は皆無である。しかもそれでいて減少が非常に遅いためにどう考えても汎用は出来ない。 専用推奨であり、難易度は☆4.8。 案の定、Abyss_of_Heavenは20分経過、 彼女はまた、「終焉【夢幻泡影】」を撃った。 「K.O.」が出た後、十字架の背景の中、倍速になる。 当然、「Vegeta-ST Wins」と共に 赤い半透明な長方形がM.U.G.E.N.の画面中央に現れ、 そこから赤と白のグラデーションで大きく「撃破失敗...」の文字と、 その下に「Lose KO...」、赤と白のグラデーションで「KO負け...」の文字が現れた。 それは、「ベジータST」の撃破確認のコーナー直行とも意味していた...... ここまで1タゲも撃破していない彼女。 このまま乾杯完敗してしまうのか......? 次のターゲットは「りぐる・ないとばく」だったものの、東方に仕分けの洗礼。 ...彼女がKO負けを喫した「⑨Timer」も東方だったのだが。 Abyss_of_Heavenもここは放置期間終了後に削り切る。 その後「CODE-NAME_0」「Lemon Tree」は「イキガミ・レリエル」で削り倒す。 Abyss_of_Heavenもここは退ける。 次のターゲットは「ジン」と言うストリートファイターのブランカ。 某狩りゲ―のジンオウガ風のブランカ狂改変。当然ながら雷属性。 今回はもっとも耐久力のある設定である。 その設定、難易度6、肉質3。とにかくカチカチであり、極限化個体の真っ青な硬さである。 元々1ラウンドで倒すキャラではないだけに削り切るのが尋常ではないホドの時間がかかる...... ってなんかブルアカのボスの事が浮かんだような......? 狂であってもKOするとなれば神キャラでも苦戦する程である。 狩猟(しゅりょう)難易度、☆4.3。狩猟を終了させることができるのか......(ダジャレ) Abyss_of_Heavenの挑戦、試合開始から110秒後...... Abyss_of_Heavenは何かを考えた。そして翼と共に去っていった。 次の瞬間、M.U.G.E.N.の画面は左側が真っ黒、右側が真っ白になっていた...... そこから、真っ黒の方には下に白いカイン、真っ白の方には上に逆さで黒いカインが...... 「我らは誓わん!」 そう言って、画面に真っ黒の方は白いヒビ、真っ白の方は黒いヒビが入った。 そしてヒビが砕け散り、「K.O.」の文字が出たと同時に、 「ジン」というブランカのカットインが入った。 背景には白黒背景と白と黒の羽根がたくさん舞っている...... そう、それが...... Abyss_of_Heavenの強制死の宣告、終幕『Abyss of Heaven』なのだから。 速さが倍速になり、等速に戻る。 次の瞬間、表示されたのは....... 「JIN Wins」 そして赤い半透明の長方形が現れた。赤と白のグラデーションで出てきた文字は...... 「撃破失敗...」ではなく、「狩猟(しゅりょう)失敗...」であった。 凝っている。まるでモンハン風に凝っている。 これでチャンスが出た彼女。残機を減らすチャンスである。 「イキガミ・エリー」だのを試し、HPを削る。 そして、彼女の大技、「イキガミ・ノア」を放った時だった...... 「K.O.」 「メインターゲットを達成しました」 と共に斃(たお)れる瞬間の「ジン」のアップが映し出された。 そして「Amane Seresterite Wins」と共に、水色の半透明の長方形が映し出され、 青と白のグラデーションで表示されたのは... 「撃破成功!!」ではなく、「狩猟(しゅりょう)成功!!」であった。 その下に「Knock Out!!」、下に水色の「Amane Seresterite」。 Abyss_of_Heavenの残機が減る。残機を示すHeavenモードの方のカインが砕け散る。 その後「みにれみぼーなす」というレミリア・スカーレットは専用対策で撃破、勝利を確信するが、 Abyss_of_HeavenはAbyssモードで汎用撃破。両者このタゲを撃破した。 なんと、1part丸ごと使って決着が付かなかった。 まあ、残機が2同士なので、仕方ないことなのだが...... Abyss_of_Heaven「見誤ったか......」 アマネ=セレスタイト「逃がさない......」 Abyss_of_Heaven「君はもう、要は無い。」 彼女vsAbyss_of_Heaven その間にも季節は7月に入る。七夕の季節だ。 まずブルーアーカイブの世界では「グレゴリオ」というゲマトリアのマエストロが送る刺客が大暴れ。 それを止めるため、蒼森ミネだの空井サキだのと言ったSTRIKER枠や、 安守ミノリや花岡ユズ(メイド服)というSPECIAL攻撃枠を連れ、 即死攻撃が来る前に倒す戦術を下江コハルや白洲アズサ、陸八魔アル・ヒラルと共に立てるという、 素晴らしい総力戦となった。なお最高難易度のTORMENTは2凸されている。 BEMANI PRO LEAGUEのDDRのファイナルではSILK HATとROUND1がぶつかり、 大将戦で「Fascination ~eternal love mix~」を連れてきたO4ma.とZERO.のおかげで、 ROUND1がチャンピオンとなった。やはりROUND1だったのだ...... 2022年7月6日。七夕前日の出来事。 オンゲキでは「Regulus」が通常解禁。 さらには「Rainbow Rush Story」がmaimaiから移植され、 Beatmania IIDXではHEROIC VERSE以降姿を消していたDDRからの刺客「MAX 300」がANOTHER譜面を連れて復活。 maimaiでは「10周年ちほー2」が登場する事が発表され、 DDRではBREAKING THE FUTUREのCHALLENGE譜面が「ENDYMION」と同じ最高難易度の19として暴れた。 そんな中、この大会のPart13が18 50からライブ配信されることが発表。 どうやら19 00に動画再生を始めるようだ。 そうして、彼女とAbyss_of_Heavenのラウンド2が始まった。 Abyss_of_Heaven「さて、次の手は?」 アマネ=セレスタイト「光あれ!」 「Ready?」 アマネ=セレスタイト「今こそ滅びの時だ!!」 「Go!!」 Abyss_of_Heaven「恐れおののけ、我が炎の前に!」 最初のターゲットは......2022年に流行った「ぼっち・ざ・ろっく!」の「結束バンド」だった! それが、旧版で...... ギターを弾く、「後藤ひとり」のような人である。12pで、論外化は36000F。 試合開始直後に隙を見せるのでそこでハメれば倒せるらしい。 難易度☆4.3である。しかし試合開始直後に倒せなかった結果...... 「ぼっち・ざ・ろっく! 完」 「デデーン!(ききシリーズの不正解音の後半)」 ...と共に赤い半透明な長方形が現れ、赤と白のグラデーションで「撃破失敗...」、 その下に「MUGEN Crash...」その下に銀色で「エラー落ち...」。 そう、エラー落ちが起きたのだ。 さあ、これがチャンスだ。つかみ取れ、チャンスを。 試合開始から130秒後。 彼女は「終焉【夢幻泡影】」を撃った。 この時、「結束バンド」はギミック技の最中で、演奏をしていた...... それが、白い十字架の背景に変わった...... 「K.O.」が出る。そして..... 「Kessoku_Band_ver.0.6 Wins」 ...と共に赤い半透明な長方形が現れ、赤と白のグラデーションで「撃破失敗...」、 その下に「Lose KO...」その下に赤と白のグラデーションで「KO負け...」。 それは、「結束バンド(旧版)」の撃破確認のコーナー直行を意味していた...... 一般人なのに、なんてタフなキャラなんだ。恐ろしいバンドである..... その後「Terro」というラムバルドは「イキガミ・レリエル」で撃破、 「U美鈴」は「イキガミ・エリー」で撃破、「非常口」は「シニガミ・タナトス」発動直後に撃破。 「Blue End」という小悪魔は「イキガミ・ノア」で撃破し、記念すべき100体目である「当身トキ」は専用対策で撃破した。 そして迎えた次のターゲット.....北斗の拳のサウザーであった。 金カラーのサウザーである。普通のサウザーのように見えるが...... 「聖帝サウザー」kakeyぷらい氏のキャラである。 狂ランク改変のサウザーである。あのケンシロウに一度勝利した、あのサウザーである。12p。 ダメージ条件が特殊で。Defence=0でかなり特殊な構造を持つ。 相性が悪いと神キャラであろうと全くもう削れない事が多い。 耐性面はコードによる補助もありガチガチであり、即死不可である。 ちなみにHPが0になると「帝王の意地」という道連れ技を使うが これが強制死の宣告であり非常に強力。 Abyss_of_Heavenがまだ初期削り期間中、「聖帝サウザー」のHPが0になった。 「ぐぅあっ!!」 「聖帝サウザー」は怯んだ....... 「俺は聖帝サウザー...南斗六星の帝王... 退かぬ!媚びぬ!省みぬ! 帝王に逃走はないのだ―――!!」 「K.O.(テーレッテー)」 これが、「聖帝サウザー」の強制死の宣告、「帝王の意地」である。 しかし...... 「Abyss_of_Heaven Wins」 中位神(ランク核地雷)に、そんなものは通用しなかった...... 宣告でKO負けするなら挑戦者失格である。 さあ、彼女の番だ。これを倒して、次のターゲットに入るんだ。 まずは仕分け、これは耐えられる。そりゃそうだ。だって干渉不可だもん。 最初に放った大技は「イキガミ・エリー」。彼女は放つ。 耐えられる。これはタフである。 そして時間は過ぎ、「イキガミ・ノア」を放った時、 「ぐぅあっ!!」 「聖帝サウザー」はまた怯んだ....... そしてアマネ=セレスタイトが取った次に繰り出した技は...... なんと、強制死の宣告である、「終焉【夢幻泡影】」だった...... そして、聖帝サウザーも「聖帝の意地」という技の構えを取る。 十字架と共に...... 「退かぬ!媚びぬ!省みぬ! 帝王に逃走はないのだ―――!!」」 (テーレッテー) 何度世界が眩んでも陽炎が嗤って奪い去る。 繰り返して何十年。もうとっくに気が付いていたろ。 こんなよくある話なら結末はきっと1つだけ。 繰り返した夏の日の向こう。 引用 カゲロウデイズ/じんP お互いに繰り出された、強制死の宣告。 彼女の「終焉【夢幻泡影】」と「聖帝サウザー」の「聖帝の意地」が、ほぼ同時に発動したのだ。 まるでドラマのように、激闘を広げた。 そして倍速になり、1倍速になる。 「K.O.」 そう出ると共に、動画画面右側の「聖帝サウザー」を示すタゲ画像が砕け散った。 勝利したのは、彼女の「終焉【夢幻泡影】」だったのか? 「おお・・・」 「アマネだ!」 「あ~っと強制死の宣告の打ち合いは、アマネが聖帝サウザーを終焉【夢幻泡影】で切って落としたーっ!」 (これで両者撃破だ!) 「アマネ!」「アマネ!」「アマネ!」「アマネ!」 「さあ、あなた...」 「!」 そう、決まったのは...... 「HE-THOUTHER Wins」 なんと、「聖帝サウザー」の「聖帝の意地」だった。 ↓BGM 「HE-THOUTHER Wins」が表示されたと同時に、 砕け散ったはずの動画画面右側の「聖帝サウザー」を示すタゲ画像が再び姿を現した。 そして、赤い半透明の長方形が現れ、上に赤と白のグラデーションで「撃破失敗...」、 その下に「Lose KO...」、その下に赤と白のグラデーションで「KO負け...」が浮かんだ。 「キャア~ッ」 「ゲェ...聖帝サウザー...」 「か、勝ったのはアマネ=セレスタイトじゃなかったのか~~~っ!!」 そして、セビアになった「Abyss_of_Heaven Wins」が出た瞬間と共に、この文字が中央に表示された。 Abyss of Heaven のみが撃破に成功し、 対戦相手の残機がなくなったため、 Abyss of Heaven の勝利!! 森の奥でひたすら待つ あとどのくらい 生きるのかな? 見放されて流行という 時の摩耗に 勝てなかった 余計な感情(モノ)吹き込まれた→「永遠(トワ)に絶望すること」も せめて彼が もっと機械らしく 扱ってくれていたならば 引用 初音ミクの終焉(2018Remake)/cosMo@暴走P そう、彼女は、Abyss_of_Heavenに敗れたのである。 タッチの差で、「聖帝サウザー」に敗れ、2回戦敗退を喫したのである。 彼女は親変更無し最強ではなかった......折角M.G.T.リスペクトを優勝したのに、 「古新乱舞 -Conflict of Period-」で勝ち残ったのに...... 最強を証明できないとは、誰もが思わなかっただろう。 思えば、2020年は親変更無し最強だった...... なのに、バラム・ノーレッジに抜かされるわ、Abyss_of_Heavenに負けるわで...... もう、親変更無し最強伝説は1年限りだったのかも知れない....... バッと押しのけ飛び込んだ、瞬間トラックにぶち当たる 血飛沫の色、君の瞳と軋(きし)む体に乱反射して 文句ありげな陽炎に「ざまぁみろよ」って笑ったら 実によく在る夏の日のこと。 そんな何かがここで終わった。 引用 カゲロウデイズ/じんP 彼女は、驚きながら、スポットライトに充てられていた...... スポットライトが熱い。プリコネのクルミ(ステージ)の言葉を借りて言うならば、 「スポットライトが熱いよ~!」 まるで彼女をあざ笑うかのように、ライトは彼女の下を向いていた...... 彼女は白目になった。食らい動作をしながら...... 「う、うぅ......」 「ぐっ......」と言って下を向いた瞬間、 文字別に左右に揺れた赤い「脱落」の二文字が浮かんだ。 彼女は地に伏した。まるで気絶させられたように...... 何故、彼女は親変更無し最強ではなくなったのか......現実を受け入れらレナモンい。 彼女は意識を失った。目を閉じたのだ...... 「脱落」の文字が出た後、彼女を示す赤いダイヤのカードが倒れた彼女の上に浮かび...... 「脱落」の二文字が揺れた後に、彼女を示す赤いダイヤのカードが斬られる。 彼女を示す赤いダイヤのカードが、斜めに一刀両断された。 なすすべもなく、斬られたのだ。 彼女の体が光る。真っ白に光る...... そして彼女は、光となって消えたのであった...... まるで、儚く、跡形もなく...... 聖帝サウザーとの強制死の宣告の打ち合いの末、Abyss_of_Heavenに敗れ、二回戦敗退...... 目を覚ました8月14日のベッドの上 少女はただ 「またダメだったよ」と一人 猫を抱きかかえてた 引用 カゲロウデイズ/じんP EXTRA EPISODE2 「Evolution God Tournament」 そして、この大会の出場権が渡された。 当然、本戦枠であった。 彼女は、Aグループで舞妃小蓮?と戦うことになった。 さあ、5か月のブランクを経て、ついに初優勝以来の試合が始まる。 あれから更新を重ねたんだ。M.G.T.リスペクトで強化パンドラボックスに負けるような元最上位神に負けるわけがない。 そう言って、彼女と舞妃小蓮?の試合が始まった。 彼女は「べしましなり氏の動画」とは違い喋らない。 それでも舞妃小蓮?と戦う。 最初のターゲットは「グローリア」という十六夜ノノミ咲夜...のようなオリキャラ。11p。 ☆3.8だったため、「イキガミ・レリエル」で削り倒した。 当然、舞妃小蓮?も落とさない。 次のターゲットはなんと「Immortal Devil」7pという小悪魔であった。 削りがよくなければ2147483647バリアが完成し、宣告でしか通さなくなる。 そう、宣告...... 「シニガミ・ネフィリム」を放とうとした瞬間、あの小悪魔の下の数値が2147483647になった。 そして彼女は、「終焉【夢幻泡影】」を放った...!! 翼の背景と共に、十字架が移る。 そして、「KO」の文字が出た。 多分対応しているはずだ!やったか!? 「Immortial Devil Wins」 「アマネ=セレスタイト 撃破失敗 撃破数変化無し」 「PERFECT」 「帰って寝よ......パーフェクトだ。」 アマネ=セレスタイトは絶望した。宣告のタイミングが、外れていたのだ。 運が良ければ、汎用撃破が出来る。だがその運に見放されたのだ。 彼女が倒せないのなら、舞妃小蓮?も倒せないだろう。 彼女は撃破確認のコーナー直行を信じた。 2147483647バリアが張られ、舞妃小蓮?は... 「一撃必殺!受け止めきれるかな?」 彼女の持つ「月華美人」というチャクラムをワープゾーンに見立て、舞妃小蓮?は... 「ごっつんこ!」 「D.K.O.」 「D.P.Syaoren Wins」 「舞妃小蓮 撃破成功 撃破数1→2」 先制された。相手の方は宣告が刺さっていた。 ここから先は専用を引かないと負けだ。 技同期・親変更無しなので「マーシャル」や「マルチドナルド12p」、「旧鬼巫女12p」といった親変更必須キャラを引いてもアウトだ。 ランセレ運に賭けるしかない。そう願って...... 続く小ネタkfm6は両者撃破失敗。 そして迎えた、「kfm_bt4」...... 「イキガミ・ノア」を決め、「kfm_bt4」を撃破する。 だが、「舞妃小蓮?」が撃破してしまえば、逆転のチャンスを逃したことになる。 が!!!!! 「舞妃小蓮?」と「kfm_bt4」の試合中、突然M.U.G.E.N.の画面が止まった。 一体、何があったのか? しばらくすると、M.U.G.E.N.の画面がモノクロになり・・・・・ 動画の真ん中部分に狭く、このメッセージが表示された。 「舞妃小蓮 撃破失敗(エラメ無し落ち) 撃破数変化無し」 そう、エラー落ちだ。 M.U.G.E.N.ではエラー落ちは当たり前だ。 彼女はついに、勝負を振り出しに戻した。同点である。 そして「恋恋」を両者撃破失敗したところで、 撃破数が2-2で同じになり延長戦に突入。 したところで、戦いはPart2に持ち越された。 1part丸ごとやっても決着がつかなかったのだ... 1週間後の2023年1月20日、Part2が投稿された。 次のターゲットは「サワキちゃん」12p。 早速彼女が挑戦。すると...... 彼女の姿が見当たらない。 映っているのは、黄金で浮いているサワキちゃんと...... 「彼女の偽りのライフゲージ」の下にある「専用」だけだ。 そう、専用対策だ。彼女は、都合よく専用対策を引いた。 問題は「M.G.T.リスペクト」の「Oracle氏パッチ入りイグのん」のように専用ミスをしないか、だ。 果たして、専用ミスなく削り倒すことができるのか......。 不動の「サワキちゃん」。その間にも、サワキちゃんのライフゲージが削られていく。 え?長江衣玖?あ、ダジャレ思いついたかも! 「長江衣玖が長くなっていく!」寒いか。 そうしてる間にも、「サワキちゃん」のライフの青い部分は狭くなる一方。 このまま押し切れるか? ついに青い部分がギリギリになった!これはやったか!? 「KO」 専用ミスもなく削りきった。恐るべし、対応力抜群の彼女。 しかし問題は「舞妃小蓮?」も撃破しないかだ。 撃破失敗を祈る彼女。 そして、「舞妃小蓮?」はまたあの技を繰り出した! 「一撃必殺!受け止めきれるかな?」 彼女の持つ「月華美人」というチャクラムをワープゾーンに見立て、舞妃小蓮?は... 「ごっつんこ!」 舞妃小蓮?は突っ込んだ。まるで、「当たって砕けろ!」と頭の中で考えるように...... しかし、「サワキちゃん」にそれを躱され..... 彼女は倒れこみ、死体蹴りに金色のビームを食らった。 そして、「Sawaki-chan wins」と、「舞妃小蓮 撃破失敗」の文字が浮かんだ。 そう、彼女は親変更無し・技同期型で、親変更あり・コード使用・汎用オンリーの舞妃小蓮?に勝利したのである。 そして彼女は上に表示される「Amane Seresterite WIN!!」という文字の下で・・・ 彼女はいつもの勝利ポーズを取った。 舞妃小蓮に勝利 次の対戦相手は死神舞。 削りが得意な季節風氏のキャラである。 専用対策も搭載されており、相当の強豪である。 そうして2023年4月28日午後8時。 死神舞との決戦が始まった。 死神舞は削りが得意である。削りの鬼だ。 しかし「M.G.T.リスペクト」ではAbyss_of_Heavenに敗れて予選落ちをかました女だ。 対して彼女は「M.G.T.リスペクト」優勝だ。 予選落ちごときに、負けてたまるか。 最初のターゲットは「ヘルマスターギース」12p。 かつての矛であり、今は削りタゲのターゲットである。 親変更未満の場合、タゲを渡せば宣告を打ってくれるらしい。 彼女は親変更を持っていない。早速リードのチャンスだ。 数分後。 ステージが真っ白になる。 「ヘルマスターギース」が仁王立ちし、彼女は「イキガミ・ノア」を放つ。 そして、「ヘルマスターギース」が後ろを向き、両手を上に掲げた。 そして「ヘルマスターギース」は...... 手の上から黒いブラックホールを2つ大きくし覆いつくした。 「イキガミ・ノア」も負けてたまるかと「災厄の目」を出す。 ステージ背景が真っ暗になる。 「イキガミ・ノア」を出し終えた彼女。 そして真っ暗な背景になってから「イキガミ・エリー」を放つ。 放った後動き回ったその時。 「K.O.」 KOが出た。直後、右側のタゲ画像であるギースの墓が砕け散った。 早送りして1倍速に戻った直後、 急に出現した倒れた「ヘルマスターギース」の前で勝利ポーズを取る彼女。 そして映し出されたのは当然...... 「Amane Seresterite Wins」 「アマネ=セレスタイト 撃破成功 撃破数0→1」 そう、宣告を耐えたのだ。 宣告が刺さる上位神がいるのかはよくわからないが、 宣告を食らってKO負けする上位神はいないと思う。 ...え?宣告? 実は「ヘルマスターギース」が「仁王立ちし、後ろを向き腕を上げ、手の上からブラックホールを放つ」 のが「ヘルマスターギース」の強制宣告なのだ。 そう、宣告誘発ルートで撃破したのだ。 「死神舞よ、親変更を搭載した事を後悔するんだな」と彼女は思う。 「親変更持ちでは宣告誘発できない」のだから。 さあ先制のチャンス、死神舞の撃破失敗を祈れ。 が...駄目ッ...! 無常にも死神舞は削り殺した。 それでも「ヘルマスターギース」にはRoundNotOverがあった筈。 しかしそのRoundNotOverは機能せず、ラウンドは移行した。 先制のチャンスを逃した彼女。 しかしまだこれからだ。 次のターゲットは「こと座流星群」というストリートファイターのベガ。 背景固定でベガのサイコクラッシャーが容赦なく襲い掛かる。 開幕から彼女は「イキガミ・エリー」を放った。すると...... ベガの断末魔が響き、「K.O.」が出た。 なんとほぼ瞬殺である。タゲ紹介中に撃破したのだ。 死神舞は......雨が降っていた。 どうやら専用対策していたようで、ミスもなく撃破した。 ちなみにこのタゲ、難易度はなんと専用推奨レベルの☆4.5だったのだ...... 次のターゲットは「スペースゴジラ」12p。 これは通常攻撃の応酬で撃破する。 死神舞は時間をかけながら撃破した。 次のターゲットは「F-KFM」1p。 落ち続けている煽るKFMみたいなものである。 落下即死で撃破できるらしい。1pは汎用圏内。 彼女は、「シニガミ・ネフィリム」を放とうとした瞬間「K.O.」。 ☆3.6をM.G.T.リスペクト優勝者が落とす訳がないのだ。 死神舞もここは撃破する。 さあ、最後のターゲットだ。 最後のターゲットは......「メガリス」というレミリア・スカーレットであった。 削り即死両方可能である。 彼女は「シニガミ・ネフィリム」で削り、直後に「イキガミ・レリエル」で撃破。 後は死神舞の撃破失敗を祈るのだが、難易度は☆3.6。 死神舞は最上位神だから、このタゲを落とす訳がない...... 案の定、死神舞は仕分け。東方に仕分けの洗礼を浴びせた。 撃破数両方5。全タゲ撃破。当然延長戦に突入。 この調子だと長い戦いになるかも、とD2nd氏は思っていた...... 彼女vs死神舞 そしてゴールデンウィークのこどもの日である、2023年5月5日午後8時。 延長戦の動画が登場した。 全タゲ撃破同士の戦いなので、2partまるごとの戦いと予想していた...... 中国風の構えをする彼女と、「...片づける。」と言う死神舞 激闘の延長戦が、幕を開けた。 延長戦最初のターゲットは「!!!-1」という小悪魔。 変数弄りで普通に倒せるがヘルパーのステ抜けが厄介であり、 特殊な方法の邪眼キラーを行う必要があるのだ。 意識したら汎用で行けるかもしれないものの、高難易度タゲである。 ちなみにちょっと難化した2pもあるらしい。 彼女は技を試みた。しかし「!!!-1」はKOされない。 そうしてるうちに時間が10秒を切った。 9、8、7、6、5、4、3、2、1。 彼女は最後の賭けである「イキガミ・ノア」を放った。 頼む、これで「K.O.」になってくれ。 が...駄目ッ...! 放った直後に「Time's up」。時間切れとなってしまったのだ。 ターゲットの背景に邪魔されて、彼女の姿が見えない。 倍速になった後、速さが元に戻り、次の文字が表示された。 「!!!-1 Wins」 「アマネ=セレスタイト 撃破失敗」 そう、彼女は判定負けを喫したのだ。 そして死神舞は...... 白い背景に、雨が降っていた。 本来の灰色の背景は見えないが...... そう、専用対策を組んでいたのだ。 そして死神舞は仕分けした。東方に仕分けの洗礼を浴びせるように...... 死神舞は、東方ターゲットを2タゲ連続仕分けしたのだ。 そして、目みたいな背景が画面を上書きした。 専用で差がついてしまった。 そう、それが......。 「終堕『DEAD END』」なのだから。 長くなると予想された、延長戦が1タゲで終わった...... まさか、1タゲで終わるとは思わなかっただろうか...... 信じられない。早すぎる終わりであった...... こうして彼女は死神舞に敗れた。 専用で負けた。親変更もク〇もない。 M.G.T.リスペクト優勝者が、M.G.T.リスペクト予選落ちに敗れるのは、屈辱だ。 アキノ「屈辱ですわ......」 2回戦敗退であった。親変更無しが。 これでバラム・ノーレッジが2回戦勝利したらさらなる屈辱であるが......? 追記 バラム・ノーレッジもTimeEaterに敗れ2回戦敗退しました。 死神舞に敗れる EXTRA EPISODE3 「ライフ反転タゲ殺傷力大会」 彼女はyoutubeの大会にも再び参加する事となる。 この大会の制限時間は15分+αであり、 録画の関係で最大で1分くらい伸びるらしい。 最初のターゲットは「A-Mikoto」1p。 これはタゲのライフ点滅音を鳴らしながら「イキガミ・レリエル」で退ける。 「トライヘキサ」も「シニガミ・ネフィリム」で撃破すると、 その後のタゲも撃破し続ける。 しらさぎ氏のNothingNullは「イキガミ・ノア」で撃破すると、 「ナタリア・フォーリンアビス」6pを「イキガミ・エリー」で撃破する。 「セレネv2」12pというチルノや「Revolution Solid Nabla」は「憑依解放【アマネ】」という 一時的にアマネが自身の肉体を取り戻した状態で撃破し、 「Sphele of Nameress」も「イキガミ・エリー」で撃破。 そして「血風」12pという七夜で...... 何故か彼女は翡翠みたいな姿になった。 そう、専用対策だ。彼女は専用をしていたのだ。 そしてそれはミスもなく削り倒した。 「Mバイス」10pは「イキガミ・ノア」で、黒白七夜は専用対策で、 「ティルフィング」という元矛12pも「イキガミ・ノア」でライフ0にし、 宣告を耐え撃破した。 「オリジナルゼロ-M-E-R」は「イキガミ・エリー」で撃破。 しかしなんとその次のターゲット「Kensin_A_mu」12pは15分経過で撃破失敗。 彼女が初めて撃破失敗という失態をかました。 彼女の今大会初めての撃破失敗 それでも「卵オールスター」は「イキガミ・ノア」で倒し、 「斬殺意志」Ver0.1というドナルドはタゲのデスジャという大魔法に合わせて 「イキガミ・ノア」で削り切った。屍小町も「イキガミ・ノア」で撃破。 「通り魔両儀」も「イキガミ・レリエル」で撃破。 静かなオーケストラが撃破失敗した「アマノジャク」1pも、 「シニガミ・タナトス」で撃破。 「チルノ-O」は汎用で何もしない期間中に撃破した。 「名前の長いカンフーマンLv60」11pも「イキガミ・レリエル」で倒す。 そして「Invert Nanaya」1pは「憑依解放【アマネ】」明けの「イキガミ・ノア」発動直後で撃破。 が、「Bloody Lancer」11pはなんと15分経過で撃破失敗。 「攻撃成功時にライフ全回復」なので技同期が故に詰んでいると思われる...... 彼女の今大会2回目の撃破失敗 しかし「フェノメノ」という奏こころは「イキガミ・ノア」発動後の通常攻撃で撃破。 そして「Hecate Scalet」10pで...... また彼女は翡翠のような姿になった。 左側の彼女の文字は「神版」ではなく「専用」。 そう、専用対策だ。彼女は専用対策を引いたのだ。 ...しかし試合は時間がかかる。 しばらくして、画面がモノクロになり、この文字が中央に表示された。 「15分経過」 そう、15分経過である。なんと専用ミスをしていたのだ。 彼女はM.G.T.リスペクトの「ERDING of Metatron」「Oracle氏パッチ入りイグのん」、 「古新乱舞 -Conflict of Period-」の「強化ラドン」から何も学んでいなかった。 専用が多い故の悲劇なのである。 製作者のブログによると「自動減少部分のみしか対応していない」との事。 彼女はライフ自動減少だけ対応していてその後の削りは対応していないのだ。 彼女、まさかの専用ミス そして最後のターゲット、「フィサリスG」も15分経過で撃破失敗。 まさかのこの大会では一度も強制死の宣告である「終焉【夢幻泡影】」を打たなかった。 そして最終結果は...... なんと、TimeEaterと同じ10位であった。 撃破ポイント内訳は撃破数26のボーナス4であった。撃破率87%。 しかも下位神の静かなオーケストラの下。これは屈辱であろう...... 製作者のブログによると「ライフ反転は応用的なことをしてないが、思ったより倒せてた」との事。 最終回、そして・・・ EXTRA EPISODE4 「神々の希望vs絶望」 ※未脱落のため未完成 彼女はルナ氏の大会にも再び出場することとなる。 狂ランクでよくやるきぼぜつ形式である。 希望軍が勝つこともあれば、絶望軍が勝つバッドエンドがあるのだ。 つまり「正義は必ず勝つとは限らない」のがセオリーである。 彼女は絶望軍での出場。親変更無しとして、バラム・ノーレッジと一緒に希望軍を迎え撃つ事となる。 Part3。2023年7月6日午後8時。 「親変更無しで勝負せんかい!招待状の無いプチ神トーナメント」でAbyss_of_Heavenに敗れて落ち込んでいる頃に、 彼女の出番はやってきた。さあ、視聴者に絶望を見せるのだ。 相手は希望軍でも上位の枠に入る「スーパーゴッドバード」。SGB。 鬼巫女を親変更無しで汎用で倒せる恐ろしいキャラである。 最初のターゲットは、「Eltnum(POTS)」。 即死返しで倒せるらしいが、正攻法での本命ステート取得には複数ステートの経由と、 複数ヘルパーの状態を管理する必要があるため探査or準汎用推奨である...... 彼女は探査を持っていない。まさか...... 一発で裏切りになってしまうのか!? ......あ、「イキガミ・ノア」を連発し、ある時放とうとした時に倒しました。 なんだ......。 その後「黒白想影氏月宮あゆ」だのを「イキガミ・ノア」ぶっぱで倒し、 「Brannen Rosso」というサニーミルクを「イキガミ・エリー」で倒した。 サマエルとの決着をつけた「槍投げ萃香ちゃん」は「イキガミ・ノア」で撃破。 そして迎えた次のターゲット。 「Test-HighEnd」であった。illness氏の。1p。 オメガトムハンクスキラーからの猛毒で撃破可能である。しかしステ返し先に工夫が必要であり、 このタゲ用に作られた検定である「小規模検証-HighEnd」では撃破数は7/20名であった。 これでもカラー差の中では撃破率は高めである。 「スーパーゴッドバード」の挑戦だ。 カットが出た後、「スーパーゴッドバード」はその場で動かなくなっていた......! まるで、何かをチャージするかのように...... その間にもタイマーは動き出す。 「スーパーゴッドバード」が固まっている。 そして、動画再生時間が18分01秒を指した時、M.U.G.E.N.の画面が突然モノクロになった。 一体、何があったのか?それは動画画面右側を見ればわかることである。 なんと、「ポトレなし」に重なった、赤く傾いた「20分経過」「撃破失敗」が表示された。 そう、20分経過である。制限時間20分をオーバーしてしまったのだ。 さあ、チャンスだ。視聴者に絶望を与えろ。 彼女の挑戦。彼女は技を繰り出した。 カットが出て、タイマーは11363を示していた......! 彼女はその時も、大技を繰り出す。 一体、彼女は何と戦っている? 透明人間と戦っているのか......? もしそうだとしたら、彼女は恐ろしい人物である。 そして彼女がある時、「イキガミ・ノア」という技を出し終えた時だった。 「K.O.」 そう、彼女は撃破したのだ。対応力が素晴らしかったのだ。 こうして彼女は「スーパーゴッドバード」に勝利し、土を付けた。 そして彼女は頭の中で言う。遊戯王のアポリアのように...... 「少年、これが絶望だ。」 スーパーゴッドバードに勝利 さて、次の出番はいつになることやら......? ......Part17であった。相手は「黒白七夜」。 「黒白七夜」は2015年作ながら上位神Bになる程の海外勢。 最近更新は来てないので、楽勝そうだが...... 最初のターゲットは「範馬刃牙」。 ...なんか簡単そうな名前。☆1でしょ? だが「黒白七夜」は仕分け出来ない。サクラ@さん氏パッチ入りらしい。 つまり「サクラ@さん氏パッチ入り範馬刃牙」だ。 でもおやつになりそうな名前だが......? 削り撃破要求の撃破挑戦仕様。......え?即死じゃないの?だって? 元々後半戦の回復回避が肝なものの 更新によりlife依存で次々とダメージ条件が変化する「専用必須級」ターゲットになった。 難易度......☆1.......0。 難易度☆10。 ( ゚д゚) ・・・ (つд⊂)ゴシゴシ 「専用必須級」ターゲットになった。 難易度☆10。 (;゚д゚) ・・・ (つд⊂)ゴシゴシゴシ 「専用必須級」ターゲットになった。 難易度☆10。 _, ._ (;゚ Д゚) …!? あの並キャラっぽくておやつになりそうな名前の「範馬刃牙」が難易度☆10。 ドラゴンクエストで例えるならドラキーが最強レベルのモンスターになるくらいだ。 ありえない。こんなのはありえない。 ......そういえばリミカGEvsTimeEaterの「海苔」も難易度難易度☆10であった。 名前で判断してはいけない、ということなのか......? 案の定「黒白七夜」は20分経過。彼女は...... 試合開始から数十秒後、「終焉【夢幻泡影】」を撃ってしまったのである。 そして倍速になり、等速に戻る。 「しゃあーーーっ!!」 その叫びが木魂すと共に、 「baki-h_Patch220819 Wins」 動画右側の「範馬刃牙」のポトレに重なる赤く傾いた「撃破失敗」が浮かんだ。 そしてそれは、「範馬刃牙」の撃破確認のコーナー直行を意味していた。 おやつそうなタゲが高難易度だとは思っていなかった。 信じられない。それが殺傷力大会。 次のターゲットは、「Vision」。 テレビの中に閉じ込められた古明地さとりを救出しなければならないターゲット。 時間経過で演出が進み、条件を満たせはKOとなる。ダメなら......? M.U.G.E.N. Error message state 1 can only have max of 512 controllers 「黒白七夜」の挑戦のようにエラー落ちするターゲット。 さあ、彼女は......? 彼女の姿は何も映っていない。 カットを挟み、テレビの前に倒れた古明地さとりが出てくる。 ここまでは「試合が始まった事以外」黒白七夜と同じ。 またカット。そして...... テレビは砂嵐の後、映らなくなった。 そして起き上がった古明地さとり。そして左に向かって歩き...... 「KO」 彼女は「Vision」を専用で撃破した。 「黒白七夜」はエラー落ちで撃破失敗なので、彼女の勝利という事になった。 こうして彼女は「黒白七夜」に勝利し、黒白七夜を脱落させたのであった。 黒白七夜に勝利し、黒白七夜を脱落させる EXTRA EPISODE5 「”神撃” 神ランク 殺傷力バトル大会」 彼女はhumi氏の大会にも手を出すこととなる。 1pで神版の彼女。親変更無し最強だった彼女の戦いが始まる。 さあ彼女よ、「M.G.T.リスペクト」で優勝した実力を見せるんだ。 出番が来たのは第6試合。 相手は「蒼白の信徒」というEFZのみさきと......FS蛟!?!?!? なんとここでFS蛟という神キャラ最強を引いてしまう。 専用対策を引かなければ勝ち目はない。親変更要求が来てしまうとFS蛟が一人勝ちの可能性がある。 それもそのはず、「蒼白の信徒」というEFZのみさきも親変更を搭載していないからだ。 「蒼白の信徒」というEFZのみさきは新神ながら親変更無し。 いつか狂版も登場する予定なのだ...... さあ、それはさておき最初のターゲットは「ダイボウケン」。 審査員撃破達成者は10名......弱そう。 案の定難易度Lv0。エラー落ちが来ない限り落とす筈も無く...... 「イキガミ・ノア」ぶっぱで撃破。撃破時間1分30秒。 FS蛟も「蒼白の信徒」というEFZのみさきもそこは撃破する。 ......と言っただけで戦いはPart5に持ち越しとなった。 彼女 vs FS蛟 vs 「蒼白の信徒」というEFZのみさき そして2023年11月18日午後8時。 彼女とFS蛟と「蒼白の信徒」というEFZのみさきの戦いの続きが始まった。 Part5が投稿されたのだ。 さあ、親変更要求を引くな......!! 最初のターゲットは「G-Fish」。 審査員撃破者は6名。難易度Lv4。 2014年のエイプリルフールに生まれたミズチボイスの魚である。 早速FS蛟が撃破。そして彼女の挑戦...... なんと姿が消えている!? 上の表記は、なんと「専用」!! そんな中解説が入る。その内容は...... 普通に攻撃しても減りはするもの削り切れないので即死させるさせる必要があり 本体の重要な情報がヘルパーで制御されているので、 親変更でヘルパーを奪って悪さをするのが正攻法と思われます お分かりいただけただろうか......。 親変更でヘルパーを奪って悪さをするのが正攻法と思われます 親変更でヘルパーを奪って悪さをするのが正攻法と思われます 親変更でヘルパーを奪って悪さをするのが正攻法と思われます 彼女は......親変更を持っていない。持ってすらいない。 よって専用対策するしかない。なんて恐ろしいターゲットなんだ...... その専用はミスするはずもなく、普通に撃破した。 何故専用対策をしていたのか?実は「G-Fish」には「親変更が無くても撃破出来る裏ルート」が存在していたからだ。 条件的に専用安定であり、彼女はその裏ルートを突いたのだ。 さて、「蒼白の信徒」というEFZのみさきの挑戦だ。裏ルートを汎用で突けるか? しかしリアル時間10分経過。カットが出て...... M.U.G.E.N.だけの画面になった後、「蒼白の信徒」というEFZのみさきは何もしなくなった。 「G-Fish」も様子を見ている。一体、何が起きるのか......? 何もしない......?まさか......? 「K.O.」 唐突にKOが出た。なんの前触れも無かった。 突然KOが出た。まさかこんな事が......。 一体、何が起きたんだ?まさか......? 数秒後、「G-Fish」は消え、そこから隠れていた「蒼白の信徒」というEFZのみさきが出てきた。 「蒼白の信徒」というEFZのみさきは気まずい顔をして手を口に当てた。 そして、表示されたのは...... 「G-Fish Wins」 そして右上寄りの赤い「相手側に1winがありますので撃破未達成」が少し拡大して表示された。 一体、何があったのか? 実は、「蒼白の信徒」というEFZのみさきは、「強制死の宣告」を放っていたのだ。 演出はないが、「強制死の宣告」を撃っていた。 そう、中には「強制死の宣告」の演出が無いキャラがいるのだ。 例としては「デ=リーパー」というKOFの麟や「Imaginary Number」という小悪魔のようなキャラだ。 このキャラが「強制死の宣告」の演出は無くとも、強制死の宣告を放っているのだ。 なにあともあれ「蒼白の信徒」というEFZのみさきはここで脱落。 FS蛟との一騎打ちとなった。 「とんでもないターゲット」を次に引くと知らずに。 それは「本気霊夢」12p、親捏造関連offであった。 世界四大霊夢の一人である。(白麗霊夢、鬼巫女X、本気霊夢、禍霊夢) え、それより強いのが入ってない?あ、ダークネス霊夢のことね。 撃破には専用必須である。果たして彼女は持っているかどうか...? FS蛟は......なんとこのタゲに対してを専用対策を持っていた...!! 案の定撃破。撃破タイム1分20秒。 さあ、彼女の番だ。上の表記は...... なんと「神版」だった。 そんな中下で解説がスクロールする。 専用が必須な理由は ①親変更を使った超精密な変数弄りを併用しながら削りが必要 ②様々な即死技術の複合でシールド(上の赤いゲージ) をある程度削らないと倒せないのだが、条件を満たさなくなると回復してしまうため、 これを汎用で検知し削り切るのはかなり難しい ③露骨な汎用でやるにも非常に硬い上に重くなりやすい お分かりいただけただろうか......。 専用が必須な理由は ①親変更を使った超精密な変数弄りを併用しながら削りが必要 専用が必須な理由は ①親変更を使った超精密な変数弄りを併用しながら削りが必要 専用が必須な理由は ①親変更を使った超精密な変数弄りを併用しながら削りが必要 彼女は......親変更を持っていない。持ってすらいない。 まるで親変更無しに親変更要求の洗礼を浴びているようだ...... 親変更無しに厳しいターゲットばかりで、この中で唯一親変更を持っている黒一点のFS蛟が有利であった。 案の定、試合開始から3分くらい後...... 赤いこの文字が右寄りで少しずつ拡大するように表示された。 「リアル時間15分経っても試合が終わらないので未撃破」 そう、15分経過である。制限時間15分をオーバーしてしまったのだ。 これが仲間外れ補正の力......なんて恐ろしいんだ。 親変更があるとこんなタゲを撃破できるのかと思い知らされた。 それが元最上位神主席、FS蛟の実力なのだから。 FS蛟に敗れる こうして彼女はFS蛟に敗れ、1回戦敗退と......あれ? 上の動画の冒頭をよく見てみよう。 なんとhumi氏は敗者復活戦を行うことを決めた。 そう、彼女にもまだチャンスがあるのだ。 しかし敗者復活のメンバーの中には琥珀にゃん、空集合、バラム・ノーレッジ、女神佐祐理があった。 このメンバーは恐ろしい面子である。 果たして、敗者復活をもぎ取ることが出来るのか......? そして2023年12月2日。敗者復活戦Bブロックに、彼女の姿があった。 相手は死神舞、廃滅者セト、nas-ayukas、鬼巫女X、ヘブンズゲートである。 死神舞は過去に「MUGEN God Tournament 第2回浄天杯」で勝利した事があるが、 「Evolution God Tournament」ではそのリベンジを許している。 ここまで1勝1敗であり、因縁の相手である。 nas-ayukasは新入り上位神の中で優秀な殺傷力を誇り、TimeEater11pを破った事がある強敵。 親変更要求を引けば脱落だが、果たして......? 最初のターゲットはポトレ画像が無かった!? BGMが「EGOISM 440」になる。怖いBGMが流れ、ノイズが出る。 そう、それが「Radio」である。戦車氏。 審査員で撃破したのはなんと「輝夜・ハワード」と「デ=リーパー」という麟の2名。 難易度Lv8。それが「Radio」5pデフォルトである。 削り要求で、毎フレーム攻撃を当て続けるような密度の高い攻撃をしないように、 間隔を開けながら打ち続けることを要求されるターゲット。 とにかく大ダメを撃ち続けないとすぐ回復されて倒せないので難しめである。 さらにダメージを受ける毎にクールタイムが発生。攻撃の密度が高いと、 このクールタイムの減少が止まるので削る上では攻撃を頻度を抑える必要がある。 ヘブンズゲートと鬼巫女Xは旧神が故に即死脳筋だったため15分経過で撃破失敗。 そして廃滅者セトは......強制死の宣告を放ったきりで15分経過で撃破失敗。 nas-ayukasは撃破。さあ、彼女と死神舞の番だ。 彼女も死神舞も、色々な技を試みる。 先に動いたのは彼女。倍速を重ね...... 「イキガミ・ノア」だの「シニガミ・ネフィリム」だの色々な技を試す。 「シニガミ・ネフィリム」を使った時、「Radio」のLifeが削れて1919810。 だが回復されてしまう。それでも諦めず、「シニガミ・ネフィリム」を使う。 「KO」 彼女は「Radio」を「シニガミ・ネフィリム」で撃破した。 こんなタゲくらい汎用で倒せて当然である。 その後死神舞も撃破。鬼巫女Xとヘブンズゲートと廃滅者セトはここで脱落となった。 下位神に3敗する廃滅者セトェ...... 次のターゲットは「MAROKARE」。 ダメージ条件難化0で被弾回数1。名無しのぽろろ氏。謎の模様キャラ。 当身に成功するとダメージを受け、Projectileという攻撃を無効にする。 難化0は本体とヘルパーでも良いので、HitDefを当身したらライフが減る。 回復もしないため難易度は高くなく、難易度Lv2。 審査員の中で撃破できなかったのが「入巣 京子」と「ウィッチ・アンジェリーヌ」だけということからも、難易度Lv2の簡単さがうかがえる。 案の定死神舞が落とすはずもなく削り倒す。 nas-ayukasの番。nas-ayukasは...... 色々技を試み、「MAROKARE」のLifeは半分になっていた...... 数十秒後、画面が突然徐々に暗転している。 何故か徐々に暗転している。暗くなっている。 一体、何があった?明るさ調整しないと見えないっぽい? だが「MAROKARE」はライトの役割を果たしていた...... そこからnas-ayukasは去り、白い背景エフェクトを出した。 そして「KO」が出た。残ったのは「MAROKARE」だけだった...... そして表示されたのは...... 「MAROKARE Wins」 相手側に 1winがあるので 未撃破 一体、何があったのか? 実は「画面が少しずつ暗転し、暗転しきった後、nas-ayukasが去ると共に白い背景エフェクトを出す」のがnas-ayukasの強制死の宣告なのだ。 nas-ayukasは、強制死の宣告で自滅したのだ。 nas-ayukasは宣告自滅でKO負けを喫したのだ。 その頃彼女は、「憑依解放【アマネ】」を発動していた...... 偽装とか使う時間経過で発動する技だ。 カットを挟み、「MAROKARE」のHPは1割を切った。 しかしそこから削れない。このままだと死神舞が敗者復活だ。 ......彼女は「イキガミ・ノア」で削り切った。 彼女は「MAROKARE」を撃破したのだ。 これでnas-ayukasも脱落。死神舞との一騎打ちとなった。 ...ところで、戦いは次Partへと持ち越しとなった。 彼女の敗者復活戦の様子 そして2023年12月10日。 彼女と死神舞のラウンド3が始まった。Part8が投稿されたのだ。 彼女は親変更を持っていないので、親変更持ちが来ると確実にやられる。 しかし彼女も対応力が抜群。1勝1敗の死神舞になど、負けはせん。 最初のターゲットは「萌え王杏子」。AceBluest氏のキャラ。 審査員で撃破したのはなんと「強化パッチ入りエグゼリカ」だけ。 実は「萌え王杏子」、マシロふぁんぐの改変である。 そのため速度を持っていないと削れない「速度耐性」がある。 ターゲットを取らせないと回復するらしいのだが、 だからといってターゲットを取らせても別の回復条件「引っかかった~!!」になりやすい。 ただしマシロふぁんぐと比べるとこの回復が易しくなっている。 そんな中汎用で動く死神舞。「萌え王杏子」を倒したかに見えたが...... 何故か「KO」が出ない。そして...... 15分経っても 試合が終わらないので 未撃破 そう、15分経過である。制限時間15分をオーバーしたのだ。 そして彼女。専用対策が無いものの、もう少しで倒せ... やっと倒したが、「KO」が出ない。 「イキガミ・ノア」を放った途端、「萌え王杏子」のLifeが回復、そして...... 15分経っても 試合が終わらないので 未撃破 それは、「萌え王杏子」の撃破確認のコーナー直行を意味していた。 「萌え王杏子」を汎用で倒せるキャラがいるのか......? 専用必須タゲだもんね。 気を取り直して次のターゲットは「Blue_Wing」という神奈備命。 難易度はLvMAXの10。 気を取り直せねーーーーーーー!!!!! こちらのstateno、timeを範囲特定内の数値に収めるように調整しつつ、 で色々する必要があり汎用で満たすのは不可能に近い。 しかも彼女、このタゲに対する専用を組んでいない。 案の定...... 15分経っても 試合が終わらないので 未撃破 15分経過であった。制限時間をオーバーしたのだ。 さあ、次は死神舞の番。死神舞は...... 灰色の背景と共に、赤い雨が「Blue_Wing」という神奈備命を襲う。 「Blue_Wing」という神奈備命のLifeが早速削れるが、技の無敵時間でカバーする。 が...... 突然赤い目の背景になり、「ピー音」が4秒鳴り響いた。 下には「DEAD END」という文字。 何が起きている?まさか......? 死神舞は言った。「私は、魔物を討つ者だから。」と...... そして赤い目の背景に血飛沫が飛び出た。大量の。 一体、何があったのか? 実は「灰色の背景と共に、赤い雨が降り、撃破した後に赤い目の背景が出る」のが死神舞の専用対策演出、「終堕『DEAD END』」なのだ。 死神舞は、「Blue_Wing」に対する専用対策を組んでいたのだ。 こうして彼女は今度こそ脱落した。 あの負け方は親変更もク○もない。専用対策の鬼のはずなのに、専用で負けた。 死神舞との直接対決は1勝2敗(初戦で勝ったっきり)。死神舞の成長っぷりが伺える。 死神舞に敗れる 検定の戦績 + ネタバレ注意 検定名 得点 順位 判定 補足 MUGEN God Ordeal -season2- 161点 60位 上位神C 初めての検定。この時は強くなかった... Defeating to victory. 276点 21位 上位神 断罪者と同順位。小数ボーナス1。参考に同じ親変更なしの物質199は18位。この時は最強ではなかった... White_Reimu氏2020検定 175点 9位 最上位神 White_Reimu氏検定史上初、親変更なしでの最上位神。2013年を探しても親変更なしの最上位神はいない。それくらいアマネさんは大出世した。 Long Time-Defeat Challenge 350点 15位 最上位神 小数ボーナス小1。最上位神入りは果たせたもののTOP10漏れ。ルナ氏のブログによると「準汎用1つと専用2つがガバっていなければ11、12位だった」 MUGEN God Ordeal -season3- 333点 18位 上位神A 同じ親変更なしの神威氏の「Abyss_of_Heaven」というカインは11位で最上位神。ついに親変更なし最強の座を「Abyss_of_Heaven」に明け渡した。 JK3 504.1666667点 6位 上位神A キルスコア12。この検定に関しては特に言うことなし。 Defeating to victory.Pt2 277点 16位 上位神B 小数ボーナス26。Abyss_of_Heavenは18位だったので親変更なし最強の座を奪還。...したのだが、ルナ氏のブログによると「個人的には少々残念な結果」。倒せるはずのタゲを6、7体落としてたのもあったし、技術的に詰みなのを倒せると思いこんでいたのも数体いた。そんなわけで「予想点数を下回っていた」らしい。 White_Reimu氏2021検定 164.5点 24位 上位神 挑戦タゲ1体撃破。懐タゲ大杉で順位大下り。ルナ氏のブログによると「p0008874氏やオロミズ大好き氏、もなか氏勢をメインにしたら大外しした」。 Long Time-Defeat Challenge_cp.2 384点 5位 最上位神 小数撃破ボーナス小大2。これが対応の賜物。東方最強ではないが...「親変更なし最強の座」をバラムやAoHから守り抜くどころかTOP5まで残るという親変更なし舐めるなガール。「ガバ祭りたくさんある可能性」のバージョンで最上位神。 White_Reimu氏2022検定 174.5点 16位 上位神 専用撃破数1位。この検定で、D2nd氏は理解した。M.G.T.リスペクトの優勝や古新乱舞での勝ち残りは「下剋上」だったことを。(参考までに、琥珀にゃん11位、FS蛟5位、ウブウアウト2位。)しかも同じ親変更なしのバラムは9位で最上位神。あれから更新を重ねたのにも関わらず、親変更最強の座を奪われてしまった。というかバラム・ノーレッジが琥珀にゃんレベルに大化けしている。ついに「Abyss_of_Heaven」にも「バラム・ノーレッジ」にも敗戦経験を味わった彼女。nas-ayukasという咲夜に負けたら彼女の名誉が丸潰れだが・・・ 海外検定2023 164.5点 5位(実質) 最上位神(?) なんと、主催がこのキャラの結果を入れ忘れると言う痛恨のミスが発生した。しかし親変更無しでこの戦績は素晴らしいが......バラム・ノーレッジはなんと3位。ここでも親変更無し最強では無かった...... God Trial of Strength 283点 5位 最上位神 また5位だった......ちなみに専用対策数ランキング1位。22体撃破。しかしバラム・ノーレッジが1位だったため親変更無し最強ではなかった............あれ?あれれ?そう、バラム・ノーレッジが1位である。信じられないと思うが親変更無しが最上位神主席となったのだ。しかもバラム・ノーレッジは汎用撃破数1位という恐ろしい状態。親変更無しが動画の検定で1位となり、最上位神主席となるのは動画式検定史上初である。......去年は彼女が大会史上初の「大規模縛り無し殺傷力大会を親変更無しで優勝」という史上初の快挙をやってのけたが、今度はバラム・ノーレッジが「動画式検定を親変更無しで最上位神主席(1位)を勝ち取る」という史上初の快挙をやってのけた。屈辱だ。かなりの屈辱だ。バラム・ノーレッジは去年は上位神Aだったはず。それもそのはず、バラム・ノーレッジは定期的に週刊更新を続けてきたのだ。恐るべし、バラム・ノーレッジ......。次の検定では、彼女が親変更無し最強を奪還するといいのだが、果たして、彼女にそんなことが出来るのか......? ステータス 10/14/50/26 台詞(リンクをクリックすると元ネタのシーンを表示します。ネタバレ注意!!) 前述の通りMUGENではボイスはないが、 古新乱舞Part72~EDと「親変更無しで勝負せんかい!招待状の無いプチ神トーナメント」ではボイスが付いている。 そのため、古新乱舞Part72~ED仕様となっている。 つまり、草津結衣奈とユキの逆パターン。 (あっちは原作だとボイスがあるが、オンゲキのコラボキャラ仕様のため無言) 攻撃「...終わりです。」 回避「地獄に落ちろ。」 被弾「逃がさない...」 会心「今こそ滅びの時だ!!(イキガミ・ノアぶっぱ)」 勝利「...任務完了。」 敗北(旧)「(膝を付いて、身体が緑に染まり割れた)」 敗北(新)「う、うぅ...ぐっ、うぅ...(倒れた後、光となって消えた)」 逃走「まだだ、まだまだ!!」 バトル前のコメント「親変更なしを舐めるな!」 活躍 初出場初制覇 失態 台詞を間違えてしまう 亀にトリプルV逸される
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コメント コメント あいさつコメント編集定型文(全キャラ共通) 購入できる単語あ行 か行 さ行 た行 な行 は行 ま行 や行 ら行 わ行 記号・数字 あいさつコメント編集 表示可能な文字数は12文字まで。単語の使用順や使用回数の制限はなし。定型文も組み合わせて使用できる。 吹き出しの形状も変更可。(標準的な角丸長方形、叫んでいるようなギザギザ形、内心考えてるような雲形の3種類)称号(賢神・賢帝・賢王・賢将)の単語や宝石賢者専用コメントは引き継がれる。有志の製作したQMA天の学舎あいさつコメントシミュレータ コメント購入に必要なマジカを調べてみました。2014/11/12 現在1つのアカウントで所持できる初期所有以外のコメント総数1723,全コメント購入に33960マジカ(追加分反映と私の計算ミスがあったため表計算ソフトで算出)が必要なようです。 定型文(全キャラ共通) おつかれさまです おてやわらかに お願いします! かかってこい! 頑張ります! 勝てるかなぁ けちらしてやる 全力を尽くします 手加減無用! ヒアーウィーゴー!! 負けないぞ 目指せ優勝! 優勝はもらった よろしく~ キャラ専用台詞なお、サンダースのみ販売されているコメントで作成が出来る(各キャラQMA8からの流用であるため) レオン:俺と勝負しろおお! セリオス:僕に勝つつもりか? カイル:どうぞよろしく! ラスク:イエイ!任せて! サンダース:作戦開始だ!! タイガ:調子はどうでっか? ユウ:よーし負けないぞ! ハルト:俺の相手をするのか? リック:いつでも来い! ルキア:がんばっちゃうぞ! シャロン:優雅に参りましょう クララ:えと、よろしくです アロエ:はーい!よろしくね マラリヤ:覚悟しておきなさい ユリ:いざ尋常に勝負! ヤンヤン:いっちょこいアル! リエル:いらっしゃいませー! アイコ:わたしもいるよ! メディア:うふっ甘く見ないでね ミュー:お願いしますです マヤ:よし!負けないわよ! 購入できる単語 修練生から購入・カスタムが可能。 一般に付属語や記号の方が自立語より金額は高い。また、一般的な単語の方がQMA固有の単語(ジャンル・組・階級など)より金額が高い。 青字はQMA天の学舎で新しく追加された単語。※日付は直近のアップデートにより追加された単語に、※日付はそれ以前に追加された単語に該当。 ★は宝石賢者のみ購入可能(QMA6~8からの引継ぎ可)。△は全国大会で該当する称号を獲った者のみ獲得できる(購入不要、前作からの引継ぎ可)。 あ行 あ(1320マジカ) ぁ/40 アー/20 愛/20 アイ/20 挨拶/20 アイス/20 相棒/20 アイランド/20 アウト/20 青/20 青い/20 赤/20 赤い/20 アカデミー/10 明るい/20 崇めよ/20 上がる/20 秋/20 悪/20※14/6/25 握手/20 悪魔/20 あけまして/30 朝/20 浅い/20 脚/20 アシスト/20 紫陽花(あじさい)/20 あたい/20 あたし/20 暖かい/20 アタック/20 頭/20 新しい/20 あちら/20 あっち/20 UP/10※14/8/6 アツ/20 あつい/20 あと/20 アドバンテージ/20 アドベンチャー/10 アドリブ/20※14/9/17 あなた/20 あなた達/20 兄/20 アニゲー/10 アニメ&ゲーム/10 姉/20 あの/20 阿鼻叫喚/20 アプローチ/20 アマ/20 甘い/20 アム/20 雨/20 飴/20 ありがとう/30 アル/40 主(あるじ・ぬし・しゅ・おも)/20 アルバトロス/20 あれ/30 アンコール/20※14/9/17 安心/20 アンダー/20 あんな/20 い(1050マジカ) ぃ/40 亥/20 イーグル/20 イーブン/20 いい気分/20 家/20 イエス/20 イエロー/20 以下/20 いかに/20 意外/20 以外/20 行く/20 育成/20 以心伝心/20 以上/20 異常/20※14/8/6 イズ/20 いずこ/20 遺跡/10 いただき/20 一撃/20 一族/20 市場/10 一番/20 一問多答/10 意中/20 一蓮托生/20 一家/20 一攫千金/20 一騎当千/20 いっしょ/20 一刀両断/20 いつ/20 いとしい/20 いとしさ/20 以内/20 イヌ/20 戌/20 イノシシ/20 命/20 今/20 芋/20※14/11/12 妹/20 イヤー/20 嫌な/20 依頼/20 いらっしゃい/20 いらない/20 いる/20 イルカ/20 イレブン/20 色々/20 う(640マジカ) ぅ/40 卯/20 ウィ/20 ウィップ/20 ウイング/20 ウインター/20※14/11/12 ウォント/20 ウサギ/20 ウシ/20 丑/20 渦/20 嘘/20 有象無象/20 歌/20 打ち/20※14/7/16 宇宙/20 うっかり/20 美しい/20 卯月/20 腕/20 ウマ/20 午/20 馬/20 うまい/20 海/20 梅/20 うるさい/20 嬉しい/20 嬉しくない/20 運/20 運動会/20 え(360マジカ) ぇ/40 Ace/20 エース/20 AP/10※14/8/6 叡智/10 HP/10※14/8/6 英雄の間/10 エナジー/20 エネルギー/20 エピソード/20※14/10/15 エフェクト/10 FC/20 FW/20 MF/20 MP/20※14/8/6 エリア/20 遠泳/20 エンジョイ/20 延長/20 エントランス/10 お(1320マジカ) ぉ/40 オーケストラ/20※14/9/17 オート/20 オーナー/20 オーバー/20 OB/20 オープン/20 追い込み/20 おいら/20 王/20 ★黄玉/10 牡牛/20 王者/20 王手/20 狼/20 お返し/20 沖/20 贈らない/20 贈り/20 贈る/20 贈ろう/20 おことわり/20 お仕置き/20 おすすめ/20 夫/20 乙/20 お天気/10 音/20※14/9/17 弟/20 お年玉/20 乙女/20 鬼/20 斧/20 十八番(おはこ)/20 おはよう/20 オバケ/20 お久しぶり/20 牡羊/20 オフ/20 オフェンス/20 オフサイド/20 オブ/20 覚えた/20 覚える/20 おまえ/20 おまえ達/20 おまかせ/20 お守り/10 おめでとう/30 おもい/20 お餅/20 親/20 おやすみ/20 泳ぎ/20 泳ぐ/20 泳げ/20 俺/20 愚か/20 終わった/20 終わらない/20 終わり/20 終わる/20 終われない/20 御/20 オン/20 音楽室/10 オンライン/10 か行 か(2110マジカ) か?/40 カード/20 階/20 怪異/20 海岸/10 怪奇/20 階級/20 解決/20 怪傑/20※14/10/15 開催/20 解散/10 開始/20 会心/20※14/8/6 解除/10※14/8/6 解析/10 階段/10 海底神殿/10 回復/10※14/8/6 怪物/20 カウンター/20 返さない/20 返し/20 返す/20 返せ/20 返そう/20 カエル/20 カオス/20 科学/20 化学/20 輝き/20 輝く/20 輝け/20 角(かど・かく・つの)/20 覚醒/20※14/10/15 確定/10 格別/20 賭け/20※14/10/15 賭けない/20※14/10/15 賭ける/20※14/10/15 賭けろ/20※14/10/15 影/20 過去/20 下降/10 傘/20 火山/10 賢い/20 風/20 肩/20 カタツムリ/20 刀/20 勝ち/20 かっこいい/20 喝采/20 勝っちゃう/20 カット/20 カップ/20 カップル/20 勝つ/20 活動/20 家庭科室/10 勝てない/20 勝てる/20 かなり/20 蟹/20 金/20 彼女/20 カボチャ/20 構え/20※14/7/16 構えない/20※14/7/16 構える/20※14/7/16 神/20 雷/20 仮面/20 から/30 辛い/20 かるい/20 彼/20 華麗/20 彼氏/20 かわいい/20 かわらない/20 かわり/20 かわる/20 かわれ/20 歓迎/20 感謝/20 簡単/20 カントリー/20 神無月/20 勘弁/20 完璧/20 が/50 ガーゴイル/10 ガーッ/30 ガード/20 ガーン/30 ガイコツ/20 外燃/20 学園/20 学習/20 崖っぷち/20 臥薪嘗胆/20 ガジェット/20 ガチャ/30 学校/20 ガン/20 頑張り/20 き(1750マジカ) 黄/20 木/20 己/20 癸/20 貴/20 キーパー/20 気合/20※14/7/16 黄色い/20 機械/20 帰還/20 機関/20 機関室/10 危機一髪/20 気球/10 聞く/20 聞け/20 機構/20 聞こえる/20 妃/20 如月/20 騎士/20 起死回生/20 騎手/20 奇数/20 絆/10 奇跡/20 気絶/20※14/8/6 奇想天外/20 来た/20 北/20 北風/20 キック/20 キツネ/20 機転/20※14/10/15 機動/20 機能/20 キノコの森/10 厳しい/20 決まらない/20 決まる/20 君/20 キミ達/20 決め/20 決める/20 肝試し/20 キャッスル/10 キャッチャー/20 キャディー/20 キャリー/20 キャンディー/20 キューブ/10 キュア/10※14/8/6 旧/20 級/20 吸血/20 吸収/10※14/8/6 窮地/20※14/10/15 きゅん/20 卿/20 強化/20 狂喜乱舞/20 教室/10 強者/20 強弱/20 競争/20 競走/20 恐怖/20 強力/20 協力プレー/20 許可/20 曲/20※14/9/17 虚数/20 キライ/20 キラキラ/20 きらめき/20 きらめく/20 切り返し/20※14/7/16 切札/20 気流/10 きれい/20 キング/20 筋肉隆々/20 禁止/20 義/20 技術/20 ギミック/20 逆転/20※14/10/15 ギューン/30 玉砕/20 玉石混淆/20 ギラギラ/20 銀/20 く(500マジカ) クール/20※14/11/12 クイーン/20 クイズ/10 空前絶後/20 クエスト/10 クジラ/20 クマ/20 クマフィー/10 組/10 雲/20 暗い/20 位/20 クラブ/20 クリア/20 クリスタル/20 Xmas/30 クリティカル/20 黒/20 黒い/20 クロス/20 訓練/20 偶数/20 偶然/20 グラウンド/10 グランネーブル/10 グリーン/20 グループ分け/10 軍団/20※14/8/6 け(490マジカ) 継/20 系/20 軽快/20 稽古/20※14/7/16 継続/20 景色/20※14/11/12 結果/20 決勝/20 決する/20 決定/20 けど/30 獣/20 けれど/30 剣/20 △賢王/-- 研究/20 健康/20 乾坤一擲/20※14/10/15 賢者/10 △賢将/-- △賢神/-- △賢帝/-- 検定/10 ゲーム/20 芸能/10 撃退/10※14/8/6 下段/20※14/7/16 原因/20 減少/10※14/8/6 玄武/20 こ(1470マジカ) 子/20 コース/10 コーヒー/20 コーナー/20 来い/20 恋/20 甲/20 庚(こう・かのえ)/20 候(こう・そうろう)/20 公(こう・おおやけ・きみ)/20 皇(こう・すめらぎ・すめら・きみ)/20 工学/20 高貴/20 ★紅玉/10 貢献/20 貢献度/20 攻撃/20 神々しい/20 鉱山/10 後退/20 好調/20 肯定/20 高度/10 後半戦/10 コウモリ/20 校門/10 声/20 氷/20※14/11/12 木枯らし/20※14/11/12 告白/20 ★黒耀/10 ココア/20 心/20 古城/10 個人/20※14/7/16 こそ/20 コタツ/20 こちら/20 こっそり/20 こっち/20 小手/20※14/7/16 この/20 このままでは/20 ★琥珀/10 拳/20 困らない/20 困る/20 こりごり/20 これ/30 これから/20 頃/20 コロシアム/10 怖い/20 怖くない/20 今回/20 ★金剛/10 コンサート/20※14/9/17 根性/20※14/10/15 コンテスト/10 こんな/20 こんにちは/20 こんばんは/20 混乱/20※14/8/6 ゴーグル/20 ゴースト/20 ゴーストタウン/10 ゴール/20 ゴールド/10 合格/10※14/6/25 剛腕/20 ごきげんよう/20 ゴゴゴ/30 ござい/20 ござる/40 ごとき/30 ごめんなさい/20 ゴルフ/20 言語道断/20 ゴンドラ/10 さ行 さ(1250マジカ) サー/20 サーガ/20※14/10/15 サークル/10 サード/20 さぁ/30 最下/20 最強/20 最後/20 最初/20 才色兼備/20 最弱/20 最上/20 サイド/20 采配/20 サウンド/20※14/9/17 魚/20 下がる/20 作戦/20 さくら/20 叫ばない/20※14/10/15 叫び/20※14/10/15 叫ぶ/20※14/10/15 叫べ/20※14/10/15 ササッ/30 ささやき/20 ささやく/20 差し/20 蠍/20 サッカー/20 さっぱり/20 皐月/20 さて/30 砂糖/20 砂漠/10 寂しい/20 サブ/20 サポーター/20 サポート/20 様/20 サマー/20 様々/20 五月雨(さみだれ・さつきあめ)/20 寒い/20 寒くない/20※14/11/12 寒さ/20※14/11/12 侍/20 さようなら/20 さらに/30 サラブレット/20 サル/20 申/20 されど/30 さん/20 参加/20 サンキュー/20 サンダル/20 桟橋/10 三番/20 座/20 ザ/20 ザーッ/30 し(2240マジカ) 詩/20 シー/20 シーズン/20 しーん/30 幸せ/20 塩/20 仕掛け/20 しかし/30 指揮/20※14/9/17 獅子/20 システム/20 静か/20 自然/20 七転八起(しちてんはっき・ななころびやおき)/20 七転八倒(しちてんばっとう)/20 視聴覚室/10 失敗/20 質実剛健/20 シニア/20 死神/20 忍び/20 忍ぶ/20 ★紫宝/10 島/20 四面楚歌/20 霜月/20 シャープ/20※14/9/17 社会/10 爵/20 灼熱/20 射手/20 シュート/20 集合/20 終了/20 修練生/10 祝/20 粛々/20 淑女/20 宿題/20 守護/10 出発/20 瞬間/20 俊敏/20 書/20 ショート/20 正月/30 昇級/20 将軍/20 勝者/20 正直/20 勝敗/20 商売/20 勝負/20 証明/20 醤油/20 勝利/20 初級魔術士/10 諸行無常/20 職員室/10 食堂/10 初心/20 ショット/20 使用/20 調べ/20※14/9/17 調べない/20※14/9/17 調べる/20※14/9/17 調べろ/20※14/9/17 シリーズ/20 シルバー/10 城/10 白/20 白い/20 師走/20 新/20 真/20 辛/20 新規/20 シングル/20 紳士/20 しんしん/20※14/11/12 慎重/20 審判/20 神話/20 GK/20 じーっ/30 ジェントルマン/20 時間/20 自画自賛/20 事件/20 地獄/20 実験室/10 実力/20 自動/20 自分/20 次鋒/20※14/7/16 じゃー!/40 ジャーン/30 弱者/20 弱体化/20 弱肉強食/20 ジャック/20 ジャンプ/20 呪術/20 呪縛/10※14/8/6 順番当て/10 準備/20 自由/20 ジョーカー/20 上級魔術士/10 上昇/10 成就/20 状態/20※14/8/6 上段/20※14/7/16 女子/20 ジョッキー/20 壬/20 す(700マジカ) 酢/20 スイート/20 スイーパー/20 水泳/20 水晶/10 スイッチ/20 スイム/20 スイング/20 スキ/20 朱雀/20 進む/20 進め/20 涼しい/20 スター/10 スタート/20 スタイル/10※14/8/6 ステージ/20※14/9/17 ステータス/10※14/8/6 ステップ/20 すでに/30 ストーリー/20※14/10/15 ストライカー/20 ストライク/20 ストロング/20 砂/20 砂時計/10 スノー/20※14/11/12 スピード/20 スピリッツ/20 全て/20 スペード/20 スポーツ/10 スライス/20 スルー/20 スロー/20 スローイン/20 スロット/10 ずばり/20 せ(790マジカ) 正解/20 成功/20 精神/20 成績/20 成長/20 生徒/20 聖なる/20 青龍/20 世界/20 セカンド/20 拙者/20 セッション/20※14/9/17 せつない/20 せつなさ/20 節分/30 世話/20 先行/20 千載一遇/20 戦士/20 選手/20 戦術/20 船上/10 潜水/20 先生/20 センター/20 センタリング/20 先鋒/20※14/7/16 線結び/10 戦略/20 ぜ!/40 絶体絶命/20 絶/30 善(ぜん・よし)/20※14/6/25 全国/20 全国大会/10 前進/20 前人未踏/20 全体/10※14/8/6 前半戦/10 全力/20 そ(480マジカ) 祖/20 層/20 相思相愛/20 草食/20 僧正/20 装置/20 想伝/10 そして/30 素数/20 育つ/20 育てる/20 そちら/20 そっち/20 卒業/20 その/20 園/10 そば/20 空/20 それ/30 某(それがし・ぼう)/20 ソング/20※14/9/17 そんな/20 増加/10※14/8/6 増数/10 族/20 た行 た(1490マジカ) ターン/20 大安吉日/20 体育館/10 大会/20 大将/20 体操/20 タイピング/10 台風/20 大変/20 太陽/20 体力/20 タカ/20 高い/20 宝箱/10 互い/20 竹/20 猛々しい/20 助け/20 助けて/20 助ける/20 戦い/20 戦う/20※14/8/6 戦え/20※14/8/6 戦わない/20※14/8/6 ただいま/20 たっぷり/20 辰/20 盾/20 七夕/20 楽しい/20 頼もしい/20 度々/20 タフ/20 魂/20 ため/10※14/8/6 ためない/20※14/8/6 ためる/10※14/8/6 ためろ/20※14/8/6 頼りない/20 タライ/20 他力本願/20 足りない/20 単純/20 だ!/40 ダーク/20 ダービー/20 ダーリン/20 第一/10 大賢者/10 大事/20 大丈夫/20 大聖堂/10 大聖堂前広場/10 大胆不敵/20 大団円/20※14/10/15 第七/10 ダイビング/20 ダイブ/20 大魔導士/10 ダイヤ/20 DOWN/10※14/8/6 だから/30 だが/30 だけど/30 だし/20 ダダダ/30 ダブル/20 だもん!/40 だるま/20※14/11/12 誰/20 だろ!/40 段/20 男子/20 ダンジョン/10 団体/20※14/7/16 旦那/20 ち(760マジカ) 地/20 チーム/10 チェック/20 チェンジ/20 知恵/20 近い/20 誓い/20※14/10/15 誓う/20※14/10/15 誓え/20※14/10/15 地下街/10 力/20 誓わない/20※14/10/15 知識/20 地図/20 父/20 茶/20 チャージ/20 ちゃっかり/20 ちゃん/20 チャンス/20 チャンピオン/20 チューリップ/20 中級魔術士/10 中継/20 中堅/20※14/7/16 中止/20 中段/20※14/7/16 超/30 丁/20 頂上/20 頂点/20 調理/20 チョコ/20 チョコレート/20 直球/20 ちょっと/20 猪突猛進/20 知略/20 沈黙/20※14/8/6 つ(640マジカ) っ/40 ツアー/20 って/30 っぽい/30 ついに/20 通過/20 痛恨/20※14/8/6 通常/10※14/8/6 杖/20 使い/20 使う/20 使え/20 使おう/20 使って/20 掴まない/20※14/10/15 掴み/20※14/10/15 掴む/20※14/10/15 掴め/20※14/10/15 掴もう/20※14/10/15 使わない/20 月/20 突き/20※14/7/16 土/20 翼/20 つばぜり合い/20※14/7/16 妻/20 つまり/30 冷たい/20 強い/20 つらら/20※14/11/12 て(610マジカ) ティー/20 的/30 テクニック/20 テスト/10 撤退/20 鉄腕/20 てるてる坊主/20 天/20 点/10※14/6/25 天国/20 天使/20 テンション/20※14/10/15 ★天青/10 店内対戦/10 天秤/20 で/50 デー/20 出会い/20 DF/20 ディフェンス/20 ディフェンダー/20 出来ない/20 です/40 ですぅ/40 ですわ/40 でも/30 伝説/20 と(1360マジカ) と/50 トゥ/20 トーナメント/10 塔/10 登校/20 当然/20 灯台/20 討伐/10 遠い/20 通り名/10※14/6/25 時/20 ときめき/20 ときめく/20 刻(とき)戻し/10 得意/20 特殊/10※14/8/6 時計/10 解けた/20 解けない/20 解ける/20 ところが/30 ところで/30 年/20 年越し/30 徒手空拳/20 図書室/10 特訓/20 トップ/20 届かない/20 届け/20 殿/20 扉/10 とぶ/20 とべ/20 友/20 友達/20 トラ/20 寅/20 トラップ/20 鳥/20 酉/20 トリックオアトリート/30 トリプル/20 ドーン/30 銅/20 胴/20※14/7/16 洞窟/10 堂々/20 ドカーン/30 ドキドキ/20 毒/20※14/8/6 ドクロ/20 どこ/20 どこからでも/20 どちら/20 どっこい/30 どっち/20 ドドド/30 どの/20 ドライバー/20 ドラキュラ/20 ドラゴン/10 ドリブル/20 どれ/30 ドン/30 鈍重/20 どんな/20 な行 な(590マジカ) な/50 ない/20 ナイス/20 泣いた/20 ナイト/20 内燃/20 ナウい/20 なかなか/20 仲間/20 長月/20 泣く/20 投げ/20 投げる/20 情け/20 なし/20 茄子/20 何故/30 謎/20 夏/20 なつい/20 懐かしい/20 鍋/20 名前/20 波/20 並べ替え/10 なり/20 なりたい/20 なんともない/20 に(470マジカ) に/50 ニード/20 にがい/20 苦手/20 にく/20 肉/20 肉食/20 逃げ/20 逃げられない/20 逃げる/20 逃げろ/20 西/20 二刀流/20※14/7/16 二番/20 ニュー/30 入学/20 女房/20 庭/10 人間/20 忍者/20 忍術/20 忍法/20 ぬ(20マジカ) ぬくぬく/20※14/11/12 ね(220マジカ) 願い/20 願う/20 ネコ/20 ネズミ/20 熱血/20※14/10/15 熱帯/20 熱/20 眠い/20※14/8/6 眠り/20※14/8/6 眠る/20※14/8/6 眠れ/20※14/8/6 の(270マジカ) の/50 ノー/20 ノイズ/20※14/9/17 脳/20 望み/20 のにぃ/40 のみ/10※14/8/6 のよ/40 呪い/20 呪う/20 ノンジャンル/10 は行 は(1290マジカ) は/50 ハート/20 敗者/20 敗退/20 敗北/20 覇王/20 伯/20 歯車/20 橋/10 覇者/20 走り/20 走る/20 始まった/20 始まり/20 始まる/20 始め/20 八相/20※14/7/16 ハットトリック20 葉月/20 鼻/20 花火/20 ハニー/20 羽/20 母/20 浜/20 早起き/20 早寝/20 払い/20※14/7/16 波乱万丈/20 春/20 晴れ/20 晴れる/20 ハロー/20 ハロウィン/30 ハンド/20 ハンデ/20 バーッ/30 バーディー/20 バーニング/20 バーン/30 バカンス/20 化物/20 バッター/20 バット/20 バトル/20 バルーン/10 バレンタイン/30 バン/30 バンカー/20 挽回/20※14/10/15 バンド/20※14/9/17 バンパイア/20 パー/20 パーッ/30 パーティー/20※14/8/6 パートナー/20 パーフェクト/20 パス/20 パター/20 パット/20 パワー/20 ひ(900マジカ) 火/20 日/20 ヒート/20 ヒーロー/20※14/10/15 光/20 東/20 低い/20 ★翡翠/10 必殺/20 ヒット/20 ヒツジ/20 必然/20 否定/20 人/20 ひとり/20 酷い/20 日々/20 ひまわり畑/10 姫/20 百戦錬磨/20 100点/20 冷やさない/20※14/11/12 冷やし/20※14/11/12 冷やす/20※14/11/12 冷やせ/20※14/11/12 ヒヤヒヤ/20※14/11/12 ひらめき/20※14/10/15 非力/20 昼/20 ヒロイン/20※14/10/15 疲労困憊/20 広場/10 ビーチ/10 ビート/20※14/9/17 ビショップ/20 ビジター/20 ビジネス/20 美術室/10 ビター/20 ビタミン/20 ビニール/20 美味/20 白虎/20 ピース/20 ピッチャー/20 ぴょん/20※14/11/12 ピリオド/10 ピンチ/20※14/10/15 ふ(1280マジカ) ファー/20 ファースト/20 ファイヤー/20 ファウル/20 ファスト/20 ファミリー/20 ファンタジスタ/20 ファンブル/20 不安/20 フィールド/10 封印/10※14/8/6 風船/10 フェアウェイ/20 フェアリー/10 フェイント/20 フェニックス/10 フォー/20 フォワード/20 深い/20 吹かない/20※14/11/12 服/20 吹く/20※14/11/12 複雑/20 副将/20※14/7/16 不屈/20※14/10/15 吹け/20※14/11/12 不幸/20 不合格/10※14/6/25 不思議/20 富士/20 不自由/20 不正解/20 双子/20 ふたり/20 不調/20 復活/20※14/10/15 フック/20 普通/20 不得意/20 船着場/10 船/20 文月/20 不明/20 冬/20 フラット/20※14/9/17 降らない/20 降り/20 フリー/20 フル/20 降る/20 古い/20 降れ/20 フレーズ/20※14/9/17 フレンド/20 ブースター/10 ブーン/30 武器/20 武士/20 部隊/20※14/8/6 ブラック/20 ブロンズ/10 ブワーッ/30 文学/20 文系学問/10 文武両道/20 プール/10 プラチナ/10 プレゼント/20 プロ/20 へ(290マジカ) へ/50 丙/20 ヘビ/20 ヘルメット/20 変化/20 変化球/20 ベース/20 ベイビー/20 べからず/20 ベリー/20 ベンチ/20 ペナルティ/20 ペン/20 ほ(960マジカ) ホース/20 ホーム/20 ホール/20 ホールインワン/20 ホールド/20 泡沫/20 誇らない/20※14/10/15 誇り/20※14/10/15 誇る/20※14/10/15 誇れ/20※14/10/15 星/20 細腕/20 細々/20 ホット/20 仏/20 骨/20 歩兵/20 ほれぼれ/20 ホワイト/20 本/20 本当/20 本末転倒/20 戊/20 ボーカル/20※14/9/17 ボーッ/30 ボート/20 ボール/20 ボーン/30 ボイス/20※14/9/17 防御/20 防具/20 冒険/20 傍若無人/20 ボギー/20 僕/20 ぼく/20 ボク/20 募集/20 墓地/10 ぼちぼち/20 盆/20 ボン/30 ポーン/20 ポイント/10※14/6/25 ぽかぽか/20※14/11/12 ポジション/20 ポン/30 ま行 ま(950マジカ) マーク/20 マイ/20 マイナー/20※14/9/17 毎日/20 マイルーム/10 マイレージ/10 マイン/20 マエストロ/20※14/9/17 任せて/20 任せろ/20 禍々しい/20 まくらない/20 まくり/20 まくる/20 まくれ/20 負け/20 負けない/20 負ける/20 誠/20 孫/20 ました/20 マシュマロ/20 ましょう/40 マシン/20 マジカ/10 マジック/10※14/8/6 魔術/20 魔女/20 ます/40 マスター/20 マスターズ/20 ません/40 まだ/20 街/10 マックス/20※14/10/15 まった/20 マッチング/10 松/20 魔導士/10 学舎/10※14/6/25 麻痺/20※14/8/6 まぶしい/20 魔法/20 魔龍/10 魔力/20 まるで/30 ○×(まるばつ)/10 満足/20 満点/20 み(650マジカ) 巳/20 未/20 ミー/20 帝(みかど・てい)/20 みかん/20※14/11/12 岬/20 ミス/20 ミスター/20 Mr.(ミスター)/20 水/20 ミズ/20 Ms.(ミズ)/20 水瓶/20 水着/20 水玉/20 水たまり/20 ミセス/20 味噌/20 道/20 三日天下/20 ミッション/20 ミッドフィールダー/20 緑/20 水無月/20 港/10 湊/20 南/20 見習魔術士/10 ミノタウロス/10 身分/20 未満/20 耳/20 ミュージック/20※14/9/17 未来/20 む(190マジカ) ムーン/10 昔/20 無我夢中/20 婿/20 武者/20 無情/20 ムチ/20 睦月/20 無病息災/20 紫/20 め(510マジカ) 明快/20 冥界/20※14/6/25 迷宮/20 明瞭止水/20 メイト/20 冥府/20※14/6/25 メイン/20 メカ/20 メガネ/20※14/10/1 眼鏡/20※14/10/1 めがね/20※14/10/1 メガホン/10 目指し/20 目指す/20 目指せ/20 めし/20 メジャー/20※14/9/17 メダル/10 めでたい/20 メドレー/20※14/9/17 芽吹く/20 メロディ/20※14/9/17 面(めん・おもて・つら)/20※14/7/16 免許皆伝/20 メンタル/20 メンバー/10 面目躍如/20 も(430マジカ) も/50 モアイ/10 もう/30 燃える/20 燃えろ/20 黙示録/20 潜り/20 潜る/20 潜れ/20 もし/30 文字パネル/10 もちろん/30 物語/20※14/10/15 物足りない/20 モヤモヤ/20 萌ゆ/20 もらった/20 森/10 モンスター/20 問題/20 や行 や(380マジカ) ゃ/40 刃/20 館/20 野球/20 山羊/20 約束/20 やさしい/20 休み/20 野生/20 やっぱり/20 宿り/20 山/20 止まない/20 闇/20 止む/20 止め/20 弥生/20 やれやれ/20 ゆ(310マジカ) ゅ/40 ユー/20 ユア/20 優雅/20 勇気/20 優勝/20 勇猛果敢/20 幽霊/20 雪/20 ゆず/20※14/11/12 油断大敵/20 ユニコーン/10 ユニゾン/20※14/9/17 ユニット/20※14/9/17 夢/20 よ(600マジカ) ょ/40 よ!/40 よー/40 良い/20 曜/20 ようこそ/20 妖術/20 妖精/10※14/6/25 ような/30 ように/30 予感/20 欲/20 良くない/20 邪(よこしま・じゃ)/20※14/6/25 予習/10 予選/20 ヨット/20 呼ぶ/20 呼べ/20 黄泉(よみ・よもつ)/20※14/6/25 嫁/20 より/30 夜/20 鎧/20 弱い/20 四択/10 呼んで/20 ら行 ら(320マジカ) 来/20 ライオン/20 ライダー/20 ライト/20 ライフスタイル/10 ライブ/20※14/9/17 ライン/20 ラウンド/20 ラジオ/20 ラップ/20 ラフ/20 ラブ/30 ラン/20 乱気流/10 ランタン/20 ランダム/10 ランナー/20 り(260マジカ) 理(り・ことわり)/20 リーグ/20 リーチ/20 理系学問/10 リサイタル/20※14/9/17 リズム/20※14/9/17 リゾート/20 リタイア/20 リベロ/20 竜/20 寮/10 良/20※14/6/25 料理/20 凛々しい/20 る(40マジカ) ルーク/20 ルーペ/10 ★瑠璃/10 れ(300マジカ) レース/20 霊/20 霊術/20※14/6/25 0点/20 レイニー/20 レイン/20 レコード/20 レジェンド/20※14/10/15 レッド/20 レディ/20 レフト/20 レベル/20 LV.1/10 LV.2/10 LV.3/10 LV.4/10 LV.5/10 連想/10 ろ(70マジカ) ローテーション/20 廊下/10 ロボ/20 ロボット/20 わ行 わ(470マジカ) ゎ/40 ワイナリー/10 ワイルド/20 わからない/20 わかる/20 別れ/20 わがまま/20 脇/20※14/7/16 分け/10 分ける/10 技/20 ワシ/20 忘れた/20 忘れない/20 忘れる/20 わずか/20 わたくし/20 私/20 わたし/20 罠/20 悪い/20 悪くない/20 我/20 我々/20 を(50マジカ) を/50 記号・数字 記号・数字(810マジカ) !/20 ?/20 …/20 &/20 壱/20 弐/20 参/20 肆/20 伍/20 陸/20 漆/20 捌/20 玖/20 拾/20 ↑/20 ↓/20 ←/20 →/20 ♪/20 ☆/20 ♯/20 ♭/20 @/20 ※/20 ∞/20 、/20 ZZZ/30 +/20 -/20 ±/20 ×/20 ÷/20 =/20 ≠/20 </20 >/20 ≦/20 ≧/20 (/20 )/20
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前ページいぬかみっな使い魔 いぬかみっな使い魔 第22話(実質21話) その日の朝。 段取りをあらかじめ整えていた啓太は、軍議の席で満を持して アンリエッタ姫たちにかねてよりの計画の核心を提案した。 「姫様、明日は決戦です。故に姫様には、一肌脱いでいただきたい。国家百年の 繁栄のため、本日ご入浴なさり、入念に体を磨き上げていただきたいのです。」 軍議の主だった顔ぶれは、戦列艦の艦長達、艦隊指令とその副官達、ルイズ、 啓太等だ。いずれもわかったようなわからないような顔できょとんとしている。 「失礼、最初から説明いたしましょう。連合艦隊がアルビオンに上陸した際には レコンキスタ艦隊の戦列艦は本隊45隻、分散警戒に40隻程度ありました。 このうち、我々は10隻を大破もしくは撃沈。8隻が中破拿捕して後送修理中、 17隻をほぼ無傷で捕らえ補修の後連合艦隊に組み込んでおります。」 現在(偽装)連合艦隊の陣容と司令官はこのようになっている。 ロマリア黒色枢機卿艦隊(=トリスティン第1艦隊)司令マザリーニ枢機卿。 旗艦:戦艦メルカトール号改 戦列艦9 等 トリスティン艦隊(=トリスティン第2艦隊)司令アンリエッタ・ド・トリスティン王女 旗艦:元レコンキスタ戦艦ニューヤーク→タイコンデロガ 戦列艦9 等 アルビオン親征艦隊(=元レコンキスタ艦隊)副司令サー・ヘンリー・ボーウッド 旗艦:元レコンキスタ重巡洋艦ワシントン→ヴァンガード 戦列艦9 等 ゲルマニア武装商船団(=ツェルプストー商船団+)司令キュルケ・アウグスタ・フレデリカ・フォン・アンハルツ・ツェルプストー 旗艦:大型武装商船 我が愛しのヒルディア号 戦列艦4 等 ガリア輸送船団(ガリア商船の寄せ集め)司令ガリア義勇傭兵団長シャルロット・シュヴァリエ・ド・エレーヌ・オルレアン(タバサ) 旗艦:大型客船シャンパーニュ 戦列艦2 等 戦列艦合計33隻。 いずれの艦隊もピケット艦、輸送船、客船等の補助艦艇多数、 他にスループ船やガレー船、大型武装商船などが補助戦力、という陣容である。 元レコンキスタ艦隊の半分はアルビオン親征艦隊の名の下に配備されている。 残るレコンキスタ戦列艦は他艦隊の戦力増強のため分散配備されていた。 アルビオン親征艦隊とトリスティン(第2)艦隊は大抵行動を一つにしていた。 アンリエッタの元では、彼らの士気と忠誠が大いに上がるからだ。 これに、当事者たるアルビオン本国艦隊の生き残り40隻を加えると、 戦列艦の数は73隻にまで膨れ上がる。 対してレコンキスタの戦列艦は80隻から50隻に激減。 しかし艦のサイズと砲門数、竜騎士数で言えばなお連合艦隊と充分に渡り合える。 特に全長200メイル、砲門数100に及ぶ巨艦レキシントンの存在が この数の差を補う中心であり、連合艦隊にとっての脅威だ。 「さて、計画は、いよいよ最終段階一歩手前まで来ました。ほぼ予定通りです。 艦隊は補給と将兵の休養のために1日こちらで待機。そして明日はいよいよ スコッチ城のレコンキスタに総攻撃をかける、という予定となっております。」 一同、うなずいた。 現状通りの戦略を、いくつかの予想の一つとして以前聞かされていたからだ。 が、啓太の目算としてはかなり予定が狂った、と考えている。 本来ならスコッチ城までの間に追撃で大きな戦果を上げて戦力差を大きくし、 包囲兵糧攻めの構えを見せることで寝返りを誘い、スコッチ城を内から開門させて 一気に殲滅するつもりだったのだ。敵を城に追い込んで一網打尽。 これなら、後顧の憂いはきれいさっぱり無くなる。 計画では明日で完全勝利だったはずなのだ。 しかし、意外と統制が行き届いているのか、あるいは充分な金を渡しているのか (おそらく後者だろうと予想しているが)レコンキスタに雇われている 傭兵達の離散が予想よりはるかに少ない。レコンキスタ貴族の離反も少ない。 その上内通貴族からの情報がさっぱり入ってこなくなった。 (「上のほうのかなりが心を操られているのか? だとすればかなり厄介だ。」) と啓太は考えている。しかも、後ろに控えるサウスゴータには 運び出しきれなかった兵糧が充分あり、街を奪い返されてしまった。 現在兵糧の輸送が行われている。妨害部隊を出してはいるが、どうなるか。 そしてスコッチ城は防御のしやすい都市だ。 市民兵を集められでもしたらさらに厄介な事になる。 それでも、やるしかないのだ。策は、まだまだ尽きていない。 「すでに我が方の地上部隊はアルビオン軍と共に陸上を移動しつつあり、 今日の夕方にはスコッチ城近辺に展開予定です。 また、アルビオン本国艦隊、地上軍に輸送船を差し向けて補給を行っており、 明日の決戦に必要な物資は充分、感謝するとの返書を受けております。」 啓太は、黒板にチョークで図解し、明日の戦略をいくつかの想定ごとに書き、 いずれの場合でも主だった者達が間違わずに動けるよう入念な説明を行った。 質疑応答の時間も随時とり、間違いや見落としがあれば随時変更を加えていく。 しばしの時間の後、少なくとも前日としては最高の意思疎通が図られた。 「さて、問題はこの後です。」 一同は、又も怪訝な顔になった。ド・ゼッサールが質問する。 「この後といっても、勝利の後は宴をはって祝うのではないのかね?」 「さすがですな、ド・ゼッサール殿、満点の答えでございます。」 啓太は、にこりと笑った。 「ですが、それは軍人としての採点であれば、でございます。」 啓太は、顔を参謀の表情から教師の表情へと変えた。 「そも戦争とは政治的問題解決手段の一つに過ぎませぬ。話し合いでどうしても 合意妥協できぬ相手、解決出来ぬ相手に力ずくで要求を飲ませる手段です。 そして政治とは国家の経済活動を円滑に発展させるために存在するのです。 貿易によって足りないものを買い取り、余ったものを売ってやれば物価が安定する。 生産性が良くなり下層の国民が豊かになれば経済が活性化する。 生産、輸送、売買が活発になれば税は増え、貴族は豊かになる。 もちろん、領地が増えればそこからの収入が増えるのでより豊かになる。 これらを推し進めて貴族の収入を増やすことこそが政治の目的です。」 啓太は、普段公の場ではけして言われぬ統治の核心をずばりといった。 名誉在る戦いと慈悲と賢明さによる統治。美化され、糊塗された本質をさらした。 身もふたも無い言い方であるが、統治を学ぶ者は知るべき真実である。 「すなわち戦争とは商売のための交渉手段が一つ、ともいえるのです。 であれば戦争をするからには儲けねばならず、赤字を出すなどもってのほか。 政治的背景を考え、必要な戦果と費用対効果を推し量って、戦争の後どうなるか、 と常に考えねばなりませぬ。」 軍人達が、納得の顔になったり、興味なさそうになったりと千差万別の顔をしていた。 対して政治家の分類に入る思考を持つものたちは大いにうなずいている。 「我々は、風石と硫黄を初めとする秘薬や兵糧などの軍需物資、金貨を大量に 手に入れました。ですが足りません。姫様が救援に来た以上領土を奪うはならぬ、 それでは道義に外れると難色を示しておられますしね。 よって私はここに、史上最大の戦利品を手に入れるための作戦を提案したい。」 啓太は、アンリエッタの顔をひたと見つめた。 「姫様には、体を磨き上げ、着飾って戦勝の宴にご出席いただき、 プリンス・オブ・ウェールズ殿下よりプロポーズの言葉を引き出していただきたい。 そして、戦勝の宴をそのまま結婚式の宴とするのです!」 「「「「な!!!」」」 一同、絶句した。 啓太の計画の意味を、皆の脳味噌が理解するまでの間に、説明を続ける。 「勝ち取る戦利品はすなわち未来の王! トリスティンが失って久しい国家の要、 女王の隣に立つべき国王を、姫様の美貌を武器として手に入れていただく。 そして、両国ともただ一人しか正当な継承者がいない以上、いつかアルビオンと トリスティンは一つとなり、水と風の連合王国が誕生する事になる!」 すでに立つ事すら間々ならぬといわれるジェームズ一世が崩御した暁には。 啓太はアルビオン系艦長達の顔を見渡した。 「我らはレコンキスタの占領する領土を数多く解放しました。普通ならそれは 占領した者、開放した者の領土であり、トリスティンの物となる。 姫様は渋い顔をなさいますがそれが通常。これだけの軍を動かし犠牲を払い、 領土の一つも得られないとなれば逆に姫様の責が問われましょう。 王子の持参金として、一部領土を、という申し入れをした場合、 ジェームズ一世陛下はどのようにご判断をなされると思われますかな?」 彼らアルビオン貴族は、“アルビオン王女”アンリエッタの元で戦いながら、 常に領土を失う不安を抱えていた。しかし。ウェールズ王子の持参金ということは、 彼の直轄領として機能することを意味する。これは両国の仲が険悪となり、 離婚ということになればアルビオンに領土が復帰することを意味する。 王子が二人以上生まれれば、片方にアルビオン王として立ってもらい、父王から 領土を継承した、という形でアルビオン領に復帰させることも出来る。 できずとも2代に渡ってアルビオンの血を受けた“アルビオンの王子” の所領となるだけ。血脈でトリスティンを乗っ取ることすらありえるという 願っても得られ無い素晴らしい提案だ。しかし、これにまともに答えるのは僭越だ。 促されたサー・ヘンリー・ボーウッドは、慎重に答えた。 「わたくしは軍人、そのようなことを判断する立場にありませぬ。 ですが、お二人のご結婚に関しては、真におめでたいと感じる次第であります。」 これで彼らは、充分な根回しに動いてくれると思われた。 啓太はトリスティン貴族達の顔を見渡した。 誰もが、実にうれしそうな顔をしている。王太子の持参金となれば 広大な領土が得られる。王太子の直轄領とはいえ、戦争で貴族の減った アルビオンなら人材が枯渇しているだろう。領主としてトリスティン貴族を 滑り込ませるのは容易だ。貧乏貴族あるいは次男三男以降で軍人として安月給で 働くしか生きる道の無かった彼らが爵位持ちとなる道筋が示された事になる。 そして、最前列に座るアンリエッタは。 「ケータ殿、素晴らしい妙案ですね。わたくし、がんばってみるつもりですわ。」 事前に聞かされていて心積もりしていたとはいえ、衆目の前で公にされると また格別だ。アンリエッタは真っ赤な顔でこの上なく満足そうに微笑んだ。 啓太は、マザリーニを中心とするロマリア神官達を見た。 偽ロマリア艦隊の体裁を整えるために乗り込ませた彼らは、浮き立っている。 「挙式の際には、是非とも皆様にご尽力いただかねばなりませぬが、 ご了承願えますかな? 無論、取りまとめはマザリーニ枢機卿にお願いしたい。」 事前に相談を受けていたマザリーニが、冷静な目でうなずいた。 「無論です。戦場ゆえ満足な式は挙げられませぬが、なに、方法はあります。 荘厳かつ質実剛健な式を取り仕切って見せましょうぞ。」 「お任せあれ!」「見事な式にして見せましょう!」「大任じゃな!」 名目上とはいえ艦長として幾多の手柄を立てた上に華やかな式典を取り仕切る。 彼らロマリア系神官達の目には、栄光の未来と寄進の山が見えていた。 啓太は、ゲルマニア武装商船団の船長達を見た。 彼らは、巨大な儲け話が目の前にあることに気づき、舌なめずりをしていた。 「結婚式は戦場でやる以上戦勝の宴とさして変わらないものになりますな。」 「はい。ですので、落ち着いたら披露宴を別に行う事を提案するつもりです。」 「(儲け話を目の前に積んでくださるか!)物資の調達はお任せくだされ。」 「万難排して必要な物を調達しましょう。(両王家に取り入るチャンスだ!)」 「おお、お引き受けくださいますか。実に頼もしい、ありがとうございます。」 強大な軍事国家となるトリスティン=アルビオン王国がゲルマニアを圧倒し、 さらに領土を大きく広げようとするかもしれない。 しかし彼らは気にしていなかった。ゲルマニア皇帝にとっては災難だろうが、 彼ら商人にとっては好機だ。今回の手柄を武器に連合国の商人として軍需物資を 供給して勢力を拡大すれば良いだけだ。ゲルマニアはもともと成り上がりの 寄り合い所帯、一体感の希薄な国なのだ。キュルケは、うっそりと笑っていた。 啓太は、ガリア義勇傭兵艦隊より打ち合わせのためにこちらに来て、 ただ一人会議に参加しているタバサを見た。 タバサは、啓太がここまでしてくれた事に感動していた。 (「両国が合併すれば、なんとかガリアに対抗できないこともなくなる。 ゲルマニアやロマリアが牽制をしてくれるのが前提とはいえ、正面からガリアと 戦うことも可能。ほんの数日でここまで状況が好転するなんて!」) タバサは、無言で立ち上がると、啓太に向けてお辞儀をした。 一同を見渡した啓太は、問うた。 「偉大なる指揮官、勝利の女神の化身、アンリエッタ姫殿下を女王と仰ぎ、 アルビオン本国艦隊総司令官として活躍するウェールズ殿下を国王と仰ぎ、 いずれはアルビオン=トリスティン連合王国国民となる事に賛同するものはいるか!」 「「「「「「諾! 諾! 諾! 諾! 諾! 諾!」」」」」」」 すさまじい拍手と口笛、軍靴踏み鳴らす足音とともにシュプレヒコールが 部屋を満たした。全員総立ちである。 「明日、勝利をアンリエッタ姫殿下の名の下祝おうぞ! トリスティン、万歳!」 「「「「トリスティン、万歳! トリスティン、万歳! トリスティン、万歳!」」」」 「アルビオン、万歳!」 「「「「アルビオン、万歳! アルビオン、万歳! アルビオン、万歳!」」」」 この後、啓太はアンリエッタ姫の部屋で男を追い出すと、説明を行った。 「明日から3夜はウェールズ殿下を離しませぬ様、心してくださいませ。」 新婚となるのだから当然睦まじく過ごすのに? と疑問を呈するアンリエッタに、啓太は東方の秘占儀だといって、オギノ式で 計算したアンリエッタの受胎確率の高い3日間をもっともらしく伝えたのである。 ちなみに、姫の生理周期はルイズに調べさせた。 姫の女官として、姫が体調を崩される周期を知っておかなければならない、 とうまいこといって、姫様付きの女官達から聞き出させたのだ。 目的はもちろん、コマした姫様と効率よく子供をこさえて愛人(できれば国王) の座を不動のものとするためである。 これが、別の男相手ではあるが非常に役立ったわけである。 こうして啓太は、姫様に 「是非ともお風呂に入らなければならない!」 と思い込ませたのである。早速バスタブの手配をと騒ぎ出すルイズに、 啓太は待ったをかけた。 「それはちと無理がある。」 「え、なんでよ? 姫様がご入浴なさるだけなら充分でしょ?」 「何を言ってるんだ、ここにお姫様が4人も揃ってんだぞ? それで済むもんか。」 (中略) 「じゃあどうするのよ? 危ないから港の宿でお風呂に入るのは無理なんでしょ?」 「うん。その通りだ。つい先日まで敵地だった故に地の利が悪すぎる。 老舗故に宿の内部構造が敵によく知られていて、モグラ戦法なり抜け穴なり 隠し部屋なりで侵入や工作をしやすい場所で姫様を無防備な裸にする なんてとんでもない。警護をする武闘派女官もいないしな。」 「ブトウハ女官って何、ケータ?」 「私も始めて聞くわね。何なのダーリン?」 「要するに護衛役もできるように戦闘メイジとしての訓練を積んだ女官だ。 男じゃあ女性を護衛できない場所や場面がどうしてもあるだろう。 …そうか。女官は戦闘訓練なんて積まないのか。つまり姫様のご入浴時の護衛は 元からいないと。道理で止めるはずだ。そうなると、やっぱりあれしかないか。」 「あれ?」 ルイズの問いに、啓太が説明した。 「浴場を荒野のど真ん中に一から建てる。それも数時間で。これなら 地の利の差は無いも同然。新しいから内部構造は探られようが無い。荒野だから 地上や空中から近づけば一発でわかるし、モグラ戦法で穴を掘ろうにも 時間がかかりすぎて無理だ。やっつけ仕事で装飾なんかはほとんど無い、 質実剛健な作りになるけど、たった一度のご入浴のために浴場を建てるなんて 贅沢もまず無いだろうからその辺りでグダグダ言う権威主義者も黙るだろう。」 そういうと、ルイズからアンリエッタに向き直った啓太は請合った。 「建設に従事した者達が周囲の警戒もしますので、安全性は保障できます。」 女性陣は、ぽかんとして啓太に聞いた。本当に出来るのかと。 すでに段取りを万端整えていると胸を張る啓太に、女性陣は反対できようも無く。 啓太の要求した極ささやかな褒美、すなわち建設に従事した者達に二番風呂を許す、 との許可はすぐに下りたのであった。 「何とかできたね、これも兄さんのおかげだよ。」 「いつでも頼れ。俺はお前の兄なんだからな。」 ギーシュ・ド・グラモンとルルーシュ・ド・グラモンは、完成した浴場を 見上げて肩を組んでいた。お互い土ぼこりで薄汚れ、へろへろに疲れている。 しかし、その顔はやり遂げた爽快感に満ち溢れ…もとい、これから得られるだろう すばらしい“ご褒美”を想像して欲望にぎらついていた。 本来なら一生一度すら得られぬであろう千載一遇の好機、期待するのもわかるが、 ドットで二股がばれて恋人に振られ、いまだよりを戻しきれていない ギーシュはともかくとして、トライアングルで王軍の高級士官たるルルーシュが なぜ欲望をぎらつかせてこんなところにいるのは大いにナゾである。 聞いてはいけない。特に本人に直接聞くのはタブーである。そっとしておいて あげなければならないので説明は省略だ。けして妹のナナリーは関係ない。 小型のスループ船が荒野のど真ん中に建てられた浴場へ向かって移動してくると、 いくつもの美しい花が飛び降りた。白銀のマントをまとった白百合、アンリエッタ。 襟だけ赤い青と白のドレスをまとった青い水仙花、シャルロット。 黒と緑を基調としたドレスをまとった桃幻花、ルイズ。 真紅のマントとスカートをなびかせた大輪の赤い薔薇、キュルケ。 おまけに元気一杯黄色のキュロットスカートとツインテールの犬神ともはね。 一泊の間をおいて男たちの間から「「「おお~~」」」とどよめきが走る。 次いで姫様達が地に降り立つと、浴場の前まで人垣がざざっと割れ、 素早く整列が行われる。玄関前に待っていた啓太から号令がかかった。 「一同、姫様方に、捧げ~杖!」 ざっと全員が杖を構え、直立不動の姿勢になる。 アンリエッタ、シャルロット、ルイズ、キュルケ、ともはねという順番で お姫様方が静々と歩む。この順番は何の打ち合わせもなく、極自然にそうなった。 居並ぶ男たちはシャルロットが通り過ぎると杖を下ろし、キュルケが通り過ぎると 顔を正面入り口のほうに向ける。これもまた極自然にそうなった。 啓太が出迎え、施設内を一通り案内する。 「左右のテントは作業のために設置したものです。後で将軍や士官方を お入れする際にはこちらで順番をまっていただくつもりです。 入り口は念のため青銅製の分厚いものにしました。トライアングルの固定化も 施してあります。外壁もかけてありますがラインどまりです。 こちらが玄関ホール、左右の入り口が脱衣場へのドアです。 女性用と男性用に分けましたが、浴室そのものは時間の関係で一つのみです。 まあ、姫様方が1回使うためだけに脱衣所を別に作ったということです。 (中略)こちらが女子脱衣室です。トイレは一つのみですがご容赦ください。 ロッカーはそれぞれ専用のものをご用意しました。紋章を施してございます。 お着替えもご用意させていただきました。ダストシュートはこちらです。(中略) 伝声管はこちらも含めて給湯室に通じておりますので、御用の際はなんなりと お声をおかけください。返事はこちらの管から(後略)」 4人とも、装飾までは施されていなかったものの小さな邸並の浴場に大満足した。 ちなみにともはねは一人だけ護衛兼お背中流し係ということになっている。 しかし、事実上世話を焼かれるのはアンリエッタのみだ。他の3人は トリスティン魔法学院で身の回りの事を自分でできるよう学んでいるし、 アンリエッタには女官のルイズが、シャルロットにはキュルケがついているという 体裁にすることも出来るのであるから本来不要なのである。 啓太は、念のため杖を浴室内まで持ち込むように頼むと、 「では、ごゆっくりどうぞ。」 と言い残して退室した。 4人の美姫達はきゃあきゃあ言いながら浴依に着替え始めた。 やはり女性、お風呂はうれしいものだ。ずっと我慢していたのならなおさらである。 「ふ~~ん、そこそこの浴依ね。戦争中に手に入れたにしては、だけど。」 とキュルケ。 「姫様にはちょっと。紋章の一つも刺繍してないなんて。」 「いいではありませんの、ルイズ。これで充分ですわ。それよりも明日のために。」 とルイズをたしなめるうっとりしたアンリエッタ。 「替えの下着は、さすがに上等。」 と用意してあった紋章付きの下着を確認すると着替え始めるタバサ。 キュルケの肉感的極まりない豊満で扇情的な肢体が、アンリエッタの豊かで 清楚な肢体が、ルイズの…あ~~~、えっと引き締まった肢体が、タバサの 幼い肢体がドレスの下から露になり、ついで裾がなまじなミニスカートより短く、 脇が空きまくって体を洗うために手を入れやすいように設計された浴依に包まれる。 丁度程よいサイズの浴依がロッカーの中に入っていた。 ともはねは時折手伝ってと言われたときのみだれかれと無く手伝っている。 マロちんはここでお留守番だ。暑いのが苦手だからである。 皆はタオルを取ると浴室へ移動した。ともはねは各人が脱衣かごに入れた下着を かごごと重ねてダストシュートに放り込み、タオルや石鹸セットを持って 浴室に入った。こちらは着替えない。湯女役だからだ。 その頃。 「おい、蓋は閉まったな?」 地下で、ひそひそ話す声がした。 「下蓋も閉めろ。隣室に移動するんだ。」 「うん。」 そして。無駄に防音を施した地下の隣室に移動した脱衣かごを持ったクラブ員は。 静かだか熱烈な歓迎を受けた。 「よ、よくやった!」「こ、これが姫様方の脱ぎたてほかほか下着!」 「ううう、す、すばらしい!」「ケータ君、あなたすごすぎるよ!」 「ふ、俺に惚れるなよ。」 「こここ、これ、触ってもいいのか!?」 「おう、くじの順番どおりにな。喧嘩するなよ。」 「に、匂いを嗅いでも!?」 「おう、くじの順番どおりにな。喧嘩するなよ。」 「ああああ、あまつさえ顔に被っても!?」 「おう、くじの順番どおりにな。喧嘩するなよ。」 「ここここ、これが女性の!」「ううう、見てるだけで立ってきた!」 「俺も!」「お、俺もうしんぼうたまらん!」 「別にかまわないがたこ部屋か男子トイレでやれ。男子トイレは脱衣場から入らず 必ず玄関ホールから入れ。脱衣場に足を踏み入れたら覗きと誤解されかねん。」 ちなみにたこ部屋は本来イカ部屋とでも呼称するのが正しいのだが(検閲削除) 「りょ、了解!」「行ってきます!」「仕切りの無いたこ部屋よりトイレに!」 ダッシュする者が多数出た。ちなみに先頭は金でアンリエッタの下着1番の権利を 買い取ったルルーシュ・ド・グラモンだったりするのであるが、トライアングルで 王軍の高級将校である彼がなぜそこまでするのかは深く聞いてはいけない。 けして妹のナナリーは関係ない。 さてその頃、アンリエッタ達はお風呂で寛いでいた。 「姫様、薔薇の香料をもっと入れますか?」 「充分よ、ともはね。」 リラックスした顔で返事をするアンリエッタ姫は、髪をたゆたうようにお湯の中に 広げてぷかっとお湯に浮いていた。顔はお湯の外に出ているわけだが、 当然というかなんと言うか、その豊満な二つの丘とその頂も薄い浴依の(検閲削除) 覗いている男がもしいたら鼻血をジェット噴射して失血死間違いないだろう。 しかし苦い経験の在る啓太が厳禁事項だと懇々と諭したため、不心得者はいない。 「は~~いい湯ね、タバサ。」 「(無言でコクリ)」 こちらは普通にお湯に浸かっているキュルケとタバサである。 お湯の揺らぎと浴依でその肢体はほとんど見えない。 しかし胸の上部や滑らかな肩等はお湯から出ており、薄い浴依越しに見て取れる。 水着で泳ぐことすらネタのかたまりのコンシューマゲームか一発ネタのイラスト でしかありえ無いハルケギニアにおいて、これだけでも結構そそる光景である。 「姫様、お湯加減はいかがですか?」 「ありがとう、ルイズ。丁度いいわ。」 「じゃあちょっとお湯を止めたほうがいいですね。」 ともはねがすいっと宙を飛んで伝声管に取り付き、蓋を開ける。 「丁度いい湯だそうですので熱いお湯を止めてください。」 「了解しました。」 伝声管からややくぐもった返事が来ると、ややあってお湯が止まった。 この浴室の間取りだが、北側に大きな浴槽が部屋の幅一杯にある。 浴槽が終わる所からは体を洗うために給湯口が東西の壁に沿ってずらりと並ぶ。 蛇口とコックは無いので、熱いお湯を流す溝と冷たい水を流す溝があり、 そこから樋でお湯や水を桶に入れる仕組みだ。樋の口は木の板を上下させて 開け閉めする方式で、当然ながら完全に閉めることは出来ない。 しかしハルケギニアであれば充分なギミックだ。何しろその場で水とお湯を 両方汲めるのだ。普通は浴槽からお湯を汲み、熱いときは水を張った大きな桶から 水を取る程度でしかない。まあ、使用人を雇える貴族かブルジョアしか お湯を貼った浴槽でお風呂に入る等という事は出来ないので、 その程度で充分という意味でもあるのだが。 南側の壁の左右には脱衣室への扉がある。曇りガラスが填められており、 覗きをするものなどがいれば即座にわかるようになっている。 東西の壁に設けられた明り取りの窓も分厚い曇りガラスでサイズは小さく 人が侵入する事が出来ないと同時に外部からの狙撃に対処している。 「タバサ、いらっしゃいよ、体洗ったげるわ。」 「(無言でコクリ)」 キュルケが浴槽から立ち上がって誘うと、その豊満すぎるほどの双丘とY(検閲削除) タバサの若いというより幼い(検閲削除)紋章付きの風呂用椅子に腰掛けた 二人はお互いに体を洗い、背中を流し合った。当然ながらそれは お湯を吸って肌に張り付いた浴依の隙間から石鹸をつけて ぬるぬるしたタオルと手を入れて(検閲削除)ということでり(検閲削除) それに誘われたかのようにアンリエッタとルイズが(検閲削除) 二人はキャーキャーいいながら戯れるようにして(検閲削除) ちなみに、浴室の声は伝声管の給湯室側の蓋を開ければ丸聞こえになる。 あるいみ非常に生々しいその会話は、特に本人達のご容姿を良く知る男達、 すなわちくじに負けて地下ではなく給湯室で待機していた連中にとって、 鼻血をジェット噴射して失血死間違いないだろうほどにすばらしいもので、 給湯室を飛び出し、トイレやたこ部屋に駆け込む者が続出したりしたのであった。 「いい湯でしたわ、ケータ殿。」 「恐縮にございます、アンリエッタ姫。」 「それでは私たちは戻ります。」 「は。では、我々はこの後少し掃除をした後二番風呂を使わせてもらいたく 存じますが、かまいませんでございましょうか。」 「ええ、もちろんですわ。」 「ありがとうございます、アンリエッタ姫。」 こうして、アンリエッタ達は大満足してスループ船に乗って帰っていった。 アンリエッタ達を見送った啓太達は。 「よし、計画は第5段階に突入する。者ども、かかれ!」 「「「「サー・イエス・サー!」」」」 男たちが即座にてきぱきと動き始めた。 ちなみに。 人を募集したり設計図を用意したり場所の選定をしたりした準備が第1段階。 姫様達をたきつけて誘導、浴場建設と2番風呂の許可を得るのが第2段階。 目的達成のためにとても都合のいい浴場を建設するのが第3段階。 第4がご入浴中の役得を堪能することである。 テントの中から、いくつもの大きな樽が運び出された。 テントで順番待ちしている士官などへ供出するワインを準備している、 との名目で積んでおいた樽の中に隠しておいたのだ。 てきぱきと運び込まれたいくつもの大樽に、浴漕のお湯が一杯にくまれた。 「よし、売却用のお湯は充分汲んだ。後は好きにしていいぞ。」 「「「サー・イエス・サー!」」」 女日照りの続いていた薬草クラブ員男子達は浴槽に殺到した。 「ああ、なんていい匂いなんだ!」「こ、これが姫様達の匂い!」 「スーハースーハー」「スーハースーハー」「スーハースーハー」 「スーハースーハー」「スーハースーハー」「スーハースーハー」 「スーハースーハー」「スーハースーハー」「スーハースーハー」 お湯に入れた薔薇の香料の匂いをいつまで吸ってんだと突っ込んではいけない。 「そそそそ、それではちょっと一杯最上の白湯を!」「俺も!」 「お、俺も!」「ぷは~~~、う、うまい!」「神の飲み物ネクタルだ!」 「今まで飲んだどんな美酒よりうまい白湯だ!」「うむ、格別だ!」 「なまじな蒸留酒より酔いそうだぜ!」「すでにベロンベロンだよ!」 一応、人は強い感動などでも酔ったような状態になる事があることを記載する。 「そ、それよりも姫様が生尻で座った椅子!」「ほおずりほおずり。」 「俺もほおずりほおずり!」「ほおずりほおずり。」「ほおずりほおずり。」 「お、俺はやっぱりキュルケ嬢の!」「あの胸はすごいよなあ。」 「ほおずりほおずり。」「ほおずりほおずり。」「ほおずりほおずり。」 「ほおずりほおずり。」「ほおずりほおずり。」「ほおずりほおずり。」 「俺はあの氷の美貌たるシャルロット姫の椅子を!」「俺はルイズだ!」 「タバサはさすがに幼すぎだよ。」「ルイズくらいが丁度いいよな。」 「君たちはわかっていないな。」「紳士たるもの胸に惑わされずにだな。」 「うむ、あの青い髪はなんとも言えず…」「ちっぱいは偉大だ!」 ともはねに触発されてロリコンになってしまった多数のクラブ員が 長蛇の列を作っていた。そしてこのロリコンたちは皆啓太の弟子である。 「胸の大きさはやはり男の本能で!」「胸のいいキュルケの椅子だよな」 「いやいややはりだな」「それより俺は」 皆思い思いのお目当てに夢中である。変な談義も始まっていたりするのであるが、 別室にダッシュする者が多数なのは先ほどまでと同じである。 こうして。啓太は、薬草クラブ男子の尊敬と人望をさらに集め。 それまで面識のなかった実力者達とのコネを作るきっかけをも得たのである。 この後には、姫様達を旗艦まで送ってきたともはねのシャンプータイムである。 幼い体とはいえ女性の生裸体を間近で堂々と見れる。その手の事にうとく、 恥じらいというものをまだ知らないともはねは、まったくの無防備であられもない 姿を無邪気且つ惜しげもなくさらして一部の男子達に強力なインパクトを与えた。 ともはねは今回のシャンプーで、多数の男性達の陰性だった幼女趣味やケモノフェチ 属性を陽性にしてしまうという罪深い事を意識せずに達成したのであった。 赤道斎のマントの呪いは深く、啓太の周りにいるものたちをどんどん変態として 嗜好改造(思考改造にあらズ)してしまうようなイベントが頻発していた。 地球と同じく、啓太を慕う変態紳士が群れ集い、あるいは発症しつつあった。 そして当然のことながら、啓太からしばしばマントを借りていたアンリエッタの 周りにも、変態紳士が増えていたのであった。 その大多数が戦争が終わると共に学院に帰るため、啓太ほど多数が 周りに増えるのでない点は、啓太と違ってたまにしか着ない分、増しな点である。 さてその夜のことであるが。 今回手に入れた姫様汁入りのお湯や使用済み下着、使用済みタオル、 使用済み浴依等を、啓太達は高額で艦隊将兵達に密売。褒美をもらって 懐のあったかい男たちは高額でこれを購入。膨大な儲けを得る事になる。 後に啓太は雑貨屋チェーンをハルケギニア中に展開し、 収入源と情報源とすることによって一大勢力を築くのであるが。 「ほう、“あの”ケータ殿系列の店を出したい?」 「ええ、ご領主様。もちろんご許可をいただければ例の方面の商品も お取り扱いいたします。」 「ほう! 性なる伝道師、エロアイテムのエンパイヤ、変態道のオーソリティー と呼ばれたケータ殿の店が! つまりはその手のグッズが手に入りやすくなると!」 と、出店をスムーズにするのに大いに役立ったり。 逆に蛇蝎のごとく嫌われて出店が不可能な地域が出来たりしたのであるが。 それはまた、先の話である。 おまけ: 「お姫様が4人? 二人じゃないのですか、啓太様?」 ともはねが、ちょこんと首をかしげて疑問を呈した。 「お。わからないか、ともはね。いい機会だ、ちょっと教えておくか。」 歴史が得意な啓太は、社会システムについて簡単に教授することにした。 「ともはね、昔日本の江戸時代や戦国時代で、大名の娘はお姫様といったか?」 「はい啓太様、お殿様の娘ならお姫様です。」 「うん、正解だ。けど、日本国の王様の娘じゃないのにお姫様だよな?」 「それは、お父さんが一国一城の主ですから…いっこく!?」 「そうだ。日本という国の中にまた国がある。語弊を恐れず言えば、 大名領が一つの国だ。なぜなら独立した統治権と立法権、軍事権、徴税権、 裁判権等を保有しているからだ。これは立派に国として通用する社会システムだ。 藩札といって、お札の発行もしていたりする。戦国時代なら本当に独立してた。」 ともはねがふんふんうなずく。 ムジナのマロちんもうなずいているが理解しているかははなはだ怪しい。 「徳川幕府を開いた徳川家も、元は一大名だった。うまく同盟を組んだり 手下を増やしたり、なにより関白豊臣家をうまく翻弄して全国の大名を従わせた。 そして、征夷大将軍に任命され全ての大名達のまとめ役になった。 将軍職を朝廷に返上した後はまた普通の大名に戻った。 全国統一していた頃の徳川家が、西洋で言う国王に相当する。 対して、大名が伯爵に相当する。大名領が西洋での伯爵領に相当するんだ。 王様ってのは、伯爵(=大名)連合のまとめ役の大伯爵(=大大名)でしかないともいえる。 伯爵ってのはある意味格の低い王様で貴族の基本となる爵位なんだ。 現に、公国、候国の例がるのは当然として、トリポリ伯国、エデッサ伯国 ねんて例もある。伯爵領程度で一国を構えられるほど軍事力の在る 場合はほとんど無いから、大抵は伯爵連合を組んで国王を立てるんだけどな。 侯爵ってのは強力な伯爵、公爵は王家の傍流の伯爵、子爵は伯爵の長男。 男爵は村の一つも治めていればいいような伯爵の庇護下に在る下級貴族。 準男爵は男爵に準ずる者でしか無いからさらに下。 騎士は土地を持たないか持っていても地名を個人として占有できない者。 さらに爵位持ち貴族の親族であるだけの平貴族、というのが主な分類だ。 さてそこでだ。 トリスティンで絶大な権力を持ち、王家の傍流である公爵家の娘であるルイズ。 成り上がり帝国の中でヴァリエールに対抗できる程の家の姫、キュルケ。 この二人もまた、立派なお姫様なんだよ。 シャルロット姫とアンリエッタ姫を合わせれば4人なんだ。」 「なるほど。わかりました、啓太様。 前ページいぬかみっな使い魔
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「礼だ。色々教えてくれた分のな」 静まり返った中で、ポツリとクロウは言った。 彼の目の前で、頭を強打された男は力無く気絶している。 斬ったのではなく、刀の柄で殴ったのだ。 もし男を斬ってしまえば、刀の切れ味も悪くなるしアーマー類も汚れるからである。 クロウは、男を12階のフロア内へ放り、ドアを閉めた。 かなり力を入れて殴ったので、おそらくあと数時間は起きないだろう。 クロウは再び光学迷彩を起動し、階段を下り始めた。 「(『アレ』とは一体何だ…?)」 少なくとも、この町の警察たちを蹴散らせる程の兵器である事に変わりは無い。 「(思ったより面倒な事になりそうだな…)」 5階辺りまで降りた時、クロウはドアの外側から人のいる気配を感じた。 12階とは違い、そのドアに鍵は掛かっていなかった。 だが、覗ける程の隙間は開いていない。 「(何かある…か?)」 クロウは、試しにそのドアをノックしてみた。 しばらくするとドアが開き、先程の男と同じ格好の男が、ライフルを向けながら首を出した。 「(やはり…何かある様だな)」 クロウはドアノブを引っ張って一気にドアを開いた。 無論、光学迷彩を起動しているので、当然その男は驚く。 男がライフルのトリガーに指を掛ける前に、クロウは膝蹴りを鳩尾に喰らわせ、気絶させた。 倒れた男をまたいで、クロウはフロア内へ歩き出した。 注意深く辺りを見回しながら歩いていたクロウだったが、床に一筋の光の線が差しているのに気づいた。 見ると、とあるドアから光が漏れている。 更に、クロウの耳に話し声も聞こえてきた。 「順調だ。あと30分ほどで金の回収は終了する」 「警察の方はどうだ?」 「奴ら、最初の脅しが効いたんだろう。ただ喚く事しかしてない。 ほぼ計画は終了と見て間違いないだろう」 足音を立てずに近づき、ドアから中を覗くと、クロウは状況を把握した。 最初に会った男や先程の男と同じ、覆面の男達がデスクを囲んで話し合っていた。 おそらく、一番奥にいる大柄の男がボスだろう。 そのボスらしき男は呟いた。 「奴らが痺れを切らしてここに突入した時には、俺達はもぬけの殻…というわけだ。 俺たちの勝利は目前だな」 クロウは、室内の人数を数えた。 「(全員を一瞬で倒すには…ちょっと多過ぎるな)」 室内には、およそ10人前後の男達がデスクを囲んでいる。 5脚ほど並べられた椅子に座る者と、それを囲む様に立つ者。様子は様々だ。 そのうち、武器を持つ者は立っている5人ほどの男達。いずれもライフルである。 だが、座っている者たちも銃を隠し持っていると見ていいだろう。 「(さて、どうするか…)」 光学迷彩ならばボスに近づくのは容易だろう。 だが鍵を入手するとしたら、ボスを含め室内の全員を倒す必要がある。 クロウはナイフを取り出し、部屋に入ろうとした。 だがその時、何かが全速力で走ってくる音がフロア内に木霊した。 クロウだけでなく、室内の者たちも気づいた様である。 そしてクロウは、こちらに向かってくる男の姿を見た。 先程膝蹴りで気絶させた男だった。 だが、男はクロウには気づいていない様子である。 男は全速力でクロウの目の前の扉を開け、室内の者達に向かって叫んだ。 「ゆ、幽霊だ!幽霊が出たぁ!!」 クロウは心中で密かに苦笑した。 光学迷彩がデコイ達には珍しい技術とは言え、まさか幽霊と間違われるとは。 「…はぁ?」 と、部屋中の男達が言うのを、クロウは呆れながら聞いていた。 「と、とにかく来てくれぇ…」 と男が言ったので、仕方なく室内の半数ほどの男たちが部屋を出て行った。 間抜けにも程があるが、千載一遇のチャンスだとクロウは思い、室内へ入った。 そして内側から音を立てずにドアの鍵をかけると、室内を見回した。 座っている男が五人、手前に立っている男が一人、奥に立っている男が一人。 おもむろに、クロウは手前の男の腹を肘打ちで強打した。 「ぐあっ!!」 男の叫び声に、部屋中の男達が注目した。 既にその男に意識は無く、腹を抱えて倒れている。 「おいおい、どうした?」 座っていた男の一人が立ち上がり、男に手を差し伸べた。 クロウはその男の腹にパンチを入れ、奥の立っている男に向かって投げ飛ばした。 「な!?」 立っている男は予想外の事態に反応できず、投げられた男を顔面に喰らい、頭から床に叩きつけられ、気絶した。 「何者だ!?」 ボスは立ち上がり、拳銃を腰から取り出してドアの方へ向け、乱射した。 だが、正面のドアに無数の穴が穿たれるだけで、人の気配はしなかった。 そうしているうちに、いつのまにかボス以外の者たちは気絶していた。 不意に、背中に痛みが走り、ボスは銃を取り落とした。 「動くな」 静かに、だが鋭い声で、クロウはボスに言った。 「…だ、誰だ…」 低く野太い声からすると、中年くらいの男の様だ。 クロウはナイフを背中に突きつけたまま、静かに言った。 「人質を解放しろ」 「な…何だと?」 「あんたの手下から聞いた。 人質の入れられている金庫を開けるには、あんたの持つ鍵が必要だと」 「警察の回し者か…」 手下にしてもボスにしても、犯罪者の考える事は皆同じらしい。 まぁ、この町に犯罪者を捕まえるような物好きは警察くらいしかいないが。 「…早く鍵をよこせ」 クロウがそう言った直後だった。 階段の方に向かっていた者たちが戻ってきたらしい。ドアを叩く音が響いた。 また、先程ボスが銃を乱射した為、室内に異常があった事が知れてしまっている様だ。 「どうしたんだ!早く開けろ!!」 「おい、何があった!?」 ボスはこの状況が有利と判断したのか、かすかに笑い声を上げた。 「見ろ、これでお前は終わりだ。」 クロウはナイフを持ち直し、ボスの首に突きつけて言った。 「奴らがドアを蹴破る前に、俺はお前を殺せるぞ。 言っておくが俺はこれ以上待つつもりは無い」 ボスの首から一筋、血が流れた。 おそらくあと数ミリ、ナイフが首に食い込めば、頚動脈から血が噴出するだろう。 流石に焦ったのか、ボスは白状した。 「…ポケットの中だ」 「御苦労」 クロウはボスのズボンのポケットに手を入れた。 言った通り、鍵はその中にあった。 ドアが破られたのはその直後だった。 「どうした!?」 入ってきた仲間達を見るなり、ボスは屈んで、叫んだ。 「撃て!撃ちまくれ!!」 クロウはとっさに、背後の窓ガラスに飛び込んだ。 5階の窓から、一気にクロウの身体は落下して行った。 「…!!」 クロウは刀を抜き、ビルの壁面に突き立てた。 その途端、クロウの身体は、一瞬地に引っ張られ、止まった。 「全く…思った以上に手こずったな…」 辺りは暗い。どうやら警察が照らしていた壁面の裏側のようだ。 クロウが上を向くと、覆面を被ったボスが5階の窓から下を覗き込んでいるのが分かった。 「おい!まだ生きてるぞ!銃を貸せ!!」 ボスがそう叫んでいるのが微かに聞こえた。 気づくと、先程までは起動していた光学迷彩が解除されてしまっている。 クロウは急いですぐ下の階の窓ガラスを蹴り破り、刀を壁面から引き抜いて飛び込んだ。 「だ、誰だ!!」 目の前の廊下に男がライフルを構え、立っていた。 他の強盗達と同じく、覆面に防弾チョッキの格好だ。 「(しまった…!)」 少々焦りながら、クロウは地面を蹴って男に接近した。 だが、男がトリガーを引く方が早かったようだ。 何発かの銃弾がクロウのヘルメットのすぐ横をかすめ、背後の壁に穴を開けた。 だが次の瞬間、クロウの刀により男の持つライフルの銃身は斬り飛ばされていた。 「ひ、ひいいいぃ……」 クロウは刀の柄で怯え切った男を殴り、気絶させた。 「(最近簡単なディグアウトしかしてなかったツケが回ってきたか…)」 クロウは刀を納めると、左手首の操作盤を開き、光学迷彩を起動しようとした。 「(…意外と高いツケだな)」 先程落下しそうになった衝撃のせいらしい。操作盤は動かなくなっていた。 前に見た時は点灯していたデジタル時計も、表示されなくなっている。 クロウはしばらく、左腕を振ったり操作盤を叩いたりしてみたが、結局諦める事にした。 警戒しながら、クロウは片手にナイフを構えてフロア内を歩き出した。 「一階か…」 遠くに見える窓ガラスに映る警察の照明で、クロウは現在のフロアが分かった。 また、強盗襲撃時の警察との戦闘は熾烈を極めたのだろう。フロア内には割れたガラスや倒れたドア、多数の弾痕のある壁などが数多く見られた。 「(そろそろ強盗達の警戒も厳しくなる頃だろうな…)」 先程ボスを襲撃した為、少なくともクロウの存在は強盗達に知られてしまっている。 人質のいる地下1階の警備も厳重になってしまっているだろう。 階段に向かう途中、クロウは案内板を見て、とある事に気がついた。 今まではこの銀行は地下1階までだと思ったが、地下2階もあったのだ。 「(何故だ…普通、人質を隠すなら一番奥に隠すと思うが…。 地下2階には地下1階の様に人質を閉じ込められる金庫が無いのか?)」 この事実が、妙に頭に引っかかったクロウは、一先ず地下2階へ行く事にした。 だが、光学迷彩の無い今、これまでの様に階段を歩いていけば、おそらくは確実に見つかってしまうだろう。 クロウはエレベーターのドアをこじ開けた。 「(やはり…ここはノーマークか)」 エレベーターの内部は、上も下も敵の気配は無かったが、1階のフロアと同じく暗闇に閉ざされている。 クロウはバックパックからマッチを取り出して火を点け、下へ放った。 マッチの炎は、10メートルほど下で落ちたようだった。 「(これくらいの高さなら…大丈夫そうだな)」 クロウは、エレベーターの内側の鉄骨につかまり、ドアを閉めると、下へと飛び降りた。 かなりの衝撃と音がエレベーター内に木霊したが、強盗達が気づく様子は無い。 まだ消えていないマッチを拾うと、クロウはその火を頼りに地下2階のドアを探し当てた。 少しばかりドアを開けると、照明の光がクロウの眼に飛び込んできた。 「(ん…ここは照明が点灯しているのか…)」 ボス達のいた5階を含め、地上の全てのフロア内は照明が点灯していなかったのに対し、地下2階のフロアの照明は点灯している様だった。 「(単純に外から見えないからか…?それともやはりここで何か…)」 ドアから内部を伺うと、警備していると思われる強盗が二人組みで目の前を横切った。 「(ただ警戒してるだけか?それとも…)」 クロウは二人組みが遠ざかったのを確認して、ドアを開けた。 エレベーターの横にある、フロア内の案内図をクロウは見つめた。 やはり、地下2階の奥にも大規模な金庫室がある様だった。 手下やボスの話しぶりから、ここに人質を入れている可能性は低そうに思えた。 「(おそらく…ここに何かあるな…)」 途中の警備の強盗達を気絶させ、クロウは金庫室へ歩いた。 強盗達の数は5階よりも多かったが、出会うのは少人数のグループばかりだったので、即座に全員気絶させる事は容易であった。 金庫室へ辿りついたクロウの眼に、巨大な金庫が映る。 金庫と言うよりは、頑丈な部屋と言った方が正しいのかもしれない。 目前にある扉には、表面に鍵穴とダイヤルがついている。おそらくこの二つで施錠されているのだろう。 しかし、クロウが見た時には、どちらも機能してはおらず、金庫の扉は開いていた。 内部から話し声が聞こえてきたので、クロウは警戒しながら金庫の中を覗いた。 「(なるほど…こういう事か)」 金庫の奥の壁が破壊されており、そこから脱出口が開いている。 その周りの7人ほどの強盗たちは、おそらくこの金庫に元々あったものであろう、大量の札束を鞄に詰め込んでいた。 その強盗たちは、ここまで侵入される事を想定していなかったのか、武器類を持っていない様である。 「これが上手くいけば、俺たちの生活もようやく楽になるな」 「全くだ。俺たちをコケにした奴らにも一泡吹かせられるし、一石二鳥だな」 などと、喜々と語り合う強盗たちに呆れながら、クロウは金庫内へ入った。 「…沢山の人々を危険に晒してまで、自分が楽になりたいか」 「な、何だお前!!」 クロウの姿に、強盗たちは瞬時にパニックに陥った。 その後は、クロウにとってはボスに鍵を出させるより簡単だった。 1分もしない内に、7人の強盗たちは、瞬く間に倒されていた。 クロウは、おそらく強盗たちが脱出に使うだろう穴を見つめた。 人一人分が通れる程度の大きさである。 金庫の強靭な壁は容易く破られており、その奥には、下水道が見えた。 強盗達の話し声が消えれば、下水道の流れる音だけがフロア内に響いている。 「(5階のボス達が警察を引き付けている間に、金を持った者達はここから逃げ出す…か。 その辺の空族よりは綿密な作戦…と言えなくは無いか)」 言いながら、クロウは脱出口の傍らにある物体を見つめた。 比較的大きなドリル。金庫の壁を破壊し、脱出口を開いたのはおそらくこれだろう。 だが、大規模な工事に使うには少々小さ過ぎる代物であった。 クロウは、このドリルを前にどこかで見た様な気がした。 「(どこだったか…思い出せないな…)」 クロウは、思い出せないが、本当に身近にあった様な気がして、思わずドリルを持ち上げた。 ドリルはかなり重かったが、一人で持てない重さではなかった。 ディグアウトで使うくらいが丁度良い大きさと重さである。 そこまで考えた所で、クロウはこのドリルをどこで見かけたのか思い出した。 「(まさか…)」 クロウの頭を嫌な仮定が通り過ぎたが、ここでは事実を確かめようも無い。 とりあえず彼は、地下1階の人質たちを解放する事にした。 まず階段に行き、クロウは下の階から、慎重に地下1階の様子を伺った。 強盗の手下の一人は、階段の踊り場にあるドアに寄り掛かり眠っている。 「(…末端はこの程度か)」 クロウは即座に、音も無く飛び掛り、手下の男の腹に肘打ちを見舞った。 呻き声を出し、男はその場に倒れた。 「ん?どうした?」 ドアの内側にいたと思われる手下の一人が呻き声を聞きつけ、ドアを開けて様子を見に来た。 その男は倒れている男を発見したが、声を出す事はできなかった。 ドアの陰にいたクロウに首を絞められていたからだ。 結局、その男も首を絞められたまま、気を失った。 クロウは、ドアからフロア内を窺った。 地下1階のフロアは、地下2階と同じ様に電気が点灯している。 クロウは他に手下がいないのを確認すると、フロア内に侵入した。 案内図を見ると、地下1階の構造は地下2階の構造と同じ様である。 クロウは、人質が閉じ込められていると思われる金庫室へ向かった。 途中、何度か手下達と遭遇したが、その度に即座に気絶させて、クロウは進んだ。 しかし、人質の近くとなると、流石に遭遇する人数もこれまでのフロアより多い様である。 だが、それはクロウも予想していた事だ。 「(このまま無事に人質を解放できれば良いんだがな…)」 突如『何か』を感じ、クロウは振り返った。 だが、そこには誰もいず、電灯に照らされた廊下が広がっているだけである。 「(気のせいか…?今、火薬の臭いが…)」 瞬間、クロウの右真横の壁が爆ぜた。 「…!!」 激しい衝撃がクロウを襲い、彼の身体は左側の壁を突き破り、その奥の広いオフィスまで吹き飛ばされた。 「見つけたぞ…!!」 先程聞いた、強盗達のボスの声がオフィスの中に響いた。 次の瞬間、先程クロウの身体が突き破った壁を薙ぎ倒し、何かとても巨大なものがオフィス内へ、悠然と入ってきた。 クロウは体勢を立て直し、声のした方を見据える。 「なるほど…それがお前達の切り札か。警察を倒した程の」 それは、巨大な象の姿をした兵器だった。 身体の所々に重火器を搭載し、その鋭い牙は、電灯に照らされ輝いていた。 その大きさは、フロアの天井付近にまで達し、10メートル四方はあるオフィスの4分の1を占領していた。 その頭部が開いて、ボスが姿を現した。 「もう許さんぞ。この俺をコケにした貴様は!」 「…そうか」 クロウはボスを見据え、両腰の二本の刀を抜く。 「おっと、お前の相手はこいつだけじゃないぞ!」 象型の兵器の両側から、二体の兵器が飛び出し、クロウに躍り掛かった。 獅子の形をしたそれらは、接近戦用の兵器らしい。その爪と牙は、易々とクロウのアーマーを切り裂けそうなほど鋭く、既に多量の血が付いていた。 二体は鏡に映したように対称的に動き、その爪は確実にクロウを狙って突き出された。 クロウは少しばかり驚きながらも、両手の刀で双方の爪を受け止める。 獅子達ではなく後ろの、象型の兵器の中にいるボスにその眼を向け、クロウは言った。 「ようやく…本気で潰しに来たか」 獅子型の兵器は一旦後ろへ退き、クロウに向かって吠え立てた。 その体長は3メートル程で、スマートな姿をしている。 全身赤茶色で、たてがみの部分は体よりも濃い色合いだ。 クロウは、その獅子達の姿が気にかかった。 (あの身体…どう考えても人が入るには無理が有り過ぎるな…。 先程の動きから考えても、やはり無人機か。と言う事は動きを制御しているのは…) とその時、象型の兵器の、背中の部分にある砲塔が火を吹いた。 「…!!」 クロウはとっさに横っ飛びで砲撃を回避した。 砲弾はクロウの前にあったデスクを薙ぎ倒し、床に大穴を開ける程のものだった。 (なるほど…象型の兵器が遠距離用で、獅子型が近距離用というわけか…。) 先程の砲撃で、まわりのデスクにあった書類が宙を舞っている。それを目障りに感じながら、クロウは歩き出した。 途端に、獅子型の兵器が走り出す。 二体はデスクの間を縫う様に動きながら、クロウの左右から飛び掛った。 クロウは二体を引き付けつつ、爪が当たる寸前で後ろへ跳んだ。 予想通り、二体は一瞬前にクロウがいた所で激突していた。 「(やはり…この動き方、誰かが遠隔操作しているな…。 この状況で考えられるのは…)」 クロウは、二体の向こうにいる象型の兵器を見た。 獅子達が動いている間、象型の兵器は動いていない。 おそらく、内部にいるボスは獅子達を動かすのに四苦八苦しているのだろう。 クロウは獅子達を飛び越え、象型の兵器に近づき、言った。 「…お前の負けだ!」 獅子型の兵器から、ボスの声が響いた。 「な、何だとぉ!!」 クロウは左手の刀を納め、背後の獅子達を指差しながら、言った。 「お前の手下が言ったよ。『これら』は空族から横流しされた兵器だとな。 他の手下達も言っていた。『これが上手くいけば、生活が楽になる』とな。 お前達、この銀行強盗を計画する前は、ごく普通のこの町の市民だった。違うか?」 「な…何ぃ…!!」 「空族とは違い、これらの兵器を使い慣れていない様子だな。ライオン達の動きで分かった。 使い慣れてない状態でも警察は倒せただろうが、俺は違う。」 クロウは象型の兵器に、そのコクピットにいるボスに右手の刀を向け、言った。 「…お前にはもう、勝ち目は無い」 「ほ…ほざくなぁ!!!」 象型の兵器は、その全武装を滅茶苦茶に撃ち始めた。 だがどの弾も、歩みを進めるクロウに当たりはしなかった。 「こ…こんな所で終わって…終わってたまるかぁーーー!!」 ボスは、今度は獅子達にクロウを襲わせた。 背後から襲い来る二体の獅子達を、クロウは振り向きざまに切り裂いた。 獅子達は飛び掛った姿勢のまま、クロウの左右にあるデスクに突っ込み、動かなくなった。 二体とも、その頭部の口から上の部分は切り裂かれ、クロウの後ろに転がっていた。 おそらく、切り裂かれた部分が命令を受信していたのだろう。もう獅子達は動かなかった。 「ぬ…ぬうううぅ…」 その光景に、ボスは唸る事しかできなかった。 「(せめて象の操作と獅子の操作を別々の者がやれば少しはマシになってだろうに…)」 そう思いつつ、クロウは象に近づいて行った。 圧倒的な力の差を感じ、ボスは屈辱と悔しさを感じていた。 自信を持っていた計画が、思わぬ乱入者に潰されようとしているのだ。 ボスにとっては、我慢ならない事態だった。 「完璧だ…完璧だった筈だ…この計画は…」 ボスがそう言うと共に、象型の兵器の牙が徐々に赤くなり始めた。 「(…何だ…?)」 その牙から、高温の熱が発生している事に、クロウは気づいた。 「お前如きに、この計画を潰されてたまるかぁーーーー!!」 突如、象型の兵器は突進を開始した。 「何…!?」 多数のデスクを薙ぎ倒しても、その勢いは衰えを見せない。 クロウは横に飛び退こうとしたが、一瞬遅かった。 彼の身体は吹っ飛ばされ、遥か後方の壁に激突した。 「ぐ…!」 脇腹のアーマーが砕け、焼け焦げている。どうやら一瞬あの牙にかすったらしい。 脇腹の痛みが、内部の肉体までダメージを与えられた事を物語っていた。 「(戦意喪失したと思ったが…詰めが甘かった様だ…)」 バックパックから包帯を取り出すと、クロウは立ち上がった。 象型の兵器は、再び牙を発熱させ、クロウに突進しようとしている。 クロウは左手で包帯を巻きながら、目の前のデスクの上に上った。 そして、右手に持っていた刀を納め、再びボスに向かって声を上げた。 「もう一度言う。お前に勝ち目は無い!」 「死ねぇーーー!!」 凄まじい速さで突進する象型の兵器に対し、クロウはナイフを取り出すと、投げつけた。 ナイフは寸分の狂い無く、象型の兵器の、右のアイセンサーに突き刺さった。 「な、何ぃ!!」 操作を誤ったのか、象型の兵器は勢いのまま姿勢を崩し、そのまま壁に突っ込んだ。 「(俺もまだまだだな…)」 クロウは目の前の光景を見つめながら、自嘲気味にそう思った。 ディグアウターになってから、クロウが傷を負うのは滅多に無い事であった。 彼が傷を負う場合は大抵、油断か慢心かが原因である。 今回もそれが原因であった。 「(反省する前に、始末はつけなくてはな)」 クロウは刀を抜くと、まだ立ち上がろうとしている象型の兵器を見据える。 デスクを足場にしながら、瞬時に象型の兵器に接近した彼は、その巨大な胴体を真っ二つに斬り裂いた。 次の瞬間、傷口を中心に象型の兵器は大爆発を起こした。 爆発から出てくると、クロウは刀を鞘に納める。振り向いて、爆発に巻き込まれたであろう強盗達のボスに、言った。 「地獄で反省しろ」 次の瞬間、警報と共に天井から水が噴射された。 破壊した兵器から立ちのぼる炎で、銀行内のスプリンクラーが作動したのだ。 水に濡れながら、そこら中に散乱する書類やデスク・椅子の破片を掻き分けて、クロウはオフィスから出て行った。背後の瓦礫の中で人影が蠢いていたのに気づかぬまま。 金庫室。先程のスプリンクラーのおかげで、手下達は軽いパニックに陥っている。 「(これは…好都合だな…)」 クロウが室内の様子を窺っていると、部屋の外の様子を見に行こうと3、4人の男達が部屋から出てきた。 彼らも浮き足立っていた様で、クロウが彼らを気絶させるのは容易な事であった。 再び金庫室を見ると、中にいる手下は2人しか残っていない。クロウは一気に室内へ突入し、たちまち彼らも気絶させた。 最後の一人を倒すと、クロウは、人質の閉じ込められている金庫に目を移した。 金庫の扉は、地下2階のものと同じく鍵とダイヤルがついたものである。 クロウは鍵穴に、先程ボスから奪った鍵を入れると、ダイヤルを回し始めた。 「(…こういう時の為の装備を持ってくるべきだったか…)」 一向にドアは開く気配は無かった。 いくら元粛清官でディグアウターのクロウでも、ダイヤル式の金庫を無理矢理開けるのは初めての経験だったのである。 一向に開きそうに無いダイヤルを相手に数分間奮闘したクロウだったが、相手はそれなりに名のある銀行の大金庫である。 「(全く…いい加減にしてくれ…!!)」 遂にクロウはダイヤルを諦め、思い切り刀でドアに斬りつけた。 すると、呆気無くドアは開いてしまった。 内部には、目隠しされ、口にガムテープを巻かれた人々が大勢座っているのが見える。 「(………)」 腑に落ちないものを感じながら、クロウは金庫へ足を踏み入れた。 下の階のものと同じ様に、金庫内はかなり広く、その壁は厚かった。 幅、奥行き共に10~15メートルほどで、中には20人ほどの人々が座っている。 その多くは、事務員や銀行員ばかりである。 皆、手首を縛られ、布で目隠しされ、口をガムテープで塞がれていた。 クロウは、その中で一人だけ異質な格好の男を見つけた。 他の人質と同じ様に目隠しされ、口にガムテープを張られているが、その格好はスーツやネクタイではなく、薄汚れた作業着であった。 頭には頭髪が一本も無く、その代わりと言っては難だが黒い口髭を生やしていた。 その頬は、中年の男相応のしわが刻まれている。今は見えないが、おそらく目尻の辺りも刻まれているだろう。 クロウは、その男に見覚えがあった。 「(…事情を聞く必要があるな)」 クロウはその男の目を覆っている布を解いた。 男は驚愕した様子で、布を解いたクロウを見た。 クロウは、周りの人質に聞こえない程度の声で男の耳に囁いた。 「テープを外す。騒ぐな」 クロウは、男の口を覆うテープを一気に剥ぎ取った。どうやらかなりの痛みが生じたらしく、男は低く呻き声を上げた。 落ち着きを取り戻した後、男は口を開いた。 「な、何であんたがここに?」 クロウは座り込む男を見下ろし、言った。 「それはこっちの台詞だ、ジャンク屋」 そう、この男こそ、数時間前にクロウが立ち寄ったジャンク屋の主人なのだ。 「そ、それは…」 ジャンク屋の主人は、言葉に詰まった様に言った。 クロウは、言葉を続けた。 「この下の階に、あんたの店で見かけたディグアウト用のドリルを見つけた。 事情を説明してくれないか…簡潔に」 「おいおい、もうそこまで調べはついてんのか…」 ジャンク屋の主人は、観念した様に言った。 「奴らに…強盗達に加担してたんだよ。ついさっきまでな。 だが俺には元々そんな度胸は無かったんだ…降りたいと申し出たよ。 そしたら、ここに押し込まれた」 クロウは溜め息をつき、言った。 「何故奴らに加担した?」 「あんたは知らなかっただろうが、うちでまともな客はあんたくらいだったよ。 最近は経営が苦しくなってきてな…。 そんな時にタイミングよくこの話を持ちかけられた。思わず乗っちまったよ」 ジャンク屋の主人は諦めたのか、淡々と話していた。 「随分短絡的な動機だな…」 クロウは主人の言葉に、心底呆れた様な声を出した。 「正直、失望したぞ。こんな銀行強盗に手を貸すくらいなら、他に方法があった筈だろ」 「そんなに甘くは無いよ…この町はな」 このまま話していても埒が明かない、そう判断したクロウは、言った。 「警察に自首しろ。でなければ俺がお前を警察に突き出す」 主人は、慌てた様に言った。 「そ、そんな事、奴らに降りると申し出た時から決心してる」 クロウは主人を睨んだ。 「嘘をつくな。俺がここに来なければ、あんたは明日も、何事も無かったかの様に振る舞いながらジャンク屋を続けていた。違うか?」 10秒程の沈黙の後、悔しそうにジャンク屋は呟いた。 「…ああそうだよ。ったく、あんたにはいつも敵わない。 人生経験は俺の方が上の筈なのに…畜生」 再びの沈黙の後、決心した様にジャンク屋は立ち上がった。 「…せめて償いはする」 ジャンク屋の言葉に、クロウは無表情に言った。 「なら…人質の拘束を解いてくれ。それと、俺と一緒に人質達の誘導を頼む」 クロウはジャンク屋の主人と共に、人質達の拘束を解いていった。 人質達は最初、クロウとジャンク屋を強盗達かと勘違いしていたが、他の強盗達との格好の違いなどもあって、誤解はそれほど長くは続かなかった。 人質達の反応は、怯えている者、同僚と話す者、クロウに説明を求める者など様々だった。 最初はその声も静かなものだったが、拘束を解いた人数が多くなるほど、彼らの声もかなりの大きさのものとなっていった。 全ての人質の拘束を解き、彼らの声を静めるのに、クロウはしばらく時間がかかった。 やっとの事で人質達を静かにさせると、クロウは彼らに呼びかけた。 「この下の階の金庫に、下水道に繋がる脱出口がある。 そこから地上に脱出し、警察に助けを求めてくれ。 フロア内はスプリンクラーが作動してびしょ濡れになっている。滑らない様に注意しろ」 そう伝えると、クロウは彼らとともに下の階の金庫を目指した。 地下1階と地下2階の手下は全員気絶させたが、1~5階はまだ手下がいる可能性があるからである。 ほとんどの手下はクロウが気絶させたので、移動は容易であったが、途中で様子を見に来た上の階の手下たちを気絶させる必要もあった。 そうして、やっとクロウと人質達は、地下2階の金庫室まで辿りついた。 「全く、やっとこの事件も終わりだな」 脱出口まで人質達を誘導する事ができたクロウは、ポツリとそう言った。 「ここを歩いて行けば、いずれ地上に出られる梯子が見つかるだろう。 地上に行ったら、警察に助けを求めろ」 脱出口の前まで行くと、人質達にそうクロウは言った。 人質達は、急ぐ者やクロウに礼を言う者など様々だったが、全員無事に脱出して行った。 「クロウ、この後、お前はどうするつもりだ?」 脱出口の前で、最後の一人…ジャンク屋はクロウに尋ねた。 「人質が脱出したと分かれば、強盗達もおとなしく投降するだろう。 切り札の兵器もボスももういない。奴らに抵抗する術は無い」 「そうか…よかった…」 安心した様子のジャンク屋に、クロウは語調を強め、言った。 「お前は、ちゃんと自首しろよ?」 「ああ…分かってるよ」 静かにそう言うと、ジャンク屋の主人は脱出口を歩いて行った。 クロウはジャンク屋の主人が歩いて行くのを見届けると、フゥと溜め息をついた。 「(ミッションコンプリート…と言った所か)」 後は警察に任せても問題無いだろう、そう思い、クロウも脱出口へ入ろうとした時だった。 微かに焦げ臭さが、彼の鼻をかすめた。 「(…何だ?)」 ふと下を見ると、クロウは妙な足跡がある事に気がついた。 綺麗な黒い線が、靴底の形を表している。 微かな焦げ臭さが、その黒い線から発せられている事に気づいたクロウは、それに触れてみた。 アーマーに覆われた手に付着した粉。それが、焼けて粉末状になった鉄だと気づくのに、そう時間はかからなかった。 クロウは、脱出口に向かうその足跡を眺めた。 多数の人々が通ったので、かすれているものや、ほぼ無くなっているものもあるが、金庫の入り口からこの脱出口まで、一直線に続いている事は分かった。 「………」 その足跡は、まだできて数分しか経っていないかの様に新しかった。 「(あれで死なないとは…何て奴だ…!)」 クロウは、すぐに全速力で脱出口を走って行った。 後編へ 月の中の男・目次
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(――――、?) …………………? そこで、、、 、、、、、、、、、、異変は起こる もはやトリガーに手がかかり 引く指を止める必要も無いというのに、、 その真名が紡がれる筈の男の口が止まる 否、止まらざるを得ない…… 迎撃姿勢にてその発動を待つばかりだった男 敵が踏み込んでくればそこで終わりのこの状況 凝縮に凝縮を重ねる時間 男にとっては十分な認識可能領域なれど それはまさにコンマレベルのやり取りだった 負傷など視野に入れていない……いや、もう全身の感覚すら怪しいのではないかという女が 体を捻りこみ、振り向き様にこちらに向けて剣を打ち込もうとする そんな剣士を未だ悠々と凝視出来る位置にいる槍兵 だというのに、 「、、む?」 その光景に――男は思わず疑問の声を上げてしまう 女は何を思ったか… 全身のバネ、その勢いを利用した払い打ち―― それ自体は良い、、 彼女の最期の一撃だ こちらの攻撃諸共に砕き散らさんとするソレは 恐らく威力も鋭さも相当のモノであるだろう だが――剣士は何を思ったか、、 「その場」にて剣を横に薙ぎ払おうとしている…? 先の男の猛攻からこちら、吹き飛ばされて地を転がって 離れた両者の距離どう見積もっても10m以上―― その、今の立ち位置から変わらず 踏み込みも無しにその場で、である (そんなところから届くわけねえだろ…?) それは言うまでもなく「剣士」の間合いではない 何せ男の槍のレンジからも遥かに離れた地点だ その剣を振って、届く届かない以前の問題である ――ダメージで距離感が掴めていない? 槍兵の脳裏にそんな疑念が浮かぶ 彼女の状況はもう、それほどに深刻なのか? 眼前の騎士の、今まさに放たれる攻撃はここまで全く淀みのない動きだ ナチュラルな肩の振り 腕の抜き具合 正気を失った者の取れる姿勢じゃない それが文句の付けようの無い流麗な横一文字を描くだろう事は容易に想像できる できるが、、もっと肝心のこと―― 当然、そこには薙ぐべき対象はいないという事… それは基本的な距離感という概念すらすっぽり失念してしまっている動作であったのだ 「……………」 男の表情に落胆の色が灯る あの瀕死の相手にこれ以上を求めるのはやはり贅沢過ぎたのか… だが、最高潮に達した戦場の結末がこれでは――あまりにも切ない、、 女剣士の振舞いはどう見ても苦し紛れですらない 我武者羅に振った一撃であったのか? それとも、もはや大量の出血で幻覚でも見ているのか? ともあれ、正常な思考が作用していない正気を伴わないそれは 決着の一撃とするにはあまりにも埒の無い、興の乗らないもの―― 「勿体ねえなぁ……」 思わず愚痴らずにはいられないランサー 見るからに大降り姿勢での横凪ぎの剣閃を何も無いところに放ち それを透かされた女は、さぞや開いた体の真正面をこちらに無防備に晒す事だろう ガラ空きだ、、 槍兵にとっては突いてくれと言われているようなもので―― 心臓を相手の方から謙譲してくれたに等しい コンマ3秒、4秒―― 呆気ない幕切れだったが、そこまで性能が失われてしまっているのなら もはや長引かせるのも忍びない 距離が離れているのなら、こちらから踏み込んで打ち込むまでの事 微かな疑念から宝具を止めたランサーが再びその発動の体勢に入る (…………) 殺気に赤く染まったその両がギラリと光り 獲物を、貫くべき対象をそのままに見据え――― (………む、?) その女の―――両眼と交錯したのだった ―――――― 「……………レヴァン、、、ティン―――」 ランサーが再び見た騎士の双眸、、 虚ろにして 何の意思も写さなかった その瞳に、、 今、―― 確かな意思が灯っていた Jawohl !! Schlangeform!! 豪、と!!! 彼女の全身から血飛沫と共に炎が吹き出す! その周囲に飛び散る赤と紅の残滓は まるで彼女の命が漏れ出ているようだ! 焦げた鉄の匂いを辺りに撒き散らしながら、、重症の身で、、 もはや正気すら失ったと思われた騎士が紡ぐは未だ見せていなかった力―― ランサーの両目を射抜いた眼光には絶対零度の冷たさと融解寸前の溶岩の如き熱さ―― それを同時に内包した光が灯り、今や一片の弱々しさもない そして一様に シンプルに、 男に対して、彼女の目が己が意思を告げていた 死ね、と―――――― コンマ5秒、、 「ん、、だとッッ!!!?」 繰り出されたそれは0.1秒以下の攻防を優にこなすサーヴァントにとっては決して対処できないものではなかった―― にも関わらず、、 それはランサーにとっては最悪のタイミングでかち合ってしまった それとも――まさか、、 ―――「この」隙を狙っていたのか? トドメを刺そうとした男が逆に返された一撃は 肉食獣が獲物を仕留める時の必殺の爪そのものだった ソレは槍兵の目の前で光を放ちながら変化し 彼の予想を文字通り根底から裏切り 全てを突き破り、薙ぎ払うモノになる まずは――間合い 男のみならず素人目から見ても届かないと思われたシグナムの横薙ぎ なのにそれは足りないどころではなく、切っ先は男の視界のそのずっと後ろ 後方20m以上にまで伸びて、男の横合いから顔のすぐ隣にまで迫っていた 遥か後方まで延びた、その炎を伴った剣―― 否、今まで目の前の騎士が使っていた剣ではあり得ない間合いを示したナニカが 得体の知れない軌道を描き、今―― 凄まじい速度で横合いからランサーの頭部を捕らえようと唸りをあげる 「ちぃっ!!」 頬を、髪を、こめかみを、そして鼓膜を焼く そんな熱気を帯びた刃が既に眼前に迫る中、 この戦い始まって以来、初めて焦りを示す男の表情 ランサーの目を持ってしてそれは、「そう」認めさせるほどの速度を持った一撃 烈火の将が今まで振るっていた豪壮な剣は確かに破壊力はあれど 速度という面では明らかに男を下回っていた だが此度の一撃はその限りにあらず―― 振るわれた先端の速度は空気を裂いて先走り 男……否、サーヴァント同士の攻防に類する速度―― 即ち「音速」の域に至っていたのだ 言うなれば剣戟ではなく、、鞭 しなやかで変幻自な鞭打にひたすらに酷似したモノが この最強の相手を薙ぎ払う しかし既に下段の構えで踏み込もうとしていた男… 防備に回るには最も適さぬ体勢であったにも関わらず、、 ここに来て槍兵の挙動は――やはり超速の反応を以ってそれを迎えた 彼は宝具の発動を中断し、下げた槍を戻して 右側面に槍を構えて防御に回す その動作を「音速」以上の速度でやってのける 戦術のセオリーなど無視するほどの凄まじさを誇る英霊のポテンシャルが 防御という面でも生かされるのは至極当然 そんな男の超反応が剣士の起死回生の奇襲から 既に彼の肉体を守るべく、横合いに槍を立てて受けの体勢を作り上げていた だが、、、 「っ!? 野郎ッ……」 ここで最後の一押し 槍兵が痛恨の叫びを上げる、、 ――知覚は追いついている ――痛烈な言葉を吐く事は出来る だが、、流石のランサーをして これ以上の「挙動の追い込み」は不可能だった 剣や槍や斧の一撃ならば、ゆうに間に合っていただろうその受身 しかしながら――― 相手は鞭なのだ――― ―― 鞭は剣や斧のようには受けられない ―― 盛大に舌打ちをする暇すら無い 女の武器による奇襲を男の槍は防御した 確かに受け、その鉄と鉄がぶつかった箇所は 本来ならば凄まじい衝撃と火花散る激突を場に描いた事だろう だが今、自在さを持ったシグナムのレヴァンティンは 弾き飛ばす事適わぬ柔軟な、固形を持たぬ鞭打である それは男の槍を支点に、回りこむように―― まさにしなやかなるヘビの尾の一撃として男に襲い掛かっていた 頭部を左から薙ぎにきた狂刃が槍の柄を大蛇のとぐろのように巻き付き、回り込み 些かも速度を落とす事無く男の後方の死角から、、 右のこめかみに迫る 今――猛禽の鷹の爪は、、、蛇の毒牙へと変化し バチュゥゥゥゥゥンッッ、、!!!!!―――― 空気の破裂する音と 何かが削り取られる不協和音を場に響かせながら、、、 男の頭部に牙を突きたてていたのだった ―――――― アスファルトにぱたた、と鮮血が舞い散る 甲高い音と鈍い音を混ぜ合わせたような炸裂音が辺りに響き渡り 男の頭が爆発物に被弾したかのように――爆ぜた その蒼い肢体の上半身がズレるように吹き飛び 槍を構えた姿勢が崩れ、後方によろめいていく まるでヒトが遠方からの狙撃を食らい絶命する瞬間のような光景だ 頭部をピンボールのように左後方に弾かれ――― 決して崩れなかった男の肢体が初めてぐらつき、揺れる そしてあれほどに堅牢で鉄壁で強速だったサーヴァント=ランサーが 上半身から力を失い、頭から勢いよく出血し、その場に倒れ付そうとしていたのだ 「く、、ぉぉ―――――――、、、、ッッッ!!!!!」 そこへ――― 一陣の火の玉と化した将が、、駆ける! 悪鬼羅刹の如き凄まじさ、、 奇襲を放った烈火の将が もはや何の躊躇いもなく槍兵へと間を詰めていた あまりの猛り、あまりの気勢の昂ぶり―― だが、声帯が満足に働かぬほどに損傷した彼女の口から それが声となって発せられる事は無く、、 彼女の闘志を現すのはその全身の震えのみ ――待ちに待って ついには届かないと思われた機会 ――千載一遇どころではない それは1万分の1に比する確率で訪れた機会にすら思えた ―――この男を相手にとっての決定的な勝機を、、 逃す手はない 逃がすわけにはいかない まるで消える寸前の蝋燭の如き危うさと激しさを内包した女剣士が 槍兵に捨て身のチャージを敢行したのだ 逆に、槍兵にとってはまさに悪夢としか言いようのない一撃だった 九分九厘攻め込んでおきながら、ただの一撃でひっくり返される… 軽装と重武装の図式通りの展開とはいえ、、 散々に思案され、そういう戦いだと認識していたランサー 故に相手の動きの二歩も三歩も先を行き、その挙動の全てを押さえ込んだ にも関わらず……完封寸前で逆転本塁打を打たれてしまう ―――まさか相手にこんな隠し手があったとは、、 蛇腹剣――― 今でこそ、武装・バリエーションの多様化により 剣と鞭のフォームチェンジによる変幻自在の奇剣は決して珍しくない しかしながらそれは現代においての話だ 男の生きた時代においてはそれはいまだに未知の武装 故に、、対処が遅れてしまった… ただでさえ、決定的なタイミングで合わせられた上 正面から防御しても相手の側面や背面に回り込み、その肉をこそぎ取る固形の形態を取らぬ武装 彼女の剣は最も受身を取るのが難しい鞭という武器に変化していたのだ、、 まんまとしてやられた、と――ランサーには相手を称える暇すらない 頭部の破損はサーヴァントをして致命の一打である 先のシグナムに変わって、男の上体が今――ゆっくりと傾いていく いや……それを大人しく地に這わせるままにする女剣士ではなかった シグナムが己も満身創痍ながら、そこへトドメを打つべく迫る が、、、 ――――ズシャ、 「っ!!」 剣を振り上げた将の眼前、、 勝負はシグナムの逆転に終わるかと思われた矢先の出来事だった 立ち代りその地を踏みしめ、場に残ったのは 今度は槍兵――サーヴァント=ランサーである 頭部の傷を抑えているが その抑えた手から際限なく溢れるように吹き出す血はまるで止まる気配を見せない 頭蓋――下手をすれば脳すら傷つけているのではないかという深手だった でありながら……男は残す いや、男「も」また残す そうだ、、 相手の女が瀕死の体を奮い立たせてこれだけの事をしてのけたのに自分がこれで終われるか? 英霊が、、クランの猛犬が、、 こんなもので終われるのか? 否、、、断じて否である こめかみに当てた手の指の間から覗く視線は狂気に染まり、、 男もまたその一線を踏み越える シィィ、、!―――という 身の毛もよだつ荒い息を吐きながら 負った傷にガリリと爪を立てて―― 強引に戻した意識が、今まさに迫り来る敵――シグナムを正面から見据えていた 修羅の如き女だ まさかあの状態からこの槍兵のサーヴァントを相手に逆襲を決めるとは… その凛々しい女の顔立ちが、苦痛の中から無理やりに搾り出した戦意に歪にゆがみ 口がカァ、と壮絶に開き放たれている その端から血泡に塗れた吐息を盛大に吐きながら、獰猛な一撃を叩き落とそうと迫る姿はまるで闘神の如し その将の愛剣から放たれるボゥン!というガスバーナーの暴発のような炎は 普段の洗練されたものとは比べようの無いほどに粗末で荒々しく歪で 不恰好な爆炎の残滓を撒き散らしながらに―― 「ラ、、ン…サぁぁッッッ!!!!」 搾り出すような声に必殺の気合を乗せて―― もはや形振りなど構わぬとばかりに力任せに 己が魔剣を男のそっ首に叩き落とす!! だが、、、 「遅ぉぉぉせえええぇぇぇえええッッッッ!!!!!!」 対して男もまた羅刹の域に身を置くもの 頭髪が怒髪天のように逆立ち、美麗な顔にビキビキと血管が浮き出る 曰く――エリンにその名を轟かす眉目秀麗の狂戦士 戦場においてかの者の形相は変容する 顔中の筋肉は激しく蠕動し顎が裂けて 逆立つ髪から血を吹き出す、恐ろしい魔物のような相貌となりて―― 敵を引き裂き、粉砕する、とその伝承は語られているが、、 今まさにそれが嘘偽りではなかったと証明されていた 逸話にあるそれと幾分も違わず―― 伝えられし狂相そのままに―― 目の前に打ち込まれる炎の剛剣に対し、男は己が槍を力任せに叩きつけるのだった 深手を負った男と女が戦意と狂騒に狩られた叫びを上げて交錯する 天を劈くような怒号は、弱き者が見たならば魂すら凍らせるほどのものだ ―――鬼と魔人の滅ぼし合い ガボォォンン、―――という、、 もはや打ち込みの音から完全に懸け離れた爆音が轟き渡り 将の剣と槍兵の槍が激突した どちらももはや術技も何もない 力任せの、何の練りもない一撃 それでも怪物同士の膂力、出力によって繰り出された一撃は 激突の余波で周囲3mの大気が残らず霧散し小規模な半真空状態を作り出すほどのものだった 小型のダイナマイトの爆発に相違ない衝撃が二人を襲い、双方弾かれたように飛び退り、、 二人が弾け飛ぶように、その距離が強制的に離されていた―― そのまま頭部を手で庇い ヨロヨロと後退するランサー 対するシグナムも深刻なダメージから 決して弱みを見せない彼女をして、その場に尻餅をついて倒れてしまう 渾身の一振りだった事は互いに同じ その残響が未だ木霊する中―― 二人は相当のダメージを抱えて分け放たれ、、満身創痍の対峙を果たしていたのだった ―――――― 今の衝突―― 真正面からの力勝負なら本来ならシグナムが優勢だった筈、、 だが彼女のダメージはその剛剣にすら影を落とし 結果、男を仕留めるに届かず… 万全の状態ならば、と悔やまれるが、、彼女にはそれを悔しがる余裕すらない 弾き飛ばされ、再び地に伏した女剣士 膨大な損傷を抱えた体を無理やり動かした代償は大きかった 立ち上がろうともがき、無理やりに身を起こそうとして――しかし全身が麻痺して暫くは言う事を聞きそうにない 体中の傷から滲んだ血が、白と薄い赤で彩られた装束を赤く滲ませている 荒い息はもはや呼吸困難の域に達し、、 瀕死を超えた瀕死の肉体を剣士は辛うじてこの世に留めているような状態だった 「――――、……」 対して薙いだ槍を後ろ手に構えるランサー 片手は深々と打ち込まれた傷口を未だ押さえている 視界は赤く染まり、片目が完全に塞がれているその顔半分は サーヴァントをしてそう思わせるほどの――深い傷だった 男の記憶にもそう多くはない… 一騎打ちにおいて己が身に深々と抉り入れられた刀傷 ズキン、ズキン、と発狂するほどに痛む頭部を押さえ、、 「いってぇ……」 苦痛半分、驚き半分、 そしてそれらを塗りつぶすほどの狂気と戦意と――愉悦交じりの口調で呟く槍兵である ―――並の者なら間違いなく終わっていた 相手の剣を叩き落す事など出来る状態ではなかったし 否、普通ならばその前の一撃で頭を輪切りにされていただろう まずは初撃―― 音速を超える鞭打を、更なる神速の反応で上体を沈ませ 頭部に巻きついてくるヘビの尾をかわしたランサー そして追い討ちの一撃すら渾身の薙ぎ払いで打ち落としたのだ そして――男は 「―――――面白くなってきたぜ…」 ―――変わらず哂った 彼が求めて止まぬは強敵であり 焦がれ、渇望する心は恋人を求めるそれに似ている わが身に付けられた傷すらその愉悦を満たす対象でしかない これが本当の――バトルマニアというものなのだろう 獰猛な魔犬はその目に、より危険なケモノの光を称え 手強い、、本当に手強いこの女戦士を前になお一層、激しく唸るのであった ―――――― 「面白くなってきたぜ…」 ついと口に出た言葉は別に負け惜しみとかそんなんじゃねえ 本当に――心底、、面白いと感じただけだ 今のは本気で危なかったからな… もう一つ踏み込んでいたら―― あの奇形の剣が、俺が真名発動の最中に放たれたものだったなら―― ドンピシャだった この頭から上半分は綺麗にスライスされてただろうな 本当にちょっとの差だ イヤな予感、ってわけじゃねえが、、違和感を感じて発動を躊躇った事が 結果、首の皮を一枚繋げたって事になる サーヴァントが唯一にして最大の隙を見せるのが宝具発動の瞬間だ 一秒足らずっていったら大した事ない時間だと思うかい? いや、そいつはフツーの人間の体感によるものだぜ 俺たちサーヴァント同士の戦いは、コンマ以下の世界で行われる その中で一秒、二秒を攻防の他に回す事がどれほどの事か… まさに一大決心、度胸を据えて、 敵の前で真名解放なんかをするワケだ そして要は今、止めを刺そうとした俺のそれに 完全に近い形で合わせられたという結果だったんだこれが マヌケここに極まれり……ってとこだな ああ、結構ショックだわ、、コレ 危うく末代まで笑われるとこだった こんな事があるから恐い……そして、、 ―― これがあるから面白いんだ ―― 戦場ってやつはな 戦場は必ずしも強い方 優れている方が勝つとは限らねえ そこは何せ100、1000、10000の軍勢が凌ぎを削る地獄だ ―――絶対は無い その常人ならば狂い死ぬような地獄で蠢き、生き残る事の出来る奴 戦士として戦いに出て見事武勲を上げて生還できる奴 その資格は一つ 敵に突き立てる牙を持ち、それを決して萎えさせない―― それが出来れば良いんだよ 簡単だ、、何も難しいこたぁねえ 歩兵が騎兵を、傭兵が騎士を、一兵卒が大将を討ち取っても何の不思議もないだろう この混沌が支配する場においては、力の及ばぬ、決して届かぬ対象などは無い 当然、英雄だの何だの言われる奴にもそれは当て嵌まる 速さ、膂力、体力、戦力 それらが多少、優れていたところで些細な事だ その全てを兼ね備えていても、多少の機微によって 自分より弱いものにあっさりと討ち取られてしまうのが戦だ 速さは膂力は、油断や増長に飲み込まれ 体力や戦力は、体調や状況の急激な変化に容易く左右され そしてあらゆる要素において負ける事など有り得ない程の準備をしても天恵に見放されて敗れ去る事もある その前では、英霊に数えられるまで磨き上げた戦技ですら絶対ではあり得ねえ そう、、それが戦だ かつて俺が愛した故国 共に同じ釜の飯を食った戦友たち 四枝の誓いを以って敵陣に突っ込んでいったあの豪壮で煌びやかで、、 ゾクゾクするような戦なんだよ…… はは、、いいねぇ……いいわ―― 顔面が血でベットベトで気持ち悪りぃ 肩下まで垂れ流されていく俺の命の清水たる赤は―― 死してなお、俺がまだ「生きて」いるという証 最高だわ、、やっぱ、戦は 思わず口元に笑いが浮かんじまう 肩に抱えた槍を弄びながらその悦びを全身で表現しちまう まるでガキだな……我ながら そしてこの傷をつけてくれた相手 俺の前で膝をつきながら上目使いでこちらを睨む女を見下ろしてやる 朱に染まった禽獣―― 飛んで、跳ねて、滑空してくる戦闘手段も相まり この女はやっぱ……鷲とか鷹とかああいうもんに雰囲気がだぶる さぞや緩んだバカ笑い顔をしているだろう俺に対し 口を真一文字に引き結び、決して歯を見せない だが釣り上がった両目がギラギラと怪しい輝きを放ってこちらを射殺そうと睨んできやがる そのキレた面――手負いの猛禽まんまだぜ… 地上に堕とされ、組み伏せられようと奴らは決して一方的にやられたりはしない 弱々しい断末魔の悲鳴をあげる事もない 臓腑を抉られ絶命するとも、相手の目玉を嘴で刳り貫く気概を生まれながらに持っているんだよ、奴らは それが――食物連鎖っていったっけか? その頂点に位置するものの性だ ――負けてらんねえよなぁ…… 何せこちとらにも背負った「名前」がある これはもうヒト型同士の睨み合いじゃねえ 俺は猛犬、こいつは禽獣―― 上手い具合に嵌りやがる… おあつらえたような組み合わせだ ならば、肉食同士の喰い合いにして、今や二人して手負い、、 要は―――こっからが本番って事だ…… まだ始まったばかりだもんなぁ…… もっともっと楽しめる、、そうだろう? 両眼に称える殺気を叩きつけてやると まるで鏡のように同じだけの殺気を返してくる そして相手が、剣を杖に おぼつかない足取りながら確固たる意思で立ち上がったのが――戦闘開始の意思表示 ならば第二幕、、 そろそろ行ってみようか…? なあ、烈火の将さんよ―― その前に、、今や豆粒ほどしか残ってねえ理性が―― 「結局、死んでも直らねえのな……俺のバカも、、」 少しだけ自嘲の笑いを「俺」に残していきやがったワケ、、 ああ………… そんだけだ ―――――― (、、ようやく一矢、といったところか…) 長い長い万里の道をようやっと一歩、踏み出せた―― そんな心境の彼女である 視界がおぼろげながらようやっと、その地に再び立つ事の出来たシグナム 周囲の空気を凍りつかせるような睨み合いの中、 敵への警戒心はそのままに、、 決して顔には出さずに思慮に耽る これだけの殺気を叩きつけてくれる相手が今はひたすら在り難い 剣士の体は、平常ならば意識を保つだけで精一杯の損傷であったのだから… レヴァンティン=シュランゲフォルム――― ここまで我慢に我慢を重ねて温存してきた将の愛剣のもう一つの顔 近距離特化のシュベルトフォルム=ソード形態の弱点である中距離戦闘を補い 鞭のような形状で相手を切り刻むレヴァンティンの主戦武装の一つである 今まで使用を控えてきたツケを取り合えずは引き戻せた事にまずはほっと胸を撫で下ろす剣士であった 初めの段階でこのモードを使い 空から一方的に切り刻むという戦法もあるにはあったが、、 そちらを選択しなくてよかったと将は今、切に思っていた この速い相手に対し恐らくは―――それでは効果が無い 今、目の前に佇む槍の男 その身のこなし、槍捌き、速度、、 どれを取っても 「自分の近距離の弱点を補う」 程度の武装では まともに正面から打っても歯が立たない事は明白だった 事実、不意を打ったあの一撃にも男は反応して見せたのだから… しかもこの形態 飛距離に優れ、防御されにくいという反面 こちらの防御や受けに回った時に難がある 守勢に回れば果てしなく脆いものなのだ……鞭という武装は そんなものを接近戦では当然使えないし 敵の跳躍からの槍すら受けられるか疑問だった 調子に乗って、これみよがしに振り回していたら あの対空砲のような槍で下から貫かれてお陀仏、という可能性も高かった 何より、初手でこれを使って早々に見切られるのを嫌った将 これは自身の弱点を補うのと同時に 牽制と奇襲に優れた、いわば自分の隠し武装―― 故に――使うときはここ一発… 一息でも相手が気を抜いた瞬間、、 敵が「こちらを仕留めた」と油断してくれる場面があれば余計にしめたもの その「時」のために――封印していたのだ 、、―――ム、!! 、、ナムっ! いわば蛇の毒牙 その身を管に巻いて息を潜めて、―― そして放たれた一撃は―― 見事、敵の急所に叩き込まれる 試みは上場と言って良い成果だった あの額の傷は決して軽くない、、何より片目を塞ぐ事に成功した (対してこちらは四肢、内部共に深刻な損傷はギリギリ免れている……僥倖だな) 自身の全身に穿たれた傷、、そして出血で地面を濡らしながら 未だ何とか男と向き合えているシグナムが……小さく被りを振った 「いや………お前のおかげだ、レヴァンテイン」 これは紛れもなく騎士甲冑と障壁の恩恵だ あの槍に百舌のはや煮えのようにされなかった事を自身のデバイスに感謝する (しかし……まったく、、) それでもまだ、、たった一撃―― たったの一撃を望み、入れたというだけでここまでの駆け引き ここまでの苦労を強いられる 先が思いやられるとはこの事だった 、グナム 大丈、――、ム! これから踏破せねばならない巨大な山を見上げる時の感覚 どんな手段を使うにせよ、容易く越せる相手ではない 未だ楽観するには程遠い自身の状況と敵の強さ どうしたものかと思案する彼女であったが―――― その前に、、 (おい、生きてるか!?シグナム! おい! 返事してくれよ頼むからっ!!) 先ほどから耳元に威勢の良い声を届かせている小人の少女―― (アギトか……まだ生きている、、安心しろ) フェイトのクルマから脱出した後、シグナムとフェイトが敵と相対している間 最寄りの木の上に避難して事の成行きを見守っていた剣精アギトに返事を返してやる将 (心配するな、じゃねーよ! 戦闘中なのは分かるけど少しはこちらの声に答えてくれてもいいじゃんか! フェイトにも何べんやっても繋がらねえし……うう) (すまんな、余裕がなかった) 金切り声を上げる妖精に簡潔に答えるシグナム (だいたいあんなヒョロい奴、何でフルドライブで一気に潰さねえんだよ!?) シグナムの顔がほんの少しだが驚きに染まる 事もあろうに、、あのランサーを「ヒョロい奴」扱いするアギトの発言に対してである 簡単に言ってくれる…と苦笑するしかない将 (それは格下相手や短時間で決めねばならん時の戦法だ 確実に倒せるのならそれでもいいが、もし全開の弁を開けて通用しなかったらどうする? そこで終わりだ) (そ、それは……) 正直そんな場合ではないのだが 明瞭な答えをパートナーのデバイスに答えてやる将 (肥大化した力をブンブンと振り回して息切れを起こして自滅…… おおよそ考えられる最低の負け方だぞ 明日から大手を振って騎士と名乗れんほどのな) 言葉に詰まるアギトだったが、やはり釈然としない (らしくねえ……「もしダメだったら」 なんて… ゼストの旦那すら打ち破った烈火の将の剣は最強なんだ! 誰にも防げっこねえ! それなのに、、) (アギト、、意気込みだけで勝てるならこの世には敗北も、戦術という言葉も存在せん) (っ……) 夢と現実は違う どれほどの尊敬と信心を持とうと それが容易く打ち砕かれてしまう事は往々にあるのだ (あの槍兵は強い……途方も無く、な 戦術の組み立て、並べ方を一つでも間違えたらそこで終わりだ リカバーは効かん、、その時点で一息の元に押し潰されて殺されるだろう) 淡々と語る将 それに対して少女は、、 (、、、我慢出来ねえ……そんなの、もう……) 震えるような声で答えていた 感極まった、というより何かを辛抱するかのような歯切れの悪い言葉 彼女は、今のロードが管理局内でも無双の使い手だと信じている それが、こうまで傷つけられるなど到底信じられなかったし 快活な性格のデバイスである少女がこんな状況で指をくわえて見ていられる筈がなかった 故にその思いが――少女を行動に駆り立てるのだ (私も戦う……) (ダメだ) (何でだよ!? ロードが傷ついていくのを黙って見てろってのか!?) だがしかし、断固とした口調で言い放つ烈火の将 なおも食ってかかるアギト 妖精の中で、、 全身を朱に染めて体を引きずって戦う将の今の姿が―――彼女の前の主と重なる…… またあんな思いをするのは――― またあんな悲しみを味わうのは―――嫌だ! そんな小人の切なる思いであったが、、 (お前の炎など奴には当たらん、、足手纏いだ) (そ、そんなっ………) 騎士はそれを何なく一蹴に伏していた (そんな、、、言い方、、……) まさかの心無い言葉に少女の心が音を立てて崩れていく グラグラと視界が揺れて目に、、涙が滲む ――自分はそんなに役立たずなのか… ――主の盾になって戦う事も出来ないのか… 苦渋と悲しみに染まった表情から紡ぎ出される沈黙が それでも必死に将に訴えている かつての仲間にして前ロードだったゼストグランガイツをその剣で看取ってくれた彼女 管理局局員としての任務に従事していたシグナムにとってその行動は、、当然マイナスにしか働かない 重要参考人をむざむざ殺してしまったとして喚問を受けるスレスレまでいったと聞いた この騎士にとって、あの行動は汚名しか生まなかった―― 聡明な騎士だ ああなる事は分かっていただろう、、 それでも…… 捕まれば更迭され、心身ともに白日の元に暴かれ 誇りある死とは最も縁遠い最期を迎えていただろうゼストに騎士としての名誉ある死を与えてくれた この小さな妖精にとってもシグナムは一生かかっても借りを返せぬほどの恩人なのだった (………………) ああ、、、、 そうか…… 誇り高く 自他共に厳しい この剣士だからこそ、、、 その発言の真意―― 彼女の冷たい言葉を思いなおす妖精である 付き合いは決して長いとはいえないが この実直で不器用な騎士の内にある優しさは疑いようもない 彼女は他人の気持ちを無下に踏み躙るような事は絶対にしない それでも敢えてそう聞こえるような事を言う時は――大概が逆の事を思っているのだ ――今回は多分に非情なまでの事実も含んでいたのだが… 自分が出て行ってもどうにもならない、、これは……厳然たる事実だ 分かっている… 何せ、、 ――― 見えないのだ ――― 木の上という、絶好のポジションで 上空からの視点で戦闘を見ていたにもかかわらず二人の攻防 何をかわしているのか、、その影さえ捉えることが出来なかった… そんな自分が戦地に降り立って何を手伝えるというのか…? 首を突っ込んだところで主の邪魔をし、下手をすれば窮地に追いやるだけ… (…………) 惨めで、情けなくて、そして残酷な現実 その悲しみにしゃくり上げる声はシグナムの耳にも届いているだろう 故に、、 自身のそんな我侭な嗚咽など 今の将には邪魔にしかならない 込み上げてくる涙を少女は必死に抑えて、 (………シグナム) (何だ) (いつでもいけるからな………ユニゾンっ!) 強い意志で一言―― 小さな少女は騎士にそれだけを告げる 元より自分が今、出来ることなど一つしかない ならば雌伏してその時を待つ―― あの憎らしい槍野郎に止めを刺すその時まで決して自分の存在を相手に気付かれてはならない この体はロードの剣に業炎の力――全てを燃やし尽くす灼熱の炎を与える切り札だ だからこそ、将がその命を下すまで今は歯を食い縛って耐えるしかないのだ (アギト――) 故に二人の間にこれ以上の問答は必要ない 最後に一言、、 ――― 心配するな ――― その小さな羽をパタつかせる少女 小さな彼女の総身を震わせるには余りある、、心強い言葉をかけられた少女 (ああ、、ボッコボコにしてやれよな!) それを以って彼女の涙は全部吹っ飛んだ 目をゴシゴシと拭いながらに主に発破をかけるアギト そうだ、、この強いロードがあんな奴に負けるはずがない 自分の心配なんか杞憂だ きっと、、きっと、、 あと数分後にはいつも通りの強くて雄々しい烈火の将の勇士が見れるんだ! そんな思い―― 小さな小さな応援を背に抱き、、 騎士は再び、魔槍の男に相対するのだった ――――――