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. 私は、逃げ出した 私の夫のことをとても楽しそうに話すあの女狐から逃げ出した あのとき、間違いなく夫とあの人は繋がっていた 年甲斐もなく、泣き喚きながら走った 『俺は、泉が頑張ってるのを知ってる』 『いつも感謝してるんだよ、泉には』 『何があったって傍にいる』 そう言って抱きしめてくれた彼の心は、もう私の方を向いていない そもそも、彼との生活は全て偽りだったのだ 彼は私を愛してくれてはいなかった、あくまで金づるとして取り入っていただけだった けれど、そうやって彼を憎み、嫌おうと思うほど、かつての私たちの思い出が蘇ってきた 彼と初めて出会った日 彼と友だちになった日 彼が私を慰めてくれた日 彼と初めて出かけた日 彼を私が慰めた日 彼と私が初めてキスをした日 彼が私を救った日 恋に堕ちた私が彼と過ごした日々 彼が私を救った日 私が彼に告白した日 帰宅し、そんな諸々の記憶を思い出していると、電話が鳴った 彼が事故に遭ったという連絡が入った 雨の中、急いで彼が搬送された病院へ向かった 彼の容態はさほど悪くないらしく、安堵した 私が病室へ入ったとき、彼は天井を眺めていて、こちらに気づいて、声をかけてきた 京太郎「泉……か」 泉「戒能プロとかのがよかったやろ?……ごめんな」 京太郎「……いや、謝るのは俺の方だ」 京太郎「……やっぱり、会場で見てたんだな」 京太郎「泣いてる泉と、笑ってる良子さんを見てわかった」 京太郎「良子さんとは、あの後別れたよ」 京太郎「元々、今日で最後のつもりだったんだ」 京太郎「身勝手な話だけど、聞いてもらっていいか?」 黙ってうなずいた私の目を見て、彼は話し出した 京太郎「俺は、辛くなったんだ」 京太郎「こんな身体になっちまって、泉に全部押し付けて」 京太郎「俺が主夫やってる間に、プロで頑張ってる泉は負け続けて」 京太郎「俺なんかが泉の隣にいたらダメだって思い始めた」 京太郎「こんな自分に嫌気が差したんだ」 京太郎「こんな俺を好きだって言ってくれる泉に申し訳なかった」 京太郎「幸せそうな泉を見てると、ますます自分が嫌になっていった」 京太郎「だから、俺は悪い男になった」 京太郎「何人とも関係を持って、泉と別れる理由を作ろうとした」 京太郎「金も稼がない、女にだらしない、そこまで来れば、泉の方から離婚届を突き付けてくれると思った」 京太郎「別れてくれ、って言ったときも、あんな薬まで飲まされて、襲われて」 京太郎「俺は、どれだけ愛されているのかがわかった」 京太郎「それから、俺はお前のために生きようと思った」 京太郎「今までの関係を全て断ち切ろうと思った」 京太郎「……それでも、俺はダメな人間なんだ」 京太郎「最後だから、って一回ずつ、あの人たちとセックスをした」 京太郎「つくづく自分が嫌になって、下を向いて歩いてたら自動車に轢かれてベッドの上」 京太郎「これが、お前の好きだったクソ野郎だ」 京太郎「本当に、すまなかった」 彼は、シーツの上、銀色に冷たく光る右手と左手の前に頭を下げ、私に謝った 京太郎「いくら謝っても赦されないことだと思う」 京太郎「俺が今話したことも、言った言葉も、言う言葉も全て信じられないだろうけど」 京太郎「俺は、泉のことを愛している、愛し続けて、愛していたい」 京太郎「また、二人だけの幸せな生活が送りたい」 京太郎「……なんて、都合良すぎるよな」 泉「……いや、そんなことない」 泉「私も、京太郎とやり直したい」 泉「今の言葉、信じる」 京太郎「は、はぁ?なんでだよ」 泉「それは、私が京太郎の嫁だからや」 泉「京太郎が変わるって言うんやったら私はそれを信じる」 泉「それが、嫁ってもんやろ?」 泉「……私やって」 泉「京太郎のこと、愛してるんやから」 視界が涙で滲んだまま、京太郎に笑いかけた 歪んだ京太郎の顔も笑っているようで そのまま二人で泣き続けた .
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菫「いつも雑用係を押し付けて済まないな須賀」 京太郎「いえ、俺に出来るのはこれくらい何で」 菫「そう自分を卑下するな。私達はとても助かっている」ナデナデ 京太郎「あの……高1にもなって頭を撫でられるのは恥ずかしいんですけど」 菫「嫌だったか、なら止めるが?」ナデナデ 京太郎「…………嫌じゃないっす」 京太郎「というわけで竜華さん、膝枕オナシャス!!」 竜華「拒否。 唐突過ぎるし頼み方腹立つわ」 京太郎「男だって甘えたくなる時があるんです!!! わかるでしょう!?」 竜華「知るか!! ウチの膝は怜専用や! 須賀なんかにゼッタイやらん!!」 京太郎「そこをなんとか!!先っぽ! 先っぽだけでいいですから!!」 竜華「ささ、ささささ、先っぽおお!? な、何言うとんのや!! ……つか、どこのことや!!!」 京太郎「おかーさん!!!!」 竜華「やかましいいい!!!」 京太郎「……とまぁ散々でした」 怜「そりゃあ残念やったねぇ。ウチの膝枕で堪忍なぁ~」ナデナデ 京太郎「それに比べて怜さんときたら、もう女神ですよ女神。 最高ッス」 怜「そうかぁ? 嬉しいこと言うなぁ京太郎はぁ。 もっと撫でたるなぁ~」ナデナデ 京太郎「あぁぁぁぁ……ええわぁ……」 竜華「うぇえええええええええ!? と、怜いいいいいいい!!!??」 京太郎「ということでなでなでしてください!」 智紀「…………」スタスタ 京太郎「無視された!」 衣「どうした、きょうたろー。」 京太郎「今俺はモーレツにお姉さんになでなでしてもらいたいんです!」 衣「何だそんなことか、それなら衣が……」 京太郎「あ、国広さーん! なでなでしてくださーい!」 一「何を言ってるの君は?」 衣「だから衣が……」 京太郎「国広さんみたいなお姉さんになでなでしてもらいたいんですよ。」 一「あぁ……僕忙しいからパス、他の人にしてもらいなよ。」 京太郎「そんなー。」 衣「なんだきょうたろー、だめだったのか。」 京太郎「失敗でしたよ、でもなでなでしてもらうまではメゲない、諦めない!」 衣「あー、なんか衣はなでなでしたくなってきたなー。」チラッ 京太郎「こうなったら透華さんに頼み込んで……」 衣「今なら膝枕もつけちゃいそうな気分だぞー?」チラッチラッ 玄「えへへへ~。京太郎く~ん」ナデナデナデ 京太郎「うおう、玄さん。 今日もご機嫌っすね」 玄「京太郎くんを撫でる今があってこそだよ!う~りうりうりうりうり~」ナデナデナデナデ 京太郎「うおうおうおう」 玄「えへへへぇ~」ナデナデナデナデ 京太郎「玄さんにも参ったもんだなぁ……合う度頭撫でられてたら俺の理性が保たないぜやっほい」 宥「あ……す、須賀くん……」 京太郎「お、宥さん。 こんにちは。 何か用ですか?」 宥「あ……う……そ、そのぉ……」 京太郎「?」 宥「……わ……私も…………あたま……」 宥「なで……………なで…………」 宥「…………~~~~~ッ!」 宥「や、やっぱりなんでもないですぅ~!!」ダッ 京太郎「……?」 京太郎「……」ナデナデ シロ「……」 京太郎「……」ナデナデ シロ「……」 京太郎「あの、シロさん」ナデナデ シロ「?」 京太郎「歳的にシロさんが俺を撫でるのが普通だと思うんスけど」ナデナデ シロ「ん……まぁ……」 シロ「……」 シロ「……京太郎は……嫌?」 京太郎「嫌だったらこんなことしませんよ」ナデナデ シロ「……」 シロ「ん……」スッ ギュッ 京太郎「美穂子さーん」 美穂子「あら京太郎君。どうしたの?」 京太郎「さっきの卓で俺1位とったんですよ1位!」 美穂子「まぁ!やったじゃない京太郎君!日ごろの努力が実を結んだようで私までうれしくなっちゃう」 京太郎「というわけでご褒美がほしいです」 美穂子「もぉ、現金なんだから……いいわ。私にできることなら何でも言ってね?」ニコ 京太郎「なんでも……」ゴクリ 京太郎(それはもしかしてその突き立った双子山を自由にしていいということだろうか……揉みしだいていいということだろうか……) 京太郎(いやいや考え直せ須賀京太郎15歳!ここで美穂子さんの信頼を裏切ってどうする) 京太郎(美穂子さんは俺が決して外道なことを信じたうえでこんな迂闊なことを言ってるんだ) 京太郎(その信頼に報いることができなくて何が雀士だ!) 京太郎(しかし少しでも美穂子さんの母性に甘えたいと思うのは悪いことだろうか……) 京太郎(……いや悪くない) 京太郎(ここは……) 京太郎「頭なでてほしいです!美穂子さん」 美穂子「まぁそんなことでいいの?」 京太郎「はい!お願いします!」 美穂子「ふふふ。京太郎君は無欲ね。分かったわ、心行くまでなでてあげるわね?」 美穂子「なでなで」 京太郎(ふぉおおおおおおおおおおおお) 京太郎(まるで夢見心地。このまま脳髄がとろけて行きそうだ!) 美穂子「京太郎君、気持ちいい?」ナデナデ 京太郎「みほこさ~ん。もっとぉ」ゴロゴロ 美穂子「まったく……甘えん坊さんなんだから」ナデナデ
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次話 京太郎インタビュー 西田「うーん……原村和さんのインタビューに成功したのはいいけど、必要最低限って感じだからもうちょっと何か欲しいところね。 チャンプの妹である宮永咲さんに取材出来たら良かったのだけど……ってあれは」 咲「京ちゃーん。これから部活ー?」 京太郎「あー、いや先に購買でシャーペンの芯買ってくるわ。ついでになんかあるか?」 咲「んー。それじゃあ……」 西田「すみませーん!」 咲「ひぇっ!?」 京太郎「ん?」 西田「少しお話いいですかー!?」 咲「あわわ、き、記者の人だ! ごめん京ちゃん後でね!」ビュー 京太郎「あ、おい! ……行っちまった」 西田「あら、逃げられちゃった」 京太郎「すいません、何か咲に用ですか?」 西田「ええ。清澄高校麻雀部のインタビューとして、あの子にもお話聞きたかったのだけど……あの様子じゃ無理そうね」 京太郎「そうっすねー。あいつ結構人見知りなんで、そういうのは無理かなって」 西田「姉妹でも、似ない所は似ないのね……」 京太郎「はい?」 西田「こっちの話。申し遅れました。私、西田といいます。よろしくね」 京太郎「あ、須賀です。よろしくっす」 西田「須賀君。君は彼女と仲良いの?」 京太郎「? ええ、まぁ」 西田「もしかして、彼氏……だったり?」 京太郎「いやいや、そういうのじゃないっすよ」 西田「あらそう。仲良さそうだったからつい」 京太郎「よく言われますけどね。それじゃ、俺もそろそろ行きますね」 西田「……あ、ちょっと待って」 京太郎「?」 西田「さっき清澄高校麻雀部のインタビューをしたいって言ったじゃない?」 京太郎「ええ、はい。咲にも話聞きたいって」 西田「良ければ、君の話も聞かせてもらえないかな?」 京太郎「お、俺っすかぁ?」 西田「ええ。選手達と関わりある、選手でない人の意見っていうのも、結構ネタになるからね。一応撮影はさせてもらうけど、そんなに時間は取らせないし、退屈もさせないから」 京太郎「んー……。まいっか。部長に遅れる連絡だけさせてもらっていいですか?」 西田「ありがと」 それじゃあ改めて、お名前から。 京太郎「清澄高校一年、須賀京太郎です。よろしくお願いしまーす」 清澄高校麻雀部とは、どういう関係で? 京太郎「関係っつーか、一応部員です。俺も」 一応、と言うと? 京太郎「いやー、他のみんなは大会に出て全国へー、とかってレベルなんですけど、俺だけ初心者なんですよね。高校に入ってから初めたばっかで」 周りは経験者ばかり? 京太郎「そうですね。と言っても、部員は大会に出た5人と俺の合計6人なんす。ハーレムってやつですよハーレムははは」 あまり嬉しそうではありませんね。 京太郎「……いや、部活で他が女の子だけって、どーしたって異物感出ますよねって話です……」 部室にいると気まずい? 京太郎「気まずいかって言われるとそーでもないんですよ。やっぱり女子だから男子だからで気を遣わなきゃいけない事はあるんですけど、そういう壁をお構い無しに仲良くなる奴もいますし、みんな良い人ですしね」 特に仲のいい部員といえば? 京太郎「やっぱ咲とタコス……あー、優希ですね。片岡優希。さっき言ったお構い無しの奴です」 同学年ですと原村和さんもいらっしゃいますが、そちらとは? 京太郎「仲が悪い、って訳じゃないですよ? ただ、和は二人よか真面目なんで、男女は適切な距離感を保つべきって考えがあるんでしょうね。二人と比べたら距離はあるかなって」 ガードが堅いと。 京太郎「そう………いや、あれで無防備な所もあるんで、身持ちが固いって言うべきかな。うん」 片岡優希さんは男女垣根無い方だそうですね。 京太郎「良い言い方をすればそうですねー。お子ちゃまとも言えますけど」 宮永咲さんは、そうではない? 京太郎「男女どちらとも人見知りするって意味なら、垣根無いとも言えますけどね。学校の友達は部内にしかいないみたいですから」 宮永さんとは、どのように仲良くなったのでしょうか? 京太郎「どのように、かー……。えーとですね、咲とは中学の時に同じクラスだったんですよ」 高校の部活以前に交流があった? 京太郎「そうですね。で、クラス委員を男女一人ずつ出さなきゃいけないってなった時に、ほぼ押し付けられる形で俺と一緒にクラス委員になったのが咲だったんですよ。俺は面倒だけどまあいっかーってノリだったけど、あいつは多分嫌だけど嫌って言って話し合いにもつれ込む方が嫌って感じでしたね」 その頃の宮永さんは、どんな人でした? 京太郎「ぼっちなのは変わらないんですけど、あの頃は人見知りってより、誰とも関わりたくないって言いたげなぼっちでしたね。委員で最初話しかけた時も挨拶だったかをボソッと喋るくらいで、暗いなーとか冷たい奴だなーとか思いましたし」 そこからどうやって仲良くなったのでしょうか? 京太郎「それが聞いてくださいよ! クラス委員の最初の仕事で、誰々の席がどことかの掲示を作るんですけど、出来た紙を先生に見せてくるつってさっさと教室を出て、しばらくしても戻ってこなかったんですよね」 その間、須賀さんは待ってた? 京太郎「掲示を貼るまでが仕事なんで、先に帰られるとは思わなかったですしね。で、暇潰しに携帯弄ってたら、先生が教室に来て「まだ出来ないのか?」って言うんすよ。あいつが行った筈って言ったら、いや来てないって」 入れ違いになってた? 京太郎「どころか咲の奴、校舎内で迷子になってたんですよ!」 迷子。 京太郎「信じられます!? 入学して一週間足らずとはいえ、一緒に行くと言った俺に「別にいいです」と言っておきながら! その棟の一階にある職員室までに辿り着けず! 俺と先生が探しに行って見つけたのが別の棟の3階ですよ!? しかも見つけた時にはトイレが限界近くて、涙目でプルップルしてやがったんすよ!」 京太郎「目視出来る距離にあった女子トイレに案内され、駆け込んで行く姿を見て、俺は確信しましたね。「ああ、こいつはポンコツだな」と」 ポンコツ、ですか。 京太郎「ええ。それからというものの、日常のあらゆる所でそのポンコツぶりを遺憾なく発揮して、クラスでの立ち位置は「一人になりたいぼっち」から「クールぶりたいポンコツ」に変わっていきました」 いわゆるマスコット枠、みたいなものですか? 京太郎「そんな感じですねー。それで、そのポンコツをからかいつつ話してたらいつの間にやら、という風に」 宮永さんはその頃、麻雀では 京太郎「あ、中学の時には麻雀やってなかったですあいつ」 やっていない? 京太郎「ええ。どうやら小学生の頃までに家族麻雀でやってたぐらいで、中学の時にはそういう話全くしてなかったです。俺もその頃はハンド部で、麻雀とか全然でしたし」 それで、団体戦の大将を任されている? 京太郎「びっくら、ですよねー。俺もまさかカモだと思って麻雀部に連れてきたポンコツが、麻雀では魔王に変身するとは」 魔王ですか。 京太郎「俺が勝手に呼んでるだけですけどね。あいつ麻雀やってる時、時たまスゲー形相というか、黒いプレッシャーぽいのが出るんすよ。部長とかは俺が気付いてるより多めにそういうの感じてるみたいです。それがもう魔王! って感じで」 萎縮してしまう? 京太郎「んー。そうなった時には「うわ怖っ」ってなるんですけど、「でもこいつポンコツだしなぁ」って考えると冷めた目になりますね」 麻雀をしている時と、していない時のギャップをどう思う? 京太郎「ギャップと言われても、みんなそういうもんじゃないですか? 咲のは極端な方だと思いますけど、俺だって家族と接する時と友達と接する時で違いはありますし。なんならもっと変わる人もいますしね」 現在の宮永さんを見てどう思いますか? 京太郎「俺以外にも友達出来てるし、前より明るくなったし、熱中するものが出来たしで、良い変化だと思います」 では、最後に何か一言。 京太郎「清澄はレディースランチが美味いですよ」 咲「ちょっと京ちゃん! これどういうこと!?」 京太郎「ん? ああ、この記事この前のインタビューの」 咲「私の中学時代の黒歴史が暴露されてるし、「ポンコツ魔王」とか呼ばれてるんだけど!? これ京ちゃんの仕業でしょ!? なんでこんなことするの!?」 京太郎「だってお前がポンコツなのは今でも変わりないし、魔王っぽいのは事実だし」 咲「ひどい!」 京太郎「ひどくない!」 久「和のでっかい写真のページに、事細かに書いてあるわねー。大将、宮永咲の素顔って」 和「何故か須賀君の顔写真付きですね。目線に黒線が入ってますけど」 優希「京太郎、お前ついに……」 京太郎「ついにってなんだよ! 容疑者の供述とかじゃねーんだよ!」 咲「話終わってないよ! どうしてくれるの!? 私全国の場でこれ読んだ人に「あ、ポンコツの人だ」とか「魔王の人だ」って思われるんだよ!?」 京太郎「逆に聞くけどお前、麻雀してない時でポンコツじゃない時あるか?」 咲「あるよ! なんかこう……京ちゃんより国語の成績良いとか!」 久「語る所がそれの時点でもうポンコツよね」 優希「しかも理数系はのどちゃんの半分以下だじぇ」 和「体育だと何もないところでずっこける運動音痴ですし」 京太郎「な? 咲。お前は誰もが認めるポンコツなんだよ」 咲「むきー!」 久「けど須賀君。今回はいいけど、メディアの場であんまりうちの情報ベラベラと喋らないようにね。ただでさえノーマークだった清澄が県大会優勝して注目を浴びてるんだし」 京太郎「大丈夫ですって。俺相手にそう何回も取材なんて来ないですし」 ガチャ まこ「おーい京太郎ー。前回のインタビューが好評だったから、おんしにまた取材したいと記者の人が来とるんじゃが」 京太郎「あるぇ?」 カン 次話
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特別編 side白糸台 ※京太郎は昔から照と知り合いという設定です。日記発見から中身拝見までの流れは省略します ×月○日 少し前から、尭深さんの影響かお茶に凝っている ここ最近は、尭深さんと闘茶、まぁ、利き茶ともいうけど、とにかくそれをしている 負けた方が帰りにお茶に合うお菓子を奢るという条件でやっていて、お互いに結構真剣だ ここ最近は負けっぱなしで、お菓子を奢るついでに買い物の荷物持ちに付き合わされたり、料理の試食をしたり、いいところがない 今日なんかは部活が終わってから1日付き合うことになり、尭深さんの部屋であれこれやることになった 明日こそ負けないぜ!! 誠子「尭深、料理の試食ってそんなに料理下手じゃないだろ?」 淡「うん!こないだもらった卵焼きとかすっごく美味しかったよ?」 菫「お前、さらっと部屋にまで連れ込んで……」 照「尭深?ちょっと打とっか?」 尭深「何もしてませんよ?お茶飲んで、一緒にゆっくり過ごしただけですよ?」 尭深「……少し胸の露出度が多かったかもしれませんけど」タユン 照「麻雀を楽しもうか」ギュルルルル 菫「ちょっと来い尭深。今のは挑戦と受け取った」
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第十五章【古典的!? あったか~い最強ボディタッチン】 アフター 医者「これは依存性だね」 宥「依存性?」 医者「何が拠り所になったかは分からないが、今の君の体は須賀君の股間に強い執着心を抱いている」 宥「そ、そんな……」 京太郎「えええっ!? 俺のチン●にですか?!」 医者「例えば、長時間彼女を放置すると」 数十分後 宥「寒いよぉぉぉぉ!」ガタガタガタ 医者「こうなる。ここで、ポルノ男優の股間を見せると」サッ ポルノ男優「ぼっくらが生まれてくーるー! ずっとずっと前にはもうー♪」ビンビン 宥「……寒い」ガタガタガタガタ 医者「反応無し。だが、ここで須賀君のズボン越しの股間を見せただけで」 京太郎「つっても俺の姿を見せただけですけど」 宥「あったかぁぁぁいっ!!」ボムッ 京太郎「」 医者「ね? 簡単だろう?」 宥「あったかい……おちんちん」ワキワキ 京太郎「あの、これはこれで問題だと思うんですが」 医者「男冥利につきるだろう。まぁ、まだ治療法が確立されていない病気なのでね」 京太郎「それまでは俺が股間を見せ続けないといけないんですか?」 医者「いや、チン写メを送るくらいで最初は大丈夫だろう」 京太郎「……」チラッ ___ x≦´ `≧x / `ヾ // /{ ‘. ∨ ‘. .'/ / / | { ! ‘. ∨ ‘. . ' ! { ! | { | _!_‘. ∨ ‘ !| | ! .| i| !、 |、{`ヽ{ヽ ! ‘ |ヽ !ヽ{!/}| ,x芹笊、 ! ! | \{,ィ笊芹 ゝ ’ ' | { ‘. { ゝゝ ’ 、 ハ !|、 ‘. ! ∧ _ , /-} !|‘. } | {ヽ _ x≦三! .' i! ‘. .! }、 ヽ三三三三三ニ // !、 ‘. .イ ∧ \、 ∨三三三 三 /' / ∧ ヽ / / /三ヽ ` `ヽ三_三三 / /三 | \ / / /` <_‘. !三三三.' /三>'、 `ヽ ` .、 ,. ´ / / | ! } !` i rァi i i} |/´ , ∨ ‘. ヽヽ /イ /}/レ{ | . ´ }/ |i イ/¨!、 i { ヽ{, !∨}/`ヽ !`ヽ |',/三.ハ ヽ.!/ ノ// i / { i iヽ ‘. ∨ !\ 宥「……私なら、大丈夫だから」 京太郎「……何言ってるんですか。これくらい、お安いご用ですよ」ジィー ボロン 宥「!!」 京太郎「俺が……必ず宥さんを助けてみせます!」 宥「ありがとう。えへへ、須賀君のその気持ちが――」ギュッ 京太郎「!?」ドキッ 宥「すごぉく、あったかぁ~い♪」ギュゥゥ チンッッッッッ!!!!
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灼「……ごめん京太郎、荷物持たせちゃったね」トコトコ 京太郎「気にしないでくださいよ、元から荷物持ちのために着いてきたようなもんだし……夕飯の買い物くらいならいつでも付き合いますよ」スタスタ 灼「そ、そう……あ、ありがとう」テレッ 京太郎(そういえば……灼さんの出かけ用の私服ってなんか新鮮だなぁ……) 京太郎「灼さんの私服って自分で買ってるんですか?」 灼「……服はお母さんやお祖母ちゃんが勝手に買ってくるから、これもお母さんが選んだやつ」クルッ←漫画2巻参照 京太郎「へぇ……そうだったんだ、自分で服とか買わないんですか?」 灼「最近は全然……服とか着れればなんでもいいし……」 京太郎(……とか言ってるわりにはけっこー気にしてそうだな…………あっ)ピタッ 京太郎「灼さん、あの店に寄ってもらってもいいですか?」スッ 灼「……洋服店?」 京太郎「服の話してたら、なんだか新しいの買いたくなってきちゃって……灼さんも新しい服買いませんか?」 灼「え?」 京太郎「たまには自分の服とか選ぶのも楽しいですしね!行きましょうよ!」 灼「う、うん……」コクッ 灼(……気を使わせちゃったのかな) 灼(……でも自分の服を選ぶのとか久しぶり………) 灼(………ちょっと楽しくなってきた)ドキドキ 店員「……ありがとうございましたー!」 京太郎「……ふぅ、なかなかいい買い物した気がするぜ……!」 京太郎「ここって洋服だけじゃなくて色々な服とか置いてるんだなー、種類も豊富だなぁ」キョロキョロ 京太郎(ここなら灼さんが気に入る服とか見つかりそうだし……来てよかったかな) 京太郎(……あれ、そういえば灼さんは?) 灼「…………」ジーッ 京太郎「あ、いた……灼さん、なんかいい服でも見つかりましたか?」 灼「京太郎……うん、見つかったんだけど……どっちにしようか迷っちゃって」 京太郎「あーそういう事ありますねー、どんな服ですか?」ニコッ 灼「これなんだけど」 京太郎「」 京太郎(…………え?) 灼「最初のやつの方が良いと思うんだけど……こっちのシャツも捨てがたい」ムムム… 京太郎「…………え?」 灼「……ねぇ、京太郎はどっちが良いと思う?」 京太郎「」 京太郎(ヤバイ……!俺と灼さんでは存在する次元が違いすぎる!!!まさかここまでダサ……いや、奇抜だったとは……!)ブルブル 京太郎「ち、ちなみに灼さん……?それってもちろん部屋着とかっすよね?」 灼「え?普通に外でも来てくけど?」ポカーン 京太郎(ギャグじゃない……だとっ!?)ゾクッ 京太郎(いかん……、灼さんを止めないといけない……、あんなシャツ来てる人の隣歩きたくねー!!存在が疑われるわ!!)ビクビク 京太郎「あ、灼さん!」 灼「な、なに?」 京太郎(今の俺にできることはせいぜい矛先を変えるだけ……せめて焼肉よりはマシなTシャツを!!!!) 京太郎「………な、753Tシャツはいかが?」ビシッ シーン 灼「…………………京太郎」 京太郎「……は、はい」 灼「……京太郎って服のセンスあるんだね……!」キラキラ 京太郎「…………え」 灼「分かった、京太郎が選んでくれたの買う」スタスタ 京太郎「……ってちょっと待った灼さん!!今のはほんの出来心っていうか!!?」アタフタ 灼「…………京太郎、……あ、ありがとう」///タッタッタ 京太郎「」 ……俺のした事が果たして本当に正しかったかどうかは分からない ………だけど、一つだけ変わったことがある それは…… 灼「き、京太郎………」 京太郎「灼さん?どうかしたんですか?」 灼「あの……こ、今度の休みに………」ボソッ 京太郎(………あぁ) 灼「……ま、また一緒に服買いにいかない………?」/// 京太郎(……………またですか………)ハァ… 灼さんと一緒に洋服屋に行く回数が増えました……… 灼「ねぇ京太郎、このらいおんシャツどっちが良いと思う?」バッ 京太郎「……どっちも似合いますよ、灼さん」ニコッ カン!
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http //hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1360412188/ --某月某日・清澄高校-- 優希「んー……今日もいい天気だじぇ」 京太郎「えーっと、この配牌の時に真っ先に切るべきなのは……」 優希「おっ、京太郎だ。 弱いなりに勉強してるんだな、感心感心……おーい京太郎ー!」 京太郎「ん? あぁ、おはよう優希ちゃん」 優希「おう! おはよう……」 優希「!?」 京太郎「ちょうど良かった。 なあなあ、この問題ってどう解いたらいいのかわかるか?」 優希「……」 京太郎「優希? おーい、どうしたー?」 優希「ふぇ!? あっ、ああ、これはたぶんだな……」 京太郎「なるほどね……いや、助かったぜ優希」 優希「う、うん……な、なあ京太郎?」 京太郎「なんだ?」 優希「さ、さっき私の事『優希ちゃん』って呼ばなかった?」 京太郎「え? いや、普通に優希って呼んでたと思うけど」 優希「そう……だったら、いいんだじぇ」 優希(気のせいだったのか……) 京太郎「……」 --同時刻-- 咲「ふぁ……夜中まで本読んじゃったから眠いなー……」 咲「ううっ、このままだと歩きながら眠っちゃいそうだよ……」 和「……」 咲「あっ、和ちゃんだ……お話しながら行けば少しは眠気も覚めるかな……おーい、和ちゃーん」 和「!?」 咲「えへへ、おはよー、和ちゃん」 和「しゃ、しゃきしゃん、お、おはようございましゅ!」 咲「……えっ」 和「~~~~!!」プルプル…… 咲「の、和ちゃん……?」アセアセ 和「す、すいません、ちょっと舌をかんでしまいました……」 咲「だ、大丈夫なのそれ!?」 和「だ、大丈夫です……」 咲「本当に? ちょっと見せてみて……」ズイッ 和「!!」ズザザッ! 咲「えっ、和ちゃん……」 和「だ、大丈夫です! 本当に大丈夫ですから!」タタッ 咲「あっ……」 咲(行っちゃった……私なにかしちゃったのかなあ……) ---- 優希(朝のあれが気になって授業に集中できなかったじぇ……) 優希(京太郎はあの後いつもみたいに呼び捨てだったし、やっぱり私の気のせいだったのか?) 優希(でも気のせいならなんでそんな……もしかして私、京太郎にそう呼ばれたいのか?) 優希「よくわかんないじぇ……」 「……それで」 「いや……」 優希「あれ……あそこにいるのって、のどちゃんと京太郎……?」 和「……なら」 京太郎「……言うなって」 和「もう、須賀君……ですよ?」 京太郎「いや、だから違うんだって……」 優希「……仲良さそうだな2人共」ズキッ 優希(……なんか、嫌な気分だじぇ) ---- 咲「はあ……」 咲(朝の和ちゃんの事が気になって頭に何も入らなかったよ……) 咲「お互い名前で呼ぶようになって少しは距離が縮まったと思ったのに……お昼一緒に食べてくれるかな……」 和「あ……」 咲「あっ、和ちゃん……あ、あのね、お昼ご飯一緒に……」 和「す、すいません……ちょっと職員室に呼ばれてるので今日は……」 咲「そう、なんだ……じゃあ、また今度だね」 和「本当にすいません……それでは」タタッ 咲「私、避けられてるのかな……屋上にでも行こう」スタスタ 和「私、なにしてるんでしょう……」 ---- 優希「……」モグ…… 優希(はあ、タコスが全然のどを通らないじぇ……やっぱりさっき見た京太郎とのどちゃんが原因なのかな……) 「あっ、…………ん」 優希(京太郎はやっぱりのどちゃんが好きなのかな……だから私、あんな聞き間違いしたのか? 特別扱いしてほしくて、京太郎なら呼ばないような呼び方をしてほしかったのか?) 「ねぇ、……ちゃん!」 優希(ううう……もう自分で自分がわからないじょ。 私は京太郎にどうしてほしいんだ……) 咲「優希ちゃんってば!」 優希「ひゃあ!? あっ、咲ちゃん……」 咲「もう、ひどいよ優希ちゃん。 あんなに呼んだのに……どうかしたの?」 優希「う、ううん、なんでもないじぇ! 咲ちゃんこそどうかしたのか?」 咲「私達、今からお昼だから一緒に食べないって誘おうと思って。 いいかな?」 優希「私は全然構わないじぇ。 1人より誰かと一緒に食べた方が楽しいしな!」 優希(それに、1人だと変な事ばっかり考えちゃうし……) 咲「よかった! おーい、優希ちゃんもいいってー!」 優希「へっ?」 優希(咲ちゃん、誰かと一緒だったのか……のどちゃんかな? だったらちょっと気まずいじぇ……) 京太郎「おーう! 昼飯買ったらすぐそっち行くわー!」 優希「あ……」 優希(京太郎!? 確かに1人だと変な事考えちゃうから一緒に食べるのは大歓迎だけど、京太郎も来るなんて……) 咲「あっ、京ちゃんも一緒だけどよかったかな?」 優希「別に問題ないけど……あ、あの咲ちゃん、のどちゃんは一緒じゃないのか?」 咲「っ……」 優希「咲ちゃん?」 咲「さ、誘ったんだけど和ちゃん、先生に呼ばれちゃったらしくて……」 優希「そ、そうか」 優希(うう、のどちゃんも気まずいけど京太郎ほどじゃないからいてほしかったのに…… 咲ちゃんと話してれば当然京太郎も入ってくるだろうし、どうすればいいんだ!?) 京太郎「あー、疲れた……待たせたな」 咲「京ちゃん遅いよー」 京太郎「わりいわりい、食堂の激戦区から抜け出すのに手間取ったんだ。 よっ、タコス娘。 相変わらず昼はタコスなんだな?」 優希「ま、まあな!」 優希(ぬぐぐ、人の気も知らないでのほほんとした顔しおって……) 京太郎「あっ、そうだ。 なあ、ゆ…………咲、ちょっと教えてほしいんだけどさ……」 咲「なにかな?」 京太郎「いや、この前やったネト麻の牌譜なんだけどこれで合ってたのかと思って……」 咲「どれどれ……」 優希「……」モグモグ 咲「京ちゃん、なんでここでカンしなかったの? 嶺上牌であがれたかもしれないのに……」 京太郎「いや、嶺上牌でしょっちゅうあがれるのお前くらいだからな?」 優希「……」モグモグ 優希(つまんないじぇ……考えたら京太郎と話す時はいつも私から、 少しはのどちゃんや咲ちゃんみたいに京太郎からも話しかけてくれてもいいじゃないか……) 京太郎「頼りになるのかならないのかはっきりしろよー」クシャクシャ 咲「あ、もう、髪乱れちゃうからクシャクシャしないでよー!」 京太郎「なんだ、咲もおしゃれに気を使うようになったのか」 咲「それどういう意味かな!?」 優希「……」ガツガツ 優希(胸がもやもやする……こんな事ならいつもみたいにちょっかい出してればよかったじぇ……)グスン 京太郎「……」 咲「もう、京ちゃんは本当にデリカシーとか欠けるんだから……」ブツブツ 京太郎「……優希ちゃん」ボソッ 優希「!?」 咲「えっ?」 京太郎「……おいおい、優希! そんなにがっついてるとのどに詰まらせるぞ?」 優希「えっ、あっ、うん……」 京太郎「ほら、お茶やるからとりあえず落ち着いて食べたらどうだ?」 優希「ありがと……じゃなくて! おい京太郎、今お前私のこと……!」 京太郎「なんの話かわかんねーな。 じゃあ俺は用事があるからまた部室でなー」 優希「ちょっと待っ……!」 咲「……行っちゃったね」 優希「なあ咲ちゃん、京太郎さっき私のこと……」 咲「うん、聞き間違いじゃなければちゃん付けで呼んでたね……」 優希「理由とか……」 咲「ちょっとわからないかな……」 優希「……もうわけわかんないじぇ」 優希(京太郎のやつ、いったいなにがしたいんだ……) ---- 京太郎「くくっ……」 京太郎「あっはっはっはっは!!」 京太郎「なんだあれ、優希のあんな呆然とした顔見たことねー!」 京太郎「ちょっと呼び方変えただけであんなにしおらしくなるなら、もっと前からやっときゃよかったな……」 京太郎「全く、普段人をからかうからこんな事されるんだよ!」 京太郎「……」 京太郎「……いや、慣れない呼び方されてアタフタする優希ちょっとかわいいかもなんて思ってねーし」 京太郎「俺は大きな胸の子が好きだからあいつみたいなのは対象外だから」 京太郎「別になんか優希が落ち込んでそうだから、ちゃん付けして意識を そっちに持っていってやろうなんてみじんも考えてないからな!?」 京太郎「……」 和「……それで、結局まともにゆーきと話せずに逃げてきたんですか?」 京太郎「……言うなよ」 和「……須賀君って素直じゃありませんよね」 京太郎「な、なんだよそれ」 和「だって、いつもいつも否定しますけど、やっぱりゆーきの事好きなんでしょう?」 京太郎「……いや、いやいやいやいや、そんな事ねーから、本当に、うん、ありえねーから」 和「こんなにゆーきにちょっかい出してるのに? いつもいつも、私にゆーきの中学時代の話とか聞きに来てるのに? ああ、この間なんて中学時代のゆーきの写真の焼き増しをお願いされましたっけ?」 京太郎「ぐっ……」 和「いい加減に認めて素直になるのが一番ですよ、こういうのは。 ヘタレを見せられる私の身にもなってください」 京太郎「……ヘタレなら和だって人の事言えないだろ」 和「なっ!?」 京太郎「和だって咲さんがー、咲さんがーって言う割にはいざって時ヘタレじゃん。 今日だってどうせ緊張するからって咲からの誘いを断ったんだろ?」 和「うっ……い、今は私の事はいいんです!」 京太郎「よくねーだろ! ここまできたらお互いに素直にならなきゃ話進まないぞ!?」 和「そうは言いますけど……」 京太郎「……わかった、認める! 俺は優希が好きだ、 だから和に昔のあいつの話とか色々聞いてるし、写真だって頼んでるんだよ!」 和「っ……」 京太郎「和はどうなんだよ? 和だって咲が好きなんだろ? だから中学の頃咲がよく読んでた本とか、あいつが楽しそうに話してた事とか聞いてるんだろ? 写真の焼き増しだってどっこいどっこいの数やってきたはずだぜ?」 和「……はい」 京太郎「お互いさ、相手の中学からの友達好きになった仲間なんだしさ……協力して頑張ろうぜ?」 和「そうですね……じゃあ今日もお願いできますか?」 京太郎「了解、こっちも色々教えてくれよ?」 和「もちろん」 京太郎(優希を好きになってから俺は速攻で和に協力を頼んだ、 優希の親友の和なら俺の知らない事をたくさん知ってるはずだからだ) 和(私は交換条件として咲さんの事を教えてもらった。 須賀君の話す咲さんは今の咲さんに通じるようで、でも私の知らない側面も見せてくれた) 京太郎(写真も交換した、空気を読んでなるべく二人きりにもした、そうしてお互いの想いを確実に成就させる) 和(私達はそのための協力者で、間違いなく似た想いを持つ仲間です) --放課後・部室-- 優希「……」ソー…… 京太郎「なにしてんのお前?」 優希「はわあっ!?」 京太郎「なんだよ、人を化け物みてーに」 優希「ちょっ、ちょっと驚いただけだじぇ!」 京太郎(動揺してんなー、そんなにちゃん付けって効果あるのか? 和の話だと優希の奴はこういうの慣れてないから結構効くらしいけど) 優希(こ、今度こそどういうつもりか聞かないと……) 優希「京太郎……やっぱりお前、私の事ちゃん付けで呼んでるだろ?」 京太郎「……」 優希「気のせいだなんて言わせないじぇ! 少なくともお昼は咲ちゃんも聞いてるんだ、だから……」 京太郎「そうだって言ったら、どうするんだよ」 優希「り、理由を聞かせろ! なんでいきなりそんな事……」 京太郎「……」 京太郎(今までの俺ならここで誤魔化すんだろうな……だけど今日は、逃げてたまるか) 京太郎「……アタフタしてるお前が、かわいかったからだよ」 ---- 咲「うー、京ちゃんったら手加減なしに髪弄って、手櫛じゃ直せないよー……」 和「さ、咲さん」 咲「あっ……和ちゃん……」 和(うっ……咲さんが暗い……須賀君の言葉が本当なら私のせい、なんですよね……) 咲(もう、怒ってないのかな……それなら良かった……) 和「お、お困りのようですけど、どうかしたんですか?」 和(それならこのチャンスを全力でいかします……須賀君が咲さんの髪をクシャクシャにしたのは複雑ですが) 咲「京ちゃんが私の髪をクシャクシャーってやっちゃったから直してるんだけど…… ううっ、なんで今日に限って櫛忘れちゃうかなあ……」 和「あの、私櫛持ってますよ?」 咲「本当に? だったら悪いんだけど、和ちゃんその櫛貸してくれないかな……?」 和「……」 咲「和ちゃん?」 和(いつもの私ならここですぐに櫛を差し出すだけ……だけど、だけど今日は!) 和「あの、よろしければ私が髪をとかしましょうか?」 ---- 優希「えっ……」 京太郎「……」 京太郎(ああ、逃げてぇ、今すぐ笑ってここから逃げ出してぇ……! だけど今日はこのまま素直にいくって決めたんだ……耐えろ、俺!) 優希「そ、それどういう……」 京太郎「だから! お前がかわいくて、つい意地悪したくなって、 いつもとは違う呼び方して驚いたり悶々としてるお前を見て かわいいなんて思って……ああ、もうこれ以上言わせんな、恥ずかしい!」 優希「……」 京太郎「いいか、一度だけしか言わねえからよく聞いとけ! いつもあんな態度とっちまうけど俺は、お前の事……す……」 優希(えっ、嘘、京太郎が、私の事を……?) ---- 咲「んっ……」 和「さ、咲さんどうですか?」 咲「気持ちいいよ……和ちゃん、髪とかすの上手なんだね」 和「え、ええまあ……これだけ長いと自然に上手くなりますから……」 咲「ふふ、和ちゃんの髪サラサラで綺麗だもんね……」 和「さ、咲さんの髪だって手触りがよくて、いいと思いますよ?」 咲「えへへ、ありがとう」 和「~~~~!」 和(咲さんかわいい咲さんかわいい咲さんかわいい……!) 和「咲さんかわいい……」 咲「へっ!?」 和「はっ!?」 和(しまった、心の声が漏れてしまいました……!) 咲「あ、あはは、和ちゃんも冗談キツいよー。 私なんて和ちゃんに比べたら……」 和「そ、そんな事ありません!」 和(こうなったら、なすがままです!) 和「咲さんはかわいいです、誰がなんと言おうとそれは間違いなく事実です! 咲さんがかわいくないなんて、そんなオカルトありえません!」 咲「の、和ちゃん?」 和「咲さんはかわいくて、今まで私の勇気がないせいで避けてしまいましたけど、私は咲さんが……す……」 咲「えっ……」 ---- 京太郎「す、少し成長した方がいいと思うぞ!」 和「すばらです!」 優希「……はあ?」 咲「……はい?」 京太郎・和「あ……」 ---- 京太郎「なにしてんだ俺……」ズーン 和「なんで、あそこで花田先輩……」ズーン 久「……ねぇ、あの2人どうしたの?」 優希「ふん、私は知らないじぇ!」 咲「私も知りません!」 久「そ、そう。 なんか2人も機嫌悪そうに見えるんだけど……」 優希「気のせいだじょ!」 咲「錯覚です!」 まこ「こりゃ、相当ご立腹じゃな……」 久「何があったのかしら……」 京太郎「ヘタレ、俺のヘタレ……」 和「バカ、私のバカ……」 咲・優希「……」 優希(あそこまで言われたらさすがに気持ちは伝わったけど…… 土壇場でヘタレるような奴にこっちから告白なんかしてやるもんか!) 咲(期待したのに和ちゃんのバカ……絶対に私からは気持ちを伝えてなんかあげないからね!) 京太郎「あ、あの優希……?」 和「咲さん、その……」 咲・優希「ふんだ!」プイッ 京太郎・和「」チーン カン!
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349 名前: ◆T4KM.qYCbQ[saga] 投稿日:2014/12/11(木) 02 26 59.63 ID n2GN+6jSo [17/20] わいわいがやがや 京太郎「俺は今、幸せだ」 何よりも幸せ 家族も、何もかも手に入れた 衣「おはようきょうたろー」 京太郎「おはよう衣。今日も授業同じだな」 衣「うむ」 霞「須賀くぅん……子供を認知してくれないかしらぁ?」 菫「そうだぞ!! 間違いなく君の子だ!」 京太郎「子供は間に合ってるんで」 明星「須賀様を信仰しましょう! 全てが救われます!」 京太郎「落ち着けよ。もう高校生だろ?」 明星「はいっ! 神の子を宿せます!」 京太郎「宿さなくていいから」 大学も楽しいし 友達も多い 何もかもが順調だ 家族も、家具も、友人も 全てが俺を幸せにしてくれる 後は―― 玄「すーがくんっ♪」 京太郎「玄!」 玄「えへへ、今夜は私とおまんこしてくれる?」 京太郎「ああ。今日は雅枝が遅くなるからな」 玄「やったのです!」ダキッ 浮気相手も、出来た 玄「うぅ、バレないようにする緊張感がたまらないよぉ」 京太郎「(一家公認だけどね)」 355 名前: ◆T4KM.qYCbQ[saga] 投稿日:2014/12/11(木) 02 32 32.50 ID n2GN+6jSo [18/20] 何もかもが順調 京太郎「……それでさ、その時」 洋榎「えぇ!? なんやそれ!」ゲラゲラ 絹恵「パパの話はおもろいなぁー」クスクス スタスタ 一「びっくりしたよ、ハギワラさんが怒ってねー」 純「へぇ、そりゃ珍しいな」 スッ 京太郎「……ん?」 純「あっ」 ドクン 純「……」ペコッ 京太郎「……」ペコッ スタスタ 絹恵「ん? 知り合い?」 京太郎「……いや」 一「今の知り合い?」 純「いや……」 この世界の俺は間違いなく /イ / V ヽ、 ` , ´/ | \ _/ ' ' , | \  ̄ ̄/ / // } | / / 〃 / | | / { /.' ∧ } | /_, ィ ∧ /_ | / V ∧ / / / ∧{tォミ、 , / | ' 、 / イ / /| 弐_ V | / __}/ _ヽ | / , ー' , ∨/ イ乎(_ ヽV | ∨ {/ ' / / Vzソ V} { 、 リ ∧ ` 、 ∧ ` |l∧  ̄ < 「´∧ ´ . '//>--==≦ゞ ////////\ / /////// / ∧ {/////〈/{ / | //, ∧//// ∨、 , } , // {// ∧// ∨V{ | 「 ̄/´/// 京太郎・純「「知らない人だよ」」 幸せなんだって思えるから 三週目 愛宕家騒乱日記 カンッ 428 名前: ◆T4KM.qYCbQ[saga] 投稿日:2014/12/12(金) 00 13 50.39 ID hcg7BJsJo [2/26] それでは世界は一巡し、新たな世界が構築されます ここは――何にも染まっていない……清らかで澄み渡る世界なのです <四週目 清澄> ガチャッ 優希「ただいまだじぇー!」 久「ふぅ、合宿疲れたわね」 まこ「久しぶりの清澄じゃな」 和「やっぱり、慣れ親しんだ部室の方が落ち着きますね」 咲「ただいま! 京ちゃん!」 京太郎「みんな、お疲れ様でした」 今日は他校との合同合宿に出かけていたみんなが帰って来る日 案の定というか、いつも通りお留守番だった俺はこうしてみんなを出迎える 京太郎「今お茶を淹れますね」 まこ「すまんのぅ……ん?」 久「あら? 部室がピカピカね」 優希「犬がやったのか?」 京太郎「ああ。こんな時くらいしか大掛かりな掃除出来ないからな」 部活がある日はみんなの邪魔しちゃいけないから、隅っこくらいしかできない ベッドや雀卓を動かすにはこういう日じゃないと 咲「す、すごい! ホコリ一つ無いよ!」ツゥー 和「須賀君、ありがとうございます」ニッコリ 京太郎「い、いやぁ! 和にそう言われると嬉しいな」デレッ 咲「むっ……」ムスッ 久「掃除もいいけど、ちゃんと麻雀の勉強はしていたの?」 優希「そうだじぇ犬! ちっとくらい強くなってないと、ますます私達と差が開くじぇ!」 京太郎「ちゃんとやってたっつぅの!」 和「そうですよゆーき。須賀君は真面目なんですから」 京太郎「そ、そう思う?」ドキドキ 和「はい。いつも助かっています」 京太郎「(う、嬉しい!)」ジィーン 咲「ふぅん? じゃあ打ってみる?」むかむか 京太郎「ああ、いいぜ! 俺だって少しは強くなったところを見せてやる!」 429 名前: ◆T4KM.qYCbQ[saga] 投稿日:2014/12/12(金) 00 24 30.01 ID hcg7BJsJo [3/26] 優希「こてんぱんにしてやるじぇ」 京太郎「っと、その前に飲み物を」コポポポ 久「悪いわね」 京太郎「いいんですよ。はい、どうぞ」コトッ まこ「おー、いい香りじゃな」 京太郎「外は寒かったでしょうから、暖かい紅茶を」 久「気が利くじゃない!」 京太郎「はい。それとこれ、習ったばっかの試作なんですけど……」 咲「うわぁ、ブラウニー!」 優希「んぐんぐ!」 京太郎「おいおい、いきなり食うやつがあるか」 優希「京太郎の作るブラウニーはうまいな」ぷはーっ 久「生地がしっとりとしていて、それでいてベタつかないスッキリした甘さね」 まこ「ココアはバンホーテンのものを仕様したのか?」 京太郎「明治です」 まこ「そうか……」 和「本当に美味しいですよ。それに、紅茶をあえて濃い目にいれていますよね?」 京太郎「あ、分かった?」 和「はい。お陰でブラウニーの甘さが引き立ちます」クスクス 京太郎「喜んでもらえて嬉しいよ」にっ 咲「むむー!」ぱたぱた 京太郎「よし、そんじゃ打つか。これでも、伊達に清澄の部員じゃないんだぜ!」 久「ふふっ、どれくらい成長したのか楽しみね」 京太郎「じゃあ早速。メンバーは?」 優希「勿論私だ!」 咲「わ、私も!」 和「では僭越ながら」 まこ「ちょうど一年生マッチじゃな」 京太郎「よし、負けねぇぞ!」 俺だって清澄の部員 見てろ、もう俺だけがずっと後ろで―― 京太郎「行くぞ!」 立ちすくんでいるのは嫌なんだ 00~19 トビ 20~49 四位 50~69 三位 70~89 二位 90~99 一位 ゾロ目 京太郎以外 全員トビ ↓2 今回はちょっとドラマ性を持たせてからのスイッチタイムとなります 443 名前: ◆T4KM.qYCbQ[saga] 投稿日:2014/12/12(金) 00 35 19.73 ID hcg7BJsJo [4/26] 京太郎「っと! ここで通らばリーチ!」 和「通りません。それ、ロンです」 京太郎「あちゃー。やっぱ無理かー」 久「ふふ、一位が見えたから焦ったのかしら」クスクス まこ「そうじゃな。これが和了なら見事に逆転一位じゃったが」 優希「ぐ、ぐぬぬ……この優希様が四位!?」 京太郎「いやぁ、なんとか二位までこぎ着けたので……」 咲「す、凄いよ京ちゃん! いつのまにこんなに打てるようになったの?」 和「基礎が徹底されていましたね。それだけに最後の一打は見逃せませんでしたが」 京太郎「頑張ったって言ったろ? 次こそはちゃんと一位取るからな!」 久「それにしても、須賀君が成長してくれて……嬉しいわ」 京太郎「部長?」 久「ほら、今まで須賀君に無理ばかりさせていたでしょ? だから、ね」 まこ「部長、おんし……」 久「もう私いなくなるのに……今思えば、無責任すぎたって思うの」 京太郎「いいんですよ部長。俺はこうやって、みんなと打てるだけで幸せですから」 久「!」 京太郎「大会も終わって、もうじき部長も引退ですけど……」 ポンポン 京太郎「とっくに大切なもんを、この胸に貰ってますから」ニッ 咲「京ちゃん……」 和「一本取られましたね、部長」クスクス 久「……な、何よ。須賀君のくせに」じわっ まこ「照れるな照れるな」ハハハ 優希「やれやれだじょ」 久「ああもう! やめ! 次は私も混ざるわよ!」 京太郎「はい! やりましょう!」 俺は幸せだ 大切な仲間とこうやって楽しんで 色々やって、自分を磨いて こんな日々がいつまでも続く 俺はこの時、そう信じてやまなかった―― 優希「あ、そういえば」 京太郎「ん?」 優希「へっへーん! お土産があるんだじぇー!」 京太郎「お土産?」 あの機械に、出会うまでは 452 名前: ◆T4KM.qYCbQ[saga] 投稿日:2014/12/12(金) 00 45 03.00 ID hcg7BJsJo [5/26] 京太郎「なんだそれ? 妙な機械だけど」 優希「変な露商の人から貰ったんだじぇ」 京太郎「露商?」 咲「あ、それって例の京ちゃんに似てる人?」 和「似てる人?」 久「あー、あの尭太郎……とかって人ね」 京太郎「へぇ、そんな人がいたんですか?」 まこ「そっくりだったぞ。髪の色や雰囲気が違ったが」 和「他人の空似でしょうか?」 優希「私が可愛いからタダでいいってくれたんだじょ」 いやいやいや、そんな商人いるのか? というかロリコ…… 優希「とにかーく! ありがたく頂け!」 京太郎「頂けって、タダでもらったんだろ? お前が使えよ」 何に使う機械なのか知らないけど 優希「ちっちっちっ! 甘いな犬!」 京太郎「は?」 優希「この説明書を読め!」 京太郎「なになに……この機械は男性が用いるモノです」 この機械を女性に向けてスイッチを押すだけで その人がアナタにとって、全く別の何かに変わります それが希望か絶望かは――神のみぞ知る 京太郎「なんだこりゃ?」 咲「変わるって、姿かたち? それとも……」 和「そんなオカルトありえません。何かのパーティグッズでは?」 久「なんだっていいわ! 面白そうじゃない!」 京太郎「んー、胡散臭いだけのような」 それに何か嫌な予感がする 俺の、この平穏を壊すような……何かを まこ「わしも同感じゃ」 久「もう、臆病ね」 優希「試すだけならタダだじぇ! ささ、スイッチを押せ!」 京太郎「えー?」 優希「最初は誰にする? ア・ナ・タ♪」もじもじ 京太郎「……」 しょうがない、一度だけ付き合ってやるか 京太郎「じゃあ……」 ↓2 なんと今回は一斉ではないのです 464 名前: ◆T4KM.qYCbQ[saga] 投稿日:2014/12/12(金) 00 51 58.54 ID hcg7BJsJo [6/26] 京太郎「それじゃあ咲。お前でいいか?」 咲「えっ?」どきっ 優希「えぇぇー!?」 京太郎「なんかお前は嫌」 優希「ぐぎぎぎっ!」 和「ゆーき」 優希「ちぇっ! それじゃあとっととやるじょ」 咲「ちょ、ちょっと待って!」あせあせ 京太郎「大丈夫だよ咲。こんなの所詮おもちゃだろうし」 咲「そう……かな?」 まこ「咲、無理せんでも」 久「いいじゃないまこ! さぁ、やってみせて須賀君」 京太郎「悪い咲。お前が一番頼みやすかったから」 咲「え? 和ちゃんじゃなくて?」 和「!」 京太郎「ああ。やっぱお前が一番(話しやすい)だよ」 咲「っ!」どきーん 和「……」ボソボソッ 優希「っ」 咲「わ、分かった! いいよ!」かぁぁぁ 京太郎「そうか? ありがとう」 さーて、とっとと終わらせて麻雀の続きだ 京太郎「それじゃあ行くぞ! ポチッとな!」 何も変わらない そう、変わるわけないんだ 01他人 02苦手 03顔見知り 04友達 05親友 06幼馴染 07婚約者 08恋人 09セフレ 10元恋人 11親の仇 12先輩 13後輩 14同級生 15麻雀の師匠 16浮気相手 17探偵 18犯人 19記者 20従兄妹 21姉or妹 22ストーカー 23娘 24母親 25ペット 26ライバル 27空気 28ご主人様 29耳かき 30漫画家 31生霊 32女騎士 33殺人鬼 34恋敵 35オナペット 36お嬢様 37お姫様 38同僚 39メイド 40アラフォー 41侵略者 42ペロリスト 43追跡者 44捕食者 45芸人 46巫女 47ナース 48寄生虫 49不良 50トラウマ 51抱き枕 52椅子 53ボディガード 54強姦魔 55変態 56中二病 57お色気要員 58上司 59部下 60原付 61防寒具 62妖怪 63人質 64電波 65忍者 66メンヘラ 67ロッカー 68腐女子 69レズ 70博士 71馬 72壁 73携帯 74風呂用スポンジ 75孫の手 76露出狂 77淫魔 78ぷんすこ 79ツンデレ 80クーデレ 81初恋の人 82命の恩人 83ジュリエット 84傭兵 85歌手仲間 86ヤンデレ 87信者 88女王様 89カモ 90天使 91先生 92生徒 93ヒーロー 94アイドル 95神様 96ファン 97片想われ 98アベック 99牝奴隷 00妻 ↓2 あんーなーにいーっしょーだーったのにー 477 名前: ◆T4KM.qYCbQ[saga] 投稿日:2014/12/12(金) 00 57 00.06 ID hcg7BJsJo [7/26] 70 博士 ぼふんっ 咲「うぉっほん!」 京太郎「は? 咲、なんでお前……白衣に?」 咲「わしじゃよ」 京太郎「え?」 久「どうかしたの?」 京太郎「い、いや! 咲が急におかしく!」 さっきまで制服だったのに! 今は白衣、これじゃあまるで 京太郎「まるで咲が博士みたいに!」 まこ「?」 優希「何言ってるんだじぇ?」 京太郎「え?」 和「咲さんは元々……」 咲「博士、でしょ?」 京太郎「えっ……」 何を言ってるんだみんな? 京太郎「そんなこと!」 優希「???」 久「ほら、ここの雀卓を作ったのも咲じゃない」 京太郎「いやいや! これは――」 ザッザザッ 京太郎「!?」 ある そんなはず無いのに、咲が……ここの雀卓を作っている記憶が なんで? どうして? 京太郎「咲、お前は俺の……」 咲「カガクノハッテンニギセイハツキモノデース」 京太郎「はかせ……だった?」 何が、起こってるんだ? 482 名前: ◆T4KM.qYCbQ[saga] 投稿日:2014/12/12(金) 01 03 13.80 ID hcg7BJsJo [8/26] 京太郎「まさか!?」 この機械なのか!? これが咲を博士に変えた? 京太郎「(そうとしか考えられない。じゃなきゃ、俺がおかしくなったとしか)」 咲「ねぇ京太郎君」 京太郎「きょ、京太郎君!?」 咲「かってに改造してもいい?」ワクワク 京太郎「はぁっ!? 何言ってんだお前!」 いきなり意味分からないこと言い出して それに呼び方も! 和「咲さん!! おかしいです!」 京太郎「和!!」パァァッ 和「かってに改造なら、許可を取る必要はありません!」 久「そりゃそうね」 まこ「そうじゃな」 京太郎「」 咲「それじゃあ早速」ガシッ 京太郎「え?」 咲「じゃあ……改造するね」ビリビリビリ 京太郎「ぎゃあああああああ!!!」 一体……何が!? 1 容姿 2 雀力 3 身体能力 ↓2 改造する項目 00~09 壊滅的打撃 10~29 ダウン 30~59 現状維持 60~89 成功 90~99 大成功 ゾロ目 人類最強レベル ↓3 493 名前: ◆T4KM.qYCbQ[saga] 投稿日:2014/12/12(金) 01 11 54.87 ID hcg7BJsJo [9/26] 97 雀力 大成功 ビリビリビリビシィィィイ!! 京太郎「がっ……」 なんだ、これ!? 力が――溢れる!! 咲「!!」 ゴゴゴゴゴゴッ 京太郎「……」ドドドド 久「凄いオーラ!」 まこ「なんちゅう……」 和「オーラ? そんなもの見えませんけど」 優希「あ、あの時の……宮永照と同等か……それ以上だじぇ」ガクガク 京太郎「……」 咲「強くなれたよかったね」 京太郎「……」ブルブルブル 久「よかったじゃない」 まこ「……京太郎?」 京太郎「ふ、ふざけるな!!」 咲「!!」ビクッ 京太郎「咲、お前……なんてことを!」 優希「じぇ? 強くなれたのに怒るのか?」 京太郎「当たり前だ! 俺は、俺の力で……少しずつ、みんなに追いつきたかった」 それを――こんなズルみたいなことで 咲「京太郎君……私は良かれと思って」ウルウル 京太郎「あ、いや! 違う! お前が悪いわけじゃないんだ」 善意でやってくれたことだし、責めるのはやりすぎだよな 京太郎「悪い咲……俺が悪かった」 咲「ううん、こっちこそゴメンナサーイ」 和「謝る気あるんですか?」 久「なんにしても、須賀君が以上に強くなってしまったわ」 まこ「ああ。この中で太刀打ち出来るのは咲くらいじゃろ」 京太郎「……」 <遠い地> ?「感じる……若くて強い、雀士の気配」ハァハァハァハァハァ 恒子「?」 ?「残さなきゃ……二人で雀士の遺伝子残さなきゃ(使命感)」ブツブツブツ ※ 隠しキャラが解禁されました 503 名前: ◆T4KM.qYCbQ[saga] 投稿日:2014/12/12(金) 01 20 50.73 ID hcg7BJsJo [10/26] 優希「さて、それでこの機械はどうするんだじぇ?」 京太郎「そうだ! この機械で咲が!」 久「どういうこと?」 京太郎「実は――」 かくかくしかじか 和「そんなオカルトありえません」 まこ「京太郎、おんし夢でも見とるんじゃないか?」 京太郎「本当なんです! 咲が急に変わって!」 久「須賀君……そういえば、最近休暇を取ってなかったわね」 京太郎「部長! 本当なんです! 信じてください!」 優希「ぶったるんどるじょ!」 なんでだよ なんで誰も信じてくれないんだ! 久「少し休んだら? 大丈夫、部活のことは気にしないで」 京太郎「ぐっ……」 和「待ってくださいみなさん。須賀君の言うことを少しは聞いてみましょう」 京太郎「和?」 和「私はこういったものを信じませんが、須賀君は信頼に値すると思っていますから」ニッコリ 和……お前! なんていいやつなんだ! 和「(ここで須賀君を信じると言えば……ふふっ)」クスッ 優希「のどちゃん?」 和「もう一度機械を使ってみれば、何か分かるのではないでしょうか?」 京太郎「え? でも!」 久「いい考えじゃない。それで何も無ければ、杞憂だって分かるわよ」 京太郎「……」 いいのか? また咲みたいに変わってしまったら 俺は―― 和「大丈夫ですよ須賀君」ギュッ 京太郎「え?」 和「何も変わりませんよ。私達は、ずっと――」 京太郎「和――ああ!そうだな!」 俺たちは仲間だ 何があっても、絶対に壊れない関係なんだ 京太郎「よし、それじゃあ!」 ↓2 あ、ちなみにこの世界の聖人は京太郎だけです(大胆な設定告白は書き手の特権) 513 名前: ◆T4KM.qYCbQ[saga] 投稿日:2014/12/12(金) 01 25 19.17 ID hcg7BJsJo [11/26] 京太郎「じゃあ和、頼むよ」 和「はいっ!(須賀君……あぁ、須賀君)」ドキドキ 優希「のどちゃん……」 久「頑張ってねー」 まこ「どうせ何も起きんじゃろう」 咲「実に興味深い」マジマジ 京太郎「和。行くぞ」 和「遠慮なくどうぞ」ニコニコ 和はいい奴だ 出来れば何も無ければ―― 京太郎「そりゃ! ポチッとな!」 和「(これで須賀君の信用を得て、後は――)」フフフ 01他人 02苦手 03顔見知り 04友達 05親友 06幼馴染 07婚約者 08恋人 09セフレ 10元恋人 11親の仇 12先輩 13後輩 14同級生 15麻雀の師匠 16浮気相手 17探偵 18犯人 19記者 20従兄妹 21姉or妹 22ストーカー 23娘 24母親 25ペット 26ライバル 27空気 28ご主人様 29耳かき 30漫画家 31生霊 32女騎士 33殺人鬼 34恋敵 35オナペット 36お嬢様 37お姫様 38同僚 39メイド 40アラフォー 41侵略者 42ペロリスト 43追跡者 44捕食者 45芸人 46巫女 47ナース 48寄生虫 49不良 50トラウマ 51抱き枕 52椅子 53ボディガード 54強姦魔 55変態 56中二病 57お色気要員 58上司 59部下 60原付 61防寒具 62妖怪 63人質 64電波 65忍者 66メンヘラ 67ロッカー 68腐女子 69レズ 70博士 71馬 72壁 73携帯 74風呂用スポンジ 75孫の手 76露出狂 77淫魔 78ぷんすこ 79ツンデレ 80クーデレ 81初恋の人 82命の恩人 83ジュリエット 84傭兵 85歌手仲間 86ヤンデレ 87信者 88女王様 89カモ 90天使 91先生 92生徒 93ヒーロー 94アイドル 95神様 96ファン 97片想われ 98アベック 99牝奴隷 00妻 ↓2 京太郎を狙う腹黒のどっちの運命やいかに 519 名前: ◆T4KM.qYCbQ[saga] 投稿日:2014/12/12(金) 01 32 26.90 ID hcg7BJsJo [12/26] 92 生徒 ぼふんっ 和「……」 京太郎「ん? 何も変わらないのか?」 よかった どうやら何も―― 和「須賀先生、どうかしました?」 京太郎「あ、いや……って、先生?」 どういうことだ? 俺が、先生? 久「須賀先生?」 京太郎「え? 部長まで何を」キョロキョロ 久「やだ、先生。いつもみたいに久でいいですよ」クスクス 京太郎「はい?」 どうなってんだ!? なんで俺が部長に先生って!? まこ「様子が変じゃな? 何かあったんですか?」 京太郎「染谷先輩まで!」 まこ「せ、先輩ぃ!?」 優希「須賀先生がおかしいじょ」 和「先生、私が何か変なことを言ってしまいましたか?」オロオロ 京太郎「いや、何がなんだか……」 って、あれ? なんで俺……服がスーツに? それに、なんだか体つきが…… 京太郎「まさか!?」バッ 鏡に映った姿 それは、少し歳をとっているようだったが 間違いなく 京太郎「俺……大人になってる?」 咲「?」 京太郎「うぐっ!!?」ズキズキィ!! なんだこれ!? 頭の中に記憶が――大学? 教育研修……清澄への赴任 そして俺は、和のクラスの副担任として―― 京太郎「そうだ、俺は――教師なんだ」 そして、麻雀部の顧問 525 名前: ◆T4KM.qYCbQ[saga] 投稿日:2014/12/12(金) 01 38 56.61 ID hcg7BJsJo [13/26] 和「ご気分が悪いんですか?」 京太郎「あ、いや……なんでもないよ和」ぽんっ 和「は、はいっ!」パァァッ 久「もう、先生ったら。驚かさないでくださいね」 まこ「まだまだ若いしのぅ。わしらとそう変わらんし」 優希「先生! 嫁の貰い手が無いなら立候補してもいいじぇ!」 京太郎「ゆ、優希。そういうことを言うと俺が校長に怒られるんだ」 優希「ちぇー! 少しくらい乗ってくれていいだろー」ダキッ 京太郎「優希」グイッ 優希「あっ」 京太郎「俺は生徒を大事にしたい。優希、もっと自分を大切にするんだ」 和「……須賀先生はなんて真面目なんでしょうか」うっとり 久「真面目ねー」 まこ「そこがええんじゃがな」 咲「ご立派です」 京太郎「……」ズキズキ おかしい 俺はついさっきまで高校生だったハズ くそっ、何がどうなってる!? 久「そうだ。折角だし、この機械を続けましょうよ」 京太郎「え?」 久「たまには先生も遊びに付き合ってくださいね」 京太郎「ちょ、久! やめろ!」 久「ほらほら、次は誰にしますか?」 京太郎「えっと――」 ↓2 年齢は22~23 くらいでいいんやろか? 531 名前: ◆T4KM.qYCbQ[saga] 投稿日:2014/12/12(金) 01 43 50.04 ID hcg7BJsJo [14/26] 久「私でもいいんですよー?」 京太郎「こら、久! 押すな!」 久「はい、どうぞ」ニギニギ 和「……」ギリギリ 京太郎「くっ……じゃあお前にするよ」 久「ええ、どうぞ」 京太郎「……さて」 色んなことが置きすぎて頭が痛いが 現状を理解するには、この機械だけが頼りなんだ 咲「どうなるかな?」 和「離れて欲しいです。須賀先生のあの優しい手に触れていいのは……」ブツブツ 優希「さっさと押すじぇー!」 京太郎「それじゃ、ポチッとな」 久「!」 何か掴めるといいが……」 01他人 02苦手 03顔見知り 04友達 05親友 06幼馴染 07婚約者 08恋人 09セフレ 10元恋人 11親の仇 12先輩 13後輩 14同級生 15麻雀の師匠 16浮気相手 17探偵 18犯人 19記者 20従兄妹 21姉or妹 22ストーカー 23娘 24母親 25ペット 26ライバル 27空気 28ご主人様 29耳かき 30漫画家 31生霊 32女騎士 33殺人鬼 34恋敵 35オナペット 36お嬢様 37お姫様 38同僚 39メイド 40アラフォー 41侵略者 42ペロリスト 43追跡者 44捕食者 45芸人 46巫女 47ナース 48寄生虫 49不良 50トラウマ 51抱き枕 52椅子 53ボディガード 54強姦魔 55変態 56中二病 57お色気要員 58上司 59部下 60原付 61防寒具 62妖怪 63人質 64電波 65忍者 66メンヘラ 67ロッカー 68腐女子 69レズ 70博士 71馬 72壁 73携帯 74風呂用スポンジ 75孫の手 76露出狂 77淫魔 78ぷんすこ 79ツンデレ 80クーデレ 81初恋の人 82命の恩人 83ジュリエット 84傭兵 85歌手仲間 86ヤンデレ 87信者 88女王様 89カモ 90天使 91先生 92生徒 93ヒーロー 94アイドル 95神様 96ファン 97片想われ 98アベック 99牝奴隷 00妻 ↓2 とーつぜーんあーらーしーがーまきおこりー 541 名前: ◆T4KM.qYCbQ[saga] 投稿日:2014/12/12(金) 01 50 58.62 ID hcg7BJsJo [15/26] 97 片想われ ぼふんっ 京太郎「……どうだ?」 久「……いえ、何も」 京太郎「そうなのか?」 あれ? やっぱりこの機械は何もないのか? それなら嬉しいが…… 京太郎「んー」 久「……はぁ(須賀先生……好き)」ドキドキ 京太郎「(でも、確実に変化ある気がするし)」 久「(もうすぐ卒業……私はもう須賀先生と離れ離れ)」ドクン 京太郎「ん? 久、どうかしたのか?」 久「あっ」ドキッ 京太郎「らしくないぞ。お前はいつも通り、堂々としていた方が俺は好きだぞ」ニッ 久「っ!」ドクンドクンドクン 和「せ、先生! もう一度やってみませんか?」グイッ 京太郎「ん? そうだなぁ」 久「(先生、私の気持ち――気づいているの? 知っていて、そんな優しい言葉を?)」 京太郎「じゃあやってみるか」 優希「それでこそだじぇ!」 久「(だとしたらアナタはなんて――残酷なの)」ギュッ 京太郎「それじゃあ次は」 久「(好き。須賀先生……アナタをずっとずっと、見ていたい)」ドキドキ ↓2 さーよーなーらーあえなくなーたってー 547 名前: ◆T4KM.qYCbQ[saga] 投稿日:2014/12/12(金) 01 56 05.15 ID hcg7BJsJo [16/26] 京太郎「まこ、やってみるか?」 まこ「お、ご指名とあらば」 京太郎「ゲームみたいなもんだ。そう気を張らなくていいだろう」 まこ「そうですよね。よし、遠慮なくどうぞ」 咲「ガンバッテクダサーイ」 優希「楽しみだじょ」 京太郎「……」 さっきは変化無しだったからな 次で全てがハッキリしてくれるといいが 久「先生……」 和「……」イライラ 京太郎「よし、行くぞ」 まこ「お願いします」 京太郎「どりゃ! ポチっとな!!」 01他人 02苦手 03顔見知り 04友達 05親友 06幼馴染 07婚約者 08恋人 09セフレ 10元恋人 11親の仇 12先輩 13後輩 14同級生 15麻雀の師匠 16浮気相手 17探偵 18犯人 19記者 20従兄妹 21姉or妹 22ストーカー 23娘 24母親 25ペット 26ライバル 27空気 28ご主人様 29耳かき 30漫画家 31生霊 32女騎士 33殺人鬼 34恋敵 35オナペット 36お嬢様 37お姫様 38同僚 39メイド 40アラフォー 41侵略者 42ペロリスト 43追跡者 44捕食者 45芸人 46巫女 47ナース 48寄生虫 49不良 50トラウマ 51抱き枕 52椅子 53ボディガード 54強姦魔 55変態 56中二病 57お色気要員 58上司 59部下 60原付 61防寒具 62妖怪 63人質 64電波 65忍者 66メンヘラ 67ロッカー 68腐女子 69レズ 70博士 71馬 72壁 73携帯 74風呂用スポンジ 75孫の手 76露出狂 77淫魔 78ぷんすこ 79ツンデレ 80クーデレ 81初恋の人 82命の恩人 83ジュリエット 84傭兵 85歌手仲間 86ヤンデレ 87信者 88女王様 89カモ 90天使 91先生 92生徒 93ヒーロー 94アイドル 95神様 96ファン 97片想われ 98アベック 99牝奴隷 00妻 ↓2 ぎーりーぎりーまーでーふんばーってー 560 名前: ◆T4KM.qYCbQ[saga] 投稿日:2014/12/12(金) 02 05 05.48 ID hcg7BJsJo [17/26] 97 片想われ ぼふんっ まこ「……」 京太郎「? どうだ?」 まこ「な、なにも無いです」ぷいっ 京太郎「そうか?」 やっぱりこの機械は嘘っぱちなのか 心配して損したな まこ「……先生」ドキドキ 京太郎「あ、それとまこ」 まこ「は、はいっ!」ドキッ 京太郎「無理に敬語を使わなくていい。お前は広島弁の方がイキイキしてるからな」 まこ「で、ですけど」モジモジ 京太郎「他の先生ではそうでも、俺の前ではいつものお前を見せてくれないか?」 まこ「!!」 京太郎「俺は教師だけど、同じ目線で立ってるつもだぞ?」 まこ「せ、先生……//」ドキドキ 京太郎「それに広島弁って、なんか可愛いしな」ニッ まこ「そ、それならこれからは……広島弁で喋る、けぇ」もじもじ 京太郎「ああ、いいぞ」 和「私も広島弁にしますけぇ」あせあせ 久「広島弁もいいもんじゃな」あせあせ 優希「カオスだじぇ」 京太郎「???」 まこ「(わしゃ、やっぱり先生のことを……あぁぁ! こんなの! 叶うわけないのに!)」ドキドキ 京太郎「大丈夫かまこ?」 優希「それより! 最後はこの私だじょ!」 京太郎「優希、お前もかよ!」 優希「仲間外れはいやーん♪」クネクネ 567 名前: ◆T4KM.qYCbQ[saga] 投稿日:2014/12/12(金) 02 09 56.77 ID hcg7BJsJo [18/26] 優希「さぁ! 押すじぇ!」 京太郎「しょうがないな」 まぁ、おもちゃだって判明したことだし 付き合うくらい別にいいか 京太郎「じゃあ押すぞ」 優希「優しくしてねー」モジモジ 和「……」イライラ 久「……」むすっ まこ「……」そわそわ 咲「カガクノハッテンニギセイハツキモノデース」 京太郎「覚悟はいいか?」 優希「オーケーだじぇ!」 京太郎「ほい! ポチッとな!」 01他人 02苦手 03顔見知り 04友達 05親友 06幼馴染 07婚約者 08恋人 09セフレ 10元恋人 11親の仇 12先輩 13後輩 14同級生 15麻雀の師匠 16浮気相手 17探偵 18犯人 19記者 20従兄妹 21姉or妹 22ストーカー 23娘 24母親 25ペット 26ライバル 27空気 28ご主人様 29耳かき 30漫画家 31生霊 32女騎士 33殺人鬼 34恋敵 35オナペット 36お嬢様 37お姫様 38同僚 39メイド 40アラフォー 41侵略者 42ペロリスト 43追跡者 44捕食者 45芸人 46巫女 47ナース 48寄生虫 49不良 50トラウマ 51抱き枕 52椅子 53ボディガード 54強姦魔 55変態 56中二病 57お色気要員 58上司 59部下 60原付 61防寒具 62妖怪 63人質 64電波 65忍者 66メンヘラ 67ロッカー 68腐女子 69レズ 70博士 71馬 72壁 73携帯 74風呂用スポンジ 75孫の手 76露出狂 77淫魔 78ぷんすこ 79ツンデレ 80クーデレ 81初恋の人 82命の恩人 83ジュリエット 84傭兵 85歌手仲間 86ヤンデレ 87信者 88女王様 89カモ 90天使 91先生 92生徒 93ヒーロー 94アイドル 95神様 96ファン 97片想われ 98アベック 99牝奴隷 00妻 ↓2 おーとこならーだれかのたーめにつーよーくなーれ 586 名前: ◆T4KM.qYCbQ[saga] 投稿日:2014/12/12(金) 02 15 57.10 ID hcg7BJsJo [19/26] 14 同級生 ぼふんっ 優希「??」 京太郎「どうした優希?」 優希「じぇ? 京太郎も来てたのか?」 京太郎「へ? お前、戻ったのか?」 この態度 俺と同級生だった頃の優希だ! 優希「え? 何言ってんだ?」 久「須賀先生、片岡コーチがどうかしたんですか?」 京太郎「へっ!? 片岡コーチィ!?」 まこ「コーチはコーチじゃと思うが……」 京太郎「どういうことだ!? 優希、お前は一体!?」 優希「何ボケてるんだじぇ?」 京太郎「!!」 優希「私はお前の高校の同級生で、今は清澄の麻雀部コーチだろー」 京太郎「なん……だと!?」 じゃあ何か? 優希は俺の同級生だけど、それは過去の話? 咲「片岡コーチ、今日はどうします?」 優希「そうだなー! みんなで打ち回す感じでいいじぇ」 久「アバウトねー相変わらず」 まこ「須賀先生を見習わんか」 優希「うがー!! 敬語を使えー!!」 京太郎「(ってコイツ、俺と同年齢のはずなのに見た目が――高校の頃から変わってねぇ!!)」 和「……須賀先生」くんくん 京太郎「ん?」 和「……ぴゅーぴゅー」 京太郎「吹けてないぞ」 和「はぅわっ!?」 592 名前: ◆T4KM.qYCbQ[saga] 投稿日:2014/12/12(金) 02 20 25.38 ID hcg7BJsJo [20/26] 京太郎「だが待てよ」 これじゃあ麻雀部が四人 大会に出られないことになる 京太郎「待て、一体だれが――」 ガチャッ 京太郎「ん?」 -‐──‐- . ´ `ヽ、 / / , / / /| ト、 ′ ∠._/ / i| i \ 〕 〔 |/ 八〔\ .' \ /. |∧ | ┯ ┯ V ┯ ┯∧ / j ' ∧| 乂ノ 乂ノ ∨、 |. / Ⅴ "" ノ | / 入_ _ < / /| / /\ /∧ノ へ ̄ ̄/ \リイ/ / 〔′  ̄\\ r‐' \/ //\ / \ヽーヽ └─ー/─' \ 丶ー| 〉 〈 | 〈 | .〈∧/ !__/ | | | 照「……」 京太郎「んん?」ゴシゴシ 照「おはよう、先生」 京太郎「あ、はい」 久「おはようって時間じゃないわよ照」 まこ「どこ行ってたんじゃ?」 照「トイレ」 咲「お姉ちゃん、少しは恥じらいを」 照「?」 京太郎「……えええええ!?」 603 名前: ◆T4KM.qYCbQ[saga] 投稿日:2014/12/12(金) 02 24 53.73 ID hcg7BJsJo [21/26] 照「なに? どうしたの先生」 京太郎「どうしたもこうしたもねぇよ!! どうなってんだよ!!」 優希「お、落ち着け京太郎! 何があったんだじぇ!」 京太郎「おかしいだろ! これは流石に無理やりだろ!」 和「はい?」 久「今日の先生、疲れてるのかしら」 京太郎「あばばばば」 まこ「泡吹いとる! 先生!」 和「だ、大丈夫ですか!?」 わけが分からない 俺は一体どうしてこんな状態になってるんだ? 照「相変わらず先生は面白い」 久「そういう問題じゃないでしょ」 まこ「しっかりせぇ!」 京太郎「う、うーん」 咲「この機械が原因なのかな?」 照「機械?」 咲「これこれこういう機械なの」 照「ふーん? それそれこういう機械なんだ」 京太郎「……も、戻さなきゃ。この機械で」ブツブツ そうだ 全ての元凶はこの機械 これさえ使えば 605 名前: ◆T4KM.qYCbQ[saga] 投稿日:2014/12/12(金) 02 28 13.67 ID hcg7BJsJo [22/26] 京太郎「照!」 照「何? 結婚ならいつでもいいよ」 京太郎「違う!」 照「冗談」 咲「お姉ちゃん!」 照「お茶目ジョーク」 京太郎「いいから真面目に聞け!!」 照「はい」 京太郎「はいじゃないが」 照「え?」 京太郎「あ、これでいいんだ」 照「うん」 京太郎「とにかく! この機械でお前を元に戻す!」 いいや! 全てを! 照「戻るの?」 京太郎「戻してみせるさ!」 きっとどうにかなる 元の、みんなと楽しく部活をやっていたあの頃に 京太郎「頼む! 元に! 戻ってくれ!!」 和「……」 京太郎「うぉぉぉ! ポチッとなぁぁ!」 01他人 02苦手 03顔見知り 04友達 05親友 06幼馴染 07婚約者 08恋人 09セフレ 10元恋人 11親の仇 12先輩 13後輩 14同級生 15麻雀の師匠 16浮気相手 17探偵 18犯人 19記者 20従兄妹 21姉or妹 22ストーカー 23娘 24母親 25ペット 26ライバル 27空気 28ご主人様 29耳かき 30漫画家 31生霊 32女騎士 33殺人鬼 34恋敵 35オナペット 36お嬢様 37お姫様 38同僚 39メイド 40アラフォー 41侵略者 42ペロリスト 43追跡者 44捕食者 45芸人 46巫女 47ナース 48寄生虫 49不良 50トラウマ 51抱き枕 52椅子 53ボディガード 54強姦魔 55変態 56中二病 57お色気要員 58上司 59部下 60原付 61防寒具 62妖怪 63人質 64電波 65忍者 66メンヘラ 67ロッカー 68腐女子 69レズ 70博士 71馬 72壁 73携帯 74風呂用スポンジ 75孫の手 76露出狂 77淫魔 78ぷんすこ 79ツンデレ 80クーデレ 81初恋の人 82命の恩人 83ジュリエット 84傭兵 85歌手仲間 86ヤンデレ 87信者 88女王様 89カモ 90天使 91先生 92生徒 93ヒーロー 94アイドル 95神様 96ファン 97片想われ 98アベック 99牝奴隷 00妻 ↓2 ほんとにだいじなーものはなーんだろー 627 名前: ◆T4KM.qYCbQ[saga] 投稿日:2014/12/12(金) 02 35 28.64 ID hcg7BJsJo [23/26] 66 メンヘラ ぼふんっ 照「……」 京太郎「照?」 照「……ねぇ、先生は私のことちゃんと見てる?」 京太郎「え?」 照「誰よりも私のことを一番に見てくれてるの?」ずいっ 京太郎「は? えっと?」 な、なんだ!? 何が起きてる!? 京太郎「お、俺は生徒全員が平等で大事だよ」 和「」グサッ まこ「」グサッ 久「」ヒサッ 照「……そんなことない」 京太郎「え?」 照「わかってるよ。先生は本当は一番私を好きだって」 優希「じぇええ!?」 京太郎「」 照「ふふ、でもみんなの前だから言えないんだよね」 京太郎「な、何を馬鹿なことを!」 照「……バカ?」ピクッ 京太郎「?」 照「今、バカって言ったの?」 京太郎「あ、いや! 悪気は……」 照「バカって言ったバカってバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言った言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言ったバカって言った」 京太郎「」 咲「あ、お姉ちゃんいつものモードだ」 京太郎「て、照? 落ち着こう、な!」 照「……死んでやる」 京太郎「!?」 照「もういい。先生が私を大事にしてくれないなら、死ぬもん」スッ ナイフ 京太郎「ま、待てって!!」 サクッ 照「ふふ、見て……私の血ってこんなに綺麗」うっとり 京太郎「バカ! 手首なんて切って! すぐに止血を!」バッ 照「……やっぱり先生は優しい。私のことがだぁぁあぃすきなんだぁ」えへへへ 632 名前: ◆T4KM.qYCbQ[saga] 投稿日:2014/12/12(金) 02 41 55.95 ID hcg7BJsJo [24/26] 京太郎「いや、そういうわけじゃ……」 /. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . \. / . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .ヘ. / . i / . . / . / \ . i. / / . / . .. . . . ヽ . i ′ ./ . / . / . . ハ i ′ . / / / / , i |. / ′. / / / 从 . . ...i .i / ′ ′ .′ / i i i ... | |. / i i i .i 从 i i . i i i. / /.i i i i i i i i i i i i i / / | i i i i i i i i i l l i l i.// ヾi i i i i i i i | i i' i ′i / i.´ 少 ', l i i i ゙、ト | ヘ i ' | ゙ /i /i / i\ / | 、 ハ ヾ i 、.i ヘ i ', i ゙、 / iノ. i/ i i \ / | ハ ヾ ゞ. ,丶i ゙ j ヘ/ / 厶 ハ i 丶 ∧ヾ | / ヽ.、 ._ ヾ., イ / /i ′ ゝ_../ ∧ヽ. | /. i > _  ̄ . r ./. // i / /. /i_.i ∧ヽ | / 丶  ̄ / / レ /. // ヽ 照「死ぬよ?」 京太郎「!」ゾクッ 照「先生が私を愛してくれなきゃ、死ぬから。嘘じゃないよ」 京太郎「て、照!」 照「ふふふっ、あはは……」 京太郎「……」 照「あっはっはっはははははははははははっはあははっはははははははははははははははははははっははははははあははっはははははははははははははははははははっははははははははああはははははあーっははははあははっはははははははははははははははははははっははははははははああはははははあーっははははあははっはははははははははははははははははははっははははははははああはははははあーっははははあははっはははははははははははははははははははっははははははははああはははははあーっははははあははっはははははははははははははははははははっははははははははああはははははあーっははははあははっはははははははははははははははははははっははははははははああはははははあっははははははああはははははあーっははははははあははあははははは」ケラケラケラケラ 和「」 久「」 まこ「」 優希「」 咲「いつも通りだね」 京太郎「(お、俺は……)」 もしかすると、開けてはいけない箱を開けてしまったのかもれしれない 照「せんせぇ……だぁいすきっ」クスクス 京太郎「……」 果てに待つのは闇か絶望か 最後に残されたのは果たして――希望なのか 今の俺には、まだ分からない 清澄編+照 しゅーりょー 695 名前: ◆T4KM.qYCbQ[saga] 投稿日:2014/12/14(日) 23 14 36.60 ID e/jvxgHBo [1/7] <ぜんかいまでのあらすじ> 咲「カガクノハッテンニギセイハツキモノデース」 京太郎「俺の雀力はあの宮永照すら凌ぐ……」ごごごごっ 和「やっぱり須賀先生は素敵です!」きらきら 久「須賀先生……好き」ぼそっ まこ「わしゃ……先生のこと、ずっと」ドキドキ 優希「教え子が全国優勝で嬉しいじぇ」 照「あっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっははっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっははっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっははっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっははっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっははっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっははっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっははっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっ!」ケラケラケラ 京太郎「て、照……」 照「死ぬよ」 京太郎「えっ」 照「私のことを愛してくれないなら死んでやる」 京太郎「ま、待て! 落ち着いて話し合おう」 照「じゃあ一日百回はメールして。十分おきに電話、一時間に一回キスして」 京太郎「えっ」 照「……」ブツブツブツブツ 京太郎「(俺は一体どうすればいいんだ……)」 和「須賀先生、私がなんとか助けて見せます」ぎゅっ 恵「(最近娘の様子がおかしい……)」 原村母「何かあったのかしら?」 恵「……仕方ない」 原村母「え?」 恵「……」ぴっぽっぱっ トゥルルルルル 原村母「アナタ、一体何を?」 恵「家庭訪問だ」 原村母「!!」 恵「……家庭訪問だ」 原村母「(なんで二回言ったのかしら?)」 699 名前: ◆T4KM.qYCbQ[saga] 投稿日:2014/12/14(日) 23 22 23.52 ID e/jvxgHBo [2/7] 【清澄】 京太郎「はっ? 家庭訪問?」 和「はい」 一日のHR終わり、和の口から聞いたのはとんでもない言葉だった 京太郎「え? 三者面談じゃなくて?」 和「実は、父が……是非にと」 京太郎「いや、是非にと言われてもな」 ピピピピピピッ 京太郎「もしもし? ああ、うん。好きだよ」 ぶつっ 和「……あの人ですか?」 京太郎「そうだ。ちょっとこれが立て込んでてなぁ」 俺の直接の生徒ではない宮永照 部活の顧問としては面倒を見てやりたいとは思っているが…… 和「そ、そうですよね。私より、そっちの方が……」うつむき 京太郎「あ、いや! 俺はちゃんと和のことも考えたいぞ!」 親の都合で東京行きか、長野に残るか 和の抱える問題は、大会の優勝で一応は解決したように見えた 京太郎「でも、ちゃんとお父さんと話し合わないとな」 和「はい。ですから……」 京太郎「分かった。それで、日程は今日でいいのか?」 和「来てもらえるんですか!?」 京太郎「当たり前だ。お前は俺の大事な生徒だからな」 和「はぅっ」きゅーん 京太郎「和?」 和「は、はひっ! 今日でお願いしまひゅっ!」がりっ 京太郎「お、おう?」 和「……」なみだめ それにしても原村家か 一体どうなるんだろう―― ※ 龍門渕編の前に、急遽番組を変更して原村家家庭訪問編をお送りします 701 名前: ◆T4KM.qYCbQ[saga] 投稿日:2014/12/14(日) 23 29 03.07 ID e/jvxgHBo [3/7] 【原村邸】 京太郎「というわけで来たものの」 なんだか門構えからして怖いぞ 和のお父さんは弁護士らしいし、うーん 京太郎「ええいままよ!」」 ぴんぽーん がちゃっ 和「須賀先生! お待ちしてました!」 京太郎「少し遅くなってすまないな」 和「いえ、無理を言ったのはこちらですから。どうぞ」にっこり 京太郎「失礼します」 ざっ 恵「……」どーん 京太郎「っ!」びくっ こ、この人が和のお父さんか! 厳格そうな人だなぁ 京太郎「は、初めまして。和さんの担任を務めている、須賀京太郎と申します!」ビシッ 恵「初めまして。和の父の原村恵です」ペコリ 京太郎「はい!」カチコチ 恵「……立ち話もなんですから、どうぞお上がりください」 京太郎「しし、失礼します!」 和「(結婚のお願いに来たみたいで……アリですね)」ドキドキ 恵「粗茶ですが」コトッ 京太郎「ありがとうございます」ずずっ 恵「……」 京太郎「ぷはぁー」ほっ 恵「まず、いくつか確認をさせて頂いても?」 京太郎「は、はいっ!」 恵「須賀先生は初担任で、和のクラスを?」 京太郎「はい。まだ教師歴一年です」 恵「……そして麻雀部の顧問でもある」 和「お父さん」 恵「お前は黙っていなさい」 京太郎「確かに麻雀部の顧問も勤めています」 恵「つまり、清澄の教師の中でアナタが一番和と関わっている」 京太郎「そう、なりますね」ドキドキ 702 名前: ◆T4KM.qYCbQ[saga] 投稿日:2014/12/14(日) 23 35 22.77 ID e/jvxgHBo [4/7] 恵「単刀直入に申し上げましょう」 京太郎「は、はいっ」 恵「アナタには言いたいことが山のようにある」 京太郎「」びくっ 和「お父さん!」 恵「大体なんだ? 教師でありながら金髪とは!」だんっ 京太郎「そ、それは!」 って! アンタの娘はピンク髪だろがーい! 京太郎「(とは言える空気じゃないな)」うーん 恵「しかも教師一年目で高校の担任? 舐めているのか!?」 京太郎「な、舐めてなんかいません!」 恵「貴様が担任になってから、和はやけに反抗的になった」 和「!」 京太郎「え?」 恵「麻雀を続けると言ったり、東京に行きたくないと駄々をこねる」 京太郎「……」 恵「貴様、娘に一体何をした!?」 京太郎「えっと――」 00~29 別に何も 30~59 わかりません 60~89 俺に出来ることを 90~99 彼女の支えになりました ゾロ目 京太郎「ナニを……」 和「せ、先生っ……//」モジモジ ↓2 あいってなんなんだー せいぎってなんなんだー 710 名前: ◆T4KM.qYCbQ[saga] 投稿日:2014/12/14(日) 23 42 32.74 ID e/jvxgHBo [5/7] 京太郎「別に何も」 恵「何もだと!? 貴様それでも教師か!!」 京太郎「あ、いえ! 放置していたというわけではありません!」あせあせ 和「そうです! 放置プレイは前世です!」 恵「また訳のわからないことを……!」 いかん、お父さんが怒り始めたぞ なんとか機嫌を直させないと 京太郎「(どうしよう……)」 恵「聞いているのか!!」 京太郎「はい!」 恵「それに、聞くところによると……麻雀部の女子生徒につばをつけているとか?」 京太郎「!」 和「お父さん!」 恵「それは本当なのか?」 京太郎「それは――」 00~29 京太郎「ぶっちゃけモテモテです」キリッ 30~59 京太郎「分かりません」 60~89 京太郎「言い寄られることは、あります」 90~99 京太郎「実は生徒が一人……精神病を患っていまして」 ゾロ目 京太郎「……女子高生って、凄いんですよ」とおいめ ↓2 しずかにーあーさーやーけーが だいちをーつーつーんーでーく 717 名前: ◆T4KM.qYCbQ[saga] 投稿日:2014/12/14(日) 23 51 28.12 ID e/jvxgHBo [6/7] 京太郎「分かりません」 恵「分からないだと? 貴様、生徒のことも分からないのか!?」だんっ 京太郎「はい……悔しいですが、自分には分からないことだらけです」 恵「! 呆れた奴だ……そんなことで教師が務まるとでも!?」 京太郎「ですが、俺は分からないなりに! みんなことを分かりたいと努力しています!」 恵「努力?」 京太郎「はい。和さんも含め、生徒一人一人と少しずつ分かりあおうと……」 恵「そんなものは詭弁だ」 和「お父さん、やめてください!」 恵「なぜこんな教師を庇う?」 和「それは――」 京太郎「和!」 和「私……」 00~29 和「……」 30~59 和「私は先生を信じています」 60~89 和「先生のことが……」 90~99 和「須賀先生じゃなきゃダメなんです……」 ゾロ目 和「須賀先生のことが……好きなんです」 ↓2 のーふぃあー のーぺいーん あいのーまえにたつかぎりー 722 名前: ◆T4KM.qYCbQ[saga] 投稿日:2014/12/14(日) 23 58 30.80 ID e/jvxgHBo [7/7] 和「先生のことが……」 京太郎「和!」 和「!!」びくっ 恵「! 貴様……」 京太郎「今言おうとしたことは、お父さんだけじゃなく……俺への冒涜でもある」 和「わ、私は……ただ」 京太郎「俺は教師だ。何があっても、それだけは決して変わらないよ」にっ 和「……はい」ぶるぶる 恵「ふん……理性は持ち合わせているようだな」 京太郎「原村さん。俺は確かに若輩者で、未熟すぎる男です」 恵「……」 京太郎「ですが、信念は曲げません。俺は、決して娘さんを不幸に導いたりはしない」 絶対に 和「……」じわっ 恵「その言葉、信じても?」 京太郎「はい」 恵「……」じっ 京太郎「……」 恵「分かった。その言葉を信じよう」 京太郎「!」 恵「要件はこれで終わりです。わざわざ御足労頂き、ありがとうございました」 京太郎「原村さん!」 和「……うぅ」しくしく 恵「和」 和「……ひっく、えぐっ、は、はいっ」ぐすっ 恵「先生を……駅まで送って差し上げなさい」 京太郎「原村さん」 恵「……」 ぴしゃっ 京太郎「……」 和「せ、先生」 京太郎「送って、くれるか?」 和「……はい」こくっ 728 名前: ◆T4KM.qYCbQ[saga] 投稿日:2014/12/15(月) 00 05 09.78 ID NUq8g+heo [1/21] てくてく 和「……」 京太郎「なぁ、和」 和「……はい」 京太郎「悪いな、こんな先生で」 和「いえ、私は須賀先生が担任で……嬉しいです」 京太郎「そっか。俺も、お前が生徒でよかった」 和「……(本当はウソ)」 先生のことが好き 誰よりも、何よりも先生と共に居たい だから、教師と生徒としてじゃなく 一人の男と女として―― 和「……」 京太郎「和、この帰り道だけ……俺、教師をサボってみる」 和「え?」 京太郎「聞いて欲しいことがあるんだ」 和「な、なにを、ですか?」 京太郎「俺、ほんの少し前まで……和の担任じゃなかったんだ」 和「……?」 京太郎「同学年で、同じ麻雀部の生徒で……いつも憧れていた」 和「せ、先生が同学年?」 京太郎「好きで好きで、いつか思いを告げられたらって」 和「っ!!」かぁぁぁぁっ 京太郎「……好きだったよ、和」 和「わ、わたっ」 京太郎「これからは――別の形で、お前を守ってやる」 和「……」 729 名前: ◆T4KM.qYCbQ[saga] 投稿日:2014/12/15(月) 00 13 14.28 ID NUq8g+heo [2/21] 京太郎「サボりは終わり! 駅に着いたからな」 和「先生……」 京太郎「じゃあな和、また学校で」 和「あ、あの!! 先生!!」 京太郎「?」 和「わ、私も……この一瞬だけ、生徒をやめてもいいですか?」ドキドキ 京太郎「和……?」 和「私は、須賀さんのことが好きです」 京太郎「……」 和「大好きなんです」 風に髪をなびかせて、頬を赤らめる和の姿は―― 俺が今までに見たことが無いくらい、可愛くて……美しいものだった」 京太郎「……」 和「……」もじもじ 京太郎「ありがとう。嬉しいよ」 和「す、須賀先生!」 京太郎「じゃあな」 俺は振り向かなかった 振り向いたら、決意が揺らいでしまう気がしたから だから――俺は 京太郎「(さようなら、和)」 多分、初恋だった―― 和「……」ガクッ 730 名前: ◆T4KM.qYCbQ[saga] 投稿日:2014/12/15(月) 00 21 47.91 ID NUq8g+heo [3/21] 【数週間後】 あれからもう数週間が経った 教師としての仕事にも慣れて、もう今じゃ身も心も完全に教師 高校生だった頃の俺は……どこにもいないのかもしれない そんな折、職員室の俺に会いに来た久の一言が 俺を新たな運命の渦に巻き込むことになる 京太郎「え……? 龍門渕から?」 久「はい。合同練習のお誘いが来てるんです」 京太郎「そっか。久は進路が決まってるけど、部活もそろそろ潮時だしな」 久「これを最後に引退しようかと」 京太郎「いいんじゃないか? それで、日程は?」 久「それが……その打ち合わせが今日で」 京太郎「あれ? でも今日は確か」 久「そうなんです。議会の引き継ぎがあって」 京太郎「ははーん。それで俺に代わりに、てことか?」 久「察しがいい先生って大好き!」 京太郎「調子のいい奴め。分かった、俺が行くよ」 ハギヨシ君ともたまには会いたいし 未だに元気にやってるかな…… 京太郎「部活の方はまこに任せる。あとで伝えておいてくれないか?」 久「はーい! 了解です」にっ 京太郎「さて、龍門渕か……」 731 名前: ◆T4KM.qYCbQ[saga] 投稿日:2014/12/15(月) 00 26 42.71 ID NUq8g+heo [4/21] 【龍門渕】 相変わらずデカイ場所だな お金持ちの家ってのは……どうも敷居が高い 京太郎「確かこの辺で……」 ハギヨシ「京太郎さん!」 京太郎「あっ、ハギヨシ君」 ハギヨシ「ご無沙汰しています」ペコリ 京太郎「元気そうだね」 ハギヨシ「おかげさまで」くすくす 京太郎「龍門渕さんは、中で待っているのかな?」 ハギヨシ「ええ。どうぞ、こちらです」 京太郎「しかし、迷子になりそなくらいに広いなぁ」 ハギヨシ「慣れればそうでもありませんよ」 京太郎「あはは、それはそうだ」 ザッ ?「……」 京太郎「ん? 君は……」 ↓2 れでぃとぅごー かうんとぜろー 737 名前: ◆T4KM.qYCbQ[saga] 投稿日:2014/12/15(月) 00 33 47.24 ID NUq8g+heo [5/21] 純「あ、清澄の顧問の先生じゃん」 京太郎「井上さん。お久しぶり」 純「大会以来でしたっけ?」 京太郎「ああ。どうだい調子は?」 純「ぼちぼちってとこですかねー」 京太郎「君はいい打ち筋をする。伸びるよ、これからも」 純「あはは、須賀先生に言われると嬉しいかなー」 ハギヨシ「ここで何を?」 純「透華に頼まれて色々と……」 どくんっ 京太郎「……ん?」 なんだ? ポケットに…… 京太郎「!? な、なんでこれが!?」 純「? どうしたん……って、ヘンテコな機械」 ハギヨシ「それがどうかしたんですか?」 京太郎「あ、いや!」 馬鹿な! この機械は捨てたハズ! なんでここに!? 京太郎「ぐっ……」プルプル 体が勝手に……動き出す!? 京太郎「やめ……」 純「だ、大丈夫ですか?」 京太郎「にげ、逃げろぉ……ポチッとなぁあぁぁぁ!!」 01他人 02苦手 03顔見知り 04友達 05親友 06幼馴染 07婚約者 08恋人 09セフレ 10元恋人 11親の仇 12先輩 13後輩 14同級生 15麻雀の師匠 16浮気相手 17探偵 18犯人 19記者 20従兄妹 21姉or妹 22ストーカー 23娘 24母親 25ペット 26ライバル 27空気 28ご主人様 29耳かき 30漫画家 31生霊 32女騎士 33殺人鬼 34恋敵 35オナペット 36お嬢様 37お姫様 38同僚 39メイド 40アラフォー 41侵略者 42ペロリスト 43追跡者 44捕食者 45芸人 46巫女 47ナース 48寄生虫 49不良 50トラウマ 51抱き枕 52椅子 53ボディガード 54強姦魔 55変態 56中二病 57お色気要員 58上司 59部下 60原付 61防寒具 62妖怪 63人質 64電波 65忍者 66メンヘラ 67ロッカー 68腐女子 69レズ 70博士 71馬 72壁 73携帯 74風呂用スポンジ 75孫の手 76露出狂 77淫魔 78ぷんすこ 79ツンデレ 80クーデレ 81初恋の人 82命の恩人 83ジュリエット 84傭兵 85歌手仲間 86ヤンデレ 87信者 88女王様 89カモ 90天使 91先生 92生徒 93ヒーロー 94アイドル 95神様 96ファン 97片想われ 98アベック 99牝奴隷 00妻 ↓2 あさやけにつつまーれてー はしーりだーしたー 748 名前: ◆T4KM.qYCbQ[saga] 投稿日:2014/12/15(月) 00 39 35.22 ID NUq8g+heo [6/21] 43 追跡者 ぼふんっ 純「……」 京太郎「はぁはぁ……」 ハギヨシ「大丈夫ですか?」 京太郎「は、はいっ……」ゼーゼー 純「……」 京太郎「井上さんは大丈夫ですか?」 純「スタァズ……」 京太郎「ん?」 純「……ん? 別に」 京太郎「そ、そうですか?」 純「うん」 京太郎「じゃ、じゃあ行きましょう」 ハギヨシ「はい。それでは……」 てくてく 純「……」テクテク 京太郎「?」 ハギヨシ「どうして着いてくるんですか?」 純「別に……方向が一緒なだけですから」 京太郎「……?」 純「(……京太郎)」ググッ 京太郎「!」ゾワッ なんだこの視線!? まさか、井上さんから…… ?「あっ」 ハギヨシ「おや」 京太郎「!?」 こ、この人は?! ?「……」 ↓2 ひろがるーうちゅうのなーかー きゃーんゆふぃーる 753 名前: ◆T4KM.qYCbQ[saga] 投稿日:2014/12/15(月) 00 45 40.95 ID NUq8g+heo [7/21] 一「あっ、須賀先生だ」ピタッ 京太郎「国広さん!」 一「前回はお世話になりました」ペコリ ちらっ 京太郎「く、国広さん! 相変わらず服装が……」 一「?」 色々と丸見えすぎる! 龍門渕の先生はどういう指導をしてるんだ!! けしからーん!! 純「……」じぃー ハギヨシ「お気持ちはお察ししますよ」 京太郎「目のやり場に困るんだよなぁ」 一「? 須賀先生って相変わらずヘンなのー」 うーむ、教師として指導はすべきなんだが…… 他校の生徒だし、どう言っていいものか 京太郎「!?」ゾクッ なんだ、またこの感覚…… 京太郎「ぐぁっ!?」ぞくぞく ダメだ、逆らえない! 一「須賀先生?」 京太郎「がぁぁぁ!! ポチッとなぁぁぁ!!」 俺の体に、一体何が起きてるんだ!? 01他人 02苦手 03顔見知り 04友達 05親友 06幼馴染 07婚約者 08恋人 09セフレ 10元恋人 11親の仇 12先輩 13後輩 14同級生 15麻雀の師匠 16浮気相手 17探偵 18犯人 19記者 20従兄妹 21姉or妹 22ストーカー 23娘 24母親 25ペット 26ライバル 27空気 28ご主人様 29耳かき 30漫画家 31生霊 32女騎士 33殺人鬼 34恋敵 35オナペット 36お嬢様 37お姫様 38同僚 39メイド 40アラフォー 41侵略者 42ペロリスト 43追跡者 44捕食者 45芸人 46巫女 47ナース 48寄生虫 49不良 50トラウマ 51抱き枕 52椅子 53ボディガード 54強姦魔 55変態 56中二病 57お色気要員 58上司 59部下 60原付 61防寒具 62妖怪 63人質 64電波 65忍者 66メンヘラ 67ロッカー 68腐女子 69レズ 70博士 71馬 72壁 73携帯 74風呂用スポンジ 75孫の手 76露出狂 77淫魔 78ぷんすこ 79ツンデレ 80クーデレ 81初恋の人 82命の恩人 83ジュリエット 84傭兵 85歌手仲間 86ヤンデレ 87信者 88女王様 89カモ 90天使 91先生 92生徒 93ヒーロー 94アイドル 95神様 96ファン 97片想われ 98アベック 99牝奴隷 00妻 ↓2 ちいさーなほーしーの はなーしをーしよう 759 名前: ◆T4KM.qYCbQ[saga] 投稿日:2014/12/15(月) 00 53 08.23 ID NUq8g+heo [8/21] 38 同僚 ぼふんっ 一「須賀先生?」ばいーん ,>,-- 、__ ..、_ } __,. ´ 〈  ̄\__ >、___  ̄> ´ / 、 -=マ__〉´_ \ / , , ' ∨ _,.イ⌒\ ` / / / / ' `7 / / ! ハ \ 「 / ,.イ / | / / / || | | \ }ハ , / | -/ |-{--|、 |} / l | YⅥ |/ | | | | /ハ{ 从 { { |--/、 | | ヽ { , | | |ィ笊斧、 ∨ /}'_/ イヽ | | | / イ | | | Vzり }/笊斧、} /| | / } / | | | | / Vzソ /'/,' /| ∧ | | | | ' ☆ イ/ イ /' | | | | ト、 -_, 人∧ | 八 lリ∧ ..、_......-=≦ . . . .}ヽ ∧ \ |/ . .} / . / `ヽ . 、 } / } _∧〉 ./' _/イ/ ∨〉| / ' / . |/ ´、 ´ / ∨ }' /' ,. 〉Ⅳ__,. イ7{ Ⅵ , { / 「 __ <(_) | l |'(_)/ /{ ̄ ̄「ー' l | | / イ 人 〈^ヽ |l |〈_」 ` 〉/>l | ヽ , ´ ̄ 「 { ⌒}/ハ {-く_ / ∧_/ \,} |〉 /〉、 / { l∧ l (| |イ/ 〉 / 乂} ∧ . | ,∨_イ 京太郎「ぶっ!?」 な、なななな!? 国広さんが急激に成長した!? し、しかも服装のせいで―― 一「??」 京太郎「は、ハレンチ過ぎますよ国広先生!!」 一「あれ? そうですか?」ぴらっ 純「国広先生のコレは治らないと思いますよー」 ハギヨシ「……//」コホン 京太郎「(ハギヨシ君、初心だな)」 ハギヨシ「は、早く行きましょう」 京太郎「そうだな。国広先生、生徒の模範になるようにしないとダメですよ!」 一「き、気をつけます……??」 生徒の親御さんに見られたらなんて言われることか 同じ教師として、見逃せないぞ 一「???」 京太郎「……」てくてく ?「……!」 京太郎「ん? 今度は……」 ↓2 てるみざとぅるーす しーんじてたーみーらいがー 765 名前: ◆T4KM.qYCbQ[saga] 投稿日:2014/12/15(月) 01 02 17.51 ID NUq8g+heo [9/21] 衣「むっ! 清澄の雀士……!」 京太郎「あっ……天江さん」 衣「勝負しろきょうたろー!! 前回のようにはいかんぞ!」 京太郎「い、いや! あれは指導で打っただけで」 俺と咲と照の三人、それと天江さん 勝負はギリギリで俺の逃げ切りだったが…… 京太郎「あれは照と咲のサポートがあったからで」 衣「御託はいい。衣の支配を避け、点棒を守りきっただけで死合うに充分!」 ハギヨシ「衣様、あまり京太郎さんを困らせては」 一「そうだよ衣」 純「……」 衣「戦わせてくれ! 今度こそ衣が勝ってみせる!」 京太郎「それなら今度の合宿で……」ドクンッ ぐっ!? まただ!? 京太郎「また、このスイッチが勝手に!」 衣「! なんだ、この禍々しい気配は――」 やはりこの機械はまずい! なんとか、止めないと! 京太郎「ダメだぁぁぁ!! ポチッとなぁぁぁ!!」 くそ!! 俺は抗えない! なんなんだこれは!! 01他人 02苦手 03顔見知り 04友達 05親友 06幼馴染 07婚約者 08恋人 09セフレ 10元恋人 11親の仇 12先輩 13後輩 14同級生 15麻雀の師匠 16浮気相手 17探偵 18犯人 19記者 20従兄妹 21姉or妹 22ストーカー 23娘 24母親 25ペット 26ライバル 27空気 28ご主人様 29耳かき 30漫画家 31生霊 32女騎士 33殺人鬼 34恋敵 35オナペット 36お嬢様 37お姫様 38同僚 39メイド 40アラフォー 41侵略者 42ペロリスト 43追跡者 44捕食者 45芸人 46巫女 47ナース 48寄生虫 49不良 50トラウマ 51抱き枕 52椅子 53ボディガード 54強姦魔 55変態 56中二病 57お色気要員 58上司 59部下 60原付 61防寒具 62妖怪 63人質 64電波 65忍者 66メンヘラ 67ロッカー 68腐女子 69レズ 70博士 71馬 72壁 73携帯 74風呂用スポンジ 75孫の手 76露出狂 77淫魔 78ぷんすこ 79ツンデレ 80クーデレ 81初恋の人 82命の恩人 83ジュリエット 84傭兵 85歌手仲間 86ヤンデレ 87信者 88女王様 89カモ 90天使 91先生 92生徒 93ヒーロー 94アイドル 95神様 96ファン 97片想われ 98アベック 99牝奴隷 00妻 ↓2 くーずれさろうーとーしーてるー 783 名前: ◆T4KM.qYCbQ[saga] 投稿日:2014/12/15(月) 01 11 37.01 ID NUq8g+heo [10/21] 12 先輩 ぼふんっ! 衣「さぁ、戦え京太郎!!」 京太郎「!! こ、衣先輩?」びくびく 衣「衣が勝ったら今夜はお前の奢りだ! いいな?」グリグリ 京太郎「だ、だから今日は仕事で……そもそも先輩は飲み屋に入れないですし」 衣「子供扱いするな! もう酒も飲める!」 一「衣さんに逆らわない方がいいよー須賀先生」 京太郎「国広先生まで!」 ハギヨシ「衣様、今日は須賀さんは仕事で来ていらっしゃいますので」 衣「むっ、そうなのか?」 京太郎「はい。だから、出来れば……」 衣「仕方ない。大学の後輩のよしみだ……見逃してやろう」 見逃すも何も、衣先輩は相変わらず横暴だなぁ そもそもアラサーの癖に見た目が若すぎるんだよ 衣「何かよからぬことを考えたか?」 京太郎「い、いえ!!」 衣「そうか? まぁいい……」 京太郎「(ってあれ? なんで俺、衣先輩のこと……だって、元は天江さんって)」 くそっ! だんだんとこのスイッチの効果に順応している いかん……このままじゃ俺は!! 純「……」じぃー 京太郎「はぁっはぁっ」 ?「……」 京太郎「だ、ダメだ……来ちゃ、ダメだ」ググ このままじゃまた―― ↓2 かーなーしみーをー くーりーかえーしー 792 名前: ◆T4KM.qYCbQ[saga] 投稿日:2014/12/15(月) 01 21 54.15 ID NUq8g+heo [11/21] 智紀「どうかしたんですか?」 京太郎「さ、沢村さん……」 ハギヨシ「少し具合が悪いようなんです」 智紀「それは心配」 京太郎「(ダメだ、今の俺に近づいたら――)」 何が起こるか、保証できない 京太郎「ぐっ……また」 抗えない 体が勝手にスイッチを使おうとしてしまう 京太郎「うわぁぁぁ……」 衣「京太郎!?」 京太郎「ポチッとなぁぁあっ!!」 智紀「ひぃっ!」 京太郎「バカ! 避けろ!!」 一「(無能主人公みたい)」 01他人 02苦手 03顔見知り 04友達 05親友 06幼馴染 07婚約者 08恋人 09セフレ 10元恋人 11親の仇 12先輩 13後輩 14同級生 15麻雀の師匠 16浮気相手 17探偵 18犯人 19記者 20従兄妹 21姉or妹 22ストーカー 23娘 24母親 25ペット 26ライバル 27空気 28ご主人様 29耳かき 30漫画家 31生霊 32女騎士 33殺人鬼 34恋敵 35オナペット 36お嬢様 37お姫様 38同僚 39メイド 40アラフォー 41侵略者 42ペロリスト 43追跡者 44捕食者 45芸人 46巫女 47ナース 48寄生虫 49不良 50トラウマ 51抱き枕 52椅子 53ボディガード 54強姦魔 55変態 56中二病 57お色気要員 58上司 59部下 60原付 61防寒具 62妖怪 63人質 64電波 65忍者 66メンヘラ 67ロッカー 68腐女子 69レズ 70博士 71馬 72壁 73携帯 74風呂用スポンジ 75孫の手 76露出狂 77淫魔 78ぷんすこ 79ツンデレ 80クーデレ 81初恋の人 82命の恩人 83ジュリエット 84傭兵 85歌手仲間 86ヤンデレ 87信者 88女王様 89カモ 90天使 91先生 92生徒 93ヒーロー 94アイドル 95神様 96ファン 97片想われ 98アベック 99牝奴隷 00妻 ↓2 たーったー ひとりーきりー きーみーのそんざいーがー 818 名前: ◆T4KM.qYCbQ[saga] 投稿日:2014/12/15(月) 01 30 10.63 ID NUq8g+heo [12/21] 00 妻 ぼふんっ 智紀「アナタ、大丈夫?」 京太郎「智紀……」 智紀「無理しないで。最近、忙しすぎてろくに休んでない……」 京太郎「……」 ハギヨシ「……京太郎さん」 京太郎「ハギヨシ君?」 ハギヨシ「折角ですから、夫婦水入らずでお過ごしになられては?」 京太郎「え? でも――」 衣「それがいい。智紀、たまには暇を貰え」 智紀「いいの?」 一「新婚の癖に別居なんてしてるからねー。少しは二人で過ごしなって」 京太郎「国広先生……」 ハギヨシ「お嬢様には私から伝えておきます。ですので」 京太郎「……はい」 智紀「京太郎」ギュッ 京太郎「ああ、行こうか。智紀――」 智紀「はいっ」 純「……」 824 名前: ◆T4KM.qYCbQ[saga] 投稿日:2014/12/15(月) 01 40 24.02 ID NUq8g+heo [13/21] 【げすとるーむ】 京太郎「……智紀、ごめんな」 智紀「え? 何が?」 京太郎「結婚してもう一年以上になるのに……まだ別々に暮らしてる」 智紀「仕方ないよ。まだ新任一年目だし……将来の為にお金を貯めないと」 京太郎「でも、そのせいで智紀に辛い想いを」 智紀「ふふっ。アナタって何も分かってない」ぴとっ 京太郎「とも、き?」 智紀「私は世界一の幸せ者。だって――京太郎の妻だから」 京太郎「俺なんかで、本当いいのか?」 智紀「……ばか」ぽかっ 京太郎「いてっ」 智紀「そういうとこ……変わらないんだから」ぎゅー 京太郎「ごめん」ナデナデ 智紀「んっ……ふふっ」 京太郎「俺さ、正直迷ってたんだ」 智紀「……?」 京太郎「教師に向いてるのか、続けていいのかなって」 智紀「京太郎?」 京太郎「生徒の気持ちに応えられなくて、傷つけてばかりだ」 久も、まこも 和も―― そして照も 京太郎「俺があの場所を去れば、みんな前を向ける。俺がいるから、みんなが」 智紀「京太郎」 京太郎「え?」 智紀「逃げないで」じっ 京太郎「智紀……?」 智紀「夢、だったんでしょ? 生徒を、人をまっすぐ導いていく……仕事」 京太郎「あ、ああ。でも……」 智紀「でもじゃない」 京太郎「!」 智紀「それが夢なら、目指したなら――逃げちゃダメ」ぎゅー 京太郎「逃げちゃだめ、か」 智紀「私は京太郎を信じてる。自分自身も」 京太郎「自分自身も?」 智紀「うん。私が選んだ相手は誰よりも強く、優しい人だって」 京太郎「……」ぎゅっ 827 名前: ◆T4KM.qYCbQ[saga] 投稿日:2014/12/15(月) 01 53 10.97 ID NUq8g+heo [14/21] 智紀は優しい 可愛いし、スタイルもいい 俺なんかには勿体無いほどにいい女で…… 京太郎「ありがとう智紀。俺、お前と結婚してよかった」 智紀「今更?」 京太郎「遅いか?」 智紀「遅すぎ」ちゅっ 京太郎「んっ……あはは」ナデナデ 智紀「むー、どうして笑うの?」 京太郎「いや、色々と悩んでたことが……いっぺんにどうでもよくなってさ」 生徒のこととか、スイッチのこと 悩むことは数多くあるが――智紀の前じゃ全てどうでもよく思える 京太郎「俺はさ、色んなことの為に頑張って……身を焦がすのが偉いって思ってた」 智紀「……」 京太郎「でもさ、違うんだ。俺、頑張ることに夢中で大事なことを忘れてたんだ」 智紀「え?」 京太郎「……智紀」ぎゅっ 智紀「は、はいっ」ドキドキ 京太郎「一緒に住もう。出来るだけ、お前と一緒にいたいんだ」 智紀「っ!」ドクン 京太郎「嫌か?」 智紀「い、いやじゃないけど! でも……」モジモジ 京太郎「色々と大変なことがあると思う。でもさ、やっぱり夫婦は一緒にいるべきだ」 智紀「京太郎……」 京太郎「全部ケリを着ける。生徒のことも、俺自身の気持ちも」 だから―― 京太郎「俺のそばにいてくれ」 / / / ..................... / / ‐ ヽ / / / ヽ / / / i../ / i i ' / i i l i l | || i l || l l ll | i l | | l.l l l l l | i_ _ l | | l l l | l .l | | l ll | | i | | | |  ̄ ̄  ̄ ̄ | | iー-┘ .| |/ ̄ ̄ ̄ ヽ / ̄ ̄ ̄ ヽ | | i _ | | レ⌒| | | i | | | |ヽ __ / ヽ__ / | | ! | | | | | ! |l | /// //// | ! . l l / ||.| |\ / | | ! 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551 名前: ◆VB1fdkUTPA[saga] 投稿日:2013/01/09(水) 22 24 30.73 ID BkpBaiMJo [33/41] まだ雪が濃く山々や田畑に残る通学路。 春の色未だ遠い宮守の町。 気だるげに足を進める私は何処までも変わらない風景に飽きが来ていた。 ダルい。 口を開けばそう出てくるだろう。 ただ、もう口を開くのもダルいんだけど。 どさり。 一時間に一本くらいしか来ないバス停。 そこに置かれた古いベンチに腰を降ろす。 学校は春休み。 私が学校に行くのは、部活動があるから。 それももう一時間くらい遅れてるんだけど、何時ものこと。 きっと、集合時間を前もって早く言ってるに違いない。 白望「………」 学校、行こう。 そう思い、腰を上げる。 そんな私の背中に、声がかかる。 ダルい。 小さく息を吐いて、振り返る。 見えたのは、金色。 何処かまだ困惑したような顔をした、あの子との出会いだった。 京太郎「すいません、宮守高校ってどこですか?」 これが、京太郎と私の出会い。 だる……くは、無い出会い。 多分。 それに事実、京太郎は優しい。 塞とか、胡桃が厳しくしても、「まぁまぁ」って言っては私に尽くしてくれる。 やっぱり。 うん。 ダルくは、ないな。 554 名前: ◆VB1fdkUTPA[saga] 投稿日:2013/01/09(水) 22 46 04.16 ID BkpBaiMJo [34/41] 春になった。 寒さは薄れ、徐々に花々は実る春。 私たちの部活は一気に人数は倍になっていた。 私、胡桃、塞。 新しくエイスリン、豊音。 そして、京太郎。 この出会いを生んでくれた、熊倉先生。 全部で7人の仲間たち。 私の居場所。 そうして県大会へと挑んで、勝って。 全国の切符を掴んだ。 ダルい。 その口癖だけは変わらないけど。 不思議と。 京太郎。 あの子が、頑張って、と。 そう応援してくれると。 背中を押してくれると。 張り切って戦える。 そう思う。 だから。 私の背中を押していて欲しい。 うん。 そうすれば、頑張れるから。 【宮守高校編、開始します】 558 名前: ◆VB1fdkUTPA[!red_res] 投稿日:2013/01/09(水) 22 53 10.92 ID BkpBaiMJo [35/41] 夢を見た。 赤い夢だ。 俺は鎖に縛られ、身動き出来ないでいた。 映像は、三つ。 俺は三つの映像を見せられていた。 一つ。 鎖で縛られた女の人。 鎖で縛る女の人。 二つ。 ナイフを持つ人。 それを止める人。 三つ。 ビルと、女の人。 一つ目が変わる。 鎖で縛られた女の人と、同じように縛られた俺がそこにはいた。 二つ目が変わる。 まるで豹変したかのようなその女の人に殺される俺が居た。 三つ目。 一筋の涙を流し、伸ばした俺の手を握らず堕ちて行く女の人が見えた。 赤い色が、見えた。 何処までも赤い色が。 俺は何もできなくて、ただそれを拾い集めようとする。 でも、でも。 ばらばらになったそれは、元通りにはならなくて。 どうやっても壊れたままで。 俺も壊れる。 そんな、夢を見た。 572 名前: ◆VB1fdkUTPA[saga] 投稿日:2013/01/09(水) 23 07 21.60 ID BkpBaiMJo [36/41] 【8月14日:朝】 京太郎「うわああああああああッ!?」 布団を跳ね、俺は起きる。 寝汗が酷く肌を伝う。 気づけば、俺はトイレに駆け込んでいた。 吐き出す。 胃に吐く物は入っていない。 ただ、胃液が喉を焼くだけの痛みだけがそこにあった。 息荒く、俺は座り込む。 周りを見た。 ここが俺の部屋じゃないのにはすぐに気づく。 ああ、そうか。 俺は呟く。 俺は今。 京太郎「東京に、来てるんだったっけ……」 豊音「京太郎くーん?」 朝。 トイレから出た俺を呼ぶ声がドアから聞こえる。 この声は姉帯さんだ。 俺は服装を正して、ドアを開く。 見えたのは、肩。 視線を少し上に上げれば、何時も通り微笑んだ姉帯さんの顔がそこにはあった。 豊音「おはよー京太郎君ー」 京太郎「お早うございます、姉帯さん」 豊音「うん、おはよー」 間延びした口調。 それも特徴的だけど、一番の特徴はこの人の身長だ。 身長197cm。 目を引く容姿に、その背もあるからこそ、この人はこういうギャップが強いという感じがする。 ただ、たまに“いいこ いいこ”されるのは非常に複雑なのだけれど。 豊音「朝ごはんだから、皆で食べようと思ってー」 京太郎「すぐ仕度します!」 いかんいかん。 先輩たちを待たせるのは不味い。 俺は直ぐに着替えると姉帯さんに声をかける。 嬉しげに、俺の手を引っ張るこの人。 やっぱり、ギャップあるよなぁ……? 小瀬川白望:レベル2(病み度0/3、従順度2/6) エイスリン・ウィシュアート:レベル2(病み度0/3、従順度1/6) 鹿倉胡桃 :レベル1(病み度0/3、従順度1/6) 臼沢塞:レベル1(病み度0/3、従順度1/6) 姉帯豊音:レベル0(病み度0/3、従順度3/6) に変化しました。 698 名前: ◆VB1fdkUTPA[saga] 投稿日:2013/01/10(木) 22 22 24.01 ID IJYtrjoeo [2/14] 胡桃「須賀君!正座する!!」 京太郎「はいいぃぃ!!」 逆らえない。 そういう雰囲気を持つ人が身近に居る人は多いだろう。 俺もそんな人間の一人である。 場所はホテル。 全員が集まれるように広々とした、片隅には自動麻雀卓も置かれた部屋。 そこで繰り広げられるこの光景は、もはや宮守麻雀部名物というものだった。 俺がミスする。 鹿倉先輩が怒る。 俺がミスする。 先輩が怒る。 この繰り返し。 そして今、何で俺が怒られているか。 それを言えば、まぁこの人が俺の麻雀教育を担う一人だから、なんだけど。 胡桃「そこで何でドラ切るのかな?リーチ掛かった状態でスジだからって迷い無く切る牌じゃないよ!」 京太郎「スジくらいしか読めなかったし手が無かったんですってー!!」 胡桃「言い訳しない!」 ああ言えばこう言う。 こう言えばああ言う。 そんな押し問答。 というよりは一方的なやり取りが響く。 熊倉先生は先生でそんな光景を微笑ましそうに見てるだけ。 シロ先輩は「ダルい……」と呟きながら俺と鹿倉先輩のやり取りを眺めて。 ウィシュアート先輩は何か「ばかちんがー!」とか言いそうな見覚えある熱血教師の絵を描いていた。 臼澤部長と姉帯先輩は……ああ駄目だ、微笑ましそうに遠巻きに見てる。 救いは……救いは無いんですか!? 胡桃「うるさいそこ!」 京太郎「マジで救いがねぇ……」 胡桃の病み度が1上昇しました。 701 名前: ◆VB1fdkUTPA[saga] 投稿日:2013/01/10(木) 22 29 53.32 ID IJYtrjoeo [3/14] 【8月14日:昼】 京太郎「うう、酷い目にあった……」 鹿倉先輩のありがたーい教育。 それを受けた俺は何処かよろよろとした足取りでホテルの廊下を歩いていた。 ああもう、あの人のお説教はとてもキツイ。 毒舌。 これが当てはまる、そんな人だ。 まぁ、間違ったことで怒らないのだから俺が一方的に悪者なのだけれど。 たまに説教中、正座する俺の膝の上に“充電&体罰”として座ってくる時なんかは可愛らしいのに。 正直、先輩が軽すぎてそんな負担でも何でもないし。 でもまぁ、慣れない正座の代償はあるもので。 俺は脚の痺れという脅威の敵と戦う必要があるのだ。 俺がそんな悲痛で孤独な、自分との戦いに没頭している中。 後ろに気配を感じる。 い、いかんッ! ・ ・ ・ ・ ・ “この感じは”……ッ!! 塞「あれ、須賀君?」 京太郎「う、臼沢部長……」 で、出会ってしまった。 宮守高校麻雀部。 鹿倉先輩と並ぶツッコミ係、臼沢部長! クールな笑みの裏にあるのはシロさんやたまに無自覚天然行動する鹿倉さんへのツッコミする一面。 そう、この人は典型的ないじられ役! だから、こうして“弄る”機会というものを得たこの人は……。 塞「―――ほほう?足が痺れているのか?」キュピーン 京太郎(こうして俺にちょっかいだすんだよなぁ~!?) モノクルをクイッと上げる部長。 弱い者いじめ、よくない! まぁ、そんな叫びは絶対に通用しないんだけど。 塞「えい」チョン 京太郎「あひぃ!?」 そこは駄目ぇぇぇえええ!? 塞「………ッ」ゾクッ 臼沢塞の病み度が1上昇しました。 731 名前: ◆VB1fdkUTPA[saga] 投稿日:2013/01/10(木) 23 01 18.60 ID IJYtrjoeo [6/14] 【8月14日:夜】 さて。 朝と昼、俺は非常にえげつない後輩イビリを受けた。 それが愛ある指導であっても、まぁそれは置いといて。 俺は深く、それはもう深く傷ついたのだ! ……何?自業自得? 少なくとも臼沢部長のアレは自業自得の範疇じゃないと俺は主張したい。 それはまぁ置いておいて。 俺は今、傷ついているのだ。 大事なことなので2回言いました! だからこそそれを癒す必要があるのであるが、まぁそういう機会は望むと来るものである。 気づけば俺は、手を引かれて皆のレクレーション部屋に居た。 俺の手を引いてきたのは、この人だ。 エイスリン「~♪」 鼻歌交えつつ、軽やかにペンを奔らせる金髪の女性。 エイスリン・ウィッシュアート先輩。 ニュージーランドからの留学生で、片言の日本語と耳に挟んだペン、常に抱えたスケッチブックが特徴の人。 日本に馴染めなかったところをシロ先輩が麻雀部に連れてきた人で、今じゃこの部活には無くてはならない人だ。 そして、何でこの人が俺の癒しか。 お答えしようではないか。 エイスリン「キョウタロ!ウゴカナイ!」 京太郎「了解っす」 エイスリン「ウン!ヨロシ!」 ……分かるか? そうだ、この楽しげな表情である! 俺の似顔絵を絵書きの練習にしているのだが、こうして楽しげな姿は小動物を見ている気分になる。 我が家のアイドル、カピさん(カピバラ♂)のようなものである。 俺が顔を崩すと、「ダラケナイ!」と可愛らしい叱咤が飛ぶ。 だから慌ててキリッとすれば、スケッチブックを覗き込む先輩。 ………あれ、見えてるんだろうか? エイスリンの従順度が1上昇しました。 775 名前: ◆VB1fdkUTPA[saga] 投稿日:2013/01/10(木) 23 38 40.75 ID IJYtrjoeo [10/14] 【8月15日:朝】試合当日 大会。 一回戦当日。 熊倉先生は一回戦で負けるようなお前たちじゃない。 胸を張っていけ、とそう笑って送り出していた。 俺も、それは疑っていない。 先輩たちの強さも、先生の指導力も身を以って経験しているのだ。 しかし、である。 俺の汗は止まらない。 暑いから、とか緊張しているから、とかじゃない。 いや、緊張しているにはしてるんだけどね? それはもう別種の緊張といいますか………。 シロ「………ダル…い……」 京太郎「………どうしてこうなってるんだ…」 ……説明、しよう。 俺の、背中。 そこには、シロ先輩が居る。 ああ、そうだ。 分かりやすくいえば、おんぶしてるのだ。 俺が、先輩を、会場で。 というか会場までずっと。 シロ「ん……」 京太郎「はいはい先輩、もう着きますから……」 俺が泣きそうな声で思わずそう告げる。 ああもう、あれだよ。 絶対に変な人見る目で見られてるよ。 ただ、先輩はそんなの全然気にしない人で。 聞いた話じゃ学校に炬燵持ち込むくらいは平気でするくらいに、人目は憚らない。 言っても聞かないのも、実感済みだ。 だってこの人からすれば俺、ぶっちゃけダルくないタクシーですし? いかん、悲しくなってきた。 京太郎「シロ先輩、もうどうせなら台車とか用意しません?」 俺が思わずそう尋ねてしまうのも、まぁ無理も無いと思ってほしい。 いや、別に本当に用意する訳じゃないんだけどさ。 808 名前: ◆VB1fdkUTPA[saga] 投稿日:2013/01/11(金) 00 02 18.33 ID /K5F0vEEo [1/22] その時だった。 きゅっ。 少し、抱きつく力が強くなった……ような気がした。 もぞり、と後ろで先輩が動く。 耳元の辺りに口があり、漏れ出た吐息が俺をくすぐる。 シロ「別に……いい」 京太郎「そうですか?」 シロ「うん……京太郎が居るから」 ………なんか、ずるい言い方だ。 俺がそう思っていると、ふと前方を見る。 見えたのは、おさげ髪が二つ? どきり。 俺の心臓が、跳ね打つ感覚があった。 あれは。 口内が乾く。 そのおさげの二人がそこに居るのは、偶然だ。 偶然に、過ぎない。 そこが自販機の傍で、二人とも飲み物を片手に持っている。 偶然だ。 だけど。 二人が同時に。 俺を見る。 俺を、見る。 俺、を………。 お、れ……… シロ「京太郎、落ちる」 京太郎「ぐえ!?」 その瞬間だった。 シロ先輩が、俺の首へとしっかりと抱きついた。 力が抜けかけていたのもあり、一瞬で絞まる首。 慌てて俺が背負い直して見ればもう、その女性二人は、居なかった。 シロ「―――――だるい」 840 名前: ◆VB1fdkUTPA[saga] 投稿日:2013/01/11(金) 00 28 08.08 ID /K5F0vEEo [6/22] 試合というものは、終わってしまえば呆気ないもの。 それを感じるのは、その瞬間を迎えてしまった人の特権だろう。 少なくとも。 俺が帰って来た姉帯先輩の微笑み。 それには、まだ続けていける。 皆との時間がある。 そういう、微笑みだ。 宮守高校、一回戦突破。 それを成した全員に俺はお疲れ様でしたと声をかける。 シロ先輩は帰ろうと言っては俺の背中を要求。 鹿倉先輩と臼沢部長はシロ先輩に歩くようにと口を酸っぱく。 エイスリン先輩は姉帯先輩と手をとって喜びを分かち合っていた。 その姉帯先輩の視線が、俺に向く。 嫌な予感。 それが次の瞬間には、現実になるんだけど。 豊音「勝ったよー京太郎くーんー!!」 京太郎「もがぁああああ!?」 思いっきりハグされる俺。 身長差のせいで胸元……というか鎖骨辺りに顔を押し付けるような体勢だ。 あと、この人、山育ちのせいかすっげぇ力が……! エイスリン「!」バッ ……エイスリン先輩。 バラバラになった筋○マンの○ート君の絵はシャレになってません。 俺がタップをしながら姉帯先輩に限界を告げる。 それに気づいたのか、「ご、ごめんねー!」と思いっきり離れる先輩。 俺は少し咳き込みながら。 少ししょんぼりとした先輩の俯いた頭を小さく、撫でる。 京太郎「――――本当に、お疲れさまでした」 豊音「―――――」 京太郎「って、すいません!頭撫でちゃってつい……!」 俺の弁明。 それに小さく、でもしっかりと。 ううん、と。 先輩は微笑み、否定した。 841 名前: ◆VB1fdkUTPA[saga] 投稿日:2013/01/11(金) 00 31 35.62 ID /K5F0vEEo [7/22] ‐======‐-二二二二二二二二\二二二二二二二二二\-=ニ二二二二二二二二∧ -=ニ二二二二ニニニニ∧ニ=- -=ニ二二二二 | _二二二二ニ=- -=ニ二ニ}/ \ / /<二二二二ニニ==- 〉_ /{/⌒1 /l ー=ニ二二二二ニ=----、 ','、___l/ | |∨ ー=ニ二二二二\/〃 ̄`ヾ 从 |_∨ | ∨ | `l / | ううん――――ちょーうれしいよー! '' ∨ ∨ / | ′ \ \ / | 、 __ / \ ∨ l |\. / ∧ ∨l |、 --- ァ/ / ∧ || . |. \_ _/ { / / ∧ l八 { /^Y^ \{ / / / | \ 従順度が1、上昇しました。 ヤンデレタイプが一つ判明! 姉帯豊音(監禁/??) 848 名前: ◆VB1fdkUTPA[saga] 投稿日:2013/01/11(金) 00 33 55.65 ID /K5F0vEEo [8/22] 【8月15日:夜】 気だるげな部長。 そういう姿を見ることは普段からある。 特にシロ先輩、姉帯先輩なんかを相手にした時に顕著な症状。 消耗してる。 それが一番の表現方法なんだろう。 臼沢部長は少し覚束ない、そんな足取りなのが俺は気になっていた。 京太郎「部長、大丈夫ですか?」 塞「須賀君……うん、大丈夫……今日は慎重に行きすぎたみたいだよ」 あはは、と笑う部長。 それに俺は手を貸しますよ、と片手を差し出す。 きっと、大丈夫だ。 そう言って断られるだろうなぁ、とか思いつつ。 そう思っていると、思案顔の部長。 それに何だろうと思っていると、部長は小さく笑みを浮かべた。 塞「じゃあ……任せようか」 京太郎「え?」 塞「……いや、須賀君がそう言ったじゃない」 京太郎「い、いやそうなんですけど」 予想外というか、なんというか。 俺がそういう顔をしていると、小さく溜息。 部長が何処か呆れた目で、俺を見上げていた。 塞「私だって疲れた時、人の好意は無駄にはしないよ。シロみたく頼りっぱなしは無いけれどもね」 京太郎「シロ先輩のは頼るというより依存なんじゃ……」 塞「かもね」 揃って、小さく笑う。 俺はそれから新たまるように、こほん。 小さく席を吐くと、手を差し出した。 京太郎「さてさて、距離短いなれどエスコートさせていただきます」 塞「ふふっ……よろしくね」 臼沢塞の病み度が1上昇しました! 875 名前: ◆VB1fdkUTPA[saga] 投稿日:2013/01/11(金) 00 51 13.28 ID /K5F0vEEo [12/22] 【8月16日:朝】試合無し 胡桃「特訓するよ!」 試合の翌日。 未だ布団の中で呆然とする俺に対して告げられる起床のコール音。 そんなのが耳に入らないほど、俺は混乱していた。 ここ、俺の部屋。 俺、男子。 なんで、鹿倉先輩、いる。 ジェスチャーのような動きで思わずそう喋る。 いやだって、おかしいだろ。 ここ男子部屋で、使ってるのは俺だけだ。 そして見れば、鹿倉先輩の首。 そこにかかってる、一本の紐に結ばれた鍵。 ……あれー? 鹿倉「さぁ!早く行くよ!」 京太郎「ちょっと待ちましょうか」 先輩の脇下に手を入れ、ひょいっと持ち上げる。 「∑!?」というような反応を見せる先輩。 俺は文句を言われる前に、ベッドに正座させる。 俺も倣うように正座だ。 見れば、鹿倉先輩の頬には汗。 どうやら普段と様子が違うことに気づいたようである。 まぁ、当然なんだけどね? 兎に角、だ。 俺は有無を言えないほど素早く、場を整える。 その素早さと来たらもはや芸術芸だろう。 そんなくだらないことを考えつつ、俺は刑事ドラマ宜しく部屋の卓上ライトを先輩に放射し、詰め寄った。 京太郎「で、何で俺の部屋に入れてるんです?あとその鍵なんなんです?」 胡桃「………」 京太郎「答えてください」 胡桃「………シロ起してくる!」 京太郎「おう、逃げるなや」 胡桃の数値に変動はありませんでした 892 名前: ◆VB1fdkUTPA[saga] 投稿日:2013/01/11(金) 01 06 04.58 ID /K5F0vEEo [15/22] 【8月16日:昼】 鹿倉先輩の持っていた鍵。 それが熊倉先生が貸し出した、緊急招集用の鍵であると判明したのは少し前。 正座する俺と鹿倉先輩という珍しい光景を見て呆れたような視線を向ける部長。 切腹の絵を描く何気に黒いエイスリン先輩を回避して、俺は外に出ていた。 目的は無い。 強いて言えば、ぶらぶらするのが目的だ。 試合は明後日。 18日。 少なくとも俺にやれることはない。 ともなれば、俺は皆のサポートが手っ取り早いものだ。 効果は、サポートを受けた人の感想待ちなのだけれど。 俺がそんなことを考えつつ歩いていると、ちょうど曲がり角から出てくる人影があった。 しゃがんでいても、なお目立つ。 姉帯先輩だと、俺は声をかけた。 京太郎「姉帯先輩?」 豊音「はうあ!?」 跳ねるように立ち上がる先輩。 同時に聞こえる、猫の悲鳴。 見れば、一匹の野良らしき黒猫が猛ダッシュで逃げていくのが見えた。 もしかして。 俺はちらりと先輩を見る。 いや、まさか……まさか? 豊音「逃げられちゃったよー……」 京太郎(やっちまったぁぁぁぁああああ!?) そこには、どよーん、という感じで落ち込む先輩の姿。 サポートが俺の仕事(笑) 逆にメンタルをダウナーにしてどうするんだと俺は頭を抱える。 えーと。 猫じゃないけど……ううん。 京太郎「先輩、猫の代わりにはならないと思いますけど……岩手に帰ったら、俺の家のカピバラでも見にきます?」 豊音「カピバラ!?うん!見る見る見る!ちょー見たいよー!」 京太郎「あはは……ということで、どうにかさっきの猫の分は勘弁を」 なんかすまない、我が友よ。 お前の犠牲は無駄にはせんぞ……。 姉帯豊音の数値は変動しませんでした。 920 名前: ◆VB1fdkUTPA[saga] 投稿日:2013/01/11(金) 01 24 03.01 ID /K5F0vEEo [19/22] 【8月16日:夜】 自慢する訳ではないことを前もって置いておく。 俺は、先輩たちにかなり可愛がられているという自覚がある。 特に姉帯先輩、そしてエイスリン先輩にだ。 何でか、と問われれば単純だ。 今、麻雀部に居るのは3年生の先輩方と、一年の俺だけ。 加えて宮守高校も元々生徒数の絶対数は少ない。 男子と言えばなお更で、来年は麻雀部がどうなっているかどうかも不明だ。 つまり、多分。 俺は、来年から一人になる。 きっと。 それに過敏に反応しているのが、この二人の先輩だ。 エイスリン先輩はシロ先輩に出会うまでの孤独を知っている。 姉帯先輩は皆と出会うまでの孤独を知っている。 二人じゃなくても、部長も、鹿倉先輩も、シロ先輩も。 皆がそれを知っている。 だけど。 皆は言う。 もし全国で活躍すれば、来年は部員がきっと一杯来ると。 だから、寂しくなんかない、と。 俺は、助けるつもりで助けられている。 何処までも優しい、この人たちに。 エイスリン「キョータロ?」 京太郎「どわっ!?せ、先輩!?」 エイスリン「ドウシタノ?」 京太郎「な、何でもないっす!湯冷めしちゃいますから、早く戻った方がいいですよ」 そこで、覘きこまれているのに気づく。 小さく疑問符を浮かべたエイスリン先輩。 ほのかに赤い肌と浴衣。 風呂帰りなんだろうか。 俺は少し慌てながらもそう伝えるだけは伝える。 ただ、この人は絵を描くだけはあるというか……俺の変化を、逃してはいなかった。 エイスリン「―――ダイジョウブ!キョータロ、一人ジャナイ!」 京太郎「先輩……」 エイスリン「皆、マダオ別レシナイ!キョータロ、一緒!」 981 名前: ◆VB1fdkUTPA[saga] 投稿日:2013/01/11(金) 21 14 12.45 ID L0VPytv+o [4/6] 一緒、ダヨ 数値上昇しませんでした。 16 名前: ◆VB1fdkUTPA[saga] 投稿日:2013/01/11(金) 21 25 37.77 ID L0VPytv+o [3/22] 【8月17日:朝】 シロ「…………」 京太郎「…………」 シロ「………なに?」 京太郎「何じゃねーです」 朝目が覚めて目の前に女の人の顔がある時の俺の動揺。 それを考えてもみて欲しい。 心臓止まるかと思ったよ正直。 しかも、だ。 この人が首にかけてるのは昨日の鹿倉先輩と同じ鍵だ。 ということはシロ先輩が今日は起しに来たんだろう。 来たんだろう。 来た……ん? 京太郎「誰ですか貴女!?」 シロ「え」 京太郎「シロ先輩が俺を起しに来る訳ない!ダルい…とか行ってて絶対に来る訳ない!!」 何処の組の廻しモンじゃワレェ!といわんばかりの勢い。 俺がベッドから跳ねるように立ち上がると、シロ先輩らしき人も体を起す。 そして、俺を見る。 じっと。 訴えるように。 シロ「………」 京太郎「う、ぐ……そんな批難めいた目線を俺に向けないでください、混乱してたんです」 シロ「ふーん…」 スカートをぱさ、っと叩き、起き上がる。 そうだよな、先輩の偽者とか、んなアホみたいな話ないよな。 起しに来て、だるいから寝てしまったに違いない。 俺がそう一人で頷く。 その間に、先に行ってるよ、と先輩。 俺がすぐ行きます、そう答えるとドアを開く。 そして出ようとするその時。 思い出したように、俺へと顔を向けた。 シロ「………これ、別にダルくなかったよ…」 京太郎「へ?」 シロ「じゃね」 ………あれ? 40 名前: ◆VB1fdkUTPA[saga] 投稿日:2013/01/11(金) 21 52 29.39 ID L0VPytv+o [6/22] 【8月17日:昼】 豊音「猫さん、ねっこさん♪」 京太郎「ここいらだと、この公園に居そうなんですけどね」 朝食を終えて昼。 俺は姉帯先輩にお願いされ、彼女と一緒にこの間の猫を探していた。 どうやらここ数日の話し相手でもあったらしく、俺が出会って逃げてから会ってないそうな。 まぁ俺の責任でもあるのでこうして探索しているのだけど……。 京太郎「猫ー、お前は完全に包囲されてるぞー大人しく出てこーい」ガサゴソ 豊音「田舎のお袋さんが泣いてるよー」ガサゴソ こんな感じに、もはや良く分からないやり取りが起こっているのである。 いや、むしろこうして探しても逃げるだけなような。 野良とか、警戒心の塊だし。 京太郎「先輩、ふと思ったんですけど」ガサゴソ 豊音「んー?」ガサゴソ 京太郎「俺が居たら出てくるもんも出て来ない気がするんですが」ガサゴソ 豊音「あ」ピタッ あ、と固まる先輩。 にゅっと立ち上がり、俺を見る。 ……なんで涙目なんだろうか。 豊音「う、うう……じゃあ京太郎君は、ベンチで待っててー!」 京太郎「りょ、了解です」 うわぁぁぁぁぁん、と駆け出していく先輩。 俺はそれを見送って、ふと目に入った自販機に近寄る。 スポーツドリンクでいいかな。 2本購入。 一本の蓋を開き、少し喉に通す。 生き返るとはこのことだろう。 そのまま半分ほど飲み終えた頃、俺の前から小走りで戻ってくる先輩の姿があった。 豊音「京太郎君、居たよー!」 京太郎「お疲れさまです、それで猫は?」 豊音「今度ここで会う約束したよー」 約束できるんだ、すごいな先輩。 俺はそんなことを思いつつ、先輩にもう一本の方のジュースを渡す。 本当に、お疲れ様です。 豊音の従順度が1上昇しました 89 名前: ◆VB1fdkUTPA[saga] 投稿日:2013/01/11(金) 22 53 20.47 ID L0VPytv+o [10/22] 【8月17日:夜】 明日は2回戦。 対戦相手はそれぞれ永水、姫松、清澄という高校だ。 永水、姫松は昨年も大暴れした強豪。 それもあってか、夜の最終仕上げは時間は少ないが、密度濃くやっている。 負ける、という想像は出来ない。 俺が知る皆はそういう雀士たちだ。 応援、しよう。 それしか出来ない自分。 情けなさもあるけど、それは今考えることじゃない。 だって、一番大変なのは先輩たちなんだ。 俺はそう思いつつ、レクレーションルーム……練習部屋の掃除をしようと足を向ける。 明日も使う場所。 そう思って、俺は行く。 入って、気づいた。 誰かの声が聞こえる。 塞「ん……」スヤスヤ 京太郎「ぶ、部長……?」 そこに居るのは、椅子に座ったまま眠りについている部長の姿。 見れば、モノクルが落ちて繋がれたチェーンで宙ぶらりんになっている。 確か、さっきまでの練習でも塞いでいたから……。 京太郎「もう一時間くらいこのまま!?」 塞「はぅ!?」 俺が声を上げる。 それにびくん、と反応する部長。 慌てたように左右を見て、そして視線が俺に止まる。 ぴしり、と停止。 塞「………寝顔、見た?」 京太郎「………ちょっとだけ」 塞「うわぁあ……油断してた、恥ずかしい」 モノクルを外しながらそう言う部長。 俺は「なんかすいません」と謝罪。 部長は部長で、「いや気にしないで」と笑っているのだけど。 120 名前: ◆VB1fdkUTPA[saga] 投稿日:2013/01/11(金) 23 20 59.54 ID L0VPytv+o [13/22] 京太郎「部長、とりあえず明日に備えましょうか」 塞「ん、そうだね」 暫く沈黙が続き、次に俺がそう告げる。 明日の試合。 熊倉監督の言う作戦では部長が大きな役割を持つ。 永水の、薄墨初美。 ほぼ確定の役満使いという、恐ろしい選手。 その火力を真正面から塞ぐ。 それが先輩に課せられた、仕事だ。 それはきっとかなりの体力を消耗するだろう。 だから、先輩には少しでも英気を養ってもらわないと。 俺はそう思っている。 京太郎「部長、部屋まで着いていきましょうか?」 塞「シロじゃあるまいし、大丈夫。お休み、須賀君」 京太郎「お休みなさい、部長」 じゃあね、と部長。 足は前に向いている。 去っていく背中。 俺はあまり大きくはない声を出して、部長へと声かけた。 京太郎「明日……お願いします!」 __ / \ ... -―━━‐┴=ミ . ... ´ \ \ |. / \ \ \/ ん、任せなさい! / / / | \ \ .. ′ / l l l\ \ | | l l . ┌― 、 | l l 从 | \___|\ 」从 l | | Ⅵ「 ̄ \ | l L/ \| ´ ̄ ___,, l | | (__〉{ ̄__ ‘, | 从  ̄`,_ ´ィ芹心`ァl | ト ト、ヽ{_ァ , |/ } ∧ィ芹心、 乂゚ツ l | |ノ | { ′ / _∧{{乂゚ツ}} . . l | | | \‘ _ |. / ⌒辷_ノ' ′ 川| | / } } | | / / 人 -‐ ~) // | |/ | | l / | 个 .. ` - /}/l 」/ | | | | | > . __ // ̄\__ l | | | / ̄ ___厂 // \ | | l/}/ ̄ {Y ll| // \ | | / l_// / ∧ , | {// /l ∨ ∧ ,′ |. // {八 l|l \′ |. // ∧ Ⅵl ,′ | __彡く{ ∧‘ | __,′ | 臼沢塞の従順度が1、上昇しました 163 名前: ◆VB1fdkUTPA[saga] 投稿日:2013/01/11(金) 23 43 22.83 ID L0VPytv+o [20/22] 【8月18日:朝】 さて、一つ言いたい。 これは非常に重要な案件で、俺にも関係する。 2回戦、先鋒戦。 それは卓に着く前からすでに戦いは始まっている、そういう試合だ。 そこに向かうからには、ある程度の威風堂々さ。 正確に言えば自信に満ちた姿を見せておくべきである。 弱さとは、つまりはその雰囲気からも分かってしまう。 ライオンなどの肉食獣が狙う獲物を子供の動物に変えるのも、その方が捕らえやすいからだ。 つまり、見た目は大事だ。 そういうことである。 ここで一つ、告げよう。 俺がなんでわざわざこうして語ったのか。 それが意味するもの。 それは。 シロ「」ダラーン 京太郎「試合でもこれですか、マジですか」 ……つまりは、こういうことなのだ。 背中で溶けているシロ先輩。 俺はその人を背負って思わずそう呟く。 むしろ呟かざるをえない。 選手召集のコールの後、この人の第一声を教えてやろう。 シロ『ダルい、おんぶ』 これである。 見れば、放送局のカメラさんらしき人が困惑した顔をしているのが分かる。 すいません、男ですいません。 きっとお茶の間に俺の姿が流れてるんだろうなー、と。 ああ、乾いた笑い声しかでねぇわ。 そんなことを思いつつ、俺は曲がり角を曲がる。 ここまで来ると、他に誰もいない。 カメラも他の選手を写しに行ったのだろう。 ぽつん。 そういう空間が、出来ていた。 京太郎「先輩、シロ先輩。着きましたよ」 シロ「中に入れて……」 京太郎「それは流石に無理ですって!」 197 名前: ◆VB1fdkUTPA[saga] 投稿日:2013/01/12(土) 00 10 38.58 ID IDg01zbNo [1/89] どっこいせ、と先輩を降ろす。 ああもう、最後までこれだ。 俺は小さく息を吐くと、頭をぽりぽりと掻いている先輩と向き合う。 ……この人、半分寝てたな? 俺は小さく、息を吐く。 同時に苦笑が浮かぶ。 なんというか、シロ先輩らしい。 俺はぼけっと、こちらを見上げるシロ先輩と目を合わせる。 小難しそうに歪んだ眉毛。 半分閉じられた眠たげな瞼。 何処か色が読めない瞳。 それが小さく閉じられた唇で纏まっている、そんな何処か先輩らしさを感じさせる顔。 それが俺を見て、小さく口を開いた。 シロ「行ってくる」 京太郎「うっす、お願いします」 ドアを開く。 体を半分入れた後、「あ」と呟いた。 シロ「京太郎」 京太郎「はい?」 シロ「終わったら、迎えにきて」 それだけ言って、卓に入っていく。 なんともマイペース。 俺はそう思いつつ、帰り道を行く。 シロの従順度が1上昇しました 198 名前: ◆VB1fdkUTPA[saga] 投稿日:2013/01/12(土) 00 11 38.75 ID IDg01zbNo [2/89] 【8月18日:昼】 『試合終了――ッ!!』 モニターが、アナウンサーが、それを告げる。 試合、終了。 試合、終了。 終わった。 試合が。 モニターの中で、姉帯先輩が泣いている。 シロ先輩が薄く目を閉じ、そして開く。 エイスリン先輩は連られたように、一筋の涙を流した。 臼沢部長は砕けたモノクルを片付けていて、何も語らない。 鹿倉先輩は小さく、スカートを握っていた。 負けた。 先輩たちが、負けた。 それをやったのが、咲。 中学時代の、そして幼馴染の、宮永咲。 なんだよ。 お前、麻雀嫌いって。 嫌いって言ってたのに、そんなんで俺たちの。 先輩の夢を――――!! トシ「京太郎、落ち着きなさい」 ぽん、と。 肩に手を置かれた。 振り返る。 京太郎「熊倉、先生……」 トシ「シロも、塞も、胡桃も、エイスリンも、そしてトヨネも……皆よく戦った。その結果が、これだよ」 勝負の世界。 その結果が、これ。 それに納得しないのは、筋が違う。 そう、当然のことを、先生は諭すように語る。 見れば、皆も。 俺に向けて、小さく笑顔を向けていた。 トシ「さぁ、頑張ったトヨネを迎えなきゃねぇ」 そう、カラカラと笑う先生の言葉。 皆が揃って、「はい」と答えた。 238 名前: ◆VB1fdkUTPA[saga] 投稿日:2013/01/12(土) 00 50 32.28 ID IDg01zbNo [6/89] 一路、足は帰路に向かう。 皆は、先輩たちは、何処か吹っ切れたように笑っている。 勝負。 その結果。 納得したから、そうして笑えるのだろうか。 気づけば、俺は薄く暗くなりつつある街中にいた。 納得、できない。 というか、それを言う資格が俺には無い。 俺は戦ってなかったから。 口出す権利はない。 はぁ、と溜息。 しかし、先輩たちが納得してるんだ。 俺も、意識を切り替えるべきなんだろう。 トシ「おや、京太郎?」 京太郎「へ?」 そこでいきなり声がかかる。 振り返れば、先生の姿。 そして、前髪が特徴的な女性。 俺が少し驚いていると、先生が「ああ」と口を開いた。 トシ「ああ、この子は私が監督してた社会人リーグの時の選手でね。偶然出会って、この後食事でもって」 晴絵「生徒さんね。私は赤土晴絵、奈良代表の監督してるわ」 京太郎「ど、どうもっす!」 奈良代表。 確か、Aブロックだったか。 俺がそう考えていると、赤土さんが俺の顔をマジマジと見る。 そして、うん、と頷いた。 晴絵「宮守の結果は見たわ。私は別の高校の監督だから、あんまり無責任に君には言えないんだけどさ」 京太郎「………」 晴絵「宮守の子たちのこと、自分のことみたいに悔しがれる。なら君はきっと、良い雀士になる」 それだけ、告げる。 意味を考えなさい、と先生。 意味。 それは……。 251 名前: ◆VB1fdkUTPA[saga] 投稿日:2013/01/12(土) 00 58 25.23 ID IDg01zbNo [8/89] 【8月18日:夜】 ホテルに戻る。 俺の足は迷い無く、レクレーションルームに向かっていた。 ドアをノック、開く。 見れば、麻雀を打つ音が響いている。 見れば、そこに居るのはシロ先輩、鹿倉先輩、エイスリン先輩、臼沢部長。 何時もの部活みたいに所々談笑を交えながら、麻雀を打っていた。 胡桃「あ、おかえり豊音。遅かった……あれ?」 シロ「京太郎?」 京太郎「え、はい、なんです?」 なんか、雰囲気は軽い。 何時も通りだけど、そこにあるのは想定外、というもの。 何でだろう、と俺が考える前。 臼沢部長が俺へと問うた。 塞「豊音と、すれ違う……いや、会わなかったか…?」 京太郎「―――――」 先輩が。 豊音先輩が、居ない? 気づけば、俺は妙な焦りに満たされていた。 足は、踏み出される。 一気に、駆け抜けるように。 俺の背中に、皆の驚愕の声を受けながら。 俺は気づけば、昨日の公園に、居た。 京太郎「先輩……ッ!」 駆け出す。 東京は狭いくせに、この公園が広い。 俺は荒い息を正す間も惜しむように走る。 走って、走って、走って。 見つけた。 姉帯先輩を。 膝に猫を乗せて、その背を静かに撫でている先輩を。 296 名前: ◆VB1fdkUTPA[saga] 投稿日:2013/01/12(土) 01 26 25.25 ID IDg01zbNo [13/89] 京太郎「せん、ぱい……ッ!」 息が整わない。 両手を膝に、肩で喘ぐような呼吸だ。 それで気づいたのだろうか。 ぴくり。 そう、先輩は肩を揺らした。 豊音「きょー、太郎、君?」 京太郎「やっぱりここでしたか。皆、心配してますよ。一緒に帰り―――」 言葉が詰まる。 帽子に隠れて見えた、顔。 赤い、泣きはらしたような眼。 まだそこには一筋の涙が残っていた。 ああ。 この人は。 皆の前でもう一度泣けなかったのだ。 だから、静かにここで泣いていた。 その顔を見られないように。 先輩は被っていた帽子を少し、前にずらした。 『にゃー』 そう、猫が俺に警告する。 近寄るな。 そう言うように。 俺に顔を向けて、鳴く。 それでも。 俺は。 俺は……。 豊音「ごめんね、京太郎君」 俺が口を開く、直前。 泣きはらした声が、俺の名前を呼ぶ。 それに俺が答えようと。 何かを言おうと言葉を必死に探しているその時。 先輩が、続けた。 豊音「京太郎君に、新しい部のお友達を作れるか分からないよ……」 京太郎「――――」 302 名前: ◆VB1fdkUTPA[saga] 投稿日:2013/01/12(土) 01 40 16.89 ID IDg01zbNo [14/89] ああ。 この人は優しい人だ。 結果が残せなかったから。 勝てなかったから。 まだ続けられなかったから。 来年の俺のために宮守に人を呼びたかったから。 部に、俺に、人を呼びたかったから。 勝ちたかった。 でも、負けてしまった。 それを、悔いている。 泣いている。 涙を流している。 誰にために? 俺のために。 優しい先輩は、泣いている。 京太郎「先輩」 気づけば、俺はもう先輩の前にいた。 帽子を手に。 抵抗は無い。 そっと退けると、先輩の顔が見えた。 猫は鳴かない。 見れば、くりりとした瞳で俺を見ていた。 京太郎「ありがとうございます、先輩の考えてることはすっげぇ嬉しいです」 でも。 続ける。 赤土さんの言葉を思い返す。 それは、他人を思えるということ。 誰かのために行動できるということ。 俺には今、これくらいしか出来ないけど。 京太郎「――――今は、胸くらい貸しますから」 豊音「あ――――あ、う、うわああああああああああん……っ!!」 京太郎「あはは、よしよし」 だから、今くらい。 存分に、泣いてください。 先輩。 305 名前: ◆VB1fdkUTPA[saga] 投稿日:2013/01/12(土) 01 44 34.48 ID IDg01zbNo [15/89] 俺のために泣いてくれるのなら。 思う存分。 泣いて、もう俺のことで泣かないでいいように。 今は……。 -───- 、 ... \ / \ . / | ヽ / / / | | | ヽ . / / / | | | | ' . ,' | i /{ { | | | | | i | ,'レ∧ | .、 ,' { | i ! ' 【姉帯豊音の従順度がMaxになりました】 | | |V-─ | '、 Vヾヾ | | . | イ |r´f'癶ヾ .\ Vミx! | | '; . | { { !ヽ夂_ソ \{ \ ',ソ | | | ヽ' ヾ } i | /// `' \ \! | | \ | | |ゝ, -───- 、 \ \ ! ! \ \ ノ /{ /ニニ三二ニ ニ \ 、 \| \ ` ‐ 、 / / } /二三三三三二ニニ \\ \ . ̄丶 } / /./´ニニ二三三三三三二ニニ\} .', \ }/ __./'/'ニニ ニ -─ ─‐- ,三二 ニ ニニ\ } .′ / 、 {ニ ニ 二/二三三三二ヽ 三三三ニ/¨\─ ‐- _ \ / 、 \| ニ ニ/二三三三三三二\三ニニ,'_ヽ \二二ニ\ . // 、 \/ニニ/三三三三三三三三三',三ニ{__ノ /‐ 、二二`、 . ,'ニ { ,、/二, '二三三三三三三三三三ニ,三 { ノ /二二 二二 | . {二ヽ /二二 ,'ニ二三三三三三三三ニニニi三.{´_ ,'二二二',二ニ! ', ',ニ Yニニ二.iニ二三三三三三三三三二ニ|三ゝ─ヽ,'二二二 |二ニ| |二.|ニニ二|ニ二三三三三三三三二ニニ|三二ニニ ,二二二.!二二! . |.二|ニニニ二, ニニ二三三三三三三 二ニニ|三二ニニ i二二二{二ニ.| . ,二.|ニニ二ハニニ二二三三三 三二二ニニ, 三二ニニ |二二二 }二ニ! | . V|二ニ/ Vニニ二二三三三二二二ニ,'三二二 ニ |二二二.|二ニ| | . V.',二./ |\ニニ二三三三三三二ニ/三二二ニニ.!ニ二二.|二二! | | | ,ニ/ / |ニ\ニニ二三三二ニニ/三三二二ニ,'二二二二二 ,' | | | V / !二二` ──── ´三二二ニニニ./二二二二二ニ, ! !【次回に続く】 378 名前: ◆VB1fdkUTPA[saga] 投稿日:2013/01/12(土) 14 18 58.66 ID IDg01zbNo [23/89] 【8月19日:朝】 京太郎「海……ですか?明日?」 塞「鹿児島の永水の所の皆とね、行くことになったの」 一夜明けて、朝。 朝食の席を皆で囲む中、俺は今さっき聞いた海水浴の予定に目を丸くする。 確かに、個人戦まで後一週間ほどある。 その間は暇だから、別に問題ないんだろうけど。 俺がそう思っていると隣でダルそうにしているシロ先輩がコテン、と俺の肩に頭を寄せていた。 びくりとして、見る。 ……この人、箸持ったまま寝てるよ。 胡桃「シロ、起きて!」 塞「昨日は須賀君が出てった後、豊音を真っ先に探しに行ったしね。きっと疲れてるのかな」 豊音「あうう、ごめんねー」 京太郎「ああ、豊音さん、泣かないで下さいって」 塞胡桃エイスリン「「「………豊音……さん?」」」 シロ「………」ピクッ 京太郎「あ」 トシ「おやおや、若いねぇ」 俺が口を押さえる。 しかもそこに熊倉先生のからかうような苦笑。 続いて、顔を赤くする豊音さんがそこには居る。 状況証拠。 それだけで俺はギルティらしい。 見れば、良い笑顔で俺の肩を掴む鹿倉先輩とエイスリン先輩の姿が。 胡桃「さーて、ちょっとお話しようね!」 エイスリン「ゴウモン!」 塞「逃げ道塞いどくよー」 豊音「あああああああ、京太郎くーん!?」 京太郎「いやぁあぁあああああああ!?」 俺は悪くない!俺は何も悪くないぞこれ!? . / / / . , `¨¨´ ノ ト、 ト、 } i | i 从 / ト、 | ヽ. ; } / l 人 ト、 ト、 _ rー-イ イ ! \ ! } / j/ ………ッ ∨ \! ∨V .> ` イ {ス人jヽノ jノ jノ j/ , ´∠ニニ>、 _ ... イ / \ / /ニニニニニ7 λ / /入 / {ニニニニニ7/「八. / //二\・シロの病み度が1上昇しました。 430 名前: ◆VB1fdkUTPA[saga] 投稿日:2013/01/12(土) 14 47 42.88 ID IDg01zbNo [26/89] 【8月19日:昼】 女の子の買い物は長い。 それは実に世界共通の真理である。 今、俺はそう告げたい。 エイスリン先輩(一応言っておくが、海外などではファミリーネームよりファーストネームで呼ぶのが基本普通だ)の買い物。 何でも、ペンのインクが切れたということで俺を連れて買いにきている。 日本語に不自由な点が多少ある先輩。 それを補うための筆談だ。 まぁ、その筆談が出来ないのだから俺が必要なんだろう。 そうして足を向けたのが駅前にあるような百貨店。 宮守にも百貨店みたいのはあるけど、ここまででかく広いのは見たことない。 こういうのはやっぱり都会だ。 俺はそう思う。 しかしあれだね。 色華やかで目に悪いね。 あそこにはハート柄。 こっちには花柄。 あれなんかシンプルな色だけど派手すぎる。 …………。 はは、ペンを買いに来たのに何言ってるんだ、と思ってるだろ? 今は、俺はな……。 エイスリン「キョータロー……?」 京太郎「はい……」 エイスリン「コレ、似合ウ……?///」 京太郎「(爽やかスマイル)」 ああそうだよ! 今水着買いに来てるんだよ!! そして俺の後ろに更衣室じゃ今先輩が着替えてるんだよ!!! 視線が痛いってレベルじゃないぞ正直! エイスリン「ン……」パサッ 京太郎(衣擦れ音やめてぇぇぇぇえええええええ!!) ああもう、これは拷問だ! しかも最初は恥ずかしげに更衣室の遮り布で体を必死に隠してた仕草のせいで、先輩の肢体が、肢体がぁぁ……! ………ふぅ。 すごく落ち着いた。 エイスリンの病み度が1上昇しました 459 名前: ◆VB1fdkUTPA[saga] 投稿日:2013/01/12(土) 15 09 42.58 ID IDg01zbNo [29/89] 【8月19日:夜】 誰かに欲される。 そういう、ことがあるとしよう。 女性が男性を欲する。 それにはきっと、色々あるだろう。 性、愛、孤独、便利、色々。 理由はそれぞれ、沢山あるだろう。 ああ。 でも。 この人が分からない。 そういう時は、絶対にある。 人は。 自分ですら理解できないのだから。 京太郎「随分、暗くなってきましたねー」 エイスリン「ウン、早ク帰ル!」 片手に先輩の荷物を持ち、俺はホテルへと脚を向けている。 明日は海水浴。 となると、男の俺は大変だ。 パラソル立てたり、荷物運んだりと仕事は色々あるだろう。 そう考えていると、ふと俺の視覚は白を捉える。 白い髪。 シロ先輩の後姿だ。 そして黒も。 豊音さんの姿が、そこにもある。 しかし。 なんだろうか。 あの二人の、空気。 普段と、違うような………。
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京太郎「仮面ライダー平成第一期、すなわちクウガ、アギト、龍騎、555、ブレイド」 京太郎「この中から一つ選ぶなら断然クウガでしょう」 久「555一択よ」 マホ「龍騎が一番です!」 京太郎「……」 久「……」 マホ「……」 京太郎「(買い出しから帰って来たらまだ皆来てなくて部長と知らない娘が居た)」 京太郎「(自己紹介してから雑談してたはずなのにどうしてこうなった)」 京太郎「まあ落ち着いて話し合いましょう。アルティメットクウガのカッコよさは誰もが認めるはずです」 久「む」 マホ「確かに……」 京太郎「同時にライジングアルティメットの蛇足さも」 久「いや、あれはねー」 マホ「同意します」 京太郎「シンプルだから良いデザインってあると思うんですよ。クウガは基本単色、そこに後に金のラインでしたし」 久「バイクもゴッツいけど良いデザインだったわよね。ビートゴウラムとか」 マホ「アメイジング四種全部見たかったというのがマホの本音です」 京太郎「他のライダーのデザインも秀逸ですけど、やっぱりこのあたりは譲れないなー、と」 京太郎「仮面ライダーの『お約束』に理由を付ける、というのもクウガはやってくれましたし」 久「倒した怪人の爆発とか、敵が必ず一対一を挑んでくる理由とか、だんだん敵が強くなっていく理由付けetcの事ね」 マホ「マホ的には突然ワープしなかったり、必殺技の名前を叫ばなくなったりするようにしてるのが高得点です!」 京太郎「一条さんとかみたいな魅力的な脇役にもちゃんとスポット当たってましたし」 久「一条さんと氷川さんは人類最強の双璧よ、間違い無いわ」 マホ「あの二人が普通の仮面ライダーの能力を持ってたら物語が成り立たないんじゃないかなーってマホは思います」 京太郎「リアルで残酷な分、被害者数も凄まじかったですね」 久「三万人以上だものねー。歴代でも屈指の被害者数じゃないかしら」 マホ「マホは……『バックします』とか『ハリネズミのジャラジ』が未だにトラウマで……」 京太郎「そんな時にはこれだ。トラウマなんて吹っ飛ぶぞ!」b 久「サムズアップね」b マホ「ですね!」b 京太郎「俺はむしろゴ集団のバベルやガドルのほうが怖かったな。タイタンやられたやべえって感じで」 久「タイタンはほとんどの戦いでやられなかったものね。後はライジングになった時のカマキリくらいかしら」 マホ「ガドル閣下は反則級だと思います!」 京太郎「クウガは教会燃やして予算足りなくなるっていう気合の入れっぷりだったし」 京太郎「感情移入移入しちまうのも仕方ないっちゃ仕方ない」 久「あれ、デマらしいわよ?」 マホ「えっ」 京太郎「えっ」 久「最近Twitterで某プロデューサーが『あれはオダギリのジョークだ』って言ってたのよ」 マホ「……なんというか」 京太郎「知りたかったような、知りたくなかったような……」 久「そんな物よ、制作の裏側なんて。響鬼の前半と後半とかね」 「「やめて下さい!!」」 京太郎「周囲の物を武器に変換するっていう発想も当時は衝撃的だった」 久「うちのクラスの男子がやたら傘を振り回してたのも関係あるのかしら」 マホ「それは年中そうだと思います」 京太郎「アバンストラッシュの時代から続く男の業なんですよ……」 久「40過ぎたら必殺技からゴルフになるんでしょう?」 マホ「どこに向かって喧嘩を売ってるんですか!? マホはライジングになって刃の生えたドラゴンロッドが好きでしたね」 京太郎「俺は派手になったペガサスボウガンかな」 久「私は刀身が伸びるタイタンソードかしら」 マホ「でもアメイジングのダブル足甲は演出も相まって別格かと」 京太郎「ベネ。ディ・モールトベネ。お前は分かってる」 京太郎「ラストはライダー界屈指のチート同士による凄惨な殴り合いでした」 久「ペガサス以上の感覚で察知して、その範囲内にある物なら瞬時にプラズマ化だものね」 マホ「ウルトラマンにも太刀打ち出来るレベルです!」 京太郎「それ以上に『赤い目の究極の闇』」 久「伝説を塗り替える、というテーマを最後まで貫いたわけね」 マホ「最終回が戦闘無しというのも、クウガらしかったと思います」 京太郎「最終回のクウガには、是非ともレンストの言葉を贈りたい」 久「ほほう」 マホ「レンスト?」 京太郎「『レンジャーズストライク』。まあ要するにカードゲームだが、フレーバーテキストがカッコいいんだよ」 京太郎「例を挙げると」 アギト:シャイニングフォーム 「人の進化とはすなわち、人が未来へ手を伸ばすということ」 龍騎:サバイブ 「戦うことが運命なら、その運命とも戦うまで」 ブレイド:ターンアップ 「絶望を希望に、悲しみは喜びに。その勇気が、悲しき運命を“裏返す”」 マホ「わぁ……!」 京太郎「他にもあるんだけどなー。売り上げ悪くて続編も出ないし、不遇だ」 久「ほどよく厨二な感じがいいわね」 京太郎「で、クウガはこれです」 『誰よりも笑顔を愛した男の背中は、まるで泣いている様だった』 久「最後の雪山での戦いそのものね」 マホ「笑いながら戦う悪と、涙を流しながら拳を振るう正義」 京太郎「これ以上なく『仮面』ライダーって言葉の意味を活用してました。ヒーローは仮面の下ではいつも涙を流していたっていう衝撃」 久「あれを見て無意味な暴力に走る奴は居ないでしょうね」 マホ「下手に規制規制と子供達に何も見せないよりも百倍教訓になるとマホは思うんですが」 京太郎「しゃーない。ヒーローってのは夢の無い奴には分からないんだから」 久「私は断然ファイズだと思うの」 京太郎「ライダー同士の共闘やアクセルフォームにブラスターフォーム、魅力盛り沢山ですしね」 マホ「マホはちょっと人間関係のパートさえ無ければなー、と思ったり」 久「まあ、ちょっと人を選ぶかもしれないけど井上節と思って我慢してちょうだい」 京太郎「ちょっと……? い、いやそれは置いとくとして」 マホ「クリムゾンスマッシュ、通称クリスマは新しかったです!」 久「ライダーキックの前に相手を固定するって概念だものね。そういえばクリスマと言えばもう12がt」 「「やめてください」」 久「あら、ごめんなさい」 久「ドラゴンオルフェノクにローズオルフェノク、アークオルフェノクと強力な敵達も売りね」 京太郎「基本ライダー達が機械仕掛けで強化されない分、敵の強さが際立ってました」 マホ「あと、幹部級が本当にしぶといです!しつこいくらいに!」 久「アクセルとブラスターが手に入るまではリンチも平然とやってきたものね……」 京太郎「ドラゴンが平然とアクセルについてきた時は倒す方法思いつきませんでしたよ?」 マホ「ベルトも何度奪われたことか……」 久「まあ、ドキドキハラハラはしたでしょ?」 京太郎「メインキャラがいつ死ぬか裏切るか分からない、なんてドキドキハラハラもありましたけど!」 マホ「草加さんは本当にドキドキハラハラメーカー!」 久「でも劇場版のパラダイス・ロストは良かったと思わない?」 「「それはまあ、確かに……」」 久「各アイテムは初見だとダサい、番組内ではカッコいいというのが定評だったらしいわ」 京太郎「それ、ファイズのスーツも同じ事言われてたような……」 マホ「フォトンエッジも交通整理の棒なんて呼ばれてましたしね」 久「私も放映前はファイズフォンは無いわー、と思ってたクチだし気持ちは分かるわ」 京太郎「実際の玩具だとカッコいいんですけどね。当時としてはロステク級に丈夫でしたし」 マホ「アクセルのミッションメモリーも差し込めたんでしたっけ?」 久「固定具が無いからすぐに無くなっちゃうんだけどね、ミッションメモリー」 京太郎「何故コアメダルは無くならないのにミッションメモリーは無くなるのか」 マホ「振り回すからですよ」 久「何もかも乾巧の仕業なんだ」 京太郎「なんだって!?それは本当かい!?」 マホ「本編ではこれほどじゃなかったとはいえ、木場さん騙されやすすぎると思うんですよ」 久「だから彼女もあんな事になったんじゃない?」 京太郎「草加の性根の悪さもあると思いますけどねー」 マホ「あれだけやられて許せるたっくんさんはひょっとしたら聖人なのでは」 久「よそから見たらせいぜい人のいいチンピラ止まりじゃないかしら。根本的に『一匹狼』だし」 京太郎「もうちょっと素直になれば、どうにかなると思うけど……555は皆そんな感じだしなぁ」 マホ「ひねくれ男性陣の中心にあの真理さんが居ますから、どうしようもないのでは……」 久「そして人間関係の蚊帳の外に居る三原は役立たず」 「「ひどい」」 久「でも、事実でしょ?」 京太郎「そういえばこの前会った高鴨穏乃って奴と子供時代の真理さんの声が妙に……」 マホ「それ以上いけません!」 久「やめなさい!」 久「最終回の流れはこれでもかと詰め込んだ上にスッキリと終わったわけではないけれど、いいシメだったと思うわ」 京太郎「Φ sVSχ、ホースVSウルフ、そしてトリプルライダーVSアークオルフェノク」 マホ「全部名勝負です!」 久「最後は『夢を持てない若者』が『夢を守るという夢』を手に入れるというラストね」 京太郎「一節には、あの最後のシーンでたっくんは死んだって言われてるらしいですね。灰化やブラスターと絡めて」 マホ「ええっ!?」 久「そうね。でもどんな形でもあの世界では誰かが戦い続けることに変わりはないわ」 京太郎「スマートブレインも無くなってませんし、アーク復活フラグ立ってますしね」 マホ「うむむ……スッキリしません!」 久「ま、納得して頂戴!」 マホ「龍騎の良さを二人の先輩に存分に知らしめますです!」 京太郎「龍騎か……当時はいきなり『ライダー同士のバトルロワイヤル』という設定で度肝を抜いてきたな」 久「結構反発はあったようだけど、主人公のライダーらしい性格や新しい試みの数々に押されて様子見に回ったらしいわね」 マホ「CGも派手でカッコ良かったです!」 京太郎「ミラーモンスターを初めとして特撮界に新風を巻き起こしたんだよな。あとカード商法とか」 久「子供はいい話よりも純粋なカッコイイ戦闘に憧れるものよ?」 マホ「ドラゴンライダーキックはかつて無いほどの迫力でした!」 京太郎「結局子供受けしない、とか言ってた初期の批判は全く逆で子供に大好評、グッズはバカ売れ」 久「鬱々神ウロブッチーなどにも影響を与える作品になったのよね」 マホ「ふふん」 マホ「初期の龍騎はともかく、サバイブ龍騎は『龍騎士』といった意匠で素晴らしいと思うんです!」 京太郎「サバイブは皆良いよなー。ナイトは勿論の事HEROSAGAの王蛇サバイブとかも」 久「ゾルダもゴテゴテしてていい感じじゃない?」 マホ「当時仮面ライダーの『仮面』の三要素、複眼・クラッシャー・触覚を主人公相当の三人に分けたらしいですよ!」 京太郎「加えて全体的にライダーのモチーフに『騎士』を使ったんだっけか」 久「その割には剣や槍の出番が……」 マホ「それは言わないお約束です」 京太郎「ゾルダのファイナルベントなんて、もうな……」 久「ガードベント(ガイ)」 「「もう許してあげて下さい」」 マホ「鏡のように無限に広がる、繰り返される平行世界。この世界観も魅力です」 京太郎「基本的に何でもありってことだしなあ」 久「TVスペシャルに劇場版、そして本編。最後なのに本編が一番衝撃的だったわ」 マホ「真司さん、主人公が最終回の前で死んじゃいましたしね」 京太郎「途中で何度も先が読めなくなったけど、あの時の衝撃は別格だったな」 久「シスコン神埼が一番手を焼いていた存在だったものね」 マホ「何度繰り返してもライダーバトルに参加してきて、邪魔してくるって相当に面倒だったと思います」 京太郎「あのチートの塊オーディンでどうしようもない辺り、やっぱ彼もヒーローだったんだろうな」 久「ちなみに私はTVスペシャルの時は戦いを続けるようにコールしたわ」 マホ「私はやめる方に」 京太郎「俺もだな」 久「やーね、私がまるで悪者みたいな流れにするの止めてよ」 「「えっ」」 マホ「アドベントとファイナルベント!この二つの迫力無しには龍騎は語れませんよ!」 京太郎「龍騎の龍の息吹に乗って繰り出すキック、ナイトのドリルのようなマントを纏っての突進」 久「ゾルダの一人大戦争、王蛇のキックの暴風雨」 マホ「他にも諸々ありますが、モンスターとライダーの合体技であるファイナルベントにハズレはないと思います!」 京太郎「そういえば威力もバカ高いんだよな、ファイナルベント」 久「龍騎サバイブで500tだったかしら?」 マホ「威力が高ければ良いという訳でもありませんが、歴代ライダーの中でもトップを争えますよ!」 京太郎「そうだな、蟹にすらファイナルベントはあるんだもんな……」 久「……蟹は、蟹だもの」 マホ「蟹はいつだってどこだって不遇です。フォーゼを待ちましょう」 マホ「折れたー!?等を始めとする名言、そして個人個人の心情なども作品にいい味を出してます」 京太郎「『殺し合いはいけない事』『だが彼らはそれに納得してる』『なら自分は、どうすれば良い?』」 久「結局、それに尽きるのよね」 マホ「自分の願いの為に他人の命と願いを踏みにじる、参加者から主催者に至るまで皆このノリです」 京太郎「そんな中、主人公が迷いに迷い出した答えとは!」 久「『それでも、戦いを止めたい』」 マホ「『この戦いに正義はない、あるのは純粋な願いだけ』というのがこの作品のサブテーマですが」 マホ「真司さんも正義ではなく願いとして戦いを止めることを選んだわけですね」 京太郎「たとえ願いを踏み躙ることになっても、命だけは踏み躙らせない覚悟を決めたわけだ」 久「正義とは程遠いけど、ヒーローとしては合格ラインを突破したんじゃないかしら」 マホ「結局ライダーバトルは『無かったこと』になりましたが、マホは城戸真司が勝者であると解釈してもいいと思います!」 マホ「幾多の並行世界で戦い続けた結果、とうとう『彼の願いは叶った』わけですから」 まこ「その問答、ちょいと待ちぃ!」 優希「そろそろまぜるじぇ!」 京太郎「何奴!?」 まこ「ブレイド派、渋谷まこ!」 優希「アギト派、片岡優希!」 「「参戦じゃ!(するじぇ!)」」 京太郎「……人数分お茶淹れてきます。長引きそうですし」 久「お願いねー」 マホ「あ、お手伝いします」 京太郎「いーよいーよ。お客さんは座っとけ」 カン!