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クリフトとアリーナの想いは Part4.2 668 :【姫様がいっぱい!?】1/5 ◆cbox66Yxk6 :2006/03/22(水) 21 24 13 ID 6JsiJkcp0 アリーナとクリフトの仲を邪魔したいサントハイム王は今日も玉座で唸っていた。 「・・・なんか、こう、あやつをぎゃふんと言わせられるような・・・」 眉間に寄せられたしわの深さに、苦悩の一端が垣間見える。 しばし、うんうんと唸っていた王だったが、急に立ち上がるとブライを呼びつけた。 何事かと慌ててやってきたブライに、王はにこやかに告げた。 「ちと悪いが、勇者殿を呼んできてくれんかのう」 ブライは、また陛下のご病気が始まったと内心ため息をついたが、賢明にも表情に出すことはしなかった。 「陛下、準備が整いましてございます」 「うむ」 ブライの声に重々しく頷いたサントハイム王は、傍らに控える人影に視線を送る。 「頼みましたぞ、勇者殿。いや、アリーナたちよ」 「は~い、お父様」 サントハイムの傍らに控えていたのは、アリーナにモシャスをした勇者ソロと、そのソロの口添えでピサロから借りてきたマネマネ数匹。こちらもアリーナにモシャス済みだ。 サントハイム王が画策したこと。それは偽のアリーナをたくさん仕立てて、クリフトに本物を当てさせようというものだ。しかも、その中には本物はいない。 単純な思いつきとはいえ、王は自分の考えに悦にいっていた。 アリーナにモシャスした勇者を見たとき、王は本人と思わず間違えかけた。さすがに長く共に旅をしてきただけのことはあり、アリーナの癖や仕草もよく知っている。その他のマネマネ集団は若干不安が残るものの、見た目は完璧だ。 王は内心高笑いをしていた。 父親である自分でさえこうなのだから、クリフトなどひとたまりもないだろう。 (やっとクリフトのすまし顔に泥を塗ってやれるわい) 王の表情から何を悟ったのか、ブライが深々とため息をついた。 そして頭を振ると、疲れの滲む声で奏上した。 「陛下、姫様がただいま城を抜け出したとのことですじゃ」 わざわざ警備まで甘くして、何も知らないアリーナの脱走を促す。 本来なら部屋にでも閉じ込めておければよいのだろうが、あの『アリーナ』がおとなしく閉じ込められているとは考えにくい。というか、閉じ込めることすら不可能である。 ならば、いっそのこと城から出ていてもらおう、というのが王の考えであった。 (普段ならば、姫様が脱走しただけで怒鳴り散らすというのに) ブライはその報告に嬉々としている王を見つめ、複雑な顔をした。 (はたして、うまくいくものかのう) ブライの呟きはサントハイム王の喜びの前にむなしくかき消された。 「のう、クリフト。ちょっとわしの座興に付き合ってくれんか」 なに、お前にとってはそんなに難しいことじゃなかろうて。 含み笑いをするサントハイム王にクリフトは何やらよからぬ予感を覚えたが、それを押し隠し王の次なる言葉を待った。 「そなたがどの程度アリーナのことを理解しておるか、知りたくてな。この中から本物を見つけてほしいだけじゃよ」 ずらりと並ぶアリーナにクリフトは軽いめまいを覚える。 偽者とわかっていても、愛する人がずらりと並ぶ光景は圧巻である。 仕方なく、ひととおり視線を送ったクリフトは、おもむろに口を開いた。 「申し上げます。この中に本物の姫様はいらっしゃいません」 クリフトの声と同時に、アリーナの怒鳴り声が響き渡る。 「ひどいわ、クリフト!!」 目を吊り上げて怒る『アリーナ』にクリフトは冷たい視線を向ける。 そしてにこやかに笑った。 「こんなところで何をなさっておいでです?ソロさん」 「げ、ばれてる」 思わず呟いたソロに、クリフトは追い討ちをかけるように言い募る。 「わざわざピサロさんに『マネマネ』までお借りしてきたのですか」 クリフトの言葉にモシャスを解くと、ソロは両手を上げた。 「降参」 クリフトは満足げに頷くと、王に向かって礼をとる。 「用件は以上でございますか?」 あまりにもあっさりと見破られてしまい、あっけに取られていた王は「うむ」と応じると、クリフトに退室を促した。が、クリフトが扉の前まで行ったとき、躊躇ったように呼び止めた。 「クリフト、そなたはそこまでアリーナのことを・・・いや、なんでもない。行ってよいぞ」 王の言葉に扉の前で優雅に一礼すると、クリフトは静かに退出した。 「あ、クリフト、待ってくれよ」 ソロは、王にぺこりと頭を下げるとクリフトのあとを追いかけていく。その後姿を見つめながらブライが口を開いた。 「陛下、いかがですじゃ」 ブライの言葉すら耳に届いていないのか、王は片手を額に当ててうつむくと、深々とため息をついた。そして少し切なげに呟く。 「あんなにあっさりと見破られたのでは、認めるしかないではないか」 自分ですら一瞬戸惑ったというのに、あやつは躊躇いもしなかった。 それはすなわち、それだけアリーナのことを理解しているわけで。 悔しいと思いつつも、そこまで娘をわかっていてくれるとなると、男として認めざるを得ない。 非常に不本意だが、王はすこし感動していた。 だが・・・・・・。 「えぇい、かわいげがなさすぎるわ!!!」 急に声を荒げた王にびっくりしたマネマネの何匹かがモシャスを解き、まごまごした。 「やっぱり、いやじゃ、いやじゃ、いやじゃ・・・認めとうないわい」 泣きじゃくる王を、はじめのうちは遠巻きに見ていたマネマネたちだったが、次第に一匹、二匹と集まってくると、代わる代わる王の肩をぽんぽんと叩いた。 「おぉ、そなたたちはわしの気持ちをわかってくれるのか」 魔物に同情され、あまつさえ慰められてしまった王にブライは頭痛を覚えた。 「陛下、頼みますからそろそろ大人になってくだされ」 アリーナの姿を保ったままのマネマネをわざわざ選んで、縋り付いて泣く王は、なんだかすこし幸せそうであった。 「お~い、クリフト、待ってくれよ」 長い廊下の先で立ち止まり振り返ったクリフトに、ソロは不思議そうに訊く。 「なぁ、お前さ、どうしてわかったんだ」 おれ、結構自信あったんだぜ? ブライから話を聞いたソロは、実は密かに何度も練習を積み重ねてきた。 そして、ブライにさえお墨付きをもらえるようになったというのに、ああもあっさりと見抜かれたのでは納得できない。 ソロの問いにクリフトは頷いた。 「そうですね。ソロさんはとても上手に化けていらっしゃったと思いますよ」 「じゃ、何でだよ?」 ソロが繰り返して聞くと、クリフトはすこし悪戯っぽく笑った。 「ヒントをあげましょう。外出された姫様はそのあと、どこへ向かったのでしょう」 お城の外に一度出たからといって、お城の外だとは限りませんよね。 クリフトの言葉に、一度は首を傾げたソロだったが、その意味に思い当たって吹き出した。 「そういうことか」 「そういうことですよ」 そうじゃなかったら、結構危なかったかもしれませんね。 照れたように付け足したクリフトに、ソロは微笑んだ。 「そっか」 うまくやってるんだな。 旅の間、ぜんぜん進展しないふたりにやきもきしたこともあったけど、それは杞憂だったようだ。 「よろしかったら、私の部屋でお茶でもしていきませんか?」 「おう」 勢いよく答えたソロだったが、次の瞬間「あっ」と口を押さえた。 「どうしたのです?」 クリフトが驚くと、ソロは少し顔を赤くした。 「もしかして、おれ、お邪魔虫?」 ソロの言葉にクリフトは声を上げて笑った。 「大丈夫ですよ。今日はまだ、そこまでいっていませんから・・・って何て顔をなさっているので す。冗談ですよ、冗談」 おいおい、全然冗談に聞こえないんですけど。 (終)
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クリフトとアリーナの想いはPart7 698 :1/6:2007/09/12(水) 06 13 25 ID vm6sdHgY0 サントハイムの城につづく石畳の道は、丘の急な斜面を蛇行しながら通っていた。 クリフトは、その道を汗をぬぐいながら、登っていた。 季節は初夏。 道に根を張らぬよう周囲の木は伐採されている為、日の光を遮るものも無い。 丘の上には、まだ城は見えない。 クリフトは青い空に浮かぶ積雲を見つめながら、一歩一歩踏みしめるようにして歩いた。 幼い頃に両親をうしなったクリフトは、教会の運営する孤児院で育った。 慈善活動とはいえ天から金が降ってくるわけでもなし、収容されている子供の数が増えれば食事も寝床も行き渡らなくなる。 そうなると年長の者から順に、孤児院から去っていく事になる。誰が言うでもなく。 クリフトはそんな不問律を幾度も見てきた。 そして、クリフトもまた同じようにして孤児院を出たのだった。 しかし、彼は幸運である。行く当てがあるのだから。 彼は、孤児院にいる間、神父の説教を熱心に聴き、またその意味をよく理解した。 彼の利発さに気付いた神父は、様々な儀式の執り行い方や、より深い教義や、生命に作用するいくつかの呪文を彼に教えた。 クリフトはたちまちそれらを飲み込んだ。 そして、若干15歳にして神官として認められたのだった。 しかも、初めての任地はサントハイムの城。 孤児院を出たばかりの少年には、信じられない出世である。 だが、彼にとってはそんなことはどうでも良かった。 彼は生まれて初めて、自由というものを実感していた。今まで孤児院の塀の中の世界しか知らなかったのだ。 知らない道を歩き、知らない人間とすれ違う。それだけで嬉しかった。 新しい生活の不安も、照りつける太陽も、彼の足取りをとめることは出来なかった。 やがてクリフトの眼前に大きな門が姿をあらわした。高さは3m以上はあるだろうか。 クリフトは傍らの門番に声をかけた。 「あの、すいません」 「うん?」 門番は気だるそうに返事をした。 この炎天下に厚い甲冑を身に着けているのだから無理もない。 「城内の聖堂につとめるよう陛下と教会より仰せつかったクリフトという者ですが」 「あぁ。話は聞いてる。今、門を開けてやる。」 そう言うと門番は、ドンドンと門を叩いた。内側からかすかに返事が聞こえる。 「例の神官が着いたぜ。門を開けてやってくれ。」 それからしばらくすると、ガラガラと大きな音を立てて門が開いた。 クリフトは門番に礼を言って、城内へと足を踏み入れた。 そこは広大な庭園だった。 庭師の手入れが行き届いた木々や花がそこかしこに並び、噴水は涼しげな水音を立てていた。 クリフトはゆっくりと歩き出した。 辺りには人がまったくいない。 懐の時計は、2時を指していた。最も暑い時間だ。 皆、日光を避けて城の中にいるのだろう。 先ず王様に赴任の挨拶をしなければならない。 建物はいくつもある。どれに王様がいるのだろう。クリフトには皆目見当もつかなかった。 門の所まで戻って聞こうか?いや、自分で探そう。 別に急ぐわけでもない。それに、もう少しこの庭園を歩き回ってみたい。 そんな子供っぽい好奇心にクリフトは従う事にした。 夏の重たい空気の中を、花から花へと蝶が舞っていた。 静かだった。噴水の音も、遠くから聞こえるセミの鳴き声も、音として認識するにはあまりに景色に溶け込みすぎていた。 「あなたね?今日ここに来るって言う神官は」 少女の声が、静寂を破った。 クリフトは声のしたほうを見上げた。 傍らのヒノキの太い枝の上に声の主がいた。 その少女は、麻のワンピースに身を包み、木漏れ日に照らされながらこちらを見下ろしていた。 歳は自分よりも2つか3つは下のようだ。 栗色の髪に赤い瞳が印象的なかわいらしい少女だ。 「ああ、僕の事です。君もここで働いているの?」 「わたし?」 彼女は少し驚いた風に目を見開いた。 「私は・・・うーん。働いてるって言うのはちょっと違うような。まあ、でもそんなようなものかもね。」 身格好からして身分は高くなさそうに見える。 「僕が来る事、よく知ってましたね。」 「それはそうよ」 少女はさも当然というように答えた。 「この城にはこれまで何人も神官がいたけど、皆おじさんばかりだもの。若い子が来るっていうんで何日も前から噂の種になってたのよ。」 「そういえば、人が見えないけれどもどうなってるんでしょう?」 「アフタヌーンティーよ。皆でお茶を飲みながらくだらないおしゃべりしてるわ。」 彼女はそう言って悪戯っぽく笑った。 こんなことを言って大丈夫なんだろうか。 「王様に会うにはどこに行けばいいかわかります?」 「あっちよ」 彼女はヒノキの枝の上で立ち上がると、尖塔がいくつも並ぶ大きな建物を指差した。 「わかりました。色々と教えてくれてありがとう。」 クリフトは彼女の指差した方へと足を向けた。 すると少女がクリフトを呼び止めた。 「ねえ、あなた名前は何ていうの?」 「え、ああ、クリフトですけど・・・。あなたは?」 「私の名前?それは、秘密。」 「?」 「そんな事より行かなくていいの?王様を待たせたりしたら一大事よ。」 彼女の言葉を聞いて、クリフトは慌てて走り出した。 宮殿の入り口で名を告げると、クリフトは謁見の間に通された。 少女が冷やかしたような事態にはならなかった。王様はまだ部屋には居なかったのだ。 クリフトはそこで立ったまま待ち続けた。 王様が謁見の間にやってきたのは10分ほど経った頃だった。 左右に控えていた近衛兵は、田舎から出てきたばかりの少年などには視線もくれてやるものか、という風に澄ましていたが、 王様自身はクリフトにねぎらいの言葉をかけてくれた。 クリフトが王族と直に会うことなど、もちろん初めての事だったが、 今までに、王様というものに持っていた威圧的なイメージはそこには無かった。 クリフトは、抱えていたいくつかの不安の中の一つが杞憂に終わったことに安心した。 それからクリフトは聖堂に行き、同僚となる神父にも挨拶を済ませた。 少女の言うとおり、神父は50近い中年の男だった。 彼から神官が被る縦長の帽子を授けられた。 それを被った時、クリフトは身が引き締まるのを感じたのだった。 城内を歩くと、侍女や使用人の女が遠巻きに自分の事を見たり話したりしているのが気になった。 神父が言うには、彼女たちは常に退屈しているのだというが、クリフトにはよく解らなかった。 新参者がせねばならない面倒な種々の物事を片付けた頃には、太陽は西の空に沈もうとしていた。 ようやく一段落つけると、クリフトは宮殿のテラスで夕日を見ながら涼んでいた。 彼方に見える黒い林からヒグラシの物憂げな鳴き声が聞こえてくる。 この城でやっていくためには、神学や呪文に長けているだけではダメだということをクリフトは1日目にして痛感していた。 もっと世間を知らなければ・・・。 空が紅から群青に変わろうという時、ひとりの老人がクリフトに声をかけてきた。 「おぬしが赴任してきた神官かな?」 老人は、緑色のローブを身に纏い、その右手には樫の杖が握られていた。 禿げ上がった頭と、豊かなあごひげを持ち、小柄ながらも威厳を感じさせる男だった。 「わしは魔法使いのブライ。この城では姫様の教育係を任されている。」 「はじめまして。クリフトといいます。」 クリフトは背筋を正して答えた。今日何度目の挨拶だろうか。 「(最近の若者にしては悪くない返事だ、感心感心。)実は、我らが姫君、アリーナ様がおぬしに興味がおありでな。 おぬしと話がしたいと仰っている。すまぬが、姫様の部屋までご足労願えぬかの?」 「喜んで。」 クリフトは、そのブライに付き従って城内を歩いていった。 城内は夕食の準備で慌ただしく人が往来していた。 姫の部屋は、最上階の一角にあった。ブライが手の甲でドアをノックした。 「どうぞ」 中から返事がした。それから二人は部屋へと入っていった。 さすがは一国の王女の部屋である。壁には趣向を凝らした装飾がなされ、天井にもキラキラと輝くシャンデリアが吊ってあった。 例の姫は、正面のソファーに腰掛けていた。 彼女を目にした時、クリフトは度肝を抜かれた。 そこにいたのは昼間、ヒノキにのぼっていた少女だったからだった。 あの栗毛の少女が、今度は膨らみ袖のついた豪奢なドレスを着て目の前に座っているのだ。 「ブライは席をはずしてくれる?」 少女、いやアリーナが言った。 「わかりました。・・・しかし、姫様。私が見ていないからといって粗相をなさってはいけませんぞ。」 ブライはそう言って、部屋から出て行った。そうするや否や、アリーナはクスクスと笑い出した。 「驚いた?」 アリーナはさも楽しそうだ。クリフトは呆然としていた。 「驚いたなんてもんじゃありませんよ・・・。」 クリフトは思わず汗をぬぐった。これは昼間の汗とは違う。冷や汗である。 「あんな所で何をなさっていたんです?あの時言ってくれれば好かったのに・・・。」 「あはは。それじゃあ詰まんないわ。あなたを驚かせようと思ってたんだもん。」 「人が悪いです。」 クリフトはムスッとして言った。 「この事、お父様やブライには内緒よ。あんな格好で城外を歩き回ってたなんて知れたら大目玉だから。」 「それは・・・約束しかねます。」 「イジワル!」 アリーナは口をへの字に曲げて、声を上げた。 「そういう問題じゃないでしょう・・・。」 そう答えたクリフトだが、自分をじっとにらみつけているアリーナの妙な真剣さに思わず笑いがこみ上げてきてしまった。 これではもう、まじめに話など出来そうもない。 彼女の前では、肩肘を張って、大人ぶってみても全く通用しないようだ。 「わかりました。この事は、ブライ殿には黙っておきます。」 クリフトの言葉に、アリーナは笑顔で返事をするのだった。 そんなアリーナに微苦笑を禁じえないクリフトであったが、同時にこれほど愛らしい人もいないとも思うのだった。 出会いが人生を変えることは往々にしてあることだが、この出会いが二人の人生をどのように変えるかを知る者は誰もいないのだった。 窓の外に広がる初夏の夜空には、天の川が輝いていた。
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サクリファイス・ロータス(アニメ) 効果モンスター 星1/闇属性/植物族/攻 0/守 0 自分のエンドフェイズ時にこのカードが墓地に存在する場合、 自分フィールド上に表側攻撃表示で特殊召喚する事ができる。 このカードがフィールド上に表側表示で存在する場合、自分のスタンバイフェイズ毎に このカードのコントローラーは1000ポイントダメージを受ける。 サクリファイス 下級モンスター 再生 植物族 闇属性 同名カード サクリファイス・ロータス(OCG)
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日記/2011年02月22日/遊戯王OCG 【ナチュル】 2011-02-23 残ったカードで…ナチュル組みました。 【デッキ(40)】 【モンスター(21)】 《ナチュル・チェリー》×3 《ナチュル・コスモスビート》×3 《ナチュル・モスキート》×3 《ナチュル・ビーンズ》×3 《ナチュル・パンプキン》×3 《ナチュル・クリフ》×3 《巨大ネズミ》×3 【魔法(10)】 《地獄の暴走召喚》×3 《サイクロン》×2 《ハリケーン》×1 《強制転移》×3 《死者蘇生》×1 【罠(9)】 《神の宣告》×1 《リビングデッドの呼び声》×1 《リミット・リバース》×3 《激流葬》×1 《砂塵の大竜巻》×3 【エクストラデッキ(15)】 《ナチュル・ビースト》×2 《ナチュル・パルキオン》×2 《ナチュル・ランドオルス》×1 《ナチュル・ガオドレイク》×1 《アームズ・エイド》×1 《A・O・J カタストル》×1 《氷結界の龍 ブリューナク》×1 《ブラック・ローズ・ドラゴン》×1 《エンシェント・フェアリー・ドラゴン》×1 《スターダスト・ドラゴン》×1 《ギガンテック・ファイター》×1 《スクラップ・ドラゴン》×1 《氷結界の龍 トリシューラ》×1 《ナチュル・モスキート》を置いて自爆特攻するデッキですね。 《地獄の暴走召喚》か《リミット・リバース》が来ないと多分勝てないんじゃないかなぁと。その程度のものです。 《ナチュル・チェリー》・《ナチュル・ビーンズ》・《ナチュル・クリフ》・《巨大ネズミ》を入れているので 通常戦闘においては悪くないんですが、それが通用しないと…半分終了のお知らせです。 《切り込み隊長》・《地霊術-「鉄」》辺りで特殊召喚手段をもう少し増やしても良いなぁ等と思いつつ。 ナチュルを使ってみて思うのは、ドローソースの無いテーマデッキはダメだなぁと。 ある程度効果でドローしないと引き依存の運ゲーにしかならないです。 このデッキももう少しロック力が高ければねぇ。 やはり召喚を無効化する《ナチュル・フェニックス》的なものが出ないと勝てないかな。 初手に《ナチュル・ビースト》と《ナチュル・パルキオン》を並べても効果モンスターに簡単に割られるんで、 《ナチュル・ランドオルス》を出すと今度は手札に魔法カードが足りないという。 ナチュルにもワームのアレみたいな優良サポートがピンでも出て欲しいですね。シンクロさんの一部を切り取った魔法・罠も絵的には好きですけど。 名前 コメント ◇◆前へ/次へ/目次へ
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クリフトのアリーナへの想いはPart5 159 :お題【つよい人】1/5 ◆VmkRIFTnuM :2006/05/08(月) 00 50 18 ID xa3dDpol0 ねえ。起きてよ……。 窓から新緑の香りが風に乗ってふわりと運ばれてくる。 その窓の近く、ベッドに横たわるクリフトの髪をあたしはそっと撫でた。 荒い息。 滲む汗。 ぎゅっと寄せられた眉間の皺。 嫌だよ。 クリフトのこんな顔、見たくないのに……。 額に手を当ててみる。 その熱さにびっくりして、思わず手を引っ込めた。 「……」 冷たい水でタオルを濡らして、クリフトの首筋をそっと拭いた。 眉間の皺が少し和らいで、ふう、と小さなため息が聞こえた。 気持ちいいのかな……。 少し拭いただけなのに熱を帯びてしまったタオルをもう一度湿らせて、額にのせた。 「ねえ、クリフト……?」 あたし、パデキアを探しに行って、怪我しちゃったんだよ。 いつもみたいに、ホイミしてよ。 あんまりクリフトがホイミばっかりしてくれるから、あたしも覚えちゃったんだよ。 いつもクリフトがあたしにしてくれるみたいに、そっと、ホイミの呪文を唱えてみる。 「……」 何も起こらない。 武術大会で優勝して、あたしは強くなったって思ってた。 でも……。 あたしはサントハイムのみんなだけじゃなくて、クリフトたったひとりすら、 救うことができない。 どんなに、お城の壁を叩き壊すことができても。 どんなに、大きな岩を叩き壊すことができても。 それって、本当に、強いってことなのかな。 だって、力が強くたって、できることは……壊すことと……殺すこと。 クリフトみたいに、怪我で苦しむ人を救うことなんてできない。 ブライみたいに、闘わないで敵をやり過ごす術なんて知らない。 目の前で苦しんでるクリフトひとり、どうすることもできない。 「……起きてよ……」 いつもみたいに、おてんばが過ぎるあたしを叱ってよ。 あたし、ひとりで無茶しちゃったんだよ? 勇者さんたちが来てくれなかったら、死んじゃってたかもしれないんだよ? そんなあたしを叱らないで、どうしてそんな顔して寝てるのよ。 「……ねえ……」 もう一度、ホイミの呪文を唱えてみる。 ──何も、起こらない。 どうして、あたしは呪文ひとつ使いこなすことができないんだろう。 壊すことができるあたしより、治すことができるクリフトのほうが、ずっと、ずっと……。 強くなりたい。ずっとあたしはそう思ってた。 でも、強いって、何だろう……? 何かを犠牲にする強さなんて、いらないよ……。 何度目だったか、あたしが桶の水を換えに部屋を出たとき、勇者さんたちが戻ってきた。 手には、あたしが見つけることができなかったパデキアを持って……。 「ご心配をおかけしました」 パデキアを飲んで二日後には、クリフトは起き上がれるまでに病状が回復してた。 いつものような、優しい笑顔に戻ってた。 「……?」 でも、ふと目を離したとき、クリフトはまだ苦しそうな顔をしてた。 あたしの目線に気づくと、いつもの優しい笑顔を見せた……。 ……我慢、してるのかな……心配させないように、って……。 「クリフト……大丈夫?」 「ええ。大丈夫ですよ。姫様のホイミが効いたみたいです」 「え」 や、やだ。聞こえてたの、あれ。 「ば、馬鹿っ!」 照れくさくてあたふたするあたしの姿を見て、クリフトがくすくすと笑う。 ああ、でも、いいなあ、クリフトが笑ってくれるのって、嬉しいなあ。 あたしはクリフトの額に、自分の額をこつんとくっつけてみる。 ……もう、あんなに熱くないね。 「……もう、無茶しないでよ」 「姫様にそう言われるとは思いませんでしたよ」 傷を癒すことができて、いろんなことを知ってて、苦しいことも我慢できて……。 「……あたし、クリフトより強くなれるかな?」 「……はっ?」 あたしはそっと、クリフトから身体を離した。 「姫様……もう、無茶は……」 そこまで言って、クリフトがふと目を伏せた。 「……無茶は、させません。ご心配をおかけしました」 「……うん。ごめんね……」 クリフトがあたしにホイミの呪文を唱えてくれた。 暖かくて柔らかい光に包まれて、あたしの傷が癒されていく。 「もう、痛くないから」 「傷が残っては大変ですからね。私には、こんなことしかできませんから」 クリフトにしか、できないことがあって。 あたしにしか、できないことがあって。 きっと、それで、いいんだよね。 「ありがと、クリフト」 綺麗に癒された傷を見て、あたしはクリフトに精一杯の笑顔を向けた。
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かみつき隊のページへようこそ このページは黒い砂漠モバイル・カルフェオン鯖・かみつき隊のページです ◾️リンク集 公式 攻略情報 ◾️攻略情報 チュートリアル 攻略資料集 ◾️拠点戦関連(メンバーのみ) 拠点戦記録 拠点戦資料 ◾️お楽しみ 3分でわかる黒鯖ストーリー 最初に バレノス編レッドノーズ バレノス編ギアス セレンディア編ベグ セレンディア編アル・ルンディ セレンディア編ティティウム セレンディア編マスカン クザカ 西部警備キャンプ編クリフ ジョルダイン 闇の精霊 レシピ倉庫(美味しいお料理いっぱい)
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ペギー,◆e.sLpeggy2クリフトのアリーナの想いはPart12 425 名前 戦う理由 1/4 Mail sage 投稿日 2011/10/17(月) 23 53 41.96 ID 9GJ7VNi00 「クリフトー、稽古しようぜ、稽古。」 「またですか、あなたも元気ですね。」 クリフトは剣を振り回す俺を、苦笑しながら眺めた。 「たまにはライアンさんと練習したらどうです?」 自分の剣を取りに行きながらも尋ねてくるクリフトに、俺は首を振った。 「いや、ライアンさんの剣は重いから、体調万全じゃないとしんどい。」 「調子が悪い時は、私程度がちょうど良いと言うわけですか。」 クリフトは、ちょっと傷ついた顔をしたが、それでも剣を構えてくれた。 「ふぃーっ、疲れたーーー!!」 ひと通りの打ち合いを終えると、俺は、その場に座り込んだ。 「お疲れ様です。」 クリフトが笑いながら長剣を拭って鞘にしまう。 俺はクリフトを見上げた。 「お前、よくそんな長い剣使ってるよな。扱いづらくないか?」 前々から思っていたことだ。 しかしクリフトは、手に持った剣を眺めて首を傾げた。 「そうですか?…私は、初めて習ったのが長剣でしたから…。」 「へえ?珍しいな。」 普通は短めの剣から入るもんだけど。 と、クリフトが苦笑した。 「私が最初に習ったのは実戦ではなく、剣舞の方でしたので。」 「ああ、なるほど。」 以前アリーナから聞いたことがある。 神官は皆、神に納めるための剣舞を習うんだって。 「お祭りの日には飾りのついた長い剣を持って皆で舞うんだけど、 それがね、すっごい綺麗でカッコいいの!」 アリーナはそう言って目をキラキラさせていたっけ。 「そういわれると確かに、お前の剣の動きって舞みたいだよな。 何だかこう、流れるみたいで。」 俺は褒めたつもりだったんだけど、クリフトは嫌な顔をした。 「…まだ、そう見えますか?」 どうやらクリフトは、自分の剣が実戦向きでないと言われているように 感じているらしい。 「何だよ、別にいいじゃないか、動きは綺麗な方が。」 しかしクリフトは首を振った。 「剣舞のために習う剣技は、あくまでも舞であって 人を傷つけることがあってはならないんです。 切っ先で人を傷つけないように剣を引いてしまう癖を直すのに 随分苦労しました…もう克服したつもりだったんですが。」 「へぇ…。」 俺は、クリフトを見上げながら、ふと考えた。 神に捧げる技としてしか剣に触れたことのなかった神官。 サントハイムがあんなことになってなければ、こいつはきっと 戦いとは縁遠い場所に身を置いて一生を過ごしたに違いない。 俺は山奥で育ったせいか、魔物とやり合うのも日常茶飯事だった。 物心ついた頃には、短剣を握ってスライムとやり合っていたものだ。 でも、クリフトにはそういう攻撃的なニオイを全く感じない。 むしろ、こいつの能力は命を生かす方に発揮される類のものだ。 そんなこいつが、今のように平然と魔物を屠るようになるまでには、 きっと俺には想像もできないような葛藤があったに違いない。 長くて重い長剣を実戦で使えるようになるまでにも、 血のにじむような努力をしてきたんだろう。 そして、こいつがそんなにも努力する、その理由はもちろん…。 「クリフトー!」 明るく響く声に、クリフトがすごい勢いで振り返った。 「姫様!」 そして、手を振るアリーナのもとに笑顔で駆け寄っていく。 毎度の光景を眺めながら、俺はごろんと草の上に横になった。 たとえ想いが届かないとしても。 たとえ単なる独りよがりだとしても。 その人を守るためなら、自分の生き方を変えることも厭わない。 クリフトは、そうやって強くなってきた。 今のあいつの太刀筋は、決して俺やライアンさんに劣らない。 だったら、俺はいったい何のために強くなっているんだろう。 太陽がまぶしくて、俺は目を閉じた。 脳裏に、羽帽子をかぶって微笑む、懐かしい顔が浮かぶ。 強くなって、戦って、その後、俺にはいったい何が残るんだろう。 不意に、そのまま大地に溶けてしまいそうな疲労感が俺を襲った。 目を閉じてもまだ太陽はまぶしかったけれど、顔を背けるのも億劫で 俺はそのままじっと横たわっていた。 と、不意に目の前が翳って、俺は目を開けた。 そこには頬を膨らませてこちらを覗き込むアリーナの顔があった。 「ソロったら、稽古するんなら、私も呼んでくれればよかったのに!」 俺はゆるゆると首を振った。 「無理。今晩は俺が不寝番だもん。お前とやり合う体力はないの。」 「…どうも先ほどから、そこらへんが引っ掛かるんですよね…。」 アリーナの後ろでクリフトがブツブツ言っている。 「それよりも、ソロ、クリフトがお茶淹れてくれるって!行こう? 稽古して喉渇いてるでしょう?私、何だかお腹も空いちゃった。」 「でしたら、昨日街で買ったクッキーがあるので、 それをお出ししましょうか。」 「やったー、クリフト大好き!ほら、ソロ、早く起きて!」 アリーナが俺の手をつかんで、ぐい、と引っ張り上げた。 さすが力は抜群だ。俺はあっという間に引き起こされた。 「稽古ではライアンさんや姫様に比べて力不足かもしれませんが、 あなたの喉の渇きを癒すくらいは、お役に立てると思いますよ。」 そう言って笑うクリフトに、アリーナが笑いかけた。 「うん、クリフトのお茶はどこのお店よりも一番美味しいものね!」 「ひ、姫様にそう言っていただけるなんて、光栄です…。」 「…。」 ―――ああ、そうか…。 笑顔で言葉を交わす2人を見ながら 俺はふいに目の前が開けたような気がした。 俺の戦う理由。 俺が強くなる理由。 それは目の前にあるじゃないか。 大切な友人たちの愛する者が奪われないように。 あんな悲劇を二度と繰り返さないために。 そして戦いが終わった後に、こいつらが変わらず笑顔でいてくれたら そうしたら、きっと、俺も何かを掴める気がする。 俺は2人に向かって手を差し伸べた。 「よし、お茶も飲むしクッキーも食べるぞ! そしてたくさん修行して、俺はもっと、もっと強くなるからな!!」
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クリフトのアリーナへの想いはPart6 843 :828(1/6):2007/01/28(日) 01 03 59 ID Fv+Qc1d60 宿で会った老人に案内され、病人が寝ている部屋に入った瞬間、 その禍々しい空気に息が止まりそうになった。 ベッドに力なく横たわる、神官だと言う青い髪の青年。俺より、少し年上かな。 そいつの周りを、黒々とした霧が取り巻いている。 その霧は悪意に満ちて、青年を食らい尽くそうとしているように見えた。 俺の背後で、ミネアが、小さな悲鳴を上げた。 ―――ミネアにも、見えるんだな。 「ソ、ソロさん…近づくと、うつるかもしれません…。」 ミネアが「うつる」って言っているのは病気のことじゃないって分かっている。 でも…。 「ひ、めさ、ま…」 そのとき、青年が何かをつぶやいた。 「私…お、守りします…。ひめ…。」 何を言っているのかは良く分からなかったけれど、その言葉の切実な響きは、 俺の心の中の何かに触れた。 ―――こいつを、助けたい。 何故だか、強烈にそう思ってしまった。 他の皆に聞こえないよう、小さい声で、ミネアにささやく。 「あの黒いの、どうやったら追っ払えるんだ?」 「本人の体力と気力次第…。でも、あの方は、病で弱っているようですね…。 もう、あの闇を払う体力は残ってないのではないかと思います…。」 痛ましそうにミネアがつぶやく。 「てことは、病気が治れば、あいつが自力で黒い奴を追っ払えるってことか?」 「本人の、気力次第ですけど…。」 「よし。」 俺は、皆の方を向いて叫んだ。 「俺たちも、ソレッタにパデキアを探しに行くぞ!」 その後、いろいろあったが、俺たちは万病に効くというパデキアの根っこを持ち帰った。 その神官…クリフトが、パデキアの根っこを煎じた薬を飲み干した次の瞬間に、 奴の周囲を取り巻いていた黒い霧は文字通り霧散した。 クリフトが回復し、クリフト、ブライ、アリーナの3人が、導かれし者達だって分かり、 彼らがパーティに加わることになり、そんなてんやわんやの翌日。 俺達が朝食を食べていると、二階から足音が聞こえてきて、クリフトが下りてきた。 へえ。こいつの神官服姿、初めて見た。 さらさらの青い髪、整った顔、すらりと伸びた背筋。 それらを神官服に包んだクリフトの姿は、どこから見ても、「神官です!」って感じで、 俺は何だかおかしくなってしまった。 ミネアが、気遣わしげに尋ねた。 「クリフトさん。もうお加減はよろしいんですか?」 「ええ、まだ少しふらふらしますが、大丈夫です。本当にお世話をおかけいたしました。」 「ダメだよー、クリフト、まだ寝てなきゃ。」 アリーナが口を尖らしてクリフトに駆け寄る。 「大丈夫ですよ、姫様。ご心配をおかけして申し訳ありません。 皆さんを長く足止めするわけにも行きませんし、少しずつ体を慣らさなければ。」 アリーナの頭を愛しそうになでながら、クリフトが微笑む。 …なんだか、これって、ただの主人と臣下、って感じじゃねえよなぁ…。 2人の姿をぼんやり眺めていたとき、ふと、クリフトの左手に違和感を感じた。 ―――黒い霧が…まだ、残っている? 結局、俺達はクリフトの体力回復を待って、1週間ほどミントスで過ごすことにした。 その間、俺は注意深くクリフトを観察していた。 ミネアに聞いたところによれば、そもそも、あの黒い霧は、闇の力によるものらしい。 人が取り付かれた場合、払わなければ、そのうち取り込まれて殺されるんだそうだ。 闇を、障りなくその身の内に飼うことができるのは、魔の物だけ…。 でも、クリフトからは、魔物の気配はしない。どっちかっていうと、教会のぼーさん臭い。 どういうことなんだ?これは。 クリフトの体力もすっかり回復し、翌日、ミントスを離れるという日の夕方。 俺は、クリフトを外に呼び出した。 道々、どう話を切り出すか悩んだが、回りくどいことは得意じゃない。 結局、港の上の小高い丘の上に着くと、単刀直入に聞くことにした。 「あのさ、クリフト。あんたの左手。なんかおかしくねぇ?」 クリフトは、この質問を予想していたんだろう。ため息をつくと、小さく笑った。 「やはり、ソロさんは、気づいてらっしゃったんですね…。」 そして、クリフトはぽつりぽつりと語り始めた。 「ザキ」という禁呪のこと。それを習得するためには闇の力の召還が必要なこと。 「私の場合、焦る余りに、体力が低下しているところに無理に大きな力を召還して しまったようで、あのようなことになりましたが、…もう大丈夫です。」 「って、今回みたいに、また、あんたが病気や怪我になったときは?大丈夫なのか?」 俺の言葉に、クリフトは右手で、左手首を握りこむ。 「もはや、この闇の力は私の体の一部。私が弱ったり死んだりすれば、それに応じて 闇の力も弱くなり、消滅します。…皆さんに、危険が及ぶようなことはありません。 私が、させません。」 「でも。じゃあ、なんで、左手で触らないようにしてるんだ?」 クリフトの顔がこわばった。 俺は気づいていた。 クリフトは、決して左手で人に触れようとしない。 何かのはずみで触れそうになったときも、ごく自然な動作で左手を後ろに隠していた。 こわばった表情のまま、クリフトは、俺から目をそらすと、搾り出すように言った。 「私の、左手は…穢れています。だから…その手で、人に触れるわけにはいかないんです。」 俺は、息を呑んだ。 そうか、こいつは根っからの神官だ。 人生を神様に捧げて生きようとした奴が、神の教えに背いて闇をその身に飼う…。 それは、きっと、ものすごく辛いことなんだろう。 無言で立ち尽くす俺たちの足元を風が通り抜けて、草を揺らす。 夕陽は、既に水平線にわずかな光のかけらを残すのみになっていた。 「あんたが、そこまでするのは、姫さんのためか?」 クリフトの肩が小さく跳ねた。 「姫さんのためなら、神様にも背くのか。」 クリフトがゆっくり俺の方を向いた。 真摯な目。 そこには、迷いはなかった。 そして、クリフトは、はっきりと、短く、一言だけ答えた。 「ええ。」 ―――あの方のためならば、私は地獄の業火に焼かれてもかまわない。 その目が語っていた。 同じ目だ。 あの日の、シンシアの目。 ―――あなたを、殺させはしないわ。 俺は、気がつくとクリフトの左手をつかんでいた。 「な?」 驚愕したクリフトが、慌てて手を引っ込めようとするが、許さず左腕ごと抱え込むと、 クリフトの左手の手袋をむしりとった。 「な、何をするんですか、ソロさん、やめて下さい…!」 クリフトがかすれた声で叫ぶ。 俺は聞く耳を持たずに、手袋を脱いだクリフトの左手を、両手でがっしりと握った。 「穢れてなんかいねえよ。」 俺から左手をもぎ離そうとしていたクリフトの動きが止まった。 「あんた、守りたいから、この呪文を身に付けたんだろ。姫さんを守るためには、 必要だったんだろ。それが、何で穢れてるんだよ!」 クリフトは、呆然と俺を見ている。 クリフトの思いは、多分、シンシアと同じ、思い。 それは、とっても身勝手な思いで、今でも納得できないけれど。 それでも、それは、決して邪な、穢れたものなんかじゃない。 「この左手は、姫さんを守る、…姫さんだけじゃなくて、俺達全員を、 守ってくれる手じゃねえか。」 クリフトが震え始めた。 「俺は、頼りにしてるぜ、この左手。」 ニヤリと笑ってクリフトを見ると、クリフトは顔をくしゃくしゃに歪めていた。 ―――あーあ。きれいな顔が台無しだ。 俺は、クリフトの肩に手をかけると、促した。 「ほら。帰るぞ。泣くなって。そんな顔してたら、姫さんに振られるぞ。」 「泣い、てなんか…。大体、私と、姫様は、そん、なんじゃ…。」 …そんなに声詰まらせながら泣いてないって言われたってなぁ…。 ふーん、でも、違うのか? クリフトの片想いなのか? そんなことを考えながら歩いていた俺の背中に、クリフトが小さい声で呼びかけた。 「…ソロさん。」 「ん?」 振り向くと、クリフトの目元はまだ赤かったが、涙は消えていた。 「…ありがとうございます。」 晴れ晴れとしたクリフトの笑顔と、「ありがとう」の言葉が胸に染み入るようで、 俺は急に照れくさくなって、慌てて前を向いた。 …今度、こいつに、アリーナが口移しでパデキア飲ませたこと言ってみようかな。 どんな反応するんだろうな。 俺は、星が輝き始めた空を眺めながら、再びニヤリと笑った。
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スキル 種族 名称 なし 超獣 グレンデル,ニーズヘッグ,ケイロン,ワータイガー,ワーウルフ,レオントケンタウロス,ヨルムンガンド,カトプレパス,ライノケンタウロス,ドライアード,つちのこ,【残忍】セイレーン,ゲイター 亜人 ラース・ジャイアント,トロール,アサシン,【魅惑】ウィッチ,マンティス,【理知】コボルト 神族 やまたのおろち,アヌビス,ギリメーカラ,ティファリス,アフロディーテ,シームルグ,ペリ, 魔種 バハムート,オルトロス,ワイバーン,イフリート,オーガ,ガルーダ,ベルゼバブ,レオナール,ヒッポグリフ,サイクロプス,メデューサ,【猛鬼】ギガス,【蛮】酒呑童子,青龍,ロキ,サムヴァルタ 海種 リヴァイアサン,マカラ,テティス,【憤怒】アルビオン,ローレライ,【優雅】ポセイドン 機甲 フォーマルハウト,ベガ,【再興】ポルックス,【復帰】ツバーン 不死 スカルドラゴン,ファントム,スペクター,ドラゴンゾンビ,ブラムス,フライング・ヘッド,ドラゴンマミー,バンシー,アルプ,ブラックウィドウ ゲート 超獣 ヴォーパルバニー,【激昂】ワータイガー,バグベア,【狡猾】ハーピー,ケリュネイア,【進化】カトブレパス 亜人 メフィスト,ゴブリンアーチャー,バーサーカー,オークオラクル,オーク,ローグ,カイム,ドワーフ,覇王,クリフ・オーグル,コボルト,【狂】オークオラクル,ドルイド,処刑人 神族 オーディン,セラフ,ヴァーチュ-ズ,愛染明王,ゼウス,フェニックス,アルヒアンゲロス,麒麟,ユニコーン,ハヌマーン,エンジェル,セルケト,レナス,フレイ,アルテミス,サラマンダー,不動明王,ミネルバ,エルフ,アポロン,クロ,【覚醒】アポロン,ホルス,イセリアクイーン,ガブリエセレスタ,ブラフマー 魔種 ギガス,酒呑童子,木霊,ケルベロス,バジリスク,インキュバス,マンドレイク,アンヘル,エルダーワイバーン,雷獣,マイコニド,ミノタウロス,リリス,ゴーレム,ブラックドッグ,レッドキャップ 海種 わだつみ,シー・パンサー,ニクシー,みずち,キラーフィッシュ,ニクサー,スライム,水虎,シー・サーペント,ナーガ,シュクラケン,ブージャム,【誘惑】マーメイド,ケートス,スヨトロール 機甲 デネブ,スピカ,アルタイル,ポルックス,カペラ,ベテルギウス,レグルス,ツバーン,【自我】カペラ,デネボラ 不死 ヴァンパイアロード,ヴァンパイア,ネクロマンサー,フランケン,レイス,ゾンビホルスタイン,アンデッドスカラベ,スピリット,ゾンビ,スケルトンファイター,破戒神,重装暗黒騎士,レザード・ヴァレス,スケルトンアーチャー,マミー,死神,ニエ,【悟り】スペクター,【酷薄】ゴースト,スリーピーホロウ,ポイズンモス,ヴルコドラク サーチ 超獣 セイレーン,イエティ,クァール,ヴォーパルバニー,コカトリス,ケンタウロス,ワーライオン,バグベア,シペ・トテック 亜人 メフィスト,ゴブリンアーチャー,ウィッチ,オークオラクル,ゴブリンファイター,ローグ,カイム,シャーマン,マジシャン,ハーメルン,マグス,クリフ・オーグル,【狂】オークオラクル,【暴虐】トロール,リザードマン 神族 フェニックス,ガネーシャ,セルケト,フレイ,サラマンダー,ファラオ,【掌握】セラフ,クロ,フリースヴェルグ,ケプリ,【神秘】エルフ,エロス,アッシュール,ブラフマー 魔種 ギガス,酒呑童子,ケルベロス,ガーゴイル,グリフォン,キメラ,インキュバス,サキュバス,エルダーワイバーン,ミノタウロス,ゴーレム,バロル,アルラウネ,ぬえ 海種 わだつみ,クラーケン,トリトン,アクアライダー,ニクシー,マーメイド,ポセイドン,アリオーシュ,ナーガ,ブージャム,ケルピー,ウンディーネ 機甲 ポルックス,カペラ,リゲル,ミザール,【自我】カペラ 不死 デュラハン・ランサー,ダンピール,アンデッドバタフライ,落武者,ゴースト,ゾンビホルスタイン,ゾンビードッグ,レザード・ヴァレス,シャドゥナイト,カースドラゴン,暗黒騎士,ニエ,フック,ヴルコドラク,ヘル シールド 超獣 ハーピー 亜人 ウィッチ,バーサーカー,オーク,処刑人 神族 玄武,不動明王 魔種 ディアボロス,木霊,バジリスク,マンドレイク,グレムリン,マンティコア,マイコニド,【錯乱】キメラ,馬頭,牛頭 海種 アルビオン,オケアノス,スヨトロール,ウォーターリーパー 機甲 デネブ,レグルス,ツバーン,デネボラ 不死 ヴァンパイアロード,ヴァンパイア,ネクロマンサー,落武者,レイス,ゴースト,リッチ,ゾンビホルスタイン,スピリット,破戒神,重装暗黒騎士,マミー,【呪】ゾンビードッグ,ライル アルカナ 超獣 亜人 ドワーフ 神族 セルケト 魔種 マンドレイク 海種 機甲 デネブ,アルタイル,ポルックス,カペラ,レグルス,【自我】カペラ 不死 マミー スキル二持ち 超獣 ヴォーパルバニー,バグベア 亜人 メフィスト,ゴブリンアーチャー,ウィッチ,バーサーカー,オークオラクル,オーク,ローグ,カイム,ドワーフ,クリフ・オーグル,【狂】オークオラクル,処刑人 神族 ペガサス,フェニックス,フレイ,サラマンダー,不動明王,クロ,ブラフマー 魔種 ギガス,酒呑童子,木霊,ケルベロス,バジリスク,インキュバス,エルダーワイバーン,マイコニド,ミノタウロス,ゴーレム 海種 わだつみ,ニクシー,ナーガ,ブージャム,スヨトロール 機甲 アルタイル,ツバーン,デネボラ 不死 ヴァンパイアロード,ヴァンパイア,ネクロマンサー,落武者,レイス,ゴースト,アンデッドスカラベ,スピリット,ゾンビ,破戒神,重装暗黒騎士,レザード・ヴァレス,ニエ,ヴルコドラク スキル三持ち 超獣 亜人 神族 セルケト 魔種 マンドレイク 海種 機甲 デネブ,ポルックス,カペラ,レグルス,【自我】カペラ 不死 ゾンビホルスタイン,マミー コメント *編集が苦手な方はこちらへ訂正指摘等々、お願いします ver1.3まで反映…出来たはず。 念のため誤植指摘用にコメント欄も追加。 -- (名無しさん) 2009-05-17 18 09 11 神のサーチとゲートにペガサスが居ませんが -- (名無しさん) 2009-07-14 15 24 54 名前 コメント すべてのコメントを見る
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組織・人物 組織・団体 人物PC シャハール王国 ベルクリフ砦 メルトランド王国 過去の人物 組織・団体 ホワイトシルエット シャハール王国王女イリアお抱えの私設密偵部隊。 隊員は皆、純白のタキシードを身にまとっている。 ベルクリフ傭兵団 ベルクリフ砦の傭兵団。 団長はジャスパー。 セカンドサバイバー 10年前の魔界ゲート事件(通称セカンド)を生き延びた歴戦の兵につけられた通称。 ベルクリフ傭兵団の団長、ジャスパーが代表的なメンバー。 人物 PC エリクシール ヒューリンのシーフ/フォーキャスター。 怪盗軍師の異名を持ち、義賊として名を馳せていた。 現在はイリア王女の私設部隊、ホワイトシルエットの隊長。 実は魔族。 イリアが好きだから人間についている。 シルバー(10番) エクスマキナのアコライト/メイジ。 メルトランド王国の密偵で、現在はベルクリフ傭兵団にて諜報活動を行っている。 10番はメルトランドでの呼称。 イーガル ヒューリンのシーフ/レンジャー。 ベルクリフ傭兵団の隊員。リカル部隊所属。 ロバート・アクセルロッド ヒューリンのウォーリア/プリーチャー。 (第2話終了後、モンクへクラスチェンジ) ベルクリフ傭兵団の幹部。 プリーチャーとして神竜王セフィロスの加護を受けており、 ベルクリフ傭兵団の盾として殿を務めることが多い。 その昔、シャハール王国に見捨てられ、部隊が全滅したことがある。 それと時を同じくして、シャハール王国の解体を示唆する啓示を受け取っている。 PC間コネクション:→シルバー(貸し) カイラ エルダナーンのメイジ/サモナー。 イリア王女の従者。 PC間コネクション:→イーガル(友人) シャハール王国 イリア王女 シャハール王国の第1王女。 若干12歳ながらも国政に口を出し、兄に煙たがられている。 国民の人気は絶大。 ラザート王 シャハール王国の国王。 イリア王女の兄にあたる。 現在、側近の入れ替えを行い、軍事力の強化を国家の方針として進めている。 ベルクリフ砦 ジャスパー ベルクリフ傭兵団のギルドマスター。 かのセカンドの事件を生き延びた歴戦の傭兵。 傭兵としての実務能力は高いが、デスクワークは下の下である。 リカル ベルクリフ傭兵団の幹部。 イーガルの直属の上司である。 ロバートが嫌い。 メルトランド王国 ローバーン伯 メルトランドの南西端に位置する都市、ネールストラを治める。 専守防衛のメルトランドにあって珍しい野心家で、密偵を用いて他国の情報を積極的に収集している。 エンリケ ローバーン伯の部下。 メルトランド本国とベルクリフの密偵シルバー(10番)の連絡係をつとめる。 機械人形ごときに会うためにわざわざベルクリフくんだりまで来るのが不満。 過去の人物 レイモンド シャハール王国建国王。 ベルリール王国の北東部を治める伯爵であった。 ベルリール王国の崩壊に合わせる形でシャハール王国を建国する。