約 632,061 件
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/227.html
200X年、幻想郷は餡子の波に包まれ……てはいなかった。 れいむは裂かれ、まりさは叩き潰され、あらゆるゆっくりは絶滅したかに見えた。 ――――だがしかし、ゆっくりは絶滅していなかった! 新世紀救餡主伝説 饅頭の拳 ※以上まであんまり関係無いです。 ゆっくりは労働力として使え得るのか。 多くのお兄さんとおじさんとえーりんが挑戦し、夢破れていったこの命題を解決すべく、 金とヒマを持て余したおじさんこと俺が、尊敬する聖帝様とジャコウ様とスター☆リンを範として 「ゆっくりコルホーズ」を開設したのは確か昨年の春のことだったか。 以来このゆっくりコルホーズ略してゆルホーズでは、数多くの野菜が生産され、 それ以上に無数のゆっくりの屍を積み上げてきたのである。 自由の有難みも知らず、ひびゆっくりと称し堕落した生活を送っている饅頭どもに、労働の素晴らしさを伝えるべく、 ここでは日々早朝から夕方まで、遅いときは夜を徹して徹底的に革命的労働をさせてやるのである。 一年間立派に務めあげたゆっくりには野菜を持たせて森へと帰してやり、そうでないゆっくりはまた一年間畑の世話をする作業を繰り返させてやるのである。 無論後者か途中リタイアしかいないが。 働いている間の賃金は少量の食事と俺からの無償の愛である。愛ならば仕方ないな。 しかしただ働けと言ってこのド饅頭どもが働くはずもない。 酷いときには野菜を食い荒らした後、開き直って、 「ゆゆ! ここはれいむのゆっくりプレイスだよ! ゆっくり出来ないおじさんは出て行ってね!」 などとのたまうありさまである。 このテのを一々口答えするたびに潰していてはキリが無いため、このおゆうぎもロクに出来ない 饅頭どもに、何とか農耕というものを仕込んでやる必要があった。 そこで思いついたのが、「奴隷農耕法」であった。何も一から十まで仕込んでやる必要は無い。 農法を学ぶ自由などこの駄饅頭どもには必要ない。必要な時必要に併せて、やり方を指示し、出来ないのならば仕置きしてやれば良いだけのことである。 そうやって体に直接刻みつけることで、脳?ではなく体?に覚えさせて、日々従順でロボットのような饅頭が作り上げられていくという算段である。 しかし広い農場中のたくさんのゆっくりを、人間が指導管理するというのは如何にも面倒くさい。 労働の省力化という観点からみればマイナスである。 そこで俺はゆっくりのことはゆっくりに任せれば良いという判断を下した。 ここで目を付けたのは、ゆっくりをあっさり殺してしまう、我慢弱いゆっくりれみりゃやゆっくりふらんのような捕食種では無く、 ましてや労働力と同じ種のゆっくりれいむやゆっくりまりさでは無かった。 「ゆゆゆゆゆ……づがれだああああ! ゆっぐりでぎないいいいいい!!」 一匹のゆっくりありすが、地面から生えた雑草を引き抜く仕事を放棄して、ごろんとその場に転がった。 周囲のゆっくり達はその姿を見て何か言いかけるが、すぐに黙々と土に向かい自らの作業に戻った。 起き上ったゆっくりありすは、「ゆっくりしていってね!」と叫ぶが、誰もかまってくれないのを認めると、ぷっくりと膨れ上がって怒り始めた。 「とかい派のありすを無視するなんて、みんないなかものね!」 そう言うと自分の持ち場から離れ、ゆっくりありすはゆっくりまりさの元へと近付いていく。 「まりさー! いっしょにすっきりしよー!!」 「ゆ? ありす。仕事は終わったの?」 「とかい派のありすはこんなやばんな仕事なんてしないのよ! それよりゆっぐりじようよまりざー!」 ありすはまりさへと飛びかかると、自らの頬を押し付けてずりずりと頬ずりを始めた。 「ゆぎゅうぼっ!! やめで! やめでね! お仕事をざぼったら“れんたいせきにん”で ゆっぐりできなんぼおおおおおおお!!!」 「ひがえめなどごろもがわいいよまりざぁああああああああ!!!」 「いやああああああ!! おじおぎはいやあああああああああ!!!」 「はぁはぁ! わだぢがおじおぎじてあげるよまりざあああああああああ!!!」 ありすの頬ずりは勢いを増し、火も付かんばかりである。その様を見ていた他のゆっくり達は、何かに気付いたような素振りをすると、草むしりの仕事を再開した。 無論交尾に熱中するありすとそれに襲われるまりさは気付かないが。 絶頂に達しようとするありすは、まりさに己のリビドーの猛りをぶちまけようと更に体を震わす。 「まりざ! ずっぎりずるよ! わだぢのあいをうげどめでええええ!!!」 「はなじでええ! しごどにもどおっいでえええええええeぷぎゃぁっ!!!」 急に頬の感覚を失ったありすは、目を閉じたまま目の前にいる筈のまりさに叫んだ。 「どぼじでわだぢのあいをうげどめでぐれないのおお!!? ずっぎりざぜでよおお!!!」 しかし答えは無い。いぶかしむありすが目を開けると、そこにはまりさの姿は無かった。 その姿を探して左右を見渡し、そして背後を振り返った。 「ゆゆゆ! まりさ、ここにいたんだねー! いっしょにすっきりしよー!!」 その声に答えるかのように、まりさの体が一瞬浮き上がり振り向いた。 まりさは、割れた額から餡子を垂れ流していた。 「ゆ゛ぅ゛うぅうううう!!? ま、まりざあああああああああ!!??」 「ずっぐぃり、ぢだ、げっがが、これだぼぉ……」 だらだら餡子を流しながら、その場に崩れ落ちるまりさ。 そしてその背後には、まりさをありすの方へと振り向かせたゆっくりが佇んでいた。 その姿を認めたありすは、抑えきれない劣情を発散すべくそのゆっくりへと飛びかかった。 「ゆ、この際だれでもいいからすっきりさせtゆぎゃあっ!!?」 飛びかかったありすは足で踏みつけられ、その顔が地面に押し付けられる。 さきほどちらりと見えた姿から、そのゆっくりの正体がありすにもわかってきた。 青紫色の髪の毛にカチューシャを付け、青い瞳でありすを見下すこのゆっくり種こそ、 ゆっくりさくやであり、しかもメイド服な胴体付きというレアなゆっくりであった。 ありすを踏みつけたまま、さくやはゆっくりにしては「ひんやりー♪」な目を更に冷たく光らせると、ありすに向かって口を開いた。 「おいあなた、仕事はどうしましゅたの?」 「ありすはとかい派だからあんな泥臭い仕事には耐えられないよ! それよりも、いっしょにずっぎりっあびばっ!!?」 ぐに、とありすを踏み付ける足は力を増し、ありすの頭頂部に食い込んでいく。 「もういちどだけチャンスをあげましょう。 あなたのおしごとをいってみろ」 「わ、わだぢはただすっきりじだがっだだけなのにぃいいい!!」 「そう……」 呟くと、さくやはゆっくりと足をありすの頭部から引き抜いた。ありすは許してもらえたのか、と思い、へらへらと笑いながら顔を上げた。 「とかい派のありすをけがしたんだから責任とってもらわないと……ね?」 調子に乗ったありすの顔に、驚愕、そして恐怖の色が浮かぶ。 ゆっくりさくやが右手を高々と掲げて、振り下ろした。 「わたしはサボリ魔がだいきれぇなんだ」 先ほどすっきりしようとしたありすと、そのありすに襲われたまりさ。 更に畑の同じ区域で働いていた、ゆっくりれいむとゆっくりぱちゅりーが、額の傷口から餡子を流すまりさと並ばされ、 さくやが手からぶら下げたありすへの“せいさい”を見せられようとしていた。 ありすは顔中をぼこぼこにされた上、大切な髪飾りを投げ捨てられしまった。 髪の毛を掴まれ持ち上げられているありすは、最早抵抗する気力もなくぶらぶらと揺れている。 「れいむ」 「ゆっ、……はい!」 さくやに声をかけられたれいむは、怯えた表情でさくやに答えた。 「なんでありすとまりさの交尾を止めなかったの?」 「ゆゆ、れいむは真面目に働いていtひでぶっ!」 れいむの言葉が終らないうちにさくやの蹴りが飛び、れいむの顔面に痕を残す。 「だれがおまえのことを聞いたの? どうして止めなかったっていってるの」 「ごめんなざいいい!! ありすにれいぷされそうだったからいやだったんですううう!!!」 「そう」 げし、とれいむを蹴り飛ばすと、次にさくやはぱちゅりーに向き直った。 「あなたは」 「む、むきゅー、ぱちゅりーは体が弱いから何も出来なiぱちゅりりりりーっ!!!」 右頬を張り飛ばされ、体の弱さから中身が偏ったのか、ゆちゅりーはその場に崩れ落ちた。 「石でもなんでもなげて止めなさい。 次まりさ」 しかしまりさは答えを返さず、「ゆ、ゆ、ゆ」と息をするだけである。 さくやが無言で蹴飛ばすと、まりさはぶぴゅると額から餡子を噴き出して、そのまま動かなくなった。 しばらくしてれいむとぱちゅりーが何とか起き上がると、さくやは二人の前にぼこぼこになったありすの顔を突き付けた。 ありすは二人の顔を認めると、ゆっくり何とか口を開いた。 「ゆ、ゆ、ゅ、ゆっくり、たすけ、て、」 「ゆ! ゆっくり仕事も出来ないありすが悪いんだよ!」 「むきゅー! そのままゆっくりしねばいいのよ!」 「どぼじで、ぞんな、ご、ど、いぅのぉ?」 ぐい、と持ち上げられたありすは、髪を引っ張られる痛みに少し呻くが、最早大声を出すことも出来ない。 畑じゅうのゆっくりに見えるように、さくやが高々とありすを吊り上げる。 他のゆっくり達も、なんだなんだとその姿を見ようと近付いてくる。 その姿を見たゆっくり達は悲鳴を上げようとするが、そうすればさくやにお仕置きされることがわかっているので、誰もが口を噤んだままである。 「みなさん! このゆっくりありすはあろうことか仕事中にすっきりしようとするはんかくめいてきな とろつきすとです! これからこのはんどうてきなありすのしょけいをおこないましゅ!!」 「「「「「「ゆゆゆ!!」」」」」」 さくやの言ってることは本人含め誰もわからないが、しかし「しょけい」の意味は何となくわかる。 ゆっくりさくやは、ポケットからプラスチック製の使い捨てナイフを取り出すと、ありすの額に先端を押し付けた。 「さいごに言いたいことはありましゅか?」 「ゆゆゆゅゅゅ、もっと、ゅっくり、ぢだがっだよおおおぉぉぉぉ…………」 「そう、はんせいしていればいかしてあげるつもりだったのにね」 そう言うとさくやはぶすり、と額にナイフを突き刺した。 「ゆぎぃッ!?」 「さぁ、なんぼんめにしぬかなぁ~?」 ざく、ざくとナイフは北斗七星の形をなぞるように、ありすの顔面を蹂躙する。 傷口からカスタードクリームを流すことで、ゆっくりありすの形状が崩れていく。 「もぅ、もうやめでぐだざいっ! ごめんなざいっ!! ごめんなざ、いっ!!!」 余りの痛みにありすは最後の力を振り絞って叫び身を捩るが、何もかもが遅かった。 「しねぇッ!!!」 「ずっぎりいいいいいいいいいうわらばっ!!!!」 ぶぴゅっ、と七つ目の傷から盛大にクリームを噴き出すと、ありすは皮だけになって動かなくなった。 それを投げ捨てると、さくやは居並ぶゆっくりに向かって声をかけた。 「なにをさぼっているのおまえたち!」 「ゆゆ! れーむはさぼってなんかいないよ!」 「ゆ、いそいではたらくよ!」 「れーにんのいってることはわかるーわかるよー」 「ちんぽー!!」 「むきゅー! 」 「くちごたえするまえに働けー! こころをこめて畑のおせわをしろーっ!」 「おぜうさまのために野菜をつくれーっ!!!」 その夕、ゆルホーズのゆっくり達を小屋に追い込んで閉じ込めたゆっくりさくやは、籠一杯の野菜を持って、俺の元まで来た。 「おやさいをおもちしました!」 「よし、そこに置け」 縁側に座っていた俺の隣に野菜を載せた籠が置かれた。 今日収穫されたキュウリとナスを、ゆっくり検分すると一本のキュウリに歯型が残っていた。 「おいさくや、これは何だ?」 「う! それはれいむの歯型です! あとでシメておきますのでどうkえひゃっ!」 「口答えするなタコ」 俺がチョップした頭を押さえ、口から少しわらびもちを吐きながらゆっくりさくやがその場に蹲った。 「どーしよーかなー、これいっぽんでどんだけそんがいがはっせいするのかなー? ……今日はれみりゃ無しね」 「そんなせっしょうな! どぼが、どぼがおぜうさまのおせわをさせてくだざいいいいい!!!」 だらだら目からわらびもちの涙を流しながら、さくやは俺の足にすがりついてくる。うぜぇ。 「あー、わかったわかった。ただし今日はプリンは無しね」 「でも」 「デモもストもあるか。きゅうり一本でどんだけプリンが買えると思ってんだ」 無論きゅうり一本でプリンなんぞ買えんのだが、さくやはそのまま黙ってしまった。 中途半端に頭が良いって損するからヤだねー。 もう日も沈んだ頃に、さくやを連れて家の物置の隣の小屋に行き、そのカギのかかった扉を開けた。 コンクリート打ちっぱなしの、ボロボロの毛布とぬいぐるみの転がった部屋。 その毛布に包まっていたゆっくりれみりゃが、目をこすりながら起き上った。 「うー、おはようだどぉー☆ 」 「はい! おぜうさま! おはようございましゅ!!」 転がるように部屋に入ると、ゆっくりさくやはれみりゃの世話をはじめた。 確認すると、俺は扉を閉じカギを閉めて、家へと戻った。 今日はさくやに冷蔵庫に詰まった、タダで貰った賞味期限切れのプリンを持たせていないから、 れみりゃはすぐに機嫌を損ねるに違いないが、よくもまああんな脳に蛆の沸いたような肉まんの世話を出来るものである。 俺なら「ぷっでぃーん!」とか叫んだ時点で潰してしまうが、これが種のサガってヤツだろうか。 翌日ゆルホーズを覗くと、さくやがいつもより多くゆっくりをいじめていた。 どうやられみりゃの機嫌の損ねるという俺の予想は当たっていたらしい。 「きさまらー! こころをこめてたがやさんかーっ!!」 「ゆっくり働いた結果がこれだよ!」 テーレッテー ゆルホーズから次々に収穫される野菜の数々ぅ! しかし、れみりゃのためと思い働くさくやの知らぬ間にィ! ア! れみりゃの加工所行きと新しいれみりゃ購入が決定していたのだぁ! 次回ィ、饅頭の拳! 「わたしは妹様ふらん! れいむもれみりゃも許さない!」 さくや「お前はもうただの餡子の塊に過ぎん」 ゆっくり書いた結果がこれだよ! ゆっくり十八番~ノンフライ~氏の「ゆっくり咲夜」を見て想像を膨らませた後、北斗談義してたらこんなのが思いついた。 このおじさんはジャコウみたいな卑劣なおじさんですが、どうせゆっくりさくやのゆっくり脳じゃ自分のおぜうさまが一定期間ごとに出荷されて、 その代わり新しい小さいおぜうさまが来ても気づかないので、本饅頭達は割と幸せだと思います。多分。 「汚物は消毒だ~!」とか「君たちは大事な労働力なんだ」とかも使えるね! このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/938.html
※原作キャラ崩壊注意 おkな方のみどうぞ 「まんま〜♪ どこ〜?」 夕焼け色に染まる野原。そこに地面に這いつくばるようにしてよたよたと動いている一匹の生物がいた れみりゃである。詳しく言うなら胴体付きである。 そしてこのれみりゃはまだ赤ん坊のようで、一応立って歩くことは出来るのだが、地面に張り付いている方が楽らしい。 にこにこと笑みを浮かべて母親を探すために顔をキョロキョロと動かしていた。 うー?と言いながら頭を右に傾けていると、空から何かが現れた。 「あまあまだっどぉ〜♪ ゆっくりたべてねれみりゃのあかちゃん〜♪」 「はなしてね!!! ゆっくりはなしてね!!!」 両手でれいむを掴んで現れたのはこの赤れみりゃの親であった。 子供の前に降りると 「にぱぁー☆ おいしいおやつだどぉ〜♪」 といいながられいむを差し出す。 「うー? まんま〜♪ たべていいのー?」 「もちろんだどぉ〜♪ いっぱいたべるんだどぉー!」 といっても一匹しかいなのだが、赤れみりゃはそれを気にすることもなく、目の前の饅頭の頬をまだ小さい手で ギュッと掴んだ。 「うー! ぷにぷにー!」 思ったよりずっと柔らかい感触が気持ちよく、ギュッギュッと引っ張って遊ぶ赤れみりゃ。 一方れいむの方はそれを楽しむ余裕もなく 「いたいよ! ゆっくりやめてね! れいむおこるよ!!!」 そういってタックルの一つでも食らわせようかとしたが 「うー! うごいちゃだめだどぉー!」 と親れみりゃに上から押さえつけられた為にそれも叶わず、飽きた赤れみりゃにむしゃむしゃと頭を齧られたのであった。 「あまあま〜♪ でりしゃすー!」 口の横に餡子を付けて満面の笑みを浮かべる赤れみりゃ。 「うー♪ とってもぶぅーてぇふぉーだどぉ〜♪ いーこぉいーこぉ〜♪」 自分の胸元へ赤れみりゃを抱き寄せると、丸っこい手で頭をナデナデし始めた。 「まんまー・・・しゃくや・・・」 「うー♪ ほんとうにかわいいどぉ〜♪」 そうして赤ん坊はスヤスヤと眠り始めた。 次の日の朝。二匹は大木の下で抱き合って寝ていた。 完全な余談であるが、これには理由がある。自然の山にはれみりゃ等がゆったりできるスペースは洞窟ぐらいしかないのだが そんなものは滅多にない。なので、多くのれみりゃは家を持たずに常に移動しながら生活している。 寝る時は木の下などで一夜を明かす。この為か、れみりゃ達の巣(こーまかんと呼んでいる)への憧れは相当強いのである。 目を覚ました二匹は、眠い目を手でこすりつつ、自分たちの上にかけておいた草をどこした。 そして親れみりゃは、その草を赤れみりゃにそっと被せる。 「いまからもーにんぐをもってくるからどぉ〜♪ ゆっくりまつんだどぉ〜♪」 「うー♪ わかったー♪ れみりゃかりしゅまだからまてるー♪」 「いーこだどぉー♪」 れみりゃはバサバサと羽を羽ばたかせて飛んで行った。 その様子を地面にべたっと横になりながら見送った赤れみりゃは、親の言いつけ通りにじっと動かずに待っていた。 目の前を蟻が通る。 「う〜? ありさんー!」 目の前をちょうちょが通る。 「うー! ちょーうーちょー♪ きらきらー!」 目の前をどせいさんが通る。 「うー? なにこれー?」 色々と興味を引く物が通って行ったが、それでも赤れみりゃは母親の言いつけを守った。 親のれみりゃが出て行って10分ほど経っただろうか。 どこからか赤れみりゃに呼びかける声が聞こえてきた。 「れみりゃさまー。さくやですよー。れみりゃさまー?どちらにいらっしゃるのですかー?」 「うー?・・・しゃくやー♪」 その声が自分が愛する完全で瀟洒な従者の者だと気づいた赤れみりゃ。精一杯の声と身振り手振りで 自分の居場所をアピールする。 「しゃくやー! ここー! れみりゃここー!」 両足で立ちあがってブルンブルンと手を振る赤れみりゃ。 それに気づいたのか、茂みを奥から何かの影が向かってくるのが見えた。 「しゃくやー♪」 赤れみりゃはトコトコトと走った。自分たちをエレガントにゆっくりさせてくれるさくや。 ぷでぃんを食べさせてくれるさくや。まんまーと同じくらい大好きなさくや。 一度もあったことのない存在でありながら、遺伝子に刻み込まれたそれは、ゆっくりを求めるゆっくり種の本能であった。 「しゃくやー! だっこー♪」 その影の足元にやっとたどり着いた。そこに居たのは間違いなくさくやだった。 「うー! しゃくやー♪ しゃくや〜♪」 さくやは何も言わずに自分を抱き上げる。そして後ろにいた見知らぬ女と何かを話し始めた。 「うー♪ だっこー♪」 赤れみりゃは抱っこされたと思って上機嫌なので、そんな些細な事を不審に思わなかった。 さくやは自分を出血死するのではと思うぐらい鼻血をボタボタとだしながら笑顔で見ていた。 「うー? しゃくやー♪ あしょぼー♪ もうすぐまあまーがくるからいっしょにあしょぼ〜♪」 とびっきりの笑顔でさくやに話かけてみる。 でもさくやは、名残惜しそうな顔で後ろの女が持っている袋にぎゅっと自分を押し込んだ。 「うー? まっくらー! しゃくやー? しゃくやー?!」 いきなり真っ暗で何も見えない。すると上からさくやの声が聞こえてきた。 「申し訳ありませんが少し止まっていてくださいねお嬢様。お家に着いたらオヤツにいたしますので。」 そういって頭の上に手が乗って・・・ 「咲夜さーん? こんどはなにしてるんですか?」 袋を担ぎながら質問したのは紅美鈴。紅魔館を守る麗しき門番である。 スリットから生足をチラつかせつつ、上司である咲夜に問いかけてみた。 赤れみりゃの居た場所から少し茂みで隠れている理由について。 「決まってるでしょう? いきなり子供が消えてアタフタするれみりゃ様の様子を見るのよ。」 あくまで冷静に、表情もクールなまま、鼻から未だに血を垂らしつつメイド長の咲夜はそう言った。 「はあ・・・。というかですね。そもそも朝早くからこうして、ちっちゃいれみりゃ様を捕獲しに来た理由も教えてもらって ないんですけど・・・」 一応主に似ている生物である。様付けで呼ばないとナイフが飛んでくるのでキチンと様を付ける美鈴。 「あら? 言ってなかったかしら?」 すっかり忘れてたのか、咲夜は頭に?を浮かべた。 「だいたい、れみりゃ様達はレミリアお嬢様が全部捨ててきたじゃないですか。」 「そうね・・・あれは残念だったわ。お嬢様のご命令とはいえ・・・」 本気で悲しそうな目をする咲夜。しかし急に顔をあげると 「でもその時理由はちゃんと聞いたわ! あのだどぉ〜言葉が気に入らないと!つまり子供ならいいのよ!」 なんだか一人で勝手に盛り上がってきた上司に不安を隠せない美鈴。 「あの・・・さくやさーん?」 「ええそうよ! こんなに可愛いれみりゃ様ならきっとお嬢様もお許しになられる筈よ! 成長抑制剤を薬師に作ってもらったし、これなら前のようにれみりゃ様がたくさん・・・うふ、うふ、うふふふふ・・・」 思わぬ豹変にその薬師の所に連れていくべきか本気で迷う美鈴。 すると、どこからか呑気な声が聞こえてきた。 「うっうー!うぁうぁー♪ あまあまぁ〜♪」 「はなじでね! ゆっぐじばりざをはなじでべ!」 「むきゅん! はなして!」 まりさとぱちゅりーを掴んで飛んできたのはおそらく親れみりゃなのであろう。 すとっと赤ん坊の居た所に降りると 「あかちゃーん♪ あまあまだ・・・・うー?」 赤ちゃんが居るはずの所が空になっているのに気づいたのか、首を傾げる親れみりゃ 周りを探せども見当たらない。近くの茂みをかき分けても見つからない。 ついには二匹のゆっくりをほおり投げて必死で探し始めた。 「あがじゃーん! どごだぉー! あがじゃーん! どごだどぉー!!! あがじゃーん!!!! ざぐやあああああああああ!!!! だづげでえええええええ!!!!」 「泣きだすれみりゃ様・・・ハァハァハァ。ダメ!もう我慢の限界が!」 土まみれになりながら子供を探すれみりゃ。そしてそれを『ピー』しながら見守る上司。 この日以来、美鈴は三か月ほど行方不明になるのだが、それはまだ誰も知らない。 「あがじゃああああああああんんんん!!!!! どこだどぉおおおおおおお!!!!!」 by バスケの人
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/527.html
※性的な表現が含まれます。そういった表現が苦手な方はブラウザの「戻る」をクリック ※ゆっくりの描写が少なめです ※特徴的な虐待お姉さんが出ます この娼館に来る胴付きのゆっくりふらんやゆっくりれみりゃは変態の慰み物になるのがオチだった。 「しね、しねぇえ!!」 そう叫ぶふらんが娼館の裏口から中に運ばれる。今朝、荘園の罠にかかっていたものだ。 この娼館に来る胴付きのゆっくりふらんやゆっくりれみりゃは変態の慰み物になるのがオチだった。 身包みを剥がされ、秘部に切れ目を入れられ女性器の代用品となる。 中には着衣のまま行為にいたる者や娘の洋服を持ち出し着せる者、 泣き叫ぶのが良いと毎回初めてのを買う者や情婦は淫乱でなければいけないと慣れたのを買う者、 秘部ではなく肛門と似た場所に穴を開け行為に至る者や性行為の際に酷く相手を痛めつける者、 ふらんに男装をさせベルトのついた張り型を股間に付け、自分の肛門に挿入させるといった者まで。 変態性欲の捌け口となっていた。 毎回、行為に使用する為の部屋を掃除する侍女は嫌悪と侮蔑を込め『精液の便所』と嘲笑った。 そこの侍女というのは領主のお屋敷に奉公に出されたが、 顔も田舎臭く屋敷の誰からも寵愛を受けず、何かこれと言う特技もない娘たちだ。 娼館の女主人は領主の娘の裏の顔、女主人はそういった娘たちばかり娼館に集める。 その方が男女の問題は起こりにくい。口説き落としてたくさんのお金を払いそんな侍女と宣教師の体位で及ぶぐらいなら、 娼館で形の良いれみりゃを買い。様々な体位を楽しむ方が得だと思わせる。 買う側としても女に比べ、れみりゃ、ふらんは都合が良い。 自分が身分を隠さなければ娼館に訪れる事のできない立場であっても、相手をするれみりゃはその人の位を知らない。 知っても忘れる。忘れなければ身請けすれば良い娼館に多めに金を払えば良いだけだ。 逆に1匹のふらんに入れ込む者もいる。2度3度交われば相性もわかる。良いと思ったのならば、これもまた身請けすれば良い。 身分の高い者からすればこれっぽっちの金、身分の低い者からしても届かない額ではない。 ふらんとれみりゃにしても別段、悪い話ではない。 ここにいれば食事も睡眠も子育ても楽ができる。昼、侍女たちが食事を用意する音で目覚める。 泣き叫ぶゆっくりの声、親子、恋人は引き離され、食堂に入ってきたれみりゃやふらんに手渡される。 おかわりは自由、領主が荘園で人間向けに作っている食用ゆっくりの中でどうしてもできる粗悪品だ。 それでも病気を防ぐため、腐ったものや原因不明で死んだものは除外される。 品質のレベルは貧民層の子ども達がおやつと食べるレベルのもので、市場では一山いくらで売られているような物だ。 最初は殺してからお皿に持って出していたが、どうもそれでは食欲をそそらないらしく。最近では生きたまま出される。 「う~う~、おしょくじだど~」 大きな口を開け、ゆっくりれいむにがぶりと噛み付くれみりゃ。 「ゆぎゃぁああ、どうじでぇー!!」 一口で食べられるのは丸々と育ったれいむの一部だけ、だかられいむもすぐには死ぬ事がない。 「あまあまおいしぃどぉ~、もっとたべるどぉ~、んあ~~」 また大きく口を開け、パクリと食べる。 「まりざぁ!!だずげぇ、ゆぎぃい!!まり、まりざぁあ!!」 助けを求めたまりさはどこにいるのか分からない、さっき籠に入れられていた時は確かに傍にいたが、 「れいぶぅ!!れ、ゆぎゃあぁあ!!!じにだぐない!もっどもっどゆっぐ、ゆっぐじじだぁあああ!!」 そのまりさがれみりゃに食べられているれいむの意中のものか、誰も分からない。 何故ならこんな悲鳴、食堂のどこからも上がっているからだ。それに人もれみりゃもふらんも食べ物が泣き叫んでも別段、何とも思わない。 食べれば、また食事をもらえる列に並ぶ。受け取ったら空いている席を探し、そこで食事をする。 配っているのはゆっくりに詳しい者だ。お代わり自由と言っても形が崩れれば商品価値が下がる。 太っているものには機嫌を損なわせないように自重させ、痩せているものには納得させ食事をとらせた。 食事が済めば身支度が始まる。夕方までに済ませなければ開館時間が来てしまう、 侍女達は忙しそうに準備をずる。まずはれみりゃやふらん達の服を脱がし、温かい濡れタオルで丁寧に身体を拭く。 その時に秘部の穴が無くなっていないか確認する。再生されていればその個体は今日の営業に出せない。 そして、いつもの服に着替えさせる。それまでは寝間着にようなものを着せられていたが、やっと自分たちの服を着せられれみりゃ達は大喜びである。 服には番号が書かれたバッヂが付けられている。緑の6番や赤の3番など、 色は娼婦としてのランク、番号は客が注文する際にわかりやすいように付けられている。 試しに緑の6番、緑はまだ生娘、一度も男性器を受け入れた事のない個体、その6番目のれみりゃだ。 もし、今夜、このれみりゃに機会があればこのバッヂの色はすぐに変わるだろう。 経験済みの個体は赤いバッヂになる。番号はそのまま引き継ぎなので赤の6番になっているだろう。 準備が終われば、れみりゃ達は大広間に通される。そこには玩具やクッキー、紅茶などが用意されており、 れみりゃ達はそこで客に買われるまでの時間を過ごす。 応接間の周りにはいくつも小さな個室があり、応接間の壁にあけられた覗き窓を通して、客は自分の夜の相手を選ぶ。 入館料さえ払えば、その個室にいくらいてもいい。酒は出していないが軽食と紅茶、珈琲程度なら用意されている。 中には一晩中、れみりゃ達の遊ぶ姿だけを見て帰る者もいる。飲み食いする代金と入館料を合わせれば、 何も頼まずにれみりゃをほんの短時間だけ買い、一度出してしまうとそそくさと帰ってしまう客に比べればよっぽど利益になる。 侍女たちは裏でれみりゃ達を抱かない彼らを『金づる紳士』なんて酷い呼び方をする。 たまに一晩買うが、抱かずにクッキーやケーキなどふらんにたんまり御馳走するだけで満足し帰る客もいる。 侍女に言わせれば、そういう客は金づる紳士の極みなのだろう。 客が注文すると係りが応接間に入り、指定された番号のれみりゃを部屋から連れ出す。 中にはぐずるのもいるが、言いくるめたり、玩具を持って行っていいと言うとすぐに笑顔になり部屋を後にする。 客に確認を終えると、れみりゃは部屋で客が風呂からあがるのを待つ。娼館の2階と3階が個室になっている。部屋はさほど広くない。 無論、多く金を払えば4階にある。都会のホテルのような個室も取れるが、そういうのを注文するのは個室から覗いている客ではなく、 2階から吹き抜けになっている大広間を見下ろすようにれみりゃやふらんを見定めている上等な客たちだ。 1階が風呂になっていて、れみりゃやふらんを買った客はそこで身体の垢を落とす。 前にふらんと一緒に風呂に入りたいと申し出た客がいたが、水気に弱いゆっくりを風呂に同伴させる事は出来ないと断る。 もし、殺してしまった場合、それ相応の額を要求され、娼館への出入りが禁じられてしまう。 野良のれみりゃやふらんを殺す分には誰からも咎められないが、商品を壊せば咎められるのは当たり前である。 風呂から上がると、バスローブに着替え、侍女から避妊具と部屋の鍵を渡される。 別にれみりゃやふらんが人間の精液で妊娠するわけではない。避妊具は疑似女性器の清掃を簡単にするためと他のお客への感染症予防だ。 男性器がれみりゃに挿入される。最初は身を裂くほどの痛みだ。だが、死に至るほどではない。 「いっ!だっ!いっ!」 胸に付いている緑の6番のバッヂを揺らし、れみりゃが泣きじゃくる。 自分の中に男性器が徐々に入ってくる。その度に痛みが弾ける。れみりゃは手で涙をぬぐい、必死に耐える。 れみりゃも自分がそういう事をされるのは分かっている。ここに来てその日に何をされるかは説明された。 目の前で男と交わるれみりゃやふらんを何匹も見てきた。この痛みも友人のれみりゃから聞いている。 男も優しく。痛いと言えば挿入を止め、我慢できるようになったら慣らすように入れていく。 部屋に入ってから30分、まだれみりゃは男性器の全てを挿入されていない。8割は行った所で休憩していた。 「お、おにいさん、れみりゃがんばるどぉ~、ぜんぶいれてほしぃどぉ~」 ニコリとれみりゃは笑顔を作る。男は支えていたれみりゃの身体をゆっくりと下げていく。 「う゛う゛う゛う゛ぅ!!」 れみりゃは男性器を全て身体に受け入れる。そこからゆっくりと性交が始まる。 翌日、6番のバッヂは赤い物になっていた。友人のれみりゃが6番のれみりゃに話しかける。 「きのうはどうだったどぉ~?」 「いだかったけど、れみりゃ、がまんできたどぉ~」 「れみりゃはえらいどぉ~。さすがしょうかんのおじょうさまだどぉ~」 自分と同じ赤いバッヂになったれみりゃを19番のれみりゃも嬉しく思う。 しばらくして、6番のれみりゃが痛みもなく男生気を受け入れられるようになった頃、 食事の前に娼館の女主人からお話があった。新入りの紹介だ。 女主人の喋り方は丁寧で「~かしら」「~だわ」なんてゆっくりありすみたいだとれみりゃは思いながら聞いている。 1匹のふらんがみんなに紹介される。顔の形がよく、少し小柄なゆっくりふらん。 もう、いつもの服に着替えていてバッヂは緑の31番をつけている。 ふらんはれみりゃに比べて口数が多い方ではない。「うー・・・よろしくしてね」なんて短い挨拶を済ませ、みんなの食事に混ざった。 6番のれみりゃが先輩風を吹かし、ふらんに食事のもらい方を教えてやる。 「あのおねーさんのところでもらうんだどぉ~、ちゃんとならべないこはゆっくりできないんだどぉ~」 「・・・しってるるよ。いちいち、いわなくてもわかるよ。しね」 「じゃあ、いっしょにならぶどぉ~」 6番のれみりゃは31番のふらんの手を取り食事を貰う列に並ぶ。 その4日後の夜にふらんのバッヂは赤くなるが、それを見ずに6番のれみりゃは娼館からいなくなってしまう。 さみしそうにするふらんを19番のれみりゃが慰める。 「あのこはべつのおうちでしあわせになってるんだどぉ~。ふらんがかなしんでちゃゆっくりできないどぉ~」 「・・・きゅうにいなくなるな。しねっ、しねっ!」 誰かに買われたのか?いや、客が無理をさせすぎたのだ。 たまにいるのだ。マナーのない客が、一晩買うだけの金しか払わずに一生を買った気分になるのが。 叩く程度なら問題ない。2日ほど休ませればまた元気に仕事が始められる。 しかし、腕を千切られ、足に折り目をいくつも付けられ、首を180度曲げられ、右目を潰されていてはもう使い物にならない。 客が、れみりゃは寝てしまったと受付に部屋の鍵だけ返しに来た時、女主人が呼び止めれみりゃが途中で寝てしまったお詫びに、 少しばかりお金を返金するため待って欲しいと言わなければ、その男は娼館を出てしまう所だった。 急いで侍女が部屋に行き、確認すると、れみりゃはかろうじて生きている状態だった。 女主人は侮蔑する所か感心した。商品を壊しておきながら金まで貰っていくなんて、 しかし、今回はその顔の皮の厚さに助けられた。男はすぐに衛兵に連行されていく。 初めての客だ。この娼館が領主の娘がやっているなんて知っていれば、こんな事をしなかったかもしれない。 何にしても終わったことだ。れみりゃやふらんを動揺させない為、6番のれみりゃは買われていった事になった。 そして、6番のバッヂが空く。また緑の6番をつけ、みんなの前で紹介されれるみりゃかふらんがいるだろう。 それまでバッヂは女主人の机の中にしまわれる。 女主人は自分の部屋で紅茶を楽しむ。客に出しているような安い物ではない。 少し冷まし、甘くした紅茶を皿に入れ、自分の膝に座っているれみりゃに少しずつ飲ませる。 まだ曲げられたが痛むのでコルセットは欠かせない。コルセットに綺麗な白いハンカチーフが差し込まれまるで前掛けのようになっている。 ハンカチーフを琥珀色に染めながらもれみりゃは紅茶を飲む。 腕には包帯が巻かれ千切れた先が見えないようになっている。足はもう随分回復し、歩けるようになったが、歩みはぎこちない。 紅茶を飲み終えると、必死に残った左手を伸ばし、クッキーを取ろうとするが、右目をなくしているため、 遠近感がつかめず、どうも空振りをする。女主人はその手を優しく握り、そっとクッキーの所まで持って行ってやる。 クッキーを掴めたれみりゃは満足そうに「うー」と笑い、クッキーをかじる。 もう恐怖でほとんどの言葉は飛んでしまった。今は赤ちゃんのように「うー」などと鳴くだけだ。 「おー、うあー」 クッキーが美味しいのか、ニッコリ笑う。 「うー、うー」 今度は紅茶が欲しいのか、左手で紅茶のカップを指差す。 「品のない男にやられた割に可愛くなったわ。あなたのような子なら男の相手なんてさせないのに。可愛いれみりゃ」 女主人はそう微笑むと、紅茶をお皿に移す。 娼館に運ばれてくるのは荘園で栽培しているゆっくりを食べようとやってきて罠にかかったふらんやれみりゃだ。 中には罠の中で暴れ、肢体のどこかが千切れたり、顔に酷い傷を負ったりするものが出てくる。 娼館の地下にはそういった傷ついた。いや、女主人の言葉を借りるなら「可愛い」れみりゃやふらんの楽園がある。 食事は上で働いているものと比べればよっぽど良い物を食べ、労働もない。 ただ欠損した身体を女主人の前に晒しているだけで生きていられる。腕が千切れれば優しくされ、目が見えなければ優しくされ、 楽園が終わる事はない。その楽園に悲しい事があるとすれば2つ、妊娠し女主人の手術や胎教、食事制限を受けても正常な赤ちゃんが生まれてしまった場合、 その赤ちゃんは少し痛い思いをして可愛くなってもらう事、あとは寿命が尽きて死ぬ事。その2つだけである。 この娼館に来る胴付きのゆっくりふらんやゆっくりれみりゃは変態の慰み物になるのがオチだった。 by118
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/1314.html
ある里の近くで、ゆっくり霊夢の一家が住んでいました。 一家は皆キチンとしており、人間の畑も荒らさずにゆっくりと暮らしていました。 「おかーさん、おそびにいええくるよ!!!」 「ゆっくりあそんできてね!! くらくなるまえにもどってきてね!!!」 「おねーしゃんいってらっちゃい!!!!」 「いってきます!! ゆっくりしてくるね!!!」 勢いよくお家から飛び出すゆっくり霊夢。 今日は魔理沙たちと遊ぶ約束を強いています。 こちらの魔理沙一家もキチンとしていて、他の魔理沙のように他人の家に上がりこむことはしません。 二人でくたくたになるまで遊んだ後、霊夢は暗くなる前に魔理沙とさよならして、お家に向かいました。 ……。 「ゆゆ!! おにーさん!! それなぁに?」 俺が近くの永遠亭から一本の竹を貰って帰る途中、一匹のゆっくり霊夢が飛び出してきた。 「これかい? これは七夕に使う竹だよ」 「ゆ? たなばた? それってゆっくりできるの?」 「あぁ、この笹に願い事を書いて吊るすと願いが叶うって言われてるんだ」 「ゆゆ!! おにーさん!! れいむもおねがいしたい!! れいむもおねがいしたい」 「ちょうどいいな、……よし一緒においで!!」 「ゆ♪」 ゆっくり霊夢と連れ立って家路を急ぐ、なんたって今日は七夕だからな。 「ほら、ここが俺の家だ」 「はいっていいの?」 「ああ。遠慮するなよ!」 「ゆ! ゆっくりおじゃまするね!!!」 まぁ、普通のゆっくりよりは礼儀正しいみたいだ。 「おじさんありがとうね!! れいむはゆっくりおねがいしたよ!!」 そうだった、こいつは何かお願いしたいことがあってここまで来たんだっけ。 「それじゃあ、今から飾りつけするから手伝ってくれるかい?」 「ゆゆ!! おてつだいするよ!! だかられいむもおねがいさせてね!!!」 「ああ。いいとも」 何て純粋なゆっくりなんだろうか。 これが並大抵のゆっくりだったら、早く飾り付けしてね!!、って叫ぶ所だと言うのに。 「それじゃあ、これを引っ掛けてくれるかな?」 渡したのは七夕飾り、器用に口にくわえ、俺に抱っこされて笹にかけていく。 「ゆゆ!! おにーさんかけおわったよ!!」 「よし、こっちもお願いね」 「うん♪」 暫く一人と一匹で仲良く飾り付けをしていった、一人でするより大分賑やかだ。 ……うん、なかなか良い出来だ。 「それじゃあ、短冊を書こうか」 「ゆ~? たんざくってなぁに?」 短冊が分からない霊夢に一枚の短冊を見せて説明する。 「これの事さ。ここにお願いを書いて竹に飾るんだよ。さて、文字は分からないだろうから代わりに書いてあげようか?」 筆を持ち直しゆっくりの方へ向き直る。 が、霊夢はなんだか不満そうだ。 「ゆゆ!!! おにーさん!! れいむもじぶんでかきたいよ!!」 「自分で書けるか?」 「うん!! おにーさんそれかしてちょーだい!!」 意気揚々と俺から筆を受け取ったゆっくり霊夢は口にくわえてブッ格好な丸を沢山書きだした。 「何だこの丸? まんじゅうか?」 「ちがうよーー!! れいむのかぞくだよ!! この大きいのがお母さんだよ!!」 別にどっちでも変わらん気がするが、見れば確かに目や口のようなものと髪の毛にリボンが書かれている。 「ふーん。で、これはどういうお願いなんだ?」 「ゆ? !! れーむとおかあさんと、おねーちゃんといもうとたちがずっとゆっくりできますようにっておねがいしたんだよ!!」 ほー家族ね。コイツラらしい。 「あっ! そうだ!! おにーさん!! たんざくもういちまいもらっていい?」 遠慮がちに聞いてくる、別にこんなもん何枚でもくれてやるが。 「良いけど、今度は何をお願いするんだ?」 「おともだちのまりさのかぞくもゆっくりできますようにってだよ!!」 くーー!! 泣かせるじゃねーか! 「家族や友達思いの良いゆっくりだな!! よし、後でおにーさんが食べ物を持って言ってやろう。両方のお家の場所は分かるか?」 「うん、ここから…………」 ほうほう、結構近くだな。 「よし! 分かった。それと、きちんとお願いが叶うようにおにーさんが文字でそのお願いを書いてやるよ」 「ゆゆ!! おにーさんありがとーー!! これでれいむたちはゆっくりできるね!!」 「そうだな、良い子にしてたらきっと叶うぞ」 「ゆゆ!! れーみたちもまりさたちもかってににんげんのおうちにははいらないよ!! はたけのおやさいだって、かってにたべないよ!!!」 どうやら、自分たちがそういう事をしてると思われたと思ったんだろうな。 それにしても、なかなか真面目なゆっくりだな。 「分かってるよ! ……っと、よしかけた。それじゃあ、飾りにいこうか」 「ゆゆ!!」 無邪気に笑う霊夢を抱えて再び庭へ。 霊夢に自分の短冊を下げさせた後、俺も自分の短冊を上の方へ下げた。 「ゆゆ!! おにーさんはどんなおねがいしたの?」 下げる前に、霊夢がそんな事を聞いてきたので短冊を見せてやったら喜んでた。 文字は読めないのにな。 「これでよし。全部終わりだ」 「ゆ! おじさんのおねがいもれーむのおねがいもちゃんとかなうといいね!!」 「そうだな。お前はこれからどうする? なんなら夕飯でも食っていくか?」 「んーん。おかーさんがしんぱいするといけないから、おうちにかえってゆっくりするよ!!!」 そうか。 それじゃあ俺も夕飯の準備に取り掛かろう。 「ゆ!! おにーさんどうしたの!!」 ゆっくり霊夢を抱きかかえる。 既に帰ろうと背を向けていた霊夢は少し驚いたようだ。 「んー? これから夕飯にしようと思ってな」 「? れーむはおうちにかえるよ? おにーさんのごはんのじゃまはしないからゆっくりたべてね!!」 「そぉい!!」 「ゆぶっちゃら!!!!」 真横に図太い荒縄を通して竹へ吊るす。 「ゆゆ!!! れーむのおながにぃ!! おにーざん!! はやぐどってぇーー!!!!」 このために、わざわざ永遠亭まで言って綺麗なウサギさんと一緒に丁度良い竹を探し回ったんだ。 あぁ、今度は怪我をして行ってみようかな……。 「ゆ!! いだいよ!!! おにーさん!! ゆっくりおろしてね!!! ゆっくりおろじてねーー!!!」 痛みに苦しみながら、こっちを見つめる霊夢。 残念だけど、俺はこれから夕食の準備をしないといけないんだ。 「それじゃあ、そこでゆっくりしていってね!!!」 「ゆっぐりーーー!!!!!!」 さてと、ビールビール!! ……。 「うっう~♪ あうあう♪」 暫くビール片手に家の中で待っていると、漸くゆっくりれみりゃがやって来た。 「う~? ぷっでぃ~んどごぉ~? ぷっでぃ~ん!!!」 もちろん唯のれみりゃじゃない、紅魔館にすんでいる最高級れみりゃだ。 「ゆ!! おにーさん!!! れみりゃだよ!! ゆっくりできないよ!!!」 そんなに大きな声で呼ばなくたって分かってるよ、コイツをおびき出すためにお前を吊るしてたんだから。 「うっう~た~べちゃうぞ~♪」 「ゆ!! ゆーーっぐりたすげでね!!! れーむはおいしくないよ!!!」 馬鹿かお前? 大馬鹿な紅魔館れみりゃにそんなこと分かるはずないだろ? 「う~♪ がぶっ♪ !!!……うー!! ぷっでぃ~んじゃないー!!!」 やっぱコイツ馬鹿だ。 「うーーー!! ぽいっ、するのぽい!!!」 勢いに任せて、霊夢をズタズタに千切っていくれみりゃ。 そろそろ頃合か? 「おい肉まん! こっちにぷっでぃ~んがあるぞ!!」 「う!! ぷっでぃ~んだべどぅ~♪」 「そうか、食べるか。ぷっでぃーんはこっちだよ!!」 「うーー!! ぷっでぃーんじゃないの!! ぷっでぃ~んなの!!」 テコテコと座敷に上がってくるれみりゃ。 ニコニコしながら俺の前に近づいて両手を差し出してきた。 「う~♪ はやぐぷっでぃ~んくれないと、さぐやにいいつげるどぉ~♪」 はいはい、ぷっでぃ~んね。 「こぁ!!」 「うー? !!! いだい!! いだいどぉーーーーー!!!!!」 そりゃ、柱に磔にされたら痛いわな。 「うーーー!!! ざぁぐやーー!!! ぷっでぃーんはどごーー!!!!」 ……、おい! 「ぷっでぃーんじゃなくて、ぷっでぃ~んだろ?」 まずは、この羽からいってみよう。 「!!! いだいどぉーー!!!! う゛あ゛あ゛あ゛あ゛ーーーーー!!!!!!」 うん、これはビールに合うな! 「そればれみりゃのーー!!! れみりゃはだべものじゃないどぉーーー!!!!!」 そういえば黒ビールも有ったな、今度はそれで食べてみるか。 「うあーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!」 ……。 ふー、食った食った。 そういえば、あの霊夢はまだ生きてるのかな? 「おーい霊夢! 生きてるか?」 「ゆー。 !! おにーさん!! れいむはゆっくりできるよ!! れみりゃをおいはらってくれてありがとうね!!!」 おお! 生きてた、すげーな!! 「でもこの縄を早く外してね!! そうしたら、こんなことしたのをゆるしてあげるよ!!!」 へいへい。 「ほら、外してやるよ。別に悪気があった訳じゃないんだ。ただ自分を吊るすと願いが叶い易くなるんだよ」 霊夢の縄を抜いて地面に降ろしてやる。 縄の抜けた体を満足そうに見た後、目を輝かせて俺に尋ねてきた。 「ゆゆ!! ほんとう!! だったられーむたちのかぞくとまりさのかぞくは、ぜったいにゆっくりできるね!!!」 「U☆SO☆DA☆YO☆ そぉい!!!」 「ふんじゃられったりーーー!!!!!!」 死なない程度に踏みつけて籠に入れておく、明日の朝には元気になってるだろう。 「じゃあな。明日は家族仲良く加工場に行こうな。願い通り、死ぬまでゆっくりできるぞ!!」 「!! かごうじょーーはやだーーー!! ゆっぐりできないよーーー!!!!」 ……。 「れいむ、きのかえってこなかったね」 「きっとまりさといっしょにゆっくりしてたんだよ!!」 「やぁ、君達が霊夢の家族かな?」 「!! おじさん!! れーむをしってるの?」 「れーむはどこにいるの!!」 「うん、霊夢は君の家族と魔理沙の家族がゆっくりできるようにってお祈りしてたんだよ。俺は、それに感動して君らもゆっくりさせてあげようと思ってね。魔理沙の家族は、今一緒にいるから君達もおにーさんのお家へおいでよ!!」 「れーむもおにーさんのおうちにおじゃましようよ!!!」 「!! うん、みんなでゆっくりできるね!! おにーさん!! どうもありがとーー!!」 「いいよいいよ! 俺も願いが叶って嬉しいから……」 翌日、親子共々籠に入れて、願いどおり加工場でゆっくりしてもらうことにした。 専用の安全な檻に入れられた両方の一家が、嬉しそうに涙を流して喜んでいたのが印象的だった。 俺の願い? 高級なゆっくりれみりゃを食べたい事と、纏まった金が欲しい事さ。 ……。 昨夜、紅魔館。 「れみりゃさまーー!! 食後のプディングをお持ちしましたよ!! ……またお出かけかしら?」 「あ、咲夜さん。れみりゃさんなら、さっきお散歩に行きましたよ♪」 「そう。 ……このプリン食べる?」 「良いんですか? 頂きます♪」 「涎垂らしながら見つめてたでしょ。それより、貴方も短冊に何か書いたの?」 「おいしーです♪ ……あっ、はい! 嫌いな食べ物を見なくて済みますようにって書きました♪」
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/3984.html
紙芝居を聞かせて? by 十京院 典明(旧名 ”ゆ虐の友”従業員) ゆっくりれみりゃは、飼い主の男が寝付いた後の家を歩き回る。 普段のような、気楽で闊達とした歩き方ではない。といって空を飛ぶのでもない。 のそのそ、よろよろと…れみりゃ自身の考えでは”慎重に”歩いている。 「かさかさ、いないどぉ~?」 先ほど見せて貰った紙芝居。それに出てきた「かさかさ」を恐れ、 しかし寝床でじっとしていることもできずに男の家を徘徊する。 がさっ 「あうううう~~!!??」 小さな物音におびえ、れみりゃは立ち止まる。 確かに聞こえた。「かさかさ」がそこにいる。いるに違いない。いるのだ。 れみりゃは頭を抱えてその場にしゃがみこむ。 「おぜうさまなんかいないどぉ~!ここにはだれもいないどぉ~!」 かさかさがしゃがみこんだれみりゃの体に登り、動き回る。 れみりゃは頭を抱えたまま身をよじる。 「やだどぉ~!!えれがんどなおぼうしがよごれぢゃうどぉ~!!」 かさかさ。 「くしゃいどぉぉぉぉ~!!さくや、さくやぁぁぁぁぁ~!!」 かさかさ。 「ぎもぢわるいどぉぉぉぉぉぉ!!!!」 「……」 「うー!」 「おい」 「いないどぉ~!おぜうさまはるすなんだっどぉ~!」 「おい、れみりゃ?」 肩をゆすられて目を醒ますと、飼い主の男がいた。 「ちゃんと自分の寝床で寝なくちゃ駄目じゃないか。 折角、れみりゃの欲しがってた紅魔館買ってあげたんだから、お行儀よく使わなきゃ駄目だよ?」 「うあ?どーしてこんなところでねてるんだっどぉ~?」 不思議そうに首をかしげるれみりゃ。 「そうだど、おにーさん!きょうもかみしばいよんでほしいっどぉ~。」 「はいはい。じゃあ、お兄さんと一緒に紅魔館に行こうね。」 男は紙芝居を読んでやる。 「小さな虫は、かさかさと這い回りました」 「おいしそーなかさかさだっどぉ~! おぜうさまだったらぁ、ぜーんぶたべちゃうどぉ~♪」 「虫達は、潰しても潰してもゆっくりの周りに寄ってきます…… それにしても変な紙芝居だな……ゆっくりにはこんなのが面白いのか?」 それはとても奇妙な筋立ての紙芝居だった。 ゆっくりれみりゃの周りに虫が寄ってきて、やがてれみりゃに虫がびっしりと取り付いてしまう。 そんな、わけのわからない物語だ。 「うっうー!かさかさいっぱいだどぉー!」 男は不思議に思いながらも、続きをせがむれみりゃのために紙芝居をめくってやる。 「ゆっくり達の前に、大きな一匹の虫が現れました……」 「ぎゃおー☆たーべちゃーうどぉー!」 * * * * 大きなかさかさがれみりゃの前に”立って”いた。 「れみりゃ、れみりゃ、こっちへおいで」 かさかさは細くて筋張った手でれみりゃを捕まえ、ぐいぐいと引っ張る。 「あう!かさかさのくせになまいきだっどぉ~! えれがんとなおぜうさまにたちむかうとはいのちしらずだっどぉ~!せいばいだどぉー!」 しかしかさかさは細い腕でしっかりとれみりゃをとらえ、振りほどくことは出来ない。 「うー!うー!どーじではなざないんだっどぉ~!?」 れみりゃはやわらかい腕を動かして相手を倒そうとするが、膂力の差は歴然としている。 かさかさはれみりゃを抱きすくめ、にたりと笑ってこう言った。 「食べてあげる。食べさてあげさる。食べさ食べかさかさべかさ」 「ぎゃおー!!ゆっくりはなすんだっどぉ~!!」 「かさかさかさかさ」 * * * * 最近、れみりゃの調子が悪い。食事と紙芝居を読んであげているときのほかはほとんど寝ている。 医者へ連れて行っても、しょせんゆっくりの事と真面目に受け取ってもらえない。 「おにーさん、ねむれないんだっどぉ~。かみしばい、よんでほしいどおー」 「おお、よしよし。 ……あの紙芝居がいいのかい?」 「あれじゃなきゃやだっどぉ~!かさかさのおはなしがいいんだっどぉ~!」 その紙芝居は行きつけの用品店ではなく、森にほど近い場所にある奇妙な古道具屋で買ったものだ。 道具の名は”紙芝居”効能は”読み聞かせた相手を虜にする”という店主の売り口上に惹かれて買ったが、 たしかにれみりゃを夢中にしている。 男は紙芝居に感謝していた。具合の悪いれみりゃのせめてもの慰めになってくれている紙芝居。 これが無かったら、れみりゃはもっとつらいことだろう。比喩でなく、ゆっくりにつける薬などないのだから。 「はやくだどぉ~!よんでくれないと、たーべちゃーうどー!」 「わかったよ。たくさんのむしさんが……」 「うー!」 * * * * れみりゃは逃げる。 「ごあいどぉぉぉぉ!!!ざぐやぁぁぁぁぁ!!!!おにーざぁぁぁぁーん!!!どごだどぉーー!!??」 背中から、手足から、帽子の中から、眼球のふちから、羽音がぞわぞわと内側へと「 「」 お洋服が虫で出来ている。気持ち悪くて涙があふれる。 必死に助けを求める声が、かさかさとした音へと変わっていく。 大好きなお兄さんが虫で出来ている。 「れみかさ?かみかゃ?」 「 「@p 光の中に居た。その光をどのようにしてか抜けると、清澄な意識だけがそこにあった。 れみりゃは静かに、とても静かに己の終焉を理解した。 死という言葉は知らなくても、死という実感は持つことが出来た。 ――おにーさん、もうあえないんだどぉ。さびじーどぉー! ――おにーさん、おぜうさまはかさかさにひどいめにあわされたんだどぉー。たすけてほしかったんだどぉー ――もっといっぱい、うーしたかったどぉー。もっとおにーさんにみせてあげたかったどぉ~ ――だけど、ばいばいだど。 いつしか辺りは穏やかな川辺であった。川の向こうに、大好きなおにーさんがいる。 「うー!おにーさー……」 だけどもう声は届かない。見てもらうことも出来ない。 おにーさんがれみりゃを探している。おにーさんがれみりゃを呼ぶ声も、もう聞こえない。 引き裂かれるようにつらくとも、何もかもをなげうって願っても、もう帰ることは出来ないのだ。 「うっうー……」 たとえ見えなくても。 ――おにーさん、これがさいごのうーだどぉー。 ――いままで、ありがとうだどぉー。 届くことがなかったとしても、れみりゃは男への感謝を込めて、今までで一番の踊りを披露しようと思った。 「うっうー!」 涙を拭いて、えれがんとなすまいる。両手を胸の前へ。 元気良く声を出して、さあ。 だんす☆すたーと。 「かさかさかさかさかさかさかさかさかさかさ」 踊りが虫でできている。川辺が虫で出来ている。 えれがんとなすまいるが虫で出来ている。 「れみりゃ、れみりゃ、こっちへおいで。 お前はもう、虜なのさ。その魂までも」 * * * * 結局、れみりゃは眠るように逝ってしまった。 男には何が原因だったのかはわからない。 紙芝居をもう一度読み直してみる。おどろおどろしいタッチで描かれた挿絵と、わけのわからない物語。 もうこれを開くことも無いだろう。 男は、れみりゃをゆっくりさせてくれたこの紙芝居をあの古道具屋へ返してやろうと思った。 「そうすれば、いつかまた別のゆっくりがあれでゆっくりするかもしれないしな。 そうだろ?れみりゃ……」 END
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau9/pages/629.html
~ゆっくり魔理沙の生涯『子育て編』~ 前書き このSSは時間軸的には私の3つ目の作品「ゆっくりれみりゃの生涯?」のその後にあたります。 前作を読んでいなくても内容は理解できるのでご安心下さい。 また、原作キャラが登場します。嫌いな方はUターンをオススメします。 本編 「ゆ~ゆゆ~ゆゆ~♪」 魔法の森のとある場所、1匹のゆっくり魔理沙が木陰でゆっくりしている。 このゆっくり魔理沙は子育ての上手な母霊夢と父魔理沙の間に生まれ、ゆっくりと大切に育てられた。 そして今では立派に独り立ちをして自分の巣を持ちゆっくり暮らしている。 「ゆ!ちょうちょさんだ、まりさにゆっくりたべられてね。」 蝶を見つけたゆっくり魔理沙はゆっくりするのを中止して狩りを開始した。・・・ゆっくりしてないじゃん。 蝶を追いかけてどんどん森の奥へ進んでいく。 普段なら簡単に捕まえられる蝶であったが、この日に限ってなかなか口に収まらない。 「ぷんぷん!ちょうちょさんのくせになまいきだね!はやくまりさにたべられてね!」 蝶が低空飛行を始めたところをここぞとばかりに飛び掛る。・・・しかし。 「ゆ゛!・・・。」 ゆっくり魔理沙は木に激突し気絶した。 蝶に夢中で目の前に大きな木があることに気付かなかったため、そのまま木とディープキスをする事になった。 もちろん蝶は華麗にゆっくり魔理沙を避け無事である。 日も傾きかけた頃、ようやくゆっくり魔理沙は目を覚ました。 「・・・ゆ・・・ゆ!もうすぐゆっくりできないじかんになっちゃうよ!」 ゆっくりできない時間、それは捕食種が活動を始める夜のことである。 急いで自分の巣に戻ろうとする。・・・しかし。 「ゆゆ?ここ・・・どこ・・・?」 蝶を追うのに夢中で森の奥まで来てしまった事にようやく気が付く。 「ゆゆゆゆゆ!ゆっくできないよお ぉ ぉ ぉ ぉ ぉ !」 今自分が刻一刻と危険に晒され始めていると気づき、ゆっくり魔理沙は錯乱状態に陥った。 「おうぢどこぉ ぉ ぉ ぉ ぉ !くらいのはいやあ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ !・・・・・ゆ?」 錯乱状態のゆっくり魔理沙は突如平常心に戻った。 そして茂みの方角を見詰める。 「あまくておいしそうなにおいがするよ!」 さすがゆっくりブレイン、危機的状況にあるにも関わらず三大欲求の一つにあっという間に思考を乗っ取られてしま った。 ゆっくり魔理沙はもうすぐ夜になるという事も忘れ、能天気に茂みの中へ跳ねていく。 「ゆ♪おかしだぁ♪」 茂みの奥は少し開けた場所になっており、その中央にクッキーやチョコレートが置かれていた。 「これはまりさがみつけたからまりさのものだね!いっただっきま~す♪」 ゆっくり魔理沙は目を輝かせお菓子に飛び・・・つけなかった。 確かにゆっくり魔理沙はお菓子目掛けて飛んだ。 しかしお菓子に口が届くと思ったその直後、ゆっくり魔理沙は透明な箱に入れられ身動きが取れないまま、知らない 人間に抱えられ運ばれていた。 「ゆ、どうして!?なんで!?ここからだして ぇ ぇ ぇ !」 ゆっくり魔理沙は何とかして脱出しようと体を動かそうとする。 しかし箱はジャストサイズであるため、ゆっくり魔理沙は今自分を運んでいる人間の顔を見る事さえできなかった。 「だせえ ぇ ぇ ぇ ぇ ぇ !まりさをここからだせ ぇ ぇ ぇ ぇ ぇ !」 ゆっくり魔理沙は己の出せる限界の大きな声を上げた。・・・しかし次の瞬間! 「いだあ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!いだいよお゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛!」 ゆっくり魔理沙の体に1本のナイフが刺さっていた。 もちろん透明な箱は開けられていない。 ゆっくり魔理沙が叫んだその直後にナイフが体に刺さっていたのだ。 何がどうなっているのかわからないゆっくり魔理沙はただ喚き散らす事しかできない。 「静かになさい、次に騒いだら・・・死ぬわよ。」 ゆっくり魔理沙の耳(の機能を果たす部分)に自分を運んでいるであろう人間の声が入ってくる。 その声を聞いて本能的に悟る。・・・騒いだら本当に殺されると。 ゆっくり魔理沙は体に刺さっているナイフの痛みに耐え口を噤(つぐ)んだ。 しばらくすると紅い建物が現れ、ゆっくり魔理沙はその建物の一室に運ばれた。 「・・・ゅ・・・お姉さん、おねがいします。まりさをだしてください。」 弱々しく自分を運んだ人間に助けを請う。 「ゆ!?」 ゆっくり魔理沙は突如金網のゲージの中に入れられていた。 「なんでえぇ ぇ ぇ ぇ ぇ !どうなってるのお ぉ ぉ ぉ ぉ ぉ !」 何が起こったのかわからないゆっくり魔理沙は発狂しだした。 「うー♪うー♪」 どこかで聞いた事のある泣き声を聞き、ゆっくり魔理沙は正気に戻ると恐る恐る泣き声のする後ろへ振り返った。 「う~?」 「れ、れ、れ!れみりゃ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ !」 ゆっくり魔理沙は体を金網にめり込ませながら必死にゆっくりれみりゃから逃げようと暴れだす。 「落ち着きなさい、それはまだ赤ちゃんよ?あなたを襲ったりはしないわ。」 その言葉を聞くとゆっくりと暴れるのを止め、再び後ろへ振り向いた。 「うー?うー♪うー♪」 1匹のプチれみりゃが無邪気に鳴き声を上げていた。 目の前にいるれみりゃは自分を襲わないと理解するとゆっくり魔理沙は下膨れの顔を弛(たる)ませて安堵した。 「ふん、あかちゃんのくせにまりさをおどかすなんてゆるさないよ!ゆっくりし・・・いだあ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ !」 プチれみりゃに襲い掛かろうとした次の瞬間、ゆっくり魔理沙の体に再び1本のナイフが突き刺さった。 「いだいよお ぉ ぉ ぉ ぉ ぉ !だずげでえ ぇ ぇ ぇ ぇ ぇ !」 なぜ体にナイフが刺さっているのか理解できないゆっくり魔理沙は悲鳴をあげ助けを請う。 「静かになさい・・・死にたいの?」 どこか冷たく殺意のこもった言葉を聞くとゆっくり魔理沙はすぐに口を噤んだ。 「よく聞きなさい、私の言うことを素直に聞けば命までは取らないわ。理解できる?」 「ゆ、ゆっくりりかいしたよ!」 ゆっくり魔理沙の返事を聞くと人間は話を続ける。 「今あなたと一緒にゲージに入っているのはゆっくりれみりゃの赤ちゃんよ、その赤ちゃんをあなたが育てなさい。」 「ゆゆゆゆゆ!そんなのむり・・・いだあ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ !」 ゆっくり魔理沙の体に(ry 「さっき言ったわよね?素直に聞けば命までは取らないって・・・聞かないなら殺すまでよ。」 「ごべんなざい、ごべんなざい!なんでもいうことききますからころさないでえ ぇ ぇ ぇ ぇ ぇ !」 ゆっくり魔理沙は涙を流しながら必死に助けを請う。 追い詰められ魔理沙種特有の傲慢な態度は見る影もなかった。 「・・・・・なら続けるわよ。エサは毎日届けるわ、あなたが赤ちゃんに食べやすいように咀嚼して与えなさい。 ちなみにあなたに与えるエサと赤ちゃんのエサは別よ、赤ちゃんのエサを横取りしたら・・・わかるわね?」 「わかります、わかります!よこどりしません!」 「あと赤ちゃんが清潔でいられるように身の回りの世話もしなさい。もし赤ちゃんが死んだらあなたも死ぬ、2週間世 話を続けられたら外に放してあげるわ。」 「にしゅうかん?」 「お日様が14回昇るまでよ。」 「ゆっくりりかいしたよ!このこはまりさがそだてるよ!」 こうして通常種と捕食種の奇妙な同居生活が始まった。 次の日の早朝、ゆっくり魔理沙の目にはクマができていた。 ゆっくりれみりゃは夜行性であるため、夜中中「うー♪うー♪」鳴きながらゆっくり魔理沙にじゃれついていたのだ。 ゆっくり魔理沙にとって少し力を出せばプチれみりゃを潰すことなど造作もないことであったが、 『 プチれみりゃの死 = 自分の死 』 であるためどうする事もできず、置物のようにプチれみりゃが飽きるのを待つしかなかった。 そして朝日が昇る頃、ようやくプチれみりゃは眠り、ゆっくり魔理沙は開放された。 「ようやくゆっくりできるよぉ・・・。」 ゆっくり魔理沙はようやく眠りにつく事ができた。 日が落ちる頃、ゆっくり魔理沙はプチれみりゃの鳴き声によって目覚めた。 「うー!うー!」 プチれみりゃは機嫌が悪いようで怒った様な鳴き声を上げていた。 ゆっくり魔理沙がどうしたらいいのか悩んでいると部屋の隅にある扉が開き見覚えのある人間が入って来た。 「ようやく起きたみたいね。これが今日の分のエサよ、3食分あるから分配は自分で考えなさい。」 人間は金網のゲージを開けるとゆっくり魔理沙の前にクズ野菜とおいしそうな洋菓子を置いた。 「うわぁ~おいしそう!おねえさんありがとう!いっただっきま~・・・あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!」 洋菓子を食べようとしたゆっくり魔理沙の体に(ry 「あなたのご飯はこの野菜、そのお菓子は赤ちゃんのご飯よ。・・・わかるわよね?」 「わがりまず!わがりまじだ!ゆるじでぐだざい!」 ゆっくり魔理沙の言葉を聞くと人間は部屋から出て行った。 「うー!うー!うぅぅぅ!」 「・・・・・ふん!まぬけだね!いまならまりさがおかしをたべてもばれないね!」 ご飯を強請(ねだ)るプチれみりゃを無視してゆっくり魔理沙は洋菓子目掛けて大きな口をあけた。 「いっただっき・・・いぎゃあ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛! ! !」 今だ嘗てない苦痛に悶(もだ)え悲鳴を上げるゆっくり魔理沙にはナイフが刺さっていた。 ただ、今までとわけが違う。・・・左目に突き刺さっていた。 「いだい!いだいよお ぉ ぉ ぉ ぉ ぉ !まりざのおめめがあ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!だれがだずげ・・・。」 「言ったわよね?赤ちゃんのエサを横取りしたら・・・わかるわよね?って。」 扉から入って来た訳でもないのに金網のゲージの前にはあの人間が立っていた。 その姿を残っている右目で確認するとゆっくり魔理沙は硬直した。 「あ゛っ!あ゛っ!あ゛っ!あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!」 「どうしたの?赤ちゃんのエサを横取りしたって事は死にたいって事よね?」 人間は笑顔でゆっくり魔理沙に話しかける。 「まりざがわるかっだでず!まりざがわるかっだでず!おねがいでずゆるじでえ ぇ ぇ ぇ ぇ ぇ !」 ナイフの刺さっている左目から中身の餡子を流しながら必死に謝る。 「・・・本当に反省した?」 その言葉はゆっくり魔理沙にとって救いの一言であった。 「はんぜいじまじだ!はんぜいじまじだあ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ!」 「・・・そう、ならもう一度だけチャンスをあげるわ。ただし、次は目が無くなるだけじゃ済まないわよ。」 ゆっくり魔理沙は自分の食事を後回しにしてお菓子を食べやすいように咀嚼してプチれみりゃに与え始めた。 その様子を見ていた人間は無言で部屋から出て行った。 「うー♪うー♪うー♪」 与えられたお菓子の三分の一程を食べるとプチれみりゃはお腹がいっぱいになり笑顔で鳴き声を上げた。 プチれみりゃが満足したのを確認するとゆっくり魔理沙はクズ野菜を食べ始める。 「・・・むーしゃ・・・むーしゃ・・・。」 クズ野菜は先ほど口に含んだ際のお菓子とは比べる事ができないほど不味かった。 ゆっくり魔理沙は空腹を満たすためだけにクズ野菜を貪った。 「・・・ごちそうさま・・・。」 お腹がいっぱいになり、狭いゲージの中では他にすることもないので置物の様にボーっとしていた。 「うー♪うーー♪」 プチれみりゃは遊んで欲しいのかゆっくり魔理沙にじゃれついていた。 昨日とは違い眠気が襲ってこないため、しかたなく体を舐めてやったり、帽子の上に乗せたりして遊んでやった。 「うー♪」 プチれみりゃは楽しそうに鳴き声を上げた。 無邪気なプチれみりゃの姿を見てゆっくり魔理沙は純粋に可愛いと感じ、世話をするのも悪くないと考えるようにな っていた。 その後、2匹は遊び続け朝日が昇る頃仲良く眠りについた。 「うー♪うーー♪うーーー♪」 「くふふふふ、くすぐったいよ。」 次の日、ゆっくり魔理沙はプチれみりゃを可愛がっていた。 与えられたエサはきちんと与え、積極的に体を舐めて清潔にしてあげる。 餡子は繋がってはいなくても親子そのもの、ゆっくり魔理沙はお母さん魔理沙となっていた。 通常種が捕食種の母親役になるという極めて稀な世界がゲージの中に出来上がっていた。 10日後、プチれみりゃは成体にはまだ及ばないものの、もうプチとは呼べないほど大きく成長していた。 「うー♪がおーたべちゃうぞー♪」 「そんなことばしゃべっちゃだめだよ!」 ゆっくりれみりゃはある程度の言葉が話せるようになり、エサもお母さん魔理沙に咀嚼してもらわなくても食べられ るまでに成長していた。 十日間、お母さん魔理沙の体には一度もナイフが刺さることはなかった。 それほどまでにお母さん魔理沙はプチれみりゃを可愛がり育てていた。 「うー♪うー♪」 今夜もゆっくりれみりゃはお母さん魔理沙にじゃれついていた。・・・しかし 「いたいよ!かんじゃだめだよ!おかあさんがけがしちゃうよ!」 プチれみりゃだった頃はまだ顎と歯が発達していなかったため、じゃれついた際に噛み付いてもお母さん魔理沙はく すぐったいくらいにしか感じていなかった。 しかし今では成体の捕食種には敵わないものの、ある程度の通常種ならば捕食できるほどまでに成長していた。 「おかあさんはたべものじゃな・・・・・ゆ!」 ある不安がお母さん魔理沙の脳裏に浮かんだ。・・・いつか食べられてしまうのではないかと。 次の日からお母さん魔理沙はゆっくりれみりゃと一定の距離を置くようになった。 「うぅぅぅぅぅ!」 「もうれみりゃはおとなだよ!いつまでもおかあさんにあまえてちゃだめだよ!」 13日目、あと一日で外に出られるという日に事件が起こった。 「どうしてごはんがこないのお ぉ ぉ ぉ ぉ ぉ !」 いつも決まった時間に運ばれてくるご飯が今日は届かなかった。 「うー!うー!うーーー!」 空腹でゆっくりれみりゃの機嫌はかなり悪い。 「おねえさん!はやくごはんをもってきてえ ぇ ぇ ぇ ぇ ぇ !」 お母さん魔理沙の叫びが人間に届くことはなかった。 空腹のゆっくりれみりゃは本能に支配され、目の前にいるお母さん魔理沙はエサにしか見えていなかった。 「ゆゆゆゆゆ!こ、こっちにこないでね!ももも、もうすぐごはんあげるから!」 にじり寄るゆっくりれみりゃを必死に説得しようとするが、本能に支配された捕食種には届くことはない。 「がおー!たべちゃうぞー!」 「いやあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛! ! ! ! ! 」 14日目、ゲージの中にはスヤスヤと眠るゆっくりれみりゃとお母さん魔理沙の帽子だけが残されていた。 「あら、予想通り今まで育ててくれた母親を食べちゃったのね。殺す手間も省けたし丁度いいわ。」 人間の声を聞くとゆっくりれみりゃは目を覚ました。 「うー♪がおーたべちゃうぞー♪」 どうやらエサがもらえると思っているらしい。 「ちょうどいいサイズね、これならお嬢様も納得してくださるはずだわ。」 無邪気に笑っていたゆっくりれみりゃは気が付くと白い板の上に置かれていた。 ※補足 Q:登場した人間は例のメイドさんですか? A:その通り!十六夜 咲夜、紅魔館のPA・・・メイド長です。 東方を知らない人のために更に補足すると、彼女の持っている能力は「時間を操る程度の能力」です。 簡単に言えば時を止めてその間に自分だけ動くことができるという事です。 Q:ゆっくり魔理沙はなんであんなに虐めたくなる性格なの? A:今回登場したゆっくり魔理沙は幼い頃から何不自由なく育てられ、狩りも上手であったため、失敗、挫折という ものを知りません。そのためこんな憎たらしい性格になってしまったと考えられます。 Q:ゆっくり魔理沙は善いゆっくり?悪いゆっくり? A:咲夜さんに捕まった段階ではまだ人に被害を与えるような事はしていないので善いゆっくりであったと言えるか もそれません。 ただあの性格です、いずれは何らかの悪事を働いたことでしょう。 Q:ゆっくり魔理沙の見つけたお菓子は何? A:咲夜さん特製ゆっくりれみりゃホイホイです。 肉まん料理の気に入ったお嬢様のために定期的に罠を仕掛けてはゆっくりれみりゃを捕まえています。 今回はたまたま仕掛けた直後にゆっくり魔理沙がエサに飛びつこうとしたため、時を止めてそのまま捕獲しまし た。 Q:ゆっくり魔理沙は何度もナイフで刺されていたけどよく死にませんでしたね。 A:刺したナイフはある程度時間が経過したら咲夜さんが時を止めて回収しています。 また、その際に多少の応急手当もしてあげているので死ぬ事はないのです。 Q:プチれみりゃはどこから連れてこられたの? A:咲夜さんが以前料理したゆっくりれみりゃの子供です。 Q:どうして咲夜さんはゆっくり魔理沙を持ち帰ったの? A:通常種が恐怖により中身の甘みが増すのに対し、ゆっくりれみりゃは愛情を持って育てることにより、中身の肉 の旨味が増すのです。また、通常種を食べさせることにより更に旨味が増すと言われています。 また、恐怖を与えることにより肉が引き締まって弾力のあるおいしい肉まんともなるため、甘やかして育て、恐 怖を与えて調理するのが一般的なゆっくりれみりゃの調理方法です。(私の設定です。) 以上の理由により、咲夜さん自身はメイドの仕事で忙しいため、ゆっくり魔理沙を使って子育てをさせたのです。 Q:このSSの設定、どこかで読んだことがある気が・・・。 A:このSSは星 新一という方の短編小説を参考にしてい書きました。(結構前に読んだので題名忘れた><) その小説では、ある国のスパイが捕まり子ライオンと同じ檻に入れられ、子ライオンが死んだらお前も殺すと言 われます。どうする事もできないまま月日は流れ子ライオンは大人に成長します。ある日、監視員が檻の中を覗 くと肉片が飛び散りライオンの姿だけが残っていました。その後そのライオンはすぐに野生に放されます。 誰もいなくなったところでライオンの中からスパイが現れます。スパイはライオンを殺しその皮を被っていたの です。訓練中、素手でライオンを殺す訓練を受けていたため助かったのです。 たしかこんな内容だったと思います。 今回のSSでは普通に食べられてしまうんですけどねw Q:最後にゆっくりれみりゃが置かれた白い板って何? A:まな板です。その後どうなったかはわかりますよね? ~ゆっくり魔理沙の生涯『子育て編』~ END 作成者:ロウ 後書き 最後まで読んでくださった方々にまずはお礼を申し上げます。 ゆっくり達の生涯シリーズ第9弾『ゆっくり魔理沙の生涯「子育て編」』はいかがだったでしょうか? お盆休みも数日で終わり、忙しい日が続いているため短編SSながら時間がかかってしまいました(泣 ちなみに私の中の設定では咲夜さんにとって大切なのはお嬢様ただ一人であり、ゆっくりれみりゃは大嫌いです。 次回のSSはなかなか虐められないゆっくりレティに登場してしもらおうかなぁと思っています。 ただ、皮が厚く水に強い、捕食種の中ではトップクラスの強さ、デカイ、こんなゆっくりをどうやって虐めたらいい ものか悩んでいます。 どうしてもつまったら、例の着物を着た少女に出演していただく予定です。 ちなみに、使いたい方がいるのかはわかりませんが、私の書いたSSの設定を使っていただくのは全然かまいません。 むしろ嬉しいくらいです。 先日も「ゆっくりえーきの生涯」を参考にえーきの中身を鶯餡にしました。 という後書きを見てとても嬉しかったです。 しかしSS書くスピードUPをなんとかしてしないとまずいなぁ・・・(泣 おまけ(という名のゆっくりの考察報告書1(続く?)) ※注意 考察という名のもとに私の中での設定を書きまくっています。 いくつかのSSのゆっくりの繁殖とは結びつかないものもありますが、あくまで私の中での設定ですご了承下さい。 ○○年○○月○○日 2ちゃんねる ゆっくり虐待スレ 虐待お兄さん 様 2ちゃんねる ゆっくり虐待スレ ロウ ゆっくりの繁殖についての考察(報告) 1.繁殖の型 虐待スレの皆様ならご存知の通りゆっくりには植物型と胎内妊娠型の2種類の繁殖方法が存在します。 植物型については厳密に述べると二種類存在すると考える事ができます。 (1)植物型(母親が朽ち果てる場合) この繁殖は成体ではないゆっくりが他のゆっくりと「すっきり」して母親役になった場合起こります。 朽ち果てる理由は、頭から伸びる蔓に栄養を取られてしまうためだと考えられています。 この繁殖において興味深い点は、朽ち果てたゆっくり種と同じゆっくり種が生まれるという事です。 詳しいメカニズムなどは解明されていませんが、ゆっくりは繁殖力が旺盛で、頻繁に子供を生むことができます。 しかし、自分が死ぬという事はこれ以上自分の子孫を残すことができないことを意味しています。 自らの子孫を少しでも多く残そうとする種としての本能が自分と同じ種のみを実らせているのではないかと考えら れます。 ゆっくりアリスが強姦魔であるにもかかわらず、ゆっくりアリスが大繁殖しないのは上記の事が原因の一つではな いかと考えています。 また、この手法により加工場では目的のゆっくりを効率よく生産しているようです。 (2)植物型(両親共に生き残る場合) この繁殖は成体のゆっくり同士が「すっきり」した場合に起こります。 成体のゆっくりは十分な餡子を体内に持っているため、蔓に栄養を取られて朽ちることはありません。 この繁殖において興味深い点は、霊夢種がパートナーである場合9割以上のつがいの母親役が霊夢種になるという 事です。 なぜこのような事になるのかはあくまで推測の段階ですが、力の強弱が関係しているのではないかと考えています。 基本的に母親役は子供の面倒を見て狩には参加しません。 そのため、父親役がエサを集めます。つまり力の強いゆっくりが父親役になる事で一家の生存率を高めているので はないかと考える事ができます。 力の強弱によって父母が決まると考えると、強姦魔であるゆっくりアリスが「すっきり」しても自分の頭には蔓が 生えないという事も納得することができます。 (3)胎内妊娠型 この繁殖方法は成体のゆっくりがさらに成長し、それらがつがいになった場合に起こります。 胎内妊娠型において母親役になると身動きが取れなくなってしまうため、人目のつかない巣穴を見つけ、食料を大 量に蓄えた後、つがいは「すっきり」します。 (たまに後先考えずに「すっきり」して悲惨な末路を迎えるゆっくりを目撃します。) この繁殖において興味深い点は、ある程度成長したゆっくりを生むことができるという点です。植物型の繁殖は大 量にプチゆっくりが生まれるものの、その大多数が親の目の届かないところでの不慮の事故や、他の動物に捕食さ れたり、親子ゆっくりを虐待するのが大好きな虐待お兄さんに捕まり命を落としてしまうのです。 出産型ならば、母親の胎内にいるうちからある程度の意識があるため親子の絆が強くなり、母親の餡がある程度赤 ちゃんに受け継がれるため植物型のプチゆっくりに比べると知識も持っており、自然と生存率も上がると考えられ ています。 ただ、出産型の欠点は平均して3匹程度しか生むことができないということです。 また、母体となるゆっくりにかなりの負荷がかかるため、体の弱いパチュリー種などは出産と同時に死んでしまう ことがよくあります。 2.繁殖方法 ゆっくりはどのようにして身篭るのか? ゆっくりの中身は基本食材であり、生殖器官などまったく見当たりません。 ゆっくりの中には「ぺにぺに」「まむまむ」と言っているゆっくりがいるものの、それらの器官が実際に見つかっ たという報告は上がっていません。 しかし、ある興味深い報告がありました。それは幻覚を見せられたゆっくり霊夢が幻覚のゆっくり魔理沙と交尾を して植物型で繁殖したというものです。 この報告を聞き、私はある一つの仮説を立てました。 「ゆっくりは1匹でも繁殖する能力を持っているが、他のゆっくりとすっきりしたという事実がないと身篭らない。」 この仮説の通りならば幻覚によってゆっくり霊夢が身篭ったことは説明がつきます。 また、ほぼすべてのゆっくりが1匹で「すっきり」しても快楽を得るだけで体に大きな変化がないのに対し、他のゆ っくりと一緒に「すっきり」した直後にはどちらかのゆっくりの体に変化が訪れるという点についても説明がつきま す。 また、ゆっくりに手術を施して子供を産めなくするという事が可能であるため、ゆっくりの体内には何らかの器官を 司る餡の部位が存在すると考えられます。 3.今後の方針 今回述べたものの殆どが仮説の段階なので今後も虐待スレのゆっくりの観察を続け、仮説を定義にしたいと考えてい ます。 また、最近では木ゆっくりなどというのも現れだし、ゆっくりの生態について更なる研究(虐待)が進むことに期待 したいと思います。 おまけの後書き 以上のおまけがゆっくりの繁殖方法について私が考えているものです。 これらの設定を基に出産シーンが登場するSSを書いております。 (魅力的な設定が出たら改変するかもしれないけどねw) ちなみに、「ぺにぺに」「まむまむ」という設定は非常に面白いと思います。 ただ、私はその・・・生々しいものはあまり好きではないので、今回のおまけではそんな器官は存在しないと書かせ ていただきました。 冒頭部分は加工場の人の「ゆっくりいじめ系260 ほほえみの村(永琳の報告書)」の書き方の一部を参考にさせてい ただいております。 最後に、これは私の中の設定です。他の職人様の設定を批判するつもりはまったくありません。 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/1840.html
れみりゃの子育て ******************************************注意*********************************************************************** オレ設定が含まれます 虐待描写が少ないです。 良いゆっくりも傷つきます。 いつもながら会話が結構多いです。 ********************************************************************************************************************** 春、雪解けがだいぶ進み新しい命が次々と生まれる季節。 山に住む多くの住民たちが目覚める季節。 そんな季節に泣きながら巣から出てくるゆっくりがいた。 れみりゃだ。 胴無しタイプのようだ。 「う~……れみりゃのおちびちゃん……」 いくつもの黒ずんだ子れみりゃを咥え出して墓を掘り始めた。 このれみりゃの番はいない。 冬眠の準備中に野鳥に襲われて死んでしまっていた。 その後、子供達と共に狩りに行くもうまくはいかなかった。 ゆっくり育てようと考えていたので冬眠明けまで狩りを教えないでいようと考えていたからである。 急いで狩りを教えるも、未熟な子供たちでは気配を気取られすぐにエモノに逃げられてしまう。 れみりゃ自身も失敗続きの子供たちが気になり狩りに集中できなかった。 そのせいで食糧が満足に集められず子供達は冬眠中に飢えて死んでしまった。 しばらくして墓も完成したころ、 ぐぅ~、と空腹を告げる音が鳴った。 「いつまでもないてちゃみんなにわらわれるど~!」 そう自らを奮い立たせて冬眠が明けて初の狩りに出かけて行った。 飛んで間もない時だった。 れいむ、まりさ、ちぇん、ありす、ぱちゅりー等がたくさん集まっているのを見つけた。 近くの木の根元にはたくさん穴がある。 ゆっくりの群れ、しかもなかなかの大きさだ。 食料としては数ヶ月分はあるかもしれない。 「こんなちかくにこんなにいたんだど~!?……れみりゃがもっどはやぐにきづいでれば……」 悔しさと悲しさ、それから自分自身への憤りからまた涙が溢れ出す。 「うぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!」 それら全てをぶつける様に勢いよく群れへと突撃する。 「ゆ?……!!れ…れみりゃだぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」 「わがらないよー!なんでもういるのー!?」 「むぎゅ!エレエレエレ・・・」 「ま…まりさはたべてもおいしくないからありすをたべてね!」 「どぼじでぞんなごどいうのぉぉぉぉぉ!!?」 混乱する群れ、そしてその中で大暴れするれみりゃ。 もっと早く見つけていれば… おちびちゃん達は…おちびちゃん達は…助かったのに! れみりゃの頭の中にはそれしか無かった。 これは食事ではない、八つ当たりの虐殺ショーだった。 1時間ほど経っただろうか。 辺りはゆっくりの死骸で一杯だった。 正気に戻ったれみりゃは泣き止み食事を始めた。 「……しゃん……きゃらにゃいよー……」 声。 微かにだが確かに聞こえる。 「まだいきのこりがいたんだどー?」 耳を澄まして場所を特定する。 「そこだっどー!!」 勢いよく飛びかかる…が牙があと数センチで届くところで止まる。 とても小さいちぇんがいたのだ。 おそらく植物型で生まれたばかり、もしくはさっきの襲撃で生まれ落ちてしまったものかもしれない。 れみりゃの頭には薄らと自分の子供達が重なって見えた。 「お……おちび…ちゃん…だっど?」 つい、口に出ていた。 「ゆ?おきゃーしゃん?わきゃりゅよーおきゃーしゃんだねー!ゆっくちしていちぇにぇー!」 「うう!?ゆっぐりしでいくどー?」 れみりゃの言葉からちぇんはれみりゃを母親と勘違いしてしまったようだ。 ちぇんの言葉にぼーっとしていたれみりゃは思わず返事を返してしまっていた。 「ゆゆ~♪おきゃーしゃん!しゅーりしゅーりしゅるよー!」 れみりゃは混乱したが落ち着いて事態を把握しようと努めた。 自分は捕食種のれみりゃ。 目の前にいるのは中身が甘ーいチョコクリームのちぇんの赤ちゃん。 ちぇんはれみりゃを見たら逃げる。 でもこいつは逃げない。 こいつはれみりゃをお母さんと呼んでいる。 つまりこいつはれみりゃの子供。 子供なら逃げないのは当たり前。 そこまで考えているとれみりゃにはもう目の前の赤ちぇんが自分の子供としか思えなくなっていた。 小さい体で一生懸命自分に近づき、「しゅーりしゅーり!ちあわちぇだよ~!」とやっている赤ちぇんが愛しくてどうしようもなかった。 「このこをりっぱなほしょくしゅにそだてるど~!こんどこそ…かならずそだててみせるど~!」 れみりゃは赤ちぇんを育てることを決意した。 「うっう~!ちぇん、いっしょにこーまかんにかえるど~!」 「こーまきゃん?わきゃらにゃいよ~?」 「こーまかんはれみりゃのゆっくりぷれいすだっどー!」 「ゆっきゅり?わきゃるよ~ゆっきゅりできりゅんだにぇ~!」 れみりゃは笑顔で頷くと赤ちぇんを羽で帽子の上に乗せて飛び立った。 「わきゃるよ~!!おしょりゃをちょんでりゅんだにぇ~!!!」 帽子の上で興奮しながら喜ぶ『我が子』を見てれみりゃはとてもしあわせ~だった。 そしてその日かられみりゃとちぇんの奇妙な親子生活が始まった。 数ヶ月後、季節は変わって夏。 れみりゃの子育ては順調そのものでちぇんは子供サイズにまで成長していた。 立派な捕食種に育てるという教育方針により、ご飯は全てゆっくりの中身だった。 虫や草花であったことなど一度もない。 しかしちぇんの心では少しづつ疑問が膨らんできていた。 疑問が限界まで膨らみ切ったある日、ちぇんは思い切ってれみりゃに疑問をぶつけてみた。 「おかーさん!ちぇんはどうしてはねさんもないしきばさんもちいさいのー?わからないよー?」 「うう!?」 「……ちぇんは…おかーさんのほんとうのこどもじゃないんだねー?」 「…うー…」 一緒に暮らし始めて数か月、ちぇんが気づいてしまった。 今まで気づかれないようにれみりゃなりに十分気を付けていたはずだった。 ご飯は全て中身だけにしてゆっくりだとは気づかないようにしてきたしれみりゃは自信があった。 狩りを覚える頃になれば大きくなっているだろうしその時全てを話そうと決めていた。 れみりゃはちぇんの本当のおかあさんを殺した。(と思われる) 全てを話したその時、立派に捕食種として育った我が子に食い殺されよう。 ちぇんにはその資格がある。 れみりゃはそう思っていた。 しかし思っていたよりもまだだいぶ早く気づいてしまった。 それでも可愛い我が子に嘘は付けなかった。 「うー…そうだど…れみりゃはちぇんのほんとうのおかーさんじゃないんだど…」 「…わかるよー…ちぇんとおかーさんはちがいすぎるんだよー… …ちぇんの、ちぇんのほんとうのおかーさんはどこなのー?」 「……れみりゃが…ころしたんだど…」 「!」 ちぇんはある程度覚悟していた。 つい最近こっそりこーまかんから抜け出してれみりゃの狩りを見たから。 「ゆっくりさせてよー!…ゆっゆっゆ!もうやだぁぁぁ!おうぢがえるぅぅぅぅぅ!ゆゆ!?ゆんやぁぁぁぁぁぁ!!」 悲鳴と命乞いを叫びながら逃げるれいむをれみりゃは躊躇せずに噛みつき、絶命させていた。 そして中身だけを口一杯に詰め込むと羽を広げ、帰る仕草を見せた。 ちぇんは混乱しながらもバレてはいけないと判断し、急いで帰った。 足の速いちぇんは先に帰ることができ、バレることは無かった。 「ころしたことをべんかいはしないんだど、でもれみりゃはちぇんをほんとうのこどもだとおもってるど! ちぇんといっしょにいれてれみりゃは、しあわせ~だったどー……」 「おかーさん…」 「もし…もしちぇんがれみりゃをきらいなら…れみりゃを…れみりゃをころしてもいいんだど!!」 「!!!???」 ちぇんは驚き、そして泣いた。 「ゆっぐ…ゆっぐ…どぼじでそんなごどいうのー?わがらないよぉぉぉ! ちぇんは、ちぇんはおかーさんのごどだいすぎなんだよぉぉ!? ちぇんもおかーさんといっしょでとっでもとーっでもしあわせ~だったんだよ!? それなのに…なんでごろじでもいいとがいうのぉぉぉ!?」 ちぇんは怒っていた。 自分の本当の親を殺したことへではない、自分にれみりゃを殺してもいいと言ったことへだ。 ちぇんはただ本当のことが知りたかっただけだった。 自分はれみりゃの本当の子供ではない、だから似ていない、本当の親はもう死んでいる。 それを認めてもらった上で気持ちを整理してこれからも一緒に暮らしていこう、そう思っていた。 「う…うあ…ちぇんは、れみりゃがおかーさんでいいんだど?」 「とうぜんだよー!」 「れみりゃはちぇんの…」 「そんなことはどうでもいいんだよー!!ちぇんのおかーさんはおかーさんだけなんだよー!!ゆっくりわかってねー!!」 「ううう…うぅぅぅぅぅぅ!!」 れみりゃは羽を、ちぇんは2本の尻尾を、それぞれ相手を抱きかかえるようにして泣いた。 れみりゃは全てを謝罪し、ちぇんは全てを許した。 そう、今この瞬間からこの2匹は本当の親子になったのだ。 数日後、ちぇんは悩んでいた。 本当のことがわかったのは良かったが、自分があまりに捕食種らしくないことに。 れみりゃのような羽で一緒に空をぱーたぱーたしたい。 れみりゃのような牙で一緒に狩りに出かけたい。 そもそも捕食種ではない自分がそれらも無しにこれから生きていけるか、と。 れみりゃもそれには気づいていた。 そして大分早いが前々から計画していたことを実行しようと決めた。 「ちぇん?これからだいじなことをはなすどー!」 「わかったよー!ゆっくりきけばいいんだねー?」 れみりゃはちぇんに説明を始めた。 れみりゃ命名「ちぇんとぱーたぱーたしようだいけいかく! ~ぱーたぱーたはきもちいいんだど!~」である。 1:ご飯をたくさん貯め込む 2:れみりゃが自分の羽にかみつき引き抜く 3:羽の付け根をちぇんの背中に刺し込む 4:しばらく貯め込んだ餌で耐えつつ羽が取れないよう見守る 5:羽がくっつく 6:動かす練習をする 7:飛ぶ練習をする 8:一緒にぱーたぱーたする れみりゃは捕食種なのでしばらくすれば羽はまた生えてくる。 ちぇんに羽が馴染んでくれればちぇんも飛べる。 なんとも浅はかな計画だが、れみりゃからすれば練りに練った最高の計画である。 「ゆぅ…でも、おかーさんいたいいたいだよー?」 「うっう~♪だいじょうぶだっど~!れみりゃはつよいからすぐにあたらしいはねさんがはえるんだっどー!」 それを聞いたちぇんはとても喜んで賛成した。 夢にまで見た自分だけの羽のために。 れみりゃもそんなちぇんを幸せそうに眺めていた… 更に季節は流れて秋。 れみりゃの計画は大成功だった。 始めたのが夏だったこともあり貯め込むご飯は簡単に捕獲できたし、 涼しいこーまかんで羽がくっつくのをゆっくり見守るのはむしろ幸せだった。 まだ少し小さいちぇんの体には余るくらいの大きな羽だが、 ちぇんのれみりゃのようになりたいという気持ちが強かったことが作用したのだろうか、 羽は一週間程度でくっつき、それから一か月位でなんとか飛べるまでになっていた。 「わかるよ~!こうやってちからづよくぱーたぱーたすればいいんだねー?」 今となってはゆっくりなられみりゃと並んで飛ぶこともできるが、初めて並んでぱーたぱーたした時は抑えきれない喜びを感じ意識を失って落下。 れみりゃが焦って救出したほどだった。 それから、余った時間で狩りも習った。 ちぇんは気配を消すのがとてもうまく、その点だけは初めかられみりゃを超えていた。 また茂みから普通のちぇんを装って声を出して相手を油断させる等頭も良かった。 それでも飛び立つ時の初速が遅いせいで狩りの成功率は低かった。 そこが現在の課題ではあるが、ちぇんだけ食べる分には問題ないくらいには上達していた。 「うっう~!きょうもとうっみんっのためごはんをあつめるんだっど~! これはとっでもだいじだからがんばるんだどー!」 そう、実りの季節を迎えちぇんも狩りができるようになったこともありそろそろ冬支度しなければいけないのだ。 狩りは二手に分かれて行っている。 ちぇんのノルマは自分で今日食べる分以上を集めることだが、それができるのは3日に1度くらいである。 それでもれみりゃは食糧集めに集中できるだけでだいぶ楽だった。 「それじゃあここでふたてにわかれるど~!かげさんがむこうのやまさんのほうをむいたらこーまかんにしゅうごうだっどー!」 「わかるよー!きょうこそいっぱいまりさをつかまえるよー!」 いつもれいむやぱちゅりーなど動きの遅いものばかり狙っているちぇんにとって身体能力の高めなまりさは捕まえにくい。 群れに突撃しない限り負けることは無いが逃げられることが多かったのでまりさをいっぱい捕まえることを目標にしていた。 「わからないよ~!どこにもまりさがいないんだねー!」 しばらく飛び回るがどこにもまりさの姿が無い。 それどころかゆっくりすら見られない。 「やめてね!まりさをたべないでね!…ゆっぐりしだいよぉぉぉぉ!!」 まりさの声が聞こえた。 声のする方に向かうと2匹の胴無しれみりゃがまりさを襲っている。 「うっうー☆きょうもじゅんちょうだっどー♪」 「う?おかーさんへんなちぇんがいるんだどー?」 初めて母親以外のれみりゃを見たちぇんは反応に困った。 「ちぇ…ちぇんはほしょくしゅのちぇんだよー!きばさんはちいさいけどはねさんはあるよー! れみりゃおかーさんとかりしてるんだよー!わかってねー?」 捕食種として育ったこともあり「ゆっくりしていってね!!」とは言わなかった。 とりあえず自分についてを相手に伝えようと必死だった。 「うー?ちぇんはほしょくしゅじゃないんだっどー!」 「ならあれはごはんだどー?うー!い☆た★だ☆き★ま☆すだっどー♪」 れみりゃ親子がちぇんに飛び掛かった。 「わからないのー!?ちぇんはごはんじゃないよー!?」 ちぇんは叫びながら逃げた。 しかしやはり遅い… 「どーしたんだど?♪もっとはやくとばないとた~べちゃ~うぞ~♪」 「うっう~☆れ★み☆りゃ★う~♪」 明らかにこの親子は遊んでいた。 「やめてねー!いじめないでねー!!わがらないよぉぉぉぉ!!おがーさぁぁぁぁぁぁん!!……ゆぎゃ!」 ついに捕まってしまった。 体を子れみりゃに押さえつけられる。 「いだいよぉぉぉ!!わがらないよぉぉぉ!!はなじでよぉぉぉ!!」 「ちぇんがはねさんなんてなまいきなんだっどー!」 「!?!?!?!?!?!ゆぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!やべでねぇぇぇぇぇ!!!」 親れみりゃはちぇんの羽に噛みつくと勢いよく引き抜いた。 既に自分の一部となっているちぇんに今まで味わったことのない激痛が襲う。 「もうかたほうもぬいちゃうんだっどー!」 「ゆ…ぁぁ…やめ…はねさん…おがーざんにもらっだ…だいせづな…はねさん…」 「いくどー!れ★み☆りゃ★うぅぅぅぅぅぅぅ!!」 「sdfgghhj!!!!!ゆぢゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」 これでちぇんに羽は無くなった。 背中の羽の付け根だった部分には穴があき、チョコクリームが垂れ始めていた。 ちぇんは背中の痛みよりも羽が無くなった悲しみの方が苦しかった。 自分と母親を繋いでくれる羽。 母れみりゃが痛い思いをしてくれた大切な羽。 脈打つ背中の痛みをはるかに超える悲しみがちぇんの意識を奪おうとしていた。 「ちぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇん!!!!!」 その時、ちぇんには赤い光が見えた。 母れみりゃだった。 鬼の形相の母が今まで見たことのない速さでれみりゃ親子に突撃していたのだ。 「うぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」 「うびゃっ!!」 数メートル転がっていくれみりゃ親子と自分に近寄ってくる母。 「ちぇん!!くるのがおくれたど!!ごめんだどー!!」 さっきの鬼の形相が嘘だったような泣き顔を見せる母にちぇんは安心した。 「わかるよー…たすけてくれたんだねー…でも、ごめんねー… おかーさんにもらったはねさん……だいじな……だいじな…ゆっぐ…だいじなはねざん… なぐなっちゃっだよー……ゆっぐ、ゆっぐ…ごべんねー…ほんどに…ごべんねー…」 「いいんだどー!こんどまたあげるんだどー!ちぇんのためならいくらでもあげるんだどー!!」 「……なら、いのちをもらうんだどー!!!」 「う!?」 油断した。ちぇんが気になってトドメを刺すのを忘れていた。 いつのまにか戻ってきていたれみりゃ親子が母れみりゃを両脇から噛みついた。 「うぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!」 「よーくおぼえておくんだどー!?エオモノをいちげきでしとめれないれみりゃはいちりゅうじゃないんだっどー!!」 「おがーざんわがっだどー!!ふいうぢするゲスなれみりゃはころしでやるんだどー!!」 初めて聞く母の悲鳴。 苦痛に歪む母の顔。 いくら強い母といえども両脇から噛みつかれては身動きが取れない。 このままでは自分だけじゃない、母も殺されてしまう。 自分がもっと強かったら……母の様に強い捕食種だったら…… …その時、ちぇんは心になにか熱いものを感じた。 すると、背中の痛みが消えてゆく。 それどころか体中に力が漲ってくる。 「うっうー!これだけやればこのゲスりゃはしばらくおきれないはずだどー!」 「うー…おかーさん、おなかすいたんだどー…ちぇんをたべてもい……!?!??!?!? いだいんだどぉぉぉぉぉぉぉ!!!」 子れみりゃは右頬に痛みを感じた。 …ちぇんだ。 ちぇんが噛みついたのだ。 「いだいんだどぉぉぉぉぉ!!はなれるんだどぉぉぉぉぉ!!」 中々離れない。 ちぇん種の小さい牙なら簡単に振りほどけるはず… そう考えていた子れみりゃは混乱した。 そして、ブチッ!!と鈍い音と同時に子れみりゃは開放感を感じた。 「いぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!ざぐやぁぁぁぁっぁぁぁぁぁ!!」 子れみりゃの右頬は噛みちぎられていた。 ちぇん種の牙では傷付けるので精一杯のはず… 親れみりゃはちぇんに向き合う。 そこには見たことのないゆっくりがいた。 先ほどの背中の穴はもうほとんど癒えている。 口からはれみりゃ並の大きな牙が見え、顔は先ほど見たれみりゃの鬼の形相そのもの… 「あれ?きばさんがおおきくなってるよー!?わからないけどわかるよー! これが、これがおかーさんとおなじほしょくしゅなんだねー!!」 これはちぇんではない、少なくとも間違いなく捕食種だ。 そこで子れみりゃを思い出し子れみりゃのほうに目をやる。 痙攣しているが捕食種の再生力ならなんとかなる程度だ。 今ならまだ助かる、目の前の捕食種は羽が無いから飛べないはずだし飛べば逃げ切れる。 親れみりゃは勢いよく子れみりゃの方へと飛ぶ。 「わかるよー!こっちにくるとおもってたよー」 「うべぇぇぇぇ!!なんでもういるんだどぉぉぉ!!」 そこにはちぇんが待ち受けていた。 確かに少し目を離したがそれでもさっきのあの遅さではここまで来れない。 「わからないのー?ちぇんはね、ぱーたぱーたするよりぴょんぴょんしたほうがはやいんだよー!」 「じゃ…じゃあなんでさっきとんでにげたんだどぉぉぉぉぉ!?」 「はねさんがじめんさんにこすれてぴょんぴょんしにくいからだよー、わかってねー!?」 「うぅぅ…!うぅぅぅぅぅぅ!!!」 苦肉の策。 いくら早いとは言えど羽無しなら飛べば追いつけないはず。 子供を置いていくのは忍びないが子供はまた産めばいい。 親れみりゃは泣きながら飛び立った。 「うっうー!はねなしならここまでこれないんだっどー! やーいやーい♪うっうーうあうあー♪」 「さっきはすまなかったどー…」 「うあえあえ~!!??」 空に逃げのび余裕が出たのか挑発を始めた親れみりゃの背後に母れみりゃの影があった。 「おまえのいうとおりエモノはいちげきでしとめなきゃいちりゅうじゃないどー」 「うあ…あ…うあ…」 「こんどはいちげきでしとめてやるどぉぉぉぉぉぉぉ!!」 ガブッ!!…… 素早く背後から正面に移動した母れみりゃは大きく口をあけ、親れみりゃの顔面に喰らいついた… 顔だけは再生できない。 顔面を食いちぎられた親れみりゃは力なく落ちて行った。 「うぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」 母れみりゃは悲鳴の先を見る。 するとちぇんも同様のことをして子れみりゃにトドメをさしていた。 その場には顔面と一部が食いちぎられたれみりゃの死骸が2つ、力なく横たわっていた。 「おかーさぁぁぁぁぁぁぁぁん!!」 「ちぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇん!!」 いつの日かのように泣きながら抱き合った。 「ごめんだどぉぉぉ!!」 「いいんだよー!それよりちぇんをみてほしいよー!おおきなきばさんもあるし、きずさんもいたくないんだよー!」 ちぇんの姿を改めて見なおしたれみりゃは涙が止まらなかった。 今自分の目の前にいるのは紛れもない捕食種、立派な捕食種の姿だからだ。 ついに成し遂げた。 立派な捕食種を育てるというあの日の決意を。 …いや、まだ大事なことがある。 「きょうはすこしはやいけどこーまかんにかえるどー!きょうはたいりょうだったどー!」 そう、前は成し遂げられなかった越冬だ。 まだ自分の仕事は終わっていない。 でも今日は、今日くらいはちぇんと一緒にゆっくりしよう。 そう思いゆっくり家路についた。 春、雪解けがだいぶ進み新しい命が次々と生まれる季節。 山に住む多くの住民たちが目覚める季節。 そんな季節に泣きながら巣から出てくるゆっくりがいた。 れみりゃだ。 胴無しタイプのようだ。 「う~…ちぇん…」 「わかるよー!さびしいんだねー!ちぇんもおなじだよー!」 背中の羽と釣り合いのとれた体になったちぇんは涙を堪えてそう言った。 羽が無い方が速いのだがいつか必ずれみりゃのように速く飛んでみせるというちぇんの声を尊重して再び羽を付けた。 しかしただ付けたわけではない。 あのあとこーまかんに帰ったちぇんの背中には羽が生えかかっていた。 しかしいつまでも繋がっていたいというちぇんのわがままで羽を片方づつ交換したのだ。 「うっ…うっ…さびしくなったらいつでももどってくるんだど~?」 「だいじょうぶだよー!ちぇんはいつもおかーさんといっしょなんだよー!」 予定よりも大分早いがれみりゃがちぇんに教えることはもう無かった。 残る課題の飛び方は厳しい自然の中で暮らせばどんどん上達する。 それ故の早い巣立ちだった。 そしてちぇんは巣立っていく。 自分の羽と母の羽を大きくはばたかせて……… ************************あとがき************************************************************************* 今回も最後まで読んでいただき本当にありがとうございました! 今回はオレ設定が多く含まれるものを作ってみようと思い作りました。 ちぇんは最初れいむの予定でしたが後半で捕食種の強さを持ったれいむが想像できなかったのでちぇんになりました。 れみりゃを3匹出すので区別しにくかったかもしれません。 まずそれが今後の課題の一つ。 それからオレ設定はやっぱり読み返すと違和感ありますね… ゆっくりの思い込み次第でどうにでもなる感じをもっと引き出したかったです。 今度はもっと違和感が無くなるようにゆっくり頑張ることが二つ目の課題です。 最後にもう一度、読んでいただき本当にありがとうございました。 著者 ライトM制裁派お兄さん ************************過去作品************************************************************************* 過剰愛でお兄さんの悲劇 元祖ゆっくりとの遭遇 リーダーまりさの成長 このSSに感想をつける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/1265.html
霊夢のバイト 「うっうー♪ れみりゃだどぅ~♪」 五月蝿い鳴き声とともに博麗霊夢の家にゆっくりれみりゃが入ってきた。 霊夢はうんざりした様子でそいつの頭を掴む。 「な゛に゛ずる゛どぉ~! ばな゛ざだい゛どざぐや゛に゛い゛い゛づげる゛どぉ~!」 「あらごめんなさい、あなたに甘いものを食べさせようと思って。」 冷たい目で霊夢がそう呟くと、途端にれみりゃの顔が笑顔に変わる。 「う~♪ はやぐあんだいずるどぉ~、たーべちゃーうぞー♪」 すぐさま地面に叩きつけたくなる衝動を押さえ霊夢は外に出た。 手を離して後からついてくるように言う。 よたよたとバランスの悪い体を動かして必死に霊夢についてきた。 だが、ものの10メートルほどで地面に座り込んでしまう。 「う゛ー! づがれだー!」 仕方なく霊夢はれみりゃを抱きかかえて運ぶ。 そのおかげでゆっぐりゃは上機嫌だった。 「う~♪ おぞらどんでるどぉ~♪」 そのまま行き着いた先は紅魔館であった。 相変わらず中国こと紅美鈴が寝ている。 シエスタなので邪魔してはならないといわれているが、問答無用で霊夢が蹴りを入れる。 が、一瞬で美鈴は目を覚ましそれを受け止めた。 「おはよ」 「何?」 寝起きなので少し不機嫌そうに霊夢を見る美鈴。 しかし霊夢は悪びれもせず要件を言う。 「これおまえのとこのだろ、返しにきたわ」 「なんで持ってくるかな、そいつがうざいことくらいあんただって分かってるでしょうが」 「お前等が買主なんだから責任くらい持てよ」 「こんな生物の誰が飼い主かっ!」 怒号が飛び交う中、ゆっくりゃは一人できゃっきゃと笑っている。 二人はそれが癪に障った。 「やめでぇー♪ れみりゃがぷりでーだからっであらぞわだいでー♪」 その言葉に霊夢は再びゆっくりゃを抱きかかえる。 「ちょっくら加工所」 「いってら」 軽く挨拶すると再び美鈴は眠りにつく。 しかし加工所と言う言葉を聞いたゆっくりゃは驚愕の表情だった。 以前から咲夜に教えられている、加工所と職員という言葉。 この単語が出てきたらまちがいなく自分の身が危ないという事だ。 いくら知能が低いゆっくりゃでも、これだけは何とか理解していた。 「ぶぁー! がごう゛じょいや゛ー! ざぐやー! ざぐやどごー!?」 泣き叫ぶれみりゃに霊夢は焦った。 (ここで泣かれると不味い……アレが……) しかし、時すでに遅くアレが来てしまった。 アレは霊夢の目の前にいきなり現れて怒鳴った。 「ちょっと、うちのれみりゃ様に何してるのよ!」 「ああ、もう」 その声を聞いて霊夢はうんざりとした顔をする。 怒った声の主は十六夜咲夜、ここ紅魔館のメイド長を勤めている。 元々紅魔館の主であるレミリア・スカーレットに忠誠を誓っているのだが、れみりゃが現れてからというもの、本来の主より溺愛してるのではないかという噂が立っていた。 「でたなゆっくり保護団体会長」 「誰が会長よ、あんな醜いゆっくりとれみりゃ様を一緒にしないで欲しいわ」 一緒だろ、と霊夢は突っ込みたくなるが我慢する。 毎度思うのだがれみりゃもうざいのだがそれを擁護するこの咲夜も尋常じゃなくうざい。 よかったな、ここがゆっくり虐待スレで。 「わぁったわよ、んで私はこのれみりゃを返しに来たんだけど」 霊夢は鬱陶しいと思いながらも用件を言う。 咲夜はそれを聞いて睨みながられみりゃを奪った。 「うっうー♪ ざぐやはづよいんだどぉー♪ ぼまえだんでいぢごろだどぉー♪」 「うっせカス死ね、で、咲夜。ちょっとあんたんところの主に用があるんだけど」 そう言うと無表情で咲夜は答える。 「ああ、どうぞ」 こいつ本当に忠誠を誓っているのだろうか。 霊夢はちょっとレミリアが可哀想に思えた。 相変わらずゆっくみりゃは虎の意を借って霊夢を挑発し続けた。 紅魔館に入ってすぐにレミリアの部屋へ向かう。 扉を開けるとレミリアは優雅にお茶の時間を楽しんでいた。 「あら、霊夢が来るなんてめずらしいわね」 レミリアは久しぶりの客人にうれしそうに目を細める。 カリスマ(笑)とは言われているものの、少なくともゆっくりゃよりは『お嬢様』らしい。 「うー♪ れみりゃはこーまがんのおじょーざまだどぉー♪」 しかし、咲夜がゆっくりゃを連れて入ってきた途端、不快なものを見るかのように眉をひそめた。 どうやらレミリアも霊夢と考えている事は一緒のようである。 まぁ普通あれだけやられてむかつかない方がおかしい気もするが。 「咲夜、ちょっと霊夢と二人っきりで話がしたいから出て行って頂戴」 「かしこまりました」 凛とした声で咲夜は一瞬で姿を消す。 まるで忍者かなにかだ。 咲夜が消えたのを確認してからレミリアは鬼のような形相で霊夢に掴みかかった。 「なんであの糞肉まんを連れ戻したのよ!」 「うっさい! 処分するの面倒だからあんたの所に任せようかと思ったのよ!」 「加工所行けばいいじゃない!」 「里の向こう側だから面倒なの!」 ゆっくりは生意気にも人語を話す。 所詮中身が餡子なので簡単な言葉しか喋れないが、覚える言葉がどれも人を小ばかにするようなものばかりなのだ。 しかも、自分の方が人間より上だと思っているからたちが悪い。 「……ったく、しょうがないわね」 レミリアは指を三本突き出す。 「れみりゃを処刑するわ、あんたにも手伝って貰うからこの金でどう?」 指の意味はどうやら金をいくらだすかという事のようだ。 霊夢は少し考えて指を一本増やした。 「これならいいわよ」 「高いわよ、バイトのくせに生意気よ」 「……しょうがないわね、3.5でどう?」 結局、3.2で了承した。 レミリアに仕事の内容を聞き、霊夢は頷く。 こうして霊夢のバイトが始まったのだ。 ■■■ 咲夜には内緒で庭を歩いているれみりゃを捕まえる。 そしてそれを自宅へ連れて帰り地下室へ放りこんだ。 「うー? ここどごぉー?」 見慣れない場所にゆっくりゃはキョロキョロと辺りを見渡す。 そして霊夢はある道具を取り出した。 シンプル虐待アイテム、いわゆる透明な箱(×2)だ。 しかし今回はそれは使わない。 ただ事前に捕獲しておいたゆっくりれいむとゆっくりまりさを捕まえるだけだ。 それを見てゆっくりゃは食欲が湧いたのか、よたよたと近づいて箱を叩き始めた。 ゆっくり二匹は怯えて叫び声を上げるが、防音なのでなにも聞こえない。 「おがじー♪ あ゛まーい゛おがじだどぉー♪」 ゆっくりゃには二匹を甘いお菓子だと思っているようだ。 しかし、ここで二匹を食べさせる訳にはいかないので、小さな箱を取り出す。 「ゆっくりちていってね!」 箱の中からお手玉サイズのゆっくりれいむが出てきた。 透明な箱に入ってるゆっくり達の子供だ。 親たちは早く離してねとでも言うように箱の中で暴れている。 無視してそれをつまんでゆっくりゃに渡す。 「う~♪ おがじ~♪ たーべちゃーうぞー♪」 「ゆっ! あなたはだーれ? ゆっくちできるの?」 ゆっくりゃの恐怖を知らない子れいむは興味心身だ。 しかし、ゆっくりゃが力を込めると顔が少し割れて苦痛の表情を浮かべる。 「い゛だい゛よ゛ーーー! だずげでー!!!」 悲鳴を上げる子れいむだが、問答無用でゆっくりゃの口の中に入れられる。 「ゆぎゅっ、ぎゅぇっ!」 何度か悲鳴をあげたあと、動かなくなる。 ゆっくりゃは何度か咀嚼したあと、ぷっと吐き出す。 「ぺっぺ! ごれまぢゅい! ぽいっ、するのぽいっ!」 べちゃり、と恐怖の表情を浮かべて顔面半分が破けている子れいむが地面に叩きつけられた。 「―――!! ――!!」 親ゆっくり達は鳴きながら箱の中で叫んでいる。 だからわからんっちゅーに。 「どう? まずいでしょ。だからこの箱の中にいる奴も食べちゃダメよ」 「う~ おじょうざまのれみりゃはそんなまじゅいのだべだいど!」 少々不機嫌そうにゆっくりゃが言う。 自然のゆっくりゃなら喜んでたべていただろうがな。 それはさておき、さっきの親ゆっくりたちを解放する。 「おねーさんなんてことするの! あやまってもゆるさないよ!」 「ゆっくりしんでね! ゆっくりごろしのおねーさんはしんでね!」 その言葉に霊夢は青筋を立てる。 霊夢は平等だ。 何事にもひいきしない。 だからこそ、ゆっくりたちに制裁を与えている。 人間には人間の、ゆっくりにはゆっくり制裁を与える。 霊夢は、大体悪さをする人間や妖怪に対しては鉄拳制裁だ。 大体それで事は収まる。 最悪、さらに状況が悪化すれば殺してしまうが、そこまで人間や妖怪は馬鹿ではない。 だが、ゆっくりの場合はどうだろうか。 鉄建制裁を加えてやっても反省する気なし。 勝手に民家に押し入り、食べ物を奪う。 さらに、馬鹿みたいに増え続ける。 だから、大抵は拷問して殺してしまうのだ。 ちゃんと霊夢なりに考えているようだ。 「あんたたち、なんでつかまったか覚えてる?」 「ゆ? しらないよ! はやくあやまってね!」 親れいむは跳ねて怒り出す。 霊夢はそれを捕まえて、いけばなに使う剣山の上に置いた。 「い゛だっ、い゛だい゛っ! ゆ゛っぐりでぎない゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛!」 逃げ出そうとぴょんぴょん跳ねるが、霊夢に突き飛ばされて元の位置に戻る。 刺さる、飛ぶ、戻る。 繰り返す。 「ごべっだざい! れ゛い゛ぶだじが! がっでに゛! ごばん、だべばじだ!」 ようやく白状したので霊夢を解放する。 足の辺りは刺さった後が残り、気持ちの悪い跡ができていた。 「霊夢は自白したけど、まりさは?」 まりさは今のれいむの光景を見て恐れをなしていた。 あとは分かるだろうがお約束である。 「しらないよ! れいむについていったらかってにたべてたんだよ!」 ゆっくりまりさ定番の嘘である。 まりさの元になっていると言われている霧雨魔理沙(本業泥棒、副業魔法使い)は、人のものをたまに盗み取っていくが、話せば分かる人間である。 度が過ぎて霊夢が鉄建制裁を加えてやれば、渋々と盗んだものを返すところもある。 だが、ゆっくりまりさは違う。 自分がやったことを他人になすりつけ、自分だけは助かろうとする。 そして、自分に利益のあることしかしない。 たとえ愛をはぐくみ、子供を産もうがすぐにゆっくりありすと浮気をしたりする。 そして、自分の子供を『汚い子供』、『いらない子』などと言って、自ら殺す。 正義感のある人間では反吐が出る話だ。 まさに吐き気を催す邪悪である。 親が何も知らぬ子をてめーの都合だけで。(ジョジョ○奇妙な冒険5部参照) 「ゆっ! まりさのうそつき! さいしょにいったのはまりさだよ!」 「ちがうよ! うそをいうれいむはもうきらいだよ! ゆっくりしね!」 二匹はついに体当たり合戦を始める。 大抵、力の強いゆっくりまりさが勝つのだが、今回はちょっとだけ手を加えてやることにした。 「おい、ゆっくりゃ」 霊夢がその光景を不思議そうに見ていたゆっくりゃに声をかける。 「う?」 「こっちの勝手に人のものを食べちゃうゆっくりと、こっちのだまされたゆっくり、悪いのはどっち?」 霊夢の質問にゆっくりゃは無い脳みそというか肉まんを回転させて考える。 これも処刑のために使う知識だ。 「ごっぢ!」 れみりゃが指差したのはゆっくりまりさの方だった。 「そう、正解。じゃあご褒美にまりさを美味しくしてたべさせてあげるね」 「うー☆ ぼんど? わぐわぐー☆」 霊夢は喧嘩中の魔理沙を捕まえて連れて行く。 そして、プリンのカラメルが入った壷の中にぶち込んだ。 「ゆっぶぇ!? がぼぼぼぼぼぼぼぼっ! おぼぼぼっ!」 溺れて何をいっているのか分からない。 一分程度待ってから、霊夢は引き上げる。 まりさは一分近く息を吸えず、ぐったりとしていた。 「ほら、あまーくしたゆっくりまりさよ」 「うー☆ ぷっでぃんのあじがずるー♪ あまあま☆」 ゆっくりゃがまりさに齧りつくと正気を取り戻したらしく、泣き叫ぶ。 「い゛だい゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛!!!! ゆっぐりでぎだいい゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛!!!」 そのまま餡子を吸い尽くされ、さらに普段食べられることの無い皮まで残さず食べた。 れいむはざまをみろとでもいうように冷ややかな目でゆっくりゃを見ていた。 「けぷっ、おいじがっだど~♪」 嬉しそうにダンスを踊るゆっくりゃ。 霊夢はそれを無視してゆっくりれいむに話し掛ける。 「どう? まりさは」 「れいむがまちがってたよ! まりさはしんでとうぜんだね!」 「そうだね、でも一緒に食ったあなたも同罪よ」 ゆっくりれいむを抱きかかえカラメルの壷にぶち込む。 「どぼっじでぇ!? がおぼぼぼぼっ! ゆぼぼぼぼぼぼぼおぼっぼ!」 また一分近くたってから引き上げて、ゆっくりゃに与える。 反応が一緒なのでここは省略。 「んで、あなたはゆっくりをどうおもった?」 「うー♪ あいづらばがだどぉ~♪ やっばりれみりゃのぼうがづよいどぉ~☆」 「そうね、馬鹿って事を認識してるのは正解。だけど――」 次の瞬間ゆっくりゃは顔を変形させて宙を舞う。 「う゛っぐぇあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」 地下室をごろごろ転がっていくゆっくりゃ。 立ち上がったときは、地下室の苔や、蜘蛛の巣が顔にまとわり付いていた。 「う゛~ ぐちゃい! ぎだない! ざぐやにいいづげでやる゛! ざぐやー! ざぐやどごー!?」 いつも助けてくれる咲夜がいない。 助けを求めてゆっくりゃは右往左往する。 「助けを求めたってきやしないわ」 今度はゆっくりゃの腕を掴み、雑巾を絞るように捻る。 すると、一瞬ゆっくりゃの腕が膨らんだかと思うと、肉汁と肉をばら撒いて破裂した。(バキ○伝スカーフェイス参照) 「う゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!! れ゛み゛りゃのおででがあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」 自分の千切れた腕を見て悲鳴をあげるゆっくりゃ。 痛みのためか地面をごろごろと転がっている。 「わかったかしら、ゆっくりは皆クズなのよ? 食べられるかいたぶられるしか生きてる価値もないの」 そう霊夢は言う。 こうやって自分の存在はクズだと思い込ませるのだ。 「ぢがうぼん、れみりゃはごーまがんのおじょうざまだもん」 れみりゃは泣きながら文句を言うが霊夢は無視だ。 そしてそのまま地下室を出る。 ゆっくりゃを置いて。 「う゛あ゛ー! だじでー! お゛う゛ぢがえるー!」 叫んでも聞こえないフリ。 蓋を閉めて朝まで待つことにした。 ■■■ 次の日、地下室にいってみる。 ゆっくりゃは立ち上がって霊夢を見ていた。 「どう? 調子は」 「おだがへっだー……ごごがらだじで……」 体は再生しているので、それに体力を費やしてしまって腹が減っているのだろう。 霊夢は問い掛けた。 「ゆっくりれみりあ、あなたはなに?」 「う~……ごーまかんど……おじょーざまだど……」 弱々しくもそう答えるゆっくりゃ。 霊夢は立ち上がって地下室を出た。 「だじ……でぇ」 何か聞こえたが無視。 さらに次の日。 「ゆっくりれみりあ、あなたはなに?」 「……ばがな、ゆっぐりでず……だべだでるだげど……いぎぼどでず……」 そう答えたので霊夢は満足そうにれみりゃを抱きかかえた。 そして三日ぶりに地下室を出る。 「う……まぶちぃ……」 ずっと暗闇の中にいたからか、まぶしすぎて目をこする。 霊夢は紅魔館を目指す。 着いたとき、門番の美鈴がうれしそうに立っていた。 今日という日を待ち焦がれていたのだ。 「よ」 「よっす!」 霊夢の挨拶にさわやかに答える美鈴。 「今から処刑が始まるわ、あなたもくる?」 「もっちろん!」 こうして、紅魔館の広場に巨大な機械と霊夢とゆっくりゃが用意された。 みんな、嬉々としてそれを見守っている。 パチュリーも。 子悪魔も。 レミリアも。 フランも。 美鈴も。 部下の妖精メイド達も。 咲夜と他のゆっくりれみりゃ達は、何が起きているのかわからず戸惑っている。 そして、レミリアが高々と宣言した。 「今より! ゆっくりれみりあの公開処刑を執り行う!」 周りはシンと静まり返った。 実際のところ喜びたいのだが、咲夜が怖いのだ。 「お、おじょ――」 「執行人は博麗の巫女、博麗霊夢!」 霊夢は弱ったゆっくりゃを抱きかかえて機械へ繋がる階段を上る。 「どういうことですかこれは! れみりゃ様はなにも悪い事など!」 「してるわよ、十分」 霊夢が叫ぶ。 「聞いたわ、このゆっくりれみりあは人の本にラクガキするし勝手に物を食べるしせっかく作った料理を台無しにするし紅魔館の主人の料理をぐちゃぐちゃにして、それを怒った妖精メイドをしかりつけるあんたの後ろ舌を出す、最低の生物だってね」 「ちがう! だいたい、大人ならそのくらい我慢できるでしょう!」 その言葉に、聞いている何人かはイラっとしただろう。 だが、言わない。 「我慢の限界ってものがあるのよ、毎日やらかしたとしても言えば聞く子供だったら私達だってなんとかやってくわ。だけどね、こいつは人を侮辱する行為を続け、さらには人の苦労を無駄にする聞き分けの無いただのクズなのよ!」 そう言うと、咲夜は頭に血が上ったのかナイフを取り出した。 「貴様!」 「そうよねぇ? ゆっくりれみりあ?」 再び、辺りは静まり返る。 霊夢はゆっくりゃを地面に立たせて 弱ったゆっくりゃは、よたよたと立ち上がり、答えた。 「れみりゃは……くずで……たべだでづだげど……いじべだでづだげど……ゆっぐりでず」 そう、涙ながらに答えた。 咲夜は絶望する。 しかし無常にも機械は作動した。 機械の正体は、巨大なシュレッター。 たくさんの刃がかみ合い、獲物を飲み込まんとする。 「ほら、行きなさいゆっくりゃ」 「う~……」 一歩一歩、自ら死の道を進むゆっくりゃ。 咲夜は泣き叫んでいくなと言うが、パチュリーの魔法で取り押さえられてしまう。 そして機械の中にゆっくりゃが落ちた。 「い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛ぎえ゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛!!!!!!!!!!! い゛だい゛よ゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛!!!!!!」 ゆっくりゃが死の淵に叫ぶ断末魔。 刃はゆっくりゃの足を引き裂き、胴まで飲み込む。 「ぎあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!! ざぐやあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!」 最後にはいつも助けてくれたメイドの名前を。 だが、もうメイドは助けてくれない。 刃は、胴から顎へ。 「ぎぇいあg;あ:いえy:iey:gいg:hikhぎprsghp]ithgw]いghspdないh」ighnぱい5wty@0とhtがおふiefg:いいpthうぃwkgjをphakl;snげいあぎぇあyがhkげh[wutow!!!!!!!!」 顎を引きちぎられ、何をいってるのかさえわからない。 あとは、ぐちゃぐちゃと肉を引き裂く音が何度かしただけ。 咲夜と、他のゆっくりれみりあ達は泣き叫んでいた。 「いいかしら! 今この瞬間ゆっくりれみりあは自分のことをくずで最低なゆっくりと同類だということを認めた! すなわち! 他のゆっくりれみりあもゆっくり同等の処置をすると言うことをここに宣言するわ!」 霊夢がそう叫ぶと、まるでリハーサルを行っていたかのように妖精メイド達が敬礼した。 パチュリーはほっとしたように屋敷に戻っていく。 レミリアとフラン、その他全員もとても楽しそうに喜んでいた。 霊夢は賃金を受け取り、帰っていった。 ただ一人、咲夜はその場に泣き崩れていた。 ■■■ あれから、ゆっくりれみりあが見つかるたびに加工所へ行くかその場で処刑されることになった。 今までは、れみりあのバックに咲夜と言う強敵がいたが、今度は人間や妖怪達のバックにレミリアが付いた。 これのおかげで咲夜は手出しできず、ただれみりあが殺されていくのを眺めているのだった。 今日もまた、ゆっくりれみりあの悲鳴がどこからか聞こえる。 すげーくだらないおまけ ジョジョ読んでたら思いついた。 ちょっとはしょってる、コロネ台詞なげーよ。 コロネ「いらぬ心配だが……たしか、ゆっくりまりさと名乗っていたっけか……ヤツは、ひょっとすると……おまえ……死んだふりをしているな!」 5「ジョルノ!?」 コロネ「そしておまえは……考えている、僕がそこまでに登るまで早く……あと数センチ体を動かす事ができれば……そのまま堀の下へ落下して逃れる事ができると……『おにーさんからにげられる!! ゆっくりできるよ!!』と……(中略)そのままじっとしていれば、お菓子はやれないが、なにもしないと約束しよう、ひとつの選択だ、さあどうする? 登っていくぞ、いまからそこへ」 ゴゴゴゴゴ ガシィッ! まりさ「おにーさん! ゆっくりおかしちょうだいね!」 5「あッ! ああッ!!」 ドパアァアン まりさ「ゆぐあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!?!?!?!」 コロネ「喋ったのは時間が欲しかったからだ、さっきお前にくれてやったお菓子が成長してお前の体に帰るのを待つ時間がな、お菓子にはクワガタになって戻った。さっき与えたときに与えといたんだ『ゴールド・E』の『生命』をな……おまえが死んでいようが生きていようがおまえの止めを確実に刺すためにな」 ドドドドドドドド まりさ「ざっぎ……じっどじでれば……なにもじだいっで……」 コロネ「自分を知れ……そんなオイシイ話があると思うのか? お前の様なゆっくりに……」 まりさ「なんてひどいひry」 コロネ「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄WRYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYY無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ッ!!!! まりさ「ゆ゛っぐり゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛!!」 コロネ「無駄ァァァァ!!!」 クルッ (燃えるゴミは月・水・金) ドグシャァァッ あとがき こんにちわ、デッドラの人です。 これからも書き続けていってシリーズ物とかの場合検索するの面倒そうなので名前つけようかと思ってます。 神社バイトです今後ともよろしく。 見たことある名前でも気にしないで このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau9/pages/92.html
「ぎゃおー!たーべちゃうぞー!」 「や゛べでよ゛お゛お゛お゛お゛お゛!!だずげでれ゛ーむ゛う゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛!!!」 「こらー!!またアンタか!!うちの子を虐めるなって言ってんでしょこんダラズがぁ!!」 怒りの雄叫びを上げつつ、生首を追いかけ回す童女に踵落としを浴びせる巫女は博霊霊夢。 蹴り飛ばされた童女はゆっくりれみりゃ。一見人間の子供だがその実肉まんである。 ゆっくりれみりゃから解放され、すかさず霊夢の控えめな胸に飛び込んで勝ち誇っているのはゆっくりれいむ。 人間の生首によく似た姿であるが饅頭である。 幻想郷全域に突如として大発生し、田畑を荒らし民家に侵入するなど多くの被害を齎しているゆっくりだが、 人々の中にはこの霊夢の様にゆっくりを愛玩する者も少なからず居た。 「う゛あ゛ー!!ざぐや゛だずげでよ゛ー!ごあ゛い゛ひどがい゛じめ゛る゛よ゛ー!!」 「何よ!虐めてたのはアンタでしょう!来なさい!!」 そう言ってゆっくりれみりゃの首根っこを引っつかんで足音荒く神社の階段を下りていく。 行き先は勿論このゆっくりれみりゃの飼い主が住む紅魔館である。 「あ、こんにちはー。ははぁ、またやらかしたんですか小さいお嬢様は」 「そうよ!分かってるならさっさと通しなさい。素っ首落とすわよ」 「びゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!ぢゅう゛ごぐー!!だずげでー!!」 「はいはい分かりましたよ。…これで何度目でしたっけ」 「二十二回目。アンタも、外から来る奴だけじゃなくて中から出て行く奴も止めてくれればいいんだけど」 「どお゛ぢでだずげでぐえ゛な゛い゛の゛ー!!ぢゅう゛ごぐの゛ばがー!!う゛あ゛ーう゛あ゛ー!!」 「それはお嬢様に言って下さいよ。私はお嬢様の御命令で外敵を防いでいるんですから」 「融通の利かない奴ね。まあいいわ。ほら、グズグズ泣いてないでとっとと来なさい」 「ぶあ゛あ゛あ゛あ゛ん゛!!ぶえ゛え゛え゛え゛ん゛!!ざぐや゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!」 来いと言いつつずんずん首根っこを掴んだまま引きずる霊夢。 その目前にいきなりメイド服の少女が現れた。 彼女の名は十六夜咲夜。紅魔館のメイド長を務めるロリコン少女である。 「ちゅーっす!お疲れ様でゅーっす!」 挨拶と同時にハリネズミならぬナイフネズミになる門番。合掌。 「出たわねロリコンメイド。ちょっと、アンタの肉まんがまた私のゆっくり虐めてたわよ!!」 「う゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん゛ざぐや゛ー!ごあ゛い゛よ゛ー!だずげでー!!」 霊夢は咲夜に向かってゆっくりれみりゃを放り投げる。 すかさず胸部のふくよかなクッション(本物)で受け止める咲夜。瀟洒瀟洒瀟洒瀟洒瀟洒!!! 「あ゛どひど!!あ゛どひどがれ゛み゛り゛ゃ゛を゛い゛じめ゛る゛よ゛ー!!」 「虐めてないわよ!!虐めてんのはアンタの方でしょこの馬鹿肉まん!!」 「この子が悪いのは分かったけど、何も引きずってここまで来る事ないでしょ!足先が磨り減って無くなっちゃってるじゃない!」 「そんな事知らないわよ!うちの子なんて餡子はみ出たのよ!!すぐ再生するそいつと一緒にしないで!!」 「う゛え゛え゛え゛え゛え゛ん゛!!う゛え゛え゛え゛え゛゛え゛ん゛!!」 まるで子供の喧嘩にしゃしゃり出てきた親同士のようなやり取りである。 一応断っておくとここは紅魔館の門前である。断じて紅魔幼稚園などではない。 「……とにかく、この子には後できちんと言い聞かせますから、今日の所はお引き取り下さい」 「はいはい分かりましたよ。その台詞もいい加減暗誦できる位聞いたけど。……言っておくけど、次は無いからね」 「分かりました。今日こそはよーく言い聞かせておきますよ」 「ばーがばーが!!ごんどいじべだらざぐや゛に゛やっづげでも゛ら゛う゛んだがら゛ー!!」 涙で顔をふやかしつつ歪んだ笑顔で咲夜の胸(偽物ではない)から勝利宣言を浴びせるゆっくりれみりゃ。 顔が一瞬般若になるも、強引に精神を鎮めて帰宅する霊夢。 「さあ小さいおぜうさま。おやつの時間です。今日のおやつは世界の亀田製菓が誇るハッピーターンですよ」 「や゛だや゛だや゛だ!!ぎょうはぬ゛ーぼーがい゛い゛の゛!!ぬ゛ーぼーじゃな゛ぎゃや゛な゛の゛!!」 「はい分かりました。ぬーぼーですね。直ぐに用意いたしますのでお部屋で待ってて下さいね」 「うー♪うー♪ぬーぼ!ぬーぼ!たしろ!うっうー♪」 途端に上機嫌になり、咲夜の胸(パッドじゃない)から飛び降りてもたもたと踊りながら館内に行くゆっくりれみりゃ。 既に目を覚ましていた妖怪ナイフネズミは、 「はあ。言い聞かせるんじゃなかったんですか?」 と呆れてものも言えない様子で進言。言えるのか言えないのかどっちなんだろう。 「仕方ないでしょう。あの子はまだ小さいのよ。大事なのは言葉より愛よ、愛」 「そうでしょうか……ま、私は子育てなんてした事ないですからよく分かりませんけどね」 そう言って誤魔化しつつも、その表情(ナイフ塗れ)は咲夜の溺愛っぷりに心底呆れ果てている事を語っている。 「そんな経験は私だって無いけれどね。さ、ぬーぼーを用意しないと」 「…………優先順位は間違えないで下さいよ」 「ん?何か言ったかしら?」 「いえ何も」 果たして今のメイド長の中での優先順位の一番は本当に主なのだろうか。 一抹の不安を覚えつつ、門番業務を続行する紅美鈴であった。ナイフ塗れで。 翌日の博霊神社。前日と何ら変わらない光景が境内で繰り広げられていた。 「ゆっくりたすけてね!!ゆっくりたすけてね!!れーむー!!」 「ぎゃおー!たーべちゃ「またッッッ!!!」 閻魔より恐ろしい表情でゆっくりれみりゃに迫る霊夢。被告人は笑顔のままで硬直している。 硬直している被告人の胸倉を掴み上げるサイバンチョ。今なら視線だけで蓬莱人すら殺せる。 「ざぐや゛だずげでー!ま゛だごわ゛い゛ひどがい゛る゛よ゛ー!!」 「あの閻魔風に言うなら、アンタは少し調子に乗り過ぎた。博霊審判においてアンタの地獄行きが決定したわ」 いつもの様に紅魔館に連れて行かれず、静かに何事かを宣告されてきょとんとするゆっくりれみりゃ。 胸倉を掴まれたままで何処かへ運ばれる途中で漸く意味が理解できたのか、激しく泣き叫びだす。 「い゛や゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!も゛う゛じまぜん゛!!も゛う゛じま゛ぜん゛!!!」 「今更何を言ってるの?もうしません、って。何が悪いのかも分かってないんでしょ?」 「ゆっくりしんでいってね!!ゆっくりしんでいってね!!」 「ゆっくり、あなたは部屋に戻っててね。これの処理は私が一人でやるから」 「ゆっ…わかったよ!!れいむおるすばんしてるよ!!ゆっくりがんばってね!!」 「ありがとうゆっくり。……さて、始めましょうか」 「ごべん゛だざい゛!!ごべん゛だざい゛!!ぼうじだい゛がら゛ゆ゛ゆ゛じでぐだざい゛い゛い゛い゛!!」 「何をしないって?聞いてあげるから答えなさい。あなたは、何を、しないと、言ってるの?」 「ひっぐ……!う゛……う゛ー!う゛ー!!」 途端に黙り込み、媚びる様な笑顔を向けるゆっくりれみりゃ。それ見たことかと言わんばかりに霊夢は言う。 「何よその不細工な顔。媚びてんの?やっぱり何一つ分かってないんじゃない。 ……咲夜は教育者には向いてないわね。ひょっとしてアンタあいつに一度も叱られた事無いんじゃないの?」 「ざぐや゛の゛ごどを゛わ゛る゛ぐゆ゛う゛な゛!!わ゛る゛も゛の゛!!ぶー!ぶー!」 「へぇ。咲夜の事となると随分調子が良いじゃない。そんなに甘やかされてたの?」 「ざぐや゛はいづも゛や゛ざじい゛ぼん!!れ゛み゛り゛ゃのゆ゛う゛ごどだん゛でぼぎい゛でぐれ゛る゛ぼん!!」 「相当ね。これじゃ他の奴らは大変でしょうねぇ。咲夜は悲しむかもしれないけど、他の奴らからは感謝されたりして」 呆れながら、土蔵の中にゆっくりれみりゃを放り込み、自身も中に入って扉を閉める。 土蔵の隅から縄を拾い上げ、床に足を投げ出して泣き喚くれみりゃを手早く縛り上げる。 「う゛ー!!う゛あ゛ー!!うごげな゛い゛よ゛ー!!ほどいで!ほどいでよ゛ー!!」 「アンタの背中に生えてるのは何かしら。私には羽に見えるんだけど、違うの?」 「う!」 今思い出したかの様に羽を羽ばたかせて霊夢の目線の高さにまで飛び上がるゆっくりれみりゃ。 「うー♪うっうー♪れみりゃはとべるんだぞー!ぎゃーおー!」 先程までの狂態が嘘のように上機嫌になるゆっくりれみりゃ。霊夢はそんなれみりゃの羽を掴み、一瞬で引きちぎる。 「う゛ぎゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!い゛だい゛よ゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛!!!」 地面に転がって悶絶するゆっくりれみりゃ。足で転がされ、うつ伏せにされて膝で押さえつけられる。 その背中の傷口からは早くも羽が再生しようとしていた。そこに霊夢お手製の御札を貼り付け、再生を阻害される。 「う゛?いだぐない!いだぐないよ!!うー♪うー♪れみりゃつよいこ!うっうーうあうあ♪」 再生が完全にストップしている事を確認すると、霊夢はゆっくりれみりゃを転がしたまま土蔵を出る。 「お゛い゛でがな゛い゛で!!れ゛み゛り゛ゃもづれ゛でっでよ゛ー!!」 「嫌よ。今日からそこがアンタの家よ。いい家でしょ?食べ物も無いし壊せる家具だって無い。 外敵もいなければ、アンタを猫又もドン引きする位猫可愛がりするメイドだって居ない。アンタ一人だけの場所」 「や゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛だあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!だじでだじでだじでえええええ!!!」 「さようならレプリカな肉まん。そこで死ぬまで反省すると良いわ」 外に出て扉を閉め、ゆっくりの待つ居間へ向かう霊夢。 その表情は先程のアブないものとは一変して晴れやかで、歳相応の可愛らしさに満ちている。 「ゆっ!!おかえりなさいれーむ!!ゆっくりしてきた!!?」 「ただいまゆっくり。あの肉まんをゆっくりさせてきた所よ」 「ゆっ!?あのひとゆっくりさせたの!!?だめだよれーむ!!こわいよ!!」 「大丈夫よ。もうあの肉まんはあそこから出られないから。ゆっくりはずっと安心してゆっくりできるわ」 「やった!!ありがとうれーむ!!またいっしょにゆっくりできるね!!」 「ええ、本当に……あら、誰かと思ったら美鈴じゃない。珍しいわねあんたが門を離れるなんて。クビ?」 「違うわよ。ちょっと休憩を戴いたの。……あの小さいお嬢様は?」 「さあ何の事かしら。私は知らないわ」 「あぁ、あの土蔵か。……それで、もうあそこからは出さないのね?」 「分かってるならいちいち聞かないでよ面倒臭い。ええ、出さないわよ。あの土蔵は当分封印」 「そう。あの耳障りな気配が突然消えたんでまさかとは思ったけど。あーあ、咲夜さんを宥めるのが大変そうだなぁ」 「ってあんた。連れ戻しに来たんじゃないの?」 「違うわよ。正直私もパチュリー様もお嬢様も、アレにはほとほと困り果ててたのよ。 仕事は邪魔するしシエスタは邪魔するし花壇は何度言っても荒らす。 パチュリー様も何冊本を駄目にされたか。魔道書を開いたらクレヨンで落書きされてて気を失った事まであるのよ」 「はあ、やっぱりあんたら皆迷惑してたのね。咲夜の悪趣味も困ったものね」 「あれさえ無ければ素敵なんだけ……ゲフンゲフン」 「?どうしたのよ。美鈴の癖に風邪?」 「私の癖にって何よ紅白の癖に。まあいいや。ちょっとしたお礼代わりにお参りでもさせてもらうわ」 「うわ、異変だわ。異変が目の前に」 「失礼な。私のような美人を捕まえて」 「さっさと有り金全部素敵なお賽銭箱に入れて帰りなさいよ」 「何という貧乏巫女」 そうしてお参りを済ませ、走って帰っていく門番。 その間ずっと土蔵からは小さく悲鳴が聞こえていたが、気にする者はいなかった。 何日も聞こえ続けた土蔵からの悲鳴が漸く聞こえなくなった頃、 紅魔館のメイド長が今度はゆっくりフランを飼いだしたという噂が霊夢の耳に届いた。 紅魔館の面々がメイド長の悪癖に振り回される日々はまだまだ続くようである。 LOLITA COMPLEX MAID-LEADER RESTART 作:ミコスリ=ハン
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/39.html
ゆっくりいじめ系6 リモコンゆゆゆ 制 虐 性 ゆっくりいじめ系8 創造主誕生 そ 神 ゆっくりいじめ系11 ゆっくりの王虐共 ゆっくりいじめ系26 ゆっくりさせないと…… 虐環 ゆっくりいじめ系31 騒音公害 制性 ゆっくりいじめ系35 ゆっくりの恩返し 制家 アリス×ゆっくり系4 UNIQQLI 制 美鈴×ゆっくり系1 Y-1グランプリ 虐そ共 ゆっくりれみりゃ系いじめ2 いないいないうー虐 ゆっくり×ゆっくりれみりゃ系1 こわいこわい 虐 制 捕 その他 ゆっくり太郎 そ その他 ゆっくり対幻想郷 そ その他 ゆっくりテクニック そ性 ゆっくりれみりゃ系いじめ5 紅魔館の大掃除虐 ゆっくりいじめ系67 頭無双制共家 ゆっくりいじめ系71 栗祭り虐 永遠亭×ゆっくり系3 頭が哭く日々虐 白玉楼×ゆっくり系2 月見ゆっくり制性料 ゆっくりいじめ系79 高速ゆっくりそ性 ゆっくりいじめ系80 甘い肉まん制 その他 恐怖のゆっくり人間 そ その他 piaマウンテンにようこそ! そ料 美鈴×ゆっくり系5 磔刑虐 紅魔館×ゆっくり系2 さらば愛しきメイド長制 ゆっくりいじめ系111 予定調和虐そ家無 ゆっくりいじめ系127 ゆっくりリサイタル その他 七夕伝説そ ゆっくりいじめ系150 ゆっくりのエラ虐そ性無 ゆっくりれみりゃ系いじめ15 パラサイト虐性捕 その他 ゆっくりプロデュースそ その他 理想郷へ虐そ ゆっくりいじめ系191 撲滅運動虐そ無 永琳×ゆっくり系8 蓬莱饅頭虐制薬 その他 真(ゆゆ~)!!ゆっくりゆゆこ~世界最後の日~虐そ その他 走れれいむそ その他 フェアリー・テイルそ ゆっくりいじめ系292 ゆっくりの守護者虐制無 ゆっくりいじめ系689 三回擦ってすぐ絶頂~驚異の三擦り半~虐性 ゆっくりいじめ系716 ストリートミュージシャン その他 ちょうしにのったけっかがこれだよ!! ゆっくりいじめ系1161 まだ見ぬゆっくりを探して ゆっくりいじめ系1469 ふる・ゆっくり・じゃけっと ゆっくりいじめ系2125 大往生