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このごろ世間では、ゆっくりとかいう奇妙な生き物が跋扈しているらしい。 私のように、親の遺産で隠遁生活を送る者のところへはやってこないのか、今まで見たことはないが。 そんなある日、久しぶりに私を訪ねてくる人があった。古い友人だった。 何かがいる 「久しぶりだな。上がってもいいかい?」 彼は十年前から変わらないような服を着、見たことのない透明な空箱を提げていた。 「もちろんさ、ゆっくりしていってくれよ君」 「ところでお前――結構ゆっくり好きだったりするのか?」 友人は怪訝そうな顔で、なぜかそんなことをいきなり聞いてきた。 「いや、好きも嫌いも……このあたりで見かけたことは一度もないなあ」 それを聞くと、友人は 「あっはははははは!!!いや、まいったっ……っふっははははは!!!」 ただひたすら笑い転げた。私は何だか面白くない。 「すまないが、あまり人前に出ないものでね、最近の世情には疎いんだ。 そうだ、いい機会だからそのゆっくりとかいう生き物について教えてくれないか? 君の方はなかなか詳しそうじゃないか」 友人はなおも大爆笑。 「おい?」 「いや、お前、こんな仕込みをしてくれるなんて……性格変わったか?」 私はさすがに異常を感じる。 「君……一体何の話をしてるんだ……?」 友人は笑い転げるのをやめて、こちらに向き直った。まだ顔は引きつっていたが。 「いや……俺を面白がらせるためだけに、部屋にこんなにゆっくりを放つなんて思っても見なかったからさ…… まるでゆっくりが一匹もいないみたいに振舞う演技もすごく上手かったしな、面白かったよ」 「?」 彼も、私との間の異常を感じ取ったようだ。 「お前……まさか本当に……」 彼の視線がまっすぐに私を射る。 「本当に、この、部屋中のゆっくりが見えないのか」 「何のことだ?」 私は部屋を振り返った。いつもの私の部屋。 そこには、なにも存在していなかった。 * * * * ゆっくりとは、人面を持つ饅頭で、人語を喋る。その性質は傲慢極まりないが、知能はそれほど高くない。 食料を取るために人の畑を荒らすので、害獣のような扱いを受けることが多い。 それが友人から聞いたゆっくりだった。 「お前は昔から、まるで幻想郷に生きていないような浮世離れしたところがあったからな」 友人は言った。 「確かに。 聞いていれば、そのゆっくりとかいう生き物、この幻想郷そのもののようだ」 「どういうことだ」 「曖昧で、いかようにも変幻し、実存がその拠って立つ物理法則よりも優先される」 「すまんが、もうすこし易しく」 「いいかげんな生き物だってことさ。私が、年を経ていまだ馴染むことのできないこの世界と同じくね。 彼らは”存在するから認識される”のではなく、”認識から生まれ存在する”かのようだ。 だからきっと、偏屈な私には理解することも認識することもできないんだろう」 友人はため息をついた。辺りを見回す。 「それにしてもひどいありさまだ。二十匹近くいるんじゃないのか」 私はなんとなく笑った。 「そんなにか」 「お前は物に執着しない性質だったからな。今も、ほとんど物を持たない生活をしているんだろう?」 「なんでもお見通しだな」 友人が言うには、ゆっくりは人間の物を荒らしたり人間の家を自分の住処として好き放題に踏み荒らすらしい。 物を持たない自分だからこそ、今までゆっくりの存在に気づくこともなかったのだろう。 「言われてみれば、食べ物がすぐになくなるような気がすることは多々あったが…」 「お前は健啖家だからな、たくさんある食べ物が少しぐらいなくなっても気づかないのかもしれないが… それにしても、信じられないな」 そこらじゅうをぴょんぴょんと飛び跳ねているらしいゆっくりを見ようと目を細めてみたが、やはりなにも見えなかった。 友人は、ゆっくりの”虐待”を生業にしているといった。眉をひそめる私に友人は言う。 「犬や猫をいじめるのとは違うさ。こいつらは知能を持ち、我欲でもって人間に悪事を働くことも多い。 畑を荒らすなんて日常茶飯事だ。……もっともそれは生活のためなんだが、言うに事欠いてあいつらは ”ここはれいむのおうちだよ!ゆっくりできないにんげんはでていってね!”とか言うんだぜ」 「なるほど、それはよろしくないな」 「お前にも見えればな、すぐに理解できるんだが。どうしてこいつらがこんな扱いを受けるのかが」 友人は床の上をまさぐり、何かを掴むような仕草をした。 それがゆっくりを掴んだのだとすぐに気がついた。 「お、おい……」 友人はそれを、こちらへ放り投げる。もちろん私には何も見えない。 何かがぶつかったような感じもしなかった。 「おい、どうなったんだ」 友人は釈然としない表情で言う。 「……よくわからんが……すり抜けた……ように見えた」 * * * * 「ゆぴいぃぃぃ!!!ゆっぐりざぜてええええ!!!」 れいむとまりさを親とする、一般的な家族形態のゆっくり家族。 男の家に住まうその家族は今まで幸せだった。 時には、 「おにいさん!はやくたべもののいれものをあけてね!!」 「……」 「おにいさんはぐずなの?しぬの?」 「……」 「ばやくしてってばあああああ!!!!」 「……」 またある時には。 「おにいさん!さむいからはやくとをしめてね!!こどもたちがさむがってるよ!!」 「おお、雪が降ってきたか……風流、風流」 「ゆゆゆゆゆゆ……」 「おにいさんばっかりあったかいふくでずるいよ!れいむたちのことももっとかんがえてね!」 「吹雪いてきたな……すこし冷えるが、良い眺めだ」 「さむいぃぃぃぃ!!!ゆっぐりできないぃぃぃぃぃ!!!」 以上のように、ゆっくりを完全に無視する男の態度が不都合だったりはするものの、男が悪意を持ちえない以上 それが命に関わるようなことはなかったからだ。 基本的には広くて立派なゆっくりぷれいすとして、ゆっくりたちは男の家に安住していたのだ。 そこに天敵はいなかった。 しかし、それは今までの話だ。 透明な箱に入った二匹のれみりゃと、それを連れてやってきた男は違った。 「なるほど、私の認識を覆すことがないようにでもなっているのか……」 「おそらくはな」 客である男は、今もまったく何気ない顔で子供のゆっくりを捕まえ、死なない程度に圧を加えている。 「ぢゅぶれりゃう!!!!おかあちゃんちゃちゅけてええええ!!!!」 「あたらしいおにいさん!ゆっくりあかちゃんをはなしてね!!」 「ゆっくりできないおにいさんはでていってね!!」 れいむとまりさの抗議など何処吹く風と聞き流し、家人である男との会話に興じている。 ぐっぐっぐっと、だんだん子ゆっくりが膨らんでいくのがわかる。 「おかあ……じゃびゅうう!!!!」 とうとう限界を超え、はじけて中身を飛び散らかすゆっくり。 「れいむのあがちゃんがあああああ!!!!」 それを見て箱の中のれみりゃは大喜びだ。 「あうー☆いっぱいゆっくりがいるどぅ~♪はやくたべたいっどぅ~~♪」 「まぁまぁ~♪れみぃもたべたぁいどぅ~!うあ☆うあ☆」 ちなみにれみりゃは親子で、親ゆっくりは胴付きだが子のほうはまだそこまで成長してはいない。 「よぐもあかちゃんつぶしたね!ゆっくりあやまってね!!」 嘆き悲しみ、文句をまくしたてるれいむをちらりと見ると、男はれみりゃの入った箱に手をかける。 その動作でゆっくりはびくっと身をすくませる。 「はやくおそとにでるどぅ~!!」 と、れみりゃも箱をばんばんと叩きゆっくり家族を脅かす。 「れみりゃはゆっくりできないよ!ゆっくりやめてね!」 「「れみりゃはゆっくちかえってね!!!」」 そのさまを男はなんでもないように見守る。 それはゆっくりを認識しない家人の男のものとは似ているが違う。 ゆっくりの虐待が日常と化している男の目だった。 * * * * 「おお、すっかり長居してしまった。そろそろ帰るわ」 だいぶ話し込んだ後で、友人が言った。 「そうか。辺鄙なところだが、また寄ってくれよ」 「もちろんだ。……ところで、頼みがあるんだが」 「何だ?どうせ、かのゆっくり絡みだろうが」 「その通り」 私は友人の要請を聞き入れた。 天井の梁に金網を渡し、天井に近い部分の空間を区切る。友人はそこへ、持ってきた箱の中身を開けた。 「本当はこれを見せに来たんだ。俺の自慢の、ゆっくりをゆっくりさせないゆっくりだ」 「悪いが何を言ってるのかさっぱりだ……」 相変わらずゆっくりの見えない私には、空箱を持って演劇の練習でもしているようにしか見えない。 「あとは、家の外にこいつを置かせてくれ」 「空の箱?」 「そうか、見えないんだったな……俺が連れてきたゆっくりは二匹いて、ここにはまだ一匹入っているんだ。 特に何もしなくていい。後で俺が様子を見に来るよ」 「そうか、分かった」 * * * * 天井から声がする。金網張りの上かられみりゃがこっちを見ているのだ。 「たべちゃうどぅ~♪ぎゃお~☆」 「やめてええええ!!!!」 「ゆっくちできないぃぃぃ!!!ゆっくりにげりゅよ!!」 ゆっくり達はゆっくりと移動する。 「にがさないどぅ~!うっう~☆」 れみりゃはそれよりも素早く飛んで、ゆっくり達の上に居続ける。 「れみりゃこわいぃぃぃぃぃ!!!!!」 「ゆっ!あかちゃんたち!おそとににげるよ!」 「おきゃあさんあたまいい!ゆっきゅりおそといくよ!!」 「ううーーー!!!まつんだどぅぅぅぅーーーー!!!!」 扉にぽむぽむと体当たりして押し開け、外へと飛び出すゆっくり達。 れみりゃが追ってこないと知るや、はやくもゆっくりしだす。 「おうちのなかはゆっくりできないから、ここでゆっくりするよ!」 「ゆっきゅりぃぃぃ!」 だが。 「ぎゃお~!ゆっくりたべちゃうどぅ~♪」 「ゆっぐりできないよぉぉぉぉ!!!!」 外にも虐待お兄さんが置いていった子れみりゃがいる。箱に入ったままで外には出られないが、 得意満面でゆっくり達を威嚇する。胴体もなく翼も未熟だが、そんな子れみりゃでも通常種よりは遙かに強いのだ。 「ゆぶぶぶぶ!!!!」 「まりざのあがちゃんがああああ!!!!」 子の一匹がショックで死んでしまったほどだ。 「ゆっくりにげるよ!!」 「うわああああんんんんん!!!!」 再び慌てて逃げ出すゆっくり達。家と庭を往復し、延々と泣き叫び続けるのだった。 一方、れみりゃ達も――。 「う?またゆっくりはいってきたどぅ♪まつんだどぅぅぅぅぅ!!!」 金網を手で掴んでもがくが、金網はびくともしない。 「ゆゆっ!!またれみりゃだよ!ゆっくりにげるよ!!」 「まつんだどぅぅぅぅ!!なんでだべられないどぅぅぅ!!?? おながずいたどぅぅぅぅぅぅ!!!!!ざくや、ざぐやああああ!!!!!」 「まぁまぁ~!!れみぃおなかすいたどぅぅ!!あう♪ゆっくりきたどぅ~♪たべちゃうどぅ~☆」 もちろん逃げるゆっくり。 「はこからでるぅぅぅーーー!!!はこからでるどぅぅぅ!!!ゆっきゅりたべたいどぅぅぅぅーーー!!!!」 家主の男は書き物の仕事をしている。 「ゆっ……ゆっ……!おにいさん、かわいいれいむたちをたすけてね!」 「れいむにげまわってちゅかれた!ゆっくりしたいよおおお!!!」 ゆっくり達の発言も、もちろん男には聞こえていない。 「なるほどね。随分扉のたてつけが悪くなったものだと思っていたが、ゆっくりが使っているということかな?」 などと、思索にふけったりしている。 「なにのんぎなごといっでるのおおおおおお!!!???はやくなんとかしてよおおおお!!!!!」 「どこにいるのかはわからないが……どこにでもいるんだろうな。 なんにしても、私の家を勝手に使われているのは面白くない」 「なにいってるの!ここはれいむのおうちだよ!!おにいさんはぐずぐずしないでれいむのいうこときいてね!!!」 「れみりゃ……とか言ったか? 家を荒らすような生き物は、彼が連れて聞いたそれにさっさと食べられてしまうがいいさ」 「どぼぢでそんなごというのおおおおお!!!!!!」 「今日も静かな夜だ……この部屋に何かがいるなんてとても信じられないな。 さて、そろそろ仕事を切り上げて寝るとしようかね」 「れみりゃごわいいいいい!!!!」 「ゆっぐりでぎないいいいいい!!!!!!!」 おしまい。 □ ■ □ ■ あとがき ”ゆっくりが見えないお兄さん”のお話でした。 見えないお兄さんと虐待お兄さんがコンビを組んだらいろんなことができそうな予感。 読了ありがとうございました。 過去に書いたSS 豚小屋とぷっでぃーん 豚小屋とぷっでぃーん2 エターナル冷やし饅頭 れみりゃ拘束虐待 無尽庭園 ゆっくりできない夜 ゆっくりぴこぴこ このSSに感想を付ける
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※『』内の台詞はお兄さんとまりさの通信です。まりさは小声なので他のゆっくりには聞こえません。 ゆっくり並列宇宙の旅 「やぁまりさ、今日もゆっくりしてるかい?」 「もちろんゆっくりしてるよ!」 彼の名は発明お兄さん、色々な物を発明してはゆっくりで実験するナイスガイ。 ちなみに彼女は助手まりさ、お兄さんの助手として手助けをするが、実験ゆっくりが見つからない場合は彼女も実験対象にされる。 「さて、今日の発明品なんだが…」 「ゆゆっ!!今度はちゃんと実験ゆっくりを用意してね!この前の植物型妊娠体験装置の実験も大変だったんだよ!!」 植物型妊娠体験装置…それは頭に直接植える事で茎がどんどん成長し、赤ゆっくりのような丸い餡子玉ができるだけで、特に妊娠はしない。 だがしっかりと餡子は吸われていき、赤ゆっくりができるまでの時間経過とどれだけ餡子を吸われるのかを妊娠前に体験できる発明である。 しかし試作機はリミッターが正常に動作せず、まりさは体内の餡子の80%を装置に吸い取られて瀕死を経験している。 「すまんすまん、でも妊娠体験はできただろ?」 「あれは臨死体験だったよ!!ぷんぷん!」 「今回はそれなりに安全だし、何より楽しい実験だから大丈夫だ!」 「ゆゆっ?本当?」 彼女は漢字で喋る事ができるくらいの強化は施されているが、結局は餡子脳のようで、一瞬で発明お兄さんを信用してしまった。 そのお兄さんは馬鹿デカイ機械を取り出した。 「これは並列宇宙移動装置と言ってな、別の宇宙へ移動できる装置なんだ」 「ゆゆゆー!?帰ってこれるの!?」 「そこは大丈夫だ、だがこの装置はまだ試作でな…ゆっくりしか転送できないんだ」 「ゆぅ、じゃあ実験ゆっくりを使ってね!」 「(捕まえるのめんどくせぇ…)まぁ待て、この装置の凄いところは好きな宇宙へ行ける事だ。つまりまりさが望む宇宙に行けるって事だな」 「ゆーん?」 「説明するのもめんどうだ、早速使ってみよう!」 そう言ってお兄さんはまりさを装置へと放り込む。 「ゆべっ!おにいさん、もっと優しくしてね!」 「すまんすまん、手が滑らなかった。それよりこれを帽子に組み込むぞ」 まりさの帽子の中に小型のスピーカと80年代に流行っていそうな機械が取り付けられた。 「これは転送装置と通信機だ、これを失くすと帰ってこれなくなるからな」 「ゆがっ!?待ってね、そんなのダメだよ!」 「心配するな、シリーズ物の予定だから失くしたりするフラグじゃない、安心しろ、じゃあな!」 「ゆー!!」 電子レンジのような機械が強く点滅し、中のまりさは消滅してしまった。 「頑張れよー」 「ゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆ!!」 チーンッ! 『おいまりさ、しっかりしろ!』 「ゆ、ゆーん…おにいさん…ゆっくりフードかつお味はもう飽きたよ…」 『寝ぼけるな!』 お兄さんからの通信で目が覚めたまりさは、ゆっくりフードを食べる夢を見ていたせいか、涎でベタベタであった。 そこにカチューシャがトレードマークのブロンドゆっくりが現れる。 「あらあら、おねぼうさんなまりさね」 「ゆっ!?」 ゆっくりありすである。 「ゆっ!『お兄さん!ありすだよ!』」 『ちょっと待て、その宇宙の事を調べている』 『どうして転送する前に調べてくれないのぉぉぉぉぉぉ!!』 まりさは涙目の状態で警戒していた。 それもそのはず、まりさの周辺のゆっくりありすは、お兄さんの実験失敗によって軒並みれいぱーありすになっていたのである。 その惨劇を目の当たりにしたまりさはありす=れいぱーの印象が非常に大きかった。 「まりさ?」 「ゆっ!?ゆゆゆゆっくりしていってね!」 「うふふ、ゆっくりしているわよ」 まりさにとって近年稀に見るまともなありすだ。 しかしれいぱーが発情する前は狡猾である事もまりさは知っているため、その警戒を解く事はできなかった。 「まりさはどうしてこんなところに?」 「ち、ちょっと野暮用があったのぜ!」 『何でだぜ化してんだよ…それより安心しろ、この宇宙は「れいぱーありすの存在しない宇宙」だ』 「ゆー!?」 まりさは安堵した。 と同時にれいぱー化事件のせいでしばらく会っていない(もう生きているかも怪しい)彼女だったありすを思い出した。 「ゆぅ…」 「まりさ?」 「ありす、すりすりするよ!」 「ゆゆっ!?」 賢くなったと言っても所詮は饅頭である。 久しぶりにみたありすと彼女ありすを重ね合わせ、ずっと我慢していたすりすり欲求が爆発したのだ。 すっきりではないにしろ、初対面ですりすりを要求するのもなかなか出来る事ではないのだが… 「すりすりすりすりすりー!」 「ちょ、まりさやめて、ほかのゆっくりがきたらどうするのよ…すーりすーり♪」 ありすもまんざらではないようだ。 「むきゅ!?てんかのおうらいでなにをやってるの!」 「ひるまからすりすりなんてゆっくりできてないよ!」 「すりすりだねーわかるよー」 「ちーんぽ!」 そんな破廉恥なすりすりが気になって現れたのはぱちゅりー、れいむ、ちぇん、みょんの標準四人衆。 「ゆゆっ!他のみんなもいるんだね、ゆっくりしていってね!」 そもそも実験室にお兄さんと一緒にいる事が多く、他のゆっくりと言えば実験用ゆっくりしか会う機会の少ないまりさにとって、この出会いは新鮮そのものであった。 「ゆ…ゆっくりしていってね」 それに対してありすは至極バツの悪そうな顔をしている。 「むっきゅーん、まりさ、そんないなかもののありすはほうっておいて、ぱちゅりーたちとあそぶわよ!」 「そうだよ、れいむとすりすりしようね!」 「わかるよーありすなんてほうちだよー」 「てぃんぽ!」 「ゆぅ、でも…」 「あ、ありすはべつにかまわないわ、まりさはみんなとゆっくりすればいいじゃない」 「ありす…わかったよ、他のみんなともゆっくりするね!」 「むっきゅっきゅっ…」 そうしてまりさは誘われるままホイホイと洞窟について行っちゃったのだ。 「むぎゅほぉぉぉぉぉ、まりさはさいこうねぇぇぇぇぇ!」 「ゆぎゃぁぁぁぁぁ!」 「ゆゆゆーん!れいむ、こんなまりさははじめてだよぉぉぉ!」 「やべでぇぇぇぇぇ!」 「わがるよぉぉぉ、らんしゃまきもちいいよぉぉぇぇぇぇ!」 「ばりざはらんじゃまどぢがうぉぉぉぉ!」 「ちんぽ!」 「ぞんなぶっどいべにべにはいらないぉぉぉ!」 なんとおぞましい光景だろうか。 四匹のゆっくりは一斉にまりさに襲い掛かったのだ、いわゆるれいぱーである。 「おにーざん、どういうごどなのぉぉぉぉ!」 『すまんすまん、『れいぱーありすのいない宇宙』じゃなくて『ありす以外が全員れいぱーの宇宙』だったよ、てへっ☆』 「てへっ☆じゃないでしょぉぉぉぉぉぉぉ!」 「むぎゅううううううう、さけんでいるまりさもさいこうだわぁぁぁぁ!」 「やべでぇぇぇぇ、おにいざんだずげでてててて」 『んー…転送装置の再使用は20分のインターバルがいるんだよ、あと10分弱だから頑張れ!』 「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」 20分後… 「ゆひぃ…ゆひぃ…」 「んーあれだな、妊娠体験装置で耐性を付けておいて正解だったな、茎が10本も生えた状態で生還するとは」 落書きのように緊急治療装置とかかれたボウルには並々のオレンジが注がれており、そこにまりさは頭部だけ出して沈められた。 「がぼがぼっ!ゆっぶり!がぶっ!」 「おい、叫ぶと鼻からオレンジジュースが入るぞ!鼻ないか」 そう言ってお兄さんはブチブチと茎を抜いていく。 実りかけていた子ゆっくりにも遠慮なしだ。 「げひゅー…ゆっくりさせてよ!」 「大分回復したな、科学の進歩にゆっくりしている暇はないんだ、次行くぞ」 「ゆゆーっ!?」 チーン!(転送装置の音) 「ゆぅ…あれじゃまるっきり電子レンジだよ…」 『電子レンジならお前はとっくに爆散しているじゃないか』 「ゆっ?」 まりさが辺りを見渡すと、風景こそ変わり映えしないものの、そこには大量のまりさ種が鎮座していた。 『おにいさん、ここはどんな宇宙なの?』 『ちょっと待て、今調べるから』 『どうして先に調べないのぉぉぉ!』 そこに一匹のまりさが話かけてきた。 「むきゅ、ゆっくりしていくんだぜ!」 「『むきゅ!?』」 「どうしたんだぜ?まりさはむれのゆっくりじゃないのぜ?わからないことはこのけんじゃまりさにきくといいのぜ!」 相手もまりさなのでここでは助手まりさと呼称する。 助手まりさは非常に戸惑っていた。 それもそのはず目の前のまりさは顔も髪も帽子までもがゆっくりまりさ。 しかし喋るたびに「むきゅ」と放ち、自分の事を賢者と呼ぶ。 「これは…」 『ぱちゅりーか?』 「むきゅん、どうしたんだぜ?」 助手まりさが困惑していると別のまりさも声をかけてきた。 「わかるぜー!まりさはきをうしなってたんだぜー!」 「だいじょうぶなのぜ?とかいはのまりさのうちでゆっくりやすむといいのぜ?べ、べつにまりさがタイプだからさそってるわけじゃないのぜ!」 「ゆっくりしていってね!」 「ちーんぽ!」 『まずいな』 『まずいね』 ここは外見がまりさ種のみの宇宙。 と言っても中身は~ぜが付くだけでほとんど在来種と同じ性格のようだ。 『思ったより面白くない上に、れいむまりさとみょんまりさはだぜ言葉を使わないから、SSじゃ区別できねぇ…』 『ゆー、さっきれいぱーネタがあったから大丈夫だと思うけど…あのありすまりさは明らかにまりさを凝視してるよ』 『かと言ってそんな宇宙でした。じゃ話にならんからちょっと調べて来い』 『ゆゆ!?まりさの中身が他のゆっくりでした。以外に調べる価値ないよ!むしろこんな変なまりさ見たくないよ!』 ポチッ! 「ゆべべべべべべべべ!!」 「むきゅ!?まりさどうしたんだぜ!?」 お兄さんがボタンを押すと、助手まりさに電流が走った。 『お兄さん、素直じゃない子は嫌いだぞ♪』 『ゆっ…ぢぐじょう…帰ったら覚えていてね!』 「わからないぜー!まりさ大丈夫なのぜ!?」 気を取り直してぱちゅまりさへと近づいていく。 他のゆっくりと交渉する際はれみりゃを出すのが通例、これはお兄さんの知恵であり、助手まりさも何度かこれで切り抜けてきた。 「まりさ、まりさはれみりゃに襲われて逃げてきたんだよ!」 「れみりゃ?」 「そうだよ!林の向こうにいっぱいいて危なかったんだよ!」 「むきゅう…まりさ、れみりゃってなに?」 「ゆゆっ!!」 助手まりさは凍り付いてしまった。 れみりゃの名前を出して群れの不安を煽るとともに、そのまま助けてもらうのが“襲われちゃったよ助けて作戦”なのだ。 しかしこのまりさはれみりゃの存在を知らない。 自然界のゆっくりでれみりゃに襲われないなんて事があるのだろうか!? 『まりさ!ここはまりさしかいない宇宙だ!きっとれみりゃはいないんだ!』 『ゆっがーん!』 「むっきゅん、なんかあやしいまりさだぜ!」 ぱちゅまりさが不審がると、他のまりさもこちらを睨む。 『南無阿弥陀仏』 『どぼじで念仏をどなえるのぉぉぉぉぉ!!』 「あやしいまりさはとりしらべをするぜ!」 まさに絶体絶命のその時、ちぇんまりさが絶叫しながら走ってきた。 「まりしゃがきたんだぜー!わからないぜー!!」 「まりしゃがでたのぜ!?」 「むぎゅう!まりさはゆっくりおうちににげるぜ!」 「おちびちゃんがしんぱいだよ、まりさもゆっくりもどるよ!」 「ちんぽー!」 阿鼻叫喚の中を逃げ惑うゆっくり達。 あれだけいたまりさっぽい群れは誰1匹として残ってはいなかった。 『なにがあったんだ?』 『まりしゃってのが来るらしいよ』 『まりしゃ…まりしゃ…まりしゃ?』 『きっとまりさに似た何かじゃないかな』 『まりしゃ…まりりゃ…れみりゃ…ああ、れみりゃのまりさ版か』 『あ、なーるほど、それなら辻褄が合うね!』 『ああ、と言う訳で念仏の続きと行くか』 「うっうーたべちゃうんだぜー!」 「ゆぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!」 どうしても胴付きまりさにしか見えないそれは、ゆっくりとは思えないほどの幻想郷最速の動きでまりさを捕らえた。 あとは何時も通り餡子を吸い上げるだけだ。 「ゆ、ゆぎゃぎゃぎぎぎぎぎ!…お、おにいざん…だずげでッ!!」 「このあまあま、いつもよりおいしいんだぜー」 『そりゃ良い物食わせてるから旨いわな』 「おにいざんッ!!」 2分経過、まりさは10%ほどを吸い上げられた。 「ゆっ、ゆっぐり、ゆぐっ、ゆっ…おにい…ざん…ばやぐ…てんそ…う…」 『待て、あとちょっとでエネルギーが溜まる』 5分経過、もう半分は吸われただろうか? まりさの片側は凹んでぺらぺらだ。 「あまーっくておいしんだぜー♪」 「もっど…ゆっぐり…じだがった…」 『頑張れまりさ、諦めるな!』 8分経過、もはやゆっくりのミイラだ。 これでも生きているまりさにいい加減まりしゃも不信感を覚える。 「ゆふっー…どうじですってもすってもなくならないんだぜー?」 「ゆぎぎぎぎぎ…」 『(伊達に強化してないからな)まりさ大丈夫か!エネルギーチャージが5分前にはゆっくり終わってたから転送するぞ!』 『ゆっ、ゆっぐり…ごろじで…やる…』 『まぁそう言うな、行くぞ』 チーン! 「まりさ、大丈夫か?」 「ゆ………ころ………ゆっ」 「これは緊急治療装置じゃ無理だ、移植手術だな」 明らかにぺらぺらのまりさを見てお兄さんは冷蔵庫へとゆっくり走っていく。 冷蔵庫を開けるとそこにはタッパーに詰められた餡子がずらりと並んでいた。 高級餡子を移植するのもありだが、やはり一番いいのは本人の餡子だ。 そのためお兄さんは毎日まりさから少しずつ餡子を抜き取り、輸血ならぬ輸餡を準備していたのだ。 その輸餡を乱暴に詰めていく 「ゆっ…ゆっ…ゆっ…ゆげぇ…」 「むぅ、ちょっと古めの餡子だからな…まぁゆっくりなら大丈夫だろ」 「おにっ、おにぃざん…だずげ…」 「だから助けてる最中だ」 そうしてまりさはオレンジジュースに満たされたカプセルに沈められ、口には酸素吸引用のホースが固定されている。 「ゆっくりって酸素必要なのかね?」 「すーはー、すーはー、おにーさん!ゆっくりしていってね!」 「ウザッ!」 お兄さんはホースの先端を押さえた。 するとたちまちもがき苦しむまりさ。 「ゆぼっ!ゆぶっ!ゆぼぼっ!」 「おおっ、やっぱり酸素が必要なのか」 「ゆぷはぁッ!なにするのー!」 治療終了--- 「なぁまりさ?」 「なに!」 オレンジジュースのプールに漬かりながらもまりさは威嚇のぷくーっ!を忘れない。 「今回の旅行の感想はどうよ?」 「もう二度とごめんだよ!」 「…だろうな、悪かったよ、お詫びに今日の夕食はステーキだぞ!」 「ゆゆーんっ!?松坂牛だね!?」 「もっさ普通のポークステーキだ、ちなみに俺のは神戸牛」 「ゆがぁぁぁぁぁぁぁ!」 彼は愛でお兄さん。 全ての研究と発明は、愛しのまりさのために行われる。 明日もお兄さんの歪んだ愛情はまりさの平凡な一日にスリル&サスペンスを与えてくれるだろう。 幸せまりさ、よかったね! 「ぢっどもよぐないよッ!!」 「まりさー、次は人工胴付きゆっくり化パーツのテストなー」 「ゆぎゃぁぁぁぁぁああ!!」 あとがき 他の作者さんの設定とか見てると「ああ、この設定って結構面白いな」って思うわけですよ。 自分で作ってる時も「こんな設定どうだろう、この設定ならゆっくりにこんな動きがさせれる」とか色々妄想が膨らむわけです。 それを一発で解決する夢の設定並列宇宙(平行宇宙?)でしたがいかがでしたでしょうか? あと3宇宙くらい回る構想でしたが、ボリュームが増えすぎるのもなんですので、今日はこのくらいで。 今までに書いたゆっくり ゆっくり信仰していってね! ゆっくり新技術を導入していってね! ゆっくり体調管理をしていってね! 虐待理由 協定 ゆっくりの能力を得たお兄さん
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作品の後ろにある文字の説明はジャンルマークについてに纏めてあります。 日本語[あ-ん]、英字[a-z]、数字[1-10]の順で並んでいます。 ありすアリスの人 家のゆっくりの人 鬱なす(仮)の人 えーきさまはヤマカワイイ 絵本描き お医者さんの人 オクラの人 小山田 かぐもこジャスティスの人 ぐんまけんみん 作者名無し 早苗ちゃんの人 尻尾の人 即興の人 ティガれみりゃの人 猫愛好家 猫が飼えない人 話の長い人 ひもなし ボックスまりさの人 まめちこ ミコスリ=ハン むの人 ゆっくり怪談の人 ゆっくりと動物の人 ラオめーりんの人 Jiyu sdkfz251 YT 6スレ目pkhYNX2g0 ありすアリスの人 ゆっくり信仰していってね!!! ほ 悪 レミリアの気まぐれ レミリア編 ほ 家 レミリアの気まぐれ パチュリー編 他 家 アリスとゆっくりありすの生活 シ 家 アリスとゆっくりありすの生活 その2 ほ 家 アリスとゆっくりありすの生活 その3 他 家 ビグ・れいむ 他 名 てんこと永江さん ギ い 永遠亭のゆっくり研究施設取材 他 本格的 パチュムキュレスリング ギ 性 オンバシラキャノン ギ 幽香の悪夢 シ ゆ・っくりてんせいⅢ のくたーん 家のゆっくりの人 森のゆっくり ほ 家のゆっくり ほ 無 家のゆっくり2 ほ い 無 家のゆっくり3 ほ 無 今日は土用丑の日 ほ 無 鬱なす(仮)の人 ふえちゃうぞ! のうかりんとむかしのゆっくり ゆっくり饅頭 蓬莱の茄 緩慢捜査網 前編 えーきさまはヤマカワイイ あめのなか 伝説のゆっくり 昔の話~僕とれいむのゆっくりプレイス~ 花粉症 海水浴 美味しくも高糖のオカシ 絵本描き ゆっくりさなえの居る生活 親馬鹿 ゆっくり愛で小ネタ136 しんすれ ゆっくり愛で小ネタ140 幸せ者 お医者さんの人 ゆっくりのお医者さん ほ 家 無 ゆっくりのお医者さん ~出会い編~ シ 鬱 無 オクラの人 take シ 鬱 無 外 逃げるな戦え、いややっぱ逃げるんだちぇん 他 無 外 乱れ舞う麝香 他 無 外 バニーゆっくり 他 外 ―君といつまでも ホットケーキを食べる日 前編 ホットケーキを食べる日 後編 実は2日遅れていたスィー あややと私 軽く外れたタガ シ 性 無 ずっと 続く フェイント わがままなおじさん【寓話】 Treasure Children 前編 Treasure Children 後編 今はいないかもしれない動物 前編 今はいないかもしれない動物 後編 終わらない耳鳴り 自ら敷く布団 小山田 しあわせのゆっくり ほ ぱちゅりーとかいだん ほ 無 外 かぐもこジャスティスの人 永遠な二人 永遠な二人 第二夜 永遠な二人 ~聖夜~ 「夜雀たちの歌 ~起承~」 ゆっくり愛で小ネタ144 その柔らかさに君は何を見るか ぐんまけんみん ゆーピット ほ 無 ご当地ゆっくり! ほ 無 外 ゆっくり愛で小ネタ46 5スレ目 ほ 無 ゆっくり愛で小ネタ60 6スレ目 ほ 無 ゆっくりあたためるね! ゆっくり愛で小ネタ94 ゆっくりの酒 作者名無し ※「当分は作者名無しで」ということなので、暫定的にこの名前で載せます。 かわいいゆっくりゲットだぜ!! かわいいゆっくりゲットだぜ!!2-前(ぱちゅりーの黒い影) かわいいゆっくりゲットだぜ!!2-後(ぱちゅりーの嘲笑) かわいいゆっくりゲットだぜ!!3-プロローグ(さよなら、れみぃ) 早苗ちゃんの人 早苗ちゃんとゆっくり 早苗ちゃんとゆっくりピクニック! 尻尾の人 木曜の 晩には誰も だいぶせず 他 無 外 らんしゃま観察日記 ほ 家 無 ゆっくり・くるせいだーす まりさつむり誕生秘話 彼岸の小町エンジェル 性 耳無しれーせん シ 悪 社会科見学 ほ 美鈴の休日 激突!めーりん対ゆーぎ!! 他 美鈴の休日 神様の暇潰し 他 美鈴の休日 類は友を呼ぶ 他 茶の花って真っ白いんだぜ ゆっくり餡人形にしてやろうか! ゆっくりあやと文 家 楽園を求めて 旅は道連れ 世は情け シ 家 鬱 紅魔館の夜 不思議の国の早苗さん 即興の人 ゆっくり愛で小ネタ2 ぼうしの味 ほ 無 ゆっくり愛で小ネタ20 ゆっくりの惑星 ギ ゆっくり愛で小ネタ22 無口なゆっくりとある日の休日 ほ 無 ゆっくり愛で小ネタ26 おやすみなさい シ ゆっくり愛で小ネタ27 楽園の主 ギ 外 ゆっくり愛で小ネタ31 お盆帰り ほ 家 ゆっくり愛で小ネタ38 つつく ギ い 無 ゆっくり愛で小ネタ51 人間とゆっくりできるのか? シ ゆっくり愛で小ネタ52 かゆい ほ 性 ゆっくり愛で小ネタ54 むささびれいむ ほ 家 ゆっくり愛で小ネタ55 深緑のゆっくり妖精 ほ ゆっくり大サーカス ほ ~ゆっくりの出産~ シ 性 家 『ゆっくりとテレビ』 ほ 無 外 ゆっくり愛で小ネタ61 『ゆっくり絵を描いてね!!!』 ほ 無 ゆっくり愛で小ネタ62 『ぼうしのおじさん』 ほ 無 第一話『きもんげジュニアのショーバイ☆しょーばい!』 ほ 第二話 『現れた影!!きもんげJrの商売大作戦!!』 ほ 不思議な絆 シ 家 『何かがやって来た日』 ギ 外 『すりすり』 ほ 無 『ゆっくりりぐる』 ほ 『始めの一歩』 ほ 『れみりゃと俺』 ほ ギ い 無 『はさんでもいいのよ?』 ほ 無 『その頃のありす』 ほ 『空を飛ぶ』 ほ 『不確定名:やわらかいがんめん』 ほ 無 外 『ちびとの遭遇』 ほ 無 『がちゃがちゃ』 ほ 家 無 『秋色のおりきゃら姉妹』 ほ 『とある忙しい日の午後』 ほ 無 『ありす・いん・ほーむ』 『れみぃとあそぼ!!○S』 『友と繰り返した日々』 『わいるどまりさ』 『ゆっくりの戯れ』 『ぬくぬくのてーぶる』 『むきゅむきゅな一日』 ほ おやすみパーティ 大衆浴場まるゆ 『おかしな辞書』 ほ 『未確認ゆっくりシンドローム』 『ゆーびぃとの出会い』 ほ 『あけてました。おめでとう!!!』 『管理局の白い(検閲削除)』 『夕闇の宴』 秋の冬 ティガれみりゃの人 おやまのヒミツ ほ お手伝いするどぉ♪ ほ い うーちえん・上 ほ 家 うーちえん・下 シ 家 鬱 『よいどれみりゃの世界』 ゆっくりゃ工場へ行く 猫愛好家 ※もしくは「猫」。スレのコテハンは「ただの猫」。 ゆっくりを拾って飼う話 ゆっくり愛で小ネタ146 ゆっくりの会社見学 まりさのダイエット 猫が飼えない人 ゆっくり愛で小ネタ71 ゆっくりゆーぎ ゆっくり愛で小ネタ105 ゆっくりゆーぎ2 ゆっくり愛で小ネタ72 ゆっくりとお兄さん ゆっくり愛で小ネタ89 コタツとゆっくり ほ ゆっくり愛で小ネタ123 ゆかりごはん ゆっくり愛で小ネタ93 ゆっくりあやや? ゆっくり愛で小ネタ95 体付きまりさ ゆっくり愛で小ネタ96 きめぇ丸と一緒 ゆっくり愛で小ネタ97 ボヤ騒ぎ? ゆっくり愛で小ネタ98 まとりょーしか ゆっくり愛で小ネタ99 朝の公園で プロローグ?的な何か。 ちぇんの一日・要約編。 帰郷 帰郷2 いんたぁばる 帰郷3 ちぇん親子の詰め合わせ よくわからないクリスマスの話。 ゆっくり愛で小ネタ119 すだち ゆっくり愛で小ネタ126 戦隊モノ ゆっくり愛で小ネタ135 雪積もりすぎじゃね? ゆっくり愛で小ネタ138 東北人の節分 ゆっくり愛で小ネタ141 バレンタインが来るぞ! ゆっくり愛で小ネタ147 兄の来襲とゆかりん ゆっくり愛で小ネタ148 うずうず ゆっくり愛で小ネタ154 鳩 ゆっくり愛で小ネタ155 後一つ ゆっくり愛で小ネタ157 比較 話の長い人 ゆっくりと老人 ギ ゆっくりれみりゃと仲良しゆっくり ほ ゆっくりの産卵 シ 性 人間とゆっくりの境界1 シ 無 人間とゆっくりの境界2 シ 無 人間とゆっくりの境界3 シ 無 人間とゆっくりの境界4 ほ い 無 人間とゆっくりの境界5 ほ 無 人間とゆっくりの境界6 シ 無 人間とゆっくりの境界7 ほ い 無 ほーむらん ほ 夕暮れ ひもなし きずな①~出会い~ シ 悪 鬱 無 外 きずな②~触れ合い~ シ 名 外 きずな③~難関~ シ 悪 鬱 名 外 きずな④~陽~ ほ 名 外 きずな⑤~過去~前半 シ 家 鬱 きずな⑤~過去~後半 シ 家 鬱 きずな⑥~陰~ きずな⑦~友達~前半 きずな⑦~友達~後半 きずな⑧~決別~ きずな⑨~冒険~前半 ゆっくりの愚痴 他 名 ボックスまりさの人 ボックスまりさ ほ 空飛ぶ不思議な饅頭 まめちこ ゆっくりもこ シ ミコスリ=ハン 理想郷 他 むの人 風のゆっくり ギ 聖者の途 前編 シ 鬱 無 聖者の途 後編 シ 鬱 無 ゆっくり観察記 ほ 眠れぬ夜のゆっくり シ ぱちぇの冬 ゆっくり怪談の人 ゆっくり愛で小ネタ16 記憶を追って来るゆっくり 他 ゆっくり愛で小ネタ21 ゆっくりとの怖い話 ほ ゆっくり愛で小ネタ24 ゆっくり怪談「こんどは」 シ ゆっくり愛で小ネタ25 ゆっくり怪談「ままままままままままままま」 ほ ゆっくり愛で小ネタ33 ゆっくり怪談「百話目『ゆっくりの首』」 他 無 外 ゆっくりショートショート集『稗田ゆっくり録』 ギ 愛でスレ的ゆっくり加工場 シ 鬱 無 続、愛でスレ的ゆっくり加工場 シ 鬱 無 愛でスレ的ゆっくり加工場 ~番外編「幸せのかたち」 シ 無 ゆっくり愛で小ネタ43 ジハイドロジェンモノキサイド ほ い 無 彼岸誘い 他 ゆっくり新聞 ほ ゆっくり住み着いたよ! ほ 無 外 『だれもしらない。』 他 ゆっくり怪談「ゆっくり坊」 他 『ゆっくり住み着いてるよ!』 シ 無 『ゆっくりプレイス』 ほ ちるのの変 ほ 無 静緩飛行 ほ 無 白石さん 参上!メカまりさ 世界で一番☆おぜうさま シ 性 無 さくやとめーりん ほ ゆっくりと地球最後の日だね!!! でもんすとれーしょん ゆっくり愛で小ネタ125 図々しいれいむ 迷走日和 ゆっくりと動物の人 ねことれいむ ほ 無 ひとりぼっち? ほ 無 ご当地ゆっくり! 広島?編 ほ 無 外 ゆっくりを飼うときに気をつけること 他 ゆっくりちるのの飼育日誌1 ほ 無 外 ゆっくりちるのの飼育日誌2 ほ 無 外 ゆっくり愛で小ネタ70 ゆっくりミーツボーイ シ 鬱 無 ゆっくり愛で小ネタ90 ネタを書いてみた。 そらを夢見て シ 無 外 捕食種とよばれていたものたち シ 無 外 らばうる シ 無 外 きめぇ丸と自転車 倒福 理想の投影像 ラオめーりんの人 ラオめーりん1 シ 悪 鬱 ラオめーりん2 ほ シ ラオめーりん3 前編 ほ シ ラオめーりん3 後編 ほ シ ゆっくりもこうを飼おう その1 ゆっくりもこうを飼おう その2 ゆっくりもこうと家族 Jiyu あなたが笑うまで・上 シ 無 あなたが笑うまで・下 シ 無 鬱 アリス×ゆっくり魔理沙 ほ い 性 アリス×ゆっくり魔理沙3 シ 鬱 アリス×ゆっくり魔理沙4 ギ い アリス×ゆっくり魔理沙5 ほ い アリス×ゆっくり魔理沙6 ほ アリス×ゆっくり魔理沙7 シ 新・アリス×ゆっくり魔理沙 ほ 新・アリス×ゆっくり魔理沙2 ほ 新・アリス×ゆっくり魔理沙3 おまけ ほ 新・アリス×ゆっくり魔理沙4 ほ 新・アリス×ゆっくり魔理沙5 ほ 普通の魔法使い魔理沙ちゃん 第一話 ギ 普通のまりさ 真夏の夜の霊夢 第一章 ~博麗脅迫!人形遣いの逆襲~ ついで ギ 性 魔理沙×ゆっくり魔理沙 ほ 変身 ~グレゴール・マリサ~ ほ 変身2 ギ 四方山話 sdkfz251 ゆっくりアパートメント ほ 無 ゆっくりアパートメント_れいむ親子 ほ 家 無 YT ゆっくりれみりゃのおかしな友達 上 シ 鬱 ゆっくりれみりゃのおかしな友達 下 シ 鬱 かぜひきゆっくり シ 無 ほんめーりん×ゆっちゅりー 甘甘時計責め ほ い ゆっくりの帰るところ シ 鬱 ゆっくり愛で小ネタ15だよね!? ほ travianでゆっくり 他 ゆっくりパークの春夏秋冬part1 シ 家 鬱 ゆっくりパークの春夏秋冬part2 シ 家 ゆっくりパークの春夏秋冬part3 シ 家 ゆっくりパークの春夏秋冬part4 シ 家 ゆっくりパークの春夏秋冬part5 シ ゆっくりパークの春夏秋冬part6 シ 家 ゆっくりパークの春夏秋冬part7 シ 家 ゆっくりパークの春夏秋冬part8 前編 ほ シ い 家 ゆっくりパークの春夏秋冬part8 中編 シ 鬱 家 ゆっくりパークの春夏秋冬part8 後編 シ 家 ゆっくりパークの春夏秋冬part8 完結編 シ 家 ゆっくりパークの春夏秋冬 エピローグ ゆっくりスの翼 ――妖立宇宙軍―― シ ゆっくリハビリの夏 (前編) シ 鬱 無 ゆっくリハビリの夏 (後編) シ 家 鬱 無 ゆっくり寝ようね ほ 6スレ目pkhYNX2g0 ゆっくり姉妹 前編 ほ ゆっくり姉妹 中篇 シ ゆっくり姉妹 後篇 シ ゆっくりれいむとゆっくりポイント ほ ゆっくりれいむと人間の体 シ まて ほ い 氷精と餡子 シ い 鬱 ゆっくり愛で小ネタ13 ただ可愛がるだけの話 ほ い 無 決戦! 幽々子VSゆっくり ギ 決戦! 幽々子VSゆっくり 続き ギ 決戦! 幽々子VSゆっくり 舞台裏 ギ 雛饅頭 ほ お代 他 ある男の悲劇 ギ 激闘!真ゆっくり四天王 ゆっくり愛で小ネタ91 没にしたネタというか妄想 えろほんがあったよ!さとりさまよんで!第1章 えろほんがあったよ!さとりさまよんで!第2章 えろほんがあったよ!さとりさまよんで!第3章 えろほんがあったよ!さとりさまよんで!第4章
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家族・動物表現があります。 ゲスっぽい表現もあります。 ある所にゆっくりの家族が居た。 大きな木の洞の家にれいむとまりさとその子供たちが毎日ゆっくりと暮らしていた。 そしてその家の一番奥には、一匹のゆっくりれみりあがいた。 ゆっくりれみりあと言えば、捕食種として他のゆっくりからは恐れられている存在だ。 だが、その家族はれみりあと同じ家に居ながら、食べられる事もなく暮らしていた。 「うー!うー!」 家の奥で地面に転がっている羽のないれみりあが呻き声を上げた。 「うるさいよ!ゆっくりしずかにしていってね!!」 れいむが眉を顰めて怒鳴る。 「そろそろたべごろなんじゃないかだぜ?」 まりさはれみりあの方を見てかられいむに問い掛けた。 まりさに問い掛けられたれいむは品定めするようにれみりあを見てから言った。 「そうだね!きょうはれみりあでゆっくりしようね!!」 「わーい!!わーい!!」 今日はご馳走だ、ご馳走を食べてゆっくりして、一家全員でゆっくり団欒する日だ。 それを聞いた子供たちはピョンピョンと飛び跳ねたり、ゴロゴロと転がったりして全身で喜びを露にした。 一緒になって喜ぶまりさに潰されて一匹の小まりさが死んだが喜んでいる一家は誰一人として気づかなかった。 ご馳走を取るためにれいむとまりさがれみりあに近づいていくと、 れみりあは大きく口を開き鋭い牙を見せ威嚇する、だが羽が無ければ地面を這いずる ぐらいの事しか出来ない事を知っているれいむとまりさは一向に怯まなかった。 「うーうー(笑)だってさ」 「おお、こわいこわい(笑)」 れみりあも無駄と判りながらも必死で威嚇を繰り返した。 「うー!うー!うっ!……う゛ー!う゛ー!」 れいむとまりさは、まず、れみりあの両脇についた生え掛けの小さな羽を食い千切った。 れみりあの羽は硬く食べられた物ではない、放っておいて跳べるようになっても困るので、 こうして定期的に食い千切っているのだ。 れみりあ種には驚異的な再生力がある。 時間は掛かるが、体の一部を失っても何の障害も残らずに完治させる。 普通のゆっくりもそれなりの再生力があるが、精々傷口が塞がる程度である。 さらに、その再生力に寄るものなのかれみりあは何も食べなくとも死ぬ事はない、 食べきらずに残しておけば、こうして繰り返し食料として利用できるのだ。 「む~しゃ♪む~しゃ♪しあわせー!!」 れみりあは美味しい、中には濃厚な肉汁の滴る豚肉の餡が詰まっている。 齧り付けば熱すぎず冷たすぎず、食べるのに丁度よい温度で口のなか一杯に肉汁が広がる。 大雨が降った次の日に水溜り中で溶け掛かっているれみりあを拾ってから 一家は何度もこのご馳走を食べていた。 まりさとれいむの子供、3番目の小れいむはれみりあが嫌いだった。 捕食種であるれみりあを好きなゆっくりはそうそう居ないが、この小れいむはれみりあを食べるのが嫌いだった。 なぜ、嫌いなのかというと、小れいむはある日突然気づいてしまったのだ。 れみりあだってゆっくりだ、こんなひどい事をするのはゆっくりしてない事だと。 生まれたときから家にれみりあが居て、食料として利用してきた事で、 小れいむにはれみりあに対する警戒心や恐怖心があまり無かった。 それ故にゆっくり話し合えば一緒にゆっくり出来ると思っていた。 一家団欒のご馳走の日も、両親によって食い千切られていくれみりあの姿に心を痛めていた。 だが、小れいむはその事を誰にもいえなかった。 一度、れみりあを食べたくない、ゆっくりさせてあげたいと、それと無く言って見た事はあるが、 食べたくないという言葉に家族は、食欲が無いのか?体調が悪いのか?と小れいむの事を心配し、 ゆっくりさせてあげたいという言葉には、れいむとまりさは耳を疑って何て言ったのか聞き返してきた。 その時は、適当にいい間違いとして誤魔化したが、 両親のあまりに驚いた反応は、自分は間違った事を言ってしまったのではないか、 自分は変なゆっくりなのではないかと小れいむに思わせた。 一家が寝静まった頃、 れみりあは小さなうめき声を上げていた。 何時ものように全身を食いちぎられ、ジンジンする痛みで眠る事も出来ない。 この一家につかまってからというもの毎日がこんな感じだった。 ご馳走の日から数日たったある日の夜、れみりあが痛みに体を震わせていると、 一匹の小れいむが起き上がりれみりあの元へとやって来た。 小れいむは口から虫や草を吐き出しれみりあに向かって言った。 「ゆっくりたべていってね……」 れみりあは戸惑った。こんなものを出されても如何したらいいのかわからない。 それにこの小れいむは何を考えているのだろうか、もしや毒でも入っているのだろうか。 そんな事を考えながら差し出された虫や草を見つめるれみりあ、 虫や草を食べた事はなかったが、一家がご馳走の日以外はこういった物を食べているのは知っていた。 少なくとも食べられるもの、そう思うとれみりあの体は急速にそれを求めた。 小れいむの出した虫を口に含み噛みしめると、辛いような苦いようなピリピリとした感覚が口の中に広がった。 久しぶりの感覚にそれが美味しいのかどうかは判らなかったが、虫を食べつくすと直ぐに草を口へと運び一心不乱に食べ続けた。 小れいむの運ぶ食事によってれみりあの傷は、それまでよりも早く再生する様になった。 次第に元気を取り戻すれみりあを見て、小れいむも嬉しそうにしていた。 しかし、それは結局の所、余計にれみりあを苦しめる事になった。 再生が早くなった事により一家のご馳走の日は増え、 れみりあも小れいむも苦しむ回数が増えた。 小れいむは、その事に気づいた後も食事を運び続けていた。 小れいむには、れみりあの言葉が判らず、もう食事を運ばない方がよいか、直接聞くことは出来なかった。 食事を運ぶと、れみりあは小声でうーうーと喜び、最初は無表情だったのも、いつの間にか美味しそうに食事を平らげるようになっていた。 少なくともれみりあが喜んでいるのは間違いない、という思いで食事を運び続けていた。 月日が流れ、れいむとまりさの子供が、もう大人といえる大きさに成長した頃、 大人になった小れいむは、れみりあについて思っている事を両親に話すことにした。 「れみりあをゆっくりさせてあげてね!かわいそうだよ!!」 れいむの言葉に両親はたいそう驚いた。 二人とも驚きのあまり両目が飛び出し失明してしまったが、れみりあを解放する事はなく、 れいむは変なゆっくりのレッテルをキョンシーの御札の様に貼られ、家族から奴隷同然の扱いを受けるようになった。 れいむは朝から晩まで餌集めをさせられ、家にいる時でも絶えず両親から嫌味を言われ続け、 遂には目が見えないストレスのはけ口として暴力を振るわれるようになった。 両親の目が見えない事によるストレスは溜まる一方だった。 外を散歩する事も出来ず、家の中でも不用意に動けば何かにぶつかったり転んだり、 昼も夜も判らないれいむとまりさは次第に精神を病んでいった。 楽しく話してたかと思えば急に怒り出したり、怪我をするのも構わずに暴れだしたり、 これにはれいむ以外の子供達も困り果てていた。 両親が失明してから1ヶ月もした頃には家の中は常にギスギスとした空気が漂い、 子供達は外に出かけている時間が長くなり、つがいになるゆっくりを見つけると家を出て行った。 家の中には、れいむとまりさの夫婦、奴隷のれいむ、非常食のれみりあのみとなった。 れいむは決意した、れみりあと逃げよう。 逃げて二人でゆっくりしよう。 逃げるのは簡単だった。 家にいるのは目の見えないれいむとまりさだけ、そのまま出て行ってもよかったが、 両親が寝ている間にコッソリ出て行ったのは、まだ家族の情が残っていたからだろう。 れいむは両親のために家に溜め込めるだけの食料を集めた後で、れみりあと共に家を出た。 「これで……これでゆっくりできるね!」 「う~♪う~♪」 れいむはれみりあに寄り添うように跳ねながら新しいを家を探した。 羽がまだ再生しきっていないれみりあは這いずる事しか出来ず、 れいむよりゆっくり動く事しか出来なかった、だが、れいむとれみりあの顔は満面の笑顔に包まれていた。 運のよい事に新しい家は直ぐに見つかった。 それまで済んでいた家と同じ様に木の根もとの洞で前の家よりかは若干狭いが れいむとれみりあの2匹には十分な大きさだ。 その夜は、歩き疲れていたのもあり、家について直ぐに眠る事にした。 2匹は寄り添うようにして、もう二度と訪れないと思っていたゆっくりとした夜を過ごした。 次の日 「……ゆ~……ゆっくりしていってね!!!」 目を覚ましたれいむは元気一杯に朝の挨拶をした。 「……う~…………う~う~」 れみりあはまだ眠そうだったが、れいむが起きたのでゆっくりと起き上がった。 「ゆっくりごはんをあつめてくるよ!!れみりあはゆっくりしていってね!!!」 れいむはれみりあの分もご飯を集めるべく、張り切って外へと出かけた。 れいむを見送ったれみりあはやはり眠かったのか直ぐに二度寝に入った。 れいむ達が新しい家に来てから1週間がたった頃、 遂にれみりあの羽が治り、空を自由に飛ぶ事が出来るようになった。 「う~♪う~♪う~♪♪」 家の外で、れみりあはれいむの頭上をくるくると飛び回りながら嬉しそうに声を上げた。 れいむもそれを嬉しそうに見上げていた。なんなに嬉しそうなれみりあを見るのは初めてだ。 れいむがれみりあを見上げていると、 空を飛んでいたれみりあはれいむの元まで下りてきて、上から頭の天辺を甘噛みし、再び空へと舞い上がった。 「ゆ?ゆゆゆゆゆ!!わ~い♪おそらをとんでるみた~い♪」 一瞬戸惑ったれいむだったが、それまで見た事のない空からの眺めに直ぐに心を奪われた。 おそらく普通のゆっくりであれば一生に一度あるかないかの体験である。 「わ~い♪わ~い♪」 れいむとれみりあは、夜になるまでゆっくりと空中散歩を楽しんだ。 巣に戻った2匹は何も言わずに頬擦りを始めた。 翌朝、れいむの頭からは蔦がのび、そこには小さな小さなれいむとれみりあの子供が実っていた。 その日から、れいむが家にのこり、れみりあが食べ物を集める事になった。 れいむは蔦に実った子供たちとれみりあを見送り、れみりあはれいむと生まれてくる子供達の為に一生懸命食べ物を集めた。 れみりあが食べ物を集めるのにもすっかりなれた頃、 二人の子供達が誕生の時を迎えようとしていた。 蔦の一番先端に実っているれいむがプルプルと震えだす。 れいむとれみりあが、生まれてくるのを今か今かと見つめていると、 プチッという音と共に蔦から離れ地面へと落ちた。 地面へと落ちた小れいむはまだ目を閉じたまま、 すこしだけ震えている小れいむを、れいむとれみりあはじっと見守っていた。 体をモゾモゾと動かし、長い長い眠りからさめるように小れいむは目を開いた。 「…ゆ…ゆっくぃ……ゆぅ………ゆっくりしていってね!!!」 言えた、初めてのゆっくりしていってね、この瞬間小れいむはゆっくりれいむとしてこの世界に誕生した。 「ゆぅうう!とってもゆっくりしたあかちゃんだよ!ゆっくりしていってね!!!」 れいむは目に大粒の涙を溜めながら喜びの声を上げた。 「うー♪うー♪」 れみりあは羽をパタパタとさせて喜びを表現した。 その後、最初の小れいむに続くように次々と子供たちが産まれた。 小れいむが3匹、小れみりあも3匹、総勢8匹の大家族となった。 「おかさん!おなかすいたよ!」 生まれたてでお腹が空いている小れいむ達が言った。 「うー!うー!」 小れみりあ達もお腹が空いている。 れいむとれみりあは、待っていましたと言わんばかりに、 この日の為に集めておいた食料を子供たちの前に差し出した。 どれもこれも、れいむとれみりあによる選りすぐりのご馳走だ。 「ゆっくりたべていってね!」 小れいむ達は差し出されたご馳走に跳びつく様に口をつけた。 それに続いて小れみりあ達も目の前のご馳走に飛びついた。 む~しゃ♪む~しゃ♪しあわせー!! 2口、3口と、小れみりあ達は飲み込むようにあっという間に食事を終えた。 あっという間の事に、れいむもれみりあも、食べられた小れいむも、小れいむが食べられている事に気がつかなかった。 「ゆ゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛う゛う゛う゛!!と゛う゛い゛う゛こ゛と゛!!!!」 小れみりあ達が小れいむ達である事を、ようやく理解したれいむは泣き叫ぶように言った。 れみりあも同じ様に理解したが何もいえなかった。 「ゆっくりせつめいしてね!ゆっくりせつめいしてね!!」 れみりあを問い詰めるれいむは、これはきっと見間違いだ、 小れみりあ達が手品かなにかで小れいむ達はどこかに隠れているんだ、 そうだ、そうに違いない、そう思ってれみりあを問い詰めた。 問い詰められたれみりあは、れいむの問いに対する答えを持つには持っていた それもそうだ、れみりあ種にとってご飯と言えば他のゆっくりだ。だから目の前の小れいむ達をご飯だと思ってしまったのだ。 だが、その事をれいむにいえず、れみりあは声を詰まらせた。 お腹の膨れきらない小れみりあ達は、れいむの上をクルクルと回るように旋回し始めた。 れみりあには、次の獲物はれいむなのだと判った。このままではれいむが危ない、 しかしれみりあとして他のゆっくりを食べるのは当然の事、 れいむを守るか、小れみりあの好きにさせるか、れみりあは究極の2択を迫られた。 れみりあはれいむを選んだ。 れいむの上を飛んでいる小れみりあ達を羽で叩き落し、口を広げキバを見せて威嚇する。 叩き落された小れみりあ達は、どうしてこんな事をするのといった瞳でれみりあを見つめたが、 れみりあはそれを冷たい瞳で睨み返した。 そして小れみりあ達の瞳も、親であるれみりあと同じ冷たい物に変わった。 「うー!うー!」 最後に一度、大きく叫んでから小れみりあ達は家を後にした。 「どうして……どうしてこんなことに………」 2匹だけになった家の中にれいむの声が消えた。 ある木の洞の中 「れいむ!れいむはいないの!はやくでてきてね!!」 一匹のれいむがあたりに撒き散らす様に怒号を放った。 「れいむ、れいむはもういないんだぜ、うるさいからしずかにするんだぜ」 隣にいたまりさがれいむをなだめるが効果はまるで無かった 「れいむ!まりさがごちゃごちゃうるさいよ!!れいむ!れいむ!れいむはどこなの!!!」 れいむは相変わらず隣の家にも聞こえそうな大声で怒鳴り続けた。 「やれやれなんだぜ……」 まりさはいつもの事といった様子で足元の土を口に運んでいた。 「これうっめ、これめっちゃうめぇ」 その時、3匹のゆっくりがその家の中に入ってきた。 「れいむ!れいむなの!?れいむならはやくごはんをもってきてね!!れいむじゃないならはやくでていってね!!!」 うーうーと鳴く3匹のゆっくりは、後に『赤い三連星」として恐れられる3匹のれみりあだった。 作者:れみりあ大好きあき
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「おはよう」 「ゆっく・・・おはようございます」 八意永琳はゆっくりれいむを蹴り上げる。 「今、何か言った?」 「いってないよいってない」 「言っていません」 「いっていません・・・」 永琳は不愉快そうにれいむを睨む。 「注意なさい。それでなくても覚えが悪いんだから」 「ずいまぜんでじだ」 涙目になりながら謝罪するれいむに永琳は舌打ちをする。 「あなた、謝れば済むとか思ってないかしら?」 「ゆ?!」 「思ってるでしょ?私が教えた通りの謝り方をすれば許して貰えるって」 「ぞんなごどないでず」 「どうかしら?あなたのお仲間はみーんな怠惰でノロマ、バカで間抜け、そのくせ利己心は強いから」 「ぢがうよ!!れいむはぞんなのじゃないよ!!」 目に貯めていた涙はとうとうあふれ出る。 「ほら、また素に戻ってる。一人称も使えないの?もう謝らなくて良いわ。貴女の謝罪なんて今後一切受け付けないから」 「ごめんなざい・・・」 「私、無駄な事繰り返す子より理解の早い子の方が好きよ。貴女の謝罪なんて今後一切受け付けないから」 「・・・はい」 「それでいいわ。でも、私以外にはちゃんと謝るのよ。それは分かっているわね」 「はい」 永琳は部屋から出て行く。 どうして、こんな事になってしまったのか、ゆっくりれいむの毎日は後悔の毎日だった。 人間になりたい。そんな事を口に出してからだろうか、 それからおねーさんはれいむに人間になる訓練をさせた。挨拶の仕方や言葉遣いを叩き込まれた。 今のように怒られた事なんて一度や二度ではない。 それでも、ゆっくりれいむは人間になりたかった。 「ご飯よ」 部屋に兎が入ってくる。いつも来てくれる配膳係の兎さんだ。 「おはようございます」 「はい、おはよ。今日はトーストとベーコンエッグにポテトサラダとプチトマトよ。飲み物は牛乳でいい?」 「オレンジジュースありますか?」 「ええ、あるわよ」 「じゃあ、オレンジジュースをおねがいします」 お皿にオレンジオジュースが注がれる。飲みやすいように兎さんが用意してくれた少し深めのお皿だ。 「さ、召し上がれ」 「いただきます」 いつものようにできない食事。 前に「むーしゃ、むーしゃ」と食べたらいつもは優しい兎さんが突然れいむの事を蹴り飛ばし、 食事を下げてしまった。それだけじゃない。それから二日、食事の配膳がぱったり止まってしまった。 餓死する寸前になりかけて、人間はそんな事言わないときつく叱られた。 「美味しい?」 「はい、おいしいです」 「あなたはたくさん食べるから作りがいがあるわ」 食べ終わるとちゃんと「ごちそうさまでした」と言う。 「はい、お粗末さまでした」 「そんなことないです。おねえさんのごはんとってもおいしいです」 「ありがと」 そう言って兎さんは部屋を出て行く。 しばらくすると、人間になるためのお勉強が始まる。 ゆっくりれいむは少しずつだが、人間のルールやマナーを覚えていく。 そして、人間になる訓練は次のステップに入る。 「「ゆっくりしさせてね!!」」 部屋にはゆっくりまりさとゆっくりパチュリーが入ってくる。 それでもゆっくりれいむは「おはよう」と答える。 「むきゅ?れいむ、それはにんげんのあいさつだよ」 「れ・・・わたしはね。にんげんになるくんれんをしてるんだよ」 「にんげんになるくんれん?」 「そうだよ。にんげんのルールをおしえてもらってるんだよ」 そんな事、気にも留めずゆっくりまりさは部屋を見て回る。 「ゆー、ここはひろいおうちだね。まりさたちのゆっくりプレイスにしよう」 「ダメだよ!」 まりさの言葉にれいむが強く反発する。 「ゆ?べつにれいむもいっしょにすめばいいよ。でていけなんてゆっくりできないこといわないよ」 「むきゅー、まりさ、もともとここはれいむのものよ。れいむ、パチュリーたちもここでゆっくりさせてくれない?」 「そうだね。まりさ、うっかりしてたよ。れいむ、このおうちでゆっくりさせてね」 「ちがうよ。ここはえーりんおねえさんのおへやだよ。だから、わたしじゃなくて、えーりんおねえさんにきょかをもらってね」 まりさとパチュリーは辺りをキョロキョロ見回す。しかし、おねえさんなんてどこにもいない。 「だれもいないよ?」 「れいむ、そのおねえさんはどこにいるの?」 「いまはちょっといないけど」 「じゃあ、ここをゆっくりプレイスにしてもいいんだね!!」 まりさは不在を知るとニッコリ笑ってお家宣言をする。 「ダメだよ!!にんげんのルールじゃ、そんなことしちゃいけないんだよ!!」 まりさとパチュリーは顔を見合って笑う。 「むきゅー、れいむ、パチュリーたちはゆっくりだよ」 「ゆっくりがなんでにんげんのルールをまもらなくちゃいけないの?」 「・・・から」 「むきゅ?なに?」 「れいむ、はっきりといってね!」 「だから、おまえたちゆっくりはゆっくりできないんだよ!!にんげんのルールをまもらないからにんげんにころされちゃうんだうよ!!」 泣きながられいむは訴えた、侮蔑ではなく同情だった。 ゆっくりはどうして人間のルールを理解できないのか、理解すれば人間から暴力を受ける事もないのに。 「そんなのしらないぜ」 「まりさ、このれいむちょっとへんなのよ」 「ゆっくりできないんだね!!」 まりさの一言はゆっくりにとって最悪の悪口だった。 しかし、人間になりたいれいむにとってそれは些細な事だった。 同情が侮蔑に変わる。 「わたしはにんげんのルールをまもれるだけだよ」 「ゆっくりじゃないだね!!やーい、ゆっくりできないやつ!!」 「まりさ、れいむはあたまがへんなだけよ。あんまりいっちゃわるいわ」 まりさとパチュリーは心かられいむをバカにした。れいむはそれを哀れだと感じた。 「じゃあ、ここはまりさたちのゆっくりプレイスにするから、おかしなれいむはゆっくりせずにしんでね!!」 その時、部屋のドアが開き兎たちがまりさとパチュリーを取り囲む。 後からゆっくりと永琳が入ってくる。れいむをよくがんばったわ。と褒めてやり、 次にまりさとパチュリーの前に立つ。 「ここは私の部屋よ。れいむから聞いてない?ま、別に良いわ。ゆっくりとあまり長く喋るつもりはないし。やりなさい」 一方的に喋ると、兎たちは持っていた鈍器でゆっくりまりさ、ゆっくりパチュリーを撲殺する。 「やめで、れいむだずげで!!」 「むぎゅ!!だず・・・げで!!」 そういう悲鳴がれいむに届く。 しかし、れいむにとってそれは身勝手な者の身勝手な言い分だった。 れいむは制裁に積極的に参加はしなかったが、侮蔑の目でゆっくりの末路を見ていた。 ゆっくりではなく人間となった。 「よく頑張ったわね。辛く当たったこともあったけど。ごめんなさい」 永琳はれいむの頭を撫でてやる。 「おねえさん、ありがとうございました。わたしはにんげんになれますか?」 「ええ、人間にしてあげるはもう少しよ」 最後のステップ、 それは簡単な肉体改造だった。 胴付きのゆっくりれみりゃの研究の成果として、 ゆっくりに身体をつける技術は確立されている。 それをこのれいむに施す。そうすれば肢体を持ったゆっくり、 いや、れいむの場合、心は人間なのだから、人間が完成する。 手術は成功し、れいむは人間となった。 あとは手足を使った基本的な動作を練習すれば永遠亭で兎の補佐をする仕事が待っていた。 それをある程度こなせば、薬売りの兎の付き人をさせてもらえる。 れいむは心躍る。もう人間なのだ。そして、自分が目指していた生活がもう少しで。 もう少しで。れいむは消え良く意識の中でそう繰り返していた。もう少しで、もう少しで。 「もう少しだった」 スキマから伸びた手はれいむの首をへし折る。 珍しく焦りの表情を浮かべた八雲紫は八意永琳の胸倉を掴み捲くし立てる。 「何をしようとしたか理解してる」 「もう少しだったのに」 「人間とゆっくりの境界を、あなたは!!」 「八雲の姓を持つ者が、こんな不良みたいな事」 そう言って永琳は自分の胸倉を掴んでいる紫の手を払う。 紫はそれでも永琳を睨みつける。 ただならぬ雰囲気に兎たちはほとんど逃げ出している。 残ったのはたった二匹、心配そうに見つめる月の兎とあくびしながら聞いてる地上の兎だ。 「前に知能強化実験で作ったゆっくりまりさ。アレもあなたがまんまと殺してくれたわね」 「ええ、それが?」 「あんなもの幻想郷が滅ぶほどの綻びにはならないでしょ?今回のも。それともゆっくりが増徴する事に何か問題があるのかしら?」 「私が心配しているのはゆっくりが増徴することじゃない。人間に差別しているゆっくりと同等の存在になるかもしれない。その事実を見せないだけよ」 「なるほど、妖怪を恐れる人間がちっぽけになってしまえば妖怪も力を失ってしまう。そうなれば私や幽霊、神様の方が分があるものね」 その言葉に紫は構える。こんな行きずりで雌雄を決するのは不本意だけど。 永琳も受け入れるように構え、余裕のあった瞳から戦いに臨む瞳に変わる。 「双方、おやめなさい!!」 緊張の糸を切ったのは永遠亭の主である蓬莱山輝夜だった。 「八雲紫、こちらに妖怪を弱体化させるなどと言う意図はないわ。剣を収めてくれないかしら」 「二人がかり?そこの兎二匹も合わせれば、私に勝てるんじゃない?」 「いいえ、あなたが剣を収めなければ。私は貴女と共にこの者を討ちます。もし邪魔をするなら兎共々」 そう言って輝夜が指差したのは八意永琳だった。 「それで手打ちとさせていただけたら幸い。どうかしら」 「あなたの従者を葬って、あなたは何を守るの?」 「永遠亭の立場と兎たちの安全」 「・・・」 無言で頷き。紫は構えを解く。永琳もそれに応える。 「では、今後一切、人間とゆっくりの境界線を脅かすような実験を禁止します」 「分かりました」 輝夜の言葉に永琳は頭を下げ応える。 「永琳、少し疲れてる?こんな所にいないで私と遊びなさい。紫もイライラに効くお茶があるんだけどいかが?」 「そうね。お茶菓子もあるかしら」 「カステラかクッキー、あとパンケーキならすぐ焼けるわ」 「全部」 「太るわよ。さ、永琳も上でゲームでもしましょ。ポスタルっていう面白いゲームがあるの」 輝夜は地上に戻っていく。紫は少女は太らないもんと反論し、永琳は反論せずにそれに付いていく。 「鈴仙はハーブティー、てゐはパンケーキを焼いて頂戴。早く」 もしかして姫って凄い人かもと話していた鈴仙とてゐに命令が下る。 「あーもー、紫も永琳も喧嘩しないでよね。あー、疲れた。涼しい部屋でゲームしながら寝オチしたいわ」 あんまり凄い人じゃないかも。そう笑いながら鈴仙とてゐは台所に駆け込んだ。 「もう少しで」 れいむはスキマに吸い込まれていく。 そして、永いもう少しを死ぬまでそこで過ごした。 「もう少しで人間と遊べる」 ~あとがき~ あーもー、もっとゆっくりを虐待したい。 頭の中に浮かんでくるのはこんなお話が多い。 ウェス・クレイヴン並みのスプラッターが書きたい!!! 紫&輝夜VS永琳はちょっと見たい。いや、かなり見たいな。 紫の能力を使えば蓬莱人は殺せるんだろうか、幽々子の能力では無理っぽいけど。 by118
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今まで書いたやつの中に投下忘れがあったので投下 気づいたら死にましたネタ 「ゆっくりー」 「ゆっくりー」 冬のとあるゆっくりの巣 ここでは二匹のゆっくりが冬ごもりをしていた ゆっくりまりさとゆっくりれいむ。ありがちなペアである。 「おなかすいたよ!!そろそろごはんにしようね!!」 「ごはんたべてゆっくりしようね!!」 この二匹のゆっくりは幸せだった。秋に一人立ちしてから出会い、そのまま仲良くなった。 そしてはじめての冬篭りに不安だった二匹は協力して巣を堀り、餌を集めた。 その間いろいろなことが起きた。 あるときはれみりゃに襲われた。その時はれいむがとっさにぶつけた石にひるんだ隙に逃げ出した あるときは人間のゆっくり狩りに襲われた。その時は別のゆっくりの悲鳴を聞いたときに素早く隠れた。 あるときは狐に襲われた。その時は二匹で協力して棒を使って追い返した。 「むーしゃ、むーしゃ、しあわせー」 「ゆゆぅ、これだけじゃおなかいっぱいにはならないね」 「でもあんまりたべすぎるとゆっくりできないよ!!」 「ゆっくりできないのはいやだよ。ゆっくりがまんするよ!!」 いろいろな苦労を乗り越えて二匹はようやく冬篭りの準備を整えた その苦労を協力して乗り越えた二匹の信頼はその辺のゆっくりの家族よりよっぽど強いものだった。 「ゆっくりねむくなってきたよ!!いっしょにゆっくりねようね!!」 「ゆっくりおやすみ!!」 おそらく春になればこの二匹は番になるのは間違いなかった。 きっと子供もできて家族愛あふれるゆっくり家族になるだろう。 『ぶぎゅ!!』 しかしそれは次の瞬間仮定の話にすぎない物となった。 「あたたたた……おーい、助けてくれー」 「おいおい大丈夫か、酒の飲みすぎで太ったんじゃねえか?」 冬の山、雪に埋もれた森で一人の男が急に沈み込んだ雪に足を取られていた。 そしてそれを見たとなりの男が引き上げる 「かもしれんなぁ、最近冷えるからここんとこ酒がぶ飲みしちまっててな。ふ〜」 「酒くさっ!てめぇ今も酔っ払ってやがるな!!」 「うっひゃっひゃっひゃ、狩りなんざ寒いからな。酒でも飲まなきゃたえれねぇよ」 「そんなんじゃ銃の照準あわねぇだろうが…ったく」 口論しながら去っていく男達。 その後ろには大きくへこんだ穴があった。 ゆっくりの能力からすると巣はそんな深くないに違いない 適当に掘った穴だろうしきっとこんなことしょっちゅうだろうな 過去作品 巨大(ry 餌やり ゆっくり対策 巨大まりさ襲来 ゆっくり埋め どすまりさの失敗 原点 ゆっくり駆除ありす まきぞえ なぐる ゆっくりのある田舎 現実的なドスまりさ ゆっくりゃの飼育
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「ゆっくりくりくりクリトリス!!!!」 「うぎゃああああああああああああ!!」 紅魔湖から少し離れた森の中を駆け抜ける2つの影。 正確には走っている影は1つで、もうひとつはその影に抱き上げられていた。 しかも器用なことに影は抱き上げた相手の陰部を自分の口元に寄せて、舐めたくっている。 そう、この影の正体は変態お兄さん。装備は背負ったリュックのみで他は完全な全裸だ。 そして、もうひとつの影はゆっくりれみりゃだった。 何故森の中を走るのか? 理由は簡単。リビドーと風を一緒に感じたかったからだ。 何故ゆっくりに変態行為をするのか? 理由は単純。そこにゆっくりがいるからだ。 そんなわけで湖のほとりで見かけたはぐれゆっくりゃを抱きかかえて、変態お兄さんは今日も森をひた走る! 「レロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロ」 「やべでえええええ!!はなずんだどおおおおおお!!」 変態お兄さんの鍛え抜かれた舌技が容赦なくゆっくりゃの秘裂を責め立てる。 そのあまりの激しさにゆっくりゃのあそこはもうぐしょぐしょだ!主に唾液で。 「ううううう!やべるんだどおおおおお!!」 抗議の声を上げながらぺちぺちとお兄さんの頭を叩くゆっくりゃ。 しかし、お兄さんには何の効果もない。寧ろぺにぺにが元気になるくらいだ。 「ゆっくりゃ君!君のパウワーはこんなものかい!?」 変態お兄さんは威勢の良い声でゆっくりゃを挑発しながら、相変わらず抱き上げポーズのままぐるぐると回り始める。 勿論、パワフルな舌技による愛撫をやめる気配は微塵もない。 つまり、お兄さんは舐めながら喋りつつ回りながら疾走するという微妙な離れ業をやってのけているのだ。 「ううううううううう!ぎぼぢわるいどおおおおお!!」 「はっはっはっは!まだまだだぞ~♪」 延々と回され続けたゆっくりゃは気持ち悪さのせいか顔が真っ青。 が、お兄さんは自重しない。いや、むしろそこで付け上がるのがお兄さんと呼ばれる人々なのだ! 変態お兄さんは調子に乗って回転速度をどんどん上げていく。 「ぎぼぢわるいいいいいいいいいいいい!!やべげぼおおおおおおおおおおおお!!」 「はっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっは・・・!」 更に速度の増した回転に我慢出来なくなったゆっくりゃは吐瀉物を撒き散らした。 しかし、お兄さんはまだ回り続ける。 「う・・・ううううううう!」 「はっはっはっは!ま~だまだ~!!」 勿論、舌のほうの動きも絶好調!今のところ回転の気持ち悪さが勝っていてゆっくりゃは気付いていないが、大分こなれてきている感じだ。 さっきまでは主に唾液で濡れていた場所がまた別のものによって湿り気を帯び始めている。 「さあ、ゆっくりゃ君!いいかげん白状する気になったかな?!」 「いや゛ああああああああああ!!でびりゃのおやぢぎはひみづなんだどおおおおおおおおおおおおお!!」 どうやら変態お兄さんはこのゆっくりゃの巣のありかを知りたいらしいが、ゆっくりゃがなかなか強情で思いようにいかないといったところか。 その返事を聞くや否や、お兄さんは舌と回転に加えて、左手中指による肛門攻めを開始した。 にちゃにちゃと中の具をかき回す音がゆっくりゃの腹越しに聞こえてくる。 「ほ~れ!!吐かないか!?儚いのか!?」 「うぎゃあああああああああああああああ!!」 肛門に指を突っ込まれた不快感から悲鳴を上げるゆっくりゃだが、そんなものは何の意味もない。 更に陰部を覆うように唇をくっつけたお兄さんは、全力で中身を吸い上げる。 「うばばばばばばばああああああああああ!!?」 すると、陰部近辺の具が口の中へと吸い込まれていき、腹部の空洞になった部分の空気も吸い上げられてべコンとへこむ。 「なあ、ゆっくりゃ君?お兄さんは君のおうちが見たいだけなんだよ。なあ、教えてくれよ?」 「ざぐやああああああああああ!だじゅげでえええええええ!!」 ついにいるはずもない従者に助けを求め始める。が、お兄さんは知っていた。 この言葉は事実上の敗北宣言なのだと。この状態で従者が来ないことを認識させ、更に軽く可愛がってあげればすぐに素直になる、と。 「咲夜さんはこないよ・・・」 そう呟くと、突き入れた指に思いっきり力を入れて、ゆっくりゃの肛門を引き裂いた。 「・・・なあ、ゆっくりゃ君。話す気になったかい?」 「うぎゃあああああああああああ!!いいまずううううう!!いいまずがらやべでえええええええええええ!!」 結局ゆっくりゃがこうむった被害は嘔吐、腹部に若干の陥没、肛門の断裂の3つだけ。 変態お兄さんとしては事が穏便に進んだことが非常に嬉しかった。 ゆっくりゃの案内に従って薄暗い森の中を進んでいくと、やけに元気のなさそうなゆっくりまりさの家族を見かけた。 その一家の家族構成は親のゆっくりまりさ1匹と、子どものゆっくりまりさ3匹。他の種はいないし、もう一方の親の姿も見当たらない。 おそらく、ゲスな同種にレイプされたか、或いはその逆か。もしかしたら止むに止まれぬ事情があるのかもしれない。 そんな妄想に基づいて勝手に同情した変態お兄さんはその一家に元気良く話しかけた。 「やあ、君たち!元気かな?」 「ゆ!?おにいさんだれ?ゆっくりできるひと?」 「僕は変態お兄さん!とってもゆっくり出来る人だよ!」 「それじゃ、ゆっくりしていってね!」 「ああ、ゆっくりしていくよ!ところで君たち、どうしてそんなに元気がなさそうなんだい?」 本題に入ると同時に怯えさせないようにお兄さんは自分の中で最高の笑顔を浮かべる。 そんな僕の質問に、子どもたちが酷く弱った声で答える。 「まりしゃたちね・・・おにゃかしゅいたの・・・」 「じゅっとおみじゅしかのんでないの・・・」 「おみじゅもちょっとちかのんでにゃいの・・・」 どうやら、この一家は飢えのせいで衰弱していたらしい。そのことを知ったお兄さんはこの一家の食べ物を分けてあげることにした。 「そうかそうか!それは大変だったね!でも大丈夫。お兄さんがこのゆっくりゃを食べさせてあげるよ!」 「うー!!れびりゃだべられだぐないいいいいいい!!」 お兄さんの急な提案にさっきまで大人しくしていたゆっくりゃがまた暴れ始めた。 が、そんなことは最初から想定していたお兄さんはすでにその両手両脚を紐で縛っている。 そのため暴れたところでゆっくりゃはろくに抵抗できない。 「「お、おかーしゃん、ゆっくりゃこわいよお・・・」」 「まりしゃたちたべりゃれちゃうよぉ・・・」 「だいじょうぶだよ。おかーさんがまもってあげる!」 とは言え、ゆっくりにとってはそれでも怖いのだろう。みんな一箇所に固まってガタガタと震えている。 暴れながらそんな様子の一家を見つけたゆっくりゃは急に上機嫌になって、「ぎゃおー!たべちゃうどー!」などと吠え始めた。 「はっはっは!君たち、怖がることはないよ。すごく安全に食べさせてあげるから!」 お兄さんはそう口にした直後におもむろに1匹の子まりさを掴むとゆっくりゃの裂けた肛門にねじ込んだ。 「ゆゆっ!!?」 「うぎゃ!!?」 「おにーさん、まりさのこどもになにするの!」 その常軌を逸した行動に困惑するゆっくりたち。しかし、お兄さんは一家やゆっくりゃに構うことなく、胎内にねじ込まれた子まりさに話しかける。 「どうだい?ゆっくりゃの中はあったかいだろ?」 「うん、ちょっとくしゃいけどあったかいし、おいちいよ!」 「そうだろ?ゆっくりゃは汚らしくて臭いけど、あったかくて美味しいだろ?」 「れびりゃはぐざぐないどおおおおおおお!!」 臭いといわれたことに抗議するゆっくりゃ。しかしその場にいる誰もがゆっくりゃのことなんて気にも留めない。 だから、まるでゆっくりゃなんていないかのように話を進んで行った。 「な、これならゆっくりできて安全だろ?」 「「ゆ!おにいしゃん、まりしゃも、まりしゃさも!」」 「おにいさん!このこたちもはやくいれてあげてね!」 「勿論そのつもりさ!」 そう言ったお兄さんは母まりさのお願い通りに残りの2匹肛門からねじ込む。 「うぎゃああああああああああああ!!いだいいいいいいいいいいいい!!」 その間も、ゆっくりゃは叫びっぱなしだったけれど、誰も気にしない。 それから、うっかり子どもが落ちないように適当な枝を突っ込んでは横向けにして肛門付近に引っ掛ける。 「ぎゃおおおおおおおおおおおお!!やべでえええええええ!やべでええええええええ、bwmんdkんcげdlんd。!!」 ついに正気を失い始めたゆっくりゃ悲鳴の後に訳の分からない音声を発し始める。 それでも、誰もゆっくりゃに気を遣おうなんてことは考えない。 「さて、最後は・・・」 最後に母まりさを入れようと思ったのだが、どう考えても母は大きすぎる。 しかし、母まりさもそのことに気付いていたらしく、何も言わずに首を振ると「そのゆっくりゃのうでをちょうだい」と言った。 お兄さんはまりさの言うとおりにゆっくりゃの右腕を千切って差し出した。 「うっめ、めっちゃうめぇ!」 その後、母まりさが美味しいゆっくりゃの右腕に夢中になっているのを邪魔しないように、3匹の子どもの分重さの増したゆっくりゃを抱えて、森の奥へと向かっていった。 「おじさん、まりさにもゆっくりゃのうでをよこすんだぜ!」 結論から言えば、このまりさはゲスまりさだろう。 一つ、他人への最初の呼称がおじさんである。 一つ、出会いがしらにモノを要求してくる。 一つ、自分が物を貰う立場の癖に「よこせ」と抜かしている。 一つ、語尾に「だぜ」を用いている。 これだけの条件を満たしているまりさは大体ゲスと考えて差し支えないだろう。 「まりさ君、きみはおなかがすいているのかい?」 「そうだぜ!だからゆっくりしないでまりさにたべものをよこすんだぜ!」 「断る」 そう言った変態お兄さんは首と股間にぶら下がったイチモツを横に振ると、さっさと森の奥へ進んでいく。 しかし、さっきのまりさはしつこく追いすがって来た。 「ごちゃごちゃいわずにまりさにたべものをよこすんだぜ!」 「・・・・・・君は自力で取れるだろう?」 「あたりまえだぜ!まりささまをなめるんじゃないぜ!」 「じゃ、要らないじゃないか?」 「それはそれ、これはこれだぜ!」 どうやらなかなかに年季の入ったゲスらしい。 「でも、俺には君に食べ物をやる理由がないんだよ」 「だったら、まりさのきょかなしにこのもりにはいったことをゆるしてやるぜ!」 「ほう?このもりにはいるのにはきみのきょかがいるのかい?」 「あたりまえだぜ!このもりもこのもりのものもぜんぶまりさのものなんだぜ!」 まりさはもここまで図々しいのは珍しいんじゃないかと思うようなことを口にするが、お兄さんは適当に聞き流す。 その時、不意にあることが気になったので尋ねてみた。 「君、家族は?」 「まりさはここうのおうじゃだぜ?そんなのいたらゆっくりできないぜ!」 「じゃあ、すっきりしたけいけんは?」 「はっはっは、そんなのかぞえきれないほどあるぜ!」 「じゃあ、さっき俺が食料をあげたまりさとは?」 「もちろん、すっきりさせてやったことがあるぜ!」 「こどもをうんだけいけんは?」 「そんなあぶなくてばかなことするわけないんだぜ!」 決して長くないやり取りだったが、変態お兄さんはこいつが相当のゲスであり、一切の同情も遠慮も必要ない相手だと確信し、お仕置きモードに移行した。 ずっと抱えていたゆっくりゃを地面に置き、ゲスまりさに手招きする。 「やっとまりさにたべものをみつぐきになったんだね、おじさん!」 自分は食べ物をもらえて当然と思っているまりさは一切警戒せずにゆっくりゃのほうに向かってくる。 一方のゆっくりゃは「たべられだぐないいいいいい!!」と叫びながら必死で逃げ回ろうとする。 が、先ほど放り込まれた子まりさたちが体内でゆっくりしているせいか酷く体が重い。その上、子どもたちが具に接触した拍子に激痛が走る。 「いだいいいいいいいいいい!!」 動こうとする度に、また何もしていなくても襲ってくる痛みのせいでゆっくりゃは見じろき一つできなかった。 「ゆっへっへ、まりさからにげられるとおもってるのかだぜ?」 と、まりさはゆっくりゃの眼前で余裕の笑みを浮かべる。ここまで上手くことが運ぶとは変態お兄さんも思わなかったが、これはこれで渡りに船。 そんなわけで隙だらけのまりさを上から押さえつけると、これまた痛みで隙だらけのゆっくりゃの顔に密着させ、激しく振動を与える。 確か体つきでもこの方法で妊娠できたはず。うろ覚えの記憶を手繰り寄せながらお兄さんはひたすら2匹に刺激を与え続ける。 「ゆっゆっゆっゆっゆ・・・!」 「う、うううううぅぅぅううう・・・!」 「はぁはぁ・・・ゆっくりゃ~、そのぶさいくなしもぶくれがおに、はぁ・・・まりさのぺにぺにをぶちこんであげるぜええ・・・!」 「ううう、いだいーーーー!!」 「はぁ・・・まだまりさはなにもしていないのに、ゆぅ・・・はぁ・・・いたいなんて、ゆぅ・・・とんだへんたいだぜぇ・・・!」 ただ振動を与えているだけなのに、顔いや体中から変な粘液をだらだらしたたらせながら勝手に昂って行く2匹。 もうそろそろ始めても大丈夫だろう、と判断したお兄さんは2匹を思いっきり密着させた。 「ゆぅ・・・!さすがゆっくりゃだぜ。ゆぅ・・・うんどうしんけいだけがとりえなだけあって・・・ゆぅ、ほかのやつらとは、まんまんのしまりが・・・はぁ、ちがうぜ・・・!」 研究者によると言葉責めのつもりらしい。卑猥な言葉で相手のみだらさを強調して堕落させているんだとか。 人間だったら殴られても文句の言えない台詞だと思うんだが、どうやらゆっくりの場合はこれで十分らしい。 「う゛!?う゛う゛う゛っ!?やべ、やべでええええええええええ!!?」 痛がりながらもその中に嬌声が混ざっている。どうやら体は素直だったらしい。 「んほおおおおおおおおお!すっきりーーーー!!」 「うぎゃあああああ!いっぢゃうううううう!!」 やがて絶頂に達した2匹は同時に奇声を上げると、互いに動きを止めてぜぇぜぇと呼吸を整える。 そして受けに回ったと思われるゆっくりゃを見てみると、頭には早速茎が生え始めていた。 「ゆう!なかなかのまんまんだったぜ!」 と、ニヒルな(と本人は思っているであろう)笑みを浮かべると、さっきまで交尾していた相手の腕に齧り付いた。 どうやら絶頂に達してなお当初の目的を忘れていなかったらしい。 「うぎゃああああああああああああ!!」 腕を食い千切られたゆっくりゃは絶叫を上げる。元々衰弱していた上に、さっきの交尾で体力を消耗してしまったため、抵抗する力が残っていないようだ。 しかし、まりさがゆっくりゃの腕に舌鼓を打とうとしたとき、またしてもお兄さんに頭をつかまれ、激しい振動を与えられる。 勿論、もう一方の腕ではゆっくりゃに対しても頭の茎が取れない程度に容赦なく振動を与えている。 「に、にどもするきはないん・・・ん、ゆっ・・・ゆぅ・・・」 「はっはっは!せっかくだからお兄さんも交えて3Pしようぜ!」 朗らかに微笑むお兄さんのブツはちょっとした鈍器の如く頑丈になり、ちょっと信じられないほどに怒張していた。 そうして、また2匹が昂ってきたところでさっきと同じように顔を密着させる。 すると、どんなに疲れていても、どんなに飽きていても体が勝手に動いてしまうのだ。嗚呼、悲しきは野生の本能。 「ゆぅ・・・!さすがゆっくりゃだぜ。ゆぅ・・・うんどうしんけいだけがとりえなだけあって・・・ゆぅ、ほかのやつらとは、まんまんのしまりが・・・はぁ、ちがうぜ・・・!」 さっきと全く同じ台詞しか口にしないあたりにボキャブラリーの貧困さが伺える。 が、今のお兄さんにとってはそんなことはどうでもよかった。 互いに快感を高め合う2匹を尻目に彼はゆっくりゃの体のほうのまんまんにはち切れんばかりに男根を深々とねじ込んだ。 「うぎゃああああああああああ!?」 まだ、叫び声を挙げる元気が残っているらしい。その事実にお兄さんはにっこり。 「それだけ元気があれば大丈夫だね!ほ~れ!ほれ!ほれ!」 ゆっくりゃの太ももをむんずと掴んだお兄さんは挿入したまま立ち上がると遠慮なく腰を振り始めた。 「ゆっゆっゆっゆっゆ・・・!」 一方のまりさも良い感じの楽しんでいるらしい。なかなかのハイペースで全身を震わせていた。 「うっ、ぎゃっ、xbんけsっでwんhつkんmc!?!?」 しかし、双方から激しく責められているゆっくりゃは訳の分からない音声を発しながらびくびくと痙攣している。 「・・・・・・!?こ、これは・・・」 しばらく、ゆっくりゃ相手にピストンしていたお兄さんは驚愕した。どうやらゆっくりゃの中の子まりさがぺにぺにを刺激しているらしい。 まむまむと子まりさのフェラが奏でる二重奏が否応なしにお兄さんに激しい快感を与える。 「くっ・・・はっ、ふおおおお・・・これは長く持ちそうにないな・・・」 見ると、まりさもそろそろ絶頂間直といった感じで、ゆっくりゃに関しては色んな意味でもう限界といった様子だった。 「これがスパートだ!!ふんっ!ふんっ!ふんっ!ふんっ!ふんっ!ふんっ!ふんっ!ふんっ!・・・」 「ゆっゆっゆっゆっゆっゆ・・・いぐうううううう・・・」 「ぎゃっ!・・・ぎゃ!いっぐううううううう!?」 最後の一発。お兄さんは全力でゆっくりゃに腰を打ちつける! 「ふぉおおおおおおおおおおお・・・・!!」 「んほおおおおおおおお!すっきりいいい!!」 「いぐううううううううううううううう!!」 そうして2匹と1人は同時に果てた。 その後、まりさはお兄さんの手によってゆっくりゃと更に8回も交尾する羽目になった。 「ゆぅ・・・ゆぅ・・・もうしばらくはすっきりしたくないぜ・・・」 合計10回もすっきりしたまりさは流石にぐったりしていて、もう一歩も動けないといった様子だった。 一方、元々疲弊していたゆっくりゃはもはや虫の息。しかし、頭に生えた10本の茎が容赦なくゆっくりゃから養分を奪う。 しかし、当初の目的はまりさにお仕置きをすること。今までの行為はあくまで下準備に過ぎないのだ。 全裸の変態お兄さんは背中のリュックから餡子の缶詰と小麦粉と水とナイフを取り出し、 まず、小麦粉を水で溶かして適当に皮を作る。それから皮の中に餡子を放り込んで、更にその中に手近な石ころを入れる。 その作業を繰り返して握りこぶし大の饅頭を5つほど作った。ただし、この饅頭は皮をしっかり閉じずに一箇所だけ餡この出し入れを出来る場所を残して。 それからぐったりしているまりさに近づくとナイフで後頭部の皮を引き裂く。 「ゆぎゃ!?おぢさん、いだいぜ!なにするんだぜ!」 当然抗議してくるが、そんなものは無視して同じように五箇所ほど皮を引き裂く。 それが済んだら今度はさっき用意しておいた饅頭の餡子の出し入れをするための場所と引き裂かれた後頭部を接着する。 勿論、5箇所とも何かの拍子に外れてしまわないように慎重にかつ丹念に。 「ゆ!?ゆぎいいいいいいいい・・・!!?」 やはり修復作業だろうとなんだろうと傷口に触れられれば痛いらしく、まりさは白目を剥いて泡を吹いている。 もっとも、下手に暴れられないのは好都合なのでさっさと作業を済ましてしまおう。 これで作業の第一段階は完成。後頭部に握りこぶし大のこぶのあるゆっくりまりさが完成した。 「ゆ・・・ぎぃ・・・ゆ!?おじさん、なんでまりさにいたいことするの!そんなおじさんはゆっくりしね!」 次の作業の準備をしているとまりさが目を覚まし、元気良く罵声を浴びせてくる。痛い目にあわされておいて恐怖心を覚えない辺りがいかにもゆっくりらしいといえる。 「なあ、腹が立つんならお兄さんをやっつけてごらん?」 「ゆ!ばかだね、おじさん!まりさにけんかをうるなんていのちしらずにもほどがあるんだぜ!」 そう言って、勢い良くお兄さんに飛び掛ろうとするまりさ。しかし、想像していたほど勢い良く飛びかかれなかったためにお兄さんまで届かず、その上何故か後頭部から落下してしまった。 「ゆぎゃああああああああああああ!!」 しかも、尋常じゃなく痛そうだ。もっとも、頭の中に石を埋め込まれているのだから当然だろう。予想だにしない激痛にのた打ち回っている。 「ゆ!?!ゆぎいいいいいいいいいいいい!!」 が、そののた打ち回りが災いした。自分ではまだその存在に気付いていないこぶ。しかし、その中身が餡子であった以上もう体の一部として癒着してしまっている。 その体の一部を知らず知らずのうちに地面に激突させてしまっていた。 お仕置きなのでしばらくそのまま放置してもかまわないのだが、今回の本当のお仕置きはこれから始まるのだからあまりのんびりもしていられない。 白目を剥いて転がっているまりさを押さえつけたお兄さんは、下手に動き回られないように、それでいて餡子がはみ出ることのないように脚部をナイフでめった刺しにする。 「ゆっ!ぎゃ!ぎぃ!ゆぐ!ゆぎぃ!ゆごっ!がっ!ゆっぐ!」 あまりの痛みに再び泡を吹き始めるが、執拗に刺され、その痛みが意識を無理やりこちらに引き止めるので気を失うことも出来ない。 その執拗な刺突が終わった頃にはまりさの顔は涙でぐしょぐしょに濡れてしまっていた。 これで暴れることは出来ないだろう。そう判断した俺は、今度は相変わらず虫の息のゆっくりゃを魔理差のそばまで引っ張ってきた。 そして、徐々に成長しつつある頭部の茎を折ってしまわないようにナイフで注意深く皮をえぐって引き抜く。 「う!?うぎゃ!?ぎゃ!?」 その痛みで一瞬朦朧としていた意識を取り戻すゆっくりゃだが、やはり再三にわたるお兄さんのお仕置きと交尾のダメージが相当大きかったらしく、殆ど抵抗する様子を見せない。 「よし、これでOK。移植するぞー!」 そういって気合を入れなおした変態お兄さんは、相変わらず泣きじゃくっているまりさの額よりやや上の部分にナイフを突き立てた。 「ゆっ!?ゆぎゃああああああああああ!!?」 案の定、痛みのせいで絶叫するがそんなものは無視してさっさとゆっくりゃから引っこ抜いた10本もの茎をそこにねじ込むと、小麦粉を練りこんで茎を固定した。 「よし、これで完了」 「ゆ!?なにごれえええええええええええ!!」 「ん?それは額の茎のことかい?それとも後頭部のこぶのことかい?」 「どっぢもだよおおおおおおおおおおお!!」 「はっはっは!そのこぶは子供をちゃんと産めばなくなるから安心すると良い!」 「いやだああああああああ!!ごどぼなんがいらないいいいいいいいい!!」 「でも、うかつに子どもを殺したりするとずっとそのこぶは取れないぞ!はっはっはっはっはっは!」 「ゆう゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛!?」 よし、お仕置き完了。そう呟いた変態お兄さんは相変わらずへばっているゆっくりゃを抱き上げると更に森の奥深くへと進んでいった。 (多分続く)? ---あとがき--- 書き込めないのってストレスたまる。 そんなわけで、変態お兄さんを書いてみました。 ただ、ちょっぴり虐待要素が濃い気もしますが、そこはご愛嬌ということで。 byゆっくりボールマン 【作品一覧】 ゆっくりいじめ系322 ゆっくりボール 虐 道 無 阿求×ゆっくり系8 ゆっくりボール2 虐 道 ゆっくりいじめ系353 ゆっくりボール3 虐 環 無 ゆっくりいじめ系357 ゆっくりボール3-2 虐 環 捕 無 ゆっくりいじめ系365 ゆっくりボール3-3 虐 制 無 ゆっくりいじめ系375 ゆっくりボール4 虐 家 捕 無 ゆっくりれみりゃ系いじめ31 ぷっでぃ~ん天国 虐 捕 無 ゆっくりいじめ系401 びりゃーど 虐 家 道 無 その他 ゆっちぇす そ ゆっくりいじめ系412 必殺コンボ? 虐 ゆっくりれみりゃ系いじめ36 ゆっくりぼーる5 虐 家 道 ゆっくりいじめ系436 ゆっくりみだら1 そ 家 性 無 ゆっくりいじめ系438 ゆっくりみだら2 そ 家 性 無 ゆっくりいじめ系442 ゆっくりみだら3 そ 家 性 無 ゆっくりいじめ系448 ディスコミュニケーション そ 無 ゆっくりいじめ系458 ゆっくりみだら4 そ 家 性 無 ゆっくりいじめ系484 鬼意さんVSドス 1 虐 ゆっくりいじめ系485 鬼意さんVSドス 2 虐 性 ゆっくりいじめ系486 鬼意さんVSドス 3_1 制 ゆっくりいじめ系487 鬼意さんVSドス 3_2 虐 ゆっくりいじめ系500 ゆっくりみだら5 虐 無 ゆっくりいじめ系513 ゆさくや1 ゆっくりいじめ系525 ゆさくや2_1 ゆっくりいじめ系526 ゆさくや2_2 ゆっくりいじめ系529 ゆっくりみだら6 ゆっくりいじめ系559 ゆさくや3 虐 制 家 ゆっくりいじめ系573 ゆさくや3.5 虐 そ 無 ゆっくりいじめ系582 淡々とゆっくりを尾行してみた そ 家 環 無 ゆっくりいじめ系589 淡々とゆっくりを尾行してみた 2 虐 環 家 無 ゆっくりいじめ系597 虐待おばば 虐 無 ゆっくりいじめ系602 淡々とゆっくりを尾行してみた3 虐 環 家 捕 無 【不掲載分】 ゆっくりれみりゃ系いじめ33 妊娠ゆっくりゃいじめ 虐 無 このSSに感想を付ける
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ゆっくりの中でも俺が最高にムカつくゆっくり。 それは自分から人に迷惑をかけておきながらその自覚を持たず 正義面こいて歯向かってくるゆっくりだ。 そして俺のように畑を耕す人間はその手合いに出会う事が稀にある。 『ゆっくりに悪気は無い』俺の中にはそんな考えも無い事は無い。 自然の中で暮らすゆっくり達は人間の持つルールなんて知った事では無いのだ。 ルールを知らない、それ故にルールを破った事にも気がつかない。 結果的に俺に迷惑をかける事になったとは言え コイツ等のした事は自分達がゆっくりする為に何も知らずにした事だ。 だが、許す許さないという話になれば 断固、許さない。 ゆっくりれいむを発狂させよう! 古緑? 「おちびちゃんたちはれいむがまもるよ!! みんな!いまのうちににげて!!」 目の前には親れいむと思わしき大きさのゆっくりが 後ろにいる小さなゆっくり達を隠す様に俺の前に立ちはばかっている。 ゆっくりにしてはそこそこ賢いようで 自分と人間のサイズの差から決して敵わないとは分かっているのだろう。 その両の眼には堪えているのだろうが涙が滲んでいる。 「ゆええぇぇん!!」 「みゃみゃ!みゃみゃ!!」 親れいむの後ろでその子ゆっくり達4匹が泣きながら震えている。 親ゆっくりを含めて5匹とも全てれいむ種だ(元々は6匹だったがさっき一匹踏みつぶした) 恐らく長女であろう一番大きな子れいむが母の死の覚悟を感じ取ったのだろうか 早く逃げるように他の姉妹に呼びかけている。 俺はというとあまりの怒りで頬がピクピクと引きつり、 フヘへと笑ってるのかどうかも分からない様な声が唇から出て行く。 おちびちゃん達を守るだと?お前が俺からか?フザケやがって これから『とんでもない目』に遭わせてやるから 今からでもゆっくりの神様に奇跡が起こりますようにとお祈りしておけ。 もっとも、そんなのがいればの話だがな。 ゆっくりれいむは目の前に立つ山の様に大きな男を見て震えていた。 人間の事は群れのありすから聞いている。 そのありすの片目は人間の子供に戯れに奪われて食われた事で失ったと言っていた。 自分よりも大きく強く、狩りの上手いあのありすが 何の抵抗も出来ずに負けたと聞いたれいむは最初から人間に勝てるとは思ってもいなかった。 ただ子供達を助ける為に、 ただ子供達を逃がす為に目の前の人間を威嚇するのだ。 「(ぜったいに…ぜったいにおちびちゃんたちだけはまもるよ!! れいむのこのいのちにかえても…ぜったいにまもるよ!!)」 しかし、この『人間には決して勝てない』という考えは 後にひっくり返る事になる。 数週間前。 ゆっくりれいむの巣の中で子れいむと親れいむがその頬をすり付け合っていた。 「わかってくれてれいむはうれしいよ、おちびちゃん、 ともだちにいたいことしちゃったらあやまらなきゃいけないよ そのときだけは…ゆっくりしてちゃいけないんだよ…」 「ゆん…ゆっくちりきゃいしちゃよ…」 ゆっくりれいむは群れではその面倒見の良さと 子育ての上手さで一目置かれる存在であり、 群れの皆はれいむの事を『ゆっくりの母』と心の中で尊敬していた。 普段の生活の中ではいつもニコニコと子供達に歌を教えたり、 子供達がせがむ時は群れの親ゆっくり達の昔話を話してあげる事もあった。 「やっぱりおちびちゃんはれいむのじまんのこどもだよ! さぁ、みんなとゆっくりあそんでおいでね!」 「みゃみゃ!ありがとう!ゆっくちあしょんでくるにぇ!」 その優しさの一方で子供達が悪い事をしたらキチンと反省する様に厳しく叱りつけ、 その子が分かってくれた時は溢れんばかりの愛情で包んで上げる事の出来る 群れのゆっくり達の評価に違わぬ『ゆっくりの母』であった。 「それじゃあれいむ、ゆっくりおねがいするんだぜ!」 「ゆっくりしていってね! おちびちゃんたちもあかあさんに 『おいのり』をしてあげようね?」 「たくしゃんごはんがゆっくちとれましゅよーに! おかあしゃんがきょうもゆっくちかえってこれましゅよーに!」 「いつもすまないんだぜ、れいむ おれいにたくさんごはんをとってくるんだぜ!!」 「こまったときはおたがいさまだよ! まりさ!ゆっくりがんばってね!」 「「「がんばっちぇにぇ!!」」」 ゆっくりれいむは群れの中で片親の、 狩りに行く時にはいつも巣を空けなくてはならない親ゆっくりの代わりに 子供達を預かり、教育を授ける役割を任されていた。 その報酬として子供達を預ける親ゆっくりから食料を分けて貰う事で生活していたのだ。 これはゆっくりれいむが言いだした事では無く、 ゆっくりれいむの愛情を信じるゆっくり達によって持ちかけられた仕事である。 それ程ゆっくりれいむは皆に信頼され、そして子供達の事を愛していた。 だがそんな愛に満ちあふれた、 順風満帆だった生活は段々と失われていった。 「ゆぅ…これっぽっちじゃ おちびちゃんたちがゆっくりできないよ…」 「ごめんなさいれいむ… なんだかごはんがあまりとれないの…」 「ゆ…!ゆっくりきにしないでねありす! みんなつらいんだからしかたないよ!」 何故だかは分からないが 皆の昼間の狩りで採ってくる食べ物が少なくなってきている。 その量はどんどんと減り続け、 今では子供達が満足出来ないくらいの量になってしまっていた。 原因は群れの狩猟範囲内に存在する 食べられる草や虫を食い尽くした事によるモノなのだが、 群れのゆっくり達はそんな事は知る由もない。 やがて食料をれいむに分け与える事も出来なくなる程 余裕の無くなった群れのゆっくり達は 昼間の狩りの間に子供達をれいむに預ける事が出来なくなっていた。 れいむ一家に食料を分けていたら自分達がゆっくり出来なくなるからだ。 「おかあしゃん、おなかしゅいたよ…」 「もっとゆっくちしたいよぉ!」 「ゆぅ…ごめんねおちびちゃんたち おうたをうたってゆっくりしようね?」 困ったのはこのゆっくりれいむだ。 子のお守りをする事で食料を分けてもらっていたのに それが無くなっては生活が出来ない。 いつまでも貯めておいた食料だけで何とかなる筈も無く、 ゆっくりれいむは久しぶりに自分で狩りをする事に決めた。 「ゆ?おかあしゃん、これなぁに?」 「おいちくないよ…ゆっくちできにゃいよ」 「ゆ…これはたべものじゃないよ ゆっくりたべないでね…」 「おなきゃしゅいたよぉ…」 しかし狩りに慣れている他のゆっくりですら 今は満足に食料を採ってくる事は難しいのに 久しく狩りをしていなかったれいむに上手くやれる筈も無い。 (元々あまりれいむは狩りが得意ではなかった) 「ゆー!そういうことなら このまりさがゆっくりひとはだぬいでやるんだぜ!!」 困り果てたれいむは友達のゆっくりまりさに相談してとっておきの狩り場を教えてもらった。 まりさがまだ他の誰にも教えて無い、最近見つけたばかりの秘密のゆっくりプレイスだそうで 少し遠い事だし危険かもしれないという考えもあり、 独り身のゆっくりはともかく家族を持つゆっくりには迂闊には教えられないが そういう事情があるのなら仕方が無いとまりさは教えてくれた。 そのゆっくりプレイスにはご飯が沢山あり、 そのご飯の味はどの虫さんや草さんよりも甘いらしい。 ゆっくりれいむも一度だけまりさがそこから持ってきたご飯を分けて貰ったが 本当に頬が落ちる様な美味しさであり、病み付きになりそうな味だった。 ゆっくりれいむはこの美味しいご飯を子供達にも 味わって欲しくなり、この晴れた日の真っ昼間に子供達を連れて まりさが教えてくれたゆっくりプレイスに久しぶりのピクニックを兼ねて行く事にした。 「「「む~ちゃ!む~ちゃ!ちあわちぇ~!!」」」 「おいちいね!おかあしゃん!」 「よかったね!おかあさんもうれしいよ!」 「ゆっくちー!!」 暫くの間満腹の感覚を忘れていた子供達。 その子供達のお腹が膨れていくのを見てゆっくりれいむは幸せだった。 このゆっくりプレイスがあれば群れの皆もゆっくり出来る。 皆でこのゆっくりプレイスの近くに引っ越す様にまりさと一緒に皆と相談しよう。 ゆっくりれいむは太陽の眩しさに目を細めながらそう決心した。 「テメェら…!!何やってやがるんだ!!」 ゆっくりれいむは底なしに不運だった。 第一にこの人間の目に見つかってしまった事。 まりさに教わったゆっくりプレイスは村の一員であるこの男の畑だった。 その上、それを知らないまりさが4回程も畑を荒らした為に この日畑の主である男はずっと神経を尖らせて畑荒らしを警戒していたのだ。 そして男は初犯のれいむを畑荒らしの常習犯として認識した。 「…ゆ?ここはれいむたちのみつけたゆっくりぷれいすだよ! おじさんもゆっくりしていってね!」 「「「ゆっくちちていっちぇにぇ!!」」」 「………………」 第二にその男はゆっくりの事が大嫌いだった事。 この村では今までゆっくりに畑を荒らされる事は他の害獣に比べてずっと少なかったし 山の入り口付近ではゆっくりが子供の遊び相手になってくれる事も稀にあり、 大旨村の人間はゆっくりに対して好意的だった。 しかしこの男は昔からゆっくりの姿や仕草、喋り方が嫌いであり 更に最近になって自分の畑ばかりが何度も荒らされる事から ゆっくりに対する意識は最悪と言えるモノに変わっていった。 「ここは俺の畑なんだよ…!! いや…やめだ、話すだけ無駄だ… ぶっ殺してやる!!」 「ゆゆー!!?」 第三にこの男は非情に残忍な男であり、 村の人間からも少しばかり距離を置かれていた存在だった事。 この性格から妻は愚か友人も僅か数人しかいない。 また、その友人達が少し村はずれにある男の家を訪ねてくる事も滅多に無かった。 「ゆゆ~?にんげんしゃん! ゆっくちちようよ!」 「死ね」 「ゆぴ!」 「………………ゆ……? ゆうぅぅぅうぅぅうっぅううううう!!?」 第四に子供達を連れて来てしまった事。 これがゆっくりれいむにとって最悪の事態を招く事になった。 そして話は冒頭に戻る。 「おちびちゃんたちはれいむがまもるよ!! みんな!いまのうちににげて!!」 「フ…フヘへ…何だと…?」 「ゆっくりたたかうよ! もうおちびちゃんたちにはゆびいっぽんふれさせないよ!! ゆっくりかかってきてね!!ばかにんげん!!」 「…………………」 舐めた口訊きやがって。 『お母さんは悪い人間から子供達を守るよ!』 そんな雰囲気をプンプンさせてやがる。 実際そんなつもりでいるんだろうがな…! 怒りで眼球付近の筋肉をピクピクと痙攣させる男は 道具なんかを使って楽に殺す事はしないと心に誓い、 持っていた鍬を地面に下ろそうとした。 そしてその瞬間、男に生まれた隙をゆっくりれいむは見逃さなかった。 「ゆっくりしんでね!!」 ゆっくりれいむは鍬を下ろす際に 男の膝が沈んだのを見て猛然と向かって行った。 まさかあのゆっくりがここまで俊敏に攻撃に移れるとは思いもせず、 油断していた男は胸のど真ん中にゆっくりれいむの体当たりをもろに受け、 元々バランスを取りづらい体勢であった事と 農作物に足を取られた事もあり、べたりと畑に尻餅をついた。 (この時男が尻餅をついた事で農作物が潰れ、更に余計な被害が生まれた) 「やっちゃ~!!みゃみゃちゅよーい!!」 「…ゆ、ゆっくりはんせいしてね! おちびちゃんたち!ゆっくりしないでにげるよ!」 時間稼ぎの為であり、子供を逃がす為、 そして男の注意を自分に向かせる為の攻撃だったが 殊の外尻餅までつかせる事が出来たゆっくりれいむは驚き、 あわよくば自分も助かるかもしれないと思ってしまったが この事態は『決して』招いてはならない事だった。 「ゆ?どうちちぇ? みゃみゃ!ちゃんしゅだよ! ゆっくちできにゃいにんげんをゆっくちやっちゅけちぇにぇ!」 「「やっちゅけちぇにぇ!」」 「みゃみゃ!かんばっちぇにぇ!」 何故ならゆっくりれいむの子供達は母が人間に尻餅をつかせた事によって 『母は人間に勝って自分達の見つけたゆっくりプレイスを守ってくれる』 そんな意識を子ゆっくり達に植え付けてしまい、 その結果、母の逃げるという言葉の意味を理解出来なくなってしまったからだ。 「………てめぇ…!! 楽に死ねると思うなよ…!!」 そして何よりも最悪な事に 軽視していたゆっくりに尻餅をつかされたという屈辱的な事実は男の怒りを狂う程に高め、 この五匹のゆっくりを『この場で』皆殺しにしようと思っていた 男の予定を変えてしまう結果になった。 「みゃみゃいけー!!」 「ゆっくちできにゃいにんげんをゆっくちたおちぇー!」 「「「ゆーゆ!ゆーゆ!ゆーゆ!ゆーゆ!」」」 一転、期待の高まった小ゆっくり達に応援されるゆっくりれいむは 今度は勝利という未来を明確に想像し始めた。 人間は聞いていたよりも強くない? その証拠に自分の体当たりで倒れたではないか 勝てるかもしれない! 勝ったらこのゆっくりプレイスは守られて もう自分で狩りにいく必要は一生無いし ずっとおちびちゃん達とゆっくり出来る。 「…ゆっくりくらってね!!」 ゆっくりれいむは今度は二の足をしっかりと地面につけて立つ男に 先程よりも更に勢いよく跳ねて向かっていった。 ゆっくりれいむはこの攻撃で決着を付けるつもりだった。 跳ねる時の角度も最高、今度は男の腹目掛けて体当たりをぶちかました。 7秒後、ゆっくりれいむは畑の外で意識を失っていた。 男の腹に向かって行くれいむの体当たりのエネルギーは れいむに突き刺さる男の膝に乗せられて跳ね返り、 その結果れいむは男の膝一撃の下に気絶した。 その前歯は全てへし折れ、口の上は窪んで黒い餡子が透けて見えている。 男はこれ以上農作物に被害を出さぬ為に 倒れたれいむの髪の毛を掴み上げ、畑の外に投げ捨てたのだ。 「「みゃみゃあぁあぁ!!ゆっくちちちぇいっちぇにぇ!!」」 「おきちぇみゃみゃあぁあぁ!! ゆっくちできにゃいにんげんがきゅるよぉぉ!!」 「「「ゆっくちおきあがっちぇにぇ!!」」」 その声で目を覚ましたれいむはその体をピクピクと痙攣させながら体を起こすと 畑の中央に目を向けた。 尻餅をついた為、土の付いてしまったズボンの尻部分を手で払って土を落とし、 周囲の被害を確認した男はこちらまでゆっくりと向かってくる。 分かっているのだ。ゆっくりれいむがもう碌に動けない事を。 そして男のその顔はこれでもまだ怒りが収まらんと言わんばかりに紅潮している。 ゆっくりれいむは心底恐怖に震えた。 もう既に男との距離は4m弱、人間なら一瞬で詰められる間合いだ。 子供達はゆっくりれいむの側で震えて母から離れようとしない。 ゆっくりれいむは決意した。 どうせもう逃げられないのならー 「おぢ…おぢびちゃんだぢ!! おかあさんのくぢのながにゆっくりはいってぎてね!! ここならあんぜんだよ!!」 「ゆ!?みゃみゃ!?」 「ゆっくちりきゃいしちゃよ! ゆっくち!ゆっくち!」 「…ゆ”!!ぜっだいにでできぢゃだめだよ!! ゆっぐりまもっであげるがらね!!」 ゆっくりれいむは4匹の子供達を全て口の中にしまい込むと口をしっかりと結び、 男に背を向け、そして顔を地面につける守りの体勢に入った。 この子を守る為のゆっくりの行動は頭隠して尻隠さず、一見間抜けにも見えるが 決して無駄なものでは無く、たとえば同じぐらいの大きさの動物に襲われても 親はやはり食い殺されてしまうものの 成体ゆっくりの分厚い背中に守られた子ゆっくり達は 親の背中を食って満腹になった動物が去った後に口から生きて這い出る事が出来る。 つまり完全に子を生かす為の行動。 ゆっくりれいむは自分の命と引き換えに子を生かす事を再度決心したのだ。 「…………なんだそりゃ?」 こめかみに青筋を浮かべた男は冷たくそう言い放つと 右脚を振りかぶり、ゆっくりれいむの右頬に尖った靴の先を蹴り入れた。 「ゆぶうぅ!!? ゆ”べぇッ……!!ゆ”ぅ”…!ゆ”ぐ”う”ぅ”うぅ~~~!!」 ゆっくりれいむの頬に食い込む男の足先。 少し手加減して蹴った為にくるぶしの辺りまで食い込んだものの ゆっくりれいむは蹴り飛ばされる事無く蹴られる前と同じ位置で悶絶した。 「おがあじゃん!!おねえ”じゃんが!!おねえじゃんがあぁあぁ!!!」 「ゆびぁああぁああ!!ごわいよぉおぉぉぉ!!」 口から2匹の子ゆっくりが慌てて出てきたが残りの2体は出て来ず、 ゆっくりれいむが余りの痛みから嘔吐くと『子ゆっくりだったモノ』が吐き出された。 「……………?」 「ゆ”…ゆ”……? ……お…おぢびぢゃん…おじび……」 余りにも凄惨なその様を見てもこの残忍な男はぴくりとも表情を変えずに ゆっくりれいむに向かって今度は平坦な口調で次の様に話しかけた。 「お前、ガキの事が随分大切みてーじゃねぇか? 俺の家に遊びにこいよ 今までのツケもついでに払わせてやるからよ」 「おぢびぢゃん…にげで………にげで」 男はその言葉を聞いてニコリと微笑むとゆっくりれいむの髪を掴んで持ち上げた。 その視線の先には涙目で逃げようか、母を助けようか迷っている様子の子れいむが二匹。 「おっと!お前等にも付き合って貰おうか ホレ逃げんな逃げんな」 「ゆ”んや”あ”ぁ”あ”あぁああ!!」 「おがぁざん!おがぁざんだずげてぇえぇ!!」 ゆっくりれいむはその悲鳴をまるで遠くに聞きながら 朦朧とした意識の中、群れでの幸せだった頃の生活を思い出していた。 いつか狩りに行ったきり戻って来なかったまりさがお家の中で微笑んでいて 子供達もまりさの帽子の間から悪戯な微笑みをこちらに見せている。 ご飯も沢山あって 夕方までありすの家族と一緒にお喋りして… ありすの子供の頃のお話をしてあげて… 子供達にお布団を用意してあげて… 意識を失ったゆっくりれいむとその二匹の子を乱暴に部屋の中に投げ込んだ男は また畑に出て鍬を拾うと夕方まで農作業を続け、再度家に入り込んだ、 そして雨戸をしっかりと閉めて、その日はもう外に出る事は無かった。 夜はこれから ゆっくりれいむの悪夢はこれから 幸せな夢の中でゆっくりれいむは群れの子供達に囲まれて どこまでも幸せそうに微笑んでいた。 (続く) このSSに感想をつける
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価値 by ”ゆ虐の友”従業員 人里の外れにある大きな畑。 「ゆっゆっ!」 「ゆゆー!」 ここでは、ゆっくり達によるイチゴの収穫が行われている。 「とってもりっぱないちごだにぇ!」 「おちびちゃん、たべちゃだめだよ!あっちのかごにゆっくりいれてね!」 二十匹を越すゆっくり達が、人間の指示で動いている。 そんなことが可能なのか?と思う人もいるだろう。 もちろん素行の悪いものもいるが、よほどの問題とならないかぎりは多目に見る。ある程度の基準で作業が進みさえすれば良い。 できの悪い労働力をいちいち怒鳴ったり潰したり、そんなことをしているほど農業は暇な商売ではないのだ。 それに、ゆっくり達はよりゆっくりするための対価として、納得して働いている。 「ゆーしょ!ゆーしょ!」 「ゆっきゅ!ゆっきゅ!」 ゆっくり達は朝から夕刻まで一生懸命に働き、いくつもの籠(かご)に山盛りのイチゴが収穫される。 「ゆっくりがんばったよ!」 「いちごさん、ゆっきゅりしていってにぇ!」 日が落ちるころになると人間の男が現れ、作業を取りまとめる。 この日は、長い収穫作業の最終日。ゆっくり達に待望の報酬が支払われる日だった。 「よし、今日までよく働いたな」 「ゆっへん!」 ゆっくり達は、ゆっくりできない風にも負けず、数多くの誘惑にも負けず働いた。 悪天候やれみりゃの襲撃で命を落としたものもいたが、それでもついに作業を完遂した。 「それでは、今期の報酬をやろう」 「ゆゆゆーー!!!」 男の周りに終結し、そわそわと待つゆっくり達がどよめく。 ゆっくりに長期間の労働をさせるにいたった報酬―― 「ほれ」 男は、一本の大根を取り出すと、ゆっくりの一匹に与えた。 「すごくゆっくりしたおやさいだよぉぉぉぉぉぉーーー!!!」 「しゅごいよぉぉぉぉぉぉーーーー!!!!」 「れいみゅにもみせてにぇ!」 「まりさにもだよ!」 「やべでね!おざないでね!!」 ある地域の野生ゆっくり(以下”A群”)に関する報告 A群のゆっくりにとって、イチゴの価値は低い。 彼らにとってイチゴとは、「おちびちゃんでもとれる、ふつーのおやさい」だからである。 ゆっくり特有の”思い込み”によって「大したものではない」とされているために、 実際の糖度に関わらず甘さを感じることもほとんど無い。 一方で、大根の価値は非常に高い。 よほど体格の大きいゆっくりでなければ手に入れることができない大根は 「とってもゆっくりしたおやさい!!」であるためで、 彼らにとってはそれは至上の味わい、そして最高級の社会的価値でさえあるという。 A群のゆっくり達ならば、大根を手に入れるためにはなんでもするのではないだろうか。 我々が、宝石や黄金のためにそうするように。 「ゆっへっへ!!まんまとせしめてやったのぜ!」 「さすがはまりさだよ!にんげんからだいこんをてにいれるなんてすごくゆっくりしてるよぉぉぉぉ!!!!」 大根を後生大事に運ぶゆっくり達。イチゴ収穫組のリーダー格であるまりさとれいむは得意満面だ。 「ゆっく、ゆっく……ぺっ!!」 まりさは畑からくすねてきたイチゴを吐き出す。 「こんなつまらないものをあつめるだけでだいこんをくれるなんて、やっぱりにんげんはばかなんだぜ!」 「ゆっくりぃぃぃぃぃ!!!!」 こうして手に入れた大根は、リーダーまりさとれいむのおうちに保管することになった。 他のゆっくり達は面白かろうはずもないが、おうちの規模の関係で仕方なかったのだ。 自分のおうちに大根があるということで、特に子まりさは有頂天だ。 「だいこんさん!まりしゃのおうちでゆっきゅりしていってにぇ!」 白く輝く表面も、鮮やかな緑の葉っぱも、それはほかのどんなものとも換えがたいゆっくりだ。 「ゆ、ゆっくり!!!!」 「ゆゆぅ!?」 そのとき、運搬係だった一匹のれいむが、子まりさを押しのけて大根に飛び乗った。 「ぺーろ、ぺーろ……!」 「なにやっでるのぉぉぉぉぉ!!!???」 「かってはゆるさないぜ!!」 すかさずまりさが引きずり落としにかかる。 「おりるのぜ!!ゆっくりおちつくのぜ!!」 「ゆ……」 まりさが近づいたそのとき、運搬係れいむは地面に落ち――そしてそのまま、動かなくなった。 「ゆゆ!?まりさはまだなにもしてないのぜ……!?」 れいむは死んでいた。 「むきゅ、あんまりきゅうげきにゆっくりしたものだからしょっくしょうじょうがでたのね!」 一匹のぱちゅりぃがそう断定すると、一同は深い沈黙に包まれた。 「おちびちゃんもきをつけなきゃだめだよ!」 「わかったよ…まりしゃきをつけるよ……」 とにかくそのようにして、大根はまりさのおうちに置かれることとなった。 「うー!!おぜうさまのすぴあ☆ざ☆ぐんぐにるがないんだっどぉ〜!! しゃくや、しゃくやぁぁ〜!!」 ぐずりだしたれみりゃに俺は言ってやった。 「れみりゃのすぴあ☆ざ☆ぐんぐにるなら、森のゆっくりが持ってったぞ」 我が家の飼いれみりゃのおもちゃの中でも一番のお気に入り、『すぴあ☆ざ☆ぐんぐにる』。 要するに、売り物にならなかったしけた大根なのだが。 「おぜうざまのだいじなものをがっでにもっでいくなんて、ゆるせないっどぉーーー!!!!」 俺はイチゴを頬張りながら、どたどたと家を出て行くれみりゃを見送った。 振動を感じて、よほどの大きなゆっくりが大根を見るためにやってきたのだと思った。 「だいこんはとってもゆっくりしてるけど、さんぱいきゃくはちょっとめんどうなのぜ……」 のそのそと入り口へむかうまりさとれいむ。 「ここはまりさと!」 「れいむのゆっくりぷれいすだよ!ゆっくりしていって……ね……?」 そこにいたのはれみりゃ。 「おまえが、れみりゃのすぴあ☆ざ☆ぐんぐにるをとったんだどぉ〜?」 「ゆびぃぃぃぃぃぃ!!!!????」 慌てておうちに逃げ込もうとする二匹だが、むんずと捕らえられて圧迫される。 「ゆ゛っゆ゛っゆ゛っ!!!!」 「ゆあああああ!!!!!!!」 「しらべはついてるっどぉー、おじゃまするど」 後には、取り返しのつかないところまで握りつぶされた二つの”元”ゆっくりが天を仰ぐのみだった。 「ぎゃおー☆あったどぉー!! これこそおぜうさまのすぴあ☆ざ☆ぐんぐにるだっどぉーー!!」 大根を手に大喜びのれみりゃ。そこへ、背後から声がかけられる。 「そ……それは!ま、ま、ままままりさのゆっきゅりしたおやさいだよ!!!!かえしてね!!」 子まりさだ。 子まりさは物陰から両親の末路を見た。隠れていなければ。それはわかっていた。 それでも子まりさには、苦労して手に入れた大根を持っていかれることが許せなかったのだ。 たとえその相手が、れみりゃであったとしても。 「それはとってもだいじな、おかーしゃんとまりさの……」 「うーーーー☆」 れみりゃは斟酌しない。ただ力任せに大根を振るった。 「ゆぺし!!!???」 致命的な質量と速度で叩きつけられた大根に触れた瞬間――永遠へと引き伸ばされた最後の一瞬――子まりさは知った。 極上の甘さを。ゆっくり感を。世界の真理を。 生まれて初めて、本当に、ゆっくりとした。 「………!」 「………!」 そこにはすべてが存在し、 規定不可能の闇がなにもかもをむさぼっていた。 心安らぎ、心安らぎ、心安同時ににに不安ににににににににに責め苛まれていた。 「………」 スローモーションの終わりの中で、 「@f」 子まりさは最初で最後の 「」 うんうんをした。 「ぐじゃいどぉぉぉぉーーー!!!おぜうざまのだいじなすぴあ☆ざ☆ぐんぐにるがぐじゃいのやだどぉーーー!!」 「くせーんなら家に持ち込むなよ……!ド饅頭が……!」 返り餡だか返りうんだかがこびりついて汚れたその大根に、俺は彫刻刀で <すぴあ☆ざ☆うんうんにる> と彫ってやった。 「ぢがうどぉぉぉぉーーー!!!!うんうんじゃないどぉぉぉぉぉーーー!!!!」 「名前も彫ってやろう……出来た、<すぴあ☆ざ☆うんうんにるれみりゃ>」 「ばう゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛!!!」 おしまい。
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楽園 愛護派、虐待派、駆除派の人間が出てきます。 --------------------24 「ゆっへっへ。まりささまはむれでいちばんつよいんだぜ!」 「・・・」 男は無言の返答を返した。 今日はただ単に森の果物を取りに来たのだが、気付けばこんなことになっていた。 おそらくこのゆっくりまりさも私同様に果物を取りに来たのだろう。 大抵のゆっくりは知らない人間を見かけると警戒し、すぐ逃げ出す。 だが、このまりさは逃げ出さずに私と対峙していた。 若いゆっくりにはありがちなことだ。若さ故に親の言い付けを守れなかったのだろう。 「まりささまをむしするなんていのちしらずだね!」 「・・・」 「まりささまのごはんをとろうとしたばかは、ゆっくりしね!」 といって、無視したことに痺れを切らしたのかまりさは男に渾身の体当たりをしかけた。 男は避けることなくまりさの体当たりを脚に喰らい 「や~ら~れ~た~~」 と、気の抜けるような台詞を吐きながら膝から崩れ落ちた。 ゆっくりまりさは倒れた男の背に乗り、トドメとばかりにひたすら男の背で跳ねた。 「にんげんがまりささまにかとうなんてひゃくねんはやいんだぜ!」 そして、気が済んだのかまりさは果物を取ってから巣に帰っていった。 男はゆっくりまりさが帰ったことを確認するとスッと立ち上がる。 まりさが倒した思っている男は虐待お兄さんだった。 「さて、帰るか」 そう言い残し、帰途についた。 数日後 「ゆっくりしていってね!」 「ちょうちょさん、ゆっくりまってね!」 「おみずぷーかぷーか」 「れいむ、あまりおみずのなかにはいってるとゆっくりできなくなるからゆっくりでてきてね!」 「むーしゃ むーしゃ しあわせ~!」 ゆっくり達の群れは森の中にある小さな広場で思い思いにゆっくりしていた。 と、そこに野菜を頭に載せたまりさ達が戻ってきた。 このまりさ達は群れの中でも聞き分けのない若いゆっくり達だ。 「まりしゃおねーしゃんすごーい!」 「おいしそー!」 「まりさ、そのおやさいどうしたの?」 たまに優しい人間が美味しいものをくれてたので、貰ったものなのだろうか。 でも、いつもは貰えたとしても少量だったのでゆっくり達は驚いていた。 「ゆっへっへ。にんげんたちはばかだから、はたけからとってもきづかなかったんだぜ!」 「ゆゆ! にんげんからぬすんできたの?」 「そんなことをしたらゆっくりできなくなるよおおぉおぉぉぉ!」 人間の強さは知っている。以前群れがれみりゃの集団に襲われたときに助けてくれたのだ。 そして恐ろしいれみりゃの集団をあっという間にやっつけてくれた様を見て、力の差を知ったのだ。 そんなに人間に悪さをしてただで済むわけがない。群れのゆっくり達は恐怖するが 「きにすることはないぜ! まりさたちはにんげんよりもつよいんだぜ! にんげんがしかえしにきてもかえりうちにしてやるぜ!」 数日前に虐待お兄さんと対峙したまりさは、人間を倒せると勘違いし案の定増長していた。 そして取り巻きの若いゆっくり達を連れて、人間の畑から野菜を盗むと言う凶行に走ってしまったのだ。 「なにいってるのおおおぉぉぉ!」 「にんげんはれみりゃもやっつけちゃうんだよ!」 畑から野菜を盗んできたまりさ達は盗みが成功したことにより自分の力を過信しすぎていた。 たしかに群れの若いゆっくりの中では強いゆっくり達だ。 だが、それはあくまで群れのしかも若いゆっくりの中の話だ。 たしかに子供のころ、人間がれみりゃの集団をやっつけていたのは見ていたが それは自分達が子供だったからであり、今なられみりゃの集団も敵ではないとまで勘違いしている。 井の中の蛙という言葉を知らないとは哀れである。 その頃、畑を荒らされた村では話し合いが行われ紛糾していた。 今までもゆっくり達はちょくちょく畑荒らしに来ていたが単体もしくはつがいで来るので 被害はあったものの微々たるものだった。しかし、今回は数が多く被害が大きかったのだ。 今までのことに加え、今回の大きな被害で積もり積もったものが爆発したのか激怒していた。 「ゆっくりはすべて駆除すべきだ!」 畑を荒らされ被害を被った駆除派の人達は今後も被害にあう可能性を考え駆除を訴えた。 「良いゆっくりもいる。すべて駆除はやりすぎだ!」 それに対し、野生のゆっくり達とたまに遊んだりしていた愛護派の人達は擁護を唱えた。 「ならば、今回の被害をどうすればいい? そして今後も被害に遭わない保障はない。 それとも、お前達が被害を被るたびに被害を穴埋めしてくれるのか?」 駆除派の矛先は気付けば愛護派に向いていた。 本来なら怒りの矛先を畑を荒らしたゆっくりに向けるべきだが、生憎とここにはいない。 なので振り上げた拳がゆっくりを擁護する愛護派に向いてしまったのだ。 駆除派は農業を生業にしている人がほとんどだ。 故に元々ゆっくりなぞどうでもいいと思っている。それよりも日々の暮らしが重要だからだ。 だが、実際に被害を被り、また今後も被害を被ることを考えると駆除派になってしまうのも仕方がなかった。 また農業を生業にしている人が多いため、駆除を唱える人が大多数を誇っている。 他のことを生業にしている人のほとんどは、この話し合いを傍観している。 矛先を向けられ窮地に陥ってる愛護派の人達は困り果てていた。 被害の損失補填をしろと言われても生活にそれほどの余裕はない。 しかし、だからといってゆっくりの全滅を黙って見過ごすわけにはいかない。 そんなとき、今まで話し合いを眺めていた虐待お兄さんが助け舟を出した。 「私に良い案がある」 全員に聞こえるような声ではっきりと発言し立ち上がった。 話し合いの場は静かになり、虐待お兄さんの案を聞くことにした。 「つまり駆除派の方たちは被害の穴埋めが出来ればいいのですよね?」 「ああ、暮らしていければ我々は何も文句はない」 その言葉を聞くと虐待お兄さんは微笑み妥協案を提示した。 「ならば、ゆっくり達に被害の穴埋めをしてもらいましょう」 「「「「「・・・・はぁ?」」」」」 突拍子もないことをいきなり言う虐待お兄さんに一同は唖然とする。 ゆっくり達に貨幣経済の概念はない。 そんなゆっくり達にどうやって被害の穴埋めしてもらうのかと騒ぎ始めた。 だが、虐待お兄さんはあることを知っていた。それは加工場の存在である。 駆除派の農家の人達には遠くの町にあり、また実生活とは関係ないためほとんど知られてないが 虐待愛好者の間では有名な存在だ。なにせゆっくりの売買をしているのだから。 「遠く離れた町にゆっくりを買取ってくれる場所があります。 群れのゆっくり達に被害額分のゆっくりを提供するように交渉し さらに今後の被害を出さないために、また被害を出したら同じことになると教えます。 それと群れ以外の野生のゆっくりが畑を荒らした場合も同様に群れに責任を取らせましょう。 もしここで反省の色なく断るようでしたら、そのときは仕方ありません。駆除ということで。 しかし、反省し素直に被害を穴埋めするならば、それ以上は人間は何もしないと教えます」 駆除派の人達はこの案を受け入れた。 この案ならば、ゆっくり達が大人しく受け入れるなら被害額分が手元に戻ってくる。 逆に断られた場合でも駆除の名分が立つ。どちらに転んでも利があるからだ。 「さて、愛護派の人達はこの案は如何でしょうか?」 と言っても、結果など分かっている。 愛護派は対案など出せないだろう。被害の損失を穴埋めしなければ駆除派は納得しないからだ。 ゆっくり達が盗んだ野菜を返しに来る可能性もなくはないが限りなく低い。 そしてこの案を蹴れば、多数決でゆっくり達の駆除が決まってしまうだろう。 唯一、道があるとすれば私財を投げ打ってゆっくり達に代わって被害の穴埋めをすること。 別にそんな選択肢を取っても構わない。畑荒らしに味を占めたゆっくりは、再犯を繰り返すからだ。 すべての逃げ道は塞いである。 話し合いの結果、虐待お兄さんの妥協案が全員賛成を持って受け入れられた。 ゆっくり達に群れに交渉しに行くことになったのは、虐待お兄さんと愛でお姉さんである。 「案を提案したのは自分なので、交渉役も行います」 虐待お兄さんは、案を提案したので自分なのでと交渉役に立候補した。 「私もついていきます」 続いて愛でお姉さんも立候補に名乗り出た。 一瞬、自分が虐待お兄さんであることがバレたのかと思ったが、どうやらばれてはないようだ。 どうやらゆっくり達に不利な交渉にならないようにと監視役も兼ねてのことようだ。 賛成すべきか反対すべきか迷ったが、ゆっくりと仲の良い彼女を利用する算段が付いたので 「1人よりも2人のほうが交渉がしやすいと思いますので 2人で行こうと思いますがどうでしょうか?」 虐待お兄さんは愛でお姉さんも行くことに賛成した。 虐待お兄さんは内心で嘲笑していた。 すでに条件はほとんどクリアされた。 唯一の懸案はゆっくりの出方次第だったが 愛でお姉さんがいれば成功率も上がるだろう。 翌日 虐待お兄さんと愛でお姉さんはゆっくり達の群れと交渉に向かった。 愛でお姉さんは群れの住処が分かっているのか迷うことなく進んでいく。 虐待お兄さんは分からない振りをしてついていく。 この2人がゆっくり達の群れの住処を知った理由は違った。 愛でお姉さんは優しいゆっくりできる人間として群れに招待されたため。 虐待お兄さんは捕まえたゆっくりに苦痛を与え、巣の場所を吐かせたためだ。 もっとも虐待お兄さんは効率よくゆっくりを捕まえるために聞いておいただけだったので 巣の場所を聞いても群れを全て駆除など考えていなかった。楽しみがなくなってはつまらないしな。 2時間ほど歩いたところでゆっくり達の群れについた。 ゆっくり達は異常に怯えていたが別に私に怯えてるわけではないだろう。 私はゆっくりを虐待した後、生かして返したことがないからな。 「ゆっくりしていってね!」 愛でお姉さんが声をかけたことで 「ゆっ ゆっくりしていってね!」 ゆっくり達はおずおずと挨拶を返してきた。 そして群れのリーダーなのか、大きいゆっくりれいむが出てきたと思うと 「むれのゆっくりたちがおねえさんたちのはたけからおやさいをぬすんでごめんなさい」 いきなり謝罪した。 なかなか見所のあるゆっくりだ。 「ごめんなさい。ごめんなさい」 他のゆっくり達もつられて、ひたすら謝っている。 愛でお姉さんはばつが悪そうに項垂れながらそれを眺めている。 大方、必死に謝罪するゆっくり達を見て許してやりたくなったのだろう。 交渉は愛でお姉さんがやると宣言していたので問題が発生するまでは見守ることにした。 そして、10分も過ぎた頃にようやく愛でお姉さんが言いにくそうに話を切り出した。 「あのね、里のみんながね、お野菜を盗られてすごく怒ってるの」 「ゆうぅぅうぅぅ!」 「ごめんなさいいいいぃぃぃいいぃぃ!」 「むきゅうぅぅぅぅうぅうぅ!」 1匹のぱちゅりーが泡を吹いて気絶した。まさか一言めで脱落とは。 「それでね、お野菜を返してくれないかな?」 「まりざだぢがだべぢゃっだあああぁぁぁぁああ!」 愛でお姉さんは私が一番が知りたかったことを聞いてくれた。 そして、私にとって最高の答えをゆっくり達は答えてくれた。 私とは正反対に愛でお姉さんは最後の希望を砕かれ渋々と要求を伝える。 「このままじゃね、みんなはゆっくりできなくなるわ。 だからね、盗みを働いたゆっくり達には人間の所で働いて返して欲しいの。 そうすれば里のみんなは盗んだことを許してあげるって」 「ゆゆ! それでゆるしてくれるの?」 「それならおやすいごようだわ!」 ゆっくり達は、ゆっくりさせてくれないゆっくりを嫌う。 まりさ達は人間から盗んだ戦利品を群れの前で食うことで優越感に浸り さらにまりさの部下になれば美味しい目にあえると見せ付けることで仲間を増やそうと思っていたのだが しばらくすると群れの長と大人のゆっくり達がまりさ達のところに来て袋叩きにした。 虐待お兄さんは群れのゆっくり達がゆっくりできなくしたゆっくり達を差し出すことは予想がついていた。 しかし、分かっているからと言ってストレートに言うことは出来ない。 にもかかわらず愛でお姉さんはオブラートに包みながらもストレートに要求してくれた。 実に素晴らしい。加工場の名を出さずに上手く誘導するとは。 交渉を任せた私の目に間違いはなかった。 にしても、人間の所で働いてねか。上手い言い回しをするものだ。 それが二度と帰ってこれないことなのに。 しばらくして15匹の若いゆっくりたちが体中に傷をつけたまま連れてこられた。 全員ぐったりしている様子で、その中には私を倒したと勘違いしたまりさも含まれていた。 どうやら群れのゆっくり達に折檻されたようで誰も文句を言わずに歩いている。 さすがに顔を見られては不味いので、群れのゆっくり達に何も言わずに まりさを持ってきた袋にいきなり詰め込む。 「ゆゆ?」 前回会ったときは声を出してないので、覚えているとしても顔だけのはずだ。 その顔も眼鏡をかけ髪型は変えて帽子まで被っている。餡子脳とは言え、ごくまれに賢いのもいるので念には念を入れた。 それに袋の中に入れたのでこれでもうこのまりさは、私が以前倒した勘違いした人間とは分からないだろう。 まりさを詰め込んでから、改めてゆっくり達に尋ねる。 「こいつらを持っていけば良いんだよね?」 「ゆっくりおねがいね!」 「わかった」 手早く残りの盗みを働いた若いゆっくり達を袋に入れた。 最初はいきなり袋に入れられたことに騒いでいたが、次第に大人しくなっていった。 この袋は加工場が作ったゆっくり専用の袋で、この袋に入れるとどういう原理か知らないがゆっくりは大人しくなるらしい。 他にも対ゆっくり用の便利グッズを取り揃えているので、よくお世話になっている。 ゆっくり達はこれでゆっくりできると思い笑顔になっていた。 「おねえさん、これでゆっくりできるね!」 一応群れの仲間であるはずのゆっくりが連れて行かれるわけだが 群れのゆっくり達は、誰も気にしていなかった。 まぁ、こんなことをしでかすくらいだから普段の素行も悪かったのだろう。 愛でお姉さんは、まだ言うことがあったので言い淀んでいた。 本題はここからだ。 「あとね、里のみんながね、また悪いことをしたら同じことをするって言ってるの」 「ゆ、おねえさん。もうれいむたちはそんなことをしないからゆっくりしてね!」 愛でお姉さんが落ち込んでることに気付いたのか励まそうとする。 「むきゅ! わるいことをしたらゆっくりできなくなるっていってるのにきかないのがわるいのよ!」 「ゆっくりさせてくれないゆっくりは、もういないからだいじょうぶだよ!」 群れのゆっくり達は悪いことをすればどうなるのか理解しているらしく そんなことしない。安心して。大丈夫など必死に伝えている。 それでも立ち直ることなく愛でお姉さんは落ち込んだまま、話を再開した。 「みんな、ありがとう。みんなは優しいものね。 でもね、里のみんなはこの群れ以外のゆっくりが悪いことをしても、この群れのせいだと思ってしまうの」 「ゆっゆぅぅぅぅぅ!」 「むきゅうううぅぅぅ!」 一部の賢いゆっくり達はこの意味を理解し嘆いた。 群れのゆっくりではないゆっくりが人間の畑を荒らしても その責任を関係ない群れのゆっくり達が取らなければいけないのだ。 「どうずればいいのおおおぉぉぉぉ!」 「おねえざぁぁぁぁあん! まりざだぢをだずげでえええぇぇぇ!」 「う~ん」 周辺にすべてのゆっくりが畑荒らしをやめなければ、この群れのゆっくりに被害が出てしまう。 しかし、すべてのゆっくりに悪いことはしてはいけないと理解させることは現実的ではない。 これといった名案は思い浮かばず、愛でお姉さんも困っていた。 この場所を捨てて新しい場所を探すという考えを持たせぬために すかさず虐待お兄さんは手を差し伸べた。 「なら、こうしたらどうだろう。 畑を荒らしたら君達に被害が出る。でも、逆にいうと荒らさなければ被害が出ない。 だから、君達は人里近くに住んで畑を荒らそうとするゆっくりを捕まえれば良い。なんなら私も手伝おう。 悪いゆっくりが来ない日は今まで通りゆっくり過ごせるし、餌場まで少し遠くなってしまうけど その代わりれみりゃとか野犬とか危険な生物が出たら助けてあげよう。 それに越冬で死んでしまう心配もしなくていい。 冬は他のゆっくりも来れないから、冬の間だけ人間の廃屋を貸してあげよう。 もっとも餌だけは自分で取ってきてくれよ」 「ゆゆ! にんげんのはたけにくるわるいゆっくりをちゅういすればいいの?」 「こわいのがきてもたすけてくれるの?」 「ふゆもきにしなくていいの?」 ゆっくり達が賛成するように、なおかつ人間が楽を出来る範囲内で条件を出していく。 「ゆっくりりかいしたよ! れいむたちははたけのちかくにすむよ!」 「これでゆっくりできるね!」 「あたらしいすをゆっくりつくろうね!」 「お姉さんも手伝うから、みんなでゆっくりしようね!」 「一緒にゆっくりしようね!」 これで条件はすべてクリアされた。 すべてが上手く良き、虐待お兄さんも笑顔だ。 もっとも横で笑ってるゆっくりや愛でお姉さんとは別の意味でだが。 その後、群れのゆっくり達に 人間の家や畑に許可なく入ってはいけないこと。 人間のものを勝手に取ってはいけないこと。 そういう悪いことをしたらお仕置きをすること。 ゆっくりを憎悪する人間もいるので、知らない人には近づかないこと。 など人里近くに住むに当たってのいくつかの注意事項を教えた。 群れのリーダーの教育が良かったせいかゆっくり達は覚えが早かった。 その日の夜、里の人を集めてこれからゆっくり達に畑を守ってもらう旨を伝え 畑番を束ねる人間が必要ということで、私が畑番になった。 そして、私を倒したと勘違いしたまりさ以外は交易商に売り払って 出来たお金は被害に遭った農家に渡しに回った。 まりさだけは大いに私の役に立ってくれたので透明箱に入れて私の家の地下室に招待した。 翌日から群れのゆっくりたち80匹ほどが人里の畑近くに引っ越してきた。 案の定というか愛護派はゆっくりの巣作りを手伝ってあげた。 「すっごくおおきいよ!」 「これなら、ゆっくりできるね!」 さらにまだ必要ないというのに冬に住む廃屋のリフォームにかかってる。 いったいどこの馬鹿親だ?と言いたくなるような可愛がりようだった。 またゆっくりたちの中でも交渉についてきた愛でお姉さんが一番人気があった。 優しいというのもあるだろう。だが、理由はそんなことではない。 「むーしゃ むーしゃ しあわせ~」 「うっめ! めちゃうっめ!」 彼女は致命的に料理が下手だった。 普通の人は野菜の皮を剥くときは綺麗に皮だけを残すように剥く。 だが、彼女は包丁の使い方が下手だったため、そんな器用なことが出来ず 人間が食べる部分を多く残したまま皮を剥くのだ。 また肉や魚料理にしても料理下手を自覚しているのか、ひたすらシンプルに作る。 肉や魚を何の処理もせず焼いて塩をかけただけなど、えっ?と思うような料理を作るのだ。 そんな食材の無駄が多い料理のため、食べれない部分が大量に出てくる。 故に彼女から貰う生ゴミが一番豪華だ。もっともゆっくりにとってはだが。 そして、そんな悲しい理由で彼女はとても好かれていた。 愛護派の人達はゆっくりと遊ぶ時間が増え感謝していた。 なにせ今までは森の奥まで行かなければ会えなかったゆっくりの群れが歩いてすぐのところにいるのだ。 今では暇なときは散歩がてらにゆっくり達と遊べ、ゆっくりできるのだ。 そして、ゆっくり達には知らない人間には近づくなと言ってあるが、私が紹介した人は警戒されることなく近づける。 紹介された愛護派からもゆっくり出来る人連れてきたことでゆっくりからも喜ばれた。 恩は売れるときに売っておくに限る。 元駆除派の農家の人達は畑番が出来たことに感謝していた。 畑番をすることになったゆっくり達の群れは基本的にいつもゆっくりしているが 畑を荒らそうとするゆっくりが来た場合は必死になって畑を守る。 なにせ畑が荒らされた場合、畑番をしているゆっくり達はゆっくりできなくなる。 ゆっくり達はゆっくりできなくなることを何よりも嫌がるからだ。 おかげで畑荒らしの被害は一切なくなった。農家の人達からは大いに喜ばれた。 恩は売れるときに売っておくに限る。 ゆっくりをどうでもいいと思っていた人たちは、やっぱりどうでもよさそうだった。 恩を売れそうになかった。残念である。 カーンと鐘がなったので、ドアを開けるとれいむがいた。 「おにいさん、またわるいゆっくりがきたよ!」 「はいはい」 頭にバッジをつけたれいむが悪いゆっくりが来たことを伝えにきた。 畑番をしているゆっくりには他の野生のゆっくりと見分けるために髪飾りに特製のバッジをつけている。 針と糸を使って付けてあるので、裁縫のできないゆっくりではこのバッジを盗んだところで悪用することは出来ないだろう。 「ゆっくりいそぐよ!」 「ほら、抱えてやるぞ。どっちだ」 ゆっくりの歩行速度に合わせると遅くなるので こういうときだけは仕方なく抱えてやる。 言われた場所に到着するとバッジをつけたゆっくり達に囲まれ 傷だらけになったゆっくりありすがいた。 「ごめんなざあぁぁぁいいぃぃぃ!」 「おまえら、大丈夫か?」 「ゆ! おにいさん、わるいゆっくりはもうまりさたちがやっつけたよ!」 見たところ、酷い怪我をしたゆっくりはいないようだ。 持ってきた袋に悪いゆっくりを入れ褒めてやる。 「そうか、よくやったな。 また何かあったらすぐ呼ぶんだぞ。死んでからでは遅いんだからな」 「ゆっくりりかいしたよ!」 「おにいさん、わるいゆっくりはいなくなったからいっしょにゆっくりしようよ!」 「そうしたのはやまやまだが、こいつにお仕置きをしないといけないからな」 と言って、先ほどのありすが入った袋を掲げてみせる。 ゆっくり達はここを楽園だと思っている。 危険な生物はほとんどおらず、れみりゃや野犬がたまに来たりもするが お兄さんを呼べばすぐに退治したり捕まえたりして助けてくれる。 また怪我をしたり、困ったことがあった場合も助けてくれる。 昔住んでた場所に較べ餌場まで少し遠くなってしまったが たまに人間からお菓子や生ゴミなど、美味しいものを貰えるので気にならない。 気が向いたときに雑草取りなどの人間の手伝いをするととても喜ばれ一緒にゆっくりしてくれる。 また越冬という習慣も残っているが、越冬で死んでいくゆっくりはいなくなった。 なぜならゆっくりが作った巣ではなく人間が作った小屋で冬を過ごせるからだ。 食事もどうしようもないときだけは助けてくれるので餓死するゆっくりもいない。 ただ、たまに悪いゆっくりが来るのが困りものだが、来ない日は気ままに心ゆくまでゆっくりできる。 ああ、ほんとうになんて素晴らしい楽園なんだろう。 虐待お兄さんはここを楽園に作り変えた。 畑番そのものはゆっくりがやってくれる。自分は呼ばれたときだけ行けばいいのだ。 群れのゆっくり達は虐待用のゆっくりを集めるためによく働いてくれる。 ほとんど何もしてないにも関わらず、報酬はしっかりと入る。 ゆっくりへの報酬は愛護派からの施しで十分だろう。 愛護派からは暇なときはすぐに会えてゆっくり達と遊べると喜ばれた。 農家の方からは畑荒らしの被害は一切なくなったので喜ばれた。 自分が働くことなく、また面倒なことをするでもなく ただゆっくりを虐待するためだけの環境を整えただけなのに、人々とゆっくりに感謝される。 今日もゆっくり達は悪いゆっくりを捕まえた。今夜はどんな虐待を試そうか。 ただ、たまに私を愛護派と勘違いされるのだけは笑いを堪えるのに苦労したが。 ああ、ほんとうになんて素晴らしい楽園なんだろう。 「おにいさん、ゆっくりしていってね!」 知らないということは幸せだ。 「ああ、一緒にゆっくりしような」 終わり 利用していることを悟られないように人もゆっくりも利用していく そんな虐待お兄さんの話でした。 by 睡眠不足な人 今までに書いた作品 ドスまりさのお願い(前) ドスまりさのお願い(後) 他にも何作品か書いてますが黒歴史ということで 続きへ このSSに感想を付ける