約 632,061 件
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/196.html
―――ここは幻想郷にある人里 この人里で、俺は便利屋として生計を立てていた。 趣味と実益を兼ねたゆっくりの駆除を行い、甘党な俺は仕事が終わったあとで頑張った自分へのご褒美(笑)に狩ったゆっくり達の餡子でスイーツパーティー(笑)を行うのが恒例行事であった。 しかし・・・最近人里で、とある噂が囁かれている。 「ゆっくり達が消えるのではないか」という噂だ。 幻想郷にある日突然現れた生物(?)であるゆっくり達は「ゆっくりしていってね!!!」という独特の鳴き声をしており、 人語も多少は解するが中身は餡子やらクリームやらであることから人里では甘味の材料として重宝されていた。 実際、以前は人里を少し離れれば頻繁に見かけられたゆっくり達がここ数週間殆ど見当たらないのだ。 本当に居なくなってしまうのだろうか・・・ まぁそれならそれで構わないし、ゆっくりが幻想郷に突如出現するまでは普通に農作業を手伝ったり、獰猛な野犬の駆除などをして生活していたのだ。 その生活に戻ったところで大して困ることも無いさ。 そんな事を考えながら過ごしていたある日、里の少しはずれの畑で農夫の手伝いをしていると森の方から大きな物音が聞こえてきた。 音のする方へ急ぐと、森の入り口に異様に大きなゆっくりまりさがどっしりと構えていた。 巨大ゆっくりまりさの近くにある若木から察するに、身の丈は六~七尺程であろうか・・・ゆっくりとしてはとんでもない巨体である。 俺と農夫が近づくと巨大ゆっくりまりさは声を張り上げて叫んだ。 「よくもまりさたちのおともだちをたくさんころしたね!!!まりさたちをゆっくりさせないにんげんたちはゆっくりしね!!!」 その言葉を発した直後、どこに隠れていたのか大量のゆっくりが「「「「ゆっくりしね!!!」」」」の掛け声と共に巨大ゆっくりまりさの元に現れた。 近頃ゆっくり達を見かけなくなっていたのは、この蜂起の準備をしていたせいなのだろう。 「・・・早く!あなたは里に戻って自警団に報告してください!」 俺はひとまず農夫をこの場から逃がし、ゆっくりの大群と相対した。 ボスまりさの後ろには様々な種類のゆっくりが群れを成している。その総数は二千は下るまい。 「「「ゆっくりしね!!!」」」 近くにいる十数匹のゆっくりが俺にいっせいに飛びかかってくる。 人間を滅ぼそうというゆっくり、それがこの数で飛びかかってきた。 「う・・・うぉわあぁぁぁああぁあああぁぁ!!!」 死ぬ、そう思った。 ボムッ、ボヨォン、ブニッ。「……あれ?」 と思いきや無傷、まったくの無傷であった。 数の多さと勢いで圧倒されるかと思ったが・・・よく考えれば所詮はただの饅頭である。殺傷能力などあろうはずもない。突進の速さも種族の名に違わずスロウリィ。 「・・・ふ、ふふふ、うふ、ふふふふふふ」 と、在りし日の魔法の森の白黒のような笑いがこみ上げてくる。 「ゆ?きもちわるいわらいかたするにんげんはゆっくりしんでね!」「ゆっくりじゃまするにんげんはゆっくりはやくしんでね!!!」 「がぁおー♪たーべちゃーうぞー♪」「ちーんぽ!!!」「わたしたちのあっとうてきせんりょくにぜつぼうしちゃったんだね!!!わかる、わかるよー!!!」 俺の様子を見たゆっくり達が騒ぎ立てるが、ゆっくり達が集まったところで全くの無力。 それを悟った俺には、もうこの状況が――― 「すいいいぃぃぃぃいいぃぃつ祭りィ・・・、開催じゃあああぁぁぁああぁぁああぁッ!!!!!みんなァッ!!!ゆっくりしていってねえぇっ!!!」 ―――もはや、大地一杯に広がる甘味畑にしか見えなくなっていた。 大声で「ゆっくりしていってね!!!」という言葉を聞いた途端に動きが止まるゆっくり達、これも種族の性か。 大地を蹴りゆっくり達の群れの中心に飛び込む。手当たり次第にゆっくりをつかみ上げて噛みちぎり、啜り尽くし、薙ぎ払い、踏み潰し、蹂躙する。 「おいちいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!最高でえええぇぇぇぇぇッス!!!」 気分がノってきて、すごく楽しくなってきた。やっぱりゆっくり狩りは最高だね!こんな楽しい事が無くなっても構わないなんて、 最近の俺はどうかしてたね!!!スイーツ(笑)最高おおおおおおおおおおおおお!!!」 「おじさんはゆっくりできてないよ!!!ゆっくりやめてね、こっちこないdぎゅbりゅぎッ!!!」 「ゆっぐりじだげっががごれだよ゙おおぉぉおおぉぉっ!!!」「もっど、ゆっぐり、ぢだがっだよおおおぉぉおおぉぉっ!!!」 「ぢぼっ、ぢんっ、ぢんぼおおおぉぉおおぉぉぉっっ!!!」「わがら゙な゙い、わがら゙な゙いよ゙おおおおぉぉおおおぉぉぉ!!!」 辺りに鳴り響く大量の断末魔、阿鼻叫喚とはこの事を言うのだろう。 「あ、肉まんはいいや、ポイだポイ。」言うと俺はゆっくりれみりゃの両腕を千切り取り、遠くへ投げ捨てた。 「あ゙あ゙あ゙があ゙あぁぁ゙!!い゙だい゙、いだいぃぃぃ!!!でみでゃのぷりぢーなおででがあ゙あ゙ぁぁあ゙ぁぁっ!!! ざぐやにいいづげでやどぅううぅぅ!!ざぐや!!ざぐやあ゙あ゙あ゙あ゙ぁぁぁ!!!」 投げ捨てた両腕に向かって飛んで行こうとするゆっくりれみりゃの両足を捕らえて地面に叩きつける。支える腕の無いゆっくりれみりゃは顔面から勢いよく地面に激突した。 「ぶぎゅる!!がぁおー!!!だべぢゃうぞおおおおおぉぉぉ!!!」 それでも闘志を失っていないのか、それともただやけっぱちになっているだけなのか、恐らくは後者であろう。この期に及んでまだ威嚇などしている。 これ以上時間をかけても面倒なので、手早く頭を踏み潰すと俺は再び他の甘味ゆっくりの蹂躙を始めた。 ひとしきりスイーツ(笑)を堪能し終えた頃、自警団や里の男達が鎌や鍬を携えてやってきた。 俺は里の者達と合流して残党ゆっくりの掃討を始めた。逃げ遅れたゆっくり達が残っている、こいつらも処分しなければ。 「どおぢでええええええええぇぇ…。」 「ゆぎぐがあああああああああああああああああ!!!!!」 残党をあらかた処分し終えた頃、ある事に気付いた。群れを統率していた巨大ゆっくりまりさの姿が見当たらないのだ。 「逃げたか・・・」 ゆっくりまりさ種は自分の身に危険が迫ると群れを犠牲にしてでも逃げる狡猾さで有名だ。 しかし所詮はゆっくり、まだそんなに遠くには逃げていない筈だ。幸いなことに、その巨体の重さ故に巨大ゆっくりまりさの移動跡は大きく荒々しい。 程なくして巨大まりさは自警団に発見・捕縛された。辺りを必死に逃げ回ったのだろう、所々皮が破れて中身が見えている。 「まりざはなにもわるいごどじでないよおおおおおおお!!!ごろずならほがのゆっぐりにじでねえええぇぇぇええぇぇっ!!!」 巨体から発せられる大声を間近で受けて、耳にキーンときた。 なにはともあれ、ここまで人間を恐れるようになってしまえば、もう駆除までの手間は普通のゆっくりまりさと大して変わらない。さっさとバラしてしまおう。 と、ここで巨大まりさの餡が露出した部分から濃く甘い匂いが漂ってきた。なぜだろう、さっきまでゆっくり達を喰い散らかしていたというのに唾液が止まらない。 中身の露出した部分へ腕を突っ込み、手で掬って口へ運んでみる。 「ゆ゙ぎぎぐうぅぅぅっっ!!?」 巨大まりさが耳障りな悲鳴を上げたが、俺はそんなものは意識に入っていなかった。 「これは・・・美味い!凄く甘くて美味い!!」 強烈な甘さ、それに特有の舌触り。この味は――― 「栗だ、こいつの餡は栗の味がするぞ」と、農夫が言う。 そう、栗の味がする。この巨大ゆっくりまりさの中身は通常のゆっくりと違って栗餡なのだ。 おせち料理の栗金団に入っているアレである。 「よし、こいつは持ち帰ってみんなで食べよう。今晩は宴会だァ!!!」 「「「「うおおォーーーッ!!!」」」」 ・・・でもまずは、この残骸を片付けないとな・・・。思い切って残業(笑) その後、生きたまま里へと持ち帰られた巨大ゆっくりまりさの中身の栗餡は里を挙げて行われた夜の宴会にて振舞われた。 ―――厨房にて 「もう・・・やべでええええええぇぇぇぇぇ・・・・・・」 特別に用意された十尺四方の檻の中で力なく抵抗する巨大ゆっくりまりさ、もはや暴れる気力も体力も無いようだ。 食べる時は栗餡の鮮度を保つため、食べる分だけを巨大ゆっくりまりさの背中に空けた穴の中からへらを使ってこそぎ取る。 「ゆぎゃが゙あ゙ぁぁぁあ゙ぁ!!!や゙め゙っ、ゆ゙るじでぇぇぇぇぇ…ま゙りざのながみ…なぐなっぢゃうのほお゙お゙お゙ぉぉお゙お゙ぉ…!!」 「こいつは・・・すごいな」ゆっくり加工所勤務の友人が言う。 「そんなにすごいのか?」 「ああ、このゆっくり、エサを口に入れたそばからどんどん消化して栗餡にしてるよ。この特異体質のせいで今まで野性で生き続けられたんだなぁ。これなら死なない程度に餡を取って、エサを与え続ければかなり長い間餡が採れそうだ。子を産ませるのも良いかもな。」 ふたりの会話を聞いた巨大ゆっくりまりさは悟った。「もう自分は二度とゆっくりできない」と。 (ゆっくりしたけっかが・・・・・・これだよ・・・・・・) きっとこれからも、ゆっくりは人間達に搾取され続けるのだろう。スイーツ(笑) このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/708.html
前 俺が、にやにやとれいむを見下していた、そのとき。 『ドン!』 閉められていた玄関の扉に何かがぶつかった。嵌めこみのガラスの向こう側に何かの影がある。 「う゛―――」 唸り声。それは、つい先ほど聞いた様な。 俺は扉を思いっきり蹴り開けた。 「う!?」 まるで既視感(デジャヴュ)。桃色の影が、家の門柱まで吹き飛んでいった。 俺はすぐさまそれの下に走った。 ――ゆっくりれみりゃの成体だった。 不細工な下膨れはひっぱりねじ切ってしまいたくなる。赤ん坊のような小さい未熟な手足は、踏 み潰す、ひねり上げてもぎ取るなど、多彩な方法で甚振れる。気分が高揚していくのが実感できる ほどだった。 それにしても今日はいい日だ。稀少種類だと言われるゆっくりれみりゃが、幼体、成体ともに手 に入るとは、運が味方しているらしい。否、それとも、家をめちゃめちゃにされた代償として誰か が与えてくれたのだろうか。そう思える。ここで神様がもたらしてくれたとは一切考えない。幻想 郷に住むものならわかるだろう、この世界に住む神は高く崇められるほど素晴らしき存在に在らざ るものだ。 「……うー?」 目がゆっくりと開かれていく。つぶらな瞳とは陳腐な褒め言葉として使われるありきたりな言葉 だが、それすらも使う気が起きない。可愛さ余って憎さ千倍など、生ぬるい表現だ。憎さ余って殺 意億倍だ。 「うー、でびりゃになにするんだどー! こーまかんのあるじだどー! たべちゃうどー!!」 ゆっくりれみりゃの成体は――区別が面倒なので此方を《おぜうさま》と呼ぶことにする――し ゃがんだままで、まるで子供騙しの余興のようなヒーロー戦隊モノに出てくるショボイ怪獣のよう に、諸手を高々と掲げてそう言った。俗に《十進法がなんとやら》と呼ばれるものだ。笑顔である 。気持ち悪い。肉まんの分際で笑うな。しゃべるな。 暫時その様子を見つめる。そのうちにおぜうさまは立ち上がり、おぼつかない足取りでこちらに 近寄ってきた。獲物を捕らえるつもりでいるのだろう。少しの段差にも蹴躓きそうな歩みで、何を 言うか。バカにされている気分だ。 それにしても、ゆっくりれみりゃはなぜ成体になるのだろう。先ほどから幼体の動きも見ている が、そう考えても幼体のままで居る方が動きも素早い。成体になると、自らに手足が生えたことに 喜びすぎているのか解からないが、羽根を使って飛ぶような様子は無い。これはゆっくりちるのよ りも頭がよろしくないと見える。まさに『スカーレット・デビル』そのものだ。 そういえば、今日の宴会では珍しく大妖精と一緒にきていたチルノを大泣きさせた。悪酔いした のか、はたまた救いようの無いバカなのかは判じ切れないところだが、俺に対してレミリアも斯く やと言わんほどの傍若無人な態度を取るので、博霊神社の裏に連れ込んで『バカちるのは水にとけ て死んでしまえ!! お前の身勝手な言動で大妖精がどれだけ迷惑しているのか判ってるのかこの 屑が!! 最強最強とほざいているがどれだけ最強なのか見せてみろ! あ? どうした? でき ないのか? できねえんならでかい口叩いて人間様に突っかかってくるんじゃねえこのマルキュー !! 冬でさえまっとうに敵を叩くことも出来ねえ癖に蛙をちょっと苛めたぐらいで最強最強天才 天才ってなめとるんかバカタレ大蝦蟇に食われて必死こいて這い出した挙句にションベンたれたこ ととか魔理沙に怖い話聞かされてその夜に寝ションベンたれたことも知ってるんだ、それであたい 最強あたい天才って人間様をバカにするんじゃねえってんだ臍で茶を沸かすって言葉知ってるか知 らないだろうよ諺のひとつも知らないようなお前のことを言うんだよこの腐れ脳みそすら入ってな い脳無し大バカ妖精が!!!』と言葉の限りに罵倒した。すると、みるみるうちに涙をためて大妖 精に救いを求めて逃げていったのだ。霊夢からは失笑されたが、何故か守矢神社の諏訪子ちゃんに は大喜びされてしまい、俺の方が当惑してしまった。 チルノはその一件の後、宴会場の隅っこで膝を抱えて泣いていたが、面白いことに大妖精すらチ ルノを慰めには行かなかった。延々と泣いているのが見ていられなかった霊夢は『宴会の盛り上が りに邪魔だから帰って』の素気無く言われて鳥居まで蹴り出され、チルノはさらに大泣きして湖に 帰っていった。血の涙が流れていたのではないか、とは上白沢慧音の言葉である。 思考をめぐらせているうちに、おぜうさまはもう少しで俺の足に食らいつくかというところまで 来た。俺は一歩後退した。 「ウガー! ツブスゾー!!」 真上から、俺の出来うる鬼の形相で叫んだ。子供のけんかのようだが、これも意外と楽しいものだ。 「う……」 はっと何かに気づいたように歩みを止めるおぜうさま。一瞬、表情が崩れる。いや、とっくに崩 れているとも見える顔つきだが、それがさらに崩れてしまったということだ。見れたものではない。 しかし、おぜうさま自らその表情を隠した。しゃがみこんで頭を体に近づけるようにし、さらに 両の腕で頭を覆った。ガードのポーズだろうか。 無駄だ。 お腹あたりを助走付きで蹴飛ばした。 おぜうさまは声も無くきれいな放物線を描いて飛んでいく。幸か不幸か、おぜうさまは傍らの木 に激突した。 そもそも、近くの集落の子供たちに蹴球を教えている俺が、球体に類似した物体を見て蹴らずに 居られようか。それで姿が見られなくなるのならいいが、おぜうさまの場合逃げた方が懸命のはず だ。本当に餡子というものは馬鹿の象徴になりえる。餡子という言葉で馬鹿という意味を表現して もいいのではないだろうか。 とりあえずそばまで寄った俺は、もう一発真上から踵落としを喰らわせ、気絶の度合いを高めて おいて、俺は家へと戻りロープを一本取ってきた。すぐさまおぜうさまを縛り上げた。ゆっくりの 力はたかが知れているし、どうせ紐で身体を圧迫されているだけで何もできずに助けを請い始める だろうから、過度に心配する必要はないだろう。ただ、こいつの穢らわしい肢体を素手でつかむこ とに辟易した俺は、目覚めてしまうのも許容範囲と見做して家まで引きずることにした。 家の前の砂利は角が取れていない、非常にとがっているものだ。流石のおぜうさまも、皮膚、と いうか皮が抉り取られていく感触に、いつまでも気絶はしていられなかったらしい。 「ひぎゃあーーー!! いだい、いだいぃぃぃーーー!! ざぐやっ、ざぐやっ!!」 「黙れ」 「やべっ! ぎゃああああ!! でみりゃのうづぐじいまっじろなはがーー!」 おぜうさまには牙があるとかないとか。探してみれば、やたら仰々しい汚らしい牙があったので もぎ取ってみた。案の定痛がって噛み付いてきたが、肉まんに挟まれても痛くもかゆくも無い。さ らに言えば、おぜうさまの牙は黄土色をしていて、美しさの欠片も無かった。 嘆きを背後に聞きながら家の中に入る。れいむが俺の姿を確認すると再び命乞いを始めるが、俺 の後ろを見ると皮色をさらに悪くした。それにしても、ゆっくりの餡子と皮はどういった仕組みで 出来ているのだろうか。知能を持った餡子。まさにミステリー。 否、そんなことはどうでもいい。今ここでれいむを食べられるとあまり意味が無いので、れいむ を下駄箱の中に箱ごと押し込む。食われる心配が軽減されたくらいは餡子脳でもわかったのだろう 。扉を閉める寸前に「騒ぐとれみりゃに食われるぞ」と脅しをかけてやると、ゆっくりれいむは馬 鹿みたいに騒ぐのはやめた。生きることへの執着は恐ろしく強い。 次はチビれみりゃの身元確認だ。 箱の中の袋かられみりゃを放り出す。情けなく床に転がると、れみりゃはピクピクと震えだす。寒いのだろうか。 ――いや、違う。死にかけているのだ。 よく聞けば、う、うっ、と呻いている。涙――否、肉汁がナイアガラのようだ。 れみりゃを入れていた袋は、れみりゃを取り出した後も重みが残っていた。中を覗くと、途端に 肉まんの芳香が漂う。中身の大半は袋の中に落としてしまったのだろう。こいつらには、人間で言 うところの血小板のようなものは備わっていないのだろう。 「あ゛――――!! でみりゃのあがぢゃんが―――――!!」 背後から突如として絶叫が響く。おぜうさまはその豚のような目を見開いて涙を――否、肉汁を 垂らしながら喚いている。やはりおぜうさまの子供だったか。 「ま゛、ま゛……、だず、げでぐ、れ、だど……」 「だんでっ!! だんでごんだごどぢだんだどー!?」 対訳するならば、射し当たって『何でっ! 何でこんなことしたんだど!?』と俺に訊いている のだろう。肉汁を目から鼻から垂れ流し、醜い表情でがなる。全くゆっくりというものは、興奮し 始めると濁点の付いたような言葉で話し始めるから困るのだ。 しかし、だ。 「何でって言われてもねぇ……」 理由は一体何だろうか。やはり存在すべきではないモノだからだろうか。 「でみりゃのあがぢゃんにごんだごとずるやづはっ! ざぐやにやっづげでぼらうっだどー!! ばがなおにいざんはざぐやにやっづげでぼらうっだどー!!」 また言った。《ざぐや》。 これは、あれか? やはり十六夜咲夜のことを言っているのか? よく聞くところの話では、ゆっくりれみりゃは幼体、成体を問わず、命の危険を感じたり、自分 の恣に物事が進まなくなると、『さくや、さくやー』と叫びだすらしい。紅魔館に多く生息すると いうゆっくりれみりゃだが、これは日々咲夜に面倒を見てもらっているからなのか、はたまた本物 のレミリアが咲夜を呼びつける真似をしているのか、その真意は全くのなぞだ。だが、事実として 、今もこいつらは《さくや》という単語を発した。全く、うざったいことこの上ない。そのくせ他 のゆっくりを襲うから、こいつはしょっちゅう人間に虐殺されるのだ。寧ろそれは虐殺ではなく、 当然の酬いなのかもしれない。 ――今度、本物の咲夜に相談してみようか。癪に障るからレミリアは無視して。 「そうかい、そうかい。そんなこという馬鹿肉まんにはプリンは無しだな」 「ぷっでぃーん!? ぶっでぃーんがあるの!? ぶっでぃーんぐれだらゆるじでやるど!!」 「馬鹿か、お前」 「れみりゃはばかじゃないんだど! こーまがんのあるぢだど!」 おぜうさまは全身を使ってじたばたと喚き散らす。床はワックスを塗ったように光っている。肉 汁だろう。どうしてくれるんだ、全く。 一体紅魔館の主という存在はこの世にどれだけ居るのだろう。ほんのりとだが、本物のおぜうさ まに同情の念を抱く。 「だから、良くない言葉遣いをするれみりゃにやるプリンは無いって言ってるだろ?」 「ぶっでぃーんだど! ぶっでぃーんぐれだらゆるぢでやるんだどー!」 「だからさぁ。馬鹿とか死ねとか、汚い言葉遣いをするやつに食べさせて上げられるプリンはない んだってば」 「ぶっでぃーんはれみりゃのものだどー!! このちーさいおうちもれみりゃのものなんだど ー! はやぐぶっでぃーんをよごずんだどー!」 「くどいな。このおぜうさまは何度訊いたら解かるんだ? いいか? ここは俺の家。お前に食わ せてやるプリンもないの。解かる?」つーか、成体でもチビのくせして、小さい家とか。バカにす んなよ腐れ肉まん。 「こーまかんのあるぢはえっらいんだどー! わかったらはやくれみりゃにぶっでぃーんをよこす んだどー!」 ――堂々巡りじゃねーか。 というか、《こーまかんのあるぢ》なら家はその《こーまかん》であるわけで、此処は少なくと もれみりゃのものではないはずだが。 ああ。そういえば、居間でつぶれたまりさのことを忘れていた。早く処理をしないことには、も う蠅だの虻だの御器齧(ごきぶり)だのリグルだの、雑虫害虫の類がわんさか居る恐れもある。 「ぶっでぃーんはやくよこさないと、さくやに―――」 子供が死に掛けていることも忘れて、すっかりプリンの要求に没頭しているおぜうさま。俺はそ の様子を視界に入れないように、同時におぜうさまの視界に入らないようにしながら靴箱をあけ、 中で震えているゆっくりれいむを持って居間へと突入した。 やはり、まだ死んでいた。いや、生き返られていても困るんだ。幸いリグルの類――訂正、害虫 の類も集まっていなかった。腐った性根の饅頭は虫も嫌うのだろうか。 れいむに目前に広がる餡子の海を見せぬようにしながら、部屋に深々と開いた穴に近づく。 「おにーさん。どこつれてくの? れいむにきょかなくれいむのいえをあらさないでねっ!」 「……」無言で後頭部(背中か?)をつねる。 「いだいいいいい! やめでねっ!!! ゆっぐりさっさとやめでね!!」 しばらく安全な下駄箱に入れておいたことですっかり元の調子を取り戻してしまったようだ。他 のゆっくりと同じく、ジャイアニズム(これはもう新しく《ユックリズム》と命名したほうがいい のだろうか)を発動した。居間まで俺はその様子を見たことが無かったのだが、いざ目の前で言わ れてみると、いやはや、これが頭に来るものだ。苛立ちに身を任せながら体罰を与えるのはこの上 なく気分が良い。 ところで、《ゆっくりさっさと》行動するとは、どうすればいいのだろう? まったく矛盾を抱 えた生き物だ。 「よし。バカれいむ、目的地に着いたぞ」 「ゆ!? ばかじゃないよ、れいむはばかじゃないよ!!」 まりさが餡子を散らした穴に背を向けた状態で床におろしてやる。れいむは抓られる恐怖から開 放された所為か、復た身勝手に騒ぎ出す。 「バカだろ。おまえ、自分の後ろをよく見てみろ」 「おじさん、ばかばかうるさいよ! ばかっていうほうがばかなんだよ、ばかおじさん! ばかな おじさんはゆっくりしねばいいよ!!」 ついにおじさんに格下げされてしまった。まだ二十歳だってのに。 「ほら、ほら。れいむはかしこくてかわいいゆっくりだよー、っと。ほれ、さっさと後ろを良く見 てね!」 くるりと反転。 霊夢の表情は硬直。すぐさま崩壊。 「あ゛あ゛あ゛あ゛!! まりざがああああ!!」 絶叫。餡子汁を垂れ流し、大声で喚く。何デシベルあるのだろう。既に騒音レベルだ。 それにしても、こんな皮と餡子の塊を見ただけで、よくまりさだと判別できる。これほどまでに 状況判断が出来るのに、どうしてこんなにバカなのか。理屈ではないだろう、何かがこのゆっくり には存在している。 あ、違ぇや。帽子だ。帽子を見ただけだ。 この反応だけでは判らないが、ひょっとするとこのれいむと穴の下のぺしゃんこまりさは《こい びとどーし》とかいう腐戯(ふざ)けた間柄なのかもしれない。 「おじざんっ! まりさをどーじだの!?」 「殺したの」 しれっと答えてやる。 「だんでっ!? だんでごろじだの!?」 「うるさかったから。むしゃくしゃしてたから。後悔はしてない」 某事件の犯人のようなコメントをする。あくまで、しれっと。 「ゆううううううう!! くそじじいはさっさとしね! ゆっぐりじゃなぐ、ざっざどじね!!」 暴言をしこたま吐きながられいむは俺に体当たりを仕掛ける。ぷにょん、ぷにょんとした感触が 気色悪い。だが、ここで蹴飛ばしてもあまり愉しくない。 「わあー、わあー、たーすーけーてー」 一般的な、やられているフリをしてみる。 「ふふん、れいむはつよいんだもん! くそじじいなんて、れいむにさっさとやっつけられてね! まりさのかたきだよ!!」 わわわわーと棒読みで喚きながら、俺は玄関方面に向かう。れいむも、あと一息とばかりに必死 に俺の足に体当たりをかましてくる。よく飽きないものだ。 「はぁ、はぁ……。これでとどめだよっ!! さっさとしねえええええ!!」 数歩下がって、れいむは助走を付けて跳んでくる。ただ、先ほどから数十回と飛び跳ねて体当た りをしていたためか、高さは稼げていない。俺の膝よりやや低いくらいだった。本人(本ゆっくり が正確だろうか)は鬼の形相をしていると思っているのだろうが、血走った目と肉汁を垂らした口 を見る限り、キチガイにしか見えない。 「そぉー、れっ!」 タイミングを見計らって、俺は身体をずらしながら背にしていた玄関への扉を開ける。 「ゆぶふうっ!?」 全力で飛び込んできたため、着地のことを考慮していなかったれいむは俺の足元に顔面から転が る。 「まだまだ逝かせるよお!」 無駄なテンションでれいむを玄関に蹴り飛ばすと、扉を閉める。 「ああああ!!」 「うー! うー!」 何が起こるかわからないが、とりあえず俺はまりさにとある処置をするため、大穴のもとに向か った。 ○ 数秒で処理を終え、ちょっと時間稼ぎがてらに珈琲を煎れてから玄関の方を向く。と。 「うわ、気持ち悪ぃ」 引き戸に何かがへばりついていた。ぶにょんとした柔らかそうなものが、引き戸のガラス部分に くっついているのだ。 「ゆううう!! おにーざん、はやぐごごあげでえええ!!」 都合のいいものだ。先ほどまで『くそじじい!』だの『さっさとしね!!』だのほざいた分際で 。その糞爺に助けを求めるのか。 察しがよくない人間でもわかるだろうが、ガラスにへばりついて叫んでいるのはゆっくりれいむ だ。ここにはおぜうさまやチビれみりゃが居る。れいむにとっては生きた心地のしない、まさに《 アンチゆっくりプレイス》だ。 だが、こうして叫んでいるということは、生きているということを証明している。ゆっくりを捕 食するはずのおぜうさまが、この《腐れいむ(くされいむ)》を食べないとはどういうことだろう か。 恩を売るためにも、とりあえず引き戸を開放する。 弾丸のように、れいむが逃げ込んできた。 「ゆうぅぅぅ、ゆうぅぅぅ……」 肩で(そんなもの無いが、何となくそう見えた)息をするれいむ。死ぬ思いをするとはこのこと だろう。人間なら、餓えたライオンの群れの中に放り出されるようなものだ。 「どうした、腐れいむ。随分ゆっくりしてたみたいだな」 ゆっくりしていないのは承知しているが、その反応を見てみたい。 「ゆうう! くそじじい!」 ――まだ言うか、この身の程知らず。此処まで来ると傑作だ。 「またそっち行きたいのか? 引き戸を開けられるようになってから殺陣を突いたらどうなんだ? ああん!?」 真上から凄んでやると、見る見るうちにその汚い目から餡子汁――涙とは言ってやらない――を 流す。そして、頻りに顔を上下させたと思ったら、口を床に擦り付け始めた。床とキスするのが好 きなのかと思っていたがどうやら違うようだ。 「いやですううう! ごべんだざいっ! もうぐそじじいなんでいいばぜんがら、ゆるぢでぐだざ いいいい!!!」土下座のつもりらしい。 「了解、了解。それで、あそこに居たれみりゃはどうしてた?」 胡坐をかいて座り、組んだ膝にれいむを乗せる。れいむは一瞬身体を震わせたが、意外にも大人 しく乗った。このれいむには然して肉弾戦を行っていないからだろう。攻撃と言っても、引き戸で 挟んだのと、玄関に蹴りだしたくらいだから。素直すぎるのは気色悪いこと限りないのだが、我儘 であるよりは余程いい。 「ゆうう……。れみりゃは、あかちゃんれみりゃにくっついててれいむのほうをみてなかったよ」 「お前、結構騒いでたろ? それでもか?」 頷いた。今ひとつ釈然としないが、現実に起こっていることだから飲むしかないだろう。 「解かった。じゃあ、れいむ。お前は少しそっちに行っててくれ」 「ゆゆ?」 れいむは(人間の動作で考えれば)首を傾げた。 「そっちの部屋にれみりゃがいたらゆっくりできないだろ?」 「ゆ! ぜんぜんゆっくりできなかったよ! あれじゃれいむのいえとしてはしっかくだよ!」 「うん、そもそも、ここお前の家じゃないからな」 軽くいなすように訂正する。 「ゆ? なにいってるの? ここはれいむのいえだよ! おじさんかってなこといわないでね!」 なおもすがりつくようにほざくれいむ。こいつは俺の二人称を定形化することを考えないのだろ うか。恐らく、人間の態度が自分に対して優しければ《おにいさん》、ゆっくりプレイスを横取り しようとすれば《おじさん》、それがひどくなれば《くそじじい》になるのだろうか。なんだか、 面白い思考回路だ。 「じゃあ、例えばここをれいむの家だと仮定しよう。なぜれいむは、ここの扉を開けてこっちに来 れなかったんだ? 自分の家なのに、これじゃ、そこの部屋しか使えないぞ?」 「ゆゆ! いちいちうるさいよ! ここはれいむのいえだってきまってるの!」 少し甘くすればすぐ付け上がる。この単純至極の単細胞餡子はどうにかならないものか。 「いつから?」 「ゆ……、そんなことかんけいないよ! ここはれいむのいえなの!」 時間の概念を朝、昼、夜しか持たないゆっくりが、詳細な時間を理解しているはずがない。 「おまえ、ここに来たときに、部屋にいろんなものがなかったか?」 「あったよ! へんなまずいものとかいっぱいあるよ!! まずいのはきらいだけど、がまんして あげるよ!!」 何が言いたい。 「じゃあ、それはお前がここに来る前からあったんだよな? じゃあそれは誰のものなんだ?」 「れいむのにきまってるよ! れいむがきめたんだかられいむのものなの!! ばかなの!! あ んこくさってるの!!? にどとれいむのまえでばかなこといわないでね!!」人間はお前らと違 って複雑な細胞が集まって脳が出来てるの。餡子なのはお前らゆっくりだけだ。腐ってるのはお前 の餡子だろう。 「なら、ひとつ例え話をしよう」 「おにーさんしつこいよ!! ここはれいむの」 「そっちの部屋に行きたいのか?」 もう一度警告をすると、れいむは口を真一文字にしてガタガタと震え始めた。 「お前が、たとえば森の中で、洞穴を見つけてそこに住んでいたとするぞ。食べ物を探しに出かけ て自分の家に帰ってきたら、まりさが中でお前が昨日見つけてきた木の実を食べていたとする。そ の木の実は誰のものだ?」 「もちろんれいむのものだよ!!」 「まりさが『なにいってるの!? これはまりさがみつけたんだからまりさのものだよ!』って言 っても?」 「ばかなこといわないでよ! れいむがさきにみつけてたんだかられいむのものにきまってるよ! !」 俺はれいむの返答に思わずほくそ笑む。 「じゃあ、ここの家も俺が先に見つけたんだから俺のものに決まってるんだよな? れいむのもの ではないよな!?」矛盾を突いて言論で押さえ込むのは愉快なものだ。 「ゆゆゆう!?」 「これ以上ガタガタぬかすと、またそっちの」 「ゆうううう! ここはおにいさんのいえですううう! れいむがかってにゆっくりしてただけな んですうう!!!」 玄関を睨んだだけで恐れをなしたれいむは必死に命乞いを始めた。あれくらいの論弁術で人間を あしらえると思うなよ、ということだ。こうなるだろうとは思っていたので然して驚きもしないが、聞き分けはまあまあ良いほうなのだろう。 「よし。ゆっくり理解できたかな?」 「ゆっくりりかいしたよ! だからそっちにはつれていかないでね!」 余程おぜうさまが怖いのだろう。 「聞き分けの良い子には、すごくゆっくりできるものをあげようかな」 「ゆゆ!! ほんとう!! おにいさん、ゆっくりできるものちょーだい!」 豹変。ゆっくりできるものに目を爛々と輝かせるれいむ。 「わかった、わかった。今から連れて行くから」 さっとれいむを抱き上げる。例の『おそらとんでる』発言をしながら、れいむは俺からもらえる 《ゆっくりできるもの》に思いを馳せていた。 二秒後。目的地に到着した。 「はい、れいむ。ゆっくりできるものだよ」 れいむの目の前には巨大な穴。中には餡子の塊があった。 ――簡潔に言って、ものの数秒前、衝撃的な邂逅を果たしたゆっくりまりさの亡骸だ。先ほどと 異なっている点は、まりさの帽子を骸から取り上げて台所のコンポストに押し込んだくらいだ。 「……?」 おお、聞いていたとおりだ。 ゆっくりは基本的に、付けている髪飾りや帽子でその固有種を判別するらしい。ゆっくりまりさ にゆっくりれみりゃの帽子をかぶせただけで、まりさはゆっくりれいむの群れに襲われて死んだら しい。捕食種と判断され最初は敬遠されていたらしいが、次第に追い詰められ、最期は母親に押し つぶされて凄惨に殺されたしまったらしい。帽子を失くしたものは即刻殺されたり村八分になり、帽子を奪ったものには制裁が待っているとのこと。命と同等に重要なのだ。 今、れいむは、目の前の餡子を何だと思っているのだろう。訊いてみようか、と思ったそのとき だった。 「おにーさん!」 をゐをゐ。目がめちゃくちゃ光ってるぞ。血走ってるぞ。 「なんだ?」 「このあんこ、たべてもいいの!?」 「よいぞっ!」サムズアップで高らかに。「腹いっぱい食べるがいい」 「ゆゆゆうっ!」 れいむは穴に飛び込むと、一心不乱に餡子にむしゃぶりついた。うめうめと騒ぎながら食べる姿 は傑作だ。 当初の目論見通り、まりさの処理はれいむに任せることができた。ここに来る以前、このれいむ とまりさが恋人同士だろうと関係の無いことだ。れいむが関係ないといっている証拠のような行動 を取っているからだ。床にへばりついているため、すべてを綺麗に平らげるのには時間が掛かるだ ろうと踏んだ俺は、れいむに依れば玄関で呻いているというおぜうさまの様子を見に向かった。 続く このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/1864.html
『べじたりあん』 里山の茂みの中を進む、生きる大福。 金髪に黒いトンガリ帽子がトレードマークのゆっくり、ゆっくりまりさだ。 「そろ~り、そろ~り」 まりさは外敵に見つからないように、細心の注意を払って茂みを這っていく。 このあたりには人間や獣も多いことを、まりさは知っていた。 だが、それは裏を返せば、生き物にとってすごしやすい土地だということだ。 故にまりさは、多少の危険を冒してでも、この地に住んで、今日も狩りを行っていた。 「ゆゆっ! おやさいさんだよ! とってもゆっくりしているね!」 茂みの切れ目まで来たまりさの眼前には、 整地された柔らかい土と、そこからはえる青々とした野菜が広がっていた。 まりさは目を輝かせ、その青い葉の前へピョンピョン跳ねていく。 「ゆぅ~ん、すこしちいさいけど、とってもゆっくりできそうだよ」 野菜は、まだまだ小ぶりで、成長途中であることが見てとれたが、 お腹をすかせたまりさにとって、そんなこと関係ない。 「おやさいさん、かってにはえてきてくれてありがとうね!」 まりさは目を輝かせて、あ~んと大きな口を開いく。 そして、パクと口を閉じるまりさ。 けれど、むーしゃむーしゃしようにも、まりさの口の中には何も入っていない。 それを不思議に思って、下ぶくれた顎を傾けるまりさ。 「ゆぅ~? おやさいさん、どこいくの?」 目の前の野菜が、まりさから離れていく。 いや、正しくは、まりさが野菜から遠ざかっていたのだが、まりさはそれに気付かない。 「ゆゆゆ? おやさいさん、ゆっくりまりさにたべられてね!」 じたばた暴れて野菜を食べようとするまりさ。 しかし、野菜に飛びつこうにも、まりさの体は何者かに持ち上げられて動くことが出来ないでいた。 その時になって、まりさは初めて気付いた。 自分が、何者かに持ち上げられていることに。 「ゆ、ゆゆ?」 おそるおそる、後ろに視線を送るまりさ。 そこには、ぬぼぉーっと大きな下ぶくれ顔に、満面の笑みを浮かべる存在がいた。 「ぎゃおー♪ たーべちゃうぞぉー♪」 「れ、れ、れ、れみりゃだぁーー!」 まりさを掴んでいた者、それは胴体有りのゆっくりれみりゃだった。 ゆっくりを捕食する天敵の登場に、まりさは顔面蒼白になって、暴れ回る。 「やめてね、こっちこないでね! れみりゃはゆっくりできないよ!」 「うー!」 暴れた甲斐あってか、れみりゃの手が離れ、まりさの体はそのままポヨンポヨンと地面に着地する。 何とか自由を得たまりさだったが、その危機は変わらない。 ゆっくりれみりゃを見上げたまま、ガタガタ震えるしかなかった。 一方、れみりゃはといえば、最初こそ「ぎゃおー♪」とお馴染みの声を上げたが、 それ以降、まりさを捕まえようとも、食べようともしなかった。 それどころか、まりさにとって実に以外な声をあげるのだった。 「うーうー♪ いっしょにゆっぐりー♪ ゆっぐりしよぉー♪」 「ゆ、ゆぅ? ゆっくり、していってね?」 「うーうー♪ ゆっぐりゆっぐりー♪」 "ゆっくりしていってね"と言われ、"ゆっくりしていってね"と返すのは、 ゆっくりにとて本能に近いものであり、同時にそれは親愛の情を示すものでもある。 れみりゃからの思わぬ"ゆっくりしていってね"コールに、まりさは混乱した。 そんなまりさとれみりゃの前に、1匹のゆっくりれいむが現れた。 「れみりゃ、どうしたの?」 「うー♪ れーむー♪」 まりさは驚いた。 れいむ自体は珍しくなかったが、このれいむは目の前でれみりゃと仲良く話をしているではないか。 「れーむ♪ れみりゃのはたけにおきゃくさーん♪」 「ゆ? れみりゃのはたけさん?」 まりさは、れみりゃの言葉にピクと体を揺らした。 「うっうー♪ れみりゃってば、おやさいさんそだてるのもおじょーずなのー♪」 どうやられみりゃは、目の前の野菜は全て自分のものであり、ここは自分の畑だと言っているようだった。 畑、それは人間が"勝手にはえてくれるお野菜さんを独り占めしている場所"それがまりさにとっての認識だった。 まりさにとって、人間の言う「畑」は何ともゆっくり出来ず、理不尽に感じられるものだった。 それを、捕食種とはいえ同じゆっくりであるれみりゃが主張しているのは、我慢ならなかった。 「ち、ちがうよ! このおやさいさんは、まりさがみつけたんだよ!」 「う~?」 れみりゃに向かって、唾を吐くまりさ。 恐怖よりも、今は目の前の野菜への情念が勝っていた。 「おやさいさんは、まりさにむーしゃむーしゃされるために、ゆっくりかってにはえてきてくれたんだよ! おばかなれみりゃは、ゆっくりりかいしてね!」 まりさは、れみりゃへ背を向け、野菜へ跳ねる。 そして、今度こそそれを口に入れようとして……。 「う~~! だめぇ~~!」 「ゆべぇ!」 まりさが口を閉じるより早く、どたどただばだばれみりゃがやってきて、まりさを蹴り飛ばした。 ゴロゴロ転がり、もちもちした肌を擦り傷だらけにするまりさ。 自慢の金髪も帽子も、畑の柔らかい土で、すっかり汚れてしまう。 れみりゃは、そんなまりさに向かって立ち、短くふくよかな手を広げて、野菜を守ろうと立ちはだかった。 「うー! ここはれみりゃのはたけなのぉー!」 よろよろ起きあがる、まりさ。 そのまりさの前で、べそをかきながらも野菜を守ろうとするれみりゃ。 まりさは、何とかれみりゃを倒して野菜を手に入れたかったが、力の差は今の攻防で既に明らかだった。 どうすることも出来ぬまま、やがてまりさは頬をふくらませ、そのままわんわん泣き出してしまう。 「ゆぁ~~ん! まりさはおやさいさんたべたいだけなのにぃ~~! どうしてまりさにひどいことするのぉ~~!?」 「う~~~~~っ」 にらみあったまま、膠着するまりさとれみりゃ。 すると、れいむがぴょんぴょん跳ねてきて、まりさの土と涙でぐちゃぐちゃになった頬を舐めてあげた。 「ぺろ~り、ぺろ~り」 「れ、れいむ?」 れいむはまりさを泣きやませて落ち着かせると、笑顔で提案する。 「だったら、まりさもいっしょにれみりゃのおてつだいしようよ?」 「……ゆぅ?」 目を丸くする、まりさ。 一方でれみりゃは、れいむの提案にご満悦で、"うぁうぁ"喜びのリズムを体で刻みだす。 「う~♪ れーむ、あたまいい~♪」 「で、でもれみりゃといっしょなんて……」 チラリとれみりゃに視線を送る、まりさ。 れみりゃは、満面の下ぶくれスマイルでまりさに応えた。 「れみりゃは"べじたりあん"さんだから、おまんじゅうなんてたべないもぉーん♪」 「そうだよ、れみりゃは"おしゃまなおぜうさま"なんだって!」 れみりゃとれいむの言葉に、まりさは考え込んだ。 よくよく聞くと、元々この場所でれみりゃが畑を作っており、 れいむも以前野菜を食べようとした際に、れみりゃから一緒に野菜を作ろうと誘われたのだという。 「ゆぅ~~」 畑の概念は気にくわなかったまりさだが、そんな細かいことを抜きにしても、野菜はやはり魅力だった。 それにとってもゆっくりしているれいむとは仲良くなりたかったし、強いれみりゃと一緒にいれば安全だろうとも考えた。 「ゆっくりきめたよ! まりさも、れーむとれみりゃとゆっくりするよ!」 まりさの決意を聞いて、れみりゃとれいむはパァーと顔を光らせた。 れみりゃは、腕をぐるぐる振り回し、大きな尻を左右にぷりぷり揺らす。 れみりゃ特有の感情表現、のうさつ☆だんすだ。 「うっうー☆うぁうぁー♪ れみ☆りゃ☆うー♪」 この時、れみりゃは思った。 お野菜を作って良かった。 お野菜を作っていたから、こんなにもゆっくりできるお友達が出来たんだと。 これならきっと、ゆっくりできるに違いない。お野菜、大好きと。 * * * 里の外れ、独り身で農業を営む男の下を、 大きな下ぶくれ顔と小さな羽を持った幼児体型のゆっくりが訪れていた。 「う~~♪ ゆっぐり~~♪」 「ん? なんだおまえか、久しぶりだな」 男の下を訪れたのは、ゆっくりれみりゃだった。 男は鍬を地面に置き、れみりゃを招いて縁側へ腰かける。 男は、熱い緑茶を煎れ、お茶請けに羊羹を用意する。 れみりゃは羊羹を頬張り、両手で頬をおさえて咀嚼する。 口の中いっぱいに広がる甘みに、れみりゃは顔をほころばせた。 「う~~♪ ぷっでぃ~~ん♪」 「はいはい……それで、今日はどうしたんだ?」 男とれみりゃは、顔見知りであった。 数ヶ月前、男は道で倒れていたこのれみりゃを拾い、介抱した。 その折に、男はその奇妙な嗜好に気付いた。 男は、ゆっくりれみりゃは野菜を嫌うと聞いていたが、このれみりゃは違っていた。 それどころか、農作業をする男に興味を持ち、 体力が回復してからは積極的に男を手伝い、野菜の作り方を学ぼうとしだしたのだ。 そして、とうとうれみりゃは独り立ちし、野菜畑を作ると言いだした。 男は、それをおもしろく思い、一定の収穫量を代価に、 自分の土地の一部と、れみりゃが特に気に入った野菜の種をわけて与えた。 それから数ヶ月。 音沙汰も無く、男が忘れかけた頃に、そのれみりゃがこうしてやってきたのだった。 「れみりゃのはたけー♪ とってもゆっぐりしてるのぉー♪ みてみてぇ~♪」 羊羹を食べ終わったれみりゃは、男を自分の畑へと導いた。 そこで青々と生い茂った野菜を見て、男は素直に感心する。 「へぇ、こりゃたいしたもんだ……」 「うっうー☆れみりゃゆっぐりがんばりましたぁー♪」 嬉しそうに胸を張る、れみりゃ。 よく見れば、あちこちに擦り傷ができており、服も体も土だらけである。 その様子から、男はれみりゃが真面目に農作業に取り込み、ここまでの成果を得たのだと思いを馳せた。 「たいしたもんだ。流石はお嬢様だな」 「う~☆なでなでぇ~♪ いいこいいこ~だいしゅきぃ~♪」 男に頭を撫でてもらい、れみりゃはご満悦だ。 そうして、笑顔を浮かべたまま紅い瞳を開いて、男に問いかける。 「う~♪ れみりゃいいこにしてたら、しゃくやおむかえにきてくれるぅ~?」 「ああ、きっとな」 れみりゃの問に、曖昧に応えて微笑む男。 男は、農作業に関する質問には真摯に答えてきたが、 れみりゃが時折口にする"しゃくや"に関する質問だけはよく意味がわからずにいた。 「じゃあ、俺は後で収穫に来るから。これからも頑張れよ、お嬢様?」 「おっまかせぇー♪ こーまかんのおぜうさまには、ゆっぐりしてるおともだちがたくさんいるのぉー♪」 とんと胸を叩いて、自慢するれみりゃ。 男はそんなれみりゃに一瞥をくれてから、収穫の準備をすべく畑を後にした。 れみりゃは、男を見送った後、どすんと座り込み、青空を流れる雲を眺めた。 ゆったりと流れる雲と、心地よいそよ風がれみりゃの心を落ち着かせていく。 「ゆっぐり~ゆっぐり~♪」 れみりゃは、とてもゆっくりしていた。 そこへ、わいわいがやがやとゆっくり達がやって来た。 れいむ、まりさ、ぱちゅりー、ありす、ちぇん、さらにはふらんまで。 そこに集まったゆっくり達は、みなれみりゃの畑で働くゆっくり達だ。 「ゆ? れみりゃどーしたの? いまにんげんさんがいたみたいだけど……」 「ゆっくりりかいしたよ! きっとまりさたちのはたけをよこどりしようとしたんだね!」 「むっきゅーん! それをれみりゃがおいかえしたのね!」 「さすが、れみりゃね! とってもとかいてきこういだわ!」 「わかるよぉー! れみりゃはつよいゆっくりなんだよぉー」 「うー☆おねーさますごい☆」 みな一様に笑顔でれみりゃを称えるゆっくり達。 れみりゃは、立ち上がり、ゆっくり達を出迎える。 今日は、いよいよ育てた野菜を収穫する日だ。 「うっうー♪」 れみりゃは笑顔で野菜を収穫していく。 育てていた野菜は2種類。一つは緑色の葉を元気に伸ばし、一つは地面に大きな実をつけている。 れみりゃはその2つの野菜を引き抜き、両手に持って喜びを爆発させる。 「う~う~♪ れみりゃのおやさぁ~い♪」 「ゆ、ゆゆ、すごいよ! おやさいさん、とってもたくさんゆっくりしてるよ!」 ゆっくり達も、れみりゃの姿を見て感激の声をあげる。 それは、苦労の末に豊穣を得られる、農における収穫の喜びでもあった。 小さいとはいえ、畑の野菜は多い。 ゆっくり達は、とりあえず今食べるぶんだけを引き抜き、それぞれに分配した。 ゆっくり達は野菜を目の前にして、ゴクリと生唾を飲み込んだ。 今か今かとソワソワする、ゆっくり達。 そして、ついに。 れみりゃの声を合図に、野菜の味と喜びを噛みしめる時がやって来た。 「ぎゃおー♪ たーべちゃうぞぉー♪」 「「「「「いっただっきまぁ~~す!!!」」」」」 もしゃもしゃ。 ばくばく、むしゃむしゃ。 「うぁーうぁー♪」 れみりゃは、むしゃぶりつくように野菜を食べていく。 その野菜は、れみりゃが農業を教わった人間の家で食べて、やみつきになったものだった。 だが、自分で苦労して育てたぶん、愛情を注いで育てたぶん、今日の方が何倍にも美味しく感じられた。 「うっうー♪ とってもでりしゃすぅ~♪ しゃくやにもたべさせてあげよぉ~っと♪」 れみりゃは、止まらない。 むーしゃむーしゃと野菜を食べ続けていく。 これならきっとみんなもゆっくりしてくれているはず。 これからもみんなと一緒にゆっくり野菜を育てて、ゆっくりしよう。 れみりゃはそう思いを新たにしながら、 今日まで苦労をともにしてきた、れいむやまりさの様子を窺った。 「……うー? みんなどぉーしたのぉー?」 野菜を食べる手を止め、れみりゃは首を傾げた。 見ると、ゆっくり達は少ししか野菜に口をつけておらず、みなプルプルと体を揺らしていた。 「……れみりゃ、なに、これ?」 「うー? れーむー♪ むーしゃむーしゃゆっぐりー♪」 れみりゃは、ゆっくり達が初めて見る野菜の食べ方を知らないで困っているのだと思った。 故に、ゆっくり達の前で、美味しそうに野菜を食べる様を見せたのだが……。 「こんなの、ゆっくりできるわけないよ!」 「う、うー?」 れいむ達から、れみりゃの期待した"ゆっくり"は返って来なかった。 それどころか、せっかく育てた野菜を憎々しげに踏みつぶし、れみりゃに敵意を向けている。 「ひどいよ、れみりゃ! れみりゃはれいむたちをだましたんだね!」 「うぇ~~ん! まりさのおやさい~~! こんなのおやさいさんじゃない~~!」 「むっきゅー! これはくささんやおはなさんいかよ! きっとどくそうなのよ!」 「こんなのちっともとかいはじゃないわ! れみりゃのうそつき!」 「わかるよぉー! きっとれみりゃはちぇんたちをつかれさせてたべちゃうつもりなんだよ!」 「うー、おねーさま、やっぱりだめりゃだった……」 れみりゃは、わけがわからなかった。 れみりゃに、ゆっくり達を騙すような意図は無かった。 確かに、他のゆっくり達に、農業を教えてくれた人間との取り決めは言っていない。 そもそも"何故自分が畑をやろうと思ったのか"の理由を話したこともない。 だが、目の前のゆっくり達の不満は、明らかにそれとは別種のものだ。 "野菜がまずい""こんなものは野菜じゃない""こんなものじゃゆっくりできない" 言い回しは違っても、ゆっくり達の罵りはそういったものだ。 けれど、それがれみりゃには理解できない。 こんなに美味しい野菜なのに、どうしてゆっくりできないというのか。 「う~~! ゆっぐり~~! ゆっぐりじだいよぉ~~~!」 大好きな友達からの非難と罵詈雑言に、れみりゃの胸の中では、どんどん悲しい気持ちが溢れていく。 あんなに美味しいと思った野菜も、もはや何の味もしなかった。 れみりゃは、思いも寄らなかっただろう。 その野菜は、れみりゃだからこそ、中身が「肉まん」のゆっくりだったからこそ、美味しいと感じたのだということを。 中身が甘いもので出来ているゆっくり達にとって、その野菜の味や風味や臭いは、実にゆっくり出来ないものだということを。 その野菜、「ニラ」と「ニンニク」という野菜の特性を。 「ゆぅ~! れみりゃだけゆっくりしようなんてひどいよ!」 「さいしょっからまりさたちをゆっくりさせないつもりだったの!?」 ゆっくり達の敵意は、やがて実力行使へと移っていく。 怒りはうねりとなり、もはやれみりゃの言葉はゆっくり達に届くことはない。 「う、うー! ちがうー! ちがうのぉー! れみりゃは……」 「「「「ゆっくりできないれみりゃは、ゆっくりしね!」」」」 ゆっくり達は、一斉にれみりゃとれみりゃの畑へと襲いかかっていく。 れみりゃには、ただ叫ぶことしかできなかった。 「う、うぁぁぁーーー! しゃぐやぁぁーーーたすげでぇぇーーーー!!」 * * * れみりゃは、泣いていた。 全身を傷だらけ、泥だらけにしながら、泣いていた。 自慢の柔肌も、だいじだいじなおべべも、もうボロボロだった。 「うっぐ、ひっぐ……」 泣いて、泣いて、泣き続けて。 やがて泣き疲れたれみりゃは、ぐずりながらも顔を上げ、その惨状を見てまた泣き出すのだった。 「う、うあーー! れみりゃのはたげがぁーーー!!」 れみりゃの前には、かつて畑だった光景があった。 だが、ゆっくり達が怒りに任せて暴れたおかげで、畑は見るも無惨なものになっていた。 何ヶ月も苦労した結果が、目の前の光景などと、到底受け入れられるものではなかった。 「……おいおい、どうしたんだよこれ」 「うぁ?」 れみりゃが振り向くと、そこには収穫用の道具を取りに戻った、男が立っていた。 「おにぃーさーん! はたげがぁー! れみりゃのゆっぐりぶれいずがぁーー!」 れみりゃは、男の足にすがりつき、泣きわめく。 男は、れみりゃの涙と体についた泥で汚れるのに嫌悪を感じつつ、呟いた。 「ったく、やっぱりだめだったか。野菜好きの捕食種なんて珍しいから、躾けりゃ役に立つかと思ったのに……」 「おにぃーさーん! しゃぐやぁーー! しゃぐやぁをよんでぎでぇーー!!」 なまじ期待してしまったが故に、すっかり脱力する男と、 ただ永延と"しゃぐや"の名前を連呼するれみりゃ。 「まぁ、しょーがないか」 男は、風が冷たくなってきているのを感じ、ぐしぐしとれみりゃの頭を撫でてやった。 結果的に失敗だたとはいえ、あと一歩のところまでは出来たのだ。 むしろ農業初心者のゆっくりれみりゃがここまで出来ただけでも褒められるべき奇跡。 目の前で泣くれみりゃを家に連れ帰って、ゆっくりさせてやろうと、男は考えた。 「ほらほら、うちで甘いものやるから泣きやめよ」 「やだぁー! ぷっでぃーんだけじゃやだぁー! ごーまがんで、しゃぐやのおさらだたべるのぉーー!!」 普通のれみりゃなら飛びつく"あまあま"の一言でさえ、今のれみりゃには効果が薄かった。 「……あのな、誰かは知らないけど、そんな人は」 「しゃぐやー! れみりゃおやざいだいしゅきになったのぉー! もぉーぽいしないのぉー!!」 れみりゃは泣いた。 泣いて反省して、その場にいない"しゃぐや"に許しを求めていた。 そして、また一緒にゆっくりしたいと、必死に"しゃぐや"を探し求めた。 かつて自分に無償の愛を注いでゆっくりさせてくれた者の名を。 かつて自分がワガママを言って傷つけてしまっただろう者の名を。 「れみりゃはしゃぐやにゆるしてもらうのぉー! れみりゃのおやざいさんいっじょにたべでゆっぐりずるのぉーー!!」 れみりゃの"しゃぐや"を呼ぶ声は、いつまでも続いた。 そして次の日、毎日朝早くかられみりゃが水をまいていた場所には、土地の主である男の姿だけがあった。 * * * 数日後。 野菜の無人販売を前に一人のメイドが立っていた。 「……あら?」 素性のわからぬ野菜など、主人やその賓客達に食べさせるわけにはいかないが、 野菜に添えられた一文が、そのメイドの興味をひいた。 誰かが捨てただろうぐしゃぐしゃの紙に、クレヨンで描かれた汚い平仮名。 そこにはこう書かれていた……。 "れみりゃががんばっでつぐっだおやざいざんでず。どっでもおいじいからたべでぐだざい" ぼろぼろのニラとニンニクに添えられた一文を見て、メイドは溜息をついた。 その脳裏には、かつて愛情の限りを注いだ下ぶくれ顔がよぎって、消えた。 「……変わったれみりゃ様もいるのね。……もし本当にそんなれみりゃ様がいるなら、会ってみたいわ」 おしまい。 ============================ ……風邪ひきました。 最後の台詞をどう解釈されるかはお任せします。 ただ、私自身は(この場所で言うのも変なのですが)ハッピーエンド至上主義者だったりします。 by ティガれみりゃの人 ============================
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/158.html
【六十年目のゆっくり裁判】 そこには、今まさに命の灯火が消えようとしているゆっくりれいむがいた。 「ゆ…っゆ…っ。」 ゆっくりれみりゃに捕食されながら、そのゆっくりれいむは虚ろな目で虚空を見つめていた。 既に体の三分の一以上が喰われ、中身の餡子が飛び出している。 体が重い…。 湖のほとりで、蝶々さんと遊んでいただけなのに…どうして…? ゆっくりれいむは自分の不幸を怨めしく思った。 「うー!うー!」 既に、ゆっくりれみりゃの鳴き声も、ゆっくりれいむには聞こえていなかった。 「(もっとゆっくりしたかったよ!)」 そんなことを思いながら… ゆっくりれいむは死んだ。 「ゆっ!?」 ふと、ゆっくりれいむの目が覚めた。 そこは、赤い花が一面に広がっていた。 「ゆっくり!?」 そして、先程までの自分との状況の変化に気付いた。体が軽い、どこも痛くない。 「ゆっくりー!!」 おまけに体がスイスイと動く。 先程までの苦痛が嘘のようだ。 「ゆっくりできるよ!!!」 ゆっくりれいむは幸せいっぱいに、赤い花畑を飛び回った。 しかし、自身の体の外見の変化には気付いてはいなかった。 額に白い三角の布をつけ、体の底がたなびいているその姿に…。 そう、ゆっくりれいむは死に、魂となってこの彼岸に来たのである。 「お、またゆっくりかい。」 「ゆっ?」 楽しそうにしているゆっくりれいむに、ガタイの良い、肩に大きな鎌を担いだ女性が近づいてきた。 「最近多いんだよね~。ゆっくりの魂が。」 その女性は、ヤレヤレといった表情だ。 「おねえさんだれ?」 「あたいは小野塚小町。死神さ。」 「しにがみ?おねえさんもゆっくりしていってね!!!」 「クスッ、ゆっくりはみんな同じことを言うねぇ。でも生憎、あたいはゆっくりしてられないんだ。あんたを この川の向こう岸に連れていかなきゃならないんでね。」 「むこうぎし?そこはゆっくりできるの!?」 小町に問いかけるゆっくりれいむ。 「ああ、ゆっくりできるさ。お前のお友達もみーんなゆっくりしてるよ。」 「わぁい!れいむもゆっくりしたい!!」 「そんじゃ、そこの舟に乗った乗った!お代はいらないよ、ゆっくりだしね。」 そう言うと、小町はゆっくりれいむを舟に乗せ、舟を対岸へと向かわせた。 胸にゆっくりが二匹入っているんじゃないかと言いたくなるような豊満なバストを揺らして、小町は舟を漕い でゆっくりを対岸へ運んでゆく。 「…でね!…だから、ゆっくりしたんだよ!!」 「ほお~そうかいそうかい。」 途中、小町はゆっくりの自慢話のような話に付き合ってやる。もうゆっくりの自慢話は聞き飽きたよと言わん ばかりの顔で。 …そうこうしている内に、舟は対岸へと到着した。 「ほら、着いたよ。後はあんた一人で行けるだろ?あのでっかいお屋敷の中がゆっくりできる場所だよ。」 「ありがとうおねえさん!ゆっくりしていくよ!」 そう挨拶すると、ゆっくりれいむはピョンピョンと屋敷へ向かっていた。 小町は、去ってゆくゆっくりれいむの後ろ姿を眺めながら、ポツリ。 「ま、あんたがゆっくりできるかどうかは映輝さま次第だけどね。」 屋敷の門に辿り着いたゆっくりれいむ。 「ゆっくり?」 門をくぐり抜けると、ゆっくりれいむの目の前に、大きな扉が立ちはだかる。 「ゆっくりさせてね!」 と、ゆっくりれいむが、少し怒りぎみで声をあげると、大きな扉はギギギ…と、音を立てながら開いていった。 扉の奥へと入るゆっくりれいむ。そこにゆっくりできる場所がある。ゆっくりれいむは期待に胸を膨らませた。 だが、扉の向こうは特に面白みのない無機質な広い部屋だった。正面には5mほど台があり、その上の机には、 立派な装飾の施された帽子を被った緑髪の女性が座っていた。 「ゆっ?おねえさんだれ?」 また知らない女性がゆっくりれいむの前に現れた。 「私の名は、四季映輝・ヤマザナドゥ。幻想郷の閻魔です。」 「し…え…やまだなどう?」 映輝の肩書き付きの長い名前を復唱できないゆっくりれいむ。しかし、 「おねえさんもゆっくりしようね!」 気にも止めずに、いつもの台詞だ。 「残念ですが、ゆっくりしているヒマはありません。」 「ゆっ?」 「これから裁判を始めます。」 映輝がそう言うと、ゆっくりれいむの背後の扉がギギギと閉じてゆく。同時に、ゆっくりれいむの立っている 場所がせり上がってゆく。 「ゆゆゆっ!?」 3m程持ち上げられたところで、ゆっくりれいむを乗せた台は止まった。 「ゆっくりれいむよ、よくお聞きなさい。私はこれから貴方の生まれてから死ぬまでの行いを、この浄瑠璃の 鏡で見渡します。貴方の行いによって、私は貴方の今後の行き先を決定します。」 「おねえさん!ゆっくりできないよ!はやくおろして!」 まるで聞いてないゆっくりれいむ。 「ゆっくりれいむよ、今一度言います。これは貴方がゆっくりできるかどうか大切なことなのですよ?」 「ゆっくりできるの!?」 ゆっくりという言葉に反応するゆっくりれいむ。 映輝はゆっくりれいむが聞く耳を持ったことを確認すると、説明を続けた。 「生きている間の貴方の行いによって、あなたはこれから二つの道のどちらかを行かねばなりません。」 そう言って映輝が右手の手の平をバスガイドが案内するかのように上げると、楽しげな極楽の様子が写し出さ れた。 そこは、お日様いっぱいの花畑。ゆっくりゆゆこやゆっくりレティ、ゆっくりフランがニコニコと楽しそうに 遊んでいる。正にゆっくり天国だ。 「わあっ!たのしそう!!れいむもそこでゆっくりしたい!!!」 次に、映輝は左手を上げる。そこには…。暗くてよくわからない。しかし、とにかくあまり楽しそうではない ことは確かのようだ。 「いかがですか?ゆっくりれいむよ。」 「そっちでゆっくりしたい!」 ゆっくりれいむは天国の様子が写し出されたほうを向いてピョンピョンとその場を飛び跳ねる。 「そうですか、ゆっくりれいむよ。しかし、私は今、あなたの人生をすべて拝見しました。…判決を下します。」 キラキラとした目で映輝を見つめるゆっくりれいむ。その顔は、自分がゆっくりできそうな場所へ行けると信 じきっている顔だ。 「あなたには、地獄へ落ちてもらいます。それも、最も過酷な“ゆっくり無限焦熱大大地獄”です。」 「ゆっくり!?」 映輝が何を言っているのかよく分からないゆっくりれいむだが、自分がゆっくりできなさそうな場所へ連れて いかれることは、何となく理解した。 「貴方は生前、たくさんの虫を殺して食べました。たくさんの田畑を荒らしました。そして何より、『ゆっく りしていってね!!!』と大声で叫び、人々を不愉快にさせてきました。………そう、貴方は少しウザすぎる。 地獄に落ちて、終わることの無い様々な苦痛を永遠に受けること。これが今の貴方が積める善行よ。」 映輝がそう言うと、ゆっくりれいむの足元の床に穴が出現した。 「ゆうーーーっ!」 そのまま落下するゆっくりれいむ。 文字通り、ゆっくりれいむは地獄へと落ちていった。 六十年目のゆっくり裁判・下へ続く。 選択肢 投票 しあわせー! (0) それなりー (7) つぎにきたいするよ! (9) 名前 コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/1869.html
『おはなしのくに』 紅魔館の瀟洒なメイド長・十六夜咲夜は、 その日、博麗神社を訪れていた。 ふわりと境内に降りて、神社の建物の中へ向かう咲夜。 すると、中から聞き知った叫び声が響いてきた。 "うぁぁーーん! しゃぐやぁーー! ごあいひとがぁーーー!" 泣きながら自分に助けを求める幼い声。 その声に、咲夜はハッとして駆け出し、部屋に上がる。 「れ、れみりゃ様? どうなさったんですか?」 障子を開け放ち、幼き声の主を確認する咲夜。 赤白の巫女がお茶をすすったまま咲夜を見て唖然とするさらに奥、 そこにピンク色のスカートを着た太ましく可愛らしいお尻が見えた。 「うぁ!? しゃくやぁ~~♪」 咲夜の声に、踞って震えていた大きなお尻がくるりと回って、泣きじゃくった顔を向ける。 その尻の主・ゆっくりれみりゃは、咲夜を見るや否や、トテトテだばだば咲夜へ駆け寄っていった。 「う~~! おねぇーしゃんが、れみぃーにいじわるするのぉーー!」 ばふっと抱きつくれみりゃを、優しく受け止める咲夜。 咲夜は畳の上に座り、その膝の上にれみりゃを座らせてあげる。 咲夜に優しく抱かれて、れみりゃは"うー♪"と涙を忘れて微笑んだ。 「ずいぶんな言われようね……」 お茶請けの乗った卓袱台の前に座りながら、霊夢が暢気な溜息をついた。 一方、咲夜はれみりゃの頭を撫でながら、鋭い視線を霊夢へ向けて突き刺した。 「……どういうつもりかしら?」 「どうもこうも、こいつに頼まれて本を読んであげただけよ?」 霊夢が指差す先へ視線を移す咲夜。 そこには、畳の上に何冊もの絵本が散らばっていた。 「これ、外の世界の絵本よね?」 「早苗がゆっくり達に……って持ってきたのよ。よくわかんない奴よね」 守矢の風祝の話題が出ると、以前会ったことがあるれみりゃが、ニコニコ笑みをこぼした。 「うー♪ あのおねぇーしゃんは、とってもゆっくりできるひとだったどぉー♪」 「へぇー、わたしはゆっくりできないわけ?」 「う、うぁ!」 霊夢に意地悪げな笑みを向けられて、 れみりゃは怒られると思って反射的に頭を押さえる。 俯き両手で頭を抱えて、"う~~! う~~!"と怯えた声を漏らすれみりゃ。 咲夜が良し良しとなだめると、れみりゃは咲夜の腕にギューと抱きついた。 こんなに怯えるということは、やはり何かされたのか? 咲夜はそう考えて、霊夢を問い詰める。 「……本当に本を読んだだけなの?」 「本当よ! まずはこれを読んであげたわ……そしたらこいつ」 霊夢が手を伸ばし1冊の本を手にとって、咲夜に見せる。 その本の表紙には、『シンデレラ』というタイトルが描かれていた。 * * * 「……というわけで、めでたしめでたし」 パタンと絵本を閉じる霊夢。 だが、霊夢に絵本を読むようせがんだ"こーまかんのおぜうさま"は、 霊夢の傍らで両足を前に投げ出して座ったまま、ぷくぅーと両頬をふくらませていた。 「どうしたのよ?」 「うーー! あねよりすぐれたいもうとなんていないんだどぉーー!」 れみりゃは畳の上で、どんどんだばだば、両足と両手を上下させる。 どうやら、姉が悪役で妹が主役のシンデラレを読み聞かされて、姉として納得いかないところがあったらしい。 頭の中で、意地悪な姉を自分に、シンデレラをゆっくりれみりゃの妹・ゆっくりフランに置きかえているのだろう。 そこで霊夢は、れみりゃへ向かって常々思っていたことを聞いてみた。 「でも、あんたより、ゆっくりフランの方が強いじゃない?」 「そんなことないどぉー! れみぃーはかりしゅまなんだどぉー! だんここうぎするどぉー!」 霊夢は、紅魔館を訪れた際に、 目の前のれみりゃが妹のフランに虐められているところを、何度と無く目にしていた。 その度に、れみりゃは泣き叫び、咲夜に助けを求めていたのだが……。 しかし、それはそれ。 妹のフランの方が強かったり、賢かったりする部分があるのは、 やはり姉たるれみりゃにとって決して認めたくない痛い部分だった。 だどだど! だばだば! うーうー! れみりゃは怒りながら、目にうっすら涙を浮かべて悔しがる。 そんなれみりゃの様子を眺めながら、霊夢はふと意地悪を口にしてみたくなった。 「……妹の方が紅魔館の主になったりしてね」 「うぁぁーー!! なんでそんなごどいうんだどぉーーー!?」 ぎゃー!と目と口を大きく見開いて、れみりゃは絶叫した。 * * * 「うーー! しゃぐやぁー! ほんとにふらんがおぜうさまになっちゃうどぉー?」 咲夜の腕の中、うっぐえっぐと嗚咽まじりになりがら、不安げな表情を浮かべるれみりゃ。 ぬぅーと咲夜を見上げる曇った下膨れ顔に、咲夜は太陽のような笑顔を輝かせた。 「大丈夫ですよ。れみりゃ様も妹様も、私の大事なお嬢様です」 そう言って、咲夜は指でれみりゃの涙を拭う。 「う~~♪ しゃくやぁ~~だいしゅきぃ~~♪」 れみりゃの顔が、徐々にぐずり顔からいつものニコニコ顔へ戻っていく。 "うーうー♪"と御機嫌になるまでに、さして時間はかからなかった。 「……あんたも、微妙に明言避けてるじゃない」 「……なにか言った?」 霊夢の冷淡な突っ込みを、それ以上の氷の微少で受け流す咲夜。 "おお、こわいこわい"と肩をすくめて視線をそらす霊夢。 かわりに霊夢は、別の絵本をとって咲夜へ説明を続けることにする。 「……で、そいつが不機嫌になっちゃったから、今度はそっちの本を読んであげたの」 霊夢が持つ本にはこう描かれていた。 『アリとキリギリス』と。 * * * 「……というわけで、めでたしめでたし」 「うーーっ! なっどぐいかないどぉーー!」 パタンと絵本を閉じる霊夢に、 れみりゃはまたしても食ってかかった。 やれやれと溜息をつく霊夢の肩を、 立ち上がったれみりゃがゆっさゆっさと揺すろうとする。 信じられないくらい柔らかくて、力の無い揺さぶりに逆に驚きつつ、 霊夢は何が気に食わないのかとれみりゃに聞いてみる。 すると、れみりゃは実にゆっくりらしい抗議を始めた。 「きりぎりすさんは、ゆっくりしてただけだどぉー! なんでゆっくりしちゃいけないんだどぉー!」 なるほど、そう考えるわけか。 ポンと心の中で膝を叩く霊夢。 この寓話の教訓は、確かに"ゆっくりすること"を否定しているともいえる。 ゆっくりからすれば、ゆっくりしていたキリギスが死に、ゆっくりしていないアリ達が生き残るのは到底認められないだろう。 それを認めてしまえば、ゆっくりという存在自体を否定しかねない。 ……ゆっくりれみりゃがそこまで考えてだだをこねているとは思えなかったが、 少なくともそれに近い何かを本能的に察したのだと霊夢は考えた。 「ゆっぐりすると、ゆっぐりできないんで、ひどいどぉー! あんまりだどぉー!」 れみりゃは泣き出しながら、霊夢の肩を全く痛くない掌でバシバシ叩き出す。 ぶつけようのない気持ちに、れみりゃは涙が止まらなくなっていた。 「ゆっぐりするどぉー! ゆっぐりしたいどぉーー! うぁぁーーゆっぐりぃーーー!!」 * * * 「しゃくやぁ~~! れみぃーはゆっくりしたいどぉーー!! さむいおそといやぁーー!!」 咲夜の膝の上で、いやいやとかぶりを振る、れみりゃ。 そんなれみりゃを、咲夜は温かくギュッと抱きしめる。 「大丈夫ですよ。れみりゃ様は、ゆっくりするのがお勤めですから」 咲夜の言葉に、れみりゃはホッと胸を撫で下ろす。 安心したれみりゃは、咲夜の顔に親愛の"すりすり"をする。 「う~しゅりしゅり~♪ しゃくやもいっしょにゆっくりするがいいどぉ~~♪」 互いにほっぺたを"すりすり"しあう、れみりゃと咲夜。 その様子に呆れながら、霊夢は一応話を続けることにする。 「……で、そいつがぐずりだしたから、この本を読んであげたの」 霊夢の声に、顔を上げる咲夜。 霊夢が持っている本の表紙には、お菓子で出来た家が描かれていた。 「ほら、表紙からしてそいつの好きそうなものばっかりだし」 その本の名前は、『ヘンゼルとグレーテル』といった。 * * * 「うぁーうぁー♪ しゅってきだどぉー♪ れみぃーもおかしのこーまかんほしいどぉー♪」 満面の笑顔で、下膨れた頬をこぼれ落ちそうにさせる、れみりゃ。 先ほどまでの涙はどこへやら、畳のに座って、口角にヨダレをためている。 仲の良い兄妹が、森の奥でお菓子で出来た家を発見する物語……。 どうやらこの本は正解だったらしいと、霊夢は肩で息を吐く。 れみりゃはと言えば、両手で頬を支えながら、"うーうー♪"と楽しげに頭を左右に揺らしている。 その頭の中では、(自分を虐めることもない)可愛いフランと一緒にお菓子の家を食べているのだろう。 泣いたり笑ったりコロコロ表情を変えるれみりゃに、 霊夢は面倒くさいと思いながらも、興味を覚えだしていた。 今はこんなに御機嫌でも、きっとまたすぐぐずるんだろうなぁ……と。 そんな霊夢の予感が的中するのに、そう時間はかからなかった。 物語の中盤、お菓子の家が実は子供を食べようとする魔女の罠だと判明した瞬間、 見ている方がおもしろいほど、れみりゃの表情は見る見る顔面蒼白に染まっていった。 「ぷっぎゃぁー! まじょさんごぁいーー!!」 れみりゃは泣き出し、絵本の挿絵の魔女から逃げるように、畳部屋の隅へ駆けだしていく。 前を見る余裕も無いれみりゃは、部屋の隅で壁にゴツンと頭をぶつけて、そのまま倒れ込んでしまう。 "う~~~!"とヒリヒリ痛む頭をさすりながらも、れみりゃの恐怖はおさまらない。 ずりずり這うように部屋の奥へ奥へと逃げていき、そこで霊夢と絵本の魔女に背を向けるようにして、 頭を抱えこんでガタガタ震えだす。 「れみぃーはおかしのいえなんてしらないどぉー! ぷっでぃーんこぁいどぉーー!!」 大好きなはずのお菓子まで、魔女を連想させるものとして怯えだすれみりゃ。 そんなれみりゃを見ているうちに、霊夢の中でフツフツとイタズラ心が湧き出てきた。 「ほらほら、あんたも我が侭言ってプリンばっかり食べてると……」 霊夢は、魔女の挿絵が描かれたページを開いたまま、れみりゃへ近づいていく。 「やだぁーー! れみぃーたべちゃだめぇーー!!」 れみりゃは帽子をずらして顔を覆い、丸々大きな尻を両手で隠そうとする。 ニヤニヤと笑みがこぼれてしまうのを、霊夢は止められない。 霊夢は、普段我が侭に振り回されているぶん、もう少し怖がらせてやろうと思った。 「あ、あそこに魔女が」 「うぁぁーーん! しゃぐやぁーー! ごあいひとがぁーーー!」 * * * 「……ってわけよ」 咲夜の視線に時折殺気がこもるのを感じながら、手早く事の顛末を説明しきる霊夢。 幸い、咲夜が直接霊夢に手を上げることは無かった。 咲夜は霊夢に構う暇など無いとばかりに、れみりゃにベッタリだった。 「しゃくやぁ~~、れみぃーぷっでぃ~んたべてもいいどぉー?」 「もちろんですよ。魔女だろうが巫女だろうが、私がナマス斬りにしちゃいますから」 自分を無償の愛で包み込む存在の温かさと力強さに、 れみりゃは難しい考えなど抜きにして胸の中がホカホカするのを感じた。 その嬉しいホカホカに促されて、れみりゃはバンサーイと両手を大きく広げるのだった。 「うっうー♪ しゃくやはおつよいどぉー♪ れみぃーをこあがらせたまじょさんはしゃくやにいぢめてもらうどぉー♪」 万華鏡のように変わるれみりゃの喜怒哀楽に、霊夢はお茶を一口流し込んで溜息をついた。 「……ったく、早苗も余計なものよこすんじゃないわよ」 「あら? それは読む人の問題じゃないですか?」 咲夜のものとも違う声に、反射的に顔を向ける一同。 見ると、咲夜が来て以降空いたままになっていた障子の向こう、 年季の入った板張りの縁側に、バスケットを持った緑色の髪の少女が佇んでいた。 「さ、早苗?」 「う~☆ゆっくりできるおねぇーしゃんだどぉー♪」 霊夢に社交辞令の一礼をした後、その巫女の少女は部屋に入って来て畳に座る。 そして、霊夢に向けたのとは全く違う、心のこもった微笑みをれみりゃと咲夜に向け、 はしゃぐれみりゃへ向かって手を振った。 「うっうー♪ れみぃーもおててふるどぉー♪ おひめちゃまみたいだどぉー♪」 れみりゃは、まるで王族や皇族が庶民にするように、ゆっくり手を振り返す。 想像の中で、れみりゃは咲夜や早苗に良くしてもらっているお姫様になっていた。 「……うぁ?」 ふと何かに気づいて、ぴたっと手を振るのを止める、れみりゃ。 「……う~~くんくん」 れみりゃは咲夜の膝の上から立ち上がると、 くんかくんかと鼻を鳴らしながら早苗の下まではいはいして近づいていく。 やがて、早苗が横に置いたバスケットへ、ぬうーと下膨れスマイルを寄せる、れみりゃ。 「ああ、これ? 食べるかなーと思って作ってみたの」 その様子を見て、早苗はバスケットを開いて中身をれみりゃに見せる。 そこには、美味しそうなクッキーが詰まっていた。 「オーブントースターが使えなかったからちょっと手間取っちゃたけど……」 「うぁーうぁー☆しゅっごいどぉー♪ こ、これたべていいどぉー?」 クッキーにくっつくほど寄せられたれみりゃの顔は、期待に満ちたヨダレで溢れている。 早苗が頷くや否や、目の中に星を輝かせたれみりゃは、がつがつむしゃむしゃクッキーを頬ぼっていく。 「うっうー♪ あまあま☆でりしゃすぅー♪」 口の周りや畳の上をクッキーの欠片まみれにしながら、れみりゃは幸せを全身で表現する。 その屈託の無い様に、早苗の顔も自然とほころんだ。 「ふふ、よかった♪ 隠し味にミラクルフルーツを使ってみたの」 引き続きクッキーを漁っていくれみりゃ。 それを、ニコニコ眺める早苗。 そんな2人をよそに、咲夜は目で合図をして霊夢と部屋の外に出るのだった。 その時の、少し寂しそうな咲夜の顔を、れみりゃが見ることはなかった……。 「う~~♪ おなかいっぱい☆ゆめいっぱぁーい♪」 バスケットの中のクッキーを全てたいらげて、れみりゃはポンポンと腹鼓みを打った。 「しゃくやぁ~♪ こんどこーまかんでもこれつくってねぇ~~ん♪」 くるりと振り向く、れみりゃ。 だが、そこには咲夜も霊夢の姿も無い。 「う~~? しゃくやぁ~~?」 キョトンと頭上に大きな「?」マークを浮かべる、れみりゃ。 早苗は、れみりゃの注意を自分に向けようと、畳の上に散らかっていた1冊の絵本をたぐりよせる。 「そ、そうだ、それよりこの本読んであげるね?」 「う、うびぃ!?」 絵本を見せられて、れみりゃはビクッと体をすくませる。 「……うぅ~~それこぁくないどぉ~~?」 「だいじょぶよ、とってもゆっくりした人のお話だから」 早苗が手に取った本、それは『三年寝太郎』という物語だった。 最初は訝しんでいたれみりゃだったが、 ゆっくり寝続けた人間が成功する話に、パタパタ羽を動かして御機嫌になっていく。 「うぁーい♪ やっぱりゆっくりするのはいいことなんだどぉーー♪」 めでたしめでたしと早苗が本を閉じると同時に、 れみりゃは立ち上がり、早苗に背を向けて"のうさつ☆だんす"を踊り出した。 「れみぃーのかぁ〜わいい〜おしりにゆっくりするがいいどぉ~♪ う~う~☆ふ~りふりぃ~♪」 その踊りは、ゆっくりした気持を表現する手段であると同時に、 自分をゆっくりさせてくれた早苗への、れみりゃなりの精一杯の感謝だった。 "今日はとっても御機嫌だから、優しい自分は特別サービスをしてあげよう" れみりゃはそう心の中で呟いて、早苗の眼前に太ましいお尻を突き出して、小刻みにふりふり揺らしだす。 「うっふ~ん☆おさわりしてもいいのよぉ~ん♪」 「え、えと……」 微笑みながらも、流石に戸惑う早苗。 「えんりょすることないどぉ♪ れみぃーからのぷれぜんとだど……」 そこまで言って、れみりゃは"うっうー♪"と畳の上でとび跳ねた。 そして、くるりと振り向いて、早苗の手を握って興奮を露わにする。 「うぁ♪ おあたま☆ぴっかーんだどぉ♪ そういえば、もうすぐかっりすますぅだどぉー♪ いっしょにこーまかんでぱーてぇーするどぉ♪ ぷっでぃ~んいっぱいで、とぉ~ってもゆっくりできるんだどぉ~♪」 クリスマス。 御馳走を食べて、サンタさんからプレゼントを貰う、とってもゆっくりできる日。 去年の冬を紅魔館で過ごしたれみりゃは、楽しかった思い出を反芻しては、幸せを噛み締めた。 今年もゆっくりしよう。 咲夜とフランと、それにこのお姉さんと、それにちょっと恐いけどあの赤白のお姉さんも呼んで、みんなでゆっくりしよう。 れみりゃはその楽しい夜を想像しては、踊り出さずにはいられなかった。 「うっうー☆うぁうぁー♪ くっりすますぅーはーかっりすますぅー♪」 うーうー☆だどだど♪ うぁうぁ☆ぷっでぃーん♪ 幸せそうに踊るれみりゃを見て、早苗は思った。 このれみりゃの天真爛漫な笑顔をいつまでも見ていたいなと……。 * * * 一方、その頃。 寒風吹く境内で向き合う、霊夢と咲夜。 咲夜は、手に持った包みを霊夢に渡した。 「……はい、これ今月のぶん」 それを受け取り、中身を一瞥する霊夢。 中には、"れみりゃの養育費"という名目のものが入っている。 「ったく、あんたも面倒なことするわね」 「仕方ないじゃない……」 今、神社の中で早苗が相手をしているれみりゃ、 彼女に戻るべき紅魔館は既になかった。 あまりにもゆっくりした日々を謳歌してしまったがために、 れみりゃは館の真の主を怒らせ、追い出されてしまったのだ。 しかし、れみりゃを溺愛する咲夜は、森へ放り出すことも出来ず、 こうして博麗神社へ預けることを選んだ。……いつか、館の主が許してくれることを願って。 もっとも、当のれみりゃはそんな事情など知らず、 少し長いバカンス旅行をしているつもりらしいが……。 「ま、居候は他にもいるし、あいつが1匹増えたところで構わないけどね」 「悪いわね……。ここなら妖怪に襲われることもないだろうし……れみりゃ様のことよろしく頼んだわよ」 "はいはい"と生返事を返す霊夢。 守矢神社の周辺に妖怪がいなければ、押し付けてやれるのに……。 そんなことを呟いて、霊夢は咲夜を見送ってから、神社の中へ戻っていく。 ゆっくりれみりゃも楽じゃない。 せめて、おはなしの国の中だけでも、もう少しゆっくりさせてやるかと思いながら……。 おしまい。 サンタクロースに、ゆっくりれみりゃをプレゼントしてもらいたい。 そんな二十何回目かのクリスマス(/Д`)・゜・。 by ティガれみりゃの人
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/1072.html
森の中で倒れていたゆパチュリを家で保護しましたが 餌代をそんなにかけたくない…という貴方に ゆっくりれみりゃを捕獲するために死を覚悟して紅魔館へ向かいます 適度なゆれみりゃがいたらお菓子で誘惑して家に連れ帰りましょう 「僕に着いていけばもっとお菓子をあげるよ」などと言えばホイホイ着いてきます 「うー♪うー♪」という声がウザく感じるときもありますが我慢しましょう 家ではゆっくりパチュリを待機させておき、ガムテープなど拘束できるものをおいておきます 家についたらゆれみりゃを蹴っ飛ばしてゆパチュリを待機させている部屋に入れます 「うー!うー!」と、最初はれみりゃは泣くとおもいますが、ゆパチュリを見ると泣き止むでしょう 「がおー!たーべーちゃーうーぞー!」ゆれみりゃはゆパチュリに向かっていくとおもいますが そのゆれみりゃを止めて押さえつけましょう 「うー!たべるー!」ゆれみりゃは喚くでしょうが、無視して ガムテープでゆれみりゃの口をふさぎ、縄などで四肢を動けないようにしましょう ゆれみりゃ「う゛ー!う゛ー!」と必死に叫ぼうとし、涙を流してあばれますが、放置しましょう 次にゆパチュリをゆれみりゃの前に連れて行きます あとはゆパチュリにゆれみりゃは食べられるんだよと言い聞かせ、食べさせましょう 最初はゆパチュリは躊躇いますが、そのうちゆれみりゃにかじりつきます ゆパチュリは余程おいしいのか、「むきゅう~」などと喜びの声をあげながらゆれみりゃを食します ゆれみりゃはまったく動けないので抵抗ができないままゆパチュリに食べられ続けます 苦しそうなのでゆれみりゃの口のガムテープを思いっきりはがしてやりましょう 「う゛あ゛ー!お゛う゛ち゛か゛え゛る゛ー!」とうるさいでしょうが、逆に快感なのでそのまま食われる様を観察し続けます ゆパチュリがゆれみりゃを半分食い尽くしたところで食べるのをやめさせます ゆパチュリは小食のためこれくらい食えば満足なのでやめさせても文句ひとついわずに「むきゅう~」などといってゆっくりしてるでしょう ゆれみりゃはいうとずっと泣き叫んだままでうるさいので、ガムテープで口をふさいだあとダンボールの中などにいれて、押入れの中に放り込んでおきましょう あとは放置してゆパチュリとゆっくり寝るだけです 次の日になったらゆれみりゃは再生しているので、またゆパチュリに食べさせてやりましょう ゆれみりゃが明らかに衰弱しはじめた場合は草を放り込んでおきましょう ゆパチュリの餌には当分困りません、やったね あとはゆパチュリと至福の生活を送りましょう
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/1154.html
ネチョ注意 男は月明かりを頼りに家路を急いでいた。だからこの出会いは全くの偶然だった 「がおー、たーべちゃうぞー♪」 男が振り返ると、そこにはゆっくりの中でも珍しい胴体と手足を持ったゆっくりれみりゃだった 両手を広げ、あふれんばかりの笑顔を男に向ける 全身から“かまってオーラ”をかもし出していた 男はそれに応えるように緩やかな歩調でれみりゃに近づき、頭に手を置いて撫でる 頭を下げ「うー♪ うー♪」と楽しそうな声を上げて、気持ち良さそうにその手に甘える 男は頭をひとしきり撫でた後、れみりゃの手を握り草むらの中へと入っていった 程よい高さに木の下に座り、その木にもたれかかる。そして自分の膝の上にれみりゃを座らせる 男の膝の上ではしゃぐれみりゃ 男はレミリャを後ろから抱きかかえ、両足をれみりゃの股に割り込ませて足を閉じられないようにした 羽も後ろから押しつぶして押さえつけた まるで分娩台に固定されたそうな体勢になるれみりゃ 「うー?」 スカートをたくし上げられ、ドロワーズの中に手を入れられてまさぐられる 「うー!!うー!!」 突然のことに驚くれみりゃ 男は指先の感触だけを頼りに探る そこには一本の溝があった 女性器だった。尻には肛門らしき穴も存在した 生首だけのゆっくり種には見受けられなかった器官をれみりゃは持っていた 男はこの事実を知り、密かに胸が躍り脳が疼いた ドロワーズは脱がされて、局部が露になる 痴態をさらされて、れみりゃの頬が羞恥に染まる いやいや。と両手を顔を覆い、ふるふるを首を振る そのれみりゃを無視して男は縦スジを指の腹でなぞった。もう片方の手はれみりゃ頭に添えられていた 「うー?」 まだ毛も生えておらず、ぴっちり閉じたそこを男の指が何度も往復する 「うっ?うっ?うっ?」 れみりゃにとってそこはまだ排泄器官でしかなかった、ゆえに今自分の体を駆け巡る感覚がなんなのか頭が識別できないでいた 頭では理解できないでいたが、体は本能に従い雌の生理現象を引き起こしていた 徐々にきつかった割れめが緩み始めて、入り口は湿り気を帯び始めた 指先でそのことを感知すると男はひだの箇所を責め始めた 「ふっ、ふっ・・・ふっ、ふう・・・ふっ・・ん、ふっ、ふっ」 れみりゃは自分の意思とは関係なく体が震えるため、上手く呼吸できないでいた 「ふっ・・・・・ん、・・・・・ひぐぅ・・・・・・・・・・・・ぁう・・・・」 男の腕の袖を掴み、両目をきつく閉じて、『この感覚はなんなのか?』と必死に探っていた 気付けば恐怖よりも好奇心のほうが勝っていた 野生動物だけあり、性に対する適応速度は人間よりもずっと早い 男の丹念な愛撫により この感覚が『快感』だと頭が理解した時には、自らの股間からいやらしい水音がたちはじめていた そして、男が頃合いと判断したのか。ついに人差し指が中に進入してきた れみりゃの体は以外にもそれをあっさりと受け入れた 男は深くには指を進入させず浅いところをグニグニと刺激する 「んんっ・・・」 怯えた声色とは裏腹に体は快感を貪った その快感をスイッチに、割れ目の上にある小さな突起物が膨張をはじめる 「うう?」 男もそのことに気付いたのか、手のひらでそこを転がすように擦る 「う゛う゛!!」 一瞬、腰が浮いた 男はれみりゃの口に手をあてて塞いだ 「んーーーー! んーーーーーーー!!」 中指で割れ目を刺激しながら、その突起物を親指と人差し指で握り潰すように力一杯摘んだ 「っ!!!」 一瞬だけ意識がトぶ。生まれて初めてれみりゃはオルガを体感した。その感覚は10~20秒続いた 小水を垂れ流しながら、ビクリビクリと小刻みに体が何度も痙攣する その間、男は服の下に手を滑り込ませ、すべすべの肌を堪能する ようやくその波が去り、呼吸することを許された 「ガ・・・・・・ヒィ・・・ヒィ・・・・・・・・・・・ぎゃうっ!?」 しかし、絶頂を迎えたばかりの体を男は再び責め始めた 達してぱっくりと開かれ、敏感になった箇所を男は容赦なくイジる 男は指を中で折り曲げて、膣を僅かに広げた 「うわ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!」 それだけで、れみりゃの体が大きくのけぞり、割れ目から潮を吹き二度目の絶頂を迎えた 目を大きく見開き、首を必死に振りその感覚に耐える しかし男の手はまだ止まらない 「いぎぃ!!」 れみりゃの声を極上のBGMに手マンを続ける。男のごつごつとした手にさらに力が篭る 足を閉じようにも男の足に固定されそれも叶わず、体と羽をバタつかせたところで男の力のほうが圧倒的に上であるため どうにもならない むしろ抵抗すればするほど男は喜び、愛撫を執拗に繰り返す 途中、男は中を爪を立てて引っかいた 「イ゛グゥゥゥゥゥゥ!!」 痛みの後に快楽が押し寄せて三度目の絶頂を迎えて体が波打った だらしなく口が開かれ、よだれを垂らす 「う゛-・・・・やべで・・・・う゛-・・ゆるじで・・・・・」 男はアクメ顔のれみりゃを楽しそうに観察し、「やめて」と懇願するその口を接吻で無理矢理塞ぎ、再び下半身の愛撫を 再開しだした 絶頂地獄はまだまだ続く どれだけの時間が経ったのだろうか。男が飽きて、その腕の中からようやく開放される 望まぬ快楽を幾度と無く植えつけられたため意識は混濁し目は虚ろ、体はいうことを聞かず思い通りに動かない 「う゛ーーーーーーう゛ーーーーーー・・・・・・・ぎゅっでじで、おねがい・・・・・」 れみりゃは知らず知らずのうちに自分を指先で何度も玩んだ男に甘えるようにしがみ付いていた ゆっくりレイパーはそのれみりゃを抱きかかえると、口元をにやけさせながら家に戻った
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/317.html
ゆっくり踊り食いこれは最近流行っているらしい、 一部の虐待派でだが 俺もやってみたくなった、だってすぐ近くでずっとゆっくりが溶かされるのと悲鳴が聞こえるからだ では 30分後···「さあお家についたよ」「ゆ?ここがお兄さんの家?」「そうだよ」「広いねー魔理沙」「そうなんだぜ霊夢との愛の家にふさわしいんだぜ!」ここは俺の家なんだがな まあいい愛の家になった方が子供が生まれやすいからひょい「ゆーお空をとんでるみたい!」ポイッ「ゆべっ」「お兄さん!いきなり何するの!」「わるいわるい まあそこでゆっくりしてね!」霊夢と魔理沙が入ったのは2匹でぎりぎりの大きさの箱だそばには遊び道具がたくさんある「「ゆっくり理解したよ!!」」「早速ゆっくりするよ!!」まあ遊ぶのはお前らではないんだが「「ゆべっ!」」「お兄さん!とうめいな壁さんがあって出れないよ!さっさとどかしてね!!」「そうだぜ!早くゆっくりさせるのぜ!」「ん?だからその箱の中でゆっくりしていってねと行ったんだよ?」「ゆ?そんなはずないでしょぉぉぉぉ!?ならあれは誰のためにあるのぜぇぇぇぇぇ!!!」「ああ、あれはだな おーい」「うー♪うー♪うー♪」「ゆ?ゆっくりれみりゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」「なんでいるのぉぉぉぉぉぉ!?」「そりゃあもともと家にいるやつだからなぁ」「うー?あまあまさんだどー♪」「ちょっと待てい」「中の物は食べちゃだめだ」「うー?なんでだどー?」「それはだなヒソヒソだからあそこでおそんでてくれ」「わかったどー♪」耳打ちにしたのは聞かれないためだ「うー♪ うー♪」「お兄さん!霊夢達を守ってくれてありがとう!守るために箱の中に入れたんだね!!」「うん そうだよ」まあ半分本当で半分嘘だ「ああそうだすっきりもしていいよ」「ゆ?本当?なら早速」すりすりすりすり「「すっきりー♪」」『にょきにょきにょき』早速生えてきた「生えてきたよー♪」「ゆっくりした子になってね♪」 数日後····「「「「「「ゆっきゅりしちぇいっちぇにぇ!!」」」」」」ついに生まれたか計六匹だ ひょいひょいひょいひょいひょいひょいっと「ゆ?お兄さん赤ちゃんたちを返してね!!!」ブチッ「ゆ?何するのぉぉぉ!?」「大丈夫後でちゃんと返してあげるから」「で··でもやっぱり」「大丈夫やり方も知ってるから」「なら大丈夫だね!!」いや一気に変わったな「じゃあこれ 疲れてるだろ?」「あまあまさんありがとうね」ガツガツ「魔理沙も少しほしいのぜ!」「はい少し」「ありがとうだぜ霊夢ガツガツうっめこれめちゃうんめ!」2匹はおやつに夢中だ「さて行こうれみりゃ」2匹はおやつに夢中で気づかない そのうちに地下室だポイッポイッポイッ「さてと、始めるかれみりゃ2匹な」「わかってるんだどー♪」ちゅー♪ちゅー♪「ゆびゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」ちゅー♪ちゅー♪「ゆぎゃぁぁぁぁぁぁ!!」さて俺もパクパクっと♪「ゆ?ゆっくりぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!」「ゆ?真っ暗だよ?」「きょきょどこ?」2時間後···「ゆ?あんよしゃんぎゃいちゃいよ」「ゆぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!あんよしゃぁぁぁぁぁん!!」どうやら溶かされ始めてるらしい「ゆぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!??」ポスっポスっポスっおっきたなどうやらこの振動がいいらしい本当に病みつきになりそうだ「ゆびゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!おみぇみぇしゃんぎゃぁぁぁぁぁぁ!!」どうやら目にしみたらしい数時間後···ガクガク残った2匹が震えているまあ無理もない さてとバチッ!!バチッ!!「ん?んんんんんんん!?」「んんん!んんんんー!!」あと一つ眠るようにしてじわじわ殺す薬だ「ごっくん んんん!?んんんんー」「さて行くか」ひょい「親のところに連れて行って上げるぞ」「んん?んんんんー♪」「んん♪んん♪んー♪」「おーい霊夢ー」「ゆ!お兄さん!赤ちゃんは?」「ほらコイツラだ」「んん?んんんんー♪んんーんん」「この子は霊夢に似てゆっくりしてるね♪」「こっちは魔理沙に似てるんだぜ」「でもなんでこの子達はんんしか喋らないの?」「それはたまたまだよ」「そうなんだねーなっとくー」「じゃああとはゆっくりお休み」「お休みー」その夜「んんん んっんん ん··ん···んっん」それが赤ゆっくり最後の言葉になった 翌朝それは霊夢と魔理沙にとっては最高の朝になるはずだった「ゆ?おちびちゃんは?」だって始めて世界一(自称)かわいい我が子と思う存分触れ合える日だったんだもの「ゆ!?おちびちゃん!?」でもその我が子はもうただのもの言わぬまんじゅうとなっていた「おちびちゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!」「んー?騒がしいなー何だ?」「おちびちゃんたちが動かなくなっちゃったんだよ!!」「どれどれあーこれは死んでるな」「ゆ?なんでおちびちゃんがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」「育て方が悪かったんじゃなーい?殺したの俺だけど」「ゆ?なんでぇぇぇぇぇ!?」「おーいれみりゃー」「うー♪うー♪あまあまさんだどー♪」「れみりゃぁぁぁぁぁ!?」「安心しろだぜ霊夢この中にれみりゃは入って来られないんだぜ」「あーそうそういい忘れてたけど上が空いてるかられみりゃは入って来られるよ」「ゆぅぅぅぅぅぅぅ!?なんでぇぇぇぇぇ!?お兄さんは守ってくれるんでしょぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」「守るつもりなんてなかったよ?そもそもその箱の意味はお前らが逃げ出さないようにしてお前らをれみりゃに食わせるためだし」「ゆぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!なんでぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」あとには2匹ぶんのゆっくりのデスマスクと飾りが残ってた さて次はどこのどいつにしようかな
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/733.html
ゆっくりゆうぎ ある日、俺はゆっくりを放し飼いにしている庭で奇妙なゆっくりを見つけた。 「ゆっくりちからくらべしようね!そぉーれゆっくり!ゆっくり!」 そのゆっくりは額に角が生えていた。他のゆっくりを追いかけまわしている。 「ゆゆ!もっとゆっくりしてね!それじゃゆっくりできないよ!」 「なにいってるの!ちからくらべ!ちからくらべしよう!」 逃げ回るれいむに素早い動きで追いつき、激しくすーりすーりしようとする。 すりすりというよりはずりずりという感じだ。 「ゆぶっ!もっと……ゆっくり……」 「れいむはよわいね!ほらもっとゆっくりがんばってね!!」 「もうやめでええええ!!!」 「それそれ!ゆっくりゆっくりゆっくりぃぃぃ!!!」 何この新種。 「ゆぎゅぎゅぎゅぎゅぅぅぅぅ!!!」 「はーい、そこまでー」 俺は阿鼻叫喚のるつぼと化した庭へと踏み入った。 新種は今まで絡んでいたれいむを放り出しこちらを振り向く。 「ゆっ!ほねのありそうなにんげんがきたよ!ゆうぎとちからくらべしようね!」 新種は俺の足元へ跳ねてくると、足に対して攻撃してきた。 「ゆっくりゆっくりゆっくりぃぃぃ!!!」 「………」 やはり所詮はゆっくり。口で言うほどの力はないのだった。 「ていっ」 足を軽く振っただけで「ゆべふっ!!」と吹き飛ぶ新種。 「なかなかやるね!おもしろくなってきたよ!ゆっくりぃぃぃ!!!」 再度飛び掛ってくる。 「なんつうか……暑苦しい奴だな……」 * * * * 「ゆうぎのなまえはゆうぎだよ!ゆっくりちからくらべするよ!」 さっきからずっとこれだ…庭のゆっくり達はおびえて物陰に隠れてしまっている。 「おにいさん!そいつをゆっくりおいだしてね!」 「ゆっくりできないよ!」 「ゆっくりひとのはなしをきいてね!!」 それはお前らもだけどな。 「まあまあ、そんな事いわずに仲良くしてあげなさいよ」 俺は飛び掛ってきたゆうぎを手で掴むと、物陰で口を尖らせるゆっくりどもの方へ投げる。 「しょうぶ!しょうぶ!ゆっくりゆっくりゆっくりぃぃぃ!!」 「ゆあああんん!!!」 半刻ほども暴れた後、ようやくゆうぎは沈静化した。 「ゆゆゆゆゆ……」 「どぼちてゆっくりざぜてくれないのぉぉぉ……」 あたりは死屍累々たる有様だ。 「いいしょうぶして、すっきりー!!」 そりゃあお前はそうだろうがね。 「まずは、ゆうぎの鼻っ柱を折ってやることが第一と考えました」 誰に説明してるんだ?俺… ともかく、ゆっくりれみりゃを檻から出し、ゆうぎと対面させてみた。 「うー☆めずらしいゆっくりだどぅ~♪たっべちゃうどぅ~♪」 ぎゃお~☆と威嚇するれみりゃ。しかし、相手の反応はいつもと違うのだった。 「ゆゆ!あいてにとってふそくはないよ!わくわくしてきたよ!! ゆっくりぃぃぃぃ!!!!」 天敵であるはずの、自分より何倍も大きい体付きのれみりゃへ突進するゆうぎ。 「あう~?おちびちゃんのぶんざいでぐれいとなおぜうさまにたてつくなんておろかだっどぅぅ~☆ おもいしらせて……うぁ?」 あ、角が刺さった。 「う゛あ゛~!!いだいどぅ~!!」 「そぉれゆっくり!ゆっくり!ゆっくりゆっくりゆっくりぃぃぃ!!」 れみりゃはじたばたと逃げ惑う。 「い゛だい゛の゛やぁだどぅぅーー!!」 実際の痛みはそれほどでもないのだろうが、想定外の反攻に恐慌を起こし、 まるでふらんにいじめられている時のように縮こまってしまうれみりゃ。逆にゆうぎの方は気迫充分だ。 「おっきいくせにだらしないよ!もっとゆっくりちからくらべしようね!!」 「や゛へ゛て゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛~!!」 勝負はあっけなく決した。 「う゛う゛う゛…」 「ゆうぎのかちだね!!」 「つ゛の゛つ゛の゛こ゛あ゛い゛どぅ゛……」 通常種に続いてれみりゃまでも心的外傷を負ってしまったらしい。 知り合いにはゆふらん持ちもいるが、この調子ではうっかり勝ちかねない。対面させるのはやめておこう。 「うーむ、与えられた特権的地位に安住するだけではいかんということさなぁ…」 憐れを誘うれみりゃの姿を見て、俺は無意味にそう思ったのだった。 それからどうなったのかというと。 「しょうぶ!しょうぶ!」 ゆうぎはそのまま家に定着した。 「やめてね!!ゆっくりできないよ!!」 大抵は一方的に勝負を持ちかけては周囲のゆっくりを困らせているが、 俺が相手をしてやって程よく勝負欲を発散したあとでなら、他のゆっくりとゆっくりすることもある。 俺は今まで隔離していたれみりゃも庭に放つことにした。 ゆうぎは俺に次ぐ実力者としてれみりゃを認識しているため、好んで勝負をもちかける。 そのため他のゆっくりの被害軽減に役立つのだ。 「ゆゆっ!れみりゃだ!!れみりゃしょうぶだよ!!」 「おぜうさまはいないいないだどぅぅぅ~!!」 頭をかかえて丸まり、いないふりをするれみりゃだがそんなことをしても無駄だ。 「ゆっくり!ゆっくり!」 なすすべもなくゆうぎの猛攻にさらされるれみりゃ。 「あ゛う゛ぅ゛~!!!」 「れ゛い゛む゛!!ま゛り゛さ゛ぁ゛!!た゛す゛け゛て゛ほ゛し゛い゛ん゛だどぅ゛ぅ゛ぅ゛!!!」 通常種とれみりゃの間には、反ゆうぎ同盟とでも呼ぶべき協調体制が生まれていた。 「れいむのかわりにゆっくりあいてしてあげてね!!」 「まりさよりつよくておおきいれみりゃならだいじょうぶなのぜ!! めいしょうぶをきたいしてるのぜ!!」 この程度のものだが。っていうかまりさ煽ってんじゃねえ。 「そうだどぅ!とんでにげるっどぅ~!!れみりゃあたまいいどぅ~♪」 おお、よく気づいたぞれみりゃ。かれこれ三日も前から気づくのに期待してたんだが。 「ゆゆっ!!にげるとはひきょうだよ!!ゆっくりおりてきてね!!」 しかし心配はいらない。れみりゃを放すにあたり、敷地を覆うように網を張ってある。 いつまでも逃げ続けることはかなわないのだ。 いくらもしないうちに滞空能力の限界を迎えるれみりゃ。 「う゛ぁぁ~!う゛ぁぁ~!つかれたどぅぅぅぅ~!!」 「はやくおりてきてしょうぶしようね!!ゆっくりまってるよ!!」 泣き叫びながら懸命に翼を動かすれみりゃ。ヒャァ!たまんねぇ!これが見たくて三日も仕事休んだ甲斐があったぜ! 「や゛だどぅ!や゛た゛どぅ゛ぅ゛ぅ゛!!!!」 だんだん高度が落ちてくる…あ、落ちた。すかさず突進するゆうぎ。 「もうやだどぅぅぅぅーーー!!!たずげでじゃぐやぁぁ~!!!!!」 「ゆっくりぃぃぃぃぃ!!!!!」 ゆうぎの勝ち鬨が、庭に響いたのだった。 おしまい。 □ ■ □ ■ このお兄さんは虐待にも飽きてしまった”観察”お兄さんです。 あまり自分では手を下さず、勝手に面白行動を取るゆっくりを眺めて楽しむ的な。 俺も庭にゆっくり飼って隠棲したいよ… 読了ありがとうございました。 今までに書いたSSです。よかったらどうぞ 豚小屋とぷっでぃーん 豚小屋とぷっでぃーん2 エターナル冷やし饅頭 れみりゃ拘束虐待 無尽庭園 ゆっくりできない夜 ゆっくりぴこぴこ 何かがいる 踊り師とれみりゃ 小ネタ-瓶ゆっくり このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/11.html
半角 で始めると引用文になります。 最新追加作品はこのページにあります。 作品の後ろにある文字の説明はジャンルマークについてに纏めてあります。 ゆっくりいじめ系 ゆっくりについて ゆっくり加工場系 霊夢×ゆっくり系 魔理沙×ゆっくり系・森近霖之助×ゆっくり系 アリス×ゆっくり系 紅魔館×ゆっくり系 レミリア×ゆっくり系・小悪魔×ゆっくり系 美鈴×ゆっくり系 白玉楼×ゆっくり系・幽々子×ゆっくり系 紫×ゆっくり系・藍×ゆっくり系 永遠亭×ゆっくり系 永琳×ゆっくり系 てゐ×ゆっくり系・鈴仙×ゆっくり系・輝夜×ゆっくり系 慧音×ゆっくり系・妹紅×ゆっくり系 幽香×ゆっくり系 映姫×ゆっくり系・メディスン×ゆっくり系 阿求×ゆっくり系 にとり×ゆっくり系・射命丸×ゆっくり系・萃香×ゆっくり系 チルノ×ゆっくり系・レティ×ゆっくり系 ルーミア×ゆっくり系・ミスティア×ゆっくり系 プリズムリバー三姉妹×ゆっくり系・衣玖×ゆっくり系 パルスィ×ゆっくり系 ゆっくりれみりゃ系いじめ ゆっくりフラン×ゆっくりれみりゃ系・ゆっくり×ゆっくりれみりゃ系 ゆっくりフラン系いじめ ゆっくりパチュリー系・ゆっくりれーせん系・きめぇ丸系 ゆっくり静葉系・ゆっくりてんこ系・ゆっくりすいか系 その他 ゆっくりいじめ系ログ置き場 虐めSS・ジャンルものログ置き場 ゆっくりいじめ系 汎用カテゴリ。 ゆっくりいじめ.250 ゆっくりいじめ.500 ゆっくりいじめ.750 ゆっくりいじめ.1000 ゆっくりいじめ.1250 ゆっくりいじめ.1500 ゆっくりいじめ.1750 ゆっくりいじめ.2000 ゆっくりいじめ.2250 ゆっくりいじめ.2500 ゆっくりいじめ.2750 ゆっくりいじめ.3000 ゆっくりいじめ.3250 ゆっくりについて ゆっくりについて そ ゆっくりについて2 そ ゆっくりについて3 ゆっくり求聞史紀そ ゆっくり加工場系 ゆっくり加工場系21以前は虐めSS・ジャンルものにあります。 ゆっくり加工場系22 ゆっくり達の生涯 『加工場脱出編』(前編)虐家機 ゆっくり加工場系23 ゆっくり達の生涯 『加工場脱出編』(中編)虐性機料 ゆっくり加工場系24 ゆっくり達の生涯『加工場脱出編』 (後編)虐環機 ゆっくり加工場系25 ゆっくり農園そ環無 ゆっくり加工場系26 【加工場の一室で】虐家機無 霊夢×ゆっくり系 霊夢×ゆっくり系17以前は虐めSS・ジャンルものにあります。 「霊夢×ゆっくり系18は作者さんからの要請により削除しました。by管理人」 霊夢×ゆっくり系19 ゆっくりゃの親子制 霊夢×ゆっくり系20 ドスまりさの真実制 霊夢×ゆっくり系21 体付きとの違い虐捕 霊夢×ゆっくり系22 どすまりさの失敗 魔理沙×ゆっくり系・森近霖之助×ゆっくり系 魔理沙×ゆっくり系1 ゆっくりいじりそ 魔理沙×ゆっくり系2 普通の饅頭と普通の魔法使い虐そ 魔理沙×ゆっくり系3 ゆっくりときのこ虐家薬 魔理沙×ゆっくり系4 ゆっくりの身の程 森近霖之助×ゆっくり系1 代価 アリス×ゆっくり系 アリス×ゆっくり系12以前は虐めSS・ジャンルものにあります。 「アリス×ゆっくり系13および14と15は作者さん要請により削りました。by管理人」 アリス×ゆっくり系16 アリスのゆっくり水爆弾 制 家 「アリス×ゆっくり系17は作者さんからの要請により削除しました。by管理人」 アリス×ゆっくり系18 昔話「ゆっくりありす 紅魔館×ゆっくり系 紅魔館×ゆっくり系16以前は虐めSS・ジャンルものにあります。 紅魔館×ゆっくり系17 ゆっくり誕生秘話3 紅魔館×ゆっくり系18 ゆっくり誕生秘話4 紅魔館×ゆっくり系19 加虐性虐 紅魔館×ゆっくり系20 ゆっくりはまさに世紀末 紅魔館×ゆっくり系21 1-1 レミリア×ゆっくり系・小悪魔×ゆっくり系 レミリア×ゆっくり系1 レミリアと森のゆっくり 中編_1虐性薬捕 レミリア×ゆっくり系2 レミリアと森のゆっくり 中編_2虐性薬捕 レミリア×ゆっくり系3 レミリアと森のゆっくり_後編その1_18禁エロ※年齢制限内容を含むため、本文は外部ページ レミリア×ゆっくり系4 レミリアと森のゆっくり_後編その2_1虐性捕 レミリア×ゆっくり系5 レミリアと森のゆっくり_後編その2_2虐性捕 小悪魔×ゆっくり系1 素敵な史書さん2虐料 小悪魔×ゆっくり系2 ある村の冬の風物詩虐家 小悪魔×ゆっくり系3 ゆっくりぱちゅりぃ制 小悪魔×ゆっくり系4 紫饅頭にクイズ出せば自滅してくれる制 小悪魔×ゆっくり系5 パティシエールな小悪魔 小悪魔×ゆっくり系6 パティシエールな小悪魔2 美鈴×ゆっくり系 美鈴×ゆっくり系15以前は虐めSS・ジャンルものにあります。 美鈴×ゆっくり系16 美鈴と森のゆっくり_後編_全年齢_2虐制性 美鈴×ゆっくり系17 めーりんと美鈴虐制性 美鈴×ゆっくり系18 レミリアと森のゆっくり_前編※年齢制限内容を含むため、本文は外部ページ 美鈴×ゆっくり系19 ゆっくりめいりんの恩義_前制 美鈴×ゆっくり系20 ゆっくりめいりんの恩義_後 白玉楼×ゆっくり系・幽々子×ゆっくり系 白玉楼×ゆっくり系1 ゆっくりみょんいじめ 制 白玉楼×ゆっくり系2 月見ゆっくり制性料 白玉楼×ゆっくり系3 ゆっくり弾幕虐 白玉楼×ゆっくり系4 妖夢とみょん 白玉楼×ゆっくり系5 みょんとの出会い 制 幽々子×ゆっくり系1 死を操る程度の能力虐 紫×ゆっくり系・藍×ゆっくり系 紫×ゆっくり系1 ゆかりんとゆっくり虐家性 紫×ゆっくり系2 都会のアリスそ 藍×ゆっくり系1 ゆっくりマスター虐そ共 永遠亭×ゆっくり系 永遠亭×ゆっくり系5以前は虐めSS・ジャンルものにあります。 永遠亭×ゆっくり系6 ゆっくり夫婦の出産-1虐家性共 永遠亭×ゆっくり系7 ゆっくり夫婦の出産-2虐家性共 永遠亭×ゆっくり系8 ずっといっしょ虐制捕性 永遠亭×ゆっくり系9 ちょいワルマタニティー(笑)虐制薬家 永遠亭×ゆっくり系10 仲違虐家 永琳×ゆっくり系 永琳×ゆっくり系21以前は虐めSS・ジャンルものにあります。 永琳×ゆっくり系22 はじめ虐環 永琳×ゆっくり系23 怖い制薬 永琳×ゆっくり系24 ゆっくりアリス最後の日制薬 永琳×ゆっくり系25 人間になりたいれいむ虐環 永琳×ゆっくり系26 ゆっくリアン てゐ×ゆっくり系・鈴仙×ゆっくり系・輝夜×ゆっくり系 てゐ×ゆっくりれーせん系1 制 てゐ×ゆっくり系2 崩壊と嘘虐環共 てゐ×ゆっくり系3 遊ぶ虐環 てゐ×ゆっくり系4 楽園実験虐環 てゐ×ゆっくり系5 酷い暇つぶし虐家 鈴仙×ゆっくり系1 箸休め虐環薬 鈴仙×ゆっくり系2 うどんげのゆっくり実験虐家共 鈴仙×ゆっくり系3 うどんげのゆっくり実験2虐共捕 鈴仙×ゆっくり系4 うどんげ実験3虐 輝夜×ゆっくり系1 ゆっくりとした午後 虐 輝夜×ゆっくり系2 輝夜の暇つぶし虐環機 輝夜×ゆっくり系3 闊歩虐 輝夜×ゆっくり系4 気まぐれの暇つぶし 慧音×ゆっくり系・妹紅×ゆっくり系 以前のものは虐めSS・ジャンルものにあります。 慧音×ゆっくり系5 ゆっくり奇々怪々(上) 慧音×ゆっくり系6 ゆっくり奇々怪々(中) 慧音×ゆっくり系7 ゆっくろっく (上) 慧音×ゆっくり系8 ゆっくろっく(下) 慧音×ゆっくり系9 ゆっくり奇々怪々(下)制 妹紅×ゆっくり系5 人食いゆっくり_前虐家 妹紅×ゆっくり系6 人食いゆっくり_後虐家 妹紅×ゆっくり系7 妹紅とゆでたまご虐家 妹紅×ゆっくり系8 もこたんvsドスまりさ制 妹紅×ゆっくり系9 妹紅と虐性家 幽香×ゆっくり系 以前のものは虐めSS・ジャンルものにあります。 幽香×ゆっくり系7 ゆっくり後悔し続けてね!制 幽香×ゆっくり系8 ゆっくりメーリン2制 幽香×ゆっくり系9 ある馬鹿なゆっくりの話2制共 幽香×ゆっくり系10 ゆっくり植えていくね!そ 幽香×ゆっくり系11 ゆうかりんfA・大量虐殺ルートそ 映姫×ゆっくり系・メディスン×ゆっくり系 映姫×ゆっくり系1 ゆっくり輪廻転生していってね! 制 映姫×ゆっくり系2 ゆっくりの罪制そ 映姫×ゆっくり系3 地獄で苦しめ制環 メディスン×ゆっくり系1 風下注意制環 メディスン×ゆっくり系2 風上に立つ虐薬 阿求×ゆっくり系 以前のものは虐めSS・ジャンルものにあります。 阿求×ゆっくり系10 ゆっくりごーまがん虐 阿求×ゆっくり系11 ゆっくりと焼きましょ虐家 阿求×ゆっくり系12 鋼の糸 阿求×ゆっくり系13 マイクロ要塞 阿求×ゆっくり系14 虐待王AQN. にとり×ゆっくり系・射命丸×ゆっくり系・萃香×ゆっくり系 以前のものは虐めSS・ジャンルものにあります。 にとり×ゆっくり系7 ゆっくりロケットに乗る にとり×ゆっくり系8 ドスの卵 にとり×ゆっくり系9 火遊び にとり×ゆっくり系10 YUSIN にとり×ゆっくり系11 ほぺミキ 射命丸×ゆっくり系1 カラス虐家 萃香×ゆっくり系1 子鬼とゆっくり 制 チルノ×ゆっくり系・レティ×ゆっくり系 チルノ×ゆっくり系1 虐 道 チルノ×ゆっくり系2 大ちゃんの想い 虐 チルノ×ゆっくり系3 妖精たちとゆっくり 虐家 チルノ×ゆっくり系4 妖精と遊ぼう 虐 チルノ×ゆっくり系5 歌うのをやめないで 虐 チルノ×ゆっくり系6 ハードチルノ制そ チルノ×ゆっくり系7 チルノ助けるそ家 レティ×ゆっくり系1 レティさん家でゆっくり 制 レティ×ゆっくり系2 挽歌虐そ ルーミア×ゆっくり系・ミスティア×ゆっくり系 ルーミア×ゆっくり系1 ルーミアとゆっくり虐家捕 ミスティア×ゆっくり系1 ゆっくりいじめ鰻篇 前編 制 ミスティア×ゆっくり系2 ゆっくりいじめ鰻篇 後編 制 プリズムリバー三姉妹×ゆっくり系・衣玖×ゆっくり系 プリズムリバー三姉妹×ゆっくり系1そ性 プリズムリバー三姉妹×ゆっくり系2 花見ライブin白玉楼そ プリズムリバー三姉妹×ゆっくり系3 【プリズムリバーのトランペット吹き】制 衣玖×ゆっくり系1 衣玖さんとゆっくり 虐 そ 衣玖×ゆっくり系2 ゆっくりてんこ大虐殺虐家捕 パルスィ×ゆっくり系 パルスィ×ゆっくり系1 秘目 ゆっくりれみりゃ系いじめ 以前のものは虐めSS・ジャンルものにあります。 ゆっくりれみりゃ系いじめ60 ブログの女王 ゆっくりれみりゃ系いじめ61 れみ☆りゃ☆ぎゅー☆ ゆっくりれみりゃ系いじめ62 れみりゃをむーしゃむしゃー ゆっくりれみりゃ系いじめ63 帽子のないれみりゃ ゆっくりれみりゃ系いじめ64 サンタクロース ゆっくりフラン×ゆっくりれみりゃ系・ゆっくり×ゆっくりれみりゃ系 ゆっくりフラン×ゆっくりれみりゃ系1 ゆくりれみりゃとフラン 虐 制 共 ゆっくりフラン×ゆっくりれみりゃ系2 ゆっくりフラン 虐 捕 ゆっくりフラン×ゆっくりれみりゃ系3 れみりゃのトモダチ奮闘記 そ捕共 ゆっくりフラン×ゆっくりれみりゃ系4 スクうーター ゆっくり×ゆっくりれみりゃ系1 こわいこわい 虐 制 捕 ゆっくりフラン系いじめ ゆっくりフラン系いじめ1 ここほれ うっうー! ゆっくりパチュリー系・ゆっくりれーせん系・きめぇ丸系 ゆっくりパチュリー系いじめ1 ゆちゅりーいじめ虐 ゆっくりパチュリー系いじめ2 あるゆちゅりーの生涯虐捕家 ゆっくりパチュリー系いじめ3 ぱちゅりー ゆっくりれーせん系いじめ1 DXトラップ きめぇ丸いじめ系1 お1ついかが? ゆっくり静葉系・ゆっくりてんこ系・ゆっくりすいか系 ゆっくり静葉系いじめ1 静かな毎日 ゆっくりてんこ系いじめ1 愛憎のゆっくりてんこ ゆっくりてんこ系いじめ2 てんこを虐待してみた虐無 ゆっくりすいか系いじめ1 ゆっくりすいか その他 以前のものは虐めSS・ジャンルものにあります。 その他 オーバーテクノロジー その他 ゆっくりの習性を利用してみた その他 スィーまりさ 1 その他 スィーまりさ 2 ゆっくりいじめ系ログ置き場 ゆっくりいじめ.250 ゆっくりいじめ.500 ゆっくりいじめ.750 ゆっくりいじめ.1000 ゆっくりいじめ.1250 ゆっくりいじめ.1500 ゆっくりいじめ.1750 ゆっくりいじめ.2000 ゆっくりいじめ.2250 ゆっくりいじめ.2500 ゆっくりいじめ.2750 ゆっくりいじめ.3000 ゆっくりいじめ.3250 現在追加中 虐めSS・ジャンルものログ置き場 虐めSS・ジャンルもの 現在追加中