約 738,030 件
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/894.html
※ゆっくりいじめ系643 ゆっくりのいる街4_1の続き。人物オリジナル注意。トンデモ理論注意。 前回のあらすじ れいむは死んだ!もういない!だから何? 第五話「憎しみの炎(笑)マジで終幕」 「まりさ!!!いったんきょりをとるちーんぽ!!!さくせんどおりにやるちーんぽ!!!」 「ゆ…!!!わかったよ!!!」 ほう…怒りに任せて飛び込んで来るかと思ったらちっとは成長が見えるようだ。 ゆっくり達は俺から距離を取る。あれでは徒手空拳が届かない。 「いしでっぽうのじゅんびだちーんぽ!!!」 するとゆっくり達は筒のようなものから小石を出して口にくわえた。 どうやらあの石を飛ばすつもりらしい。あれは痛そうだ。 だが装填に時間がかかりすぎだろ。まぁいきなり予想外の事態が起こりまくりだったし動揺しているのだろう。 そのスキを突いてやってもよかったがそれではつまらないのでこちらも準備をすることにした。 リュックの中からビーダマのたっぷり詰まったペットボトルを取り出す。 そしてさらに取り出したものに取り付ける。 そうこうしているうちに向こうの準備が整ったようだ。 「いしでっぽう、うちかたよーいちーんぽ!!!」 「ふっ!!!」 石をくわえているためうまく発音できていない。 「うちかたはじめー!!!ちーんぽ!!!」 「ぷ「フルパワーショット連射ァ!!!」 そのかけ声と共に数匹のゆっくりが餡子を散らして倒れた。 「な、なにごとちーんぽ!!!」 「ゆぷっ!!!」 「ゆげっ!!!」 「ぽおおおおぉおお!!!」 驚いている間にもどんどん倒れていく仲間達。 死んではいないが体の傷は大きくかなりの量の餡子が漏れている。これでは戦えない。 「ぶげっ!!!」 「ゆぶうぅう!!!」 「ど、どう゛い゛う゛ごどな゛の゛お゛お゛ぉぉお゛ぉお゛お゛おお゛ぉお゛おお゛おお゛!!!!!!」 叫ぶまりさ。何が起こっているのかわからない。こんなはずじゃなかったはずなのに。 ゆっくり達が倒れたその理由は…ビーダマンだ。 虐待派ネットワークで子ゆっくりをビーダマンで殺したという情報を聞いたことがあった。 最初は信じられなかったが実際試してみるとほんとに死にやがったので驚いた。 だが成体のゆっくりにはタマがめり込むだけであまり効き目がないようだった。 理由はそのやわらかすぎる皮のせいで威力が殺され貫通しないからである。それでもすごく痛そうだったが。 だがこいつらにはちゃんと裂傷が生じている。中には身体が弾け飛んでいるものもいる。 その訳は体内の餡子容量である。普通のバカ饅頭は餡子量がたかが知れているためパンパンには詰まっていない。 だがドスクラスや体が大きいゆっくりにはパンパンに詰まっている。 餡子容量というのはゆっくりの知能に比例するらしく、研究所ではそれを利用した知能強化型というヤツの製造に成功したとか。 今回の戦闘に参加しているドスの里のゆっくり共は通常サイズだが普通のアホよりも知能が高いため餡子容量が大きい。 故にビーダマンによる攻撃が有効なのだ。 また、件の子ゆっくり殺害に使われたビーダマンはワイルドワイバーンだったという。 俺が今使っているのはその後継機であるバリアントワイバーン。片手撃ちでしめ撃ちが可能なため破壊力が数段上なのだ。 故に成体ゆっくりの体も易々と撃ち抜ける。威力が漫画基準な気がするが別にそんなことはなかったぜ! 俺がガンマン気分でゆっくりを撃ち続けていくうちに投石部隊が全滅したらしい。 他のゆっくり達はあまりのトンデモ光景に困惑するばかり。こうなってしまえばただの有象無象の集まりである。いや、元々そうな気がするが。 「ちーんぽ!!!こうなったらつぎのせんけいだみょん!!!そういんかまえるちーんぽ!!!」 みょんの合図で全員髪飾りに隠していたらしい武器を取り出す。おどおどしているゆっくりも落ち着きを取り戻しやがった。あのみょん、かなりの統率力の持ち主らしい。 武器と言っても木の棒やらさっきより大きめな石やらだ。だが中には刺さったら死にかねないほど鋭く尖ったヤツもある。ガラスの破片もあるじゃねーか。殺す気か。 特に眼帯まりさの持っている棒は一際鋭かった。そこから俺への憎しみがどれほどか伺える。 「むきゅ!!!しってるこもいるとおもうけどざんねんながらゆっくりのこうげきはにんげんにはきかないわ!!! そこでみんないつもかりにつかってるぶきをつかうの!!! ぶきによるこうげきはにんげんにもゆうこうだしさしたりきったりすればころすこともかのうなのよ!!!」 武器を用いた接近戦は片腕ぱちゅりーの案だった。ついでにさっきの投石作戦もぱちゅりーの案である。 投石作戦で怯んだとき、もしくは何らかの原因で失敗したときはすかさず接近戦に持ち込むよう指示していた。 ゆっくり達は武器を構え、ゆっくり同士で固まりなだれ込んで来た。 あれだけくっついているのに一匹も下敷きになっていないとは。大したチームワークだ。 「むきゅ!!!せっきんせんのときはかならずみんなくっついていっせいにおそいかかるのよ!!! くっつけばなぐられてもほかのゆっくりがしょうげきをやわらげてあげられるし、わきからべつのゆっくりがにんげんをこうげきできるわ!!!」 この一丸フォーメーションもぱちゅりーの案だった。 確かにあれだけ密集されては腕やビーダマンで薙ぎ払ってもくっついているゆっくりによって衝撃を殺され満足なダメージが与えられない。 さらにその隙を突かれ、脇から別のゆっくりにいいものをもらってしまいそうだ。 饅頭のクセによく考えられてやがる。でもこの作戦敵が刃物持ってたら全く意味ねーな。 俺は刃物など持ち合わせていない。だがこいつらを止める手段くらい知っている。俺を誰だと思ってやがる!!! 「ゆっくりしていってね!!!」 「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「ゆっくりしていってね!!!」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」 ゆっくりにとって「ゆっくりしていってね!!!」は挨拶のようなものである。 挨拶をされれば挨拶で返す習性がある。自身が「ゆっくりするため」だ。 さらにゆっくりには手がない。四肢のあるゆっくりもいるが、ドスの里には生憎そんな邪魔者はいない。 つまり武器を持っていても、口にくわえて使うしかないのだ。 当然、喋ったりして口を開けばくわえた武器は地面に落ちる。 物をくわえた状態でまともに喋れるのはどこぞの海賊狩りくらいのものである。 「み゛ん゛な゛な゛に゛や゛っ゛でる゛の゛お゛お゛お゛ぉ゛ぉお゛おお゛ぉぉおぉ゛お゛ぉぉぉお゛お゛お゛おお゛おお゛!!!!!!」 はっとした感じで眼帯まりさが叫ぶ。お前もやってたじゃねーか。 「ちんっ!!?しまったみょん!!!ついへんじしてしまったちーんぽ!!!」 「ゆっ!!!うっかりゆっくりしちゃったよ!!!」 「はめられちゃったんだね、わかるよー!!!」 まりさの檄で覚醒したゆっくり共。すかさず武器を構え、戦闘態勢をとろうとするが、 飾りに隠していた武器を取るのとは違い、地面に落ちた武器を拾うのには時間がかかるようだ。 「ゆっ!!!とれたようぼお゛お゛ぉお゛ぉぉお゛おお゛!!!」 当然そんな絶好のチャンスを逃すわけがない。 「ゆっ!!!ゆっくりしてね!!!いまからひろうからねえ゛え゛えぇえ゛べぇえ゛え゛ええ゛えあ゛ああ゛ぁぁ!!!」 「ゆっ!!!はんげきかいしぎゃあ゛あ゛ああ゛ぁぁあ゛ぁあ゛あ!!!」 「ひろったよー!!!わかるう゛う゛ぅうう゛うべあ゛あ゛ぁぁ゛ぁぁあ゛ああ゛あ゛!!!」 必死に武器を拾おうとしているバカ饅頭共を踏み殺していく。 「ちんぽっ!!!ひろったみょん!!!すきありちーんぽ!!!」 里の中で最も狩りのうまいみょん種は素早く武器を拾えたようだ。ゆっくりを蹂躙している俺の隙を突こうとしている。 だがたった一匹で勝てると思っているのか。あと声上げたら不意打ちの意味ねーだろ。 「お前はいつもチンポチンポうるせーってばよ!!!」 「ぢんぼお゛おぉ゛ぉ゛ぉぉお゛お゛おお゛お゛ぉぉ゛お゛ぉお゛お゛お゛ぉお゛!!!!!!」 振り向きざまの一撃。 すぐさま他のみょんも加勢に入るが。 「ウゼぇ!!!」 「ぢんっっっ!!!」 「かっきり1ポンド頂戴するぜ!!!」 「う゛ぇにずっ!!!!!!」 向かってくるみょんはみな薙ぎ払った。気が付けばみょん種はもうリーダーしか残っていない。みょんって希少種だからな。 飛びかかってくるバカもいなくなったので蹂躙再開。 踏むだけで済むのでもの凄い早さで戦えるゆっくりがいなくなっていく。 「ゆっ!!!とれたよ!!!これでゆっくりたたかえるよ!!!」 そろそろ武器を拾い終わったゆっくりが増え始めた。 「かっ!!!かえして!!!まりさのぼうかえしてねぇ!!!」 近くのまりさから尖った木の棒を取り上げる。「かえして」とは悠長にも程がある。 「おまえのたましいいただくよ!!!」 「ま゛がぁあ゛あ゛ああ゛ぁあ゛あ゛ああ゛あ゛あ゛ああ゛あ゛ぁぁぁ゛ぁあ゛ああ゛!!!」 煩わしいので突き刺す。いい切れ味だ。少し借りるぞ。 俺はまりさから奪い取った棒で手当たり次第武器を拾い終わったゆっくりを刺し続けた。 「武器とはこうして使うものだ!!!」 「ゆ゛ぎゃあ゛あ゛あ゛ぁあ゛あ゛ぁあ゛ああ゛!!!」 「つきーつきーつきー」 「い゛だっ!!!ゆ゛っくり゛や゛め゛てね゛!!!ゆ゛っくり゛や゛め゛でえ゛え゛ぇぇあ゛ああ゛あ゛あぁ゛あ゛あ゛ああ゛!!!」 「バルス!!!」 「あ゛あ゛ぁあ゛あ゛あぁぁ゛あ゛!!!め゛があ゛あ゛あ゛ぁあ゛あ゛あ゛ぁあ゛あ!!!でい゛ぶの゛お゛め゛め゛があ゛あ゛あぁあ゛あ゛ぁああ゛!!!」 「これで99個目のたましいー!!!」 「い゛だい゛いい゛い゛ぃい゛ぃ゛ぃい゛い゛いい゛!!!じん゛じゃう゛う゛う゛う゛ぅぅぅ゛う゛う゛うう゛う!!!」 99匹刺し終わったところで棒がポッキリと折れた。割と持ったなこれ。 そして周りを見渡してみる。 「ゆっゅぅぅぅぅぅ………」 「いだいよおおぉぉぉ……おがあざぁぁぁん……」 「おうぢ…がえりだいよぉぉおおおぉお………」 「しんじゃうんだね………わかるよ…………」 「ゆっゆっゆっゆっゆっゆっゆっゆっゆっ」 「ごん゛な゛ごど……あ゛り゛え゛な゛い゛ん゛だぜぇ゛…………」 「どうじでぇ……どうじでぇ………」 「みんな……どごなの……どうじでまっぐらなのぉぉぉおおぉお………」 惨状。その一言に尽きる。 五百近くいた軍勢はほとんどが戦闘不能になった。中には餡子の漏れすぎで死んだものも少なくなかった。 もう戦えるゆっくりは、数える程度しか残っていなかった。 それでもまだ、三十くらいはいるが。 「な゛ん゛でみ゛ん゛な゛じんでる゛の゛おお゛お゛ぉお゛おお゛お゛ぉ゛ぉお゛ぉお゛!!!ぢゃん゛どだだがっでよ゛お゛お゛おぉ゛お゛ぉぉお゛ぉお゛お゛おお゛!!!」 このひどい有様を見て絶叫するまりさ。つーかお前まだ何もしてなくね?何でそんな偉そうなんだよ。 だが他のゆっくりはそれを咎める様子がない。 何故なら、「ぱちゅりーの作戦に従っているから」である。 「ぱちゅりー!!!おねがいがるよ!!!とどめはまりさにささせてほしいよ!!!そうじゃないとゆっくりできそうにないよ!!!」 「むきゅー。わかってるわ。すべてはあなたたちをゆっくりさせてあげるためのさくせんだもの。 みんなもよくききなさい。どんなことがあっても、とどめはまりさにやらせること。 そしてまりさ。あなたはとどめをさせるそのときまで、ゆっくりちゃんすをまつのよ。ちゃんすはかならずなかまたちがつくってくれるわ」 「みょんたちにまかせるちーんぽ!!!」 「ぜったいまりさをゆっくりさせてあげるからね!!!」 「しんじてほしいよー、わかるよー!!!」 「まりささまにかかればらくしょうなんだぜ!!!まりさはじっとまってればいいんだぜ!!!」 「ゆっくりりかいしたよ!!!まりさはみんなをしんじてゆっくりまつよ!!!」 それがどうだ。仲間達はほぼ全滅し、とどめを刺すチャンスどころか攻撃する隙さえ見つからなかった。 まりさは憤慨した。少年への復讐心しかなかったまりさにとって、仲間は都合のいい駒でしかなかったのだ。 その駒が全く役立たずに終わった。と思っていたその時。 「だいじょうぶだみょん!!!まだとっておきのさくせんがあるちーんぽ!!!」 そう言ってまりさにウインクしてみせるみょん。キモい。 自信満々のみょんをもう一度信じることにしたまりさ。そうだ。あの作戦は絶対に避けられやしない。 少年の遙か上空には、うーパックの大群がいた。 普段は戦いを好まない種族だが、仲間を燃やされたうーパック達は自らこの作戦に志願した。 「ならうーパックにはばくげきぶたいのやくしょくをあたえるわ。あいずをしたらそのにんげんになかにつめておいたがらくたをおとしてやるの。 かなりたかいところからものをおとされれば、にんげんでもひとたまりもないわ!!!あいずはみょんのういんくよ!!!」 うーパック爆撃部隊の中にはゆっくりではなくガラスの破片や生ゴミや空きビンやカンなど、ガラクタの山が詰まっている。 それらを上空から落とされれば、おそらく痛いでは済まないだろう。 みょんがウインクした瞬間、それらは投下された。 まりさは勝ち誇った顔で少年を見た。 (これでおまえはおわりだよ!!!ゆっくりこうかいしてね!!!) ドガシャーーーーーーーン 少年のいた場所に大量のガラクタが落ちてきた。 土埃が巻き上げられ、少年の様子を見ることができない。 「ゆー。しんでないかな」 「しかたがないみょん!!!あいてはてごわすぎたみょん!!!もししんでてもさいごはまりさのすきにしたらいいちーんぽ!!!」 「そうだね!!!あいつのなきがらもれいむみたいにゆっくりできなくさせてやる!!!」 これはいわゆる「最後の手段」だった。 どうしても少年に勝つこと、とどめを刺すことが困難だった場合、「まりさにとどめを刺させる」目的を放棄し必殺の一撃を放つ。 まりさがゆっくりできない可能性があったものの、亡骸をゆっくりできなくすれば満足だったようだ。 「ゆー!!!やったよ!!れいむ!!!かたきはとったよ!!!」 喜びの声を上げる眼帯まりさ。周りのゆっくり達も喜びの声を上げる。 だがリーダーみょんはまた違和感を感じていた。声が小さい、少ない気がする。 土埃が消え始め、少年がいた場所の様子が鮮明になっていく。 そこに見えたのは………… 目玉が飛び出し、餡子をぶちまけ、グシャグシャに潰れた仲間達だった。 「ど、ど、どうい゛う゛ごどお゛お゛ぉお゛お゛お゛ぉぉ゛お゛お!!!な゛ん゛でみ゛ん゛な゛じん゛でる゛の゛お゛お゛ぉお゛ぉお゛お゛ぉぉお゛お゛おお゛!!!!!!」 「どうなっでるぢんぼお゛おおお゛ぉお゛お゛お゛おおお゛!!!わがら゛な゛いよお゛おぉお゛おお゛ぉぉお゛ぉお゛おお゛おお゛お゛お!!!!!!」 「こういうことだよ」 その声に振り向くと、潰れたはずの少年がいた。 少年の足下にはやや斜めに傾いている筒。打ち上げ花火だ。すでに火がついている。 ヒュ~~~~~~ 「うー!!!うー!!!」 「うー!!!うー!!!」 「う?うー???」 うーパックはまだ上空を旋回していた。そのうち一匹が近づいてくる光の球に気がついた。が時すでに遅し。 ドーーーーーーーン 「うあああぁぁぁあああ!!!うあぁぁあああぁぁあぁあああああああ!!!」 「うあー!!!うあー!!!うああああああぁぁあああああぁああああ!!!」 花火が破裂し、近くにいたうーパックは弾け飛び、その他のうーパック全てに火がついた。 完全に燃え尽きるまで時間はかからないだろう。 「た~まや~っと。きたねえ花火だ」 俺は一匹たりとも連中を生かしてやる気はない。例え空中にいようとも狙った獲物は逃さない。それが俺流。 「ぞん゛な゛っ!!!な゛ん゛でっ!!!な゛ん゛でな゛ん゛でな゛ん゛でな゛ん゛でな゛ん゛で!!!」 「まりさっ!!!いったんにげるみょん!!!」 みょんがまりさをくわえ一気に俺から間合いをとる。 そして俺に聞こえないように作戦会議を始めた。 「まりさ、よくきくみょん」 「うるざいっ!!!も゛う゛お゛ま゛え゛ら゛なんがじんじないっ!!!み゛ん゛な゛み゛ん゛なじんじゃっだ!!!ごのやぐだだずども!!!」 完全に錯乱しているまりさ。だがみょんはそんなまりさを咎める様子はない。 「すまないみょん。あのにんげんはつよすぎるみょん。まさかぱちゅりーのさくせんがぜんぶきかないなんて。しんじられないみょん。 みょんはまりさへのつぐないとして、あのにんげんにとっこうするみょん」 「どういうごどおおぉおおぉおおお!!!」 「みょんどすのつぎにつよいみょん。ひとりでもひっしにあがいてみるみょん。なんとかがんばってすきをつくってみるみょん。 そのすきにうしろからちかづいていって、ぶきをつきたててやるみょん。 みょんをしんじてほしいみょん」 まりさはもう誰も信じるつもりはなかったが、みょんの真剣な眼差しを見つめ、我を取り戻した。 みんな自分の為に戦ってくれたのに、なんてひどいことを言ってしまったんだと反省した。 「ゆー、こめんね。やくたたずなんていったりして。みんなはまりさのためにたたかってくれたのに。 まりさはみんなをゆっくりしんじるよ」 「ありがとう、まりさ。かえっていきのこったみんなでゆっくりしようね」 「作戦会議は終わったかー?早くしないと仲間達が死んじゃうよー」 少年の声を合図にみょんは特攻した。 このみょんは他のゆっくり達とは格が違った。 少年の攻撃をひらりひらりとかわし、攻撃を仕掛ける。死を覚悟した者が持つ力だ。 それもかわされてしまうが何度も何度も飛びかかった。 そのみょんの決死の行動の甲斐があり、ついに少年に隙が生まれた。 気付かれないように後ろから近づいたまりさは棒をくわえ、少年の首筋目がけて飛びかかった。 「ゆ゛っぐりじね゛え゛え゛え゛え゛ぇえ゛ぇえ゛ぇえ゛ええ゛ええ゛ぇ゛え゛え゛ぇぇえ゛え゛ぇえ゛!!!!!!」 ドシュ!!! (やった…) まりさは確かな手応えを感じた。 必死だったので目を瞑ってしまっていたが、確実に仕留めたと感じた。 さぁ、にっくきあいつの苦痛に歪んだ顔を見てやろう。 ゆっくりと目を開いたまりさ。その片眼に映ったのは……… 「れ゛い゛む゛う゛う゛う゛ぅぅう゛ぅぅう゛う゛ぅう゛ぅう゛ぅぅう゛う゛ぅうう゛う゛ぅう゛う゛ぅう゛ぅう゛う゛うう゛うう゛!!!!!!」 「ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛」 まりさが貫いたのは少年の手に捕まれていた仲間のれいむだった。 貫かれたれいむは痙攣していたが、間もなく絶命した。ショック死だろう。 「な゛ん゛でっ!!!どう゛じでれ゛い゛むがああ゛あ゛ぁあ゛ぁぁぁあ!!!!!!」 先程大切なれいむの無惨な姿を見たまりさに取ってこのショックは大きかった。 なんでこんなことにと少年の足下に目をやる。 そこには踏み潰され中身をブチ撒けて死んだみょんの姿が。 「なかなか見上げた根性だなこいつも。悪くない悪知恵だぜ。思わず俺も一瞬マジになっちまったしな。そのせいであっという間に死んじまった」 そう言った少年はれいむを掴んだ手を捻った。ポッキリと棒が折れた。これでは使い物にならない。 「……残り十二匹。今のでネタも無くなったろう。…いや、もう一つだけあったな」 「ゆっ!!!?」 少年はポケットに手を入れ、「そっち」の方に目をやる。 そこにはまりさ以外の残り十一匹が一直線に並んでいた。 「むきゅー。「ゆっくりあろー」これがしんのきりふだよ。じゅっぴきいじょうのゆっくりがいっちょくせんにならんでいっきにたいあたりをしかけるの。 しょうめんからのこうげきならうしろのゆっくりがやわらげてくれるしよこへこうげきされてふっとばされてものこりのゆっくりがかくじつに こうげきできるわ。ただしこのほうほうはぎせいしゃがでやすいからここぞというときにしかつかっちゃだめよ」 リーダーを殺され、全ての手を失ったゆっくりの最後の技、「ゆっくりアロー」。 まりさをゆっくりさせてあげるため、最後の希望が今、放たれた。 (まりさ、いまゆっくりさせてあげるね!!!) (れいむたちはしぬかもしれないけど、どうせしぬならまりさをゆっくりさせてあげたいよ!!!) (みんなのぶんまで、ゆっくりしていってね!!!) それぞれの想いを乗せ、ゆっくりにしては猛スピードで少年に突っ込んでいくゆっくりアロー。 確かにあれは厄介かもしれない。前に殴っても横に殴っても無駄だからだ。 「ゆっくりしていってね」で止めようとしたが、ヤツらいつの間にか耳栓してやがる!!! …よくやったよ、お前ら。まぁまぁ面白かったぜ。 命を賭し、みんなの想いを乗せ、突っ込んでいくゆっくりアロー。 だがポケットから取り出された、メタルフレームとメガキャノンウイングを装備したコンバットフェニックスの前に餡塊と化した。 「これで、一匹だ」 草原は餡子の海と化していた。 無事なゆっくりなど一匹もいない。生きていたとしてもみな今にも死にそうな声を上げている。 そこにただ一匹残されたまりさは呆然としていた。 完璧な作戦。 完璧な戦術。 完璧な戦力。 その全てが、たった一人の人間に打ち砕かれた。しかも人間は武器らしい武器も使っておらず、オモチャだけで五百の軍勢を全滅させてしまった。 「ようまりさ、気分はどうだ?」 まりさに語りかける少年。まりさは答えない。 「何だよ、もう壊れちまったのかよ、つまんねえの。 これじゃ何のために家族を殺して子供を殺して仲間を殺してれいむを殺したのかわからないよー!!!」 まりさは答えない。 「そーいやあの巣にいたゆっくりもよくこんなやつに付き合ってやったよな。 「まりさをゆっくりさせてあげよう!!!」「みんなでゆっくりしようね!!!」だの」 まりさは答え… 「一番傑作だったのはれいむだよな。最期には「マリサタスケテ」なんて変な呪文唱え始めるんだから。 ったく、ほんとゆっくりってバカだよなー」 「だま゛れ゛え゛え゛え゛ぇぇえ゛ぇえ゛え゛ぇぇぇえ゛え゛えぇ゛ぇえ゛ええ゛ぇえ゛ぇえぇえ゛ぇぇえ゛えぇ゛え゛ぇえ!!!!!!!」 「なーんだ。まだ元気ありあまってんじゃん」 まりさは飛びかかろうとした。 でもできなかった。仲間達はみんな死んだ。怖かったのだ。 飛び出したい。喉笛に噛みついてやりたい。殺してやりたい。 (こんどこそみんなで、ゆっくりしようね!!!) !? まりさに声が聞こえた。 少年は何もしていない。録音された声ではないようだ。 (いまがんばればゆっくりできるよ!!!) 懐かしい、れいむの声だ。 まりさの瞳から、涙が溢れた。 (がんばってくれたみんなのために、ゆっくりがんばってね!!!) れいむ…… (がんばってみんなで、ゆっくりしようね!!!) (だから…) (ゆっくりしていってね!!!) まりさの心に、光が宿った。 気がつくと、自分でも驚きの早さで、少年の喉を捕らえていた。 「ごん゛どごぞみ゛ん゛な゛で、ゆ゛っぐり゛ずる゛ん゛だあ゛あ゛あ゛ぁぁぁ゛あ゛あ゛ぁあ゛ぁあ゛あぁ゛ぁあ゛あ゛ぁぁあ゛ああ!!!!!!」 必殺の一噛み。 畜生に神はいない。世の中そんなに甘くない。現実は厳しいと人は言う。 いくら友から勇気や力を貰おうと、必死に努力を重ねようと、 ダメなものはダメなのである。 所詮はゆっくりなのだから。 「は゛な゛ぜっ!!!ごごがら゛だぜえ゛え゛ぇ゛え゛え゛ぇぇえ゛ぇえ゛え゛ええ゛!!!!!!」 まりさは透明な箱に閉じこめられていた。 近くでは、ゆっくりだったものを風呂敷に詰めていく少年の姿。 少年の体には傷一つついていない。まりさが噛み付いた首には歯形すらついていない。 「よーし、あらかた片づいたな」 そう言うと少年は風呂敷とリュックをかかえ、箱を持って草原を後にした。 少年が家に帰ろうとしていることに気づいたまりさは、思い出したように笑いはじめた。 「ゆへへへへへ!!!おうちにかえるんだね!!!いまごろきっとおもしろいことになってるとおもうよ!!!」 「へー、どんな?」 「まりさたちのあかちゃんだべちゃったおんなのことちぇん、いたでしょ!!!あのこたちいまごろきっとしんでるよ!!!」 「ふーん」 少年はまるで意に介していないようだった。 しばらく歩いていくと、ようやくまりさは少年が家に帰っているのではないことに気がついた。 「ゆっ!!!どこいってるの!!!おうちにかえるんじゃないの!!!ばかなの!!? そうか!!!あのおんなのこがしんでるのがみたくないんでしょ!!!そうでしょ!!!」 「何勘違いしてるんだ、まだ俺のバトルフェイズは終了してないぜ」 少年がたどり着いたのは、五日前まりさを逃がしたあの森の入り口だった。 「さーて、久しぶりに会ってやるとするか。デカ饅頭に」 それを聞いたまりさは、少年がドスまりさに会いに行こうとしていることに気がついた。 「ゆへへへへへへへ!!!おまえなんかどすまりさにあえないよ!!!すのばしょしらないもんね!!!」 「知ってるよ。お前が教えてくれたもん」 「???なにいってるの???ばかなの???しぬの???まりさがおまえなんかにおしえるはずないでしょ!!!」 まだ負けを認めようとしないへっぽこ復讐鬼が少年の言葉の真意を知り驚愕するのはそれから数分後のことである。 これで終わりじゃないぞ。あともうちょっとだけ続くんじゃ。 作:TOSSY 思った以上に虐殺パートが長くなってしまいkonozamaです。 ビーダマンやりたかっただけです。ほんとすみません。 「ゆっくりフルフォース」でバトルフェニックスで赤ゆっくり一直線7匹殺せるならコンバットなら成体11匹いけるんじゃないかと思っただけなんです。 急いで書いたんで描写がおざなりになってる部分がありますがご容赦ください。 まりさがラストでノーマルになってるのはきがくるっとるからです。それにドスなら…ドスならなんとかしてくれるとでも思っているのでしょう。 次で今度こそラストになります。さてさてどうなるやら。 最後に補足。まりさは「右目」を失ったと書きましたがそれは「他人から見て右」なんです。すみません。 台湾版眼帯まりさと同じだと思ってください。 このSSに感想を付ける 選択肢 投票 しあわせー! (28) それなりー (2) つぎにきたいするよ! (3) 名前 コメント すべてのコメントを見る お友達デストロイヤーなら生体も殺れるよ -- (名無しさん) 2020-04-03 20 01 54
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/2185.html
洋館・プリズムリバー邸 「♪~♪~♪~」 邸宅の一室の中で、紙袋を持ちながら気分よく鼻歌を歌っているのは、ここに住む3姉妹の末妹・リリカ。 「ん~いい匂い。しかもふかふか~♪」 どうやら、いつも言っている洋菓子店の新商品を手に入れたようで上機嫌のようだ。 騒霊が食べ物を食べるのか?と言う疑問については、白玉楼の亡霊少女に同じ問いをしてきなさい。 「さ~て、浮かれてばかりもいれないわね。これをどこに隠すかなぁ…」 どうやら、姉達と一緒に食べると言う選択肢はないようだ。さすがリリカ、狡猾である。 「うーん…あっ、この箱がいいわね。なんか綺麗だし、まさかここに入ってるなんて思わないよね」 綺麗な文様の入った箱の中に、洋菓子=チョコパンを入れるリリカ。 「これでよしっと、あとで食ーべよっ♪」 そう言って、部屋を後にするリリカ。しかし、迂闊にも窓を開きっ放しにしていた事に、気付いてはいなかった。 その迂闊さが、残念な結果になろうとは… 再び部屋に戻ったリリカの見た部屋の様子。 荒らされた部屋。開かれた空っぽの箱。開かれた窓を呆然と見ている2体のゆっくり。 これ以上にない状況証拠、理解したリリカに怒りがこみ上げる。 「うぉらぁぁ!」「ゆ゛ぐえ゛っ!?」 思いっきり、ゆっくりまりさを蹴るリリカ。 「まりさになにするの!?ゆっくりできないよ!」 わめくれいむを冷たい目で睨むリリカ。 「人のお菓子を食べておいてシラを切るつもり…ふーん…」 「ゆ!?お菓子くれるの?ならゆっくりはやくもってきてね!」 「わたしの取って置きを食べておいてそんな口を…蹴り殺してやるッ! こ の ド 畜 生 が ァ ー ー ー ー ー ッ」 プッツン リリカの中で、何かがキレる音がした。 「潰すのは一瞬だッ!それでは私の怒りがおさまらんッ! おまえが悪いんだ!おまえがッ!わたしを怒らせたのはおまえだッ!おまえが悪いんだ! 思い知れ!どうだッ!思い知れ!どうだッ!どうだッ!」 「ぶっ!ぶぎゅっ!!やべでっ!!まっで!!れいぶのはなぢをぎいでねっ!!ゆっぐりぎいで!!」 まだ弁解しようとするれいむを、執拗に、残忍に蹴り続けるプッツンリリカ。 そんな恐怖の光景を見つめるまりさの頭の中は、れいむを助けようと言う気持ちではなく、いかにして自分が助かるかを考えていた。 (もう、れいむはたすかられないぜ。そこでもんだいだぜ!ここからどうやってにげようか? 3たく-ひとつつだけえらびなさい 答え①はんさむなまりさは、このおねーさんをなんとかするあいであがうかぶ 答え②はいってきたまどからにげる 答え③にげられない。げんじつはひじょうである。 まりさがまるをつけたのは②だぜ…れいむはゆっくりしんでね!) ゲスな結論を出し、逃げようとするまりさ。もちろん、それを見逃さないリリカ。 「逃がすかぁぁぁぁ!」 すでに蹴り殺され、死骸となったれいむを逃げるまりさに投げつける。 まりさが振り向くと、投げられたれいむの死骸がまるでスローモーションのように迫ってくる。 (答え-③ 答え③ 答え③)「ゆべしっ!」べしゃ まりさの思考が途切れたのは、れいむの死骸がまりさに激突し、大きな餡子の花を咲かせた瞬間であった。 「あーーーちくしょーーーー!」 「どうしたの?リリカ」「騒がしいなぁ…」 悔しがるリリカ。そこに、騒ぎを聞きつけたのか、姉のルナサとメルランが部屋に入る。 「うあ!え、えっと…そう!ゆっくりよ!ゆっくりが部屋で暴れていたから、退治したの!」 まさか、こっそり取っておいたチョコパンを食べられたとはいえないリリカは、とっさにウソを言った。 まあ、ゆっくりがいたのは事実だが。 「ふーん…まあいいや、部屋を掃除したら、お茶にしない?おいしそうなお菓子を買ってきたからさ」 「あのお店の新商品なんですって!楽しみだわ~」 「それって…あのチョコパン?すぐ片付ける!」 ルナサたちも、あのお菓子を買ってきたようだった。 部屋を早々に片付けたリリカは、すぐに姉達と共に新作お菓子を堪能した。 「このチョコおいしーね!」「わたしはこのビターが好みね」「ホワイトチョコも甘くてハッピーになりそう」 やっぱり一緒に食べるほうがおいしいや。そう思ったリリカであった。 この話には追記がある。それは、ゆっくり達がリリカの部屋に侵入したときに戻る。 「ゆゆ!ひろくておおきいね!」「ここをまりさたちのゆっくりぷれいずにしようぜ!」 窓から侵入したゆっくりは、リリカの部屋を好き勝手に蹂躙する。 そんな中、ゆっくりたちは綺麗な文様の箱を見つけた。 「ゆ!なんだかおいしそうなにおいがするよ!」「さっそくあけるんだぜ!」 舌を使い、器用に箱をあけるゆっくりまりさ。 箱が開いた瞬間、何かが飛び出し、窓の外へと消えていってしまった。 「ゆー…」「逃げられちゃったね…」 あまりにも突然だったため、呆然と見ることしかできなかったゆっくり達。 リリカが戻ったのはそんなときであった。 何故、箱の中身であるチョコパンが飛び出したのか。原因はそれを入れていた箱にあった。 リリカも知らないその箱の正体は、かつて自分達を生み出したマジックアイテムが収められていた箱であった。 本来の中身を失った今でもごくわずかに残っていた魔力と、 昨今幻想郷に出没した、歪んだ饅頭生命体:ゆっくりの存在という影響により、チョコパンにも命を宿してしまっていた。 やがて、そのチョコパンは顔が浮かび上がり、どこからともなく帽子を身に着け、新たなゆっくりとなった。 「ゆっくりしていってね!」「ゆっくりハッピーになってね♪」「ゆっくり…きあつがさがる…」 マジックアイテムの持ち主の影響からか、それらはプリズムリバー3姉妹そっくりになった。 ー後書ー なんだ、この自分設定満載なSSは、とお思いの方、申し訳ございません。 ただ、虹川ゆっくりを流行らせたかっただけです。 虹川ゆっくり話だけなら作れそうだけど、虐待描写を含めると難しい… もう1話を考えてますが、虐待描写の推敲に時間がかかりそうです。 書いた駄文 ゆっくりいじめ系1192 ゆっくりさとり ゆっくりいじめ系1202 ゆっくりプリズムリバー このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/1153.html
ゆっくり異変 幻想卿最悪にして無害な異変。突如人妖の集う異世界に出現したゆっくり。 最初のうちは田畑を荒らす、人家に忍び込んで食物を食い散らかす等と言った他愛もない被害であったが 上手いからと言う理由で駆除は徹底されず、生かさず殺さずバランスで持ってその数を安定させていた。 しかし加工所などから逃げ出した高収量品種が野生に帰り、その数を比較的安全な山で莫大に増やし 異変の兆候として禿山が散見されるようになった。 そして次なる兆候に平野部で広大な草原の一部忽然と消えるミステリーサークルが確認されるようになった。 また農村部でもゆっくりの目撃頻度が高くなるといった情報も入るようになった 最終段階に置いて恰も蝗の如く天地を埋め尽くす量のゆっくりが里にあらわれた。異常増殖したれいむ・まりさ種を中心としたゆっくりが餌がなくなる に連れて人里へその進路を取り始めるようになり、そのあとを考えられないくらい増殖したレミリア・フラン種がおっかけると言うゆっくりできない状況が 人里の被害を増殖させる事態へと至った 食い物と言う食い物は食べ尽くされて、奇しくも宴会中であった博麗神社にもその津波が押し寄せた為異変は決定的なものとなった 宴会を潰された人妖が幻想郷の各地を弾幕を展開し、3日3晩の大掃討作戦が行われた。後にこの騒動は炎の3日間と言われる様になった その後何日も漂う焼きまんじゅうの匂いとともにこの異変は後世にまで伝わることだろう
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/1956.html
「ゆっくりちくろ」 ある男がゆっくりを求めて山へ入った。 ゆっくりが幻想郷の甘味事情を一変させて随分と経つ。 加工所による廉価で安定した供給は、芋や果実では味わえない濃い甘さを庶民の手に届くようにしたが、 日々食べるとなれば滅多に食べれない頃とは味も変わってくる。 昔は甘味と言えば滅多に食べれないからこそとんでもなく甘く、売るほうも塩を入れて少ない砂糖で甘く感じさせたり、 どぎついほどに甘い物が高級品として出回ったものだが、毎日食べれるほどに普及した今では、甘さ控えめでいくつでも食べられる味が人気だ。 しかし男はそれでは満足できなかった。頭が割れるような強烈な糖分の塊が欲しかった。 そのためには自分で作るしかない。 開けたところに出るとゆっくりがいた。近づくと 「ゆゆ!にんげんがきたよ!」 「ゆっくりにげるよ!」 などと声がする。 「まりさがおとりになるからみんなはゆっくりいそいでね!」 そう言って一匹のまりさがこちらへ向かってきた。作戦を自分でばらしているのでは世話がない。 「ここはまりさたちのゆっくりぷれいすだよ……ぜ!ば、ばかなにんげんはさっさとでていくんだぜ!」 近づいた後、人間の手が届かない所でとび跳ねながら挑発してくるまりさ。演技は大根だ。 男が目線を上げると、群れが右手の雑木林に入って行くところだった。 「なにそののろさ。うんちなの?しぬの?くやしかったらまりさをつかまえてみるんだぜ!」 男が歩きだすと大げさなほど後退して挑発し、誘うように左手へ跳ねていく。 (せめて口に出して言わなければなあ) そう思いながら男はまりさを無視して群れが消えた雑木林へ向かう。 「どぼじでそっぢにいぐのおおおお!?」 シカトされたまりさが口調も忘れて叫ぶ。 「まりざはごっぢなんだぜえええ!?ばがにずるまりざをいじめてみるんだぜええ!?」 男は顔も向けず、ゆるゆると雑木林に近づいていく。 まりさは必死に跳ねて追いつくと、ぼよんぼよんとコミカルな音を立てて男の足に体当たりをした。 「そっぢにはなにもないんだぜ!?まりざのおうぢはむこうなんだぜええええ!?」 男が歩くたびに蹴られることになりながら、まりさはまとわりつくのを止めない。転がってもすぐさま向かってくる。 雑木林に入ると逃げたはずのゆっくり達がいた。 「まりさがにんげんをひきつけてくれるかられいむたちはゆっくりできるよ!」 「ゆっくりー♪」 どうやらまりさの囮で安心していたらしい。警戒も怠ってゆっくりしている。 「みんなにげでええええええ!」 まりさの声でれいむが視線を上げると、騙したはずの人間と、土で汚れたまりさがいた。 「俺は饅頭が食いたい。一匹差し出すなら他の奴らは見逃してやろう」 男は群れの前でそう告げる。 男が目の前に現れた時は狂乱状態になったが、逃げ出そうとする奴らは 「ゆっくりしていってね!」 「「「ゆっくりしていってね!」」」 条件反射の硬直時間を利用して手近な枝で串刺しにされた。 「逃げたら刺す」 比較的賢いゆっくりの集まりなのか、逃走が不可能と知るとおとなしくなった。 一人差し出せば、他全員の命が助かる。ゆっくりに対しては破格の条件と言えた。では、誰が犠牲になるか。 「おにいさん!さっきはごめんなさい!おわびにまりさをたべてね!」 そう言って真っ先に声を上げたのがおとりになったまりさだった。挑発の必要がなくなったからか、だぜ口調ではなくなっている。 「まりざだめえええ」 れいむが泣いて抗議をする。 「ゆ!れいむ!むれのみんながみつかったのはまりさのせきにんだよ!れいむはまりさのぶんもゆっくりしてね!」 「まりさはむれのためにきけんなおとりをやってくれたよ!これいじょうぎせいにならなくていいよ!」 群れ全体が沈痛なムードに包まれる。さながら出征の壮行会。 「あー悪いんだけどな」 「ゆ?」 「お前は土で汚れてるから駄目」 「どぼじでぞんなごどいうのおおおお!?」 まりさの泣き顔が歪む。いったん決まりかけた安堵感を奪われ、群れのゆっくりたちの顔には戸惑いが浮かぶ。 まさか、自分が食べられなくてはいけないのか。原始的な恐怖は餡子脳を縛るには十分過ぎた。 群れのゆっくりはどれも平均より清潔で丸々としていた。どれを食べても当たりが期待できる。 「そっちで選べないんなら勝手に選ぶぞ」 「おにいさん、れいむをたべてね!」 沈黙に痺れを切らせた男がそう声をかけると、弾かれるように先程のれいむが叫んだ。 「どぼじでぞんなごどいうのおおおお!?」 「れいむいっぢゃだめえええ!」 「ぢんぼおおおおお!?」 「むぎゅうううう!?」 「おねーしゃんちんじゃやだあああ!」 随分と信望があるれいむなのか、群れ全体が怒号を発して引き止める。そんな群れを慈しみをこめた目で見渡したあと、 れいむは男に向き直った。 「おにいさん!れいむならだいじょうぶだよね!?これでむれのみんなはゆっくりできるんだよね!?」 「直接危害は加えん」 そう返事をしてれいむを掴み、帰ろうとする。外では手も汚いし、携行の飲料水も乏しい。 「みんな、ゆっくりしていってね!」 「「ゆ、ゆっくりしていってね!」」 「むきゅん!だめよ!」 愁嘆場に背を向けたところ、物言いがついた。 「このばでたべてくれないとにんげんはしんじられないわ!」 「なにをいっでるのばちゅりぃぃぃ!?」 すわ身代りかと思えば予想外の抗議に、まりさは信じられないといった形相で叫ぶ。 「みんなよくきいて!にんげんはずるがしこいのよ!たべたあとににげたからってうそをついてまたくるかもしれないのよ! つらいけどむれのあんぜんのためにはみんながれいむはきちんとたべられたというしょうにんになるしかないの!」 「そんな……」 なんという猜疑心。その気ならば嘘をつかずに一斉に捕まえれば済むだけなのだが、第一ゆっくり相手の約束なんざ人間の温情で 成立しているようなものなのだが、気を回す割りにはその辺の前提がすっぽり抜けている。所詮饅頭の知恵。 男は腹が減っていることは確かだったので、適当に塵を払ってかぶりつく。 「ゆっ……!」 れいむの押し殺した声が聞こえた。さらりとした上品な甘さ。美味いが、この程度なら人里で買えば済む。 「あんま美味くないなあ」 「れいむがおいしくないわけないでしょおおお!!!」 男のつぶやきに、まりさがどこかずれた反論を叫ぶ。 この短時間に感情の振幅が激しかったためか、髪が乱れて目の輝きが尋常ではない。 あちらを素直に食っておけばよかったかと思ったが、約束したのでれいむを食うことにする。しかし甘みが足りない。 ゆっくりは苦痛を味わうほどに甘くなるらしいが、汚れた手で餡子をいじりたくないし髪飾りもきちんと味わいたい。 仲間を殺すさまを見せるのがスタンダードだが、約束したのでそれも出来ない。 傷を付けずに苦痛を味あわせる方法。設備もない野外で出来ることは何か。野外だからこそ出来ることは何か。 『まりざのおうぢはむこうなんだぜええええ!?』 「あ」 思いついた。 「なあれいむ。お前の家に案内してくれないか?」 巣は目の前にあった。上手いこと根の隆起を利用して屋根にした穴だった。 中にゆっくりがいればともかく、単体としてはただの気にも留めない深めの穴だ。 奥をのぞいてみると滑らかな石や昆虫の死骸が貯め込まれていた。 「ここがれいむのおうちかあ」 男は意識して柔らかいしゃべり方で話しかける。 「大きくて住みやすそうだね。作るの大変だったろう?」 「うん……まりさもてつだってくれて、ふたりで……」 痛みに堪えながら、かじられた頬が動かぬよう小声でれいむが答える。 「まりさは一緒に住んでないの?」 「むきゅ!けっこんしてないふたりがおなじやねのしたにいるのはふうきがみだれるわ!」 ラブコメの外野のようなことを言うぱちゅりー。 あれだけ仲がいいのにつがいではないということは、大きさでは分からないがまだ成熟し切ってないのだろう。 甘みが少ないわけが納得できた。ともあれ、 「もう誰も住まないなら壊していいよね」 そう言って、足で穴を崩していく。 「れいむのおうちがあああ!」 「でいぶとまりざのだからものがああ!」 叫ぶと共にこぼれる餡子を受け止め、舐める。甘さが強くなったが、まだ足りない。 もっと悪魔のように黒く天使のように純で、まるで恋のように甘くなければ駄目だった。 土が宝物の石も昆虫も埋めていく。淵を削って落とし、深い穴が広く浅いくぼみに変わったところでよく踏んで均す。 「おもいでのだからものおおおお!」 半狂乱で掘りかかろうとするまりさ。しかし踏み固められた地面は簡単には掘り進めない。 穴掘りに夢中になっているまりさは放っておいて、男は群れの一同に語りかける。 「なあみんな。これでれいむとお別れだ。何か言っておくことはないかな?」 「れいむ、いままでありがとう……」 「みんな……」 「いやそんなんじゃなくてね」 「「?」」 「今まで気を遣って言えなかった不満、無いかな?」 「れ、れいむはまりさといちゃいちゃしすぎよ!ふしだらだわ!」 「れいむにふまんなんてないよ!」 と言っていた一同だったが、 「れいむがおいしくないと他の子も食べちゃうかもなあ」 と脅すと、口火を切ったのはぱちゅりーだった。それでもまだ注意するような物言いだ。 「とかいはにいわせてもらえばれいむはまりさにたよりすぎよ!こんかいだってもっとおくまでにげていればよかったのよ! それをれいむがあんぜんだっていうから……いうがらああああ!ぁぁあれいむじなないでぇぇええ」 責めてると思ったら泣き出すアリス。これなんてツンデレ?それも次の告発で終わる。 「おねーしゃんはまりしゃたちにおやつはきまったじかんにっていってるのに、よるまりしゃおねーしゃんとこっそりたべていてずるいよ!」 「なんでじっているのおおぅ!?」 「どういうことよれいむうううう!」 「あいびきだねわかるよー」 「まりざはわたざないがらあああ!れいむがいなくなったあどひとりじめするがらああああ!」 死にゆく者にムチ打つありす。 「むきゅ!れいむ!つごうのいいときだけるーるをおしつけるようではわるいこよ!」 追討ちをかけるぱちゅりー。 「わるいこがたべられるのはじごうじとくだねー、わかるよー」 本当に分かっているのか傷口に塩を塗り込むちぇん。 「ちぃーんぽっ」 もはや何言ってんだか人間では分からないみょん。 「「ゆっくりしんでいってね!」」 逢引が発覚しただけでこの言われよう。果たしてまりさはどれだけのフラグを立てていたのか。 さっきまではれいむは命がけで群れを救おうとする尊い犠牲だったのに、今では公開処刑、吊るし上げである。 「れいむ!たからものをほりかえしたよ!まりさはれいむのことをずうぅっとわすれないよ!」 天然スケコマシがやりとげた笑顔で戻ってきた。しかし離れていたうちに急変した場の雰囲気についていけない。 「どぼじでみんなれいむのわるぐちいっでるのおおおおお!?」 「まりさ!おいしくないれいむがわるいんだよ!」 「むきゅ!くるしむとおいしくなるということは、おいしくないれいむはくるしんでなかったのね!」 「れいむほどゆっくりしてるゆっくりがおいしくないわけないでしょおおおお!?」 「いいおもいばかりしてるわるいゆっくりなんだねー。わかるよー」 「おばえらにでいぶのなにがわがるっでいうんだあああああ!」 矢継ぎ早にれいむを罵倒されたまりさは声を張り上げて仲間に襲いかかった。 「おいしくなくてごめんなさい……おいしくなくてごめんなさい……」 れいむは泣きながら謝り続けている。そろそろいいかと餡子を舐めてみる。脊髄に衝撃が走るほどに甘い。かなりいい感じだ。 だがもうちょっといけそうか? 「れいむ。見てごらん。まりさが暴れてるよ」 そう声をかけると、れいむの目の焦点が定まる。 「まりさっ!?」 まりさは複数の仲間に体当たりを繰り返していた。ぱちゅりーは一撃で中身をこぼし、ありすとちぇんがまりさの攻撃を受け止めている。 「ちーんぽっ」 その隙にみょんが頭上からのしかかり、押さえつけた。 「まりさ!わるいのはれいむなの!」 「れいむはなに゛もわ゛るぐないいいい!」 「わるいの!おいしくないれいむはくるしんでないずるいゆっくりなの!」 「れいむ。助けたかった仲間が死にそうだねえ」 「ゆゆ!?」 「ほら、ぱちゅりー。体弱いんだろ?」 二匹だけの世界に入っていたところを引き戻す。ようやく瀕死状態のぱちゅりーに気付いたようだ。 「ああああ゛ぱちゅりぃぃぃぃ!どおじでえ゛え゛え゛え゛」 滂沱の涙で手が濡れる。甘ったるい匂いはシロップか。 「ごめんなさい!ごめんなさい!ゆっくりばっかりしているわるいれいむでごめんなさい!おいしいものたべててぼめんなさい! まりざといっじょにたべたぢょうぢょざんおいじがったですうう!おはなさんはなんでもおいじがっだですうう! つめたいおみずおいじがったでずうう!でいぶはどろみずがおにあいでしだあああ!」 どこかのマラソン選手を彷彿とさせる言葉を発し始めたれいむ。その餡子を男は鬼気迫る形相で食らう。 甘い、甘いぞ。既に舌の感覚がなくなるほどなのに、舐めるたびに甘みが毒々しく舌を打つ。甘過ぎて頭痛がする。 それでいて瑞々しく、食べるたびに喉の渇きが癒される。 「おうちにすめててごめんなざい!まりざにてづだわぜでごめんなざい!れいむはまりざをひどりじめしようどしていたわるいこでずうう! ともだぢがいてごめんなざい!みんなでずるひなたぼっごぎもちよかったですうう!あかちゃんたちかわいかったですうう! いっばいおうだをうだってゆっぐりしまじだあああ!ありずどばちゅりぃぃ、めいわくかけてごめんなさいいい! ちぇんとみょん、いつもおぞくであじをひっばっでごめんなざい!!れいむはみんなどながよぐできでてじあわぜでじたあああ!」 走馬灯のような懺悔が紡がれるたびに、騒いでいた群れが静かになる。れいむがどれだけ自分たちのことを大事に思っていたか分かったのだ。 そのれいむに、ひどいことを言ってしまった。 「ごめんなさい!れいむのことわるいゆっくりっていってごめんなさい!」 「うまれでぎでごめんんざいいい!いづもあまえででごべんなざいいい!」 詫びの言葉は届かない。れいむが錯乱状態にあるのはもちろんのこと、恐ろしい速さで男がれいむを貪っているからである。 既に顔面とそれに付随する餡子しか残っていない。それも一口で噛み砕かれる。最期におかあさんとだけ残して、れいむは男の腹に消えた。 男が我に返ると残りのゆっくり達が汚れたまま放心していた。 ぱちゅりーは死亡。まりさも強く押さえつけられて瀕死。ありす、ちぇん、みょん、とばっちりを受けて子ゆっくりもぼろぼろだ。 存在すら忘れられていた、串刺しにされたゆっくりもいる。かつての清潔さと福々しさは見る影もない。 どうしてここまでこの群れは崩壊してしまったのだろう。俺はただ美味しいお菓子が食べたかっただけなのに。 そう思いながら今度こそ男はその場を後にした。 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/568.html
どこまでも晴れ渡った青空のもと、広い草原の上。8匹のゆっくり達がゆっくりとした時間を過ごしている。 まだ小さい赤ちゃんゆっくりが6匹、成体の、おそらく赤ちゃんゆっくりの親であろうゆっくりが2匹いる。 赤ん坊は全て霊夢種のゆっくりで、両親の愛情をうけていままでゆっくりと暮らしてきたのだろう。 野生種にしては肌に張りがあり、髪も艶がある。要するにとても健康なのだ。 満面の笑みを浮かべながら、「ゆっ♪ゆっ♪ゆっくり~♪」と跳ねながら歌っている。 子供たちよりも二回り大きい霊夢種と、その霊夢種より少し大きい魔理沙種の両親がそれを見守っている。 見守る親ゆっくりの表情もとてもゆっくりとした良い表情だ。 両親の髪には、昨日我が子が自分達のためにと採ってきてくれたタンポポが刺さっている。 自分の子供たちがゆっくりとしたやさしい子供に育ってくれたことが、彼らにはうれしかった。 「れいむたちのこどもいいこだね!」 目を細めてゆっくり親霊夢が言う。 「まりさたちのこどもゆっくりだね!」 親魔理沙もうれしそうに言う。 両親ともにやはりとても健康だ。 そう、私の娯楽に付き合うのに彼らは完璧だ。 長い間ゆっくりの家族たちを見てきたが、彼らほどお互いのこと思いあっているゆっくりの家族はそういるものではない。 彼らを私の素敵なパーティーに招くためには第一印象が大事だ。 できるだけやさしい声で、彼らに話しかける。 「やあ、ゆっくりしていってね!」 「「「ゆっくりしていってね!!!」」」 種としての本能か、彼らはやはりゆっくりしていってね!!!と返してくる。 この反応で10日前にやった遊びを思い出す。 ふと、どんな状況でも「ゆっくりしていってね! 」と言えば「ゆっくりしていってね! 」と言い返してくれるのか実験してみた。 ゆっくりの足?かどうかはわからないが、底の部分をのこぎりでゆっくり切る。もちろんゆっくりは泣き叫ぶ。 「ゆっくりしていってね!」と言えば、 「つっづゆっづっりじていっべぇねぇ!!!」と、激痛の余りゆがめた口から、泣きながら「ゆっくりしていってね!」らしき言葉を話していた。 そのゆっくり霊夢は元の場所に帰してやったが、おそらくもう死んでいるだろう。 おっと、いかんな。今大事なのは目の前の彼らを私のパーティーに招くことだった。 「おじちゃんゆっくりできるひと?」 「おじさんゆっくりできるひとなの?」 おじさんかぁ…まあいい。私から溢れるダンディーな雰囲気から、お兄さんではいけないと考えたんだろう。 彼らが聞いてくる。驚いたことに、ゆっくりとだが私から距離をとり、まだ小さい子ども達の前に霊夢種と、なんとあの魔理沙種が立っている。 おそらく私が襲いかかってきたときに、子供たちを守り、子供たちを逃がすためだろう。 特に魔理沙種が子供たちを守ろうとする姿勢は私を感動させた。あの親兄弟子供さえ自分のためなら切り捨てる魔理沙種が! 彼らに会えたことを心の底から感謝しなければ!! 「うん、ゆっくりできる人だよ。ところでそこの君達、とてもきれいな髪飾りだね」 「「うんわたしたちのあかちゃんがくれたんだよ!!」」 「「「おかあさんたちにあげたんだよ」」」 親ゆっくりはうれしそうに、子供ゆっくりは誇らしげに私に向かってしゃべる。 髪飾りを褒めただけで警戒を解くところは、やはりゆっくりといったところか…。 「ところで君たち、ご飯を食べないかい? たくさん持っているんだけど一人で食べるには多いからね。一緒に食べよう」 「ゆっ!!ゆっくりちょうだい!」 「ゆっくりまってね!」 子供たちはうれしそうに駆け寄ろうとするが、親ゆっくり達に止められている。 彼らは少し疑わしそうにこちらを見ている。なるほど、毒を警戒しているのか? ゆっくりにしては賢い。相当修羅場をくぐりぬけてきたのだろうか? 「ははは、毒なんかはいってないから、心配せずに食べてごらん」 ニッコリ笑って風呂敷袋からおにぎりを取り出し咀嚼する、うんおいしい。やはりおにぎりの具は梅干しだ。 「うたがってごめんね!ゆっくりちょうだい!」 信用してくれたようだ、別の風呂敷袋からまた別のおにぎりを取り出す。具は特にない。 そしてなかには無味無臭の睡眠薬が入っている。 それを4個彼らに与える。 「うめぇ!めっちゃうめぇ!」 君達ね、君達の食べているおにぎりを私が食べたわけではないのになぜ毒がないと思うかな? まぁゆっくりだからしかたないか。 彼らが気に入ってくれたようでよかった。 人生最後の食事、いや饅生最後の食事なのだから、ゆっくり味わってほしいのだが、尋常ではないスピード食べている。 君達全然ゆっくりしてない、ちゃんと味わっているのか? すぐに彼らは食事を終えた。 親ゆっくりたちが子供の口に付いたご飯粒を取ってあげている、心温まる光景だ。 「おじちゃん!とってもおいちいよ!ありがとね!」 「おじさん!とってもおいしかったよ!ゆっくりしていってね!」 この家族に私は気に入ってもらったようだ、しばらく彼らと遊んだ。 遊ぶといっても、小さいゆっくりを持ち上げて立ってやるだけなのだが、いつもと違った景色にご満悦のようで、 「ゆっ!とってもたかいよ!」と喜んでくれる。 特におそらく末っ子の一番小さいゆっくりはこの遊びを気に入ったらしく、私の掌でとび跳ねながら 「ゆっ♪ゆっ♪ゆっ♪」 と喜んでくれている。 一番ちいさいのでちびゆっくりと呼んでもいいかと聞くと、 「ゆっ♪おじちゃん大好きだからいいよ」 といってくれた。かわいいゆっくりだ。 そうこうしているうちに薬が効いてきたのか、子供ゆっくりが眠そうだ。 「なんだかねむいね…」 それに気づいた親ゆっくり達は、家に帰ることにしたようだ。 「「おじさん!きょうはありがとね!ねむたいしきょうはおうちにかえるね!」」 親ゆっくりも少しは眠そうだ。体が大きい分薬の回りが遅いようだ。 このまま家に返してしまっては彼らをパーティーに呼ぶことができない。 「子供ゆっくりちゃん達も眠そうだし、そのまま帰るのは危ないよ。だからさ、今日は僕の家に来ないかい? 食事もあったかい寝床もあるし、気に入ってもらえるならそのまま君たちの家にしてもらってもいいよ」 「ゆっ!ほんと!」 「おじさんのうちにいくよ!ゆっくりつれてってね!」 すっかり私のことを信用してくれたようだ。 「うん、それじゃあちょっと狭いけどこの籠の中に入ってくれるかな? 家に着いたらたっぷりゆっくりさせてあげるよ」 ゆっくり達は何の疑いも持たずに籠の中に入っていく。 少しの間はゆっくりたちも私に話しかけてきた。 「ゆっくりできるおうちだったら!れいむたちのおうちだね!」 「とくべつにおじちゃんもすんでいいよ!」 しかし数分もすれば全て寝息になっていた。 私は鼻歌を歌いながら自分の家に向かう。 自宅につくと、地下室に用意したパーティー会場。 鉄製の箱で、蓋はしていない。ゆっくりたちが十分ゆっくりできるほどのスペースは無い。 そこに彼らを一匹一匹かごから出して置いていく。 あと数分もすれば目覚めるだろう。 それにしても良い寝顔だ。なんの心配もなくゆっくりとした表情で寝息を立てている。 親ゆっくり達を中心に、子供ゆっくり達が寄り添うようにして眠っている。 彼らは目を覚ませば、またゆっくりできると思っているのだろう。 「ゆっ~ん」 一匹起きたようだ。それにつられてかほかのゆっくりたちも起きてくる。 「ゆっくりねたね!」 「おはようおじちゃん!ゆっくりちていってね!」 「おうちについたね!ゆっくりするね!」 それぞれ思い思いのことを言いながら飛び跳ねている。 その彼らに、一匹一匹ポリタンクの中からうつしたバケツに入った、とある液体を刷毛でゆっくりの髪にぬりつける。 「ゆっゆ!きもちわるいよ!」 「なにこれ!つめたいよ!」 「こんなことしてゆっくりあやまってね!!」 「「はながよごれたよ!ゆっくりあやまってね!!」」 ゆっくりの両親が揃って抗議する。 鼻?普通髪を謎の液体まみれにされたことを怒らないのか?なぜに鼻? 鼻…はな…花…あっ!このゆっくり子供たちにもらった髪飾りが汚されたことを怒っているのか、 ふーん感動的だね。これからどうなるかも知らないで。 「ああ、ごめんね。君達に灯油を塗ったのはゆっくりするには大事なものだからなんだ」 「ゆっくりできるんだね!」 「はやくゆっくりしたいよ!」 「とうゆでゆっくりできるの?!」 「はやくとうゆでゆっくりしたいよ!」 ゆっくり達にとってゆっくりできると言えば、大抵のことを信じてくれる。便利な言葉だ。 まぁちゃんとした器具を使ってしかるべき使い方をすれば、冬場は家の中でゆっくりできるものだ。私の言ったことはあながち嘘ではない。 さて、準備は整った。それじゃあパーティーの始まりだ。 とりあえずマッチを擦ってみる。シュッ 一度で火がつかない…。 シュッシュッシュボ やっとついた。ニッコリ笑顔で、自分に一番なついてくれたちびゆっくりを呼ぶ。 「いちばんちっちゃいゆっくりからゆっくりさせてあげるよ」 他のゆっくり達からは抗議の声があがったが、順番にゆっくりさせてあげるというと納得した。 飛ぶようにこっちに向かってちびゆっくりが跳ねてくる。 ご飯をくれた、自分と遊んでくれた優しいおじちゃんが、自分を一番にゆっくりさせてくれる。 そう考えたんだろう、満面の笑みで素早く足もとまで来た。 「それじゃあゆっくりさせてね!」 私もニコニコ顔で答える。 「その前に少しの間目を閉じていてね。ほかのゆっくりたちもだよ」 すべてのゆっくりが目を閉じている。どの顔もとてもゆっくりとしていて、これから起こるゆっくりに期待している。 それを確認した私は、ちびゆっくりにマッチの火を素早く近づけようとする。 「ゆっくりはなれろ!!!」 薄目を開けていたらしいゆっくり親魔理沙が、マッチに向ってタックルを仕掛けてくる。 少し驚いたが遅すぎる、止まって見える。マッチの火が素早くちびゆっくりを炙る。 それまで幸せだった人生が変わる瞬間、私はそれがたまらなく好きだ。 火がついた瞬間。 「ゆぎゅぎぃぃいぃ!!」 大声を出して地面を跳ねまわるちびゆっくり。 その絶叫と甘い物が焼ける匂いに、素早くほかのゆっくりたちも目を開け、惨劇に驚愕する。 ちびゆっくりは大声で泣き叫んでいる。無理もない、頭を火ダルマにされているのだ...もっとも顔だけしかないが。 ともかく体に火が付いているのだ、苦しくて当然だ。 ほかのゆっくりたちは、 「れ゛ぇぇむ゛れ゛ぇぇむ」 姉妹の名を叫ぶゆっくり、 「はやくけして!」 私に助けを求めるゆっくり、 「ひぃっ」 あまりの出来事に一瞬息をのみ、 「じぃじぃのぜいでゆっづぐりできないよ!じねぇぇ!」 その後怒りの声をあげるゆっくり。 じじいとは失礼な!!老け顔だが20代だぞ!!! おっと、怒りで我を失ってはいけない。 そうこうしている間に、子供をゆっくりの両親が助けに行ったぞ。 ふふ、あとは椅子に座って見てるだけだ。 「あづぃぃよ゛!!おがぁざぁん!!!!」 熱さにのたうちまわる火ダルマの子ゆっくりを見ても、ゆっくり親霊夢もゆっくり親魔理沙は、まだ助けることができると信じた。 「「すぐたすけるよ!!」」 何とか体当たりでも何でもして火を消すのだ。 二人を突き動かすのは、わが子を助けたいという気持ちだった。 ほかの姉妹たちと違って、生まれてすぐにゆっくりしていってね!を言わなかった我が子。 しばらくして 「ゆっくりしていってね!」 と言ってくれた時はどれだけ安心しただろう。 この娘たちの中で一番小さいゆっくり霊夢は、とても優しくて、ゆっくりとした良い子に育ってくれた。 この二匹の親ゆっくりがつけている髪飾りを取ってこようと最初に提案してくれたのは、今火ダルマで苦しんでいるこの子なのだ。 二人のゆっくりは灯油が塗られた体で火をけすため、飛びつこうとした。その時。 火の粉が舞ったそれは、ちびゆっくりのより近くにいたゆっくり魔理沙の、ちょうどあのタンポポでできた簡素な髪飾りに降り立つ瞬間、燃え始めた。 「ゆ゛っまりさ!かみとぼうしが!!」 ゆっくり魔理沙は驚愕した、なぜ自分はいきなり燃えたんだ、 しかし理由など考えている場合ではない、頭が燃え始めているのだ。 しかも燃えているのは自分の帽子なのだ。 「ゆ゛ッ!!!!」 ゆっくり達にとって、帽子やリボンは仲間の識別に使われる、ある意味命よりも大切なもの。 なければ自分のことを仲間だと認識してもらえず、食われたり、いじめ殺される。 ゆえにその大事なものをとることなどできるはずがない。ちびゆっくりのことも忘れて必死になって火を消そうと地面を転がる。 ゆっくりとは思えないかなりのスピードだ。 しかしその分火の粉が飛んでしまう。 近くにいた二匹の子供にも火の粉があたり、一瞬で火ダルマだ。 「あっづいぃ!!あっっづぃぃぃ!!!」 「ア゛ッつ゛ィぃぃィ゛」 いつもそそっかしいゆっくりが、 世話好きのゆっくりが火ダルマになって飛び跳ねている。 ゆっくり母霊夢の頭にはだんだん事態が飲み込めてきた。 自分たちはこの”とうゆ”という危険な液体をかけられていて、火がついたものの近くにいると発火してしまう。 そしてじぶんの嫁であるゆっくり魔理沙や子供たちは、火の粉をまき散らしながら飛び跳ねている最悪の状態だ。 涙を流しながら叫ぶ。 「ゆっくりはなれて!」 もう火がついた子供を助けることなどできない。 現に最初に燃やされたちびゆっくりはもう動いていない。 火が付いてしまった以上、彼女たちは自分のかわいい子どもから、恐ろしい殺戮者に変貌してしまったのだ。 本格的におもしろいことになってきた。どうやらあの親霊夢は、自分たちが非常に危険な状態にあるということを理解できたようだ。 ゆっくりとは思えないほど賢いな、やはりこの家族を選んで正解だった。 焼酎とつまみを楽しみながらゆっくりをいじめる。 最高の娯楽だ。みんなが火ダルマになってダンスパーティーを楽しんでいる。 数時間前までは、ゆっくりした時間を家族と一緒に過ごしていたのに。 ものの三分で、大事な家族は自分を殺す凶悪な兵器になってしまったんだ。 いま彼らはゆっくりの反対、ものすごくいそいでいるんだろう。 「いそいでにげてね!」 彼らに私なりの声援を送る。 子供の中では一番大きなゆっくり霊夢は、一番臆病なゆっくり霊夢を引きずるようにして、元姉妹から必死に逃げている。 「ゆっくり!いそいでね!」 「ゆゅくり!いぃいそぐよ!」 あまりの恐怖に、顔面蒼白で体中を震わせながら、姉に言葉を返すゆっくり霊夢。 後ろからは姉妹がすさまじい絶叫を上げながら飛び跳ねてくる。 「ア゛ッつ゛ィいダぁイ!!」 声からして、おそらくいつも自分を助けてくれた姉の声だろう。 一度湖に行った時、大きな蛙に食べられそうになったときなど、 カエルに豪快なタックルを決めて追い払ってくれた。 その大好きな姉が、今や火だるまになって追いかけてくる。 少し離れたところでは、完全に体に火が燃え移ったゆっくり魔理沙が絶叫しながら飛び跳ねている。 後ろにはもう姉が来ている。 追いつかれるそう思った瞬間、とっさに体が動いた。 自分をひっぱて逃がそうとしてくれた長女をつかんで、後ろから来る火の玉にぶつけていた。 「ア゛ッつ゛!!」 「ぎゃァぁあいぁ!!」 火の玉は粉々に崩れたが、新しい火の玉が飛び跳ねている。 必死になってにげながら、「ゆっぐりじだぁい!!」 と泣き叫ぶ。しかしできるはずもない、すぐについさっき自分が裏切った姉の火で、自分も火の玉になる。 「ははははは、傑作だねこれは。」 まさに因果応報だ。 悪いことは出来ないものだ、やはり清く正しく生きなければ。 それにしても、思ったよりゆっくりは力があるな。 自分よりだいぶ大きいゆっくりに噛み付いて投げ飛ばすとは。 単に火事場の馬鹿力だったのだろうか。 しかしこれで残りは親霊夢と子霊夢だけだ。 部屋の中心でぶるぶる震える子霊夢を、母霊夢が必死に守っている。 実に感動的だ、髪飾りが落ちているのも満身創痍といった感じで面白い。 まわりでは元家族たちが大きな声で歌いながら、火の衣装を身にまとって踊り狂っている。 この素晴らしいダンスパーティーも終盤だ。 一つ今回の主役達に最後に言ってやろう。 「さいごまでゆっくりこわがってね!!」 元家族たちが、自分達の周りを絶叫しながら飛び回っている。 最後に残った自分の子供が 「みんなでゆっくりしたっかたよ!」 と泣きながら目をつぶって呟いている。 少し前までは、みんなで一緒にゆっくりしていたのに。過去の楽しかった思い出が胸を締め付ける。 涙を流しながら親霊夢も 「みんなとゆっくりできないよ!」 と叫ぶ。めのまえに大きな火の玉が来る。 四方から聞こえる、声にならない声。 火の粉がついに、自分の体につく。すさまじい熱が一瞬で体を包む。すべての思考が切り裂かれ、痛みが体を支配する。 「ゆぎゅぅぅ!!!」 何も考えず飛び跳ねる。否、考えられない。 体を動かさずにはいられない。 あの草原で、子供たちとゆっくりと楽しむため飛び跳ねていたころとは違う、 痛みで飛び跳ねている。何かが体にぶつかって、そこにさらに痛みが走る。また一つ火の玉が増えた。 その五分後、残ったのは八つの炭化した饅頭と、 一輪のたんぽぽだけだった。 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/2059.html
むかしむかしでもないごく最近。 あるところに、ゆっくりを虐めることを至上の喜びとしているお兄さんがいました。 ある時、お兄さんが、ゆっくりを捕まえるために罠を作っていました。 そんな所に、桃色の髪をしたゆっくりがじっとお兄さんを冷ややかに見つめていました。 視線に気付いたお兄さんは、(桃色の髪?ゆゆこか?)と考えていると、桃髪ゆっくりがしゃべりだしました。 「私はゆゆこではありません。私はゆっくりさとり。あなたは…ゆっくり虐待を生きがいとしているゲダモノですね」 お兄さんはカチンときました。いきなり見たことも無いゆっくりに『ケダモノ』扱いされたのですから。 捕獲道具をとり、ゆっくりさとりを捕まえようとしました。 「おや、私を捕まえて、虐待しようとしていますね。…ふむふむ、まずは足を焼いて、そのあと穴を開けて私の中身の味見ですか。…ほうほう、もし美味しければ発情ありすを捕まえて繁殖させようと言うのですか」 お兄さんは驚きました。まるで自分の考えをゆっくりさとりに朗読されているようです。 「驚きましたか?えぇ、私は心を読むことができます。あなたが私をどう捕まえようかともどう虐めてやろうかともみーんな読めますよ」と、不敵な笑みを浮かべるゆっくりさとり。 お兄さんは完全にキレてゆっくりさとりに襲い掛かりました。 ですが、どう襲い掛かっても、ゆっくりさとりを捕まえるどころか、逆に翻弄されてしまいます。 「まっすぐストレートにぶっ飛ばす」ひょいっ「今度は左から」ぴょん「上から来るぞと見せかけて左から」すかっ お兄さんに焦りが生じると、ますます攻撃があたりません。そして ガサッ! お兄さんは自分の仕掛けた罠に気づかず頭から網をかぶって身動きが取れなくなってしまいました。 「あらあら、自分の罠に自分がかかるなんて、わかりますよ、その悔しさ、私を一思いに潰してやろうと言う憎しみ。でも残念でしたね」と、揚々と奥へ行こうとした瞬間。 ズボッ 「え!?」 サクッ 「ギャッ」 突如、ゆっくりさとりは穴に落ち、短い断末魔の叫びを上げました。 網から脱出したお兄さんはその穴を覗き込みました。 穴のそこには、付近から生え出た木の根に刺さって絶命していたゆっくりさとりの残骸がありました。 お兄さんはその穴を知りませんでした。それ故、ゆっくりさとりもその穴に気づかなかったのでしょう。 味見しようにも、お兄さんにはその穴の幅は狭く残骸に届かなかったので、そのまま穴を埋めました。 お兄さんは、なんだか興が冷めてしまい、その日は帰ってすぐに寝てしまいましたとさ。 その後、各地で新たなゆっくりの存在が確認されることとなるのは別の話。 以下俺設定 ゆっくりさとり 心を読める希少種ゆっくり。 そのため、他者による襲撃からの生存率はきわめて高い。 反面、心の無い自然災害にはきわめて弱い。 悪いゆっくりさとりは、読んだ心をわざわざ朗読し、心を読まれたものの狼狽振りをニヨニヨしながらあざ笑う。 良いゆっくりさとりは、そもそも心を読むことを嫌悪しているため、めったに現れることは無い。 あとがき ぶっちゃけ、「サトリ」の物語をゆっくり風にしてみただけです。 そろそろ地霊のゆっくりも現れるかなと思い書いてみました。 駄文、失礼しました。 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/539.html
「よし、無事完成。あとは野に放つだけだ!」 誇らしげな表情の俺の目の前にあるのは直径1.5mくらいの球体。中は空洞で、一応入ることが出来る造りだ。 こいつの名前はゆっくりボール チャリオットバージョン。 その巨躯は今までのゆっくりボールの中でも最高の強度を誇り、下級の妖怪にさえ破壊することは出来ない。 しかも、外側には無数の透明な刃(刃渡り5mm前後)が無数についていて、触れれたものを捕らえて離さない。 ゆっくりを保護するという一点においてこのボールほど強力なものはないだろう。 などとどこかの誰かさんに解説している間にも1匹の母まりさと3日分くらいの食料と水を中にいれて、村の入り口へと解き放った。 「さあ、まりさ。ゆっくり君の里に帰って良いよ」 「ゆ!かえっていいの?!」 このゆっくりまりさは野生種だが、それにしては珍しくかなりの規模の集落に所属しているらしい。 “らしい”というのは餌を取りに出かけていたこいつを保護し、まりさ自身からその話を聞かされただけに過ぎず、実物を見ていないからだ。 「それじゃおじさん、さようなら。ゆっくりしんでね!」 善意の保護を捕獲と勘違いして、俺に敵愾心を抱いているらしい。去り際に酷い捨て台詞を吐かれちゃったぜ! よし、決めた!追いかけていってあいつの仲間も全員保護しちゃうぞ~♪ 「ぎゃお~、たべちゃうど~♪」 というわけで、まりさinゆっくりチャリオットを追いかけること13分と28秒。 絶好のタイミングでゆっくりれみりゃが現れてくれた。しかも母1匹に子ども4匹というゴキゲンな組み合わせだ。 「ゆ・・・ゆぅぅぅぅぅうう・・・」 ゆっくりにはチャリオットの強さなんて簡単には理解できない。まりさは本来なら遭遇しないように立ち回るしかない脅威を前にただひたすら怯えるばかり。 そもそもこのボールシリーズ全部透明だから、馬鹿なゆっくりだと自分がそれに入れられていることさえ忘れるんだよな。 「ぎゃお~♪」 「「「「だべぢゃうど~♪」」」」 と、お約束の聖者は磔にされましたを彷彿とさせなくもないポーズで五方から迫るゆっくりゃ。 格下のゆっくりまりさ相手に5匹で包囲して退路をふさいでから襲い掛かるのか。ゆっくりゃにしては珍しく、なかなか統率の取れた集団のようだ。 「ゆ、ゆっくりあっちいってね!」 そんなまりさの叫びも虚しく、鋭利な爪の生えた腕を振りかざした母ゆっくりゃは獰猛な四足獣の如き勢いでまりさに飛び掛る・・・ッ! もはや命運尽きたといわんばかりの絶望的な表情で全身をこわばらせるまりさ。 「れみりゃがいちばんだくさんたべるど~」「いちばんはいちばんぷりぢーなれみりゃだど~」などなど、好き勝手にはしゃぐ子ゆっくりゃ。 哀れなゆっくりまりさの短い生涯はここで幕を閉じる! 「・・・あぎゃ!?」 と、本来ならなるはずなのだが、透明なチャリオットの存在に気付かなかった母ゆっくりゃは目測を誤り、小さな刃の並ぶチャリオットの壁に激突した。 小さな刃であったため中の具がはみ出ることはなかったが、チャリオットに抱きつくような格好で激突したため、上半身のいたるところに満遍なく刃による刺し傷が残っている。 「・・・う!?」 予想外の事態に困惑する子ゆっくりゃ。 「う゛あ゛ーーーーーー!!!いだい゛ーーーーーー!!!ざぐやーーーーーーーーー!!!!」 獲物に届かない理不尽と驚きと、そして何より痛みのせいで我を忘れ、両腕で自分を抱きかかえるような格好でひっくり返ってのたうち回る母ゆっくりゃ。 「ゆ?・・・ゆ!」 一瞬、状況が飲み込めずゆっくりゃ同様に困惑顔になるも、俺の家にいたときに何度かボールに入った経験のあるまりさはすぐに自分の身の安全を理解する。 「おが~じゃ~ん?」 「だいぢょーぶだどぅ~?」 「「いだいの、いだいのどんでげー、だどぅ~♪」」 そんなまりさにわき目も振らず、負傷した母ゆっくりゃのもとへ駆け寄る子どもたち。 う~ん、やっぱり統率取れてるなぁ~。あれか、これが噂のかりすまって奴なのか。 特に手当てをするわけでもないが、心配そうに親の様子を伺っている。 もちろん、格下で、自分達にとっては餌に過ぎないまりさに背を向けて。 「ゆっくりしね!!!」 瞬間、まりさがゆっくりらしからぬ速度でチャリオットを操り、母を気遣う子どもの一群に突撃した。 叫び声に反応して回避しようとするものもいたが、目に見えないチャリオットをかわしきれず、母同様に全身を小さな刃で傷つけられる。 「いぎゃーーーー!!!」 「いだいどぉ----!!!」 「ざぐやーーーー!!!!」 「だずげでーーー!!!」 ものの見事に一撃で4匹全員戦闘不能。汚らしい絶叫を撒き散らしながら地べたを跳ね回るゆっくりゃたちからは先ほどまでの余裕など微塵も感じられない。 理解不能な状況への困惑と全身の痛みで逃げることすらままならない5匹。 しかし現実は無慈悲にして残酷。これはチャンスとばかりにまりさは拙いなりにもチャリオット駆り、何度も何度も執拗にゆっくりゃたちに襲い掛かる。 二回目の攻撃で1匹の子ゆっくりゃは完全に頭部を粉砕され、中身を撒き散らし、そのまま微動だにしなくなった。 「あ゛ーーーーー!!れびりゃのあがぢゃんーーーー!!!」 運よく攻撃が当たらなかったものの、わが子を殺された母ゆっくりゃは大量のしわを作り、涙で顔をぐしょぐしょに濡らして元々見苦しい膨れっ面を更に気持ち悪いものへと変えてゆく。 「いだい゛!!いだいーーー!!」 「おてでが!!おでてがーーーっ!!!」 「うぅ~~~~☆ にぱぁ~~~~~~♪」 あるものは右腕をすりつぶされ、またあるものは左足をねじ切られ、またあるものは顔の1/3と精神を粉々に砕かれていた。 これが人間だったら目を背けたくなるような阿鼻叫喚の地獄絵図であっただろう。 そして少し間をおいての三回目の攻撃は親の両足を瞬く間にすりつぶした。 「ギャおおおオおぉおぉぉォオオおおお!!!!!!?」 上半身は刺し傷だらけ。下半身はもはやない。全身傷だらけで、具の半分近くを持っていかれた母ゆっくりゃは半ば虫の息だ。 立て続けの四回目の攻撃。幸運なのかそれとも不運なのか、母ゆっくりゃを粉砕しようとしたチャリオットは石に躓き宙を舞う。 結果、母ゆっくりゃは死を免れた。しかし、チャリオットは顔を1/3そぎ落とされた子ゆっくりゃへと落下し、その胴体を粉砕、大量の具を撒き散らした。 「うぎょあ!?!」 悲鳴とも呼べない奇声を発し、顔だけになってしまった子ゆっくりゃは・・・ 「れび☆ぢあ・・・う゛ー」 あまりにも場違いな言葉を口にすると同時に満面の笑みを浮かべた。その表情はゆっくりゃにあるまじき可愛らしさだ。 「ぷでぃ、ぷでぃん、ぷでぃ・・・」 しばらく痙攣しながらも笑顔で意味不明な言葉を発し続け、最期にはやはり笑顔のまま息絶えた。 もはや誰がこの場を掌握しているのかは明白。チャリオットの中のまりさは口の両端を吊り上げ陰惨とした笑みを浮かべている。 「ぅあう・・・」 痛がっている場合じゃない。母ゆっくりゃはまだ生きている子どもたちに目もくれず腕の力だけで這って逃げようとする。 「おが~ぢゃ~ん!?」 「うぎゃ!?れびりゃをだづけどぅーーー!!!」 見捨てられた子ゆっくりゃはこの世の終わりでも到来したかのような表情で母の背中を見つめる。 だが、全てをかなぐり捨てた必死の逃走には何の意味もなかった。 「ゆっくりさせないよ!」 もはやゆっくりとさえ呼べないような速さで這いずるしか出来ない母ゆっくりゃの正面を取ったまりさは潰さないように加減した突撃を当てる。 「うぎゃ・・・!?」 短い悲鳴とともに弾き飛ばされた母ゆっくりゃは新たな刺し傷と失った両足から餡子を垂れ流しながら子どもたちのすぐ傍へと弾き飛ばされた。 「いや゛ぁぁぁぁああああ!!!あ、あああ、あがぢゃん!?あああ、あう!?」 落下の際の衝撃で左腕も使い物にならなくなってしまったらしい。唯一自由に動かせる右腕で先ほど息絶えたの笑顔の子どもの生首を引っつかむとそれをまりさのほうに差し出す。 つまり、子どもはやるから見逃してくれということだろう。かりすまは何処へやら。全く酷い親だ。 「お゛がーぢゃーん!?」 「うあ゛ーーーー!!」 その行動は生き残っている2匹の子どもたちを更なる絶望のどん底へと叩き落した。 それを見た瞬間のまりさの笑顔のエグいことエグいこと。 「こゆっくりゃ!!」 エグい笑みを浮かべつつ、偉そうに子ゆっくりゃを呼びつける。 「は、はい゛ーーーーーー!!」 「あ゛ーーーーーー!!!」 痛みと恐怖と絶望からか、思った以上に従順な態度を示す子どもたち。 「そのゆっくりゃをゆっくりたべてね!」 あ~あ、こりゃ母ゆっくりゃ死んだな。自分が先に子どもを差し出そうとした以上、子どもも待ってはくれないぞ。 で、14分と23秒後。 そこには母ゆっくりゃのおべべだけが残っていた。 「「う゛ー!!ぜんぶだべだどぅーー!!」」 2匹の子ゆっくりゃは場違いなほど嬉しそうな笑みを浮かべながら、そのおべべを指差す。 「ぜんぶだべだから、ぷっでぃ~ん・・・ぷぎゃ!?」 何かを言い切る前にまりさのチャリオットアタックで右腕のもげた子ゆっくりゃが圧殺された。 正中線をなぞるように踏み潰されてぺちゃんこになっており、チャリオットの破壊力を100%受けきったらどうなるのかを見事に体現していた。 きっと「ぜんぶ食べたからプリン頂戴」と言おうとしたんだな。 こーまかんのおぜうさまにとって言うことを聞けば報酬があるのが当然なんだろう。だからあんなに嬉しそうだったのか。でも、こいつら野生種っぽいような? 「・・・う?」 唯一生き残った左足のない子ゆっくりゃもまた言うことを聞けばプリンを貰えるものだと思っていたので、何故か仲間が殺されたその状況と意味が理解できず呆然とする。 「ぷっでぃ~んは?」 と、小首をかしげているところに容赦なく、まりさが襲い掛かってきた。 「ギャおああああああああアああああああ!!!ブッでぃいいいいぃぃっぃgsねwgん、srgbんcぢkwsdcうぇr!!!」 その一撃で体の左半分を粉砕され、大量の具を撒き散らした子ゆっくりゃはもはや何を言っているのか全く聞き取れない絶叫を残して、動かなくなった。 「ゆっくりしていってね!」 まりさはもはや1匹たりとも動くもののいないゆっくりゃの群れに向かって今まで以上にえげつない笑みを浮かべたまま、お決まりの文句をはき捨てると、その場を後にした。 そんなこんなで18時間と26分19秒後。 あるときはゆっくりゃを上回る能力のゆフランをもたやすくなぶり殺した。 またあるときは発情したアリスの群れを全く寄せ付けることなく轢き潰した。 更にまたあるときは3頭の蛇をまるでそんなものいなかったかの如く蹂躙した。 挙句の果てには人間でさえも敵わない野犬12頭の群れをいとも容易く一蹴した。 そうして、ゆっくりまりさはようやくゆっくりできる自分の故郷へとたどり着いたのだ。 「あ、おかーしゃんだ!」 真っ先に母の存在に気付いたのは6匹いる子どもたちの末っ子のゆっくりれいむだった。 「おかーしゃ~ん!!」 「れいむーーー!!」 実に涙ぐましい感動の再開。でも、何か大事なことを忘れちゃいないか? と、俺が思案にふけっていたそのとき・・・。 「ゆぎゃ!?」 という悲鳴とともに幼いれいむが空中で何かに激突し、更にそのまま轢き潰され、中身の餡子を撒き散らした。 あ~、そうかそうかそうか。外敵だけじゃなくて、家族や仲間も粉砕してしまうのか。こりゃうっかりしていたぜ☆ などと、俺が一人納得していると村中のゆっくりがわらわらと集まってきた。 「まりさ・・・こどもをころすなんて・・・しばらくみないあいだにゆっくりできなくなったんだね」 そういってまりさを攻めるのはすでに母にはなっているであろう大きさのゆっくりれいむ。 「ゆ!?ちがうよ、したくてしたんじゃないよ!!」 「むきゅ・・・そんなの、かんけいない。おきてはおきて・・・」 まりさの反論をぼそぼそと却下するのはこれまた成人サイズのゆっくりぱちゅりー。 更にどんどん集まってくるゆっくりたち。最前列に大きなゆっくりが立ち並び、その後ろで子供や赤ちゃんが様子を伺っている。 「おかーしゃんはそんなことしないよ!」 そんなゆっくりの群衆の中をかき分けて飛び出してきたのは5匹の子ゆっくり。2匹がれいむ種で3匹がっまりさ種だった。 まりさの感涙に咽ぶ表情から察するにあのまりさの子供だろう。小さい鳴りに必死で母を守ろうとしている。 「み゛、みんな゛ぁぁぁぁあああああ!!」 あくまで自分を信じようとしてくれる子供たちに頬ずりしようとするまりさ。 あ、そんな事したら・・・ みちっ、ぶちゃ、むりゅ、ぐじょ・・・めりめりめりめり・・・! あ~あ、やっぱり。またやっちゃったよ。散々そのボールに頼ってここまで帰ってきたくせにどうして肝心なときにそれの存在を忘れるかね? 叫ぶ暇すら与えられずに押しつぶされた子どもたち。あたり一面に飛び散る餡子。呆然とする母まりさ。そして・・・ 「ゆっくりできないまりさはゆっくりしね!」 誰かの合図をきっかけに子殺しの罪ゆっくりに制裁を加えるべく飛び掛るゆっくりたち。 もちろん、ボールなんて見えていないし、何故触れてもいないのに子どもたちが潰れたのかなんて考えようともしない。 「やめでええええええええええええ!!!」 しかし、誰も罪ゆっくりの言葉など聞くはずもない。飛び掛ったものはことごとく刃によって傷つけられた。 誰も傷つけまいと必死で逃げるまりさ。だが不運にも逃げている最中にアリス種の赤ちゃんゆっくり3匹を踏み潰してしまった。 「ああ゛ああ゛あああ゛あ゛!!アリズのあがぢゃんがあああああああああああ!!!」 「まりさをころせえええええええええええええええええ!!!」 「ゆっくりしね!!」 「だべええええええええええ!!来たらさざっぢゃうううううう!!!!」 怒声とともに飛び掛るゆっくりたち。しかし、チャリオット相手に敵うはずがない。 「おがーーーーーざあああん!!!いだいよおお!!!!」 ある子どもは親にほめられたいがためにまりさに突撃して、またある子どもは逃げるまりさに轢かれて、またある子どもは大人たちに下敷きにされて潰れる。 「あのれいむも子どもをころしたよ!!!」 とめどなくあふれる罵詈雑言。子を、親を呼ぶ悲鳴。怒りが引き起こす数々の惨劇。 繰り返される惨劇の連鎖はとどまることを知らない。 「ばじゅりぃぃぃいいいいいい!!!しんじゃだべえええええええ!!!」 「ゆ、ゆっゆっゆっゆっゆ・・・・ゆぅ?うっめ!めっちゃうめぇ!!」 その子どもは気が触れてしまったらしい。純真無垢な笑顔で母親の死肉を食い漁っていた。 「ゆゆ!!このこ、ははおやをたべてるよ!!ゆっくりおしおきしなぎゅおああああああああああああああああああああ!!!」 「みんなが!!みんながぁ!!わるいんだぜ・・・!!ゆっくりしてればいいのに!!ゆっくりできないならまりさがゆっくりさせてあげるよ!!」 そして狂気がゆっくりの里を飲み込んでいった・・・。 そんな地獄絵図を背に、俺は人里へと引き返した。 この悲劇はゆっくりだからこそ起きた間抜けな喜劇などではない。 これは教訓なのだ。寓話なのだ。 身を守るための道具であっても使い方を誤れば、その恐ろしさを失念すれば自らを傷つけることになる。 そして時には自分の大事な人々を傷つけることになる。 胸に手を当てて考えてみてほしい。人間だって似たような悲劇を何度も経験しているだろう? などと、一人格好良くナレーションをしながらゆっくり歩を進める俺だったが、ある重要な事実を思い出して駆け足になる。 「そういえば・・・紅魔館から依頼されたゆっくりボール・エレガント・ウォーカー~これで君も社交界の鼻~の納品日って明々後日だったな」 さて、ゆっくり急いで仕上げるか!! -----あとがき?----- 書き込めるってシアワセ・・・。 気がつけばゆっくりボールも4作目。 いつも突貫で仕上げるので誤字脱字が酷いぜ。 珍しく虐待分多め?でも、終盤のゆっくりは最早ゆっくりじゃねえ。 ゆっくりボール1号 理想 押さえつけることで成長抑制。しかもボールの中は安全だよ 現実 安全云々以前にボールの中で終わらない苦痛を味わい続ける ゆっくりボール2号 理想 これでゆっくりも人間と一緒にスポーツが楽しめるよ 現実 ボール代わりにされた挙句、発情してもイけない地獄 ゆっくりボール3号 理想 押さえつけることで子どもがあまり成長させずに小さいサイズで産ませる 現実 押さえつけられた影響で母が多大なストレスを受け、奇形の未熟児になる ゆっくりボール4号 理想 絶対防御。これならどんな外敵も安心だ 現実 無差別虐殺装置。しかも食料も取れない これらを製造しているゆっくり愛好家は間違いなくゆっくり脳。 彼は本当にゆっくり好きなんですが、ゆっくり脳なので作るものが全て裏目に出ているだけ。 しかも、ゆっくり脳で自分の都合の良いように解釈するので全く自重しない。 byゆっくりボールマン このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/1647.html
前編 (注)何の罪も無い、純粋で心優しいゆっくりが酷い目に遭います。 ゆっくり姉妹 後編 庭への扉を開け、まりさの姿を探す。あれから六日も経っているので、 もう諦めて帰ってしまったかもしれないと思っていたが、それは杞憂だった。 まりさは扉の近くでぐったりとしていた。何度も扉に体当たりしたのか、全身ぼろぼろだった。 その様子を見れば、六日間、自分の事を顧みず、ただひたすらに姉を救おうとしていた事がわかる。 れいむの為にここまでやるとは、驚いたな、六日前はただの甘ったれたゆっくりに見えたんだが。 僕はまりさを掴み、自分の顔の高さまで持ち上げる。 「ゆぅ……。お、おにいさん!」 それまで虚ろだったまりさの瞳が、僕の存在を視界に捉えた途端、生気を取り戻す。 「おにいさん! まりさ、すごく怒ってるよ! おねえちゃんをかえしてくれないと、おにいさんとはゆっくりできないよ!」 まりさは顔を真っ赤にして僕の手の中で暴れる。 半死半生の体の、どこにこんな力が残っていたのだろう。 姉を思う強い気持ちが、底知れぬエネルギーを生み出しているのかもしれない。 なかなか大した奴だ、僕はまりさの事が少しだけ好きになった。だから、優しく声をかけてやる。 そういえば、まりさに話しかけるのはこれが初めてだな。 「じゃあ、お姉ちゃんに会わせてあげるよ」 「ゆ!? 本当!? やったあ! おにいさん、ありがとう!」 金剛力士像そっくりだったまりさの怒り顔が、えびす様のようにほがらかになる。 おまけに僕にお礼まで言う始末だ。こいつ、誰がれいむを誘拐したのか忘れてしまったのか? 「どういたしまして。まりさは疲れてるだろうから、僕が連れて行ってあげるね」 「ゆゆ! おそらをとんでるみたい!」 僕に抱えられると、まりさはキャッキャとはしゃぎだした。 六日前、同じような体勢から地面に叩きつけられた事をすっかり忘れてしまっているらしい。 なんとまあ、おめでたい生き物だ。まあ、単純な方が『ゆっくりすること』に都合が良いのだろう。 僕はまりさを抱えて家の中に戻ると、庭の扉を閉めて、れいむの部屋へと歩き出す。 まりさは廊下に飾られた絵画や調度品を見て、楽しそうに笑っていた。 「きれいなものがたくさんあるよ! おにいさん! とっても素敵なおうちだね!」 「そうかい? どうもありがとう」 にっこりと微笑んでそう答えてやると、 まりさは嬉しそうに僕の腕に頬をすり寄せる。随分と人懐っこい奴だ。 僕は、まりさの事を可愛いと思い始めていた。 六日前は『鬱陶しい』『やかましい』としか感じなかったのに、何故だろう。 おそらく、れいむがいつまで経っても僕の事を好きにならなかったから、 すぐに懐いてくるまりさを、愛おしく感じるのだと思う。僕はまりさの頭を優しく撫でてやる。 「ゆゆ~ きもちいいよ! おにいさんは優しいから、まりさ、すごくゆっくりできるよ!」 ついさっき、『れいむを返すまでは僕とはゆっくりできない』、 と言っていたのに、忘れっぽい奴だな。でも、そんな能天気な所が、とても可愛いと思う。 だが、今の僕にとって『可愛い』というのは、『傷つけたい』という事だ。 これから自分がどんな目に遭うか教えてやったら、この無邪気な笑顔がどんな風に歪むのかな。 そんな事を考えると、自然と口元から笑みがこぼれた。 やがて、れいむの部屋の前に戻ってくると、まりさを廊下に下ろし、鍵を開ける。 ドアを少しだけ開けて中の様子を伺うと、れいむは憔悴しきった顔で、呆然と中空を見つめていた。 もう、涙も枯れてしまったらしい。困ったな、これからが本番なのに。 まあ、妹に会わせてやれば、元気になるだろう。僕はドアを全て開いて、まりさを部屋の中に入れてやる。 「おねえちゃん!」 「………まりさ?」 まりさの元気な声に、生きる屍のようだったれいむがぴくりと反応する。 そして、乾ききっていた瞳が最愛の妹の姿を捉えると、枯れたはずの涙が洪水のように溢れ出す。 その涙は、誘拐されてから流し続けてきた、恐怖と悲しみの涙ではない、暖かい、喜びの涙だった。 「まりさ…! まりさあああ!!!」 「ゆ~! おねえちゃん~! くるしいよ~!」 れいむがあまりにも激しく擦り寄ってくるので、まりさは少し苦しそうだった。 それでも、嬉しそうに姉の頬を舐めている。ゆっくり姉妹、感動の再会だ。 「ご、ごめんね! つい嬉しくって! これじゃ、ゆっくりできないね!」 「ううん! おねえちゃん、とってもいい匂いがするよ! すっごくゆっくりできるよ!」 自分の行動を恥じて、妹から離れようとするれいむの頬に、まりさは自分の頬をすり寄せる。 いい匂いがするのは当然だ。僕が毎日風呂に入れて、人間用の高級ボディソープで体を洗い。 髪にはリンスまでつけてやっていたのだ。野生のゆっくりの甘ったるいだけの匂いとは大違いだろう。 「本当? うれしいな! まりさにそう言って貰えるのが、一番うれしいよ!」 ニコニコと笑って、ぴょんぴょん飛び跳ねるれいむ。すっかり元気を取り戻したようだ。 さて、そろそろ良いかな。僕は、感涙に咽ぶれいむに優しく語りかける。 「れいむちゃん。君の言うとおり、まりさはとっても可愛いね。だから、ここに連れて来たよ」 「おにいさん、ありがとう! 本当にありがとう!」 れいむは心から幸せそうな顔で、僕に感謝の気持ちを伝えてくる。 おやおや、お礼を言うのは、まだちょっと早いんじゃないかな? 人の話は最後まで聞こうね。 「それじゃ、今からまりさを殺すね」 「うん! そうだね! ………え?」 幸せな表情のまま固まるれいむ。その姿は、まるで縁起の良い置物のようだ。 「どうし…て?」 「どうしてって、さっき、部屋を出る前にそう言ったじゃない」 「で、でも…まりさの事、可愛いって…」 「そうだね。殺したいくらい可愛いね」 ぶるぶるぶるぶるぶるぶるぶるぶるぶるぶるぶるぶるぶるぶるぶる 僕の足にも振動が伝わってきそうなほど強く震えるれいむ。小さな歯が、ガチガチと音を立てる。 そして、先程まで幸福な涙を流していた瞳からは、とめどなく悲涙が流れ落ちていた。 良い顔だ。すごく可愛いよ。れいむちゃん。 「ゆ~ そんなに褒められたら、まりさ、はずかしいよ~」 まりさは、僕とれいむのやり取りを、騒ぎもせず聞いていた。 その表情には危機感のかけらもない。それどころか、先程から可愛い可愛いと言われて、照れていた。 この部屋まで自分を優しく抱っこして連れて来た人間が、酷い事をするはずがない、と思っているのだろう。 六日前の僕なら、甘ったれた考え方のまりさを不快に感じただろうが、 今の僕は、まりさのそんな子供っぽい所を愛おしく思った。 純粋で、とっても可愛いまりさ。大好きだよ、殺したいくらいね。 僕がゆっくりとまりさに手を伸ばすのを見て、れいむが絶叫する。 「まりさあああ!!! 逃げてえええ!!!」 「ゆゆっ!?」 さすがのまりさも、れいむの悲鳴にただならぬものを感じたのか、素早く僕の手を逃れる。 そして、そのまま部屋の隅に置いてある、小さなベッドの下に隠れてしまった。 なるほど、れいむが自慢するだけの事はある。まるでウサギのようなすばしっこさだ。 「すごいなあ。これなら確かに、れみりゃからも逃げ切れそうだね」 僕はそう言いながら、れいむに食べさせたショートケーキの残りが乗っているガラステーブルに向かう。 まりさにケーキをご馳走する為ではない。さっき使ったケーキナイフを手に取るためだ。 長さ30cm程度の鋭い刃物。甘いお菓子を切断する為だけに生まれた道具。 ゆっくりを傷つけるのに、これほど適した物が他にあるだろうか。 「まりさ! 隠れててもすぐに捕まっちゃうよ! もっと動きやすい所にいないとだめだよ!」 れいむがまりさに向かって、実に適切な助言をする。 その通りだった。ただ怯えて隠れているだけなら簡単に捕まえる事が出来るが、 あの俊敏さで逃げ回られたら、狭い部屋の中とはいえ、捕獲するのは容易ではないだろう。 れいむの聡明さに、今更ながら感服する。だが、まりさの知能ではその作戦を理解する事は出来なかったようだ。 「だいじょうぶだよ! おねえちゃん! ここなら、体の大きなおにいさんは入ってこれないよ!」 まりさは自信満々にそう言い放つ。まりさが隠れている場所は、 僕がれいむのために用意した、1平方メートルの広さの、ゆっくり専用ベッドの下だった。 そこには、丁度まりさ一匹が収まるくらいの隙間があった。 「なるほど、確かに僕の体じゃそこには入れないね。うーん、これは困ったぞ」 僕は、わざとらしく困った振りをしながら、まりさの元に近づいていく。 その様子を見ていたれいむが、すごい剣幕でまりさを怒鳴る。 「まりさ! 急いでそこから出て! そこにいちゃだめえ!」 そんなれいむの必死な姿とは正反対に、まりさは何故姉がそんなに焦っているのか分からない、といった顔だった。 僕が『僕の体じゃそこには入れない』と言った事で、ベッドの下は安全地帯だと信じきっているのだろう。 馬鹿だなあ。でも、そんな所も可愛いね。そう思いながら、僕はベッドの下に左腕を入れて、まりさの体をしっかりと掴む。 「つかまえた」 「ど、どうしてぇぇぇええええ!? おにいさんは、ここには入れないのにぃぃぃぃいいいい!!!!」 そう、確かに僕の体はベッドの下には入らない。 だが、腕だけなら別だ。人間用の大きなベッドならともかく、 ゆっくり用の小さなベッドの下なら、まりさがどこに隠れていようと、掴む事ができる。 僕はまりさを引きずり出すと、その体を胸の前に持ってきて、そのままベッドの上に腰を下ろす。 そして、右手に握り締めたケーキナイフを 大げさに振りかぶり、少し待つ。 このまま振り下ろしてもつまらないからだ。 「まりさを放してぇぇぇぇぇぇええええ!!!!」 ほら来た。人間には決して敵わないと知りながらも、 妹を助けるために命がけで僕に向かってくる、優しいお姉さん。 すごいね、この六日間、怯えてばかりだった君が、妹のためになら、そんなにも強くなれるんだね。 れいむは丁度僕の膝の辺りに体当たりしようとしていたので、僕は閉じていた足を急に開く。 すると、突然攻撃目標を失ったれいむは、体当たりの勢いを止められず、僕の股の間に飛び込んでくる。 その瞬間、僕は両足の太ももを勢い良く閉じ、れいむの顔を挟み込む。 れいむは、まりさを見上げるような格好で僕の股ぐらに固定される。 これから始まるショーの、最高の特等席だ。 「ゆぐぅっ! …ま、まりさを放し…て…びぷっ!」 「やめでえ゙え゙え゙!! お゙に゙い゙ざあ゙んん!!! お゙ね゙え゙ぢゃんをい゙じめ゙ないでえ゙え゙え゙!!!!」 僕の太ももに強く圧迫され、苦しそうに餡子を吐き出しながらも、妹の身を案じるれいむ。 ナイフを突きつけられ、恐怖に震えながらも、姉の為に涙を流すまりさ。 最高だ。 最高のゆっくり姉妹だ。内臓が燃えるような興奮。先程から、僕の陰茎は痛いほどに怒張していた。 僕は、まりさの顔をれいむにくっつけてやる。そして、お菓子を切り刻むという宿命を果たす為に、 先程から出番を待っていたであろうケーキナイフを、まりさの右側頭部に思い切り差し込む。 「ゆ゙ぎゅぅぁぁぁあ゙ぁあ゙あ゙あ゙っぁあ゙ぁぁぁあ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!!!!!!!」 「まりさ!!!!!! まりさあ!!!!!!! まりさぁぁぁああああ!!!!!!!!!!!」 心地よい旋律が耳に染み渡る。僕は生まれてから今日まで、こんなにも素晴らしい音楽を聴いたことがない。 姉の絶望と悲しみ、妹の苦痛と恐怖が絶妙に絡み合う、究極のアンサンブル。れいむとまりさは最高の楽器だった。 「まりさ、痛い? ふふっ、ごめんね、痛いに決まってるよね。ナイフが体に刺さってるんだものね」 激痛に身を震わせるまりさにそう言って、僕は小さく笑う。 そして、より美しい旋律を生み出すため、 右手の調律棒をグリグリと回し、まりさの体内の餡子を引っ掻き回す。 「い゙だ、い゙だい゙ぃい゙ぃっ! い゙ぢゅあ゙い゙い゙ぃぃっ!! お゙ね゙え゙ぢゃんだずげでぇえ゙ぇっ!!!」 「やめて! お兄さん、やめてえ! まりさ、痛がってる!! とっても痛がってるからあああああ!!!」 僕は、ゆっくり姉妹の悲鳴にうっとりとしながら、 まりさの頭に突き刺さったケーキナイフをじわじわと引き抜いてゆく。 まるで、ナメクジが這うような、遅鈍な動きで。 「ぐぎゅ゙ぐあ゙ぁぁぁあ゙あ゙あ゙ぁぁあ゙あ゙あ゙あ゙!!!!! ぐがぐぐぐぐゔががががが!!!!!!!」 「お兄さん!!! そんなにゆっくりしないでえ!!!! もっと速く抜いてあげてぇぇえええ!!!!!」 れいむの哀訴を無視して、僕はナイフを引き抜く手をピタリと止める。 そして、父親が娘に語りかけるように、優しく声を掛ける。 「れいむちゃん、悲しい? 悲しいよねえ。可愛い可愛いまりさが、目の前で苦しんでるんだから」 そこまで言って、半分以上抜けていたナイフを、再びまりさの中にぶち込む。 「えががががあ゙あ゙あ゙あ゙あ゙っぁあ゙ぁぁぁぁあ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ぁぁぁぁあ゙あ゙あ゙!!!!!!!」 「まりさぁぁぁぁあああ!!! もうやだぁ!!!!!! やだああぁぁぁぁぁああああ!!!!!!!」 僕の呼吸は、体内を駆け巡る途方も無い快楽により、突進寸前の猛牛そっくりに荒くなっていた。 脳味噌が沸騰しているかのような錯覚を受ける程の、異常な陶酔感。 知らなかった。世の中に、こんなにも気持ちの良い事があるなんて。 もう、長く楽しむために手心を加えて痛めつける、なんて事を考える余裕は無かった。 ただ、めくるめく喜びを得るため、狂ったようにまりさの顔をメッタ刺しにする。 「ゆ゙ぎぃっ! ぐぎゃあ゙っ! や、やめ…べっ! げぼぉっ! もう、や゙め゙、ぶべぇっ! や゙…め゙…」 「ああああぁぁぁぁ…。まりさのあんこがなくなっちゃう…。このままじゃ、なくなっちゃうよおぉぉぉ…」 傷口から餡子がだくだくと流れ出し、まりさの瞳から、生命の輝きが消失していく。 れいむは、まりさの口から吐血のように吹き出される餡子を全身に浴びながらも、 自分の顔についた餡子を舌で掻き集めて、まりさの口に戻そうとしている。だが、それは無駄な努力だった。 やがて、まりさの顔色は白蝋のようになり、もちもちとしていた皮は、ほとんど弾力を失っていた。 死の一歩手前、といった所だろうか。僕は、最高の絶頂を迎えるために、 最後に残った理性で、ナイフを振り下ろす腕を止める。 「まりさ、お別れだよ。最後に、お姉ちゃんに言いたい事はないかい?」 「ゆ゙…ゆ゙ぅ…お゙わ…がれ…」 まりさは、れいむのように賢くない。 だが、さすがにもう自分が助からない事は分かるのだろう。 そして、今を逃せば、もう姉と話す事が出来る機会は二度とやってこない、という事も。 「お゙ね゙…お゙ね゙え゙…ぢゃ…ん…」 真理を悟った聖人のような表情でれいむに語りかけようとする。 だが、『お別れ』と言う言葉を聞いたれいむは、僕の足の間で狂ったように暴れだした。 「だめ!! だめぇぇぇええ!!!!! ぜったいにだめぇぇぇぇええええええええええ!!!!!」 そんな姉の慟哭が、聞こえているのか、いないのか、 まりさは、感嘆するほど穏やかな面持ちで、れいむに自らの気持ちを伝える。 「お゙…ね゙え゙ぢゃん…だい゙ずぎだよ…まりざが…いなぐなっでも…ゆっぐりじでいっでね…」 「いやだよお! そんな事、言わないでよお! いつまでも、二人でゆっくりしようよお!!」 れいむは、血みどろ…いや、餡子みどろのまりさの顔の傷を懸命に舐めている。 どうやら、怪我の治療をしているつもりらしい。賢いれいむなら、そんなことをしても、 もうまりさの命は助からない事が分かっているだろうに。 いや、賢いからこそ、妹が死んでしまうという事実を認められないのかもしれない。 「上手にお別れが言えたね。えらいよ、まりさ。それじゃあ、さようなら」 僕は柔らかくまりさに微笑むと、その眉間にナイフを突き刺す。 そして、人間で言うならば心臓にあたるであろう、餡子の中心部分をえぐった。 すでに死にかけだったまりさは、叫ぶ事もなく、静かにその生涯を終えた。 そんな、物言わぬまりさの代わりに、れいむが今日一番の叫び声を上げる。 「ま゙ぁり゙ぃざぁぁぁぁっあ゙あ゙あ゙あ゙あ゙っあ゙ゔゔあ゙っぁぁぁあ゙あ゙ぶゅぅゔゔば゙ば゙ば゙あ゙!!!!!!」 凄まじいショックのせいだろう、れいむは大量の餡子をぶちまけながら絶叫する。 そのため、今まで一度もよどむ事の無かった、清流を連想させる程の綺麗な声が、泥水のように濁った。 それは、れいむの生涯で最大の苦しみが訪れた事を知らせるシグナルだった。 その神々しい調べを聞いた瞬間、僕は射精していた。 一度、二度、三度、吐き出された精液が下着を汚していく。今まで経験した事が無い、長い長い絶頂。 全身が痙攣を起こしたように震え、目が霞む。四度、五度、六度、僕は精を放ち続け、七度目の放精で、意識を失った。 どれくらい気を失っていたのだろうか。 朦朧とした意識で目を覚ますと、僕の足元には、ナイフが刺さったままのまりさが転がっていた。 いや、『まりさだったもの』と言った方が適切かもしれない。 なぜなら、その物体は口らしきもの以外は全てズタズタに切り刻まれていて、 餡子と皮のぐちゃぐちゃとした塊になっていたからだ。 れいむは、その『まりさだったもの』の側に寄り添う形で息絶えていた。さっき叫んだ時に、餡子を吐き出しすぎたのだろう。 今日一日だけで、一生分の涙を流しつくしたであろうその顔は、ほとんどの餡子が抜けてしまった事もあって、 さながらエジプトのミイラのようだった。これも、『れいむだったもの』と言った方が適当な気がする。 窓から差し込む血のように真っ赤な夕日が、二匹の死骸を朱色に染め上げていた。 それは、一般的な感性を持つ人が見たならば、思わず嘔吐してしまうような、グロテスクなオブジェ。 でも僕は、そんな『れいむだったもの』と『まりさだったもの』の姿を、世界で最も美しいと感じていた。 そして、『また今日のような素晴らしい快感を味わいたい』と思っていた。 翌日。僕は朝早く起きて、庭にゆっくり姉妹のお墓を作ってあげた。 墓標は、まりさの命を奪ったケーキナイフだ。なかなか、しゃれた墓になった。 さようなら、れいむとまりさ。天国で、ゆっくりしてね。 お墓を作り終えると、僕はそのまま庭でデッキチェアに腰掛けた。 今日、仕事は休みなので、ここで日光を浴びながら、のんびり過ごす事にしよう。 一度、家の中に戻り、紅茶を淹れ、昨日の残りのショートケーキと一緒に庭のテーブルへ運ぶ。 すると、その良い香りに誘われたのか、一匹のゆっくりが庭にやって来た。 金髪に、赤いヘアバンドのゆっくり。これは、なんて種類だったかな。そうだ、ゆっくりありすだ。 ありすは、しゃなりしゃなりと、気取ったような歩き方で僕の側までやってきた。 変わったゆっくりだな。そう思っていると、 ありすは、体を半分だけこっちに向けて、横目でちらっと僕の顔を見てこう言った。 「おにいさん! ど、どうしてもって言うなら、ゆっくりしてあげてもいいわよ!」 ありすの珍妙な態度に、僕は思わず吹き出した。こういうの、なんて言ったかな。 ツンドラ? いや、ちょっと違うな…。ええと…そうそう『ツンデレ』だ。 『ゆっくりしていってね!』と言う、お決まりの台詞が来ると思っていただけに、余計に可笑しかった。 「な、なに笑ってるの!? しつれいなおにいさんね!」 クスクスと笑う僕を見て、ありすはぷくっと頬を膨らませる。 だが、ここから出て行く様子は無く、庭の花壇や池を順番に見て回り、 『なかなかとかいてきね』などと言って、うんうんと頷いていた。 やがて、ゆっくり姉妹のお墓の前に来ると、不思議そうな声をあげる。 「おにいさん、これはなあに? これだけ、ぜんぜんとかいてきじゃないわ!」 それはそうだろう、丁寧に手入れされた花壇や池と違って、 盛り上がった土にナイフが突き刺さってるだけなのだから。 僕は気に入っているけどね。 「それはね、僕の大好きだった、友達のれいむとまりさのお墓だよ」 その言葉を聞いた途端、ありすは狼狽した様子で僕の元に駆け寄ってくる。 「ご、ごめんなさい! ありす、しらなかったの!」 ありすは泣きそうな顔で、僕の足に頬を擦り付けながら謝罪の意を表している。 ゆっくり姉妹のお墓を『全然、都会的じゃない』と言ってしまった事で、 僕の心を傷つけたと思っているらしい。 気取り屋だが、根は素直で優しいゆっくりのようだ。僕は、ありすの事を可愛いと思った。 その途端、心の中でサディズティックな欲望が膨らんでいく。 『可愛いありすを、ズタボロになるまで苦しめて殺したい』 我慢は出来なかったし、する必要も無かった。 僕は申し訳なさそうにしているありすを慰めるように、明るく笑いながら話しかける。 「ははは、大丈夫。気にしなくて良いよ。僕が殺したんだから」 「よかった! それじゃ、おわびにありすがともだちになって………ゆ? ころ、ころしたって? ゆ? ゆ?」 ありすは最初、僕の発言の異常さに気がつかなかったようだった。 それよりも、先程の自分の無神経な発言を僕が気にしていない事が分かり、ほっと息を吐いていた。 だが、その息を吐き終えて、楽しそうに話し始めた時、僕がおかしなことを言った事に気がついたらしい。 ありすの頭には、さかんにクエスチョンマークが浮かんだり消えたりしていた。 僕はその目障りな疑問符を吹き飛ばすために、ゆっくり姉妹のお墓から墓標であるケーキナイフを引き抜く。 刃には、まりさの餡子と土が血糊のようにべっとりとこびりついていた。 「だから、僕がれいむとまりさを殺したんだよ、このナイフで切り刻んでね。あ、れいむは違うな。あれは自然死だ」 しゃれたジョークでも飛ばしたかのようにケラケラと笑いながら、 僕はナイフの腹でありすの右の頬をぺたぺたと叩く。 ありすの桜色の頬が、こげ茶色に汚れていった。 「ど、どうして…? れいむとまりさ、悪い子だったの?」 『そうだよ、ものすごく悪い子達だったからおしおきしたんだよ』とでも言えば、納得するのかな。 でも、違うんだよ。れいむもまりさも、本当に良い子達だったんだよ。二匹の名誉のためにも、嘘はつけないよね。 「ううん、とっても良い子だったよ。それに、二匹ともすごく可愛かったよ」 今度はありすの左の頬をナイフの腹でぴたぴたと叩く。 鏡を見なくても、自分がいやらしい笑みを浮かべている事が分かる。 「じゃ、じゃあ…どうして? どうしてえ? ありす、わからないよお…」 ありすは大きな瞳からぽろぽろと涙をこぼしながら、小さな唇を、わなわなと震わせている。 まったく、たまらない顔をする。可愛いよ、ありすちゃん。 「僕はね、可愛いゆっくりを見ると殺さずにはいられないんだ。れいむとまりさも可愛かったけど、ありすちゃんもすごく可愛いね」 僕はそう言うと、餡子と土で汚れてしまったありすの頬をそっと撫でる。 手のひらから、震えが伝わってくる。僕が怖いんだね。そりゃ、怖いよねえ。 「いや…いやぁ…」 「ふふっ、少し前までは、もう少しまともな人間だったんだけどね」 恐怖のためだろう、ありすは金縛りにあったように動かなかった。 何の警戒もせずに、人間のテリトリーに入ってくるくらいだ、 生まれてからこの方、これほど恐ろしい思いをした事など無かったに違いない。 僕は、難なくありすを捕まえると、家の扉を開けて、乱暴に中へ放り込む。 「ゆきゃっ!」 ありすは可愛い悲鳴を上げて、廊下に倒れこむ。 「ありすちゃん、僕とかくれんぼして遊ぼうよ。今から百数える間に、好きな所に隠れてね」 僕は、倒れたままのありすに優しく微笑むが、ありすはいやいやと首を振るだけだった。 「やだ! やだあ!! もうおうちかえるう!!!」 「隠れないなら、今すぐ殺しちゃうよ」 『殺す』という言葉に、ビクリと反応するありす。 「ゆっ!? か、かくれんぼしたら、ありすのこと、ころさないの?」 ありすはおずおずと僕に尋ねてくる。 「ううん、見つけたら殺すよ。だから、よく考えて上手に隠れてね」 「そんなのおかしいよぉぉぉぉおおおお!!!、ちっともとかいてきじゃないよぉぉぉぉおおおお!!!!」 「それじゃ、スタート。いーち、にーい、さーん、しーい…」 「だめぇぇぇぇええええええ!!!!! かぞえないでぇぇぇぇぇえええええええ!!」 ありすは僕の足にすがりついて、 死のゲームへのカウントダウンを止めさせようとする。 その必死な姿はどれだけ見ていても飽きないが、 このままではゲームにならないので、家の中に蹴飛ばして扉を閉める。 ありすはそれでも扉の向こうで『やめて、やめて』と喚いていたので、少し脅かしてやる事にする。 「百まで数え終わった時にまだそこにいたら、かくれんぼじゃなくて鬼ごっこになっちゃうよ?」 そう言ってから、僕は再び数字を数え始めた。ありす種はゆっくりのなかでは比較的賢い種類らしい。 ありすは、鬼ごっこよりはかくれんぼの方が、まだ生き残る可能性があると思ったのだろう、 わんわんと泣きながらも、家の奥に向かったようだった。僕は遠ざかるありすの泣き声を聞きながら、 自分でもうるさいと思うほどにゲラゲラ笑っていた。 僕の心は、複雑に絡み合う知恵の輪のように、グニャグニャに歪んでいた。 れいむとまりさに出会わなければ、こうはならなかっただろうか。 もしくは、まりさが最初に庭に入ってきた時、優しくしていれば、 今頃、れいむとまりさ、それにありすも一緒に、楽しくお茶でも飲みながら過ごしていたのだろうか。 『ゆぅ~! おねえちゃん! このケーキ、とってもおいしいよ!』 『まりさ! たべながらお喋りするのは、お行儀が悪いよ!』 『まりさはいなかものね! とかいはのありすは、しずかに紅茶をいただくわ!』 ふと、脳裏に楽しげな情景が浮かんで、なんだか悲しい気持ちになった。 そういえば、どうしてれいむをさらったんだっけ。最初は殺すつもりでは無かったはずだ。 何か、別の目的があった気がする。少なくとも、虐待するよりは、まっとうな目的が。 まあ、そんな事はどうでもいいか。これから圧倒的な興奮と快感が味わえるのだ。 正常な人間ならば生涯体験する事の無い、狂人だけが味わえる異常快楽。 歪んだ心というのも、まんざら悪いものではない。 「きゅーじゅういーち、きゅーじゅうに、きゅーじゅうさーん、きゅーじゅうしーい…」 さあ、もうすぐ百だ。ありすちゃん、上手く隠れられたかな。せいぜい楽しませてね。 僕はそう思いながら、ゆっくり姉妹に出会った一週間前のように、秋の空を仰ぎ見る。 高い高い青空に浮かぶ、ふかふかの絨毯のようなうろこ雲は、相変わらずとても美しかった。 おわり 作:ちはる このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/535.html
森の中を一匹の霊夢が上機嫌で走っていた。 「ゆっくりゆっくり♪」 訂正、何時ものようにお目出度い頭で走っていた。 「ゆっくり~していってね~♪」 この霊夢は母親なのだが、今日は久しぶりに朝からゆっくり魔理沙と遊んできたのだ。 前日に餌を大量に取っておき、二匹の少し大きな霊夢に赤ちゃん達を任せてきた。 以前も数回このようにして遊んだ事があった子供達は、特に不審にも思わないで母親を見送った。 もう直ぐ冬。 家に篭る前に、このお母さんゆっくりも羽を伸ばしたかったのだろう。 「ゆゆ!! きれーなおいけ~~!!!!」 ふと、近くに大きな池がある事に気が付いた霊夢は、少し道草していく事にした。 「ゆ~すっきり~♪」 沢山歩いて喉が渇いていたので、勢いよく水を飲んでゆく。 「ごきゅんごきゅん!!! ぷっはぁ~♪ しあわせ~~♪」 水分を補給し終え、元気いっぱいという感じでその場を後にしようとする霊夢。 しかし、水場に何かを発見すると、急いで舞い戻ってきた。 「ゆゆ!! かえるさんだ~~~♪」 そこには、葉っぱに乗ってゆっくりと池に浮かんでいるかえるの姿。 当然、そのゆっくりしている姿を、ゆっくりが放っておく訳が無い。 「ゆ♪ かえるさん♪ れいむもはっぱにのらせてね!!!」 勢いよく、かえるの乗っている葉っぱへとジャンプする霊夢。 そのまま池の中に飛び込む。 「ゆ? ゆゆ!!! なんで!!! どーじで!!! あぶぶ!!」 見た目より深い池のようで、底に体が付けない霊夢。 「かえるざんはちゃんどのってだのにーー!! だまじたの?!!!」 見る見る間に水分を吸ってふやけていく。 「あばば!!! だずけで!! まりざーーー!!! ぶぶぶぶぶ……」 「かえるざんといっしょに、ゆっぐりじだがったーーーー!!!!!」 既に崩れ落ちた眼球が捉えていたのは、のんびりと水中を泳ぐかえるだった。 ―― 「おかーしゃんおしょいねーーー?」 先ほどのゆっくり霊夢の巣の中では、二匹の子供霊夢と十匹ほどの赤ちゃん霊夢が未だ帰らぬ母親の心配をしていた。 「きっとゆっくりしてるんだよ!! れいむたちでごはんたべようね!!!」 「ゆゆ!! でももうごはんにゃいよ!!!」 母親が用意して言った食事は、普通に食べたら二日分あった。 しかし、稼がなくなった子供達は二回の食事で全て食べ終えてしまったのだ。 当然、そうなれば外へ探しに行かなければならない。 「ゆ~!! もうすぐくらくなるけど、みんなでいけばへっちゃらだね!!!」 「みんなでごはんをさがしにいこうね!!!」 「「「「ゆっくりいこうね!!!!」」」」 本人達は遠足気分で巣を後にしていった。 もう二度と、ここには戻ってこないだろうが。 「ゆっくり~♪」 「ゆゆ!! おねーちゃんおうたじょ~ず~!!」 「ゆへへ!!」 赤ちゃんの為に、歩くペースは遅いがゆっくり達は気にせずに森のなかをひた走る。 そうしていつの間にか森を抜け、たどり着いたのは洞窟。 「ゆ~おっきいね!!」 「……だれ?」 「「「ゆゆ!!」」」 どうやら中にはゆっくりがすんで居るようだ。 薄暗い外よりも暗いその中から出てきたのは、一匹のゆっくりアリスだった。 「ゆ? れーむのこども? どうしたの?」 どうやら、直ぐに交尾に進もうとはしないようだ。 「おかーしゃんがかえっちぇこないから、ごはんをさがしにきたの!!」 「そしたらここについたの!!」 「そうなの!! とっとかいはのありすが、いっしょにごはんをさがしてああげても、……いいわよ?」 恐る恐る子ゆっくり達に提案する。 勿論、子供達に断る理由はない。 「ゆ!! ありがとーーー!!!」 「いっしょにさがしてね!!!」 「!! ゆ!! まかせて!!! ありすはとってもとかいはなんだから!!」 こっちに美味しいのがある。 そう言って、子供達を山の方へ連れて行く。 急な斜面、下は川。 そんな人間でも入る事をためらうが場所の入り口まで、アリスは子供達を案内した。 「ここで、ぜんまいっていうとってもゆっくりできるおいしいたべものがとれるの!!」 勿論、これは人間の話を立ち聞きして得た知識だ。 「ほんと!! ゆっくりおいしいの?」 「れいみゅたちもたべちゃい!!!」 「じゃあ!! みんなでゆっくりさがしましょ!!!」 子供達と一緒に、ぜんまいを探し出すゆっくりアリス。 しかし、こんな時期にぜんまいなど取れるはずが無く、ゆっくり♪ という楽しそうな声が響くだけである。 「ゆ!! ゆっくり~~!!」 そんな中、一匹のゆっくりが下目掛けて転がり落ちた。 それは事故だったのだが、コロコロ転がり落ちていったその様子を見て、他のゆっくり達は何か楽しい事だと感じたらしい。 「ゆ!! れーみゅもころころすりゅ~♪」 「おねーちゃんもころころするよ!!!!」 「「「ゆっゆ♪」」」 コロコロと楽しそうに転がっていく子供達。 当然下には流れの速い川があるのだが、このゆっくり達は知るはずもない。 「ゆゆ!! これはね!! すきーっていうんだよ!! とかいはのありすはすきーもとくいなんだよ!!!」 負けじとアリスも転がり落ちる。 それに続いて、最後まで残っていた赤ちゃん霊夢も勇気を出して滑り落ちていった。 「ゆ~♪」 上機嫌で転がっているのはゆっくりアリスである。 彼女の頭の中では、この後の計画が綿密にシミュレートされていた。 この後は、みんなでゆっくりして、ゆっくりごはんを食べて、みんなでゆっくり寝よう。 そうだ、もしお母さんが帰ってこなかったらみんなでゆっくりしよう。 「ゆっゆ♪ ゆ! ゆゆゆ!!!!」 上機嫌で滑り降りていたアリスの目に坂の終わりが見えてきた。 そこでは、沢山のこゆっくりが楽しそうにはしゃいでいる。 「ゆゆ!! あっぷ!! だずげでーーー!!!」 「あがーーしゃーーん!!!」 「ゆゆ!! どげちゃうよ!! れーみゅのかっりゃだがとけじゃうよーー!!!!!」 そう見えたのはアリスだけで、本当は溺れているだけなのだが。 「ゆゆ!! れーむたち!! ありすもまぜてね!!!!!」 そんな中へ勢いよくゆっくりアリスが飛び込んでいった。 「!!! ゆ!! おぼれるよ!! はやぐきゅうじょのでんはをじでじょーだい!!!」 漸く子供達の状況を理解したが、流れの速いこの川に入った時点で運命は決まっていた。 「ゆゆ!! ながされる!! だれがだずけで!!! れーむ!! まりざーーー!!! ぱじゅりーーーー!!!!!」 ゆっくりアリス伝えに聞いた名前を連呼する、しかし助けてくれるものはいない。 「ゆぶぶ!! とげじゃうーーー!!! だずげでーーー!!!」 激しい流れで、アリスの頭から髪飾りが流れ落ちる。 「あああ!!! ありずのとがいはでこーでねーとしたかみかざりがーーーー!!」 「だれがだずけでーーー!! こまっでるありずをたずけるのはとがいはのしごとだよーーー!!!」 「……だれ……がーー!!!」 「だ……す……」 明け方。 人里の川岸には、何時ものようにゆっくりのリボンと帽子が流れ着いていた。 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/4124.html
若干うんうん、しーしー描写あり 「ゆっくりしてない」 「「「ゆっくちしていってね!」」」 「ゆっくりしていってね」 今この瞬間ゆっくりが生まれた ぱちゅりー種とらん種という珍しい組み合わせだ ぱちゅりー種が3匹、らん種が4匹という組み合わせだ 母親のぱちゅりーが茎を落として食べさせてあげると 「「「ゆっくりおいちいよー」」」と声を上げて喜んでいた。 一方らんのほうは「皆かわいくて元気に育ってねー」と声をかけていた。 とても幸せそうな家族だ。 翌朝かららんが餌集め、ぱちゅりーが子守と分担して仕事をしていた。 「おかーちゃん、うんうんでりゅよ!」 「おかーちゃん、おにゃかすいたー」 「おかーちゃんetc… 忙しくもそれをしあわせーとおもっているぱちゅりーだった。 夕方らんが帰ってきた 「今日はあまりご飯が取れなかったよ…皆で分けて食べようね…」 「むきゅ…仕方ないわね、お母さんは少しでいいから皆で食べなさい」 「ゆっ!ゆっくりりかいしちゃよ!」 「うっめ!これめっちゃうっめ!」 「ゆうぅ…やっぱりおなかすいたよお…」 翌朝らんが餌を集めに、ぱちゅりーが子守をしていた。 「おかーちゃんetc… 「おかーちゃんetc… 「おかーちゃんetc… ぱちゅりーはすこしこの子達はわがままなんじゃないかと思ったが 子供達のゆっくりしている顔を見ると自分もゆっくりしてしまうのであった。 一方らんは 「ゼエゼエ…やっとこれだけ集めたよ…」 らんの頭に浮かぶのは暖かい家族の笑顔とおいしいご飯であった そのために一所懸命餌を探してはねていたのであった。 そのとき頭上から羽の音が聞こえてきた 「ゆ?ゆ!蜂の巣さんだよ!ゆっくりできるよ!」 はちみつはゆっくりにとって貴重なあまあまである。 だが入手は難しく偶然落ちたものを拾うか、 人間さんの畑の箱の中から取ってくるくらいしか方法がないのである。 らんは蜂の巣に向かって大きくジャンプしたが、 「いだいいぃぃぃ!!!」 見事に顔面から着地してしまった。 しかしらんはあきらめない、長い棒さんを見つけるとそれを器用に咥え、 蜂の巣を突っつき始めたのだ 「ゆーしょ!ゆーしょ!もうすぐとれそうだね!」 がしかし 当たり前のことだが蜂の大群が欄に押し寄せてきたのだった 「ぎゃああああ!!いだいいいい!!何でおっでぐるのおおおおおおお!!」 らんは蜂に追いかけられたいる間に今日集めた餌を落として行ってしまった。 「おかえり…どうしたのらん!?」 真っ先に異常に気がついたのはぱちゅりーであった。 らんの顔は青黒く変色し腫れ上がっていたのである。 「ゆぅぅ…しっぱいしちゃったよ…」 らんはぱちゅりーに今日の出来事を話した。 「そう…大変だったわね、でもありがとう、そんな無茶をしてまでも餌をとってきてくれるんだから」 「ゆ!そうだよ餌…がないわ…」 「なんですってええぇぇぇ!!!」 「ごめんよぉ!蜂さん達に追いかけられたときに多分落としたんだよお」 「餌も持ってこないらんなんて嫌いよ!家庭内別居よ!」 「ゆー!ひどいよぱちゅりー!ぱちゅりーは家の中で赤ちゃん達とゆっくりしてるだけでしょおおお!! らんははちのすさんをとろうとがんばってたんだよおお!!」 「むきゅ!ちっともぱちぇはゆっくりしていないわ!わがままな子供達の世話はとっても疲れるのよ! 狩りなんかといっしょにしないでほしいわ!むきゅん!」 「おきゃーちゃんたち、おにゃかすいたにょ!」 『『うるさい!!』』 「びえーん!お母ちゃんたちが怒ったああ!!」 「ゆっくちできないいいぃぃぃぃ!!」 「むきゅ!わかったわ!明日からぱちぇが狩りにいくわ! 能無しのらんと違っていっぱいご飯もってくるからねえ」 「むっ!じゃあらんは子守をするよ! ぱちゅりーよりも上手に子守ができるよ!」 『『ふーんだ!』』 「ゆえーん、おかあちゃんたちなかなおりしちぇー…」 翌朝 「むきゅ!じゃあちびちゃんたち!らんなんかと仲良くしないで おうちでゆっくりするのよ!」 そういってぱちゅりーは狩りに出かけていきました。 「ふん!らんのほうが子守はうまいからね! さあちびちゃんたちなにして遊ぼうか」 ぱちゅりーサイド 「むっきゅ…むっきゅ…ちょうちょさんまって…ゼェゼェ」 ぱちゅりーの体力で狩りをするのが間違いなのですが、ぱちゅりーにも意地があります。 「むきゅ!つかまえ…あれ?いない…?」 ちょうちょさんはひらひらと飛んでいってしまいました。 「むっきゅー!どうして私がこんな目にあうのぉぉぉ!!!! あのやくたたずのらんのせいよおおおお!!!」 らんサイド 「おかーちゃん、うんうんでりゅよ!」 「おかーちゃん、おにゃかすいたー」 「おかーちゃん、しーしーするにぇ!」 「おかーちゃんetc… 「ゆがああ!うるさくてゆっくりできないいい!」 「おかーちゃん!おそと行ってもいい?」 「だめだよ!お外は危ないものがいっぱいだからね!絶対だめだよ!」 「ゆぅーん!ぱちゅりーおかーちゃんはお外で遊ぶのもべんきょうよって言って遊ばせてくれたよ!」 「ぱちゅりーはぱちゅりーなの!!らんのときはだめぇぇぇ!!!」 「ゆっく…わかっちゃよおかあちゃん…」 「ゆー…ゆー…」 らんは疲れてついうとうとしてしまいました。 「いまにゃらおそとにでらにぇるにぇ!」 「おそとでいっぱいあそぼうねえ!」 赤ちゃん達はらんを起こさないようゆっくりとお外に出て行きました。 「ゆー!ぽかぽかー」日向ぼっこするゆっくり 「この草さんおいしいよー」草さんをいっぱい食べるゆっくり 「むきゅん、これはとても難しいご本だわ…」チラシの破片をご本といって読むゆっくり そこではとてもゆっくりとした時間が流れていました そこへ… 「まりささまのおとおりだぜええ!!!」 スィー!スィー!と爆音を上げてまりさのスィーが向かってきました。 「ゆ?ゆっくりしていってゆぎゃあああああああ!!!!」 1匹の赤ゆっくりがまりさのスィーに引かれて真っ二つになってしまいました。 「へっ!そんなところでゆっくりしてるのが悪いんだぜ!」と まりさは捨て台詞をはいて去って行きました。 「ゆがぁぁぁ!おねえちゃぁぁぁん!」 「ぱちぇのいもうどがぁぁぁぁ!!」 残された赤ゆっくりが悲しみに打ちひしがれていると 「ゆっくり泣き声がするんだねーわかるよー」 ゆっくりちぇんが茂みの中から現れました。 赤ちゃんゆっくり達は、なにかされるのでは?と思い 一箇所に固まりました。 「姉妹がしんじゃったんだねーわかるよー」と ちぇんはやさしく声をかけてくれました。 そして一緒にお墓を作ろうといってくれました。 「お墓は死んだゆっくりがゆっくりするところなんだねーわかるねー」 そこへいまさららんがやってきました。 「おちびぢゃんだぢぃぃぃ!!どぼじでおうぢがらでたのおぉぉぉぉ!!!」 「ゆえーん!ごめんなさいぃぃぃ!」 「一人少ないのは何でなのぉぉぉぉ!!!」 「まりさのスィーに引かれちゃったんだねーわかるねー」 説明できない赤ゆっくりに代わりちぇんが説明しました。 そしてお墓はその子のものだと言うことも。 「おぢびぢゃんごべんねぇぇぇ!!!おかあざんがじっがりじでないがらあぁぁ!!!」 「おきてしまったことは仕方ないんだねーわかるよー」 ちぇんはらんを一所懸命に慰めました。 一方ぱちゅりーは 「もう一歩も動けないわ…これじゃ子供達どころからんにまで笑われてしまうわ…」 ぱちゅりーはまったく餌を取れていませんでした せめて子供達の分だけでもと気力を振り絞って起き上がったところに 『キキーッ!』 「あぶないんだぜ!!よく見て歩くんだぜ!!」スィーに乗ったまりさだった。 「ご、ごめんなさい」 ぱちゅりーは危ないのはそっちでしょと言いたいところだったが、 そんな気力さえもう残っていない状態でした それを見かねたまりさが 「ヘイ!一緒にあまあまさんでも食べようぜぃ」と声をかけてくれました。 「い…いいの?」 「ぱちゅりーみたいな美ゆっくりが狩りなんて似合わないんだぜ きっと旦那はひどいやつなんだぜ!」 ぱちゅりーは少し悩みましたが 自分もおなかがペコペコだったので一緒にまりさの巣まで行くことにしました。 「ついたぜ!ここがまりさの巣なんだぜ!」 なんとまりさの家は暖かく丈夫で広くしかも部屋の入り口まであまあまの匂いが漂ってきていました。 (じぶんのいえとはおおちがいだわ…)ぱちゅりーはそう思いましたが口には出しませんでした。 それからしばらくして 「ぱちゅりー、まりさの家でもっとゆっくりしていかないかだぜ?」と話しかけられました。 ぱちゅりーは悩みましたが、おなかもすいていたのでお言葉に甘えることにしました。 翌朝 「ぱちゅりーが帰ってこないよ…らんが狩りに行かなかったせいかも…」 「大丈夫なんだねーどこかでやすんでるんだねーわかるよー」 「ちぇんはやさしいね、ぱちゅりーとは大違いだよ ぱちゅりーはすぐ怒るんだ。昨日も餌を落としちゃったらすごく怒られたんだよ」 「たいへんなんだねーわかるよー」 「ちぇんはやさしいんだね、ありがとう」 「はやくかえってくるといいねーわかるよー、すーりすーり」 「ち…ちぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇん!!!!」 「ぎにゃあああぁぁぁぁぁ!!!!」 「ちぇぇぇぇぇぇぇぇぇん!!かわいいよぉハァハァ…」 「や…やめてほしいんだよー!わかるねー!」 「わがらないよぉヘコヘコヘコ!」 「にゃあぁぁぁぁ!!!やめてよー!」 『『すっきりー!』』 「ちょっとゆっくりしすぎちゃったわね、そろそろ帰るわ」 ぱちゅりーがそういうと 「ここまで来て帰るってのは無しだぜ!ゲッヘッヘ!」といって ぱちゅりーを押さえ込みました、そして 「んほおぉぉぉぉ!まりさのアレがフジヤマヴォルケイノォォォォ!!!!」 「いやああ!やめてえええぇぇぇぇ!!!エレエレエレ…」 『『すっきりー!』』 「こんな子供は育てられないんだねーわかるよー!」 ちぇんは植物型にんっしんをして らん種2匹とちぇん種2匹を産みましたが レイプされて生まれた子供だからか、育児放棄して出て行ってしまいました。 「まってよーちぇぇぇぇぇぇん!いかないでえぇぇ!」 らんは必死で追いかけましたが、あっというまにちぇんのすがたは見えなくなってしまいました 「うう…こんなのがぱちゅりーにばれたら…」 「おらおら!用事がすんだらさっさと帰るんだぜ!」 ぱちゅりーは動物型にんっしんをして大きくなったおなかをゆらしながら まりさの巣から出て行きました。 「むきゅ…こんな姿らんには見せられないわ…けどどうすればいいの…」 何も考えが思いつかないまま自分の巣へと這って行きました。 そして 「むきゅう…ただい…何よこの子達!!!!」 ぱちゅりーの足元を赤ちぇん達が走り回っていきました。 「お…おかえりぱちゅり…なにそのお腹!!!」 らんはぱちゅりーがにんっしんしているのにすぐ気がつきました。 「そんなことどうでもいいわ!!このちぇんたちはいったい何なのか説明して頂戴!!」 「そんなことより何でぱちゅりーがにんっしんしてるのー!!!わかるように説明してよ!!」 『『うわきしたのね!!』』 2匹から出たのはその言葉でした 「もうぱちゅりーとは暮らせないよ離婚よ離婚!!」 「もう私だって離婚したいわ!!でも…」 「この子達はどうするの?」「こーん?」 「私達が離婚すればこの子達は餌もとれずに死ぬしかないわ、それでもいいの?」 「ゆっ!?育児放棄はよくないね…でも…そだてたくないよ!」 「半分はあなたの子でしょう!育てる義務があるはずよ!」 「義務義務うるさいこん!ぱちゅりーだってお腹の子供を育てないといけないのわかってるの!?」 「わかってるわよ!だからこそいま協力しないででどうするの!」 「協力?」「そうよ」 「離婚はこの子達が一人立ちできるようになってからにしましょうということよ」 「よくわからないけどしかたないね、『義務』だからね」 「これからは今までどおりらんが狩りにいって頂戴、わたしはこの子達の子守をするわ」 「仕方ないけど少しの間だけだから我慢するよ」 「それじゃあ決まりねよろしく『らん』」 「よろしく『ぱちゅりー』」 それからというもの らんが狩りにいっている間ぱちゅりーはちぇんとらんの子をいびり倒しました。 そしてらんはちぇんと自分の子に餌を多くあげました。 子供達はそんな親を見て「もっとゆっくりしたいよ…」といつも思っていました。 そしてついにぱちゅりーの出産のとき 「ううぅぅ!!うまれるぅぅぅぅ!!」 「「おかあちゃんがんばってね!」」 応援してくれるのは最初にらんとの間にできた子供達だけ らんもちぇんとの間にできた子供達も知らん顔で眠っていました 「ゆぅぅぅぅぅ!うまれるよぉぉ!」 「おかあちゃんがんばっちぇ!お顔が見えてきたわ!」 「お顔がおかあちゃんににていりゅわ!きっとぱちゅりー種よ!」 「さすがぱちぇお姉ちゃんくわしいね!」 スポーン! 『ゆっくりしていってね!!!』 「「「ゆぎゃあぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」」」 生まれたのはまりさ種でした。しかも 「何であのときのまりさに似ているのぉ!!!」 「ゆっくりできないいいぃぃぃぃ!!!」 「エレエレエレ…」 あの時、つまり姉妹を轢き殺したまりさに顔が瓜二つなのです。 らんとぱちゅりーから生まれた子ゆっくりたちはあのときのトラウマを思い出して 泣きじゃくったり餡子を吐き出して死にそうになったりしていました 「おぢびぢゃんだぢぃぃぃ!!!ゆっぐりじでぇぇぇぇ!!!」 ついにらんとぱちゅりーから生まれた赤ゆっくりたちは餡子を吐き出して全滅してしまいました。 「おきゃーしゃん、ゆっきゅりしちぇいっちぇね!」 「お前なんかぱちぇの子じゃないいぃぃぃぃ!!!」 ブチッ ぱちゅりーは生まれたばかりのあかまりさを踏み潰しました。 「ゆっくりごろしだ!ぱちゅりーはゆっくりできないよ!!!」 そう叫んだのはらんとその子供達でした。 「うるざいいぃぃぃぃ!!!もどばといえば!!!おばえが!!!えさを!!!とって!!! こないからでしょおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」 そう叫んだかと思うとぱちゅりーは一目散にらんに向かって体当たりをぶちかましました。 「ゆぶぇ!?」 「じねじねじねじねぇ!ぱちぇのこを殺したらんはじねぇぇぇぇ!!!」 そう叫ぶとぱちゅりーはらんを押しつぶし始めました 体力に差がある2匹ですが怒りに身を任せて突っ込んでくるのと 動揺して何が起こっているのかわからないものとの差は歴然です 「もっと…ゆっぐり…」それがらんの最後の言葉になりました。 「らんとぱちぇの子じゃないちぇんはじねぇぇ!!!」 「ぎにゃあああ!!!」 「わがらないよぉぉぉぉ!!!」 ぱちゅりーはそう言うと残りのちぇん2匹もつぶしてしまいました。 その後 「ふふふ…ほら赤ちゃんもっと食べないと大きくなれないよ…」 「ゆ”…ゆ”っぐり…」 「ほらこぼしちゃだめでしょちゃんと残さず食べたらお勉強の時間よ」 「ゆ”…」 「どう?あんならんより私のほうが子育て上手でしょ?」 「ゆ”ゆ”ゆ”…」 『どうして何も答えないの!!!ぱちぇはそんな子に育てた子はないわ!!!』 ぱちゅりーはあれからおかしくなってしまった 残ったらん2匹(らんとちぇんの子)を自らの教育で立派に育てると誓ったのだった 自分で殺しておきながらかつてのらんの面影がある2匹を殺せなかったのである。 しかし、すでに1匹は餡子の固まりになり もう1匹はその餡子を口に強引に捻じ込まれている最中だった ぱちゅりーは狩りができない となると餌となるのは必然的に死んだゆっくりだけだ。 ぱちゅりーは死んだゆっくりを餌に子らんを育てていたのだ。 「うふふ…それじゃあ勉強を始めましょうか」 「ゆ”ゆ”ゆ”…」 「まずちぇんは見つけたら殺してしまいなさい 次に…」 『ゆっくりしてないぃぃぃぃぃゆぶぎゃ!!!』 それが子らんの最期の台詞になった。 終わり このSSに感想をつける