約 1,516,111 件
https://w.atwiki.jp/terachaosrowa/pages/3258.html
「第三の主催者だったのは私だ」 「は?」 イングラム……ではなくユーゼス・ゴッツォは唐突に記憶の一部を取り戻した。 今期のロワでは織田信長の他に四人の主催者がいた。 一人目はギム・ギンガナム。 二人目は重音テト。 そして三人目が 「それが私だった」 だがいろいろとあって記憶喪失になり今に至るのである。 そして四人目の主催者、信長を含めた五人の主催者の中でも最強の―――そいつの名は――― 「おい!大丈夫かイングラム!」 「ええっ?っとふと我に返るのも私だ」 「どうしたんだ。急に俯いたと思ったらブツブツと何事か言い出して……もしかして記憶を取り戻したのか!?」 「何かを思い出したような気がするのも私だ……とても重要のことを思い出したような気がするのも私だ…… だがその記憶復活は一瞬のもので、また再び忘れてしまったのも私だ」 「そうか……まあいい、気長に記憶が戻るのを待てばいいさ」 そう言ってイングラム(ユーゼス)を励ますギャバン。だがその言葉をユーゼスは聞いてはいなかった。 (第四の主催者は確か主催者基地で眠りについていた筈だと記憶しているのも私だ。 そしてその四人目の主催者が目覚めてしまったら、それは対主催にとって最悪の脅威となることを知っているのも私だ。 しかしその記憶を次の瞬間には忘れているのも私だ……) 【三日目・13時/新惑星・東京都】 【ギャバン@クロススレ】 【状態】健康 【装備】なし 【道具】エリクシール@テイルズシリーズ×3本 【思考】基本:主催者を倒す 1:イングラムと行動し、ユーゼスを倒す。 2:新たに合流した者達と情報交換をする 3:イングラム大丈夫かな? ※何気にクロススレ出展ですが、厳密にいえばスパヒロ出展です。 ※ユーゼスのことをイングラムだと思っています。 【ユーゼス・ゴッツォ@スーパーロボット大戦α】 【状態】記憶喪失、首輪なし、仮面なし 【装備】ウルトラ警備隊の制服@ウルトラセブン、バスター・ライフル(生贄砲のエネルギー供給炉が取り着けられている)(残りエネルギー100%) 【道具】不明 【思考】基本:それも私だ 1:一瞬だけ記憶を取り戻したのも私だ 2:そしてそれをすでに忘れてしまったのも私だ 3:四人目の主催者が誰だったかまでは思い出せないのも私だ 4:四人目の主催者の正体は次の方にお任せするのも私だ
https://w.atwiki.jp/shironoma/pages/228.html
[部分編集] 大事なもの-天上の花嫁- 一部のアイテムはイベントで利用すると手元には残りません。 周回時は再度取り直す必要があります。 No. 名前 備考 入手場所 001 ヒトデ金貨 メダル王子に渡すとアイテムと交換出来る 詳細はこちら 002 魔法の地図 MAPが表示されるようになる 修道院でシスターに話しかける 003 氷の鍵 氷の館正面扉を開けられる 妖精界の西の洞窟2F(少年期) 004 ラインハルトの鍵 城内の鍵のかかった扉を開けられる ラインハルト(青年期前半) 005 魔法の鍵 魔法で封印された扉を開けられる エムヘヴン 006 最後の鍵 どんな扉の鍵でも開けられる やまたのおろち撃破後 007 魔法の絨毯 自由に空を移動出来る(大神殿以外) エムヘヴン 008 パロスの手紙 パロスが遺した手紙 サザンローズ洞窟B3F 009 エッチな本 パロスが遺したエッチな本 サザンローズ洞窟B3F 010 エッチな本 しんりゅうのとっておき しんりゅうへの願い 011 ルーの鏡 ラインハルト太后の正体を見破るのに必要 南の塔5F 012 ルナルナそう テレポ習得に必要。バザ-会場の賢者に渡そう バザー西の湿地帯 013 王家の証 グランドバニラ王位継承のために必要 グランドバニラの試練の洞窟 014 妖精の鈴 妖精の姿が見えるようになる。妖精の女王に会うためにも必要 ボワン様(青年期後半) 015 光るオーブ 本物とすり替えるための模造品 ブサン 016 ゴールドオーブ 天界の城再浮上に必要 アリス(過去) 017 フック付きロープ ボベルの塔攻略に必要 天界の城のじいさま 018 竜の左目 ボベルの塔の竜の石像に嵌めよう ボベルの塔ゴリンズ撃破 019 竜の右目 ボベルの塔グマ撃破 020 ドラゴンオーブ マスタードラゴン復活のために必要 ボベルの塔 021 天界の守護石 経験値の分配が効率的になる 貰:イビルマウンテン(???ルート・天界人)
https://w.atwiki.jp/orirowaz/pages/375.html
創くんですか? 特務機関を辞めてからは直接会ってませんけど、近況は入ってますよ。 一応、私が書類上の保護者ですし。 いや、それをほっぽいて特務機関を辞めて国外の諜報機関に移ったのは悪かったと思ってますけど。 こっちにも事情があったと言いますか……。 何より創くんを一人前と認めて一人でやっていけると思ったからこそ、ですよ! 必死じゃないですー、言い訳じゃないですって。 いやいや、子供だからって侮っちゃいけませんよ。 この私が仕込んだんですから。今の時点で十分に優秀なエージェントですよ。 なにより意欲と才能があった。あの年齢で当局に認められている時点でその才能は証明されています。 二次成長の途中ですから肉体は完成していませんが、知識や技術だけならアナタにだって引けを取らないかもですよ? 順当に経験を積んでいけばとんでもないエージェントになるかもしれません。それこそ脅威になりかねないくらいに。 後は女の子に耐性を持ってくれるといいんですけどねぇ。あれで結構男の子なんだよなぁ。 いやいや、手なんて出さないですよ。アナタじゃあるまいし。私にとっては弟みたいなものですからね? まあそれで任務をしくじるようなことはないとは思いますけど、あの調子じゃ潜入なんかはまだまだ難しんじゃないかなぁ。 それに、なまじあの若さで優秀過ぎたせいで、何でも自分ひとりで解決してしまおうとする嫌いがあります。 妙に完璧主義なところがあるとでもいいましょうか。そもそも彼の始まりが全てを奪われた挫折から始まっている、だからこそ自分ひとりで何もかも解決できる存在になろうとしているのかもしれません。 師匠としては完璧に拘る事は完璧でないと気づいて欲しいところではあるんですけど。 その辺は他人の使い方が上手いアナタを見習ってほしい所ですが……いや、やっぱ見習ってほしくないな。創くんがアナタみたいになったら世も末だ。 ええ。もちろん分かっていますよ。 任務でぶつかり合うようなことになっても容赦しない。 その辺は弁えてます。お互いにね。 それじゃあ、そろそろ次の任務に出発するとしましょうか。 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 朝のモクドナルドの前には沢山の人がひしめき合っていた。 最近村に進出したばかりのファーストフード店。 物珍しさから山折村の若者たちがこぞって通っていたが、この行列は朝モックを買い求めるためものではない。 なにしろ並んでいるのはゾンビである。 彼らの狙いはビーフ100%のハンバーガーではなく、店内に閉じこもった人間たちの血肉である。 モクドナルドの店内でスヴィア達が身を隠していた。 ゾンビの大群に追い詰められ押し込まれた彼女たちは、8人掛けの客席に座って改めて負傷したスヴィアの傷を見ていた。 飲食店だけあって、クルーが指を切ったり火傷した時のために救急箱くらいは用意されていたようだ。 「……先生は」 「ん……?」 治療の傍ら雪菜がおずおずとスヴィアに話しかける。 「先生は、行方不明になった誰かを探しに来たって……」 「ああ……」 雪菜を説得する際にそんな事を口にした事を思い出す。 あの時は必死で、銃弾を喰らった直後と言う事もあり曖昧だったが。 「そうだよ……ボクの親友だった未名崎錬という男が……行方不明になったと聞いてね…………。 いてもたってもいられず……この村に来てしまった」 「そう、なんだ。私と同じ……」 親友を訪ねてこの村を訪れた。 それは雪菜と同じ理由だ。 同じ傷を持っている。それが、嬉しい。 ひとまず治療はしてみたが簡易救急箱では流石に銃創の本格的な治療は難しい。 これ以上の手当をするならはやりドラッグストアや薬局に向かう必要がある。 「…………それで、少年……この状況、どうすればいい?」 苦し気な声でスヴィアが創に問いかける。 この状況での作戦立案は創の役目だ。 誤射と言う失態をその身で受けても、その信頼は揺らいでいない。 その信頼を裏切らぬよう、創は深く思考を巡らす。 「……全員で正面から抜け出しましょう」 そう結論を出した。 出てきたのは愚策とも言える全員での正面突破だった。 「流石にそれは、危険すぎませんか?」 これに異議を唱えるのは雪菜だ。 ゾンビの待ち構える中を負傷したスヴィアを連れて出ていくなど、恩義のあるスヴィアの安全を第一に考える雪菜にとっては看過できない。 せめてゾンビが去るまで籠城するなり、別動隊で薬を調達してくるなり、もっと安全策があるはずだ。 「どの選択にだってリスクは付きまといますよ」 何者かが意図的にけしかけているのならゾンビが立ち去る望みは薄い。 籠城は増援などの状況の好転が見込める状況で行うべき策である。 治療が必要なスヴィアを抱えた状況だからこそ長期戦は避けるべきだ。 仮に創が治療物資を補給しに行ってここにスヴィアたちを残して出て行ったところで、それが安全であるとは限らない。 むしろそれが敵の狙いである可能性がある以上リスクは付きまとうモノだ。 「一番危険なのはこの状況に乗る事だ。何者かがコントロールしている盤面から脱したい」 この状況を嗾けた何者かの目的や正体は分からないが、悪意を持って状況をコントロールしているのは確かだ。 その流れに乗ること自体が危険である。 そこから脱するには流れに逆らう一手を打ちたい。 そのためにはどうにかしてこの場から離脱する必要がある。 正面をゾンビたちで固めたという事は、これを仕掛けた誰かは裏口で待ち伏せをしている可能性が高いだろう。 そうなると正面を突破して抜け出すのが一番相手の出鼻をくじける。 「だが……あれだけの、ゾンビたちを掻い潜るなんて…………可能なのかい?」 スヴィアの疑問も当然である。 それが出来なかったから、こんなところまで押し込められているのではないのか。 負傷したスヴィアを抱えた状況であのゾンビの群れを突破するなど可能なのだろうか? 仮に不殺の縛りを解けば不可能ではないだろう。 だが、ゾンビも元は何の罪もない住民である、殺すのはできうる限り避けるべきだ。 「確かに、全員を打ち倒すのは難しいでしょう。ですがこの場を離脱するだけなら不可能ではないと考えています」 「…………その心は?」 そう言って創は右手の袖をまくる。 「その道を僕がこの右手で切り開く。脱出ルートに立ち塞がるゾンビだけをこの手で昏倒させ一点突破します。 哀野さんはスヴィア先生をサポートしながらその後ろをついてきてください」 自らの異能の性能は理解できた。 この右手で脱出経路を作って逃げ出す。 全てのリソースをその一点に集中するならば不可能なミッションではない。 「そんなことできるの?」 「ええ。僕なら出来ます」 瞬時に最短ルートを見出す状況判断力。 その道のりに塞がる最低限のゾンビを見極め昏倒させる体術。 どれもが天才エージェントである創にしかできない仕事であり、創にならできる仕事だ。 「いいよ…………それでいこう」 「先生…………!?」 スヴィアはこのプランに乗った。 だが、雪菜の方は納得がいっていない様子である。 「正面突破という事は、その傷でゾンビの中を走り抜けていくことになるんですよ。大丈夫なんですか?」 「構わないさ。いずれにせよ……この状況を脱する必要はある……だろう?」 敵の術中にハマったまま手をこまねている状況こそ最悪だ。 実現可能なプランが提示されたのだからそこに乗るべきだ。 雪菜は自らの唇を噛む。 確かに雪菜もこの状況を打破できるような腹案がある訳ではない。 結局、最初に言われた通り、どの選択にもリスクが付きまとうと言うのが答えなのだろう。 「…………わかりました。先生は私が支えます!」 全員の同意を得て、三人が入り口前まで移動する。 自動扉の前には金属棚が置かれており、ゾンビを防ぐバリケードとなっていた。 「それじゃあ行きますよ……っ!」 そのバリケードを雪菜がどかすと同時に反応した自動扉が開く。 瞬間、弾かれるように創が駆けだした。 入り口をふさぐようにモック前に屯していたゾンビたち突っ込み先頭にいた店長ゾンビにタッチ。 振り返りざま、その横にいた定食屋とラーメン屋に鬼ごっこのようにトトンとタッチしていく。 触れられたゾンビが次々と昏倒してゆき、塞がれていた出口は切り開かれた。 「僕に続いて走って!」 振り返ることなく背後に向かって叫び、創が前方のゾンビの群れに向かって加速する。 ワンタッチで稼げる時間は十数秒。 十分だ。負傷したスヴィアを連れていても100mは稼げる。 駆け抜ける創。 まずは全力でこちらに向かってきた桃照の尻を叩く。 意識を失った桃照は走ってきた勢いのままゴロゴロと転がって、段ボールに突っ込むとでんぐり返しの途中みたいな体勢で止まった。 続いて、掴みかかろうとしたスケキヨマスクを振り払うようにして手首に触れ、噛み付いてきた水玉スーツの額を叩くように触れる。 接触は最低限。全員を倒すのではなく進行方向上にいるゾンビに触れるだけでいい。 それだけで次々とゾンビが昏倒して行き、脱出の道筋が明確に見えてきた。 雪菜はその背を追いかける。 スヴィアを支えながらと言う事もあるのだろうが。 それを考慮に入れてもただ後ろを走るだけの雪菜よりも、進行方向のゾンビたちの攻撃を避けながらタッチを繰り返す創の方が速い。 創は止まらず、軽やかに踊るピエロの投石を跳躍して避け、ゾンビマスクのノコギリを滑り込むように屈んで躱す。 そして、すれ違いざまに双方にタッチすると、ゾンビが倒れる。 これで包囲網は殆ど突破できた。 雪菜たちもついてこれている。 最後の障害となるのは壁のように立ち塞がる巨大な豚女のゾンビだけである。 巨大な豚ゾンビが全身で乗りかかるように向かってきた。 創はその鈍重な動きを避けて懐に入り込むと、そっとその巨体に触れる。 瞬間。電源を落としたようにゾンビの意識が途切れ、ゆっくりと巨体が倒れて行った。 これで逃亡ルートの障害となる全てのゾンビは倒れた。 脱出ルートの外にいたゾンビたちは後方から追ってきているが、愚鈍な動きでは追いつけまい。 後は駆け抜けるのみでミッションコンプリートだ。 そう確信を得た、瞬間。 創の背筋に氷塊が落ちた。 それは稲妻のような踏み込みだった。 巨大な豚ゾンビが倒れ、その陰から一つの影が身を躍らす。 剣鉈を片手に踏み込んできたそれはゾンビではない。 本能だけで動くゾンビとは動きのキレが一線を画している。 明確な意思を持った、すなわち正常感染者だ。 ゾンビの中に伏兵が紛れている可能性を読み逃した。 いや、想定していなかった訳ではない。 ゾンビの中に敵が紛れていても見抜けるはずだと己を過信した。 だが、見逃した。 何故ならこの伏兵には完全に気配がなかったからだ。 気配を殺してゾンビの中に紛れ、暗殺者の様にこの一瞬を狙いすましていたのだ。 気配なき暗殺者。 あるとするならば、踏みしめる足音くらいのものだろう。 「危ないッ!」 故に、それ反応できたのは違う足音に気づけたスヴィアだけだった。 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 新人の評価? 一隊員に過ぎん俺にそんな事を聞いてどうする。 そんなものは隊長や副長が行うものだろう。 なに? ふむ。 共に背を預ける同僚としての意見が聞きたい? ふ。相変わらず。口が巧いな。 まあいいだろう。 何を意外そうな顔をしている。雑談なのだろう? 俺だって同僚とただの雑談くらいはするさ。 それで新人についてだったか? オオサキはあの若さで完成している。 その育ちの特殊さゆえだろう。戦場のシビアさを誰よりも理解している。兵としては申し分ない。 だが、忠義心に欠けている。この国の秩序を守護らんとする理念を理解していない。 あれでは傭兵変わらぬ犬っコロだ。その辺の自覚は今後しつけて行かねばなるまいよ。 小田巻は技量や身体能力は十分水準に達している。磨けばさらに光るだろう。 だが精神面が未熟だ。自主的な判断力に乏しく戦術理解度が低い。危機的状況における判断ミスも多い。 あのアンバランスさは危なっかしい。背中を預けるにはまだまだだな。 まずは状況に動じぬ精神力を鍛え上げねばなるまい。 南出はサバイバル技術に関しては既に隊内でも有数だろう。 野外戦の技術も高く薬学にも精通している。ああいった特殊技能は希少だ。 だが、市街戦はてんでダメだ。いくら何でも極端が過ぎる。 それに自分本位な行動が目立ち連携面で不安が残る。課題も多いな。 あとは……乃木平か。 あいつに関しては少し問題があるな。 違う、そうじゃない。実力の話ではない。 そこに関して不満はない。新人としては十分にやれている。 あいつの問題は、そもそも自分の役割を理解していない事だ。 俺達のような駒と違って、奴はその駒を操る打ち手だ。 今奴がここにいるのは駒を動かすには駒の理解を深め、信頼と実績を勝ちうるためのいわば下積みだ。 この隊を仕切る人間はそうでなければならない、駒だって現場を知らない人間に命を預けられないからな。 確かに我々は成果を求められる。 それこそがSSOGの存在意義であり義務だからだ。 我らの成果には国民の安寧と正義が掛かっている。 だが、だからと言って我々と同じ成果を上げる必要がない。 あいつはそこを勘違いしている。 駒と同じ成果など、そもそも求めていないと言う事だ。 駒を超える成果を残せと言う意味ではない。 求めているのは我々には出せない、我々とは違う成果だ。 俺は俺のやり方に一切の疑問を挟まない だが、俺のやり方が必ずしも正しいとは限らない。 手足ではなく、頭としての役割を果たせと言う事だ。 奴に期待するのはそんなところだ。 その為には一皮むける必要があるだろうな。 勝利なり敗北なり切っ掛け一つで人は変わるモノだ。 それが出来なければ死ぬだけだ。 これは自分で気付かなければ意味がない事だ。俺が言っても仕方あるまい。 と言うより、その程度も気付けない男に命も背中も預けられない。 だからお前も黙っておけよ。こんなロッカールームでの雑談などな。 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 遡る事十数分前。 スヴィア達がファーストフード店で食事をとっていた頃。 商店街の一角で、特殊部隊に所属する者同士が対峙していた。 一方が銃を突きつけ、一方が降参の意を示すように両手を上げている。 袴田邸を追放された真理と碓氷は役所を目指して商店街を進んでいた。 大通りではなく商店街を経路に選んだのは真理の案だ。 周囲が開けた大通りより、遮蔽物があり入り組んだ地形の方が護衛がしやすいからだ。 真理が警戒しているのはゾンビではなく特殊部隊である。 どのような装備が持ち込まれているか不明な以上、射線の通る場所は避けたい。 成田が狙撃銃でも構えていたら一発で終わりだ。あの人ならこちらの顔を認識しても喜んで撃つだろう。 だが、その代わりにゾンビや正常感染者と遭遇率は上がる。 角を曲がったところで不意にバッティングするなんてことは十分にありうる。 だが仮にそうなったとしても碓氷を連れて逃れられる。そう言う技術を真理は習得している。 もっとも、出会い頭にであった相手が同じ技術を仕込まれた特殊部隊の隊員でなければの話だが。 通りの角を曲がったところで、真理の目が身を顰める迷彩色を捉えた。 特殊部隊の纏う防護服は自然の多い山折村での任務であるためか、市街戦を想定した都市迷彩ではなく自然に紛れるための迷彩色である。 そのため市街地において特殊部隊の存在はむしろ発見しやすい。 ここで発見されるのは致し方ない。 特殊部隊の方も真理たちの存在に瞬時に気づいた。 自覚なき異能の恩恵により真理自身の気配は隠せていたものの、碓氷という素人を引き連れているのが足を引っ張った。 カンと何かを蹴った音が響く。 真理が斥候として先行していても、それに続く碓氷の立てた物音までは消せない。 故に、互いの発見はほぼ同時だった。 互いを認識した瞬間、瞬時に臨戦態勢に入り天は振り返ると同時に銃を構え真理は剣鉈を構えた。 だが、その顔を確認して一方は驚きからその動きを止め、一方は決意を固めた様に構えを解く。 「…………すいません。碓氷さん。賭けになりますが私を信じてください」 背後の碓氷にだけ聞こえるような声で呟くと、真理は剣鉈を地面に落とし両手を上げた。 最悪、大田原が相手でもなければ、全力で抵抗すれば碓氷だけは逃がすことくらいはできただろう。 だが、真理はそうせずすぐさま降参の意を相手に示した。 その行為を見て碓氷は一瞬表情を歪めて歯噛みする。 特殊部隊と遭遇してしまうと言う最悪。 真理が相手にしている間に自分が逃げる算段もあったが、こうもあっさり降参されてはどうしようもなかった。 思わず「ふざけるな!」と叫びかけたがそれをぐっと飲み込む。 叫んだところで、それは生存に繋がらない。 次の手に向けてどう立ち回るか考えるべきである。 真理の色は信頼を示す青。少なくとも裏切ってはいない。 この場は真理に任せる。生き残る目はそれしかないようだ。 そう状況を理解し、碓氷も真理に従うように両手を上げた。 「抵抗はしないのですね。小田巻さん」 「その声は、乃木平さんですね」 真理は内心で安堵の息を漏らす。 ひとまずの賭けには勝った。 山折村で任務にあたる隊員との接触は元よりどこかでせねばならない事だと考えていた。 今後どう動くかを考える上でSSOGの方針を知るのは必須事項である。 ここで、ようやく接触の機会を得られた。 問題は誰に接触するかである。 問答無用で殺しに来る大田原や成田のような相手は駄目。 話の通じない美羽のようなのも論外である。 隊員がこれらの場合は真理も一応の抵抗を見せただろう。 素直に姿をさらして降参したのは相手の特徴を見極めての事だ 体格からして男性、背丈は平均的で筋肉質という訳ではなく中肉中背。 該当する隊員は三藤、広川、乃木平、吉田。いずれにしても比較的話の通じる隊員である。 少なくとも問答無用で撃ち殺されるという事にはならず、言葉を交わすだけの余地は与えてくれるだろう。 そう予測を立てたからこそ、素直に降参の意を示したのだ。交渉のために。 すなわち本番はここからである。 「小田巻さん。そちらの人は?」 その前に天が同行者である碓氷の存在を訪ねる。 自らに話題と視線を振られ碓氷は僅かに怯んだ。 「現地の協力員で碓氷さんです。私たちは今私たちなり事態を解決しようと動いています」 「なるほど」 それが唯一の生存の道だ。 事態に巻き込まれた側としては当然そう動くだろう。 だがそれもSSOGが送り込まれていなければの話である。 住民の排除を優先する特殊部隊を止めなければ生き残る道はない。 「念のため確認しますけど、こちらの自主解決を待つわけにはいきませんか?」 「なりませんね。そちらの事情はこちらの任務には関係のない話だ」 住民の自主解決を待つというのは研究所の方針である。 だが、SSOGはその方針に逆らってここにいる。 確実な解決のためギリギリまで待つなんてリスクは抱えられない。 「あなたたちに与えられた任務は女王の暗殺による事態の収束。 しかし女王特定の手段を持たないために手あたり次第正常感染者を殺している。違いますか?」 真理が自ら推測した任務内容をぶつけてみるが天は応えない。 如何に身内とはいえ作戦内容を明かすわけにはいかないからだ。 それを理解している真理は反応を待つことなく話を続ける。 「そして、こうして巻き込まれた私も標的であるという事ですね?」 「見逃してくれと言う話なら無理ですよ。我々にとって任務は絶対だ」 天とてそこまで甘くはない。 必要とあらば親兄弟でも殺すのが秘密特殊部隊だ。 任務の標的が仲間であろうと例外はない。 同僚を撃つ覚悟などとうに出来ている。 「ええ。私もSSOGの端くれ、その理念も理解していますし納得もしています。 ですけど、その中でも効く融通はあるでしょう?」 当然、真理も死ぬために接触したわけではない。 むしろ、生存のための糸を針に通すために来たのだ。 「私たちを殺すのはかまいません。ただその順番を融通してください。 私たちを殺すのは最後にしてくれませんか?」 そう、自らの処遇を要求する。 つまりは、今は見逃してくれとそう言っていた。 この発言に天が眉を顰める。 「……その言葉の意味が分かってますか?」 「ええ。もちろん」 不快感を示す天の問いをあっさりと肯定する。 これは成田との議論でも出た話だ。 仮に真理が女王だった場合、死なずに済んだ命まで死ぬことになる。 真理はそれを理解した上で、自分を助けてほしいと要求していた。 己が可愛さの命乞いなど滅私奉公を旨とする大田原あたりが聞いたら激怒しそうな話だ。 被害を最小限に抑えたい天としても受け入れがたい提案である。 「もちろん、ただでとは言いません。私たちの処分を保留していただけるのなら、我々は乃木平さんの指揮下に入ります」 この提案に碓氷はなにをと表情を歪めるが異議を申し立てられる流れではなかった。 確かに、この状況では特殊部隊の傘下に収まるしかない。 だがこのような提案が受け入れられるのか? 碓氷のこの疑問に反して天がこの提案を即断はしなかった。 むしろ考慮するように考え込んでいるようだ。 天がここまでの自身に戦力不足を感じていたのも事実である。 真理の提案はそれ補える、利害の一致がある提案なのは確かだ。 自らが優先すべきことは何か。 全ての標的を平等に殺すという公平性か。 戦力不足を補う利を優先する合理性か。 それとも、同僚を殺したくないという人間性か。 「…………いいでしょう。その提案を受けましょう」 考え抜いた結果、天はこの提案を受けることにした。 他の隊員なら間違いなく即座に蹴っていただろう。 天だって先ほどまでは自分もそうするだろうと思っていたし、この任務に当たったばかりの頃であったならこのような判断は下さなかった。 特殊部隊員は成果を求められる。 成果のためなら手段を選ばない。 これは全ての隊員に共通した認識である。 天にとってはその意味合いが他の隊員とは少し違った。 どんな手段を取ってでも成果を出す。 無様な撤退を繰り返し、追い込まれたからこそ出せた答えである。 それが柔軟な成長ととるか、追い詰められた人間の苦肉の策ととるか難しいところだが。 「ただし最後に殺すと言うのは約束できません。あなたが死ぬタイミングはこちらで決めます。 私が不要と判断した時点で殺すし、少しでも女王の疑いありと判断した時点で殺します。それでよろしいですね?」 あくまでこれは処分を一時的に保留したに過ぎない。 何時でも都合のいい時に首を斬る、それを承知の上で従えと、必ずしも最後に殺すと約束したわけではない事を強調していた。 真理はその条件を飲んで頷いた。 互いに納得できる落としどころとしては妥当なところだろう。 なにより、今の真理には迷いがあった。 真理は特殊部隊に所属する人間ではあるが、この作戦行動に関わりはない被害者でもある。 その半端な立場で、自分の判断で動かざる負えない状況に追い込まれ、自分がどう動くのが正しいのか分からなくなっていた。 だからこそ、天と言う頭に従って迷い無き手足に戻りたかったのだ。 「だが、それは小田巻さんに限った話だ。そちらの方はダメだ」 「…………うっ」 そう言って碓氷に銃口を向ける。 同じSSOGの真理はともかく、素性も実力も知れない碓氷を受け入れる余地はない。 当然の判断である。 だが、その射線に真理が身を割り込ませた。 「待ってください。碓氷さんも同じようにお願いできませんか?」 「何故です?」 「碓氷さんにはこの村で助けてもらった恩義があるので、見捨てられません」 誰も信じてくれなかった状況で、自分についてきてくれたという恩義がある。 結局、袴田邸で懸念された結果となってはいるのだが。 追放の結果そうなったというのはなんとも皮肉な話である。 「……………恩義」 その返答に思わず天は言葉を失う。 この状況で恩義を持ち出す、ズレた感性。 異常な状況でも正常な人間性を持ち出す異常性。 この歪さこそが小田巻真理という女だ。 「いいでしょう。ただし条件を付けます」 ここまでくれば毒食わば皿までだ。天も腹を決める。 だが、だからと言って無条件に受け入れると言うつもりもなかった。 これはあくまでこれは利害の一致による取引だ、そうでないのなら受け入れる意味はない。 それは真理も碓氷も同じことだ。 「まずは、成果を見せてください。使えないと判断した時点で切り捨てますので悪しからず」 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 新入りの有望株? そりゃ乃木平だろ。 なにせ将来の幹部候補様だ。今のうちに尻尾でも振っときゃ美味しい餌をくれるだろうぜ。 ま、あいつが死ななければの話だがな。前回の幹部候補様は1年持たなかったろ? あん? そう言うジョークや忖度なしの話? しゃーねぇな。 そうだなぁ。大抵の奴はオオサキを推すんだろうが、あたしは小田巻を推すね。 何故かって? そういや、小田巻の初任務のメンバーにお前は入ってなかったんだっけか? 任務で何かあったって訳じゃないさ。いつも通りの汚れ仕事だ。標的をミンチにしてお終いさ。 問題はその夜の話だ。 標的をミンチにしておきながら、初めて人を殺しておきながら、あいつは打ち上げで平然と焼肉を食ってやがったんだぜ。 乃木平なんて初任務の後はゲーゲー吐いてたってのによ。 よく喰えるなって尋ねたら、あいつなんて言ったと思う? 「だって、美味しいじゃないですか焼肉」だとよ。笑っちまったぜ。 オオサキや南出も初任務の後で平然とした顔して喰ってたって? そりゃそうさ、あいつらはとうの昔にその程度の事は慣れ切ってる。 戦場や無人島で育てばああはなるさ。 あたしも似たようなもんでね。 これでも道場で育った身だ、物心つく前から親父と4人の兄貴に仕込まれている。 実戦になったら殺す気でやれ、その時は絶対に躊躇うなってな。 そう言うスイッチがあんのさ。 大田原さんみたく使命感で塗りつぶすでも、成田さんみたく行為自体を楽しむでもいい。 お前だってそうだろう? この部隊の人間には誰しも人殺しを容認するだけのスイッチがある。 そうじゃなければ、やってられない。 あいつはスイッチなしでそれが出来ている。何があったでもなく当たり前みたいにな。 と言うより、人間的な感情を保ったまま、それはそれと割り切れているのさ。 これはこれで稀有な才能だ。あたしとしてはこの才能を推したいね。 話としてはこんなとこだが、それで? こんなこと聞き回ってどうするつもりなんだ、探さんよぅ。 ただの趣味? ……あぁそう。 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 創が立ちふさがる最後のゾンビを昏倒させて、脱出の道筋が見えた一瞬の隙。 その機を見てゾンビの群れから飛び出したのは剣鉈を構える真理だった。 「危ない…………ッ!」 足音の違いによってその不意打ちに気づいたスヴィアが、肩を貸していた雪菜を振り切って創を後ろから突き飛ばした。 直後、振り抜かれた狂刃が創を庇ったスヴィアの背を切り裂く。 「くっ…………!」 「先生!?」 倒れそうになるスヴィアを慌てて雪菜が支える。 その光景を見て創は言葉を詰まらせた。 またしても自分の失態で誰かが傷つき、またしても誰かに庇われた。 それは創にとっては自身が斬りつけられるよりも痛い失態である。 しかし、それ以上に。 ガキンと、火花と共に金属音が弾ける。 追撃に振るわれた剣鉈を、直前で割り込んだ創がデザートイーグルで防いだ。 不意打ちは防げなかったが、敵の存在を認識した今なら遅れをとることはない。 繰り返される失態にいい加減嫌気がさしてきたが、敵を前に後悔で足を止めていてはそれこそ無能だ。 「あなたはどうして…………ッ?」 そこまでするのか。 唾競りをしながら、そんな言葉が喉まで出かかる。 いくらなんでも、ただ責任感が強いからと片づけるにはこの献身は異常である。 だが、そのような問いかけをしている暇はなかった。 敵は止まってなどくれはしない。 真理が手首を返して銃身を弾いた。 それを受け、創は銃身を滑らせて牽制のために引き金を引く。 それにいち早く反応した真理は、無理はせず後方へと引いた。 「こいつは僕が引き留めます! 哀野さん、スヴィア先生を連れて行ってください!」 創が襲撃者に向き合いながら叫ぶ。 足を止めていてはゾンビたちが復活してしまう。 そうなっては全員逃げられない。 せめてここで汚名返上せねば、エージェントとして立つ瀬がない。 「待てっ……少年……1人で無理は…………」 「任せました。行きます…………!」 抵抗する力もなくスヴィアが雪菜に引かれて駆け出していく。 残された少年と女が距離を探り合うようにして睨み合って対峙する。 その背後では昏倒していたゾンビたちが徐々に起き上がって行いた。 「一応、聞いておきますが、あなたの目的は何です? どうしてこんなことを?」 「答える義務はないですね…………ッ!」 言って、真理が仕掛けた。 担いでいたライフルを構え、足元に向けて引き金を引く。 鳴り響いた銃声に周囲のゾンビが反応して群がるように集まってきた。 ゾンビは二人に向かって、唸り声をあげて襲いかかる。 二人は互いから一切視線をそらさず、ゾンビの攻撃を避けながら攻撃を仕掛け合う。 噛み付いてきたゾンビの攻撃を掻い潜り、創が真理へと銃口を向ける。 それを受け真理はぐいと傍らのゾンビの襟を引き寄せ盾とした。 放たれた大口径マグナムはゾンビの体に吸い込まれてゆき、貫通した弾丸はその体内で軌道を変え明後日の方向に飛んで行った。 「ちぃ」 創が舌を打つ。 相手はゾンビを犠牲にすることに躊躇がない。 ゾンビが何の罪もない村人であることは理解しているだろう、殺すべきではないという事もいう認識もある。 だが、それはそれで仕方がないと割り切っていた。 不要に殺しはしないが、必要とあらば殺す。 そのスタンスは互いに共通したものだが、そのハードルの高さが違った。 だが、だからと言って真理もむやみにゾンビを殺すつもりはない。 何故なら、遮蔽物として利用できるからだ。 真理は盾としたゾンビを創に向かって蹴りだすと、そのまま他のゾンビの陰に隠れた。 ゾンビの陰に隠れ死角に入った瞬間、真理の気配が途切れる。 創を持ってすら特定困難な完全なる気配遮断。 完全に己が異能を自覚した立ち回りである。 その自覚を得た切っ掛けは天の言葉だ。 「それにしても小田巻さん、腕を上げましたね。全く気配を感じませんでした」 何気ない言葉だったが、これまでの自分の行動、相手の反応を顧みてもしかしたらという気づきがあった。 それを生かした戦術をとるのにゾンビの群れが入り乱れる乱戦は都合がいい。 これは技術なのか、異能なのか。 この2択問題に創は即座に異能であると結論付ける。 何故ならこの自分が目の前で見失うレベルの気配遮断など異能でしかあり得ないからだ。 厄介と言えば厄介だが、他の異能を警戒しないでいいのだと考えれば楽なものだ。 創はゾンビの影を渡り歩き、死角を辿って行く真理の姿を追う。 沢山のゾンビに紛れた状況ではスヴィアのように足音で辿るのは難しいだろう。 そのため、創が追っているのは真理そのものではなくゾンビたちの反応だ。 創からは視覚でもゾンビたちには見えている。 その反応を追っていけば真理の動きは自ずと判明するだろう。 そして、ゾンビたちの反応が自分の背後に回ったところに銃口を合わせる。 狙い通り、デザートイーグルの銃口が真理を捉えた。 だが、その引き金を引かれるよりも一瞬早く、真理は剣鉈の先端で銃口を弾きその射撃を逸らす。 銃が跳ね上げられたその隙をついて、返す刃で少年の体を貫かんとした、瞬間。 創が真理に向かって銃を持っていた逆の手――――右腕を振るった。 「ッ!?」 真理は即座に攻撃を中断し、大きく身を翻してそれを躱した。 天から得た情報、そして先ほど目の前で繰り広げられた大立ち回りから、創の異能は右手で触れた相手を昏倒する物であると真理は認識していた。 そして、先ほどの大袈裟な回避行動を見て、創も敵がそう認識していると確信を得る。 そう誤解しているのならそれを利用して、右手を警戒させておく。 その方が立ち回りやすい。 互いの距離が開き、ジリと相手の様子を伺う睨み合いとなる。 ゾンビたちは襲い掛かってくるが、二人は睨み合ったままそれをあしらいながら互いの好きを窺う。 真理の目の前にいる相手は年若い中学生くらいの少年である。 だからこそ心の奥底に油断があったことは否めない。 そして、それは創も同じだ。 防護服を着ていないことから特殊部隊ではないとそう認識していた。 だが、攻防を続けてゆく中で互いにその認識を正していく。 この敵は強い。 油断すれば狩られるのは自分であると、そう認識するに足る相手であった。 油断を無くし、二人は全力で衝突を始めた。 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 今日もおつかれー。 さて、私達も晴れて花のJKになってしばらくたった訳だけど。 高等部に上がったところで校舎が変わっただけで思ったより何にも変わんないよねぇ。 まあ、村にはこうして新しい店が出来て、放課後溜まれる場所が出来たのはいいことだけどね。 ところでさぁ。担任になった碓氷先生ってどう思う? そう言う陰口みたなことはダメって、マジメだね光兎ちゃんは。 けど、都会のJKはこんな風にファーストフード店で先生の悪口なんかで駄弁って盛り上がるもんなんだってさ。 それに別に悪口言う訳じゃないしいいじゃない。 ほらほらバーガーのソースが零れてるよ朝菜ちゃん。 ナプキンでお口を拭き拭きしましょうねぇ。 私? 私は嫌いじゃないかな。 お話は面白いし、何よりイケメンだしさ。 スーツがびしっとしてて誠実そうに見えるよねぇ。 そうだね光兎ちゃん。シティボーイって例えは古いと思うけどこんな田舎ではなかなかお目にかかれないタイプだよね。 けどさぁ。先生って田舎が嫌でしょうがないって感じだよねぇ。 ま、それは私らもおんなじなんだけどさ。 隠し通せてると思ってそうなところがかわいいよねぇ。 あれ? わかんなかった? 結構露骨に態度に出てたと思うんだけどなぁ。 そうだね。私の勘違いかも。 うん。光兎ちゃんの言う通りだと思うよ。 先生としてちゃんとしてくれてば田舎をどう思ってようが別にいいよね。 けどさあ、一つ上の2年の人たちって、いじめとかあるらしいじゃん? こわいよねー。ウチの学年も三上くんとかが巻き込まれてるらしいじゃん。 そうだね朝菜ちゃん。 私たちの学年はみんな仲良しだもんね。そんな風にはならないよ。 けどさー、ウチ学校って、学年ごとに担任が決まってる訳じゃん? 生徒数が増えて学年ごとに分かれたと言っても1クラスしかないし。 つまりはさ、あの人たちって去年は碓氷先生が担任だったってことだよね。 そう考えるとちょっと心配になるよねぇ。 確かに、そうなんだよね。 それなのに碓氷先生の悪い評判なんて一度も聞いたことがないんだよね。 よっぽど立ち回りがうまいのかなぁ。 ……嘗めてるよねぇ。 あっ。ストロー噛んじゃってた☆ 新しいの貰って来るねぇん。 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ スヴィアを支えながら商店街を雪菜が走る。 彼女は一直線にドラックストアを目指していた。 ひとまずゾンビたちのいない安全圏まで逃げ延びる事はできた。 創が引きつけてくれているのだろう。後方を気にしながら走っていたがゾンビたちは追ってきてはいないようである。 彼の事も心配ではあるのだが、今は気にしている余裕はない。 一刻も早くスヴィアの治療をしなければ。 「―――――止まってください。お二人さん」 だが、彼女たちを止めるものは後方ではなく前方にいた。 己が失態を挽回すべく目の前の問題に掛かりきりになった創が見逃していた。 敵は単独ではなく複数犯であり、逃走経路に待ち伏せている可能性。 少女たちの行く手に立ち塞がったのは、スーツ姿の若い男だった。 その手にはライフル銃が握られており、その銃口はスヴィア達に向けられている。 そして、それはスヴィアの見知った顔だった。 「…………碓氷、先生」 「おはようございます。スヴィア先生」 学校の朝のような挨拶をしてきたのは、スヴィアと共に学校で教鞭を振るう碓氷誠吾だ。 そんな彼が、何故こうして銃を向けているのか。 碓氷が殺人嗜好の異常者で災害に乗じてという訳ではないだろう。 碓氷の様子は正気を失っているようには見えないし、錯乱しての事という訳でもないようだ。 どちらかと言えば、必要に迫られ追い詰められたような切迫した表情をしている。 そうなると、このバイオハザードで誰かを殺そうとする理由として考えられるのは。 「まさか……あなたも女王を狙って」 もしそうだとしたら、雪菜も何も言えない。 女王を狙って誰かを殺そうとしたのは雪菜も同じだからだ。 山折村においては人を殺そうとする人間が悪であるとは限らない。 自分や大切な人間を取り戻そうとするただの人間であるのかもしれない。 あるいは、それらは全てを救わんとする英雄かもしれない。 この地は単純な善悪や倫理観で測れない地獄である。 「ん~。まあそんなところです。僕も死にたくないですから」 碓氷は曖昧にこれを肯定する。 嘘ではない。 協力している特殊部隊の方針がそうであるからそれに従っているに過ぎないが、死にたくないからやってるというのは本当だ。 「僕は僕が生き残る可能性が高い方法を選ぶだけですよ」 交渉中は肝を冷やしたが、結果としては碓氷にとって悪くはない状況である。 ここで実績を残して信頼を勝ち得れば、生存率は大幅に上がるだろう。 もちろん捨て駒として使い捨てされないよう警戒する必要はあるが最大の脅威である特殊部隊の傘下に入れたのだ。 台風の目に入れたようなものである。 最終的な生存を考えればこれ以上ないともいえるだろう。 後は2000人の住民から選ばれるたった1人の女王。特殊部隊の殺害対象。 そんな2000分の1の不幸に当たっていなければ生き残れるはずだ。 真理を懐柔して恩を売っておいた甲斐があったというモノだ。 だが、現在の碓氷は真理のコネで採用されたバーターでしかない。 ここで成果を上げなければ殺される。 そうならないためなら同僚を売り渡す事も厭わない。 「やめるんだ……碓氷先生。そんなことをしても……後悔が残るだけだ……」 「そうかもしれません。けど死ぬよりはましでしょう? 死んでしまっては後悔もできない」 「……あの放送を……鵜呑みするのは危険だ。女王を殺したところで…………解決するとは限らない」 「その可能性があるのも認めますが、それはやってみないと分からないことだ。解決する可能性も等しくある」 「……仮に、ウイルス騒ぎが収まったとしても……誰のどう言う意図が……絡んでいるのかを見極めなければ…………それが別の混乱の引き金になりかねない…………!」 「それはウイルス騒ぎを解決しない理由にはなりませんね。問題が複数連なっているのならなおさらだ。一つ一つ片付けて行かなければ話にならない。 それとも、別の騒ぎが起きるかもしれないから大人しくウイルス騒ぎに巻き込まれて死ねと言うのですか?」 思春期の少女と違って、碓氷は精神の成熟した大人の男である。 相応の理論武装が出来ており説得は困難だ。 傷を押してスヴィアは叫ぶ。 「だが……他に方法はあるはずだ……!!」 「教職者らしい絵空事だ。では、その方法とは何ですか? 具体的なプランでもあるのですか?」 「それは…………」 言葉に詰まる。 具体的なプランはこれから探すところだ。 だが、48時間の時間制限がある。これから探すなどと言う気長なプランは受け入れられない。 「つまるところ、あなたの言葉は僕と同じ死にたくないだけのただの命乞いでしかない。 自分が女王候補として殺されたくない、違いますか?」 「違うね…………私が死んで解決するなら喜んで死ぬさ」 「そんなっ……先生」 スヴィアの言葉に雪菜が悲痛な声を上げた。 碓氷は相手を見定めるように目を細める。 「…………恐ろしいなぁ」 碓氷が呟く。 恐ろしいのはこんな状況にもかかわらず、スヴィアの色が青色であると言う事だ。 ここまでの説得も、死んでも構わないという言葉も彼女は本気で言っている。 「ですが、まあ僕らは平行線だ。分かり合える事なんてないでしょうし、分かり合うつもりもありません」 「撃つのなら私から撃ちなさいよ!!」 「ダメだ……哀野くん!」 雪菜が両手を広げ庇うように前に出た。 射撃の素人である碓氷が確実に相手を仕留めるにはそれなりに近づく必要がある。 そんな距離で雪菜を撃てば、その返り血でただでは済まない。 少なくともこれでスヴィアは助かる。雪菜はそう考えていた。 だが、碓氷は首を振った。 「いいえ、撃ちませんよ」 「なっ。それは、どういう……?」 「僕は、ただの時間稼ぎですから」 「はッ――――!?」 その言葉に慌てたように振り返る。 その背後には近づいてくる迷彩色の防護服があった。 「ご苦労様です。よく足止めしてくれました」 表の騒ぎを聞きつけ、裏口から駆け付けた特殊部隊の男。 乃木平天が銃を構えて立っていた。 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 看護師さん。私ね、親友がいたんだ。そう。都会に居た頃に。 今はこんなだけどさ、これでも髪なんかも染めてスクールカーストの上位だったんだよ私。 今もちゃんとそう見える? うん……ありがと。 それでさ、その子、人付き合いが下手な子だったんだよね。 なんて言うか、人との距離感を掴むのが苦手なんだよ。 他人に怯えて、臆病で弱くて。思い込みが激しくて。 他人を信用できない癖に、信用できる相手を求めてる。 だから、ちょっと優しくされるとすぐに相手に依存しちゃう。 一度心を許すと心配になるくらい依存しちゃって他の事が見えなくなる。 そんなだから私みたいなのにコロっと騙されちゃうんだよ。 ほんと…………バカな子。 ……色々あって愛情に飢えてる子だったからさ。 あの子はずっと居場所を欲しがってた。 それを、私は知ってたはずなのに……っ。 それなのに……それなのに私、あの子に酷い事を言っちゃった……っ。 あの子が私以外に頼る人間なんていない。 私以外に、どこにも居場所がない。 そんな事……私は知っていたのに。 私だけが、知ってたはずなのに……っ。 どうしよう……私。 ……あの子はどうするんだろう 私は…………どうしたらいいんだろう。 ダメなの。 こわいの。 嫌われてたらたらどうしよう。 許されなかったらどうしよう。 そんな事ばっかり考えて、謝ることもできない。 それを確認してしまうのが怖くて、メッセージも見れない。 自分勝手に突き放して、自分勝手な都合であの子を拒否し続けてる。 ずっと自分の都合ばっかりで、本当に、私は…………最低っ。 それに、こんな骨と皮みたいな姿を見られたくない。 雪菜にだけは見られたくない。 だから、会いたくない。 会いたくない。 ……会いたいよ。 ぅう…………くぅ……っ。 嫌だよ私…………このまま、死にたくない……。 死にたくない…………死にたくないよぅ……。 ぅ……取り乱してしまって、ごめんなさい。 看護師さんも、いきなりこんな事を聞かされても困ってしまいますよね。 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 「動かないでください。無駄な抵抗はやめた方が賢明かと」 道を挟み、銃を構えた特殊部隊の男、乃木平天がスヴィア達の背後に現れた。 この状況こそが、裏口での待ち伏せがしくじった場合の次善策。 標的が正面からの強行突破を図った場合。 伏兵による奇襲、待ち伏せによる足止め、後詰による挟撃を行う。 集団であったからこそとれた戦術である。 特殊部隊の隊員はこの地では基本的には単独対集団のとなることが想定されている。 それを覆せてこそのSSOGだが、天はその領域に至れていない。 特にハヤブサⅢとの戦闘はそれが顕著に出た。 だが、こちらも集団であれば、その問題はクリアされる。 質に限らず指揮できる駒があるというだけで取れる戦術は無限に広がる。 作戦行動をとれるのならば後れを取ることはない。 「…………くっ」 銃を持った男に前後を挟まれ雪菜は庇うようにしてスヴィアを抱き寄せる。 特殊部隊と手を組んでた住民がいるなどと想定すらしていなかった。 碓氷が同じ女王狙いだったと言う境遇に、どこか共感して躊躇ってしまった。 それが間違いだった。碓氷が立ち塞がった時点で、相手の事情なんか無視して強引に突破していればよかったのだ。 けが人を抱えた状況で、挟撃を受けては逃げようが無い。 いや、今からでも遅くはない、特殊部隊の方は無理でも銃の構え方もおぼつかない教師の方ならば。 「油断しないでください。あなたを突破して逃げるという手もまだある」 「おっと。それは怖い」 天の到着に意識が弛緩しかけた碓氷がその言葉にライフルを構え直す。 それに雪菜が悔し気に奥歯をかみしめる。 今の一言で、その最後の手段も封じられた。 こうなっては、銃殺刑を待つ罪人と同じである。 (スヴィア先生…………1人で走れますか?) 天たちに聞こえぬよう雪菜が小声でささやきかける。 (……正直、厳しいかもしれないが……なんとかしてみよう。どうするつもりだい?) (私が何とかするから、だから先生は逃げて!」 そう言って、雪菜が駆けだした。 「哀野くんッ!!?」 「なっ!?」 雪菜のその行動に全員が驚愕の声を漏らした 雪菜が向かっていくのは碓氷ではない、特殊部隊である天の方だ。 ガラス片を握りしめ、頭と心臓と言った急所だけは両手で隠して一直線に向かって行く。 その突撃を受け、天は慌てることなく構えていた拳銃の狙いを定める。 そして冷静に向かってくる雪菜に受かって、その引き金を2度引いた。 弾丸が少女の肩と腹部を打ち抜き、返り血が宙を舞った。 これこそが雪菜の狙いである。 自らの体液を腐食性の酸とする彼女の異能。最も効果を発揮するのが血液だ。 それは防護服によって守護られた特殊部隊にとって致命となる死の雨だった。 赤い酸の飛沫は天に向かって降り注ぎ、その表面を溶かして行く。 「――――酸の血液ですか」 だが、 「確かにそれは僕たちに有効な攻撃だ」 そう言って、特殊部隊の男は手にしていたぼろ切れを放り投げた。 それは作戦開始前に荷物を改め碓氷より徴収した寝袋である。 寝袋は酸の雨を受けボロボロに溶け落ち、使い物にならなくなってしまった。 だが、一度きりの盾としては十分だ。 「しかし、対策をしてればどうという事はない」 事前情報があれば対策はできる。 これも十分な偵察と情報集をしたからこそ。 未知であるという異能者の最大級のアドバンテージも情報があれば覆せる。 「ぁ…………くっ」 決死の奇襲に失敗した雪菜がその場に膝をつく。 弾丸は貫通しており、傷口は酸による止血で血は止まっているが、銃撃の痛みはそう簡単に耐えられるものではない。 雪菜はその場に蹲り、動くことすらできそうになかった。 傷を抱えたスヴィアも動けない。 「終わりです」 「哀野くん……ッ!!」 返り血を浴びぬよう、距離を置いて銃を突きつける。 その場を動けぬ雪菜は俯いたまま。 「……いいえ。終わるのはあなたもよ」 そう言って自らの首元にガラス片を押し当てた。 「なっ…………」 「動かないで! 少しでも動いたら私は頸動脈を切り裂いて自殺するわ……!」 自らの命を人質とするような行為だ。 命を奪わんと殺しに来た相手にそれが何の意味があるのか? 碓氷は首をかしげるが、天はその意図を瞬時に理解し身を強張らせた。 酸の血液。 頸動脈の血管が切れれば先ほどとは比べ物にならない大量の血が噴き出すだろう。 この距離では飛び散った大量の血しぶきを全て避けるなどできない。一度きりの寝袋という盾も使い切った。 いや、噴水が如き頸動脈の出血は寝袋ごときでは防げないだろう。 相手が自殺する前に比較的出血量の少ない場所を打ち抜き射殺する、という手もあるにはあるが、最後の力で自殺を完了される可能性もある。 飛沫が防護服に当たって穴が一つでも空いたら致命傷となる天としてはそうもいかない。 「わかりました。ここは引かせて……」 「動くな…………ッッ!!」 後方に距離を取ろうとした天の足を雪菜の叫びが引き留める。 砕けんばかりに食い縛る口端から血を零し、血走った瞳は狂気すら感じさせた。 「…………動くな、まずは武器を……捨てろ」 「………………」 撤退と見せかけ、飛沫の届かぬ距離まで引こうと言う算段を見透かされた。 距離を取られれば終わると、他ならぬ雪菜自身が一番よく分かっているからだ。 混沌としてきた状況に、どうすればいい? と碓氷が視線を送ってきた。 碓氷が背後からヘッドショットできるなら解決する話だが、狙撃の腕など期待はできまい。 天はそのまま銃をスヴィアに向けているよう視線を返す。 「先生っ。私がこいつらを引き留めるから、今のうちに逃げて…………っ!」 「ダメだ。逃げるようなそぶりを見せたら撃て……!」 互いの叫びがぶつかり合う。 スヴィアが動けば碓氷が撃つ。 碓氷が撃てば雪菜は自殺しそれに巻き込まれて天も死ぬだろう。 一人の少女の自らの命も惜しまぬ狂気によって、誰かが動けば連鎖的に誰か死ぬ、そんな膠着状態に陥っていた。 状況を動かせるとしたら小田巻だが、戦闘は継続中のようだ。 駆けつけるのはまだ時間が掛かるだろう。 穏当に事態を収めるには要求に従い武器を捨てて、引くしかない。 だが、だからと言って引き下がれない。 己が矜持を捨てて素人まで引き入れ、ここまでやって何の成果もなしでは余りも無様だ。 「……素人にしてやられました……では素直に引けないんだろう……なら、成果をくれてやる」 唐突に、その場に蹲っていたスヴィアがそんなことを言い出した。 「どういう意味です?」 「ボクは…………元研究所の人間だ」 「ええ。それは把握していますよスヴィア・リーデンベルグ博士」 事前のブリーフィングで、村内で確認された重要人物は共有されている。 元研究所所属の人間が学校教師としていたともなれば警戒もするだろう。 「……流石は特殊部隊、優秀だね。だがそれなら……ボクの持つ情報の価値も理解できるだろう……? ボクはここに残って君たちに情報を与えよう……その情報と引き換えに…………彼女だけでも見逃してやってくれないかい…………?」 「話になりませんね。あなたが何を知っているというのです?」 「黒幕だよ」 間髪入れず差し込まれた答えに、天が虚を突かれたように動きを止める。 「ボクは…………この事件を引き起こした黒幕を知っている」 ハッタリにしても随分と大きく出たものだ。 そう天が切り捨てようとしたが、スヴィアは続ける。 「……未来人類発展研究所八王子本部、脳科学部門第7班元主任にして現副部長――烏宿暁彦。 そして……この山折村支部に何者かを手引きし……直接的に事態を引き起こしたのは…………その部下である未名崎錬という男だ」 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ では、任務の内容を確認しましょう。 私達の任務は村の地下にある研究所で行われている研究内容の調査。 場合によっては破壊工作も含みます。 ええ、私もまったくバカな任務だとは思いますよ。 こんな事をしている場合じゃないと言うのに。 どこまで行っても人類は愚か、と言う事ですね。 ですが、お仕事ですので。 村には観光客として潜入します。 私が教師として潜入するプランもありましたが。 流石にこれだけ小規模なコミュニティだと採用枠が限られて、そちらはスヴィアさんの取られてしまいましたね。 スヴィアさんですか? ええ、彼女には接触して内偵済みです。 今所の印象だと白ですね。 まあ引っかかる所がないでもないですが、研究所のと直接的な関わりはもうないでしょう。 ただ、これから向かおうと言う先に彼女がいると言うのも偶然にしては出来過ぎているのも確かです。 個人的な印象ですか? アナタと違って、私そんなにプロファイリング得意じゃないんですけど……。 まあ、いいですけど。 そうですねぇ。話してみた印象としては知的で穏やかな理性的な女性だと思いましたよ。 ただ無意識でしょうが、過去に対する話題だけはやや後ろ向きな言動が多く、恐らく何らかの後悔を抱えていると思われます。 恋愛絡みの話題は露骨に避けてたことから男絡みだとは思いますが。 そして、言動の端々から責任感の強さは伺えました。 それこそ必要以上に背負う傾向が見えましたね。 多分、自分だけじゃなく身内の罪も自分の責任だと思うタイプですねあれは。 さあ……? それはどうでしょう。 この村の研究所にいる昔の男を追ってきたってのは流石に下衆の勘繰りすぎる気もしますが。 まあ偶然と切り捨てるよりかは、一応筋は通った理由ではありますね。 とりあえず、村での諜報活動はお任せします。 田舎町では私は少々目立ちますので。 嫌ですよ。この髪は私のトレードマークなんですから。 その分、戦闘はお任せください。 研究所にお抱えの特殊部隊なんかが居ても、私一人で壊滅して差し上げますよ。 私、最強なので。 え、何ですその偽名。正気ですか? いや、うーん。まあこの国のありふれた名前と言えばそうなんですがありふれすぎていると言うか……うーん。 ま、いいか。その辺はお任せします。 それじゃあそろそろ向かいましょうか。 次の任務の舞台――――山折村に。 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 「未名崎錬…………それって…………」 雪菜が呆然と呟く。 スヴィアがこの村を訪れることになった理由である、探していたと言う親友の名だ。 その名が何故、このタイミング出てくるのか。 この地獄の様な現状を生み出した者の名前として。 スヴィア・リーデンベルグ。 彼女が山折村を訪れたのは行方知れずとなった親友を探しての事である。 危篤となった未名崎錬の恋人である四宮晶の呟きを頼りにこの村にやって来た。 そこに嘘偽りはない。 だが、その目的が達成されたかどうか、その成果が語られたことはない。 あるいは、既に探し人を探し当て出会っていたとしたならば。 そこで何らかの事情を聴いたとするならば。 その事を、誰にも言えず抱えていたとするならば。 彼女の行き過ぎた責任感も、意味合いが変わってくるだろう。 「どういうことです? そんな情報をどこから……」 「おっと…………これ以上は…………こちらの条件を飲んでからだ」 天は考え込む。と言うより考えざるおえない。 心中覚悟とはいえ、一時的に武力が拮抗したとろで切り札となる情報を出す。 上手いカードの切り方だ。 だが、情報の真偽が不明すぎる。 確かに、研究所本部の脳科学部門の副部長のポストに烏宿暁彦と言う男が据えられているのは事実だ。 脳科学部門の部長は隊長たちのとの会議に同席した長谷川真琴。つまりは副部長とはそれに次ぐ権力者と言う事になる。 今回の作戦と直接的な関係はないため他の隊員はそこまで把握しているかは怪しい所だが、事前に資料に目を通していた天はそれを把握している。 だが、未名崎錬なる一研究員までは把握してない。 この情報を司令部に伝えられれば裏は向こうで取ってくれるだろうが。現時点では真偽を判断のしようがない。 これがこの場を凌ぎきるためのブラフである可能性は高いだろう。 元関係者と言う事もあって信憑性のある名前を出すことだって難しくはないはずだ。 「その情報が本当であるという確証がない。信用できませんね」 「信じられないと言うのなら……キミたちは……重要な情報を逃すことになるね……」 特殊部隊の任務は女王暗殺による事態の解決。 今この瞬間別の場所で実行犯たる天国を射殺した成田のように、それ以外の成果を考える必要はない。 だが、頭たる天の立ち位置は違う。 その後を考えねばならない。原因究明も無視はできない。 嘘とも言い切れない以上、ここで切捨てるのも躊躇われる。 せめてどのような内容を語るかくらいは聞いておきたいところだが。 「仮にこの少女を逃がしたとして、あなたが口を割るとも限らない」 「取引で嘘なんてつかないさ……何だったら……尋問でも拷問でもしたらいい。 女一人の口を割らせるなんて…………君たちからすれば、簡単なことだろう?」 散々この村でそれ以上のことはしてきただろうと皮肉を込めて言う。 天は仮面の下の色違いの目を細め、自らの役割と成果について思案する。 「…………いいでしょう。この少女は逃がします。その代わりにあなたを連れて行きます」 どの道、何の成果も得られず終わる所だったのだ。 膠着状態を打開し、一応の成果を得られると言うのなら乗らない手はない。 天は雪菜に向けていた銃口を上げる。 「行っていいですよ。背中を撃つような真似はしませんので」 「ふざけないで! 勝手に話を進めて決めないでよ! 嫌よ、私は逃げない! 先生が人質になるくらいなら私が死ぬ!」 そうヒステリックに叫んで、首に押し当てたガラス片に力を籠める。 「哀野くん!」 「ッ…………先生」 怒りすら籠ったスヴィアの叫びがそれを引き留める。 「……自分から死ぬなんてのはやめてくれ。頼むよ」 「そんなっ、わた、私は……っ」 「なぁに……心配するな。捕らえられたところで……すぐに死ぬわけじゃない。2人生き残るためにはこれが最良の策だ」 それは嘘だ。 スヴィアが生かされるのは情報源である間だけだ。 情報を全て聞き出し終えたら容赦なく殺されるだろう。 そんなことは、この場にいる全員が理解してる。 「行くんだ……行ってくれ。ボクを思うのなら……どうかボクの覚悟を無駄にしないでくれ」 「うぅ…………くっ」 そう言われては反論のしようもない。 雪菜が涙を流しながら立ち上がると、走り出してゆく。 腹部を撃たれた直後でその足取りは歩くような速さだが、約束通り天は自らの横を通り過ぎる雪菜をスルーする。 地面に落ちた酸の涙が地面を溶かした。 それを最後まで見送り、天がスヴィアたちへと近づいてゆく。 「まずは小田巻さんと合流します。碓氷さん合図をお願いします」 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ モクドナルドの店先で、若き天才エージェントと新人特殊部隊員は激しい衝突を続けていた。 その足元には多くのゾンビの死体が転がっていた。 あるいは盾とされ。 あるいはライフル弾の射線を隠す目隠しとして利用され。 あるいは視覚を確保するために排除され。 多くのゾンビが2人の戦いに巻き込まれその命を散らしていった。 真理は元より、創もその流れに逆らわなかった。 ゾンビを庇って自らの身を危険に晒す訳にはいかなかったと言うのもあるが。 なにより、隠れ蓑となるゾンビが減ることは、真理の異能を削ぐ最大限の効果があると理解していたからだ。 創もゾンビを殺すこと自体は躊躇わない。 それこそゾンビに限らず正常感染者だろうが必要があれば殺すだろう。 だが、できうる限り殺さぬよう努めてきた。 あの燃え盛る炎の中で自分を救ってくれた誰かの様に誰もを救うヒーローの様に。 自分にならそれが出来ると思っていたから。 だと言うのに、それが出来ないのは実力が足りていないからだ。 自らの至らなさこそが、彼に苦い思いをさせる正体だ。 だが、ゾンビが減った事でようやくフィールドが整い、敵を見失う事はなくなった。 ようやく本格的な攻勢に出られる、と考えた所で。 遠くで銃声が響いた。 どこかで空に向かって弾丸が打ち上げられたのだ。 それを確認した真理が創から離れるように後方に引いた。 それを見て、創はようやく別動隊の存在に気づいた。 今のは撤退の合図だ。 足止めをしているつもりだったが、足止めされているのはこちらの方だった。 「待てッ!」 らしくない無意味な叫び。 待てと言われて待つ人間などいない、すっと真理が物陰へと姿を隠す。 真理の異能で撤退に徹されれば追う手段はないだろう。 「くっ…………!」 創は慌てて銃声の在った方向に向かう。 合流地点は別にあってその場にいるとは思えないが、駆けださずにはいられなかった。 少し走った所で前方からやってくる誰かを発見した。 向こう側からやってきたのは腹部を押さえボロボロになった雪菜だった。 「哀野さん!? いったい……」 「――――スヴィア先生が特殊部隊に攫われた」 創の言葉を遮るように雪菜が暗い声でそう告げた。 震えるほどに握り締めた拳の中にはガラス片が握られており、滴る血が石畳を溶かした。 「…………あなたのせいよッ。あなたが無茶な作戦を立てるから! 私言ったよね! もっと安全な作戦があるんじゃないかって!? 偉そうに自分なら出来るって言っておいて、結局何にもできないじゃないッ!!」 雪菜は沸き上がるままに黒い感情をぶつける。 何も出来なかったのは雪菜も同じ、身勝手な言い分だ。 それでも罵詈雑言は止まらなかった。 創は返す言葉もない。 これらは全て創の失策だと創自身がそう責任を感じていた。 作戦立案をしたのも指揮をしたのも創である。 失敗を取り返さなければと下らないプライドに拘って視野狭窄に陥っていた。 その結果がこれだ。 「返してよ! 私の大事な人を! 取り返してよッッ! 今すぐにッ!!」 誰かに依存し執着した存在を失うのを恐れる少女は縋るように少年に掴みかかる。 掌から滴り落ちる血液が、掴んだ創の二の腕を焦がした。 残されたのは心身ともに傷付いた少年と少女。 何の成果も得られず、多くのモノを失って。 それでもなお傷つけあうのか。 【E-5/商店街・モックとドラッグストアの間/一日目・午前】 【天原 創】 [状態]:異能理解済、疲労(小)、 [道具]:???、デザートイーグル.41マグナム(3/8) [方針] 基本.パンデミックと、山折村の厄災を止める 1.もうこれ以上の無様は晒せない…… 2.女王感染者を殺せばバイオハザードは終わる、だが……? 3.スヴィア先生、あなたは、どうして…… ※上月みかげは記憶操作の類の異能を持っているという考察を得ています 【哀野 雪菜】 [状態]:後悔と決意、執着と依存、肩と腹部に銃創(異能で強引に止血)、右腕に噛み跡(異能で強引に止血)、全身にガラス片による傷(異能で強引に止血)、スカート破損 [道具]:ガラス片 [方針] 基本.女王感染者を探す、そして止める。これ以上、後悔しないためにも。 1.絶対にスヴィア先生を取り戻す、絶対に死なせない。絶対に。 2.止めなきゃ。絶対に。 3.あの声、叶和なのかな……? 4.叶和は、私のこと恨んでるの? それとも……? 5.この人(スヴィア)、すごく不器用なのかも。 [備考] ※通常は異能によって自身が悪影響を受けることはありませんが、異能の出力をセーブしながら意識的に“熱傷”を傷口に与えることで強引に止血をしています。 無論荒療治であるため、繰り返すことで今後身体に悪影響を与える危険性があります。 ※雪菜が聞いた『叶和の声のようなもの』に関して、思い込みによる幻聴か、もしくは別の要因のものであるかどうかは、後述の書き手におまかせします。 【E-5/商店街・北端辺り/一日目・午前】 【小田巻 真理】 [状態]:疲労(中度)、右腕に火傷、精神疲労(中) [道具]:ライフル銃(残弾0/5)、血のライフル弾(10発)、警棒、ポシェット、剣ナタ [方針] 基本.生存を優先。乃木平の指揮下に入り指示に従う 1.乃木平たちとの合流 2.女王菌を隔離するため研究所を探す 3.八柳藤次郎を排除する手を考える [備考] ※自分の異能をなんとなーく把握しました。 ※創の異能を右手で触れた相手を昏倒させるものだと思っています。 【E-5/商店街と建築会社の間/一日目・午前】 【乃木平 天】 [状態]:疲労(中)、ダメージ(中)、精神疲労(小) [道具]:拳銃(H K SFP9)、サバイバルナイフ、医療テープ、ポケットピストル(種類不明)、着火機具(※) [方針] 基本.仕事自体は真面目に。ただ必要ないゾンビの始末はできる範囲で避ける。 1.小田巻さんと合流後、場所を移してスヴィアを尋問する。 2.小田巻さんと碓氷さんを指揮する。不要と判断した時点で処する。 3.能力をちゃんと理解しなければ。 4.黒木さんに出会えば色々伝える。 5.あのワニ生きてる? ワニ以外にも珍獣とかいませんよね? この村。 6.某洋子さん、忘れないでおきます。 [備考] ※ゾンビが強い音に反応することを察してます。 ※診療所や各商店から医療テープ・爆竹花火・着火機具以外にも何か持ち出したかもしれません。 ※成田三樹康と情報の交換をおこなっています。 ※ポケットピストルの種類は後続の書き手にお任せします ※ハヤブサⅢの異能を視覚強化とほぼ断定してます。 【碓氷 誠吾】 [状態]:健康、異能理解済 [道具]:災害時非常持ち出し袋(食料[乾パン・氷砂糖・水]二日分、軍手、簡易トイレ、オールラウンドマルチツール、懐中電灯、ほか)、ザック(古地図) 山歩き装備、暗視スコープ、ライフル銃(残弾4/5) [方針] 基本行動方針:他人を蹴落として生き残る 1.乃木平の信頼を得て手駒となって生き延びる。 2.捨て駒にならないよう警戒。 3.女王菌を隔離するため研究所を探す [備考] ※夜帳が連続殺人犯であることを知っています。 ※真理が円華を犠牲に逃げたと推測しています。 ※真理の隠形には気付いていますが、異能かどうかは確信していません。 【スヴィア・リーデンベルグ】 [状態]:背中に切り傷、右肩に銃痕による貫通傷(止血済み)眩暈 [道具]:??? [方針] 基本.もしこれがあの研究所絡みだったら、元々所属してた責任もあって何とか止めたい。 1.尋問に応じる 2.ボクってば、情けないな…… 3.上月くん達のことが心配なのに、このザマだと、探すことすらままならない…… [備考] ※黒幕についての発言は真実であるとは限りません 086.化け物屋敷 投下順で読む 088.山折村血風録・窮 時系列順で読む 忸怩沈殿槽 天原 創 未来福音 哀野 雪菜 スヴィア・リーデンベルグ 対感染者殲滅構想「OPERATION TD」 乃木平 天 情操ネゴシエーション 小田巻 真理 碓氷 誠吾
https://w.atwiki.jp/kakiterowa/pages/219.html
意外な影丸?は、とりあえず移動することにした。 自分のスタート地点は会場の端の方だし、ずっと隠れていれば安全かもしれないという 考えも当然あった。 しかし、それでは駄目なのだ。 今の自分は、キョンというただでさえ地味なキャラの姿なのだ。危険を冒してでも 目立つ行動を取らねば、空気扱いされいつの間にか死亡という事態になりかねない。 (とは言っても、まだ対主催でいくかマーダーでいくかすら決めてないんだよなあ…。 どうしよう…。) 考えながら、影丸?は歩く。その不注意がたたり、彼は瓦礫につまずいてしまった。 「おわっ!」 派手に転倒する影丸?。その衝撃でデイパックが開き、中の荷物が周囲にぶちまけられた。 「あーあー、大丈夫?ちゃんとカバンを閉めておかないから…。」 背後から大山のぶ代ボイスでお説教が飛んでくるが、影丸?はそれに反応することなく 散らばった荷物を拾い集める。 (あれ?こんなのあったか?) ある物体を発見し、影丸?の手は止まる。それは輪ゴムで無造作に止められた、紙の束だった。 最初はメモ用紙かとも思ったが、彼の脳裏にパロロワともゆかりが深いあるアイテムの 存在が浮かび上がる。 (まさか…。これが噂のエニグマの紙!) そう、それは彼の予想通りのものだった。支給品が収められたエニグマの紙である。 しかも、その枚数は1枚や2枚ではなかった。 (あんな足手まとい支給されたときには自分の不幸を呪ったが…。十分おつりが来るぜ! ありがとう神様!) 一人浮き足立つ影丸?は、中身を確かめもせず1枚目の紙を開いた。 そこから出てきたのは、上等なあんこを皮で上下から包んだお菓子。要は…。 どら焼き。 「………。ドラえもん、これあげる。」 「えっ、いいの?ありがとう!」 大好物を渡されたドラえもんは、早速それをほおばり始める。 それを横目に、影丸?は新たな紙を手に取った。 (まだだ!まだ終わらんよ!) 己を奮い立たせ、紙を開いていく影丸?。しかし…。 2枚目 ドライフラワー 3枚目 ドライヤー 4枚目 ドライバー (ロクなのがねえ…。一応、ドライバーは首輪解除に使えるかもしれないが…。) すっかり気力を失い、影丸はうなだれる。ちなみにこの支給品はドラえもんにちなんで 「ドラ」縛りになっているのだが、彼にとってはどうでもいい事実である。 (最後の一枚…。おまえにかけるぜ!) 意を決して、最後に残された紙を開く。そこには、「ドラゴンキラー」の文字があった。 「よっしゃあぁぁぁぁ!!やっと当たり支給品きたー!」 ドラえもんが大声に驚いてどら焼きをのどに詰まらせたのも無視して、影丸?は 喜び勇んでドラゴンキラーを紙から取り出す。そしてそれを右腕に装備した瞬間、 どこからともなく「あの音楽」が聞こえてきた。 でろでろでろでろ でっでっ♪ 「呪われてんのかよ、こんちくしょぉぉぉぉぉ!」 やり場のない怒りを、その辺の瓦礫にぶつける影丸?。 (落ち着け、俺…。確かに外せないのはいろいろやっかいだが、ドラゴンキラー自体には 特にマイナス効果はない。攻撃力もそれなりにある。あの猫型ロボットに比べれば、 こっちの方がはるかに「当たり」だ!) 何とか自分を納得させた影丸?は、ドラえもんに声をかけ移動を再開した。 目指すは人の集まりそうな所。すなわち、会場の中心部。 しかし、彼は気づいていなかった。輪ゴムを外した際、エニグマの紙を1枚落としていた ことを。 そして、それが一番の当たり支給品だったことを。 紙は、風に吹かれどこかに飛んでいった。 【黎明】【H-2 廃墟】 【意外な影丸?@アニロワ1st】 【装備】:ドラゴンキラー-1(呪)@トルネコの大冒険 【道具】:ドラえもん(四次元ポケットなし、CV:大山のぶ代)、 ドライフラワー、ドライヤー、ドライバー 【所持品】:支給品一式 【状態】:かすかな擦り傷。 【思考・行動】 1:とりあえず中心部を目指す。 2:対主催かマーダーか…。 【備考】 ※容姿はキョン@涼宮ハルヒの憂鬱です。 ※クレイジーダイヤモンドのDISC@漫画ロワが、エニグマの紙に入った状態でどこかに飛ばされました。 107 すれ違う二人+α++曖昧ネッケツ怪人 投下順に読む 109 学校屋上戦争 106 すごく……誤解です 時系列順に読む 110 覚醒フラグ 083 支給品次第で参加者のモチベが変わるのは必然である 意外な影丸? 116 ドラえもん 鬼軍曹のバトルロワイアル…って俺がいねぇ!by影丸
https://w.atwiki.jp/musasino/pages/492.html
#blognavi 髪を切った。 ウルフベースで襟足とサイドが長く、前髪がアシンメトリーになってる。 オシャレ欲が高まってる。 定職を持って何が嬉しいかって買い物ができることだ。 Tシャツと半そでパーカーとスニーカーとリュックとジーパンを買った。 ポップな男子であること。 それがこの時代に生きる男の子の必須条件なのだ。 それは前提であり、約束事でもある。個性だとか個別性だとかは後回しでいい。 ポップとは楽しく生きていく為の思想である。 僕たちはポップという名の思想にリフトアップされている。 僕たちはポップという名の平坦なテーブルにつき、ジャンクフードを食べる。ジングルを聞く。おしゃべりをする。 大切なのは何を食べるかじゃない。誰と食べるかだ。 大切なのは何をしゃべるかではない。誰としゃべるかだ。 カルトでもマルチでもない、損得抜きの友人を持つことが大事なのだと思う。こないだそんな事件に巻き込まれたんだけど(笑) カテゴリ [2009年05月] - trackback- 2009年05月08日 21 23 28 #blognavi
https://w.atwiki.jp/snsq/pages/36.html
大事なゆびわをさがせ 発生条件 クエスト手帳を持っている 森の奥でアイボリーと会話している 報酬 ピコピコハンマー 精神薬 進行手順 町の外にいる女の子と会話し受注する。 宿屋(酒場)にいるおじさんと会話しそれらしいものを海辺の近くで見たという話を聞く。 海辺にいる犬と会話して、ゆびわは大事なものとして隠していることを聞き出す。 雑貨屋の前にある岩を調べると「ボロボロのゆびわ」を発見する。 女の子に「ボロボロのゆびわ」渡すと、アイボリーが通りかかり指輪を復元し「きれいなゆびわ」に戻してくれる。 女の子に「きれいなゆびわ」を渡して終了。 関連クエスト なし 備考 戦闘はなく話をするだけで進むが、アイボリーとの初回イベントが達成していないと発生しない。
https://w.atwiki.jp/yyyigame/pages/853.html
大事な人 三好夏凜 進化前 進化後 CV 長妻 樹里 ステータス ※ステータスの数値は初期値になります。 型 属性 レア度 HP ATK 踏ん張り 速度 CRT コスト SP 近接型 赤 UR 5080 4540 D B D+ 66 43 リーダースキル 湧き上がる力 全属性の勇者の攻撃ペース+30% 必殺技 多重殲刃嵐・満開 種別 効果 ゲージ 技再使用時間 攻撃ペース昇 近接攻撃ペース昇 属性攻撃ペース昇 HP減 125倍ダメージを前方特大円範囲の敵に与え、自ペアのHP50%減少、30秒間自ペアの攻撃ペース+50%、25秒間近接型勇者の攻撃ペース+30%、20秒間赤属性勇者の攻撃ペース+20% 5 30秒 アビリティ 一番槍は任せなさい! 発動条件 効果 攻撃 敵への攻撃時、10%の確率で必殺技ゲージ+0.1個、自ペアのHPを1%回復、10秒間自ペアのCRT+100 神花・覚醒 神花/覚醒時 獲得精霊 初回神花 二回目回神花 三回目神花 四回目神花 SR義輝(赤) 一定覚醒値報酬 必要覚醒値 3 SSR義輝(赤) 神花解放 段階 必要コイン 必要属性結晶 上限Lv30 10,000 赤の欠片x10 上限Lv50 40,000 赤の欠片x15 赤の結晶x10 上限Lv70 160,000 赤の結晶x20 赤の煌結晶x10 上限Lv99 640,000 縁の輝石x50 赤の煌結晶x60 紫の煌結晶x45 勇者絵変更神花解放数 2回 ボイス 1 - 2 - 入手方法 期間限定ガチャ爛漫咲輝祭 名前
https://w.atwiki.jp/lucas776/pages/75.html
「…おい、は…バーン。」 「なんだよガゼル。」 なんでこんなところに連れてきた、だの。 なんで私に手を回してるのか、だの。 言いたいことはたくさんあるが。 「なんで円堂がここにいる?」 「はぐれたんだとよー。」 「豪炎寺とな…途中で手離れちゃって。」 ごめんな邪魔して、と謝る円堂に私は何も言えないが。 …邪魔して? 「待て、なんで邪魔なんだ。」 「お前等も俺と豪炎寺みたいなもんじゃないの?」 「…だとよ、ガゼルちゃん。」 「…ちゃんはやめろ。あと離せ馬鹿。」 私はバーンの手を払いのけ離れる。 いくら私が人目を避けようと、バーンは関係なしにべたべたしてくる。 人目なんぞお構いなしだ。 「私はなるべくばれないようにしているのだが。この馬鹿がな。」 「…俺もさ、そういうの恥ずかしくてダメだったんだ。でもさ、豪炎寺ってモテるし…何度か妬いたりもしたし。」 …なぜいきなり円堂は惚気始めているんだ。 「ほうほう、でー?」 バーンはまじめに聞いているし… 「いろいろあったけど、やっぱり豪炎寺に優しくしてもらえるの好きだし…恥ずかしいけど、やっぱ好きな奴と一緒ならいいかなって。つまらないことで嫉妬して後悔するより、ずっといいよ。」 「…!」 思わず息をのんで、バーンの方を見る。 こちらの様子には気付いていないようだ、よかった。 「円堂!」 後ろから豪炎寺の声が聞こえる。 人ごみからいきなり現れては円堂をだき締める。 その激しいスキンシップに驚きながらも、円堂は嬉しそうだ。 「…円堂。」 「ん?どうしたガゼル?」 ありがとう、と声に出さずに伝える。 すると円堂は満面の笑顔で返事をした。 「おう!またな!」 豪炎寺は何の事だかわからないのか、円堂と私をしばらくの間見つめた後、そのまま円堂を連れて校内へ消える。 …円堂とは、またゆっくり話がしたいと思った。 「あいつらと何話してたんだ?」 「ん?豪炎寺のことだけど。」 「…そうか。」 少し頬を染めて照れる豪炎寺が面白くて、つい手を握り返した。 こうやって豪炎寺の珍しい表情が見れるのも、豪炎寺が俺のことを好きでいてくれるから。 ―それが嬉しい。 「おい、ちょっと食いすぎだぞ。」 「んなことないってばー」 俺と春奈、そして半田は先ほどの円堂と豪炎寺?を探して校内を回っていた。 変わった格好だったのですぐに見つかったが、それは確かに円堂と豪炎寺のような外見だった。 だが。 「…ちょっと違うかなー…なんか幼いというか…中学生くらいに見えない?」 「というか豪炎寺に似てる子、髪降ろしてるし…豪炎寺も降ろしたらああなるのかな?」 「春奈、半田…なんで俺達がコソコソしてるんだ?」 「イチャイチャしてるの邪魔しちゃいけないでしょお兄ちゃん。」 「…俺もなんとなくそう見えちゃって…」 春奈はさも当然そうに、半田は疲れた顔をしてそう言った。 …半田は毎日あいつらを見ているせいかそう見えるのだろうか。 「あれ?あっちから来るの円堂と豪炎寺じゃないか?」 「またそっくりさんじゃ…ないですね。」 「あいつら…結構見境なくベタベタするようになったな…」 …というかこのままだと鉢合わせだぞ。 別に隠れているわけでもないのだが。 「あれ?鬼道達じゃん!」 円堂が自分から離れたことに、豪炎寺は隠そうともせず舌うちをした。(少しは遠慮をしろ…) すると円堂の声があちらにも聞こえたのか、そっくりの2人組もこちらの方を向く。 「ひいじいちゃん!」 …ひい…じいちゃん…!? 「ガゼル、そろそろ帰るか。」 「ああ…」 そう返事をするとバーンは私の前に手を差し出す。 繋いでいこう、ということなのだろうか。 気まぐれなのかはわからないが、その手を取って握る。 「…ガゼル…お前…!」 「……別に……」 「…熱でもあるのか…?」 「……」 とりあえず、蹴っておいた。 「いってえ!!何すんだよ…」 …気付け……馬鹿…… あとがき まだまだダラダラ続きます^q^ とりあえずバンガゼはガゼルが主導権握ってると思う。 でもバーンもやるときはやる。本名はあんまり呼び合わないかなーと というか言ったらどちらにしろガゼルがバーンを殴りそう( それにしてもガゼルの口調ってちょっとわかりにくいというか書きにくいですね( とりあえず後は多分目金の登場で話が進んで終わりそうな展開。 実はこの話以前(中学時代)に円堂と豪炎寺だけカノンと真人に会ってる設定。 たびたび2人は遊びに来てます。 それはまた後ほど小説として書けばいいとして、自分はファイアだけしか持ってないので真人の口調がわかりませぬ。 …まぁきっと修也さんよりは幼い(下の兄弟いなそうだし)かなぁと。 カノン君は兄とかいてもいいけどきっと1人っ子でしょうねー それにしても更新に時間置いてしまって申し訳ないです^q^ なんか微妙な小説になってしまってる感が否めない…
https://w.atwiki.jp/eternal-dreamer/pages/190.html
クロブレTOP カードリスト ステータス エボ 攻略 敵データ ストーリー ミッション 影狼への指令1 > 影狼への指令2 A0008 影狼への指令2 ミッション№ 名前 特殊条件 人数 戦利品 中級№A0008 06 / 10 / 27 ~ 06 / 12 / 09影狼への指令2 なし 2人 剣舞LV2 × 2 プロローグ ソウゲツから影狼(かげろう)メンバーへ任務が言い渡された!「たちの悪い連中ではないようだが、2人組みの盗賊が大事な国宝を盗んでしまったようだ。とりあえず国宝だけは取り返してくるのだ。行け!」 危険度★×?SC0024盗賊 アゲハ**** / *** / ****/*/*/*/*敵サポカ??? アゲハ「え・・・?国宝??そんな大それたものなんか盗むもんか!今回のお宝は、銀貨とシャケオニギリと、掛け軸かな・・・え?この掛け軸、国宝なの!?んー、こんな掛け軸なんかいらないんだけど・・・キミにはこの間オニギリ奪われてるからね!ただでは返してあげないよーだ。」 危険度★×?SC0023盗賊 ランジ**** / *** / ****/*/*/*/*敵サポカ??? ランジ「おおっと。アゲハをいじめないでくれよな。ちょいとドジだが大事な相棒なんでな。ただで返すのは俺の流儀じゃないね。幕府だかなんだかしらねぇが、気合で取り返してみな!」 エピローグ 2人の盗賊たちには逃げられたけど、見事盗賊から国宝を奪い返す事に成功した影狼たち。治安維持という側面だけでなく、人の歴史の結晶である文化財保護まで幅広く守る集団。それが影狼である。 ■攻略法募集中■ ●No.A0008 影狼への指令2● 縛り:特になし 報酬:剣舞Lv2 2枚 【デッキ】 リーダー: 剣客 アズサ バトカ: 影狼 カイ 茨木童子 ×3 影狼首領 シドウ 捕らわれし者 ムゲン 天才剣士 カイ ×2 真紅の憎悪 ムゲン ×2 【1戦目 盗賊 アゲハ】 HP750(200・200) 属性値(7・7・7・7・7) 敵サポカ:技Lv1(1枚) 技Lv2(1枚) 技Lv3(1枚) バトルカード: 盗賊 アゲハ(380・380) 盗賊 ランジ (380・380) 人斬り オロチ(390・380) 盗賊 アゲハ(380・380 技lv1) 盗賊 ランジ (380・380 技lv2) 人斬り オロチ(390・380 技lv3) 【2戦目 盗賊 ランジ】 HP900(170・170) 属性値(7・7・7・7・7) 敵サポカ:技Lv2(1枚) 技Lv3(1枚)まで確認 バトルカード: 盗賊 ランジ(340・340) 人斬り オロチ(340・340) 狂宴のオロチ(360・340) 盗賊 ランジ(340・340 技lv2) 人斬り オロチ(340・340 技lv3) -- 名無しさん (2006-10-28 04 03 58) ■最終更新■(2011-02-28) 本日 - 昨日 - 総計 -
https://w.atwiki.jp/sinapusu2002/pages/419.html
絵描きとして仕事をする場合、仕事を請け負ったら、いきなり徹底的にいい仕事をして持っていく人がいるがそういう人はいらない、というか絵描きの仕事がブラック労働化するから止めてほしい。 絵を発注するほうは大抵絵について素人なので、描いてほしい設定や状況を語っても、それに従ってできた完成した絵においてどんな矛盾や欠点や弱点を抱えているか想像がつかない。 発注主が絵描きに伝えられるイメージは不鮮明だし、絵描きの方でそれをこれだと言って持ってきても大体発注主の曖昧なイメージとは合わない。 いい仕事をされても、それが商品としての絵の需要という今発注主にとって必要な絵のイメージを満たさない。 そんな状況で絵描き独自の長時間かけた絵をもってこられても困るのです。 一番いいのはラフスケッチを何枚も用意すること。 そこから絵描きと発注主が共同作業で互いに商品として必要な絵の共通イメージを時間を掛けて形成していくこと。 大事なのは発注主とのコミュニケーションです。 これができない限り、発注主は商品として必要な絵でないと何度も絵描きにリテイクを出すことになり、真面目な絵描きほどそれに真面目に付き合っていい仕事をしようとして、仕事がブラック化します。 よほど商品性のある絵描きでない限り、絵描きには発注主の求めている商品性に従ってもらわないと困るわけです。 何が大事かというと、絵描きは発注主のあいまいなイメージを具体的なイメージに昇華する手助けをする必要があり、その昇華過程において絵描き独自の仕事や独自性を発揮してもらう分には構わないのです。 一番いいのは新しい商品性を模索するために、絵描きと発注主が落書きしながら相談できるのが理想ですね。