約 1,476,169 件
https://w.atwiki.jp/animerowa-3rd/pages/1753.html
289 :名無しさんなんだじぇ:2011/01/09(日) 13 00 36 ID dea8GDLg カイジ「アニメ二期……はぁ」 律「はぁ……」 とーか「はぁ……」 290 :名無しさんなんだじぇ:2011/01/09(日) 13 05 08 ID H.VFl/Ns 部長「一瞬殺意が湧いたんだけど」 美穂子「気のせいですよ。いくら二期がすでに終わってて、さらに劇場版をやるなんていう作品がため息ついたところで殺意なんてわきませんよ?」 池田「キャプテン…怖いし…」 291 :名無しさんなんだじぇ:2011/01/09(日) 14 15 39 ID osiUxa2c ふじのん「この流れ、ラインバレルがもう一度アニメ化されるということかしら」 ライダー「どこからその発想が出てきたのよ」 ふじのん「その場合は美海の性格を原作のほうにして…フフ」 ライダー「あまりナイスな展開にはならないわね」 292 :名無しさんなんだじぇ:2011/01/09(日) 18 14 16 ID dea8GDLg ライダー「劇場版……orz」
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/2079.html
※M1氏のイラストを基に書いています。 台詞丸々パクリ、原作レイプ注意 いつの間にか習慣となっていた朝の散歩。 気ままにフラフラし、見も知らぬ公園に立ち寄った。 気付いてみれば草むらの奥、水を吸い込んでボロボロになった小さな段ボールの中に、そいつはいた。 まりさだ。ゆっくりまりさ。 子ゆっくり程だろうか。小さな段ボールの中に、小さなまりさが納まっていた。 その姿はボロボロで、薄汚れている。 襤褸切れといっても差し支えない帽子らしきものを被って薄笑いを浮かべている。少々不気味だ。 「・・・・・・ゆへへ、おにーしゃんは ゆっくりできる ひと?」 こちらに気付いたのだろう。 まりさは見上げながら訊ねてくる。 一応危害を加えるつもりは無い。「ゆっくりできる人だ」と言っておいた。 「・・・・・・ゆっくりできる おにーさんは まりしゃに あまあまを もってくる のじぇ」 またか。 心の中で舌打ちする。 二言目には物を集ろうとする野良ゆっくりの下種根性が、俺は好きではない。 「断る。何で貴様なんかに物を恵んでやらなきゃならんのだ」 「・・・・・・ゆへへ 。いいのかじぇ? まりしゃは どすになる ゆっくりなのじぇ」 「・・・・・・なに?」 珍しい。 こんな野良風情がドスの名を口にするとは。 少しだけ興味がわいてきた。このまりさにもっと喋らせてみよう。 「まりしゃの おきゃーさんは どす なんだじぇ」 「ふーん」 適当に相槌を打つ。いちいち野良の嘘に突っ込む気は無い。 「かりばの みんなは ぜんぜんしんじにゃいで まりしゃを いじめて いじめて いじめぬくけど」 「ほぉ」 「おおきくなったら どすになって みかえしてやるんだじぇ」 まりさの身体には小さい傷がそこらじゅうにあった。 恐らくだが、このまりさは『狩り場』とやらで今のご高説を垂れ流していたのであろう。 野良のゆっくりは、コミュニティの和を乱すものを嫌う。それは自分達の生命すら脅かしかねないからだ。 結果、このまりさは苛め抜かれてこの様というわけだろう。 よく見てみれば、小汚い油色に染まった金髪の下、まりさの左目は白く濁っている。 虐めの影響か、あるいは他の要因か。 まりさの視界の半分はもう既に無いのだろう。 残った右の眦からは涙が零れ落ちてきている。 仲間であるはずの野良達から何をされたか思い返しているのだろうか。 薄笑いを浮かべたまま泣く。ゆっくりにしてはなかなか器用な芸当だ。 「こんな だんぼーるさんの いえにゃんかじゃなくて にんげんの おうちを のっとるんだじぇ」 「・・・・・・」 俺に向かって物騒なことを吐くまりさ。 本来ならこんな言動を取る野良は即刻駆除されて然るべきなのだが、とりあえず聞き流す。 「だって まりしゃは どすに なる まりしゃだきゃらね ゆへへ」 「・・・・・・はぁ」 溜め息を吐く。 何を言い出すかと思えばこんなものだったとは。 「まりさ。つまりお前の母親はドスで、お前もこれからドスになるから言うこと聞けってか」 「・・・・・・ゆへへ。 そうだじぇ。だから まりしゃに あまあま よこしてね」 「ふーん・・・・・・」 まりさの言葉を受けて、考え込む。 いや、正確に言えば、考え込む「振り」だ。 これからどうするかなんて決まっている。 「はっ」 思わず鼻で笑ってしまった。 下らない。本当に下らない。 あまりの莫迦莫迦しさに思わず笑いを堪え切れなかった。 しゃがみ込み、できるだけまりさと視線の高さを合わせるようにする。 それも自然にまりさを見下す位置になってしまった。 まぁいいや。見下ろす形のまま出来るだけ優しい声でまりさに語りかける。 「いいか?まりさ。お前は母親がドスで、お前もドスになると言った。野良共に仕返しして、人間の家を奪うとも」 「・・・・・・ゆへへ。 そうだじぇ。だから おにーさんは まりしゃに あまあまを・・・・・・」 「だけどな、まりさ。それは有り得ないんだよ」 バッサリと、まりさの主張を真っ向から真っ二つにする。 一瞬呆気に取られるまりさ。だが気を取り直し、きっと眉を上げて抗議してくる。 「・・・・・・ありえなく なんか ないのじぇ。まりしゃは どすに なって・・・・・・」 「ああ、いいよ別に言い返さなくても。そんな事しても無駄だからさ。 これからお前の言ってる事がいかにインチキか教えてやる」 まりさを黙らせ、続ける。 「まりさ、お前の母親はドスといったな。先ずこれが間違いだ。 この町に、いや、人間の都市にドスまりさは一匹も存在しない。何故なら、全部駆除されてるからだよ」 「ドスまりさってのは以外に危険だからな。人間に危害が及ばないように、見かけ次第駆除されるってわけだ。 まりさ、お前は見たところこの町出身だろう?残念だけどこの町にはここ数年ドスまりさは近寄ってすらいない」 「つまりお前はどっかの糞野良がひり出した糞野良の子に過ぎないってわけだ。 ドスなんて言葉、何処で覚えた?大方飼いゆっくりの話でも聞いてたのか、それとも本能とやらか。 まぁ、俺にはどっちでもいいがね」 「それにお前さぁ、ドスになるって言うけど一体その身体でどうやってドスになるって言うんだ? ボロボロでさ、言葉も途切れ途切れになるほど体力が無くなってる。明日にでも死ぬんじゃねーの?」 俺がひとつ言葉を吐き出す度に、まりさの目からは光が失われていく。 その目に残るのは深い闇。絶望という名の奈落だ。 「まぁ百万歩譲ってお前の母親がドスで、お前もドスになれたとしよう」 この言葉を受けてまりさの目に少しだけ光が灯る。 最も、数秒後には無惨に消えるのだが。 「そしたらお前、死ぬぞ? 言っただろ、ドスは駆除されるって。お前が言ったのは自殺の宣言に他ならないんだよ」 再びまりさを絶望に突き落とす。 瞳の中の淡い光が掻き消えるその瞬間は、見ていてとても面白かった。 「なぁまりさ。分相応って言葉、知ってるか?」 喋らなくなってしまったまりさにそう話しかける。 もうそろそろ潮時だな。立ち上がる。 「お前もドスになるとか言ってないで、ゴミクズはゴミクズらしくプライドなんて捨てて生きればいいんだ。 少なくともその方が楽だと思うぞ?」 真っ暗な瞳でこちらを見つめ続けるまりさを尻目に、歩き出す。 もうこうなっては駄目だな。面白くないし、生きていけるとは思えない。 暇つぶしにもならなかったな。残念。 公園の入り口まで差し掛かって、再びまりさの方へ振りむいた。 まりさは動かない。ただひたすらこちらを光の無い目で見つめ続けているだけ。 助けて欲しいのだろうか?救いの手を差し伸べて欲しいのだろうか? 嫌だよバーカ。 誰がお前みたいなゆっくりを飼ってやるものか。 せいぜいそこで足掻きまくって、惨めに死ね。 もう振り返ることは無い。 俺は颯爽とした足取りで公園を後にした。 元ネタ:M1
https://w.atwiki.jp/sakiyuriyuri/pages/329.html
211 一時期あった部タコ① [sage] 2010/01/30(土) 22 01 52 ID IpCA1Mz6 Be よくあることだ。自分の知らないあいだに友達の関係が進展していたりするなんて。 だけど、それが決定的に傷口を広げた。 痛い……もうどうにも立っていられない。私があげたものすべてが、咲ちゃんとの思い出に塗りつぶされていく。のどちゃんの中から私はいなくなるんだ。 だからその日も、曇り空だった。 「咲さん、また泊まりにいってもいいですか」 「……うん」 のどちゃんの指が咲ちゃんの指に重なる。 いつか自分にも向けられていた、あの期待させておいて見透かすような表情をしているのだろうか。確認する勇気はないが。 「お前、最近元気ないぞ。ちゃんとタコス食ってるのか?」。 「タコスぢからじゃどうにも治らないんだじぇ……」 「お前が元気ないと、なんか調子狂うんだよ……」 京太郎はやっぱり優しいやつだ。こいつと関係をもってしまえば、のどちゃんを忘れることができるのだろうか。 それが、まやかしでも。 そんな吐き気をもよおすような思考に至ったとき、高い場所が好きな人からの呼び出しで引き戻された。 「優希、ちょっとベランダにこない?」 ◇ 「なんだー」 「腐ってるから日光浴」 「いまのウチには届かないんだじぇ。もう構わないで欲しいじょ」 「嫌よ。 ……だってあなたは、私そっくりだから」 理解追いつかず。 「あら、やっぱりそういう顔するのね」 なおも部長は私に攻め込んでくる。 「いつも空元気だったわ。寂しがり屋で、まこがいなかったら多分どこか変になってた」 ……。 「私にはもう誰もいない」 「私は、あなたと寄り添いたかったわ。出会ってからずっとね」 「そういうのやめてくれ……あんたの大事な人は染谷先輩だろ」 「大切よ。だけどあなたへの気持ちとは違う」 言わないで。 「優希! あなたの痛みを分かち合いたいの!」 「メンバーにはなる! 全国大会にはちゃんと出るから! 部長、もうやめて……」 感情が、涙が溢れてくる。私、子供だ。 「……少し、勘違いしていたわ」 額に、やわらかい感触。心の距離を図るようなキス。 「あなたの強情は私以上ね」 「……部長のこと嫌いじゃないけど、まだのどちゃんに愛されたい」 「わかってる。でも、少しでもそばにいさせて」 そんなの、部長だって苦しいのに! 「そして――絶対に和了ってみせるわ」 雲間から光が差し込んでくる。あたたかい光が。
https://w.atwiki.jp/futabayukkuriss/pages/1229.html
ビルディング・フォレスト 22KB 悲劇 観察 理不尽 自滅 同族殺し 野良ゆ 赤子・子供 ゲス 都会 現代 独自設定 うんしー 四作目 「ビルディング・フォレスト」 ・「ふたば系ゆっくりいじめ 527 シティ・リベンジャーズ」の続編という形をとっています ・人間視点ですが主軸はゆっくりです ・駄文注意 ・自滅?モノ ・いくつかの独自設定を使っています 冬も本格的に到来した季節。朝や夜は耳が痛くなるような寒さが本格的な冬の到来を感じさせていた。 …私は再び羽付きと共に街を歩いていた。 目的は勿論「観察」 冬のゆっくりの中でも越冬をほとんどしない都市の中心部のゆっくりがどう活動しているか見たかったからだ。 羽付きは自身の「仕事」でよく街の中心部まで来ることがあるのでこの辺の地理には詳しいといった。 いくつかの資料を見て分かった事だが街ゆっくりでも越冬をしないゆっくりがいると言う。 往々にしてそれらは街の中心部にいるゆっくりだと聞く。 山や街の外れ(公園や郊外等)のゆっくりは食糧を貯め込め越冬する習性がある。これはゆっくりにとっても人間にとっても当然の常識だ。 だが街の中心部にいるゆっくりは違う。耳が痛くなるほどの寒さでも街の中央で「おうた」を歌ったり「飼いゆっくり」にしてもらうためのアピールを行うゆっくりがいるのを良く見かけるのが何よりの証拠だ。 それらのゆっくりは冬の間はどう生活しているのだろうか? …私はそこで街の中心部に住むゆっくり特有の最後という物を目にする事になる。 羽付きは繁華街の雑踏を離れた裏通りへと跳ねて行った。 煌びやかな表通りと違ってゴミゴミとして、それでいて灰色のアスファルトやコンクリートがむき出しの荒涼として光景が目に入る。 表通りから見れば風景も人の通りも全てが違うのが、雑踏を歩き回った私や羽付きに何か一種の落ち着きを感じさせた。 ふと歩いていると平たく潰れた何かを私は踏んだ。グチャっとした触感だった様に思う。 足をどけて何かと見るが、グズグズになったそれはもはや何かすら分からなかった。 隣にあるもう一つのそれを指差し羽付きに尋ねた。これは何だと 羽付きはそこら変に落ちている棒きれでそれをつっ突きながら言った。 「これは…あかゆっくりなんだぜ」 羽付きの言葉で急にそれが何なのか思い出すように判明した。これは「ゆっくり」だと ゆっくりコンポストという物があるのはご存じだろうか?その中にぱちゅりー種や赤ゆっくり、子ゆっくりを入れておくと目にする光景だ。 餡子変換能力が弱いそれらは総じてゆっくりの中でも虚弱と言われる部類のものがよくなると言われている。 それらが腐った物やカビの生えた物をむ~しゃむ~しゃすると小麦粉の皮や中の餡子にカビが生えてしまう。 そうなればもう一巻の終わりで、数日もしない内にデロデロに腐って緑色の何かになり果ててしまうのだ。 だがこれはコンポストでしか見られない光景のはずである。なぜこんな所で見られたのか? 羽付きが言うには街の中心部ではよく見られる光景だと言う。山や郊外の様に柔らかい草や虫などが手に入らないのでどうしても街の赤ゆっくりが口にするのは菓子類、穀物などの様な柔らかいものだ。 だが、常に新鮮な物が手に入るとは限らない。それがゆっくりとなればなおさらだ。痛んだものが殆どだろう。カビが生えたものに気づかずに食べた場合は最悪で、小麦粉の皮ではなく餡子にカビが付いてしまい中から腐ってゆく。その場合は野良ゆっくりではどうしようもないのだ。 おそらくこれらはそう言った赤ゆっくりの跡だろうと羽付きは言った。 それ以外の理由もあるが…と呟く様に羽付きは最後に付け加える。 その言葉を聞いて思索にふけっている私をせかすように羽付きは空地の方へ跳ねて行った。 空地、と言っても使われなくなった駐車場の一角の様な物だった。さびた車がポツンと置かれている。 その片隅に横に倒したビールケースが置かれていた。上にはダンボールを破って平たくした物に石ころが二つ三つ置かれていて雨よけになっている様だ。 その中に数匹のゆっくりが入っていた。 私と羽付きが近づくとすぐにバスケットボール程のゆっくりが飛び跳ねてきて前に立つ。大きなリボンが特徴のゆっくり、「れいむ」だ。 れいむはそのまま口をつぐんで体を大きく膨らませるとピコピコと左右のピコピコを激しくふるわせ始める。威嚇の様だ。 「ゆ!ここはれいむとおちびちゃんのおうちだよ!ゆっくりできないにんげんさんとまりさはゆっくりはいってこないでね!」 奥の方に目をやるとハンドボールほどの子まりさとテニスボールほどの子れいむが同じように大きく体を膨らませて威嚇していた。 羽付きと私は無言でその様子を眺めていた。暫くしても立ち退かない私たちを見てそのれいむは次々と言葉を放っては体を膨らませる。 山にいるゆっくりならまだしも、今どき街に住んでいるゆっくりが人間や他のゆっくりに対して威嚇を有効と思いこんでいる時点で、このれいむは長くはないと言う事を私は感じた。 「ゆっくりかえってね!れいむおこるよ!」 「…にんげんさん、かえるんだぜ」 羽付きがくるっと振り向いて跳ねだす、私も大慌てで足早に建物の蔭に消えた羽付きの後を追った。 後ろからは「ゆっくりこないでね!」と叫ぶれいむの声が響いている。 羽付きが隠れた場所はそこからあのれいむ一家の行動が見られるちょうどいい場所だった。 私が来て早々に「あのれいむ…ながくはないんだぜ」と羽付きが呟く。 私はあえてそれを聞かなかった。私も同じ考えだったからだ。 しかし不思議に思ったのはあのれいむは番いとなるゆっくりがいないと言う事である。都市部ではそう言った事はよくあるし、珍しくとも何ともないが、何か知っていないかと私は羽付きにその事を尋ねた。 羽付きは静かに、だが淡々と語り始める。どうやら知っている様だ。 羽付きの話では、元々はまりさ種とつがいだったあのれいむは冬の直前の時期にすっきりをしたという。 植物型であったが、まりさ種の方は冷静だった。冬を越せないかもしれないから引き抜こうと言ったのだ。 当たり前のことだがゆっくりが冬の直前にすっきりをするのはあり得ない事だ。食糧集めに難航するし、自分の体積以上のものを毎日食べる上に狩りにだせない赤ゆっくりというネックがあつからだ。だが不思議とこれをする後先を考えないゆっくりが多いと聞く。 そう言った背景も考えれば当然の話だ。だがそれに猛反発したのがあのれいむだった。 なんとそのれいむは「おちびちゃんがふえる→もっとゆっくりできる」から転じて「ゆっくりの数が増える→食糧集めの効率も良くなる」と謎の理論を展開して押し切ろうとしたそうだ。 確かにそうだがそれは全てが生体サイズであった時の話であって、頭に蔓を生やしたゆっくりや子ゆっくりでは役に立つどころか逆に負担になる。 それでなくともれいむ種というのは元来保護欲が強い種類の饅頭である。それが悪い方向に働けば「しんぐるまざー」と称して滅茶苦茶な行動を繰り返すようになったりするが… また、子ゆっくりができればれいむ種は番いより子ゆっくりを優先する傾向にある。だから「もっと番いが働けばみんなでゆっくりできる」という結論に至るのだ(普通に考えれば無茶苦茶な話である) 何より子ゆっくりを盾にされれば大抵の番いは言う事を聞かざる負えなくなる。ゆっくりの世界では子ゆっくりを捨てて逃げるなど飾りのないゆっくりが飾りを奪うにも匹敵する行為だと言われているからだ。 稀にあまりにも無理が過ぎれば見捨てて逃げられるという話もあるが。それはあくまで例外の話と言われている。 そう言った背景もあり、れいむの我儘を押しつけられたまりさ種はそれから連日食料を集めたという。もちろん冬の直前でまともな食料が取れる筈もなく、遂には「あぶれゆっくり」が固まっている危険な餌場に手を出してそれ以来見かけていないそうだ。 それからあのれいむは一匹で子ゆっくり達の面倒を見ているらしい。 羽付きが言うにあのれいむは決して「ゲス」ではない。どちらかといえば原始ゆっくりに近い気質を持っていると推測できると言っていた。つまり「ゆっくりする」という事の本来の意味に重きを置くタイプである。 その話を聞き終わった直後だろうか、タイミング良くれいむの声が響いた。 「おちびちゃんたち!かりにいこうね!」 「ゆっきゅりわかっちゃんだじぇ!」 「ゆっきゅりわかっちゃよ!」 勢いよくどこかへと跳ねていく。どうやら食料探しに行くようだ。子ゆっくりも動員しなければならないと言う辺りにあのれいむ一家の厳しい事情が垣間見える。 羽付きがその後方を跳ねていった、私もその後ろについて歩き出す。 「ゆ~ん♪ゆゆ~ん♪ゆ~っくり~♪」 「ゆ!ゆ!ゆっきゅりおねえしゃんにちゅいちぇくりゅんだじぇ!」 「ゆっきゅりわかっちゃよ!ゆ!ゆ!ゆっきゅりいしょぎゅよ!」 上機嫌な様子でボヨンボヨンとリズミカルに跳ねている。親れいむの方が能天気にペースも考えずに跳ねているその後ろで、かなり苦心して必死に子まりさと子れいむがついていっていた。 ちらっと一瞥しただけだが、私の目にはソフトボール大の子れいむの後ろ側の小麦粉の皮に緑色のシミが出来ている様に見えた。気のせいかもしれないが… そんな考えは頭の片隅に追いやって、一体どこに行くのかと見れば別の路地裏だったようだ。 ここで羽付きと私は顔を見合わせた。向かうのは間違いなく「餌場」。この時期に手つかずの餌場なんて存在する筈もない。間違いなくこのれいむ一家は無傷では帰れないだろう 「ゆ!いっぱいごはんさんがあるばしょへいくよ!おちびちゃんたちもゆっくりさがしてね!」 「わかったんだじぇ!」 「れいみゅあまあましゃんがちゃべちゃいよ!」 口々に勝手な事を言いながら路地裏へ進んでいく、そこでれいむは突然何かに弾き飛ばされた。 私が見たかぎりでは丸っこい何かがれいむを弾き飛ばしたようにしか見えなかったが大体想像はつく。 「ゆんぎゃ!いだいいいいいいい!!」 「ゆゆ!?おきゃあしゃんどうしちゃんだじぇ!?」 「ゆ!?」 私が目を向けるとそこには大きなありす種とちぇん種、そしてまりさ種がれいむ一家の前に立ちふさがっていた。 体当たりで弾き飛ばされたれいむは。口から少量の餡子を吐きだして声を上げている。相手はどうやらこの辺を根城にしているゆっくりの様だ。 「かってにちぇんたちのてりとりーにしんにゅうするなんていのちしらずなんだねーわかるよー!」 「ありすたちのゆっくりぷれいすにてをだそうとするなんてとんでもないいなかものね!」 「こんなゆっくりできないげすはせいさいするんだぜ!」 まず外見からして街ゆっくりだとわかった。全体的に薄汚く、砂糖細工の歯と歯茎を剥き出しにしてニタニタと笑っている。明らかにゲスゆっくりだと分かるゆっくりだ。 往々にして歯茎を剥き出しにしてニタニタと笑っていたが、突如素早い動きで動き始めた。ありすがれいむの右のピコピコを口で引っ張り上げて引きずり出す。待ち構えていたまりさが帽子の中から小石を取り出した。 「さっさとくるのよ!このいなかもの!」 「いだいいいいい!!ゆっぐりやべでね!れいむのびごびござんびっばらないでね!」 「ゆっへっへ!まりさたちのこわさをおもいしらせてやるんだぜ!」 一方ちぇんの方は子ゆっくり達を脅しかけるように木の枝を口にくわえて上下に振りかざしていた。 「さ~てどうしてやろうかかんがえてるんだね~わかるよ~」 「ゆんやああああああ!!きょわいよおおおおお!!」 「ゆ!ゆっきゅりおきゃあしゃんちょまりしゃたちをかえしゅんだじぇ!まりしゃおきょりゅよ!」 子まりさに小麦粉の皮をくっつけてがたがたと震えている子れいむ。子まりさの方は果敢にも体を膨らませて威嚇している。 今までの一連の行動、そしてこの子まりさの行動を鑑みるにれいむ一家は多分純粋な街ゆっくりではないと私は直感的に判断した。 なぜなら街ゆっくりというのは決して体をふくらませる威嚇はしない。動けなくなることを知っているからだ。そんな事をするよりかは動き回ったり攻撃に転じた方が遥かに良いと言う経験から淘汰された行動なのだろう。 「やべでね!おちびちゃんにゆっくりさわらないでね!れいむもゆっくりはなして…ゆびゅっ!?」 「ごちゃごちゃうるさいんだぜ!」 こんな状況になっても能天気に振舞うれいむ(私から見ればだが当のれいむは真剣なのだろう)にまりさが舌を使って小石で打ちすえた。 れいむの小麦粉の皮が大きくへこんでその部分の餡子が盛り上がって見える。中の餡子が不規則に変化したせいか、人間でいう痣の様になっているのだ。 勿論だが、まりさの舌は休まない。どんどん小石を振り下ろしていく。 「ゆびゃっ!ゆぎぃっ!いだ!いだいいいいいいいい!!やべでね!れいむをだだがないでね!ゆぎぃぃっ!」 れいむの方はその度に砂糖水の涙を流し、玉の様な砂糖水の汗を小麦粉の皮に滴らせながら叫んでいる。遠目で見た程度だが、どんどん小麦粉の皮が膨れ上がっていくのがわかる。 不意にありすがれいむのピコピコを口でブンブンと振り回し始めた。その度に地面に潰れたようになっていたれいむは右に左にと振り回されていく。 「やべでええええええええええ!!でいぶのびこびこざんびっばらないでえええええ!!ゆぎいいいいい!!ぢぎれるうううううう!?」 「うるさいわよ!いなかものなれいむはだまってなさい!」 れいむの方は砂糖水の涙と涎をまき散らしながら右往左往に振り回される。張りつめたピコピコが今にも千切れそうな軋みを上げてれいむを繋いで振り回される。アスファルトに顔を突っ伏して横に振り回されているのだ、相当な痛みだろう。 不意にありすが大きく体をひねった様に見えた。ブチっと音がしてれいむがゴロゴロと投げ出される。 「あ”あ”あ”あ”!?でいぶのびごびござんがああああああああ!!」 見れば、ありすの口にはれいむの右側のぴこぴこが咥えられていた。思いっきり振り回したのが原因でちぎれたのだ。ありすが拾ったが興味のない物を捨てるようにペっとピコピコを地面に投げる。 「ゆ”!ゆ”!れいぶのびごびござんゆっぐりぐっづいでね! れいむはそれを舌で拾い上げると元あった場所にペタペタとくっつけ始める。当然くっつく筈がなく、自分で自分ペーロペーロしているようにしか私には見えなかった。 「どぼじでぐっづがないのおおおお!?ゆっぐりでぎないいいいゆぎゃ!」 泣き叫ぶれいむをまりさがボヨンと跳ねて弾き飛ばした。れいむの方は壁にぶち当たり餡子を吐いて昏倒した。 ぐったりと小麦粉の体を潰しているが、大した傷ではないようだ。そもそも餡子があまり出ていない時点でゆっくりは重傷にはならない。 私がれいむの方に目を凝らしていたが、子ゆっくり達の方が大変な状況に陥っている様だった。 「いぢゃいいいいいいいいい!!までぃざのおべべぎゃああああああああ!?」 「おねえしゃあああああああん!?」 声にハッとなり目を向けると、子まりさの寒天の目が無くなっていた。周りを広く見るとちぇんの口にある木の枝の先に一個、そして地面に一個転がっている。 羽付きはその瞬間を見ていたらしく、その状況を見ていなかった私に説明してくれた。そんな複雑な物ではなく、膨れた子まりさにちぇんが木の枝で子まりさの寒天の両目を突き刺したといったとの事だ。 「こんなのじゃおわらせないんだねー!わかるよー!」 ちぇんはそう言うと子まりさの帽子を口で取り払い、髪の毛を口で毟り始めた。当然子まりさの体はズリズリと引きずられては引っ張られている。 先ほどのありすの様に左右に口をふるい始めた様に私の目には映った。ブチブチと引きぬけるたびに口でくわえてどんどん砂糖細工の髪の毛を毟っていく。 「いぢゃいいいいいいいいい!!まりぢゃのがみじゃんぬがにゃいでぼじんだぢぇえええええええええ!!」 あっという間に子まりさはおさげを残してその砂糖細工の髪を殆ど毟られてしまった。産毛の様な物がチラホラ残っているのが見ていて痛々しい。 「ゆ”!ゆ”!いぢゃいんだじぇえええええ!!にゃにもみえにゃいんだじぇえええええええ!!」 「ゆびえええええええええん!!きょわいよおおおおおお!!ゆっきゅりだちゅげぢぇええええええ!!」 恐怖からか保身からかはここからでは定かではないが、子れいむの方が砂糖細工の涙をまき散らしながら飛び跳ねて逃げだした。 「にがさないんだねー!わかるよー!」 「ゆんやああああああ!!きょなにゃいぢぇね!ゆ!ゆ!」 当然スピードはちぇんの方が上だ。どんどん追いつめられていく。 「ゆ!ゆ!ゆぎゃ!いぢゃいいいいい!!」 「ここまでなんだねー!」 子れいむが着地した拍子に小石にぶつかり前のめりに倒れた。体を起こすのにもたついている間にちぇんはすぐそこまで来ている。 それを見て私は声を上げて前に飛び出した。 「コラ!うるさいぞ!」 「ゆ!?」 「に、にんげんさんはゆっくりできないんだね!にげるよおおおお!!」 ちぇんの方が私の姿を見てすぐに引き返し始める。以前人間に辛酸をなめさせられた経験でもあるだろうか?とにかく引き下がってくれてとよかったと私は安堵した。 子れいむの方は穴という穴から涙とも涎ともつかない砂糖水を流しながらこちらを見ている。まだ状況が理解できていないようだ。 「どうしたんだぜ!?いきなりとびだすなんて!」 私の行動に驚いていたのだろうか、遅れて羽付きが飛び出してくる。 別に善意で助けたわけではない。どうしても気になった事があるからだ。 私は手を伸ばして子れいむを掴む。 「ゆゆーん!おしょらをちょんじぇるみちゃいー!」 先ほどの態度はどこへ行ったのか、すっかり上機嫌になった。こういう心境の急激な変化は私、少なくとも人間には理解できないだろうと常々思う。 触ってみての感想だが、触感は最悪だった。モチモチとした…というにはほど遠く、部屋の隅に落として拾った油粘土の様な感触だ。所々ゴミやほこりが付いていて、それでいて微妙にぬるぬるとしている。 「ゆっきゅりできるにんげんしゃんだっちゃんぢゃね!ゆっきゅりしちぇいっちぇね!」 私の顔を覚えている様だ。小麦粉の皮をクネクネと動かして砂糖水の涎をたらしながらニヘラニヘラと愛嬌をふりまいている。子れいむにはそれが媚を売っていると思っているのだろうが、とても汚い何かにしか私には見えなかった。 底部に近いギリギリの地面に当たらない皮の部分を見て先ほど見た物が気のせい出ないとわかった。 ほんの僅かだがカビが生えている。 羽付きもそれを見たようだ。同時に驚いた表情から一転して落ち着きを取り戻した。どうやら私が飛び出した理由を分かってくれたようだ。 私は子れいむを地面に降ろす。子れいむの方はニタニタと笑いながらこちらを見上げていた。 悪意はないのだろうが薄汚れて砂糖水の何かをべたべたとつけた姿は本当に何か気味の悪いものにしか見えない。だから「ニタニタ」と意地汚い笑い顔を浮かべている様に見えた。 子れいむは「ゆっくちしちぇいっちぇね!」というとそのまま親れいむのいた方へ跳ねだしていった。 跳ねる子れいむの後姿を見ながら羽付きが呟くように声を上げた。 「かびさんはうつるんだぜ、ぺーろぺーろしたり、すーりすーりしたり…だからあのれいむやまりさは…」 私はそれに何も答えなかった。ただ無言でれいむ一家の方に目を向ける 先ほどのゲスゆっくり一向は居なくなっていた。ちぇんが知らせてどこかへ逃げおおせたようだ。ここがテリトリーと言っていたのでそう遠くではないだろう。 私の目に映ったのはゆっくりの様な「モノ」としか思えないものであった。 おさげをわずかに残して寒天の両目が無くなった子まりさは口を開けて寒天の目が合った所から砂糖水の涙をドバドバと流している。 「ゆびぇえええええええん!!にゃにもみえないんだじぇえええええ!!きょわいんだじぇえええええええ!!」 「ゆ”!ゆ”!おちびぢゃん…ゆっぐりだいじょうぶだよ…ぺーろぺーろ…」 宥めるように先ほどの親れいむが別に小麦粉の皮が裂けてもいないところをぺーろぺーろしている。 「おねえしゃん!れいみゅはきょきょぢゃよ!しゅーりしゅーり!」 先ほどの子れいむも安心させようと「カビの生えた」小麦粉の皮ですーりすーりを繰り返していた。 一通り見てだが、一番マシなのは子れいむだ。全く持って無傷と言っていい。だが親れいむの方は約1、5倍にも腫れ上がった小麦粉の皮と砂糖細工の髪と頭のボロボロのリボンがなければ何種かも分からない程にやられてしまったようだ。 片方のピコピコもなく、所々小石の角ぼ部分が当たった所はにじみ出るように餡子が漏れ出している。だが餡子がそれほど漏れてはいないのでかなり元気だ。流石に飛び跳ねる事は出来ないだろうが… 子れいむが親れいむや子まりさにすーりすーりしていると、暫くして親れいむがしてこう言いだした。 「ゆ”…!ばりざはおがーざんのぴこぴこさんをくちにくわえでね…ゆっぐりおうぢにがえるよ…」 「ゆ…わかっちゃんだじぇ…」 子まりさが親れいむのピコピコを口で咥えるとずりずりと這いずる様にして移動を始める。子れいむもそのスピードに合わせて這いずっている。 奇妙な何かの行進、そう形容する他なかった。「ゆ”!ゆ”!」とくぐもった声で凸凹に小麦粉の皮が腫れたれいむらしきゆっくりと、寒天の目が合った所がぽっかりと穴が開いており、そこから砂糖水の涙を流してそのれいむのぴこぴこを口でくわえた砂糖細工の産毛とおさげだけの禿げ饅頭がナメクジの様に這いずって移動している。 その後ろに比較的にまともな子れいむがついているのだ。アンバランスさも加わって不気味に見えた。 点々と砂糖水で黒く湿った印を残してその行進は続いていく… 私は知っている。「カビ」が生えたゆっくりの末路を ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー あれから一週間後、私と羽付きは再びあのれいむ一家がいる場所へと足を進めていた。 「さいきんはえさばのほうもぶっそうになってきたんだぜ…」 餌場や水場を争っての抗争が激化しているらしい。冬ももう入って久しいのだ。最後に生き残りをかけた争いだと羽付きは呟いた。 「たまにいるんだぜ、このあいだのれいむたちみたいになにもしらずにえさばにはいってゆっくりできなくなるゆっくりが…」 羽付きが言うには「れいむ」や「まりさ」の様なゲスでない通常種がこの時期餌場に飛び込むのはかなり珍しいそうだ。 大体はゆっくりが集まっているのでれみりゃやふらんが少数でやってきては帽子と服の切れ端を残してあぶれゆっくり達の餡子になるのだと言う。 あのれいむ一家がいた餌場は件のまりさ一味が取り締まっている小規模な物なのでかなりユルい方らしい。 凄まじい所は夜になると壮絶な争いが繰り広げられ、朝になれば残っているのは餡子と飾りだけという所も多々あると言う話だ。 そんな話を聞きながられいむ一家のいるダンボール箱を覗き込む。 そこでは私は案の定ゆっくりらしきものを目にした。 「ゆへぇ…ひどいんだぜ…これは…」 覗き込んだ羽付きがそう漏らすほどにそこには凄まじい光景が広がっていた。 「ゆ”!ゆ”!ぽん…ぽんが…いだい…よぉぉ…」 私は思わず鼻を衝く異臭に吐き気を催した。それほどの臭いがしたからだ。 目の前にいるのはもはやゆっくりと呼べる代物ではなかった。 少なくともゆっくりというのは丸々としていて張りがあるはずだ。(なすび型もあるが) だが「それ」は違った。カビらしき物はすでに小麦粉の皮全体に広がっており深緑色に変色してしまっている。 空気の抜けたというよりパンクしたゴムまりの様に地面に潰れていた。寒天の両目はすでにない、落ちてしまったようだ。 何より小麦粉の皮がデロデロに溶けている。れいぱーありすにすっきりされた時の様に小麦粉の皮と砂糖細工の髪と飾りを残して潰れたような感じと同一だと私は思ったが… 皮もあまってビロビロで、張りが無くなったとかそんな問題ではなかった。 異臭の正体とさらに不気味さを醸し出す物を見た。グズグズの深緑の何かが転がっている。ネチョっとしたような触感、これは「うんうん」だ。 コンポストの中でカビが生えるゆっくり特有のものだ。餡子変換能力が極端に弱くなるか、なくなる事によってどんなものを食べても餡子にならずにうんうんと同時に出てしまうのだ。 だがこの場合は少し違う。餡子についたカビを出そうとして餡子をうんうんで出してしまったのだ。しかも三分の一を失うまではかなり時間をかけて。 想像を絶する苦痛ではないかと私は思う。小麦粉の皮が余ってビロビロになってしまったのはそのせいだ。 「ゆ”…!ゆ”…!ゆ”…ぎ…ぃぃ…」 だが一番私が驚いた事はまだこのれいむが生きていると言う事だ。 時折まるでアメーバの様な動きでクネクネと小麦粉の皮が動いて、あにゃるらしき部分から餡子が深緑に変色した餡子らしき物が垂れ流しになっていた 大量のカビの生えた餡子(うんうん)に目を向けると、中に埋もれるようにして砂糖細工のおさげと小さなリボンが浮かんでいた。既に二匹の子ゆっくりは完全に腐って饅頭としての形を保てなくなっていたようだ。 「かびさんがはえたゆっくりがいるとそのまわりぜんたいまでかびさんがはえるんだぜ…」 明日は我が身だと言わんばかりの表情で羽付きが呟く。 通常ゆっくりにカビが生えると言う事はまずあり得ない。ぺーろぺーろや水浴びで常に清潔に保っておくからだ。 だがここは街、それも中心部のコンクリートジャングルだ。水場も確保しなければならない程にそういった事情には逼迫している。 なので街の中心部にいるゆっくりは実はかなりカビにかかりやすい、との事だ。 ちょっとでもカビが生えてしまえばゆっくり特有の「すーりすーり」や「ぺーろぺーろ」で伝染する。 そうなれば数日の内にカビで動けなくなってしまうのだ。中の餡子についた場合はもっと最悪で、うんうんを垂れ流しにして小麦粉の皮だけになってしまう。 ふと突然目の前の親れいむが激しくウネウネと動きだした。 「ゆ”!ゆ”!ゆ”!ゅ”!ゅ”…!ゅ”…」 これはゆっくりの餡子が三分の一以上無くなった時の行動だ。目はないが、あれば恐らくは寒天の目をグリンと上に向けて痙攣を始める。 私の目の前でその親れいむはものの1分もしない内に完全に動かなくなってしまった。 後に残っているのはグチャグチャに腐った饅頭らしきものだけであった。 …私と羽付きは人が交差する表通りの雑踏を進んでいた。 表通りを歩くと煌びやかで、賑やかな光景が広がっている。 だが、私にはそれが何か寂しくて無機質な物として目に映った。 羽付きと私がふと路地裏に目をやると雑多に積まれたゴミにまみれて汚いゆっくりがダンゴのように固まってウネウネと動いている。 暫く立ち止まって見ていると一匹のゆっくりが私に気がつくとそそくさと周りのゆっくりもどこかへ跳ねていってしまった。 視線を戻して街の中心から離れるために再び歩く。羽付きもその光景を見て無言で跳ねていた。 その後、羽付きと別れる間際に聞いた話によれば、今も「とかいはなゆっくりプレイス」を夢見て街の中心部までやってくるゆっくりは後を絶たないらしい。 あのれいむ一家は何だったのだろうか?捨てゆっくりか山から下ったゆっくりか? 色々考えた歯見たが、今となっては詮索しようもない。 羽付きと別れて家路につく途中、ふと振り返るとそこには天を衝くようなビルが固まっている街並みが目に入った――― 過去作品 ふたば系ゆっくりいじめ 504 かりすま☆ふぁいたー ふたば系ゆっくりいじめ 516 サバイバル・ウィンター ふたば系ゆっくりいじめ 527 シティ・リベンジャーズ 挿絵 by儚いあき トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る 私は、羽付きまりさが大好きです。 -- 2016-07-16 16 04 57 中々香ばしいおキチさんが湧いてらっしゃいますね。 -- 2013-03-25 18 50 52 このシリーズ(?)は面白いですね 虐待とは違った視点が好きです ↓下の人たちってさ人様の作品のコメント欄で醜い言い争いして悪いと思わないの? 作者やコメント見た人の気持ちを考えろよ -- 2012-06-25 22 00 58 感動しました^^ -- 2012-04-29 14 46 25 途中で気持ち悪くなったお(´∀`) -- 2012-04-29 14 45 33 感想書けよおまえら 私はこのSS楽しかったです -- 2012-01-21 18 17 46 ゆっくりしろよ -- 2011-08-25 17 21 33 ↓必死かよw -- 2011-07-17 16 19 41 ↓、↓×3 そういうことか、お前ら同一人物か!自演乙すぎるw -- 2011-07-16 18 38 01 ↓×2 過去にズタボロに論破されてるみたいだな それが悔しくて実は自演でしたとか嘘乙w -- 2011-07-12 08 39 16 ノリノリだな -- 2011-07-11 17 47 50 おもろい?そうか、それはよかったっ!私も頑張った甲斐があったというものだっ! 何故ならばっ!ここにあるコメントの約8割がっ!この私のっ!自作自演!だからだぁっ! 私は諦めない!ステアウェイトゥゆっげえの完遂を諦めないっ! 悪意を燃やせっ!殺意を巡らせろっ!ステアウェイトゥゆっげえは終らないのだっ! -- 2011-07-09 19 51 57 おまえらのコメがおもろいわw -- 2011-07-08 15 46 37 ぎゃあぎゃあ五月蝿いからほっとけばいい希ガス -- 2011-07-02 23 05 21 コメントできる頭のいいゆっくりがいっぱいいるな -- 2011-06-24 23 03 35 ( ゚∀゚)О彡゚えーりん!えーりん! -- 2011-05-10 02 43 07 なにここの米楽しいwwwww ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! -- 2011-03-31 01 57 17 www本当のこと言われたからってそんなにムキになんなよゆとりDQNのキモ荒らしさんww -- 2011-03-09 15 28 06 お前ら楽しそうだな -- 2011-03-07 12 29 22 ↓>薄々勘づいてはいたけど、これでただのDQNだってことが明らかになったね! あっやべ!もしかして恐がらせちゃった? やっぱりすげえビビらせちゃった? いや、わりーwわりーw、でもビビんなくていいぞw つうかこれくらいで超ビビってんじゃねえよwマジヘタレだなww >自分の思い込みで見事にドツボにはまってるねぇ やっぱりここにこだわっちゃうんだw 連続投稿一人小芝居だけはどうしても、ど~しても否定したいんだww だから別の俺はやっちゃ駄目なんて言ってないじゃない やりたければ好きにやればいいじゃない、それでお前が虚しくないのならなww >必死に自分の顔のキモさをアピール 結局それかよw語彙がどうとか言っといてお前も「お前がキモい」かよww まあ別にいいけどな 憎しみが憎しみを呼び、顔も知らぬお互いをキモいキモいと罵り合うキモキモ合戦・・・ そんな不毛でキモい戦い、俺は結構好きだぜ! あっでもお前はリアルでキモいけどな ↓↓>特にゴルア連呼してる奴 一見全員のスレチを諌める風を装っているが結局標的はゴルア一人w わっかりやすいのうw なんともわかりやすい一人小芝居だのうww ついに伝家の宝刀「連続投稿一人小芝居」を抜いたんだねーwキモウザいよーw まあでもお前が虚しくないなら連続投稿一人小芝居すればって言ったけどさ 何人かでガーガー言ってるように見えて、 実はゆとり二人が罵り合ってるだけってかなり寒いよなw お前はキモ寒いんだよ!!!ゴルゥアアアァァァァ!!!!! まあ俺は違うけどなw -- 2011-02-25 13 30 19
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/1167.html
作者はマ・あきです 一話完結 これまでの作品とは一切関係なし 今年はなかなか寒い。 数年ぶりに大雪だ。 庭にも雪がどっさりと積もり、今もしずしずと雪が降り積もる。 とても静かな雪の夜だ。 石油ストーブをがんがんに焚いていたが、 寒いからといって、窓をしめきっていては空気が悪くなる。 窓を全開にして換気してみよう。 この季節、虫が入ってくることもない。 僅かに雪が入り込んでくるが、それくらいは構うまい。 窓を開けっ放しにしてしばらく放置。 自分はその間、別の部屋に退散するとしよう。 ゆっくりを地獄に叩き落す鬼のような人間さん(嘘) さて、そろそろいいかと部屋に戻ってくると、 見慣れない物体が部屋の隅に固まっている。 なんとゆっくり。 窓を開けていたとはいえ、この季節、雪が降り積もる中でゆっくりとは。 「ゆ・・・、ゆぅ・・・?」 成体と見えるまりさがこちらを見上げて弱弱しく鳴く。 寒さのせいか、他の要因か随分と衰弱しているようだ。 「にんげんさん・・・、みんなをたすけてあげてね・・・。」 成体まりさの他には、成体のれいむ一匹と 子まりさ一匹、子れいむ一匹。 どいつもこいつも酷く衰弱しているようだ。 特に子ゆっくりは死に掛けているように見える。 「・・・・・。」 どうしたものかなと思案しながら、 まずは窓を閉める。 流石に寒い。 改めて暖房を入れる。 「にんげんさん・・・。」 まりさが、再び弱弱しく呼びかけてくる。 どうするか考えているうちに、ゆっくりたちが全部死んでしまいそうなので、 とりあえずゆっくりたちを暖房の前に運んでやる。 「ゆ、ゆああああああ!あったかいにぇ!」 「れいみゅ、さむくにゃいよ!ぽーかぽーかだよ!」 「ゆうううううう!よかったよー! れいむのおちびちゃんたちが、げんきになったよー!」 「ゆっ、ゆっ、ゆっ・・・!よがっだー!ほんどーによがっだよおおおおお! にんげんざああああん!ありがどうだよおおおおおぅ!」 あれから一時間。 ゆっくりたちはすっかり元気だ。 なんと言うか、瀕死の状態から全快までに時間が掛からなくて大変よろしい。 「ゆん!にんげんさんのおかげで、みんなげんきになったよ! ほんとうにありがとうだよ!」 お礼を言ってきたのは、父まりさ。 この四匹は家族で、まりさが父、れいむが母だそうだ。 「にんげんさんのくれたごはんで、みんなげんきになったよ! おちびちゃんたちも、にんげんさんにおれいをいおうね!」 「ゆー!にんげんしゃん、ゆっくちありがとうにゃんだじぇ!」 「ゆっゆっ!にんげんしゃん、れーみゅ、げんきににゃったよ! ゆっくちしていってにぇ!」 母れいむに促されて子ゆっくり共もお礼を言ってきた。 「おー、ゆっくり、ゆっくり。」 こいつら、結局暖房の前に連れてきてやっただけじゃ回復しなかった。 寒さだけでなく空腹、正確には危険なレベルの栄養失調でも死に掛けてた。 仕方ないから買い置きの大袋入りのチョコとかビスケット、 それに俺の人生でも初のホットオレンジジュースを作って出してやった。 それを最初はもそもそと、そして食べながら体力が回復したのだろう、 次第に勢いよく、結構な量を食べきった。 その頃には体も十分温まったのだろう。 見ての通り煩いくらいに元気になってくれた。 「ゆっくりー」 「ゆっくりー」 「ゆっくちー」 「ゆっくちー」 「お前らうるさい。」 煩いゆっくり共に静かにするように注意してから、こいつらに話を聞いてみる。 何で人間の家に入ってきたのかとか、なんであんなに弱ってたのかとか。 大体想像はつくけど聞いてみる。 「ゆ・・・。まりさたちのおうちは、あめさんとかぜさんにこわされちゃったんだよ・・・。」 「れいむたち、もうなんにちもむーしゃむーしゃしてなかったんだよ・・・。」 「おにゃかへってたんだじぇ・・・。でも、ごはんさんどこにもなかったんだじぇ・・・。」 「れいみゅたち、しゃむいしゃむいで、がーたがーたぶーりゅぶーりゅだったよ・・・。」 早い話が家の造りが悪くて、餌の備蓄が十分でなかったらしいな。 あんまり出来のいい連中ではないようだ。 「で、俺の家に入ってきたのは?」 「まりさたち、おなかすいてたし、さむくてしにそうだったんだよ。 そしたら、にんげんさんのおうちがあいてたんだよ。」 「にんげんさんのおうちはぽーかぽーかで、ごはんもいっぱいあるってきいたよ。」 「にんげんしゃんのごはん、おいしかったのじぇ!」 「れいみゅ、しあわちぇー!!だよっ!!」 まあ、死に掛けてる状況で緊急避難的に入ってきたんだろうけど、 それにしても考えなしというか厚かましいというか。 「まあ、お前らも大変だったのは分かるけど、 勝手に人の家に入ってくるってのは良くないぞ。」 人間の理屈がこいつらに理解できるか分からんが、一応は注意しておかないとな。 「ゆ、ゆゆっ!?まりさたち、ほんとにこまってたんですぅ・・・。」 「そうだよぉ・・・。おちびちゃんたちも、しにそうだったんだよ・・・。」 ゆっくりの言い分なんてそんなもんだろうな。 「ゆぐ・・・。にんげんしゃん、こんにゃにりっぱなおうちをもってるにょに、 ひとりじめはずるいんだじぇ・・・! まりちゃたち、おそとでしゃむいしゃむいだったんだじぇ!」 「そうだよ!れいみゅたち、おにゃかぺーこぺーこでこまってたんだよ! あんにゃにごはんさんあるんにゃら、ちょっとぐらいわけてくれてもいいでしょ!」 まあ野良饅頭に人間の習慣や、モラルを求めるほど俺も馬鹿じゃない。 こいつらは、所詮人間ではないし、頭の程度も知れたものだ。 気分は良くないが、別段怒るまい。 「まあいいや。今日は俺の家においてやるよ。 明日は天気も良くなるらしいし、そうしたら出てってくれよ。」 「ゆー・・・。」 「そんなぁ・・・。」 「まりちゃ、しゃむいしゃむいはいやなのじぇ!」 「れいみゅ、おいしいごはんがたべたいよ・・・。」 やっぱり、一度美味しい目にあわせると味を占めるもんだな。 この分だと、家に居座る気まんまんだったな。 「駄目だぞ。飼ったりはしないからな。」 いくらなんでもそこまでは責任を持てない。 ここだけは、はっきりさせとかないとな。 「まりさたち、にんげんさんのいうことしっかりききます! どうかまりさたちを飼いゆっくりにしてください!」 「おねがいだよ! もうさむいさむいも、おなかぺーこぺーこもいやだよ! なんでもしますから、れいむたちをここにおいてください!」 うーむ、食い下がるな。 と言うか、何気に飼いゆっくりにしてくれってはっきり言ってるし。 なんか更にハードルが上がっている。 交渉術としては、ありかもな。 最初に飼いゆっくり要求をする。 次に、飼いゆっくりは諦めます、その代わり、しばらくお家に置いて下さい!ってな。 まあ絶対そんなこと考えてないだろうけど。 「なんと言われても駄目。飼わない。」 でも、断る。 これだけは、こっちも譲れない。 「にゃんでー!?れいみゅたちだって、あったかいおうちがほしいにょにー!?」 「まりちゃ、ここにすみたいよ!もう、おそとはいやだよ!」 子ゆっくりたちも、野良生活の不満を口にする。 「はいはい。ゆっくりゆっくり。」 でも、そんなの相手にしない。 人間として、饅頭の言うことを真に受けたりしない。 「ゆ!?ゆっくりしていってね!」 「ゆっくりしていってね!」 「「ゆっくちー!!」」 こちらの“ゆっくり”に反応してゆっくり返しをしてくる一家。 「ゆゆゆゆゆ!?にんげんさん、ごまかさないでね!」 「そうだよ!れいむたち、にんげんさんが飼ってくれるまで、ここをうごかないよ!」 「まりちゃ、飼いゆっくちににゃるのじぇ!」 「れいみゅは飼いゆっくちだよ!」 大した決意だな。 付き合わないけど。 「よーし。お前ら折角だから風呂にでも入ってさっぱりしとけ。」 こいつら野良だけあって汚いしな。 一晩家に置いとくにもこのままじゃ、あちこち汚れる。 それに、薄汚い野良共には本来なら生涯経縁のない、 風呂という極楽を経験させてやるのも一興だ。 「ゆゆ?お風呂?」 「れいむたち、こんなにさむい日にみずあびなんかしたくないよ!」 「そうだじぇ!おみずはゆっくちできないんだじぇ!」 「れいみゅたちきれいだから、おふろはいらにゃいよ!」 ふふふふふ。 こいつら、やはり知らないな。 風呂という桃源郷。 限りなく天国に近いゆートピアを。 「ゆゆゆゆゆゆ!!!ゆっくちー!ゆっくちだじぇ!」 「れいみゅ、ちゃーぷちゃーぷするよ!」 「おちびちゃん!ぴゅー、だよ!ぴゅー!」 「ゆあぁぁぁ!きもちいいよぉ!おとーしゃん、もっとやってほしいのじぇ!」 「れいみゅも!れいみゅも、ぴゅー、やってほしいよ!」 「まっててね!じゅんばんだよ!つぎは、おちびちゃんのばんだからね!」 「ゆーん!れいむのおちびちゃんたち、とってもゆっくりしてるよー!」 嫌がるゆっくりを宥めすかして風呂場まで連れてきた。 最初はお湯や風呂場といったものに、 興味半分、警戒半分といったとこだっだが、今はこの通り。 この一家もすっかり風呂の虜だ。 それぞれ用意してやった風呂桶でお湯に浸かって極楽気分を味わっている。 「おーい。お前らあんまり長風呂すると体が溶けるぞ。気をつけろよ。」 この分だと体が溶けるまで風呂に浸かりかねない。 一応注意はしておいてやろう。 まあ面倒臭いから、危なくなるまでは放っておけばいいか。 俺も自分の体を洗ったり、湯船に浸かったりとのんびりしていたら、 子ゆっくりたちの様子がおかしい。 「ゆゆ!まりちゃのあんよがへんにゃのじぇ!」 「ゆ!?れいみゅ、もうゆっくちできにゃいよ!だしてにぇ!だしてにぇ!」 「ぽーかぽーか!きもちいいよー・・・。」 「まりさ・・・。なんだかとってもゆっくりしてるね・・・。」 「ほんとうだね・・・。おふろはとってもゆっくりできるね・・・。」 「ゆわーん!おとーしゃ!おかーしゃ!まりちゃ、もうでたいのじぇ!」 「みゃみゃー!れいみゅ、ゆっくちできにゃいー!みゃみゃー!みゃみゃー!」 「ゆふー・・・。ねえれいむ、なんだかゆめをみてるみたいだね・・・。」 「ゆ・・・。ほんとうだよ。 こんなにゆっくりできるなんて、ゆめみたいだね・・・。」 「でも、ゆめじゃないよね・・・。」 「そうだよ。おちびちゃんたちも、とってもゆっくりできてるよ・・・。 にんげんさんのおうちにいれば、これからもずっとゆっくりできるよ・・・。」 「「ゆっふー・・・。」」 「ゆああ!?まりちゃのあんよ!?あんこさんがぁぁぁぁ!?」 「たちゅけてー!ぴゃぴゃー!みゃみゃー!かわいいれいみゅをたしゅけてー!!」 なんだか子ゆっくりたちが阿鼻叫喚の地獄絵図を描きつつある。 いい加減助けてやるか。 「よいしょっと。」 二匹ともお湯でふやけて、体がグズグズになりかけている。 これ以上体が崩れないように、素早くそっと掬い出してやる。 「ゆ?まりちゃ、おそらをとんでるのじぇー!」 いきなり持ち上げられてパニックでも起こすかと思いきや、 なんとも暢気な反応の子ゆっくり共。 そのまま、風呂場から出て用意してあったタオルの上にそっと載せる。 軽くタオルで余計な水分を吸い取って、後は大人しくしてれば問題なし。 「ゆ!にんげんしゃん!ゆっくちありがとうだよ!」 「お前ら、しばらくそこから動くなよ。体が崩れても知らないからな。」 「ゆゆ!?おちびちゃん!だいじょうぶなの!?」 もう一度風呂に浸かり直そうかと踵を返すと、 今頃になって親ゆっくりが出てきた。 「ぷっきゅー!れいみゅ、ゆっくちできにゃくなりそうだったよ!」 「そうだじぇ!まりちゃ、あんよがゆっくちできにゃくなるとこだったのじぇ!」 流石に、子ゆっくりも怒っているようだ。 まあ、あれだけ助けを求めて大騒ぎしていたのに、 親共ときたらゆっくりしすぎて、気づきもしなかったからな。 「ごめんね、おちびちゃん!まりさたちがわるかったよ!」 「ゆゆぅ・・・。あとで、あまあまいっぱいあげるからゆるしてほしいよ!」 「ゆ!あまあま!あまあま、たべちゃいのじぇ!」 「れいみゅも!れいみゅ、またオレンジジュースさんほしいよ!」 うーむ。 ゆっくりだからか、子供だからかあっさりと食べ物に釣られたな。 それにしても、あまあまあげるって・・・。 「ゆーん!おちびちゃんたち、ごきげんなおったね!よかったよー!」 「ゆんゆん!人間さん! おちびちゃんのために、あまあまいっぱい用意してほしいよ!」 ばきっ どかっ やっぱり俺に頼るのか。 本当に厚かましい奴らだ。 まあ、どの道何か餌は用意するつもりだったからいいだろう。 「だったら、どうしてけるのーー!!?」 「ゆぅぅぅーーー!!?れいむのおかおがーーーー!!!」 「ふー・・・。いいお湯だった。」 あれから、もう一度風呂に浸かってリビングに戻ってきた。 ゆっくり共は、仕方ないので先にまとめてリビングに運んでやった。 その際に子ゆっくりには、 ある程度体が乾くまで動かないように強く言っておいた。 親ゆっくりには、子ゆっくりをしっかり見ているように伝えておいた。 まあ、子ゆっくりも自分の体がふやけてることぐらい理解出来るだろうし、 親ゆっくりも一緒なんだから大丈夫だろう。 「おーい、お前ら。体乾いたかー?」 「ゆぐぐぐぐ・・・!ゆぴっ!ゆぴぃぃぃぃぃぃ!いたい、いたいぃぃぃ! まりさのおかおがいたいよぉぉぉぉ!!」 「だれひゃぁぁぁ!れいひゅをひゃしゅけひぇぇぇぇぇ!! れいひゅのひひゃはんがいひゃいいいいい!!!」 「おとーしゃ!おかーしゃ!しっかりするのじぇぇぇ!」 「ゆっくちー!!ゆっくちしてにぇ!ゆっくちだよぉぉぉぉ!!」 ってどうなっている? 大饅頭二匹はリビングの床でのた打ち回ってるし、 子饅頭は涙で体中べとべとになりながら泣き叫んでやがる。 一体何があったんだ・・・? ん・・?あれは・・・。 俺の大事にしていた壷があああああああ!!? 飾っておいた壷が床で粉々に砕けている! 子ゆっくりは最初にいたタオルの上から動いていない。 どうやらちゃんと言いつけを守ったようだ。 親ゆっくりたちは・・・。 まりさは、ほおの辺りから餡子が漏れている。 何かで切ったような傷跡だ。 れいむのほうは、舌だな。 舌から餡子が漏れている。 傷の様子はまりさと似ている。 おそらくは、まりさの傷を舐めてやろうとして、 自分も破片で舌を切ったというところか。 状況が飲み込めてくると、腹立たしくはあるが、 幾分冷静さを取り戻してきた。 「ゆぎゃああああああ!まりさ、しぬ!しんじゃうぅぅぅぅぅ!!」 「ひひゃ!ひひゃがぁぁぁぁぁ!! まりひゃぁぁぁぁ、ひゃしゅけえひぇよぉぉ!!」 ごろごろごろ ごろごろごろ ずどん ずどん 「「ゆぐうぅぅぅぅぅぅぅ!!!?」」 とりあえず、動きを止めるのが先決。 ごろごろと無意味に転がる二匹を、 上から押さえつけるようにぶん殴った。 呻き声をあげながら、動きが止まる二匹。 「ゆはー、ゆぜー・・・。にんげんさん、ありがとうだよ・・・。」 「れいむ、しぬかとおもったよ・・・。」 とりあえず、オレンジジュースを患部に塗布してやった。 すぐに完治。 便利でいいですね、本当に。 それはさておき。 「おい、お前ら。あれはどういうことだ。」 砕けた壷を指差し問い詰める。 「ゆっ!きれいなたからものがあったから、 まりさ、おうちにかざろうとおもったんだよ!」 「まりさが、あそこにのぼってしたにおとしたら、こわれちゃたったんだよ!」 「ゆんゆん!にんげんさんは、あんなあぶないもの、おいとかないでほしいよ!」 「そうだよ!れいむとまりさは、いたいいたいだったんだよ!ぷんぷん!」 「「ぴゅんぴゅん!!」」 親ゆっくりが交互に口を開く。 最後には子ゆっくりまで口を出してきた。 それにしても、今回は突っ込みどころが満載だ。 どこから突っ込むべきか・・・。 「ゆっ!そうだよ!」 何だ、一体? 「にんげんさん!あまあまよういしてね! おちびちゃんたちにあげるやくそくだよ!」 「そうだったね!すっかりわすれてたよ! まりさも、けががいたいいたいで、またおなかぺーこぺーこになったよ!」 「にんげんしゃん!まりちゃに、あまあまちょーらいにぇ!」 「ゆー!!あまあまいっぱいだにぇ!あまあま!あまあま!あまあま!」 うーん、本当ににどこから話をすればいいやら。 ぼこっ げしっ ぴしっ ぴしっ 一先ず、蹴り二発とデコピン二発でゆっくりを黙らせる。 「ゆぴぃぃぃぃぃ!」 「いじゃいいいぃぃぃ!」 「「ゆんやあああぁぁぁぁぁぁ!!」」 と思ったら今度は泣き声がうるさい。 「お前ら、黙らないともう一発いくぞ。」 「「「「ゆっ!」」」」 ピタッ よろしい。 「お前ら、ここは俺の家だ。それは分かるよな。」 「ゆ!ここはにんげんさんのおうちだよ!」 まりさが代表して答える。 他の連中も頷くような仕草をしているし、理解できているようだ。 「俺の家の中にあるものは、俺のものだ。分かるよな。」 「ゆん!にんげんさんのおうちのなかのものは、にんげんさんのものだよ!」 一同頷く。 「あの壷。おまえらの壊した宝物も俺のものだ。分かるよな。」 「ゆんゆん!まりさは、ゆっくりりかいしてるよ!」 一同頷く。 「人の物を壊すのは悪いことです。分かるか?」 「ゆ?ゆゆゆゆゆゆゆ!?」 一同、動揺。 「あれは、俺が大事にしてた宝物なの。それを壊して何か言うことはないか?」 ゆーんゆーん・・・ ゆーんゆーん・・・ 饅頭思考中。 たっぷり五分ほど経過。 「ゆ!でもまりさたち、あれのせいでけがしたんだよ! にんげんさんのせきにんだよ!だからおあいこだよ!」 「だから、れいむたちにあまあまいっぱいちょうだいね!」 「「ちょうだいにぇ!!」」 どかっ ばきっ ぴしっ ぴしっ 「ゆ・・・。まりさがわるかったでず・・・。」 「れいむ、ゆっくりあやまります・・・。ごべんなざい・・・。」 「「ごめんにゃさい・・・。」」 絶対何が悪いか理解できていないが、 ゆっくりにこれ以上反省を求めるのは無駄というもんだな。 それより話を先に進めるのを優先。 「ところで、お前らあの壷を家に飾るってどこに飾るつもりだったんだ。 お前ら確か、家が壊れたっていってなかったか。」 「ゆ!そうだよ!まりさたちのおうち、こわれちゃったんだよ!」 「たからものをかざるのは、あたらしいおうちだよ!」 「新しいお家ってどこだよ。」 いつの間に新しい巣なんか見つけたんだ。 「ゆん!ここだよ!」 まりさが、指し示すのは部屋の隅の机の下。 「ゆー。すてきなばしょだよ!れいむたちのゆっくりプレイスだよ!」キリッ 「ゆんゆん!あとで、だんぼーるさんもってきておうちをつくるんだよ!」キリッ ズドーン ズドーン ずっしりと重い拳がゆっくりの顔面に突き刺さる。 「ゆぴいぃぃぃぃ!なにするの、にんげんさん!まりさのおかおがいたいよ!」 「そうだよ!れいむに、ひどいことするにんげんさんは、ゆっくりあやまってね!」 「「しょーだ、しょーだ!あやみゃれー!」」 ゆっくりに背を向け、大きく息を吸い込み、大きく吐き出す。 それを何度も繰り返す。 すーはー すーはー すーはー すーはー すーはー すーはー すーはー すーはー すーはー すーはー すーはー すーはー すーはー すーはー すーはー すーはー 深呼吸で気分を落ち着ける。 その間もゆっくり共が何か騒ぎ立てているが、極力耳に入れない。 何とか冷静さを取り戻したところで、向き直る。 「ゆっ!にんげんさん!やっと、まりさたちの話をきく気になったんだね!」 「ぷんぷん!ちゃんと、れいむたちにあやまってね!」 ズドン ズドン どかっ 再び振るわれる重量感にあふれる拳。 吹き飛び壁に叩きつけられるゆっくり。 ・・・いかん。 どうやら、まだ深呼吸が足りなかったらしい。 取り乱すとは、我ながら恥ずかしい。 「ゆげげ・・・。」 「ゆ・・・。ゆぅ・・・。」 「おちょーしゃん!」 「みゃみゃー!」 流石に親ゆっくりもダメージの蓄積が堪えてきたらしい。 ちょっとインターバルをいれよう。 それにしても。話が全く先に進まないな。 やれやれ・・・。 またまた、ホットオレンジジュースを用意してやった。 寒い日にはいいんじゃないでしょうか。 「ゆっぷー!おいしいよー!まりさ、しあわせーっ!だよ!」 「れいむもだよ!でも、のみものだけじゃなくて、たべものもほしいよ!」チラッチラッ 「「あまあまたべちゃいよ!!」」 だんだん俺の理性も春の氷のように頼りなくなってきたな・・・。 ゆっくりブリーダーって凄い職業なんだな・・・。 「それより先に話すことがある。 お前らあそこを新しい家にするって言ってるけど、ここは俺の家だ。 お前らも理解したんじゃないのか。」 まさか、人間さんから奪うよとか、 俺のいない間にお家宣言したからここはまりさたちのおうちだよ、 とか言ったらすぐに追い出そう。 そうしよう。 「ゆ!ここはにんげんさんのおうちだよ! でも、まりさたちのおうちでもあるんだよ!」 「そうだよ!れいむたちと、にんげんさんのおうちだよ!」 え? 良く分かんない。 どんな理屈だろう。 「なんで俺の家でもあり、お前らの家でもあるわけ?」 「ゆっふーん! ここはにんげんさんのおうちでもあるけど、まりさたちのおうちでもあるんだよ! だって、まりさたちはにんげんさんの飼いゆっくりだよ!」キリッ 「よろしくね、にんげんさん!」キリッ 「「よろしくにぇ!!」」キリッ 「いやいや。俺、お前ら飼ったりしないから。 明日になったら出てってもらうから。 そう言ったよな。」 わざとだろうか。 それとも本当に都合のいいほうへと記憶が改竄されているのだろうか。 「ゆ?なにいってるの?まりさたち、飼いゆっくりだよ?」 「れいむたち、にんげんさんの飼いゆっくりなんだよ?」 「そうだじぇ!まりちゃたち、きょうからここにすむのじぇ?」 「にんげんさん、ゆっくちりかいできりゅ?」 ふはは。 もういい。 良く分かった。 今はお前らの好きにさせてやる。 だが俺は一度もお前らを飼うとは言ってないぞ。 明日までは家においてやるといっただけだ。 明日になったら、見てろよ。 それまでは、せいぜい、いい夢見させてやる。 そういや、こいつらあまあまが欲しいって言ってたっけ。 「よーし、お前ら甘いものが欲しいって言ってたな。 ちょっと待ってろよー!」 家にあった甘いものをかき集めてきた。 これだけあれば足りるだろ。 もし足りなけりゃ、近所のコンビニまで買いに走ってやる、畜生。 「ゆ!ゆわああああああ!すごい!すごいよ、にんげんさん!」 「ゆうぅぅぅぅ!れいむ、ゆめをみてるみたいだよー!」 「たべていいにょ!?これほんとにまりちゃがたべてもいいにょじぇ!?」 「れいみゅ、こんにゃごちそうはじめてだよ! どれからたべていいかわかんにゃいよ!」 ぴこぴこ だじぇだじぇ ぴこぴこ だじぇだじぇ あらん限りに喜びを表すゆっくり共。 「それじゃ、あまあまたべようね! ・・・にんげんさん、ゆっくりいただきます!」 「いただくよ!」 「「ゆっくちいただくよ!!」」 むーしゃむーしゃ、しあわせー むーちゃむーちゃ、しあわちぇー あーもー。 本当に食べ方汚いな、こいつら。 新聞の上に餌皿載っけたけど、その外にまで食べこぼしそうな勢いだな。 まあ、野良でちょっと前まで餓死寸前だったことを思えば納得できるけどな。 こんなご馳走今まで見たこともなかったろうし、 こんなに山のような食べ物を見るのも初めてだろう・・・。 ゆっくり共の、すーぱーむしゃむしゃタイムがやっと終わったが、 お菓子はまだ結構残ってる。 流石に一回で食べきれる量じゃないか。 「ゆっぷっぷー・・・。まりさ、おなかいっぱいだよー!」 「れいむも、もうたべられないよ!」 「ゆぅ・・・。まりちゃ、もうたべれにゃいよ・・・。」うとうと 「ゆぴー・・・。れいみゅの・・・、あみゃあみゃさん・・・。ゆぴー・・・。」 どいつも食いすぎで体がパンパンだな。 全身胃袋みたいなものだからか。 それに、子ゆっくりは満腹になって眠たそうだな。 特に子れいむはもう、半分夢のなかだな。 あれだけ食べて、まだあまあまの寝言ってのが凄い。 「おい、これがお前ら寝床だぞ。」 用意しておいたのはダンボール。 一家がまとめて入れそうな大きいサイズ。 「ゆぅぅぅ!!これが、まりさたちのおうちなんだね!」 「すごいよ!こんなにりっぱな、だんぼーるさんがおうちなんだね!」 「ゆぅ・・・。ゆっ!おうち! これがまりちゃたちのあたらしいおうちなんだじぇ!」 「すぴー・・・。ゆぴー・・・。 むーちゃむーちゃ、ゆふふ・・・。ゆぴー・・・。」 大喜びの一家と一匹就寝中。 「さっそくはこぶよ!」 「まりさ、がんばってね!」 「おとーしゃん、がばるのじぇ!」 ずーりずーり まりさが、ダンボールを銜えて例の机の下へ運んでいく。 子まりさはともかく、れいむは手伝ってやれよ。 「やった!おうちが、かんっせいっ!したよ!」 「やったね、まりさ!」 「さすが、おとーしゃんにゃのじぇ!」 どうにかダンボールを運び終えたな。 じゃあ、次はこれをやるか。 「おい、じゃあこれ、家の中に敷いとけよ。」 用意してあったのは、新聞紙とタオル。 新聞を下にして、その上にタオルを敷いとけば温かいだろう。 「ゆゆ!!ありがとうだよ、にんげんさん!」 「おうちをこーでぃねーとしようね!」 「ゆぅ・・・。どきどきするのじぇ!」 「ゆぴー・・・。ゆぴー・・・。」 ダンボールの中に新聞紙とタオルを敷いて、具合を確認するゆっくり共。 「ゆ!?ゆゆ!?」 「な、なんなの、これ!?」 「ゆぴぴぴぴぴ!?」 タオルの感触を確かめ、固まる。 「「「すごくあったかいよ!!!!」」」 「ゆぴー・・・。ゆごー・・・。」 驚きのあったか宣言と、しつこく就寝中の一匹。 「ゆぐっ・・・、ぐすっ、ゆえぇぇぇん!」 突然泣き出す子まりさ。 どうしたんだ。 「どうしたの、おちびちゃん!?」 「どこかいたいの!?にんげんさん、おちびちゃんをみてあげてね!」 診てあげてね、って言われてもな。 オレンジジュース用意するぐらいしかできないんだが・・・。 どうしたもんか。 「ゆぐ、ぐすっ・・・。ちがうのじぇ・・・。 まりちゃたち、もうしゃむいしゃむいしなくていいのじぇ? おにゃか、ぺーこぺーこしなくていいのじぇ?」 「ゆ!?ぐすん・・・。そうだよ! まりさたちは、飼いゆっくりだからさむいさむいも、ぺーこぺーこもないんだよ! ね、にんげんさん!」 「おちびちゃんはほんとに、しんぱいしょうだね・・・。 だいじょうぶだよ・・・。 おかあさんが、ぺーろぺーろしてあげるからね・・・。」ぺーろぺーろ ・・・・・・。 いや。 ね、にんげんさん!なんて言われても、 本当にお前らの面倒見るとかいってないんだけど・・・。 明日には出て行ってもらうし。 とかやってるうちに、れいむに舐められて落ち着いたらしい子まりさが、 こっちにやって来た。 「にんげんしゃん!」 んん? なんだ。 「まりちゃたちを飼いゆっくりしてくれて、ありがとうなんだじぇ! これからもよろしくなんだじぇ!」 ・・・・・・。 まあ、いい。 明日だ。 明日になったら見てろよ・・・。 「それじゃ、おちびちゃんはもう、すーやすーやしようね! おかあさんがいっしょにねてあげるからね!」 「まりさは、おちびちゃんをおうちまではこぶよ!」 どうやらもう、寝るらしい。 そうしろ。 静かになって丁度いい。 子まりさは先に親れいむと一緒に巣の中。 子れいむは親まりさが口に入れて運んでやるようだ。 「おちびちゃんをゆっくりはこぶよ!」ぱくっ いちいち宣言が必要ですか、貴方達は。 ずーりずーり 子れいむを起こさない為だろう、言葉通りゆっくりと這って巣に移動する。 そこで、子れいむも親れいむの傍らにそっと下ろすと、 親まりさがこっちにやって来る。 「にんげんさん!まりさたちを飼いゆっくりにしてくれてありがとうだよ! あらためておれいをゆうよ!」 ・・・・・・。 最早何も言うまい。 「ゆ・・・・。 それじゃ、またあした・・・・、ゆっくりしていってね!!」 そう、明日だ。 明日で終わりだ・・・。 そして次の日。 起きて窓の外を見ると猛吹雪。 天気予報を見てみると今日は一日、こんな天気らしい。 昨日は晴れるって言ってたくせに。 嘘つき。 だが予定に変更はない。 今日で終わりだ。 あのゆっくり共の面倒を見るのもこれまで。 昨日の予定では、昼頃には出て行ってもらうつもりだったし、 それでいいだろう。 そんなことを考えていると、ゆっくりも起きだしたらしい。 「ゆぅぅ・・・。ここどこだじぇ・・・?」 「にゃんだか、あったかいにぇ・・・。」 子ゆっくりか・・・。 寝惚けているな。 「ゆゆぅぅぅ・・・。どうしたの、おちびちゃんたち・・・。」 「ここどこにゃの・・・?おうちじゃないのじぇ・・・。」 「ゆふふ!ここはおうちだよ・・・。あたらしいおうちだよ。」 「ゆ!?わかってるのじぇ!ここはまりちゃのおうちじぇ!」 「ゆゆ!?おうち?」 子まりさは、慌てて誤魔化したな。 子れいむは、昨日は一匹だけ早く寝たから巣のことは知らないんだな。 親ゆっくりが子れいむにも巣のことを説明する。 「すごいよ!れいみゅのおうちはとっちぇもゆっくちできるにぇ!」 親に巣のことを教えられて大喜びだな。 「おい、朝飯は昨日の残りでいいよな。」 「ゆん!じゅうぶんだよ!」 昨日食べ切れなかった餌は、あの後まりさがせっせと巣の中に運び込んだ。 一応飼いゆっくりとしての躾を受けていないゆっくりの習性として、 巣の中に食料を備蓄したいらしい。 別にどうでもいいので、まりさの好きにさせた。 「それじゃ、あさむーしゃむーしゃしようね!」 「ゆっくちいただくのじぇ!」 「ゆっくちいただくよ!」 むーちゃむーちゃ、しあわちぇー うんうん。 幸せそうでいいね。 この後には地獄が待っている。 もう何時間かあとには、猛吹雪のなかに放り出す。 今の内に、しあわせーしとこうね。 「まりちゃ、ゆっくちこーろこーろするのじぇ!」 「れいみゅも、こーろこーろするよ!」 「まりちゃ、のーびのーびするのじぇ!」 「れいみゅも、のーびのーびするよ!」 「ゆううーん!おちびちゃんたち、とってもゆっくりしてるよー!!」 「ほんとだね!とってもゆっくりしてるね!」 子ゆっくりは暖かい部屋の中で、存分に跳ね回ってる。 親ゆっくりも、そんな幸せそうな子ゆっくりの姿を見てとても幸せそうだ。 今、時計は11時30分。 そろそろ昼飯にして、1時頃に落ち着いたらこいつらを追い出そう。 まずは飯の仕度だ。 自分の飯の仕度を済ませたので、次はゆっくり共の番だ。 こちらは簡単。 また、甘いお菓子を餌皿に入れてやるだけ。 ホットオレンジジュース付き。 「ゆわーい!いっぱいたべりゅよ!」 「むーちゃむーちゃ、しあわせー!!」 がつがつと貪るゆっくり。 早々に食べ終わったな、あいつら。 「ゆー。まりさ、ごーろごーろするよ・・・。」 「れいむも、ごーろごーろ・・・。」 「ゆゆぅ!まりちゃもだじぇ!」 「れいみゅも!」 「それじゃ、みんなでごーろごーろしようね!」 「「「「ごーろごーろ、しあわせー!!」」」」 もぐもぐ。 幸せそうでいいね。 本当にさ・・・。 時計は1時丁度。 ゆっくり共は、あれから速やかにすーやすーやモードに移行した。 今も夢の中だ。 外の様子は・・・・。 猛吹雪だ。 ・・・・・・・。 寒そうだな・・・。 ・・・・・・・。 とにかく、ゆっくり共を起こそう。 どかっ どかっ ぴしっ ぴしっ 蹴りとデコピンがゆっくり共に突き刺さる。 「ゆぴぃぃぃぃぃ!!?」 「なんにゃのじぇ!?まりちゃのおかおがいたいのじぇぇぇぇ!!!」 「ゆぅぅぅぅぅ!!?なんなのぉぉぉぉ!!」 「ゆげっ、ゆげぇっ・・・。ぱぴぷぴぱぺ・・・・。」びくんびくん しまった。 当たり所が悪かったのか、親れいむが餡子吐きながら痙攣してる。 こんな時はオレンジジュースだ。 ゆっくり共は熟睡しているところに、突然の暴力と、 親れいむの惨状にパニックを起こしかけた。 しかし、俺の素早い処置で親れいむはすぐに回復。 ゆっくり共には、侵入してきたれみりゃが一家を襲ったが、 俺が追い払って事なきを得たと説明。 パニックを鎮めるどころか、更に感謝までされた。 馬鹿でよかった。 それはともかく、本題だ。 「お前らには俺の家から出てってもらう。」 「ゆ?」 「なにいってるの、にんげんさん?」 「「????????」」 予想通りの反応だ。 「俺は昨日から一度もお前らを飼うとは言ってない。 一日だけ家に置いてやるといっただけだ。 出ていってもらう。」 「ゆゆ!?まりさたちは、にんげんさんの飼いゆっくりだよ!!」 「違う。飼いゆっくりじゃない。」 「でも、にんげんさんは、おうちをよういしてくれたよ!?」 「一夜の宿だ。」 「まりちゃ、いやなのじぇ!ここがいいのじぇ!」 「駄目だ。」 「れいみゅ、もうおそとはいやだよ! しゃむいしゃむいも、ぺーこぺーこもいやだよ!」 「それをどうにかするのは、お前の親だ。俺じゃない。」 口々に言い立てるゆっくりに静かに答える俺。 こいつらがなんと言おうと、どう勘違いしていようと、 俺はこいつらを飼うとは一言も言ってない。 ここは一夜の宿なのだ。 ゆっくり共が泣き喚き、じたばたと暴れるが全く問題にならない。 嫌がるゆっくりを窓辺まで引きずる。 ガラッ 窓を開けると途端に寒気が肌に突き刺さる。 昨日よりも雪が多い上、風が強く更に寒く感じる。 ・・・・・・・。 昨日の天気予報では晴だったんだけどな・・・。 まあ、仕方ないか・・・。 「ゆぶぅ・・・。」ガタガタ 「しゃ、しゃむいのじぇ・・・。」ガタガタ 「い、いやだよ。もう、しゃむいしゃむいはいやだよぉぉぉぉぉ・・・。」ガタガタ 「にんげんさん、おねがいします! れいむたちはどうなってもいいですから、 おちびちゃんたちだけでもぉぉぉぉ・・・。」ガタガタ ゆっくり共もすぐにガタガタと震えだした。 この天気じゃ、子ゆっくりなんかすぐに死んでしまうんじゃないか。 昨日の時点で、半分死に掛けてたぐらいだし・・・。 「にんげんさん、おねがいです!まりさたちを飼いゆ・・・・ゆわああああ!!?」 むんず まりさの頭から帽子を剥ぎ取る。 「まりさのすてきなおぼうしさん!!?かえしてぇぇぇ!!」 ばらばら 帽子の中に、用意しておいた菓子を入れて戻してやる。 「ゆゆ!?まりさのおぼうし、かえってきてくれたんだね!!」 「帽子のなかに、食い物入れといたからな。」 「ゆゆ!?にんげんさん・・・。」 ぽーい ぽーい ぽいっ ぽいっ 「ゆゆ!?おそらをとんでるみたー・・・ゆびゅ!!」 「れいむ、おそらをとんで・・・、ふごっ」 ゆっくり共を全部窓から外に放り投げる。 「ゆ・・・!!にんげんさん、まってね!? まりさたちをおうちにいれてね!!」 「まりちゃを、おうちにいれてほしんだじぇ!!」 「れいみゅ、飼いゆっくりにゃんだよ!!? れいみゅ、飼いゆっくりにゃんだよにぇ!?にんげんしゃん!?」 「もごもごっ・・・!」 一匹着地に失敗して顔から雪に突っ込んでいるのがいるけれど無視。 ガラガラッ 窓を閉める。 「にんげんさん!?にんげんさんんんんんんん!!?」 「ゆぴぇぇぇぇぇぇぇん!!しゃむいよぉぉぉぉぉぉ!!!」 「まりちゃをおうちにいれてほしんだじぇ!!おねがいだじぇぇぇぇぇぇ!!!!」 「もがもが、むぐっもげぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」ぷりんぷりん ピシャッ ゆっくりが騒いでいるが、窓越しなのとしんしんと降る雪のせいで、 窓を閉じてしまうとその声もほとんど聞えなくなる。 ・・・・・・・・・・・。 後は、自分達で勝手にしろ。 30分後。 まだゆっくりが窓の下にいる。 子ゆっくりの姿は見えない。 どうやら親の口のなかのようだ。 そうしなければ、すぐに死んでしまうだろう。 ゆっくりの上にも既に5センチは雪が積もっている。 1時間後。 まだいる。 もう、騒ぐことはやめてしまったようだ。 その元気もないといったところだろうか。 二匹寄り添ってガタガタと震える以外の動きは見えない。 10センチ以上は雪が積もっている。 更に1時間。 ゆっくりの体の半分以上が雪に埋もれている。 もう意識が朦朧としているのだろうか。 うつらうつらと眠そうにさえ見える。 更に1時間。 もうゆっくりの姿は見えない。 雪の下だ。 「ゆっくちのーびのーびするのじぇ!」 「ゆっくちこーろこーろするよ!」 子ゆっくりが幸せそうに遊びまわっている。 のーびのーびに、こーろこーろ。 それに、ゆっくり用の玩具まであるからな。 「ゆゆぅ!!おちびちゃんたち、とってもゆっくりしてるよー!!」 「ほんとうだよ! それに、こんなにすてきなおうちがあってれいむ、とってもしあわせーだよ!!」 楽しそうな子ゆっくりを見て、親ゆっくりもしあわせそうだ。 「れいむ・・・。」 「まりさ・・・。」 すーりすーり 「ゆっ!?だめだよ!まりさ!おちびちゃんたちにみられちゃうよ!」 「ゆ!れいむ、まりさもうがまんできないよ!!」 「まりさー!!」 「れいむー!!」 今度は何が始まったんだ・・・。 俺の家にには相変わらず、ゆっくり共がいる。 子ゆっくりは所構わず騒ぎまわるし、親ゆっくりも碌な事をしない。 「ゆっくちー!!こんどはあっちなのじぇ!」 「まってにぇ!れいみゅも、いくよ!!」 どかーん がしゃーん 「れ、れいむ・・・!!」 「まりさーーーーっ!!!」 すっきりーーー!!! ・・・・・・・・・・。 一体どうしてこうなってしまったのだろうか。 ・・・・・・・・・・。 ・・・・・・・・・・。 ・・・・・・・・・・。 まあ、仕方ない。 だが春になったら今度こそ絶対に出て行ってもらう。 絶対にだ。 ・・・・・・・・・・。 ・・・・・・・・・・。 そう言えば、俺の友人が口癖の様に言ってた台詞があったな。 たしか・・・。 俺は鬼にはなりきれないのだ・・・。 「ゆ!このつぼは、いいものなのじぇ!まりちゃのたからものにするのじぇ!」 どん ガチャーン! 「ゆぴぃぃぃぃぃぃぃ!!?れいみゅの、きゃわいいおかおがーーーーーーー!!!!」 挿絵:嘆きあき
https://w.atwiki.jp/animerowa-3rd/pages/1876.html
779 :名無しさんなんだじぇ:2011/12/15(木) 22 11 34 ID DzWwJfc6 インデックス「…随分静かなんだよ」 C.C.「…確かにそうだな…ひょっとしてもう終わったのか?」 衣「………」 インデックス「むぅ~…せっかく私の知識が活かせる機会かもと思ったのに…」 C.C.「だったら最初からついていけばよかったじゃないか」 衣「………」 インデックス「C.C.が一緒に留守番って言ったんだよ!」 C.C.「ん?そうだったか?…よく覚えてないな…」 衣「………」 インデックス「 765の台詞をよく見るんだよ!!」 C.C.「あ~…確かに言ってるな…でもまあいいじゃないか」 衣「………」 インデックス「何がいいのかな!?」 C.C.「コロちゃんと一緒に麻雀して楽しかっただろ?なぁコロちゃん?」 衣「…衣は楽しかった」 インデックス「うっ…確かに楽しかったんだよ…」 C.C.「ならもういいじゃないかそれで…後は歓迎会をするだけだろ?このまま合流してしまおう」 衣「………」 インデックス「でもご馳走はどうするのかな?」 C.C.「その場で作ってもらえばいいだろ。厨房があるのは食堂だけじゃないんだし」 衣「…なあシーちゃん」 C.C.「ん?」 衣「何故衣はシーちゃんに抱っこされているんだ?」 C.C.「そんなの決まっているだろう。コロちゃんは私のぬいぐるみだからだ」 衣「衣はぬいぐるみではない!!何度言えば分かるんだ!?」 C.C.「…そうだな…訂正しよう。コロちゃんは私のぬいぐるみの代替品だ」 衣「大して変わっていないではないか!!衣を物扱いするなと言っているんだ!!」 C.C.「『抱っコロモ』…ぷっ…」 衣「何を訳の分からないことを言って笑っている!?いい加減に下ろせ~!!」ジタバタ 780 :名無しさんなんだじぇ:2011/12/15(木) 22 12 29 ID DzWwJfc6 インデックス「それにしても結構遠いんだよ…疲れてきたかも…」 C.C.「まあ徒歩だしな…私たちは別に身体能力に優れたキャラでもないし…」 衣「衣はすごく楽だ~♪」 C.C.「なんだ。結局抱っこが気に入ってるんじゃないか」 衣「い、いや違うぞ!決してそういう訳では…」 ?「待て」 C.C.「ん?」 衣「ん?」 インデックス「ん?」 ?「そんなに急いで何処へ行こうとしている?」 衣「第二安土城というところだが…お前は誰だ?」 ?「私か?私は…」 C.C.「『あらやだ、出番無さそう蓮』という悲しい名前の魔術師だ」 荒耶「違うッ!!!『荒耶宗蓮』だッ!!!」 C.C.「どっちでもいいよそんなの」 荒耶「よくないッ!!!まっっったくよくない!!!」 C.C.「まあ気軽に『あらやん』と呼んでやれ」 衣「分かった、あらやんだな」 荒耶「うむ…まあそれなら…」 遠藤「いいのかよ…」 衣「それで、お前は誰だ?」 遠藤「いやいやいや!お前俺の顔は知ってるはずだろ!?」 衣「え?ん~~~~~と…」 C.C.「そいつは遠藤…全裸でいる事に情熱を捧げている変態だ…」 遠藤「違うッ!!好きで全裸な訳じゃねぇ!!そもそも誰のせいでこんなことになってると思ってやがるッ!!」 C.C.「誰のせいって…投票の結果だしなぁ…」 遠藤「その投票だってたったの一票だろうがッ!!しかも投票始めた本人のッ!!」 C.C.「それに対して反対票も入らなかったんだから仕方ないだろ…今も牢屋に居るのも、誰もそのことに不満を持ってない証拠だ」 遠藤「ぐぅ!何で俺がこんな目に…」 C.C.「みんなお前には無関心なんだよ。いい加減その現実を受け入れろ」 781 :名無しさんなんだじぇ:2011/12/15(木) 22 13 05 ID DzWwJfc6 衣「ああぁ!!思い出した!!お前とーかの首輪を爆破させた奴だろ!!」 遠藤「やっと思い出したか…別に俺自身が吹っ飛ばした訳じゃねーんだが…」 C.C.「まあ仕方ないさ。なんせあれから二年以上経ってるような気がするんだからな」 インデックス「気がするというか事実なんだよ…」 荒耶「まあ話の中では、まだ一日と少ししか経っていないんだがな…」 衣「よくもとーかを殺したな!!…あれ?でも何でお前たち牢屋の中に居るんだ?」 遠藤「今更それを聞くのかよ…」 荒耶「元々は我々も主催者側の人間ということで、そこにいるインデックスのように現世とここを行き来していたのだが…」 遠藤「今じゃ完全にこっちの住人だ…」 衣「?…どういうことだ?」 C.C.「要するにこいつらももう死んでるってことだ」 衣「え?そうなのか?…ということは主催者側の人間は、死んだらここに閉じ込められるのか?」 インデックス「ええッ!?それじゃ私も死んだらここにッ!?そんなの嫌なんだよ!!」 C.C.「いやそうじゃない。こいつらがここに閉じ込められてるのは、主催側とかは全く関係ない」 衣「え?そうなのか?」 C.C.「ああ、基本ここは皆平等というスタンスだからな…表向きは…」 衣「ん?最後なんて言ったんだ?」 C.C.「いや何でもない…こいつらが閉じ込められてるのは、それぞれこの死者スレで悪さをしたからだ」 遠藤「俺は何もしてねーよッ!!」 C.C.「ほう…?全裸で外を歩き回るのは悪さではないと…?」 遠藤「俺はちゃんと服を着てたっつーの!!」 C.C.「それを誰も信じてないんだからそこに居るんだろ?諦めろ」 遠藤「だったらせめて今着る服をよこせよ!!」 C.C.「何故お前にそんな施しをしなければならない?一生…というのは変だが全裸でいろ」 遠藤「うぅ…畜生…」 荒耶「まあ、何度も言うが…物好きな書き手も居るかもしれないぞ」 遠藤「またそれかよ…」 782 :名無しさんなんだじぇ:2011/12/15(木) 22 13 38 ID DzWwJfc6 衣「それで、あらやんは何をしたんだ?」 荒耶「ふふふ…聞きたいか?私の武勇伝を聞きたいか?」 C.C.「いやどうでもいい。じゃあな」 インデックス「さよならなんだよ」 衣「え?もう行くのか?」 荒耶「ちょ、ちょっと待って!!行かないで!!」 C.C.「先を急いでいるんだが…」 荒耶「別にいいじゃな~い!話くらい聞いてくれたって~!!」 C.C.「…お前自分のキャラが安定してないって気付いてるか?」 荒耶「気付いてる。だからどうした?」 C.C.「開き直るのか…大体何で私たちに声をかけたんだ?」 荒耶「数少ない出番を得る為だ…出番の為なら何だってやる…私はここでのキャラをそうすると決めた」 C.C.「おいおい…」 荒耶「だから聞いて!私とここでおしゃべりして下さいお願いします!!」 衣「…なぁシーちゃん…別に聞いてやるくらいいいのではないか?」 C.C.「聞いてもつまらない話だぞ…」 衣「構わん。それに私は友達が欲しいんだ」 C.C.「こんな奴と友達になる気か?正気かコロちゃん?こいつは現世で…」 衣「過去がどうであろうと、今のこいつは面白そうな奴だ。私はこいつとも友達になりたい」 荒耶「ありがとう!ありがとう天江衣!」 衣「あっ、お前とは友達になる気はないぞ。衣はお前が嫌いだ」 遠藤「いや別にいいし…」 783 :名無しさんなんだじぇ:2011/12/15(木) 22 14 20 ID DzWwJfc6 衣「それで?何であらやんはここに閉じ込められてるんだ?」 荒耶「うむ…実はな… 説明中(詳しくは>>689~>>695を読んでね♪) …という訳なのだ」 衣「あらやんは悪い奴だ!!衣はお前とは友達にはならない!!」 荒耶「ええぇぇぇーーーーッ!!!!??」 C.C.「まあ当然の結果だな」 衣「行くぞ!シーちゃん、インデックス!」 C.C.「そうだな」 インデックス「今度こそさよならなんだよ」 荒耶「あっ、待ってコロちゃん…」 衣「気安く呼ぶな!この悪者!!」 荒耶「ガ―――――――ンッ!!!!!!!」 遠藤「いや口でガーンとか言うなよ…」 C.C.「自業自得だ、そこで反省してろ」 遠藤「………行っちまったな」 荒耶「うぅ…くそぅ…天江衣と友達になれれば、風紀委員に進言してここを出られると思ったのに…」 遠藤「そんな考えだったのかよ…でも俺よりマシだろ?お前はラジオの時には出られるんだから…」 荒耶「……それもそうだな…お前はずっとこのままかもしれないし…」 遠藤「……人に言われるとムカつくな…」
https://w.atwiki.jp/ani3sisya/pages/1144.html
957 :名無しさんなんだじぇ:2011/12/27(火) 23 06 12 ID Gup14Kb. 再び脱線 【オペレーション・クリスマス 実施時間軸】 リボンズ「再び時間軸が巻き戻ったような気がするだろう?」 リボンズ「しかし僕たちにとってはリアルタイムだからそのつもりで」 リボンズ「では次のプレゼントは全部同じだからダイジェストでお送りするよ」 【池田ァの部屋】 池田「キャプテ~ン…」 リボンズ(ふっ…)パチン シャララララ 【あずにゃんハウス】 あずにゃん「唯せんぱ~い…」 リボンズ(それ…)パチン シャララララ 【???】 ???「??~…」 リボンズ(チンカラホイ…)パチン シャララララ リボンズ「え?何で最後だけ隠すのかって?」 リボンズ「正直最後の彼女だけはネタが通じるか不安なんだよね…」 リボンズ「だからわからなかったらゴメンと、先に謝っておくよ」 958 :名無しさんなんだじぇ:2011/12/27(火) 23 06 54 ID Gup14Kb. 【翌朝】 【池田ァの部屋】 池田「にゃわあぁ~~~ッ!!?」 【あずにゃんハウス】 あずにゃん「にゃにゃにゃあぁ~~~ッ!!?」 【???】 ???「うわあぁ~~~ッ!!?」 【バンド練習所】 美琴「4人とも遅いわね…」 唯「どうしたんだろうね…」 プリシラ「もう年末ライブまで時間ないのに…」 唯「そういえば2人はサンタさんに何貰ったの?」 美琴「唐突に聞くのね…」 唯「私はギー介のマフラーとか耳宛とか貰ったんだ~♪」 プリシラ「…それってギー介のものなの?」 唯「美琴ちゃんは~?」 美琴「え?わ、私は…その~…ふ、普通のマフラーよ…」 二人(*1) 美琴「プ、プリシラは何貰ったの?」 プリシラ「……缶コーヒー」ボソッ 二人「「え?」」 プリシラ「缶コーヒー一年分…一方通行にお供えして貰ったのと同じメーカーの…」 二人「「あ~…」」 プリシラ「もうちょっとさ~…ネタあったんじゃないかな~とか思うんだけどさ~…」 唯「そ、そうだよね…」 プリシラ「坂本少佐もさ~…何で2期で中の人代わっちゃったんだろうね~…おかげでネタにしにくいし…」 美琴「落ち着いてプリシラ!この書き手のボキャブラリーが少ないだけだから!」 プリシラ「でもいいんだ~…バンドメンバーで私だけ空気って何となくわかってたし…」 唯「げ、元気出していこうよ!」 959 :名無しさんなんだじぇ:2011/12/27(火) 23 07 31 ID Gup14Kb. あずにゃん「お、おはようございまーす…」 唯「あ、あずにゃんおはy」 あずにゃん「………」←E:猫耳&尻尾 美琴「」 プリシラ「」 唯「あ…あずにゃん…」 あずにゃん「あ、あの…別に好きでこんな恰好になった訳j」 唯「あずにゃ~~~ん♪♪♪」ダキッ あずにゃん「にゃっ!?」 唯「かわいいよ~かわいいよ~♪あずにゃんかわいいよ~♪」スリスリ あずにゃん「ちょ、ちょっと唯先輩…!」 美琴「…で、何でそんなことになってる訳?」 あずにゃん「わ、分かりません…枕元に『メリークリスマス♪』ってメッセージカードが…って唯先輩!話しにくいです!」 唯「え~♪だってかわいいんだも~ん♪」スリスリ プリシラ「……いいなぁ…」 三人「「「え?」」」 プリシラ「な、何でもない…」 かじゅ「お、おはよう…」 美琴「あ、ゆみおh」 かじゅ「………」←E:猫耳&尻尾 美琴「」 プリシラ「」 唯「」 あずにゃん「」 かじゅ「あの…無言はやめてくれ…却って恥ずかしい…」 美琴「え~と…じゃあ聞くけど…何故?」 かじゅ「わからない…枕元に『メリークリスマス♪』と書かれたメッセージカードがあっただけで…」 あずにゃん「あ、それは私も同じです」 かじゅ「更に『PS:ネタがわからない人はゴメンね♪』とも…」 あずにゃん「それは私のにはなかったです…」 唯「何でだろうね~?」 プリシラ「……やっぱり羨ましい…」 四人「「「「え?」」」」 プリシラ「……何でもない…」 【一方…パーティホール】 池田「キャプテ~ン!猫耳と尻尾が~」 部長「いつものことじゃない」 美穂子「そうね」 池田「えぇ!?」ガーン
https://w.atwiki.jp/ani3sisya/pages/1071.html
686 :名無しさんなんだじぇ:2011/12/01(木) 19 26 31 ID tftAS2AQ ひたぎ「近頃寒くなって来たわね…」 C.C.「もう12月だしな…いよいよ冬本番か…」 アーチャー「…どうでもいいが、君達はいつまでここにいる気だ?」 ひたぎ「とりあえず次の本編投下までかしら…」 C.C.「それまでは『控え室』には誰も来ないだろうしな…」 アーチャー「だが場所を空けていいのか?」 ひたぎ「別にかまわないわよ」 C.C.「一応張り紙をしてあるしな」 アーチャー「張り紙?」 ―――死者スレ控え室前――― レイ「む?」 勝手に入った人は殺します。 ひたぎウィッチ レイ「………別に戻る気はないが…完全にこの部屋はあいつらの私物化しているな…」 律「ふんふ~ん♪…あっ!」 レイ「むっ!」 687 :名無しさんなんだじぇ:2011/12/01(木) 19 27 05 ID tftAS2AQ ―――食堂――― ひたぎ「それにここはいるだけで結構楽しいしね」 アーチャー「楽しい?」 C.C.「例えば”あれ”とか…」 黒子「貴方は一体いつまでここにいるんですの!?もうご飯は食べ終わったのでしょう!?」 セイバー「しかし、シロウは私のマスターであり、私はサーヴァントです。マスターの身を守 る為にもそばを離れる訳にはいきません」 黒子「今更!?今更そんな話を持ってくるんですの!?そんな恰好しておいて守るとか言われても説得力がありませんの!」 セイバー「なっ!?べ、別に好きでこんな恰好をしている訳では…それに戦闘の時はちゃんと騎士甲冑に切り替えられます!問題ありません!」 黒子「ここでは戦闘になるようなことなど滅多にありませんの!だから大丈夫ですの!」 セイバー「そういった油断が一番危険なのです!とにかく私はここを動く気はありません!」 士郎「まあまあ二人とも…」 ひたぎ「…本当に見てて飽きないわ」 C.C.「何とか衛宮を連れ出して二人きりになりたい白井と、そうはさせまいと適当な理由を考えるセイバー…実に面白い」 アーチャー「…いい性格をしているな」 ひたぎ「他にも”あれ”とか…」 インデックス「とうま!早くご飯を持ってくるんだよ!」グーギュルルルル 上条「どんだけ腹空かしてんだお前は!?」 美琴「あんたいい加減にしなさいよ!さっさと本編に帰りなさいよ!」 インデックス「ふん!うるさいんだよ短髪!本編まではまだ二日もあるんだよ!それまで食べられるだけ食べてやるんだよ!」 美琴「短髪って呼ぶな!私には御坂美琴っていう名前があるって言ってんでしょーが!」 インデックス「その名前覚えにくいかも!」 上条「お前完全記憶能力はどうした!?」 C.C.「…あれも見てて笑ってしまう」 ひたぎ「どうやったらあんなに食べられるのかしら?本当に謎だわ…」 アーチャー「分からん…」 688 :名無しさんなんだじぇ:2011/12/01(木) 19 28 15 ID tftAS2AQ ひたぎ「それに『控え室』でシーちゃんとずっと二人きりでいると、どこぞの腐女子や童貞君が変な妄想をするかもしれないと思ったのよ」 C.C.「うむ…別に私達はそんな関係ではないんだがな…」 ひたぎ「そうよね…ただ一緒にお風呂に入って体の洗いっこをしたり…」 C.C.「一緒の布団で寝てお互いを抱き枕にしているだけなのにな…」 アーチャー「………それを聞いて私は何と言えばいいんだ?」 ひたぎ「それよりそろそろ鍋の準備をした方がいいんじゃない?」 アーチャー「…無理やり話題を変えたな…そうだな…何鍋をご所望かな?」 ひたぎ「私は当然カニ鍋よ…どこぞのツンデレキャラは食べにくいからダメとか言ってたけど、はっきり言って人生を損してるわね…あんなにおいしい物を食べないなんて…人生を楽しみたいなら宇宙人とかを探す前にカニを食べなさいと言ってやりたいわ…」 アーチャー「何の話をしている?」 C.C.「全く関係のない別作品の話だろ…」 アーチャー「C.C.は何がいいんだ?」 C.C.「ピザ」 アーチャー「予想はしていたが…私は鍋の話をしているんだが?」 C.C.「私はピザさえあればそれでいい」 アーチャー「…聞くだけ無駄だったか」 ―――その頃――― レイ「………」ボロッ 律「………あれー?」 キャスター「どうしたのりっちゃん?」 律「あ、キャスターさん…何かこの男すごく弱くなってるんですよ…」 キャスター「え?…こ、これは…!」 律「え?な、何ですか?」 キャスター「これは魔術『空気キャラ噛ませ犬化』の痕跡!何故こんな魔術が…!?」 律「ってその魔術名が何ですか!?」
https://w.atwiki.jp/ani3sisya/pages/991.html
358 :名無しさんなんだじぇ:2011/09/06(火) 03 42 08 ID bWFjF.Ww 部長「最近退屈なのよね…」 エツァリ「ボクにそう言われましても」 部長「なんとなく新しい刺激がほしい、というか」 エツァリ「…気がきいて料理も麻雀もうまい人がいるじゃないですか」 部長「おいしい料理も食べ続けると飽きる、というか。贅沢な悩みなんだけどね」 エツァリ「じゃあ、どんな珍味がいいんですか」 部長「なんというか鉄板カップルを崩したい気分なのよね」 エツァリ「はぁ…随分と変わった趣味ですね」 部長「NTRって一番興奮しない?」 エツァリ「コメントは控えます。えーと、鉄板というとキャスターさんと田井中さんとかですか?」 部長「あの二人は仲いいし想像妊娠まで発展しているけど、お互い想い人がいるんでしょ?」 エツァリ(キャスターさんはともかく田井中さんにそんな人いたかなぁ…) 部長「ユフィちゃんと枢木くん、両義さんと黒桐くん、咲と和。みんな片方は御存命中なのよねぇ」 エツァリ「寝取った様子を教えるのが趣味なんですか?!」 部長「それも面白そうだけどね」 部長「あ、そうだ!ほらなんだっけ、あの子」 エツァリ「なんです?」 部長「ほら、やたらと電気飛ばす」 エツァリ「 彼 女 だ け は 駄 目 で す ! 」 部長「あら、なんで?条件に見合うようなカップルなんてそれくらいしか…」 エツァリ「上条当麻と彼女はそんな関係じゃありません!第一、彼女はまだ恋愛なんて早いですよ!中学生ですよ?!」 部長(ニヤニヤ) エツァリ「な、なんです?!」 部長「いや、いい暇つぶしになったわ。ありがとう」 エツァリ「い、いえ…」 終わる 359 :名無しさんなんだじぇ:2011/09/06(火) 10 10 36 ID eut2wEf2 死者スレ限定でのカップルも多いなw「どうしてこうなった」的な化学変化を起こしてるのもあるが。 360 :名無しさんなんだじぇ:2011/09/06(火) 21 59 00 ID vQTJ6vr2 359 キャス律の事かーーー!! 361 :名無しさんなんだじぇ:2011/09/10(土) 07 33 57 ID n70WzKLk キャスター「私達の関係が化学変化だなんて言った人、ちょっとついてきなさい。りっちゃんの可愛さをよーくその目に焼き付けてやるわ」 律「ちょっ…えっ?何する気ですかっていうかどこにつれていくんですかああぁぁ」
https://w.atwiki.jp/pipopipo555jp/pages/1562.html
「航空自衛隊を元気にする10の提言」×3 田母神俊雄 平成15年7月 航空自衛隊を元気にする10の提言 パートI 6 あれでいいんだ同好会 防衛庁設置法と自衛隊法は防衛2法と呼ばれ、予算成立等に伴うこれらの改正については戦後の55年体制下でいつも与野党の対立法案であった。このため自衛隊において各種事故や事案が発生すると、某野党などはここぞとばかり自衛隊を攻撃し一部マスコミもこれに同調してきたのではないかと思う。残念ながら我が国においては今なお自衛隊が国民の財産として十分には認知されていない。部隊等においてはこのため事故防止に格別の努力をし、隊員指導を強化してきた。その結果25万人の人員を抱える自衛隊の各種事故率は25万の人口を持つ市や郡に比較して圧倒的に低い状態に抑えられている。犯罪白書によれば、千人あたりの日本国民全体の刑法犯は平成11年から13年まで22.9、25.7、28.1であるが、自衛隊の刑法犯は、4.0、4.4、4.9とその約6分の1である。しかも25万人の平均年齢は35.1歳と若く、20歳そこそこの若者を数多く抱えた組織であるのにである。高校等において全く先生の言うことをきかなかった者が自衛隊に入って数ヶ月もすると礼儀正しい立派な社会人になるのを見るにつけ自衛隊は素晴らしい教育機関であると思う。 にもかかわらず一民間人が起こしても何の話題にもならないような事故でさえも自衛隊員が起こした場合、マスコミ等で激しく叩かれる場合がある。しかも10年以上も前に自衛隊を辞めて民間人になっている人あるいは昔自衛隊に数ヶ月勤務しただけの人の不祥事についても元自衛官などと報道される場合もあり、それ自体は確かに事実ではあるが、なんとなく不自然さやある種の意図を感じざるを得ない。 しかしこのようなことが長期間繰り返されると、われわれ幹部自衛官の心の中にも萎縮が起り、空幕やメジャーコマンド司令部等においてさえ、事故はゼロにはならないことを忘れ、隷下部隊等が起こした事故、あるいは事故に対する許せる範囲の対応のまずささえ責めたくなる。しかし私はこれを統率上絶対にやってはいけないと思う。私自身それをやってしまった場面に何度か出くわしたが、それによって空自内の団結を損なうこと著しいものがあると痛感した記憶がある。事実その事故が起きても相変わらず空自の事故は少ないし、隷下部隊等の対応もまずまずの合格点であると思っていた。しかしながら外から責められているという事実をもって誰かを悪者にしないといけないような雰囲気が充満していた気がする。問題を起こしたことが問題なのである。「どうしてこんな事故を起こしたんだ。だから俺達の仕事が増えて大変だ。そうでなくても忙しいのに。」という気持ちはよくわかる。しかしここは気持ちを切り替えて隷下部隊を護ることを考えなければならない。それをやらなければ部隊の上級司令部に対する信頼は失われてしまうし、何か理由があって自衛隊を攻撃している人達の思う壺である。自衛隊員がやる気をなくすことが無上の快楽である人たちに迎合しては国益を失ってしまう。よく自衛隊に対する信頼が失われたとか、警察に対する信頼が失われたとか報道されることがあるが、今までわが国においては自衛隊に対する信頼も警察に対する信頼も失われたことは一度もないと私は思う。国民は自分の生命等がもし真に危険にさらされたならば、信頼が失われたと報道されているときでさえきっと自衛隊や警察に助けを求めたであろうと思うからである。どこかの国の軍や警察とは我が国の自衛隊や警察は違うのだ。 従ってこのような場合上級司令部等は隷下部隊等を護る発言をすることが大切である。事故を起こしたことは謝罪するにしても、少なくともそれに対する隷下部隊等の対応については「あれでいいんだ」と言わなければならない。これまでの私の経験ではあれでいいんだと言えない程のまずい対応は経験したことがない。空自の部隊長等になる人はそれなりの能力も常識も備えており、それなりの対応をしていると思って間違いない。よく調べもせずに「いったい何をやっているんだ」などとゆめゆめ言うなかれ。万が一あれでよくなかった場合は上司が責任を取るのだ。しかし「あれでいいんだ」と言わなければ、その責任を部下たちに取らせることになる。幕僚等が指揮官に迷惑をかけてはいけないという気持ちはよくわかる。しかしそのための予防線として初めから隷下部隊の対応のまずさを強調するようでは、決して部隊は精強にはなり得ない。幕僚は指揮官も部隊も両方護る責任がある。隷下部隊の対応はいつでも合格点であることを信じよう。みんなであれでいいんだと言おう。私は自称、航空自衛隊の「あれでいいんだ同好会」の会長である。 (引用者注)太字は引用者による 目次に戻る