約 1,476,260 件
https://w.atwiki.jp/ani3sisya/pages/1184.html
214 :名無しさんなんだじぇ:2012/01/11(水) 01 17 15 ID l6rVGywk 【某所】 リボンズ「ふんふむ…」 ?「どうなさいました?」 リボンズ「いや、まぁ収集がついたようなのでね」 ?「ふぅん」 リボンズ「気がない返事だね…あぁ池田の事が気になるのかい」 ?「あまり…」 リボンズ「あれはね、まぁ今までの積み重ねさ」 ?「…」 リボンズ「第二安土城の破片、キャスターの逆お守り、クリスマスプレゼント すべて偶然にも瘴気が絡んでいたのさ」 ?(あ、あのネコミミそうだったんだ) リボンズ「さらに瘴気の好む負の感情。そして彼女の願望。それが肉体を変貌させた まぁとどめは本多忠勝の一撃だけどね」 ?「それで…あれで元に戻るの?」 リボンズ「さぁ?戻らなかったら面白いとは思うけどね」 ?「無責任な…」 リボンズ「まぁ、どうでもいいさ。さて、仕事に戻るかな」 ?(仕事じゃなかったんだ…) 215 :名無しさんなんだじぇ:2012/01/11(水) 05 24 08 ID gCDDBqhU 【50マス目】 律「これは酷い…」 ムギ「なんという惨状…」 美琴「何があったっていうのよ…」 キャスター「確かに言えることは…数刻前までここは確かに戦場だったということね」 小萌「スースー(寝息)」(キャスターにおんぶされてる) プリシラ「うう…」 律「おい、プリシラ大丈夫か!?」 プリシラ「何とか…」 ムギ「一体何があったの?」 プリシラ「池田に…池田に襲われた」 美琴「それってどういう…」 ヒュン 唯「ありがとう黒子ちゃん」 黒子「これくらい、ジャッジメントとして当然のことですわ」 律「唯!」 ムギ「唯ちゃん!」 美琴「黒子!」 黒子「あら皆様」 唯「りっちゃん!ムギちゃん!美琴ちゃん!キャスターさん!」 律「お、おい大丈夫か?」 唯「グス怖かった、怖かったよ~」 キャスター「ここで何があったの、説明してちょうだい」 黒子「わかりましたわ。実はかくかくしかじかでというわけして…」 ムギ「アンリ・マユ…年末のいざこざのときに完全消滅させたんだけど…」 美琴「外部からの持ち込みでしょうね、多分」 キャスター「はた迷惑なことこの上ないわね」 アーチャー「おい、お前ら大丈夫か!?」 士郎「皆、無事か!?」 キャスター「あら、アーチャー。残念だけど一足遅かったようね、私もだけど」 アーチャー「…現状を見る限りそうらしいな。原因は?」 キャスター「外部から持ち込まれたアンリ・マユ。早くルールブレイカーを投影して除去にあたったほうがいいわ」 アーチャー「わかった。汚染の可能性があるのは?」 部長「前線で戦ってた真田さん、伊達さん、海原君。後は本多さんの攻撃を受けたゆみと池田さんくらいかしら」 唯「久さん、無事だったんですか?」 部長「ええ、私以外の面子も全員無事よ」 唯「よかった~」 ムギ「そういえばプリシラちゃん、池田に襲われたって…」 プリシラ「血…なんかわかんないけど血を吸われた…」 唯「そういえばイリヤちゃんもかなかなに血を吸われてた」 アーチャー「む、それはやっかいなことになっているかもしれん。念のためこのマスにいる全員、ルールブレイカーで刺しておいたほうがいいかもしれないな。私は戦闘要員のほうをあたるからお前は非戦闘要員のほうを頼む」 士郎「わかった」 アーチャー「後…」 士郎「何だ?」 アーチャー「終わったらとびっきりのうまいものを作ってやるぞ」 士郎「…わかった。じゃあ作業にあたるーートレース・オン(投影開始)!」 216 :名無しさんなんだじぇ:2012/01/11(水) 12 59 10 ID P0/Hr7hY 【50マス目】 唯「ふぇぇぇん」 あずにゃん「唯先輩…大丈夫、みんな無事ですから」 唯「あずにゃん…」グーキュルキュルキュルキュル あずにゃん「プッ」グーキュルキュルキュルキュル 唯「プークスクスクス」 あずにゃん「…食堂行きましょうか」 唯「そうだね、あずにゃん」 ピッ(一マス移動カード) 【Eチーム、一位でゴール】 217 :名無しさんなんだじぇ:2012/01/11(水) 13 06 14 ID P0/Hr7hY 【50マス目】 真宵「先にゴールしたEチーム含め、みんなの除染も終わったし、わたしたちもゴールしましょうか」 神原「筆頭たちの手当がまだ終わってないが?」 真宵「まぁ…心配ないでしょう」 コロコロ 5 真宵「なぜこんな時にいい目が…」 神原「4マス戻るのか…」 【46マス目】 首輪ちゃん「お?なんだこっち戻ってきたのかよ」 R妹「汚名挽回のチャンスが来ましたね」 真宵「神原さん、これの経験は?」 神原「筐体ゲームは大の得意だ。なんせ7時間も粘るくらいだぞ」 218 :名無しさんなんだじぇ:2012/01/11(水) 13 14 00 ID P0/Hr7hY 【50マス目】 影イリヤ「わたし、消えるの…?」 イリヤ「その身体を形成していた魔力をほとんど吸われたんだもの。しょうがないんじゃない?」 影イリヤ「ヤダ…怖い…」 イリヤ「その恐怖を私はいつも抱いていたの、貴女も知っていたと思ったけど…」 影イリヤ「ヤダ…さむ…い……よ―――おにい―――ちゃん―――」 ザァ イリヤ「消えちゃったか…」 バサカ「…双六はどうする?」 イリヤ「わたしは乗り気じゃないし…リタイアするわ」 バサカ「いいのか?」 イリヤ「あんなのの痕跡なんて残したくもないわよ」 【Gチーム リタイア】 219 :名無しさんなんだじぇ:2012/01/11(水) 17 46 53 ID l6rVGywk 【50マス目】 海原「なんでかなり離れていたのにこんな大怪我に…」 妹F「エツァリお兄ちゃん、大丈夫だよ。 また治るおまじないするからと、ミサカは淫靡な笑みを浮かべます」 海原「竹井さ~ん」 部長「どっちにしたってそんな怪我じゃ同行出来ないでしょ… 大人しく病院行きなさい」 アーニャ「そうそう」 海原「はい…」 妹F「はい♪」 インデックス「早く振って~」グーギュルルルルッ! 部長「はいはい」 ザッザッザッ 刹那「竹井」 部長「あら、刹那くん。どうしたの」 刹那「福路美穂子が倒れた」 アーニャ「え…」 部長「…そう」 刹那「行かないのか?」 部長「だって私たち双六の最中よ?」 刹那「そうか。用件はそれだけだ」 ザッザッザッ インデックス「いいの?」 部長「わたしが行ってなにするのよ」 アーニャ「わたしだったら来てくれたら嬉しい」 部長「アーニャだったらすぐ飛んでいくわよ」 アーニャ「そうじゃなくて…」 インデックス「アーニャより優先度低いんだ?」 部長「だってここ死者スレよ?危険なことなんてないわよ」 アーニャ「…うん」 コロコロ3 部長「う~ん調子悪いわねぇ…」 インデックス「50マス目→食堂→50マス目→49マス目って移動かぁ~」 部長「これってまた50マス目に来たらどうなるの?」 玄霧「強制STOPして頂き、ホンダムと戦っていただきます」 部長「…クリア出来るのかしら」
https://w.atwiki.jp/hutaba_ranking/pages/310.html
『生きてるのは知ってるけどそれが何か?』 17KB 虐待 番い 赤ゆ 子ゆ ゲス 現代 読むだけ時間の無駄と言い切る内容 ・虐系 ・叫んでばっかり ・あまりタイトルを料理しきれてないのでつまらないこと確証。 ・あとは多分特に無し 「いやぁ、やっぱり木々に囲まれた世界は涼しくて気持ちいいねぇ」 一人の青年が、都会の公園近くにある森林で散歩を楽しんでいる。 公園でのんびりするのも良かったが、なにぶん最近の公園ではゆっくりを飼っている人や野良が多くいるためゆっくりできない。 青年はゆっくりが嫌いだった。 普通に「ゆっくりしていってね」と言われ、それを返すだけの野良はかまわないのだが、どうにもそれ以上を望むものが多くて辟易していた。 ゆっくりしたい、ゆっくりさせて、ゆっくりさせろ、どんどん言葉が汚くなり、最後には罵倒に変わるそれだけが嫌いだった。 大体は否定をするとおとなしく引き下がるのだが、一部は逆に怒りをぶつけてくる。 その一部は、家に侵入したのを追い出すと同じく罵倒を繰り返し、体にわからせようとすれば命乞いをし、許そうとすればまた付け上がる。 しかたなく殺処分しようとすれば、「れでいぶだっでいぎでるんだよぉぉぉぉぉ!!!」と騒ぎ立てる。 青年のゆっくり嫌いのほとんどはそれだ。 「生きているのだからいいじゃないか」 そんな事をのたまい、自分の行動の反省が無いのが嫌いだった。他者の都合を考えないで自身の都合に走るゆっくりが、醜悪に見えていた。 いつしか青年は、気に入らないゆっくりを見つけるとすぐ手が出るようになっていた。 無論、飼いゆっくりは手を出さない。生きるための知識や引き際が備わっているものもほぼ見逃しているが、少しでも癪に障ってしまうと容赦はしなくなっている。 自身で、半分はゆっくりを痛めつけるのに享楽的に感じていると自覚している。 少し前にゆっくりを飼ってみたが、結局その自分勝手さに嫌気が差して追い出した。 今思えば町のためにも殺処分にしておけばよかったと後悔している。 「ゆふふふ、かまきりさんをげっとしたんだぜ」 「しゅごーい。おとーしゃんさすがだにぇ!」 「さすがにゃんだじぇ!」 そんな青年はゆっくりを見つける。 まりさとれいむ数匹の親子姉妹のようで、父親役らしい最も大きいゆっくりのまりさがかまきりを捕まえたらしい。 見たところ、子供三体は赤ゆっくり言葉が抜けていない子ゆっくりのようだ。 さすがの青年もこの程度のゆっくりには手を出しはしない。 「ゆぅ、かまきりさんのそのてはゆっくりできないよ」 母親だろうか、次に大きいれいむがまだ動くかまきりと、そのするどい鎌の手を警戒している。 「だったらこうすればいいんだぜ!」 まりさはかまきりの手を食い千切る。かまきりはまだ生きている。 「さすがおとーしゃんはちゅよいんだじぇ」 「おとーしゃんかっこいいにぇ」 自分たちは怖いかまきりを簡単に捕まえ、そして瀕死の重症に追い込んでいるまりさを心底尊敬している。 まさに英雄を見るまなざし。純粋な赤ゆっくりの気持ちが抜けていない証拠でもある。 そんな子供のまなざしにまりさは気をよくしていた。 「ゆふふふ、まりさにかかればこれくらいどうってことないんだぜ。 じゃあ、もっとまりさたちがすごいところをみせてやるんだぜ!」 「ゆふ! れいむもがんばるよ」 言ってれいむとまりさは瀕死のかまきりを放り出して昆虫を探す。 青年は少し気になり、気づかれない程度の距離から観察をはじめた。 「ゆふふ、かぶとむしさん、れいむにゆっくりたおされてね!」 れいむは子供たちの前につれてきたカブトムシに体当たりを繰り返し、最後は全体重をかけて飛び乗って圧殺した。 子ゆっくりからは甲高い歓声が上がり、れいむは照れたしぐさをする。 次にまりさはトンボを子供の目の前で捕まえ、羽をもぎ、おそらく人間の子供でも友達に一人くらいはやったであろう神経の引き抜きをしていた。 「ゆふ。とんぼさんじゃあまりさのすごさはわからないかもだぜ」 「しょんなことにゃいよ、とんぼしゃんはいっつもとんでるから、れいみゅたちじゃちゅかまえられないよ!」 「しょーだよ! それをちゅかまえちゃうんだからおとーしゃんはほんちょにしゅごいんだじぇ!」 まりさも子供たちの賞賛の嵐にご満悦なようだ。 少しすると、子ゆっくりたちに元気が無くなる。 「おちょーしゃん、おにゃかすいちゃよー」 空腹である。 「ゆぅ、じゃあそろそろごはんさんをとりにいくんだぜ」 青年は驚いた。 さっきまで痛めつけていた昆虫たちは、てっきり食料として扱うものだと思っていた。 聞けば、昆虫といえば自然に生きるゆっくりのメインディッシュのひとつだという。 しかしそれをこの野良家族は食事として扱ってはいなかった。むしろおもちゃのように。 なんとひどいことだ、と青年は思う。 人間の子供でも昆虫殺しをやる者はいるだろうが、年をとればむやみな殺生には罪悪感を抱くものである。 それを快楽的にただ殺すとは。 ではこのゆっくり家族は何を食べているのか。 おそらく人間の食べ物の味を知っていしまっているのだろう。だから昆虫が食べられない。 子ゆっくりが昆虫に対して食欲が現れた様子が無いのも、人間のものばかり食べた結果だろう。 青年は野良親子の後をつける。 野良親子はゴミ捨て場に着いた。がしかし、ゴミはすでに無かった。 「おかしいんだぜ、きょうはごみさんがあったはずなのぜ」 「ゆぅ、しかたないね、つぎのばしょにいこうまりさ」 しかしどこのゴミ捨て場にもゴミは無い。 理由は単純で、さっき夢中になって昆虫を虐げていたため、収集時間をすぎていたのだ。 それを知らない親子はあせりだす。 「おにゃかしゅいたよぉぉぉ!!」 「あみゃみゃがちゃべちゃいよぉぉぉ!!!」 「ゆっくちしちゃいよぉぉぉ!!!」 子ゆっくりは痺れをきらせた。空腹の我慢ができないらしい。 ―――この一家は野良化した後はとても幸運に恵まれていた。 まりさは両親が野良の、野良第二世代で生粋の野良育ち。 れいむはまりさが気に入ったがために駆け落ちを行った元飼いゆっくり。といっても、飼い主にはばれていて追い出されただけである。 そんな二匹はそれから現在までの約二週間を順調で幸運に送る。 れいむは最初こそ野良生活に抵抗があったが、人間との生活からなんとか野良の食事や生活に慣れる事に成功し、子供も授かってとてもゆっくりしていた。 まりさは狩の名ゆっくりで、れいむと駆け落ちしてからはほぼ毎日人間の残した食べ物を見つけてきてそれをみんなで食べていた。 家もビルの隙間にあり、落ちていたゴミも有用なものが多く住み心地はなかなかだった。 しかし、そんな幸運を繰り返したおかげで、生粋の野良であるはずのまりさもすっかり舌が肥えてしまい、生まれた時から人間の食べ物を食している子ゆっくりたちは言わずとも今の状態である。 たった二週間。この期間は、単に人の出入りが悪くなった店の廃棄物が多かったなどの偶然で生まれたものであり、収集車が来ていなくても今日はまともに餌など手に入るはずも無かった。 そんな事は生まれながらに苦労を知らない子供たちには関係ない話ではあったが。 「はやきゅごはんさんとってきてよぉ!!!」 まりさは焦る。さきほどまでの尊敬のまなざしから一転、今にも罵声をあげかねない我が子。 このままではまずいと思ったまりさは、ふとあるものを見つける。 「ゆ? れいむ、あれをみるんだぜ」 「ゆゆ? なぁにまりさ……あ、あれはおにいさんのいえだよ!」 そういってれいむとまりさはとある家を指す。 青年はその家に見覚えがあった、というよりも自分の家だった。 なるほど、このれいむは自分が追い出したれいむだったのか。 青年は納得した後、すぐさま一家よりも先に、尚且つ見られないように家に戻った。 この時青年は自分に黒い感情が沸いている事に気づいていた。 「おにーさーん、かわいいれいむがかえってきてあげたからゆっくりあけてねー」 追い出された身分を忘れ、自分の帰りを待っているだろう主人の姿を勝手に夢想するれいむ。 しかし、返事は無い。 当たり前だ。誰も帰りを待っているはずが無いのだから。 「ゆぅ、いないのかぜ……」 「おでかけちゅうかもしれないね。でもこっちにれいむようのまどさんがあるよ、そこからはいるよ」 飼われていたときにれいむようの小さな窓が作られていた。無論そんなものはないのだが、青年はわざとれいむようではなく普通の窓を開けておいた。 「ゆゆゆ、れいむのまどさんはないけど、こっちのまどさんはあいてるよ!」 「ちょうどいいんだぜ、さっそくはいるとするんだぜ」 「ゆわーいやっちょごはんさんがたびぇりゃれりゅんだにぇ」 「はやきゅたべちゃいよ」 一家が窓を越えると、そこには大きめの皿に盛られた白米が不自然に置いてあった。 「ゆゆ! ごはんさんがおてあるよ! おにいさんはれいむのためによういしておいたんだね、ゆっくりほめてあげるよ!」 「おちびちゃんたち、さっそくいただきますするのぜ!」 言うが早いか子まりさと子れいむたちは一目散に白米に飛び込んだ。 「ゆびぇぇぇっぇええええ?!?!?あじゅいぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!」 顔から突っ込んだ子ゆっくりたちは勢いよく飛び出した。 「おちびちゃん、だいじょうぶかぜ?!」 まりさとれいむは大急ぎで三匹に駆け寄ってぺーろぺーろしてやる。 「ゆゆゆ! ごはんさんをあっつくしておくなんて、ひどいおにーさんだね!!!」 れいむはいつもあったかいご飯を貰っていたが、野良生活で冷たいものばかり食べていたため白米が熱々であることなど忘れていた。 そして自爆しただけなのに見えもしない相手に勝手に責任を転嫁している。 「ゆぅ、あじゅがっだよぉぉぉ」 「ゆびぇえええええん!!」 「ゆっぐ、ゆぐ……」 「しょうがないんだぜ、まりさがふぅーふぅーしてさましてあげるんだぜ」 「れいむもしかたないからやってあげるよ! おにーさんはゆっくりはんせいしてね!」 そして数分後、ゆっくりの息吹きなど高が知れたもので、白米は自然に冷めた。 三匹の痛みも引いたらしく、今度こそ食事にありつける。 「じゃあ、いただきますするのぜ」 「ゆっくりいただきます!」 『ゆっくちいちゃじゃきまちゅ!!!』 そして五匹は勢いよく食べ始めた。ところが――― 「ゆびゅえぇぇ?!」 「にゃにごりゅえ?!」 「きぼじばるいよぉぉお!!」 白米の中から出てきたのは昆虫の山盛りだった。 トンボ、かまきり、カブトムシ―――どれも先ほどれいむとまりさが殺して放置した昆虫だった。 「おやおや、せっかくご飯を用意してあげたのに、そんな言い方はないだろう」 影でずっと見ていた青年が現れる。 「ゆゆゆ、こんなゆっくりできないものをいれたのはおにーさんだね! あたらしいごはんさんをよういしてよね、じゃないとれいむおこるよ!」 「こんなきたなくてまずいものをたべさせるなんて、どうかしてるのぜじじい!!」 親に二匹の罵声。青年にとっては聞き慣れたものである。 そして本音からのため息交じりで口を開く。 「こんなもの、っていうけどさ、これ野生に限らず野良ゆっくりの主食だろ? ていうか、わりと高級品のようなもんじゃないか。雑草なんかの何倍もましなんだし」 「はぁぁぁぁぁ? なにいってるの、むしなんかたべられるわけないでしょぉぉぉぉぉぉ?!」 「ふざけてないであたらしいのをもってくるんだぜじじい! そうしたらこのむしさんみたいにてとあしだけでかんべんしてやるんだぜ!!」 どうにも好戦的である。れいむは飼われていた最初の頃の力関係などとうの昔に忘却している。 言葉にはまだ出していないが、自分はこの人間と完全に主人と奴隷という関係にあったとまで。 「いやいやいやいや、じゃあどうして虫を狩っていたんだい? 食べるためじゃないなら無意味じゃない」 「こんなのたべるためにあつめるわけないでしょぉぉぉぉ!! こんなきたなくてにがくてくさいもの、れいむやおちびちゃんたちのおもちゃにしてもらってるだけありがたいとおもってほしいよ!」 「まったくなんでこんなものをまりさはたべれてたのか、ぎもんすぎてしかたないんだぜ!」 「このくじゅ! はやくあまあまもってくるんだじぇ!」 「のりょま! のりょま!」 「はやくしゅりゅんじゃよ! のりょまはきりゃいだよ!」 親に感化され、子ゆっくりたちもその耳障りで甲高い声を響かせる。 青年はどんどんイライラしてきている。 だが、青年のこれは意図的にやっているものだった。 そう、これからの行為のためのスパイスである。 青年の足が上がる。 れいむとまりさがそれに気づいた瞬間、ゆっくりには感知できない速度でその足が振られ…… バチィ という小さな音がした。 「……ゆ?」 何が起こったのか一同理解が追いつかない。 数秒後、子れいむが異変に気づく。 「ゆゆ? れいみゅ、どこいっちゃの?」 自身の妹のれいむがいないのである。 続いてまりさも気づいて周りを見渡すが、何も無い。 いや、後方の不自然に用意された板と、染みがついているのはわかるが、妹の姿はどこにもない。 そして、その染みから甘いにおいがする事に気づく。 「ゆゆ~ん、あまちょうなにおいだじぇ~」 「くそじじぃぃぃぃ、おちびぢゃんをどごへやっだぁぁぁぁぁ!!!!」 「どれいのぐぜになまいきなんだぜぇぇぇぇ!!!」 親二匹も探し始めていたが、すぐに青年に矛先を向けた。 「どこって、そこに『ある』じゃない」 青年が指差す先には、板と黒い染みがある。その黒い染みは、今子れいむと子まりさが一生懸命舐めている。 二匹はいやな予感がした。 甘い匂い、思いっきり振られた足、何かがつぶれた音、黒い染み……餡子?……そして付近に落ちている赤い――― 「ゆわぁあああああああああああああああああああああああ!!!????????!!?」 「うぞだあああああああああああああああああああああああああ!!!!!!」 「大正解。ああ悲しいかなあの子達は自分の妹と知らずその中身を食べている、と」 「おぢびぢゃああああん! それだべじゃだべええええええええ!!!」 れいむは大慌てで二匹を染みから引き離す。 「なにしゅるの、れいみゅはあまままたべてたんだよ!」 「じゃましゅるなー!!」 「こではあまあまじゃなぐでいもうどなんだよぉぉぉぉぉ!!!」 「そんなわきぇないでちょ、おかーしゃんおかちくなったの?」 「なんでもいいかりゃまりちゃにあみゃあみゃをたべさせりゅんだじぇ!」 「このおりぼんはれいむのでしょぉぉぉぉ!!」 言って二匹の前にボロキレになりかけているリボンだったものを見せる。 「ゆ? ……こ、こりぇ、」 「れい、みゅ、の?」 気付いた。いや、気付いてしまった。 『ゆぎゅええええええええええええええええ!!!!』 赤ゆっくりの精神が抜けきっていないそんな子ゆっくりが、同族のしかも親族の内臓を食らっていたなどと知れば、こうなるのは自明であった。 二匹は勢いよくその身の形成物を吐き散らし、食った量などすでに出し切り、それでも内臓を食ったという生理的嫌悪感が押し寄せ続けた。 その吐瀉は止まらない。すでに自身を形成する三分の一を消費したのにも関わらず、まだ出てくる。 「ゆわあああああああ!! あんごはいじゃだべええええええええええええええ!!!!」 やっとの思いで止まった時には、あと一歩で物言わぬ饅頭に成り下がるところであった。 だがまぁ、それも時間の問題であるのだが。 「ゆ、ぎ、ぷぎゅぽ……!」 「はひゅぅ~、ぷ、ひゅ……!」 「じじぃははやぐおぢびぢゃんをだずげるんだぜぇぇぇ!!!!」 「お断りします。自業自得もいいところだ」 「おばえがやっだんだろぉぉぉ! ぐぞどれいははやぐおぢびぢゃんをたずげろ!!!」 「やだよばーか。俺お前ら嫌いだもん。なぁに気にしない気にしない、人様に迷惑かけないうちにこの子らの後を追わせてあげるから」 「ふざけるんじゃないんだぜ! おまえなんかがまりささまにかでるどでぶぎゅぎ?!」 言い終わる前に青年の足がまりさの顔面を踏み潰す。 死なないように、話はできるように、微妙な加減をして。 そしてそのまま瀕死の二匹を掴むと、騒ぎ立てるれいむの口の中につっこんで口を閉ざせた。 「ん”ん”~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!!!!!!!!!!」 涙を流してモミアゲ部分をピコピコと動かして、菱に口をあけようとする。 そんなれいむを見て青年は口の僅かな隙間にストローをぶちこんで水をいれこむ。 数十秒後、れいむの口の中で小さなふたつの命は融けてなくなり、れいむも耐え切れずに水ごと飲み込んでしまった。 青年がれいむを開放すると、今度はれいむが中身を 「ゆげぶりゅ!!?」 吐く事は許されなかった。 そうして吐き気がある程度収まるまで頭から踏まれで口をあけられない状態が続く。 やっとの思いで解放された二匹は青年に食って掛かる。 「じじぃ、なんでおぢびぢゃんをごろじだぁぁぁ!!!」 「がえぜ! おぢびぢゃんをがえずんだぜぇぇ!! ざもないどぶっごろじでやるんだぜぇぇぇ!!!!」 「なんで、って? いやだってお前ら邪魔だしうるさいし気持ち悪いし」 「おぢびぢゃんのどごがきもぢわるいんだぁぁ!!」 「もうがまんならないんだぜ、ぶっころしてやびゅ!!!」 飛び掛ろうとしたまりさをめり込むほど本気で殴り落とす。 喚き叫ぶことしかしないれいむは何もできない。 「これ正当防衛で。 いいじゃないか、お前ら死んでも誰も悲しみゃぁしないってぇ」 「でいぶだぢはいぎでるんだよ! なのになんでごんなごどずるの!!!」 「いやぁ、生きてるのは知ってるけどそれが何か? じゃあ、お前あの虫たちを何で殺したのさ。食べるためじゃないんだろ?」 「ふん、あんなきしょくわるいもの、れいむとおぢびちゃんをたのしまえるためにしんだんだがら、こうえいにおもってもらいたいよ!」 「だろ? だから俺もお前らが気色悪いから殺すんだよ。楽しんで殺してやるから光栄に思ってね」 「あんなのとれいむをいっしょにずるなぶるがっ!!!」 丁度開いたれいむの口にすっぽりと足が入って、口の中はぐちゃぐちゃになった。 まだ微妙に喋れるようだが、もう外では生きていけまい。もっとも、ここで命を終えてしまうわけではあるが。 「同じなんだよ。つか、その考えが気持ち悪い。その自分勝手さが気持ち悪い。 食うための前提で、子供に狩を見せたり強さを見せたならいいけど、そのまま放置? 馬鹿なの死ぬの?死ぬけど」 青年はまりさとれいむをつまみ上げる。 「いだいいだいいだいいだいいだいだい!!!!!!!」 「ひゃなしぇ、ふひょひひぃ……!!」 「まぁ馬鹿ゆっくりに言ってもしかたないわな。 少しでも賢ければどうにかなったかもしれないのに。 ま、安心しなさい、俺が責任持って甚振り尽くして子供たちと同じところに連れてってあーげーる」 青年の表情は笑顔。 しかし二匹にはどんな凶悪な顔よりも怖いものに映っていた。 ほとんど喋れなくなった二匹は、気に吊るされ、命乞いと意味の無い謝罪と涙と糞尿をたらすサンドバッグとなって自重で千切れるまで殴られた。 死に行く二匹の命乞いをする姿を見て、その絶望感を漂わせる目に、青年はとても醜悪で、気持ち悪くて……そして言いようの無い興奮を覚えた。 その後、青年はよく家に餌をまくようになった。 ゆっくりが好きそうな甘い匂いを。 そして今日もまた、家族連れゆっくりが甘い香りに誘われて地獄に足を踏み入れていく。 ~終~ 駄文 書いてて自分があまりイライラしない内容でした。 虫を食料じゃなくただ遊び道具にしつつ自分たちは生きていると主張するのが書きたかった。 しかし料理下手な自分では、自分でも意味のわからない内容と化かせてしまい云々。言い訳。 というか、ゆっくりが喋る量が他に書いたのより多いのが苦手というか。 説教くさいほうが好きなのかも。 どうもイラつかせる描写が苦手でいけません。 やっぱりぽっと描き始めるといけないというのがわかりました。 虐描写は勉強が必要なようです。 愛でたいんですけどね。 ゆうかにゃんハァハァイケメン大好き。 ……眠気でねじ飛んでるみたいだ。 言い訳乙 作 anko1246 特集『ゆっくりに脅かされる農家』 anko1241 ゆっくり教材Vol.1『野良に憧れるれいむ』 anko1257 ゆっくり教材Vol.2『大人になれないまりさ』 anko1272 ゆっくり教材Vol.3『ゆっくりありすの注意点』 anko2390 ゆっくり教材Vol.4『ゆっくりぱちゅりーの弱さ』
https://w.atwiki.jp/hmiku/pages/56797.html
【検索用 なにもかもきみかわるいんたよ 登録タグ Sadso. VOCALOID な 初音ミク 曲 曲な】 + 目次 目次 曲紹介 歌詞 コメント 作詞:Sadso. 作曲:Sadso. 映像:Sadso. 唄:初音ミク 曲紹介 それは、執着に呑まれた"アイ"の物語 曲名:『何もかも君が悪いんだよ。』(なにもかもきみがわるいんだよ) Sadso.氏の7作目。 『病み曲投稿祭』参加楽曲。 ホラーテイストであり、特に曲の後半は怖さが増している。 歌詞 (Dropboxより転載) あのね あのね 私気付いたの 君のその言葉 嘘をついてること あのね あのね 私見ちゃったの 君のダイレクト 私以外に矛先を向けたこと それも 隠してるつもり? ほんと嘘ばかり 裏切られちゃった ねえ 君はいつもそうだよね デート中だって 他の子見てばかり ねえ 私、君のドールなの? 私の心は もう壊れちゃった 最低でも それでも好きなんだよ それでも独占したかったんだよ 何もかも 他の塵なんかに取られるなら 無理矢理でもいい 私とずっと一緒だよ 全部君のせいだよ そうやって震えているのも いっそ最初からこうすればよかったね 私はただ君が好きだっただけ もう戻れないから この心の中でまた... さよなら。 あのね あのね 君が好きなんだ またね 君はもう 冷たくなっちゃった コメント 名前 コメント コメントを書き込む際の注意 コメント欄は匿名で使用できる性質上、荒れやすいので、 以下の条件に該当するようなコメントは削除されることがあります。 コメントする際は、絶対に目を通してください。 暴力的、または卑猥な表現・差別用語(Wiki利用者に著しく不快感を与えるような表現) 特定の個人・団体の宣伝または批判 (曲紹介ページにおいて)歌詞の独自解釈を展開するコメント、いわゆる“解釈コメ” 長すぎるコメント 『歌ってみた』系動画や、歌い手に関する話題 「カラオケで歌えた」「学校で流れた」などの曲に直接関係しない、本来日記に書くようなコメント カラオケ化、カラオケ配信等の話題 同一人物によると判断される連続・大量コメント Wikiの保守管理は有志によって行われています。 Wikiを気持ちよく利用するためにも、上記の注意事項は守って頂くようにお願いします。
https://w.atwiki.jp/shienki/pages/725.html
酢だこさんが入室しました 酢だこ:こんばn 超会長:そこまで言うことないじゃない!! roof-top:いーや!!あれはぶちまわされてもしゃーないレベルじゃ!! 酢だこ:・・・・・・取り込み中? 超会長:あら優希 roof-top:いつの間に来とった? 酢だこ:今さっき来たばかりだじぇ・・・・・・で、何かあったのかー? 超会長:それがねー ~~~ 酢だこ:え?粉チーズ? roof-top:ウチの雀荘に置いとる粉チーズは、パスタやサラダ専用じゃ 超会長:「ご自由にお使い下さい」なんだから、何に使おうが自由でしょう? roof-top:グラタンにかける奴がおるかぁ!!なーにが「チーズ増量中~」じゃ!!! 超会長:アレが私のマイフェイバリットな食べ方なの!!! 酢だこ:・・・・・・ roof-top:こっちは迷惑しとるんじゃ!!粉チーズも安くないっちゅうに!!! 超会長:ケチ臭い雀壮ね roof-top:ぐぬぬぬぬぬぬぬ 超会長:ぐぬぬぬぬぬぬぬ 酢だこ:・・・・・・ 酢だこさんが退室しました ~~~ 酢だこさんが入室しました 酢だこ:こんb namber:おかしくないです!! 龍門渕一:いやいや、絶対におかしいよそれ!! 酢だこ:あれ、どうしたんだじょ?? 龍門渕一:あ、いつの間に namber:何か用ですか 酢だこ:かずちゃんと麻雀打ちたいのに、メールが全然返ってこないんだじぇ 酢だこ:だからnamberに連絡をとってほs namber:今はそれどころじゃありません!!! 酢だこ:??? ~~~ 酢だこ:じょ?紅しょうが? 龍門渕一:namberさん、牛丼屋で紅生姜を牛丼にこんもりのせて食べるって言うんだよ? namber:おじいさまから教わった食べ方です。あれがウチのスタイルなんです 龍門渕一:紅生姜の味しかしないよねそれ!? namber:牛丼の味を引き立ててるだけです!! 龍門渕一:店側も迷惑だよ!! namber:そのために置いてあるものです!!割とポピュラーな食べ方ですよ? 龍門渕一:聞いたことないよ・・・・・・ namber:これだからお屋敷住まいは・・・・・・ 龍門渕一:あー!!ひどい!! 酢だこ:無茶苦茶どーでもいい話だじぇ 龍門渕一:どうでもよくないよ!!! namber:どうでもよくないです!!! 酢だこ:それよりも君達、タコスに紅しょうがをトッピングしてみるんだじぇ!!! 龍門渕一:え? namber:タコス? 酢だこ:あの酸味がいい感じに合うんだじぇ。メチャウマだじょ? 龍門渕一:・・・・・・ namber:・・・・・・ 龍門渕一:マジキチ namber:number共々縁を切らせてもらいます 酢だこ:じぇじぇじぇ!!? ~~~ 酢だこさんが入室しました 酢だこ:こn てる☆てる:ぐぬぬぬぬぬぬぬ かすみん:ぐぬぬぬぬぬぬぬ 委員長:いい加減にしろ貴様ら 酢だこ:・・・・・・え、ここも? てる☆てる:あ、いつの間にかお客さんが かすみん:おやっとさー 委員長:何か用か。今は麻雀どころではないんだ 酢だこ:何かあったのかー? てる☆てる:胃のくすりといったらガスターだよね? かすみん:いやいやいや、液キャベよね? 酢だこ:・・・・・・どっちも使ったことないから分からないじぇ てる☆てる:それ人生の1/3は損してるよ? かすみん:それ人生の3/1は損してるわよ? 酢だこ:だって、使う機会がないじょ 委員長:そもそも用途が違うだろう。比べるものではない てる☆てる:ガスター>>>>>>液キャベ(笑) かすみん:液キャベ>>>>>(超えられない壁)>>>>>ガスター(笑) てる☆てる:あんな毒物の何がいいの!? かすみん:あんな劇物の何がいいの!? 委員長:あああああああああああああああもおおおおおおおおおおおおおおお 酢だこ:・・・・・・ てる☆てる:委員長は私の味方だよね? 委員長:知るか てる☆てる:友達でしょー? 委員長: かすみん:・・・・・・ハッちゃーん ハッちゃんさんが入室しました ハッちゃん:どうかしましたかー、霞さん かすみん:ちょっと手伝ってくれるかしら ハッちゃん:呪いですかー? てる☆てる:!? 委員長:!? 酢だこ:・・・・・・え、ちょ ~~~ 酢だこさんが入室しました 酢だこ:k ゆのっち:で、でも少しくらいならいいじゃない!! Sapphire:ダメです!!模擬試験が終わるまで麻雀は禁止です!! ゆのっち:美穂子のケチ!! Sapphire:受験生なんですから当然です!! 酢だこ:・・・・・・はぁ、ここもだじぇ Sapphire:あら、貴女は確か清澄の ゆのっち:あ、じゃあサンマしようよサンマ Sapphire: 弓 野 さ ん 酢だこ:今日はこんなんばっかだじょ。何か気分悪いじぇ Sapphire:? ゆのっち:? 酢だこ:まぁ喧嘩するほど仲がいいって言うしなー。部長と染谷先輩も Sapphire: ゆのっち:・・・・・・ 酢だこ:たまに喧嘩するけど、結局すぐに仲直りするし。というかさらに仲がよくなるし Sapphire: ゆのっち:・・・・・・えーと、酢だこさん?その話はその辺にしておいた方が 酢だこ:あーあ、どうせ今頃も清澄部屋でよろしくやってる頃だt 深刻なエラーが発生しました ~~~ 酢だこさんが入室しました ステルスモモ:あ、こんばんはっす 酢だこ:・・・・・・うぅ、今日は厄日だじぇ ステルスモモ:あれれ、どうかしたんすか? 酢だこ:マジキチ呼ばわりされるわ悪霊が飛び出すわパソコンがおかしくなるわ 酢だこ:喧嘩に巻き込まれて、とばっちりくいまくりだじぇ・・・・・・ ステルスモモ:よく分からないっすけど、大変だったっすね 酢だこ:本当だじぇ!もうあんな目n のどっち:そんな、絶対にありえませんよ!! 紫炎姫:いや、私が正しい。のどっち頑固すぎ のどっち:それを言うならそっちこそ!!! 酢だこ:・・・・・・ほーら。行く先々でこれだじぇ、もう喧嘩はこりごりだじょ ステルスモモ:あー、それはちょっと違うっす ステルスモモ:これは別に喧嘩じゃないんすよ 酢だこ:え? のどっち:わ、私にポニーテールなんて似合うはずありません・・・・・・ 紫炎姫:いやいや似合うって。一度やってみ? のどっち:そ、それなら紫炎姫さんだって!! ステルスモモ:ほーら 酢だこ:ホントだー。のどちゃんが浮気してるじょ のどっち:変なことを言わないで下さい優希!! namberさんが入室しました ステルスモモ:あ、お帰りなさいっす南場さん 酢だこ:喧嘩は終わったかー? nmaber:その、さっきは失礼しました。食べ方は人それぞれですよね 酢だこ:別にいいじぇ のどっち:そ、そっちが先に見せて下さいよ・・・・・・ 紫炎姫:のどっちが見せてくれたら、私も見せる・・・・・・ namber: 部長が一番ひどい ↓失礼、修正しますた。モモの如くさり気なく紛れ込むマグロ かじゅだじぇ!…最近粉チーズ高いからなあ。だがグラタンに粉チーズは正義だと思う。むしろカレーとか… -- 名無しさん (2010-06-06 02 53 47) ぽぽぽぽニーテールならここにひとりいます! -- 名無しさん (2010-06-06 18 22 55) うむ -- 名無しさん (2010-06-06 20 51 39) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/988.html
京(和のおもち…やはりいい…!)ジー 咲「…」ムスッ 優「おい!犬ー!今日のタコスを早く買ってくるじぇ!!」 京「はいはい…うるせーな行ってくるよ…」 優「む!なんだその反抗的態度はー!教育してやるじぇ!!」マタガリッ 京「うわっ!わかったわかった!そんなくっつくな!」 咲「…」ムスッ 久「あらあら仲がいいわね」 まこ「ほんとにのう、付き合っとるんか」 京「ぶっ!部長そんなんじゃないっすよ!」 優「なんだと!こんな美少女をつかまえてそんなとはなんだじぇ!!」ギャーギャー 咲「…」ムスッ 和「だからこの牌は、こうきたら、こうなんです」 京「な…なるほど…」(む、胸が近い…うっひょ~)ニヤニヤ 咲「…」ムスッ 久「あらもうこんな時間、はいっ!今日の部活はここまでっ!」 優「ふ~疲れたじぇ~、おーい犬!帰りにタコスを献上するんだじぇ!」 京「なんでだよ!さっき食ったろ!」 優「あれだけじゃ、まだまだタコス分は足りないじぇほらっさっさと行くじぇ!」 京「わりーけど俺は今日は咲と帰るから…また今度な」 優「なんだじぇまた咲ちゃんとか、ここ最近いつもだじぇ」 京「まあー…帰る方向一緒だしな…それに女の子一人じゃなにかと物騒だしな…」 和「そうですね、ではわたしも…」 京「いっいや俺一人で十分だって!」 和「…そうですか」 優「なんか怪しいじぇ~」 久「ほらほらっみんなボサッとしてない!鍵閉めちゃうわよ!」 和 優 京「はーい」 京「じゃあ帰るか咲」 咲「…うん」 咲「…」 京「…咲どうした?さっきから黙って?」 咲「…京ちゃん今日ずっと和ちゃんの胸見てたでしょ…」 京「!?まっま…まさか~」(ばれてる…) 咲「…それに優希ちゃんにまたがれてなんか嬉しそうだったし…」 京「そっそれは勘違いだろ!」 咲「和ちゃんに教えてもらってた時もずっとニヤニヤしてたし」 京「えっ!…そっそうかな…」タラタラ 咲「…」ギュー 京「痛いっ!痛いって咲!いったいなんだよ!さっきから!」 咲「…悪いもん…」 京「え…?」 咲「京ちゃんがほかの女の子とあんなことしてる京ちゃんが悪いもん」 京「そっそれはそのなんていうか…」ゴニョゴニョ… 咲「京ちゃんはわたしの恋人なんだから…わたしだけ見ててほしいの…」 京「咲…あったりまえだろ!咲が一番に決まってるって!」 咲「じゃあギュってして…そしたら信用する…」 京「えっおまっこんな道の真ん中で…//」 咲「だめ…?」ウルッ 京「あ~…咲にはほんとに敵わないな…」 京「うりゃ!」ギュー 咲「……」 京「…咲さん…如何でしょうか?」 咲「…えへへ//」 京「ったくなにがえへへだよ…」(まあかわいいからいいか) 咲「京ちゃん」 京「んー?」 咲「だいすきっ!」 京「ああ…俺も大好きだよ…」 おわり
https://w.atwiki.jp/rozenmaidenhumanss/pages/574.html
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/2243.html
http //hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1347473720/ 優希「おっと、いかんいかん、つい昔の口癖が出てしまった」 優希「んっ」 優希「それにしても京太郎遅いな…」 「オギャーオギャー」 優希「あーどしたどしたチビちゃん。おっぱい…あ、うんちか」 チビ「オギャーオギャー」 優希「はいはい、今取り替えてあげるからねー」 ~作業中~ 優希「はい、おっけー、さー、もうねんねの時間だからねー、寝ようねーチビ」 チビ「キャッキャ」 ガチャガチャ、ギィー、バタン! 優希「あ、ちびー、パパが帰ってきたよ」 ガチャ 京太郎「ただいま」 優希「おかえり…って!酒臭っ!京太郎お酒飲んできたんでしょ!!?」 優希「私が、どんだけ待ってたかわかってんの!?」 京太郎「うるせーなー、しょーがねーだろ!仕事の付き合いなんだから!」 京太郎{って。お前も飲んでんじゃねーか!チビにおっぱいあげるんだから酒はダメだって医者にも言われてんだろ!」 優希「私だって、たまには飲みたいのよ!あんたみたいに毎日のように酒臭いわけじゃないし!」 優希「だいたい、チビの面倒だってほとんど私が見てるだけ…じゃな…いっ」ウルウル 優希「仕事の、付き合いって、いうけど、私なんてっ…朝からチビの」 京太郎「だあああ!!!うっせーんだよ!チビチビチビチビ!」 優希(ビクッ!) 京太郎「俺だってお前とチビ養うために必死に働いてんだよ!」 京太郎「だいたいおまえは…」 チビ「ギャー!オギャーオギャー!!!」 優希京太郎「!!?」 チビ「オギャーオギャー!オギャーオギャー!」 優希「あああ、ごめんね、チビ、おとーさんとおかーさん怖かったねーよしよし」 優希「ちょっと、京太郎」 京太郎「あ、ああ、………。すまん、優希、俺、つい」 優希「グスッ、ううん、いいの、私も言い過ぎた」 京太郎「ああ、ううん、俺が悪かった、ごめん優希、ごめん…」 そう言って私を見つめた京太郎の瞳は高校時代大好きな人の瞳だった… 翌日 優希「それじゃ先生、チビよろしくお願いします」ぺこり 保育士「はい、須賀さんもお仕事頑張ってくださいね」 優希「はい、では」 優希「じゃあチビ、いい子にしてるんだよ、おかーさん夕方に迎えにくるから」 チビ「キャッキャ」 会社 優希「おはよーございまーす」 女子社員「あ、須賀ちゃんおはよう」 女子社員「あれ?須賀ちゃんその目、どうしたの?」 優希「え?ああ、昨日子供の夜泣きが酷くてさ、あんま寝てないんですよ」 女子社員「そうなの?やっぱ子供育てるのって大変よねー、まぁ、私は作ったことないんだけどさー」 女子社員「大体、結婚なんて罰ゲームみたいなものよねー、旦那なんてどうせ育児の手伝いも家事の手伝いもしないんだから」 女子社員「まぁ、私はまだまだ独身貴族を謳歌しようかな♪」 優希(…。心配しなくてもあなたはまだまだ謳歌できますよ。深堀さん…」 この会社に就職して3年。 仕事にはとっくの昔に慣れ。 一つ上のお局よりかは会社には貢献していると思う。 京太郎と結婚してからも育児休暇もほぼとらずに仕事をしている。 最も、育児休暇を取ろうにも旦那の稼ぎのほうが心配で取れるものも取れないのが実際のところだ。 でも、こんな日常はあの頃は…まだ麻雀をしていた時は考えられなかった。 夢も、まぁ、あったかな? でもまぁ、半分くらいは叶っていると思いたい。 でも、代わりに何かをなくした気もする。 そんな気が大人になったせいかもしれない。 もしくは大人になったつもりの子供の抵抗心かも知れない。 夕方 深堀「はー疲れたー。須賀ちゃんこの後一緒に御飯でも行かない?文堂にも声かけてさ」 優希「あ、すみません、今日はチビの定期健診なんですよ…」 深堀「あー、そうなんだ。それはザンネン」 優希「はい、じゃあ私はこれで」ぺこり 深堀「はーい、じゃ、また明日ー」 保育園 優希「チビー迎えに来たよー」 保育士「あ、須賀さん。お疲れ様です。チビちゃーん。ママがお迎えにきまちたよー」 優希「やだ、美穂子さん「きまちたよー」なんて可愛いじぇ///」 美穂子「あ、ちょっと優希ちゃん、ここでは先生か福路で呼んでくださいって」 優希「へへへーなんかいきなり昔懐かしくなっちゃったんだじぇ」 美穂子「…。ねぇ、優希ちゃん、昔のよしみで聞くけど…間違ってたらごめんなさい、最近旦那さんと何かありました?」 優希「え?」 美穂子「最近の優希ちゃん…なんだかつらそうな顔してるから…」 優希「…。ヌフフフフ、アッハッハッハ!美穂子さん何言ってるんだじぇ!」 優希「この私に、限って…そんな…ことは…ない、じぇ…み、美穂子さんの目もっ、衰えてしまったんっだな!」ちょっとナミダメ 美穂子「優希ちゃん…。」 美穂子「…。ねぇ、優希ちゃん。昔、私がプロだった頃、あなたとリオの大会に出たこと覚えてる?」 優希「…。じょ?」グスッ 美穂子「優希ちゃんがまだ駆け出しのプロにしてリオの東風フリースタイルで優勝した時の事」 美穂子「あの時のあなたは凄かったわ、元々東風が強いのは知っていたけどあの時のあなたは本当に凄かった」 優希「…」 美穂子「あなたはまだ三年生で、まぁ団体戦全国1位で個人戦3位の成績はあったけども」 美穂子「あれは一介の日本の高校生が優勝できるレベルの大会では無かった」 美穂子「私があの時ベスト32で敗退してしまって」 優希「愛の力」 美穂子「うん」 優希「私が美穂子さんを飛ばして勝ち上がった時の話…ですよね」 美穂子「うん…」 美穂子「あの時、私は負ける気なんてさらさらなかった。でも、あなたに負けてしまった」 優希「わたしが好きになったくらいの人だから、あの人が…京太郎がが選んだ彼女はきっとステキな人じゃないといけなかった」 美穂子「そ。」 美穂子「羨ましかった」 美穂子「妬みに聞こえるかもしれないけど、私にはあの時そんな人はいなかったから」 美穂子「愛の力。フフッ。不思議よね、私が3年の時はその愛の力で頑張れて」 美穂子「実力が認められてプロにもなれたのにね」 美穂子「その愛の力が私のプロ人生も終わらせちゃうなんて」 美穂子「そして、私を終わらせた人はというと、プロなんかならないよっていって、普通の企業に就職して」 美穂子「そして、結婚した」 優希「み、美穂子さん!」 優希「あの、なんといいますか…」 美穂子「フフッ、ごめんさい、ちょっと話がずれちゃったね」 美穂子「いいの、私は、多分元々プロなんか向いてなかったし」 美穂子「もし、あのまま続けてたって…あの人が私のもとにかえってk」 優希「美穂子さん!」 美穂子「あ、…。ごめんなさい、私…」 美穂子「ふぅ、話がかなりずれちゃったね」 美穂子「私が言いたいのは、ね、」 美穂子「今の優希ちゃんからあの時のような愛の力が全く感じられないってことなの」 美穂子「去年までは、さ、いろいろお話してくれたのに最近はあまり聞かないし」 美穂子「昔はあんなにあった旦那さんと撮った絵葉書だって最近はあまりみないじゃない」 優希「ちょ、美穂子さん!」 美穂子「だから…ね、優希ちゃん。」 美穂子「プロに…ならない?」 優希「え?」 美穂子「知り合いに、実業団の監督が何人かいてね」 美穂子「あなたの実力なら3年のブランクなんて大した問題じゃないと思うんだけど」 優希「…。う、うーん?美穂子さん?」 優希「私、たぶんもう強くないと思うよ?確かに高校時代の私は負ける気なんてしなかった…だけど今は…」 美穂子「ふふふ、やっぱり旦那さんとうまくいってないのね」 優希「あ、」 優希「そん、いや、私は…まだ京太郎を愛してるよ、たぶん…でも京太郎は…」 美穂子「まぁ///『愛してる』なんて優希ちゃんこんなところで大胆な発言ね」 優希「美穂子さん!からかってるんですかっ!?」 美穂子「ふふ、ごめんなさい、別にからかったわけじゃないし、あなたが今でも強いと思うから言ってるの」 優希「…。一方通行じゃ、私は、強くない…じぇ」 美穂子「あら、あなたを心から愛してる人がここにいるじゃない」 チビ「キャッキャ」 美穂子「ほら、ね?」 優希「…」 美穂子「私の目は衰えたとは言えまだわかるのよ?あなたにとってチビちゃんの存在が今は力になってるの」 優希(プロ…か、確かにプロになれば上手いこといけば収入は今と比べものにならない) 優希(私の知ってる人でプロになったのは和、池田、吉留さん) 優希(正直、3年のブランクがあるにしても今でも勝てないとは思わない) 優希(収入だって、みんな我が家の年収の最低1,5倍はある…) 優希(それでも、私は…) 美穂子「優希ちゃん?」 優希「美穂子さん…ごめんなさい、私にはその話魅力的じゃないです」 美穂子「…。そ、まぁ、そう言うと思っていたわ」 美穂子「はい、じゃあ、この話はおしまい!」 優希「あ、うん」 美穂子「でもね、私の気持ちは本当よ?心配なのよ、年下の子が元気ないのは」 優希「あはは、やっぱり美穂子さんは優しいじぇ」 優希「じゃあ、もう行きますね、今日はチビの定期健診なんですよ」 美穂子「あらそうだったの?ごめんなさい、長話になって」 優希「いいんですよ、少し元気出ました」 美穂子{そう?そういってくれると嬉しいわ」 優希「じゃあ、また明日」 美穂子「ええ、車に気をつけてね」 優希「はい、では」 街 優希「プロ…かぁ…」 優希「なりたいことは、なりたかった、んだよね」 優希「でも、京太郎のお嫁さんになるって夢のほうが大きかったし」 チビ「キャッキャ」 優希「かわいい」 優希「笑ったところとか京太郎にそっくりだなー」 優希「…。この子は、守ってあげたいな…」 優希「私、プロになってたらどんな人生だったんだろう…」 優希「今より、幸せだったのか…いいや、そんなことは絶対ないよね」 優希「うん、きっとそう」 優希「ふー、何考えてるんだろ私」 優希「さ、早く病院行って夕飯の支度しなきゃ」 数時間後 街 優希「さーて、スーパー行っ…て、」 優希「あれは…京太郎?」 と、咲ちゃんが手をつないで歩いていた。 優希「え?え?え?何?」 そのまま二人はピンクのHOTELに消えていった 優希「きょ、う、たろ…。さき、ちゃん…」 その夜 須賀家 京太郎「ただいまー」 優希「…。」 京太郎「おーい、今帰ったぞーって…!?」 家の中は物が散乱し、テーブルや床には大量のお酒の空き瓶が転がっていた もう子供出てこないかもだけど名前つけるか。何がいい? 京太郎「お、おい、優希?優希!!」 優希はテーブルの上で眠っているようだった 京太郎「どうしてんだよ、全く…」 京太郎「あ、れ?優希…?」 その後須賀優希は病院に搬送された。 急性アルコール中毒との診断が下った。 幸いにも命には別状はなかった。 病院 優希「ん?まぶしい…」 目を覚ますと見知らぬ天井があった 優希「ここ、どこ?私、確かお酒飲んでて…」 ガチャ 京太郎「あ、目覺めたか」 優希「京太郎?」 京太郎「急性アルコール中毒だってよ」 優希「え?」 京太郎「家、凄い事になってたんだけど…どうしたんだ?優希」 優希「…」 京太郎「ゆうすけのおむつも取り替えてなかったし、俺が帰った時は寝てたけど凄い泣いた痕があったぞ」 優希「京太郎」 優希「私、見たんだ、京太郎と、咲ちゃんが、HOTELに入っていくの」 京太郎「え?」 優希「あれは、何?京太郎咲ちゃんは何してたの?」 優希「最近、夜遅かったけど、いつも、咲ちゃんと会ってたの?」 京太郎「あ、あれは、別に、何も無かったよ、ト、トイレ借りに入っただけだから」 優希「…。嘘」 京太郎「嘘じゃないから!咲とは偶然あって、昔話とかしてたら急に腹の具合が悪くなって、それで」 優希「ふふ、相変わらず、京太郎は嘘つくの下手だよね、嘘つく時はすぐ目をそらすもん」 京太郎「」 優希「浮気、してるんでしょ?咲ちゃんと」 優希「私、ね、京太郎のこと、好きだよ、愛してるよ、一生楽しく笑って過ごせると思ってた」 京太郎「優希」 優希「…。ねぇ、京太郎」 京太郎「え?」 優希「別れよう」 優希「私、ね、もうだめみたい」 京太郎「ちょ、お前何いってっ」 優希「私、疲れちゃった。」 京太郎「ま、待てって、優希、別れるってお前、」 優希「私達、まだ若いし、やり直せるよ、お互い」 京太郎「別れるって言ったて、お前、ゆうすけはどうするんだよ!」 優希「私が養う」 京太郎「養うって、お前、」 優希「プロになる」 京太郎「は?」 優希「私、プロになる、ゆうすけのために」 京太郎「…。」 京太郎「ふぅ、なぁ、優希、お前少し落ち着けって」 京太郎「あー、今日はもう遅いから、俺は一旦帰るから、頭冷やそうぜ、な?」 優希「…。」 京太郎「ゆうすけだって寝かさなきゃだから、うん、また明日来るから、その時に、な?」 優希「…。うん、わかった」 京太郎「よし、じゃあ、今日はゆっくり休め」 優希「うん。」 京太郎「じゃあ、な」 優希「うん、じゃあ」 優希(はぁ、言っちゃったか、はは、これで良かったのかな?) 優希(…。うん、良かったんだよきっと。) 優希(長い、一日だった。) 優希(ゆうすけが生まれてから1年か、早かったな、あっという間だったな) 優希(ふふ、おかしいな、一日をこんなに長く感じるのに) 優希(一年があっという間に過ぎてしまう) 優希(一年をこんなに早く感じるのに) 優希(私はこれからの長い一生をどんなに上手く生きれるのかな) 第一章 須賀優希(21歳) カン! 第2章 宮永咲(20歳)「京ちゃん…愛してる」 第1章から遡る事1年前 咲「今日は高校の同窓会かぁー」 咲「久しぶりだなーみんなに会うの」ワクワク 居酒屋 ガヤガヤ 同級生女1「うーっわ!宮永さん久しぶり!」 同級生女2「サッキー!美人になったねー!」 ガヤガヤ 咲「えー?そうかなー?」 同級生男1「おお!魔王の降臨だ!」 同級生男2「よ!わがクラスの麻雀魔王様!」 咲「ちょ、魔王は止めてよ!もう麻雀してないんだからー!」 京太郎「うーっす」 同級生男1「お!須賀ぁ!おめぇコラァ!」 京太郎「うおっ!なんだよ!」 同級生男2「魔王様、王子が来たぞー」 京太郎「王子っておまえ…」 咲「あ、京ちゃん…」 京太郎「お、おう、咲、久しぶりだな」 咲「うん、そうだね…。優希ちゃん、元気?もうすぐ生まれるって聞いたけど…」 京太郎「ああ、あいつ妊婦のくせに相変わらずタコスばっか食ってるんだぜ?変わんないよなんも」 同級生男1「あーっと魔王!略奪愛に入ったあああぁ!」 同級生男2「これはいけない!これはあああ!」 咲「ちょ、話しただけで何でそうなるのよっ!」 京太郎「そ、そうだぞ!なんだよ略奪愛って!俺が優希を裏切れるわけねーだろ!」 咲(…。) 同級生女1「ちょっとあんたら何言ってるのよ!」 同級生男1、2「うへぇ~」 咲京「ははは、」 京太郎「咲、最近どうよ?」 咲「え?うーん、ぼちぼちかな?京ちゃんは?」 京太郎「ああ、まぁ、幸せかな?子供生まれるし、優希といるのも楽し、あ…」 咲「…。」 京太郎「その、すまん」 咲「ん?何が?」ニコニコ 京太郎「お前と優希の事、最近聞いたよ…」 咲「え?何の話?」ニコニコ 京太郎「まぁ、何がどうしてかは聞いてないけど…優希と縁を切ったって…」 咲「…。うん。そうだね」 京太郎「今日も来ないか?って聞いたけど、なんだかんだで俺だけ楽しんでこいって言われたし」 咲「そーなんだ」 京太郎「なぁ、咲、お前と優希に何があったか…教えてくれないか?」 咲「それは、ね、京ちゃん。言えないよ」 京太郎「うーん、やっぱそうか」 咲「はい、このお話はおしまい!折角集まったんだから楽しもうよ!ね?京ちゃん!」 同窓会終了 同級生女1「あー楽しかった!久しぶりに笑ったはこんなに」 同級生男1「だな、全く社会人になってからはこんなに楽しい事なんてそうそうないからなー」 同級生女2「そうそう、あ、でもいいこともあるんじゃない?ねぇ須賀君?」 京太郎「え?なんでそこで俺に振る?」 同級生男2「もうすぐ生まれるんだろ?お前と片岡の愛の結晶がwww」 京太郎「ちょ、なんだよ愛の結晶って!それにそれ社会人云々関係無いじゃん」 咲「大人になったってことなんだよ…」ボソッ 京太郎「え?」 同級生男1「おお!さすが魔王さん!」 咲「魔王は止めてってw」 京太郎「わかんねーな、みんななにいってんだか…」 同級生女1「あはは、自覚ないのは須賀君らしいわ」 同級生女2「だね、あ、もうこんな時間か、じゃあみんなここで解散ってことで」 一同「おー」 解散後 咲「ねぇ京ちゃん」 京太郎「ん?なんだ咲?」 咲「このあと時間ある?」 京太郎「ん、まぁあるけどどうした」 咲「へへへ、久しぶりに会ったんだから遊んでもらおうかなと思って」 京太郎「おう、わかった、んじゃ、どうしよっかこのあと」 咲「とりあえずどこかで二次会で良くない?」 京太郎「じゃあ、そのへんの居酒屋入るか」 咲「うん♪」 居酒屋 咲京「カンパーイ」 咲「ふー、それにしても久しぶりだね、京ちゃん」 京太郎「ん、そうだな、卒業してから会ってないもんな」 咲「だねー、3年か、長いな」 京太郎「咲、今何してるの?就職したって聞いてるけど」 咲「うん、しがないOLだよ。毎日同じ事の繰り返しでさ、つまんないのよねー」 京太郎「そっか、まぁ俺も似たようなもんだよ、会社と家の往復さ」 咲「でも、京ちゃんは家族がいるじゃない」ニコニコ 京太郎「あ、そういえば、咲、お姉さんとはどうなったんだ?」 咲「お姉ちゃん?上手くはいってるよ、でも、あの人同級生の菫さんと結婚するんだって言って今は二人で海外に住んでるよ」 京太郎「えぇ?なにそれ?」 咲「おかしいよねー、女の子同士なんて、しかも一緒になるために海外いっちゃうんだし…」 京太郎「ははは、」 咲「…。ねぇ、京ちゃん、さっきの話なんだけどね」 京太郎「え?」 咲「私と優希ちゃんの話、聞きたい?」 京太郎「そりゃまぁ、聞きたいけど、言いたくないならいいよ、優希も言いたがらないし」 咲「そっか、優希ちゃん、約束守ってくれてるみたいだね」 京太郎「約束?」 咲「そ、約束したの三年生の時、個人戦の前に」 咲「その約束ってはね、個人戦でいい成績残したほうが京ちゃんと結婚する権利」 咲「負けた方は卒業したらもう京ちゃんと会わない」 咲「そしてこの話を京ちゃんに話してはならない」 咲「この3つ」 京太郎「え?」 咲「ふふ、私って最低だね、3つのうち2つも破っちゃった」 咲「私ね、ずっと好きだったんだよ?京ちゃんのことが」 咲「京ちゃんは鈍感だから気づかなかったみたいだけど」 咲「悔しかたったなー、個人戦なんて余裕で勝てると思ってたけど、原村さんに負けちゃって」 咲「準決勝で負けて、決勝に進んだ優希ちゃんが自動的に勝利ってなっちゃた」 咲が手を握ってきた 咲「いーなー、この指輪」 咲「もしかしたら、私とお揃いの指輪してたかもしれないと思うと、やりきれないなー」 京太郎「なぁ、咲」 咲「ん?」 京太郎「今だから言うけど、俺も、その、好きだったよ、咲のこと」 咲「え?」 京太郎「あの頃は幸せだったよ、好きな人と毎日会えて、さ、」 京太郎「だから、咲が突然俺に対して冷たくなった時は悲しかった。その後優希に支えになってもらって結婚までした」 咲「そっか、それは聞けてよかった」 咲「…。私もね、2年生くらいまでは毎日今さえあればいいって思ってたんだけどね、そうじゃなかったんだよ」 咲「優希ちゃんも京ちゃんの事好きだってことは知ってたし、優希ちゃんも私が京ちゃんの事好きだってのはずっと知ってた」 咲「だから、勝負したの。結局、そのせいで大切な今を無くしちゃったんだよね、私」 咲「ね、え、京ちゃん」 (いけない) 咲「もし良かったら、私と」 (言っちゃいけないっ、その言葉は) 咲「不倫しない?」 (今の京ちゃんは私がいなくても) 咲「好きなの…今でも」 (好きな人の幸せを) 咲「だから、ね?」 (壊してはいけないのに) 咲「…。抱いて」 京太郎「さ、咲…?」 京太郎「あ、の、その、だな…」 咲「なーんてね」 咲「嘘よ、嘘、ちょっとからかっただけだって、本気にしないでよ!」 (そうだよ) (ここで京ちゃんと何かあったら) (私の願いは叶うかもしれないけど) (優希ちゃんを泣かしてまで叶えたいとは思わないよ) 京太郎「…。なぁ咲」 (あ、やばい) 京太郎「咲は、凄いよ、俺には理解できないほどにさ」 (京ちゃんの目が) 京太郎「俺だったら、好きな人のためでもそんな我慢、できないよ、好なものはしょうがないじゃん」 (ああ、私、なんてこと言っちゃったんだろう) 咲「うん、京ちゃんのたった一人になりたくて、少し、我慢しすぎたかな?」 咲「自分の幸せ願うことって、わがままではないよね」 京太郎「ああ、そうだと思うぞ」 咲「…。」 その夜、私は。 人生で最も。 最低の事をした。 私の涙は乾いたけれど。 結果的に優希ちゃんを泣かせることになった。 このまま、最低のまま、私達の関係は続いた。 1年後 携帯「♪~」 咲「ん?京ちゃんから電話?」 咲「はい、もしもし、どうしたの京ちゃん?」 京太郎「バレた…」 咲「え?」 京太郎「優希に、俺らのこと、バレた」 咲「え?それ…」 京太郎「今日帰ったら。優希が、酒飲み過ぎて急性アル中で倒れてて病院に運ばれたんだ」 咲「!?」 京太郎「どうして、そんなになるまで飲んだんだって聞いたら、見たんだって、俺らがHOTELに入っていくところ」 咲「…。」 京太郎「別れるって、言われた」 咲「そう…。とりあえず、電話じゃあれだから今から会える?」 京太郎「あ、ああ」 咲「じゃあ、いつもの場所で」ガチャ 咲「…。はぁ、ついに来るべき時が来たか…」 咲「…。ふふ、何も悪いとは思わないなんて、人って1年ポッチで変わるものなんだなー」 咲「さ、行こうかなそろそろ」 居酒屋 京太郎「なあ咲、俺、どうしたらいいのかな…」 咲「…。京ちゃん。こんな時にひどいこと言うかもしれないけど」 咲「優希ちゃんと別れて、私と一緒になって欲しい」 咲「そのほうが、きっと京ちゃんにとって幸せだと思うから」 京太郎「…。うん、俺もそう思う…。別れたほうが優希が幸せになれるとも思うし」 京太郎「あいつ、別れてプロになるんだってよ」 京太郎「あいつ、あんなに麻雀強かったのに、俺と一緒になる為に麻雀捨てたんだ」 京太郎「俺がいなくなれば、あいつはなくしたものを取り戻せるはずだもんな」 京太郎「はは、何俺最後まで人のせいにしてるんだろ。全部オレが悪いだけなのにな」 咲「ううん、そんなことないよ」 咲「京ちゃん、これから少しだけ大変になるかもしれないけど、私が支えになるから」 咲「ずっといっしょにいようね」 私の願いは叶った。 優希ちゃん、今どうしてるかな、泣いてるかな。 数日後 TV「きーまったー!原村和!タイトル初制覇です!」 京太郎「おー、和ついにやったかー!」 咲「…。そうだね」 京太郎「ん?あんま嬉しそうじゃないな」 咲「そんなことないよ」 咲「ねぇ、京ちゃん、そんなことより幸せを確かめたいからちょっと抱きしめてみて」 あの時、私と和ちゃんの願いは叶わなかった。 今は、私と和ちゃんの願いが叶った。 みんなの願いは同時には叶わない。 京ちゃんがそっと抱きしめた。 咲「京ちゃん…愛してる」 第2章 宮永咲(20歳) カン! 第三章 原村和(19歳)「勝てない」 プロになって1年。原村和はスランプに陥っていた。 和「はぁ」 池田「よぉ、和。どうしたため息なんてついて」 和「あ、池田さん、お疲れ様です、最近麻雀の調子がよくなくて…」 池田「ニャハハ、調子なんて言葉、オカルトじゃないのか?」 321 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/13 22 35 25 ID ULcRij2P0 和「はぁ、何年もそんなオカルトありえませんって言ってきたけど」 和「世の中には不思議な人がたくさんいましたからね」 和「さすがの私も多少は容認するようになってきたんですよ」 和「こんなので落ち込むなんて昔は考えられませんでしたよ」 池田「ニャハハ、和、そんなんでメゲテたら華菜ちゃん1000回くらい自殺してたし!」 池田「元気だせよ!昔、コーチが言ってたんだけどな」 池田「昨日より今日が素晴らしい日なんだぞっ池田ァ!て」 池田「あの時はよくわからなかったけど今ならわかるし」 池田「まぁくよくよすんなってことだし!」 池田「じゃあ、私はこれからみはるんと用があるからこれで、じゃあな!」 和「はい、さようなら…」 和「はぁ、昨日より今日が素晴らしい日、か」 和「そんなこと当たり前のことじゃないですか」 和「でも、昔のほうが、私は、良かったのかもしれませんね…」 和「宮永さん…」 約1年前 アナウンス「続きまして長野県代表原村和さん、長野県代表宮永咲さん、 兵庫県代表森垣有香さん、北大阪代表二条泉さんの試合です」 咲「和ちゃん、お互いがんばろうね!」 和「はい、お互い勝っても負けても恨みっこなしですよ」 私の願いは宮永さんと結婚することだった。 団体戦で優勝した日の夜に告白した。 答えはどっちとも取れるような内容だった。 だから私はひとつの条件を出した。 もし、個人戦で私が優勝したら優勝したら、改めて付き合ってもらう。 もし、優勝できなかったら私は宮永さんを諦める。 了承は得られた。 だから私は負けるわけにはいかなかった。 優勝すればトッププロへの道がひらけて宮永さんを養えると思ったからだ。 アナウンサー「決まったー!決勝へ進むのは長野県原村和と兵庫県森垣有香だぁ!」 アナウンサー「団体戦MVP長野の宮永咲!敗れました!」 和「ふぅ…」 咲「あ…あぁ…」 控え室 和「宮永さんに勝てるとは正直思いませんでした」 和「やっぱり、私と宮永さんは結ばれる運命みたいですね」 咲「う、うん。原村さん本当に強かったよ。おめでとう。決勝頑張ってね」 和「はい、必ず優勝して見せます!」 アナウンス「決まったー!原村和!個人戦優勝です!では、原村選手のインタビューです」 和「全中で優勝できて、高校でも優勝できるなんて夢にも思っていませんでした。みなさん応援ありがとうございました」 アナウンサー「以上、原村和さんのインタビューでした!」 和(早く、宮永さんに会いたいっ) 控え室 和「宮永さん!私、やりましたよ!優勝したんですよ!」 和「あれ?宮永さんと…優希?」 咲優希「…。」 和「どうしたんですか?ふたりとも?」 優希「なんでもないじぇ、ちょっと出てくるじぇ」 和「あ、はい」 ガチャ 和「…。」 咲「…。」 和「宮永さん、優希と何かあったんですか?」 咲「ん?別になにもないよ」ニコ 和「そうですか」 咲「そんなことより原村さん!優勝おめでとう!凄かったよ!」 和「え?ああ、そうですよ!宮永さん!私優勝しましたよ!」 咲「凄かったよ!原村さん!鬼気迫る闘牌だったよ!」ニコ 和「はい、私、頑張りました!それで、あの、宮永さん…」 和「あの時の約束、覚えてますか?」 咲「…。うん」 和「それじゃ…」 咲「ごめんなさい、原村さん、少し考えさせて欲しいの」 和「え?」 咲「やっぱり、さ、付き合ったとしてもこれからの事が心配なんだ私」 咲「女の子同士なんて、他の人には理解できないことじゃない?」 咲「だから、さ、もっと認められるようになってからでも遅くはないと思うんだ…」 咲「もし、さ、和ちゃんがプロになってタイトル優勝でもできたら、さ」 咲「改めて私に告白して」 咲「わがままかもしれないけど、和ちゃんとの関係を世間に認めさせたいの」 和「宮永さん…」 和「分かりました、私、プロになります!プロになって偉くなって必ず宮永さんを迎えに来ます!」 回想終わり そして私はプロになった。 卒業してから宮永さんとは会っていない。 宮永さんには何度か連絡は取ったけどあちらも忙しいようで合う機会が無かった。 和「宮永さん…」 プロになったことで私は東京に出てきた。 宮永さんは長野で就職したのでなかなか会えないのはわかる。 でも…。 和「やっぱり…女の子同士なんて、おかしいのかな…」 和「さすがに…避けられてるとしか思えないですよね…」 和「はは、私、何をしてるんでしょう…」 和「何年も、一人で、舞い上がって、頑張って、悩んで」 和「はぁ、悩んでも仕方ありませんね、宮永さんがどう思っていようと、私は約束は果たしたいですね」 和「意地、ですかね、これは」 和「そのためにも、私はもっともっと強くならないと」 1年後 私の不調は未だに続いていた。 監督「原村、どうした?このままだとチームにはおいておけないぞ」 和「申し訳ありません、監督…。」 監督「ふぅ、実を言うとだな、お前にトレードの話が持ち上がっているんだ…」 和「え?」 監督「オーナーから直々の話だそうだ。どこのチームかは聞いていないが山陰のほうらしい」 和「そんな…わたし…。」 監督「お前がチームを離れたくないっていう気持ちは十分承知のうえだ」 和「嫌です!しかも山陰なんて…」 (ますます長野から遠ざかってしまう) 監督「おそらく、広島の佐々野とのトレードのだと私は考えている」 監督「うちのオーナーは人気選手を取りたがる。今や人気は佐々野のほうが上だ」 和(え?それって…もしかして私は…) 監督「酷かもしれんが、君は実力よりも人気で取られた選手だ」 監督「実力もなく、人気もなくなった君をおいておくようなところではないということだよこのチームは…」 監督「まぁ、全中、高校で輝かしい成績を残した君に対して失礼な言葉ではあるが」 監督「はっきり言って、私も、君からはそれほど凄いものを感じなかった」 ポロポロ 監督「っ…。すまない、とにかく、いつ言われるかもわからない、ここに残りたかったらもっと努力するんだぞ」 和{…。はいっ…」ポロポロ そして私は。牌のお姉さんになった。 和「みんなー!こんばんは~!」 和「今日から、先代はやりおねぇさんに変わって牌のおねえさんになった」 和「のどっちです☆仲良くしてね☆」 和「さーて、今日の麻雀のおべんきょーのコーナーわー???」 私は牌のおねえさんとして生まれ変わった。 はっきり言って恥ずかしい。 私は、何をしているんだろう…。 つじつま合わせるだけで精一杯で。 なんて不細工なんだろう。 監督「良かったな、原村、どうやらトレードの話は流れたそうだ」 (それでも私は) 監督「しかし、キャラとは言え、普段とはギャップすごすぎだぞ、牌のおねえさんよー」 (生きていく) 監督「本業の麻雀も、これを基に上向くといいな、原村」 和「…。はい」 昨日より今日が素晴らしいなんて嘘じゃない。 手をとりあって。肌寄せあって。 ただなんかいいなあ。 って空気があって。 あの頃は、幸せだった。 実況「リーグ最終戦、牌のお姉さん、のどっち!大逆転です!」 解説「のどっち、調子を取り戻してきましたねー」 実況「今季は後半から徐々に調子を上げ、リーグ7位まで追い上げました」 解説「過去最高順位ですね」 そして、21歳になった。 和「みんなーこんばんわー☆」 (もう、嫌だな、こーゆーの) 和「今日の牌のお勉強のコーナーはこ、ち、らっ☆」 (いつの頃からか、宮永さんの事、諦めたのに) 和「この場合、デジタルで対応するならば1ピン切りがもっとも効率がいいです☆」 (それにしても) 和「こうすれば、ピンズはどこが入っても対応できます☆」 (期待したり、諦めたり) 和「更には打点も他の手順と比べると☆」 (私の本当の気持はどこに行ったんでしょうか) その年の最終戦 実況「きーまったー!原村和!タイトル初制覇です!」 解説「3年目でリーグ優勝は史上2位の記録ですね」 実況「いやー、やはり、原村は強かった!スーパールーキーの名は伊達ではなかったようですねー」 解説「まぁ、今の肩書きは牌のおねえさんですが」 アナウンサー「それでは、優勝した原村和さんのインタビューです」 アナウンサー「原村さん、今のお気持ちをどうぞ」 和「えっと、調子の悪い時期もありましたが、おねえさんは頑張りました☆」 和「こうしておねえさんが頑張れたのも、皆様のおかげです☆」 和「本当にありがとうございましたー☆」 控え室 和「やった、ついにやりましたよ。宮永さん…」 和「…。でも、果たして宮永さんはあの約束を覚えているのでしょうか…」 和「怖い…。連絡したいけど…」 電話「プルルルル」 和「着信?み、宮永さん!?」 和「ど、どうしましょう…。心の準備が…」 和「…。ええい、どーにでもなーれっ☆」 ピッ 和「はい、もしもし、原村です」 京太郎「いよーう!和!久しぶり!」 和「え?須賀君?ど、どうして…?」 京太郎「見てたぞー、優勝おめでとう!」 和「は、はあ、ありがとうございます、でも、どうして宮永さんの携帯で…?」 京太郎「え?ああ、今俺咲と暮らしてるんだ」 和「」 京太郎「おめでとうが言いたくてさ!俺は和の番号知らなかったから、咲の携帯からかけてる」 和「み、宮永さんはそこにいらっしゃいますか?」 京太郎「咲?ああ、今、風呂に入ってるよ」 和「お風呂ですって!!?」 京太郎「あ、ああ、そうだけど、それがどうかしたか?」 和「い、いえ、別に、ところで須賀君」 京太郎「ん?」 和「あなたは、優希と結婚したはずですよね…何故、今宮永さんと…」 京太郎「え?ああ、そのことなんだけどさ」 京太郎「俺、優希と別れて、今は咲と付き合ってるんだ」 和「」 和「そ、それは…」 和「そーれーはー?男女の仲でって意味かな☆」 京太郎「え、え?の、和?」 和「そーしーて、須賀くんは今宮永さんに無断で宮永さんの携帯を使ってのどっちにお電話してるのかなっ☆」 京太郎「あ、ああ、和、今そのキャラで話すなよ…」 和「ん?一つも答えになってないよ☆」 和「須賀君さぁー、頭悪いのは知ってるけど、いい加減にしないと、おねーさん怒っちゃうよっ☆」 京太郎「お、おっしゃるとおり…」 和「…。そっかー☆」 和「うん、分かった☆宮永さんによろしくね☆お幸せに☆」 プッ 和「…。」 和「フフフ、ウフフフフッ、アッハッハッハ!」 和「私はっ、私は、本当にっ今まで何をっしていたのでしょう…っ!」 和「私は、ただっ、一緒に入られるっ、だけで、よがったのにぃ…」 和「遠回りしてっ、うまれがわっで…えぅっ…」 和「昨日より、今日が、すばらじぃなんてっ…」 和「なんで、私、女に生まれたんだろうっ…」 和「勝てない」 第3章 原村和(19歳) カン! 第4章 染谷まこ(22歳) 「夏も終わりかのー」 テレビ「太平洋高気圧は勢力を弱め、真夏のピークはさったようです」 まこ「あー、暑っ、嘘じゃろーが東横さんよぉー」 9月も半ばに差し掛かったが長野はまだ残暑を思わせる厚さだった。 常連客1「まこちゃん、テレビに文句言ってもしょうがないべー」 常連客2「んだー、こんな可愛い子に文句言ってもしょうがないさー」 まこ「この子は。わしの知り合いだからいいんじゃよ、それよりあんたらそれどこの方言じゃ?」 カランコロンカラーン まこ「いらっしゃ、って、なんじゃ、牌のおねえさんじゃったか」 和「先輩、その呼び方止めてください」 まこ「はは、すまんの、性分じゃけぇ、で、今日はどうした?」 和「いや、呼び出したのは先輩じゃないですか!?こっちは忙しい中来たんですよ!」 まこ「ははっ、ジョークじゃよ、ジョーク」 和「全く」プンプン まこ「ちょっとまちんしゃい、もう一人来るから」 和「?」 数分後 優希「じゃじゃじゃーん!登場だじぇ!」 和「優希!?」 優希「おぉー!?おっぱいのおねーさんだじぇ…」 和「おっ、ゆ、優希!」 まこ「お、きよったな。ほいじゃ、ぼちぼち行きますかね」 和「行くって、どこへですか?」 優希「花火だじぇ!」 和「花火、ですか?」 まこ「そうじゃ、花火じゃ」 まこ「あんさんは、去年も一昨年もこんかったけど、毎年部のみんなで集まって行っとったんよ」 まこ「まぁ、全員集まった時はないんじゃけどな」 まこ「今年はこのパーティで見に行こうってことじゃ」 まこ「それにしても、今年は和が来てくれて本当によかったわ」 和「?」 まこ「ひょっとしたら、一生会えないんじゃないかと思っててな…」 和「そんな、大げさですよ」 まこ「…。はは、そうじゃの、確かに大げさじゃった」 優希「そうだじぇ!私がいるからには来年も集まってもらうじぇ!」 まこ「そうじゃの、ほんとにみんなで集まれたら楽しいじゃろな…」 優希「あ…。」 和(優希?) 4年前 まこ「すまんの、みんな、部長であるわしの力不足のせいで、今年は全国に届かんかったわ…」 優希「何言ってるじぇ…今年の戦犯は私だじぇ…」 ムロ「私が足引っ張ってしまって…申し訳ありませんでした…」 咲「しょうがないよ…今年の龍門渕のみんなは本当にすごかったもの…」 和「そうですよ、先輩が悪くありません!」 まこ「…。そういって貰えると少しは気が収まるわ…ありがとう、みんな」 まこ「ま、団体では行けんかったけども、咲と和は個人戦で全国じゃ」 まこ「しっかりバックアップしちゃるけん、しっかり練習するんじゃぞ」 咲和「はい!」 放課後 まこ「はぁ…。わしの夏も終わりか…」 まこ「去年は久に連れて行ってもらって…今年は久からもらったものを全力で出しきって恩返ししたかったんじゃが…」 まこ「わしゃあ、ホント使えんやっちゃのー」 電話「プルルルル」 まこ「ん?だれじゃ?」 着信 竹井久 まこ「…。どうしよーか」 まこ「…。」 久「ちょっとぉ!なんで出ないのよ!」 まこ「うわああああっ!」 まこ「ひ、久、おったんか!」 久「そ、見かけたから脅かしてやろうと思って」 ちなみにさっきおさるさんなっちゃったからまたなるかも 久「ひさしぶりね、まこ」 まこ「そ、そうじゃの…」 久「あら?歯切れが悪いわね、まこらしくもない、何かあったの?」 まこ「…。あんさんならわかっとるんじゃろーが」 久「…。県予選、残念だったわね」 まこ「そうじゃの、まぁ咲と和が全国行けてよかったわ」 久「でも、まこ、あなたも行きたかった。たぶん、5人の中で最もその思いは強かった」 まこ「はは、やっぱあんさんには隠し事なんてできんのー」 まこ「…。久、すまんの」 まこ「去年、久から部を託されて、わしなりにやってみたんじゃがの」 まこ「やっぱり、わしには荷が重かったみたいじゃ…」 久「まこ。」ギュッ まこ「ちょ、久っ!」 久「まこは頑張ったよ、私でも今年は無理だったよ、あなたは頑張ったんだから、泣かないで」ナデナデ まこ「な、泣いてなど、おらん!」 久「ふふ、そうやって強がるところも好きよ、まこ」 まこ「な!?」 久「顔は見ないでいてあげるから、すっきりするまでこのままでいいから、だからね、まこ」 まこ「すまんの…」ツー 数分後 まこ「久、ありがと」 久「いいの、じゃあ、私はこれから用事があるから行くね」 まこ「ああ、楽になったわ、じゃあまたの」 久「あ、まこ、ちょっと待って」 まこ「?」 久「まこ、9月の中旬って暇?」 まこ「ん?まぁ、その時期なら全部終わっとるから大丈夫じゃが…」 久「そ、じゃあ、空けといて貰える?近くなったらまた連絡するから」 まこ「わかった」 久「ありがと、じゃ、またね」 9月 個人戦も終わり、わしは部を後輩に託し引退した。 まこ「ひまじゃのう…」 電話「プルルル」 まこ「お?久からじゃ」ピッ まこ「もしもし?」 久「あ?まこ?私よー」 まこ「はいはい、今月の中旬の話かの?」 久「そうだけど、いきなり事務的すぎない?普通は最近どうとか聞くものじゃないかしら?」 まこ「ああ、そーじゃの、で、最近どうなんじゃ?」 久「特になにもないわ!」 まこ「ほーかー、だったら言わせんなっ!」 久「ふふふ、ごめんない、ちょっとからかっただけよ」 まこ「全く、で、いつ何をするんじゃ?」 久「日にちは今週の土曜日よ夕方くらいにあなたのうちにいくわ」 まこ「ほーかー、して、なにをするん?」 久「その日、何の日か知らないの?」 まこ「今週の土曜日?ああ!そうじゃ、花火の日じゃな?」 久「せーかーい!よくできました」 まこ「ほーじゃったら、みんなも誘って行こうかの」 久「だーめ」 まこ「なんでじゃ?」 久「まことふたりきりで行きたいからに決まってるでしょ?」 まこ「なんじゃそれ?」 久「みんなを連れて行きたかったら来年にして、今年は私がまこを独占したいのっ」 まこ「まぁ、久がそう言うなら…」 久「ホント?ありがとう!まこ、大好き!」 まこ「馬鹿なこと言っとらんと」 久「じゃ、土曜日にね!楽しみにしてるから!じゃあね!」ガチャ 土曜日 テレビ「オホーツク海高気圧の勢力が強まり、真夏のピークは去ったようです」 まこ「夏も…終わりか」 まこ「さて、そろそろ久が来る頃じゃ、支度せんと」 まこ「さーて、何を来ていこうかのー」 ピンポーン まこ「おっと、来てしまったかな?」 トットットット、ガチャ 久「はーあーい、まこ」 まこ「いらっしゃい…って、久!?どうしたんじゃその格好!!?」 久の格好は相当露出の高い今時のギャルのような格好じゃった。 久「ん?おめかししてきたのよ、まこはこーゆーの嫌いだったかな?」 まこ「いや、別に、そーゆーのに偏見はないが…単に驚いただけじゃよ」 久「よかった、頑張ったのよ?これでも」 まこ「なんで頑張る必要があるんかはわからんが、まぁ、すごく可愛いとは思うぞ」 久「まこもこんな格好してみる?化粧だって大人用にしてあげるわよ?」 まこ「わ、わしゃええて、どうせ似合わんって」 久「そんなことないと思うんだけどなー、ザンネン」 まこ「じゃあ、少し待ってて貰えるかの?わしも着替えてくるから」 久「はーい、お店の方にいってるわね」 まこ(驚いたのー久のあの格好) まこ(あん人があんな格好するなんて知らんかったぞ) まこ(社会に出ると、人ってかわるんかのーやっぱ) まこ(…。とりあえず、この辺で無難じゃろ) 店内 ペチャクチャペチャクチャ まこ「久、おまたせ」 久「はいはーい」 久「じゃ、皆さんまたどこかで!」 常連客1「おー、ほならなー」 常連客2「久しぶりに話せておじさん楽しかったで!」 街 久「んー、長野も涼しくなったわねー」 まこ「そうじゃのー、今年も暑かったしのー」 久「でも、街はまだ落ち着かないような感じね、夏の名残を感じるわ」 そういった久の目は、なんだろう、遠い目をしている気がした。 キンコーンカンコーン♪ 久「あ、なつかしー5時のチャイムだわー」 まこ「なつかしい?」 久「え?ああ、高校の頃はよく聞いてたけど最近はあまり聞かないからね」 まこ「ああ、ほーなんか」 まこ(んー、やっぱなんかおかしいのー今日の久は) まこ(というか、こないだの電話の時点で違和感がバリバリ最強NO1じゃ) まこ(しかし、聞いたところでこん人はきっとはぐらかすじゃろうなー) まこ(んー、じゃが、ダメ元で聞いてみるかの) まこ「なぁ、久」 久「ん?何?」 まこ「そういえば最近の近況聞いてなかったけど、どうなんじゃ?」 久「近況?こないだも言ったけど、特に何もないわ」 まこ「いや、今聞いてるのはそーゆーのじゃなくてな、もっとこー具体的な…」 久「あー!」 まこ「な、なんじゃ?」 久「金魚すくいよ!金魚すくい!まこ!やりましょうよ!」 まこ「き、きんぎょ?」 久「私、得意なのよねー金魚すくい!いっぱい取ってお店で飼いましょうよ!」 まこ(ふむ、やっぱりはぐらかしてきよったか…) まこ(まぁ、言いたくないのなら無理に聞く必要もないけぇ…) まこ(…。わしには、そーゆー隠し事せんで欲しいもんじゃけどもな…) まこ「はいはい、あんさん、たまーに子供っぽくなるなー」 久「ん?なーに言ってるのよまだ花の10代よ?まだまだ許されるはずだわ」 まこ「まー、そーじゃけどなー、あんさん昔から大人っぽく見えてるからギャップがあるんよ…」 久「…。大人なん…ろく……んで…………」コゴエ まこ「ん?すまん、よく聞こえんかったわ大人がなんじゃって?」 久「ん?あぁ、大人なんかなりたくないよーって言ったのよ」 久「おじさーん、二人分ねー」 金魚屋「あいよー、」 久「さー、まこ勝負よ!」 まこ「はいはい、」 久「負けないわよー」 数分後 久「うぅ…まこ、金魚すくい巧すぎよ…」 まこ「うちの客に金魚屋のおっちゃんがおってな、その人にちっちゃな頃教えてもらってん」 久「なーんだ、そりゃ勝てないわ、あなたのところの人みんな仲いいわよねー」 まこ「まーなー、そのおっちゃんによく抱いてもらってたわ」 久「えっ!?」 まこ「?なんじゃ?」 久「抱いてって…」 まこ「いや、だからちっちゃい頃の話や、だっこしてもらったって話じゃって」 久「え、ああ、そうよね、そりゃそうよねーははは、びっくりしたわ…」 まこ(ん?なんじゃ、この取り乱し方) まこ「うちのお客はみーんなわしがちっちゃい頃からの常連じゃけぇ、みんな兄貴かオトンみたいなもんなんじゃって」 久「あはは、盲点だったわーごめんなさい変なこと想像させて」 まこ「あぁ、わしもわかりにく言い方で申し訳なかった」 ぴゅーどん! まこ「おー、始まったみたいじゃ」 久「きれいねー」 まこ「この花火大会来たのなんて小学校低学年以来じゃ」 久「私も似たようなものね」 久「ねー、まこ、もちょっと人少ないところで見ようよ」 まこ「ん、じゃあ、たぶんあのへんがいいかの」 移動 まこ「おお、やっぱり誰もおらんわ」 久「ほんとだ、そしてかなり花火が見やすい絶景ポイントじゃない」 そのへんに着席 ぴゅーどん!ぴゅーどん! まこ久「…。」 まこ久「……。」 まこ(なんか、ぼーっとしてしまうのー) 久「ねー、まこ」 まこ「ん、なんじゃ」 久「人生相談、してもいい?」 まこ「かまわんが…なんじゃ、改まって…」 久「…。」 久「私ね、今、好きな人がいるの…。その人の為なら命だって投げ出せるくらい好きな人が」 まこ「ほう」 久「その人がね、人生最大のピンチに陥ってたとするでしょ?」 久「そりゃ私はなんとか助けようとするわ、人生をかけてでも」 久「ここまで人を好きになったのなんて初めてでさ、私今結構頑張ってるのよ」 まこ「おーおー、妬けるのー、あんさんにそんだけ思われるたぁ」 久「でしょ?でもね、私がいくら頑張ってもその人のピンチは続いてるの」 久「しかもね、最近は状況だけじゃなくてその人自身も…ああ、心の話ね?ピンチなように感じてるの」 久「私さ、その人の支えになりたくてさ、あ、ちなみに両想いだからね、私からの一方通行の愛じゃないからね」 まこ「おう」 久「でさ、その人ってすっごい優しい人でね、ホント天使みたいな人でね、笑顔がとっても似合うのよ!」 久「そんな人がね、最近よくこっそり泣いてたりするのを見るのよ」 久「その人、私の前では、絶対泣かないのよ?私が姿表すと何もなかったかのように振る舞うの」 久「そんなの見てると私もう、心が潰れそうな感覚になるのよ」 久「この人を泣かせたくない、この人には笑顔でいて欲しい、作り物の笑顔じゃなくて本物の笑顔が…」 まこ「………。」 久「うん、ごめんなさい、全然相談にはなってないわね、誰かに聞いて欲しかったのよ」 久「こんな相談できるの…あなたしか思いつかなかったのよ」 まこ「そいつは…喜ぶところなんかの?」 久「喜ぶ…は、ちょっと違うかな?とにかく、絶対の信頼は置いているわ」 まこ「その言葉はちと嬉しいのぅ」 久「でね、最近思うようになってきたのよ」 久「何もかも上手くいかないのって結局運命なのかなーって」 まこ「運命…ね…」 久「分の悪い賭けも待つのも慣れっこだけどさ、もうどうにもならない時ってあるじゃない?」 久「そんな時思うのよね…ああ、これも運命かって」 まこ「うむ…らしくないこと言っとるの…」 久「ふふ、私もそう思うわ…それくらい追い込まれちゃってるのかもね…」 ピューイドォォォン!ボン!ボン! 久「おお!おっきい連続花火ねー」 まこ「ああ、たしかありゃ最後の花火じゃけぇ」 久「あー、もう終わっちゃうのかー」 久「ねぇ、まこ」 まこ「ん?」 久「私これから用事があってね、その…大好きな人絡みの用事なんだけどね」 まこ「ほうか…」 久「うん、それそれいかなきゃなんだ…」 まこ「うむ、」 久「もし良かった来年もさ、一緒に来ない?」 まこ「ん?まあそれはええが、」 久「ホントはね、もっと頻繁に会いに来たいんだけど…私今東京に住んでるの」 まこ「えぇ!?そうじゃったか!?」 久「そうなのよ…、だからね、いつでも来れるわけじゃないのよね」 まこ「わかった。来年も一緒に…出来れば二人だけで…」 久「そうね、二人だけで!」 帰り 久「じゃあねまこ!来年楽しみにしてるわ!」 まこ「ああ、たまには電話してきんさい」 久「うん!時間あったらねー、じゃ!」 まこ「じゃーのー」 まこ(言ってしもーたか…) まこ(…。好きな人…ねぇ…) まこ(羨ましいのぉ…) まこ(帰るか…) それから1年、染谷まこ(19歳)の夏の終わり テレビ「清澄高校は団体戦優勝、個人戦原村和選手1位、片岡優希選手3位、宮永咲選手8位という輝かしい成績をry」 テレビ「続いてはお天気です、真夏のピークは去って、秋雨前線の影響で全国的に雨になるでしょう」 まこ「雨は嫌じゃのう…」 今週の土曜は例の花火大会じゃ。 跡で知ったが長野で最後の花火大会らしい。 1月ほど前久から連絡があって今年はどうしても外せない用事ができたらしく行けないとのことじゃった。 仕方がないんで、今年は引退した3人といくつもりじゃった。 ピポパ トゥルルルル まこ「おー、優希か?久しぶりじゃのうー。元気か?」 優希「久しぶりだじぇ!どうしたんだじぇ?」 まこ「今週の土曜って空いとるかのぉ?」 優希「あー、ごめんだじぇ…その日は日本にいないんだじぇ…」 まこ「は?なんでじゃ?」 優希「ちょっと海外大会の遠征選手に選ばれてその試合があるんだじぇ」エッヘン まこ「えっ、ほんまかぁ!?すごいな優希」 優希「だじぇ!今の私は負ける気がしないじぇ!絶対優勝しちゃうじぇ!」 まこ「そうかーがんばりなー、じゃあ帰ってきたら一回会おうかの」 優希「もちのロンだじぇ!あ、ちょっと呼ばれたからもう切るじぇ!」 まこ「おお、わかったー、じゃあの、がんばりや」 優希「ありがとうだじぇ!じゃあまたー」 ピポパトゥルルルル まこ「おー、和か?久しぶりじゃのー。元気か?」 和「お久しぶりです先輩、何がごようですか?」 まこ「今週の土曜って空いとるかのぉ?」 和「土曜ですか…申し訳ありません、その日は用事がありまして…」 まこ「あー、そうか…」 和「申し訳ありません」 まこ「ああ、それはそうと優勝おめでとう。すごいな、個人戦も勝ってしまうとは…」 和「あ、ありがとうございます。先輩に部を託されて…先輩や久部長の教えがあったからですよ」 まこ「はは、嬉しいこと言ってくれるのぉ、じゃが、わしは大したことはしとらんて、凄いんはあん人じゃけぇ…」 和「そんなことはなかったですよ。先輩だけの教えも物凄く生きましたから」 まこ「はは、ありがとぉ、そーいや、お前さんプロにはなるんかい?」 和「ええ、実は土曜にプロチームの面談があるんです」 まこ「ああ、そうじゃったか、それなら絶対そっち優先じゃな」 和「はい…。あの、もし良かったら今度お会いできませんか?」 まこ「おお、いつでもいいぞ、どうせわしのやることは店番くらいじゃから」 和「ありがとうございます、ではまた」 まこ「あいよ、がんばりや」 ピポパトゥルルルル まこ「おー咲か?久しぶりじゃのー。元気か?」 咲「先輩、お久しぶりです。まぁ元気ですよ」 まこ「ほーかー、ところで今週の土曜って空いとるかのぉ?」 咲「土曜ですか?はい、大丈夫ですよ」 まこ「ほーかー、ほんなら一緒に花火でも行かんか?」 咲「花火ですか?うーん、他に誰か誘いました?」 まこ「ん、ああ、和と優希を誘ったが用事があるらしくての、断られてしもうた」 咲「あ、そうなんですか。じゃあ、二人で行く感じですか?」 まこ「そうじゃのう」 咲「わかりました、えっと、じゃあ当日どうしたら良いですか?」 まこ「そうじゃのー、夕方うちに来てくれるかの?」 咲「わかりました。じゃあ土曜の夕方で」 まこ「おう、」 土曜日 咲「先輩、お久しぶりです!」 まこ「おー、久しぶりじゃのーなんじゃか少し大人っぽくなったのー」 咲「そうですか?自覚はないんですけど…」 まこ「なんかこー言葉は悪いが荒んでるというか…」 咲「…。先輩のイメージする大人って、なんか嫌ですね…」 まこ「いやぁ、上手い表現が見つからんのー。うーん、美人さんになったわ?」 咲「唐突に褒められでも、なんて返したらいいかわからないですよっ」 まこ「うーっん」首かしげ まこ「とにかく、雰囲気が変わったって感じかの」 咲「んー、そうですかねー?」 まこ「うん、その…。まぁええわ、さて、行きますかの」 咲「あ、はい」 花火がよく見える場所 咲「うわー、いい場所ですねここ」 まこ「じゃろ?人もいないし、眺めもええと着たもんだ」 まこ「どっこいしょ」スワリ 咲「先輩、どっこしょって」スワリ まこ「んー?ちと婆くさかったかの」 咲「先輩は変わらないですね」 まこ「ほうかー?でもまぁ、それもええことじゃろ?」 咲「ねぇ先輩、人生相談してもいいですか?」 まこ「!?ん、まぁええがなんじゃ?」 咲「…。私って酷い女なんですよ」 まこ「?」 咲「実はある人と男の取り合いになってしまいまして、その男の人を賭けの賞品にしたんですよ」 咲「賭けの結果は、まあ、私が負けちゃったんですけでね、 でもその賭けの代償が大切な人2人との縁を断ち切る結果になってしまって」 咲「それと、もう一人と賭けをして…結果的には負けてしまったんですけど。 その賭けの約束を事実上反故にしてしまったんですよ」 咲「それで、反故にしたうえで、また賭けをさせてしまったんですよ…その賭けっていうのが… その人の人生をも巻き込んでる賭けで…今思うと私、とんでもない事をしてしまったって思ってるんです」 咲「それで、その人がその賭けに勝っても私はまた約束を破ってしまいそうなんですよ…」 まこ(…。思った以上に重い話じゃのう…) まこ「ほう、それで?」 咲「私はどうしたらいいかなって、先輩の意見を聞きたいんです」 まこ「…。そうじゃのう…」 まこ(返答に困るのぅ…) まこ「うーん、まず2つ目の賭けの話は咲、やっぱりお前さんが良くない。約束を破るのは…まぁ、いいことじゃなかろーて」 まこ「わしかて、そんな成人君主みたいな生き方はしてこんかったが常識の範囲内ではまっとうにしてきたつもりじゃ」 まこ「うーん、なんじゃろ。とにかく、その2つ目の人を傷つけてまで、 人生を賭けさせてまでの賭けなんじゃろ?そんなら、今すぐやめさせるか、 もしその賭けが成就したら、あんさんはどんなことがあろうともそれに答えなきゃならんとわしは思う」 咲「…。今辞めさせたところでその人は絶対に傷つきます。そして、二度と会えなくなってしまいます。きっと」 まこ「そうなんか…うーん、難しいのぅ…」 咲「その人のことは…本当に大好きで…失いたくない、かけがえのない人の一人なんです…」 咲「…。実際のところは、自分ではもう決意はあるんです、ただ、誰かに聞いて欲しくて先輩に話したんです」 まこ「…。ほうか…。」 まこ(去年の久といい、十代の終わりってのは悩み多き年頃なんかの) 咲「一個目は…どう思います…?」 まこ「1つ目は…そうじゃの、まぁ筋はとおっちょる。それに、賭けるっちゅう事はだ、負けたら何かを失うもんじゃからの。」 咲「そう、ですよね」 まこ「わしは、そういう事があるから賭けごとは嫌いなんじゃよ」 咲まこ「…。」 ピューイドォォォン!ドン!ドン! 咲「あ、花火…すごいたくさん」 まこ「ああ、ありゃあ最後の連続花火じゃのう…」 まこ「なぁ、咲、このあと時間あるかの?」 咲「え、はい、大丈夫ですけど」 まこ「ほんなら、わしも人生相談あるから付き合ってくれんかの」 まこ家 咲「おじゃまします」 まこ「あいよー、ところで咲は酒飲めるかの?」 咲「え?はい、ちょっとなら」 まこ「よし、じゃあ今日はわしの酒に付き合え」 咲「ええ?い、いいですけど…」 まこ「よっしゃ!今日は飲み明かそう!」 数時間後 まこ「ほんでのーほんでのー!わしはもう悲しくてしょうがないんじゃ」ナキ 咲「センパーイ、成人君主もいいところじゃないですかぁ~」ニヤニヤ わしは去年の話を咲にしとった まこ「わしゃーのーさきー、ホントに久の事がだいっすきでのー」ナキ まこ「じゃけんども、わしらおんなどうしじゃろー?無理なもんは無理なんじゃよぉぉおぉぉ」オオナキ わしの気持ちを 咲「センパーイ、そうなんれすよー、このくにはー、おんなのこどうしじゃー、むりなんれすよぉぉ」ケタケタ 咲「でもねー、うちのおねーちゃんなんかすごいんれすよー、 どぉーきゅーせーのスミレちゃんと結婚するんらーっていっていまは海外なんれすよー」ゲラゲラ まこ「おおおお?そうなんか?ほんじゃーわしもひさちゃん連れてこくがいとーぼーじゃなー」ケタケタ 咲「でもねー、でもねー、せんぱい、おねーちゃんくらいしゃかいてきちぃがある人れもーやっぱいろいろたいへんみたいでさー」 酔っ払うと人は変わるもんじゃの 普段は恥ずかしゅうて言えんことも こんなに素直に吐いてしまう まぶたを閉じて浮かべてみる 会ったらいえるかの 言えないかな 言えないよな きっとね いないよな 翌日 咲「それじゃあ先輩、昨日はありがとうございました。飲んで笑って泣いたら少し吹っ切れました」 まこ「はは、そりゃ、わしもじゃけぇ」 咲「また、こーしてお話したいですね」 まこ「そうじゃの、うちはいつでも大歓迎じゃ」 咲「はい、それじゃあまた」 それからまた1年 染谷まこ(20歳)夏の終わり テレビ「今年も暑い夏に見舞われましたが、今週でそれも一段落しそうです」 まこ「今年も夏が終わるのー」 まこ「今年も花火行くかのー、久のやつめ、今年は電話もよこさんと…」 まこ「わしの方からかけてみるかの」 ピポパ 電話「おかけになった電話番号は、現在使われておりません」 まこ「は?」 まこ「…。」 プッ ピポパ 電話「おかけになった電話番号は現在使われておりません」 まこ「…。ひどいのぉ…久…。」 まこ(いや、さすがに、そこまでの人を小馬鹿にする人じゃなかろーて) まこ(冷静に考えたら、久に、もしくは久の携帯になんかあってって線じゃろーな…) まこ(まぁ、あの人の事じゃけぇ、そのうちぽっと顔出すじゃろ) ピポパ まこ「おー優希か?結婚式以来じゃのー?」 優希「あ、染谷先輩!お久しぶりです…だじぇ!」 まこ「子供生まれたんじゃってな?おめでとう!」 優希「お陰様でだじぇ!」 まこ「京太郎は元気かの?」 優希「京太郎はあいかわらずバカ犬だじぇ!まったくあいつは私がいないとダメなんだじぇ」 まこ「はは、幸せそうでなによりじゃ」 まこ「ところでおぬし、今週の土曜は空いとるかの?」 優希「土曜?大丈夫だじぇ」 まこ「ほんならなー花火でも見にいかんかの?」 優希「花火か?いきたいじぇ!息子と京太郎も一緒でいいか?」 まこ「おお、ええよ」 優希「やったじぇ!あ、それと、他にだれか誘ったか?」 まこ「…。いや、誘っとらんよ、咲と和にこれから電話しようかと思っておったところじゃが…」 優希「あ、そ、そうなのか」 まこ「…。まぁ和は今東京におるし、咲もこないだ電話したら最近忙しいみたいな事言っとったから期待はしとらんけどな」 優希「わかったじぇ、じゃあ、土曜日どうしたらいいかな?」 まこ「そうじゃの…夕方くらいにうちの店に来てもらえんか?」 優希「分かったじぇ!じゃあ土曜日に!」 まこ「あいよー」 その後、和と咲に連絡をとったが二人共忙しいようで断られてしもーた。 咲に至っては、まぁこれは予想しとったしはっきり言ったわけじゃないが優希に会いたくないような感じじゃった。 そして今年も花火大会の土曜日がやってきた。 優希「じゃじゃーん!優希ちゃん参上!」 まこ「おー、久しぶりじゃのー」 優希「今日は、よろしくだじぇ!」 まこ「あれ?ダンナは?」 優希「京太郎は急な仕事が入ったとかで来れなくなったじぇ…ザンネンだじぇ…」 まこ「ほーかー、それは残念じゃな…」 優希「その代わりに、私と息子のゆうすけが先輩のお相手するじぇ」 まこ「おー、かわええのー」 優希「だじぇ!」 花火がよく見える場所 優希「わー、綺麗だじぇ!花火がよく見えるじぇ」 まこ「じゃろ?ここぁ、一昨年は部長と、去年は咲と来たんじゃよ」 優希「あ、そうなのか…。」 まこ「…。なぁ、優希、おまえさん、咲となんかあったのか?」 優希「!?」 まこ「ありそうじゃの」 優希「まぁ、あるにはあるじぇ…」 まこ「去年な、咲といろいろ話したんじゃよ」 優希「!?咲ちゃんまさか話したの!?」 まこ「ああ、その反応で十分じゃ」 まこ「咲の名誉のために言っとくが、あいつは優希とは一言も言っとらん、 あいつが言ったのは自分が誰かと男を賭けて、そいで負けて大切な人を 二人も失ったっちゅう後悔をしちょるっていう話をしただけじゃ」 優希「そんなの…大体答え言ってるようなもんだじぇ…」 まこ「まぁ、そうだけどもな、あいつかてそーとー苦しんでおったぞ」 優希「…。先輩、この話は辞めましょうよ」 まこ「ほうじゃの、もう終わった話じゃしな」 ピューイドォォォン!ドン!ドン! まこ「最後の花火じゃな…」 優希「…。ねぇ、先輩」 まこ「ん?なんじゃ」 優希「先輩は、好きな人のためならなんでも出来ますか?」 まこ「ん、そうじゃのっておぬし、いつもの喋り方じゃないのー」 優希「私ももう子供も生まれて、働いてます。昔のままじゃただの痛い子じゃないですか」 まこ「はは、優希も大人になったのー」 まこ「んー、好きな人のためならなんでもできるか、か。」 まこ「そうじゃのー」 まこ「………。できる…いや、わからんってことにしとく」 優希「…。」 まこ「わしは、臆病じゃし、強い心の持ち主でもない」 まこ「答えを出せんから優柔不断でもあるかの、優希はどうじゃ?」 優希「私は…多分、できます。実際できました、これからもそういった何かを判断しなくてはいけない時は出来ると思います」 まこ「はは、やっぱ優希はもう立派な大人じゃのぉ…」 優希「でも、辛いです。本当に辛かったです。」 まこ「ほーか」 ゆうすけ「オギャオギャ」 優希「あ、ゆうすけ!どうしたどうした、よしよし」 まこ「…。ほいじゃ、そろそろ遅いし帰るかの」 優希「あ、はい」 帰り道 まこ「それじゃあの優希、体に気をつけるんじゃぞ」 優希「わかったじぇ!先輩も気をつけるだじぇ!」 まこ「ああ、また会いたいもんじゃ」 優希「私は長野にいるからいつでも逢えるじぇ!今度は家族みんなで遊びに来るじぇ!」 まこ「ああ、そうじゃの、楽しみにしとるよ、ほいじゃあの」 優希「おぅ!じゃ!」 それからまた1年 染谷まこ(21歳)夏の終わり テレビ「きょ、今日からお天気を担当することになりました、 ととと、東横桃子です!な、長野の皆さんよ、よろしくお願いします」ペコリ テレビ「そ、それではお天気です!今年はな、夏のピークが過ぎました!」 まこ「なんじゃこん人、緊張しすぎじゃなー」 結果から言うとこの年はみんなダメじゃった 久は相変わらず現れん 優希は仕事 咲は用事 和は牌のおねーさん じゃったからだ 花火大会の土曜日 花火がよく見える場所 まこ「結局、一人じゃが来てしまったの」 ピューボン! まこ「きれーじゃのー、4年目にして初めてまともに見とる気がするのー」 ピュードン! まこ「…。」 ピュドン! まこ「わしって、変わっとらんのー」 久「でも、それがまこのいいところでもあるんじゃない?」 まこ「!?」 まこ「あ、あんた」 久「ひさしぶりね、まこ」 いつの間にか後ろに久がおった まこ「…。ああ、久しぶりじゃの」 久「元気?」 まこ「ああ、わしは、あい変わらずじゃ。そーゆーお主はどうじゃったんじゃ?電話も通じんし連絡もよこさんと…」 久「うん、ごめんね、まこ、今日はその話をしに来たの」 久「私も、いろいろあってさ」 まこ「ほうか、で、今はなにしちょるんじゃ?昔言っとった問題は解決したんかの?」 ああ、なんじゃろ、このかんじ 久「問題の方はね、もう、いいの、終わっちゃったから」 わしゃきっと、まずいことを聞いてしまった 久「そして、今何してるかというとね、」 いわないで、そんなことば、あんたから、ききたくない 久「死に場所を探してるの」 いやだ、いやだ、いやだ まこ「…。死に場所って、あんた…何、いっちょるんよ…」 久「まこ、私、もう、だめなんだ、」 久「…。疲れちゃったのよ、もう」 久「もう、私が生きてる意味なんてなくなっちゃの」 久「だから、ね、死ぬの」 久「今日はね、お別れを、言いに来たの」 久「まこ、今まで、ありがとう、」 久「元気でね」 久「私を、忘れないでね」 久「ごめんね、突然きて、こんなこといって」 久「まこには、さよなら言いたかったから」 久「ごめん、まこ、ごめん」 まこ「…。ふざけんな…。」 まこ「何言い出すかと思えば、死ぬじゃと!?ごめんじゃと!?さよならじゃと!?」 まこ「ぬしは…ぬしは、ホント昔っから!…突然訳のわからんこと言いよって!飄々としよって!自分勝手でっ!」 まこ「期待させて…そんで、はぐらかして!ぬしはわしのなんなんじゃ!?なんっなんっじゃ!?ゆーてみー!ひさぁ!」 久「…まこ。あなたは私にとってかけがえのない大切な人よ」 久「私の人生でたった二人しかいないのよ」 久「一人は、もう、私の元を、去って行ったわ」 久「かけがえのない人が一人いなくなっちゃったんですもの、私の人生を支える人が一人いなくなった」 久「それだけで、私にとっては、十分死ぬ理由なの、」 久「でもね、もうひとり、まこがね、あなたがいるから…」 久「ね、え、まこ、お願い、私を、嫌いになって」 久「もっと、怒って、私を、嫌いになって」 久「もう、私の顔も見たくない、ってくらいに嫌って」 久「それだけが…私の、この世の、心残り」 まこ(何かいわなきゃ) 久「ねぇ、まこ、」 まこ(こん人このままだと) 久「…。私、もう、いくね」 まこ(!?) 久「じゃあ、まこ、元気でね」 まこ「ま、まちぃ!ひさ!」 久ダッシュ まこ「あ、おい、久!待てってゆーとろーが!」 ブロロロロ まこ「バイクじゃと!?」 まこ「ひさぁ!ひさぁ!待ってくれ!ひさぁああああ!」 まこ「はぁはぁっ!ひさぁ!ひさぁあああああああ!!!」 ガッ!(躓く音) まこ「うわっ!!!」 ドンッ!ゴロンゴロン!!!(思いっきり転んで転がった音) まこ「うっ…あぁ…。ひさぁ…ひさぁ…」 まこ「うっ…うぅっ…」 まこ「わしは…大馬鹿もんじゃぁ…」 まこ「言いたいこともっ、言えずに…っ」 まこ「ひさぁ…」 ピューイドォォォン!ドンドン! 最後の花火に今年もなった まぶたを閉じて浮かべてみる まいったな 言えないかな 言えないよな 言えないとは思ってた でも 言うべきだった もうすべてが遅いかもしれないけど まこ「…。」 擦りむいた全身を庇い 私はそっと歩き出した 染谷まこ(22歳) 夏の終わり あれから1年、わしなりに、いろいろ調べた。 久があんなふうになってしまった原因も、検討がついた。 久の姿は見ていないが、おそらくは生きていると思う。 わしが、まだ、久のことを好きだからじゃ。 あの人はそんな薄情な人やない。 だから今年もあの場所に行こうと思う。 久は来ないかもしれん。 じゃが、もし、来たら。 わしは言える。 その言葉を聞く証人じゃって二人おる。 久よ、この二人は強い子じゃぞ。 今年も最後の花火が始まる。 最後の最後の花火が終わったら。 私らは変わるかな。 また、同じ空を見上げれるように。 第4章 染谷まこ(22歳) カン! 竹井久(19歳)「んんっ、はぁ、はぁっ、んぁっ、いいっ!」 久(大人って、ホント最低の生き物…) 久(汚い、きたない、キタナイ…) 監督「はぁはっ、久ちゃんっ、気持ちいいっ!?」 久「んんっ、はあっ!ええっ、とってもっ」
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/2458.html
『生きてるのは知ってるけどそれが何か?』 17KB 虐待 番い 赤ゆ 子ゆ ゲス 現代 読むだけ時間の無駄と言い切る内容 ・虐系 ・叫んでばっかり ・あまりタイトルを料理しきれてないのでつまらないこと確証。 ・あとは多分特に無し 「いやぁ、やっぱり木々に囲まれた世界は涼しくて気持ちいいねぇ」 一人の青年が、都会の公園近くにある森林で散歩を楽しんでいる。 公園でのんびりするのも良かったが、なにぶん最近の公園ではゆっくりを飼っている人や野良が多くいるためゆっくりできない。 青年はゆっくりが嫌いだった。 普通に「ゆっくりしていってね」と言われ、それを返すだけの野良はかまわないのだが、どうにもそれ以上を望むものが多くて辟易していた。 ゆっくりしたい、ゆっくりさせて、ゆっくりさせろ、どんどん言葉が汚くなり、最後には罵倒に変わるそれだけが嫌いだった。 大体は否定をするとおとなしく引き下がるのだが、一部は逆に怒りをぶつけてくる。 その一部は、家に侵入したのを追い出すと同じく罵倒を繰り返し、体にわからせようとすれば命乞いをし、許そうとすればまた付け上がる。 しかたなく殺処分しようとすれば、「れでいぶだっでいぎでるんだよぉぉぉぉぉ!!!」と騒ぎ立てる。 青年のゆっくり嫌いのほとんどはそれだ。 「生きているのだからいいじゃないか」 そんな事をのたまい、自分の行動の反省が無いのが嫌いだった。他者の都合を考えないで自身の都合に走るゆっくりが、醜悪に見えていた。 いつしか青年は、気に入らないゆっくりを見つけるとすぐ手が出るようになっていた。 無論、飼いゆっくりは手を出さない。生きるための知識や引き際が備わっているものもほぼ見逃しているが、少しでも癪に障ってしまうと容赦はしなくなっている。 自身で、半分はゆっくりを痛めつけるのに享楽的に感じていると自覚している。 少し前にゆっくりを飼ってみたが、結局その自分勝手さに嫌気が差して追い出した。 今思えば町のためにも殺処分にしておけばよかったと後悔している。 「ゆふふふ、かまきりさんをげっとしたんだぜ」 「しゅごーい。おとーしゃんさすがだにぇ!」 「さすがにゃんだじぇ!」 そんな青年はゆっくりを見つける。 まりさとれいむ数匹の親子姉妹のようで、父親役らしい最も大きいゆっくりのまりさがかまきりを捕まえたらしい。 見たところ、子供三体は赤ゆっくり言葉が抜けていない子ゆっくりのようだ。 さすがの青年もこの程度のゆっくりには手を出しはしない。 「ゆぅ、かまきりさんのそのてはゆっくりできないよ」 母親だろうか、次に大きいれいむがまだ動くかまきりと、そのするどい鎌の手を警戒している。 「だったらこうすればいいんだぜ!」 まりさはかまきりの手を食い千切る。かまきりはまだ生きている。 「さすがおとーしゃんはちゅよいんだじぇ」 「おとーしゃんかっこいいにぇ」 自分たちは怖いかまきりを簡単に捕まえ、そして瀕死の重症に追い込んでいるまりさを心底尊敬している。 まさに英雄を見るまなざし。純粋な赤ゆっくりの気持ちが抜けていない証拠でもある。 そんな子供のまなざしにまりさは気をよくしていた。 「ゆふふふ、まりさにかかればこれくらいどうってことないんだぜ。 じゃあ、もっとまりさたちがすごいところをみせてやるんだぜ!」 「ゆふ! れいむもがんばるよ」 言ってれいむとまりさは瀕死のかまきりを放り出して昆虫を探す。 青年は少し気になり、気づかれない程度の距離から観察をはじめた。 「ゆふふ、かぶとむしさん、れいむにゆっくりたおされてね!」 れいむは子供たちの前につれてきたカブトムシに体当たりを繰り返し、最後は全体重をかけて飛び乗って圧殺した。 子ゆっくりからは甲高い歓声が上がり、れいむは照れたしぐさをする。 次にまりさはトンボを子供の目の前で捕まえ、羽をもぎ、おそらく人間の子供でも友達に一人くらいはやったであろう神経の引き抜きをしていた。 「ゆふ。とんぼさんじゃあまりさのすごさはわからないかもだぜ」 「しょんなことにゃいよ、とんぼしゃんはいっつもとんでるから、れいみゅたちじゃちゅかまえられないよ!」 「しょーだよ! それをちゅかまえちゃうんだからおとーしゃんはほんちょにしゅごいんだじぇ!」 まりさも子供たちの賞賛の嵐にご満悦なようだ。 少しすると、子ゆっくりたちに元気が無くなる。 「おちょーしゃん、おにゃかすいちゃよー」 空腹である。 「ゆぅ、じゃあそろそろごはんさんをとりにいくんだぜ」 青年は驚いた。 さっきまで痛めつけていた昆虫たちは、てっきり食料として扱うものだと思っていた。 聞けば、昆虫といえば自然に生きるゆっくりのメインディッシュのひとつだという。 しかしそれをこの野良家族は食事として扱ってはいなかった。むしろおもちゃのように。 なんとひどいことだ、と青年は思う。 人間の子供でも昆虫殺しをやる者はいるだろうが、年をとればむやみな殺生には罪悪感を抱くものである。 それを快楽的にただ殺すとは。 ではこのゆっくり家族は何を食べているのか。 おそらく人間の食べ物の味を知っていしまっているのだろう。だから昆虫が食べられない。 子ゆっくりが昆虫に対して食欲が現れた様子が無いのも、人間のものばかり食べた結果だろう。 青年は野良親子の後をつける。 野良親子はゴミ捨て場に着いた。がしかし、ゴミはすでに無かった。 「おかしいんだぜ、きょうはごみさんがあったはずなのぜ」 「ゆぅ、しかたないね、つぎのばしょにいこうまりさ」 しかしどこのゴミ捨て場にもゴミは無い。 理由は単純で、さっき夢中になって昆虫を虐げていたため、収集時間をすぎていたのだ。 それを知らない親子はあせりだす。 「おにゃかしゅいたよぉぉぉ!!」 「あみゃみゃがちゃべちゃいよぉぉぉ!!!」 「ゆっくちしちゃいよぉぉぉ!!!」 子ゆっくりは痺れをきらせた。空腹の我慢ができないらしい。 ―――この一家は野良化した後はとても幸運に恵まれていた。 まりさは両親が野良の、野良第二世代で生粋の野良育ち。 れいむはまりさが気に入ったがために駆け落ちを行った元飼いゆっくり。といっても、飼い主にはばれていて追い出されただけである。 そんな二匹はそれから現在までの約二週間を順調で幸運に送る。 れいむは最初こそ野良生活に抵抗があったが、人間との生活からなんとか野良の食事や生活に慣れる事に成功し、子供も授かってとてもゆっくりしていた。 まりさは狩の名ゆっくりで、れいむと駆け落ちしてからはほぼ毎日人間の残した食べ物を見つけてきてそれをみんなで食べていた。 家もビルの隙間にあり、落ちていたゴミも有用なものが多く住み心地はなかなかだった。 しかし、そんな幸運を繰り返したおかげで、生粋の野良であるはずのまりさもすっかり舌が肥えてしまい、生まれた時から人間の食べ物を食している子ゆっくりたちは言わずとも今の状態である。 たった二週間。この期間は、単に人の出入りが悪くなった店の廃棄物が多かったなどの偶然で生まれたものであり、収集車が来ていなくても今日はまともに餌など手に入るはずも無かった。 そんな事は生まれながらに苦労を知らない子供たちには関係ない話ではあったが。 「はやきゅごはんさんとってきてよぉ!!!」 まりさは焦る。さきほどまでの尊敬のまなざしから一転、今にも罵声をあげかねない我が子。 このままではまずいと思ったまりさは、ふとあるものを見つける。 「ゆ? れいむ、あれをみるんだぜ」 「ゆゆ? なぁにまりさ……あ、あれはおにいさんのいえだよ!」 そういってれいむとまりさはとある家を指す。 青年はその家に見覚えがあった、というよりも自分の家だった。 なるほど、このれいむは自分が追い出したれいむだったのか。 青年は納得した後、すぐさま一家よりも先に、尚且つ見られないように家に戻った。 この時青年は自分に黒い感情が沸いている事に気づいていた。 「おにーさーん、かわいいれいむがかえってきてあげたからゆっくりあけてねー」 追い出された身分を忘れ、自分の帰りを待っているだろう主人の姿を勝手に夢想するれいむ。 しかし、返事は無い。 当たり前だ。誰も帰りを待っているはずが無いのだから。 「ゆぅ、いないのかぜ……」 「おでかけちゅうかもしれないね。でもこっちにれいむようのまどさんがあるよ、そこからはいるよ」 飼われていたときにれいむようの小さな窓が作られていた。無論そんなものはないのだが、青年はわざとれいむようではなく普通の窓を開けておいた。 「ゆゆゆ、れいむのまどさんはないけど、こっちのまどさんはあいてるよ!」 「ちょうどいいんだぜ、さっそくはいるとするんだぜ」 「ゆわーいやっちょごはんさんがたびぇりゃれりゅんだにぇ」 「はやきゅたべちゃいよ」 一家が窓を越えると、そこには大きめの皿に盛られた白米が不自然に置いてあった。 「ゆゆ! ごはんさんがおてあるよ! おにいさんはれいむのためによういしておいたんだね、ゆっくりほめてあげるよ!」 「おちびちゃんたち、さっそくいただきますするのぜ!」 言うが早いか子まりさと子れいむたちは一目散に白米に飛び込んだ。 「ゆびぇぇぇっぇええええ?!?!?あじゅいぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!」 顔から突っ込んだ子ゆっくりたちは勢いよく飛び出した。 「おちびちゃん、だいじょうぶかぜ?!」 まりさとれいむは大急ぎで三匹に駆け寄ってぺーろぺーろしてやる。 「ゆゆゆ! ごはんさんをあっつくしておくなんて、ひどいおにーさんだね!!!」 れいむはいつもあったかいご飯を貰っていたが、野良生活で冷たいものばかり食べていたため白米が熱々であることなど忘れていた。 そして自爆しただけなのに見えもしない相手に勝手に責任を転嫁している。 「ゆぅ、あじゅがっだよぉぉぉ」 「ゆびぇえええええん!!」 「ゆっぐ、ゆぐ……」 「しょうがないんだぜ、まりさがふぅーふぅーしてさましてあげるんだぜ」 「れいむもしかたないからやってあげるよ! おにーさんはゆっくりはんせいしてね!」 そして数分後、ゆっくりの息吹きなど高が知れたもので、白米は自然に冷めた。 三匹の痛みも引いたらしく、今度こそ食事にありつける。 「じゃあ、いただきますするのぜ」 「ゆっくりいただきます!」 『ゆっくちいちゃじゃきまちゅ!!!』 そして五匹は勢いよく食べ始めた。ところが――― 「ゆびゅえぇぇ?!」 「にゃにごりゅえ?!」 「きぼじばるいよぉぉお!!」 白米の中から出てきたのは昆虫の山盛りだった。 トンボ、かまきり、カブトムシ―――どれも先ほどれいむとまりさが殺して放置した昆虫だった。 「おやおや、せっかくご飯を用意してあげたのに、そんな言い方はないだろう」 影でずっと見ていた青年が現れる。 「ゆゆゆ、こんなゆっくりできないものをいれたのはおにーさんだね! あたらしいごはんさんをよういしてよね、じゃないとれいむおこるよ!」 「こんなきたなくてまずいものをたべさせるなんて、どうかしてるのぜじじい!!」 親に二匹の罵声。青年にとっては聞き慣れたものである。 そして本音からのため息交じりで口を開く。 「こんなもの、っていうけどさ、これ野生に限らず野良ゆっくりの主食だろ? ていうか、わりと高級品のようなもんじゃないか。雑草なんかの何倍もましなんだし」 「はぁぁぁぁぁ? なにいってるの、むしなんかたべられるわけないでしょぉぉぉぉぉぉ?!」 「ふざけてないであたらしいのをもってくるんだぜじじい! そうしたらこのむしさんみたいにてとあしだけでかんべんしてやるんだぜ!!」 どうにも好戦的である。れいむは飼われていた最初の頃の力関係などとうの昔に忘却している。 言葉にはまだ出していないが、自分はこの人間と完全に主人と奴隷という関係にあったとまで。 「いやいやいやいや、じゃあどうして虫を狩っていたんだい? 食べるためじゃないなら無意味じゃない」 「こんなのたべるためにあつめるわけないでしょぉぉぉぉ!! こんなきたなくてにがくてくさいもの、れいむやおちびちゃんたちのおもちゃにしてもらってるだけありがたいとおもってほしいよ!」 「まったくなんでこんなものをまりさはたべれてたのか、ぎもんすぎてしかたないんだぜ!」 「このくじゅ! はやくあまあまもってくるんだじぇ!」 「のりょま! のりょま!」 「はやくしゅりゅんじゃよ! のりょまはきりゃいだよ!」 親に感化され、子ゆっくりたちもその耳障りで甲高い声を響かせる。 青年はどんどんイライラしてきている。 だが、青年のこれは意図的にやっているものだった。 そう、これからの行為のためのスパイスである。 青年の足が上がる。 れいむとまりさがそれに気づいた瞬間、ゆっくりには感知できない速度でその足が振られ…… バチィ という小さな音がした。 「……ゆ?」 何が起こったのか一同理解が追いつかない。 数秒後、子れいむが異変に気づく。 「ゆゆ? れいみゅ、どこいっちゃの?」 自身の妹のれいむがいないのである。 続いてまりさも気づいて周りを見渡すが、何も無い。 いや、後方の不自然に用意された板と、染みがついているのはわかるが、妹の姿はどこにもない。 そして、その染みから甘いにおいがする事に気づく。 「ゆゆ~ん、あまちょうなにおいだじぇ~」 「くそじじぃぃぃぃ、おちびぢゃんをどごへやっだぁぁぁぁぁ!!!!」 「どれいのぐぜになまいきなんだぜぇぇぇぇ!!!」 親二匹も探し始めていたが、すぐに青年に矛先を向けた。 「どこって、そこに『ある』じゃない」 青年が指差す先には、板と黒い染みがある。その黒い染みは、今子れいむと子まりさが一生懸命舐めている。 二匹はいやな予感がした。 甘い匂い、思いっきり振られた足、何かがつぶれた音、黒い染み……餡子?……そして付近に落ちている赤い――― 「ゆわぁあああああああああああああああああああああああ!!!????????!!?」 「うぞだあああああああああああああああああああああああああ!!!!!!」 「大正解。ああ悲しいかなあの子達は自分の妹と知らずその中身を食べている、と」 「おぢびぢゃああああん! それだべじゃだべええええええええ!!!」 れいむは大慌てで二匹を染みから引き離す。 「なにしゅるの、れいみゅはあまままたべてたんだよ!」 「じゃましゅるなー!!」 「こではあまあまじゃなぐでいもうどなんだよぉぉぉぉぉ!!!」 「そんなわきぇないでちょ、おかーしゃんおかちくなったの?」 「なんでもいいかりゃまりちゃにあみゃあみゃをたべさせりゅんだじぇ!」 「このおりぼんはれいむのでしょぉぉぉぉ!!」 言って二匹の前にボロキレになりかけているリボンだったものを見せる。 「ゆ? ……こ、こりぇ、」 「れい、みゅ、の?」 気付いた。いや、気付いてしまった。 『ゆぎゅええええええええええええええええ!!!!』 赤ゆっくりの精神が抜けきっていないそんな子ゆっくりが、同族のしかも親族の内臓を食らっていたなどと知れば、こうなるのは自明であった。 二匹は勢いよくその身の形成物を吐き散らし、食った量などすでに出し切り、それでも内臓を食ったという生理的嫌悪感が押し寄せ続けた。 その吐瀉は止まらない。すでに自身を形成する三分の一を消費したのにも関わらず、まだ出てくる。 「ゆわあああああああ!! あんごはいじゃだべええええええええええええええ!!!!」 やっとの思いで止まった時には、あと一歩で物言わぬ饅頭に成り下がるところであった。 だがまぁ、それも時間の問題であるのだが。 「ゆ、ぎ、ぷぎゅぽ……!」 「はひゅぅ~、ぷ、ひゅ……!」 「じじぃははやぐおぢびぢゃんをだずげるんだぜぇぇぇ!!!!」 「お断りします。自業自得もいいところだ」 「おばえがやっだんだろぉぉぉ! ぐぞどれいははやぐおぢびぢゃんをたずげろ!!!」 「やだよばーか。俺お前ら嫌いだもん。なぁに気にしない気にしない、人様に迷惑かけないうちにこの子らの後を追わせてあげるから」 「ふざけるんじゃないんだぜ! おまえなんかがまりささまにかでるどでぶぎゅぎ?!」 言い終わる前に青年の足がまりさの顔面を踏み潰す。 死なないように、話はできるように、微妙な加減をして。 そしてそのまま瀕死の二匹を掴むと、騒ぎ立てるれいむの口の中につっこんで口を閉ざせた。 「ん”ん”~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!!!!!!!!!!」 涙を流してモミアゲ部分をピコピコと動かして、菱に口をあけようとする。 そんなれいむを見て青年は口の僅かな隙間にストローをぶちこんで水をいれこむ。 数十秒後、れいむの口の中で小さなふたつの命は融けてなくなり、れいむも耐え切れずに水ごと飲み込んでしまった。 青年がれいむを開放すると、今度はれいむが中身を 「ゆげぶりゅ!!?」 吐く事は許されなかった。 そうして吐き気がある程度収まるまで頭から踏まれで口をあけられない状態が続く。 やっとの思いで解放された二匹は青年に食って掛かる。 「じじぃ、なんでおぢびぢゃんをごろじだぁぁぁ!!!」 「がえぜ! おぢびぢゃんをがえずんだぜぇぇ!! ざもないどぶっごろじでやるんだぜぇぇぇ!!!!」 「なんで、って? いやだってお前ら邪魔だしうるさいし気持ち悪いし」 「おぢびぢゃんのどごがきもぢわるいんだぁぁ!!」 「もうがまんならないんだぜ、ぶっころしてやびゅ!!!」 飛び掛ろうとしたまりさをめり込むほど本気で殴り落とす。 喚き叫ぶことしかしないれいむは何もできない。 「これ正当防衛で。 いいじゃないか、お前ら死んでも誰も悲しみゃぁしないってぇ」 「でいぶだぢはいぎでるんだよ! なのになんでごんなごどずるの!!!」 「いやぁ、生きてるのは知ってるけどそれが何か? じゃあ、お前あの虫たちを何で殺したのさ。食べるためじゃないんだろ?」 「ふん、あんなきしょくわるいもの、れいむとおぢびちゃんをたのしまえるためにしんだんだがら、こうえいにおもってもらいたいよ!」 「だろ? だから俺もお前らが気色悪いから殺すんだよ。楽しんで殺してやるから光栄に思ってね」 「あんなのとれいむをいっしょにずるなぶるがっ!!!」 丁度開いたれいむの口にすっぽりと足が入って、口の中はぐちゃぐちゃになった。 まだ微妙に喋れるようだが、もう外では生きていけまい。もっとも、ここで命を終えてしまうわけではあるが。 「同じなんだよ。つか、その考えが気持ち悪い。その自分勝手さが気持ち悪い。 食うための前提で、子供に狩を見せたり強さを見せたならいいけど、そのまま放置? 馬鹿なの死ぬの?死ぬけど」 青年はまりさとれいむをつまみ上げる。 「いだいいだいいだいいだいいだいだい!!!!!!!」 「ひゃなしぇ、ふひょひひぃ……!!」 「まぁ馬鹿ゆっくりに言ってもしかたないわな。 少しでも賢ければどうにかなったかもしれないのに。 ま、安心しなさい、俺が責任持って甚振り尽くして子供たちと同じところに連れてってあーげーる」 青年の表情は笑顔。 しかし二匹にはどんな凶悪な顔よりも怖いものに映っていた。 ほとんど喋れなくなった二匹は、気に吊るされ、命乞いと意味の無い謝罪と涙と糞尿をたらすサンドバッグとなって自重で千切れるまで殴られた。 死に行く二匹の命乞いをする姿を見て、その絶望感を漂わせる目に、青年はとても醜悪で、気持ち悪くて……そして言いようの無い興奮を覚えた。 その後、青年はよく家に餌をまくようになった。 ゆっくりが好きそうな甘い匂いを。 そして今日もまた、家族連れゆっくりが甘い香りに誘われて地獄に足を踏み入れていく。 ~終~ 駄文 書いてて自分があまりイライラしない内容でした。 虫を食料じゃなくただ遊び道具にしつつ自分たちは生きていると主張するのが書きたかった。 しかし料理下手な自分では、自分でも意味のわからない内容と化かせてしまい云々。言い訳。 というか、ゆっくりが喋る量が他に書いたのより多いのが苦手というか。 説教くさいほうが好きなのかも。 どうもイラつかせる描写が苦手でいけません。 やっぱりぽっと描き始めるといけないというのがわかりました。 虐描写は勉強が必要なようです。 愛でたいんですけどね。 ゆうかにゃんハァハァイケメン大好き。 ……眠気でねじ飛んでるみたいだ。 言い訳乙 作 anko1246 特集『ゆっくりに脅かされる農家』 anko1241 ゆっくり教材Vol.1『野良に憧れるれいむ』 anko1257 ゆっくり教材Vol.2『大人になれないまりさ』 anko1272 ゆっくり教材Vol.3『ゆっくりありすの注意点』 anko2390 ゆっくり教材Vol.4『ゆっくりぱちゅりーの弱さ』
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/801.html
京太郎「おう、優希。頑張ってるじゃねーか」 優希「きょ、京太郎……! 応援しに来てくれたのか!?」 京太郎「差し入れのタコスも持ってきたぞ」 優希「京太郎のタコス! げ、下僕にしては殊勝だじぇ……」モジモジ 京太郎「てか、すげーじゃねえか! 次が決勝戦だろ?」 優希「お、おぅ……まあ私にかかればこんなもんだじぇ」 京太郎「今日まで頑張ってきたもんな」ナデナデ 優希「ぬわっ!」ヒョイ 京太郎「あ、悪い。何となく撫でたくなって……もうそんな年でもないのになぁ」 優希「そ、そうだじぇ……もう結婚だって子作りだって余裕だじぇ」 京太郎「ん? 何か言ったか?」 優希「な、何でもないじょ!」カオマッカ 京太郎「いや、何かお前、顔赤いぞ?」 優希「うっさい! お前は黙って私の頭を撫でていればいいんだじぇ!」 京太郎「ほいほい」ナデナデ 優希(……ま、またキツく言ってしまった) 優希(京太郎は私のこと心配してくれたのに……このままじゃいけないじぇ) 優希「……よしっ」 優希「京太郎!」 京太郎「お?」 優希「絶対勝ってくるから、待っててほしいじぇ」 京太郎「おう! 頑張ってこい!」 優希「……行ってくるじぇ!」 優希(……決勝で勝てたら京太郎に告白しよう……) 優希(誰が相手か知らないけど――負ける気がしないじぇ!) 優希「たのもー! ここが決勝の対局室だな!?」 咲「ゆ、ゆーきちゃん……ビックリした」 優希「おろ、咲ちゃんじゃないか」 優希「咲ちゃんと残りの二人は……」 照「…………」 健夜「よ、よろしくお願いします」ペコッ 優希「……フラグ回収早すぎだじぇ」 咲「ふふっ、このまま優希ちゃんがトバされる未来が見え……えっ!?」 優希「――――」 健夜「この子、まだ目が死んでない……」 照「あれだけ点棒を奪われたのに……まだ諦めてない」 京太郎『優希!』 優希『京太郎…?私…』 京太郎『なに呆けんてんだよ、優希。今日は俺達の新しい門出だぞ!』 優希『門出…?あぁ、そうだ…私はあの時咲ちゃん達からの攻撃に耐えて、オーラスの親番までたどり着いて…』 京太郎『そうだ、お前はそのままいきなり純正九蓮宝燈をツモって咲達をトバしたんだ!勝ったんだよ!』 優希『あ…ああ…!京太郎…私、京太郎との約束守れたのか…!』 京太郎『ああ!かっこよかったぜ優希!それでな優希…』 優希『えっ?』 京太郎『今さらだけど、俺お前の事が――』 優希「――――」 咲「ど、どうして…優希ちゃんの京ちゃんへの気持ちが私を上回ったって言うの…ありえない…そんなの、ありえないよ!!」 まこ「よし!優希、よく耐えた!」 久「優希の手牌は完璧よ!後一つをくわえさえすれば!」 和「耐えた…ゆーきが、あのメンバーに打ち勝ったと言うんですか……?」 優希「――私は、勝つんだ…それで、京太郎に…」スッ… 優希(京太郎…私、京太郎の事が――) 優希「……来たじぇ」 咲「!!」 照「……」 健夜「まさか……」 優希「ツ……」 京太郎「優希!!」 優希「――――」グラァ…ドサッ……カランッ、カラン…… 京太郎「ゆ、優希ぃぃぃぃぃ!!」 咲「……」ギュッ…
https://w.atwiki.jp/hyakukami/pages/2289.html
依頼主 カマプアア 出現条件 カマプアア最終進化後 クリア条件 以下の神様の親密度を上げるカマプアア:親密度60 成功報酬 エリクサー 依頼時 オマエはオレをいろいろと助けてくれた。何か礼がしたいが、オマエは何が欲しいんだ?守護して結構経つが、いまいちわからない。教えてくれ。 クリア時 …は?今まで通りでいい?いや、それじゃ礼にならないだろ!?何かないのか!?…いや、オマエはそういうやつだったな。わかった、これからもオマエを守る。それでいいか?