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「そ~らたかいたかーい♪」 「おねーしゃんしゅごーい♪」 「おねーしゃんだいしゅきー♪」 「だすげでえええええ!」 一年で最も過ごしやすいと言われる秋の昼下がり。まりさが妹たちと遊んでいると、友達のれいむの助けを求める声がした。 「ゆゆ!れいむどうしたの!けがしてるよ!」 「れいむおねーしゃんだいじょうぶー?」 「いちゃいのいちゃいのとんでいけー!」 「むきゅん!まりさはおちびちゃんたちをさがらせてね!」 傷つき餡子が流れ出しているれいむを介抱していると、長のぱちゅりーの指示が飛んだ。 指示どおりに妹たちを遠ざけて、囲いとなりだした集団へと戻ると、驚くほど白くなったれいむが息絶えるところだった。 「れいむぅぅ!」 「もっとゆっくり……したかっ……た……」 「どうじてえええ!」 「むきゅー……、れいむはいいつけをやぶってにんげんのところへいったのよ」 ぱちゅりーによるとれいむが話した事情は以下の通りだった。 群れの中でも問題児のまりさが人里で野菜を食べようと誘った。自分ともう一人のれいむがそれに乗った。 野菜を食べていると人間がやってきていじめた。自分は、もう一人のれいむが手助けしてくれたおかげで逃げられた。 捕まっている二人を助けてほしい。 誘ったとみられるまりさは群れのルールを守らず、悪知恵が働き行動力旺盛な、ゲスと呼ばれる部類のまりさだった。 規律ある集団生活には有害だが、未踏の危険地帯を開拓していくことで、問題児ながらも若ゆっくりからは人気があった。 いいところもあったが、人間に捕まってはしょうがない。自業自得だ。群れのメンバーに諦めムードが漂う。 「れいむは?れいむはどうするの!?」 紛らわしいがここで問題にしているのは捕まっているほうのれいむである。まりさはそちらのれいむが好きだった。 「むきゅん。ざんねんだけどあきらめるしかないわ。せめて……このむれにどすがいたら……」 人間には同じように「れいむ」と聞こえるのだが、きちんと意図を汲み取って答えるぱちゅりー。 なにがしかのアクセントの違いがあるのかもしれない。 「そんな……みんながたすけないなら、まりさだけでもたすけにいくよ!」 「むきゅん!だめよまりさ!にんげんはおそろしいのよ!」 制止も聞かず、まりさはそう言って人里へと向かう。 『人里は餡外魔境』 (まっててねれいむ。まりさがだいすきなれいむをたすけてあげるからね!) 頭に広がるは成功のイメージ。人間は自分たちを食べたりいじめたりすると聞く。 だから食べられる前に、まりさたちが木の実を巣の奥に溜め込むようにして閉じ込められているれいむを、助け出すつもりだった。 捕まっているれいむをこっそり逃がして、頬ずりをして無事を喜び合う。 れいむもまりさのことを見直して、人気者のまりさよりも自分のことを好きになってくれる。 『れいむ!もうだいじょうぶだよ!』 『まりさ!』 『こっそりついてきてね!』 『ぶじににげられたよ!ありがとう!』 『れいむにはまりさがついてるからあんしんだよ!』 『まりさ……』 『れいむ……』 そこには根拠のない自信と、れいむをデートに誘いだせたゲスまりさへの嫉妬があった。 坂を下り茂みを越え、動き始めたれみりゃから隠れながら里についたのは、日が暮れようとする時分だった。 黒々と闇が落ちた村の外れに、赤々と灯る松明。その明りの下、男たちが丸い物を蹴りまわしている。 目を凝らしてもよく見えず、 「そろ~り、そろ~り」 と小声で言いながら近づくまりさ。 「ゆぎゃあああああああ!」 蹴りまわされるものの正体を見極める前に、身を引き裂くような絶叫を耳にしてそちらを向いた瞬間、視線が釘付けになった。 自分と同じ顔をしたものが足を焼かれている。ブスブス焦げる匂いが風に乗って流れてくる。 これはゲスまりさが 「ごめんなさい!ごめんなさい!にんげんさんのものだってしらなかったんですぅぅ!」 一度は殊勝に謝っておきながら、 「まりさはおいしくないんだぜ!たべるんならこっちのれいむにするんだぜ!」 許されないと知った瞬間に仲間を売ったことに対する、調理を兼ねた制裁である。 「ばりざがわるがっだでずうううう!あやばるがらばりざのあ゛んよ゛やがないでぐだざいいい!」 「何が悪かったのかなー?」 「にんげんざんのおやざいだべでごべんなざいいい!」 「分かってねえなあ」 「ばりざのおぼうしがああああああ!?」 相手をしていた男は、ゲスの帽子を取ると手にしている松明にかざした。優美なぐらい緩やかに燃え上がる。 悪知恵が働くとはいえ、知能の絶対値が低いので人間には即行でばれる。 「かえすよ」 「ゆぎゃああああああ!あづいいいいい!」 緋色に輝く帽子を頭にのせると、ゲスは大声をあげてとても喜んだ。 「こいつもこんなもんでいいよな?」 「おう、いいよ」 「何か」を蹴っていた男たちが蹴っていたものを鉄板の上に置く。赤々と照らし出されたのは変わり果てたれいむの顔で。 (あくまでもゆっくり視点で)整っていた顔は間断なくめり込んだ足で歪み、砂糖菓子で出来たリボンはところどころ欠けている。 「あづいいいいい!ゆっぐりでぎないいいい!」 「ん?そいつは?」 「あ?なんだお前」 男たちが気づいてまりさを掴み上げた。 「飼いゆっくり?」 「バッジないから違うだろ」 「まりざああ!ばりざとがわるんだぜええ!」 「ま……りさ?……!だずげでえええええ!」 「あ、知り合い?」 まりさは答えない。答えられない。 「みでないでざっざどだずげろおおおお!」 「だずげないならまりざなんがゆっぐりじねええええ」 男の一人が二匹の餡子を掬い取って、OKサインを出した。 「甘みは十分だから全体焼こうぜ」 「けど片方足で蹴ったからそのまんま食いたくねーよ」 「じゃあこいつらに子供産ませてそれ食おうぜ」 「折角手間かけたのにもったいなくないか?それ」 「ストレス解消になったからいーじゃん。それに赤ん坊のほうが旨いらしい」 「どうやって産ませるんだ?」 まりさは目の前の光景を受け入れられずにいた。 変わり果てた姿の人気者のまりさとれいむ。信じられないほど痛そうな仕打ちと嫌な臭い。 助けにきた自分を罵倒する、優しかったはずのれいむ。 「「せーのっ」」 鉄板から引きはがされた二匹が、人間の手で強制的に擦りつけられる。 「すっぎりじだぐないいい!」 「ずっぎりじだらしんじゃうううう!」 「あはは間抜け!」 「いっそこうしたほうが楽じゃね?」 「だはははは!」 男たちはゆっくりの悲鳴なぞ頓着せず、手に持って擦り合わせるのも面倒なので、股に挟んで腰使いの真似などをして笑い転げる。 「い゛や゛だあああ!もっどゆ゛っぐり、じだいいいい!……ゅっゅっ」 「もうゆるじでええええええ!……ゅっゆぅぅ」 「うわ汚ね!」 焦げた二匹の体が粘液で包まれ、今までの苦悶の声から甘く、押し殺したような声に変わる。 「れいむ……れいむ……」 まりさはそんな二人を呆然と見ている。嫌悪感が湧くのに、目を逸らせない。ぬるぬるのれいむ。聞いたことのない声。 「「んほおおおおおおおおおおお!すっきりー!」」 嬌声を上げて二匹は絶頂に達した。見る間に茎を生やし黒ずんでいく。 それを見た瞬間、まりさの何かが切れた。 「いやだああああ!おうぢがえるううう!」 「うおお!?」 おとなしかったゆっくりが突然暴れ出したので思わず取り落とす男。その隙にまりさは灯りの届かない闇へと消えて行った。 「もったいねー」 「うっせ」 「誰か醤油持ってない?」 男たちはあえて追わず、出来立ての赤ちゃんに舌鼓を打った。 まりさが逃げ去ったのは、帰るには見当違いである、村の方向だった。 「ゆ゛ぅぅ……、ゆっぐ……、ゆっぐ……」 泣きながら物音におびえ、目についた隠れられそうな物影に飛びこむ。 「あんなのれいむじゃないよ……あんなきたないのれいむじゃないよ……」 年長のれいむはまりさにとって憧れの存在だった。優しくてきれいだったのに。大好きだったのに。 「ゆー……だれかいるの?」 「ゆゆ!?」 声がしたほうを振り向くと、皮の張り、毛づや、その他どこをとっても素晴らしい、成体の美れいむがいた。 月明かりを浴びたその姿はたおやかで、まりさは一目で心を奪われてしまう。 「ここはおにいさんのおうちだよ。わるいこはゆっくりしないででていってね」 「まりさはわるいこじゃないよ!」 「じゃあゆっくりしていってね!」 「ゆ、ゆっくりしていってね!」 「ゆー、おねえさんはとってもきれいだね!」 「おにいさんがとってもかわいがってくれるからだよ!」 「ゆ!にんげんはこわいよ!れいむが……れいむがあああああ!」 「なかないでね、なくのやめてね。まりさがかなしいとれいむもかなしいよ」 そう言って美れいむは泣きだしたまりさの涙を舐めとる。その親愛の情がうれしくて、いい匂いにどきどきして。 「ゆー……くすぐったいよ」 「まりさはわらってるほうがかわいいよ!」 そう言って頬を擦り合わせる。まりさは先程の光景を思い出して体が強張るが、それも伝わってくる優しさがほぐしていく。 「れいむ……」 「なぁーに?」 「まりさはれいむのことがだいすきだよ」 このれいむこそがほんとうのれいむなんだ。まりさがすきだったやさしくてきれいなれいむはこのこなんだ。 このことおうちにかえろう。これからはふたりでおいかけっこしたり、ちびちゃんたちにおうたをうたったり、ひなたぼっこするんだ。 「れいむもまりさのことがすきだよ」 すりすりすりすり。 伝わってくる振動が、変わった。 「くすぐったいよれいむ~♪」 「……ゅ……ゅぅ……」 「……れいむ?なにか……へんだよ?」 さっきも聞いた声、れいむが出すとは思えなかった声。 「れいむにまかせてね。れいむがきもちいいことおしえてあげるね」 「やめて、やめてね。なにかまりさのからだおかしいよ?」 「れいむといっしょにすっきりー♪しようね」 「!」 実はこのれいむはHENTAIお兄さんに売り込むべく調教されていた、百戦錬磨のエロれいむだったのだ。 「いやだああああ!ずっぎり、ごわいいいい!」 「だいじょうぶだよ。とてもゆっくりしたきぶんになれるよ」 「どぼじでごんなごどするのおおお!?ぎれいなれいむがぞんなぎだないごどしちゃだめでしょおおお!?ごんなのゆっくりじゃないよおおおお!」 「すっきりをわるくいうこにはおしおきだよ!ちょっとほんきだすね!」 当然、その価値観も通常と違い、性行為に対して羞恥心がなく、ゆっくりできる最高の手段だと思い込んでいる。 「ゆふぅ……!」 駆け抜ける快感突き抜ける有頂天。れいむの愛撫で、急速に自分の中で何かが育っていく。 「じぬううう!すっぎりじだらしんじゃうううう!」 「こんなにおおきいのにまりさはなさけないね!」 れいむは取り合わない。人工的な環境で鍛えられたため、成体かどうかの微妙な差異は分からないのだ。 そのため、単なる快感への怯えと判断して更なる刺激を与えていく。 「ごわいよおおおおお!おがあざああああん!」 「「すっきりー!」」 茎を生やして黒ずんでいくまりさ。いくつかの実をつけるも熟しきるには至らない。 「あ゛あ゛あ゛あ゛まりざどおじてえええええええ」 変わり果てたまりさに号泣するれいむ。 「うー醤油醤油」 そこに飼い主である男が戻ってきた。 「おに゛いいざあああん!まりざが、まりざが、すっきりじだらじんじゃったあああ!」 「ん?そいつさっき入り込んだゆっくりか?仲間も黒ずんだし、まだ子供だったんだろ。 未熟なうちにすっきりしたら、産まれる子に餡子とられて死ぬよ」 「ながよぐゆっぐりじだがっただけなのにいい!」 れいむは声を張り上げて泣いた。 翌日。日差しの柔らかな草原で、子ゆっくりが保育役のゆっくりに問いかける。 「まりしゃおねーしゃんまだー?」 「おちびちゃんたちゆっくりきいてね。まりさとはもうあえないよ」 「そんなのうしょだよ!」 「うしょつかないでね!ぷんぷん!」 「ぷかぷかうかんであそぶーってやくしょくしたもん!」 「まりしゃおねーしゃんはいっちゅもやくしょくまもるよ!」 責任感が強く世話好きで、いつもニコニコしていたまりさ。そのまりさが約束を破るはずがない。 「ゆっくりりかいしてね……」 悲しげな説明も耳にせず、その日一日、子ゆっくりたちはまりさの帰りを待ち続けた。 このSSに感想を付ける
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ゆっくりいじめ系1914 楽園~まりさの場合(外伝)より続く ※俺設定注意 presented by [498] 「な に を し て い る の っ ! ?」 突然の怒鳴り声に驚いて目を覚ます11匹の姉妹達。目を開けると、藁と羽毛の寝床から憤怒の形相でこちらを睨み付けるれいむの姿が見えた。 少々騒いだところで目を覚ますれいむではない、だがこのときれいむは悪い夢を見ていた、最愛のまりさがレイパーありすに犯される夢、あのときと同じシチュエーションの夢を見ていたのだ。悪夢にうなされ目を覚ましてみると、そこに居る筈の子れいむが見当たらない。 寝ぼけて布団から出て行ったのだろうか?あの子は体が弱い、柔らかい布団の中で寝かせてあげないと体に障る。辺りを見回して我が子の姿を探すれいむ、それは意外な場所で見つかった。姉妹全員が固まって眠るその中心、長女と三女の子ありすに挟まれ、子れいむは安らかな寝息を立てていた。 端から見れば仲睦まじい姉妹の触れ合いだが、れいむに限りそうは見えなかった。ふと、子ありすが子れいむ側に寝返りを打つ、丁度『すーりすーり』をしているような体勢だ。 瞬間、れいむに電流走る。 直前まで見ていた夢も影響し、れいむにはそれが、子ありすが子れいむを犯し殺そうとしているように見えた、子ありすが『あのありす』と重なって見えてしまったのだ。焼付いたイメージはもう離れない、我が子が危ない、れいむはゆっくりらしからぬ大声を上げた。 姉妹達は焦っていた、いつもは起きる事のない時間にれいむが目覚めてしまったからだ、しかも姉妹達の真ん中には子れいむが居る。 10匹の姉妹達は子れいむとの接触をれいむから禁じられていた、子れいむと自分達とで受ける『おべんきょう』の内容が違うから、というのがその理由だったが、実際はれいむによる忌み子と我が子の隔離が目的だった。 無断で一緒にお昼寝していたとなればお仕置きは必至。怯える姉妹達の中、最初に口を開いたのは子れいむだった。 「ゆ…おとーしゃん、おこらにゃいでね!けほっ、けほっ……れいむがしらにゃいうちにおねーちゃんのとこでねてたの!」 「お…おちびちゃん……?」 「きっちょねぼけてころがっていったんだよ!けほっ…でもれいみゅあんよがいたくなっちゃったから、おとーしゃんのとこにもどれなき ゃったの!だきゃらおねーちゃんたちにおねがいちていっちょにおねむちてたの!」 「………………」 咳き込みながら必至に姉達を弁護する子れいむに、姉妹達は心配しながらも安堵の表情を浮かべる。止むを得ない理由があるなられいむも怒らないだろう……ちょっと残念だが、揃ってお昼寝は暫く控えなければ……。だがれいむから返ってきた言葉は姉妹達の予想を斜め上行くものだった。 「そう…それじゃあしかたないね!」 「ゆぅ…ゆぅ……、そうだよ、おねーちゃんたちはわるくないよ!だかりゃ……」 「あのくそがきどもに、そういえっておどされたんだよね?わかったよ…… いまたすけてあげるからねえええええぇぇぇっ!!!」 「ゆ、ゆううぅぅっ!!?」×11 硬い筈の、動かすだけで痛い筈の底部無理やり伸縮させ、尺取虫のような挙動で姉妹達へ猛然と向かっていくれいむ、水分の無くなってひび割れているいる箇所からは、少量だが餡子が漏れていた。 れいむに見竦められ、動く事の出来ない姉妹達。しかしあと少しで届く、というところで、ドアを開いて『あの男』が乱入してきた。 バンッ! 「ゆ!?」 今度は全員で驚いて見せるゆっくり一家、振り向くとそこに箱に入ったまりさを抱える鬼畏惨の姿があった。 「ゆ、ゆっくりじゃましないでね!おにいさん!れいむはいまからおちびちゃんをたすけるんだ……か…ら?」 「お…おかあしゃあああああんっ!!」×11 「ゆ、ゆ??れいむもおちびちゃんたちもどうしたの?」 まりさを見つけて焦るれいむ。不味い、非常に不味い……別にこの糞餓鬼共にどう思われようと知った事ではないが、まりさに『おべんきょう』や体罰の事を知られてしまうのはよろしくない……最悪のタイミングだ、どうしたものか……れいむが姉妹とまりさを見比べてあたふたとしている。そんな心の動きを察したのか、鬼畏惨がれいむに近づいて耳打ちをする。 「れいむ、安心して良いよ、まりさは今来たばかりだ、ここで起こった事は知らないし、僕から言う事も無い。」 そう言うと鬼畏惨は突然部屋の端から透明な板を引っ張り出してきて、何やら組み立て始めた。 姉妹達はと言うと、透明な箱に閉じ込められているまりさに向かって一斉に泣きつき始めた。事態がよく呑み込めないまりさと、姉妹達が告げ口するのではないかと気が気でないれいむ。暫くやいのやいのと騒いでいた一家だったが、いきなり鬼畏惨がれいむを掴んで放り投げた。 「ゆゆ!?おそらをとんでるみtゆべしっ!」 投げられた先は、先程から鬼畏惨が作っていた透明な板で出来た囲いの中だった。囲いの大きさは2m四方、高さは人間の腰ぐらいまである、跳ねる事の出来ないれいむでは脱出可能な高さではない。 次に鬼畏惨は、まりさに泣きつく姉妹達を子れいむを除き、まりさを入れたのより若干大きいサイズの透明な箱の中に詰めていく。 「ゆぎゅっ、しぇまいよぅ…」 「ゆっ、まりしゃ、ありしゅのうえではねにゃいでね!」 「ありしゅおさにゃいでええ!まりさのぽんぽんいちゃーよぉっ!」 「ゆえーん!くりゅしいよー!!」 「おかーしゃんたちけてえええ!」 「ゆうう!おにーさん、おちびちゃんたちをだしてあげてね!くるしんでるよ!」 「心配しなくても直ぐに出してあげるさ。」 鬼畏惨は箱詰めの姉妹達を抱えると、囲いの中のれいむの目の前に置いた。箱が隔てているとはいえ、目と鼻の先にれいむが居る状況にガタガタと震える姉妹達。まりさの手前、なんとか取り繕おうとして姉妹達に作り笑いを浮かべてみせるれいむだったが、その引き攣った笑い顔は姉妹達に更に恐怖を与えた。 「れいむ、子供達はひとまず置いといて、ちょっとコレを見てくれないか?」 「ゆ?」 あらかじめ用意して置いたビデオデッキとモニタをれいむに見える位置に配置する鬼畏惨。 「これはまりさの『おつとめ』様子を記録したものだ。」 「ゆ、『おつとめ』…の?」 ポケットからテープを取り出し、ビデオデッキにセット、再生。画面に映し出されたのは、笑顔で食事をするまりさとありすだった。『むーしゃ、むーしゃ、しあわせ?♪』と見るからに美味しそうなご馳走を仲良く頬張る二匹。え…?あのありすは……なんでまりさと……?どうして…?そんなれいむの想いをよそに映像は流れ続ける。 まりさの頬に付いたハチミツを舐め取るありす。 それに頬を赤らめて俯くまりさ。 ソファの上ですーりすーりする二匹。 そのまま寄り添って寝てしまう二匹。 起きたら笑顔で挨拶、そして語らう二匹。 『ねえまりさ、あのれいむのこと、すき?』 『そんなわけないよ!』 『そう…じゃあありすのことは?』 『ゆうん♪だいすきにきまってるよお♪せかいでいちばんあいしてるよ♪』 そんな会話を最後に映像は途切れた。最後の方は音声の繋ぎ合わせなのだが、れいむにそんな事分かる訳もなく、歯を食いしばり、涙を流しながら震えていた。 まりさは口をパクパクさせて青ざめていた。何か言おうとするが、焦りと緊張で上手く言葉にできずオロオロするばかり。姉妹達はまりさとれいむの異様な雰囲気になにかゆっくり出来ないものを感じ、押し黙っていた。 そんな中、沈黙を破ったのはれいむだった。 「どおおおしてえええええ!?どおしてれいぱーありすとまりさがなかよくしてるのおおおおお!?」 「ゆっ!?れ、れいむ、それは……」 「うらぎったね!れいむのきもちをうらぎったね!?れいむはまりさがまいにち『おつとめ』がんばってるってしんじてたから、れいむもがんばっておちびちゃんのおせわしてたのにっ!!なのにっ!!まりさは!まいにち!あんな!ゆっくりしたおへやで!おいしそうなごちそうたべながら!れいぱーありすとうわきしてたんだ!!!うああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」 「ち、ちがうよ!!れいむ、まりさはうわきなんて……」 「じゃあさっきのはなんなのおおおおお!!?」 二匹の様子を見て少々不満そうな鬼畏惨。 上々な出来だが、れいむの姉妹達へのヘイトがいまいち足りない、どうしたものか……。ふと、足元に変な感触を感じ見下ろしてみると、鬼畏惨に擦り寄ってくる子れいむの姿があった。 「ゆぅ…ゆぅ……おにーしゃん、おねーちゃんたちをこっちにもどしてね。あそこにいたらゆっくりできにゃいよ。」 姉妹達を心配して、れいむから遠ざけるよう鬼畏惨にお願いする子れいむ。 そうだ、コレがあったじゃないか。鬼畏惨は子れいむを掴みあげると、他のゆっくりから見えないように、子れいむの後頭部から中枢餡子を狙って注射器で微量のカプサイシンを注入する。 「ぴぎょ!よよよよよよよよよよよよよ!!」 少量とはいえ、中枢餡子を辛味に蝕まれた所為で変な声を上げ始める子れいむ。鬼畏惨はそんな子れいむを囲いの中、れいむの真後ろに置いた。 「よし。 おーいれいむ、ちょっとこっちみてくれないか?」 「ゆ!?おにーさんはだまっててね!いまれいむはまりさと……」 「れいむの『おちびちゃん』が大変な事になってるんだ。」 「ゆ、おちびちゃん!?」 れいむが振り向くと、そこには顔を真っ青にして白目を剥き、小刻みに震えながら餡子を吐く我が子の姿があった。 「お……お、おちびちゃん!?どうしたの!?」 「お、お、お、おと…しゃん……なん…か……びり…びり…すりゅよ………ごふっ。」 「しっかりしてね!おとーさんがぺーろぺーろしてあげるからねっ!!!」 「ぴ……ぎゅ………」 「あああああんこさんでてきちゃだめえええええ!!もどってね!あんこさんゆっくりおちびちゃんのおくちにもどってねええええ!?」 我が子の吐いた餡子をどうにかして口から戻そうとするれいむだったが、子れいむの吐く餡子によってそれを阻まれる。ゆっくり、ゆっくりと体内の餡子を失っていき、気が付けば子れいむは床に顔だけ張り付いたような姿になっていた。平べったい顔から浮き出た二つの眼球がれいむの方を向く、れいむにはそれが『おとーしゃん、たちけてね…』と訴えているように見えた。一分後、子れいむは残った中枢餡子を吐き出し、苦悶の表情のまま絶命した。 れいむは物言わぬ皮となった我が子を見つめ、顔の穴という穴から体液を流し続けていた。なんでれいむのおちびちゃんがこんな目に遭わなきゃならないの……っ!? そんな悲しみに暮れるれいむに囁く鬼一匹。 「やあれいむ、なんで君の子供が死んだのか分かるかい?」 「ゆ゛あ゛…あ゛、あ゛……わがらないぃ、わがらないよお゛お゛お゛……どぼぢでえ?どぼぢででいぶのおぢびぢゃんがああああ………せっがくうばれだのにいぃ……はじめてのあがちゃんだったのにいぃ………。」 「ふむ、れいむの子は体が弱かったよね?だから元気になるよう、れいむはれいむに他の姉妹より多くごはんをあげてたよね。」 「ゆ゛!れ、れいむ…そんなことしてたの!?」 「だ、だって!!おちびちゃんはからだがよわかったんだよ!?ごはんはほかのこよりいっぱいあげなきゃだめでしょおおお!?」 「そのごはんを食べてなかった、としたら?」 「……ゆ?」 れいむは鬼畏惨を見て首をかしげる。そんな筈は無い、最初の方こそ残してはいたが、寝て起きるとおちびちゃんにあげたごはんは全部無くなっていたのだ、食べてないなんて筈が…。 困惑するれいむに、鬼畏惨は姉妹達を指差しながら言った。 「君が子供にあげたごはん、君が寝てる間にあの姉妹が食べてたみたいなんだよね、殆ど全部。」 「ゆ、ゆゆうぅぅ?!?」×10 確かに姉妹達は子れいむの餌を食べた。しかしそれは子れいむが言い出した事であり、更に言うならその餌は元々姉妹達が食べる筈のものだったのだ。仮にそうでなかったとしても、れいむは子れいむが食べ切れなかった分は捨てていたので、その捨てる筈だった物を姉妹達は口にしていたのだ。どっちにしても、姉妹達が子れいむの餌を食べた事は咎められような事ではないし、まして子れいむの死因になどなりはしないのだ。 だがれいむはそう思わなかった。 子れいむは体が弱い、だから大量のごはんが必要、それを姉妹達が食べた、だから子れいむは姉妹達の所為で死んだ。 れいむの頭の中ではそんな論理展開がなされていた。 子れいむの死を自分達の所為にされて固まっている姉妹達をれいむが睨み付ける。その顔は、先程姉妹達に向かって行ったときものとは比べ物にならない程、憎悪で歪んでいた。 「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!お゛ま゛え゛だぢはごろずっ!!い゛っびぎの゛ごら゛ずごろ゛じでや゛る゛!!!」 「いやああああ!」 「きょわいよおおお!」 「おきゃあしゃあああん!」 「ぴいいい!?ゆっくちちていってね!ゆっくちちていってね!ゆっくちちていってねえええ!?」 「たちけてえええ!」 「ゆーっ!ゆーっ!れいむやめてね!!まりさのおちびちゃんたちだよっ!おねがいだからやめてねえっ!!?」 「うるざいっ!!れ゛いぷまのこどもも゛!うらぎりぼの゛のばりざも!みんなゆっぐぢでぎなぐじでや゛る゛う゛う゛う゛う゛!!!」 「どぼぢでそんなごどいうのおおおおおおお!?」 姉妹達を踏み殺そう、喰い殺そうと透明な箱に体を打ちつけ続けるれいむ。姉妹達は相変わらず泣き叫んでいるが、まりさは透明な箱で姉妹達が守られている事に気づくと、今度は鬼畏惨に姉妹達を助けるよう懇願しだした。 「おにいさん!まりさのおちびちゃんたちをたすけてあげてね!」 「…………」 「あのままじゃれいむにゆっくりできなくされちゃうよ!おねがいだからたすけてね!」 「………そうだな、今は大丈夫でも、あのままじゃ箱が壊れたとき子供達が危ないね。」 嘘だ。あの加工所製の透明な箱は、例え鬼畏惨が力の限り蹴ったとしても壊れはしない、まして底部が不自由なゆっくりの体当たりなど効く筈もない。だがそこはゆっくり補正、鬼畏惨の言葉も加わった事で、まりさの目には鬼気迫るれいむの攻撃で今にも箱が壊れそうになってるように見えた。 「ゆうううっ…!おねがいしますっ!どうかこどもたちをたすけてくださいいいいいっ!!」 「…………」 「とってもいいこたちなんですっ!すごくやさしくて!あたまもよくて!おうたもじょうずで!ゆっくりしたこたちなんですううう!!!おねがいしますっ!なんでもしますっ!あのこたちをたすけてあげてえええええ!!!」 「っん素晴らしいっ!!その言葉を待っていた!!」 「ひゅぐっ!?」 「まりさ、今君は『何でもする』と言ったね?」 「ゆ、い、いったよ!おちびちゃんたちをたすけるためならなんでもするよ!ほんとだよっ!!」 「わかった、実は子供達を助けるにあたって、ひとつ選択をしもらいたいんだ。 ああ、『えらぶ』って事だよ」 「『えらぶ』んだね?ゆっくりりかいしたよ!で、まりさはなにをえらべばいいの!?ゆっくりしないでおしえてね!!」 「簡単さ、『れいむを殺して子供達を助ける』か『子供達を見殺しにしてれいむを生かす』か……さあ、ゆっくりえらんでいってね!」 「……ゆ?………ゆ!?ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛!!?」 一拍置いて言葉の意味を理解するまりさ。鬼畏惨は更に追い討ちをかけるように言葉を続ける。 「ああ、そのままにしておいても子供達も何匹か生き残るだろうけど、それじゃツマンナイからさ、まりさがどっちも選ばなかったら頃合を見て全員潰すから。」 「いやああああ!!!おねがいだからたすけてあげでえええ!!!」 「うん、だからどっちを?」 「そんなのえらべないいいいいい!!!」 「じゃあみんな潰すけど、いいんだね?」 「ぞれはだめええええ!!!たすけてあげでええええ!!!」 「堂々巡りだな……じゃ、選びやすいようにしてあげるよ。」 そう言うと鬼畏惨は囲いの中に入って行き、姉妹達が入っている箱を、蓋を開けてれいむの前でひっくり返した。 顔から地面に落ちたり、他の姉妹が上に乗っかったりして、大半が動けないでいる。そんな姉妹の中で、頭から落ちて逆さまになったまま動けない子ありすにれいむが近づいていく。 「だめえええ!!おちびちゃんにげてえええ!!」 「ゆっきゅ?」 「ゆっくりしんでねえええぇぇぇっ!!!」 底部が上を向いてる子ありすをれいむが噛み千切る、丁度、口の真ん中から下半分を失うような形だ。上顎だけピクピクと動かし、目はキョロキョロと周りを見回している、暫くして自分の体が半分無くなった事に気づき、痛みと恐怖で涙を滲ませる子ありす。れいむは半分になった子ありすを咥えると、囲いの隅に放り投げた。 「とどめなんかさしてあげないよ!!れいぱーありすはそこでずうううぅぅぅっと!くるしみながらしんでねっ!!!」 「ゆああああん!ありしゅううううう!!」 「まりじゃのいもうとがあああああ!!!」 「おかあしゃあああん!たちけてねええええ!」 「まりしゃはしにたくにゃいよ!ゆっくちにげりゅよ!」 「い゛や゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!でいぶや゛べでね゛え゛え゛え゛!!!ばりざの゛ごどもごろざな゛いでえ゛え゛え゛え゛!!!」 そして始まる小さな逃走劇。底部が不自由なれいむの移動速度では、全力で逃げる子ゆっくりを捕まえる事はまず出来ない。だがそれも広い空間での事だ、2m四方の囲いの中では大回りに移動する事が出来ない。姉妹達は迫り来る恐怖から全員で固まって逃げていた、こうなると、壁を背にしたとき壁側の子ゆっくりは初動が遅れる事になる、そして遅れた者の中から次の死者が出るのだ。 二匹目の犠牲者も子ありすだった。れいむはここでもありすを重点的に狙っていた。 この子ありすはれいむに押さえつけられ、身動きを封じられた。 「やめちぇえええ!!ありしゅのあんよだべにゃいでえええええ!!!」 まず押さえつけずに済むよう、底部を食いちぎる。 「いぢゃあ゛あ゛よ゛お゛お゛お゛!!!ありじゅのおべ、おべ、おべべがあ゛あ゛あ゛あ゛!!?」 次に舌で両目を抉り、眼球がカスタードに繋がった状態で咀嚼する。 「んぐぉ!?ん…!ん…!んばばばば!!!」 最後に口内を口の部分ごと食いちぎる。 目を抉られ、口を縦長に食いちぎられた所為で、子ありすはまるで絵画『叫び』のような見た目になっていた。 三匹目は子まりさ。子ありすを捕まえようとしたのだが、先頭集団に居る子ありすを捕まえるのは困難だった為、近くでのそのそと動いていた姉妹の中で末っ子の子まりさに標的を変えたのだ。 「まりさににてるからってちょうしにのらないでねっ!!おまえもれいぱーのこだよっ!しんでもれいむにわびつづけてねっ!!!」 「あよ、あんよ゛!あんよはやめぢぇえ゛え゛え゛え゛!!!」 子ありすと同じように動きを封じるれいむ。 「までぃじゃのおぼうぢがあ゛あ゛あ゛あ゛!!?がえぢでえ゛え゛え゛え゛え゛!!!」 子まりさの帽子を目の前で引き裂いていき、『おまえにはもうひつようないよ』と冷たく言い放つ。 「おぶぉっ!やべちぇええええ!!まりじゃのきれいなかみもってがないでえ゛え゛え゛え゛!!!」 今度は上から圧し掛かり、髪の毛を頭皮ごと引き千切る。 「ゆおおおお!?まりじゃのおはだが!!おべべがあ゛あ゛あ゛あ゛!!?」 引き千切った頭皮から、まるでリンゴの皮を剥くように螺旋を描いて子まりさの皮を剥ぐ。瞼を失った眼球がぽろりと落ちて、れいむに踏み潰された。 最初の子ありすとは逆に、口の部分だけ残し餡塊となった子まりさ。わずかな大気の動きだけでも激痛なのだろう、しきりに痛みを訴えている。 四匹目の犠牲者が出たところで鬼畏惨が泣き喚くまりさに声をかけた。 「どうする?まりさ。」 「ゆああぁぁ……おちびちゃぁん…れいぶぅ……どぼぢてええぇぇ……?」 「やれやれ、まだ決められないのかい?最初にも言ったけど、決められないなら全員潰すよ?」 「ゆぃぃっ!?それはだめえええええ!!!」 「……まあ僕としては、子供達を残す方をお勧めするけどね。考えてもみなよ、仮にれいむを生かしたとして、まりさにどんな得があるっていうんだい? ま り さ の 子 を 殺 す よ う な ゆ っ く り な ん だ よ ?」 「……っ!?」 実際のところ、最初にれいむの手に掛かった子ありす以外はまだ生きていた。と言っても回復は絶望的で、中枢餡子のおかげで辛うじて意識が保っていられるという状態であり、とても『生きている』とは言い難い状態だった。 おちびちゃん……まりさのかわいいおちびちゃん………望んだすっきりじゃなかったけど、それでも大切に育ててきたまりさの子供達………。一緒にゆっくり出来る時間は少なかった、だからこれからすーりすーりもぺーろぺーろも沢山してあげるつもりだった………。けどもう4人も殺されちゃった…………。どうして?まりさはただみんなでゆっくr「おー、五匹目。喰っとる、喰っとる。」 「ゆ゛!?あ……あ…あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!?」 「まりさが早く選ばないからだぞ??……ゆっくりした結果がこれだよ!ってやつだね。」 まりさが囲いの方を見ると、子まりさがれいむに丸ごと噛み潰されている最中だった。れいむの口の中で必至に助けを乞う子まりさ、れいむは姉妹達に見せ付けるように、ゆっくりと歯で圧力を加えていく。みちみちと皮の裂ける音が聞こえ、圧迫された餡子が子まりさの目から口からまむまむから少しずつ溢れてくる、そして張力の限界を迎えた顔が、音を立てて口から一文字に裂け、押し出される形で子まりさの中身が外へひり出された。 もうゆっくりしている暇など無い!まりさの心は決まった。 「……おにいざんっ!ばりさはおちびぢゃんだちをえらぶよっっ!!!」 「決まったか。確認するけど、子供達を助けるんだよね?」 「そうだよ゛っ!!まりざはまりざがうんだおぢびちゃんたちをまもる゛よっ!!」 「わかった、それじゃあ子供達を助けるとしよう。」 鬼畏惨が囲いへ向かうと、れいむが6匹目を捕まえようとしているところだった。鬼畏惨はれいむを掴み上げ、殺戮ショーを強制中止させる。 「じゃまするなああああああ!!!ころさせろおおおおおおおお!!!」 「おお狂気狂気、お楽しみのところ悪いんだけど終了な、しゅーりょー。」 「ゆっ…ぐ……?」 「ゆぅ、たすかっちゃの?」 「ゆ!もうだいじょーぶだよ!」 「ゆっきゅいできるよ!」 「ゆえぇぇ……でもいもうちょがあぁ…おねーちゃんがああぁぁ……」 姉妹達の死に涙を流す子供達、殺戮が終わっても残るのは地獄だった。子供達の事はひとまず捨て置き、掴んだれいむをまりさの入った箱に叩きつける鬼畏惨。 「ゆべっ!」 「ゆひいぃっ!れいむう!?」 透明な箱の外側に張り付いたれいむに小さく悲鳴を漏らすまりさ、憎悪に歪んだその顔は、『楽園』に来た頃のれいむとは完全に別のものへと変わっていた。 鬼畏惨はれいむを箱から引っぺがすと、箱のまりさと向き合うように押さえつける。 「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!はなせえええ!!あいつらぜんぶゆっくりできなくしてやるううううう!!!」 「ああ、あ……れい……む……」 「さあまりさ、良く見ておくんだよ? 君が『選んだ事』を、ね」 to be continued...⇒
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『まりちゃの未来』 7KB 不運 飾り 赤ゆ 人間なし 独自設定 ネタ被りが怖いです まりちゃの未来 虐待はありません。 ゆっくりが死にません。 なんだか俺設定風味です。 それでもよろしければどうぞ。 楽しんでもらえれば幸いです。 まりちゃは今とてもゆっくりとしていた。 暖かな母の温もり。 優しく包み込むような母の声。 凛とした希望に満ちた父の声。 恐れも、苦しみも、悲しみも、飢えも無い世界で、まりちゃは微睡んでいた。 --ゆぴー。まりちゃはゆっくちしちぇいりゅにょじぇ。 --きょきょはちゃいきょっうのゆっくちぴゅれいしゅにゃのじぇ。 --きょんにゃゆっくちぴゅれいしゅをもっちぇるまりちゃは、えりゃばれちゃゆっくちにゃのじぇ。 まりちゃは与えられた環境を、思う存分享受していた。 暖かく、柔らかく、ただただゆっくりとしていられる場所。 そんなところが本当にあれば、それはゆっくりにとってまさしく桃源郷ともいえる、理想のゆっくりプレイスだろう。 だが本当はそんな場所は、この世界には存在しない。 この世界はそんなに優しくないのだ。 ……ただ母の胎内を除いて。 そうこのまりちゃは出産を母の胎内で待つ赤ゆっくりであった。 当然何時までもこの場所に、留まれるものではない。 恐れと、苦しみと、悲しみと、飢えに満ち、それでも希望という名の未来が待つ、外の世界へと旅立つ日がくる。 だがまりちゃはそんな日が来るとは露とも考えず、ただただゆっくりとしていた。 ついにその日が来た。 まりちゃの中にある中枢餡の本能が目覚めを呼びかけ始めた。 それは誕生を祝福するかのような、優しく柔らかな呼びかけであったが、 --うるちゃいんだじぇ、まりちゃはきょきょでゆっくちしゅるんだじぇ。 今のゆっくりを手放したくないまりちゃにとって煩わしいだけだった。 しかし自分の中の中枢餡からの呼びかけは絶え間なく続く。 本能の呼びかけが次の段階に入った、継承記憶の開放である。 ゆっくりにとってゆっくりする事は本能が教えてくれる。 しかし本能からくるゆっくりは自己のゆっくりだけで、そのままだとわがままなゲスが生まれるだけだ。 それを修正するのが両親から引き継ぐ記憶、継承記憶である。 もちろん全ての記憶が継承されるわけでは無いし、生まれてくる子に個体差もある。 そして一番重要な両親の資質、ゲスの両親からは碌な記憶しか引き継がない。 善良な両親なら生き延びてきた経験が、有用な記憶として継承されるだろう。 このまりちゃの両親は、善良で優秀な個体で運がよかった、何度も死ぬような目に遭いながらも生き延び、 普通のゆっくりならば、その餡子脳で上書きされるようなつらい記憶も、生きるための大事な知識として持ち続けていた。 しかし、ぬくぬくと大きくなってきたまりちゃにとって、その記憶は強烈過ぎた。 親姉妹が、仲間達が、おちびちゃん達が、惨殺される記憶。 人間に、鳥に、猫に、犬に、捕食種に、はてはゲスな同族に惨殺される恐怖の記憶。 もちろん幸せな記憶も含まれていたのだが、今まで快適な環境で幸せだけを感じてきたまりちゃにとって、 恐怖の記憶は、今まで経験したことが無く、まりちゃに恐慌を起こさせるには十二分すぎた。 --ゆぴー、なんなにょじぇー。きょれはなんなにょじぇーー。 --まりちゃをゆっきゅりさしぇろーー。きょんなにょはいやじゃじぇーー。 --きょわい、きょわいんだじぇーー。おしょとはいやだじぇーー。 最早まりちゃは外の世界に対し恐怖からパニックを起こしていた。 そんな時、 『まりさのかわいいおちびちゃん、おとーさんがいーっぱいすーりすーりしてあげるのぜ。 かりのしかただっていーっぱいおしえてあげるのぜ。だからがんばるんだぜ、まりさのかわいいおちびちゃん。』 父の愛情に満ちた力強い励ましの声が聞こえた。 『れっ、れいむのかわいいおちびちゃん、おかーさんっ…がペーろぺっろして…あげるよ。 いっしょにっ…ゆっくりしようね。だっ、だからがんばってね…、れっ、れいむのかわいい…おちびちゃん。』 母の慈愛に満ちた優しい励ましの声が聞こえた。 まりちゃは理解した。自分は望まれて生まれるのだと。 絶望の世界ではない、希望に満ちた未来へと生まれるのだと。 この暖かい場所を離れるのはつらいけど、父と母によりそって温もりを分かち合える。 「きゃわいいまりちゃがちゅてきにゆっくちうみゃれるよ。」 まりちゃが生れ落ちることを決意し初めて声をあげた時、まりちゃの両目が開いた。 そこは暗い場所であった。 そこには希望という名の未来はなかった。 視線をめぐらすと、産道が開いているのだろう明るい光が見えた。 その光にまりちゃは未来を見た気がした。 両親と寄り添ってゆっくりしている自分。 沢山の友達と一緒に跳ね回っている自分。 美ゆっくりと恋をしている自分。 愛する妻と可愛い子供たちに囲まれている自分。 そんな希望に満ちた未来。それが光のむこうで自分を待っている、そんな予感がした。 「まりちゃはうみゃれるよ。」 もう一度呟き、まりちゃは光へと向かった。 だがまりちゃは、希望に満ちた未来を望むあまり焦り過ぎたのだ。 まりちゃは這いずることなく、そのまま産道に向かってしまっていた。 産道はそんなに広くは無く、本来頭から這いずって、母の胎動の力も借りて進むべき狭き道である。 「ゆぴっ。」 当然産道にもぐりこむことも出来ず、跳ね返され倒れてしまった。 しかしその失敗がまりちゃの頭を冷やした。 「まりちゃとちたきょとが、あちぇりすぎたんだじぇ。」 まりちゃが再度もぐりこむために、起き上がろうとしたその時、胎内が蠢き始めた。 胎動が始まったのである。 「おかーしゃんが、てちゅだってきゅれてりゅんだにぇ。」 母の愛に感動して打ち震えているまりちゃの目に意外なものが映った。 リボンの付いた黒いトンガリ帽子である。 --なゃんであんなゃときょろにおぼうちがありゅの? --きょきょにはまりちゃいぎゃいいなゃいのに? --じゃああれはだゃれのおぼうち? --まりちゃのおぼうちとおにゃじだね、でみょありぇ? --きょきょはまりちゃしきゃいにゃいよ、ありぇ? --まりちゃしかいにゃい?まりちゃのおぼうちとおにゃじ? --ありぇ?ありぇ??ありぇ???ありぇ???? ここまでたっぷりと時間をかけて、ようやくまりちゃは解答を得た。 「ゆぴーー。まりちゃのちぇかいいちにょおぼうちがーー。」 あわてて帽子を取りに戻ろうとしたが、何故か起き上がれずあんよも動かなかった。 「ありぇ、にゃんでうぎょけにゃいにょ?」 まりちゃが不思議に思い、視線をあんよの方に向けると、あんよが産道に飲み込まれていて、動くことが出来なかった。 これは母親のれいむが初産ではなく、出産のコツをつかんでいた為に、効率よく胎動をコントロールすることが出来たことと、 まりちゃが思考に時間をかけすぎたことが原因であった。 まりちゃは慌ててあんよを引き抜こうとしたが、最早あんよはがっちりと挟まりピクリとも動くことは無かった。 「ゆぴーー。あんよしゃんはにゃしてぇにぇ。」 まりちゃはじたばたと足掻くが、あんよが抜ける気配は無い、それどころかじわじわと体が飲み込まれていく。 それでも諦め切れない、いや諦めるわけにはいかず、まりちゃは舌を伸ばしたり、おさげを伸ばしたりして、何とか帽子を回収しようとしていた。 「まっちぇね。おかーしゃん、まっちぇね。まりちゃのおぼうちが。まりちゃのおぼうちが。」 必死になって母親に呼びかけるが、胎動は止まる気配すらみせず、まりちゃを飲み込んでいく。 もう事態が好転することは無いだろう、体の半分が飲み込まれていた。 まりちゃはまだお帽子を回収しようと頑張っていた。 だが届かない。まりちゃの未来が詰まったお帽子には、最早届かない。 諦め切れないまりちゃは、お帽子に呼びかける。 「まりちゃのおぼうちゆっきゅりしにゃいでも…」 ついに口までもぐりこんでしまい喋れなくなる。 もはやまりちゃに出来ることは、顔が飲み込まれるまで、涙でかすむ目で大事な大事な自分の帽子を見つめるだけだった。 自分の思い描いた未来が、お帽子とともに自分から離れていってしまう。 まりちゃの目は絶望の色に染まっていた。 ついにその目も飲み込まれてしまった。 「まりさ。うっ、うまれるよっ。おちびちゃんが、うまれるよっ。」 「だいじょうぶだぜ。ちゃんとうけとめるんだぜ。あんしんするんだぜ。」 すぽーんと軽い音と、ぽすと柔らかい音が続けて鳴った。 「れいむ、おちびちゃんはちゃんとうけとめたのぜ。」 「ありがとう、まりさ。」 「「それじゃ、せーの。ゆっくりしてね、おちびちゃん。」」 お飾りの無いゆっくりは差別される、たとえ両親に守られようともそれは変わらない。 まりちゃはもう友達もできない、番もできない、おちびちゃんもできない。 まりちゃの未来は永遠に失われてしまった。 赤ゆ言葉がうまく使えてない気がする。 まだまだリハビリ中。 文章さんゆっくりしないで生えてきてーー。 前作で二ヶ月ぶりって書いたけど よく見ると三ヶ月ぶりだった。 前作で付け忘れた過去作達 anko2457 野生の条件 anko2459 好敵手 anko2467 花壇の罠 anko2487 サボテンとれいむ anko2494 感情の色 anko2512 ある研究員の悩み anko2565 俺のちぇん anko2595 テーブルバイブレータ anko3088 まりさのおぼうし
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後編です 副題とかにも挑戦してみました 今作群は挑戦の塊です 思春期によくお世話になり、あとで顔から火を吐かせてくれるポエムにも挑戦です ちなみに発条(ぜんまい)です ではどうぞ 可愛い時計、止まって泣いた 優しい発条、笑って巻いた 時計と発条、仲良しこよし 何時も一組、笑ってる 「ちびちゃん、あさだよ」 「あちゃだよ、おねーしゃん!おねぼーさんはゆっくりできないよ」 「ゆ…、おかあ、さん?」 目を開けるとそこにはお母さんと妹の姿があった 「あたりまえだよ!れいむはちびちゃんのおかあさんにきまってるよ ゆふ、まだねぼけてるんだね」 そういって自分の顔をぺーろぺーろしてくれる しかし、震えが止まらない 何故だろう? ああ、そうか… 「ゆゆ…にゃんだかゆっくりできないゆめをみてたきがしゅるの… みゃみゃもぴゃぴゃもれーみゅもみんなどっかにいっちゃうの…」 「ゆふふ、うん、それはたしかにゆめだよ おかあさんもおとうさんもちびちゃんもちゃんとここにいるよ…」 まだ震えている体を丹念にペーろぺーろしていく その懐かしくゆっくりとした感覚に徐々に震えが収まって行く 「ゆゆ、もうだいじょうぶだよ! ぜんぶゆめだったんだね! ままもれーむもぱぱもちゃんといるね!」 半ば自分に言い聞かせるように、半ば確かめるようにはっきりとした口調で言った 「そうだよ、じゃあ、あさごはんだよ!」 「いっちょにむーちゃむーちゃしようね!」 元気の無い姉を気遣ってか仔れいむも元気一杯に話しかける そんな何気ない日常 かけがえのない日常 「今日」も何事も無く始まって行く… みんなで朝ごはんをむーしゃむーしゃした後 しばらくみんなでゆっくりした 何とも無い風を装っているがどこか元気の無い仔まりさが気になったのだろう 仔まりさがゆっくりしたのを確認し、父まりさは狩りに出かけて行った 「きょうもいっぱい、おいしいごはんさんとってくるよ! たのしみにしててね! れいむ、ちびちゃんたちをおねがいね!」 「ゆっくりまかせてね!まりさもけがしないようきをつけてね!」 何時ものやり取りの後、母れいむは朝ごはんの片づけをし仔とゆっくりし始めた ゆっくりと言ってもゆっくりしているのは子供ばかり おかしなことをしているんじゃないかと、危ない目に遭っているんじゃないかと母れいむは目が離せない、気が抜けない 命よりも大切な仔だ、絶対ゆっくりさせる そんな気持ちが無ければとてもじゃないが親なんてやっていられない お歌を歌ってもらったり、一緒になって練習したり 日向ぼっこをしたり、追いかけっこをしたり、一日はあっという間に過ぎていく 「ゆ!いまかえったよ!ごはんさんいっぱいとれたよ!」 父まりさがご飯を手(帽子)に帰って来た 夕ご飯を食べてゆっくりとした一日もこのまま終わる そう思った時だった 「たいへんだよー!」 ひどくゆっくりとしてない叫び声が群れに響く なにか大変なことが起きたと思い、れいむと仔を巣に残し父まりさが様子を見に行った 「どうしたの?」 辺りを跳ねまわるちぇんを捕まえて事情を聞いた 「ゲスだよ!むれのはじっこにいたゆっくりのおうちがおそわれたんだよー! すごくたくさんなんだよー! ゆっくりしないでにげるんだよー!」 そう言うや否やすぐさま他の所へ告げに行く 「ゆう…まずいよ…」 父まりさの体に冷や汗が流れる この辺りは比較的安全な地域で今まで群れが襲撃を受けた事が無い だから此処には集団的な戦闘経験のあるゆっくりはいない 早くもパニックが起きているようだ 本来は戦闘要員をかき集める役目のちぇんがあの調子では仕方がない とにかく一度お家に戻ろう … 「というわけなんだよ、みんなはまりさがもどるまでぜったいにおうちのそとにでないでね!」 「ゆ、わかったよ。ちびちゃんはれいむにまかせてね!…けが、しないでね…」 巣に戻ると、家族に状況を知らせた そして総崩れの群れを立て直すべく、長の所に近所の成体を連れて行くと父まりさは言った それを聞いて仔まりさはひどくゆっくり出来なくなった お父さんがもう帰って来ない…そんな気がしてならなかった しかし、群れに生きる以上戦いは義務である それに大切な人を守るために戦う事の大事さを繰り返し教えられて育ってきたまりさには止められなかった 「おとーしゃん…」 「どうしたのちびちゃん、あかちゃんことばになってるよ!」 「はやく…かえってきてね」 「ゆ!もちろんだよ!おとうさんならげすなんてあっというまにやっつけちゃうよ!」 これしか言えなかった 手近のお家から順に覗いていく しかし、パニックが起きてから暫く経つ、近所に残っていたゆっくりは少なかった それでもいっぱい(具体的には8体)集められた 「ゆ、それじゃみんなおさのところにいくよ!」 「「「「「「「えい、えい、ゆー!!!!!!!」」」」」」」 互いに鼓舞しあい今や敵地となった群れを進んでいく 慎重に敵の姿を探りながら行くが今の所、ゲスらしき物は居ない 「まちがいだったのかな…」 次第にはそんな事を言い出す始末 なんとか宥めながらなんとか長の所まで導いた 警戒なんてあったもんじゃない 「おさ?まりさだよ!しつれいするよ!」 返事も待たずお家へ入って行く しかしそこに「あった」物は… 「「「「「「「「おざああああああああ!?」」」」」」」」 体を食いちぎられたうえ、れいぷされたのか全身から餡子を流し、茎を生やしている長だった物だった 如何に体格が大きいとはいえ、所詮はぱちゅりー、もみあげで二,三体を道連れにするので精一杯だったようだ 「おさがゆっくりさせられたよ!」 「もうだめだよ!さっさとにげるよ!」 「おさぁぁぁぁぁ」 元々無い戦意がさらに下がっていく 「ゆ、でもまだぱちゅりーがいるよ!」 まだ若いが長老一粒種、厳しく躾けられ、親の威光無しに見ても次期長確実とされている それを担ぎ上げ、群れに統制を取り戻そうと考えたのだ 「そうだね!まだぱちゅりーがいたね!」 「ぱちゅりーさえいれば、あと…でもたたかえる!」 僅かな希望に盛り上がる中一人のれいむが言った 「ぱちゅ、りー?」 「うんそうだよ!あのぱちゅりーならおさのかわりになれるよ!」 そう言いながられいむの視線の先を追う 「………」 人はあまりの衝撃を受けると話せなくなるという ゆっくりでも同様の様だ 長が庇うように立ちふさがる奥にそれはあった 二/三程が食われて無くなっている、次期長の骸が 「「「「「「ぱぢゅりぃぃぃぃぃいいいいい」」」」」」 もう駄目だ… 群れを掌握できる人材はもう居ないだろう 群れの中心に位置している長が屠られている以上、その周辺に居住していた長老達も無事ではないだろう こうなったら、ここを捨てるしかもう道は無い 「みんな、ゆっくりきいてね、もうむれはおしまいだよ!」 「ゆゆゆゆゆ?」 「どぼじでそんなこというのぉぉぉぉぉ!?」 「嘘だっ!」 「それでどうするの?」 なんか違うの混じっていたような気がするけど…まあ、いいや 「みんなでげすのこないところにおひっこしするよ!」 「でも、とちゅうでおそわれちゃうよ…」 「あかちゃんは?まだちいさくてとおくにはいけないよ?」 「ごはんは?おひっこしのじゅんびなんてしてないよ?」 問題は山積みだ でもやらなければ死を待つだけだ それに今の調子でばらばらに逃げるのではただ被害を増やすだけ、何とかして一定以上の規模で疎開したい 「じゃあ、みんなはここにのこってげすとたたかうの?」 「ゆう、そうはいわないけど…」 という物も居れば 「ゆ!おさのかたきうちだよ!げすにめにものみせてやるんだよ!」 等と盛り上がっている物も居る 会議は踊る、むしろ転がる 理性的な考えが苦手で、感情的なゆっくりがそんなにすぐに纏まる訳が無い まりさはこの後何かあっても長にはなりたくないなと痛感していた 「とりあえず、おそとにでよう!おはなしはそれからだよ!」 強引にでも話を進ませる そうしないと何時までも此処でゆっくりすることになるからだ 玄関を抜けるとそこには絶望があった 沢山のゲスがいた 予想通り、長老達のお飾りを持っている個体が散見される 皆やられてしまったのだろう 「ゆああああああああ」 景気のいい事を言っていた個体までも悲鳴を上げる 「みんなにげるよ!」 その場から逃げ出した 幸い、ゲス達は奪った食料を貪ったり、れいぷするのに忙しかったりして追いかけては来なかった 「みんな、いそいでね!」 皆を急かした後、お家へ入る 「みんな、ゆっくりしないできいてね!」 「まりさ、どうしたの?」 只事ではない、そう察した 「おひっこしするよ!みんなでげすのこないところでゆっくりするよ!」 「だからどうして?」 「おさも、おさのぱちゅりーも、ちょーろーもみんなゆっくりしちゃったんだよ! だからおひっこしするんだよ!」 よく分からないがこれ以上問いかけている時間は無さそうだ 「おちびちゃん、おひっこしするよ!みんなでごはんさんもっていこうね!」 「「わかった(ちゃ)よ!」」 片っ端からご飯を口へ詰め込み、家を出た もう帰る事の無い、お家…ゆっくり出来ない気分で眺め振り切った 「みんな、じゅんびはできたね!おやまにいくよ!おやまならかくれるところがたくさんあるからだいじょうぶだよ!」 そう言って導いていく父まりさ しかし 「いきのいい、ゆっくりがいたんだぜ!」 「でいぶはしんぐるまざーなんだよ!ゆっくりごはんさんになってね!」 「にげられないんだよー、でもにげまわってたのしませてほしーんだよー、むごたらしくしんでね!」 無数のげす達が追いかけてくる このままじゃ逃げきれない! 「みんな、かぞくをまもるよ!いっしょにたたかってね!」 足止めするべく立ち止まり、他の一家の父親に一緒に戦うよう求める 「いやなのぜ!まりさはにげるのぜ!」 「れいむもにげるよ!かてないたたかいをするのはゆっくりできないよ!」 「かちめのないたたかいはとかいはじゃないわ!」 皆まりさを置いて逃げ出してしまった 「ゆううう、まりさひとりでもくいとめるよ!れいむはちびちゃんをおねがいね!」 「まりさ、だめだよ、いっしょににげよう!」 「だいじょうぶ、まりさはふじみなのぜ、おぼうしさんをれいむにあずけるから、かならずあとからおいつくのぜ」 危機を前に男性性が強くなったのか、ぜ言葉が出るまりさ 愛しのれいむにお帽子を押し付け後は振り返らず、げす達へ突っ込んでいく 「まりさ!…いぐよおちびちゃん、いそいでれいむのおくちにはいってね!」 こうなったらご飯どころではない 口に入れていた食糧を吐き出し、ちびちゃんを入れて跳ねる … どれくらい経っただろう、山へ入りしばしの休憩をとった すると声が近付いてきた 「にげられないんだよー!あきらめてねー!」 ちぇん! 一番厄介な奴が追いついてきた… (ゆう、れいむのあんよじゃ逃げきれないよ…) こうなったら… ちびちゃんたちの布団代わりに使っているまりさのお帽子を見つめる (やるしかないよ!…ゆふふ、たしかにおいつくね、まりさ…) 「ちびちゃん、いや、まりさ」 「なに?おかーさん?」 「これからおかーさんは…おかーさんはちょっとおはなししてくるよ おなじゆっくりだもん、はなせばわかるよ!」 「おかーしゃん…」 「だからちょっとのあいだれいむをおねがいするよ… おねーさんなんだからいもーとをゆっくりさせてあげてね! れいむ、おねーちゃんにわがままいっちゃだめだよ!」 「わかったよ、わかったからすぐかえってきてね!まりさとやくそくだよ!」 「わがみゃみゃいわにゃいよ!じゃからすぎゅかえってきてにぇ!」 「やくそくしたよ、だからふたりともゆっくりしてね!」 まりさの形見を目深にかぶり、茂みを飛び出していく 「れいみゅ…いくよ!」 「うん…」 「ゆがあああ、ゆっくりできないげすはじねええええええ」 凄まじい形相でちぇんに迫るれいむ 此処だけ見るとどちらが悪役か分からない その後夜を徹し、茂みに隠れながら逃げ続けた 分散したことが幸いしたのか、追手も分散し発見を免れた その後も山奥を目指し進み続ける 数日間逃げ続け、やっと雨宿りできそうな木の根元に落ち着く 何とか逃げ伸びる事は出来たようだ しかし、まだ狩りもできない子ども 草を食べて飢えをしのごうとした しかしまだ赤ゆに近いれいむの体はそれを受け付けなかった 家を出るときは真ん丸で可愛らしい赤ゆだったれいむ、今は見る影もなく萎んでしまった 「おねぇーしゃん…ゆっくりできなくて…ごめんね…」 「れいみゅ、れいみゅ!しんじゃだめだよ!ゆっくりしてね!」 懸命に声をかけ励まそうとする 「ごめんね…ごめんね…」 うわ言の様に繰り返し、最後に微かに痙攣を残し、れいむの短い生涯は終わった 「れいみゅうううううううううううう」 その後、数日間仔まりさの泣き声が途切れることはなかった 「ごべんねえええ、ゆっぐりざぜられなぐっで、ごべんねえええええ」 …… … その後小規模な群れの被害が相次ぎ、ようやく事態を重く見たどすたちにより群連合が締結された 各群れから抽出された精鋭で討伐軍が編成され、ゲス集団は壊滅していった ゲスの集団が消滅した今もその組織は残り、この地域の群の防衛にあたっている 「ごべんねえぇぇぇえ」 「おねえしゃん?おねえしゃん、ゆっくりしてね?」 ゆさゆさと体が揺すられる 「おねえしゃんだいじょうびゅ?」 「れいむ?」 「ゆ?ふりゃんだよ?」 「…」 しばし中に視線を彷徨わせる 「ゆ…ゆ!ごめんね、おこしちゃったかな?」 漸く状況が飲みこめた 夢を見ていたようだ 魘されて寝言を言ったらしい 「ううん、ねみゅれなかっちゃの…」 「そう、よかった…おひるねしすぎちゃったのかな?」 そうではない事は分かっているがその事を敢えて言うほど無神経ではない 「いっしょにすーやすーやしようね…ゆ、おうたさんうたってあげるよ」 ♪~ 柔らかな音色が紡がれていく (このこはぜったいにゆっくりさせるよ!れいむみたいにはぜったいしないよ、だからみまもっててね…れーみゅ…) 今度こそ二人は安息の世界へと沈みこんでいく… まりさとふらんが出会ってからもう一月近くたった 毎日草むら周辺をうろついて親ふらんの迎えを待っているが、いまだ邂逅を果たせていない もう待つのは限界だ、冬支度を始めなければならない 特にふらんが好きな茸はかなり少なくなっていた 「ふらん、今日はおねーさんと一緒に茸さん狩りに行こう!」 「ゆう?きのこしゃん?いきゅー」 「ゆん、じゃあ、おねーさんのおぼうしさんにのってね!ちょっととおくにいくよ!」 「おぼうしさんにのりゅの?」 「そうだよー、ゆいしょっと」 お帽子の縁にふらんを載せる 「ゆわああ、たきゃいよぉ、ふりゃんおそりゃをとんでるみちゃい」 「ゆふふ、どう?おちびちゃんきもちいい?」 「うん、きもちいい…」 羽に風を受け、まるで飛ぶような仕草をする 「ゆふふ、それじゃあ、おちないようにしっかりつかまっててね!」 「う~♪」 跳ねる事によって増した風にうっとりとして、ご機嫌な声が出る (ゆふふ、ちびちゃんゆっくりしてるね!) 「さあ、ついたよ!」 何時も茸をとる辺りに着いた ちびちゃんがはしゃぐもんだからつい張り切って跳ねてしまった 帰りはゆっくり帰ろう… 「きょきょでとりゅの?」 「そうだよー、こうしてね、木さんのしたとかにね、よくあるんだよー」 瞬く間に次々と茸を見つけて行く ふらんの目には何もないように見えたのにあっという間に集まっていく 「しゅごいよ!おねえしゃんしゅごいよ!」 「ゆへん、でもなれればちびちゃんにもすぐにできるようになるよ!」 「う~、ふりゃん、がんばりゅ!」 お帽子の上からきょろきょろとあたりを見回す 「おねーしゃん、あっちにきれいなきのこしゃんがありゅよ!」 「ゆー、どれどれ、…ゆう、ちびちゃんこのきのこさんはたべられないよ」 「そうにゃの?」 「たべるとあんこさんはくのがとまらなくなってゆっくりできないんだよ! ちびちゃんもきをつけてね!おねーちゃんもいっかいたべてひどいめにあったよ!」 「ゆゆ!?きょわいよ…」 「たべなければだいじょうぶだよ、あんしんしてね」 震えるふらんをあやす様にお帽子を跳ねさせ、高い高いをする 「うー!ふりゃんおしょらをとんじぇるみちゃい!」 山の天気の様に目まぐるしく変化するふらんの表情 まりさにはそんなちびちゃんが可愛らしくてたまらなかった 遊んでるんだか狩りしてるんだか、兎に角茸を集めて行く そうしていると近くにゆっくりの気配を感じた 「ゆっくりしていってね!」 「ゆっくりしていってね!」 「ゆっきゅちちていってね!」 この辺は偶に他のゆっくりと会う 過去の記憶からゆっくり嫌いを患っているまりさだがちゃんと挨拶を交わす まねしてふらんもちぇんに声を投げかける まりさに仔が居るなどとは思いもよらなかったから驚き帽子の上に視線を向ける 「ゆぴ!?ふ、ふらん!?」 お帽子に載せたふらんを見るなりちぇんは顔を強張らせた 「そうだよー、まりさのおちびちゃんだよ!ゆっくりしてるでしょ?」 「う、うん…そ、それじゃ、ちぇんはようじがあるからさよならーだよー」 そう言うなり逃げ出すように跳ねて行く 「ゆう?にゃんだったの?」 「わからないよー、ゆっくりできないこだったんだろうねー」 「おねーしゃん…」 ちぇんの口癖を真似てみると不安げな顔をしていたふらんの顔に笑顔が戻る (なんだったんだろう) そう思いつつ狩りを続けた 間もなく冬だ、もっと沢山のご飯を集めないと! 暫く跳ねていると茸だけでなく、色々な木の実も沢山見つけられた お帽子の中に獲物を詰めているとふらんも真似してYUN帽に詰めようとする しかし、底が浅くて僅かな量しか入らない 「ゆう、おねーしゃんのおぼうししゃんすごいよ! ごはんしゃんたくさんはいるし、ふりゃんものれりゅよ! ふりゃんもおねーしゃんみたいなおぼうしさんほしいよ!」 などと駄々をこね始めた 「ちびちゅんのおぼうしさんもかわいくってとってもゆっくりしてるよ! もっとおおきくなったらいっぱいごはんさんつめられるよ!」 と宥める まりさ自身も昔、お父さんに同じような事をよく言ったものだ しかしちゃんと大きくなって詰められるようになった 形は違うけど多分ちゃんと出来る様になるだろう そんな実感の籠った言葉を聞き機嫌を直す 「ゆ!ふりゃんもはやくおおききゅなりゅよ!」 「ゆふふ、たのしみにしてるよ…」 そうなったら別れの日は近い その時を想像してまりさはちょっと泣きそうになる 「ゆ~!きのこしゃんもっとさがしゅよ!」 しんみりしていると先にふらんが行ってしまった 「まってね!」 「はやきゅ、おねーしゃん!」 追いかけると更に逃げ、追いかけっこへ発展していった 恵みの秋はまたたく間に過ぎ去り、 冬は次第に深さを増していく… 出会ってから半年以上が経ち、冬を越し春を迎えた 久しぶりに外に出るとはしゃいで飛び回った 冬の間にすっかり成長し、赤ゆから仔ゆっくりへと成長を果たしていた 羽をぐんと伸ばして伸びをすると何だか飛べそうな気がしてきた 「ゆ!ふらん、おそらをとんでるよ!」 気がするだけではない、実際に飛んでいた それを見たまりさは仰天する 「おちびちゃんがおそらをとんでる!!!!」 「みてみておねーちゃん!」 驚くまりさを見て調子に乗って輪を描いて飛び、そばへ下りた 「すごいよ、おちびちゃん!まりさおそらをとぶゆっくりなんてみたことがないよ!」 興奮して頬を擦りつける 「あつい、あついよおねえちゃん!」 あまりに気を入れてすーりすーりをしたものだから、頬が熱を持ったのだ 「ごめんね、おちびちゃん」 ちょっと赤くなった頬をペーろぺーろしてあげる 「ゆうううう♪~」 半ベソかいていたがすぐに機嫌を直す ころころと笑顔を浮かべるのを見て、ぺろぺろをやめて言った 「それじゃあ、おちびちゃん、おねーちゃんかりにいってくるよ!」 そろそろ一人でいても大丈夫だろう 連れて行きたいがまだ雪解けから間もない、 「うん、ふらんおるすばんしてるよ!」 「とおくにいっちゃだめだよ!かわさんはあぶないからちかづいちゃだめだよ!」 念を押してから狩り場へと出かけて行った しかし、駄目と言われればやりたくなるのが子供と言う物 ちょっとだけならと川へ行ってしまった 「ゆう、すごいよ!」 雪解けを集めて速し、どっかの川 一時程ではないがまだまだ流量は多い 河原へ下りて行くとじんわりと水っけがあんよへ伝わってくる 「ちゅべたいっ!」 あんよも冷たいし、おねーさんにも注意されているしもう帰ろうと思った時 ふらんの目にある物が映った 「ゆう?」 そっと摘みあげる 「ゆああ、きれいだよ!ふらんのたからものにするよ!」 狩りを終えて帰って来たまりさを何も無いかったかの様に出迎える 「おちびちゃん、とおくにいってたね!」 あんよについた泥を見咎められ、怒られた 「もう、とおくへいかないよ。ゆるじてぇ」 泣きながら謝り、その後二人でご飯を食べた 何事もない(今日はあったけど)平穏な日々、今日からまた続くと信じていた …… … だが、その日は唐突に訪れた 群との交流が無いまりさの巣に5体ものゆっくりが訪れたのだ どうしても話したい事がある、だから子供を連れてついて来て欲しいと彼らは言う 善良そうな顔をしていて、手土産のご飯も沢山渡され 何より、来なければどうなるか、と声に出さずに凄んでくる 1対5では勝ち目が無い 何とか穏便に済ませようと要求をのみ、ふらんを連れ巣を出た そして彼らは言った 「ふらんをわたせ」 何故自分のおちびちゃんを取り上げようとするのかと語尾を荒げると 「ふらんはゆっくりをたべるゆっくり、そんなあくまのようなゆっくりがちかくにいられるとこまる」 「れみりゃいじょうのかいりきをほこるばけもの、おとなになられたらてにおえない」 「ゆっくりにとってしにがみのようなものだ、あれのおやをころすにもただいなひがいがでた」 ちびちゃんのお母さんを殺したのはお前たちか! 怒りにわなわなと体が震える 「ははおやだけではない、ちちおやもだ」 一体が誇らしげに言う ふらんに勝ったのだ、誇らしくないはずが無い 「はねなしだからなんとかてにおえた」 「はねなしのゆっくりしてないこだからみすててもしかたがない」 「はねなしでかりもできないおやだった、だからそいつはほんとうはもうしんでいたはずだ」 「そうだったはずをそうにするだけ、きにやむことはない」 親ふらんを悪しざまに侮蔑しながら説得しようとして来る その顔にはゆっくりしてない親から生まれたゆっくりしてない子どもを何故わざわざ育てようとするのか、という拭い切れない差別意識があった まりさには羽無しの意味は分からなかったが、兎に角ふらんのお母さんを見下しているのは分かる 不完全な物を嫌うゆっくり、生まれつき羽が無い奇形は捕食種と言えど軽侮の対象らしい これ以上をちびちゃんに聞かせられない そう思い、少しの間離れているように言った だがそれだけではない まりさの心にふらんを見捨ててゆっくりしたい 元々見ず知らずの仔だ、命をかけて守る必要はない そんな気持ちが生まれ、そばに居られなくなったからだ 「それにしてもゆっくりをくらい、そらをかけるゆっくりがじべたをはいずり、きのこやらくさやらをすにはこんでいくのはあわれだったぜ」 茸…そうかなんでちびちゃんが茸が好きだったのか それは親の愛情そのものの味、ゆっくりできる記憶が刺激されたんだろう その後も散々罵り、子供を見捨てることの正当さをまくしたてたのち、最後にこう言った 「ゆ、まりさはまいごのちびちゃんをそだててあげる、とってもゆっくりしたゆっくりだよ! だからおとなしくふらんをわたせばまりさにはなにもしないよ!」 「まりさたちはむれをだいひょーするしこゆなんだよ!つよいんだよ!おとなしくゆうこときいてね!」 こいつらは善良だ 大人しく言う事を聞き、ふらんを渡せば間違いなく自分を見逃すだろう 死ぬのは怖い ゆっくりしたい しかし… 不意に虚空へ今は亡き家族の顔が投影される お父さんだ (まりさの弱虫さんを叱っているのかな…すごく怖い顔だよ…) お母さんだ (まりさの卑怯を悲しんでいるのかな…すごく悲しそうだよ…) れいむだ いや、これは… (まりさの顔だ、それも小さいときの… 泣いてるの?怒ってるの?どうしてそんな顔をしてるの?) ああ、これは…またやるの?たいせつなひとをまたしなせるの?…憤っているんだ 最後に…ふらんの顔が浮かんだ 寝ている時、食べている時、一緒に遊んだ時、他愛のない顔ばかり思い出す 死神…悪魔… れみりゃ以上の化け物…ゆっくりの天敵 (だけど、だけど、だけど!ふらんはまりさのこだよ!) そう思い定めた直後、虚空に浮かぶ顔は無数の笑顔に変わった それが正しいと言わんばかりに 「ふらんは…わたさないよ!まりさはふらんのおかあさんだよ、なにがあってもぜったいにまもるんだよ! ふらんをわたせばみのがす? ばかなの?しぬの? じぶんのおちびちゃんをみすてていきのびるゆっくりがどこにいるの? はじをしってよね!ゆっくりできないよ!」 言ってしまった それを聞いたふらんの目から涙が溢れる 「ちび、にげろおおお」 ふらんの涙に違うものが混じる この言葉は偶然だろうが親ふらんがふらんに掛けた最後の言葉と同じだったからだ 逃げるふらんを背中で見ながらゆっくりと正対する 捕食種とやらを狩るほどの手慣れだ まず助からないだろう しかし、後悔は微塵もない もし生まれ変わりとやらが実在したとしてもまた同じ選択をするだろう それほどまでにこれが正しい事だと信じた そして…ゆっくりの信じる気持ちは力となる…! 「ゆああああああああ!!!」 多勢に無勢しかし果敢に挑んでいく ばぐん! 「ゆっぎいいいいい、あでぃずのおべべがあああああ」 一番手近に居た「饅頭」の目を噛み千切る 力が籠り過ぎていたせいか、ありすの大きくなった眼窩には何本か砕けた歯が残る この瞬間まりさはゆっくりではない化け物となったのだろう 「ゆがああああああああああああ!!!!」 どこん! 「ゆべえ、あぁぁ、ごほぅ、わがらないよー」 自身の体にも亀裂が走るほどの体当たりをかます 開いた傷口から餡子が流れる だが、痛みなど最早感じない すると 「ゆぎいいぃい?」 「ゆっくりできないばけものはさっさとしんでね!」 「おねえちゃん?」 その悲鳴を聞き思わず立ち止まるふらん 「ぐるなあああ、いげええええええ」 怒鳴り、追い返す 背中に違和感を感じる… ああ、刺されたんだ… これが枝さんの感触、いや、死の感触 だが 「ゆうううああああああああああ!!!」 渾身の力でそれを払う 今はまだお前はお呼びじゃない! 「へ、へいふほおふひは…」 「があああああ」 「ゆべっ…」 やたら口のでかい「饅頭」を潰し、次の敵を探す まだだ、まだ二匹いるはず! 横合いから旋風の様にやや小ぶりな影が襲う 「よくもみんなをぉおぉ!!!」 みょんの振り下ろすけんがまりさの眼球を砕く 普通のゆっくりならこれで怯む、間違ってはいない しかし…死を悟ったゆっくりが眼球一つで怯むわけがない 死を覚悟したゆっくりと戦った事が無い、それが致命的だった 「おああああああああ!!」 もはやゆっくり特有のゆ付きの叫びですらなくなった咆哮を上げ、怯むみょんに体当たりをかける 「ゆああああ、おびょ」 恐怖のあまり躱す事を忘れ青眼に構えたまま固まっていた そこに体当たりを受けたのだから、そのまま咽喉の奥まで突き刺さる 無論まりさも唯では済まなかった あごの下から突きぬけ、貫通したけんは口内で僅かに残っていた歯列を歯肉ごと吹き飛ばした あと…あと一人… 「うぱあぁぁ」 側面から刺された みょんの様な怯ます剣筋ではない、殺意の塊の一撃 こいつは… 「まりざああああああ」 突き破れよ、とばかりに突き刺されたけんに向け力を込めた 自棄になった訳ではない その方角には… 「ゆべ!?」 地肌がむき出しな崖があった 崖に叩き付けられ、さしものまりさも口からけんを離す しかし今の自分の力ではもう潰せない でも あとちょっと あとちょっと力が加われば! 「ゆぐ、へへそんなたいあたりきかないのぜ?」 余裕を取り戻したまりさが挑発する 「ゆぐ、ぐふぁ…ならまりさがてほんをみせてみるといい「のぜ」?」 オウム返しというのは案外効くものだ、特に餡子脳なゆっくりならば 自分の語尾をからかわれていきり立ったまりさは襤褸雑巾になったまりさに体当たりする それが罠とも気が付かずに 「ゆべええええ」 攻撃が当たるなり、大量の餡子を噴き出す 口からだけでなく、全身の傷から流れる 「それだけあんこさんはけばもうおしまいなのぜ。もうあきらめるのぜ、まりさはよくたたかったのぜ…」 ニヤ 親まりさが正にゆっくりらしいニヤけ面を浮かべる 「そうそう、あきらめどきがかんじんなのz」 「ぐおおああああああああああ!!」 勝利を確信した憎たらしい面に齧り付く 「むだなのz…ゆ?なんのおと?」 ずずずと何かが滑る音が聞こえる まりさ!上から来るぞ! 「うえ?」 上をみると大きな岩(人間目線では石)が滑り落ちてくる 「はなぜええええええ」 渾身の力を込めて親まりさを引き離そうとする 「やだよ!そんなたのみは…きけないよ!」 「ゆがああああああああああはなぜえええええええええ」 執念勝ちかまりさが親まりさを剥がすのに成功した だが時すでに遅し 「やっt」 ずん! まりさの体に深々と石が突き刺さり、そして裂ける 勝った… しかしもう動けそうにない ちびちゃんは逃げ延びただろうか… 追手がこれだけならいいんだけど そしてゆっくりと視界が狭まり、全てが暗黒へ包まれようとした時 機能を停止しようとしていたまりさの目に小さな影が飛び込んできた 「ふ、らん…きちゃだめって…にげてっていったでしょ…」 「でも、でもおねえちゃんがしんぱいだったの」 「しかたないこだね…ほら…なかないで…ゆっくりできないこたちは…もういないよ…」 「おねえじゃん…」 ああ、泣かないで… でももうすーりすーりもペーろぺーろもできない… できないよ… どうしたら… … そうだ… 「ふらん…」 「にゃ…に゛?」 「まえ…ほしが…てた…まりさ…のいちば…んだいじ…なおぼうしさ…んあげる…よ…だから…なきやんでね…」 「おねええじゃんん」 これを受け取ってしまったら、すぐにまりさがゆっくりしてしまうのではないかと思えて受取れなかった 「ふら…おぼ…し…まりさ…おも…て…ゆ…くりして…ね…」 「やじゃ、やじゃよ、おねえじゃんとずっといっしょにいるううう おねえじゃんしんじゃやだあああああ」 「も…とゆっ…りさせたか…た…ごめんね…」 ゆっくりしたかったではない、ゆっくりさせたかった そう最後に残し、静かに痙攣して、やがて止まった まりさの命は燃え尽き、体はゆっくりと唯の餡子へと還って往く 徐々に失われていくゆっくりとしての存在を感じ、ふらんの体が弛緩する するとふらんのお帽子が脱げてしまい、転がる ゆっくりにとって命と同程度の価値を持つお飾り、しかし今はそれに気をかけることすらなかった そしてその中から或る物が顔を覗かせる… 「あ、あ、あああああああああああああああああああああああああああああああああああ」 それは…水晶 一緒に永遠にゆっくりしようと「えんげーじりんぐ」としてまりさに渡そうとしていたもの… もう渡せない もう一緒にゆっくりできない もう…まりさは居ない もう、もう、もう、もうもうもうもうもうもうもうもうもうもうもうもうもう!!!!!! 幼い子供が親に向ける無垢な愛情 そう言うには彼女のそれは深すぎた… 可愛い時計、またまた泣いてる 優しい発条、ただただ見てる 時計と発条、離れ離れ 可愛い時計、もう動かない 作者です 最後までお読みいただき、ありがとうございます 何か前篇後篇と言いながら、明らかに分量が変ですね 一つに纏めるか、前中後に別けるべきでした 前作コメントより 愛ででもいける ありがとうございます 実はこの話、元々の題は「ふらまり」で ただまったりとした愛で話のつもりでネタづくりしていました しかし、ちょっと魔が差しちゃいましてこんな話になりました どうしてこうなった… ではまた二部でお会いしましょう 追記 あと、この連話を書き終えたら名前を持とうかと思ってます 現在は一作目の名から観察あきとなっています それがいい、もしくはこっちの名の方がいい! というご意見ありましたらよろしくお願いします ふたば系ゆっくりいじめ 468 ありす観察日誌 ふたば系ゆっくりいじめ 556 ゆっくりこしていってね! ふたば系ゆっくりいじめ 606 うんうん ふたば系ゆっくりいじめ 620 ゆうかを量産工場 ふたば系ゆっくりいじめ 626 U.N.オーエンは彼女なのか?前半
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律「あの…澪?そんなに言われると…は…恥ずかしい…//」カアァァァ 澪「ぷっ♪律だってちょっと褒めただけで耳まで真っ赤だな」ニヤニヤ 律「なっ…!普段澪に怒られてばっかだから慣れてないんだよ!」 澪「でも本当に可愛いよ?」 律「も…もうやめてくれ!は…恥ずかし…//」アセアセ 律「茶化してないで病人はねろ!」 澪「ええっ!汗かいたほうが良いんじゃないの…?」 律「へ…へんっ!もう恥ずかしくなっちゃったからおしまいだもんね!」 澪「そ…そんな…」 律「ん?なになに~?澪はもっとやってほしかったのかしらん♪」 澪「なっ…!違う!違うから!」 律「そう?ならおしまい♪」 澪「巻き戻しして…」 律「ん?」 澪「わ…私が律に可愛いって言う前に巻き戻し!」 律「くふふ♪ということは?」 澪「もう!言わないでも解るだろ馬鹿律!」 律「あー!もうかわいいなぁ!澪ちゅわんかわいいなぁ!」ペロペロペロペロ←顔舐め 澪「きゃぁっ!おまえは犬か!」カアァァァ 律「あー…それもありかもな~!澪の飼い犬!」 澪「なっ…アホか!」 律「ワンワン!命令してくださいワン!」スリスリ 澪「あっちょっと可愛いかも…」 律「キャンキャンッ//」 澪「よーしよしよし」ナデナデ 澪「肉球があれば完璧なのにな♪」 律「澪知ってたか?犬の肉球って意外とかったいんだぞ~?」 澪「へー、そうなんだ」 律「そして香ばしい香がする!」 澪「そ…それは…」 律「私ドラムやってるから手の平かたいんだぜ~!犬みたいにな!」 ペタペタ←澪のほっぺをいぜる 律「今から私は子犬って設定な!」チュパチュパ←指吸い 澪「り…律!変なとこすうな//」 律「わんわん」フリフリ←尻尾を振る真似 澪「か…可愛い…」ナデナデ 律「きゃんきゃん!」チロチロ←耳舐め 澪「ひゃぁっ!い…犬はそんなとこ舐めない…」 律「ハムハム」チュルチュル←耳吸い 澪「ひゃあんっ!」 澪「このいたずら犬め!」コチョコチョ 律「きゃんっ…ぷ…ひゃひゃひゃ…やめて澪!くすぐったい!」 澪「やめるもんか♪」チョコチョ 律「やぁあん//やめてぇ…あひゃひゃ…ゴメンなさい澪!ゴメンなさい!」 澪「まったく律にやられっぱなしじゃ悔しいからな♪」 律「はひっはひっ…あぁ死ぬかと思った…」 澪「ふふっ♪律が汗びっしょりになってどうすんだ?」 律「だ…誰のせいだ?誰の!」 澪「あっ!そういうこと言うとまたやっちゃうぞ~」 律「ひっ!ごめんなさい澪~」ギュッ 澪「きゃっ!急に抱き着くなぁ!ずるいぞ」 澪「なんか大笑いしたら眠くなっちゃったな♪」 律「そうだな!もーこのまま寝るか?」 澪「そうだな、私も疲れた…」 律「じゃあ向き合って寝よう!」 澪「えっ…//いいよ//」 律「うわーーーい!」ギュウゥ 澪「わっ!もう!律ばっかり!」ギュウゥ ?「……きろ…!」 ?「ん…?澪?」 ?「おいっ!起きろ!」 ?「へっ?」ガバッ 角田「おい!いつまで俺の胸でねてるつもりだ!」 武蔵「み…澪っ?てあれ?」 角田「なに寝ぼけてやがる!昨日俺の口で果てた後すぐ寝ちまいやがって!」 武蔵「はっ!そうだった…すみません角田さんあんまり気持ちよくて…」 角田「ふはは!可愛い奴め!さぁ続きだ!」 武蔵「はい!」 律「ぎゃああああ!」ガバッ 澪「んん?なんだよ律?」 律「いま変な夢を…」ゼェゼェ 澪「な…なんて夢を…おかげで目が冴えちゃったよ…」 律「じゃあなんかしようぜ!私も気を紛らわしたいし…」 律「マリオカートする?」 澪「そうしよっか」 ……………………………… 1.2.3 GO! 律「よっしゃー!ロケットダッーーーシュ!」ピコピコ 澪「うわ…失敗しちゃった…」 律「マジで?ブレーキブレーキ!」ピコピコ 澪「ゴメンゴメン…って」 律「ふふん♪追いついたな?行こううぜ~?」 澪「これそういうゲームじゃなくない?これじゃドライブゲーム…」 律「澪をほっとけない!」 ~スマブラ~ 澪「わあっ!やられちゃう!コンピューター強いな」 律「こんのやろー!澪に手をだすんじゃねぇ~!」 ピコピコ 澪「り…律!」 律「へへっ!やっつけたぜ!」 澪「律…//」 律「なに赤くなってんだ?」 澪「な…なんでもない!」 律「ふい~遊びちかれた…」 澪「ははっ、張り切りすぎだ」 律「でも全然ねむくね~」 澪「私も、音楽でも聞く?」 律「聞く聞く~!」 澪「んじゃこないだ買ったCDを…」カシャ ~~~♪ 律「B z?」 澪「うん」 愛し抜けるポイントが一つありゃ良いのに~♪ 律「良い曲だな~」 澪「だろ?私結構好きなんだ~」 律「ではいまからお互いの愛し抜けるポイントを告白しましょう!」 澪「ええっ!」 律「まず澪からな~」 澪「うえぇっ!?」 澪「そんな急に…」モジモジ 律「まぁモジモジしちゃって可愛いわん♪」 澪「守ってくれるところ…//」 律「ふ~ん」 澪「……」 律「……」 澪「好き…」 律「……」 律「///////////」カアァァァ 律「」ボンッ 澪「きゃあああ律!大丈夫か!」 律「ふへへ…へへっ…」 澪「うわあん!律が壊れた」 律「壊れてない!壊れてないから!澪大胆過ぎ//」 澪「おまえが言えっていったんだろ!」 律「そうだっけ?」 澪「そうだ!次は律のばんだからな」 律「私は澪の恥ずかしがり屋なとことかかな」 澪「キュンッ//」 澪「確かに照れるな…//」 律「あとは巨乳…」 澪「こら!」 律「ぶー!じゃあ巨乳は嫌い」 澪「ちょ…それはダメ!」 律「じゃあさわらして?」 澪「うえぇ?」 律「ちーっとだけです!つんつんするだけ!」 澪「そ…それなら…」 律「やりー!」モミモミモミモミ 澪「ひゃんっ!律!突くだけって言ったろ…あんっ!」 律「マシュマロマシュマロ~ぷにぷにー!」 律「おっぱい!おっぱい!」ムニュリムニュリ 澪「ふっ…んん…」 律「上脱がしま~す」ズルッ 澪「やんっ!」バッ←手で胸を隠す 律「むっ!みせなさい!」スリスリ←下乳をさする 澪「ひゃぁっ!」 律「みゃはー!ピンクだね!澪ちゃわん!」 澪「あぅぅ…///」 律「舐めて良い?」 澪「と…特別だぞ…?」カアァァァ 律「可愛い……」シミジミ 律「じゃあなめましゅ」ソーッ 澪「ハァハァ…」 律「にゃんっ」ペロペロ… 澪「ひゃあっ!」ヒクヒク 律「うふふ」チュパチュパ 澪「あ…んん…律ぅ…」 律「えへへ~♪可愛いなぁ澪♪」 澪「ハァハァ…馬鹿…やり過ぎ…」 律「パフパフして!」 澪「もう…好きにやって…」 パフパフ 律「むふふ//」 澪「わたしの胸そんなに好きか?」 律「だいしゅき♪」 パフパフ 律「あ~気持ち良い~♪」 澪「よ…喜んでくれるなら!いつでもしてあげる…から//」 律「ほんと!?じゃあ明日と明後日と明々後日もやって!」 澪「わ…わかった」カアァァァ 律「とても好きです(キリッ」 澪「はい//」 澪「ねぇ律?」 パフパフ 律「にゃに~?」 澪「私も律のおっぱいみたいな……なんて…………」ボソッ 律「んん♪なんだって?」 澪「だ…だから…私も…律のおっぱいが…見てみたいっていうか…その…」 律「えっ♪もう一回♪」 澪「だから…私も…エグッ…律の…みたい…グスッ」 律「は~い?」 澪「エグッ…エグッ…うわ~ん…私も律の見たい!ふぇ~ん…」 律「ぷぷっ澪ってば泣き虫さん♪」 澪「うわ~ん…」シクシク 律「そういうとこが好きなんだよな♪」 澪「律のばかぁ!うわ~ん…」 律「はいはい♪みせりゃ良いんでしょ♪」ペロン 澪「ん…?わぁぁ~♪」パアァァ 澪「小振りでかわいい」 律「だろ~?でかきゃ良いわけじゃないん…」 フニフニ 澪「あっ…やらかい♪」 律「あんっ…急に揉むなよ!」 フニフニ 澪「やわらかくて気持ち良い♪」 律「ちょっ…澪ぉ…//」 澪「私もすって良い?」 律「良いよん♪ただし…」 チュパ 律「ひゃあっ!だから急には…あ…ん…//」 澪「律もかわいい声だすんだな♪」チュクチュク 律「澪め…はっ…ん…覚えてろ!きゃぅ…」 澪「はいはい抵抗しちゃだめ」 律「くっそー!私だって!」モミモミ 澪「ひゃむっ!律め!やったな!」チュパチュパ 律「くあぁっ…刺激つよいし…!」 律「負けるもんかっ!」カプッ チュパチュパ 澪「きゃぅっ…力がぬけるぅ…」 律「このこの!」 澪「やったなー!」 ~スーパーイチャイチャタイム~ ~翌朝~ 律澪「Zzz~」 ジリリリリリ! 澪「んん…朝か?」 律「ふぁ~あ…いつの間にか寝てた見たいだな…って澪裸じゃん!朝からついてるぜ!」 澪「おまえもな…」 律「あらやだわ!おほほ♪」 澪「なんか風邪治ったみたいだし今日は学校行けそうだな、はやく支度しよっか」 律「は~い♪澪と登校うれしいな♪」 澪「ふふっ♪」 ~登校~ 唯「二人ともおっはよ~♪」 紬「おはよう♪」 律澪「おはよ♪」 唯「澪ちゃん復活だね!」 澪「ああ!心配かけたな、ありがとう」 紬「みんなそろってよかったわ♪」 唯「りっちゃん?きのうお見舞いうまくいった?」ヒソヒソ 律「あぁ!完璧!夜はあんなことやこんなことを!ぐふふふ♪(大声」 唯「よかったねりっちゃん!」 紬「」 澪「りーつー……?」ゴゴゴゴ 律「はい……?」チラリ 澪「へんなこと言い触らすなー!」ゴチン 律「ひぃぃぃ…ごめんなさいー」 ーーーーー終ーーーーーー 戻る
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かわいいゆっくりゲットだぜ!!5(湖畔) 俺設定、れみりゃの捕食設定があり2匹います。主人公のゆっくりのれみぃと届け物のだめりゃ wiki設定と2次設定を基にした頭の可哀相な⑨ゆっくりとかでます。 原作キャラが登場します。 前に注意された事の実験に一部のゆっくりが漢字を使います。⑨と子ゆっくりは漢字を使えない設定です それでよければどうぞ読んでください できれば⑨話にしたかったが諦めて本文開始 現在、私は知人から返却されたれみりゃ種を飼い主に返すための旅に出ている。 2つのてっぺんがある帽子をかぶり短い手足と狐のような9本の尻尾と耳をはやしたゆっくりらん(75cm胴体付き) 緑色の帽子とネコミミと茶色の髪の毛と2本の尻尾が生えたソフトボールぐらいのゆっくりちぇん 背中には黒い小さな悪魔のような羽をもつゆっくりれみりゃ(胴体付き)75cmと1メートル2匹だ それと先ほど旅の一行に加わった美しい短い金色の髪、紅い瞳、白い肌、頭に赤いリボンをつけた肉まんぐらいのるーみあだ。 私達が休憩場所を離れてから30分もすると霧に覆われた湖が見えてきた。 ここのどこかの島に紅魔館があるのかと私は感慨にふけっていた。 幻想卿でのこんな冒険は初めてだった。 人間の里以外では妖怪の山ぐらいにしか行った事がなかったので今回はいい経験になったと思う。 そんな時に話し声が聞こえてきた 「なんでかえるがみつからないのよ!」 「ちるのちゃん、まだ春じゃないから蛙はいないわ」 「う……あたいってばおなかぺこぺこね…」 「早くるーみあちゃんを見つけてお家に帰りましょうよ」 3月のこの時期に蛙がいないのは常識だろうと思いそちらを見てみた。 そこには20cmぐらいの大きさのゆっくりが2匹いた 水色の髪で青いリボンに背中に氷の羽のはえた⑨のゆっくり 緑色の髪で黄色いリボンに背中に羽のはえたゆっくり。 あの二人も記憶にある大妖精と氷精チルノにそっくりだ。 「おかさーんたちなのだー。ゆっくりしていってね」 そういってるーみあが2匹のゆっくりのほうへ飛んでいった ということはあの二人がゆっくりちるのとゆっくりだいちゃんかと考えていると2匹も返事した 「「ゆっくりしていってね」」 「る-みあ、あんたどこにいってたのよ」 「おかーさんにいわれてひとりだちしたのだー」 「あたいは、そんなことはいってないわよ」 「ちるのちゃんがまた⑨なことをいっている」 どうやらあのちるのというゆっくりは頭があまりよくないようだ。 とりあえず、私たちは2匹に自己紹介を開始した 「あたいはちるの、さいきょーよ!」 「初めまして、あたしはゆっくりだいようせい…通称だいちゃんと申します」 ちるのというゆっくりは大声で子供が自分は強いんだと主張するような感じで叫んだ。 だいちゃんのほうは丁寧な世話好きという印象を受けた 私はお近づきのしるしにと残っていたおむすびを渡した。 2匹は「むしゃむしゃ、しあわせー」と嬉しそうに食べてくれた。 だが疑問が残るこの2匹は成体の大きさではない。 なのに何故るーみあの親代わりをしたのだろうか。 「そんなのきまってるでしょう。あたいがさいきょーだからよ!」 「私たちるーみあちゃんのお母さんにお世話になったんです。そのお礼にと思って頑張ったのです」 大ちゃんのほうは言葉も丁寧だなと感心した。 私はこれからの問題を聞こうと質問をした。 「君たちは紅魔館の場所を知ってるかい?」 「さいきょーのあたいにまかせなさい」 「はい、知っています。あっ、ちるのちゃんそちらは逆方向よ」 …とりあえず大ちゃんに任せれば大丈夫だろうと信用する事にした。 だが、私はこの時にいたるまで大切なことを忘れていた。 湖の島にあるという事は湖を渡らなければいけないのだ。 そして、湖を渡る手段を何も考えていなかった。 ここまできて変えるのも癪だがどうするかと悩んでいるとちるのがでてきた 「あいはさいきょーよ! あんたをあのしままではこんであげるわ!」 いや、無理だろうとツッコミをいれたくなった。 ちるのは私が知っている成体ゆっくりよりも一回りは小さいのだ。 到底、人間を運べるわけが無い。だが気持ちだけは嬉しいよと答えた。 「だめりゃ、君だけであの島まで飛んでいきなさい」 「うー♪ うー♪ さくやにあえるんだどぉー♪」 だめりゃは嬉しそうに腰を振りながら踊っている。 正直、ここまで来たのだからあの島に渡ってみたいという気持ちが強い。 だが、湖を渡る方法が思いつかないでいるとれみぃがはなしかけてきた。 「かいぬしさん、さくやにあいたいんだどぉー?」 「ああ、出来ればゆっくりの愛好家として話してみたいかな」 「なら、れみぃたちにまかせんるんだどぉー」 そういうとれみぃはゆっくり達が話しはじめた そして飛べるゆっくり全員で私たちを順番に運んでくれるといってきた 確かに1匹なら無理でも5匹なら運べるかもしれないな。 「本当に任せていいんだね」 「わはー、まかせるのだー」 「あたいはさいきょーよ! まかせなさい !」 「任せてください」 「「だいじょうぶだどぉー」」 5匹は自信満々にうなずいた。これならば信頼できる だが結果は…非常だった。いや常識の範囲内だろうか 冷たい、マジ冷たい、ゆっくり5匹の力では私を抱えて飛ぶ事はできなかった。 3月のこの時期に両手を万歳の状態で体の首の当たりから下を水の中で45度に曲げた状態で両手を引きずられていった。 ポジティブに頭が濡れなかったのでよかったと考えた。 だが体中が寒さで痛いのは気のせいではないだろう。 『ゆっくりを信じた結果がこれだよ』と口の中でつぶやいた 「あたまいがいはかざりだからだいじょうぶよー! あたいっててんさいね!」 ちるのの声が聞こえるが私はそれどころではなかった。 島にたどり着くと私はとりあえず着ていた服を絞ったが冷たいままだ。 燃やすものが無いかと周りを探したが見つからずあきらめた。 霧でよく見えないが遠くに何か赤い洋風の建物が見える。 全体的に紅い色調をしていて時計台があり、館の前の道も一面の紅になっている巨大な洋館。 あれが吸血鬼が住むという館…それよりも寒くて死にそうだ。 何か温まるものがあるかもしれないと屋敷に近づいていった。 「zzzz……。」 そこには、緑の中華風の服を着た紅い髪で、星に「龍」の文字が書かれた帽子を被った長身の女性が門の横にいた。 昼食後の昼寝――シエスタをしているのだろうか門に寄りかかって寝ていた。 私はとりあえずその人物に話しかけた。 「お休みのところを申し訳ありませんが、何か服を乾かす道具を貸していただけませんか?」 「zzzz……はっ、お屋敷に何か用かしら、人間!?」 穏やかな中に威圧を含めた女の声。長年の修行を重ねたものだけが持つ何かをかんじた。 だが昼寝からさめたあとだと威厳は半減した。 それよりも体が寒い・痛い、速く乾かさないと死ぬかもしれない。 「何か服を乾かす道具を貸していただけませんか? 私は人間の里に住むものです。あとこれを見てください」 「何ですか?この汚い緑のリボンは?…!!」 私はだめりゃについていた『迷子ふだ 紅魔館 メイド長 十六夜 咲夜』 と書かれたリボンを門番に渡した。 「少々、お待ちください。」 「それよりも寒くて死にそうなんです。何か体をふくものをください」ガクガク、ブルブル 「仕方ないわね」 彼女は懐からタオルのようなものを投げてくれた。 私は急いでからだの濡れている部分をふいた。 服は冷たいが先ほどよりかは幾分かマシな気がした。 そして、タオルについているほのかなかおりに気付いて年甲斐もなく照れた。 だが体中が寒くてガクガク、ブルブルと震えが止まらない。 「うんうん、わかるよー! おにいさんはさむいんだねー」 後ろを振り向くとちぇんと他のゆっくり達がきていた。 どうやららんとちぇんと荷物は普通に運んでもらえたようだ。 可哀相だからとゆっくりたちが体を押し付けてきて暖めてくれた。 中が肉まんのれみりゃはホカホカで他のゆっくりよりも暖かった ゆっくり達がやるからこれが本当の『おしくらまんじゅう』だ。 その時だった1人のメイドさんが目の前にいきなり現れた だめりゃとれみぃ(以下れみりゃ達)をみると「「さくや♪ さくや♪」」と嬉しそうに泣いてる。 その女性もれみりゃ達をみて涙を流してる 女性が良し良しとなだめると、れみりゃ達は咲夜さん(?)の片腕ずつにギューと抱きついた。 そんなれみりゃを、咲夜さんは温かくギュッと背中に手を回して両手で抱きしめる。 ガクガク、ブルブル(寒くて歯をかじかんでる) 年齢は10~20歳程だろうか、背は高めで銀髪にカチューシャと緑のリボン、白と青のメイド服を着ている。 記憶にあるぞ…だめりゃをゆっくり屋に預けた時にあったメイドさんだ。 咲夜さんの両ほっぺたを"すりすり"しあう、れみりゃ達。 !! 咲夜さんが鼻血を出しているが大丈夫か・・・いろんな意味でガクガク、ブルブル、 「お取り込み中すみませんがガクガク、ブルブル(歯がかじかんで言葉が出ない)」 「あなたがれみりゃ様を連れてきてくださったのですか?」 「はい、そうです。」ガクガク、ブルブル 「とりあえず、お風呂の用意をしておりますのでお入りください」 「ありがとうございます」ガクガク、ブルブル 「どうぞこちらです。」 そういうメイドさんは私の家よりも大きいと思われる浴場に連れて行ってくれた。 体を洗い終わってでるとびしょ濡れだった服が新品のように綺麗になり乾いていた。 どうやったのかと聞くと「悪魔のメイドですから」と答えられた。 答えになっていない気がするのは気のせいだろうか…名前を確認するとやはり咲夜さんだった 「申し訳ないのですが隣の館に移動してもらってもよろしいですか?」 「構いませんがどうしてですか?」 「それはレミリアお嬢様に関係あります」 咲夜さんの話をまとめて聞いてみるとれみりゃ達が住んでいるのはここではないそうだ。 だめりゃがあまりにもゆっくりした日々を謳歌してしていたのが原因だ。 ガラス窓は壊すは、皿などの食器を割るは、気にいらない食べ物を捨てるわなどを行い。 館の主の前で駄々をこねてる時に遭遇したために怒らせてしまい、追い出せと命じられた。 困った咲夜さんが門番に隣に作らせたのがこうまかんと呼ばれる建物だ。 ゆっくり達の住むこうまかんとはいったい… そう思いながら紅魔館を出て少し歩くといつの間にか湖を渡って隣の島にいた。 そしてそこにあったものは? いつものやつ 「今回はゆっくりゲットできなかったぜ」 「さすがちるのだぜ。⑨はだてじゃないんだぜ。あやうく凍え死に…ハックション」 「頭に星のついた緑の帽子をかぶり赤い髪のゆっくり。誰だ?」 『じゃぉおおおん』 ナレーション】 「こうして、主人公の旅はまだまだ続く。続くったら続く。」 byゆっくり博士 【あとがき】 作者名無しです。 先日は私の浅慮な行動がご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした。 紅(だめりゃお届け)編を書き終えたあとで進退はきめようと考えています。 その時は、天狗メモみたいな感じでその後のあらすじをあげときます それと長身の女ゆっくりゲットだぜ!!5(湖畔)は題名間違いしたので 編集された方が削除依頼してくれました 間違えて読まれた方に謝罪します。申し訳ありませんでした。 次もかわいいゆっくりゲットだぜ!! 書いたもの かわいいゆっくりゲットだぜ!! 1~5 外伝1 頭以外は飾りって、ジオングでもそこまでいわないだろw -- 名無しさん (2009-04-07 11 15 12) 名前 コメント
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『初めてのゆ虐 1』 「うめぇなこいつ」 「や…やべぢぇにぇ!!!れいみゅはだべぼのじゃ…ゆぎゃああああ!!!!!!!」 「やっぱ赤ゆは美味いな」 「やべるんだじぇ!!!まりちゃをたべにゃいぢぇええええ!!!!!!」 定例の野球試合を終えた後虐待お兄ちゃん達は赤ゆっくりを肴に酒盛りをしていた。 「なぁ、お前らの初体験ってどうだったよ?」 「初体験?」 「いきなりそのネタは無いだろ」 「違う。お前らが想像してるやつじゃない。ゆ虐だよ。お前らが最初にやった虐待ってどんなだったか知りたいのさ」 この野球チームはメンバー全員が虐待鬼意山と呼ばれる人達で虐待ネタは豊富だ。 「最初はどうしてやったかなぁ…」 「え~っと…」 「じゃあ俺から話して良い?」 「どうぞどうぞ」 「えっとねぇ…」 【虐待お兄ちゃんの初体験】 この村に引越してきたばっかの頃だったなあ。近所に挨拶しに行ったら 『この辺りは都会と違ってゆっくりが煩いからちゃんと対策しときな。引越し祝いに箱あげるよ』 って加工所製の箱貰ったんだ。家帰ったら早速ゆっくりがいたよ。確か親れいむと親まりさ、子ゆっくりと赤ゆっくりが合わせて3匹だったかな。 『どぼじでおうぢにはいれないのおおお!!!!??』 『おかしいんだぜ!!いしなげたのにがらすさんがわれないんだぜぇ!!!』 だとさ。俺の家って相当金かけてるからゆっくり程度じゃ侵入できないよ。あ、お前らもガラスくらいは都会の住宅と同じやつにしときな。 それだけで全然違うから。で、俺が近づいたら 『ゆ!!こ…ここはれいむのゆっくりぷれいすだよ!!!』 『じじいはでていってね!!!』 『しょうだ!!しょうだ!!』 『かわいいれいむにあまあまさんちょうだいね!!』 だって。今だったら慣れてるけど引越した当初で知らなかったからカチンときたんで親まりさを殴り殺したよ。 『ゆぎゃああ!!!!い…いだい!!!!や…やべ…ゆびゃ!!!!ご…ごべ…ごべんなざいいい!!!』 『ま…まりざああああ!!!』 『おかあさんぎゃああ!!!!』 何発か拳骨で殴った後髪とか目とか舌とか手当たりしだい鷲掴みにしては引き千切ったね。 『れ…れいむはにげるよ!!!』 『おかあしゃんがかってにやったことだからね!!!れ…れいむはかんけいないよ!!』 『まりちゃもにげりゅうううう!!!』 調子いいこと言って逃げようとしたんで捕まえて箱に入れたよ。多分こいつら巣が狭くなったから新築の俺んちをおうちにしようとしたんじゃね? 『おうぢがえじでええええ!!!!!!!!』 『でいぶはどうなっでもいいでずがらおちびぢゃんだげはがえじでえええ!!!!!!』 『みゃみゃあああああ!!!!!!!うわあぁあぁあああん!!!!!!』 一斉に喚くから五月蝿いの何の。引越して直ぐに騒音とかで近所迷惑は勘弁して欲しいから地下室に連れて行ったよ。今考えてみれば地下室を 虐待部屋にしたのもこれのせいだったのかな。最初はとりあえず作っただけだったしね。 『ゆるじでぐだざいいい!!!!!』 『こわいよおおおお!!!!!!!』 『おうぢがえじでえええええ!!!!!!』 どうやって遊んでやろうかと考えてたらいいこと思いついたよ。引越の荷物整理してたら釣り道具が出てきてさ。いつかまた釣りもするだろうと ここに持ってきてたんだ。それで遊んでやろうと釣り道具を持ってきたんだ。 『きょわいよおおお!!!!!!だじゅげ…ゆ!おしょらをとんでりゅみちゃい…』 箱から赤れいむを掴んだら助けてもらえるとか勘違いしてたな。 『お…おにいしゃん!!おうちはいってごみぇんな…ああああああああ!!!』 『あかぢゃんをいじめないでええええ!!!!!!』 何したのかって?赤れいむの舌を引っ張ったの。で、舌に釣り針を刺して釣り糸を持ってみたら 『いひゃいよおおおお!!!!!!!!!!ひいいいいいいい!!!!!!』 『あがぢゃあぁあん!!!おでがいじまずう!!!!ゆるじでぐだざいいいい!!!』 いい反応だったよ。 『た…だずげでええ!!いやああああ!!!ま…まりさはわるくないんだぜ!!!いじめるんならいもうとにするんだぜ!!』 『どぼじでそんなごどいうのおおお!!』 『こっちぐるなあああ!!!!いやあああ!!!!!じにだぐないい!!!だずげでえええ!!!!』 そういや当時のゆっくりって今のゆっくりとちょっと違うよな?子まりさを掴んで釣り針を目のまん前に近づけたら 『いやああああああああ!!!!ゆるじでぐだざいい!!!!ごべんなざいい!!ごべんなざいい!!!』 ゆっくりゆっくりゆっくり針を近づけたよ。近づくたびに良い声で歌ってくれたよ。 『おがあざんたずげでよおおお!!!!ゆびゃっ!!!いだい!!いだいい!!!いだいよおおお!!!!!』 目に突き刺してぐりんとねじ込んだね。あの感触は最高だった。もう1個目玉が空いてたから新しい釣り針も目に付き刺したよ。 『おべべがあああ!!!!まりざのおべべがあああ!!!!!みえないよおおおお!!!!いだいよおおお!!!ああああああ!!!!』 『れいむをみすてたばつだよ!!!ゆっくりくるしんでね!!!!』 『どぼじでぞんなごどいうのおお!!!!しまいでじょおおお!!!!お…おにいさん!!!ゆるじでぐだざいい!!!』 やっぱり昔のゆっくりって今と違うわ。勿論残りの子れいむにも刺したよ。 『いだいよおおおおおお!!!!!!!!!!!ゆぎゃああああああ!!!!おがあざんだずげでええええ!!!!』 どこか穴が無いかなと体中を調べてたらあにゃるとまむまむがあったな。あにゃるから刺してまむまむから針先を出そうとしたけど そこまで釣り針が大きくなかったからそれは諦めて2つ刺しといた。 『ひいいいいい!!!!!!いだいよおおおお!!!!』 『おべべがああああ!!!!おがあざんどごおおおお!!!!!!???いだいよお!!!だずげでえええ!!!!』 『ひあああああああ!!!!いあいよおおお!!!!!おああはあんん!!!はふへひぇええええええ!!!!!!』 『ゆぎゃあああ!!!!あがぢゃんがああ!!!!おちびぢゃんがああああ!!!ごごがらだじでえええ!!!!』 初めて聞いたカルテットも良かったね。何だかこれやってると釣りがしたくなってきてね。とりあえず練習でもするかと釣竿持ってきて まず舌を刺した釣り針に糸通して箱の中の親れいむの前に吊るしたよ。 『ひゃひゅひぇええええええ!!!!ぃひゃいひょおおおおお!!!!!!』 『ま…まっででね!!!!いばだずげるがらぁ!!!!』 こっからも面白くてね、親れいむが飛び上がって助けようとするの。それに合わせて糸を引くの。 『どぼじでとどがないのおおおお!!!!!???』 また糸を下ろして飛び上がったところを 『ゆべし!!!!ゆうううう!!!!とどがないよおおお!!!!!ゆえええぇええぇえええん!!!』 流石に可哀想になったから糸を下ろしてやったよ。僕っておりこうちゃん。 『とどいだよ!!!!あがぢゃん!!いまだずげであげるからね!!!!』 さてどうやって助けるんだろうね? 『あがぢゃんがまんしでね!!!すぐとってあげるがら!!!!』 おいおい、赤ゆのリボンを引っ張り始めたよ。それじゃ… 『ひゃああああああ!!!!!いいいいいいいい!!!!!!ゆひゃああああ!!!!!』 予想通り。針刺したところから舌が裂けちゃったよ。何だっけ?スプリットタンとか蛇舌って言うんだっけ? 『いひゃいよおおおお!!!!ひはぎゃ!!!!!ひぇいひゅのひひゃひゃあああああああ!!!!』 『ゆああああああ!!!!ご…ごめんね!!!!』 どんどんいこう。お次は目玉に針が刺さってる子まりさだ。 『いだいよおおおお!!!おがあぁざあぁあん!!!!だずげでえええ!!!ごれどっでええええ!!!!』 『ゆ!!お…おちびぢゃあぁん!!!!いまだずげるよ!!!!おがあざんにまがせでね!!!!』 ギリギリ届くぐらいのところに吊るしたんだ。親れいむがどうやって下ろすのか知りたくてね。 『おべべがああ!!!!おべべがあああ!!!いだいよおおおお!!!』 『ゆ!ゆ!ゆ!ゆああああああ!!!どぼじでおちでごないのおおおおお!!!??』 そりゃお前掴む術が無いだろ。飛び上がって頭突きしてるだけじゃ駄目だって。というわけで少しだけ下ろした。 『いだい!いだいい!!!やべでええええ!!!ちぎれるうううううう!!!!』 『お…おねがいだがら…がまんじでね!!!だずげるがらあああ!!!!』 千切れるって?ああ、親れいむは子まりさの髪を咥えて引っ張ってるんだよ。簡単に助かって欲しくは無いからこっちも微妙に力込めたけどね。 『ひいいいい!!!いだいい!!あだまがいだいよおおお!!!ゆぎゃっ!!!おべべがあああ!!!おべべがああ!!!!』 『ゆううううう!!!!!ゆううううう!!!!ゆううう!!!!……ゆっ!!!!!』 『ぎゃああああああああああ!!!!!!!!』 やったね、れいむ。片方の釣り針が取れたよ。その代わり子まりさの髪が少し抜けちゃったね。あと目玉が抉れちゃってるけど。 『おべべぎゃああああ!!!!!おべべぇぇぇ!!!!!!!!!!!いだいいいいいいい!!!!!!』 『ご…ごべんねえええ!!!!まりざのきれいながみがあああああ!!!!!』 え?そっちなの。ああそうか、そっちからじゃ目玉がどうなってるのか分からないのか。もう片方も同じように引っ張ってたよ。 勿論髪千切れてるし目玉も抉れちゃってる。 『なにもびえないよおおおおお!!!!!!!!!おがあぁざあぁぁん!!!!!!!!おがあざあぁあん!!!!!!!!』 『い…いだいのいだいの…どんでぎぇええええ!!!!すりすりぃ!!!ゆるじでね!!!ごべんね!!!』 あーあ。子まりさの目から黒い涙が溢れてるよ。多分餡子が混ざってんじゃね? 『おがあぁあぁあああざぁあぁん!!!!!!!!!!!!!!!おろじでえええええええ!!!!!!!』 『い…いまおろじであげるがらあぁ!!!!!』 忙しいなこの親子。最後に子れいむ。ちょっとまた悪いこと考えちゃってね 『ゆううう!!!!!!!!!ゆううう!!!!!!!!』 『ひっばらないでええええ!!!!!!!いだいよおおおお!!!!!!!!』 『ゆべしっ!!!!』 『あだまがあああ!!!!!あだまがいだいよおおお!!!!!』 『ゆあああああ……あんごがみえぢゃっでるよ…こ…こんどこぞ…こんどこそおろじであげるがらあああ!!!!!!』 『いだいい!!!いだいいいい!!!!』 『ゆううう!!!ゆうううう!!!!ゆうううう…ゆびゃっ!!!!』 『ひいいいいいいい!!!!!!!』 『ながみがみえぢゃっでるよおおおお!!!!どぼじでおぢないのおおお!!!??』 相当深く刺さってるから髪引っ張るだけじゃ釣り針は抜けないと思うがなぁ。ああ、また髪抜いちゃったよ。 『おねがいだがられいむはゆっくりしないでおちでぎでね!!!!』 『おろじでええええ!!!!!いだいよおおおお!!!!』 また髪が抜けたな。髪は少しだけ残ってるけどもう咥えられないね。どうするの? 『ゆんしょ!!ゆんしょ!!!ゆううううう!!!!』 『ゆああぁああぁあああん!!!!!!!ゆええええぇえぇえん!!!!!』 『ゆぶっ!!!!!!!!!!』 あーあ、リボンほとんど千切っちゃったよ。 『おがあざあぁああん!!!!!どぼじでおろじでぐでないのおおおお!!???』 『ごべんねええ!!!!ごべんねえええ!!!ばがなおがあz……ゆ?』 可哀想だからこいつ助けてあげようね。やっぱり僕っておりこうちゃん。 『い…いだぐないよ!!!!あ…ありがどおおお!!!!!ありがとおお!!!おにいさん!!!』 じゃあお母さんの側に置いてあげるね。 『おかあさん!!れいむたすかったよ!!!!ゆっくりしていってね!!!』 『ゆ?みたことないこがいるよ』 『おかあさん!!れいむだよ!!れいむ!!!!』 『れいむのれいむはもっとかわいいよ!!はげてなんかないよ!!』 『どぼじでぞんなごどいうのおおお!!!おがあぁざあぁん!!!すりすりしでよおおお!!!!』 『ちかづかないでね!!』 『ゆびゃっ!!!!!ゆ…うう…ゆえええぇええぇえええん!!!!!!ゆえええぇえぇええええん!!』 おいおい、こいつを禿饅頭にしたのはお前じゃないか。飾りが無くなると識別できなくなるって本当だったんだな。 「最後この親子どうしたの?」 「親れいむの頭を刳り貫いて中に入れてから燃やしたよ」 「都会ってゆっくりはあんまり暴れてないのか?」 「数も大きさもここいらより劣ってるよ。人間に会ったら大抵は蹴り殺されるからそんなに見かけないな」 「次は俺の初体験でいいかな?」 「どうぞどうぞ」 【エヌ氏の初体験】 俺は火攻めだったな。俺も家帰ったらいたよ。確か親れいむと子れいむが3匹。最近で言うところのシングルマザーってやつか? 『ゆ!!ここはれいむのおうちだよ!!!でていってね!!!』 『つうこうりょうをはらってね!!!』 だとさ。俺んちの門の前で。門から先に進めないのに何やってたんだろうね?最初は無視して家の中に入ろうとしたらさ 『ゆ!あいたよ!!』 『おじさんありがとう!!』 『きょうからここがれいむたちのおうちだよ!!』 ふざけるな。でもまだ俺我慢してたんだよ。家の中入ってゆっくりが入ってくる前にドア閉めたらドンドン五月蝿いの。 『いれてね!!ここはれいむのおうちだよ!!』 『おじさんはでてってね!!!!』 俺もカチンときたわ。とりあえずお湯でもかけて溶かしてやろうかと台所行ったらサラダ油が目に入ってさ。これ使うことにしたよ。 サラダ油を瓶の中に入れてチャッカマン持って外出たよ。 『ゆっくりしないでおうちかえしてね!!!』 『ぷくぅ~』 無視して庭出てトングを取り出した後に 『お前ら水飴はいらないか?甘いぞ』 って言ったら 『ゆ!みずあめさんはゆっくりできるよ!!』 『おじさんありがとう!!!』 『お…おちびちゃんまって!!!』 どうやら親れいむは気付いてたみたいだな。子れいむがみんなこっち来たから仕方なく来てくれたよ。 『あまあまさんはやくちょうだいね!!』 『れいむがさきだよ!!』 まずトングで1匹掴んで親れいむが来るのを待ってたんだ。 『ゆゆぅ~おそらをとんでるみたい♪』 『いいなあ』 だとさ。このままトングで押し潰してやろうかと思ったけどね。 『おじさん!!そのこをはなしてね!!!』 親れいむが近くまで来たんでまずれいむを瓶の中の油に突っ込んだよ。 『ゆゆ~ん。これがみずあめさんだn…ゆびゅぎゅぐゆぐうううう…』 『おちびぢゃあああん!!!』 油をよく染み込ませてから取り出して地面に置いてさ 『ゆっぐりできないよ!!!うえ…べどべどずるうぅ…』 『あやまってね!!!おちびちゃんにあやまってね!!』 『はやくれいむをみずあめさんのところにつれてってね!!』 チャッカマンで点火。 『ゆぎゃあああああ!!!!!!!!!あづいよおおおお!!!!!!!』 『ゆぎゃああ!!おねえぢゃんぎゃああああ!!!』 『こわいよおおお!!!!!!』 『ああああああ!!!!れいむのかわいいこどもがああ!!!!』 パニックだったな。燃え盛る子れいむをトングで掴んで親れいむのそばに近づけたよ。 『ぎゃあああああああ!!!!!!』 『おちびぢゃあああん!!!!ゆ!!!!あづっ!!!あづいよお!!!!!!』 酷い親だね。子供から逃げるんだぜ。可哀想だからすりすりしてあげたよ。 『ほぅらすりすりぃ~すりすりぃ~』 『だずげでえええ!!!!あづいいよおおおお!!!』 『あづっ!!!やべで!!!!れいむがもえぢゃうよおおお!!!!』 ホントに酷い親だったよ。どんどん遠ざかるんだぜ。最初の1匹は1番小さかったやつだからすぐ燃え尽きちゃったけどね。 『ぼういやだああ!!!おうぢがえるうううう!!!』 『ばっでええええ!!!!!でいびゅもがえるううう!!!!』 『まっでえええ!!!!ゆ!!!!おそr…ゆああああああ!!!!はなじでえええ!!!!はなじでえええ!!!!』 逃げ遅れた子れいむゲット。残りの餓鬼は逃げてたけど親は腐っても親だな。こっち振り向いて何か叫んでたよ。 『ゆぎゃ!!!いやあ!!!!やだあああ!!!!じにだぐないい!!!!じにだぐないい!!!』 同じように油に漬けてから点火 『おがあざんだずげでええええ!!!!!!あづいよおおおお!!!!!!』 『ゆ!!!!ゆうう!!!!!お…おにいざん!!!!けじでええ!!!!ひをげじでええええ!!!!』 火を消せばいいんだね。 『それそれそれ』 『あぢいい!!やべ…やべでええ!!!!れいむをもやざないでえええ!!!!』 親れいむに擦り付けて火を消そうとしたんだけど逃げようとするから足で押さえつけた。 『どげでええ!!!!はなじでえ!!!あづう!!!あづい!!あづい!!!』 『もうちょっと強く擦り付けないとな』 『ほっべがいだいよおおおお!!!!あづいよおおお!!!!やだあああ!!!』 まぁ結局火が消えた頃には子れいむは真っ黒に焦げてたけどな。親れいむの頬も真っ黒。 『おちびぢゃんがぁ…ほっべもいだいよぉ…』 あれ?もう1匹いたはずなんだがな…。庭をうろちょろしたら門の前にいたよ。 『あいでよおおおお!!!!!あいでえええ!!!!でいぶをごごがらだじでよおおおお!!!!』 ちゃんと閉めといて良かったわ。 『ゆ!お…おそらをういてる………ゆぎゃああああ!!!!!!!』 『よっ!』 『どぼじでにんげんざんがいるのおおおおお!!!!!おろじでえええ!!!!おろじでえええ!!!!』 リボンを摘んで親れいむがいる所まで連れてった。 『ゆうう!!!おちびぢゃああぁあぁん!!!!!』 『おがあぁさああぁああん!!!だずげでえええ!!!じにだぐないよおおおお!!!』 『おねがいだがらゆるじでええええ!!!おちびぢゃんはなじでえええ!!!』 無視無視。こいつも油に漬けてから地面に下ろして点火っと。 『ゆぎゃああああ!!!!じんじゃうよおおおお!!!!あづいよおおおお!!』 『お…おにいざあぁん!!!!げじでよおおお!!!!げじでええ!!!おちびぢゃんがじんじゃうよおおお!!!』 知ってるか?火って酸素が無いと消えちゃうんだぜ。 『ゆががががががああああああ!!!!!!!いいいいいいいい!!!!!』 というわけで親れいむの口を目一杯広げてから 『あああああああああああ!!!!!!!!!!…ぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃ!!!!!!!!!!!!!!!!』 燃え盛る子れいむを口の中に入れて口を閉じる。 『ぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶ!!!!むうううううう!!!!!うううううううううう!!!!!!!』 気持ち悪ぃ…涎と涙垂れまくってたし。手袋つけときゃよかったな。 『ぶぶぶぶぶぶっ!!!!!!ううううううう……』 あり?泡吹き始めたぞ。消えたかな? 『びゃあああああああ!!!!!!!!ぼうぇええええええええええ!!!!!!!!!!』 親れいむの口からコロンと真っ黒な饅頭が出てきたよ。まぁ……火が消える前に燃え尽きちゃったか。 『おちびぢゃああああぁあぁあぁあん!!!!!へんじじでええええ!!!へんじじでよおおお!!!!』 「この親れいむはどうした?」 「油全部ぶちまけてから燃やしたよ。でも餓鬼全滅したショックか騒いでくれなかったからあんま面白くなかったな」 「ありがちなパターンだな」 「最初はそんなもんだよ」 「お前はどうだ?」 「俺がこの道進んじゃったのってお前のせいだったな」 「俺のせいかよ!?」 「何やったんだよ」 「確か蔵の整理してたんだよな…」 【アイ氏の初体験】 『お!こんなのがあったぞ!』 お前と蔵の整理してたんだよな。そしたら餅つきの臼が出てきてさ。杵もちゃんと2つ出てきたな。 『ん?なあ、お前いつかゆっくりを虐めてみたいって言ってなかった?』 『言ったけど。まぁそんなに簡単に出来るもんじゃないよ。手ごろな大きさのゆっくりが見つからないしわざわざ山で捕まえるのもね…』 『どうせなら今やらない?』 『今?』 『ほれ、そこに手頃なゆっくりがいるぞ』 蔵から出した段ボール箱にゆっくりが入ろうとしてたんだよ。 『ゆ!こんなところにおうちがあるよ!!』 『おきゃあしゃん!ここをりぇいみゅたちのゆっくちぷれいちゅにしようよ!!』 『れいむがいっちば~ん』 近くに人間がいるのに無警戒だったよ。何でだあれ? 『ゆ!にんげんがいるよ!!』 『ここはれいむのゆっくりぷれいすだよ!!!ゆっくりしないででていってね!!!』 『でちぇいっちぇね!!!』 『あまあまさんちょうらいね!!』 『…やるか?』 『やろう』 臼の中にゆっくりを入れてってあと水も用意してな 『せまいよ!!』 『れいむにひどいことしないでね!!れいむはしんぐるまざーなんだよ!!!かわいそうなんだよ!!!』 『おねえちゃんりぇいみゅをちゅぶしゃにゃいでにぇ!!!』 『ここからだしてね!!!ゆっくりできないよ!!』 ま、もう分かったと思うが餅つきやろうとね。 『ゆぴ!!』 『つべちゃいい!!!!』 『おみずさんはゆっくりできないよ!!!ゆ…ゆっくりしないでここからだしてね!!』 少量の水をかけてから 『じゃあつくぞ』 『あいよ!!それっ!!』 『ゆべ!!!!』 『いじゃいい!!!』 『いもうどがあああ!!!!れいむのいm…ゆぎゃ!!』 『ぼえっ!!!!』 『いだいよ!!ゆぎゃあ!!!!や…やべd…ゆびぇっ!!!!!』 杵越しに伝わる感触は良かったよ。小さいやつから潰れてくんだ。 『だずげでえええ!!!!ゆびゃっ!!!!!こ…ここかr…ぎゅえっ!!』 『ぼういやd…ぎゃあああ!!!おうぢがえr…びゃっ!!!!』 『や…ぎゃっ!!!!やべ…ぎゃっ!!!おちびぢゃんがつぶれr…ぶべっ!!!!!』 最終的には親れいむがかろうじて生き残ってたな。生き残ったってもぐちゃぐちゃに潰れててすぐ死んじゃったけど。 「そんなこともあったなぁ」 「ゆっくりつきはいいな」 「今度やらない?妊娠してる個体なんか最高だぞ」 「試したのか?」 「ああ。ブチブチっていう感触がたまらなかった」 「なぁ、俺の初ゆ虐はビデオに撮ってあるんだけど…。ちょっと取りに帰っていいか?」 「おお!」 「いいよ。待ってるからさ」 「お前が取りに行ってる間に何か作っとくよ。ほれ、ゆ虐話を聞いてたせいかこいつらさっきよりも美味くなってる」 肴の赤ゆは皆白目を剥いて痙攣していた。話の内容が相当こたえたのだろう。 「じゃ、すぐ戻ってくるから」 つづく by 虐待おにいちゃん このSSに感想をつける
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「そこのにんげんさん!れいむたちを かいゆっくりにしてください! おねがいします!」 国鉄と私鉄を繋ぐ連絡ルートでは、スーツ姿の人々が足早に行き交っていた。 その道端でゆっくりが人間に声を荒げて呼び掛けている。 声を掛けられたジャージ姿の青年が足を止めると、親である大きなれいむと小さな子れいむ、そして子まりさの前に歩み寄った 『あ? ゆっくりか? 飼いゆっくりにしろだと?』 「そうです! おねがいします! れいむは むかし かいゆっくり だったんです! れいむたちは にんげんさんが ゆっくりできるように がんばりますから! どうか れいむたちを かいゆっくりにしてください! おねがいします!」 そう言って親のれいむは頭を何度も青年に向かって下げると 『あーん…なら答えてみろ』 「ゆべっ!」 青年は親れいむの顔につま先をひっかけると、ひっくり返した。 『あのよ 何の病気を持ってるかも分からねェ様な、地べたで這ってる小汚いお前達をさ わざわざ拾って帰るなんてあり得ンのか? ペットショップでゆっくりを飼うくらいの金はあンだよ』 普通の野良よりは出来の良さそうな親れいむだったが 案の定、この人間はゆっくり達を邪険に扱った。 「ご、ごはんさんも きれいに むーしゃむーしゃするし うんうんも ちゃんと おといれで できます! おかたづけも だいじょうぶです! おちびちゃんたちも とても いいこに しつけてあります! ほら、おちびちゃんたちも にんげんさんに あいさつしてね!」 『あーだからよ、躾なんてのはペットショップで買えば最初から― この野良のゆっくりが のたまってる躾とやらがどんな程度なのかを青年は想像もしなかったが それなりの事を仕込んでいるのか、小さな子供達は親に言われるとすぐに青年の前に跳ねてきた。 ぷりぷりのお尻を揺らした子まりさと、満面の笑顔でモミアゲをピコっている子れいむは口を開いた。 「ゆ? にんげんしゃん まりしゃをゆっくちさせちぇにぇ! いみゃすぐだよ! はやきゅしにゃいと ぷきゅー すりゅよ!」 すでに子まりさは頬に空気を溜め込んでまん丸になりつつふんぞり返っていた。 「れいみゅも ゆっくちしちゃいよ! はやきゅ ゆっくちさせちぇにぇ! ぐずぐずしにゃいでにぇ!」 子れいむはモミアゲで タシッ!タシッ!と地面を叩き青年を叱責している。 ぷきゅー たしったしっ ぷきゅー たしったしっ ぷきゅー たしったしっ 『…』 親れいむのハラハラとした表情とは裏腹に生意気なツラをした子ゆっくり達は 青年を遥か下の地面から大きな人間に向かって、体を大きくのけぞらして見下している。 『…んだよソレ、ガキ共は外で産んだか、腹ボテったら家族丸ごと捨てられたクチだろ? 何が飼いゆっくりだよ そいつら完全に野良のレベルじぇねェか』 未だに青年に対して「ゆっくりしていってね!」の一言もなく子供達は「早く連れて帰れ!クズ!のろま!」と催促を繰り返している。 そんな様子を見て慌てて親れいむは子供達の近くに跳ね寄り 「どうして おちびちゃんたちぃぃいい!? ちゃんと おしえたとおりに ごあいさつしないのぉおおおおおお!? にんげんさんに かってもらえないでしょぉおおおお!?」 子まりさは悪びれることもなく前歯見せてニヤリとすると 「ゆ?まりしゃは いいこ なんだじぇ! じじいは そんなにゃことも わかんにゃいのかじぇ? ゆぷぷっ ばきゃ?」 「れいみゅも いいこだから ゆっくちさせちぇにぇ! あと あまあま ちょーらいにぇ! たくしゃんでも いいよ!」 罵倒の合わせてリズミカルに赤いモミアゲと黄色おさげが小気味良くピコピコしている。 それを壊れた玩具でもあるかのように一瞥すると、青年は親れいむの弁解も待たずに答えた。 『あのよ、お前らの【ごべんなざいぃぃぃいい!!!】も同じだけどな 機械的に【にんげんさんを ゆっくりさせてあげる】とか 【じぶんは いいこです】なんて言われても全く意味ねぇンだよ 気持ちが篭ってないどころか 完全に嘘吐いてンじゃねェかよ 誰が飼うんだそんなの? あぁ? ナメてんのカ?』 青年の表情が更に険しくなるのを見て顔をひきつらせていた親れいむは 太いモミアゲを器用に振り回して子供達を回収し、あんよの元へ無理矢理に並ばせた。 呼吸を整えると冷や汗をだらっだらに垂れ流しながら親れいむが叱る。 「おちびちゃんんんんん!!! そんなこと いっちゃだめでしょぉおおおお!!!!」 「そんにゃこちょより おうどん たべちゃい!」 「ゆっくちのひ~♪ まっちゃりのひ~♪」 親に抱っこでもされたと勘違いしているのか、なにも悪びれず子供達は喜んでいた。 『そういうワケだ 諦めとけ じゃな』 「まままま、まってね にんげんさん! おちびちゃんたちは まだこどもだからね!!! おっきくなったら にんげんさんを いっぱい ゆっくりさせて あげられるから!!! ほんとうだよ!!!」 『は? なんでガキ共が大きくなるまで待たなきゃいけねェんだよ じゃあよ ガキの今は人間をゆっくりさせられないって事じゃねェかよ 駄目じゃねェか そんな性悪子饅頭を飼って更正する義理なんての俺にはねェよ 阿呆か さっさと何処か遠くの見えない所で轢かれてろ』 「ゆわわわわわっ ごべんなざい!ごべんなざいぃいいいいい! おおおおおねがいだから れいむたちを かいゆっくりにしてくださいぃぃぃ!!! まりさが ずっとゆっくりしちゃってから れいむたち なんにちも なにも たべてないんですぅううう!! おねがいします!おねがいしますぅうう!!! せ、せめて なにか ごはんさんだけでも おねがいじばずぅぅ!!」 親の悲痛な叫びと ご飯という単語で苦楽の日々を思い出したのか 子供達は涙を浮かべて、表情をくしゃくしゃに潰していってた。 「ゆっぐっ……ゆっくちぢだぃぃぃ…ゆぇ…ゆぇえええんんん!!!!!」 「ゆっくちちゃいよぉおおお……ゆびぇえええええんんんんん!!!!!」 「おねがいじばすぅぅうう!!!おねがいじばすぅぅうう!!!」 親ゆっくりの叫びと、高音の鳴き声が不協和音で耳を蹂躙する。 それでも誰も ゆっくりの大声に振り返ることもなく、対峙しているのは青年だけだ。 『うるせェ 今すぐ一思いに踏み潰してやろうか? 餌がほしい? 相方がいなくなってひもじいだって? なあ教えてくれよ お前たちに施してやってヨ…俺に見返りはあンのか?」 「ごべんなざい!ごべんなざい! れいむたちは かわいそうなんですぅぅぅ どうか めぐんでくださいぃぃいい!!!!」 『ああ、そう、不幸そうだな 理屈は分かる …困った時はお互い様って言うよな』 「はいいいい!! ぜいたくは いいませんんんん!! やすものの ゆっくりふーどでも ふぁんたさんでも なんでもいいんですぅうううう!!!!」 『でもよ、お前達はゆっくり 俺は人間様 助けてやる義理も同情もどっから出てくンだ? これっぽっちもないんじゃねェか? 大体お前らって簡単に言えば道端の糞ゴミカスじゃんかよ それに餌やったら俺は景観を荒らす悪党になっちまうんだが、…お前達は俺にそんな事をしろっていうのか? そんな真似をしたら俺はゆっくり出来なくなるんだが? 人間をゆっくりさせてあげる? 何言ってんだお前』 「ちがいばずぅうううう! れいむたちは うんうんでも ごみでも ないですぅぅぅうう!!! わるいごどは じばぜんんんん!!! ただゆっくりしたいだけなんでずぅぅう!!! れいむたちも にんげんさんを ゆっくりさせばずがらあああ!!!」 体液を撒き散らしながら迫ってくるれいむは、景気良く青年の足蹴にされて地面を転がるが 子供達はボロボロの親の事も心配もせずに抗議の声を上げ始めた。 「ばーきゃ!ばーきゃ! まりしゃは まりしゃだもんんんんにぇ!!! じじいが ごみなんだじぇ! きちゃないにぇ! ごみは ぽいぽいなんだじぇ!」 「ゆゆ! くちゃい くちゃい! うんうんじじいは ゆっくちちにゃいで ちんでにぇえええ!!! れいみゅが しぇーしゃい すりゅよ!」 『あれ? あれれ? 挑発していいの? ん? 潰そうか? 飼ってもらう気あるの? …あー ガキ共はマジで救えないな こんなん野良でも生きていけねェよ 自分で死ぬんだったら ハナから生まれてくんなヨ』 青年が子ゆっくり達に靴底を向けると、親れいむが間に滑り込んだ。 「ゆわあああああ!! やめて!やめてくだざいぃいいいい!!! すびばぜんんんんんんん!!!!!! ごべんなざぃいいいいい!!!!」 すっ飛んで来た親れいむは、額を地面にズリズリグリグリこすり付けて謝っている。 「ごべんなざい!ごべんなざい!ごべんなざい!」 バッ!ゴス!バッ!ゴス!バッ!ゴス! 青年の目を見ては涙で謝罪すると、体操のように地面へ全力ヘッドバッドを繰り返す親れいむ。 長い溜め息を吐いてたっぷり間をおいた後、青年は親れいむに告げた。 『ああ、そうだ あれだ うん…飼ってやるよ』 「ゆ? ゆゆゆ!? ほんとですかぁぁあああああ!!? やっだぁぁあああああああああああああああああああ!!!!!!!」 青年のイライラを敏感に牛皮から感じ取っていたのか ゆっくり出来ない最悪の結末を思い描いていた親れいむは 突然の展開に体液を至る所の穴から垂れ流して喜んだ。 親の小躍りする様子を見て子供達も一緒に跳ね回った。 「じじぃは やっちょ まりしゃの つよしゃに きづいたんだにぇ!! えりゃいよ! どりぇいから けりゃいにちて あげりゅよ!」 「ゆっぴゃ~ん♪ れいみゅ かわいくて ごめんにぇ!!! いっぱい れいみゅを ゆっくちさせちぇにぇ!」 ひとしきり騒ぎ終わった家族を見据えると青年は続けた。 『飼うのは 親だけだ』 「「「ゆ?」」」 「おおおおおちびちゃんたちも かいゆっくりにしてくださいぃぃぃぃ!!!!」 慌てて親れいむが青年に詰め寄るが、広いオデコに深い靴痕をつけて悲鳴を上げて転がった。 『あんでだよ クズじゃん そいつら』 「ゆっ…ゆぐぐ………ほ、ほんとうは いいこなんでずぅぅぅうう!! ちゃんと しつけますからぁああ!!」 『つかどう見ても 仕草も中身もゲスなんですって感じだろうが 後で躾けるってどういう事だよ 現在進行形でクソ小袋って認めてるじゃねェか 誰が好き好んでソレを飼うんだよ』 「じじい! ばきゃな おかあしゃんの きゃわりに まりしゃを かうんだじぇ! はやくちないと おこりゅのじぇ!」 「れいみゅが ゆっくち ちてたら じじいも ゆっくちできりゅでしょ? りきゃいできりゅ?」 子供達の罵倒などは耳に届いていないのか青年は親れいむに問いかけた。 『おい糞生ゴミ袋……選べや その誰の得にもならない糞ガキ供を見捨てるか、また路頭に迷うかだ オススメは人間のあずかり知らない所で家族揃って溺死 ラッキープレイスはドブ川な』 「かわいい おちびちゃんを おいていくことなんて できまぜんんんん!!!! どうかぁああ どうか みんな かいゆっくりにぃいいいい!!!!!」 『10…9…』 「むりでずぅ! えらべばぜんんんんん!!!」 『8…2 1 0 ドーン』 「ゆわあああああああああああああああああ!!!!!!!」 『はい 時間切れー あーあ みんな死んだね 今日も寒いもんなぁ その場所好きなんだろ? そこで死ねばいいんじゃネ? 俺は俺の暖かいゆっくりプレイスに行くわ んじゃな』 青年は野良れいむ達に背中を見せて何処かへ行こうとすると 親れいむが震えた声で呼び止めた。 「ま、まって ください……れ……………れ……………………………………れいむ…を…」 『あん?』 「ゆぐっ…れい………れいむ………………………だけ……………………かってください」 「「ゆゆ!?おかあしゃん!?」」 生まれた時から誰よりも味方でとっても便利な母親が、想定外の裏切りを始めて子供達は さすがに小さな目をひん剥いて親に向けて罵倒をするより始めに固まった。 『…お前さっき無理とか言ってなかったか?』 しかし親れいむの顔は、ゆっくりにしては いたたまれない真剣な表情を見せていた。 「おちびちゃんたち…ぜったいに…ぜったいに もどってくるからね! おかあさん こんどは がんばって きんばっじさんを とって いいゆっくりに なったら みんなを かいゆっくりにしてもらうからね!!!」 未だに硬直している子供達の傍によって優しく話しかける親れいむは いたって真面目だった。 『…』 「おにいさん…れいむを かってください れいむは ゆっくりしないで がんばりますから おやつもいりません すーりすーりも してもらわなくてもいいです おひるねもしません さんぽもいいです れいむは きんばっじさんを とって…にんげんさんを いっぱいゆっくりさせてあげます… だから… そしたら… おちびちゃんたちも…どうか…おちびちゃんたちも…かって…おうちで かってあげてください おねがいします…」 ゆっくりの考えは単純だ 可愛いれいむだから、子供も当然可愛い。 優秀なれいむならば、子供も当然優秀。 まだまだ無邪気な子供達はしょうがないが ある程度常識のある自分が、金バッジを付けれる真っ当な飼いゆっくりとなれば 同じ素質を持っている子供達も良い子のハズなので、一緒に飼ってもらおうと言っているのだ。 そんな無茶苦茶な提案に青年はハッキリと答えた。 『……そうか、わかった』 放心している子供達を抱えて俯いていた親れいむは、顔を上げた。 「にんげんさん!」 青年はしばらく目を瞑り、大きく一回息をすると無表情で一言だけ発した。 『断る』 「…………………………………………………ゆ?……えら…べって……ゆ……れいむは…かい……ゆっくり?」 『そもそも飼うとか嘘だし』 「…ゆ…ん?……ごべんなざい……れいむ がんばって りかいしますから…もっかいだけ…い、いってください…」 『親も子もどっちも飼わない そのまま残酷にコンクリの上で死ね』 そして三匹のゆっくりがそのまま硬直して数十秒がたった。 『だってな 野良とすっきりして子供こさえて、バッジを毟られて追い出されたっぽい生ゴミフルセットをどうして俺が?』 「れ、れ、れいむたちは…ごみなん― 『そんなゲスまがいのバツイチより 新しくて可愛い子ゆっくりでも買ってきて愛でた方がいいだろう?』 いつの間にか放心から回復した小さいのらが とりあえず馬鹿にされているのがやっと理解できたのか、親れいむから抜け出して青年の足元で跳ねる。 「ぷっきゅぅうううう!!! なにいっちぇるの? まりしゃの ほうが きゃわいいんだじぇ!!!! じじいの めだまは くさってるんだじぇ!」 「れいみゅの すべすべ おはだしゃんに うっちょり しにゃいでにぇ! あまあまくりぇるなら さわっちぇもいいよ!」 『黙れ 今すぐ爆発しろ …最初言ったろ? 人間様が お前たちに同情するわけないし聞く耳なんか持たねェってさ そろそろ気づけよ 俺は単におちょくってんだよ 暇つぶしだよ』 さっきまで太いモミアゲをブンブン振って頼み込んだり謝ったり喜んだりしていた親れいむは、もう口元が僅かに動くだけだった。 「…にん…げん…さん…?」 『なんで驚いた顔なんだよ 本当に道端で糞が空飛んでるみたいな声を張り上げていれば 人間から餌を貰えたり 家で飼ってもらえるとでも思ってたのか? お前が思ってるほど人間は甘くはねェんだよ むしろ人間同士ですらそんな綺麗事なんかねェのによ なのに腐った饅頭ごときのお前らが そんな真似してて真っ当な目に会えるハズないだろうが ゆっくりの物乞いなんかをまともに取り合う人間なんかいねェんだよ それでも来るのは保健所か酔っ払いか野良犬だよ こいつらの違いなんかねェぞ? みんなお前らを一片たりともゆっくりさせねェのばっかりだよ お前らがやっている事は無駄で無意味で自殺行為 ついでに騒音公害だ』 「…ゆ…あ…」 『もう一度聞くが、人間様が そこらで這擦ってる汚いゆっくりを飼ってやる必要性があるのか? 人間に面と向かって懇願するって事は、ゆっくりと人間様がどんだけ違うかわかってんだろ? その人間様がなんで 好きなゆっくりを店で買わないで、わざわざ道端のゴミをペットとして持ち帰るんだよ』 「ゆ……ゆぐぅ……れ、れいむたちも すこしは よごれてるけど… お、お、おんなじ ゆっくりだよ? おちびちゃんたちも すこし やんちゃだけど かわいいよ? そ、それに れいむたちは おんなじゆっくりだけど おかねさんが なくても かっていいんだよ!」 『かわいい? 可愛いだと? そいつら自分自身を可愛いとか何とかいつも言ってるがな 実際人間から見たら野良も そこらで売ってるのも器量の差なんて分かんねェよ 可愛いか? ブサイクか? 知るかよ』 「だったら おそとでくらしている れいむたちも おみせの ゆっくりも おんなじでしょう!!! だから― 『けどよ、さっきから人間様に向かって暴言吐きまくってるそいつらさ どんなに見た目が可愛く見えたとしてもな 人間様に向かって口から屁を吹く そいつらを俺が可愛いって感じると思ってンのか? いいか? 可愛いから飼うんだぞ? なのに何やらかしてンだ?』 「おちびちゃんたちは かわいい…よ? ちょっと げんき すぎな だけで…」 『"可愛いと自称する"ゆっくりを飼うんじゃなくてな…"可愛く見える"ゆっくりを飼うんだよ 可愛いれいむだから人間に飼ってもらえる? 人間はれいむを見ていればゆっくりできる? だかられいむをゆっくりさせる恩返しをしなくちゃってか? よく聞くなこんなの 可愛いってのは永久属性の資格でもなんでもねェんだぞ? 手前自身がどう思ってようが関係ねェだろうが 飼い主なりに認められなきゃ意味ねェだろ? 自分が可愛かろうと驕って偉そうに暴言我侭三昧のゴミクズ玉が、いったいどうして可愛いんだよ はっきり言ってそいつは何一つ可愛くねェよ 意味分かんねェな 自分で自分を可愛くなくしてんじゃねェか』 「……それは、ちゃんと…し、しつけを…」 『そんなの躾けてる時点で 元は性格悪いって事だろ 今現在可愛くねェのに いらねェよ』 「だから れいむを さきに…」 『野良を飼え? ほしかったら店でちゃんとしたの金出すつってんだろ いらねェよ』 「………………なら………………どうずればいいの?」 『聞くなよ どうしようもねェよ お前らは何も出来ない 何も成れない ただのゴミだ』 「れれれれれれいむは、おおお、おうたをうたいますぅ!」 『歌ってゆっくり出来るなら そうやってお互いに歌いあって死ぬまで過ごしてろ お前のゲップみたいな歌なんて人間様には通じないんだよ お前飼いゆっくりなのに分からなかったのか? どうせ俺が来る前も歌っていたんだろ?誰か上手だと褒めてくれたか? そもそも足を止めて聞いてくれたか? 外で歌ってンのなんか只の騒音だろ? お前達がどれだけ考えて どうやったとしても、人間をゆっくりさせるなんて出来るハズがねェんだよ』 「……………ゅ………ぁ…」 いつの間にか親れいむは真っ白だった。髪の毛も飾りも。 親れいむは数日前まで誠実な飼いゆっくりだった。 それが街中に放り出されてしまえば、ちゃんとした寝ぐらやご飯など用意出来るはずもない。 しかしそこいらの物乞いしている野良とは違う絶対の自信が、親れいむの中にはあったのだ。 自分は飼われた事がある。自分はゆっくりの中でも飼いゆっくりとして扱われる資質があると。 元飼いゆっくりとしてアピールすれば、またどこかの人間に飼ってもらえる。 それは他にサバイバルな能力も何も持たない親れいむの 最後であり最良の方法だと、親れいむはこれに全てを賭けていた。 が、全部意味がないと言われてしまった。 たまたま話しかけた人間が悪かったとは思わなかった。 今、外で暮らしているのは前の飼い主のわがままに過ぎない。 れいむの取った手段は完璧であり否の打ち所もなく完全の作戦だと思っていたからだ。 失敗などはありえない。一度人間に飼われているゆっくりなのだから、きっかえさえあればどんな人間でも飼ってくれるハズなのだ。 もしも上手くいかないのならば………………………………………全てが れいむの勘違いと思い込みに過ぎなかったっという事だ。 そして、れいむには、もう、何も残っていない。 誰かをゆっくりさせてあげれば、自分もゆっくり出来る。 それは子供の頃から飼育員さんに教わっていたし、前の家での暮らし中でも心の底から理解していた。 けれど れいむの歌は人間さんには届かない。ただの騒音だから人間さんをゆっくりさせてあげられない。だかられいむ達もゆっくり出来ない。 れいむの子供達は可愛く見てもらえない。粗暴で我侭だから人間さんをゆっくりさせてあげられない。だかられいむ達もゆっくり出来ない。 れいむは飼ってもらえない。汚い野良だから人間さんをゆっくりさせてあげられない。だかられいむ達もゆっくり出来ない。 ゆっくりしたい。 もっとゆっくりと暮らしたい。けれどれいむ達は、お外の野良だから無理だ。 可愛い子供達を見せて飼ってもらおう。けれどれいむ達は、意地汚い野良だから無理だ。 上手なお歌を歌って飼ってもらおう。けれどれいむ達は、五月蝿い野良だから無理だ。 じゃあ野良じゃなかったら飼ってもらえるんだ。もう野良なんか止めよう。野良じゃなくて飼いゆっくりだったらいいんだ。 でもれいむ達は野良だから飼いゆっくりにはしてもらえない。なら野良じゃなくて誰かに飼って貰えばいい。けれどれいむ達は― 「…………………………………………………………………………………………………………………………………………」 『精々、惨めに死ねや』 『あ、一つだけあったわ』 「やりばずぅううううう!!! がんばりばずぅうううう!!!! れいむは かいゆっくりに なり ばずがりゃぁぁああああ!!」 『暇つぶしに付き合ってくれよ それなら俺もゆっくり出来る』 青年は初めて笑顔になり親れいむの頭をぽんぽんと叩いた。 「わがりばじだ! おうたですか!? かくれんぼですか!? おままごとですか!? れいむ ゆっくりしないで がんばりばず!!! にんげんさんを ゆっくりさせばず! ゆっぐり!ゆっぐり!ゆっぐり!」 『いや、暇"潰し"でいいゾ』 「ゆっ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ※おまんじゅうあきさん いんすぱいあ どっと こむ ※いつものかんじです せっきょうものが にがてなひとは もどるぼたんを おしてね ※ほとんど せりふだけです by キガフレ 挿絵:M1
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『幸せのバージンロードを歩いて 前編』 33KB 愛で 思いやり 愛情 差別・格差 育児 群れ 赤ゆ れいぱー 自然界 独自設定 うんしー ぺにまむ 主要ゆっくりがやや高性能です 西の上天が赤みを帯びた夕空の頃、吹き込んだ微風に僅かな湿り気が混じっており通り雨の到来を予見させている。 暗がりに沈み往く森の、奥地に聳え立った大木を前にしてゆっくりぱちゅりーは穏やかならぬ剣幕をその小麦粉の面貌に浮かべていた。 彼女の脇には樹枝を口に咥えて周囲を警戒するみょんや、きょろきょろと近傍を見渡しているまりさの震え怯えた姿を窺わせる。 「むきゅー、いいみんな。まむまむさんをきゅっとしぼるのよ! いつれいぱーがおそってくるかわからないわ!!」 「ゆーっ、れ、れいぱーをせいっさいっしないとみんなあんっしんっできないのぜ!」 「どこからでもかかってくるみょん、このはくろーけんのさびさんにしてあげるみょん!」 厳戒態勢を強める三匹、ぱちゅりーの指令に従って相身互いに尻を死守しながらじりじりと野苺が茂る狩場に移動していくと、 ガサリと注視していた草原が大きく掻き乱れて揺れ始めた、ギョッとしたぱちゅりーは息を呑みつつも恐る恐る震源に向けて声を掛ける、 すると茂みの中からひょっこりと耳付きが、群れの朋輩である自警団のちぇんが飛び出し極度の切迫感に縛られていた三匹は見慣れた仲間の姿にホッと胸を撫で下ろした。 「おさっ、れいぱーがみつかったんだよー!らんさまとせいっさいっしたからもうあんしんだよー!ゆっくりしないでれんこうするよー!」 「よくやってくれたわ! みょん、まりさ、ゆっくりしないでむれのみんなをあつめてちょうだい!」 「わかったみょん!」 「わ、わかったのぜ!」 ちぇんの報告を受けて、ぱちゅりーは安堵しつつも取り巻きの二匹に出払った全員の招集を指示した。 森のゆっくりプレイスを突然と襲ったれいぱーありすによる無差別すっきりテロは、事態の終息を迎えられたらしい。 切り株に寄り添って昂った感情を整えぱちゅりーは待機していると、雑木林の脇を潜って群れの自警団長であるらんと自警団員のちぇんやまりさなどが 無数の枝を身体中に差し込まれたれいぱーありすの薄汚れたブロンドヘアーを強引に口で咥えてぱちゅりーの前に突き出した。 片目を深く抉り取られてドロドロになった寒天が涙の様に頬を滴り、根元を切断され千切れた陰部からとろりとカスタードクリームが漏れ出している。 生きているのもやっとの身体を引き摺りながら喉を壊すのも承知で本能に忠実なまま「んほぉぉ……」と呟いている文字通り無様なれいぱーありすの姿に、 思わず眼を背けたくなったぱちゅりーは、それでも必死に群れを恐怖のどん底に叩き落した元凶を見下ろし、 れいぱーありすの凶行により未来を奪われた者たち無念を想い憎悪の感情で以って睨み付けていた。 「いけのちかくでうずくまっているところをかくほしたよ、いくらかなかまたちをぎせいにしてしまったが、なんとかつかまえることができたよ」 「ごくろうさま、らんたちのおかげでこれいじょうひがいをかくだいせずにすんだようね じけいだんのみんなにもかんしゃするわ、あとはてのあいたものでしょりするからそのへんでやすんでいていいわ」 ぱちゅりーの労いの言葉に自警団のゆっくりたちは自警団長のらんと数匹のゆっくりを警護に残して各々に腰を落ち着ける。 暫く待っていれば、みょんとまりさが連れてきた群れのゆっくり達が、れいぱーありすと一定の距離を保ちながら囲いぞくぞくと集まり、 ほぼ全員が結集したところで、ぱちゅりーは各自に得ている情報を受け取り群れの被害状況を確認した。 「ゆぇえええぇえんっ!! れいぶのまりざとおちびぢゃんがれいぱーにまっくろにされちゃったんだよぉおおおっ!!」 「おとなりのまりさのおうちはぜんめつだったよー、おうちのなかにくきさんをたくっさんっはやしたまりさとおちびちゃんのしたいがころがってたよー」 れいぱーありすの毒牙に罹った者は大半がまりさ種であったらしく、子や赤ゆ問わずに大勢のゆっくりがれいぱーの餌食と化した様だった。 改めて伝わってくる被害の甚大さにぱちゅりーは顔を渋めるばかりで、むきゅーっと大きく溜息を吐いて家族や親類や友人を亡くし涙する群れのゆっくりたちを宥めて回った。 集まった群れの面々は深い弔意に包まれていたが、次第に悲嘆は憤怒に、故ゆんへの愛心はれいぱーへの怨恨へと急変し 一部の盛んな若いゆっくりたちがその場で跳ね上がり『れいぱーを制裁しろッ!』と声を大にして主張を掲げた。 辺りは騒然とし直ぐにでも組討ちの火蓋が切って落とされそうな一触即発の雰囲気に、 慌ててぱちゅりーが騒乱を鎮めるために皆の前に躍り出るも、同じく割り込んだ自警団長のらんがぱちゅりーに目配せし左右に首を振って眼を伏せた。 「ざんねんだけれど……れいぱーはこときれてしまったようだ……もうせいさいはかなわない」 ぱちゅりーが視線を移すと辛うじて息をしていたれいぱーありすは完全に沈黙していて、厭らしい笑みを浮かべたまま凍結し僅かに死臭を漂わせている。 せめて特にゆん的被害の大きかった遺族を優先して制裁に充てようと思惑を張り巡らせていたぱちゅりーは、 それが実現できないと知り朽ち果てたれいぱーありすから視線を外すと唇を噛みつつくるりと向きを正した。 「む、むきゅー……しかたないわ……みんなっ! れいぱーがえいっえんっにゆっくりしてしまったからせいっさいっはなしよ! このれいぱーのむくろさんは、ぱちゅりーたちがむじひっにしょぶんするから、とりあえずかいっさんっしてね!!」 ぱちゅりーの感情の無い群れの長としての事務的な言葉は無論全員を納得させられる筈もなく、 失った物への対価を求めて大勢のゆっくりたちが反発の胴間声が上げる。 思いの他、強い憤慨に晒されたぱちゅりーや自警団のらんやちぇんは驚き困惑していると、 突然と金切り声が周囲に轟き間の抜けた泣き声と共に、集まったゆっくりたちの肉壁を易々と破って一匹のでいぶが輪の中心に雪崩れ込んで来た、 その食欲をコントロール出来ていない不健康さをありありと見せ付ける肥えた巨体が表す、 群れでも随一の我侭者で周りから敬遠されているでいぶが大口を開けてぱちゅりーを押し潰さんと迫ってきた。 「ゆびぇぇえええぇんっ、ぱじゅりぃいいいーっ!! でいぶのこうっけつなていっそうっが、れいぱーにやぶられっちゃっだよぉおおお!!!」 「むぎゅっ!? ちょっとやめなさいっ! ぱ、ぱぢゅりーをつ、つぶするもりなのっ!? らんっ、おねがいっ、れ、れいむをとめてちょうだいっー!!」 ぱちゅりーの叫び声に感化してらんは大慌てにでいぶを取り押さえ強引に距離を離すと、 開放されたぱちゅりーは青白い顔をしながらもでいぶの体面を見つめ直ぐにその異変に勘付いた。 良く眼を凝らせばでいぶの額に茎が生えておりその先からプチトマトサイズの実りゆ、れいむ種二匹とありす種一匹をぶら下げている。 でいぶもれいぱーありすに襲われて植物型妊娠をしてしまったのが見て取れ、実りゆが少数な事かられいぱーに直ぐに飽きられたのが伺えた。 大方でいぶの絞まりの無いまむまむに満足を得られなかったか、身体だけは無駄に大きいのが仇となってまりさと見間違えられたのかの何れかだろう。 悲劇のヒロインを存分に演じているでいぶを横目にぱちゅりーは白けた顔をしていると、でいぶの騒ぎに押されて言葉を失っていた群れのゆっくりたちの熱が再び上昇し始めた。 「おさっ!! れいぱーをせいっさいっできないならそのれいむのおちびちゃんをせいっさいっさせてね!!」 「そうなのぜっ!! れいぱーのおちびちゃんはゆっくりできないのぜっ!! ゆっくりしないでせいっさいっするべきなのぜ!!」 「えいえんにゆっくりしちゃったみんなのかたきをとらないといけないんだねー、ちぇんにもわかるよー!」 気付けば彼らの要求が、でいぶの額に実ったれいぱーありすの遺児に対する制裁に切り替わっていた。 目に見える結果を冀求する姿勢を崩さない群れの面々は、まるで主張を隣人に感染させる様に広げていく。 ぱちゅりーは対応に手を焼いていると、わなわなと巨躯を小刻みに震わせたでいぶがヒステリックな赤い声を捻り出し一瞬にして群れのゆっくりたちを黙らせた。 「はぁあああっ!? なにいってるのぉおおお!? れいむのおちびちゃんにひどいことするなんてだめにきまってるでしょぉおお!! れいぱーにのおちびちゃんならまだしも、びゅーてぃふるでびゆっくりなれいむのあんこさんをうけついだ れいむにのおちびちゃんをせいっさいっするなんてぜったいにゆるさないよ!!」 でいぶはキリッと吊り上げた眉とキュッと絞った唇をこれでもかという程周囲に見せ付ける。 呆れ気味にその申し立てを聞いていたぱちゅりーは半開きにした目をしてでいぶにそっと尋ねた。 「……れいぱーにのおちびちゃんならいいのね?」 「いいよ! れいむがこそだてしたいのはれいむにのおちびちゃんだよ、れいぱーにのおちびちゃんはいらないよ!」 特段悪びれた様子も無く諏訪っとした顔をしてでいぶはそう言い切った。 れいぱーに襲われた不幸も茎に実った子供たちで帳尻が合うようで、なんともでいぶらしい思考回路だと感心しながらも、 その上で遊び感覚の子育て論を目も前で自信たっぷりに見せびらかされた気がして、ぱちゅりーは心底仰天としていたが、 彼女の意識は別に『これを利用しない手はないだろう』と思惑を巡らせていた。 道徳的に後ろめたい部分はあるものの、あの実りゆのありすを生贄にすれば群れの不満は解消されて安定を保てるのではないか、 下手に鬱積を抱えさせるのは群れの運営に支障を来たす可能性が十分にあると警戒したぱちゅりーは、でいぶの了解を得るべく提案を投げ掛けた。 「むきゅー、みんなをなっとくさせるためにはしかたないわ、そのれいぱーにのおちびちゃんをいけっにえっにしましょう、いいわねれいむ?」 「ゆっ!? でもこのれいぱーにのおちびちゃんもいらないこだけどれいむのおちびちゃんだよ、 おさがどうしてもほしいならあまあまをちょうだね! たくっさんっじゃないとゆるさないよ!!」 「……」 「どおじでだまっちゃうのぉおおおっ!? でいぶはおかーさんなんだからとうっぜんっのけんりでしょぉおおお!?」 あの学が無さそうな身形とは裏腹に取引を持ち掛ける狡猾さに、ぱちゅりーはゆっくり出来ない事だと承知の上で こいつがすっきり死すれば良かったのに、と嫌な妄想を浮かべ腹黒い含みのある笑みを作り渋々とでいぶの要求を呑んだ。 「し、しかたがないわ……むれのきょうどうほかんこさんに、にんげんさんがすてたがむさんがあるわ……それをわたすわ」 「ゆーん、わかればいいんだよ!! れいむのかわいいおちびちゃんとあまあまさんがもらえるなんてれいむはさいっこうっにうれしいよ!」 左右に巨大な体をぶるんぶるんと振って喜びを表現しているでいぶを他所にぱちゅりーは群れの一同に向かって声を張り上げた。 ともかく、このままれいぱーにのおちびちゃんをでいぶから引き離すのは幾らなんでも母体へのダメージを考慮し現実的ではないと判断したぱちゅりーは、 一旦日付を置いて、実りゆから赤ゆへと成長を待ち産まれ落ちるまで事の保留を群れのゆっくりたちに強要した。 それでも制裁せずにはいられない一部のゆっくりが駄々を捏ねるも、先程から厚い雲に覆われていた空が通り雨を齎し、事態は有耶無耶なまま一時的な休戦へと繋がった。 それからでいぶは味を占めたのか何度もれいぱーにのおちびちゃんを盾に、食料の提示を求めたりと散々好き勝手してぱちゅりーを困らせた。 だが、でいぶの有り余るほど豊満な餡子は実りゆたちを急速なペースで成長させていくことになり、ついには予定よりも遥かに早い出産日を迎る件となる。 れいぱーの一件で愛すべき家族を失ったゆっくりたちがでいぶのお家の前に集まり、今か今かと実りゆの生と死を待ち望んでいた。 ぱちゅりーや自警団の面々、いざという時の為に隣群れから呼び寄せた助産師であるえーりんも集まり万全の出産体制を整え待機していると、 まず最初にれいむ二匹が茎から震え落ちて舌足らずな産声を轟かせた。 いよいよれいぱーにのおちびちゃん、実りゆのありすが痙攣を始めると一同は息を呑んで見守り始める、ただ一匹でいぶを除いて。 「ゆぅ~ん、れいむのあまあまひきかえけんさんっ! ゆっくりしないでうまれたら、ぱちゅりーたちにせいっさいっされてね!!」 産まれたばかりの赤れいむたちを揉み上げで寄せて、お菓子を独占する子供の様に厭らしく欲深そうな微笑を浮かべたでいぶ。 その視線の先にある引換券と称した我が子を涎を溜め込みながら見つめていると、ついに実りゆのありすが――茎から放たれた。 「ゆっ! ゆっくししちぇいっちぇにぇ!! ときゃいはなありしゅがゆっきゅりうまれちゃわ!!」 雑草で急造したクッションを弾いて産み落とされた赤ゆっくりありすは、ニッコリと満面に無邪気でご機嫌な笑顔を貼り付け、 親であるでいぶを見つけて元気いっぱいに挨拶をして見せた、しかしでいぶはニヤニヤと薄ら笑いを浮かべるだけで言葉を返す事はしない、 でいぶの態度をやや不審に思いつつも、赤ありすは先に産み落とされた赤れいむたちが、 額から切り落とされた茎を「むーちゃむーちゃ」と美味しそうに頬張っているのに気付いて、 急いで跳ね上がり列に加わろうとまだ覚束無い足取りで擦り寄り始めた、 しかし、でいぶの野太く膨れ上がった揉み上げがそれを拒み、鉄槌が赤ありすの頬を敲いて放り飛ばしでいぶを中心とした家族の領域から無慈悲に排除した。 突然の出来事に蹲った赤ありすは拒否の気概をはっきりと示した親であるでいぶを呆然と見上げ、 後からじんわりと伝わってきた痛みの反動で溢れんばかりの砂糖水が目尻に溜まり頬をなぞる様に下っていった。 「ゆぅえ”ぇえ”ぇえ”え”んっ!! みゃみゃぁああっ!!!! ありしゅにどうじでしょんなことじゅるのぉおおおっ!!」 「ひきかえけんのぶんざいでれいむをおかーさんよばわりしないでね! さぁぱちゅりーっ! そいつをゆっくりしないでしょけいしてね!! それからあまあまさんをもってきてね!!」 「ゆぷぷっ、きっちゃないいもうちょだにぇー!」 「ゆぐっ、ゆぐっ……どうじじぇなの? ありしゅはときゃいはなゆっきゅりなのに、どうじじぇっ!?」 実りゆの頃から想像を膨らませ描いた未来は幸福に包まれた世界の明け、与えられる筈だった甘やかな祝福は一変し、 酸鼻の形で始まったゆん生のスタートに、赤ありすは一匹めそめそと悲涙を落としていると、 のっそりと重い足取りで裡面から近づいた自警団長のらんが、赤ありすの餅と酷似した頭部を咥えようと大口を開いて差し迫った。 「さぁ、みんなこのれいぱーのおちびちゃんを、このありすを――」 ぱちゅりーは集まった皆を、群れの広場であり本日限りの処刑場へ導こうと号令を発したところで、 何の前触れもなく、周囲の注目を一身に集めるほど透き通った張りのある声をしたゆっくりがぱちゅりーの口回しを遮った。 『みんな、まってねっ!! まりさのおはなしをきいてねっ!!』 声の主の方を見るようにでいぶのお家の入り口を塞いだゆっくりたちが徐々に道を開けていく。 見れば、日差しを背にしてお帽子に形遅れな銀の古ぼけたバッジを装着したゆっくりまりさとゆっくりれいむがそこに佇んでいた。 二匹は自警団長のらんを押し退けて、赤ありすから引き離すとれいむが揉み上げでそっと赤ありすを持ち上げ、 同席者たちが有りっ丈に注ぐ殺意の眼差しから護る様にがっちりと掴んで一歩引き下がった。 そのれいむと赤ありすを庇う形で立ち塞がり仁王立ちしたまりさは、キュッと鋭い眼光を辺りに撒き散らし言葉を紡ぐ。 「みんなきいてね! このおちびちゃんをせいっさいっするのはやめるべきだよ! とてもほめられたことじゃないよ!!」 「なっ……! と、とつぜんなにをいいだすのっ!? このれいぱーのおちびちゃんは――」 「このこはれいぱーのおちびちゃんかもしれないけれど、まだなにもわるいことはしてないよ! それなのにせいっさいっするのはまちがってるよ! みんなおめめをさましてね!」 「なにいってるのー!! ふざけたこというのはやめてねー!!」 予期しない乱入者の、制裁中止の訴えに異を唱えたのは長ぱちゅりーや自警団たちではなく一番手前で出産を見守っていたちぇんだ。 このちぇんはれいぱー襲撃事件で癒える事のない傷痕を刻まれたゆっくりの一匹だった。 番のまりさやまだ年端も行かぬ幼い子供たちも、れいぱーに犯し殺され唯一の生き残ってしまったちぇんは、 失意のままただただこのれいぱーの遺児である赤ありすの死と、 制裁を願って浄水を沸騰させるほど煮え切った堅固な憎悪を内に溜め今日という日を待ち望んでいた。 「そんなのぜったいにわからないよー! ちぇんのまりさも、ちぇんのおちびちゃんも、みんなみんなれいぱーにえいっえんっにゆっくりされちゃったんだよー! それなのにそのおちびちゃんをどうしてゆるさなきゃいけないのー!? ちぇんにはわからないよー!! わかりたくもないよ!!」 「……ちぇんのかなしみをおもうとまりさもこころさんがちくちくするよ! でもよくかんがえてね!! ちぇんのまりさもおちびちゃんも、ちぇんにゆっくりごろしをしてほしいとはおもってないはずだよ! きっとそうだよ!!」 「なにかってなこといってるのー!! かんけいないまりさはだまってろよー!! ぢぇんはたぐっざんっうしなっだんだよー たいせつなおちびぢゃんをえいっえんっにゆっぐりざぜられだのにっ……わがるわけないよーっ!! そんなごどぐらいわがれよーっ!!」 涙ながらに語るちぇんの気迫が満ちた訴えに、まりさは一瞬だけたじろいでしまうが、 相対したまりさにも譲れない強い熱意があるのか、下から覗き込むようにしっかりとちぇんの瞳を見据えては、 大きく息を吐き、冷々たりながら且つ芯の通った抜き難い胸中をその願い出に乗せてまりさは答える。 「ゆっくりごろしはゆっくりできないよ!!」 その一言で、一同はちぇんを含めて固唾を飲んだ。 「なんどでもまりさはいうよ! ゆっくりごろしはぜったいにゆっくりできないよ!!」 各々に後ろめたさの尺度は違うが、一様に決まりが悪そうに眼を逸らし唇を折り曲げる。 特に長であるぱちゅりーは、道徳的な部分をすっぽ抜くのを当初から仕方ないと割り切って自分を誤魔化していた故に、 まりさの発言には胸を射抜かれた様ななんとももどかしい気持ちに支配されていた。 「ちぇんのくやしいきもちをまりさはぜんぶりかいできないよ、でもこれだけはいえるよ! ちぇんがこのおちびちゃんをえいっえんっにゆっくりさせちゃったら ちぇんもれいぱーとおなじゆっくりごろしになっちゃうよ! きっとゆっくりできなくなったちぇんのすがたをみたらてんごくのおちびちゃんはよろこばないよ!」 「そんな……かってなこと……わっ、わがらないよっ……」 「ゆるしてとはいわないよ、でもおねがいだよ……このおちびちゃんをせいっさいっするのはやめてあげてね……」 徐々に表情を暗く沈ませたちぇんは、一度だけギロリとれいむの揉み上げに隠れた赤ありすを睨み付けた。 赤ありすは刺すような視線を受けて「きょわいょおぉおおお!!」と泣き叫びながら、プシャァっと勢い良く恐ろしーしーを漏らし円らな身体を震わせる。 あまりにも幼過ぎる赤ありすの姿を見て、ちぇんは刹那に失った子供たちの面影を赤ありすと重ね、顔を伏せるとか細い呟きを残して背を向けた。 「もしそのこがれいぱーになったらちぇんはまよわず、そのこをえいえんにゆっくりさせるよ……」 それだけ言い残すとちぇんはでいぶのお家から去って行ってしまった。 毒気を抜かれた群れのゆっくりたちは、それぞれ居合わせたゆっくりたちの様子を伺い一匹がちぇんの後を追うように出て行くと、伝染する様に次々と退出していった。 残されたのは出産に立ち会った自警団の面々と長のぱちゅりーだけだ、ぱちゅりーは群れの皆を鎮めたまりさに近寄き、わざとらしく咳払いをしてまりさの頬をそっと突いた。 「むきゅー……とんだことをしてくれたわね」 「お、おさっ、かってなことをしてごめんね! でも、でもまりさはねっ――」 「それいじょういわなくてもいいわ、ほんらいならぱちゅりーがみんなにいうべきことだったのよ まりさのいうとおりゆっくりごろしはゆっくりできないわね……まりさたちにはきづかされたわ、ありがとう」 ぺこりと頭を下げたぱちゅりーに、まりさは左右に身体を振って謙虚さを表している。 一連の行動といい、照れを隠した直向な態度からまりさの人となりをぱちゅりーは再認識しつつ、 改めて赤ありすを見つめてみれば、先程から自分の事で揉めているのだと勘付いているのか、 さっとれいむの揉み上げ深くに潜り込んで姿を隠してしまった。 「でも……このれいぱーにの……いいえ、おちびちゃんありすをどうしたものかしら……むきゅー、こまったわ」 「そのことならしんぱいいらないよ! おさっ、このおちびちゃんをまりさたちのおちびちゃんにしたいんだよ! だからきょかをちょうだいね!」 「ほ、ほんきなの? まりさもれいむも、そのつもりでこのおちびちゃんをたすけたの!?」 お互いに顔を見合わせたまりさとれいむは同時に頷いて決意を新たにする、今まで黙していたれいむが片方の揉み上げで前髪を掻き揚げると、 ガッチガチに凝固した哀れを誘うほど痛々しく黒焦げ傷付いた額をぱちゅりーに見せ付けた。 「おさにはまえにおはなししたけど、れいむも……まりさも、にんげんさんにぎゃくたいされて、もうおちびちゃんがつくれないおからだなんだよ まりさのぺにぺにさんはぶちぶちされちゃったし、れいむのまむまむさんはふさがっちゃってるよ だから、みんながれいぱーのおちびちゃんをせいっさいっするってきいて、いてもたってもいられなかったんだよ どんなににくまれてうまれてきたおちびちゃんでも、えいっえんっにゆっくりさせるのはかわいそうだとおもったんだよ」 まりさとれいむは外し忘れた銀バッジが示す通り、元は飼いゆっくりだった。 ペットショップで『ゆっくりつがいセット』という名目で二匹は揃って売り出され人間のお姉さんに飼われる事になり、 それなりに順境な暮らしを送っていたものの、子供を許可無く作ってしまう在りがちな失態を犯してしまい状況は一変した。 初めてのおちびちゃんはお姉さんに処分され、家を放り出され、途方に暮れた二匹は当時まだ人間に対して無知だった為に、 もう一度飼いゆっくりにしてもらおうと人間たちが集まりそうな駅前で只管と自分達がゆっくりしている事を訴え続けていた。 そこで不運にもゆっくりを良く思わない人間と鉢合わせ弄ばれ、二度と子供が出来ない身体に虐待という名の改造を施されてしまった。 奇跡的にも一命を取り留め、ほうほうの体で人間の街を脱した二匹はこうして森の奥地に根付いたゆっくりプレイスの一員に加えられた、 そういう経緯から野生のゆっくりでは到底想像し難い波乱のゆん生を送って来た過去があり、 どれほど希求しようとも二度と自分たちの餡子を受け継いだ子供を作れない故に、 誰からも望まれないれいぱーの遺児を育てると誓った決心は並大抵の物ではない。 れいぱーに家族を殺されたちぇんの様な、被害者たちから蒙るであろう非難の全てを受け止める覚悟をその瞳に宿している。 「むきゅー……まりさとれいむのおもいはつたわったわ、でも、もし……もしそのおちびちゃんがれいぱーかして、むれのみんなをおそうようなことになれば……」 「そうならないようにするよ! まりさのえいえんにゆっくりしちゃったおちびちゃんにちかってやくそくするよ!! ぜったいにないとおもうけど、もしもおちびちゃんがれいぱーかしちゃったらむれのるーるにしたがって、まりさもれいむもどれいになるつもりだよ! だからまりさをしんじてね! まりさはいのちがけでこのこをいちゆんまえのゆっくりにしてみせるよ、だからっ……! だからおねがいだよっ!!」 子供が欲しいというまりさたちの粘り強い一念は、長であり同時に親であるぱちゅりーにも痛いほど響いてくる。 ぱちゅりーは群れの舵を取り均等を司る旗頭の為、決して肩入れすることは出来ないと念を押してから二匹の意思を汲み取り養子縁組を承諾した。 儀礼的とは言えようやく念願のおちびちゃんを家族に加える事が叶ったまりさとれいむは頬を綻ばせるが、 それに異を唱えた絶え入るような声が、れいむの揉み上げに隠れた赤ありすから発せられまりさとれいむは思わず表情を崩した。 「かっちぇなこといわないじぇにぇ!! ありしゅのみゃみゃはほかにいにゃいわっ!」 ピンポン玉が跳ねる様に、赤ありすはれいむの揉み上げから飛び出すと再びでいぶの前に躍り出た。 「みゃ、みゃみゃぁっ! ありしゅもいいこにしゅるからありしゅもいっちょにゆっきゅりさせちぇねっ!!」 のーびのーびして上下に身体を揺らし精一杯に痛々しい笑顔を振り撒き、自分がいかに実親のでいぶをゆっくりさせられるか必死にアピールし、 せめてこっちを振り向いて欲しいと、自分を見限らないで欲しいと、幼いながら我武者羅に喰い付こうとする健気な姿を皆の前で曝け出す。 だがでいぶは、そんな幼子の微かな想いさえ踏み躙って一喝を下してしまう。 「れいむをおかーさんよばわりするなっていったでしょぉおお!! おまえなんかしらないよっ!! くずのれいぱーのくせにちかづかないでねっ!! れいむのかわいいおちびちゃんにすっきりーしたらしょうちしないよ!!」 「そ、そんなちゅもりはないわっ!! みゃみゃぁっ、ありしゅはとっちぇもときゃいはなゆっきゅりよ!!だから――」 「うるさいよっ!! これいじょうれいむにいやなおもいをさせないでね! めいわくだからゆっくりしないでしんでいいよ!!」 酷薄な痛罵の壁の前に、ようやく自身が望まれぬ稚児と認識した赤ありすは、 世界の終焉を垣間見た様な言葉通りの絶望を知り、顔を真っ赤にして涙腺を緩ませる。 でいぶにとっては目障りでしかない赤ありすの啜り泣きに、でいぶは眉を顰めて舌打ちしては、 何か良からぬ事を思い付いたのか含みのある冷笑を見せて脇に寄り掛かった子供たちにそっと耳打ちをし始めた。 「おちびちゃんたち、あのくそめざわりなれいぱーにむけていっしょにぷくーしようね! わるいゆっくりをやっつけようね!!」 「ゆっくちりかいしちゃよ!! れいみゅのさいきょうのぷきゅーをくらっちぇにぇ!! ぷきゅぅうううーっ!!」 「れいぱーはれいみゅのいもうちょじゃないにぇ!! ゆっきゅりしないじぇきえちぇねっ!! ぷっきゅううぅううー!!」 歪に膨れ上がった三匹のれいむたち、もうここに居場所が無いと確信した赤ありすは呻りながら旗を巻く様に後ろへ駆けていく。 一心不乱に跳ねればボスンッと柔らかい肉圧にぶつかり赤ありすが巧まずして見上げれば、 群れのゆっくりたちから身を護り庇ってくれていたれいむが切なげに微笑んでいた。 「おちびちゃん、れいむといっしょにいこうね……れいむならおちびちゃんをゆっくりさせてあげられるよ……」 「ゆぐっ……ゆぐっ……おばしゃん……」 「まりさのおうちならゆっくりできるよ……おいしいごはんさんもよういしてあるよ、だからたくっさんっわらってね!」 紅く腫れ上がった目蓋に湧き上がる砂糖水を、れいむは揉み上げで丁寧に拭いて慰めるとやんわりと頭を撫でてやった。 もうここに居ても赤ありすの為にならないと判断したまりさは、れいむに目配せし、ぱちゅりーに軽く会釈をするとでいぶのお家を家族全員で出て行った。 その様子を見続けていたでいぶは終始一貫して、赤ありすを「くそれいぱー」「ゆっくりしていないくず」等と口汚しては罵り、 最後まで自分の餡子を分けた子供であると認めなはしなかった。 そうして外敵の排斥に成功したと思い込んだでいぶは、まるでうんうんを捻り出した後の晴れ晴れとしたうりざね顔をくっきりと周囲に見せ付けた。 「ゆーん、やっとれいぱーがいなくなったよ! これでおちびちゃんはあんっしんっだよ!! れいむさいきょうでごめんねぇ! そういえばまだあまあまさんをもらってなかったよ! ぱちゅりー、ゆっくりしないでよういしてね!!」 一部始終を見守ったぱちゅりーは侮蔑の眼差しでたっぷりとでいぶを睨み付けた後、一言も返事を交わさずそそくさと引き揚げて行った。 「ちょっとぉおおおっ!! なんでむしするのぉおぉぉっ!! でいぶはしんぐるまざーなんだよぉおおっ!! やさしくするのがあたりまえでしょぉおっ!!」 「おきゃーしゃん、れいみゅうんうんしゃんがでりゅよ!! もうがまんじぇきないにぇ! もりもりでてきちぇにぇ!!」 「れいみゅもちーちーしゃんがしちゃくなったにぇ!! はじめちぇのちーちーしゃん、いっぱいでりゅよぉおお!!」 「おちびちゃんたちなにじでるぉおおおおっ!! うんうんさんもしーしーさんもおへやのなかでしちゃだめでしょぉおおお!! おそとでしてきてよぉおおおっ!!」 「「しゅっきりー!!」」 ぱちゅりーを追い掛けてあまあまをせしめようとするも、早速とでいぶの子供たちが粗相をする始末、 覚悟のない者の子育てが如何に大変なのか、それをでいぶが知覚するのはもう間も無くの事だ。 ――――――――――――――――― あれから季節を三つ跨いだ――。 実りの秋、白銀の冬は過ぎ去り、野花が咲き誇る春の時代が森のゆっくりプレイスに訪れていた。 この日、広場には大勢のゆっくりが集まり、とある祭り事を催す為に忙しなく準備に取り掛かっている最中で、 その中にやや草臥れた顔をした老齢のまりさが、群れの皆の様子を遠巻きに伺っている。 まりさの背後にガサリと土を踏む音が響き、思わず振り向くとその視線の先に、 清楚な微笑みを浮かべた成体のゆっくりありすが春風にブロンドの髪を靡かせ佇んでいた。 「まりさおとうさん……」 「ゆっ、ありす。どうしたの? はなよめさんがくるにはまだはやいよ」 このありすはあのれいぱーの遺児、捨て子のありすだった。 ありすが父親と呼んだ老齢なまりさも、かつて長ぱちゅりーに命を懸けると宣言してまで赤ありすを引き取ったまりさで、 若々しさを失ってしまったものの、あの時と変らぬ穏やかで温厚な相貌をありすに向けている。 「……その……なんだか、まりさおとーさんにあいたくなって……」 「そうなんだね……ありす、こっちへおいで」 僅かに高く山形になっている丘の斜面で、二匹は無言のまま頬を寄せ合った。 「……」 お互いこうして身近な距離で寄り添うのは久方振りで言葉に詰まっていると、 まりさはすっかり一ゆん前のゆっくりに成長したありすを横目に、感傷に浸りながら過去の断片を拾い上げていた。 まりさが飼いゆっくりとして育ち勘当され森に居着いた軌跡があるように、ありすが歩んできた歴史も決して軽妙な物ではなかった。 幕開きの幼少期は正しく波乱の連続だった。 公式に群れの一員に加えられたものの、れいぱーありすの遺児というレッテルは、 当然ながら直ぐに拭える物ではなく、迫害を受け虐げられありすはいつも孤立の渦中にあった。 年相応の友人にも恵まれず、常に孤独で「れいぱーのこども」という汚点を種に近所のゆっくりたちがありすをからかい、見下しては除け者にする、 そういった日々でも、親であるまりさとれいむは非のないありすが苛めを受けていると知ればそのいじめっ子の家に乗り込み、 謝罪させるまで何度も異議を唱えて押し迫った。そんな姿に群れのゆっくりたちは「ゆっくりできないくれいまー」と馬鹿にし嘲笑ったが、 世間の逆境など物ともせず、まりさとれいむは如何なる時でもありすの味方に徹しては身を守る盾となった。 そうしてまりさたちに護られたありすが少年期に達したとき、負の呪縛がありすを何度と無く苦しめた。 子ゆっくりにまで成長した体は、れいぱーありすとでいぶの餡子が性格として色濃く現れてしまう時期で、 ありすは時折発作的に癇癪を起こしてはまりさたちを幾度も困らせるも、慈悲と忍耐の心で接したまりさとれいむは、 ありすの暴力的な癇癖に正面から向き合い、身勝手で自己中心的な振る舞いが如何に恥ずかしい事なのか丁寧に一から教え諭して来た。 呆れ返るほどの積み重ねが功を奏し、ありすは本能に打ち勝つ事が叶い、発作的な癇性は鳴りを潜めていき、 その頃になればありすは素行の良さから群れの一員として名実共に認められ、母親であるれいむから教わった乙女の嗜みが美ゆっくりへと着実に導いていった。 越冬を終え、春を迎えればありすはすっかり成体のゆっくりに姿を変え、群れの管理運営を任される首脳部 長のサポートをする助言役として働き、群れには欠かせない存在になっていた。 それらの結果は偏に親たちの教育の賜物でもあるが、まりさはしばしば「他ゆんの痛みが分かるゆっくりになるんだよ」と言って問題に直面する度にありすを諭し、 一流のゆっくりブリーダーでも難易度が極めて高い道徳心を芽生えさせ、ありすの根底に献身的なゆん格の構築を成せた事が大きかった。 優しく他ゆん思いなありすは、群れの子ゆっくりたちからは憧れのお姉さんとなり、年頃の成体ゆっくりからは理想の妻として圧倒的な支持を受ける程であった。 そんな折、遠方の彼方からやってきた一匹の旅ゆっくりとの邂逅がありすの運命を大きく揺るがした。 安息の地を求めて森のゆっくりプレイスに訪れたそのゆっくりまりさは、その身一つに命懸けで世界を転々としてきただけあって、 肉体的にも精神的にも逞しく主体性に富んだ気質を垣間見せ、安穏な暮し振りに慣れきった群れのゆっくりとは違い、成熟した大人の魅力を持っていた。 二匹は出会って直ぐに恋に落ちた、運命を感じられずにはいられない程のセンチメンタリズムに溺れ、情熱的な恋愛を得て結婚を誓い合った。 挨拶にとやって来た旅ゆっくりのまりさとありすの仲睦まじい姿を眼にし、まりさとれいむは喜んで二匹を祝福した。 そうしてつい三日前に発覚したのがありすの妊娠――。 その喜ばしいニュースは群れ中を駆け巡り、ついには毎年執り行われる春祭りに便乗して ありすとまりさの結婚式を一緒に挙行しようではないかと長ぱちゅりーが提案し、満場一致で可決された。 子供を産むとなればありすも自分の時間を作るのが難しくなる為、 胎児型妊娠の初期段階でまだ母体がそれなりに融通の利く状態であることを理由に急遽開催が早められた。 群れの皆が広場に集まって、狩りで収穫した木の実や茸を広葉樹の葉に乗せて並べたり、 切り株に野花を刺して飾り付けしているのも全てはその為だった。 ふと思い出に揺られてまりさは追憶にふけていると、隣に腰掛けたありすが何か伝えたそうに、 まごまごと曖昧な態度で視線を泳がせているのに気付いて横を向き直った。 まりさは自分よりも遥かに聡明で柔和な気立てのいい立派なゆっくりに育ってくれたありすを見つめて、やんわりと微笑む。 そんなまりさの表情に押されて意を決したありすがついに口を開こうとした時、突然と周囲に金切り声が轟き驚いた二匹は思わず声の主の方へ振り返った。 「ゆ”ゆ”ゆ”ーっ!! でいぶのおちびちゃんのありすちゃんがいるよぉおおっ!! でいぶだよっ、おかーさんっだよ!!」 そこに佇立していたのは、あのありすの産みの親である『でいぶ』とありすの姉に当たる『れいむ』だった。 だがよく眼を凝らせば、でいぶの姿は明らかに他のゆっくりと異なり全身が泥で汚れており、茄子型のお腹をぷりぷりと振って奇妙な動きを繰り返し、 頭部には生命の次に大事なお飾りが消失し、変わりに埃と砂利塗れの艶を失った黒髪が糊を塗り手繰った様にへばり付いていた。 姉れいむの方も同様で、頬が痩せこけているのに腹周りは奇怪な肉付きを蓄え、見苦しい泣きっ面を見せ付けている。 「おかーさんがわかるっ!? ありすちゃんをうんだでいぶだよぉっ!! おねがいだからおかーさんをたすけてねっ!! むれのみんながでいぶにひどいことをするんだよ!! ありすちゃんはおやこうこうしないといけないんだよっ!!」 「ありずぅうううっ、れいむだよぉっ!! おねーちゃんだよぉっ! そっちのくそおやなんかよりおねーちゃんをだずげでねっ!! おでがいだよぉぉぅううっ!!」 狼狽し震え怯えた様子で後ずさるありすを、でいぶとれいむは己の主張だけを取り上げて押し迫る。 ありすの身の危険を察知したまりさは、拙速にありすを庇う形で割り込むとでいぶの括れた土手っ腹を思いっ切りぶつけられ、派手に顔面から転倒した。 「まりさおとーさんっ!!!」 「ゆぐっ……あ、ありすっ!!」 「でいぶからありすちゃんをとりあげたげすはどいてねっ! ゆっ!! ありすちゃんはおびえなくてもいいんだよっ!! ありすちゃんいっしょにぱちゅりーのところにいこうねっ!! ぱちゅりーにじかだんぱんしてでいぶをふつうのゆっくりに――」 「むっきゅーんっ!! そこまでよっ!!」 騒ぎを掻き付けて颯爽と登場した長ぱちゅりーが、丘の天辺から転がるように滑って四匹の前に現れた。 遅れてやってきた自警団長のみょんが、俊敏な速度でありすにしがみ付くでいぶとれいむに体当たりすると、 二匹はお互いを巻き込む形ではぶわっと持ち上げられ斜面に小麦粉の肌を削られるように転がっていった。 「むっきゅん、ありす! まりさ! けがはないかしらっ!?」 「じけーだんちょうのみょんがきたからにはもうあんしんみょん!」 まだ幼顔を僅かに残した長ぱちゅりーと、自警団長のみょんの助太刀によって難を逃れたまりさとありすはホッと胸を撫で下ろした。 この若い長ぱちゅりーは冬を越せなかった前代の長ぱちゅりーの二番目の娘で、今はありすと共に群れの運営を任される頭目である。 三つの時節を乗り越える最中、古い世代のゆっくりたちは残した娘達に後を託して過ぎ去った季節と共に消えていった。 まりさもまたそれを待つゆっくりであり、若い世代の舵取りを陰ながら見守りつつ余生を過ごしていた。 「まりさはだいじょうぶだよ、おさっ、たすかったよ」 「ごめんなさいね、けっこんしきのじゅんびにゆんいんがたりなかったから、どれいのあいつらにもてつだわせていたの ぱちゅりーのおかーさん……ぜんだいのおさのいいつけをまもって、ありすとあのでいぶのおかおをあわせさせないようにしていたのに……とんだしったいだわ」 「……ありすはきにしてないわ、ぱちゅりー、ありがとう……」 あのでいぶは今、群れの中の最下層被支配階級である『どれい』として辛うじて群れの一員に加えられている。 どうしてその様な地位に落とされたかというと、過去にでいぶの上の娘であるれいむが子ゆっくりの時にとある出来事を切っ掛けに『擬似れいぱー化』してしまい、 近隣の子まりさを巻き込んですっきりー死させた事件が発生してしまい、擬似れいぱー化したれいむはその場で処刑され、 残された姉れいむとでいぶ共々、身内から重犯罪者を出してしまった責任として、生殖器を切り落とされ、 お飾りを奪われた上で、群れのルールに従い奴隷に成り下がり遺族への奉仕活動を強要されていた。 結局のところでいぶは子育てに失敗し娘をれいぱーとして世に送り出してしまった、覚悟の無い者の末路はあまりにも惨めだった。 「みょん、どれいをひきさげてきてちょうだい。それからありすのけっこんしきのじゃまをぜったいにさせないようにね」 「まかせるみょん、ちょうどいいからうんうんしょりじょうのおそうじをさせるみょん」 そう言ってみょんは這い蹲っているでいぶとれいむに再び体罰を下して会場から引っ張り出して行く。 でいぶとれいむは最後まで泣きじゃくりながらながらありすに救済を求めて去っていった。 ありすが群れの重役だと知っていたらしく、ぱちゅりーに口利きして罪を免除してもらおうという魂胆だったのだろう、 連行されていくかつての肉親だった彼らに、ありすは一度も眼を向けはしなかった。 でいぶの騒動も治まって再び準備が進められると、群れの家々がある方向からありすを呼ぶ声と共にれいむが近付いて来た。 「ゆーっ、こんなところにいたんだね! ありす、そろそろおめかしさんをしようね、れいむはぴこぴこさんによりをかけててつだうよ!」 「ちょ、ちょっとれいむおかーさん、ありすまだまりさおとーさんとおはなしが――」 駆けて来たのはまりさの番であり、ありすの母であるれいむだった。 母れいむはありすの背中を押すように急かすと、これから施す花の蜜を使った頬紅の話を切り出し、娘の晴れ姿を想像して顔がニヤけ切っている。 胸中に押し留めた想い伝えるべくまりさの元にやってきたありすは、まだ何も会話をしていないと抵抗して見せるも、 そんなありすの心情に気付けないまりさは、柔らかい笑顔でそっと見送った。 「ありす、かいじょうでまってるよ」 「……おとーさん……」 ありすは後ろ髪を引かれる思いで母れいむに追従し、花嫁の控え室にした長ぱちゅりーのお家に戻っていく。 残されたまりさは、雲一つ無い晴天を仰ぎ、会場に一足先にやってきた花婿のまりさの姿を見つけ挨拶と談話をするために近付いて行った。 ※後編に続きます
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585 名前:NPCさん[sage] 投稿日:2011/10/13(木) 01 04 29.57 ID ??? 便乗プチ報告で申し訳ないが、俺の周りにもSW2.0でルールの穴を突いてくるGMがいる。 各下の雑魚が18人単位で出てくるんだ。たいていはそれに加えて「助けないといけないNPCが一人で奮戦中」という状況。 で「乱戦エリアには20人しか入れないんで、あと前衛一人しか近接戦闘には参加できない」と言われる。 1回ならともかく何度も何度もその状況を設定してくるのでGMを問い詰めたんだが、 「公式リプレイ(滅びのサーペント)で清松がやってるからいいんだ」と開き直られた。 アレには開いた口が塞がらなかったな。 587 名前:NPCさん[sage] 投稿日:2011/10/13(木) 01 05 39.56 ID ??? 清松なら仕方が無い 589 名前:NPCさん[sage] 投稿日:2011/10/13(木) 01 07 17.22 ID ??? そういうシチュも一回なら面白いんだけどね 問い詰め方が悪かったんじゃね? 毎回マンネリな展開で面白くないんだよ糞がって優しく諭してあげるべき 590 名前:NPCさん[sage] 投稿日:2011/10/13(木) 01 09 33.14 ID ??? 589 そんな理不尽な状況に置かれるなんて一回でも御免蒙りたいわ。 593 名前:NPCさん[sage] 投稿日:2011/10/13(木) 01 12 26.30 ID ??? 確か要救助者7名とすさまじい格下10体、入る余地は3名で PCはすごい高レベルで二回行動や範囲攻撃もガンガンできて 実際!R目のPCの手番だけ、しかも「これ以上やったら他の見せ場がなくなるから攻撃やめとく」 とPLに言わせて圧勝させた、いわゆるオープニングで良い気になるシーンでの話じゃないか、それ 596 名前:NPCさん[sage] 投稿日:2011/10/13(木) 01 18 17.89 ID ??? 585 解った!答えはこうだ まずPC1が乱戦に入る 次にNPCを殴り倒す すると気絶して乱戦から除外される 空いた枠にPC2が入る アウエイクンでNPCを起こす 乱戦には入れないので離脱判定なしにNPC脱出 597 名前:NPCさん[sage] 投稿日:2011/10/13(木) 01 29 20.04 ID ??? 「あぶなーい!」ドスっ 598 名前:NPCさん[sage] 投稿日:2011/10/13(木) 01 33 26.86 ID ??? そのGMならNPCの生死判定失敗したよ!って言い張るに10ムギャオー 601 名前:NPCさん[sage] 投稿日:2011/10/13(木) 01 46 07.99 ID ??? 585は場面が室内とかの閉鎖空間なら処理自体には特に不満は持たないなぁ 毎回同じシチュエーションなのは飽きるから勘弁して欲しいけど 485の前者は、敵だけ気絶回復禁止ってわけにも行かないだろうし、 範囲攻撃に巻き込むとかの効率よく止めを刺す事を心がける位しかないかなぁ 603 名前:NPCさん[sage] 投稿日:2011/10/13(木) 02 00 07.41 ID ??? マジバトルと演出をごっちゃにすんなよ… 605 名前:NPCさん[sage] 投稿日:2011/10/13(木) 02 09 54.96 ID ??? 596 599 ルール的には妥当な救助方法だから困るw スレ287