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おめめをぱちくりとさせて、まりしゃはすぐに理解した――外に出られたのだ。 お父さんとお母さんのおかげで、あのゆっくりできない公園から、ゆっくりできない人間さんから、逃げ延びることができたのだ。 * * * 「ゆんやああああああああああ!!」 朝、まりしゃは誰かの悲鳴で目を覚ました。 「やめてね! やめてね! れ、れいむおこるとこわいんだよ! ゆびゃあああああああん!!」 「みゃんみゃああああああああ!!」 「いだいのはいやぢゃああああああ!! ゆっぐぢでぎないいいいいいいい!!」 「だずげでぐだざいいいいいい!! だずげでねええええええ!!」 まりしゃの寝ぼけたおつむでも、そこかしこから聞こえてくる悲鳴の主はすぐにわかった。 公園に住む他のゆっくりたち――みんな顔見知りだ。 お父さんとお母さんは、おうちの前で外の様子を伺っている。 「これは……いっせいくじょだね……」 「ゆう、やっぱり、ゆんずうがふえすぎたんだよ……」 「……れいむ。かぞくみんな、ぜったいににげきろうね」 「おちびちゃんとさんにんで、もっといっぱいゆっくりしようね、まりさ……」 お父さんとお母さんの声が聞こえたが、まりしゃには何を話しているのかわからなかった。 「やめちぇええええええ!! たちゅけちぇええええええええ!!」 「ゆ、ゆっくりにげるよ! ――ゆわあああああああ!! なんでこっちにもにんげんさんがいるのおおおおおお!?」 「やめてあげてね! いたがってるよ!」 「どぼじでこんなこどするのおおおおおおおおお!?」 悲鳴が絶え間なく響く。 お父さんとお母さんに何が見えているかはわからない。 しかし、おうちの中にいるまりしゃにもわかることがあった。 昨日の夜までみんなのゆっくりプレイスだった公園が、ゆっくりできない公園に変わっているのだ。 「おとうしゃん、おかあしゃん……」 とてもじゃないがゆっくりできない雰囲気――不安になったまりしゃが声をかけると、お父さんとお母さんは慌てたように振り返った。 「ゆっ! おちびちゃん! なにもしんぱいしなくていいからね!」 「おちびちゃんは、おかあさんとおとうさんのいうことを、ゆっくりよくきいていればいいからね!」 いつもと同じ笑顔のお父さんとお母さん。しかし、明らかにいつもとは違う。ゆっくりしていない。 朝一番の「ゆっくりおはよう!」や「ゆっくりしていってね!」というご挨拶がなかったことからもそれが窺えた。 「ゆっくちしちぇ――」 まりしゃの挨拶も、しかし、 「おちびちゃん! すぐにおっきして、おうちからでようね! こうえんからでようね!」 お父さんの声に遮られた。 「ゆっくりできないにんげんさんたちがやってくるよ! ここにいたらこわいこわいだからね!」 「さあ、ゆっくりはやくおしたくしてね! おかあさんがてつだってあげるよ!」 「ゆ? ゆ?」 よくわからないが、何やらゆっくりしていないことだけは確かだ。人間さんがどうしたというのだろう。 「おかあしゃん! いったいどうちたにょ? ゆっくちしていにゃいね!」 おうちの中で素敵なお帽子さんをただしてもらいながら、まりしゃはお母さんに尋ねてみた。お父さんは外の様子を窺っている。 「ゆっ? ゆ、っと……にんげんさんが、こうえんにいるみんなを……お、おいだそうとしているんだよ!」 「なんでにんげんしゃんがおいだしょうとしゅりゅの? こうえんはまりしゃたちのゆっくちぷれいしゅでちょ?」 「こうえんはもともとにんげんさんのものなんだよ! ゆっくりりかいしてね、おちびちゃん!」 「ゆゆっ?」 まりしゃは驚いた。 信じられない――ゆっくりプレイスであるこの公園は人間さんのものだったのか? 公園の中で人間さんたちを見かけることはある。みんなとてもゆっくりしていて、まりしゃにあまあまをくれたこともある。 彼らはこの公園に住んでいるわけではない。住んでいるのはまりしゃたちゆっくりだ。公園に滞在する時間は、圧倒的にゆっくりたちの方が長い。 ならば公園はゆっくりたちのものと言えるのではないか。人間さんたちはごく稀に短い時間だけ遊びに来る、それだけの存在なのだから。 それなのに、この公園は人間さんたちのものだというのか――。 まりしゃには理解できなかった。 それでも、お母さんが言うのならそれは正しいのだろう。 「ゆっくちりきゃいしちゃよ!」 「こうえんにすむゆんずうがふえすぎちゃったから、にんげんさんはおこっちゃったんだよ!」 そういえば、いつだったか大人ゆっくりたちが懸念していた。「こうえんにこれいじょうゆっくりがふえたら、にんげんさんたちがだまっちゃいないよ」と。公園に移住したいというゆっくり相手に、入園試験なども行っていたようだ。 ゆん数が増えると何が問題なのだろう。まりしゃなどは、お友達やご近所さんが増えて嬉しいとさえ思う。 よくわからないが―― 「それもりきゃいしちゃよ!」 「にんげんさんたちはいたいことをして、みんなをこ……こうえんからおいだそうとするんだよ! だからそのまえに、じぶんたちででていくんだよ! にげるんだよ!」 痛いのは嫌だ。ゆっくりできない。 「ついでにりきゃいしちゃよ!」 「ゆっ! おちびちゃんはかしこいね!」 「ゆふっ!」 「ゆふふっ!」 まりしゃとお母さんは笑いあい、お父さんに支度が完了したことを告げた。 「おちびちゃん! おとうさんにゆっくりついてきてね!」 「ゆ、ゆっくちちゅいていきゅよ!」 不安はある。 ゆっくりできない公園内を移動するだけでなく、なにより公園の外に出なくてはならないのだ。 まりしゃはこの公園の外に出たことがない。 お父さんとお母さんにお話ししてもらっているとは言え、その世界はまったくの未知数だ。何が待っているのか、自分の身に何が起こるのか、想像もつかない。 そんなまりしゃの様子を見て取ったのか、お父さんはにっこり笑って、 「ゆふふ、だいじょうぶだよ! おちびちゃん! おとうさんとおかあさんがついているからね!」 と言ってくれた。 大丈夫だ。 恐くないと言えば嘘になるが、お父さんとお母さんについて行きさえすれば、きっと大丈夫だ。 人間さんに追い出される前に、自分たちで公園から出る――ただそれだけのことではないか。 「ゆっ! まりしゃはへいきだよ! もうおねえしゃんだからにぇ!」 まりしゃが胸を張りそう宣言すると、お父さんはゆっくりと頷いた。そしてまりしゃの背後、ダンボールのおうちに目をやる。 つられて、まりしゃも振り返る。 まりしゃが生まれ育ったおうち。 思い出も思い入れもたっぷりある。 まりしゃよりも長くここに住んでいるお父さんとお母さんともなれば、それらはまりしゃ以上だろう。 ――ふと、まりしゃは思い出して言った。 「おとうしゃん! まりしゃのたきゃらものをもっちぇいきたいよ! ゆっくちまっちぇちぇにぇ!」 まりしゃの宝物――お父さんにもらった小石をここに置いてはいけない。 そんなまりしゃのお願いに、すぐに優しく「ゆっくりまってるよ」と言ってくれるかと思ったが、お父さんは困ったように笑い、 「ゆう……。ごめんね、おちびちゃん。いしさんはおうちにおいていこうね」 と言った。 「ゆっ!? ど、どうちてえ!? まりしゃのたきゃらものにゃんだよおお!?」 「なるべくみがるでいないと、とってもあぶないんだよ。ゆっくりりかいしてね?」 「ち、ちゃんとまりしゃのおぼうちしゃんにいれるからあ!! いいでちょ? いいでちょ?」 「……ごめんね、おちびちゃん。またひろってきてあげるからね」 まりしゃに謝るお父さんに、 「おかあさんもてつだって、もっとすてきないしさんをひろってきてあげるよ。おちびちゃん、それまでゆっくりがまんできるよね?」 お母さんが助け船を出す。 それでまりしゃは諦めた。自ら「おねえしゃんだからにぇ!」と見栄を切ったばかりなのに、わがままは言えない。 「ゆゆう……ゆ、ゆっくちりきゃいしちゃよ。いししゃんは、おうちにおいていきゅよ……」 ――お父さんにもらった、とってもゆっくりした素敵な小石。まりしゃの大事な、大事な宝物。 思わず涙がこぼれそうになるのを、下唇を噛んでこらえる。 お父さんがお下げさんで頭を撫でてくれた。それでこらえきれなくなり、涙の粒が、ぽろりとこぼれてしまった。 「ゆっくり、ゆっくりありがとうね、おちびちゃん。――ゆっ! それじゃあ、ゆっくりしゅっぱつするよ! こうえんのおそとにでれば、きっと……そうだよ! おそとにでれば、あんっしんっだからね!」 お父さんのかけ声を合図に、まりしゃたちは歩き始めた。 公園を囲むように張られた金網のフェンス。それに沿って、まりしゃたちは進む。 公園の本来の出口は目立つので使えない――そう考えたお父さんは、別の場所からお外に出ることを提案した。 このまま先に進めば、金網にぽっかりと大きな穴が開いている箇所があるらしい。そこを出口にすると言うのだ。 ふと横を見ると、金網とそれを覆う草木の隙間を縫って、外の景色がよく見えた。 まりしゃなら、すぐにでもこの隙間から外へ出られないこともない。しかし体の大きいお父さんとお母さんはそうもいかなかった。 かと言って、ぴょんぴょんで飛び越えられる高さでもない。 「ずーりずーり……」 「こーそこーそ……」 「じゅーりじゅーり……こーしょこーしょ……」 まりしゃたちは、あくまでもゆっくり静かに歩を進めた。 お父さんとお母さんが「にんげんさんにみつからないようにね!」と念を押したからだが、草むらをずーりずーりで進むのは、なかなか骨が折れる。 人間さんたちが追い出すというのなら――納得はできないが――まりしゃたちが自ら公園から出ていけばそれですむのではないか。 それなら、何もこーそこーそする必要などない。人間さんの目など気にせず、堂々とぴょんぴょんで進めばいいだろう。 まりしゃはそう考えたが、 「ごべんだざいいいいいい!! こうえんがらででいぎばずがらあああああ!!」 「おうぢもゆっぐぢぷれいすもいりばぜんっ!! だがらたじゅげでくだざいっ!!」 「きょわいよおおおおおおおおっ!! もう……おしょとでゆっくちさせちぇえええええええ!!」 「ででいぐっでいっでるのにいいいいいい!!」 嫌でも目に、耳に入ってくるそんな公園内の光景に、すぐにそれが甘い考えだと悟らされた。 公園を出ていく意思を持っていようが関係ない。問答無用だ。 お揃いのお洋服を着た大勢の人間さんたちは、棒で、大きく長いおててで、あんよで、公園に住むゆっくりに暴力を振るっている。 あまあまをくれた人間さんたちとはまったく違う人間さんたち。――彼らは何でこうもゆっくりしていないのだろう。 そんなに必死になってまで、まりしゃたちにこの公園から出ていって欲しいのだろうか。 「やべろおおおおおおお!! おぢびじゃんにてをだずなああああ!!」 「ゆべっ! ゆべええっ! だだがないでええええええ!!」 「やべでぐだじゃい! やべでぐだじゃい! れいぶ……まだじにだぐないんでじゅ!!」 「もうやぢゃゃああああああああ!! おうぢがえるううううううう!!」 見知った顔が、ゆっくりしていない人間さんたちに殴られ、蹴られ、踏まれている。 今見えたあれは都会派レディのありすお姉さんだ。いつでもツンと澄ましていたお顔の真ん中にはぽっかりと大きな穴が空き、あんなにも醜く歪んでしまっている。 その向こうは物知り博士のぱちゅりーお姉さんだ。ぱっくりと裂けた頭から口から、どろどろと漏れだしているクリームの中には、どれだけの知識が詰まっていたのだろう。 みんなあんなにゆっくりしたゆっくりだったのに、もはや見る影も無かった。 この公園は地獄だ。 いつか、人間さんに連れられてきた飼いゆっくりのれいむが、「ここはとってもゆっくりしたゆっくりぷれいすだね!」と褒めてくれた公園。まりしゃはとても誇らしい気持ちになったのを憶えている。 今のこの惨状を見たら、あのれいむは何と言うだろうか。 「ゆわあああああ……」 おうちを出た時は、まさかここまで酷いことになっているとは思わなかった。 まりしゃは、ついおそろしーしーを漏らしてしまった。あんよもすくんで、もう一歩も動けそうにない。 涙も出てきたが、お下げさんでお口を押さえて、悲鳴を上げることだけはなんとかこらえた。 悲鳴を聞きつけた人間さんに見つかったらどうなるか、もうまりしゃにも理解できていた。 「おとしゃ……おかしゃ……ゆええ……」 思わず前を行くお父さんとお母さんに泣きつく。それ以外にどうしたらいいかわからなかったからだ。 すると、お父さんとお母さんはまりしゃを振り返り、いつもと変わらない笑顔と、小さくても優しい声を返してくれた。 「ゆう……ごめんね、おちびちゃん。こわかったよね、こわかったよね」 「おかあさんがおんぶしてあげるからね。もうなかなくてもいいんだよ」 それだけでまりしゃは安心した。 「ゆっくち……ゆっくちい……」 安心したはずなのに、涙が溢れそうになった。 まりしゃはお母さんのおつむの上に乗せてもらった。体を揉み上げさんでしっかり押さえてもらうと、何とも言えないゆっくりした気分になれた。 「ゆっ。じゃあまたこーそこーそすすむよ。でぐちはもうすぐだからね」 「ゆっくりすすもうね」 まりしゃがもっと小さかった頃――まだ満足にあんよを動かせなかった頃、よくこうやって公園内のお散歩に連れていってもらった。 そして、 「ゆっくりのひ~、まったりのひ~」 今と同じように、お母さんのお歌を聴かせてもらったのだ。 こんなにゆっくりできない時だというのに、まりしゃのお胸はぽーかぽーかと温かくなった。 「ゆう……。おかあしゃんのおうたはゆっくちできりゅよ……」 「すっきりのひ~。――ゆふふっ。おちびちゃん、ゆっくりしていってね」 まりしゃは目を閉じた。 次に目を開けた時には、無事に外に出ていられたらいいなと思った。 公園の外にさえ出てしまえば、人間さんに酷いことをされる理由も無くなるのだ。 体が痛い。鋭利な痛みだ。それに何だろう、この圧迫感。 まりしゃは目を覚ました。お母さんのおつむの上のあまりのゆっくり具合に、少し眠ってしまっていたようだ。 目の前にはお母さん。 まりしゃは、いつの間にかお母さんのおつむの上から降ろされていたのだと気いた。 「ゆむむむ」 お母さん、と声を出そうとしたが上手くいかない。お母さんの両方の揉み上げさんでお口を塞がれているからだ。 いや、お口を塞いでいるのではない。お母さんは揉み上げさんを使って、「ゆーしょ、ゆーしょ」の掛け声とともに、まりしゃの体全体を押していた。 先ほど覚えた圧迫感の正体はこれだ。 「ゆーしょ、ゆーしょ。まだこうえんのなかだよ。いたいかもしれないけど、すこしがまんしてね、おちびちゃん。ゆーしょ、ゆーしょ」 ぐいぐいと力の入る揉み上げさんに反し、その声はあくまで優しい。 それにしても体が痛い。 揉み上げさんによる正面からの圧力ではない――お母さんがまりしゃを労わってくれているのがわかる――この尖った痛みは体の側面にこそ感じる。 ゆっくりできないなと横を見ると、細い針金が――細い針金で編まれた金網があった。これはフェンスの金網だ。まりしゃたちはこれに沿って歩いてきたのだ。 少し寝ぼけた頭で状況を整理する。 まりしゃの体は、なぜか公園を囲むフェンスの隙間に挟まっている。それをお母さんが、なぜか揉み上げさんで押しているのだ。 なぜか。――寝起きのぼおっとした頭でもわかる。まりしゃの体を、まりしゃ自身を、フェンスの――金網の隙間から通して、向こうへ押し出そうとしているのだ。 外へ。公園の外へ。 「ゆむむむむう!?」 なにちてるの!? おかあしゃん!? という意味を込めたまりしゃのその言葉に、お母さんはにっこり笑って、 「おちびちゃん、ゆっくりしずかにね」 と小さな声で言った。 そしてその声に被るように聞こえた、 「にんげんさん、ゆっくりしていってね! まりさはまりさだよ! ゆっくりそこでとまってね! あんよをとめてね!」 というこのご挨拶は、間違えようもないお父さんのものだ。 お母さんとは大違いの、とても大きな声だ。声の感じからして少し離れた所にいるらしい。 まりしゃは驚いた。 自分が眠っている間に人間さんに見つかっていたこともそうだが、公園にいるゆっくりできない人間さんにご挨拶なんて、お父さんは何を考えているのか。 「むこうのれいむははずかしがりやさんなんだよ! にんげんさんのおかおをみるのがはずかしいんだって! なにかしているわけじゃないから、きにしないであげてね! きにしないであげてね!」 お父さんは何を言っているのだろう。 不思議に思うまりしゃに、お母さんが囁く。 「ゆーしょ、ゆーしょ。おちびちゃん。おそとにでたらね、ゆっくりだっしゅでこうえんからはなれてね。ゆーしょ、ゆーしょ。それからね、ゆっくりできるゆっくりをさがすんだよ。 そのゆっくりにごあいさつして、ゆーしょ、ゆーしょ、こころをこめてごあいさつして、おとなになるまでおせわしてもらってね。いうことはしっかりきくんだよ。 ゆーしょ、ゆーしょ。おかあさんたちがおしえたから、きちんとできるよね。おちびちゃんはゆっくりしたこだものね」 お母さんまで訳の分からないことを口走り始めた。いつになく早口だ。ちっともゆっくりしていない。 「ゆっ! なんだかにんげんさんはゆっくりしていないね! まりさといっしょに――ゆべえっ! ふ、ふーみふーみはゆっくりできないよ! ゆがっ!」 お父さんの声は苦しそうだ。ひょっとして、人間さんにひどいことをされているのではないか。 「にんげんさんにたよるのはさいごのしゅだんにしてね。ゆーしょ、ゆーしょ。そしてたよるなら、まえにこのこうえんにきていたような、ゆっくりできるにんげんさんだよ。 おちびちゃん、みわけられる? むりなら、ぜったいに、ゆーしょ、ゆーしょ、ぜったいににんげんさんにちかづいたらだめだよ。ゆーしょ、ゆーしょ。ゆっくりできなくされちゃうからね」 言いながら、まりしゃの体を押し続ける。思いの他、隙間の幅とまりしゃの大きさはギリギリだったようだ。まりしゃの小さな体は、なかなか隙間から抜けない。 それにしても、こんなことをしているより、お父さんを見てやるべきではないのか。 二人ともどうしてしまったのだろう――いや、 「ゆぎっ! ゆぎっ! ――ゆゆ……ゆふふ! だめだよにんげんさん! もっとゆっくりして――ゆっがあっ!」 もう、まりしゃには、 「ゆーしょ、ゆーしょ。――たくさんむーしゃむーしゃして、おひさまさんがでていたらおそとでこーろこーろして、にんげんさんのすぃーにきをつけて、たゆんになるべくたよらず、つちのうえでぴょんぴょんして……しあわせーになってね」 まりしゃにはわかった。 お父さんは必死に人間さんの気を引こうとしている。 お母さんは必死にまりしゃを外に出そうとしている。 まりしゃにはわかってしまった。 予定していた出口にたどり着く前に人間さんに見つかってしまったまりしゃの家族は、この公園から逃げる事が出来なくなってしまった。 一家全員永遠にゆっくりさせられてしまいそうになった。 それでもお父さんとお母さんは――まりしゃの大好きなお父さんとお母さんは、金網の小さな隙間から、まりしゃだけでも逃がそうと必死に戦ってくれているのだ。 まさか、これでお別れなのだろうか。こんなに急に、あっけなく。 「ゆむっ! ゆむむむううううううっ!!」 どうちてしょんなことしゅるにょおおおおお!? というまりしゃの絶叫は、しかし優しく力強い揉み上げさんによって封じられた。 その代わりに、お口と違って自由なまりしゃのおめめから、かつてないほどの涙が流れ出る。 以前、ゆっくりできないガラス片を踏んであんよを裂いてしまった時も激しく泣いて、大量の涙を流したものだが――これはきっとあの時以上だ。 「ゆっ……ゆべっ! ゆっぎゅうっ! ……ゆ、へへへ……ばりざは、ぼうりょくには……ごふっ! くっしない、よ……。ばりざはおとうざんだがら…… ぎゃっ! ぎゃっ! がぞぐを、まもるよ……」 お父さんの声がだんだんか細くなってきた。 それに反比例するように、まりしゃの涙は激しさを増す。 「こら、おちびちゃん。『おねえさん』がそんなにないたらだめだよ。なきむしは、おにわにさくひまわりさんにわらわれるよ。どんなときも、ゆっくり、ゆっくりわらってね」 そう言ったお母さんの顔こそ、涙でぐしょぐしょだ。きっと、自分の顔もあんな風なのだろう。 これほど泣いたらお互い涙で体が溶けてしまうのではないかと、まりしゃは思った。 それならそれでもいいや、とも思った。その方が、今のこの状況よりは、よほどゆっくりしているからだ。 がしゃん、という音と振動がして視線を横にやると、そこにはお父さんが倒れ伏していた。 人間さんに蹴られでもして、金網に衝突したのだろう。 「ゆ……ゆ……かぞく……まも、る……」 「ゆむむむむうううう!?」 おとうしゃあああん!? と揉み上げさんの下でまりしゃが叫ぶと、 「ゆーしょ! ゆーしょ! もうすこしだよ! もうすこしだよ、おちびちゃん! いたいよね! いたいよね! でも、もうすこしがまんしてね!」 突然、お母さんが大声で叫んだ。 まりしゃを押す力も増した。 もう揉み上げさんどころではない。これは体全部を使ってまりしゃを押している。ほとんど体当たりに近い。 まりしゃの体のことなどおかまいなしになったようだ。 「ゆむむむむうううううううっ!?」 苦しく、痛い。さっきまでとは全く違う、優しさを微塵も感じさせない力だ。 それでも我慢しなければいけない。まりしゃは歯を食いしばって耐えた。 「ゆーしょ! ゆーしょ! ゆーしょ! おちびちゃんっ! がまんしげべれえええええっ!?」 お母さんが意味不明な事を口走った。まりしゃはゆっくりできない予感がした。 「ゆむむっ!! むむむうううううう!?」 おかあしゃあああん!?――お母さんの体の下でまりしゃは絶叫した。 「ゆべえっ! ……おぢびぢゃんっ!! もうずごじっ!! ぎゅっ!!」 お母さんも絶叫した。 まりしゃが思わず体内の餡子を吐き出しそうになるくらいの、お母さんの圧力。 すっ、と金網と揉み上げさんの抵抗を失い、まりしゃの体は宙に投げ出された。 ふわっと、浮遊感に包まれる。 ようやく自由になったお口でまず何を言おうか――考える前にお口が動いていた。 「おしょらをとんでいるみちゃいっ!!」 「あいちゃちゃ……ゆふう」 自分の背よりも少し高いところからころりと落ちて、あんよを強く打ってしまった。 おうちを出る時にお母さんに整えてもらった素敵なお帽子さんも、おつむからずれてしまっている。 ふと見上げると、公園の中と外を区切るフェンス。 その向こうに人間さん。少し呆けた顔をしているのは、まりしゃの気のせいだろうか。 おめめをぱちくりとさせて、まりしゃはすぐに理解した――外に出られたのだ。 お父さんとお母さんのおかげで、あのゆっくりできない公園から、ゆっくりできない人間さんから、逃げ延びることができたのだ。 いまだかつてない達成感に、まりしゃの体は震えた。 お帽子さんに乗って公園の池に――ほんの少しの間だけ――浮かんでいられたあの時にも、これほどの達成感は味わえなかった。 「ゆわああああああああああんっ!! おとうしゃんっ!! おかあしゃああああああああん!!」 まりさは空に向かって吠えた。ゆん生最大の大きな声で。 昂ぶった体からは、不思議と涙は流れない。さっき、お母さんと一緒に顔をぐしゃぐしゃにして泣きあった時に、すべての涙を流しきってしまったのだろうか。 それはそれで少し悲しい気もするが――とにかく今は泣くべきではない。笑うべきだ。 ――おそとにでたらね、ゆっくりだっしゅでこうえんからはなれてね。 お母さんの言葉を、ゆっくり思い出す。 疲れたのでゆっくりここで休んでいきたいが、言われたことは守らなければいけないのだ。まりしゃは『お姉さん』なのだから。 「ゆっ!」 短く気合を入れて、お帽子さんをかぶり直す。 「おとうしゃん! おかあしゃん! いままでゆっくちおしぇわになりまちたっ!!」 お別れだ。 お世話になったお父さんとお母さんに、きちんとご挨拶を忘れない。 その時に見てしまった。 人間さんがフェンスの向こうで、ぐったりしたお母さんを踏みつけている。 「おぢびっ……ぢゃぶうっ!! ゆっぐりっ!! ゆぎゅっ!! ……じあわぜにいっ!!」 お母さんが苦しむのにも構わず、蹴る。踏む。何度も何度も、執拗に。 「かふっ……ごふっ!! ひゅぎゅ、う……!!」 「ゆわあああああっ!? おかあしゃあああああああん!!」 たまらずフェンスに取り付くまりしゃ。だが、お母さんはまりしゃに気付いてくれないようだ。顔も上げてくれない。 お母さんは人間さんの長いあんよで踏まれ、蹴られ、そしてまた踏まれ、やがて「ゆ゛っ」と短く言ったきり、ぴくりとも動かなくなってしまった。 「……っ!! おか、しゃ……!!」 お母さんを虐めた人間さんは、次いで、 「ばりざは……がぞぐを、まもって……」 と呻き声を上げているお父さんを踏み始めた。 「ゆわあああああっ!? おとうしゃあああああああん!!」 「ゆぶうっ!! ばりざは……ぎゃあっ!! おどう、ざんっ!! だぎゃらっ!!」 「お、おとうしゃ……っ!!」 人間さんの長いあんよは、見るからに強そうだ。あのあんよは今日一日だけで、どれだけのゆっくりをゆっくりできなくさせてきたのだろうか。 やがてお父さんも「ゆ゛っ」と短く言って動かなくなってしまった。 「……っ!! ……っ!!」 まりしゃは目の前の光景に声を失った。ゆっくりの「ゆ」すら、今までどう発音していたのか一瞬で忘れてしまった。 何かを言いたいのに、叫びたいのに、この気持ちをどう口にしたらいいのかわからない。まるで、体の中の餡子が真っ白になってしまったかのようだ。 ――ゆっくちしていっちぇにぇ! ――むーちゃむーちゃ! ちあわちぇー! ――こーろこーろしゅりゅよ! ――ここはまりちゃのゆっくちぷれいしゅだよ! どれもふさわしい言葉ではない。 さっぱりわからない。まりしゃの餡子脳では、語彙では処理しきれない。 結果、まりしゃの口から出たのは、 「ゆぴっ! ゆぴっ! ゆぴぴぴいいっ! ゆっひっぴぴいいいいいんっ!」 とても言葉とは言えない、単なる音だった。 「ゆぴっ! ぴぴぴぴっ!! ゆゆゆぴっ!」 この音はまりしゃの意思では止められなかった。 枯れたと思っていた涙が溢れてきた。おそろしーしーも漏れている。それらもまりしゃの意思では止められない。 がしゃん、と人間さんがフェンスに手をかけた。足も乗せた。 「ゆっぴぴっ!?」 何をするつもりだと思った瞬間、ひらりとフェンスを飛び越え、人間さんは公園の外に降り立った。 まりしゃが――まりしゃの家族が必死になってようやく辿りついた公園の外へ、いともたやすく。 人間さんは腰をかがめて、まりしゃに手を伸ばしてきた。 まりしゃは驚き、そして恐怖した。 「ゆぴぴぴぴぴっ! ゆぴぴぴぴぴっ!」 どうちてにんげんしゃが、おしょとにでるのおおおおおおお!? ――そういった意味の言葉を発したつもりだ。 どうして公園の外まで、まりしゃを追ってくるのか。 公園の中でまりしゃたちゆっくりに酷いことをするのは理解できる。それは、ゆっくりを公園から追い出そうとしているからだ。 だからこそわからない。 なぜ、すでに公園から逃げ出したまりしゃにこだわるのだろうか。公園の中にいないのだから、放っておいてくれてもいいだろう。 散々見せられた、率先して公園から出て行こうとするゆっくりへの乱暴も理解できなかったが、これはそれ以上の疑問だ。 「ゆぴょっ!?」 人間さんの手がまりしゃをつかんだ。ざらざらした布のようなものに包まれたおてては、何だかゆっくりできない。 持ち上げられた拍子に、せっかく被りなおしたお帽子さんが、ぽとりと落ちる。 「ゆぴいっ! ゆぴいっ!」 人間さんのおててに力が入った。 強烈だったお母さんの体当たりよりも、さらに痛くて苦しい。とてもゆっくりできない。 ようやくまりしゃは、人間さんの目的が理解できた。 公園から追い出すために暴力をふるうのではない。 まりしゃたち公園に住むゆっくりに暴力を振るうこと、殺すこと、それ自体が目的だったのだ。 まりしゃは公園から出ればそれで大丈夫だと思っていた。しかしそうではなかったのだ。 恐ろしい。あまりにも恐ろしい目的だ。 おそろしーしーが止まらない。おそらく腰も抜けている。 仮に今、人間さんの手を逃れたとしても、恐ろしさのあまり、まりしゃは一歩も動けないだろう。 ――にんげんさんが、こうえんにいるみんなを……お、おいだそうとしているんだよ! ――こうえんのおそとにでれば、きっと……そうだよ! おそとにでれば、あんっしんっだからね! お父さんとお母さんの、あの言葉。 二人は間違っていたのだろうか。それとも、まりしゃに嘘をついたのだろうか。 「ちゅ、ちゅぶれりゅううううううう!!」 体を締め付ける痛みが、まりしゃの言語能力を正常に戻してくれたらしい。久しぶりに言葉らしい言葉を発することができた。 しかし喜んでいるわけにはいかない。命の危機だ。この人間さんは、確実にまりしゃを殺そうとしている。 「ゆぶううううう……たしゅけちぇ! たしゅけちぇ! おとうしゃんっ!! おかあしゃんっ!!」 反射的に、フェンスの向こうで倒れ伏しているお父さんとお母さんに助けを求める。 しかし二人は何の反応も見せてくれない。こんなに近い距離で、大声で叫んでいるというのに。 「やめちぇえええええ!! まりしゃ……まりしゃ、まだしにたくにゃいよおおおおおお!!」 「……一斉駆除なんだ。わかるだろ?」 人間さんが初めて言葉を発した。こんな状況だが、何だか嬉しい。ご挨拶をしたら怒られるだろうか。 しかし言葉の意味はわからない。――いや。 いっせいくじょ――つい最近、どこかで聞いたような気もする。 しかし、まりしゃにそれを思い出している暇はなかった。 「おめめ……おめめがとびでりゅううううううう!! まりしゃのおめめ、とびださにゃいでええええええ……」 おめめが痛い。今にも飛び出しそうな激痛だ。 人間さんのおててで圧迫された体内の餡子が、勢いそのまま、まりしゃのおめめを押し出そうとしているのだ。 まるで先ほど、お母さんが金網の隙間からまりしゃをそうしたように。 「やめちぇえええええ!! おめめいやぢゃあああああ!! ゆぐうっ! まりしゃから……もうなにもとらないでええ……」 まりしゃは切実に願った。 ゆっくりプレイスから、おうちから、目が覚めていきなり離れることになった。 宝物の小石はそこに置き去りだ。 見知ったゆっくりたちは、みんな殺された。 お父さんとお母さんも、目の前で蹴り殺された。 素敵なお帽子さんは、今、地面に落ちてしまった。 そして今、おめめまでがまりしゃから奪われようとしている。 お父さんとお母さんにも褒めてもらった、自慢のキラキラおめめが。 もうやめちぇ……まりしゃを、ゆっくちさせちぇ……」 体内の餡子を口から、あにゃるから、しーしーの穴から一斉に吹き出したその瞬間、まりしゃは永遠にゆっくりした。 幸運にも、おめめは最期までまりしゃの体に残ったままだった。 (了) 作:藪あき 挿絵:儚いあき
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憂「あ、お姉ちゃんおかえりなさい」 唯「なにこの人…」 憂「どうしたの?」 唯「どうしよう…」 憂「?」 唯「うわ、なんかかわいい人がすごい見てくる…」 憂「へっ?か、かわいい?」 唯「なんか赤くなってもっとかわいくなった…」 憂「も、もーお姉ちゃんたら//」 唯「わたしのことお姉ちゃんとか言ってるし…」 憂「//」 唯「うわ、すごい抱きしめたい…」 憂「もー//」 唯「抱きしめていいのかな」 憂「お姉ちゃんからかわないでよぉ」 唯「抱きしめちゃおうかな、どうしよう」 憂「もー、仕方ないなぁ…」ドキドキ 唯「かわいい人がちょっと近づいてきた」 唯「どうしよう」 憂「ど、どうぞ//」 唯「…」 憂「…?」 唯「やっぱりやめた!お風呂入らなくちゃ!」ドヒュン 憂「えっ?お姉ちゃん待って…」 翌日。 バタバタ 憂「あ、お姉ちゃんおはよう」 唯「またかわいい人が出た」 憂「お姉ちゃんまだそんなこと…」 唯「かわいい人がわたしのこと心配してる」 唯「どうしよう…」 憂「お姉ちゃん熱でもあるんじゃ…」ピトッ 唯「!が、学校行かなくちゃ!」 バタン! 憂「わっ」 ドドド… 憂「お、お姉ちゃんご飯まだ…」 ―――― 憂「昨日からお姉ちゃんがそんな感じなの…」 梓「唯先輩なにかあったのかな…」 憂「うん、わたしのことかわいいかわいいって…」 憂「お姉ちゃんのほうがずっとかわいいのに」 純「そこじゃないと思うけど」 憂「どうしちゃったんだろうお姉ちゃん…」 梓「う、憂」 憂「お腹空いてるよねきっと…」グスッ 梓「…うん」 バーン! 和「話は聞かせてもらったわ」 憂「の、和さん!」 和「唯はコンビニでパン買ってたわ」 憂「!よかった…!」 梓「そうじゃなくて…」 和「もう、憂ったら心配しすぎよ」 憂「だってお姉ちゃんのことだもん」 和憂「あはははは」 梓「ちょっとなに笑ってるの!」 和「まあ、唯が…」 憂「そうなんです…」 梓「ていうか、聞いてなかったんですね」 和「…!」 憂「和さん?」 和(まさか…) 和(そういえばこの間唯から相談を受けていたわ) 和(なにか関係しているかもしれない) 和(ええと、確か…) 唯『我慢しようとしても毎日夜食たべちゃうんだよねー。和ちゃん、どうしたらいいのかなー。あはははは』 和(これだ!) 和(そういえばなんか妹が好きとか言ってた気もするけど、まあいいわ) 和「実は…唯が夜食を云々…」 梓憂純「!」 和「たぶんこのことが関係しているんじゃないかしら」 憂「そ、そっか。お姉ちゃん…」 和「原因がわかってよかったわね、憂」 憂「ありがとう和ちゃん!」 和「素に戻ってるわよ」 和憂「あはははは」 梓「あ、あの他の心当たりはないんですか?」 和「ほか?うーん、別に…妹が好きとか言ってたけど、関係ないでしょう」 憂「あはは、全然ちがうよ和ちゃん!」 和「そうよね、あはは」 梓「それですよそれ!」 和「?」 和「どういうことかしら…」 憂「梓ちゃん、関係ないってば…」 梓「いや、だからきっと唯先輩は憂のこと好きになっちゃったけど妹だからどうしていいかわからなくて唯先輩なりに憂に気づかれるか気づかれないかくらいのアプローチをした、とかそんな感じだよ!」 梓「きっと!」 和「なるほど…?」 憂「えっ…お姉ちゃんの妹って」 梓「憂でしょ!」 憂「…わあああああ//」 タタタ… 梓「あっ!憂、どこいくの!」 平沢家。 ガチャ 唯「あ、またかわいい人がいる…」 憂「うわ、かわいい人だ」 唯「え、えっ?」 憂「かわいい人が家に入ってきた」 唯「え、えと…かわいい人がなんか言ってる!」 憂「かわいい人が一生懸命でかわいい」 唯「あ、あの…かわいい人がかわいい!」 憂「かわいい人のほうがかわいい」 唯「か、かわいい人が…」 おわり 戻る
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『まりさは飼われゆっくり7』 26KB 観察 差別・格差 日常模様 群れ 野良ゆ 現代 続けて失礼します ※「anko4326 まりさは飼われゆっくり6」の続きです。 奇妙な胴付きはそれからも自然公園に留まり、要らぬとまでは言わないが特別ありがたいものでもない、まさしく「それなりー」なお節介を焼き続けた。 その活動範囲は自分たち親子に止まることなく、すぐにこの自然公園に住み着く群れのゆっくりたちにまで広がっていく。 群れから胴無しのあんよでそれなりに離れた位置にあるダンボールハウスにそのまま居を構えることにしたれいむは、半分群れから独立して生活しながらも時たま訪れる長を初めとした群れのゆっくりと交流し、あるいは飽きずにやって来る胴付き自身から直接えーゆーたんっ!を聞いて、その動向に関する情報を得ていた。 あの胴付きまりさは自称英ゆんまりさの子孫だそうで、「まりさも、みんなをゆっくりさせるためにがんばるよっ!」と最初にわざわざ宣言したらしい。 本当に捨てゆなのかただの迷いゆなのかは判別できないが、少なくとも元々かなりいいところで飼われていた愛玩ゆに違いない身にしては、薄汚い野良に対して極めて寛容で、身体の汚れにもお飾りの欠損にもケチをつけない。 衣食住すべてが劣悪な野良生活に苦労はしているようだが、それに対して文句も言わない。 何より、そんな中でも自分を二の次にしてまで他ゆんのために尽くすほどの殊勝な子である。 だが、殊勝なだけで許されるほど世の中もゆっくりも甘くない。 お遊戯の世界でない確固たる現実を生きている野良の身にとっては、最終的に出される結果こそが大きな意味を持つ。 そしてこの胴付きまりさの場合、結果に関しては壊滅的なまでに「それなりー」なのであった。 …………。 子れいみゅと子まりちゃの反応がよっぽどショックだったらしい胴付きは、群れのゆっくりのためのご飯さんとして、生ゴミさんを「狩って」くるようになった。 胴無しの身ではお山の自然公園から出て、ゴミ捨て場からゴミ袋を持ち去り、再び戻ってくることは到底出来ない。 そういう点では胴付きの行為は確かにありがたい。 だが、あの時と同じように「しあわせー!になってねえ!」というような満面の笑みで提供されるそれらは、かつての懐かしきあまあまでもゆっくりフードでもなく、所詮は生ゴミ。 お野菜さんの切れ端を初めとしたまともにゆっくりできるものも含まれているが、完全に腐っているもの、ゆっくりにとって毒になる辛いもの、苦いものなどの方がむしろ多い。 そして、それを見分ける術を奇妙な胴付きはまたしても持ち合わせていなかった。 「むーちゃむーちゃ……ゆっぎぇええ!! こりぇ、どくはいっちぇりゅううう!! えれえれえれえれええ!!」 「れいみゅのも しゅっぴゃいよっ! くさっちぇりゅよぉぉお!!」 「ゆゆっ! どうつきさんっ! おやさいさんは どこなのっ!? ゆっくりしないで だしてねっ! たくさんでいいよっ!」 「ゆぁ~ん、これだけなのぜぇ? ……もしかして、ひとりっじめ!してるんじゃないのぜぇ? しぬのぜえ!?」 群れの並みの餡子脳たちにそうやって罵倒されるたび、胴付きは例のおちびちゃんのような顔で泣くらしかった。 気持ちは必ずしも分からないわけではない。 大体群れのゆっくりの方も、それほど賢かったり善良だったりするわけではないようで、胴付きまりさがゆひぃゆひぃ言いながら運んでくる大量の生ゴミに遠慮なく群がり、そこに生えてきたとでも言わんばかり、当然のようにおうちに持ち帰っていく。 「むれいちばん さいっきょうっ!のおとーさんが、ゆっくりかりにいってきたのぜえっ!」 などと家族に虚栄を張るために利用している小ゆん物の惨めな雑魚まりさまでいるとのことだ。 それはさておき、調子に乗っただぜだぜ饅頭等などにいじめられて大泣きを始める胴付きまりさを慰めるのは、長であるぱちゅりーとその番であるありすの仕事。 あなたはゆっくりしているわっ。 みんな、まりさにかんしゃしてるのよっ。まりさは、とってもとかいはよっetc.etc. まるでおちびちゃんの面倒を見ているみたいだわ、という長ぱちゅりーの愚痴にれいむは同意し、同情した。 今ではぱちゅりーとありすが先立って生ゴミの選別を行った上で配給を行っているとのことだった。 …………。 ある日、胴付きは群れのゆっくりやおちびちゃんたちを連れ、自然公園内にある花壇の近くにまで行った。 人間さんにとってはせいぜい丘程度であるこのお山の自然公園には水道が引かれており、人間さん用のトイレもあるし、花壇に水をやるために屋外の水道もあるのだ。 自慢のお手手できゅきゅっと蛇口を捻った胴付きまりさは、怖がるおちびちゃんを無理やり掴み、「しゃわーさんだよっ!」と冷たい流水の中に晒した。 「おみずしゃんは、ゆっくちできにゃいいいい!! とけちゃうよぉおおお!!!」 と怯えて垂れ流されるおそろしーしーも、あにゃるにこびりついているうんうんと一緒に流されていく。 さらに、地面の土や砂埃で全体的にくすんだ色をしていて、親ゆっくりの唾液や自身のうんしーでべっとべとだったおちびちゃんの肌が、本来のきれいですべすべなものになっていく。 責め苦とも言えなくないシャワーさんを終えて胴付きの手に乗せられたおちびちゃんを見て、周囲のゆっくりたちは 「れいむのおちびちゃん、とってもはんっさむ!だよぉお!!! きまってるよぉおお!!」 「ゆゆーっ! まりちゃって、そんなに びゆっくりだっちゃにょ!?」 と歓声を上げ、泣いていた子まりちゃおちびちゃんも、「ゆわぁ……」と笑顔を取り戻す。 そして、地面に置かれた瞬間、まだ乾いていない身体とあんよに土がべったりと付き、一瞬で前より酷い泥団子に戻るのだった。 汚れるだけならまだしも、水気を取る手段も発想もないのにゆっくりを水に濡らすという行為は、さらに酷い結果を引き起こした。 熱い太陽さんが輝く真夏でなくても、体表の肌なら自然乾燥でいくらでも乾く。 じめじめした梅雨さんも過ぎているので、よっぽどじっとしているのでない限り、下部になるあんよがカビるということもない。 しかし、細かい糸のような砂糖細工が何本も織り込まれている髪の毛さんは別だ。 砂まみれでぐしゃぐしゃになった髪の毛にきゅーてぃくるっ!を取り戻してあげようと、おちびちゃんたちのうち数ゆんが冷水だけのシャンプーさんを決行され、後日頭皮をゆカビに侵されることとなった。 「まりちゃのあちゃまが かゆいかゆいだよぉおお!!」 「むーじゅむーじゅしゅるのじぇええええ!! ゆんやあああ!!」 「かいてにぇえええ!! ゆっくりかーりかーりごーしごーししちぇええええ!! しゅぐでいいよおぉお!!」 もったんもったん跳ねて暴れ回り、逆さになって地面に頭を押し付けても、それは小さな饅頭がころんと転げただけに過ぎず、頭皮には緩い一様な圧力しか感じない。 自身あるいは親ゆっくりがお下げや揉み上げで頭を掻こうとしてもふさふさと表面をむず痒く撫でることしかできない。 最終的に、尖った木の枝で「しゅじゅつっ!」を試みた親ゆっくりによって子まりちゃが体を貫かれて永遠にゆっくりし、子れいみゅは髪の毛を毟り取られて禿げ饅頭となった挙句、非ゆっくち症でやはり永遠にゆっくりした。 親ゆっくりたちは胴付きが元凶だと責め、せいっさい!だと騒ぎ立てたが、長ぱちゅりーが胴付きの持つあまあまによる示談を提案すると飛びつくように同意し、事件はともかく一件落着となった。 その後、自分のおちびちゃんにシャンプーさんをして欲しいという親ゆっくりが何ゆんか現れたが、長ぱちゅりーに止められた胴付きまりさがそれに応じることはなかった。 …………。 名誉挽回を図る胴付きは、近づくだけで怖がるような仕草を見せるようになっていたおちびちゃんたちを再び無理やり連れ出し、今度は飼いゆ専用プレイス「ゆっくりプレイス」に赴いた。 毎日子ども達が遊びに来るほど繁盛している公園ではないが、ここにも柔らかな芝生と硬い植垣からなる「ゆっくりプレイス」が設けられており、休日になればクソ飼いゆとクソ飼い主が遊びに来ているらしい。 野良にとっては禁じられた領域とでもいうべき「ゆっくりプレイス」に、胴付きまりさはずんずんと入っていく。 汚い胴無し野良ゆっくりがナメクジのような速度でゆったんゆったん入っていこうとすれば、その丸い体を脚で蹴飛ばされるか、小さなおちびちゃんなら摘み上げられてぽーい!される。 ゆっくりに愛護的な人間さんなら乱暴まではせずとも、少なくとも中には入れさせてくれない。 おちびちゃんたちが中に入れるのは、一般的に保護の対象とされている胴付き形態のまりさがいるからだ。 「まりさたちも ゆっくりなかまにいれてねっ! まりさが おちびちゃんたちの ほごしゃさんだよっ!」 珍しいものを見たとばかりに目を丸くし、「ゆっくりしていってね……?」と挨拶までしてくれる愛で人間さんの横を胴付きはゆっへん!と胸を張って通り過ぎる。 一方で帽子に乗ったり、胸に抱えられていたりするおちびちゃんたちが、大きな人間さんを見て「ゆぴぃぃ……」と鳴く。 「さあっ、おちびちゃんたちっ! ここがおちびちゃんたちの ゆっくりぷれいすっ!だよっ!! たくさんぴょんぴょんしても、ずーりずーりしても、ぜんっぜん!いたくないでしょ? ゆっくりできるあそびばさんで、いーっぱいいーっぱい!ゆっくりしていってねぇっ!!」 「ゆぅぅぅ……ぴょん、ぴょん……ふーかふーか……」 「ゆっくち、できりゅのじぇ……ゆわーいぃ」 人間さんや飼いゆっくりの目を気にしてびくびくそわそわとしながらも、人間さんと同じく自分たちをどうにでも出来る力をもつ恐ろしい胴付きまりさの管理下にいる手前、言われたとおりに「ゆっくり」しなくてはならない。 「くしょのりゃ!!」 「「「ゆひぃっ!」」」 隅の方でおずおずと蠢いていた野良おちびちゃんたちのところに、毛糸のお洋服を着た飼いゆの子れいみゅが跳ねてくる。 その後ろには家族と思しき成ゆんれいむ・まりさと、子まりちゃが付いてきていた。 「にゃんで こうきっ!なれーみゅのゆっくちぷれいしゅに、ぶさいくな くしょのりゃがいりゅにょ!? にゃんなの? そのごみくじゅみちゃいなおかざりは? れいみゅたちゆっくちを、ばかにしちぇりゅにょ? じぇんじぇん!ゆっくちできにゃいにぇえ!! いましゅぐ ちんでにぇ! そしちゃら、きえちぇにぇ!」 「なに かっちぇに まりちゃしゃまをみてりゅのじぇっ!! なまいきなのじぇっ! ずがたかいのじぇっ! げしぇんなのらゆっくちは、くっしゃいうんうんにかおをつっこんでてにぇ! ずっとでいいのじぇっ!!」 「「「ゆぴぃぃぃい……!!」」」 「れいむのかわいいおちびちゃんたちっ! だめだよっ、のらゆっくちにちかづいちゃ……!」 「ゆっくりこっちにもどってくるのぜぇっ! きょういくっ!にわるいのぜえっ!!」 親ゆっくりが汚物を見るように顔をしかめて、野良おちびちゃんたちを見下す。 可哀想なおちびちゃんたちは、自分たちよりはるかに大きなおとなっ!のゆっくりが近付いてきたことでさらに震え上がってしまう。 ゴツゴツのゴム底お洋服を履いた親まりさや親れいむが少し動くたび、ぷしゃっ!とおそろしーしーを漏らしている。 「でみょでみょ、おきゃーしゃっ! おとーしゃっ! こいつりゃ、じぇんっじぇん!ゆっくちしちぇにゃいのじぇっ! むーかむーかしゅりゅのじぇっ!」 「きちゃにゃい くしょのりゃとは ゆっくちできにゃいよっ! くじょっ!しちぇにぇっ!」 「ゆゆぅぅ……たしかにくそのらは ゆっくりしてないのぜ。それなら、さいっきょう!のまりさが ゆっくりせいっさい!してやるのぜ……?」 「まりさまで、だめだよっ! のらゆっくりは、ゆっくりしないでいきてるんだよっ!? がいっちゅう!のうんうんゆっくりなんだよっ!? みてっ! あのぶっさいくなおかおっ! きっとじぶんのうんうんさんをたべてるんだよぉ……!! ゆげぇ! そこらへんのなまごみさんより、ずーっと!きたないよぉ……ゆかびがうつっちゃうよぉぉ……!!」 「ゆゆ~ん、のりゃゆっくちは うんうんゆっくちぃ~♪ まりちゃしゃまの かりぇいな あにゃるふーりふーりだんすっ!で、しっしんするがいいのじぇっ! それぇっ! もりゅん もりゅんっ!もりゅりゅりゅーんっ! ゆきゃっ!うんうんでりゅっ!!」 「れいみゅのうんうん、たべちぇもいいよっ! いっぴゃいあげりゅにぇえっ! ゆんゆんゆーんっ!! ゆぅぅん、れーみゅは まるで てんししゃんぢゃよぉぉおっ! やさししゅぎて ぎょめんにぇえええ!!」 「ゆぅぅぅ!! ゆっくりやめてねっ!!!」 飼いゆっくりがゲスな本性を丸出しにし、ゆっくり特有の間延びした口調で野良おちびちゃんたちへの罵倒の文句を垂れ終わってから、胴付きまりさは颯爽と両者の間に立ちはだかった。 飼いゆから向けられる悪意に野良おちびちゃんたちは完全にやられ、ぴーぴー鳴いておそろしーしーおそろうんうんを垂れ流し、ゲス飼いゆたちの言うとおりのうんうんゆっくりになってしまっている。 「のらゆっくりだって、ゆっくりだよっ! れいむたちとおなじで いきてるんだよっ!! ゆっくりしたいんだよっ!! なのに、どーして なかまはずれにするのっ!? どーして、いじめたりするのっ!? かいゆっくりと のらゆっくりで、なにがちがうっていうのおおお!!?」 「ゆぁ~ん? なにいってるのぜぇ……のらゆっくりは ゆっくりしてないのぜ。ぜんっぜん ちがうのぜ」 「しょんなことも わからにゃいにょ? ばきゃにゃにょ? ちぬの?」 「あんこのうにゃのじぇっ!」 「あんこのうじゃないよっ! まりさは、えいっゆん!なんだよっ! おなじゆっくりとゆっくりできないまりさたちのほうが、よっぽどあんこのうで、ぜんっぜん!ゆっくりしてないよお!!」 胴付きまりさは眉をキリッ!と立てて、両の手を広げて庇うように立ちはだかる。 顎を突き上げてゲスな表情を丸出しにしている小さめのバランスボール大の飼いまりさも同じく、おちびやれいむの前に一歩踏み出した。 「ゆぁ~んっ? どうっつき!だからって、ちょーしのってるんじゃないのぜぇ? げすなくそどうつきは、まりさまのぷくぅ!で いますぐしぬのぜえ!! ぷぅぅっくうううう!!!」 「ゆんっ! なんなの? そんなのぜーんっぜん!!こわくないよっ! ゆっくりしてないよっ! まりさがなーでなーでしてあげるから、ゆっくりしてねっ! そしたら、おちびちゃんたちにあやまってねえ! ほら、なーでなーでぇ!!」 「ゆゆっ! や、やべろおおっ!!! まりざ、おちびちゃんじゃだいんだぞぉおお!! ゆっがあああ!!! やせがまんっ!しないで、さっさとしねえええ!!! ちーちーもらせえええ!! ぷくぷくぷっくうぅぅう!!」 飼いまりさが必死な顔でふくれっ面をし、胴付きまりさがひたすらその頭を撫でる。 次第に飼いまりさはプライドが折れて涙目になり、一方の胴付きまりさもいつまでも「はんっせい!」してくれない飼いまりさの態度にオロオロし始める。 おちびに「おとーしゃんは ざこゆっくりだったんぢゃにぇっ!」と馬鹿にされた飼いまりさが 「ちに゛ぇ ちにぇ゛え゛え゛!! どぼじぢぇ、まりぢゃのしゃいきょーな たいっあちゃり!でちにゃにゃいにょじぇええ!! ゆぴぃぃい……!!」 と胴付きまりさにじゃれ付き始めるが、紛いなりにも上半身の体重をしっかりと支えるほど丈夫な胴付きのあんよに大した効果はない。 「いたくないよっ!」「かんじないよっ!」と胴付きがそれを受け止め始めてからやっと、飼いまりさの飼い主がやって来た。 両者とも「なんにもわるいことしてないっ!」と確信していただろうその場は、英ゆんまりさ曰く飼いまりさが飼い主さんに叱られ胴付きの方は立派な――間違いなく何かの勝手な解釈だろうが――ゆっくりだと褒められて、収められた。 調子付いた胴付きは、ペットの漏らしたクソを片付けている最中の飼い主さんに向かって 「おねーさんっ! かいゆっくりのしつけっ!はちゃんとやってねっ! そのこたち、げすになっちゃうよっ!」 と苦言まで呈したそうだ。 それでもおちびちゃん含め全ゆん無事帰ってきたということは、その人間さんはよっぽど心の広い愛で人間だったのだろう。 あるいは増長した飼いゆにすら強く出られない弱気コミュ障な真性奴隷なのかもしれない。 ぶつくさと負け惜しみを言いながら遠ざかっていく親れいむと飼いおちびちゃんたち、その後ろを必死にぴょんぴょん付いていく涙目の親まりさ。 飼い主のお姉さんになーでなーでしてもらい、ご機嫌直しにあまあまを与えられている。 遠めに胴付きたちの方をちらりと見やり、お前ら野良はこんなあまあま食べられないだろう? といやらしい視線を送ってくる。 親まりさに至っては先ほどの腹いせか、口を大きく開けて麦チョコをくっちゃくっちゃ噛み砕いている様を見せつけ、まだ震えていたらしい涙声で「じーああばせええ!!」と大きく叫んだそうだ。 おちびちゃんたちが羨ましそうな、それでいて絶対に手に入らないことを悟っている表情で、そちらを見る。 胴付きまりさはそんなおちびちゃんたちにそっと寄り添い、飼いゆたちを負けじと睨み返し、自らのお帽子に手をかけた。 うぞぞぞぞぞぞ…… 「ゆんっ! おちびちゃんたちぃっ! まりさたちも、おやつにしようねぇ!」 そう言って胴付きが山盛り取り出したのは、れいむや長ぱちゅりーが教えてやったお山で取れる極上の食べ物――芋虫さんや蝶々さんである。 こちらを見ていた飼いゆや飼い主の人間さんたちが、「まりさたちのおやつがあまりにゆっくりしていた」ためにびっくりして、一斉にうげえええ!と顔をしかめる。 「さあっ! ゆっくりめしあがれっ!」 おちびちゃんたちが震えて身を寄せ集まっている方に、芋虫の山をざーっと寄せる。 恐らくおちびちゃんたちはぐぐっと後ずさりするように身を反らしただろう。 飼いゆとしての教育も経験も受けていない生粋野良のおちびちゃんにとって、胴無しの親が極々たまに取ってくる芋虫さんは確かにごちそうであった。 が、目の前で飼いゆたちが食べている本当のあまあまを実際に見てしまった今ではどうか。 きれいなお洋服とお飾りの”ゆっくりした”人間さんや飼いゆたちが見るからに気持ち悪がっているものを、どう思うのか。 胴付きの手によって引き寄せられ、うねうぬうねええ!!と激しくのたうつこれらは、本当にゆっくりしていると言えるか。 「ゆぅぅ……れーみゅ、いらにゃい……」 「おにゃか、すいちぇにゃいのじぇ……ゆっくち……」 「ゆゆーっ! えんりょ!しなくていいんだよぉっ! おちびちゃんたちのためにとってきたんだからねっ! いっぱい むーしゃむーしゃしようねぇっ! ほーら、いもむしさん、こんにちわあっ!」 「ゆゆぅぅぅ……!!やめちぇにぇ、やめちぇにぇええ!! れーみゅ、いらにゃいっていっちぇりゅにょにぃぃい!!」 「ゆふふー、ほらー、むーしゃむーしゃっ! しあわせ? しあわせえーっ? ゆわわーい!」 「ゆびゅびゅぶぅぅう……むーぢゃむーぢゃぁあ……!! ゆぇぇぇ……!!」 「い、いいのじぇっ! まりちゃはおにゃかいっぴゃぃ……ゆ、ゆぁぁあ……ゆ、ゆんやあ゛あ゛ばばば!!」 小さな体を掴まれた子れいみゅ子まりちゃが、叫んで開いた口に無理やり芋虫を詰め込まれていく。 肉厚でじゅーしー!な芋虫さんたちがたくっさん!お口に飛び込んでくるのは、かつてのおちびちゃんたちにとっては夢にまで見るようなしあわせー!だっただろう。 それなのに、今は何故か目から涙が溢れ、口の中でもぞもぞもぞぉぉ!と蠢く芋虫たちに吐きそうな気持ち悪さまで感じてしまう。 その様子を遠くで見ていた飼いゆたちは、普段の都会派な暮らしとはかけ離れたグロテスクさに驚愕し、お下げや揉み上げで目を覆い、あるものはゆっぷ!えれえれと軽く吐餡してしまう。 何より人間であるクソ飼い主たちが、仮にも自分たちが愛でているものと同じ形をした生物のそんな生々しい姿を見せ付けられて何を思ったのか、想像に難くない。 直後に「らんちさんをたべにかえった」という人間さんたちは、多分二度とここに来ないだろう。 --------------------------------------------------------- 「――ってねっ! おちびちゃんたち、しあわせーしあわせー!っていってくれるんだよっ!! ゆゆぅぅん!! ゆんっ! こんどあのまりさたちがきたら、まりさのいもむしさんをゆっくりごちそうしてあげるんだよっ! ……ゆゆっ! だいじょーぶ!だよっ! おちびちゃんたちっ! またまりさたちがいじわるしてきたら、まりさがゆっくりまもってあげるからねぇ!!」 「ゆはぁ…………」 今現在ダンボールハウスの隣に座り、えーゆーたん!をとうとうと語る胴付きまりさを見て、苦悩多き野良れいむの気分は限りなく重たかった。 胴付きのお帽子のツバに乗せられたおちびちゃんたちが、胴付きが興奮してゆん!ゆん!と動くたび、転げ落ちそうになって「ゆぴぃい!!」と鳴いている。 今日もまた飼いゆ専用ゆっくりプレイスに”遊びに”行くそうだ。 「はぁ……まりさ、もっとゆっくりしたらどうなの。 なんでそんなにあくせくしてるの? しぬの?」 「ゆゆー?」 れいむは自分のおちびちゃんたちを隠すようにダンボールハウスの奥、自分のお尻の下に挟んで、胡乱な目で胴付きを見上げた。 「だって、まりさはえいっゆん!になりたいんだよっ……みんなに、ゆっくりしてほしいんだよっ……! きょうもねっ、むれのみんなが『おちびをよろしくのぜっ!』『あそんであげてねっ! ゆっくりでいいよっ!』 っておねがいしてくれたんだよっ! まりさは、ほいくゆんなんだよっ! ゆっへんっ!」 「ゆっはぁぁぁ……すくいようがないね……」 れいむは既に大体予想できていたことが確認され、諦めの気持ちをより強くした。 「みんなをゆっくりさせるため」という錦の旗を振りかざして行動する胴付きまりさ。 その志や立派かもしれないが、何をしても「それなりー」にしかならないことに焦り、こいつは節度を失っている。 例えば先のおちびちゃんゆカビ事件もそうだし、生ゴミを狩ってくる行為にだって様々な二次的リスクが付きまとう。 「ゆっくりプレイス」でついに飼いゆや人間さんにまで接触し始めた胴付きに、長ぱちゅりーやありすも危機感を募らせているそうだ。 お山の麓まで何往復もして持ち込まれたダンボールハウスでいっぱいになった群れの中心部で、同じくぷれぜんとっ!された特別ふーかふーかな羽毛布団の端にちょこんと埋まりながら、長ぱちゅりーもありすも胴付きに説得をしているとのことだった。 「もっとゆっくりしたら?」と。 しかし、そう言うぱちゅりーたちも、自分たちの放つ言葉が詭弁に過ぎないことをよく理解しているはずだ。 大人しくゆっくりしていろとは言っても、胴無しの群れに胴付きがただ佇んで、どうゆっくりすればいいのか。 胴無しゆっくりと一緒のおうちには入れない。 すーりすーりと頬と頬を合わせ、互いに信頼しあった目線を交わすことも難しい。 番になってくれるものも当然いない。 養子になりたいといってくれるおちびちゃんすらいない。 そもそも成ゆんの方にも胴付きまりさを本当に慕っているゆっくりなど、いないかもしれない。 胴付きまりさのおかげで日々の家事や労働が一気になくなったゆっくりたちは、ひたすらおうちに篭って文字通りゆっくりしたり、すっきりしたりしている。 以前は狩りやその他共同で行わざるを得ない仕事を通じて多少は交流があった群れは、今やただの集合住宅状態。 その中で唯一ゆっくりせず働く、自分たちとは微妙に違う異質な存在。四肢のあるその姿。 同族として認識しないといったことこそなけれど、さて、そのような”ゆっくりしていない”存在、自分たちのためにひたすら奉仕する存在を、ゆっくりたちは一般に何と呼んでいたか。 まりさの帽子の上から、ちっちゃなれいみゅが縋るような目で同種たるれいむを見る。 それはれいみゅの下にある胴付きの暢気な顔と対照的で、その対比にれいむは再び重苦しい気分になった。 英ゆん改め保育ゆんを自称し、おちびちゃんたちの面倒を見ているつもりのおめでたい胴付き。 その”ほいくえん”の実態は、うんうん製造機の厄介払いに過ぎない。 あんよの弱い子ゆっくりが枝や石だらけの群れの中心部で遊びまわるわけにも行かず、昼も夜も狭いダンボールハウスに一家がぎゅうぎゅう詰めになる。 土や埃で薄汚れ、緩いあにゃるまみゅまみゅから常にうんしーを垂れ流して悪臭を発する子ゆっくりは、実ゆっくりのように見ているだけでゆっくりできるような都合のいい存在ではない。 常に何かしらゆっくりできない・ゆっくりしたいと、自分たち親のプライドを傷つけるようなことを呟く。 すっきりーの邪魔にもなるし、生えてきた茎をその場で間引く場合にもやはりおちびがいては気が引けてゆっくりできない。 そんなうざったいだけの、かつ殺せば殺したで群れの掟に違反してしまうわ死臭はしてしまうわの何とも面倒くさい存在を、日中ぐらい胴付きに引き取ってもらえれば都合がいい。 胴付きはおちびちゃんをゆっくりさせる気満々なようだし、きっと楽しくやってる。子育て上手でごめんね!というわけだ。 そういう親ゆっくりのエゴに振り回されている子ゆっくりたちは――食われずに生きているだけしあわせ、かどうかもよく分からないが――何とも可哀想だ。 せめて胴付きがまともな”ほいくえん”をやってくれればいいのに。 「ほいくえんがやりたいなら、せんようのだんぼーるでもよういすれば? それで、しねば?」 と提案したれいむに対して、胴付きは眉をひそめたムカつく泣き顔で 「そんなの だめだよっ! れいむたちにもわるいけど……だんぼーるさんなんかじゃ、おちびちゃんたちのあんよは、ぜんっぜん!ゆっくりできないよっ!」 と反論してきた。 独善ここに極まれり。何が「あんよがゆっくり」だ。 部分に目を捉われていて、大切なことを見失っている。 おちびちゃんたちが嫌がってるのだとストレートに言ってやっても、全然聞かない。 下手におちびちゃんたちが利口でイイ子に「ゆっくちできりゅ……」と振舞っている、振舞わざるをえないのが厄介だ。 一体こいつの目におちびちゃんたちの姿は本当に映っているのだろうか。 何故おちびちゃんたちが泣きそうな顔をしているのが分からないのだ。 いっそのことぱちゅりーが長の権限を以って「ついっほう!」してくれればいいのだが、そうもいかない。 ぱちゅりーは長といってもこんな小規模な群れでは実質的な権力など持たない、ただの意見調整役の知恵者に過ぎない。 それに中身はともあれ胴無しに比べて圧倒的な身体スペックを持ち、自分たちに好意を寄せて献身的に尽くしてくれる胴付きまりさを、生きる上で何が起こるか分からない野良の群れが容易く手放せるわけがない。 群れの多くのゆっくりが都合のいい労働力としての胴付きに「ここでゆっくりしていって」ほしいと思っているだろうし、群れを統べる長の身としては尚更だ。 この奇妙で危なっかしい胴付きに飼い主さんのところに帰ることを促しているのは、恐らく自分だけだろう。 「――いむっ! れいむぅっ! きいてるのっ!? ゆっくりーっ!!」 「ああ、はいはい、ゆっくりゆっくり。れいむのおちびちゃんたちは、きょうも れいむとゆっくりするよっ どうつきさんは きえてねっ……。そしたら、しんでねっ……!」 毎回「れいむのおちびちゃんたちもっ!」と誘ってくるのを、れいむはそのたび突っ返していた。 ゆふーやれやれと立ち上がる胴付きまりさのお帽子から、先ほどの脱力して潰れかけた子れいみゅが依然寂しそうな目を送ってくる。 可哀想なのは、そう、まさにこのおちびちゃんたちだ。 母性というものがあるのだろうれいむの胸に、哀しく熱い感情がこみ上げてきてしまう。 れいむ自身もこの腐敗した世界にわが子を生み堕としてしまったことに何度も懺悔と後悔の念を抱いたが、この自分勝手な胴付きに囚われたおちびちゃんたちこそ、本当に何のために生まれてきたのか。 親ゆっくりにとっては都合のいいときに愛でるだけの憂さ晴らしの愛玩奴隷および非常食。 胴付きまりさにとっても己の英ゆんっぷりを発揮するための道具に過ぎない。 そして、そんなエゴだけで自分たちを好き勝手振り回す存在は、どちらも小さな饅頭にとっては抗えるべくも無い強大さを持っている。 大きさが5倍も6倍も違う成ゆんと、それよりさらに巨大で手足まで備えている胴付き。 何より厄介で泣きたくなる事実として、おちびちゃんたちは親ゆっくりあるいは胴付きの庇護の下にいなければ決して生き延びられないということだ。 危険な地面さんを移動することも出来ないし、ご飯さんも狩ってこれない。 自分だけでは最低限の清潔も保てないので、うんしーするたびにゆカビ感染のリスクが上がる。 下手すると蟻やその他の小さな昆虫にだって捕食されてしまいかねない脆弱な存在。 自分の無力さをこれ以上なく知り尽くしている哀れで醜い可愛い小饅頭たちは、動くものの最底辺にいるゆっくりのさらに最底辺にて虐げられながらも、卑屈になって必死に無価値な生にしがみついているのだ。 しかし、そう嘆くれいむ自身も所詮は無力な饅頭。 草の間をかき分けて颯爽と去っていく胴付きまりさの背を、ただ見送ることしか出来なかった。 --------------------------------------------------------- 「ゆっくりプレイス」についたまりさとおちびちゃんたち。 ある程度近くに来た時点で人間さんの姿も見えず、飼いゆが発する例の特徴的な声も聞こえなかったが、果たしてこの日の「ゆっくりプレイス」は初めてまりさたちの貸切だった。 おちびちゃんたちの顔にわずかに笑顔が宿る。 自分たちより圧倒的にしあわせー!で”ゆっくり”しており、それなのに自分たちをいじめてくる飼いゆや人間さんたちがいなければ、ここは確かにふーかふーかひーろびーろしてゆっくりできる場所なのだ。 「ゆゆんっ! きょうはまりさたちだけだねっ! おもいっきり、ゆーっくり!あそぼうねぇ!!」 「「「ゆ……ゆゆーん♪」」」 小さなおちびちゃんたちが、拙いあんよでもったんもったんとかけっこ!をする。 街にいた頃も今のおうちでも「うるさいよっ!」と禁止されているおうただって、好きなだけ歌って、好きなだけ姉妹やお友だち、そして胴付きさんに褒めてもらえる。 見上げられないほど身体の大きな胴付きさんがやってくれる「たかーいたかーい」は、まさしく「うちゅうっ!」まで飛び上がるほどの高揚感だ。 飼いゆたちの食べているものと比較されなければ、胴付きさんが出してくれる芋虫さんは、ああほら、やっぱりゆっくりしている。 こんなにたくさんのごちそうを、いつもいじめてくるクソ親のいないところで、大好きな姉妹やお友だちたちとゆっくりむーしゃむーしゃし、存分にしあわせー!を分かち合う。 この充実感。この開放感。 まさにここはゆっくりプレイスであり、胴付きさんは英ゆんだ。 「ゆゆ~ん……おちびちゃんたち、とーってもゆっくりしてるよぉ」 おちびちゃんたちの姿を笑顔で見守るまりさの方も、胸がいっぱいになるような温かさを感じていた。 迎えにも探しにも来ないところを見るとまりさを捨てたのであろうお兄さんだが、きっと最後に餞別として、まりさにただのおとーさんに留まらない真の英ゆんになれるチャンスを与えてくれたのだ。 街中や加工所でなく、いつもの小さな自然公園でもない、他ならぬこのお山の自然公園に置いていかれたからこそ、まりさは多くのことを学ぶことが出来た。 野良ゆっくりのことをよく知れたし、他人および他ゆん任せでなく自立的に行動することも出来る。 自分は、やっとほんっとう!のおとなっ!になったのだ。 胸に手を当てて、ぽーかぽーかする達成感を噛み締めていたまりさは、しかし、気付けなかった。 あるいは気付いていたとしても、意味はなかったかもしれない。 貸切の「ゆっくりプレイス」の入り口に立てられた案内の看板。 れいむとまりさのイラストが描かれたそこにはいつもどおりの魔術文字――ここは飼いゆを遊ばせるところです云々といった説明――の他に、真新しいスクロールがもう一枚。 「 一 斉 駆 除 の お 知 ら せ 」 範囲を示す地図と文字だけがプリントされたその殺風景な紙を、まりさは読むことが出来なかった。 つづく ---------------------------------------------------------
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うだるような暑さの夏。俺はこの暑さでおかしくなり、何も考えずゆっくりを飼ってしまった。ペットショップで銅バッヂというまりさとれいむ2匹だ。 「ゆゆ!おにいさんゆっくりしていってね!」 「れいむはれいむだよ!おにいさんゆっくりしていってね!」 「ああ、ゆっくりしていってな…」 とは言った物の飼うにはどうすればいいだろうか?潰すなり料理してしまうなり、虐待用途としても効果を発揮するゆっくり。 俺は銅とはいえ、せっかくバッヂ付きなので飼い続けることを選択する。 だが、知っての通りゆっくりというのは子供をこさえると、銀バッヂや金バッヂですら横暴の極みになることがある。 まして銅バッヂの糞袋共には土台無理な話だろう。銅バッヂというのは野良でないことの証明だけみたいなものだし。 やれやれと困りつつ、ゆっくりが納められていた袋に手を突っ込むとDVDと250ml程の液体が入ったペットボトルが見つかった。 俺はDVDをプレイヤーにセットすると映像を見始めた。 「なになに…」 ################ ゆっくりは糞袋です!ガキを産んだら「れいむはおかあさんでたいへんなんだよおおおおおおおお!!!!?」とか、 「やいこのくそにんげん!まりさのおちびたちにえさをぶごへぇ!!」と殴られてしまうのがオチです。 なので、糞ガキ共を作らせないように色々と方法があるわけですが物理的な去勢では苦痛が伴います。 「ありずのべにべにぎらないでええええええええええ!!!!!」とか「どぼじででいむのばむばむざんがくろこげなどおおおお!!?」 はい、色々うるさいんです。かといってゆっくり風情に「すっきりするな」と言っても無駄です。 『3日後、そこには元気に走り回る赤ゆ達が!これには飼い主も苦笑い』 「ゆんやああああおきゃあしゃんたしゅけちぇええええ!!ゆぴゅっ!!」「おちびちゃんがあああ!!どぼぢでえええええ!!」 「言うことを聞くと思ったんだけど、思いの外聞かなくて困ったよ。明日中に去勢をしとくよ!ハハッ!」 『それにしてもこの男ノリノリである! 来週の世界○見栄は~』 「そこで今回同封されている去勢薬『Never see baby yukkuri! 』こいつを使えば苦痛もないし、知らぬ間に赤ゆは出来ない体質になるんだ!」 「わお、凄いわジョニー!この『Never see baby yukkuri!』を使えば、もう二度と忌々しいベイビーユックリを見なくて済むのね!」 「そうなんだキャシー!苦痛もないから飼い主との関係も壊れないよ!でももう一つ使い方があるんだ…」 「もったいぶらないでジョニー!私もううずうずしてきたわ!」 「落ち着くんだキャシー!こいつを『Never see baby yukkuri!』をゆっくりが寝ているうちに使って番を用意するんだ。 そうするとずっと妊娠できない。それでお前は病気だと言うんだ。そこからはアレンジンターイム!好きなようにお好みの虐待を…」 俺は大体分かったので、DVDプレイヤーを終了させた。この『ねばーなんちゃらゆっくり』というのを使えば去勢が行えるそうだ。 「ゆゆー!おにいさんまりさはおなかへったよ!ゆっくりよういしてね!」 「れいむもうまちきれないよ!ぽんぽんさんがぺーこぺーこだよ!」 「はいはい、分かった分かった。ゆっくりゆっくり。」 俺は適当に余った生ゴミを皿に盛りつけ、奴らの前に出した。 「「むーしゃむーしゃ…しあわせー!」」 「ゆゆー!たくさんたべたらうんうんしたくなってきたよ!まりさうんうんするよ!」 「ゆゆ!れいむもするよ!おにいさんはいくられいむがかわいいからってうんうんするとこみないでね!」 ああ…うざい。食事を食い散らかし終えて、排便と来た。だが、排便しようとする場所は部屋の床。冗談じゃない。 俺はれいむとまりさの頭を引っ掴んで、起きっぱなしの新聞紙の上に二匹を置く。 「ゆゆ!?おにいさんはなしてね!うんうんしづらいよ!」 「ゆー!ゆっくりうんうんできないでしょお!!はなしてね!」 「だめ、お前はここでうんうんするの(はぁと」 「「ゆぎぎぎぎ…もうがまんできないいいいい…」」 二匹は新聞紙の上に糞をした。幸せそうな顔をするゆっくり二匹だが、俺はウンコが積まれた新聞紙で二匹のアナルを拭き始めた。 「ゆ?ゆっ!?やめてね!きたないよ!ゆっくりできないよ!」 「ゆううううううううう!!!?おにいさんやめてね!やめてっていってるでしょおおおおおおおおおお!!!」 「「ゆんやあああああああああああああ!!!!!!!」」 … 「ぐ、ぐざいいいいいいい…なんでええええええええ!!!?」 「どぼぢて…こんなこどずるのおおおおおおおお!!!」 「いやあ、トイレ用意するの忘れてたもんでな。明日中に何とかしてやるから勘弁しろよ。」 「「そんなああああああああああああああああああああ!!!!!!」」 「うっせーな、あんまうっさいとウンコと餡子を混ぜて嬲り殺すぞ。」 「「ゆ゙!?ゆっぐりりがいじまぢだああ!!!」」 ウンコぐらいでガタガタ言いやがって、お前らのうんこは古いパッサパサ餡子だろうが糞袋。 とか思ってると糞袋二匹はもうおねむの時間のようだ。 … 「ゆ…れいむはもうねるよ…」 「まりさももうねるよ…おにいさんふーわふーわさんはどこぉ?」 「なにそれ?クッションとかのことか?ねーよ。お前らはそこのダンボールで寝てろ。」 「「…ゆえええええええええええええええええ!!!?」」 「何驚いてんだよ?」 「「かいゆっくりになったらゆっくりできるんじゃないのおおおおおおおおおおおおおおおお!!!?」」 「野良ゆっくりはダンボールで寝ることすら難しいんだぞ。そんな舐めたこと言ってると…」 「「ゆ、ゆっぐりりがいじばじだ…」」 俺の教育が終わると、二匹はすやすやと眠り始めた。 「「すーやすーや…」」 うるせー。だが今がチャンスだ。俺は去勢剤を手に取り深い眠りに落ちた二匹に液体を掛ける。ねばーっとしたそれがまりさとれいむに降りかかる。 液体がグチョグチョと気持ちの悪い音を立てながら、超スピードで二匹に吸収され…完全に消えた。 「ゆーん…むにゃむにゃ…」 「ゆふーん…ねっちょりぃ…」 二匹は起きず、そのまま朝を迎えた。 「ゆふぁー…おにいさんおはよう…」 「ゆーん…おにいさんおはよう…」 「おうおはよう!トイレの件は何とかしておこう。あと、お前ら今日から番になっていいぞ。」 「「ゆっ!!?」」 「番になっていいと言ったんだ。チビも作っていいぞ。」 「ゆ、ゆわーい!!れいむおかあさんになるのがずっとゆめだったんだよ!!」 「ゆゆーん!まりさおとうさんになれるんだね!ゆっへん!」 「じゃ、取りあえずトイレと餌を色々買ってくるわ。じゃな。」 「「ゆっくりいってらっしゃい!!」」 「…ゆ?ってことはおにいさんがかえってくるまでどこでうんうんするの?」 「…まさかあのかみさんのうえできのうみたいにするの…?」 「「ゆやあああああああ!!!ゆっくりしないでかえってきておにいさああああああああああああああああん!!!!!」」 そんなことはつゆしらず。俺はゆっくりペットショップ店に足を運んでいた。 「っしゃっせー!」 「あの、ゆっくり用のトイレと餌を探してるんですけど。」 「トイッレーはこちらの回転扉が付いた物をすっすめまーす!ハァッ!」 「じゃあ、それでお願いします。餌はどういうのがいいですかね?」 「おっ客さーんの飼ってるシュッルーイは何でしょうかぁ?ハァッ!!」 「れいむとまりさ、どちらも成ゆんです。」 「っしったら、こっちのパサパサ全然美味くないフードでよろしいかとぉ…ハッ!!」 「じゃ、それでお願いします。」 「ッシコマリマシタァ!…ところであれは使ってみましたか?」 「あれって何ですか?」 「なんでもないいいす!!!アザッシター…ハッ!!!!」 テンション高く変な店員だったが、随分と安価なものを勧めてくれた。でもどちらも飼い主が困ることの無いような配慮をしている。実は良い青年なのかも知れない。 「ただいまー」 「ゆぎぎぎ…おか、おかえりなさい…」 「ゆっくりしすぎだよ…もううんうんもれそうだよ…ゆぎぎ…」 「おう待たせたな!これの中にしろや!」 俺が帰宅すると二匹とも苦悶の表情で汗を滴らせながら俺を迎えてくれた。どうやらうんうんを我慢している様子だったので、俺はトイレを床に置いた。 「ゆぎぎ…ゆっくりうんうんするよ…」 「れいむがさきでしょゆぎぎ…」 「まりさがさきにきまってるでしょばかなのゆぎぎ…」 「そんなのはみとめられゆぎぎ…ないよ…ぎぎ…まりさがさきにうんうんするからね…す、すっきりー!」 「うらぎりものぎぎ…れ、れいむもすっきりするよ…す、す、すっきりー!…ぐざいいいいいいい!!!」 「ぐ、ぐざいいいいいいいいいいいいいいい!!!ゆっくりでぎなびいいいいいい!!!」 回転扉で二匹が挟まって自らのウンコスメルを嗅ぐこととなってしまったようだ。 … 夜を迎えた。ダンボールで何やらイチャイチャとしている二匹が居る。 「ゆゆん♪いろいろあったけどれいむおちびちゃんほしいよ…」 「まりさもだよ♪おちびちゃんといっしょにいっぱいゆっくりしようね!」 「「すーりすーり…ゆふーん ネチャネチャ ゆっほーん ヌチャヌチャ す、す…すっきりー!!!」」 行為を終えてれいむの額から茎が生え始めた。 「ゆっ!あかちゃん!れいむのあかちゃん!」 「ゆっくりうまれてきてね!おちびちゃん!」 茎は伸びやがて… ポトッ 「「ゆ゙っ!!!?」」 落ちた。 「ど、どぼぢでえええええええええええ!?」 「き、きっとなにかのまちがいだよ…もういちどすっきりーしようよれいむ!」 「ゆ、ゆゆ!そうだね!もういっかいすればきっとおちびちゃんできるね!すーりすーり」 何度もスリスリをやった。何度も何度も夜が明けても尚、スリスリし続けた。それでも赤ん坊を身籠もることはできなかった。 というか茎すら生えることもなかった。 「なんでええええええええええええええええええ!!?」 「どぼぢでえええええええええええええええええええええ!!?」 二匹の目は充血し、汗も半端でない量をかいている。目の下にはクマもあった。 「おい、お前らどうしたんだ?」 「お、おちびちゃんが…」 「すーりすーりしてもぜんぜんできないんだよお…」 「「どぼぢでええええええええええええええええ!!!!!!!?」」 「お前らの頑張りが足りないからじゃないか?」 「「ゆ゙っ!?」」 「だって、おちびちゃんを作るのって凄く大変なんだぞ。すりすりしてるからダメなんじゃないか?ぺにぺにとまむまむ使えばできるかもしれないじゃん?」 「ゆ!そうだよ!こんどはまりさのぺにぺにさんつかうよ!…でもおにいさん…そのまえにごはんほしいよ!」 「ゆっくりしないではやくもってきてね!たくさんでいいよ!」 「はいはい」 俺は皿に安いフードをぶちまけ、それを二匹に与えた。 「むーしゃむーしゃむーしゃむーしゃ!!!…」 「むーしゃむーしゃ!ゆ!まりさ!おちびちゃんつくるためにもっとたべてね!」 「わかってるよ!」 「「むーしゃむーしゃ…ふ、ふしあわせー…」」 赤子を作るためにもっと努力しなくてはならない という発想から体力を付けて沢山行為に励めば良いはずだ。二匹はそう考えたようだ。 だが、味わうこともなく喉元を通過するフードは全くゆっくりしておらず、ゆっくりである二匹にとってそれは苦痛であった。 「ゆげぷぅ…れいむ!さっそくすっきりー!するよ!」 「ゆぷっ…ゆ!わかったよ!まりさゆっくりしないですっきりしようね!」 ジュッポジュッポヌッポチャッポ 「ゆほおおおおおお…」 「「す、す、す、す、すっきりー!!!!」」 「お?ついに来たか?」 行為を終えると茎が生えてきた。その茎はやがて実を実らせ… ボト、ビチャ、ゅっ… 落ちた。 「なんでえええええええええええええええ!!!!!!!?」 「どぼぢでえええええええええええええええええ!!!?」 実は飾りすら付いていない赤ゆっくりだった。だが、茎ごと落ちてしまい潰れた。もっとも去勢剤を使った以上、生まれる前に死に絶えるのだろうが。 「ゆぐ…ゆぐ…どぼちて…」 「まりさのかわいいあかちゃん…ゆぐ…」 「なあ、お前ら泣いてる暇あるの?もし何だったらチビを産めたら一生ゆっくりさせてやるぞ?」 「「ゆっ!?」」 「れいむ!」 「まりさ!」 「「ゆっくりおちびちゃんをいっぱいたくさんつくるよ!ゆっゆっおー!!」」 まあ無理なんだけどね。 その後二匹は延々と行為に励んだ。ぺにまむも駆使したし、すーりすーりも日中だろうが関係なく行った。まりさが妊娠するように手も加えた。だが全て敗北を喫した。 「ゆふぅ…ゆふぅ…どぼ…どぼぢで…」 「ゆはぁ…ゆはぁ…まりさたちに…」 「「おちびちゃんできないのおおおおおおおおおおおおおおお!?」」 「あれだよ、お前ら親になる資格がないんだよ。」 「「ゆ゙っ!!!?」」 「資格がないからチビができないんだよ。それにあの実ゆっくりの顔を思い出せよ…『こんな親に生まれてきて残念だったがすぐ死ねて幸いだ。』って顔してたじゃないか。」 「「してないでしょおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!」」 「ゆぐぐぐ…まりさがわるいんだよ!れいむはおかあさんになるしかくあるもん!」 「それはそっちでしょおおおおおおおお!!!?」 「「ゆっがあああああああああああ!!!しねええええええええ!!」」 二匹が喧嘩を始めたが、俺はまだ去勢剤が余っていたので森のゆっくり達に使ってみることにした。 森に繋がる道を鼻歌を歌いながら歩く。人の目がないのが幸いだ。その勢いで森の中枢へと足を踏み入れる…。 「ゆゆーん…れいむおちびちゃんがほしいよ…」 「ゆゆ…まりさもだよ…すーりすーり…」 い た 。 木の根っこに器用に穴を掘って、繁殖に励もうとするバカなゆっくりが二匹。俺はいわゆる「けっかい!」とかいうのを外して中に手を突っ込んだ。 「はろー!邪魔して悪いけど、これ掛けさせて貰うね!」 「「ゆっ!!!?」」 ポタポタ 「ゆっ?ゆっ?なにこれ?なにをしたの?」 「れいむになにかけたの?なにしたの?わからないよ?ゆ?」 「いや気にするな!それじゃあゆっくりしていってな!はは!」 「…ゆーん…へんなじゃまがはいったけど…つづける?」 「ゆふーん…まりさつづけたいよ…」 「「ゆっゆっゆっゆっ…すっきりぃー!」」 「ゆゆーん…おちびちゃんたちゆっくりそだ…ゆ?」 「ゆうううううううううううううううううううう!?」 「「どうしてあかちゃんできてないのおおおおおおおおおおおおおお!!?」 「ゆ!まりさ!もっとすっきりーしようね!」 「そうだね!もっとすっきりーすればおちびちゃんもできるね!」 「「す、す、す、すっきりー!!」」 「「どぼぢででぎないぼおおおおおおおおおおおおおおおお!!!?」 これは数滴でも効果があるらしいな!そうなったら決まりだ。残存する液体を出来る限り多くのゆっくりに振り掛けてやる! 「むきゅ!?ぱちゅになにかけたの!?」 「ゆや!?ゆ?ゆ?おにいさんなにしたの?」 「ゆ~?おにいしゃんなにしちゃにょ~?」 ありとあらゆるゆっくりに振り掛けて、俺はちょっと疑問に思った。去勢していないゆっくりと、去勢済みゆっくりをすっきりーさせたらどうなるのだろう?早速実験に取りかかってみよう。 俺は赤れいむと赤まりさ、ちぇんとありすを適当に捕まえてきた。 「ゆ!はなしちぇにぇ!」 「くしょじじいちゃっちゃちょはなちゅんだぢぇ!」 「わからないよー!ちぇんをはなしてね!」 「このいなかもの!とかいはのありすをはなしなさい!」 俺は四匹を地面に置いて、ありすと赤れいむに去勢剤を振り掛けた。 「「ゆっ!?」」 次の言葉が出ないうちに、俺は赤れいむと赤まりさの頬を擦りつけすーりすーりさせてみた。 「や、やめちぇえ!」 「まりしゃしゅーりしゅーりしちゃくにゃいよお…」 「おちびちゃんがすりすりしたらしんじゃうのよ!あ、ああありすのおともだちのおちびちゃんが…」 「わからないよー!やめてねー!あかちゃんしんじゃうよー!」 「「しゅ、しゅ、しゅっきりー!!」」 「「あああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!…ゆ?」」 「ゆ?おばしゃんどうちたの?」 「しゅっきりー!でしぬにゃんちぇうしょだったんだじぇ!」 二匹には茎も生えず、妊娠から来る死も迎えることはなかった。 … 「「ちゅっきりー!」」 「んほおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!」 「わがらないよおおおおおおおおおおお!!!ありずやべでねええええええええ!!!!!!ゆぎゃあああああああああああ!!!」 「「もいっちょちゅっきりー!」」 俺はありすに振動を与え発情させ、ちぇんにけしかけた。ちぇんはレイパーと化したありすに犯されている。 赤れいむ達はすっきりすることに快感を覚えてしまったらしく、ずっとすっきりーをしている。 「「ちゅっきりー!ちゅっきりー!ちゅっきりぃー!!」」 「「す、す、すっきりいいいいいいいい!!!!」」 すっきりー!を終えた二匹にはやはり茎は生えない。俺が関与するのはとりあえずここまでにしておこう。この去勢剤を振り掛けたお陰で、幾ばくのゆっくりが絶滅へと向かうはずだ。俺はニヤニヤとしながら家へと帰った。 部屋の床が餡子と皮まみれであった…。ああ、そうだ。あいつらに親の資格がどうこう言って揉めてたんだ…。 … それからちぇんを犯したありすは、好きなゆっくりが出来た。まりさである。まりさは狩りが上手で格好良くて…まあ、それぐらいであるがゆっくりにとっては沢山である。 ありすはまりさに告白し、家庭を持った。そして幾ばくの時が過ぎ、子供をもうけたいと考え始めた。 ちなみにちぇんはバージンを奪われたことに対するショックで、枝に自ら突進して死んだ。死ぬのに4日間かかったそうである。死因は餓死。「わがら…どぼぢ…ゆっぐり…」 「ねえ…まりさ…ありすはまりさのおちびちゃんがほしいよ…」 「ゆゆー…まりさもありすのおちびちゃんほしいよ…」 二匹はそれをGOサインとみなし、行為を始める。 ジュポジュポヌチュヌチュ 「ゆふん!ゆふん!」 「いいわあ!まりさとかいはだわぁ!」 「「す、す、すっきりぃー!!」」 絶頂に達し、本来なら生えてくる茎がありすにもまりさのどちらにも生えてこなかった。 「ゆ!?ゆ!?」 「ゆゆ!?なんでえ?!」 「ゆゆ!なにかのまちがいだわ!もういっかいしましょうまりさ!」 「ゆ…ゆん…」 「「すっきりぃ!!」」 「「なんでええええええええええええええ!!!!!!!!!!!!?」」 「どぼちてぇ…ありすのおちびちゃん…どぼちてぇ…」 「…きっとありすにはこどもができないんだよ!」 「そんなあああああああああああああああああああああ!!!」 「おちびちゃんをつくれないありすなんてただのれいぱーだよ!まりさはゆっくりしないででていくよ!りっこんだよ!じゃあね!ゆんっ!」 「ま、まりさあああああああああああ!!!!!!まっでええええええええええええええ!!!!!ありずをひどりにじないでえええええええええ!!!」 子供を作れぬありすは、まりさに愛想を尽かされ出て行かれてしまいました。ありすはそれから一人で過ごすことになります。狩りも何もかも全て一人で。 「ゆぐぅ…きょうはこれだけしかとれなかったわあ…どぼちて…」 子供を作れぬありすは、遠巻きに赤ゆ達を眺めています。 「ありすも…ありすもおちびちゃんほしいわ…ありすにあかちゃんができないのはありすがいなかものだから…?」 最早ノイローゼ。男が放った液体などこの群れのゆっくり全てが忘れています。 本来ならそこら中に不妊ゆっくりがいるのですが、おちびちゃんが出来ない体と知られてはそのゆっくりはゆっくりできません。だから皆黙っていたのです。 ありすはちぇんを犯したレイパーと知られ、ゆっくりできる相手もただの一人すらいませんでした。 「ゆっくり…ゆっくり…とかいは…おちびちゃんと…ゆっくりしたかった…ゆぶぇっ!!」 ありすはぽつりと呟き、石に頭を叩きつけ自殺しました。やがて、森の群れも不妊体質である者が殆どを占め子孫を作れぬ群れは壊滅しました。 終わり やっつけで作った。 56にはごめんね。 去勢を気付かれぬ内に行うってのはあんま思いつかなかった。良いと思ったんだけど。 多分虐待のエッセンスとしてなら使えると思うんだけどね…お粗末様でした。
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『まま』 6KB 愛で 虐待 小ネタ 愛情 不運 育児 現代 愛護人間 愛で?虐待?迷う 「ゆんゆ~んっ! れいむはかわいいしんぐるまざぁ~っ!」 れいむが外れた音程を奏でながら廊下を進んでくる。 頭には鈍く光る銅バッジ。 お世辞にも頭が良いとは言えないが、こいつは俺の可愛い飼いれいむだ。 「ゆんっ! ゆっんっ! かわいくてごめんねっ!」 いちいち華麗なターンと軽快なステップを決めながら進んでくる。 当然前方確認は疎かだ。 俺が廊下拭きの為に用意した青いバケツに迷い無く突撃してきた。 「ゆんっ? なにかにあたったよ?」 間抜けな声と同時に大量の水が廊下に流出する。 少し黒く濁った水は、俺の履いていた靴下に染み込んで、白い靴下の先を灰色に染め上げた。 「ゆ~んっ! おみずさんだよっ!? こわいこわいだよぉっ!」 れいむは大げさに被りを振って、広がった水溜りから慎重に距離をとり始める。 ゆっくりは水を怖がるが、多少の水分なら健康と生活上は何ら問題ない。 例え多量に吸水しても、しーしー等で排泄してバランスを調整するからだ。 だがこのれいむは、過剰とも言える足捌きで壁に背を預け、濡れてない部分を移動する。 「そろ~りそろ~りっ! おちびちゃんはれいむがまもるよっ!」 摺り足で移動するれいむは目線を上に向けて宣言を口にした。 声を掛けられた主は、れいむの赤いリボンの上でポヨポヨ弾んでいる。 俺の手に収まるくらいの小さなれいむだ。 凄く良い笑顔で体を上下させている。 「ここまでくれはゆっくりあんしんだねっ!」 安全を確認したれいむはもみ上げをだらしなく垂らす。 しかし、その後直ぐにピッと体を伸ばして気合を入れなおした。 「ゆゆっ! ごはんさんのじかんだねっ! おちびちゃんと、むーしゃむーしゃするよっ!」 そのまま警戒態勢をとりながら、居間の向うへと消えていくれいむ達。 その間、俺は廊下の後始末に追われていた。 広がった余分な水分をモップで拭き取り、起こしたバケツに水を溜める。 作業を繰り返して居間に戻った時には、れいむの食事はとっくに終わっていた。 「おにーさんっ! れいむたちはこれだけじゃたりないよっ! おかわりをよういしてねっ!?」 カラの食器を軽く突付きながら、要求していくるれいむ達。 適量は入れてあったので、(やり過ぎは禁物なのかな?) と、俺の頭に疑問が走った。 だが、悲しいかな……そこは甘い飼い主。 そう思いながらも、既に餌のパッケージを掴んでいるのが悲しい所だ。 「ゆっ! もっといれてねっ! もっといれてねっ!?」 れいむは食器に入った餌の量が増えるたび、体を揺らしながら喜んでいる。 俺の顔は多分ほころんでいたに違いない。 それだけ可愛いと思っていたのだから。 「むーしゃむーしゃ! しあわせぇーっ!」 餌をニチャニチャ噛みしめながら大声で叫ぶ。 当然、歯の噛み合せの隙間から、ボロボロと食いカスが周辺に散布されていく。 「おいしいねっ! おちびちゃんっ!」 笑顔のれいむは頭の上に乗ったれいむに向けて声を掛けた。 小さなれいむはとても良い笑顔で背定の意見を投げかける。 俺にはそう見えた。 「おちびちゃんっ! ままとゆっくりしていってねっ!」 再度小さなれいむに声を掛けるままれいむ。 とても慈愛に満ちた表情でゆっくりした面持ちだ。 当然それに答える小さなれいむも、先ほどと同様の晴れやかな笑顔。 全く崩すことは無い。 いや。 崩れることは無い。 「おちびちゃん……。おちびちゃ……」 対照的にままれいむの顔が悲しそうに歪んでくる。 腹が満たされ子育ても順調。 無く要素など、どこにも無いように思えた。 「どぼじで、おへんじしでぐれないのぉおおおぉおおおぉっ゛!?」 しかし……、ちいさなれいむは物言わぬ人形だったのだ。 丸く小さな赤ゆより、一回り大きなフェルト製のお人形さん。 これがれいむの大切なおちびちゃんで、守るべき存在となっていた。 「ゆっくりおへんじしてねっ!? ままはおこっているんだよぉおっ゛!?」 頭から落としたれいむ人形を、容赦なく踏み潰すままれいむ。 廊下を擦り歩いてきたれいむの足裏の汚れが、物言わぬ人形の肌を黒く染め上げる。 薄汚れた人形を気にする事無く、より一層激しさを増しながら、何度も人形を楕円形にさせながら休む事無く踏み続けた。 「ふぅぅうっ……、ふぅうっ。ゆぅうっ……」 停止したれいむは、息荒く潰れた人形を凝視する。 見ている前でちいさなれいむ人形は、音無く元の形に復旧するがのごとく、空気を取り込んで体を緩やかに広げていく。 しかし、元の形に戻る一歩手前で動きは止まった。 歪にゆがんだ状態で、ままれいむの足元に鎮座した汚れ人形。 痛いとも苦しいとも発しない無言の人形は、ままれいむの会話したいと言う胸の内を更に深く抉っていく。 「ぼういやだよぉおおっ゛!? ごんなつらいのは、いやばぁあああぁああっ゛!」 ままれいむは悲しみの咆哮を上げながら涙を滝のように流し始める。 これはただのオママゴトに過ぎない。 子育てなどでは無い。 れいむも痛いほど感じていた。 それはれいむもとっくに知っていたっ! 「でも……、それがお前の全てだろ?」 「ゆ゛ぇええぇっ゛……ぇ……!?」 れいむの泣き声が止まる。 そして目線は自然と下へ向く。 人形の所ではない、れいむ自身のおなかの中心へと目を泳がせる。 そこには薄く丸い線が引かれていた。 ぺにぺに部分の周りを刻まれた美しい真円は去勢の証。 既にれいむのぺにぺには無く、頭と体の改造も終わり、自分の意思では赤ちゃんは作れない体に変質していたのだ。 「……ごめんね? いたかったっ!? ままをゆっくりゆるしてねっ!」 れいむは、人形の黒い汚れを優しく落とすように叩き始めた。 そして、程ほどに汚れを落とした人形を、優しく頭の上に乗せる。 先ほどと同じ定位置についたれいむ人形は、変わらない笑顔を俺に向けながら左右に小刻みに揺れていた。 「ゆっくりあそぶよっ! ままとゆっくりあそんで、じょうぶなこにそだってねっ!」 れいむは元気に叫びながら居間の中心へと向かう。 頭から人形を落とすと、たくさんあるオモチャの中から、お気に入りの一品を選んで遊び始める。 自分中心では無くかわいいおちびちゃんを優先するように。 優しく語り掛けながら……、そして時にはのーびのーびのリアクションを交えながら。 かわいく笑う人形相手に、ままれいむは気を使いながら遊戯を続けていた。 遠くで見つめた俺の目は捉えていた。 ままれいむの怯えと悲しみ、そして戸惑いに染まった焦点が落ち着かないふたつの瞳を。 「ゆんっゆーんっ! たのしいねっ! おちびちゃんたのしいねっ!」 堪えきれなくなった涙を流し、床に広げたオモチャに雫を落とす。 その内、オモチャを乱暴に取り扱い始め、激を交えた口調で人形れいむを攻め始めた。 先程の状況になるのは遠い先の話ではないだろう。 人形は何度も潰されて黒く染まり、それを見たままれいむが悔恨の念にさいなわれ、母性を発揮させる。 「ゆっが-っ゛!? おへんじしてねっ! おへんじしろぉおおぉおおっ゛!」 たがこのように、その母性は極端に薄い。 おままごとの延長戦に過ぎないこの環境では、長くは持たないだろう。 身を呈して護りたいとも思わないのだ。 俺はそっと近づいて言葉を促し、ままの母性を取り戻させる。 そして、その母性が尽きて瞳が絶望一色に染まる時、この小さなれいむは慈悲無く頭の上から廊下に打ち捨てられる。 子作りという希望を一切持たなくなるれいむの調整はもう直ぐ終わるだろう。 この家には俺とれいむだけで充分だ。 その未来が来るのは、そう遠い先の事ではない。
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『ムシゴロウ王国のクリスマス』 10KB ギャグ 番い 野良ゆ 子ゆ 捕食種 ドスまりさ 希少種 愛護人間 虐待人間 ひさしぶりー こんばんは、ムシゴロウです。 今日はクリスマススペシャルと言う事で、王国のゆっくり達と、クリスマスを楽しみたいと思います。 いやー、たのしみですねー 「王国の拳者」、まっちょりーも、サンタさんの帽子をかぶってはしゃいでいますねー 「むきゅ…いつのまにか、ぼうしをかぶらされていたわ…それにさんたさんのかっこうをして、はしゃいでいるのは、むしごろうさんのほうよ」 さあ、早速王国のゆっくり達にプレゼントを持っていきましょうね。 ソリを引いてくれるのは、王国のアイドル、てんこなんですねー てんこは、この役を自ら買って出てくれたんですねー 王国のために頑張ってくれているんですね、健気ですねー、かわいいですねー 「くびわをつけられて、むちでうたれるこのよろこび!てんこはしあわせで、しんでしまいそうよぉぉぉぉ!」 「むきゅ…HENTAIさんよろこびは、ぱちぇにはりかいできないわ…」 それでは、王国のゆっくり達に、プレゼントを配りに行きましょうねー 「むきゅ…ことしも、むしごろうさんたさんの、おうこくのゆっくりおおそうじがはじまるのね…」 「ゆゆ?!くそじじいがきたよ!はやくあまあまちょうだいね!」 「くそどれい!なにしてるの?!れいむのおちびちゃんが、おなかをすかせているよ!」 沢山のれいむが居ますね。 ここはですね、全国から集められた身寄りのない、可愛そうなれいむを引き取っている、れいむ宿舎なんですねー 可愛そうなゆっくりだったんですが、今では王国で楽しく暮らしているんですね。 かわいいですねーかわいいですねー 「むきゅ…げすになってすてられただけよ、それにしんぐるまざーもいるわ…」 孤独で可愛そうなれいむ達に、早速プレゼントを渡しましょうねー ガサガサ… 「………?!……………ゆるさなえ!!(ガブッ!)」 「ゆっぎゃぁぁぁぁ?!なんなのこのさなえはぁぁぁぁ?!」 「こっちにくるなぁぁぁぁ!!かみつくなぁぁぁぁぁ!!」 「ゆるさなえ!ゆるさなえ!」 早速仲良しですね。 ゆるさなえはですね、れいむ種が大好きなんですね。 噛み付いているように見えますが、あれは親愛のしるしなんですね。 じゃれているんですね、遊んでいるんですねー れいむもゆるさなえも喜んでいますね。 かわいいですねーかわいいですねー 「…たしかにゆるさなえは、あそんでにんでいるのかもしれないけど、れいむはひっしよ…よそうどおりね…」 れいむもゆるさなえも、大喜びですねー よかったですねーでは、次に行ってみましょうね。 「むきゅ、ふえすぎたれいむも、これでいっきにかずをへらすわ…」 「ありす、ここはいいゆっくりぷれいすなんだぜ!たくさんすっきりして、いっぱいおちびちゃんをつくって、もっともっとゆっくりするんだぜ!」 「ま、まりさったら………ありす、がんばっておびちちゃんをうむわ…」 見てください、幸せそうなゆっくりの番が沢山いますね。 ここでは沢山のゆっくり達が、番いを作って幸せに暮らしているんですね。 「むきゅ…かいゆっくりが、かってにつがいをつくったから、ここにすてられたのよ…ゆっくりのはきだめね」 ゆっくり達も、聖夜を番いでいわっているんですね、素敵ですねーかわいいですねー では、早速プレゼントを出しましょうねー ガサガサ… 「………?!………もげー!」 これは、昨日王国にやってきたばかりの、胴付のふらんなんですね。 変わった種類なんですよー いつも「もげもげ」と鳴くんですね、でも如何してそんな風に鳴くのかは解ってないんですね。 それにしても、かわいいですねーかわいいですねー 「ゆっぎゃぁぁぁ!ふらんだぁぁぁぁ!どぼじ 『もげー!!』 ………ゆっぎゃぁぁぁ!まりざのまぐなむぺにぺにがぁぁぁぁ!!」 「ゆわぁぁぁ!まりざぁぁぁ!!どうなっで 『もげー!!』 ゆっぎぃぃぃぃ!やべでぇぇぇ!ありずのぺにぺにがあぁぁぁぁ!!あでぃずはれいばーじゃないぃぃぃ!!」 「むきゅ…これはもげふらんよ。なぜかはしらないけど、ゆっくりのぺにぺにをもぐのよ。HENTAIさんとれいぱーのてんてきね。やっぱりこうなるのね」 ふらんが早速、ゆっくり達を祝福して周ってますね。 かわいいですねーかわいいですねー ふらんは虹色に輝く羽根を持っているんですね。 これを見た昔の人はですね、天使と見間違えたらしいんですね。 綺麗ですねークリスマスっぽくっていいですねー 「むかしのにんげんさんのことはしらないけど、ここのゆっくりたちには、あくまにみえているでしょうね…」 「ゆぎゃぁぁぁ!ちぇんのぺにぺにがぁぁぁぁ?!わがらないよぉぉぉぉぉ!!」 「ちぇぇぇぇん!ゆぎゃぁぁぁぁぁぁ!!」 祝福を受けたゆっくり達が、楽しそうに歌っていますね。 奇麗な声ですねー 「むきゅ…じごくのだいがっしょうよ…」 「あ!さんたさんだ!わちきをゆるしてね!」 これは最近王国にやってきた珍しいゆっくりなんですね、こがさと言うんですね。 このゆっくりはですね、雨の多い地方で暮らしているので、お飾りが傘のようになっているんですねー この傘は水に溶けないようになっているんですが、こがさ自体は水に溶けるんですね、不思議ですねー 「このこがさは、なぜかぱちぇにも 『わちきをゆるしてね!』っといってくるのよ…なにをゆるしてほしいのかしら?」 せっかくなので、水をかけてみましょうね。 「ゆわぁぁぁ!あめさんだよ!わちきをゆるしてくれるの?わちきゆるされた!!」 これはすごいですねー こがさの傘が、水を弾いているんですねー このおかげでこがさは、雨が降っていても外で活動出来るんですね。 「むきゅ…いがいとふつうのかいせつね…ほんとうにあめがふるんじゃないのかしら?」 おっと、こがさにもプレゼントを渡すのを忘れていましたねー こがさはまだ王国に来たばかりなので、ステキな友達をプレゼントしましょうねー ガサガサ… 「……!……ゆっくりしていってくださいね!」 「ゆわ!さ、さなえだよ!わちきをゆるしてね!」 「あら?これはこがささんですね。…なんででしょう?なんだか、たいじしなくては、いけないきがしてきました!ようかいたいじですー!」 「やめてね!わちきをゆるしてね!わちきをいじめてへいきなの?やめてね!ゆるしてね!!」 これは普通のさなえですね。 さなえ種はこがさ種と仲が良いんですね。 本当はゆるさなえを連れて来てあげたかったんですが、ゆるさなえはれいむ達と仲良くやっているんですね。 残念ですねーでも、こがさも、さなえも喜んでいますね。よかったですねー 「むきゅ…ゆるさなえでなくてよかったきもするけど、どちらにしても、ゆるされないみたいね………」 「やめてぇぇぇぇ!わちきをいじめないでぇぇぇぇ!!」 「ゆるさなえ!ゆるさなえです!」 すっかり仲良しですね。 ゆっくり同士ってのは良いものですねーうらやましいですねー あんなにはしゃいで、かわいいですねーかわいいですねー 「わ゛ぢゆ゛る゛!!」 「おうこくにやってきたじてんで、こうなるうんめいだったのね…このしれんをのりこえられれば、おうこくのいちいんよ…」 「おちょーしゃん、ここはどこなのじぇ?ここならゆっくちできるのじぇ?」 「あんしんするんだぜ、おちびちゃん。ここはとってもゆっくりできるところだって、にんげんさんがいってたんだぜ」 「ゆゆ!ほんちょー?!ここならいっせーくじょもにゃいのじぇ?ごはんしゃん、いっぱいたべられるのじぇ?!ゆわーい!!」 汚れたまりさの親子が居ますね。 他にも、傷ついたり、お飾りのないゆっくりもいますね。 このゆっくり達はですね、町で暮らしていた野良ゆっくり達なんですねー いつの間にか住み着いたものや、ボランティア団体が王国に連れてくるので、それを保護しているんですね。 「むきゅ!かこうじょおくりは、かわいそうだとかんがえている、あいごだんたいに、うまくりようされているのよ!」 このゆっくり達は、何時も残飯漁りばかりしていたんですね。 ですから今日は特別に、ケーキをプレゼントしましょうねー ガサガサ… 「ゆゆ?!おとーしゃん!あれはだりぇ?あれなーにぃ?」 「ゆゆ!おちびちゃん、あれはさんたさんなんだぜ!そしてこれは………け、けーきさんなんだぜぇぇぇぇぇ!!」 「け、け、けーきしゃんなのぉぉぉぉぉ?!まりちゃ、はじめてみるのじぇぇぇぇ!!」 ケーキを見て、どのゆっくり達も大喜びですねー 嬉しそうに跳ね回っていますね、かわいですねーかわいいですねー 「ゆわーい!むーしゃむーしゃしゅる 『ぐちゃ!』 ゆんべぇ?!」 「なにしてるの?!これは、れいむのけーきさんでしょ?かってにたべるなんてとんでもないげすだね!」 「ゆわぁぁぁぁ!おちびちゃんがぁぁぁぁ!どぼじでこんなごどずる 『ドカッ!』 ゆっげべぇぇ!」 「そこをどくんだねー!これはちぇんのけーきさんなんだねーわかってねー!」 見てください、早速ゆっくり達がケーキの周りに集まってきましたねー ゆっくり達は甘い物に目がないんですね、甘い物を見るだけで、元気に跳ね回るんですね。 それにしても、仲良さそうにケーキを食べてますねー 「むきゅ…どうしてそうみえるのかしら。ぱちぇには、みにくいあらそいにしかみえないわ」 野良ゆっくり達も、これには大満足ですね。 いやーこの為に、一ヶ月前から材料を準備していた甲斐がありましたね。 試食したゆゆこも美味しそうに食べていたので、味には自信があったんですが、大成功みたいですねー 「ゆゆこは、なんでもおいそうにたべるわ…それに、しょうみきげんがあやしいわね…あしたになったらぜんめつかしら?」 「あまあまー!じあわぜぇぇぇ!!」 「ゆんやぁぁぁ!おかーしゃんがつぶれちぇるよぉぉぉ!!」 大きなまりさが居ますね。 ここは王国のドス園なんですね、現在3匹のドスを、王国で飼育しているんですね。 今まで王国にやって来たドスは、大体1年くらいで死んでしまっているんですね。 今いるドスは4代目くらいなんですね、長生きしてもらいたいですねー 「むきゅ…はやじにのげんいんは、だいたいがむしごろうさんにあるきがするわ!」 ドス達は、まだ私達に気がついてないようですね。 驚かせてあげましょうねー 「おどろきすぎて、しなないことをいのるわ…」 メリークリスマスー! 「?!…ゆっぎゃぁぁぁぁぁ!!さんだざん?!じゃないよぉぉぉぉぉ!むしごろうさんだよぉぉぉ!!」 「ゆっがぁぁぁぁ!こっちにぐるなぁぁぁ!ゆっくりできないぃぃぃ!!」 「ゆぎゃぁぁぁぁ!どぼじでさんださんが、むじごろうざんなのぉぉぉぉ?!」 いやー、いきなりで驚いていますね。 ですが見てください、ドスがこんなに跳ね回って喜んでいますね。 ドスといっても、やはりゆっくりなんですね。 ゆっくりは、サンタさんが大好きなんですねー 「むきゅ…むしごろうさんにおびえているだけよ…だいたいのどすが、きせつのいべんとのたびに、ひゆっくりしょうでしんでしまうわ」 早速プレゼントを渡しましょうねー ガサガサ… 「むきゅ?なにかしらこれは?かわったかたちだけど…きのこさんなのかしら?」 これは、山に生えていたキノコなんですねー 調べてみたところ、「カエンタケ」という名前らしいんですね。 これを、ドススパーク用のきのこの替わりに、プレゼントしたいと思いますね。 ドスはですね、飼育されているものだと、とてもストレスを感じやすいんですね。 ですから、適度にストレスを発散してあげる事が大事なんですねー その方法として、「ドススパーク」を撃つと良いんですね。 ですが、ドススパークは危険なんですね。 そこで、他のキノコを与えて、「ドススパーク」を撃った気分になって貰うんですねー 「むきゅ、ながいせつめいだけど、よいこのみんなは、いつものように、しんようしちゃだめよ」 さあ、ドスに「カエンタケ」を食べさせて上げましょうねー 「やめでぇぇぇ!!こないでぇぇぇ! むご?!ごもごも…ゆっぎゃぁぁぁ!!なにごれぇぇぇ!エレエレエレエレ………」 「ゆぎぃぃぃ!がらいぃぃぃぃ!いだいいぃぃぃ!!オレオレオレオレ………」 「ゆんやぁぁぁ!どす!しっかりしてねぇぇ!あんこさんをはいちゃったら、ゆっくりできないよぉぉぉ!!どすをひとりにじないでぇぇ!!」 見てください、元気にドススパークごっこをしていますねー ドスまりさは、こうやって定期的にストレスをはかないと、ゆっくり出来なくなってしまうんですね。 喜びのあまり、震えていますね。 かわいいですねーかわいいですねー 「これじゃあ、すとれすどころか、いっしょにいのちまで、はいてしまっているわ。ちなみに「カエンタケ」さんは、どくきのこよ!みんなはたべちゃだめよ!」 ドスも大喜びですねー よかったですねー 「むきゅ、よろこんでいるのは、むしごろうさんだけよ」 いやー、今回のクリスマスは、盛り上がりましたねー これで、王国のゆっくり達も、幸せな気持ちで、冬を越せそうですね。 次のイベントは、お正月ですね。 お正月も、ゆっくり出来ると良いですねー 「むきゅ…かろうじて、ふゆをこせるゆっくいがいても、おしょうがつにはしんでいるわ!まったく…」 それでは、良いお年をー 完 久しぶりに書いてみました。 徒然あき
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『孤独なまりちゃ』 6KB 愛で いじめ 不運 日常模様 野良ゆ 子ゆ 現代 独自設定 ジャンルが曖昧なので変更させて頂きました。 太陽がのぼり双葉町が目を覚ます。公園に住むゆっくりたちも今日一日の始まりを迎える。 「まりちゃがおっきしたよ!!」 所々に茶色い染みのついた薄汚い黒い山高帽を被った丸いおまんじゅうがゴキブリのように地面を這う。めざすは公衆便所。 「ゆ、ゆ、ゆ、ゆ」 公園中のゆっくり達が押し合いへし合いでトイレの列の奪い合いをしているさまを、まりちゃは眺めて時間を過ごす。 「ゆっくりやめてね! ここはれいむがならんでるんだよ!!」 「うるさいのぜ!! まりささまははやくおみずさんをごーくごーくしたいのぜ!」 「おさないでねーわかれよー」 「とかいはなあさをじゃましないで!!」 「む、むぎゅう、エレエレエレ……」 押された圧力でゲロを吐いてしまうぱちゅりー。 「ゆわ~んきょわいよぉおおおおお!!!」 「まりちゃはほきゃのこちょしちぇあしょぶのじぇ!!!」 「お、おちびちゃん!? れつからはぐれないでね!!!???」 家族連れにいたっては子供とはぐれて大慌てをするゆっくりもいる。 いつもの光景だ。まりちゃは自分がそうならないためにも一歩身を引いて観戦する。 「ゆっくりできないいいいいいいい!!!!」 ゆっくりゆっくりと言いながら列の規律すら守れないゆっくり達。 我先にと水を飲むために争うゆっくりをまりちゃは怖いと感じている。 今日もまたゆっくりたちの悲鳴は澄み渡る朝の空にこだまするのであった。 孤独なまりちゃ 嘘あき 糞カスがこびりついた和式便所の底に飛び降りたまりちゃは水溜まりから水を拝借する。 「ぎょーきゅぎょーきゅ。うみゅぇ、まじぱにぇ!!」 人間同様、ゆっくりも睡眠を取れば寝汗をかく。それ故に喉が乾いて仕方が無いのだ。 「ぎぇーぷ!」 下品なゲップを撒き散らし、汚い飲み方でビチョビチョになった口の周りを舌で一なめり。 本来なら両親かもしくは姉妹の誰かに髪をといてもらうのが習わしだが、まりちゃには誰もいない。 まりちゃ以外の家族はみなすでに他界してしまったからである。何故自分だけが生きているのか、まりちゃはよく覚えていない。 「ゆ~ん、いっぴゃいゆっくちしたのじぇ!」 そんなことは気にしないというスタンスはまりちゃが子供である証拠。 元気いっぱい、表裏を知らない無垢な目は今日も燦々と輝いていた。 まりちゃの仕事はうんうん運びである。誰もしたがらない汚い仕事がまりちゃの仕事だ。 「おそいよ、なにやってるの!!」 使い古されたダンボールの中から声がする。大人のれいむがまりちゃに対して怒鳴っているのだ。 「ご、ごみぇんにゃしゃい!!」 「おまえがうんうんをかたづけないと、れいむはちっともゆっくりできないんだよ!!」 「り、りきゃいしてみゃしゅ……」 「りかいとかどうでもいいんだよ、はやくうんうんをかたづけてね!!」 「ゆっくちりきゃいしみゃちた」 蹴り出されたまりちゃは急いでれいむのうんうんが集められている場所にたどり着く。 葉っぱに乗せられたこんもりうんうんを目の前にまりちゃは吐き気を我慢する。 「ゆっくちはきょぶよ……」 葉っぱの先を噛み締め、引きずる。ゆんしょ、ゆんしょと掛け声を閉じた口から出しながら引きずる。 途中、どこからともなく聞こえてくる罵倒の言葉を聞きながらもまりちゃは一生懸命に運んだ。 「ゆっくち…」 公園に敷設されているゴミ置き場にたどり着いた。そこは公園のゴミが集まる場所である。 双葉町はゆっくりたちにとって優しい町といえるだろう。基本、ゆっくりの生存権を認めているからである。 ただし、それは人間の定めたルール上でのみ認められる。特に景観を乱すことは許されない。 そのため、公衆衛生に気をつけるルールが多々定められているのである。たとえば、うんうんは所定の場所まで持ってくる等。 「よっきょいちょ!」 山のように(まりちゃ視点で)積まれたうんうんの一角にまりちゃはうんうんを置く。 「ゆっくちー。ちゅぎはちぇんしゃんのときょろにゃのじぇ!!」 複数の家を回ることでまりちゃは今日の糧を得ている。 ただし、もらえるのはせいぜいギリギリ食べられる程度のものだけ。もしくは苦くて不味い草を数本。 朝に仕事を終わらせたら後は自由だ。自由といっても、まりちゃに自由はない。 「ここはまりささまのばしょなのぜ!!」 「ゆぴっ!」 日向ぼっこをしようと思えば大人のゆっくりに邪魔をされる。 ゆっくりプレイスは公園内のヒエラルキーによって決められているからだ。 親なしに加えて汚い仕事をするまりちゃはヒエラルキーの一番下。ゆっくりプレイスに足を踏み入れることさえ許されない。 「ゆ、ゆっくちすりゅよ!」 それでも諦めないのはまりちゃが無知であり無垢であるからだ。 きっと、誰かが自分を認めてくれる。そんな期待を胸にまりちゃはゆっくりプレイスを駆けまわる。 だが、小汚いゆっくりを受け入れてくれるはずがない。 今日も拒否に拒否を重ねられて、うんうんが残るゴミ置き場へと歩を進める。まりちゃのゆっくり出来る場所はそこだけだ。 「まりちゃはしゅーやしゅーやしゅるよ!!」 異臭なんて気にしない。まりちゃはすでに慣れっこだから。 公園の中心では人間に飼われたがっているゆっくり達が集まっている。そして、品定めをする人間が立ち並んでいる。 「ありすのとかいはなおちびちゃんたちをかってください!!」 「むきゅ、もりのけんじゃであるぱちぇがそだてたじまんのこどもたちをみていってね!」 「ちーんぽ!」 この町では人間がゆっくりを飼ってあげることが一種のステータスになっている。マスメディアの影響だ。 家族を失ったまりちゃが一匹で荒んだこの世を生き延びるというドラマがヒットした。 人間はとても感動したがりな生き物だ。かわいそうな小さな命を助けるノブレスオブリージュを掲げている傲慢な生き物だ。 「うーん、どうしようかな?」 今時の女子大生がゆっくりを眺める。どの子が可愛くて言うことを聞くか。当然の要求である。 「まりさのおちびはとってもゆうしゅうなのぜ!!」 「ふーん、そうなの?」 「まりちゃのおちびはかりができるのぜ!!」 人間に貰われることは即ちゆん国にいけることと同義である。元々彼らが捨てられゆっくりの末裔であり前世の記憶が教えてくれるのだ。 その為、子供たちを売り込もうと教育を徹底させる。が、中にはゆっくり至上主義を掲げ教育を施さない愚かなゆっくりもいる。 「そんなのいらない」 人間のニーズに合わないゆっくりは貰われない。 「どぼじでぞんなごどいうのぉおおおおお!!」 そのことを理解できているのは少数のゆっくりだけであろう。 「それなら、ぱちぇのこをすすめるわ!!」 このぱちゅりーはその一匹である。すでに7匹の子供が人間に貰われていった。 「その子はなにができるの?」 「おべんきょうができるわ」 「性格は?」 「とてもまじめよ!!」 「じゃあ、貰おうかしら」 毎度ありと言わんばかりにぱちゅりーは笑顔になる。子供の方といえば少し涙目だ。 「おきゃ~しゃぁあああああんん!!」 人間の手のひらに収められたまりちゃが泣く。親元から離れるのが嫌なのだ。 「むきゅ、だいじょうぶよ! おちびちゃんはまたままとあえるわ!!」 「ほ、ほんと?」 「そうよね、おねえさん?」 「ええ、そうね。散歩の時に連れてってあげるわ」 飼いゆっくりになったゆっくりを公園に連れていくことで例示ができ、ゆっくり達の里親サイクルがより強固になる。 双葉町のゆっくり事情はとても安定した物である。 「しゅーやしゅーや」 相変わらずゴミ置き場で眠るまりちゃ。公園で起きている事象から置いてけぼりを食らっている。 「みゃみゃ……」 そんなこととは露知らず、まりちゃは幸せな夢を見ている。 仮に、まりちゃが里親募集のサイクルに入ったとしよう。ドラマティックなゆん生を歩んでいるまりちゃは貰われるのか? 否、無理だろう。現実はより良いものを欲するのが当たり前なのである。 身奇麗にすることを教えてもらえなかったまりちゃを誰が拾ってくれるのであろうか。好事家ぐらいしかいないだろう。 それに、まりちゃは人間があまり好きじゃない。それは記憶のどこかにある小さな思い出がそうささやくからである。 「あみゃあみゃ、し、しあわちぇ~」 寝小便を垂らしながらまりちゃは一時の幸せを夢見る。まりちゃは孤独だ。
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『手伝ってやろうか?』 15KB いじめ 虐待 駆除 番い ゲス 現代 虐待人間 甘いけど後々つらいもの 「いい天気だなぁ・・・さて、こんな時には・・・」 とある公園で男はベンチに座ってゆっくりとくつろいでいた。もう秋だというのにまだぽかぽかとした日差しが心地よい。 「ジュースでも買うかな」 すくっとベンチから立ち上がった男は小銭をポケットからだして自動販売機に向かった。 男は自動販売機でオレンジジュースを買った。 ガコン! 「よっと」 ちょっとめんどくさげに屈みオレンジジュースを手に取る。ぽかぽかした日差しとは違い、若干感は冷たい。 それを片手に持ち、先ほど座っていたベンチに向かっていった。 そしてベンチについた男が見たのは・・・ ベンチにでん。と巨体を乗せたでいぶと子ゆっくりだった。 【手伝ってやろうか?】 このでいぶ、実はさっき男が日向ぼっこをしてのんびりしている所をずっと見ていたのである。 何故そんな事をしていたのか、それは俗に言う「所場代」をもらうためだ。このでいぶはそうやっていくつもの人間とゆっくりから所場代を巻き上げていったのである。 気に入らない相手ならば潰したこともあった(ただしゆっくりに限る)。人間を撃退したこともあったし、所場代を手に入れた事もあった(ただしよほどの臆病ものか愛でのみに限る)。 そのおかげか子ゆっくりと共に体型は見事なナスのようになり「でいぶ」と化した。子も同様である。 それと、その様子をはたから見ている存在があった。番のまりさである。 実はこのでいぶ親子は所場代をせしめるとほとんど自分たちだけで食べていたのだ。だからまりさは若干やつれた様子であった。 まりさの役割は人間の発見と見張り、子供の世話と見張り。と、こき使われていた。食糧が手に入らないときは無理矢理取りに行かせられたこともあった。 まりさは何でこのでいぶと番になったのだろうか。 一方、やつれたまりさに比べ、でいぶはにやにやしている。 そして人間を見つけるとこう言った。 「ゆ!ここはでいぶのゆっくりぷれいすだよ!」 「はぁ?」 男は「何が何だか分からない」と言った様子で首をかしげた。まあ、無理もない。 「ここをつかいたかったら『しょばだい』をだしてね!」 「所場代?」 男はますます訳がわからなくなってきた。まあ、無理もない。(大事な事なので2回言いました) 「ゆぴゅぴゅ!ばきゃにゃにんぎぇんだにぇ!あみゃあみゃよこちぇっちぇいっちぇりゅんだよ!」 「ゆゆ~ん、おちびちゃんはかしこいよ~」 でいぶがナスに頬刷りをしている。気持ち悪い光景である。普通のゆっくりならば可愛いし愛嬌があるかもしれないが今行っているのはでいぶとナス。可愛くも何ともない。 むしろ叩き潰したくなってくる。汚物は消毒だー!!! 「ばかなにんげんはあまあまをもってこい!!」 「あみゃあみゃもっちぇこい!」 もう「馬鹿」呼ばわりである。単純餡子脳には言われたらお終いである。それにしてもこのでいぶ(調子)ノリノリである。 偶然とは恐ろしいものである。たまたま出会った人間が偶然あまあまをあげただけなのに、でいぶの脳内には「でいぶとおちびちゃん>まりさ>にんげん」という驚きのヒエラルキーが出来上がっていた。 でいぶだけならともかく、まりさより人間が弱いと思うとは。流石は餡子脳。 「へ~」 男が感心したような声を出す。対してでいぶとナスは胸(がどこにあるのかは不明)を「ゆっへん」と張っていた。 「わかったらはやくあまあまをだせ!」 「だちぇ!」 「で、何で俺がお前らにわざわざあまあまを渡さなきゃならないわけ?」 「ゆ?」 一瞬「訳が分からない」と言った感じの顔をするがでいぶはすぐににやけた顔に戻る。 「ゆっふっふ!ばかなにんげんにはわからなかったみたいだね!もういっかいいってあげるよ!」 再びいらぬ説明を始めようとするでいぶ。どっちが話をわかってないのかは一目瞭然である。 「ここはでいぶのゆっくりぷれいすなんだよ!だからここをつかうならしょばだいとしてあまあまをでいぶとおちびちゃんにわたさなきゃいけないんだよ!!」 「ゆぴゅぴゅ!しょんにゃこちょみょわきゃりゃにゃいにょ?ばきゃだにぇ!」 でいぶとナスは再び男を罵倒した。本来ならここで一発殴られているだろう。鬼威惨でない人でもこめかみに来るはず。ほんと、よく今まで生きていれたな・・・ だがしかし、男は全く怒っていなかった。ただ「へぇ」という顔をしているだけだ。心なしか口元は僅かばかり歪んでいたような気もするが・・・ 「なるほどね」 「やっとりかししたね!さっさとあまあまもってきてね!!ばかはきらいだよ!」 「ばーきゃばーきゃ!!」 罵倒されている男はこれといった変化もなく、またでいぶに尋ねた。 「でもここには俺が先にいたはずなんだが」 「はぁぁぁぁぁぁぁ?なにいってるのぉぉぉぉぉぉ?ここはでいぶのゆっくりぷれいすだっていってるでしょぉぉぉぉぉ?」 口を開けたでいぶの薄く黄色がかった歯がのぞく。汚い。お前らモンダ○ンしろ!あ、したら死んじゃうか。男は涼しい顔をしている。 「じゃあそこにかけてあるジャンバーは一体何だい?」 「ゆ!?」 ベンチの背もたれには青色のジャンバーがかかっていた。無論、男のものである。 「こ、これはでいぶのものだよ!」 「ちょ、ちょーだよ!おかーしゃんのもにょだよ!しょんにゃことみょわかりゃにゃいの?」 まったく、図々しいにも程がある。 他人のものを自分のものだと言い張るあたり流石はでいぶだ。自己中なのは流石と言ったところだろう。盗人猛々しいとはこの為にある言葉なのかもしれない。 「いや、それ俺のだよ。ほら」 ひょいっとジャンバーを取った男はジャンバーをくるっと表裏逆にする。そして自分の財布に入っている名刺とジャンバーの首のあたりに書いてある名前をまざまざとでいぶ親子に見せつける。 「ほら、同じだろ」 ゆっくりの知能は低いものが多い。数は最大でも3までしか数えられない。ましてや漢字が読めるわけがない。だが形を認識するぐらいの知能はある。 つまり・・・ジャンバーは男の所有物である事を認めざるをえなくなった。 「う・・・」 「う?」 「うるざぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!」 そして逆切れである。なんと気の短いことか。 自分の不利な状況に陥れると逆に怒りだす。学級委員の女の子よりも性質が悪い。 「ここはでいぶのゆっくりぷれいすなんだぁぁぁぁぁ!!はやくあまあまもってこいぃぃぃぃぃ!!!」 「ばかなじじいははやきゅあみゃあみゃもってこい!そちてちね!!」 ナスも物凄いゲスっぷりである。 此処まで言われてはいくら心が広い人でも即座に叩き潰すだろう。 だが、男はあくまで冷静に言った。 「そっちこそ早くどっか行ってくれよ。それに此処は公園だ。誰がどうしようが勝手だ」 「ゆがああああああああああ!!!うるざいいいいいいいいいいいいい!!」 でいぶはもうすごい剣幕で男を睨みつけている。歯茎をむき出している姿は絵にできないほど気持ち悪い。 「はやきゅあみゃあみゃもっちぇこにゃいじじぃにはぷきゅーしゅりゅよ!!」 「へえ、そりゃ楽しみだ」 「ぷきゅぅぅぅぅぅ!!!」 ご存じ「ぷきゅー(笑)」とはゆっくり特有の威嚇である。単に頬を膨らませるだけだが。 動物は体を大きく見せることで威嚇しようとする。まあ、ぷくーなんてゆっくりぐらいにしか通用しないのだが。 「こわくっちぇこえもでにゃいんだにぇ!!」 「・・・・・え?それがぷくーかい?」 「ゆっ!?」 「怖くないどころか面白いね。もっと見せてよ」 「ゆぴゅぅぅぅぅぅ!!!もうおこっちゃよ!!ぷきゅぅぅぅぅぅ!!」 さっきの1.1倍の大きさに膨れ上がるナス。しかし人間に効果は無いみたいだ・・・当然だが。 すると男はナスを片手で掴んだ。 「おしょりゃをとんでりゅみちゃい!!」 お決まりのセリフを吐くナス。潰したくなる!不思議!! 「ゆぁぁぁぁ!!はなちぇぇぇぇぇ!!」 「いいか?本物のぷくーはな・・・」 ナスを片手に男はポケットに手を突っ込む。中から取り出したのは・・・ゆっくりの形をした風船。 実はこれ、ゆっくりの皮をつかった風船なのである。威嚇の癖があるゆっくりに使用される一種の躾用のグッズだ。 使い方は簡単!息を吹き込み、風船を膨らませるだけ。風船が膨らんでぷくー(笑)を疑似的にします。 「ゆがああああああああ!!おちびちゃんをはなせええええええええ!!!」 でいぶが五月蠅い。それを気にしたのか男はもう片方の手のひらに風船をのせ、吹き口をくわえる。 「ゆ!ずいぶんとまにゅけじゅりゃなゆっくりだね!!これでおびえりょ!ぷきゅぅぅぅぅ!!」 お前が言うなとの突っ込みは余所に、男は空気を吸い込んだ。 「こうするんだよ」 男が風船に空気を送り込む。するとどうだろうか、風船は赤ゆっくり(ピンポン玉)ぐらいの大きさから子ゆっくり(ハンドボール)ぐらいの大きさに膨れたではないか!!と同時に、 『レーミュチュヨインダヨ!!』 という声が出る。 どういう仕組かは不明だが空気を吹き込むと音声が流れるようである。 さて、肝心のナスはというと、 「ゆんやああああああ!!!きょわいよおおおお!!」 と、大声で泣き叫んでいる。 終いにはおそろちーちーまで流している。ぷくーはゆっくりにとっては意外にも脅威なのである。そりゃ人間に通用すると思っても不思議じゃないか・・・いや、やっぱ無理があるか? 『レーミュオコッチェリュヨ!!プキュー!!ゲスハハヤクドッカイッチェニェ!!』 「ゆぴゃあああ!!きょわい!きょわいいいいい!!おうちかえりゅううううう!!!」 もはやさっきまでのゲスっぷりはいずこへか、泣きゆっくり顔負けの泣きっぷりを披露している。 『レーミュオコッチェリュヨ!!プキュ・・・・』 パン!! 遂に風船が破裂した。ちなみに耐久性は低いので無理に膨らませると破裂します。と説明書には書いてある。 「ゆっぴょぉ!!!」 奇怪な声をあげてナスは餡子を吐いた。音と威嚇、両方の恐怖を堪能したナスは精神のキャパシティーが崩壊したのだった。 「おぢびじゃああああああん!!」 途端にでいぶが叫ぶ。近所迷惑です。 「げずなじじいはぜいっざいじでやるうううう!!」 ベンチから降り、果敢にも男に立ち向かっていく。 勇敢な行為に拍手喝采!と、言いたいところだが悲しいかな所詮ゆっくり。人間に勝てるはずもない。それにゆっくりにとっては早いつもりでも人間から見れば遅いものである。どすんどすんと無様に地面をはねている。 当然、当たるはずはない。 「ゆぎぶぇ!!?」 あっさりと蹴られてしまった。 蹴られたでいぶは再びベンチのもとへと帰って行った。というかこの男脚力スゴッ!! 「ゆびゃあああああああ!!いだいいいいいいいいい!!!」 でいぶも同じく火が点いたように泣き始める。だから近所迷惑ですって。 すると男は何を思ったのかでいぶにオレンジジュースをかけた。途端に、傷がふさがり始める。 「ゆ!やっとでいぶのいだいさがわかったみたいだね!!はやくあまあまよこしてね!!たくさんでいいよ!!」 「おい、これはいいのか?」 男が手に持っていたものを見せる。それは瀕死のナス。 「おぢびじゃああああああああん!!」 「どーするんだこれ?もう永遠にゆっくりしちまうぞ」 「だずげろおおおおおおおお!!!じじいいいいいいい!!」 「じゃあこうしよう」 男がオレンジジュースを片手にナスをでいぶに突き出す。 「ゆぎいいいいいいいい!!はやぐじろおおおおおおおおおおお!!!」 「おまえのゆっくりぷれいすとやらを俺によこせ。そうすればこいつは助けてやる」 「あんなものおまえにやるがらばやぐじろおおおおおおおおおお!!!」 「交渉成立だな」 男がナスにオレンジジュースをかける。 するとナスは見る見るうちに生気を取り戻していく。 「ゆっくりしていっちぇにぇ!!」 「ほらよ」 ナスをでいぶの近くに置く。 「おちびちゃあああああああん!!!」 「みゃみゃあああああああ!!」 「「ゆっくりしていっちぇにぇ!!」」 気持ちの悪い親子の抱擁を見届けた男はベンチに腰掛け、残りのオレンジジュースをすする。 すると性懲りもなくでいぶが近づいてきた。 「おにいさん!でいぶはしんぐるまざーでかわいそうなんだよ!だからあまあまさんをちょうだいね!!」 ほぅらきた「S.M.A(しんぐるまざーだからあまあま)」だ。実際にはシングルマザーではないのだが。 たかるネタを探し出し物乞いをするのはでいぶの専売特許だ。顔はにやついており汚い歯が見えまくっている。 「へぇ、そりゃ可愛そうだね」 男は再びポケットに手を入れる。すると1つばかり錠剤を取り出した。 「これをあげよう」 と言って差し出す。だが・・・ 「ゆ・・・くしゃいいいいい!!」 「ゆふぅぅぅぅくさぃぃぃ!!」 でいぶとナスが叫ぶ。 「まあまあそう言わずに・・・ほら!」 すると男が無理矢理ナスの口に錠剤を放り込む。すると・・・ 「くしゃ・・・・ちちちあわしぇぇぇぇぇ!!」 ナスが歓喜の声をあげたではないか! 「もっちょよこちぇ!!」 「いいよ。それ!!」 ポケットから取り出したビンの中身をすべてナスのくちに放り込む。 「あみゃあみゃ!!ちわちぇぇぇぇぇ!!!」 「ゆゆ~ん!よかったねおちびちゃん!!」 ナスが口のものをすべて飲みこむ。 「おいしかったかい?」 「もっちょもっちょよこちぇ!!」 男がたずねるとナスは調子に乗り、さらにあまあまを要求する。 「残念だけどもうないんだ」 「はぁぁぁぁぁぁぁぁ?なにいってるのぉぉぉぉぉぉ?れいむはしんぐるまざーなんだよぉぉぉぉ?」 またもや「しんぐるまざー」で釣ろうとするでいぶ。すると男は意味深げな事を呟いた。 「それは本当かい?」 「ほんとうにきまってるでしょぉぉぉぉぉ?」 「なんでだい?」 「おちびちゃんがみえないのぉぉぉぉ?じじいはめがくさってるんだね!!おお、あわれあわれ」 「おちびちゃん?まさかそこのゴミのことかい?」 「おぢびじゃんはごみじゃないいいいいいいい!!!」 「本当かなぁ?」 「みでみろお!!おぢびじゃんをみ・・て・・・・・」 でいぶの隣には餡子の塊があった。 近くにはおちびちゃんの抜け殻お飾りがあった。 「どぼじでおじびじゃんがじんでるのおおおおおおお!!?」 「さて、どうしてでしょうか?」 「おじびじゃあああああああああああん!!!いまたすけるよ!!ぺーろぺーろ・・・にがいいいいいいいい!!?」 「ピンポーン!正解は苦味による急激な失餡症です!」 男が急に陽気な声を出す。 「正解者のでいぶさんには・・・・・」 「ゆっぷふぅ!?」 「げんこつどーん!!」 男のげんこつがでいぶの脳天に炸裂する。でいぶの頭がひしゃげ、圧力で片目がスポーンと飛び出る。 「いじゃいいいいいいいい!!」 でいぶが絶叫をあげる。近所迷(ry 「追加攻撃!!」 さらに男は顔面に鉄拳をたたきこむ。すると正面からの衝撃で歯が砕ける。 「ゆぎゃああああああ!!でいぶのしんじゅにもまさるかがやきのはがあああああああああ!!!」 真珠ってあんた・・・せいぜいとうもろこしでしょ。 「さらにどーん!!」 今度は強烈な回し蹴りを即頭部に当てる。今度は圧力で片目が爆ぜた。 「わあああああああああ!!みえないいいいいいいいいいいいい!!!」 でいぶの世界から光が失われた。 「ずっと俺のターンだ!!」 今度はネリチャギ(強烈な蹴り。テコンドーを参考にされたし)を繰り出そうと片足を引っ込める。 「まってほしいのぜ!!」 突然の声に動きを止める男。現れたのは、 でいぶの番のまりさだった。 まりさはぴょんぴょんと男に駆け寄るとその場にうつ伏せになった。 「ごめんなさいのぜ!!」 「え?」 「れいむのしたことはまりさがあやまるんだぜ!だからもうやめてほしいのぜ!!」 突然謝り始めたまりさに驚く男。するとまりさは再び続けた。 「なんならまりさをころしてもかまわないのぜ!だから・・・れいむだけは・・・・」 「・・・いいぞ」 男は即答した。 するとまりさは突っ伏していた顔をあげた。 「ゆ!ありがとうなのぜ!!」 急いででいぶのもとに駆け寄るまりさ。こうして見ると少し微笑ましくもあるかもしれない。 「だいじょぶなのかぜ!?れいむ!」 「だいじょうぶなわげないでしょおおおおお!!どれははやぐでいぶをだずげろおおおおお!!」 「わ、わかったのぜ!」 怯えながらもでいぶの後ろに回るまりさ。 「ゆゆーう!ゆん・・しょっ!!」 するとまりさがでいぶを押し始めた。少しづつ、でいぶも動き始めた。 「ゆんしょゆんしょ」 まりさの懸命な姿に当てられたのだろうか、男がベンチから立ち上がった。 まりさの背後に近づいてこう言った。 「手こずっているようだな、手を貸そう」 「ゆ!ありがとうなのぜ!!」 再び感謝の意を表し、お礼のためうつ伏せになるまりさ。 「まあまあ、そうかしこまらないで、顔を上げてよ」 「ゆ!ゆっくりりかいしたの・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」 「ゆ゛っ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」 まりさが最期に見たのは男の靴のつま先だった。 まりさとでいぶは圧倒的な力に吹っ飛ばされ、ゴミ箱の中に入って行った。 「どぼ・・・・じで・・・・・」 まりさが悲痛な声を上げる。 男は無情にも答えた。 「何って・・・・・ゴミをゴミ箱に捨てるのを手伝っただけだが?」 さも当然そうに、鬼威惨は言った。 「もっど・・・ゆっぐじ・・・・じだが・・・・だ」 公園の夕日がやけに暗く、まりさの潰れかけの目に映っていた。 「子ゆっくりにあげたせいで正露丸なくなっちまったな。また買いに行くか」 数分後、でいぶも間抜けな断末魔をあげ、まりさの後を追った。 「ぷっぷびぅ!!」 おわり あとがき どうも。 今回は数を絞りましたが如何でしたか?正露丸は臭いくせに外側が美味しいんですよね・・・そして舐めすぎで苦い奴に当たるという・・・そんな体験を虐待に利用させていただきました。 キリライターあき様の『ぷくうぅ!れいむちゃん!』を拝借させていただきました。 ではまた。 ダーク♂過去作品 anko2491 我儘なゲスはしんじゃえ~ エピローグ anko2483 我儘なゲスはしんじゃえ~ 後篇 anko2473 我儘なゲスはしんじゃえ~ 前篇 anko2468 タタタタタタタタ
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「ごべん゛な゛ざい゛い゛い゛はんぜい゛じまずがらゆるじでぐだざい゛い゛い゛い゛い゛」 一匹のゆっくりれいむがお兄さんに捕まった。お兄さんの家に忍び込み大切な母の形見を壊したからだ。 ここまではよくある風景だがこのゆっくりはちょっと違った。 「でいぶはどうなっでもい゛い゛がらおながのあがじゃんだげはだずげでぐだざい゛い゛い゛い゛」 このれいむ実は胎生型妊娠をしていたのだ。幸いなことにお兄さんは虐待お兄さんではなかったので 子供が生まれるまで生かしてもらえることになった。 ? ? ? 1 日 目 ? ? ? 「むーしゃ、むーしゃ…」 れいむは逃げないよう檻に囚われ餌として野菜くずを与えられた。 くずといっても野生の食べ物に比べればはるかに美味しかったがれいむは幸せな気持ちになれなかった。 もうすぐ人間さんに殺されてしまう。そう思うと美味しいはずの食事も味が良く分からない。 「ゆゆっ?あかちゃん?」 その時れいむの腹の中の赤ちゃんが動いた。 「れいむのかわいいあかちゃん、げんきにそだってね」 死の恐怖に怯えていたれいむだが赤ちゃんそ存在がれいむの心を支えていた。 ? ? ? 7 日 目 ? ? ? 「うーん、うーん、うまれるよ…」 お兄さんが仕事で家を開けている時、れいむのおなかに痛みが走る。赤ちゃんが生まれようとしているのだ。 「れいむのあかちゃんうまれるんだね…れいむとってもうれしいよ」 だがその時お兄さんの言葉を思い出す。 『子供に罪はないから生まれるまで待ってやる。だが子供が生まれたらお前は殺すからな』 「ゆゆっ!だめだよ、あかちゃんまだうまれないで!」 れいむは腹に力を込めて生まれてこようとする赤ちゃんを押し戻した。 やがて赤ちゃんも諦めたのかれいむの産気は収まった。 「あかちゃんうまれるのはもうちょっとだけまってね…」 ? ? ? 1 0 日 目 ? ? ? 「うーん、うーん、うまれるよ…」 お兄さんが仕事で家を開けている時、れいむのおなかに痛みが走る。赤ちゃんが生まれようとしているのだ。 「れいむのあかちゃんうまれるんだね…」 だがその時お兄さんの言葉を思い出す。 「あかちゃんおねがいだからうまれないでええええ」 れいむは腹に力を込めて生まれてこようとする赤ちゃんを押し戻した。 だが赤ちゃんは前回より強い力でれいむの体から出ようとする。 「おねがいだからやめてええええ」 自分の力では抑えきれないと思ったれいむは野菜の芯で自分のまむまむに蓋をした。 そのかいあってかしばらくして産気は治まった。 「あかちゃんがうまれるとれいむがこまるんだよ。おねがいだからうまれないでね」 ? ? ? 1 2 日 目 ? ? ? 「うーん、うーん、うまれるよ…」 お兄さんが仕事で家を開けている時、れいむのおなかに痛みが走る。赤ちゃんが生まれようとしているのだ。 「おねがいだからう゛まれないでっていってるでしょお゛お゛お゛お゛」 だが今回は赤ちゃんもなかなか諦めようとしない。 まるで『なんでうんでくれないの?じぶんはいらないこなの?』と言っているようだった。 「わがままなあかちゃんだね!れいむそんなわがままなあかちゃんいらないよ!」 怒ったれいむはお腹の中の赤ちゃんを罵倒しはじめた。れいむの気持ちがわかるのか赤ちゃんは大人しくなった。 「こんなできのわるいあかちゃんがいるなんてれいむはふこうだよ」 赤ちゃんは寂しそうにごろりと動いた。 ? ? ? 1 7 日 目 ? ? ? 「い゛だい゛い゛い゛い゛、でいぶのおなががい゛だい゛い゛い゛い゛い゛」 お兄さんが仕事で家を開けている時、れいむは激痛でのた打ち回った。 お腹の子供が成長しすぎたせいでれいむの体を圧迫しているのだ。 「れいむをいたいいたいさせるあかちゃんはしね!」 れいむは壁や床にお腹を叩き付けた。何度も何度も… あかちゃんは『いたいよ、なんでこんなことするの?』と言う様にもぞもぞと抵抗したが その動きがよけいにれいむのお腹を痛くし怒りを買うことになった。 「あかじゃんあばれるな!はやくしね!はやくしね!」 やがてお腹の赤ちゃんは動かなくなった。壁に叩きつけられたダメージで死んでしまったのだ。 れいむのまむまむからチョロチョロと餡子が漏れる。 「なあれいむ・・・」 「ゆ、ゆぴっ!!」 気がつくと背後にお兄さんが立っていた。 「れいむの赤ちゃん中々生まれないな」 「し、しらないよ!れいむはあかちゃんになにもしてないよ!」 「…」 「お、お兄さん?」 「なあれいむ…」 「れれれ、れいむはなにもしてないよ、あかちゃんはげんきにそだってるよ!」 「…そうか」 お兄さんは無言で部屋から立ち去った。 ? ? ? 2 0 日 目 ? ? ? 「うーん、うーん」 お腹に痒みを感じれいむは目を覚ました。何だろうと思いお腹を見ると… れいむのまむまむにウジ虫が入り込もうとしていた。 どうやら腐った赤ちゃんの餡子の臭いに釣られて湧いてきたらしい。 「やめでえ゛え゛え゛!むしさんれいむのなかにはいらないでえ゛え゛え゛!」 れいむはまむまむを壁に擦りつけウジ虫を引き剥がした。 ほっとしたのもつかの間腹の中にちくりとした痛みを感じる。 どうやら気づいたのが遅かったらしくすでに数匹体内にウジ虫が入り込んでいたのだ。 チクチクとした痛みはやがて激痛に変わる。どうやらウジ虫が中枢餡子のあたりまで入ってきたらしい。 「いだいよお゛お゛お゛お゛!むしさんでいぶをだめないでえ゛え゛え゛え゛!」 「なあれいむ・・・」 「ゆ、ゆぴっ!!」 気がつくと背後にお兄さんが立っていた。 赤ちゃんを殺したことをお兄さんにばれないようにしなければならない。 れいむは痛みをこらえて平静を装った。 「れいむがこの家に来てからもう20日になるな」 「れ、れいむのあかちゃんはゆっくりしているからなかなかうまれないんだよ」 自分が疑われていると思ったれいむは聞かれてもいないのに言い訳を始めた。 「俺あれから考えたんだけどさ。れいむ、赤ちゃんが生まれてもお前は助けてやるよ」 「ゆ、ゆゆっ!?」 「俺も幼い頃母親が死んでさ。だから形見が壊されたときすごい怒ったけど やっぱりゆっくりでも母親は必要だと思うんだ。」 「…」 「生まれてすぐ母親がいなくなるのって悲しいからな。お前の赤ちゃんにもそんな思いさせたくないんだ」 「……」 「あの時のことは水に流してゆるしてやるからお前も赤ちゃんのこと大事にしろよ」 「…ゆ、ゆぐっ」 「れいむ?」 「ゆ、ゆげええええええ!!」 「おいれいむ?どうしたんだ?しっかりしろれいむ!」
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『僕は絶対にれいむを捨てない』 12KB いじめ 小ネタ 飼いゆ 野良ゆ 現代 愛護人間 小ネタです 僕は絶対にれいむを捨てない またもや小ネタ 独自設定満載 一部のゆっくりは潰れません、それが嫌な方はcloses 金曜、仕事が終わった僕は飼いゆっくりのれいむ(金・胴無し)にあるお土産を持って帰宅した。 そのお土産とは僕の職場で主催するゆっくりのお見合いパーティーの招待状である。 それはれいむが金バッヂを拾得して1年、僕に逆らう様な事はせずゲス化の兆候もなく これなら子育てもしっかり出来るだろうと判断された上司の計らいでもあった。 だが・・・ 「おかえりなさい、おにいさん」 「ゆ?だれなのぜ?ここはまりささまのゆっくりぷれいすなのぜ!」 僕が帰宅した時その目に映ったのは勝手に上がりこんでいた野良のまりさと 既にすっきりーも済ませていたらしく、茎に3つの赤ゆを実らせた飼いゆのれいむであった・・・。 僕が突然のショックに戸惑ってると・・・ 「おにいさんにそんなこといったらだめだよまりさ!そんなこといったらすてられちゃうでしょ!」 いや、そもそもそんなどっぷりと汚れたまりさなんぞを飼ってやった憶えはない。 「だいじょうぶなのぜれいむ、あんなやつまりささまのてきじゃないのぜ!」 お前もお前でどっからそんな自信が出てくるの? 何てやりとりを心の中でツッコミ入れてたらまりさがこっちを振り向いた。 「おいどれい!おなかがぺーこぺーこになったからはやくまりささまにあまあまをもってくるのぜ!」 開口一番がそれですか・・・救い様がねぇ。 確かに僕は愛で派の人間でゆっくりは可愛がるべきだと思っている。 だが・・・ 「残念だがまりさ、お前なんぞにくれてやるあまあまはない」 「はぁぁぁああー?なにいってるのぜ!まりさはれいむのだんなさんなのぜぇー!」 れいむは僕の仕事を知らない・・・ 「そうか・・・じゃあ」 「はやくするのぜ!さもないとせいっさいしてやるのぜぇ!」 僕は鞄から仕事の時に被る事を義務付けられている帽子を被った。 「時間外だが仕方がない・・・お前を・・・駆除させて貰おうか」 そう・・・れいむは知らない・・・僕が[加工所の職員]だという事を。 「え・・・あ・・・・あ・・・あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」 まりさの最初の威勢は何処へやら・・・ 僕が加工所職員の帽子を被っただけで既におそろしーしーにうんうんまで漏らし 歯をガチガチと鳴らし全身をガタガタと震わせてしまっている。 っつーかまりさ、お前加工所の職員を何だと思ってたんだ? お前がついさっきまで舐めきってたのと同じ人間なんだが・・・知らなかったのか? 「おいおい、どうしたんだいまりさ?僕をせいっさいするんじゃないのか?」 「ひ・・・ひっ・・・ゆがああああああああああああああああああ!!」 (ポフッ ポフッ) まりさは目の焦点も合っておらず、半狂乱で体当たりを繰り返している。 だが悲しいかな所詮はゆっくり、こんな攻撃じゃ虫すら潰せないだろう。 「ど・・・どぼじで・・・どぼじでおにいさんが・・・かこうじょのしょくいんさんなの?」 ふとれいむに目をやると冷や汗を流しつつ目を点にしていた。 まあ・・・こうなるだろうと思ったから黙ってたんだけど。 「じねぇ!おとーさんとおかーさんといもーとたちをえいっえんにゆっくりさせたげすはじねぇぇぇ!」 (ポフッ ポフッ ポフッ ポフッ) そうか、こいつ・・・一斉駆除の生き残りか。 こんなゲスいゆっくりがよくもまあ生き残れた物だ・・・運の良い奴め。 もっとも、その運もこの場で使い果たした様だが。 (ポフッ ポフッ ポフッ ポフッ) さて・・・そろそろ鬱陶しくなってきたし終わらせるか。 僕は善良なゆっくりは愛でるけどゲスにはビキィって来るんだ。 「じねぇ!じね・・・(ヒョイッ)おそらをとんでるみたい!」 はいはいテンプレはいいから・・・。 「やいじじい、はやくまりささまをおろすのぜ!そうすればはんっごろしにしてやるのぜ!」 「お前如きが出来る訳ないだろばぁーか」 「ゆがああああああああああああああああ!まりさはばかじゃないのぜえええええええ!」 近くで見ると精神衛生上大変宜しくないのでそのまま落とす。 (ドシャッ)「ゆげぇっ!」 ただしおぼうしは僕の手の中で。 「ゆ゛ゆ゛っ!おぼうし!まりさのおぼうしどこにいったのぜ!」 とりあえずまりさのおぼうしをタンスの上に置いて再びれいむに向いた。 「なあれいむ、お前とすっきりーしたまりさはこいつか?」 「ゆゆっ!」 今の今まで呆けていたれいむは僕の一言で覚醒し、状況を把握するべく部屋全体を見渡した。 そしてテンプレ通りの展開になるだろうと思いきや・・・ 「そうだよ!れいむはおぼうしがないだけじゃだまされないよ! そのまりさはれいむのだんなさまだよ!」 流石に金を取っただけの事はあったらしい・・・賢い奴め。 「そうか、これで騙されてくれてりゃまだ諦めもついたんだがな・・・」 「なにいってるの!はやくまりさにおぼうしをかえしてあげてね!かわいそうだよ!」 「だがそれは無理だ、何故ならこのまりさは今・・・「(グシャッ)ゆびっ!」死んだから」 まりさを潰して大体3分が経過した辺りで唖然としていたれいむがようやく自体を飲み込んだ。 「ま・・・まりざああああああああああああああ!」 そして潰れ饅頭と化したまりさに駆け寄ろうとしたれいむをすかさず透明な箱へと入れた。 「どぼじで・・・どぼじでごんなごどじだのおおおおおおおおおおおお!!」 やれやれ・・・説明をご所望か。 「れいむ、僕は言ったよな?野良とすっきりーなんてしちゃ駄目だって そもそも野良とお話するな、家に近づけるなって」 「たしかにいわれたけど・・・でもあのまりさはとくべつだったんだよ!」 何がどう特別なんだっての・・・だがそれを問い詰めた所で答えられる筈がない。 僕は話をしつつれいむの頭にゆっくりの成長促進剤を注射し、赤ゆ達はあっという間に生まれ落ちようとしていた。 因みにれいむは注射された事にすら気が付いていなかった。 何せ・・・ 「・・・ゆ?おちびちゃんがもううまれようとしてるよっ!」 これである。 そこらのゆっくりよりも賢い筈なのにこういう所はどんなゆっくりよりも鈍い。 とりあえず僕が赤ゆを急ぎ大きくさせたのはこの赤ゆを使ってゲス化しない様にれいむを教育する為で 間違っても一緒に飼ってやる為ではない。 「なあれいむ、ひとつ言っておく事があるんだが・・・」 「ゆ?なに、おにいさん?」 「その赤ゆが生まれたらその茎を赤ゆに食べさせるんだよな?」 「そうだよ、これはおちびちゃんたちのさいしょのごはんさんなんだよ!」 「こんな話がある・・・どんなに親がゆっくりしてると思っていても、その赤ゆがゆっくりしてないゆっくりだった場合は 最初の茎を食べた瞬間しあわせーと言う事も無く永遠にゆっくりしてしまうと」 「ゆゆ!?」 無論こんなのは嘘である。 こんな嘘を言うのはれいむの頭の茎にグリーンタバスコを塗る際に気が付かれない様にするためだ。 因みにこのれいむは少量の辛味ではビクともしない様に鍛えてあるので、万が一食べた所で気付く事はないだろう。 「だ・・・だいじょうぶだよっ!れいむとまりさのおちびちゃんはとてもゆっくりしているよっ!」 「そうかい・・・」 何てやり取りをしている間に先端の赤れいむが今にも生まれようとしていた。 「んゆ・・・ゆぅー!」(ボフンッ) 因みに透明な箱の底には脱脂綿を敷いてあるので怪我をする事はないだろう・・・。 「ゆ・・・ゆっくりしちぇいっちぇにぇっ!」 「ゆっくりしていってね!おちびちゃん!」 何てやり取りが3回に渡って繰り返され、遂に最初の食事の時がやってきた。 もみあげで器用に引き抜いた茎をキッチリ三等分に分け、赤ゆ達の前に差し出して・・・ 「さあおちびちゃん、ゆっくりあじわってたべてね!」 『ゆっきゅちいちゃじゃきまーしゅ!』 「むーちゃむーちゃ・・・」 「むーちゃむーちゃ」 「はむっ、ガツガツガツガツ・・・」 それにしてもこの赤ゆ・・・れいむ2匹はウチのれいむに似た様だが子まりさは既にゲスそのものだなオイ。 『ししし・・・しあわぶぇえええええええええええええええええええええええ!!』 赤ゆ達は恐らく体中の餡子を一気に吐き出してしまい、遺言を残す事無く永遠にゆっくりした。 「ど・・・ど・・・どぼじでえええええええええええええええええええええええええ!!」 そして一部始終を見ている事しか出来なかったれいむは物凄い困惑をしている。 「言っただろう?ゆっくりしてないゆっくりは最初の茎を食べてそのまま永遠にゆっくりするって」 「そんな・・・どぼじで・・・」 「だから野良とすっきりーなんてするなって言ったんだ、これで分かっただろ?」 まあ僕のせいなんだけどね・・・許せよれいむ、これも教育なんだ。 「で・・・でも・・・のらゆっくりだってすっきりーしておちびちゃんを」 「それは野良同士ですっきりーしているからだ」 「ゆ・・・」 説明としてはかなり苦しいかなーと思ったんだが・・・どうやらこれで納得出来たらしい。 本当にお前は・・・こういう時は賢いんだか馬鹿なんだかが分からん。 さて・・・かなり心苦しいんだが 「それじゃれいむ・・・非常に残念なんだが・・・」 「ゆ・・・なに?」 「僕は今からお前を・・・去勢する」 「・・・ゆゆ!?」 僕が去勢すると宣言した途端、れいむは透明な箱の隅まで逃げ必死に抵抗をしている・・・。 「どぼじでそんなことするのぉー!おにいさんはさいしょにいったよね!きょせいはしないであげるって! なのにどぼじでぇー!」 確かにこのれいむを飼い始めた時、もしも賢いゆっくりだったならと仮定してそう言った。 でも・・・ 「本当はな、れいむを去勢なんてしたくはない・・・お前の子供ならその子供も金バッヂを取れる可能性があったからな」 「だったら・・・」 「だがれいむ・・・お前は僕の言いつけを破って野良とすっきりーして子供を作った」 「だってそれは」 「そのまま僕の言いつけを守っていたのなら・・・次の日曜にお前の番を探してやろうと思っていたんだ・・・」 「え・・・」 僕はポケットに入れていたチケットをれいむに見せてやった。 「次の日曜に、金バッヂのゆっくりを集めたお見合いパーティーがあって そこにれいむ、お前を連れて行ってやろうと思っていたんだよ・・・」 「あ・・・ああ・・・」 「でも・・・それはあくまでも僕の言いつけを守っていたならの話だ」 「そんな・・・そんな・・・」 れいむは涙を流しながら小刻みに震えて・・・そして 「・・・して・・・」 「何だい、れいむ?」 「きょせいするぐらいなら・・・きょせいされるぐらいならしんだほうがましだよ! だから・・・だかられいむをころしてえええええええええええええええええ!」 何で・・・何て事を言うんだれいむ・・・ 「れいむは!れいむはおにいさんとおちびちゃんといっしょにゆっくりしたいんだよ! おちびちゃんのおかあさんになりたいんだよ! でも・・・でもおちびちゃんはえいえんにゆっくりしちゃったんだよ! なのにきょせいされたらもうおちびちゃんはつくれなくなっちゃうんだよ! そんなのはいやだよ!それならえいえんにゆっくりしたほうがましだよおおおおおおおおおおおおおおお!」 そうか・・・お前はそこまで自分の子供が欲しかったんだな・・・。 でも・・・ 「残念だけど・・・去勢はするし、お前を永遠にゆっくりさせる様な事はしない」 「どぼじでええええええええええええええ!」 「理由は・・・お前が野良とすっきりーしたからだ」 「な・・・」 「飼い主が何で飼いゆに野良とすっきりーするなって言っているのか・・・考えた事があるか?」 「そ・・・それは・・・」 どうやら考えた事もないらしい・・・。 「簡単な話だ、野良ゆっくりはその半数以上が飼いゆっくりにとっての病原菌の固まりだからだ そんなのとすっきりーなんてしてみろ、お前の体内にその病原菌が直接入ってくるんだぞ?」 「あ・・・」 「個体差はあるが・・・その半数以上はゆ性病に繋がるんだよ そうなったら去勢してもしなくても一緒だ、二度と子供なんて作れなくなる」 「そんな・・・」 どうやら理解してくれたらしい・・・ 「それに・・・もしも病原菌が付いてたとして、そのままにしていたら お前は10日と経たない内に体中にカビが生えて死ぬよりも苦しい目に合ってしまうんだぞ?」 「う・・・うう・・・」 れいむはそのまま2時間・・・たっぷりと泣き・・・そして 「ゆっぐ・・・ゆっくり・・・りかいしたよ・・・」 「分かってくれたか・・・」 こうしてこの日・・・僕の飼いゆっくりのれいむは二度と子供を作る事が出来なくなった。 そして1週間後・・・ 「ほられいむ、ご飯だぞ」 「ゅ・・・ゅ・・・」 去勢したあの日以降、れいむは食欲が10分の1以下に低下し 水を飲む事もうんうんを自力でする事も出来ない廃ゆんとなった。 丸くモチモチとしていたれいむは今ではやつれてパサパサになってしまっている・・・。 加工所の研究員やゆっくり科の医師に診断して貰った所 原因は僕に去勢させられた事、そしてあのまりさが持っていた病原菌がれいむの中枢餡を刺激した所為らしい。 こんな事になるんなら説得よりも先にさっさと去勢してしまえばよかったと後悔している。 時々・・・まるで呪われたかの様に存在しない自分の子供に呼びかけるような声と 何もない所にぺーろぺーろしたりすーりすーりする様な奇行が目に痛々しい。 でも・・・ 「ほら、ちゃんと食べなきゃ駄目だ」 「ゅ・・・うー・・・」 僕は・・・あくまでも愛で派の人間なんだ。 加工所に入ったのはゆっくりの立場をどん底に落としているゲスを駆逐する為だけ。 だから・・・例え二度と治らないと分かっていても僕は絶対にこのれいむを捨てたりなんてしない。 殺すなんてもってのほか、れいむだってあの時あんな事を言ってたけど死にたいなんて思っていない筈だから・・・。 そして夜・・・ 「大丈夫だよれいむ、僕は絶対にれいむを苦しめたりなんてしないからな」 「ぅー・・・ゅー・・・・・・・」 「オヤスミ、れいむ・・・」 (バタン) 「ゅぅ・・・ぅー・・・・・・・・・・る・・・・・じぃ・・・・・・・・も・・・にたい・・・よ・・・」 「も・・・・・・・ぉ・・・・・・・・・・・ろじ・・・で・・・・・・」 この辛うじて搾り出したれいむの本音は・・・ 3年後、れいむが寿命で永遠にゆっくりする直前までお兄さんに届く事はなかった・・・。 ~~Fin~~ 後書き 安楽死と闘病どっちが幸せなのかと後輩と口論になってそれをゆっくり風にしてみたらこうなった 因みに自分は闘病を押しました [読者様はどちらを選ぶのだろうか?] マーラーあきでしたm(_ _)m