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『こなさん』 10KB 虐待 実験 現代 ゆっくりの利用方法? かすがあきと勝手に名乗っているものです。 もしお時間があれば、読んでください。 こなさん 部屋の中に、1匹のまりさがいる。 バレーボールサイズのまだ若いまりさだ。 帽子にはバッチがなく、また、小奇麗なところから、野生種だとわかる。 「ここをまりさのゆっくりぷれいすにするよ!」 元気に叫ぶまりさの目は光り輝いている。自分が最強であると信じて疑わない目だ。 部屋の中に、1人の人間がはいる。 「にんげんさん。ここはまりさのゆっくりぷれいすだよ。さっさとでていってね。」 人間は何も言わずに、床に、ゆっくりフードそれなり味と、水のはいった皿を置き、でていく。 「ゆ?にんげんさんが ごはんさんと おみずさんを おいて いったのぜ! さいっきょうの まりささまに おそれをなして、いのちごい として けんじょうしたに ちがいないのぜ!」 ゆっくりの本能に従い、都合の良いように物事を解釈するまりさである。 「ゆん!しょうしゃは ゆっくり しょくじを するのぜ! むーしゃむーしゃ……しあわせーー!! うっめ!これめっちゃうっめ!!ぱねぇぇえぇえ!まじぱねぇえぇええ!」 今まで食べたことのない美味に酔いしれるまりさはフードを凄い勢いで食べる。 「ごーくごーく……っぷはぁああ!げぇぇえっぷ!うまかったのぜ! しこうていなど あしもとに およばないぐらい えらい まりささまに ふさわしい ごはんさん だったのぜ!」 自分が偉いと信じきっている、まりさらしい感想だ。その姿は実に堂々としている。 そんな食事にも、暫くすればあきがくる。 「おいどれい!たまには もっと うまいものを もってくるのぜ! さからうと、せいっさいするのぜ!おい!きいている のか!」 まりさの言葉に呼応するかのように、人間はいつもよりも1品多くもってきた。 「なんなんだぜ?これは?こんな こなさんで ろさんじんよりも ぐるめさんの まりさの したさんが なっとくすると おもっているのかぜ?」 人間はやはり何も言わずに部屋からでていく。 「ふん!まったく つかえない どれい なのだぜ!こんど せいっさい してやるのぜ! でも、どれいが せっかく けんじょうした こなさん だぜ。せっかく だから たべてやるのぜ!」 まりさは不機嫌そうな顔で、白い粉に舌を伸ばす。 長い舌が白い粉にふれた瞬間、まりさの動きが一瞬とまる。 つぎの瞬間、通常よりもはやい速度で、粉を舐め取る。 「ぺーろぺーろぺーろぺーろ、っしっしっししし!!っし、しあわせええええ! す、すごいのぜ!!すごくゆっくりできるのぜぇぇぇぇえええええ!!!」 フードと水の存在は忘れたかのように、粉を一心不乱に舐め続けるまりさ。 「しあわせええええええええええ!!!!!」 粉を全て舐めきったまりさは、フードを食べる。 「むーしゃむーしゃ……げろまずー。まずいのぜ。 でも おなかが ぺーこぺーこ だから たべるのぜ。」 まりさはフードを全部食べた。 翌日、まりさは粉を真っ先に舐める。 「ぺーろぺーろ…っしっしあわっせぇぇぇぇぇええええええ!」 まりさはフードを少し残した。 翌日、まりさは粉を真っ先に舐める。 「ぺーろぺーろ…っしっしあわっせぇぇぇぇぇええええええ!」 まりさはフードを半分ほど残した。 翌日、まりさは粉を真っ先に舐める。 「ぺーろぺーろ…っしっしあわっせぇぇぇぇぇええええええ!」 まりさはフードを3/4ほど残した。 翌日、まりさは粉を真っ先に舐める。 「ぺーろぺーろ…っしっしあわっせぇぇぇぇぇええええええ!」 まりさはフードを全部残した。 翌日、まりさは朝から叫んでいた。 「こなさんをもっでごいぃっぃぃぃいいい! くそどれいがぁぁぁぁあぁああああ!!!」 人間が部屋にはいる。 「おっそいのぜ!さっさとこなさんをだすんだぜぇぇええええ!」 人間は何も言わず、粉の入った皿を床に置く。 「ぺーろぺーろ…っしっしあわっせぇぇぇぇぇええええええ!」 全ての粉を舐め終えたまりさが怒鳴る 「お゛い゛!!ごのぐぞどれい!!こなさんがだり゛ないのぜ! ざっざどもっでごいいいぃぃぃいいい!!!!!!!!!!」 人間は何も言わず、新しいく粉の入った皿を用意し、床に置く。 「ぺーろぺーろ…っしっしあわっせぇぇぇぇぇええええええ! よくやったのぜ、どれい!ほめてやるのぜ!」 そう言ってまりさは粉を舐める。 全てを舐め取ったまりさは眠りについた。 数時間後 「お゛い゛!!ごのぐぞどれい!!ぞのこなさんをよこすのぜ!!! ざっざどよごぜえぇぇええええええええ!!!!!!!!!!」 まりさは、何もない空間に向かって叫ぶ。 その顔は酷く不満そうだ。 人間が何も言わずに部屋にはいってきた。 そして、粉の入った皿を床に置く。 「ごな゛ざんだぁぁぁぁあぁあああああ!!」 まりさは一心不乱に粉を舐める。 「じあわぜじあわぜじあわぜえええええええええええええええ!!!! 」 そう言ってまりさは粉を舐める。全てを舐め取ったまりさは眠りについた。 数時間後 「ゆ!お゛い゛!そこのれいむ!なにを わらっている!」 ありす!おまえもだぁぁああ!! ぜんうちゅうで いっちばん えらい ばりさざまを わらうなぁぁぁぁあああ!」 何もない空間にむかって叫ぶまりさ。 その顔は酷く不機嫌そうだ。 人間が何も言わずに部屋にはいってきた。 そして、粉の入った皿を床に置く。 「ごなざんだぁぁぁぁあぁあああああ!!」 まりさは一心不乱に粉を舐める。 「じあわぜじあわぜじあわぜえええええええええええええええ!!!! 」 そう言ってまりさは粉を舐める。全てを舐め取ったまりさは眠りについた。 数時間後 「ゆっばぎゃぁぁぁぁあ!?れみりゃだぁぁぁああ!? で、でぼ、ば!ばじざはさいっきょうなんだぜぇえぇええ!れみりゃは じねぇえええ!!」 何もない空間にそう叫び、何度も跳ぶまりさ。 その顔は恐怖にひきつっている。 人間が何も言わずに部屋にはいってきた。 そして、粉の入った皿を床に置く。 「ごなざんだぁぁぁぁあぁあああああ!!」 まりさは一心不乱に粉を舐める。 「じあわぜじあわぜじあわぜえええええええええええええええ!!!! 」 そう言ってまりさは粉を舐める。全てを舐め取ったまりさは眠りについた。 数時間後 「ゆっばぎゃぁぁぁぁあ!!!む゛!むじざんがぁぁああ!ああ! あ!あんござん、たべないでぇぇぇええええ!!やべてぇぇぇえええええ! じねぇぇえええ!ばりざの ながにいる むじざんは、ぜんぶ じねぇええええええ!!」 まりさは床や壁に自分の身体をこすりつける。所々、皮がやぶけ、餡子が出てきている。 その顔は酷くやつれている。 人間が何も言わずに部屋にはいってきた。 そして、粉の入った皿を床に置く。 「ごなざんだぁぁぁぁあぁあああああ!!」 まりさは一心不乱に粉を舐める。 「じあわぜじあわぜじあわぜえええええええええええええええ!!!! 」 そう言ってまりさは粉を舐める。全てを舐め取ったまりさは眠りについた。 数時間後 再びまりさは絶叫をあげる。 暴れ、自分の身体に傷をつける。 それは、人間が粉を渡すまで続く。 粉を舐め、満足したまりさは眠る。 睡眠の時間は、だんだんと短くなっていった。 「ぺーろぺーろ…じあわぜじあわぜじあわぜええええええええええええ! しあわぜえええええええゆぷぺけへばえけびぱああぺぺ!!!」 ゆげぴぎゃおうぅゆふげぎゃ!!!ゆひひ・・・ゆげづふぇえええええ!!!!」 もはや言葉にならない奇声をあげ、粉を舐めるまりさがいた。 幸せだというが、その姿はとても幸せには見えない。 柔らかだったその皮は硬く、また傷だらけだ。 自信に満ち溢れていたその目はひび割れ、何もない空間をただうつしている。 粉がなくなると、 「どぼじで!どぼじでごなざんががぁぁぁぁああああ!! ぼっでごい!ごなざんんんん!!!!くだざいぃぃぃいいい!! ごなざんををををおおおおうおうおおおおおぉぉぉぉおおおおおおおおお!!!!!!!!!!」 !?ぎゅっぎゃあかかああああ!!ふふゃふりゃん!!!!いじゃいいい!! ばりざをたべるなぁあああぁぁぁl!!!!!!じぬじぬじぬぅぅぅぅ!!!ごべんなざぁぁあああいい!! じねぇぇぇえええ!!!じねじねじねじねじねじね!じねぇぇぇええええ!わらうなぁあぁあああああ!!!!!」 粉を求めて叫び、 幻覚、幻聴をに怯え、 幻影痛に苦しみ、 そこから逃れようと、何もない壁や床に身体をこすりつけ、 無数の傷を作る。 「ごなざんだぁぁぁぁぁぁああああああああああああああああああああああああああ!」 この症状は粉を舐めるまで続く。 「ぺーろぺーろ…じ!じじじっじじあっっっわっぜぜぜえええええぇぇぇぇぇぇえええええええええええ!!!!! んが!??!?!?!?!…………………???? がばっぐっびゃぁぁぁあああああああああああ!!!!!???? ごっびゃぁぁぁぁあぁああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁっぁ!!っっごっびゃがぁぁぁぁぁああ!!!??」 粉を舐め、幸せに浸っていた、まりさが、突然、餡子を吐き出した。 嘔吐物の勢いにまけ、全ての歯が抜ける。 混濁した焦点のあわない目から涙があふれでる。 大小の便もまりさから留まることなく噴出している。 「ぎゃばばぁぁぁあああああ!あんござぁあんがぁぁぁぁあああああああ! ああああああんござんががぁぁぁああ!!! あああんごあんごあんごなざっんんん! ごごなざぁぁぁぁあああああんん!ごなざっぁああああああああぁぁぁぁあああああああああ!!」 そして、口から、乾燥した中枢餡が吐き出され、まりさは絶命した。最後まで粉を求めて。 部屋の中は汚い餡子と、罅割れた饅頭の皮だけが残った………… まりさの様子を、沢山の目が見ていた。 その目の持ち主は、みな真新しい詰襟の学生服または、セーラー服を着ていた。 まりさを映し出していたスクリーンの隣にいる教師がマイクをもって話し出す。 「はい。みなさん、薬物を取りつづけると、どうなるかわかりましたか?」 「「「「………」」」」 返事はない。1ヶ月前に中学にあがったばかりの少年少女には刺激が強かったようだ。 「このビデオでは、ゆっくりまりさでしたけど、 人間でも薬物をとり続けると、同じようような症状がでます。 最初は気持ちいいんですよ、とってもね。 でもだんだん、食欲がなくなって、いつもイライラしだして、幻覚や幻聴、 それに、なにもないのに体中が痛み出して、もう薬のこと以外考えられなくなります……」 教師の説明は続く。 今日は中学校での、薬物乱用防止の特別授業である。 対象者は1年生全員。 思春期になり、反抗心から悪いことへの憧れがでてくる世代だ。 これまでも薬物の恐ろしさを訴えるビデオはあったが、 制作費と、倫理的問題でどうしてもリアルなビデオはつくれなかった。 しかし、害獣(害饅頭?)であるゆっくりならば、それら問題は解決できる。 中毒者であるゆっくりは無料で手に入る。 メイクではない、本当のやつれた顔も簡単にできるし、 実際に薬物で苦しむ様子も撮影ができる。 薬物もハッピーパウダーという、人間には無害で安価なものを使用できる。 (亀○製菓も、薬物の中身を秘密にすることと、自社名をふせることを条件に、協力している。) そして、ゆっくりが死んでいく様子は街のいたるところで見られるのだから、 倫理的にもさほど問題にはならないと関係省庁は判断した。 こうして作られたビデオは各教育機関へと配られ、特別授業で使われている。 「………みなさん、わかりましたか、絶対に薬物、ドラッグはダメ!ゼッタイ!ですよ。」 教師に言われるまでもない。こんなビデオを見せられた少年少女は薬物など絶対にしないのだ。 余談だが、 このビデオがあまりに恐ろしすぎた為、 保護者から苦情が多数はいり、 翌年からの使用はどうするかをめぐり、各地で論争がおこった。 (苦情と同時に、感謝の意見と、売ってほしいという意見も寄せられた。) あとがき 薬物の乱用は絶対にダメです。 本編には、関係がないので書いてありませんが、 きっと薬物の種類や、誘われたときどうするのか?といったことも講習していると思います。 感想をくださる方、ありがとうございます。 誤字脱字が多いこと、本当に申し訳ありません。 過去作品 anko3893 穏やかな日常、或いは嵐の前の静けさ anko3901 穏やかな日常、少し増えた賑やかさ 前編 anko3902 穏やかな日常、少し増えた賑やかさ 後編 anko3903 孤独なぱちゅーが共に過ごすもの anko3904 名物
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『休日とゆっくり』 16KB いじめ 虐待 群れ 現代 独自設定 失礼します。 anko2611 ゲスゆっくり奮闘記1 anko2622 ゲスゆっくり奮闘記2 anko3414 ゲスゆっくり奮闘記3 anko3417 ゲスゆっくり奮闘記4 anko3456 れいむのゆん生 anko3458 まけいぬとゆっくり anko3461 ゆっくりに生まれて anko3484 ゆっくりブリーダー 「」ゆっくりの台詞 『』人間の台詞でお願いします 誤字脱字失礼します 秋の森の中、その中にゆっくりの群れがあった そう大きくはないけれど、皆実にゆっくりしていた その群れの近くを、一匹の成体まりさが走っていた 口に小さなビニール袋を加え、木の根元に落ちているドングリをどんどん拾い集めている 「ゆゆぅん♪ これだけあればありすもおちびちゃんもおなかいっぱいなのぜ!」 まりさは、ビニール袋に溜まったドングリを見てにやけていた 彼女には番のありすと二匹の子供がいた まりさは悲しそうな目つきで、とある方向 この群れでは【かみさまがつくったひろば】と呼ばれる場所がある方向を見つめた 「ゆぅぅ、きょうもおねーちゃんはかえってこなかったのぜ……」 このまりさには、姉であるゆっくりれいむがいた 現在の自分の番であるありすと婚約したばかりのれいむは、【かみさまがつくったひろば】で行方不明になっている 一緒にいたありすはそのときのことを覚えておらず 群れの皆は「れいむは、かみさまのおよめさんになったんだね」と言っていた あの広場ではゆっくりには作れない不思議な道具がたまに落ちていたりする まりさの使うビニール袋もその一つだ そして、広場に行ったゆっくりが行方不明になることも稀にある れいむもその一匹なんだろう、そう思っていた それで群れの皆は納得していた、ありすでさえも しかし、このまりさだけはいつかれいむが帰って来ると信じていた 記憶能力の乏しいゆっくりにしては実に驚異的なことだった それだけ姉を慕っていたのだろう しばらく動きを止めていたまりさは、名残惜しそうに巣に帰ることにした 「あしたにはかえってくるかな……ゆっくりかえ、ゆゆ?!」 『お、ゆっくりだ、いたいた』 帰ろうとしたまりさの前に、人間、まだ若い男性が現れた 初めて見た人間の姿にまりさは、動きを完全に止め 青年は笑顔で、まりさを見つめた 「に、にんげんさん?」 『あ、人間知ってる? ってか解るんだ、へぇ』 青年は面白そうに笑うと、まりさを抱えるように持ち上げた 「おそらをとんでるみたい! ゆゆ?」 『なぁ、お前の群れに案内してくれよ』 「なんで?」 『ん、ちょっと用があるのさ』 「そうなのかぜ、じゃああっちのぜ!」 このまりさ、というかこの群れは基本的に人間との交流がないので、まったく青年を恐れている風はない 青年に抱えられたまま、まりさは良い気分で群れに戻った 群れのゆっくりは今は狩も終えて、思い思いゆっくりしていたようだが まりさが見たこともない大きな生き物を連れて、正確にはまりさが連れられてやってきたの興味深そうに眺めている 「ゆゆ、すっごくおっきね!」「むきゅ、み、みたこともないいきものね」 「ぱちゅりーでもみたことないなんて、わからないよー!」「すごいわ! まりさがおそらをとんでるわ!」 皆それぞれの反応をしながら、誰一人恐れることなく青年を見ていた 「にんげんさん、ここがまりさのむれなのぜ! とってもゆっくりしてるのぜ!」 『へぇ、結構いるもんだな、あ、まりさ案内ありがとな』 「みんなゆっくりし、ゅじゅるべっ!!」 「「「「ゆ?」」」」 青年は抱きかかえていたまりさを、両手で掴み直すと雑巾を絞るようにその身体を引き裂いた 『うわ、結構中身あるんだなぁ、昔はもっと少なかった気がするんだけどな』 地面にぶちまけられた餡子の山に、青年は感心するように声をあげた 間近で引き裂かれるまりさを見た、群れのゆっくりは全員が全員、現状の把握が出来ずに固まっていた しかし、青年は一切気にすることなく、直ぐ近くにいたれいむを思い切り蹴り飛ばした 「ゆべっ!?」 『ずっしりしてる割には飛ぶなー』 青年は足に感じた重量感の割に、10メートル近くも吹き飛び木に当たり爆ぜたれいむを眺める 「「「「ゆ? ゆ?」」」」 またも理解不能状態に陥った彼女たちは、青年と、さっきまでれいむがいた場所をゆっくりと何度も見返していた あまりの速度にれいむが吹き飛んだのを理解出来ていないのだ 『にしても、子ゆっくり少ないのなこの群れ、あ、巣の中にいるの?』 青年は集まっているゆっくりの中に子ゆっくり赤ゆっくりがあまりいないのに気付き首を傾げた ゆっくりの成長サイクルの問題で、今がちょうど子ゆっくりたちが成体になり番になる時期であったというだけなのだが青年はそれを知らない 『子ゆっくりとか見たいなぁ、あれって沢山いるんだよな』 固まるゆっくりを適当に足でどかしながら、青年は木の下に作られた巣の一つの前にしゃがみこむ 『ん? くらいな……ライト、ライト、ケイタイでいっか』 ポケットに入れてあった携帯電話の撮影用ライトを点灯させ、くらい巣穴を照らす 『あれ~、いなくね? ……ん~、まぁいっかどうせあそこに水道あったし』 青年は一瞬考え込むと、右手を巣の奥に突っ込み中のものを掻きだす 出てくるのは、干草、干からびた木の実、綺麗な石、エノコログサなど 青年が求める子ゆっくり、もしくは赤ゆっくりはいなかった 『いないし……外れか』 青年は立ち上がり、出てきたものを踏みにじると 今度は穴の中に足を、そのつま先を差込上部を持ち上げるように足をひっかける 『よっと……よし、これで調べてないのと見分けがつくな』 穴の上部を引っ掛けるように力を入れると、所詮はゆっくりでも掘れる軟らかさの土、簡単に崩れて穴を塞いでしまった 青年はそこを踏み固めると、次の穴を目指す その辺りで、やっと、本当にやっとゆっくりは動き出した 最初に動いたのは、成体のちぇんだった 「にゃ、にゃ、にゃんでぇぇぇぇええ!! にゃんでちぇんのおうちをこわしちゃったのぉぉおお!! わがらにゃいよぉおおおお!!!」 どうやら巣の持ち主だったらしいちぇんは、ゆっくりにしては中々の速さで埋め立てられた巣に近づき、大声で泣き出した 『あ、そーだ、お前子ゆっくりいる巣知らない?』 「にゃんでぇぇぇえ!! ちぇんのおうちがぁぁあ!! こんどびゆっくりのらんしゃまみちけてすっきりー! するつもりだったのにぃぃいいい」 『おーい、聞いてる?』 「らんしゃまぁぁぁぁああ 『聞いてないのね』 ゆぎゅにゃっ!?」 青年の声を無視して、いつまでも泣き続けるちゃんを一瞬で踏み潰す 『さぁて、次の巣を探すか』 「「「「「ゆ、ゆっぐりできなぃぃぃいいぃいいいい!!!」」」」」 『ん?』 ここに来てやっと、ゆっくりたちは声を上げ、動き出した 「どぼじでこんなことするの!?」「ちぇんをどうじでころじだの!」 「もうゆるせないのぜえぇぇぇええ!!」「せいっさいするよ!!」 人間との力量の差など丸で解っていない というか、平和な森の中で育ったゆっくりたちは今の状況の対処法を理解していない 「「「「「ぷくぅぅぅぅううう!!!」」」」」 騒ぎ立てた饅頭たちは、一斉に空気を吸い込み身体全体を大きく膨らませた 『おー、すっげマジボールみたいだな』 「ゆびゅ!?」 『あ、でも軽いのね』 膨らんだ饅頭を面白そうに蹴り上げる 蹴られたぱちゅりーは、異様なほど吹き飛び木にぶつかり四散した 『成体は良いや、子ゆっくり子ゆっくりっと』 青年は膨らんでる饅頭に飽きたのか、近場にあった木の穴をみつける さっきと同じく中を覗き込み、ケイタイのライトで照らす 『ここも外れか 「ゆぅ? まぶちいよ?」 お、当たりだ!』 巣の奥、何やら少し掘られた窪みから声は聞こえてきた 青年はそこに手を入れ、中の物を掴み潰さないように外に出す 『おー、いたいた、子ゆっくり、いや赤ゆっくりか、くはー、ちっちぇー!』 「ゆゆ?」「にゃんにゃの?」「れいみゅ、まだしゅーやしゅーやだよ?」 青年の手には、窪みに敷き詰められていた枯れ草等と一緒に3匹の赤れいむがいた 『全部れい 「お、おちびちゃあっぁぁあああああん!!!」 ん?』 手の中の赤れいむは観察していた青年の下に成体のれいむが跳ねてきた おそらくこいつらの親なのだろう 青年はそれを見ながら、さっきと同じように巣の中につま先をいれ、穴の上部を崩し塞ぐ しかし、れいむはそれどころではないらしく、大きく口を開けて青年に食ってかかる 「にんげんさん! おちびちゃんをはなしてね! にんげんさんはゆっくりできてないよ!」 『これ、お前の?』 青年は少ししゃがみ、れいむに手のひらを見せる 「そうだよ! れいむにのかわいいおちびちゃんと、まりさにのかっこい……ゆゆ? まりさにのおちびちゃんは?」 『あれ? もしかしてまだ巣の中にいた?』 あちゃー、とでも言いたげに、空いている手で額を叩く 「おちびちゃ、どぼじでおうちがないのぉぉおおおお!!!」 振り返り、巣に飛び込もうとしてれいむはやっと自分の巣が破壊されたのに気付いた さっきと同じく叫び、巣を埋もれさせる土に舌を伸ばす 青年は土を退かすのかと思い興味深そうに眺めていたが 「おうちさん! ゆっくりななおってね! ぺーろぺーろ! ゆげぇ、まじゅい!」 れいむは、土を舐めながら家に直れと言うだけだった 「ぺーろぺーろ! ゆゆ!? なかからおちびちゃんのこえがするよ! ゆっくりなおって 『はい、ボッシュート!』 ゆべげっ!?」 『期待に応えてくれなかったれいむさんにはボッシュートでーす』 青年はれいむを踏み潰した、巣の中にいる赤まりさには興味がないのか、単純に掘り起こすのが面倒なのか 『久々にやってみるかー!』 「にゃにしゅるの?」「たのちぃ?」「すーやすーや」 親れいむが死んだのを理解してないのか、相変わらずのんきな赤れいむ三匹 周りのゆっくりの嘆きの声が聞こえないのだろうか 青年も特に気にした様子もなく、三匹から適当に一匹摘み上げる 「れいみゅはおおぞらにくんりんしゅるよ!」 『この辺で良いだろな』 れいむは摘んだまま、青年は少し歩き平らな地面を見つける そこを靴で慣らす様に何度か擦り 片手に持った赤れいむを振りかぶる 『いっくぜぇ! せーの、 「なにやってるのぉぉおおおお!!!?」 え? あ……』 「ゆび、ちゅ……」 投げる瞬間に大声を出され、青年は赤れいむを予定の場所ではない場所に叩きつけてしまった 「お、おちびぃぃぃいいぃいいいいい!?!!?」 「お、ちょ、しゃ、い、いちゃ……」 どうやらこの赤れいむの親らしいまりさが飛んできた、帽子からは草などが見えているから狩の帰りなのだろう 地面に微妙な力で落とされたれいむは、完全瀕死でありながらまだ苦しんでいた 落ちたのが、少し草のある場所だったのと、まりさが投げる瞬間に声を出した結果である 『次どっちでいくかなぁ』 「ゆ! おちょーしゃんのこえだよ!」「すーやすーや」 「れい、みゅ、しにちゃく、にゃ……」 「だいじょうぶだよ! ぜったい、ぜったいおとうさんがたすけるからね!」 『大きさに差は無いしなぁ、にしても上手くいかないもんだな、昔はもっと綺麗に』 「おちょーしゃん、れいみゅおにゃかすいちゃよ!」「すーやすーや」 「ゅ、ゅ、ゅ、ゅ」 「おちび? おちび? おち 『うっさいなぁ!』 ゆぐべっぇ!?」 青年は、さっきから騒ぐまりさが勘に触ったのか、軽く蹴り飛ばす 『どうせ死ぬんだから、騒ぐなって』 「お、おち、び?」 さっきまでギリギリ生きていた赤れいむを足で踏み、タバコを消すように踏みにじる 足が退かされた跡には、土と混ざった何かがそこにあった 親まりさは呆然とそれを見ていた 静かになったまりさに満足したのか、青年は赤れいむを摘み上げる 『今度は失敗しないぜぇ! よっせーの、せっ!!』「ゆぴゅん!!」 青年の手により、高速で地面に叩きつけられた赤れいむは妙な泣き声と共に餡子の染みになった 『よっしゃ! うぅまくいったー! おー、綺麗に爆発してるなぁ、すっげー』 青年は子供の頃にした遊びが成功したのを無邪気に喜ぶ 『昔これの円の大きさで競ったなぁ、どうしても勝ちたくて赤ゆっくりに注射器で水混ぜたりして投げたら、皆に餡子飛び散って怒られたなぁ』 懐かしそうに青年は昔を振り返る 「おち、び、おちび……」 『ん? あぁ、忘れてた』 少し離れた場所で、未だに餡子の染みに何やらブツブツ呟く親まりさ 青年は一匹残ったれいむを見る 「すーやすーや」 『んー、もうあれは成功しちゃったしなぁ、いいや、お前いらない』 青年は、軽い気持ちで下手投げでまりさの方に赤れいむを放る 『まりさー、それ返すー』 「おちび、おちび、ゆ? な 「ゆぴぇっ!」 おち、び?」 『あ、ミスった』 青年は軽く投げたつもりだったが、下手投げで少し高度があがってしまい、地面に落ちた赤れいむは下半身が吹き飛んでしまっていた 『あー、ごめん、普通に渡せば良かったな』 「おちび? おちび? どうしておちびのあんよが、ないの? ゆ?」 まりさはもう廃ゆ寸前であったが、青年は特に興味を持たずまた何かを探し出した 『あと何やったかなー、あー、そう言えばありすって中身カスタードクリームだっけ? 俺あれ好きだったんだよなぁ』 呟きと、共に青年は周囲を見回す 未だに膨れ騒ぐゆっくりたち、その中に何匹かゆっくりありすは見受けられる 『子供のうちが美味しいんだよなぁ、いないかな子持 「ま、まりさぁぁぁあ!!?」「おちょーしゃん!? ちょかいはぁぁあ!」 おーう、ナイスタイミング、はいどいてどいてー』 ゆっくりあいす、その子供の鳴き声を聞き、青年はそっちへ向かう 途中膨れた饅頭を潰し、蹴りながら向かう先には 最初に捻って殺したまりさの亡骸の前で、成体のありすと子ゆっくりサイズのありすがいた このまりさの家族なのだろう 『まりさありがてー、案内だけで終わらないとかかっこいー』 「ありしゅはてんくうのはなよめしゃん!」 青年は子ありすを掴みあげる その様子に親ありすは、なにやら目を見開き震え出した 「あ、あ、あ、あ、ゆ、あ、ゆぁぁぁぁぁぁぁあぁああぁああああああ!!! れいぶをがえぜえぇぇぇえええええ!!!」 『は、はぁ? れいむ? これありすだろ? ってか最低限まりさだろーが』 いきなり訳の解らないことを叫ばれ、青年は困惑する 手の中では子ありすがぐねぐねと動いていたが、青年はまったく気にならないらしい 「おぼいだじだのよぉおおおお!! くそにんげんが、ありすのれいむをつれていったって、おちびちゃんまでぇぇぇえぇええええ!!!」 『わっけわかんね』 青年にとって理解不能でも、ありすにとって引いては群れにとっては一大事らしく、ざわめき出した 「ありすのれいむって!?」「あのかみさまにつれてかれちゃったれいむ?!」 「まりさのおねーちゃんの?」「あのやさしいれいむ?」 「そのおちびちゃんまで?」「かみさまにつれていかれたんじゃなかったの?」 『何これ?』 展開についていけてない青年は、子ありすをブラブラさせながら困ったように首を捻る この青年が知る由はないが、この成体ありすは以前婚約していたれいむを人間に連れ去られたらしい そのときの記憶は、ショックで忘れてしまい、れいむの妹だったまりさと結婚し直した過去があるらしい 「れいぶだけじゃなくて、まりさまで、そしておちびちゃんまでつれてはいかせないわぁぁああああ!!!」 『あー、さいですか』 必死の形相で何やら叫ぶありすに青年は辟易する 別の子ありす探そうか考えていると、一匹のぱちゅりーがこっちに向かってくるのを見た 『あー、ぱちゅりーって生クリームだっけ……』 あのぱちゅりーに子供がいれば、このありすは捨てようとか考えていると、ぱちゅりーは群れのゆっくりを掻き分け青年の前に出る どうやらこのぱちゅりーはこの群れの長らしく、周りからは何やら期待の篭った目つきで見られていた この青年を長がせいっさいしてくれる、追い出してくれる等と思っているらしい 「にんげんさん、ゆ、ゆっくりしていってね……」 「「「「ゆ?」」」」 その為、いきなりの友好的な挨拶をした長に群れのゆっくりは驚き固まる そして爆発する 「なにいっでるぉぉおおお!!」「こんなくぞにんげんとゆっくりできるわけないでしょぉおおお!!」 「はやくせいっさいするのぜぇぇええ!!」「さっさとみんなでころそうよ!!」 長ぱちゅりーは周りの声を無視して、顔中に汗を浮かべ、身体を震わせながら青年を見つめる そして、震える声で告げる 「に、にんげんさん、もしぱちぇたちが、なにかわるいことしたなら、あ、あやまります、だ、だから、だからもうかえって、ほしいの……」 「「「「どぼじでそんなこどいうのぉぉおぉおおお!!!?」」」」 いきなりやってきて憎き人間に対する敗北宣言に、群れは声をあげる しかし、そこは長、騒ぐ群れを一括する 「だまりなさい! まりさを、ちぇんを、れいむを、あんなに かんたんに ころしちゃう にんげんさんにどうやってたたかうの!!?」 「ゆ、ゆぅ」「み、みんなで、そのいっしょに」 「そ、そうよ、ちからを、あわせて」「そ、そうだよ!」 長の言葉に、群れのゆっくりたちも殺されていった仲間を思い出す 段々と意気消沈していき、いつしか無音なる 「そ、そういうわけよ、これはむれのそういなの、だからおねがい、かえってください、あやまります、から」 長は屈辱にか、恐怖にか震えながら頭を下げる それに、子ありす片手の青年は困ったように頬をかく 『謝られてもなぁ……』 「そ、そんな、じゃあ、どうしたらゆるしてくれるの?」 青年の言葉に、長ぱちゅりーは絶望の表情を浮かべる 一体自分たちはどんなことをしてしまったのかと、深い後悔を刻む そんな考えも知らない青年は事も無げに告げる 『いや、だって別にお前ら悪いことしてなくない?』 「ゆ?」 『いや、ゆ、じゃなくてさ、何か悪いことしてたの? お前ら』 「え、で、でも、にんげんさんは、むれのだれかがわることしにきたから せいっさいしてたんじゃ……」 『あー、そーゆー考えね』 青年は得心いったいうように頷くと、少し恥ずかしそうに口を開いた 『違う違う、今日友達と遊ぶ約束してたけどドタキャンされてさ、何となく暇でゆっくりで遊ぼうと思ってきただけなんだ』 「「「「ゆ?」」」」 流石に、青年の言葉にゆっくりたちは完全にフリーズした 言ってる言葉、理解で出来ない言葉もあったが、大よそは理解できた 【なんとなく】【ひまだったから】 誰が何した訳でも、なくただそれだけの理由で群れの仲間が殺された 「ぞんなりゆうでありずのれいぶをぉぉお! ばりざをぉおおおお!!」 『いやいや、れいむは知らないから』 いち早く現状復帰したありすは天に向かって方向した それに伴い周りのゆっくりたちも何やらまた騒ぎ出した 『なんだかなぁ……子供の頃はもっとゆっくり遊びって楽しかった気がするんだけどなぁ』 感情むき出しで騒ぐゆっくりたちを見ながら、青年はため息をつく 飛び掛ってきたゆっくりたちを適当に足で潰し、蹴りながら青年はどうしたもんかと首を傾げる その場に餡子やクリームが海のように流れ、成体のゆっくりがほぼ絶滅した頃に青年は森の外に向かって歩き出した 『今度は誰か一緒に着てみるかなぁ、ん?』 「お、おきゃーしゃん、みんにゃ、どぼじで、どぼじでぇ」 そこで青年は握りっぱなしだった子ありすを思い出した 『ん~、こいつ飼ってみるかなぁ』 子供の頃ゆっくりを飼いたかったが親に反対されたのを思い出し、何となく青年はそう決めた 『ゆっくりって何食うんだろ、ペットショップ寄って帰るかぁ』 生き残った森の群れ 以前は【かみさまがつくったひろば】と呼ばれていた場所は いつしか【あくまのあそびば】と名前を変えた その群れがその後どうなったかは知られていない
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※小ネタです。 ※独自設定あり。 ※めずらしく直接虐待です。 「加熱」 必殺引篭り人 「だっ!だじゅげっっっ!ごぼぼぉぉぉ!?ぐっぐぐるじっぃぃぃぃごぽぉぉぉ!!!?」 子れいむが叫ぶ。ゴボゴボと溺れながら。 「ぼ、ぼぉだみぇっっっ!じっじぬぅぅぅ!」 浮き沈みをしながら、それでも元気よく叫ぶ。 「あ、あじゅぃぃぃごぼっっ!!ごぼごぼぉぉぉ!」 沸騰したオレンジジュースの中で、子れいむのダンスは続く。 思いつきは簡単なことで、オレンジジュース溺死をアレンジできないかな、というものだった。 虐待鬼威惨指南書『今日のゆ虐 365 日レシピ集』を見ていた時、基本ゆ虐の中に紹介されていた 溺死のバリエーション、その1つがオレンジジュース溺死。 溺死寸前でオレンジジュースにより回復させられ、長時間苦しめられると書かれていた。 それにもう一捻りを加えたい。そこで考えたのが加熱だ。 しかし素のゆっくりでは、いくらオレンジジュースとはいえすぐに皮が破けてしまうだろう。 そこでゆっくり用のグッズショップに行き、買ってきたのが耐水スプレー。 よく靴やズボン、スカートなどに吹きつけて雨を防ぐアレのゆっくりバージョン。 帰り際にとっ捕まえた子れいむにまんべんなく吹きつけて準備完了。 ぼちゃん。透明なガラス製の深なべに子れいむを投げ入れる。 「ゆ゛っ!なにしゅる…、おみじゅしゃんだぁぁぁ!とけりゅぅぅぅ! …?あめっ!これめっちゃあめっ!ぺーろぺーろ!うめっ!」 点火スイッチを押す。シュボッ! 「…ゆー?なんだきゃぽーかぽーかしちぇきちゃよ!しゅごくゆっくちできりゅよー☆ ゆーんゆーん♪ ゆっくちーのひー♪まっちゃりーのひー♪しゅっきりーのひー♪」 火力を上げる。 「…ゆっ!?にゃんだきゃあちゅくにゃってきたよ!おれんじじゅーしゅしゃん!れいみゅを ゆっくちさしぇてね!れいみゅ、あちゅいのはきりゃいだよ!ぴゅんぴゅん! …どぼじでもっどあちゅくなりゅのぉぉぉ!?あ、あじゅいぃぃぃ!」 オレンジジュースを大量投入。 「…ゆっ!あちゅくなくなっちぇきちゃよ!ようやくれいみゅのえらさがわきゃったの!? ゆっくちしにゃいではんしぇいしちぇ…ごぼぉぉぉ!? ごふっ!?お、おれんじじゅーしゅしゃっ!お、おぼりぇりゅ!ごぼぉ!??」 火力を最大に。 「ま、まちゃあちゅくごぼっごぼっ!だ、だじゅけっ…! お、おぼりぇりゅっ!ぼふっ!!」 溺れる姿をしばし堪能する。 このままだと終わりも近いので、すこし手助けをしてやる。 「頑張って飲み干せば助かるぞ?」 「!!れ、れいみゅのっごぼっ!!じゅーばーごーきゅごぼぉぉぉ!だいみゅー! はじまりゅごぼぉぉぉぉ!」 無駄な口上で死に一歩近づく。これもまたまんじゅうクォリティ。 「ごーきゅ、ごーきゅ!ごぼぉぉぉ!!!」 もちろん飲んだ程度で減るような量ではない。なべはかなり大きい。子れいむの容積 では到底収まりきらない量のオレンジジュースが煮立っているのだ。 「ごーきゅごーきゅ!どぼじでへらにゃいごぼぉぉ!?あじゅいぃぃぃ!!」 滑稽なダンスを踊りながら、子れいむは泣く。 それでもオレンジジュースの力は偉大で、子れいむを生かし続ける。 それがたとえ沸騰したオレンジジュースでも。 「おぐぢがあじゅいぃぃぃ!ごぼぉぉお!!」 所詮はまんじゅう、やけどなどするはずもない。まあオレンジジュースを飲み続ける限り、 怪我はすぐに治る。 特効薬を飲みながら死のダンスを踊り続ける。希望と絶望を伴いながら。 これはどうしてなかなか美しいじゃないか。 「ゆ゛っっ!ゆ゛っっ!ごぼゅっっ!」 30分ほど煮詰めると、いい感じに壊れてきた。フィニッシュだ。 ガラス製のふたをする。温度が一気に上がり、ゴボゴボと沸騰するオレンジジュース。 「ゆ゛っっ!ゆ゛っっ!ゆ゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛ーーー!!」 完成。子れいむのオレンジジュース煮。 「さて、次の獲物をおびき寄せますか。」 なべの中身を庭の真ん中あたりに撒く。 美味しそうにゆだったまんじゅうに引き寄せられるのは、どんな野良かな。 「次は何で煮ようかな。砂糖醤油か、それともいっそ酢にするか。」 料理を考えるように、僕は次のゆ虐レシピを思い描いた。 感想はこちらまで。 http //jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/13854/1274853162/ 過去作品 anko1870 駆除なんて簡単だ anko1597 きっかけは小さな事 anko1526 初心者お兄さんのコンポスト anko926 鬼威惨の、目指せ金バッジ! anko755 れいぱー対策 anko711 不良品の証 anko670 エコを目指す加工所 anko658 真実を知るということ anko650 モチモチを生かして anko611 おかされいむ anko565 ゆ身売買 anko478 れいむはよげんしゃ anko334 ゆっくりできない理由 anko301 子まりさの反乱 anko265 どすすぱーくをうつよ! anko260 人間の畑だと説得してみよう anko227 陰口 anko181 効率化の道 挿絵:エアあき 挿絵:にとりあき
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『ぷーすぷーすぷーす!』 32KB 虐待 改造 子ゆ 透明な箱 現代 虐待人間 うんしー 14作目 ゆ虐の基本テクニック。 それは、何と言っても「ぷーすぷーす」だろう。針・爪楊枝・あるいは枝。 様々な材質で様々な鋭く尖ったもので、ゆっくりたちの柔らかい体を貫いていく。 人間と違って、中身が餡子(もしくはチョコやクリーム)な彼らはどれだけぷーすぷーす されたとしても、中枢餡に届かない限りは死ぬことがない。 つまり、いつまでも苦しめさせることができるという訳で、 テクニックとしてはまさに基本中の基本なのだ。 だが、人間基本が大事だ。 基本をおろそかにして、やたらと高度な技術が必要なゆ虐や、 高価な虐待道具だけを追い求めるようでは駄目だ……って、博士が言ってた。 まあ、そんな訳で。 今日は『ぷーすぷーす』オンリーで虐待してみようと思うのだ。 「そういう訳だ、分かったか?」 俺が尖った針を見せびらかしながら三匹の子ゆっくりたちにそう宣言すると、 彼らは威勢良く返事した。 「ゆっびゃあああ! やだよおおお! ゆっくりさせてええええええ!」 「まりちゃのおぼうちかえちてよおおおおおおおおおおおおおおおお!」 「ゆああああああん! ゆっくち! ゆっくちいいいいいいいいいい!」 うんうん。いいお返事。 『ぷーすぷーすぷーす!』 マンネリあき 「さてさて。ゆっくりはいるかなー?」 ゲスが増えすぎたせいで、少し前に一斉駆除が行われたとある公園。 (※二度舞台になった公園とは別) そこに俺は目星をつけていた。 一斉駆除の後は、馬鹿な野良が増えやすい。 ちなみにこの場合の馬鹿とは――。 「ここはまりささまのゆっくりプレイスだぜ! とおりたければあまあまをよこしてね! さっさとしろこのぐず!」 というゲスパターンか、 「ゆ、ゆ。にんげんさん、ゆっくりしていってね! にんげんさん、ゆっくりしていってね! ……どうしておへんじしてくれないの? ゆっくりしてないの? ぷぷぷ、ゆっくりしてないにんげんさんはかわいそうだね!」 というゆっくり至上主義パターンのどちらかだ。 さて、何かいるかな………………っと。 「くぞまりざああああ!! これっぽっちのごはんさんじゃでいぶもおちびちゃんもぜんっぜん まんぞくできないんだよおおおおお? りかいできる? ねえ、りかいできてるのお?」 耳にきーんとくるがなり声。これは……れいむの声か。 「ごめんなざい! ごめんなざい! でぼごれがぜいいっぱいなんだよ! これだけあれば、じゅうぶんでしょお!?」 「おちびちゃんをにんっしんしてるから、でいぶはごはんがひつようなの! たっくさんたっくさんひつようなの! えいようとれなきゃおちびちゃんしんじゃうでしょ? なに? おちびちゃんがしねばいいとおもってるの!? もしそうならりこんだよ! このいえからいますぐでていってね!」 「ゆ、ゆ……」 典型的なでいぶと気弱なまりさか。最近あまり見てなかった王道パターンではあるな。 俺はそっと物陰から様子を窺うことにした。 予想通り、ぶくぶくに太ったれいむとガリガリに痩せたまりさ。 それから――お、ちょうど良く子ゆっくりもいるじゃないか。 「おい、くちょじじい! はやくごはんしゃんたくさんもっちぇきちぇね!」 「しょうだしょうだ! むにょう! むにょうじじい!」 「おにゃかすいたおにゃかすいたおにゃかすいたあああああ! やじゃあああ! あまあま、あまあまあああああ!」 子ゆっくりはれいむ・れいむ・まりさの三匹か。どいつもこいつもなかなかふてぶてしいツラだ。 次女らしいれいむは、もみあげがやたらとわさわさしているレアモノだ。 大きさも……ちょうどいいか。 俺がやろうとしている虐待は、成体ではあまりに大きすぎるのだ。 では、いただくとしますか。 「ゆっくりしないでさっさと……ゆゆ、にんげん!?」 「に、にんげんさん!?」 まりさが怯えた表情を浮かべた。 れいむはふてぶてしい表情で告げる。 「おいにんげん! ちょうどいいところにきたね! むのうなくそまりさにかわってあまあまもってきてね! たっくさんでいいよ!」 「くしょにんげん! あまあまもっちぇこい!」 「しょうだしょうだーっ!」 「あまあまほしい! まりちゃあまあまほしいよおおおおおお!」 はっはっは、今日の俺は非常に気分がよろしい。 だから、でいぶ如きの言葉で怒ったりなどはしにあ。 それより、まりさ。 お前が今抱えている悩みを、全て綺麗さっぱり解決してあげようじゃないか。 「ゆ、ゆ……ほんとう、に……?」 ああ、本当だとも。 そのやり方も簡単だ。 ステップ1。 まず、子ゆっくり三匹を俺が捕獲するだろ。 「ゆゆ!? にゃにしゅるんだあああああ! やべろ! どれいのぶんざいで しゃわるなあああああ!」 「やめりょ、やめりょおおお! れいみゅのおかざりにしゃわるなああああ!」 「ゆゆ、おしょらをとんで…………やじゃあああ! やべでえええ! だずげでええええ!」 「で、でいぶのおぢびじゃんになにするだああああああああああ!」 「に、にんげんさん! やめてね! やめてね、ゆっくりやめてね!」 ステップ2。 それから、このでいぶの下半身を潰すだろ。 「ぎょぶ!? で、で、でいぶのあんよさんがあああああああああああ!? みわくてきでこわくてきでこうきなほうせきにもたどえられだでいぶのあんよおおおおお!!」 「でいぶううう! でいぶううう! やめであげでええええ! おねがいじまずがらああああああああああああああああああああ!」 ステップ3。 ついでに、胎内のおちびちゃんも押し潰しておくだろ。 「ぴぎゃ! ぴ、ぴ、ぴ……ぴぎゅ……」 「ぴょ!? ぴょ、ぴょ、ぴょ……」 「ぷぎゅ……!?」 お、なんかもう口利けたのか。 「でいぶのがわいいがわいいおぢびじゃんがああああああああああああああああああああ!」 「おちびちゃあああああああああああああああああああああああああああああああああん!」 「いもーちょ! いもーちょおおおお!」 「やべじぇええ! はなしちぇえええ!」 「おうぢがえりゅうううううう! まりちゃもうおうぢがえりゅうううう!」 ステップ4。 最後にでいぶの下半身がほぼ破壊されたのを確認して、無理矢理立たせるだろ。 「ゆぼ!?」 「れいむうう! れいむううう!」 ステップ5。 ついでにサービスで口を業務用のホッチキスで完全に塞いでおくだろ。 「……! …………!!!」 「れいむ! れいむ! ゆっくりしてね! ゆっくりしてねええええ!」 はい、これでまりさの悩みは全て解決したぞ。 食糧問題も、家庭不和も、一気に無くなったな! 「れいむ……れいむう……ごべんね……ごべんねええ……」 嬉しさのせいで啜り泣くまりさを置き去りにして、俺は報酬として子ゆっくり三匹を連れて帰ることにした。 いやあ、いいことをした後は気分がいい。 連れて帰った子ゆっくりは軽く体を拭いた程度で、それ以外はあんよ焼きなども行っていない。 だからなのか、透明な箱の中で子ゆたちは俺に向かって一生懸命ぷくー! をしている。 「れいみゅのぷくー! で、くそにんげんはさっさとしんでにぇ!」 「しょーだしょーだ! ぷくー! ぷくー!」 「きょわいよぉ……しゅごくきょわいよお……やだよお……ぷくーしたくないよお……」 それにしても、随分と甘やかされたのだろう。既にソフトボール大くらいはある癖に、 赤ゆ言葉が完全に抜けきってない。 さて、と。 俺は一番敵意を剥き出しにしている長女らしいれいむを選んだ。使うのは――――。 「やっぱ爪楊枝が基本だよな」 俺は爪楊枝お徳用セットを取り出した。 「ゆゆ? えださん……?」 長女れいむの表情に、初めて怯えが走った。 先端が鋭く尖っているものは、やはりどんな生物にも恐怖心を与えるものらしい。 さあ、れいむちゃん。 痛い痛い痛い痛い痛い痛い思いをする覚悟はできたかな? 「や、やめてね? とげとげーのちくちくーのえださんを、れいむにちかづけないでね?」 俺はゆっくりと、爪楊枝を長女れいむに近づけていく。 もちろん、箱の中でれいむはゆっくりと後ずさっていくが……。 狭い箱では、すぐに角に追い込まれてしまう。 「ぷ……ぷくーするよ! れいむのぷくーで、しーしーもらしゅといいよ!」 ぷくー、をした瞬間俺は素早く長女れいむの頬を爪楊枝で突き刺した。 柔らかな饅頭の皮を、楊枝はあっさりと貫いた。 ――瞬間。 「ぷしゅ……いじゃあああああああああああああああああああああああい! いじゃい! いじゃい! いじゃあああああああああああああああい!」 「おねーしゃ! おねーしゃああああん!」 「やじゃあああ! おうちいいい! まりちゃのおうちいいいいいい!」 じたばたと悶え苦しむれいむを、しばらく観賞する。 俺たち人間の頬と違い、ゆっくりの頬は胴体でもある。 その痛みは、生半可なものではあるまい。 「ぢぐぢぐ! ぢぐぢぐいやああああああああああ! いちゃいよおおおおお!」 ぷりぷりと尻を振るれいむ。たった一本でこの騒ぎだ。 ……よし、せっかくだから落ち着くまで見守ってやろうじゃないか。 多分、溺愛されて育った長女れいむにとっては、生まれて初めての『痛み』なのだから。 十分後。 「ゆぐっ! ゆぐぅっ! いじゃいよお……ぷーすぷーす……ゆっくちできないよぉ……」 「おねーしゃん! ゆっくりしていって、ね……」 「まりちゃ……おうち……まりちゃ、おうちい……」 泣き疲れたのか、ひくひくと痙攣する長女れいむと、ゆっくりと近づいて行く次女れいむ。 そして、隅っこで我関せずとばかりにおうちかえるを連呼するまりさ。 「おい、れいむ」 「……ぐぞどれい……いまずぐ……なんどかじろお……」 「いやいや。まだぷーすぷーすしなきゃいけないから」 「…………………………………………………………………………………………………………ゆ?」 きょとんとした表情で、俺の言葉を聞いた長女れいむ。 だが、その言葉を理解して見る見る内に全身が青ざめていった。 「や……やめでね? ぷーすぷーすさんは、しゅごくゆっくちできにゃいよ……?」 「そんなことはないさ。俺はゆっくりできる」 「やだ……やだ、やだ、やだやだやだ……やじゃああああああああああああああ! たじゅげでぐだざい! れいみゅぷくーしてぎょめんなさい! にどとしません! にどとおにいさんにざがらいまぢぇんっ! じゃから……じゃからたちゅげでええええええええええええええええええええええええ!」 はっはっは。それでは、続いて一気に三本いくぞ。 「だずげでえええ! れいむ! れいむだずげでえええええ!」 「ゆ、ゆゆ? ゆ……きゃ、きゃわいくってごめんにぇ!」 次女れいむがぷりんと、長女れいむにあにゃるを見せた。セクシーポーズのつもりらしい。 どういう思考を辿れば、それが助けになるのかさっぱり分からないぜ。 「だにやっでんだぐぞれいむううううううう! なんどがじろおおおお!」 長女れいむが怒り狂って飛びかかろうとするが、素早くそれを押さえつけた。 さあ、ぷーすぷーすぷーす! 爪楊枝が彼女の頬を、後頭部を、そして顎の下を貫いた。 「ゆ……び……!」 一本貫かれるたびに、れいむはのーびのーびをするように痙攣する。 「か、は……! ゆ、ごぉお……」 激痛のせいで、声を発することもできないらしい。 俺はれいむに優しく言ってやった。 「まだまだぷーすぷーすは沢山あるからな。……ゆっくりがんばれよ?」 「ゆびいいい!?」 爪楊枝を一本取り出し、それをゆっくりゆっくりとれいむの目に見えるように、近づけさせていく。 片手で固定した長女れいむは逃げることもできず、おそろしーしーを間欠泉のように漏らした。 ゆっくりゆっくりと近付く爪楊枝。 長女れいむは反射的にだろう、瞼を閉じた。 なので、彼女の目のすぐそばでピタリと楊枝を止める。 「…………」 「…………」 「…………?」 れいむがうっすら目を開いた瞬間、 「そーら、次はおめめさんだよー」 「ゆびいいいい!?」 俺の楊枝は、れいむの片目に突き立てられていた。 どろりとしたシロップが、涙のように頬を伝う。 「れ、れ、れいみゅのおべべえええええええ! しんじゅさんのっ! ほうせきのっ! かもしかのようなおべべがああああああああああああ!」 かもしかのような、はあんよの形容だろう。 そーら、ぐりぐりぐり。 俺は突き立てた爪楊枝の頭を摘み、ゆっくりと回転させた。 金庫のダイヤルのようにちきちき回すと、その度に暴れ狂った。 「ゆぼおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお! やべ! やべじぇ! いじゃい! いじゃいいじゃいいじゃいいじゃいいじゃいいいいいいいいい!」 それにしても、何ともはや不思議な生き物だなあ――と、改めて思う。 俺からすれば、どこまでいっても饅頭に楊枝をぐりぐりしている程度の感触しかないのだが。 こいつらは悲鳴をあげ、痛みに悶え、泣き喚き、失禁までしてくれる。 だから、たまらなく楽しい。 五十本セットの爪楊枝を、全部使う腹づもりで一本一本を丁寧に丁寧に突き刺していく。 「ゆびょ!? ゆぎ……ゆげ……ゆげえええっ!」 二十本を越えたあたりでとうとう餡子を吐き出してしまった。 なので、悲鳴が聞こえなくなるのは名残惜しいが口を楊枝で縫い合わせることにした。 「もごおおおお! もご! もごおごごごごごぎょよよお!」 ぐるん、と長女れいむの片目が上を向いた。 激痛のせいで昏倒したらしい……仕方ないので、オレンジジュースで復活させてやる。 「おねえええしゃあああああああああああああああああああああああん! ゆっくち! ゆっくちいいいい!」 次女れいむが、わさわさともみあげを上下に振る。 子まりさは……おそろしーしーを流して呆然としている。 あ、やべ。ちゃんと拭いておかんとぐずぐずになっちまう。 三十本を越える頃には、長女れいむは時折痙攣するだけになった。 五本刺すごとに、蘇生薬としてオレンジジュースを浴びせてどうにか保たせている。 「ぶぼっ……ぶぼっ……ぶぼぉぅ……」 「頑張れー。あと七本だぞー」 そう言いつつ、さらにもう一本を追加する。 片目は相変わらず残っているため、目の前でちらつかせるたびに怯えたように震えた。 ちなみに瞼は、上に引っ張るように貫いている。 「お……ね……しゃ……」 「ゆっくち……ゆっくちぃ……」 次女れいむと子まりさは、もう長女れいむに近付くことすらなかった。 ただ、爪楊枝をびっしりと突き刺された彼女を遠巻きに眺めるだけだ。 「ようし、次はいよいよまむまむとあにゃるにいくぞ」 俺がそう宣言した瞬間、かっと長女れいむの目が見開いた。 (まむまむ? あにゃる? まむまむしゃんとあにゃるしゃんに、ぷーすぷーすするの? やだ、やめて、やめて、やめて! ゆっくりできない! ゆっくりできない! まむまむはあかしゃんうむちょころだよ!? あにゃるしゃんはうんうんしゅっきりーするところなんだよっ!? ぷーすぷーすしゅるところじゃないんだよ!? いちゃいいちゃいしちゃだみぇなんだよ!? やじゃ、やじゃ、やじゃ……やじゃああああああああああああああああああああ! れいみゅのばーじんしゃん! れいみゅのばーじんしゃんをぷーすぷーすしないでえええええ!) 俺は慎重に長女れいむを持ち上げた。もう、彼女の体中に爪楊枝が突き刺さっているため、 ここから先の取り扱いは慎重を要する。 幸い、ここまでやるともう長女れいむには暴れる気力すらない。 「ぼ……べで……ぼぼべ……」 もごもごと、何かを言っている。まあ、言いたいことの予測はつくが。 「じゃあいくぞ」 爪楊枝をちらちら見せつつ、ゆっくりゆっくりとまむまむに爪楊枝を挿入していく。 「……! …………っ! ……ーーー!」 ずぶり、とまむまむに爪楊枝がインサート。子ゆっくりのまむまむには丁度良い大きさだった。 (ばあじんしゃんがああああああああああああああ! れいみゅの! れいみゅのたいせつなたいせつなばあじんしゃんがあああああああああああああ! どぼじでえええ! どぼじでごんなごどおおおおおおおおおおおおおおおお! おにいいい! あぐまああああああああああああああああああああ!) 続いてあにゃるに。 (いっぎゃあああああああああああああああああああああああああ! あにゃる! れいみゅのすーぱーあにゃるがああああ! うんうんほじほじしないでええええ! おねがいじまずううううう!) 折角なので、あにゃるの爪楊枝を、口の中に差し込んでみたりもする。 「おぼべあええええええええええええええええええええ!」 あ、餡子が楊枝の間から漏れ始めた。 面白いので、あにゃるに差し込んだ爪楊枝を何度も口の中に運んでみる。 俺たちには感じ取れない、うんうん特有の悪臭を味わっているのだろう。 つい夢中になって、何度もやってしまった。 そして、残り一本となった。 未だに目は残っている。 「おーい。れいむ、聞こえるかー?」 彼女の体内では、さながら激しいドラミングのように苦痛が襲いかかっていることだろう。 俺は最後のオレンジジュースを降り注ぎながら、言ってやった。 「最後の一本だ。よーく味わってくれよ?」 れいむの片目からは、尽きることなく涙が溢れ出す。 俺はそれを見ながら、ゆっくりゆっくりと爪楊枝を近づけていく。 逃げることはできず、動くことすらできない。 痛みを我慢することなど不可能だ。 れいむも、もう分かっているだろう。 ほとんど無抵抗のまま――それでも、怯えきった目で爪楊枝を眺めていた。 そら、ぷーすぷーす。 「ぼべっ……」 残っていた目に、とうとう爪楊枝が突き立てられた。俺はぐりぐりと回転させながら、 ゆっくりと中枢餡を目指していく。 「ぼっ……ぼびっ……ぶぶっ……」 わずかに、楊枝の先端が今までの餡子とは違う固い感触を捉えた。 びくりとれいむが震えた。 多分、今の彼女の餡子内では様々な記憶が走馬燈のように蘇っていることだろう。 (きゅーとなれいみゅがゆっくりうまれちゃよ……。 しょれから、おかあさんとすーりすーりしちぇ……。 おとうさんとのすーりすーりはおはださんがざらざらできもちわるかっちゃよ……。 だから……おとうさんのすーりすーりはみんにゃがいやがっちぇ……。 ゆぅ……じぇも、おちょうしゃんともっちょもっちょしゅーりしゅーりしちゃかっちゃよ……。 でもおかあさんがおこりゅきゃら……どうしゅればいいのか……わきゃらにゃくちぇ……。 ゆっくり……ゆ、ゆ、ゆ、ゆ、ゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆ ゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆ) 中枢餡に到達すると、れいむはびくりと一度だけ震えて。 それから動かなくなった。 五十本の爪楊枝が底面以外のあらゆる場所に突き立てられ、まるでハリネズミのようだ。 「ゆ。おにぇ……しゃ……? おへんじ……おへんじしちぇね……? おねえしゃ……ゆぐっ……おねえしゃああああん!」 「ゆぐっ、ゆぐっ、ゆぐっ……。ゆゆ? おねーしゃ、あのおびゃけはじゃれ?」 次女れいむの愕然とした反応は予想通りだが、子まりさの反応が面白いな。 現実逃避が極まったせいで、姉れいむが死んだ記憶が丸ごとうんうんと共に 排出されたのかもしれない(よく見たら、隅っこにうんうんしてるし。あにゃるに餡子ついてるし)。 じゃあ、次はこいつにするか。 俺は子まりさを帽子ごとひょいと摘み上げた。 「ゆゆ? おしょらをとんじぇるみちゃい! ……ひゃ、ひゃなしちぇええええ! まりしゃぷーすぷーすいやじゃ! いやじゃいやじゃいやじゃあああああああ!」 「はっはっは。駄目だ駄目。お前は今からぷーすぷーすされるの。で、すっげえ痛いことになる。 泣いてもいいし喚いてもいい。おそろしーしーやおそろうんうんを垂れ流しても問題ない。 ただし、無駄だ」 「いやじゃあああああああああああ! まりちゃしにちゃくない! しにちゃくないいいい! いっぱいいっぱいあまあまむーしゃむーしゃしちぇ、しあわしぇーになりちゃい! とびっきりのびゆっくりとしゅっきりーしちぇいっぴゃいおちびちゃんつくるのおおおお!」 ぱたぱたとおさげで俺の手を叩きながら、子まりさは絶叫した。 「はっはっは。全部叶わないなあ、残念ながら」 分不相応なゆっくりの夢を打ち壊すのは、何度やっても快感である。 子ゆっくりであればあるほど、そして世間の荒波に揉まれてなければないほど、 夢が大きいので壊しがいがあるというものだ。 二匹目からは楊枝ではなく、釘を使うことにする。 俺は箱の中にじゃらららら、と大量の釘を落とした。 大きなもの、小さなもの、胴部がねじ状になっているもの、色々だ。 「ゆわぁぁっ!」 子まりさはそれを見ただけで、おそろしーしーを噴出させた。 次女れいむも、目を見開いてガクガクと震えている。 これは、今の「おねえさんをぷーすぷーすしたきれいなえださん」なんかより、 もっともっともっともっと兇悪で苛烈で残酷なものだ。 「さてさて。それじゃあ子まりさくん。 頑 張 れ よ ?」 俺は色々な想いを込めて、釘をちらつかせながらそう告げた。 子まりさが「ゆわああああ!」とおそろうんうんを大量に噴出した。 瞬間、子まりさはきょとんとした表情で告げた。 「ゆ、ゆゆ? きょきょはどきょ? おかあしゃんは? ゆっくりしちぇない むのうなちちおやはどきょなにょ?」 ……恐怖が絶頂に達したせいで、記憶が飛んだみたいだ。 俺は呆れたように溜息をついた。 ――さて、ここより先はゆっくりたちの視点で送ろう。 子まりさは、先ほどうんうんと一緒に記憶を垂れ流したせいで、 何故ここにいるのかなどということは、すっかり忘れていた。 ただ分かることは。 ここはとてもゆっくりしていない場所だということ。 「にんげんさん、ゆっくりしないでまりさをおうちにもどしちぇね?」 子まりさがそう言うと、目の前の人間は笑いながら言った。 「はっはっは。いよいよもって、死 ぬ が よ い」 「どうしちぇ? まりちゃがきゃわいいからいじわりゅするの?」 「ちょっと違うな。お前はブサイクで可愛くないから意地悪するんだ」 子まりさは怒った。 母れいむに、 「おまえはおとうさんとちがっていいこだね! ゆっくりしてるよ!」 と太鼓判を押されている自分に向かって何たる言い草だろうか。 「ゆっくりしてないにんげんさんは、えいえんにゆっくりしちぇね!」 「まり……しゃ……?」 姉であるれいむが何故かがたがた震えているのと、先ほどから部屋の片隅にある はりせんぼんさんが気になって仕方がないが、ともかく子まりさは自身の要望を伝えた。 後は、それが叶うのを待つだけだ。 ……子まりさには、これまで叶って叶わなかった願いなどなかった。 親まりさがなまじ優秀だったせいで、「あまあまが欲しい」と言えば、 どうにか工面して手に入れてきたのだ。 甘やかす親れいむの教育方針もあって、我が侭一杯に育ったゆとりならぬ ゆっくり世代の子まりさ。 そんな砂糖細工のような日々は、既に終わっているというのに。 「じゃ、いくぞ」 「ゆゆ? いく……? なにいって――――『ざくっ』ゆ?」 最初、子まりさは何がなんだか分からなかった。 「あちゃま……いちゃい……?」 きょとんとした表情できょろきょろと見回すと、こちらを青ざめた表情で 見つめている次女れいむと目があった。 「おねーしゃ……?」 「ゆひいい!? まりしゃ! まりしゃ! ゆっくりしちぇ! ゆっくりしちぇえ!」 ゆっくり? 一体何を言っているのだろう。確かにちょっと頭が痛いけれど、 こんなことくらいで子まりさのゆっくりは揺ら、が、ない、は、ずだ。 「ほら、これを見てみろ」 子まりさの目の前に、鏡が落ちてきた。 いつも通り、至高の美を誇る自分がそこにいた。 「ゆゆ! まりしゃはいつも通りゆっくりしちぇ、る、よ………………?」 子まりさのこめかみ部分に、変なものがくっついている。 そう言えば、先ほどからそこが痛くてたまらない。 よく見たら、それは先ほど落ちてきた痛そうなぷすぷすさんだった。 よく見たら、それは子まりさの頭に突き刺さっていた。 「ゆ……ゆぎゃあああああああああああああああああああああああああ! なっ、なんで! どぼじで! どぼじでえええええええええええええ!」 痛い! 痛い、痛い、痛い! ゆん生始まって以来の激痛に、子まりさは限界を越えてぴょんぴょんした。 一言で言うなれば、熱い痛み。 ジンジンと、体内の熱が集中しているのがよく分かる。 「あぢゅい! いじゃい! いじゃあああああい! ががががが! ゆびゃあああああああああああああああああ! どっで! ごれ゛! どっでえええええ! どれ゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛!」 子まりさは叫んだ。 精一杯、力の限り叫んだ。 聞き届けなければならないはずだった。自分じゃなくても、無能だけど働き者である父か、 あるいは優しい偉大なる母親か。 どちらかが、子まりさの願い事を叶えなければならない。 そのはずなのに。 「どぼじでどっ゛でぐれ゛な゛い゛の゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛!? まりじゃが! まりじゃがどっでぐれっでいっでるでじょおおおおおおお!」 「まだまだいくぞ。そら!」 カン! ズブリ。 カン! ズブリ。 カン! ズブリ。 「お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛ ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛!?」 人間が黒い棒を持って、ぷすぷすさんをどんどん頭に打ちつけている。 その度に、自分の体が無条件で飛び跳ねるのが分かった。 とても耐えられない、と思った痛みがどんどん増していくのが子まりさには分かってしまった。 ……ゆっくりは痛がりである。 だが、その痛みの限界値はある意味で人間を上回っている。 人間ならば発狂するか、もしくは怪我が酷すぎて意識混濁になるような状態でも、子まりさは 元気に悲鳴をあげていた。 「いびゃい! じゅごぎゅいびゃい゛! いびゃい゛! いびゃい゛! いびゃい゛! いびゃい゛! いびゃい゛! ずっっっっっっごぐいびゃい゛!」 物凄い苦痛が、延々と続いていた。 砂糖水の汗が、全身から溢れ出ているせいでおそろしーしーと区別がつかない。 緩んだあにゃるからは、本来排出するべきでない餡子まで垂れ流している。 激痛が台風のように荒れ狂い、子まりさの中枢餡は限界寸前まで痛覚信号を発信している。 生きたい、と子まりさは願っていた。 だが、それよりも「この苦痛から解放してほしい」と中枢餡に訴えかけた。 当然、中枢餡は苦痛からの解放手段を選択する。 即ち、餡子を吐き出すことによる死だ。 「お゛ぼお゛お゛お゛! ゆっ! び! びびび! ぼぼぼびびびぼぶぶべべげべべべ!」 「よし、子ゆっくりだとそろそろ限界か」 人間が『橙色の液体が入ったぷすぷすさん』を、子まりさの脳天に注射した。 「ゆ゛っ! びっ…………ゆ、ゆ、ゆぅ……」 痛みがほんの少し和らいだ。だが、それは骨折の痛みに耐えている人間に擦り傷の手当をするようなもの。 頭の痛みは、相変わらず破裂しそうなくらいに酷かった。 酷かったのに、餡子を吐き出すことができなくなってしまった。 オレンジジュースのせいで、中枢餡が鎮静してしまったのだ。 「ゆ……び……………………ゆううううううううう!?」 子まりさはチラリと鏡を見て、愕然とした。 (なんなのおおおお!? きょのゆっくちちてないゆっくじは、にゃんなのおおおお!?) 頭にびっしりと黒いぷすぷすさんが生えている様は、まるでキノコみたいだ、と 子まりさは一瞬思った。 黒い餡子がだらだらと頭から流れている。餡子、餡子、餡子。 見る者が見れば、こういうだろう。まるでカリフラワーかかいわれ大根だと。 (ちがううううううう! ごれはまりじゃじゃない! まりじゃはもっどがっごよぐで! ちてきで! ばんざむで! どっでもゆっぐぢぢでるんだああああああああああ!) 「おーい、子まりさ」 「……ちぎゃう……まりちゃじゃない……まりじゃじゃない……」 子まりさはのろのろと人間を見た。これが子まりさじゃないと証明してくれる存在が、 誰でもいいから欲しかった。 だが、世界は無情である。 子まりさは彼が持っている、色鮮やかなものに目を奪われた。 「にゃ……に゛…………?」 「これはな、火だ」 「ひ……ひざんば……ゆっぐぢ……でぎない……」 子まりさは知っている。 火、というものの恐ろしさを。それは夏の太陽さんより遙かに熱く、触れただけで痛くて痛くて たまらないものだ。 (ゆっくぢ……にげりゅよ……) 幸い、あんよには傷がついていない。全力疾走して、この箱から脱出する。 姉れいむを置いて行くのは気が引けるが仕方ない。 今は、自分のゆん生が掛かっているのだ。 「ゆ……ぢ……」 「お? 逃げるのか」 「に……げ……りゅ…………よ…………ゆっくぢ……ぢないで、にげりゅ………………」 惨めだった。 ちーたーさんやかもしかさんより俊足なはずのあんよが、こんなにノタノタしているのが あまりに惨めだった。 「どぼじで……まりちゃの……あんよしゃん……こんな……ゆっくぢぢでない……」 「頭が重いからだろうなあ……いや、それ以前の問題だが」 子まりさはそれでも前に進んだ。 不退転の決意を抱いて、ただひたすら前へ――――――――――ごちん。 「ゆ゛っ゛っ゛……!」 瞬間、重たい頭が破裂したかと思った。 壁に頭がぶつかり、子まりさの餡子に『黒いぷすぷすさん』が更に深く入り込んだのだ。 中枢餡に到達する寸前まで。 「おびゃあ゛あ゛あ゛あ゛っ゛゛!!! うびょぉ゛ぉ゛ぉ゛!!!! ぼびぃ゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛!!! ぶぶべぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛!!!」 再び子まりさに、オレンジジュースが投入される。 「さあ、いくぞ……」 心なしか、人間の声にも緊張が見られていた。 火が、どんどんと近付いてくる。 「やべじぇ……やべじぇ……」 頭の釘のせいで、どうしてもそこ以上に進むことができない子まりさは、ただただ怯えながら 懇願するだけだ。 だが、人間はゆっくりとその火を子まりさに近づけ――。 「やっ! べ、じぇええええええええええええ……!」 火が止まった。 一瞬、子まりさは彼が言うことを聞いてくれたのだと思った。 すぐに勘違いと分かったが。 「あじゅ!?」 疲労困憊にも関わらず、子まりさの全身が痙攣した。 「あじゅじゅじゅじゅじゅじゅじゅじゅじゅじゅじゅじゅじゅじゅじゅ!!? あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ づづづづづづづづづづづづづづづづづづづづづづづづづづい゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛ い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛ い゛い゛!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」 「ゆんやああ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!? まりしゃあああ! まりじゃああああああああああああああああああああ!?」 火が、鉄釘を熱している。 ジンジンジンジンと痛みと熱さが子まりさの小さな体に襲いかかる。 「じぬ゛ぅぅぅっ! まりじゃじんじゃう゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛!!! あぢゅう゛!!!! あぢゅいいいいいいいいいいいいいいいい゛!!!!!!!」 いたい! いたいいたいいたいいたいいたいいたいいたい! あつい! あついあついあついあついあついあついあつい! (だじゅげでえ! まりじゃをだじゅげでえええええええええええええええええええ! なんでもじまずう! う゛ん゛う゛ん゛な゛め゛ま゛ず! まむまむでもあにゃるでもづぎざじで ずっぎりじでがまいまぜん゛! おどうじゃんもおがあじゃんもおねえじゃんだぢもごろじでぐれで がまいまぜん゛!!! まりじゃも! まりじゃもぶっごろじでがま゛いま゛ぜん゛!!!) (だがら゛! だがら゛!! ごれ、どべで! どめ゛でぐだざい゛!!!! お゛ね゛がい゛じま゛ず!!! お゛ね゛がい゛じま゛ず!! お゛ね゛がい゛じま゛ず!! お゛!!!!! ね゛!!!! が!!!!! い゛!!!!) 暴れることすらできない痛みに、子まりさはただただほとんど掠れた声で絶叫した。 「ひー……!!! ひー! ひー! ひーひーひーひーひーひーーーーーーーーーー!」 熱された釘は、痛みと熱さを同時に伝える。 痛みと熱さは螺旋のように絡まり、更なる苦痛を子まりさに与えた。 にも関わらず。子まりさは一向に狂わない。永遠にゆっくりできない。 オレンジジュースを連続的に投与しているため、どうにか命の綱が繋がれていた。 だが、それももう無理だ。 オレンジジュースでは追いつけない、子まりさの餡子が焦げ始めている。 「お゛……びょ゛……! ぶび……! ぶびびびびい……!」 餡子の焦げる臭いが周囲に漂い始めたとき、子まりさの意識は遙か彼方へと連れ去られていった。 びくん、びくんと痙攣しているがそれはもう末期のものだ。 子まりさはようやく、本当にようやく死ぬことができたのだ。 乾ききった肌からは、涙が零れることはなかった。最後の最後まで、子まりさは世界中の激痛を 味わい尽くして死んでいった。 「ゆひ……ゆひ……ゆひぃ……」 残る一匹。次女れいむはただただ震えて、全身を目いっぱい角に押しつけていた。 ぷるぷると震えて、もみあげをわさわさとして、ただひたすら懇願する。 「ゆびいい! やべで! やべでぐだじゃい! にゃんでもじまずがら! ぷーすぷーすじないでぐだざい!」 「心配するな。殺しはしないさ、殺しはな」 人間はニッコリ笑った。 「ゆ……ひ……」 その笑顔に、次女れいむはただただ安心した。 目の前の人間が姉と妹を殺したことなど、ひたすらどうでもよかった。 ただ、自分が助かることだけを圧倒的に感謝した。 じゃららららら! 「ゆ……?」 次女れいむは、それが何であるかは分からなかった。 画鋲である。 頭の部分を接着剤で接着し、上下共に針が突き出ている状態にしたものだ。 「ゆっくち……しゃしぇてくれりゅ……よね……?」 「それは保証できないな」 「ゆ……」 勘違いしていた。 この人間がゆっくりさせてくれるはずなどない。 姉と妹を虐殺した人間が、ゆっくりさせてくれるはずない…………! ほんの一瞬、次女れいむはゆっくり的な思考で希望を抱いてしまった。 その希望は、更なる絶望へと次女れいむを突き落としたのだ。 「ゆ゛……ゆ゛……ゆ゛ん゛や゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!」 とある公園。 数匹の野良ゆっくりが、群れを作ることもなくただ暮らしている公園。 いつか一斉駆除が行われるだろうが、それまでは平穏な一時を過ごせるであろうゆっくりプレイス。 そこに、ある小さな子ゆっくりが住んでいる。 「ゆわぁぁぁぁ!? なに……なにあれぇぇっ!?」 「ゆっくり……ゆっくり、なの……?」 最近公園に移り住んだばかりのまりさとありす夫婦が、驚愕のあまりおそろしーしーを垂れ流した。 「ゆ……ぐぢ……ゆび……」 死んだような瞳で、その子ゆっくりは雑草を食べていた。 全身が黄金色に輝き、まるでボウリングの玉のように鮮やかだった。 そして、体からは無数の針が突き出ていた。 まるでいがぐり、まるでハリセンボン、まるでウニ。 そう。 彼女はあの次女れいむである。 頭部を接着した画鋲は、がっちりと皮膚に食い込むよう固定されている。 その痛みは、爪楊枝や釘を深く刺したほどではないがじくじくした苦痛を 半永久的に味わわせる状態なのだ。 「……あのゆっくりに関わっちゃいけないわ」 隣人であるぱちゅりーの言葉に従い、まりさ夫妻は速やかにその場を離れていった。 「むーちゃ……むーちゃ……ふしあわせぇ……れいみゅ……とっちぇも……ふちあわしぇ……」 舌にも画鋲が突き刺さっていた。 これでは、あまあまをむーしゃむーしゃしたところで、幸せな気分になれるはずもない。 何より孤独を忌み嫌うゆっくりにとって、すっきりーはもちろんのこと、すーりすーりすら できないこの状況は、最高にゆっくりできなかった。 「ゆっくりしてないゆっくり」として制裁されることすらない。 ゆっくりの武器は、全てこの次女れいむに通用しなかった。 ゆっくりにとって最悪の敵である人間の子供ですら、興味深げに眺めるだけで手を出そうと しなかった。 無敵であるが故に、次女れいむはただ孤独。 「むーちゃ……むーちゃ……ゆっくちちたい……ゆっくちちたいよぉ……」 あれだけ苦しんで苦しんで苦しんで死んだ姉や妹が、今は羨ましかった。 彼らは至高の苦痛だけを。 自分には苦痛と絶望が与えられたのだ。 むーちゃむーちゃ……。 むーちゃむーちゃ……。 むーちゃむーちゃ……。 雑草を食べながら、次女れいむは絶えることのない涙を流す。 「どぼじで……ごんな……ゆっくぢぢだい……むーしゃむーしゃ……」 次女れいむのゆん生は、まだまだ始まったばかり。 <あとがき> 小ネタのつもりだったのに、ぷーすぷーすだけで長くもたせすぎた。 ちょっと反省。 感想スレ http //jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/13854/1304613952/ 過去の作品 anko3216 愛するでいぶ anko3238 ゆ虐思考 anko3257 赤ゆ十連発(前編) anko3263 赤ゆ十連発(後編) anko3271 手を触れずに殺害せよ anko3274 子ゆっくりのゆん生が終わるまで anko3300 何もしない 赤ゆ編 anko3312 れうこくろりぐる anko3342 テンプレ的自滅シークエンス anko3358 くらくなるまでまってね! anko3368 ぷりぷりもるんもるん anko3428 子まりさと仲良し家族 anko3446 まりさ一家の転落ゆん生 挿絵: 挿絵:
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『リアクション』 8KB 観察 小ネタ 自業自得 誤解 日常模様 野良ゆ 加工場 現代 独自設定 8作目。小ネタです。 「ゆぷぷ、あんなところに、みるからにばかでよわそうなくそにんげんがいるのぜ」 平日の昼前、人通りのほとんどない商店街の中を、1匹の野良まりさが人間を見つけた。 「おい、そこのくそにんげん、このまりささまがじきじきに、どれいにしてやるのぜ!ありがたくおもうのぜ!」 まりさはその人間の前までやってくるなり、いきなり奴隷にしてやると言い出した。 『それでは、お願いします。』 すると、その人間は、まりさに向かって丁寧に返答をしてきた。 『リアクション』 「ゆぷぷ、さっそくまりささまにびびってるんだぜ!くそどれい、いますぐまりささまにあまあまをけんっじょうするのぜ!」 気をよくしたまりさは、さっそくあまあまを要求することにした。何をさせるにしても、まずは腹ごしらえだ。 『はい、こちら、見てください。このたっぷりの生クリーム。おいしそうでしょう。』 「ゆゆっ!じゅるり。は、はやく、はやくそれをよこすんだぜ!」 まりさは涎をだらだら流しながらせき立てる。奴隷となった人間はなにやらどこで手に入るのなんだのとうだうだ言ってなかなかよこそうとしない。 「ゆっがぁぁぁ、かりばのはなしはいいから、はやくしろくそどれいぃぃぃぃ!」 まりさがいーらいーらしてその場でぴょんぴょん跳ねていると、 パクリ 『おいし~い!このモチモチの食感とフワフワの生クリームのハーモニーが絶妙の・・・』 「なんでくそどれいがあまあまたべてるのぉぉぉぉぉ!」 「それはばりざのあばあばでじょぉぉぉぉぉぉ!」 「はやぐばりざにあばあばよごぜぇぇぇぇぇぇ!」 「ぐぞどれいぃぃぃぃ、ぜいざいじでやるうぅぅぅぅ」 まりさはあまりの出来事に一瞬停止すると、大きな声でがなり立て始めた。 ここは寂れた商店街の一角。ある小規模な電気店のショーウィンドウ前。 外に向けて飾られた40インチ薄型TVの前で、まりさが目に涙をいっぱいに貯め、怒りを爆発させている。 ぽよん、ぽよん、ぽよん 「じね、じね!ばりざにあばあばをよこさないくそどれいはいますぐじね!!」 まりさは必死になってショーウィンドウに体当たりを繰り返している。 今はお昼前のエンターティメントニュース、今は最近流行のスイーツを取り上げている。 「どごだぁぁ、どれいぃぃぃ、どごいっだぁぁぁぁ!ででごいぃぃぃぃぃ!」 画面はお店の紹介。 綺麗に飾られた店内の様子やお店の外観を映している。 ぽよん、ぽよん、ぽよん・・・・ まりさは何度も体当たりを繰り返す。 「ゆふー、ゆふー、ゆふー・・・」 『あ痛たたたたた、痛たたたた、いった~い』 「ゆゆっ!どれいがいたがってるのぜ!まりささまのせいっさいのこわさをおもいしったのぜ!」 ふとまりさが疲れて目を上げると、奴隷が身体のあちこちを押さえて苦しそうに痛がっている。 まりさはドヤ顔になり、奴隷に自身の強さを誇った。 『肩こり、腰痛、筋肉痛には』 「これにこりたら、もうまりささまにさからうんじゃないのぜ!」 『これ一本!』(シャキーン) 『あ~~~・・・効くぅ・・・』 「どぼじで、ぜんかいっふくしでるのぉぉぉぉぉ!」 『一塗りするだけで奥まで届いて痛みを元から取り去ります!ウサテイ軟膏X!!』 「ゆ、ゆふん、くそどれいのくせに、なかなかやるのぜ!でもこれにこりたらちゃんとまりささまのいうことをきくのぜ!」 まりさの渾身の体当たりで、奴隷はたしかにダメージを負ったはずだ。痛がっていたのだから間違いない。 しかし、奴隷はわけのわからないことを言いながらすぐに回復してしまった。 まりさはすぐに回復した奴隷を少し不気味に思いながら、えらそうに奴隷を諭すと、次の命令を下すことにした。 言うまでも無いが、スイーツの紹介はいつの間にか終わっており、画面はすでにCMに切り替わっていた。 「それじゃあ、どれいはまりささまにおおきなおうちをけんっじょうするのぜ!」 そうだ。食べ物も大事だが、ゆっくりしたおうちも必要だ。 「どれいもたくさんよういするのぜ!」 さっきの奴隷は役立たずだったが、たくさんの奴隷がいれば中には使えるのもいるだろう。 『『『『『『いらっしゃいませ~』』』』』』 「ゆゆっ!くそどれいが、いーち、にーい、たくさん!くそどれい!やっということをきくきになったのぜ!」 まりさの前にずらっとたくさんの奴隷が並び、一斉に頭を下げている。 「そしたらつぎはおうちなのぜ!はやくよういするのぜ!」 『『『『『『湯栗温泉ホテルに、ようこそ~』』』』』』 「ゆゆゆゆっ!まりさ、こんなおうちみたこともな・・・なかなか、わるくないおうちなのぜ!くそどれいにしてはがんばったのぜ!」 大写しにされた観光ホテルの全景を見て、まりさはパァっと表情を輝かせ、あわてて取り繕う。ここで奴隷どもに嘗められるわけにはいかない。 「さぁ、はやくまりささまをなかへあんないするのぜ!」 『私たちがご案内します!』 「いいこころがけなのぜ!」 『湯栗温泉ホテルでは、テニスコートやプールといったレジャー施設から、温泉を最高の眺めで堪能できる露天風呂まで・・・』 「お、おみずさんこわいぃぃぃぃぃ」 まりさは慌てた。家の中に大きな水たまりがあるではないか。これでは危なくて住めたものではない。 「おい、くそどれい!さっさとおみずさんをかたずけろぉぉぉ!」 まりさは命令するが、奴隷は予想も付かないものを出してきた。 『・・・さらに、新鮮な材料を使った最高のお料理もご用意しております。』 「ゆわぁぁぁぁぁ、なにこれぇぇぇぇぇぇ!!」 焼き魚、刺身、山菜をはじめとした料理がたくさんの器に盛られている。 「これはどれいのおわびのしるしなのぜ!ゆっくりもらってやるからありがたくおもうのぜ!」 まりさはすぐに食べようと舌を伸ばす。 が、どうしても届かない。 「くそどれいぃぃぃぃ!まりささまにごはんさんをたべさせろぉぉぉぉぉ!せいっさいするぞぉぉぉぉぉ!」 『『『『『『お待ちしてま~~~す』』』』』』 先ほどのようにずらっと並んだ奴隷が笑顔で一斉に頭を下げると、どこかに行ってしまった。 「ゆっがぁぁぁぁぁ、ばりざざばをばかにじたなぁぁぁぁ!にげるなぁぁぁぁぁ、でてこいぃぃぃぃぃぃ!」 まりさは憤怒の表情を浮かべ、その場でぴょんぴょん跳ねて抗議する。 すると、また別の奴隷が現れ、頭を下げた。 「いばざらあやまっでもおそいんだぁぁぁぁぁ!せいっさいしでやるぅぅぅぅぅ!」 『それでは特集です。今日はゆっくりを使った新しい技術についてです。加工所からリポートです。』 「ゆひっ!!かこうじょ!?かこうじょいやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」 CMが明け、番組では加工所の新技術を特集するようだ。 まりさは加工所という言葉を聞き、すくみ上がって震えながら涙をこぼしている。 「ごべんなざい、ごべんなざい、ぼうぜいっざいなんでいいばぜん!」 「がごうじょ、がごうじょだげはゆるじでくだざい!」 今度はまりさがペコペコと身体を曲げ、謝罪を繰り返している。 『はい、こちら加工所では、ゆっくりを使って、新しい技術を開発したとのことですが・・・』 「ゆぅぅぅぅぅぅ、かこうじょいやっでいっだでしょぉぉぉぉぉぉ!」 「なんでもします、なんでぼじばずがら、かこうじょだけは、かこうじょだけはぁぁぁぁ」 『・・・加工所所長の鬼威さんに聞いてみます。鬼威さん、新しい技術とはどのようなものですか?』 「どうが、どうが、かこうじょだけはゆるじでぐだざい、ばりざ、ぢょうじにのっでまじだ」 『ゆっくりの・・・糖への変換効率が・・・バイオ燃料として・・・』 「ぼう、どれいなんでいいばぜん!あばあばも、おうぢも、いりばぜんがらぁぁぁ」 『・・・このような搾り取り機を使って、加工したゆっくりを絞るんですよ。』 「ゆ、ゆ、ゆ、ゆわぁぁぁぁぁ、れ、れいむが、みょんが、ゆっぐりが、ゆっぐりのみんなが、びんだがごろざれでるぅぅぅぅ、どぼじで、どぼじでごんなごとぉぉぉ、きょわいよぉぉぉぉぉぉ」 まりさはたくさんのゆっくりがまとめて機械に絞られていくのを見せつけられ、ガタガタと震えながら滝のような涙をだらだらと流している。 「ばりざが、ばりざがまぢがっでばじだぁぁぁ。ぼうにんげんざんにはざがらいばぜん、ゆるじでぐだざいぃぃぃ、ゆわぁぁぁぁぁぁん、ゆわぁぁぁぁぁぁぁん」 遂にまりさは大泣きしてしまった。 『あ、なにやってやがる!このクソゆっくり!』 「・・・ゆわぁぁぁぁぁん、ゆわぁぁぁぁぁぁん、ゆびょっ」 電気店の向かいの角から現れた男が足早に寄ってきて、一気にまりさを踏みつぶした。 『まったく油断も隙も無いんだから。』 その男はこの電気店の店主だった。すぐ近くに住む得意客に呼ばれ、10分ほど店を空け、話をして戻ってきたところだった。 『あ~あ、片付けめんどくせぇなぁ』 男はそう言うと、しぶしぶ箒とちりとり、ビニール袋を持ってくると、手早くまりさの残骸を片付けて店の中に入っていった。 『っ・・・くくく・・・・くっく・・笑うな・・・・・笑ったら変な目で・・・・し、しかし・・・ぷっ・・・くくく』 電気店のすぐ隣。シャッターの閉まった店先で待ち合わせを装って観察していたお兄さんが、腹を押さえて笑いを堪えるのに苦労している。 手に持ったスマートフォンがぷるぷると震えている。 『はぁ、はぁ・・・やっとおさまった・・・あ・・・あのリアクション・・・見飽きたTVの反応なんかとは段違いだったぜ・・・』 抜け目のないお兄さんだったようで、このまりさの様子はしっかりと撮影されていて、後日ネット上にアップロードされ大反響を呼んだ。 過去作 anko3758 おいわい anko3805 消える声 anko3811 ゆっくりキャンプするよ anko3814 あるドスの受難 anko3823 ゆっくりとしたむれ anko3839 おいしいご飯 anko3841 秋の風物詩
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『裏目』 11KB いじめ 現代 5作目 早朝の駅前の少し寂れた商店通りに一人の人間がややおぼつかない歩きかたをしていた。 「ちょっと飲みすぎたかなー、なんだか気分悪いわー……」 どうやら夜のお仕事からの帰りのようである。 始発の電車で自宅から最寄りの駅に降り、家路に着こうとしている。 茶髪の長髪に、ピンクのワンピースという派手な格好に香水とアルコールの匂いが 早朝の爽やかな空気とは対照的に映っていた。 「おねえさん!」 「ん?」 そんな空気をさらに混ぜっかえすように、開店前のシャッターが立ち並ぶ店側から声が聞こえた。 声のした方へと頭を下げると小奇麗な身なりをした黒帽子の生首がいた。 「おねえさん、だいじょうぶなのぜ? なんだかとってもふーらふーらしてるよー?」 「あー、これがゆっくりって奴ね、うん大丈夫よ、えーっと……」 この人間は仕事の時間帯の都合上、活動時間の夜前から早朝にかけては、外でゆっくりを見るのはほとんどなかった。 ましてや直接話したことは皆無であり、ゆっくりの知識はやや乏しいものであった。 「まりさはまりさなのぜ! ゆっくりしていってね!」 「ああそう、まりさって言ったわね、ゆっくりしてねー」 まりさの目つきが一瞬値踏みをするかのような目に変わり、またすぐ無垢な笑顔を向けて言った。 「おねえさんがげんきなら まりさもげんきになるのぜ! きれーなおねえさんはげんきがいちっばん!なのぜ!」 「もー、お饅頭の癖に生意気な口聞くわねー、それにあたしもうお姉さんなんて歳じゃないわよー」 人間は悪態を着くが笑いながら言うその様子はまんざらでもないようだ。 まりさの目つきは期待から確信したものに変わり、さらに続けた。 「おねえさん! まりさをかいゆっくりにしてほしいのぜ!」 「えー、野良をー?」 この人間はゆっくりの知識は乏しいが、野良ゆっくりにおいての環境被害は全く知らない訳では無かった。 近年いつの間にか現れた謎の生物であるゆっくり。 現在も生態において謎は多いままだが、食料やペットなどとして人々に受け入れられている。 だが同時に町の至る所に野良ゆっくりがおり、景観を損ねたり、野生ゆっくりに農作物を荒らされるなど問題も多かった。 特にそういった問題が表面化してきた最近では、メディアはこぞって野良、野生ゆっくりによる問題を煽るように取り上げており、人々の野良ゆっくりに対する印象はよいものではなかった。 この人間も仕事上、話題のネタとしてニュースで取り上げられる程度のことは知識として取っていた。 「おねがいなのぜ! おといれもきめられたところでするし、いうこともしっかりきくのぜ!」 「うーん、どうしよー、可愛いけど生き物を飼うってやっぱ面倒よねー」 この人間が見聞きした野良ゆっくりの知識は実体験に基づくものでなく、あくまでメディアによるものである。 TVで見た人の植えた植物、農作物を食い荒らし、人に暴言を吐くゆっくりと、目の前のこちらに笑みを向ける野良まりさとは結びつけられなかった。 「めんどうはかけないのぜ! がんばっておねえさんをゆっくりさせるよ!」 「やーん! もーちょーかわいー! いいわ、飼ってあげちゃう!」 なので引っかかってしまった。いともあっさりと。 (ゆっへっへっへ! ちょろいもんなのぜー!) なので見抜けなかった。このまりさが狡猾なゲスだと。 このまりさはゲスであり、ゆっくり基準ではそれなりに狡猾だった。 この大きい道(人間で言う大通り)にはたくさんの人が集まり、それに比例して 野良、捨てゆっくりが集まり、やれご飯を寄こせ、やれ飼ってくれ、と騒ぎたてるのだ。 このまりさはそうしたゆっくりを隠れて見てきており、一つの結論を出した。 ご飯をもらえ飼ってもらえたりするゆっくりには、それなりに法則がある、と。 まず人間相手に挑発、暴言を吐いたりするゆっくり、これは論外である。 大体は無視されて、たまに道行く人に喧嘩を売って潰される。 そうでなくても、しばらくしたら加工所の人間を呼ばれて処分されるのでどうしようもない。 なのでこのまりさは自分のゲスな言葉遣いを矯正した。 長年染み付いた「だぜ、のぜ言葉」は消えなかったが、人間相手に意外とウケがいいことを知ってあえて直すことはやめている。 次に汚れたゆっくり、これも駄目である。 これは通りがかりの人に足などで潰される危険性が大幅に減るが、施しを受けてもらえたゆっくりもほぼいなかった。 それに汚い分、臭いがただようせいか、悪臭被害で加工所か保健所に通報されて処分される、 なのでまりさは普段から自分の体を丹念に綺麗にした。 人間に頼みこむ時にはゴミ捨て場から見つけた石鹸を使い、駅前にある小さい噴水施設で体を洗ってきているのだ。 その次は、人の多い時間帯を避けた。 人が多い分、飼ってくれる人に巡り合える確率は多くなるようにも見えたが、その分危険も大きくなる。 それに前述したような、喧嘩を売るゆっくり、汚いゆっくりが往来に出てくるので、その巻き添えで駆除されたのではたまったものではない。 なのでまりさは早朝以外の時間帯は飼いゆっくりにしてもらうように頼み込むことを避けることにした。 ジョギングや朝帰りをしている人に声をかけ、いい返事が出なくとも粘らずに出勤ラッシュまでには帰るように心掛けている。 最後に頼み込む時は人間の女性相手を選ぶことにした。 まりさは長年観察して野良ゆっくりに施しを与えたりしてくれる人間は女性が多かったと結論づけた。 少なくとも潰そうとしてくる野蛮な輩は、圧倒的に男だったので殺されるリスクは減る。 なのでまりさは、なるべく人間の女性相手に声をかけるようにした。 実際に、モヒカンに肩パッドをした男性に声をかけるのをやめて隠れていたら、その男はたまたま通りがかったれいむを往来で虐待しはじめ、まりさはこの法則に確信を深めたのであった。 実際は、それだけ準備をしても人は野良ゆっくりに遭遇した場合、大半は無視され、運が悪ければ潰されるのが普通である。 だがまりさはこの人間が好意を持って挨拶を返してくれたことに対し、今までにない好感触を感じ、飼ってくれとお願いしたら実際に成功したのだ。 調子にのりやすいゆっくりがこの事実に図にのらないわけがないのである。 (ゆっへっへっへ! まりささまのかんっぺき!なさくせんで このよのすべてのあまあまと びゆっくりはまりささまのものなのぜ!) まりさの思考はエスカレートしていく。 そもそもゆっくり出来ない人間ごときが、ゆっくりしたあまあまとお家を独占しているなんておかしいのだ。 力づくで奪いとってやってもいいが、いちいち労力を割くのも面倒である。 このゆっくり出来ない人間は、まりさの可愛さで魅了して骨抜きにしたところで奴隷にしてやるのだ。 そうして着々と奴隷を増やし、ゆくゆくは王様になりたくさんのあまあまと美ゆっくりに囲まれて暮らすのだ。 饅頭の都合のいい作戦などこんなものである。 そんなまりさの妄想は、目の前の人間が自分を持ち上げたことにより中断された。 「ゆゆっ、なにするのぜ?」 「いや、可愛いから頬ずりしちゃおーと思って」 「まりさのかわいさにめろめろなんだね! ゆっくりすーりすーりしていってね!」 「もー!ちょー可愛いー!」 そのまま手に持ってるまりさを自分の顔に抱き寄せる。 そしてまりさは異変に気付いた。 「ゆ? なんだかチクチクするのz――」 「すーりすーり」 「ゆぎぃぃぃぃぃぃ!?」 女が頬ずりをした途端、まりさに激痛が襲う。 「すーりすーり」 「ゆぎゃぎゃぎゃぎゃやべろぉぉぉぉぉぉ!!」 「すーりすーり」 「ゆぎょおおおおおおおおおおおおおおお!!」 「すーりすーり」 「やべでぐだざいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!」 ブチッ 「あら、もう生えてきちゃったのね、お仕事の前には剃ってきたのにー」 「どぼじでまりさの もぢはだほっぺさんがら あんこさんもれてるのぜぇぇぇぇ?!」 まりさの皮は悲鳴のBGMと共に大根おろしの要領で削られ、 その際に小気味よい音と共にまりさの饅頭皮が破けた。 「あー、なんだか頭振ったら余計気分悪くなったわー……」 「なんでなのぜぇぇぇぇ!? なんでじじいが ばばあのおかざりをつけているのぉぉぉぉ!!?」 ゆっくりの人間の判定基準の第一はお飾りである。まりさはこのお姉さん?のワンピースを見て女性と判断していたのだ。 「うぷっ、えー、ババアなんて言わないでようぷっ、あたしお姉さんなんて呼ばれたの超久しぶりでうぷっ」 「ごのぐぞじじばばあぁぁぁ! どぼじでぐれるのぜぇぇ!! しゃざいとあまあまをよーきゅーする――」 「あ、ごめんもう限界、ごめもうちょおげろろろろろろろろ」 「ゆばぼぼばぼぼぼぼばばぼぼぼ!!」 吐瀉物をマウストゥマウスで直接流し込まれた。 「あーすっきりしたー、それにしてもゆっくりってやわねー、やっぱガサツな私じゃ飼えないわー」 「ぼぼびべぼぶばぼぼびぶぼー(どぼじでぞんなごどいうのー)!!?」 出すものを出してすっきりとした様子のお姉さん?、 それに対してまりさは口と傷口を指でつまむように抑えられ、叫び、吐き出したくて苦しんでいる。 「えーっと、どうしようかしらこれ」 「びゅべ! ぶぼびびばばばー!!」 「あ、ゆっくりって何でも餡子に消化するんでしょ? えいっえいやっ」 「ゆべっ! ばぼっ!? ぶぶび!!」 ブンブンとまりさの頭を吐瀉物の消化をうながすように振った。 吐瀉物と餡子で往来を汚さないようにまりさの口と傷口を抑えて。 そのせいで、まりさは気持ちの悪さで吐き出したい、でも吐けない、吐けずに余計気持ち悪くなる と、負のスパイラルに陥り、苦悶の表情を色濃くしていく。 「もういいかしら、はい地面に置くわよー」 「ゆげえええ、とってもきもぢわるいのぜぇぇぇ……」 数分後、口に含ませたのが人間の消化途中の物であったためか、まりさの餡子変換は割とすぐ終わった。 「じゃあもう行くわね、ってかよく考えたらウチのアパート、ペット禁止だったわー、ごめんねー! ばいばーい」 「ええええぇ! それはないのぜええぇぇ!? まりさをおいでぐなぁぁぁぁぁぁぁぁ!! このくそじじばばぁぁぁぁぁぁ!」 気分爽快になったお姉さん?はまりさはその場に残し、そのまま家路へと戻っていく。 「このくそじじばばぁぁああああ! おばえのぜいでばでぃざのかんっぺき!なけいかくがむちゃくちゃなのぜぇぇぇぇ!!」 そのまま歩き続けていたお姉さん?がピタリと止まり、声を少し張り上げないと聞こえない距離で、最後にまりさの方に振りかえり 「じゃあねまりさちゃん! 強くたくましく生き残ってね! あたしもこんなナリだけど精一杯頑張って生きてるからー!!」 と大声で言い残しその場を後にした。 「まづのぜぇぇぇぇ! までぇぇぇぇ! まっでぐだざいぃぃぃぃぃぃ! おねがいじまずぅぅぅぅ!! うごぐとあんこさんもれてうごげないんでずぅぅぅぅぅぅ!!」 まりさは偽お姉さんの姿が消えても助けを叫び続けるのであった。 既にまりさは己にとってとても理不尽な致命傷を負ったことにより、かんっぺき!な作戦など既に頭から消えていた。 その時ガララとシャッターの上がる音があがった。 「ちっ、うるせえと思ったらやっぱり野良か、誰かが痛めつけて俺の店に放置しやがったなクソが……」 「くそにんげん! まりさをかいゆっくりにするのぜ! そしたらこのけがをなおすのぜ!!」 「何が飼いゆっくりだ、害ゆっくりのゴミ饅頭のクセしてよ」 「までぃざはごみじゃな――おそらをとんでるみたい!」 「うし、ナイッシュー、さて店の前の掃除を始めねえとな」 まりさは自分の店のシャッターを開けに来た主人に、近くに置いてあるゴミ箱へと投げ捨てられた。 「なんで、なんでごんなごどにぃぃ……」 ゴミ箱に投げ捨てられてから数十分後、まりさはまだ生きていた。 とはいってもゴミ箱に体を強く打ちつけ、傷口が広がって先程より餡子が漏れだしている。 もはや動くことも大声をあげることも出来ず、このまりさの命運は尽きたといえた。 「ど……ぢで」 薄れゆく意識の中で疑問がぐるぐると回っては霧散していく。 どうして なぜこんなことになったのか こんなのはぜったいにおかしい かんっぺきなさくせんであったはずだ まりさはいくら考えても答えが出すことはできなかった。 完璧な作戦かどうかはともかく、このまりさはそれなりに安全策を取っていた(本当の安全策はそもそも人に関わらないことだが) だが今回に限って、まりさの行動は全て裏目に出た。 人間に媚びた口調で喋らなければ、お姉さん?の体調の悪さもあいまって無視されるだけですんだかもしれない。 自分の体を洗って綺麗にしてなければ、すーりすーりなどされなかったかもしれない。 そもそも早朝に行かなければ、お姉さん?に遭遇しなかったかもしれない。 それでも道を歩く人間を女性がどうか判断できていれば話しかけるのを見おくったたかもしれない。 ただ、同種でさえ飾りで判断するような饅頭に、性別の違いが(ゆっくり式に言えば)お飾りで隠れている人間を判断しろというのは酷かもしれないが。 まあ、いくつものたらればを繰り返し、野良なりにどれほど最善を尽くしても潰され、駆除されるのが野良ゆっくりである。 この野良まりさの死因は珍しいが、野良が理不尽に死ぬこと自体は珍しくも何ともないのだ。 「もっと、ゆっく……た……」 朝、町が動き出す時間、お姉さん?が寝床はついた頃にはゴミ箱に捨てられたまりさのか細い断末魔があがった。 おわり anko1413 なりっすまし anko1492 行楽日和 anko3097 悲劇的ビフォーアフター anko3124 悲劇的ビフォーアフター2 挿絵:
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『ゆっくりは戦いを舐めたっ!』 16KB 制裁 自業自得 日常模様 戦闘 番い 野良ゆ ゲス 現代 おおテンプレテンプレ 気ままあき 「ゆっへっへっ……おい!そこのくそにんげんっ!そのごはんさんをいますぐまりささまに けんっじょうっするんだぜぇぇぇっ!」 「はやくよこしてねっ!ぐずはきらいだよ!それとれいむのまりさはとってもつよいんだよっ! いたいめにあいたくなかったらさからうなんてみょうなきはおこさないでねっ!」 俺がいつものごとく公園のベンチに座ってコンビニのおにぎりを食べていると、 これまたいつものごとく野良ゆっくりがやってきてソレをよこせコレもよこせと恐喝しに来た。 薄汚い身なりの野良まりさと野良れいむ、ほんっっっっっっとうにありふれたつまらない組み合わせである。 「おいっ!きいてるのかぜくそにんげんっ!さっさとごはんさんをよこさないとせいっさいっするのぜ!」 「やっちゃいなよまりさ!くそにんげんはばかだから、くちじゃいくらいってもわからないんだよ!」 「ふう……やれやれなんだぜ。くそにんげんにもすこしはちせいがあるとおもったけどしつっぼうっしたのぜ!」 「ゆんっ!きにやむことはないよまりさ!ていっのうっなくそにんげんがわるいんだからっ!」 「まったく、かんだいなこころでおだやかにことをすませようとしたまりささまがおろかだったんだぜ……」 これまたいつものごとく、人間を見下してゆっくりしようというくだらないコントが俺の前で繰り広げられる。 この野良どもはなにかやらいろいろ好き勝手な事いってるが、 要するに俺がすぐに食料を差し出さないんで、口で命令して食料を差し出させる路線は諦め 俺を暴力で屈服させた後にあらためて食料を奪い取る路線に変更した……という事らしい。 よくもまあ…まだ勝ってもいない、戦いもしていない時点でここまでいい気になれるもんだ。 こいつらのお花畑な脳内ではすでに勝ちが確定しているんだろうが……アホな連中だな本当に。 そして薄ら笑いを浮かべた野良まりさが俺の足元へと余裕たっぷりにやってきた。 「ゆっへぇっへぇ~~かくごはいいのかぜ?くそにんげんはさいっきょうっのまりささまのいちげきをくらって、 さっさとえいえんにゆっくりするがいいのぜ!」 「ほう……お前は俺を殺す気なのか?」 「まりささまだってほんとうはころすなんてしたくないのぜ?そうせざるをえないようにしむけたのは ばかなくそにんげんのおまえなのぜ?だからうらむならじぶんのばかさかげんをうらむのぜ? まりささまはなにもわるくないのぜぇぇぇぇっ!よわよわなくそにんげんがぜんぶわるいのぜぇぇぇぇっ!!」 「ゆっ!まりさのいうとおりだよっ!よわいやつがぜんぶわるいんだよっ!」 「ふーん……じゃあ俺も殺す気でお前を迎え撃つわ。殺されたくないし」 「ゆぷぷぷぷ~~~~っ!よわよわなくそにんげんがまりささまにかてるとか ほんきでおもってるのぜぇぇぇっ!?もうっそうっもたいがいにしといたほうがいいのぜぇぇぇっ!」 「かわいそうだね……くそにんげんって。あたまのなかではじぶんがゆっくりよりつよいって ほんきでそうおもっているんだね……みててすごくいたいたしいよ。れいむはもうあわれみすらかんじるよ……」 「ほらいいからさっさとかかってこいよ。それとも何か?口喧嘩ではまりさは最強とかそういうオチなわけ?」 「ゆふ~……もうはったりさんしかないのぜ?ちからでかてるきがしないから やれることはもうきょせいっをはるしかできないのぜ?くそにんげんはほんとうになさけないのぜ…… しかたないからまりささまが、とっととしゅんっさつっでおわらせるのぜ……!」 「まりさ…できるだけくるしめないようにころしてあげてね?それがきょうしゃのぎむだよ?」 「わかってるのぜ。さいっきょうっのしょうごうをもつもののつとめってやつなのぜ……いいのぜ! くそにんげんがなんでもおもいどおりにできるっていうのならっ! まずそのふざけたげんそうをぶちころすのぜぇぇぇっ!」 「そのいきだよまりさっ!ゆゆ~ん、ほんとうにれいむのまりさはゆっくりしているよぉ~~~♪」 「まりさっ!さいっきょうっでごめんねっ!」 いつまでたってもかかってこないので俺はのんびりと残りのコンビニおにぎりを全部食ってしまった。 これでこいつらが仮に俺に勝てたとしても本来の目的は達せられなくなったわけだが…… つくづくアホだなこいつら。 「それじゃいくのぜ?くそにんげん……いちげきでおわらせるのぜ!さいしょからくらいまっくすさんなのぜ!」 「あーはいはい。わかったからはやくこいよ……面倒くさいなあ」 「まったくかなしいよゆうづらなのぜ……でもそれもここまでなのぜ!ゆっくりしねぇぇぇぇぇっ!!」 野良まりさは俺の足目掛けて猛烈な体当たりを敢行した。 俺は余裕をもってカウンターをあわせる……と、その時!なんとまりさが加速したっ! なんだとっ?俺はタイミングを見あやまった。 しまった…と思った時にはもうまりさの体当たりを足に喰らっていたっ! ベキィッ! ぐわっ……!な、なんだこの音と痛みは……!? なんということ……恐る恐る見てみると野良まりさの一撃で俺の足が骨がヘシ折られている! バカな!ゆっくりにそんなことができるはず……っ! 片足をやられた俺は思わず地面に倒れこんだ。い、痛いっ!痛いっ!痛いっっっ! そんな……ゆっくりごときに骨折させられるだなんてそんなっ! 「だからいったのぜ……もうっそうっとげんじつはちがうんだぜ?」 「ぐっ……!」 俺を憐れむような目をした野良まりさが俺にせまる。 お、おい……やめろよ。さっきの体当たりをさらにかます気なのか? そんなことされたらお、俺は確実に……死…… 「これでとどめなんだぜ。あわれですいくようのないくそにんげんゆっくりしね……っ!」 俺は生まれて初めて殺されることを、死を覚悟した……! と、ここまで野良まりさとれいむの脳内でこうなるはずだと思い込んでいるだけのただの妄想である。 さーて厳しい現実タイムが始まるよー! 「ゆぎゃっ!?」 俺に蹴飛ばされた野良まりさが折れた歯をまき散らしながらふっとんでいった。 野良れいむは「ゆっ?」と言ったっきり固まっている。 「ゆべぇぇっ!?ゆ、ゆぎぃぃぃ……いだいぃぃぃっ!おぼにおかおがいだいぃぃぃぃっ!」 「誰がハッタリかましてるって?誰が虚勢をはってるってんだ?ええっおい?」 「ゆぎゃ!や、やべろぉぉぉぉっ!げるなぁぁぁぁっ!ばりざさまがゆっくじでぎないだろぉぉぉぉっ!?」 「幻想をぶち殺すってなに?なあ答えろよまりさ様よォ。なあっ!なあっ!なあっ!なあっ!」 「ゆべっ!ゆげっ!ど、どぼじでばりざざまがまけ……ゆぎゅぅぅぅっ!」 俺は追い討ちの蹴りを、続けざまに野良まりさに何回も入れまくった。 もうこの時点で野良まりさは息も絶え絶えの瀕死状態だ。 歯はごっそり抜け、肌は蹴りによる打撲痕だらけ、涙をちょちょぎらせてゆんやーゆんやーとか泣くばかりだ。 野良れいむはいまだにフリーズ状態から立ち直っていない。 絶対に勝てるという妄想がいとも容易く覆されたという現実にまだ意識が対応できないのだ。 いや信じたくないという方が正しいのかもしれないが。 「ご、ごんなのおがじいよぉぉぉっ!どぼじてさいっきょうっのばりざざまがぐそにんげんごときに まげるんだぁぁぁっ!」 「簡単な話だ。単にお前が弱いからだろ」 「ぞんなごとあるがぁぁぁっ!ばりざざまはつよいんだぁぁぁっ!あまがえるさんもっ!かまきりさんもっ! みんなばりざざまにはがなわながっだんだぁぁぁっ!ぞれなのになぜぇぇぇぇっ!?」 「あっそ。じゃあ聞くけどさ、ちっちゃぁぁぁ~~いアマガエルやカマキリなんかより人間はずぅぅ~~~っと 体が大きいわけだけど。人間はそれらより遥かに強いとは思わなかったの?」 「ゆうっ!?」 「だってそうだろ?体が大きければそれだけ強いのは道理じゃないか。それなのにたかがカエルやカマキリに 勝った程度で人間にも勝てるとか思うなよ……恥ずかしい奴だな」 「ゆ……ゆぐぅぅぅぅっ!」 小動物に勝てたから大型動物にも勝てると思うのがゆっくりの謎思考だ。 ヤモリに勝てたからアフリカ象にも勝てると思う人間はたぶん少ないはずだ。 つまりそれくらいありえない思考だということだが、ゆっくりの謎思考はさらに斜め上をいくわけで…… 「ぐ、ぐぞにんげんはきっとひきょうなてをつかったんだぜぇぇぇぇっ!ばりざざまはせいっせいどうどうっと たたかったけど、ひきょうなてをつかわれたんだからやられてもしかたないのぜぇぇぇぇぇっ!!」 「ほう……卑怯な手ね。具体的にどういったことを俺がしたと?」 「ぞんなのじるがぁぁぁっ!どにがくひきょうなまねをおばえはじだんだぁぁぁっ! おおっひきょうひきょうっ!ひきょうなぐぞにんげんはゆっくじじないでいまずぐじねぇぇぇぇっ!」 「ほほ~~?」 卑怯な手を使われたから負けた……自分の弱さと敗北を認められないゆっくりは 少しでもゆっくりしようとよくこういう妄言を放つ。 だがそんな屁理屈は俺が許さない。真剣勝負にそんなものは許されないのだ。 「で、卑怯だから……だからなに?」 「ゆっ!?ばかなのぜ?ひきょうはゆっくりできないのぜ!?はんそくさんはげすのやることなのぜぇぇぇっ!」 「あのさあ……お前は俺と公平なルールのあるスポーツの試合でもしているつもりなの?卑怯な真似すれば やさしぃ~~~い審判さんがやってきて俺を叱って負けにしてくれるとでも思ってるわけ?」 「ゆゆっ!?」 「んなわけねえだろ……?俺は最初に聞いたじゃねえか『お前は俺を殺す気なのか』ってよ。 そしたらお前はそうだと答えたじゃねえか。他にも『ゆっくり死ね』とか殺す気満々で攻撃しにきたしよ」 「ゆっ……ぞ、ぞれは……!」 「だったら俺たちが今やってんのはルール無用の殺し合いだ。言うなれば俺とお前の戦争だよ。 殺し合いに卑怯もへったくれもあるかバカ。むしろ卑怯は戦場では美徳だ。ゆっくりできる正統派なんだよ」 「ぞ、ぞんなのおがじいんだぜぇぇぇぇぇっ!ひ、ひきょうさんはゆっくじ……!ゆっくじでぎなっ!」 「うっせバーカ」 「ゆびゃっ!?」 俺はさらに屁理屈をこねようとした野良まりさを蹴飛ばした。 まりさ様はとめどなく涙を流しながら小さくふっとんでいく。 俺は歩いてはまりさのそばにいって小さく蹴っとばし、歩いては小さく蹴っとばしを延々続けた。 「そもそもさァ。卑怯な真似ができるってことはそれだけ頭がいい証拠だって事がわからないのかね?」 「ゆびぃっ!ぞ、ぞんなごと……!」 「少なくとも誰かさんみたいに自分と相手との戦力差も見抜けず、ただ闇雲にやればとにかく自分が勝つと 能天気に思い込んで、勝つための手段を何も用意しないバカよりは数段マシだと俺は思うがね?」 「ゆべぉぉぉっ!ち、ちが……!ばりざはばかなんかじゃな……ゆぼぉぉっ!?」 「や、やべてあげてねぇぇぇぇっ!ばりざいたがってるよぉぉぉっ!」 「あん?」 見るとようやくフリーズ状態から立ち直ったのか野良れいむが 涙をちょちょぎらせて必死に俺に向かって戦いを止めるように懇願してきた。 こいつも戦う前からさんざん好き勝手なことをほざいていたくせに今さら何いってんだか…… 「うるせえよ。部外者は口出すんじゃねえ」 「ぶっ……?ぶがいしゃってことはないでしょぉぉぉっ!?れいぶはばりざのおくさんっなんだよぉぉぉっ!?」 「部外者だろうがよ。今ここで戦ってンのは俺とこの糞まりさだけだ。喧嘩に参加してねえくせに 外から偉そうにやめろとか命令してんじゃねえよ」 「ゆぐぅ!?」 「第一なにが痛がってるよ、だ?その痛いことを俺にしようとしたくせに今さら何いってンのお前?」 「で、でぼぉぉぉ……ごんなのやりすぎ…」 「やりすぎィ?お前らは俺を殺そうとしたじゃねえか。人間を1人殺すことに比べればこれくらい 全然たいしたことじゃないだろ」 「ぞんなっ!ひどいよ!ゆっくじでぎないっ!」 「……あのよ。喧嘩を終わらせる権利をもつ者は勝者だけなんだよ。敗者や部外者がピーピー吠えてるんじゃねえっての 勝った奴だけがすべてを握ってるンだよ!当然どこで喧嘩をやめるかという権利もだ!」 「で、でぼ!でぼぉぉぉっ!ごんなのひどいよっ!どぼじでにんげんざんはごんなひどいごとを へいきでやれるのぉぉぉぉっ!?これいじょうやっだらばりざがしんじゃうでしょぉぉぉぉぉっ!!」 「……ハア?その酷い事以上のことをお前らは俺にしようとしたくせになに言ってるの?」 「ゆぅっ!?」 「死んじゃう?俺を殺しにきたくせにてめーの番が返り討ちになったからって いきなり被害者面なんかしてんじゃねーよ。忘れるなよ?お前らが俺に喧嘩売ってきたんだぞ?」 「ゆ、ゆぎぃ!?ゆぎぎぎぎぎっっっ………!」 「それにお前さっき自分で言ってたじゃねえか。そう確か……弱い奴が全部悪いんだって。 ならこの糞弱いまりさが全部悪いってことだよなァ?俺はなにも悪くないよなァ?なあ?」 「ゆがあああああああっ!」 野良れいむは何も言い返せない。言い返せるはずがない。 何故ならばこういうアホなゆっくりは勝負における勝ち負けを真剣に考えていない。 つまり勝つことに命を賭けていないのだ。 勝つことはただの前提で、勝負前に相手をバカにして優越感に浸るコントがこいつらにとってゆっくりする本番なのだ。 勝利してからゆっくりするのではない。戦いそのものをオマケ程度にしか考えていないのだ。ゆえに勝てるわけがない。 だから勝てないとわかったら、とたんに被害者面して「理不尽な暴力に翻弄されるかわいそうな自分」 を演じてゆっくりするのだ。とことんゆっくりする事しか考えない糞饅頭どもの思考だと言えるな。 そして負けると思ったらなにもかもを放り出すのもゆっくりだ。つまり…… 「も、もうやべでぇぇぇ……ばりざのまけでいいでずがら……もうげらないでくだざいぃぃぃ……!」 「ば、ばりざぁぁぁぁっ!?」 「ほう……自ら負けを認めるか」 「は、はいぃぃ……にんげんざんがつよいでいいでず……ばりざはよわよわでじだあ……だがら」 「でも駄目だな」 「ゆびぇぇぇぇっ!?」 惨めに命乞いをはじめた野良まりさだったが、俺はかまわず蹴り飛ばした。 いちいち言い方が気にくわないんだよなこいつらは…… 「な、なんでぇぇぇっ!?なんでぇぇぇぇっ!?」 「まりさの負けでいいです?人間さんが強いでいいです?なんだよそれ。お前自分が弱いことも俺が強いことも なにも認めてねーじゃねえか。ただ今は負けたから『そういうことにしといてやる』てだけのことだろ? バカが。お前の承認なんか必要ねーんだよ!糞ゆっくりは激弱で人間様は強いんだよっ!それが現実だっ!」 「ち、ちがうっ!ちがうぅぅぅっ!ゆっぐりはつよぐで!でもいまはちょうしがわるぐで!ひきょうなてをつかわれで!」 「ああそうかい。強いけど負けて命乞いすンのがゆっくりなわけだ。おおっつよいつよい♪」 「ちがうっ!ちがうぅぅぅっ!ぞうじゃないだろぉぉぉぉっ!」 「まあいいや。どのみち俺は宣言どおりお前を殺すだけだから。せいぜい最強とかあの世でほざいてろ」 「ゆゆぅぅぅぅっ!どぼじてぇぇぇぇっ!?ばりざはあやまったでしょぉぉぉっ!あやまったらゆるすのが ふつうなんだぜぇぇぇぇぇっ!?」 「普通ねえ。で、お前は今まで謝って許してもらったことがどれだけあるよ?」 「ゆっ?」 「どうせお前が謝って許してもらったのは親とか姉妹とか、家族身内だけなんだろ?」 「ゆううううっ!どぼじでしっでるのぜぇぇぇぇっ!?」 「家族相手ならそりゃ謝れば罪の程度にもよるが基本的には許してもらえるさ。 だが赤の他人にはそういうのは通じねえんだよ。それも俺を本気で殺しに来た奴とくれば 口先ひとつの謝罪で許すとかあるはずねえだろうが。謝れば許してそれで終わりという問題じゃねえんだよ」 「わ、わがらないぃぃぃっ!あやまればゆるすのはとうぜんだろぉぉぉっ!ばりざざまはなにもわるぐないんだぁぁぁぁっ!」 「ほら本音が出た。悪くないと思ってるのになんで謝るの?まりさ様はバカなの?死ぬの?」 「ゆぎぃぃぃっ!ばりざはばかじゃないぃぃぃぃっ!」 「んでさ……俺がお前らを許さない理由というのはお前らが俺を殺しにきたことではなく、実はそこにあるんだわ」 「ゆべっ!?」 「ば、ばりざぁぁぁっ!じっがりじでぇぇぇぇっ!?」 俺は野良まりさを踏んづけて身動きとれなくするとわざと低く押さえた声で言い放った。 「……てめえ等ゆっくりは戦いを舐めたっ!それが許せねえんだよ俺は……!命を奪う覚悟なく、命を奪われる覚悟もなく、 お遊び気分で気安く誰にでも喧嘩ふっかけやがって……!勝つ為の努力をなにもせず、 負ければ形だけ謝ればそれですむと思っていやがるっ!その覚悟なきふざけた態度が気にくわねえんだ!」 「ゆひぃぃぃぃっ!」 「に、にんげんさん?ゆっくりしていってね!ゆっくりしていってねぇぇぇぇっ!?」 「このまま二匹ともブッ殺してやろうかと思っていたが……」 「い、いやだぁぁぁぁっ!ばりざしにだぐないぃぃぃいっ!」 「れいぶもじぬのはいやだよぉぉぉぉぉっ!?」 「気が変わった。お前らに死ぬまで味わわせてやろう……覚悟なき戦いというものがどれほど残酷なものなのかをッッッ!」 野良れいむはその言葉に思わず俺の顔を見た。よほどゆっくりできないものを感じたのだろう。 まりさも何かを感じ取ったのだろうか。猛烈にゆっくりできない悪寒というものを。 気が付いたときには二匹揃って泣き叫んでいた。 「「ゆ、ゆんやああああああああああああっっっ!!?」」 数日後……とある路地裏に野良ゆっくりの夫婦の姿があった。 かつて人間に喧嘩を売って返り討ちにされたあの二匹だ。 二匹は心底ゆっくりできない顔をしていた。それもそのはずで野良まりさは黒帽子の鍔が丸ごとなくなっていた。 野良れいむの紅白リボンは右半分が丸ごとなくなっていた。当然かつての人間にやられたものだ。 お飾りが欠損したゆっくりはゆっくりできない。だがそれ以上に…… 「ゆゆっ!あんなところにゆっくりできないゆっくりがいるのぜ!」 「ほんとね!まったくいなかものなゆっくりだわ!」 「ちょっとせいっさいっしていこうよー!ゆっくりできないゆっくりあいてなららくっしょうっなんだねー!」 「ゆふん!でいぶのつよさをみせてあげるよ!」 「「ゆ、ゆあああああああ………」」 お飾りの欠損を見つけた付近の野良ゆっくりが毎日毎日この野良夫婦を虐めにきた。 その虐め行為はまさにそれは覚悟なき戦いそのものである。 勝つ負けるを完全に度外視した、命を失う覚悟なしで命を弄ぶ……そんな一方的な戦いである。 お飾りを傷物にされ、すっかり自信をなくした野良まりさと野良れいむには この理不尽な暴力に対抗しうる気力はもうない。 思い込みの力を失ったゆっくりはとたんに弱くなるものだ。 野良夫婦は他の野良ゆっくりに一方的に虐められるばかりであった。 「ゆ、ゆんやあああっ!もうやべでよぉぉぉっ!ばりざをゆっぐじざぜでぇぇぇぇっ!」 「ごべんなざい!かくごじないでけんかうってごべんなざい!もうにどとじまぜん!じないがら…… これいじょうれいぶをいじべないでぇぇぇっ!ゆんやあああああああああっ!!」 勝てばすべてを得る、負ければすべてを失う真剣勝負は覚悟も勝算もなしに気安く売っていいものではない。 負けてお飾りを失った野良夫婦は死ぬまで思い知らされることになるだろう。 覚悟なしに気軽にやってしまった一世一代の真剣勝負、その結果の重さというものを…… 今まで書いたもの anko3367人間に飼われるというのは… anko3370野良ゆは人間に関わってはいけないという話 anko3379親の罪は anko3401たすけあい anko3410世紀の凶悪立てこもり事件 anko3416選んだのはお前だ anko3440ぷくー!をしてみた anko3479この世はでっかいゴミ捨て場 anko3486胴つきさんはゆっくりできない anko3501胴つきさんはゆっくりできるね! anko3503じゃまもの anko3509ゆっくりいーたー anko3522野性のゆっくりとゆっくりしてみた anko3526気持ち悪い! anko3534ゆっくりしているゆっくり anko3537野性のゆっくりとゆっくりしてみた2 anko3545霊園の野良ゆ対策 anko3570自画自賛 anko3582親と子の契約 anko3585賢いゆっくり anko3605ゆっくりできるモノを分け合う anko3624ありふれたつまらない疑問
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『間違い』 4KB 小ネタ いつもの小ネタです 「ゆぐぐ…どぼじで…なんだぜっぜ…」 まりさは困惑していた。 こんなはずではなかったのにと。 群れで一番だった自分が、人間に負けるはずがないと。 「どうしてって言われてもな…ゆっくりが、人間に敵う訳ないだろ?」 一番聞きたくない言葉が、男の口から発せられる。 まりさはその言葉を、必死に頭の中で否定する。 これでは、何の為に山から人里へ下りてきたのか分からない。 「まりさは…おやまでいちばん、ゆっくりしたゆっくりなんだぜ…かりも、かけっこも…いちばんじょうずな…さいきょうのゆっくりなんだぜ…」 その言葉を聞いた男は、ふっとため息をつく。 「あーやっぱりお決まりのパターンか。いろいろ間違ってる、アホゆっくりか」 「なにをいって…まちがってなんか、いないんだぜ…じじつなんだぜ…まりさは、おやまでいちばん…ゆっくりしたゆっくりなんだぜ…!」 男を睨みつけながら、途切れ途切れに言葉を返すまりさ。 だが男は、あきれた顔でまりさを眺める。 「また始まったか…間違いゆっくりは全部そう言うんだよな…いいか?まずお前は2つ間違っている」 「ゆ?なにをいって…」 「まず俺に負けた時点で、お前は最強ではない」 男の言葉に、怒りを募らせていくまりさ。 全身をぶるぶると震わせ、大声で講義する。 「なにいってるんだぜぇぇ!きょうは、ちょうしがわるかったんだぜぇぇ!にんげんが、ひきょうなてをつかったんだぜ!きょうは、たまたまだったんだぜぇぇ!!」 「そうか、だが、負けたらそれで終わりだ。お前も山で暮らしていたなら知ってるだろ?動物に、れみりゃに負けたゆっくりはどうなった?調子が悪かろうが、負けて死んだら終わりだ」 男にそう言われて、悔しそうに唇をかむまりさ。 「ゆぐぐっ!なにいってるんだぜ!ここからぎゃくてんなんだぜ!まりささまの、しょうりなんだぜ!」 「それとだ、よく考えてみろ。本当に『ゆっくり』してるなら、狩もかけっこも、一番上手い分けないだろ?ゆっくり、のんびりしてたら、一番になれないって」 「ゆ?」 男の言葉に、まりさは固まった。 「一番かけっこが早いって事は、それだけゆっくりしないで跳ね回ったって事だろ?狩だってそうだ。ゆっくりしないで狩りをしているから、一番なんだろ?」 「なにいってるんだぜ!いちばんだから、ゆっくりしてるんだぜ!そんなこともわからないんだぜ?!」 男の言い分に憤慨するまりさ。 ボロボロにされた事も忘れて、必死におさげを振り回して講義する。 「そんな事も解ってないのはお前だよ。ゆっくり出来ないゆっくりだから人間に喧嘩を売るんだよ。本当にゆっくりしてるんなら、喧嘩や争いなんてしないんだよ」 「ゆぅ?!………なにいって………まりさは、ゆっくりしてるから、にんげんをやっつけにきたんだぜ!わるいにんげんをやっつけて、ゆっくりのためのゆっくりぷれいすを…」 「あぁ…そうか、もうひとつ間違いがあったか…」 「なにいってるんだぜ!まりさはなんにも 『お前の様なゆっくりが、この世に存在するのが間違いだ!』 ゆっげぇ!」 男はそう言うと、まりさを思い切り蹴飛ばした。 まりさは豪快に吹っ飛ぶび、地面に叩きつけられた。 「ゆびぃ!ゆがっ!ゆごっ!どぼじで…まりざ…なにもまちがっで………こんなの…うぞだ…ゆご…ご…」 「嘘でも何でも良いけど、お前今から死ぬんだよ。それが全てだろ?まあ、死ぬ前に考える時間くらいはくれてやるよ」 男はまりさのあんよを潰すと、畑の隅にあるゆっくり晒し台場まで運んだ。 晒し台には既に先客が数匹おり、どのゆっくりも傷だらけでボロボロになっていた。 「ゆっぎゃぁぁぁぁ!なんなんだぜこれはぁぁぁ?!ゆっくりできないぃぃぃぃ!!」 「そうだろ?これはお前と同じ、いろいろと間違いゆっくりなんだ。間違った考えで人間の畑に来るからこうなった。わかりやすいだろ?」 男は先客のゆっくりを、一匹ずつじっくりと見せて回った。 あるゆっくりは、皮がは剥がされており。 あるゆっくりは、何故か両目がなくなっており。 あるゆっくりは、お飾りと髪の毛がなくなっており。 あるゆっくりは、体のあちこちに木の枝が刺さっており。 生きている物も居れば、既に死んでいる物も居た。 「どうだ?これはたぶん、近所の子供等が悪戯したんだろうな。まあ、鳥に食われたやつも居れば、雨で溶けたのも居る。どれも惨めでゆっくりしてないだろ?」 「ゆあ…あ…あ…どぼじで…こんなひどいこと…ずるんだ…ぜ…?ゆっくりできな…い…」 「あぁ?それも毎回聞かれるな。お前達は、間違った…ゆっくり出来ないゆっくりだからこうなったんだ。ゆっくり出来なくて正解だろ?」 「ゆわぁぁぁぁぁ!!まりざ、まちがっでないぃぃぃ!まちがっでないんだぜぇぇぇ!こんなの、ゆっくりできないぃぃぃ!!」 「まあ、間違ってなかったら、こんな目に合う事もなかっただろうに。そこでゆっくりと死んでいってくれ」 「ゆえぇぇぇぇぇん!やだやだやだぁぁぁぁぁ!まりざ、こんなところでじにだくないぃぃぃぃ!ゆっくり、ゆっくりじだいぃぃぃぃぃ!!」 男は、涙を流してガタガタと震えるまりさを台に置くと、畑に戻っていった。 まりさは男が去った後も、ゆんゆんと泣き続けた。 完 徒然あき
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『品評会』 20KB 虐待 制裁 考証 いたづら 嫉妬 実験 飼いゆ 野良ゆ 姉妹 希少種 現代 虐待人間 独自設定 見方を変えればアンチっぽいけどそうじゃないよ。わかってねー。 品評会 嘘あき おまけ その1 住宅街にある、一際目立つ大きな二階建ての一軒家。 BGMと化しているニュースのアナウンスを聞きながら、さとりは家の主を待ち続けます。 「れいむ。あなたのきもちはわかりますが、わたしのちからではどうすることもできないのです」 「……………」 樫の木で出来た食卓の上には、透明な箱が一つ。外部からの音は内側へと通るが、内側からの音は 一切漏れない、加工場製のゆ虐御用達の品です。 その中には公園で拾われたれいむが入っていました。 ですが、容姿は一ヶ月前とは違い、ヒラヒラ綺麗な紅白リボンは目の前で八つ裂きにされ、烏色の 髪の毛は所々引きちぎられ、頭皮にはネジ穴が4本。さらに、若々しく皺一つ無かった頬には無数の 切り傷の跡が。瞼は“すーやすーや”をさせない為に切り落とされ、両目はスプーンで何度もほじく られ右目の視力はすでに無く左目も時間の問題です。 ですが、れいむの口だけには何もされていません。歯を抜かれることも舌を抜かれることも、辛い もの・苦いものを食べさせられたこともありません。どうしてでしょうか? 話は戻して、さとりは自分の体と管を通してつながっている三番目の目“サードアイ”をれいむに 向け、心を読み続けます。 「おちびちゃんですか? ……おねえさんがふらいぱんでいためてしまいましたよ」 「………」 「いためるというのは、あついてっぱんのうえにやけしぬまでゆっくりをやくことです」 「…………!!!」 「そうです。あなたのあんよとおなじことをしぬまでやらされたのです」 お姉さんが手始めに行ったれいむへの虐待。後々の虐待で暴れて抵抗させない為に、火が噴き出る ガスコンロの上で、れいむの頭を押さえつけたのです。あの足の速かったちぇんのあんよのように焦 げ色で、カサカサの炭に成り果てました。 「…………!!!!!」 「わたしだって、いやなんですよ……そりゃ、あなたのこどもをたすけたかった」 「……!!」 「むちゃをいわないでください。むりなものはむりです」 「…………………………!!!!!」 「あなたはわたしにしねというのですか?」 「………」 「おねえさん、またあなたにこどもをつくらせるでしょう」 「………!?」 「……なぜ、うれしいのですか?」 「………!!!」 「そうですか。いらぬきたいをもたないほうがよいかと」 「…………!!!」 「かわいいからといって、おねえさんがやめるわけがないでしょう。なんかいこどもをころされれば きづくのですか? なんどもなんどもいいましたが、あなたがさいしょのいっぴきじゃないんですよ 。ぜんれいがごまんとあるのです」 れいむの口はピタリと止まりました。精子餡のアンプルを撃ちこまれ、子供を作らされたのはこれ が初めてじゃない。 子供を苛め抜く様を親に見せるのも古典的で立派な虐待の一つなのですから。 「…………」 ソファーに座っているさとりは、机に振り向いた体を戻して背もたれに体を預けました。 されど、顔はテレビに向けながらもサードアイを遠隔操作し、ソファー越しからもう一度心を読み ます。 「………」 「どうして、わたしがあなたにかまうか、ですか?」 「………」 「わたしは、こころをよむゆっくりなんですよ」 「………」 「そうですね。ふつうじゃゆっくりできないゆっくりですよね。わたしは、まちのこうえんであくま のことしてせいをうけてから、ずっといじめられてきました。“うすきみのわるいゆっくり”とさげ ずまれ、にがいおもいをしつづけました。ですが、そうしなければならないりゆうがあるのです」 「………?」 「わたしは、こころをよんでゆっくりするゆっくり。こころよむことがしょくじとおなじことなのです」 「…………!!」 「そうですね、ごはんさんといっしょなのですよ」 「………」 「このはなしもなんどめでしょう。いいかげんおぼえてはくれませんか?」 「…………!!!」 「ええ、しってます。れいむさんはおうたをおぼえるのがじょうずだと」 「………………!!!!!」 「わ、わたしがうたうのですか?」 「………!」 「たしかに、あなたがおしえてくれたうたをおぼえてはいますよ。ですが、うまくうたえるじしんがありません」 「…………」 「……わかりました。あなたのかわりにうたいましょう」 「……………………!!!!」 さとりは大きく呼吸を取り、喉を大きく開きました。 「それではいきますね。まったりーのひーゆっくりーのひー……」 初めての歌を歌い終えたさとりは、口をモゴモゴと動かしてれいむに尋ねます。 「こ、これで、まんぞくですか?」 「…………!!!!」 「そんなにじょうずにはうたえませんでしたが、よろこんでくれてなによりです」 「………………」 「え、おせじでもうれしいですよ」 「…………………!!!!!」 「うそじゃないって? そんなことはわかってますよ」 「………」 「でも、こっぱずかしいものなのです」 「……?」 「そーゆーものなのですよ」 「………」 和気藹々とした空気が流れる時間も終わりに近づいていきます。さとりは壁に掛かっている大きな 振り子時計を確認しました。 「まずいですね。そろそろじかんです」 「……………」 お姉さんが帰ってくる。今日もまた、れいむを虐待して、いつも通りに床につくのでしょう。さと りだって、お姉さんに抱き抱えられながら、ふかふかお布団ですーやすーやです。その間れいむは狭 い箱の中で身動き一つ出来ず、涙を流して悲しくなります。眠ることも許されず、ただ泣くのです。 まりさのように体が溶けてしまうほどの体液を排出したとしても、れいむの体が溶けてしまうこと はありません。なぜなら、れいむの体は複数の薬剤によって防水・エレエレ防止加工等自殺が出来ない体 になってしまっているからです。また、知能が低いのも災いして、自殺を選ぶという選択肢がありません。 「…………」 「わたしがねたましいですか?」 「……………」 「そう、ですか」 「…………」 「れいむはれいむだからですか。そうですね、わたしはわたしですからね」 せめて、ありすのように妬む心があれば、この地獄の中でもちょっとだけゆっくり出来たでしょう。 先代の犠牲者たちも、虐められないさとりを妬んでずっと暴言を吐き続けたのですから。 ですが、れいむは違いました。 「あなたは、じゅんすいすぎるのです」 れいむは馬鹿だから、世界がゆっくりしていることを信じて疑いません。 「それもまた、ゆっくりのかたちなのかもしれませんね」 「………!!!」 「はい。ゆっくりしていってね!!」 その言葉で締めをくくり。 今日もまた、さとりの目の前でお姉さんの虐待が始まる。 「ゆぎゃぁああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ! !!!!!!!!!!!!!!!!」 何度も何度も振りかざされる張り手にれいむは怯えをみせます。 自慢の美声は隔離された地下室の中を駆け巡り、お姉さんの嗜虐心をくすぶります。 「もう、やめじぇくだしゃいぃいいいい!!!!!!!!!!!!!!!!!!」 そう、この声を聞くためだけにお姉さんはれいむの会話能力を残したのです。 透き通るように響く悲鳴は虐待の成果を確かなものにする。スポーツ選手の勝利の雄叫びがより感 動を生み出すがごとく。 「やべろぉおおおお!!!!!!!!!!!」 そんな姿をさとりは生気のない目で見届けます。 さとり自身が先程述べていましたが、さとりは心を読むことで腹を満たすゆっくりです。その心が強 い感情をいだいたものであれば、さとりの幸福度が増しゆっくりできるのです。 そう、お姉さんがゆっくりを虐待する理由は虐待嗜好とは別に、飼い主としてさとりをゆっくりさせ るためだからです。 「ねえ、さとり。ゆっくりできた?」 「はい」 機械のように決められた動きをするさとりの口。 通常のさとり種同様、れいむの虐待によって心は満たされています。生まれ持ったサディスティック な感情が体を駆け巡り、オルガズムを呼び起こすのも事実です。ですが、さとりはゆっくり出来ませんでした。 「私は飼いゆっくりをゆっくりさせられる飼い主様だからね」 おまけ その2 お姉さんは普通の人でした。小さい頃から何の取り柄のない、どこにでもいるような子供です。けど お姉さんは立派な両親の子供でした。 両親はお姉さんを将来ゆっくりできるようにと、ひたすら勉学に打ち込ませました。幼稚園の頃から母 が付きっきりで勉強を教え、小学校の頃には週五で著名な進学塾でシゴかれ、中高大学一貫制の都内髄一 の私立中学に通い。 けれど、お姉さんは付いて行くのに精一杯でした。だって、普通の子なのですから。努力をしたって超 えられない壁が存在するのです。ゆっくりできない生き方を強いれ続けられたのです。 「私はがんばるわ」 お姉さん本人は辛いと思ったことは数あれど、諦めたり放り出そうとしたことはありません。だけど、 黙って貯めた心の淀みは消えずにずっと残り続けました。 「まりしゃがわるきゃったですぅうううううううう!!!! ゆるちてぇええええええええええええええ !!!!!!!!!!!」 公園や商店街の路地裏に潜む野良ゆっくりを捕まえて、両親が居ぬ間に自室でじっくりと虐めることだ けがお姉さんの楽しみでした。一般で売られている粗悪品とは違う防音性能の優れた加工場製の高級透明 箱もなけなしの小遣いで購入しました。 「何も努力をしてこなかったくせに、いっちょ前にゆっくりしてさ。その癖、あまあまを寄越せとゆすってくるなんて」 「ごごごご、ごごめんなさいはなんどもやったでしょぉおおおおおおおおお!!!!????」 「ごめんで済むと思っているのか!!」 怒りで我を忘れ、手に持った包丁をまりさの頭上に突き立てます。 「ゆゆゆゆゆゆゆゆゆ」 白目を向いて痙攣するまりさ。どうやら、中枢餡を傷つけてしまったみたいです。 「あーあ。やっちゃった」 「ゆぴぴぴぴぴぴぴぴ……ゆぎっ!!」 手に掴んでいる柄の部分を下ろし、まりさを真っ二つに割ってしまいました。 「もっとゆっくりしたかった」 口が縦に半分に裂かれていても、ダイイングメッセージを残せる。ゆっくりの不思議の一つです。 ですが、お姉さんにとっては慣れっこのこと。まりさをゴミ捨て場に放り投げ、代わりのゆっくりを探 しに公園に赴くのです。 ゆっくりを捕まえるにあたって、2パターンの法則があります。前者は、脅しをかけてくるゆっくり・ 飼いゆっくりにしてくれと頼むゆっくり。このパターンが一番楽で、適当に相手の言うことを聞いていれ ば捕まえることが出来る。先程殺されまりさはこのパターンに当てはまります。後者は警戒をするゆっく り。馬鹿なゆっくりは甘言にホイホイ誘い出され、賢いゆっくりは粘りに粘って篭絡するか、実力行使か。 後者はれいむが当てはまります。 「ゆゆ~、そ、それならかいゆっくりになってやってもいいのぜ!!」 まんまと引っかかった公園のまりさは次の犠牲者としてお姉さんの元へ擦り寄ります。 「いもうとまりさ! そのひとからはなれなさい!!」 茂みの中から声が聞こえます。 「ゆゆ? そのこえはゆっくりしてないさとりなのぜ!! ゆっくりしてないさとりはどっかいってね!! ! まりさがかいゆっくりさまになるからってぱるぱるするんじゃないのぜ!!!」 声の主は隠れたまま、まりさを説得します。 「このおねえさんはぎゃくたいおねえさんです。あなたはかいゆっくりにはなれないのですよ? それでも いいのですか!?」 「まりさがねたましいからってうそをいうんじゃないのぜぇええええ!!! このうそつきさとりがぁああ ああああ!!!!!!!!」 「うそをついているのはあなたたちじゃないですか。ほんとうのことをわたしがいっても、あなたたちはう そをかくそうとうそをはきつづける。そして、ほんとうのことをいうわたしをひがむ。まりさだって、けいけんしたでしょ!?」 「うるさい! ほらふきさとりはせいさいするよ!!」 「だから、うそはいっていません。いいから、そのひとからはなれてください!!」 「ゆぎぃいいいい!!!! もうおこったのぜぇえええええええ!!!!! ほらふきさとりはしねぇえ えええええええええええ!!!!!!!!!!!!」 藪に向かって駆け出すまりさに、お姉さんの足が滑り込みます。 それに躓いて、まりさは顔で受身を取りました。 「ゆべ!」 強打した顔の痛みに悶えるまりさ。その隙にお姉さんはまりさのお帽子を蹴り飛ばしました。 「ゆゆゆ? ゆがっ!!!!!」 そのまま靴の裏でまりさに圧力をかけます。 「ゆぎぎぎぎぎぎぎ………」 口は地面とチュッチュしているのでうまく喋れません。 抵抗しようと楕円形になってしまった胴体部分を動かしますが、一向に這い出ることが出来ません。 「ゆぎゃぁあああああ!!!!」 「さとりだっけ? なぜ、私が虐待お姉さんだって思うのか、教えてくれない?」 踏みつけている左足に力を込めて、お姉さんはさとりに尋ねました。 「あなたは、わたしのことをふしぎがっていますね。そして、おのずとこたえもわかっているはずです」 心を読まれているのか。いや、ただのブラフなのかもしれない。 「いえ、わたしはほんとうにこころがよめます……その、わたしはきしょうしゅというしゅるいだからでしょう」 「ゆぎぎぎぎぎぎ……」 目を見開いて、お姉さんは言葉をつなげようとしますが、さとりがそれを許しません。 「わたしをつかまえてみたいというよっきゅうはばればれです。いもうとをころして、かけだしても、むだ です。わたしは、きちんときょりをとっているのですから」 「なら」 「ゆびぃいいいい!!!!!」 まりさの頭上にある足の圧力が更に増します。 まりさのお腹ははち切れんばかりに膨らみ、あにゃるからはうんうんとは違う中身そのものが漏れ始めました。 「……きょうだいがころされるのをだまってみられるほど、わたしはつめたいゆっくりではありませんよ」 「そうね。あなたがこの子の代わりになってくれるのなら、考えてあげなくもないわ」 息苦しい体を何とかしようとするまりさの喘ぎ声。 「おひとつよろしいでしょうか」 さとりは相手の了承を聞く暇もなく言葉を繋げました。 「あなたがほんとうにやるべきことは、じぶんのうっぷんをはらすのではなく、げんじょうをちょうせいし はじめることからじゃないのでしょうか?」 茶々を入れず、お姉さんは黙ってさとりの言葉を聞きます。 「たしかに、いきることはたいへんです。さらに、あなたはわをかけてたいへんなのもわかります。ですが、 こころがすさんだままいきることはできないのですよ。ひとやいきものはどこかでくぎりをつけたりしてせいごうせいを」 「黙って聞いていれば何を言うのやら」 「いいからきいてください! だからこそ、わたしはせいびしやくをあなたのかわりにやります!! だか ら、いもうとをはなしてあげてください!!!」 「………」 入り混じる思考の波が複雑で、さとりは考えを読むことが出来なかった。けど、お姉さんが悩んでいると いう状況だけでも当初と比べてマシといったところでしょう。 動きにキレがなくなり脂汗をかき始めたまりさを助けるために、さとりはじっと待ち続けます。 「……それなら、あなたの言う通り、カウンセラー役をやってもらおうかしら」 「けど、まりさをひとじちにするなんて!!」 「私があなたを信用していると思う?」 「くっ………」 渋い顔をしたところで、さとりには選択肢がありませんでした。 「それなら、行きましょうか」 「いじゃぃいいいいいいいいいい!!!!! おサゲを掴まれて泣きじゃくるまりさを追い、さとりはお姉さんに飼われることになりましたとさ。 おまけ その3 それから、さとりは千夜一夜物語の奴隷のようにお姉さんの心を読み続け、最良と思える言葉を述べてきま した。それは、人との付き合い方であるとか、勉強との接し方であるとか、将来の選択についてだとか。 妹まりさは辛うじて生きていました。使われなくなった透明箱に入れられ身動きの取れない状態ではありま したが、虐待されることはなく餌と水だけはちゃんと与えられました。時折、まりさは文句を言いますが、お 姉さんは黙って人質としての正しい扱いを施しました。 「さとりともうします」 ある日、さとりを部屋でこっそり飼っていることを両親の前で暴露しました。元々はさとりの提案であり、 お姉さんに自信をつけさせるためのリクリエーションの一つです。 舐めるようにさとりの体を見定める両親に、お姉さんは心臓の鼓動は高まります。 「ふむ。なかなかお利口さんじゃないか」 「ありがとうございます」 父の手がさとりの頭を優しくなでます。 「でも、驚いたわ。あなたがゆっくりを飼いたいなんて言うんだから」 母の微笑む姿に、お姉さんの頭はこんがらがってしまいました。 どうして、厳しい両親がお金・手間隙がかかるペットを許してくれたんだろう。勉強のじゃまだと言って、 捨ててしまうとばかり思っていた。もし、捨てられていたとしても隠れて飼うつもりではあったが。 「それでは、ゆっくりさせていただきます」 「そうね、ゆっくりしていってね」 だが、両親の顔は新しい家族を出迎えるものでした。 「これで、わかったんじゃないのですか?」 心から何かが剥がれ落ちた感触を自室の椅子に座って確かめる。 「しんじられないとおもうかもしれませんが、あなたはあいされているのですよ?」 お姉さんは黙ってうなずきました。 「だから、わたしのやくめは……もう………おわりです」 遺言となるはずだった言葉を残し、さとりはその場で倒れました。 椅子を蹴飛ばし、さとりの体を揺さぶるお姉さんの姿を最後に、目の前が真っ暗闇に染め上がりましたとさ。 おまけ その4 「……ぎっ………やめっ……ぶぎぃいい……」 複雑怪奇とも言える膨大な情報量を有した思念がさとりの心を潤します。 「いぎゃ、やべ、やべじぇぇええええええええええええ!!!!!!!!!」 涙混じりの悲鳴が、ドラム缶の中にいるみたいにさとりの体の中へと響きます。 「どぼじでごんなごどをずるんだじぇぇええええええええええ!!!!!!!!!!!!」 聞き覚えのあるこの声は妹まりさのもの。さとりは死んだはずの体を起こしました。 「これは………」 薄暗い電灯がともされている灰色だらけの見覚えのない空間。 ココはどこだと辺りを見回すと、髪の長い人間と妹まりさらしきものが何かをしていました。 「あの!」 声に反応した人間がいきなり振り向いてきました。 「やっぱり、あなた……そんなに、やつれて………」 「お、おねえさんですか?」 霞む目を凝らしながら朧気に映る輪郭が精密度を上げていきます。 そこにいるのは、何一つ変わらないあのお姉さんの姿がありました。 「どうして……」 疑問を投げかける前に、お姉さんの思いがさとりの脳内を強くノックしました。 「あ、ああ……」 ただ震えるだけのさとりにお姉さんは優しく髪を手櫛で梳いてあげました。 「そう、一週間。あなたが寝込んだ原因を探ろうと必死だったわ」 「それについては」 生真面目な顔で、お姉さんは言葉を遮ります。 「ああ、わかってる。あなたがそういう性格なのは分かっているわ」 「なら、なぜ、わたしをそのままにしておいてくれなかったのですか?」 「あなたを死なせたくなかったからよ。私のエゴで」 公園時代のさとりは多種多様なゆっくりの中で暮らしていたため、心を読むには事欠きませんでした。です が、妹まりさの安全のために、お姉さんの部屋でこっそりと暮らさなくてはならなかったのです。つまり、心 を読む事が出来ず栄養失調になって寝込んでしまったというわけです。 ですが、サードアイは静かなる死を許しはしませんでした。勝手に心を読み、最低限のエネルギーのみを使 いさとりを仮死状態にさせ続けたのです。 「さとりの文献や情報が少なくて、探すのに手間取ったのよ。まったく、お腹が空いたのならそう言えば良い のに。ホント、馬鹿な子ねぇ」 さとりを蘇らせるためには何をすればいいのか。それは、大量の思念を注ぎこませること。その為には、強 い思念を発するゆっくりを探しださねばなりません。いえ、作り出せばよいのです。 「こわくなんてあるものですか! あなたは、わたしがいなくてもだいじょうぶでしょ!?」 「ええ、私はあなたに依存しているわ」 「だったら、ひなはとびたつものでしょうがっ!!」 「後を濁した鳥の言う台詞? だから、言ったでしょ。これは私のエゴだって」 「あなたのいいぶんだってわかります。そして、おねえさんはわたしのいいぶんだってわかっているはずです ! あなたのえごはゆがんでいる!!」 「どうして?」 「いぞんということば。そのことばはあなたにとってのろいでしかないんですよ、おねえさん!!」 「私は、あなたを友として愛しているのに。どうして……」 「わたしはせいぶつです。いきものなんです。そして、あなたたちとおなじようにいきることをかんがえつづ けるいきものです。あなたは、あなたはわたしになにかをあたえたのではなく、なにかをぬすんだのですよ!!」 「言いたいことはそれだけかしら?」 「………あなたにはむだなのですか」 「飼いゆっくりになると言ったのは誰かしら」 「わたしです。でも、ぎむをはたせなんて……」 「私もあなたとの約束を破った。でもね、仕方なかったのよ」 「かいぬしとしてのぎむをはたさなければならなかったからですか」 「死人のように眠る姫様には甘ったるいキスではなく、刺激的な何かが必要だった。それは、ネクロフィリアだったり」 「ことばのいみはよくわかりませんが、だいたいのことはわかります。だからといって、なにかをぎせいにするのはよくないです」 「さとりも私も物を食べて生きている。幸福だって築きあげることだって出来る。でも、原材料は可塑性であるのか」 「うばいあいなんて、ふもうすぎますよ!! だからこそ、めのまえにあるものをへいきできずつけるのはよ くないです!! そりゃ、だれかがこうふくになれば、だれかがふこうになるかもしれません。でも、せっきょ くてきにするひつようはありますか!!?」 「しょうがないのよ。私は、私は自閉的だから」 「あなたのせかいにいつづけることなんて、わたしにはできないのですよ? こどものだだっこはよしてくださいよ!」 「分かってる。分かってるけど、その一歩が怖いから」 「いしばしをたたきすぎてわれることはないです。ですが、じかんだけがすぎさるのですよ!?」 「それでも、私にはあなたが必要なの」 「あ、あなたは……いっても………むだですか」 「分かっているつもりのままで終わりそうな気がして、だめなの。本当にごめんなさい……」 「だからって……まりさを……わたしのいもうとを………」 「その妹はあなたのことをさんざん罵っていたけど」 「どんなにきらわれていようと、りんじんをたいせつにすることはあたりまえです。きょうだいならなおさら」 「お人好しなのかな。でもね、私だってあなたを愛してるから。だから、あなたを扱き下ろす薄汚い黒んぼを 殺したくてたまらないのよ!!!」 「わたしのえごをそんちょうしてくださいよ!!」 「だめ!!!! 私には堪えられない!!!!!!」 さとりは千の言葉を語りました。それは、所謂“命乞い”という物です。 しかし、お姉さんはその言葉に耳をかたむけることはありませんでした。 「さとり、しっかり見ててね」 「もうやめてぇえええ!!!!」 凄惨な光景がさとりの心を満たすのと同時に、お姉さんの心が黒ずんでいくのが見えた。 「おねえさんは、ただはけぐちをみつけたかっただけで、ほんとうは!」 本当はしたくなかったのです。お姉さんは元々心根が優しく引っ込み思案なだけの女の子でした。ゆ虐に関し ても、憤りのない感情をぶちまけるだけの遊びでしかなかったのです。 ところが、さとりが来てからは自分を整理することが出来、ゆ虐をする必要はなくなったのです。 すると、そうなればさとりへの依存が高まり、さとりが生きていることを強く願うようになってしまいました。 さとりから教えてもらった命の尊さ。それは、命への尊敬。 命を尊敬するからこそ自分の生き方に自身が持てる。自分を尊いと思うから自分を大切に出来る。それは他の生物に対しても同じで。 でも、命は不平等なのです。だからこそ、助けたい人がいたらどうすれば良いのでしょうか? 「さとり、私が貴方を助ける番よ」 幾つもの時を超え、さとりはお姉さんの姿を見続けてきました。 「もうやめちぇ……まりさ……おうち………」 心のなかで涙を流しながら傷つくお姉さんを見て、さとりのお腹はいっぱいに成りましたとさ。 注意:私はアンチじゃないですよー
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『虐待 反転 詭弁』 5KB 虐待 考証 番い 野良ゆ 現代 独自設定 ほとんどが台詞での独自設定説明です 「ゆげええええええ!!!」「ごめんにゃしゃいい!!!」 「またやっているのか」 「お、ひさしぶり」 1月ほど会っていなかった友人の家を訪れると、ゆっくり虐待の真っ最中であった。 垣根のスキマから入り込んで庭でおうち宣言をやらかしたれいむとまりさの番を足焼きして、 お飾りと髪の毛をむしり取って目の前で燃やし、ハンマーで皮が破けない程度に殴りまくって、 タバスコ付きの釘をまむまむとあにゃるに挿入しているところだった。 こいつは人間にも動物にも優しい好人物なのだが、何故かゆっくりに対しては異常な執念で虐待を加える癖があった。 それでいてゆっくりの事は嫌いではなく、ゆっくり関連の書籍やグッズを買い集めたり、希少種の飼いゆっくりや野生ゆっくりを 見るために遠出したりと、俺の知人の中では一番のゆっくり好きと言っていいから不思議だ。 「家に入ってきたゆっくりをその場で潰すとか、罰を与えて人間に対する恐怖を与えてからから帰す、と言うのならわかる。 でもここまでひどい、絶対に生きて帰れないような虐待を延々と続けて苦しませるというのは理解できないね。」 「いや、これは虐待じゃないよ。むしろ愛でといってもいい。」 「どういう事だ?」 「そうだな、まず…ゆっくりの起源について知っているか」 「最初のゆっくりがどこから来たかって事か?知らんな。教えてくれ。」 「僕も正確なことは知らないよ。だからこれからはなす事はあくまでも仮説だ。第一に、ゆっくりは饅頭だ」 「そのくらいは知ってる。」 「小麦粉の皮と餡子の内臓というきわめてシンプルな構造でありながら、生物としての活動している。 これは既存の生命化学では説明できない。つまりゆっくりは超自然的存在である。」 「要するに妖怪とか精霊とかそういった類のものか。」 「その通り。第二に、ゆっくりは人に似ている。 人間の頭部とよく似た形状で、人間の言葉をしゃべり、人間の真似事のような社会を作っている。」 「確かにゲスなゆっくりとゲスな人間を比べたときに、大して差がないと感じて嫌な気分になる事があるよ。」 「以上の二つから次の仮説が導かれる。すなわち『ゆっくりは人間を模して作られた饅頭が妖怪化したものである。』」 「えらく飛躍したな。」 「あくまでも仮説だよ。それで仮説を検証するためにいろいろな資料を集めていたところ、まさにそれを裏付けるものが見つかったんだ。」 そういって友人は本棚から古そうな本を一冊取り出した。 「室井恭蘭と言う江戸時代の国学者が書いた本で、日本各地の変わった風習が書かれている。これは明治時代に復刻されたものだけど、 それでも古書店で結構な値段がした。恭蘭にはマニアックなファンが多いからね…」 「それはいいから、これに何が書いてあるんだ。」 「いかんつい脱線するところだった。ここを見てくれ。」 友人が開いて見せてくれた箇所の押絵には、茶を飲んでいる男二人と、人の生首のようなものがかかれていた。 「これはとある山奥の村の風習で、お客に早く帰って欲しいけどはっきりと言えない場合、人の頭の形をした饅頭を出して 『ゆっくりしていってね』と言うそうだ。」 「京都で言うところの『ぶぶ漬けでも食べていきなはれ』と同じようなものか。」 「そういうこと。饅頭を出すのは、当時の山村では甘味が貴重だから『あなたを丁重にもてなしています』という意味になるそうだ。 饅頭にしてはやたらと大型なのも同じ理由だ。」 「人の生首型なのは?」 「その理由は書いていないけど、たぶん大きさがちょうど良くて食べたくならない形と言うことだろう。これを出されたら食べずに すぐ帰るのが客の礼儀だし、高価なものなので使い回すのが普通だったと書いてある。だから食欲がわかない方がいいんだ。」 「使い回すって…腐らないか?」 「もちろん腐る。だから結局食べずに捨てることになり、それを怨んだ饅頭が妖怪になって蘇ると言う伝説もあるんだ。 その辺は恭蘭が妖怪について書いた別の本に載っているが、残念ながら今僕の手元にはない。」 「その妖怪がゆっくりと言うことか。それと苦しめるのが虐待じゃないというのはどう関係がある?」 「大ありだよ。もともとゆっくりは『ゆっくりしていってね』と言いつつ『早く帰ってくれ』と伝えるための饅頭だった。 そして妖怪になった後もその性質を残している。 つまり、ゆっくりの言葉は意味が逆転しているんだ。 そう解釈するとゆっくりの一見矛盾した行動がうまく説明できる。 子供を作ると忙しくなってゆっくりできなくなるとわかっているのに『おちびちゃんはゆっくりできるよ』と言うのは何故か -『おちびちゃんはゆっくりできないよ』と言う意味だから。 人間の生活環境をゆっくりしていると評価しながら「にんげんさんはゆっくりしていない」と言うのは何故か -『にんげんさんはゆっくりしている』と言う意味だから。 飾りが無くなったゆっくりや希少種を迫害しつつ『よわいものいじめはゆっくりできないよ』というのは何故か -『よわいものいじめはゆっくりしている』と言う意味だから。 それをふまえた上で聞いてみよう。れいむ、まりさ、『君たちはゆっくりしているかい?』」 「ふざけるなあああ!!!ゆっくりできるわけないだろおおお!!!」 「もっとゆっくりさせろおおお!!!」 「わかるかい?今のは『じゅうぶんゆっくりしているよ』『これ以上は必要ないよ』という意味なんだ。 これだけひどい目に遭わされてゆっくりしているというのも変に思うかもしれないがね。思考というものは言葉によって規定される。 人間と逆の意味の言葉を使うのだから、人間と価値観が逆転していても何の不思議もない。 これが愛でだというのはそういうことだ。」 それから友人は満面の笑みを浮かべてゆっくりに対し宣言した。 「これからも君たちをゆっくりさせるよ!…いや、させないよ!」 友人があまりにも自信たっぷりに話すので一瞬信じかけたが、よく考えてみるとおかしな所だらけだ。 その点をいちいち指摘しようかと思ったが、やめた。俺は友人ほどゆっくりの知識を持っているわけでもゆっくり好きでもないし、 興味のない事柄についていちいち議論をふっかけるほど論争好きでもない。 それに、ひょっとすると、友人の言ってることが正しいかもしれないじゃないか。 今までに書いたもの anko3589 ゆっくり対土下座 anko3603 ゆっくりをリセット