約 302,485 件
https://w.atwiki.jp/mgrpgar2e/pages/1340.html
メニュー>戦場サポート>非常呼集 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/2chroyal/pages/176.html
グンマーの大冒険 VS吸血鬼編 ◆i7XcZU0oTM 月が綺麗だ。 ガラにもなく、そんなことを考えてしまう。 ――――ああ、早く血を吸いたい。 結局、さっきの妙な髪形の男からは大して血を吸えなかったしな。 ま、どうせ吸うなら若い女の方がいい……。まだ、チャンスはある。 「……」 それにしても……ここはどこだ。 道なりに進んだのはいいが、誰にも出会わない。 若い女はおろか、男にすら出会わないとは。 ……あまり、時間が経ちすぎては困る。 朝にでもなれば、行動は大幅に制限されるだろう。 吸血鬼である以上、"太陽光"のリスクからは逃れられない。 "太陽光"は最も忌むべきものであり、避けるべきものだ。 そのためにも、夜の内に若い女の血を吸い、欲望を満たしたい。 朝になれば、血を吸うどころか身動きを取る事すら難しくなる。 ……まだ、時間に余裕はあるが、こういう事は早いに越した事はない。 「…………ふむ」 気がつけば、少し離れた場所に巨大な建造物が見えて来た。 あれは何だろうか?ビルのようにも見えるが、良くは分からない。 その時、ふと頭に浮かんだことがあった。 ……もしかしたら、この中に誰か潜んでいるかもしれない。 辺りはフェンスで囲まれているが、これくらいならば障害にもならない。 楽々飛び越え、そのまま小走りで建物に近づいて中を伺う。 ぼんやり明るい場所はあるが……詳しくは、入ってみないと分からないな。 キョロキョロと辺りを見回すと……入り口があった。 「……よし」 ぐるりと、建物の壁を沿うように歩く。 ……1分もかからずに、入り口に辿り着いてしまった。 ここから、入るか。 ウイーンと小さく音を立てて、自動ドアが開く。 これが開くと言う事は、停電している訳ではないようだな。 非常口のライトも点灯しているし、まず間違い無いだろう。 しかし、なぜ明かりが点いてないのだろうか。 別になくても支障はないが、何となく気になる……まあ、そんなことは些細な問題だ。 そこまで深く考える必要もない。 予想通り、中は結構広い。 見る限り、ここは吹き抜けのあるエントランスのようだ。 所々、非常灯が辺りをぼんやりと照らしている。 中を、じっくり見て回ってみてもいいが……。 「さて……どうするか……」 まだ、夜明けまでは余裕がある……。 じっくり、行こうじゃないか。 ◆ 「ドコナンダヨ……ココハ……(ここは……どこなんだろうか)」 獲物を探し、コンクリートジャングルをズンズン進んで行くグンマー。 本能のままに、そして他の参加者を探すためにズンズン歩く。 ……しかし、歩いている内に、1つの疑問が。 「シッカシ、ワケワカンネェナ……ナンデコンナバショデセイジンシキスルンダ……イママデキイタコトネーゾ」 (でも、分からないな……何故、こんなところでやるんだろうか? 今まで、聞いたことがない……) いつもは、大抵紐無しバンジーだったり狩りだったりするのに。 なぜ、自分の時はこれなんだろうか。 ……しかし、そんなことはグンマーにとっては些細な事であった。 「マ、ドウデモイイカ。ンナコトキニスルヒマアッタラ、トットトセイジンシキオワラセルワー」 (まあ、気にするほどの事でもないか。そんなことより、生き残る方が大事だし……) そして、スタスタと歩く事数分。 ……グンマーの意識が、ある建物に集中する。 「ウワー、デケェナオイ! ヤベークライデケェ!!(な、なんて大きいんだ……こんな物、見た事ない……)」 その何かの周りは、また見た事のない"何か"で囲まれている。 仕方無いので、よじ登って乗り越える。 ……改めて見てみると、余計に大きく感じる。 「ウッシャ、イッチョツッコンデミルカ!」 (よし、入ってみよう!) ここで、1つ問題が生じた。 ……残念ながら、グンマーは入り口の場所が分からなかったようだ。 もし分かったとしても、自動ドアなんて知るはずもないので、それはそれで問題が生じるが。 とにかく、グンマーには入り口が分からなかった。 なら、どうやって入るのか? ――――そりゃあ、もうこれしかないでしょう。 ( \/ /_∧ <./| /| /\___ ヽ/ /Д`/⌒ヽ / .| / / / // / /\/ ,ヘ i  ̄ \_/ /____// し' \_/ i />  ̄ ̄ ̄ ̄ i⌒ヽ ./  ̄>__ .|| | ※イメージ映像です /⌒ヽ i i \( .|/ / /\ .|| | i | /ヽ ヽ ∠__/  ̄ .|| | ヽ ヽ| |、 \_ノ > > || | \| )  ̄ ./V ___ ..|| | ____ .ノ ./⌒)∧ / ...____[__||__]___||___ / し'.ヽ ( .∨ /\________|__| // し' / /\  ̄ 勢いをつけて、窓から一気に突入! 鍛え抜かれた肉体が、砕け散ったガラスと共に、華麗に宙を舞う! それと同時に、へし曲がった窓枠が、大きな音を立てて吹き飛ぶ! ……そして、見かけからは想像もできないような軟着陸。 「ウッシャァ!(これでよし!)」 ……中はひっそりと静まり返り、誰もいないように見える。 とはいえ、油断は禁物である。 「オイ、ダレカイネェノカヨ! イルナラトットトデテコイヤ!!」 (誰かいますか! いるなら、出てきてくれー!) しかし、声は虚しく中に響き渡るだけだった。 なんだ、誰もいないのか? これなら、別にここにいてもどうしようもないな。 ……時間のムダだったか。 「チッ、ナンダヨ……トットトデルカ」 (むぅ、仕方無い……他の場所に行こう) そう思って、ぶっ壊れた窓から出ようとした時。 ……僅かな殺気を、グンマーの野生の勘がはっきりと捉えた。 一体、どこから? そう思った時だった。 「――――WRYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYY!!!」 「!?」 ズブッ、と鈍い感触と共に、首に指が突き刺さる! それと同時に、何かを吸い取られているような感覚が、グンマーを襲う! ――――いけない! そう思った瞬間、体が勝手に動いていた。 「…………イテェンダヨ、ヤメヤガレ!!」 相手の腕をつかみ、乱暴に放り投げる! それと同時に、突き刺さっていた指も乱雑に抜けていく。 ……ドロッとした感触が、首筋を撫でる。一体、今のは?訳が分からない。 でも、その中で1つだけはっきりしていることがある。 ――――ここは危険だ。留まっていてはいけない。 「……イワレナクテモスタコラサッサダゼ!」 (……ここは一旦逃げよう!) とにかく、今は逃げなきゃ。 碌に武器もないのに、得体の知れない相手と戦うのは得策じゃない。 ……それも、グンマーの野生の勘が告げていた。 躊躇わずに、壊れた窓から外に飛び出す。 そのまま、全速力でコンクリートジャングルへと走り去っていく。 「ナンダヨサッキノ!? イキナリクルトカヒキョウスギルダロ!!」 (いきなり襲い掛かって来るとは……危ない所だった) 疾走中、後ろを振り返る。 不思議な事に、追いかけられていない。 ……それを確認してから、普通の速度に戻った。 「ラ、ラッキー」 (よ、良かった) とにかく、今は逃げよう。 村を守る戦士になるためにも、ここでやられる訳にはいかないのだから……。 【E-2・テレビ局付近/1日目・黎明】 【グンマー@まちBBS】 [状態] 健康、首筋に血を吸われた痕、首元から出血(微量) [装備] 熱光学迷彩服(所々破れている)@攻殻機動隊 [道具] 基本支給品、PDA(忍法帖【Lv=00】)、ランダム支給品0~1 [思考・状況] 基本 優勝して、村を守る戦士になる 1 とりあえず逃げる 2 使えそうな武器を探したい 3 武器が見つかるまでは弱そうな参加者のみを仕留める ガラガラと、瓦礫の中から起き上がり、体についた埃やらを払いながら溜息をつく。 ……まさか、あれほどの力があるとは。 追撃されていたら、間違い無く殺られていただろう。 しかし、何を考えてそうしたのかは知らないが、幸運にも奴は逃げていってくれた。 その点は、感謝すべきだろう。 ……それに、なかなか珍しい物も味わえた。 (ふむ、男の血も捨てた物じゃないが、やはり女の血の方がいい……) 機会があれば、もう一度吸ってみたいものだ。 まあ、できればあんな強者と正面からやりあいたくはないが。 「ずいぶんと手荒な奴だった」 この私をこうも簡単に投げ飛ばすとは。 流石にあの程度で死にはしないが、無傷と言う訳にも行かなかった。 体のあちこちが痛む。骨は折れていないようだが、結構な数の打撲が……。 (少し、休息が必要だな) 不本意ではあるが、少し体を休めたほうがいいだろう。 ……なに、この程度ならすぐに治る。 「…………ふん」 【E-2・テレビ局1階/1日目・黎明】 【田代まさし@ニュー速VIP】 [状態] 吸血鬼化、打撲多数 [装備] なし [道具] 基本支給品、PDA(忍法帖【Lv=00】)、ランダム支給品(0~3)、石仮面@ジョジョの奇妙な冒険 [思考・状況] 基本:獲物を探す。 1 少々体を休め、怪我を癒す 2 治り次第、獲物を探しにいく ※再生力や不死性が制限されています。 ※人をゾンビにする能力も制限されています。 No.42:探し物はなんですか~? 時系列順 No.46:で、出たーww家から一歩も出ないでずっと隠れて奴wwwww No.43:希望的観測 投下順 No.45:カルネアデスの板 No.15:ヤバイ。最近の若者ヤバイ。マジでヤバイよ。 グンマー No.52:おっぱいなんて、ただの脂肪の塊だろ No.19:ありのままに今起こった事を書くぜ…… 田代まさし No.65:人間の証明 ~ A place in the sun~
https://w.atwiki.jp/nobel620/pages/22.html
カンカンカンカンカンカンカン――カンカンカンカンカンカンカン―― 外の非常階段を駆け下りる音が耳奥に鋭く響く。 普段、慣れ親しんでいない音。経験したことのない音。 まるで、日常から追い立てられるように。自分の席を強引に奪われるように。 逃げても逃げても、両脚からへばりついて離れない。 早くこの音から脱したい。地に足をつけたい。日常に戻りたい。 だからもっと早く降りなきゃ。 薄く残る夕陽の欠片は、この場所まで手を伸ばしてはくれない。 足元がおぼろげになり、まるで目の前の闇を蹴り飛ばしているようだ。 たぶん頭に血が回っていないんだろう。いきなり激しく運動したせいだ。私、貧血気味なのに。残業忙しくて夕御飯もロクに食べてないし。 場違いなほど的外れな思考は、混乱を紛らわすための本能的な処置だろう。ある意味、現実逃避のそれと等しい。 そんなことはわかっている。だけど―― こんな現実、信じられるわけがない。認められるわけがない。理解できるわけがない。 つい先ほど録画した脳内映像を再生する。 床に散らばる書類。机に埋まる上司の頭。血。アーミーナイフ。セーラー服。そして、天狗。 全ての情景がフィクション性を帯びている。言わば、非現実。非常階段。異常現象。非日常。 アレは、誰だ? 急激な運動によって空白に満たされかけた頭が、自らに疑問を投げかける。セーラー服を着ているってことは、学生? しかし、一般的普遍的な女学生は屈強な男でも手に余る大きさのアーミーナイフを軽々しくぶん回すものか? あんな華奢な手が、成人男性の首根っ子を真っ二つに弾き飛ばすことができるか? そもそもアレは、こんな高層階のビルに一体どうやって侵入した? 一つだけ、解ったことがある。 ここは、私がさっきまで生きていた世界とは、違う場所だ。 ランチタイムの一時に同僚と休日の予定を話し合ったり、使えない上司から残業のおこぼれをもらって一人愚痴ったり、仕事が終わって自宅に帰ったあとのビールの味を夢想しながら夕暮れ時のオフィスで一人残業に励んだり、そんな日常とはかけ離れたところで、私は階段を駆け下りている。
https://w.atwiki.jp/anirowakojinn/pages/1208.html
3話 勇者と女子高生の遭遇 エリアE-6の公民館。 非常灯が灯る廊下を、頭に白い鉢巻を巻いた青年、アレックスが歩く。 「暗いなぁ……べ、別に怖い訳じゃないけど」 デイパックの中に入っていた懐中電灯を使いたい所ではあるが、 下手に明かりを灯せば窓から見付かるかもしれない。 「殺し合いか…」 首にはめられた首輪に触れるアレックス。 この首輪によりアンデッドナイ軍のヘレンの偽物、ディオナが惨殺された。 傍にいた同じアンデッドナイ軍の自分の偽物、クレアスとリリアの偽物、エロリアは、 一体何を思ったのだろう。その心境は推し量れない。 アレックスは殺し合いに乗る気は無い。 仮にも勇者である自分が自分の命のために他人を殺して回るなどあってはならない事だ。 仲間を集め、この殺し合いを潰す。アレックスはそう決めていた。 しかし、不安な事も多い。この殺し合いに呼ばれている自分の友人、知り合いの事。 全員、このような馬鹿げたゲームに乗るはずは無い、と信じたいが、 例えば魔王軍四天王の一人ダーエロ。ストーカー相手であるヘレンのために、 殺し合いに乗る可能性もある。 ヘレンもまた然り。最近の彼女は、自分にも原因はあるのだが、どんどん性格的に黒くなりつつある。 アンデッドナイ軍の二人は最も警戒するべきであろう。 仲間を目の前で殺された時も、大して悲しんでいる様子は無かった。 本当は全員信じたいが、それは甘過ぎるだろう。 「はぁ…」 思わずアレックスが溜息をつく。 「支給品、思いっ切り外れだったしなぁ」 アレックスのデイパックの中には、基本支給品の他、硬式野球ボールが3個入っていた。 この野球ボール3個が彼のランダム支給品である。 野球でもしろと言うのか。いやそれ以前に相手もグローブもバットも無いので、 投擲以外には使えない。これなら木の棒でも振り回していた方がマシである。 「まず武器が欲しい所だな……」 魔法も、もしもの力も使えない今、頼りに出来るのは自分の腕のみ。 襲われた時のためにも武器の確保は必須だった。 そしてアレックスは適当な部屋の扉のノブに手を掛けた。 ◆ 伊東結は、公民館内の会議室で目を覚ました。 一瞬、さっきまでの出来事が夢のように感じられたが、首にはめられた首輪を確認し、 あれは夢では無かった事を知る。 「マジ有り得ないって…何よ殺し合いって。ふざけてるってもんじゃないよコレ。 一応ウチの国って法治国家でしょ? こんなの許される訳無いよ。 ああ、夢であってくれたら良いのに…………」 しかし、現実。残念ながら現実。頬を抓れば当然痛い。 「私、ただの女子高生なのに…何か悪い事したっけ……ああ、 もしかして万引きしたから? それともアイスの当たりクジ偽装して駄菓子屋のおばあちゃん、 何度も騙したから? それとも…って、心当たりが有り過ぎて困る」 ぶつぶつと今まで犯してきた覚えている限りの罪を言う結。 何か喋っていないと気がおかしくなりそうだった。 「…あ、デイパック」 傍らに置かれていたデイパックに気付き、手に取って中身を調べる。 名簿が出てきたので開いて見るが知らない名前ばかりだ。 「私、独りぼっちなんだ……」 殺し合いという状況下で誰も頼れる存在がいないという事実に結は孤独感に襲われる。 それを無理矢理振り払い、次に地図を開く。 地図には街と、少しの森が描かれていた。ホテルや警察署、健康センターなど主要な施設が載っている。 また、マス目でエリア分けされており、これは恐らく主催者の香取が言っていた「禁止エリア」と関係があるのだろう。 今自分がいるのはエリアE-6にある公民館だろうか。 地図をテーブルの上に置き、更にデイパックを漁る。 すると、鞘に収められた鋼鉄製の長剣と、小型のリボルバー拳銃と予備弾薬十数発が出て来た。 剣も拳銃も本物。人を殺傷出来る武器である。 「これで殺し合いを……どうしよう、知り合いもいないし……乗っちゃう? いや……無理無理無理。殺し合いなんてやっぱり出来ないよ……」 知り合いがいないので殺し合いに乗る、と言える程割り切れはしない。 そう簡単に人としての一線は超えられない。 「マジどうしよ……………………」 結の言葉が止まる。 さっきまでいなかったはずの青年と目が合ったから。 「どの辺りから?」 「私、独りぼっちなんだ、の辺りから」 「そうか」 公民館の中に少女の悲鳴が響いた。 ◆ 「ごめん、悲鳴上げちゃって」 「いや、良いさ…俺も驚かせてすまなかった」 数分後、どうにか少女を落ち着かせ、アレックスは少し疲れた様子で話し始める。 「それで……結、さっきの君の独り言から察するに、 君は殺し合いには乗っていないと見て良いか?」 「え? あ、うん……そうだね、殺し合いはする気無いよ」 「そうか……」 「アレックス、だったっけ? あんたは……」 「乗ってない。何とかして、この殺し合いを潰そうと思ってるんだ。 結、君も協力してくれないか」 「…………良いよ。一人で寂しかったし」 結はアレックスの申し出を受け入れた。 アレックスの意志に共感した、と言うよりも、独りでいるのが嫌だったから、 単独より二人の方が生存率は上がると踏んだためであるが。 「なぁ、結、何か…武器になりそうな物持ってないか? 俺、支給品がこれだけなんだ…」 そう言いながら自分のデイパックから野球ボールを3個取り出すアレックス。 「私は、この二つ……」 結も自分の支給品である鋼鉄製の長剣ロングソードと、 小型リボルバー拳銃コルト ディテクティヴスペシャルをアレックスに見せる。 「剣と銃か…結、ロングソード俺にくれないか?」 「良いよ…じゃあ、私は銃ね」 結はロングソードをアレックスに手渡し自身はディテクティヴスペシャルを装備した。 生まれて初めて持つ実銃の感触にごくりと生唾を飲み込む。 この引き金を引けば弾丸が発射される。その先に人がいればいとも容易く殺傷する事が出来る。 そう思うと怖い、という言葉だけでは説明出来ない感情が湧いてくる。 一方のアレックスは、当座の武器を確保出来た事に少し安心していた。 「それで、これからどうするのアレックス」 「そうだな。この殺し合い、俺の仲間や知り合いが大勢呼ばれてるんだ。 そいつらを捜しながら、この首にはめられた首輪を外せそうな奴も捜そう。 まず何よりもこの首輪を何とかしないと、脱出なんて無理だろうからな」 「アレックスの知り合いって…?」 「ああ。教えとくよ」 アレックスは名簿を取り出し、この殺し合いに呼ばれている自分の仲間、知人について、 結に一人ずつ簡単に説明した。 「成程ね…分かった」 「まあ、ちょっとクセのある奴が多いけど、会ったら宜しく」 「オーケー」 【一日目/深夜/E-6公民館会議室】 【アレックス@VIPRPGシリーズ】 [状態]健康 [装備]ロングソード [所持品]基本支給品一式、硬式野球ボール(3) [思考・行動] 基本:殺し合いを潰す。仲間や魔王軍の連中を捜す。首輪を解除する方法を探す。 1:結と行動。 2:エロリア、クレアスは警戒。 3:やむを得ない場合は戦闘も辞さない。 [備考] ※魔法は一切使えなくなっています。 【伊東結@オリキャラ】 [状態]健康 [装備]コルト ディテクティヴスペシャル(6/6) [所持品]基本支給品一式、.38SP弾(18) [思考・行動] 基本:生き残る事優先。死にたくない。 1:アレックスに守って貰う。 [備考] ※アレックスの仲間、知人の情報を得ました。 ≪支給品紹介≫ 【硬式野球ボール】 硬式野球で使う、何の変哲も無い普通の野球ボール。 【ロングソード】 鋼鉄製の量産型の長剣。 【コルト ディテクティヴスペシャル】 1927年に発売されたコルト社製の小型リボルバー拳銃。 「ディテクティヴ」とは「探偵、刑事」を意味し、私服の警官や探偵の護身用として設計された。 ≪オリキャラ紹介≫ 【名前】伊東結(いとう・ゆい) 【年齢】17 【性別】女 【職業】高校生、CD屋でバイト 【性格】勝気だが、根は怖がりだったりする 【身体的特徴】茶髪のポニーテール、赤い瞳 【服装】高校制服(赤い縁取りがされた黒いブレザーに、チェック柄のミニスカート) 【趣味】携帯いじり、買物、友達と遊ぶ事 【特技】足が早い 【経歴】小学校二年の時に父親が蒸発し、以来母子家庭で育つ 【備考】不良ぶっているが、緊急時には怖がりな部分を露呈する。 万引きなど軽犯罪行為も行っているが今のところバレたり補導されたりはしていない。 身体を売るような真似はしないと決めている。 Gold&Silver 時系列順 時と場合によっては誤解されるのは致命的 Gold&Silver 投下順 時と場合によっては誤解されるのは致命的 ゲーム開始 アレックス もしもアレックスとムシャの共同戦線+α ゲーム開始 伊東結 もしもアレックスとムシャの共同戦線+α
https://w.atwiki.jp/kurogiri_all/pages/347.html
部品構造 部品定義部品 非常事態の想定 部品 避難計画の策定 部品 避難訓練の実施 部品 物資の備蓄 部品 非常時対応についての周知 提出書式 インポート用定義データ 部品構造 大部品 非常時対応 RD 5 評価値 3部品 非常事態の想定 部品 避難計画の策定 部品 避難訓練の実施 部品 物資の備蓄 部品 非常時対応についての周知 部品定義 部品 非常事態の想定 天災・自然災害による被害のほか、戦争・内戦などによる外部からの攻撃、テロ行為など内部の破壊工作行動などを想定する。 直接の被害のほかに、他の場所で大規模被害が発生した場合の傷病者の受け入れ対応なども想定し対策を決めておく必要がある。 部品 避難計画の策定 想定される非常事態を、被害の発生方向と規模、外部からの助けがくるまでの時間などで条件分けし、それぞれに応じて避難経路と目的場所を想定する。 部品 避難訓練の実施 非常時で気が動転しても決められた手順で身体を動かせるように、一定の頻度で訓練を実施することは重要である。 部品 物資の備蓄 考えられるすべてへの対応を準備することは難しいが、外部から救助がくるまでの最低時間など想定して避難場所には一定量の物資備蓄を用意する。消費期限経年劣化に注意して必要な時に使えないことがないよう適宜点検を行う。 部品 非常時対応についての周知 日頃から非常時の対応について文書やパンフレットなどで重要性・必要性・実際の方法などを周知・啓蒙しておく。 提出書式 大部品 非常時対応 RD 5 評価値 3 -部品 非常事態の想定 -部品 避難計画の策定 -部品 避難訓練の実施 -部品 物資の備蓄 -部品 非常時対応についての周知 部品 非常事態の想定 天災・自然災害による被害のほか、戦争・内戦などによる外部からの攻撃、テロ行為など内部の破壊工作行動などを想定する。 直接の被害のほかに、他の場所で大規模被害が発生した場合の傷病者の受け入れ対応なども想定し対策を決めておく必要がある。 部品 避難計画の策定 想定される非常事態を、被害の発生方向と規模、外部からの助けがくるまでの時間などで条件分けし、それぞれに応じて避難経路と目的場所を想定する。 部品 避難訓練の実施 非常時で気が動転しても決められた手順で身体を動かせるように、一定の頻度で訓練を実施することは重要である。 部品 物資の備蓄 考えられるすべてへの対応を準備することは難しいが、外部から救助がくるまでの最低時間など想定して避難場所には一定量の物資備蓄を用意する。消費期限経年劣化に注意して必要な時に使えないことがないよう適宜点検を行う。 部品 非常時対応についての周知 日頃から非常時の対応について文書やパンフレットなどで重要性・必要性・実際の方法などを周知・啓蒙しておく。 インポート用定義データ [ { "id" 117780, "title" "非常時対応", "description" "", "part_type" "group", "created_at" "2017-10-09 08 16 15.564271", "updated_at" "2017-10-09 08 16 15.564271", "children" [ { "id" 117775, "title" "非常事態の想定", "description" "天災・自然災害による被害のほか、戦争・内戦などによる外部からの攻撃、テロ行為など内部の破壊工作行動などを想定する。\n直接の被害のほかに、他の場所で大規模被害が発生した場合の傷病者の受け入れ対応なども想定し対策を決めておく必要がある。", "part_type" "part", "created_at" "2017-10-09 08 16 15.519304", "updated_at" "2017-10-09 08 16 15.519304", "children" [], "position" "1", "character" { "id" 1979, "name" "マリモ" }, "localID" 1 }, { "id" 117776, "title" "避難計画の策定", "description" "想定される非常事態を、被害の発生方向と規模、外部からの助けがくるまでの時間などで条件分けし、それぞれに応じて避難経路と目的場所を想定する。\n", "part_type" "part", "created_at" "2017-10-09 08 16 15.547527", "updated_at" "2017-10-09 08 16 15.547527", "children" [], "position" "2", "character" { "id" 1979, "name" "マリモ" }, "localID" 2 }, { "id" 117777, "title" "避難訓練の実施", "description" "非常時で気が動転しても決められた手順で身体を動かせるように、一定の頻度で訓練を実施することは重要である。", "part_type" "part", "created_at" "2017-10-09 08 16 15.550314", "updated_at" "2017-10-09 08 16 15.550314", "children" [], "position" "3", "character" { "id" 1979, "name" "マリモ" }, "localID" 3 }, { "id" 117778, "title" "物資の備蓄", "description" "考えられるすべてへの対応を準備することは難しいが、外部から救助がくるまでの最低時間など想定して避難場所には一定量の物資備蓄を用意する。消費期限経年劣化に注意して必要な時に使えないことがないよう適宜点検を行う。", "part_type" "part", "created_at" "2017-10-09 08 16 15.552778", "updated_at" "2017-10-09 08 16 15.552778", "children" [], "position" "4", "character" { "id" 1979, "name" "マリモ" }, "localID" 4 }, { "id" 117779, "title" "非常時対応についての周知", "description" "日頃から非常時の対応について文書やパンフレットなどで重要性・必要性・実際の方法などを周知・啓蒙しておく。", "part_type" "part", "created_at" "2017-10-09 08 16 15.554949", "updated_at" "2017-10-09 08 16 15.554949", "children" [], "position" "5", "character" { "id" 1979, "name" "マリモ" }, "localID" 5 } ], "position" null, "character" { "id" 1979, "name" "マリモ" }, "expanded" true, "localID" 0 } ]
https://w.atwiki.jp/denjihahanzai/pages/120.html
非常識性を利用した疑惑回避による犯罪隠蔽 犯罪は常識では説明できない … ルールを守ることが前提の常識は、ルールを破る犯罪行為の説明根拠にはならない 常識的におかしい、だからこそ犯罪なのだ 非常識性を利用した疑惑回避による犯罪隠蔽 集団ストーカー犯罪では、全体的に、非常識であるという理屈で疑惑を回避するような犯罪・嫌がらせ行為の隠蔽が行われています。被害者の言うことに対して、普通であればそのようなことは起こらない、非常識である、などとして、様々な犯罪行為や嫌がらせを隠そうとします。 政府・マスコミによる集団ストーカーという用語の規制・使用禁止や、創価学会の暴力的な凶悪性アピールによって批判を回避しようとうとする、被害者に敬遠策をとらせるような、批判抑圧策が犯罪者側によって行われています。これはどちらも、非常識工作、非常識性を利用した疑惑回避による犯罪隠蔽を目的としている行為だと言えます。 犯罪は常識では説明できない … ルールを守ることが前提の常識は、ルールを破る犯罪行為の説明根拠にはならない 非常識だという理屈で、非常識なことを否定する、非常識工作は、そもそも論理的に破綻しています。常識で非常識な行為や事態を説明することはできません。なぜならば、常識を無視した、常識の外にあるものが非常識だからです。 常識的におかしいという理屈で説明できることは、それが非常識であるというところまでです。それも非常識性が証明できるだけで、非常識な犯罪や嫌がらせの存在、それらが行われているかどうかは、証明することも、否定することもできません。 常識論は、あくまで、それが常識的か非常識か、どちらであるか(どちらの状態や性質であるか)を論じることしかできない理論にすぎません。非常識な犯罪の有無を説明することはできません。長さを測るメジャーで重さを測ろうとしているようなものです。 つまり、常識論は、非常識な犯罪の存在を否定することができないのです。 それにもかかわらず、非常識という理由だけで、犯罪の存在を否定する方法、集団ストーカー全般で使われるこの方法は、理屈として間違っているのです。 常識的におかしい、だからこそ犯罪なのだ 社会やそのなかで暮らす人々は常識を守ります。われわれの社会は常識というルールを守ることで成立しています。犯罪はその逆です。常識を守らない、無視することで、殺人や窃盗、企業や役所などの不成行為は、犯罪として成立しているのです。常識を正しく守った犯罪行為など、そもそも犯罪ではありません。それは常識のある人がとる常識的な行動にすぎません。 やはり常識で犯罪は語れません。集スト犯はそれでもしつこく常識論を持ち出してくるかもしれません。そのときは、「愉快犯も常識では説明できないではないですか」などと言って、非常識工作を論破してはいかがでしょうか。集スト犯も社会や警察の認めている犯罪者である愉快犯すら説明できないような常識論は取り下げざるをえないことでしょう。(2015/12/25)
https://w.atwiki.jp/meidaibungei/pages/531.html
2009年05月20日(水)03時35分-K 言うまでも無く口は災いの元だ。僕の冗談半分の一言で彼女はこうなったのだ。だから僕はできる限りのことをすると誓った。あるだけの心に誓ったし、真剣に考えたこともない言葉だけの存在だった神様にも誓った。しかしいろいろ誓っておいて、実際できることといったら、時どき病室に花を届けることくらいだなんて、全くのお笑い種だ。しかもあの頃ならまだしも、あれから十年経って、欲しくもない成人式の記念品を役場まで取りに行かなくてはいけない歳になっても相変わらずなのだから、そろそろお笑い種から花が咲くころあいである。もしきれいな花だったら、窓際に飾ってもらおう。 顔なじみになってしまった看護師に挨拶してから病室に入ると、誰もいなかった。もちろん、ベッドの上で動かない彼女を除いてではあるが。彼女の母親には事前に連絡はしているので、じきにあらわれるだろう。まずは窓を開けて淀んだ空気を入れ替える。一月の針が混じったような空気が肌と肺に心地よかったが、さすがに開けっ放しにする気にはならなかった。次に窓際の花瓶を確認する。この前見舞いに来たのはもう1ヶ月前なので、活けてあったのはもちろんそのとき持ってきた花ではない。どのくらい前に花を変えたのか分からないが、少し萎びているようだ。その花を捨てて、洗面所で花瓶を洗ったあと水を入れて、買ってきた新しい花を差しておいた。そういえば、この十年間何回この病院の向かいにあるスーパーで花を買ったか分からないが、今でも花の名前は覚えられないままだ。花瓶を元の場所に戻すついでに、窓からそのスーパーを眺める。見舞い客のために花と果物の盛り合わせがいつでも買えるスーパーも、それ以外の部分ではあまり繁盛していないらしく、なんだか寂れているようにも感じられた。十年も経てばいろいろ変わる。つぶれてしまったら、花はいいとして、どこで果物の詰め合わせを買うのだろうか。そもそもなぜ果物なのか。消化にいいから? 大量にもらうと腐るけどな。頭の中で竹中直人が「だって果物好きなんだもーーん」と踊り狂うのを横目で見ながら、考えてみると一度も見舞いに果物を持ってきたことがないことに気がついた。当たり前だ。彼女がどうやって果物を食べるのか。点滴に絞り汁でも混入させるのか。 馬鹿なことを考えるのを一度中止して、ベッドの横に椅子を寄せてそこに座り彼女の顔を眺める。看護士や母親が定期的に身だしなみをしているのだろう、体やシーツは清潔に保たれている。確か十年前は、どちらかというとぽっちゃり気味だったと思うが、ベッドの上の姿は見る影もなくやつれている。点滴で必要な栄養はとりつづけているはずなのだが、意識的な運動をこの十年間一切行わずに、ベッドの上で寝続けて、すべての筋肉が萎びてしまっている。表情筋も同様なので、顔全体が弛んだようになっている。喉から肩や手首などの露出している部分はまるで、布団圧縮袋か真空パックのように、内側の空気を抜ききったように見える。当時はあまりそんなこと考えていなかったが、今あの頃の写真を見ると、それなりにかわいらしい女の子に思える。もし、ちゃんと大きくなっていたらどんな女性になっていたのだろうか。 首の部分には、呼吸補助のために、澁澤龍彦みたいな穴が開いている。穴のある体か。そういえばあの時、もう初潮は済んでいたのだろうか。昏睡状態になっても生理は来るのだろうか。もし来ているのだとすれば、看護士さんが処理をしてくれているのだろうか。 参考書でも出して読もうかと思っているところに、彼女の母親が現れた。この人も、この10年で10年以上老けたように見える。いろいろと苦労しているのだろう。ほぼ一人で眠ったきりの娘の世話を焼き続けてきたのだ。たいした精神力だ。その娘はぱっと見、眠り姫というにはあまりに貧相で、また放っておけば異臭を放ち始め、ときどきこちらで姿勢を変えてあげないと背中の皮がめくれ、骨が見えてしまう。もちろんある程度は看護師がやってくれるが、そのためには毎月入院費を払わなくてはいけないし、その半分は離婚した夫が払っているが、それとは別に自分の生活費も稼がなければいけない。あれから再婚したという話も聞かない。娘の看護をしながらでは、そんな余裕はないのだろう。僕の顔を見ると、疲弊しきった顔の中に埋没した両の瞳にかすかな微笑が宿った。まだ希望を持ち続けているのだろうか。原因不明では希望を捨てることも難しいのだろうか。もっと早くあきらめてしまえば、こんなにもやつれはしなかっただろう。すべては僕の責任である。 今日僕がここに来たのは、単なる見舞いのためだけではない。センター試験が終わって、二次試験までの間に一度見舞いに行こうと連絡したときに、成人式の話が出たのだ。戸籍をもとに招待状を出しているので、彼女の所、正確には彼女の母親の所にもそれは来た。しかし、どうすべきなのか判断を下す前に、成人式は目の前をドップラー効果を起しながら通り過ぎてしまった。イベント事ってのは大抵そうだ。でも、記念品とやらがあり、取りにいかないといけないらしいし、やっぱり娘の成人を何らかの形で祝いたい。どうしよう。そんな折、僕が電話をかけてきた。話の流れで成人式の話題を振ると、僕はセンター試験と丸かぶりしてて無理だったとまるで本当は行きたかったみたいな言い方をした。ついでに地元の仲間にも久しぶりに会いたかった、と相手に思わせかねない言葉まで発した。そこですかさず記念品を取りにかなくてはいけない、という話を持ちかけると、何かのついででもないと取りに行く気のしない僕は、では自分のを取りに行くついでにとって見舞いのときに持ってきます、と言ったのだった。彼女は、悪いです、と最初は言っていたが、すぐにそれでは頼みます、と承諾した。引換券がどうのこうのと言っていたが、あらかじめ役場に連絡しておけば大丈夫だと思ったら、やっぱり大丈夫だった。そうして、今僕は鞄から記念品の『大人の常識事典』を市の代理で進呈している。当局の素晴らしいチョイスにどんな顔をしていいのかよく分からなかったが、どんな顔をしていいのか分からないときは笑えばいいよ、とある人が言っていたが、また別のある人は、これ笑うとこ? と言っていたので、結局安部公房いうところの表情の三角形の中点へと収束していくかと思われた所に、「この娘の振袖姿も見たかったんですけどね」と言われたものだから、思わず「ぶひひっ」と吹き出してしまった。別に振袖が面白かったわけではないのだが、どこで笑えばいいのかタイミングがよく分からずに、結局一番笑ってはいけないときに笑ってしまうのが僕の悪いくせなのだ。物凄く怪訝な表情で顔を見られたが、うつむいて適当にごまかしておいた。うつむいているのでごまかせたかどうかはよく分からないが。みんななんで、ああ笑うタイミングを合わせることができるのだろうか。誰かが喋り終わると同時にみんな一斉に笑い始めたかと思うと、僕が喋り始めると同時に部屋全体がしいんと耳が痛いほど静まり返る。冗談を言うタイミングだってそうだ。冗談を言っていいときか言っていけないときかが僕にも分かるように信号機でも設置しておいてくれれば助かるのに。そういえば、あのときだってよく考えたら冗談を言うタイミングじゃなかったのかもしれない。が、彼女がまじめな話をし始めたので、僕はどんな顔をしていいのかよく分からなくて、結局あの致命的な冗談を言ったのだった。 「あら、お花。変えてくださったんですね。ありがとうございます」 やれやれ、どうやらごまかせたらしい。顔を上げると 「いつもいつもすみません」 と言いながら、名も知らぬ花に顔を寄せている。そして、ベッドの上の呼吸補助器具の差し込まれた娘の顔を見やると、 「もう十年になっちゃうんですね」 と呟いた。確かに十年は長い。キサントパンスズメガの口吻と同じくらい長い。 進化論に思いを馳せ危うくオメガ点まで到達しそうになっているところで、彼女が何か言いたげにこちらを見ていることに気がついた。まあ、何がいいたいのかは大体分かる。なんでここまでしてくれるのか、とかそんな感じのことだ。冷蔵庫の左右どちらからでも開くドアがどういう仕組みになっているのかと同じくらい疑問に思って当然のことだ。だが、彼女は何か言いたげなだけで、その何かを言い出そうとはしない。この十年言い出しそうで言い出せなかったことが、十年の節目だからと言う理由で口に出せるわけではないし、たぶん、それを口に出さない理由の一つは、訊いて見るまでもなく、こちらが思いもよらないような答えを向こうで出してくれているからなのだろう。そのおかげで、適当な理由をでっち上げる気苦労が減っているのだから感謝すべきだ。彼女が僕と彼女の娘の関係をどう想像していたってたいした問題ではない。それに、本当の理由なんか説明したって仕方がない。たぶん話している途中であまりの馬鹿らしさに、僕が笑いをこらえられないだろう。そして、『あ』研究家の松本人志さんが「おかしいんじゃないか、これ?」と思ったときみたいな顔で見られること請け合いだ。 しばらく世間話をしていたら、彼女は医者と何か話があるらしく、僕は病室にひとり残されてしまった。いや、正確には二人だ。いつも勘定に入れるのを忘れる。もう一度ベッド脇の椅子に座る。そしてこの十年間、この部屋に一人きりに残されたときにいつもしていたように、ベッドに横たわる少女に話しかけ始める。女性を少女って呼んでいいのは何歳までだ。 「もういい加減あきらめろよ」 もちろん、答えは返ってこない。たぶん、聞こえてもいない。 「世の中にはね、無理なことってのがあるんだよ。無理なことはいくらがんばっても無理で、もうそれはどうしようもないことなんだよ。努力すれば何とかなるとか、夢はかなうとか、小学生に教えていることは全部嘘なんだよ。絶賛二浪中の僕が言うんだから説得力炸裂だよ。これは風の強い日に立小便をすれば自分の足にかかるくらい確実な話だよ」 とこの十年で僕がようやく学び始めたことを話すのだが、その十年を一切外界との接触を絶ってすごしてきた彼女に言っても無駄なのかもしれない。そもそもあんな冗談を真に受けるのだから、彼女はあの頃から相当な馬鹿だったのだろう。そこから一歩も成長していない以上、今だって馬鹿なのだ。馬鹿になに言っても始まらないことを、僕はすでに学んでいただろうか。 いつの間にやら、窓の外の空が暗くなっていた。昼間からどんよりと雲が立ち込めていたが、夜にかけて雪が降るかもしれない。 彼女がこうなってしまった日は夏だったから、まだこの時間帯は明るかった。僕達は下校中で偶然一緒になった。彼女のほうから話しかけてきた。親の離婚の話だった。そのとき僕は、よくよく考えると帰る方向は一緒なのにほとんど話したことがないことにようやく気がついたところだった。なぜそのとき彼女が僕に話しかけたかはよく分からない。たぶん誰でも良かったのだろう。彼女が学校でそのような類の話をしているのを見かけたことがないから、たぶん普段話していない人間の方が話しやすかったと言うだけなのだろう。こちらとしてはいい迷惑だ。どんな反応をすればいいのか分からないし、そもそもどんな反応も求められていないのかもしれないが、やっぱり無反応なわけには行かないのである。そして、ふーん、とか、大変だね、とかをどのようなタイミングで出すかと言う大変難しい問題に取り組んでいたときに、何故か僕は、相手の気を紛らすようなことを言わなければいけない、と言う謎の欲求に襲われてしまったのだ。彼女は言った。 「どっか、もうちょっと素敵な場所に行って、そこに住みたい」 だから僕は行ったのだ。 「全力で念じれば、全身全霊をかけて念じることができれば、そこに行ける」 と。その日の夜彼女は、いつも通りベッドに入りそして二度と目覚めることはなかった。原因は誰にも分からなかった。ただ、僕だけが、彼女は全身全霊をかけて念じ続けている、あらゆる能動的活動や生命維持に関わる活動を放棄してでも、脳のすべての部位を動員してでも、祈り続けているのだ、念じ続けているのだ、その責任は自分にあるのだ、という十年前の思い込みを律儀に守り続けているのだ。誰にも話さず、またもともと仲など良くなかったのに頻繁に見舞いに行くのを不思議に思われながら、気がついたら十年経っていたのだ。あの会話以外ほとんど話したことなどなかったのに、この十年間一番話しかけたのはよくよく考えてみれば彼女だった。何とか彼女の無駄な努力をやめさせようと説得し、頼み込み、そして時にはやけになって応援してみたり、関係のない愚痴をこぼしたり、方針を変えて、もうちょっと素敵な場所なんてないと言ってみたり、相対論的にワープの可能性の薄さについて語ってみたりした。彼女は話しかけやすかった。反応に困る反応を返してくることがなかったから。だが、それも今日までだ。十年は長い。無駄なことをしているのが自分であることに気付くのには十分な長さだ。僕はほかにやることがある。君はここで死ぬまでお花畑でも念じ続けて、母親に迷惑をかけ続けるがいいさ。 挨拶してから帰ろうかと思っていたけど、医者との話が長引いているのかなかなか帰ってくる様子がなかった。空を見るために窓を開けると、空気に雪の匂いが混じっている。日没直後のはずだが、雲のせいで夜中みたいに真っ暗だ。これは吹雪く前に帰ったほうがよさそうだ。そう思って、窓を閉めようとしたとき、空が光った。すぐさま腹にくるような重低音が響いてきた。雪起こしの雷だ。本格的にヤバイな、と思うが早いかとんでもない衝撃を喰らって、床に投げ出された。 すぐにはどちらが上でどちらが下なのかも分からなかった。とんでもなく眩しい、という認識があったが、何が眩しいのかは全く分からなかった。その理由が自分が眼を強くつぶっていることだと分かるまで、少しかかった。眼を開けたとき、妙に薄暗いな,とまず思って、次に電気が消えていることに気付いた。停電だ。そうか、雷が落ちたのか。いや、この地方の雷は下から上に走るから、落ちるというのは間違いなのだろうか。とまで考えたとき、逆に視界が明るすぎることに気付いた。稲光で目をくらまされているのに、この暗さでこんなに物がはっきり見えるのは変なのだ。薄暗いのではなく薄明るいのだ。体を起して周りを眺めて、すべてのものが身投げした蛍烏賊のように青緑色の燐光を発している。床も壁も天井もテレビの画面も消えた蛍光灯も医療機器もベッドもベッドのシーツも、目の前にかざした僕の手も。その光りがきらきらときらめき、ゆらゆらとゆらめく。脈動する。テレビで見た珊瑚の産卵のように、光の粒が指の先から空中へいくつも躍り出る。窓の外に目をやると、付近の明かりがすべて消えているのに、病院だけが建物全体で怪しく光り輝いていた。その光がまるで生きているように、この窓に集まる。そして、それらがベッドの上に流れ込む。まるで、ベッドの上から水が湧き出してくるのを逆再生して見ているみたいだ。空中の光球もその周りをうろちょろしているうちに、流れに合流していく。ほとんどすべての光がベッドのシーツの中に入ってしまうと、内側から輝きでシーツが透けて、中の肉体が見える。その肉体の中で光の奔流が形を変えながら渦巻く。しだいにそれらは一点に集まり始めると、目を開けていられないほど眩く輝き始めた。僕は本気でシーツが破れないか心配になった。そして、一瞬であっけなく光は消えてしまった。 直後、予備電源が作動して、非常灯が付いた。呆然としていると廊下をドタバタと行き来する足音がしてきた。口々に何かを叫んでいる。今の停電でいろいろと不具合が生じているのだろう。すぐにこの部屋にもスタッフが流れ込んでくるに違いない。その前にそっと部屋を出て、行きかう人ごみにまぎれて、病院から出ると、ちょうど最初の雪のひとひらが病院の非常灯に浮かびあがったところだった。病院の周りは停電で暗かったが、独立電源の街灯が燈っていたので、道行く人々の混乱も終息しかかっていた。コートのポケットに手を突っ込んで、身を縮こまらせながら、足早に最寄の駅まで歩く。落雷のため少し遅れていた電車を待ちながら、頭を整理する。整理するまでもなく確信していた。今、あのベッドの中には誰もいない。そんなことは実際にシーツの中を見てみなくたって分かる。彼女は旅立ってしまったのだ。念願かなって、ついにどこかにいけたのだ。十年間の無駄な努力が報われたのだ。 数日後、彼女の葬式が行われた。話によると、彼女は病院に雷が落ちたことによる停電と非常電源が作動するまでの数秒の間におこった、予期しない医療機器の故障により医師の奮闘空しく死亡したことになっている。もちろん、嘘に決まっている。あの光の乱舞が続いていたのは、数秒ではなかったはずだ。それにあの時すでにベッドはもぬけのからであるはずだから、医師の奮闘空しくもくそもない。 葬式には、小学校の同級生達がたくさん来ていたらしい。らしい、というのも僕はそこにいっていないからだ。いっても何も見るものはない。棺おけの中が空なのは見るまでもないことだからだ。彼らは空っぽの棺おけに見てみぬ振りをして涙を流すだろう。中身のない棺おけに花を投げ入れるだろう。軽いはずの棺おけを重そうに持ち上げるだろう。そんな茶番に付き合うつもりはない。さいわいこちらには時期的に行かない理由はあるのだ。 彼女の祈りが通じたのかどうかは僕には分からない。通じたのかもしれないし、努力とか思いとかとは何の関係もない偶然により、願いがかなったのかもしれない。物事はうまくいったりうまくいかなかったりするものだが、そこに意味などないのかもしれない。こんなことは世の中の考えても仕方がない多くのことの一つだ。 彼女がどこにいったかも知らない。だいたい、彼女がどこに行きたかったのかも知らないのだ。ただ、彼女が今いる場所が、ここより多少素敵な場所だったらいいな、と思うだけである。 疲れた。 見直してないから誤字だらけかも
https://w.atwiki.jp/kiryugaya/pages/985.html
歩く非常識 前編 ~暮香さん強盗退治編~ 後編 ~歩く非常識説明編~
https://w.atwiki.jp/seisoku-index/pages/1194.html
どうして自分はこんなところにいるのだろう。 そんなことをふと考える。 白と黒の二色に切り分けられた世界で少女は独り思う。 この位置は単にくじ引きの結果のようなものだ。 あたりはずれに一喜一憂することはあってもそれに不満を持つようなことはない。 ただ――もし『あたり』を引いていれば。 そんな愚にもつかない妄想くらいはしてもいいだろう。 はっ、はっ、はっ……。 風はなく、自分の息切れが嫌に煩い。 一歩足を踏み出す度に降り積もった白がぎちぎちと音を立てる。 白銀の平野に一対の足跡を刻みながら少女は体を引き摺るように歩いていた。 途中まで乗ってきた半ば置物と化していた年代物のスノーモービルは燃料を使い果たしたために放棄した。 もっとも燃料がまだあったとしても大差はない。 目的地などないに等しいのだから。 少女はただひたすらに東を目指す。 彼我の距離は徒歩だろうと乗り物があろうとほとんど変わらない。 そこは余りに遠く、辿り着けるはずもないのだと分かっている。 それでもどうしてだろうか。強迫観念のようなものに急かされて足を動かす。 ミサカ一〇七七七号はロシアの雪原を歩み続ける。 東の果て――日本、学園都市を目指して。 少しでも近付こうと、一歩、一歩と足跡を刻み付ける。 はっ、はっ、はっ……。 頬に突き刺さる風の音はイヤーウォーマーのお陰で聞こえない。 だからずっと頭の中に籠もるように自分の吐息だけが響いていた。 けれどそれとは別に、聞こえるはずのない音が脳裏に木霊す。 悲嘆のような、哄笑のような、怨嗟のような、歓喜のような。 あらゆる感情を掻き集めてどろどろに煮詰めたスープのような、そんな声。 耳を塞いでも聞こえてくるその声は音ではない。 二人の超能力者の代理演算が薄く広がった意識に細波を立てる。 そんな声ならぬ声をミサカ一〇七七七号はどこか他人事のように聞いていた。 同じ世界、同じ時間に起きていることだとは、どうしてだろうか、思えなかった。 いわば対岸の火事。 遥か遠い国の出来事をテレビの画面越しに眺めているような、そんな気配。 比喩でもなく今彼女がいる場所は事が起きている学園都市とは遠く離れた国ではあるのだが、彼岸までの物理的な距離はここでは関係ない。 他ならぬ彼女自身が事の当事者であるのだから。 けれど何故だろう。ミサカ一〇七七七号は思う。 自分は紛れもなく当事者だし、実際に今もこうして二人の代理演算の一端を担っている。 間違いなく渦中の人物といえるだろう。 なのに――どうにも現実味が持てないでいます、とミサカは独白します。 どこか朦朧とした思考で。 少女はそんなことを心中呟いた。 今この瞬間、学園都市で文字通りの殺し合いを演じている二人の超能力者のことはよく知っている。 二人が何を思い、何を経て、何のためにそうしなければならなかったのか。 もしかしたら本人たちよりも余程理解しているかもしれない。 はっ、はっ、はっ……。 ふっ――と、走馬灯のように記憶が脳裏を過ぎる。 出会った人たち。過ぎ去った時間。思い出の場所。 そんなものが浮かんでは消え、消えては浮かぶ。 そうして己の短い人生の記憶を掘り返してようやくミサカ一〇七七七号は気付くのだった。 「ああ……なるほど、とミサカは納得します」 画面の向こうのように感じるのも無理もない話だった。 この一週間で起こった出来事。 死んでしまった人たち。 生きている人たち。 殺し合っている者ら。 聞こえてくる声。 悲痛な叫びも。 絶望の嘆きも。 何もかも全て。 ――全てただの『知識』でしかないのですから。 ミサカネットワークというフィルタを介してしまえば何もかもが薄らいでしまう。 精彩を欠き鮮烈さは失われ曖昧模糊としたものになってしまう。 それを一言で表すなら――。 「遠い……と言うべきなのでしょうね、とミサカは、」 転んだ。 延々と雪原を歩いてきた少女の体は疲労に苛まれ、ろくに受身も取れぬまま雪の中に倒れ込んだ。 降り積もった雪が地形を覆い隠していた。 路面に凹凸でもあったのか、それとも何かが埋まっていたのか。 それを確かめようとは思わず、ただ刺すような冷たさだけを顔面に感じミサカ一〇七七七号は暫くの間うつ伏せに倒れていた。 「……は、あ」 それから緩慢な動作でごろりと体を返し、仰向けに空を見上げる。 星が見えた。夜天には万の宝石を散りばめたような見事な星空が広がっている。 それら微かな光を遮るような無粋な町明かりは存在しない。 スノーモービルを燃料が尽きるまで飛ばしたのだ。 平原のど真ん中、最も近くの町からも五十キロは離れている。 学園都市からもこの星空が見えるのだろうかとふと思い、すぐに否定した。 あの街の明かりは深夜でも煌びやかで、星空など見えはしない。 その夜景はきっと素敵なものなのだろうけれどこの満天には敵わないだろうと薄く笑った。 視界全てに広がる星の海を映像処理してミサカネットワークにアップロード。 限界を超えた処理能力を更にほんの少しだけ圧迫し、脳にじりじりとした幻痛が走る。 「見えていますでしょうか、とミサカは誰にともなく呼びかけます」 答えはない。 しかしミサカ一〇七七七号は続ける。 「ミサカはこの星空を……美しいと感じます、とミサカは思わず溜め息を漏らします」 そういう感情――感傷はきっと生きる上で最低限必要なものではないだろう。 けれどきっと――人として生きるのであれば必要なものだ。 ……それをあなたがミサカに教えてくれました。 自分たちが唯一姉と呼ぶ少女と、自分たちを唯一対等に扱ってくれた少年。 あの二人がいなければこんな感情は持ち得なかっただろうし、そもそも第一位の少年にとっくに消費されていただろう。 しかしあの白髪赤眼の超能力者がいなければ自分たちは生まれてすらいない。 つまりこの美しい景色を見られるのはきっと彼らのお陰で。 感謝――すべきなのだろう。 背に雪の冷たさを感じる。 痛みに近いそれは同時に熱にも似ていた。 その熱は生命の証だ。 心臓が鼓動を打ち、全身を血潮が奔り、脳の中では眼球が捉えた世界に震え火花が散っている。 これこそが生命。 ミサカ一〇七七七号という少女の命の火。 だから、というようにミサカ一〇七七七号は、思考を加速させる。 走馬灯のように駆け巡る少ない記憶を振り返りながら少女は自身の死に向かって疾走する。 体温は失われつつある。 最早体を起こすこともままならないだろう。 転んだ時に何もしなかったのではない。 何も出来ず、ただ無抵抗に転ぶしかなかったのだ。 四肢に力は入らず、呼吸するのですら酷く疲れる。 はっ、はっ、はっ……。 一息一息が血を吐くように苦しい。 生きるというのはこんなにも苦しい事なのだろうかと自問して、すぐに否定する。 もっと辛く、苦しい。 こんなものは苦でも何でもない。 そして――それと同等以上に幸せがあったはずだと少女は思う。 知識の中で二万通りもの生を経験し、一万以上の死をも経験した。 その全ての人生を肯定してくれた少年がいた。 生まれてきてよかったのだと。 生きていてよかったのだと。 ただ道具のように浪費されるだけだった存在の生を認めてくれた。 これを幸いと言わずに何と言えばいいのだろう。 彼がいてくれたから自分は救われたのだと少女は思う。 彼に救われ、短いながらもそれなりの生を謳歌し、今見上げているような美しい景色を知ることもできた。 そして、恋をした。 知識だけでは知りようもない鮮烈な感情。 苦痛と幸福が等しく混ざり合っている酷く矛盾した想い。 その感情を教えてくれたのも彼だった。 そう。自分の人生は間違いなく幸せだった。 ミサカ一〇七七七号は己の生を振り返り思う。 懐いていた感情は行き場を失い心の奥底に埋もれている。 けれど未だ消えないその小さな炎を抱いたまま少女は雪に沈むように星空を見上げる。 「見えて……いますでしょうか」 この美しい空を共有したいと少女は思う。 知識ではなく実感として。 彼と、そして彼女とも、同じ空を見たいと思う。 決して叶わぬと分かっていながらも――そう思わずにはいられなかった。 はっ、はっ……は――。 静寂の世界にたった一つだけ存在していた音が不意に止んだ。 ミサカ一〇七七七号の呼吸が止まった。 そして暫くして――。 「ああ……」 と漸く思い出したように声を漏らした。 息をするのも忘れて少女は呆然と天を仰いでいた。 視界の隅で生まれた小さな光があった。 それはゆっくりと翼を伸ばすように空に広がっていく。 漆黒の中に浮かぶ満天の星の海と、それを覆う虹色が視界を埋め尽くしていた。 本来こんな場所に現れるはずもない。 もっと北でしか見ることのできないはずのそれがどうしてだか目の前に広がっていた。 曙の女神の名を持つ光の天幕。 それが静かに降りてくるようだった。 まるで白夜のよう。 天から降り注ぐ光が地に倒れた少女の体を照らしている。 自然の条理を逸した場景にミサカ一〇七七七号は暫く思考すらも忘れて、ただただ見入っていた。 どれだけそうしていただろうか。 少女はゆっくりと――重たい手を伸ばす。 たったそれだけの動作。 なのに体はろくに言うことを聞かない。 手袋が邪魔だな、と何気なく思う。 どうしてそんなことを考えたのか自分でもよく分からない。 はっ、はっ、はっ……。 ただ、見上げた光る空に届けと何故か願わずにはいられず。 「――――」 ごぼり、と湿った音が思考を遮る。 咳き込む。嫌な響きだ。 石臼を回すような重く濁った音色が少女の喉からせり上がり口から溢れる。 「ごほ、がはっ、ぐ、げぼ……」 小さな体を痙攣させながらも彼女は手を伸ばすのを止めない。 「っ、は――」 漸く何とか喉が暴れるのを抑え、ミサカ一〇七七七号は吐息を漏らす。 空がぼやけて見えるのは、浮かんだ涙の所為か、それとも。 ぽつりと白い雪の上に僅かな赤を落とし、微かに笑った。 「――遠距離はきついぜ」 とさ、と彼女の手が小さな音を立て、それきり何の音もしなくなった。 夜天に翻るオーロラの光はただ静かに少女の体に降り注いでいた。 ―――――――――――――――――――― 街からは光が消えていた。 学園都市という、この時代の科学最高峰に有るまじき光景が街全体に広がっていた。 大規模停電。 学園都市に限ってそれはあってはならないものだったろう。 超効率の風力発電を主とする学園都市は、それぞれの学区、更には細分化された小さなブロックごとに独立発電を行う術がある。 当然の事ながら要所要所で足りない電力は他の区画から間借りしたり、深夜帯などに余った電力をプールする蓄電施設もある。 他にも地下数千メートルに持つ地熱発電施設や、ゴミ焼却を利用した火力発電など、電力には困らない。 いや、科学の最高峰だからこそ電力に頼らざるを得ない状況がある。 それを補うために過剰なまでの電力供給に心血を注いでいるという背景があった。 停電などもっての外。 学園都市にとっては心臓が停止するに等しい。 だが現在――それが実際のものとして学園都市に闇を落としている。 この現象が示す事実を思い浮かべながら木山春生はただの箱と化したパソコンから眼を逸らした。 今彼女がいる病院は、学園都市の中でもほぼ唯一といっていい電気の光がある地点だった。 万が一の、学園都市においては過剰に過剰を重ねた対策として、独自に緊急発電施設を持っている。 とはいえそれは最低限のもので、通常の電気回線に回す余裕はない。 点灯しているのも僅かな非常灯ばかりで、残りは生命維持装置などの『止まってはならない』機械に全て回されている。 さすがだ、と木山は思う。 この病院で実質的な指導者にあったあの老医師は万全の対策を講じていた。 今やどこの病院でも電子データとなっているというのに、予備として時代錯誤な紙媒体のカルテを用意している。 学園都市という機関に真っ向から反発するアナログ方式。それが最良の対策だと分かっていたのだろう。 予備電源が全てを賄うことなどできはしない。 最効率で最良と最善を尽くすためには限られた電力を無駄に浪費できるはずもなかった。 聞いた話によれば彼の医師は学園都市の創設期からの古株らしい。 最初期の学園都市を木山は知らない。 それは木山に限らず学園都市の住人のほとんどが同じだろう。 だがその設立に関わった人物だからこそ、今や一国と呼んでも差し支えない学園都市の弱点を正確に見抜いていたのだろう。 この学園都市が機能停止状態に陥る事象など在り得ないはずだった。 しかし現に街からは科学の灯が失われている。 そして木山は矢張りと思うのだ。 ――この街では在り得ない事が起こる。 科学万能の時代に、その最先端にして最高峰の街で。 そういうオカルトめいたものが犇めき合っているというのは何とも皮肉な話だ。 サーバーにあるコーヒーが冷めないうちにとマグカップに注ぎ、一口飲むと木山は椅子の背に体重を預ける。 パソコンの中に残されていた彼の遺品――『遺産』と言った方がいいだろうか――には大方目を通し終わっていた。 内容を考えるとハードディスクを物理的に破壊した方がいいだろうかと思うが今頃は残らずデータが破損しているだろう。 五感には知覚できないが街全体を高密度の磁気嵐が覆い隠し荒れ狂っているはずだ。 対策を取っていない電子機器は残らず壊滅状態だろう。 僅かな非常灯の下、真っ黒なディスプレイに自分の顔が映っている。 「……」 僅かに目を伏せ、それから視線を逸らした。 窓の外、学園都市の夜景に向けて。 病院だ。高層ビルではない。 比較的高い階にあるとはいえ更に高いビルが虫食いのように四角い額に乱立している。 そのどれもが光を失っている。 だがその姿ははっきりと見ることができた。 降り注ぐ光がビルの森を照らしている。 椅子から立ち上がる。 マグカップは持ったままに、窓へと歩み寄る。 そこから見える景色はまるで学園都市ではなかった。 街に光はない。 だというのに窓から見える景色ははっきりと見て取れる。 天から降り注ぐ光が灰色の森を煌々と照らし出していた。 月明かりなどでは断じてない。 あの柔らかで冷たい光ではない。 降り注ぐのは毒々しい硬質な輝き。 木山が視線を上げると、そこに広がっていたのは夜空ではなかった。 見上げた先にあったのは夜天の黒ではない。 虹色。 鮮烈なまでの色彩が埋め尽くしていた。 全天を覆う旭光がゆるゆると翻る様はどこか海月を髣髴させる。 空の海に漂う七色の天幕。 その下を、そのどれでもない二条の色が走った。 一方は純白。 そしてもう一方は漆黒。 二つの色は互いに絡み合い食らい合うように天を駆ける。 色は、人の形をしているようだった。 「……だから」 木山はその光景を冷めた目で眺めながら小さく呟く。 「だから私は、言ったじゃないか」 極天に舞う二つの影が何者か。 そんなものは分かりきっている。考えるまでもなかった。 遠くに見える彼らに木山は僅かに目を細める。 「私はね、どうしてだろう。そんな予感がしていたよ。御坂美琴」 遠く、聞こえるはずもない相手に向かって木山は語り掛ける。 「君はとても優しく、強く、気高く、そして正しかった。 まるで漫画の主人公。強気を挫き弱きを助く、正義の味方だ。 あの時君の前に『悪』として立った私が言うのだ。あながち的外れでもないだろう。 だが――だからこそ落とし穴があるんだよ」 言葉を切り、コーヒーを一口啜る。 「正義の味方。聞こえはいいが、その実やっている事は皆と大して変わらない。 誰しもが己の胸に信念、正義を懐いて生きている。 元来正義なんてものは主観的なもので、世間で言われているのはただの多数決の一般論だ。 たまたまそこに合致したとりわけ目立つ者がそう呼ばれもてはやされる。果たして君はそれを理解していただろうか」 遠くから地響きのような低く重い音が聞こえてくる。 しかし木山はそれに全く頓着せずぶつぶつと呟きを続ける。 「君は余りにも正し過ぎた。君の行いは崇高で、実直で、それ故に愚かだった。 もう少し賢ければ――老獪なら、賢しらに生きていればそんな真似はしないだろう。 理性的と言ってもいいかもしれない。正義は感情論だ。だからこそ、理性はそれと相反する。 私は君のおおよそ倍程度長く生きている。だから年長者として君を評するなら――」 一息。 「君は子供で、世界というものをろくに分かっていない――多少羨ましくはあるがね」 窓の外に目を焼くような光が閃く。 白雷が大気を切り裂き轟音を生み、建物自体を揺るがした。 「そう、かつての私がそうだったように。 ――君が果てしない絶望を知ったとき、君を助けてくれる人がいるだろうか」 木山はそれすらもまるで画面の中の出来事かのように無視し言葉を続ける。 「いたのかもしれない。いなかったのかもしれない。 私にはもうそれを知ることなどできはしないだろうが、結果としてそんな人物は現れなかったのだろう。 だから君はあっけなく絶望の深淵に呑まれた……空想の域を出ないがね。 しかし今となってはそこから救い出してくれる者を期待するというのも馬鹿らしい話だろう」 ふ、と木山は嘆息し遠く宙を舞う少女の顔を思い浮かべる。 脳裏に浮かぶのは木山の知る少女の、眩しいばかりの笑顔だ。 けれどきっと今彼女の浮かべているのはそれとは違う表情だろう。 どんな顔をしているのか――木山には想像すらできない。 しかし、例えどんな表情をしていたとしてもあの時の少女の面影はないだろう。 木山には何故だか妙な確信があった。 今は亡きこの部屋の主はきっとこれを予測していたのだろう。 彼の遺した膨大なデータにはその痕跡が見受けられた。 もしかしたら――自分の死すらも予感していたのかもしれない。 下世話な妄想だ、と小さく頭を振り木山はマグカップに口を付ける。 そうして暫く無言で窓の外で荒れ狂う光景を眺めていた後、木山はふと浮かんだ言葉を口にした。 「神ならぬ身にて天上の意思に辿り着くもの――絶対能力者、か。 ああ確かに、その姿を現すには正鵠を得ているのかもしれないな」 背に白と黒の尾を引き天を縦横無尽に駆ける様はさながら流星。 しかしこの場景に最も相応しい言葉で称するなら。 「――天使、か」 白雷の翼と黒風の翼を纏う一対の御使い。 天上の意思を代弁すべく剣を振るう幻想の体現者。 降り注ぐ光の天幕の下で舞うその姿は聖戦か、それとも。 「……いや」 目を伏せ、木山は呟く。 「そうだな。さながら……世界の終わり、といったところか」 そう言って、窓の外の景色に背を向け壁に寄りかかると、最早興味を失ったようにコーヒーを一口飲んだ。 ―――――――――――――――――――― 前へ 次へ
https://w.atwiki.jp/okano_industry/pages/41.html
部品構造 大部品 テロ対策体制 RD 27 評価値 8部品 概要 部品 テロ対策の重要性 大部品 担当者について RD 2 評価値 1部品 担当者とは 部品 資格 大部品 日常体制 RD 8 評価値 5部品 避難経路の整備 部品 パトロール 部品 施設などの対策強化 部品 日常広報 部品 担当者の日常訓練と教育、研究 部品 政府担当部門や警察との連絡体制 部品 情報収集 部品 勤務体制 大部品 監視カメラシステム RD 7 評価値 4部品 システムの概要 部品 情報の制限と守秘義務 部品 カメラ設置の手法 部品 データ解析 部品 指揮部署との連絡 大部品 設備 RD 2 評価値 1部品 監視カメラ 部品 情報端末 大部品 不審物対応 RD 2 評価値 1部品 不審物に対する対処 部品 危険物処理について 大部品 自爆テロ対応 RD 2 評価値 1部品 荷物チェック 部品 動作や服装への注意 大部品 車両テロへの対応 RD 1 評価値 0部品 重要施設の防衛体制の強化 大部品 テロ発生時における対応 RD 2 評価値 1部品 緊急展開 部品 避難誘導 部品 テロ対策体制流用実績 部品定義 部品 概要 元は重要施設の防犯能力の改善のために、後に様々なテロ対策システムを研究し導入されたテロ対策体制のことである。 部品 テロ対策の重要性 不断の対策の改良実施によって、産業や生活に直接攻撃を加えるテロ攻撃の被害を可能な限り減らし、市民が安心して生活していくことの重要性は高い。 部品 担当者とは 主に警察官や警備会社職員、または各藩国軍や企業警備部の職員などが該当する。テロ対策を行う部署職員の事である。 部品 資格 重要性が高く、負う義務も大きいという勤務内容から、担当人員には能力はもとより確かな身元や責任能力、高い倫理意識が求められている。装備や法的な権限は各地域の法律によってさまざまである。 部品 避難経路の整備 施設などの避難経路を整備確認する業務である。非常灯や非常口への誘導灯、避難経路のスペースの確保点検などが該当する。 部品 パトロール 日常の担当部署の巡回や、重要施設の警戒など、また多人数が集まる催し物会場での警戒業務など様々な形態のパトロールがある。 部品 施設などの対策強化 段より警戒対象の施設等では動線や死角のチェック、十分にスペースを設ける、巡回路の改良、ゴミ箱の撤去などといった防犯体制の改善強化などを行っている。 部品 日常広報 最近の情勢などの新しい情報を担当者以外の人々に分かりやすく伝える広報活動。抑止効果も高めることができる。 部品 担当者の日常訓練と教育、研究 担当者のスキルや対策システムの改善を図る目的で、各種訓練や、研修、システムの研究が日々行われている。 部品 政府担当部門や警察との連絡体制 藩国間のテロリスト情報の交換といった国際協力、警察や政庁各部門との情報連絡体制を日頃から構築している。 部品 情報収集 藩国内の政府各部門との情報交換や情勢の追跡研究を行い、資料を集積する。各担当者部署への広報を通して広く最新の情報を共有することを図る。 部品 勤務体制 休日を十分とった交代制勤務体制をとる。危険手当や成績優秀者の昇給制度、復学者支援制度も整備されている。その他福利厚生は地域の法律に準じたものとなっている。 部品 システムの概要 複数の防犯監視カメラを使用した監視システム。あくまでテロ対策として法律に則って事件捜査に使われたり、プライベートに最大限配慮したうえで、記録映像が情報解析に使用されることがある。 部品 情報の制限と守秘義務 カメラによって記録される映像は厳重に取り扱われ、法的正当性がない限り捜査に使用したり、閲覧や情報利用することは出来ない。 部品 カメラ設置の手法 主に重要な施設の周囲や通路屋内にそれぞれ視角をカバーするように複数個設置される。プライバシーエリアには設置されない。またダミーカメラを設置して抑止効果を狙った手法も存在する。 部品 データ解析 記録映像は法に則った手段でデータ解析が行われることがある。プライバシーに最大限配慮した上で、人々の流れの解析や犯行パターンの研究などに使用される。 部品 指揮部署との連絡 通常、記録だけではなくモニタールームなどでのリアルタイム監視業務も行われている。テロ発生などの非常事態となれば担当者はすみやかに指揮部署に報告を上げその指揮下に入ることになる。 部品 監視カメラ 様々な形態のビデオカメラ。信頼あるメーカーの品物が選ばれ専門家によってセキュリティチェックを受けた後に用いられる。 部品 情報端末 カメラの映像を処理する情報端末。様々な形式のものがあり、記録された映像情報を解析することができる。またバックアップシステムも備えているものが一般的である。基本的にスタンドアロンタイプのシステムでネットワークに接続することは無い。 部品 不審物に対する対処 不審物に対する対処方法は各部署ごとに告知され、それに従って行われる。明らかに危険なものと判断された場合は、専門担当者によって処理されることとなる。 部品 危険物処理について 訓練を受けた処理対応担当者が行う。高度な専門知識を必要とするためこのレベルの対応は警察や藩国軍の専門部隊があたることが多い。 部品 荷物チェック 多くの人が集まる催し物や、要人が集まる会場周辺では警備体制がしかれ、人々の荷物チェックを行うこともある。 部品 動作や服装への注意 爆発物などの危険物を身に着けた自爆テロ犯は、その緊張や装備の大きさを隠す必要があり、独特の動作や服装をする傾向がある。警戒に当たる担当者は良くこの点に注意して警戒に当たることになる。 部品 重要施設の防衛体制の強化 特に危険度の高い施設などに施す主に車爆弾に対する対策。コンクリート防壁を設置したり、十分な強度を持つゲートを設けたり、隠蔽された複数の監視所を設けるといった防衛体制の強化があげられる。 部品 緊急展開 テロ発生時における交通の封鎖や周辺施設の警備出動など担当者が緊急展開する場合がある。テロ発生時には一般的に藩国軍、警察がこれにあたる。 部品 避難誘導 すみやかに担当誘導員は安全と判断された経路に人々を誘導する。連絡を取り合い無駄のない動きが重要となる。 部品 テロ対策体制流用実績 詩歌藩国の【詩歌藩国の港】に流用されました。 (その他、帝國施設でのご利用を募集しております。文字数合わせ失礼します) 提出書式 大部品 テロ対策体制 RD 27 評価値 8 -部品 概要 -部品 テロ対策の重要性 -大部品 担当者について RD 2 評価値 1 --部品 担当者とは --部品 資格 -大部品 日常体制 RD 8 評価値 5 --部品 避難経路の整備 --部品 パトロール --部品 施設などの対策強化 --部品 日常広報 --部品 担当者の日常訓練と教育、研究 --部品 政府担当部門や警察との連絡体制 --部品 情報収集 --部品 勤務体制 -大部品 監視カメラシステム RD 7 評価値 4 --部品 システムの概要 --部品 情報の制限と守秘義務 --部品 カメラ設置の手法 --部品 データ解析 --部品 指揮部署との連絡 --大部品 設備 RD 2 評価値 1 ---部品 監視カメラ ---部品 情報端末 -大部品 不審物対応 RD 2 評価値 1 --部品 不審物に対する対処 --部品 危険物処理について -大部品 自爆テロ対応 RD 2 評価値 1 --部品 荷物チェック --部品 動作や服装への注意 -大部品 車両テロへの対応 RD 1 評価値 0 --部品 重要施設の防衛体制の強化 -大部品 テロ発生時における対応 RD 2 評価値 1 --部品 緊急展開 --部品 避難誘導 -部品 テロ対策体制流用実績 部品 概要 元は重要施設の防犯能力の改善のために、後に様々なテロ対策システムを研究し導入されたテロ対策体制のことである。 部品 テロ対策の重要性 不断の対策の改良実施によって、産業や生活に直接攻撃を加えるテロ攻撃の被害を可能な限り減らし、市民が安心して生活していくことの重要性は高い。 部品 担当者とは 主に警察官や警備会社職員、または各藩国軍や企業警備部の職員などが該当する。テロ対策を行う部署職員の事である。 部品 資格 重要性が高く、負う義務も大きいという勤務内容から、担当人員には能力はもとより確かな身元や責任能力、高い倫理意識が求められている。装備や法的な権限は各地域の法律によってさまざまである。 部品 避難経路の整備 施設などの避難経路を整備確認する業務である。非常灯や非常口への誘導灯、避難経路のスペースの確保点検などが該当する。 部品 パトロール 日常の担当部署の巡回や、重要施設の警戒など、また多人数が集まる催し物会場での警戒業務など様々な形態のパトロールがある。 部品 施設などの対策強化 段より警戒対象の施設等では動線や死角のチェック、十分にスペースを設ける、巡回路の改良、ゴミ箱の撤去などといった防犯体制の改善強化などを行っている。 部品 日常広報 最近の情勢などの新しい情報を担当者以外の人々に分かりやすく伝える広報活動。抑止効果も高めることができる。 部品 担当者の日常訓練と教育、研究 担当者のスキルや対策システムの改善を図る目的で、各種訓練や、研修、システムの研究が日々行われている。 部品 政府担当部門や警察との連絡体制 藩国間のテロリスト情報の交換といった国際協力、警察や政庁各部門との情報連絡体制を日頃から構築している。 部品 情報収集 藩国内の政府各部門との情報交換や情勢の追跡研究を行い、資料を集積する。各担当者部署への広報を通して広く最新の情報を共有することを図る。 部品 勤務体制 休日を十分とった交代制勤務体制をとる。危険手当や成績優秀者の昇給制度、復学者支援制度も整備されている。その他福利厚生は地域の法律に準じたものとなっている。 部品 システムの概要 複数の防犯監視カメラを使用した監視システム。あくまでテロ対策として法律に則って事件捜査に使われたり、プライベートに最大限配慮したうえで、記録映像が情報解析に使用されることがある。 部品 情報の制限と守秘義務 カメラによって記録される映像は厳重に取り扱われ、法的正当性がない限り捜査に使用したり、閲覧や情報利用することは出来ない。 部品 カメラ設置の手法 主に重要な施設の周囲や通路屋内にそれぞれ視角をカバーするように複数個設置される。プライバシーエリアには設置されない。またダミーカメラを設置して抑止効果を狙った手法も存在する。 部品 データ解析 記録映像は法に則った手段でデータ解析が行われることがある。プライバシーに最大限配慮した上で、人々の流れの解析や犯行パターンの研究などに使用される。 部品 指揮部署との連絡 通常、記録だけではなくモニタールームなどでのリアルタイム監視業務も行われている。テロ発生などの非常事態となれば担当者はすみやかに指揮部署に報告を上げその指揮下に入ることになる。 部品 監視カメラ 様々な形態のビデオカメラ。信頼あるメーカーの品物が選ばれ専門家によってセキュリティチェックを受けた後に用いられる。 部品 情報端末 カメラの映像を処理する情報端末。様々な形式のものがあり、記録された映像情報を解析することができる。またバックアップシステムも備えているものが一般的である。基本的にスタンドアロンタイプのシステムでネットワークに接続することは無い。 部品 不審物に対する対処 不審物に対する対処方法は各部署ごとに告知され、それに従って行われる。明らかに危険なものと判断された場合は、専門担当者によって処理されることとなる。 部品 危険物処理について 訓練を受けた処理対応担当者が行う。高度な専門知識を必要とするためこのレベルの対応は警察や藩国軍の専門部隊があたることが多い。 部品 荷物チェック 多くの人が集まる催し物や、要人が集まる会場周辺では警備体制がしかれ、人々の荷物チェックを行うこともある。 部品 動作や服装への注意 爆発物などの危険物を身に着けた自爆テロ犯は、その緊張や装備の大きさを隠す必要があり、独特の動作や服装をする傾向がある。警戒に当たる担当者は良くこの点に注意して警戒に当たることになる。 部品 重要施設の防衛体制の強化 特に危険度の高い施設などに施す主に車爆弾に対する対策。コンクリート防壁を設置したり、十分な強度を持つゲートを設けたり、隠蔽された複数の監視所を設けるといった防衛体制の強化があげられる。 部品 緊急展開 テロ発生時における交通の封鎖や周辺施設の警備出動など担当者が緊急展開する場合がある。テロ発生時には一般的に藩国軍、警察がこれにあたる。 部品 避難誘導 すみやかに担当誘導員は安全と判断された経路に人々を誘導する。連絡を取り合い無駄のない動きが重要となる。 部品 テロ対策体制流用実績 ・詩歌藩国の【詩歌藩国の港】に流用されました。 (その他、帝國施設でのご利用を募集しております。文字数合わせ失礼します) インポート用定義データ [ { "id" 30742, "title" "テロ対策体制", "description" null, "part_type" "group", "created_at" "2017-08-22 08 18 45.098325", "updated_at" "2017-08-22 08 18 45.098325", "character_id" 686, "children" [ { "id" 30743, "title" "概要", "description" "元は重要施設の防犯能力の改善のために、後に様々なテロ対策システムを研究し導入されたテロ対策体制のことである。", "part_type" "part", "character_id" 686, "children" [] }, { "id" 30744, "title" "テロ対策の重要性", "description" "不断の対策の改良実施によって、産業や生活に直接攻撃を加えるテロ攻撃の被害を可能な限り減らし、市民が安心して生活していくことの重要性は高い。", "part_type" "part", "character_id" 686, "children" [] }, { "id" 30745, "title" "担当者について", "description" null, "part_type" "group", "character_id" 686, "children" [ { "id" 30746, "title" "担当者とは", "description" "主に警察官や警備会社職員、または各藩国軍や企業警備部の職員などが該当する。テロ対策を行う部署職員の事である。", "part_type" "part", "character_id" 686, "children" [] }, { "id" 30747, "title" "資格", "description" "重要性が高く、負う義務も大きいという勤務内容から、担当人員には能力はもとより確かな身元や責任能力、高い倫理意識が求められている。装備や法的な権限は各地域の法律によってさまざまである。", "part_type" "part", "character_id" 686, "children" [] } ] }, { "id" 30748, "title" "日常体制", "description" null, "part_type" "group", "character_id" 686, "children" [ { "id" 30749, "title" "避難経路の整備", "description" "施設などの避難経路を整備確認する業務である。非常灯や非常口への誘導灯、避難経路のスペースの確保点検などが該当する。", "part_type" "part", "character_id" 686, "children" [] }, { "id" 30750, "title" "パトロール", "description" "日常の担当部署の巡回や、重要施設の警戒など、また多人数が集まる催し物会場での警戒業務など様々な形態のパトロールがある。", "part_type" "part", "character_id" 686, "children" [] }, { "id" 30751, "title" "施設などの対策強化", "description" "段より警戒対象の施設等では動線や死角のチェック、十分にスペースを設ける、巡回路の改良、ゴミ箱の撤去などといった防犯体制の改善強化などを行っている。", "part_type" "part", "character_id" 686, "children" [] }, { "id" 30752, "title" "日常広報", "description" "最近の情勢などの新しい情報を担当者以外の人々に分かりやすく伝える広報活動。抑止効果も高めることができる。", "part_type" "part", "character_id" 686, "children" [] }, { "id" 30753, "title" "担当者の日常訓練と教育、研究", "description" "担当者のスキルや対策システムの改善を図る目的で、各種訓練や、研修、システムの研究が日々行われている。", "part_type" "part", "character_id" 686, "children" [] }, { "id" 30754, "title" "政府担当部門や警察との連絡体制", "description" "藩国間のテロリスト情報の交換といった国際協力、警察や政庁各部門との情報連絡体制を日頃から構築している。", "part_type" "part", "character_id" 686, "children" [] }, { "id" 30755, "title" "情報収集", "description" "藩国内の政府各部門との情報交換や情勢の追跡研究を行い、資料を集積する。各担当者部署への広報を通して広く最新の情報を共有することを図る。", "part_type" "part", "character_id" 686, "children" [] }, { "id" 30756, "title" "勤務体制", "description" "休日を十分とった交代制勤務体制をとる。危険手当や成績優秀者の昇給制度、復学者支援制度も整備されている。その他福利厚生は地域の法律に準じたものとなっている。", "part_type" "part", "character_id" 686, "children" [] } ] }, { "id" 30757, "title" "監視カメラシステム", "description" null, "part_type" "group", "character_id" 686, "children" [ { "id" 30758, "title" "システムの概要", "description" "複数の防犯監視カメラを使用した監視システム。あくまでテロ対策として法律に則って事件捜査に使われたり、プライベートに最大限配慮したうえで、記録映像が情報解析に使用されることがある。", "part_type" "part", "character_id" 686, "children" [] }, { "id" 30759, "title" "情報の制限と守秘義務", "description" "カメラによって記録される映像は厳重に取り扱われ、法的正当性がない限り捜査に使用したり、閲覧や情報利用することは出来ない。", "part_type" "part", "character_id" 686, "children" [] }, { "id" 30760, "title" "カメラ設置の手法", "description" "主に重要な施設の周囲や通路屋内にそれぞれ視角をカバーするように複数個設置される。プライバシーエリアには設置されない。またダミーカメラを設置して抑止効果を狙った手法も存在する。", "part_type" "part", "character_id" 686, "children" [] }, { "id" 30761, "title" "データ解析", "description" "記録映像は法に則った手段でデータ解析が行われることがある。プライバシーに最大限配慮した上で、人々の流れの解析や犯行パターンの研究などに使用される。", "part_type" "part", "character_id" 686, "children" [] }, { "id" 30762, "title" "指揮部署との連絡", "description" "通常、記録だけではなくモニタールームなどでのリアルタイム監視業務も行われている。テロ発生などの非常事態となれば担当者はすみやかに指揮部署に報告を上げその指揮下に入ることになる。", "part_type" "part", "character_id" 686, "children" [] }, { "id" 30763, "title" "設備", "description" null, "part_type" "group", "character_id" 686, "children" [ { "id" 30764, "title" "監視カメラ", "description" "様々な形態のビデオカメラ。信頼あるメーカーの品物が選ばれ専門家によってセキュリティチェックを受けた後に用いられる。", "part_type" "part", "character_id" 686, "children" [] }, { "id" 30765, "title" "情報端末", "description" "カメラの映像を処理する情報端末。様々な形式のものがあり、記録された映像情報を解析することができる。またバックアップシステムも備えているものが一般的である。基本的にスタンドアロンタイプのシステムでネットワークに接続することは無い。", "part_type" "part", "character_id" 686, "children" [] } ] } ] }, { "id" 30766, "title" "不審物対応", "description" null, "part_type" "group", "character_id" 686, "children" [ { "id" 30767, "title" "不審物に対する対処", "description" "不審物に対する対処方法は各部署ごとに告知され、それに従って行われる。明らかに危険なものと判断された場合は、専門担当者によって処理されることとなる。", "part_type" "part", "character_id" 686, "children" [] }, { "id" 30768, "title" "危険物処理について", "description" "訓練を受けた処理対応担当者が行う。高度な専門知識を必要とするためこのレベルの対応は警察や藩国軍の専門部隊があたることが多い。", "part_type" "part", "character_id" 686, "children" [] } ] }, { "id" 30769, "title" "自爆テロ対応", "description" null, "part_type" "group", "character_id" 686, "children" [ { "id" 30770, "title" "荷物チェック", "description" "多くの人が集まる催し物や、要人が集まる会場周辺では警備体制がしかれ、人々の荷物チェックを行うこともある。", "part_type" "part", "character_id" 686, "children" [] }, { "id" 30771, "title" "動作や服装への注意", "description" "爆発物などの危険物を身に着けた自爆テロ犯は、その緊張や装備の大きさを隠す必要があり、独特の動作や服装をする傾向がある。警戒に当たる担当者は良くこの点に注意して警戒に当たることになる。", "part_type" "part", "character_id" 686, "children" [] } ] }, { "id" 30772, "title" "車両テロへの対応", "description" null, "part_type" "group", "character_id" 686, "children" [ { "id" 30773, "title" "重要施設の防衛体制の強化", "description" "特に危険度の高い施設などに施す主に車爆弾に対する対策。コンクリート防壁を設置したり、十分な強度を持つゲートを設けたり、隠蔽された複数の監視所を設けるといった防衛体制の強化があげられる。", "part_type" "part", "character_id" 686, "children" [] } ] }, { "id" 30774, "title" "テロ発生時における対応", "description" null, "part_type" "group", "character_id" 686, "children" [ { "id" 30775, "title" "緊急展開", "description" "テロ発生時における交通の封鎖や周辺施設の警備出動など担当者が緊急展開する場合がある。テロ発生時には一般的に藩国軍、警察がこれにあたる。", "part_type" "part", "character_id" 686, "children" [] }, { "id" 30776, "title" "避難誘導", "description" "すみやかに担当誘導員は安全と判断された経路に人々を誘導する。連絡を取り合い無駄のない動きが重要となる。", "part_type" "part", "character_id" 686, "children" [] } ] }, { "id" 64824, "title" "テロ対策体制流用実績", "description" "・詩歌藩国の【詩歌藩国の港】に流用されました。\n\n(その他、帝國施設でのご利用を募集しております。文字数合わせ失礼します)", "part_type" "part", "character_id" 686, "children" [] } ], "expanded" true } ]