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第二十六章-第一幕- 真なる恐怖、迫る 第二十五章-第三幕- 第二十六章-第二幕- グラード・シティから強引な撤退を決行した勇者軍は、 魔神軍メインメンバーである、ノーラとも共闘したものの、 結局は別れ別れになり、現在兵器工場をまともに稼動させている 数少ない拠点である、港町ヴェール・シティへ移動した。 兵器工場にお邪魔して、通信施設も借りて アーム城と通信を取っている。 こういう時のウォルフ王子は本当に忙しそうである。 「アーム城と通信、繋がりましたね…… こちらウォルフ。通信兵、いますね?」 「はっ、こちらアーム城通信施設。現在浮遊中、 高度千五百メートル付近に滞空中。回線、良好です」 「例のマスターハード搭載型人工衛星の稼働状況を報告して下さい」 「はい。予定通り本日、正午から稼動開始します。 ……っと、そろそろじゃないですかね。 端末にリアルタイム送信可能にしてありますので、 アップデートのインストールをしておいて下さい」 「了解。避難させた民間人達の様子はどうです?」 「至極落ち着いている素振りを見せてはいますが、 やはり地上の様子が気になっているようです。 イグジスター情報はリアルタイムで伝わりますので……」 「……了解。では、そのまま警戒を密に」 「はっ」 通信が切られる。 「…………よし、アップデート完了。来ますよ、データ」 全員が端末を握り、世界地図をじっと見つめる。 すると、異様な数のイグジスター反応が世界中に表示される。 まったくいないのは、海中とか、よほど小さな離島ぐらいだろうか。 「なっ!?」 エリックがまず驚愕する。ご丁寧に推定されるイグジスターの 数量をカウントする機能を見て驚いたのだ。 「一億二千五百八十万……!?」 なんと、せいぜい数千万程度だと思っていたイグジスターが、 既に一億を突破して世界中をじわじわと侵食しているのだ。 「ぐっ……まさか、奴等の勢力伸張がこれ程とは……!」 エリックが歯噛みするが、ウォルフ王子はあくまで冷静だ。 「それでも、宇宙の各コロニーでは膠着状態を保っていますし、 機械に対して極端に弱いなど、弱点も露呈しています。 擬態さえ抑制し続ければ、いつかは殲滅も……可能です。 そのためには兵器工場を出来るだけ守り抜きたいですが……!」 「いや、もう一つ対策があるぜ」 ロバートが対策を打ち出した。 「!?」 突然の発言に驚愕する一同。 「グラード・シティで俺達が敗走した時、 海岸沿いの都市であるにも関わらず、 水中から現れたのはセイレーン・イグジスター一匹だけだっただろ? それに世界地図を見ろ。水中に反応が一切無いのも逆に不自然だ。 仮に擬態して知性を得て、船を操り出す、と仮定したところで、 擬態そのものを阻止し続ければ、 一方的に攻撃するのも可能かもしれん」 「なるほど……!」 ローザとエナが一際びっくりした。まったくの盲点だったからだ。 「となると、退避先としての最適解はどうなる、ウォルフ?」 「船舶、艦艇、ないし潜水艦による水中、水上での行動、ですね?」 「だったら、今取るべき行動は何だ?」 「カイトさんをここに呼びましょう。あの潜水艦、 ブルー・ワイズマンMk-Ⅰであれば、兵器を組み立てたりする 設備にも事欠きませんし、簡易工場代わりにも出来ます。 また潜水艦からの一方的ミサイル攻撃も可能でしょうね」 「だったらやれよ」 「はい」 ウォルフ王子は通信施設を用いて、アドレスコードを検索し、 カイト=ワイズマンを呼び出した。 「ああ、こちらカイト。現在海中から策敵中。 暗号通信とはいえ、若干穏やかではないね」 「それどころじゃありませんよ、カイトさん。 あなたの艦が、対イグジスター戦においての 決定的戦力の一つになるかもしれないんですから?」 「そうとは思えないんだけどね。以前、この艦は イグジスターの侵入を許しているしね」 「ですがそれは係留時の話のはず。 それとも、海中や海上にいる時に奇襲でも受けましたか? つまり、そういう事だ、とロブは言っていますよ」 しばらく熟考してから、カイトは答えを出す。 「なるほど、言われれば隊長の言う通りだね。 つまりイグジスターは、擬態でもしない限り、 水中への攻撃、及び進行手段を持ち得ない、と?」 「そうなります。となると世界中の船舶、艦艇、潜水艦を結集し、 民間人の退避所として利用するのが最適解でしょう。 その上で離島などに避難し、 敵が手出し出来ない状況に持ち込んで、 離島に兵器工場を建造するのが無難かと思います」 「今までの君達の理屈でいうと、制空権と制海権は、 未だ人類のものだと断言して構わないわけだね。 ならば急ぎ、あらゆるネットワークを駆使して 各国家、各自治体に通達。兵器工場を離島に建造して 一気に反攻の準備を行わないといけないみたいだ」 「お願いできますか?」 「やってみる。ちょっとヴェール・シティからは 遠い位置にいるので合流までの時間をフルに使わせてもらう。 なので合流に最適なポイントをこちらで指定するので、 すぐに移動を始めてもらいたいところだ」 「はい、指定をどうぞ」 「ヴェール・シティから南西方向に向かう道を進めば到着出来るね。 リプトール・タウンという小さな港町だ。この潜水艦も かろうじて係留可能、という程度の町だが、 この際、目立たない方向で話を進めたいからね。 イグジスターに察知されると本当に厄介だし」 「はい、じゃあそのつもりでこちらも移動します!」 カイトはすぐに通信を切った。不必要な通信の継続は 魔神軍に察知される可能性も高く、妨害を受ける危険があった。 彼等と交渉の余地はあっても、現状は対立関係なのでしょうがない。 「リプトール・タウン付近にイグジスターの反応はあるか?」 ローザがぶつぶつ言いながら、端末をいじると、 リプトール・タウンの周辺に少数ながらも反応がある。 といっても前の戦いの三十万という数に比べて、というだけの話で、 実際その周辺には数万単位のイグジスターが辺りを策敵していた。 情報履歴を見てみれば、リプトール・タウンは人口も少数で ほとんど無視されている状況にあるようだったが、 何か起こればいつでも襲える、という態勢と見るべきだろう。 すなわち勇者軍が来る、という重大事態が発生した場合、 イグジスターが集団で到来する可能性がかなり高い。 それを覚悟の上で、リプトール・タウンでの合流を目指すのである。 局地戦での犠牲は覚悟してでも大局の上で勝たねばならない。 いざと言う時は、民間人をシェルターに封じる必要があるだろう。 それらの覚悟を決めて、勇者軍はリプトール・タウンに向かう。 かすかな希望を求めての流転と敗戦の繰り返しが、 またもリプトール・タウンで勇者軍を待ち受けているのであった…… <第二十六章-第二幕- へ続く>
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「古泉一樹は私のもの。誰にも渡さない」 これは長門。 「そ、それはこっちのセリフです!古泉君は私のです!」 これは朝比奈さん。 「ちょっと待て。古泉は俺のものだぞ」 これは俺。 今日の部室にはハルヒと古泉の姿は無く、俺と長門と朝比奈さんだけである。 ハルヒは担任からの呼び出し、古泉はそれが原因で発生した神人狩り。 なぜ俺たち3人が喧嘩してるのかというと、朝比奈さんのある一言が発端だった。 「古泉君がいないと寂しいです~、死んでしまいそうです~」 「ちょっと待ってくださいよ朝比奈さん。ひょっとして古泉の野郎のことが好きなんですか?」 「そうですけどぉ、、何か問題があるんですか?」 「この時間では恋人とか作るの禁止じゃなかったんですか!?」 「そうですけどぉ、、我慢できなくて・・・古泉君がいないと私・・・」 「なんで古泉の野郎なんですか!!」 朝比奈さんが半泣き状態になりながら 「あの・・キョン君ごめんなさい・・・私・・・キョン君に気持ちには応えられない」 「早く古泉のことは諦めてくださいよ。未来人はこの時代では恋愛禁止ですよ」 「ごめんなさい・・・私、キョン君にこと好きじゃないの。」 「はぁ?何を言ってるんですか?」 「え?何って・・・?キョン君わたしのこと好きなんじゃ・・・」 「違いますよ。俺も古泉のことが好きなんですよ」 その言葉を聞いた朝比奈さんは急に挙動不審になった。 「きょ、きょ、きょ、きょ、キョン君・・・・・・ウホッ?」 昨日の友は今日の敵。 まさに今の俺にとって朝比奈さんは敵である。 たとえ上級生だとしても敬語で話す必要は無い。 「そうだけど、何か問題でもあるのか?」 急に乱暴な口調になった俺に対して朝比奈みくるは更に挙動不審になった。 「あの、、キョン君、、そういうのは止めといた方がいいと思います。 やっぱり、、その、、ウホッ!はまずいと思います・・世間体とか・・・」 朝比奈ミクルは慎重に言葉を選びながらそう言った。 「ならお前はどうなんだ?未来人なのに、この時間で恋愛をしてもいいのか?」 「ダメですが、、でも、、もう我慢できないのです!」 「なんだと!自分のときだけ都合いいこと言って!」 そして俺と朝比奈ミクルは取っ組み合いの喧嘩になった。 もちろん俺が優勢である。 どうせ未来人だし、やってしまっても法は適応されないし、何かあったら長門に頼めばいい。 そして俺は調理場においてあった包丁を手に取り、朝比奈ミクルを刺そうとしたその時 誰かの手が俺を止めた。 その手の主は長門だった。 そして、「私も古泉一樹のことが好き」と言った。 「争いはしない方がいい。もしSOS団の1人でも欠けたら世界が崩壊する。 そうなれば古泉一樹にも会えなくなる」 さすが長門だぜ・・・ 俺はちょっと熱くなりすぎてたな。 朝比奈さんはオシッコを漏らしながらヒイヒイ泣いていた。 「もう大丈夫だぞ朝比奈ミクル。もう変なことはしない」 「ウゥ・・本当ですか・・・?」 「とりあえずトイレに行ってパンツを脱いでこい。ここで脱がれると吐き気がする。 女の着替えほど気持ち悪いものは無いぜまったく」 数分後、朝比奈ミクルはトイレから帰ってきた。 その直後、長門が口を開いた。 「私にいい考えがある。ここは公平に勝負で決めるべき」 その後、俺の教室で何やら勝負をしようといった長門は1人で 俺の教室に向かって歩いていった。 教室には谷口と国木田がいた。 「あれ?キョン、何やってんだ?」 「朝比奈さん、長門さん、こんにちは」 2人はそう言った。 長門はそんな2人を無視して 「我々3人は今から勝負をするから出てって」と言った。 そして朝比奈ミクルが 「私と長門さんとキョン君とで古泉一樹君を賭けて勝負するんです」 開いた口がふさがらない谷口と国木田 「キョン、、お前、、古泉のことが好きなのか? でもお前、、男だよな?実は女だったというオチはないよな?」 「今まで黙っててスマなかった。実は俺、ウホッ!なんだ」 「キョン・・・お前、、なんで今まで黙ってたんだよ」 「そうだよキョン。別に隠し事しなくてもいいのに」 「でも、、いろいろまずいだろ・・」 そして谷口と国木田が2人同時にこう言った。 「気にするなって、俺らもそうだから!」 話をまとめると、こういうことだ。 谷口と国木田は入学式当日から付き合ってたらしい。 そしてそれを俺に隠してたと。 「キョン、お前、古泉を狙ってるのか?あれは俺のランキングではAAAだぞ」 「そうなんだ、、でも・・・」 「ならさ、3人で小泉君にいたづらしない?」 国木田は3人で分け合おうという考えを提案した。 しかしその直後、俺と谷口と国木田と朝比奈ミクルは 何かの力によって黒板へ叩きつけられた。 「・・・」 その力を放ったのは長門だった。 結局、古泉は長門の物となった。 しかし肝心なのは古泉自身の気持ちである。 いくら長門が強くてもそんなのは関係ない、古泉の気持ちが第一である。 そして俺たちは文芸部室へ戻ることにした。 部室の扉を開こうとしたとき、中から変な声が聴こえてきた。 「あぁぁぁ!もっと激しくぅぅぅ!」 俺は扉を開けた。 なんと部室の中でハルヒと古泉がセックスをしていたのである。 「あんた達なんの用?じゃまだからさっさと帰ってよ」 「これはこれは、、恥ずかしいところを見られてしまいましたね」 古泉の裸を見た俺と谷口と国木田は理性を抑えることが出来ず、 服を脱いで全裸になって古泉のほうへ走っていった。 朝比奈ミクルと長門も我慢できずに服を脱いで全裸になって古泉の方へ走っていった。 俺は古泉を押し倒し、古泉の顔の上にまたがった。 「さぁ舐めろ」 谷口は古泉の両足を持ち上げ尻の穴に挿入しようとしている。 「力を抜け」 国木田は古泉の棒を嘗め回している。 「気持ちいいだろ?」 その次の瞬間である。 国木田の体が中に浮き上がり、窓の外へ飛んでいってしまった。 そして庭にゆっくりと着地した。これも長門の仕業だろう。 長門は今度は谷口の方を睨んだ。 谷口はガクガクと震えていたが、なかなか長門は力を使おうとしない。 古泉の裸を見たせいで&部室が不思議なパワーで溢れ返って 長門の力を減退させてしまっているようだった。
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勇者王 誕生日: 1967/08/25(本人誕生日) 2007/05/29(勇者王 HOTEI駄コラ祭り初日) 主な活動場所: img 概要: HOTEIと共にコラ素材として使用されることの多いフリーSOZAIの先駆け。 2013年7月現在でも時々カタログ等にその姿を見ることができる。 解説: 【元ネタ】 本名:檜山 修之(ひやま のぶゆき)。 声優。「勇者王」の由来はアニメ「勇者王ガオガイガー」の主人公、獅子王凱を演じたことから。 【二次裏での動向】 2007年の5月29日深夜から早朝にかけて、何故かひたすら勇者王とHOTEIの駄コラが多量に生産される祭りが発生し、この時に勇者王(当時はHIYAMAと呼ばれることが多かった)とHOTEIのフリーSOZAI化が一つの流れになった。ある程度の祭りを経て一度沈静化したものの、その後、NHKで放送された(2009年3月1日)「にっぽん心の仏像~知られざる仏50選」(※)において紹介された矜羯羅童子(こんがらどうじ)がHIYAMAにあまりに似ていたため「」の駄コラ精神に再度火を放つ結果となり、結果、息の長いSOZAIとして使われる事となった。 勇者王と「敗訴」の関係は、その類似性を指摘したコラ画像で立てられたスレの1レス目が「敗訴」で、これがスレ内に広まり、当該スレが落ちた後、他のスレでも使われるようになったためである。 仏像になったり、頭から直接手足が生えたり、アザラシになったりと、およそカタログにあるものと、特に深い意味もなくひたすら合成される。 このようにフリーSOZAIの先駆けとして広く活躍した勇者王は、矜羯羅童子といえば敗訴というイメージを完成させた。特にimg鯖における虹裏駄コラ文化のエポックメーカーである。 (※) 番組自体は2008年11月に三時間番組として放送された「にっぽん心の仏像~知られざる仏100選」の再構成である。 「光にぃいいいいいいいいいいい!!!なれぇえええええええええ!!!!!!!」 カテゴリ: 惨事ネタ 関連項目: HOTEI 関連リンク: ふたば倉庫 (芸能・スポーツネタ→hotei&勇者王) 上に戻る memo: 訂正、追加情報等。 名前 コメント 最終更新日:2013年07月30日 (火) 01時21分03秒
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みなさんは都市伝説というものをご存知でしょうか? あるとき現れ、あるとき消える・・・ そして、人間じゃないものも都市伝説になります でも、普通はそれらにも元ネタがあり その元ネタはたいした物じゃないでしょう ですが・・・この町、淀元町では・・・ 都市伝説がそのまま現実になるのです・・・ その現象を我々は・・・ ~Legend becomes reality phenomenon~ 伝説が現実になる現象 といっています さぁこれから御見せするのは その一例・・・正義が力であるのみもかかわらず 正義を見失ったある一人の正義の使者と 破壊をもたらす化け物の争いです・・・ 午後8時27分39秒 淀元町町第6番道路 「さむいねー」 「もう冬だしねー」 ブォン・・・ブォン 「ん?この音・・・バイクかな?」 「どこでなってるんだろ・・・暴走族とかじゃないといいけど・・・」 ブォン・・・ ・・・ブゥゥゥオォォォォン 「あ、走り出したみたいだね」 「・・・なんかこっちにきてない?」 ブゥゥゥゥゥオォォォォォン 「・・・は、走ろうか!」 「そ、そうだね!」 タッタッタッタ・・・ ブォンブォンブォォォォォォォォォォォオオオン 「ど、どんどん近づいて・・・」 「はぁはぁ追いつかれちゃう・・・!」 ブォォォォォォ 「「あ、」」 ォォォォォ・・・ 「追い抜いていっちゃったね・・・」 「・・・なんか意味のない心配だったみたいだね・・・はずかしくなってきた///」 「帰ろうか・・・」 「うん・・・」 ..ォォォォオ 「え?」 「あ・・・バイクがこっちに・・・!!!」 ブォォォォォォォオオオオオオオ 「・・・・・・」 「「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ」」 ドガァン 「いた・・・!!!実亞!」 「い、いや・・・やめて・・・いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!!」 ガシ、バキ、グシャ、ガキッ、ベキッ グシャ 「いやぁぁぁぁぁあ!!実亞!実亞ぁぁぁぁぁぁあ!!!!」 「・・・」 「ひぃ・・・!」 「・・・仮面ライダー・・・」 「え・・・?」 ドガッ ブォォォォォォォォォ・・・ ‐--―「仮面ライダー」―--‐ 午前7時55分 淀元町 私立淀元高校1年3組 今日も体がだるい・・・ すごくだるい・・・ もう眠ってしまいたい・・・ 眠ろう・・・眠ってしまおう・・・そうしよう・・・ おやs 「射絵おはよーー!!!」 来たな、私専用人型安眠妨害音声増幅器 SASANO MIE・・・ 「射絵はいつも眠そうな顔してるよねー」 「悪かったないつも眠そうな顔をしてて」 「もう、夜更かししちゃだめだよー」 しょうがないだろ、こっちだって夜更かししたくてやってるんじゃないんだから・・・ 「はい、はい、わかってますよ・・・」 「もう!射絵はほんとにだらしないなー・・・でもそこもかわいい!」ギュ ぎゃぁ!!!やめろ!!!その巨乳を押し付けるな! 「ちょ・・・くるし・・・」 「はぅぅ!!!小さくて貧乳な射絵かわいいよぉ!!!」 そんな大声で言うな!はずかしい!馬鹿やろぅ!!! キーンコーンカーンコーン 「ほ、ほら!!!チャイム鳴ったから!座って!」 「ちぇー・・・」 はぁ・・・死ぬかと思った・・・ さて、唐突だが私の名前を紹介しよう わたしの名前は琶之 射絵と書いて はの しゃえと読む そしてさっきの私専用人型巨乳安眠妨害音声増幅器SASANO MIEは 笹野 美衣と書いて私専用人型巨乳安眠妨害音声増幅器SASANO MIEと読む そしてこの町の名前は淀元町と書いて でんげんちょうと読む この町は都市伝説・・・そう言われているものが 実体化する・・・~Legend becomes reality phenomenon~が頻繁に起こる・・・ 実はこれはどこにでも起こりえるらしいが そのためには条件をそろえなければならないらしい その条件というのが難しい 都市伝説から恐怖が生まれ その恐怖がその都市伝説の姿になり 実体化するという仕組みである だが、そのためには巨大な恐怖が必要らしい でも、そんなことが起こるほど巨大な恐怖なんてなかなか起きない だからそんなに頻繁に都市伝説は実体かしないのだが・・・ ~一時限目休み時間~ キーンコーンカーンコーン 「ねぇねぇ射絵!」 どうした人型巨乳安眠妨害音声増幅器? 「なに?」 「朝のニュース見た?」 そんな余裕あったらこんな眠そうにしてるわけないだろ 「・・・わたしが眠そうなのがわからないか?」 「わかるよ!」 ならその話題を振るなよ畜生め 「で、見たの?見てないの?・・・見てないんだね?」 えぇ、見てませんよすいませんねぇ! 「見れるわけないだろう」 「それじゃぁ昨日ここら辺で起こった仮面ライダー事件は知らないんだね?」 なんぞそれ 「なにそれ?」 「昨日二人の女子高生が帰りに第6番裏道路を通ってたら仮面をつけたバイク乗りに襲われたって事件!」 「略して仮面ライダー事件・・・ね」 ていうか略すな!なんだそれは! 「最近似たような事件が続いてるんだよーこの前は中学生、その前は高校生」 多いな・・・ 「・・・どうせ仮面をつけた暴走族かなんかに襲われたんでしょう・・・ていうかその人達は大丈夫なの?」 「うん、命に別状はないらしいけど相当ショックを受けたらしいよ」 「命に別状はって・・・そんなにひどいの?」 「まぁ今回の事件の二人のうち一人は意識不明の重態だしねぇ・・・」 意識不明って・・・結構重いじゃないか・・・ 「どういう武器を使ったのかわかる?」 「えっとねぇ・・・たしか・・・素手だったかな?」 「・・・」 すで・・・?すでって言うと素手の素手?いやいやまさかそんな・・・ 「やっぱりびっくりするよね・・・私もびっくりしたもん素手で意識不明だし・・・」 もしかして・・・ 「・・・で、意識を失わなかったもう一人が今回の事件のことを話したんだって」 キーンコーンカーンコーン 「あーぁ・・・鳴っちゃった。んじゃまたあとで話そうね~」 お前・・・喋るの好きだな・・・ 「はいはい・・・」 それにしても・・・仮面ライダー事件・・・気になるな・・・放課後になったら連絡してみよう・・・ 午後4時48分 ~放課後~ ピッ プルルルゥープルルルゥープル 『はい?』 「あ、七島さんですか?」 『あぁ、琶之か?・・・電話してきたということは仮面ライダー事件はもう知ったんだな?』 「・・・え、えぇまぁ」 なんだ?なんで七島さんまで仮面ライダーって略すんだ?そういう報道をしているのか? 『あと仮面ライダーというのは被害にあった女子高生が犯人がそう名乗っていたと証言したらしい』 なるほど、だから仮面ライダーか 「そうなんですか・・・まぁそんなことよりも・・・今回私がすることは・・・?」 『今回の事件の犯人特定と報告書だ』 「・・・もう報告書は勘弁してくださいよ・・・」 『だめだ。とりあえず仮面ライダーが現れる時刻になったらまた連絡するからな溜まってる報告書もやっとけよ?じゃぁな』 ツーツーツー 「・・・」 七島さん・・・勘弁してくださいよ・・・マジで・・・ 「はぁ・・・下調べ・・・しにいくか・・・」 午後4時58分 淀元町第6番道路 「・・・事件がおきたのはここか」 ここに仮面をつけたバイク乗り・・・がねぇ・・・ 「本当なのかしら・・・」 七島さんは本当みたいなこと言ってたけど・・・ 「まぁ信じてみるか・・・」 帰るか・・・ テクテクテクテク・・・ 「・・・」 ~午後8時26分~ 淀元町第6番道路 「・・・」 テクテク・・・ 一人の少女が・・・暗くなった道路を歩いていた・・・ あたりを警戒しながら・・・なおかつ警戒してることを気づかせないように・・・ 「・・・」 午後8時27分49秒 「・・・」 50・・・55・・・56・・・57・・・58・・・59・・・ 「・・・」 てくてく ..ブォォ 「・・・来たか」 そしてその少女のほうへ・・・近づいてゆく一人のバイク乗りが居た・・・ 正義が力の・・・なにもわからなくなった人・・・ 都市伝説とかしてしまった人・・・ 仮面ライダー・・・ ブォォォォォォォォォォォオ!!!! 「・・・」 そして仮面ライダーは近づいてゆく・・・少女に向かって・・・ 「・・・」 チラ 虫の仮面か・・・ 少女がそう思った瞬間・・・ ライダーはバイクから姿を消していた ブォォォォォォォォォォォォォォォォォオ!!! 「おぉっと!!」ササッ 少女はバイクをよけライダーを探した・・・そして 見つけた 「!?上か!!」 そう、ライダーはバイクから飛び立ったのだ・・・ その脚力はすさまじいものだった・・・ そのライダーの姿・・・ 赤いスカーフを首に巻いている・・・ この脚力で虫の仮面・・・まさにバッタだった 「・・・ライダー・・・キック」 そう言った直後・・・ライダーはそのまま少女の真下に落ちていった・・・ 「・・・上道じゃない!来なさいよ!」 そういった瞬間・・・ ビキッ 少女の手が割れた ドガァァァァァァァァァン ライダーの高い距離からのキックはたしかに手ごたえがあった・・・ ・・・だが 「・・・!!!」 少女の手は割れ・・・そして黒くなったその左手でライダーのキックを受け止めていた 「・・・少し痛いわね・・・」 少女はそういいながら 「でも・・・勝てない相手じゃないわね・・・」 ニヤ ニヤリと笑った その瞬間ライダーの足は左手のところから黒ずんでいた 「!!!・・・」ドガン 「いつぁ!!!」 ライダーは受け止められていた左足の代わりに 右足で少女の胸をけって少女の黒い手から逃れた 「痛いわねぇ・・・もう許さないわよ・・・」 そう少女は言い走ってライダーの側に走った 「お返しよ!!」 そういいながら 少女は黒くなった左手でライダーの腹に 直接攻撃を繰り出した 「!!!!!ガハッ」 そしてその攻撃はライダーに見事に当たり ライダーは大ダメージを負った・・・ 「さて、もう終わりよ」 そういうと仮面ライダーのスカーフを掴み 「おりゃ!」 後ろへ投げた ドガァァァァァン 「グ・・・ガ・・・」 そして少女は 「おりゃぁぁぁぁぁあ!!!」 ドガァァァァァン 下に向かって拳を下ろし空高く飛び上がった ヒュルルルゥ・・・ そして 「くらぇぇぇぇぇぇぇぇえ!!!!」 ライダーのほうへ黒い拳を向けて急降下した 「・・・」 ドガァァァァァァァァァァァン シュゥゥゥゥゥゥ・・・ 「・・・な・・・」 急降下の攻撃は加速し威力もさぞかし上がってるだろう それがたかければなおさらだ 普通の人間なら、殺せる・・・ だが、ライダーは左足で受け止めた 「・・・死ネナイ」 「え?ッぬぁ!!!」 ドガァ 少女はライダーに右手をつかまれ、 ふっ飛ばされ壁に体を打ち付けてしまった・・・ 「・・・ッ」 「死ネナイ・・・死ネナイ・・・」 「なんであんたそこまで・・・」 「何故・・・?・・・何故だ・・・? 何故ダァァァァァァ!!!!」 ヒュンッ 「!?はやっ!!ぐぅ!!!」 ドガァ 「何故何故何故何故何故ダァァァアァァァ!!!???」 ライダーは素早く動き、少女の目の前へ移動し、 連続攻撃を打ち込んだ 「がっ!!はっ!!ぎぃ!!」 「あぁぁあぁぁああぁあぁぁぁぁあ」 ダン!!!ダン!!!ダン!!!ダン!!!ダン!!!ダン!!!ダン!!!ダン!!! ダン!!!ダン!!!ダン!!!ダン!!!ダン!!!ダン!!!ダン!!!ダン!!! 左手だけじゃ・・・防ぎきれない・・・! ピタッ 「え・・・?」 そしてなぜかライダーの攻撃はとまった 「ソウだ・・・正義だ俺は正義をしなくては・・・正義・・・俺の目的・・・俺ソノモノ・・・」 「でも・・・デモ・・・正義ってナんだ?わからないわからないわからないわからない・・・ ぁぁあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁあぁあぁぁぁぁぁぁぁ」 こいつ・・・違う感情も混じってる・・・不純系か・・・ !!!やば ドガァ!!!! 「ガッァ!!!」 「ナンダ?なんだ?ナンダ?なんだ?ナンダ?なんだ?ナンダ?なんだ?ナンダ?なんだ?ナンダ? 正義ってなんだ?正義ッテナンダ?正義ってなんだ?正義ッテナンダ?正義ってなんだ?正義ッテナンダ? わからないワカラナイわかラナい・・・」 ドガァ!!!!ドガァ!!!!ドガァ!!!!ドガァ!!!!ドガァ!!!!ドガァ!!!!ドガァ!!!!ドガァ!!!! ドガァ!!!!ドガァ!!!!ドガァ!!!!ドガァ!!!!ドガァ!!!!ドガァ!!!!ドガァ!!!!ドガァ!!!! 「くぅぁぁぁあ!!!」 このままじゃ・・・やられる!!! 「ナンだ?正義ってナンダァァァァァァア???????」 ガシ グイ 「・・・はぁ・・・はぁ・・・く・・・」 「正義はなンなンだァァァァァ!!!!????」 ギギギ・・・ ライダーは細い少女の首を絞めていた・・・ 「なんだ?ナンナンダヨォォォォォオ!?????」 ギギギギギ・・・ ライダーは自分の目的・・・自分そのものがわからなかった・・・ 正義が自分自身と覚えていてもなにが自分自身か わからなかった・・・だから回りを壊したなにもわからないから 壊して壊して壊した。 そして聞いた自分の近くにいる少女に聞いた 正義とはなにかを自分の力はなんなのかを・・・ 問う・・・答えがこないとわかっても・・・ だが、彼女は答えた 「・・・誰かを・・・守るってことだろ・・・」 ギ・・・ !?・・・力がゆるくなった・・・!!! 正義とは何かを・・・ 「誰かを・・・守ル・・・?」 だが、なにを守ればいいのかわからなかった・・・ 「でも・・・俺ニハ・・・なにも・・・守るものなど・・・ナイ・・・」 でも、彼女は・・・答えた・・・ 「ふざけんなぁぁぁぁ守るものなんてそこらじゅうにいっぱいいるわぁぁぁぁぁぁぁあ!!!!」 ドガァァァァァァ!!!!! きつい・・・右手のパンチつきで・・・ 「・・・グハッ!!!」 そして・・・ライダーはぶっ飛んだ ドォォォォォォォォォッン!!!!!!!!! 「・・・痛い・・・右手痛い・・・」 黒くなってないほうの手で殴ったため 右手はすごく痛かった・・・ さらにライダーは気を失っていた・・・ 「・・・あちゃー」 ~数時間経過~ 「・・・」 「・・・やっと起きたか・・・最後に言っておこうと思ってな・・・起きるのを待ってた・・・ じゃぁ言わせてもらう・・・仮面ライダーとやら、あんたがいくら暴れようが私には関係ない でもな、一般人を傷つけるなら・・・私は容赦なくあんたをなぎ倒す 幸いあんたはまだ人を殺してないだろ・・・? きっとそれは・・・あんたの正義がまだ生きてたからだよ・・・ とにかく、もう人を傷つけるのはやめな。わかったか!」 「・・・」 そういうと少女は去っていった 午前7時45分 淀元町 私立淀元高校1年3組 やばい・・・眠い・・・ 無理じゃんもうなんか無理じゃん・・・ 昨日は報告書がんばって終わらしたからいいよね・・・ ねちゃおう・・・おやs 「射絵おはよーー!!!」 おのれ笹野美衣ぇぇぇぇぇぇぇえ!!! 貴様のせいで私の安眠は破壊されてしまったぁぁぁぁぁあ!!!! なにを心の中で叫んでるんだ私は・・・ていうか安眠妨害機 お前は私がお休みと言いそうになるとくるな? 私の心の中でも読んでるのか? 「もう、また夜更かししたのー?だめだよー」 「わかってるよ・・・」 昨日は報告書を終わらせただけでなく ライダーを野放しにしたことについても聞かれたんだ・・・ もう勘弁してくれよ・・・ 「そういえばまた仮面ライダーがでたんだってー」 なん・・・だと・・・? 「それは・・・本当なのか?」 「うん、昨日また出たらしいよ」 あのヤロー見逃してやったのにまた悪事を働いてるのか 次は容赦なくぶっ殺してやる 「・・・で、今度は誰が襲われたんだ・・・?」 「え?違うよ?人を助けたんだよー」 なんだと・・・? 「え?どういうこと?」 「今日の7時20分ぐらいにね青信号だったのに車が突っ込んできて 小学生が轢かれそうになったんだけどそこを尽かさず仮面をつけてバイクに乗った人が助けたんだって!」 「でもすぐに警察が来て、子供を安全なところに座らせてからバイクで逃げたらしいよー」 「へぇ・・・」 そうか・・・ あいつ・・・ 人を助けたのか・・・ ならいいか・・・ 「ていうか誰から聞いたんだよ」 「情報屋から100円で情報を買ったよ!」 「100円の情報なのか・・・ていうかそんなんいたのか・・・」 キーンコーンカーンコーン 「ほら座れ」 「はーい」 はぁ・・・ねむい・・・ ~午前9時45分~ 淀元町第6番道路 「・・・正義は・・・人を助けるもの・・・」 「たしかに・・・そうかもしれないな・・・」 ノシッ ブォォォォォォォォォォォォォン そして正義に目覚めた仮面ライダーは 今日も町を走り回っている・・・ 終わり 「単発もの」に戻る ページ最上部へ
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「ククリ-!ジュジュー!トマー!もうこの際ギップルでもいいから出て来いよー!」 通りすがった民家のタンスを物色しながら、赤いバンダナを巻いた少年は叫ぶ。 せっせと窃盗行為に勤しむ少年の名前はニケ。こう見えて、勇者である。 四大精霊王との契約を完了し、魔王ギリとの決戦に備えて眠りについたはずが、こんな島に来ていた。 グルグル使いのククリ、ルナーのジュジュ、地味なトマ パーティーの仲間も一人もいない。一体何があったというのか。 「迷子の勇者様はここにいるぞー…はぁ」 何度仲間を呼んでも出てくるテロップは「しかし なにも おこらなかった !」ばかり。 現実逃避を兼ねた勇者の特権である窃盗行為も、手に入ったのは変な紙一枚。 ため息を吐きながら、手に入れた紙を眺める。 『制限時間まで一人でも逃げ切る、もしくは、『鬼』が全員死ぬ。』 『子』が勝利条件を満たしなおかつ『子』の生きている人数が『親』の生きている人数より多い。』 『制限時間までに生きている『子』の過半数を主催者本部に捕まえる、もしくは、生きている参加者の内過半数が『鬼』になる。 ―――現在開催中!』 「現在開催中って…なんかいやに複雑なルールの鬼ごっこだな、多分ククリが説明聞いても分かんねーぞこれ」 ともあれ、この島では魔物と住民?との鬼ごっこが開催されているらしい。 それに自分は巻き込まれた、ということなのだろう。 ギャグマンガの人間は呑み込みの速さが売りである。 「そんでもって、これは王様からのおくりものって所か」 ポケットにいつの間にか入っていたお守りを検めながら、ニケは外を見据えた。 自分の役割は親に守られるべき子だが、『勇者』としてやるべきことは決まっている。 ゲームに勝ち、ククリ達と合流する。それこそが勇者が歩むべき王道の英雄譚。 「さーて、ほんじゃ行くか。ククリたちもここに来てるかもしんねーし。 出来れば初めて会うのは可愛い子がいいなグヘヘ」 …もっとも、このお気楽極楽勇者様がそんな英雄譚を歩めるかは、分からないが。 【不明/不明】 【ニケ@魔法陣グルグル】 [役]:子 [状態]:健康 [装備]:なし [道具]:お守り、鬼ごっこのルールが書かれた紙 [思考・行動] 基本方針:ククリ達と合流してギリを倒しに行く ※その他 自分の役・各役の勝利条件・制限時間を把握。 人物解説……『魔法陣グルグル』の主人公。13歳。 ひねくれてるように見えるが結構お人よしなとこも。 お色気と金品には目がない。一度店を開いて大もうけしたことがある。 ボケもツッコミもこなす勇者様。僕にはとてもできない。 風の王との契約後から参戦。
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二つ名:復仇の勇者 名前: 詳細: 東の遠い国の剣士で、勇者であったが殺されてしまった母の仇を討つため旅をしていた時に神託を受けた。仇を探して各地を旅してまわっているが、技術が進んでいる国に行くとめまいがする 魔王討伐に全く興味を示さず仇を探すために聖界と魔界を放浪している。 本人にとって無益な殺生は行う意思はなく、魔王などの魔界の生物に対して も同じスタンスを取っており、情報収集などで訪れた際に行く手を遮られて も歩法によるすり抜け、当て身などによる一時的な無力化を良しとしている。 修練や命のやり取りにならない程度の試合などは好むものの、試合中に興が 乗りすぎて死合に発展してしまう事があるので、相手が勇者でなければ試合 は避ける傾向がある。 工業化期以降の産業レベル以上に発達した地域に近寄ることを好まず、電力 依存型の地域にはコイル鳴きなどにより頭痛が起きるようである。 頼まれれば対価と引き換えに仇討ちの手伝いなどを行うこともあるが、あく まで仇までの道を開くまでであって仇討ちそのものは自らの手で行わせる。 技 ・フツ流 復仇の勇者の出生地域に伝えられている武術。体捌き、足捌きに重きを置 いた風変わりな流派で剣、大太刀、打刀、薙刀などの刀剣類と無手の技術 を伝えている。 ・歩法 脚さばき、体捌きと重心移動による初速の向上と踏み込み距離の増強、 急制動を可能にする。これを応用すれば垂直の壁であろうと駆け上るこ とが可能である。 ・歩法 相手の全知覚と全タイミングから、自分を気付かれない程度にズラす。 呼吸、踏み込み、鼓動、聴覚など、小さなズレをいくつも重ねることで 相手から見えているのに視えない状態を作り出す。赤の他人や複数の相 手に行うには相応の熟練が必要な物となる。
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DQⅢ 【縛りプレイ】の一種で、分類するなら「少人数攻略」にあたる。 最初に主人公である【勇者】を殺して蘇生させず、残りのメンバーのみでゲームを進めるプレイ方法。 Ⅲでは、クリアするまでは勇者をルイーダの酒場に預けることができず、道中はずっと棺桶を引きずって歩くことになるため、この名前がついたのだろう。 強力な勇者を使わず、先述のとおりクリア前に勇者を外せないため必然的に3人以下での冒険となり、難易度は跳ね上がる。 なおFC版では、バラモス撃破後はゾーマ出現までラーミアがいなくなってしまう。 バラモスを倒すと暖かい光があたりを包み、パーティ全員のHPとMPが回復して死者も生き返るものの、この冒険を行っているのであれば、このときの勇者のレベルは1であるはずだ。 勇者はレベル7にならないとルーラを覚えないため、バラモスを倒したときにルーラを使えるメンバーがいないとアリアハンに帰れず、【ハマり】状態となってしまう。 そのため、この冒険中にルーラを使えないメンバーのみでバラモスに挑むときは、キメラの翼を忘れずに。 リメイク版では、暖かい光があたりを包んだあと、どこからともなく声が聞こえ、パーティ全員をアリアハンまで自動的に送り届けてくれるようになったため、ここでのハマりはなくなった。 まれに、勇者の生前の装備(【どうのつるぎ】と【たびびとのふく】)を再利用もしくは売却するか、そのまま使わずに棺桶に入れておくかで議論になることがある。
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第三章-第一幕- 君と僕との関係性 第二章-第三幕- 第三章-第二幕- 妖精の森。 それはナインサークルと呼ばれた 新たなる惑星アースの生態系の一つ、 妖精族の最大勢力の住まう土地の俗称である。 ナインサークル。それは惑星アースの生態系の秩序である。 自らが力尽きる時、最後の力を振り絞って生態系を作り上げた 『魔神王』と呼ばれる存在を一つの種族として扱い、 惑星アースの先住霊質生命体同士である『神族』と『魔族』。 魔神王に作られた、独特の外観と 生態、能力を持つ奇怪な生物『怪物族』。 爬虫類をベースにして作られた巨大生物『竜族』。 自然環境が生命として具現化した『精霊族』。 人間をベースとして創造された半人生命体『亜人族』。 更には自然の代弁者として生きる『妖精族』がいる。 そして惑星アース固有の自然から生まれた生命体、人間を含む 『自然生命族』こそがこの惑星アースの最大勢力であった。 そのナインサークルの妖精族の住まう地、それが妖精の森。 水と大地を愛した生命達の住処である。 現在の惑星アースでもっとも、 水と空気の清浄な土地の一つでもある。 ライナス=ジーニアスを新たに加えた主力部隊は、 そこへ向かって一直線に突き進んでいた。 その中にいる隊長、ジルベルト=ストレンジャーの頭の上やら 肩の上やらには、愛猫の『大福』『きなこ』 『みたらし』『黒ごま』が乗っていたりして なかなかに微笑ましかったりする。 ソニアはかねてより考えていた事を実行に移してみる。 ひょい。 「みゃーん」 大福を奪われ、ジルベルトが振り向いた。 (何するの?) ジルベルトが心配そうに見つめる中、ソニアは構わず、 自らのポーチの中から小さな服のようなものを取り出した。 大福に着せてみようというのである。 「みゃーっ! みゃーっ!」 大福は何やら嫌がっているが、ソニアはお構いなしだ。 たちまち服を着せられ、きなこと交代させられる。 「にぎゃー!」 「可愛いでしょ? 動物用の服」 ソニアがにっこり微笑むと、ユイナ姫辺りも同意してくる。 「わあ、可愛いですねー。なんでこんなの持ってるんですか?」 「前に家にいたペットのお下がりなのよ」 と、自慢げにソニア。 とりあえずライナスとジークは特に興味も無さそうである。 「やめて。仔猫が嫌がってる」 と、シエル。 「お兄ちゃんがそう訴えてるわ」 ソニアが見ると、ジルベルトは悲しそうな目で訴えていた。 ただの一言も発さずに。 (やめてあげて。この子達が嫌がってるから) 「うっ」 同時にたじろぐソニアとユイナ姫。 小動物と一緒に純真無垢な目で訴えかけてくるその攻撃に、 抗する術など、二人には無かったのだった。 「ごっ、ごめん。服って動物は嫌がるのね」 ソニアは慌ててみたらしに着せようとした服を引っ込め、 次いで、大福ときなこの服も脱がせてあげた。 (人間と違って動物は自分では服を脱げないから 苦痛なだけなんだって。分かってくれると、僕も嬉しい) そう言わんばかりのプレッシャーが特に主犯のソニアを襲う。 「ごめん、ごめんてば! 謝ってるじゃない、もう!」 「ジル君、許して。お願い!」 調子に乗ったユイナ姫も同罪である。 珍しくジルベルトも、シエルも憤慨していた。 ストレンジャー家は何の因果か、 代々かつ筋金入りの猫好きである。ユイナ姫はともかく、 ソニアは若干逆切れ気味なのでいまいち誠意が足りない。 (もうしない?) 本気で悲しそうな目で訴えてくるジルベルト。 「しないわよ! そんなにこの子達が嫌がるなら!」 「そうそう、もうしませんから! ね?」 「うにゃー」 黒ごまが一声鳴く。 「悪気が無いから許してあげるって、黒ごまが」 と、シエル。 どうやら猫は猫なりに気を遣ってくれるらしい。 そんな光景を見ながら、ライナスとジークは 『やれやれ』と言わんばかりに、互いに肩をすくめてみせる。 そしてようやく許してもらってから、ソニアはライナスに 相談してみる事にした。 「ねえ、ライナスさん。やっぱ猫に服って駄目かしら? 私は……可愛いと思うんだけどなぁ」 「うーん、どうかな。僕もあんまり賛成できないかも。 話を聞くと彼はテレパスらしいじゃないか。 猫の心の声だってダイレクトに伝わると思う。 飼い主としてはそれが悲しいんじゃないかな」 「妹のシエルだってそうよ。確かに悪い事したかしら……」 本格的にしょげ始めるソニアに対し、ライナスは 的確にアドバイスをしてやる。 「でも飼い猫だし、首輪の一つも無いとマズいよねぇ。 どっかで野良猫と誤認されて捕獲されでもしたら、 流石にジルベルト君も悲しむと思うよ」 「そっか、流石はライナスさん、的確っ!」 びっ! と指差して絶賛するソニア。 「こらこら、指を差すのはやめた方がいいと思う。 首輪も嫌がるかもしれないけど、こればっかりは 飼い主の義務と思って諦めてもらわないと、ね?」 「分かった、ジルベルト君とシエルに相談してみる!」 立ち直りの早いソニアであった。 説得する事十分。首輪の件は何とか承諾してもらい、 大福には青、きなこには白、みたらしには緑、黒ごまには赤の首輪が それぞれ装備される事で何とか両者は和解するのであった。 「腹減ったー」 そうした前後の流れとまったく関係の無い事を ジークはずっと呟いていたりするのだが、 それはまあどうでもいい話だったりする。 山を一つ越えつつあり、妖精の森の、妖精王居城へと 次第に近付きつつある勇者軍だったが、露払いを任されて ずっと先頭を歩いていたジークに、突然異変が起こった。 山道を歩いていたはずのジークがいきなり転倒したのだ。 「あだっ!?」 その異変に気付いた時にはもう遅かった。 山道の端がいきなり崩れ出したのだ。 「ジーク!」 シエルの叫びも虚しく、坂道を滑り落ちていくジーク。 「うおぉぉぉぉぉッ!?」 ちゃぽん。 そして川へと一直線に滑り落ち、そのまま流されていく。 「ちょっ、どこ行くの、ジーク!? 戻って来なさい!!」 シエルの叫び声はジークに届いてはいた。 「も、戻りたいが……! 川の流れが思ったより……がふっ、激しっ!」 「ちょっと、溺れ死んだりしないでしょうね!」 救助しに行こうにも、地盤が不安定過ぎてシエルの足では 不充分のようである。 「大丈夫だ! たかが水位の上がった川程度! 立ち泳ぎで凌ぎ切る! シエル、みんな! 下流で会おう、待っているぞおおおおぉぉぉぉ……!」 ジークが本当に立ち泳ぎしながら流されていくのを見て、 ある意味安心したユイナ姫は、状況を整理にかかる。 「ちょっと足場が不安定過ぎて、 シエルさんも私も無理っぽいですね。 誰か、そのまま川べりから追跡出来ないものでしょうか?」 (ワイヤーを使えば木を伝えなくはないけど、 持久力的に僕も無理そう) と、いう意図でジルベルトも首をふるふると振ってみる。 「けど、見失うのは得策じゃないわね。合流に時間がかかるわ」 と、ソニア。 「こういう状況なら自信があるもの。私が追ってみるわ」 ソニアは川の下流へと向かって、崖を一人で駆け下りる。 「で、俺はどうすればいい?」 ライナスも健脚に自信があるのだろう。そう言いながらも既に ソニアの後を追って動き出した。言動は全く意味を成さないのだが。 これで事実上、戦力は真っ二つに分断される形となる。 期せずして、3:3の二小隊体制で動く事となってしまったのだ。 それから一時間後、ソニアは川べりで見事に気を失っている ジークを発見した。どうやら頭を軽く打ったらしい。 「ちょっと、何気を失ってんの、しゃきっとしなさい!」 揺り起こそうと近寄ると、更にジークは流され始めた。 ジークが目を覚まそうと迂闊に動いたことで、 偶然服が引っ掛かっていた岩から、外れたらしい。 「む……おおお!?」 「ジークぅッ!」 ソニアの怒声も虚しく、不運なことに、 ジークは更に下流に流され行く。 ライナスもそこでソニアに追いついた。そう時間はかかっていないが、 流石に川に飛び込むだけの技術を持ち合わせていない。 いや、仮に持ち合わせていたとしても、増水した川に 自ら飛び込むのは愚行である。 「追おう。まだ追いつけるよ」 「分かってるわ!」 ライナスの指示で再度、二人は動き出した。 それにある意味そのまま立ち泳ぎで凌いでくれるなら問題はない。 この先に目的地点である、妖精の森中央部、 妖精王セリナ=ワルキューレ=ヴァルキリーの 居城があるはずだからだ。 結果的には目標地点にいち早く到達する事になる。 あとはジルベルト達を座して待っていればいいだけなのだ。 ライナスも、ソニアも、そう思っていた。 一方、ジルベルト達も川の地理を再確認し、 最終的に目的地点である妖精王居城区周辺に川の流れが 行き着く事を理解したため、すぐに行軍を再開した。 「しかしジークさんも運の無い人ですね……たまたま緩んだ地盤に 足を踏み入れてしまうだなんて……」 ユイナ姫の独白に、いちいち大仰に頷くジルベルト。 「ドジなんだから、まったくもう」 シエルも半分怒ってはいるが、やはり内心心配である。 せめてソニアかライナスからの報告があれば良いのだが、 恐らく必死の追跡中ではそんな余裕さえないのだろう。 しかしそんな事をやっている間にも 妖精の森に不穏なる影が現れていた。 スプレッダーの幼生体と、勇者軍以外にそれを追跡する 謎の人影が…… <第三章-第二幕- へ続く>
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第三十章-第一幕- 質の脅威、量の恐怖 第二十九章-第三幕- 第三十章-第二幕- ストレンジャー・タウン近郊のサイレン砂丘にて、 兵器をやたらとばら撒き、一定以上の領域を確保した 生命連合は、勇者軍を筆頭に、魔神軍や他種族の者が出撃、 後詰めの増援として、更に神族、亜人族が控える中、 いよいよ白兵戦を始めようとしていた。 「さあ、攻撃開始ね」 武器を構えて、いくらか敵を蹴散らすイノ。 「隊長に続くぞ! 総員、攻撃!!」 レイビーの指示で、魔神軍全員が各々に攻撃を開始する。 態勢を崩した味方をかばいつつ、極限まで損害を抑える戦法だ。 「おわ、先に手ぇ出しやがった! ちきしょう、負けてられねぇ!」 ロバートも負けじとエネミーイーターの呪縛をマリーの手で解き放ち、 一度力で捻じ伏せて、また強引に屈服させる。 「うっしゃ、行け、エネミーイーター!」 反逆暴牙剣エネミーイーターはイグジスターを取り込んだ剣だ。 なので、その特性を利用し、イグジスターを逆に捕食出来る。 まさにこの作戦にうってつけの剣だと言って良い。 「さて、フォローを開始するとするか」 「ふん、妖精族の同胞を丸呑みした借りは返させてもらう」 怪物王ドラキュラと妖精王ヴァルキリーが指示を出す。 怪物族、精霊族、妖精族も各々に攻撃を開始した。 ただし精霊族のみは直接攻撃をやや不得手とするため、 属性強化などで他の種族の補助にかかっている。 「さあ、晩餐の始まりだ。気が済むまで喰らい尽くせい!」 「いただきます!」 何故か無駄に行儀良く手を合わせてから、 魔王サタンの指示で魔族一同がイグジスターを追い回し、 逃げ惑うのを構いもせずに片端から食いまくる。 「ふん、皆、やはり腹を空かせてから来たようだな。 良い食いっぷりだ。では、我もいただくとしよう」 魔王自身も余程腹を空かしていたらしく、 イグジスターを一番多く貪り食らっていた。 「生け造りに出来ないものかな? 味が単調だ」 「知るか、そんな事!?」 ある魔族のぼやきに、ローザがツッコミを入れていたりする。 まあ『わざわざ』ローザに訊く辺り、確かに始末が悪いが。 ライブチャージャーを小出しにしながらでは、そんな余裕は無い。 「よし、兵器群も順調に稼動しているね。 では、イグジスターの侵入を防ごう。 各艦、帰りのエネルギーを残して再度、任意に全力疾走。 人の少ないところだけ見繕ってイグジスターを轢き潰そう!」 「了解!」 艦体の指揮を任せられたカイトの指示で、ローラー戦艦が また巨大ローラーで疾走し、イグジスターを潰していく。 「ブルー・ワイズマン。聞こえるかい?」 『はっ!』 「手数はいくらあってもいい。例の温存兵器を試そう」 『座標修正は!?』 「僕が任意でやる。アンリ姫も協力を頼むよ」 「分かったのじゃ! ミーム!!」 「みー」 アンリ姫の持つ怪球ミームの力で戦術思考共有が実現する。 これで射撃兵器や布陣、援護の精度は極めて上昇する。 『全弾、スタンバイOK! いつでもいけます!』 「コール・クラスターミサイル!!」 カイトの指揮で、拡散弾頭を搭載した特殊ミサイルが 戦場に叩き込まれる。最終軌道修正はカイト自らが行う。 「インパクト!」 ずばぁぁぁぁぁぁぁぁぁん! 拡散弾頭が該当範囲のイグジスターに降り注ぐ死をもたらす。 「エネルギー残量、あまり余裕がありません!」 オペレータが警告してくる。 「イグジスターの侵入は避けよう……一旦浮上! まだ爆雷ぐらいなら残っているはず。それで支援だ!」 「浮上、開始! 爆雷投下準備!」 多くのイグジスターが群がってくるが、それを無視して浮上する。 「よっし、わらわも行くのじゃ!」 「参りましょう、姫」 アイゼンカグラと共にアンリ姫も浮上中の船から飛び出し、 即座に勇者軍主力部隊に合流する。 「うにゃーっ!」 「きゃん、きゃん!」 唯一愛玩動物として参戦しているポメとクロも大奮闘中だ。 互いをライバル視して奮起しているようにも見える。 「ポメちゃん、クロちゃん、無理しちゃダメですよ!?」 二匹をフォローしつつ、エナはソーサー十五枚を全展開する。 そのエナの背後から数体のイグジスターが迫る。 「隠密忍法・蜘蛛の巣……!」 エナの周囲に張り巡らされたリールが、 擬態イグジスターの行く手を阻み、更に拘束する。 「……消えろ!」 クロカゲの投げる手裏剣が、エナを狙う敵を射抜く。 「すみません、クロカゲさん!」 「礼、無用……猫、犬……共に仲間……! 我……守る!」 「はい!」 エナもソーサーを動かすのを緩めず、答える。 「はああああッ!」 ニノンの翼を展開するエリックの一撃がイグジスターを狙う。 ずささっ! が、イグジスターはいきなり後退し、間合いを外された。 「何ッ!?」 今まで好戦的に攻めてきていたイグジスターが、急に動きを止め、 組織的に間合いを取り始めたのだ。だからと言って、 擬態イグジスター以外には遠距離攻撃の方法も無いはず。 だからこそ、人類は今まで生きてこられたのだから。 「攻撃、止めい! 何かする気なのか……!?」 レイビーの指示に従い、全員攻撃と捕食を止める。 イグジスターはしばらく放置すると、ぷるぷる震え始める。 まるでいいようにされて、屈辱と怒りに打ち震えるように。 まったく何がしたいのかさっぱり分からない。 それが、生命連合の不安を煽る。 「数の脅威に任せて攻めてくるほうが恐ろしいだろうに、 一体何をするつもりなんだろう……!?」 ウォルフ王子も訝る。エリミノイドも一旦止めて、 様子を見たほうがいいのだろうか。判断材料が乏しい。 「……このまま押しきった方がよろしいでござるか? どうせこの区域から駆逐し尽すのが目的でござろう? 動かないのなら、今が好機にござる」 ゲイルの至極もっともな指摘に、 一同待ちきれず、動く準備をする。 「おっと、一体何だYO! 逃げ始めたのかYO!?」 ラケルが指摘するように、後退を知らないはずのイグジスターが 距離を引き剥がしにかかった。どうやら他地区のイグジスターと 合流するつもりなのだろうか。 「深追いするな! 確実に数は減らしている!!」 レイビーの指示に、何とか踏み留まる生命連合一同。 生命連合一同が敢えて追ってこないと分かると、 ひたすら震えながら何かを待つイグジスター達。 やはりそれは、一種の苛立ちのように見えた。 これだけ圧倒的な兵力差を誇っていながら、 未だに人類を滅ぼせない苛立ちであるかのように。 少し様子を見守っていたが、二十分もすると 他地区からイグジスターがまた集まってきた。 「やはり増援を呼んでいたか! 無理は禁物だ、退けい!」 レイビーの指示に従い、いつでも発進出来るよう、 格納庫に入った状態で、全員待機した。 するとイグジスターは更に数を増して集まり、 一気に融合しにかかる。その姿は巨大な化け物となり、 まさにイグジスターのボスという感じの風格になった。 全長は百メートル級という具合だが、とにかく占拠する面積も広い。 密度も異様に高く、その体躯でありながら伸縮自在に変形し、 大陸から大陸への移動すら変形によって可能と思わせた。 「あれが、イグジスターの質の恐怖……!?」 マリーが戦慄する。 更に擬態イグジスターをも取り込み、知性や技能を我が物とする。 数の暴力そのものであるその本質までも犠牲にして、 生命連合を殲滅し、離島へ直接攻撃を仕掛けるつもりなのだ。 カイトとレイビーはそう理解した。分布図を見れば、 更に各地のイグジスターが寄り集まり、同様の個体を編成して、 異様なスピードでこのサイレン砂丘へと迫りつつある。 「出るぞ……!」 ロバートが再び戦艦を飛び出す。 「ロブ、どうしようと言うのです!?」 「アレが本気を出せば離島にだって来るぞ! 数が減ったなら幸いだ! ことごとく叩き潰して、ここで禍根を根こそぎ始末してやるぁ!」 「隊長の言い分は正しい。どうやら退けない戦いのようだね」 カイトも賛成し、状況を理解した勇者軍が再度出撃する。 「どうやら持久戦が決戦になってしまいそうだな。 我々も出るぞ、イノ、ラケル、ノーラ、ゲイル、レオナ」 「分かってる」 魔神軍も飛び出す。 「あれもまたイグジスターの本質……まさに究極形ですか。 イグジステンスサッカーと呼び直した方がいいかもしれませんね」 ウォルフ王子は対応を考えながらも、ぼやく。 巨大化したイグジスター改め、イグジステンスサッカーは じわり、じわりと勇者軍と魔神軍ににじり寄り始める。 それでもなお、周囲に多数の護衛としての通常イグジスターを残して。 質と量を兼ね備えた究極の悪意のロジックが、 今、生命連合を襲う準備を着々と進めているのだった。 決戦が、始まる。サイレン砂丘にて。 他のイグジステンスサッカーも、この地に集まる事により…… <第三十章-第二幕- へ続く>
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魔王「おい聞いたか。今日このクラスに転校生が来るそうだ」 錬金「そうなんですか?ヒロト先生、そんなこと言ってましたっけ?」 竜子「リュリルちゃんバカ先生と仲いいもんねー」 魔王「う、うむ///」 姫君「は!リュリルさんが一方的に付きまとってるだけでは?」 竜子「ローラさん!」 魔王「………なんだと貴様」 姫君「言っておきますわ。今期も学級委員長になってヒロト先生のお役にたつのはこの私の仕事ですわ!!」 魔王「クラスより担任優先に考える委員長などみんなもういらぬだろうよ!!」 姫君「あら、なら貴方はずっとなれませんわね!!」 魔・姫「うぬぐぐぐぐ………」 中華「………で、転校生の話は?」 忍者「おう、スッゲェかわいこちゃんだぜ!!」 中華「知っているのかリューマ!」 忍者「俺のかわいこセンサーをナメるなよ!キリッとしたヅカ系だったぜ! うーん、中性的な魅力ハァハァ」 くの「………」ピュンピュン 忍者「痛!お、おいクルミ!チョークは投げるもんじゃない……痛い!しかも服が白くなる!!」 くの「………………」ピュンピュン 勇者「おーい、みんな席につけー」 令呪「あ、ヒロト先生だ」 歌姫「おはよーございまーすぅ」 勇者「おはよう。今日はみんなに新しい仲間を紹介するぞー」 忍者「ウオオオオォォォォォォォォォォ!!!!!!!」 くの「………………………」ピュンピュン 勇者「ブレイズさんだ。仲良くするよーに」 槍子「………………あは」 一同『?』 槍子「あはっはははははははははははは!!!よろ死くねェェェ!!!!」 ・ ・・・・・・・・・・・・・ 一同『は、羽が生えているゥゥーーーッ(かたっぽだけ)!!!!』