約 1,001,258 件
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/39965.html
登録日:2018/07/16 (月) 06 57 08 更新日:2024/08/24 Sat 18 39 05 所要時間:約 3 分で読めます ▽タグ一覧 そばかす まこっち ガチレズさん 保護者 原幕エロ四天王 女子高生 常識人 田中真子 田中英祐 真子さん 私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い! 高校生 ゆりの夢が叶ってよかったね 私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!の登場人物。 名前の由来は、元千葉ロッテマリーンズの田中英祐選手。 【人物】 ◆プロフィール 身長:160㎝ 体型:普通 血液型:O型 生息地(お気に入りの場所):3-5 好き:友達といること 嫌い:悪口 趣味:漫画・映画・音楽(人並み) 特技:料理 ◆パラメータ 知力:4 体力:3 精神力:3 幸運度:3 器用さ:3 カリスマ度:3 クリティカル:3 茶色のショートヘアの髪形とそばかすが特徴の女の子。 もこっちの2年生と3年生でのクラスメイトで、ゆりとは1年生から三年間同じクラス。バス通学をしている。 キャラによって呼ばれ方がそれぞれ違い、もこっちは『ガチレズさん』『真子さん』、ゆりは『真子』、吉田さんは『田中』、南さんは『まこっち』と呼ぶ。 温和で優しく気遣いのできる性格で友達も多く、特にゆりとは親友の関係。 見た目がヤンキーの吉田さんとも、最初はおそるおそるだったがすぐに打ち解けた。 制服も着崩したりせず、ネクタイもきちんとしめている。 ただし、押しに弱いのか修学旅行でゆりと一緒の班になる約束をしていたのに違う班に行ってしまったり、 思い込みの強い所もあり、そのせいでもこっちから誤解をされてしまっている。 他にも、1年生の時に男子に本人の承諾を得ずにゆりのアドレスを教えてしまうなどプライバシーの意識があまり強くない。 もこっちグループの中では一番の常識人で、話しやすい事もあってグループの窓口にもなっている。 1年生の時に男子と付き合っていた事があるが、すぐに終わってしまったらしい。 【活躍】 初登場は修学旅行編。 最初はゆりと同じ班になる約束をしていたが、南さんの誘いを断りきれずに南さんの班に行ってしまい、ゆりと喧嘩してしまう。 それでも、旅行中に謝罪して地主神社のえんむすびの御守りを渡して仲直りし、もこっちの班と一緒に自由行動を回った。 修学旅行後はゆりがもこっちを誘った事で一緒にお昼ご飯を食べるようになったが、 しばらくは共通の友達のゆりを通しての「友達の友達」という関係に過ぎなかった。 99話でゆりが風邪で学校を休んでしまい、お互いによく知らないのでどうするか考えていたが結局南さんと食べることにしてしまう。 ところが、一人で食べているもこっちが泣きながら食べていたのを見て、 修学旅行の時と同じようにもこっちを裏切ったと考えてトイレの個室に突撃して謝り、もこっちと友達になった。 ちなみに、一人で食べていたもこっちが泣いていたように見えたのはスマホで下らないサイトを見て笑いを堪えていただけであり、全くの誤解。 しかも、トイレでの出来事のせいでもこっちからは内心で『ガチレズさん』と呼ばれてしまっている。 三年生になってからはゆりともこっちに加えて吉田さんとも親しくなり、遠足で一緒に写真を撮ったりしている。 【余談】 前述の通り、ゆりとは付き合いが長く親友の間柄であり一番の理解者でもある。 当のゆりは、真子が約束を破った時は怒って拗ねたりするわりに、 バレンタインでチョコを貰ってもお返しをしなかったりと結構酷い事をしているが、良好な関係を続けている。 とはいえ、番外の人気投票結果発表などで「真子=裏切り」のイメージがついてしまっている面もあり 読者からもネタにされやすいが、真子派には好かれないネタなので過度な利用には注意が必要。 特に、三年生になってゆりがもこっちへの感情を拗らせてからは、124話ゆりの暴走を咎めるなど、保護者的な面も見せるようになっている。 もこっちに対しては、最初は「急に変な事言ったりする人」という程度しか知らなかったが、 友達になってからはゆりの知らない表情を引き出すもこっちに関心し、こちらも良好な関係を築いている。 ちなみに、もこっちは真子を『ガチレズさん』と呼んで警戒していたがそれほど本気では思っていないようで、 現在は漫画の貸し借りをするなど、自然な付き合いを見せている。 とはいえ、露骨ではないもののやや吉田さんに気がある・・・というより、吉田さんが関わる内容になると普段冷静でなだめ役の彼女が激昂したり声が大きくなるなど感情が大きく動く場面が目立ち、「ガチレズ」程ではないとしてもその傾向がありそうな描写はある。 というか、物語が進むにつれて徐々に自己中心的になり(*1)、智貫に好意を抱く吉田さんの気持ちを無視した行動をとりがち。おしとやかで温厚に見える彼女だが、何だかんだで南さんやサチと付き合えるだけの人間だなと言える。 ただ純粋なビアンというよりもいわゆる男嫌いの面も覗かせており、特に吉田さん向けにソフトな描写で性教育を施したさいの板書に「あっ・・・」と思った読者は多いのではないだろうか。 南さんに対しても、三年生でのクラスで話し相手が自分だけという事もあって、何とかいい子になって欲しいと心配している。 優柔不断にも見える時があるが、ゆりがゆうちゃんに代わりに謝ってほしいと頼んだ時には「自分で謝りなよ」と断るなど、芯の強い部分も持っている。 修学旅行においてゆりと離れたことにより、もこっちを班長とした修学旅行班が結成され、それをきっかけと して一気にもこっちの人間関係は広まった。隠れたキーマンである。 追記・修正お願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 吉田さんと仲良くしてるのが微笑ましいね。 -- 名無しさん (2018-07-16 19 54 05) もこっちをめぐりヤンデレ化してゆく娘が多い中、数少ない常識性を持つワタモテ界の良心。 -- 名無しさん (2018-12-21 00 12 59) ↑かと思ったら、笑顔で嘘吐くぐらいには吉田さんへの感情が知らぬ間にむっちゃ重たくなっていた件。 -- 名無しさん (2019-07-14 16 39 44) ゆりちゃんよりも南さんを選んだ裏切り者 -- 名無しさん (2019-07-14 17 55 18) 昔男と上手くいかなかった過去を暴露された辺りから、吉田さんに一方的なクソデカ感情ぶつけ始めたり人畜無害な良い子からマジで闇のガチレズになってきてる感 -- 名無しさん (2020-04-11 05 50 22) ↑まさに今回の先行配信でコレが爆発していたと思う…なんというか、実はガチレズと言うよりガチ男性嫌悪の類なんではないかと… -- 名無しさん (2022-09-08 23 11 52) どんどんキバ子グループにいたのが違和感ないくらいの暗黒面を出してきている…もこっちを裏切って自己嫌悪してたのはなんだったんだ… -- 名無しさん (2024-02-11 19 54 40) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/clis7/pages/64.html
ここでは、男性と女性とのギャップを説明したい。 おそらく男性は、「男性の考え方」に共感すると思う。 しかし、「女性の考え方」は何とも理解しがたいだろう。 女性も、「女性の考え方」にうなづき、「男性の考え方」を理解しないだろう。 「そんな考え方をするはずはない」とお互いが思っている。 しかし、自分が「自分の性の考え方」に持つのと同じ共感を、相手も「自分の性の考え方」に持っているのだ。 そう考えれば、お互いの間には、いかに大きなギャップがあるかを理解できるだろう。 ①男と女の採点の仕方 男女間で問題が起きるのは、得てして、お互いが得点差を感じているときである。 ここでいう得点は、相手に尽くした際に加点されるものだ。 自分は30点のことをしてあげたのに、相手は10点しか返してくれていない。 そう考えている際は、どんな些細なことも大事に発展していく。 しかし、同点に近いと感じていれば、ある程度のことには許容できる。 さて、ここで難しいのは、男性と女性の採点の仕方が違うということだ。 女性は、「行動」に対して得点を与える。 男性は、「気持ちの表現」に対して得点を与える。 ①-1.女性の採点の仕方 女性は、「行動」に対して得点を与える。 自分を気遣う言葉をかけてくれる、皿洗いを代わってくれる、花束を贈られる。 こうした「行動」の1つ1つに、「1点」を与えていく。 ここで男性が大きく勘違いしていることがある。 それは、「行動」の大きさによって、得点が変動すると思っていることだ。 3000円の花束を贈れば30点。でも、500円の花束なら5点と考える。 そして、3000円の花束を贈って30点稼いだのだから、得点を溜め込んだと考える。 しかし、女性にしてみれば、それはどちらも1点でしかない。 例えばである。 1.朝起きて皿洗いをして(1点)、子供のおむつを代え(1点)、妻と話しを聞きながら食事をする(1点)。 午後は妻に断りを入れてから(1点)、一人でマンガ喫茶で過ごす。 帰り際に100円の花を一輪買って帰る(1点)。 子供を風呂にいれ(1点)、妻の料理を褒めながら(1点)、今日読んだマンガの話しをする(1点)。 2.朝起きて、妻が家事をするのを横目に見ながら、1日の過ごし方を思案する。 妻がバッグを買い換えたがっていたのを思い出し、それを提案する(1点)。 デパートに連れて行き、バッグを買ってあげる(1点)。 夕食は外食をし、1日の家族サービスを十分に終えたと思った男性は、好きなテレビを見始める。 この2つの例の()の中は、女性が加点をするタイミングである。 「1」は8点なのに対し、「2」は2点だ。 しかし、男性は、「1」を0点、「2」を50点と解釈する。 「50点」を稼いだ男性は、実際には2点しか稼いでいないのに、しばらく得点するのをやめてしまう。 女性に対しては、大量得点を狙いにいこうとせず、小さなことを継続的に行うことが大事なのだ。 ①-2.男性の採点の仕方 男性は、「気持ちの表現」に対して得点を与える。 笑顔の「おはよう」、帰宅時の「おかえり」、皿洗いなどに対する感謝の言葉。 家族生活に満足していること。 そうした、自分を認めてくれる気持ちの表現に得点を与える。 ここで女性が理解できないことがある。 「気持ちの表現」をしない場合、それを男性は減点ととらえる。 皿洗いをしてくれた男性に対して、さも当然かのように女性が振舞えば、大量失点を意味する。 逆に、感謝を表現すれば、男性は自分に対し「良い夫」であるという自負を持つ。 例えばである。 1.女性が朝早くおきて掃除機を掛け始める。 遅れて起きてきた男性に、顔をむけることなく「おはよう」という(-10点)。 女性は、テレビを見始めた男性を咎めることなく、洗濯を始める。 その間に、男性が子供のおむつを取り替えるが、子育てはお互いの役割なので、ありがとうとは言わない(-10点 )。 2.女性は2度寝をしてしまい、男性より遅く起きる。 元気よく、「おはよう、ごめんね、寝かせてもらって」と笑顔で言う(+10点)。 「申し訳ないんだけど、掃除機か洗濯を干すかを手伝ってくれない?」と明るくおねだりする。 掃除機をかけてくれた男性に、「ありがとう。いい旦那さんだわ。」と感謝を表現する(+20点)。 この2つの例の()の中は、男性が加点・減点をするタイミングである。 「1」は-20点なのに対し、「2」は30点だ。 しかし、女性は、色々と自分で動いた分、「1」の方を高得点と考える。 そして、何もしてくれない男性に苛立ちをつのらせるのだ。 男性に対しては、「いかに自分が満足しているか」を伝えることが重要だ。 極端な話し、料理を作ってもらうことに男性は加点しない。 自分の作った料理をほめてもらうことに点を与えるのだ。 ②男と女の悩み方は違う ②-1.女性の悩み方と、その対処 女性は、「話す」ことで自分の心を整理し、心の不安定を解消させようとする。 「話す」行為自体が目的なのであって、そこに解決策を求めることは稀である。 男性が女性に相談されると、ついつい、アドバイスを行ってしまう。 「自分の出番だ!」と思ってしまうのだ。 しかし、女性はアドバイスを求めているわけではない。 聞き手を求めているのであり、「共感」と「同情」を求めている。 普段、どんなに論理的な女性でも、悩みをぶちまけている際は別人となる。 「話し」は支離滅裂で、論理性も無く、思ったことを口にする。 なぜなら、「相手に伝える」ことが目的でなく、「話す」ことが目的だからだ。 こうした悩みを相談された際、男性はどう対応すべきか? 1.まずは「共感」と「同情」で、相手の鼻息を抜いてあげる。 「YES(そうだね、分かるよ)」で接し、「NO(でも、だけど)」を使わない。 2.相手がある程度落ち着いた段階で、コーチングを試みる。 コーチングのコツは、とにかく相手に考えさせ、自分の考えをはさんだり、誘導したりしないこと。 そして、質問に対する相手の答えに対し、逐一、共感していくこと。 この2段階で、相手の「悩み」を、「考え」に昇華させてあげる。 補足だが、コーチングのコツとは何か? 「他責」を「自責」に転換させ、納得に結びつけることだと言われている。 ある外部要因に対して、人は反射的に、「攻撃」か「逃避」のいずれかを選ぶ。 そこに質問をぶつけることで、「では自分には何ができるか?」。 さらには、「相手のために何をしてあげられるか?」を考えさせてあげる。 すると、「他責」の視線から一段上がった視線に自分を持っていける。 冷静になり、「悩む」から「考える」に昇華される。 ②-2.男性の悩み方と、その対処 男性は「何事も自分で解決できる」「失態を見せたくない」という行動原理がある。 結果、何か悩みがあると、男性は口を閉ざして、自分の世界に逃げ込む。 外界からの接触を極端に遠ざけ、フタをする。 女性は、これを「無視されている」と誤解する。 そして、何とか穴倉から引きづりだそうとする。 なぜなら、女性は「話す」という行動をしない限り悩みが解決しない。 男性の「黙る」という行動が理解できず、それが解決に向かっている前向きなものだとは微塵も思わない。 これは大きな間違いである。 引きづり出される男性は、「あなた一人じゃ解決できない」と言われていると感じる。 自分で解決できると思ってるし、最終的には自分の中でしか解決できないと考えている。 こんなときに女性ができることは一つだけ。 それは、「そっとしておく」ことである。 買い物にでも出かけ、一人にしてあげる。 さも、何事もないかのように明るい挨拶をかわす。 しかし、寝るときに手を握るなど、言葉以外で愛情と関心を示す。 いつしか男性は穴倉から出てくる。 そして、自分を信頼し、気に掛けてくれた女性に感謝をする。 ここで重要なのは、いざ穴倉から出てきた男性に、根掘り葉掘り聞こうとしないことだ。 話さないということは、話したくないということ。 待ち構えていたかのように、質問攻めにしてはいけない。 トップページ
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/35454.html
登録日:2016/11/06 Sun 20 30 33 更新日:2024/06/10 Mon 20 28 32 所要時間:約 4 分で読めます ▽タグ一覧 Don't You believe it! Mouse Trouble いつか私に会いに来て アカデミー賞 グロ注意 コメディ トムとジェリー トムとジェリーエピソード項目 トム死亡回 ネズミ取り必勝法 ハンナ=バーベラ 実用書 役立たず 微グロ 微グロ注意 爆笑 窮鼠猫を噛む 笑撃のラスト 腹筋崩壊 衝撃のラスト 非実用書 「ネズミ取り必勝法(原題:Mouse Trouble)」はアニメ『トムとジェリー』のエピソード。 ハンナ=バーベラ期の作品の1つであり、1945年にアカデミー短編アニメ賞を受賞した。 原語版は台詞が一切入ってないが、旧日本語版だと台詞が大量に入っていたりトムを咎めるナレーターにトムが「うるせぇな!」と逆ギレするやり取りのシーンもある。 概要 読んで字のごとく、本を以てジェリーを攻略しようとするトムと、それでもなお一枚上手なジェリーの攻防を面白おかしく描いた作品である。 ちなみに、トムのもとへ届いた本は何章かにわかれているのだが そこに書いてある方法を試す→ジェリーに反撃される というのがおおよその流れになっている。 あらすじ ある日トムのもとへ小包がとどく。 それは「HOW TO CATCH A MOUSE (ネズミの捕まえ方)」という、ネズミの捕まえ方を記した1冊の本だった。 トムは本に書いてあることを実践し、ジェリーを捕まえようとするが…。 「HOW TO CATCH A MOUSE」内のネズミ捕まえ方一覧 第1章:ネズミの居場所 トムが懸命に本を読む中、しれっと一緒に読んでいるジェリー。 気づいたトムが両手で捕らえようとするが逃げられ、ジェリーによって本で顔を挟まれる。 第2章:簡単なネズミ捕りを使う ジェリーの巣の前に、チーズを乗せたネズミ捕りでおびき出す作戦。 ところが、ジェリーはネズミ捕りを作動させることなくまんまとチーズだけを頂いてしまう。 驚いたトムは思わずネズミ捕りに指で触れるが…、 「アァアァアーッホホホーッ!!」 第3章:ワイヤーを使った罠 家の外にある木とピンをロープで結び、輪っかを作った中にチーズを置いてロープを引っ張ると捕まる…という寸法。 しかし、ジェリーによってチーズとミルクを入れ替えられ、まんまとミルクに釣られたトム。 その後は言うまでもない。 第4章:好奇心の強いネズミは捕まえやすい 本を読みながらわざとらしく大声で笑うトムとそれにつられて笑う視聴者。 「ディーヤハハハハハwwwオーホッホッハッハッハww」 ジェリーが近づくと「お前には見せない」とばかりにそっぽを向く。 それを繰り返しているうちに本の上にのったジェリーを挟んで捕獲に成功。 確認してみると…何かを覗き込んでいる様子のジェリーが気になるトム。 ジェリーは見せてあげようとするフリをし、隙を突いて目ん玉を殴る。 一発食らわされたトムはジェリーを壁際に追い詰める、だが…。 第5章:追い詰められたネズミは抵抗しない 抵抗しないと言ったな。 あれは嘘だ。 トム「Don't You believe it!(信じるなよ!)」 (*1) 第7章:科学的に攻める 何を思ったか聴診器を持ち出したトムに対し、ジェリーは咀嚼音(*2)と大声で攻撃。 トムは反撃しようと猟銃を巣に突っ込む…が、ひん曲がった銃身が壁を突き抜け、トムの頭の位置に。 しかしトムはそれに気づかずに銃をぶっ放してしまうのだった。 そしてこれ以降トムは剥げ隠しをしなければならなくなる。 その後も…(章不明) トムがトラバサミを使って巣穴に入れるが、後ろのもう一つの巣穴からジェリーがトムの尻の前に置いた。それを知らずに引き上げようとしたため、そのお尻にトラバサミが挟まった。その痛さのあまりに飛び上がり、顔が天井に突き刺さってしまい、そのままもがき苦しむ。 ハンバーガー!!! 巣穴から顔を出すジェリーをハンマーで叩こうとするが簡単によけられ、額縁の後ろの穴から出てきたジェリーにハンマーを奪われて叩きのめされる。 第9章:プレゼントでおびき寄せる 大きなプレゼントボックスに扮し、巣の前で待ち構えるトム。 だがジェリーはあまりにも大きなプレゼントを訝しく思ったのか、なんと箱を数本の針でブッ刺した挙句、ノコギリで真っ二つに切断。 中身を確認して流石にことの重大さに気づき、医者に助けを求めるのだった。 「家に医者は、いますか?」 というか針を刺している時にトムが生々しい声で悲鳴をあげている。気づかなかったのか…? 第12章:ネズミは女の子に弱い あんな目に遭いながらもなんとか生存していたトム(*3)。 ネズミの女の子を模した玩具で誘い出し、お店の立て看板も併用してジェリーを食べようとする。 しかしジェリーのレディーファースト精神が災いし、玩具だけがトムの口の中に。 シャックリのたびに「私とデートしましょ」(*4)と玩具の声を発するようになってしまい、歯も欠けてしまう。 失敗に失敗を重ねたトムはついに堪忍袋の緒が切れ、本をバラバラにしてしまうのであった。 もっとも、本があてにならなかったというよりはジェリー自体一般的なネズミとは一線を画しているので、そちらが主な敗因だろうが…。 トムは最後の手段としてジェリーの巣の周りに大量の爆発物を仕掛けるが、なかなか火がつかない。 そして息を吹きかけている内に大爆発が起き、家がほとんど吹っ飛んでしまった中なんとか無事だったジェリー。 彼が空を見上げると、物凄く不本意そうな感じで昇天していくトムの姿があった。しかも体内の玩具の声は止まることもなく、しゃっくりする度に「私とデートしましょ」と言い続けるのであった…。 なお、第6、8、10、11章は作中では出てこない。 「アニヲタさーん、小包ですよー」 「何、小包?ついにきたぞ、これで追記・修正はバッチリだ!」 ―「wiki編集のしかた」?こんな本を頼りにするなんて、ダメになったね。 「うるせぇな!」 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 字面じゃイマイチ面白さが伝わらないなあ。作成者さんの文章力はいいけれど。 -- 名無しさん (2016-11-06 21 12 54) トムジェリの話は文字じゃ面白さが伝わらないからなぁ -- (2016-11-06 21 19 50) 確か本破った後まだ続きがあったような・・・。 -- 名無しさん (2016-11-06 21 33 38) トムが明確に死んで終わったのってこの話以外に何かあったっけ? -- 名無しさん (2016-11-07 20 14 15) ↑悲しい悲しい物語とか? -- 名無しさん (2016-11-07 20 20 30) 思い出せる限りだと、悲しい悲しい物語→死ぬ前に終了、天国と地獄→夢オチ、パーティ荒らし→ギロチンの描写だけで死んだかは不明、トムだし。確かにこの話ぐらい?>明確にトム死亡 -- 名無しさん (2016-11-07 22 08 07) 他人任せだけどトムジェリエピソードもっと作ってもらいたい -- 名無しさん (2016-11-09 15 58 50) ↑個人的には「ネズミの学校」や「なにがなんだかわからない」がお勧めかな?トムの勝利回や二匹が共闘するお話はかなり人気がありそう -- 名無しさん (2016-11-09 20 51 47) 個人的にはライオンが逃げた話とかトムが高級マンションに引っ越す話とかスパイクの息子のしゃっくりの話もオススメ -- 名無しさん (2016-11-09 21 11 43) ピアノコンサートと星空の音楽会ほんと好き -- 名無しさん (2017-01-23 19 24 23) 「ジェリーの日記」でこの話が使われているが、どうやってトム蘇生したの? -- 名無しさん (2021-08-21 20 08 02) ↑トムだぞ? -- 名無しさん (2022-02-19 17 06 29) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/mugenshoko/pages/294.html
風呂場に獣、動揺す(30スレ時) /9qgeTcB さて――。 ユーノ・スクライアは、シグナムに、言いたいことと、聞きたいことが山ほどあった。 例えば、リンディ・ハラオウンや、シャマルや、レティ・ロウランに、彼が蹂躙され―― という程ではないが、嫌というほど、弄ばれたのは間違いない。 その原因を作ったのは、無理矢理、ユーノを連れ込んだシグナムである。 確かに、嫌なものはイヤだ、と強く出れなかったユーノにも落ち度はあろうが、 そうは言っても、年端もいかぬ少年には、かの女性陣から逃げることなどできないだろう。 ――正直に言えば、良い思いもしてないわけではないし。 かといって、それでシグナムから、ユーノがあれやこれやと文句を言われるのは、変な話であろう。 と、ここまでがユーノがシグナムに言いたいことである。 そして、ユーノがシグナムに聞きたいことは、何故『ユノユノ』と呼んでくれなくなったか、である。 リンディとシャマルから解放してくれた時には、自分の事を『ユノユノ』と呼んでくれたが、 この風呂場において、それ一度きりだ。 何故だろうか。 シグナムが自分のことを『ユノユノ』と呼ぶのが、ユーノの中では当たり前になっていたから、 如何にも座りが悪い――だけであろうか。 とまれ、懊悩するより、行動に出たほうが良い。案ずるより産むが易し、だ。 ユーノはシグナムに話しかけようとして――彼女から話しかけられた。 「まぁ、なんだ」 「は?はい」 「……悪かったな」 「え、と……え?」 意外にも、ユーノが、今回のシグナムの一連の咎めるよりも先に、彼女から謝罪の言葉が出た。 「無理矢理連れ込んでおいて、散々な目に遭っていたというのに、お前を非難したり……本当にスマン」 ユーノは、何だか拍子ぬけして、同時に嬉しくて、言いたいことは、一つだけになった。 「その……良いですよ、謝ってくれれば。僕にだって責任はあるし」 言いたい事をいったユーノに、シグナムは憮然として表情で答える。 「……そんなことを言うな。子供らしくない言葉だ」 「コドモコドモってからかったのは貴方でしょ?」 苦笑いとともに、彼だけが彼女に言える言葉を続けた。――シグシグ、と。 それを聞いた彼女は――ごくごく自然に、微笑んだ。 「……確かにな」 「そうですよ、いやだなぁ、物忘れが酷い」 「まぁなぁ。大概長く生きていれば、自分に不都合なことも忘れるさ」 「……ほんの数分前でしょ」 「そうだったか?イカンな、物忘れが激しい」 そうして――二人の笑い声が、風呂場に響いた。 「ところで、聞きたいことがあるんですけど」 「なんだ、ユノユノ」 「それ、なんでリンディさん達の前では、僕のことユノユノって言わなかったんですか?」 ふむ、と腕を組んでシグナムは黙考し、むぅ、と呟いてから答えた。 「何故だろうな」 「僕が知るわけないでしょ」 「それはそうだがな。……何というかな」 シグナムは、片手で湯を掬いあげ、指先から零れ落ちるそれらを見つめて云った。 「嫌だったんだよ。私だけだろう、お前を『ユノユノ』と呼んでいるは」 「そうですね」 「お前を『ユノユノ』と呼んでいるのが……シャマルにでも解ったら、絶対言うぞ。 四六時中、ユノユノ、ユノユノと」 「ありそうですね」 二人とも、件の人物が、『ユノユノ』と言っているところを想像して、吹き出した。 「……そういうのが嫌なんだ。私だけだろう、お前を子供扱いしていいのは」 「でも、何時までも子供扱いされるのも、嫌ですよ」 だって――と、悪戯小僧の表情でユーノは続ける。 「またこうして無理矢理お風呂に連れ込まれそうだし」 聞いたシグナムは――それはそれは気まずそうに苦笑いをした。 「言うな」 「言いますよ。全くもう」 大げさにユーノが肩を竦めた。 「なぁ、ユノユノ」 「なんです、シグシグさん」 二人とも、実に自然体で受け答えをしていた。弛緩しきっているとも言える。 「さっきのシャマル達の話だがな」 「……どの辺りでしょう」 「お前と今後も風呂に入るという話だ」 「そ、それが何です」 続けられた言葉を喋るシグナムの表情には、からかいの類など、微塵も無かった。 「私は構わないぞ、お前がお前であるなら、な」 「ちょ、ちょっと!また変な」 ユーノの言葉は、シグナムの穏やかな口調に遮られた。 「人は変わる、物事は移りゆく。高町が言っていたな。……いつか、お前も『大人』になるだろう。 その時はもう、今のお前とは、まるで別人になっているかもしれない」 それでも――と、シグナムの口調は、弟の心配をする姉のようであり、子を信じる母のようであり――。 「お前はお前で居て欲しい。 主はやてを救ってくれた、掛替えのない輩の一人……我ら守護騎士が、不滅の友情を誓った一人なのだ。 だから、私がずっと、大切な存在と思える人間で居てほしい」 「シグナムさん……」 シグナムは、ばしゃり、とユーノに水をかけた。 「シグシグだろう」 ユーノは少しも怒りもせず、微笑んだ。 「はい。シグシグさん」 「お前が私の大切な存在で居てくれるなら――何時でも背中くらい流してやろう」 「……その時は」 「うん?」 「ちゃんと僕が変な目に遭わないようにしてくださいよ?」 ――こうして、また二人の笑い声が風呂場に響いた。 ※ 更衣室。 そこには、リンディ、シャマル、レティが、風呂場の二人を肴に談笑していた。 「上手く仲直りできるといいわね、あの二人」 と、リンディが微笑ましげに喋ると、レティが呆れた口調で返した。 「原因が言う言葉ではないわね」 「最大の加害者に言われたくないわよ」 リンディは苦笑いで答える。 「でも……これってもしかすると」 シャマルが顔は不安げ、口調は楽しげに話しかけた。 「なのはちゃんにライバル出現!ですねぇ~」 「そうねぇ、中々強力じゃないかしら?」 「太刀打ちできないかもしれないわね」 ケラケラ笑う三人に、問いかける者が居た。 「そんなに強いんですか?」 「そりゃーも……う……?」 問いかけたのは――話題の中心、高町なのは、その人だった。 「あ、リンディ母さん。もう上がられてしまったのですか?」 のみならず――フェイト・T・ハラオウン。 「おー、なんやシャマルとレティ提督も一緒やったんか。残念やなぁ、一緒に入りたかったのに」 さらに、八神はやて。 「ま、今度でいいんじゃねーの?シグナムも誘ってさ」 「そーそー、また入る約束した方が良いってもんさ」 そして、ヴィータとアルフが――。 ※ ――ユーノくん!シグナムぅ!! 突然のシャマルからの念話に、ユーノ、シグナム共に、物凄く驚いた。 ――な、なんだシャマル。驚くじゃないか。 ――そ、それどころじゃないの! ――あの、何でしょうか? そして、事情を告げられて、シグナムはサーッと血の気が引いて――。 ユーノはぞるり、と血の気が引いた。 ※ 次回で完結です。 中禅寺「この世には、良い事尽くめのショタなど無いのだよ――」 30スレ SS シグナム ユノシグ ユーノ×シグナム ユーノ・スクライア
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/7206.html
久「何でもない時こそ日頃の感謝を、ねぇ」 読んでいた雑誌に書かれていたその文章に何故か心惹かれふと考える いつも私たちの為に雑用を他のメンバーよりこなしてくれる後輩、頼み過ぎている自覚はあるが全国優勝という目標に加え女所帯としては貴重な男手である 久「たまには真面目に労ってみるのも悪くはない、かな?」 もちろんIHが終われば今までの分も含めて指導するつもりではある。しかしそれまで何もなしというのも些か良心が咎めるところではあるし、これもいい機会だと思いは言わなければ伝わらないと述べるこの雑誌に便乗することに決めた 久「ちょっとしたプレゼントと一緒に渡すとより気持ちが伝わる、か」 確かにただいつもありがとう、なんて言うだけでは物足りないというかあっさりしすぎな気がするし、逆にあまりにちゃんとした物でもそれはそれで委縮させてしまうだけだろう 久「んー、須賀君にちょうどいいのは」 やはり初心者向けの教本だろうか?自分が昔使ってたものなら書き込みなども残ってるし役に立つかもしれない、でも… 久「普段雑用でこき使ってあんまり卓に着かせてあげられてないのに教本ってのも嫌がらせっぽいかしら?」 先輩としては正解だろうがまだまだ初心者を脱しきれない責任の一端があるだけに少し抵抗がある。彼はネト麻もやっているので活かす機会が皆無という訳ではないが 久「となると普段使いやすいハンカチとかタオルとか?夏場だから汗もかくだろうし…」 言っていて気付いた。汗をかかせている張本人がそんなもの渡したら労いとは名ばかりでこれからも雑用頑張れよ、という無言の圧力と感じてしまうのではないか? 久「というか考えてみればもしかして私って須賀君に好かれてる要素無いんじゃ…?」 普段の部活の空気は険悪どころかか良好そのものである。しかしそれは彼の高いコミュ力によるもので本当は嫌われてるのではないだろうか?仮に嫌われてないにしても自分に好印象を持ってくれているとは考え難い 久「ど、どうしましょう…」 別に彼のことを異性として意識しているわけではないが仲のいい後輩に実は嫌われているだなんて考えたくないし、もし自分が原因で麻雀その物が嫌いになってしまったらそれはとても悲しい事である 久「そうだ、彼も男の子なんだし…」 いつの間にやら思考が変な方向へと向かいだし夜は更けていくのだった 翌日 部活の終わりに彼を残し、昨日の結論を渡すために覚悟を決めようとする 京太郎「どうしたんですか部長、俺だけ居残りなんて…」 久「その、ね…。大した話じゃないんだけど、いつも雑用頑張って皆の為に動いてくれる須賀君にお礼を言いたくて」 京太郎「え?」 久「まだまだ須賀君に教えなきゃいけないこともいっぱいあるのに自分たちのことばっかで手一杯な私達を裏で支えてくれて、とっても感謝してるの。だからありがとう」 京太郎「何言ってるんですか改まって。そういうのは全国で優勝してから言ってくださいよ」 久「もちろん終わってからも言うけど、こういう何気ない時にも感謝の気持ちを伝えるのは大事かなーってね」 京太郎「あー、すっげえ嬉しいです。俺、これからも頑張りますから」 久「それでその、ささやかながらプレゼントもあるんだけど」 京太郎「マジっすか!?なんだろうなぁ、楽しみだわー」 後はあれを渡すだけ、なんだけど… 久「ちょ、ちょっと驚かせたいから目を瞑ってくれる?」 京太郎「うっす!」 そう言って目を閉じた須賀君を確認して両手をスカートの中に伸ばす 渡すと決めてシャワーを浴びてからずっと履いてる、ちょっと自信のあるこれ 後はただ手を下して足を上げるだけ、なんだけど… 京太郎「まだですかー?」 久「待って、もうちょっとだから!絶対目を開けちゃダメよ!」 軽い感じで聞いてくる彼の言葉が私をせかしてくるがどうしても勇気が出ない 顔もどんどん熱くなってるし体がプルプル震えているのが自分でもわかってしまう 京太郎「イタズラでもしかけてるんですか…って何してんですか!?」 いい加減訝しく思ったのだろう彼が目を開けて驚いている 久「もう、開けちゃダメって言ったのに…」 口調こそ冷静だが中身はテンパりまくりで思考がぐるぐるしている 京太郎「そんなことより!いったい何を」 久「これでも結構勇気出してるんだけど」 京太郎「いいからそこから手を放してください!こんなとこ誰かに見られたら」 そう言いながら私の腕を掴む彼に従い素直に手を放す。この状態が恥ずかしすぎたというのもある 京太郎「…で、本当になんだってあんなこと」 久「だって、教本とかタオルとかだと嫌味みたいになるじゃない」 京太郎「どういう理屈ですかそれ」 久「私、須賀君に嫌われてるような事しかしてないし何を贈ってもダメかなって」 京太郎「それでなんでそのパ、下着なんか」 久「だって年頃の男の子ならみんな好きなんでしょ?特に脱ぎたてが」 京太郎「どっから仕入れてきた知識か知りませんが違います」 なんてことだ。私からでも気に入ってもらえると思った渾身のアイデアが失敗とは 京太郎「だいたい、前提が間違ってるんですよ」 久「え?」 京太郎「そりゃ確かに俺だけ色々と雑用だの力仕事だのさせられて他が卓に着いてるの見てるだけってのが辛くないかといったら嘘になりますけど」 そうよね、やっぱり恨んでるわよね… 京太郎「でも、そんな皆を見て俺もやってやるって気持ちになってるし、学生議会長との両立で大変ななかでも頑張ってる部長は、本当に尊敬してるんです。だから嫌われてるなんて思われるのはちょっと心外というか…」 最後はポリポリと困ったように頭をかきながら話す彼を見てるとなんだかおかしな気分になってきた 久「クスッ、そこで最後まで自信ありげに言ってくれたらかっこよかったのに」 京太郎「笑わないで下さいよ…。というかもしかして最初からからかうつもりでした?」 久「そんな訳ないじゃない。冗談で下着差し出そうとするほど軽い女じゃないわよ」 京太郎「ですよね、すいません」 久「でも、ありがと。すっごく嬉しかった」 京太郎「どういたしまして。というかなんで労われてたはずの俺が逆に部長を励ましてんだ…?」 久「あら、ほんとね。じゃあまた何かプレゼント考えておくわ」 京太郎「いや、プレゼントはもういいですって」 久「安心して、今度はちゃんと普通のやつにするから。そろそろ帰りましょう」 須賀君と別れて家へ帰る途中、先ほどスカートの中に手を伸ばしたときとは別種の熱が集まっているのを感じていた 久「仲のいい後輩、だったはずなのにね」 異性として意識していたはずではなかったのに、冷静に考えてどうしようもない痴態を晒した私に狼にならず思いを伝えてくれた彼の事を思い出すと胸がドキドキしてきた 久「思いは言わなきゃ伝わらない、か」 須賀君が私をあんな風に思ってくれていたなんて分からなかったように、私が感謝の気持ちを持っていたのもああして言わなければ伝わらなかっただろう そして、今私の中にあるこの気持ちも… 久「いつか本当に渡してみようかしら?」 その時はきっと彼にこの思いを伝えた後で… カンッ!
https://w.atwiki.jp/japo_cluster/pages/44.html
める 身長:155cm 体重:四捨五入して0kg 一人称:私/ウチ 二人称:君/おまえ 東日本出身(新潟)だが今じゃ西日本に身も心もどっぷりな少女。 食べることが大好きで人一番食う。カレーの時は発狂して騒ぎまくる。 戦闘が好き、というより「武器カッケー!」のノリで参加してるので詳しいことはあんまり分からない。 攻撃は乱雑でぶっぱ系。一応前衛も後衛で砲弾段幕もできるけど、とにかくぶっ放すので味方も巻き込みだいぶん足手まとい。 火力自体は結構強いものの雑なのでいつもほぼ当たらずに退場。でも攻撃がストレートに当たれば軽い事故。 防御という言葉はめるの辞書にはない。 スカートの下はふりふりで覆われてるからパンチラ対策はばっちり。パンツじゃないから恥ずかしくないもん。 攻撃 バーニングレイン:火薬の雨。かなり広範囲に火薬を降らす魔法。ただし自分にも味方にも被害。 ファイアースパイラル:攻撃相手を火の囲いに閉じこめて炙る。焼く。
https://w.atwiki.jp/familiar_spirit/pages/1514.html
ある日の事だ。 平賀才人が命じられた部屋の掃除をしていた時、偶然にもそれを見つけ出した。 革で出来たベルト…それは紛れもなく『首輪』だった。 顔中を流れる嫌な汗。 以前、キュルケの部屋を訪れた際、ルイズが言っていた言葉を思い出す。 『……今度、こんな真似したら首輪を付けるわよ』 あれは本気だったのか。 だが自分には怒られるような事をした記憶はない。 それとも知らない間に、ルイズの癇に障るような事をしでかしてしまったのか。 首を握り締めたまま、才人は理不尽な暴力に打ち震える。 「……あれ?」 ふと気付く。 自分用に買ったにしてはあまりにも小さすぎる。 それこそ本当に犬用の物とサイズが変わらない。 その上、その首輪はボロボロで少し力を入れただけでも千切れそうだ。 「あーあ、とうとう見つけちまったか」 壁に立て掛けてあったデルフリンガーの声が部屋に響く。 その声はどこか過去を懐かしむようでもあり寂しげにも聞こえた。 「これが何か知ってるのか?」 「ああ、知ってるとも。俺の前の相棒の物さ」 嬢ちゃんも口には出さなかった。 他の連中も何も言わなかった。 話さずに済むのなら、それに越した事はなかった。 彼の前任者、ルイズの使い魔であった奇妙な来訪者の事を……。 世界とは自分の認識できる範囲に過ぎない。 知らなければ、それは存在しないのと同じだ。 だから、この狭い実験室こそが彼の世界の全てだった。他には何も無い。 人の命さえも道具と見なす彼等の実験動物に対する扱いは過酷を極めた。 遺伝子操作を行い、あらゆる環境の変化に耐えられる生命を作る実験など、 医学の発展の為という範疇から外れた異常な研究がそこでは続けられていた。 ここまで生き延びてきた実験動物も数えるほどにしかいない。 そして今日、彼の最後の仲間が死んだ。 レーザーで全身を撃ち抜かれた上に、火炎放射器で焼却されたのだ。 今や形さえも残っていない。 数日経っても空いたままの仲間の檻を眺めて、 ここには二度と戻ってこない事を彼は悟った。 彼の本能が“次は自分の番だ”と告げていた。 だが抗った所でどうにもならない。 命も運命も全て他人の手の平の上。 仲間同様に注射を打たれ、水槽の中へと沈められていく。 彼が目覚めた時、その時こそが命の終わる時なのだ。 …だが『ドレス』の崩壊と共に彼の運命は解き放たれた。 彼が目覚めた場所、それは見慣れた実験室の中だった。 自分を閉じ込めていた水槽は砕け、辺りは水浸しになっていた。 周りには誰もいない。 それどころか壁には見た事もない巨大な穴が開いている。 恐る恐る穴へと近づいていく。 初めて目にする部屋の外の景色。 実験室とは代わり映えのない風景だったが、 それでも彼の目には一筋の希望が見えた。 “ここから出られるかもしれない” それは生きる為の脱出。 この先に何があるのかは分からない。 それでも何もしないで死ぬのを待つよりは遥かにマシだ。 廊下を駆ける。それを咎める者など誰もいない。 鳴り響くサイレンの中、赤く明滅するランプが周囲を照らす。 どこまでも続くかのような錯覚の中、彼は走り続けた。 …だが、その道は途切れていた。 降りた隔壁が完全に向こう側を遮断している。 壁へと爪を立てる。 だが、そんな物で鋼鉄をどうにかできるはずがなかった。 初めから希望など無かった。 この道はどこかに続いていると信じていた。 でも、どこにも繋がってなどいなかった。 元来た道を振り返るが、それも叶わない。 建物中に響き渡る爆音。 そして炎と爆風が周囲を飲み込んで迫り来る。 目前の隔壁と背後から近づく明確な死。 逃げ場など何処にも無い。 絶望の中、彼は壁に出来た巨大な隙間を目にした。 さっきまでこんな物は無かった。 だが、そんな事はどうでもいい。 一か八か最後の勇気を振り絞り、彼はそこへと飛び込んだ。 「宇宙の果てのどこかにいる私の下僕よ! 神聖で、美しく、そして強力な使い魔よ!」 キュルケやモンモランシーの前で啖呵を切った手前、失敗は許されない。 自分を見つめる視線の多くが“どうせ失敗するだろう”という揶揄や嘲笑だという事も分かっている。 『ゼロのルイズ』…その名で呼ばれる度、何度歯を食いしばって耐えただろうか。 だけど今日から違う。二度とその名を呼ばせはしない。 サモン・サーヴァントに成功し、一人前の魔術師として歩みだすのだ! 「私は心より求めうったえるわ! 我が導きに答えなさい!」 詠唱と共に振り下ろされる杖。 それと同時に巻き起こる大爆発。 いつも通りの結果に咳き込みながらも失笑が起こる。 そう。ここまではいつも通りの結果だった…しかし。 「……おい。嘘だろ」 「そんな…ありえない」 視界を覆う砂埃が静まるにつれ失笑が止んでいく。 代わりに響き渡るのは周囲のどよめき。 何度も目を疑うがその光景に変化はない。 ルイズが引き起こした爆発の中心、そこには気絶した一匹の犬がいた。 それは紛れもなく彼女の召喚が成功した証。 「……やった。やったわ」 思わず口から洩れる歓喜の声。 打ち震える感動に両の拳を力強く握り締める。 キュルケのサラマンダーには及ばないけど、これだって立派な使い魔だ。 もう誰にもゼロなんて呼ばせない。 「ミス・ヴァリエール。 嬉しいのは分かりますが授業の時間も押していますし、早く契約を済ませてください」 「はい! 先生」 満面の笑みで応える。 使い魔へと歩み寄る足取りも軽い。 まるで別の自分に生まれ変わったよう。 いいえ、違うわ。これこそが私。 『ゼロのルイズ』じゃない本当の『ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール』。 その私の使い魔が今、眠りから目覚める。 あまりの眩しさに目を覚ます。 そして顔を上げて辺りを見回した。 どこまでも続く廊下も絶壁のような隔壁もない。 いや、そんな事など一瞬で忘れてしまった。 目覚めた時、世界は大きく変わっていた。 薄暗い照明は燦々と輝く太陽に、 白一色だった天井は澄みきった青空に、 冷たく無機質だった床は柔らかく心地よい芝生に、 そして世界を覆う壁など存在しない。 地面も空もどこまでも果てしなく広がっている。 “なんて……美しい” 思わず息を呑む。 彼は初めて研究所以外の世界を知ったのだ。 体中を駆け巡る興奮に、いてもたってもいられず走り出した。 目の前の景色が幻でない事を確かめるように、ただがむしゃらに駆け回る。 「こら! 待ちなさい!」 目の前で逃げ出した使い魔に唖然としていたルイズ。 だが、すぐさま大声を上げて後を追いかける。 「はは、見ろよ。ルイズの奴、使い魔に逃げられてやんの」 「やっぱルイズは『ゼロのルイズ』のままだよな」 周りから湧き上がる爆笑の渦。 傍から見れば主人と使い魔の追いかけっこ。 見世物としては珍しく面白いものだった。 キュルケの口から“やれやれ”と溜息が洩れる。 まあ、少なくとも召喚に失敗して学院にいられなくなるという事はなくなった。 使い魔に多少の問題はあるようだけど、それはいつもの事。 溜息に安堵の色が混じっていた事は秘密にしておこう。 走る。ひたすらにどこまでも走り続ける。 息が切れるのも構わない。 澄んだ空気を肺に取り入れる度に力が湧いてくる気がした。 存分に駆けずり回った後、芝生に横になる。 新たな世界を思う存分満喫した彼は思う。 ここは別世界だ。 運命を支配する残酷な手も存在しない。 この世界はこんなにも生命に満ち溢れている。 そう、自分は生きている。 今までは自分の『生』などというものはなかった。 だが今は確かに生きている実感がそこにあった。 生きている、それだけの事がとても素晴らしく思えた。 「ようやく追いついたわ!」 掛けられた声に振り返る。 桃色の髪と黒いローブ。 薬品の匂いも金属の匂いもしない、 彼が初めて目にした『人間』の姿がそこにはあった。 世界を越えた一人と一匹の出会い。 それが後に語られる事なく消えていった使い魔の冒険、その始まりだった……。 目次 続く
https://w.atwiki.jp/kancolle_ero/pages/133.html
――明るい。 ――瞼の裏に、光がちくちくと刺さる。 ――もう、朝? さっき宿舎に戻って、横になったばかりだと思ったのに。 「……んん?」 目元を手の甲でごしごし擦り、薄目を開け、あまりの眩しさに呻く。垣間見えた丸い光 は、部屋の蛍光灯のものだった。寝る前に電気を落としたつもりだったのに、消し忘れた のだろうか。 一度気になってしまうともういけない。面倒臭さを感じつつも、私は電気を消すため 布団から抜け出そうと。して。 「あんっ」 小さな悲鳴に、腕に当たるふにょんとした温かくて柔らかな感触に、くっつきそうな瞼 が上がる。 掛け布団の中を覗く。鉄とオイルとなにか甘いような優しい匂いに鼻をくすぐられ思わず くしゃみする。くすくす笑う声。 布団の中に伊十九がいた。何時ものスクール水着、武装だけを外した状態で、私の腹近く で丸くなっている。 「どうやって入ったの?」 「鍵、開いてたの。提督ってば不用心なの」 私はそんなに疲れていたのか。今度から気をつけよう。とりあえず当初の目的を遂行 せねば。 「提督、どこ行くの」 小さな手に引き留められる。くいくい布団の中から引っ張ってくる。 「いや、電気消さないと」 「いいの」 「でも、明るいと眠れないから」 「いいの。イクが電気点けたから、いいの」なんと。「――それに」 にひひ、と伊十九が笑う。するりと伸びた手が布団の端を掴んだかと思うと、私たち 二人をすっぽり覆うように被せてきた。 「眠れないなら、寝なければいいの」 「イク」 「えへへ、提督、あったかいの」 布団の中は二人分の熱でとても暖かい。しかも空気が篭もっているからそこらじゅうから イクのいい匂いがする。イクは横になった私に寄り添う。みぞおちに押し当てられる乳房 は重くてふわふわしている。寒くても寝間着をもっと薄手のものにしておけば良かった。 と。急に、熱が近くなる。 「イク?」 「んふふー」 寝間着の裾からイクの手が滑り込む。脇腹を撫でられる。くすぐったい。ゆっくりと 昇ってくる手につれて、寝間着もずり上がる。 ごそごそと。イクが動く。水着の肩紐を下ろし、窮屈そうにしていた乳房を解放する。 白いふくらみがぶるんと揺れる。イクが横になったまま水着を脱ぐのが、白い身体が徐々 に露わになるのが、布団越しの明かりで垣間見えた。 「提督も脱ぐのね」 素裸のイクが私のズボンに手を掛ける。そっちか。そっちからなのか。 「だって、提督、もう我慢できないみたいなのね」 何故か勝ち誇ったような調子の台詞と共に、膨らむ前をつつっと撫ぜられる。思わず 声を殺す。呑み込む空気は甘い匂いがした。この、湿り、温かい空気を逃してしまうのが 何となく気に入らなくて、私は布団を被ったまま脱衣にかかる。決して誉められる作法 ではない。 脱いだ服を蹴飛ばし押しやり、素裸のイクを抱く。素肌と素肌が触れあう。 私の腕の中、イクの小さな身体はすぽりと収まる。背中を丸めて抱き寄せるのが、一番 ぴったり寄り添えるかたちだ。布団と私の腕に覆われて、イクは上気した顔をしている。 当たる呼吸が、熱い。 しっとり湿る背中へと腕を回し、尻を揉む。イクが、くすぐったい、とくすくす笑う。 笑い、細い足を私の足に絡めてくる。片脚を持ち上げる格好になって、私の手の中イクの 尻肉がかたちを変える。浅い割れ目に丁度指が嵌まり、甘い声が上がった。 「てーとく……提督も、触って、いい?」 「うん」 私もイクのことは言えない。息が荒い。布団の中は湿って暑い。熱を帯びて、ぐらりと する。晩秋だというのに汗が滲む。性器に絡み、持ち上げるように擦り立てるイクの指は 細い。イクのにおいが強く香る。 「あう…」 微かな喘ぎ。指にねとりと絡む熱、蜜、肉。私のそこと負けず劣らず、イクの身体も 準備を整えていた。ふっくりと柔らかい肉を、そっとなぞる。指先を潜らせると、つぷ、 と弾ける音がした。 イクが身を竦ませる。濡れた吐息。締めつける熱い柔襞。 「イク」布団の中にずっと篭もっているせいだろうか。暑い。抑えが効かない。効かせる 気はあったのかと聞かれると、少し困るのだけれど。 「このまま、出来るか」 「……提督は、寒がりなのね」 私の我侭を咎めるでも笑うでもなく、イクはそんな風に受け取ってくれた 向かい合って横になり、イクの片足を私の腰に載せる。大きく開けたイクの足の間、 濡れた柔襞がひくついている。 ゆっくり押し入れたつもりだったが、普段と違う角度は辛いらしく、イクの子どもらしい 丸みを残した顎が上がってゆく。苦しげな喘ぎが布団の中反響する。私の方もあまり余裕 がない。イクのなかは、きつい、というより、狭い。慣れない位置から押し広げられて、 イクはふるふると震えている。 「イク」呼んで、抱き寄せる。私が背中を丸め、イクが背を反らして、そうしてようやっと 目線が合う。「――、」謝ろう、とか、気遣おう、とは、思ったのだ。イクの顔を見る までは。イクの、じっとりを汗を浮かせ、瞳を潤ませ、もの欲しそうに口の端から涎を 垂らす、イクの姿を見るまでは。 「提督ぅ――」 大きな胸を潰ししがみついてくるイク、その細い足首を掴み、持ち上げる。つられて 布団も持ち上がり、冷たい空気が入り、二人分の熱に塗り潰される。 「あ、てーと、てーとくぅ……!」 狭道を割り裂く。小さな頭を抱え、つむじに鼻をつける。鉄、オイル、汗、甘ったるい イクの匂い。 湿り気を帯びた布団が重くのしかかる。べたりと貼りつく綿の中、ぬかるみ軋む身体へ 這入る。無理に開かせた中は浅く、こつ、と、簡単に行き当たった。 「ふやああ…っ!」 くっついたイクの下腹がぷるぷる震える。内側は強く締まる。ぐち、ぐちとかき回す ように腰をぶつけ、奥を抉る。横ざまに寝ているため、好みの部分に当たらないのか、 イクが大きく腰を揺らす。少し下側を意識して突くと、甲高い嬌声が響いた。 熱。熱い。布団の中も、包まれる肉も、イクも、イクの熱も。 「イク…!」 足を放し両腕で抱きしめる。放された足が、私の腰に絡む。引き寄せられる。ごつんと 奥に当たる。奥。衝撃。イクが私の胸元へ噛みつくように擦り寄り、熱い嬌声が爆ぜた。 引き絞り、締めつける強さに、私もいちばん奥に擦りつけ吐き出した。ぎゅうぎゅうに 絡むイクの中は狭く、直ぐにいっぱいになって、それでも貪欲に呑み込もうとしていた。 熱気で湿る布団が重い。布団越しの光が明るい。 イクの熱に包まれて、私はしばらくぼんやりとしていた。酸欠で頭がぼうっとする。 「……電気」 呟き布団から出ようとすると、同じく汗まみれのイクに引き留められる。 「提督、電気、消さないでなの」 イクは私の胸に額を擦りつけ細く囁く。 「今日は、ね、明るい方がいい、なの」 私は少しだけ迷い。布団の端を持ち上げ新しい空気を入れ、今一度布団へと潜り直した。 イクの肩から安堵したように力が抜けた。 今日。 今日だけは。 今日の日付にどういう意味があるのか、私は実のところ詳しくは知らない。 唯、伊十九――“以前”の記憶を持つ艦娘が“暗いところに居たくない”“ひとりでは いたくない”というならば、望みを叶えてやろうと。それだけを。 此処はあの海ではない――という証をあげられたら、と。それだけを。 *****
https://w.atwiki.jp/maid_kikaku/pages/1024.html
(投稿者:怨是) 1943年10月28日未明。 銀髪を束ねた若造と、深い青緑のコートに身を包む女性とを視界に入れながら、フュールケらは辺りを警戒していた。 戦闘機の照らすライトが、黄土色に色づいた葉を透けさせる。 ワモン級の集団はいつの間に奇襲攻撃などという高等な戦法を覚えて来たのか。 突然の後方からの襲撃に対処しきれず、過半数が包帯を巻かねばならないという“素晴らしい事態”に陥ってしまった。 林道の獣道へと身を逸らし、坂の上から機関銃の弾丸を浴びせながら何とかここまでやってきたが、いずれ限界がやってくるに違いない。 「グリッツは」 フュールケの問いかけに、隣で弾倉の交換をしていたベッセルハイムが視線を向けずに答える。 「ノートゥング隊からOKサイン貰ってるとこ。前からずっとこんな事になる気はしてたが、いざやられっとゲンナリだぜ」 「……だいたいよ。あいつもあいつでおかしいんだよ。おとなしくスコアを減らしておけばこんな目には遭わなかったんだ」 機銃の音と、フライ級の断末魔とが交差して、そのうち体液の雨でも降ってくるのではないかとさえ思える。 丁度、通信兵のグリッツがゼクスフォルトに報告をしているようだった。 ――おやおや、その間にもシュヴェルテのほうをちらちらと見ているのか。 俺達がちゃんと援護してんだよ。“てめぇの女”を見るような目で眺めてんじゃねぇ、タコ。 お前が毎日“守ってやってる”そのMAIDは。元はと云えば俺の恋人だったんだ。 エミアは気を使ってお前に云わなかったんだろうから、お前は知らないだろうがね。 当然さ。俺達がラブコールを交わしていたのはプライベートの時だけだったんだ。公私混同するほど俺は甘ちゃんじゃねぇんだ。 愛する時は愛する。仕事する時は仕事する。ごく当然じゃねぇか。 なのにアイツは。お前は。 「負傷兵はどこかで手当てを! 動ける奴は対空ロケットを用意、空の連中の援護をしてやれ!」 ――ハッ、遅ぇよ馬鹿が。 手当てなんざとっくのとうに俺らが済ませちまったってぇの。 お前がそうして一人の女に現を抜かしてる間に、俺らがどんだけ苦労したと思ってやがんだ。 「……フュールケ。騎士の坊ちゃんがお出ましみたいだぜ」 「ああ。ちょっとロケットの手伝いやってくっか」 「行ってらっしゃい」 視界に映るゼクスフォルトが、どんどんと近くなって行く。 彼が駆け足を一歩踏み出すごとに、あらゆる感情が胸を這い上がって行く。 ――あんたはいつだってそうだった。 毎日の俺達の苦労をねぎらいもせず、自分だけが辛いみたいなツラをずっとしてたじゃねぇか。 そうして巻き込んで出来上がったのが今の状況だ! なんでもっと早く“抑え”なかったんだ! ゼクスフォルトがフュールケを追い越してしばらくしないうちに、怒りが吹き上がってくる。 「……ゼクスフォルト少佐、あんたがいけねぇんだ」 振り向きもせずに、ゼクスフォルトが応じる。 「怨み言なら、後にしてくれよ」 手ぶらでここへ来るのはまずいかもしれないが、大事な事はここで伝えねば。 後々、もっと面倒な事に巻き込まれてはたまったものではない。 守ると口にしていながら、ゼクスフォルトの行動はどれも自らを、そしてシュヴェルテを追い詰めるようなものばかりだった。 何度云っても聞く耳を持たず、今までこうしてやり過ごしてきたが、フュールケはもう限界だった。 「いぃや、後回しするもんか! こんないつ死ぬか解んねェ状況で、溜め込んでおけっかよ! あんたが不幸を呼び寄せてるとしか思えないだろ。こんな事になるなんてよ。 ジークフリートに逆らったのがそもそもの間違いだったのさ。きっとバチが当たっちまったんだ」 フュールケ自身、上手く説明できない口に辟易した。ここまで口を滑らせてしまうものなのか。 思ってもいない事まで口に出る。逆らう? バチ? 「逆らう? ジークも結局ただのメードだろ! 余計な迷信に現を抜かしてる暇があったらとっとと援護しろ!」 「あんたがそんなんだから、俺達みたいに関係ない人間まで巻き込まれちまうんだよ。 もうやめてくれよ! いいじゃねぇかよ、少しは撃墜数減らせよ! やりすぎたんだよ、あんたはな!」 そうこうしているうちに、自分でも気にしていた二つの単語について指摘され、激昂してしまう。 ――わかってんだよそんな事は。こっちも今しがた気にしてた事だから突っ込むんじゃねぇ。 フラストレーションが爆発し、エクスクラネーションマークを付け足した叫びを突きつけた。 それにつられて相手の口調も苛烈さを増して行く。 「無茶云うな! 戦争に調和もクソもあるか! 毎日神経張り詰めなきゃいけない俺の身にもなってくれ!」 「るせぇ! 大変なのは解ってるからもう俺らを巻き込むな! う、ん、ざ、り、だ!」 「お二人さん、喧嘩やめて空見てみろ!」 騒ぎを聞きつけてやってきたベッセルハイムが喧嘩の熱を冷やし、全員の視線が上78度ほど急上昇する。 が、時既に遅く、墜落機がフュールケとゼクスフォルトの距離を物理的に遠ざけた。 爆発に吹き飛ばされて横転する視界に、炎上した墜落機からパイロットが転げ落ちる様子が映る。 間髪入れず、それを追うようにしてフライ級が周辺の樹木の枝を圧し折りながら着地、しとめた獲物を貪りはじめる。 「下手に刺激するなよ……ライフルで羽と足をいっきに吹っ飛ばせ」 立ち上がり、ベッセルハイムらと共にライフルを構える。 苛立ちと睫毛の土埃で視界が悪い。心なしかトリガーに押し当てた指もガクガクと震えていた。 「撃て!」 ライフルの銃弾は次々と目の前の巨大蝿へと吸い込まれる。 しかし、足が2本ほど落ちて羽に穴が開く程度で、あとは空しい金属音が周囲に木霊するだけに留まった。 巨大とはいえ、蝿は蝿だ。あの反射神経の鋭さは人知を超えている。 ゼクスフォルトが即座に散開の合図を送り、各々が周辺の離れた樹木の裏へと回り込む。 フュールケらも墜落機のちょうど北方の樹木の裏へと駆け込んだ。 「……しめた」 ヘッドショットを狙ったのが幸いしてか、触覚を両方とも撃ち落していたのだ。 フライは視界の大半を奪われ、きょろきょろと辺りを窺っている。 気付かれないうちに、ここは叩き潰しておかねば。面倒は減らしておくに越したことは無い。 しかし、いつまで経っても例の少佐殿から指示がやってこない。 ――遅ェぞ、ゼクスフォルト。蝿っこは待ってくれないぜ。 臨時用の携帯通信機の周波数を合わせ、ゼクスフォルトに博打の宣言を行う。 「あんたの判断は鈍すぎる。あとは俺が仕切るぜ……」 だいたい、あのノロマにシュヴェルテが……エミアが釣り合う事自体、何かがおかしいのだ。 MAID化によってエミアは記憶を失い、生まれたての犬のようなものとなって飼い主のゼクスフォルトに無条件で追従する。 どうせここまでやってきたら、後はお前らで勝手にやりゃあいいだろうが。 「こうなりゃヤケだ。俺達一般兵の手で、アレを潰す」 《勝手な真似はやめるんだ! もう少し冷静になれ!》 間髪入れず、反論が通信機から飛んで来る。 その反論へ返すべき言葉は、既に決めていた。 「いつも“勝手”こいてやがったのはどこのヤロウだ。云っただろ。うんざりなんだよ。あんたに振り回されるのは」 フュールケが無線機で何やら喧嘩を始めている間、グリッツとベッセルハイムらは到着したノートゥング隊の面子を視界に焼き付けていた。 爆発の煙が丁度目印になっており、MALEのディートリヒが木々を伝ってノートゥング隊を誘導してくれたらしい。 ダリウス・ヴァン・ベルンが駆け足でグリッツ達のほうへと近づく。 「助かります」 「礼はいい。現在の状況は?」 「フライが墜落機にへばり付いてます。今から総攻撃で穴あきチーズにしてやろうかと」 「そうか……アシュレイ君、あいや、ゼクスフォルト少佐とシュヴェルテ君は?」 そういえば、先ほどから姿が見えない。 向こう側の様子は、こちらから窺う事は出来なかった。 どの辺りかに潜んでいるはずだ。シュヴェルテもまだ近くで戦っているのではないか。 少しの間なら堪えてくれるだろうし、どちらにせよゼクスフォルトが近くに行っているに違いない。 「墜落機を挟んで向こう側にいる筈です。とっとと片付けて合流したいですね」 「ああ。ダリウス大隊が援護しよう」 ここを突破して、ゼクスフォルトとシュヴェルテを拾い上げよう。 通信機越しに行われる静かな喧騒を、何とかして止めねばならない。 「お願いします」 《同じ立場になってみれば解るさ。辛いのは俺だって一緒なんだよ》 「また水掛け論だ。あんたと会話してるとこっちまでガキみたくなっちまう。スコアは隊で共有にしとくぜ。別働隊によろしく。じゃあな」 ――だいたい、お前が云えた台詞じゃねぇや。 通信機の電源を切り、辺りに合図を送る。 見ればグリッツが、ノートゥング隊と合流した事を示すサインを送っていた。 頼もしい。応戦している間に増援としてやってきてくれるか。 「殺るぞ」 「ええ」 ライフルの銃口が次々にフライの背へと向けられ、あとは風向き次第だった。 前足を擦り合わせる仕草はやはり蝿そのものだ。 じり、じりと。確実に命中させられる距離、なおかつ相手に気付かれない程度の距離を保たねば、いつ飛び掛られるかもわからない。 あと少し。 ――あと、少し。 寸でのところで、例の少佐殿の大声が響き渡る。 「――だけでいい! 俺がそっちへ向かうから!」 馬鹿野郎が。嗚呼、恋で戦争を勝ち抜けるなら、世の中はとうの昔に平和になっていたであろうに。 フライが足をばたつかせながらその方向へと向かう。 慌てて放たれたライフル弾は、僅かにフライの後ろ足をかするだけだった。 「あの馬鹿野郎!」 「地団太は踏めなさそうだぜ」 フライと交代するようにして、ワモンが何匹かこちらへと進軍してくるのが見える。 となれば、フライはゼクスフォルトに一任するしか無かった。 他の兵に急いで撤退の合図を送り、後ろへと走って下がる事で、MALEのディートリヒを相対的に前へと出す。 それでもディートリヒの捌ききれなかった分がこちらへと溢れて出てくるので、どの道立ち止まる事ができない。 「おいディートリヒ! きっちり捌けよ!」 「やってるよ! 旦那も早く逃げろ!」 「逃げてるっつぅの!」 少し止まっては走り、少し止まっては走り、ようやく余裕が出来た辺りで無線機の電源を入れる。 チャンネルは変えていないので、ボタンを押すだけだ。 《シュヴェルテか?!》 暢気な、しかし切迫した問いかけが通信機越しにやってきた。 お前が守ってたんじゃねぇのか。いや、そうじゃなくて。 「馬鹿かテメェ! ハエ野郎がそっち行きやがった! とっとと逃げろ!」 ノートゥング隊にはMALEのディートリヒがついているが、この雑木林では思うように剣を振り回せず、徒手空拳でGを叩き潰していた。 これでは援護せねばならないし、ここのワモンを片付けていれば、どの道ゼクスフォルトを追いかける事など不可能である。 射撃を他の者に任せ、地図を確認する。目印の沼地があるから、ちょうど二キロほど北上したところか。 「俺達はノートゥング隊と合流できた。あんたも何とかやり過ごして恋人と一緒に後退しろ。さっきの墜落機の所を二キロ北上するんだ」 ややあってから、狼狽した声が返ってくる。 “恋人”はどうしたのか。一緒ではなかったのか。 《いや、シュヴェルテは……》 「まさか、死んじまったのか?!」 ワモンをあらかた片付け、近くの岩陰に座り込む。 ベッセルハイムが代わりにノートゥング隊と打ち合わせをしているところであり、どうやらここでゼクスフォルトと待ち合わせをする手はずらしかった。 心臓が逆上がりを始める。 打ち合わせの内容が耳に入らない。 お前の恋人だろうが。守ってやるんじゃなかったのか。 救い出して一緒に居てやれよ。少しだけでも信じていたのに。 《いや、姿が見当たらないだけだ。死んだわけじゃない! きっと生きてるはずだ! さっきの墜落の時までは近くに居たハズなんだ。探さないと……!》 心臓が逆上がりをしようとしていたところを、寸でのところで止める。 妙な汗が背中にべったりと張り付いた。 「ちくしょう、頼むぜオイ。しっかり見張っとけよ。俺らが苦労して護衛してきたんだからさ。 とりあえず一旦合流したほうが安全じゃねぇか?」 《距離が遠すぎる。近くに他の隊は?》 遠すぎるってか。まぁそりゃそうだよな。蝿っこ一匹に追っかけられて随分遠くまで走って行っちまったしな。 後ろを振り向けば、ディートリヒが今にも泣きそうな顔で通信の顛末に耳を傾けていた。 「何だよ」 「シュヴェルテを……助けに行く。アシュレイの旦那と一緒に、俺が連れて帰る」 「――……」 おいおい。あんたら殆ど共同戦線を張った事なんて無いじゃねぇか。 どういう性格に育ったらそこまで目頭を熱くできるんだ。 「もう、仲間が死ぬのはこりごりなんだ。俺は陸軍に居た頃アシュレイの旦那も、シュヴェルテも知ってるから……だから!」 「俺ァそんな話、あいつから聞かされた事なんて無かったよ」 「あんたがそれを知らなくてもいい! 早く旦那が今居るのか、教えてくれ!」 ディートリヒから顔を背けて、通信機を手に取る。 発信のボタンを押して、そっとゼクスフォルトに告げると同時に、ディートリヒにも意志を伝える。 「……待ってな」 ――何を馬鹿な真似やってんだ、俺は。 先ほどまで過熱していた頭が、急激に冷える。あんな真似をしている暇はもとより無かったのだ。 ディートリヒが今までどのような事を考えていたかは知らない。 が、今まで何体ものMAIDが消されてきたように、ディートリヒも何らかの嫌疑をかけられているらしい事は耳にしていた。 恥ずかしさを紛らわすように、無線機の向こう側から聞こえてくる鼻息を咎める。 「……鼻息」 《何を云ってるんだ! はやくしろ!》 「鼻息荒いぜ。親連中の“指輪隊”は山を降りて少しした所。 仕切ってるのはご存知の通りシュナイダー少佐とニルフレート大尉。OK?」 愚鈍なのは自分だって同じだったのだ。もっと早くに動いていれば、合流も出来たかもしれないというのに。 《……ありがとう》 謝礼に返答をせず、そのまま通信機を切る。 ずっと同じものに目を向ける事など、殆どの人間には無理だった。 フュールケが途中で怖気づいて彼に噛み付いたのに、ゼクスフォルトはどうだったか。 こんな状況下になっても、きっと彼はシュヴェルテを探しに行くに違いなかった。 「礼なんて要らねぇよ。謝らなくちゃいけないのは俺のほうだ」 もっと良い方法があったのかもしれなかったというのに、頭に血を上らせていたフュールケにはそれも思いつかず、なまじ狡賢いためにダリウス大隊……ノートゥング隊にもそれを悟らせずに居た。 いっそ顔面を思い切り殴ってくれたほうがどんなに心が晴れたか。 表情を濃霧にうずめるフュールケの後ろから、ディートリヒが声をかけた。 「旦那は、指輪隊に向かうんだよな?」 「ん……あぁ」 ライフルの整備に没頭しながら、覇気の無い返事をディートリヒに返す。 フュールケはどのように動いていいか解らなかった。下手に動いて戦場を混乱させれば、周りの部隊にも被害が出てくる。 大局を省みずに一人や二人を救おうとしても、結果的に何人も死なせてしまう事を、フュールケは知っていた。 視線をライフルに向けたまま、本日何度目かの自棄を起こしてみる。 「行っとく? 作戦本部に報告しても通らないだろうし、命令違反になるかもだけど、さ」 「知らねェよ。これ以上、妙ちきりんな陰謀に巻き込まれて死ぬのを見るのはゴメンだぜ。それに、俺はあの二人の恋路を応援してるんだ」 「……そうかい」 その後ろにどのようなドラマがあったのだろうか。それを知る由は今のところ存在しない。 振り向けば、ディートリヒが周囲に見送られ、背中のエネルギーを展開して去って行くのが見える。 ――行けばいい。俺達が腰を抜かして成し遂げられなかった事を、代わりに達成させてくれれば万々歳じゃないか。 「……俺には無理だったよ。まだ心の奥底でぶつかっちまってるんだ。 昔の恋人だから関係ないだろっていう諦めの心と、ふられたとはいえ、せめてあいつらには幸せになってほしいって心とが、ね」 指輪隊。思えば因果な名前であった。 フュールケがエミアに別れを告げられた際も、指輪をグレートウォールの基地のどこかに投げ捨ててしまったのだ。 投げ捨てた指輪がどこへいってしまったかは解らない。 が、あの日から、彼にとっての指輪は不吉なものとなってしまったのである。 その後にシュヴェルテが死んだという知らせを指輪隊から聞いても、別段驚かなかった。 泣きじゃくって樹木に当り散らすディートリヒを遠目に見ても。 その様子に堪えかねたダリウスが、何とかして制しているところを横目に見ても。 グリッツとベッセルハイムが、吹き飛ばされたダリウスを全身で受け止めているところを傍目に見ても。 そして後日、素っ頓狂な内容の新聞に目を通しても。アシュレイ・ゼクスフォルトが除隊、国外追放処分になった事を小耳に挟んでも。 何故だかそれらが遠くの出来事のように思えてしまったのだ。 「……俺達の代わりに泣いてくれよ、ディートリヒ」 唯一、心のどこかで“やっと肩の荷が下りた”と安堵しているかもしれないという事実が、彼の心をひどく打ちのめした。 エミアはもう死んでいる。MAIDになった時点で自分と付き合っていたという事実も忘れてしまっている。 良心が“だからといって、もう関係の無い事だと見捨てる事がどんなに残酷か”と咎めるようだった。 「俺、他人に対してこんなに残酷だったっけな……」 ゼクスフォルトが居なくなり、その翌日の夜明けの霧は、シュヴェルテが死んだ日よりも青みがかっているように見えた。 赤く燃え盛る烈火がこの身体を焼いてくれるのならば、どんなに心が晴れただろう。 昇る朝日に透けて薄紫になりつつある空を眺め、フュールケはゼクスフォルトがかつて利用していた個室のキーを、そっと握った。
https://w.atwiki.jp/inobat/pages/19.html
概要 本文戦闘前 戦闘開始 接近戦 灼熱 概要 本文 戦闘前 選手入場のファンファーレと共に、一人の少女がコロシアムに現れる。少女……いや、アナはフードを付けたまま空を見上げる。そこは光は映らない曇天。 アナ「……ん、絶好調。」 アナはフードを脱ぐと、呑気に準備運動を始める。 観客はアナの対戦相手である地底人にぶち殺せ~!とエール?を送る。誰だって野郎の死体より少女の惨い死を期待しているのだ。 土竜「任せろクソリョナラー共ォ!!俺だって今日は滾ってるぜぇ!!」 反対ゲートより現れるは惨殺担当の地底人。前回は快勝…とまでは行かずとも勝利までは持っていった。売れ行きも良かったので機嫌がいい。 土竜「へ、へへ…前回はよう、思ったよりも悲鳴をあげないタイプの女でよう…いやぁ、でもあの時あげてた荒い息だって俺ァ大好物だが、ひ、ひひ……。お嬢ちゃん、大丈夫だぜぇ?地底人のおじさんは心臓を混ぜるだけでそんなに痛くはしねぇからよ。悲鳴だけ上げてくれりゃいんだ……。」 外で女の子にこんなこと言ったら勿論犯罪、だがここは異能コロシアム。ここならば、ただの試合のアピールで、そしてこれから起こり得ることでしかない。 実況男(実況)「さぁ、皆様!惨たらしく血飛沫をぶちまけるのはどっちか!それとも両方か!!」 実況男(実況)「前回、血に飢えた獣のように貪欲に!鬼神のように凄まじい動きを見せ、可愛らしく血飛沫と脳漿を飛ばしてくれたアナ選手!!勝ちにも負けにも期待ですよ!! そして、闘技場の[P音]担当!土竜ゲディスワフ!前回の戦いはリョナラー共には必見です!!気になる方は買いましょう!!動画単価80円!」 アナは相も変わらず好き勝手言う実況おじさんに咎めるような鋭い目線を向けた後、目の前の異形を今一度目にいれる。人とは全く違う肌に、ギラつく目玉。そして異様に発達した両腕。あぁ、いつ見ても…… アナ(かわいい……) アナの美的感覚は狂っていた。 アナ「安心して...できる限り原型は、崩さない。」 ふんすっ、と気合を入れながら、アナは臨戦態勢をとる。 土竜「へへ、最後まで強気な事を言えるかねぇ…。」 一方の土竜はというと、(アナの狂った美的感覚から見て)可愛くとも、性根は最悪なのを言葉で示していくスタイルである。そもそも土竜からしたらアナの内心なんて知らないのだが。 地面に手を付け、いつもの戦闘態勢。 実況男(実況)「両者、戦闘準備完了!試合開始!!」 戦闘開始 先に仕掛けたのはアナだ。 アナ「…………」ムォンッッ!!! 一呼吸よりも早く、間合いに入る。常人にはアナの居た場所の地面が爆発したかと思ったら、土竜の目の前に両腕を広げた状態で現れたように見えるだろう。 そしてアナは、その広げた両腕を土竜を抱きしめるように閉めようとする。 原型を残すという宣言通り、力の加減はしているがそれでもまともに抱き着かれれば、色々な所が砕けそうである。 土竜「ひぇっ!?」 この試合、先に悲鳴を上げたのは土竜だった。観客にとってはすごく嬉しくない。 急に現れたアナに驚きつつ、それでも腕をしめるよりはなんとか速く地中へ逃げることに成功する。そして、コロシアムの隅っこの方へ撤退。マジビビリである。 接近戦 アナ「……あれが一番やさしいやつなのに……。」 一番いい状態で仕留められる術をすり抜けられ、割と本気で悲しそうな顔をするアナ。 アナ「しょうがない……多少傷物でも、我慢する。」 そういうと、アナの右腕から火の粉が舞う。パチっ…パチっ……と弾ける火花は、やがて腕を覆う炎になり、さらに形作られていく。 アナ「フレイム・ソード。」 やがて無秩序に揺れるだけであった炎は、剣の形となり、アナの手に収まる。 アナ「ん、いい感じ。」 炎の剣は地面に轢きずるように構えられ、炙られた地面が一瞬で赤熱色に発光する。 アナは2、3歩は堂々と地に足をつけ歩いていたが、4歩目からは体に風を纏わせることでホバー移動のように滑らかに移動する。 そうしてアナは、ワイヤーアクションを一笑にふすような変態軌道て土竜に接近し、斜め上から炎の剣を振るおうとする。 土竜「な、舐めるなよガキィ!!!串焼きの時間にはまだ早いぜぇ!!」 土竜の動体視力は並であったが、これでも戦いに身を置いているコロシアムの生き物だ。なんとか視界にアナを捉え、反撃を考える。 敵は空中、動きを急に変えることはできないだろうと。土竜は手を伸ばし、跳躍して回転する爪でアナを貫こうとする。アナの腕の炎の剣よりも爪の方が長い。ならば、炎の剣がこちらの身に当たるよりも速ければ、という願いを込めての一撃。 爪が体に当たる直前、アナは炎の剣を腹部に滑らせその一撃を回避する。物理的干渉力がなければ、今ので負けていたかもしれない。しかし、土竜の回転する爪は装甲車の硬い走行すら貫けるほどの貫通力とパワーを持っている。受け止めてもただでは済まない。 アナ「んぐっ……!」 骨の軋む、嫌な音がアナの耳に届き……そのまま後ろに吹き飛びそうになる。 アナ「っぉおおおおお!!!」 しかし寸前で背後から風を噴射して吹き飛びそうなるのを堪える。骨が何本かマズイ音を立てて軋んだが、改造人間はそれほど柔ではないので大丈夫だった。 灼熱 アナ「このっ……ハウス!」 アナは右手に持った炎の剣をゲディスワフさんに向け、その形状を変化させる。 アナ「フレイム・ドーム!」 ブワッ‼……と、放射線状に広がった炎が土竜の周囲180°を囲もうとする。もし閉じ込められれば土竜の逃げ道はただ一つ、地面のみ。そして地面に逃げれば、アナの秘策が火を噴く。 確かにアナの骨を折った感触、そして自分の手が炎に焼かれる感覚…。笑みと痛み、二つの要素で顔が歪む。そして、着地すれど周囲は炎の壁。 土竜「くそ、逃げる場所は…。」 そう、こういうときに土竜は間違いなく地中へ逃げる。今回もそうであった。 炎の壁の中から、何かを採掘するような音が聞こえてくる。さっきアナがハグしに行った時に聞こえたのと同じ音。つまり、アナの秘策が火を吹く時が来たということ。 アナ「大…チャンス。」 炎のドームの中に突撃したアナは、両腕を重ね合わせ穴に翳す。 アナ「炎+地で………」 アナの掌から、オレンジ色をした粘性の液体が滴り落ちる。それは地面に落ちると、周囲の地面を溶かしながら黒々と変色していく…。 アナ「マグマ・カスケード!」 瞬間、土竜の掘った穴目掛けて大量のマグマが我先にと押し寄せていく。まるでアリの巣に水を流し込むかのような、大横暴。何処まで逃げようと穴が繋がっている限り、この炎の大洪水からは逃れられない。 一方の土竜はといえば、アナの身体能力への恐れゆえに、地上にすぐさま飛び出すよりも、少しでも彼女から離れることを優先した。 土竜(なんか、熱いな) それは土竜が最期に思ったこと。直後、マグマの濁流に呑み込まれて一切の原型は残らず。苦痛すら残らなかっただろう。 実況男(実況)「ああ、出てきませんね。これは…」 実況男(実況)「生命反応確認できず!アナ選手の勝利!いやぁ、久々に蒸発勝利見ましたねぇ。血がぶしゅぶしゅと出てこないですが、見よこのコロシアムの有様を!派手派手の派手!灼熱地獄! 地底人野郎が一欠片も残らずに消えてしまった!」 実況男(実況)「ちょっと特殊な後始末が必要になりますので今回はここまで!お相手は実況やる男でした!」 アナ「あっ。」 煌々と光るコロシアム。地下から溢れだしたマグマが辺り一帯を焼き、地獄の様相を催している。そんな中で、アナは自分が調子に乗ってしまいやってしまったことを今悟る。 アナ「ち、地底人……どこ?ね、ねえ…………」 うるうると涙声で地面に呼びかけるも、そこに広がるのは隙間からマグマの溢れた地面のみ。 アナ「せめて……鱗だけでも……………。」 一向にその場から動かないアナを係員がどかすまで、彼女はその場で立ち尽くすのであった……。