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ユグドラル各地に散っていた停戦の使者が届いて、全土に広がりつつあった戦火は一旦は沈静している。ヴェスティアの臨時宰相となったフィーリアも積極的にシレジア・トラキア・イザークらへも統治範囲を広げていき、臨時とはいえ大陸全土を取りまとめる地位にまで上り詰めていた。その一方で不可解な状況も起こりつつある。今までセーナの強力な後ろ盾の一つとなっていたエッダのコープルが突如として行方をくらましたのだ。時を合わせるかのようにヴェルトマーのグスタフも姿を見せなくなり、何やら大決戦の裏で蠢き始めたことを案じさせる。 それを知りながらもセーナは彼らの行方を捜す暇がなかった。ちょうどその報告が来た時にリーベリア勢がヴェスティア宮殿の門をくぐってきたのだ。彼らを案内するように先導してきたエルトシャン2世率いるクロスナイツはすでにヴェスティア西方に布陣して、今頃は義兄シグルド2世と杯を傾けているのだろう。 ガルダ島駐留のガーディアンフォースを率いてきたカリナに案内されて、リュナン、セネト、ノール5世らが入ってきた。先ほどのコープル、グスタフの失踪が気になるのか、ずっと考え事をしていたセーナだが、カリナと側にいたミカに促されて、ようやく彼らに気付いて立ち上がった。初めて会ったノールは彼女が 20代後半と聞いていたのだが、どう見てもまだまだ十代後半の少女しか見えないセーナに対して驚きを隠せないでいる。が、リュナンとセネトはさすがに大戦後も幾度か会っていたこともあってか、一応は平然と接している。ついでにセーナの出で立ちは戦時ということもあって、5年前の大戦時の衣服とさほど変わっていない。一つだけあえて挙げるなら、彼女のマントの丈が膝までだったのが床まで伸びていることだろうか。リュナンやセネトたちは大戦を経たことで貫禄を増し、その妻メーヴェやヴェーヌは子供を産んだことで母の顔になっているのだが、セーナにはそのどちらの変化も見られないのだ。セーナの長男リアルト誕生以来の再会となるリュナンも久しぶりの再会に表向きはにこやかにしていたが、内心は驚いていたに違いなかった。 「ふふ、ヴェスティア宮殿の壮麗さに驚いちゃったのかしら。」 口数が少ない客将たちにセーナが微笑みをたたえながらつぶやくと、ふと初見の騎士に目が行った。ヴェスティアとは国交どころか人の交流もないレダのノールである。リュナンに誰か訪ねると、彼が先に出てきて名乗り出た。 「レダ連合王国のノール5世と申します。」 それを聞いてセーナが首を傾けた。 「? 私はリーヴェとカナン、ウエルトに援軍を頼んだと思ったけど、レダにまで使者を回しましたっけ?」 とぼけるセーナに、ノールが慌てながら付け加えた。 「とんでもございません。王妃のティーエ様がセーナ様の危急を聞きつけてぜひヴェスティアとの交流のきっかけになれば、と私に任されたわけです。」 物は言いようだが、要はユグドラル大陸の情報を詳しく得ておきたかったのだ。リチャードの名を出せば、あの野心溢れる獅子のことである。セーナならばすぐに見破るだろうと察しての言葉に、ついティーエを出してしまったのだ。それを知ってか知らずか、セーナは 「そう、帰国できたらティーエ王妃にありがとうって伝えておいてね。」 と言ったきりで、セーナはノールとの会話を一方的に打ち切って、ノールの後ろで神妙に控えていたアジャスを見つけると皇后とは思えない腰の軽さで飛びついた。これにはノールはもちろんリュナンたちも口をポカンと開けるしか出来なかった。もっともこれこそが身分に分け隔てなく人に接することが出来るセーナの良さである。 その時である。大広間につながっている廊下からドタドタと駆けつけてくる足音が響いた。リュナンやセネトが何事かと廊下に視線を向けて、それにつられるように周りも視線を動かす。その正体を知っているのか、広間に詰めていたグーイが表情を苦らせている。しばらくしてカリナより若干若めの少女が息を切らして駆け込んできた。 「カリン!!もう少し時をわきまえたらどうだ!!」 その少女の名はカリン、今怒鳴ったグーイの孫娘である。普段はヴェスティア城下で店を営んでいるのだが、その店は表の姿でその実情はセーナに生の情報を届けるグリューゲル諜報衆の情報基地である。近所からはかわいらしい看板娘として好かれており、それゆえに宮殿まで来ることは滅多にないのだが、稀に時と場合を考えずにセーナの元に駆けつける性癖を持っていた。どことなくセーナに似ている少女であるが、今回はそれどころではない情報を届けてきた。 「おじいちゃん、それどころじゃないの!!!!」 と怒鳴り返すと、セーナを見つけて叫んだ。 「セーナ様!!精霊の森が大炎上しているそうです!!!!」 「!!!!」 思わぬ事態にセーナらが息を呑んだ。 今はエバンスを除く大半がアグストリアによって併合されている旧ヴェルダン領の西部にある精霊の森。そこはセーナの祖父シグルドが初めて愛した女性ディアドラと出会ったことでも知られる。ゆえにセーナの父セリスはこの森を聖地と指定して、一般人の干渉を極力排除して周囲から隔離する政策をとった。もちろんその背後には歴史の影でこの地に隠遁していた父シグルドを守る意味もあったのは言うまでもない。それだけでもこの精霊の森は歴史と深い関係を築きつつあったのだが、その森が今、最大の危機に陥っていた。 「クックック、ようもよく燃えるものだ。」 すでに精霊の森は火焔に飲み込まれつつあった。云百年と時を経てきた大樹がパチパチと音を立てて崩れ落ち、地面では小動物が必死に火の渦から逃れようとしていた。その男は俄かに不機嫌になって部下らしきものを呼んだ。 「おい、いい加減に確保できないのか!」 するとどこからかその部下らしき者が現われて報告に来た。 「も、申し訳ありません。またあの者どもが・・・。」 途中だったが、すぐにその男は事情を察した。 「チッ、またあいつか。ノルゼリアの時といい、これで何度目だ!!」 「その・・・5度目です。」 あまりにも核心から反れた答えにその男の怒りがついに脳天に達した。 「そんなことを考えている暇があれば、さっさと始末してこい。確保できないのなら、殺っても構わん。」 と言ったのも束の間、ふともう一つの考えがよぎった。 「おい、待て、つい最近加わったあいつの実験体を出せ。」 精霊の森の最深部ではいつぞやに見たことのある詩人が決死の攻防を繰り広げている。その奥では表世界から完全に退いていたユリアがそれを心配そうに見守っている。敵の正体はよくわからないが、明らかに己を狙っているように見えた。目の前で奮闘する詩人は恐ろしい魔力を持って今のところは他を圧倒しているが、如何せん一人で戦っているので魔力の量が不安にさせる。するとユリアの傍らにセーナ十勇者の一人シャルが急を聞いて駆けつけてきた。即座に事情を悟ったシャルはユリアを守るように奮戦する詩人を見て、思わず唸った。リーベリアでガーゼルを打ち破った直後にセーナを試すように現われたホルスその人である。その魔力の鋭さもゲインやミカから聞いており、同じ闇魔道を扱うものとして手合わせしてみたいと願っていたのだ。するとホルスはシャルを見つけて言う。 「お前が来たということは増援もすぐに来るんだな。」 すぐにシャルが応じる。 「ええ、もうすぐクロノスの手の者が外から締め上げる手筈になっています。」 だがホルスの愁眉は開かない。 「悪いが、クロノスではこの重囲を破るのは無理だ。早くユリア様をヴェスティアへ下げろ。」 自身の手の者を否定されて一瞬顔を曇らせるが、今はそんなところではない。素早くユリアに身を翻してユリアを避難させようとした。が、ここで思わぬ事態にシャルは困惑することになる。ユリアがすでに死を覚悟しており、全く動こうとはしないのだ。火焔で気温が上がる中、シャルは必死に説得するも、時は無情にも過ぎていく。 クロノス諜報衆を統べるペイルは子のブラムと共に精霊の森に突っ込んでいた。 「急いで、襲撃の首謀者を打ち倒すのだ!!」 もともとヴェルダン・アグストリア方面の諜報はクロノスが担っていたのだが、ずっとアグストリア方面に目が行っていたので今回の事態に遅れを取ることになったためにその汚名をすすごうという思いが強かった。切り込んでいくペイルとブラムだが、その敵の異様さに息を呑んだ。 (馬鹿な、強すぎる!!) 敵の包囲の外から締め上げているにも関わらず、押されているのだ。焦るペイルの前に何やら見慣れた人影が現われた。 「誰だ!」 だが言う前にその男は剣をペイルの胸に突き刺していた。 「父上ッ!!!」 苦戦のために対策を練りに来たペイルの子ブラムがちょうどその場面を見ていた。そしてブラムの言葉でようやくペイルは自身の身に何が起きたのか理解できた。 「馬鹿なっ!いつの間に間合いに入ったんだ。」 だがペイルの言葉もそれまでだった。シャルの叔父として、歴史の深謀を託されたペイルはその使命を果たすことができずにその命を散らした瞬間である。涙に溢れながら父の仇を睨み付けたブラムはその男を見つけてまた驚かされた。 「お、お前はっ!!」 最深部では未だに闇と影の死闘が繰り広げられている。未だに翻意をせずにシャルの説得に耳を貸そうとしないユリアは一度後方に下がって、白く美しく輝く剣を持ってきた。 「シャル、この剣で私の胸を貫きなさい。セリス様が作られたこの剣で将来の禍根取り除くのです。」 実の兄との決別を果たした25年前の解放戦争、長男と長女が決死の死闘を行った5年前の後継者戦争と、ユリアにとっては身を切るような戦いが続いていた。だからこそ己はこれ以上取引の材料として使われて欲しくなかったのだ。滔々ととくユリアにシャルはついに言葉をつぐめずにいる。 「お母様、どうしてこのような時にそのような我侭を言われるのです。」 ハッとしてシャルが後ろを見るとミカによって転送されてきたセーナの姿があった。 「セーナ様、なぜこのような危険なところに!」 それは半ば問い詰める口調であった。シャルがここに来る時はミカが後に続くと聞いていたのだが、その後にセーナはミカに無理言って押し切ってしまったのだ。だが今は余計なことを言ってるつもりはない。 「お母様、私はもう肉親を失いたくありません。どうかシャルの魔法陣に・・・。」 セーナは母から剣を取り上げるとホルスに加わって時間を稼ぐべく奮闘した。彼女が握る宝剣はファルシオンに勝るとも劣らない威力を示して他を圧倒していく。ホルスの奮戦もあってか、ようやく敵の攻勢も収まってきた。ホッと息をつくセーナだが、すぐに目の前に誰もが驚愕する人物が現われた。 「お父さん・・・。」 ゆったりと歩いてくるのは先日、病死したはずのカインであった。表情はなく、生気も感じられないが、その姿は紛れも無くセーナの父クレスであり、カインであった。だがすぐ後ろからもう一つの絶叫がこだまする。 「セーナ様!!そいつが、そいつが父を殺したんです。」 カインから必死に逃げてきたのだろうが、腕にひどい傷を負っている姿は非常に痛々しいものがある。先ほど壮烈な死を遂げたペイルの子ブラムである。その言葉を聞いて頷いたのはホルスである。 「そういうことか。セーナ殿、あれは【モルフ】というものです。生前の人間をかたどられた魔法体といえば説明は楽でしょう。」 「・・・」 「そして大概は生前より強力に作られています。今までの雑魚など相手にならないでしょう。」 ホルスの説明を聞いているうちにセーナの心の中に怒りが吹き出てきた。 「人の命を何だと思っているの!絶対に許さないんだから。」 勢いで突っ込んだセーナだが、いきなりの吶喊はカインの前ではさすがにまずかった。セーナの作ったトランジックブレイヴをまねて作られた大剣グランザックスを振り回して、セーナに壮烈な斬撃を振るってきた。怒りから外しようがない必中距離に踏み込んだセーナに防御のすべはない。 (マズイ) ホルスもシャルも凍りついた。セーナもこの時ばかりは私情に動かされた己に気付き、そして今度こそ死を覚悟した。だがグランザックスは別のものを貫いていた。いつの間にかセーナの傍まで来ていたユリアがセーナを突き飛ばして、自身が身代わりになったのだ。そして生の代償としてセーナはその人生で最も残酷な場面を見てしまった。命の抜け殻【モルフ】とはいえ父であるカインが母ユリアを突き刺しているのである。そのユリアの華奢な体は真っ赤に染まり、ゆっくりと崩れ落ちていく。すかさずホルスとシャルがカインに合体魔法を仕掛ける。 『エレシュキガル』『アポカリプス』 闇の二大魔法にカインも吹き飛ばされるが、まだまだ戦闘する力は残されている。が、次の瞬間、カインを襲ったのは瞳に涙を浮かべたセーナの宝剣だった。 『ディヴァインブレイザー』 宝剣は淀みのない直線を描いて、カインの胴を文字通り一刀両断していた。崩れ落ちるカインは即死だった・・・。 あまりにもムゴい戦いがようやく終わった。セーナはすぐにユリアを介抱したが、カインのグランザックスは致命的なダメージを与えており、すでに青息吐息の有様である。ようやく紡いだ言葉はまさしく母の言葉であった。 「ごめんね、セーナ。お兄さんと仲良くするのよ。」 この時、セーナはユリアに大陸の情勢をあえて伝えていなかった。あくまで母を思いやってのことだったのが、もし自身が兄と戦を繰り広げていたことを伝えていればこのような悲劇は起こらなかったと思えてならなかった。そしてその言葉を最期にユリアは天上に旅立った・・・。 精霊の森は全焼し、ミカがフィーリア、エルトシャン2世を通じて軍勢を派遣した時にはもう何も残っていなかった。セーナの目の一つ、クロノス諜報衆は頭領ペイルと共に完全に壊滅し、ブラムら生き残ったものたちは当面はグリューゲル諜報衆の傘下に入ることになった。 そして何よりもセーナ自身に大きな心の傷を残した。兄シグルド2世も母の死を聞いて呆然として、ヴェスティアへの行軍中であった妻ナディアもあまりの事態に言葉がしばらく出なかったと言う。セーナとシグルド2世は敵対しながらもその3日後、合同でユリアの葬儀を行い、その遺体はシアルフィ南部に眠るカインの墓の隣に埋葬された。セリスがティナの隣に眠っているのだから、お母様も好きな人と眠りたいでしょう、と言うセーナのせめてもの配慮である。約40年前、暗黒神ロプトウスの化身だったユリウスの妹として生まれながら聖者ヘイムの末裔として兄を打ち倒す運命を背負い、今また目の前で腹を痛めて産んだ子供たちが相争うこととなったユリアはその最期まで非業なる定めから逃れることが出来ずに散った。その死は多くの者たちを涙させ、多くの悲哀を大陸中に巻き起こした。 彼女のために夫が遺した宝剣は皮肉にもその妻の死によって陽が当たることになった。あまりにも美しすぎるゆえに哀しき業を背負ったその剣は『悲哀の剣』と呼ばれ、ユリアの死なしに語らることはできなくなった。その剣の名をシュヴァルツバルトと言った・・・。
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オアシスの危機を救え 砂漠の戦士たち デザート・ローズステージ1のソロ攻略について ステージ2のソロ攻略について カクタス村への道 カクタス村を防衛せよSTAGE1 STAGE2 カクタス村の英雄 コメント オアシスの危機を救え 敵はカクピタスとスコッピーが多数。それに数体のブーチャーという構成。 敵自体はそこまで脅威ではないが、問題はMAP。 高低差が激しく、おまけに上のほうにも敵がいるため、必然的に地上移動と空中移動の両方が 得意な機体が必要になる。 どちらかに特化している機体でもクリアできないわけではないが、その場合特に飛行能力が低いと 時間がかなりギリギリでミスができない。 特に一番上の高台にいる敵はこちらが接近するか攻撃しないと動かないので降りてくるのを待っていても 降りてこない。 加えて上へ上るための足がかりとなる階段がとても狭く、かつ目立たないのでMAPを下見してある程度 把握しておかないと途中で詰まる。 特に大型の機体では階段の入り口で引っかかって詰まることがあるので小さめの機体を推奨。 砂漠の戦士たち 1)用意するもの ENパック リペアパック なるべく速度が速いか、飛行が得意な機体を1機 2)MAP 3)作戦 レーダーに表示される3機の標的△を倒せばクリア。 障害は道に迷いやすいことと、モンスターが非常に多いこと。対策は次の通り。 MAPを覚えて、最短ルートを進む。 標的である3機の悪魔軍ロボ以外の相手はしない。飛び越えて逃げる。 デザート・ローズ STAGE1は制限時間の割にNPC会話時間が長いので、敵は無視して転送装置に体当たりをかますべし。 会話後の黄豚の集中砲火に耐えられるHPがあれば、ステージが変わった時に回復するのでなんとかなる。 STAGE2は敵の数が半端じゃないので、むやみに突っ込まず近い敵にタゲ変更を繰り返していくのが原則。 味方NPC機が多いので、レーダーを随時チェックし赤点に囲まれないように距離を取りつつ動くと、集中砲火は格段に減る。 火力がモノをいうので、攻撃力が十分にあがったSLAMやマシンガンがオススメ。グレネードも使えるかも。貫通するビームランチャーでもよい。 対複数戦闘ではダッシュを多用する必要に迫られるため、エネルギー消費の激しい機体を使用しているとEN切れでフクロにされるのに注意。 初期位置の味方転送装置を守るように戦うと味方NPCが囮になるためこちらが狙われる確率が格段に落ち、楽になる。 しかし高台にある転送装置からスタートした場合、これは守らないでいい。 足場が悪くろくに狙えないため無駄な被弾が増える。 補足) 第二ステージは転送装置を守る人2と直接攻撃する人2に分かれるとやりやすい。 ただし、高台の転送装置は、高低差で戦闘しにくいので放棄した方がいい。 ステージ2の敵は大半がデルダリバーで、それについでデルゴンガード、それにデルダーラが数体という構成。 極めて数が多いので吶喊しても嵌め殺されるのが関の山。 ステージ1のソロ攻略について 200 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/06/21(木) 09 12 43 ID KIOa5aJu 俺はお亀様でいけたが、回る順番をきちんとすれば何とかなると思う。 スタート → 即行で右へ → 階段が見える手前左の洞窟内のポイント → 洞窟から出て階段に上り、そこからみえるポイントへ上から接触(穴状なので地上からいけない) → 段差が1箇所あるのでそこに上って穴脱出、そのまま次へ… あとは順番どおりにいけばなんとか? 4 3 1 5 スタート 2 MAP位置的にはこんな感じの順番でいけるはず。 確か4から5も壁があったような。段差利用して上からいけば間違いないが。 1度失敗覚悟でMAPを下見するといいかも。 ステージ1のマップ 青い丸数字がスタート位置(4人目のスタート位置は未確認) 赤い丸が目標 茶色がトンネル 水色が足場、ここを使って崖上に登る ステージ2のソロ攻略について 無課金で入手できるパーツのみでソロ(少人数)クリアは時間との戦いになる。 射撃武器で1体づつダメージを与えていったのでは、プロックファントムBDやWSLAM等を使用しても必ず時間が不足する。 時間内に倒すにはモーニングスターの空中攻撃などを利用して、複数の敵にまとめてダメージを与えなければならない。 まず、射撃武器を持つ大型の敵を排除してから格闘武器を持つ集団に殴りこみに行く。 このときダメージを受けて攻撃を中断されないために安定性の高い機体が必要となる。 もしくは、ビームランチャー等の貫通武器を用いて複数の敵にまとめてダメージを与えていく。 無課金でのソロクリアは非常に難易度が高いので、できることなら人手を集めましょう。 【エリート試験】版 ステージ2の制限時間が大幅に伸び、敵の数も極端に減っている。 ソロクリア用に難易度が大幅に下がっているので攻略はさほど難しくない。 カクタス村への道 【正攻法攻略ルート】 ルーク足止め役1人が初期地で待機。 残り2人は北入り口まで飛んでいって敵をせん滅。 あらかた終わったらルーク移動。 こうすると難易度がかなり下がります。 敵は戦闘状態になると無条件でルークを狙ってきます。 ルークは谷沿いに連れて行くしかなく、 サイズが大きくて火力の高いL型ロボで敵の弾幕を受け止める護衛役が有効。 遊撃に1人を割いて、はなれた場所で可能な限りザコを掃討。 護衛二人がルークの前後を守り、レーダーを見ながら山から降りてくる黄豚やカクピタス、 接近してくるスコッピーを瞬殺して、歩きながら基地を目指すのが手堅い方法。 正攻法でクリアするルートはほぼ一通り。 ┌───────────┐ │ .N ●ゴール │ │ ▲ ↑.←←←← │ │ ▽ ↑ │ │ .S →→↑ │ │ →→→→↑ │ │ →→↑ │ │ ↑ │ │ ○スタート │ └───────────┘ STAGE1の敵はSTAGE2へ持ち越される。全滅させておくと良い。 STAGE2では敵を撃破しつつ進んでいく。 【ラクチン手抜き攻略ルート】 STAGE2は高台からスタートするのでルークを下に落とさないように上手く誘導して上を飛んでゆく。 一人でも下に落ちるとルークは降りてしまう。一度下に降りると登れないので落ちないように注意。 飛び始める前にスタート地点周辺で登ってくる敵を排除しておくと、ルークが撃ち落とされる失敗が減る。 マップの一番北まで渡り終えたら全員揃ってゴールへ向かえば終了。 ┌──┐ N │ ●ゴール ▲ │ ▽ │ S │ │ │ └○スタート ※赤い部分は飛んで行く ゴールに向かってまっすぐ飛んでもクリアできるが、ルークが雑魚に撃ち落とされるリスクが増えるので注意。 この方法だとSTAGE2での戦闘が避けられるのでSTAGE1は雑魚を完全に無視してルークのところへ直行しても問題ない。 【不戦手抜きルート】 ・・・ 下記リンクの参考映像に同じ STAGE1は、 1.正面の大岩を時計回りに超えた側に迂回します。 2.裏側にある背丈ほどの段を踏み台にそのまま南西(SW)方向に飛びます。 3.途中2回ほど適度な高台に着地して飛び直します。 4.南西(SW)方向にいるルークに接触します。 5.ステージ1クリア STAGE2は、 1.スタートしてすぐに飛び立ちます。 2.マップを見ながら北中央(N)にある目標「▲」付近まで飛び続けます。 3.目標「▲」の東(E)側にある崖上部でルークが追いつくまで待機します。 ※ルーク到達前に目標「▲」に接触するとメッセージにより中断するため、ルークが降下して失敗になります。 4.レーダーでルークの位置を確認しながら、近づいたところで崖から目標「▲」へ飛び降ります。 5.ステージ2クリア カクタス村を防衛せよ コスト制限があるので力押しができないミッション。 今まで育ててきた機体ではコスト制限にひっかかり出撃できない可能性がある。 STAGE1 ブーチャーが多数いるため、注意しないと群になって攻撃してくる。最悪の場合一瞬で撃破されてしまう。 カクピタスを倒す事のみがクリア条件だが、ブーチャーを殲滅しておかないと被ダメージが大きくなる。 1名は頂上に待機しているカクピタスを殲滅する作業を行ない、ほかの3名は地上にてカクピタスの殲滅をおこなう。 ソロで攻略する場合はモーニングスターを装備した機体があると楽になる。 空中攻撃1発でブーチャーやカクピタスの集団をまとめて倒す事ができるので便利。 ※2008/12/10のアップデートでモーニングスターの攻撃範囲が少し狭くなっているので注意 (注意)カクピタスが動かなくなって不死身になることがある。 本体の場所が別にあるようなので、適当に動き回っていれば動き出して倒せるようになることもある。 「不死身バグを発生させないために」 カクピタスは地上に配置されている奴と高台に配置されている奴がいる。 高台に居る奴が地面に落ちたときに不死身になるようなので、高台から下に落とさずに一気に倒すと良い。 落とさずに倒すには 1.アイアンクラブ(推奨、モーニングスターはこの段階では階級制限で購入できない。)の空中攻撃で、 動き出す前に一撃でまとめて全部倒す 2.倒し損ねがあったら落ちる前に一気に倒す 3.狙撃したり下から銃器で攻撃しない(反応して動き出すのを防ぐため) 4.台の上の敵を倒す人以外は、上の征圧が済むまで高く飛ばない(反応して動き出すのを防ぐため) 「不死身バグが発生したら」 不死身バグが発生した場合はカクピタスの残像だけ地面に残り、本体は向いている方向に 移動し続けているようです。 そのまま移動し続けてフィールドの隅、洞窟などの窪みなどに停滞している様なので、 前進し続けて引っかかりそうな場所に銃器を乱射する、攻撃範囲の広い格闘攻撃を当てる などをしてみましょう。 成功すれば本体が姿を現します。 STAGE2 飛行型の悪魔軍ロボ4体を倒す事が目的となる。 ゲルニアのミッションに似たようなものがあったが、こちらはデルダーラの上位種のデルムード4体が標的。 出来る限り各個撃破で全滅させた方がダメージが少ない。敵を1カ所に集めないこと。 また、プレイヤーが飛行するとデルムードが高い位置を飛行してしまい、 地上からの援護が受けにくくなるので飛行しないこと。 また、デルムードはデルダーラより火力があるので要注意。 カクタス村の英雄 STAGE1,3,4はレーダーを随時チェックして仲間とタゲを分散させていれば大丈夫。 射撃中も止まらず動き続けていれば、めったに集中砲火を食らうことはない。 STAGE移行時にHPは全回復されるので、途中でメイン機体が死にそうになった場合は、味方の援護をもらうために空中で囮になるのも良い。 対複数戦で距離を取るためにはダッシュ多用が有効だが、エネルギー消費の激しい機体で行く場合は敵に囲まれないように注意。 STAGE2は途中で崖下に段差があるので、そこに乗って飛べば崖の上に行ける。 あとはレーダーとにらめっこをし、赤○の雑魚敵と赤△の砲台の両方を同時に相手にしないようにするだけ。 砲台破壊はすぐ近くに赤○がない時、邪魔な赤○雑魚を排除する場合は砲台の射程外で戦うべし。 砲台は空中射撃→向いている逆に着地し旋回速度の差で倒すか、こちらの射程ギリギリまで離れたあたりで 横移動をしながら撃てば直撃はまずしない。 最初の方でやられすぎると最後がきつい。危なくなったら機体を切り替えよう。 砲台はバズーカを発射するものとグレネードを発射するものの二種類があり、バズーカの方が弾速が速い。 また、強い砂嵐で視界が最悪なので、かなり接近しないと敵の姿が見えないのも厄介。 特にグレネードを発射する砲台の近くにラクダロスがいるとどっちがどっちだかわかりづらい。 STAGE2のマップ(縮小画像をクリックすると別ウィンドウで表示) 赤点:砲台 白色:高度1、地面 灰色:高度3の高台 緑色:高度7の高台(ここまでの高さなら普通に上れる) 青色:高度9の高台 黒色:高度11の高台 通常、壁に上る場合は灰色⇒青色⇒黒色の順 STAGE3ではモンスターの、4では悪魔軍の大群を相手にすることになる。 敵の集団から離れて狙撃する為に、セミオートライフル等射程の長い武器があると攻撃が楽になる。 レーダーを確認して敵の密集していない所に移動して狙撃 集まってきたら再び敵の居ない場所に移動して狙撃 を繰り返すと被ダメージが少なくなり、安全に攻撃することができる。 ただし、ソロの場合はセミオートライフルの狙撃だけでは時間オーバーになるので注意 STAGE4の最初に大量に出てくるデルダルファは一見厄介だが 不用意に飛び出して囲まれさえしなければ(ある程度防御力があれば)中距離戦闘でも戦える。 不安な場合はリジェネパック(他にリペアパックを持ち込むなら50でもいい)を持ち込めば、 EN切れによる行動不能にさえ注意すれば被撃墜率はかなり下がる。 後半ではリーダーの「デザートメナス」と大量のデルゴンガードが出てくる。 デザートメナスはデルゴンヘッドと同じくギガントアクスとブラスターを装備しているが AIが弱めなのか、当たるかどうかわからない微妙な距離で斧を振り回すことがある。 ブラスターは上下に広がるので横にダッシュすれば中距離ではまず当たらない。 敵の数が多いので、多少の被弾は必要経費だと割り切ってやや強気に攻めないと時間が足りなくなることがあるので注意。 オーバースペックなロボ・パーツを使用すれば攻略可能なことは誰でも知っており、 その様な情報は必要ありません。(注意事項A-1) 不相応に強力なロボ・武器を使用して、簡単だった等の書き込みを禁止します。 コメント 誤りの指摘、追加情報など、このページの内容に関するコメントのみお願いします。 質問などは掲示板の方へどうぞ。 砂漠の戦士たち 最後のデルゴンガードの会話中に制限時間が0になっても戦闘が継続し、かつ会話中にデルゴンガードを倒すとクリアになるバグが発生… 俺の方のバグかもしれないので誰か確認お願いします -- (名無しさん) 2010-12-11 18 27 08 カクタス村の防衛のステージ2の標的はデルムードでは? -- (再現屋) 2011-02-19 21 28 11 砂漠の戦士たちは1人用のミッションです。編集できないのでよろしくお願いします。 -- (がらくた) 2011-02-25 16 36 19 ↑↑↑はぼくもなりましたよ~ -- (何も知らない少年) 2011-04-16 08 48 14 期間限定ミッションってどっかにかいてあんのか? -- (アイスマン) 2011-05-04 05 16 49 限定・・・つまり一時的あとはわかるな? -- (名無しさん) 2012-02-22 09 45 15 デザートローズのソロクリアに、ビームランチャーが便利かと。 -- (名無しさん) 2012-09-29 13 22 11 戦闘データ収集用MCでは時間切れにあせるかもしれないけど EN切れを3回、道間違いを1回くらいならギリギリクリアできる -- (実際クリアできた) 2014-01-01 20 27 27 不相応に強力なロボってどのレベルのことを言ってるのだろうか? 今や開始配布ロボや帰還者配布ロボでも強力なロボが貰えるからそれ使えって話になりかねないんだけど・・・ -- (名無しさん) 2017-07-02 03 05 37 だいたい過去の判例から言うと、トレード以外で入手が困難なものとかガチャ品とか? たとえば殲滅系でTESやレギオンをすすめるのは禁止 Mtショップ売りや配布品使った攻略はOKだと思われます -- (名無しさん) 2017-07-02 14 15 36 名前 コメント すべてのコメントを見る
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剛弓 (4) これはこれで、でひとつ。イサクリウスのことは、ネタでしか決まっていない。 勝手で申し訳ない。 『自分は備えができております』 自信ありげなイサクリウスの声が届く。久しぶりに高揚しているようだ。 実戦武装での兵法魔術行使の演習は、基地司令の、つまりエイビシア司令が許可しなければ行えない。ルキアニスが、基地司令にお願いしたのだ。基地司令の前向きの意見があれば、大隊副官も、駄目とまでは言わない。それに、大隊居残りに指名されたイサクリウスにも、一定の経験を与える必要はある。 彼の黒の二は、専用に作らせた長柄斧を、機の脇に立てて持っている。ただしその刃には、教練用の覆いがつけられている。あの長柄斧は、彼の崇拝するフェイトの影響を受けたものだ。ただ真似ているだけではない。フェイト直伝と言っていい。 彼はフェイトに鍛えられ、変わった。今の彼は旧902組の中で、ガリルに次ぐ、あるいは肩を並べようとしつつあると見られている。少なくともルキアニスはそう思っている。 相対するルキアニスは、あの弓を携えている。皇帝陛下下賜の弓。シュムファリアの弓だ。ただ教練だから、専用の重鋼矢は使わない。矢筒にあるのは旧来の教練矢だ。木製の箆と、同じく木製の大きく重い鏃を持ち、破壊効果はごく限られている。 大隊は錬成体制に入って、もうずいぶん長い。部隊としては、即応体制外で、多くの人員が隊外訓練や隊外教育に派遣されている。出産休暇を取ったものもいる。貴族にとっては出産は貴族公務でもある。 今、大隊に残っているのは、隊外教育や、隊外派遣任務から外されたものだ。必ずしも能力不足から残された、というわけではない。902大隊は近衛騎士団でもあり、近衛騎士団はいつでも皇帝陛下のお求めに応じなければならない。だから居残り組は、むしろ能力を認められた者でもある。イサクリウスもそうだ。 それでもやはり、士気はやや落ちている。イサクリウスも、どんよりしていた。彼の場合は、派遣任務につけなかったことより、フェイトが隊内にあまりいないことが、その訳らしい。フェイトはフェイトでいろいろあるのだ。隊外の魔術関係とか、クラウディアの子供たちが可愛くて仕方ない、とか。 とにかく、イサクリウスは以前のイサクリウスではない。彼はフェイトに鍛えられて変わった。それこそ何もかもが変わった。魔族に愛されるというのは、ああいうことなのだろうか。あれでもフェイトの側から強く求めた愛ではなかった。フェイトは、イサクリウスの思いに応えただけだ。それでも、フェイトの行いは愛と言ってよいのだと思える。そしてその愛は、イサクリウスのすべてを変えた。 今のイサクリウスは、自信と自負にあふれ、その力を奮い、試してみたくて、いや、その力をして彼の道を切り開くことを、求めている。そう見える。西方辺境の貴族子弟らしいかもしれない。これまでよりも、より強く、本来の彼らしく。フェイトの愛によって、イサクリウスは、より本来の彼らしくなった、ということかもしれない。フェイトがそう導き、変えた。 ルキアニスは、そのイサクリウスとニコルを留守居小隊として指揮していたのだけれど、留守居ではできることも、そう多くは無い。その上、例の弓の受領後、ルキアニスはニコルとともにそれにかかりきりになっていた。 イサクリウスを、ちょっと放っておいたのも悪かった。拗ねたわけではないのだろうけれど、イサクリウスは不満だったらしい。彼にしては珍しく、それが表に出た。 「自分は、標的としてですか」 別の実機教練の打ち合わせのときだった。口にしたイサクリウスは、しまった、という顔をして、本意ではありません、取り消します、と言った。 たしかにルキアニスは、自分の研究の方に没頭していた。この弓の製造にまでこぎつけたシュムファリアの苦労や、帝國軍の中での苦労も判る気がしていたからだ。シュムファリアの所属する機甲学校で、主戦技とは言えない弓術の戦訓分析と、帝國軍の要求仕様に規格化された弓を作るのは、そうとうな苦労があったはずだ。 この902大隊は、機甲学校に比べれば、戦技に対する組織の規制はずっと緩やかだ。それでも思い通りにはならない。弓術の長所を生かすような小隊編成と、人員選びは、必ずしも大隊組織戦闘力の強化につながらないのではと指摘を受ける。それは、ルキアニスの指揮能力への不満なのかもしれない。 そしてこの体たらくだ。せっかく預かったイサクリウスが、ルキアニスの小隊で、ただ留守居だけをして、何も得るところが無かったとしたら、それは申し訳なく思う。だから、この模擬戦闘になった。先に行おうとした実機教練は魔術無し。これは、魔術込みの、全力戦闘だ。 イサクリウスの御機嫌取りをしてるわけではない。イサクリウスが直面しうる状況で、イサクリウスの想定外の戦闘を実施する。イサクリウスに力はある。彼の自負くらいの力がある。ただ、それを如何にうまく使うか、というところは、自ら伸ばさねばならない。 それはイサクリウスを出しに、弓の力を試しているようだけれど、イサクリウスがルキアニスを打ち破れば、彼の実力も示される。それを餌にして、ますます釣ったような気がしなくもない。 「教練を開始しまーす」 観覧席のエイビシア基地司令がいつもの調子で宣言する。安全に気をつけて、実り多い教練にしてくださいね、と。 大隊長が不在でも、彼女が許可してくれれば、もろもろやりやすくなる。最後は最後にルキアニスとイサクリウスの熱意で、大隊副官の許可を得る。「謁見正装の評判、良かったみたいよ」というエイビシア基地司令の言葉は、たぶん関係ない。 距離六百呎。魔術射撃のほぼ上限の距離。弓の射程のかなり内側。ルキアニスからすれば、もっと近くても構わなかった。それでも六百呎と決めたのは、イサクリウスのほうだ。ただの弓の的になるつもりはないが、それ以上の有利を得るつもりもない。彼の矜持なのだろう。 『参る』 イサクリウス機は、長柄斧を縦に構える。青く魔力に光を放ち、それはぱちぱちと、宙に弾ける。魔力による光の筋は、うねり広がったようにみえて、交差しあい、やがていくつもの光弾へと姿を変え、宙に浮かぶ。フェイトの使った雷弾陣に似た、光弾陣だ。もちろんフェイトの比べれば、ずっとささやかだけれど、それはフェイトが特別なだけでもある。それにイサクリウスの作り出した光弾は、一発でも機装甲を打ち倒せる。教練規制がかかっていなければ。 『容赦なし、よろしいか!』 「もちろん」 それは、ルキアニスが弓を構えずとも、始める、ということだ。イサクリウスは、光弾を飛ばす。彼の浮かべた光弾の群れから、まず二つ。続いて一つ。さらにもう一つ。光の尾を引いて向かってくる。最初の二つは正面からまっすぐ。力押しだ。容赦なしの言葉のままに。 魔弾が放たれたあとで、弓を構えても遅い。ルキアニスが弓を構えなかったこと自体が、ある意味の設想だ。初めの二発が、ルキアニスへと導かれてくる。まっすぐに。 イサクリウスの思うように、ルキアニスは虚に揺らいで、魔弾をすり抜ける。二発は、ルキアニスの黒の二の在るはずのところへ吸い込まれ、けれど何者も捉えず、その先の地に突き刺さる。魔力が弾けて辺りを薙ぎ払う。続いて、つづく一発が突きのように伸び来る。先の二発の後に、追い打ちをかけて貫くはずの一発だ。それをも、ルキアニスはすり抜ける。さらに四つ目の光弾が飛びくる。弧を描く軌跡を描いて、横合いから。 同時に、多くの弾を放て、かつ、導くことのできる魔弾ならではの攻め手だ。けれど、これは囮のようなものだ。あるいは、真剣同士の切っ先の先の争い。その手数と威力で押し、その間に、イサクリウス機は駆ける。彼の黒の二は、まだ多くの光弾を引き連れている。いずれもすぐに放てる魔弾だ。けれど、それだけでは倒せないのは、イサクリウスだって判っている。彼の黒の二は駆ける。その手の長柄斧こそ、ルキアニスの魔術の守りを打ち破れるのだから。かつてカールスボルグがそうしたように。 それを狙う、イサクリウスの自負を感じる。必ず、ルキアニスを獲れる確信の因果を、彼は目指して地を蹴る。 虚に揺らいだ客体を抜け出し、ルキアニスの主体は地を踏み、弓射のかたちをとる。矢を番える。何も変わりは無い。満ちて放てはかならず中る。かならず、中る。満ちねばならない。 黒の二の膂力をもってしても、この弓は強い。黒の二に引ける限度から作られている。乗り手がこれに負ければ、決して中らない。小手先の技は効かない。シュムファリアが何を目指したのか、よく判る。満ちて放たねばならない。そんな弓だ。腰を据え、背を伸ばし、弓手の肩を、肘を定める。ルキアニスの扱える兵法魔術は、武術と強く結びついている。武術に魔術を纏わせて、放つ。 武術をもって、相手を倒す因と、果てをつくる。 弦が高く鳴って鋼の矢が飛ぶ。本来の重鋼矢よりもずっと軽い教練矢が、風切ってイサクリウス機へと吸い込まれる。彼の機は長柄斧を振るった。 「!」 宙で教練矢と、長柄斧とが、激しく打ちあい、そして教練矢がはじき飛ばされる。イサクリウス、見事と言っていい。虚から、霊物観相によって顕現し、かならず中る矢を、彼ははじいたのだ。 矢を阻むには、イサクリウスが絶対の自負を持つ武術で、霊物観相を打ち破るしかない。カールスボルグ将軍が、ルキアニスのすり抜けを打ち破ったように。長柄を振り下ろした姿から、イサクリウス機は身を起こす。矢を避けることができぬと見たから、その術を破った、ただそれだけだ、というように。イサクリウスのその自負は、ルキアニスにも観える。イサクリウスを鍛えたのは、ルキアニスとは比べ物にならない本物の魔術師、八相に覚醒した導師フェイトだ。時の流れを泳ぎ、現世に漂い、そこにあるあらゆる魔力と、そうでないものとを、区別なく操る。彼はそのフェイトに挑み、無限と思えるほどの打ち倒された。そのすべてが、イサクリウスの自負を支えている。なぜなら彼は、そのすべてで立ち上がり、ふたたびフェイトに相対したから。そして彼女の認めを勝ち取った。いまさらルキアニスに臆することなどない。むしろ倒して、大隊幹部らの認めをも勝ち取って見せる、と。 その時、ルキアニスは次の矢を放っていた。風切って飛びゆくその矢に、イサクリウス機は長柄斧を振るう。真っ向から、ルキアニスの矢と打ち合い、叩き伏せる。それは、決してイサクリウスに利があるからではない。そうしなければ、この剛弓からの矢を弾けないからだ。 黒の二の膂力の限りで引かれた弓から放たれた矢は、黒の二の膂力の限りの斬撃でなければ、打ち払えない。決して外さない魔術の矢の前に立つかぎり、イサクリウスにできるのは、それだけだ。駆けるなら、矢を番えなおす今だ。 けれどその間にも、イサクリウスには奇妙な逡巡がある。踏み込まねば、その長柄の間合いに入らねば、イサクリウスはルキアニスを倒せない。今はただ拮抗。いや、イサクリウスが矢を斬り伏せられる限り、ルキアニスは限られた矢を減らしてゆくだけだ。イサクリウスが矢を斬り伏せられるならば。斬り伏せられなければ、矢はイサクリウスを捉える。ルキアニスは、決められるのだ。イサクリウスが、いつ、その刃を振るわねばならないのかを。 そしてルキアニスには、イサクリウスの次の手も、判っていた。ルキアニスが判っていたのか、それともイサクリウスを観相して読み取ったのか、それともルキアニスの求めていることを、イサクリウスに物相をもって投げかけたのかは、ルキアニスにもよくわからない。けれど、物事は、その通りに動く。 イサクリウスは、伴っていた魔弾を一斉に放つ。光の筋を引いて、魔弾が舞う。その乱舞は、戦列の鑓のように、押し寄せてくる。わずかに遅れて、イサクリウスは地を蹴る。勝負に出た。 彼の術が、弾けるように、成る。観相の波紋が、現世に広がり、事象を揺さぶる。同時に彼のすべてが、速くなる。彼一人が、全てを置き去りにして、数瞬先を駆けるように。 深い観想に没入し、自我を超越した感応を得、彼につながる多くの物事を、ありのままに観ると、彼は言う。そして、数瞬先に起きることに、彼はいかなるものより速く、たどり着くのだとも。フェイトの鍛えで身につけた、彼の力だ。 ルキアニスにも観えていた。吶喊するイサクリウスの斬ろうとしている、己を。己を斬ろうとするイサクリウスを。ルキアニスを斬って、小隊長格と同等の力を示せた、彼の自我像を。その未来を引き寄せるために、長柄斧を振りかぶる。それが彼を後押しする。 だが、彼の刃は、矢を捉えることしか、できない。 矢を討ち弾く刹那を、あらかじめ与えられているからだ。ルキアニスが、その矢を放った時に。 先に放った矢は、初めから「討ち弾かれる己」を与えられていた。さらにルキアニスは、刻の揺らぎの中に、矢を討ち弾くイサクリウス機を、観相していた。それは起きる。必ず起こされる。 その上で、ルキアニスは、虚の術を使って、自らを刻の中に揺らがせる。イサクリウスの、さらに先手を取るために。イサクリウスの放った魔弾をすり抜けるために。さらに彼が振り上げた長柄斧が、教練矢を討ち弾くその刹那を突くために。その刹那を己がものとし、イサクリウスを倒すために。その刹那を得ればいい。 長柄の得物の間合いの内側、それはルキアニスの間合いだ。弓に頼らなくてもいい。捨てて剣を抜きざまに、籠手を摺り斬りながらすれ違い、振り返りざまにその首を狩り飛ばしてもいい。体ごと飛び込んで、柄頭で仮面を叩き割ってもいい。抜刀、下段から、イサクリウスの斬撃の、その籠手を打ち破って、そのまま振り上げ、その顔を両断してもいい。そのどの手でも、イサクリウスを倒せる。必ず。必ず。 取りうる無数の手のうちから、ルキアニスは、矢を頼った。機体を翻しながら、矢筒から矢を引き抜く。弓に番えることなく、体ごと腕を振るって、その矢を手から打ち投じる。 そう、ちょうど、イサクリウス機が、先に弓より放った矢を、長柄斧で討ち弾いた、その刹那に、入れ違うように、打ち投じた矢が、彼の機の面防を打つ。 「!」 彼の斬撃が地を叩く。弾けるように、土塊が舞う。土煙を引きずり、ルキアニスは身を翻しながら、次の矢を矢筒から抜き出す。寝かせた弓の上に交差させ、引く。そうすれば早射できる。脇までしか弦を引けないけれど、この間合いならそれで十分だ。ただの始末にすぎなかった。彼の機は斬撃を放ったあとのすがたのまま、次の動きをとらなかったからだ。 当て馬にしてごめんね。
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「さすがに……疲れたな」 戦場の真ん中。数多のグールと人間の死体でできた丘の上に、ギーシュが座っていた。 周囲の敵は全て討ち滅ぼしたようだったが、精神力も体力も尽き果てて、 これでは邪魔になるだけと考えたらしく、今からキュルケたちを追う気はないようだった。 キュルケ達の戦いとその上に見える空を眺めながら、彼は立ち上がる代わりに言葉を紡ぎ出す。 「――なあ、青い空よ。あの日の約束を未だ覚えているかい?」 紡ぐのは歌。変わってしまった自分達と、あの頃から変わらぬ空に問いかける歌。 「傷は未だ癒えないよ。 もう傷つきたくないから、もう涙を流したくないから、器用になったつもりだった」 遠くではシエスタとモット伯が一進一退の攻防を続けている。 更にその奥では、ルイズに辿り着きそうになったキュルケとシャルロットへ、ワルドが飛び掛った。 ワルドに応えるようにシャルロットが前に出て、残ったキュルケはルイズの元へと駆け抜ける。 「――でも気がついたら、汚れた宝箱を抱き締めて、思い切り泣いていた」 脳裏を過るのは思い出。皆で笑いあったあの頃。 ギーシュの顔にこびりついた血が涙で流されていく。 「青い空よ、あの日の約束を未だ覚えているかい? 傷は未だ癒えないよ」 痛いんだと、静かに涙を流しながらギーシュは手で胸を押さえる。 戦場で貰った傷ではない。心が痛くて、ギーシュは年甲斐もなく泣いていた。 背後から、声が聞こえる。 孫の声だ。 ギーシュは涙を拭った。 「――追伸。あれから僕は、綺麗な種を植えたよ。この種が大きく、純粋な木になるまで。 僕はこの丘で待つことにしたんだ」 孫に応えるように、ギーシュは右手を挙げた。 戦いの結末は見ない。 別れはもう自身の中で済ませているし――今の彼には帰るべき場所がある。 本当は、ルイズを討ったら自分も逝こうと、そう誓っていたのだけれど。 今の彼には、捨てられないものが、見届けたいものができてしまっているから。 「やっぱり僕は約束を守れなかったよ。……でも」 でも、彼女は許してくれるんじゃないかって、そうも思っているのです。 ギーシュはそう口の中で呟いた。 * ギーシュが死体の丘に座り込んだその頃。 キュルケとシャルロット率いる部隊はグールの群れをかき分け、ルイズへ肉薄しようとしていた。 文字通り押し潰そうとする不死の軍勢に抗いながら、ギーシュの開いた血路を駆け抜ける。 それは殆ど捨て身に近い吶喊だったが、多大な出血を払いながら彼らは突き進み、そして。 「二人抜けた……! ツェルプストー候達だ!」 「総員、ここでグールを止める……! 本体は侯爵たちに任せるんだ!」 大量のグールが犇く空間を抜け、キュルケとシャルロットはついにルイズを指呼の間へと捉えていた。 食い散らそうと進撃するグール達と動かないルイズとの間に開いた、五十メィルほどの間隙。 其処へ先陣を切っていたキュルケとシャルロットが飛び込んだのである。 これによって、気の狂った演劇はとうとう最終章へと突入しようとしていた。 舞台に立つのはたった四人の演者のみ。 円の端にキュルケとシャルロット。それを迎え撃つように、ルイズとキュルケ達の間へ仁王立つワルド。 そしてワルドの奥、円の中心に立つルイズ。 お姫様と、侵略者から姫を守る騎士のような光景だ。 その実は寧ろ、死霊の王とその従者を討とうとする勇者たち、と言った方が近かったが。 「……キュルケ。貴女はルイズ。私はワルド」 「…………分かったわ。無理するんじゃないわよ?」 「心配も遠慮も無用。それに、彼(ワルド)には聞きたいこともある」 昔の『タバサ』へ戻ったような口調のシャルロットに、キュルケは少し悩みながらも諾と応えた。 無用と言われたが、心配だし遠慮もする。 ワルドは桁外れに強いし、何より恐らくはシャルロットもルイズの相手をしたかった筈だ。 だが彼女はその役目をキュルケに譲ると言った。ルイズの好敵手を自認するキュルケへの気遣いである。 それが解らないほどキュルケは鈍くなかった。 「……行かせると思うのかね?」 「貴方の意志は関係ない。私が行かせる」 「それはまた大きく出たものだ。だが――そう簡単に行くかなッ!」 「私が行かせると言った。『タバサ』とキュルケのコンビは、常に学園で最高だった!」 二人は言葉と共に杖を掲げると、示し合わせたように竜巻を作り出してぶつけ合った。 エア・ストームとアイス・ストーム。拮抗する二つのスクウェアスペルが轟音と突風を生む。 そしてシャルロットの風に後押しされるようにして、キュルケが走り出した。 「させん!」 「そっちこそ、させない」 ワルドの遍在が四体、キュルケを追おうとして、同数のシャルロットの遍在に阻まれた。 本体と遍在の全てが鍔迫り合いを演じ、魔法と武器と言葉の応酬を始める。 キュルケはそれを背中に聞きながら、玉座へ、ルイズの元へ駆けて行く。 「それよりも、どうして貴方がルイズの中にいる? 貴方はタルブ村とは無関係のはず」 「……一度はレコン・キスタに走り――あの子を裏切った身だ。 二度もルイズを討つ側に回るくらいならば、共に消えるのもいいかとね。自ら望んだことだ」 「ルイズはそんなことを求めてはいなかったのに……!」 「それでも。私はこれが正しいと思ったのだよ。 分からんさ、何が正しいかなど、君にも私にも、ルイズにもね」 「それは、ただのエゴ……!」 「そうだ! だがそれはみな同じこと! 所詮はエゴに過ぎんのだよ、誰も彼も!」 ごう、と、互いの意志を篭めた風が吹き荒れていった。 * 「ルーーーーーーイーーーーーーーーズゥゥゥーーーーーーーーーーーーッ!!」 「来なさいキュルケェッ! バカ踊りも仕舞いにしましょう!!」 ルイズへと走りながら、キュルケは懐から短銃を取り出した。 渇いた音と共に、鉛弾がルイズを貫いていく。 だが吸血鬼には、それも真祖の直系たるルイズにはそれは致命傷足り得ない。 討ち倒すならば頭を吹き飛ばし、心臓を杭で貫くより他はない。 その証拠に、腹や腕に風穴を開けられながらルイズはキュルケを捕まえるべく突進してきていた。 「ちッ…《発火》!」 「ぎッ!?」 短銃では足止めにもならないと判断したキュルケは、即座に短銃を投擲。 《発火》の呪文で短銃を爆破した。 鉄で出来た銃身と内蔵された弾丸がルイズを蹂躙し、その隙にキュルケはバックステップで距離を取る。 吸血鬼に接近戦は即ち敗北を意味するということを、キュルケは脳髄に叩き込んでいた。 「さあ往くわよルイズ! 教育してあげる、本当の人間の闘争っていうものをね!」 「ちぃぃッ!」 キュルケは背負っていたバックパックを外し、中味をぶち撒ける。そこには大量の銃、銃、銃。 何れもコルベールとキュルケが「もしも」のために開発したものだ。 短銃やフリントロック式の銃だけではない。 原始的なショットシェルによる散弾銃。パーカッションロックによるボルトアクション小銃。 ハルコンネンを参考にでもしたのか、対物ライフルのようなものまである。 大口径のものや範囲攻撃に特化したそれらが、誰に向けられることを想定されたかは言うまでもなかった。 使われぬことを願って作られた革命的兵器たちはその本懐を果たすべく、担い手もないのに浮き上がり、 そして吸血鬼へと銃口を向ける。キュルケの《念力》の魔法であった。 一人軍隊(ワンマン・アーミー)を体現するこれこそが、キュルケの対吸血鬼の秘策である。 「吹ッ飛びなさい!」 「舐めるな人間! 全弾避け切ってやるわよ!」 断続的な轟音が鳴り響く。硝煙が立ちこめ、埃が舞い上がった。 細かく位置を調整しながら十字砲火を叩き込もうとするキュルケと、キュルケを捉えようと猛進するルイズ。 両者は泥沼の消耗戦に突入したが、しかし反面、決定的な決着は中々つかない。 両腕で顔を庇いながら突進するルイズに、キュルケが散弾銃の一撃を叩き込む。 それによって右腕が肩から吹き飛びながら、ルイズは残された左腕を振るう。 反応の遅れたキュルケがわき腹を抉られたが、すれ違いざまにライフル弾を眼球にお見舞いする。 血煙が舞った。 片や爪で片腹を抉られ、片や腕と目を?ぎ取られながら、それでも彼女達は嗤う。 「ねぇキュルケ! あなたは誰かを殺したいと思ったことがある?!」 「あるわよ! 当たり前じゃない! だって今、こんなにも貴女を殺したい!」 決着がつかないのは、二人が共に決定的な一撃を封じられているからだ。 ルイズの武器は吸血鬼の腕力と虚無の魔法だ。 だが、キュルケは無数の火器の掃射によって、正面からの接近や大きな魔法を許さない。 キュルケの《念力》で飛び交う火器たちは、性質上、心臓への精密射撃には時間が掛かる。 だがルイズの身体能力や《ディスペル》への警戒が、攻撃を一時止められる程の時間を作らせない。 故に、崖の上でダンスを踊るような戦闘を繰り広げながら、二人は膠着状態に陥っていた。 「じゃあ死にたいと思ったことは? 世界の終わりを望んだことは? 人を傷つけたことはある?!」 「あるわ! あるとも! だからあたしは人のまま! そんな自分が怖いから、あたしは化け物にはなれなかった!」 わき腹に魔法薬を掛けながら、キュルケが問い返す。 その隙にルイズが踏み込もうとして、リボルバー式連発銃の迎撃を受けた。 「そういう貴女はどうなの?! ルイズ、『ゼロ』のルイズ! 始祖の魔法と人を外れた体を持った貴女は!」 「私もあるわ! いいえ、今もそう!」 互いに背筋に冷や汗を垂らしながら、二人は死の舞踏を踊る。 急速に体が再生していく不快感に顔を顰めながら、キュルケが懐に手を入れる。 太腿を打ち抜かれたルイズが、至近距離からの射撃を嫌って飛び退る。 置き土産に一言のみで発生させた《エクスプロージョン》をばら撒いて煙幕とするおまけつきだ。 そして訪れる、僅かな停滞。 ここが分水嶺だと、二人とも知っていた。 「私はいつだって誰かを妬んでた。躓く度に何かのせいにしてた。 自分のことばかり心配してて、何も信じてなんかいなかった」 「それは違うわ、ルイズ。貴女は何時だって前を向いていた。泣きそうになったって、下を向かなかった」 「そんなことない! 私は汚れてる、私はいつだって、心に悪魔を飼っているの!」 《エクスプロージョン》の煙幕が切れる寸前。 両者は動き出していた。 ルイズは言葉の端々に混ぜた《ディスペル》の呪文を完成させ、杖を振り下ろした。 キュルケは懐から取り出した透明の液体を撒き、マッチを投げた。 光と共に全ての銃器が力を失い、キュルケとルイズの間に炎の壁が出来上がった。 「そんなの……誰だってそうじゃない! 世界は何時だってこんな筈じゃないことばっかり! それでも貴女は挫けなかった!だからあたしは、貴女を全力を尽くすべき愛しい怨敵と認めたのよ!」 キュルケが投げたのは『ツェルプストーの火』と呼ばれる兵器だった。 ハルケギニアでは燃える水と恐れられたそれは、ウォルターに言わせれば「ナフサ」という物質。 コルベールがコークスの産業廃棄物たるコールタールをヒントに作り出した、異界の燃料。 その特徴は極めて高い可燃性と消火の困難さだ。特に水を掛けた場合には―― 「それでも私は……!」 「この、大莫迦野郎ッ!」 ルイズが炎の壁に飛び込むのに合わせて、キュルケは瓶を投げた。 モット伯から渡された聖水だ。 ルイズに直撃した聖水は、それだけでアンデッドの身を焼く。 そして、それだけでなく、高温の油の中では水は禁忌だ。言うまでもなくそれは、 水蒸気爆発を齎す。 ――爆音。 「があッ……!」 ルイズの片足が吹き飛び、転がる。 終わったか、とキュルケが気を抜きかけた。 《ブレイド》の呪文で剣を出すと、ポケットに手をやり、何かを取り出そうとする。 が、その瞬間。 「まだよ! まだ終わってない……!」 「なッ……!」 片足だけで飛び込んだルイズが、キュルケに殴りかかった。 回避は間に合わない――そう咄嗟にキュルケは判断する。 ではどうする。このまま頭を砕かれるか、それとも。 逡巡は殆どなかった。 キュルケは、自分からルイズに飛び込んだ。 「ぐッ……!」 「ああッ……!」 轟音と共にルイズの腕が振り抜かれ、キュルケの髪と、頬の肉を抉っていった。 だが、直撃はしていない。 ルイズの元に飛び込んだキュルケは、ルイズと縺れ合う形で転がっていく。 ただし吸血鬼の膂力で体当たりされた形になったため、骨の数本は持っていかれた。 同じようにルイズも、傷ついた足を地面に打ち付けて苦悶の声をあげていたが。 最終的に、キュルケがルイズに馬乗りになる形で二人は止まった。 「くッ……ふふ、全く、貴女相変わらず子ども体型なんだから。ぶつかられると体が痛いわ」 「……キュルケこそ、相変わらず余計なものぶら下げてるから頬肉抉られるのよ。 重いのついてるから避けきれなかったんじゃないの?」 「おあいにくさま。女を捨てきれるほどあたしは自分に絶望しちゃいないわ」 軽口をぶつけ合いながら、二人とも悟っていた。 もう終わりだと。 キュルケがルイズの心臓を突くのと、ルイズがキュルケを殴るのと。 どちらが速いとは言えないし、そもそも言う必要もない。 どちらが先に死んでも、死に切る前に互いが互いの止めを刺し終わる。 人間は死んだ瞬間に全ての力を失うわけではないのだ。 もう互いの攻撃を避ける余力が無い以上、この勝負は相打ちで終わることが決まっていた。 「さて……さよならかしら、それとも『またね』かしら?」 「どっちでも。どの道私もキュルケも地獄行きよ」 「違いないわね」 くッくッく、と嗤いながら、キュルケは先ほど懐から取り出していた金属球をルイズの胸に置いた。 中には沸点を超えた状態で保存された液体燃料が満載されている。 所謂一種の燃料気化爆弾である。 コルベールの《爆炎》の完成形、キュルケをして「悪魔の兵器」と言わしめた禁忌の発明。 それは間違いなく二人を同時に始祖ブリミルの元へと送るだろうと思われた。 尤もキュルケはともかく、ルイズには其処までのことは分からなかったに違いない。 ただ、何となく察する様子を見せてもいた。 「一人では逝かせない。言葉に出さなかったけれど、あの日約束した皆が思っていたことよ」 「……キュルケ」 「あたしで悪いけど。付き合ってあげるわよ、地獄の底までね」 「………………ごめん、キュルケ」 いいのよ、とキュルケが首を振り、ブレイドで金属球を断ち割る。 その刹那に、ルイズは動いていた。 キュルケの腕を掴み、放り投げる。 その先はギーシュが作った、グールの屍骸の山。 それを見送って、ルイズは閃光の中へと消えていった。 「ルイズーーーーーーッ!」 キュルケは遠ざかる視界の中で、ルイズの微笑みを見ていた。 回る視界の中でもずっと、一度も目を離さず。そうしたら、何故かルイズの声が聞こえる気がしたのだ。 ルイズは泣いていた。やっと死ねると安堵しながら、笑顔で泣いていた。 ――私は裁かれるべきなのでしょうか。 ――悲しみよ、憎しみよ。何故人は多くを望むのですか? ――もう十分なはずなのに、それでも人は欲に身を委ね ――誰かが泣いても心や耳を塞ぎ、新しい世界を作ろうとするのです ――そう、誰もが皆、心に悪魔を飼っているのです 轟音が耳を焼き、平衡感覚を失わせた。 それと同時に、キュルケはグールの屍骸にぶつかる。 衝撃に血を吐きながら、彼女はルイズを焼いた雲を睨みつけていた。 「それでも。それでも私は生きているわ。悪魔と共に、ね。 地獄で待ってなさいルイズ、何、すぐよ」 数年後。 ツェルプストーはゲルマニアから独立を勝ち取り、公国として独立する。 同時にツェルプストー伯キュルケは対吸血鬼専門機関を秘密裏に設立。 多くの国家と吸血鬼事件限定での介入権を得る。 機関の名前は「HELLOUISE」と言った。 目次へ 前へ
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「また、江戸時代か」 レイシフト、完了。 ただし今回は、前回のように並行世界の江戸ではない。 今度こそ、亜種特異点としての江戸だ。 カルデアのマスターこと藤丸立香にとっては、凡そ一ヶ月ぶりくらいの江戸時代になる。 「……その節は、大変ご迷惑をおかけしました」 一ヶ月ぶりの江戸時代なんて単語使える奴、人類で俺くらいしかいないだろうなあ。 そんな他愛もないことを考えていると、隣のサーヴァントが悲痛な面持ちで唇を噛み締めている。 立香は慌てて、「違う違う! そういうつもりじゃないから!!」と訂正に走る羽目になった。 そう、今回のレイシフトに同行している二騎のサーヴァント。その片方は、あの下総国で戦った〝英霊剣豪〟の一人なのだ。 サーヴァント・アーチャー、真名を巴御前。 下総国では〝アーチャー・インフェルノ〟を名乗り、悪辣な肉食獣に糸引かれ、虐殺を繰り返していた彼女。 とはいえ特異点でカルデアと敵対していたサーヴァントなど、立香の下にはごまんといる。 今更過去の行いを引き合いに出して揶揄するほど、立香はねじ曲がった性分の持ち主ではない。 「いいっていいって。誰も、もう気にしてないよ」 「そうじゃそうじゃー! むしろいつまでも引きずられた方が、マスターも迷惑すると思うしね!!」 底抜けの明るさで割り込んできたのは、立香が今回連れてきたもう一騎のサーヴァントだ。 サーヴァント・バーサーカー。真名を茶々。 巴と同じく、立香の祖国である日本の出身者である。 別に意図したわけではなかったが、全員日本人だ。 ちなみに、茶々が同行するに至った経緯はたまたまその場に居たからだ。 信長や沖田に声を掛けなくていいのかと聞いたところ、「いいの!!!」と食い気味に断言されてしまった。 どうやら、日本サーヴァント組の中でいつも自分だけ留守番なのが余程腹に据えかねていたらしい。 無論、彼女も戦えば相当に〝やる〟方だというのは立香も知っている。だから特に、彼女が来ることに異論を唱えることもしなかった。 「そうですね……ありがとうございます。そう言ってもらえると、とてもありがたいです」 二人でフォローしたおかげか、巴は微笑みを見せてくれた。 これから特異点の修復に向けて動き出すというのに、いきなり微妙なムードになっては堪らない。 立香は心の中で、静かに胸を撫で下ろす。 『あー、あー。聞こえているかな? 特に妨害されている様子もないし、問題ないとは思うんだが』 「あ、聞こえてるよダ・ヴィンチちゃん。通信状況はかなり良好だ」 『よしよし、いつも繋がらないようじゃいい加減天才の面目が潰れるってもんだからね。 さて、それじゃあ立香くん。そこは西暦1606年……慶長11年の江戸だ。関ヶ原の戦いの六年後になる。 いきなりだけど、何か変わったものはあるかい? どんな小さな違和感でもいい。何かあれば言ってみてくれ』 「うーん、そうだな……」 ダ・ヴィンチに促され、辺りを見渡してみる立香。 だが、特に変わったものは見当たらない。 場所は違えど、下総国の城下町と大体似たような光景だ。 流石に将軍の御座す都なだけはあって、あちらよりも幾らか栄えているように見えるが…… 「……あ」 立香はふと、奇妙なことに気付いた。 奇妙といっても、気のせいだと言われてしまえばそれで終わるような小さなことなのだが。 同じ江戸時代の城下町を歩いた時の記憶と目の前の風景を照らし合わせると、ある疑問が浮かんでくるのだ。 此処は江戸。時代的に、徳川家康の率いる幕府が存在する、文字通り国の心臓である。 「なんだか、少し街に活気がないような気がする」 あくまで見えている範囲での話だが、人の数が少ないのだ。 下総国の城下町は常に活気があり、大勢の人々が賑やかに町並みを彩っていた。 単純に規模で上を行っているはずの江戸がそういう状態でないというのは、おかしいとまでは行かずとも少し妙に思える。 『ふむ……』と顎に手を当てて何か思案しているダ・ヴィンチをよそに、巴と茶々も同意の声をあげた。 「言われてみれば確かに、時の幕府が存在する都にしては寂れているような」 「茶々もそう思うー! ま、あの狸爺の陰険さに嫌気が差してみんな居なくなっただけかもしんないけど!!」 関ヶ原の戦いを制し、乱世を終わらせ三百年の泰平を築き上げた英傑徳川家康。 家康は間違いなく優秀な男ではあるのだが、如何せんかなり多方面に恨みを買っている人物だ。 巴の方はまだしも、茶々などはこの通り、かなり露骨に嫌っている。 嫌いなものは何かと聞いたなら、真っ先に家康――もとい〝狸爺〟の名を挙げるほどだ。 「(それにしても、徳川家康か)」 下総国の時には、既に家康が将軍を務める時代は終わっていた。 代わりに征夷大将軍の座に即位していたのが、徳川家光。 あの時は場所が場所だったため会うことはなかったが、此処は江戸、徳川の統べる町だ。 もしかしたら、直接会う機会もあるかもしれない。茶々が暴走したりしないかだけは不安だが。 『残念だが、これだけじゃまだ情報と呼ぶには弱いな。 もう少し江戸の町を散策してみてくれるかい、立香くん』 「ん。分かったよ、ダ・ヴィンチちゃん」 あまり褒められたことではないが、立香としても〝江戸時代の江戸〟がどんな感じなのかには多少興味があった。 歴史に造詣の深い方でないとはいえ、彼とて日本人の端くれだ。 目の前に自分が教科書で習った時代の首都があるとなれば、多少の好奇心は湧いてくる。 もちろん本来の目的は忘れずに、程々に楽しもう。立香は声には出さず、そう胸に誓って一歩を踏み出した。 ◇ ◇ ◇ 『ふむ。どうやら立香くんの言う通りみたいだね』 江戸の町を散策すること、三十分ほど。 実際に色々見て回ってみると、やはり明らかにこの町は人気というものに欠けていた。 人がいないわけではないのだが、都にしてはあまりに少ない。 ましてこの時代は泰平だ。そう考えると、十分に〝無視できない違和感〟であるといえる。 疫病、内乱。 或いはあり得ざる、関ヶ原の次の戦でも起こったか。 理由はいくつでも思い付くが、そのどれもが人理崩壊に直結しかねないから恐ろしい。 巴が不意に脇道に逸れ、一言断った上で民家の中を覗く。しかし、住人が何かそれに反応する様子はなかった。どうやら、無人のようだ。 「……この町は活気がないというより、人の気配そのものが少ないように感じます。 恐らく何かしらの理由で、民の多くが江戸を出て何処かへ逃れているのではないでしょうか」 「あ。疎開みたいなものかな、ダ・ヴィンチちゃん? ほら、戦時中みたくさ」 数百年後の未来、この国は戦火の炎に包まれる。 空から降る炎や銃弾を防ぐ術のない一般市民達は標的にされにくい田舎に逃れ、終戦を待ち続けたという。 それが、今立香の口にした〝疎開〟だ。 何かから逃れるために江戸から人が去っていったのだとすれば、この例えが一番近いような気がした。 『事が巴御前の言う通りだとすると、その可能性は確かに高い。 となると問題は、人々は何(・)から逃げていたのか、だが……』 当然ながら、本来の歴史ではそんな危険な事態は生じていない。 これは間違いなく、この亜種特異点ならではの非常事態だ。 考え込む一行。こうなれば直接その辺りの人に聞き込みをして突き止めるのが手早いかと、立香が踵を返して振り向いた、その時だ。 「ふんふん、これは随分と珍しい布を使ってるな。 南蛮から流れ着いたものかな? いや、それにしても質が良すぎる。 それこそ余程身分の高い武士か貴族でもなきゃ、身に付けられない上物だ」 「う、うわあああッ!?」 立香は、己の後ろで何やら自分の着用している魔術礼装を物珍しそうに見ている青年の存在にようやく気付いた。 巴も茶々も、通信越しに状況を確認しているはずのダ・ヴィンチも、この時初めてそれに気付いたらしく目を丸くする。 だが、それも一瞬。巴は己の得物に手を伸ばし、茶々もいつでも吶喊できるように臨戦態勢を取る。 そんな彼女達に今度は青年の方が面食らったのか、うおっと、と声をあげて後ろに一歩後退った。 「随分と不躾な登場よのう! さしものわらわも、こんな堂々と敵が出てくるとは思わなかったわ!!」 「お、おいおい。いきなり物騒な真似はよしてくれよ、往来の真ん中だぞ? それに、敵だなんて失敬だなあ。オレはただ、この兄さんの召し物が珍しくてつい見惚れちまってただけだよ」 「戯言を並べるのは構いませんが、時と場所を考えることを勧めます」 そう、とぼけても無駄だ。 カルデアのサーヴァント達と、そしてそのマスターである藤丸立香には通じない。 現に立香の目には、既にこの男の〝ステータス〟……サーヴァントとしての霊基が見えていた。 各種パラメータの高さは平均より少し上程度だが、問題はそこではない。 「立香様はともかくとして、私と茶々様。カルデアの司令塔であるダ・ヴィンチ様の三騎がかりでも気配を察知出来なかった。 ……かなり高い位の気配遮断を所持していなければ話が通りません。暗殺者のサーヴァント辺りでしょう、貴方の素性は」 全員に警戒の目を向けられた挙句、巴に論破されてしまった青年。 彼は一瞬沈黙したが、やがて堪えきれなくなったように「ぷっ」とその頬を膨らませた。 その後、「ぶはははははははは!!!」と聞いていて気持ちよくなるくらいの呵々大笑を響かせる。 どうやら彼自身、流石にあれで誤魔化し切れるとは思っていなかったらしい。 「ははははは、あー可笑しい。悪い悪い、ちょっとからかっただけだよ。そう怒るなって、別嬪さんが台無しだぜ?」 ひらひらと手を振って、青年改め素性不明のサーヴァントは戦意のないことを示す。 夕焼け空を思わせる橙色の髪がよく目立つ、長身の青年だった。 顔立ちは精悍で、体つきもよく引き締まっている。相当な鍛錬を積んできた英霊であると、立香はすぐに理解した。 さて、問題は。彼が果たして敵か味方か、どちらなのかということだが。 「安心しなよ、オレはおたくらの敵じゃあない。むしろ、その逆だぜ? 多分」 「多分って……アンタは、この町で起きてることについて知ってるのか?」 「当たり前だろ。そのくらい把握してなきゃ、〝おたくらの敵じゃない〟なんて台詞は出てこないっつの」 なんとも癖の強そうな男だが、此処で起きていることについて色々と知識を持っていそうな辺りは素直にありがたかった。 一民草の視点ではなく、特異点に召喚されたサーヴァントならではの視点から語られる情報は言うまでもなくかなり重要度が高い。 巴達はまだ完全に信用したわけではないようで、いつ何が起きても対応出来る姿勢を取ったままであったが。 「つっても、情けない話。オレもスタートはおたくらと同じような感じでね、事を把握してるってのも所詮ただの受け売りだ」 「それでもいいよ。何か知ってるなら、聞かせてほしい」 「そう急ぐなって。オレが話してやってもいいが、やっぱり一番詳しい奴から聞いた方が色々と捗るだろ」 どうどうと立香を宥めながら、サーヴァントはそんなことを言う。 一番詳しい奴。話の内容から鑑みるに、その人物こそ彼に事の次第を教えた張本人なのだろう。 恐らくは、サーヴァント。 〝彼〟なのか〝彼女〟なのかすらも解らないが、とにかくそいつと接触できれば状況は大きく前進するに違いない。 「そこまで言うからには、わらわ達のことをしっかり案内してくれるのであろうな?」 「応ともよ。……ていうか、オレも雇われの身でね。仕事はきっちりこなしとかねえと、色々居心地が悪いんだ」 「雇われ、のう。そもそも貴様、日ノ本の英霊ではないな? なんだってわざわざこんなところに召喚されておる?」 「ンー……」 茶々の言う通り、彼は見るからに日本の英霊ではなかった。 橙の髪もそうだが、2メートル近いであろう長身に琥珀のような瞳。 顔立ちこそアジア系のそれであるものの、他の構成要素が悉く日本のそれと結びつかない。 偶然、何かの間違いで召喚されたサーヴァントなのか。それとも、何か意味があるのか。 問われた彼は、明らかに痛いところを突かれた様子であった。 しばらくどう答えるか考えた末――「待った」と手を突き出す。 何のつもりだと思っていると、今度は両手を顔の前で合わせて謝意を示し始める。 「悪いね。その辺りは、今は言えない」 「は? な、なんじゃそりゃ!」 「ついでに真名もまだ秘密だ。でもクラスだけは教えてやってもいい」 むう、と茶々は不服な様子でむくれている。 そんな彼女を宥めるように、橙髪のサーヴァントは自らを親指で差し示す。 そして、言った。立香達が全員瞠目するような、そのクラス名を。 「オレはサーヴァント・アヴェンジャー。 とは言っても、今はちょいと訳あって復讐者の側面がほとんど動いてないから安心していいぜ。 江戸の頼れるお兄さん、くらいに思っといてくれりゃそれでいい」 ◇ ◇ ◇ 「のう、のう。あの男、本当に信用できるのか?」 肩を小突いてくる茶々の顔は、不信感を露わにしたそれだ。 アヴェンジャーのサーヴァント。恐らくは、気配遮断に類するスキル持ち。 何故か江戸時代の日本なのに外人。真名は例の如く教えられない。自分はおたくらの味方だと豪語しているにも関わらず、である。 これですぐに信用しろという方が、無茶な話だった。 「わからない。でも、今は彼に付いて行くしかないよ」 「先程から、何かあればすぐにでも離脱できるよう常に備えております。 あの御仁……アヴェンジャー様が今一つ信用ならないというのは同感ですが、今はご辛抱を」 「ぬー……巴が言うならいいけどさあ」 何かあれば、即離脱。 或いは、二騎がかりでの応戦。 無策のまま嵌め殺されるような事態だけは絶対に避ける。 堂々と無防備な背中を晒しながら一行を先導するアヴェンジャーをよそに、カルデアの方針は一致していた。 『あー、時にアヴェンジャー。キミに一つ聞いておきたいことがあるんだが、いいかい?』 「おや、カルデアの司令塔殿。良いよ、言ってみてくれ。答えられる範囲でなら答えてあげよう」 立香達の情報は、江戸の現状の情報と等価交換ということで部分的にしか伝えていない。 教えたのは、自分達がカルデアという特殊な機関からやって来た身であるということ。 時空を超えて通信で連絡が取れると聞いて、アヴェンジャーは「便利なもんだなあ」とえらく感嘆していたが、閑話休題。 『キミの言う、この街の事情に〝一番詳しい奴〟とやらは具体的にどこの誰だい? これも教えられないというのなら仕方ないが、そのくらいの譲歩は見せてほしいところだな』 「ン……そうだな。まあ、それくらいならいいだろ。正直、そっちは隠す意味がないからな」 隠す意味がない――それほど有名な相手なのか。 立香はごくりと生唾を呑み込んで、アヴェンジャーの次の言葉を待つ。 それがどこの誰であれ、国籍や人種を問わずこの亜種特異点のキーマンであることは間違いないのだ。 やがて、実に軽い調子でアヴェンジャーは言った。 「江戸幕府初代征夷大将軍、徳川家康公。一応、クラスはキャスターらしい」 「―――帰゛る゛!゛!゛!゛!゛!゛」 ……人気の失せた江戸の町に、茶々の絶叫が轟いた。 BACK TOP NEXT 前の話 特異点トップ 次の話
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『遠い海から来たゆっくり 異郷にて』 35KB 群れ 自然界 現代 独自設定 うんしー ぺにまむ 続き物の一作目です ※続きものの一作目です。ここでは完結しませんので、ご注意ください。 ここはとある北の港。かつては大小様々な漁船や、各地からの定期フェリー、はるか海の向こう側の異国からやってくる貨物船などが盛んに入港する、この辺りの物流の一大拠点であった。 しかし、時代は移り変わり、今ではぽつりぽつりと小型漁船が出入りし、便数の少ないフェリーや錆びに錆びた貨物船がたまにやって来るくらいであった。 この港に、はるか南の島からのフェリーが入港したのは、一週間ぶりであろうか? 冬が近づくと航路が悪天候に脅かされるため、ただでさえ少ないフェリーの便数はさらに不定期なものとなる。フェリーの船体にも、また乗客の人数にも往事の面影はない。それでも、少なからぬ乗船客や、彼らの乗る自動車が次々と接岸したフェリーから降りていった。 「てめえら!どこから入ったんだ!!?」 男の怒号が響いたのは、フェリーからさほど離れていない路肩であった。 「ゆぶっ!!」 「ぶびゃあっ!?」 男の自動車から、れいむとまりさの番が叩き出される。二匹のゆっくりのお飾りはすっかりくたびれており、その髪もぱさぱさであった。ペットショップで売られているつやつやの個体と比べるほうが可哀想、といったところであろうか。 「どぼじでごんなごどずるのおおおっ!!? れいぶはかわびっ!」 「うるせぇ! 汚らしい饅頭めっ!! 饅頭に謝れっ!!」 男の蹴りがきれいに親れいむの顔面にクリーンヒットする。今ので前歯がへし折れたようだ。 「ゆひっ!? ゆぶぬぁぁぁぁぁっ!! でいぶのせらふぃむもびっぐりのえんじぇるずまいるがぁぁぁぁっ!!」 男は、フェリーの目的地である風光明媚な南の島を車で走り回り、各地で風景写真を、そのこだわりのレンズに収めてきた。このゆっくり一家は、男が島で自動車を降りた隙に、狩りで疲れた体を休める場所として、何も知らずに自動車に潜り込んで眠ってしまっていたのである。 男は整理整頓が得意なほうではなく、自動車の中は男の撮影機材や、寝袋をはじめ車内宿泊用の寝具や携帯食、衣類などであふれ返っており、その中に潜り込むようにして眠っていたゆっくりに気がつかなかった。そして、いざ、船から降りる段になって、自分の車の中ででもぞもぞとうごめく、汚い饅頭がいることに気がついたのだ。 「ここはまりさとれいむが見つけたゆっくりぷれいすなんだよ!!」 へたれた帽子を被ったまりさが抗議の声を上げる。 「人の車ん中うんうんまみれにしやがって!」 「ゆぎゅべっ!?」 男はまりさの抗議を無視するかのように、その腹部に蹴りをかました。まりさはまるでスーパーボールのように吹っ飛び、道路脇の草むらに叩きつけられた。 「ゆげ!!! ゆげぇぇぇっ!!! あんござん!!? まりざの大事なあんござんっ!!!」 当たり所が悪かったのか、まりさはごぷりと餡子を吐いてしまった。 「やめてね!! れいむたちにひどいことじないでねっ!! れいむはやめよーって言ったんだよ!」 「おかーさんをよくも! おとーさんをよくも!! 」 男は車の方へと振り返った。ゆっくりがもう一匹、この番の子供であろう子まりさが、車内の毛布の中から出て来たのだ。子まりさは両親を守るべく、車から道路に飛び降りと、男に対する非難の声を挙げた。 「どうしてにんげんしゃんはゆっくりできないのっ!? このまりさがゆっくりできないにんげんさっ!!?」 「うるせい!!」 男は蹴りではなく、大きく振り上げた足を上から子まりさに叩きつけた。勝手に他人の車に乗り込んだ挙句避難がましくぴーぴー叫ぶ子まりさを、男は許さなかった。 「ゆぶぐ!!?……」 大した抵抗もなく、子まりさはぺっちゃりと潰れ、餡子が飛び散った。隣で抗議の声を上げていた親れいむの頬に何か飛び散ったものが張り付く。 「ゆ?……れ……れ……れいむのでぃ・もーると可愛いおちびぢゃああああああああ……!?」 「やかましい!!」 「ぶ!?」 親れいむもまた、横合いから蹴りを入れられ、阿呆みたいに草むらへと飛んでいった。 「ヴォケくそ饅頭がっ! お前ら饅頭に謝れ! 餡子に謝れ! せっかくの旅行の最後でケチがついたぜ……」 男はゆっくり一家を一発ずつ吹っ飛ばすと、さっさと自動車を発進させてしまった。先を急いでいるのか、饅頭にかまっている時間が惜しかったようだ。 「どぼじでまりざがごんなめにあばなぎゃいげないのおおおおおおっ!? まりざはゆっくりぷれいずでゆっくりしだがっだだけなんだよおおおおおっ!!」 「ゆぎいいいい!! なんじぇえええ!! なんじぇれいびゅのがばびびおぢびぢゃんえいえんにゆっぐりじぢゃっだのおおおっ!! なおっでね!! れいびゅにいじわるしないで、おぢびぢゃんなおっでね!!」 だが、このれいむは自分達の幸運を神々に感謝すべきであろう。似たような状況で家族全員が潰されて死んでいったケースは珍しくもないのだから。 「おぢんびぢゃああああん!! まりざの!! まりざのおぢびぢゃあああんっ!!!」 ようやく子まりさの現状を認識したまりさが危なっかしい足取りで、子まりさだったものへと跳ね寄っていく。 それはもはやただの餡塊だった。潰れた帽子と飛び出た眼球が残っていなければ、何も知らないゆっくりはそれが同族であることすら気付くことができないであろう。 「ゆあああああんっ!! ゆあああああんっ!! あんなにがばびびおぢびぢゃんがああああ゛っ!!」 子まりさは親まりさに良く懐いていた。ある種の小生意気さ、無鉄砲さといった子供によくある欠点をたくさん抱えてはいたが、それでも家族思いな子であり、狩りの練習にも一生懸命に打ち込む、将来が楽しみな子であった。 「……おぢびぢゃん……」 まりさの番であるれいむはがっくりとうなだれ、もはや泣き叫ぶ元気もないようだった。泣き叫ぶ番と可愛い我が子だったものを、じっと見つめていた。 「ゆゆぅ……?」 かつて経験したことのないような冷たい大気がれいむの肌をざらりと撫で、はっとれいむは辺りの異常さに気がついた。 母れいむは周囲を見回してみた。 ここがどこかはさっぱり分からなかったが、自分達の知らない場所であることは理解できた。かつて、自分たちが暮らしていた色鮮やかな花々が咲き乱れる林も、湿潤な大気に包まれた緑あふれる森も、まりさが様々な食物や宝物を拾ってきてくれた真っ白な砂浜も、陽光を容赦なく反射する明るい色彩の海もそこにはなかった。 そこにあるのは、自分達が見てきた海とは似ても似つかない落ち着いた、いや不気味な灰色の海、コンクリートで覆われた見慣れない構造物、背後に広がる燃えるような色合いの木々、そして、身を切るような恐ろしく冷たい大気であった。 「しゃぶううううういいいいいいいっ!! さぶいよっ!? こんなんじゃゆっぐりできないよっ!!」 「どぼじでごんなにさぶいのおおおおっ!?」 そのすぐ横を一台の自動車が派手に排気ガスと粉塵を巻き上げながら通り過ぎていく。大きな人間の町のない場所で生まれ育ったまりさとれいむは思わず咳き込んでしまった。 「ゆゆ~……にんげんさんの町はゆっぐりしてないよ!! だからでいぶたちは森の中でゆっぐりするよ!! おちびぢゃん! ままについてぎてね!!」 そこまで言って、れいむははっとした。おちびちゃんはつい先ほど永遠にゆっくりしてしまったのだった。 「れいむ?……おちびちゃんはもういないよ……」 「……ほら!! まりさもぐずぐずしないでいぐんだよっ!!」 「ゆぐっ、ゆぐっ……なんで? どうして、まりさは……まりさたちは……こんなとこに……」 こうして、南の温暖な海流によってもたらされる温暖湿潤な気候、一年を通して得られる豊かな食糧資源とともに生きてきたまりさとれいむはこの地に降り立った。 故郷から二千キロ以上離れた、寒流に洗われる寒冷な北の大地に。 『遠い海から来たゆっくり 異郷にて』 「ゆぅ~なんだかゆっぐりじでない森ざんだよ……」 そこはまりさとれいむの知っている「森」とはかけ離れたところだった。 青々と生い茂っているはずの葉は赤や黄色、褐色に染まり、舞い散っていた。枝に残っている葉もまるで枯れ葉のように生気がない。森にあるわずかな緑は、年老いた樹木や地面にへばりつくように広がっている苔の、くすんだ冷たい緑色だけであった。そして、何よりもいまだかつて味わったことのないような、冷たく、乾燥した風がまりさとれいむの肌の感覚を容赦なく抉っていく。 「ゆ゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛!!! ざむい! ざむいよぉぉぉっ!!! かぜざんどぼじでれいむをゆっぐりざぜでぐれないぼぼぼぼぼ……」 れいむはかつて感じたことの無い寒さに歯をガタガタと震わせていた。 「ゆっくしゅっ!! ゆ~っくっしゅっ!!」 まりさは、慣れない寒風が刺激となるのか、くしゃみを繰り返している。その顔は子まりさのために流した涙とくしゃみで飛び散った唾液、要するに砂糖水でぐしゃぐしゃだった。 「まりさ! はやくれいむがゆっくりできるゆっくりぷれいすをさがしてきでね!! ゆっくりしなくていいよ!」 とうとう跳ねるのに疲れてしまったれいむは、まりさに厄介ごとを押し付けようとし始めた。このれいむ、家庭の運営や狩りに関して決して無能ではないのだが、めんどくさがり屋な上に気分屋であり、特に疲れた時や、作業に飽きた時などは、夫であるまりさに当り散らすことがあった。 「ゆ……?……ゆゆぅ……ちょっと待ってほしいよ…まりさも寒くてあんよが……」 「なに言ってるの!? れいむがかわいぐないの!!? れいむがゆっくりできなくて、それでまりさはゆっくりできるの!!? ゆっくりしないで、ゆっくりぷれいすを探してきてね!!」 唾を飛ばしながら大声で喚きたてるように指示するにれいむ対して、まりさは最早抵抗することを諦めていた。 「ゆはぁ……ゆっくり理解したよ……」 人間で言うならば、がっくりと肩を落としたような仕種をしてから、まりさは森のさらに奥へと跳ねていった。 「ゆ~、ゆっくりしないで頑張ってね! ……ゆゆ、れいむは気分転換におうたでも歌ってゆっぐりするよ! ゆゆ~♪ うますぎてごめんね! ぷりまべっらでごめんね!」 ちなみにれいむはお歌も致命的に下手糞だった。せっせと跳ねるまりさの後方からは、単調なすかしっぺにエコーをかけたような何かが聞こえてくる。多分、ヘ短調だろう。あれを「歌」と呼んでいいのならば、蚊の羽音は一流オーケストラの黄金の調べに、暴走族のクラクションはモダンな感性に磨きぬかれたユーロビートなるだろう。 「ゆぅ、どうしようここは全然ゆっくりできなさそうだよぅ…」 まりさはそれからしばらく、森の中を健気に跳ねていたが、巣どころか、仮泊できそうな場所すらなかなか見つからなかった。辛うじて幾つか、切り株や地面の穴を見つけたものの、二匹で夜露を明かすには狭すぎた。 日は次第に西に傾き、心なしか冷気が天空から降りて来つつあるように感じられた。おまけに車の中に閉じ込められていた間は、まりさの帽子の中にあった食糧と、少量の菓子屑のようなものしか食べていなかったため、次第に空腹がゆっくりできないレベルになりつつある。 途中、空腹に絶えかねて、落ちている赤やら黄色の葉を食べたが、とてもゆっくりできる味ではなかった。 「ゆぅ……なんでまりさはこんなところにいるんだろう……ゆぅ……」 そもそもが、あの見慣れない「おうち」で眠ったことが間違いだったのだ。いや、それよりも、そもそもあんな遠くへでかけたのが悪かったのだろう。 まりさ達は、元々住んでいた南の島の森から出たことはほとんどなかった。南の島の豊かな実りの中では、夏場や夕方の豪雨、夜に行動する捕食者にさえ気をつけていれば、それなりにゆっくりした生活ができるのだ。 しかし、ある日、まりさは島の浜辺でとても綺麗な貝を見つけた。それは金属質の青い光を放つ、かつて見たことの無い素晴らしい宝物だった。それは、夜光貝の破片だったのだ。 まりさはそれを家族へのお土産とした。そして家族は喜んでくれた。子ゆっくりたちは、宝物を見つけてきた父まりさを尊敬し、番であるれいむも感動して、とてもゆっくりできる賞賛の言葉をくれたものだった。 次の瞬間、れいむは提案した、みんなで浜辺にピクニックに行こう、と。 れいむは、子ゆっくりたちに外で遊ばせてあげたかったのだろうか? みんなで一緒に行動する時間を欲しいと望んだのだろうか? それとも、実は夜光貝の美しさに目がくらみ、もっと欲しいと物欲に駆られたのだろうか? 今となっては知る由もないが、まりさはみんなとピクニックにでかけた。このまりさは自己評価が低い、という性格を持っており、いつになく父親として認められたことが嬉しかったのだ。 それが悲劇の原因だったのだ。きっとそうだ、いつになく調子に乗ったからだ。調子に乗ると、いつもいつも悪いことが起こる。分かりきっていたことなのに…… まりさはそう思い、天を見上げた。夕焼けに染まった空は、東から徐々に夜の先駆け、藍色の空に侵食されつつあった。 「ゆふぅ……まりさのゆん生って何なんだろう……やっぱり、こんなもんなのかな……」 可愛がっていた子まりさの死を悼む暇さえなく、まりさはせっせと今夜の寝床を探さなければならない。今日何度目か分からないため息をついた後、まりさは再び見知らぬ土地を跳ね始めた。そのときであった。 「わふふっ!! 見慣れないまりさですね! ゆっくりしていってください!! もみじはもみじですよ!」 そこに現れたのは、この地に棲息している野生のもみじ種であった。野生生活で汚れていながらも、艶のある雪のように白い毛並み、そしてピンと元気良く立った尻尾が、このもみじが栄養状態のいい個体であることを物語っている。 「ゆひっ!? ゆ……ゆ……」 まりさはびっくりしてしまい、挨拶すら口から出すことができずどもってしまった。元来、このまりさは人付き合いならぬ、ゆっくり付き合いは苦手な方であった。長年付き合いのある友達や家族ならともかく、それ以外とはゆっくり話すこともままならない不器用な面があった。 「?……どうしました? わふぅ? まりさ?」 もみじは戸惑うまりさの様子をまるで気にもしていないかのように、ニコニコと問いかけてくる。 「ま、まりさはまりさぁだよ……ゆ……ゆゆっゆっくりしていってね!!」 あたふたしながらも、まりさはなんとか返事を返すことができた。 「ゆっくりしていってください~!! まりさはどこから来たんです? どうしてこんなとこにいるんです? この辺りに他の群れのゆっくりが来るなんて珍しいですよ!」 まりさはまごまごしながらも、なんとか自分たちの境遇をもみじに説明した。元々はこことは違う、海に囲まれたあったかい場所で生活していたこと、れいむと番になり、子まりさを授かったこと、理由は良く分からないが、人間さんにここへ連れてこられたこと、ゆっくりできない人間さんにひどい目に合わされ、子まりさが永遠にゆっくりしてしまったこと、家族みんなでゆっくりできる場所を探していること…… 「くぅ~ん……それはとてもゆっくりできないです……お子さんのご冥福をお祈りしますね……く~ん」 「ゆぅ……おちびちゃ……まりさのおちび……ゆぐ……ゆええ……」 他人に話すことで、辛い思い出を脳内で再上映してしまい、思わず涙ぐむまりさ。もみじは一通りまりさの嘆きを聞き、その境遇に同情した。 「それにしても、まりさたちは海のずっと向こうから来たんですね~!! すごいです!! でも、ゆっくりぷれいすに帰れないなんてゆっくりできないですね……く~ん……そうだ! もみじの群れでゆっくりしていくといいですよ、ゆっくり元気になってください! ゆっくりしていってくれますか?」 「ゆゆ!? それはとってもゆっくりできる考えだよ!……でも、本当にいいの? まりさがゆっくりしていっても、もみじゆっくりできるの?」 もみじは、一瞬、まりさが何を言っているのか分からないとでも言いたげな表情をした。その尻尾もぱたんぱたんと困惑気味に振られている。 「わふ?……もみじも群れのみんなもいつだってゆっくりしていますよ! きっとまりさもゆっくりできますよ!!」 「ゆゆぅ!! あ、ありがたくゆっくりするよ!!」 まりさはもみじに笑顔で感謝の意を表する。まりさは部外者を快く受け入れてくれたこのもみじに会えたことを喜んだが、それも一時のことだった。まりさはぬか喜びが大嫌いだった。期待はしてはいけないのだ。自分のゆん生で物事がうまくいったときは、必ずその後に支払いの時間が来ることになっているのだ。 もみじはまりさたちの事情を説明し、群れの主たるメンバーの了解を得た。そして、はるか彼方の南国から来たまりさとれいむは、当面、このもみじの群れの一員として暮らしていくことになった。 「わふ! ほら見てください、まりさ! どんぐりさんがいっぱいですよ!」 もみじは自慢の鼻を利かせて、テキパキと秋の野山で食糧を見つけていく。南の島から来たまりさは跳ねるもみじの後をついていくだけで精一杯だった。 まりさが跳ねる度に、赤や黄色、褐色の枯れ葉がかさりかさりと音を立てる。それは、まりさにとっては新しい発見であり、まりさはこの音が大好きだった。南の島にも枯れ葉はある。しかし、これほど厚く、まるでカーペットのように積もってはいない。この鮮やかさと渋さを併せ持った色調のカーペットの上を飛び跳ねる感触、この軽くて愉快な音、まりさはそれらによってとてもゆっくりした気持ちになることができた。 だが、今はそれどころではない。まりさは、どんぐりを見つけて興奮しているもみじに置いていかれないよう、必死に跳ねた。 もみじ種は全身が真っ白な毛で覆われたゆっくりで、特に臭いに対して敏感なゆっくりである。一部のゆっくり駆除業者では、よく訓練されたもみじ種が巣穴の特定に活用されているほどだ。自分よりも上位と認めたものに対しては極めて忠実であり(稀に、自分より上位のものを自分と同列かそれ以下に叩き落して、惨めさを味あわせることに喜びを見出すゲスもみじも報告されてはいる)、みょん種ほどではないものの、枝や釘といった武器の取り扱いにも優れている。そのため、群れの中では早期警戒+迎撃の任務につくことが多いと言われていた。この群れでは、どういうわけか長の座についているもみじであったが、食糧収集から見回りまで、何でも率先して行うもみじは周囲からとても信頼されていた。 そして、まりさとれいむが来て以降、北国での生活に慣れないまりさの狩りに同行して、いろいろなことをまりさに教えていたのだった。 「ゆゆ~、もみじはとてもゆっくりしているね! こんなにたくさんのご飯さんをあっという間に見つけるなんて、まりさには無理だよ! そんけーっするよ!」 それは心からの言葉だった。まりさは長として信頼され、生活能力も高いもみじを尊敬していた。そして、新参者である自分達を何かと気にかけてくれるもみじに心から感謝していた。 「そんなことないですよ!」 そう謙遜しながらも、もみじの尻尾は派手に振られていた。褒められて悪い気はしないのだろう。 「それよりもどんぐりさんをたくさん持ち帰りましょう! 冬を越すにはごはんさんがいっぱいいっぱい必要です!」 まりさには想像もつかないことだが、このもみじが言うには、この辺りでは冬は何もできず、ただじっと巣の中で眠っていなければいけないらしい。しかも狩りをすることもできず、貯めておいたものでちまちまと生活しないといけないとのことだった。 「ゆゆ? まだ足りないんだね……ゆぅ……ゆっくり頑張るよ」 冬の間何も出来ない、巣の外にも出れない。 それは南国出身のまりさには信じられないことであったが、ここのゆっくりはみんな冬に備えてせっせと食糧を集めていた。ならば本当のことなのだろう。まりさに出来ることは、いろいろを気を使ってくれるもみじの提言を入れて、せっせと食糧を集めることだけだった。 ふと、まりさが何かに気付いたかのように顔を上げた。 「ゆゆ!……すんすん……きのこさんの臭いがするよ! この辺りにきのこさんがあるよ!!」 まりさは目の色を変えて周囲をきょろきょろと見渡す。まりさ種の嗅覚はもみじ種のそれには及ばないが、大好物であるきのこ類に対してはまた別である。 「こっちだよ! こっちにきのこさんがいるよ! ゆっくりしないで出て来てね!」 まりさはお尻をふりふりしながら、辺りの落ち葉を蹴散らしていく。そこから出てきたのは、落葉に包まれるようにしてにょきにょきと生えたハナイグチ、別名落葉キノコであった。 「ゆわあああああんっ! きのこさんだよおおおっ!」 興奮のあまり、柄にもなく絶叫するまりさ。あまりにも興奮しすぎたのか、その両目からは涙があふれ、そのぺにぺにも空に向けていきり立ってしまっていた。 「よ、よかったですねまりさ! これでちょっとゆっくりできますね!」 まりさの狂喜乱舞ぶりに引きながらも、もみじはまりさを労った。 「もみじにも半分あげるよ! もみじはまりさをとてもゆっくりさせてくれるいい長だよ、ともだちだよ! 是非もみじにも美味しいきのこさんを味わって欲しいよ!」 「わふ? いいんですか?」 「ゆふん、まりさに二言はないよ!」 まりさは、このもみじに恩返しがしたかった。 「ゆっくりありがとう! まりさは本当にゆっくりしていますね!」 「ゆゆ……」 もみじの真っ直ぐな瞳と褒め言葉は、自己評価の低いまりさにとっては痒くて痒くてたまらなかった。だが、嬉しかった。 たくさんのどんぐりときのこを拾い、お飾りや口の中に詰め込んだまりさともみじは慎重に跳ねながら帰途についた。そして、その食糧を群れの備蓄分と、各々の取り分とで折半する。 そこでまりさは見たことのない光景を見た。普通種のゆっくり達が、なにやら見たことのない緑色のゆっくりを口に入れて運んでいるのである。彼らは外の明るい場所、日光の当たる場所に移動すると、口の中からそのゆっくりを取り出して放置した。 「もみじ、あれ! あれは何をしているの?」 まりさは思わずもみじに尋ねてみた。 「わふ? まりさは見たことがないのですか? あれはきすめですよ、お日様に当ててやらないと永遠にゆっくりしてしまうんです」 「ゆゆゆ!?」 聞いたことのないゆっくりだった。いや、そもそもゆっくりなのだろうか、と思いまりさは首を捻った(首はないのだが)。無理もないことである。きすめ種はまりさがやって来た南方の諸島部には、元々生息していないゆっくりである(一部、人為的に持ち込まれたエリアがあるとも言われている)。 その特徴は緑色の鮮やかな髪であり、また、成体になると地面の窪みや岩などに固着して生活していることでも知られている。すっぽりと収まる快適な固着場所を求めて人家に来ることもある。一部では観賞用に植木鉢や桶などに固着させたきすめがペットショップや花屋に出回っていることもあるようだ。 実はこの緑色の髪こそが、その興味深い生態を支えているのである。きすめ種はこの髪の中に多数の葉緑体を所持しており、これに光合成を行わせることで栄養となる糖分を摂取しているのだ。 きすめ種は母体から生まれたときに、母から葉緑体の一部を分けてもらう。しかし、これはごく少量であり、その髪の色は淡く、半透明の緑色を呈しているに過ぎない。まだ幼い段階のきすめ種は成体に比べて活発に動き回ることができ、その間に植物から葉緑体を摂取、これを自分のものとして髪の中に取り入れるのだ。これは盗葉緑体と呼ばれる現象であり、一部のウミウシでも見られ、現在、摂取した葉緑体をどのように自己の物としているのか、この盗んだ葉緑体にエネルギー消費量のどれくらいを依存しているのか、研究が進められている。 そして、きすめ種は成体になる頃には、長く伸びたそのツインテールにたくさんの葉緑体を抱え、水辺の近くにさえいれば、ほとんど食糧を摂取しなくてもゆっくり生活できるようになるのである(その代わり、伸びた髪が重いのか、移動能力が退化するのか、成長したきすめ種はゆっくり這い回ることしかできなくなる)。 「ゆゆ~? つまりこの群れではきすめの世話をしているの?」 もみじからきすめについて一通り説明を受けたまりさはそう尋ねた。きすめを運んでいるゆっくり達はきすめの親には見えず、親が子を運ぶという見慣れた光景ではないように見えたからだ。 「きすめをゆっくりさせてあげると、きすめはごはんさんをくれるんですよ!」 「ゆゆっ!?」 もみじによると、この群れでは春~秋にかけて、自力での移動力に乏しいきすめを、日当たりの良い場所と水辺を往復させ、夜は安全な洞窟内に運び込むことで、きすめをゆっくりさせているとのことだった。そして、その見返りとして、冬~春の間、良く伸びたきすめの髪を少しずつむ~しゃむしゃさせてもらっているとのことだった。 「ゆっくりの髪の毛をむ~しゃむ~しゃするのっ!? それはゆっくりできないよ!!」 まりさの驚きに対して、もみじは困ったような顔をした。 「そうかもしれませんね、でも、ここはずっとそうやってゆっくりしてきたんですよ! いろいろなごはんさんを用意しないとゆっくりできなくなってしまうんです! ゆっくり理解してくださいね?」 はるか南の島から来たまりさとれいむは、この群れが一体なぜそこまで冬を過ごすために、一生懸命食糧を備蓄しているのか、理解できていなかった。南の島でも時折あるように、長い雨や台風のような悪天候(お空があっぷっぷ!)で狩りができない、そんな時間を乗り切るために備蓄しているのだろう。それにしてはやりすぎではないか? この辺りでは、そんなにお空があっぷっぷ!が長く続くのだろうか? まりさが思考を巡らすことができたのは(無理も無いことではあるが)、それくらいまでであった。 だが、みんな必死にごはんさんを集めている。ならば、まりさも頑張ろう。れいむとまりさがゆっくりできる分を確保し、群れの備蓄に回す分も確保する。それがきっともみじへの恩返しになる。 このまりさは人見知りのする性格であったが、一度何らかの形で受けた恩は忘れない。そんな義理堅い性格をしていた。 その日、少しはこの地での生活に慣れてきたまりさは、帽子一杯のきのことサルナシの実を持って巣へと帰って来た。 このもみじ率いる群れの巣は、林の中にある半ば崩壊した小さな洞窟を利用して作られていた。入り口の辺りがやや崩れてしまっているが、ゆっくりが利用するには何の問題もなかった。それどころか、半壊した入り口は結果的に外気を遮断してくれ、また石などを積むことで外敵から守ることもできる優れた構造となっていた。しかも、ゆっくりが二匹並んで通れるかどうか、といった程度の入り口をくぐれば、中にはそれなりに広い空間が広がっている。各家族のおうちは、その中で元々あった穴や窪みなどに枯れ草を敷き詰めることで形成されていた。大きな巣穴の中に、各家庭のおうちがある、いわばアパートのようなものである。 南の島から来たまりさとれいむは、その中で奥まった位置にある横穴を巣として宛がわれていた。この場所は、入り口からの光がやや入りにくく、薄暗いものの、その代わり外気が直接当たらない位置にあった。これは、少しでも暖かい場所で暮らせるようにとの、群れからの配慮によるものだった。 「ただいま! れいむ? まりさが帰ってきたよ!」 れいむは、口の辺りまで汚れたピンク色の「ゆっくりの洋服」を引き上げ、編みかけの蔓と枯れ葉のシートに包まるようにして眠っていた。まりさの下半身(?)もまた、いわゆる「ゆっくりの洋服」で守られている。野良ゆっくりが飼いゆっくりを罵倒するときに、パンツと言われることもあるアレである。この群れはできるだけ人間の街には近づかないようにして生きていたが、わざわざ南の島出身のまりさとれいむのために、街のゴミ捨て場で捨てられていたのをもみじが入手してきてくれたのである。それは薄汚れてはいたものの、まりさたちを慣れない北の冷気から守るのに十分な働きをしてくれていた。 「……れいむ?」 まりさはれいむの背後に、既に完成したシートが数枚積み重ねられているのを見つけた。雑な作りであったが、下のシートよりも上に重ねられているシートの方が少しずつ精巧な作りになっていることが見て取れた。 冷気をしのぐために、そしてこれから来る長く厳しいという冬を乗り切るため、れいむはせっせと植物の蔓と枯れ葉でシートを編み続けていたのだ。寝るときに体を包んだり、熱を保つために床に敷くシーツというものは、南の島で生活していた頃には作ったことのないものであった(ありす種が似たような装飾品を作ることはあったが、れいむには縁の無いものであった)。恐らく苦戦もしたのだろう、ところどころ編み方がいい加減になっているものもあったが、今編み上げているものは、今まで作ったものよりも上手なように見受けられた。 「れいむを起こさないように、まりさはそ~っとごはんさんをお帽子から取り出すよ……」 まりさは帽子を脱ぎ、中に詰め込んだエノキタケ、クリタケといったキノコ、そしてキウイのようなサルナシの実を並べ、それを自分の分とれいむの分とに五分五分で分けた。乾燥させて保存するのに適してるのかどうか、まりさには判断がつかなかった上、特に量があるわけでもないので、自分たちで消費してしまうことにしたのだ。冬の前にしっかりごはんさんを食べておくことも大事だと、もみじは言っていた。 「ゆふ……? ゆ、まりさ帰って来ていたんだね……れいむゆっくりす~やす~やしていたよ……」 物音で目が覚めたのか、れいむがむくりと起き上がる。睡眠中に涎にまみれたその顔は、お世辞にも美ゆっくりとは言えないものであった。 まりさは、まだ子まりさであった頃から、自分のゆん生にそれなりに見切りをつけていた。 まりさは特にほかの個体よりも狩りが上手なわけではなく、綺麗な巣を作れるわけでもなく、また美ゆっくりでもなかった。とりあえず、狩りも営巣も一生懸命に取り組みはしたが、それ以上の長所は持ち合わせていなかった。だから、番の相手にもいろいろと求める気はなかった。子ゆっくりの世話ができて、普通の家庭を営む器量さえあれば良い。それがまりさの考えだった。 また、別の意味で、まりさは無意識のうちに、れいむを必要としていた。自分の価値を再確認させてくれる、自分よりも無能な存在、自分が支えなければいけない存在として。 「とてもゆっくりしたカーペットさんだね! それとも毛布さんかな?」 まりさは挨拶代わりに、れいむの作品を褒め称えた。それは別にお世辞ではなかった。 「ゆゆ~ん、れいむはゆっくり頑張ったんだよ!」 れいむは誇らしげに自分の作品を見せ付ける。まりさはにこにこと賞賛の言葉を繰り返し、ごはんさんを食べるよう、れいむに勧めた。 「む~しゃむ~しゃ……しあわすぇぇぇぇぇっ!! ずっと海のカニさんを食べられないのは残念だけど、これもとってもゆっくりしたごはんさんだよ! とってもゆっくりしているよ!」 れいむの食べっぷりを横目で見ながら、まりさも取ってきたごはんさんをむ~しゃむ~しゃする。 カニはれいむの好物だった。ここでも取れるといいのだが、未だかつてこの地でカニを目撃していなかった。もみじをはじめ、他のゆっくり達に聞いてみたこともあったが、どうやらこの群れでは水にすむ「ごはんさん」は集めていないらしい。海を知っている個体もいるが、遠くから眺める以上のことをしたことのある個体すらいなかった。 「ゆ?」 ふと、まりさは尿意を催した。 「まりさはちょっとしーしーしてくるよ! よーふくさんをぬぎぬぎして、まりさはくりすたるがいざーよりも清らかなしーしーをするよ! えヴぃあんもびっくりだよ!」 パンツならぬ、金地に黒文字で「全国制覇」と書かれた洋服をぷりんっと脱ぎ、まりさは巣の隅にある砂を敷き詰めた場所、トイレでじょぼじょぼじょろりんと放尿した。甘い臭いが辺りにぷわんと漂う。 どうやったらカニを手に入れられるだろう、そもそも手に入れられるのだろうか? ふとまりさは放尿後の生暖かい法悦に浸りながら思考を巡らす。 そう言えば、この地に海はあるのだろうか? いや、そもそも自分たちはここに…… 前述したように、この群れは林の中に住んでおり、この林は人間の街から少し離れた低い小さな山にある。南の島から来たまりさとれいむは、この街にフェリーに乗ってやって来た。この街は海に面しており、フェリーなどが入港する港のほか、小さな漁港も複数存在していた。 まりさは来る日も来る日も、鼻を効かせ、波の音に注意し、海への道を探った。そしてある日、とうとう海に出ることに成功した。そこは、釣り客以外に使われなくなって久しい、廃港だった。 「ま、まりさ? 一体どこに行こうっていうんですか? ゆっくり教えてください!」 早朝と呼ばれる時間帯が過ぎ、太陽がしっかりとその光を大地に向けて照射し始めている。まだどことなく、ひんやりとした日の出前の残り香が漂う中、まりさはとある場所へ向かって跳ねていた。意気揚々と跳ねていくまりさの後を、もみじの他、群れの主だったメンバーがついていく。そこは群れの行動範囲の中でも、特別食糧が豊富なわけでもないため、滅多に来ることないエリアだった。 「まりさはもみじに、みんなにゆっくりできるごはんさんを紹介するよ!」 この南の島から来たまりさは、特に狩りがうまいわけでも、何かを作ることに長けているわけでもない。ましてや、生えてる植物も、すんでる虫も、空の色も、風の臭いも違う、この異郷の地では、ネイティブのゆっくりたちの狩りに敵うわけがなかった。 しかし、そんなまりさも一つ、ここにいる誰よりも優れていることがあった。 南の島で馴染み深い、海での狩りである。 「こっちだよ! 海さんが低くなっているうちに、ゆっくりしないでこっちに来てね!」 まりさは廃港のひび割れたアスファルトの上をぽよんぽよんと跳ねて行く。それに戸惑いながらももみじ達が続く。まりさが目指しているのは浮き桟橋だった。浮き桟橋は小型船舶への乗り降りのための桟橋であり、その名の通り浮力でもって海面に浮いていた。そのため、潮の満ち引きに伴って、浮き桟橋の位置も上下するのだ。 まりさは、かつて両親や周りの大人達から潮と月の関係を教え込まれていた。お月様が真ん丸いとき、お月様がいなくなちゃったときは海さんが低くなる。ただし、その時間や海さんがどれくらい逃げるかはちょっとずつ変化していくということを。 これはかつて、海に近い場所に巣を構えていた群れの夜番、夜にすかーれっと種などの襲撃を警戒して見張りを行うゆっくりたちが発見したことだとされていた。もっともこの知識を身につけられるほどのおつむを持ったゆっくりは全体の二割にも満たず、その半分以上は、お月様がまんまるのときと、いないときの翌日、海を見に行くとごはんさんがとれるかも、くらいにしか把握していなかった。おまけに、新月と曇りで月が見えない状態を区別できない個体も珍しくはなかった。 このまりさも新月と曇りの区別がついていなかった。だから、満月にだけ注意を払っていた。月がまんまるに近づくと、毎日のように時間を割いては海を見ていた。そして、しっかりと潮が引く日を見定めていたのである。 「ここだよ! 落ちないようにゆっくりこっちに来てね!」 まりさは浮き桟橋へと続く、階段へと到達した。そっと下にある海面をうかがう。浮き桟橋の両側面のうち片方は海へ、もう片方は垂直に切り立ったコンクリート岸へ面している。このコンクリート壁は様々な付着生物によってびっしりと覆われていた。カキもイガイもフジツボも、人の手の入らないこの廃港ではびっくりするほど大きく成長している。これこそがまりさの求めていたものだった。 まりさは意を決すると、慎重に階段を降りていく。 「わふっ!? ま、まりさ、ここを降りていくのですか!? 危ないですよ!?」 潮が引き、海面が低下しているので、桟橋は低い位置にある。そしてそれは、桟橋に続く階段(桟橋に付属して設置されている金属製の階段であるため、その位置も海面に左右ならぬ上下される)が急勾配になることも意味していた。その上、この階段は人間のための階段である。例え、階段から落ちても桟橋の上に落ちるような設計になっていたが、そこはゆっくりである。ボールのように弾めば海、弾まなければべちゃりとつぶれる危険性があった。 「危険の無い狩りなんてどこにもないよ! 階段さんを飛べないゆっくりは上で待っていてね! おうちで家族が待ってるよ、無理はしないでね!」 そう注意を喚起しながらも、まりさはぽんぽんと階段を降り、浮き桟橋へと降り立った。浮き桟橋と壁面の間にはスペースがある、いやあったのだが、今ではイガイとカキの塊が発達したことで、ゆっくりが転落してしまうような空間はなくなっていた。 「まりさはゆっくり貝さんを採るよ!」 まりさは帽子の中から、使い慣れた道具、南の島で暮らしていた頃に拾ったなんだか分からない金属棒を取り出すと、それでイガイの貝殻を固定している足糸をぶちぶちと引き裂いていった。貝類の足糸は弾性に富み、ゆっくりの力では厄介な相手だが、まりさは金属棒を巧みに操って丁寧に糸を切り、抉り取るようにして塊からイガイを数個むしりとった。 「ゆゆ~ん! 久しぶりの海の幸だよ!」 そして、金属棒で貝殻を叩き割り、中身をほじくるようにして口に運ぶ。 「うっめ! これめっちゃうっめ!」 この季節のイガイは、産卵のために生殖巣が発達し、栄養も豊富だった。塩味はゆっくりにとって、決して優しい味ではなかったが、海の近くでの暮らしを代々営んできたまりさには気にならなかった。 「くぅぅぅぅっ! 久々の味だよぉぉぉぉっ! まりさの口の中で、海の女神様が下着をちらつかせてるよぉぉぉぉっ!」 まりさはなにやら訳の分からないことも叫びながら、涙を流し、久々の海の味に歓喜した。 「ゆゆ……あの黒いのはごはんさんなの?」 「ちぇんは食べたこと無いんだねー、分からないよー……」 「でも、あのまりさはすごくゆっくりしているよ!」 群れのゆっくりたちは初めて見る「ごはんさん」と、海に近づくこと、落ちたらゆっくりできなさそうな階段を降りていかなければいけないことに躊躇した。そのとき、もみじが口を開いた。 「ゆっくり聞いてくださいね……実を言うとまだまだ冬を越すためのごはんさんが足りません。物知りの長老さんによれば、どんぐりさんが少ないそうです……」 どんぐりをはじめ、堅果というのは毎年の生産量の変動が大きく、それによって、熊などの冬眠の成功率や栄養状態、人里への侵入頻度が決定されるとも言われている。 ゆっくり達は知らなかったが、今年は堅果の生産量が例年に比べてやや少なかったのだ。そのため、群れの食糧備蓄は、量的な面でまだまだ不安を残していた。 「ですから、食べれるものはなんでも試してみるべきだと思うのです……」 ゆっくりの冬眠の仕方は大きく分けて二種類とされている。冬が終わるまでずっと眠っているか、時折目覚めて食糧を摂取するか、である。他に凍ったまま冬をやり過ごす場合や、眠らずに冬を越す場合もあるというが、前者は冬眠と言っていいものかまだはっきりしておらず、後者は冬篭りとでも言うべきであろう。 この土地が、南から来る暖流の残滓に洗われているせいであろうか、ここの野生ゆっくりは時折目が覚めて食糧を摂取する方の冬眠を行っていた。そのため、冬の到来前に肥えておくこと、冬眠中の食糧を確保することの二点に注意を払わなければならなかった。 「れいむは珍しいごはんさんを食べないでこうかいっするよりも、食べてこうかいっする方を選ぶよ!」 「わかったよみょん! みょんは見慣れないごはんさんでも平気で食っちまうんだみょん!」 意を決した群れのゆっくり達は、次々と階段を降りていく。 「ゆゆぅ……」 だが、一匹の小さなありすが階段を降りることを躊躇していた。このありすはこの群れで生まれ育った個体である。まだ成体になったばかりで、体は小さく、この階段を降りたら戻ってこれないような気がしていたのだ。 「で、で、でもありしゅは……ありしゅは美味しいごはんさんをおなかいっぱい詰め込んで……」 小さなありすは顔を赤らめた。 「このありしゅには夢があるわ!」 小さなありすは勇気を出して跳ねた。階段を降りるためにだ。このありすの夢とは、世界中の美ゆっくりとすっきりすることだった。未だかつてもてたことはなかったが、成長すれば美ゆっくりになってもてまくる予定なのだ。世界中の美ゆっくりがありすのぺにぺにを待っているはずなのだ。 ぽふんと、無事、最初の一歩の着地に成功する。 「この一歩はちっちゃな一歩だけど! ありしゅにとっては夢のはじまりの偉大な一歩なのよー!」 そして二歩目を跳ねる。 「ゆぶっ!?」 滑った。 「おちょらを飛んでるみたぁぁぁびぶっ!!」 そして階段でバウンドした。 「ありじゅの! しらゆぎよりもぎれいな歯がばっぶっ!!?」 もういっちょバウンドした。 「ゆっぎゃあああ!! ありじゅのおべべ!? おべべがああああっ!!? ゆびゃっ!」 そして海へと消えた。小さなありすの夢は、冒頭にNGのみ撮影して終わってしまった。他のゆっくりは、南の島から来たまりさから食糧の取り方、食べ方の指導を受けていて、小さなありすの落下には気がつかなかった。もみじだけは、物音に気がつき周囲を見渡したが、波紋しか見つけられなかった。 「ここにあるのは、黒い貝さんと変な形の貝さんだよ! 昔、人間さんからいろいろ教えてもらったぱちゅりーが、イガイさんとカキさんって言うんだって教えてくれたよ!」 まりさは昔、自分が両親や周りのゆっくりから教えてもらったことを皆に一生懸命教えた。 岸壁からゆっくりの力でも取れそうな貝の大きさや選び方、貝の取り方、そして割り方。カニもいるにはいたが、残念ながらまりさ達の手、ならぬ舌の届く範囲にはいなかったので諦めざるを得なかった。 「ゆぁぁぁぁん! 口の中にうまみさんが広がるよ!!」 「ゆぎぃぃぃっ! これはしょっぱくてゆっくりしてないよっ!」 初めて食べる貝類の感想はそれぞれだった。だが、食べられないほどの味ではない、という感じが大方であった。 「もみじはどう? ゆっくりできる?」 まりさはもみじにも味を尋ねてみた。 「む~しゃむ~しゃ……わふふ……ちょっとしょっぱいような……ゆっくりできるとは思いますよ、ゆっくりありがとう、まりさ!」 「ゆゆ? どういたしましてだよ!」 まりさは複雑な笑みを浮かべた。本当は美味しい、こんなの食べたこと無いと喜んで欲しかったのだが、住んでる場所、今まで食べてきたものが違う以上そうもいかないのだろう。 まりさはその他、保存食として、水洗いした海藻を乾燥させて保存できないかを試してみることにし、その日は巣へと帰って行った。 「ゆゆ!? まりさ、愛しのれいむのために海のごはんさん取って来てくれたんだね! れいむかんっどうっだよ!」 れいむは久しぶりの海の味を心から喜び、そしてゆっくりしてくれた。 「む~しゃむ~しゃ……やっぱりまりさはとってもゆっくりしてるよ! くっちゃくっちゃ……れいむは……んぐんぐ……しあわせものだよ!……げっぷ!」 「ゆぅ~ん、れいむは調子がいいんだから……」 まりさは頬を緩めた。 れいむはその時の機嫌によって、同じ行動に対しても罵倒したり、賞賛したりする。もちろん、感情がある以上、態度や行動といったものはある程度の振幅をもって展開されるものだが、れいむの場合、それが理不尽なくらい激しいことがあるのだ。 それは時折、ゆっくりできないゆっくりと見なされてしまうこともあるが、そこはまりさには、ずっとゆっくりしようと決めた段階で折込済みだった。 いつもゆっくりできないのはイヤだが、たまにゆっくりできないくらい我慢できる。れいむは子ゆっくりの世話や、おうちの掃除はしっかりするし、狩りも一応できる。 自分の感情の上下さえ抑えられれば、何が起きても平穏な生活ができる。まりさはずっとそうやって生きてきたのだった。れいむが罵声をばら撒き始めたら、やり過ごし、時間の経過を待てば良いのだ。 「れいむ、今日は海に行ってきてね……」 その日、まりさはれいむとここの冷たくて灰色の海について語らいあった。 つづく 作:神奈子さまの一信徒
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天使の剣~再誕の救世主伝説~ その2 天使が天使に弓を引く! 救いは誰の手に! ←その1 その3→ 天使の剣~再誕の救世主伝説~ その2 天使が天使に弓を引く! 救いは誰の手に! [#vbe7322b] 戦えバンノール! 相手が何であろうとも! [#k0ccdebe] 救いの道は一つでいい! 天使と人間の戦いが今始まる![#k0ccdebe] カザード対バンノール! 勝利の果実は誰の手に![#k0ccdebe] 次回予告 [#k71d1d4a] 戦えバンノール! 相手が何であろうとも! #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (gotisousama.jpg) で、これがカザード戦の戦績である。 トレブが一体来るには来たが、護衛は武器無し斧兵一体だけ。もちろん銅持ち斧兵で護衛ごと粉砕している。一人勝率70%オーバーでしくじって殉職したが。 後続が来るかとも思ったが、侵略部隊は防御度75%の丘都市に吶喊。その結果がご覧の有様だよ! 以後カザードは終戦まで攻めてくる事は無かった。一体何をしたかったのだろう。やはり部隊に払う給料が勿体なかったのだろうか、カザードだし。 #ref error :ご指定のページがありません。ページ名を確認して再度指定してください。 #ref error :ご指定のページがありません。ページ名を確認して再度指定してください。 なお同時期に鷹を飛ばしてこの二人と接触している。 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (mizurakutesuimasen.jpg) この内シェルバは出会った直後にも関わらず我々に便乗宣戦を仕掛け、 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (akuotisyota.jpg) カーディスは出会った時点で既に悪墜ちなされていた。何という世紀末大陸。 さてカザード戦もあっさり終わり、これでまた内政が出来ると思ったその直後。 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (yattekuretanou.jpg) 182T、シェアイムに宣戦布告される。 シェルバ共々キルモフに改宗し中立属性になっていたので、すぐに敵視される事は無いと思っていたのだが…やはりシェアイムはシェアイムか。 ただこれも便乗宣戦に近かったようで、寄越した戦力は弓騎兵3、4隊と火葬のゾンビ2、3隊、更にカタパルトがいくつかといった所だった。 …しかしこちらは暗殺者も魔術師も長弓兵も作れない。出来る事といえば弓兵の量産くらいである。 前線の都市でひたすら弓兵を作ってはいるが、カザードと同時侵攻されれば流石に支えきれない。 なのでさっさとカザードを和平を結びたい、と思っていた所、 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (kawaisounadwarf.jpg) 190T、ファー様の首を締め上げて詫びの印を巻き上げる事に成功。もちろん断る理由もないのでここで停戦する。これでまた一歩文明国に近づいた。 どうやらエレバスの和平交渉では国の広さか都市の数、あるいは人口で和平の条件が決まるようである。 こちらが小国だと、AIは主力をずたずたにして数都市を占領してやっても「都市と技術を寄越したら停戦してやる」とやたら強気に出るのだが、 勢力が相手を上回り始めるとこの通り。なのでこちらから戦争をする時は相手を徹底的に叩き潰せるだけの戦力を揃えてからにした方がいいだろう。 その後首都やヴァルスの防衛隊を前線に回しつつ、部隊を小分けにしてくるシェアイムを何とか撃退し続けていく。 すると、意外な所から活路が開けてきた。 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (ataittarayumisine.jpg) 203T、シェルバが弓師を持っている事が判明。 すぐさま向こうの要求通り畜産を放出して和平し、更にその席で弓師を引き出した。 ここで一旦技術研究を止めて金銭を貯め、前線都市に駐留している弓兵を長弓兵にアップグレード。これで弓騎兵は問題なく処理できるようになった。 またこの頃誕生していたボンブールも前線に回し、更にその防備を磐石なものとする。 天界が後一ターンで創始できたがこれはもうしくじってもいいやと判断していた。 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (manaoisiidesu.jpg) 204T、蛮族都市がバンノールに転向。マナが欲しいのでそのまま使う事にする。 またその近くに見える聖職者でネクロノミコンも作成した。これで水のマナが手に入ったが、エーテルの知識を開発出来るのはそのもう少し後になった。 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (korehahidoi.jpg) 206T、その蛮族都市で天界の秩序が創始される。 …創始されたのは嬉しいが、何でよりによってそんな所で。このせいで天界の布教が大分遅れる事になってしまった。 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (yattoowatta.jpg) そして212T、やっとシェアイムとの和平に成功。出した対価は深海と緑葉だった。 これで、やっとバンノールに平穏が戻った事になる。 正直カザードとシェアイムがちゃんとした戦術を組んできたら詰んでいただろう。やはり頼るべきは有能な味方以上に無能な敵である。 救いの道は一つでいい! 天使と人間の戦いが今始まる! #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (nanntekotta.jpg) 217T、嫌なニュースが舞い込んできた。 長弓兵を作れないカザードを最初の餌にするつもりだったので、この状態が続くと困った事になる。 カラビムを食べても良かったのだがグリゴリとも国境を接する事になるしなぁ…と思ったりした、その4T後。 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (AIhayokuwakaran.jpg) その心配はあっと言う間に杞憂となってしまった。一体何をしたかったんだ此奴は。 ともあれこれでしばらく西の心配はしなくてもいい。ついでにカラビム首都を落としてくれればヴァルスとテン(rも有効に使えるというものだ。 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (ironktkr.jpg) 219Tには鉱山も完成。 今回は絶対にカザードには渡せない理由があったので、これでやっと一息付く事が出来た。 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (mammothawarenayatu.jpg) その理由がこの画像に示されている。 勇士がいるという事は鉄器が開発出来ている、にも関わらず奴等は武器を装備していない、これが意味することは一つ。 カザードには銅も鉄も存在していなかったのである。国土の狭さがここで決定的な仇となった訳だ。 もうすぐ魔術の研究も終わる、その後は火球と鉄持ち長弓兵で一方的に蹂躙してやるぜフハハハハ! …と考えているところに、 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (mudamudamudamuda.jpg) 226T、微妙なタイミングで向こうから仕掛けてきた。 侵入してきた戦力は暗殺者とトレブのスタックという正直何がやりたいのかよく分からない、その上バンノールとの相性が最悪なものだったので問題なく撃滅。 さて魔術師は間に合わないからカタパでもいいや、破壊して蹂躙して、殲滅してやると思っていたその次の瞬間、 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (nann-dato.jpg) 227T、バンノールの目の前にマーキュリアンが現れてしまった。 やけっぱちの宣戦かと思いきやとんでもない隠し玉を用意してくれたものである。 そして更に次のターン。 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (uso-daro.jpg) 今度はグリゴリがバンノールに宣戦を布告。 カザードを一方的に消毒できると思っていたら唐突に三大天使最強決定戦が開催される事になってしまった。 この頃シェルバもカラビムに宣戦し、またカザードもマーキュリアンのせいでカラビムとハイボレムに宣戦を布告させられている。 結果、エレバスは情報画面を用意できなかった事が残念なくらいの情熱大陸となった。 この混沌とした戦乱に飲み込まれなかったのはたまたま緑葉に改宗していたカーディスだけである。 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (iranaikozyanaiyo.jpg) 235T、サバシエルにとってはほぼ全く存在意義のない指揮官を墓地に捧げて黄金期の魔法を発動。 後で聖戦を発動する時の為にとっておくのも手だったが、カザードがシェアイムの属国になる可能性を排除できない以上、今は一刻も早くカザードを攻略せねばならない。 ここがバンノールにとっての正念場となろう。 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (konovampiredamedayo.jpg) 236T、カラビムが何故か一族に降伏する。彼らは今回も主役になれなかったようだ。 これでシェアイムの手が空いてしまい、ますます時間がなくなった。 ここからは時間との勝負だ。 カザード対バンノール! 勝利の果実は誰の手に! #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (sasuganoukin.jpg) 237T、バンノールを散々文化で苦しめていたカラビムの首都がマーキュリアンによって陥落。 この後、この都市の支配者はマーキュリアン→一族→シェアイム→カラビム→カザードと目まぐるしく変わる事になる。 奪えてしまえば後が楽だが、その余裕があるか否か… #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (heisikawaisoudesu.jpg) 241T、グリゴリのスタックが領内に到着。何故か此奴等も銅を持っていなかった。グリゴリは無駄に国土が広いのに… ともあれ鉄持ち長弓兵を主力とするバンノールがこんな連中に負けるはずもなく、次のターンには1人残らず殲滅する事に成功。 やはりユニットに機動力を付けておくと何かと役に立つなぁ。 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (keikentioisiidesu.jpg) 243T、はした金をむしり取って講和。なおグリゴリ軍を皆殺しにした対カザード侵攻軍が画像の裏に見えている。 カシエルさん、あなたは人間を犬死にさせるキャラじゃなかったはずですが…まぁAIなのでしょうがない。 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (noukinkokonikiwamaru.jpg) 245T、例によって単独で突っ込んできたバシウムの処理に成功。この長弓兵は50近い経験値を獲得した。 三大天使最強決定戦は何とも締まらない形で終わることになりそうだ。 さて、目の前にはマーキュリアンの都市があるが…ここを守るは鉄持ちの天使。長弓兵にはいささか荷が重い。 しかしカザードの都市を守るは投石兵と武器無し勇士のみ。しかも数も少ないときている。 …よし、マーキュリアンは後にしよう。どうせ本隊は魔王様のとこに行くだろうし。 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (hyahhaaa.jpg) 253T、そんな訳で先ずはシェアイムとの国境にある都市リィロッドを占拠。 天空の聖都でもある小屋都市が手に入った。やったね! そしてこのターン、衝撃の事実が発覚する。 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (koituwomitekure.jpg) なんとカザードの首都は砂漠の上に建っていた。 何という僥倖、これを活かさない手はない! …しかし戦闘力16の御使いも確認されている。 現在のバンノールには御使いに対抗できるユニットは存在しない。よって奴等が突っ込んでくる前に勝負を決めるしかない。 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (senseisugoidesu.jpg) 260T、攻撃部隊がカザードの首都に肉薄。数は少ないが相手もこんなものなので問題は無い。 まだ防御度が100%以上残っているのにこれだけの勝率を見せるボンブールが実に頼もしい。これなら確実にこの都市を落とせよう。 あ、でもその前に。 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (umaiumasugiru.jpg) 262T、ヴァルス守備隊を差し向けカザードに支配されていたプレスプルを横取りすることに成功。 カザードは二度も我々に棚ぼたを寄越してくれた事になる。次は礼の火球を更に増やさねばなるまい。 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (masanikamitosi.jpg) そして264T、何とかカザックを占拠。 定住技師2人、予言者1人、ハンマーズ、ティターン、九人集ギルド、そして30G以上というとんでもない収入を生み出すボンブールの銘板。 この素晴らしい都市が遂にバンノールのものになったっ! #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (dottigabanzokuyara.jpg) だがこちらの戦力も既に限界。なんせカザックに入城できるのが長弓兵とカタパルト一つづつだけという状況。御使いもすぐ目の前に迫っている。 そこで金を多く持っていたバシウムと交渉を開始する。幸い、奪ったばかりのカザックを要求されることも無かった。 天使が天使に邪悪への道を教わると言うのも変な話だなと思いつつ、一旦和平を結ぶ。 …もう魔術、宗教法の研究は終わっている。鉄器も10T後には使えるようになる。 後は止めを刺してやるだけ。カンドロスの運命は今回も悲惨であった。 次回予告 遂に拝金主義のドワぁーフどもを打ち倒したバァンノール!! だがぁっ!!、エレバスにはまぁだ圧政に苦しむ人々がいるぅっ!! 次回「天使の剣」、「我ら無敵のバンノール! 汚物は消毒だ!」 #ref error :ご指定のページがありません。ページ名を確認して再度指定してください。 「天使の掟は私が守る」 ←その1 その3→ 法で世界を統べると言いながら、やっていることは蛮族のそれに近いのがなんとも -- 筆者 というかもう汚物は消毒 -- ↑(途中で送信した)というかもう汚物は消毒モードになってるのがなんともはや。 -- いつものことながら御使いは反則だと思うんだ -- ほとんど内政する暇なさそうな情熱大陸ですな。まさにモヒカンの群れが押し寄せてくる展開。 -- 名前
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邪悪なるゴーレム軍団 ミッション「移動魔城を爆破せよ!」 プレイ方法ラウンド進行ルールを利用。各PCが1回ずつ行動し、全員が【行動済】となった時点で1ラウンドが経過する。行動順は任意とする。 スタートは「No.1」、ゴールは「No.9」である。 このミッションにおける1ラウンドは『30分程度』とする。 ラウンド終了時に、消耗カウンターが+1される。 解説水色矢印は通行可能なことを示す。 イベントにより強制で移動が停止する可能性がある。 勝利条件“移動魔城”の『自爆フラグ』を建てた後でゴールへ到達すると勝利となる。 PC全員は「消耗表:体力」で1回分消耗する。消耗カウンターを上限5点で出目に足すこと。消耗カウンターが6点以上の場合、PC全員は「消耗表:気力」で1回分消耗する。消耗カウンターから5を引いた値を出目に足すこと。 敗北条件『自爆フラグ』を建てずにゴールへ到達するか、5ラウンド目が終了すると敗北となる。 マーカーを即座にゴールに動かし、勝利した場合と同様の消耗処理を行う。 加えて、全ての消耗品を失う。 シナリオ動作 移動する 分類シナリオ動作 タイミングメインプロセス 判定基本(耐久or知覚/10) 効果マーカーを1マス移動させても良い。 [自身:魔法学者、将軍、設計士] この行動の判定に+2する [達成値13] さらにマーカーを1マス移動させても良い [達成値17] さらにマーカーを1マス移動させても良い 行動補助 分類シナリオ動作 タイミングメインプロセス 判定基本(操作or解析/7) 効果次に誰かが行う「行動補助『以外』のシナリオ動作」の判定に+1Dするこの効果は累積する [自身:メイド、斥候、エルダーメイド] この行動の判定に+2する 周囲探索 分類シナリオ動作 タイミングメインプロセス 判定基本(知覚or知識/13) 効果現在いるマスを探索する。判定に成功すると、何か見つかる“かも”しれません。 [自身:魔具工匠、刻印術師、罠師] この行動の判定に+2する [判定失敗] 消耗カウンター+1点 エネミー“G”の恐怖 ミッション「“G”討伐任務」 プレイ方法ラウンド進行ルールを利用。各PCが1回ずつ行動し、全員が【行動済】となった時点で1ラウンドが経過する。行動順は任意とする。 スタートは「No.1」、ゴールは「No.9」である。 このミッションにおける1ラウンドは『20分程度』とする。 ラウンド終了時に、消耗カウンターが+1される。 解説水色矢印は通行可能なことを示す。 イベントにより強制で移動が停止する可能性がある。 勝利条件ゴールへ到達すると勝利となる。 PC全員は「消耗表:体力」と「消耗表:気力」で1回分ずつ消耗する。それぞれ消耗カウンターの半分を出目に足すこと消耗カウンターが奇数の場合、余り分は体力側に加算される 敗北条件消耗カウンターが10になった状態でラウンド終了すると敗北となる。 マーカーを即座にゴールに動かし、勝利した場合と同様の消耗処理を行う。 加えて、全ての消耗品を失う。 シナリオ動作 死地吶喊 分類シナリオ動作 タイミングメインプロセス 判定基本(耐久or知覚/10) 効果Gの群に突っ込んで消耗カウンター+1点。マーカーを1マス移動させても良い。 [自身:勇者、生還者、エルダーメイド] この行動の判定に+2する [自身:メイド、アイドル、薔薇園の姫君] この行動の判定に-2する [自身:《絶望の聖戦士》] 因果力が0点なら、この行動の判定に+2する。ただし人間性を20点失う(フレーバー) [達成値14] 消耗カウンターの加算を無しとする。 [達成値18] さらにマーカーを1マス移動させても良い。 [判定失敗] PT全員が「消耗表:物品」を1回ロール “G”排除 分類シナリオ動作 タイミングメインプロセス 判定基本(操作or知識/8) 効果Gを寄せ付けなくすることで、次に誰かが行う「“G”排除『以外』のシナリオ動作」の判定に+1Dするこの効果は累積する [自身:魔王、勇者、エルダーメイド、《殺意の霧衣》] この行動の判定に+2する [自身:メイド、アイドル、娼姫] この行動の判定に-2する [判定失敗] 消耗カウンター+1点 この状況で探索かよ! 分類シナリオ動作 タイミングメインプロセス 判定基本(知覚or解析/13) 効果消耗カウンター+1点。現在いるマスを探索する。判定に成功すると、何か見つかる“かも”しれません。 [自身:魔王、食闘士、料理人、《精神的超人》] この行動の判定に+2する [判定失敗] 消耗カウンターを追加で+1点 草原に舞う毒針 ミッション「草原・DE・モンスター退治」 プレイ方法ラウンド進行ルールを利用。各PCが1回ずつ行動し、全員が【行動済】となった時点で1ラウンドが経過する。行動順は『任意』とする スタートは「No.1 草原」、ゴールは「No.8 牧草地」である このミッションにおける1ラウンドは『30分』とする 解説水色矢印は通行可能なことを示す。 マスの色は、そのマスがどんな地形かをイメージしやすい様に塗っている(草原なら明るい緑、など) 勝利条件4ラウンド以内にゴールへ到達する。 PC全員は「消耗表:体力」で1回分消耗する。消耗カウンターを出目に足すこと(上限5点) 消耗カウンターが5を上回る場合、「消耗表:気力」で1回分消耗する。5を上回った分を出目に足すこと 敗北条件5ラウンド経過しても勝利条件が満たされない場合、敗北となる。マーカーを即座にゴールに動かし、勝利した場合と同様の消耗処理を行う 加えて「消耗表:物品」で1回分消耗する。消耗カウンターは乗らない。 シナリオ動作 移動する 分類シナリオ動作 タイミングメインプロセス 判定基本(耐久or知覚/9) 効果マーカーを1マス移動させても良い。 [自身:狩人、探検家、辺境巡視] この行動の判定に+2する [達成値13] さらにマーカーを1マス移動させても良い [達成値17] さらにマーカーを1マス移動させても良い 偵察する 分類シナリオ動作 タイミングメインプロセス 判定基本(運動or解析/7) 効果次に誰かが行う「移動する」の判定に+1Dするこの効果は累積する [自身:斥候、追跡者、占い師] この行動の判定に+2する 休憩する 分類シナリオ動作 タイミングメインプロセス 判定基本(操作or知識/10) 制限シナリオ3回 効果パーティー全員の消耗カウンターを1つ取り除く [自身:戦司祭、メイド、祈り手] この行動の判定に+2する 宝箱の鍵を開ける 分類シナリオ動作 タイミングメインプロセス 判定本文 制限シナリオ1回。No.3のマスでのみ宣言可能 効果あなたは「解除難易度:10」の《プロップ解除》を行う。この判定に成功した場合、パーティ全員は「財宝表:換金アイテム」を1回ずつ振る。 [判定失敗] この行動の回数は消費されない。 眠れる森の蜘蛛神 ミッション「冒険者捜索任務」 プレイ方法ラウンド進行ルールを利用。各PCが1回ずつ行動し、全員が【行動済】となった時点で1ラウンドが経過する。行動順は任意とする スタートは「No.1 断絶の境界」、ゴールは「No.11 深き泉」である このミッションにおける1ラウンドは『1時間』とする 解説水色矢印は通行可能なことを示す。 イベントにより強制で移動が停止する可能性があります。 勝利条件5ラウンド以内にゴールへ到達する。 PC全員は「消耗表:体力」で1回分消耗する。消耗カウンターを出目に足すこと 消耗カウンターが5を上回る場合、「消耗表:気力」で1回分消耗する。5を上回った分を出目に足すこと 敗北条件6ラウンド経過しても勝利条件が満たされない場合、敗北となる。マーカーを即座にゴールに動かし、勝利した場合と同様の消耗処理を行う 加えて「消耗表:物品」で1回分消耗する。消耗カウンターは乗らない。 シナリオ動作 移動する 分類シナリオ動作 タイミングメインプロセス 判定基本(耐久or知覚/9) 効果マーカーを1マス移動させても良い。 [自身:狩人、地図屋、辺境巡視] この行動の判定に+2する [達成値13] さらにマーカーを1マス移動させても良い [達成値17] さらにマーカーを1マス移動させても良い 偵察する 分類シナリオ動作 タイミングメインプロセス 判定基本(運動or解析/7) 効果次に誰かが行う「移動する」の判定に+1Dするこの効果は累積する [自身:斥候、追跡者、占い師] この行動の判定に+2する 探索する 分類シナリオ動作 タイミングメインプロセス 判定基本(運動or知覚/9) 効果現在いるマスを探索する。判定に成功すると、何か見つかる“かも”しれません。 判定に失敗すると消耗カウンター+1 [自身:採取人、探検家、密偵] この行動の判定に+2する 【未行動】のキャラクターが補助を宣言するごとに判定に+2できる。補助を宣言したキャラクターは【行動済】になる 休憩する 分類シナリオ動作 タイミングメインプロセス 判定基本(操作or知識/10) 制限GMが「休憩可能」と判断した場所でのみ宣言可能。 シナリオ3回。 効果パーティー全員の消耗カウンターを1つ取り除く [自身:戦司祭、メイド、祈り手] この行動の判定に+2する ゴブリンフォート・ブレイカーズ ミッション「ゴブリン撃滅作戦」 プレイ方法ラウンド進行ルールを利用。各PCが1回ずつ行動し、全員が【行動済】となった時点で1ラウンドが経過する。行動順は任意とする スタートは「No.2 櫓門」、ゴールは「No.10 司令部」である このミッションにおける1ラウンドは『30分』とする 解説水色矢印は通行可能なことを示す。 ゴブリン達が砦のあちこちに潜んでいる。ゴブリンの潜むマスを通過した場合、消耗カウンターが増加するので注意 勝利条件5ラウンド以内にゴールへ到達する。 PC全員は「消耗表:体力」で1回分消耗する。消耗カウンターを出目に足すこと(上限5点) 消耗カウンターが5を上回る場合、「消耗表:気力」で1回分消耗する。5を上回った分を出目に足すこと 敗北条件6ラウンド経過しても勝利条件が満たされない場合、敗北となる。マーカーを即座にゴールに動かし、勝利した場合と同様の消耗処理を行う 加えて「消耗表:物品」で1回分消耗する。消耗カウンターは乗らない。 シナリオ動作 移動する 分類シナリオ動作 タイミングメインプロセス 判定基本(耐久or知覚/9) 効果マーカーを1マス移動させても良い。 [自身:指揮官、探検家、辺境巡視] この行動の判定に+2する [達成値13] さらにマーカーを1マス移動させても良い [達成値17] さらにマーカーを1マス移動させても良い 偵察する 分類シナリオ動作 タイミングメインプロセス 判定基本(運動or解析/7) 効果次に誰かが行う「移動する」の判定に+1Dするこの効果は累積する [自身:斥候、追跡者、占い師] この行動の判定に+2する 掃討する 分類シナリオ動作 タイミングメインプロセス 判定基本(運動or知覚/9) 効果現在いるマスを探索する。消耗カウンター+1 判定に成功すると、現在いるマスにゴブリンが潜んでいた場合、これを掃討する。消耗カウンター+1 [自身:将軍、騎士、傭兵] この行動の判定に+2する [達成値13] 探索による消耗カウンターの増加が無くなる 【未行動】のキャラクターが補助を宣言するごとに判定に+2できる。補助を宣言したキャラクターは【行動済】になる 休憩する 分類シナリオ動作 タイミングメインプロセス 判定基本(操作or知識/10) 制限「No.6 医療施設」でのみ宣言可能 バッドイベントが起きる可能性あり、詳細不明。“ああっと”。 効果パーティー全員の消耗カウンターを1つ取り除く [自身:戦司祭、メイド、祈り手] この行動の判定に+2する 青銅の戦軍 ミッション「王を討伐する」 プレイ方法ラウンド進行ルールを利用。各PCが1回ずつ行動し、全員が【行動済】となった時点で1ラウンドが経過する。行動順は任意とする スタートは「No.1 城門」、ゴールは「No.12 王無き玉座」である このミッションにおける1ラウンドは1時間とする 解説灰背景のマスは1階である。オレンジ背景のマスは2階である。 水色矢印は通行可能なことを示す。 赤色矢印は“地図上は通行可能になっている”ことを示す。実際どうなっているかは行かないとわからない。 勝利条件“特定の条件”を満たした上で、6ラウンド以内にゴールへ到達する。条件の詳細は秘密 PC全員は「消耗表:体力」で1回分消耗する。消耗カウンターを出目に足すこと 敗北条件6ラウンド経過しても勝利条件が満たされない場合、敗北となる。マーカーを即座にゴールに動かし、勝利した場合と同様の消耗処理を行う 加えて「消耗表:物品」で1回分消耗する。消耗カウンターは乗らない。 シナリオ動作 移動する 分類シナリオ動作 タイミングメインプロセス 判定基本(耐久or知覚/9) 効果マーカーを1マス移動させても良い。 [自身:探検家、地図屋、騎士] この行動の判定に+2する [達成値13] さらにマーカーを1マス移動させても良い [達成値17] さらにマーカーを1マス移動させても良い 偵察する 分類シナリオ動作 タイミングメインプロセス 判定基本(運動or解析/7) 効果次に誰かが行う「移動する」の判定に+1Dするこの効果は累積する [自身:斥候、追跡者、占い師] この行動の判定に+2する 遺跡を荒らす 分類シナリオ動作 タイミングメインプロセス 判定基本(知覚or知識/8) 制限マーカーが黄色いマークの付いた場所に居る場合のみ使用可能 効果現在いる区域を荒らして財宝を探す。成功したら1D6の“発見物ロール”を行う [自身:怪盗、密偵、魔法学者] この行動の判定に+2する 【未行動】のキャラクターが補助を宣言するごとに判定に+2できる。補助を宣言したキャラクターは【行動済】になる 体力を回復する 分類シナリオ動作 タイミングメインプロセス 判定基本(操作or知識/11) 制限シナリオ3回判定失敗も回数に数える点に注意 効果パーティー全員の消耗カウンターを1つ取り除く [自身:戦司祭、メイド、祈り手] この行動の判定に+2する 地下墓地の怪異 ミッション「アンデッドを掃討せよ」 プレイ方法ラウンド進行ルールを利用。各PCが1回ずつ行動し、全員が【行動済】となった時点で1ラウンドが経過する。 スタートは「No.1 地上墓地」、ゴールは「No.9 封印室」である このミッションにおける1ラウンドは1時間とする 特殊ルール緑背景のマス(No.1)は地上である。特にプロップは無い 茶背景のマス(No.2)は地上と地下をつなぐ通路である。プロップ【薄暗がり】を有する 灰背景のマスは地下であり、プロップ【暗闇】を有する 【薄暗がり】【暗闇】を除去する特技やアイテムはいつでも使用できる。効果は何らかの理由で打ち切られない限りミッション終了まで持続する 勝利条件4ラウンド以内にゴールへ到達する PC全員は「消耗表:体力」で1回分消耗する。消耗カウンターを出目に足すこと 敗北条件4ラウンド経過しても勝利条件が満たされない場合、敗北となる。マーカーを即座にゴールに動かし、勝利した場合と同様の消耗処理を行う 加えて「消耗表:物品」で1回分消耗する。消耗カウンターは乗らない。 シナリオ動作 移動する 分類シナリオ動作 タイミングメインプロセス 判定基本(耐久or知覚/9) 効果マーカーを1マス移動させても良い。移動した場合、PC全員の消耗カウンター+1 [自身:探検家、地図屋、祈り手] この行動の判定に+2する 【薄暗がり】【暗闇】の効果を受けているなら判定に-2する [達成値13] 移動しても消耗カウンターを+1しなくて良い [達成値17] さらにマーカーを1マス移動させても良い 偵察する 分類シナリオ動作 タイミングメインプロセス 判定基本(運動or解析/7) 効果次に誰かが行う「移動する」の判定に+1Dするこの効果は累積する [自身:斥候、追跡者、占い師] この行動の判定に+2する 納骨堂を探索する 分類シナリオ動作 タイミングメインプロセス 判定基本(知覚or知識/9) 制限マーカーが納骨堂1~4のいずれかにあるときのみ使用可能 プロップ【暗闇】の効果を受けているキャラクターは使用できない 効果各納骨堂ごとに設定されたイベントが発生する [自身:戦司祭、祈り手、魔法学者] この行動の判定に+2する 【未行動】のキャラクターが補助を宣言するごとに判定に+2できる。補助を宣言したキャラクターは【行動済】になる 以上
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【作戦】 【SS】 【イラスト】 【参戦RP】 【応援RP】 【作戦】 【地形】 《雪山》 雪崩に注意し、自分たちが山間、谷間の場合戦闘は避け平原又雪崩の恐れが少ない場で戦闘 囮部隊で雪崩が発生しやすい場所に誘い込む ≪山林≫ 周囲の森や林、くぼ地に身を隠す 土や枝、草葉をかぶせて偽装する。 枝葉などを使って偽装するときは、その地域環境にあった模様になるようにする。 偽装に使う植物はその土地の風土にあったものを選び、定期的に交換する。 森林または雪原パターンの迷彩服を着用。 偽装用ネットを使う。 皮膚、装備品に暗色系のペイント、また泥や煤を塗り迷彩を施す。 樹木や茂みを利用した、歩兵による伏撃が可能。 樹木や茂みを遮蔽物とし、身を隠す事が出来る。 樹木密度の高い森林地の場合、一定以上の大きさの敵は行動が困難。 歩兵の特性(体格の小ささ)により、山林での活動には支障がない。 木々や凹み地に身体を伏せて衝撃を緩和する。 下生えや木の根、木の洞などに身を隠す事で防御効果が期待できる ≪山≫ 攻撃するときは敵より高所に位置をとる。 見通しの良い岩地や丘がある場合は、その場所を確保。橋頭堡とする。 機動力はあまりないが歩兵であれば、地形が入り組んでいても踏破可能。 切り立った岩場や崖に追いつめて敵の行動範囲を狭める。 高所より岩や木材を落として敵の分断を図る。 岩崩れや雪崩に注意する。また、敵を上手く誘いこみ、敵は巻き込ませる。 理力障壁を張るための方陣を、あらかじめ記入したマットを持ち込んでその場に敷く。 (その場で書くより素早く展開できる・あらかじめ時間をかけて準備できる) 岩石の崩落を利用して防御する 【装備】 《生身》 重ね着:重ね着することで体を暖められ、さらに必要に応じて脱着すれば体温調節が容易にできる。 帽子の大切さ:頭部や凍傷になりやすい耳を守るため防寒用の帽子の着用を徹底する。 手袋:指が凍傷になったり、金属性の装備の冷たさを防ぐために着用する。 雪上用靴:対雪用のものをえらび、なるべく靴下を取り替えたり乾かしたり履き替えたりすることで足先の凍傷を防ぐ。 氷点下での防水:寒冷地でぬれたまま風に吹かれると低体温症になるので、水につかる場合はかならず防水用の装備をする。 かんじき:雪上で移動しやすくするための靴 スキーストック:雪上で移動する際に足にかかる負担を減らせる 足に唐辛子、指にはクリームや油を塗って保温に勤める。 靴と靴下、肌着と衣服の間など、隙間には新聞紙など紙を挟んで保温と寒気の遮断に努める。 金属の装備に、直に触れない。また、可能な限り金属部分を露出させず、防寒用の覆いを被せる。 防寒具のうち、時に衣類が濡れた場合に即座に着替えられるよう、最低でも予備の着替えを一着は装備する。 氷結した食糧は消化できず、寧ろ失調し下痢など体力低下・戦闘不能の原因となるので、固形燃料などで温めた食事が摂れるようにする。湯を確保できるならカップラーメンでも可。但し、直ぐに凍結するので速やかに配食できる場合以外、食事は無理。 通信機などの機械も、低音や付着する氷雪により機能停止する為、アンテナに電熱装置をつける等、防寒対策を施す。 世界忍者などが防具として鎖帷子を着用する場合は、極寒の地では通常と異なる着用法を行う。事前に暖かい室内などで素肌の上に着け、その上から肌着など着衣を着ける。鎖の網目と肌着の間の空気が体温で温もり、保温性を高める。(通常は、身体の擦過傷や汗による鎖の腐食、極寒時以外は耐え難い篭り熱の為、肌着の上に着ける。) 巫の国なので、神の加護があつい。 出撃前に禊を行い、祝詞をあげてきた。 姫巫女特製のお守りを全員持参している。 【ショートこんと:戦場のお守り・防御編?】 りっか@神聖巫連盟「困った時はこれを開けなさいって姫さまが…」 みぽりん@神聖巫連盟「ほうほう。これをあけるですか?」 七比良 鸚哥@神聖巫連盟「きっと役に立つことが・・・」 みぽりん@神聖巫連盟「(わくわくしながら見ている)」 りっか@神聖巫連盟「え゛わたしのですか!?」 七比良 鸚哥@神聖巫連盟「当然」 りっか@神聖巫連盟「うー…(汗」 りっか@神聖巫連盟「(何だか嫌な予感が…)」 七比良 鸚哥@神聖巫連盟「(りっかさんから離れる)」 みぽりん@神聖巫連盟「(摂政さまをまねてはなれる)」 りっか@神聖巫連盟「∑」 りっか@神聖巫連盟「・・・・・・!(思い切って開ける」 りっか@神聖巫連盟「あれ?」 ころん (小さな丸いものがいくつか転がり出た) りっか@神聖巫連盟「これは…」 りっか@神聖巫連盟「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・胃薬」 みぽりん@神聖巫連盟「りっかさんの、必須装備あいてむですね♪(にっこり)」 七比良 鸚哥@神聖巫連盟「りっかさん、苦労してるんですねぇ…(ホロリ」 りっか@神聖巫連盟「・・・・・・」 雹@神聖巫連盟「・・・・・・」 みぽりん@神聖巫連盟「・・・・・・」 りっか@神聖巫連盟「全くです」 《機械》 ゴム部品の取り扱い:ゴムは寒冷地では弾性が失われ、砕けることもあるのでなるべく外気や雪に触れさせないようにする。 燃料の凍結防止:燃料や潤滑油が凍らないように取り扱いには十分気をつける。寒冷地用のものを準備する。 バッテリーの用意:気温が低いと出力が落ちたりするので予備のものを多くもっていく。 稼動時:アイドリングで十分部品を暖めてから動かす。 停止時:エンジンの凍結を防ぐためヒーターを装着したり、シートをかぶせる。 【陣形】 指揮官指示により、密集、離散、陣形変更を即時行えるように訓練しておく。 有視界内では仲間との連携をブロックサインで密に取る 【防御方陣】 <防御> 後衛の火力攻撃によって、撹乱・牽制を行い、敵の突進力を弱める。 前衛は、装甲を前面と上面に押し出し、簡易防御陣地を形成する。 防衛線を敵の突撃に合わせて押し上げ、敵の出足を挫く。 衝突する瞬間、わずかに後退し、衝撃を緩和する。 防衛線からリーチの長い武器(槍など)を突出させ、敵の突進を阻む。 【体術】 ≪全般≫ 雪が深く積もって堅くなっている急斜面の歩行は、足を大きく雪に沈めて体力と時間に体温を消耗する事を防ぐ為、輪カンジキを利用する。軽金属と化学製品の品でも、古来からの素材の品でも、藩国の国柄に合わせる。 平地や緩やかな斜面の移動には、スキーを利用する。 行軍時の吹雪で遭難しないように、各人がザイルを着用する。 固まった雪を煉瓦の代りに積み上げて戦闘時の陣地や吹雪の時の雪洞を作る為のショベルを携帯する(軍隊装備なら必須なので、言うまでも無いかもしれませんが)。 重量物は、橇で曳く。場合によっては、犬橇を用意する。 外装の色は、雪原に溶け込む白で揃える。 平原なら兎も角、山間部や谷間では雪崩を誘発しない為に、発砲を控える。白兵突撃時の吶喊は問題ないので、盛大に叫ぶ。 敵が雪崩に遭いそうな地形に存在する時には、間合いが遠く此方の砲が寡少の場合でも、先制攻撃を加えて雪崩を誘発させる。 白兵戦の場合、得物を構えるのは野外である点、雪上であるので森林でない可能性も高い点から、構えは右八双に揃える。集団で陣形を組む場合、肩に担ぐ右八双以外は同士討ちの危険が高くなる為。 射撃の場合、立射と伏射を併用し、射撃時にのみ静止する。 待ち伏せの時に、吐息(白くなっている)で露見しないように呼吸は深く緩やかに。 蹴り技は足許が雪上なので、出来るだけ使わない。 握り拳の拳打よりも、手刀を用いる。場合によっては、掌を相手に重ねて体移動の打撃で内臓に衝撃を伝える。 レーザーを防ぐために煙幕や土煙を利用する。 相手が攻撃してきた際は体全体を攻撃線からはずすようにして防御する。 遮蔽物や塹壕、地面のへこみなどを利用して直接敵の攻撃をくらわないようにする 担当員が常に情報リンクする事で、敵情報を速やかに伝達し、回避がスムーズにできる。 防御に使える物は全部使い、伏せの可能不可能に関わらず身を限りなく低くする。 敵の射戦に対して、90度に移動するようにする。 敵に対して装甲の厚い面を極力見せるようにする。 防御するため、しっかりとした足場を立ち回れるようにする 敵に接近して走り回ることで相手の視界から見えなくなり反撃を防ぐ 部隊員と死角を補い合う 力みすぎないよう心がける(動きに柔軟性がなくなるから) 相手の勢いや距離、間合いを意識する 自分にとってベストの間合いで戦うことを意識する 気を抜かず、最後までしっかり防御に集中する 即座に行動できるよう自身の姿勢を意識し、常に維持する 敵の攻撃を回避する時はただ後ろに下がるのではなく斜め前方か後方に移動して回り込みすぐに反撃できるように体勢を整える。 敵の目の動き(赤い光の動き)から回避動作を選択する 鼻の効く犬妖精に判断を仰ぎながら戦う 敵の挙動をつぶさに観察し、少しでも不審な動きをすればすぐに回避行動を行う 不正規機動(重心を揺らしてふらふらと移動する)で、予測射撃を防ぐ。 ≪対白兵防御≫ 相手の攻撃が来た場合、銃や杖、刀など手持ちの装備を使って防御する。 攻撃の軌道を見極め上段・中段・下段の防御を使い分ける。 攻撃を受けても動きが止まらないように受け流す 一度に攻撃されないように一対一を繰り返すように立ち回る 後ろを取られないように、壁などを背にする。 ≪対爆発防御≫ 敵の爆破系攻撃時には遮蔽物の陰に伏して耐衝撃姿勢を取る (爆破系攻撃に対して)衝撃で鼓膜を破られないように口をあけておく 《対詠唱》 魔法を分散させて当てる事で敵の動きを止める 理力使い部隊により、相手の理力攻撃・詠唱戦行為を妨害、拡散させて防ぐ。 敵がこちらの理力攻撃を止めた姿を見ている。実例が目の前にあったので、対処方が全く無いわけではない。 詠唱戦行為に使った魔法陣を防御に転用、そのままぶつけて相殺する。 理力使い系のアイドレスが理力障壁を展開し、敵の攻撃を僅かでも防ぐ 前方に詠唱によって防御壁を展開する 国民は幼いころから神秘に親しんでおり、理力の扱いも容易。 【SS】 【SSその1】 「さて、どうして守ろうかね」 信乃は袖の下から六色の賽を取り出して、おもむろに転がす。 順に赤一、黒六、青六、緑二、黄四、白六、地雷復の卦だ。 復は返るか……。 「ちょ、ちょっと信乃さんこの状況で何サイコロ振って遊んでるんですか!?」 近くであくせくと味方に指示を飛ばしているもう一人の巫参謀りっかが、信乃に向かって驚きとも怒りともとれる声で怒鳴る。 「ん、ちょっと占いを。困ったときの神頼み、なんてどうです?」 「な……、そんなことしてる暇があったらもっと防御に専念して下さい〜!」 りっかは泥だらけの顔を気難しそうに歪めている。それは歴戦の兵士の精悍な顔つきであった。 それを見た信乃は何とは無しに悲しくなる。平時であればさぞや評判の巫女に慣れただろうに、と。 「毎日おみくじ引いて一喜一憂してる人に『そんなこと』なんて言われるのはちょっとねぇ。今日は無謀とかでませんでした?」 思っていることはけして口にはしなかった。むしろからかい半分で、おどけた調子の返事を返す。 「Σ! 今日は平々凡々ですよ!」 りっかは顔を真っ赤にして怒る。 巫のおみくじとの相性が悪いのか、りっかはあまりよいクジを引かない。夜な夜な、というのも言い過ぎではあるが、団子屋でよく、今日の運勢はぁ、と愚痴をこぼす姿を何度も見かける。 「平々凡々ねぇ。何でうちには普通のクジがないんだか」 無謀だとか一発逆転とか、おみくじというより娯楽に近いネタ放題のおみくじである。観光地としてはそんなものなのかもしれないが。 「さてさて、あんまり気を張っていると平々凡々でなくなりますよ。もっと力を抜かないとね」 「信乃さんは抜き過ぎです!」 「まあまあ、そう怒らずに」 にこにこと笑いながら信乃は部隊の方に目をやった。装甲は薄いというのに、みんな心はまだ折れていない。 これなら大丈夫だ、と心の中で呟いて、すっと表情を変える。戦場に立つ男の顔へ。 「全員盾をかまえて、姿勢を低くして一カ所に集まってください! しっかりと体勢を整えて、基本に忠実に守れば耐えられます!」 地雷復、復は返るの卦。すべては元に戻る。防御もまた同じく、基本に徹してこそ守りは堅くなるのである。そして六爻が転じて山雷頤。頤は顎をかたどるとされて、しっかりと組み合えばくだけぬものは無し。いかなる攻撃も盾によって粉砕できる。 そう読み取った信乃は味方にそのような指示を送った。 「大丈夫、流れはこちらにあります。ここを凌いで一気に反転攻勢に出ましょう」 【SSその2】 「はうぅぅぅぅ」 戦場には場違いな声がこだまする。野太い雄叫びのような咆哮でもなく、断末魔のような悲鳴でもなく、どこかとぼけたような素っ頓狂な声。 山びこにのってそれは何重にもくり返される。 ドンパチが始まってどのくらいの時間がたったか、戦場は入り乱れた激戦となってきた。本来戦場の端っこから支援だけ、と考えていた巫風部隊もいつのまにやら敵との直接交戦地帯まで引きずり出されていた。詠唱特化のこの部隊では、万を越える敵の攻撃にそう簡単に耐えられるはずもなく、敵の攻勢に圧され気味であるといっても良い。 「みぽりん、下がっちゃ駄目!」 そんな中で気丈に振る舞う一人の少女がいた。藩王藻女である。 矢が飛んでこようと、斬撃が降りかかろうと、その視線はただまっすぐに敵を見つめ、すべての攻撃は自分には当たらないと、そう言いたげに仁王立ちしていた。 「姫さまぁ! 危ないです、お下がりください」 傍に控えていたみぽりんが藻女の右腕を掴んで、後へ連れて行こうとする。 「まだ大丈夫。後に下がる方が危ないよ」藻女はみぽりんの手にそっと手の平を重ねて、諭すような声で言った。「私達が下がっちゃ駄目なの。堤防は小ちゃな決壊が起こるとそこから一気にすべてを水で飲み込んじゃうでしょ。それと同じ。私達だけが下がっちゃうとそこから一気に敵がなだれ込んじゃうんだよ」 藻女は手にしている箒銃で地面に一本の線を引いた。奇麗なまっすぐな線ではない、それは藻女自身が敵の攻勢に怯えている証でもある。 だが、彼女は、そんなことは顔にも出さず、澄ました顔をしてみぽりんを見つめて言った。 「これが私の線ね。私はここより後に下がらないから」 そして、藻女はまた先ほどと同じように、まるで絵画であるかのように、まっすぐに敵を睨んで、彼らの攻勢を受け止めようとしていた。 「むー、わかりましたです! じゃあ、みぽりんはここですよ」 みぽりんは、藻女より、ほんの少しだけ前に線を引いて敵を臨んだ。 「みぽりんは姫さまの前で、かならず姫さまをお守りいたします」 【イラスト】 【参戦RP】 「そんな攻撃ではやられませんよー」 -- 雹@神聖巫連盟 (2007-07-14 10 21 08) 「ここは避けるか受け流すか…」 -- りっか@神聖巫連盟 (2007-07-14 14 00 52) 名前 コメント 【応援RP】
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登録日:2012/04/26 (木) 01 52 34 更新日:2023/09/29 Fri 15 25 00NEW! 所要時間:約 3 分で読めます ▽タグ一覧 でたなゲッタードラゴン やりたい放題な機体 ゲッター ゲッタードラゴン ゲッターロボ ゲッターロボG ゲッターロボ大決戦 スパロボ スパロボT スーパーロボット大戦T ドワォ ブラックボックス 別にウザーラは合体してない 真ゲッタードラゴン 石川賢 真ゲッタードラゴンは未知の機体だ! 危険だと思ったらすぐ帰還しろ! 真ゲッタードラゴンとはPS用ゲームソフト『ゲッターロボ大決戦!』に登場する機体である。 デザイナーは漫画版ゲッターロボシリーズの第一人者・石川賢先生。 ●概要 『大決戦!』第20話「宇宙へ」クリア後のデモムービーで初登場するが、ユニットとして使用できるのは最終話である21話「大決戦!」のみ。 ゲッターチームが月面に待ち受ける昆虫軍団に向かう途中、早乙女博士が建造した宇宙戦艦『ゲッターエンペラー』内でゲッターロボGのゲッターエネルギーが暴走してしまう。 あたかも昆虫のように繭となったゲッターGは、やがて真ゲッターに似た姿へと進化した。 つまり、真ゲッタードラゴンがユニットに加わる代償としてゲッターGはユニットから外されることになる。ライガーとポセイドンは泣いていい。 デザインは元のゲッターロボGを真ゲッターのデザインラインで再構築したもので、『真(チェンジ!!)ゲッターロボ 世界最後の日』に登場する真ドラゴン最終形態に下半身を生やしたものになっている(カラーリングはTV版ゲッターGに近いが)。 第20話のムービーの終わりにはひとりでに目がギョロリと動くなど意思を持っている節があり、早乙女博士曰く『未知数でどんな危険を持っているかわからない機体』。 攻撃以外は仁王立ちで、避ける時もそのまま避けるという正に魔神みたいな出で立ちである。 ●性能 基本スペックは味方機の中では今作品中最強。しかし、敵の能力と大差ない本作では敵の集中攻撃であっさり落とされることも。変形はできず、武装はゲッターGの全形態の発展系を一まとめにしているが、その武装一つ一つが『物理法則などあったもんじゃない』出し方である(作中では、進化間もないために調整が間に合わず、変形合体ができないとされる)。 ちなみにパイロットは3人必要だが、システム上の分離・変形は実装されていない(設定上の理由で、する必要がない)ため、メインパイロット以外の2人の特殊能力は使えなくなる。 「三つの心がひとつになれば ひとつの正義は百万パワー」(初代アニメOP歌詞)とはいったい…… ●武装 基本的にゲッターG三形態のそれを進化させたものを持つ。 いずれもドラゴンの状態で生成可能なので、変形合体の必要はあるのか…。 ゲッタートマホーク スパロボTで実装。通常のドラゴン同様肩から実体のトマホークを射出する。 ドラゴンは片手斧の二刀流だったが、真ドラゴンはゲッターサイスに似た長柄の斧を振り回す。 ガレージキットでは真ゲッター1のゲッタートマホークに匹敵するほど巨大なダブルトマホークとなっている。 真トマホークブーメラン 機体の周りに無数のエネルギー状のトマホークを形成し、それを相手に投げつける。 (ゲームを題材にしたコミック版では、実体化させたダブルトマホークを使用していたので、普通のトマホークランサーとしての機能もあると思われる) スパロボTではトマホークブーメランの呼称で、肩から射出したダブルトマホークを投擲する従来のダブルトマホークブーメランに準じた演出がなされている。 真ドリルアーム 右手にエネルギーを結集し、下腕部をライガーのドリルアームを巨大化させたようなものに変形。 ドリルを高速回転させながら突撃して相手を貫く。 真ライガーアタック 上記ドリルアームのスパロボ版。 ドリルやチェーンアームといったライガーの武装を形成し突撃、ドリルハリケーンからチェーンアタックの連続攻撃を加える。 ドリルのサイズは上記より一回り小さく、左手のチェーンアームはいくつもの剣のようなブレードで覆われている。 真ストロングミサイル 腹部から巨大なストロングミサイルを生成し、発射する。 腹から生成するというドワォ兵器である。 真ポセイドンアタック 上記ストロングミサイルの…と思いきや、演出が一変。 両腕のスピンカッターが風車状に変形し、更に両拳がポセイドンの頭部へ変形。何故だ。(*1) 二連式のゲッターサイクロンで相手を吹き飛ばしてフィンガーネットで捕縛、大雪山おろしを決める。 中身が変わってもやっぱりゲッター3枠はドワォ兵器であった。 真ゲッタービームランチャー 亜空間から巨大なゲッタービームランチャーを召喚する。 ランチャーの発射口は真ゲッター1のような形状で、撃ちだされるビームはまるでイデオンの波動ガンのようなエフェクトが入る。 (普通のゲッタービームはゲームでは実装されていないが、コミック版では使用した事から、後から搭載された、もしくは機能が追加されたと思われる) デュアルショック対応のコントローラーにも反応、ビーム発射時には振動も半端なく伝わってくる。 ゲッタービーム ビームランチャーの代わりにスパロボTにて実装。 ウザーラの口が無くなったのでドラゴンらしく額から発射する。 ビームの色はグリーンとなっており、熱線などに変換していない純粋なゲッター線をそのまま放射していると思われる。 真シャインスパーク シャインスパークの進化版。 ストナーサンシャインをも凌ぐ量のゲッターエネルギーを纏い、相手に突撃する。 『大決戦!』版では真ゲッタービームランチャーと同じく一直線上の敵を攻撃する貫通技だった。 『スパロボ』版では空間すら歪むほどのエネルギーを集束させ、プラズマを纏う技に変化。竜馬・隼人・弁慶のドワォなカットインも目立つ。 攻撃力は『大決戦!』『スパロボ』いずれも全ゲッター機体中最高値を誇る。 ●ちなみに…… 『真(チェンジ!!)ゲッターロボ 世界最後の日』に出て来る『真ゲッタードラゴン』とは全く関連すら無い。 石川先生によれば、ゲッターロボ・サーガ基準の真ゲッタードラゴンのデザインはこちらの方であるとの事なので、こちらのほうが原作版デザインと言える。 (一説によれば、OVAのほうのデザインも当初はこちらの人型で決定していたが、スタッフの鶴の一声でウザーラになってしまったとのこと) ●その後の真ゲッタードラゴン 登場は『ゲッターロボ大決戦!』一作こっきりで、長らく歴史の闇で眠り続けていた存在であった。 ……が、2019年に発売されたゲーム『スーパーロボット大戦T』にて20年越しのサプライズ参戦(*2)がPV第2弾にて告知された。 「でたな ゲッタードラゴン」 作中では終盤、チェンゲ版の真ドラゴンのサイズが縮小されてこの姿になる、という形で入手する。大決戦と設定が異なるためか、出典は『ダイナミック企画オリジナル機体』となっている。 + ゲッター第三の男、その真価 早乙女博士が真ドラゴン(初期段階の黒いアレじゃなくてウザーラの方)を駆って逐電して以降、 戦火の中で日に日に闘争本能を高め続ける竜馬。ともすれば仲間内にも飛び火しかねないその苛烈さに 隼人は一人懸念を深めていく。この男の行き着く果ては人類に害を及ぼすのではないかと。 そして宇宙怪獣の襲来にあわせてインベーダーの侵攻が本格化する中、 ザ・パワーを巡る木星での交戦で我先にインベーダー目がけ飛び出す竜馬に ついに堪忍袋の緒が切れた隼人は「本能で戦うお前はインベーダーと代わらない」と痛罵を飛ばし、竜馬も激昂。 三つの心を一つにすることが要諦であるマシンが文字通り空中分解しかねない状況で早乙女が真ドラゴンを伴い出現。 怒りにまかせ真ドラゴンへ吶喊する竜馬に隼人もついに彼を見限り、 イーグル号のコントロールを強制シャットダウンするが竜馬はゲッター線との同調でこれを強引に解除。 最悪の事態を招くかと思われたその瞬間、動いたのは武蔵だった。 ゲッターロボをゲッターロボたらしめるには選ばれた者と魅せられた者だけでは足りない。 ゲッター線を呼び寄せ、理解した上で人の心で動かさなければ行きつく果ては永遠の戦場。 武蔵はいつかの歴史のように、自らの生命とゲッター炉心を同調させて二人に語りかける。 野生と理性を繋ぐ人間性、それが自分の役割だと。これから起きる事を自分に任せてくれと。 武蔵の制御するゲッター線を通じて再び心を一つにした三人はゲッター線を更に解放、 ゲッター線の太陽の如き威容を表して真ドラゴンへ突撃し… そして、一人の人間を犠牲にして真ドラゴンは人と共に歩むゲッターロボとして新生した。 特別参戦だけあってか性能はぶっ壊れており、機体の地形適応オールS、HP・EN回復小(カスタムボーナスでEN回復は中になる)、隙の無い射程すべてを併せ持っている。 『スーパーロボット大戦30』にも引き続き参戦。 初報PVにおいてさも当然のように集合イラストにいた。 そんな「30」ではまさかの序盤参戦。 但し、序盤は竜馬一人乗り・武器もトマホーク関連とビームのみ・HP回復もないと相応に弱体化している。それでもだいぶ強いが。 中盤で隼人と弁慶が復帰・真シャインスパーク追加・HP回復と新能力「ゲッター線解放」追加と段階的に強くなっていく。 ちなみに「ゲッター線解放」は気力150以上で竜馬の防御・技量・命中・回避+30に加えて、2000以下のダメージを受けた時その1.5倍のHPを回復すると言うマキナじみたもの。 チェンゲ版の真ドラゴンも真ドラゴン(真化態)としてちゃんと出てくるよ! なお、序盤から真ゲッタードラゴンなので真ゲッターは使用できず、アイコンしか出ない。 性能面では『DEVOLUTION』の適者進化態が真ゲッターを引き継ぐ形となった。 追記・修正は、20年間真ゲッタードラゴンの復活を待ち侘びていた人がお願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 下半身と肩以外はOVAと同じ? -- 名無しさん (2014-09-15 18 29 44) 色も違う -- 名無しさん (2015-06-08 18 42 04) 中学の頃に使ってたが、かなり強かったなあ~。 -- 名無しマン (2015-12-10 12 12 20) ゲッタービームランチャーて巨大なゲッター線増幅装置なんじゃね -- 名無しさん (2018-04-11 14 51 37) これがスパロボに出たらテレビ版の竜馬達に乗ってほしい、真ゲッターにはTV版の號達で真ストナーサンシャインスパークを見たい -- 名無しさん (2018-05-10 01 38 26) こいつも適者進化体なのか? -- 名無しさん (2018-08-17 14 26 50) スパロボTに参戦!マジでビビった… -- 名無しさん (2019-01-11 22 25 46) 20年ぶりの登場かぁ 究極のドラゴンって意味ではこっち版も好きだ -- 名無しさん (2019-01-11 22 44 41) ハードル高くて実現しないと思ってた夢が叶ったわ -- 名無しさん (2019-01-12 00 21 36) カイザーに次いでやって来てくれたのか…ヒューッ!! -- 名無しさん (2019-01-12 12 52 55) まさかのスパロボ参戦か。スパロボ世界ではマジンガーZEROにエンペラーが対応してる感じだけど、こっちはINFINITYの光マジンガーと対になるのかね -- 名無しさん (2019-01-13 03 31 08) ストナーサンシャインスパーク来るか! -- 名無しさん (2019-01-14 13 00 32) これが出るってことはTにはゴウ達と真ドラゴンは出ないんだろうか? -- 名無しさん (2019-01-14 13 04 32) ↑スーパーサイヤ人4みたく、真ドラゴンの力を完全制御したら小型かするとか、真ドラゴンのパーツのゲットマシンの一部が分離して産まれるとか色々やりようはあると思う。ゴウ達はお互い乗せ変え可能でどっちかは真ゲッターなだけじゃね? -- 名無しさん (2019-01-15 02 54 07) 2019年になってゲッター線が高まてるぞ!!! -- 名無しさん (2019-02-28 14 21 14) Tでチェーンアタックとフィンガーネットとゲッターサイクロン追加(ビームランチャーとミサイルは無し) -- 名無しさん (2019-03-20 13 57 26) Tだと真ゲッターと真ドラゴンが融合したような印象。何気にスパロボでユニット化された中では最強のゲッターでは? -- 名無しさん (2019-04-02 02 55 11) もうゲッターでサプライズ参戦できるのは・・・エンペラーぐらいしか・・・ -- 名無しさん (2019-04-02 08 58 34) 大決戦にも出たしなゲッペラー。パイロットの古田もチェンゲに出たし。チビ眼鏡のモブみたいなキャラが最強のスパロボが来るよ -- 名無しさん (2019-04-02 09 01 30) ↑2 CERO上がっちゃうけどダークネスは? -- 名無しさん (2019-04-02 09 04 55) ゲッターロボ牌 (^-^) -- 名無しさん (2019-04-02 09 39 51) 次のスパロボではZEROと揃い踏みしそうで困る。 -- 名無しさん (2019-04-11 16 43 48) いやダブル真ゲッター&2大魔神皇帝と立ち並び遂にあの技を・・・するかもしれないぞ? -- 名無しさん (2019-04-13 12 43 57) そろそろアークをですね・・・ -- 名無しさん (2019-04-14 14 47 31) スパロボTでの参戦に関して、BGMより先に版権クレジットにチェンゲとは別枠で『永井豪・石川賢・ダイナミックプロ』があった事で何かサプライズがある、と気づいた人がいた -- 名無しさん (2019-04-16 07 43 06) Tで追加された武装はまだか? -- 名無しさん (2019-04-26 10 29 33) Tのドラゴンは『OVA1~3話時点で早乙女博士の計画が完遂したら』って作劇と感じたわ。思わせぶりに出てきたけど養殖が間に合わなくってそのまんまフェードアウトしちゃった號ちゃんのカプセルはまぁ許してあげて… -- 名無しさん (2019-04-28 22 23 47) こっちの真シャインはゲッペラー演出無いんだけど、これも武蔵と早乙女博士がゲッター線を人間の意思で制御してるからゲッペラーも介入できない、みたいな物を感じた -- 名無しさん (2019-04-28 22 26 39) ロボガにも出るんだろうか… -- 名無しさん (2020-06-22 14 59 15) アーク最終コマの輝きが収束したらこの姿になるってことでいいのかな -- 名無しさん (2020-09-06 13 50 19) Tでは機体としては文句無く強いけど、変形合体というゲッターらしさはそこまでなく単なる「強いスーパーロボット」という印象は拭えなかった。 -- 名無しさん (2020-09-06 14 10 59) スパクロでダブルシャインスパークが登場 -- 名無しさん (2020-10-06 12 43 17) コイツをアニメ映像で拝める日は来るかな? -- 名無しさん (2020-11-09 00 54 06) ↑アニメ版アークのPV第3弾に登場したから恐らく拝める -- 名無しさん (2021-06-17 17 36 30) 今度はゴウたちが真ゲッタードラゴンに乗れるのですかね? -- 名無しさん (2021-07-13 22 18 53) 原作読み返すと最後のカムイの表情が自信ありげだったが、あの時点での真ゲッタードラゴンなら単純にバグの戦闘力が上回るor対ゲッター線用の能力でもあったのかもな -- 名無しさん (2021-07-27 03 36 00) サーガ版真ゲッタードラゴン(これ)とOVA版真ドラゴン(ウザーラが生えている方)との合体攻撃もスパロボ30でできるかもしれないね。 -- 名無しさん (2021-09-16 18 07 02) Tでは真ドラゴンが進化して大決戦真ドラゴンだけど、30では別に存在するんだろうか? -- 名無しさん (2021-09-16 18 15 12) もしアークがスパロボに出たらあのラストの後でこいつが出たりして -- 名無しさん (2021-09-26 22 57 57) アニメ版アークの最終回で遂に出るかと思ったが、まさかのこの形態をすっ飛ばして聖ドラゴンの姿に進化して登場するとは、思わなんだ…。 -- 名無しさん (2021-12-15 11 47 05) ついに正式な立体化が -- 名無しさん (2022-07-29 22 06 48) 名前 コメント