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http //yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1266820218/116-121 部屋は心の鏡とはよく言ったものだ。 どこの部屋にも置いてるであろう生活用品以外に特筆して目立つ物のない俺の部屋は、俺の心をよく現している。 自室というものは、自分の有り体であり、心そのものであると俺は思うわけだ。 妹の部屋は俺の部屋なんかより、より心の有り様が見て取れる。 一見すると、なるほど近頃の女子中学生らしくぬいぐるみや、可愛らしい柄のカーテンが窓にひかれ 本棚には参考書や陸上の本が陳列しており、部屋はよく片付いている。やるべき事はキッチリとやり、 他人に負い目を見せない妹の性格がよくよく現れている妹の部屋。 そう、それは間違いなく俺の妹・高坂桐乃らしい空間であり、妹を普段からよく知る人間がこの部屋を見て 「高坂桐乃の部屋」だと言われたら、誰もが信じて疑わないだろう。 でも他人の心なんて実は誰もわからないものだ。妹は確かにそういう人間であるけれども、それは一面でしかない。 妹の部屋は和室を無理やり洋室にリフォームした為か、洋室には不似合いな押入れが存在する。 そしてそこには、桐乃の普段は見る事のできない、オタ趣味満載の面が詰め込まれている。 オタ趣味を理解してくれて、なおかつ信用の置ける人間にしかそれを公にしない桐乃の心を その部屋は如実に物語っているわけだ。まあ俺がその秘密を知っちゃったのは奴にとってイレギュラーの事態が起こり 仕方なく公開した訳で、俺をまるごと信用して見せてくれた訳じゃないと思うんだけどね。 つまりその、なんだ、部屋が心であるなら、そこに土足でズカズカ踏み込むような真似は慎むべきだってことを俺は言いたいんだね。 特に思春期の少年少女の部屋なんて注意しなきゃ駄目なんだから‥‥ ここまで言って俺の言いたい事の分からない人間なんていないだろ??え?いるの? だからさあ‥ 人の部屋に入る時はノックをしろってことだよ!!! 「~~~~~~~~!!」 「あれ?アンタこのくそ暑いのに毛布かぶって何やってんの?」 季節は夏―――外ではセミがにぎやかに鳴いており、間違っても頭から毛布なんてかぶる事のない心躍る季節‥ 「な、何でもねえよ。いや、何でもない事はなくて、凄まじい寒気と悪寒が俺を襲ってるんだよ!」 ああ‥我ながらなんて苦しい言い訳なんだろう‥ 俺、高坂京介は何も予定のない夏の休日、この日は朝からやる気を出してひとり勉強に励んでいたのだが、 途中でちょっと調べたい事があったので、妹から借りたノートPCを起動したのが全ての間違いだった。 いや、違うんだよ?もちろんWINDOWSが起動した後はプラウザを起動しようとしたさ! でも、プラウザの横に昨日寝る前にダウンロードしたアダルト動画のファイルが燦然と輝いていたんだよ。 あれ?何でこんなファイルが?と思ったけど、何の事はない。いつもは見終わったら消去するんだけど、 これがなかなかどうして上玉の眼鏡ッ子AV女優の動画でね‥うへへ!昨夜は二回も抜いちまった。 だから消すには惜しくて、もう一度見てから消そうと思ってたのさ。ああ、その時からもう地獄へのカウントダウンは始まってたんだ。 ベッドの上で横向きに寝ながら自家発電に励んでいたところ、妹がノック無しに部屋に入ってきやがった。 こういう事態に陥ったことが無いわけではない。でもそれは相手が母親の場合だ。 母親だったらこんな時は俺が何をしていたかすぐに察知して撤退してくれるのだが、いかんせん今回は相手が違う。 「え?なに、夏風邪にでもかかったの?どうなるの?死ぬの?」 「死なねえよ!」 絶対に見つかりたくねええ!何でかわからんが、桐乃には絶対に見つかりたくない! ベッドの上で饅頭のように毛布にくるまった俺を見て、桐乃はさぞ訝しげに思ったのか、不審そうに色々伺ってくる。 「何でそんな丸まった体勢で寝てんの?」 「それはね、こうすると気分転換になるからだよ」 「何で毛布の中にコードが繋がってんの?」 「それはね、電気湯たんぽで暖をとっているからだよ」 「何でそんな声が震えてんの?」 「それはね、あまりの寒気に発声もままならなくなってきたからだよ」 赤頭巾ちゃんのようなやり取りを、外の世界からシャットアウトされた半ケツ状態の俺と交わす妹。 俺は毛布にくるまっているので、外の様子が確認できないのだが、桐乃は俺の様子が尋常じゃないと見てさすがに心配になってきたようだ 。 「ちょっと大丈夫なのそれ?」 「だ、大丈夫だ。何の問題もねえ」 「キモ!全然大丈夫そうに聞こえないんですけどー!?声がガタガタしてるよアンタ!?」 「だ、だから大丈夫だっつってんだろ!寝てれば治るから出てけよ!ゴホゴホ!!」 ぐぅぅ‥‥!いつもは俺がどうなろうと心配のひとつもしねえくせに、どうしてこういう時だけ‥! ちょっと演技が迫真に迫りすぎちまったみたいだ。声がガタガタしてるのは本当に恐怖におののいているからだけどね! とりあえず何とかして桐乃を外に追い出さなくては。一瞬で良いんだ。十秒あればパンツを履いて、 PCの電源を落として、その後はどうにでもなる。この現在の毛布の中の状況だけは知られる訳にはいかない。 何か上手く桐乃を外に追い出す方法はないものか‥そうだ! 「うう‥‥どんどん調子が悪くなってきた‥桐乃、悪いが体温計を一階から持ってきてくれないか」 なんというナイスアイディア。幸いなことに、今日の桐乃は柄にもなく俺を心配しているようだし、これぐらいは聞いてくれるだろう。 まったく、普段からもう少しこの兄を気にかけてくれるようならいいんだが。 「そ、そうね。ちょっと待ってて。今持ってきてあげるから」 はあ‥‥何とかこの場を切り抜けられそうだ。さて、とりあえずパンツを履かないとな。 毛布の中でひとり勝利を確信していた俺だが、桐乃が部屋から出ていく気配が感じられないので、毛布越しに見えない妹に声をかける。 「‥‥桐乃?どうした?早く体温計を‥」 やっぱりろくな作戦じゃなかったか?ぐぅ、確かにこんな時にまず熱測ってる場合じゃないか‥ と、思っていたらいきなりベッドの上に自分以外の人間の体重がかかり、ギシッと音を鳴らした。 「お、おい!桐乃っ!?」 「ね、熱、測ってあげるからちょっと出てきて!」 なんと桐乃が俺の毛布を剥がしにかかってきた。もはや俺の最終防衛線といえる毛布を、だ。 もちろん俺は最大限の抵抗を試みる。亀の子のように丸まり、四肢で毛布を巻き込む。 「はぁ?何言ってんだよ!熱測るなら体温計があるだろ!どうする気だよ!」 「い、一階のどこに体温計あるのか忘れちゃったの!あ、あああたしが測ってやるって、言ってんの!」 何言ってんだ!陸上の大会の日の朝に欠かさず熱測ってんじゃねーかよ!それに測るって、どうやって!? 「ほ、本当は死ぬほどイヤなんだけどね??緊急みたいだからおでこで測ってあげる!」 何だと!?いや、ヤバイってっそれはヤバイって!それもヤバイって! 全力で俺の毛布を引き剥がしにかかる桐乃。 「し、仕方ないじゃん!?アンタ、けっこーヤバそうなカンジだし!?ふ、不可抗力っての!?」 ヤバいのはこの状況なんだよ!毛布にくるまりながらPCを抱え込む体勢では、両手で毛布を引っ張る桐乃に対し、 だんだん分が悪くなってくる。俺、風前の灯火。もはや最後の牙城は崩れ去ろうとしていた。 「やめろ!この毛布を剥がすと恐ろしいことになるぞ!」 俺の必死の抵抗もむなしく、桐乃は鼻息をフンフン鳴らしながら毛布をめくりさろうとする。 「う‥るさい!いいから出てこいっ!」 やめろ、いま毛布を剥がすと本当に恐ろしいことになる。何故なら、お前の位置から毛布をめくると――。 「え‥‥えっ?」 俺の半ケツが出てくるからだ。 「ぎゃ、ぎゃぁあああ!!何してんのアンタ!!へ、変態!露出狂!!」 「い、いやこれは‥!」 桐乃は俺の半ケツを見るや否や、悲鳴をあげながら俺と逆方向のベッドの端まで退いた。パンツ見えてるぞ。 涙目でパンツを上げる俺に、同じく涙目で顔をゆでダコのようにした桐乃が真っ赤にしながら抗議する。 俺が何をしていたのか、こいつもどうやらようやく、ようやく分かったらしい。 「あ~最悪!今日の夢に出たらどうしてくれんの!?最悪最悪最悪最悪‥‥」 あああ、俺だって最悪だよ。今日は何て最悪な日なんだ。よりによって、妹にオナニーの現場を抑えられるなんて‥ その後も、桐乃はブツブツと俺に批難をぶつけていたようだが、放心状態の俺の耳にはもう何も入ってこない。 ただ俺は目の前の虚空を眺め、この後の人生の身の振り方を考えていた‥もう死にたいよぅ。 いやいや‥ただオナニーを見つかったことぐらい、どうだと言うんだ‥そうだよ、世の中にはもっと辛い事だってあるさ。 「ね‥ねえ」 そうだ、こんな事は苦じゃないんだ。親父にぶん殴られた時に比べれば 「ねえってば」 あ~そうだ、今日は麻奈美と図書館に行って勉強しよう。うん。もうそうしよう。 「ねえ!!」 「何だよ!!」 うるせえな、こいつまだいたのかよ。俺をどこまで追い詰める気なんだ。もう頼むから部屋から出て行ってほしい。 俺はそうお願いするべく、横から声をかけてくる桐乃様のほうを見やった。 「‥‥‥」 はて?こいつはどうして、俺の服の裾を掴んで顔を赤らめているのだろう。 俺も細かいことを思考するのをやめ、妹と間近から見つめ合う事にした。何だこの状況。 しばしの静寂の後、妹の方が先に口を開いて聞いてきた。 「で‥どうだった?」 「は?何が?」 こいつは一体何を聞いてくるんだ?Tシャツとパンツ姿の俺は、訳も分からずただ妹と見つめ合う。するとさらに妹は聞いてきた。 「だから‥どうだった‥って聞いてんの‥!やってて、こ、興奮してたの?」 ああ?エロ動画のことか?そりゃあもう赤フレームの眼鏡のAV女優は俺のストライクゾーンを捉えたね。 こうなればヤケだ。もうどうにでもなぁ~~れ♪ 「ああ、興奮した!」 俺は心中涙目ながら胸を張ってそう答えた。すると桐乃は「ふ、ふうん‥」とつぶやいて顔を赤らめたまま目を伏せる。 おいおい、何だその態度は。そりゃ目も伏せたくなるだろうけどさ、そろそろ勘弁してくれよ。 顔を上気させたまま俯いていた桐乃だったが、数瞬の後、意を決したようにいきなり顔を上げ、再び詰問してくる。 「やっぱり、兄貴は‥ああいうの好きなの?」 「――す、好きだよ。好きなんだから仕方ないじゃんかよ」 「い、いつもああいうので‥その、ひとりで‥してるの?」 「ぐっ!ああ、そうさ!いつも同じようなジャンルでオナニーしてるよ!!」 「ほんとに?ほんと?」 「本当の本当だよ!」 ああもう何を聞いてくんのコイツ!?しかもそれにことごとく答えちゃう俺って何なの!? それに、こいつはこいつで「へ、へ~‥そうなんだ‥」とか言いながら頷いてるし‥ ふと気付くと、桐乃の視線が俺の視線と交わらず、俺の顔より下に向けられている。んん?俺の体に何か‥? 「なんかパンツに染み出来てるけど‥何それ?」 桐乃がそう言って指をさした先には、良い所でオナニー中断された為か、悲しそうに小さくカウパー汁が先っちょに染みている俺の股間のテント。 「こ、これはお前が途中で入ってくるから!」 もうこれ以上の恥はないと思っていたが、さらに恥の上塗りをされた。 きゃあとかキモいとか言いながら顔を両手で隠す桐乃。もう耳は真っ赤である。もちろん俺も真っ赤っ赤。 ぐう!もう泣いてもいいよね?頑張ったよね俺?もう完走(ゴール)してもいいよね? はあ‥もう今日は厄日だ。これ以上まともに桐乃と顔を合わせられる気力はない。 俺は今度こそ、桐乃に部屋から出て行って欲しいと頼むべく、桐乃の方を見て、たまげた。 股間から顔を上げると、鼻息のかかりそうな距離に桐乃の顔があったからだ。 その刹那、電流のような感覚が俺の下半身に走った。月並みだけど、本当に電気が走ったかと思ったよ。 桐乃が俺の股間に手を置いていたからだ。口をパクパクさせてる俺に、桐乃が顔を紅潮させたまま言った。 「途中で中断されるのって、辛いんでしょ?よ、よかったらあたしが抜いてあげよっか?」 「な、何言ってんの!?そんなのダメに決まってんだろ!!」 こいつは何て事を言い出すんだ。いま自分が何を言ったのか分かっているのだろうか。 我が耳を疑ったが、桐乃の方は大真面目なようで、俺の股間をさすり始めていた。 「だ、だって確かにノックしなかったのはあたしがほん~~~~の少しだけ悪かったかも知れないし‥」 ほんの少しどころじゃねーよ!お前さえ気を付ければこんな事にならずに済んだんだよ! 実の妹に股間を触られてドン引きしている俺とは裏腹に、桐乃は顔をうっとりさせながら体を密着させてくる。 いくら実妹とはいえ、ティーンズ誌のモデルをやっているような妹だ。そんな奴が 俺のチンチンをさすりながら俺を押し倒してるときたもんだ。たまったもんじゃない。てかヤバいでしょこの状況? 気付けば俺は完全に桐乃に組み伏せられていた。いつかと同じ状況だ。 「それに、あたしの貸したやつでオナニーしてくれてたのって、う、嬉しい‥かな?」 何が嬉しいの?え、自分のPCをオナニーに使われると嬉しいって、ごめんぜんぜん意味わかんねえよ‥ 俺の妹はとんだ変態ということなのだろうか?どこの世界に自分のPCを貸し出して、 オナニーに使われたら興奮する性癖の輩がいるというのだろうか。いや、目の前にいるんだけどさ。 これが俺の立場だったら、嬉しいどころかキレる場面だと思う。だが、妹は嬉しいと言う。 「あのね、本当にしてくれてるとは思わなかったんだ。もしかしたら‥もしかしたら、してくれてるかなって そんな風に期待してたの――。あ!でも今日のは本当に事故だよ??わざとオナニーの現場を見ようって思ったわけじゃなくて‥ その‥ちゃんとやってるかな~って思って。だって、アンタ言わないとやらないじゃん?で、ちょっと様子見にきてあげたら‥ や、やっぱり兄貴ってそういうの好きだったんだね‥?あたしだけ思い込んでたワケじゃないんだ‥」 なんて奴だ。俺にPCを貸し与えて、それでオナニーしてるかどうか期待していたというのかよ。 桐乃は俺にのしかかりがら、俺の胸の上に指を置いて、のの字を書きながらもじもじしている。 やべえ‥やはりこの状況は不味い。さっきから桐乃はいつになくしおらしいもんだから、俺もちょっと調子が狂う。 「そ、それで!どんなシーンで抜いてたの!?」 何聞いてくるんですかアンタ!?しかし、その勢いを留めぬままに俺のフィニッシュシーンを聞き出そうとしてくる桐乃。 「今回貸したやつって、いわゆる『おしかけもの』ってやつだからさ、そ、その‥例えば今のあたし達みたいな状況の シーンとか沢山あったでしょ??それで凄い興奮したんだよね!?や、やっぱり今みたいな状況って興奮しちゃうの‥?」 「‥は?そんなシーンなかったけど‥」 「え?」 俺の見ていた動画は、眼鏡ッ子AV女優のハメ撮りもので、物語仕立てであったり、シナリオのある作品ではなかったのだが。 桐乃は自分の期待していた返答と、俺の返事の内容がかなり違っていたようで、とたんに表情を曇らせる。 「そ、そ、それじゃ何ちゃんを攻略したの!?それだけでいいから言ってみて」 「こ、攻略って!えっと‥鈴木ありすって娘だけど‥」 「鈴木ありす?そんな子いたっけ?」 「いや、お前は知らないと思うよ。そもそもそのAVダウンロードしたの昨日だし‥」 『ビシッ』という音がどこからか聞こえた気がした。一瞬にして部屋の空気が張り詰めた。 そして、気のせいじゃなければその緊張の発信源は、おそらく目の前の妹である。 「え、‥AV‥?」 「借りてたPCをオナニーに使ってたのは謝るよ‥けど、お前も嬉しかったんだろ?俺もさっきのお前のことは忘れるからお前も― ん?どうした桐乃?ノートPCなんて持ち上げてどう‥」 「嬉しいわけ‥あるかーーっ!!死ね!」 ガシッ!ボカッ!俺は死んだ。
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http //pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1316537661/783-801 暗闇はやっぱり苦手…いつも、わたしの忘れた記憶を呼び起こさせる……… 『さようなら』とメールした後、それでもわたしは更に、闇を求めて目を閉じた。 「お母さん、わたしね………」 『あやせ、あなたは良い子でしょう、何で言う事が聞けないの? わたしはあなたをそんな子に育てた覚えはありません』 「………でも、わたし」 お母さんの悲しそうな顔、いけない 「ごめんなさい、ごめんなさい。お母さん、ごめんなさい」 お母さんを悲しませたらいけない、いけない 『あやせは本当に良い子ね、お母さんとても嬉しいわ』 おもちゃもいらない、お菓子もいらない、おねだりなんてしないもん 「バイエル、弾ける様になったの」 「先生がね、新垣さんは頑張り屋さんだって褒めてくれたの」 「お父さんがプレゼントしてくれたご本、もう全部読んだよ」 だから 今度、お父さんとお母さん……わたしを動物園に連れて行って…… 「お父さん、お仕事頑張ってください。ちゃんと、わたし、お留守番出来るから」 わがまま言わない……… 絶対、わたし……泣かない…… 『新垣さん、一緒に帰らない?』 「え?」 髪を染めてる女の子、不良だ!仲良くしちゃいけない 『あやせちゃんに一目置いてんだよね、あたしって。あん(た)あやせちゃんに 勝手に親近感抱いてるって言うかさ、ぶっちゃけ迷惑だった?』 …………… 『ほら、あやせ、こうすると美人度上がるっしょ?あやせは黒髪が綺麗だし、スタイル も良いから、絶対に似合うと思ったんだよね、ほんとバッチリ。それにさ、メイクだけじゃなくて、 服もピッタリじゃん。まぁその服あたしのだけどね、にゃはは』 「桐乃さん、有り難う」 『ちょっとぉ、どんだけ他人行儀、あんた?うちら、もう親友でしょ!』 「う、うん……あ、ありがとう、桐乃」 『って何で(驚)?せっかくメイクしたのにさ………。あ~じゃぁさ、ほら、ほら、 やり方教えてあげるから自分でやってみぃ、ね?』 本当に、本当に、ありがとう桐乃 「お母さん、わたし、モデルのお仕事したいの!」 お母さんの悲しそうな顔…… それでも……わたしは 「学業と両立させます。ちゃんと責任感を持って一生懸命に頑張るから。 だからお父さん、お母さん認めてください!」 『やったじゃん!あやせ。まぁこれからはライバルだから、敵同士…だかんね! な~んてね………冗談、冗談、心配いらないって、全部、あたしに任せとけって!』 ライバル……なんて、敵同士なんて絶対にならない、なる筈ないよ、桐乃 でも 『俺は高坂京介------そっちは?』 『あやせ、結婚してくれ』 『------冗談だと分かっててもさ、ほんとごめんな』 「-----いってらっしゃい、お兄さん」 さようなら、お兄さん 『あやせ、、、、これが本当のあたしなの』 「お兄さん、わたし、桐乃よりも可愛くないですか? 桐乃よりもわたし魅力ない、、、ですか? わたしなんかじゃ桐乃よりも…すき…になれないですか?」 『俺が見た中で、あやせのウエディングドレスが一番似合ってたし、一番綺麗だ』 『あんた、、、あたしの気持ち知ってる癖に、、何でこんな酷い事すんの? うちら、ずっと一番の友達だったのに!!絶交した時、京介が仲直りさせてくれた時、 約束したでしょ、それなのに、、、裏切ってさ、あたしの気持ち裏切って!!!』 『あやせちゃん、しっかり、きょうちゃんを捕まえててあげなさい。 わたしね、あやせちゃんなら、きょうちゃんと一緒に幸せになれると思ってるんだ。 きっとね、わたしって、きょうちゃんが黒猫さんとお付き合いした時に、あの時に 応援してしまったから、多分………あの時点で、もう』 『自分の心に言い訳しすぎて、その言い訳に結局、自分自身が説得されちゃった。 誰かを好きって気持ちにも賞味期限があるんだ、きっと。 だから、わたしはずっと勇気がなかった、情けないよね、め! だよ。 だから、あやせちゃんは、こんなお姉ちゃんになっちゃ、ダメだよぉ? だから、あやせちゃんは今の自分の気持ちを、ちゃんと大切にしてあげなさい』 『よし、じゃぁ付き合うか。何か照れくさいな……ってこれじゃダメだ! 俺の馬鹿!、馬鹿!、馬鹿!大切な事を忘れるなんて本当に、情けねぇ。 え?あ~こっちの事だよ、気にするなって。 別に、おまえにSMプレイを強要してるわけじゃねぇって、おい! 彼氏に向かって初めて言う台詞がそれかよ! あ?……い…き』 『なり、、お、おまえ…滅茶苦茶、大胆だな……全然嫌じゃねぇけど。 えっと………………何だっけ?あ、そうだ! 俺ら、付き合うって決めた以上は、俺はずっとおまえの彼氏でいるつもりだからな! でも俺は、自分で言うのもなんだが、ヘタレのシスコンで、致命的に鈍いときてる。 だ、だから自虐プレイじゃないんだって(汗) こんな俺だけどよ、あやせの為にもっと、ちゃんとした立派な彼氏になるから! あやせを必ず幸せにするから、だからさ……何だ…とにかく、これからよろしくな』 『あやせ好き、あやせ愛してる、俺はあやせのものだ』 『ああ、ずっとずっと好きだ、ずっと前から好きだ』 『あやせ、これからはいつでも好きな時に来てくれて良いからさ。 いや違うな、俺がいつでも来て欲しいから渡すよ』 *** *** *** 「はぁはぁ」 俺は息をきらせて、走っていた。 ついさっき、俺が感傷的に、色々な事を追憶していた時に、加奈子から電話があったの だが……… 『京介、ひっさしぶり!じゃーん』 「よぉ、本当に久しぶりだな、元気してたか?」 『京介、誰か男紹介してくれよぉー。加奈子にはいつも超お世話になってんだろお? だから、少なくとも、おまえよりもイケメン限定で!』 「おいおい、いきなり何を言い出してるんだ、おまえ…訳分からん奴だな」 『ばっくれんなよ。ネタはちゃんと上がってるんだっつーの。 しかも、加奈子をダシに使いやがって、おまえらどんだけお盛んなんだョ(笑)』 加奈子は、俺とあやせが付き合った事を最初から知っている。 そして、一番最初に祝福してくれたのも加奈子だった。 こいつは案外(と言うと悪いが)良い奴で、今回の件で分かる通り、あやせとも仲が良いし、 桐乃ともちゃんと今まで通りに付き合ってるらしい。 加奈子が俺の存在をどういう形で捉えてるのかは分からないが…あやせがどれほど 加奈子のお陰で救われたのかは容易に想像出来る。 「へ?」 『おいおい、もうとぼけんなって。しっかし、あやせがねー意外過ぎるつーか、 イヤ、意外なのは京介の方か。イヤ、セクハラマネージャーだからむしろ当然だナ』 どうやら、加奈子の話を聞く限りでは、あやせは親に、今夜は加奈子の家に泊まると 言って嘘をつき、その口裏を加奈子に合わせて欲しいと頼んだ(命令した)らしい。 考えてみれば、あやせはまだ高校生なのだ。門限ってものがある。愚かにも、俺は 桐乃と喧嘩して、妹を家に残し、自分が頭を冷やしに外に出てきた感覚で考えていた。 「……………………まぁーな」 『ったく、頼んだ本人の携帯には繋がらないしよぉー。とにかくちゃんと誤魔化した かんな。京介が伝えとけよ。いちゃつきやがって、幸せを加奈子にもお裾分けしろっ』 「本当にいつも有り難うな。おまえにゃ、マジで感謝してっからよ」 どう考えても、そんな素敵な夜になるとは思えないのだが……加奈子に余計な心配を かけたくはないから、こう言うしかなかった。 何であやせの奴は、俺に『さようなら』とメールした癖に、門限の時間になっても、 帰宅しなかったんだ? あやせの携帯にかけたが、当然繋がらない。 『このままわたしを置き去りにして……………今、わたしを見捨てたら、 本当に、本当に、、わたしは何をするか分かりませんよ、お兄さん』 さっき、部屋であやせが言っていた言葉を思い出す。 俺が勝手に信じていただけで、あやせは本当に、俺に見捨てられたと思っていたのか? とにかく俺は急いで部屋に戻ると、ドアを開けたのだが………… 多少は、期待していた俺の希望は見事に裏切られ、部屋の照明は消えたままで、 辺りはしんと静まりかえっていた。 当然、あやせも、あやせの靴や大きなバックや歯ブラシなんかも……ここにあやせが 実存した事を本質的に証明するものは、何ひとつ残っていなかった。 俺がプレゼントしたチョーカーを除いては……。 あいつは本当に………親にも、加奈子にも嘘をついて何処かに行ってしまった。 俺は無意識に、そのチョーカーをポケットに突っ込むと、部屋を飛び出した。 あやせが行きそうな所を考えながら走り出したのだが全くと言って良いほど 検討がつかなかった。 あやせの知り合いに確認しようにも、そんな人物は誰一人、思い浮かばない。 俺はあやせの事が、性格云々じゃなくて………本当に何も分かってなかった。 分からないなんてレベルじゃない、あいつの事を何も知らなかったんだ。 加奈子に何度も連絡しようかどうか迷ったが、多分それは余計な心配をかけるだけで 何の解決にもならないと直感して辞めた。 あやせが言った通り、刹那的にでも抱いてやれば良かったんだ。 あいつに、ちゃんと捕まえててやるなんて偉そうな事を言って、結局心どころか あいつの身体さえ……掴み損ねて、あやせは消えた。 さっき誘惑してきた時のあやせが思い浮かぶ。 あの目も眩みそうな美貌で、理性さえ麻痺させる媚態に満ちたあやせの顔と あいつと喧嘩した時、他の男の話をして俺を嫉妬で狂わせようとした時の声が 頭の中で共鳴して、どんどん悪い事を、嫌な事を、最悪の事を考えそうになる。 俺はなるべく別の事を考えようとして、結局さっきの追憶の続きをはじめた。 麻奈実が学校を休んだ時、桐乃が突然留学してしまった時、黒猫が俺に 別れを告げて転校してしまった時……… 麻奈実の時は、桐乃に相談したんだった。 桐乃が留学した時は、黒猫が色々気を遣ってくれた。 黒猫が失踪した時は、麻奈実に相談しようとして結局、桐乃に助けられた。 俺はあいつらの為にいつも頑張ってきたつもりだったけど、実はあいつらに いつも助けられていたんだ。 俺は、誰にかけるのかも分からず、ポケットの中の携帯を掴もうとした………… 多分掴んでいれば、また泣き言を言った筈だ、いつもの様に………間違いなく。 でも携帯の代わりに俺が掴んだのは偶然にも、チョーカーだった。 無意識に、あやせが持って行ってしまった手錠の代わりに、右の手首にチョーカーを巻く。 俺は頭の中で何度も反芻する 麻奈実が居なくなった時、麻奈実を信じて自分で行動してたら? 桐乃が留学した時に、桐乃を信じて自分で行動してたら? 黒猫が失踪した時に、黒猫を信じて自分で行動してたら? チョーカーを眺めながら、あやせが握っていてくれた右手を思いっきり握りしめると 微かに温もりを感じる。 あいつは言った 『わたしは………自分から……居なくなったり……しない』 と……。 あやせが消えた今こそ、あいつを信じるんだ。もうあの時とは違う。 あやせの為に、追憶した過去の為にも……今度こそ、絶対に失うわけにはいかない。 それは奇跡や宿命なんて大げさなものではない………とても静かで、優しくて、 暖かい予感みたいなもの、俺があやせを好きになった理由そのものなのだ。 もう二度と戻らない(戻れない)"もしも"が、俺の中で本当に過去のものになった事を その瞬間に実感した。 その事実は俺をとても切なく、悲しい気持ちにさせたが、立ち止まってるつもりは もう無かった。 だから…………俺は静かに歩き出した。 *** *** *** どれくらい時間が経ったのだろう……わたしは目を閉じたまま眠っていた。 『おまえは何もしない、そして俺は必ず戻ってくるから…さ』 『さようなら』と自分でメールした癖に、京介さんの言葉が頭の中を何度も過ぎる そして、その思い出が強烈に、わたしの後ろ髪を引く。 悲しいと吠える癖に、構って貰うと尻尾を振ってしまう、まるで寂しがり屋の犬みたいに。 それが漠然と思い浮かんだ、自分のイメージ。京介さんに手錠をされてエッチな事を された時、チョーカーをプレゼントされた時から、、、あの時も全然嫌じゃなかった。 そして、わたしは………。 わたしがもっと素直で良い子なら、お兄さんは頭を撫でてくれたのかな? 「………ワ…………ン…」とかすれた小さな声を出して苦笑した。 "猫"なら、彼女はきまぐれだったのかな?と何の意味も無く、、ふと考える。 それにやっぱり猫の方が可愛い気がして、ちょっぴり嫉妬………したけど……… 今日一日……彼女と電話で話していた時の京介さんの顔が一番楽しそうだった。 そして、それはわたしが好きな京介さんの顔だった。 わたしは 幼い頃に、飼っていた青い小鳥の事を思い出す。 あの時、桐乃の手を強く掴んだ事を思い出す。 あの時、京介さんの腕を指が食い込むほど握りしめた事を思い出す。 好きという感情が抑えられない、失う事を恐れて自分から壊してしまいそうになる…… 小鳥を籠から出して逃がした様に、 桐乃の趣味を認めて自分の友情を押しつけるのを辞めたように、 だから、今度は、京介さんを自由にしてあげよう………… もう、こんなわたしの事なんて、どんなに嫌らわれて、拒否されて、振られても、 きっとわたしは京介さんに対して、感謝以外の感情は、何も残らないのだから。 だから、なるべく笑って、さよならしよう…わたしの大切な人をこれ以上傷つけない為に。 京介さんとの思い出があれば、沢山泣いても、きっといつかは笑顔になれるから……… でも……突然、眩しい光に照らされる。唖然としていた、わたしを大きな手が引き寄せる。 まるで、光そのものが強い意思を持っていると錯覚をするほど、優しくて、確かな温もりが わたしの身体を、優しく包み込んだ。 「……………やっと捕まえた」とクローゼットのドアの先から声が聞こえた。 『どうして………?』と言おうとしたが、強引に……今までに無いほど…強引に…… 抱き寄せられて、口を塞がれた。 ついさっき決心した事を言おうとしたけど、彼の本気の力で押さえつけられた わたしは何も出来なかった。 お互いの歯が何度かぶつかるほど激しく口唇を押しつけられる、わたしの舌が 何度も貪られる……唾液も、吐息も…わたしの全部が京介さんに吸い取られてしまう。 身体が熱くなって、意識が麻痺してきたわたしは、吸い取られた言葉の事も忘れて、 危うく、自分から京介さんを何度も求めようとしてしまった……。 どれくらいの時間が経ったのか、やっと押さえつけていた手を緩めてくれて、 唇を強引にわたしに押しつけるのも辞めてくれたのだけど(でも唇同士はふれたままで) 腰に手を回されて、半ば強引に京介さんの膝の上に座らされた。 だから京介さんの声は音と言うよりも、触れたままの、唇から振動で伝わる。 「俺はおまえの言いたいことが分かってるつもりだ。でもそれだけはダメだ。 その代わり、おまえがして欲しい事なら、"儀式"でも何でもしてやる! もうカッコつけるのは辞めた……からさ」 あんなに我が侭を言って、いつも困らせて…だからこんな風になる事を………… 期待なんてしてなかった、でも京介さんはわたしを見つけてくれた。 そして、ここまで言ってくれてるのに……こんなに求めてくれてるのに………… "でも"わたしは……。 「最初は、同情で付き合った癖に!本当のわたしの事はずっと、見て無かった癖にっ! さっきだって、わたしを見捨てた癖に!だからもう遅い、、全部、遅いんだから!!!」 まだ足りない、やっぱり足りない………いくら求めても、求めれば、求めるほど カラカラに渇いて、余計に欲しくなって…………際限がどうしてもない…………だから そう思った時、そう言おうとした時、わたしの渇いた心を、わたしの頬を雫が濡らした。 京介さんは何も言わず、音も立てず静かに泣いていた。 ただ、わたしに触れたままの唇が微かに震えだして、その震えは段々大きくなって ついには肩まで揺らしながら、号泣した。 男の人がこんな風に、人前で泣くなんて、信じられなかった。 沈黙した嗚咽は、わたしから完全に言葉を奪って、ただ彼を何とかし(てあげ)たい と思う動機と暖かい涙を、わたしに与えた。 同時に、わたしは京介さんのしょんぼりした背中が好きだった記憶が蘇る。 ヘタレでも、情けなくても、シスコンでも……鈍くても、エッチで浮気性でも それでも構わない…だから、わたしは別に、欲くて、求めてただけじゃない……… 不器用で歪な、"まごころ"だけど………あなたに、ずっと、ずっとあげたかった。 *** *** *** 俺は何で泣いてるんだろう?原因も分からず、ただ羞恥心もプライドも無く、 俺はあやせの前で、嗚咽していた。 桐乃の前で何度か泣いた事が微かに頭を過ぎったけれど、もうそれが理由で今のこの涙を 止める事は、どうしても出来なかった。 あやせは何も言わなかった。ずっと黙って、ただ俺の背中をさすってくれていた。 それでも泣きやまない俺に対して、彼女は…………… 「ちゅっ……ぺろ……レロ…むちゅ…ベロ……」 最初はキスされているのかと思ったが……そうじゃなかった。 あやせは、唇を押しつけると舌を出して、俺の頬を、頬に流れた涙の雫を舐めだした。 必死に、何度も、何度も、何度も…………滑稽な筈なのに、俺の胸は熱くなり…… ますます涙が止まらなくなったが、それでもあやせは、俺の頬が全部あやせの唾液に 変わるまで、決して辞めなかった。 俺はやっと「ありがとう」と言い、あやせの髪と頬を横から撫でた。 「京介さん、それ好き…だ、だから、もっと………してっ………く…ださい」 さっきは、桐乃にするみたいに頭を撫でる事をあれほど拒絶したのだが、今回は 何故か、ごく自然にあやせに触れる事が出来たし、彼女の嬉しそうな笑顔を見て…… 俺の変な拘りが、このあやせの笑顔を曇らせてたのかも知れないと反省した。 「俺はあやせとずっと一緒に居たい。もう理屈も理由もないんだ。だから……さ……」 「ねぇ、京介さん、何でわたしがクローゼットの中にいるって分かったんですか?」 「本当に何の理屈も理由もない。ただ居て欲しいと………信じただけだ。 まぁ………鈍い俺だから何度か回り道したし、おまえを随分待たせちゃったけどな」 「わたしを信じてたのに、さっきは何で泣いたの?結局、振られると思って悲しくなった んでしょ?本当に信頼してたら……」 「麻奈実がさ、さっき話してた赤城と付き合う事になりそうなんだ。 そして俺の妹とはちゃんと良い兄貴になるって話してきた。 黒猫とも、ちゃんとある約束している。 俺には本当にあやせしか居なくなった。 だから泣いたのかは分からないけどさ………こんな話って、やっぱ俺って情けないよな」 「そうですね、凄くみっともなくて、情けないから、ほっとけなくなっちゃいました…… ………わたし」 「実際、不安だったのかもな。おまえの言う様に、最初は、あやせが危なっかしくて 心配で付き合う事にした。そして、俺の勝手なイメージでおまえの事を見てた。 さっき、おまえを捜し回って、走り回ったけど、でも俺はあやせの事を何も 知らなかったって痛感させられた。 だからおまえに、見た目だけとか、身体だけでも良いって言われた時に……… 俺は何も言えなくて、ちゃんと反論も出来なくて、あやせを余計に傷つけた。 だからその事については謝るよ。変に誤魔化したり、カッコつけたりして、すまなかった」 「でもさっきは見捨てたわけじゃない、おまえを信じてたつもりだったんだ」 これだけの事を言う為に、本当に、随分遠回りしたが、やっと言えて良かった。 「そんなに、わたしを信じてるなら、わたしのコトがちゃんと分かってるって言うなら、 わたしが今して欲しいコ・ト・…当ててください。当ったら仲直りしましょう、ね?」 ウインクして、魅惑的な顔になったあやせが、挑発する様に俺にクイズを出した。 俺はさっきしたみたいに強引にキスする、もう自分が風邪だった事なんてすっかり 忘れていた。理屈も、理由も、クイズも関係なく……純粋にしたいから、した。 「それもして欲しいコトですけど、一番じゃないから………ハズレですね。 やっぱり……わたし達って相性悪いのかなぁ。残念です…ねぇ、京介さん?」」 こいつがずっと"京介さん"としか呼ばない事に違和感を感じた。 "儀式"なのかとも考えたが、俺に髪を撫でられている、あやせにはもうそんな気配は 微塵も感じられなかった。本当にただ、ただ美しい俺の彼女だった。 「んじゃ、また尻ぶった叩くか……アレはあやせのお気に入りだからな」 やっと余裕が出てきた俺は、何とか冗談を言ったつもりだったのだが…… 「それもして欲しいコトですけど、一番じゃないから………ハズレ」 冗談とも本気とも取れぬ態度に対して、いささか俺の理性は、失われ始めて…… やっぱりあやせの言う様に、俺らが変態なのは、間違いないのかも知れない。 変な性癖に目覚めないか心配した将来の不安は、既にリアルな懸念に変わっていた。 「もう本当に強情ですね、京介さんの、、が、わたしにずぅっと当たってるのにっ! それとも処女厨なのは…………冗談だった事が、実は的を射てましたか? はぁ~でも、良いんです……それでもわたしの気持ちは変わりませんから。 あなたがどんな変態でも、応える自信……わたしにはちゃんとありますからっ!」 こいつが何を言ってるのか皆目検討はつかないが、何か相当ヤバイ匂いがするのは 確実に分かった。 「あ、あのさ、、おまえがもう"儀式"を求めてないのは、何となく分かるんだけど それって結局どういう事だったのか、教えてくれないか? それが分からないと、ちゃんとクイズに答えられないと言うか……」 『…桐…………3つ……の……処女………………』と耳打ちされた。 「ははは……あ、あやせさん、そんなの、おかしいですよ!って言うかさ。 キ○ガイみたいなフリをするのは、もう良いからね!だ、だ、だから本当の事を言おうぜ。 俺ら、ちゃんとした恋人だろ?全く……冗談ばっかり、どっちが変態だよ、もう(戦慄)」 あやせは無言で、さっき隠れていたクローゼットから、最近よく持ち歩いている 大きなバックを取り出すと、おもむろに俺に中身を見せる。 ………メイド服、ブラウンのウッグ、眼鏡があった(様な気がするだけの事にしておく) 「もし、わたしが無理やり儀式実行したら、京介さんは、わたしの事が嫌いになって 逃げ出して、わたしの事を捨てましたか?正直に言ってくださいね? わたし……絶対に、もうどんな些細な嘘も、誤魔化しも、許すつもりないから……」 「一回全力で逃げ出して、それでもおまえがやるって言うなら付き合ってやったと思う。 あやせは困ったちゃんなのは分かってるけど、同情以外の感情があるのは今なら分かる。 ぶっちゃけおまえが、NTRの話しなくなったのは儀式とか言い出してからだもんな。 おまえと別れるくらいなら、おまえが他の男の話をするくらいなら、もう超変態で あやせと一緒に何処までも堕ちるやるさ」 半分は本気で、半分賭けで………俺はそう言った。 さっきみたいに、いくら諭してもダメなんだ、あやせを全部受け入れて、もしこいつが 傷つくなら、俺も一緒に痛みを感じてやる。 俺の彼女が堕天使で、地獄の案内人………だとしても、もう離れるつもりはない。 もう、絶対にあやせを一人にはしないって決めたんだ。 でも同時に、『とても静かで、優しくて、暖かい予感みたいなもの』を今なら 信じられる気がした。 「ふふ、京介さん……良いコ・ト・しましょう?もうしちゃいましょう……ねっ?」 そう言った時のあやせの笑顔は純真で、清純で、純粋でとても気高く感じられて、 本当に天使を見たら、こんな気分になるのかもなと俺は、不思議な感慨に耽った。 どうやら、何とか………賭けには勝てたらしい。 何でこいつは、あんな悪魔の発想する癖に……こんなに可愛く笑えるんだよ、全く。 「本当に、儀式はもう良いのか?」 「儀式ならもう終わりました。魔法ならちゃんと、京介さんにかけられちゃった…から」 こっちだって、ずっと魔法も、あやせ菌にもかかりっぱなしだったんだ。 でもあやせには伝わってなかった。だからこれからは、今からはもう照れは捨てて 全部あやせの望み通りにしてやろう。 誰かに聞かれて見られたら恥ずかしくて、死にたくなる様な事でも平気でやってやるさ。 「そっか…………分かった。で、おまえのお気に入りの手錠はどうする?」 あ~ついに、こいつとするんだなと考えると緊張で声は上ずるし、さっきは別れるか どうかの瀬戸際だったのに、今はあやせが目を潤ませて、頬を高揚させてる姿を見ると、 更に俺に胸や臀部を押しつけてる状況を鑑みると、自然の摂理で当然痛いほど硬くなる。 「もう!お兄さ…(ん)…あっ、京介さんは…本当に、何も分かってないんですねっ!」 そういう事か…全く、、、何でそんなに俺に魅惑の魔法を重ねがけしようとするんだ? 「可良いな、あやせは…良いんだぜ?おまえが癖で言ってしまう"お兄さん"のままでさ。 おまえしか見てないんだから………今更、何ズレた心配してるんだよ、ったく」 「……ご、ごめんなさい……で、でも、でも……………」 「手錠はプレイで使うなら良いけど(もう立派な変態だ)、今は必要ないで良いんだな? 心はちゃんと繋がってる。今は…身体は身体同士で繋がりたい、、、で合ってるか?」 恥ずかしそうに、ぎこちなく、でもしっかりとあやせはコクリと肯いた。 こんな最高に可愛い彼女が相手なんだから、今だけは、俺も全力で"男"にならなきゃな。 俺はキスしながら、あやせをお姫様だっこしてベットに運ぶ。 何でだろう、あやせの裸なら本当に何度も、何度も見た筈だが……… DVD事件の時は、自分で全裸になってたし(長時間クローゼットでそのままだった) あやせの部屋ではいきなり下半身を脱がせたのに、今は服を着たままのあやせを 目の前にしているだけで、今までと比べものにならないくらい興奮して、緊張して 完全硬直しちまった、やっぱ情けねぇ………。 自称"男"改め、単なる童貞小僧に成り下がった俺は、キョトンとした表情で見ていた あやせに 「ふふ、良いですよ…ほら…………ボク………お姉さんとエッチなお勉強しましょう? ほらぁ……こっちにおいで」 と誘われた。
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「ちょっと違った未来11」 ※原作IF 京介×桐乃 ~~☆ 「あ!京介さん、あれ…!」 「ん?おっ、あれは…。」 帰りの車中、後部座席に座っている桐乃が声をかける。 「あれは…結婚式、かしら。」 教会での結婚式。 車の中からでもわかるくらい結構派手だな。 バックミラーで後ろを見ると桐乃がうずうずしていた。…よし。 「ちょっと寄ってみるか。何かの縁だ、盛大に祝ってやろーぜ。」 「この辺りだと…あそこの駐車場に車を寄せれば…。」 「そうだな…。」 教会の後ろに駐車場らしき場所がある。完全に部外者だけど、ちょっとぐらいかまわねーよな? 駐車場の空いたスペースに車を停車させ、ロックする。 車の中から外に出ると新郎新婦の登場を待ちわびているのか、たくさんの人たちが扉の前で待ちわびている。 どうやら聖書に倣った夫婦の誓いの儀式はすでに終わっているようだ。 「あ、花嫁さんだ!」 桐乃が嬉しそうにぴょんぴょん小さく飛び跳ねる。 俺達はいいタイミングに来れたらしい。ちょうど新郎新婦が出てくるところで、 「綺麗…。」 隣にいる瑠璃がうっとりと呟く。 純白のウエディングドレス。ドレスの種類なんて俺にはわからねーけど、よくCMとかで見かけるタイプのものだ。それでも…。 「実物を見るとやっぱ違うな。」 確かに綺麗だった。日の光に照らされてドレスが白銀に輝いている。教会の屋根にいる鳥達も祝福してくれているのか、静かに見下ろしている。 桐乃といい瑠璃といい、女の子は皆こういう綺麗なものが好きなんだよな…。 名前もしらない人だけど、これからの幸多いであろう未来をめいっぱい感じているのだろう。 夫をつかむ腕は全幅の信頼と愛情を寄せていた。 見れば花嫁さんが白いブーケを投げようとしていた。 「桐乃桐乃、あのブーケ!」 瑠璃が少し慌てたように言う、 「え?」 「花嫁さんが投げるあのブーケ、あれを取ってらっしゃい。あれが取れた人が次に花嫁衣裳が着れるって言われているのよ。」 「え、そ、そうなんですか!?じゃ、じゃああたしも…!」 桐乃は前に並ぶ人達に入っていく。周りの人たちも同じ考えらしく、そろってブーケを受け取ろうとしていた。 きゃいきゃいとはしゃぐ桐乃。あの姿を見れただけでもこの教会に立ち寄ってよかった。やっぱあいつは笑ってる姿が一番だよ。 瑠璃の横顔を見ると同じ事を考えているのか、桐乃の後姿を見ながら微笑んでいた。 「ふふ…。」 「今日はありがとな、瑠璃。」 「え?」 「やっぱさ、アイツも内にばっかしいると気が滅入っちまうだろ?あれからほとんど自分ひとりで外出にも出かけないし…。」 「そう…大学にも?」 「行ってはいるんだけど、ほとんど大学の友達と話してないみたいだ。あくまで桐乃の反応からの推測だけどな…。昔みたいにあやせや加奈子が一緒ならあいつらに話聞けばわかるんだけどな…。」 残念ながら三人とも大学が違うし…。 あの事故前は大学でもファッションリーダーみたいに自然となっていて、サークルとかからの勧誘も凄まじかった。メールや電話が来るたびに丁寧に断っていた。 『ま、あんたにはこんな経験ないだろうからわかるわけないけどね~。』 ぐぬぬ。腹立つあのアマ。そんな女にぞっこんで尻にひかれる俺は一体なんなのか。そんな俺にも腹立つ。過去の俺に言ってやりたい。もっと亭主関白になれ、と。 そんなことを考えていると、 「…痛ぅ…。」 え? 瑠璃が眉間を指で押さえていた。真っ白い肌に脂汗が滲み出ている。 「おい瑠璃、大丈夫か!?」 「…ご、ごめんなさい先輩…はあはあ…、す、少しどこかで休ま、せて…。」 「わかった。ここじゃなんだから、あの木陰に…。」 教会の裏に木陰があった筈。あそこだったら人もそういない。 「…ごめんなさい。こんな日に。」 瑠璃の肩を抱えてゆっくりと結婚式の場を離れる。教会裏は綺麗に整理されていて、近くにちょうどいい大きさのベンチがあった。 「あそこで休もう。大丈夫か?」 「だい、じょうぶよ…。はあはあ…。」 顔を見ると蒼白だった。普段色白な分、もはや病的ともいえるその顔色。整った顔立ちは頭痛の痛みで歪んでいた。 「水とか要るか?…いや、いっそのこと病院に…。」 「大丈夫…すこしだけ…すこしだけ休ませて頂戴…。そうすればこんなくらい…。」 本当に具合が悪そうだ。 俺の胸にしな垂れかかってくる瑠璃。彼女の甘い体臭と髪の匂いが鼻に入ってくる。 「先輩…ごめんなさい…。」 「何をだよ。いいから今はゆっくりと…。」 「違うの、そうじゃないの…。」 「え?」 「私…ずっと…心のどこかで貴方達が…桐乃のことを羨んでた…。」 なにを…? 「貴方があの時、私じゃなくてあの子を選んで…。それでもそれはまだ『妹』としてだった…。だから私にもまだチャンスが…大好きな先輩の心に私を映すチャンスがまだあるかもって、あの時はそう、思ってた…。」 …。 「だけど貴方は桐乃を選んで…私は何も出来なくて…。ううん、それでもいいって思ってた…。それが本当の気持ち。本当よ。だってあの子は私にとっても大事な…。でもあの子が記憶を失って…、痛ぅ…!」 「瑠璃!?」 ~~~ やったやった♪花嫁さんのブーケが取れた♪ 周りの人たちがおめでとうって言ってくれる。部外者だけどいいのかな? 「あ、ありがとうございます。ありがとうございます。」 ぺこぺこと頭を下げる。 「あら、とっても可愛らしい子。私にも娘がいたらこんな可愛い子にしたいわ~。」 「あなた将来いいお嫁さんになれるわよ~。そのブーケ、大事に取っときなさい。」 はしばしにそう声がかかる。えへへ…嬉しいなぁ…。 あたしはブーケが取れたことを報告したくて後ろを向いた。 「京介さん、黒猫さん!…あれ?」 きょろきょろと周りを見てもどこにもいない。あれ?どこに行ったんだろう…。 あたしが二人を探しているのをみて、参列してたお爺さんが、 「お嬢ちゃんの連れのとっぽい兄ちゃんと綺麗な姉ちゃんなら裏手に行ったよ。」 あれ? 「肩寄せ合ってたが…なんかあったのかい?」 …。 「…ありがとう、ございます…。」 嫌な予感がする…。 なんだろうこの胸騒ぎ…。 ~~~ 心に曇る暗雲を否定出来ないままあたしは教会の裏手に向かった。そこのベンチに二人は寄り添って座っていた。そこから話し声が聞こえてくる…。 ーーー『…桐乃のことを羨んでた…』 え? ーーー『…だから私にも…大好きな…思って…』 え?大、好き?誰が誰を? ーーー『…それで…いいっ…思ってた…』 ここからじゃ二人の声がよく聞き取れない。京介さんの顔が見れない。黒猫さんが京介さんの胸元に顔を埋めている。その二人はどうみても…。 パキッ あたしは小さな木の枝を踏んだみたいだ。全く見えていなかった。だって…。 「桐乃!?」 「…。」 京介さんが慌てて振り返る。 黒猫さんは顔を埋めたままだ。こちらを見ようともしない。 「はは…。」 馬鹿みたいだ…あたし…。 京介さんの妹だ彼女だと言われて…。彼の好意に甘えて、その気になって…。一人で舞い上がって…。 そうだよね…。京介さんもこんなめんどくさい女なんかより黒猫さんみたいな綺麗な人のほうが…。 もう、わけわかんないよ…。 「…ッ!」 たまらなくなり、あたしはその場を駆け出した。 ~~~ この光景を見て何を思ったのか、桐乃が駆け出していく。 ばか、あいつ何を勘違いしてんだ!?それどころじゃねえってのに!? 「はあはあ…先輩…。」 「瑠璃…とりあえず病院に…。」 「はあはあ…あの子を追いかけなさい…。」 「で、でもよ…。それじゃおまえが…。」 「いいから行きなさい!呪い殺されたいの!?」 物凄い剣幕だった。それだけ彼女も必死なのか。かつての厨二フレーズも全く違う性質を帯びていた。 「わかった!すぐに戻るからな…!」 ベンチに瑠璃を横たわらせ、俺は桐乃の後を追いかけた。 ~~~ 桐乃はどこだ…あいつに本気で走られたら俺じゃ追いつけない…。なんとか見失わないようにしないと…っていた! 「おい、桐乃!」 後ろから桐乃の背中に向かって叫ぶ。 ビクッ、と桐乃は身体を一瞬硬直させる。 「…っ!」 俺のほうに一回振り返るとそのまま全力で走って駆けていく。 ここで逃したらもう…。って…。 (お、遅っ!?) あいつ走り方まで忘れてんのか!?そう思わせるほど桐乃の走るスピードは遅かった。 これじゃそこらの女の子とそう変わらない。のたのたした女の子走り。 「っ!待てよ、桐乃!」 以前なら比較にもならないであろうスピードの差が今は逆転している。 一般的な成人男性の俺が今のこの桐乃の走る速度に追いつけない筈もなく…。 「桐乃、待てって!」 ものの数秒で彼女は捕らえられた。 「桐乃、待てって!話を聞…。」 彼女の左手首を捕まえ振り向かせたら、俺は言葉を一瞬失ってしまった。 「…。」 彼女は、桐乃は泣いていた。大きな瞳に大粒の涙をためて。 「おい桐乃、落ち着けよ。いいか、さっきのは…。」 「…して…。」 「え?」 「離して!!」 桐乃は掴まれていた手首を振りほどく。 一歩二歩後方に距離を置く。 肩を震わせ、いからせて、野生動物みたいに腰を落として俺を睨みつける。 「あなたも…。」 「え…?」 「あなたもあたしの前から消えちゃうんでしょ!?めんどくさい女だ、何をしてもとろくさい女だ、って…!」 「何、を…。」 桐乃は泣きながら大声で、 「あたし知らない!あたし全然綺麗じゃない!モデルなんか、服のことなんか何にも知らない!あたし知らない!あんなに勉強なんか出来ない!出来っこない!!」 「…。」 「陸上だってそう…!小説だって…!なんなの…!?そんなのあたしに出来るわけないじゃない…!そんなのあたし知らない…!知らないのに皆して…皆して…!」 ーーー『相当負担がある筈よ。特に心に…。皆が言うことが全く記憶にない。しかも相手は自分のことを知っている。…葛藤がそこにあることは容易にわかるわ。』 大学のカフェテリアで瑠璃と会った時に言われたことを思い出す。 クソッ。俺は馬鹿だ。どこまで鈍いんだ!? 桐乃の心がこんだけ追い詰められていたってのに…。 当たり前じゃねえか!?周りが知らない人だらけで…。 それでもこいつは俺に嫌われたくなくて、あれだけ健気に振舞って…。 俺は一度でも本気でこいつの立場になって考えたことがあったか!?こいつの悩みを感じようとしたか!? こんなんで、何が、兄貴、だよ。 過去の俺をぶん殴りたくなる。 「知らない人たちが皆近づいてきて離れてく…!あたしには何にもないのに…何にもない事に勝手に落胆して失望して…!皆誰の事を言ってるの!?知らない!あたし『そんな人』知らない!」 もう桐乃の顔は涙と鼻水でぐしゃぐしゃだ。 「…皆誰の事を見てるの…?…あたしのことを見てよぉ…。あたしを無視しないで…。無視、しないでよぉ…。」 桐乃は膝から崩れ、そのまま肩を震わせ嗚咽する。 「無視しないで…無視しないでぇ…。」 「…桐乃。」 もう見てられなくて、俺は…。 「ぇ?」 幼子のように泣きじゃくる桐乃を、そっと抱きしめた。 「桐乃…おまえの気持ちに気づいてやれなくて、ごめん…。」 「…ぁ…。」 「俺、今までおまえを守る、おまえを離さないって思ってたけど…全然おまえのことわかってなかった…。」 「…。」 「俺は大馬鹿だよ。大馬鹿兄貴だ。妹がこんなに苦しんでるのに…。気づきもしないで…。」 「…。」 「桐乃。」 俺は腕にすっぽり収まった華奢な桐乃の身体を抱きしめながら、 「おまえのことを、もっと知りたい。知りたいんだ。昔の桐乃じゃない。今のおまえの事が…今の桐乃の事が、俺は知りたい。」 「京介…さん…。」 「なんたっておまえは俺の大事な大事な世界にたった一人の妹だからな…。ダメか…?」 「で、でも…。でも…!く、黒猫さんは…!?」 「…今、黒猫は体調を壊してるんだ…。」 「…え?」 「おまえの考えてることは勘違いだよ。さっきはあいつの介抱をしていたんだ。あいつとは恋人でも何でもない…。だって…。」 …いずれ瑠璃との、黒猫との想い出を俺は桐乃に話さなくちゃいけないだろう。 確かに俺はあいつの事が大好きだった。 愛してた。恋してた。 いつも痛くて尊大な芝居がかった口調で、だけど誰よりも優しいお人よしの、ありし日のあいつ。 でも俺が女性として黒猫を愛したのは、恋したのは過去の話だ。 今の俺のこの気持ちは、想いは、たった一人に向けられている。 …この想いはきっとこの先も変わらない。二人でその愛を育んでいけるって信じてる。 「京介さん…。」 「…これからお互いのことを知っていこう。それに…。」 俺はニッと笑顔で、 「おまえには瑠璃だって沙織だってあやせだっている。おまえを支えてくれるやつはいっぱいいるんだぜ?」 「京介さん…。」 「も、もちろん、俺を第一に頼ってくれて…いいんだからな。」 ごほん、と咳払いをする。…ちょっと語りすぎたかな? 「…ちゃ、ん…。」 「え?」 「こ、これからは、きょ、京介さんのこと、…お、お兄ちゃんって、よ、呼びますから…。」 「うぇ!?」 「だ、だって、その…。あ、あたし達、きょ、兄妹ですし…その…。」 桐乃が顔を赤らめながら上目づかいで、 「…だ、ダメ、ですか…?」 「い、いいに…。」 「はい…。」 「いいに決まってんだろ…。」 俺の返答を聞いた桐乃はパアッ顔を明らめた。 「んふふ…お兄ちゃん…お兄ちゃん…。」 おい、連呼はやめろ。…くすぐったいじゃねーか…。 …。 おいちょっと待て。 周りからひそひそ声が聞こえる。 周りを見ると俺達を取り囲むように人が巻いていた。 皆してニヤニヤしている。 ヤベ!すっかり忘れてたけど、ここ往来のド真ん中だ。 …今までよく車にクラクション鳴らされなかったな…。 「ごほん。き、桐乃、行くぞ?」 「あ、お兄ちゃん…。」 「ここは危険なのだ、妹よ。ここは危険。」 「…ぁ…。」 桐乃も俺から顔を上げ、周りの状況をようやく把握したみたいだ。 カアア… 急速湯沸かし器みたいに顔を赤らめる桐乃。 「いくぞ、桐乃。…瑠璃が待ってる。行こう。」 今はすこしでも離れたくない…。俺は桐乃に手を差し出した。 「…はい、お兄ちゃん♪」 ぎゅっと俺の手を握り締める。 男なら思わず見惚れてしまう笑顔で、俺の最愛の妹はうなずいた。 ~~~ んふふ♪んふふ♪ あたしの心の暗雲は京介さんの言葉で一掃された。 まだ戻らない記憶。モヤがかかる記憶。それでも…。 『今のおまえの事が…今の桐乃の事が、俺は知りたい。』 えへへ…。 お兄ちゃんは今のあたしを見てくれている。今のあたしを大事にしてくれている。 そのことは彼の体温から、言葉から、痛いほど伝わってきた。 (あたし、ここにいていいんだ…。) 一時期どうしようかと思っていた。外に出るのが怖くて怖くてたまらなくて…。でもここ以外に居場所なんかなくって…。 そんなあたしをお兄ちゃんは…。 『おまえは俺の大事な大事な世界にたった一人の妹だからな。』 (…ありがとう。ありがとう、お兄ちゃん。) あたしはお兄ちゃんに手を引かれ、教会の裏手を目指す。 もう結婚式は終わっていて、人もまばらだった。 つないだ手をぎゅっと握り返す。 男の人の手っておっきいな…。おっきくて、あったかい…。 ーーー『桐乃、帰ろう。』 一瞬、何かの光景がフラッシュバックする。 …あれ?いつか誰かにもこうやって誰かについて行って…。 一瞬頭の中で見えたその光景が何なのか、考えようとすると…。 「瑠璃!?」 裏手につくと、黒猫さんが…。 「瑠璃!?おい、瑠璃!?」 お兄ちゃんが声を張り上げる。 黒猫さんの顔は蒼白だった。浅く呼吸をし、ぐったりしていた。 ーーー瞬間、何かの光景があたしの頭の中に蘇る。 ーーー誰かの顔をそっと撫でる。 ーーーもう、還らない、誰か。 身体の震えが止まらない。嫌…嫌…。 「お、おにいちゃん…。」 お兄ちゃんは救急車を手配している。 その声が、音が聞こえないのにカチカチという自分の歯を鳴らす音だけが嫌に鮮明に響く。 寒い…。寒いよ…。あたしは自分の両腕を強く抱きしめる。 「桐乃!!」 肩を両手でつかまれる。 ビクッ あたしの身体は反応し、心はすぐさま元の世界に戻る。 「今からすぐに救急車が来てくれるそうだ。俺は瑠璃の家族に連絡を入れる。」 「ぁ…。」 「もしかしたら救急車には身内は一人しか乗れないかもしれない。ここに二万ある。後でタクシーを拾って来るんだ。」 「ぁ…。」 「桐乃、大変だけどしっかりするんだ…。俺達が頑張らないと瑠璃は…。」 黒猫さん、黒猫さん…。 「桐乃、大丈夫だ。大丈夫だから…。今俺達に出来ることをしよう。」 …遠くのサイレンの音が聞こえる。 その音は彼女を一体どこに連れて行こうとする音なのか…。 あたしはただ、祈るしかなかった。
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527 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/06/29(水) 20 26 18.26 ID HNBFGTJ2P [4/8] ここ最近、俺に日課になりつつことがある。 プシュッ、ゴクッゴクッ、ぷはぁ~。 「けっ、相変わらずうまくねえな。こんなもんが好きなやつの気が知れねえぜ」 所謂、寝る前の一杯というやつだ。 どうしてこんなものが俺の日課になりつつあるかといえば、それなりの理由がある。 ここ最近俺はひじょ~に寝つきが悪かった。 あることが頭をグルグルと渦巻いて、それが解決できずに朝まで悶々と悩み続けていたのだ。 しかもそれが連日だからタチが悪い。毎回同じことを考えて、結論が出ずに悩み続け、そうして気がつけば朝になっている。そんなことの繰り返す日々。 そしてそんなときに思いついたのがこれだった。 アルコールが入れば少しぐらい寝つきがよくなるんじゃないか。そんな安直な考えだったが、それがぴたりと嵌ってくれた。 親父がアルコールに強いだけに心配ではあったが、俺にはその遺伝子は受け継がれていなかったようだ。缶1本空ければ無理矢理にでも寝ることが出来る。それぐらい俺は酒に弱かった。 正直、警察官の息子が未成年での飲酒をすることに抵抗がないわけじゃない。でも背に腹は変えられないというだろう? 俺はそこまで追い詰められてたってことだ。 今じゃこれがないと眠りにつくことすら出来やしない。それぐらいに今俺がかかえている悩みは深刻なのだ。 「はっ、情けねえ話だな」 思わずポツリとぼやいてしまう。 こんなもんに逃げなきゃならんほど弱い自分に腹が立つ。 とん、とベッドに沿うように立つ壁に背を預けた。そうして自然と意識の向かう先は壁の向こう。 「あいつはもう寝ちまったか」 壁越しに聞こえる音に耳を澄ませるがたいした音は拾えない。時間も時間だし寝てても何も不思議はない。 ゴクリ、と缶チューハイをあおる。ジュースのような味の中に混じるアルコールが酷く不味かった。 「はぁ、俺は一体どうすればいいんだろうな」 白状しよう。俺が悩んでることってのは、他ならぬ妹の桐乃のことだ。 俺はこの夏、めでたく彼女が出来た。そして紆余曲折の末、夏の終わりに別れることとなった。―――彼女よりも、妹を選んで。 ああ、わかってるさ。それがどれだけおかしいってことはさ。 でも俺には耐えられなかったんだよ。桐乃が我慢して、苦しんで、影で泣いてるあいつの姿を考えると、それに耐えられなかった。 桐乃が我慢できるって言っても、俺が我慢できなかった。 妹の健気な思いやりを踏みにじって妹を選んじまった俺は、あいつに彼氏が出来るまでは俺も彼女をつくらない。そんな馬鹿な約束もしちまった。それが間違いだって言われても今更訂正する気もないけどな。 「大嫌い、か」 桐乃が元彼女と俺を復縁させようとした際、桐乃が言った言葉。 ずっとわかっていたはずだった。頭では理解していたはずだった。 けど、実際に言葉にされて、漸く実感した。そしてそのことに俺は思った以上にダメージを受けていた。 それこそ、桐乃に対する態度に出てしまうぐらいに。 俺にとっての一番でありたい。けれど俺のことが桐乃は大嫌いだという。 なんとも矛盾した話だ。大嫌いな相手の一番であって、あいつは何が嬉しいと言うんだろうか。 ああ、ああ、そうとも。今の俺にとって桐乃は何を差し置いても一番大事なやつだといえるだろうさ。じゃなけりゃ彼女をふってまで妹のことを選ぶわけがない。だけど、だけどだ。桐乃は俺のことが大嫌いなんだよ。 確かに俺は桐乃が大事だ。心配だ。大切にしたいと思ってる。出来れば仲良くしたいとも。 けれど、大嫌いなやつに仲良くしようと歩み寄られて、あいつは嬉しいと思うだろうか? 鬱陶しいと思わないだろうか? 大事だと思ってる相手に拒絶される。それが怖くて俺は桐乃に一歩引いた態度をとってしまっている。 これまでなら踏み込めた場所に踏み込めない。 今までの俺なら、そんなことを考えてても今まで通りの態度をとっていただろう。だからこそ、今の俺の状態がわからない。俺は何故、ここまで桐乃に拒まれることを恐れているのか。 それが俺の悩み。どうやっても答えの出ない螺旋階段。 グイッと喉に酒を流し込む。中身は半分を過ぎたぐらいまで減っていて、いい感じにほろ酔いになってきた。これならじきに寝れるだろう。 そんな時だった。何の前触れもなく部屋の戸が開いたのは。 きぃ、と音を立てて開いた戸の向こうには、もう寝ていただろうと思っていた桐乃の姿。 一瞬その姿に動揺するが、今更取り繕ったところで手遅れだと気付いた。ならもう普通に振舞うほかないか。 「よう。どうした、こんな深夜に」 「あんたに、いいたいことがあってきたんだケド……なにあんた、酒飲んでるの?」 「ん? おお、1本だけだよ1本だけ。別にいーじゃねーか。自分の金使ってんだしよ」 「そういう問題じゃないじゃん。何考えてんのあんた」 「うっせえよ。俺の勝手だ。んで? 話したいこととやらはなんだよ?」 いつも通りいつも通りと自分に念じながら桐乃に接する。 既に酒が入ってる状態でいつも通りもくそもないんだろうがそれそれこれはこれだ。 「チッ……あんたさ、最近あたしのこと避けてない?」 「んなわけねーだろ。何言ってんだ。俺はふつーだよ。フツーフツー」 バリバリ全開で怪しかった。酒が入ってるにしてもこれはあんまりだろう。 これじゃ桐乃のことをバカにできん。 「ウソ。絶対に避けてるじゃん。目をあわせようとしないし、合ってもすぐにそらすし。あたしが傍によるとちょっと遠ざかったりするし」 ……バレバレじゃん俺。なんてわかりやすい。今更ながら自分の迂闊さに頭が痛いぜ。 その程度のことにすら頭が回ってなかったとは。本当に重症だな。 「いいじゃねーか。いつものことだろ?」 「よくない! あたしはそんなあんたの態度にムカついてるの! 急にちょっかいかけてくるようになったかと思ったらいきなりあたしのこと避けだして……意味わかんない。 あんたは一体あたしに何がしたいのよ!?」 あーあー、うるせえなぁこいつはよぅ。こちとらお前のことで頭かかえてるってのに。 ホントに自分勝手なお姫様だよ。そこまで言うなら全部ぶちまけてやるよ。もうどうなってもしらねえぞ? アルコールが回りつつある頭は正常な判断が出来なくなりつつあるせいか、しらふならまずありえない選択肢を実行した。 「俺さ、結構傷ついてるんだぜ? お前に大嫌いって言われてさ」 いつだって桐乃に対する感情はぐちゃぐちゃで、まるで蓋をしたかのように頑なな俺の本音は、追い詰められて漸くその顔を覗かせる。そうして顔を見せる本音は、いつも俺が気付いてないことを俺自身に気付かせてくれる。 そんな本音をしまいこんだ箪笥が、酒が入ってるせいか、今は少しだけ開いてるようだった。 そしてやはり、俺の気付かない、気付けない想いが俺の口をついてでた。 「俺はさ、お前が好きなんだ」 目の前まできていた桐乃の瞳が見開かれた。 自分でも思ってもみなかった吐き出された言葉は、驚く程自然に心に収まった。 まるでぽっかりと開いていた穴がうまったように、足りなかったパズルのピースがはまったように。 酒で朦朧としている頭では、それがどういった意味での好きかはよくわからない。でもそれは確かな答えだった。 ああ、そうか。と不思議な納得が俺の心に浮かんだ。 だからか。だから俺は、あんなに桐乃に嫌われるのが怖かったのか。 もう嫌われてるのがわかってても、更に嫌われるのが怖くて、嫌いだといわれるのが怖くて。 「でもお前はさ、俺が嫌いなんだろ? 俺はお前が大事だ。心配だ。何よりも大切にしたい。でもな、そんなお前に嫌われてるって、きついんだぜ? 大事なお前だから、もっと仲良くなりたい。俺を好きになってほしい」 溢れた言葉はとどまる事を知らず、次々と信じられない言葉を紡いでいく。 頬に冷たいものが流れた気がした。 「けどさ、嫌われてるやつに何されたって、嬉しくねーじゃんか。むしろ傷つけるだけかもしれねー。 それじゃ俺は、どうしたらいいかわかんねーよ。お前に嫌われてる俺は、お前に何をしたらいい?」 最後に残った酒を一気に飲み込んだ。朦朧としていた意識が襲い掛かる睡魔に一気にあやふやになる。 それでも、俺の溢れる気持ちはやむことなく漏れていく。そして 「なあ、桐乃。俺はお前が何をして欲しいのか、さっぱりわからねえんだよ。 お前はどうしたら喜んでくれるんだ? どうしたら嬉しいんだ? どうしたら笑ってくれるんだ? 俺は――」 ――どうしたらお前に好いてもらえるんだ? 俺の意識は眠りに落ちた。 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ 「京介?」 いきなりまくし立てるように言いたいことを言うだけ言った京介はかくんと頭を下げて押し黙ってしまった。 うなだれるように壁に背を預けて、俯いたたままの京介のそばに寄ってみると、その口からはスースーと寝息が聞こえていた。 もしかして寝ちゃったの? そんな京介の前に回り、足の間に身を収めるように座り込んだ。覗き込んだ顔には、一筋の涙の跡。 そのままトン、と頭をその胸に預けた。 「ばか」 トスン、と片手で京介の胸を打つ。 「バカ」 トスン、トスンと京介を起こさないように、繰り返し胸を叩く。 「ばかっ…!」 何が、『お前のことが好き』よ。何が、『好いてもらえるんだ?』よ。 あたしがどうしたら喜ぶ? 嬉しい ?笑える? そんなの――決まってるのに。 京介があたしにしてくれることが、そばにいてくれることが嬉しくないはずがない。喜ばないはずがない。 そんな簡単なことが、なんであんたはわかんないの? あたしの言葉ばっかりを真に受けて、どうしてその真意をわかろうとしてくれないの? 「嫌いよ」 言葉にしないとわかってくれないあんたが。 「嫌い」 言葉にしても伝わらないあんたが。 そして何より、こうやって全部京介のせいにして甘えてるあたしが―― 「大嫌いっ」 縋りつくように京介の服を掴んで、その胸に顔をうずめた。 本当に、あたしはバカだ。 兄貴の泣いてるのがイヤだと、あれほど強く言ったのに結局あたしが兄貴を泣かしてる。 あたしが素直じゃないせいで、京介を泣かせてしまっている。 バカで、ヘタレで、鈍感で、不器用で―――そして誰よりもあたしを大事に想ってくれてる京介。 「ごめんね」 いつも素直じゃなくて。無茶ばっかりを押し付けて。嘘ばっかりついて。 「ありがとう」 どんな時もあたしの味方でいてくれて。大切なものを守ってくれて。あたしを選んでくれて。 いつの間にか流れていた涙が、京介の服を濡らしていた。 それから十分ほどしてから、あたしは京介の部屋を後にした。 京介はあのままの体勢じゃ明日辛いだろうから、横にして布団をかぶせておいた。アレなら風邪を引くこともないはず。 それにしても、あたしはどうしたらいいんだろう。 まさかあの言葉が、あそこまで京介を傷つけると思ってなかった。わかりきっていると、そう思ってたから。 あの言葉に嘘はない。けれど、全てが本当だとも言えない。 これ以上京介を傷つけないためには、どうしたらいいんだろう。 『俺は、お前に何をしたらいい?』 ああ、そっか。簡単なことだった。 京介は、あたしがして欲しいことがわからないっていった。 わからないから、教えてほしいって、そう言ってた。 嫌いな自分が何をしてもあたしを傷つけるかもって、バカな心配をしてた。 だったら教えてあげればいいんだ。あたしが京介にして欲しいことを。 素直になるのはちょっと怖くて、くやしいけど、あたしも京介に傷ついてほしくないから。 少しだけ、素直になってみよう。きっと、意地を張って上手くいかないだろうケド、少しづつ。 そうと決まれば今日は早く寝てしまおう。 丁度明日はお休みだ。 京介を誘って二人で出かけて、うんと京介を引っ張りまわしてやろう。 そこでたっぷりと教えてやればいい。 あんたは何も気にせずあたしに接すればいいんだって。何も心配する必要はないんだって。 「あは。あいつ、どんな顔するかな?」 少しだけ、それが楽しみだ。もし気持ち悪そうな顔をしたらひっぱたいてやるから。 「おやすみ、京介」 壁越しにかけた声が、優しく闇に溶けていった。 END -------------
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235 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2012/03/21(水) 21 57 42.92 ID WweXFcaTO [1/2] 京介のことを想いながらウキウキ買い物するきりりんを、陳列棚の陰から眺めたい 239 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2012/03/21(水) 22 10 46.33 ID UuizB8wr0 235 文章書くのはうまくないが、こういう妄想を受信した 今日は京介受験勉強で遅くなるから、あたしが京介のとこいって料理作ってあげよっと♪ フンフフーン♪なにつくろっかな~? そういえば、京介って何が好物だったっけ?んー、これといって思いつかないな~ でも、京介のことだから、「桐乃の作るものならなんでも好物だぜ!」とかいいそう・・ ほんっとにキモい!キモすぎ!マジシスコン♪ そんなシスコンのためにカレーでも作ってあげようかな?やっぱりうちの料理っていったら カレーだもんね! あ、そうだ!材料買うまえに京介にメールしとかないと! 勉強するっていってたけど・・・多分地味子と一緒に勉強してるよね フヒヒwwじゃあ、ちょっと驚かせてあげようかなww 「今日はあたしが夕飯作ってあげるから、勉強終わったらすぐ帰ってくること! 待ってるからね(ハートマーク)」ピッ これでヨシ! あいつがどんな風にうろたえるか、フヒヒww楽しみ♪ さぁーてとっ、買い物いこーっと! まだ買い物していないが、買い物に出かけるときはこんなカンジかなぁ? ちょっとデレになりすぎてるかもだが -------------
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917. ◆qPOxbu9P76 2011/01/02(日) 01 12 00.60 ID sXuewvQo 「あ、そう言えば京介氏、拙者と付き合って欲しいでござる」 俺達がいつもの4人で集まって遊んでいると、何の脈絡もなく唐突に沙織がそう切り出した。 「は?」 いきなり何言ってんだおまえは!? なんでそんな“明日ちょっと買い物付き合って”みたいな軽いノリなんだよ! 「ちょ、ちょっとあんた何言ってんの!?ふざけんじゃないっての!」 「わ、わわわわ、私の妖気にあてられて気でも狂ったのかしら?」 そしておまえらは怒りすぎ 慌てすぎだ。ちょっと落ち着け。 なんでおまえらが俺以上に反応してんだよ。 「あの…駄目ですか?」 いつのまにか眼鏡を外し、真っすぐに俺を見つめてくる沙織。 両手は胸の前で組まれており、祈るようなポーズで俺の返事をまっている。 おい…こんな時に眼鏡を外すんじゃない! 「いや……いくらなんでも突然すぎるだろ…一体どうしたんだよ」 返事をごまかしつつ、沙織の腹の内を探る。 すると、沙織は何かに気付いたような顔をして、 「あ……これは失敬。拙者ともあろうものが少しテンパっていたようでござる。経過を省いて結論だけ伝えてしまうとは」 沙織は片手で頬をかきつつ、申し訳ないと謝る。 それにしてもこいつがテンパるだと?珍しいこともあるもんだ。 「実は……最近ちょっと困ったことに巻き込まれておりまして、京介氏のお力を是非お借りしたいのです」 あぁ、なるほど。ようやく話が見えてきた。 付き合ってくれってのは力をかしてくれって意味か。俺、完全に勘違いしちゃってたよ。 それなら“買い物に付き合って”みたいなノリだったのにも納得だ。 918. ◆qPOxbu9P76 2011/01/02(日) 01 13 14.59 ID sXuewvQo 「わかった。俺でよければ付き合うよ」 「ほんとですか?ありがとうございます京介さん!」 だけどあの沙織がテンパるような事態って……一体どんなやばい事件に巻き込まれてるんだ? あれから数日後、俺は真新しいスーツに身を包み、地図を頼りにとあるホテルまでやってきた。 「高坂京介様ですね、お待ちしておりました。お嬢様からお話は伺っております」 「はぁ、どうもっす」 ホテルのロビーに入ると、槇島家のメイドさんらしき人が声をかけてきた。どうやら俺を待っていたようだ。 っていうかリアルにメイドさんなんているんだな。俺は秋葉原でしか見たことないよ。 メイドさんに連れられ最上階のレストランへと辿り着く。 「本日貸し切り?」 え?貸し切り?入っちゃって大丈夫なの? 「ふふ、大丈夫ですよ。貸し切っておられるのは槇島家ですから」 困惑顔の俺を見て、クスリと笑うメイドさん。 やべ、超恥ずかしい。でも俺達一般人にとって貸し切りなんてのは無縁のものなんだからしょうがない。 「お嬢様はあちらで既にお待ちです」 メイドさんに促されレストラン内の一角を見やる。 すると外の景色を眺めている沙織の姿を確認できた。 恐らくあの席が最も展望がよく、このレストランでも特等席にあたるのだろう。 919. ◆qPOxbu9P76 2011/01/02(日) 01 14 51.40 ID sXuewvQo 「あの…高坂様」 沙織のもとへ歩いて行こうとするとメイドさんが俺を呼び止めた。 「はい?なんでしょう?」 「お嬢様のこと、よろしくお願いいたします」 そう言って深々と頭を下げるメイドさん。 ここまで心配してもらえるのも、ひとえに沙織や沙織の両親の人徳ゆえだろう。 「はい。うまくやれるかはわからないけど…精一杯がんばりますよ」 ――――――――――― 「で、力をかして欲しいって俺はいったい何をすればいいんだ?」 「はい、それなんでござるが…」 沙織が言うには、なんでも以前お見合いした相手がなかなか諦めてくれないんだそうだ。 「一度はお断りしたのですがなかなか納得していただけなくて…」 「キモッ、まるっきりストーカーじゃん」 見ず知らずの相手をばっさりと切り捨てる桐乃。 だが、今回ばかりは俺も同意見だ。 「仕方ない、今回だけは兄貴貸してあげる。」 おい、なんで俺がおまえの持ち物っぽくなってるんだよ。 まあ、いいや。 「それで?俺はお見合いの場に殴り込めばいいのか?」 「そ、それはダメでござる!相手はお父様の取引先のご子息ですからできるだけ穏便に……」 まじか…やりにくいな……。 ってことはあれだろ?以前俺が親父に対してやったような説教はできないってことだろ? 「じゃあ一体どうするんだ?」 「拙者の彼氏役として同席していただければそれで大丈夫です。 さすがに相手の方も拙者に彼氏がいれば諦めてくれるでしょう。この役、京介氏にお願いしても?」 920. ◆qPOxbu9P76 2011/01/02(日) 01 16 00.47 ID sXuewvQo 普段あれだけ世話になってる沙織からのお願いだ、断れるわけがないだろう? それでなくても友達が困ってるんだ。助けないわけにはいかないさ。 俺は一も二もなく了承したよ。 「おう、まかせろ」 俺が了承してから沙織が桐乃と黒猫とにしきりに謝っていのが印象的だった。 なんでそいつらに謝ってるんだ?謝るべきは俺じゃないの? いや、別に謝ってほしいわけじゃないんだけどさ。 ―――――――――――― 「よう沙織」 「こんばんは京介さん、お待ちしておりました。こちらにどうぞ」 そう言って自分の隣の席を指し示す沙織。 今日の沙織はいつものグルグル眼鏡を外し、ドレスに身を包んでいる。 くっ…これはやばい。なにこの破壊力。 こんなにかわいけりゃ相手が諦めきれないのも無理ねえよ。 これで眼鏡でもかけようものなら俺だってストーカーしちゃうぜ。あのぐるぐる眼鏡のことじゃないよ? 「京介さん?」 棒立ちになっている俺を心配したのか沙織がこちらを見上ていた。 ぐ…これはやばい。普段こいつの上目使いなんて全く見ないもんだから耐性がついてない分さらにやばい。 まぁ、例の眼鏡のせいでどのみち目は見えないんだけどさ。 「お、おう。わりぃわりぃ」 席に着いて相手の到着を待つ。 沙織によると、相手との約束の時間は21時らしい。 今の時刻は20時30分。一応早めに着いておいた方がいいだろうということでこの時間にやってきたわけだ。 「ところで沙織、沙織のご両親は?」 見渡したところ俺達の他に誰かがいる気配はない。 「なにぶん忙しい方たちですから」 そう言って微笑む沙織はどこか寂しげだった。 ……お金持ちはお金持ちなりの苦労があるのかもしれねえな。 「そっか。大変なんだな、おまえも」 こいつがなにかと俺達の世話を焼いてくれるのは、沙織自身が寂しかったってのもあったのかもしれない。 921. ◆qPOxbu9P76 2011/01/02(日) 01 17 27.08 ID sXuewvQo 「ふふふ、最近はそうでもないんですよ?これもきりりんさんや黒猫さん、そして京介さん…あなた達のおかげです」 「そっか、そりゃあ……よかった」 沙織との会話も盛り上がってきた頃、噂のお相手が到着した。 「もういらしてたんですね。お待たせしてしまったようで申し訳ありません」 あれ?なんかいい奴っぽくない?しかもやたらイケメンだし。年は20歳くらいか? そういえば金持ちってやたらイケメン多い気がするんだけど気のせいかな。…今なんの関係もないけど。 「……そちらが例のお相手ですか?」 「はい。私が想いを寄せている高坂さんです」 「初めまして。高坂京介です」 「初めまして高坂君。僕は城戸星矢」 そう言うと星矢は右手を差し出してきた。俺も右手を差出し握手をかわす。 しかし、星矢ってすげえ名前だな。そのうちペガサス流星拳とか放ちかねない名前だ。 「ははは、父が聖闘士星矢の大ファンでね。この名前もそのせいさ」 なるほど、フェイトさんみたいなもんか。 …はっきり言って第一印象は悪くない。人柄は良さそうだし、なによりイケメンだしな。 沙織はこいつのどこが駄目だったんだろう。 「さて、沙織さん。この際ですから単刀直入に申し上げます。僕はやはりあなたを諦めることはできそうにない」 「…どうしてですか?」 そりゃそうだよな。 俺もここにくるまでは、内心相手のことをストーカーまがいの野郎だと思ってた。 だけど、そうじゃなかった。俺の人を見る目を信じるならばこいつはそんな男じゃない。 少しばかりの化粧とドレスで着飾った沙織を見たら大半の男はそうなっちまうよ。 それくらい今日の沙織は美しくて、男を惑わせる魅力を持っているように見えた。 「以前僕はこう言いましたね。あなたが連れてくる相手が僕以上の人間であれば、僕以上にあなたを幸せにできる人間であれば素直に諦めると」 そんなこと言ってたなんて聞いてねえぞ!? 沙織!これはどう考えても人選ミスだろ!? 「はい、確かにおっしゃいました」 だが、沙織は少しも動じる様子はない。 922. ◆qPOxbu9P76 2011/01/02(日) 01 18 55.80 ID sXuewvQo 「彼を馬鹿にするつもりは毛頭ありませんが、僕にもプライドがある。そこらの男には負けていないという自負も」 星矢は、ギリと拳を握りしめた。 そりゃそうだろう。沙織が自分以上の人間として連れてきたのが俺みたいな凡人じゃ、怒りたくもなるってもんだ。 「何故ですか!?僕のどこが彼より劣るというんです!?そこの地味目の男のどこが僕より勝っているというんですか!?」 「お黙りなさい!!」 「え?」 「え……」 星矢も俺同様に呆気にとられているようで、目を丸くして沙織を見つめていた。 「この方は私が選んだ方です!その彼を貶めるような物言いは私が許しません!」 ちょ、ちょっと沙織!?いくらなんでもキレすぎだろ!? っていうかおまえがキレるとこなんて初めて見たわ! 「あ………」 星矢も自分が言ってしまったことを理解したのか、何かに気付いたような表情を見せた。 「すみません、高坂君。とても失礼なことを……」 自分に非があると理解すれば年下のはずの俺にも素直に頭をさげる。 やっぱり俺の人を見る目は間違ってなかった。こいつは本当にいい奴なのだ。 ただ、沙織がそれを狂わせるような魅力を持ってたってだけでさ。 「あ、頭を上げてください!そもそも別に俺は怒ってないし、あなたが言ってることって事実っすから!」 「でも、ようやくわかりました」 「え?」 頭を上げた星矢は妙にさっぱりした顔をしていた。 「貶められたのが僕であれば沙織さんは今ほど怒ってはくれなかったでしょう。沙織さんがあんなに怒ったのはあなたが貶められたからです」 「は、はぁ……」 こいつは一体何を言ってるんだ?確かに今の状況はそうだけどさ。 単純に現状確認してるだけなのか? 「ふっ、その様子だとよくわかってないようですね。……人間、好きな人と結ばれるのが一番幸せってことですよ」 「き、城戸さん!?」 「ははは。では、僕はこれで失礼します。沙織さん、今までご迷惑をおかけしてすいませんでした。 923. ◆qPOxbu9P76 2011/01/02(日) 01 20 33.96 ID sXuewvQo そう言って沙織に頭を下げる星矢。 そして星矢は俺の方を振り向くと、 「高坂君、僕が言えた義理ではないけれど…沙織さんをよろしくお願いしますね」 そんな言葉を残して去って行った。 「終わった……のか?」 「はい、お疲れ様でした京介さん」 はぁ〜〜超緊張した………。 やっぱり上流階級の人間と話すってのはそれだけで緊張するもんだな。 もうしばらくこんなマネは遠慮したい。 「でも、なんであいつは諦めたんだろ?」 緊張が解け、リラックスしてきたせいか頭がさっきの言葉の意味を考え出す。 『人間、好きな人と結ばれるのが一番幸せってことですよ』 「ま、まさか……沙織?」 ありえるか?こんな綺麗なお嬢様が? 沙織の方を振り返ると何やらうつむきがちになって申し訳なさそうな顔をしていた。 俯いている人間の顔がなぜ見えるかって? ははは、そんな野暮なこと聞くなよ。 「あ、あれ?どうしたんだ沙織?」 「あ、あの実は、両親にも同じ言い訳を使っちゃってて……」 「え?」 ってことはまさか…… 「もう少し……私にお付き合い頂いても?」 くそっ!こうなったらとことんやってやるよ!! 「まかせろ!どこまででも付いてってやるぜ!」 「ありがとうございます!大好きです京介さん!!」 「ぐお、お、重い!いきなり抱き着かないでくれ!俺にも心の準備ってもんがあああ!?」 バターン おわり
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アッー!リスちゃんの好きな言葉一覧 大まかに列挙したつもりですが、リストにないものもいっぱいありますので追加オナシャス! 淫夢シリーズ系 登場人物 TDN TNOK DB HTN KYN YJSNPI SBR 名言 アッー! オナシャス! クルルァ よつんばい 汚い○○だなぁ ここはお前初めてか?力抜けよ オゥ おう早くしろよ 犬の真似 オフッ! ンギモッヂイイ!! イグッ! スンマセンでした! やべぇよやべぇよ・・・ しゃぶる そんなんじゃ甘いよ アツゥイ! 自分を売る その他 淫夢 免許証 一転攻勢 あずま寿し (棒読み)、(棒) たまげたなぁ うわぁこれは○○ですね・・・ なぜ、○○なんだ これは夢なのか現実なのか・・・ 危険な領域 893 くそみそテクニック系 くそみそ ヤマジュン 阿部さん うートイレトイレ 公園のトイレ ウホッ! いい男 やらないか ハッテン場 ホイホイ ノンケ、ノン気 食っちまう いいこと思いついた ションベン あぁ・・・次は○○だ パンパン ところで○○を見てくれ こいつをどう思う? すごく・・・○○です し~ましぇ~ん その他 ホモセックスを連想させる言葉 ホモ、ゲイ、GAY 男性器、またはそれを連想させる言葉(記号) ケツの穴、またはそれを連想させる言葉(記号) ホモ同士が合体してることを連想させる言葉 BL ショタ、男の娘 アニメキャラ 海東 ヤン 古泉 うさぎさん サム 山田 アニメより ロマンチカ 赤いスポーツカー 西洋骨董洋菓子店 ミラクルトレイン その他・元ネタ不明のもの 阿部マリア ペルノ 浣腸に抗うなよ ヘブン状態 僧衣を脱ぐ 薔薇族 蘇民祭 あったかいなりぃ・・・ ガチムチ 兄貴 イサキ はよう糞まみれになろうや 歪みねぇな 精霊会議 括約 オッスオッス
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【大好きな絵】 【作品名】メトロポリタン美術館 【名前】大好きな絵 ttp //goronka.tirirenge.com/works/w_MetropolitanBijutsukan.html 【備考】主人公の女の子を閉じ込めてしまった 【名前】大好きな絵 【大きさ】人間よりだいぶ大きい絵 【攻撃力】近くを通った女子を閉じ込めて絵の一部にしてしまった。 相手を閉じ込めるのは一瞬のうちに完了。絵の一部にするまで数秒。 【防御力】大きさ相応の絵程度か 【素早さ】移動不能。 【長所】 閉じ込める能力 【短所】 相当近くに来ないと閉じ込めるのは無理そう 8スレ目 570 名前:格無しさん[age] 投稿日:2007/10/19(金) 00 51 27 大好きな絵 近接1m未満の封印能力として扱う。 ○>挑戦者>ゼブラヘッド>川島清志郎>バリグザー:閉じ込め勝ち ×>狩山狂輔>北山>老:射程外から攻撃負け 老>大好きな絵>挑戦者
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そんなことしねーよ! バッと振り返る 「愛の証」どこまで本気なのか メールの違和感 壁越しのお喋りの判別 そんなことしねーよ! たとえば将来……俺に彼女ができたりしたら、麻奈実を避けるようになったりするのだろうか? そんなことしねーよ!と、今の俺は思った。(p123) シンプルな死亡フラグなのだが、一度の死亡フラグを二度回収すると誰が予測できただろうか バッと振り返る p366でせいせいするなどと語っているが、声をかけられたときの反応がどう見ても嫌々の対応ではない。 体は正直だな(ゲス顔) 「愛の証」どこまで本気なのか 演技で言っているのか、本気で言っているのか、境界が曖昧になってくる。(p357) ウソなんかじゃねえ(p358) 「どの辺まで本心なわけ?」「ど、どうでもいいだろ」(p367) 嘘だと確定させる要素は存在しないどころか、ヤバいところが強調表示になっている。 桐乃の告白キャンセル法も「と言うとでも思ったァ?」であるため、嘘とは言っていない。 メールの違和感 妄想/新垣あやせを参照 壁越しのお喋りの判別 加奈子 「うそだぁ~、じゃーケータイ見してみ?」 加奈子 「……やっぱアヤシイ~。……桐乃ぉ……いい加減白状したらぁ~?」 加奈子 「もう、とぼけて! ねえ、ねえってばあ! 桐乃ぉ~~、相手はどんな男なのぉっ?」 加奈子 「うそだあ! 信じらんないよ! 絶対男だって! いいじゃん別に、誰も友達の彼氏取ったりしないからさあ。ね? あたしたちだけに、こっそり教えてよ~う」 加奈子 「えー? だって桐乃、ガッコーですっごいモテるじゃん、男の子たちからさー」 加奈子 「だって最近おかしーじゃん、桐乃!」 友達A。 ランちん 「そうそう! すっごい変ーっ!」 友達B。 加奈子 「最近いきなり付き合い悪くなったしぃ~、ガッコでもこそこそメールしてるみたいだしぃ~」 コミック版では語尾の延ばしをなくしてあやせの台詞にしている。 ランちん 「あ、あたし電話してるとこ見た! なんか痴話喧嘩してるような感じだった!」 ランちん 「うん、なんかぁ、すっごい怒鳴ってるんだけどぉ、でも、それなのになんか嬉しそうなの。そんで電話切ったあと、にやにやしてんの。絶対彼氏でしょアレぇ――」 加奈子 「だよねー?」 加奈子 「あ、ホラあ。思い当たることあったんでしょ?」 加奈子 「ふーん? あくまで彼氏なんていないってゆーんだあ、桐乃は?」 加奈子 「じゃー最近のおかしな行動について、セートーなリユーを説明してよ」 京介の反応から発言のほとんどが加奈子。 加奈子 「えーそんなぁ……アタシらは桐乃のことを心配してぇ……いたた、叩かないでよ桐乃ぉ~」 加奈子 「やぁだぁ~、も~っ。痛いってばっ♡」 加奈子 「そんなぁ~」 あやせ 「ま、まぁまぁ……桐乃、そのへんでやめときなよ。ほら、この子も反省してるし……ね?」 また別の声。=ここまであやせの台詞なし。 あやせ 「そうそう。ところでさ。桐乃って、お兄さんいたんだね? 知らなかったよ」 あやせ 「なんでそこで嫌そうな顔するの。優しそうな人じゃない?」 あやせ 「そ、そんなことないと思うけど…………たぶん」 ランちん?加奈子? 「あたしも見た見た。チラッとだけど。なんかぁ、桐乃にぜんっぜん似てなかったよね?」 京介がクソガキと言ってるので加奈子の可能性もあり。コミック版ではランちん。 ランちん 「むしろ地味っていうかぁ――」 加奈子 「あはは、言えてる言えてるーっ。なんていったらいっかなぁ……あ、アレアレ。十年後とかぁ、フッツーにしょぼい中小企業とかに勤めて、課長とかやってそうじゃね?」 ランちん 「うっわビミョー……でも分かる。あの顔はそんな感じだった」 加奈子 「あれ? 桐乃ぉ……なに黙り込んでんの?」 なお1階は 加奈子・あやせ・ランちん 「「「キャ――――――――――――――ッ!?」」」 あやせ 「き、桐乃……?」 加奈子 「うっわ~……ちょっとコレは引くよ~~ぅ?」 意見・批判等 名前 コメント すべてのコメントを見る