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クリフトのアリーナへの想いはPart6 長編7/12 1へ2006.03.09 247 :1/10 (前前スレ506):2006/09/28(木) 22 39 59 ID fQbSPOmW0 悪い噂ほど広まりが早いとはよく言ったものだ。 午前中、サランの教会で神学の授業を終え、クリフトがサントハイム城に戻ってきたのはもう昼が近い時間だった。城内の教会へと戻るその道中、クリフトに浴びせられる視線はいつものものとは明らかに違っていた。 服装がおかしいわけではない。目立つ怪我をしているわけでもない。 理由はひとつ。一昨日の夜半、城壁での出来事だった。真夜中に誰もいない城壁で、アリーナを腕に抱きしめているクリフトの姿を目撃した若い兵士は、間違いがあってはならないとその件を兵士長に報告した。報告を受けた兵士長はその話を大臣に伝え、国王の耳に入るまでになった。そして人の耳から耳へと伝わる中、また別の者から誰かへと伝わっていく。無理もない。サントハイムにおいて前代未聞の醜聞であるからだ。 噂には尾ひれがつきどんどんと話が大きくなっていっている。当事者であるクリフトが誰に対しても一切弁解をしていないことがそのひとつの要因でもある。何も言わずにいることが、噂を肯定していると周囲には思われている様子だった。 慣れ親しんだはずの城に、ひどく居心地の悪さを感じる。それでもクリフトは堂々と通路を歩く。いつもと何一つ変わらぬ素振りで、周りの視線を何も感じないよう受け流しながら。 「クリフト」 不意に呼び止められクリフトが振り向くと、そこには樫の杖をついたブライの姿があった。 「……ブライ様…」 「陛下がお呼びじゃ。ついてまいれ」 裁かれるときがきたのだ。覚悟ならばずっと昔にしていたはずだ。 クリフトははい、と短く返事をするとブライの後をつき王座の間へと歩いていった。 張り詰めた空気が王座の間に満ちている。呼吸をすることにすら神経を使うようだ。 サントハイム国王、大臣、秘書官、アリーナの家庭教師が数名。それに兵士長と問題の現場に居合わせた兵士。教会の神父、そしてブライ。それらの人物の視線の中心にクリフトは立っていた。国の重鎮たちが集められた中で否応なく緊張感が高まる。 「クリフトよ。お前にある嫌疑がかけられていることは、わかっておるな?」 まず口を開いたのは大臣であった。 「はい、承知しております」 「一昨日の夜、南西の城壁にてアリーナ姫にいかがわしい行為をしようとしていた。そういった報告がそこの兵士より伝えられておる」 「………」 「何か、言い訳があるのならば聞こう」 大臣より促され、クリフトは唇を開く。周りの射抜くような視線が自分に集中している。ひどく落ち着かない気分になるが平静を装う。 「私は、確かにあの夜……姫さまと共に南西の城壁、その踊り場付近におりました。それは間違いありません」 できるだけ冷静でいられるように深く息を吐いた後、クリフトはそう言った。 「ですが、姫さまにいかがわしい行為をしようなどとは、しておりません」 「そこの兵士はお前がアリーナ姫の身体を抱いていたと証言しておる」 「それは……」 「それがいかがわしい行為でないとすれば、一体何なのだ」 大臣の声がより厳しいものへ変わる。怒鳴りこそしていないが、威圧感を帯びてあたりに響く。それにひるむことなく、クリフトは大臣のほうをまっすぐに見遣る。 「それは……」 それでも返す言葉が見当たらず、クリフトは唇を噛んだ。 「どうつもりなのだ、クリフト。お前は神の道を志す者であろう。このような行いを、神が許すとでも思っておるのか」 「………」 「なんとか言わぬか!」 黙り込んでしまったクリフトの態度がよほど気に入らなかったのであろう。大臣はついに自分を制御することができなくなってしまったかのように、大きな声でクリフトを怒鳴りつけた。しかしクリフトは顔色ひとつ変えぬままその場に立ち尽くしている。まるで仮面をつけているかのように。 再び静寂が訪れる。遠くで子どものはしゃぐ声が聞こえていた。 「私は……」 ゆっくりとした、穏やかな声でクリフトが静寂を破った。 「私は、姫さまのことをお慕いしております」 「な、なんと……」 「姫さまのことを、愛しております」 もう、何が壊れてもよかった。このような事態になって、今更何を隠そうというのだろう。この気持ちは、アリーナに伝えないでおくことを心に誓い、そしてその誓いは守られることなく彼女の知るところとなった。一度外れてしまったたがはゆるいものに変わってしまったのだろうか。それとも、もう感情を抑え込むことに疲れてしまったのか。自分が思っていたよりもずっと安易に、唇は本心を曝け出す。 クリフトの告白に王の間がざわついた。クリフトに対する非難の声がそこかしこで上がる中、国王と神父、そしてブライだけはさして驚きもせず表情も変えぬままでいた。 「お前は、何を言っているのか…自分でわかっておるのか」 「はい」 「姫に懸想するなど…あってはならぬこと」 「………」 「お前は神官であろう。なんという不届き者めが!」 大臣の怒りは頂点に達した。顔を真っ赤にし、声を震わせながらも怒鳴りクリフトを罵倒する。怒りのあまりか、足元が不安定になりよろめいた大臣の様子に、秘書官が慌ててそばに寄り添う。近くにいた神父も大臣の様子を察し駆け寄り手を差し出すも、その手は乱暴に振り払われてしまう。 「神父殿、そなたが長らく面倒を見てきた少年は……とんでもない男にな ったものですな」 「…大臣殿……」 「主君の姫に懸想し、その身体に触れるなどとんでもない。それで神官を名乗らせるなど恥ずかしいと思われんのか?」 大臣の怒りの矛先はクリフトのみではなく、その親代わりといっても過言ではない神父にまでも向けられた。今まで静かに事態を見守っていた神父も、その言葉に痛むはずだろう振り払われた手をそっとひき、姿勢を正すと大臣に向かって深々と頭を下げた。 「申し訳、ございませぬ……」 一瞬だけ見えた、神父の横顔。表情からは少なからず憔悴が伺えた。その顔を見たクリフトはきつく目を閉じた。世話になった人にあのような顔をさせるために、今まで城に仕えてきたのではないのに……。クリフトは居たたまれなさにぐっとこぶしを握った。 それと同時に、笑い出したい衝動に駆られた。今まで自分が大切にしてきたもの、守り続けたかったものたちがあっけなく壊れていく様を目の当たりにして、その儚さに笑い出したくなった。こんなに、こんなにも簡単に崩れていくのか。結局、孤児であり生まれも両親もわからず、たいした後ろ盾もない自分をかばってくれる人など、いなかったのか。クリフトの中に黒い感情が芽生えてくる。孤独さがじわりじわりと、その黒い影を心の中に充満させていく。 「クリフトよ……」 今まで沈黙を守り、静かに目の前で起こることを見守っていたサントハイム国王がようやく口を開いた。いつもと変わらぬ穏やかな声でクリフトに話しかけた。 「そなたには、してもし尽くせぬほど感謝をしておる」 「は……」 「そなたがまだ小さいころから、いろいろと迷惑をかけた。ことアリーナの事に関しては。あれは手のつけられんおてんばじゃ。いつのことじゃったかな。ひとりで勝手に城を抜け出し森に入り暗くなっても帰って来ず… …そなたがアリーナをおぶって帰ってくる姿を見たときのことは忘れられん。あのときほど心配したことはなかったわい」 大臣のように激昂することもなく普段どおりに国王は昔のことを思い出しつつ語りだした。立派なひげを時折撫でつつ、目を細めながら。 「本当に、感謝しておるのじゃよ、わしは」 「……ありがたく思います」 「じゃがな、そなたとアリーナを一緒にすることはできん」 それははっきりとした声だった。穏やかで怒気をはらんできるわけでもなく、いつもの国王の声である。しかし、クリフトにひとかけらの希望を抱くことも許さない、強い決心からくる言葉だった。 「わしにはアリーナしか子供がおらん。わしのあとを継ぐのはアリーナだけじゃ。やはり相応の相手と結婚させたい」 期待していたわけではない。期待など、していたわけではないのだ。 それなのに、ズシンとのしかかる重い言葉。クリフトは静かに受け止めるしかなかった。その言葉は国王の偽りのない気持ちだからだ。国王として、またひとりの親として。 「どのように、処分していただいてもかまいません」 今が、裁かれるとき。 どんな罰を受けようとも、かまわないとクリフトは思う。 「どのような罰も、甘んじて受けます。ですが、姫さまがラスダ殿とご結婚されても、今までのように顔を合わすことすらなくなっても、私の気持ちは変わりません」 「……クリフト…」 「私はこれからも変わらず、姫さまを想い続けるでしょう。今までのご恩を仇で返すつもりはありません。ただ、姫さまを想うことだけを……どうか、お許しください」 そう言うとクリフトは国王に向かって深々と頭を下げた。 この恋はかなうはずもない、泡沫のような……。 それでも今までに心に巡った様々な感情と苦悩。それが幾重にも重なり連なり、たくさんの思い出となった。それを今すぐに打ち消すことなどできず、もう少し心が安まるまでアリーナを想い続けていたかった。女々しいと自覚していても、簡単に諦められる恋ではない。最初から望みのない恋ではあったのだけれど。 「クリフト、アッテムトに行かぬか」 頭を深く下げたままのクリフトに、意外な言葉を国王は向けた。 「先日、キングレオより書状が届いてな。領内のアッテムトの復興が思わしくないそうじゃ。キングレオは自国の復興に追われほとんどアッテムトの方まで手が回っておらぬ、とな。例の鉱山からは有毒なガスこそ出なくなったものの、まだ地下深くには魔物も出ると聞く。そなたは神官であり、また魔物たちとの実戦経験もある」 「はい……」 「どうじゃ、行ってくれぬか」 クリフトはゆっくりと顔を上げ、国王の顔を見た。 そして静かに首を縦に振った。 「はい、喜んで」 体のいい左遷であることはその場にいた誰もが気づいていた。左遷どころか、もう2度とサントハイムには戻れないと言うことも。当然、クリフトもその意味がわからないわけではなく、アッテムトに行くということがどういうことなのかを真摯に受け止めていた。 クリフトはもう一度国王に深々と頭を下げると、王座の間から立ち去って行った。罪人もいなくなり静けさだけが残ったこの場に、これ以上居る理由もないと、集まった人々は各々の部屋に戻っていった。大臣も少し血が上りすぎたとあって、秘書官とともに自室へと下がった。 「のう、ブライよ……」 この間、一言も口を挟むことのなかったブライに、不意に国王は話しかけた。 「……これでよかったのじゃろう、な…」 まぶしい光が差し込んでくる窓辺のほうを見ながら、呟くように言った国王の顔をブライは見遣る。 アリーナのことを愛しているのだと、クリフトははっきりと言った。周囲の冷たい視線と言葉の中、何に臆することもなく。その心は真実で、揺ぎ無いものだと伝わってきた。あの旅のさなか、クリフトの感情には気がついていたブライではあったが、特に忠告することをしなかった。もっと前に、釘をさしておくべきだったかという後悔が、ブライの頭の中を支配する。 「アリーナがどう思っているかは知らんが……許すわけにはいかん。クリフトのことはわしも気に入っておる。自ら命じたこととは言え、なんとも後味が悪いものじゃな……」 メイドのひとりが水差しを持ってきた。冷たい水をグラスに注ぎ、ひと口だけ口に含んだ。 「……陛下、これを…」 ブライは王座に近づくと古い紙切れのようなものを取り出した。 「これは……」 「乗船券ですな。ハバリア発、エンドール行きの」 「これがどうしたと言うのじゃ」 「もう20年以上昔のことになりますな。サランの教会前に置き去りにされていたクリフトの、産着の中に入っていたものです」 国王が手に取ったその乗船券は、紙質も劣化し色もほとんど茶ばんでいた。書かれている文字もところどころ薄れてしまい、辛うじて読める程度となっている。 「ブライ、クリフトのことを調べておったのか?」 国王の問いかけに、ブライは深く頷いた。 「はい。姫様の旅に同行する以前から、少しずつではありますが……。ですが、手がかりが少なすぎて結局わからずじまいでした。奴の生まれも、両親の存在も」 「………」 「わしは最近になって思うようになりましたのじゃ、陛下。奴は、クリフトはその手のひらに生と死を操ることの男。あの若さで神官の高等魔法を使いこなすことができるなど、本来ならばありえぬことでして…。奴は…、 それこそ選ばれた男なのでしょう。神という存在に」 「そなた、わしが神の子をないがしろにしたと言いたいのか?」 国王の顔つきが変わる。サントハイムは古くからの宗教国家だ。国王も信仰心に厚く、ブライの言葉は半ば侮辱に捉えられたのだろう。 「めっそうもございませぬ。ただ、わしは不思議なのですじゃ。あれだけの能力を持っているクリフトの、出生がなにひとつわからぬことが。年寄りの戯言と思ってくださって結構でございます」 少し国王の機嫌を損ねたブライではあったが、そこはゴンじいや今ではサランに移り住んでいる教育係の老人ともども、長年にわたり国王の身の回りに携わってきた者ゆえのはぐらかしでやり過ごす。 国王は自らが下した命令とは言え、なんとも言いようのない不快な感情を持て余し、ついブライに八つ当たりまがいのことをしてしまった。それを自覚すればするほど、自己嫌悪に陥る。 国王はグラスの水を飲み干すとおもむろに立ち上がった。 「ブライよ、わしは少し散歩をしてくる。来客があれば、対応しておいてくれ」 「やれやれ、相変わらず陛下は人使いが荒いですなぁ」 「頼んだぞ」 王座の間から立ち去っていく国王の背中を、ブライはその場に佇んだまま見送った。 判断をするには短すぎるあの時間の中で、多くを悩んだことであろう。 その背中が国王の複雑な思いを語っているかのようだった。わからないわけではない国王の感情を理解はできても、その決断を批判することなどブライにはできなかった。自分の身を危うんでのことではない。今ここで、離れておくことが、アリーナにとってはともかくとしても、クリフトにとっては最良の道かもしれないからだ。 翌日の早朝、クリフトはごく親しい人にのみ見送られ、サントハイムを発った。長年世話になった神父に深々と頭を下げこのたびのことを詫び、ブライには公私共に面倒を見てもらってきたことの感謝を伝えた。 まとめてみれば荷物らしい荷物などほとんどなく、城を離れるにしては異様なほどの軽装だった。 キメラの翼を放り投げると、クリフトの身体が空高く舞い上がる。 哀しいほど晴れ渡った青い空に、クリフトの姿は一粒の光となって遥か彼方、アッテムトへと運ばれていった。 END. 前2006.08.23 続き2006.11.10
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クリフトのアリーナへの想いはPart5 292 :【結婚承諾秘話】1/18 ◆cbox66Yxk6 :2006/05/23(火) 20 25 43 ID DpCbqtoT0 渦中の人物が大広間に姿を現した時、そこにいた誰もが息を呑み、そしてざわめいた。 細身でありながらも脆弱さを感じさせない均整の取れた体。不思議な色合いの艶やかな蒼髪と深い青の瞳。真新しい服を颯爽と着こなし瑠璃色のマントを翻して王の御前に向かうは、救国の英雄の誉れ高き青年。 先の魔軍襲撃より三年。 すっかり大人の落ち着きを身につけた彼の名はクリフトといい、先頃まで王宮付神官として、またサントハイムの復興の一翼を担ってきた人物であった。 頭脳明晰、容姿端麗と誉れ高い彼だが、その穏やかな物腰からは想像も出来ぬほどの剣術の達人でもあり、さらに回復呪文や致死呪文といった高等魔法も操る世界屈指の猛者でもある。それに加え、見かけによらぬ堅固な意志と豪胆な実行力を兼ね備え、近隣諸国の老練な政務官を相手に、はたまた海千山千の商人連を相手に一歩も引かない駆け引きのうまさを遺憾なく発揮し、ここ最近敏腕政務官の称号を得、密かに恐れられているという。 クリフトは己に向けられる好意の視線と、それに倍する羨望の眼差し、そして悪意に満ちた眼光をひしひしと感じつつ、ゆっくりと赤い絨毯を踏みしめ、前に進んだ。 彼の見つめる先には、彼の敬愛する王と、彼が何よりも大切に思う姫の姿。 その脇にうっそりと佇む老人は、幼い頃から目をかけてきた青年の晴れの姿に、僅かながらに鼻を赤くさせていた。 やがて大臣の声が響き、クリフトが御前で跪くと広間は水を打ったように静まり返った。 「これよりサントハイム王宮付神官兼政務官クリフトの叙爵式を執り行う」 大臣の声に玉座を立ち上がったサントハイム王は、伝家の宝刀を掲げると、クリフトの肩口に押し当てた。 サントハイム王国における叙爵は、先王のとき以来簡略化が図られ、本人の希望があれば非公開で行うことも可能であったが、この度の叙爵には多くの貴族からの要望があり公開となった。しかしそれは、平民出身のクリフトを公の場で貶めるために意図されたものでもある。いくら王宮の一角で育ったとはいえ、貴族の社会とは無縁の生活をしてきたクリフト。当然のことながら貴族のしきたりなど知りはしないだろうと、高をくくっていた貴族の一派は、衆人環視の中物怖じひとつせず、粛々と儀式をこなしていくクリフトに苛立ちを感じ始めていた。だが、国王の朗々とした声が広間を満たすと、好奇も露にクリフトを見やった。 サントハイムが定める爵位は、公爵、侯爵、伯爵、子爵、男爵の5爵。それに名誉国民に値する準男爵、士爵、騎士の称号がある。本来であれば、式の前にどの位が与えられるのか公表されるのであるが、此度の叙爵ではあえて事前公表をせず、式での発表となっていた。それ故、クリフトがどの爵位を賜ることになるのかは、誰もが注目すべきことであったし、また若い貴族の子息たちにとっては別の意味でも気になることでもあった。おそらく、クリフトの功績から言えば、男爵以上を授与されることは疑いないとは思いつつも、それが伯爵以上であった場合、貴族の未婚の子息にとっては、正直歓迎せざる事態を招くのである。サントハイムにおける伯爵位、それは王族との婚姻が可能になることをさす。 国王の声が響き渡り、クリフトが一段とこうべを垂れた。 「此度の功績を以って、そなたに『男爵』の位を授与する」 その瞬間、アリーナは思わず身を乗りだしかけ、傍らに控えていたブライに無言で止められた。 抗議の声をあげかけたものの、ブライが僅かに首を振るのを見ると、姿勢を元に戻し、心配げにクリフトを見つめた。 己の爵位が明らかにされた時、クリフトは青く澄んだ瞳を伏せ、僅かに身動ぎした。 (間に合わなかった・・・) 国王から言い渡されていた期限は3年。 アリーナが他国と婚姻を結ばなくてはならない状況を回避すべく、寝る間も惜しんでサントハイムの復興に尽力をしてきた。そしていま、サントハイムの復興は軌道に乗り、アリーナの縁談はある程度の自由を得た。しかし、クリフト自身が、それに追いつくことができなかった。 予感はあった。 クリフトはともすれば虚ろになりがちな己が心を叱咤し、答辞を述べる。 爵位は国王の采配ひとつで決まるものではない。 何人かの重鎮と話し合いを重ね、そして与えられるもの。その重鎮たちが特に何かことを起こすことなく、今日の日を臨んできたことから、おそらくは伯爵位を望めないであろうことはうすうす勘付いていた。そう、下位の爵位をクリフトが得たところで、何もできないことはわかっていたから。 貴族の位は簡単に得られるものではない。頭では理解していた。しかし、現実になると虚しさと憤りで自身が押しつぶされそうな気持ちになる。 クリフトは答辞を述べ終えると、ただ一度だけちらりと愛するものへ視線を送った。 心配げに見守るアリーナと視線が絡まる。 一瞬のうちに胸を満たした苦しさに思わず息を詰まらせ、クリフトはアリーナから視線をはずした。 これ以上彼女を見つめることは到底できなかった。 己の不甲斐なさを彼女の前でさらけ出してしまった。 どの爵位が与えられるかを決めるのはクリフトではない。しかし、徒に彼女を惑わせ、それでいて別離の苦しみを与えてしまったのは、己の罪するところであったとクリフトは自戒する。 先の戦いの折、彼は愛する姫君と共に何度となく死線を潜り抜けてきた。それは辛く苦しい旅路であったけれども、共有する時間が増えるほど、ふたりの距離は縮まっていった。それは、若いクリフトを錯覚に陥らせてしまっていた。姫君と神官、ふたりの距離は縮まっていなかったというのに、縮められるのではないかと、淡い期待を抱いてしまったのだ。そしてそれは、ふたりを相思相愛の間柄に押し上げたものの、立ちはだかる現実の壁の前に敢え無く玉砕してしまった。 クリフトは苦しい息のもと、かすかに唇を噛み締めた。 (姫様に、期待を持たせるべきではなかった) たとえ彼女から想いをぶつけてきたとしても、かわし続けるべきであったのだ。 クリフトが悔恨の念に囚われている間にも、式は滞りなく進行していき、そして終わりを迎えた。 クリフトは大臣の合図に、ゆっくりと面を上げる。 広間を満たす安堵の空気と、年頃の娘を持つ貴族たちの思惑がクリフトを貫き、その居心地の悪さに、今更ながらに吐気を催した。 それでも、ただひたすらに自制心を働かせ、御前を辞そうと身体に力を入れたその時だった。 妙な緊張感に溢れたその場にそぐわない、飄々とした声がクリフトの鼓膜を打った。 「陛下、この場を借りてひとつ御許しいただきたいことがございます」 それは、長く苦しい旅を共に駆け抜けてきた矍鑠とした老人のもの。 誰もが一目置きながら、その詳細を知るものがほとんどいないという謎の老人。王の教育係として、そして王女の教育係として、はるかな昔からサントハイム王家の傍らに位置してきたその者の発言に、広間の誰もが注目していた。 老人はゆっくりと身体を動かすと、誰にもわからぬようにアリーナに小さく笑みを送り、クリフトのもとへと歩み寄った。そして、クリフトの傍らに立ち、玉座に向かい合うと、そのまま言葉を続けた。 「このクリフトめを、わしの養子として正式に迎えようと思っております」 この発言には、当のクリフトも驚き、不敬に値することも忘れ思わず声を上げていた。 「ブライ様・・・」 小さく呟かれた言葉にブライは呵呵と笑う。 「そんなに驚いた顔をするな。ただでさえ締まらないおぬしの顔が、よけいに阿呆に見えるぞ」 それは妙に威厳を感じさせる笑いで、そして誰かを思わせる顔であった。 クリフトがそれを不審がる暇もなく、広間の一角から糾弾の声が上がった。 「王の御前、無礼であるぞ!!」 それはまだ年若い貴族の青年から発せられた。 彼の言うことは正しい。 王が臨席するその席で、如何に重鎮として扱われていようとも、臣下が王に物申すことは火急の事態でもない限り不敬罪に値する。 この糾弾に勇気を得たのか。もともとこの得体の知れない老人を快く思っていなかった貴族の面々がそれに呼応した。 「越権行為ですぞ」 「なんたる不敬!」 「即刻立ち去られよ!」 非難の的とされたブライは、それでも平然と佇み、国王を見つめていた。 その悪びれない態度に、さらなる怒号が重なりそうになる瞬間、玉座に腰掛けていた人物からため息混じりの声が響いた。 「叔父上も、お人が悪い」 「え?」 驚きの声をあげたのは、国王の横で事の成り行きをはらはらしながらも、いつでも飛びかかれる体制で見守っていたアリーナだった。 アリーナの疑問は広間にいた人々の疑問でもあったらしい。口を開きかけていた青年貴族たちはそのままぽかんと口を開けていた。しかしそれは、年若い者たちだけでなく、サントハイムの重鎮とされていた何人かも同様であった。 国王が叔父上とよぶ存在。それの意味するところは、先々王の遺児、先王の兄弟を指す。水面下で囁きが交わされる。先々王の私生児が存在するという噂は本当であったのか、と。そういった噂は以前から囁かれていたけれども、王の側近たちの口は堅く、確証を得るまでにいたれなかったのである。 突如現れた王族。その驚愕の事実も他所に、当の本人たちはいたってのんびりと会話を繰り返す。 「はじめっからそのおつもりだったのですな」 「ほっほっほ」 「またそうやって煙に巻く。どうりで落ち着き払っていると思いました」 「うむ?そうだったかのう」 「本当にお人が悪い。最初からそう言っていただければ、私の気分も幾分か楽でしたのに」 「なんでも楽をしようとするのは、おぬしの子供のときからの悪いくせだったのう。苦労せい、苦労せい」 かっかっかと笑い飛ばすブライに、ばつの悪そうな顔をした国王がわざとらしく咳く。 その様子に目を細めたブライが、言葉を重ねる。 「で、養子の件はお許しいただけるのですかな?」 ピクリと体を震わしたクリフトの肩に手を置き、ブライは問う。 国王は肝心なことを言いそびれていたことに気づき、重々しく頷いた。 「うむ、許そう」 威厳を持って答えた国王ににやりと笑うと、ブライは慇懃に答える。 「ありがたき幸せにございます」 そして目をまん丸にして驚いているアリーナに優しく微笑みかけると、クリフトの肩をバシッと叩いた。 「ほれ、許可が下りたぞ。ということで今日からわしはおぬしの父親じゃ。かっかっか」 クリフトは、しばしどう答えてよいものか迷っていた。展開が速すぎてどう反応していいのか、戸惑っているようでもあった。それでも何かを答えなければ失礼に当たると口を開きかけたところ、またしても抗議の声が上がった。 「陛下、そのような重要なことを何の相談もなしに決められては困りますぞ!」 それはサントハイムの重鎮の中でも保守的な考えを強く持っていた侯爵位の大貴族であった。 彼は立派な髭を震わせながら、憤りも露にクリフトを睨む。 「陛下、物事には秩序というものがございます。このクリフトめは平民の子供。そのようなどこの馬の骨ともわからぬ血の流れているものを、由緒正しきサントハイム王家の血を引くブライ翁の養子になどと・・・正気の沙汰とは思えませぬ」 彼の弾劾は、一時は国王の心を動かしたかのように見えた。なぜなら、国王は彼の方をまっすぐに見据えたから。しかし、国王から漏れた言葉に彼は己の失態を知る。 「そなたは、クリフトがアリーナの乳兄弟であることを知った上で、そのような発言をしたのか?」 「え?」 唐突に投げかけられた言葉に、疑問を覚えるも、それを深く追求する間もなく国王が睨んだ。 「確かそなたにはアリーナと同じ年の娘がおったな」 その言葉に、侯爵ははっとする。そしてあいまいな笑みを浮かべると、阿るように言葉をつむぐ。 「はい。しかし、妻は病弱でして・・・」 「アリーナが産まれた時、余は国王に即位して間もなかった」 侯爵の言葉を遮り、国王は滔々と続ける。 「王妃は身分の低く、確たる後ろ盾をもっておらなんだ。それでも、出産で身体を壊した王妃は乳飲み子を抱え毎日必死になって頑張っておった。そう、だれぞに乳母を頼もうとしても、その年に限って『病弱』なものが多く断られ続けていたからのう」 まっすぐに向けられた視線に居心地の悪さを感じた侯爵は、身動ぎをすると俯いた。そんな侯爵に構うこともせず、国王は言葉をつむぐ。 「その時じゃった。エンドールへ遊学していた折に知り合った友人が、妻を連れて訪ねてきたのは。彼は余の窮状を知り、最愛の妻を乳母にと危険も顧みず申し出てくれた。・・・それが、クリフトの父母じゃ」 国王は遠い昔に思いを馳せながら、当時の友人にますます似てきたクリフトに笑みを送る。 そして傍らで固唾を呑んで見守っていた娘に微笑みかけると、打って変わって静かな口調で述べた。 「親子二代にわたる国家への献身を、身分だけで貶めることは許さぬ」 静まり返った広間を見渡すと、国王は件の侯爵の姿に目を留める。 「そなたはクリフトをどこの馬の骨かわからぬ者の子と言ったが、そもそも乳は血液から作られるものと聞く。ならば、その乳を飲んで育ったアリーナはどこの馬の骨ともわからぬ者の血によってつくられていると言ってもよいのであろうかな?」 やや意地の悪さを含んだ質問に、いままで血統至上主義できたものたちは一斉に視線を逸らし、さりげなく後方へ下がった。侯爵にいたっては今にも倒れそうなほど顔色が悪くなっていた。 国王は再度広間を見渡すと、低く押し殺した声で訊く。 「まだ何か異議のあるものはいるか?」 聞くぞ? 旗色の悪さを悟ったものたちは俯いたまま、その視線をやり過ごす。 息をするのも気詰まりなほどの静けさが、あたりを支配していた。 すべてが萎縮する中、ゆっくりと自慢の髭をしごいていたブライが、そのような空気を物ともせず口を開き、クリフトの頭を杖の先で小突いた。 「ほれ、しゃきっとせぬか。そんなんではこのわしの・・・フレノール公ブライの跡を継げぬぞ!」 ブライの声が響くと、貴族の中の何人かが泡を食ったように声をあげた。 「フレノール公!?」 「あの流浪の公爵と言われた?」 「いや、しかし、実在していたのか?」 「私も単なる噂だと思っていました」 それらの言葉を煩そうに聞き流していたブライだったが、己の身分を告げたにも拘らず驚きのひとつもみせぬ養い子に不服そうに眉をひそめた。 「おぬしは驚かぬのじゃな」 つまらぬのう。 心底つまらながっているブライに、それまで畏まってきたクリフトは思わず笑みを漏らしていた。 「確証を得たのはいまですが、薄々はそうではないかと・・・」 「うむ?」 「先の旅の折、フレノールに立ち寄ったあのときから、ずっと疑問に思っていましたから。どうしてこれほどの規模の町が、『姫様』のお顔を存じ上げないのか、と」 例え公式行事に姿を現さない王女の顔が広く知れ渡っていないとはいえ、絵姿ひとつないというのは、少しおかしいのではないか。 まるで誰かが意図的に『姫様』の姿を隠しているかのように。 「あれは、やはりブライ様のお心遣いだったのですね」 姫様が、ただ一人の人間として、ただのアリーナとして存在できる場所を作るために。 そしてそれを行っているのは恐らく姫様を心から大切に思っている人物。 耳に届く『幻のフレノール公爵』、水面下でささやき続けられている『先々王の遺児』の存在。 ブライが時折国王に対してみせていた倣岸な態度。ブライの年齢。それらから推測するは・・・。 「ほっ、まさかそんなことで見抜かれるとは」 侮れぬのう。 そうひとりごち、それでも頼もしい跡取りの誕生に、ブライは相好を崩した。 そしてクリフトの手をとり立ち上がらせると、そっと背中を押した。 「ほれ、姫様のところへ行かんか」 「え?」 ブライの意図することがつかめずクリフトが首を傾げると、ブライは眉をあげて「よもや・・・」 と呟く。 「おぬし、まだ自分のおかれた立場を理解しておらんのか?」 わかっておらんようじゃのう。 へんなところで頭が切れるくせに、自分のこととなると全く頭の働かなくなるクリフトに深々とため息を漏らすと、疑問符で頭をいっぱいにしている青年に問いかけた。 「クリフト、貴族の爵位についてはある程度知識はあろうな?」 突然問われた内容に戸惑いつつも頷くと、ブライはにやりと笑った。 「父親が公爵の場合、息子の爵位は?」 「爵位を受け継ぐまでは一階下の侯爵を名乗ることができます。また、養子など特殊な事情を持っている場合は、正式に爵位を譲られるまでは二階下の伯爵・・・」 そこまで言って思い当たったのか、クリフトははっと顔を上げた。 「そう、おぬしは今日から『フレノール伯クリフト』じゃ」 駄目押しとばかりに突きつけられた事実に、クリフトは僅かに体を震わせた。 ちらりと玉座を窺うと、国王が傍らに腰掛けていた娘になにやら囁いている。 アリーナが弾かれたようにこちらを見た。 正面から視線が絡む。 アリーナの瞳が揺れ、声にならぬ呟きがクリフトに届く。 「クリフト・・・」 「姫様」 欲しくて得られなかったもの。 全身全霊をかけて求め続けてきた存在。 それがいま・・・。 「ほれ、行った行った」 女人を待たせるものではないぞ。 くだけた調子で急かすブライの目尻にも、僅かな光がともる。 ずっと二人を見守ってきたブライは、彼らの知らぬところで何度となく心を痛めてきた。 クリフトを養子に迎えることは容易い。しかし、実績が伴わなければ認められない。 度重なる苦難と葛藤。ブライが見守る中、それらを乗り越え、クリフトは自力で爵位を手に入れた。それは、男爵という格下ではあったけれども、何の後ろ盾もない青年が得るには並大抵の努力ではなかったであろう。だからこそブライは、自力で爵位を手に入れたクリフトだったからこそ、己の養子に迎える決断を下した。それでも、クリフトを取り巻く苦難は形を変えて襲いかかってくるであろう。たとえどんなに本人が努力をしても、それが通用しない相手も存在するからだ。 しかし、とブライは思う。 ひとりであったらくじけてしまう道のりであろうとも、ふたりであったならば乗り越えてゆけるかもしれない。 教育係として長く仕えてきたアリーナは、多少破天荒なことろはあるものの、その実芯の強い女性である。彼女ならば、クリフトを支え、共に苦難の道を乗り切ってくれる。そう信じている。 衆人が固唾を呑んで見守る中、蒼髪の青年が歩みを進めた。 アリーナが椅子から立ち上がり、クリフトのもとへと駆け寄る。 大臣が、どうしたものかと窺うと、国王は目線だけで頷き、黙認を決め込んだ。 後に、この場に居合わせたものたちは、物語の一節を読み上げるかのようにうっとりと語る。 それはまさにロマンス。 「姫様」 「クリフト」 互いに距離をつめ、手を取り合ったふたりは暫し見つめ合い、微笑んだ。 やがて蒼髪の青年は片膝をつき、王女の手を取ったまま真摯に語りかけた。 「姫様、ずっとずっとお慕い申し上げておりました」 紡がれる一言一言に万感の意を込めて、青年は愛する姫君を見上げる。 姫君は緋色の瞳を微かに潤ませ、小さく頷く。 「もし、お心に叶いますれば、私と永久の契りを交わしていただけませぬか?」 それは、クリフトがずっとずっと告げたくて告げられなかった想い。 初めは苦しい片恋だった。 次に待っていたのは、すれ違う心だった。 そして互いの想いを知りつつ、ただひたすらに想いを隠し続けた日々。 両想いゆえの苦難の数々。 それでも、そこに諦めという言葉はなかった。 ずっとずっと求め続け、喘ぎ続けた。 アリーナの手が震えていた。 それを支えるクリフトの手も。 ふたりの想いが交錯し、そして形を結んだ瞬間だった。 「喜んで、お受けいたします」 桜色の唇から紡ぎだされた言葉。 クリフトはアリーナを見つめた。 アリーナはクリフトに微笑みかけた。 クリフトが立ち上がり、アリーナがそれに寄り添った。 アリーナの手にクリフトの唇が落ち、アリーナがはにかんだ。 穏やかで幸福な時間が流れ、緊張を繰り返してきた広間に、不思議な安らぎを与えた。 あるものは思った。「これは天の采配だ」と。 あるものは思った。「赤い糸は存在するのだ」と。 あるものは思った。「運命だったのだ」と。 どこからともなく拍手が沸き起こり、ふたりを包み込んだ。 驚いたふたりが、自分たちの世界に浸っていたことに改めて気づき、赤面する。 そんな初々しいふたりをある老夫婦は微笑ましげに見つめていたし、アリーナの婿の座を狙っていた青年貴族はむっとしたように視線を逸らした。 劇的な展開にため息を禁じえなかった大臣が、国王に耳打ちすると、重々しく頷いた国王が、玉座から立ち上がりふたりのもとへと向かった。 それに気づいたふたりは国王の方へ向き直ると、礼をとる。それを片手で制しながら、国王は問いかけた。 「アリーナ、彼でいいのだな」 まっすぐに射抜くように見つめてくる父王に、アリーナは迷いのない目で答える。 「はい」 アリーナの言葉に、「そうか」と短く頷くと、クリフトの方へ向き直る。 片膝をついて畏まろうとしたクリフトの手を握ると、僅かに首を振り立ち上がるように促す。 クリフトは若干の戸惑いを見せたものの、国王の意図に従い背筋を伸ばして姿勢を正した。 「クリフト、立派な青年になったな」 それは父親から息子にかけられる言葉のように情愛に満ちていて。 背の高さからやや見下ろす格好となってしまった国王にクリフトは改めて親愛の情を覚えた。 国王はクリフトの気持ちを察したか、少しだけ人懐っこい笑みを見せ、そして真剣な眼差しを向けると厳かに告げた。 「娘を、頼む」 「はい」 それは、クリフトがアリーナの婚約者として正式に認められたことであり、長年サントハイムの首脳部を悩ませてきた問題が解決した瞬間でもあった。 胸にこみ上げてきた思いに、思わず涙したブライだったが、その直後に響いた声に激しい頭痛を覚えた。 「よかった~。ほんとどうしようかと思っていたのよ。クリフトが相手なら喧嘩しても手加減する必要はないわね~」 万が一負傷しても、クリフトなら自分で治せるしね。 アリーナの切実な言葉はしかし、多くの者たちにさまざまな反応を呼び起こした。 事実、父親であるサントハイム国王は眉間を押さえて深々と嘆息したし、クリフトは「それはよかったですね」とやや引きつった笑みを浮かべた。また、クリフトとアリーナの婚約にいつ異議を唱えようかと画策していた青年貴族たちは皆、一様に視線を逸らし、一拍おいてクリフトとアリーナに惜しみない祝福と盛大な拍手をおくった。 アリーナの意図がどこにあったかはわからないが、期せずして反対派を押さえ込むことに成功したようである。 こうしてクリフトの叙爵式は、一部波乱の様相はみせたものの終了し、近日中に国内外にアリーナとクリフトの婚約の報が伝えられた。 後日、旅の仲間たちがふたりを祝福するために駆けつけた。 当初はからかう気満々だった面々だったが、次のクリフトの言葉に誰もが押し黙る。 「皆様の『あたたかい』ご協力のおかげで、姫様と婚約することができました。本当にありがとうございます。そして、これからも『よろしく』お願いしますね」 ソロは、「友情」という名のもとの、辛く苦しい無償労働の日々を思い、マーニャはカジノのコインに釣られて、分厚い岩盤を吹き飛ばすため攻撃呪文を連呼した日々を思った。 また、ミネアは「ミネアさんしか頼ることができないのです」と真摯に訴えかけてきたクリフトを思い出して頬を赤らめ、ライアンは「とある調査」のためにクリフトと共にイムルを訪れた時のことを思い返して思わず咳払いをした。 そして、トルネコは・・・・・・いつもの陽気さを潜め、ただ一言呟いた。 「もうこりごりです・・・」 それぞれの胸に何を秘めているのかそれはわからなかったが、ブライはこの様子を見て少しだけ 胸が痛んだ。 「クリフト・・・おぬし」 一体何をやらかしたのじゃ? 破竹の勢いで進められたサントハイム復興の裏側で、何が起こったのか。 関係者の口は堅く、その内容は杳として知れない。 (終)
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スレ内で出た、ゲーム内会話、攻略本設定などのメモ。 いたストのセリフネタバレなど。 ***クリフトのアリーナへの想いはPart13 139 名前 名前が無い@ただの名無しのようだ Mail sage 投稿日 2013/05/31(金) 23 45 58.50 ID Q/uwB0AK0 派閥樹形図ネタ作ってみたから保守がてら貼ってみる クリフトとアリーナの想いは? │ │ ├─両想いだよ(クリ×アリ派) │ │ │ ├─結婚するよ │ │ │ │ │ ├─身分を乗り越えて祝福されて末永く幸せになるんだよ(王道ハッピーエンド派) │ │ │ │ │ │ │ ├─みんなが協力して後押ししてくれるよ(仲間の友情派) │ │ │ │ │ │ │ ├─偶然プロポーズが成功しちゃうよ(棚から牡丹餅派) │ │ │ │ │ │ │ └─2人で頑張って周りに結婚を認めさせるよ(愛の力派) │ │ │ │ │ ├─駆け落ちしてどこかで幸せに暮らすんだよ(愛の逃避行派) │ │ │ │ │ └─無事結婚するけどその後も困難は続くよ(前途多難派) │ │ │ ├─結婚しないよ │ │ │ │ │ ├─想い合ってるけど国や立場の事を考えて結婚はしないよ(プラトニックラブ派) │ │ │ │ │ └─何か悲劇が起きて引き裂かれてしまうんだよ(ロミオとジュリエット派) │ │ │ ├─何でもいいからとにかく2人がいちゃついてるのが見たいよ(ラブラブ派) │ │ │ │ │ ├─クリフトがリードするのがいいよ(クリアリ派) │ │ │ │ │ ├─アリーナから積極的に行くのがいいよ(アリクリ派) │ │ │ │ │ └─どっちもどっちでキャッキャウフフな感じがいいよ(バカップル派) │ │ │ ├─両想いだけどお互いの気持ちはまだ知らないんだよ(すれ違い派) │ │ │ └─アリーナもまだ自覚が無いだけで実は好きなんだよ(無自覚鈍感派) │ ├─片想いだよ │ │ │ ├─クリフトの片想いだよ(クリ→アリ派) │ │ │ │ │ ├─ずっと片想いのままだよ(一方通行派) │ │ │ │ │ │ │ ├─結婚はするけどアリーナに恋愛感情はないよ(妥協派) │ │ │ │ │ │ │ ├─告白せずにアリーナの幸せを願うよ(悲恋派) │ │ │ │ │ │ │ ├─告白するけど振られちゃうよ(失恋派) │ │ │ │ │ │ │ └─思い余ってヤンデレ化してしまうよ(泥沼悲劇派) │ │ │ │ │ └─クリフトの意外な一面を見てアリーナが意識しはじめるよ(両想い化期待派) │ │ │ │ │ └─妥協を拒否されたショックでアリーナが意識しはじめるよ(妥協派生派) │ │ │ └─実はアリーナの方が片想いしてるんだよ(アリ→クリ派) │ └─親愛だよ(クリ+アリ派) │ ├─主君と従者以上の感情は無いけど強い絆でむすばれてるよ(忠臣派) │ └─兄妹みたいに仲良しなんだよ(ほのぼの家族愛派) ***クリフトのアリーナへの想いはPart12.5 653 : 名前が無い@ただの名無しのようだ[sage] 投稿日:2013/01/16(水) 00 27 08.94 ID +9+wYJCi0 結構前になっちゃったけど、DQのマスターズクラブやってた雑誌のツイッターの公式アカウントで 「キャラクター人気投票はクリフトが1位、アリーナが2位。 そしてイラストのカップリングもこの二人が断トツ! 」 て書かれてた。昔からこの2人は人気あったんだね https //twitter.com/hipponagesinfo/status/248425455974236161 750 名前 名前が無い@ただの名無しのようだ Mail sage 投稿日 2013/02/14(木) 22 36 23.07 ID C/gj5Ex50 667さん 亀ですがマスターズクラブ入手しましたありがとうございます! 読者人気投票のクリフトとアリーナのダントツ振り、ホントにすごかったです。 あと編集部と読者の結果の乖離具合に笑いましたw 一応、以下人気投票の内容を羅列してみました。 ~キャラ単体人気投票~ <読者> 1.クリフト(ダントツ!)、2.アリーナ、3.勇者、4.ミネア、5.最後の敵(ピサロ?)6.ホイミン、トルネコ <編集部> 1.トルネコ(ダントツ!)、2.勇者、3.アリーナ、4.ミネア、5.ホイミン、6最後の敵、7.クリフト ~好きなイベント人気投票~ <読者> 1.武術大会、2.5章オープニング、3.イムルの夢、4.小さなメダル、5.カジノ、6.4章エンディング、7.パデキア <編集部> 1.イムルの夢、2.武術大会、3.5章オープニング、4.4章エンディング、5.カジノ、6.小さなメダル、パデキアは得票0 ~好きな章人気投票~ <読者> 1.5章、2.2章、3.4章、4.3章、5.1章 <編集部> 1.5章、2.3章、3.4章、4.2章、5.1章 他にも堀井さん、中村さん、すぎやまさんのインタビューもあったり 読者投稿イラストのピサロが茶髪だったり、当時の感想も面白く、色々と楽しめる1冊でした…! ***クリフトのアリーナへの想いはPart5 183 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/05/10(水) 01 49 38 ID 3AGZpLGy0 FC版公式攻略本上巻P.56 神官 クリフト 「腕もたつ、若き神官 若くして神の道を目指した、サントハイム城の信頼ある神官。 女の子の人気も高い。 傷ついた者をいやす呪文と、高い経験を積めば、生と死をつかさどる呪文を扱える。 ある程度の武器防具も装備できる。」 神官学校主席卒業の設定は「導きの書」からだね。 こちらは持ってないのでワカランが書いてあることは確か。 184 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/05/10(水) 01 55 21 ID 3AGZpLGy0 ついでに下巻も。P.12 「サントハイムから姫といっしょに旅立った若きお付きの神官。 神に仕える職業がら、 回復系の呪文や生と死をつかさどるザキ系、ザオリク系呪文を扱い、 死闘を繰り広げる冒険ではありがたい存在だ。 ある程度の武器、防具も装備できる。 能力すべてバランスが取れており、仲間うちのなかでもなかなかの優等生。 長い冒険の旅には欠かせない人物だ。」 ちなみに自分は台詞係に任命された61です。 ってこれは台詞じゃないけどwもうデータ係でも何でもいいですw 198 :セリフェー61:2006/05/12(金) 00 13 54 ID BqZRmF750 196 萌え台詞ですか…神官は全部萌えなんで選べないw うーん移民の町の台詞は中々見るの難しいと思うので投下しておきますね。 (グランドスラム) クリフト「こっ こんな いかがわしい町っ……。 こんな所に 姫さまを お連れするわけにはいきません!」 199 :セリフェー61:2006/05/12(金) 00 18 56 ID BqZRmF750 あ、大聖堂を忘れてた。 クリフト「町のみなが 心をひとつに 神に 祈る姿……。 なんと すばらしいのでしょう! さあ われわれも ともに 祈りましょう!」 クリフトが話す特殊町はレディースタウン・大聖堂・グランドスラムです。 ちなみにアリーナが話すのは、大聖堂・ミステリータワーだけです。 495 :セリフェー61:2006/06/27(火) 00 03 17 ID e+xYhVQl0 保守代わりに気になるセリフを… いたストでのクリフトのボツセリフに 「アリーナ様 好きじゃーっ!!」というものがあるそうですw 神官どうしたのその口調??という感じですね。 一体どういう場面で使われる予定だったのでしょうかw クリフトのアリーナへの想いはPart6 341 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/11(水) 22 50 11 ID 6Edr/nOy0 いたストでのセリフで アリーナ「クリフト、手加減なんかしたら後でおしおきよ!」 ってのがあったなあ。 自キャラで使って勝ちを譲ってみたが、その後どんなお仕置き受けてたんだろか… 404 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/21(土) 03 02 05 ID HBmqjpcV0 亀レスだが 341 アリーナ「クリフト、手加減なんかしたら後でおしおきよ!」 いたストクリフトは、自分が優勝目前になると 「これはいけません このままでは私が勝ってしまいますね」 とか言い出す。対戦相手にアリーナがいなくても。 つまりアリーナ相手に限らず、実は接待プレイ専門? それを知っていたアリーナが、ガチ勝負じゃなきゃ嫌だと釘をさしたんだろうか。 それでも聞かずに接待プレイのクリフト萌え。 実は自分だけ特別扱いしてほしくて、わがままを言っている(と想定して)アリーナ萌え。 405 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/21(土) 17 42 33 ID G9HE+yBw0 404 言われてみれば、確かに接待プレイっぽい発言だ。 ライアンとの掛け合いで言ったセリフ 「そうですね姫様、二人の力で何とかしましょう」 に不覚にも萌えてしまったのを思い出した。 484 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/11(土) 02 32 25 ID Y9eic2mL0 最初クリフトがDランクと聞いたときは真剣に怒り狂った自分だが 実際プレイしてみて納得。 いたストは相手の邪魔しなきゃ基本的には勝てないからね。 クリフトはそういうこと絶対にしないキャラだからかと。 他キャラが喜んで相手の邪魔しまくってる中で 「すみません」「あなたにも幸福が訪れますように」 とか言ってるのを聞くと、Dランクでも幸せな気分になれたよ。 487 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/11(土) 21 18 31 ID Y9eic2mL0 486 正確なのと結構違ったので訂正をば。 ク「すみません。 スフィアを 使わせて もらいます!」 ク「みなさんにも 幸運が おとずれると よいですね」 でした。 クリアリファンとしては、 ク「アリーナ姫様にならば この身を ささげても かまいません……。」 とか ク「アリーナ姫様が 勝つよう 私も お手伝いします! ラ「クリフトどの! 今は すべての者が 敵なのですぞ!!」 とかが面白かったですね。もうね、お前は誰かに勝つ気皆無でしょうとw 489 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/11(土) 23 06 23 ID qYjgjdVz0 DSはキャラ数の都合上、参戦ムリポかな。 「そろそろ 1番に追いついておくべきでしょうか?」 おまいやっぱ接待プレイだろ。絶対手ぇ抜いてるだろ。 「○○さんは悪くないです。 一人占めしていた 私が悪いのです。」 そんなこと言ってるからDランクなのだと小一時間(ry やっぱいたストクリフト最高www 496 :てんちょの独り言 ◆YdWRYb4NOY :2006/11/14(火) 23 41 33 ID Xf84TuSz0 感想くださった皆様、ありがとうございました。 いたストではセリフ集めに奔走してたのを、今でも思い出します。 壊れかけのキャラが多い中で、クリフトはまともな発言が多かったですね。 「サントハイム神官クリフトまいります。 頑張りますのでみなさんよろしくお願いします!」 どっかのステージ開始時のものですが、 さわやかな感じで大好きなセリフの一つです。 476 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/06/22(金) 09 13 10 ID 6s5gJYRU0 いたストDS 406 名前: 名前が無い@ただの名無しのようだ [sage] 投稿日: 2007/06/22(金) 01 45 04 ID YohxeTkOO 自キャラ女の子にクリフトの帽子をかぶせて、アリーナに見せてみた。 「○○! クリフトとおそろいなの!? なんか フクザツな気分……」 ツンデレktkrwwwww 477 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/06/22(金) 16 25 02 ID 6s5gJYRU0 500 名前: 枯れた名無しの水平思考 [sage] 投稿日: 2007/06/22(金) 16 23 57 ID pzXU3EQb0 チャンカでメダパニがかかったら アリーナ「あれれ… なんだか クリフトのことばっかり うかんでくるわ…」 ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!?!? 478 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/06/22(金) 18 58 28 ID 6s5gJYRU0 >「わたしが うさみみバンドつけたら > クリフト なんていうかしら? ふふふ」 > >━━━(゜∀゜)━( ゜∀)━( ゜)━( )━(゜ )━(∀゜ )━(゜∀゜)━━━!!!!! おいおいどうなってんだよいたストDSwww どうせ片思いの滑稽さをネタにするだけだろと思ってたクリアリ要素が、本編以上とは。 ちなみにクリフトは、女の子にうさみみバンド装備して見せると 「○○さ~ん そのうさみみバンド とってもにあってますね~」 とか言い出すので、早く対策をとった方がいいと思われます、姫。 487 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/06/24(日) 17 59 09 ID FkzTH5/W0 どこでもカードを手に入れたらクリフトに 「そんなカードより姫さまのブロマイドのほうが大事です!」って言われたwww 488 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/06/25(月) 00 30 08 ID ctgZCuxs0 486 ルイージさんって なぜか しんきんかんが わくんです。 どこか にているのでしょうか? って言ってたよ。…子供向けとはいえ漢字で言ってくれwとは思ったw 491 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/06/25(月) 01 14 18 ID ctgZCuxs0 クリアリかけあいセリフ投下。 ク「姫さまも ~さんのように おしとやかで いてくれたら……はあ。」 ア「……クリフト きこえてるわよ。」 ア「おめでとう ~。 なんだか じしんが ついてるわね!」 ク「おめでとうございます。 レベルがあがったからって カベをけったりしちゃ ダメですよ。」 ア「~ すごいわねー! クリフトにも みならってもらいたいわ。 ク「姫さま 私って そんなに ダメダメでしょうか……しくしく。」 ア「~ もう目標額たまったのね。 わたし 負けたくないのに~。」 ク「姫さま いっしょに ~さんを たおす……止めるための さくせんを 考えましょう!」 492 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/06/25(月) 01 15 24 ID ctgZCuxs0 ~はプレイヤーの名前ね。 でも負けたくないのに~は本当に「~」です。わかりづらくてゴメンorz 493 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/06/25(月) 14 38 05 ID q9wvYgRF0 476 男の子がクリフトの帽子装備してると、 「どこかで 見たことあると思ったら、 それ クリフトのぼうしね! なかなか おにあいじゃない!」 女の子のときとは態度違うね。 やっぱ女の子がかぶってると妬きますか姫様www 499 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/06/26(火) 21 10 11 ID lhVEkxZrO プレイヤーが男の子だと、アリーナが「どれくらい強いか気になる」と言って クリフトは「姫さまは○○さんみたいな人が気になるんでしょうか」てショボーンするけど 女の子だと、クリフトが「姫さまも○○さんみたいにおしとやかだったら」とか言い出して アリーナが「聞こえてるわよ」とすねるという 何この王道すれ違いラブコメwww 500 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/06/26(火) 23 58 06 ID hsSdt7Ic0 クリフトが目標金額達成、優勝目前 アリーナ 「クリフト!わたしをさしおいて!! あとでどうなるか おぼえてなさいっ!」 ………どうなるんだろう(;´Д`)ハァハァ 501 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/06/27(水) 01 48 46 ID 4zISA3OEO プレイヤー男の子で、目標金額を越えると ア「えっ もう ○ゴールド!? クリフト! ○○を 動けなくしちゃいなさい!」 ク「ザ…… ごほん 姫さま 私そんな呪文 おぼえてませんよ」 ナイスコンビネーションwww 511 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/06/27(水) 16 56 17 ID nZfzL8Sa0 いたストSSキター!! セリフ集めがんばろうって気になりました。 じゃあ姫さま関連で出てなさそうなのを投下。 なんてすばらしいお店でしょう…… なんと 姫さまのお店でしたか! でしたら もっとお支払いを……!! (表情は涙) いくら 姫さまの お店でも この金額は とてもキツ~イです。 ……しくしく。 あの方への 思いと 同じくらい ほしいお店を 見つけました……ぽっ。 ひ 姫さまっ! よければ 私と デートを! あ いやっ お店を交換しませんか? こ このままでは 姫さまとの スウィートライフが かないません……。 (最下位) 512 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/06/27(水) 17 01 47 ID nZfzL8Sa0 このまま1位を キープできたら 姫さまは ほめてくれるでしょうか…… ……うっとり。 姫さまが 優勝!? な なんとっ! 祝いの準備を しなくては!! ワープって いつもおどろいちゃいます。 実は 姫さまも にがてなんですよ。 もしも このエリアを 独占できた そのときは あの方に…… ああっ そんなっ いけません! 優勝できた あかつきには 私のキモチを あの方に…… そ そんなマネ 私には……ああっ! (心の声) 私だったら いつでも 姫さまのところに とんでいくのに… あっ なんでもありません。 (プレーヤーが移動カード) ここは ぶき屋にしましょう。 もしかしたら 姫さまが 来てくれるかも……うふふ。 そろそろ 賞金の使いみちを 考えても いいころですね。 あの方へ なにか プレゼントでも……。 514 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/06/27(水) 20 53 59 ID oQukhn9M0 アリーナに 「しんでんをたてたがる人って頭のカタい人が多いけど ○○もそうだったの?」って言われた 誰のことだ誰のw 515 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/06/27(水) 22 08 09 ID nZfzL8Sa0 アリーナの神殿を5倍買いしたときも(交換したから珍しく持ってた) 「そういうことすると 頭のカタい人たちが おこっちゃうんだからー!!」 みたいなこと言ってたな。 ところでアリーナは気球乗り場ばっかり建てるし(稀に関所) クリフトは神殿ばっか建てるんだが他所のセリフを見るにはどうすりゃいいでしょ? 516 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/06/28(木) 20 35 45 ID /Yrbgsoy0 (女の子 Eアリーナの帽子) そのぼうし 姫さまと同じ物ですね? ○○さんにも おにあいですね。 (男の子 Eアリーナの服&帽子) ○○さんですね? 私が 姫さまと ○○さんを まちがえるはずありませんって。 ちなみに男の子 Eアリーナの服 だけだとセリフは出ない。 523 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/06/30(土) 23 54 39 ID 21Tv3NUP0 (女の子 Eアリーナの服) あれ 姫さま……? なーんだ ○○さんじゃないですか。(心の声) 女の子 Eアリーナの服&帽子 は男の子の場合と共通セリフでした。 524 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/07/01(日) 02 20 37 ID 9Pj0aBHQ0 516 男の子がアリーナ服で、クリフトのコメントあったよ。 「○○さん。 それ 姫さまのお服ですよ……」 ってドン引きしてたw 527 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/07/01(日) 16 57 33 ID 9Pj0aBHQ0 女の子がクリフトの服を着た場合 アリーナ「あら クリフトとおそろい? ○○は女の子なんだから もっと 他の着ればいいのに~」 帽子のコメントを見た後だと、クリフトとおそろいにさせたくないんだね! としか思えないwww 528 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/07/01(日) 17 16 31 ID fvTHCOom0 DSのアリーナはラブコメだなあ 完全クリフトだとどうなるの? ぼうしの時と同じ? 529 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/07/01(日) 20 52 59 ID wTRDaiN6O 完全クリフトコスの場合 「○○ クリフトのマネしても すぐわかるわ! だって クリフトは シャキっとしてないもの!」 …いや、そうかな…? ガイドブックの村上絵のクリフトとか、めっちゃシャキーン!じゃないですか? まあ、クリフトのマネしてもすぐわかる、までは非常に萌えるコメントですが。 530 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/07/01(日) 23 15 05 ID wTRDaiN6O プレイヤーが空き地に気球乗り場を建てた 「○○は いっしょに乗りたい人とかいるの? わたしは… みんなでたのしく乗りたいわ!」 そ の 間 は な ん だ w これ実は、プレイヤーが女の子の場合限定。 男の子だと、気球はラクでいいわよねーとか言います。 女の子相手に限って一緒に乗りたい人の話題なんて、 いつからそんな乙女になったんだアリーナ? 541 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/07/02(月) 20 48 24 ID vRnwgahuO わたしがうさみみつけたら~、のセリフは不意打ちで驚いたな。 名指しでクリフトロックオンだし。しかも「ふふふ」ですよ。 男の子プレイヤーだと、うさみみだけでも完全バニーでもこのセリフって、 目の前のネタよりクリフトですか。どんだけ(ry そりゃメダパニでクリフトのことばっか浮かんでくるわけだよwww 557 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/07/15(日) 03 44 03 ID JaRLu6mt0 プレーヤー(男?)に相乗りして大きく儲けた場合のアリーナのセリフ 3行目に萌え死んだ 「○○! ありがとう! あなた クリフトより やくにたつわ! まあ ちがうよさがあるんだけどねっ!」 クリフトの良さがちゃーんとわかってたんですね姫さま。 609 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/07/27(金) 22 49 34 ID P3bh3h1a0 ところで、いたストの魔人像をどうにか(2位で)クリアしてきた。(優勝はアリーナ) クリフト・アリーナ目標額突破時 『姫様が優勝? うたげのじゅんびをしなくては! (うる覚え) 』 あのさぁ、クリフト。 あんた今、僅差ではあるけどドベなのよ。 そんな悠長な事言ってる場合じゃないでしょ!w (で、クリフト結局ドベでした。ももんじゃ許すまじ!w) 611 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/07/29(日) 22 50 28 ID FI/LTGLH0 んと ククとクリフトの掛け合いで クリフト「○○さんかがやいておられますね まるでバラのように。」 クク「その言葉他に言う相手がいるんじゃないか。」 だったっけ女の子じゃないとないかも 一応神官同士だからあるんだろうね クリフトとアリーナの想いはPart8 86 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/11/29(木) 08 32 16 ID Zd/w57EO0 DS版の移民の街の昔語りに萌えた!! やっぱDQはそのへん意志さえあればなんとかなるテキトーがあるよ 「王位をついだばかりの若き王は 旅芸人の一座の美しい娘と 恋に落ちてしまったのです。 マーリブのお城の 大臣たちは 若き王レオンと その娘の 結婚に 反対しましたが…… レオンの父…… つまり まえの王さまは こころよく みとめました。 身分ちがいの結婚は マーリブに暮らす 人びとに夢をあたえ 都は ますます栄えたとさ。」 クリフトいけるいけるマジがんがれ 255 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/12/27(木) 00 48 34 ID SUQ4gwiR0 230 の導きの書持ってるけど、サントハイムが農業国って事も書いてある 漁業も盛んらしい 魔法国家でもある 王家の墓の存在を考えると、魔法や神官の国家だとしてもおかしくはないよな 公式ガイドには、サランの町も言及してあって、サランが昔はサントハイムの出城だったという設定がある だから、武器屋が建物の中に入ってたりするのだとか さすがに当時は、攻略本の一つ一つまで堀井監修が入ってただけあってマニアックに作りこまれてるなw 924 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2008/04/04(金) 00 20 13 ID tGDKebCp0 導きの書にある 魔法の研究が盛んだって明記されてる まぁブライとクリフトを見れば、魔法が盛んだったってのは予想はつくよな ファミコン版の公式ガイドブックには、サランの町が元々サントハイム城と続いてて その名残が、砦の中にある教会とか、砦のような形状の町並みなんだそうだ ファミコン版の設定は、普通の説明書からガイドブックに至るまで 全部堀井の手が入ってるから詳細な設定がされてるのが面白い これはⅣに限らず、ⅢやⅡなんかもそうだったんだけどな 406 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2008/01/24(木) 23 07 17 ID JyQnwIcT0 クリフト「姫さま お気をたしかに。 お父上や城の者は きっと どこかで 生きているはずです。 アリーナ「ありがとう クリフト……。 スタンシアラはこれだよ
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クリフトのアリーナへの想いはPart5 236 :【フェイント】 ◆cbox66Yxk6 :2006/05/16(火) 11 25 03 ID gFKsTKTd0 正直者のアリーナは『フェイント』というものが苦手だった。旅の途中、何度も何度も練習をしたが、その直情的な性格ゆえか、それともその幼さゆえか、どうしても習得できず悔しい思いをしたものである。 「ねぇ、クリフト。これなんだけど・・・」 どういう意味なの? 首を傾げてくるアリーナにクリフトは身を屈ませると、アリーナが指し示す本に視線を落とした。 「あぁ、これはですね」 そう口を開きかけたクリフトだったが、その言葉は途中で遮られることとなった。 「隙あり」 アリーナの声が聞こえると同時に、己の唇に温かいものが押し付けられる。 「ひ、姫様!!」 慌てて身を離したクリフトがうっすらと頬を赤らめながら抗議の声をあげると、ちろっと舌を出したアリーナが悪戯っぽく笑った。 「だって、こうでもしないと、キスさせてくれないでしょ」 先の戦いの折、そのフェイントのうまさで敵を翻弄してきたクリフト。しかし、いまやそれはアリーナに取って代わられそうな勢いである。 「ね、少しはうまくなってきたかな?」 フェイント。 そう続けようとした言葉を遮り、クリフトはアリーナを己の腕の中に抱き込む。 「えぇ、とてもお上手になられたと思いますよ」 キスが。 熱い吐息と共に耳元で囁かれ、アリーナは瞬時に赤くなった。 どうやら、まだまだクリフトの方がうわてのようである。 (終)
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クリフトとアリーナの想いはPart7 253 :ザオラル1/5 ◆XJ3Ut0uuQQ :2007/04/10(火) 12 29 29 ID 9hWYl6470 クリフトの一日が、祈祷で始まり祈祷で終わるのは昔からのことだ。 しかし、ここ最近のクリフトの打ち込みようは、普通ではなかった。 まだ暗いうちに起き出して、不寝番の者に馬車に戻るよう伝えると、 東の空に向かって一心に祈りの言葉を唱え始める。 神への感謝を捧げ、祈りを終えて腰を上げるころには、 だいたい、東の地平線に朝日が指し染め、壮大な朝焼けが始まっていた。 クリフトは、目を細めてその光景をしばらく眺めると、 ようやく起き出してきた面々と共に、朝食の準備を始めるのだった。 それ以外にも、毎回食事の前には感謝の祈りを欠かさなかったし、 また、日の入りと就寝前にもそれぞれ長い祈りを捧げていた。 「ねえ、なんでクリフト最近そんなにお祈りしてるの?」 朝食の席でアリーナがクリフトに尋ねた。 「なんでと言われましても…私は神官ですから。」 クリフトは何でもないようにさらりと流したが、アリーナは食い下がった。 「だって、旅に出たばっかりの頃は、こんなに、いつもいつもお祈りしてなかったじゃない。」 これは、ごまかせそうにないなとクリフトは苦笑すると、小さい声で答えた。 「…実は、ザオラルを覚えることができないものかと思いまして。」 「ザオラル?」 アリーナは首をかしげた。 勇者が、はっとクリフトの方を見たが、クリフトは気づかない振りをしていた。 「ザオラルって蘇生呪文だっけ?それって禁呪じゃないの?」 サラダをつついていたマーニャが不審そうな顔をする。 「確かに、許可された教会の神父以外の者が、みだりに蘇生呪文を扱うことは 禁止されていますが……私に禁呪なんて、今さら、ですから。」 即死の禁断呪文を操る神官は、こともなげに肩をすくめて見せた。 「あんたも不良神官になったわね…まあ、でも、ザオラルが遣えれば一大戦力よ。 せいぜい頑張って覚えてちょうだい。」 「はい、頑張ります。」 マーニャの言葉に頷くクリフトに、アリーナが横から釘を刺した。 「でも!無理はしちゃダメだからね!クリフト!」 朝食の後、案の定クリフトの後を勇者が追ってきた。 「クリフト!」 「なんですか?ソロさん。」 「お前、ザオラルって…、ホントなのか?」 クリフトの左手を見ながら勇者は口ごもる。 クリフトは、勇者に正面から向き直ると、ため息をついて見せた。 「あなたには、随分みっともない姿をさらしてきましたが… もう、禁呪でオロオロするようなマネはいたしません。 それに、蘇生呪文は、禁呪といっても、人を癒し、回復するという、 神官系呪文の究極の形と考えても良いですし…。」 ただ、と左手を上げて、苦く笑う。 「これがあるせいか、ザオラルを唱えるのに必要なだけの、聖なる気が、 どうにもうまく集まらないんですよ。」 それで、毎日祈祷をして身を清めることに精を出してるんです、 と空を見上げるクリフトを、勇者はじっと見ていたが、やがて、ポツリといった。 「俺も、ザオラル、学べないかな…?」 「ソロさんが?」 クリフトは驚いて勇者を見た。 「そうですね…。聖職者以外の人間が蘇生呪文を使う、というのは 聞いたことはありませんが…ソロさんだったら、あるいは。」 清浄なオーラを放ち、時として天空から雷を呼び寄せさえする不思議な少年。 彼ならば、たとえ前例はなくとも、蘇生呪文を扱って見せるかもしれない。 むしろ、闇を飼っている自分などよりもよほど…。 「…でも、ザオラルは禁呪ですよ?」 からかい気味に問うと、 「俺に禁呪なんて今さら、だろ?」 勇者は、先ほどのクリフトの言葉をなぞって、不遜な笑いをして見せた。 その勇者の表情を見て、クリフトはからかい顔を改めた。 聖なる雷を呼び寄せ、天空の兜を身にまといながらも、この少年は神を信じていない。 ―――神に祈ったって、神様は、何もしてくれやしない。 以前、彼が呟いた言葉。 彼は神を信じない、恐れない。 彼が恐れているのは、神でも魔物でもなく、唯一つ、仲間が欠けること。 ―――自分のせいで失われる命を、これ以上見たくない。 クリフトには、蘇生呪文を学びたいという勇者の言葉に隠された、 勇者の、孤独に対する恐怖が、手に取るように分かった。 クリフトは、小さく吐息をつくと、悲しげな瞳で勇者を見つめた。 どうしたら、この少年に分かってもらえるのだろう。 自分とは違って、彼には、神に愛される資格がある。 辛い試練を課そうとも、神は、勇者を愛し見守っているのだ、ということを。 クリフトは、心の中で、勇者に呼びかけた。 ―――神様だけじゃない、私も、姫様も、皆、あなたと一緒にいます。 ―――だから、あなたは1人じゃない…1人だけで頑張ろうとしないで下さい。 自分は、辛いとき彼に助けられた。 だから、今度は、自分が彼を助けたい、とクリフトは強く思う。 例え微力であっても、彼の力になりたい。 この命は―――愛する姫のものだけれど。 でも、もし、自分が彼と一緒にいることが、少しでも彼の救いになるのならば、 自分は最後の闘いの場まで、彼と歩みを共にしよう。 そして全てが終わったとき、彼がまた神の愛を信じることができるよう、心から祈ろう。 しかし、それを言葉にする代わりに、クリフトは勇者に向かって頷いた。 「分かりました、ソロさん。…一緒に、ザオラルの修行をしましょう。」 そして、勇者を軽く睨んだ。 「そうとなったら、今までみたいな寝坊は許しませんよ。容赦なく叩き起こします。 朝晩みっちりと、精進のためのお祈りをしてもらいますからね。」 「…俺、早起きもお祈りも、苦手なんだけどな…。」 勇者は、口を尖らせながらも、どこかほっとしたような顔をした。 「へーっ、で、結局、あんた達2人ともザオラル使えるようになったわけ?」 「すごいことだわ…。ひとつのパーティにザオラル遣いが2名もいるなんて。」 数ヵ月後、夕食の席で誇らしげに報告する勇者に、マーニャとミネアは感心の声を上げた。 あっけらかんとアリーナが言う。 「そっか、じゃ、これからは戦闘中に死んでも安心ねっ。」 「「冗談じゃない!」」 2人の蘇生呪文の術者は、アリーナの言葉に声をそろえて目をむいた。 「このクリフト、命に代えても姫様のお命に危険が及ぶようなマネはさせません! 姫様に蘇生呪文なんて、考えただけでもぞっとします!」 「安心して死んだりなんかしたら、絶対に蘇生呪文なんかかけてやらないからな!」 まくしたてる2人に、アリーナがたじたじとなった。 「なによう…それじゃ、蘇生呪文覚えた意味がないじゃない…。」 ミネアがアリーナの頭をなでながら言った。 「蘇生呪文なんてお守りみたいなもので、使わないに越したことはないのよ。」 マーニャが片目をつぶって言った。 「そうそう、どんなときにも、いのちだいじに、が肝心ね!」 それを聞いた勇者は、少し目を見張ると、次の瞬間、心からうれしそうに笑った。
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クリフトのアリーナの想いはPart11 391 名前 従者の心主知らず3(1/3) Mail sage 投稿日 2010/11/11(木) 05 42 07 ID +mX12tXf0 最近クリフトが独り言を教えてくれなくなって、ちゃんと聞こうと決めたのは城を出てからのこと。 テンペで聞いたときは結局今までどおり難しいことだったの。 だったら別に気にしなくてもいいかなって思うんだけど、なんか気になるのよね、クリフトの独り言。 でも私は今別のことで頭がいっぱい。今日はテンペを出てフレノールに向かってるところよ。 「いつかはエンドールの国の武術大会にも出てみたいわ。そこで私はもっと輝くのよ……」 「いやはや、お忍びで旅するなど年ごろの姫君のする事とは思えませんな。 亡くなられたお妃様に似ていらっしゃるのはお顔だけとは情けなや」 ブライの独り言はほとんどお説教だから聞こえないことにしてるの。 「お城の中だけだった世界がどんどん広がってゆくの。すっごくステキな気分よ。 ああ、旅に出て本当によかった……」 「ふつうの姫ならそろそろホームシックにかかってもよろしいというのに。 これは芯が強いと喜ぶことなのやら意地っ張りと嘆くことなのやら……」 「ちょっとさっきから何よ。私の旅はこれからなのよ?ホームシックになんかなるわけないじゃない。 私はこれからもっともっと強くなるの!ねえクリフト、クリフトは応援してくれるわよね?」 「…………」 「クリフト?」 しまった。 考えごとしてるときのクリフトってたいていお説教かお詫びが始まるの。 ブライに気をとられてクリフトのほうを見てなかったわっ 「……姫はもう、じゅうぶん……」 「え?」 「アリーナ姫の強さにはほれぼれいたします」 「え、あ…………ありがと…………」 ちょ、ちょっとなによそれ、思わずお礼を言っちゃったじゃない。 なんか、変。クリフトのくせに。やだ、顔があついわ。 「え?あ、あの……つ、強さにだけですよ!私など身分違いですしっ」 「……え?」 「は…………」 最後は押し殺したようにつぶやいてたけど、独り言っぽい言い方だったけど、それでも聞こえたわ。 身分違い?……だから……なに? 「ねえクリフト、それってどういうこと?身分違いだと、強さにしかほれちゃいけないってこと? 身分と強さとどういう関係があるのよ」 「いえっその……」 「じゃあ、じゃあさ、身分違いじゃなかったらどうなの?」 「……………………」 後ろでブライがため息をついたような気がしたけど私は振り返らなかった。 じい、邪魔しないで。だってどうしてこんなに必死に聞いてるのか私だってわからないんだもの。 「ひ、姫…………」 「う、うん……」 「まず、そもそも身分というのは出自とともに決定される絶対的称号でありまして、 仮定の条件を持ち出すこと自体現実性に欠ける話題でありますもので」 「ちょ、クリフト」 この流れるようなしゃべり方……お説教モードだわっ やっぱり考えごとしてるときのクリフトってっっ 「先ほど私が申し上げた身分とは、その絶対的称号ゆえ夢、希望、憧れなど以ってして 今すぐ如何なる対象ではないため考慮の端に置いたわけでありまして、逆に身体的能力による 強さという対象は身に於ける環境すなわち外的要因によってもたらされる恩恵ゆえに」 「クリフトもういいわ、聞いた私が悪かったわ」 あ、あたまがいたいわ。絶対敵将校?外敵要員?クリフトはまだしゃべってる。 結論。クリフトはやっぱり難しいことを考えてたってことで。 「つまり私もっ姫さまに後れをとらぬよう日々鍛錬に勤しみたいという意志の表れなのですっ」 ぴた。 お説教、終わったみたい。 「え……と……」 「お心を惑わせるような発言を、申し訳ありませんでした……」 「あ、ううん、いいのよ」 笑顔が引きつっちゃった。 「えっと、つまり……………………どういうこと?」 「…………」 「ちゃ、ちゃんと聞いてたわよ。でも、難しくてよくわからなかったのっ」 「…………」 「……えっと……」 ううう、なによー。 心の中でごめんなさい。 「……つまり、身分は変えられませんが強くなるのは自分次第なのでがんばりたいということです」 え。あー…………あ。 「なあんだそういうこと!それならわかるわ!つまり今の私と同じことよね! 姫って身分は変えられないけど、こうして旅に出れば力試しができるっていう正にこのことでしょ?」 「ええ、まあ、そんな感じです」 クリフトが私を見た。やった!ご名答、私!クリフトの難しい話を解き明かしたわ! 「そっかークリフトも同じ気持ちだったのね。んもう、最初からそう言ってくれればいいのよ! つまりクリフトも強くなりたいってことよね。そういうことよね。じゃあ一緒に強くなろうね!」 「はい、姫さま」 「これクリフト、あまり姫さまを焚きつけるでない、ますます帰れなくなるではないか」 ずっと黙ってたブライが口をはさんできた。 うん、もう解決したからいいわ。それになんだか嬉しいの。 「2対1でじいの負けよ。それにじいもだんだん勘が戻ってきてるじゃない、カッコいいわよ」 「ふぉ?まったく姫さまは、そういうことだけは口が達者ですなあ」 「ふふ。あ、クリフトなにため息ついてるのよ、クリフトもカッコいいわよ」 「いえ、なんでもあ……ええっ?あ、いえそんな、あ、あの………………もったいないお言葉です……」 「ふふふ」 「……ですが姫さま、あまりご無理はなさらないでください。何かあってからでは遅いのですから」 「んもう、その一言がよけいなのよ。せっかくいい気分だったのにー」 「……申し訳ありません……」 「だから謝らないでっ」 そういえば、クリフトの独り言は気になるけどブライの独り言は全然気にならないわ。なんでかしら。 やっぱりブライはわざと私に聞こえるようにお説教を言うからよね!うん! さて、目指すはフレノール!
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M.A.イングリット:勝利のよくばり方程式4(禁止デッキ) 攻略 合計40枚+09枚 上級01枚 ナチュル・ハイドランジー 下級20枚 ナチュル・クリフ×3 ナチュル・コスモスピート×2 ナチュル・トライアンフ×2 ナチュル・ドラゴンフライ×3 ナチュル・ナーブ×2 ナチュル・フライトフライ×3 ナチュル・ホーストニードル×2 ナチュル・ローズウィップ×3 魔法11枚 大嵐 禁じられた聖杯×2 サイクロン 死者蘇生×2 増草剤×2 天使の施し ハリケーン 光の護封剣 罠08枚 神の宣告×3 激流葬 聖なるバリア-ミラーフォース- 奈落の落とし穴×2 破壊輪 エクストラ09枚 ナチュル・ガオドレイク×3 ナチュル・パルキオン×3 ナチュル・ビースト×3
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名前…ノース・コルトニムス 性別…男性 年齢…25歳 身長…178cm 体重…68kg 使用武器…長剣 声優…森川智之 『切り込む……止めてみろっ!』 エードル王家に仕える、近衛隊の隊長を勤める人物。 (彼自身がクリフの部下にあたる。) 銀の甲冑に身を包み、剣術の腕前も高いことから"銀の閃光"という異名を持つ。 また、その数こそ少ないものの風属性魔法を使いこなすこともできる。 サブイベントで限定的に操作可能になり、その後は 自由に戦闘を挑むことが出来る。 ~外見~ 赤い髪を短く刈り込んでいる。 銀色に赤いラインの入った鎧を着込んでいる。
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クリフトとアリーナの想いは Part4.2 909 :【暑がり・寒がり】1/2 ◆cbox66Yxk6 :2006/04/14(金) 17 33 26 ID 1LJiWNv+0 「う~、あーつーいー・・・」 真夏の行軍は、かなり過酷である。 暑さしのぎのためにピンクのレオタードを装備したアリーナがうんざりしたように天を仰ぎ、ぎらぎらと照りつける太陽を恨めしげに睨む。暑がりのアリーナにとっては辛い季節だ。 「ほんと、暑いわね」 同じく暑がりのマーニャが鉄の扇をパタパタさせながら同意する。こちらもアリーナと同じくピンクのレオタードを装備していたが、踊り子の服に比べると布地が多いため、暑さしのぎといってよいのか微妙なところだ。 ふたりでさんざん暑い暑いと呻いていると、見ているだけで暑苦しいクリフトが水筒を差し出した。 「ありがと」 「あら、気が利くじゃない」 お礼を言いつつ水筒を受け取ったアリーナだったが、ふと目の前の青年の服を掴んだ。 「ね、クリフト、暑くないの?」 真夏の日差しの中でも神官服。それも全く着崩したところがない。 「いくらあなたが寒がりだからって、これじゃ暑いわよね」 脱いじゃえばいいのに。 アリーナの言葉に、クリフトはやんわりと笑うとわざとらしく祈りのポーズをする。 「これも神のご加護・・・ではなく、慣れですね」 精神修練のひとつですから。 事も無げに言い切る。 その言葉を聞いたマーニャが、鼻の頭にしわを寄せた。 「精神修練ね」 ふ~ん、私が一番苦手なことだわ。 何気なく聞き流しかけたマーニャだったが、はたとクリフトの衣に視線を移した。 そしてしげしげと分厚い神官衣を見つめると、にやりと笑う。 その笑いになにやら不吉な予感を覚えたクリフトが、知らず身を引く。 マーニャはそんなクリフトの腕を取ると、からかいの色を滲ませて耳元で囁いた。 「もしかして『あの状態』を隠すために厚着してるんじゃないの?」 視線だけでアリーナを指し示し、マーニャが聞いてくる。 瞬間、クリフトの顔がこわばる。が、それこそ精神修練の賜物か。即座に笑顔を作るとシラをきる。 「まさか」 「嘘」 「違いますよ」 「ほんとに?」 「本当です」 クリフトのその言葉に、マーニャはにんまりとする。 「じゃ、証拠みせて」 言うや否や、アリーナを呼び寄せる。 「なぁに」 小首をかしげてやってきたアリーナにマーニャが微笑む。 「アリーナ、ちょっと膝に手を当てて屈んでみてくれる?」 「こう?」 腕に押し上げられ強調されたアリーナの胸が、クリフトの視界に映し出される。 同時に、クリフトの笑顔が凍りつき、身体が硬直した。 マーニャはその様子を満足げに眺めると、満面の笑みを浮かべた。 「じゃ、見せてもらいましょうか?」 力なく歩み去るクリフトの背を見送りながら、マーニャは思った。 「そういえば」 ステテコパンツってクリフトとソロ、つまり『若者』は装備できないのよね。 「つまり、そういうことか」 ―――いま、ドラクエ世界の、最大にしてどうでもいい謎が解けた。 (終)
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クリフトとアリーナの想いは Part4.2 797 :隙間風1/1:2006/04/04(火) 16 16 19 ID wPcTlD/d0 ー隙間風ー その日は夕方から風が強かった。 そんな中山小屋を見つけられたのは幸運だった。 資材置き場として使われていたのだろうが生憎と火を起こせる様な場所は無かったが この強風が避けられるだけでもありがたいことだった。 「ふ~すごい風~」 アリーナ姫の美しい髪も今日は砂埃や葉っぱが絡みついている。 ようやく風を避けられ、ほっと一息つきながら手串を通して必死に髪を整えていた。 何とか3人が横になれる場所はあったのだが粗末なつくりの山小屋隙間風が吹き込んでくる。 季節外れの強風、寒さ対策をするには早い季節で手持ちの防寒具が少なかった。 クリフトはお歳を召してるブライ様を心配して自分の分を渡して就寝した。 「クッシュン」 深夜可愛いクシャミで目を覚ました。 いまだに風が吹き止まずギシギシを山小屋を揺すり、隙間風が体温を奪っていく。 「姫さま眠れませんか?」 クリフトが毛布を渡したかい合ってか、寝息を立ててるブライを起こさぬようにそっと声をかける。 声をかけられたアリーナはマントと毛布を自分の体に巻きつけながらモゾモゾと身を起こした。 「そうね、小屋なのにけっこう風吹き込むわね」 動きにくいと言って厚着を嫌うアリーナは薄着なのでこの隙間風は堪える様だった。 「私どもの準備が悪く、姫さまにご不便をおかけして申し訳ございません。」 「ん、クリフトのせいじゃないわよ。」 そう入ったもののアリーナの肩は小刻みに震えていた。 自分の毛布はすでにブライに渡してしまっいて他に渡せるようなものはない。 何か方法は無いかと考えをめぐらせるクリフト。 あっ、この自分のコートみたいな上着なら姫さまを包めるかもしれない。 必着することになってしまうけど、ここは仕方ありません! そう他に方法が無いんだし、不本意ではありますがこの不肖クリフトが姫様を あっためて差し上げるしかないんです!!! クリフトはプチプチと早急に上着のボタンを外していく 「ちょっ、ちょっと、な、なに!?」 「ひ、ひめ・・・」 明らかに暴走した考えに取り付かれてるクリフト いきなり服を大きく広げ、覆い被さって来ようとする。 その姿はなんというか・・・・コートを広げて見せてくる変態っぽかった。 しかしクリフトがアリーナまで達することは無かった。 「なに考えてるのよーー!!!」 ドガッ!! アリーナの強烈な鉄拳が決まってクリフトは壁まで吹っ飛ばされた。 「ぐ、ぐえ・・・」 断末魔を残してクリフトは気絶した。 「ったく、突然なにしようとするのよ!」 大きく肩で息をしながらアリーナは突然のクリフトの行動に今でもドキドキして胸が熱かった。 クリフトの本意とは違ったがとりあえずアリーナは暖まったようだった。