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5 三つの鎖 13 後編 ◆tgTIsAaCTij7 sage New! 2010/01/23(土) 00 13 25 ID Avb0HgmG 昼休みの終わる直前に春子と一緒に教室に戻った。 「こーいち」 僕に気がついた耕平が声をかけてきた。 「夏美ちゃんが来て渡しといてやって」 耕平は僕の机を指差した。そこには学校指定の鞄が置いてある。梓の鞄。 夏見ちゃんのことを思い浮かべると胸がざわつく。ついさっきまで僕は夏美ちゃんをほったらかしにして春子といた。春子を抱いた。 「幸一?どないしたんや」 耕平が不審そうに僕を見つめている。 「何が?」 僕は平静を装ってこたえた。 耕平は何か言いたそうな顔をしたけど、チャイムが鳴ったので自分の席に戻った。 春子は少しつらそうに椅子に座っていた。 椅子に座り僕はため息をついた。体が重く感じた。 帰りのホームルームが終わった。 僕は荷物をまとめて立ち上がった。僕の鞄と梓の鞄。帰って梓を看病しないと。体調は大丈夫だろうか。 教室を出ようとしたとき、後ろで大きな音がした。 机や椅子がぶつかり倒れる音。クラスメイトのざわめき。 「村田!大丈夫かいな!」 緊迫した耕平の声。 振り向くと、机と椅子が乱れた中心に春子がいた。痛そうに腰をさすっている。 「大丈夫だよ。ちょっとこけちゃっただけだよ」 春子はそう言って自分で立ち上がった。微かにふらつく足元。 周りのクラスメイトは心配そうに春子に声をかける。春子は笑顔で大丈夫というだけ。 「生徒会があるから行くね」 そう言って春子はクラスの出口に歩いた。僕のいるほうに。 春子と僕の視線が合う。足を止める春子。怯えたように一歩後ろに下がり足がもつれる。姿勢を崩し後ろに倒れる春子。僕は素早く近づき、地面に倒れる寸前の春子を抱きかかえるように支えた。 柔らかくて温かい感触。驚いたように春子は僕を見た。 「大丈夫?」 僕はそっけなく言った。春子は僕の腕の中で微かに震えている。 「おいおい。無茶したらあかんで」 耕平が心配そうに近寄ってくる。 「今日は帰ったほうがええで。生徒会には俺が伝えとくわ。幸一。村田を家まで送ったり」 「分かった」 耕平はお大事にと春子に言って教室を出た。 「春子。立てる?」 僕の腕の中の春子に言うと、春子は微かにうなずいた。桜色に染まった頬。 春子は立ち上がろうとして失敗した。ふらついて床にへたり込む。 僕は無言で春子に手を差し伸べた。春子は視線をそらして僕の手を握った。柔らかくて綺麗な手。白い滑らかな肌。 春子の手を握り、僕は一気に立ち上がらせた。ふらつく春子を支える。 「歩ける?」 「う、うん。大丈夫」 手を離して離れようとする春子。ふらつく春子を僕は腕をつかんで支えた。 「無茶しないで」 僕は春子の腕をつかんでゆっくりと歩き始めた。 「こ、幸一くん」 僕は春子のほうを振り向いた。微かに上気した頬、潤んだ瞳、恥ずかしそうな表情。 「は、恥ずかしいよ。お姉ちゃんは大丈夫だから、腕を離して欲しいよ」 顔をそらして消え入りそうな小さな声で春子は言った。 僕は手を離した。とたんにふらつく春子。僕は腕を差し出した。春子は僕の腕をつかんでふらつく体を支えた。 「ご、ごめん」 離そうとする春子の手を上から押さえた。 「いいよ。僕にも責任はあるし」 お昼休みの事が脳裏に浮かぶ。顔を真っ赤にする春子。僕の腕をつかむ白い手が震える。 僕たちはゆっくりと歩き出した。今度は春子も腕を放さなかった。 多くの生徒でごった返す校門。視線が僕たちに突き刺さる。仕方が無いかもしれない。 春子は学校では有名だ。生徒会の一員で集会やイベントで他の生徒の目に触れる機会は多い。文武両道で美人でお茶目な女の子。学年や性別を問わず人気がある。 悲しい事に僕も比較的有名だ。それもシスコンとして。加えてこの身長。妹は美人で有名。紹介して欲しいと何度頼まれたか。 春子は顔を赤くしてうつむいた。僕の腕をつかむ春子の手が震えているのがよく分かる。 「大丈夫?」 6 三つの鎖 13 後編 ◆tgTIsAaCTij7 sage New! 2010/01/23(土) 00 16 42 ID Avb0HgmG 「は、恥ずかしいよ」 「何が」 いつも春子はもっと恥ずかしい事をしてきた。人前で抱きついたり頭を撫でたり手を握ったり。これぐらい何ともない。 春子は恨みがましく僕を見た。その顔は面白いぐらいに真っ赤に染まっている。 「幸一君は恥ずかしくないの。お姉ちゃん信じられないよ」 そう言いつつも僕の腕を離さない春子。微かにふらつく足元。 別に恥ずかしがる事はないと思う。体調が悪いなら仕方がないし。 「家まで歩ける?タクシーを呼ぼうか」 春子は首を左右に振った。 二人でゆっくりと道を歩く。時々ふらつく春子を僕は支えた。春子は僕の腕をしっかりと握っていた。 何も言わずに僕は春子の歩けるスピードにあわせた。春子は恥ずかしそうにうつむくばかりで何も言わない。 僕の腕を握る春子の手から春子の体温が伝わってくる。温かいのにどこか頼りない温度。 春子の家について玄関まで春子を支えた。おばさんもおじさんもいない。 「部屋まで戻れる?」 僕は春子に尋ねた。春子の部屋は二階だ。この様子では階段を上がるのは難しそうに見える。 「だ、大丈夫だよ」 春子は小さな声で答えて靴を脱いだ。歩こうとした途端にこけかける。僕は春子を抱きかかえるように支えた。 「無茶しないで」 何も言わずに春子はうつむいた。微かに震えている。 僕は春子の額に触れた。びくっと震える春子。春子は切なそうに僕を見上げた。熱はないようだ。 「立てる?」 春子は立ち上がろうとして床にへたり込んだ。 僕はため息をついて春子を持ち上げた。 「きゃっ!?」 春子の背中と膝に手を差し入れ胸の前で持ち上げる。俗に言うお姫様抱っこ。 「ちょ、ちょっと!?幸一くん!?」 顔を真っ赤にして手足をじたばたする春子。 「暴れないで。危ないよ」 「は、離して」 春子は恥ずかしそうにうつむいた。 「お、お姉ちゃん重たいでしょ。大丈夫だからおろして」 梓を背負った記憶が脳裏に浮かぶ。 「確かに梓より重いかも」 「えっ!?」 春子は目を見開いて僕を見つめた。 しまった。失言した。 でも、春子の身長で梓より軽かったらおかしい。 「でも軽いよ。羽みたいだ」 呆然とする春子を抱えて僕は階段を上った。自分でもびっくりするぐらい春子は軽く感じた。 春子の部屋に入りベッドに春子を横たえた。その上に布団をかける。 「おばさんが帰ってくるまで一人で大丈夫?」 春子はぼんやりとうなずいた。心あらずというように僕を見つめる。 今までに見た事のない春子の様子に胸がざわつく。 風邪をひいた春子をお見舞いに行った事が何度かある。いつも春子は病人とは思えないはしゃぎっぷりだった。 ずっとベッドで寝ているのが暇なのか、風邪にも関わらず春子は僕と話したり、ゲームで遊んだりした。おばさんが春子を叱るまで付き合わされた。 今の春子にそんな面影はない。 不安そうに、びくびくしながらも、僕から視線を逸らさない。 僕は唇を軽くかみしめた。胸がざわつく。 「何かあったら遠慮なく連絡して。じゃあ」 梓の体調も心配だ。僕は春子に背を向けた。歩こうとした瞬間に袖に何かが引っかかる。 振り向くと春子が僕の袖を握っていた。白い手が僕の袖を必死につかんでいる。 「春子?」 春子はベッドで横たわったまま僕を見上げた。目尻に涙が浮かぶ。 目が合うと春子はびくりと震えた。 「どうしたの」 春子の目尻から涙が落ちる。 「お、お姉ちゃん分からないよ」 涙をぽろぽろ流す春子。 「どっちが本当の幸一君なの。ベッドの上でひどい事をする幸一くんが本当なの。優しい幸一くんが本当なの。分からないよ。何であんなにひどい事をした後でこんなに優しくできるの」 涙に濡れた顔で僕を見上げる春子。僕の袖を握る手は微かに震えている。 7 三つの鎖 13 後編 ◆tgTIsAaCTij7 sage New! 2010/01/23(土) 00 20 12 ID Avb0HgmG 春子の言葉に胸がどうしようもなくざわつく。 「僕も春子のことが分からないよ」 小さいときから僕を助けてくれた春子。梓との仲直りができたのも、夏美ちゃんと恋人になれたのも春子のおかげだ。 それなのに今は僕を脅し、夏美ちゃんを裏切る行為を強要する。 多くを与え、多くを奪った女の子。 「春子。こんな関係はもう止めよう」 春子は首を横に振った。涙が飛び散る。 「やだっ!絶対にやだっ!」 春子の目からとめどなく涙が流れる。 僕の手をつかむ春子の手。僕はそれをゆっくりと離した。 「今日はごめん」 何で僕は春子にあんなひどい事をしたのだろう。 春子は嫌がって泣いていたのに。 小さい時から何度も助けてくれて、そばにいてくれた僕のお姉さん。 どうしてこんな関係になってしまったのだろう。 春子はしゃくりあげながら僕を見つめた。 涙で濡れた頬、子供のように泣きながら僕を見上げる瞳には頼りない光が浮かぶ。 胸がざわつく。いろいろな感情がごちゃ混ぜになって胸の中で暴れる。 「お大事に」 僕は春子に背を向けた。春子の泣き声を振り切って家を出た。 頭がおかしくなりそうだった。 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 今日の朝、屋上で兄さんと夏美の情事を目撃した私は家に戻って兄さんのベッドの上でずっと横になっていた。夏美から連絡があったけどでる気にはなれなかった。 脳裏によみがえるのは兄さんと夏美の情事。夏美の喘ぎ声と腰をふる兄さん。悪夢のような光景。 兄さんは朝の時間、家で私といるよりも夏美といる方がいいんだ。 脳裏に兄さんが夏美を犯している光景が頭に浮かぶ。気持ちよさそうな嬉しそうな夏美の嬌声。 私はスカートに手を忍ばせ、下着の上から割れ目を触った。そのまま何度もなぞる。兄さんのベッドの上で行う自慰。兄さんに匂いに包まれ頭が熱くなる。 「…あっ…ひうっ…にいさっ…んっ…はっ…すきっ…にいさんっ…んっ…」 頭がぼんやりする。気持いい。私は快楽に耽るけど、同時に満たされない想いも大きくなるのが分かった。 「んっ…なんでっ…なんで夏美なのっ…あっ…んっ…にいさっ…んっ」 夏美といる兄さんの笑顔が脳裏に浮かぶ。私に向ける悲しそうな笑顔とは違う、嬉しそうな笑顔。 みじめだった。あまりにも。 一度は納得したはずだった。兄さんの恋人は夏美。それなのに。 私は下着に指を入れ、膣の入り口を何度もいじった。兄さんを想いながら。 絶頂に体を震わす。快感と悲しみで頭が爆発しそうだ。 私は兄さんの枕に顔を押し付けた。涙がとめどなく溢れ兄さんの枕を濡らした。私は全身汗だくだった。下着だけでなく、制服も汗で濡れている。汗に濡れた制服と下着が体に張り付いて気持悪い。 兄さんが帰ってくる前にシーツをかえて着替えないと。 そんな事を思いながらも、私は眠気に包まれた。 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 目が覚めたとき私は自分の部屋に寝ていた。 身を起して自分を確認する。制服だったのに私は寝間着になっていた。 今何時だろう。机の上の目ざまし時計を見ると、隣にスポーツドリンクのペットボトルがある。それを見たとたん、強烈なのどの渇きを覚えた。私はペットボトルをつかんで一気飲みした。水分が体中にしみわたる感覚が心地よい。 口を拭い時計を見る。時間はすでに夜だった。 下に降りると、兄さんはリビングでアイロンをかけていた。私の制服だ。 「梓。もう大丈夫なのか?」 私に気がついた兄さんはアイロンを置いた。 「帰ったら僕のベッドの上で制服のまま汗だくだったからびっくりしたよ」 私はあのまま寝てしまったのか。 「もう大丈夫。寝たらすっきりしたわ。お父さんとお母さんは?」 「まだ帰ってきてない。時間もまだ早いでだろ?」 確かに両親が帰ってくる時間はもっと後だ。 「もしかして兄さんが私を運んで着替えさせてくれたの?」 兄さんは恥ずかしそうに目線を反らした。頬が微かに赤い。 「いや、その、すまない」 私は頬が熱くなるのを感じた。 「もしかしたら体を拭いてくれた?」 8 三つの鎖 13 後編 ◆tgTIsAaCTij7 sage New! 2010/01/23(土) 00 23 20 ID Avb0HgmG 兄さんの顔がさらに赤くなった。気まずそうに頬をぽりぽりとかく兄さんが可愛すぎる。 私は兄さんに抱きついた。背中に腕をまわし思いきり抱き締める。 「ありがとう。すごく嬉しい」 兄さんは驚いたように固まる。 「兄さん。ごめんね。迷惑掛けて」 正直言うと少し恥ずかしい。寝ていたとはいえ兄さんに服を脱がされ体を拭かれたと考えるだけでまた体が熱くなる。 「梓。大丈夫?ちょっと熱いよ。まだ熱があるんじゃないか?」 兄さんの手が私のおでこに添えられる。大きくて柔らかい兄さんの手。ひんやりとして気持いい。 「横になった方がいい。後でお粥を作って部屋に持っていくから」 兄さんが私のおでこから手を離そうとするのを私は上からそっと押さえた。 「お願い…もうちょっとだけ…」 「梓?」 困惑したように私の顔を覗き込む兄さん。可愛い。 「その…手が冷たくて気持ちいい」 我ながら意味不明な言い訳。それでも兄さんは苦笑して私のおでこに手を添えてくれた。 「氷枕も持っていくよ」 兄さんの手が気持いい。おでこに触れているだけなのに。 そうだ。兄さんに恋人がいても、家の中で一番そばにいるのは私なんだ。どこに行っても兄さんは必ず家に帰ってくる。だったら兄さんが家にいる間は思いきり甘えてやる。 そんな事を考えていると誰かの訪問を知らせるチャイムが鳴った。 「僕が出るよ。梓は部屋に戻って横になって」 兄さんの手が離れる。兄さんはリビングを出て行った。 いったい誰なんだ。おかげで兄さんとの触れ合いが減った。 まあいい。私はため息をついてリビングを出た。後で兄さんが手作りのお粥を持ってきてくれるまで部屋でのんびりしておこう。そうだ。ついでに「あーん」てしてもらおう。 想像するだけでテンションが上がる。兄さんの「あーん」。だめだ。わくわくが止まらない。 それなのに。玄関から聞こえてくる楽しそうな会話に私は足を止めた。 「そうなんですか。それを聞いて安心しました」 夏美の声が聞こえる。 私はそっと玄関をのぞいた。夏美と目が合う。 「あずさー!お見舞いにきたよー!」 夏美は明るい笑顔を私に向け、大きく手を振った。元気で幸せに溢れた声。 その姿に胸がざわつく。 「鞄だけ置いてあったから心配したよ。体調は大丈夫?」 梓は靴を脱いで私に駆け寄った。兄さんは苦笑するだけで何も言わない。 何で止めないの。この家は私と兄さんの家なんだよ。なんで夏美が我が物顔で入るのを止めないの。 夏美が心配そうに私を見た。 「梓?大丈夫?」 兄さんも心配そうに私達を見る。私と夏美を。 何でなの。ここは私たちの家なのに。何で私だけじゃなくて夏美も見るの。 「えっと、梓?」 夏美は兄さんの恋人じゃない。私は外にいる時は遠慮しているのに。何で夏美は家まで上がり込むの。私が兄さんと誰にも邪魔されずにいられるのは家だけなのに。 いつまで私と兄さんの家にいるつもりなの。 心配そうに私を見る夏美を私は思いきり突き飛ばした。悲鳴をあげ尻もちをつく夏美を私は見下ろした。 「出て行って」 「え?あ、あずさ?」 「出て行って!ここは私と兄さんの家よ!」 私は感情のままに叫んだ。頭が爆発しそうだ。 夏美は呆然と私を見上げた。早く出て行け。私は夏美をさらに突き飛ばそうとした。 「梓!」 兄さんが私を後ろから羽交い絞めにした。 「なんで出て行かないの!夏美は兄さんの恋人じゃない!外でも学校でも一緒にいるじゃない!」 「梓!落ち着いて!」 「私の気持ちを知っているんでしょ!何で家まで来るの!私が兄さんのそばにいられるのはここだけなのに!」 私は滅茶苦茶に暴れた。兄さんは必死に私を押さえる。 「そんなに私に見せつけたいの!兄さんと一緒にいるのを!抱きしめてもらっているのを!キスされているのを!抱いてもらっているのを!」 足元に滴が落ちる。涙がとめどなく溢れ私の頬を濡らす。 「ずるいよ!私だって兄さんが好きなのに!ずっとそばにいたいのに!キスしてほしいのに!抱いて欲しいのに!」 梓の瞳に理解と後悔の色が浮かぶ。 「あ、あずさ。その、私、そんなつもりじゃ」 「出て行って!これ以上私から兄さんを奪わないで!」 夏美は涙をぽろぽろ落としながら後ずさった。 9 三つの鎖 13 後編 ◆tgTIsAaCTij7 sage New! 2010/01/23(土) 00 24 16 ID Avb0HgmG 「待って夏美ちゃん!」 「失礼します!梓本当にごめん!お兄さん、梓のそばにいてあげてください!」 靴もはかずに夏美は飛び出した。 「夏美ちゃん!」 兄さんは私をはなして靴をはく。私は立ち上がる兄さんの袖をつかんだ。 「いやっ!行かないで!」 兄さんは私を見た。いつもの困った顔ではない。焦った表情。 その表情に胸が締め付けられる。 兄さんは私よりも夏美の方が大切なんだ。 「ひぐっ…兄さん…お願い…家の中では私のそばにいて…私を見て」 私の言葉に兄さんは困ったように微笑んだ。 兄さんは袖をつかむ私の手を優しく引き離した。 「梓。ごめん」 そう言って兄さんは私に背を向けた。 私に対する優しさで満ちた言葉なのに、全然嬉しくなかった。 「温かくして寝るんだよ」 そう言って兄さんは駈け出した。 「いやっ!兄さん!兄さん!」 遠ざかる兄さんの背中に叫んだが、兄さんは振り返ること無く走り去った。 戻る 目次へ 次へ
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今作には、七つの大罪武器と言われる特殊な武器がある。 ここではこの七つの武器の入手方法を紹介する。 武器名(七つの大罪) 入手方法 説明 ユリエルズ・エッジ(七つの大罪 嫉妬) マーシャル・グラウンドを5個所制圧したら、中央付近にある所にテレポートできるようになる。そこにユリエルズ・エッジがある。 左:物理攻撃右:溜めが必要な爆発・炎上効果のある遠距離攻撃 ギャローズ・ドッジャー(七つの大罪 傲慢) ランダムに現れるDEX(デックス)を7回始末すると手に入れる事ができる。 ダメージを与えるとゲージが増えゲージ満タン時ゲージがなくなるまでフルオート爆発弾 ダイヤモンド・スティング(七つの大罪 強欲) 10万で購入できる。 キル時に報奨金500ドロップ ブーム・チカ(七つの大罪 色欲) 黒髭の宝箱を5個所開ける。 当たったものを魅了し無防備でこちらに向かってくる アルマゲドン・チェア(七つの大罪 怠情) ミッションのリラックス・タイムで手に入れる 左:自動追尾ミサイル右:ダブルガトリング装備中ダッシュ不可 契約の箱(七つの大罪 憤怒) サタンの怒り度メーター2以降に出現するようになるゲンキ博士を始末すると手に入れる事ができる。(悪評度最大時に出てくるアークデュークに低確率で入れ変わる) 左:魂の吸収右:魂の放出魂を吸収すると相手が即死 残弾プラス(レジョネア・バリア付きダークインサイター不可、死体は残弾プラス)ため込んだ魂を放出し爆発攻撃 当たった敵から他の敵への追尾弾。残弾が最大の時は魂の吸収はできない戦車・装甲車以外は乗り物に乗ってても吸収可能 ラスト・サパー(七つの大罪 暴食) 3個所あるタコスにアクセスすると手に入れる事ができる。 左:爆発攻撃右:エサまき液状のエサを敵に当てるとデーモン・ハスクがその敵に群がり襲う、悪評度がある状態でもエサの方を優先がち(ダークインサイター・インプは釣られない)
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sin 七つの大罪(完全版)Blu-ray BOX 発売日:8月4日 (1)放送直前! 「sin 七つの大罪」焦らし特番 ~心理テストでキャストが丸裸! ?~【完全版】 (2)第4.5話「まさに悪魔の所業…」 (3)第10.5話「緊急特番! 門限破りの罪」 (4)ショートアニメ「懺悔録」(全19話) (5)「七つの大罪」罪の告白 電脳グリモワール!(全10話) (6)アスタロトMV完全版/PV/番宣 PKGCM集ノンテロップOP/ED ここを編集 2017年4月放送開始。2021年8月、Blu-rayBOXが発売。 http //www.7-sins.tv/ 監督 よしもときんじ 原作 ホビージャパン 原案 河原正信 ストーリーコンセプト・シリーズ構成 吉本欣司 メインライター 鈴木雅詞 キャラクター原案 Niθ キャラクターデザイン 安田祥子 総作画監督 安田祥子、小関雅、ごとうじゅんじ インダストリアルデザイン 枝松聖 プロップデザイン協力 竹谷徹平 美術監督・美術設定 益田健太 ビジュアルコーディネーター 松原貞姫 色彩設計 松原貞姫、梅本江里 撮影監督 藤田智史 モニターワークス 長谷川朋史 特殊効果 石原智美 編集 坂本雅紀 編集助手 宮崎直樹 音響監督 森下広人 音響効果 八十正太 録音調整 太田泰明 録音助手 南うんじ 選曲 吉本欣司 音楽 横山克、堤博明 アニメーション制作 アートランド プロデュース ジェンコ 脚本 鈴木雅詞 吉本欣司 松原貞姫 小鹿りえ 大久保昌弘 絵コンテ よしもときんじ 西島克彦 斎藤久 うるし原智志 梅津泰臣 石黒達也 大畑晃一 高本宣弘 夕澄慶英! 柳沢テツヤ 原博 演出 よしもときんじ 日下直義 勝亦祥視 藏本穂高 千葉孝幸 梅津泰臣 川西泰二 山口美浩 冨田剛司 野本正幸 高橋順 ながはまのりひこ 夕澄慶英! 吉田俊司 相浦和也 作画監督 安田祥子 小関雅 塚田ひろし 岡田豊広 神木はな ごとうじゅんじ 野本正幸 石動仁 神田岳 中島美子 山崎輝彦 李周炫 正金寺直子 石橋有希子 梅津泰臣 手島隼人 飯飼一幸 服部益美 朝岡卓也 斉藤香織 斉藤和也 清水勝祐 山本善哉 西山伸吾 Kim Suho 岡辰也 渡辺はるか Lee Sok Yun Hue Hey Jung Chang BumChul Choi Nak Jin ■関連タイトル sin 七つの大罪 完全版 Blu-ray BOX Blu-ray sin 七つの大罪 第一の罪 初回限定版 TVアニメ『sin 七つの大罪』 公式魔導書 淫果応報ノ書 『sin 七つの大罪』オリジナルサウンドトラック OP・EDテーマ「My Sweet Maiden / Welcome To Our Diabolic Paradise」 sin 七つの大罪 マモン 抱き枕カバー 七つの大罪 新約 邪神像 ルシファー 降臨ノ台座版 七つの大罪 サタン 憤怒の像 七つの大罪 魔王黙示録 嫉妬の章 叛傑ホットパンツノ節 sin 七つの大罪 日常黙示録 sin 七つの大罪1 随時更新! pixivFANBOX アニメ@wiki ご支援お待ちしています! ムック本&画集新刊/個人画集新刊/新作Blu-ray単巻/新作Blu-ray DVD-BOX アニメ原画集全リスト スタッフインタビューwebリンク集 最新登録アイテム Blu-ray 魔女見習いをさがして Blu-ray「どうにかなる日々」Blu-ray Happy-Go-Lucky Edition 初回限定生産 Blu-rayDisc付き 『ラブライブ! スーパースター!!』「始まりは君の空」【みんなで叶える物語盤】 BEM~BECOME HUMAN~豪華版Blu-ray Blu-ray 劇場版 魔法少女まどか☆マギカ 10th Anniversary Compact Collection Blu-ray ぐらぶるっ! 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た~つの口座 sakureとた~つs以外は触ってはいけません 現在全財産 915000st 2/5 週給を入れました bysakure 3/7 月給 +540000st bysakure
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三つのオレンジについて 基礎アタック値LV100の数字 基礎クリティカル値LV100の数字 シカケ枠 固有シカケ 1レベルアップの成長 三つのオレンジLV75 699 2099 3 オレンジブリザード特大 【撃】三つのオレンジ 14861981 44535839 3 アタック5クリティカル14づつ 【智】三つのオレンジ 7431139 22263414 4 キングつり特大 アタック4クリティカル12づつ 【技】三つのオレンジ 7431040 22262820 45 アタック3クリティカル6づつ コメント 名前 コメント すべてのコメントを見る 情報提供や三つのオレンジについての雑談。
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七つのクラス赤のクラス 青のクラス 黄のクラス 緑のクラス 紫のクラス 白のクラス 黒のクラス 七つのクラス 私立MM学園では学年で共通となる授業の他に、学生が学びたい分野に合わせ、七つのクラスを用意しています。 選んだクラスに応じて、専門的な分野の授業が増えることになります。 各クラスから、さらに細分化した授業を選択することも出来ます。 こちらの授業は学年性別は関係ないので、上級生、下級生とも交流の場が増えることになるでしょう。 個人の適性ではなく何を学びたいかを重視して選ぶのが良いとされています。 たとえ代々白魔術を扱う家系の人間であっても、赤のクラスを選んだって良いのです。 もちろん、自分の長所を伸ばすクラスを選ぶのも大丈夫です。 クラスは学期の切り替わりのタイミングで移動することができます。 それぞれのクラスの代表を務める生徒は【番長】と呼ばれます。 詳しくは『生徒会騎士団と番長連合』の項目を参照してください。 赤のクラス 運動(スポーツ)、格闘術、射撃術、各種武器の扱い、フィジカルトレーニングと言った、体を動かす事や戦闘に関する実技や座学を学びます。 青のクラス 農業、工業、商業、水産、建築、流通、各種乗物・重機の操作と言った、産業や流通に関する分野を学びます。 人が乗り込むロボットの操作等も青のクラスが担当します。 黄のクラス 電子機器・精密機器の操作、プログラミング、情報収集、インフラ関連、報道、ジャーナリズムと言った、コンピュータを使用する技術や、それに伴う機器の扱いなどを学びます。 緑のクラス 絵画、陶芸、書道、茶道、華道、工作、鍛冶、服飾、料理と言った、芸術や生活に関することを専門とします。 また復讐者が身につけるアクセサリや装備の開発も行います。 紫のクラス 歌唱、モデル、演技、舞台俳優、声優、ミュージカル、アイドルと言った、芸能関連の知識や技術を学びます。 白のクラス 医療、治療、生物学、劇薬の扱い、薬学、メンタルケア、カウンセリングと言った人を助け、治療する技術を学びます。 魔法や神の加護、超能力といった超常現象による治療行為も、人命救助を専門とするならば白のクラスに該当します。 黒のクラス 魔術、呪術、幻術、召喚術、風水学、占星術、ウィッチクラフトと言った、人智を超えた魔法や、特異な異能による超能力に関する制御や活用法を学びます。 個々人によって性質が異なることも多い為、一人ひとりにあったケアやサポートが行われるようです。
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てんばつの杖 種類 ちから かしこさ みのまもり すばやさ 杖(僧) 0 38 5 18 技名 属性 対象 威力 補足 呪縛の雷 雷 敵全体 特技 てんばつ 雷 敵単体 物理 補足 雷が扱える杖。 僧侶は若干力が高いので、威力はやや期待できる。 ドラゴンローブ等で力をさらに上げよう。
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143 三つの鎖 10 後編 ◆tgTIsAaCTij7 sage 2009/12/27(日) 23 51 54 ID m4g4C64d 夏美ちゃんと別れて僕は一人で商店街を歩いた。商店街は多くの人がいて賑やかで活気がある。 しかし僕の心は沈んでいた。 春子は今日の夜に来いと言った。目的は想像がつく。それは夏美ちゃんを裏切る事。 断れば春子は容赦しない。あの夜の僕と夏美ちゃんの映像ばらまくだろう。学校にばれれば僕と夏美ちゃんは恐らく退学。 いや、下手すれば春子は本気であの映像をインターネット上にばらまくかもしれない。春子はインターネットにも詳しい。 そうなれば、不特定多数の者にあの夜の出来事を見られる。永遠に。 気がつけば僕は拳を固く握りしめていた。考えるだけでもおぞましい。 ではどうする。春子の家に侵入してデータを消すのか。不可能だ。春子は僕よりはるかにコンピューターに詳しい。家だけでなく、暗号化してネット上にも隠しているに違いない。 「幸一君」 僕は振り返った。そこには制服姿の春子がいた。 いつもとおり、のんびりとした笑顔で僕を見つめている。 「どうしたの。恐い顔をして」 僕にゆっくり近づく春子。そして耳元に囁く。 「そんな顔だといろんな人に気がつかれちゃうよ」 僕は荒れ狂う感情を必死に抑えた。 「僕に何を望む」 夏美ちゃんと別れろと言うのか。 「勘違いしないで。夏美ちゃんと付き合えばいいよ」 春子の温かい息が吹きかかる。鳥肌が立つ。 「だって幸一君が別れたら、幸一君が我慢する必要がなくなっちゃうもん。幸一君はいい人だから昔の彼女でも見捨てることはできないと思うけど、念のためにね」 春子の話す内容に悪寒が走る。 「安心して。他の人には何も言わない。お姉ちゃんと幸一君だけの秘密。幸一君は今まで通りにすればいい」 頬に熱くて柔らかい感触。 「お姉ちゃん今日の夜を楽しみにしてるよ」 春子は僕から離れた。背を向けて去っていく。振り向き際の流し眼がいつもの春子らしかぬ艶めかしさをはらむ。 歩き去る春子に何も言えなかった。 (お兄さん) 脳裏に夏美ちゃんの声が蘇る。 (私はお兄さんをいつでも信じています) 迷いのない夏美ちゃんの笑顔。 (お兄さんも自分を信じてください) 言葉が胸に突き刺さる。 どうすればいいんだ。一体どうすれば。 答えの出ない悩みに僕の心は沈んだ。 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 晩御飯は梓が作った。 季節の魚の刺身。僕の好物なのに、あまり味がしなかった。 それでもいつも通りの量を食べる。 「ごちそうさま」 梓は食器を片づけて僕お茶を淹れてくれた。礼を言って受け取る。熱い緑茶。おいしい。 お茶に口をつけていると、梓は僕の隣に座って体をすりよせて来た。 「ちょっと梓」 「うみゅー。兄さん温かい」 嬉しそうに頬ずりしてくる。 「あのね梓」 言わなくてはいけない。この年になって兄妹でのスキンシップにしては過激すぎる。 「分かってるよ」 梓がぽつんと言う。 「兄さんには夏美がいるって」 先ほどの面影は露ほどなく、ただ寂しそうな梓。胸が締め付けられる。 「でもね、時々でいい。兄妹としてでいい。少しだけでいいから甘えさせてほしいの」 梓は僕の胸に顔をうずめた。数秒そのままで、すぐに顔を離し立ち上がった。 「はい。甘えタイム終了」 梓は笑顔で僕を見た。 「夏美はいい子だから、泣かせちゃだめだよ」 背を向けて歩き出す梓。リビングを出る前に振り向き僕を見る。 「ま、そんな事とは関係なしに私は今まで甘えられなかった分を甘えるけど」 そう言って梓は可愛く舌を出してリビングを出た。 144 三つの鎖 10 後編 ◆tgTIsAaCTij7 sage 2009/12/27(日) 23 53 53 ID m4g4C64d 梓も前に歩こうとしている。梓の言うとおり夏美ちゃんはいい子だ。絶対に泣かせない。 そして泣かせない方法は一つしかない。 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 夜。僕は春子の家を訪れた。すでに夜は遅い。 チャイムを押さずにドアを控えめにノックする。しばらくしてドアが静かに開き春子が出迎えた。シャツに短パンの部屋着姿。 お風呂あがりなのか、シャンプーの匂いが暗闇でも分かった。 「来てくれてありがとう」 どこかほっとしたような表情の春子。 「ついて来て」 僕は春子について二階に上がった。昨日も来た春子の部屋。 「私、ピルを飲んでいるから」 だから生でと春子は続けた。 春子はドアを閉め鍵をかけた。 「幸一君。来てくれたってことはいいんだね」 春子の最後の確認。 脳裏に夏美ちゃんの笑顔が浮かぶ。 温かく僕を包んでくれたあの笑顔。 恥ずかしそうに僕の手を握る小さい手。 嬉しそうに僕に話しかけてくる可愛い声。 迷いなく僕を信じ切った言葉。 (私はお兄さんをいつでも信じています) その気持ちを、僕は裏切ろうとしている。 今ならまだ間に合う。 「迷ってるんだ」 春子が近づき僕に囁く。 「大丈夫だよ。私は何も言わない。幸一君が何も言わなければ、いつも通りだよ」 僕と春子が何も言わなければ、夏美ちゃんは何も知らないまま。 「あれを学校に送りつけることもできるんだよ?そうなれば夏美ちゃんは退学だよ」 きっとそうなる。 「いいの?夏美ちゃんのあられもない姿が世界中に配信されても」 考えるだけでもおぞましい。 「世界中の男が夏美ちゃんが乱れる姿で」 「言わないで」 僕は春子の言葉を遮った。 「それ以上、言わないで」 「じゃあ」 春子が僕の顔を両手で包む。 「分かってるね」 夏美ちゃんを守るために、夏美ちゃんが悲しむ事をする。 その矛盾に胸が張り裂けそうになる。 「幸一君。少しかがんで」 春子の言う通りに僕はかがんだ。 「好きだよ幸一君」 夏美ちゃんごめん。 僕は目を閉じた。春子の唇が僕の唇にふれる。 柔らかくて温かい感触。 夏美ちゃんの笑顔が脳裏に浮かんで消えた。 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 僕たちはゆっくりと唇を離した。 目を開けた時、春子は泣いていた。 春子は僕に抱きついて体を震わす。 「ひっく、ううっ、ぐすっ」 何で泣くんだろう。僕は春子の背中をなでた。 「春子。何で泣くの」 「ぐすっ、だって、ひっくっ、幸一君にふれるの、うっ、久しぶりなんだもん」 春子は顔をあげた。涙でぬれた顔。嬉しそうに笑う。 145 三つの鎖 10 後編 ◆tgTIsAaCTij7 sage 2009/12/27(日) 23 56 43 ID m4g4C64d 「仕方ないって分かっていても、お姉ちゃん寂しかったんだよ」 僕にしがみつく腕に力がこもる。ささやかで弱い力。 「幸一君。お姉ちゃんにキスして」 僕は春子のあごに手をあて、上を向かせた。春子が目を閉じる。唇を唇でふさぐ。 「んっ」 春子は震えた。僕は春子の唇に舌を這わす。 「ちゅっ、んっ、んんっ、あむっ、ちゅっ」 春子は一生懸命僕の舌に絡ませてくる。拙い動き。脳裏に夏美ちゃん笑顔が浮かぶ。思わず僕は唇を離した。 「あっ」 春子が切なそうにつぶやき僕を見た。 「幸一君。お願い」 僕の頬をつつむ春子の白い両手。温かい。 「今だけはお姉ちゃんを見て」 そう言って目を閉じて僕に口づけした。 「んっ、ちゅっ、あむっ、ちゅっ、んんっ」 一生懸命で拙いキス。 「ちゅっ、んっ、ぷはっ、幸一君?」 春子が唇を離す。寂しそうに悔しそうに唇をかみ締める。 「幸一君。夏美ちゃんにするみたいにして」 心に強い感情が渦巻き、爆発する。 僕は春子を強く抱きしめた。 「きゃっ!?」 春子が小さな悲鳴を上げる。あごに手を添え上を向かせる。少しおびえた表情。僕は強引にキスした。 「んんっ!?」 苦しそうにもがく春子。僕は歯を割り口腔に舌をねじりこむ。 「んっ!んっ!んんっ!」 舌を絡め歯茎を舐めまわす。春子の口腔を容赦なく蹂躙する。 「んっ!ちゅっ、じゅるっ、んっ!んっ!」 苦しそうにもがく春子を強く抱きしめ、さらに舌を這わす。 「ちゅ、んっ、はむっ、じゅるっ、ふあっ」 春子は口腔を蹂躙する僕の舌に体を震わせる。僕は唾液を流しこんだ。春子の白いのどがこくこく動く。 「んっ、こくっ、ちゅっ、じゅるっ、こくっ、こくっ」 唾液の合計が多いのか、春子は苦しそうに喉を震わす。 「こくっ、こくっ、んんっ、こくっ、ぷはっ、はあ、はあ」 唇を離すと、春子は苦しそうに息をした。唇の端からよだれが垂れる。頬は赤く染まっている。切なそうな眼で僕を見上げる。 「ふふ、幸一君すごいよ。キスだけでお姉ちゃんイっちゃいそう」 そう言って春子は僕に抱きついた。熱い体。上気した体はしっとりしている。 「幸一君。夏美ちゃんと同じように抱いて」 僕は歯を食いしばった。夏美ちゃんとの思い出を穢された気分だった。 「全部脱いで」 僕は春子に言い、自分の服を脱ぎ始めた。脱がす気にはなれなかった。春子は大人しく従った。 春子は上のシャツを脱いだ。白くて滑らかな肌と豊満な胸が露わになる。ブラジャーは白い清楚で可愛らしいレースがついている。 さらに春子は短パンをゆっくりと恥ずかしそうに脱いだ。思ったより細くて白い太ももがゆっくりと露わになる。下着は白くてこちらも可愛らしい飾りがついている。下着は既に濡れている。 春子の体は綺麗だ。白く滑らかな肌、くびれた腰、大きいけど形のいい胸。僕の気持ちと関係なく見とれてしまう。 「あの、幸一君」 春子が恥ずかしそうに身をよじる。太ももが悩ましげに擦り合わされる。 「その、お姉ちゃんを、ベッドの上で、脱がして欲しいの」 きっと春子は僕が夏美ちゃんを脱がせたのを見ているのだろう。耐え難い怒りと暗い衝動が心に渦巻く。僕は春子を乱暴にベッドに押し倒した。 「きゃっ!」 春子に覆いかぶさり、強引にブラジャーを外す。露わになる春子の胸。乳首はすでに立っている。 僕は両手で包み込むようにふれ、強く揉みほぐした。春子の顔がゆがむ。 「んっ、いたっ、幸一君っ、痛いよっ」 身をよじる春子にのしかかり、胸を揉み続ける。大きくて柔らかい。それなのに張りがある。 「んっ……やだっ……あうっ……ひっ…んっ…あっ、いっ」 春子は苦しそうに身をよじる。しかし、声には疑いようのない艶がある。僕は顔を振る春子の首筋に強く吸いついた。 「ああっ!やあっ!」 声を震わす春子。その間も両手は春子の胸を強く揉む。唇を離すと、薄らと痕が付いている。 「ひうっ……こ、幸一君、痕がつくのはだめっ…ああっ、やんっ」 春子の声を無視して首筋を、胸元を、唇をキスし、舐め、吸う。春子は喘ぎ、震える。 「やあっ!こういちくんっ!ひふっ!ああああっ!!」 146 三つの鎖 10 後編 ◆tgTIsAaCTij7 sage 2009/12/28(月) 00 00 14 ID m4g4C64d 僕は春子の乳首に吸いついた。 「きゃあっ!やだっ!だめっ!んっ!ああああっ!」 僕は舌で春子の乳首を転がす。 「んっ…ああっ……やあっ…いやっ……ひふっ……だめっ……転がさないでっ……ひっ……あんっ、あっ」 身をよじる春子を抑えつけ、舐めつくす。春子は声をあげ震える。僕は春子の乳首を軽く噛んだ。 「ひうっ!!!」 春子の背が大きく反る。僕は胸を揉む片手を、春子の下着に当てる。すでに濡れている。張り付く下着に浮かぶ筋を僕は何度も指でなぞった。 「んっ、ああっ、いやっ、んっ、ひいっ、あうっ、あっ、だめぇっ」 春子は激しく身をよじる。僕を見上げる春子の顔には確かな怯えと隠しきれない悦び。僕は春子の下着をつかみ強引に脱がせた。 「きゃう!」 春子の悲鳴を無視して強引に最後まで脱がせた。春子が怯えたように太ももを閉じる。 「こ、幸一君。怖いよ」 荒い息をつきながら上気した顔で僕を見上げる春子。怯えと悦びが見え隠れする。僕は強引に春子の足を開いた。 「きゃっ!」 春子の膣の入り口は既に愛液でびちょびちょだった。僕は人差し指を入り口に添える。春子は怯えたように目を閉じた。ゆっくり指を挿入する。 「ひっ……んっ……ああっ……やっ……だめっ……いやっ」 春子は体を震わせた。春子の膣は熱くてきつい。それでも愛液で濡れているせいでスムーズに動く。 僕は何度も指を往復した。春子が身をよじり喘ぐ。 「こ、幸一君、ひうっ、そんなっ、ひゃっ、ああっ、乱暴しな、きゃうっ!」 春子の声を無視して何度も指を往復させる。夏美ちゃんと同じように舐める気にはなれなかった。 そして春子は体をびくっと震わせた。膣が指を締め付ける。僕は乱暴に指を抜いた。 「ひうっ!」 春子は体を震わせた。そのまま荒い息をつきながら僕を濡れた視線で見つめる。 「幸一君、お願い、夏美ちゃん、みたいに、シて」 僕は歯を食いしばった。まだ言うのか。 春子の足を開きのしかかる。 「こ、幸一君!?」 上から見た春子の体。白い滑らかな肌は上気し、胸はかすかに震える。春子は怯えたように、期待するように僕を見上げた。 「こ、幸一君、お願い、優しくして」 春子のよわよわしい懇願。蹂躙し、滅茶苦茶にしたい衝動がこみ上げる。 「春子」 僕は春子の顔を見た。上気し赤くなった顔。 「あの映像のデータを全て消してほしい」 春子の目が見開く。しばらく無言の後、春子は僕の固くなった剛直を恐る恐るつかみ、先端を膣の入り口に添えた。 「だめだよ。幸一君が今考える事は、お姉ちゃんを抱くこと。余計な事を考えないで」 余計な事。余計な事だと。 春子の一言に全身の血液が沸騰する。 僕は一気に春子を貫いた。 「ひあっ!あああああああああ!!!!!」 悲鳴をあげ身をよじる春子。僕は容赦なく腰をふる。 「ひっ、いやっ!んはっ、ひぐっ、ああっ!やあっ、いやっ、あああ!」 春子の膣は熱く、大量の愛液で滑りがよい。剛直が膣を擦り上げる度、快感が脳髄に走る。結合部からいやらしい水音がぐちゅぐちゅ聞こえる。 「ひゃうっ、あんっ、やあっ!ああっ、んっ、あんっ!ひうっ!んあっ」 春子は僕の背に細い腕をまわしてしがみついてきた。その非力さが嗜虐心をそそる。僕は腰だけを大きく振った。春子の膣を何度も擦り上げる。 「んっ!あうっ!ああっ、いやっ!ああっ、ひぐっ、ひゃうっ、ああっ!ひっ!」 悲鳴とも嬌声ともつかない春子の声。抱きつく春子の両腕を引きはがし、ベッドに押し付けた。春子の膣を何度も擦り上げる。この体勢だと春子の白くて大きい胸が揺れる。 ベッドに押さえつけられた腕を春子は必死に振りほどこうとするが、僕の腕はびくともしない。驚くほど非力な力。 「ああっ、やあっ、ひぐっ、ひっ、うっ、あんっ、ひゃふっ、んあっ」 やがて押さえつけた春子の腕に力がなくなる。春子はとろんとした顔で僕を見上げる。僕の腰の動きに合わせて、春子の白い胸が大きく揺れる。 「ひゃうっ、こういちくん、ひうっ、あんっ、おねえちゃんっ、いいよっ、んあっ」 春子は恥ずかしそうに顔をそむけた。首筋に僕がつけた口づけの痕。僕はそこにキスし、強く吸い上げた。 「ひあっ!あああ!んっ!あうっ!ひぎっ!ひうっ!」 嬌声を上げる春子。激しく身をよじるが、僕の腕はびくともしない。その間も休まずに膣を擦り上げる。結合部からいやらしい水音が響く。 僕の下で激しく身をよじる春子を何度も責めた。春子の胸が大きく揺れる。 突然、春子の膣が強く締め付けてきた。あまりの強さに腰が止まる。 147 三つの鎖 10 後編 ◆tgTIsAaCTij7 sage 2009/12/28(月) 00 04 02 ID m4g4C64d 「ひうっ、らめっ、もうらめっ、ひっ、んあ、あああーーーーーーっ!!!」 ひときわ大きな嬌声をあげ身をよじる春子。しかし、僕に押さえつけられた腕のせいでそれもままならない。 「あうっ……ひうっ……んっ……あっ……っ」 目尻に涙を浮かべ、荒い息をつく春子。胸の間には玉のような汗が浮かんでいる。 僕は腰の動きを再開した。 「ひあっ!!!」 春子の体が大きく震える。 「ひうっ!だめっ!まだ、お姉ちゃん、敏感、ひゃうっ!」 春子の悲鳴を無視して何度も膣をこすりつける。白い胸が揺れる。春子の悲鳴がすぐに嬌声に変わる。 「ひゃうっ!んあっ!ひぐっ!んっ、あう!あんっ、あひっ、ふあっ」 だらしなく開いた口から涎が垂れる。夏美ちゃんの姿が脳裏に浮かぶ。夏美ちゃんはキスしながら膣を擦り上げると、膣がキュッと締めあげた。 僕は唇をかみしめ夏美ちゃんの姿を脳裏から追い出す。八つ当たりするかのように腰を奥までズンズンと突き出す。剛直の先端が膣の奥にコツンコツンとぶつかる。 「ひっ、んはっ、ひゃっ、ひぐっ、ひゃうっ、んっ、ああああっ!」 春子が身をよじる。それを抑えつけてさらに責め続けた。お互いの性器がこすれる快楽に身を任せ、春子の膣を何度も突く。 部屋には腰のぶつかる音と、結合部から漏れるいやらしい水音、春子の喘ぎだけが響く。 急速に高まる射精感に、僕は腰の動きをさらに速める。 「ひいっ!ひぐっ!ひゃうっ!んあっ!」 春子の膣の一番奥に剛直を突き出し、精液を吐き出した。快感に頭が真っ白になる。 「ひっ……ああっ……やあっ……ひぐっ……んあっ……」 精液が膣の奥を剛直の先端が叩くたびに春子は身を震わす。 「んっ……あっ……熱いっ」 春子はぐったりとベッドに横たわる。僕は剛直を春子から抜いた。剛直は春子の愛液と精液でぐちゃぐちゃだった。膣の入り口から精液がとろりとこぼれる。 荒い呼吸をする春子。白い胸が大きく揺れる。春子は顔をあげ僕を見た。焦点の定まらない視線が僕の股間に向かう。 「んっ……お姉ちゃんがきれいにしてあげる」 春子は四つん這いになって僕の股間に顔をうずめた。 「はむっ」 剛直の先端に熱い感触。 「ちゅっ、れろっ、んっ、じゅぷっ」 春子の舌が剛直を舐めまわす。ざらざらした舌の感触が心地よい。 僕は春子を見下ろした。白い背中には玉のような汗が浮かぶ。春子の小さい頭が僕の股間で揺れる。黒くて長い髪をなでる。 「んっ、ちゅっ、んぷっ、れろっ」 春子はくすぐったそうに身をよじりながら舐め続ける。ざらざらした刺激に剛直が再び固くなるのを感じる。 「あっ」 春子は驚いたように顔をあげた。そして上目使いに僕を見つめる。 「ふふっ、嬉しいな。お姉ちゃんのそんなに気持いい?」 濡れた視線で僕を見上げる。その姿が夏美ちゃんと重なる。 気がつけば春子を突き飛ばしていた。 「きゃう!」 怯えたように僕を見上げる春子。僕は唇をかみしめた。夏美ちゃんを裏切ったという罪悪感が胸を締め付ける。 「あ、あのね、幸一君」 春子は恐る恐る僕に尋ねた。視線は僕の固くなった剛直に向けられる。 「んっ」 春子は僕に背を向け四つん這いになる。白い足の間の膣の入り口が丸見えだ。壮絶な色気を放つ。 「あのね、お姉ちゃんをね、夏美ちゃんみたいにね、そのっ」 恥ずかしそうに身をくねらす春子。その仕草が艶っぽい。 「幸一君に、後ろから、シて欲しい」 柔らかそうな白いお尻が揺れる。 僕は歯を食いしばった。春子はどこまで僕と夏美ちゃんの記憶を穢すつもりだ。 「夏美ちゃんみたいにシてほしいんだ」 僕の声は驚くほど冷たかった。 「うん」 身をくねらせ答える春子。その声はかすかに震えている。 僕は春子の白いお尻を力いっぱい叩いた。 「きゃんっ!?」 部屋に響く悲鳴。春子の体がびくっと跳ねる。 「盗撮した映像を何度も見たんだろ」 さらに僕は叩く。 「ひっ!」 部屋に響く春子の悲鳴。 「どうなんだ?」 148 三つの鎖 10 後編 ◆tgTIsAaCTij7 sage 2009/12/28(月) 00 06 36 ID RpgAjafM 春子の体が震える。 「う、うんっ」 「じゃあ夏美ちゃんが何て言ったか覚えてる?」 赤くはれた春子のお尻を僕は両手でつかみ、強く揉む。 「ひうっ!やあっ!んっ!」 身をくねらす春子。僕は手を離し再び叩いた。 「きゃうっ!」 「なんて言った」 春子は四つん這いのまま僕を見た。その視線にはまぎれもない怯え。 「こ、幸一君、お姉ちゃんで気持ち良くなって。お姉ちゃんのアソコに幸一君の」 僕は春子の言葉を遮ってお尻を叩いた。 「ひうっ!?」 「勝手にかえないで。夏美ちゃんはそんな事は言っていない」 春子を見下ろす。 「一言一句同じに言って」 「そ、そんな、いやだよっ」 春子は激しく首を振る。 「いやっ、そんなの絶対いやっ!幸一君、お願い、今だけはお姉ちゃんを見て!」 目に涙を浮かべ懇願する春子。僕はさらにお尻を叩いた。 「ひあっ!」 「言わないならいい。春子は同じように抱かれたいんだろ。違う事は出来ない」 自分でも言っている事が無茶苦茶だと分かっている。子供じみた言い訳。 いやだった。もういやだった。 春子は泣きながら首をふった。 「ひどいっ……ひどいよっ……」 そう言って春子は体を起こし僕の胸に顔をうずめた。 柔らかくて温かい春子の体の感触。それがたまらなく苛立つ。 「幸一君。分かっているでしょ。お姉ちゃんの言う事を聞いて」 春子を突き飛ばそうとした瞬間に春子が囁く。 僕を見上げる春子。自分の優位を確信した表情。 「お姉ちゃんを、夏美ちゃんと同じように抱いて。断ったら、わかっているでしょ」 僕の頭は沸騰した。負の感情が心を激しく渦巻く。 怒りにまかせて春子を突き飛ばした。 「きゃっ!?」 春子の短い悲鳴。脅えるように僕を見上げる視線。 僕は春子の体の向きを変えて腰を強くつかむ。膣の入り口がひくひく動く。 怒りにまかせて僕は春子を貫いた。 「ひゃうううっ!」 春子の背中が弓なりに反る。僕は腰をつかみ激しく腰をふった。 「ひどいだとっ!?なら春子のしたことは何なんだっ!?」 腰と腰がぶつかり合い、春子のお尻を叩いた時よりも大きな音が部屋に響く。剛直が膣を擦り上げる感覚が気持ちいいのに、嫌悪と怒りを感じる。 「ひゃうっ!こうい、ひうっ!ひあっ!はげし、んあっ!」 激しく身をよじり悲鳴を上げる春子。僕は腰を両手でしっかり固定し、激しく責め立てる。結合部からいやらしい水音が響く。 「僕と夏美ちゃんをっ!隠し撮りして!それで僕を脅迫してっ!」 春子の膣の奥に剛直の先端がぶつかる。そのたびに春子の膣がキュ、キュ、と締め付ける。白い体をよじらせる春子は、腹が立つほど美しい。 「やんっ、ひっ、ふあっ、ああっ、ひぐっ、あっ、うあっ、ひゃう!」 春子の白い体がびくりと震える。僕は怒りのままに春子を後ろから何度も貫いた。 「これが春子の望みかっ!?これで春子は満足なのかっ!?」 春子はシーツを握りしめ体を震わす。僕は剛直を挿入したまま腰の動きを止めた。 「んっ、ひうっ、ああっ!」 もどかしげに腰をふる春子。僕は腰を握る両手に力を込めた。 「いつっ、いたいよぉ」 「答えろ」 僕が欲しかった答えはどっちなのか。 「ひっくっ、お姉ちゃんは、ひうっ、幸一君がっ、好きなのっ」 春子の言葉はどっちの問いの答えか。 僕は腰の動きを再開した。春子の悲鳴と、腰のぶつかる音が部屋に響く。 「ひゃうっ、あっ、あんっ、ひっ、あっ、ひゃうっ、ひぐっ」 春子の声が高くなる。僕も射精感を感じた。さらに春子の膣を擦り上げる。怒りと快感に頭が変になりそうだ。 「ああっ、らめっ、おねえひゃんっ、もうらめっ、あぐっ、ひっ、あっ、……あああーーーーーーっっっっ!!」 149 三つの鎖 10 後編 ◆tgTIsAaCTij7 sage 2009/12/28(月) 00 08 14 ID RpgAjafM 春子の膣が一気に締まる。僕も限界を迎えた。春子の腰をつかみ膣の奥に射精する。 「ひうっ……いっ……んあっ……んんっ……」 震えながら身をよじる春子。その膣の奥に何度も精液を吐き出す。快感に頭が白くなる。 「うっ……しゅきっ……おねえひゃんっ……こうひちくんがっ……しゅきっ」 呂律の回らない舌で僕を好きという春子。 僕は剛直を抜いた。白く濁った液がこぼれる。 春子はぐったりとして僕を向いた。その表情は嬉しいのか泣いているのか分からなかった。そのまま僕に抱きつきキスした。何度も唇を押し付けてくる。拙くて一生懸命な動き。 僕は何もしなかった。春子はそれでも僕に一生懸命キスした。 何も考えたくなかった。 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ あの後、僕らは一緒にシャワーを浴びた。お互いに何も言わなかった。 春子は玄関まで見送ってくれた。 「あの、幸一君」 何も言わずに出ようとした僕を春子が呼ぶ。 「あのね、お姉ちゃんね、ひとつだけお願いしたいの」 ぎこちない春子。うつむいてそわそわしている。こんな春子は今まで見たこと無かった。 「お姉ちゃんをぎゅって抱きしめて欲しい」 僕は春子を見た。春子はびくりと震える。 「抱き締めなければ脅すのか」 春子の眼が見開かれた。両手で口を押さえて震える。目尻に涙が浮かび、ぽろぽろと涙が落ちた。 僕は何も言わずに村田の家を出た。 自宅にこっそり入る。もう既に全員寝静まっている時間だが、僕は足音を殺して自分の部屋まで戻った。 ベッドに入り布団をかぶる。 脳裏に夏美ちゃんの笑顔が浮かんだ。春子の笑顔も浮かんだ。 (お兄さん) 脳裏に夏美ちゃんの声が蘇る。 (私はお兄さんをいつでも信じています) 僕は夏美ちゃんを裏切った。 (お兄さんも自分を信じてください) 裏切ったんだ。 そんな事を考えていると、携帯が光っているのに気がついた。メールが着信している。僕はため息をついて携帯を開いた。 差出人は夏美ちゃん。 僕は震える手でメールを開いた。 『今日はいろいろありがとうございました。明日会えるのを楽しみにしています。おやすみなさい。』 目の裏が熱くなる。涙が止めど無く溢れた。 「うっ……くっ……ううっ……」 僕は枕に顔を押し付け必死に声を押し殺した。 明日が怖かった。夏美ちゃんにどんな顔で会えばいいのか分からなかった。 戻る 目次へ 次へ
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メニュー 関連人物別索引 黄金の三つの貌 黄金の三つの貌 分類 名称 攻略アイテム 自責の聖傷 攻略アイテム 改悛の聖傷 攻略アイテム 悔恨の聖傷 イベント_本編関連1 黄金の三つの貌_一度目 イベント_本編関連1 デオグラシアス_一体目ボス撃破 イベント_本編関連1 黄金の三つの貌_二度目 イベント_本編関連1 デオグラシアス_二体目ボス撃破 イベント_本編関連1 黄金の三つの貌_三度目 イベント_本編関連1 デオグラシアス_三体目ボス撃破 遺体の声 遺体000_焦貌の聖女修道院_1? 「黄金の三つの貌」ページコメント 名前 コメント 【例】コメントはこのように表示されます。コメントの際は >雑談・考察・質問等ページ「基本ルール」 をご確認の上、節度あるご利用をお願いいたします。 -- 【例】名前(任意) (2022-10-05 18 09 23)
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260 三つの鎖 11 後編 ◆tgTIsAaCTij7 sage 2010/01/09(土) 00 34 15 ID 9BSA5hkY 僕は耕平と食堂でお昼を食べた後、校庭のベンチに座ってのんびり話していた。 「彼女とはうまくいってるん?」 突然の質問。脳裏に春子の姿が浮かんだ。脳裏に浮かんだその姿を追い出し夏美ちゃんの姿を浮かべる。 「どうだろう。会う事が少ないから」 「幸一。お前から誘う事ってあるんか」 …無い。 「おまえなー、そらアカンで」 「すまない」 「いや、俺に謝ってもしゃあないやろ」 耕平は呆れたように言った。確かにその通りだ。 「今日の放課後にでも誘ったり。夏美ちゃん遠慮しそうな子やから、迷惑かと思って控え目にしか誘ってこうへんで」 正直、誘う気にはなれない。昨日春子と寝た翌日に夏美ちゃんと顔を合わせる勇気は無かった。 「そうするよ」 ただ、耕平のいう事自体はもっともだと思った。耕平は経験が豊富だからアドバイスは的確だ。 「あとな、夏美ちゃんとはもう寝たん?」 ただ、ストレートすぎる事もある。 「その様子やとあるみたいやな」 「ああ。一回だけ」 「それ以降で夏美ちゃんが誘ってきたことはあるん?」 脳裏に屋上での夏美ちゃんが浮かぶ。 「一回それっぽいのがある」 「それ以降は?」 「無い」 耕平はため息をついて天を仰いだ。 「夏美ちゃんも苦労するでホンマ」 耕平は僕にビニール袋を渡した。 「やるわ」 僕は中身を確認した。コンドームだ。 「耕平」 「あのな、何で幸一から誘わへんの」 僕は少し腹を立てていた。まるで尋問に聞こえたからだ。だが、僕が何も言わなくても耕平が言う忠告は必要な事がほとんどだ。だから僕は正直に答えた。 「恥ずかしいというのもあるけど、体だけを求めているようで夏美ちゃんに失礼な気がする。夏美ちゃんは優しいから僕が求めれば応えてくれると思うけど、それに甘えたくはない」 ていうか僕と夏美ちゃんは付き合ってほんの数日だ。 「じゃあ何で夏美ちゃんはそれっぽく誘った事があるんやと思う」 あの時の夏美ちゃん。切なそうに僕を見つめる濡れた視線。春子に重なる。 「…よく分からないけど、僕に気を使ってくれたんだと思う。遠慮しないでいいと」 「なんでやねん」 耕平の突っ込み。 「ええか。女の子からしたらやで、男ががっついて求めてくるんはまあ嫌に思う事もある」 「それはそうだろう。そんな事をすれば体だけが目的に思われても仕方がない」 「せやけどな、全く求めてこないんも苦痛やで。女の子からすればや、魅力が無いんかと悩むねん」 僕は虚をつかれた。その発想は全く無かった。 「幸一からすれば夏美ちゃんを大切にしたいと思うんは当然や。せやけど、女の子って大切にしてほしいって思う以上に好きな人には求められたいって思うもんやで」 「だったら夏美ちゃんがそれ以外にそれっぽく誘ってきたことが無いのは何でだ?」 「一回誘って幸一は応じへんかったんやろ?それで遠慮してるねん。それに誘って応じんかったら自分に自信をなくすで」 夏美ちゃんの行動を思い浮かべる。耕平の言う事は筋が通ってる。 「放課後やなくて今から誘い」 耕平の言うとおりだ。 それなのに脳裏に昨日の夜の出来事が浮かぶ。僕は夏美ちゃんを裏切った。その僕が夏美ちゃんにノコノコ会いに行っていいのか。一瞬の葛藤が永遠に感じる。 それでも、夏美ちゃんに寂しい思いをさせたくない。 僕は立ち上がった。 「耕平」 「なんや」 「ありがとう」 本当に感謝している。 「今から行ってくる」 「いや、メールでもええやろ」 「夏美ちゃんの顔を見たい」 「ええ心がけや。行ってきい」 僕は走り出した。お昼休みの時間は残り少ない。 261 三つの鎖 11 後編 ◆tgTIsAaCTij7 sage 2010/01/09(土) 00 36 58 ID 9BSA5hkY ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 一年生の廊下に見覚えのある小さな背中を見つけた。 「夏美ちゃん!」 驚いたように振り向く夏美ちゃん。僕を見て嬉しそうに笑った。 「お兄さん!」 小さな手を振って駆け寄ってくる。 「びっくりしましたよ!」 「夏美ちゃん。今日の放課後よかったら遊びに行かない」 夏美ちゃんはびっくりしたように僕を見上げた。こうして見ると夏美ちゃんは本当に小柄だ。 「え、あ、その、あの」 口を両手で覆い震える夏美ちゃん。 「ごめん。突然で。用事があるのかな」 夏美ちゃんは激しく首を横にふった。 「ち、違うんです!そ、その、お兄さんから誘ってくれたのが初めてで、嬉しいんです!」 夏美ちゃんは顔を真っ赤にして震えた。目尻に涙が浮かぶ。 僕は罪の意識を感じた。夏美ちゃんに寂しい思いをさせていたんだ。それなのに僕は昨日、脅しに屈したといえ春子と寝た。メールにも返信しなかった。僕は渦巻く感情を表に出さないように微笑んだ。胸が痛い。 「もちろんです。ご一緒させてください」 嬉しそうに笑う夏美ちゃんを見て顔が熱くなる。ここまで嬉しそうにされると、僕も恥ずかしい。 「ありがとう。じゃあまた放課後に迎えに行くよ」 「はい!待っています!」 「またね」 「はい!」 元気よく手を振る夏美ちゃんに後ろ髪をひかれる思いで僕はその場を後にした。 走りながら考えた。夏美ちゃんと別れたほうがいいのかもしれない。 僕は夏美ちゃんにはふさわしくない。昨日、春子と体を重ねたのに、夏美ちゃんと笑顔で接する事ができる自分。 分かっている。感情のまま深刻な表情で接しても余計な心配をかけるだけ。相談できる内容ではない。 夏美ちゃんの笑顔が脳裏に浮かんで消える。僕は頭に浮かぶ悩みを追い払った。今は放課後の事だけを考えようと思った。 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 授業中に手紙が回ってきた。 『どない?』 差出人もないけど、誰かは分かる。 耕平を見ると視線が合った。僕は軽くうなずいた。耕平も軽くうなずいた。僕たちはそれだけで通じ合った。 しばらくしてまた手紙が回ってきた。 『もうこっそり撮影することはないです。安心してください』 頭を殴られたような衝撃。これも差出人が無いけど、誰かは分かる。 僕は春子を見た。視線が合う。春子は笑ったけど、どこか寂しそうに見えた。 深呼吸をし、僕はルーズリーフにメッセージを書いた。書いたそれを春子に回す。 『何で知っている』 しばらくして返信が帰ってきた。 『今日夏美ちゃんとお昼を一緒に食べました。寂しいと言ってました。お姉ちゃんはもう隠し撮りする気も必要もありません。これだけはお姉ちゃんを信じてください』 信じていい根拠は何もない。春子は僕を脅迫している。その状況で信じろなんて不可能だ。 むしろ信じてはいけない。もしかしたら夏美ちゃんの部屋にビデオカメラが隠されているかもしれない。あるいは他の場所に隠されている可能性もある。 早急に調べる必要がある。 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 帰りのホームルームが終わって、僕は席を立った。 耕平と目が合う。耕平は手を掲げた。応援してくれるのは感謝するけど、その手の形は止めて欲しい。 春子と目が合う。にっこり笑う春子。いつも通りの笑顔。 昨日の事を思い出してしまう。夏美ちゃんを裏切った僕が今から夏美ちゃんに会いに行く。罪悪感に思わず足が止まる。 「幸一君」 耳元に小さな囁き。 「昨日の事は幸一君が気にする必要はないよ。幸一君は脅されて仕方が無くやったのだから」 気がつけば春子がすぐ傍にいた。優しげに微笑んでいる。 「行ってらっしゃい。お姉ちゃん応援しているよ」 分からない。春子は何を考えているのか。 僕は教室を出た。春子のそばにいるのが恐ろしかった。 262 三つの鎖 11 後編 ◆tgTIsAaCTij7 sage 2010/01/09(土) 00 40 25 ID 9BSA5hkY 最初は歩いていたけど、気がつけば走っていた。夏美ちゃんの事を考えていると、自然と足が速くなった。 夏美ちゃんの教室をこっそりのぞきこむ。 人がまばらな教室。梓はいないようだ。夏美ちゃんはどこだろう。 いた。向こうも僕に気がついて駆け寄ってきた。 「お兄さん!」 「ごめん。待ったかな」 「いえいえ!お兄さんのためなら一万年と二千年でも待ちます!」 夏美ちゃん何年生きるつもりだろう。 「あ、いえ、すいません。興奮しちゃって」 恥ずかしそうに笑う夏美ちゃん。照れた仕草が可愛い。 「行こうか」 「はい!」 僕たちは並んで歩きだした。小柄な夏美ちゃんに歩幅を合わせてゆっくり歩く。 校門を目指しながら僕らはどこに行くかを話した。 「夏美ちゃんは行きたい所ある?」 「うーん。お兄さんと二人きりになれる場所がいいです」 夏美ちゃんは顔を真っ赤にして言った。 「二人きりか。うーん」 これはどうなのだろう。夏美ちゃんなりのアプローチなのだろうか。 「えっと、お兄さん、そのですね」 恥ずかしそうにもじもじする夏美ちゃん。 耕平が脳裏に浮かび拳を向けた。その手は止めて欲しい。 「夏美ちゃんが良かったら家にお邪魔してもいいかな」 夏美ちゃんは文字通り飛び上がった。 「めっちゃ歓迎です!もうお兄さんの家と思ってください!」 そんなに喜んでくれると、とても恥ずかしい。 「ありがとう」 僕は夏美ちゃんに手を差し伸べた。夏美ちゃんは恥ずかしそうに僕の手をつかむ。小さい手は温かくて柔らかい。 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ お兄さんが私の部屋に来るのは二回目だ。 私はすごく緊張していた。来る途中にお兄さんと手をつないだのが嬉しくて恥ずかしい。 屋上での続きを期待してしまってドキドキする。いけない。今の私は完璧に変態だ。 「夏美ちゃん」 「はひっ!」 噛んだ。私緊張しすぎ。 「あそこのもの入れは使っているの?」 お兄さんの視線の先には、壁に据え付けの小さな扉の付いたもの入れ。ってえええー。お兄さん、二人きりですよ?私より物入れに興味があるのですか? 「いえ、使ってないです。高くて私だと手が届かないんです」 答えながらも少しへこむ。ハル先輩。お兄さんはやっぱり鈍感です。こうなればハル先輩に教えてもらった方法で誘惑します。 「申し訳ないけど、中を見せてもらっていいかな」 ってそんなに気になるんですか!恋人と二人っきりですよ! 「ご自由にどうぞ」 そっけなく言ってしまう。うーむ。お兄さんすいません。 「ありがとう」 お兄さんは手を伸ばし扉を開けた。お兄さんてすごく身長が高い。私は女子の中でもちょっと低いから羨ましい。 私はため息をついた。今日お兄さんが誘ってくれて私の家に行きたいと言ってくれた時はすごく嬉しかったのに、今はちょっぴり憂鬱だ。私より私の部屋がいいんだ。 お兄さんを恨みがましく見上げる。お兄さんは真剣に奥を調べていた。 「何かあるんですか?」 「ううん。何もないよ」 そうだよ。使った記憶がないもん。私はベッドに座ってため息をついた。今日は屋上の続きはなさそうだ。ううう。私ってそんなに女の魅力が無いのかな。 そりゃハル先輩はほんわかな感じの美人で胸もすごく大きいし、なんていうか大人なナイスバディだし、梓はお人形さんみたいに綺麗で透き通るような肌に艶のある長い髪も素敵だし。 考えれば考えるほどへこんでしまう。お兄さんから見たら私って女の魅力に乏しいのかな。 「夏美ちゃん。隣に座っていいかな」 「どうぞ」 別にがっついて求めて欲しいわけじゃない。だけど、ここまで何もないのも悲しい。 隣にお兄さんが座る。ちょっと動けば触れそうな距離。って近いっす!え?え?いつもお兄さんは微妙な距離をとって座るのに。その距離を詰めるのはいつも私なのに。 お兄さんらしかぬ行動に混乱してしまう。本当にお兄さんなの? 私はすぐ隣のお兄さんを見上げた。目が合う。お兄さんの瞳はいつも通り澄んで綺麗だ。だけど、なんだかつらそうに見える気がする。気のせいだろうか。 263 三つの鎖 11 後編 ◆tgTIsAaCTij7 sage 2010/01/09(土) 00 43 19 ID 9BSA5hkY お兄さんは私を抱きよせた。お兄さんの腕の中は温かい。積極的なお兄さんにドキドキする。 私はお兄さんの胸に顔をうずめた。恥ずかしくてお兄さんの顔を見られない。 お兄さんの手が私のあごに引っ掛かり、ゆっくりと私の顔を上に向ける。お兄さんの顔が近い。お兄さんの瞳が「いい?」と訴える。 私は目を閉じた。私の答え。 唇に柔らかくて温かい感触。お兄さんの唇。 私たちはしばらくそのままお互いの唇を感じていた。 お兄さんはゆっくり唇を離す。私は目を開けてお兄さんを見上げた。悲しそうな瞳が印象的だった。 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 僕は夏美ちゃんを上から覗き込んだ。夏美ちゃんの瞳はいつも通り澄んでいる。 夏美ちゃんは変わらない。僕は変わった。 罪悪感が胸を締め付ける。夏美ちゃんの隣にいる資格が僕にあるのだろうか。 「ひっく、うっく」 夏美ちゃんが突然しゃくりあげた。目尻から涙がぽろぽろ落ちる。 「どうしたの」 浅ましくも深い恐怖が僕を包み込む。まさか僕の裏切りを知っているのだろうか。 「ぐすっ、すいません、ひくっ、うれひいんです」 涙を拭いながら夏美ちゃんは僕を見た。うれし泣きの表情。 「わたひっ、みりょふなひのかと、ぐすっ」 私魅力ないのかと。 「うっく、おにひさん、ぐすっ、わたひをもとめへくれなひから」 お兄さん私を求めてくれないから。 「だはらうれひいんです、ぐすっ、おにひさんからもとめへふれて」 だから嬉しいんです。お兄さんから求めてくれて。 夏美ちゃんは泣きながら伝えてくれた。 僕は夏美ちゃんの涙をぬぐい、頬にキスした。 「ごめん」 本当に僕は馬鹿だ。夏美ちゃんにここまで寂しい思いをさせて。 僕の胸の中で泣きながら震える夏美ちゃん。夏美ちゃんの背中に腕を回してそっと抱きしめる。震える小さな背中。 別れると告げたら、夏美ちゃんはどれだけ悲しむだろう。 僕の背中に夏美ちゃんの腕が回される。震える腕が精一杯抱きしめてくる。 言えない。言いたくない。夏美ちゃんが悲しむ姿を見たくない。 僕は静かに決意した。 夏美ちゃんが悲しませないためなら、僕は耐えよう。胸を締め付ける罪悪感も、何もかもを。 僕は夏美ちゃんをゆっくり押し倒した。夏美ちゃんの目を見る。顔を赤くしながら夏美ちゃんはうなずいた。 手を伸ばし、夏美ちゃんの服を一枚一枚脱がしていく。夏美ちゃんの手が伸び、僕の服のボタンを外してくれた。二人とも生まれたままの姿になる。 顔を真っ赤にして恥ずかしそうにうつむく夏美ちゃんの顎に手を添え、上を向かせる。小さい唇に僕はキスした。 「んっ……ちゅっ……あむっ……」 目を閉じ、拙くても一生懸命な動きで応えてくれる夏美ちゃんが愛おしい。 僕は夏美ちゃんの口腔に舌をいれた。ゆっくり舌を絡ませる。 「んんっ…じゅるっ…ちゅっ…んっ」 夏美ちゃんも一生懸命舌を絡ませてくる。僕たちはゆっくりとお互いの舌を舐める。それを何度も繰り返してから、僕は顔をゆっくり離した。夏美ちゃんの唇から糸を引く。 僕は夏美ちゃんの胸を両手で撫でた。滑らかで柔らかい。くすぐったそうに夏美ちゃんが身をよじる。そのままゆっくり揉む。すぐに汗でしっとりしてきた。 「あっ……んっ……やっ……ひうっ」 恥ずかしそうに顔をそむける夏美ちゃんの首筋にキスする。そして強く吸う。 「きゃうっ!ああっ!」 びくりと震える夏美ちゃん。僕はそのまま夏美ちゃんの太ももの付け根に手を伸ばす。ふれるとクチュリと水音がした。 「ひうっ…やあっ…だめです…」 夏美ちゃんのよわよわしい声を無視して僕は夏美ちゃんの膣の入り口の筋をゆっくりなでた。 「ひゃっ…いやっ…あっ…ひふっ…んあっ…ひゃうっ」 体を震わせ熱い吐息を吐く夏美ちゃん。胸を揉む手に顔を近づけ、既に立っている乳首を口にする。 「ひあっ!?」 僕は舌で乳首を転がす。さらに膣の入り口に添えた手の動きを少しずつ速める。 「やっ…だめっ…きゃうっ…んっ…あっ…ひうっ」 夏美ちゃんは必死に身をよじる。その姿が可愛い。 僕は夏美ちゃんの膣に指をゆっくり差し込む。 「ひうっ!?」 夏美ちゃんの膣の中はすでに十分に濡れている。僕は何度も指を往復させる。そのたびに夏美ちゃんは身をよじり震える。 「んあっ、ひあっ、ひゃうっ、ひぐっ、やあっ、きゃうっ」 264 三つの鎖 11 後編 ◆tgTIsAaCTij7 sage 2010/01/09(土) 00 48 39 ID 9BSA5hkY 夏美ちゃんは声を震わせ必死に僕にしがみついてくる。夏美ちゃんにとっては精いっぱいの力なのかもしれないけど、あまりに非力。僕は夏美ちゃんの腕を引き離し、頬にキスする。 僕は夏美ちゃんの膣から指を抜いた。びくりと震える夏美ちゃん。僕の下から切なそうに見上げる。その耳に口を近づけ僕は囁く。 「夏美ちゃん」 びくっと夏美ちゃんは震え、僕の下でもぞもぞ動く。四つん這いになり僕にお尻を向ける。夏美ちゃんはこの姿勢が好きなんだろうか。前に意識がもうろうとしていた時も同じ姿勢をとった。 僕は夏美ちゃんの小ぶりなお尻を少し強めに揉みほぐした。滑らかで柔らかい。 「んっ…あうっ…ひゃっん…あっ」 震える夏美ちゃん。丸見えの膣の入り口から愛液が溢れ出す。僕はコンドームを装着した。初めての動作に少し手間取る。 僕は剛直の先端を膣の入り口の添える。クチュリと水音がした。夏美ちゃんの体がびくっ震える。 「いくよ」 夏美ちゃんはかくかくと首を振った。 僕は両手で夏美ちゃんの腰をつかみ、ゆっくりと腰を押し出した。 「ああっ…んっ…ひっ…やっ…うあっ」 身をよじる夏美ちゃん。夏美ちゃんの膣は相変わらず熱くてきつい。お互いの性器がこすりあう感覚が堪らない。ほどなく膣の奥にたどりつく。子宮の入り口を軽くつつく。 「ひうっ!?」 夏美ちゃんの白い背中が跳ねる。夏美ちゃんはここが弱いらしい。僕はゆっくりと腰を引く。 「ひゃ…あっ…いやっ…ああっ…ひうっ」 じれったいぐらいの速さで剛直を抜く。絡みつく夏美ちゃんの膣が気持いい。僕は夏美ちゃんの膣をゆっくりと何度もかき混ぜた。 夏美ちゃんが切なそうな声をあげ震える。膣の奥をつつくたびに、キュっと剛直を締め付けるのが気持いい。 「んっ…おにいさっ…おねがっ…もっとっ…はやくうっ」 切なそうに懇願する夏美ちゃん。おねだりするかのように小さいお尻がふるふる動く。 僕は腰の動きを少し速めた。結合部からぐちゅぐちゅといやらしい水音が部屋に響く。剛直はスムーズに夏美ちゃんの膣を往復する。 「きゃうっ、やっ、ああっ、ひうっ、いいっ、ひあっ、おにいさっ、んあっ」 悲鳴のような嬌声を上げる夏美ちゃん。白い背中には玉のような汗が浮かぶ。 激しく責めたいのをこらえて僕は何度も夏美ちゃんの膣をすり上げた。ゴム越しでも心地よい感触。柏手を打つようなぱんっ、ぱんっという音が部屋に響く。 「ひぐっ、おにいひゃっ、きゃうっ、なしゅみっ、らめっ、もうらめっ、ひゃうっ」 呂律の回らない舌で必死に訴える夏美ちゃん。僕は少しだけ腰の動きを速めた。夏美ちゃんの喘ぎが少し大きくなる。 「ああっ、ひぎっ、おにいひゃっ、らめっ、やあっ、あっ、あっ、あああっ、あああああああーーーーーっっっっっっっ!!!!!」 夏美ちゃんはひときわ高く嬌声をあげ背中を大きく逸らした。膣が一気に締め付け腰の動きが阻害される。 「ひうっ…あんっ…んっ…あうっ」 ぐったりとして顔を布団に押し付け荒い息をする夏美ちゃん。小さな肩が上下する。 僕はまだイってない。硬いままの剛直で思い切り夏美ちゃんを責めたい衝動を抑え、夏美ちゃんの息が整うのを待つ。 「夏美ちゃん。大丈夫?」 「はいっ…らいじょうぶでしゅ」 あまり大丈夫そうじゃない。 「いいでしゅ…うごいてくだしゃい」 夏美ちゃんは腰をふる。白いお尻がたどたどしく動く。 「んっ……あっ……うあ……」 僕は腰の動きを再開した。とたんに夏美ちゃんは大きく喘ぐ。僕は何度も剛直で膣の一番奥をつついた。剛直の先端にコツンコツンとくる衝撃が気持いい。 しかし、なかなか絶頂を迎えない。ゴム越しなのと、動きを抑えているからだろう。夏美ちゃんを思い切り蹂躙したい男の暗い欲望を必死に抑えた。 「ひあっ!きゃうっ!ひぎっ!ああっ!きゃうっ」 必死に布団を握る小さい手。甲高い嬌声。震える白い背中。全てが僕の嗜虐心を刺激する。必死に我慢し、動きを抑えて何度も夏美ちゃんの膣を往復する。 剛直の先端が子宮の入り口を何度もつつく。その度に膣が剛直を締め付ける。部屋には夏美ちゃんの喘ぎ声と腰のぶつかる音、性器のすれる水音だけが響く。 じわりじわりと腰に射精感がたまってくる。僕は我慢できず腰の動きを少し速めた。 「あああっ!!ひあうっ!!!ひぎっ!!!あああっ!!!」 夏美ちゃんは背中を反らし激しく身をよじらす。僕は両手で腰をがっちり固定した。白い背中はかすかに桜色に染まり、玉のような汗が滑らかな肌の上を滑る。 夏美ちゃんを蹂躙し続け、ついに僕は達した。膣の一番奥でゴム越しに精液を吐き出す。 265 三つの鎖 11 後編 ◆tgTIsAaCTij7 sage 2010/01/09(土) 00 52 10 ID 9BSA5hkY 「ひあっ……んっ……あっ……ああっ……あうっ……ひっ」 荒い息をつきながら震える夏美ちゃん。ぐったりと布団に突っ伏す。小さな背中が小きざみに上下する。 僕は夏美ちゃんの体を返し、仰向けにした。白い胸が大きく上下する。少し激しくしすぎたかもしれない。 うつろに天井を見上げる夏美ちゃんの瞳。疲れ切ったように小さな体をベッドに横たえている。 僕は夏美ちゃんの頬にキスし、シーツをかぶせた。休ませてあげようと思った。夏美ちゃんは幸せそうに眠りについた。 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ いい匂いにつられて私は目を覚ました。 頭がぼんやりして気だるい。上半身を起こすと掛けられていたシーツが落ちる。 顔を上げると、机の上にコップ一杯の水がある。それを見たとたん、私はのどの渇きを覚えた。 ベッドを下りようとすると足腰がふらつく。股間にすごい違和感を感じる。私は眠る前に何をしていたかを思い出した。 顔に血が昇る。私はコップをつかみ一気に飲みほした。ただの水がとても甘く感じる。 私は下の下着とTシャツだけを着た。 部屋を見渡す。お兄さんはいない。もう帰ったのだろうか。 お兄さんとの情事が脳裏をよぎる。私は胸に手をあてため息をついた。鏡をのぞくと、首筋に口づけの痕が。私はその痕をなぞった。お兄さんの唇の感触が蘇る。 ふと匂いに気がつく。おいしそうな匂い。 私は部屋を出てキッチンに向かった。違和感のせいで歩きにくい。内股気味に歩く。 キッチンではお兄さんが料理をしていた。 「夏美ちゃん。起きた?」 お兄さんは振り返り微笑んだ。笑顔に顔が熱くなる。 「すいません。私だけ寝ちゃって」 お兄さんは笑ってコップに水を入れてくれた。私は礼を言って受け取った。 「勝手にキッチンを借りてごめんね。ご飯を作ったからよかったら食べてね」 お兄さんの手料理。ひゃっほー!テンションが上がるぜ! 「めっちゃ嬉しいです!何を作ってくれたのですか?」 「肉じゃがだよ。冷蔵庫の食材的にそれ以外が浮かばなくて」 「すいません。カレーの材料ばかりですから」 私たちは笑い合った。お兄さんとの距離を近くに感じた。 「夏美ちゃん。名残惜しいけど今日はもう帰るよ」 嬉しさと恥ずかしさに頬が熱くなる。 お兄さんが名残惜しいと言ってくれたことが素直に嬉しい。 「今日はありがとうございました」 玄関まで見送ろうとすると、足腰がふらついた。お兄さんが支えてくれる。 「夏美ちゃん大丈夫?」 「は、はい」 お兄さんのが入っている感触がいまだに残っている。今日のお兄さんもすごく激しかった。 「その、ごめん」 申し訳なさそうに頬をかくお兄さんが可愛い。 「いえ、すごく嬉しかったです」 私の本当の気持ちだ。お兄さんが積極的に求めてくれたのが嬉しかった。 「また明日」 「はい。お気をつけて」 最後に軽くキスをしてお兄さんは帰って行った。 私はシーツを洗濯機に放り込みシャワーを浴びてからお兄さんの手料理を食べた。 いつもは一人で食べる寂しい夕食も不思議と温かかった。 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 266 三つの鎖 11 後編 ◆tgTIsAaCTij7 sage 2010/01/09(土) 00 54 43 ID 9BSA5hkY 外はすでに暗かった。 梓には悪い事をしたかもしれない。夕食は遅れると知らせておいたから一人で夕食を食べたのだろう。 夏美ちゃんの笑顔が脳裏に浮かぶ。炭火のような静かな温かさを持つ女の子。夏美ちゃんの事を考えるだけで胸が温かくなる。 自分でも意外だった。一人の、それも年下の女の子のことを考えるだけでこんなに幸せで温かい気持ちになれるなんて。 そんな事を考えながら歩いていると、前から知っている人間がゆっくりと歩いてきた。幽鬼のような姿に背筋が凍る。 「幸一君」 私服姿の春子が僕の名前を呼んだ。いつもののんびりした笑顔からは想像もできない無表情。 「ついて来て」 春子は冷たい声で僕に告げた。 「春子。僕は」 今日は帰ると続けようとして言えなかった。春子の視線が暗い光を放つ。今まで見たこともない負の感情をぶつけてくる。 「お姉ちゃんはね、お願いしているんじゃないよ。分かっているでしょ」 僕は唇をかみしめた。夏美ちゃんの姿が脳裏に浮かぶ。 春子は僕に近づいてくる。僕の目の前で止まり僕を見上げる。暗い瞳。次の瞬間、迫る春子の手を僕はつかんでいた。 見えていたけど理解できなかった。春子の手が翻り僕の頬を叩こうとしたのを反射的に防いだというのを理解するのに数瞬かかった。 僕は呆然とつかんだ春子の手を見つめていた。白くて綺麗な手。 「ふふふっ。幸一君のショックを受けた表情も可愛いよ」 暗い喜びに満ちた春子の笑顔。 春子の言うとおりショックは大きかった。今まで春子が僕をぶったことはない。春子は僕にとって幼馴染である以上に姉だった。僕にとって一番親しくて身近にいて助けてくれた女の子。 脅迫されている今でも、きっともとの関係に戻れると心のどこかで信じていた。 現実には春子は本気で僕を傷つけようとして喜んでいる。春子に犯されたことよりも、脅迫されたことよりも、はるかに衝撃的だった。 春子は僕に近づき腕をからめた。温かくて柔らかいのに、どこか冷たく感じる。 「お姉ちゃんについて来て」 春子は僕と腕を組んだまま歩きだした。それに引っ張られるように僕も歩いた。 「どこに」 「黙ってついて来て」 僕と春子の歩く方向は夜の暗闇に包まれている。街灯の明かりがあるけど、暗くてよく見えない。 まだ春先なのに、夜の帳は冷たかった。 戻る 目次へ 次へ