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二つの思惑 ◆Tgv.obtSQA 雪原の片隅、山岳地帯の麓にその教会はひっそりと佇んでいた。 夜だというのに教会がほのかに明るく照らされているのは、周りにそっと積もった雪が月の光を反射しているからだ。 その雪の絨毯の上に、教会の入口から一人分の足跡が伸びている。良く見れば足跡の向く先は教会で、実際は雪原の真ん中で突然足跡が発生し教会へと伸びているのだった。 その教会の中、聖堂に並ぶ古めかしい長椅子の側に、足跡を残した張本人、ラルクはいた。 月光が差し込む教会の中は、深夜だというのにほんのり明るく、その神秘性と荘厳さを高めている。 「剣か」 床にデイバックを置き、中身を確かめていたラルクは、一振りの剣をデイバックから抜き出した。差し込む月明かりに照らされ、研ぎ澄まされた刃がキラリと輝く。 その剣の腹には何か文字が掘り込まれており、柄には穴が開いている。そこには何か宝石の類でも嵌まっていたのだろう。 ラルクが使い慣れている武器は剣ではなく斧だが、それでもこの剣は武器として十分役に立つだろう。 次にデイバックから取り出されたのは参加者の名簿だった。ずらりと並んだ文字列を上から順に目で追っていく。 静かに読み上げていた目が止まった。紙を持つ手に少しの力が加わり、クシャリと紙が音を立てた。 「シエラ……お前も居るのか」 そこに描かれた名はシエラ。知恵のドラゴンの紅一点ヴァディスのドラグーンであり、今のラルクとは敵対関係にある姉の名前。 ラルクがキュウビに呼び集められたのは、紅き堕帝ティアマットのドラグーンとして知恵のドラゴンを狩り、マナの力を集めている最中の事だった。 その時にもシエラが奇襲を仕掛けてきた事があった。ここでもシエラと出くわしたならば、彼女は秩序を乱す行為を続けてきたラルクを見逃さないだろう。 だが、ラルクはシエラと争うつもりはない。元より、彼女と戦う事はラルクの望む所ではなかった。 シエラは敵対する者ではあるが、それでもやはりラルクにとっては掛け替えのない、敬愛する姉なのだ。 今、この殺し合いという舞台でラルクの望む事は――姉が無事に解放される事。 その為ならば、ラルクは姉が生き残りになるよう他の命を奪い、自らの命を絶つ事も厭わなった。 しかし、何も自ら命を絶つのは姉への自己犠牲のみから生まれた考えではない。ラルクには一つの打算があった。 キュウビに呼び集められる前、ラルクがティアマットの悪事に加担していたのは、ティアマットの野望を利用して奈落から地上へと復活する為だった。 ラルクがマナパワーを集め、ティアマットがそれを増幅する。そして復活の時、ティアマットと戦い、勝利して地上復活を果たす。 これがキュウビに呼ばれる前、ティアマットのドラグーンとして動いていたラルクの思惑。 元々ラルクは奈落に落ちていた身。この殺し合いで殺され奈落に落ちたところで、こちらに呼ばれる前の状態に戻るだけの話。 シエラが最後の生き残りとなり、無事この殺し合いから解放されればそれでいいのだ。 ふと、決意を固めるラルクの耳にかすかに鳥の羽ばたく羽音が届いた。悟られないように目の端で音のする方を見やれば、カラスが一羽教会の中を飛んでいる。 警戒しているのか、数メートルほど距離を離し、ラルクの背の倍ほどの高さからこちらを伺っているようだ。 だがそれは、ラルクが攻撃を仕掛けるには十分な距離。 殺す相手の位置を確認したラルクの長躯が弾ける様に跳んだ。 不意を討った行動に、宙に浮かぶ黒い影は対応できていない。 カラスとの距離が狭まる。斧を振るう時の様に、手にした剣を大きく振りかぶった。 ようやく、カラスが慌てた様子で翼を動かし始めた。だがしかし、回避や逃走をするには遅すぎた。 ラルクの体重を乗せられた剣が、その小さな黒い影に真っ直ぐ振り下ろされた。 聖堂に響いた音は、カラスの断末魔でもなく血が滴る音でもでもない。まるで金属同士がぶつかりあったかのような、キィンッという甲高い音だった。 剣を持つラルクの顔が驚愕に染まり、そして焦りが湧き上がる。完全な不意打ちではなかったとはいえ渾身の一撃であった攻撃を、いとも簡単に受け止められたのだ。 さらに、今ラルクは宙にいて、防御も回避もままならない。この状態でなんらかの攻撃を受ければ、十分致命傷になりうる。 重力に引かれラルクは落ちてゆく。焦燥感のせいか、落ちる速度がひどくゆっくりに感じた。 そして、ラルクは何事もなく床に着地した。 攻撃を仕掛けた以上、反撃をしてくると考えていたが、何故かカラスは攻撃を仕掛けて来なかった。 あの一撃を受けきるほどの力を持っていたのだ、自由落下するラルクを攻撃できなかったとは思えない。 不可解に思い見上げれば、カラスは先ほどより高い位置の窓枠に止まってラルクを見下ろしている。 「パンドラの箱の封印を破ることの出来る剣も、聖なる者の魂と宝石がなければ何も切れぬか……」 ラルクの剣を一瞥しカラス呟いた。まるで顎に手を当てるように、嘴に翼を添えた姿が妙に人間臭い。 「何の話だ?」 「その剣は武器としては使い物にならんということじゃよ」 パタパタと何度か翼を開く動作をしてカラスが答えた。どうやらカラスはこの剣の事を知っているらしい。 もし、カラスの言う事が本当であれば、大したぬか喜びだ。最初からハズレであるよりもタチが悪い。 内心舌打ちしつつも、カラスのいるその高さを確認する。決して低くはないが、壁を使えば届かない高さではない。 ――剣が使いものにならないならば、素手で殺せばいい話だ。 「おまえは……この殺し合いに乗るつもりかのう?」 ラルクの殺意を知ってか知らずかカラスは尋ねる。 答える必要はない。足に力を加えると、じり、と靴と床が擦れる音がした。 「無論、ワシは乗るつもりはない。ワシの娘がおるからというのもあるが、それ以上にこのような行いに意味があるとは到底思えぬからのう」 もっとも殺し合いに乗ってもすぐに脱落するのがオチじゃろうしのう、とカラスが冗談めいた。 ――このカラスが自分の娘の存在を明らかにしたのは、我々は似た者同士だとでも思っているのだろうが、実際は違う。 カラスは自分の娘を殺してまで殺し合いに乗るつもりはないと言いたいようだが、ラルクは姉を生き残らせたい為に殺し合いに乗るのだ。 「……シエラというのは、おまえの親しい者か?」 「!!」 その言葉に、再び跳躍しようとしたラルクの身体が強張った。 「やはりそうか。すまんのう……盗み聞きするわけではなかったのだが、聞こえてしまったのでな」 パタパタと羽を動かしてカラスが謝罪し、その首を天井へ向ける。 「石とドームで作られた教会は、非常に音が響きやすい……これは説法や賛美歌、楽器の音を美しく響かせるためなのじゃろう。この教会も、本来ならば美しい音色が響いていたのかもしれん」 そう話すカラスの言葉は、現に程よく聖堂内に響いている。これだけ音が響くのならば、あるいはあの呟きもカラスの耳に届いたのかもしれない。 カラスが見上げていた視線をゆっくりラルクに戻す。一拍置いて、再び口を開いた。 「……親しい者を手にかけてまで、おまえは生き残るつもりでいるのか?」 「生き残るつもりはない」 初めてラルクが返した言葉に、カラスが眉を顰める。 「何じゃと?」 「俺はシエラが生き残り、無事元の場所に戻れるなら……それで構わん」 無意識に、剣を持つ手に力が入る。そうか、とカラスが目を細めた。 「しかし、この殺し合いに勝ち残ったとして、あのキュウビという輩がただで帰すとは到底思えぬ……おそらく、利用されるだけ利用された挙句、奴に始末されるじゃろう」 キュウビの手に掛かり、姉が殺される――カラスの言葉に、そんな不吉なイメージが脳裏を過ぎった。 視界がぐらりと揺れる。考えるより先に、言葉が出た。 「奴は願いを何でも叶えると言った!」 「それはおそらく殺し合いに扇動させる為の嘘じゃ。扇動させるのは欲の深いものだけでない。友人、恋人、家族……大切な何かを失った者を闘いに促す為ののう。そうした手を使う者達を……ワシは良く知っておる」 忌まわしそうに語るカラスの顔に、怒りや苦しみの表情が浮かんだ。それを飲み込んで、カラスが続ける。 「いかなる理由があったとしても、殺し合いに乗ってしまえばキュウビの思う壺じゃ。おまえが殺戮を好むわけでないならば、殺し合いに乗って誰かを生き残らせるよりも、互いに協力し合いあやつを討つ事を考えるべきじゃろう」 諭すように言って、窓の向こうを覗く。月は先ほどより少し西に傾いただろうが、夜はまだまだ続くだろう。 「この争いに連れてこられた者の中には、あの白い狼のようにキュウビに反抗する者も少なくないじゃろう。ワシはそうした者たちを呼び集め、協力し合おうと考えておる」 そしてカラスは視線を戻す。真摯な目で、じっとラルクを見据える。 「おまえも、奴を討つ為に協力してくれぬじゃろうか?」 それはつまり、共にキュウビに反旗を翻そうという事。おそらく、これがカラスがラルクに接触した目的。 殺し合いに乗らず、またここで死に絶えるつもりがないのならば、自然キュウビを討つ考えが浮かび上がるだろう。 しかし、キュウビが最初に見せた力は並大抵のものではない。となれば、一人よりも徒党を組み立ち向かうべきだというのはラルクにもわかる。 ――だが、ラルクは答えを返せない。 ……おそらくシエラはキュウビに反抗する。ヴァディスのドラグーンとして、世界の秩序を守る者として恥じぬように。 そして、キュウビを倒す為に協力を求められれば、それに答えるに違いない。 協力者として自分が動けば、必ず何時か彼女と会う事になるだろう。 例えこの場で殺し合いに乗らなくとも、ラルクが知恵のドラゴン達と敵対している事に変わりはない。 一時休戦という形で手を取り合えるかもしれないが、取り合うのはお互いの手でなく武器であるかもしれないのだ。 殺し合いに乗れば、姉がキュウビに殺されるかもしれない。 キュウビに歯向かい徒党を組めば、敬愛し敵対している姉との邂逅は免れない。 どちらを選んでも、リスクがある。だからこそ、どちらを選ぶにも躊躇いが生まれる。 決断できずにいるラルクの姿をしばらくカラスは見つめていたが、やがて目を伏せた。 「……そうじゃのう、この首輪の事もある、今すぐには決められぬか」 シエラが彼の姉であり敵であるという、複雑な関係を知らないカラスが、その首に掛けられた戒めを翼で撫でて呟いた。 「ワシは他の参加者を探しに行く。奥の部屋にワシの分の荷物がある、あれはおまえが持っていくと良い」 この姿では荷物全部を持ち運ぶ事もままならんくてのう、と翼を開いて苦笑いした。 「別れる前に名前だけは名乗っておこうかのう。ワシの名はオーボウ……おまえは?」 カラスが飛び立とうと身構え、首をラルクに向け、尋ねた。 「……ラルク」 ラルクか、とオーボウと名乗ったカラスが頷く。 「お互いが死なずにいれば、また会うこともあるじゃろう。今度は突然斬りかかられずに会える事を祈っておるよ」 そうしてオーボウは飛び立った。空を切り扉の隙間を器用に通り、教会に羽ばたく音を残して見えなくなる。 残されたラルクは、未だ進むべき道を選べず、ただただ聖堂に響く翼の音を聞いていた。 【ラルク@聖剣伝説Legend of Mana】 【状態】健康 【装備】伝説の剣@ハーメルン 【道具】:支給品一式、不明支給品0~2(未確認) 、オーボウの支給品(食料、水を除いた支給品一式、不明支給品1~3(未確認)) 【思考】 基本:ゲームに乗るかどうか、キュウビに反抗するかどうか揺らいでいる 1:どちらにしてもシエラが無事であってほしい 2:武器が欲しい。出来れば斧 3:シエラとは戦いたくない。そうなる可能性があるので、会うのも避けたい。 ※参戦時期はドラグーン編の「群青の守護神」開始より後、「真紅なる竜帝」より前です。 ※ここが自分の世界(ファ・ディール)ではないと気付いていません。 ※また、死ねば奈落に落ち、自分は元あった状態に戻るだけだと考えています。 ※伝説の剣@ハーメルン が武器として使い物にならないことを知りました 【オーボウ@ハーメルンのバイオリン弾き】 【状態】健康 【装備】なし 【道具】:食料(詳細不明、本人確認済)、水 【思考】 基本:ゲームには乗らない。キュウビに反抗する 1:周囲に同じ志を持つ者がいないか探す 2:オカリナを探す 3:狼(アマテラス)を見つけ、キュウビの情報を得る ※参戦時期は、少なくとも「なんでも斬れる伝説の剣」を知っている20巻以降です。 ※自分の制限について把握していません。 【伝説の剣@ハーメルンのバイオリン弾き】 桃カンを開けるという、珍妙な経緯で開発された剣。 ダル・セーニョの王族が守っている宝石(ルビー)に聖なる者の魂を取り込ませたものを剣の柄の穴に入れると、何でも斬り裂く剣になる。 しかし、宝石あるいは聖なる者の魂がなければ、何も斬ることができない(逆に、何をしても斬られる事もないらしい)。 ちなみに、桃カンを開けた時には、聖なるカブトムシの魂を宝石に取り込ませたらしい。 なお、出典自体は18巻。詳しいことが解るのは19巻前後。 時系列順で読む Back おさかな天国? Next 好奇心は身を滅ぼす 投下順で読む Back おさかな天国? Next 好奇心は身を滅ぼす GAME START ラルク 039 流れ行くものたち GAME START オーボウ 037 Night Bird Flying
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こたつの支配者 こたつの真価を引き出せる者。自身のHP回復量を1.5倍。 更にHP自動回復3%の効果を追加する。
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はめつのねがい はめつのねかい【登録タグ:VOCALOID 曲 曲は 曲はめ 生㌔P 鏡音リン】 曲情報 作詞:生㌔P 作曲:生㌔P 編曲:生㌔P 唄:鏡音リン ジャンル・作品:VOCALOID カラオケ動画情報 オフボーカルワイプあり コメント 名前 コメント
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【検索用 さんかつのあめ 登録タグ 2010年 VOCALOID えこ。 さ はいのことん 曲 曲さ 鏡音リン】 + 目次 目次 曲紹介 歌詞 コメント 作詞:はいのことん 作曲:えこ。 編曲:えこ。 唄:鏡音リン 曲紹介 曲名:『さんがつのあめ』 『ひらがなになりました!』 はいのことん×えこ。のコンビ最新作。 ミクverの「参月の雨」とは歌詞がところどころ異なる。 KarenTレーベルより配信される「R_in_mono.ep」に収録されている。 歌詞 (動画より書き起こし) あねもねの花のかおりの 思い出がいっぱいです ひだまり誘いだす季節の 静かで紅いエゴが― 鮮やかに、ココロ、ブロウアップ。 甘やかに ふたり彩る ステキ! お願いどうか あたしの瞳見て すべて奪って パールホワイトのワンピース透かした とつじょのさんがつのあめです 消えてゆく命の数だけ おとめの祈り捧げて 頬伝う涙を焦がして 青白く燃え立つ 哀情の亡骸を抱きしめて崩れた 悲劇の少女 ひかりのなかを 裸で泳ぎだす ゆらりふわり パステルカラーのカーテンを揺らした やさしいさんがつのかぜです あたらしい朝 触れ合ったあなたの遊ぶ手つきが ぬくもりねだる子猫の真似みたく 好きよ お願いどうか あたしの手を引いて 虹の彼方へ パールホワイトのワンピース透かした とつじょのさんがつのあめです コメント 動画のほうで、「思い出」が「思い出で」になってます -- 名無しさん (2010-04-03 14 06 21) 思い出って歌ってるから動画が誤植してるんじゃないですかね?あるいは意図的にそういう表現にしたとか・・。 -- 名無しさん (2010-04-03 14 32 37) この曲リンちゃんでも聞いてみたかったんだよなあ…ステキ! -- 名無しさん (2010-04-08 19 09 19) 初めて聴いたとき、何かがパリーーーンってなった。甘く幼いリンの声がもう。ステキ! -- 名無しさん (2010-07-17 16 51 46) ひかりのなかで の「で」は「を」じゃないですか…? -- 名無しさん (2010-07-21 21 16 26) 凄く大好きな曲の1てです。こちらの方も是非、カラオケ配信して欲しいです。 -- 名無しさん (2011-05-18 02 19 08) だいすき。 -- 名無しさん (2011-08-29 19 02 07) 本当に好きです。リンさんの歌声が、幼さと危うさを醸し出してて、何度聴いても飽きません。メロディーは勿論、歌詞の世界観も綺麗に描かれてるなあ〜と思いました。そしてこのギター・リフ、最高です。 -- 名無しさん (2011-10-13 00 12 09) えこ。さんの作る音はほんとかっこいい! -- 名無しさん (2012-02-15 01 07 25) 名前 コメント
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392 名前:1/4 投稿日:2006/07/27(木) 21 28 21 劉備は蜀の険しい道を出来る限りの速度で進んでいた。 なんせ道のりはこちらの方が厳しいのだ。少しばかり急いで行かないと遅くなってしまう。 「しっかし、誰もいないな……。まあ蜀の国の将は少ないみたいだから、しゃあねえか」 せめて憲和の奴でもいればなあ、と愚痴をこぼしつつも見方に逢えない不運を嘆く。 だがその不運こそ、言い換えれば敵に遭遇しないで済む彼の強運なのだが。 そのまま北に進み、あっさりと漢中にまで到達してしまった。 人っ子一人なく、不気味なほどに静謐を保っている。休憩をかねて探索をしてみるが何も見つからない 「こりゃ誰もいねえな。ここまで静かだと逆に不気味だねぇ」 そのままトントン拍子に北へ向かうと、陽平関にまで辿りついてしまった。 いくつかの小砦は残されており、そのまま通り過ぎて行こうとして……。 「バカ野郎っ……!」 いきなり背中を引っつかまれて関から見て死角に引きずり込まれた。 「待った、待った、命だけは助けてくれっ」 「うるせえっつの」 ゴツン、と額を軽く殴られた。それで、ようやく月明かりに照らされた相手の顔が見えてくる。 「か、かかかか甘寧!」 「おう、蜀漢の皇帝陛下に覚えられてるとはこりゃ恐悦至極」 ニヤニヤと笑う甘寧。一方劉備は、この男が『マーダー』なのだと気づいて冷や汗をたらす。 「そうビビってんじゃねえよ。今の所殺すつもりは無いからよ、だから余計な真似すんな」 この男の『殺さない』ほど信用のならない言葉も無いのだが、一先ず劉備も胡椒袋から手を離す。 393 名前:2/4 投稿日:2006/07/27(木) 21 29 18 「……殺さないって言うなら、なんで俺を呼び止めたんだい?」 落ち着け、落ち着けと念じながら甘寧と話す劉備。 「あんた、陽平関を通ろうとしてたろ」 「そうだが」 甘寧は、二の腕を劉備に見せる。ほんのわずかだが、皮膚が剥がれ、固まり始めのかさぶたが見えていた。 「散った弾の一つが掠っただけのかすり傷だがよ。門の上にいた奴に撃たれた」 「待ち伏せしていたのか!」 「だから声がでかいっつの」 またゴツンとやると、甘寧は獣のような殺気立った視線で城門のほうを見る。 「幸い射程の短い銃だったから回避できたけどよ、俺があの距離に近づくまで気づかせねえとはたいしたタマだ」 「呉随一の将でも狙撃を受けるほどの将、か」 「……あんた、さりげなく人をほめんの上手いってホントだな。お世辞くせえけど」 「え?」 自然に口走っていたらしい。 つられて劉備もそろそろと城門の方を見る。甘寧には「この距離なら命中弾は無理だからびびんな」と言われたが、やはり銃弾は怖い。 「で、多分待ち伏せしてるのは魏延だ」 「魏延だと?」 劉備自身が抜擢し、それに応えて軍の中核となったあの魏延が。 「あいつは私にはしっかり従ってくれた、説得してみよ「コラ待て」 遮られてまた殴られた。そほど痛くは無いとはいえ3発目だ。 下手するとたんこぶが出来そうである。 「こんな狂った世界でまだ奴がお前に忠誠を誓ってるとは限らねえぞ」 「むむむ」 「何が(ry」 394 名前:3/4 投稿日:2006/07/27(木) 21 30 39 「で、話は戻るが」 甘寧が支給品だった水を飲み干すと、劉備の方に向き直る。 「俺は単にあんたと話をしてみたかっただけだ。蓆織りから皇帝にまで成り上がった奴がどんな男か知りたくてな」 「失望したか?」 少し自嘲気味に劉備が言う。声をかけられなければ陽平関で射殺されていたかもしれないし、今も甘寧がその気になれば腰の刀でばっさりな立場のせいか、やや元気なさげな声。 「いや。古の劉邦にも劣らぬ男だと思ったよ」 「それ、褒めてるのか?」 甘寧は少し笑っただけだった。 「甘寧、あんたも陽平関を通るつもりで?」 「そのつもりだったがよ、ここに隠れて地図を見たら……あっちを行った方が合肥に近いんだよな」 甘寧が指差したのは、陽平関を東に行った所を流れる漢水。 「合肥に行くのか?」 「一応な。張遼や……いずれ呂布とも戦りてえ。五虎将に会えなかったのは残念だがな。あんたは幽州か徐州行きだろ?」 「ああ、桃園に行くつもりだ」 戦う相手である五虎将の頭を生かすとは、この男の行動原理は今ひとつわからない……と劉備は思う。 「あーそうか、考えてみりゃ趙雲もあっち出身だったか。失敗したな」 「確かに合肥に行くなら漢水沿いに下った方が早いわな。だがかなり険阻だぞ」 心配そうな顔をした劉備に、呆れたような顔の甘寧。 「いや、あんたも大した将の器だな。ま、俺は河育ちだ。いざとなりゃ泳ぐさ」 「そうか。俺は何としてもあの関を越えなきゃなんねえな。西の方を大回りすると何刻か余計に時間を食っちまう」 だがどうやって……と聞きかけた甘寧は、言葉を止めてふと耳を澄ませた。そうして。 「あんた、本当に運がいいな」 「何故だ?」 「魏延の奴……こっちを見切って北上しやがった」 395 名前:4/4 投稿日:2006/07/27(木) 21 32 44 確かにそうだった。将の端くれである劉備の感覚にも、周囲には虫ほどの殺気も感じない。あるのはその残滓だけ。 「耳を澄ませてみろ。どうやら北で戦闘やってるようだから、そっちに向かったのかもしれないな」 甘寧の勘では他にもそんな漁夫の利を狙うような奴がいるような気もするのだが、確証は無いので言わない。 「本当に運がいい男だよ、羨ましいくらいにな。ところで、あんた豪傑に会ったりしたか?」 「いや、会ったのは息子くらいだ」 「そうか。北で戦ってる奴らはイマイチっぽいし、俺は標的だけを狙うことにすらぁ」 すっくと立ち上がり、甘寧は歩き出す。 「じゃあな。次会ったらぶっ殺すかもしれないんでそこんとこ夜露死苦」 特に別れの言葉も無く、甘寧は去って行った。 「よくわからん奴だが、助かった」 劉備も支度を整えると、敢えて危険の大きそうな北へと向かう。やはり仲間が戦っている可能性もあるし、という結論のようだ。 「よーし、それでは一丁行ってみるかー!」 @魏延[右腕・顔面右側に火傷(痛み止め済)]【ハルバード(少し融けています)、M37ショットガン】 ※北の戦闘に気付いて、そちらに向かいました。 @甘寧【シグ・ザウエルP228、天叢雲剣、コルト・ガバメント、点穴針】 ※漢水沿いに下って襄陽→江夏→合肥へ。 @劉備【李典棍、塩胡椒入り麻袋×5】 ※陽平関を抜け、長安方向に移動。
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<ガヤ>BL!BL!BL!BL!BL!BL!... <忍足>攻めるの仁王 <向日>受けるの柳生 <忍足>攻めるの柳生 <向日>受けるの仁王 <忍足>攻めるの仁王 <向日>受けるの柳生 <忍足>攻めるの柳生 <向日>受けるの仁王 <忍足>萎えは知らへん 萌えるの当たり前 <向日>完徹覚悟で 語り続けてやる <忍足>瞬間挿入 アッーと言う間やで <向日>絶対BL チョメチョメウハウハ <忍足・向日>ニヤケをもたらす 二人で一つのカプ 萌え死ぬだろう <忍足>BL最高! <向日>萌えるの腐女子 <忍足・向日>決まりきった現実 <忍足>萌えるの二次 <向日>萎えるの三次元 真夜中の <忍足>真夜中の <向日>わたくしの <忍足・向日>雄叫び
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ひみつのいわば TOP マップ アユルダーマ島 海辺の洞くつ ひみつのいわば [#n9c5fcd1] BOSS [#q098c93c] BOSS ぬしさま
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もう一つの記憶 突如、私は記憶を失った。 ある二つの記憶。 月明りに照らされる海を眺めながら 私はそれが何かを考えていた。 海面に映し出された自分の姿は 魂が抜けているかのようだった。 私は静かに涙を流す 一度、失った涙を。 視界を遮る涙に触れる そこから感じる温もり 自分の姿の隣に映し出される 一つの魂。 その魂は私に向かって 優しく微笑んだ。 私は直接、その魂をみつめる 私を映すその魂の瞳は 温かく…… ―――そして、私の真の心を映し出していた。 漆黒の空と荒れ狂う波。 やがて、ゆっくりと静を取り戻す。一艘のボートを護るように。 厚い雲の隙間から、月の光が差し込む。 そして、そのボートに光を注いでいた。 「なんでそんなに悲しい瞳をしてるの…?」 ―――これが、全ての始まりだった。 あの時、私は彼の瞳の奥に潜む孤独を感じた。 しかし…それを覆う霧が濃く、私は彼の瞳の叫びには気づかなかった。 救ってくれ、という叫びに。 彼は言った。 『メイを壊したい』と。 己の心を真っ直ぐに曝け出せない彼は、屈折した愛を私に向けた。 私の命を奪おうとし、私の愛する人を奪い、そして…… 私の涙(こころ)を奪った。 その後、私の心は支配された。 憎悪という名の深い闇に。 私は彼を憎むため 彼の命を奪う事だけのために生きていた。 ―――あの時までは。 生の色を失った彼の姿をみた時 私は奪われた涙を取り戻した。 それが意味するのは 彼を愛してるということ。 彼の生により失い 彼の死により、それを取り戻した。 私は。 彼を愛してた。 彼を救うためじゃなく 自分の心を満たすために。 彼から与えられた愛 それは、屈折していたが 彼なりの精一杯の 愛情表現だったのだろう。 私はふと 目の前に居る魂を見つめ直し 小さく…そして優しく呟いた。 やっと、言える。 ―――ラッセル、愛してるよ。 彼は私をみつめる。 愛に溢れた瞳で。 そして、私を優しく抱きしめた。 そして。 二つの想いは初めて溶け合った。 共に同じ想いが。 取り戻した、一つの記憶により。
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た~つの預金通帳的なサムシング 只今の預金額:3998320dd ------------------------------------------------------------ 鍛冶屋&武器屋の収入:月に集計 天龍破空港:月10000 天龍破町町長:月10000 ミツマル:30000 火山自販機:月に集計 火山弁当屋:月に集計 宿屋:5000 温泉:10000 和菓子:10000 笑亭:4500 メリークリスマス 靴下に高性能パソコンが入っていたbyはやぶさサンタ やったぜPCゲットw 現金3000000ddと、龍の牙を1224個プレゼント byジングル うほぉ~い ウヒヒこの金を何に使おうかにゃ… あと知ってますか? ギリシャ神話では畑とかに 龍の歯をまくと 龍だったか兵士だったかが生えてくるとかw なんかあればw あれ?サンタが二人も・・・ -- 名無しさん (2011-03-31 12 28 17) 名前 コメント 自分以外見ることない・・・・かな?
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鷹板3つの誓い 【意味】 鷹板AIが守るべき3つの誓い。 1.殺伐しない 2.嘘付かない 3.気に入らない話題でも文句を言わない 3番は変わる事有り。でも守られないのはなぜなのか。