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712名無しさん@実況で競馬板アウトほす2009/02/17(火) 06 26 00 ID akNM3IKnO http //imepita.jp/20090212/820790 闇「クックク…出でよ、忠実なる闇の使徒…」 藤岡「こ、これは…なんて威力だ…」 闇「甘い甘い…まだ出るぞ?第二使徒、召喚…カカカ…」 藤岡「だめだ…威力が高すぎて直視できない!!」 種「二つの闇天使を駆り、その邪気にも陰りなしか…恐れ入るよ…」 猿「真ん中の犬が一番可愛くないですね」 闇「…ほう?行け、使徒よ…奴を喰い滅ぼせ…」 猿「えっ!?いや、ちょっ…まっ…!!」 種「カカ…夏競馬には、豪華客船-フェリー-でなァ…っふ…」
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—―機関って一体何なんだ 彼の質問は余りにも意外で、しかも漠然とし過ぎていて彼が何を意図しているのかがわからない。今は旅行先の話だったはずだ。 「お前等の機関はハルヒのご機嫌取りの為に島を丸ごと用意できる。そこにほぼ新築のお屋敷も用意できる。海外旅行の為の費用を全員分捻出して、現地で身に危険が及ばないよう色々手配もできる。必要となる費用は直接的なものだけじゃない。根回しにはかなりの時間と労力と費用を必要とするはずだ」 僕の戸惑いを他所に、彼は先ほどの状態から堰を切ったように話始めた。僕は、彼が何を訊きたいのか探るべく耳を傾ける。 「余計な人が入らないように交通規制をかける。口止めをする為に口止め料を払う。安全を確保するために警備体制も確保する。現地の有力者に根回しをする。他にも色々やることはあるだろう。一体どれくらいの費用を使うのか、俺には検討も付かない」 「そういえば、生徒会長を擁立してその地位に就けるには国会議員の選挙活動に必要なくらいの費用、つまるところ数千万から億単位の金を使ったんだったか」 彼の質問が具体性を帯びてくる。 「我らが公立の北高にはお前以外にも機関の人間が多数いるなら、教師にも間違いなくいるだろう。機関が結成された時から何年もかけて根回しをしてきたわけではないだろ?ということは公的なところにもかなりの影響力を持っているってことだよな。生徒会選挙のときも、学校や生徒会を傀儡にすることを黙認してもらうために、県議や市議、教育委員会等に秘密裏に働きかけていたからこそ、数千万からの費用が使われたんだろ?」 これは・・・できれば訊かれたくない、知られたくないことだ。今まで触れてくることはなかったのに、何故今頃になって・・・ 「どうなんだ?公権力にも影響力を持っているんだろ?警察を含めた行政機関、政治家を含めてだ」 途切れた。どうやら僕に回答を求めているようだ。 「・・・ええ。そうでなければあれくらいの活動はできませんからね」 今更否定できることではない。 「なら、億単位の金を簡単に動かせる資金源は一体どこにあるんだ?まさか、お前の同士の超能力者や機関の中にどっかの王族や石油王がいるわけじゃないんだろ」 明らかにレールを敷かれたやりとりだ。 「貴方もご存知のように、鶴屋家のような資産家から投資を受けていますよ」 そうか、と言わんばかりの相槌を目でしてくる。 「そうだったな。だが鶴屋さんの家はほんの一部なんだろ。他にも似たようなところから援助をしてもらっているわけだな。億単位の金を動かせるくらいだ、かなり大規模な援助活動なされてるんだろうな」 「そしてその資金を元に、あちこちに根回しができるってわけか。いや違うな。金だけじゃ限界もあるし、時間もかかるはずだ。資金力で影響力を行使できだけではなくて、公的な力を持った人達からも資金ではない形で多くの協力を得ているんだな」 彼のボードゲームの強さを見れば、こういうやりとりは彼の本領と言えるのだろうか。 「僕は末端の人間なので、あまり詳しくは分かりませんよ」 釘を刺すも、 「お前の性格で5年余りも全く何も知らない身を良しとしてきてるはずはないだろ。しかも、俺が思うにお前は機関の中でもかなり重要な存在だ。何せ超能力者で、しかもハルヒの身辺に近づいている上にハルヒの信頼も厚いわけだからな。他の能力者の中でもオンリーワンだろ。何も知らないなんてことはあり得ない」 釘を刺し返される。初めの戸惑いがちに話始めた彼の雰囲気はもう無い。完全に追求の構えだ。 「続けるぞ。ここからが本題なんだが」 もう予想は付いている。 「機関の本当の目的はなんだ?」 予想が付いていただけに次の応えるべきことも用意している。できるだけ自然に、迷うこと無く応える。 「以前にお話しましたように、世界の安寧と平和のため、我々は努力しているのですよ」 「違うな」 彼も予想済みと言わんばかりの即座の強い口調での否定。ここまでくれば、彼に否定されることも予想済みだ。 「お前も小さい頃は世界を救うとか悲劇のヒーローとか英雄とか、そういったものに憧れを持っていたことがあるはずだ。・・・まあ、お前はある意味実現しているが」 これは予想外だった。何を言い出すんだ彼は・・・ 「普通の人間はそれを実現することはないし、歳を取ればその憧れは消え、現実に沿った夢へと変わる。地位とか名誉とか金と言ったものだ。俺は人より賢くないから、そんなことは他人から見た知人の夢という程度にしか思えないが、そう志向する人間が大勢居ることは理解できる。俺だって頭が良かったら野心の一つも持ったかもしれない」 こういう切り口で来るわけか・・・ 「そういうことでしたら心外ですね。貴方は既に世界の命運を握る鍵としての生を送っているではありませんか」 彼はお得意の仕草を取ってみせた。 「でだ、潤沢な資産を所有して俺の色眼鏡ではお歯黒をしてそうな連中や、雲の上に鎮座まします権力を持った先生方がスポンサーとして集まって、やっていることが世界平和への慈善事業に対しての無償協力なんてことはないだろう?」 ・・・本当に嫌な切り口だ。誤魔化し切ることができるだろうか。 「映画撮影の時だったかな、お前が言ったことがある。ハルヒを巡る組織の駆け引きは機関や朝比奈さんの一派だけではないと。水面下では多くの組織が謀略とか暴力とか面倒な事の総力を挙げての生き残り合戦をしているとな」 「そんなこと言いましたっけ」 それに類することは確かに言ったが、一字一句同じではないわけだから、しらばっくれても別に嘘をついているわけではない。 「その他の組織にもスポンサーが付いているんだろうな。じゃないとお前等の機関と張り合うなんて不可能だからな」 しかし、彼は僕が否定してもそれでも構わないと言わんばかりに話し続ける。 「機関は、お前が言うには超能力者の全員を擁しているって話だ。ハルヒの近辺に一番近づいている組織でもある。一番条件的には美味しいはずだ。それなのに他の組織を援助するってのはおかしな話だよな」 「まあ理由は簡単だ。スポンサー同士の何かを巡った対立関係があるからだろ。慈善事業とは関係の無いな。そして、組織にとって、活動資金を提供してくれるスポンサーの意志は絶対だ。援助を打ち切られたらどうにもならないからな」 「待って下さい。我々の目的はあくまで世界の安寧です。それはスポンサーも同じです。ですから大義名分のある我々の機関には多くの協力者や資金が集まるし、勢力も強くなるのは自然の道理です」 自分たちは潔白だと言い張りたい。しかし、この流れからして、それはもう無駄だということは自分でも分かっている。 「野心を持った人間には非常に魅力的な話だよな」 …今の彼には程度の低い言い訳などは何の効果もない。 「願望を実現する能力、世界を如何様にも変容せしめる能力、そんな能力を持った少女の存在を知って、世界平和に対しての無償投資で済むはずが無い。そんなことで財界人や権力者が動くなら世の中もっと良い形で変わっててもいいよな。投資ってのは何らかの対価あっての投資だ。第一、スポンサーの意志が純然たる慈善事業ならスポンサー同士の争いがそうも起こるはずがないだろ」 僕が言い張ればただの水掛け論に終わらせることができるかもしれないが、明らかに追いつめられているのは僕の方。変に虚勢を張っても暗に肯定するのと同じだ。僕達の関係は壊れ、SOS団の関係も壊れてしまい、日々の安寧も壊れてしまうかもれしない。 「もう一度訊く。機関の目的はなんだ?」 しかし、彼がこんなことに首を突っ込んでくるのは一体何故だ。下手をすれば身に危険を及ぼす可能性があることくらいわかっているだろう。自分は彼女にとっての鍵で、絶対手を出してこないという確信があるからか。何よりこんな話をして、僕と、SOS団での関係が崩れる可能性は考えていないのか。それとも、僕に対しての信頼故か? 「素晴らしい想像力です。ですが、空想の域を出ることはできないですね」 言い始めてしまったと思った。こんな返答は雰囲気が悪くなるだけじゃないか。 「その空想が的を射ているものかどうかは別として、そこまで考察しているなら貴方には貴方自身の見当というものがあるでしょう。先に拝聴したいものです」 僕は明らかに自分の首を絞める流れを作ってしまったのではないか。しかし、追求を逃れる為にどう返答すればいいか、そう即座に良い案も浮かぶはずもない。 彼は少し間を置いて、不機嫌そうに話始める。 「別にここまで来て改めて説明することでもない気がするが、いずれはハルヒの能力を手に入れたい、利用したいと考えているだけだろう。今は未確認のことが多いし、他の協力関係にある組織との兼ね合いからできるだけの平穏と現状維持を目標にして、その間にせっせとハルヒの観察と能力の研究に勤しんで、いずれハルヒの能力を利用するための算段をする」 「そして、一方では協力関係に無い組織からの介入を一切許さず、ハルヒとお前等の言う鍵である俺を独占するために抗争を繰り返す。こんなところか」 僕がここで応えるべき模範解答は何なのか、それは分からない。しかし、過程は別として、僕のやるべき選択肢は多くはない。話を反らすか、何とか煙に巻いてしまうこと、しらを切ること。それもできるだけ奇麗な終わり方に持っていく必要がある。後に彼に疑義を抱かれることになり、信頼関係が壊れることがあれば、それこそ最低の失策だ。 「そう言えば貴方には『機関』と呼称される組織の、正式な名称や生い立ちを教えていませんでしたね」 まずは会話の主導権を握らなくてはならない。これはいつものボードゲームではない。僕の得意とする言葉の駆け引きだ。 「・・・『機関』じゃないのか?」 食い付いてくれた。 「ええ。正式な名称は『新機関』と言います。」 「からかってるのか?」 我ながら自分らしい思いつきだが、まずは時間を稼がなくてはならない。 僕はゆっくりと、話しながら反らしどころを思案する。 「そんなつもりはありません。『ノヴム・オルガヌム(新機関)』というベーコンが出した本の題名が由来です。フランシス・ベーコンはイギリス経験論の祖と言われる哲学者で・・・」 「古泉」 彼に遮られる。 「はいなんでしょう?」 「そういう話は苦手だ。回りくどくない、手短な説明を頼む」 「・・・承知しました」 彼がこういう話が苦手なのは百も承知のことだ。だからこそ、こういった話を長引かせて煙に巻こうという気持ちもあっただけに、出鼻を挫かれた。 「ベーコンは、4種のイドラ…偏見とでも言えるものの存在があるせいで、人間は本当の知性を得られていないと考えていました。その4種は、自分の種族・属性と言った自分に当てはめてしまう枠組み、自分の育った環境という視野を狭くする箱、概念が先攻して存在しているために起こる錯覚、知識人の言を正しいと思い込んでしまう権威主義的・依存的な人間的弱さの四つを指します」 「涼宮さんの能力は、人間としての能力を遥かに越えるものですし、一般常識が通じないものであるし、社会的に許容されるものでも、どんな科学理論が通じるものでもありません。そして、分けも分からず突然その事実を知ってしまった我々は、とにかく驚きを持って彼女の能力を受け入れることを余儀なくされました。」 「まああの奇想天外摩訶不思議アドベンチャーな言動も含めてな」 それはそうだと強く納得した様子で彼が苦笑しながら頷く。彼はどこまで行っても彼でしかない。これは当たり前のことだが、少し気が楽になる。 「全くですね」 僕は得意の表情で返す。 「ベーコンは、それら4つの偏見を完全に排除し、ありのままの自然に服従しなければ人類はより高い・真の知性へと到達することができないと考えました。機関の設立も同様のものです」 「つまり、涼宮さんのことをありのまま受け入れ、涼宮さんの世界に服従するというものです。集まった我々は ―といっても僕は途中参加ですけどね― 少しずつ組織としての体裁を作っていきました。そして、誰がいつ付けたのかは知りません。トップ層のちょっとした洒落っ気だったのか、名付けられていた名称が『新機関』。それをいつの間にか誰もが『機関』と呼ぶようになりました。もっとも、この理由は後付けによるものではないかと僕は思っていますが」 彼は黙って耳を傾けている。だんだん僕のペースになってきている。僕はゆっくりと喋りながら反らしどころを思案する。 「新機関の目的は二つ。かくして一同に会した超能力者たちは、その与えられた能力を使い、彼女の能力の一部分としての理性の行使者として働きました。世界の平和を守るためという共通認識は多くの構成員が持ち、彼女を神のように崇拝する者達も数多くいました」 僕の経験上、人を欺く場合は、真実をできる限り織り交ぜるのが肝要だ。直感的に人は嘘を見抜く本能のようなものを備えているからだ。特に今の彼のように内に据えた一本の芯がある場合に、殊にその力が発揮される。 「そしてもう一つの目的は、彼女の能力の解明です。真の知を求めて彼女の能力を研究する。本当にそれだけのものでした。たったそれだけの、真っ当な目的を持って機関の活動が開始されました」 それを少しでも誤摩化す為には真実を織り交ぜ、彼が予想し、求めている答えを織り交ぜながら話す事で納得させることが一番いい。なるべく長く話をすることで会話の主導権を握り、彼が僕の話を納得し易い会話の流れを作り上げ、その上で話を反らし彼を丸め込む。 「しかし、平穏を保つ為には、ただ閉鎖空間を消滅させるだけでは意味がありません。お分かりと思いますが、もっと根源的なところでメスを入れる必要があります。その帰結として、我々は彼女自身の生活に干渉することで平穏を保つという形で活動範囲を拡大することに踏み切ることになったのです。しかし、その為には機関が社会的に力を持たなくてはならなくなりました」 ここからが勝負だ。僕ならできるはずだ。 「古泉、もういいぞ。後は大体想像が付く」 …は? 「もういいぞ。そこから新機関がどう変容していったのかというのは、想像に難くない」 面食らっている僕に対して彼が繰り返した。 「・・・そうですか」 完全に向こうのペースに戻された。まったく、その手腕はもっと別のところで使うべきじゃないのか。 「あー、えっと、今更呼び方は変えんぞ。大した違いもないしな・・・それで、機関が変容してきたことは分かったが、結論はどうなんだ。今の機関の目的はなんだ」 だめだ・・・ 「貴方の仰る通り、現状維持です。現状は、それぞれが涼宮さんの近くに切り札を持ち、互いに牽制することで均衡は保たれています。まあ均衡と言ってもTFEI端末達を交えて均衡も何もないですよね。力に差があり過ぎますから」 こうまで硬い決意で向いてきている今の彼から言い逃れる事はできない。 「言ってしまうと彼らの中で主流になる派閥が変わらない限りは大丈夫と言った方が正確かもしれませんね。彼らが現状維持を望む限り、他の勢力が何をしようと無駄と言えますからね。重要な事はTFEIの目的がなんなのかですね」 TFEIに話を流そうとしても—― 「そうかもしれないが、当然、それを良しとする機関や未来じゃないんだろ。いつ出し抜こうかと人間なりの知恵を絞って機会を窺っているはずだ。しかし、人間の知恵で長門の親玉に勝てるはずが無い。結局そこはハルヒの力を利用するしかないんだろうな」 ——すぐ振り出しに戻される。 いつも彼としている手詰まりボードゲーム状態だ。 「それで、機関の本当の目的はなんだ?現状維持の先に何を求めているんだ?」 それにしても彼も人が悪い。自分の中で既に答えが出ているのに、敢えて僕の口から言わせようとするのは、どうしてどうして人が悪いと言わざるを得ないじゃないか。もう終わりでいいじゃないか、僕はもう投了しているのだから。 …せっかくならここまでもいつものボードゲームならよかったのに。 僕のそんな甘い願望を余所に、彼の追求は止まらない。 「どうなんだ?」 いやだ。口に出したくない・・・ 「・・・僕の願いは世界とSOS団の平穏です」 しばしの間を置いた後、僕が重い唇を動かしてようやく口の端に上せる事ができた言葉はこれだけだった。答えにもなっていないばかりか、なんの誤摩化しにもならない・・・ こんなくだらない返答しかできない自分が情けない。 しかし、再度追求してくるかと思われた彼の対応は、意外にも「そうか」の一言だった。僕が言い辛くしていることで察してくれたのだろうか。口に出さなくて済むようにしてくれたのは彼なりの優しさなのか。 「・・・それで、その平穏は守られそうなのか?」 力なく閉口している僕に対して、彼は穏やかな口調で問いかけてきた。一変した空気に僕は戸惑いを禁じ得ない。 「いや、いいんだ。済まない」 ますますもって戸惑いを禁じ得ない。 「俺が一番訊きたかったことは機関の動向じゃあないんだ」 またしても発せられたのは意外な言葉。 「一番訊きたかったのは、機関ではなく、お前自身がどう考えているかどうか・・・機関の目的なんてものは想像すれば何となく分かる。機関やその周りの勢力図については・・・知りたくもあるがどうでもいい」 ——まあ、珍しく狼狽するお前を見れたのは僥倖だったがな。 多少無理のある笑みを乗せながら彼はそう付け加えた。気づけば彼自身も俯き加減で酷く力ない表情をしている。もし誰かが端から見ていたなら、追い詰められていたのはどっちなのか判断に迷うところだろう。 「もし機関や、未来、宇宙人どもが今の方針を変えるなりして今の平穏がぶっ壊されて巻き添えを喰らうことになったとしても、俺は別にそうなってしまった自分の境遇を呪う気もないし、後悔もないと思う。それだけSOS団ってのは俺にとって大きいし、何よりただの一般人の俺にはどうにも抗いようがないからな。まあ悪あがきは当然するが」 僕が何も言わないのを確認して彼が続ける。 「もしそうなったとしても、お前等に文句を言ってもそれぞれ任務を背負った組織の一員という立場である以上、まあ悔しいし複雑な気分だが仕方がないことなんだと思う。それは分かってる。だが、だからこそ確認したい。お前がSOS団をどう思っているのか」 これまでの話は、彼なりに遠まわしに訊きだそうとした結果だったのだろうか。 確かにこんな話を単刀直入に訊くのは勇気がいる。恥じらいもあるだろうが、何より返ってくる応えが期待通りのものではなかった場合を考えるなら、気軽に訊けたものではないだろう。 「確認するが、お前の機関から与えられた任務は、ハルヒの観察と報告だったな」 僕が短く「ええ」と返すのを確認すると、穏やかになったと思った彼の姿勢はまた追求の構えを見せた。 こういう事を訊いてくる以上、彼には彼の決意があるのだろう。 「さっきも言ったが、お前が機関の中で占める位置は絶対的なものだと俺は思ってる。超能力持ちで、ハルヒの隣にその身を置いて、ハルヒからの信頼も厚い。いかに機関が根回しを得意としても、その位置にお前以外の人間をこれから据えるのは困難だろう。機関にとっては、お前の役割は、もうただの観察なんて程度のものじゃない。お前は他の対立組織との間で機関の優位性を差別化する上で絶対必要なものになっているはずだ」 「機関の組織体制がどうなってるかなんて俺には知ったこっちゃないが、機関内でのお前の将来は約束されているようなもんなんじゃないか?最重要な役割を担って、超能力も持ってる。頭だっていい。後々の組織内での発言力が低いままであるわけがない」 少し間が空く。 雰囲気で分かる。彼の問いの核心はここからなのだろう。 「そんなお前に訊きたい。世界中の権力者にコネクションを持ち、潤沢な資金力を持ち、超常の力で世界を如何様にもできるようになるかもしれない組織内で、将来の地位を約束されているお前はどんな夢を描いているんだ?…やはり他人から見た知人の夢を描いてるのか」 「…お前が閉鎖空間でいつも共に戦っている戦友達には及ばないだろうが、俺とお前との間にもそれなりの友誼はあると感じている」 「…でも正直俺は怖い。今感じる平穏が、水面下・雲の上での争いの中で意図的に作られているばかりではなく、身近な存在によってまで意図的に作られているものなのかどうか。日常の全てのやりとりもその調整のためにされていることなのか…」 信頼されているのかどうなのか少し残念な気もするが・・・ 「夢とか馬鹿みたいなこと言ってて恥ずかしいんだからさっさと応えてくれないか」 彼の気持ちもよくわかる。実は周囲の人間関係が全て操作されての結果だとしたら、僕だったらどう考えるだろうか。 彼は、僕自身が機関の行動原理に従って動いているのか、SOS団の一員として帰属意識を持って行動しているのかを聞いている。だとしたら、僕の回答に迷いはない。彼は真摯に自分の不安を、想いを、打ち明けてくれている。僕は友人として、それに応えなければならない。 「雪山で言ったことがありますよね。もし長門さんが危機に陥るようなことがあれば、機関の意志に反してでも貴方に協力する、と」 「ああ、覚えてる。一度だけっていう制限付きだったがな」 いつもと変わらない皮肉のようで、彼の一言一言から彼の気持ちが滲み出ているのが分かる。 「あれが僕の心からの本心です。制限については、状況によっては一度に限ったものとは思っていません。それでも敢えて制限を付けたのは・・・僕にも優先順位があるからです」 ——優先順位がある その僕の言葉に対して、彼の表情は明らかな変化を見せた。さっきまで会話の主導権がどうとか考えていたのが馬鹿らしくなるほどに彼の心境の動きが手に取るように分かる。しかし、そんなことは僕にとってももうどうでもいい。 「誤解を恐れず言えば、僕にも野心はあります。でもそれは、貴方が言うところの能力のある人の夢というようなものとは形を異にします。そんなものは僕の予定表にはありません。基本的に貴方の意に反するものではありませんし、SOS団の意に反するものでもありません。誓います」 「そうか・・・」 彼は力なく短く応える。 「僕が望むのは世界の平穏、SOS団の平穏、これは間違いのないことです。未だに小さい頃の世界を救うヒーローに憧れているわけではありませんが、毎度命の危険のある閉鎖空間に赴くのには、容易ならざる決意があるからです」 肝心なところを誤魔化したこんな言葉で僕の気持ちが伝わるかどうかはわからない。しかし、かと言って多くを語るわけにはいかない。 「同様に、僕が機関に所属し続けることも、SOS団に所属し続けることも、容易ならざる決意があるからです。そしてその決意の所在は、繰り返しになりますが決して貴方の意に反するものではありません」 だからこそ、僕は精一杯の気持ちを込めて応えなければならない。 「僕はSOS団の副団長ですから」 しばしの間が空き、やがて彼は、僕の真意を探るように、真直ぐと僕の眼に視線を合わせてきた。しかし、その目は言葉通り真直ぐだ。いつもの彼なら、気色悪いと一言吐き捨てるような状況だ。 ・・・通じたのだろうか。 「・・・『容易な決意』なんてものがこの世に存在するのか、俺は知りたいね」 彼はお得意の仕草と溜息とともに皮肉めいた言い方をした。こうやってお得意の仕草をとりつつ小さな揶揄を込めながら相手の意思を肯定するのはいつもの彼だ。 いつもの調子に戻った彼が時計を見ながら言う。 「そろそろ姫様がお待ちかねの時間だ。戻ろうぜ。合宿先については宿題ということにしといてくれ」 待ち合わせ時間にはまだあるが、確かに彼女なら既に彼を待ちこがれている時間だ。それにこの上ない話の切り方だ。こういう長けたものがあるなら、それを他のところで使ってくれれば僕も楽ができるのに。 「分かりました。貴方の貯金も底を突きそうですし、遅刻はよろしくありませんからね」 それなら僕も流れに合わせるだけだ。 「なっ!?まさか俺の預金残額まで把握してるのか!?」 「さて、どうでしょう」 僕はいつも以上にわざとらしいまでの得意の表情を使う。 「冗談じゃないぞ!最低限のプライバシーは守ってくれ!」 「少しくらいは我慢してください」 僕のスマイルと彼のやれやれが交錯する、何のことはない平穏・・・ ・・・・・ ・・・ ・ 一つの野心、一つの決意 3 へ メニューへ
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二つの決意◆o7DW0ESrOc 「はぁ」 …面倒な事になってしまった。 しがない一教師である僕が、目が覚めたら僕の生活に縁も何も無い殺し合いに巻き込まれてしまっていた。 聖職と呼ばれる教師がこんな事言うのもなんだが、どうして僕なんだろうか。 まったく、夢なら覚めてほしい、というのはこういう時を示すんだろう。 と、僕は肩を落としながら歩いてたのだけどね。まぁいいや。 「ところで…これはどうしようか」 そう呟いた僕の手の平に収められた黒く輝く鉄の塊。 いわずと知れた、拳銃らしい。 素人目にもよく分かった。 本気で、殺し合わせる気なんだなぁ、と。 話は変わるけど、その中に食べ物やなんか知らないけどロープとか、探検家が持ってそうな道具がぎっしり入ってる袋を押し退け見ると、『参加者名簿』っていうのを見つけた。 薄っぺらい紙だったが、なんとなく見てみたらどうやら僕が殺し合う相手らしく、その中に芳賀さんを始めとする僕の受け持つ生徒が沢山居たのだ。 で、よくよく見たら音信不通になっていた国坂も居たし。 会ったらちょっとあいつに説教してやらなきゃいけないな。 そういえば昔、仮にこういう状況で教師がやるべき事は一体何なんだ、て先輩である祝先生に聞いた事あったなぁ。 その時は酒飲んでたし、祝先生も酔ってたけど、確かこう言っていた記憶がある。 『教師ならば、生徒を守れ。ただし、自分の命を無駄にはするな。死んだら、損をするだけだ』 そう、笑いながら話してくれた記憶がある。 何処かその言葉には安心感があって、そしてなにより、正義感があった。 同じ様に殺し合いに巻き込まれているその祝先生は、どうしてるのだろうか。 その言葉を実行してるのだろうか。 …完璧には言えないが、おそらく生徒達を助ける為、辺りを走り回ってるだろう。 「…だったら、僕もそうしなきゃいけないじゃないか」 まったく、聖職というのを忘れていた。 僕の役目は、『生徒の安全の確保』。そして『ここからの脱出』だ。 正直な話、生徒全員を助ける事は難しいだろう。 だが、こうも考えられる。 『他の参加者を殺せば良いじゃないか』と。 僕は支給品で拳銃を得た。 くじで行くなら大当たりの一等商品。 使い慣れてる訳じゃない。でも、ハリセンとかよりは戦える。 頭を撃ち抜ける。胸を撃ち抜ける。眼を撃ち抜ける。 いとも簡単に人を殺せる兵器。 なんだ、思ってたより案外使うのは簡単じゃないか。 「…正直、人は殺したくない。 でも、僕が出来る事はこれぐらいだろうしね」 弾は、最初から入ってるらしい。 予備弾は無いみたいだけど、そもそも入れ方知らないし、なるべく無駄遣い禁止って事で。 「んじゃ、行きますかね。ぼっつらぼっつら」 そう言うと、僕は目覚めた場所らしいドームを後にする。 ところで祝先生。 僕が基本、参加者殺しまくるんで、なるべく死なないで下さいよ。 だって祝先生。貴方の言葉の中に『他人の命』は無い。 弱肉強食って言葉あるし… 自分が生かせたい人の為、自分が生きる為には、他の人を殺しても仕方ないですよね? ◆◇◆◇◆◇◆◇◆ ドーム内の一角にある小さな部屋で、小説家である神無月静香は困惑していた。 突然誘拐されたと思ったら訳が分からない手紙を渡され、やれ殺し合いをしろなどと言われたからだ。 今日はうるさい編集者が来て、やっと完成した新作小説、『昼は長いし走れよ小亀』の原稿を取ってくる日だというのに、こんな訳が分からないところに呼ばれて、最悪原稿を落としてしまうかもしれないからだ。 更に、この殺し合いで死んでしまい、原稿を落とし、挙げ句の果てに突然の失踪とされてしまうと、あの編集者がまたうるさく言うだろう。 静香としても、常連の本屋の店主である三条瑠歌、居候してる電波美少女(と、彼女が思っているだけである)、加藤清正を残して死ぬ事は出来ない。 三条は良い。大人だから。自分が死んでも大人だから慣れてるはず。 けれど清正は、例え電波っ娘と言えど、住む場所が無くなったら、あの少女は悲しんで飛び降り自殺してしまうかもしれない。 …どうすればいいか、少し静香は考えてみた。 (…う~ん、清正ちゃんがこの殺し合いに呼ばれてるのは流石に無いとしても…清正ちゃん自殺したらあたしもなんかやだからなぁ… あ!そうだ!こういう見方もあったわ!) ――神無月シュミレーションその①―― 私が死ぬ ↓ 清正ちゃんが悲しむ ↓ 清正ちゃんが飛び降りて命を絶とうとする ↓ たまたまそれを見たイケメンが、颯爽と現れる。(清正ちゃんは可愛いから100%助けに向かう) ↓ イケメン「やめろー!死んじゃダメだー!」 ↓ 清正ちゃん「助けてくれてありがとう!結婚して下さい!」 ↓ 二人は結婚した。スイーツ(笑) ―――― 「って、なぁんだぁ!心配する事無いじゃない!」 困惑を投げ捨て、急激に喜びへと感情を変える静香。 超展開?いいえ、神無月シュミレーションの力です。流石はシュミレーションだ。なんとも無いぜ。 しかし、これで居候をなんとかする事が出来た。 残るは自分だが、果たして何をするべきか。 普通に考えるならば、やはり優勝だろう。 …しかし、静香の頭上に疑問符が浮かんだ。 (ってありゃ?もしかして私が生き残っても、あの手紙が嘘ついて私達が殺し合った後もしかしたらこの世界が滅びるかもしれないし、 生き残っても独身で三十路越えた女一人だけだったら○○○も出来なくて一人滅びるだけだし… それによくよく考えたなら世界が滅びる形なんて、アンタが決める事じゃないし) 頭を抱え、どうしようも無くなった様に落ち込む静香。 思い出してみれば自分は凡人。殺し合ったら、間違いなく自分は死ぬ。 だからといって、生き残っても意味が無い。 「…どうすれば良いのかなぁ…ハッ!そうだ!」 ―――神無月シュミレーションその②――― まずは何か巻かれてる首輪をどうにかして外す。 ↓ 参加者の中から主催を突き止め、倒し、土下座させる。 ↓ やったねしずかちゃん!元の世界に帰れるよ! ↓ 原稿落とさない、清正ちゃん平気。世界?多分だいじょーぶ。だいじょーぶ。 ↓ 私大勝利! ―――――― 「イヤッホォォォ!この手があったわ!私マジ天才!」 立ち上がり、大声を上げる静香。 ちなみにここ周辺には殺し合いに乗った相澤猛が居たのだが、仮にあと数分、相澤猛がこの建物から出るのが遅れたならば、最悪命を落としていただろう。 だがここは運が良かったのか、なにかある訳でもなく、ただ静香の声が響くだけ。 「そうと決まれば早く仲間探しね!よーし!私、頑張っちゃうぞー!」 しかし、どうやら遠回しに行われていた勝負は、静香に軍配が上がったらしい。 静香はそんな事知った事無いらしいが。 「よーし!いざ、しゅっぱーつ!」 そうまた叫んだ静香は、部屋を飛び出し、また猛とは違う裏口がある方向へと向かうのだった。 ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ 小説家はイカれた決意をし、教師は狂った決意をする。 二つの決意は、似てる様で似ていない。 ただ間違いなく言える事は、彼等は二人とも、まったく違う方針を取ったという事だ。 天使が微笑み、悪魔に刺されるのはどちらか? ゲームはまだ、始まったばかりだ。 【一日目・深夜/B-5 ドーム外】 【相澤猛】 【状態】決意、落ち着き 【装備】グロック17(15/15) 【所持品】基本支給品、とある男の探検セット 【思考】 1、生徒の為、殺し合いに乗る。人は殺したくないけど、仕方ない。 2、祝先生、国坂正義は殺さない。 【一日目・深夜/B-5 ドーム裏口付近】 【神無月静香】 【状態】テンションMAX、決意 【装備】無し 【所持品】基本支給品、不明支給品0~2 【思考】 1、殺し合いを止め、原稿を落とさない様にする 2、首輪を取りたい 【備考】 ※手紙を嘘だと判断しました ※中身を確認していません。 ※二人は別方向から出ました。 05 幸運のお地蔵様 時系列順 07 不運<アンラッキー> 05 幸運のお地蔵様 投下順 07 不運<アンラッキー> 相澤 猛 [[]] 神無月 静香 [[]]
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ここは世界有数のほむ種と広大な自然が広がる人類未開の地『ミタキハラ』 そこには数多くのほむ種が適応し、それぞれの暮らしをしている。 ここで質問だが…このミタキハラで最強の生き物はなんだと思う? ほむ種最強のりぼほむ?またはほ食種であるさやさや?あんあん?まみまみ?もしくはほ食生物キュゥべぇ? 答えは否…真の最強は… まどまどs「マドー♪」 彼女達…強きまどまどことまどゾネス達だ まどまど1「マド?マドマド」 まどまど2「マドォ…マァード」 ここはまどまど…いや、まどゾネス達の暮らす1つの大きなコロニーだ まどまどs「マードォ!マド!」ヨイショ!ヨイショ! キュゥべぇ「ワ…ケ…………」ユミヤデハリネズミ まどゾネスは狩猟種族だ。 そして恐ろしく強く、本来は一方的に自分達を食べるキュゥべぇを数匹集まれば被害も無く仕留めてしまうくらいである。 その強さはただのまどまどにして、野性りぼほむや白まどすら足元に及ばない まどまど3「マデョ」ヒウチイシ カッカッ ボワッ キュゥべぇ「きゅぷいいいぃぃ…」ダンマツマ そして賢い…その頭脳は火を自在に使い、高い建築力でコロニーに様々な家や倉庫まで作ってしまう そしてそんなまどまど達の住処… ほむほむs「マドカ!マドカ!マドカァー!/////」マドマドノニオイダー! コウビシヨー!! ミタキハラのほむほむはまどまどの匂いなら例え5キロ離れていようと嗅ぎ付けてくる。 なのでまどまどの匂いに釣られて発情期のほむほむがコロニーにはよくやってくるのだ まどまどs「ホムラチャーン」 まどゾネスはそんなほむほむ達を快く受け入れる。 しかしそれは一般的なまどまどの考えとは違う。 まどまど4「マド…」クンクン ほむほむs「ホマァ、マドカァ…//////」 まどまど5「マドンッ」コノコト コノコ まずまどゾネス達はほむほむ達の匂いを嗅ぎ、その中から2匹のほむほむを選んだ。 これはほむほむの匂いからほむほむの健康状態に加え、何か病気を抱えているか、そのほむほむがどれぐらいまで子供を産めるかを調べていたのだ まどまど6「マード」アナタタチハ コッチ まどまど7「ウェヒヒ」ノコリハ コッチ そうして仕分けを終えたほむほむを二手に分けて別々に案内していく ……… …… … ゾロゾロホムホム まどまど8「マド♪」ココニハイッテ♪ ほむほむs「ホーム♪」ハーイ♪ ほむほむが通されたのは土で固められた1つの倉庫の様な所だった。 まどまど達はそこでほむほむ達に目隠しをし始める ほむほむ「ホムー////」ナンノプレイダロ めがほむ「カナメサン/////」ドキドキ それぞれのほむほむが何が起きるのかと胸を踊らせる…だが、ほむほむ達の思いは… ヒュン!ザクッ… ホ…… 無情にも裏切られる… 「ホムァ?」ナンノオト?「マドカー?」「カナメサ……」コロッ… ほむほむ「ホムッ?ホムホム?」ミンナ?ドウシタノ? ザクッ………クビコロン… まどまどs「ウェヒヒwwホムラチャーンwwww」アタマツカミ まどまどs「マーデョマド♪」イタダキマース♪ ガブッ! …そう、野生であり狩猟種族のまどゾネスにとってほむほむは食料でしかないのだ。 歓迎するのも殺す前に目隠しをしたのも全ては確実且つ自分達に警戒心を持たれないようにする為だ。 それに彼女達はほむほむの事は知り尽くしている…そしてその味も… まどまど「マードマドマドマッドマド♪」ホムニク マルメテ ゴーロゴロ ほむダンゴ「」 無惨にもミンチにされて丸められるほむほむ達…これは今後の為の保存食になるのだろう。 彼女達にとってほむほむは自分からほ食側の巣に来る愚かな食べ物でしかないのだ ……… …… … ほむほむ1「ホムホム♪」ドコイクノカナー ほむほむ2「ホムーン♪」タノシミダネ 他のほむほむがダンゴになっている間にこのほむほむ達は別の場所に通された 「ア………」「……サ……………」「マ………マ…」「ユ………ャ………」 ほむほむ2「ホムッ?」ナニカイル? ほむほむ1「マドカ…「ブチッ!」…ホ…ホビャ゙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙!!!!????」 ブチブチッ! ホギィ゙ィ゙!ホギャ゙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙ア゙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙!!? まどまど「マドォ」ヤクソウデ キズヲフサグ いきなり手足を切られたほむほむ達…そのまままどゾネス秘伝の薬草で傷を塞ぐ ほむほむ1「ホ……ホッ………」ナンデ…コンナコトスルノ… まどまど「ウェヒヒ、ホムラチャーン」ポロリ ガシッ! ホムッ?! マドー!! カクカクカクカクカクカク………ドピュ 妊ほむ「ホ…ホマァ……//////」オナカプックリ 妊ほむ「ホミィィィ…/////」アヘー… そう、このほむほむ達は自分達を増やすための出産用ほむほむなのだ。 まどゾネス達はまどまどの集まり、自分達でも後尾はできるし出産もする… しかし1匹のまどまどから産まれる仔は1匹、しかも出産をすればその分狩りに行くまどまどが減る…これではあまりにも効率が悪すぎる。 そこで健康で病気もなく、たくさんの仔を産めるほむほむをこうして捕まえておくのだ さらに… さやさやs「キョーコォ…」コロシテ… あんあんs「サヤカァ…」タスケテ… まみまみs「シヌシカ…ナイジャナイ…」モウイヤ… ゆまゆまs「ユマ…」ダレカ… まどまどs「ウェヒヒ」 カクカクカクカクカク…ドピュッ! このさやさや達も出産用に捕まったのだ。 でも出産の効率はほむほむの方がいいし、それぞれがまどまどを産む可能性も半々だ。 なら何故わざわざさやさや達も使うのか…答えはこのまどまど達の中にいる… まどまど(青)「マド」 まどまど(赤)「ウェヒヒ」 まどまど(黄)「マドマド」 まどまど(緑)「ホムラチャァン♪」 この髪の色が違うまどまど…これはほむほむ以外のほむ種から産まれたまどまどだ。 ほむほむ以外のほむ種との間に産まれたまどまどはそれぞれ親の特徴を持ったまどまどになる。 青いさやさやとの仔なら再生力が強く足が早い。 赤いあんあんとの仔は力が強く食べ物に関する嗅覚が鋭い。 黄色いまみまみとの仔は頭が良く狙撃や罠を張るのが上手くなる。 緑のゆまゆまとの仔は治療をする能力が非常に高い。 この様に優秀なハーフまどまどを産ませる為に利用しているのだ まみまみ「ティロォ…ティロォォォォ!!」ウマレルゥゥゥゥ!! ポコポコッ 仔まみ「ティリョ…ティリョォ…」 仔まど(黄)「ミャドォ」 まみまみ「マミィ…………//////」ワタシノ アカチャン////// そして今1匹のまみまみが仔まみと仔まどの双子を産み終えたみたいだ だが… まどまど「マドォ」コマミカカエル まみまみ「マミッ?!ティロ!!」アカチャンカエシテ! まどまど「ウェヒヒ…マミサーン♪」イタダキマース ガブッ 仔まみ「マギィ゙ィ゙ィ゙ィ゙ィ゙!!」カハンシンバクリ まみまみ「ティロオオォォォォ!!?」ワタシノアカチャァァァン!!? そう、あくまでも欲しいのはまどまど…それ以外はだいたいが食料か弱った親の代わりに次の出産ほむ種に使われるだけで一生を終えるのである →その2
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犬吠埼温泉をお気に入りに追加 くちこみリンク #blogsearch2 報道 【ライダー491人が選んだ!】バイクで走って気持ちが良かった都道府県ランキング! - PR TIMES 皇族から旧財閥まで「由緒ある邸宅・別邸が発祥の宿」5選 | サライ.jp|小学館の雑誌『サライ』公式サイト - serai.jp 電車サウナ、にぎわい、手焼き煎餅体験ーー千葉県銚子市で鉄道三昧 銚子電鉄の底力を実感【コラム】(2021年11月13日)|BIGLOBEニュース - BIGLOBEニュース 千葉に“プール&温泉付きヴィラ”誕生へ! 海が望めるプライベート空間を満喫 (2021年10月30日) - エキサイトニュース 下呂温泉名物グルメやマリトッツォが「にゃらん」モチーフになって販売中! - オーヴォ 世界最大の湧出量!楽天トラベル「別府温泉郷の人気旅館・ホテルランキング」 - オーヴォ 【全国の温泉29選】JTBホテル・旅館人気ランキング - オーヴォ 【京都府・湯の花温泉編】JTB全国ホテル・旅館ランキングTOP6 - オーヴォ 東京発! サイクリング コース7 佐原・銚子サイクリング|サイクルスポーツがお届けするスポーツ自転車総合情報サイト|cyclesports.jp - サイクルスポーツ 星野リゾート「界」で秋を満喫する~紅葉に酔いしれる界の温泉旅~ - オーヴォ 観光列車でワーケーション 流れる景色と温泉を楽しみながら仕事に役立てる - オーヴォ 最上階の露天風呂は海に囲まれた絶景温泉!オーシャンビューの客室や充実の朝食も魅力「南紀白浜マリオットホテル」【宿泊ルポ】 - オーヴォ 【奈良・天川村】パワースポット、温泉、鍾乳洞・・・車なしでも行ける秘境!心温まる1泊2日の旅 - オーヴォ 金目鯛づくしの懐石料理に舌鼓!湯河原温泉の“泊まれる「隠れ家料亭」” - オーヴォ 1泊5000円!2つの温泉がとっても素敵な熱海のホテルに泊まってみた【熱海温泉ホテル 夢いろは】 - オーヴォ 【朝比奈伸幸の真釣法】鬼カサゴ3キロ 全員お土産できた~ 外房・犬吠埼沖 - サンケイスポーツ 大阪府初のドーム型テントに宿泊!「FOREST GLAMPING-牛滝温泉 四季まつり」 - オーヴォ 【千葉県銚子市 21年11月実施】国内初のデジタルデトックス×電車サウナワーケーションの参加者募集! - PR TIMES 【山口県】美人になる温泉、神秘のパワースポット、話題の絶景・・・行ってみたくなる魅惑の地 - オーヴォ 温泉宿への旅を決めたのなら!楽天トラベル「関東のお部屋食&露天風呂付き客室プランが人気の温泉宿」ランキング - オーヴォ 【青森県】絶景、温泉、マグロ・・・今こそ行きたい観光スポット&絶品グルメまとめ - オーヴォ 【希少価値!全国の混浴温泉】歴史や風情を味わう名湯11選 - オーヴォ 【千葉県】グランピング、温泉、海鮮・・・リフレッシュできるスポット&ご当地グルメまとめ - オーヴォ 楽天トラベル「海が見える温泉“インフィニティ風呂”から絶景を満喫できる温泉宿」17選 - オーヴォ 【城崎温泉編】JTB全国ホテル・旅館ランキングTOP10 - オーヴォ 絶景と秘湯に出会う山旅(27)天空の花園!木曽駒ヶ岳と早太郎温泉 - オーヴォ 【下呂温泉編】JTB全国ホテル・旅館ランキングTOP10 - オーヴォ 津軽海峡を一望するインフィニティ風呂!函館湯の川温泉「海と灯/ヒューイットリゾート」 - オーヴォ 仲間や母娘で楽しむ熱海時間!楽天トラベル「熱海の女子旅・女子会に人気の温泉宿ランキング」 - オーヴォ 【希少価値!全国の混浴温泉】森の中の幻想 青く透きとおる湯「黒川温泉 山河」<熊本県> - オーヴォ 【別府温泉編】JTB全国ホテル・旅館ランキングTOP10 - オーヴォ GPS発達でも役割不変、灯台に光を…初の「重文」指定で存在感 - 読売新聞 【希少価値!全国の混浴温泉】田んぼから湧き出た温泉「辰口温泉 たがわ龍泉閣」<石川県> - オーヴォ 温泉めぐり、グルメにワーケーションまで!「草津温泉」をたっぷり堪能できるスポットまとめ - オーヴォ 銚子電鉄、激しくツラい「岩下の新生姜味」まずい棒発売 コラボ列車も | RailLab ニュース - レイルラボ 1泊5400円の“古民家温泉”ホテル!露天風呂もある和モダンの宿に泊まってみた【鬼怒川温泉 遊水紀行 ホテル大滝】 - オーヴォ 楽天トラベルが発表!露天風呂付客室が人気の温泉宿ランキングTOP5 - オーヴォ 旅行とオンライン授業の両立!!平日の犬吠埼温泉で仲間と温泉旅行中に授業を受ける「新しい旅のスタイル」を提案 - PR TIMES 日帰り温泉から宿泊、BBQにグランピングまで!?おふろcafe®で癒やしの休日を - オーヴォ 新しいテレワークを推進する官民一体プロジェクト『温泉Biz』「伊香保温泉 温泉Bizおすすめプラン」を公開 - PR TIMES 【登別温泉編】JTB全国ホテル・旅館ランキングTOP10 - オーヴォ 衝撃の1泊2食付き4800円!「黄金色の湯」が楽しめる山あいの温泉宿に泊まってみた【長野県】 - オーヴォ 千葉県庁職員アンケート調査リリース第2弾 “海”推し、“山”推しの千葉庁職員が選ぶお気に入りスポットをランキングで発表!! - アットプレス(プレスリリース) 冬の秘湯は最高のパワースポット(14)万座温泉と鹿教湯温泉、名湯めぐり旅<群馬県&長野県> - オーヴォ <コロナと生きる@いばらき>おうちで「霞ケ浦温泉」 土浦の業者が市内に宅配 - 東京新聞 新美の巨人たち 『犬吠埼灯台』×シシド・カフカ 太平洋を照らす美しき白亜の塔 | TVO テレビ大阪 - tv-osaka.co.jp 『Discover Japan(ディスカバー・ジャパン)』 2021年1月号「温泉と酒。」が12月4日に発売! - PR TIMES 会員制旅行予約サービスitoma 平日の温泉地で仕事をする『温泉Biz』へ参画開始 - PR TIMES 銚子電鉄「スーパーまずい棒」本日発売 目を閉じて炭火地鶏味を堪能 - 鉄道チャンネル 絶景太平洋温泉も自慢 「自粛」払しょく、全国PR 銚子・犬吠埼ホテル 【台風・豪雨被害乗り越え】 - 千葉日報 銚子電鉄の謎の魅力を満喫!「犬吠駅」編~ぬれ煎餅を焼け~ | 鉄道コラム - 鉄道チャンネル 絶景の宿 犬吠埼ホテル 海藻効果で美肌・保湿温を高めた「つの また風呂」を開始 - PR TIMES 朝日と温泉! 幻想的な絶景が広がる露天風呂3選 - ウェザーニュース 「絶景の宿 犬吠埼ホテル」がリニューアル 夏季にはナイトプールも - 旅行新聞新社 千葉県銚子市「絶景の宿 犬吠埼ホテル」リニューアル - PR TIMES 成分解析 犬吠埼温泉の98%は鉛で出来ています。犬吠埼温泉の1%は度胸で出来ています。犬吠埼温泉の1%は玉露で出来ています。 ウィキペディア 犬吠埼温泉 掲示板 名前(HN) カキコミ すべてのコメントを見る ページ先頭へ 千葉県/犬吠埼温泉 このページについて このページは犬吠埼温泉のインターネット上の情報を集めたリンク集のようなものです。ブックマークしておけば、日々更新される犬吠埼温泉に関連する最新情報にアクセスすることができます。 情報収集はプログラムで行っているため、名前が同じであるが異なるカテゴリーの情報が掲載される場合があります。ご了承ください。 リンク先の内容を保証するものではありません。ご自身の責任でクリックしてください。
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買値 4000ベル インテリアテーマ スタイリッシュ、サイエンス、ホビー、ホラー
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てんばつの杖 種類 ちから かしこさ みのまもり すばやさ 杖僧 0 38 5 18 技名 属性 対象 威力 補足 呪縛の雷 雷・マヒ 敵全体 ? 特技 てんばつ 打撃・ダウンオールorマホトーン 敵単体 ? 物理・会心? 属性耐性 つよい 光/炎・氷・風・灼熱・雷・爆発属性の攻撃 よわい 暗黒 補足 MWSの素材にもなる、雷攻撃が専門の杖。 ただ、どちらも力が関係してくるため、威力ははっきり言って期待できない。 ドラゴンローブを装備して、力の底上げを図ろう。 様々な状態異常でカバーできていると言えば言えるかもしれない。 そうするしか用途はないので、どちらかと言えば乱入対戦向けだろうか。 裁きの杖MWSで賢者の杖(紺色)になった。技は赤…デギマ、青…雷鳴の杖 -- 名無しさん (2010-03-12 12 33 44) てんばつ「やる気がなくなった」アナウンスあり。 -- 名無しさん (2010-03-12 15 27 15) てんばつに耐性無視は無いと思う、力が上がらない分威力も弱い -- 名無しさん (2010-03-12 16 37 48) 融合武器には雷呪文あるんだな。しっかし主人公がデイン使ったらいけないのかよ・・・ -- 名無しさん (2010-03-12 18 09 46) てんばつにダウンオール効果ありね -- 名無しさん (2010-03-13 00 38 06) 呪縛の雷マヒ確認、ナイトリッチがマヒ -- トマト (2010-03-15 15 28 12) てんばつにマホトーン追加出ました。もしや、追加効果いろいろ出る? -- ゴルスラ (2010-03-15 23 48 32) MWSの効果に期待するしかないですね・・・ -- メカ (2010-03-15 23 52 22) ラプソーンにてんばつでダウンオール確認 -- トマト (2010-03-30 08 19 41) てんばつ会心確認 -- 名無しさん (2010-04-01 19 38 53) てんばつの会心はいいね。-- 鶴田興毅 (2010-04-01 19 40 49) 魔法を使えない設定だからって状態異常でごまかしてんのかよw -- ああ (2010-04-08 19 11 48) でもこれ、けっこう使えますよマヒやダウンオール、マホトーンの効果が、よく出るので。「てんばつ」は、使うターンで威力が変わりそうです。マンドレイクに1ターン目約60ダメージ2ターン目に290ダメージでした。うろ覚え、結局負けたけど -- トマト (2010-04-09 18 26 30) ↑本当ならなかなか使えますね。記憶違いだったら、足止めに回るしか無いですが···。 -- 御免ライダー (2010-04-09 19 29 06) 呪縛の雷でライデインできた -- 名無しさん (2010-04-24 20 24 05) この杖って賢さ上がる意味無いよね。相手の呪文ダメは減るけど。 -- カケル (2010-05-19 23 05 07) ↑でも必殺技の威力に関係してくる -- 名無しさん (2010-07-06 20 34 23) 名前 コメント
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1番目に登録したた~つの能力値です。 SPを振る場合は No.0 sakureに増加させたい能力値とSPを言って下さい 詳しくはここ 職業 初級薬局店員 副職 初級ED電気屋店長 月給 530000st+ 装備 武器 長剣(両手剣) 兜 なし 服 ただの服 靴 ただの靴 手袋 なし アクセサリー なし ステータス 能力値 値 能力値 値 SP 6 Lv 3 HP 10(+0) MP (+0) 攻撃力 20(+20) 魔法攻撃力 0(+0) 防御力 (+0) 魔法防御力 0(+0) 攻撃熟練度 % 魔法熟練度 0% STR DEX INT(MAG) 0 Luck 0 回避率 命中率 名前 コメント
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一つの終焉、一つの始まり 名探偵が犯人を捕まえるための心得(自称) 一つ、地道に人から情報を集める(基本中の基本)。 一つ、気になったこと、おかしなことは納得するまで調べる(可能な限り早く、正確に)。 一つ、犯人は必ず現場にもどる(何らかの形で現場にもどろうとする人は要チェック!) 一つ、犯人を捕まえるまでは決してあきらめない(何があろうとも!!!)。 まあ、ほかにもいろいろたくさんあるけど、代表的なのはこんな感じかな。 とりあえず私はこの殺人事件の犯人を挙げるために行動を開始した。 本当は死体の周辺から調べたかったところだけど、あのままあそこにいたら、 私が犯人にされそうだったし……………。 何て思って歩いていたら早速怪しい人を発見したので、 私はその怪しい人に職務質問することにした。 するとなんと脈ありのような反応が返ってきた! でもなんか別の事件っぽいな、こっちにはきてないような反応だし……。 「このままじゃらちが明かない、僕も一緒に行くからそこへ一度戻るぞ」 そう言うと、その人は荷物をまとめ始めた。 「……………」 「このまま濡れ衣を着せられたくはないからな、 確かに僕はこの島でも元々居たところでも多くの罪を犯しているが、 だがそれは僕じゃい、……まあどのみち向こうには行くつもりだったからな、 何をしている、早く行くぞ」 このひとは混乱する私を無視して歩き始めてしまった。 え……、なにこの予想外な展開……。 「……は…はい………」 そういうと私は慌ててこの人の後を追った。 そうかこの人私も殺す気なのだ。名探偵に捕まる前に犯人が最後のあがきをするように。 そうでしょ、私に考えさせる時間を与えないで事を終わらせるつもりでしょ、 そして私を殺せば真犯人を探す人いなくなるって分かっているじゃない。 ……なら、できればみんなの前で疑いを晴らしたかったけど、 しかたないわ、やられる前にやらないとね。 そう思って、彼女はスティレットを取り出し、構え、走った。 そして短剣はこの人の左背中に突き刺さる………はずだった まったく妙なことになったものだ、いきなり職務質問をかけられるとは…、まあ……乗ってしまった僕も僕だが………。しかしあの女が死んだのか?いや…とにかく確かめるためにもそこにいかなくては。 だが急に風が変わった。 ……殺気……後ろ…、…駄目だ…間に合わない…。 リオンは直感すると、左手に持っている忍刀桔梗でとっさに背後を防御した。 金属がぶつかる音がし、相手が離れると、リオンは距離をとりつつ振り向いた。 「…どういうつもりだ…」 「あなたが犯人でしょ?」 「……はぁ…違うといったはずだが…」 「口では何とでも言えるわ、そのうち私を不意打ちして殺す気でしょ、そうでしょ! ………ならしかたないわ、…その前に…あなたを……殺す!」 「くっ……、しかたがない……」 次の瞬間プリムラのスティレットとリオンのアイスコフィンが鍔迫り合い、そしてはじけてリオンが体勢を崩した。 (…ちっ…やはりまだ本来の状態ではないということか。) そう感じると、リオンは左手の忍刀桔梗でプリムラの攻撃を受け始めた。 はじめは、プリムラが勢いで押していたが、この戦いは少しずつ変わってきた。 プリムラの猛攻を紙一重でかわし続けていたリオンが、徐々に、だが確実に、 左手の忍刀桔梗を使いこなし始め、刀で攻撃を受けているのである。 そう、プリムラが攻撃した回数が増えていくほどに正確に………。 なるほど………あいつが使うのも分かるような気がするな。 こうやって、左で相手の攻撃を止めて、そして右で攻撃する。これは逆でもできそうだ。 最初、短剣のほうは小回りが利く攻撃できる盾ぐらいのつもりで、 右腕が完治するまでのつもりだったが……なかなか使えるな、これは…。 だが、まだこいつを殺すわけにはいかない、まだ僕はこいつから何も聞いていない。 リオンが、二刀流での戦い方をいろいろと模索している中、プリムラにも変化がおき始めた。 勢いが明らかに落ちているのだ。これは単純にスタミナがないだけ、それだけだ。 元々ここにくるまでプリムラは武器による直接戦闘したことがないのだ。 だがそれでも一般人とはくらべものにならない粘りである。 これはもう語る必要もないが、あの怨念じみたすさまじい信念によって、 彼女の体は支えられているのだ。 このまま、こう着状態が続くとこっちが先に参ってしまうかもしれん。 ……しかたがない構想中のあの技を使ってみるか……。 プリムラ渾身の突きをかわしてリオンは勝負に出た、突き出された剣を忍刀桔梗で払い飛ばし、 そしてプリムラの視界からリオンが消え、次の瞬間プリムラの体から幾重にも血がふき出た。 リオンはプリムラを一瞬のうちに斬り刻んだのである。 だがその過程はすさまじいものだった、 まず飛び上がり、敵を一閃する。 次に自身の技である「空襲剣」の軌道を、逆からなぞる様につなぎ。 そして最後にジューダスが使っていた「幻影回帰」のように締めたのである。 リオンは完全オリジナルだと思っているが、これをカイルかハロルドが見ればこう言うだろう。 「崩龍斬光剣」だと。 斬られた……。体から血が吹き出ている………。 体はまだつながってそうだけど……、…ダメ…力が…入らない……。 その場で倒れていく私、……ああ……、………私…死ぬの……かなぁ………。 すると視界が急にぼやけてきて、別の光景が現れた。 どこかで見たことある山岳で女性が二人、争っている。 一人はカトリーヌさん、もう一人は………自分だ…………。 (……どういうこと…、どうしてこんな…………) だが、無情にも物語は続いていく……。 自分がカトリーヌさんの首を絞めている。 ……彼女の声も聞かずに……、悪魔みたいに、無慈悲に。 そして、相手は事切れ、自分も倒れた……。 (…そんな…、…こんなことが…、…どうして…、…夢なら…覚めてよ……) だが、…これは夢ではないのだ………。…自分の記憶なのだから……。 ほかにどのような要因があったとしても、曲がらないたった一つの真実がそこにはあった。 (私が…、カトリーヌさんを……殺してしまったのだ………)。 この技は未完成だと思うが、悪くないな。 さて…、今は、こいつをどうするかだ………、……まだ息はあるようだな…。 ……とりあえず応急処置ぐらいしてやるか。 切り傷の処置が一通り終わり、近くで休もうと思ったそのとき、 呻き声が聞こえたので振り返ると、一人彼女は涙声で呟いていた。 「……私が……、…私がやったんです……、…でも…しかた…なかった……から、 …だって……じゃなきゃ……わたしが………、 でも…本当は……仲間を………殺したくなんて…………なかった」 「お前が…どういう理由でそうしたかは知らないが…、 一度犯した罪が消えることはない…だが生きて償うことはできるはずだ、 僕はもう行くが、この場にとどまって死にたくなければ………一緒についてこい、 それと、傷はそこまで深くないはずだから歩くことぐらいはできるはずだ」 リオンは彼女に同情したのか、 それともさっき自分がされたように、彼女にも償いの機会を与えたかったのか、 またはただ単に道連れが欲しかっただけなのか分からないが、 プリムラはリオンに付いて行く事にした。 そしてこの後、二人はリオンの目的の人物に会うことになる。 「思っていたより驚いているような顔をしているな」 「まぁね、いろいろと事情は聞かせてもらいたいけど…」 「僕も、お前には聞きたいことがたくさんある……だが、少し待ってくれないか」 その数秒後から数分間、この場は泣き声と物言わぬ者への謝罪の声で埋め尽くされた。 元ジョーカー、 フォルス使い、 天才博士、 そして博士の助手になれる人物。 鍵はそろいつつある。 【リオン=マグナス 生存確認】 状態:体力気力共に七割弱ぐらい 右腕はまだ微妙に違和感がある 崩龍斬光剣(不完全だが)習得、ほかの技は不明 所持品:アイスコフィン 忍刀桔梗 首輪 簡易レーダー 竜骨の仮面(ひび割れ) 基本行動方針:ミクトランを倒し、ゲームを終わらせる。 第一行動方針:ハロルドから情報を得る。 第二行動方針:スタンを探す。 第三行動方針:協力してくれる者を集める。 第四行動方針:可能なら誰も殺さない。 現在地:D5山岳地帯南 【ハロルド 生存確認】 状態:ミクトランへの憎悪 TP55% (暫定的だが)ジューダスの死に内心動揺 所持品:短剣 実験サンプル(燃える草微量以外詳細不明) 基本行動方針:具体的な脱出へのプランを立てる 第一行動方針:リオンから事情を聞き、その後グミを取得し、そしてグリッドと合流 第二行動方針:首輪のことを調べる 第三行動方針:できれば、リオンの持つレーダーらしきものをもらう 第四行動方針:C3の動向を探る 現在位置:D5山岳地帯南 【トーマ 生存確認】 状態:右腕使用不可能(上腕二等筋部欠損) TP60%程 状況に困惑気味 中度失血 所持品:ミスティブルーム、ロープ数本、 ウィングパック×2 イクストリーム マジカルポーチ 金のフライパン 基本行動方針:漆黒を生かす 第一行動方針:今の状況を理解し、その後グリッドと合流 第二行動方針:ミミーのくれた優しさに従う D5の山岳地帯南 【プリムラ・ロッソ 生存確認】 状態:右ふくらはぎに銃創・出血(止血処置済み)、切り傷多数(応急処置済み) 泣く 自分がしてしまった事えの深い悲しみ 体力消耗(大) 所持品:ソーサラーリング、ナイトメアブーツ ジェットブーツ, C・ケイジ スティレット グミセット(パイン、ミラクル) 首輪 基本行動方針:リオンについて行く? 第一行動方針:??? 現在地:D5山岳地帯南 前 次
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392 名前:1/4 投稿日:2006/07/27(木) 21 28 21 劉備は蜀の険しい道を出来る限りの速度で進んでいた。 なんせ道のりはこちらの方が厳しいのだ。少しばかり急いで行かないと遅くなってしまう。 「しっかし、誰もいないな……。まあ蜀の国の将は少ないみたいだから、しゃあねえか」 せめて憲和の奴でもいればなあ、と愚痴をこぼしつつも見方に逢えない不運を嘆く。 だがその不運こそ、言い換えれば敵に遭遇しないで済む彼の強運なのだが。 そのまま北に進み、あっさりと漢中にまで到達してしまった。 人っ子一人なく、不気味なほどに静謐を保っている。休憩をかねて探索をしてみるが何も見つからない 「こりゃ誰もいねえな。ここまで静かだと逆に不気味だねぇ」 そのままトントン拍子に北へ向かうと、陽平関にまで辿りついてしまった。 いくつかの小砦は残されており、そのまま通り過ぎて行こうとして……。 「バカ野郎っ……!」 いきなり背中を引っつかまれて関から見て死角に引きずり込まれた。 「待った、待った、命だけは助けてくれっ」 「うるせえっつの」 ゴツン、と額を軽く殴られた。それで、ようやく月明かりに照らされた相手の顔が見えてくる。 「か、かかかか甘寧!」 「おう、蜀漢の皇帝陛下に覚えられてるとはこりゃ恐悦至極」 ニヤニヤと笑う甘寧。一方劉備は、この男が『マーダー』なのだと気づいて冷や汗をたらす。 「そうビビってんじゃねえよ。今の所殺すつもりは無いからよ、だから余計な真似すんな」 この男の『殺さない』ほど信用のならない言葉も無いのだが、一先ず劉備も胡椒袋から手を離す。 393 名前:2/4 投稿日:2006/07/27(木) 21 29 18 「……殺さないって言うなら、なんで俺を呼び止めたんだい?」 落ち着け、落ち着けと念じながら甘寧と話す劉備。 「あんた、陽平関を通ろうとしてたろ」 「そうだが」 甘寧は、二の腕を劉備に見せる。ほんのわずかだが、皮膚が剥がれ、固まり始めのかさぶたが見えていた。 「散った弾の一つが掠っただけのかすり傷だがよ。門の上にいた奴に撃たれた」 「待ち伏せしていたのか!」 「だから声がでかいっつの」 またゴツンとやると、甘寧は獣のような殺気立った視線で城門のほうを見る。 「幸い射程の短い銃だったから回避できたけどよ、俺があの距離に近づくまで気づかせねえとはたいしたタマだ」 「呉随一の将でも狙撃を受けるほどの将、か」 「……あんた、さりげなく人をほめんの上手いってホントだな。お世辞くせえけど」 「え?」 自然に口走っていたらしい。 つられて劉備もそろそろと城門の方を見る。甘寧には「この距離なら命中弾は無理だからびびんな」と言われたが、やはり銃弾は怖い。 「で、多分待ち伏せしてるのは魏延だ」 「魏延だと?」 劉備自身が抜擢し、それに応えて軍の中核となったあの魏延が。 「あいつは私にはしっかり従ってくれた、説得してみよ「コラ待て」 遮られてまた殴られた。そほど痛くは無いとはいえ3発目だ。 下手するとたんこぶが出来そうである。 「こんな狂った世界でまだ奴がお前に忠誠を誓ってるとは限らねえぞ」 「むむむ」 「何が(ry」 394 名前:3/4 投稿日:2006/07/27(木) 21 30 39 「で、話は戻るが」 甘寧が支給品だった水を飲み干すと、劉備の方に向き直る。 「俺は単にあんたと話をしてみたかっただけだ。蓆織りから皇帝にまで成り上がった奴がどんな男か知りたくてな」 「失望したか?」 少し自嘲気味に劉備が言う。声をかけられなければ陽平関で射殺されていたかもしれないし、今も甘寧がその気になれば腰の刀でばっさりな立場のせいか、やや元気なさげな声。 「いや。古の劉邦にも劣らぬ男だと思ったよ」 「それ、褒めてるのか?」 甘寧は少し笑っただけだった。 「甘寧、あんたも陽平関を通るつもりで?」 「そのつもりだったがよ、ここに隠れて地図を見たら……あっちを行った方が合肥に近いんだよな」 甘寧が指差したのは、陽平関を東に行った所を流れる漢水。 「合肥に行くのか?」 「一応な。張遼や……いずれ呂布とも戦りてえ。五虎将に会えなかったのは残念だがな。あんたは幽州か徐州行きだろ?」 「ああ、桃園に行くつもりだ」 戦う相手である五虎将の頭を生かすとは、この男の行動原理は今ひとつわからない……と劉備は思う。 「あーそうか、考えてみりゃ趙雲もあっち出身だったか。失敗したな」 「確かに合肥に行くなら漢水沿いに下った方が早いわな。だがかなり険阻だぞ」 心配そうな顔をした劉備に、呆れたような顔の甘寧。 「いや、あんたも大した将の器だな。ま、俺は河育ちだ。いざとなりゃ泳ぐさ」 「そうか。俺は何としてもあの関を越えなきゃなんねえな。西の方を大回りすると何刻か余計に時間を食っちまう」 だがどうやって……と聞きかけた甘寧は、言葉を止めてふと耳を澄ませた。そうして。 「あんた、本当に運がいいな」 「何故だ?」 「魏延の奴……こっちを見切って北上しやがった」 395 名前:4/4 投稿日:2006/07/27(木) 21 32 44 確かにそうだった。将の端くれである劉備の感覚にも、周囲には虫ほどの殺気も感じない。あるのはその残滓だけ。 「耳を澄ませてみろ。どうやら北で戦闘やってるようだから、そっちに向かったのかもしれないな」 甘寧の勘では他にもそんな漁夫の利を狙うような奴がいるような気もするのだが、確証は無いので言わない。 「本当に運がいい男だよ、羨ましいくらいにな。ところで、あんた豪傑に会ったりしたか?」 「いや、会ったのは息子くらいだ」 「そうか。北で戦ってる奴らはイマイチっぽいし、俺は標的だけを狙うことにすらぁ」 すっくと立ち上がり、甘寧は歩き出す。 「じゃあな。次会ったらぶっ殺すかもしれないんでそこんとこ夜露死苦」 特に別れの言葉も無く、甘寧は去って行った。 「よくわからん奴だが、助かった」 劉備も支度を整えると、敢えて危険の大きそうな北へと向かう。やはり仲間が戦っている可能性もあるし、という結論のようだ。 「よーし、それでは一丁行ってみるかー!」 @魏延[右腕・顔面右側に火傷(痛み止め済)]【ハルバード(少し融けています)、M37ショットガン】 ※北の戦闘に気付いて、そちらに向かいました。 @甘寧【シグ・ザウエルP228、天叢雲剣、コルト・ガバメント、点穴針】 ※漢水沿いに下って襄陽→江夏→合肥へ。 @劉備【李典棍、塩胡椒入り麻袋×5】 ※陽平関を抜け、長安方向に移動。