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三国大戦 地竜の月の世界大戦により、4つの大きな国が台頭する。 光竜の月に樹立し、さらに二度の世界大戦にも生き残ったヴァナ・ルー?(現在)率いる強豪Terranigma、 地竜の月の世界大戦後樹立したラウリィ率いるユーサムリッド、 ユーサムリッドと同じ時期にTerranigmaから独立した、好戦的な総帥岩清水率いるクリアディザスタ共和国、 そして同じくTerranigmaから独立した、好戦的で戦略大好きな総帥ハスター率いるバレンヌ帝国、 以上の4つの国である。 この中でもクリアディザスタ共和国とバレンヌ帝国は特に好戦的であった。 連日連夜、どちらも戦略を発動し、同時期に樹立していた小国を潰していったのだ。 この2国は当初は小国であったが、この好戦的な様が人気を呼んだのか、領土も広がり人も集まり、次第に大きな国へとなっていった。 建国して日にちも間もない国がすぐにこの2国によって滅ぼされていく様は阿鼻叫喚と言えよう。 当初から大国にして強豪であるTerranigmaは昼行灯であった。 2国による他国侵攻は広がったものの、さすがにこの国には相手が悪いと思ったのだろう、どちらも手を出すことは1度としてなかった。 ユーサムリッドのほうは、クリアディザスタ、バレンヌの影に埋もれている感はあったが、 着実に戦略を繰り出し、他国を殲滅し領土を広げていった。 そしていつの間にかユーサムには、古参のプレーヤーたちが集結しつつあった。 まるでこれからの動乱を予感させる、不気味なものであった……。 この3国は小国を侵攻している間にも何度も激突していた。 初めに激突したのは地竜の月16日 バレンヌ帝国がクリアディザスタ共和国に大量破壊兵器を持っているんじゃないかと問い詰め、 クリア側は回答を拒否。これによりバレンヌ側は証拠を見つけるためにもクリアへ侵攻。 しかし両者の力はほぼ互角であり、ON数も同等であったため戦況は長引いた。 戦況を見たバレンヌ側はこれ以上は泥沼になると判断、停戦交渉を開始、クリア側も疲弊していたため、素直に停戦が結ばれた。 だが両者の間に遺恨は残ることとなった…。 翌17日。 バレンヌはクリアディザスタ攻略のためには領土拡大、人員確保が先決と判断。 小国ばかりではきりがないと判断した元老院は、大国となりつつあったユーサムリッド攻略を命令。 そして夜、ユーサムリッド侵攻が始まった。 がここで偶然が起きてしまった。 なんとユーサム側も領土拡大のためにバレンヌ帝国侵攻を計画していたのだ! これによりこの戦闘は一国VS一国とは思えないほど、かつてないほど大規模なものとなる。 結局この戦闘も泥沼化、ユーサム側は停戦交渉を開始、ようやく戦火は収まることとなったのだ。 この戦闘でユーサムリッドの強豪さが他国に伝わることとなった。 19日。 領土をどうしても手に入れたいと考えたユーサムリッド最高評議会は もうひとつの大国、クリアディザスタ共和国に目をつけ、侵攻を開始した。 クリアディザスタ側も先の戦闘でユーサムリッドの存在を危惧し、 少し遅れてユーサムリッドへ侵攻。 また体勢を立て直したバレンヌ帝国も少し遅れながらもユーサムリッドへ侵攻、 結果強国が手を組み、ユーサム討つべしを唱えながら攻め込むこととなる。 バレンヌ・クリア所属の誰もがこの連合軍の勝利を疑わなかった。 だがここでとんでもない事実が発覚する。 ユーサム側はすでに古参のTOEBプレイヤーが何人も集結している国となっていたのだ。 この事実はすぐに広まりにバレンヌ・クリア連合軍は兵の士気が低下、 またこのときユーサム側のON数が多かったため戦況は完全にひっくり返ることとなった。 何とか応戦したものの、戦略時間が長引き、結果この戦闘はまた休戦と言うこととなったのだ……。 バレンヌ・クリア両国がユーサムリッドの恐ろしさを味わうこととなった。 時は少し経ち23日。 この間もバレンヌ、クリア、ユーサムは小国を殲滅しながら着実に自国の領土を広げていった。 この日バレンヌ帝国では「今度こそクリアディザスタを討つ!」と元老院で合意され 他の兵士たちも「今度こそは!」と言う気持ちを胸に、深夜侵攻を開始した。 このときON数は少なく、今度こそはいける、今度こそは領土が手に入る、と誰もが思った。 だが異変が起きた。 クリアのNT戦士たちが続々と合流し、反撃を開始したのである。 このとき一番の働きをしたのは、おそらくクリア総帥岩清水であろう。 彼は復活した雑兵を見つけては、後々の禍根にならぬよう始末していったのだ。 これによりバレンヌ側は手詰まりとなってしまい、結果多数の被害が出ることとなった。 元老院側はこれ以上戦渦を広げないためにもと思い即座に停戦交渉を開始。 クリア側も快く受け、結果停戦となった。 だがバレンヌ帝国にとって、この戦いは事実上「敗北」に等しかった……。 24日。これが3国の運命を決めた。 先日の戦いによりユーサムリッド最高評議会はバレンヌ帝国恐るるに足らずと表明。 軍部に「根絶やしにしろ!」と帝国殲滅を命令した。 多くの古参の戦士たちも集まり遂に大規模作戦が発動した。 作戦名 NewWorldOrder! の始まりである。 先日のクリアとの戦いによりバレンヌ側は完全に疲弊。 だがユーサムリッドの本国侵攻を聞き、元老院及び皇帝はすぐに防戦を指示。 ハスター総帥率いる軍が出動するも古参兵士たちに返り討たれ、遂には総帥すらも一時戦闘不能となった。 多くの戦士たちが体力を回復させつつ反撃し一進一退の攻防を繰り広げるも。 誰かが言った。「帝都の方角が赤い」と。 そして諜報部のある間者により、凶報が届いた。 「要塞崩壊により帝都アバロン陥落。皇帝は行方不明。バレンヌ帝国……滅亡…!」 2時間半にも渡る攻防の末。 強国の一角として知られていたバレンヌ帝国は、廃人としても知られるエリーによってその歴史に幕を下ろした。 生き残った敗残兵たちは、 あるものは皇帝を探しまた帝国を樹立させるといって旅立ち、 あるものはクリアディザスタ共和国へ行き報復をすると、 あるものは新天地を求めどこかへ去り、 あるものはいつかの報復に備え眠りに付くこととなった…。 これによりユーサムリッドは完全に強国にして大国と位置づけられることになった。 クリアディザスタ共和国最高評議会はバレンヌ帝国崩壊の報を聞き、 ユーサムリッドの狙いはここじゃないかと大騒ぎになったほどである。 だが25日。その不安は的中することとなった。 ユーサムリッドは遂にクリアディザスタ共和国をも侵攻、 帝国の亡命兵士たちも大量に流れ込んでいたクリアディザスタは応戦を開始する。 また小国ながらも着実に領土を広げつつあったジーン率いる焼きナスもユーサムに侵攻を開始、 これでクリア側にも光明がもたらされたと誰もが思った。 だがユーサム側はすでにバレンヌのとき以上にNT戦士たちが集結しており、クリア・ナス連合軍を次々と返り討ちにしていった。 結果わずか1時間足らずでクリアディザスタ共和国は要塞を攻め込まれ、 ユーサムの戦士・禍月により遂に滅亡してしまったのだ……。 クリアディザスタはバレンヌとほぼ同等なほど小国を狩ったため、 壊滅によって手に入った資金はなんと1086698 gothという大金であった。 大国であるが故の置き土産、と言うことであろう。 こうして強豪だった3国のうち、バレンヌ帝国、クリアディザスタ共和国の2国がユーサムリッドによって滅亡。 眠れる獅子と言われるTerranigmaは未だに行動を起こさないため、 現実的に言ってもユーサムリッドが2鯖の覇者ということになるだろう。 両者がいつか激突する日が来るのだろうか……。
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二つの幸せ 【投稿日 2006/10/06】 カテゴリー-笹荻 きっかけはどうしようもなく小さなことだった。 「・・・え?」 気付くとそこは仙台であった。 荻上は非常に驚いた。駅のベンチに座り、呆然とする。 「あー・・・。そうか。無我夢中で電車に乗ったんだっけ。」 昨日の夜、笹原と喧嘩をした荻上は、そのまま飛び出し、 気付けばここにいた。 先ほどまで電車で寝てたためか、記憶が定かでない。 喧嘩の原因ですら、彼女には思い出せなかった。 「・・・電話・・・。うわ・・・。」 物凄い数の着信履歴。全て笹原だった。 「今日は・・・仕事だって言ってたな・・・。」 段々思い出してきた。 ・・・最近構ってもらえなかった私がわがままを言ったのだ。 笹原さんは明日も早いというのに。 ・・・でも・・・あんな言い方ひどいと思う・・・。 『あー、もう、いい加減にしてよ。うるさくするなら帰って。』 ・・・わかっている。私のほうが悪い。 「あー・・・。もう無理かな・・・。」 いっそ諦めてしまった方が。 「笹原さんもこんなの相手にするの嫌ですよね・・・。」 ブルル・・・。 バイブレーションにしていた電話が震える。 「!笹原さん・・・じゃない?」 そこに出ていた名前は「斑目先輩」・・・。 「え?どうしたんだろう。」 普段、電話するような人じゃないしな・・・。 「はい。荻上です。」 『おー、荻上さん。出てくれたか。』 「え?」 『いや、笹原から話を聞いてな。 俺なんかに相談してもどうしようもないだろーによ。 あいつ相当凹みやがって。自分が悪いだろうによ。』 「あの・・・。どういうことですか?」 『あん?笹原がキッツイ事言って荻上さんが出て行ったんじゃねーの? 俺はあいつからそう聞いたんだけど。」 「・・・違います。私がわがままを言ったんです。 悪いのは私です。」 笹原が自分を責めるのはおかしい。荻上はそう思った。 『・・・お互い反省してるんだったらもういいんじゃねえか? 会って話をするのが一番さ。』 「・・・いえ。なんか、笹原さんに迷惑かけるのがもうイヤになって・・・。 もうやめにしたほうがいいんじゃないかって・・・。」 『おいおい・・・。それはおかしいだろ。』 「でも・・・。」 『まあ、ちょっと聞いてくれよ荻上さん。』 いつもと違う・・・優しい斑目の声が聞こえる。 『人間、素直になれるのが一番いいんだろうな。 でもよ、それがこうやってケンカの原因なったり・・・。 ま、色々起こるわけよ。それはしょうがないことだと思うんだよ。』 「はい・・・。」 『でもさ、そんなことで欲しいものが諦められるようなら、苦労はしねえよな。 世の中には幸せになる方法は二つあると思ってるんだけども・・・。』 「二つ?」 『ああ。一つは、当然欲しいもの、夢がかなったりすることだと思う。 もう一つはそいつらを全部諦める事。諦められりゃすっとすんだろうなぁ。』 その言葉に荻上はドキッとした。そうか、先輩は・・・。 『でも、大概の奴が諦められず追いかける。 簡単に諦める事が出来りゃ世の中幸せだろうよ。』 「そうですね・・・。」 少し笑ってしまう。 『なんだ、荻上さん。君は手に入れているんだ。手放しても後悔するぞ? 諦められるなんて思わないほうがいい。』 「・・・はい。」 『あ。もうすぐ昼休みおわっちわまぁ。で、今どこいるの?』 「仙台です・・・。」 『せ、仙台?ま、まぁ、早く帰ってきなよ。』 「はい、本当にありがとうございました。」 電話を切る。そうか。 私はいま手に入れたかったものを手に入れているんだ。 諦められる?ううん。一生引きずる自信がある。 そんな自信あってもしょうがない。 戻ろう。あの人の待つ町へ。 またケンカするかもしれない。でも、そのたびに分かり合えるのかもしれない。 「よし。」 立ち上がって、逆方向の電車のホームへ向った。
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310 名前:ひとつの疑問 :2012/05/29(火) 12 06 22.70 ID ??? シン「射撃で思い出したけどセレ姉ってビームガン撃つことないよな」 カミーユ「たしかに見たこと一度もない」 シーブック「いつもVLリングビームを放つか、あれを纏って突撃するかの二択なんだよな」 ジュドー「まさかセレ姉もルナマリアさん並なのかな?」 ガロード「それならリングビーム外すだろ」 ジュドー「だよなぁ~」 一同「けど 直接聞くのは輪切りの可能性あるからなぁ~」 などと話してる一方 セレーネ「ブァックシュン」 ロラン「大きなくしゃみですね。風邪引いたんですか?」 セレーネ「違うわよ。誰か私の噂しているのよ(まったく どこのどいつかしらね)」
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2008年2月配信ステージまとめ KOJINMARI/02 DL 2008/2/9 コメント:まとまれ! BGM:メタルギア/THEME OF TARA その名の通りこじんまりとしたシンプルなステージ。ステージ名はあの監督とかけている? ちょくりつ2そうしき DL 2008/2/10 コメント:はつ BGM:メタルギア/MGS4~愛のテーマ~【スマブラXバージョン】 2層のステージの間を、2つの縦リフトが交互に往復。ちなみに下の層はがけつかまりできる。 けっせんじょう2 DL 2008/02/11 コメント:ふんいきじゅうし BGM:大乱闘スマッシュブラザーズX/終点 終点を逆さまにしたような、台形型のステージ。 くずしてとばせ DL 2008/02/12 コメント:いや~~フゥー BGM:大乱闘スマッシュブラザーズX/コインシューター 3段の横長足場の両端に壁とはしご。足場は落下ブロックと氷で構成。 はしるなきけん DL 2008/02/13 コメント:あしばだらけ BGM:星のカービィ/ボスのテーマメドレー 戦場風の3つの足場に、逆三角形配置の小足場62箇所。壮観。 バベル・カンタビレ DL 2008/02/14 コメント:このとう たかいです BGM:ゼルダの伝説/タルタル高原 ひたすら高い。が、ひたすら狭い。ピカチュウで俺TUEEE出来るかも。 ぐるぐる DL 2008/02/15 コメント:ぐるぐる~ BGM:ソニック・ザ・ヘッジホッグ/EMERALD HILL ZONE 渦巻状に足場を構成したステージ。落下ブロックや移動床で復帰もハラハラ。 ロロロ&ラララ ステージ DL 2008/02/16 コメント:さいげんしました. BGM:星のカービィ/ボスのテーマメドレー カービィでお馴染み、青とピンクのあいつらのステージを再現。 アスレチック DL 2008/02/17 コメント:りふとがいっぱいです BGM:星のカービィ/メタナイトの逆襲 移動床オンパレード。並べただけなのでうねうねうねうね。 さか DL 2008/02/18 コメント:キャリアばこやばい! BGM:メイド イン ワリオ/メイド イン ワリオ 2つの大きな坂と壁に囲まれたステージ。キャリアー箱云々よりも、塞がれてて飛ばせません。 ブイブイリフト DL 2008/02/19 コメント:ワールドのアレです BGM:スーパーマリオブラザーズ/タイトル / エンディング (スーパーマリオワールド) 消えゆく床と回転する4つのリフト。火を吐く彼らはもういないようです。 ながいながいかいだん DL 2008/02/20 コメント:はつさくひんです BGM:ポケットモンスター/トキワへの道-マサラより / ニビシティ 右方向45°の巨大階段。登った先は下へのはしごと針山。CPU大はまり。 おちたら、、、 DL 2008/02/21 コメント:おちたらたいへんです BGM:星のカービィ/メタナイトの逆襲 底に広がる針山と、若干のはしご・移動床の入った大鍋に何もない平面が蓋を。まず落ちない。 むしろ構造上落ちたほうが遥かに安全。場外まで飛ぶ確率が極端に下がる上に、CPUの大半はハマり放題となる。 テトリス DL 2008/02/22 コメント:あのめいさく? BGM:任天堂/テトリス:TypeA テトリスのピースを散りばめたステージ。テトラ(日本語でいう4)の意があるのに何故か棒だけ5マス分。 ふしんせつなスロープ DL(※修正版) 2008/02/23 コメント:このBGMカッコいい BGM:ファイアーエムブレム/ミラの加護とともに (セリカマップ1) 長めのすり抜ける坂をいくつか並べたステージ。大きい針山が若干のスパイスか。 マリオフェイス DL 2008/02/24 コメント:まりおのかお BGM:スーパーマリオブラザーズ/地上BGM Ver.2 (スーパーマリオブラザーズ) ただのおっさんと言われれば納得。ヒゲの下ではなかなか飛ばない。左下は…手…だろうか。 てんくうかい・ちじょうかい DL(※修正版) 2008/02/25 コメント:じしんさくです。 BGM:大乱闘スマッシュブラザーズX/戦場 落下ブロックで地上界へ、長いはしごで天空界へ。ぐるぐる回れる。逃げステージ。 ネリカラシこうじょう DL 2008/02/26 コメント:アヒー BGM:ソニック・ザ・ヘッジホッグ/Open Your Heart 戦場形の中央に穴を空け、下に置いたコンベアの両端に天井と針でハメる空間。対人ならコンベア上での緊迫感がいいかも。 ディバイド ルインズ DL 2008/02/27 コメント:たのしんでください! BGM:ポケットモンスター/戦闘!野生ポケモン (ルビー・サファイア) 何層かの足場と、それを左右に二分する縦長ブロックで構成されたステージ。立ち回りが大事か。 スマブラシンボル DL 2008/02/28 コメント:スマブラのあのマーク BGM:大乱闘スマッシュブラザーズX/戦場 あのマーク。十字の中の昇降リフトや氷・落下ブロック等ちょっぴり工夫。 マリオのかお DL 2008/02/29 コメント:ちいさいけどだいらう BGM:スーパーマリオブラザーズ/地下BGM (スーパーマリオブラザーズ) FC時代のマリオのドット絵ステージ。顔色悪いよ? ところでコメントのだいらうって何。 このページに来た人 総合 - 今日 - 昨日 - 任天堂がこのサービスを終了するまで続けてくれるのならありがたい -- まさる (2008-02-22 13 25 21) てんくうかい・ちじょうかいって右上辺りに落下ブロックなかったっけか -- 名無しさん (2008-02-27 21 01 57) あーあったあった…修正してきます… -- 名無しさん(binの人) (2008-02-27 21 11 53) 修正してきますた…説明に落下ブロックって書いてるのにな…。最近忙しくて雑になってしまっている、ごめんなさい。 -- 名無しさん(binの人) (2008-02-27 22 11 48) いつも乙 -- 名無しさん (2008-02-28 14 51 01) スマブラシンボル DLを押すとエラーがでます -- 名無しさん (2008-02-28 17 17 02) うpろだにうpしただけで終わった気になってたよ…上げといた、申し訳ない。 -- 名無しさん (2008-02-29 00 35 44) てんくうかい・ちじょうかいで落下ブロックまだありませんよ -- 名無しさん (2008-02-29 20 16 04) ↑画像はまだ上げなおしてなかったんだ。遅れてすまない -- 管理人 (2008-02-29 20 31 40) DLでもてんくうかい・ちじょうかいで落下ブロックまだありませんよ -- 名無しさん (2008-02-29 20 49 10) お子様はキャッシュの削除とか覚えてからネット使おうね -- 名無しさん (2008-02-29 21 03 35) このサイトにあるステージ数えたら261ヶあった(2/29) -- くろけん (2008-02-29 23 26 55) 2/17配信「アスレチック」の項、コメントが改変されてたから直したけどこれで合ってるよね? 今作の文字小さいから使用機器次第で「ぱ」と「ば」が判別しづらくなるけど。 -- 名無しさん (2008-03-04 11 15 48) マリオのかおの だいらうってなに。 ふいたww -- 名無しさん (2008-03-22 20 30 49) 今更だが、「だいらう」って大乱闘って入れようとして、文字数足りなかったんじゃないすか。 -- 名無しさん (2008-03-22 22 21 18) ノーコメント -- あ (2008-03-26 13 34 09) 配信系は一日しか遊べないけどこれ見て作ればいつでも遊べるYO!!! -- 名無しさん (2008-05-10 14 23 05) こうやって残してくれると懐かしいように感じる。 -- 名無しさん (2008-05-10 15 32 30) ちいさいけどだいらうはだいらんとうといれたかったんじゃない? -- 名無しさん (2008-07-20 13 54 19) けっせんじょう2のインパクトさに、思わず吃驚! -- m(ToT)m (2009-08-29 10 33 54) マリオフェイスはやっぱりおっさんですね。いや、おばさんかも!? -- ABC (2013-03-23 12 24 43) 名前 コメント
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446 ◆tgTIsAaCTij7 sage New! 2009/11/07(土) 23 03 36 ID DamrVLf2 三つの鎖 2 朝4時30分。 まだ日も昇らない暗い時間に私は起きる。 耳を澄ます。隣で兄さんが起きて着替えるのが分かる。階段を降りる音がする。 兄さんは朝キッチンに戻ると当分戻ることはない。父さんと母さんが起きるのはまだ後だ。 私は部屋を出て兄の部屋に向かう。 兄の部屋は整理整頓されている。カーテンは開き窓は開いて朝の空気が流れ込んでくる。きっちり布団と寝間着も畳まれている。 私はまだ温かい兄さんの寝巻を胸に抱き布団にもぐりこむ。 布団はまだ温かく兄さんの匂いがする。 「…ふー、ふっー、ふー」 息が荒くなる。兄さんの温もりと匂いが私を包み込む感覚に興奮する。 兄さん好き。 そのまま兄さんの布団でごろごろする。本当は自慰をしたいが、さすがに跡が残る可能性があるので行わない。ただ兄さんの布団に横になるだけで下着が濡れるのが分かる。 兄さんの温もりと匂いに頭がくらくらする。 時計を見る。もうすぐ父さんたちが起きる時間だ。名残惜しく思いながら私は布団を出る。布団と寝間着をたたみ来る前と同じ状態にしてから兄さんの部屋を出る。 自分の部屋に戻り布団に入る。昨日の兄さんのカッターシャツを抱きしめ匂いを嗅ぐ。締め切られ空気の澱んだ私の部屋でも兄さんの匂いは分かる。 私は我慢できずに自慰をする。兄さんの匂いが堪らない。兄さんの部屋にいたときから我慢するのに大変だった。 兄さん好き。 兄さんを想像し何度も自慰をする。兄さんの腕に抱かれ、兄さんに口づけされ、兄さんに組み伏せられて犯される様を想像しながら。 やがて階段を上る音が聞こえた。兄さんの足音だ。 私は兄さんのカッターシャツをベッドの下に隠しタオルケットをかぶる。 ノックがする。 私は何も答えない。 「あずさー、入るよ」 扉があき兄さんが部屋に入る。 兄さんは手早くカーテン開き窓を開ける。 寝たふりをする私をゆする兄さん。私をゆする兄さんの手が心地よい。 「あずさー。起きて。もう朝御飯だよ」 私は起きて兄さんを睨みつけた。今すぐにも抱きつきたい衝動を我慢する。 「すぐ行く。出て行けシスコン」 兄さんは困ったように、少し悲しそうに苦笑した。私に短パンを渡し部屋から出ていく。 私は兄さんの困った顔も悲しそうな顔も大好きだ。胸が熱くなる。 深呼吸して胸の熱い空気を吐き出す。 私は下着を替え短パンをはき下に行く。手早く歯を磨きリビングに行く。 兄さんと父さんと母さんはすでに座っていた。 全員でいただきますと言い朝食が始まる。今日の朝食はカツオの生姜焼きだ。 この家の食事はいつも静かだ。私と父さんは無口だし母さんも食事中はあまりしゃべらない。兄さんは無口なわけではないが、私に何度も無視されているせいか静寂を何とも思わないようになった。 別に余所余所しいわけではない。 「幸一君、今日もおいしいわね。腕を上げたかな?」 母さんが茶目っ気たっぷりに兄さんに言う。 「そんな事ないですよ。ありがとうございます」 兄さんが少し照れながら言う。 「幸一、このカツオはうまいな」 父さんが言う。父さんは魚好きだ。いつも無表情な顔もこころなしほころんで見える。 「村田のおばさんがくれたんだ」 私は無表情なままいようとして失敗した。 それに気がついたのか父さんが私を見る。 「梓、高校はどうだ?」 私はこの春から兄さんと同じ高校に通っている。 「…まあまあ」 私は答えた。不機嫌そうに見えたかもしれない。実際私は不機嫌だった。 村田。隣に住んでいる一家。いい人ばかりだ。昔から何度も面倒見てもらったし、一人娘の春子は私と兄さんにとってお姉さんみたいなものだった。 だが、血のつながった兄に好意を抱いている私にとって、兄と親しい女性に好意を抱けるはずがない。 「梓は生徒会から勧誘されているんだ」 「ほう。まだ入学したばかりなのにか」 「何度か手伝わされただけよ」 母さんはにこにこしている。 447 ◆tgTIsAaCTij7 sage New! 2009/11/07(土) 23 07 03 ID DamrVLf2 私は視線だけで動かし母さんを見る。父さんの再婚相手。私の生みの親は私を生んですぐに亡くなったらしい。それ以来、母さんはよく私たちの面倒を見てくれた。 私は母さんが嫌いでない。むしろ好きだ。気難しい私の面倒を見てくれた。私にとっては母代わりだ。兄さんは母さんと呼ばずに京子さんと呼ぶが、私は母さんと呼んでいる。 いつも思う。私が兄さんの妹でなく、京子さんの連れ子だったら何も悩むことはなかったのに。 朝食が終わり兄さんが食器を運んでいる間に母さんはお茶を淹れてくれる。私には冷たいお茶を淹れてくれた。 「母さんありがとう」 兄さんには冷たくしている私も母さんや父さんまでそうではない。 母さんはにっこり笑った。 私はお茶を一気に飲みリビングを出た。 いったん部屋に戻り着替えと一緒に兄さんのカッターシャツを持っていく。 洗濯機のスイッチを入れシャワーを浴びる。 兄さんは優しい。 私がどれだけ冷たくし罵倒しても離れない。困ったような、少し悲しそうな苦笑を私に向ける。どれだけ冷たく接しても怒らない。いつも少し悲しげで困った苦笑をする。 先ほどの兄さんの表情を思い出す。わずかに悲しみのにじむ困った苦笑。私は兄さんのあの表情が大好きだ。思い出すだけで体が熱くなる。 シャワーの温度を下げる。私は暑がりだと思われているが、別にそうではない。むしろ暑さに強いといえる。もしそうならあんな締め切った部屋でいられるはずがない。 私は暑がりなのではなく、考え事をすると体温が上がるのだ。特に兄さんのことを考えると体中が熱くなる。そうなるとどうしても汗をかく。家なら別に着替えるなりシャワーを浴びればよいが、外だとそう簡単にはいかない。汗だくになると怪しまれる。 結局、私は体温を冷ましやすい涼しい格好を好むようになっただけだ。 家で冷たい飲み物を好むのも同じ理由だ。兄さんの近くにいるとどうしても意識してしまい体温が上がるのだ。 こう書くと暑いのが嫌なように思われるが、嫌いではない。むしろ好きといえる。兄さんのことを考えている時の全身が燃えるような感覚は好きだ。ずっと溺れていたいと思う。だから自分の部屋は閉め切って暑くしている。 あの部屋で兄さんのことを思い自慰するのが私の慰めの一つだ。 シャワー出て体をふき制服に着替える。 リビングには誰もいなかった。二階で掃除機をかける音がする。兄さんが掃除しているのだろう。 キッチンに行くと弁当の包みが二つあった。体温が上がるのが自分でもわかる。 私はあまり女らしくないと自分で思う。普通は好きな人に尽くしたいと思うのが女らしいのだろうが、私は逆だ。むしろ好きな人に尽くしてほしい。 兄さんは人並み以上に料理をできるが、私の腕は大きく上回る。だが兄さんの料理は好きだ。兄さんは栄養を考慮しつつも私の好きな料理をよく作ってくれる。それが私にはたまらない。 深呼吸して胸の熱い空気を吐き出す。冷蔵庫から牛乳をとり飲む。私は身長こそ普通だが、胸は…これからが期待だ。 兄さんが下に降りてきた。私は兄さんにブラシを投げつける。 兄さんはいつものように困ったように苦笑して私の髪にブラシを通す。 私の髪にふれる兄さんの手の感触が心地よい。冷たいのに熱い感触。 私は兄さんに甘えるのが大好きだ。昔はいつもべったりくっついていた。今でも気持ちは変わらない。兄さんに抱きつきたいし、さわりたい。キスしたい。 だが今はそんな事はしない。そんな事をすれば私は自分の気持ちを抑えられなくなってしまう。しかし兄さんに私の気持ちを告げても双方にとって不幸になるだけだ。 兄さんに甘えたいが、自分の気持ちを抑えられるレベルで。このぎりぎりの妥協点が兄さんに髪をすいてもらうことなのだ。 「梓、部屋を掃除したよ」 私は意識を戻す。 「このシスコン。そんなに妹の部屋をあさるのが好きなの」 兄さんが困っている気配が伝わる。 「またには換気しないとだめだよ。埃がたまりやすいし」 私は何も言わずに髪止めのゴムを渡した。 兄さんは私の髪をポニーテールにまとめてくれる。 私は別に長い髪は好きでは無い。体温が上がった時に首周りが汗をかきやすくて困る。それでも髪を伸ばすのは兄さんに髪をすいてもらうのが好きだからだ。そんな私が好む髪型は首周りが涼しいポニーテールだ。 私は何も言わずに家を出た。これ以上兄さんの近くにいると抱きついてしましそうだからだ。 448 ◆tgTIsAaCTij7 sage New! 2009/11/07(土) 23 08 45 ID DamrVLf2 手で顔をあおぎながら登校する。周りはまだ人が少ない。登校には早い時間だ。 私は人ごみが嫌いだ。だからいつも人の少ない時間に登校する。 教室に入る。当然のごとく誰もいないはずだった。が、一人いた。 「ちーっす!」 彼女はうれしそうに挨拶してくる。 「おはよう夏美」 「梓も。相変わらずはやいね」 輝くような笑顔を私に向けてくる。 彼女も私と同じく人がいないような時間に登校している。初登校日からそうだった。理由は知らない。 夏美は私と違って愛想がよく友達も多い。私のように無愛想な人間とは本来接点がないはずだが、朝の遭遇のせいか不思議と気が合う。 人が多くなるまで夏美と話すのが私たちの日課だ。人が多くなると私は人の少ない場所で本を読んだり音楽を聞いたりする。 教室に人が増えてきたので夏美に断って私は教室を出た。 今日は屋上に行った。 屋上で音楽を聴きながらぼんやりとしていると、他の人間が来た。 屋上に人はめったに来ない。風は強く日差しは強い。私は平気だが、普通の人間は春先の今でも暑いぐらいだろう。 私は黙ってmp3プレイヤーをしまった。 見覚えのない女子が二人だ。染めた髪に濃い化粧、短いスカートなど全身でヤンキーであることを主張している。リボンの色から二年生だと分かる。学校で何度か見た顔だ。 「あんたが加原ね」 身長の高いほうが偉そうに言う。 「人違いです」 私はそっけなく言った。 「しばっくれてんじゃねーよ。調べは付いてるんだ」 小さいほうが巻き舌で言った。全く迫力がない。おせじにも友好的な雰囲気では無い。 ノッポが口を開く。 「あんたさーユウヤをふったらしいじゃん」 入学早々付き合えといったあの男か。 「それが何ですか」 チビが目をむく。 「何チョーシこいてんだ。何様のつもりなんだよ」 口汚い罵り。 私はこういう経験は多い。自分で言うのもあれだが、私は美少女とよく言われる。しかも見た目は無口で無表情で、大人しそうに見えるらしい。勘違いした男から告白されることは多い。 男というものは自分が支配できそうな女を狙うことが多い。そのような男からすれば私は格好の獲物なのだろう。 あのユウヤという先輩は私に何をされたかこの二人に告げてないらしい。 ぎゃあぎゃあわめく二人を睨む。 「何か言ったらどうなんだよ。びびってんのかよ」 「知ってるー?こいつの兄貴シスコンらしいよ。よく妹のクラスに来るんだってさ」 「へー。残念でちたねー。ここに愛しのお兄ちゃんは来まちぇんよー」 私は反論しない。このような愚物に言葉で反論しても無意味だからだ。 素早く周りを確認する。他の人の気配はない。ここは屋上だからほかに高い場所からのぞいている可能性も無い。 チビの足を払い倒す。お尻から落ちたチビの喉を踏みつける。 カエルが潰れるような音がした。苦しそうにもがくチビ。 「てめー!」 ノッポが殴りかかる。喧嘩慣れはしているようだ。 相手の腕を流し、腰をかけ投げ飛ばす。 背中から落とす。ノッポは悲鳴もあげずに屋上で苦しそうにもがく。 頭から落とすのが一番効果的だが、こんなコンクリートで頭から落とすと命を落とす危険がある。 そのまま二人の荷物と持ち物をチェックする。録音機や通信中の機器は無かった。 これで遠慮はいらない。 二人の荷物からハンドタオルとハンカチを取り出し、口に押し込む そのままノッポの手首を極める。 ぐもった悲鳴を上げるノッポ。 私は蹴ったり殴ったりはしない。証拠が残るからだ。その点手首というのは少しで大きな痛みが走る。鍛えていない人間にはつらい。 訳の分からない事を喚くノッポ。「ごめんなさい」と言おうとしているのだろう。 散々痛めてからチビに近づく。 震えて離れようとするが、腰が抜けているのか動けない。 同じように痛めつける。 涙と涎と鼻水でぐちゃぐちゃになった二人の顔を見てやっと気分が収まった。 二人に二度と近づくなと告げて屋上を去る。 それにしてもと思う。私の気持ちを誰にも知られてはならない。高校生の女でも男をふったというだけで目を付け迫害しようとする。 もし私の気持ちを他人が知ったらどうなるだろか。私は勿論、兄さんも迫害されるだろう。実の妹が懸想するような行動をしたと。それは兄さんを苦しめ不幸にする。 449 ◆tgTIsAaCTij7 sage New! 2009/11/07(土) 23 10 33 ID DamrVLf2 私はそんな迫害を屁とも思わない。だが兄さんはそうでは無い。誠実な兄さんは苦しみ、私を説得しようとするだろう。兄妹で添い遂げることはできないと。 それは私にとって最も残酷な言葉になる。愛しい男に愛するなと言われるのだから。 手で顔をあおぎながら教室に戻ると、夏美がニヤニヤしながら声をかけてきた。 「おにーさんが来たよ」 弁当だろう。 「またお昼に弁当を持ってくるってさ」 「そう。教えてくれてありがとう」 私が弁当を持っていかないのはわざとだ。こうすれば兄さんはお昼に教室に持って来る。そうなれば兄さんがシスコンという噂に真実味が増す。女というのは不思議なもので、マザコンとシスコンにはどれだけ格好いい男でも評価は厳しくなる。 何度も繰り返すが私は兄さんを不幸にしたくはない。だが兄さんの隣に私以外の女がいるのは耐えられないのだ。 自分でもエゴだと自覚している。私は兄さんを愛している。しかしそれは兄さんを不幸にする。だから自分の気持ちは打ち明けない。だけど自分から兄さんから離れられない。だから兄さんに冷たくして兄さんから離れるように仕向ける。 だけど私は知っている。兄さんは優しいからそんな事では離れない。これは矛盾だ。 私は兄さんの不幸は望まない。それなのに兄さんがほかの女性と幸せになるのは我慢できない。 矛盾しているようだが矛盾していない。これは私のエゴなのだ。 手で顔をあおぎながら私は授業を受けた。 昼休みに兄さんと春子が来た。 春子は私が小さい時から隣に住んでいた。父さんは警察官で家をあけがちだった。面倒を見てくれたのは隣の村田一家と京子さんだった。 私は春子が嫌いでない。 だが私と兄さんが仲悪いと思い、関係を良好にするために色々してくるのは正直うっとうしい。 兄さんと一緒にお弁当を食べるのは正直うれしい。二人きりだとなおうれしかったが。 だが兄さんに弁当を届けさせるのは冷たくされながらも弁当を届けに来るシスコンな男というイメージを広めるためだ。これでは意味がない。 そんな私の考えをよそに意気投合する春子と夏美。この二人乗りが合いそうだ。 弁当を開き興奮する夏美。にこにこする春子。 二人とも兄さんの唐揚げを奪い自分の弁当からおかずを入れる。 困った顔をする兄に腹が立って私はそのおかずを奪った。 腹が立つことにおいしかった。 無論兄さんの弁当にはかなわないが。 お昼休みにいろいろ話した。 「えええー!?お兄さんが弁当作っているのですか!?」 興奮する夏美。確かに男でここまで料理できるのは珍しい。 「夏美うるさい」 「ちょっと梓!お兄さん料理の鉄人?」 「私が料理を教えたからね。これぐらい当然なのです」 春子は胸を張る。夏美は思わず春子の揺れる胸を見つめ自分の胸に手を持って行った。断わっておくが悔しくはない。 「春子先輩!ししょーと呼ばせてください!」 「幸一君は朝昼晩とご飯を作り選択掃除もこなす自慢の弟子なのです。一家に一台幸一君なのです」 二人ともネタが古い。やはりこの二人気が合うのか。 「お兄さん何者ですか?家事万能ですか?」 「あのね中村さん」 「ノンノン!私のことは夏美と呼んでください」 「ええと夏美ちゃん、梓も手伝ってくれるから」 確かに多少は手伝うが、ほとんどは兄がする。 「お兄さんいい人過ぎ!梓!お兄さんもらっていい?」 450 ◆tgTIsAaCTij7 sage New! 2009/11/07(土) 23 12 33 ID DamrVLf2 ふざけるな。兄さんは私のものだ。 「夏美、ひとつ言っとくけど、兄さんはいつもあられない格好で寝ている私に鼻息荒く近づいて鼻の下伸ばしながら起こしに来るのよ。妹の髪をとかしながらウットリして、妹の部屋を掃除と称して荒らす変態シスコンよ」 全部逆だ。起こされて鼻息を荒くしているのは私だし、髪をとかされてウットリしているのも私。兄さんの部屋の布団に潜り込み興奮しているのも私だ。 「いやいやいや」 兄さんは慌てて私の言葉を否定する。その困った顔が可愛い。 「えー。それはちょっとドン引きですね。妹の髪ととかしてウットリとか。お兄さん、そんなに梓ちゃんの髪が好きなのですか?」 夏美がわざとらしく兄さんと距離をとる。 「ふふふ。夏美ちゃん分かってないですね」 春子がにこにこ笑う。嫌な予感がする。 「梓ちゃんは面倒臭がり屋だから幸一君にさせているだけなのです」 「梓そうなの」 「まあね」 私はあっさり認めた。ここで否定すると兄さんが好きだが認められない妹になってしまう。 「どんだけお兄さんをこき使ってんだYO!」 夏美がつっこむ。 「幸一君覚えていますか?女の子の髪の手入れの方法がわからなくて私に教えてと頼んできたのを」 春子が自分の長い髪をなでながらウットリささやく。無論私に丸聞こえ。兄さんを見るとちょっと困った顔をしている。 気に入らない。 「春子待って」 止める兄さん。 「何回も私で練習させてあげましたよね」 「春子先輩!その言い方はなんかエロいっす!」 顔を赤くして突っ込む夏美。意外と純粋なのね。 私は怒りとうれしさという矛盾した感情を味わっていた。女の子をさわるのを苦手な兄さんが、そこまでして私のために練習してくれたのは素直にうれし。他の女で練習したのは減点だけど。 「ふーん。そんなことあったんだ。シスコンじゃなくて幼馴染好きだったんだ」 私が意地悪く言うと兄さんが困った顔をする。だめだ。濡れそう。手で顔をあおぐ。 「幸一君。今度女の子の髪の扱いが上昇したかテストさせてあげます。私を満足させたら合格です」 春子はいい人だが、オヤジ臭い所があるのは女としてどうなんだろう。 「お兄さん。その、あの」 夏美が頬を染める。腹が立つ。 「今度私もお願いしていいですか?」 私は机の下で兄のすねを蹴とばした。 昼休みが終わって兄さんと春子は去って行った。 「夏美のお兄さんって面白い人だねー。春子先輩も」 「春子はともかく兄さんは変態シスコンよ」 顔を手であおぎながら夏美に答える。 「えー?そうかなー?結構格好いいじゃん。料理得意なのもポイント高いし」 そうなのだ。兄さんは男としてのスペックは高い。そこが好きなわけではないが、魅力を感じる女はいるだろう。 私は深呼吸した。熱い息を吐き出す。 「どうしたの梓」 「何でもない」 手で顔をあおぎながら私は答えた。 451 ◆tgTIsAaCTij7 sage New! 2009/11/07(土) 23 13 31 ID DamrVLf2 授業の後のHRが終わる。 教室を出ていくクラスメートを尻目に、私は本を読んでいた。今帰ると人ごみが多いからだ。 私は人ごみが嫌いだ。兄さんや春子は勘違いしているが、私が人ごみを嫌うのは私の可能性の無さを思い知らされるからだ。極端にいえば、今日私に絡んできた愚物二人でも兄さんと結ばれることは可能なのだ。世界中の女たちには少なくとも血縁という意味での障壁はない。 「あーずーさー」 そう。この夏美でも可能性はあるのだ。可能性がどれだけ小さくても、ゼロでは無い。 私はゼロなのに。 私は顔を手であおぐ。 「一緒にかえろ」 「断る」 「そこはだが断ると言うとこだよ」 なぜか怒る夏美。意味不明。 私の手をひっぱる夏美。私はため息をついて立ち上がった。 今日は楽しいことがあった。兄さんとお昼ご飯をお一緒に食べられた。たまには人ごみで自分を戒めるべきだろう。私には可能性が無いのだと。 そんな事を考えながら靴箱に向かう私たち。私は相変わらず手で顔をあおぐ。 なのに。 もし運命があるのなら。 それはなんて残酷なんだろう。 靴箱に兄さんがいた。 「おにーさーん。今から帰りですか?」 「うん。夏美ちゃんも?」 「一緒に帰りましょう。いいでしょ梓?」 にこやかに話す兄さんと夏美。 何で世界は私の意志にことごとく反するのだろう。 私が兄さんを愛するのには反対し、頭を冷やそうとすると兄さんに合わせる。 残酷だ。 「ええと、やっぱり遠慮しとこうかな」 私の表情を勘違いしたのか兄さんがそう言う。 兄さんにそう思われるように冷たく接してきたのに、私は悲しかった。 兄さん。お願い。私を捕まえて。手を握って。頭をなでて。抱きしめて。キスして。犯して。 私の思いは兄さんに伝わらない。伝わってはならない。 気がついたら私の手は夏美に引っ張られていた。兄さんと私の手を夏美が一緒に握る。 兄さんの手。心地よい感触に私は体温が上がるのを止められない。 頬を染める兄さん。兄さんは女の子にさわったりさわられるのが苦手だ。私がずっと冷たく接したから女の子に苦手意識があるんだろう。単なる恥ずかしがり屋かもしれないが。 「変態シスコン」 私は兄さんに毒づいた。 「え?梓なんて?」 夏美が聞き返す。 「夏美。この変態シスコンは妹と後輩の手にドキドキしているのよ。妹として恥ずかしいわ」 「えー。お兄さん本当ですか?」 「ええと、女の子に触れるのが苦手なんだ」 「ほら夏美。否定しないでしょ」 「お兄さんって恥ずかしがり屋ですね」 そんな事を話しながら帰る。周りは人でごった返していたが気にならなかった。 分かれ道で夏美と別れた。元気いっぱい手を振る。 私は立ち尽くした。周りは多くの人がいる。男も女も。女がうらやましかった。どんな愚かな女でも兄さんと血のつながりという壁はないのだ。 顔を手であおぐ。 「梓」 兄さんが手を差し伸べていた。 私は泣きそうになった。絶対に手に入れてはいけない存在が私に手を差し伸べる。うれしくて、悲しくて、残酷な運命を呪いたくなる。それでも。 「何?後輩の手の温もりが無くなったから妹の手の温もりがほしいの?」 「うん」 今この瞬間は感謝しよう。 兄さんの手を握る。ひんやりしていて心地よい。 「このシスコン。まあいいわ。兄さんが女の子にふれる練習にもなるし今回は付き合ってあげる」 「練習って。まあいいや」 「私が練習に付き合ってあげないと春子にお願いするかもしれないでしょ。女の子にふれるのが苦手だからってそんなことしたら私が恥ずかしい」 自分でも無茶苦茶言っている。兄さんはそれ以上しゃべらなかった。私は兄さんが話しかけると無視するか罵倒するかが多かったから、兄さんの行動は当然だった。勝手だと分かっていても私は悲しかった。 私も無言だった。兄さんの冷たい手が心地よくて、何もしゃべる気になれなかったのもある。それ以上に口を開くと私の気持ちを伝えてしまいそうだったからだ。 453 ◆tgTIsAaCTij7 sage New! 2009/11/07(土) 23 17 27 ID DamrVLf2 家に着いたら二人で家事を行った。 いつもは私が家に着くのはもっと遅い。家事を手伝わずに兄さんに全部押し付けることも多い。今回は早目に家に着いたので洗濯物をたたんだ。 今日は久しぶりに二人で料理をした。兄さんが下ごしらえをした照り焼きを手早く作る。 両親の帰りは遅いのでいつも二人で食事をとる。兄さんが柔道の練習に行くことが多いので晩御飯ははやい。 しかしと私は思う。お昼に唐揚げで晩御飯に鳥の照り焼きとはどうなんだろうか。確かに私は鶏肉が好きだ。母さんは鳥の唐揚げが好きだ。父さんは魚。兄さんも魚。 兄さんの料理はおいしい。それ以上に食べる相手のことをいたわっている。食材、栄養をよく考えて作っている。少しずつだがおいしくなっている。食べる相手のことを考えている。 私にはそれがうれしく悲しい。兄さんが私を想う感情は私の望む感情でないからだ。 いけない。また顔が熱い。 食後兄さんはアイスティーを入れてくれた。よく冷えている。 食器を洗った兄さんは緑茶で一息ついていた。 無言だが何も気まずいとは感じない。兄さんのそばにいて兄さんの入れてくれたアイスティーを飲んでいるだけで私は満たされていた。 兄さんは鞄を持ちリビングを出ようとする。 「梓、行ってくる」 私は返事をしたいのを我慢して無視した。 兄さんが練習に向かってから私は兄さんに部屋に入った。兄さんのベッドの上で兄さんの布団を抱きしめる。 母さんが帰宅する音がすると、手早く布団をたたみ自分の部屋に戻る。 私はずっと部屋にこもっていた。隣の村田の家のシロがわんと吠えた。 この犬、黒いくせに名前がシロなのだ。春子もそうだ。冬に生まれたのに名前が春子だし。 カーテンを少し開いて外を見る。兄さんと春子が何か話していた。いらいらする。 春子は市民体育館で行われる合気道の練習に参加している。昔は私も一緒に参加していた。 兄さんは春子の事をどう思っているのか。春子は兄さんの事をどう思っているのか。いつも気になる。 兄さんはあまり問題ない。兄さんにとって春子は恋愛の対象ではないと私は確信している。 問題は春子だ。春子はもてる。顔はきれいだしノリもいい。高い身長にそれに見合う豊満な体。それなのに春子に男ができたと聞いたことはない。 春子はいつも私たち兄妹の面倒を見ようとする。春子自身は一人っ子だから弟や妹的な扱いなのだろうか。今日のように私と兄さんを誘ってお弁当を食べたりもする。これは恋する乙女として矛盾する行動だ。 しかし私の直感が警鐘を鳴らしている。春子は油断ならない。 二人は別れ兄さんも家に帰ってきた。出迎えたいのを我慢する。 耳を澄ます。兄さんは帰ってきたらシャワーを浴びてすぐに寝る。朝が早いからだ。 兄さんがシャワーを出て階段を上がったのを確認して、私は風呂場に向かう。 目的は兄さんの道着。私は洗濯機から兄さんの道着を取り出し服を脱いで洗濯機に入れ、浴室に入った。 シャワーを流す。こうすれば他の人間は入ってこない。 私は裸で兄さんの汗で濡れた道着を抱きしめる。兄さんの匂いが鼻孔をくすぐる。 私は兄さんに抱きしめられるのが大好きだ。小さい時は何度も抱きついて抱きしめてもらった。抱きしめられた時の兄さんの温もり、匂い、鼓動。何もかもが堪らない。 だがそんな事は今は望めない。 だから私はその狂おしい欲求をこうして慰める。朝に兄さんが抜け出した布団に入るのも同じ理由だ。 思わず長風呂してしまった。洗濯機の私の服の下に兄さんの道着を入れ証拠を隠滅する。 キッチンに牛乳を飲みに行くと兄さんが歯を磨き終えたとこだった。私が風呂に入っていたからここで歯を磨いたのだろう。 兄さんは私に気がつくと無言で牛乳と取り出しコップに注ぎ私に差し出した。 私はコップを受け取る。ふれる兄さんの指が、冷たいのに熱い。 一気に飲みほし私は兄さんに背を向けた。 「おやすみ」 兄さんの言葉に振り返りそうなのを必死に抑え私はキッチンを出た。 部屋に戻る前に風呂場から今日の兄さんの買ったシャツを取り出しバスタオルにくるんで私の部屋に戻る。 締め切った部屋で、私は兄さんのカッターシャツを抱きしめながら眠りについた。 454 ◆tgTIsAaCTij7 sage New! 2009/11/07(土) 23 18 38 ID DamrVLf2 ここで自己紹介をしておく。 私は加原梓。 高校一年生。 好きな人は兄さん。 悩みは兄さんへの想いをどう抑圧するか。 兄さんは勘違いしているが、私は兄さんを嫌いなのではない。むしろ愛している。 詳しい話はこれから語っていくと思う。 戻る 目次へ 次へ
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てつのつるぎ 種類 ちから かしこさ みのまもり すばやさ 剣 25 0 0 5 技名 属性 対象 威力 補足 三段斬り 打撃 敵単体 ★★ 物理・会心★ 回転斬り 打撃 敵全体 ★★ 物理 補足 扱いやすいため、広く普及している剣。 モリーから借りられる唯一の武器。 どちらの技も打撃属性で威力は低めだが、命中率は高く安定してダメージを与えられる。 属性のついた攻撃ができる仲間を選び、攻撃のバリエーションを増やしたい。 両方が無属性の技なら、はがねの剣のが良いと思う。 -- 名無しさん (2010-02-07 16 27 51) ↑は「両方が無属性」と言っているのでその他属性付きの剣についてのコメは場違いなので削除。 -- 名無しさん (2010-06-17 23 36 21) ↑2そう思うけど、これは手に入りやすい&すばやさ上がるよ -- ゾーマンマ (2010-06-19 17 42 14) 名前 コメント
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どうぶつの森 多重債務で首が回らなくなった者が送られるとされる森、またはその中にあるとされる集落。 債務者はそこで木の本数を数えたり、穴を掘っては埋める意味の無い非効率的で低賃金の労働を強いられ睡眠時間も満足に与えられない環境の下、返済を目指す事となる。 しかし居住スペースとして与えられる蛸部屋の建築費用も借金として上乗せされ、生活用品も非常に高額であるために支給される賃金を返済に回す事は困難であり一向に債務を返済する事は出来ずむしろ増すばかりの状態に陥る債務者が殆どである。また集落の周辺には債務者の逃亡を防ぐため非常に凶悪な猛獣が放されており、それが名前の由来となっている。
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第078話 二つの決意 ◆7NffU3G94s 「……一応、できるだけのことはしました」 重たい口調、山ノ上春香の苦虫を噛み潰したような表情からは決して良い結果が生まれた訳ではないことが読み取れるだろう。 小さく頷き、冴羽リョウは今座っている席の正面を無言で春香に勧めた。 時間にすればそれ程経っていないのだが、診察室に入る前と後とでの春香の様子は一変したと言っても過言ではない。 一つ大きな溜息をつき、春香は口を開いた。 「幸い、目の中に異物は入っていませんでした。ただ思ったより出血の量が多く……」 言葉は続けられることなく、また一つの嘆息がそこに挟まれる。 リョウは春香のペースを崩さないよう、静かに彼女の様子を見守った。 「処置はしましたが、私は外科医ではありませんので専門的な知識というのは持ち合わせていないんです。 すぐに回復できる類の傷ではありませんので、一番は安静にした上ですぐ専門の医師に見てもらうことなんですが……」 「お疲れさん。君も疲れただろう、ゆっくり休むといい」 「!! わ、私はっ」 「ストーップ」 素早い動きで唇に人差し指を押し付けられ、勢いに飲まれた春香は思わず口を紡ぐ。 そんな彼女の様子を見て、ニタリと笑うとリョウはそっと指を離した。 「こういう時は無理しないでいいの、ね?」 「冴羽さん……」 「あの子、まだ目を覚ましてないんだろ? ならそれまで休憩だ」 明るく話すリョウだが、春香に落ちた影が拭われることはない。 自分の力が足りなかったという現実、その苦しみが春香の心を啄ばんでいく。 三人が訪れた、ここ沖木島診療所はそれなりの設備の整った診療所であった。 積もっていた埃がこの診療所が止まっていた時間を表しているが、それでも器具の量からすれば充分である。 きっと先客がいたのだろう、薬品棚などには春香のような素人目でも分かる形での漁られた様子が見て取れた。 しかしそれでも全ての薬品が奪われていないということが、彼らにとっては救いとなる。 春香の沈んだ心が晴れる様子は全くないということ、それにはもう一つ原因があっただろう。 第一回目の放送が行われたのは、三人がまだ診療所へと続く道をゆっくり歩んでいた時のことだった。 呼ばれた人数は決して少なくない。知人はいなかったものの普通の女性である春香は、それでかなりの衝撃を受けた。 疲弊した心で臨んだ手当ても、怪我をしてからの時間の経過も影響していたことで満足な結果が出るかは分からない状況だった。 気を失っていた七瀬千秋は、春香の施した麻酔により今もまだ眠り続けている。 しかし目を覚ました彼女が自分がどうなっているのかを知ってしまったらと、そんな考えが春香の胃をキリキリと痛めつける。 「春香くん」 「は、はい」 「君、またネガティブなこと考えていただろう。病は気からって言うんだし、ほら。笑顔笑顔」 励ましてくれるリョウの言葉に、春香も少しだけ頬を緩ませる。 しかし、それだけだった。 「……あー、もう。言って聞かないなら、こうしちゃうぞ」 「え、さ、冴羽さ……」 晴れない表情の春香の後ろに、椅子から立ち上がったリョウがすかさず周りこむ。 戸惑いを隠せない様子の春香、リョウはそのまま彼女の胸を背後から思いっきり鷲掴んだ。 「……ぇ」 「そーれ、もっこりもっこり」 「……」 「うーん、いい物持ってるね春香くん。どれ、それじゃあ触覚を楽しんだ後は視覚の方も……」 「?!」 やっと自分の身に何が起きているのか理解できたのか、春香の表情が活気付く。 鼻の下が伸びきったリョウの顔は春香の視界に入らないが、その右手が自身の襟元にも伸ばされる様は捉えられたのだろう。 次の瞬間、春香は腹の底からの悲鳴とともに椅子から転げ落ちるようリョウの拘束から逃げ出した。 「あ、あな、あなた何をっ」 「いやぁ、素晴らしいよ春香くん! ヒップもバストも最高なんて、こりゃ世の男が放っておかないね」 「ふざけないでください、こ、こんな時になんて不謹慎な……」 「不謹慎でも、肩の力を抜くことは大事でしょ。春香くん、彼女はまだ生きているんだ。 あんまり悲観し続けるもんじゃない、それこそ君の身が持たないだろう」 言って、リョウは床に尻餅をついている春香にそっと手を差し伸べた。 しかし警戒しているのか、春香はその手を取ろうか取らまいか迷っているようだった。 リョウは手を引っ込めることなく、ニカッと笑うとずずいとまた一歩春香との距離を詰める。 一瞬春香の肩が大きく震えたが、そんなこと我関せずといった態度でリョウは彼女に向かって手を伸ばし続けた。 「生徒さんを守るんだろう? ほら、しゃきっとする!」 リョウの顔と手を交互に見た後、春香はやっとおずおずと利き手を差し出してくる。 「きゃっ!」 差し出された手首はすぐさまリョウによって絡め取られ、気がついたら春香はリョウに抱き竦められるような体勢になっていた。 春香からすれば何が何だかである、胸の次はこれかと与えられたセクハラで彼女の脳は混乱の極みに陥りかけた。 そんな春香が次に感じたのは、背中を撫で付けてくる優しい体温だった。 ごつい作りからそれがリョウの手であることはすぐに判断できるだろう、だが何故こうなっているのかが春香はまず分かっていない。 分かってはいないが、人の温もりという物は無条件で他者に安心を与える材料の一つである。 最初は呆然と口をパクパクさせる春香だが、今や抵抗をするのも忘れすっかりリョウにその身を預けてしまっているような状態になっていた。 「肩の力はやっと抜けてきたみたいだなー、うん? 大声出すのも、すっきりするでしょ」 その時春香は、耳元で囁かれるリョウの声には人を安心させる魔力が込められているのではないかと、錯覚したぐらいであった。 自然と零れた涙が、今まで不安定であった春香の感情を表面化させる。 春香は泣いた。声を上げることなく、静かにリョウの胸で泣いた。 そして、泣くのはこれで最後だと決意する。 少女のこと、そして守らなければいけない生徒達のためにも春香は強くあらなければいけない。 それは責任感の強い、真面目な彼女らしい誓いだった。 小さく震える春香の肩、リョウはそれを支えるように彼女の腰に回していた手を移す。 肩と背、その両方を撫でながらリョウも静かに目を閉じた。 (春香くん、君は偉い。何もできてないのは俺の方さ……) シティハンターの異名を持つ自身がこんなことでどうすると、リョウは硬く唇を噛んだ。 リョウには、何かを為すだけの力があるはずだった。 しかし現実、行われた放送の非情さはリョウの予想を超えていて。 その中にはリョウの知人である、野上冴子の名前も入っていて。 リョウは、このバトルロワイアルという舞台を舐めていた。 自分の仲間は確かに実力も折り紙付である故、安心しきっていたというのもあるだろう。 素人集団相手に自分が遅れを取ることもないと、リョウも思っていた。 それは一種の驕りだったかもしれない。 しかし実際、冴子はリョウの知らない現実でその命を失った。 信じられなかった。それこそ、タフさでなら冴子ほどの鉄の心臓の持ち主が、どうすれば死に至るのかとリョウも思った程である。 また冴子以外にも、失われた命という物は多々あった。 それらは全て、リョウが知らない場で起こった争いだった。 リョウはやっと、この舞台の危険さを理解することができた。 これからは甘さを捨て、危険な人間を発見した場合は容赦なく切り捨てた方が無難であろう。 それこそ先程争った魅上も危険因子として、様子を見に行く機会を作ることが出来たら処分した方が懸命だとリョウは判断する。 (春香くんもあの子も守らなくちゃいけないのに、武器と言えば重たい斧くらい、か。ま、ハンデとして受け取っておこうじゃないの) そう考えた所で一端首を振り、リョウはその時点でまだ余裕が残っていることに気づく。 ハンデなど関係ないということ、まずそれを認識した上で行動を取らねばいけないとリョウは硬く決意した。 春香は気づいていないが、今のリョウの眼差しはこの島に来てから一番の鋭さを持っている。 野上冴子の死、シティハンターとしてのプライド、織り交ぜになる感情がリョウの誓いをさらに硬くしていた。 【I-07/診療所/一日目・午前九時前】 【男子13番 冴羽リョウ@CITY HUNTER】 [状態]:健康 [装備]:なし [道具]:支給品一式 魅上の支給品 斧 カメラ(三脚、リモコン付き。メーカーなどの詳細は不明) [思考]:1.危険だと判断できる人間は排除する 2.可能なら魅上の様子を見に戻り、始末する 3.春香を守るが、あわよくば春香ともっこり 4.香、海坊主を探す 【女子15番 山ノ上春香 @BOY】 [状態]:健康 [装備]:なし [道具]:支給品一式 [思考]:1.日々野や一条を探し、必ず守る 2.リョウについて行く 【女子08番 七瀬千秋@ろくでなしBLUES】 状態:眼球に損傷(治療済み・破裂はしてないが、失明の危険はある)、寝ている 装備:なし 道具:支給品一式 弾丸詰め合わせ(※数や種類は不明) 思考:1.太尊との合流 投下順 Back 生きるか死ぬか、それが問題だ Next 死体と首輪 時間順 Back 転換 Next 065 冴羽リョウ 065 山ノ上春香 065 七瀬千秋
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両軍 基本兵装(オリジナルは性能がほぼ同じならば認めます) アルカディア連邦陸軍 突撃兵 銃器 PPSH or AKー47 予備マガジン数は5つとします。 防具 軍服onlyです 魔法で防いでください。 副装 破砕手榴弾 2つ 狙撃兵 銃器 Kar 倍率は魔法でどうにかしなされ 防具 軍服only(以下略) 副装 双眼鏡(2倍) ライヒ皇国軍陸軍 突撃兵 銃器 FNーP90 or HK416 防具 対弾アーマー 銃弾のダメージ7割カット 魔法のダメージも1割だけカットさせます。 副装 プラズマグレネード 2つ 強力な電磁波を発生させるグレネード軽く 地形破壊可 狙撃兵 銃器 M14 or AWM 防具 光学迷彩 (透明化) 時偶にスパークします 副装 無し 師団編成 アルカディア連邦陸軍 歩兵師団 一般編成(突撃8割狙撃2割) 全員がある程度の魔法を使える 魔砲師団 強力な魔法を扱う者が集まる。 多分この師団の人2・3人で戦車とやり合えるぞい() ライヒ皇国陸軍 歩兵師団 一般兵装(突撃9割狙撃1割編成) 1個師団=約1万の認識でどうぞ 機甲師団 輸送車両(歩兵)・自走砲・戦車 で構成された師団 1師団辺り戦車250両編成です。 戦車のイメージはティーガー 歩兵は2000人(車両150台) 自走砲(迫撃砲3問)100両