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・初投稿です ・いじめ少ないです 『WARNING』 20XX年1月1日深夜2時 ある加工所にて 「WARNING,WARNING第5ブロックにてゆっくりが脱走。 繰り返す、第5ブロックにてゆっくりが脱走。 職員は脱走したゆっくりを捕獲せよ。これは訓練ではない。」 「おい、聞いたか?」 「ああ。新年早々ゆっくりが脱走かよ。」 俺は仲間の鬼意と深夜の中央司令室にいた。 「第5ブロックか・・・よし、行こう。」 「おk」 俺は捕獲用の網と籠とゆっくり用睡眠剤を持って鬼意と第5ブロックに向かった。 ~5分後~ 「うわぁ何じゃこりゃー。」 俺と鬼意はそう言った。 何せ500を超える饅頭がもぞもぞと動いているのだから。 「ゆっくりにげるよ!」 「そろーり、そろーり」 「れいむたちはこれからゆっくりぷれいすめざしてかこうじょからにげるんだね!」 「むきゅ!そうよこのじかんならにんげんさんもすーやすーやしてるからね!」 どうやら脱走の指揮を執っているのは、ぱちゅりーのようだ。 馬鹿な饅頭たちだ。 俺と鬼意は捕獲に取り掛かった。 「「「「「「「「「「なんでにんげんさんがここにいるのー」」」」」」」」」」 ゆっくりが気づいたようだ。 逃げるゆっくりがものすごい振動を起こす。 中には振動でレイパーになったアリスが周りのゆっくりを犯している。 ゲスが他のゆっくりを潰してまで逃げている。 だが前方には他の職員達が待機している。 俺と鬼意はどんどん睡眠剤を撒く。 「ゆんやぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!にんげんさんにつかまっちゃうよぉぉぉぉ!!!」 「ばかなにんげんさんなんてまりさのぷくーでいちころだよ!」 ゆうかん(笑)なゆっくりもいるもんだ。 前でもゆっくり用睡眠剤を撒いている。 ゆっくりの動きが鈍くなった。 「ゆぅぅなんだかねむくなったよーすーやすーや」 「みんなーねちゃだめー!!!」 ぱちゅりーが必死にみんなを起こす だがこの睡眠剤はとても強力だ寝たら12時間は起きない。 ぱちゅりーを透明な箱に入れ、他のゆっくりを回収していく。 「ふう、何とか回収できたぞ。」 「このゆっくり達はどうするんだ?」 「ぱちゅりーを尋問してから全部加工する。」 「ふーん、何匹かもらえないか?」 「また虐待か?」 「まぁな」 「こんなにいるから何匹か持って行ってもばれないだろう」 鬼意はれいむとまりさをお持ち帰りした。 ~12時間後~ 「むきゅ!ここはどこ?」 「起きたな。よし、はじめろ!」 スーツを着た男が行った。 「むきゅ!ぱちぇはもりのけんじゃなのよ! それがわかったらそこにいるばかなにんげんさんはさっさとここからぱちぇをだしなない!」 「うるさい。」ドン 男は透明な箱を叩いた。 男は続ける。 「なぜ脱走なんてした」 「ぱちぇたちはだっそうなんてしてないわ!ゆっくりぷれいすにいこうとしただけだわ」 「まあいい。お前には罰としてお前の仲間が加工されるのを見届けてもらう」 透明な箱の前にモニターが現れた。 そこには脱走したゆっくりが映っていた。 「ゆんやぁぁ!あんよさんがあちゅいよぉぉぉ!」 「たしゅけてぇぇ!」 「こんなのとかいはじゃないわぁぁ!」 「わからないよー」 「ちーんぽ」 モニターには鉄板上で叫ぶゆっくり達が映っていた。 「やめて!ぱちぇたちのなかまはわるくないわ!おねがいだからやめてあげて!」 「だまれ!」ドン 次に映ったのは潰されるゆっくりだった。 「かべさんこないでね!れいむつぶされちゃうよ!やめてね!やめてn」ブチュ 「どおじでごんなごどじゅるのぉぉぉ!」 ぱちゅりーは叫ぶ。 男は行った。 「お前が脱走を企てて、他のやつらを脱走させたからだよ。 お前がみんなを殺した。お前のせいなんだよ全部。」 「ぱ、ぱちぇがみんなをころしtエレエレエレエレ ぱちゅりーはクリームを吐いた。 だがオレンジジュースがかけられ意識が戻った。 「お前には仲間全員が死ぬまで死なせない。」 ぱちゅりーの口にテープが張られた。 これでクリームを吐いて死ねなくなる。 「むぅー!むぅー!」 何かを訴えている。 また足焼きもしているので動けない。 「まあ全員が死ぬまでゆっくりしていってね」 男はそう告げると部屋を出て行った。 ~1時間後~ 男は部屋に戻って来た。 「どうだ、お前の仲間が次々殺されるのをみるのは?」 ぱちゅりーは何も話さない。 男は赤い液体が入った注射器を取り出すと、ぱちゅりーに刺した。 ぱちゅりーは狂ったかのように身体をグネングネン動かすと、電池が切れたみたいに動かなくなった。 「処理完了」 男はそういうと部屋から出て行った。 by加工所職員
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つざきち Tuzakiti 男性/人間/本名:ライ・アル・アクラブ 概要 バルク=ホルダーという通り名の元アサシン。 ひょんなことから、乳飲み子だったアンディを拾い育ててきた。 呪いで鳩になり、そのままアンディの使い魔になると言う 変な経歴の持ち主でもある。 性格・価値観 お茶目ですっとぼけた柔らかい雰囲気をもつ。 思慮深く面倒見が良く、年相応以上の経験から物事を判断する。 (出来てないのはPLのせいだよ!(ぁw)) アンディのことをとにかく守ろうと必死だったが 鳩になってからはそれも叶わず、 特にサラとの一件では非常に悔しい思いをしただろう。 もうサラに憎しみは抱いていないようだが、 彼のことを決して名前で呼ばないのは、 まだ少しばかり、わだかまりが残っているからかも知れない。 口調など 普通に話そうと思えば話せるのだが、鳩になったときに使っていた口調が残っている。 例 「ほむ、わしはつざきちと言うであるよ。」 一人称:わし 二人称:お前、貴様 3人称:名前呼び 小僧(サラのみ) 敬称:○○殿、○○さん 挨拶: こんにちはである。 // では、またであるよー 関連NPC 「つざきち関連」をタグに含むページは1つもありません。
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*どうも、ゆっくり研究員です。 *今回は下品な展開を多めに含めて多様なニーズに答えてみようと模索しました。 *お叱りの言葉が今から聞こえてきそうな気がします・・・ *ちょっとビビりながら始まります。 *では、どうぞ~♪ 十六日目 本日は新しい研究対象が一気に増えて足取りも軽やかに研究室に赴いた。 私は早速クラスBの水槽の前に行き、あいもかわらず例の挨拶を三女のぱちゅりと子ぱちゅりの間で交わした。 子ぱちゅりは喜んで三女のぱちゅりの周りをぴょんぴょんと跳ねて回って喜んでいる。三女のぱちゅりもニコニコと笑って、 あんまりはしゃぐと転ぶわよ!と、子ぱちゅりを優しく諭していた。 三女のぱちゅりに注意された矢先、案の定バランスを崩して転んでコロコロと転がってオレンジジュースの受け皿に突っ込んでしまった。 全身オレンジジュースまみれになって目に涙を浮かべて泣き出しそうであったが頬を伝うオレンジジュースを舐めてニッコリ笑顔だ。 三女のぱちゅりはあらあらと言いながらオレンジジュースまみれの子ぱちゅりの全身を舐めて綺麗にしてたら子ぱちゅりもお返しに 小さな舌で三女のぱちゅりを一生懸命舐めていた。 私はいつも通り水槽の広場にクッキーを一枚、1/4のクッキーを一枚置いた。子ぱちゅりはちゃんと前に与えられた大きさのクッキー の前に並んで、よし!の号令を焦らずゆっくり笑顔で待っている。もし、これがあの親れいむだったら野良犬のように大きなクッキー に飛びついていただろう。まったく親に似なくてよかった。 この二匹には号令のトーンを下げて、どうぞ。と言うことにしよう。後々の教育にメリットがありそうだ。 私は今度から号令は、よし!ではなくて、どうぞ。にすることを伝え、どうぞ。と言った。すると二匹は示し合わせたように 例の挨拶をしてからクッキーを頬張り始めた。この二匹はクラスA行きの可能性は非常に高いが、ぱちゅり種だけがクラスAになるのは いただけない。だが、この二匹で交配を期待するにも無理がありそうだ。現在雄因子が顕現したクラスCの元次女のまりさ、現在父まりさ の成長が望まれる。 次に私はクラスCの水槽の観察を始めた。母親れいむが居ないと寂しがる4匹の子供たちに頬擦りされ、泣いている子供を長い舌で舐めて 慰めてる父のまりさが居た。 四女のちびれいむは水槽の前に現れた私に長女のれいむはどうしたの?聞いてくる。それに合わせて父のまりさも慣れない敬語で 母のれいむの事を聞いてきたが私は知らないと答えた。五女のありすは前に発表されたの論文通り雄型の因子を顕現させてると思いきや、 まだ会話の口調は雌型のような口調だ。 今までの研究結果を踏まえて、この個体らの最初の繁殖期は生後2週間前後と予想される。そして最初の繁殖期に個体の性別が雄型か 雌型かが決まり。そして大まかな性格が固定されるらしい。生後2週間の初期教育が大変重要だと判った。 私は父まりさに、子供たち4匹にキチンと餌の食べ方と排泄の仕方、人間に対する口の聞き方をちゃんと教育しないと容赦なくクラスD行き にすると宣言した。父まりさは何度もわかったと繰り返していた。 私は水槽の広場に丁寧にクッキーを並べた。全員きちんと並んで号令を待っていた。四女のちびれいむに至っては同じれいむ種の姉が 忽然と消えた事になんらかの恐怖を覚えたらしく少し震えていた。 早く餌を食べたいと父まりさに空腹を訴える子供達は、父まりさに号令がでるまで我慢しなさいときつく叱られていた。泣きじゃくり ながら何故と子供達は詰め寄るが毅然とした態度で父まりさはそれを許さなかった。 子供達の中のれいむ種の一匹は父まりさの制止を振り切りクッキーに口をつけた。私はその子供ではなく何度も謝ってくる父まりさを 指で力いっぱい弾いた。 弾かれた父まりさはゴロゴロと転がって水槽の壁にぶつかって止まり、起き上がるや否や何度も謝ってきた。子供たちの中のまりさ種の 子供が何度も、ちゃんと言う事聞くからこれ以上父まりさを虐めないでくれと哀願してきた。先にクッキーに口を付けたれいむ種の子供は 泣きながら謝って父まりさの心配をしていた。 子供達も子供達なりに親がこれ以上居なくなるのはまずいと本能的に悟ったみたいだ。 そのようなやり取りを終えた私はやっと良し!の号令を出した。全員餌のクッキーに噛り付いて瞬く間に餌を平らげた。 父まりさが排泄のルールを子供たちに教育してる間に四女のちびれいむと五女のありすの傷の具合を観察した。 体内の餡は元の量を取り戻し傷跡には薄っすら新しい皮が張っていた。私は念のためにその二匹の傷口に治療用のオレンジジュースを 塗ってやり。これに気を良くした二匹は何度も感謝の言葉と例の挨拶を繰り返してから私に遊んでくれと哀願する。 私は指先でその二匹と戯れて遊んでやった。すると排便を終えた子供達も遊んでくれと手にまとわり付いてきた。頬を摺り寄せる子や 指先を舐めたり甘噛みしてくる子が居る中、強めに噛んで指先で転がされる子も居た。 私は早々に子供達の体内に仕込んだ水飴がどうなったかを切開して確認したくてたまらないが、まだ小さいので体内の水飴がうまく 中枢餡として機能しているかどうか怪しいので、今のところは我慢する事にした。 その後にクラスBの水槽に戻り、今度は三女のぱちゅりと子ぱちゅり相手に遊んでやった。この二匹には道具を使って遊んでやり。 紐の片方を咥えさせ引っ張りあいをしたり、紐を結わえたペットボトルを引かせたり創造的な遊びで知能の成長をうながした。 資料整理と水槽のメンテで気がつくとすっかり日も落ちて暗くなっていて。ふと別室の水槽を思い出し行ってみる。 別室の扉を開いたらすぐに私の存在に気がついたらしく二匹ともギャーギャーとなにやら喚いてる。 水槽の片側には小高い山のように二匹の便が積まれており、臭くてたまらないのでさっさと片付けろと罵詈雑言を浴びせてくる。 母れいむに至っては子供たちはどうした!早くココから出せ!と、それはもう酷い罵倒だ。よく聞いてみると母れいむがなにやら 制裁してやる!と息巻いている 自分の立場も知らずに本当に愉快な生き物だ。拉致してきたれいむ種の子供もソフトボール大からハンドボールくらいの大きさに なっていて面白い。母れいむもソフトボール大に成長している。二匹で水槽の7割の面積を占有し、残り空間は全部二匹の便で占められている。 私はさらにその水槽の中に2箱分のクッキーを全部投入した。生活環境改善のために小動物用の水まで用意してやり。それから私は、 腹が減っているだろう?いっぱい食べなさい、と二匹に笑顔で言った。 さすがに二匹共これ以上食べたら水槽が便で溢れて、常に便が体に付くような状況になるから食べない!と言い張ったが、今度のクッキーは グラニュー糖がまぶしてある甘いクッキーだ。 30秒と持たずに二匹は下品な言葉で美味い美味いと言い合いながらガツガツと食った。さすがに大きくなった二匹だ、あっと言う間に クッキーは無くなった。 私はさらに残りのクッキーを2箱ほど投入してやった。我慢という知性の歯止めが外れてしまった二匹は水を飲んではクッキーを貪る。 その繰り返しを20分ぐらい繰り返し、すぐに完食してしまった。 さぁ次にやってくるのは・・・ 当然二匹は排便や排尿がしたい。だが水槽内が狭いので今ある便をすぐに片付けろと命令してきた。当然そんなものは無視だ。 やがて拉致してきた方のれいむ種の子供が我慢しきれず、かなり巨大な便をひり出した。 その便は今まで積み上げた便の上には積み切れずコロコロと二匹の方に転がる。母れいむは責任はお前にあると罵倒して、拉致されてきた方の れいむ種の子供を便の方向に押し出し自分は反対側の壁に背を付けた。 臭くてゆっくり出来ないと怒り狂ってるがその姿がまた堪らない。そんな光景を眺めて楽しんでいたら壁に背を付けていた母れいむの 口数が少なくなり細かく震えている。 どうしたと?尋ねると排便がしたいと小さな声で言った・・・。 それを聞いた拉致されてきたれいむ種の子供はは冗談じゃない!するなら目の前に便の山にしろ!と怒鳴りだした。 だが時は既に遅くて、母れいむの肛門からは尋常じゃない量の便がどんどん溢れ出てくるではないか。それと同時に排尿もするものだから 二匹の間はぬかるんだ泥道以上に汚いことになった。 拉致されてきたれいむ種の子供が今すぐ排便をやめろと言っても止まる筈も無く、最後に残った安全圏も全部便で埋まった。 臭い臭い!早く何とかしろと騒ぐ二匹が便まみれでグチャグチャと音を立てて蠢きながら罵詈雑言を浴びせてくる。 私は階下の居住区に行って缶ビールと、前に与えて大失敗した鈴カステラの残り500gを持って再度観察を始めた。 まず大量の鈴カステラを投入し、水槽の前にディレクターチェアを置き。そこに深々と座って缶ビールを開けた。 もう絶対食べない!もう騙されない!この便を片付けない限り食べない!と暴言を交えて叫んでいる。私は愉快なBGMをバックに 黙ってニコニコとビールを飲んで観察を続ける。 今回はかなり頑張ったが我慢できた時間は1分にも満たない。あれだけ食べたのによく食べる。下品な顔をしながら下品な表現で 美味い美味いと食い続ける。しまいには二匹で取り合いしながら2分ほどで食い尽くしてしまった。 数分後二匹は完全に口を閉ざして小刻みに震えている。 ほら、我慢してないでさっさとすっきりしなさい。と言ったが黙りこくる二匹。 それはほぼ同時に起きた。 二匹は絶叫と共におびただしい量の便を放出し始めた。 見る見るうちに水槽は便で埋まり二匹の口元まで便は堆積した。 全部出し切った二匹は臭い臭いと涙を流して体を伸ばして上に上にと堆積した便から逃げている。 私はしばらく来ないので腹が減ったらその便でも食べていなさい。と笑いながら部屋を出た。 退室間際に後ろの方では、お願いしますからここから出してくださいと叫ぶ声がした。 十七日目 私はここら辺で大きな行動を起こそうと思い、ある決意携え研究所に朝から赴いた。 研究を進めるにあたって個体の最大数が少なすぎる。 基礎研究はある程度終えたようなので、ここらへんで個体数を一気に増やすべく時間と言う解決法に踏み切ることにした。 本日はその下準備にとりかかる。 まずはクラスBの水槽にクラスCに居る、良い仕上がりを見せた元次女の父まりさと四女のちびれいむを入れた。 父になったまりさは久しぶりに直に再会する三女のぱちゅりに挨拶をし、頬を摺り寄せている。当初複雑な表情であった三女のぱちゅりは 、次第に慣れて仲良く頬を摺り寄せ合っている。四女のちびれいむも暫く見なかった子ぱちゅりと、すぐに仲良くなって水槽内を一緒に 跳ね回っている。 私は父まりさにちゃんと三女のぱちゅりと協力して、子ぱちゅりと四女のちびれいむの面倒を見るように伝えた。父まりさは素直に わかったと返答し、質問があると切り出した。 長女のれいむはどこに行った?子供たちはどうなる?五女のありすは何故こっちに来ない? と、聞いてきたが後でゆっくり教えると言って解答の明言をしなかった。 私はクラスCの水槽に移動し、そこに居る五女のありすに今日からお前がこの子供達面倒を見るのだぞ。しっかりやらないとまた 下のクラスDの水槽に行ってもらうぞ!と軽く脅しをかけた。 五女のありすは何度もわかったと返事をして、子供達の面倒をしっかり見ると宣言した。 父も母も居なくなった子供達は泣きじゃくりながら両親を探している。ふと、見上げた上の水槽に自分達を見下ろしてる父の姿を見つけ、 何度もジャンプしながら父の名前を叫んでいる。そんな子供たちに一生懸命頬を摺り寄せてなだめる五女のありすを見て一安心した。 それから私は各水槽に毎日餌を与え、個体達と遊んだり、知能を発達させるような遊びを教えた。 そう、他の水槽に放逐した母れいむと父まりさの子供たちが繁殖可能になる日まで毎日続けた・・・。 ~そして十日後~ 二十七日目 本日は実験の下準備の終えた日と定めて意気揚々と研究所に赴いた。 まずクラスBの水槽を覗き込んだ。三女のぱちゅりは、すっかり父まりさと仲良くなり。四女のちびれいむと子ぱちゅりをあやして 遊んでいた。近況を聞いてみると、四女のちびれいむはすぐ溜めておいたオレンジジュースをねだるので困ったものだと幸せそうに 愚痴っていた。 私はとりあえず餌のクッキーを広場に並べて、どうぞ。と号令をかけた。全員、例の挨拶をしてから頂きます。と言ってクッキーを 頬張り始めた。 当初、五女のちびれいむも凶暴化してダメかと思ったが、このメンバーに組み入れたことによって凶暴化も抑えられ素直な性格に上手く 固定できたようだ。 次に問題のクラスCの水槽だ。五女のありすはすっかり元気になり、私を見るや否や例の挨拶を満面の笑みで言ってきた。 子供たちも歌っていた歌を止めて挨拶をしてきた。 私は子供達の一匹を手に乗せ大きさと重さをある程度確認した。大きさはピンポン玉と同じか一回り大きい感じで重さも適度にある。 私の手に乗せられた子供の個体は不思議そうにしていたが、すぐに指に頬擦りしてきたり例の挨拶をにこやかに繰り返してきた。 ちょうど良い頃合だ。 私は次に五女のありすを手に取った。大きさはピンポン玉より二回りほど大きく重さもずっしりしている。手に乗せられた五女のありすは また折檻されると思って何故か謝り続けている。私は別に何もしないよと言って安心させ五女のありすを机の上に置いた。 不安そうな五女のありすに炭酸を抜いたコーラをスポイトで一滴づつ与え様子を見た。五女のありすは凄く美味しいと興奮気味に 私に感謝の言葉を投げかける。 思った以上の効果だ。 次に私は五女のありすの排尿口を筆先でパタパタと刺激しながらコーラをスポイトで与えた。五女のありすは最初こそ、こそばしいと 笑顔でやめてと笑っていたが次第に無口になり排尿口が見る見るうちにに盛り上がってきた。 私はその盛り上がった突起を執拗に筆先で刺激を与え続けコーラをスポイトで与えた。 すっかり突起は立派な性器となってそこに鎮座した。 私はどんな感じだい?と五女のありすに問いかけたら、良くわからないと興奮気味にしている。 私は良い頃合だと確信して五女のありすをクラスCの水槽に戻した。 さて、高見の見物だ。 水槽に戻された五女のありすの元には子供たちが心配して駆け寄ってきて頬を摺り寄せながら安否を心配していた。それに答えるように 五女のありすは頬を摺り寄せ返していたが次第に頬だけではなく全身を摺り寄せ始めた。 何か変だなと一匹の子れいむは、どうしたの?なんか変だよ?と五女のありすに言ったが、その行為は止まらなかった。 異変を察知した子れいむは急にやめてと叫び出したが、その時すでに五女のありすは大きく怒張した性器を子れいむの排尿口に突き立てていた。 嫌がる子れいむを体で押さえ込んで、ゆっくりと性器を刺し込んだ。痛いと絶叫する子れいむの叫び声に驚いて他の子供達は、 優しくて大好きだった五女のありすの周りから一斉に逃げ出した。 遠巻きに、もうやめてあげて!と子供達に叫ばれる中、五女のありすは快楽に支配され切った顔で、押さえ込んだ子れいむの排尿口に 激しく性器を出し入れする。 激しさもクライマックスに達した所で絶頂を迎え、なんとも言いようの無い絶叫を上げて五女のありすは果てた。 ふぅ~っと一息ついた五女のありすは、ゆっくりと回りを見回し。次の獲物の子まりさに襲い掛かった。 子まりさは、ピョンピョンと跳ねて逃げ惑うが、とうとう水槽の隅に追い詰められ二回りほど体の大きな五女のありすに完全に押さえ 込まれてしまった。 嫌だ嫌だ!と泣き喚く子まりさに容赦なく性器を突き立てる五女のありすの口からは獣にも似た咆哮しか出てこなかった。 野獣となった五女のありすは次から次へと子供達を犯し続けた。 一通り全員犯し終わったところで五女のありすに大きめのガラスのコップを被せ、落ち着くまで隔離することにした。 ふと、上の段のクラスBの水槽を見ると。 水槽のガラス際で、その光景を静かに涙を流しながら見つめる父まりさと、興奮気味に顔を紅潮させた三女のぱちゅりが居た。 つづく・・・。
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/3972.html
死ぬ事は誰しもが恐れる事、死を目の前に狼狽しない者など、よほど達観しているか、 その死が五感で捉えるよりも早く、命の灯を消したかだ。 ゆっくりれいむの子、ゆっくりまりさは今、まさに消える命の灯であった。 野犬に襲われ、酷い傷を負い。既に母れいむの手の施しようのない所まで来ていた。 泣きながら延命を懇願するまりさにれいむはただ申し訳なさそうに見送るしかない。 「おかーしゃん・・・もっとゆっくりしたいよ」 無理だ。目元から足に至るほどの大きな傷ではもう歩けもしない。 それでも、母れいむは何度も頷き、もっとゆっくりしようねと落ち着かせる。 騒げば、それだけ体力を使う。そうなってはこんな小さな灯など死神の吐息で消えてうやもしれない。 「まりさ、かけっこでいちばんなんだよ」 知っている。母れいむはまりさの事を何でも知っている。 好きなご飯も、得意な遊びも、よくやる悪戯も、何も知らない事はない。 それでも母れいむは凄いねと褒めた。今はこうしてこの子と話ができるのが唯一の救いだ。 「むきゅ?れいむ、どうしたの?あ、ケガしてるじゃない」 そこにやってきた群れ一番の物知りぱちゅりーに母れいむは事情を話した。 「れいむ、ちょっとつらいかもしれないけど、ひとつかいけつさくはあるわ!」 それから1年が経ったある日、八意永琳は実験結果の回収にやってきた。 永琳の姿を見ると、物知りぱちゅりーは自慢そうに言った。 「おねーさんのやりかたでむれのみんなはずーっとゆっくりしてるよ!!」 森にはあちらこちらに黒い箱が置かれていた。 「こっちがれいむで、あっちがまりさ。むきゅん、すごいでしょ!」 「ええ、圧巻ね。群れのどれぐらいが永遠にゆっくりできるようになったの?」 「むきゅー・・・ほとんどよ!」 「誰と誰が残ってるの?」 「おねーさんがくれたはこにはいれないおおきなゆっくりがいるの。そのことぱちゅりーだけ」 「じゃあ、大きな箱を用意するわね」 大きな黒い箱の中に飛び込むゆっくりまりさ、まりさは頬にいくつも小さな傷があり、それがズキズキと痛んだが、もう大丈夫だ。 この箱に入れば永遠にゆっくりしていられる。だって、みんなもこの箱の中で永遠にゆっくりしているんだから、自分はそこに加わるだけだ。 仲間が箱に入る事を見送ると、ぱちゅりーは群れの中でたった1匹残ってしまった。 「これでみんなゆっくりできるね」 「あなたは入らないの?」 「むきゅ・・・」 防音、防臭の黒い箱はゆっくりが入ると天井となる板が固く閉まる構造になっていた。 中でどれほど呼びかけようと、外に聞こえる事はない。外でどれほど呼びかけようと、中に聞こえる事はない。 箱の中には可能性が二通りあって、中のゆっくりは死んでいるか、もしくは生きているか、 生きているという観測者がいる限り、中の箱は開かないのだから、生きているという仮定が永遠に続く事になる。 お話はここで終わる。お話と言うのは黒い箱の中のようなものだ。 ぱちゅりーはこの後、箱に入るかもしれないし、箱に入らず生きているという観測を続けるかもしれない。 箱の中のゆっくりはぱちゅりーの観測とは裏腹にどれも餓死か衰弱死しているだろう。 ゆっくりぱちゅりーはより大きな黒い箱に入れられた。永遠の命を持つゆっくりだ。 どこかにこのお話がある限り、ぱちゅりーは永遠のあらゆる可能性の中で生きる。 ~あとがき~ ぱちゅりーはずっと生きているのでしょうか、ずっと死んでいるのでしょうか、 それは分かりませんが、このお話はここでおしまい。 そして、もう一つ終わってしまう事があります。今までゆっくり虐待SSをたくさん書かせていただきましたが、 このSSをもって私のゆっくり虐待での活動を終わらせていただきます。いやー、私生活がちょっと忙しくなって・・・。 別の所で仲間と違う作品を作っていく事になりました。そちらもまたよろしくお願いします。今まで私のSSをご愛読ありがとうございました。 by118
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「うへへ、今日は奮発してケーキなんて買ってしまった!あいつ、喜ぶだろなぁ」 うちの飼いゆっくり、その喜ぶ姿を想像してたら街から家までの距離もすぐだった。 「ただいまー!」 玄関の扉を開ける。 いつもなら、おかえりなさい!と元気に出迎えてくれるはずだったが、今日はその姿がない。 「あれ?寝てんのかな?」 もしそうならかわいい寝顔を拝むチャンスだぜと思いながら靴を脱いでいたら、 なにやら居間の方から物音がしてくることに気がついた。 やっぱり起きてるのかと思ったが、それ以上は特に考えず居間への扉を開く。 「ただいま!今日はケーk…」 目の前の光景に一瞬言葉を失い、頭の回転が止まってしまった。 しかし、瞬時に活動を再開し、状況を判断する。 割れた窓ガラス、石、ぱちゅりーの死体、れいむの死体、 そして、部屋の中央でにらみ合い、互いに隙を探り合うまりさと、 「ッ!!」 そこまで考えると、あとは体が勝手に動いていた。 にらみ合っていたまりさを蹴り飛ばし、もう一方、つまりうちの飼いゆっくりに駆け寄る。 多勢に無勢で戦っていたせいか、体中ボロボロで餡子の流失が激しい。 「あ、おにー、さん…おか、えり……」 こんな状態になってまで、わざわざあいさつしてくれることに感動したが、今はそれどころではない。 「待ってろ!今オレンジジュースを!」 … なんとか一命を取り留めたゆっくり。 「なんとか助かったな…よかったぁ…」 一時はどうなる事かと思われたが、オレンジジュースで殊の外あっさりと回復した。 これでお土産のケーキでも食べれば、明日にはもう元通りだろう。 「おにぃさん、こわかったよぉ…!」 「よしよし、もう大丈夫だぞ。何があったのか話せるか?」 うんと頷くと、ぽつりぽつりと事の顛末を語り始めた。 おっとその前に、これ以上もったいぶるのはやめて…(いちいち飼いゆっくりだとか表記するのもめんd…) うちのゆっくり、左右非対称の翼、ゆっくりには珍しい装飾のない漆黒の髪、それに映える紅玉のような瞳。 そう、ぬえだ。 多くの希少種に見られるような特殊な能力もなく、これといって身体能力が高いわけではない。 しかし、空からぬえが降ってきたあの日から、俺とぬえは大事なパートナーなのだ。 (余談だが、ぬえは本当は木から落ちたのだが、男は宇宙からやってきた『宇宙ゆっくり』だとおもっている) 閑話休題。 ぬえの回想に話を戻そう。 今日は用事があるので隣町まで出かけることになっていた男。 普段なら、ぬえも連れて行くのだが、隣町までは電車に乗って行かなければならない。 近所の商店街ならいざ知らず、さすがに公共機関にゆっくりを連れ込むわけにはいかない。 「そういうわけで、昼過ぎには帰ってくるから留守番よろしくな。お土産も買ってくるから!」 「いいこでまってるから、おみやげはふんぱつしてね!いってらっしゃい!!」 男を見送ってすぐに眠気がやってきた。 いい天気で、昼寝・二度寝するにはもってこいのうららかさだ。 いいこ、いいこ、とつぶやきながら、ぬえの意識は沈んでいった。 ぬえが眠りについてからしばらくして、家の庭では… 「ねぇまりさ、やっぱりやめたほうがいいとおもうわ」 「そうだよ、もしにんげんさんにみつかったら、れいむたちゆっくりできなくなるかも…」 「でも!でも…もうこうするしか、ないのぜ…」 「まりさ、いまからでもごはんをあつめればあかちゃんがうまれてもきっとゆっくりできるよ。だから…」 「っ! もとはといえば、れいむがかんがえなしにすっきりするからわるいんだぜ! ぱちゅりーがあんなにも、あかちゃんはじゅうぶんにゆっくりできるごはんがあつまってから、っていってくれてたのに!!」 「むきゅ…ここでいいあらそってもなんにもならないわ…やるなら、やりましょ。れいむもそれでいいわよね?」 れいむたちは、確かにこの家から男が外出するのを見た。 (家族やペットがいることはまったく考えておらず、結局それが故で失敗するのだが)少なくとも、今この家に男は居ないのだ。 「ゆぅ、わかったよ…やるからには、ごはんたくさんとってかえろうね!」 ぱちゅりーがれいむとまりさに指示を出す。 直前まで反対はしていたが、やはりどこかでこうするしかないと思っていたのか、 この日の準備はしっかりと整っていた。 大きな石とそれより一回り小さな石、そして木の板。 ぱちゅりーの知恵により、簡易投石機は完成した。 上面が平らな石の上に木の板を乗せ、さらに石を乗せただけの不安定な投石機だった。 シーソーのようなそれで石を飛ばしてガラスを割ろうとしているのだ。 一方眠っているぬえ。 先程から聞こえている衝撃音で眠りから覚めてしまった。 「ゆぅ…うるさいなぁ……ぬえはまだねたりないよ…」 確か前にもこんなにうるさいことがあったな。 あの時おにぃさんに聞いたら、工事って言ってた。 また工事なのかな、でも、それにしてはあの時より音がうるさいような… まどろみの中にあったぬえだったが、先程までとは違う大きな音により完全に目を覚ます。 音のした方を見ると、割れたガラスに、3匹のゆっくり。まりさ、れいむ、ぱちゅりー。 「やっとはいれたね!やっぱりぱちゅりーもまりさもすごいね!」 「そんなこといってないでさっさとごはんをいただいてかえるのぜ!ゆ…?」 おにぃさんとぬえのゆっくりプレイスに、あろうことかガラスを割り土足で侵入してきたゆっくりたち。 「むきゅ?せんきゃくがいるわ… あなた、ここはにんげんさんのおうちよ。どうやってここにはいったの?」 「れいむはわかったよ!あのにんげんさんはそこのゆっくりのどれいなんだよ! だかr」 ぬえの怒りは頂点に達していた。 それ以上しゃべらせまいと、渾身の体当たりをれいむに食らわせる。 いきなりのことに、3匹は何の反応も取れなかった。 れいむは動かない。死んだか、気絶したか。 追撃しようとしたぬえにまりさが反撃をしたことで、 居場所と誇りを、生存と未来を賭けた戦いの火蓋は切って落とされた。 「まりさ!うしろよ!」 ぱちゅりーがまりさに的確な指示を出す。 背後に迫るぬえの攻撃をかわすと、お返しとばかりに体当たりを食らわせる。 弾き飛ばされるぬえ。床を転がり、少量の餡子を吐き出す。 圧倒的な力こそないぬえだが、通常種の野良ゆっくり程度に遅れを取るほどではない。 しかし単純な数の違いによる戦力差、そしてコンビネーション。 このまりさが、野良の中ではそこそこ強い個体であったことも、ぬえを不利とするには十分な材料であった。 「ゆ、ゆへへ。おもったよりもつよくなかったのぜ…! そのはでなはねは、みかけだおしだぜ!!」 先程のダメージが抜けきらないぬえに、追撃を加えるまりさ。 「ゆらぁ!ゆっくりしないでしぬのぜ!!」 まりさの体が、砂糖細工の歯が、ぬえの体力を確実に削っていく。 このままでは殺されてしまう。ゆっくりプレイスは奪われ、おにぃさんにも会えないままに死んでしまう。 しかし、ぬえの瞳はあるものを捉えて離さない。 戦う2匹から1歩引いたところで指示を出すぱちゅりー。 頭を潰せば、いかにまりさが強かろうとも、戦えないレベルではなくなる。 「よそみしてるとあぶないのぜ!!」 もう何度目かも分からない体当たりが、またもぬえを吹き飛ばす。 そしてこの体当たりは、大きなダメージと、最高のチャンスを運んできた。 それは位置。まりさとぱちゅりーの間へと吹き飛ばされたのだ。 ここからなら、まりさに邪魔されることなくぱちゅりーに攻撃ができる。 偶然訪れたおそらく最初で最後であろう攻撃の機会。 もちろん、これを逃すぬえではなかった。 一撃で仕留められるように、まりさが嘲笑った羽を前へと突き出す。 ぬえの羽は鋭く、ゆっくりの体などいともたやすく切り裂くことができるだろう。 傷付いた体にムチを打ち、ぱちゅりーへと最後の攻撃を仕掛ける! 「っ!!ゆぅぅぅうううぅぅうう!!」 目を覚ますと知らない場所にいた。 前後の記憶が曖昧だ。 なんでこんな所にいるんだっけ…? あ、ぱちゅりーだ。 それとあれは、うん? 知らないゆっくりだ。 あっちにはまりさもいる。 とりあえずぱちゅりーにはなしをきいてみよう。 ぱちゅりーはだれよりもかしこいからなんでもしってるんだよ。 ねぇ、ぱちゅりー… 「ぱちゅりー!!よけるのぜ!!!」 まりさは叫んだ。 その叫びを聞いて、ぱちゅりーはぬえの攻撃を避けんと横へ飛ぶ。 「む、きゅんっ!」 羽がぱちゅりーの頬を裂いたが、なんとか突進そのものは躱すことができた。 が。 「ゆ…ぅ……?」 なんだかお腹があつい。 あかちゃん、うまれるのかな? 「ま…りさ、あ…ちゃん、そ、ろ…そ…う……」 あれ?なんだか、うまく、しゃべれない。 めのまえに、あの、しらないゆっくりがいる。 ともだちに、なれるかな? まずは、やっぱり 「ゆっ…、り…して……ぃ…」 ぱちゅりーには何が起こったのか分からなかった。 なんとか理解できたのは、 部屋の隅で動かなくなっていたれいむが、目の前でまた動かなくなっていること。 左の頬が焼けるように熱いこと。 まりさが何か叫んでいたこと。 何かが頭の上に落ちてきたこと。 頬から餡子が、ものすごい勢いで吹き出したこと。 そのまま餡子と一緒に意識も流れ出ていった。 そして、満身創痍のぬえと、茫然自失のまりさの、 片や体力、片や気力的に最後になるであろう一撃を加えるための隙の探りあいが始まる。 ここでようやく冒頭部分へと繋がり、回想パートが終わったのだ。 「…そしたらおにぃさんがかえってきて、まりさのやつをけっとばしてくれて、 ぬえのことをたすけてくれたの!」 「なるほどな、よくがんばったよ、ぬえ」 念のため傷口が開かないように、優しく頭を撫でてやる。 「うし、じゃあガラスとか片付けて、終わったらケーキでも食べますか!」 「ゆふん!ケーキ!ゆーし、ぬえ、はりきっちゃうよ!!」 「ぬえはゆっくりを片付けてて。ガラスは危ないから俺がやるよ」 割れたガラスを見るとため息が漏れた。 「ったく、饅頭共ときたら…誰が修理すると思ってんだよ… まぁ、俺が修理するわけでもないけどな、というかこれって保険効くのかよ…」 そんなことをボヤきつつ、ガラス片を掃除し、割れた部分には応急処置でガムテープを貼り付ける。 ガラスはこんなところとして、ぬえの方はどうなってるのか見ようとしたら、 「おにぃさん!きて!はやく!!まりさが!」 呼ばれた。まりさがどうかしたらしい。 そういえば蹴飛ばしただけで放置してたから、まだ生きてたのかな? ゆっくりの生命力はゴキブリ並みだからな、あ、ぬえのことじゃないよ? とか考えながらぬえが呼ぶまりさの元まで行くと、案の定まりさは生きていた。 生きているといっても、死んでいないと言った方がいいような状況で、息があるというのが適切かもしれない。 意味のないうめき声を漏らしているが、なにもしなくてもそれはやがて止まるだろう。 だが、ぬえはどうやら直接とどめを刺したいらしい。 「どうする、おにぃさん?ころす?ころしてもいい?」 よほどこのゆっくりたちに怒りを感じたのだろう、その気持ちは素直にうれしい。 「そうだな、生かしておく理由も必要もないし…いや、待てよ…」 俺はあることを思い出し、思いついた。 「ぬえ、妹だ!」 「?」 ぬえはなんのことだかさっぱりといった様子だ。 そうなってはこのまりさにも価値が出てくる。 ぬえの気持ちも、俺の企みのためにも。 まりさを回復させるために、ぬえを回復させるときに使ったオレンジジュースをもう一度手に取る。 どんなに重症であろうと、とりあえずオレンジジュース。 ゆっくり相手ならこれで大丈夫なのだ。 ご多分に漏れず、すっかり回復するまりさ。 「…ゆん?いつのまにかねてたのぜ? れいむ?ぱちゅりー?どこにいったのぜ?」 餡子脳ゆえか、蹴飛ばされたショックからなのか、今日あった「いやなこと」は覚えてないみたいだ。 「おはようまりさ。調子はどう?どこか痛むところは?」 「ひっ…にんげんさん…ゆっくりしないでにげるのぜ!」 必死に跳ねて逃げようとするが、見えない壁にぶつかってしまう。 「!? なんでにげられないのぜ?」 言うまでもなく、まりさは透明な箱の中にいるからだ。 なおも逃げようと、なんども壁に体当たりをするまりさに優しく話しかける。 「れいむとぱちゅりーなら先に帰ったみたいだよ。 でも、外はもう暗いし、今から追いかけたんじゃれみりゃに食べられちゃうかも。 今日はここに泊まっていったらどうかな?」 まりさは悩む。にんげんさんも怖いけど、れみりゃも怖い。 ここにいたら危ない気がするけど、外に出ても、この人間が言うように危険だ。 返答を決めあぐねているまりさに、もう一つ提案を。 「ケーキもあるんだ。皆で食べようよ、ね?まりさ」 結局、誘惑に負け(そもそもその選択肢しか選びようが無いのだが)ケーキを食べ、一泊したまりさ。 にんげんさんが言うには、この箱の中はとても安全な場所らしいが、ずっとここにいるわけにはいかない。 そろそろれいむとのあかちゃんも産まれるはずだ。はやく皆のところに帰りたいと思っていた。 「にんげんさん!まりさはみんなのところにかえりたいのぜ!ここからだしてほしいのぜ!」 それを聞いた俺は思わず笑ってしまう。 「はははっ、皆のところってどこだよ。後追い自殺でもするつもりか?ww」 自殺?何を言っているのだこの人間は。 「まりさにはかえりをまってるかわいいれいむと、そのあかちゃんがいるのぜ! だからここからだしてほしいのぜ!」 「もー必死になっちゃって、まりさったらかわいいねー。 そんなまりさに素敵なプレゼントをあげるよ。持ってくるからちょっと待っててね」 「にんげんさん!ぷれぜんとはいいからここから…」 まりさは言葉を失う。その目は「コレ」に釘付けだ。 「おまたせー。中身がほとんど出てるから皮だけでぺらぺらだけど、まりさならこれがなんだか分かるよね?」 限界まで目を見開き、声にならない声を発するまりさ。 「あれ?せっかくあんなに会いたがってた友達に会えたってのに元気ないなぁ。 分かるよね、これぱちゅりーだよ?」 もう死んでるけどね、と付け足す。 荒い呼吸を繰り返し、目をそらそうとしても嫌でも目に映る、ぱちゅりーだったもの。 「ゅはっ…!はっ…はぁ!!はっ、ゅぐぅっ!!はっ…はぁ…っぐぅぅぅうう!!」 「ぱちゅりーとはあんまり仲が良くなかったのかな?まぁいいや。 でも次はきっと喜ぶぞぉ!なんと…」 いくらゆっくりであろうと。餡子脳であろうと。 まりさは分かっていた。 この男が次に何を取り出すのかを。それがどんな意味を持っているのかを。 そして思い出していた。自分が気を失う前のことを。 だから、れいむがどうなって、今どこに居るのかも、分かってしまった。 「ゆがああああああああああああああああああああああああ!!!!!」 「れいむでーす!まりさの自慢の可愛いれいむ!叫ぶほど嬉しいんだね、喜んでもらえて何よりだよ」 こみ上げる吐き気を、溢れる絶望を、必死に耐える。 「あとさ、あかちゃんまだ生まれてないんでしょ?かわいい赤ちゃん見たいよね?」 答えを聞くつもりなどもちろんない。 ぬえに付けられ、致命傷となった腹部の裂傷、そこを手で拡げる。 中に手を突っ込み、取り出す。 そして、まりさによく見えるように、箱の中に「それ」を置いてやる。 「はいこれ、まりさとれいむの 「おいおい、何回気を失えば気が済むんだよこのまりさは」 「おにぃさんがいじめるからでしょ。このまりさはもういじめなくてもよかったのに」 「でもこいつらガラス割って、ぬえにひどいことしただろ。これくらいぬえの痛みに比べれば!」 あの時まりさに食べさせたケーキ、その中にはあるものが仕込まれていた。 それこそが、まりさを生かしておいた理由である。 あるものとは、種だ。 種とは言うが、凝縮されたゆっくりの元と言った方が分かりやすいかもしれない。 ぬえ種が生涯に一度だけ、体内で生成するそれは、ゆっくりの体内にて育つ。 やがてぬえ種は、母体となったゆっくりの餡を、内部から食べ始める。 十分に成長したら、母体の腹を突き破って、初めてこの世界に産声を上げるのだ。 余談だが、その特徴ゆえにぬえ種は数こそ少なく希少種と呼ばれるが、 捕食種に食べられても、その体内でまた新たなるぬえが、安全に成長することができる。 通常のゆっくりが、数の多さで種の保存を図ったとするなら、ぬえ種は数こそ捨てたものの、 より確実に生き残れる道を選んだのだ。 一説では、平安の頃からその姿は確認されていたとか。 このぬえは、体内で生成した種を排出し、おにぃさんに渡していた。 それがどれほどの意味を持つのか、推して知るべしである。 とにかく、その種をまりさにケーキとともに食べさせたのだ。 何日か後の事… 以前と変わらない透明な箱の中に、以前と変わらないまりさがいた。 ただ一つ違っていたのは、精神が壊れてしまったこと。 今では、自分の体内にいるぬえの子供を、れいむとの子供だと思い込み、 必死に最後の一線を越えまいと耐えている。 「あかちゃん……まりさと、れいむの… れいむ……?ゆ、ぐぐぎぎぎぎぎゅぐぎぐぎぐっぐうぐうううううう!!!」 もう何度目かも分からない、この体の内側をかき乱す痛み。 「なぁぬえ、今回のっていつもより長くない?」 「そうだね、もしかしたら…」 果たしてその予想は当たっていた。 まりさの下腹部がもぞもぞとうごめき、やがて破れる。 そして 「ゆっくりしていってぬえ!!」 あとがき まずは最後まで読んでくれてありがとうございます、です! しかしまぁ、たったの1セリフを言わせたかっただけのはずなのに、どうしてこうなった… 設定としては、ぬえ→エイリアンというなんとも安直な発想です。 そもそもタイトルからしてモロバレな感じです。 あと種ですが、ぬえの能力、その元となる「正体不明のタネ」から。 とにもかくにも楽しんでもらえたならば幸いです。
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おるちゅばんN00bについて ・おるちゅばんN00b AVAクラン「おるちゅばんN00b」は微ガチクランで作られており、 作られた当初は、堕天使、生首のイギリスのお茶と、VIPと、初心者と、6ちゃいのダブルピースしている妖女と、キチガイ、変態というメンバーで作られた。 当初の男女比は4:3(?)でできている。 おるちゅばんN00bは爆破クランであり、主に内戦やフリーマッチを行っている。 ※なお、9ROWはお家でおるちゅばんである 2※なお、変態「たると」はたまに変なURL(主にR18のプレ○テージ)を張り出すことがあるので注意することである。
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・このお話しは、anko1706 北のドスさま 前編その2 の続きの話しとなっております。 なのでそちらを読んでいないと、何がなんだがさっぱりわからないと思います。 ・その他の注意は前編と同じです。 「何か聞きたいことがあるって顔だねぱちゅりー?」 麓の村にある宿屋にて、男がぱちゅりーに尋ねる。 「むきゅうー、そのとおりよ。でも何度聞いても人間さんがまるで無視して答えてくれないから…」 ドスの群れへと視察へ行ったその後、 男とぱちゅりーは暴動の主犯であるまりさを抱えて、まっすぐ麓の村へと帰った。 途中の森で何度かぱちゅりーが男に話しかけたのだが、 男はキョロキョロと周りを見回すばかりでまったく反応してくれず、ぱちゅりーはそのうち質問することを諦めた。 ちなみにまりさは道中ずっとドスが悪い、ドスを制裁すべきだと、ギャーギャーうるさかったので、 男が当身をくらわせ、今は気を失っている。 そんなわけでドスの群れを出てからはじめて二人は言葉を交わしたのであった。 「いやー、ごめんごめん。ちょっとね、森内の死角をさがしてたんだわ。 それにあの森はドスたちのテリトリー内だぜ、どこに耳があるかわかったもんじゃない。 うかつなことを喋って相手にこっちの情報を与えることもないと思ってね」 「むきゅ!それじゃ、人間さんはドスが何かを企んでいると思っているわけ?」 「いや、まあ、どうかな?それをこいつに訊こうと思って連れてきたんだけどね」 男はベッドでぐったりと気を失っているまりさを指差す。 「まあ、あの群れには何かあるのは確実だろう。色々と気になる点も多かったし…」 「むきゅ、その人間さんが気になった点をぱちぇは聞きたいのだけれど」 ぱちゅりーもまた、あの群れにはなにか得体の知れない違和感を感じていた。 だが具体的にどこがどう怪しいのかと問われると、何とも言いがたい。 しかしぱちゅりーは、男ならばこのもやもやとした感覚に、しっかりとした答えを与えてくれるのではないかという期待があったのだ。 「んーとだな、まず第一にドスが直々に森の入り口で待っていたことかな」 男は顎に手をやりながら答える。 「むきゅ?それは人間さんたちとの協定関係を重要視してたからじゃないの?」 「まあそうだな、そう考えるのが一般的だと思う。 だが報告書によると、前回まで、つまり先輩が視察をしていたときには ドスはわざわざそんなことをしていなかったみたいだぜ、 なぜ今回にかぎってわざわざそんな面倒なことをしたのかな?」 男は逆にぱちゅりーに質問する。 「そ、それは、私たちが始めて森に来たから迷わないように気を使ってくれたんじゃないかしら?」 「いや、それはないよ。だってあいつ自分で言ってただろ『いつものにんげんさんとちがう』って、 あいつは今回オレたちが先輩の代理で来ることは知らなかったはずだ」 「!そういえば」 ぱちゅりーはハッとした様子で頷く。 「オレにはなにか……、森に見られたくない光景があって、 それを隠すためにわざわざ自分で群れまでの道案内をしたんじゃねえかと思えるんだわ。 例えば、群れの一部のゆっくりたちが他のゆっくりたちを虐待してるところとかさ」 そう男は指摘した。 そして実際にこの予想通り、男とぱちゅりーがドスに連れられて森を移動しているコースの すぐ目と鼻の先の場所では、いつものように幹部ゆっくりたちが奴隷たちをこき使っている光景が繰り広げられていたのだ。 それらの発覚を恐れたドスが、問題のない順路で群れまで先導したというのがことの真相であった。 「まあ、実際になんらかの虐待をしている所を隠しても、広場にゆっくりたちが集合したときの様子でバレバレだったんだけどね 集まってきた連中はほとんどズタボロで目が死んでたから」 「むきゅ!ゆっくりの数を数える為に、みんなが広場に集まったときの話しね! そのことのならぱちぇも気づいていたわ」 「みたいだね。やつらの出方を見たかったから、お前には黙ってるように合図したわけなんだが」 あの時、後から広場にやってきたゆっくりたちは、みな一様に目に光がなく、疲れきっている様子だった。 まあ相手は野生で暮らすゆっくりだ。疲れていたりボロボロだったりするのはそれ程変ではない。 だが問題は、はじめに広場で丸々と太って、とってもゆっくりしていた連中との対比だ。 同じ環境で暮らしているのにもかかわらず、ここまでの差が出るのは明らかにおかしい。 明らかになんらかの差別的な行為がこの群れで行われていることは、間違いなかった。 ぱちゅりーが初めに気づいて男に言おうとしたのはこのことである。 「その他にもぱちぇは、あのときのドスの冷や汗をかいた様子を見て、 ゆっくりの数をごまかしてるんじゃないかと疑ったんだけど…」 ぱちゅりーが躊躇いがちにあのときの自分の推測を口にする。 結局ぱちゅりーが睨んだ洞窟にはゆっくりの姿はなかったが、 その他の場所に隠れていないとも限らないと、ぱちゅりーは思い直していた。 「え?そうなの。オレはそれはないと踏んでたけどね。だってそんな簡単にバレるような嘘つくわけないだろ? もしそんなことしてたとしても、ゆっくりを数え終わった後に、隠れてそうな洞窟探し回れば一発で見つかっちゃうじゃん。 あの人そういうの絶対見逃さないから。 毎回毎回先輩の視察を経験しているドスがそんなアホなマネするとは思えんね。」 と、あっさりぱちゅりーの推論を否定する男。 「む、むきゅうー」 そう言われてみれば確かに男の言う通りである。 ぱちゅりーは段々自分の浅はかさが、恥ずかしくなってきた。 「あいつが冷や汗かいてビビッてたのは、単純に緊張と、 ボロボロのゆっくりのことを、突っ込まれやしないかとドキドキしてたからだろうな。 多分そのことを指摘されたときに備えて、何らかの言い訳は用意してあったと思うけどね。 大方、こっちが何を言っても実際に現場を押さえない限り状況証拠しかないから平気と踏んでたんじゃないかな?」 これまた男の予想は当たっており、ドスは男がゆっくりの数を数えている間、 何時ゆっくりたちの貧富の差を指摘されないかドキドキしていたのだ。 もし、指摘された場合は、現在は食の安全を最重要に考えており多少無理してでも食料を 集めるようにしているとか何とか言って誤魔化すつもりであった。 しかし、ドスの予想に反し、以外にも男は(ゆっくりたちの様子を窺うために)この事をスルーした。 もしも相手がいつも視察に来るおねえさんなら、絶対こんなことはあり得なかっただろうとドスは思った。 こうしてドスは、男のことを警戒するに値しない、大したことのない人間と結論付けるに至ったのだ。 まあ、要するに完全に男の術中にはまっていたわけである。 「そしてお次はあの洞窟内にあった大量の食料だ」 「むきゅ。あれは凄かったわね」 あのときの光景を思い出してか、遠い目をするぱちゅりー。 「凄いなんてもんじゃないさ、あれはもう緊急時の備えの保存食なんてレベルを超えてるよ。 あれだけの量をかき集めるのは半端じゃないぜ、恐らく群れのほとんどのゆっくりが ほとんど何も食わずに四六時中駆けずり回わって集めたんじゃないか?」 男は始めに食料庫を見たときから違和感を覚えていたのだ。 いくらなんでもこの量はおかしい、と。 事実あの大量の食料はドスが計画の為に、奴隷ゆっくりたちをフル動員させてかき集めたものであった。 「あれは、そう、明らかに何らかの用途を想定されて用意されたもんだろう」 「その用途ってなにかしら?」 「さあ?さすがにまだそこまではわからんね。 単純に考えれば、ドスが食料を独り占めするためかな… でも、そんな食い意地はってるようなタイプには見えなかったんだよな、んーちょっと想像つかねえ」 男はガリガリと頭を掻きながら唸る。 さしの男も、今の時点でドスが人間に対して反乱計画を練っており、 そのための奴隷ゆっくり増強のために、大量の食料が使われる予定だとは気づいていなかった。 男は一連のドスの不審な行動は自分の統治に問題あり、と人間に思われることを防ぐための措置と考えていた。 つまるところ、それ程事態を重くみていなかったのだ。 そもそも無知で愚かなゲスゆっくりならともかく、ある程度の知識があり、人間の強さをわかっているはずのドスが、 人間に攻め入る理由などないと考えるのが普通であり、男が今の時点で反乱の可能性を疑えなかったのは無理からぬことと、言えないこともなかった。 「んでもって最後はあのまりさたちの暴動だな」 「むきゅ!そうね、突然のことでぱちぇはビックリしたわ」 「オレも少しだけ驚いた。が、一番驚いたのはドスだろうな、あの慌てっぷりは演技とは思えない。 あのときのドスは本気で焦っていた。それは間違いないと男は感じていたし、 もし仮にこれがドスの企みだとしても、そんなことをするメリットはドスにはまったくないのだ。 「ところでぱちゅりーは、あのまりさたちの行動をどう思う?」 「むきゅうー、難しいわね。ゲスの考えることはよくわからないから… 多分人間さんより自分たちのほうが強いということを証明しようとしたんじゃないかしら? 野生のゆっくりは人間さんなんかちょろいと思っているゆっくりが多いから」 「証明?何のために?」 「さあ?そこまでは分からないわ。ゲスゆっくり特有の自己顕示欲や万能感の現われかしら?」 そんな意見を口にするぱちゅりー。 「ふむ。まあ普通の群れのゲスならそういうこともありえただろうな。 だが今問題にしているのはドスの群れのゆっくりの話だ。 村長の話じゃ、ゆっくりたちは人間に対して恐怖を抱いているように思える。 そんなゆっくりたちが、わざわざ人間に攻撃を仕掛ける理由とは何か? 答えは現状のドスの圧政を終わらせるため、だ」 「む、むきゅう?」 突然の男の答えに混乱するぱちゅりー。 「わからないか?今までの流れから、ドスが群れのゆっくりたちにとって辛い統治の仕方をしているのはほぼ確実だろう。 ゆっくりたちは考える。何とかしたい。でも相手はドスだ、自分らがかなう相手ではない。そこで人間の出番さ。 自分たちが人間に対して反乱を起こして怪我でもさせれば当然その責任は群れの長であるドスが被ることになる。 そうなれば現状の統治の仕方が問題視され、何らかのペナルティを受ける事になる。 あわよくば人間がドスを処分してくれるかもしれない。 と、まあ大方そんな所だろ、なあ、まりさ!」 男はベットのまりさに向かって声をかける。 「………にんげんさん」 いつから目が覚めていたのだろうか?まりさがむっくりと起き上がり男の方に向き直ると がばっと、顔を地面にこすり付けて懇願しはじめた。 「おねがいしまずうううううううううう!まりさたちはどうなってもいいですから、 あのどすをなんどがしてくださいいいいいいいいいいい! むれのみんなは、どれいのようにこきつかわれているんですううううううう! みんなぜんぜんゆっくりできてないんですうううううううううう! まりさたちはもうげんっかいなんですううううううううううううう!」 泣きながら訴えるまりさ。 その様子を見て男はまりさの願いを、 「やだよ!バーカ!」 「どじでそんなこというのおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」 きっぱりと拒否したのだった。 「ゆうううううううう!どうして?どうしてええええええええ!」 「やめろバカ騒ぐな、お隣の部屋の客に迷惑だろうが!」 「ゆぶぶぶぶぶぶ!」 ギャーギャーとうるさく騒ぎ立てるまりさの口を強引に閉じさせる男。 それでも喋り足りないのかゴモゴモと口を動かそうとするまりさ。 「あーもー鬱陶しい、おいぱちゅりーこいつに説明してやれ」 いちいち説明するのが面倒なのか、ぱちゅりーに解説を促す男。 「ゆう、ごめんなさいねまりさ。多分あなたの言うようにドスは群れのゆっくりたちに酷いことをしているんだと思う。 でも、それはあくまで群れのゆっくりたちの問題。人間さんの出る幕じゃないわ。 ましてや、あのドスは人間さんとの約束事はきちんと守ってる。現状のドスをどうこうする理由が人間さんには無いの」 「そういうことだ。別にオレたちは正義の味方じゃない。 極端な話し、人間とのルールさえ守ってくれれば、群れがどうなろうと知ったこっちゃないんだわ、これが」 「ゆううううう!」 男とぱちゅりーの説明に唸ることしかできないまりさ。 頭は悪くないらしく、今二人が言ったことがきちんと理解できているようだ。 「でも、でも、まりさたちは、にんげんさんたちにたいして、はんらっんしたよ! それはどすが、みんなにひどいことをしたからおこったことだよ! どすをなんとかしないかぎり、るーるをやぶってにんげんさんのむらへおりたり、 めいわくをかけるゆっくりが、ふえることになるよ!」 このまま放っておけば人間にとってもよろしくない事態になると、必死に訴えるまりさ。 「ハァ…それがバカだって言ってんだよまったく…」 「ゆ?」 男は溜息をつく。 「あのな、お前さん、どうやら人間に危害を加えたら処分されるのは自分たちと、 責任ゆのドスだけだと思ってるみたいだけど、それは甘い考えだぜ。 人間を傷つけるような危険なゆっくりの群れを人間が放っておくはずないだろが、そんなことになったら、群れごと全駆除だっての。 ドスと心中するのがお前らの望みなのか?もしそうだというのなら悪くない手だけどな」 「ゆうううう!!!」 まりさの目が驚愕に見開かれる。どうやらそこまでの事態は想定していなかったようだ。 まりさの考えでは、処分されるのは直接手を下した自分たちと責任ゆのドスだけで、他の群れのみんなは助かると思っていたのだ。 「やれやれ、わかったら人間に攻撃してドスを駆除させるなんてバカげた作戦は止めにしな。 今回の件は、お前のその馬鹿げた覚悟と、オレに攻撃する際、手加減してたことに免じて見逃してやるよ 今度群れに行ったときに、お前の仲間も連れてきてやるから、そいつらと一緒にどこか別の森に行くなり何なりしな」 そう男が突き放す。 「…………」 まりさは全餡子を必死に回転させて、これからのことを考えていた。 男は自分や反乱に加わったみんなを見逃してくれるといっている。このまま大人しくしていれば、夢にまでみた自由が手に入るのだ。 ほかの森へ移り住んでも生活は辛いだろうが、今よりはずっとましなはずである。 だが、しかし、もし今自分が逃げれば、群れで苦しんでいるほかのゆっくりたちはどうなる? あんなところに居続ければ、間違いなく一度もゆっくりすることなく、永遠にゆっくりしてしまうことだろう。 ダメだ!他のゆっくりを置いて、自分だけ逃げるわけにはいかない! こうなったらもう賭けだ。 確証はないし、それこそ群れごと人間さんに滅ぼされてしまう可能性があるが、このまま何もしないわけにはいかない。 「に、にんげんさん…」 「ん?なんだ?まだ何かあんのか?」 スウ、とまりさは大きく息を吸い込むと、意を決して発言した。 「にんげんさんが、どすをなんとかするりゆうはほかにもあるよ! あのどすは、にんげんさんのむらにたいしてはんっらんをたくらんでいるんだよ!!!」 「……ふーん」 気のない返事をする男。 対して、まりさは必死に続ける。 「う、うそじゃないよ!かんぶゆっくりたちがはなしているのをきいたんだよ! なにかひみつへいきもあるってはなしだよ!このままじゃにんげんさんたちもきけんなんだよ!」 「……ふーん。なんだか腹が減ってきたな。そろそろ飯にでも食いに行くか、ぱちゅりー」 「ゆがあああああああああ!まりさのはなしをきいてね!ほんとなんだよ!あのどすはきけんなんだよ!せいっさいしてね!」 騒ぎ立てるまりさを無視すると、男はぱちゅりーを抱えてさっさと部屋を出て行ってしまった。 慌ててまりさも追いかけるが、ドアをきっちりと閉められてしまう。 こうなると、ドアノブに届かないまりさにはどうしようもない。 「ゆうう、どうすれば」 部屋に一人残されたまりさは、うなだれながら呟いた。 「人間さん!あのまりさの話し本当かしら?」 「あん?反乱を企んでるとかいうやつ?」 村の飯屋にて、食事の最中にぱちゅりーが聞いてきた。 「そうよ、そのドスが反乱を企んでいるという話し。 ぱちぇは、まりさが出まかせを言っているんじゃないかと思ってるんだけど… もし本当にそんな事実があるなら、あんな最後のタイミングまで黙っている必要ないわけだし…」 ぱちゅりーはまりさが、ドスを人間に倒してもらうために嘘の情報をいっているのではないかと怪しんでいた。 正直まりさたちの境遇には同情するし、あのドスに対してもいい印象を持たない。 しかしだからといって、それに流されて判断を誤るわけにはいかない。 そのぐらいの分別はぱちゅりーにあったのだ。 「オレは絶対にあり得ない話しじゃないとは思うけどね。 火のないところには何とやらって言うし、群れでそういう噂が本当に広まってるなら可能性はなくはない。 まりさの奴が最後まで黙ってたのは絶対の確信がなかったからだろうな。 いざドスを倒してから、そんな事実はありませんでした。てなことになったら、シャレにならんことぐらいあのまりさでもわかってるはず。 それに群れのボスであるドスが人間に反乱を企んでるなんて、ゲスが人間にチョッカイ出したことなんか比較にならないくらい大問題だからな。 それこそ全駆除の可能性大だ。 まりさとしても、できるだけは口にしたくはなかったんだろう」 男が慎重な意見を述べる。 可能性はなくはないとったところか。 「それでもあえてそのことを口にしたのはドスが憎いから?」 「というよりも、本気で群れの現状を何とかしたいと思ってるんじゃないか? 自分は死ぬ覚悟でオレに仕掛けてきた点といい、あいつはバカだがそれなりに見所あるゆっくりだな。 ちょっとだけお前に似てるかもな?タイプは違うけど」 「ちっとも似てないわ!」 心外だとばかりにぶすっと頬を膨らませるぱちゅりー。 「まあ、なんにせよだ。明日からあの群れの様子をひっそりと探ってみるつもりさ。 そのために死角とか確認したわけだし、全てはそれからだ。その間、あのまりさのことはお前に任せるよ」 そう言って男は席を立って伸びをした。 次の日、ぱちゅりーとまりさを宿に残し、男は単身森へと向かっていた。 周囲を警戒しつつ、ゆっくりと慎重に進んでいく。 森のあちこちで見張りと思われるゆっくりが配置されていたからだ。 しかし所詮はゆっくりのざる警備である。 男とて、だてに日々野山を駆けずり回っているわけではない。 訓練されていない野生のゆっくりの包囲網を突破することぐらいわけはなかった。 (これはこれは、ずいぶんと厳重なことで、よほど見られたくないもんがこの森にはあるとみえるねえ…) そう思いながら、徐々に森の中心部へと近づいていく。 群れに近づくにつれて、だんだんとゆっくりたちの姿が増えていった。 そして、そこで見たゆっくりたちの光景は男が想像していたものよりも遥かに酷いものであった。 「ほらほら、さっさとはたらくみょん!」 ビシッ!ビシッ! 「ゆぎゃああああああああああああ!」 「ゆるしてえええええええええええ!」 幹部みょんたちにムチのような棒を振るわれ、泣きながら作業をするゆっくりたち。 「おねがいです!おちびちゃんはびょうきなんです!なにかたべだせてあげないとゆっくりできなくなっちゃうんです」 「どれいのこがどうなろうがしったこっちゃないよ!それくらいわかれよー!」 懇願するれいむから食料を取り上げる幹部ちぇんたち 「んほおおおおおおおお!あのまりさ!きにいったわああああああああああああああ! すっきりしつにはこんでちょうだい!」 「いやだあああああああああ!すっきりしつにはいきたくないいいいいいいいいいいい!」 ありすに見初められ、無理やりどこかへ連れて行かれるまりさ。 (……これは、予想していたよりずっと酷いな) そこで男が見たものは奴隷ゆっくりたちの地獄であった。 (まさかこれほどとは……。あのまりさの言っていた反乱の話しも、あながち嘘とは言えなくなってきたな。 あるいはオレは少し事態を甘く見ていたのかもしれん) 正直男はこの光景を見るまでは、ドスに対して不審を突きつけ、厳重注意で穏便に終わらせようかなと考えていた。 今までのことは多少行き過ぎた群れの統治が貧富の差や、ゆっくりたちの不満に現れたのだろうと思っていたのだ。 だが現場を実際に見て考えが変わった。 これは統治というレベルではない。群れの全てのゆっくりが、何かの目標に向けて一斉に稼動しているように見えたのだ。 その目標が人間への反乱だった場合断じて見過ごすわけにはいかない。 (多分本格的な活動を開始したのは前回の視察の直後からだろうな。そうでなければこの不審な動きを先輩が見逃すはずがない。 村長が言ってた、群れに降りてきたゆっくりの話しや、食料庫にあった大量の食料の計算も大体合う。 今回の視察までに大量に食料を集めておき、数の確認が終わってから一気に子作りして戦力の増強を図る算段。 万一見つかっても、次の視察までは最大数を超えても協定違反にはならないから一応言い逃れは可能。 ちっ、考えてやがるな) 男は日が暮れるまでの間、観察を続けると、一旦引き上げることにした。 あのまりさから詳しい話を訊き、対策を考える必要があったからだ。 「むきゅ!だからお野菜は人間さんが畑を耕やしたり種をまいたりするからきちんと育つの 勝手に生えてくるのは雑草ぐらいよ!」 「ゆうう!しらなかったのよ!どすはそんなことぜんぜんおしえてくれないから!」 男が帰ってきたとき宿屋の部屋では、ぱちゅりーがまりさに色々なことを教えていた。 やはりゆっくり同士、それなりに話しは合うようだ。 「おい、まりさ」 男はまりさに向かって声を掛ける 「ゆっ!にんげんさん!しんじてね!あのどすははんらんを…」 「ストップ!それ以上喋るな!」 男はまりさの口を強引に閉じさせる。 「もがもが!」 「いいかまりさ、オレ以外の、例えばこの村にいる人間とかにむやみにそのことを話すなよ、いらん混乱を招く可能性があるからな。 それから今からする質問に正直に答えろ、そうしたら協力を考えてやってもいい」 コクコクと頷くまりさ。 男は手を離しさまざまな質問をまりさにした。 ドスが食料を急激に集めはじめたのはいつからか? ドスは具体的にどのようにしてゆっくりたちを統治しているのか? 人間の村を襲うのはいつごろの予定なのか?また具体的にどのような作戦を立てているのか? 準備をはじめた時期についてはほぼ男の予想通り、前回の視察の直後だという。 また群れに降りてきたゆっくりについては、あまりのノルマの厳しさに集団脱走事件が起こり、 そのときに一匹だけ脱出に成功したゆっくりではないかという話しだ。 結局そのゆっくりも群れの実態の発覚を恐れたドスにより村人の前で潰されたわけなのだが。 まりさはドス他にも群れの仕組みなどを答えることができたが、 計画のことについては、流石に噂レベルでしかわからないということだった。 「成る程ね、密告のシステムか。エグイこと考えやがるねえ」 「むきゅ!まったくだわ!いくらなんでもやりすぎよ!」 憤慨するぱちゅりー。 「ゆっ!でもまりさはみっこくなんてしないよ!まりさのなかまたちだってそうだよ!」 「だろうな、だからこそこんな大それた作戦をばれずに実行できたわけだ。 ん?てことは今の奴隷ゆっくりたちはお互いに監視しあってないのか?」 「そうだよ!まりさたちはみんなできょうりょくしあって、むれからどすをおいだしたいんだよ! でもどれいゆっくりみんながそうなわけじゃないよ!なかには、わるいゆっくりもいるよ!」 ドスの作りだした密告システムだが、現在は初期ほど強力には機能していなかった。 何故なら、他のゆっくりを積極的に売るようなゲスはもうほとんど幹部候補ゆっくりになっており、 今現在の奴隷ゆっくりは、他ゆを密告することに抵抗を覚える善良ゆか、幹部候補になりたくてもなれないような、よほど要領の悪いアホゆがほとんどだったのだ。 だからこそまりさたちはお互いに結束することができたし、 ドスは奴隷のコントロールが難しくなってきたとして計画の実行をはやめたことに繋がっているのである。 「ふむ。だがそれは好材料ではあるな、上の連中とゲスだけ綺麗に消せばいいわけだ」 「むきゅ!でもどうやって?群れを全滅させずにドスや幹部や奴隷に混じってるゲスを選別して駆除するのは難しいと思うけど…」 ぱちゅりーの疑問は最もだった。 「まあ、それはおいおい考えるよ。どちらにしろ現状じゃ情報が少なすぎる、反乱計画の概要がわからん限り動きようがない。 ……そういえばまりさ、お前なんか秘密兵器があるとか言ってなかったけ?」 「ゆっ!そうだよ!でもまりさたちもうわさでしかきいたことがないんだよ! でもなんだかたべるとゆっくりできなくなっちゃうきのこが、かんけいしてるみたいだよ!」 「キノコ?毒キノコでも人間にプレゼントして食わせる作戦か?」 ふーむと男は唸る。 (そういえば食料庫に見たことがないキノコが大量にあったな。 この地方の固有種なんじゃないかと思っていたが、あれがそうなのか?) しかし男の疑問は程なくして解けることとなった。 それも考えうる最悪の形で……。 いつもの様に死角から双眼鏡で群れの様子を窺う男。 しかし、なんだか今日はいつもと様子が違った。群れの広場にドスと幹部ゆっくりたちが集まっているのだ。 どうやら幹部ぱちゅりーが嫌がる奴隷まりさにキノコを食べさせようとしているらしい。 (おいおいまさかマジで毒キノコ作戦なのか?) そう訝しげに様子を見ている男。 そしてキノコを食べはじめるまりさ、キノコを飲み込んだところでまりさは苦しみはじめそして、次の瞬間 (!?) 何と、まりさの口から小さな光弾が発射されたのだ。 光弾は一直線に進み、切り株に命中して小さな焦げ目を作った。 それを見て大喜びするドスと周りのゆっくりたち。 光弾を吐き出したまりさは、無残にも全ての餡子を吐き出し息絶えていた。 「……なんじゃありゃ。ちっ、思ったより面倒なことになりそうだねこりゃ…」 男はそう思わず呟いていた。 一体何なんだあれは?自分はこれでもゆっくりのプロのつもりだが、あんなものは今までお目にかかったことがない。 (あれがまりさのいっていた秘密兵器か。小型のドススパークといったところか? 一発の威力は小型の花火程度かな、食らってもちょっと火傷する程度だろうな。 だがそれはあくまで一発の場合だ。 もし奴らが100匹200匹単位で村にやって来て、一斉発射なんかされたらかなりヤバイことになるぞ。 まず間違いなく怪我人が出る。建物もぶっ壊れる。クソ!冗談じゃねえ) ゆっくりたちとの戦いは、ただ勝てばいいというものではない、人間側が無傷で完全勝利しなければ意味がないのだ。 もし、村の人間が誰か一人でも怪我をする事態にでもなればそれはすなわち男の、いや男の所属している組織全体の責任となるだ。 ドスをはじめとする人間を傷つけることが可能な武器を持ったゆっくりたちが、戦いの準備をしている。尋常ならざる事態だった。 (最悪ドスだけを始末すればそれでいいと思っていたが、そうもいかなくなっちまった) この状況では、手っ取り早くドスのみを制裁するという手段はもはや下策と成り果てた。 仮にもし今ここで男が群れに突っ込んで行けば、ドスは倒すことはできるだろう。 が、四方に逃げ散らばる群れのゆっくり全てを倒しきることはできない。 つまり、人間を傷つけることができるゆっくりたちが、森に散らばることになるのだ。 それがどれだけ厄介な事態かは、少しでも想像力があればわかろうものだ。 唯一の救いはドスと一部の幹部以外は人間と戦うことは望んでいないということか。 (全ゆっくりが集まっている機会を狙って一気にゲスどもを殲滅するのが理想か…) 応援を呼ぶ手もあったが、男はなるべく大事にはしたくなかった。 変に事を荒立てると、先輩の責任問題になる可能性があったからだ。 (とはいえやはりオレ一人では、不測の事態に対応できない可能性があるな。 失敗は許されないが、できるなら応援は呼びたくない……。 仕方ないな、またあいつの力を借りるのは癪だが場合が場合だ、連絡をするかあの女に…) 後編その2へつづく。
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だいきちは、ライトノベル作法研究所の利用者。 人物 投稿者としては、自らの作品5作で高得点入りを果たした実力者の面を持つ。各種掲示板にも出現することがある。 作品紹介 短編 抜けない針 中編 金色の花が咲く国 救いの道筋 長編 鉄馬の勲章 一人の世界、二人の星 トップページ>人物について>登場人物一覧>人物:かな・カナ・漢字>人物:た行?>だいきち