約 1,476,248 件
https://w.atwiki.jp/shienki/pages/152.html
273 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2009/10/22(木) 01 58 56 ID v+nvwxa1 超会長:…ふぅん じゃあ、和があのスパルタンだった『のどっち』ってこと? 絶世の美ワカメ:いや、まだ証拠があるって訳じゃないんが、ますます怪しいんよ タコだのイカだの:のどちゃんがこわいじょ。。。 超会長:それなら本人に聞けばいいじゃない… って今日お休みだっけ? タコだのイカだの:学校には来てたけど、おうちの用事があるって帰ったじぇ 絶世の美ワカメ:昨日の今日でこれはますます怪しいのぉ 超会長:そうねぇ まぁ、悪いことしてる訳じゃないから別にいいんじゃない? 絶世の美ワカメ:でも、ワシにはあの和と『のどっち』が結びつかんのぉ タコだのイカだの:やっぱりのどちゃんのあの噂は本当なんだじぇ。。。 超会長:あら、和の噂ってなに? タコだのイカだの:のどちゃんは悪のネット麻雀組織と契約してるんだじょ 絶世の美ワカメ:なんじゃ、悪のネット麻雀組織って? うさんくさい話じゃのぉ タコだのイカだの:本当だじぇ! ネットには血液とか体の大切な物を賭けて麻雀をする悪の組織があるんだじょ! 超会長:あら、そうなの? そんな話、初めて聞いたわ タコだのイカだの:そう。のどちゃんはその組織で過酷な勝負に勝ち続けて、あのおっぱいを手に入れたんだじぇ! 絶世の美ワカメ:どんな話かと思うたら、くだらんのぉ 超会長:そう、あなたたちも知ってしまったのね…… タコだのイカだの:じょ?! 絶世の美ワカメ:ちょっと待ちいや アンタまで何言い出すんよ? 超会長:……優希の話は本当 そして、私もブラック麻雀団の一員なの… ごめんね、今まで騙していて… タコだのイカだの:じょじょ!?!? 超会長:そして、知られたからには… 部員のよしみで楽に逝かせてあげるから、そこで待ってなさい… タコだのイカだの:じょじょじょじょ~!!!!!!! タコだのイカだの さんが退室しました 超会長:なんて、話があるわけ …って優希!? 絶世の美ワカメ:あちゃ~ 相手は優希なんだから冗談も程々にせい 超会長:まさか信じるなんて思ってなかったわよぉ…
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/21.html
120 名前:1/3[sage] 投稿日:2009/10/17(土) 14 53 51 ID 2puVq2Xl 照(……あれは、京ちゃん!?清澄は男子出てないのに、まさか、全国に京ちゃんが来てるなんて///) 京太郎「部長ぉ…こんなに持てませんよぉ」 まこ「なに言うとんじゃ、全国についていきたい言うたのはそっちじゃろーに」 久「そうよ、清澄でお留守番のほうがよかった?」 京太郎「そんなぁ」 和「須賀くん、がんばって」 咲「京ちゃん、もう少しだからがんばって」 京太郎(うおおおお!和が応援してくれた!和が応援してくれた!) 京太郎「うおおおお!京太郎!頑張ります!!!」 照(……そっか、咲もいっしょなんだ…………しかも京ちゃん、咲に応援されただけで、あんなに張り切って…) 照(……私も、京ちゃんといっしょの学校がよかったな) 京太郎「あれ!?なんだこの自販機?金入れたのにうんともすんとも…くそぉぉぉ!自販機まで俺をぉぉぉ!」 照「あ……あの、このジュースですか?この自販機ちょっとコツがあって、こうやって押せば」 ゴトン 京太郎「あ!本当だ。ありがとうございます。詳しいんですね」 照「ええ、私は何度か来てるので、では、失礼します」 照(……なにやってるんだ私!せっかく京ちゃんと話すチャンスだったのに…) 京太郎「………………照さん!」 照(ビクッ) 京太郎「立ち止まったってことはやっぱり照さんだ!覚えてます?俺のこと」 照「ひ、人違いです、失礼します」 京「えっ、そんなわけないでしょ、なに俺相手に敬語使ってるんすか!顔隠したってわかりますよ」 照「や、やめ……」 京太郎「やっぱり照さんだ」 照「///」 京太郎「うわ、このジュース上手いなぁ、これって、あそこの自販機にしかないんですか?」 照「そ、そうです」 京太郎「へぇ~、また買いに来ようっと……それにしても照さん凄いなぁ、こんなに強くなっちゃうなんて」 照「そ、そんなことないです」」 京太郎「だから、敬語はやめてくださいよ、昔みたいにため口でいいんですよ?」 照「……う、うん///」 照(む、無理だよ京ちゃん。京ちゃん昔と全然違うんだもん。ため口なんて///) 京「いやあ、実は~~」照「う、うん」京「それで~~」照「う、うん」 京「じゃ、俺、そろそろ戻るんで」 照「う、うん」 京「……」 照「?」 京太郎「すみません、ちょっと帰り道わからなくなっちゃったんですが///」 照「う、うん…………まかせて///」 照(やった、また京ちゃんと話せた) 京太郎「うわっ」 美穂子「きゃっ」 ドンッ 京太郎「痛ててて、す、すみません、大丈夫ですか?俺、よそ見してて、あ…」 美穂子「こちらこそよそ見してて、あ…」 京太郎「風越の、キャプテン」 美穂子「あなたは清澄の……雑用さん」 京太郎「ざ、雑用はひどいですよ!一応、れっきとした男子部員です」 美穂子「ご、ごめんなさい!……失礼でしたよね」 京太郎「い、いえ!確かに雑用みたいなもんですから気にしないで下さい!あはははははははは」 美穂子「ほ、本当にすみませんでした。では、これで失礼しま……痛っ」 京太郎「大丈夫ですか!?…………まさか、その右足、ひねったんじゃ」 美穂子「そ、そうみたいです」 京太郎「うわ、ひどい腫れだ…これじゃ歩けないでしょう。肩貸しますよ」 美穂子「え、ええ、すみません。お願いします」 京太郎「よっと」 美穂子「痛っ!」 京太郎「えっ?今の痛かったですか??ご、ごめんなさい、も、もっと優しくします!」 美穂子「ち……違うんです///」 京太郎「?」 美穂子「あなたが乱暴だったんじゃなくて…………実は、左足も///」 美穂子「す、すみません。こんな事お願いして///」 京太郎「い、いえ、怪我させたのはこっちですから///」 美穂子「それはもう言わない約束です。私もよそ見してたし///」 美穂子「……///」 京太郎「……///」 美穂子(男の人におんぶされてる…どうしよう、こんなところ、上埜さんに見られたら///) 京太郎(まさか、風越のキャプテンをおんぶすることになるとは……せ、背中が、背中が///) 照(またこの自販機の通路で待ってれば、京ちゃんに会えるかな…) 照(さっきは、まともに会話できなかったから、もう一度会って、ちゃんと話したいな…) 照「あ、京ちゃ…」 照(え……あれは、風越女子の福路……なんで?なんで京ちゃん、福路をおんぶしてるの……) 京太郎「いやあ~~」美穂子「うふふ~~」 照(楽しそうに笑って……なに話してるの?) 京太郎「~~」美穂子「~~」 照(行っちゃった…………京ちゃん) 優希「お、あれはバカ犬だじぇ!、お~い、京太ろ…」 京太郎「いやあ~~」美穂子「うふふ~~」 優希(……ん?京太郎がおんぶしてるのは風越の大将だじぇ) 京太郎「~~」美穂子「~~」 優希「行っちゃったじぇ」 優希(………なんか、胸が苦しいじぇ、なぜだじぇ、すごく苦しいじぇ………ジュースでも飲むじぇ) 優希「タコスソーダが出ないじぇ、この自販機壊れてるんだじぇ!」 照(京ちゃん、福路とつきあってるのかな……福路、私よりかわいいし女の子らしいから、当たり前だよね…) 優希「むかつくじぇ!京太郎だけじゃなく、自販機まで私を…」 照(…あの子、京太郎と何か?) 照「ちょっといい、タコスソーダはこう!」 ゴトン 優希「すごいじぇ!ありがとうだじぇ」 照「ちょっとさぁ、聞きたいことがあるんだけど」 照「…あの、例えばさ、京太郎くんのこと………好き、とか?」 優希「そ、そんなことないんだじぇ!わ、わたしが京太郎のことなんか好きになるわけないんだじぇ…す、好きだなんて…」 照「ん?その否定の仕方は怪しいな、図星だな?」 優希「そ、そんなことないじぇ///」 優希(で、でも、京太郎におんぶされてる風越のキャプテンを見たら悔しかったじぇ、うらやましかったじぇ) 照(この子も京ちゃんが好きなんだ……はぁ、福路はスタイルいいし、この子もかわいらしいし、咲までいる…これじゃ、私なんて) 優希(私、たぶん京太郎のことが好きなんだじぇ) 照(京ちゃん…) 久「あら、須賀くん」 京太郎「ぶ、部長!」 美穂子「う、上埜さん!」 久「どうしたの?そんなに驚いて」 美穂子「こ、これは何でもないんです!も、もう歩けますから、痛っ!」 京太郎「ちょ、怪我してるんだから無理しちゃ」 久「そうよ、怪我してるんだから。須賀くんのことは好きなだけ使っていいからね」 美穂子「あ、はい」 久「あと須賀くん、頼んどいたあれ、ちゃんと全部一人で運んでおいてよ」 京太郎「うわ、そうだった……医務室まで送ったらすぐに運んでおきます」 美穂子「……………あなたに雑用押しつけてる人って、上埜さんなんですか?」 京太郎「ん、まぁそうっすね。実際、男子部員は俺だけなんで、最近はほとんど牌にもさわってないです」 美穂子「……………そうですか」 京太郎「つきましたよ」 美穂子「ありがとうございました」 京太郎「部長のことは悪く思わないで下さい。俺は麻雀初心者で弱いし」 美穂子「でも、だからこそ牌にさわるべきよ」 京太郎「雑用はきついけど、みんなの役に立てれば嬉しいんすよ。みんなには、全国だけに集中してほしいんです」 美穂子(……) 京太郎「足、ひどくないといいですね。俺、清澄だけど、風越のキャプテンにも頑張ってほしいです。応援してます」 美穂子(///) 京太郎「じゃ、失礼します。雑用頼まれてるんで」 美穂子(………背中、大きかったな) 和は「須賀くん」じゃなくて、「京太郎君」て呼びます -- zako (2015-08-12 02 29 29) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/beginning/pages/30.html
元メイン・・・と言いつつも マスターよりもレベル高いんだじぇorz
https://w.atwiki.jp/beginning/pages/34.html
支援としての2nd(´・ω・`) しかしイン率低いんだじぇ・・・ゴメンヨorz
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/41.html
583 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2009/11/22(日) 01 50 07 ID lEH47o0u 咲「京ちゃん、一緒に帰…」 京太郎「悪い!ノート提出すんの忘れてた。先に帰ってくれ」 和「それでは宮永さん、一緒に帰りましょうか?」(ニコッ) 咲「う、うん」(最近、京ちゃんが私を避けてる気がする…) ………… 京「あんな感じで…良かったか?」 和「もう少し冷たくして欲しかったのですが…まぁ良しとしましょう」 京「そ、それじゃ約束の…ゴクリ」 和「ふ、服の上から触るだけですよっ」 京「あぁ。わ…わかってるよ…」 むにむにむに… 和「…ん……はっ…っ」 京「わ、わり。い、痛かった?」 和「い、いぇ…」 京「の…のどかの…おっぱい…はぁはぁ」 和「ん……ぁ…あんっ」(や…やだ。声が…出ちゃ…ぅ) 京「はぁ…はぁ…はぁ」(うぉぉぉ…服の上からでもやわらけぇ…こ、これ乳首…立ってる?) 和「す、須賀くんっ。き、今日はここまでっ」 京「わ、わかった」 和「また明日からも…はぁはぁ…宮永さんには……今日の様な感じでお願いします」 京「あ、あぁ。…なぁ、和」 和「何ですか?」 京「こ、こんな取り引きしなくても…俺は別に咲の事は…」 和「須賀くんに無くても宮永さ……ゴホン。と、とにかく、取り引きしたんですからっ」 京「あ…あぁ。あ、和」 和「まだ何か?」 京「さっき…本当に痛く無かったか?俺…こうゆうの慣れてなくて…その」 和「へっ変な事を言わないでくださいっ。わ、私、帰りますっ」 京「あ、送って」 和「結構です」 タッタッタ… 京「…やっぱり痛かったかな?次はもっと優しくしねーと………はぁ…最低だ、俺」 和「あんな顔で…優しい事を言うなんて…男の子なんか…須賀くんなんか…大嫌いっ」 咲「あ、京ちゃん。お昼一緒に…」 京太郎「悪い!ちょっと先生に呼ばれてんだ」 和「それでは宮永さん。一緒に食べましょうか」 咲「う、うん」(やっぱり…やっぱり私避けられてるの?京ちゃん) 和「……」 ………… 京「うぅ~さみぃ…この季節に屋上はこたえるな…えくしっ」 和「こんな所で何をしてるんですか?」 京「おー和。咲とのお昼はもういいのか?」 和「ええ…宮永さん…ずっと上の空だから…それより須賀くんはどうして?」 京「あー…一応先生に呼ばれてるって設定だから…アリバイ工作?」 和「私はむしろ無い方が良いですけれど…」 京「?…えくしっ…」 和「それ、麻雀のゲームですか?」 京「あぁ…昔からこれで暇な時は練習してんだけど…って和?」(何で俺の隣に密着して座る?) 和「そこは、切らない方が良いですよ」 京「あ、あぁ。そ、そうね」(あんまり密着して話さないでくれ…や、やべぇ) 和「ごめんなさい…」 京「へ?な、何が?」 和「せっかくの昼休みなのに、こんな所で…」(まるで私が追い出したみたい) 京「あ、あぁ。全然平気。それより和こそ良いのか?まだ時間あるのにこんな所に来て」 和「わ、私の事は良いんですっ」(どうして…どうしてそんなに優しくするんですか……須賀くんなんか…嫌いです) 京「あ、そ、そうだ。パン食うか?俺一人じゃ食べきれなくて」 和「…どうして」 京「最近、買い出しのスキルが上がってさ。これとか半額だぜ?はは…」 和「どうしてそんなに優しくするんですか?」 京「の、和?」 和「今日だって私のせいで…こんな所にいるのに…どうして」(正直に私を責めれば良いじゃないですか) 京「あ、いや。えーと…そ、それは」(あんまり密着しないでくれ…ヤバい。和、良い匂い…って落ち着け、俺!) 和「それは?」 京「の、和の事が好きだから」 和「ぇっ」 京「俺は和が好き…だから」 和「……」 京「あ、あはは」(な、何をいきなり告ってんだ?俺!うわあぁぁあ) 和「…ここは冷えますね」 京「へ?あ、あぁ…って和?」(何で俺の前に密着して座る?) 和「今日の……お礼です。私は借りを作るのは嫌いなので」 京「あ、あぁ。そ、そうね」(ヤバい、抑えらんねー) 和「須賀くん?」 京「和っ」 ぎゅっ… 和「きゃっ…」 京「好きだ」 和「っ…」 京「大好きだ」 和「な、何回も言わなくて良いですっ」(な、何か…変な…感じ) 京「痛く…ないか?」 和「は…はぃ」(み、耳元で…囁かないで…) 京「…ん…ちゅ」 和「ゃっ!?つ…冷たっ」(く、首筋を) 京「ぺろ…ぺろ…ぺろ」 和「んっ…は…はっ…はぁっ」 京「は…は…はっ」(優しくしねーと優しく優しく優しく…) 和「ん…ぁ…あ…ぁンっ!……き、今日はここまでっ」 京「あ、あぁ…わ、わり」(うぁぁぁ。また乱暴にしちまった。俺の馬鹿!) 和「はー…はー…っ」(これは、あくまでお互いの利害が一致した取り引き…ただそれだけ…なんだからっ) ………… 優希「の、のどちゃんに…京太郎…何を…何をしてたんだじぇ!?」 咲「あれ?優希ちゃん?どうしたの?そんなに急いで」 優「な、何でもないじょ!何でも…」(多分…見間違えただけだじぇ) 京太郎「おーす、和」 和「す、須賀くん?おはよう…ございます」 京「何か顔赤いぞ?風邪か?」 和「え、あ…平気です」(どうしたの?この前から須賀くんの顔が見れない…) 京「な、なら良いんだけど」(うわ、露骨に目を逸らされてる。やっぱりこの前から機嫌直ってねーんだな…orz) 咲「あ、京ちゃん。おはよ。久しぶりだね、一緒になるの」 京「お、おう。そうだな…」 咲「原村さん、おはよ」 和「…」(どうしたの?私が好きな人は…) 咲「原村さん?」 和「え?あっ。お、おはようございますっ」 咲「大丈夫?」 和「え、ええ」 京「あー、俺さ今日は日直だから先に行くわ。じゃな」 咲「え?京ちゃん」 和「あ…須賀くん」 タッタッタ 咲「…行っちゃった」(やっぱり私、避けられてるんだ…) 和「……」(どうして?せっかく須賀くんが宮永さんと二人にしてくれたのに…) 咲&和「はぁ…」 ………… 京「…なぁ、和。まだ怒ってるのか?」 和「い、いえ、別に」 京「な、なら良いんだけど」(また目を逸らされた…) 和「……」 京「あ、あのさ、和。『お礼』の事だけど…」 和「は、はいっ!どどど…どうじょっ」 京「もう止めようぜ、こんな事」 和「え…。ど、どうして…ですか?」 京「和の事は好きだけど…やっぱり咲も俺にとっては大切な友達で幼なじみなんだよ」 和「…いや」 京「それに…和だって好きでもない奴に体触られるのは」 和「そんなの嫌です!」 京「の、和?」 和「ちょ、直接!直接触っていいから!お願いします!私に協力して下さい!」(そうだ。私がこんなに必死になってるのは…須賀くんが宮永さんを一人占めしようとしてるから。ただそれだけ…) 京「ば…馬鹿っ!ヤメロ!そんな事したら止まれなくなっちまう!」 和「っ」 ガチャン 咲「何を…してるの?原村さん…京ちゃん…」 抱き合う格好の二人「あ」 和「みっ…宮永さん…」 京「さっ…咲…」 咲「あ、あはっ。あははっ。おかしいと思ってたんだ。最近、二人ともよそよそしいし……隠れて二人っきりで会ってたんだね」 和「ち、違うんです。宮永さ…」 京「そ、そうだぞ。咲。これはたまたまで…」 咲「息合わせて嘘つかないでっ!!」 和 京「ビクッ」 咲「ご…ごめんね。わ、私、馬鹿だから…鈍くて…全然気付かなく……て…ぐすっ」 和「宮永…さん」 京「咲…」 咲「じ…邪魔してごめんね。それじゃ」 和「み、宮永さ」 咲「触らないで!!」 和「あ……」 咲「さっ…さよならっ」 タッタッタ… 京「…咲…」 和「何を…してるんですか?早く宮永さんを追いかけてください」 京「え?いや…でも…和こそいいのか?」 和「いいわけないじゃないですかっ」 京「わ、悪い…」 和「…宮永さんが必要なのは…私じゃなくて…須賀くん、だから」 京「…」 和「は、早く行ってくださいっ!」 京「わかった。…けどな、咲のためじゃないぞ。和が必要なのは…俺じゃなくて咲だから…追いかけるんだ。それでも良いか?」 和「!……い、い、いちいち言わなくて良いですっ!そんなこと…」 京「絶対に連れて来るからな」 タッタッタ… 和「…………ばか」 ……… 京「咲!待てよ!」 咲「き、京ちゃん…」(かぁぁあっ) 京「はぁっはぁっ…はぁはぁ…」 咲「お、追いかけてくれたんだ…」(ドキドキ) 京「さ、さっきのはマジで違うんだ…はぁはぁ…お、俺が一方的に和に付きまとってるだけで」 咲「―…!」 京「だから…お前が和と距離を置く必要なんて…」 咲「凄いね、京ちゃん」 京「え…」 咲「大好きな原村さんのためだけにそんなに必死に走ってきて。私の気持ちなんてこれっぽっちも考える余裕なかったんだね」 京「さ、咲…?」 咲「一瞬ぬか喜びしちゃって…馬鹿みたいだよ、私…あはっ…あははっ」 京「い、いやっ。違ーって。ただ俺は咲と和は前みたいに戻って欲しいだけで」 咲「無理だよ。どうしてわからないかな?京ちゃんが原村さんのために必死になればなる程…私、原村さんが大嫌いになっていくんだよ」 京「っ」 咲「だから、ごめんね。京ちゃん」 京「た…頼む…咲。俺の事はどう幻滅してもかまわねー。だから…和と仲直りしてくれ」 咲「嫌」 京「な…何でもするからさ!頼むっ!咲!!」 咲「…」 ガチャン。 優希「およっ?咲ちゃんに馬鹿犬。どしたんだじょ?」 京「た…タコスッ」 咲「くすっ。京ちゃん、私考えてもいいよ」 京「ほ、本当かっ」 スッ… 咲「私の犬になってよ」 京「っ!?」 優「咲ちゃん?今、何か言ったか?」 咲「ううん、何も。私もう帰るね」 京「さ…咲…」 咲「今度お返事ちょうだいね」(ボソッ) 京「―…」 バタン。 優「京太郎…咲ちゃん、何て耳打ちしたんだじぇ?」 京「…」 優「京太郎ー」 京「…」 ゲシッ。 京「な、何すんだっ」 優「主人を無視するからだじぇっ!咲ちゃんと何を密談したんだじょ?」 京「…お前には関係ねーよ」 優「かっ関係あるじぇ!京太郎は私の犬であるからして…駄犬のしつけは飼い主の義務だじぇ!」 京「うるせぇな」 優「じょ?反抗期か?許さないじぇ!お前をそんな風に育てた覚えは」 京「うるせぇって言ってんだよ!!」 優「ビクッ」 京「俺は…俺は今、お前の相手してる余裕がねーんだ!んな事もわかんねーのか!?この馬鹿!!」 優「ひっ」 京「…あ」(ハッ) 優「っ…う…うっ…」 京「わ、わり…」 優「うわああぁあんっ」 京「わ、悪かった…本当にすまねぇ…俺とした事が…」 優「うわぁぁぁぁっ。下剋上だじょぉっ。飼い犬に噛みつかれたじぇぇぇっ」 京「な、泣くなって。タコス奢ってやるから」(泣きたいのは俺の方だってのにコイツは…) 優「うくっ…うっ……おかわりも…自由か?」 京「あー。もう今日は好きなだけ食え」 優「ぐすっ……わかったじぇ…それで手打ちにしてやるじょ…」 ……… 京「…おい。まだ食うのかよ?」 優「今日は京太郎の奢りだからな。いつも以上にタコスが喉を通るんだじょ。うまうま」 京「はー…ったく、お前は幸せそうでいいよな」 優「お?犬の分際でメランコリックか?お姉さんに相談してみ?」 京「はぁ…」 優「ん」 京「?なんだよ」 優「タコス食え。元気が出るじぇ。腹が減っては戦は出来ないじぇ」 京「ったく。俺の金だっつーの。…もぐもぐ」 優「どうだ?メランコリックな時のタコスはいつも以上に無敵になるんだじぇっ」 京「あぁ」 優「えへへ」 京「…優希」 優「じょ?」 京「ありがとな」 優「っ…れ…れっ…礼には及ばないじょ。飼い犬の面倒を見るのも飼い主の勤めだじぇ…」(かぁぁぁっ) 京「よし。お礼に頭を撫でてやろう」 なでなでなでなで 優「じ、じょっ!?」 京「よーしよしよし…」(何かコイツは癒されるな…マイナスイオン?) 優「ふわぁっ…なっ生意気な犬だじぇ…」(ドキドキドキドキドキドキ) ピンポーン 咲「はーい…あ、京ちゃん。決めてくれた?」 京「…あ、あぁ。でも具体的に何をすれば良いんだ?」 咲「えへへ。取り合えず上がってよ」 ………… 咲「原村さん!昨日はごめんね。私、取り乱しちゃって…もう大丈夫だから、また仲良くしてくれる?」 和「え…えぇ。私こそ失礼しました。本当に…」 咲「全部京ちゃんのおかげだよ。ね?」 京「は…はは」 和「須賀くん?」(何だろう?様子がおかしい…) ガチャ 優「お疲れちゃんだじぇー」 咲「あ、優希ちゃん。今から皆で一局どう?ちょうど四人揃ったし」 優「いいじぇ。京太郎ー。茶とタコスの用…」 京「もう用意してあるぞ」 優「おぉ!お前はやっぱり使える犬だっ」 京「…そりゃドーモ」 咲「うふふ」 和「……」(やっぱり何かおかしい…) ……… 咲「あんな感じで良かったかな?」 京「あ、あぁ」 咲「それじゃあ…ご褒美してくれる?」 京「わ、わかった」 咲「ぁん。駄目だよ、京ちゃん。返事は犬語!昨日言ったでしょ?」 京「く……わ…わん…」 咲「ん…手を使っちゃ…駄目だからね。ちゃんとお口で靴下を脱がしてくれなきゃ」 京「わ…わふ」(し…死にてぇ) スル…スル…スル… 咲「…ん…き…京ちゃん…上手…今度は足の指のお掃除お願いね?」 京「…わふ…わふ…」 ぺろ…ぺろぺろ… 咲「あ…はっ…は…んにゅ」 京「…く」(こ…こんな所を誰かに見られたら俺は死ぬ) グリッ 京「あだっ」 咲「こらっ、京ちゃん。もっと真面目にお掃除してくれなきゃ駄目でしょー」 ぐりぐりぐり… 京「ちょっ…まっ…さ、咲っ!背中踏まないで…」 咲「ぁはっ。ごめんね。京ちゃんは仰向けの方が好きだっけ?」 京「そ、そういう事じゃなく…てっ」 咲「えいっ…えいっ…え~いっ」 京「さ、さ、咲っ…も、もうやめっ」(何で股間を重点的に踏んでくるんだっ!?) 咲「もうっ。返事は犬語って言ってるでしょ~!お仕置きだべ~」 ぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐり… 京「あだっ…いっ…いだだだだだだっ…わぅっ」 咲「京ちゃんって本当にドMだよねー。あははっ可愛い~」 817 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2009/12/02(水) 01 21 07 ID FPolN0Bx 以上です。 何か…色々スミマセン… 818 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2009/12/02(水) 01 38 15 ID gY48iYiz リンシャンさん超怖いっす 819 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2009/12/02(水) 12 41 37 ID Fhtn5DKX リンシャンさん超可愛いっす 820 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2009/12/02(水) 14 33 08 ID dT1etSzE 誰だよ咲をヤンデレキャラにしたアホは 全然原作とちげーじゃねーか 死ぬほど感謝したいので後で先生のところに来なさい 821 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2009/12/02(水) 19 01 39 ID pDB3jysK ちょっと咲に踏まれたくなってきた 822 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2009/12/02(水) 22 45 38 ID PSLTJ7yK 咲ヤンデレはやっぱり大将戦最後の純真無垢すぎた笑顔が原因なんだろうか 823 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[] 投稿日:2009/12/03(木) 00 46 32 ID L0BIqOQ2 いいぞもっとやれwwww 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/2035.html
子まりさは心底後悔していた。 母達があんなに外に勝手に出てはいけないと言っていたのに、妹達を連れ出して外に出てしまった事を。 人間達は危険でゆっくり出来ないから、近づいてはいけないと教わっていたのに、興味本位から近づいてしまった事を。 「ごめんなちゃいぃぃ!あやまりましゅから、いもうちょたちをはなしちぇほしいんだじぇー!」 「何言ってんだよ?学校には、かんけいしゃ以外立ち入り禁止なのを知らないのか?」 「そーだ、そーだ!だからお前達には、ばつを与えないとだめなんだよ!ゆっくりりかいしてね!」 少年達は楽しそうにそう言うと、子まりさにでこピンをお見舞いした。 子ゆっくり達は母親が昼寝をしている隙に、探検と称して学校の体育館裏にあったダンボールハウスから、 遊具のあるグラウンドに向かう途中で少年達と遭遇してしまったのだ。 丁度休み時間で、生徒達が居る時間帯に、探検をしていたのが運の尽きだった。 少年達に捕獲された姉妹達は教室に持ち込まれ、それぞれが恐怖に震えていた。 「ゆぴゃい!いちゃいんだじぇー!おとーしゃん、おかーしゃん!たしゅけちぇー!」 「おねーしゃ…やめちぇあげちぇー!いたがっちぇいるのじぇー!ぷきゅー!」 妹のまりさが姉が泣いているのを見て、少年達を威嚇しながら抗議の声を上げる。 だが、そんな物は無意味であると同時に、少年達を不快にするだけであった。 「それがあやまる態度かよ?ったく、ごめんなさいは嘘だったんだな?」 少年はそう言うと膨れ上がった子まりさのお下げを引っ張った。 「ふしゅるるぅぅ!やめちぇー!まりちゃのすてきなおしゃげしゃんがー!いちゃいっていってるのじぇー!」 「にんげんしゃん、やめちぇー!いもうちょをいじめにゃいでぇぇ!」 姉まりさが必死の訴えをするも、少年達はそんな姿を見てただ笑っているだけだった。 一方、もう一匹の子れいむはそんな様子を見てただ震えてしーしーを漏らすだけであった。 「うわ!きったねー!こいつ、ションベンしやがった!!」 「砂糖水だろ?そんなにさわぐなよ」 「でも、きたねー事に変わりはないけどな」 「ゆぐっ…ゆぐっ…きょわいよぉぉぉ…だれかれーみゅをたすけちぇぇぇ」 一応人間達が怖いと理解しているのか、挑発等はしていなかった。 だが、子供にとってゆっくりは、よい玩具である事には変わりなかった。 「なあ、こいつらどうする?このまま潰すか?」 「それも良いけど、きっと何処か近くに巣があるんじゃないのか?」 「あーそうかもね。ひょっとしてこいつの親とかが、花壇荒らしの犯人じゃないの?親も捕まえて遊ぼうか?」 数日前に花壇が荒される事件があった。 少年達は探偵ごっこのつもりで、犯人をゆっくりにして掴まえよう等と話し合っていた。 子ゆっくり達は、少年達の離している事の半分も内容を理解していなかったが、本能的にゆっくり出来ないものだと思っていた。 そんな中、少年の一人がセロテープを持ってきた。 「そんな物どうするんだよ?」 「ちょっと、いい事思いついてね」 そう言うと少年は、セロテープを短く切って姉まりさの口に貼り付けた。 さらに、少し長めにテープを切ると、今度はまむまむとあにゃるを塞ぐような形で貼り付けた。 「むぶぶ!ぐむむ!ぶぼ!」 むず痒そうにしている姉まりさ。 少年はそんなまりさを思いっきり叩いた。 「むびょ!」 声にならない声を上げ、涙を流す姉まりさ。 本来なら、餡を吐き出していただろうが、餡の出る穴を塞がれている為変形するだけに留まっている。 少年達はそんな姉まりさを見て目を輝かせた。 「なるほどー!これなら、汚い中身が出なくてすむんだ!」 少年達は代わる代わる、姉まりさを叩いたり、押しつぶしたりし始めた。 姉まりさはその度に、鈍い悲鳴をあげて泣いていた。 妹達は必死に止めてと悲願したが、そんな姿も少年達には笑いのネタでしかなかった。 行為はどんどんエスカレートしていき、そしてついに、 ぶびょ! 「びゅ!」 押しつぶされすぎた姉まりさの右目が、餡と一緒に飛び出した。 左目は辛うじて飛び出さずにいるものの、大分押し出されてきている。 「うわっ!きったねー!やりすぎだっての!」 「わりーわりー!そっかー、目玉があったんだなー」 赤まりさは飛び出してしまった自分の目を悲しそうな顔で見つめながら泣いている。 少年達はそんな姉まりさを楽しそうに眺めると、飛び出した目玉を面白そうに転がして遊んだ。 「おー!これって結構転がるんだな?この目玉って何で出来てるんだろう?」 「食べてみれば解ると思うけど、汚いから食べたくないな」 そんな少年達のやり取りを見て、残った目で少年達を睨みつける姉まりさ。 それに気がついた少年の一人が、転がっていた目玉を手に取ると、姉まりさの目の前まで持ってきた。 「何だお前?睨んでいるのか?生意気なくそまんじゅうだな!これを返して欲しいのか?なら返して……………やるわけないだろ!」 「むべぇ!」 そう言うと少年は姉まりさを拳で殴った。 穴の開いた右目からさらに餡が漏れ出す。 姉まりさはこれだけの事をされて、何も抵抗できない自分の無力さを嘆いた。 どうしてこんな目に合うのか? どうしてこんな思いをしなければならないのか? そう考える度に涙が溢れ、飛び出した餡に混ざっていった。 「おねーしゃ…」 「こわいのじぇ…」 妹達はその様子を震えながら見守るしかなかった。 キーンコーンカーンコーン 始業の鐘が鳴り響く。 「やべ!こんな時間だ!どうするこいつら?」 「とりあえず、口塞いで机の中にでも隠しておけ!授業中にいじっても良いけど、先生に見つからないようにな!」 少年達は、セロテープで子ゆっくりの口を塞ぐと、各自一匹ずつゆっくり姉妹を持って席に着いた。 子ゆっくりを机の中に隠して、授業を受けるようだ。 だが、机の中の子ゆっくりが気になるのか、各自が教師に見つからないように注意しながら、子ゆっくりをいじり倒していた。 取れた目玉に細かく折ったシャープペンの芯を大量に刺され、スパイクボールにされる様を見せ付けられる姉まりさ。 それを右目に戻されて苦しんでいた所に、ホッチキスの芯を体に埋め込まれて装飾されていった。 子れいむは、しーしーを漏らすからという理由で、短くなった鉛筆をあにゃるとまむまむに突っ込まれ、 その状態でボンド付けされてしまっていた。 その後、体中を鉛筆で浅く刺され、穴だらけになった状態の上からセロテープでぐるぐる巻きにされていった。 その間、必死にピコピコを動かしていたが、それが面白かったのか、気に入らなかったのか、 少年がピコピコを両方毟り取ると、子れいむの額に二本突き刺した。 まるで角が生えたかの様な姿になった子れいむは、額から生えるピコピコを見て涙した。 妹まりさは、全身をセロテープでぐるぐる巻きにされていた。 両目もワザとあけた状態でセロテープを張られ、それが終わると定規で叩かれたり、押しつぶされたりして遊ばれていた。 少年も中枢餡を潰さないように注意していたのか、死なない程度に加減されていたものの、 圧迫された行き場のない餡と、加えられる圧力や衝撃で苦しんでいた。 授業も終わり、下校時間になる頃には、子ゆっくり達はすっかり弱り果てていた。 短時間であったが、徹底的にいじり倒されたせいで、一時もゆっくり出来ず、身も心もボロボロであった。 「なんかこいつ等、すっかり元気がなくなったな」 「これじゃ面白くないから、どこかに捨てるか?それとも砂場に生き埋めにするか?もしくは川に流そうか?」 あれやこれやと議論している少年達だったが、その内の一人が思い出した様に一つの案を出した。 「そういえばさ、こいつ等の巣って探さないのか?案外学校内にあるんじゃないの? こんな鈍間な生き物だから、そう遠くからは来てないだろう?巣を見つけて親ゆっくりで遊ぼうよ」 「おー!そうだったな!場所はこいつ等から聞けば良いしな!」 こうして少年達は、ゆっくりの巣を探す事にした。 まず、ボロボロの姉まりさの口のテープを剥がして、場所を聞き出すことにした。 当然始めは教えたがらなかったが、妹と帽子を潰すと脅された上に、おさげを千切られ、 髪の毛を1/3程毟り取られると、あっさりと自分達の巣まで少年達を案内した。 少年達は、姉まりさの案内を頼りに、少し時間が掛かってしまったが、体育館の裏までやって来た。 姉まりさの分かり難い説明のせいで、腹を立てた少年が、子ゆっくり達に八つ当たりをしたり、 意味もなく子ゆっくりにデコピンやらをしながら、巣として使われているダンボールの前までやって来た。 ダンボールは丁度体育館の屋根に守られる形で、雨を凌いでいるようだった。 ここなら外的にも見つかりにくく、一斉駆除等も逃れやすかったのだろう。 野良ゆっくりの割には比較的安全な生活環境だったのだろうが、それも子ゆっくり達のせいで終わりを迎えようとしていた。 「ゆぅ…おかーしゃん、にげちぇー!」 ダンボールの前まで少年達がやってくると、姉まりさが突然大声を上げた。 母親に危険を知らせようとしたのだろうが、そんな事を察するだけの器量が母ゆっくりには無かったようで、 ダンボールの中から寝ぼけた顔で、植物型妊娠をした成体のれいむが現れた。 「ゆーん、うるさいよ!れいむはおひるねちゅうだったんだよ!さわぐのはだれなの?」 「おかーしゃん、にげるんだじぇー!このにんげんしゃんは、ゆっくちできないんだじぇー!」 「ゆーん?!おちびちゃんたち!それにどうしてにんげんさんがいるのぉぉぉ?!」 突然の事に慌てる親れいむ。 そんな親れいむを見て楽しそうに笑う少年達。 「おい!こいつ、赤ゆっくりが生えてるぞ!こりゃ当たりだな!」 「蹴りがいのありそうなれいむだな。ちっちゃいので遊ぶのはそろそろ飽きてきた頃だったし丁度良いな!」 「にんげんさんがなんのようなの?!はやくここからでていってね!ここはれいむたちのゆっくりぷれいすだよ! それとおちびちゃんをかえしてね!れいむはおこるとこわいんだよ!」 そう言い終わると、親れいむは大きく膨れ上がった。 それを見た子ゆっくり達は自分達の勝利を確信した。 母れいむが、自分達も震え上がりそうなほどの形相で睨んでいる。 これで人間さんも恐ろしくなって逃げ出すか、自分達に謝るに違いない。 だが、そんな希望も一瞬で砕け散った。 「ゆごぼっ!」 少年の一人が、親れいむに蹴りを入れた。 つま先が親れいむの頬にめり込み、膨れ上がっていた体が一気に萎む。 そしてそのまま転がっていった。 ベキッ! 「ゆん!………いだいいぃぃぃぃ!どぼじでごんなごどする………ゆがぁぁ!!あがちゃんがぁぁぁぁ!!」 親れいむは痛みに涙を流し、抗議の声を上げようとしたが、目の前に転がる実ゆっくり付きの茎を見て騒ぎ出す。 すぐさま茎に近づいて、必死にそれを舐め始めるが、実ゆっくりの表情はだんだん苦しそうになっていく。 「あー!お前!何やってるんだよ!もったいないなー!」 「あー悪い悪い!こいつが蹴ってくれって、膨れ上がってもんだから、つい…」 「ゆわぁぁぁ!あがちゃんがぁぁぁ!ゆっくり、ゆっくりしてぇぇぇぇ!!」 少し黒ずみかかってきた実ゆっくり。 だが、それに気がつかないのか、親れいむは必死に茎を舐め続けた。 そんな中で一人の少年が、何かを思いついた様で、実ゆっくりの茎を拾い上げた。 「ゆがぁぁ!なにじでるのぉぉぉ?!あかちゃんをかえぜぇぇぇ!! 『グシャ!』 ゆんげぇ?!」 「うっせーよ!黙ってろ!…そんなものどうするんだ?」 「ちょっと、やってみたい事があってね」 騒ぐ親れいむを踏むつけた少年の問い掛けに、茎を持った少年は楽しそうに答えた。 少年は茎を子れいむの頭の天辺に勢い良く突き刺した。 そしてそのまま、茎が抜けない様に深く突き刺していった。 「ゆびゃ!いだだだだ!びゅ!ゆぎ!げっぴょー!」 「この辺かな?これ以上は無理そうだな」 少年は何かを探るように、茎を勧めていき、子れいむの声が変わったあたりで茎を止めた。 おそらく、中枢餡を傷つけない程度に深く茎を刺したのだろう。 子れいむに刺さった茎の実ゆっくりも急に肌色が良くなり、子れいむの体に馴染んだ様だ。 だが、一方で子れいむはガタガタと震えだし、顔色が悪くなっていった。 「いだいぃぃ!やべでぇぇぇ!れーみゅのあんこしゃん、しゅわないでぇぇぇ!!」 「おぉ!なにこれ?!おもしれー!」 「やっぱり、子ゆっくりじゃ、すぐ養分を吸われちゃうんだなー」 茎を刺した少年は、がっかりした様にそう言った。 だが、他の少年達は大いに盛り上がっていた。 子れいむが、震えながら泣いている様が面白かったのだろうか? 楽しそうにその様子を観察していた。 「なにじでるのぉぉぉ!!おちびちゃんがしんじゃうでしょぉぉぉ?!はやくたすけろぉぉぉ!!」 踏みつけられた親れいむは、我が子の異変を見て叫び声を上げた。 踏みつけていた少年は、さらに力を込めて踏みつけようとしたが、茎子れいむを作った少年がそれを止めた。 「助けて欲しいの?助けてあげても良いけど?ちょっと大変だよ?それでもいいの?」 「ゆっがぁぁ!!なんでもいいから、はやくたすけろぉぉぉ!!」 「解った、じゃあやるね」 少年は楽しそうにそう言うと、親れいむの頭の天辺の皮を、髪の毛ごと手で引きちぎり始めた。 「いだいぃぃ!!やべろぉぉぉ!!なにじでるのぉぉぉ?!」 「ん?何って、お前の子供を助けるためにやってるんだよ?お前、何でも良いから助けろって言ったじゃん!」 「だがらって、どぼじでこんなごどずるのぉぉぉ?!いだいでしょぉぉぉ?!」 「うるさい奴だな!ちょっとこいつ押さえていて。あとその子れいむ貸して」 少年は受け取った子れいむのあんよの皮を手でむき始めた。 子れいむは痛みに顔を歪ませ、悲鳴を上げたが、実ゆっくりの方は子れいむの中の甘味が増したせいか、さらに幸せそうな顔で、ゆらゆらと揺れていた。 あんよの皮を剥き終わった少年は、それを先程皮を剥いた親れいむの頭にパイルダーオンした。 「「ゆぎぃ!」」 親子ともに、苦痛に顔を歪ませたが、しばらくすると子れいむの顔色がだんだん戻っていった。 「ゆがぎぃぃ!いだいぃぃぃ!はやくこれをとっでぇぇぇ!!」 「取っても良いけど、そしたらお前の子供が死んじゃうよ?赤ゆの茎も全部枯れちゃうけど、それでも良いの?」 「ゆぎぃぃ!!どぼじでごんなこどずるのぉぉぉぉ!!」 「お前が何でも良いから助けろって言ったでしょ?だから助けたんだよ!」 「はっはっは!お前、チョー外道!面白すぎー!!」 少年達はそのやり取りを見て大笑いしていた。 子まりさ達は、掴まれた少年達の手の中で、恐怖に怯えていた。 「おかーしゃ…まりちゃ…こわいんだじぇ…ゆえーん!」 「お?!あーそういえば、こいつらもいたんだっけな。どーするよ?何か面白いことある?」 「そうだなー?」 少年達は二匹の子まりさを、見比べる様に眺め始めた。 帽子はあるものの、禿げ上がってボロボロの姉まりさと、全身セロテープで包まれた妹まりさ。 少年達は変わり果てた姉まりさより、妹まりさの方を面白そうに見ていた。 「やっぱりこっちの奴って、ボロボロで面白くないじゃん?それより、こっちのセロテープはがしてみようぜ!」 「やっぱり?そのほうが面白そうだよな?はがしたら何して遊ぼうか?」 そう言うと少年は、持っていた姉まりさを興味なさそうに放った。 姉まりさはそのまま地面に顔から着地した。 「おそりゃをとんでぇぇ………ゆんぶぅ?!」 「ゆっがぁぁぁ?!おちびちゃぁぁぁん!!」 着地点が土だったので、それほどダメージは無いものの、必死にあんよをブリブリと動かしてもがく姉まりさ。 親れいむはずーりずーりと痛む体を引きずりながら、姉まりさの元へはっていく。 姉まりさの元にたどり着いた親れいむは、姉まりさの体勢を戻してやると、その体を舐め始めた。 「ゆびぇぇぇん!いちゃいんだじぇぇぇぇぇ!!」 「ぺーろ、ぺーろ、おちびちゃん!ゆっくり、ゆっくりしてねぇぇ!」 そんな様子を一人の少年が面白そうに眺めていた。 「いっちゃいぃぃぃ!!やめりゅのじぇぇぇぇぇ!!」 わざと時間をかけてセロテープを剥がされていく妹まりさ。 セロテープが剥がされた跡が赤く痛々しい。 髪の毛も何本か一緒に剥ぎ取られ、その度に涙を流し痛がった。 「それにしても、良く泣くね。どこにこんな水分があるんだろうね?」 「流石ふしぎまんじゅうだな。そうだ、こいつ、どれだけ水分あるのか、枯れるまで弄ってみようか?」 少年達は、手に木の枝や松の葉っぱを持ってきて、妹まりさを日の当たりの良い場所に置いた。 妹まりさは地面に置かれても逃げ出そうとはせず、その場で痛がって泣いているだけだった。 「なにやってるんだぜ?!にんげんさんが、どうしておちびちゃんといっしょにいるんだぜ?!」 突然の叫び声に、少年達が一斉に振り返った。 そこには帽子と体が薄汚れた成体のまりさが一匹、少年達を睨むように見つめていた。 「おぉ!ゴミまんじゅうの登場だ!かっこいいねぇ!」 「サンドバックが、自分から殴ってくださいって現れたぞ!」 「花壇あらしの犯人登場か?!犯人はお前だ!!なんつって」 険しい表情の親まりさと対照的に、少年達はニヤニヤと笑いながら親まりさを見つめていた。 泣いていた妹まりさも親まりさに気がつき、必死に跳ねながら親まりさの元に向かっていった。 これで助かる、この意地悪な人間達をお父さんが制裁してくれる。 そんな思いが頭の中を駆け巡る。 妹まりさの表情は自然と笑顔になっていくのだった。 「ゆびぇぇぇん!おちょーしゃぁぁぁぁん!」 「ゆゆ?!おちびちゃぁぁぁん!」 感動の再会と言いたいところだが、少年達が見逃すわけが無い。 少年の一人が親まりさに蹴りを入れた。 親まりさは、うめき声を上げながら、コロコロと転がっていく。 ゴミ漁りの帰りだったのか、帽子からは生ゴミや雑草等があふれ出た。 妹まりさは安堵の表情を浮かべたまま、なにが起こったのか解らずに固まった。 強いはずの父が勢い良く飛んで転がっている。 そのスピードは、一緒にかけっこした時よりも速く。 その高さは、一緒にぴょんひょん飛び跳ねた時よりも高かった。 「ゆっ?!………おちょーしゃ?」 「はっはっは!いい感じで転がるなぁ!こいつでサッカーでもするか?」 「うーん、それも良いけど、なんか他に面白い事無いかな?」 「あぁ、それならこいつと、その子供を使って………」 「何だ、お前何処行ってたんだ?ってかそれ面白そうだな!」 「ちょっとね、じゃあ、向こうに連れて行こうか」 少年達は、恐怖に震える妹まりさと、痛みに震える親まりさを持って校庭の方に歩いていった。 「よーし、ちゃんと言う事を聞けよ?じゃないと、このゴミ虫握りつぶすからな!」 「ゆぅ…ゆっくりりかいしたぜ…」 浮かない顔で頷く親まりさ、少年たちを恨めしそうに睨んでいる。 自分だけなら上手く逃げるのだろうが、最愛の子をゆ質に取られていては、少年達の命令を素直に聞くしかない。 もっとも、ゆ質が無くても上手く逃げ出せるかどうかも怪しいが。 「ちょっと反抗的な目つきだけど…まあ、良いか。じゃあ、これに噛み付いてろよ」 「離すなよー、と言っても離したら自分が痛いだけか。まあ、がんばれよ!」 そう言われて親まりさが噛み付いたのは、校庭にある中でも一番背の高い鉄棒。 一番背の高い少年が、手を伸ばしてやっと届くほどだ。 口の中にさびた鉄の味が広がるが、我慢して噛み付いていなければ落下してしまうだろう。 必死に口に力を入れる親まりさ。 少年達はそんな親まりさに向かって、石を投げつけた。 シュ! 小石が親まりさの体を掠める。 たいした痛みは無いものの、親まりさは自分の置かれた状況に恐怖した。 「あー、外した。残念」 「下手くそだなぁ、こうやってぶつけるんだよ、それ!」 ボス! 「ぶぎぃ!」 鈍い音を立てて、親まりさに石が命中した。 思わず叫びそうになる親まりさだったが、何とか堪える。 「おぉ!命中した!でも、結構がんばるな、あのゴミ袋!」 少年はうれしそうに笑うと、更に小石を投げつけた。 2発、3発と石つぶてを喰らう親まりさ。 石が当たった場所は赤く腫れ上がり、涙と汗を滴らせながら、声にならない声で呻いている。 そんな親の姿を、少年の手の中で悲しそうに見つめる妹まりさ。 止めてと叫んでも、少年達は面白そうに笑うだけで止めてはくれなかった。 ザシュ! 「ゆびゃい!」 ついに落下した親まりさ。 石が目に当たり、思わず叫んでしまったのが原因だ。 「おそらをとんでるみたい」と言う間もなく、地面に叩きつけられ、その場で激しく転がりまわる。 帽子が取れたのも気がつかないで、情けない顔で泣き叫んだ。 「いだいぃぃぃぃぃ!!おべべがぁぁぁぁ!からだがぁぁぁぁ!!どぼじでこんなめにぃぃぃぃ!!」 そんな親まりさの姿を見て大笑いする少年達。 笑い終えた少年の一人が、親まりさを抱え、再度鉄棒に噛み付くように命じる。 嫌がる親まりさだったが、少年に握り締められて苦しんでいる妹まりさを見ると、大人しく従った。 再び小石を投げようとする少年達だったが、一人がそれを制止した。 「どうして止めるんだよ!」 「もっと面白い事を思いついたから…」 少年の一人が、妹まりさを持って親まりさに近づいていく。 そして妹まりさのおさげを貫通させるように木の枝を刺し、その枝を更に親まりさの腹(?)に突き刺した。 「ゆっぶぅ?!」 思わず鉄棒を放しそうになる親まりさ。 そんな親まりさに少年は囁いた。 「おっと、落ちるなよ!落ちたらおなかにぶら下がってるお前の子供が、お前の下敷きになって潰れるぞ!」 「ゆびぇぇぇぇぇん!こわいのじぇぇぇぇ!!おとーしゃん、たしゅけちぇぇぇぇ!!」 親まりさは確信した、この人間は悪魔だと。 だが、少年に逆らう事も出来ず、この最悪の事態をどうにか出来る訳でもなく、ただ悔しさを噛締めていた。 泣き叫ぶ我が子を宥める事も出来ず、ただ悔しくて涙を流す親まりさ。 そんな親まりさの元に少年達が集まってきた。 今度は、その手に石ではなく、木の枝や、松葉っぱを持って。 「ぶぇぇ!びぃぃぃぃ!ぶごぉぉぉ!」 情けない声で泣き叫ぶ親まりさ。 それでも必死に鉄棒に噛み付いたまま、痛みに耐えていた。 体に枝や松葉が刺さるたびに、涙が溢れ大声で叫びそうになる。 だが、自分が落ちたら子供も死んでしまうと思い、何とか耐えていた。 「ゆびゃい!いだいぃぃぃぃ!やめちぇよぉぉぉぉ!!どぼしちぇ、おとーしゃんはたしゅけちぇくれないのじぇぇぇぇ!!」 少年達は親まりさだけでなく、妹まりさにも松葉っぱを突き刺していった。 体中に松葉をつけた妹まりさ、ついにはその目にも松葉を刺された。 「まりちゃのおべべがぁぁ!いちゃいのじぇぇぇぇぇ!やめちぇぇぇ!!そこはまむまむなのじぇぇぇぇ!!」 「ぶぇぇ!ぼびびびゃん!ぶっぶびじべぇぇぇぇぇ!!」 あにゃるやまむまむにも松葉を刺される妹まりさ。 何時しか少年達は、叫び声を上げて痛がる妹まりさにばかり攻撃を集中させていた。 「ゆえぇぇぇ…まりちゃのばーじんしゃんが………ひどいのじぇ…きょんなの…どぼしちぇ…」 「やっぱり叫び声を上げる方が面白いな」 「そうだなぁ、でも、こいつ結構がんばるね」 「じゃあ、時間もそろそろだし、終わりにしようか?」 少年の一人がそう言うと、親まりさに刺さった枝を引き抜いた。 枝を引き抜かれた痛みに震えていた親まりさだったが、更なる痛みに思わず身を捩った。 少年が枝が刺さっていた場所に開いた穴に、小石を詰めだしたのだ。 痛みも耐えがたかったが、それよりも自重が増えていくのが親まりさにも解った。 「こいつ、けっこうがんばるね!たいていの野良だと、すぐに自分の子供を見捨てたりするのにね」 確実に口に掛かる重さが増えていく。 親まりさの体もだらしなく伸び始める。 「ぶぼぉぉ!ぼうばべぇぇぇ!!ぼびびびゃんぼべんべぇぇぇ!!」 限界が来たのか、ガチガチと震える親まりさ。 悲しそうに一際大量に涙を流すと、そのまま落下していく。 ドシャ! 「ゆっぎゃぁぁぁぁぁ!!いだいぃぃぃぃ!!ゆがぁぁぁぁぁぁ!!」 ゆっくりらしからぬ音を立てる親まりさ。 妹まりさがぶら下がっていた枝が、体に深く刺さっていたが、幸いな事に中枢餡は避けていた。 痛みに転げ回るかと思いきや、石の重さで上手く動けないようだ。 小刻みに震えて呻き声を上げてる親まりさ。 「ゆびぎぃぃぃ!いぢゃいのじぇぇぇぇぇ!ゆっくぢできにゃいぃぃぃぃぃ!!」 「おぉ!生きてたぞ!運が良かったな!」 親まりさに半分ほど潰されてはいたが、何とか妹まりさは生きていた。 ただ、潰されたときの勢いで片目が飛び出し、餡を目と口から吐き出していた。 「ゆぎぃぃぃ!おちびぢゃぁぁぁん!いぎでだんだぇぇぇぇ!!よだっがよぉぉぉぉぉ!!ゆっくりじでいってねぇぇぇぇ!!」 「ゆぶぅぅぅぅ?!にゃにがよかっだだぁぁぁぁ!!まりちゃをたしゅけながったくしぇにぃぃぃぃ!!このげしゅおやがぁぁぁ!!」 「ゆぅぅぅぅ?!どぼしでそんなごどいうのぉぉぉぉぉ?!」 「ははは!美しき親子愛!じゃあ、そろそろ帰ろうか?」 興味なさそうに背を向ける少年達。 親まりさは彼らの背中を睨みながら叫んだ。 「どぼじでごんなこどするのぉぉぉぉ!!まりさだちだっでひっしでいきでいるんだよぉぉぉぉ!!」 「あぁ、そうだな。確かにさっきのお前は必死だったな。面白かったよ」 「あーそうそう、お前らには解らないと思うけど。必死って字はな、必ず死ぬって書くんだよ。 必ず死ぬから生きているって当たり前だろ?生きていれば何時かは死ぬんだから。えらそうに言うなよ」 親まりさは悔しくて大泣きした。 それから親まりさは、重い体を引きずって巣まで帰った。 妹まりさには吐き出した餡を無理やり食べさせ、何とか一命を取り留めた。 だが、妹まりさは親まりさを激しく罵った。 それでも、何とかそれを宥めて、一緒に巣まで這って行った。 そしてそこで見たものは、変わり果てた親れいむと子供達だった。 「ゆぁぁぁぁぁ!なんなのごれはぁぁぁ!でいぶぅぅぅ!おちびちゃぁぁぁん!」 「ゆびぇぇぇぇん!おかーしゃん!おねーちゃん!ゆんやぁぁぁぁぁ!!」 親れいむは誰かに殴られたのか、顔が赤く腫れ上がっていた。 生きてはいる様だが、大分ぐったりとしており、親まりさ達を見ても特に反応はしなかった。 ピコピコは両方が引きちぎられており、右目には変わり果てた姉まりさが無理やりねじ込まれていた。 少年の一人が、「愛い子供なら目に入れても痛くないよね?」などと言いながら姉まりさを目の中にねじ込んだのだ。 その際にご丁寧に、姉まりさの背中(?)の皮を剥いで目の中に埋め込んだので、姉まりさは親の餡と一部融合していた。 おかげで、埋め込まれた姉まりさは普通に生きており、悲しそうな目で親まりさ達を見つめながら泣いていた。 親れいむの頭上の子れいむも、ゆんゆん泣いてはいたが生きていた。 幸せそうな顔をしているのは、子れいむの頭上から生えた実ゆっくりだけだった。 そして翌日。 昨日の少年達が、野良ゆっくりの巣に現れた。 少年達は野良一家を見て大笑いした。 親れいむは、埋め込まれた子ゆっくり達と上手く融合したようで、それぞれが焦点の合わない目で奇怪な歌を歌っていた。 「「「ゆ~~げろぼっぼび~♪だのじぐゆっぐびべげへへへへ~♪」」」 「やめりょぉぉぉ!うるしゃいんだじぇぇぇぇ!だまるのじぇぇぇぇ!!」 「おちびちゃん…れいむ…ゆっくり…ゆっくりしてぇぇ………」 その親子の大合唱を良く思っていないのか、片目を無くした妹まりさは、しきりに五月蝿いと騒ぎながら、親れいむに体当たりをしていた。 親まりさは、少年達を見ると額を地面に擦り付けて哀願した。 「おねがいでずぅぅ!にんげんざん、まりざだちをころしでくだざいぃぃぃ!まりざのかぞくは、みんなおかじくなっでじまいまじだぁぁぁ!! もう、まりざだぢはいきていでもしがだありまぜん!どうか、まちざだちを、えいえんにゆっぐりざぜてくだざいぃぃぃ!!」 「えーやだよ!何でそんな事しなきゃならないんだよ!死にたきゃ勝手にのたれ死ね!」 「お前、生きてるって言ってたよな?それって生き物ってことだろ?先生が『生き物をむやみに殺してはいけません』って 言ってたんだよ。だから殺せないよ。たくましく生きてね!」 「ゆ?………………」 少年達は笑顔で野良の巣を去っていった。 その顔は何も知らずに幸せそうに揺れている、実ゆっくりの顔の様に幸せそうであった。 完 徒然あき 挿絵:
https://w.atwiki.jp/hutaba_ranking/pages/20.html
子まりさは心底後悔していた。 母達があんなに外に勝手に出てはいけないと言っていたのに、妹達を連れ出して外に出てしまった事を。 人間達は危険でゆっくり出来ないから、近づいてはいけないと教わっていたのに、興味本位から近づいてしまった事を。 「ごめんなちゃいぃぃ!あやまりましゅから、いもうちょたちをはなしちぇほしいんだじぇー!」 「何言ってんだよ?学校には、かんけいしゃ以外立ち入り禁止なのを知らないのか?」 「そーだ、そーだ!だからお前達には、ばつを与えないとだめなんだよ!ゆっくりりかいしてね!」 少年達は楽しそうにそう言うと、子まりさにでこピンをお見舞いした。 子ゆっくり達は母親が昼寝をしている隙に、探検と称して学校の体育館裏にあったダンボールハウスから、 遊具のあるグラウンドに向かう途中で少年達と遭遇してしまったのだ。 丁度休み時間で、生徒達が居る時間帯に、探検をしていたのが運の尽きだった。 少年達に捕獲された姉妹達は教室に持ち込まれ、それぞれが恐怖に震えていた。 「ゆぴゃい!いちゃいんだじぇー!おとーしゃん、おかーしゃん!たしゅけちぇー!」 「おねーしゃ…やめちぇあげちぇー!いたがっちぇいるのじぇー!ぷきゅー!」 妹のまりさが姉が泣いているのを見て、少年達を威嚇しながら抗議の声を上げる。 だが、そんな物は無意味であると同時に、少年達を不快にするだけであった。 「それがあやまる態度かよ?ったく、ごめんなさいは嘘だったんだな?」 少年はそう言うと膨れ上がった子まりさのお下げを引っ張った。 「ふしゅるるぅぅ!やめちぇー!まりちゃのすてきなおしゃげしゃんがー!いちゃいっていってるのじぇー!」 「にんげんしゃん、やめちぇー!いもうちょをいじめにゃいでぇぇ!」 姉まりさが必死の訴えをするも、少年達はそんな姿を見てただ笑っているだけだった。 一方、もう一匹の子れいむはそんな様子を見てただ震えてしーしーを漏らすだけであった。 「うわ!きったねー!こいつ、ションベンしやがった!!」 「砂糖水だろ?そんなにさわぐなよ」 「でも、きたねー事に変わりはないけどな」 「ゆぐっ…ゆぐっ…きょわいよぉぉぉ…だれかれーみゅをたすけちぇぇぇ」 一応人間達が怖いと理解しているのか、挑発等はしていなかった。 だが、子供にとってゆっくりは、よい玩具である事には変わりなかった。 「なあ、こいつらどうする?このまま潰すか?」 「それも良いけど、きっと何処か近くに巣があるんじゃないのか?」 「あーそうかもね。ひょっとしてこいつの親とかが、花壇荒らしの犯人じゃないの?親も捕まえて遊ぼうか?」 数日前に花壇が荒される事件があった。 少年達は探偵ごっこのつもりで、犯人をゆっくりにして掴まえよう等と話し合っていた。 子ゆっくり達は、少年達の離している事の半分も内容を理解していなかったが、本能的にゆっくり出来ないものだと思っていた。 そんな中、少年の一人がセロテープを持ってきた。 「そんな物どうするんだよ?」 「ちょっと、いい事思いついてね」 そう言うと少年は、セロテープを短く切って姉まりさの口に貼り付けた。 さらに、少し長めにテープを切ると、今度はまむまむとあにゃるを塞ぐような形で貼り付けた。 「むぶぶ!ぐむむ!ぶぼ!」 むず痒そうにしている姉まりさ。 少年はそんなまりさを思いっきり叩いた。 「むびょ!」 声にならない声を上げ、涙を流す姉まりさ。 本来なら、餡を吐き出していただろうが、餡の出る穴を塞がれている為変形するだけに留まっている。 少年達はそんな姉まりさを見て目を輝かせた。 「なるほどー!これなら、汚い中身が出なくてすむんだ!」 少年達は代わる代わる、姉まりさを叩いたり、押しつぶしたりし始めた。 姉まりさはその度に、鈍い悲鳴をあげて泣いていた。 妹達は必死に止めてと悲願したが、そんな姿も少年達には笑いのネタでしかなかった。 行為はどんどんエスカレートしていき、そしてついに、 ぶびょ! 「びゅ!」 押しつぶされすぎた姉まりさの右目が、餡と一緒に飛び出した。 左目は辛うじて飛び出さずにいるものの、大分押し出されてきている。 「うわっ!きったねー!やりすぎだっての!」 「わりーわりー!そっかー、目玉があったんだなー」 赤まりさは飛び出してしまった自分の目を悲しそうな顔で見つめながら泣いている。 少年達はそんな姉まりさを楽しそうに眺めると、飛び出した目玉を面白そうに転がして遊んだ。 「おー!これって結構転がるんだな?この目玉って何で出来てるんだろう?」 「食べてみれば解ると思うけど、汚いから食べたくないな」 そんな少年達のやり取りを見て、残った目で少年達を睨みつける姉まりさ。 それに気がついた少年の一人が、転がっていた目玉を手に取ると、姉まりさの目の前まで持ってきた。 「何だお前?睨んでいるのか?生意気なくそまんじゅうだな!これを返して欲しいのか?なら返して……………やるわけないだろ!」 「むべぇ!」 そう言うと少年は姉まりさを拳で殴った。 穴の開いた右目からさらに餡が漏れ出す。 姉まりさはこれだけの事をされて、何も抵抗できない自分の無力さを嘆いた。 どうしてこんな目に合うのか? どうしてこんな思いをしなければならないのか? そう考える度に涙が溢れ、飛び出した餡に混ざっていった。 「おねーしゃ…」 「こわいのじぇ…」 妹達はその様子を震えながら見守るしかなかった。 キーンコーンカーンコーン 始業の鐘が鳴り響く。 「やべ!こんな時間だ!どうするこいつら?」 「とりあえず、口塞いで机の中にでも隠しておけ!授業中にいじっても良いけど、先生に見つからないようにな!」 少年達は、セロテープで子ゆっくりの口を塞ぐと、各自一匹ずつゆっくり姉妹を持って席に着いた。 子ゆっくりを机の中に隠して、授業を受けるようだ。 だが、机の中の子ゆっくりが気になるのか、各自が教師に見つからないように注意しながら、子ゆっくりをいじり倒していた。 取れた目玉に細かく折ったシャープペンの芯を大量に刺され、スパイクボールにされる様を見せ付けられる姉まりさ。 それを右目に戻されて苦しんでいた所に、ホッチキスの芯を体に埋め込まれて装飾されていった。 子れいむは、しーしーを漏らすからという理由で、短くなった鉛筆をあにゃるとまむまむに突っ込まれ、 その状態でボンド付けされてしまっていた。 その後、体中を鉛筆で浅く刺され、穴だらけになった状態の上からセロテープでぐるぐる巻きにされていった。 その間、必死にピコピコを動かしていたが、それが面白かったのか、気に入らなかったのか、 少年がピコピコを両方毟り取ると、子れいむの額に二本突き刺した。 まるで角が生えたかの様な姿になった子れいむは、額から生えるピコピコを見て涙した。 妹まりさは、全身をセロテープでぐるぐる巻きにされていた。 両目もワザとあけた状態でセロテープを張られ、それが終わると定規で叩かれたり、押しつぶされたりして遊ばれていた。 少年も中枢餡を潰さないように注意していたのか、死なない程度に加減されていたものの、 圧迫された行き場のない餡と、加えられる圧力や衝撃で苦しんでいた。 授業も終わり、下校時間になる頃には、子ゆっくり達はすっかり弱り果てていた。 短時間であったが、徹底的にいじり倒されたせいで、一時もゆっくり出来ず、身も心もボロボロであった。 「なんかこいつ等、すっかり元気がなくなったな」 「これじゃ面白くないから、どこかに捨てるか?それとも砂場に生き埋めにするか?もしくは川に流そうか?」 あれやこれやと議論している少年達だったが、その内の一人が思い出した様に一つの案を出した。 「そういえばさ、こいつ等の巣って探さないのか?案外学校内にあるんじゃないの? こんな鈍間な生き物だから、そう遠くからは来てないだろう?巣を見つけて親ゆっくりで遊ぼうよ」 「おー!そうだったな!場所はこいつ等から聞けば良いしな!」 こうして少年達は、ゆっくりの巣を探す事にした。 まず、ボロボロの姉まりさの口のテープを剥がして、場所を聞き出すことにした。 当然始めは教えたがらなかったが、妹と帽子を潰すと脅された上に、おさげを千切られ、 髪の毛を1/3程毟り取られると、あっさりと自分達の巣まで少年達を案内した。 少年達は、姉まりさの案内を頼りに、少し時間が掛かってしまったが、体育館の裏までやって来た。 姉まりさの分かり難い説明のせいで、腹を立てた少年が、子ゆっくり達に八つ当たりをしたり、 意味もなく子ゆっくりにデコピンやらをしながら、巣として使われているダンボールの前までやって来た。 ダンボールは丁度体育館の屋根に守られる形で、雨を凌いでいるようだった。 ここなら外的にも見つかりにくく、一斉駆除等も逃れやすかったのだろう。 野良ゆっくりの割には比較的安全な生活環境だったのだろうが、それも子ゆっくり達のせいで終わりを迎えようとしていた。 「ゆぅ…おかーしゃん、にげちぇー!」 ダンボールの前まで少年達がやってくると、姉まりさが突然大声を上げた。 母親に危険を知らせようとしたのだろうが、そんな事を察するだけの器量が母ゆっくりには無かったようで、 ダンボールの中から寝ぼけた顔で、植物型妊娠をした成体のれいむが現れた。 「ゆーん、うるさいよ!れいむはおひるねちゅうだったんだよ!さわぐのはだれなの?」 「おかーしゃん、にげるんだじぇー!このにんげんしゃんは、ゆっくちできないんだじぇー!」 「ゆーん?!おちびちゃんたち!それにどうしてにんげんさんがいるのぉぉぉ?!」 突然の事に慌てる親れいむ。 そんな親れいむを見て楽しそうに笑う少年達。 「おい!こいつ、赤ゆっくりが生えてるぞ!こりゃ当たりだな!」 「蹴りがいのありそうなれいむだな。ちっちゃいので遊ぶのはそろそろ飽きてきた頃だったし丁度良いな!」 「にんげんさんがなんのようなの?!はやくここからでていってね!ここはれいむたちのゆっくりぷれいすだよ! それとおちびちゃんをかえしてね!れいむはおこるとこわいんだよ!」 そう言い終わると、親れいむは大きく膨れ上がった。 それを見た子ゆっくり達は自分達の勝利を確信した。 母れいむが、自分達も震え上がりそうなほどの形相で睨んでいる。 これで人間さんも恐ろしくなって逃げ出すか、自分達に謝るに違いない。 だが、そんな希望も一瞬で砕け散った。 「ゆごぼっ!」 少年の一人が、親れいむに蹴りを入れた。 つま先が親れいむの頬にめり込み、膨れ上がっていた体が一気に萎む。 そしてそのまま転がっていった。 ベキッ! 「ゆん!………いだいいぃぃぃぃ!どぼじでごんなごどする………ゆがぁぁ!!あがちゃんがぁぁぁぁ!!」 親れいむは痛みに涙を流し、抗議の声を上げようとしたが、目の前に転がる実ゆっくり付きの茎を見て騒ぎ出す。 すぐさま茎に近づいて、必死にそれを舐め始めるが、実ゆっくりの表情はだんだん苦しそうになっていく。 「あー!お前!何やってるんだよ!もったいないなー!」 「あー悪い悪い!こいつが蹴ってくれって、膨れ上がってもんだから、つい…」 「ゆわぁぁぁ!あがちゃんがぁぁぁ!ゆっくり、ゆっくりしてぇぇぇぇ!!」 少し黒ずみかかってきた実ゆっくり。 だが、それに気がつかないのか、親れいむは必死に茎を舐め続けた。 そんな中で一人の少年が、何かを思いついた様で、実ゆっくりの茎を拾い上げた。 「ゆがぁぁ!なにじでるのぉぉぉ?!あかちゃんをかえぜぇぇぇ!! 『グシャ!』 ゆんげぇ?!」 「うっせーよ!黙ってろ!…そんなものどうするんだ?」 「ちょっと、やってみたい事があってね」 騒ぐ親れいむを踏むつけた少年の問い掛けに、茎を持った少年は楽しそうに答えた。 少年は茎を子れいむの頭の天辺に勢い良く突き刺した。 そしてそのまま、茎が抜けない様に深く突き刺していった。 「ゆびゃ!いだだだだ!びゅ!ゆぎ!げっぴょー!」 「この辺かな?これ以上は無理そうだな」 少年は何かを探るように、茎を勧めていき、子れいむの声が変わったあたりで茎を止めた。 おそらく、中枢餡を傷つけない程度に深く茎を刺したのだろう。 子れいむに刺さった茎の実ゆっくりも急に肌色が良くなり、子れいむの体に馴染んだ様だ。 だが、一方で子れいむはガタガタと震えだし、顔色が悪くなっていった。 「いだいぃぃ!やべでぇぇぇ!れーみゅのあんこしゃん、しゅわないでぇぇぇ!!」 「おぉ!なにこれ?!おもしれー!」 「やっぱり、子ゆっくりじゃ、すぐ養分を吸われちゃうんだなー」 茎を刺した少年は、がっかりした様にそう言った。 だが、他の少年達は大いに盛り上がっていた。 子れいむが、震えながら泣いている様が面白かったのだろうか? 楽しそうにその様子を観察していた。 「なにじでるのぉぉぉ!!おちびちゃんがしんじゃうでしょぉぉぉ?!はやくたすけろぉぉぉ!!」 踏みつけられた親れいむは、我が子の異変を見て叫び声を上げた。 踏みつけていた少年は、さらに力を込めて踏みつけようとしたが、茎子れいむを作った少年がそれを止めた。 「助けて欲しいの?助けてあげても良いけど?ちょっと大変だよ?それでもいいの?」 「ゆっがぁぁ!!なんでもいいから、はやくたすけろぉぉぉ!!」 「解った、じゃあやるね」 少年は楽しそうにそう言うと、親れいむの頭の天辺の皮を、髪の毛ごと手で引きちぎり始めた。 「いだいぃぃ!!やべろぉぉぉ!!なにじでるのぉぉぉ?!」 「ん?何って、お前の子供を助けるためにやってるんだよ?お前、何でも良いから助けろって言ったじゃん!」 「だがらって、どぼじでこんなごどずるのぉぉぉ?!いだいでしょぉぉぉ?!」 「うるさい奴だな!ちょっとこいつ押さえていて。あとその子れいむ貸して」 少年は受け取った子れいむのあんよの皮を手でむき始めた。 子れいむは痛みに顔を歪ませ、悲鳴を上げたが、実ゆっくりの方は子れいむの中の甘味が増したせいか、さらに幸せそうな顔で、ゆらゆらと揺れていた。 あんよの皮を剥き終わった少年は、それを先程皮を剥いた親れいむの頭にパイルダーオンした。 「「ゆぎぃ!」」 親子ともに、苦痛に顔を歪ませたが、しばらくすると子れいむの顔色がだんだん戻っていった。 「ゆがぎぃぃ!いだいぃぃぃ!はやくこれをとっでぇぇぇ!!」 「取っても良いけど、そしたらお前の子供が死んじゃうよ?赤ゆの茎も全部枯れちゃうけど、それでも良いの?」 「ゆぎぃぃ!!どぼじでごんなこどずるのぉぉぉぉ!!」 「お前が何でも良いから助けろって言ったでしょ?だから助けたんだよ!」 「はっはっは!お前、チョー外道!面白すぎー!!」 少年達はそのやり取りを見て大笑いしていた。 子まりさ達は、掴まれた少年達の手の中で、恐怖に怯えていた。 「おかーしゃ…まりちゃ…こわいんだじぇ…ゆえーん!」 「お?!あーそういえば、こいつらもいたんだっけな。どーするよ?何か面白いことある?」 「そうだなー?」 少年達は二匹の子まりさを、見比べる様に眺め始めた。 帽子はあるものの、禿げ上がってボロボロの姉まりさと、全身セロテープで包まれた妹まりさ。 少年達は変わり果てた姉まりさより、妹まりさの方を面白そうに見ていた。 「やっぱりこっちの奴って、ボロボロで面白くないじゃん?それより、こっちのセロテープはがしてみようぜ!」 「やっぱり?そのほうが面白そうだよな?はがしたら何して遊ぼうか?」 そう言うと少年は、持っていた姉まりさを興味なさそうに放った。 姉まりさはそのまま地面に顔から着地した。 「おそりゃをとんでぇぇ………ゆんぶぅ?!」 「ゆっがぁぁぁ?!おちびちゃぁぁぁん!!」 着地点が土だったので、それほどダメージは無いものの、必死にあんよをブリブリと動かしてもがく姉まりさ。 親れいむはずーりずーりと痛む体を引きずりながら、姉まりさの元へはっていく。 姉まりさの元にたどり着いた親れいむは、姉まりさの体勢を戻してやると、その体を舐め始めた。 「ゆびぇぇぇん!いちゃいんだじぇぇぇぇぇ!!」 「ぺーろ、ぺーろ、おちびちゃん!ゆっくり、ゆっくりしてねぇぇ!」 そんな様子を一人の少年が面白そうに眺めていた。 「いっちゃいぃぃぃ!!やめりゅのじぇぇぇぇぇ!!」 わざと時間をかけてセロテープを剥がされていく妹まりさ。 セロテープが剥がされた跡が赤く痛々しい。 髪の毛も何本か一緒に剥ぎ取られ、その度に涙を流し痛がった。 「それにしても、良く泣くね。どこにこんな水分があるんだろうね?」 「流石ふしぎまんじゅうだな。そうだ、こいつ、どれだけ水分あるのか、枯れるまで弄ってみようか?」 少年達は、手に木の枝や松の葉っぱを持ってきて、妹まりさを日の当たりの良い場所に置いた。 妹まりさは地面に置かれても逃げ出そうとはせず、その場で痛がって泣いているだけだった。 「なにやってるんだぜ?!にんげんさんが、どうしておちびちゃんといっしょにいるんだぜ?!」 突然の叫び声に、少年達が一斉に振り返った。 そこには帽子と体が薄汚れた成体のまりさが一匹、少年達を睨むように見つめていた。 「おぉ!ゴミまんじゅうの登場だ!かっこいいねぇ!」 「サンドバックが、自分から殴ってくださいって現れたぞ!」 「花壇あらしの犯人登場か?!犯人はお前だ!!なんつって」 険しい表情の親まりさと対照的に、少年達はニヤニヤと笑いながら親まりさを見つめていた。 泣いていた妹まりさも親まりさに気がつき、必死に跳ねながら親まりさの元に向かっていった。 これで助かる、この意地悪な人間達をお父さんが制裁してくれる。 そんな思いが頭の中を駆け巡る。 妹まりさの表情は自然と笑顔になっていくのだった。 「ゆびぇぇぇん!おちょーしゃぁぁぁぁん!」 「ゆゆ?!おちびちゃぁぁぁん!」 感動の再会と言いたいところだが、少年達が見逃すわけが無い。 少年の一人が親まりさに蹴りを入れた。 親まりさは、うめき声を上げながら、コロコロと転がっていく。 ゴミ漁りの帰りだったのか、帽子からは生ゴミや雑草等があふれ出た。 妹まりさは安堵の表情を浮かべたまま、なにが起こったのか解らずに固まった。 強いはずの父が勢い良く飛んで転がっている。 そのスピードは、一緒にかけっこした時よりも速く。 その高さは、一緒にぴょんひょん飛び跳ねた時よりも高かった。 「ゆっ?!………おちょーしゃ?」 「はっはっは!いい感じで転がるなぁ!こいつでサッカーでもするか?」 「うーん、それも良いけど、なんか他に面白い事無いかな?」 「あぁ、それならこいつと、その子供を使って………」 「何だ、お前何処行ってたんだ?ってかそれ面白そうだな!」 「ちょっとね、じゃあ、向こうに連れて行こうか」 少年達は、恐怖に震える妹まりさと、痛みに震える親まりさを持って校庭の方に歩いていった。 「よーし、ちゃんと言う事を聞けよ?じゃないと、このゴミ虫握りつぶすからな!」 「ゆぅ…ゆっくりりかいしたぜ…」 浮かない顔で頷く親まりさ、少年たちを恨めしそうに睨んでいる。 自分だけなら上手く逃げるのだろうが、最愛の子をゆ質に取られていては、少年達の命令を素直に聞くしかない。 もっとも、ゆ質が無くても上手く逃げ出せるかどうかも怪しいが。 「ちょっと反抗的な目つきだけど…まあ、良いか。じゃあ、これに噛み付いてろよ」 「離すなよー、と言っても離したら自分が痛いだけか。まあ、がんばれよ!」 そう言われて親まりさが噛み付いたのは、校庭にある中でも一番背の高い鉄棒。 一番背の高い少年が、手を伸ばしてやっと届くほどだ。 口の中にさびた鉄の味が広がるが、我慢して噛み付いていなければ落下してしまうだろう。 必死に口に力を入れる親まりさ。 少年達はそんな親まりさに向かって、石を投げつけた。 シュ! 小石が親まりさの体を掠める。 たいした痛みは無いものの、親まりさは自分の置かれた状況に恐怖した。 「あー、外した。残念」 「下手くそだなぁ、こうやってぶつけるんだよ、それ!」 ボス! 「ぶぎぃ!」 鈍い音を立てて、親まりさに石が命中した。 思わず叫びそうになる親まりさだったが、何とか堪える。 「おぉ!命中した!でも、結構がんばるな、あのゴミ袋!」 少年はうれしそうに笑うと、更に小石を投げつけた。 2発、3発と石つぶてを喰らう親まりさ。 石が当たった場所は赤く腫れ上がり、涙と汗を滴らせながら、声にならない声で呻いている。 そんな親の姿を、少年の手の中で悲しそうに見つめる妹まりさ。 止めてと叫んでも、少年達は面白そうに笑うだけで止めてはくれなかった。 ザシュ! 「ゆびゃい!」 ついに落下した親まりさ。 石が目に当たり、思わず叫んでしまったのが原因だ。 「おそらをとんでるみたい」と言う間もなく、地面に叩きつけられ、その場で激しく転がりまわる。 帽子が取れたのも気がつかないで、情けない顔で泣き叫んだ。 「いだいぃぃぃぃぃ!!おべべがぁぁぁぁ!からだがぁぁぁぁ!!どぼじでこんなめにぃぃぃぃ!!」 そんな親まりさの姿を見て大笑いする少年達。 笑い終えた少年の一人が、親まりさを抱え、再度鉄棒に噛み付くように命じる。 嫌がる親まりさだったが、少年に握り締められて苦しんでいる妹まりさを見ると、大人しく従った。 再び小石を投げようとする少年達だったが、一人がそれを制止した。 「どうして止めるんだよ!」 「もっと面白い事を思いついたから…」 少年の一人が、妹まりさを持って親まりさに近づいていく。 そして妹まりさのおさげを貫通させるように木の枝を刺し、その枝を更に親まりさの腹(?)に突き刺した。 「ゆっぶぅ?!」 思わず鉄棒を放しそうになる親まりさ。 そんな親まりさに少年は囁いた。 「おっと、落ちるなよ!落ちたらおなかにぶら下がってるお前の子供が、お前の下敷きになって潰れるぞ!」 「ゆびぇぇぇぇぇん!こわいのじぇぇぇぇ!!おとーしゃん、たしゅけちぇぇぇぇ!!」 親まりさは確信した、この人間は悪魔だと。 だが、少年に逆らう事も出来ず、この最悪の事態をどうにか出来る訳でもなく、ただ悔しさを噛締めていた。 泣き叫ぶ我が子を宥める事も出来ず、ただ悔しくて涙を流す親まりさ。 そんな親まりさの元に少年達が集まってきた。 今度は、その手に石ではなく、木の枝や、松葉っぱを持って。 「ぶぇぇ!びぃぃぃぃ!ぶごぉぉぉ!」 情けない声で泣き叫ぶ親まりさ。 それでも必死に鉄棒に噛み付いたまま、痛みに耐えていた。 体に枝や松葉が刺さるたびに、涙が溢れ大声で叫びそうになる。 だが、自分が落ちたら子供も死んでしまうと思い、何とか耐えていた。 「ゆびゃい!いだいぃぃぃぃ!やめちぇよぉぉぉぉ!!どぼしちぇ、おとーしゃんはたしゅけちぇくれないのじぇぇぇぇ!!」 少年達は親まりさだけでなく、妹まりさにも松葉っぱを突き刺していった。 体中に松葉をつけた妹まりさ、ついにはその目にも松葉を刺された。 「まりちゃのおべべがぁぁ!いちゃいのじぇぇぇぇぇ!やめちぇぇぇ!!そこはまむまむなのじぇぇぇぇ!!」 「ぶぇぇ!ぼびびびゃん!ぶっぶびじべぇぇぇぇぇ!!」 あにゃるやまむまむにも松葉を刺される妹まりさ。 何時しか少年達は、叫び声を上げて痛がる妹まりさにばかり攻撃を集中させていた。 「ゆえぇぇぇ…まりちゃのばーじんしゃんが………ひどいのじぇ…きょんなの…どぼしちぇ…」 「やっぱり叫び声を上げる方が面白いな」 「そうだなぁ、でも、こいつ結構がんばるね」 「じゃあ、時間もそろそろだし、終わりにしようか?」 少年の一人がそう言うと、親まりさに刺さった枝を引き抜いた。 枝を引き抜かれた痛みに震えていた親まりさだったが、更なる痛みに思わず身を捩った。 少年が枝が刺さっていた場所に開いた穴に、小石を詰めだしたのだ。 痛みも耐えがたかったが、それよりも自重が増えていくのが親まりさにも解った。 「こいつ、けっこうがんばるね!たいていの野良だと、すぐに自分の子供を見捨てたりするのにね」 確実に口に掛かる重さが増えていく。 親まりさの体もだらしなく伸び始める。 「ぶぼぉぉ!ぼうばべぇぇぇ!!ぼびびびゃんぼべんべぇぇぇ!!」 限界が来たのか、ガチガチと震える親まりさ。 悲しそうに一際大量に涙を流すと、そのまま落下していく。 ドシャ! 「ゆっぎゃぁぁぁぁぁ!!いだいぃぃぃぃ!!ゆがぁぁぁぁぁぁ!!」 ゆっくりらしからぬ音を立てる親まりさ。 妹まりさがぶら下がっていた枝が、体に深く刺さっていたが、幸いな事に中枢餡は避けていた。 痛みに転げ回るかと思いきや、石の重さで上手く動けないようだ。 小刻みに震えて呻き声を上げてる親まりさ。 「ゆびぎぃぃぃ!いぢゃいのじぇぇぇぇぇ!ゆっくぢできにゃいぃぃぃぃぃ!!」 「おぉ!生きてたぞ!運が良かったな!」 親まりさに半分ほど潰されてはいたが、何とか妹まりさは生きていた。 ただ、潰されたときの勢いで片目が飛び出し、餡を目と口から吐き出していた。 「ゆぎぃぃぃ!おちびぢゃぁぁぁん!いぎでだんだぇぇぇぇ!!よだっがよぉぉぉぉぉ!!ゆっくりじでいってねぇぇぇぇ!!」 「ゆぶぅぅぅぅ?!にゃにがよかっだだぁぁぁぁ!!まりちゃをたしゅけながったくしぇにぃぃぃぃ!!このげしゅおやがぁぁぁ!!」 「ゆぅぅぅぅ?!どぼしでそんなごどいうのぉぉぉぉぉ?!」 「ははは!美しき親子愛!じゃあ、そろそろ帰ろうか?」 興味なさそうに背を向ける少年達。 親まりさは彼らの背中を睨みながら叫んだ。 「どぼじでごんなこどするのぉぉぉぉ!!まりさだちだっでひっしでいきでいるんだよぉぉぉぉ!!」 「あぁ、そうだな。確かにさっきのお前は必死だったな。面白かったよ」 「あーそうそう、お前らには解らないと思うけど。必死って字はな、必ず死ぬって書くんだよ。 必ず死ぬから生きているって当たり前だろ?生きていれば何時かは死ぬんだから。えらそうに言うなよ」 親まりさは悔しくて大泣きした。 それから親まりさは、重い体を引きずって巣まで帰った。 妹まりさには吐き出した餡を無理やり食べさせ、何とか一命を取り留めた。 だが、妹まりさは親まりさを激しく罵った。 それでも、何とかそれを宥めて、一緒に巣まで這って行った。 そしてそこで見たものは、変わり果てた親れいむと子供達だった。 「ゆぁぁぁぁぁ!なんなのごれはぁぁぁ!でいぶぅぅぅ!おちびちゃぁぁぁん!」 「ゆびぇぇぇぇん!おかーしゃん!おねーちゃん!ゆんやぁぁぁぁぁ!!」 親れいむは誰かに殴られたのか、顔が赤く腫れ上がっていた。 生きてはいる様だが、大分ぐったりとしており、親まりさ達を見ても特に反応はしなかった。 ピコピコは両方が引きちぎられており、右目には変わり果てた姉まりさが無理やりねじ込まれていた。 少年の一人が、「愛い子供なら目に入れても痛くないよね?」などと言いながら姉まりさを目の中にねじ込んだのだ。 その際にご丁寧に、姉まりさの背中(?)の皮を剥いで目の中に埋め込んだので、姉まりさは親の餡と一部融合していた。 おかげで、埋め込まれた姉まりさは普通に生きており、悲しそうな目で親まりさ達を見つめながら泣いていた。 親れいむの頭上の子れいむも、ゆんゆん泣いてはいたが生きていた。 幸せそうな顔をしているのは、子れいむの頭上から生えた実ゆっくりだけだった。 そして翌日。 昨日の少年達が、野良ゆっくりの巣に現れた。 少年達は野良一家を見て大笑いした。 親れいむは、埋め込まれた子ゆっくり達と上手く融合したようで、それぞれが焦点の合わない目で奇怪な歌を歌っていた。 「「「ゆ~~げろぼっぼび~♪だのじぐゆっぐびべげへへへへ~♪」」」 「やめりょぉぉぉ!うるしゃいんだじぇぇぇぇ!だまるのじぇぇぇぇ!!」 「おちびちゃん…れいむ…ゆっくり…ゆっくりしてぇぇ………」 その親子の大合唱を良く思っていないのか、片目を無くした妹まりさは、しきりに五月蝿いと騒ぎながら、親れいむに体当たりをしていた。 親まりさは、少年達を見ると額を地面に擦り付けて哀願した。 「おねがいでずぅぅ!にんげんざん、まりざだちをころしでくだざいぃぃぃ!まりざのかぞくは、みんなおかじくなっでじまいまじだぁぁぁ!! もう、まりざだぢはいきていでもしがだありまぜん!どうか、まちざだちを、えいえんにゆっぐりざぜてくだざいぃぃぃ!!」 「えーやだよ!何でそんな事しなきゃならないんだよ!死にたきゃ勝手にのたれ死ね!」 「お前、生きてるって言ってたよな?それって生き物ってことだろ?先生が『生き物をむやみに殺してはいけません』って 言ってたんだよ。だから殺せないよ。たくましく生きてね!」 「ゆ?………………」 少年達は笑顔で野良の巣を去っていった。 その顔は何も知らずに幸せそうに揺れている、実ゆっくりの顔の様に幸せそうであった。 完 徒然あき
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/1750.html
駄文注意 冒頭がセリフばっかです、読み飛ばしても支障ありません 虐待ではないかも・・・? コンポストの中のゆん生 ペッパーあき 「ゆ!!ゆっくりしていってね!!!!」 「ゆっくりしていってね!!!!」 「「「ゆっくちちちぇいっちぇにぇ!!!!」」」 「ここはまりささまのおうちなんだぜ!にんげんはでていくんだぜ!!あとあまあまちょうだいね」 「だじぇ!!」 「いいからさっさときえてね!!ばかなの?しぬの?」 「ゆがっ!!まりささまをはなすんだぜ!!ゆ”っ・・・いだいんだぜ!やべるんだぜ!!」 「なにしてるのぉぉぉぉお!!?まりさにいたいことするにんげんはゆっくりしね!!」 「「おきゃーしゃんやっちゃえー!!」」 「ゆがっ!!」「ゆべっ!!」「「「ゆぴぃぃぃぃぃ!!」」」 バァン!! 「はやぐごごがらだずんだぜぇぇぇぇえ!!!」 「でいぶをゆっぐりざぜないにんげんばじねぇぇぇえ!!」 「「「ぷきゅー!!!」」」 「ゆげぇ・・・まずいんだぜ・・・」 「むーしゃむーしゃふしあわせー・・・」 「もっじょ・・ゆっぐり・・・・・」 「「おにぇーじゃぁぁぁぁん!!!」」 「おちびはゆっくりたべられるんだぜぇぇぇえ!!!」 「むーしゃ!むーしゃ!しあわせー!!」 「ゆぎゃぁぁぁあ!!!!!」 「どぼじでごんなごどずるんだじぇぇぇえぎゅぶえっ!!!」 「ゆっゆっ・・・・まりさぁれいむあかちゃんがほしいよ・・・」 「ゆーん・・・そうだぜ!おちびにはおいしくないごはんをたべさせるんだぜ!!!」 「「ゆほぉぉぉぉぉぉぉお!!!・・・・すっきりー!!」」 * o + # 数年後 「まりさ!ごはんさんがふってきたよ!!」 「わかったんだぜ!!さっそくわけるんだぜ」 「「ゆわーい!ごはんさんだー!!」」 光も音も風も何も通さない、完全な密室の中 それがこの一家の全てだった。 数十代に渡るコンポスト生活の中、外の世界に関する全ての記憶は消えうせていた。 数日に一度、空から落ちてくる生ごみが、自分達の食べ物。 三日以上は数えられないから、次がいつかなんてわからない。 だから、おうたは歌わない だから、無駄には動かない それがこの一家にとっては当たり前、なんの苦痛でもなかった。 「このうねうねさんはこのがじがじさんとまぜてたべようね!!」 「このしゃくしゃくさんはおちびがたべるんだぜ、まりさはこのねばねばさんをたべるのぜ」 「「おちょーしゃんありがちょー!」」 この会話からお気付きになられただろうか? そう、この一家からは味覚が損なわれているのだ。 数十代に渡り、辛いものなどを食べた結果の遺伝かも知れないし 絶対に好き嫌いが許されない状況下での自己防衛機能かもしれない。 それでも食べ物を分けているのは、知識が受け継がれていった結果、 子ゆや赤ゆが食べると死に到る危険性があるものを 文字通りに肌で感じ取っているからだ。 話は変わるが、ここ数代、できる赤ゆっくりは まりさとれいむそれぞれ一匹ずつになっている。 それ以上の赤ゆっくりは産まれてから、あるいは産まれる前に間引かれていた。 母体への必要以上の負荷を抑える為、そしてコンポストの狭さに適応した進化だろう。 そして、この一家にも世代交代の時期がやってきた。 「ゆう・・おかあさん・・・せまくなってきちゃったよ・・・」 「そうだね・・・・せまくなってきたね・・・・」 「ゆ”・・おどうざん・・・まりざは・・・まりざは・・・ゆっぐりぃ」 「なくんじゃないんだぜ!!まりさはまりさのこどもなのぜ!!!じまんなのぜ!!!」 子まりさは、実際には涙など流していない。 水分を無駄に消費しない為と、それ以外にも理由はあるが この一家の中では、哀しみを露にする言葉こそが涙なのだ。 加工所製のコンポストには、成体四匹が収まる程のスペースはない。 これはコンポストの機能性を考えた上での当然の配慮だ。 一家が哀しんでいる理由、それは、子ゆが成体になる時に親を食べ、 その栄養で赤ゆを産むという、否が応にも守らねばならないサイクルがあるからだ。 そして、遂にその日がやってきてしまった。 「おちびちゃんたち・・・きょうでおわかれだよ・・・・」 「じゃあ・・『ぎしき』をはじめるのぜ!!・・・まりさ!!れいむ!!」 「「ゆ”ぅぅ!!・・・・ゆっゆっゆっゆっゆっゆっゆっゆっゆっ」」 『ぎしき』とは、即ちすっきりのことである。 最期に孫の誕生を祝ってから死にたいという、親の情だ。 「「ゆっゆっゆっゆっゆっゆっゆっゆっゆゆゆゆゆゆゆゆゆ・・・!!!」」 ただ、それは普段ゆっくり達がするような、性欲に任せた浅ましいモノではなく、 どこまでも厳粛に、新しい命を次世代につなぐという一種の神秘性まで宿しながら、 前世代の終わりを告げようとしていた。 「「すっきりー!!!」」 「ゆぁぁ・・・おちびちゃんたちがうまれるよ・・・まりざぁ・・まりざぁぁぁ!!!」 「お”ち”ひ”た”ち”!!け”ん”き”て”ね”!!け”ん”き”て”ね”!!!!」 「「ゆっくりしていってね!!!!」」「「さぁ、おたべなさい!!!!」」 * o + # * 数日後 無事に生えた実ゆっくり達は、母体であるれいむが親を食べ 栄養を摂ったことにより、早くも産まれようとしていた。 「まりさ!!あかちゃんたちがおちるよ!!!」 「おぼうしのうえにおとすんだぜ!!」 プチッ・・プチッ・・・・ポトッ・・ポトッ・・・ 丁度その時、コンポストの蓋が開いた。 未だかつて無い、最悪の先祖帰りを、誰も知らぬままに。 「「おちびちゃんたち!!ゆっくりしていってね!!!!」」 前述した、この一家が涙を流せない「それ以外の理由」・・・ 「ゆっくちちちぇいっちぇにぇ!!!!」 「・・・・ゆっゆっ・・・・ゆっ・・」 「おちびちゃん?どうしたの?」 それは・・・・・・・ 「ゆぁぁぁあ!!おみぇみぇにょにゃいばけみょにゃだぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」 目が、失われていた。 言うまでも無いかも知れない補足 目が失われた理由は、殆ど光を通さない場所にいたからです ゆっくりって不思議!!フルフル!! 過去作 『ふたば系ゆっくりいじめ 300 顔面胡椒』 『ふたば系ゆっくりいじめ 302 壊れてしまったドスまりさの話 』 『ふたば系ゆっくりいじめ 308 ユックリンの笛吹き』 『ふたば系ゆっくりいじめ 320 一般道とロードローラー 』 挿絵:街中あき
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/1444.html
「ビルディング・フォレスト」 ・「ふたば系ゆっくりいじめ 527 シティ・リベンジャーズ」の続編という形をとっています ・人間視点ですが主軸はゆっくりです ・駄文注意 ・自滅?モノ ・いくつかの独自設定を使っています 冬も本格的に到来した季節。朝や夜は耳が痛くなるような寒さが本格的な冬の到来を感じさせていた。 …私は再び羽付きと共に街を歩いていた。 目的は勿論「観察」 冬のゆっくりの中でも越冬をほとんどしない都市の中心部のゆっくりがどう活動しているか見たかったからだ。 羽付きは自身の「仕事」でよく街の中心部まで来ることがあるのでこの辺の地理には詳しいといった。 いくつかの資料を見て分かった事だが街ゆっくりでも越冬をしないゆっくりがいると言う。 往々にしてそれらは街の中心部にいるゆっくりだと聞く。 山や街の外れ(公園や郊外等)のゆっくりは食糧を貯め込め越冬する習性がある。これはゆっくりにとっても人間にとっても当然の常識だ。 だが街の中心部にいるゆっくりは違う。耳が痛くなるほどの寒さでも街の中央で「おうた」を歌ったり「飼いゆっくり」にしてもらうためのアピールを行うゆっくりがいるのを良く見かけるのが何よりの証拠だ。 それらのゆっくりは冬の間はどう生活しているのだろうか? …私はそこで街の中心部に住むゆっくり特有の最後という物を目にする事になる。 羽付きは繁華街の雑踏を離れた裏通りへと跳ねて行った。 煌びやかな表通りと違ってゴミゴミとして、それでいて灰色のアスファルトやコンクリートがむき出しの荒涼として光景が目に入る。 表通りから見れば風景も人の通りも全てが違うのが、雑踏を歩き回った私や羽付きに何か一種の落ち着きを感じさせた。 ふと歩いていると平たく潰れた何かを私は踏んだ。グチャっとした触感だった様に思う。 足をどけて何かと見るが、グズグズになったそれはもはや何かすら分からなかった。 隣にあるもう一つのそれを指差し羽付きに尋ねた。これは何だと 羽付きはそこら変に落ちている棒きれでそれをつっ突きながら言った。 「これは…あかゆっくりなんだぜ」 羽付きの言葉で急にそれが何なのか思い出すように判明した。これは「ゆっくり」だと ゆっくりコンポストという物があるのはご存じだろうか?その中にぱちゅりー種や赤ゆっくり、子ゆっくりを入れておくと目にする光景だ。 餡子変換能力が弱いそれらは総じてゆっくりの中でも虚弱と言われる部類のものがよくなると言われている。 それらが腐った物やカビの生えた物をむ~しゃむ~しゃすると小麦粉の皮や中の餡子にカビが生えてしまう。 そうなればもう一巻の終わりで、数日もしない内にデロデロに腐って緑色の何かになり果ててしまうのだ。 だがこれはコンポストでしか見られない光景のはずである。なぜこんな所で見られたのか? 羽付きが言うには街の中心部ではよく見られる光景だと言う。山や郊外の様に柔らかい草や虫などが手に入らないのでどうしても街の赤ゆっくりが口にするのは菓子類、穀物などの様な柔らかいものだ。 だが、常に新鮮な物が手に入るとは限らない。それがゆっくりとなればなおさらだ。痛んだものが殆どだろう。カビが生えたものに気づかずに食べた場合は最悪で、小麦粉の皮ではなく餡子にカビが付いてしまい中から腐ってゆく。その場合は野良ゆっくりではどうしようもないのだ。 おそらくこれらはそう言った赤ゆっくりの跡だろうと羽付きは言った。 それ以外の理由もあるが…と呟く様に羽付きは最後に付け加える。 その言葉を聞いて思索にふけっている私をせかすように羽付きは空地の方へ跳ねて行った。 空地、と言っても使われなくなった駐車場の一角の様な物だった。さびた車がポツンと置かれている。 その片隅に横に倒したビールケースが置かれていた。上にはダンボールを破って平たくした物に石ころが二つ三つ置かれていて雨よけになっている様だ。 その中に数匹のゆっくりが入っていた。 私と羽付きが近づくとすぐにバスケットボール程のゆっくりが飛び跳ねてきて前に立つ。大きなリボンが特徴のゆっくり、「れいむ」だ。 れいむはそのまま口をつぐんで体を大きく膨らませるとピコピコと左右のピコピコを激しくふるわせ始める。威嚇の様だ。 「ゆ!ここはれいむとおちびちゃんのおうちだよ!ゆっくりできないにんげんさんとまりさはゆっくりはいってこないでね!」 奥の方に目をやるとハンドボールほどの子まりさとテニスボールほどの子れいむが同じように大きく体を膨らませて威嚇していた。 羽付きと私は無言でその様子を眺めていた。暫くしても立ち退かない私たちを見てそのれいむは次々と言葉を放っては体を膨らませる。 山にいるゆっくりならまだしも、今どき街に住んでいるゆっくりが人間や他のゆっくりに対して威嚇を有効と思いこんでいる時点で、このれいむは長くはないと言う事を私は感じた。 「ゆっくりかえってね!れいむおこるよ!」 「…にんげんさん、かえるんだぜ」 羽付きがくるっと振り向いて跳ねだす、私も大慌てで足早に建物の蔭に消えた羽付きの後を追った。 後ろからは「ゆっくりこないでね!」と叫ぶれいむの声が響いている。 羽付きが隠れた場所はそこからあのれいむ一家の行動が見られるちょうどいい場所だった。 私が来て早々に「あのれいむ…ながくはないんだぜ」と羽付きが呟く。 私はあえてそれを聞かなかった。私も同じ考えだったからだ。 しかし不思議に思ったのはあのれいむは番いとなるゆっくりがいないと言う事である。都市部ではそう言った事はよくあるし、珍しくとも何ともないが、何か知っていないかと私は羽付きにその事を尋ねた。 羽付きは静かに、だが淡々と語り始める。どうやら知っている様だ。 羽付きの話では、元々はまりさ種とつがいだったあのれいむは冬の直前の時期にすっきりをしたという。 植物型であったが、まりさ種の方は冷静だった。冬を越せないかもしれないから引き抜こうと言ったのだ。 当たり前のことだがゆっくりが冬の直前にすっきりをするのはあり得ない事だ。食糧集めに難航するし、自分の体積以上のものを毎日食べる上に狩りにだせない赤ゆっくりというネックがあつからだ。だが不思議とこれをする後先を考えないゆっくりが多いと聞く。 そう言った背景も考えれば当然の話だ。だがそれに猛反発したのがあのれいむだった。 なんとそのれいむは「おちびちゃんがふえる→もっとゆっくりできる」から転じて「ゆっくりの数が増える→食糧集めの効率も良くなる」と謎の理論を展開して押し切ろうとしたそうだ。 確かにそうだがそれは全てが生体サイズであった時の話であって、頭に蔓を生やしたゆっくりや子ゆっくりでは役に立つどころか逆に負担になる。 それでなくともれいむ種というのは元来保護欲が強い種類の饅頭である。それが悪い方向に働けば「しんぐるまざー」と称して滅茶苦茶な行動を繰り返すようになったりするが… また、子ゆっくりができればれいむ種は番いより子ゆっくりを優先する傾向にある。だから「もっと番いが働けばみんなでゆっくりできる」という結論に至るのだ(普通に考えれば無茶苦茶な話である) 何より子ゆっくりを盾にされれば大抵の番いは言う事を聞かざる負えなくなる。ゆっくりの世界では子ゆっくりを捨てて逃げるなど飾りのないゆっくりが飾りを奪うにも匹敵する行為だと言われているからだ。 稀にあまりにも無理が過ぎれば見捨てて逃げられるという話もあるが。それはあくまで例外の話と言われている。 そう言った背景もあり、れいむの我儘を押しつけられたまりさ種はそれから連日食料を集めたという。もちろん冬の直前でまともな食料が取れる筈もなく、遂には「あぶれゆっくり」が固まっている危険な餌場に手を出してそれ以来見かけていないそうだ。 それからあのれいむは一匹で子ゆっくり達の面倒を見ているらしい。 羽付きが言うにあのれいむは決して「ゲス」ではない。どちらかといえば原始ゆっくりに近い気質を持っていると推測できると言っていた。つまり「ゆっくりする」という事の本来の意味に重きを置くタイプである。 その話を聞き終わった直後だろうか、タイミング良くれいむの声が響いた。 「おちびちゃんたち!かりにいこうね!」 「ゆっきゅりわかっちゃんだじぇ!」 「ゆっきゅりわかっちゃよ!」 勢いよくどこかへと跳ねていく。どうやら食料探しに行くようだ。子ゆっくりも動員しなければならないと言う辺りにあのれいむ一家の厳しい事情が垣間見える。 羽付きがその後方を跳ねていった、私もその後ろについて歩き出す。 「ゆ~ん♪ゆゆ~ん♪ゆ~っくり~♪」 「ゆ!ゆ!ゆっきゅりおねえしゃんにちゅいちぇくりゅんだじぇ!」 「ゆっきゅりわかっちゃよ!ゆ!ゆ!ゆっきゅりいしょぎゅよ!」 上機嫌な様子でボヨンボヨンとリズミカルに跳ねている。親れいむの方が能天気にペースも考えずに跳ねているその後ろで、かなり苦心して必死に子まりさと子れいむがついていっていた。 ちらっと一瞥しただけだが、私の目にはソフトボール大の子れいむの後ろ側の小麦粉の皮に緑色のシミが出来ている様に見えた。気のせいかもしれないが… そんな考えは頭の片隅に追いやって、一体どこに行くのかと見れば別の路地裏だったようだ。 ここで羽付きと私は顔を見合わせた。向かうのは間違いなく「餌場」。この時期に手つかずの餌場なんて存在する筈もない。間違いなくこのれいむ一家は無傷では帰れないだろう 「ゆ!いっぱいごはんさんがあるばしょへいくよ!おちびちゃんたちもゆっくりさがしてね!」 「わかったんだじぇ!」 「れいみゅあまあましゃんがちゃべちゃいよ!」 口々に勝手な事を言いながら路地裏へ進んでいく、そこでれいむは突然何かに弾き飛ばされた。 私が見たかぎりでは丸っこい何かがれいむを弾き飛ばしたようにしか見えなかったが大体想像はつく。 「ゆんぎゃ!いだいいいいいいい!!」 「ゆゆ!?おきゃあしゃんどうしちゃんだじぇ!?」 「ゆ!?」 私が目を向けるとそこには大きなありす種とちぇん種、そしてまりさ種がれいむ一家の前に立ちふさがっていた。 体当たりで弾き飛ばされたれいむは。口から少量の餡子を吐きだして声を上げている。相手はどうやらこの辺を根城にしているゆっくりの様だ。 「かってにちぇんたちのてりとりーにしんにゅうするなんていのちしらずなんだねーわかるよー!」 「ありすたちのゆっくりぷれいすにてをだそうとするなんてとんでもないいなかものね!」 「こんなゆっくりできないげすはせいさいするんだぜ!」 まず外見からして街ゆっくりだとわかった。全体的に薄汚く、砂糖細工の歯と歯茎を剥き出しにしてニタニタと笑っている。明らかにゲスゆっくりだと分かるゆっくりだ。 往々にして歯茎を剥き出しにしてニタニタと笑っていたが、突如素早い動きで動き始めた。ありすがれいむの右のピコピコを口で引っ張り上げて引きずり出す。待ち構えていたまりさが帽子の中から小石を取り出した。 「さっさとくるのよ!このいなかもの!」 「いだいいいいい!!ゆっぐりやべでね!れいむのびごびござんびっばらないでね!」 「ゆっへっへ!まりさたちのこわさをおもいしらせてやるんだぜ!」 一方ちぇんの方は子ゆっくり達を脅しかけるように木の枝を口にくわえて上下に振りかざしていた。 「さ~てどうしてやろうかかんがえてるんだね~わかるよ~」 「ゆんやああああああ!!きょわいよおおおおお!!」 「ゆ!ゆっきゅりおきゃあしゃんちょまりしゃたちをかえしゅんだじぇ!まりしゃおきょりゅよ!」 子まりさに小麦粉の皮をくっつけてがたがたと震えている子れいむ。子まりさの方は果敢にも体を膨らませて威嚇している。 今までの一連の行動、そしてこの子まりさの行動を鑑みるにれいむ一家は多分純粋な街ゆっくりではないと私は直感的に判断した。 なぜなら街ゆっくりというのは決して体をふくらませる威嚇はしない。動けなくなることを知っているからだ。そんな事をするよりかは動き回ったり攻撃に転じた方が遥かに良いと言う経験から淘汰された行動なのだろう。 「やべでね!おちびちゃんにゆっくりさわらないでね!れいむもゆっくりはなして…ゆびゅっ!?」 「ごちゃごちゃうるさいんだぜ!」 こんな状況になっても能天気に振舞うれいむ(私から見ればだが当のれいむは真剣なのだろう)にまりさが舌を使って小石で打ちすえた。 れいむの小麦粉の皮が大きくへこんでその部分の餡子が盛り上がって見える。中の餡子が不規則に変化したせいか、人間でいう痣の様になっているのだ。 勿論だが、まりさの舌は休まない。どんどん小石を振り下ろしていく。 「ゆびゃっ!ゆぎぃっ!いだ!いだいいいいいいいい!!やべでね!れいむをだだがないでね!ゆぎぃぃっ!」 れいむの方はその度に砂糖水の涙を流し、玉の様な砂糖水の汗を小麦粉の皮に滴らせながら叫んでいる。遠目で見た程度だが、どんどん小麦粉の皮が膨れ上がっていくのがわかる。 不意にありすがれいむのピコピコを口でブンブンと振り回し始めた。その度に地面に潰れたようになっていたれいむは右に左にと振り回されていく。 「やべでええええええええええ!!でいぶのびこびこざんびっばらないでえええええ!!ゆぎいいいいい!!ぢぎれるうううううう!?」 「うるさいわよ!いなかものなれいむはだまってなさい!」 れいむの方は砂糖水の涙と涎をまき散らしながら右往左往に振り回される。張りつめたピコピコが今にも千切れそうな軋みを上げてれいむを繋いで振り回される。アスファルトに顔を突っ伏して横に振り回されているのだ、相当な痛みだろう。 不意にありすが大きく体をひねった様に見えた。ブチっと音がしてれいむがゴロゴロと投げ出される。 「あ”あ”あ”あ”!?でいぶのびごびござんがああああああああ!!」 見れば、ありすの口にはれいむの右側のぴこぴこが咥えられていた。思いっきり振り回したのが原因でちぎれたのだ。ありすが拾ったが興味のない物を捨てるようにペっとピコピコを地面に投げる。 「ゆ”!ゆ”!れいぶのびごびござんゆっぐりぐっづいでね! れいむはそれを舌で拾い上げると元あった場所にペタペタとくっつけ始める。当然くっつく筈がなく、自分で自分ペーロペーロしているようにしか私には見えなかった。 「どぼじでぐっづがないのおおおお!?ゆっぐりでぎないいいいゆぎゃ!」 泣き叫ぶれいむをまりさがボヨンと跳ねて弾き飛ばした。れいむの方は壁にぶち当たり餡子を吐いて昏倒した。 ぐったりと小麦粉の体を潰しているが、大した傷ではないようだ。そもそも餡子があまり出ていない時点でゆっくりは重傷にはならない。 私がれいむの方に目を凝らしていたが、子ゆっくり達の方が大変な状況に陥っている様だった。 「いぢゃいいいいいいいいい!!までぃざのおべべぎゃああああああああ!?」 「おねえしゃあああああああん!?」 声にハッとなり目を向けると、子まりさの寒天の目が無くなっていた。周りを広く見るとちぇんの口にある木の枝の先に一個、そして地面に一個転がっている。 羽付きはその瞬間を見ていたらしく、その状況を見ていなかった私に説明してくれた。そんな複雑な物ではなく、膨れた子まりさにちぇんが木の枝で子まりさの寒天の両目を突き刺したといったとの事だ。 「こんなのじゃおわらせないんだねー!わかるよー!」 ちぇんはそう言うと子まりさの帽子を口で取り払い、髪の毛を口で毟り始めた。当然子まりさの体はズリズリと引きずられては引っ張られている。 先ほどのありすの様に左右に口をふるい始めた様に私の目には映った。ブチブチと引きぬけるたびに口でくわえてどんどん砂糖細工の髪の毛を毟っていく。 「いぢゃいいいいいいいいい!!まりぢゃのがみじゃんぬがにゃいでぼじんだぢぇえええええええええ!!」 あっという間に子まりさはおさげを残してその砂糖細工の髪を殆ど毟られてしまった。産毛の様な物がチラホラ残っているのが見ていて痛々しい。 「ゆ”!ゆ”!いぢゃいんだじぇえええええ!!にゃにもみえにゃいんだじぇえええええええ!!」 「ゆびえええええええええん!!きょわいよおおおおおお!!ゆっきゅりだちゅげぢぇええええええ!!」 恐怖からか保身からかはここからでは定かではないが、子れいむの方が砂糖細工の涙をまき散らしながら飛び跳ねて逃げだした。 「にがさないんだねー!わかるよー!」 「ゆんやああああああ!!きょなにゃいぢぇね!ゆ!ゆ!」 当然スピードはちぇんの方が上だ。どんどん追いつめられていく。 「ゆ!ゆ!ゆぎゃ!いぢゃいいいいい!!」 「ここまでなんだねー!」 子れいむが着地した拍子に小石にぶつかり前のめりに倒れた。体を起こすのにもたついている間にちぇんはすぐそこまで来ている。 それを見て私は声を上げて前に飛び出した。 「コラ!うるさいぞ!」 「ゆ!?」 「に、にんげんさんはゆっくりできないんだね!にげるよおおおお!!」 ちぇんの方が私の姿を見てすぐに引き返し始める。以前人間に辛酸をなめさせられた経験でもあるだろうか?とにかく引き下がってくれてとよかったと私は安堵した。 子れいむの方は穴という穴から涙とも涎ともつかない砂糖水を流しながらこちらを見ている。まだ状況が理解できていないようだ。 「どうしたんだぜ!?いきなりとびだすなんて!」 私の行動に驚いていたのだろうか、遅れて羽付きが飛び出してくる。 別に善意で助けたわけではない。どうしても気になった事があるからだ。 私は手を伸ばして子れいむを掴む。 「ゆゆーん!おしょらをちょんじぇるみちゃいー!」 先ほどの態度はどこへ行ったのか、すっかり上機嫌になった。こういう心境の急激な変化は私、少なくとも人間には理解できないだろうと常々思う。 触ってみての感想だが、触感は最悪だった。モチモチとした…というにはほど遠く、部屋の隅に落として拾った油粘土の様な感触だ。所々ゴミやほこりが付いていて、それでいて微妙にぬるぬるとしている。 「ゆっきゅりできるにんげんしゃんだっちゃんぢゃね!ゆっきゅりしちぇいっちぇね!」 私の顔を覚えている様だ。小麦粉の皮をクネクネと動かして砂糖水の涎をたらしながらニヘラニヘラと愛嬌をふりまいている。子れいむにはそれが媚を売っていると思っているのだろうが、とても汚い何かにしか私には見えなかった。 底部に近いギリギリの地面に当たらない皮の部分を見て先ほど見た物が気のせい出ないとわかった。 ほんの僅かだがカビが生えている。 羽付きもそれを見たようだ。同時に驚いた表情から一転して落ち着きを取り戻した。どうやら私が飛び出した理由を分かってくれたようだ。 私は子れいむを地面に降ろす。子れいむの方はニタニタと笑いながらこちらを見上げていた。 悪意はないのだろうが薄汚れて砂糖水の何かをべたべたとつけた姿は本当に何か気味の悪いものにしか見えない。だから「ニタニタ」と意地汚い笑い顔を浮かべている様に見えた。 子れいむは「ゆっくちしちぇいっちぇね!」というとそのまま親れいむのいた方へ跳ねだしていった。 跳ねる子れいむの後姿を見ながら羽付きが呟くように声を上げた。 「かびさんはうつるんだぜ、ぺーろぺーろしたり、すーりすーりしたり…だからあのれいむやまりさは…」 私はそれに何も答えなかった。ただ無言でれいむ一家の方に目を向ける 先ほどのゲスゆっくり一向は居なくなっていた。ちぇんが知らせてどこかへ逃げおおせたようだ。ここがテリトリーと言っていたのでそう遠くではないだろう。 私の目に映ったのはゆっくりの様な「モノ」としか思えないものであった。 おさげをわずかに残して寒天の両目が無くなった子まりさは口を開けて寒天の目が合った所から砂糖水の涙をドバドバと流している。 「ゆびぇえええええええん!!にゃにもみえないんだじぇえええええ!!きょわいんだじぇえええええええ!!」 「ゆ”!ゆ”!おちびぢゃん…ゆっぐりだいじょうぶだよ…ぺーろぺーろ…」 宥めるように先ほどの親れいむが別に小麦粉の皮が裂けてもいないところをぺーろぺーろしている。 「おねえしゃん!れいみゅはきょきょぢゃよ!しゅーりしゅーり!」 先ほどの子れいむも安心させようと「カビの生えた」小麦粉の皮ですーりすーりを繰り返していた。 一通り見てだが、一番マシなのは子れいむだ。全く持って無傷と言っていい。だが親れいむの方は約1、5倍にも腫れ上がった小麦粉の皮と砂糖細工の髪と頭のボロボロのリボンがなければ何種かも分からない程にやられてしまったようだ。 片方のピコピコもなく、所々小石の角ぼ部分が当たった所はにじみ出るように餡子が漏れ出している。だが餡子がそれほど漏れてはいないのでかなり元気だ。流石に飛び跳ねる事は出来ないだろうが… 子れいむが親れいむや子まりさにすーりすーりしていると、暫くして親れいむがしてこう言いだした。 「ゆ”…!ばりざはおがーざんのぴこぴこさんをくちにくわえでね…ゆっぐりおうぢにがえるよ…」 「ゆ…わかっちゃんだじぇ…」 子まりさが親れいむのピコピコを口で咥えるとずりずりと這いずる様にして移動を始める。子れいむもそのスピードに合わせて這いずっている。 奇妙な何かの行進、そう形容する他なかった。「ゆ”!ゆ”!」とくぐもった声で凸凹に小麦粉の皮が腫れたれいむらしきゆっくりと、寒天の目が合った所がぽっかりと穴が開いており、そこから砂糖水の涙を流してそのれいむのぴこぴこを口でくわえた砂糖細工の産毛とおさげだけの禿げ饅頭がナメクジの様に這いずって移動している。 その後ろに比較的にまともな子れいむがついているのだ。アンバランスさも加わって不気味に見えた。 点々と砂糖水で黒く湿った印を残してその行進は続いていく… 私は知っている。「カビ」が生えたゆっくりの末路を ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー あれから一週間後、私と羽付きは再びあのれいむ一家がいる場所へと足を進めていた。 「さいきんはえさばのほうもぶっそうになってきたんだぜ…」 餌場や水場を争っての抗争が激化しているらしい。冬ももう入って久しいのだ。最後に生き残りをかけた争いだと羽付きは呟いた。 「たまにいるんだぜ、このあいだのれいむたちみたいになにもしらずにえさばにはいってゆっくりできなくなるゆっくりが…」 羽付きが言うには「れいむ」や「まりさ」の様なゲスでない通常種がこの時期餌場に飛び込むのはかなり珍しいそうだ。 大体はゆっくりが集まっているのでれみりゃやふらんが少数でやってきては帽子と服の切れ端を残してあぶれゆっくり達の餡子になるのだと言う。 あのれいむ一家がいた餌場は件のまりさ一味が取り締まっている小規模な物なのでかなりユルい方らしい。 凄まじい所は夜になると壮絶な争いが繰り広げられ、朝になれば残っているのは餡子と飾りだけという所も多々あると言う話だ。 そんな話を聞きながられいむ一家のいるダンボール箱を覗き込む。 そこでは私は案の定ゆっくりらしきものを目にした。 「ゆへぇ…ひどいんだぜ…これは…」 覗き込んだ羽付きがそう漏らすほどにそこには凄まじい光景が広がっていた。 「ゆ”!ゆ”!ぽん…ぽんが…いだい…よぉぉ…」 私は思わず鼻を衝く異臭に吐き気を催した。それほどの臭いがしたからだ。 目の前にいるのはもはやゆっくりと呼べる代物ではなかった。 少なくともゆっくりというのは丸々としていて張りがあるはずだ。(なすび型もあるが) だが「それ」は違った。カビらしき物はすでに小麦粉の皮全体に広がっており深緑色に変色してしまっている。 空気の抜けたというよりパンクしたゴムまりの様に地面に潰れていた。寒天の両目はすでにない、落ちてしまったようだ。 何より小麦粉の皮がデロデロに溶けている。れいぱーありすにすっきりされた時の様に小麦粉の皮と砂糖細工の髪と飾りを残して潰れたような感じと同一だと私は思ったが… 皮もあまってビロビロで、張りが無くなったとかそんな問題ではなかった。 異臭の正体とさらに不気味さを醸し出す物を見た。グズグズの深緑の何かが転がっている。ネチョっとしたような触感、これは「うんうん」だ。 コンポストの中でカビが生えるゆっくり特有のものだ。餡子変換能力が極端に弱くなるか、なくなる事によってどんなものを食べても餡子にならずにうんうんと同時に出てしまうのだ。 だがこの場合は少し違う。餡子についたカビを出そうとして餡子をうんうんで出してしまったのだ。しかも三分の一を失うまではかなり時間をかけて。 想像を絶する苦痛ではないかと私は思う。小麦粉の皮が余ってビロビロになってしまったのはそのせいだ。 「ゆ”…!ゆ”…!ゆ”…ぎ…ぃぃ…」 だが一番私が驚いた事はまだこのれいむが生きていると言う事だ。 時折まるでアメーバの様な動きでクネクネと小麦粉の皮が動いて、あにゃるらしき部分から餡子が深緑に変色した餡子らしき物が垂れ流しになっていた 大量のカビの生えた餡子(うんうん)に目を向けると、中に埋もれるようにして砂糖細工のおさげと小さなリボンが浮かんでいた。既に二匹の子ゆっくりは完全に腐って饅頭としての形を保てなくなっていたようだ。 「かびさんがはえたゆっくりがいるとそのまわりぜんたいまでかびさんがはえるんだぜ…」 明日は我が身だと言わんばかりの表情で羽付きが呟く。 通常ゆっくりにカビが生えると言う事はまずあり得ない。ぺーろぺーろや水浴びで常に清潔に保っておくからだ。 だがここは街、それも中心部のコンクリートジャングルだ。水場も確保しなければならない程にそういった事情には逼迫している。 なので街の中心部にいるゆっくりは実はかなりカビにかかりやすい、との事だ。 ちょっとでもカビが生えてしまえばゆっくり特有の「すーりすーり」や「ぺーろぺーろ」で伝染する。 そうなれば数日の内にカビで動けなくなってしまうのだ。中の餡子についた場合はもっと最悪で、うんうんを垂れ流しにして小麦粉の皮だけになってしまう。 ふと突然目の前の親れいむが激しくウネウネと動きだした。 「ゆ”!ゆ”!ゆ”!ゅ”!ゅ”…!ゅ”…」 これはゆっくりの餡子が三分の一以上無くなった時の行動だ。目はないが、あれば恐らくは寒天の目をグリンと上に向けて痙攣を始める。 私の目の前でその親れいむはものの1分もしない内に完全に動かなくなってしまった。 後に残っているのはグチャグチャに腐った饅頭らしきものだけであった。 …私と羽付きは人が交差する表通りの雑踏を進んでいた。 表通りを歩くと煌びやかで、賑やかな光景が広がっている。 だが、私にはそれが何か寂しくて無機質な物として目に映った。 羽付きと私がふと路地裏に目をやると雑多に積まれたゴミにまみれて汚いゆっくりがダンゴのように固まってウネウネと動いている。 暫く立ち止まって見ていると一匹のゆっくりが私に気がつくとそそくさと周りのゆっくりもどこかへ跳ねていってしまった。 視線を戻して街の中心から離れるために再び歩く。羽付きもその光景を見て無言で跳ねていた。 その後、羽付きと別れる間際に聞いた話によれば、今も「とかいはなゆっくりプレイス」を夢見て街の中心部までやってくるゆっくりは後を絶たないらしい。 あのれいむ一家は何だったのだろうか?捨てゆっくりか山から下ったゆっくりか? 色々考えた歯見たが、今となっては詮索しようもない。 羽付きと別れて家路につく途中、ふと振り返るとそこには天を衝くようなビルが固まっている街並みが目に入った――― 過去作品 ふたば系ゆっくりいじめ 504 かりすま☆ふぁいたー ふたば系ゆっくりいじめ 516 サバイバル・ウィンター ふたば系ゆっくりいじめ 527 シティ・リベンジャーズ 挿絵:儚いあき
https://w.atwiki.jp/ani3sisya/pages/865.html
※ 819の最後の部分に対するレスから始まります。 820 :名無しさんなんだじぇ:2010/09/18(土) 20 41 27 ID cI5/4STw ……バーサーカー?売ってるのか……。 822 :名無しさんなんだじぇ:2010/09/18(土) 21 25 39 ID 0YFMNlf. 820 バルサンだろ あれ時間あけて何回か焚かないと意味無いから気を付けろよ 823 :名無しさんなんだじぇ:2010/09/18(土) 21 37 31 ID 2rq7yqwU 822 アドバイスありがとう 820 何故四文字が六文字にwww売っていても俺は買わんぞwww 824 :名無しさんなんだじぇ:2010/09/18(土) 21 49 12 ID QXCEDO0o 823 バーサーカー(2m越えの筋肉達磨) バーサーカー(真っ黒な鎧の元イケメン) バーサーカー(CV:柚姉) バーサーカー(BGM:THEME OF LU BU) バーサーカー(アサシンと兼業中) 品揃えも豊富ですよ 825 :名無しさんなんだじぇ:2010/09/18(土) 22 43 35 ID BGUNIdTU セイバー「今ならロリブルマもついて500円!これはお得!」 イリヤ「人をおまけ扱いするな!」 士郎「なんだかんだで仲良いな2人とも」 バーサーカー「お前の目は節穴か」