約 1,476,257 件
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/1289.html
作者はマ・あきです 一話完結 これまでの作品とは一切関係なし 一枚絵が元ネタ 判断ミス 「くしゃいおうちで、ふゆをこしゅなんちぇできないよ!ぷんぷん!」 「ゆゆ!れいみゅ、まつんだじぇ!」 季節は冬。 とある路地裏。 子れいむと、それを追って子まりさが、 築地・魚庄さんまと書かれたトロ箱から出て行く。 トロ箱の一角には子ゆっくりが通れる大きさの穴が開いている。 このトロ箱、雨を通さず、幾らかは寒さを和らげ、外敵から身を隠してくれると いいこと尽くめの、野良ゆ垂涎のベストハウスであった。 唯一つ、生臭いということに目を瞑るというか、鼻を塞げばではあるが。 ここは街中であり、ゆっくりも巣の中で一冬を越すということこそしないが、 寒く、食糧も不足しがちな上に、雨に雪にと死因に事欠かない。 越冬は野良か野生かを問わず、ゆっくりにとっては、厳しい試練なのだ。 この路地裏には雑然と生ゴミが散らばっている。 勿論、しばらくすれば片付けられるが、不心得者が不定期にゴミを捨てていくのだ。 それが、カラスやらネズミやらゆっくりやらに荒らされ路地裏にぶち撒けられる。 野良ゆからすれば至上のご馳走だ。 特に冬場はそうである。 その上、トロ箱のある位置は隣の建物の暖かな排気があたっており、 冬の寒さから脆弱な子ゆっくりたちを守ってくれていた。 トロ箱に、暖かな排気、生ゴミの散らばる路地と、 無力な子ゆっくりでも越冬成功の僅かな光が見えるほどだ。 そんな厳しい越冬を前に、件のベストハウスを捨てて出て行く理由は一つ。 本ゆんが言うとおり、臭くてゆっくりできないからだ。 「まってにぇ、れいみゅ!おそとはしゃむいしゃむいだよ!」 追いつき引きとめようとする子まりさ。 「ゆんゆん!れいみゅはれいみゅにふさわしいゆっくちプレイちゅをさがすよ! あっちゃかくて、くさくにゃくて、あまあまいっぱいのおうちだよ!」 構わず先に進む子れいむ。 「ゆ、ゆゆ?ゆっくちプレイちゅ?あまあま?」 子れいむに引きずられるように、子まりさもトロ箱からどんどん離れていく。 子ゆっくりが越冬を控え、あるいはその最中にこれほどの好条件の住処を捨てるなど、 無謀以外の何物でもない。 子ゆっくりとは言え、その程度の知識はないものだろうか。 引き止めてくれる家族はいないのだろうか。 「そうだよ!こんにゃくしゃいおうちじゃにゃくて、 まえにれいみゅとまりしゃが、すんでたみたいにゃおうちだよ!」 「ゆ・・・。まりしゃと、れいみゅのゆっくちプレイちゅ・・・。」 子れいむの言葉に子まりさも何かを思い出すような、 それでいて今にも泣き出しそうな顔になる。 知識と家族。 この子ゆっくりたちにはどちらもない。 二匹はつい先日まで、ほんの十日間ほどだが飼いゆっくりだった。 金銀といった優良個体ではない。 一匹五百円も払えば買える、躾をされていないゆっくりである。 大量に生産され、そのままゆっくりショップの店頭に並べられた。 別に二匹は姉妹でもなく、同じ出荷元から送られ、同じ飼い主に買われただけだ。 この二匹は一応はペット用で、金をかけたくない人か、余程熟練した飼い主向けだ。 この子れいむと子まりさは、初心者かつ金をかけたくない飼い主に買われた。 そして、飼い主にゆっくりを飼うには相応の努力か、金を費やすしかないという、 あまり役に立たない教訓を身につけさせた。 自身はその代わりでもないだろうが、路地裏に捨てられている。 その路地裏にあったのがベストハウス。 この恵まれた条件の場所に捨てたのは、無責任ではあっても、 飼い主の、子ゆっくりたちへの最後の情だったのではないだろうか。 確かにトロ箱は未だ生臭さがきつく、ゆっくりし難いだろう。 人間だって、我慢できないかもしれない。 しかし、子ゆっくりが自力で越冬を成功させるには余程の幸運が必要だ。 トロ箱と生ごみの絶えない路地裏のような。 そして、そんな幸運にばかり恵まれるはずもない。 それでも二匹の子ゆっくりはトロ箱を捨て、路地裏を出る。 さらなるゆっくりを求めて。 子ゆっくりたちは判断ミスをした。 それも致命的な。 さよなら魚庄さんまのトロ箱。 二匹はぽゆんぽゆんと道路を跳ねていく。 「ゆっゆゆーん!おひっこちだよ!かわいいれいみゅとまりしゃのおひっこちだよ!」 「ゆゆゆ、ゆっくちー!ゆっくちプレイちゅなんだじぇー!」 子れいむは元より、慎重論を唱えた子まりさもすっかり引越しに乗り気だ。 寒空の下、何故こんなにも陽気に振舞えるのか。 勿論ゆっくり特有の餡子脳故でもある。 だが、安価ではあるにせよ飼いゆっくりとして売られ、 飼われた経験が二匹をそうさせた。 二匹の頭だけの頭にあるのは、かつて過ごしたゆっくりショップ。 そして、三日ほど前まで過ごした飼い主さんのお家。 ゆっくりショップはともかく、飼い主さんは勝手が分からないこともあり、 結構子ゆっくりに甘かった。 初めてのゆっくりに舞い上がった飼い主さんは、 二匹にそれなりにいい値段のゆっくりフードを買ってきて、甘いお菓子も与えた。 専用のハウスこそ用意しなかったが、ダンボールにタオルを敷いて、 快適なプレイスまで作ってやった。 多少の粗相なら笑って許した。 きつく叱るということをしなかった。 元々躾を受けていないところに加え、それらの厚遇が裏目に出て 急速に態度が悪くなってきた子ゆっくりたちは見事、捨てられた訳だ。 二匹には野良としてやっていく知恵などない。 かといって人間から躾を受け、人間との関係を学んだわけでもない。 今まで、ごはんは黙っていても勝手に出てきた。 生まれたときから、それなりに快適なおうちとごはんがあった。 買われていった先は、おうちもごはんも更にすてきなゆっくりプレイスだった。 その次のおうちは臭かったが、これは何かの間違いだろう。 二匹にとって、すてきなおうちと、おいしいごはんは、 あって当たり前のものなのだ。 「ゆーん・・・?ゆっくちプレイちゅが、みちゅからにゃいよ・・・。」 トロ箱と別れてから、約二十分。 子れいむは、いつまで経っても新しいお家が見つからず、一旦あんよをとめた。 おかしい。 一念発起すれば、ゆっくりプレイスの一つや二つすぐに見つかるはずだ。 なんといっても自分はゆっくり。 ゆっくりするのが仕事です! なのに、一向にプレイスは見つからない。 影も形も見えてこない。 「しょうだにぇ・・・。ゆっくちプレイちゅ、みちゅからないのじぇ・・・。」 子まりさも予想以上に新しいおうちが見つからないことに、意気消沈してしまった。 かといって路上で、いつまでもあんよを止めているわけにもいかない。 外は寒いし、おなかも減ってくる。 早く今までのように、快適で、ごはんを出してくれる人間さんのいる ゆっくりプレイスに辿り着かなければ。 長旅に疲れたあんよでずーりずーりする。 「れいみゅ・・・。まりちゃ、ちゅかれたんだじぇ・・・。 ちょっとやすむんだじぇ・・・。」 「ゆ・・・。れいみゅもちゅかれたよ・・・。ちょっとおやしゅみしようにぇ・・・。」 とうとう疲れ果て、本格的に休憩をすることにした子ゆっくり。 しかし、休憩をとるといっても寒さが気になる。 寒い寒いとは感じてはいたが、あんよを止めるとなお更に寒く感じる。 アスファルトはすっかり冷え切っていて、 その上で留まっていてはまるでゆっくりできない。 「ゆわーん!ゆっくちできにゃいいーーー!!」 「まりちゃ、あんよがしゃむいんだじぇーーー!!」 アスファルトから這い登るように伝わってくる冷気に、 二匹は疲れているにもかかわらず、その場でぴょんぴょん跳びはねる羽目になった。 ちょうど、ホットプレートで足焼きされているのと同じ様だ。 そんなことをしても、一向に何の解決にもならないが、とにかく目先の非ゆっくり、 つまりは、あんよの冷たさを何とかしたかったのだ。 しばらく、跳ね続ける二匹。 トロ箱を出て三十分。 疲れ果てた二匹は、一夜の仮の宿を求める。 「ゆぅ・・・、ゆぅ・・・。まりちゃ・・・、れいみゅちゅかれたよ・・・。 きょうはおうちがみつからにゃくても、しょうがにゃいよ・・・。」 「ゆん・・・。ここはしゃむいから、かぜのあたらにゃいところにいこうにぇ・・・。」 それから更に三十分。 「ゆ・・・。ここにゃら、ちょっとだけあったかいにぇ・・・。」 子ゆっくりたちが、潜り込んだのは自動販売機の裏。 狭い所に体をねじ込んだ。 しかし、そのおかげで凍死の心配だけはなさそうだ。 「そうだにぇ・・・。きょうはここですーやすーやするのじぇ・・・。」 まだ、やっと夕方といったところだが、体力も根性もない二匹は もうこの宿から離れる気はないらしい。 ぐぅぅぅぅぅ 「おにゃかがへったけど、きょうはしゃむいしゃむいだし、 つかれたから、くささんをたべるよ・・・。」 「まりちゃも、くささんをたべるのじぇ・・・。」 自動販売機の近くに生えている僅かな草を口に運ぶ。 「むーちゃむーちゃ・・・、ゆ、ゆげぇぇ、ぐぐぐ、ごっきゅん、それにゃりー・・・。」 「くささん、にがいのじぇ・・・。おにゃかいっぱいにならにゃいのじぇ・・・。」 ほんの気休め程度に食事をして、再び自動販売機の裏に戻る。 「まりちゃ、あしたはおにゃかいっぱい、むーちゃむーちゃしようにぇ・・・。」 「あしたは、あまあまたべたいのじぇ・・・。 まえのおうちでたべた、はいきべんとうさんでもいいんだじぇ・・・。」 トロ箱を捨てて初めての夜が更けていく。 ガタガタ、ガタガタ ガチガチ、ガチガチ 「しゃ、しゃむいよ・・・。」 「ねみゅいよ・・・。」 まるで重なるようにして皮を寄せ合う二匹は、震えが止まらない。 話す合間にも、ガチガチと歯が鳴っている。 凍死こそ免れたが、朝方の冷え込みは只事ではなく、 普段は目覚めないような早朝に目を覚ましてしまった。 運が悪かったのは夜になってから、雲ひとつない快晴になってしまったことだろう。 「ゆぅぅ・・・。ちょっとあかるくにゃってきたけど・・・。 ごはんさん、さがしにいきゅ・・・?」 「まだ、くらいし、にぇいむいよ・・・。 もうちょっとあかるくにゃってからいくのじぇ・・・。」 まだ薄暗いなりに、日は昇りつつあったが子ゆっくりたちは、 まだ、出かけるつもりはないらしい。 確かにまだ薄暗く、気温の上がる日中のほうが出かけやすい。 ただ、早朝に出なければ生ゴミのような上物は手に入らないことを二匹は知らない。 恵まれすぎた境遇と幼さが、それを理解させない。 「ゆん・・・。しゃむいにぇ・・・。 ゆ!まりちゃ、れいみゅとしゅーりしゅーりしようにぇ!」 「ゆゆ!それはめいあんなのじぇ!しゅーりしゅーりするのじぇ!」 しゅーりしゅーり、しあわせーーー!!! スーパーすりすりタイム。 寒さと空腹に苛まれながら、それでも一時の安らぎがそこにはあった。 本格的に日差しもあたり、気温も大分高くなってきた。 夜中からの快晴は今も変わらず、この分だと日中は過ごしやすくなりそうだ。 「ゆーん!あっちゃかくにゃってきたにぇ! まりちゃ、そろそろごはんさんとおうちをさがしにいこうにぇ!」 「ゆっくちりかいしたのじぇ! まりちゃ、おにゃかがすいたから、ごはんさん、さきにさがすのじぇ!」 「ゆ!さすがまりちゃだね!めいあんだよ!れいみゅもおにゃかすいたよ! さきにごはんさん、むーちゃむーちゃしようにぇ!」 よし、まずは腹ごしらえだ。 腹が減っては戦はできぬ。 おうちも、ゆっくちプレイちゅも、むーちゃむーちゃのあとだ。 二匹の子ゆっくりは、ぴょんぴょんと元気良く跳ねていく。 「ゆっゆゆーん!ごはんさん、でてきてにぇ! かわいいれいみゅのおにゃかが、ぺーこぺーこだよ!」 「まりちゃもだよ!おにゃかが、ぺーこぺーこだからはやくでてくるんだじぇ!」 ぴょーんぴょーん しばらく、ごはんを探してみる。 といっても生ゴミのありそうなところを見て回るでもなく、虫や花を探すわけでもない。 この二匹、どうすれば食べ物が手に入るかまったく理解していない。 ただ、適当に跳ね回っているだけだ。 「ゆー?あまあま、みつからにゃいね・・・。」 「そうだにぇ・・・。はやくごはんさんたべたいにょに・・・。 どうしてごはんさん、ないんだじぇ・・・。」 今まで、こんなに空腹だったことはない。 昨日の午後から、苦い草ぐらいしか口にしていない。 それも、僅かな量だ。 今までこんなことはなかった。 いつでも、ある程度満足のいく食事が、満足のいく量、供されていたではないか。 子ゆっくりたちには、ごはんがあるのが当たり前であり、 自分達の目の前にごはんがないことが、本気で不思議でならなかった。 子れいむは、跳ねながらも考え続け、そして閃いた。 そう言えば、臭いおうちにいたとき以外は、 人間さんが食事を持ってきてくれていた・・・。 「ゆゆゆ!!れいみゅ、わかっちゃよ!」 「ゆ?れいみゅ、どうしちゃにょ?」 れいみゅは、りかいしちゃよ! おいしいあまあま、たべれるよ! 「にんげんさんに、おねがいしようにぇ!」 「ゆゆ!?にんげんさん・・・?」 にんげんさんに、おねがいするってにゃんのことなのじぇ・・・。 「にんげんさんに、ごはんもらおうにぇ!あまあまいっぱいだよ!」 「ゆ?ゆゆゆ!?」 れいみゅ、いったい、にゃいいってるのじぇ? にゃんで、にんげんさんにごはんさんもらうのじぇ? 「おもいだしてにぇ! れいみゅたちのごはんは、にんげんさんがよういしてくれるんだよ!」 そう、れいむとまりさのごはんはにんげんさんが用意してくれるものなのだ。 何故かは良く分からない。 そういうものなのだろう。 もしかすると、れいむとまりさが、あんまりにもかわいいからかもしれない。 「ゆゆ!そうなにゃのじぇ! まりちゃたちのごはんは、にんげんさんがくれるのじぇ!」 そう言えば、そうだった。 大体一日に二、三回ごはんが出てくるのだ。 ここ数日、おうちが急に寒くて臭い場所に変わったり、 今まで一緒に住んでいたはずのにんげんさんがいなくなっていたりと、 慌しくてゆっくりと考えている暇もなかったが、そういうことになっていた。 それならば、にんげんさんにお願いしてみるというのは良い方法だ。 もしかすると、うっかりれいみゅとまりちゃのお世話を忘れているのかもしれない。 まあ、にんげんさんたちは皆、見るからにゆっくりしていないし、 忙しいこともあるのだろう。 別に怒っているわけではないのだ。 ごはんさえ出してくれれば文句は言わない。 「それじゃ、にんげんさんにあまあまもらうのじぇ!」 「おにゃかすいてるから、いっぱいもらおうにぇ!」 そうと決まれば、早くお願いしなければ。 道行く手近なにんげんさんに声をかけてみる。 「にんげんさん!れいみゅと、まりちゃにあまあまちょーだいにぇ!」 「まりちゃたち、おにゃかすいてるのじぇ!いっぱいほしいのじぇ!」 元気良く、にんげんさんに声をかける子ゆっくりたち。 「・・・。ええと、なんでいきなり俺に、ごはんくれなんて言ってるのかな?」 一瞬呆けた後、気を取り直して尋ねてみる。 「ゆ?れーみゅたち、おにゃかすいてるよ・・・?」 「まりちゃも、おにゃかぺーこぺーこなのじぇ? きのうから、くささんしかたべてにゃいのじぇ。」 おなかがすいたら、にんげんさんが、ごはんをくれるんじゃなかったか。 おかしいな・・・。 今までずっとそういう決まりだったはずだなんだが。 子ゆっくりたちのほうも「?」といった疑問符が浮かんだかのような表情で、 にんげんさんに空腹を訴えてみる。 「そうか・・・。お前ら腹減ってるのか・・・。」 まだどうみても子どもだよな、こいつら。 野良なんだろうけど、それほど汚れてないし、最近捨てられた飼いゆっくりとかかな。 「ゆ!そうだよ!れいみゅ、あまあまたべたいよ!」 「まりちゃも!まりちゃも、あまあま、おにゃかいっぱいたべたいのじぇ!」 やっと分かってくれたか。 一瞬何のことだろうという顔をされたときは、こっちが不安になってしまった。 まあ、とにかくここ数日碌なものを食べていないから、 今日はおなかいっぱい、おいしいものを食べたい。 「ええと・・・。そうだ・・・。 じゃあ、これあげるよ。二人で半分づつな。」 ちょっと可哀想だな・・・。 そういえば食べかけのチョコレートがあったな。 半分食べて、あと六個残ってる。 二匹で半分に分ければちょうどいいよな。 「ゆゆ!ちょこれーとさん!にんげんさん、ゆっくちありがちょう!」 「ゆー!まりちゃ、ちょこれーと、だいしゅきなのじぇ!」 チョコレート! あまあまのなかでも、特に好きなものだ。 やっぱり、にんげんさんがごはんをくれるんだね。 もっと早くこうすれば良かったよ。 「それじゃ、俺は行くから。」 ゆっくりは甘いものが好きだとは聞いていたけど、 あんなに喜んでくれると、まあ悪い気はしないな。 でも、あんなに喜ぶってことは余程腹が減ってたんだろうな・・・。 そう思うと、やっぱりちょっと可哀想だな。 「ゆ!まりちゃ、ごはんはべつのところでむーちゃむーちゃしようにぇ!」 「ゆん!ゆっくちりかいしたのじぇ!」 こんなだだっ広い場所じゃゆっくりできないね。 もっとゆっくりした場所にいこうね。 ??? でも、良く見たら、ちょっとあまあまの量が少ない気がする。 いつもならこれくらいでも十分だが、今は特におなかぺーこぺーこだ。 もうちょっと貰ったほうがいいだろう。 「にんげんさん!あまあま、もうちょっとちょうだいにぇ! ゆ・・・。にんげんさん?」 「ゆぅ・・・。にんげんさん、もういっちゃたのじぇ・・・。」 しまった。 チョコレートに喜んでいる間に、にんげんさんは行ってしまったようだ。 やっぱり、にんげんさんはゆっくりしていない。 随分忙しいことだ。 まあ、いい。 これだけあまあまがあれば、一食分としては十分だ。 「ゆ・・・!あまあま、むーちゃむーちゃして、しあわちぇーするよ!」 「あまあまなのじぇ!はやくいくのじぇ!」 二匹は落ち着ける場所を探し、道路の脇の植え込みを選んだ。 本当はもっとゆっくりした場所が良かったが、子ゆっくりの移動能力では そうそう良い場所は見つからない。 それに空腹に加え、魅力的なチョコレートを持ったまま 長時間、我慢などしていられなかった。 「ゆっくちいただくよ!」 「ちょこれーとさん、むーちゃむーちゃするのじぇ!」 むーちゃむーちゃ むーちゃむーちゃ 「ちちち、ちあわちぇーーー!!」 「おいしいんだじぇ!もっちょたべるんだじぇ!」 むーちゃむーちゃ、ばーくばーく むーちゃむーちゃ、ばーくばーく あっと言う間に、三つずつのチョコレートを食べ尽す二匹。 「ゆっふー!おにゃかいっぱいだよ!でも、まだたべちゃいよ!」 「まりちゃも、もっとあまあまたべたいのじぇ! もっと、にんげんさんに、あまあまもらうのじぇ!」 「ゆん!そうだにぇ!にんげんさんに、おねがいしようにぇ!」 ごはんは、にんげんさんにお願いして貰うのが正しい作法なのだ。 これまでの経験に加え、先ほどのチョコレートの件で 子ゆっくりたちは完全に確信した。 「ゆ!にんげんさん!れいみゅたちに、あまあまちょーだいにぇ! ちょっとでいいよ!」 「まりちゃ、またちょこれーとさんがいいのじぇ!」 再び道行く人に声をかける。 「・・・・・・。」 にんげんさんは、ちらりと二匹に目を遣るとそのまま足も止めず歩き去ってしまった。 「ゆ・・・。ゆゆぅ!?にんげんさん、まっちぇね! れいみゅ、あまあまほしいよ!」 「にんげんさん!まりちゃたち、まだちょこれーとさん、たべられるのじぇ!」 にんげんさん! 子れいむと、子まりさの必死の呼びかけにも、 にんげんさんは振り返りもせず遠ざかっていってしまった。 「ゆぅ・・・。にんげんさん、あまあまくれなかったにぇ・・・。」 「ゆぅ・・・。きっと、まりちゃたちにきづかなかったのじぇ・・・。」 もうちょっと、チョコレートが食べたいと思っていた二匹はしょんぼりと俯く。 「ゆ!まりちゃ、つぎのにんげんさんは、きっとあまあまくれるよ! げんきだしてにぇ!」 「そうだにぇ!つぎは、もっとげんきよく、おねがいするんだじぇ!」 すぐに元気を取り戻した二匹は、次々とにんげんさんたちに声をかけ始めた。 夕方。 あれから、子れいむと子まりさは片っ端からにんげんさんに声をかけ続けた。 「ゆん!にんげんさん、れいみゅと、まりちゃにあまあまちょーだいにぇ!」 「まりちゃたちに、ごはんさんちょーだいなんだじぇ!」 「ゆ!にんげんさん!れいみゅたち、またおにゃかすいてきちゃよ! はやく、ごはんさんよういしてにぇ!」 「まりちゃたちに、ちょこれーとさん、たべさせてほしいんだじぇ! ・・・なんで、まりちゃたちのこえ、きこえにゃいんだじぇぇ!!」 「ゆぅ・・・。れいみゅ、もうちゅかれたよ・・・。 なんでもいいから、たべちゃいよ・・・。」 「ゆわーん!ゆぴーーー!!まつんだじぇ! ・・・いかにゃいでほしんだじぇ!まってにぇーーーー!!」 結局、最初にチョコレートをくれたにんげんさん以外、誰一人、 子ゆっくりたちに食べ物を分けてくれることはなかった。 もう日は沈みかけている。 ゆっくりはおうちへ帰る時間だ。 「ゆー・・・。そういえば、きょうもおうちみつからにゃかったにぇ・・・。」 「そうだじぇ・・・。おうち、さがしてにゃいんだじぇ・・・。」 一日中にんげんさんに声をかけ続けて、 おうちを探しに行くのを失念してしまっていた。 二匹の子ゆっくりが、これからどうしたものかと ゆんゆん唸っていると、すぐ脇を自動車が走り抜けていった。 ばしゃっ 「ゆぴぃぃぃぃぃ!!!?」 「まりちゃ!!?」 自動車は通り抜けるときに、近くの水溜りの水を盛大に跳ねていった。 子まりさは、全身でその水を被ってしまった。 「ゆ、ゆ、、ゆっっしょん!!」 「まりちゃ、だいじょうぶにゃの!?」 慌てて、子まりさの安否を確認する子れいむ。 「ゆっしょん!ゆ、ゆ、ゆ、ゆ・・・。 しゃ、しゃむいけど、まりちゃはだいじょうなのじぇ!」 全身ずぶ濡れだが、長時間水に浸かっていた訳ではないので命に別状はなさそうだ。 ただ、この時期の水浴びは流石に辛そうだ。 濡れた体に、容赦なく冷たい風が体温を奪っていく。 子まりさは、ガタガタと酷く震えて、早くもくしゃみが出ている。 「よかったよ!おみずにぬれると、ゆっくちできにゃくなっちゃうにぇ! まりちゃが、おびょーきににゃるとたいへんだから、もうおうちにかえろーにぇ!」 「ゆっしょん!・・・しょうだにぇ!おうちでゆっくちするんだじぇ! ・・・ゆ?おうち?」 そうだ。 おうちに帰ってゆっくりするのはいいが、肝心のおうちがまだ見つかっていない。 「ゆーん・・・。しょうだ!きのうのおうちで、ゆっくちしようにぇ! ちょっとしゃむいしゃむいだけど、がまんしようにぇ!」 「そうだじぇ!しゃむいしゃむいのときは、しゅーりしゅーりすればいいのじぇ!」 「ゆゆ!まりちゃはてんさいだにぇ! いっぱいしゅーりしゅーりすれば、しゃむくにゃいにぇ!」 今日も一日、何の成果もなく昨日の自動販売機に逆戻りだ。 自動販売機の裏は、相変わらず熱がこもって暖かい。 といえ、今日も雲の少ない天候のせいで、夜中は冷え込むだろう。 まして、子まりさの濡れた体はすぐに乾くわけでもない。 体が乾くまで、風で熱を奪われ続ける。 ガタガタ ブルブル 自動販売機の裏に戻ってからしばらく経つが、子まりさの様子がおかしい。 空腹で体力が落ちているところに、体が冷え切ったのが良くなかったのだろう。 おそらくは、ゆ風邪だ。 「れいみゅ・・・。まりちゃ、しゃむいよ・・・。おにゃかしゅいたよ・・・。」 今にも消え入りそうな声で寒さと飢えを訴える。 「ゆぅ・・・。まりちゃ、しっかりしてにぇ!ゆっくち、ゆっくちだよ!」 体力の低下が危険なレベルにあることを察して励ます声にも必死さが滲む。 「ゆぅぅぅ、ゆっぐ、ゆえぇぇぇぇん!しゃむいぃぃぃ、しゃむいよぉぉぉぉ!」 子まりさは、一転して大きな声で泣き出した。 が、まだ大きな声を出すだけの余裕があるのだと楽観視することは、 流石に能天気な子饅頭にもできそうになかった。 どちらかと言えば、それは死を間近にしたものが錯乱しているとしか見えなかった。 子れいむは、動揺しつつも励ますことをやめない。 「しゅーりしゅーり!しゅーりしゅーり! しゅーりしゅーりはゆっくちできるよ!まりちゃ、あったかくにゃった?」 「・・・・・。」 急に子まりさが黙り込む。 不安になった子れいむが、子まりさの様子を窺う。 「ゆぅ・・・。」 子まりさは衰弱しきった弱弱しい表情を浮かべている。 「まりちゃ・・・。まりちゃ、げんきだしてにぇ、しゅーりしゅーり・・・。」 子れいむは、どうすることもできず、 ただ、すーりすーりで少しでも子まりさを暖めてやった。 子まりさは、眠っていたり、起きていても眠ったように静かでいたかと思うと、 不意に大声で泣き出し、大騒ぎするということを何度も繰り返した。 その都度、子れいむは必死で子まりさを慰め、励ました。 できることは、すーりすーりと、声をかけてやることだけだった。 「ゆぅ・・・。まりちゃ、ねむったんだにぇ・・・。」 しばらく子まりさが静かだ。 もしかしたら、まりちゃもおちついたのかもしれないね・・・。 そうだと良いのだけれど。 「ゆぴー・・・。ゆぴー・・・・。むにゃ・・・。ゆ・・・?」 どうやら、ちょっと眠っていたらしい。 まあ普通なら眠っている時間なのだから当たり前だ。 ただ、子まりさの具合が心配な今は、そうそう安心して眠ってもいられない。 とはいっても、あの大泣きをしないのだから大丈夫なのだろう。 「ゆ・・・。」 良かった。 思ったより、穏やかな表情で眠っている。 ゆっくりできているようだ。 「・・・・・?」 子まりさと触れている皮が冷たい。 眠っているうちに冷えてしまったのだろうか。 またすーりすーりしてやったほうがいいだろうか。 「・・・・・??」 いや。 それにしてもおかしい。 いくらなんでも冷たすぎる。 「まりちゃ・・・!まりちゃ、ゆっくちおきてにぇ! まりちゃ!まりちゃ!!」 不安になった子れいむは、子まりさを起こそうと声をかける。 必死に子まりさの体を揺すってみる。 「まりちゃ!おきてにぇ、まりちゃ!ゆっくちおきてにぇ! おにぇぼうさんはゆっくちできにゃいよ!!」 「・・・・・・・・!!!」 「・・・・・・・・!!!」 「・・・・・・・・!!!」 「・・・・・・・・!!!」 「ゆっ!ゆっぐ・・・!ゆびぇぇぇぇぇぇん!!! まりちゃぁぁぁぁぁ!!!」 あれからどれだけ声をかけても、揺すってみても、 子まりさは目を開けてくれなかった。 その冷たい体に触れてみれば良く分かる。 まりちゃは永遠にゆっくりしてしまった・・・。 「ゆっ・・・、ゆぐ、ぐしゅん・・・。まりちゃ・・・。」 泣き疲れていつのまにか眠ってしまった子れいむ。 子れいむにしても、体力は落ちている上に、 昨日今日と睡眠不足も手伝って熟睡してしまった。 目が覚めるのは遅い時間になるだろう。 「ゆ・・・。れいみゅ、めがさめちゃよ・・・。」 わざわざ目が覚めた宣言と共に起き上がる子れいむ。 案の定、お日様は大分高くなっている。 「まりちゃ・・・。」 夢であればと思う。 だが、そうでないことは子ゆっくりとはいえ理解できている。 「ぐしゅ・・・。ゆ!れいみゅ、もうなかにゃいよ!」 そう。 れいむは強い子ゆっくりな子。 もう泣かない。 子まりさの分までゆっくりしなければ。 「ゆん!れいみゅ、おにゃかぺーこぺーこだよ!」 昨日の午前中にチョコレートを食べてから何も口にしていない。 まずは、にんげんさんにお願いして、ごはんを貰おう。 全てはそれからだ。 「ゆっくちしていってにぇ!にんげんさん、れいみゅ、おにゃかぺーこぺーこだよ! ごはんさんちょーだいにぇ!」 昨日と同じくにんげんさんに、ごはんを貰おう。 僅かに違いがあるのは、まず最初にきちんとご挨拶から始めること。 あとは、贅沢を言わず、あまあまに限定せずに、 ごはんさんを要求していることだろうか。 大した進歩かもしれない。 だが、にんげんさんたちは一向に止まってくれない。 それでも、子れいむは挫けない。 子まりさの分までゆっくりするのだと、誓ったばかりでもあるし、 子れいむ自身、抜き差しならないところまで空腹が酷いのだ。 「にんげんさん、れいみゅにごはんさんくだしゃい!」 「れいみゅ、おにゃかぺーこぺーこなんでしゅ! なんでもいいから、たべもにょをくだしゃい!」 「れいみゅは、いっしょにいた、まりちゃがしんじゃったんでしゅ! とっちぇもかわいそうだから、ごはんさんくだしゃいぃぃぃ!!」 必死ににんげんさんたちに食い下がるが、成果は芳しくない。 しつこくなった分、にんげんさんたちは、 迷惑そうな苛立たしげな目を向けているが、子れいむはその危険な視線に気づかない。 子ゆっくり故、餡子脳故のこともあるが、このことについても 一回目でたまたまごはん調達に成功してしまったことが、 却って悪いほうに作用してしまった。 にんげんさんにお願いすれば、ごはんが出てくる。 その偏った知識がそれ以前の経験と相まって、 完全に正解としてインプットされてしまっている。 「ゆぅぅぅ・・・。にゃんで、にんげんさん、ごはんくれにゃいのぉぉぉぉ・・・。」 子れいむは訝しみ、嘆きながらも道端の草をむーしゃむーしゃしていた。 本来、自分にはもっとちゃんとしたごはんが出されるはずで、 こんなものを食べる必要などない。 しかし、現実としてすきっ腹を抱えたまま、変わらずごはんは用意されない。 仕方なく、手近で入手できる食料に手をつけたのだった。 その後、再びにんげんさんに声をかけ続ける子れいむ。 まったく成果があがらぬまま夕方を迎えてしまう。 それでも、今日は粘ってごはん調達に励む。 「ゆん!にんげんさん、ゆっくちしていっちぇにぇ! おにゃかぺーこぺーこのれいみゅに、なにかたべものちょーだいにぇ!」 「・・・。お前、腹減ってるのか。」 「ゆ・・・。そうだよ!れいみゅは、とっちぇもおにゃかぺーこぺーこだよ!」 「よし・・・。それじゃ、俺についてきたら食い物やるよ。どうする?」 「ゆゆ!?いくよ!れいみゅは、にんげんさんについてくよ! それで、おにゃかいっぱいむーちゃむーちゃするよ!」 いくよ! 子れいむは、キリッ、と表情を引き締めると、間髪入れずに決意する。 れいみゅは、おにゃかいっぱい、むーちゃむーちゃするんだよ・・・!! 「よし。それじゃ、俺の手に乗るんだ・・・。」 「ゆ!?ゆん!!」 一瞬、戸惑うがすぐに決意し、大きな掌に飛び乗る。 そして、視界が高くなっていく。 「ゆゆ!れいみゅ、おそらをとんでるみちゃい!!」 にんげんさんに運ばれてやってきたのは、公園だった。 もう日が暮れている今は、人気もない。 「ほら、これ食えよ。」 子れいむを地面に下ろすと、にんげんさんは何かを子れいむの前に放った。 あまあま! あまあまだ! 「ゆ!にんげんさん、ありがちょうだよ! れいみゅ、ゆっくちいただきましゅ!」 むーちゃむーちゃ むーちゃむーちゃ、ちちち、ちあわちぇぇぇぇーーー!!! 「ゆっぷー!れいみゅ、おにゃかいっぱいだよ! ・・・ゆゆ!!?」 あまあまを全て平らげて、大満足な子れいむの体が宙に浮く。 一体何が起こったのだ? と、疑問に思った瞬間、 みちみちっ 「ゆ!いちゃいよ!れいみゅのぴこぴこさん、ひっぱらにゃいでにぇ!」 にんげんさんは、子れいむのもみあげを摘まんで持ち上げると、 そのまま振り回した。 「いちゃいーーー!!いちゃいよーーーー!! れいみゅのピコピコさん、はにゃしちぇーーーーー!!!」 思いっきり、振り回された子れいむは、 もみあげが根本から千切れ地面に叩きつけられた。 「ゆっ、ゆっ、ゆ・・・。れいみゅのぴこぴこさん・・・。 ぴこぴこさん、はやくれいみゅにくっついてにぇ・・・。」 ぺーろぺーろ 子れいむは、にんげんさんが地面に投げ捨てたもみあげの元へ跳ねていくと、 懸命にぺーろぺーろした。 「ぺーろぺー・・・。ゆ!!!!? やめちぇにぇ!はやくれいみゅを、はにゃちちぇにぇ!」 同じように持ち上げられ、もう片方のもみあげも千切られてしまう。 「れいみゅ・・・。れいみゅのぴこぴこさん・・・。 れいみゅ・・・、もうぴこぴこも、わさわさもできにゃいよ・・・・。」 地面に転がりながら、目に涙を溜めてもみあげを見詰める子れいむ。 にんげんさんにそっと落ち上げられる。 「ゆ!!!?やめちぇにぇ!れいみゅにひどいことしにゃいでにぇ!」 にんげんさんの手の上で、大騒ぎする子れいむ。 にんげんさんは、そんな子れいむを無視して、 もう一方の手を子れいむに添える。 そして、優しく子れいむを撫で、揺すりだす。 「ゆ?ゆぅぅ・・・。」 最初の内は激しく抵抗していたが、だんだんと頬が上気し、 抵抗が止んでくる。 「ゆ、ゆふぅぅ・・・。れいみゅ、にゃんかへんだよぉ・・・。」 だんだんと激しく動き出すにんげんさんの掌。 「ゆ!ゆっ!ゆゆぅっ・・・!ゆふっ!にんげんしゃん、れいみゅ! れいみゅ、きもちーよっ!もっちょしてねっ!もっちょしてねっっ!」 息も荒く、にんげんさんに行為を催促する子れいむ。 子れいむの顎の下辺りに、小さな突起が顔を出している。 小さいながらも、痛いほど張り詰めたそれを、 にんげんさんは無造作に千切る。 ぶちっ 「ゆ!ゆゆゆゆゆ!!!?い、いちゃいいいーーーーーー!!! れいみゅの、れいみゅのぺにぺにがーーーーーー!!!」 子れいむと、ぺにぺにを投げ捨てるにんげんさん。 子れいむは、横たわったまま、自分の眼前に落ちたぺにぺにを見て 涙を流しながら呟く。 「れいみゅのぺにぺに・・・。 れいみゅ・・・、もう、あかちゃん、うめにゃいよ・・・。」 更に、持ち上げられる子れいむ。 今度は逆さまだ。 「もう、やめちぇぇぇーーーーー!!!れいみゅをはなしちぇーーーーー!!!」 このにんげんさんは、危険だ。 恐怖に支配された子れいむは、 逆さまにされた底部をぐにぐにと動かして、 必死でにんげんさんから逃れようとする。 にんげんさんは、それに全く構わず、 拾った木の枝で子れいむの底部を傷つけていく。 ぐさっ ぐさっ ぐぐぅー、ぐしゅ 「ゆんやーーーー!!!ゆぴっ、ゆぴっ、ゆぴぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!」 木の枝で底部を突き刺し、掻き回し、徹底的に破壊する。 そっと、地面に下ろされたとき、 子れいむの底部は全く機能しなくなっていた。 「ゆ・・・。れいみゅのかわいいあんよが・・・。 もう、ぴょんぴょんも、ずーりずーりもできにゃいよ・・・。」 呆然と呟く子れいむ。 もう、呟く以外、移動するどころか、ぴこぴこわさわさすらできない。 にんげんさんが、子れいむに手を伸ばす。 子れいむは、とっくに絶望しきって、 抵抗しようともしない むんずっ ぶちっ 「ゆ!?」 にんげんさんは、れいむのお飾りを奪った。 「ゆ!?にんげんさん、れいみゅのおかざりかえしちぇ! れいみゅ、おりぼんさんにゃいと、ゆっくちできにゃいよ!! にんげんさん!!!!」 お飾りを奪ったにんげんさんは、そのまま行ってしまった。 手に子れいむのお飾りを持ったまま。 「・・・・・・。」 子れいむは、もう何も言わない。 動くことができない。 周りには助けてくれそうな何者もいない。 仮にいたとしても、今の、ぴこぴこも、 お飾りもないれいみゅを助けてくれるとは思えない。 もう、赤ちゃんも産めない。 生きている意味などない。 全て諦めた。 ただ、疑問だけがあった。 れいみゅ、にゃんにもわるいことしてないよ・・・。 にゃんで、こんなめにあうにょ・・・? にゃんで、まりちゃはしんじゃったにょ・・・? れいみゅたち、なにかわるいことしちゃの・・・? 子れいむには理解できない。 ただ、ふと臭いおうちのことを思い出した。 臭かったけど、今思えば、あの頃はゆっくりしていたな・・・。 アナザーなラスト 「よし、ついたぞ。ここが俺の家だ。」 にんげんさんに運ばれて来たのは、にんげんさんのおうちだった。 「ゆわぁぁぁーーー!!とっちぇもゆっくちしてるにぇ!!」 「ほーら、あまあまだぞー。」 「むちゃむーちゃ、しあわちぇーーーー!!」 その後、事情を聞いたにんげんさんは、大急ぎで子まりさを連れてきた。 永遠にゆっくりしたと思われた子まりさは、実は仮死状態で、 にんげんさんの手厚い治療で元気になりました。 そのまま、にんげんさんの飼いゆっくりになった二匹は大人になり、 数百匹の子や孫に囲まれ幸せなゆん生を送りました。 昨日、マ・あきのところに一匹の子まりさがやってきました。 仲良くやってます。 元ネタ:儚いあき 挿絵:儚いあき 挿絵:嘆きあき
https://w.atwiki.jp/kyo3nen/pages/53.html
優希「つれてきたじぇ!」 京太郎「おーうご苦労。……後ろにいる子だよな?」 優希「当たり前だじぇ」 京太郎「おいおい、のどちゃんってまさか……」 和「初めまして、原村和です」 京太郎「全中王者かよ……!」 和「あの、そんな大声で言われると流石に恥ずかしいです……」 優希「のどちゃんは謙虚すぎるじぇ。もっと誇れー」 京太郎「まぁ、大声出しちまったことは謝るよ。俺は三年の須賀京太郎だ」 和「ということは先輩ですね。よろしくお願いします」ペコッ 京太郎「君みたいな子が入ってくれると助かるよ。うちの部長、団体で全国狙ってるからさ」 和「そういえば清澄が団体戦に出たという話は聞きませんけど、なにか理由が?」 京太郎「あ、ああ……それな」 優希「ズバリ、部員不足だじぇ!」 和「出場定員の五人に満たない規模、ということですか」 京太郎「その通りだ。名前だけ貸してくれるやつがいるから、どうにか廃部にはなってないんだけどな」 優希「正直私もびっくりしたんだじぇ。去年は一人しか入ってないって言うし」 京太郎「でも君たちとあともう一人いればエントリーにこぎ着けるんだ……頼む!」 和「……わかりました。私の力で良ければ」 京太郎「……ありがとう!」ガシッ 和「きゃっ」 優希「こらっ、お触りは禁止だじぇ!」 京太郎「わ、悪い……つい興奮しちまって」 和「いえ……だけど安心しました」 優希「むしろ不安になったじぇ。ついにけだものの本性を現したかと」 和「ゆーき、先輩に失礼ですよ」 京太郎「いや、いきなり手を握った俺が悪いから気にしないでくれ」 和「それだけ真剣だったってことですよね? 正直私、見直しました」 京太郎「見直した? 俺、知り合って早々ディスられてたの?」 和「そこまではいかないですけど……でも、見た目が少し、あの……」 優希「あー、たしかに不良っぽいんだじぇ。特にその金髪が直球ど真ん中だじぇ」 京太郎「そこまでストレートに言われたのは久しぶりだよ……でもこれ地毛なんだよ、地毛」ズーン 和「で、でも先輩はいい人だと思いますっ」 優希「おお、普段あまり空気を読まないのどちゃんがフォローを……!」 和「ゆーき、後で話がありますから……」 優希「しまった! 完璧やぶ蛇だったじぇ!」 京太郎「さ、気を取り直していざ部室に――」プルルル 和「携帯、鳴ってますけど」 京太郎「久ちゃんからか……悪い、ちょっと待っててくれ。もしもし――」 優希「話し始めちゃったじぇ」 和「久ちゃん……どことなく親しげですね」 優希「どことなくというかもろだじぇ。あれは恋人と見た」 和「そうですよね……高校生なら恋人の一人や二人……」 優希「いやいや、二人はまずいじぇ。それよりのどちゃん、あの先輩のことが気になってたり?」 和「気になる……そうなのかもしれないですね。先輩みたいな男の人とはあまり交流がありませんでしたから」 優希「そうかなー? 正直言ってそこらへんの男子と変わらないと思うじぇ」 和「そんなことはないと思います」 優希「まぁ、略奪愛になるけど心配する必要はないじぇ。なんたってのどちゃんには胸という最強の武器がある!」 和「そう、それなんですよ!」 優希「はれ? いつも来るツッコミが入らないじょ?」 和「先輩は私と話してる時も、ずっと胸に目を向けなかったんですよ」 優希「なん、だと……?」 和「お父さん以外でそんな男の人、初めてです……」 優希「……のどちゃん意外と面食い?」 和「し、知りませんっ」 京太郎「二人とも、すまないけど先に部室に行っててくれないか? 買い物頼まれちゃったんだ」 和「あの、さっきの電話の人は……」 京太郎「ああ、あれはうちの部長。竹井久っていうんだけど」 優希「随分親しげだったじぇ。先輩のコレか?」ピッ 京太郎「バカ言うな一年坊。古馴染だよ」 優希「だってさ、のどちゃん」 和「ゆーき!」 京太郎「俺はもう行くけど、部室の場所わかるか?」 和「あ、はい。事前に確認しておいたので」 京太郎「結構結構。そんじゃ、またな」 和「はい、待ってます」 優希「ついでにタコスもよろしくー!」 和「ゆーき!」 京太郎「ふぃー、どうにかなったか」 京太郎「高1であの胸は反則だろ……」 京太郎「だがみほっちゃんで鍛えられてる俺に死角はなかった」キリッ 京太郎「……バカやってないでさっさと買い物済ませるか」
https://w.atwiki.jp/futabayukkuriss/pages/2520.html
売れるゆっくりを開発せよ!! まりさつむり量産計画Ⅲ 54KB 虐待-普通 制裁 観察 差別・格差 実験・改造 赤ゆ 子ゆ 透明な箱 加工場 現代 独自設定 うんしー さっさと完結させて次作る… 『売れるゆっくりを開発せよ!! まりさつむり量産計画Ⅲ』 『ふたば系ゆっくりいじめ 1204 売れるゆっくりを開発せよ!! まりさつむり量産計画Ⅱ』の続きです 「ゆ……ゆぐっ!!」 「い…いだい…んだぜ……おかおが……いだいぃ……」 「ひり…ひりずるぅ……つぶり…ざばに…ひどいごど……じだ…じじいは…じねぇ……」 朝になり気絶していた偽つむり達が覚醒した。焦げた額は治癒しておらず真っ黒なままだ。 「う…うごげない!!!どぼじでぇぇ!!?」 「つぶりざまのあんよがぁぁぁ!!!ゆ……っぐ……ゆぁぁぁ!!!!うごがないぃぃ!!!」 まず台から逃げ出そうとした。が、底部を傷付けられているため動けなかった。仮に底部が治ってたとしても固定されている為2、3歩も歩けないだろう。 「ゆぎぎぎぎ!!!ぜっだいにゆるざないんだぜぇぇぇぇ!!!!」 「ごんどあっだらぜっだいにぜいっざいじでやるんだぜぇぇぇぇ!!!」 偽つむり達が怒号を上げている途中で職員達が部屋に入ってきた。 「起きてますね」 「こっちは準備万端ですよ。あとは向こう次第ですね」 彼らは偽つむりの様子を見に来たようだった。 「ゆぎぎぎぎ!!!!じじいぃぃ!!!!つぶりざばをごごがらだぜぇぇぇぇぇぇ!!!!」 「つむりざまはゆっぐりのながのゆっぐりなんだぜ!!!!ごんなごどじでただでずぶどおぼうなぁぁぁぁぁ!!!!」 偽つむり達が彼らに罵声を浴びせかけた。 「五月蝿いなこいつら」 「少しぐらい痛めつけときましょうか?」 そんな会話をしていたときだった。 「おお!ちょっと通してくれ」 牧場担当の職員が桶や器具を持って部屋に入ってきた。 「え?何ですか?」 「許可は取ってあるよ。何、すぐ終わるから」 部屋に入ってきた職員は桶に水を汲んでからペンチを取り出した。 「ん、ペンチ?何に使うんですか?」 「聞いてないのかい?先週研究部門の連中が言ってたよ」 彼は偽つむりの口を無理やり開けて歯をペンチで挟んだ。 「ゆぎぃぃぃぃ!!!なにするんだぜ!!!つむりざまはえ……ゆぎゃぁぁぁぁぁぁ!!!!ひぎゃぁぁぁぁ!!!!」 偽つむりの歯がペンチで抜かれてしまった。 「はがぁぁぁぁ!!!!つぶりの!!!つぶりのゆっぐりじだはがぁぁぁぁ!!!!!」 彼は水を張った桶の中に歯を投げ捨てた。ゆっくりの歯は砂糖細工で出来ているため水に入れておけば溶けてしまうのだ。 「ちょっ!!?何やってるんですか?」 「どうやらな、ゆっくりの口とか目を潰しても生まれてくる子供に影響は無いんだって。のっぺらぼうにしても大丈夫なんだとさ」 「あぁ…。確か社内報で読んだ気が…。むしろ良い子が生まれるって書いてあったっけ…」 「そうそう。母体となるゆっくりの下手な歌とか小うるさい会話とかが無くなるから変な入れ知恵を受けずに済んで躾け易くなるんだそうだ」 「あ、もしかして今日いつもより牧場にいる職員が多いのってそれですか?」 「ああ。口と目を縫い付けてから溶いた小麦粉を塗りつけてただの饅頭にしちゃうのさ」 「気持ち悪いっすね。見回りとかしたくないわ…」 「何も喋らないからな。不気味な静けさだろうよ」 「じゃあこいつ等も?」 「いや、ここのは歯を一部を潰すだけだよ。少しは大人しくさせた方が腹の中の子供の為だしな」 「それだけですか?」 「そうした方が…面白いんだってよ」 「確かにそうですね。あ、俺もやっていいですか?」 「俺もやりたいです」 「いいぞ。少しは鬱憤晴らしになるんじゃないか?でも全部抜くなよ。面白くなくなるからな」 職員達は1つずつペンチを握った。 「なにずるぎだぁぁぁぁ!!!つぶ……ゆぎぃっ!!!あがががが!!やべ…やべろぉぉぉ!……ゆごぉぉぉぉぉぉ!!!」 「いだい!!!いだいいぃぃ!!!ひっばらないでぇぇぇ!!!ひっばだないでぇぇぇ!!!ゆぎぃぃぃぃぃ!!!」 「ゆぎゃぁぁぁぁ!!!つ…つぶりのまっじろなは…がぁぁぁぁ!!!ゆぐっ!!」 職員達は歯を抜きながら時々偽つむり達を平手打ちしていた。 「ゆぎぃぃぃ!!!ゆびぃぃぃぃっ!!!!いだい!!!いだいのはやだぁぁあ!!!」 「ゆぼっ!!!ど…どぼっ…ゆぎぇっ!!!なんでぞんなごどずるのぉぉぉぉ!!!!?」 「ゆびゅっ!!いぢゃい!!!ゆるじ!!ゆるじでぐだざ!!!ゆぎょっ!!!いぃぃ……ゆがぁぁぁ!!!!」 さっきまでの生意気さはどこかへ飛んでいってしまった。 「ゆぎぃぃぃぃぃぃ………」 「いひゃいぃぃぃ………いひゃいひょぉ……」 「つひゅ…ひは……ゆっぐひぃ……できる……にょひぃ……」 作業が終わった頃には皆ボロボロだった。無理矢理歯を抜いたせいか呂律が回らなくなっているのもいる。 「これで少しは大人しくなるだろう」 「ですね」 「じゃ俺はこれで。他の所もやらなくちゃならないから」 牧場担当の職員は部屋を出て行った。入れ替わりでつむり班の職員がやってきた。 「ほれ。精子餡取ってきたぞ」 別室の偽つむり達から抽出した精子餡を持ってきたのだ。 「んじゃ妊娠させるか」 精子餡を次々と偽つむりのまむまむに注射した。真っ黒に焦げた額からは茎は出ず皆腹が少し大きくなった。 「あ…あがぢゃんがでぎぢゃっだぁぁぁ!!!!」 「どぼじでぇぇぇ!!!?つぶり…つぶりのばーじんさんがぁぁぁ!!!」 「ゆわぁぁぁぁ!!!!にんじんじぢゃ……ゆびゅっ!!!…ぎぇっ!!!いぢゃいぃぃ!!!」 騒ぐ偽つむり達を1匹1発ずつ殴った。 「ちゃんと生めよ!!!分かったな!!」 「ゆぎぃっ!!!いだい!!いだいよぉぉぉ!!!!なにずるのぉぉぉ!!!!?」 「ゆぎゅっ!!!!いぢゃいのやぢゃぁぁぁぁ!!!!」 「つぶりはゆっぐ…びぇっ!!!!おがおがぁ!!!つぶりのおがおがいだいいぃぃぃ!!!!」 職員達は部屋を出て行った。 「ふぅ……何とかここまで漕ぎ着けたよ」 「あとは運だな。それに賭けるしかない」 「とにかく計画通りここまで良くやってくれた。今日は飲もう」 あとは結果待ちだ。偽つむり達がまりさつむりを生んでくれるのを待つしかない。 「じゃあ君達は先に行っててくれ。俺は社長に報告してから行くから」 チーフ以外の職員達はお先に居酒屋へ向かった。 「社長。失礼します」 「おお、君か。どうだ?」 「はい。今日妊娠させました。あとは生まれてくるのを待つだけです」 「そうか。よく頑張ってくれた。私も君の立場だったら同じ計画を立ててたよ。あれ以外にも無いか考えたが良い案が浮かばないね」 「社長がそう仰るんでしたら…きっと成功していますよ」 「だと言いがね。…あぁ。そうだ、分かってるよね。量産の意味を」 「はい。最終目標は今の7倍ですよね」 「そうだ。現在の出荷数が全国で1年あたり50匹程だ。単純計算で1週間に1匹だな。これを1日1匹に引き上げたい。 値段の方も10万円から金バッジと同じ数万円レベルにまで引き下げたい」 「ここの牧場ですと1年で4~5匹生まれてますから1年で30匹程生まれれば達成ですね」 「それでもそんなものか。まぁ、そう簡単にはいくまい」 「あとは天に祈るだけですよ」 「とりあえず従来のやり方でつむりが生まれるまで生ませ続けろ。先を越されたらまた別の方法を考えることだ」 「分かりました。今回は初めてですので成長促進剤は通常より減らして使います。ですから10日後に生まれる予定です」 「ご苦労さん。報告は以上だな。部下を待たせてるんだろ?早く行ってきなさい」 「はい。では失礼します」 そして10日が経った。 「どれくらい生まれてますかね?」 職員達はワクワクしながら牧場へ向かった。 「1匹くらいは生まれていて欲しいですね」 「どうかな?皆生んでるかもしれないぞ」 「きっと2、3匹くらいでしょうよ」 偽つむり達がいる部屋に入った。 「ゆぅぅぅ!!!あがぢゃんどいっじょにいだいぃぃぃ!!!」 「うごいでぇ!!!うごいでよぉぉぉ!!!あがぢゃんがゆっぐりでぎないでじょぉぉぉ!!!」 偽つむり達は台から降りようとしていた。各偽つむりの真下には箱が置いてあり生まれた赤ゆっくりは全てこの箱の中に落ちていった。 偽つむり達は台から降りて赤ゆっくりと会いたかったのだ。日が経つうちに母性が芽生えてきたのだろう。 「ゆぎぃぃぃぃ!!!!に…にんげんざん!!!つぶりをおろじでぇぇぇ!!!あがぢゃんにあいだいぃぃぃ!!!」 「おろぜぇぇぇ!!!あがぢゃんがゆっぐりでぎないでじょぉぉぉぉ!!!!さっざとおろぜぇぇぇぇ!!!」 職員達は聞く耳を持たずさっさと箱の中身を確認した。 「ゆっくちしちぇいっちぇね!!まりしゃはまりしゃだよ!!」 「まりちゃしゃまはゆっくちできりゅんだじぇ!!」 結果は全て赤まりさだった。 「ちっ!」 「そう上手くいかないか…」 職員達は偽つむり達を見た。まだ赤ゆっくりを生んでいない個体がいないかどうか探しているのだ。 「ゆぎぃぃぃぃ!!!う…うばれるぅぅぅ!!!つぶりの……あがぢゃぁぁ…ん」 1匹だけまだ出産をしていなかった。 「お…おい。もしかして貝殻が邪魔で生まれてないとか?」 「あり得るな!!おし!!」 職員達がその偽つむりに殺到した。 「ゆぎぃ!!ゆぎぃぃ!!!」 偽つむりは必死な形相をしていたが赤ゆっくりは中々生まれてこなかった。 「ほら!!!!さっさと生めよ!!!!」 痺れを切らした職員が偽つむりを後ろから叩いた。 「ゆぎぇっ!!!いだい!!!!なにずるのぉぉぉ!!!いだいぃぃぃぃぃ!!!!」 「ちょっ!!?大丈夫なのか?」 「つむりだったら帝王切開でもすればいいんだよ。そらっ!!!さっさと生みやがれ!!!」 別の職員が無理矢理偽つむりのまむまむを拡げた。 「ゆぎゃぁぁぁ!!!!つぶりのばむばむがぁぁぁぁ!!!!いだい!!!どぼじでぞんなごどずるのぉぉぉ!!!?」 無理矢理拡がった産道と偽つむりの悲鳴のせいかすぽんすぽんと赤ゆっくりが飛び出した。 「ゆっくちちていっちぇね!!まりちゃはまりちゃだよ!!」 「ゆっくちうまれちゃよ!!まりしゃもまりしゃだよ!!」 結局生まれたのは赤まりさだけだった。 「そう…旨い話はないか…」 「まだ1回目だよ。次は生まれてるさ」 職員達はガッカリした。期待していた分ショックも大きい。 「つ…つぶりのゆっぐりじだあがぢゃん……どっでもゆっぐりじでだでじょ!!だったらあまあまちょうだいね!!」 「ゆっぐりじだあがぢゃんをみたんだっだらつむりをおろじでね!!!ゆっぐりさぜでね!!!」 「つむりさまのあがぢゃんはゆっぐりでぎるんだぜ!!さっざどどれいはおいしいものもっでぐるんだぜぇぇぇぇ!!!」 赤まりさを生んだことで偽つむり達が増長した。1週間前に痛め付けてから消えていただぜ口調が復活している個体もいる。 「あぁ?」 「何だこいつら?」 「ふざけてんのか?」 偽つむり達の生意気な口調に職員達がカチンときた。 「少しくらい痛め付けてもいいだろ…」 「やりすぎるとやばいんじゃないか?」 「こいつ等は自分をつむりだって思い込んでるんだから大丈夫だろ…。外傷が餓鬼にどう影響するかなんて初めから考えてなかったじゃん」 「やるか…」 「餓鬼は俺にやらせてくれ…簡単には殺さねぇ……」 いつもであれば箱の中の赤まりさはさっさと1つの籠の中に回収されそのままミキサーに入れてお仕舞いだ。 それでは面白くない。職員はミキサーを偽つむり達に前に移動させた。 「あまあまが欲しいのはどいつだ?」 一斉に偽つむり達が騒いだ。 「つむりだよ!!!つむりがいちばんだぜ!!!」 「つむりさまはあまあまがだいすきなんだぜ!!」 「ゆっくりしないでつむりさまによこすんだぜぇぇぇ!!!」 職員は箱に入っていた3匹の赤まりさを取り出した。 「これはどいつの餓鬼だ?」 「それはつむりさまのおちびちゃんだよ!!ゆっくりしてるんだぜ!!!」 箱の真上にいた偽つむりが叫んだ。 "あれ?コイツ餓鬼見てないんじゃ??……まぁいいか。合ってるし" 少々の疑問は置いておこう。 「おしょらをとんでりゅんだじぇ!!」 「まりちゃはゆっくちできりゅんだじぇ!!」 「ゆぅ!!おきゃあしゃん!!ゆっくちちていっちぇね!!」 彼の掌にいた3匹の赤まりさはついに親と対面することが出来た。 「ゆぅぅ!!おちびちゃん!!ゆっくりしていってね!!」 "あれ?まりさはゆっくりできないって言ってなかった??……母性ってやつか?それとも自分の子供も特別ってか?" この疑問も大した問題ではない。 「ふん」 彼はその3匹をミキサーの中に入れた。 「ゆぅぅ!!!おきゃあしゃん!!!おきゃあしゃぁぁん!!!」 「せみゃいよ!!ゆっくちちにゃいでだしゅんだじぇ!!」 「こんなときょろじゃゆっくちできにゃいんだじぇぇぇぇ!!」 ミキサーの中で赤まりさ達が騒いだ。 「なにじでるんだぜ!!!?つむりさまのおちびちゃんにへんなことするなぁぁぁぁぁぁ!!!!」 親の偽つむりも騒いだ。 「あまあまが食べたいんだろ?食べさせてやるよ!!!」 彼はミキサーのスイッチを押した。 「ゆ?きょれはにゃんだじぇ?」 「ゆぅ?…ゆぎぃぃぃぃぃ!!!!!」 ミキサーの刃が回り始めた。3匹なら"強"ではなく"弱"で充分に切り刻むことが出来る。 「ゆぎゃぁぁぁぁぁぁ!!!!いぢゃい!!!ばりじゃ……ゆげげげげげげ!!!!」 「ゆんやぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!おがおぎゃぁぁぁ!!!!ゆぎゃぁぁぁぁ!!!!」 10秒ほど動かしてからミキサーを止めた。 「な…なにじだぁぁぁぁ!!!!?つむりざまのおちびぢゃんになにじだんだぜぇぇぇぇぇ!!!!?」 3匹の赤まりさの悲鳴を聞き偽つむりが大声を上げた。 「こういうことさ」 ミキサーの容器を取り出し蓋を開け中を見せた。 「……ゅ………ゅ……」 「…ぃ……ぃ……ぢゃ………ゅ…」 「………ゅ……ぃ………ゃ……」 赤まりさ達は全身をズタズタに切り刻まれていた。辛うじて声は出ているが死ぬのは時間の問題だろう。 「な…なんなんだぜぇぇぇぇぇ!!!!!?どぼじでおちびぢゃんがぁぁぁぁぁぁぁ!!!!?」 彼は容器を戻そうとしたが途中で止まった。ミキサーで更に切り刻もうかと思ったのだがもっと面白いことを思い付いたのだ。 「ちょいとそいつ頼むわ。食べさせてあげよう」 職員達はすぐに彼が何をしようとしているのかが分かった。ニヤニヤしながら偽つむりに近付いた。 「ゆがぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!よぐぼおちびぢゃんをぉぉぉぉ!!!!つぶりざばはとぐべづなんだぜぇぇぇぇ!!!!」 偽つむりは怒っていた。 「あまあまが食べたいんだろ。食わせてやるよ」 彼は容器の中から器用にズタズタになった赤まりさを1匹スプーンの上に乗せた。 「ほれ。お前が欲しがってたあまあまだぞ」 赤まりさは辛うじて生きていた。 「お……おきゃ……しゃん……」 「お…おちびぢゃん!!!おちびぢゃん!!!じっがりじで!!!じっがりじでぇぇぇ!!!!」 「ま…り…ぢゃ……いぢゃぃ……しゅご…く…いぢゃい……よぉ……」 「じんじゃ…じんじゃだびぇぇぇぇ!!!ゆっくりしていってね!!!ゆっぐりじでいっでね!!!ゆっぐ……ぎゅわぁぁぁ!!!!」 「安いドラマはここまでにしてもらおうかね」 偽つむりの口を職員が無理矢理開けたのだ。 「ひゅはぁぁぁぁぁぁ!!!!ひゃへろぉぉぉぉ!!!!ひゃべろぉぉぉぉぉ!!!!」 大きく開いた偽つむりの口に瀕死の赤まりさを放り込んだ。 「はい良く噛んで!!」 「ふぐっ!!!!!む…むぅぅぅぅぅう!!!!」 素早く偽つむりの口を閉じた。だが偽つむりは噛む様子を見せない。我慢しているのだ。 「おいおい。あまあまが食べたいんだろ。折角用意してやったのによ」 「むぅぅぅうぅう!!!ぶうぅうぅうぅぅうぅ!!!!」 偽つむりは必死に堪えていた。 「無理矢理喉に突っ込んじまえ。ちょいと開けてよ」 偽つむりの口が開かれた。 「あ、死んでるよ。グシャグシャに溶けてやがる……あ、そうか。なぁ、吐き出したら手離していいよ」 赤まりさは既に偽つむりの唾液のせいかグシャグシャに溶けて死んでいた。職員は何もせずただ眺めていた。 「うぇっ!!!……っう…お…おちびぢゃん!!!!おちびぢゃぁぁぁん!!!じっがりじでぇぇぇ!!!」 偽つむりは赤まりさを吐き出した。それを確認して職員は手を離した。 「へんじじでぇぇぇ!!!どぼじでぇぇ!!!!どぼじでぇぇぇえ!!!?」 偽つむりの口を開けていた職員がゲラゲラ笑っていた。 「ゆがぁぁぁ!!!よぐぼつぶりのおちびぢゃんをぉぉぉ!!!ぜっだいゆるざないん……ゆびゅっ!!!ゆぎぇっ!!!」 「何だって?ほら、言ってみろよ。どうするんだ?」 「ゆぎぃっ!!!ゆぎぇっ!!!や…やびぇ!!…ゆぎぃっ!!!…いだい!!…ゆぎゃぁぁ!!」 職員は偽つむりを何度も平手打ちをした。 「聞こえないなぁ。何だって?言ってみなよ」 「ゆ……ぐぐ……ご…ごべ…んな…ざい…ごべんなざ…い……」 「何で謝ってるの?」 「そ…ぞ…れ…は………ぞれ…は……ゆびゅっ!!!ゆごっ!!!」 「分かってないじゃないか。いいか、お前は出されたあまあまを食べなかったのが悪いんだよ!!」 職員は平手打ちを止めた。 「ゆひぃ………っう……ゅ……」 偽つむりの顔は腫れていた。数秒が経ちこう言い出した。 「ち…ぢが……ぅ……お…おちびぢゃ…ん…はあま…あまじゃな……ゆぎょぉっ!!!」 再び偽つむりは殴られた。 「文句を言うな。ほら!食えよ!!あまあまだぞ!!」 偽つむりの目の前にはスプーンに乗った2匹の赤まりさ。蚊の鳴くような微かな声で何か呟いていた。 「お……おぎゃ………ゃ…ん……まりぢゃ……ちにぢゃ……く…にゃぃ……」 「…だじゅ……ぎぇ……ぇ………しゅ……しゅ…り……じぢぇ……」 「ゆぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!じんじゃだべぇぇぇ!!!!じっがりじでぇ!!!ずりずりじであげるがらぁぁぁぁぁ!!!!」 偽つむりはもがいたが針金で固定されているため台から動けなかった。それでも必死に赤まりさ達のもとへ行こうと体を動かした。 "まさかこいつにそんな一面があるなんてね" 貫通している針金が体に食い込み皮が切れている。偽つむりの意外な母性に職員達は少し驚いていた。 「ちょっとこいつの口を開けてよ。うん、でお前はこいつの舌を伸ばしてくれないかな」 職員は偽つむりの口を無理矢理開き、もう1人は舌を引っ張った。 「うぅぅぅぅぅぅぅうぅうぅう!!!あああああぁぁぁぁぁああぁ!!!!!」 伸びた舌にスプーンに乗せた赤まりさを2匹乗せた。そしてイチゴを潰すように2匹を舌の上で潰した。 「ゆぴぃっ!!!!!!」 「ゆきゃっ!!!!!!」 甲高い叫び声と共に2匹は母の舌の上で潰された。職員は赤まりさの中身を満遍なく偽つむりの舌に塗っていた。 「うぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!うあぁぁぁああぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」 偽つむりは涙を流しながら言葉にならない悲鳴を上げていた。 「舌放していいよ。口は閉めとけ」 舌を押さえていた職員が手を放した。舌は偽つむりの口の中に戻った。それを確認してすぐに口を閉めさせた。 「ううううう!!!!ううううううぅぅぅう!!!!!むうぅうぅうぅうううううう!!!!!」 偽つむりは口を開けようとしたが職員が押さえつけているので口は開かない。 「早く食えよ。甘いだろ?美味しいだろ?それがあまあまだよ。食べたかったんだろ?」 「ううううううぅぅぅぅぅ!!!!ううううう!!!むむううううぅぅぅぅ!!!!」 偽つむりは必死な形相で呻いていた。 「もう消化しただろ。口離せよ」 職員が口から手を離した。 「ゆぎぇぇぇぇ!!!おえっ!!!おえっ!!おちびびじゃん!!ででぎで!!!おぞどだよ!!!おぞどぉぉ!!」 偽つむりはしきりに餡子を吐き出しながら叫んでいた。 「無理無理。お前の餓鬼は腹の中さ。甘かっただろ?美味しかっただろ?良かったな」 「ぞんなあぁぁぁ!!!おちびぢゃん!!!ででぎぢぇぇぇ!!!おがあざんどゆっぐりじようよぉぉぉ!!おちびぢゃぁぁぁん!!」 「そんなに美味かったのか?泣くほど美味かったのか?お前の餓鬼。不味そうだったけどな」 「ちがうぅぅぅぅ!!!!おちびぢゃんはあばあばなんがじゃないぃぃぃ!!っゆ…っぐ…ごべんねぇぇぇ!!!おちびぢゃぁぁん!!」 「希望通り食わせてやったんだ。ほら!!!お礼を言えよ!!!」 職員は偽つむりを殴った。 「ぐぇっ!!!どぼっ…どぼじでごんなごどずるのぉぉぉぉぉ!!!!?ゆっぐりじだおちびぢゃんだっだのにぃぃぃ!!!」 「お礼を言えよ!!!」 「ゆぎぇえ!!な…なんでぞんなごどじなぎゃいげないのぉぉぉ!!!?ゆぶっ!!!ごぇっ!!!」 「ほら言え!!美味しいあまあまを食べさせてくれてどうもありがとうございましたって言えよ!!!!」 「い…いやだぁぁ!!!おちびぢゃ…ゆごっ!!!ぶえっ!!!」 「いいから言え!!甘かっただろ?だからあまあまなんだろ!!?」 「ち…ぢがうぅぅう!!おち……ゆぎぇっ!!!ゆぎぃっ!!い…いぢゃいのはやだああぁぁ!!!」 「だったら言え!!」 「ゆぐ…いぢゃい!!わ…わがりばじだ!!!いいばず!!いいばず!!……っぐ……あ…あま…ゆぎぇえ!!!」 「美味いもの食べて何で泣くんだよ?嬉しそうに言えよ」 「お…おじいぃ……あばあばを……だべ…ざぜで…ぐれで…あ…あり…ありが…どう…ございばず……」 偽つむりは涙を堪えながら言った。 「はいお粗末さまでした」 職員達はニヤニヤしながら次の偽つむりの前へ立った。 「ゆっぐ……おちびぢゃん……おちびぢゃん……ごべんねぇ……っぐ……っゆ…ごべんねぇぇぇ……」 自分の子供を食べさせられた偽つむりはそう呟いたが他の偽つむり達は大きな悲鳴を上げていた。 「な…なんでぇぇぇ!!!あがぢゃんはゆっぐりでぎるでじょぉぉぉ!!!!」 「いやあぁぁぁぁ!!!!あがぢゃんにひどいごどじないでよぉぉぉぉ!!!」 「あがぢゃんはあばあばなんがじゃないぃぃぃ!!!やべで!!!つぶりのあがぢゃんにひどいごどじないでぇぇぇぇ!!!」 次の偽つむりの真下の箱から2匹の赤まりさを取り出した。 「ゆぅ!!おきゃぁしゃんだにぇ!!まりちゃはまりちゃだよ!!」 「まりしゃはまりしゃだよ!!ゆっくちちていっちぇね!!」 呑気に挨拶する赤まりさ達とは逆に親の偽つむりは何やら喚いていた。 「あがぢゃんにげでぇぇぇ!!ぞのにんげんはゆっぐりでぎないぃぃぃぃ!!!ゆっぐりじないでにげでよぉぉぉ!!!」 挨拶を返す様子が無い。赤まりさ達は泣き出してしまった。 「にゃんであいしゃつしてくりゃないのぉぉぉ!!!?」 「おぎゃあじゃん!!まりじゃのごどぎりゃいなのぉぉ!!!?ゆっぐりじでいっぢぇねぇぇ!!!」 2匹の赤まりさを持っていた職員は片手に1匹ずつ持ち直した。 「ゆ!!?だりぇ!!?」 「まりぢゃになにすりゅんだじぇ!!?」 職員は偽つむりにニヤリと笑いかけた。そして手に力を込めた。 「ゆぎぃぃぃぃ………ぎゅ…ぎゅるじ……」 「ゆぇぇぇ………やびぇ……やびぇぇ……ぢぇぇ……」 みるみるうちに赤まりさ達の顔色が黒くなった。 「ゆぁぁぁぁぁ!!!!やびぇで!!!やびぇでぇぇぇ!!あがぢゃんにひどいごどじないでぇぇぇ!!!……う!!うぁぁぁぁ!!!!」 偽つむりの口が無理矢理別の職員の手によって大きく開かれていた。 「ああぁぁぁぁぁあああああぁぁぁ!!!!!うあぁぁぁぁぁ!!!!」 偽つむりは声にならない悲鳴を上げた。口の中に赤まりさを掴んだ手を入れた。 「あまあまが欲しいんだろ?じゃあゆっくり食べろよ」 一気に手に思いっきり力を込めた。 「ゆびゅっ!!!」 偽つむりの口の中で赤まりさが弾けた。手を口から出したのを確認して職員は偽つむりを離した。 「ゆっぐ……ゆぁぁぁぁぁぁ!!!だべぢゃっだぁぁぁ!!!おちびぢゃんだべぢゃっだよぉぉ!!!」 「美味かっただろ?」 「おいじぐなんがないぃぃ!!!おちびぢゃん……ゆがぁぁぁ!!がえぜぇぇぇ!!!おちびぢゃんがえぜぇぇ!!!」 偽つむりが怒った。 「こいつも食べるか?」 「ゆぴぃぃぃぃ!!おぎゃあじゃん!!!だじゅげぢぇ!!まりぢゃをだじゅぎぇぢぇよぉぉぉ!!!!」 偽つむりの前に赤まりさを近付けた。 「は…はなぜぇぇぇ!!!おちびぢゃんをはなぜぇぇぇ!!!!」 「やだね」 「ゆがぁぁぁ!!ごろず!!ごろじでやるぅぅぅ!!!!」 「おー。なんか物騒なこと言うねぇ。じゃあ殺される前に反撃しちゃおうぜ」 赤まりさを偽つむりの目の前に置き職員達が一斉に偽つむりを殴り始めた。 「ぐぇ!!な…なんで!!?ゆぎぇっ!!いだい!!いだいぃぃ!!やびぇでぇぇぇ!!!」 赤まりさの目の前で偽つむりが痛々しい表情をした。 「お…おぎゃあじゃぁぁあん!!ゆあ…ぁ…ぁ…や…やびぇで!!!おぎゃあじゃんをいじみぇないぢぇぇええぇ!!!」 堪らず悲鳴を上げた。偽つむりへの暴行は続いた。 「ゆぎぃぃ……ぁ…ぁ……っぐ……ぇ……」 職員達がボロボロになった偽つむりから離れた。赤まりさは親である偽つむりのところへ走った。 「お…おぎゃあじゃん!!おぎゃあじゃん!!じっがりじぢぇ!!じんじゃやぢゃよぉぉぉ!!!」 偽つむりは赤まりさの姿を見て少しだけほっとした表情を見せた。我が子の無事に安堵したのだ。 「お…おちびぢゃ………」 「おぎゃあじゃん!!いっじょにしゅりしゅ……ぶっ!!!!」 「………お…おちび……う…うぞでじょぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」 寸前のところで職員が木槌で赤まりさを潰した。 「はいご対面」 木槌に引っ付いた赤まりさの死体を偽つむりに見せ付けた。 「ゆぎゃぁぁぁ!!!おちびぢゃんがぁぁ!!!!つぶりのゆっぐりじだおちびぢゃんがぁぁぁ!!!」 偽つむりは悲鳴を上げた。この後も職員達は日頃の鬱憤を晴らすかの如く偽つむりと赤まりさの親子を虐め抜いた。 「焼き饅頭なんかも美味いぞ」 「ゆぴゃぁぁぁ!!!あぢゅい!!あぢゅいよぉぉ!!おぎゃあじゃん!!!だじゅぎぇぢぇ!!あぢゅい!!!あぢゅいぃぃぃ!!」 「お…おちびぢゃんの…ぼうじがぁぁ!!!やびぇで!!それじゃゆっぐりでぎなぐなっぢゃうぅぅ!!!」 髪や帽子を燃やしたりもした。 「千切ってやるからちゃんと食べろよ」 「ゆびゃぁぁ!!!っゆ……っゆ……い…いぢゃい……あんよ…じゃん……まりぢゃの…あんよがぁ…」 「いや!!たべだぐない!!!たべだぐないよぉぉぉ!!ゆごっ……む……ゆぐ……うぇ……ぁ……」 時には赤まりさにひそひそと話しかけてから偽つむりの近くに放した。 「お…おちびぢゃん!!ゆっぐりじないでにげるんだよ!!ゆっぐりでぎなぐなっぢゃうよぉぉぉ!!」 「おきゃあしゃん!!…しゃあおちゃべにゃしゃい!!」 何も知らない赤まりさがニコニコした表情のままパカッと2つに割れた。 「ど…どぼじでおたべなざいじぢゃっだのぉぉぉ!!!?」 「ほら、食べてくれってさ。あまあまが欲しかったんだろ」 「やぢゃぁぁ!!!あがぢゃんたべだぐないよぉぉぉ!!いっじょにゆっぐりぢだがったのに!!!ゆわぁぁぁぁぁん!!!」 こうして箱の中の赤まりさはいなくなった。 「ひどい……どぼじで……つぶり……なのに……ゆっぐり…でぎるのにぃ……」 「お……おちびぢゃん……おちびぢゃぁぁん……」 「いだい…いだいよぉ……どぼじぢぇぇ……」 偽つむり達は呻いていた。もう生意気な口を叩くことはないだろう。 「じゃあな。今度こそつむりを生めよな」 「餓鬼を殺されたくなかったらつむりを生めよな」 職員達は出て行った。しかしこの後もつむりが生まれることは無かった。 結局1ヶ月経ったが1匹もまりさつむりは生まれていなかった。成長促進剤を導入し出産回数を増やしても生まれなかった。 「少し変えてみませんか?」 「どこをだ?」 「今までは偽つむりから抽出した精子餡を注射器で注射して妊娠させてましたね。今度は交尾をさせるんですよ」 「そうか。誰の子供を生むのかを分からせてやればいいのか」 早速別室にいた精子餡係の偽つむり達が牧場の部屋に連れて来られた。 「ゆひぃぃぃぃぃ!!!!ゆひぃぃぃぃぃぃ!!!」 「すっぎり……すっぎりじだいんだぜぇ…………」 2匹の偽つむりのぺにぺには異常なくらい怒張していた。毎日毎日振動を与え続けらていたのだ。 「やべでぇぇぇぇ!!!!ぼうにんじんはやだぁぁぁぁ!!!」 「ずっぎぢぃ……に…にんじんじぢゃっだぁ…」 母体の偽つむり達は拒んだが台から動けないため2匹に次々と交尾をさせられ妊娠してしまった。 だがそうして生まれてきた子供も…… 「まりちゃはまりちゃだよ!!」 「まりしゃはまりしゃだよ!!ゆっくちしちぇいっちぇね!!」 全て赤まりさだった。 「ふざけんな!!!!さっさとつむりを生みやがれ!!!!」 「こっちはタダで飯食わしてんじゃねえぞ!!!!」 職員達は成果の無さに激怒し偽つむり達を殴った。 「ゆぎぇっ!!!いだい!!!やびぇで!!!やびぇでよぉぉ!!!!」 「ぶぢゃいわないでぇぇぇ!!!どぼじでつぶりがうばれでぐれないのぉぉぉぉ!!!?」 「知るか!!!つべこべ言わずにさっさと生みやがれ!!」 「ゆびぇ!!!!!ぶだないでぇぇぇ!!!いだいのはやだぁぁぁぁ!!!」 「ゆぎぃっ!!!ぶえっ!!!ゆごっ!!!!ぼうゆるじでぇぇぇ!!!」 「ぼうあがぢゃんうびだぐないよぉぉぉ!!!たずげでぇぇぇ!!!ゆがっ!!!ゆぎぃっ!!!」 しかしまりさつむりが生まれてくることは無かった。 更に1ヶ月が経った。 「まりしゃはまりしゃだよ!!ゆっくちちていっちぇにぇ!!」 「こにょおぼうちしゃん、ちょってもゆっくちちてるでしょ!!」 やはり生まれたのは全て赤まりさだった。貝殻の欠片すら生まれなかった。 「また失敗か…」 「どうすんだよ…」 赤まりさが詰まった箱を前に職員達が呆然としていた。 「チーフ大変です!!!まずいですよ!!」 血相を変えた職員が慌しく部屋の中へ入ってきた。 「どうした?」 「あっちの部屋で今日つむりが生まれたそうです」 「はぁ!!?何だって!?」 「今朝生まれたそうです。早速飼育部屋に運ばれてましたよ」 「まずいな……」 職員達は黙ってしまった。 「どうだい?生まれたかい?」 今度は社長が入ってきた。 「しゃ…社長!!」 「あ…いや…その…」 チーフの顔は真っ青だ。社長は籠の中を覗いた。 「どれどれ…。あぁ…皆帽子だな。まぁ…そう簡単にはいかないものだな」 社長の手前職員達はガックリとうな垂れていた。 「気を落とすなよ。理論とか常識とか通用しない相手なんだから」 「プロジェクトはどうしましょう?」 「続けなさい。別に大損害を被ったわけじゃない。ケースの改造と貝殻くらいだしな。それにそう簡単に成功する訳無いだろう」 「はい…。ありがとうございます…」 「酷い落ち込みようだな。アイデア自体は悪くないぞ。後何かが足りないんじゃないか。部屋に戻ろう。私も考えよう」 彼らは赤まりさの処理をしてから研究室へ戻った。 「さて…どうしたものか…」 誰も声が出ない。相手は科学も常識も何も通用しないゆっくりだ。名案は浮かびにくい。社長の手前発言もしにくかった。 そんな重い空気を若手職員が打ち破った。 「逆を…試してみませんか?」 「逆?」 「ええ。前回は偽つむりを母体にしました。つむりであることを意識してなかったんでしょう。だから上手く行かなかったのだと思います。 我々人間だって人間であることを意識することはあまり無いでしょう」 「ふむふむ」 「今度は痛めつけられていた"ゆっくりできないまりさ"に母体になってもらうんですよ」 「あれはもう処分しちゃったよ…なぁ…」 「あれはダメですよ。マジックミラーで作ったケースにいたんですからつむりの存在に気付いてません。例外が1匹いましたが。 今度は奴らに見せ付けてやりましょう。とてもゆっくりできるつむりを見せ付けてつむりへの憧れを強くするんです」 「なるほど。自分達はゆっくりできないのにつむりはゆっくりできる。それでつむりへの憧れを強くするのか」 「むしろ敵意を抱かないか?」 「前回同様散々痛めつけてやれば敵意なんて喪失しますよ。むしろ敵意を抱けないくらい虐め抜いてやりましょう」 「つむりの方はどうするんだ?」 「前に撮影した映像を使おうと思うのですが…2週間分しかないんですよね。母体になるまでの期間を考えると少し足りないですね」 「偽つむりの映像も残しておいたぞ。使えそうに無いけどな」 「またつむりか…今日生まれたのは流石に無理だろうなぁ…。前回だって無理言って譲ってもらったんだから」 「それだったら良い方法があるぞ」 議論を聞いていた社長が笑顔で言った。 「まりさつむりは既に100匹程度は世に出回ってるんだ。こっちに無いんだったらそっちから引っ張ってくればいいさ。 例えば…"貴方のゆっくりしたつむりちゃんを見せてください"なんて題名でビデオ映像を公募するとか」 「おぉ!!」 「いくらか賞金を出せば集まりそうですね。希望通りの映像が無いんだったら撮影と称してここに呼んでくればいいですし」 「宣伝部に頼んでみなさい。そのアイデア、結構良いと思うぞ。これでもダメだったら根本的に計画を立て直そう」 かくしてプロジェクトは計画を改善して継続されることとなった。 「一杯着ましたね」 「つむり飼っている人って結構いるんだな」 1週間後、実際にビデオの公募が行われた。締切日までに全国からかなりのビデオが投稿された。 「まずは見とくか」 ビデオ担当の職員達が1本ずつチェックをした。 「へぇ!!野良で見つけたんだとよ」 「こっちは飼っていたまりさが生んだって書いてあるぜ」 「これは中々良いぞ。怪我をして片目を無くしたけどゆっくりしてるってさ」 ビデオの内容がどういうものなのかメモをしながら作業を進めていった。 一方残りの職員達は母体となるまりさへの虐待案を考えていた。 「さて、どうやってまりさをゆっくりさせないか決めようじゃないか」 「前回と同じのはダメですか?」 「ダメだ。母体になってもらうんだからな。できるだけ重い傷は付けたくないんだ。成体サイズまで育てなきゃならんし」 前回はただ虐めるだけでよかった。が、今回は虐めながらも母体まで十分に成長させる必要があるのだ。 「物理的ではなくて精神的に攻撃するとか…ですか」 「そういうことになるな……」 「あ、そういえば!」 「何だ?何か良い案があるのか?」 「チーフは隣県にある研究所をご存知ですか?」 「去年出来た研究所ね。あれがどうした?」 「あそこで友人が研究してるんですよ。彼から聞いたんですがあそこで"ゆっくりの労働力"について研究してるそうですね」 「あぁ。あのプロジェクトか。凄い暇だって聞いたけどな」 ゆっくりを働かせることは可能だろうか。これはどの企業も一度は考えたテーマである。農業はどうだろうか。掃除くらいは出来ないか。 接客はどうだろう。電話受け、クレーム処理……etc 多くの企業はゆっくりにできる仕事はほぼ皆無と判断した。ゆっくりは全てにおいて中途半端過ぎるのだ。 結局多くの企業はこの問題から手を引いてしまった。が、加工所は違った。ゆっくりに何が出来るのかは加工所も分からなかった。 だがこのまま捨てておくのも勿体無い。そこでとりあえずゆっくりがどれくらい動けるのかを研究しているのだ。 「確か最近は延々と掃除させてるみたいですよ」 「だったな。ゆっくりふらんの監視のもとで四六時中箒を咥えさせて掃除させてるんだとさ」 「そういう類のをやらせればいいんじゃないですか?ずっと掃除させるとか」 「そうだ…な。うん。1つの案だな」 「でしたら、昔動画投稿サイトで面白いの見ましたよ。ランニングマシーンを使うんですが」 「もしかして、後ろに画鋲で一杯の壁があって走らないと勝手に後ろに移動して画鋲が刺さるからそれが嫌で延々と走り続けるやつ?」 「そうそう。あまり傷は付きませんよ。ゆっくりもできませんし」 「良い案だよ。他には何かあるか?」 「前に"月刊ゆ虐天"ってDVDで見たんですけど」 「うちの子会社が作ってるやつか。どういうのだった?」 「ケーキの匂いだけ部屋に充満させてゆっくりには一切食べさせないってやつですよ。使えませんか?」 「それもいいな。ゆっくりできない」 それから様々な案が飛び出した。 「そういえば今度のまりさはどれくらいの日数をかけるんですか?」 「前回同様成長促進剤は使わないよ。つむりへの憧れを強くするためにな。だから一般的な成体までの成長日数は必要だな」 「となると…2ヶ月ですか。じゃあ沢山メニューを考えないとダメですね」 「そうだよ。だからもっと案を出すんだ。何でも良い。動画サイトでも雑誌でもDVDでも使えそうなのは使わせてもらおう」 「送られてきたビデオは参考になりませんか?例えばビデオではクッションに寝そべるつむり。で、その頃まりさは剣山にブッスリとか」 「そうか。映像とリンクさせればそんなシンプルな例でも十分効果はあるな」 「だったらビデオ班からも聞かないといけませんね」 プロジェクトの計画は着々と出来上がっていった。そしてついに再び実践となった。 「ゆ…ゆっくち!!」 「ゆっくちうまれりゅよ!!」 「まりしゃはまりしゃだよ!!」 10数匹の赤まりさがケースの中で目を覚ました。 「にゃに?にゃにこりぇ?」 「ぴかぴかしちぇるよ!」 今回もケースには細工がしてある。まず赤まりさを囲む四方の壁にはある程度の高さまでびっしりと画鋲が貼り付けられていた。 当然針先は赤まりさに向いている。 「ゆっくちできりゅ?」 初めて見る画鋲が何であるかを赤まりさは知らない。赤まりさは画鋲に触れた。 「ゆぴぃ!!!!いぢゃい!!!いぢゃいぃぃぃ!!!」 赤まりさに鋭い痛みが走った。 「ゆぅぅぅ!!!まりしゃぁぁ!!!」 「だいじょうびゅ?い…いぢゃいのは…なおっちゃ?」 他の赤まりさが傍に駆け寄った。泣きじゃくる赤まりさを宥めていた。 『ゆっくちちていっちぇね!!ちゅむりはちゅむりだよ!!』 突然声がした。赤まりさ達は一斉に声がした方向を向いた。 「だりぇ?」 「へんにゃおぼうししゃんなんだじぇ?」 「ゆ…ゆっくちしちぇいっちぇね」 赤まりさ達は斜め上を向いていた。壁上部に貝殻を被ったまりさの姿が見えるのだ。 「ちゃんと映ってる?バレてない?」 「大丈夫。映ってるよ」 ケースの外から数ヶ月前に撮影したあのまりさつむりの映像を流したのだ。 「ど…どうじちぇ……おしょらにういちぇるの?」 「しゅごいんだじぇ!とんぢぇるんだじぇ!」 どうやら赤まりさ達にはこれが映像であるとは気付けなかったようだ。何故か空にゆっくりが浮かんでいると勘違いしたようだ。 「バレてませんよ。宙に浮いてると思ってるみたいです」 「好都合だな。よし、続けろ」 『ちゅむりはとってもゆっくちできりゅよ!!』 ゲス化する前に撮影した映像であるためとても可愛らしい。その表情は誰が見てもゆっくりしていると分かる。 「へんにゃぼうししゃんだけど…ちょってもゆっくちしちぇるにぇ…」 「まりしゃも…まりしゃもゆっくちすりゅんだじぇ!!」 「まりちゃも!!」 「まりしゃだっちぇゆっくちちゅるよ!!」 ケースの中が賑やかになった。 「ゆ!!?あんよしゃんがへんだよ!!?」 「ゆかしゃんがうごいてりゅんだじぇ!!」 「こりぇおもちろいよ!!」 「ぴょんぴょんすりゅよ!!」 突然床が動き始めた。赤まりさ達は飛び跳ねたりそのまま流れに乗ったりと楽しんでいた。が、そんな楽しい時間はほんの数秒だった。 「ゆぎゃぁぁぁ!!!いぢゃい!!!いぢゃいよぉぉぉ!!!」 「ぜにゃかがいぢゃいぃぃぃ!!!どうなっぢぇるのぉぉぉ!!!?」 床の流れに乗ったままの赤まりさ達が画鋲に突き刺さったのだ。 「いぢゃいのはやぢゃぁぁぁ!!!」 「ご…ごにゃいぢぇぇぇぇ!!!まりぢゃにちがぢゅがにゃいぢぇぇぇぇ!!!!!」 「ゆぅ!!!…ゆぅ!!…ゆあぁぁぁぁ!!!!!」 次々と画鋲に突き刺さる赤まりさ。こうなるとやることは1つだけである。 「にぎぇるよぉぉぉ!!!まりぢゃはにぎぇるぅぅぅ!!」 「あっぢはゆっぐぢでぎにゃいぃぃぃ!!!!」 床の進行方向と逆に走り始めた。 「やずまじぇぢぇぇぇ!!!!もうげんきゃいだよぉぉぉ!!!!」 「ゆっ!!ゆっ!……もうやぢゃぁぁ!!!びょんびょんはゆっぐぢでぎにゃいよぉぉぉ!!!!」 「ま…まっぢぇぇぇぇ!!!まりじゃをおいぢぇがにゃいでぇぇ!!!!ゆぎゃぁぁぁ!!!!いぢゃいぃぃぃ!!!」 床は止まらない。 『ゆ~ん…ちゅむりは……ゆっくちできりゅよぉ…』 まりさつむりの映像は引き続き流されていた。とってもゆっくりとした表情だ。 「じゅ…じゅるいよぉぉ!!まりちゃだっぢぇゆっぐぢぢだいぃぃ!!!」 「どびょじぢぇまりぢゃだげぇぇ!!!!?あにょごみぢゃいにゆっぐぢさしぇでぇぇぇ!!!」 赤まりさ達は必死に走り続けた。といっても生まれたばかりの赤ゆっくりの体力など高が知れている。3分も走らせればもう限界だ。 「い…いぢゃいよぉ……」 「だ…だりぇがぁ……ぺりょ…ぺ…りょじぢぇぇ……」 「おぎゃぁ…じゃぁん……まりぢゃ……いぢゃいよぉ……」 3分後床が止まった。赤まりさ達の背中は痛々しかった。10回以上刺さった赤まりさもいれば数回で済んだ赤まりさもいる。 「みゃみゃぁ……いぢゃいぃ……いぢゃいよぉ……」 「しゅり…しゅりじぢぇぇ……おがぁじゃぁん……」 ちらほらと母親を求める声が聞こえた。生まれたばかりの赤ゆっくりだ、当然の反応であろう。 『おきゃぁしゃぁ~ん。しゅ~りしゅ~り』 映像が変わった。今度は大きなまりさとすりすりするまりさつむりが現れたのだ。早速公募したビデオを利用させてもらった。 「い…いいにゃぁ……まりしゃ……おきゃあしゃんと…いっちょにいちゃい…よぉ…」 「じゅるい……じゅるいよぉ……まりちゃだっちぇ……まりちゃだっちぇぇ…」 嬉しそうな表情を見せるまりさつむりの映像を眺めながら恨めしそうに赤まりさ達が呟いた。 「……っぐ……っゆ………っえ……っぐ…」 「ゆ………ゆ……っぐ……」 「ゆ…ゆぅ……ゆ…ゆわぁぁぁぁぁぁん!!!!おぎゃあじゃあぁん!!!おぎゃあじゃぁぁぁん!!!!」 1匹の赤まりさが泣き出した。それが引き金となりケースの中は赤まりさ達の泣き声でうるさくなった。 「どびょじぢぇまりぢゃにはおぎゃあじゃんがいにゃいにょぉぉ!!!!?ゆえぇぇぇぇぇえん!!!!ゆえぇぇええぇん!!!」 「さびぢいよぉぉぉ!!!!みゃみゃぁぁ!!みゃみゃぁぁぁ!!!」 「ゆびぇええぇぇん!!!!ゆびぇぇぇええぇえん!!!!」 そんな赤まりさ達へ返事が返ってきた。 「ゆびぇぇぇぇぇん!!!!ゆびぇぇぇぇ…ゆぴゃっ!!!?」 「いぢゃい!!!?いぢゃいぃぃぃ!!!」 「ど…どびょじぢぇゆがじゃんがうごいぢぇるにょぉぉぉぉ!!!!?」 「ぼ…ぼうやぢゃぁぁぁぁ!!!!!」 再び床が動き始めた。赤まりさ達は泣きながら走り始めた。 「ぢゅがれぢゃぁぁぁぁ!!!!とべでよぉぉぉ!!!」 「ぼうはじるのやぢゃぁぁぁ!!!!ゆっぐりさぜぢぇぇぇぇ!!!」 「ゆあぁぁぁぁぁ!!!!ごないぢぇぇぇ!!!ぢぐぢぐじゃんあっぢいっぢぇぇぇぇ!!!!」 『ゆ~ん!ゆっくちちていっちぇにぇ!!』 映像のつむりが挨拶をした。訓練されていないゆっくりはこの言葉を聞いてしまうと挨拶をし返さずにはいられない。 「「ゆっぐぢぢぢぇいっでにぇ!!」」 「「ゆっぐぢじぢぇいっぢぇにぇ!!」」 「「ゆっぐぢぢでいっぢぇね!!」」 こんな状況でも挨拶をし返してしまう。本能とは恐ろしいものだ。 「ゆぎゃぁぁぁ!!!!いぢゃい!!!いぢゃいよぉぉぉ!!!」 「ぢゃんどはじっぢゃのにぃぃぃぃ!!!!ゆぴぃぃぃぃ!!!」 「いじわりゅじにゃいぢぇぇぇぇ!!!!ゆぎぃぃぃぃぃぃ!!!」 今の挨拶で足が止まり全ての赤まりさが画鋲に刺さってしまった。 「ゆぎぃぃぃ……」 「いぢゃいぃ……ゆっぐ…ぢ…ぢぢゃぃ……」 「おう…ぢ…おうぢがえじぢぇぇ……」 床が止まった。今度は赤まりさ達の頭上から粉が降ってきた。 「にゃ…にゃに?…こりぇ?」 「ゆ…っぐぢ……できにゃい…のは…やぢゃよぉ……」 粉はゆっくりフードを粉末状に砕いたものだ。このゆっくりフードは最低ランクの製品で固形の状態でも十分に不味いのだという。 美味しそうな匂いはするのだがパサパサしていて飼いゆっくりには不人気であった。 不評だったため発売後すぐに販売停止となったがゆっくりへのお仕置き用に希望する飼い主が増えたため最近また販売されている。 「ゆ…にゃんだきゃ…おいちしょうな…においがすりゅよ?」 「お…おにゃか…へっちゃよぉ…」 「ぺ…ぇ…ろ…ぺ…ろ…」 ボロボロになった赤まりさ達は床に積もった粉を舐め始めた。 「ぺーりょ…ぺーりょ……ふちあわじぇ……」 「ゆぅ……おいちくにゃいよぉ……」 「のぢょ…きゃわいちゃよぉ……」 栄養は申し分ないのだがとても不味い。しかも粉状であるため酷く喉が渇くのだ。 「ゆ……ゆ……ゆわぁぁぁぁぁぁん!!!!!じぇんじぇんゆっくちできにゃいぃぃぃ!!」 1匹の赤まりさが泣き出すと他の赤まりさ達も連鎖するように騒ぎ出した。 「あみゃあみゃたべぢゃいよぉぉぉ!!!!」 「こんにゃのやぢゃぁぁぁぁ!!!まじゅいよぉぉ!!!」 騒ぐ赤まりさ達へ床が返答してくれた。 「ゆぅぅ!!!!ゆ…ゆがじゃん!!うごぎゃないぢぇぇぇぇ!!!」 「ど…どまっぢぇくだじゃい!!とばっでよぉぉぉぉ!!!!」 慌てた赤まりさ達は再び走り始めた。が、数匹の赤まりさはこれがどういうことなのかが分かっているようだ。 「たべばじゅぅぅぅ!!!たべばじゅがらぁぁぁ!!!」 「むーぢゃむーぢゃ!!とばっぢぇ!!だ…だびぇぢぇるでじょぉぉぉぉぉぉ!!!」 「ばりぢゃがわるがっぢゃでじゅぅぅぅ!!!!たべばじゅ!!!じぇんぶだべばじゅ!!!!」 床が止まった。他の赤まりさ達もどうしなければならないのかが良く分かったようだ。 「むー……ぢゃ…むーぢゃ………まじゅぃ……」 「まじゅいよぉ……こんにゃに……たびぇられにゃいよぉ……」 沈んだ表情で床を舐める赤まりさ。と、映像がまた変わった。 『むーちゃむーちゃ!!しゅっごくおいちいよ!!ちゅむりはちあわしぇだよぉぉぉ!!!』 美味しそうなご飯を嬉しそうな表情で食べるまりさつむりだ。 「…じゅるい……じゅりゅいぃぃ……」 「どうちぢぇ……まりぢゃ…だきぇ……っぐ…」 「おいちしょう………まりしゃも……たべぢゃいよぉ……」 「ゆっぐ………っひ……っぐ……」 映像を見ようとしなくても音声は聞こえてくる。とめどなく流れる涙を吸った餌を食べてまた涙が流れた。 「の…ぢょ…きゃわいちゃぁ……」 「のませちぇぇ……にゃにか……のみちゃいよぉ……」 赤まりさ達は水を求めた。 「ゆ!!?にゃに?」 赤まりさ達の頭上にノズルが伸びてきた。 「ゆぁ!?お…おちょがしちゃよ?」 ノズルからしきりにシュッシュッと音がした。 「にゃにか…でちぇるよ?」 さて、ゆっくりは水を飲まなくても死にはしない。だから赤まりさ達に水を飲ませる必要は無いのだ。 そこで代わりに霧をかけてあげることにした。ノズルはただの霧吹きの噴射口だ。 「ゆ!?いいにおいがしゅるよ!」 赤まりさが気付いてくれないと面白くないのでオレンジジュースを使わせてもらった。甘酸っぱい匂いがケースの中に広がった。 「しょ…しょれ!!しょれのみちゃい!!!」 待望のあまあまが手に入りそうで赤まりさ達の表情が蘇ってきた。 「まりちゃにちょうらいにぇ!!まりちゃはゆっくちちちゃいよ!!」 「ゆっくちちにゃいぢぇね!!」 しかし赤まりさ達が待てど暮らせどオレンジジュースは降ってこない。 「ゆぁぁぁ!!!ゆっくぢぢにゃいぢぇぇぇぇ!!!」 「あみゃあみゃぁぁ!!!ちょうぢゃいよぉぉ!!!」 匂いはするが口の中に入れることが出来ないのは相当辛いだろう。 「ゆぅぅぅ!!!…ゆ?あ…あみゃいよ!!」 我慢できなくなったのか舌を伸ばした赤まりさが舌に甘さを感じたようだ。 「ゆぅぅぅ!!!」 「ゆぅ!!……ほ…ほんちょだ!!」 赤まりさ達は舌を伸ばした。舌を動かし霧状になったオレンジジュースを求めた。 「あみゃいけぢょ……ゆっぐぢでぎにゃいぃぃ!!!」 「ちゅがれぢゃぁ……じぇんじぇん…おいちくにゃいよぉ…」 味は微かにするだけで喉は全く潤わない。舌をずっと出していたせいで疲れてしまった。 「のみぢゃいよぉぉぉ!!!おみじゅ!!!おみじゅぅぅぅ!!!!」 「のまぜぢぇぇぇぇ!!!のぢょがわいぢゃよぉぉぉ!!!!」 ノズルは引っ込んでしまった。オレンジジュースの甘酸っぱい匂いだけがケースの中に残っていた。 『ちゅーぱちゅーぱ!しゅっきりー!!』 壁にはストローから水を美味しそうに飲むまりさつむりが映っていた。 「にゃん…ぢぇ……まりぢゃだぎぇ……」 「まりじゃも……のみぢゃい……よぉ……」 騒げば騒ぐほど喉は渇く。1匹、また1匹と黙り込んでしまった。 「………ゆ!!?ま…まぢゃだよぉぉぉ!!!」 「ぼうやぢゃぁぁぁ!!!はじりぢゃぐない!!はじりぢゃぐにゃいよぉぉぉ!!」 一定時間おきに床が動くようにセットされているようでその度にケースの中から悲痛な叫びが聞こえてきた。 「ぢゅ…ぢゅがれぢゃよぉ……」 「ま…まりぢゃは…もう…ねりゅよぉ…」 夜になり研究室に誰もいなくなっても床は時々動いていた。勿論赤まりさ達が寝ている時も床は動き出すのだ。 「ゆぅぅぅ……ゆぅぅ………ゆぴゃっ!!!いぢゃいっ!!!」 「にぇがぢぇでぇぇぇ!!!!おにぇんにぇでぎにゃいぃぃぃぃ!!!!」 「ゆひぃぃぃ!!!!ゆひぃぃぃ!!!」 床が止まると赤まりさ達は眠りにつくのだがまた暫くすると床が動き出す。 「ゆひぃ………ね…ねみゅいぃ……よぉ…」 「お…にぇんにぇ…ちちゃいよぉ……」 「ぼう…うごぎゃにゃいぢぇぇ……」 次の日になって職員達が研究室に入ってきたときには赤まりさの目元に隈が浮き上がっていた。 「へぇ。ゆっくりにも隈なんて出来るんだ」 「死なねえよな?」 「死なないよ。ゆっくり出来ないだけさ」 「ま、1週間の辛抱だしな」 職員達はメニューを変えることはしなかった。メニューは1週間ごとに変わるのだ。まだ今日は2日目だ。まだまだ頑張ってもらおう。 「ゆ……ゆぅ……」 「お……おき…るよ……」 1週間後の朝、赤まりさ達がケースの中で目を覚ました。 「ゆ…ゆかしゃん……う…うごきゃない…ぢぇね?」 「おにぇがいだきゃら……ゆっくち…さしぇちぇ…」 赤まりさ達は気付いていないようだが1週間が経過したためメニューが変更され床が変わっていた。つまり、もう床は動かないのだ。 「う…うご…きゃにゃいぢぇぇぇ……ぼう……いぢゃいのはやぢゃぁ……」 「いっちょに……ゆっくち…しようよぉ……」 赤まりさ達はまだ警戒している。と、餌が降ってきた。 「ご…ごはんしゃん……」 「う…うごきゃないぢぇ……ごはん……ゆっくち…だべさしぇちぇ…」 今週は粉末状の餌ではなく固形の餌だ。しかも少しだけランクが上がっている。 「むー…ちゃ……むーちゃ…」 「むーちゃ……むーちゃ…」 いつ床が動くのか警戒してるせいで食べるのが遅い。が、餌を飲み込んだ途端表情が一変した。 「お…おいちぃ!!!」 「ゆ…っくち…できりゅよぉ…」 先週食べていたパサパサで最低ランクの不味い食事とは違い今食べているのはまだランクは低いがそれでもマシな食事だ。 しっとりとしており水分が欲しかった赤まりさ達にとっては何よりもご馳走だ。 「ゆ!!お…おみじゅしゃん!!おみじゅしゃんだよぉぉ!!」 ケースの中に赤いリボンを付けた人間の腕が伸びてきた。皿を置くとさっさと引っ込んでしまった。皿の中身はなみなみと注がれた水だ。 「ごーきゅ!!ごーきゅ!!」 「しゅ…しゅっきりー!!!」 「ゆ…ゆっくち…ゆっくちちていっちぇにぇ!!」 赤まりさ達は我先にと皿の縁に群がり水を飲み始めた。生まれて初めて喉を水が通ったのだ。久々に赤まりさ達に笑顔が戻った。 「ゆ!!……う…うんうんしゅりゅよ!」 「まりしゃもうんうんがしちゃくなっちゃよ!」 「まりちゃもしゅっきりしちゃいんだじぇ!!」 さて、赤まりさ達の体内の状況について解説しよう。先週は粉末状だが栄養豊富な餌を食べてきた。しかし水分はほぼ取っていない。 この結果体内の餡子は水分が大いに不足しており古い餡子を体外に排出することが出来なかった。 出来なかった、というより水分が不足した硬めの餡子を赤ゆっくり程度では排出できなかったのだ。便秘に少し近い。 しかも一定時間おきに走っていたためうんうんをするゆとりが無かったとも言える。 赤ゆっくりにしては少々大き目だが太ってはいない。これは赤ゆっくりにしては運動をしていた結果であろう。 そんな赤まりさ達が水分を急激に摂取したのだ。となれば一斉にうんうんをするはずである。 「ちゅっきりー!!」 「しゅっきりー!!」 10数匹いた赤まりさ達は一斉に出すものを出した。久々に体が軽くなった気がした。が、すっきりした表情はすぐに歪んでしまった。 「く…くちゃいぃぃ!!!!」 「ゆっくちできにゃいぃぃぃ!!!」 「にゃんぢぇちゅきりしちゃのにゆっくちできにゃいにょぉぉぉぉ!!!?」 うんうんの匂いを嗅いだのは初めてであろう。自らのうんうんから離れようとしたがどこに逃げても他の赤まりさのしたうんうんが転がっているのだ。 「こっちもゆっくちできにゃいよぉぉぉ!!!」 「にゃんぢぇここにもうんうんがあるのぉぉぉ!!!!?」 今週はこのうんうん地獄を味わってもらおう。そしてタイミングよく壁に映し出されたのは綺麗なケースの中でゆっくりとするまりさつむりの映像だ。 『つむりはきれいずきなんだよ!!きれいなおうちはゆっくりできるね!!』 赤まりさ達は羨ましそうな表情で壁を眺めていた。 「まりちゃだっちぇきりぇいじゅきなにょにぃぃ!!!ぐぢゃいぃぃぃ!!」 「あっぢいっぢぇぇぇぇ!!!うんうんじゃんはあっぢいっぢぇよぉぉぉ!!!」 「だりぇがかたぢゅげぢぇよぉぉぉ!!!ゆっぐぢでぎにゃいぃぃぃぃ!!!」 結局うんうんは放置されたままだった。ケースの中の全ての子まりさがしたとなると相当な量なのだ。 「ゆぅぅぅ!!!ゆっぐぢぢだいぃぃぃ!!!!」 「だれでぼいいがりゃぎれいにじぢぇぇぇぇぇ!!!!くじゃぐでゆっぐりでぎにゃいよぉぉぉぉぉ!!!」 うんうんを1ヶ所にしていたならまだゆっくりできただろう。 「ゆぅ……ゆ?ご…ごはんしゃん…」 「ごはんしゃん…ゆっくちさしぇちぇぇ…」 暫くして再び餌が降ってきた。勿論固形でしっとりとした美味しい餌だ。 「むーぢゃ…むーぢゃ……」 「みゅーじゃ…みゅーじゃ……」 「ゆぅぅぅぅぅ!!!くしゃぐぢぇじぇんじぇんゆっくちできにゃいよぉぉぉぉ!!!」 「うんうんのしぇいぢぇごはんじゃんがまじゅいぃぃぃ!!!」 匂いというのも味に影響を与える1つの要因だ。ケースの中はうんうんの臭いが充満していて折角の美味しい餌も不味く感じられた。 「にゃんぢぇ…おいぢいにょにゆっくちでぎにゃいのぉぉぉぉ!!!?」 「ゆっぐぢじぢゃいよぉぉぉぉぉ!!!!……ゆぅぅ!!!?う……うんうんしぢゃくなっぢぇぎぢゃぁ…」 「うんうんじぢゃぐにゃい!!!うんうんはゆっぐぢでぎにゃいぃぃぃぃ!!!」 食事をしたことで便意を催してきたのだ。 「やぢゃぁぁぁぁ!!!う…うんうんはゆっぐぢでぎにゃいぃぃ!!でにゃいぢぇ!!!でにゃいぢぇぇぇぇ!!!」 「どまっぢぇぇぇぇ!!!うんうんじゃん……どまっぢぇよぉぉぉ!!!!」 腹に力を入れて便意を我慢しようとする赤まりさ達。しかし小麦粉で出来ている体ではそう長い時間我慢は出来ない。 「ぼ…ぼうぎぇんぎゃいだよぉぉぉぉ!!!」 「くぢゃいのはゆっぐりぢぇぎにゃいでじょぉぉぉぉ!!!うんうんじゃんはどっぎゃいっぢぇぇぇぇぇ!!!!」 「ゆ……っ…ぎゅ……びょ…びょうだびぇぇぇぇ!!!!………ず…っ…ぎ…ぢぃ……」 ついに漏らしてしまった。連鎖するように次から次へと赤まりさ達はうんうんをしてしまった。 「じ…じぢゃっだぁぁぁ!!!!うんうんじぢゃっ………ゆぎゅっ!!くぢゃいぃぃぃぃぃ!!!」 「ゆっぐぢでぎにゃいぃぃぃぃ!!!」 「ぢゃっぎよりくぢゃぐぢぇきぼぢわりゅいぃぃぃぃぃ!!!!!」 それからずっと赤まりさ達はぴーぴー泣いていた。 「ゆ…………っぐ……くじゃぐぢぇ……おにぇんにぇ…でぎにゃいぃ……」 「ごんにゃのやぢゃぁぁぁ!!!ゆ…ゆっぐりじぢゃいよぉぉぉ!!!」 夜になり辺りが暗くなると赤まりさ達は眠くなったがうんうんの臭いで中々寝付けなかった。が、どうにか眠ることが出来た。 「ゆぅ……ぅ……ぅ……ぇ……」 「……ゅ……くちゃぃぃ…………」 臭いのせいで夢の中でもうんうんに囲まれているのだろう。寝言というより呻き声がしていた。 「ゆ……ゆぇ……」 「ゆぎぇ………」 数日でケースの中はうんうんで一杯になってしまった。勿論誰も掃除はしていない。 「ゆっぐぢでぎにゃいぃ……」 「まりぢゃの……ぎりぇいな…かりゃだぎゃぁ……」 「くぢゃぃ………くちゃいよぉ……」 うんうんを避けて歩くことはもう出来ない。赤まりさ達はうんうんまみれになりながら生活していた。 「ゆ……ごはん…しゃん…」 「ゆぅぅ……」 餌はいつも通り降ってくるのだがうんうんの上に散らばるため赤まりさ達はうんうんも口にしなければならない。 「むーぢゃ…むー……ぉぇ……」 「せっきゃくの……ごはんしゃん…なのにぃぃ……」 赤まりさ達の体はうんうんが染み込んでいて見るからに汚かった。 「チーフ、工場の方からOKが出ましたよ」 「んじゃ運ぶか」 うんうん地獄が始まって1週間後の夜、赤まりさ達が入っているケースが研究室から工場へ運ばれた。 「ゆ…ゆりぇるぅぅぅぅ!!!ゆびゅっ!!!…ゆぎぇぇ……」 「きぼぢわりゅいぃぃぃ!!!ゆびぇっ!!!う……うんうんくぢゃいよぉ……」 ケースは黒い布を被せているため中にいる赤まりさ達は外の様子が分からなかった。 「お!ころころ転がってるのが分かるぞ。どれ……」 「止めとけ。一応母体になるんだからさ」 ケースは丁寧には扱われず職員が歩く度に赤まりさ達はごろごろと転がりうんうんに激突していた。 「ゆ……ゆぎぇぇぇぇぇ……」 「ぎぼぢ…わる……ぃ……っぷ……ぉぇぇ…」 どうやら酔ってしまったらしく餡子を吐き出す赤まりさもいた。 「待ってましたよ。どうぞ」 チーフ達は加工所に隣接している工場に着いた。この工場では主にゆっくりを利用した食品が製造されている。 「すまないね。態々稼動止めさせちゃって」 「いえ。機械は時々休めとかないとおかしくなっちゃうんで。丁度良い時期に来てくれましたよ」 「じゃあ早速洗浄して頂こうかな。どこに入れたらいいんだい?」 「こちらにどうぞ。もう直接入れちゃってください」 チーフ達は工場内部に案内された。 「こちらです。この網の中に入れちゃってください」 金属製の網で出来た大きな箱が用意されていた。ケースから赤まりさを取り出すとどんどん箱の中に入れた。 「……ゅ……ぇ……」 「ぅ……ゅ……ぅ……」 赤まりさ達は皆弱りきっていた。 「おいおい、丁寧に運ばないから弱ってるぞ」 「大丈夫ですよ。今回は毎回砂糖水に浸けますから。そのうち元気になりますよ。ささ、皆さんはこちらへどうぞ」 チーフ達は工場内部からまた違う部屋に移動した。様々なボタンや装置、モニターが設置された部屋だった。 「この部屋で機械を操作してるんですよ」 「あ、あいつ等が見える」 モニターには箱の中の赤まりさ達が映っていた。 「お茶どうぞ」 お茶とお菓子が運ばれてきた。 「あ、この菓子好きなんだよなぁ」 「これはここで作られているんですよ。さっきの箱がその装置の一部でしてね」 ゆっくりは甘味としても利用されている。特に赤ゆっくりは美味でおやつに食されることが多い。 外見や味は饅頭なのだが1つだけ多くの人が違和感を感じている点があった。それは"歯"である。ゆっくりにも歯が存在するのだ。 ゆっくりの歯は砂糖細工であるため食べても問題は無いのだが饅頭を食べる気でゆっくりを食べると歯の硬さに少し違和感を感じてしまうのだ。 そこで加工所ではこの歯を取り除いてしまうことにした。 「これそんなに美味いんですか?どれ……お!美味い!!」 「結構人気ですよね、このお菓子…あ、これはちぇんだ」 「おかげさまで。ここ一番の売れ行きですよ」 「どうやって作ってるんですかね?」 「じゃあ実際に機械を動かしてみましょうか」 工場の職員がボタンを押した。 「……ゅ……ゅ……」 「ゅ……っく……ち……ぃ…」 金属製の網箱の中では弱りきった赤まりさ達が呻いていた。網箱は移動し水を張った大きな水槽の中に入れられた。 「中入れちゃって大丈夫ですか?」 「あの水槽の中は砂糖水なんですよ。まずは回復させておかないと」 箱の中の赤まりさ達は砂糖水に漬かったおかげですぐに元気になった。 「ゆ……な…なんとみょ…にゃいよ!」 「にゃん…だきゃゆっくちできるよ!!」 「ゆっくち!!ゆっくちぃ!!」 水槽を出た箱はまた違う水槽の上空まで移動した。 「あれは?」 「あの水槽は熱湯です。あの中に赤ゆっくりを入れて歯を溶かすんですよ」 「へぇ!ああなってたんだ……あ、あいつらの歯は?」 「御心配なく。1回くらいでは歯は溶けません。それに1回ずつ砂糖水に浸けますから……まぁ見ててください」 箱が徐々に下りていった。水槽からは湯気が立ち上っており赤まりさ達もそれに気付いた。 「にゃ…にゃんだきゃあんよしゃんがあちゅいよ!!」 「あぢゅ!!あぢゅいぃ!!!」 「ゆっくち…できにゃい…きがしちぇきちゃぁぁぁ!!!」 箱は更に下がり熱湯に少し近付いた。箱の中が騒がしくなった。 「お…おみじゅしゃんだよぉぉぉぉ!!!!」 「どぎぇぢゃうぅぅぅ!!!どぎぇぢゃうぅぅぅ!!!だじぢぇぇぇ!!!だじぢぇぇぇぇぇ!!!」 「あぢゅいよぉぉぉ!!!ゆっぐぢでぎにゃいぃぃぃ!!!」 そして箱は熱湯の中に半分ほど浸かった。 「あぢゅっ!!!!あぢゅいぃぃぃ!!!!」 「ゆぎぃぃぃ!!あぢゅい!!!」 「ごごぎゃらだじぢぇよぉぉぉ!!!あぢゅい!!!じんじゃうぅぅぅぅ!!!!」 箱の中で赤まりさ達は絶え間なく跳ねていた。 「あぢゅ!!!あぢゅっ!!!ゆ…ゆっぐぢぢぢゃいにょにぃぃぃ!!!!」 「あぢゅいのはゆっぐぢでぎにゃいぃぃぃぃ!!!!」 「おみじゅじゃん!!!まりぢゃにいじわりゅじにゃいぢぇぇぇぇ!!!!ゆぎぃぃぃ!!!!」 熱湯は箱の半分の高さくらいまでだったので赤まりさ達は飛び上がっては熱湯に落ちまた飛び上がっては熱湯に落ちの繰り返しだった。 「実際もあんな感じなんですか?」 モニターで赤まりさ達の様子を見ながら職員に聞いた。 「実際は全部沈めちゃいますね。あとお湯の温度も違います。実際は70度くらいでやってます。今回は60度くらいですね」 「口閉めて我慢してるやつとかもいるんじゃないですか?」 「ええ。ですから実際では箱を沈める寸前に"ゆっくりしていってね!"ってテープを流します。口を開けたのを見計らって沈めるんです」 「へぇぇ。そうなんですか。あ、箱が上がりましたね」 箱が熱湯から上がった。そのまま箱は移動し砂糖水の水槽に浸けられた。 「あれは何を?」 「実際だとまだ浸けませんね。今回だけです。実際はこの後氷水の中に浸けるんです」 箱が砂糖水から上がると氷水の水槽に浸けられた。 「ゆぴぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!ちゅびぇぢゃい!!!!!」 「ゆひぃっ!!!!ゆひぃっ!!!さぶい!!!!さぶいぃぃぃぃぃ!!!!」 「ちゅびぇぢゃい!!!ゆっぐぢでぎにゃいぃぃぃぃぃ!!!!」 熱湯のときと同様に赤まりさ達は暴れていた。 「お湯と氷水を繰り返して浸けるんですか」 「そうです。何回か繰り返して砂糖水に浸けて回復させてまたお湯に……この繰り返しです」 「氷水に入れる意味は一体…?」 「赤ゆっくりの体温を下げるのと中身を美味しくさせるためですね」 「ピンセットとかで歯を抜いちゃうのはやっぱり難しくて…」 「そうですね。力入れ過ぎちゃうと歯茎ごといっちゃいますね。だから溶かすことにしたんです」 「これうめぇっす!プリプリしてて最高!!」 「お前食い過ぎ」 「おかわりありますよ」 職員達は大好評発売中の"赤ゆ大集合"に舌鼓を打ちながら赤まりさ達が熱湯と氷水に苦しめられているのをモニター越しに眺めていた。 「そういえばこれって髪が無いですね。髪も溶けるんですか?」 「髪はセルロースなんですよ。ですから水には溶けません。食べても大丈夫ですが美味しくないんで先に切っちゃうんです」 ちなみにこの"赤ゆ大集合"というお菓子、実は中身の赤ゆっくり達はまだ生きているのだ。 "ゆ……ゆっぐぢ……ぢぢゃい……よぉ……" "ゆぴぃ!!た…たべにゃいぢぇぇぇぇ!!!まぢゃ…ゆっぐぢぢでないのにぃぃぃぃ!!!" "わ…わぎゃらにゃいぃぃぃ!!!らんじゃばぁぁぁ!!だじゅぎぇぢぇぇぇぇ!!" 歯を溶かした後は濡れた体を乾かしながら溶いた小麦粉を全身に薄く塗るのだ。乾かしながら塗っている為すぐに口と目が塞がってしまう。 そうしてから再びお湯と氷水に浸けて完成なのだ。 "むぎゅぅぅぅぅ!!!ばぢぇ……は……もりにょ……ぎぇんじゃ……" "じぇん……じぇん……ちょきゃい…はじゃにゃいぃぃぃ!!!" "いぢゃい!!!!いぢゃいよぉぉぉ!!!だじゅぎぇでぇぇぇ!!!だれぎゃぁぁぁ!!" 口は塞がれているため声が出ない。その代わり意識はあるため微かに動くのだ。 「お!こいつ結構生きが良いな!!」 「動く奴は結構動いてくれるな!」 口の中でふるふる動く食感が好評なのだ。また中の赤ゆっくりがどんな種類なのかが全くのランダムである。 大部分はれいむ種まりさ種の餡子でありす種のカスタード、ちぇん種のチョコレートにぱちゅりー種の生クリーム…と続く。 「あ!これはホワイトチョコだ……ってことはみょんか!レアだな」 「俺ずっと餡子だぞ。あぁ…まただ…」 つまり味もランダムなのだ。このゲーム性が特に女子高生に大ヒットしたのだ。 「ゆぅ………ぅぅ………」 「ゆひぃ……………」 「ゆぎぇ……………ゅ……ゅ…」 何回も何回も熱湯と氷水に浸けられた赤まりさ達は砂糖水をかけてもすぐには元気にならないくらい疲れきっていた。 「お、綺麗になったな」 「中身も綺麗になってたらいいのだがね」 うんうんが染み付いて汚かった赤まりさ達の体は綺麗になっていた。染みは無く真っ白だ。 「じゃあ乾かしましょう」 箱に温風が当てられてから新しいケースに収納された。 「わざわざありがとうございます。おかげで綺麗になりました」 「いえいえ。期待してますよ。つむりも食べられるくらい量産できたらいいですね」 職員達は工場を後にした。 続く by エルダーあき エルダーあきの作品集 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る 赤ゆ大集合が美味そうだな、食品加工ネタ好きだからチラッとでも見られて嬉しい -- 2017-03-04 06 00 05 (W) -- 2015-11-01 20 29 15 1から見てきたけど貴重なサンプルはしなすし非効率がすぎるしつまらん -- 2014-02-14 15 00 24 みょおおおおおおおおおおおおん!? -- 2013-07-07 10 49 15 ちぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇん!!!!!????? -- 2012-10-06 08 56 34 どぼじでちぇんまでいじめりゅのぉぉぉぉぉぉ? -- 2012-09-12 01 57 35 面白い 悲鳴の描写が上手すぎる -- 2012-07-21 15 54 47 とりあえずまりさつむりのうざさは異常 -- 2012-03-11 02 33 19 まだ終わらないのかよw -- 2011-04-10 06 53 35 おいまだ続くのかwなんてボリュームなんだぜw -- 2010-09-22 02 49 34
https://w.atwiki.jp/ani3sisya/pages/1073.html
697 :名無しさんなんだじぇ:2011/12/02(金) 21 29 57 ID /c8UUyQY ひたぎ「いよいよ明日ね…」 C.C.「うむ…」モグモグ 上条「ああ…」 美琴「明日ね…」 黒子「ですの…」 士郎「明日か…」 アーチャー「明日だな…」 セイバー「明日何かあるのですか?」モグモグ インデックス「そんなことも知らないのかな?明日は本編の投下がある日なんだよ」モグモグ 上条「それ知っててのんびりご飯を食べてるんですかインデックスさん?」 インデックス「ギリギリまで食べてやるんだよ!腹が減っては何とやらとか言うし!」モグモグ 上条「ここでいくら食べても本編に影響なんてあるか!!そして何で諺がうろ覚えなんだ!?本当に完全記憶能力はどうしたんだお前!?」 インデックス「『死者スレ』にそんなキャラ設定は通用しないんだよ!」 上条「やかましい!何でもかんでも『死者スレ』だからで済ませようとすんな!!」 ひたぎ「まぁ確かに明日は本編投下日だけど…」 C.C.「他にもあるだろう?明日から始まるものが…」 美琴「より正確に言うなら、明日から上映するものね…」 黒子「わたくし達には関係ないことですが…」 士郎「待っていた人達はたくさんいるだろうな…」 アーチャー「ふむ…この掲示板ではどれほど話題になるのだろうな…」 ひたぎ「案外あっさりスルーされたりして…」 C.C.「『カーニバル・ファンタズム』についても全く話題にならないくらいだしな…」 アーチャー「………その話題はできればやめてくれ…」 ひたぎ「基本原作のシリーズをやり切った人が観るべきものだったわね…」 C.C.「まぁそれでも面白かったがな…『ドキドキデート大作戦』など傑作だった…」 士郎「あ、あの~…できればその話はやm」 黒子「その話!」 セイバー「詳しくお願いします!」 士郎「………なんでさ…」 698 :名無しさんなんだじぇ:2011/12/03(土) 00 40 42 ID WuvXfg7g ひたぎ「それじゃ、そろそろ控え室に戻ろうかしら?」 C.C.「さて、今日は誰か来るかな…?」 アーチャー「さあな…」 上条「でも誰も来ないのが一番だと思うぞ」 ひたぎ「まぁ…それはそうでしょうね…」 C.C.「何だ?やはり恋人の心配か?」 ひたぎ「べ、べっつに~!あんなロリコンとシスコンを足して3倍にしたような変態の心配なんて…してないとは言えないけど…でもついでよ、ついで!!ついでに心配してるだけなんだからね!!!」 C.C.「何のついでだ…?それに今日の投下は予告を見るにルルーシュ達の方だ。阿良々木君が今回死ぬ可能性は低いだろう…0とは言えんがな…」 美琴「あれがよく聞くツンデレってやつ?余りにもわざとらし過ぎるでしょう…あんな台詞無意識で言う人いる訳ないじゃない」 アーチャー「………」 C.C.「………」 ひたぎ「………貴方がそれを言うの?」 美琴「へ?どういう意味よ?」 ひたぎ「別に…深い意味はないわ…」 美琴「?…何なのよ一体…」 上条「さぁ…?」 699 :名無しさんなんだじぇ:2011/12/03(土) 00 41 34 ID WuvXfg7g ひたぎ「それよりあの3人…いつ帰って来るのかしら?」 C.C.「話を聞いた途端『空間移動』で行ってしまったからな…」 アーチャー「…明らかにその展開を望んでいたように見えたのだが…?」 ひたぎ「あら?私達が人の不幸で悦に浸るような性格に見えるのかしら?」 上条「見える!って言うか実際そうだろうが!!」 C.C.「まあその通りだがな」 美琴「否定しないんだ…」 ヒュン 上条「あ、帰ってk」 士郎「………」ボロッ 黒子「………」ツーン セイバー「………」ツーン 上条「………」 美琴「………」 アーチャー「………」 ひたぎ「あらどうしたの衛宮君?両頬にそんな真っ赤な紅葉を付けて…」 士郎「誰のせいだ!?って言うかそれ以上にひどい目に遭ってるんですけど!?」 C.C.「おや?案外復活が早かったな…まあ『撃墜王』には遠く及ばないが…」 士郎「そんなの競いたくないよ!!」 ひたぎ「それから誰のせいって聞いたけど、はっきり言ってしまえば自分のせいじゃなくて?」 C.C.「全くだな…弁明の余地なしだぞ」 士郎「あれは俺とは別の俺だ!!」 ひたぎ「この期に及んでそんな言い訳をするなんて…」 C.C.「これをどう思うアーチャー?」 アーチャー「そこで私に話を振るな…」 700 :名無しさんなんだじぇ:2011/12/03(土) 00 42 13 ID WuvXfg7g 黒子「士郎さん…」ゴゴゴ セイバー「シロウ…」ゴゴゴ 士郎「あ…ちょ、ちょっと待ってくれ2人とも…い、今のは言葉の綾…て言うかあれはフィクション…と言うか祭りな訳で…この俺とは姿形が同じだけの別人であって…」 黒子「言いたかったことは…」ゴゴゴ セイバー「それだけですか…?」ゴゴゴ 士郎「あ、あれ…?待って…まだやるの…?…ちょ、だ、誰か助けてk」 アーチャー「暴れるなら外でしてくれ。食堂が壊されてはたまらん」 美琴「ま、しょうがないんじゃない?」 上条「すまん…俺にはどうすることもできん…」 士郎「おーーーいぃ!!!?」 黒子「では…」ゴゴゴ セイバー「行きましょうか…?」ゴゴゴ 士郎「えっ!?ちょ、ちょっとm」ヒュン ドガガ エクスカリバー ギャー ひたぎ「…じゃ、私達は帰るから」 C.C.「本編投下後にまた会おう」バタン アーチャー「………できればもう戻って来るなと言いたいんだが…」 美琴「最近このメンバーが定着してるのよね…」 上条「お手伝い募集もしてんのに…誰も来ねぇし…」 アーチャー「実際誰かが手伝いに来たらどうする気だろうな…?この書き手は…」 美琴「さあ…?」 上条「何にも考えてないんだろうなぁ…どうせ…」 インデックス「とうま!おかわりなんだよ!!」 上条「お前は早く本編に帰る準備をしろ!!!」
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/1497.html
, 1匹の赤ゆが歩いている。種類はれいむのようだ。 その先には黒色のお飾りをつけた8匹の赤ゆまりさたちが立ちはだかっている。 「きょきょはとうしゃにゃいんだじぇ!!!」 一対一で、赤ゆ同士がにらみ合いを始める。 そこを横から別の赤ゆまりさが割り込み、1匹の赤ゆれいむを踏み潰す。 「ゆぎゃああああ!!!」 「ゆっきゅちしんでいっちぇにぇ!!!」 こうなると争いが始まる。 どんな場所でもありがちな光景だが、ゆっくり同士の喧嘩は見てて飽きない。 「せいちゃいしゅるよ!!!」 「・・・じだがっだよ・・・もっどゆっぐじじだがっだよ・・・・も゛っど・・・・・」 殺された赤ゆれいむの仲間7匹が、その現場に近づいていく 「まりちゃはそきょをどいちぇにぇ!!」 「れいみゅきょそしょこをどきゅんだじぇ!!!」 「ぎゅにゅにゅ・・・ぷきゅ~~!!!」 「ぎゅにゅにゅじぇ・・・・ぷきゅ~~~~!!!」 赤ゆまりさたちと赤ゆれいむたちがにらみ合い、潰しあいをしていると 中でも格段にスピードの速い赤ゆが突然現れて、 相手の赤ゆれいむに突っ込んでいく。 「ゆぎい、いちゃいよ!!!にゃにぎゃおきょっちゃにょ?」 「あのまりちゃ、まりしゃよりもはやいんだじぇ!?」 スピードの速い赤ゆまりさに、たくさんの赤ゆれいむが潰されていく。 「どぼじじぇきょんにゃきょちょに・・・・」 「あにょまりちゃをたおしゅんだよ!!!」 赤ゆれいむたちは、スピードの速い赤ゆまりさを追いかけ始めたようだ。 そのスキに別の赤まりさたちは、赤ゆれいむたちのボスと思われる赤ゆありすを潰しにかかる。 「ゆぎいいいい!!もっちょ・・・ときゃいはになりちゃきゃったよ・・・・」 自分たちの頭となるありすを殺された赤ゆれいむたちの怒りは収まらない。 「よきゅもありしゅをきょろしちゃにぇ!!!」 「じぇっちゃいにゆりゅしゃにゃいよ!!!」 そして争いが始まってから10分後、ありすを殺された赤ゆれいむたちが全滅した。 対して、生き残った赤ゆまりさたちは勝どきをあげていた。 「「「いぇいいぇいゆ~~~~~!!!」」」 だが争いは収まらない。仲間だったはずの赤ゆまりさ同士で、餌をめぐって争いが始まる。 「きょれはまりしゃのえさしゃんだじぇ!!!」 「まりちゃがかちゅやくしちゃんだからまりちゃのだじぇ!!!」 赤ゆたちは自分が生き残るために、どこまでも醜く争いをするようだ。 一人の男性が話しかける。 「はぁ、これで3連敗か。もっと手加減してくれよ~~~」 勝った側の男性は全く話を聞いていない。 勝ったご褒美の、飼いゆっくりえーきとのらぶらぶちゅっちゅを楽しんでいる様子だ。 「負けたほうが野良赤ゆを調達する約束だもんな~。仕方ない、外に出てくるか。 だがせめて、生き残った赤ゆを再利用することにしないか?」 勝った男性はそれには断固として拒否する。一度使った赤ゆは二度使わないというポリシーのようだ。 だが、負けた場合は希少種コレクションの中から、非常に高価なゆっくりをあげようと言ってくれているから、 負けた男性は懲りずに何度も挑戦する。 負けた側の男性も、自分が負けた場合、自分の飼っているゆっくりえーきと いちゃいちゃしてもいいという条件をつけてしまったから、後になって後悔している。 もうこれで3度目だ。ゆっくりえーきはそろそろ相手の男性に懐き始めているころだ。 「いやぁ気持ちがいいねー。どだ、まあまあーうさ晴らしになるだろ?」 「それは勝った者が言える台詞だろ?今に見てろ!絶対に勝ってやるからな!!」 ゆっくりえーきを独占されるという屈辱に耐えながら、 ひたすら希少種のゆっくりこまちを得るためにチャレンジする男性。 ゆっくりえーきとゆっくりこまちはとても相性が良く、 一緒に飼ってやるとゆっくりえーきは非常に喜ぶそうだ。 ゆっくりえーきの喜ぶ顔を想像し、男性はにやけ顔になっているようだ。 さてこの男性、次は赤ゆまりさ側で勝負できるのだが、果たして相手の男性に勝つことができるのだろうか? 勝負の間、いっさい手を触れてはいけないというルールの赤ゆチェスで。 ~おまけ~ 捕食種はどこに?
https://w.atwiki.jp/hutaba_ranking/pages/60.html
『さくのなかとそと』 34KB いじめ 観察 考証 差別・格差 飾り 実験 群れ 赤ゆ 子ゆ 独自設定 うんしー ※ 初投稿ですよろしくおねがいします 通常種のみ登場します 1 「「ゆっくりしていってね!」」 「「「「「ゆっくちしちぇいっちぇにぇ!!!」」」」」 ここはとあるゆっくりぷれいす ゆっくりの一家がお家から出てきて朝の挨拶をした 家族は、まりさとれいむの番で、赤まりさ三匹と赤れいむ二匹というスタンダードな構成 他のお家からも次々と家族が外に出て朝の挨拶をしている どの家族もまりさ種とれいむ種のみで構成されており、早くもゆっくりプレイスはまりさとれいむでいっぱいになった 「ゆううう! なんだかせまいよ!? ゆっくりできないよ!?」 「なんでこんなにゆっくりがいるのおおおおお!?」 少し前は余裕があったゆっくりプレイス しかし、今現在、ここは四家族の成体とそのおちびちゃんで一杯になってしまっていた ゆっくりプレイスは網目の柵で囲まれており、その中にゆっくり用のお家が四つ備え付けられている 柵のおかげで外からの外敵の侵入は防げるが、自分たちも外に出ることはできない 食事は、毎朝毎晩の一日に二回お空から勝手に沢山降ってくるので困らなかったが 豊富な食料がゆん口を急激に増加させてしまったのだ 「あっちにいってね! ここはれいむのゆっくりぷれいすだよ!?」 「なにいってるの!? れいむとおちびちゃんはここでゆっくりするんだよ!? そっちこそどっかいってね!」 「ゆーん!? なにかってにひとのとちにいすわってるわけぇ? れいむおこるよ!?」 「もう! みんなばかだね! ここはれいむのゆっくりぷれいすだっていってるでしょおお!?」 「ゆゆ!? なんでまりさがこっちにきてるのお!? ここはまりさのゆっくりぷれいすだよ!?」 「まりさのほうこそなんでこっちにきてるのぜ! もっとあっちにいくのぜ!」 「どぼじでみんなげんがずるのおおおお!? もっどながよぐじようよおおおおお!」 「ゆぴー。 まりさはもうたべられないのぜええ・・・」 親のれいむとまりさ達は毎日のように言い争い、家族同士の溝は次第に深まって言った そんな親たちをみておちびちゃんたちも家族がいのおちびちゃんと喧嘩をしているようにおもわれるがそんなことはなかった なぜなら、喧嘩以外にフラストレーションのはけ口を見つけたからである 「やーいやーい! おぼうちのにゃいゆっくちがこっちをみてりゅよおおお!」 「ほんとぢゃ! おぼうちなくしちゃくじゅはゆっくちちねー!」 「もっとこっちくりゅんだじぇ! まりしゃがうんうんをめぐんぢぇやりゅんだぢぇ!」 「ゆぷぷぷぷ! れいみゅのくしぇにかわいきゅないにぇ!」 「あのれいみゅ、おりぼんしゃんなくしてとっちぇもぶしゃいくだにぇ! おお、あわりぇあわりぇ」 「れいみゅのしーしーのみゃしてあげりゅにぇ! しーしー・・・すっきりいいいいい!」 おちびちゃんたちは皆一様に柵に張り付いて外の世界を見ている その視線の先には、おちびちゃん達と同じくらいの大きさの赤まりさや赤れいむがいた 外にいる赤ゆっくりたちはどのゆっくりもお飾りがなく、やせこけてゆっくりできていなかった 「・・・これ、むーちゃむちゃしちぇもいいにょ?」 「ゆうううう!? こいちゅほんちょにうんうんしゃんたべりゅちゅもりだよ!? きんみょー☆」 一匹の赤まりさが柵の中から外向かってひねり出されたうんうんに近づいて行って尋ねた その問いに、内側の赤ゆっくり達は嫌悪感をあらわにする 赤ゆっくりには食べられるものが限られている 固い草や昆虫など、一度親が噛み砕いた物ならともかく自力で摂取することはできない 柵の外側にはご飯さんは降ってこないので、内側の赤ゆのうんうんやしーしーは外側の赤ゆにとっての唯一の食料となる 「・・・むーちゃむーちゃ」 「もっちょおいししょうにたべりょおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお! しょんにゃにいやにゃりゃたべにゃくちぇもいいんだじぇええええええええええ!?」 「・・・むーちゃむーちゃ・・・ちあわしぇー」 「もっちょゆっくちしりょおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお! しょんなんじゃ、あしたきゃりゃおあじゅけしゃんなのじぇええええええ!」 唯一の食料は内側の赤ゆが握っているので、絶対に外側の赤ゆ達は逆らわない ただ黙々と、うんうんを咀嚼し、しーしーを舌でなめとるという行為を作業的に行っている 「やーいやーい! びゃーかびゃーか・・・ゆ!しょぢゃ! れいみゅいいこちょおもいちゅいちゃよ!」 外側に向かって罵声をあびせていた一匹の赤れいむがその場をはなれて行った しばらくすると今朝降って来たご飯を口に咥えて戻って来た 「きゃわいいれいみゅがむーちゃむちゃすりゅちょこりょをゆっくちみちぇいっちぇにぇ! むーちゃむーちゃ・・・・しあわせえええええええええええ!」 「ゆゆ!? おもしろしょうなんだじぇ! まりしゃもじみゃんしにゃがらむーちゃむちゃすりゅんだじぇ!」 一匹がやりだすと伝染したかのように、他の赤ゆ達も真似し始める 我も我もとご飯を柵の前に集めて外側に向かって食べ始めた 食べかすをわざとまき散らし、沢山の食べ残しが地面におちる その光景を外側の赤ゆ達は文句一つ言わずにただじっと眺めていた 「むーちゃむちゃしちゃらうんうんしゃんしちゃくなっちゃよ! ゆううう・・・しゅっきりー!」 食べたら当然出るわけで、内側の赤ゆは一斉にうんうんを外に向かってしはじめる 外側の赤ゆ達はそれらを残さず綺麗に食べて行った ゆっくり達はこんなやり取りを毎日のように繰り返していた 2 一匹の赤まりさが目覚めると、いつもと違う光景が目の前に広がっていた やさしい母れいむも、たよれる父まりさも、仲良く遊んだ兄弟も友達もそこにはいない ふかふかのべっとも、頑丈なおうちも、ごーきゅごきゅするための水場すらない ただ、青々とした芝の草原が広がっているだけである 訳が分からず辺りをきょーろきょろと見渡す赤まりさ ふと、後ろを振り返ると見おぼえがあるものを発見する あの、柵だった 柵の中では両親や兄弟たちが気持ちよさそうに日向ぼっこをしているのが見えた お腹の餡子がサーっと冷えて行くような嫌な予感がした 「おとうしゃーん! おきゃあしゃーん! まりしゃなんだじぇ! なかにいれりゅんだじぇ!」 家族の方へと一目散に飛び跳ねて行く赤まりさ しかし、家族の反応は冷ややかなものだった 「ゆぷぷぷ! みてよおきゃあしゃん! おかじゃりのにゃいくじゅがにゃにかいっちぇりゅよ!」 「おかじゃりがないゆっくちはゆっくちできないにぇ! れいみゅかわいきゅてごめんにぇ!」 「・・・・? ・・・・・!? ・・・・!!!」 おかざりのないゆっくり その言葉が自分に向かって放たれた言葉だと気づくのに、少し間が空いた 子まりさは頭に違和感を感じ、おさげで頭をさすると命の次に大切なお帽子が無くなっていることに気付いた 「ゆ・・・ゆぅぅぅぅ!? まりしゃのおぼうちぢょこにいっちゃんだじぇええええええええええ!?」 あわてて身の回りを探る赤まりさ お帽子が見つかることはなく、兄弟たちが嘲り笑う声が辺りに響いている 「ゆう? おちびちゃんたちどうしたの? れいむはおひるねしてるんだよ?」 「おひるねちゅうはしずかにしてねってまりさいったよね・・・ゆ? どうしたの?」 「みちぇみちぇ! おぼうしのにゃいくじゅがいりゅよ!」 「このくじゅ、しゃっきからうりゅしゃいんだよ!」 お昼寝から目が覚めた母れいむと父まりさ 赤まりさ、両親に向かって必死に呼びかけた 「おちょうしゃああああああああん! おきゃあしゃああああああああああん! まりしゃはまりしゃだじぇ! あしゃおきちゃりゃおしょちょにでちぇちゃんだじぇ! ゆっくちしにゃいではやきゅたしゅけりゅんだじぇえええええええええ!」 「なにいってるの!? れいむのおちびちゃんはゆっくりしてるよ! おまえみたいなくずといっしょにしないでね!」 「まったく、おぼうしのないくずはずうずうしいったらないね! まりさはおまえみたいなくずはしらないよ!」 「どびょじぢぇじょんにゃごじょいゆにょおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!?」 両親から拒絶された赤まりさは半狂乱になって柵の隙間に頭を突っ込んで中に入ろうとした 「かべしゃんはじゃましにゃいぢぇまりしゃをなかにいれりゅんだじぇ!? じゃましにゃいでにぇ!?」 頭部だけはかろうじて入ったものの、胴体から下は入らずお尻をぶりんぶりんと横にふっている そんな赤まりさに、両親は容赦なくしーしーを浴びせた 「ゆびょおおおおおおおおおおおおおおお!? しーしーかけにゃいいじぇえええええええええええええええ!」 「ばかなくずにはしーしーをおみまいするよ! れいむのせいっすい!によいしれてねー!」 「ゆぷぷぷぷ! くずにはしーしーがおにあいだよ!」 「ゆ、ゆげ! ゆげええええええ! ゆげえええええええええあああああああ!」 「くじゅがげりょはいちゃあああああああああ! きちゃにゃああああああああいい!」 「しゃっしゃとじぇんぶあんこしゃんはいちぇ、くるしんじぇしんじぇにぇ!」 とうとう非ゆっくり症候群を引き起こして餡子を吐きだした赤まりさ そのことに同情する家族は一匹もいなかった 「ゆーん! くずをみてたらきぶんがわるくなったよ! きょうはおうちのなかでゆっくりしようね!」 「そうしようね! まりさがおなかでとらんぽりんさんしてあげるよ!」 「ゆぅ!? ほんちょ!? ゆわーい! とらんぽりんしゃんはゆっくちできりゅよ!」 「おとうしゃん! れいみゅも! れいみゅもとらんぽりんしゃんしちゃいよ!!」 「ゆふふふふ。 あわてなくてもおとうさんはどこにもいかないよ!」 幸せそうに話しながらお家の中にはいいて行く家族を、赤まりさは吐きだした餡子に身体をうずめて見送った 3 「まりしゃ・・・? だいじょうびゅ?」 赤まりさが意識を取り戻すと、お飾りのないゆっくり達が赤まりさの顔を覗き込んでいた かつてバカにしてうんうんやしーしーを食べさせていたあの外側のゆっくり達である 「ゆぅ・・・? ここは・・・・?」 「ここはまりしゃたちにょおうちぢゃよ・・・」 辺りを見回すと、ところどころ破れたりシミができたりしてあまりゆっくりできないが 確かに、段ボールでできた壁と屋根があるお家の中に赤まりさはいた 床には干し草がしかれており、赤ゆっくりが作ったには出来すぎたお家だ 屋根に開いた穴からまた別の天井が見えた このお家は何かのもっと大きなものの下にあるらしい 「まりしゃはどうしちぇおしょちょにでちぇきちゃかおぼえちぇりゅ?」 「・・・おびょえちぇないんだじぇ。 おっきしちゃりゃおしょちょにいちゃんだじぇ」 「やっぴゃりおぼえちぇないんだにぇ。 まりしゃもおぼえちぇないよ まりしゃだけじゃなくちぇみんにゃおびょえちぇないよ」 「・・・? なにいってるのじぇ? まりしゃはもちょもちょかべしゃんのなかにいたのじぇ?」 「そうだよ。 まりしゃだけじゃにゃくちぇ、ここにいりゅゆっくちみんにゃがなかにいちゃんぢゃよ」 驚くべきことに、外側の赤ゆ達はもともと内側で暮らしていたのだと言う だとすると、外側のゆっくり達はかつての友であり、もしかしたら餡子を分けた兄弟だったかもしれないのだ 「どうしちぇいわにゃかったんだじぇ!? なかにいれちぇもらわにゃかったんだじぇ!?」 「まりしゃたちもしょうしちゃかっちゃよ・・・ でも・・・おかじゃりがなくちゃだりぇもあいちぇにしちぇくりぇにゃいんぢゃよ・・・」 そうだった、と赤まりさは思い出した 自分の頭の上についていた、片時も手放したことのないお帽子 これを朝起きた時の自分は失ってしまっていたのだ 「・・・こりぇかりゃどうしゅりゅんだじぇ?」 「まりしゃもきぢゅいちぇりゅはぢゅだよ・・・ そちょにいちゃゆっくちはどうやっちぇいきちぇちゃにょ?」 それを聞いて、赤まりさはサッと餡子の気が引いて行った 自分が外側の赤ゆ達にしていたこと・・・それをこんどは自分がされる側になったのだ 「きょうはゆっくちやしゅんでにぇ・・・ あしちゃかりゃはじびゅんでごはんしゃんをとりにいっちぇにぇ」 「ゆ、ゆううううううううううう・・・・」 外側の赤ゆ達のリーダーがそう言うと、赤まりさはさめざめと泣きだした 4 「おにぇがいだじぇ! まりしゃにごはんをわけちぇほしいんだじぇ!」 「ゆぷぷぷぷ! かわいいれいみゅはかんだいだかりゃ、おぼうしのにゃいくじゅにごはんをわけちぇあげりゅよ!」 『むりむりむり、もりゅん!』 「すっきりー!」 「ゆぴいいいいいいいい!? これはごはんしゃんじゃなくちぇうんうんなんだじぇえええ!?」 「おぼうしないくじゅのくしぇになみゃいきだよ! かわいいれいみゅのうんうんたべれりゅんだかりゃありがちゃくおもっちぇにぇ!」 次の日、赤まりさは早速ご飯をねだりに柵の内側のゆっくりに話しかけた 初めは、兄弟や両親にちゃんと話せば分かってくれるとふんでいたがやはり甘かった だれ一ゆとして赤まりさを家族として認めず、屑といって見下した 赤まりさに出されたのは、生みたてほやほやのうんうんだけである 「おねがいなんだじぇ・・・ まりしゃなんにもたべちぇなくちぇおなきゃがぺーこぺこなんだじぇ・・・」 そう言って、赤まりさは地面に額をこすりつけてどけ座で頼み込んだ それに対する答えは残酷なものだったのは言うまでもない 「れいみゅのしーしーでそのきちゃにゃいぼでぃをきれいにしちぇあげりゅにぇ!」 「ゆうううううううう!? やめりゅんだじぇえええええええええええ!?」 顔を上げた瞬間、顔面に赤れいむのしーしーをもろに受けてしまう赤まりさ 鼻をつんざく臭いに耐えきれず、そこらじゅうをのた打ち回る 「ゆぴゃぴゃぴゃぴゃ! くじゅはしょこでえいえんにこーりょこりょしてちぇにぇ!」 そういって赤れいむは内側の奥へと行ってしまった どうして、なんで 疑問符が次から次へと頭の中に浮かんでくる その回答はどこを探しても見つからない ただただ残酷な運命に、ひたすら耐えるほか道はないのだ 「ゆ、ゆううううううううう!? くしゃいいいいいいいいいい! こんにゃにょたべらりぇにゃいんだじぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」 うんうんに顔を近づける子まりさ これを食べるなど考えることもできない しかし、他に食べるものはない 隣では、外側の赤ゆ達がもそもそとうんうんを口に含んで噛まずに飲み下している そうすることでうんうんを食べる時の精神的な負担を少しでも減らそうとしているのだ 赤まりさもそれにならい、うんうんを口に含んで・・・ 「・・・・・・・・・! ゆゆげええええええろゆげろげろおおおおおおおおおおおおお」 飲み込もうとしたが、耐えきれずに吐いてしまった 「ゆわぁ・・・ あのまりしゃきもっ!」 内側で誰かが言った それを聞いた赤まりさは、ゲロとうんうんにまみれた顔を涙で濡らした 大声で泣きたかった、泣き叫んで両親に甘えたかった しかし、赤まりさは唇をかみしめて感情をおし殺す 泣いていても誰も助けてくれないのだ 再びうんうんを口に含み、それを飲み下した 5 月日は流れ、赤まりさはテニスボールサイズの子ゆっくりに成長した 他の外の仲間たちも同様に成長したが、いまだに食料は内側のゆっくりの排泄物に頼っていた 「ほ~らほら! かわいいれいむのうんうんをきょうもたんのうしてね!」 「やさしいまりさは、おかざりのないくずにしーしーをかけてあげるよ!」 内側のかつての兄弟たちも順調に成長していた 外側のゆっくり達よりも栄養価の高い物を食べていたので、一回りほど大きくなっている そんな彼らから浴びせられる罵声は日に日に大きくなっていく 外側のゆっくり達は黙ってそれに耐え続けていた しかし、ある日のこと 外側の中の一匹があるものをお家に持って帰ってきた うねうねと奇妙な動きを繰り返すそれを、外側のゆっくり達は目を見開いて見つめていた その視線は好奇心で満たされたものではなく、どちらかといえば嫌悪感が勝っていた 「ゆぅ? これなぁに? れいむ、みたことないよ・・・」 「なんだかあんまりゆっくりできそうにないんだぜ・・・」 見たことのないひも状の生物に一同がたじろいでいると、それを持ち帰ったリーダーまりさが皆に言った 「それはみみずさんだよ。 じめんさんからはえてくる、とってもゆっくりできるごはんだよ」 「ゆぅ!? これがごはんなの!? れいむ、とてもじゃないけどたべられそうにないよ・・・」 「ましさもなんだじぇ・・・ こんなうねうねもにょもにょさんなんて、おくちさんにいれられないのぜ・・・」 かつての赤まりさ・・・子まりさは、生まれて初めてみるみみずという生き物に恐ろしさすら感じていた さらにはそれを食べろという とてもではないが、子まりさには無理だった 他のゆっくり達も同じようにしていると、リーダーがみみずを咥えると一気に飲み下してしまった 「ゆううううう!? りりりりりりーだー!?」 「な、なにしてるのぜえええええええええええええええ!?」 驚愕の光景に驚きを隠せない一同 そんな彼らにリーダーはみみずを全て飲み込むと大声で言い放った 「しあわせええええええええええええええええ!」 「「「「「!?」」」」」 みみずを食べたリーダーはとってもゆっくりした表情でしあわせーと言った それは誰かに強制されて言わされる物とは違い、心の底からゆっくりしたしあわせーだった 「・・・ほ、ほんとうにしあわせーなのぜ?」 子まりさは恐る恐るリーダーに尋ねる リーダーはその問いにこくりと頷いて応えると、皆に向かって話しはじめた 「いままではうんうんをむーしゃむしゃしてたけどそれももうおしまいだよ これからはみんなでかりにいってくささんやむしさんをあつめてそれをむーしゃむしゃするよ」 リーダーの話を聞いて、ざわつく一同 そんなことができるはずない。どうすればいいかわからない。 否定的な意見が場を支配しようとしていたその時、子まりさが声高らかに言い放った 「まりさはりーだーにさんっせい!なんだぜ! もうまりさはうんうんなんてむーしゃむしゃしたくないのぜ! これからはりーだーについていってかりをするんだぜ! むしさんやくささんをいっぱいたべて、まりさもしあわせー!っていうんだぜ!」 この子まりさの一言が場の空気を変えて行った 「・・・れ、れいむもかりにでるよ! れいむはむしさんはむりかもしれないけどくささんならたべれそうだよ!」 「れいむも! れいむもさんっせい!するよ! もううんうんもしーしーもごめんだよ!」 「まりさにもかりのしかたをおしえてね! まりさがんばるよ!」 次から次へとリーダーに賛同していって、しまいには全ゆんの意見が賛成になった リーダーは満足そうにうなずくと、子まりさにそっと耳打ちをした 「まりさのおかげでみんなさんっせい!してくれたよ。 まりさひとりじゃむりだったよ。 ゆっくりありがとう」 子まりさはそれを聞くと、とてもゆっくりした気持ちになった 6 その後、外側のゆっくり達は毎日のように狩りに出かけてゆき草や虫などを集めて回った れいむ達は芝生に生えた雑草を選んでむしり口いっぱいに咥えてお家に持ち帰る 芝は青々として沢山生えていたが、苦いうえに非常に硬くとても食べられたものではない 一方、芝の間からヒョロっと生える雑草はゆっくりが食べるには丁度良い固さだった 雑草だけを選んで引っこ抜いていたため、芝だけが青々と生い茂るようになっていった まりさ達は芝の上を這ういもむしさんやピョンピョンとぶバッタさんを捕まえて一匹ずつ運んで行った お帽子が無いので非常に効率が悪かったが、虫は草よりもゆっくりできる味がするので一匹取れただけでも皆が喜んだ このように役割分担をすることで効率よく食料を集めることができた もう、うんうんを食べることも、しーしーを頭や顔にかけられることもないのだ かつてのころと比べ物にならないほどゆっくりした毎日を送ることができた 子まりさはいち早く狩りに慣れて沢山の食料を集めることができるようになった 一日に何度も草原とお家を行き来して沢山の虫を持って帰る 「ゆわぁ! まりさはかりのてんさいだね! きょうもたいりょうだよ!」 食料管理をまかされた子れいむがとってもゆっくりした笑顔で喜んでくれた そんな子れいむをみると、子まりさもとってもゆっくりできるのだ 「さすがはまりさだね! むれいちばんのめいしゅさんだよ!」 「それほどでもあるのぜー! ・・・といいたいところだけどりーだーにはまけるのぜ」 「そんなことないよ! まりさはりーだーとおなじくらいすごいよ!」 「そういってもらえるとうれしいのぜ。 ・・・そうなのぜ、これをれいむにとってきたのぜ」 「・・・ゆん!? ゆわぁ!!! とってもゆっくりしたおはなさんだね!」 子まりさは狩りの合間で見つけたタンポポの花を毟って子れいむの為に持って帰って来たのだ 頭の上にたんぽぽを差してあげると、子れいむは涙を浮かべて喜んでくれた 「れいむ、こんなにゆっくりしたぷれぜんとさんもらったのははじめてだよぉ! ゆっくりありがとう!」 「ま、まりさも・・・こんなぷれ、ぷれぜんとさんしたのははははじめてなんだぜ」 喜んで涙をこぼす子れいむに子まりさは顔を赤らめてもーじもじとあんよを動かした 「おふたりさん!あついねぇ!」 「りーだー!? いつからそこにいたのぜ!?」 子まりさが振り返ると、そこには群れを導いた頼れるリーダーがいた 「ぷれぜんとさんをわたすところはばっちりもくげきさせてもらったよ!」 「だれにもいわないでほしいのぜええ!? まりさはれいむとのひみつさんにしたかったのぜええ!!」 「・・・ゆう? まりさそれどういういみ? れいむわからないよ?」 「ぜぜぜぜぜ! なんでもないのぜ! そんなことよりりーだー! ようすはどうだったんだぜ・・・?」 「・・・あんまりゆっくりしてなかったよ」 リーダーは柵の中のゆっくりプレイスの様子を見に度々足を運んでいた 子まりさも一度同行したことがあるが、その時見た光景はあまり思い出したくない 子まりさが暮らしたかつてのゆっくりプレイスは、もはやゆっくりプレイスと呼べるような場所ではなくなっていたのだ 7 「せまいよおおお! くるしいよおおお!」 「ひぎぃ!? おねがいだよ! これいじょうおさないでね! れいむつぶれちゃうよ!」 「もうたくさんねてないよおおおお! いいかげんにまりさにすーやすやさせてねえええ!」 「くさいよおおおおおおお! きたないよおおおおお! ゆっくりできないよおおおお!」 「おどうぜん! おがあざん! おねがいでず! でいぶをおうじにいれでぐだざい!」 「ゆんやあああああああ! どぼじでまりさがごんなべにいいいいいいいいいいい!」 柵の中では、大きく成長した子ゆっくり達がお外に放り出されてひしめき合っている 彼らの両親達は一日中お家の中に閉じこもり、ご飯の時だけ外に出てて来る 子供たちが中に入れるようにせがんでも、新しいおちびちゃんが生まれてくることを理由にお家の中には入れてくれない 「だめだよ! あたらしいおちびちゃんがもうすぐうまれるんだから、おねえちゃんたちはがまんしてね!」 「わがままいうこはきらいだよ! まりさにせいっさい!されたくなかったらがまんしてね!」 両親達は決して新しく生まれるおちびちゃんの為に子ゆっくり達を追い出したのではない 単純に成長した子ゆっくり達が邪魔になり、ゆっくりできなくなったから追い出したのだ 子ゆっくり達は必死に抵抗したが、身体の大きな両親達には逆らうことができず仕方なく外で暮らしている それでも雨でも降ろうものなら死に物狂いで両親に襲いかかるだろう しかし、不思議なことに雨が降ると青い天上さんが現れて雨水を防ぐのでそうはならなかった 「ぐざいいいいいい! こっちはゆっくりでぎないいいい!」 「やめでね!? うんうんざんがだぐざんなんだよ!? までぃざのいうごどぎいでね!?」 子ゆっくり達はできるだけ柵から遠ざかろうとして、おしくらまんじゅうするようになっている なぜ柵から遠ざかろうかとしているかというと 外側のゆっくりたちがうんうんを食べるのをやめてしまったため、処分するものがいなくなり堆積していったのだ 内側と外側を隔てる柵はうんうんまみれになり、内側のゆっくり達はうんうんに囲まれて生活しているということになる ストレスの捌け口を失い、お家には入れず、押し合いへしあいの窮屈な生活 こんな日常を送っていれば、誰か一匹でも非ゆっくり症候群で永遠にゆっくりしてもおかしくはない しかし、食べている物が相当栄養価の高い物なのか、誰一匹として永遠にゆっくりすることなく生存して順調に成長している 時間が経つにつれ、刻々と狭まる生活スペース だが、両親達は現実逃避するかのようにすっきりを繰り返し、おちびちゃん達を量産してゆく おちびちゃんが増えると、空から降ってくるご飯も増えるので飢えることはなかった そのため余計に危機感を薄れさせ、両親達は能天気におちびちゃんの誕生を心待ちにしていた 「ゆううううん! まりさとれいむのおちびちゃんたちとってもゆっくりしてるね!」 「ゆふふふふ。 まりさとれいむのおちびちゃんなんだからとうっぜん!だよ」 「ゆっくりしないではやくうまれてね! そしたらおとうさんがたくさんあそんであげるからね!」 「まったく、まりさったらせっかちさんだね! おちびちゃんたちはにげたりしないよ!」 幸せそうに談笑する両親を見つめて、子ゆっくり達は恨めしそうに額から生えた茎にぶら下がる妹たちを睨みつけていた 8 「ゆぅぅぅ・・・・ これじゃあすーやすやできないよぅ・・・」 「まったくなんだぜ・・・」 外側のゆっくり達はすーやすやを十分に取ることができず疲れ切っていた ゆっくりプレイスから聞こえてくる内側のゆっくり達の絶叫が夜遅くまで聞こえてくるからだ 日に日に大きくなる絶叫に頭を悩ませるリーダー このままではゆっくりできなくなって中身を吐き出してしまうものも出てくるかもしれない 答えが出ないまま悩んでいると、リーダーの補佐を務めるだぜ口調の子まりさが話しかけてきた 「りーだー、まりさにあいであさんがあるのぜ」 「ゆぅ? そのあいであさんをきかせてね。 すぐでいいよ」 「もう、こうなったらおひっこしするしかないのぜ」 「おひっこしさん!? むりだよ、ここのほかにゆっくりできるばしょなんてないよ」 リーダーの行動範囲は外側の誰よりも広く、芝の草原はほぼ踏破している 草原以外にもいろいろ見て回っていたがお家になりそうな場所はなかった まして、ゆっくりできるゆっくりプレイスなどどこにも・・・ 「それがあるのぜ。 まりさはとっておきのゆっくりぷれいすをみつけたのぜ!」 「・・・ゆう!?」 リーダーは自信満々に言う補佐まりさを疑ったが、とりあえず自分の目で見て確かめることにした どのみち、このままでは皆ゆっくりできなくなってしまう 信じる信じないは別にして、とりあえずは補佐まりさの言うとおりにしてみよう 翌日、補佐まりさと共に新たなるゆっくりプレイスを探しに出かけた 広大な草原を力強く跳ねて行く補佐まりさとそれに続くリーダー 補佐まりさの背中を見て、リーダーはしみじみと昔のことを思い出した 思えばずいぶんと立派になったものである うんうんを涙ながらに飲み込んでそれを戻してしまって、無理やり他のゆっくりにそれをまた飲み込まされていた補佐まりさ それが今では外側の群れを支える幹部として立派に役目を果たしている 正直、補佐という立場は役不足に思える 本当ならリーダーも任せられる能力があるし、実際リーダーを交代しないかと持ちかけたこともあった しかし、補佐まりさは今の自分があるのはリーダーのおかげだと言って頑なにその提案を受け入れようとしなかった そんな恩義を感じさせるようなことは何一つしていない 補佐まりさの背中に、リーダーは無言で語りかけた 「ついたのぜ! ここがあたらしいゆっくりぷれいすなのぜ!」 補佐まりさのに連れられてやってきた場所には、岩が沢山積み重なっていた 岩と岩の間には隙間があり、その奥には成体ゆっくりが入れるほどの大きな穴があいていて奥は空洞になっている ゆっくりがすむにはうってつけな場所だった 「ここなら群れのみんなものーびのびくらせるのぜ! すーやすやもたーくさんできるのぜ!」 補佐まりさは興奮してなんどもピョンピョンしていた そんな補佐まりさを横目に、リーダーは何か腑に落ちないと言った感じで岩を眺めていた 確かここはなんどか来たことがある場所だった しかし、その時は穴なんてどこにもなかったのだ 「リーダー! どうかしたのかぜぇ!? ここはきにいらないのかぜ!?」 補佐まりさが心配そうにリーダーに尋ねる 今にも泣きそうな顔をしていたのでリーダーはあわてて答えた 「そ、そんなことないよ! ここをみんなのゆっくりぷれいすにするよ!」 「ゆわぁーい! ここにみんなでおひっこしするんだぜえ!」 まってましたと言わんばかりに飛び跳ねる補佐まりさを見て、リーダーは先ほどの疑問を頭の隅へと追いやった 9 「おきてよ! ねぇおきてってば! たいへんだよ!」 「ゆぅ? なんなのぜ? まりさはまだおねむなのぜ・・・」 「はやくおきてよおお! このねぼすけばかまりさぁ!」 「うるさいのぜ! いいかげんにし・・・ゆわぁ!れいむいったいそれどうしたのぉ!?」 「わからないよぉ! あさおきてたらこうなってたんだよぉ!」 出発の日の朝、補佐まりさは大仕事の前に沢山すーやすやしていた れいむの声で覚醒した補佐まりさの目には信じられない物が目に飛び込んできた れいむの頭の上に、真っ赤なおリボンが着いていたのだ 「れいむ・・・れいむとってもゆっくりしてるのぜぇ!」 「そうかなぁ!? れいむとってもゆっくりしてるかなぁ!?」 「さいっこう!にゆっくりしてるのぜ! こんなにゆっくりしたゆっくりみたことないのぜ!」 「ゆふふふふ! もぉ、まりさったらぁ!」 よく見るとお飾りが着いているのはれいむだけではなく、他のゆっくりも皆お帽子やおリボンをつけていた まりさ達はお帽子に頬を何度も何度もすーりすりとさすりつけてその存在を確かめた れいむ達はおリボンの着いた自分の姿を確かめようと水たまりを探しまわった 誰もが感極まって涙する中、補佐まりさは一匹だけお帽子が無いまりさが居ることに気付いた それは、他ならぬ自分自身であった 「・・・どうして? どうしてまりさのおぼうしだけないままなの?」 「ゆぅ・・・ そんなのきかれてもわからないよぉ」 微妙な雰囲気になり、誰もが同情の目で補佐まりさを見ていた そんななか、リーダーが補佐まりさへと歩み寄る 「これをまりさにあげるね」 そう言ってリーダーは被っていたお帽子を補佐まりさに被せた 驚いて言葉も出ない補佐まりさ 数秒後我に返り物すごい勢いで顔を横に振った 「だめなんだぜ! これはりーだーのおぼうしなんだぜ! うけとるわけにはいかないんだぜ!」 「ううん・・・ これをうけとってもらわないとまりさはまりさにかおもみせられないんだよ」 「どういうことなのぜ!? せつめいしてほしいのぜ!」 「・・・みんなもよくきいてね きょうおひっこしするゆっくりぷれいすはこのまりさがみつけてくれたんだよ でもね、そのゆっくりぷれいすはもともとただのいわさんだらけだったんだよ そのいわさんだらけにだれかがひとりであなをほっておうちをつくったんだよ ゆっくりがやるにはとってもたいへんなことだよ でも、それをやってくれたゆっくりがいるんだよ・・・」 リーダーはそこで一呼吸おくと、ゆっくりと補佐まりさの方を向いた 「このまりさがみんなのぶんのおうちをつくってくれたんだよ」 「・・・!? りーだー!? なんでわかったのぜえ!?」 驚いて飛び上がる補佐まりさ リーダーは落ち着いた口調で話しはじめた 「このまりさはとってもかりがじょうずなまりさだよ でも、かりでとってかえるりょうはそれなりーだったよ なんでかぎもんにおもってたけどこれでなぞはとけたよ ひとりであなさんをほってたからだったんだよ」 群れのゆっくり全ゆんが補佐まりさを見ていた 補佐まりさはどうしていいかわからず、顔をリーダーのお帽子で蔽った 「・・・りーだーはしってたのぜ?」 「ゆん? しらなかったよ! ためしにかまさんをかけてみたんだよ!」 「な、なんなのぜそれええええええええええ!?」 リーダーは真剣な顔から急にとぼけた顔になりどっと笑い声が上がった どのゆっくりもお飾りのあるなしに関わらず、お飾りのないゆっくりをゆっくりとして受け入れていた かつて自分たちが受けたような屈辱を仲間に行う者などいないゆっくりしたゆっくりの群れ 他のまりさ達も同じように帽子を補佐まりさに差し出し、結局皆でお帽子を共有するという結論に至った 10 「いいはなしだなぁー・・・・・」 「おにいさん、なにないてるの?」 モニターに向かって涙を流すおにいさんに、ありすはそっとハンカチを差し出した 「ああ、別に泣いてないから大丈夫だよ」 「まぁ、うそなきでありすをだますなんてとかいはじゃないわぁ」 ぷくーっと膨れるありすの頭をなでながら、机に置かれたお帽子に目をやる これもそのうち返してやることしよう なにせ課題はクリアしたも同然なのだから・・・ お兄さんは虐待の合間にゆっくりを育てる、奇特なタイプのブリーダーだった ゆっくりが苦しむ姿をみたい、でも善良ないい子は可愛がりたい そんな彼の行きついた先が、ゆっくりをゆっくりさせずにゆっくりしたゆっくりを育てる という少しおかしな考え方だった 今回行った実験は、ずばりお飾りが無くてもゆっくりできるゆっくりは作れるか、というものだ ご存じのとおり、ゆっくりはたとえ我が子であってもお飾りを失ったゆっくりは容赦なく暴行し場合によっては死に至らしめる その悪癖を矯正するために、今回大がかりな仕掛けを作って実験に臨んだのだ 仕掛けといっても、ゆっくりのお家を柵で囲みそこから出られないようにして 自動の給餌機を設置しておしまいという単純なものだ 後は、夜寝静まったころに子供を適当にさらい、お飾りを取って外側に放置する 朝起きた子供は両親や兄弟から容赦なく罵声を浴びせられ孤立する ただし、柵があるので暴行を受ける心配性はなく、されるとしてもしーしーをかけられるくらいだった こうしてお飾りのないグループとお飾りの着いたグループに分け様子を見る 予め外側のグループにもお家を用意しておき、その動向は監視カメラで見ることができる 外に追い出したお飾りのないグループが全滅した場合、再び柵の中から子供をさらう それを三回ほど繰り返したところ、ようやく変化が起きたのだ うんうんばっかり食べていたゆっくり達が誰に教わるでもなく狩りを始めたのだ これは素晴らしい変化だった それまでの実験では、うんうんを食べ続けてストレスで死ぬか食べないで干からびて死ぬかのどちらかで群れの形成までいたらなかったのである これは群れの中心となっているリーダーのまりさがとても優秀だと言う証拠だろう 優秀なのはリーダーだけではない その補佐をしているまりさも相当優秀でなおかつ善良な個体だった 補佐まりさは狩りの合間に巣となる穴をたった一匹で掘り続けていたのである あまりに無茶なその行動に、ルール違反だとは思いつつ代わりに穴を掘ってあげたりもした 流石に、掘り終わるのを待っていたら一年近くかかってしまっただろう 他のゆっくり達もお互いに助けあう善良な性格に育っていた これはもう間違いないということで最後のテストを行い彼女たちは見事合格した そのテストというのが、一匹だけお飾りを返さないで他のゆっくりにはお飾りを返すというものだ もしここで一匹だけお飾りのないゆっくりが迫害されるようなことがあればテストは当然不合格 お飾りを返さないゆっくりは補佐まりさにした れいむや、平まりさではリーダーまりさと補佐まりさがかばってしまうと考えたからだ 不合格が確定した瞬間お兄さんは鬼意山へと変身し、肩パットを装着して農作業用のバーナーでヒャッハー予定だった しかし、その変身セットは使わないまま終わってしまった 外を見ると新しいお家へと向かって移動する群れが見えた その先頭でお帽子を被っていないゆっくりが元気に跳ねて群れを先導している 11 さて、柵の内側に取り残されたゆっくりたちはというと・・・ 「ぐるじ・・・ だずげじぇ・・・」 「おべがいでぶ・・・ でいぶのうべがらどいでぐばざび・・・」 「ゆんやああああああ! くしゃいいいいいいい! おしょとでちゃいいいいい!」 「きゃわいいれいみゅがどぼじじぇごんにゃめにいいいいいいいいいいいい!」 「ゆひぃ・・・ ゆひぃ・・・ もうすっきりしたくないよおおおおおお」 「あがじゃっ! でいぶのあがじゃ! ゆひひひひひひ・・・・」 柵いっぱいに増え続け、潰れることもできずにぎゅうぎゅうに詰まっていた 下敷きになったゆっくりが潰れない理由は、途中から餌に寒天を混ぜたからだ 寒天を混ぜると中身が固まりつぶれにくく頑丈になるのだ 餌には精力剤も混ぜておいたので、親ゆっくりは四六時中すっきりーを繰り返し子供の数は際限なく増えてゆく 給餌機の補給に来るたびに、一度に出す餌の量を多く設定しなおしていたので餌が足りなくなるということもない 下敷きになったゆっくりは上に乗っているゆっくりのうんうんやしーしーでなんとか生きながらえているようだ 勿論それができないで死ぬ個体もいるが、つねにすーりすりし続けているこの状態では減るより増える量の方がはるかに多い そしてついにかんせいしたゆっくりぷれいす 四角く囲まれた土地に、柵いっぱいまで増えたゆっくり達 天井に金網をかけたので脱出することももはや不可能 お兄さんは満足そうにそれを眺めて煙草を一服した これからどうしようか・・・ 上から熱湯をかける? まわりにれみりゃでも放つ? いっそのことこのままスクラップっていうのも・・・ 「おにいざぁん!? おでがいだよ! でいぶをだずげでねえええ!?」 「うん?」 一匹のれいむが話しかけてきた それに呼応するかのように、他のゆっくり達も一斉にお兄さんに助けを求める 「おでがいでず! ばでぃざぼごごがだだじでぐだばい!」 「おでがびだがらでいぶぼごごがだだじでね? ずぐでびびぼ!?」 「ごごはゆっぐぢでぎないんでず! おでがいでずがだゆっぐじざぜでぐだざい!」 「ゆぴいいいいいいいいいいい! しゃっしゃときょきょからだしぇこのくじゅうううううう!」 「ここはくしゃくちぇゆっくちできないんだじぇ! はやくここからだしゅんだじぇ!」 「ゆひひひひひひ・・・ でいぶぼおじびじゃん・・・ がばいいべー・・・」 「ばでぃざはぜがいいじのゆっぐぢなんだぜ・・・ えいびゅんなんだぜ・・・」 必死に何かを言おうとしているかつての子ゆっくり達 余裕があるのか普通に喋るゲス化した赤ゆッくり 正気を失って妄想の世界に逃げ込んでしまった親ゆっくり達 みんなみんな素敵だよ、だからずっとこのままでいようね お兄さんは給餌機の中身を固形のものから液状のものへと切り替え、大量の薬品を混ぜ込んだ こんなことをしても一銭にもならないが、このままこれがどうなるのか見届けたくなったのだ 柵には有刺鉄線を巻き、頑丈な金具で固定して破裂しないようにしておいた これで当分柵のメンテナンスはしなくて大丈夫だろう 「いぐなあああああああああもどでええええええええええええ!」 「でいぶをだずでどおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」 「そんなこというけどさぁ、きみたちはお飾りのないおちびちゃんが中に入れてって言った時どうしたっけ?」 「おがざびのないおじびじゃんんんっ!!?? ぞんだのじだないよ!」 「ぞんなごどよりばでぃざをごごがらだぜええええええええええ!」 「ですよねー。 まぁまともな答えが返ってくるとは思ってなかったけどね じゃあね、そこでゆっくりくるしんでいってね!!!」 「「「「「「どぼじでぞんだごぼいぶぼおおおおおおおおおお!?」」」」」」 まだ後ろから呼ぶ声がしたがそれには答えず自宅へと戻るお兄さん 柵の中のゆっくり達は届かない願いを訴えかけ続けた 終
https://w.atwiki.jp/ani3sisya/pages/1170.html
70 :名無しさんなんだじぇ:2012/01/01(日) 23 19 43 ID LsrPhknA 利根川「ふむ、すごろくか」 兵藤「懐かしいのう。 釈放も決まった事だし、儂等も参加するかの」 小十郎「俺は遠慮させて貰うか。 畑の世話もあるしな」 政宗「俺は乗ったぜ。 新年に死者スレのTOPを獲るのも悪くねえ」 幸村「某も燃えているでござる!!」 利根川「む、そういえば船井はどうした?」 玄霧「先程から姿が見えませんね」 兵藤「大方また何処かで死んでおるのじゃろうて」 【ZAN-SHU 小十郎と船井以外参加】 71 :名無しさんなんだじぇ:2012/01/01(日) 23 35 35 ID Z9PmyWZw 【食堂】 アーチャー「ふん…それで貴様は問題を先延ばしにして逃げ帰って来た訳か…」 士郎「逃げ帰って来た訳じゃない!」 アーチャー「逃げでなくて何だ?全く…貴様の曖昧な態度がああいった事態を招いていると何故気づかない?」 士郎「………」 アーチャー「今回は被害が船井だけだったからよかったものの…もっと多くの人間に被害が被ったらどうするつもりだ?」 士郎「それは…!」 アーチャー「そんないい加減な気持ちで『正義の味方』だと?笑わせるな」 士郎「…ッ!」 アーチャー「ふん、まあいい…今はここに辿り着いた奴らの為に、ご馳走を用意することに集中するか」 士郎「……あぁ…」 カランカラン 美穂子「こんにちは」 士郎「あれ?福路…?」 アーチャー「何故ここに…?まさかもうすごろくを終わらせたのか…?」 美穂子「いえ、今の私は料理人として来ています。ここで上埜さんや華菜が来るのを待ちます」 アーチャー「……なるほど…」 美穂子「それじゃ、何を作りましょうか?」 士郎「そうだな…」 【ミホミホ、食堂待機】 美穂子「そういえば…食堂の前にあのシスターさんが倒れてましたけど…」 士郎「あ、俺も見た」 アーチャー「放っておけ」 【食堂前】 インデックス「うぅ~…お腹が空いて動けないんだよ~…」グーギュルルルル 【インデックス、空腹で行動不能】 73 :名無しさんなんだじぇ:2012/01/02(月) 00 11 26 ID zUCcdDXM 【主催本部】 イリヤ「…それじゃ私も参加しよっかなー」 リボンズ「おや?珍しいね。君が進んで行事に参加するなんて…」 イリヤ「別にいいじゃない、そういう気分なのよ」 リボンズ「まあ別に構わないけど…本編投下がされるまでには、その体はイリヤに返してやってくれよ」 影イリヤ「……何だ、気付いてたんじゃない」 リボンズ「まあね…面白いから放置してたけど…」 影イリヤ「ならそのまま見過ごしてくれると助かるわ」 リボンズ「僕に不都合がない限りは、君の邪魔はしないよ」 影イリヤ「…行こう、バーサーカー」 バーサーカー「■■■■■■■■――――――」 【影イリヤ、バーサーカー、参加決定】 74 :名無しさんなんだじぇ:2012/01/02(月) 00 34 41 ID LEzq6ikw ~安土城・巨大双六振り出し地点~ 小萌「ではこれで参加者は全員ですね」 影イリヤ「ちょっと待ったー!」 バサカ「■■■■■■ー!」 唯「ば、はさかさんだー」 あずにゃん「あれ、狂化してますよ」 影イリヤ「この戦い私たちも参戦させてもらうわよ!いいわね!」 筆頭「へっ!拒む理由もねえぜ!」 ひたぎ「右に同じよ」 律「ゲームは人が多いほうが楽しいからな!」 玄霧「それではゲームスタートスタートの前にチームを分けましょう。26人個別行動とかスレがいくつあっても足りませんからね」 小萌「では一チーム4人で6チーム作りましょう!あ、イリヤちゃんとバーサーカーちゃんは二人一チームでお願いします」 影イリヤ「了解したわ」 ~カット(友情出演 ワラキアさん)~ 小萌「ではチームができたのでそれぞれ見ていきましょう」 チームA 衣「絶対に勝つぞ!」 とーか「勝利などたやすいですわ!」 ふじのん「ライダーさん、幸運値ってどうなんですか?」 ライダー「…E」 チームB ひたぎ「結局いつもの面子なのね」 C.C.「多くの書き手が慣れているであろう組み合わせだから楽といえば楽なのだろう」 黒子「今日こそ決着をつけますわよ!」 当麻「不幸だ…」 チームC セイバー「クロコには負けません!」 撫子「ひたぎお姉ちゃんには負けない!」 ファサリナ「私たちはのんびりいきましょう」 ユフィ「はい」 チームD 律「勝つぜー!」 ムギ「勝ちましょう」 美琴「アイツ、大丈夫かなあ…?」 小萌「なるようにしかなりませんね」 チームE 唯「ぜったい勝つよー」 あずにゃん「唯先輩は運とかよさげですよね」 かじゅ「それが鍵になるかもな」 プリシラ「いっくよー!」 チームF 会長「ムサ苦しいのう‥」 利根川「ここは我慢かと‥」 玄霧「まあ無理は言えませんからね」 筆頭「面子なんざ関係ねえぜ!」 チームG 影イリヤ「そういえばバーサーカーの幸運値っていくつだっけ?」 バサカ「?」 玄霧「それではチームも出揃ったので」 小萌「新春死者スレ大双六大会スタートです!」 【大双六大会スタート!】 75 :名無しさんなんだじぇ:2012/01/02(月) 00 57 19 ID LEzq6ikw 74 やっべ…素で幸村を忘れてたorz 幸村「せ、拙者はどのちいむに入れば?」 玄霧「では私に代わってチームFに入るといいでしょう」 幸村「いいのでござるか?」 玄霧「はい、私はゲームを円滑に進めるため進行役に回るとしましゅう」 幸村「かたじけないでござる!」 玄霧「いえいえ」 【チームF 玄霧に代わり幸村参戦】 【玄霧 ゲームの進行役に】 76 :名無しさんなんだじぇ:2012/01/02(月) 01 03 02 ID J3Vl.t5s 部長「みんなー新年初打ちするわよー」 美穂子「今起きたんですか…」 部長「…あれ?二人しかいないの?他は?」 池田「みんなすごろく大会に行ったし!」 部長「すごろくぅ?」 部長「…他に打てそうなメンツはいないの?」 美穂子「ちょっと思い当たらないわ」 部長「アーニャとか海原君とか」 美穂子「お二人とも麻雀を打った事がないんじゃないかしら? それに海原さんは妹Fさん?と一緒に行方不明よ?」 部長「妹Fって御坂さんのクローンでしょ?御坂さんって確か14歳よね? 倫理的にどうなの、それ」 美穂子「倫理や道徳は恋愛の前ではあまり意味がないんじゃないかしら?」 部長「いや、表現的に」 美穂子「そもそもクローンに該当する人権や倫理があったかしら…」 部長「外見上子供でも設定が18才だったら大丈夫という時代じゃ既にないのよ?!」 美穂子「なんでそんなに熱心に語ってるの?」 部長「規制について熟知してなければ二期なんて無理だからよ! 永水の副将見た?!乳首見えてるのよ!?」 美穂子「(タメイキ)私はもう食堂に行きますから、好きなだけ面子を探していてください…」 部長「えー、つまんなーい」 池田(…なんでこのスケコマシ、キャプテンが二人で新年を過ごしたいって思ってるのを分からないんだろう…) 77 :名無しさんなんだじぇ:2012/01/02(月) 01 45 03 ID DIYpgrfk 美穂子「あの…」 アーチャー「あぁちょっと手が放せないんだ!自分で役割を見つけてくれ!」 士郎「悪い、福路!」 美穂子「わ、分かりました!」 アーチャー「なんだ、この地獄のような邪気は…」 士郎「ふ…福路…?」 グツグツグツグツグツグツグツグツグツグツグツグツグツグツ グツグツグツグツグツグツグツグツグツグツグツグツグツグツ グツグツグツグツグツグツグツグツグツグツグツグツグツグツ 美穂子「ぅふふ…煮えてる…」 アーチャー「おい、またなんかあったのか?」 士郎「俺が知るかよ!」
https://w.atwiki.jp/ani3sisya/pages/968.html
271 :名無しさんなんだじぇ:2010/12/30(木) 18 53 09 ID 6Tbm.oLc ~~死者スレ・瓦礫の山~~ ヴァンinダン『っと、これでバカでかいゴミは片付いたな』 ホンダム(こっちも大きな瓦礫は粗方運び終えたぞ) バサカ「ではセイバー、最後の仕上げを頼む」 セイバー「了承しました。では……」 スゥゥゥーーー……… セイバー「エクス、カリバァァァァァーーーーー!!!!!」 テュドーーーーーンンン!!! ギャァァァァァァァァァァ!!!!! 小萌「瓦礫撤去は以上で終了です、撤去班の皆さん、お疲れ様でしたー」 リリーナ「清掃班の方々は引き続き跡地に残った道具の回収およびゴミ掃除をお願いします」 海原「あれ、一人足りないような…?」 妹F「?それよりこれを運ぶのを手伝ってくださいとミサカは(ry」 【溜まった瓦礫 除去完了】 【船井 消滅確認】 272 :名無しさんなんだじぇ:2010/12/31(金) 21 04 21 ID M6ww.Sg6 セイバー「アーチャー、今度は何を作っているのですか?」 アーチャー「ん?ああ、おせちと雑煮の下ごしらえだ。結構な人数分作らなければならんからな。」 セイバー「なるほど…。相変わらず手際の良い。楽しみにしていますよ。」 アーチャー「手伝おうという意見は無いわけだな…」 セイバー「ところで…。年越し蕎麦という風習があると聞いたのですが…」 アーチャー「それなら衛宮士郎がこの間から仕込んでいたようだが?」 セイバー「士郎が…ですか。」 273 :名無しさんなんだじぇ:2010/12/31(金) 21 24 32 ID zvmDMivs ~安土城・特設ステージ~ 唯「2010年ももう終わりっ!今夜はわたしたちと一緒に2011年をお出迎えしよー!」 観客一同「うおおおおおおお!」 美琴「ここからは歌うほうも聴くほうも体力勝負よ!みんな、置いてきぼりになるんじゃないわよ!」 唯「それじゃあ、最初のナンバー!行くよっ!」 <♪ やばい 止まれない 止まらない 昼に夜に朝にsinging so loud 好きなことしてるだけだよ Girls Go Maniac あんなメロディ こんなリリック 探していきたいんだ もっともっと みんな一緒にね Chance Chance 願いを Jump Jump掲げて Fun Fun想いをShout Shout伝えよう ミスったらリハってことにして、もっかい!~> 【御坂美琴withν放課後ティータイム 年越しライブ開始】 274 :名無しさんなんだじぇ:2010/12/31(金) 21 31 56 ID M6ww.Sg6 ~たまり場食堂・奥の厨房~ 士郎「う~ん……、違うな…」 セイバー「シロウ?」 士郎「鰹節の選択は間違ってない…か。だとすれば、調味料…、いや出汁の素材が足りないのか…」 セイバー「シロウ!」 士郎「ぅわあ!!……なんだ、セイバーか。」 セイバー「なんだではありません。先程から声をかけているというのに…」 士郎「悪い。今ちょっと集中しててさ…。何か用か?」 セイバー「いえ…(蕎麦の味見がしたいとは言いにくい雰囲気ですね)シロウがそんなに料理に悩むとは。蕎麦とはそんなに難しい料理なのですか?」 士郎「いや、いつもならそこまで凝らないんだけどさ。今年はちょっと…な。」 セイバー「今年はいろいろあったから…というわけですか?」 士郎「まあ…な。」 セイバー「そうですか。では、私はこれで失礼します。あまり根を詰めないでください。年の瀬に倒れるなど縁起でもありませんから。」 士郎「ああ、…ありがとうな。」 セイバー「いえ…」 士郎「さて、時間もないしもう一踏ん張りか…。と、蕎麦のこしはこんなもんだよな…」トン、トン、トン… 275 :名無しさんなんだじぇ:2010/12/31(金) 21 51 54 ID M6ww.Sg6 黒子「……」コソッ、 セイバー「クロコ…」 黒子「…っ、…なんですの…」 セイバー「覗き見などという品の無いことをせずとも、シロウに用事があるのなら堂々と訪ねればよいではありませんか。」 黒子「…それが出来れば苦労はありませんわ。」 セイバー「確かにあれほど料理に集中してるシロウに話しかけずらいのは分らないでもありませんが…」 黒子「そうではありませんわ…。いえ、まったく無関係というわけではないかもしれませんわね…」 セイバー「…まあ、これ以上は言わないことにします。それでは、失礼。」 黒子「ああやって料理に真剣に打ち込む士郎さん。それは、やはり誰にでも優しいから…。そんな士郎さんを好きになったのはわたくしですけど…でも…、だからこそイリヤさん相手にも…わかってますわ。…ですけど…」 276 :名無しさんなんだじぇ:2010/12/31(金) 23 05 58 ID M6ww.Sg6 美穂子「ウジウジしてたって、始まらないわよ。」 黒子「!?…いつからそこに…!」 美穂子「東横さんじゃあるまいし、私ってそんなにステルスだったかしら?」 黒子「いえ、これはわたくしに隙があったからですわね…。ジャッジメント失格ですわ。ハァ…」 美穂子「落ち込まないで。…誰だって好きな人のことを考えてたらそうなってしまうわよ。」 黒子「福路さん…」 美穂子「それに今回の件。あらまししか聞いてないけれど、悪いのは衛宮君の方よ。貴女みたいなかわいらしい彼女を放っておいて他の女の子と…なんて。」 黒子「べ…別にわたくしは士郎さんにとって彼女ではありませんし、かわいくもないですわ。なによりも、寂しがっているイリヤさんを放っておけない優しいところも士郎さんの魅力ですもの…」 美穂子「うん、私もそう思う。」ニコッ 黒子「…いけしゃあしゃあと…」 美穂子「でもね、彼女でないというなら今こそ彼と貴女の立ち位置をハッキリとしておくべきではないかしら?」 黒子「それは…」 美穂子「いつまでも、友達以上恋人未満ではいつイリヤさんやセイバーさんに衛宮君をとられても文句は言えないわよ…?もちろん、私にも…ね。」 黒子「な…!?あなたは…!」 美穂子「まあ、それは冗談にしても、このまま悶々としてても始まらないでしょう?」 黒子「そう…ですわね。」 美穂子「まあ、彼もそこまで鈍くはなかったみたいだけど。」 黒子「え?」 士郎「福路…?黒子も一緒か。ちょうど良かった。」 黒子「し…士郎さん。わ…わたくしは、別に…」 美穂子「ほら、逃げないの。」 黒子「う…っ」 士郎「ようやく満足のいく年越し蕎麦ができたんだ。黒子、よかったら食べてみてくれないか?」 黒子「…!?ど…毒見役ということですの?」 美穂子「ハァ…(素直じゃないんだから)」 士郎「そういうつもりじゃなかったんだけど…。その、この間から黒子には嫌な思いばっかさせちまってたから…さ。こんなんで罪滅ぼしになるとは思わないけど、それでも俺なりに頑張ってみたからさ。黒子にどうしても食べて欲しいんだ…」 黒子「…わたくしのためだけに…?士郎さんがあんなに真剣に打ち込んでいたのは、みなさんに食べさせる蕎麦を打っていたのだとばかり…」 士郎「余裕があればそれもしたかったんだけどさ。今からじゃあみんなの分は間に合わないかもな…ハハ…セイバーの奴怒るかな。」 美穂子「(もう、私のことは眼中に無い感じかしら…ね。わかってたけれど…)」 アーチャー「心配ない、衛宮士郎。皆の分は私が作ってある。」 士郎「アーチャー…。お前は他の仕込みがあったんじゃ…」 アーチャー「貴様と一緒にするな。貴様にそんな余裕があるとは端から期待していない。」 士郎「うぅ…。でも、まあ恩に着るよ。」 アーチャー「さあ黒子、食すのかね?」 黒子「……」 277 :名無しさんなんだじぇ:2010/12/31(金) 23 26 34 ID M6ww.Sg6 黒子「せっかくの蕎麦がのびてしまっては勿体無いですわね。いただきますわ。」 士郎「ホッ…」 黒子「でも、私が食べ物に連られて許すと思ったら…」ズッ… 黒子「…!!!」 士郎「黒子!?ひょっとして美味しくなかったか?それとも、なんか変なものでも混じっちまってたか?」 黒子「…美味しい…ですわ。こんな美味しい御蕎麦は初めてですの…」 士郎「そっか…。良かったよ。頑張った甲斐があった。…ハハハ、なんだか力が抜けちまった。」 黒子「オーバーですわね。」 士郎「どっちがだよ。さっきの驚きぶりは作った俺が慌てるほどだったぞ。」 黒子「ぅ…、本当に美味しかったのだから、仕方がないでしょう。……本当に…あったかくて深い味わいですわ。士郎さんの懐みたいですわね…」 士郎「…なっ。その恥ずかしいセリフ、聞こえてるぞ。」 黒子「恥ずかしくて結構。本音ですもの。……ご馳走様でした。」 士郎「…お粗末様。」 黒子「お姉様方のライブ始まっていますわね…。」 士郎「みたいだな。」 黒子「クリスマスライブはご一緒できませんでしたけど、その…」 士郎「一緒に行くか?」 黒子「…え?」 士郎「改めて俺から誘わせてほしい。黒子、今度こそ俺と一緒に…。二人で共に年を越してくれないか。」 黒子「士郎さん……。返事は…イエス、ですわ。」 士郎「そっか。断られなくて良かっ…」 黒子「そうと決まりましたら急ぎますわよ!」ギュッ 士郎「わ!!?いきなり抱きつく…な!?」シュッ…! 美穂子「消えちゃった…。ふふ、頑張ってね、二人とも…」 279 :名無しさんなんだじぇ:2011/01/01(土) 00 02 03 ID QFaYNMMI 美琴「じゃあそろそろカウントダウン行くわよ!」 観客一同「おーっ!」 律「5!」 かじゅ「4!」 ムギ「3!」 あずにゃん・プリシラ「2!」 唯・美琴「1!」 ν放課後ティータイムメンバー一同「A Happy new year!」 観客一同「今年もよろしくー!」 美琴「さあさあ行くわよ!年明け最初のナンバーはMAD職人さんに感謝を伝えるこのナンバーよ!」 ♪~(前奏) <♪ 最近途絶えがちだった電話を放っておいて自爆して 半月後にオトコと笑ってる眩しい君を見かける そもそもちゃんと付き合っていたかも非常に曖昧で 咎め立てする立場じゃない現実を喰らうの 眠りにつけない恋の骸に早く止めを刺してよ 後悔ばかりタチの悪い病のようにぶり返す 狭い世界で君しかいない 他の名前が出てこない 移る街並み置き去られた空の声が宙を舞う~> 【本年もよろしくお願いします】
https://w.atwiki.jp/gundamfamily/pages/3011.html
322 名前:通常の名無しさんの3倍 :2009/09/11(金) 22 27 40 ID ??? アムロ「いや~、今日も大勝大勝。も、来期に備えて二軍出しても余裕だな」 シャア「ギリギリギリギリ(#▼Д▼)イライライライラ」 ブライト「勝つには勝ったが…、一時の追撃の勢いはまったく無いな」 ハリー「CSへ向けてユニヴァアアアアアアアアス!」 ラル「相変わらずうるさい一角だな」 ハモン「いいじゃありませんか。どうせ10月になったら全員死んだように静かになりますよ」 323 名前:通常の名無しさんの3倍 :2009/09/11(金) 22 58 41 ID ??? そういやGジェネのアビリティでシャアは赤いMSならなんでもパワーうpするよな ガンキャノンだろうとティエレン桃子だろうと だからカープも赤いだけで応援してるんだな、やっぱり 赤星とか名前に赤入ってるだけでもおkそうだから阪神も応援できそうw 324 名前:通常の名無しさんの3倍 :2009/09/11(金) 23 03 10 ID ??? シンシナティレッズもシカゴブルズもな。シャリアブルズじゃないぞ。 330 名前:通常の名無しさんの3倍 :2009/09/12(土) 00 01 42 ID ??? アムロ「赤けりゃ何でも良いのかシャア!」 シャア「当然だアムロ!」 ハマーン「流石だシャア」 クェス「格好いい……」 ナナイ「久々に凛々しい社長が……」 レコア「シャア……」 セイラ「いつもああなら……」 ララア「そんな大佐が好きよ」 アムロ「おかしいですよセイラさん!ララア、ヤツとのざれごとはやめろ!」 331 名前:通常の名無しさんの3倍 :2009/09/12(土) 00 19 23 ID ??? クェス「そー言えば私のヤクトも赤が基調だなー」 シャア「私が特別に塗らせたのだ。気に入らなかったか?」 クェス「ううん。ありがとう、大佐!」 ギュネイ「大佐!何故クェスは赤で俺は緑系なんですか!?」 シャア「ライバルや親友でもまない『男』に気をかける男がいるか?」 ギュネイ「いません、ごめんなさい」 332 名前:通常の名無しさんの3倍 :2009/09/12(土) 00 20 08 ID ??? 心配せずとも、毎日のようにシャアは真っ赤なミンチと化しているではないかw 身をもって赤を体現しているのだな・・・ ルナマリア? なにそれ? 341 名前:通常の名無しさんの3倍 :2009/09/12(土) 09 52 21 ID ??? シャア「そろそろシャア専用ホワイトベースが欲しいな……」 ブライト「核ミサイル用意!」 シャア「えぇいブライトめ、……どうだハマーン、キュベレイMk-Ⅱ(プルツー機)をパイロット込みで私に預ける気はないか?」 ハマーン「落ちたな、シャア!」 シャア「昔のハマーンは優しかったのだが……。ふぅむ……バーサーカーシステムな、私に使えるかな?」 シュバルツ「乗る気か、アレ(ノーベルガンダム)に」 シャア「ベルティゴか。ツノが付いてるな……赤くしてみないかね?」 カリス「頭痛が……」 シャア「シャア専用ソレイ…」 ディアナ「その股ぐらにコレンのカプルをよしなに!!」
https://w.atwiki.jp/ani3sisya/pages/1285.html
482 :名無しさんなんだじぇ:2012/04/22(日) 00 12 18 ID OvMzyolA 【控え室】 C.C.「……あの戦争屋は帰って行ったが……」 ひたぎ「……あいつ以上にどうでもいい人が来たわね……」 かじゅ「……まあ……どう対応すべきなのか困るな……」 ダンダン かじゅ「ああ、お前もそう思うかモモ……」 ディート「ゼロ……ゼロ……」 【ディート・ログイン】 483 :名無しさんなんだじぇ:2012/04/22(日) 11 03 16 ID OvMzyolA プリシラ「ホバーベースがああぁぁぁーーー!!!?」 ヴァン「あ~……こりゃ酷ぇな……」 レイ「原型が辛うじて残って……いるか……?」 プリシラ「疑問形にするな!!」 ヴァン「あそこまでボロボロにするとはなぁ……」 レイ「織田信長……やはりとんでもない奴だ」 プリシラ「うぅ……何でホバーベースを買ったのよ……自分の使いやすいのを買えばよかったじゃん……」 デュオ「…………」 ヒイロ「どうしたデュオ?」 デュオ「いや、あの、なんだ、気にしないでくれ」 刹那「まだ義手作りをしていたのか?」 ヒイロ「ああ、デュオがひたすら却下するから」 デュオ「却下されるようなもん作んなよ!!」 ホンダム「(某の修理も終わったことだし、相棒も手伝ったらどうだ?)」 刹那「そうだな」 デュオ「いや待て、これ以上俺一人の(ツッコミの)負担を増やすな」 プリシラ「うぅ……」 ヴァン「あそこまで凹むことねーのに」 レイ「騒がしい女だ」 プリシラ(私……今間違いなくバーターじゃない登場してる!! 今の私はバーターじゃない!!) 【内心嬉しかったりもするプリシラさんでした】 484 :名無しさんなんだじぇ:2012/04/22(日) 14 45 12 ID OvMzyolA ひたぎ「とりあえず、連れて行きましょうか?」 C.C.「そうだな。こいつの死は確定している訳だから、いつまでもここに置いておくわけにはいくまい」 ディート「ゼロォ……」 かじゅ「それじゃあ私も……」 ガシッ かじゅ「え……? おいモモ……」 ひたぎ「……まあ、やっと邪魔者が居なくなったんですものね」 C.C.「気持ちはよく分かる。安心しろ。誰も入らないように張り紙を張っておく」 かじゅ「ちょっと待て!! 入らなくても確実に“撮られる”んじゃないのか!?」 ひたぎ「うーん……まあそうね」 C.C.「だが安心しろ。このたまり場ではよくあることだ」 かじゅ「おーい!? 何をどう安心すればいいんだ!?」 ギュー かじゅ「ちょ、モモ離せ! って服を脱がすなーーー!!!」 二人「ごゆっくり~♪」 ディート「ゼロォ……」ズルズル バタン ひたぎ「それで、この人どうする?」 C.C.「風紀委員にでも預ければいいだろ。扱いを決めるのはあいつらの仕事だ」 ディート「ゼロォ……」