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【作品名】N・H・Kにようこそ!のED映像(踊る赤ちゃん人間) 【ジャンル】ED映像 【名前】赤ちゃん人間 【属性】赤ちゃん人間 【大きさ】銀河の100倍 【攻撃力】大きさ相応の人間並み 【防御力】大きさ相応の人間並み 【素早さ】大きさ相応の人間並み 【特殊能力】かなり機敏に踊れる 【長所】でかい 【短所】宇宙生存できない 【戦法】殴る 【備考】本編の主人公ではないが映像ではほとんど赤ちゃん人間しか出てないため ED映像に限り主役といえるだろう 【備考2】目が銀河の5倍くらいで身長は目の20倍程度なので銀河の100倍 【備考3】「赤ちゃん」人間とあるが動きはかなり素早いため 実際の身体能力は常人並み。ちなみに映像では性別は不明 【参考動画】https //www.youtube.com/watch?v=I58NPtHjeZA 参戦 vol.109 修正 vol.136 vol.136 159: カッツ ◆n0qGxROT0Q :2021/12/26(日) 14 04 18 赤ちゃん人間修正と再考察 作品名修正 【作品名】N・H・Kにようこそ!のED映像(踊る赤ちゃん人間) 1000万光年の大きさ相応人並みで人外 × シモンwith超天元突破グレンラガン(漫画版):ギガドリルブレイク負け × 涼宮ハルヒ(OP映像):大きさ負け × No.62 銀河眼の光子竜皇:同等サイズでもドラゴンには勝てない負け ○ ユリアン・ミンツ:大きさ勝ち ○ MAXWELL:大きさ勝ち ○ 私(Cosmic Girl No.1):大きさ勝ち No.62 銀河眼の光子竜皇>赤ちゃん人間>ユリアン・ミンツ vol.132 424格無しさん2021/04/01(木) 04 41 33.14ID NRlV4NQG cm、oped映像、表紙のジャンルってほとんど作品としての固有の名称を持たないだろうからそこから参戦してるキャラはルール3-2に引っかかって参戦不可なんじゃないの cm、oped映像は公式がYouTubeとかに上げてたらそのタイトルから固有の名称取れるかもしれんけど 425格無しさん2021/04/01(木) 06 27 26.45ID rpg4tJrT てかCM系って一応タイトルは作品として公式が出してるはずだよね 435格無しさん2021/04/02(金) 14 47 35.76ID nBc4P7z0 作品に固有の名称が無いと思われるキャラ一覧 3日経っても直されなかったら修正送りにする (省略) 436格無しさん2021/04/02(金) 18 11 34.71ID Vigue6bK 437 454 OP映像って固有の名称を持たないのか? アニメのDVDやBDの映像特典とかで「OP映像」とでも呼ばれていればそれは固有の名称だと思うが 437格無しさん2021/04/02(金) 18 25 09.24ID nBc4P7z0 449 436 それが作品固有の名称になるかはわからんが 上記で挙げたキャラ達のテンプレにそういう情報は書かれてない 449格無しさん2021/04/03(土) 13 33 32.88ID 8ZFPZRE1 452 437 わざわざスレに参戦させている+10年以上指摘されてないわけで、そういう情報はテンプレに書いてないだけで存在すると思うが 3日で修正行きに送りたいなら指摘側が「この作品のOP映像が作品として呼ばれたことがない」ってのを証明しないと駄目 証明ができないなら、テンプレへの不備指摘ではなく質問という形式をとらないと駄目 450格無しさん2021/04/03(土) 15 10 50.67ID /IQbW90J 452 でもCM系はちゃんとタイトルはあるはずだから、作品名にそれが記載されていないなら駄目ではないな 452格無しさん2021/04/04(日) 09 13 14.16ID XDweGqwM 453 449 単に今までみんな忘れてただけでしょ 作品名が無いことの証明は悪魔の証明で不可能 作品名あると主張する側が証明するべき 450 ある「はず」じゃダメでしょ 正しく作品名が記載されてない作品はテンプレ不備で修正行き 453格無しさん2021/04/04(日) 09 41 49.63ID oeoJ0ko2 455 452 証明ができないなら、テンプレへの不備指摘ではなく質問という形式をとらないと駄目 454格無しさん2021/04/04(日) 10 20 54.31ID dSJ2Tnqi 436 ここで既に質問されていて回答ないからどちらにせよ議論行きでしょ 455格無しさん2021/04/04(日) 10 27 40.76ID XDweGqwM 456 453 どういう形式をとろうが返答がなかったら結局修正行きになるだろ? 結果は同じなんだからそこにこだわる意味がわからん 456格無しさん2021/04/04(日) 19 39 26.41ID oeoJ0ko2 458 455 質問と指摘じゃ全然違うだろ 質問への回答が3日ないからって修正行きにはならんぞ 458格無しさん2021/04/04(日) 22 12 48.58ID XDweGqwM 461 456 いやなるけど 質問に返答されてないまま修正行きになったキャラなんて沢山いるから 461格無しさん2021/04/05(月) 01 11 54.47ID a0w8mqUT 462 458 3日って文字が見えないの? 462格無しさん2021/04/05(月) 14 44 10.55ID u0RMHmq4 461 ? 質問だろうと不備指摘だろうと3日返答が無かったらどっちにしろ修正行きになるんだから同じことだと言ってるんだが? 463格無しさん2021/04/05(月) 14 51 04.46ID u0RMHmq4 もしかして質問なら3日経っても修正行きにならないと思ってる? 言っとくけどそんなルール無いからね 指摘事項のWikiへの反映について テンプレに修正事項や不備などがあった場合 スレへ具体的な内容の投稿後、異論や指摘を3日程度待ってから 異論や指摘がなければそのまま 異論や指摘があればそれらの議論の終了からまた3日程待ってから 修正事項・不備や議論の内容をキャラクターのページに反映させて その結果が移動させるべきという結論の場合は 再考察待ちや修正待ちなど適切な箇所に移動して下さい 465格無しさん2021/04/05(月) 18 37 49.50ID a0w8mqUT 472 テンプレに修正事項や不備などがあった場合 上で指摘(?)されている作品はまるで作品名が欠けているかのような言い分だけど、テンプレには 【作品名】涼宮ハルヒの憂鬱(OP映像) みたいに作品名はちゃんと書かれているからテンプレ不備ではないよ 作品名の作品が本当に存在するか否か?なんてテンプレ書く必要ないと思うし 472格無しさん2021/04/06(火) 20 16 00.80ID ykKqeL/N 465 一般的に「○○のOP」みたいなのは作品名ではないでしょ ワンピースを「ジャンプの漫画」って言ってるようなもん 473格無しさん2021/04/06(火) 20 54 23.70ID d9//m6mN 474 アニメ系のopEDって作品名なにになるんだろうな。 474格無しさん2021/04/06(火) 21 20 54.49ID ykKqeL/N 473 OP映像が入ってるDVDのタイトルとか 公式がYouTubeとかに上げてるOP映像動画のタイトルとかから取れると思う そういうのが無いOP映像は参戦不可かな 477格無しさん2021/04/07(水) 04 03 25.33ID WbBueJSK 483 一般的に「○○のOP」みたいなのは作品名ではないでしょ 涼宮ハルヒの例は当てはまらないよ 別に「涼宮ハルヒの憂鬱(OP映像)」という作品名ってわけではなくて 作品名は「涼宮ハルヒの憂鬱」であって、同名の作品(ラノベやアニメ等)と区別するために(OP映像)って付けているだけでしょ アニメ涼宮ハルヒの憂鬱のOP映像の作品名が本当に「涼宮ハルヒの憂鬱」なのかは、テンプレ作者ではない俺は知らんが 少なくとも「アニメ涼宮ハルヒの憂鬱のOP映像の作品名は「涼宮ハルヒの憂鬱」ではない」という根拠が提出されるまでは テンプレ不備にはあてはまらないと思うが 483格無しさん2021/04/07(水) 13 17 12.74ID pvtVVEYV 493 477 いや普通に考えて「涼宮ハルヒの憂鬱」はアニメ本編のタイトルであってOP映像のタイトルではない 根拠が提出されるまではテンプレ不備にはあてはまらないと思うが 君の主観なんて知らないよ 質問に返答がないという理由で修正送りにされたキャラが過去多数いるのが事実 484格無しさん2021/04/07(水) 13 25 10.79ID pvtVVEYV と思ったがOPって大抵映像にタイトルみたいなの出るからそれが作品名ってことになるかもしれん とりあえずOP系は修正行きにしなくていいかも 493格無しさん2021/04/08(木) 19 24 07.64ID 8er+UixT 483 根拠が提出されるまではテンプレ不備にはあてはまらないと思うが 君の主観なんて知らないよ 質問に返答がないという理由で修正送りにされたキャラが過去多数いるのが事実 テンプレ不備で修正行きにしようとしていたから、テンプレ不備ではないことを示しただけ 質問に長期間返答がなければテンプレ議論中送りにすることは可能 vol.110 184 :格無しさん:2015/07/14(火) 06 12 11.74 ID L5sP+VdA 赤ちゃん人間考察 1000万光年の大きさ相応人並み × シモンwith超天元突破グレンラガン(漫画版):普通に潰されるて負け × 涼宮ハルヒ(OP映像):大きさ負け × No.62 銀河眼の光子竜皇:同等サイズでもドラゴンには勝てないだろ負け ○ 銀河眼の光子竜:大きさ勝ち △ パイロン:攻撃効かないけどこっちの攻撃も効かない引き分け × 角鹿荒人:存在消されて負け × ヒビキ・カミシロwithジェニオン・ガイ:速い硬いエネルギー弾にやられて負け ○ ユリアン・ミンツ:大きさ勝ち ○ 龍野ツルギwithビクトリーグレイモン:攻撃はなかなかだが遅いので潰して勝ち ○ 私(Cosmic Girl No.1):大きさ勝ち ○ MAXWELL:大きさ勝ち ○ 少女with王子on月:大きさ勝ち ○ 博麗霊夢:攻防速勝ち ○ 伝説巨神イデオン:攻撃が少し痛いけど素早さ防御力はこっちの方が上勝ち △ 蓬莱山輝夜:倒されないけど倒せない引き分け ○ ユウキ・コスモwithイデオン:攻撃効かないし普通に潰せる勝ち ○ 銀河系に立っている子供:大きさ勝ち ○ 岡倉陣太:大きさ勝ち だいたいここらへんかな ヒビキ・カミシロwithジェニオン・ガイ>赤ちゃん人間>龍野ツルギwithビクトリーグレイモン> 考察はじめてやるけどこんなかんじでいいのかな? vol.109 267 :格無しさん:2015/04/26(日) 12 29 16.24 ID uraeJuFx 266 映像を見たら赤ちゃん人間って複数存在していないか? まあどれが誰か分からないので映像の大半で踊っているのは 銀河の100倍サイズの赤ちゃん人間だと主張できるような気はするけど 「地球の上にいる赤ちゃん人間」と「銀河より大きい赤ちゃん人間」は 演出的に別の個体のようだから銀河大赤ちゃん人間は 異次元っぽい背景の時しか踊っておらず宇宙空間では踊っていないと思う あと赤ちゃん人間というから 「大きさ相応の赤ん坊の動き」かと思ったら 赤ん坊相応の動きではなかったので勘違いの元になるし 名前や属性とは違って赤ん坊の動きではないって事を ちょっと追記したほうがいいかもしれない 271 :格無しさん:2015/04/26(日) 13 45 00.98 ID va/Kngre 267 うーん、それなら宇宙生存はなしで (省略)
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「ふたば系ゆっくりいじめ 640 れいむ、俺の為に赤ちゃん産んでくれ 前」からの続きです ========== れいむ、5回目の妊娠 「おっ、順調に育ってるね~、みんなゆっくり早く生まれてきてね!」 仕事から帰ってくると、れいむの額から伸びた茎に、そこに生えた七つの実ゆっくりに話しかける。 まだ髪や飾りが生えてきていない状態なので、種族はわからない。 判別つくようになるのは、明日の日中だろう。 れいむは、今回から妊娠方法を数を産める植物型に切り替えていた。 意識的にか、無意識にかはわからないが、いい判断と言えよう。 ゆっくりの交配において、産まれてくる子供の種族は必ず両親いずれかと同じ種族になる。 記憶などは祖父母以前の代まで遡って継承する事もあるが、種族を決定する遺伝餡までは隔世で発現しない。 え? チェンジリング? 何それおいしいの? まあ、ポンデちゃんのお友達? 上がって待っててね。すぐ帰ってくると思うから。 スタンダードなれいむとまりさの組み合わせで交配を行った場合、それぞれの種族の子供が生まれる確率は、ほぼ五分五分。 片親が他の基本種や希少種だった場合、その確立は変わってくるが、まあその話はどうでもいいだろう。 という訳で、まり×れいで交配を行った場合であれば、7匹全部がれいむ種になる確率は(1/2)^7=1/128。 ご都合主義に支配された世界でも無い限り、そうそう起こる出来事ではない。 しかし、コトはかわいい赤ゆちゃん達の命に関わる。 微力ながら、赤まりさが生まれる確率を上げる手助けをしようではないか。 ……… 「フンフフフ~ン♪ おお、このまりさちゃんかわいいねぇ!」 「ゆ…おにいさん…なにしてるの…?」 水槽の横で雑誌を切り抜いている俺に、れいむが不思議そうに聞いてくる。 「んー? これはね~…お! この子もか~わいいなぁ~!」 チョキチョキ 切り抜いてるのは、ゆっくり愛好家向けの雑誌。 読者によるゆっくり写真投稿ページから、とびきりかわいい子ゆっくり・赤ゆっくりの写真を選り抜いているのだ。 選んだのは、全てまりさ種。 「お兄さん、れいむがまりさちゃんを産めるようにお手伝いしようと思ってね!」 写真を水槽の外側、中のゆっくりから見える向きにセロテープで貼り付けながら、れいむに答える。 フカフカクッションの上で姉妹ですりすりをしている赤まりさちゃん カメラに向けてウインクをしている見返り姿の子まりさちゃん ちょっと涙目になりながら、洗面器の中でお帽子で浮く練習をしている子まりさちゃん ああ…飼い主さん、この子達捨てないかなぁ…俺すぐ拾いに行くのにぃ… 「どーだい!? みんなかわいいまりさちゃんだよねぇ! こうやってゆっくりしたまりさちゃんの姿をたくさん見れば、れいむの赤ちゃんもまりさちゃんになるかもしれないよ?」 「ゆゆっ?! そうなの!?」 そんな話は聞いたことないけどね! でも、胎教みたいな感じで案外そんな効果もあるかもしれないし…ま、病は気からというヤツだ。 「れいむ、アレも水槽に入れてあげようか?」 俺が指差したのは、いつも水槽から少し離れたところに置いてある透明な箱。 「ゆっ? い、いやだよ! あのまりさはゆっくりできないよ!」 「ゆっくりできないとはひどいな~、いつもすっきりーしている仲じゃないか。それに頭の赤ちゃん達のおとうさんだよ?」 「おにいさんがむりやりすっきりーさせたんでしょおぉ! あんなゆっくりしてないまりさをみてたら、またあかちゃんのまりさがうまれなくなっちゃうよ!」 随分な嫌われようだ。 まあ、無理もないか。さっきからずっと透明な箱の中でこっちを睨みつけて暴れてるからな。 あんなの見てたら、かわいいまりさちゃん写真集の神通力も薄れてしまうというものだ。 ……… 「まりしゃはゆっくちできりゅね!」 「おきゃあしゃん! いもうちょのまりしゃ、たくしゃんうんでにぇ!」 「ゆっ! おちびちゃん! こんどこそだいじょうぶだよ! おかあさん、じしんあるよ!」 「ゆわーい! おうちにかえれりゅのじぇー♪」 水槽に貼られた写真を眺めながら、既に勝利を確信したか和気藹々と笑い合う母れいむと赤まりさ達。 一方、赤れいむ達はどこか複雑そうな表情を浮かべていた。 「おきゃあしゃん! れいみゅも! れいみゅもゆっくちしちぇるよ!」 「ゆふふ! そうだね! おちびちゃん! おうちかえってみんなでゆっくりしようね! ゆゆ~ん♪」 「ゆ……」 一匹の赤れいむが構ってほしげに母れいむに話しかける。 だが、浮かれている母れいむは答えはするものの、視線はすぐに写真の方に戻ってしまった。 「ゆー…おにいしゃん! れいみゅは!? れいみゅのしゃちんもはっちぇね!」 「いや、れいむちゃんの写真は貼れないよ。また赤ちゃんが全員れいむちゃんだったらどうするの? そしたられいみゅちゃん達、ゆっくりできなくなっちゃうでしょ?」 「ゆぅ……」「れいみゅはゆっくちできりゅ ゆっくちなにょに………」 疎外感を感じ、しょんぼりする赤れいむ達。 大丈夫! お兄さんはれいむちゃんもまりさちゃんもどっちも大好きだからねえぇぇ! そして、日付は変わり翌日 仕事から帰った俺は、早速れいむの茎に実った赤ゆをチェックした。 「れいむちゃん、れいむちゃん、…(中略)…れいむちゃんに~………れいむちゃん!」 結果は7匹全部、とってもかわいいれいむちゃん! 穏やかな笑顔で「ゆぅ…ゆぅ…」と寝息を立てている。 まだプチトマト大だが、出産促進剤が効いているのでもう生れ落ちる頃合だ。 「お、おかしいよぉ…! こんなのへんだよぉ…!?」 ずっと呆然と頭上の赤ゆを見つめているだけだった母れいむが、ようやく口を開いた。 そんなれいむを諫める。 「こら、れいむ。自分の赤ちゃんの事、変だなんて言っちゃだめだよ。こんなにゆっくりとした赤ちゃんじゃないか?」 「ち、ちがうよおぉ…! そうじゃなくてぇ…! どおしてあかちゃんこんなにいるのに、みんなれいむとおなじれいむなのぉ…?!」 「いや、そんな事言われても、産んだのれいむだし」 「ゆえっ…ゆええぇ…! おきゃあしゃーん! どうちてまりしゃを うんでくれにゃいのー?!」 「ゆっぐ…まりしゃたち…おにいしゃんに いたいいたいされぢゃうぅ…まりしゃやぢゃよぉぉ……!」 「れいみゅのいもうちょがちんじゃうよぉ! ゆああぁん!!」 今朝までは、今度こそお家に帰れると楽しそうにしていた一家が一転して恐怖に包まれ泣き喚く。 そんな家族達の声が聞こえたか、或いは、母れいむの恐怖が茎を通して伝わったか、 それまで穏やかな寝顔を浮かべていた新生赤ゆ達の表情も不安げになってくる。 「さーて、れいむちゃんしか生まれなかったことだし! お兄さんも心を鬼して処刑タイムにしっましょっかね~♪」 「ゆっ?! お、おにいさん、まってね! これはなにかのまちがい…な、なにするのぉぉ?!」 お楽しみ開始の宣言をした俺は、ゴトゴトと準備しておいた小道具を引っ張り出す。 水槽から取り出した母れいむを、れいむの直径と同じぐらいの板の上に乗せ、ビニール紐で縛り付ける。 これで跳ねる事も這う事もできない。 「やめてね! やめてね! れいむにひどいことしないでね!」 「「「おきゃあしゃんにひぢょいことちないでえぇ!」」」 「大丈夫、大丈夫。ちょっと大人しくしててもらうだけだから」 動けなくなったれいむを再び水槽に戻し、ここからが本番。 茎の真下を中心に、地面の上に落ちてくる赤ゆを受け止めるためのクッションを並べる。 「お、おおお、おにいざあぁん?! なにおいでるのおぉ!?」 「これは剣山って言うんだよ。とってもとかいはなクッションでしょ?」 「やめでよおぉぉ!! あがぢゃん ぢんじゃうでじょおぉぉ?! それどかしでえぇぇ!?」 「いや、殺すためにやってるんだし」 いや増した恐怖が伝わったか、茎に実った赤ゆ達の表情が更に不安の色を濃くする。 無理もない。これから何が起こるかわからない未知のゆん生。 先の見えない未来に不安を抱くのは、人間もゆっくりも同じではないだろうか? というわけで、その不安を払拭するために、ゆん生の先輩であるお姉ちゃんにこれからのゆん生を語ってもらうことにしよう。 「えーと、今日殺しちゃうお姉ちゃんは……ニ連続れいみゅちゃんだったから…れいみゅちゃんでいいか」 「ゆひ…ゆひいぃぃ……れいみゅ…ちにたくにゃい……こっちこにゃいでえぇぇ……」 角形の剣山を何枚か敷き詰め終えた後、 水槽の中で腰餡を抜かして動けなくなっている赤れいむを摘み上げ、茎と同じ高さから剣山の上に落とす。 ひゅ~ プスプスプスプスプスプスプスプス 「ぴんぎゃああぁぁぁああぁあぁぁあっっ!?!?」 何本もの針があんよに突き刺さる。 体重の軽い赤ゆであるが、ある程度落下距離があったので、饅頭皮に深く突き刺さった。 針先は中の餡子まで到達しているだろう。 「ぴぎっ! ぴぎいいぃっ! いちゃいっ! やめっ、とげとげしゃんやめちぇっ! いちゃいっ! ゆきいぃぃ!」 赤れいむはなんとか針を抜こうと身を捩るが、 足場のない針山の上、あんよに針が刺さった状態では、思うようには動けない。 お尻を持ち上げてはあごに食い込む針に泣き、あごを持ち上げてはお尻に食い込む針に叫びをあげる。 そんな堂々巡りを繰り返す内に、針はますます深く赤れいむの餡子に食い込んで行く。 「ぴいぃっ! いちゃいよぉ! とげとげしゃあんっ! ぴきっ! れいみゅにちくちくちないでえぇ!」 「「「「「「「……!? ……!?」」」」」」」 下で待つ姉赤れいむの呼び声に、まだ目の開いていない妹の赤ゆ達も素敵な未来を予感したか、ブルブルと震え出す。 その震動で茎が揺れる事で、赤ゆ達が生まれ落ちるのが早まる。 (ゆ? ゆっくちうまれりゅよ!) ひゅ~ プスプスプス 「ぴゅきいいぃぃっ?!」 (ゆゆっ?! きょわいよぉぉ!) ひゅ~ プスプスプス 「ゆぴいいぃぃっ!!」 (れいみゅまだうまれちゃくないぃぃ!) ひゅ~ プスプスプス 「いぢゃああぁいっ!!」 悲鳴で最初のご挨拶をする妹赤ゆ達。 その声に、まだ茎に残っている赤ゆ達は下で何か恐ろしい事が待ち受けている事を確信する。 「「「「……!!」」」」 茎から落ちまいと、茎に繋がった頭頂部に力を込めているのか、眉間に皺を寄せて何かを踏ん張っている。 だが、恐怖から来る震えは止まらず、次々に茎から切り離されて、悲鳴を上げる。 中にはパニックに陥りバタバタと暴れ出し余計に落下を早める者もいた。 「ぴいぃっ! ゆぴいぃっ!」「あんよいちゃいよおぉぉ!」「ゆっきちできにゃいぃ!!」 「おきゃーしゃあん!」「たちけちぇよおぉ! ぴきぃっ!!」 無事生まれ落ちた7匹の赤ゆ。 姉よりも軽いプチトマト大のため、針はあまり深くは刺さっていない。 そのため、身動きを取ることはできるのだが、動いた先もまた針のむしろ。 一歩這って悲鳴を上げて身をのけぞらせ、バランスを崩してコロンと転がってはまた悲鳴を上げる。 泣き叫び、じたじたと体を曲げて蠢き踊る7匹の赤ゆちゃん達の姿は、まるで楽しいお遊戯会。 よじよじ じたじた ころりん ぴこぴこ 「わ~赤ゆちゃん達かわいいなあ! みんなダンスがお上手だよ~!」 俺も手拍子のリズムで応援するが、みんなめいめいまちまちに動くのでリズムの取りようがない。 しかし、この自由奔放さこそが赤ゆちゃんのダンスの魅力だ。 「おにいさぁん…! もう…もう…やめてよぉぉ! あかちゃんがいたがってるよぉぉっ!?」 親御さんはこの線から出ないでくださーい。 でもヒートアップする親の気持ちもわかる。 今まさに赤ゆちゃん達がかわいいソロパートを披露してくれている真っ最中なのだから。 「いぢゃいいぢゃいいぢゃぁいっ! とっちぇええ! これとっちぇええぇ!」 転がる内に頭から針に突き刺さり、逆さまになった状態であんよを虚しくグネグネ動かす赤れいむ。 「ちくちくいちゃいよぉ! やめちぇえぇ…ゆぎゃああぁあっ! にぇいみゅのきゃわいいおべべぎゃああぁぁ!!」 前のめりに倒れて両目にサックリとサミングをくらう赤れいむ。 「おねいぢゃあぁあん!」 「やべぢぇええぇ! のっきゃらないぢえぇ! ぎゅぎゃああぁあぁっ!!」 唯一の安全地帯、動けない姉赤ゆに辿り着き、その上によじ昇ろうとする赤れいむ。 妹の分だけ重量が増した姉は、更に餡子深くに針が突き刺さり絶叫する。 半狂乱で振り回したもみあげが妹赤ゆの目に入り、のけぞった妹赤ゆは再び針山に転がり落ちる。 「いちゃいぃ…ゆーちょ…! ぴぎっ!? …ゆ、ゆーちょ…! ゆぴいぃっ!」 次々と刺さる針の痛みに泣きながらも、針山の端に向かって着実に這い進む赤れいむ。 無論、そんなにあっさり逃げられる程ゆん生甘くはない。 「ゆ…もーちょっとりゃよ……ゆーちょ… …?! ぴっ?! ゆびぎいいぃいいぃっ!?!?」 剣山クッションの外周近くの針には、ベットリとタバスコを塗りつけてある。 傷口から染み込む辛み成分に、赤れいむは狂ったように針のむしろを転げ回り、更に傷を増やしてはまた転げ回る。 そして、口からタバスコ付きの針山にダイブ、タバスコ味の針に舌を縫い付けられて動きを止めた。 「ゆぎっ…! かりゃっ…!? こりぇ…! どくっ…! ゆぴいぃ…! にゅいちぇっ…! にゅいちぇぇ……!」 数分後 「いちゃ…いよ……」「ゆひっ…ゆひっ…」「ゆ゛…ゆ゛…」 流石に踊り疲れたか、もう一歩も動けなくなった赤ゆ達が、剣山の上に横たわる。 垂れ流した涙とちーちー、傷口から零れた餡子が剣山の土台をたっぷりと汚していた。 「ふふふ! 赤ゆちゃん達ぃ! とってもかわいいダンスだったよぉ! それじゃお昼寝の時間にしようねえぇ!」 俺の声に、背中が針山に刺さって動けなくなっていた赤ゆがこちらに目を向け、その視線が俺の手の上の物に吸い寄せられる。 「ゆ…? ……!? や…やぢゃやぢゃやぢゃあぁっ!!! ゆんやああぁぁっ!!」 「ゆっくりおやすみ…れいみゅちゃああん……ふふ…うふふふ……ゆふふふふ……!」 剣山のベッドで眠る赤ゆちゃん達の上に、ゴトッ、ゴトッと、そっと剣山のお布団を被せてあげた。 [残り赤ゆ] まりさ×4 れいむ×1 ========== れいむ、6回目の妊娠 今日は仕事の都合で帰りが遅くなってしまった。 茎に実っていた赤ゆ達も、もう生まれ落ちている頃だろう。 果たして今日こそは無事赤まりさが生まれてくれただろうか… 「ゆ、ゆっ! お、おにいさん! うまれたよ! あかちゃんのまりさがうまれたよ!」 虐待部屋に入るなりれいむの方から声をかけてきた。 へー産まれたんだー、どれどれ。 水槽の中には、プチトマト大の新生赤ゆが5匹。 見ると確かに、一匹だけ黒いお帽子を被った子が交じっている。 「わー! ほんとだ! とってもかわいいれ…赤ゆちゃんだね!」 「ゆ? ゆっくちちちぇいっちぇね!」 かわいいと褒められた赤ゆちゃんが、ブカブカお帽子の下で左右のもみあげを元気よくピコピコ動かしながら、俺に挨拶をする。 「はいはい、ゆっくりしていってね!」 「ね? ね!? ちゃんとあかちゃんのまりさでしょ!? だ、だかられいむたちをおうちにかえしてね!」 「うん! 勿論だよ! 約束通りお家に帰らせてあげようね!」 「あ、ありがとう! おにいさん! で、で、いつかえらせてくれるの?」 ダラダラと全身に汗を浮かべている母れいむを水槽から出し、透明な箱に移す。 続いて赤ゆ姉妹も。 箱に移された母れいむと姉の赤ゆ達が、チラチラと水槽の方に目をやる。 「ゆっ? ゆっ?! ちょ、ちょっとまっておにいさん!? い、いまかえるの?!」 「あっれー? お姉ちゃん達どうしたの? お家に帰れるよ? 嬉しくないの?」 「「「「ゆぴゃああぁあっ?!」」」」 れいむの言葉を無視し、やたらビクビクとしている姉の赤ゆ達に声をかけると、素っ頓狂な声を上げて飛び上がった。 何をそんなに怯えてるんだろうね! ふふふ…! 「ああ…そっか…妹やお姉ちゃん達…ゆっくりできなくなっちゃったもんね…みんなゆっくりできないよね… そうだ! お土産に食べ切れないぐらいのあまあまさんをあげようね! だからみんなでゆっくりしてね!」 「ゆ…ゆわーい! あ、あかちゃんたち! よ、よかったね! ね?!」 「「「「ゆわあぁぁ! あみゃあみゃしゃん!!」」」」 れいむがどうやら笑顔のつもりらしい歪な表情で目を泳がせながら大喜びする。 妹の赤ゆ達も笑顔で大喜びをしているが、お姉ちゃんの赤ゆ達はまだ水槽にご執心のままで気もそぞろだ。 俺も水槽にチラチラと視線を送ってみると、れいむが更に全身から汗を垂れ流す。 「あ、あ、あ、あの、おにいざん! きょ、きょうは、もうよるざんだから、れいぶだぢおうぢかえるのはあじだに…」 「じゃあみんなお家に帰ろうねえ! ゆっくりできるあまあまさんも一杯あげるからねえ! みんなで仲良くゆっくりと暮らしてねえ! それじゃあね! さようならああぁぁ!」 れいむの声を遮るように、俺が大声を張り上げる。すると 「ゆやああぁあっ! まりちゃをおいちぇかないでえぇぇ!? どうちちぇおいちぇくのおぉ!? おきゃあしゃあんっ!!! やぢゃあぁ! まりちゃもおうちかえりゅううぅぅ!!」 水槽の中から、大きな泣き声が聞こえた。 改めて説明するまでもないと思うが、 今回生まれた赤"まりさ"は、赤れいむに姉である赤まりさのお帽子を被せてまりさに見せかけたもの。 で、水槽でひとりおいてけぼりにされたのが、お帽子を貸した姉赤まりさ。 水槽の中に入れてある石の影に隠れていた。お尻が見えてたけど。 ゆっくりは飾りで個体識別をしているので、 飾りを他のゆっくりにつけると、そのゆっくりを本来の飾りの持ち主のゆっくりとして誤認識する。 これは親子や姉妹であっても区別がつかないほどだ。 今回みたく、自分達自身が目の前で飾りを渡した場合には、流石に"擦り替わった"と認識できるようだが、 それでも、帽子付きの赤れいむは赤まりさそっくりに見えていたのだろう。 餡子脳ではかんっぺきっな偽装だと思っていたのかもしれないが、 人間である俺からすれば、どう見てもまりさ種の帽子を被った赤れいむにしか見えない。 まんまと俺を欺き、帰宅の確約を取り付けたら、後は帰る直前に隙を見て赤まりさを口の中に隠すつもりだったらしい。 しかし、その"隙"はなく、赤まりさ一匹おいてけぼり。あの時の泣き顔のかわいらしさと言ったら…! こんな間抜けな抵抗が見られるから、監禁ゆ虐は楽しいよなぁ… 「やめちぇ! やめちぇ! やめちぇええぇっ! まりちゃのおぼうちしゃん、もうちょきちょきちないでえぇぇっ!!」 なんて事を考えながら、赤まりさが妹れいむに貸したお帽子をハサミで細かく切り刻んで行く。 「ほーら、まりちゃちゃん? 大事な大事なお帽子を他の子に貸しちゃうから、お帽子さん切られちゃったよぉ?」 「まりちゃじゃにゃいよぉぉ!? おきゃあしゃんが おぼうちとっちゃのおぉ! まりちゃ、いやっていっちゃのにぃぃ!!」 「おにいざんごべんなざいいぃ! でいぶがわるいんでずうぅ! おちびちゃんはわるぐないんでずうぅ! もうやべであげでぐだざいぃぃ!!」 「ちょーきちょーき! お帽子さんちょーきちょーき!」 「まりちゃのしゅてきなおぼうちしゃんがあぁぁーっ?!」 ……… 「ゆぐっ…おぼうちしゃん……ゆっぐ…もどっちぇ…いじわりゅちないで…もちょにもどっちぇよおぉ…」 「さ、じゃあ赤ちゃんまりさも生まれてなかった事だし、いつものヤツ行っとく?」 べそをかく赤まりさが、細切れになったお帽子だった物を舌で並べてなんとか元の形にしようとしているのを 指先でグシャグシャにしてから、本日の処刑タイム開始を宣告する。 「今日はどの子がいいかなぁ……よし! れいみゅちゃんだ!」 「ゆんやああぁぁっ!?」 「…と、思ってたけど、大事なお帽子貸しちゃった悪い子まりちゃちゃんが死のうねっ!」 「ゆっ…ぐ…ゆっぐ…まりちゃ…わりゅいこじゃにゃいよぉ… おきゃあしゃんが…おきゃあしゃんがあぁぁぁ……ゆびええぇぇん…!」 うんうん。いい泣き顔だね。 「良い子のまりさちゃん達はちゃんと覚えておいてね! とっても大事なお帽子! 他の子に貸しちゃったらゆっくりできなくなっちゃうからねえぇ! ……わかったか?」 ブルブル震えていた他の赤まりさ達が俺の言葉に涙目でコクコクと何度も頷く。 お間抜けイベントを見るのは楽しいが、同じネタを使われても萎えるので一応釘を刺しておく。 「よーし、今日はコレでいこうかな~」 取り出したものは、一本の竹ひご。 そこに"ある物"を被せてから、妹の赤ゆを一匹摘み上げ、あにゃるにブッスリと突き刺す。 「ゆびいぃぃ! いぢゃいぃぃ! れーみゅのあにゃりゅしゃんがあぁぁ! ゆげっ?!」 最後のゆげっ、は竹ひごを貫通させて赤ゆの口から突き出させた時に鳴った音だ。 串刺し状態になった赤ゆは、目を白黒させながら自分の喉を突き破って生えてきた竹ひごを見つめている。 「ゆげぇっ…! いぢゃっ…! のぢょっ…! あにゃりゅしゃ…! たっ、たちけちぇ…!」 さて、竹ひごに被せてあった物は、ゴム風船。長い棒状に膨らむタイプの物だ。 この風船の先っぽを指で摘み、中の竹ひごだけを引き抜く。 はい、これで風船が赤ゆの体を貫いた状態になりましたー じゃあ、いってみようか。 大きく息を吸い込みー フウーーーー!!! 思いっきり風船に向けて吹き込んだ。 「ゆぎゃ ブチンッ 一気に膨らませたので、悲鳴が終わる前に赤ゆの体が千切れ、上下に分断されて水槽の中に落ちた。 「「「「ゆびゃああぁっ!?!?」」」」 ボトボトと落ちてきたモノに、姉妹達が悲鳴をあげる。 口の上と下で離れ離れになってしまった赤ゆの方は、流石に声が出せない。 何かを言おうとしているのか、下半分にくっついた舌がピクピクと蠢いてはいるが、まったく声は出てこない。 その様子を、逆さまに転がった上半分が涙を流しながら見つめている。 そして、舌の動きが止まったのを見届けてから、上半分は暫く痙攣した後、目玉をグルリと反転させ、こちらも動きを止めた。 「あがぢゃんがああぁっ!?」 「まりしゃのいもうちょがああぁぁ!!」 「こあいよおぉ! おきゃあしゃあん! おねえちゃあん!」 「は~い、じゃあ次」 「ゆにゃあぁぁ! やめちぇぇ! ゆっくいちたぁい! ゆっくいちたいよぉ!」 悲鳴をあげて怯える妹赤ゆ達から一匹を選んで摘み上げる。 今度は口からあにゃるへと逆方向に風船を貫通させてから口に咥える。 俺と赤ゆの目が合う体勢だ。 「やめちぇ…! れいみゅぶっちんしゃんやあぁ…! ゆっくちでき フー… ゆぶっ?!」 今度は少しずつ息を吹き込み、直径1センチほどまで膨らませる。 それでもプチトマトサイズの赤ゆにとっては相当の圧迫感があるだろう。 「ゆぶぶ…! いちゃ…! れ…みゅ…おかお…ちぎれちゃ…! やめ…! おにいしゃ…!」 俺の眼前で、涙目で必死に助けを請う赤ゆ。 大きく開いたお口の端の饅頭皮がビロンと伸び、中の餡子が透けて見える程に薄くなる。 その表情を楽しみながら、更に息を吹き込む。 「ゆ…ぶっ…いぢゃっ…ちぎれ…りゅ…ゆごっ…! も゛ぼっ……!」 口をあんぐり開けたままの変則ぷくーで膨らみ、こちらを威嚇してくる赤れいむ。 口の端の皮がぷちぷちと裂け始めたかと思うと、みるみる頬まで裂け目が広がり、中の餡子が露になる。 更にもう少し息を吹き込む。 「も゛…! も゛っ…!!」 喉を完全に塞がれ、まともに出せなくなった言葉の代わりに、 ボロボロ涙を流す目とピコピコ揺れるもみあげが俺に何かを語りかけているようだ。 「もうやめでえぇぇえ! れいむのあがぢゃんにひどいごどじないでええぇ!!」 ブチ切れ寸前の赤ゆが母れいむの声に気づき、助けを求めるかのように視線を水槽の方に彷徨わせたところで、とどめのもう一息。 ブチッ…ブチブチ…ブチッ! ボトッ 再び赤ゆの部品が、水槽の中に落ちる。 だが、落ちたのは下半分だけだった。 上半分は膨らんだ風船の上にバランスよく乗った状態でそこに留まっていたからだ。 ピコピコピコピコピコピコ…! 風船を咥えたままの俺の目の前で、もみあげが激しく動き続け、暫くして、止まった。 「あがぢゃあああんっ!! ゆああぁ!! どおじでごんなあぁぁ!」 「よし! 最後はみんな仲良くいこうね! お姉ちゃんも一緒だよ!」 「ゆぴゃあぁぁっ!! ゆぎっ!?」 「おきゃあぢゃああんっ!! ぎびゅっ!!」 「た、たちっ…たちけちぇぇ…たちけちぇえぇ!! ゆぴぃっ!」 「ゆやぢゃああぁっ! まりちゃをぶちぶちちないでえぇ!! ゆげえっ!」 姉の赤まりさと残った妹赤れいむ3匹を捕まえ、一つの風船にまとめて通し、少々の事前準備を施す。 なお、俺の側から見て、こちらにお尻を向けた赤れいむ3匹が連なり、その妹と対面する向き一番外側に赤まりさの順だ。 フーーー… 息を吹き込むと、ポンと風船が膨らむ。 「「「「ゆぎゅぷっ!!」」」」 体の芯から外側に向けて強い圧迫を受けた4匹が一斉に声を上げた。 こちらに向いた赤れいむ達のお尻が振られる。 プリンプリンと振られるのではなく、プルンプルンと小さく震えるような振られ方だ。 あにゃるに風船が通ってる状態なので、あまり派手な振り方ではないが、その奥ゆかしい動きがまた愛らしいではないか。 俺からは赤まりさの涙目顔しか見えないのが残念ではあるが、きっと妹達もいい表情を浮かべてくれているのだろう。 フー… 「「「ゆも゛ぉっ…!!」」」 「やめ゛っ…おにいしゃ…! まりぢゃの…いもおぢょ…! ちんじゃうっ…!」 体の小さな妹達は、既にお口が一杯一杯に広がったのか、もうまともな言葉を発音できない。 替わりにまだ余裕のあるお姉ちゃんが、苦しそうに妹達を気遣う声を上げる。 さっきまではお帽子を細切れにされて泣いていたというのに。麗しきかな姉妹愛。 フー… 「「ゆぼっ!!」」 「ゆも゛…! いも゛っ…ぢょ…があぁっ…!」 上がった悲鳴は赤れいむ2匹と赤まりさ1匹分。 赤まりさの目の前にいた赤れいむは上下バラバラになって脱落した。 その光景を目の前で見ていた赤まりさと、すぐ後ろの妹赤れいむがちーちーを漏らす。 「「ゆぶぶ…! ゆぶぶ…!」」 残った赤れいむ達は、まだ千切れていない。 予めほっぺにセロテープを張って饅頭皮を補強しておいたお陰で伸びにくくなっているのだ。 あにゃるの周りの皮が裂け、俺からは見えないがおそらくは口も裂け、苦しそうに呻いているが、まだまだ健在。 元気にもみあげをピコっている。 さあ、もう少し息を吹き込んでみようか。 フー… 「ゆぎょおっ?!」 おっといい声が聞こえたね。 声の主、真中にいた赤れいむちゃんの様子を見てみよう。 こちらからは、大幅に拡張されたあにゃるしか見えないので、風船を折り曲げて、顔をこちらに向けさせる。 小さなお口は、顔の端まで真一文字に裂けているが、セロテープのおかげで裂傷はそこで止まり、 かろうじてお口の上と下がサヨナラするのを引き止めている。 縦方向の引っ張りにかなり強くなっているのだ。 しかし、風船は縦にばかり膨らむ訳ではない。 横方向への膨らみで、顔の中心線上の饅頭皮が伸びて薄くなり始め、赤れいむの両目が離れてきている。 こうして俺が見ている最中にも、ミチミチ…と伸びきった顔の皮が破れ始め、中の餡子が見え出してきた。 更にもう一息。 フー… ブチ…ブチ…ブチブチィッ ボトッ 「ゆ゛…ぶ…!」 「ゆ…や゛あ゛…ぶっ…まり…の…いもお…ぢょ…ゆもっ…!」 メリメリと真ん中から左右にゆっくり裂けて、水槽へと落下して行った。 最後の赤れいむ、俺の口から一番近い子は、まだ耐えている。 こちらはほっぺだけじゃなく、側面を一周させてセロテープを巻いてあるから、大変丈夫である。 フーーー…! 「……!!!」 「ゆぼっ…!? ぼっ…! びぼ…うぢょぉ……!」 再び風船が膨らむ。 最後の赤れいむのいる箇所だけ風船が窄まった状態で。 セロテープの輪が内からの圧力に耐えて、その場所だけ風船の膨張を押さえ込んでいるためだ。 だが、セロテープが圧力に耐えたところで、セロテープと風船の間の物も耐えるかと言うと、そうではない。 セロテープの輪と風船に挟まれて残っているのは、薄く潰れた饅頭皮一枚のみ。 その下にあった筈の餡子は、口とあにゃるの饅頭皮を押し広げて、水槽の中へボトボトと落ちてしまっていた。 さてさて、最後に残るはお姉ちゃんのまりさちゃん。 一番の特等席から、妹達が千切れたり、饅頭の抜け殻になって行く姿をつぶさに見ていたその目が、 今はその感動のラストシーンを反芻するかのように、固く閉じられ、涙を流している。 フー… 「んも゛ぉっ…!?」 眼底からの圧力に、目玉が半分ほど飛び出し、閉じていたおめめが再び開いて、俺を見る。 その怯えきった涙目に笑いかけてから、空気が抜けないようにして一旦風船から口を放す。 「まりちゃちゃあん、これから妹達みたくブッチィンって千切れちゃうよ? 怖い? ブッチンはイヤ?」 「ゆも゛ぉっ…!! も゛ぼっ…!!」 言葉は発せなくとも、目は口ほどに物を言う。 その涙が全てを俺に伝える。 「うんうん、わかる、わかるよー。そうだよねぇ。ブッチンはヤだよねぇ。 じゃあ、お兄さんがまりちゃちゃんがブッチンにならないようにしてあげるねええぇぇ!」 別の風船−大きくて透明度が高いもの−を取り出し、ハサミで切り開き、一本のゴムの帯状にする。 これを赤まりさと、その前後を囲むようにぐるっと巻き付ける。 被せた風船の下に透けて見える赤まりさちゃんが、 イヤイヤをするように目だけを左右に動かしている姿がかわいすぎて生きてるのがつらい。 「始まるよ! 始まるよ! かわいいまりちゃちゃんのすーぱーぷくぅタイムが始まるよ!」 そう言って再び風船を口に咥える。 水槽の中の姉妹達からゆんやゆんやの大喝采が聞こえてくる。 お母さんも感激の涙を流している。 フーーー…! 「ゆ゛ぼお゛っ………!?!?」 内側の風船が伸び、あっという間に赤まりさのお口とあにゃるが横に裂ける。 だが、一緒に伸びた外側の風船に押さえつけらているお陰で、千切れるまでには至らない。 フーーー…! 「~~!? ~~!!」 口元から、赤まりさの顔に縦に亀裂が走り始める。 ミチミチと皮が破れ、餡子色の亀裂が眉間へ、おでこへ、頭へと広がって行く。 風船の下で行き場のない涙を滲ませ、俺に向かって命乞いをする両目が徐々に離れて行く。 だが、千切れるまでには至らない。 フーーー…! 「………!!!」 風船と風船の間の空間に、赤まりさの餡子がじわじわと滲み出す。裂けたお顔やあにゃるから。 喉やあにゃるを通ってから排出された分は別として、 裂けた皮から漏れ出た分は、風船で押さえつけられているお陰でまだ体内の餡子と一つに繋がった状態。 言ってみれば、皮を剥がれた状態と変わらない。 だからまだ、命を奪うには至らない。 どんどん、どんどん、餡子が広がる。皮も広がる。広く広く、薄く薄く。 それでも命を奪うには至らない。 潰れて倍ぐらいに広がった小さなおめめが、遂に破裂して円形を留めなくなった。 その下からも、餡子が溢れ出してくる。 フーーー…! フーーー…! フーーー…! ……… ……… 外側の風船をそっと剥がし、内側の風船の空気を抜く。 「はい、プレゼント」 水槽の中で固まって震えている赤ゆ達の頭上から、風船に貼り付いていたソレを落とす。 約束通り千切れることなく繋がったままの、ペラペラの餡子のリングがパサリと音を立てて落ち、赤ゆ達の周りを囲む。 落ちたリングの外側の一部が捻れて裏返り、赤ゆ達の方を向いた。 そこに貼り付いていたのは、髪の毛、そして薄く引き延ばされた丸い穴の開いた饅頭皮。 赤まりさのお顔の右上側だった。 「「「「ゆぴ…ゆぴぴ……ゆぴいいぃぃぃぃーー!!」」」」 赤ゆ達が、一声鳴いた後、口から餡子の泡を吹いて気絶する。 餡子リングは暫くブルブルと震えていたが、やがて動かなくなった。 「あがぢゃん……あがぢゃああぁん……かえれると…おもっだのにぃ……」 愕然とした表情で餡子リングを見つめながら、母れいむが涙を流す。 そんなれいむの髪をそっと撫でて、静かに声をかける。 「れいむ…元気出しなよ…れいむがしっかりしないと赤ゆちゃん達がゆっくりできないよ… ほら、死んだまりさちゃんも言ってるよ…聞こえない…? …ゆやあぁぁあぁ、まりちゃちにたくないよー おかーさんがおぼうしとらなかったら、まりちゃはちななくてすんだのにー どーちて、まりちゃのおぼうししゃんとっちゃったのー おかーさんはまりちゃのこときらいなんだーゆええええん」 「ゆっぐ…ぢ、ぢがうのぉ…れいぶのあがぢゃん……れいぶ…れいぶ…ぞんな…づもりじゃ…」 「おかーさーん、くるちいよぉぉー、いたいよー、おくちがさけちゃうよー、からだがちぎれちゃうよー、 おかーさーん、まりちゃちゅぶれちゃうよー、まりちゃをたしゅけてー、 おかーさーん、まりちゃのおぼうしかえしてよー、まりちゃゆっくりできないよぉぉ…… …どう、れいむ? 少しは元気出た?」 「ごべ…ごべんね…あがぢゃん……ごべん…ねえ…ゆる…じでねえ…おがあざんをゆるじでえぇぇぇ……」 俺はれいむの涙を餡子リングでそっと拭ってやった… [残り赤ゆ] まりさ×3 れいむ×1 ========== 今日は日曜日。 積んであった本を虐待部屋に持ち込み、読書に勤しむ。 とは言え、実は本の内容はほとんど頭に入っていない。 俺のすぐ横の水槽で楽しいイベントが発生しているせいだ。 「ゆ…こうなのじぇ…」 「ちがうよ…こうぢゃよ…」 何やらボソボソと言葉を交わしているのは、二匹の赤まりさ。 母れいむの背後で身を寄せ合って、嬉しそうにお喋りをしている。 その二匹にチラリと視線を送り目配せをすると、二匹がぽいんと跳ねて答えてくれた。 母れいむは今はお昼寝の時間。 食事に微量のゆっくり用睡眠薬を混ぜておいたので、ご飯が終わるとすぐに舟を漕ぎ始めた。 額からは茎が伸び、四つの実ゆっくりが実っている。 予定日は明日。まだ種族不明。 きっと今度こそ無事赤まりさが生まれて、みんなでおうちでゆっくりしている夢でも見ていることだろう。 「ゆ…ゆっ…にゃんだか………きちゃよ……」 赤まりさ達の様子を横目で伺う。 そこで起きている事を見て、顔のニヤけが止まらない。 「「………………ぃぃぃーーー!」」 一際大きい声を聞いた瞬間、思わず噴き出しそうになり、慌てて本で顔を隠す。 赤ゆの声に反応して、母れいむが目を開いた。 だが、まだ夢うつつのようだ。 「ゆうぅ…いまのこえなに…? おちびちゃん…? ゆっくりしていってね…ゆぴー…」 眠たげに目を開いたれいむだったが、すぐに目蓋が下りる。 母れいむが再び眠りに落ちたのを確認して、赤ゆ達がまたお喋りを開始する。 「みょういっきゃい……」 「ゆぅ…にゃんだか…しゅっごく……のじぇ…」 ……… 「「………………りいいぃぃぃーーー!」」 またもや上がった大きな声に母れいむの目が半分ほど開くが、すぐに閉じる。 「ゆっ…こんぢょは…まりしゃが……」 「ゆっ…ゆふん…ゆぅぅん……」 「まりしゃたち なにちてるにょ? れいみゅもいれちぇね!」 「し、しじゅかに…! しゅ…しゅるのじぇ!」 「れ、れいみゅは…ゆぅ…! あっち…いっちぇよぉ!」 「ゆぅぅ…どうちてなかまはじゅれにしゅるのぉ…」 再び何事か始めた赤まりさ達に気付き、赤れいむが近づいて来たが、興奮した様子の二匹に追い返される。 「ゆえぇぇ…おきゃあしゃーん! まりしゃがいじわりゅしゅるー!」 ポインポインと跳ねて行った赤れいむが、母れいむのもみあげを引っ張って泣きつく。 それでようやく母れいむも目を覚ます。 「ゆぅ~ん…? どうしたの、おちびちゃん……? ゆ…この声…何……?」 キョロキョロと周囲を見回し、やがて、背後にいる赤まりさ達に向き直った、その直後 「「ちゅっ! ちゅちゅちゅちゅちゅっ! ちゅっきりいいいいいぃぃぃぃぃーーーー!!!」」 粘液にまみれた頬をくっちょくっちょと擦り合わせていた赤まりさ達が、幼いすっきりを終えた。 「ゆああぁぁぁっ!? おぢびちゃん!? なにやっでるのおおぉぉ!? まだあかぢゃんなのにすっきりしちゃだめでしょおぉぉ!」 「ゆぴっ!?」「ゆべちっ!?」 れいむが悲痛な叫びを上げながら、もみあげで赤まりさ達を叩いて引き離す。 そのもみあげの先に、ネットリとした粘液がこびりつく。 すっきり三回分の粘液が。 「いちゃちゃ……ゆっ! おきゃあしゃん! まりしゃたち、おうちかえれりゅよ!」 「ゆぅ! しょうなのじぇ! まりしゃがいもうちょのまりしゃを……ゆ…?」 誇らしげに笑顔を浮かべていた、のじぇまりさの言葉が止まり、顔が苦悶に歪み始める。 その額が小さく盛り上がった。 「…ゆひっ…! かひゅっ…! ゆぎゅ……く、くりゅ……ち……」 母れいむが叱ったとおり、赤ゆっくり・子ゆっくりのすっきりは御法度だ。 赤ゆっくりを宿した母体は、赤ゆっくりに体内の栄養分を吸収される。 生まれる赤ゆっくりは、母体のサイズに関係なく普通の赤ゆサイズに成長するまで母体の栄養を吸収しようとする。 それが実った赤ゆの数分だ。当然、体の小さなゆっくりが賄いきれる量ではない。 栄養状態が極めて良好な子ゆっくりであれば一命を取りとめるケースもあるが、赤ゆっくりでは120%助からない。 「ゆが……が………ゆ゛………」 「あがぢゃあぁん! しっかりじでえぇ! しんじゃいやあぁぁ!」 のじぇまりさの額から茎がニョキニョキと伸び始め、更にもう一本、茎が伸び始める。 と、同時に饅頭皮が急速に黒ずみ、体のあちこちがボロボロと崩れ落ちる。 「も゛……ゆ゛……」 「ゆわああぁあぁ! れいぶのあがぢゃんがあぁぁ!?」 そして完全に黒ずんで枯れたのじぇまりさは、何も言わない黒い塊になった。 二本の茎からは、西瓜の種のような黒い物体が糸を引きながら幾つもぶら下がっていた。 「まりしゃあぁ!? どうちちぇえぇ!? にゃんでえぇえぇ?!」 一緒にすっきりをしていた赤まりさが叫ぶ。 その様子を水槽の上から覗き込みながら、俺が口を挟む。 「あー…まだ赤ちゃんなのにすっきりーしちゃったのかぁ…そりゃ、死んじゃうよねぇ…」 「ゆうぅぅ?! な、なにいっちぇるのおおぉぉ?! だっちぇ…ゆ…? ゆゆ…?」 「だって」、ね。 そうそう、そうだったよね、まりしゃちゃん。昨夜は楽しかったねぇ… ~~~~~~~~~ 「「「ゆぴー…ゆぴぴー……」」」 夜十時 ゆっくり達が眠れるように、夜は照明を絞っている暗い室内にゆっくり一家の寝息が響く。 足音を立てずに水槽に忍びより、そっと様子を窺うと寝息以外の声が聞こえてきた。 「ゆうぅ…おなきゃがすいちゃよ…」「あみゃあみゃしゃんたべちゃいのじぇ…」 空腹で寝付けないのか、ボソボソとお喋りをしているのは、二匹の赤まりさ達。 起きているのがいると都合が悪かったのだが、この二匹ならばちょうど良い。 ヒョイヒョイと二匹を摘み上げ、掌に乗せた。 「ゆっ?」「まりしゃおしょらをとんでりゅのじぇ! ふーわふーわ!」 「夜更かししてるいけない子はだーれだ?」 「「…!?」」 大好きなお兄さんこと俺の掌の上にいる事に気付いた二匹が、かわいい目ん玉を飛び出させる。 悲鳴を上げられる前に素早く赤ゆ達の頭を押さえつけ、小声で囁く。 「騒がないでね? 騒いだら、お兄さん、びっくりしてゆっくりできない事しちゃうかもしれないよ? ゆっくりりかいできる?」 お口を開けない赤ゆ達が、揃っておそろちーちーで肯定の返事をする。 やめてね! そんな目でお兄さんを見ないでね! 握り潰したくなっちゃうよおぉ! ……… 「むーちゃむーちゃ! ち、ち、ちあわちぇえぇぇ!!!」 「おいちいのじぇぇ! これめっさおいちいのじぇぇぇ!」 「ははは、麦チョコおいしいかい? さっきは驚かせてごめんね!」 俺の部屋に連れてこられた赤ゆ達は、最初はこの世の終わりを迎えたような顔をしていたが、 麦チョコを三粒食べさせてあげただけで、すっかりご機嫌になった。 「おにいしゃん! もっちょちょうだい!」「むぎしょこしゃんはゆっくちできりゅのじぇ!」 「だーめ、もう終わりだよ」 「「ゆうぅぅ…」」 途端に涙目。コロコロと変わる表情は見ていて飽きない。 もっちょよこちぇぇ! こんにょくっしょじじいいぃ! とか言わないトコもかわいくっていいよね! まあ、アレはアレで身の程を知らないおバカさ加減がまたかわいいんだけどね。ふふふ! あぁ、ホント赤ゆちゃんはかわいいなぁ…はぁ…潰したい…潰したい…潰したいなぁ…… 「ゆー? おにいしゃん、どうちたにょ?」 「ん? 何でもないよ? 麦チョコはあげられないけどね、お兄さん、かわいいまりさちゃん達だけに特別にいいこと教えてあげるね」 ……… 「ゆゆーっ! しゅごいのじぇ!」 「やっちゃあ! まりしゃたち、おうちかえれりゅにぇ!」 興奮気味にポヨンポヨンと飛び跳ねる赤ゆ達。 俺が教えてあげたのは、赤ゆでも理解できる簡単な事。 まりさとまりさですっきりーをして赤ちゃんが"生まれれば"、絶対にまりさの赤ちゃんになる ゆっくりのすっきりー行為は、赤ゆ同士でも実行可能だ。その後の事を考えなければ。 やり方もすりすり型なら至極簡単。 母れいむのすっきりーをいつも見せているし、後は本能でどうとでもなる。 俺からそれを聞いた赤まりさ達は、楽しげな計画を思いついて大喜びしていた。 「そうだ。この事はれいむお母さんには内緒にしておこうね」 「ゆ…? どうちちぇ…?」 「お母さんをビックリさせてあげるためだよ! そうだね、お母さんがお昼寝しているときにでも、こっそりすっきりーをしてごらん。 お母さんが起きたら、まりさちゃん達の赤ちゃんを見せてあげるんだ! きっとお母さん、大喜びして、すっごくゆっくりしてくれるよ~!」 「「ゆうう~ん♪ ゆっくち! ゆっくちぃ!!」」 「ふふふ! ゆっくり! ゆっくりぃ!」 ~~~~~~~~~ 「ゆ…だっちぇ…ゆぎ…?! …ゆ…おにいしゃ…ゆぎっ?! く、くりゅちぃ…!」 だって、お兄さんが教えてくれたんでしょおおぉ?! かなぁ? まりしゃちゃん。 そうだね。お兄さんが教えてあげたんだよね。 赤ちゃんがすっきりーしたら、死んじゃう事までは教えてあげなかったけどね。 ふふふ…なんでお兄さんの事、信用しちゃうのかな? 今まで、お兄さんがまりしゃちゃんの姉妹達に何をしてきたか覚えてないのかな? ばかなの? 黒ずんで死ぬの? なんでそんなにかわいいの? ふふ…うふふふ…… 3回目のすっきりーで母体となったのが、残った方の赤まりさだったようだ。 こちらは茎一本分なので、最初に死んだ姉妹よりも緩やかに死へと向かって行く。 「ゆ…ゆぐっ……くりゅちい…! …おきゃあ…しゃ……」 「お、おちびちゃん?! おちびちゃんもなのぉ?! ゆやあぁあぁ! じっかりいぃ! しんじゃいやあぁ!」 額から茎が伸び始め、体内の栄養分を急速に吸い出して行く。 それと共に赤まりさの体の各所が崩壊を始める。 「ゆぎっ……かひぃ……ゆひっ……くりゅ……し……きひっ……」 「おぢびぢゃあぁあん!!」 まずは呼吸器系…だろうか? ゆっくりに呼吸器があるのかは知らないが、息を詰まらせているような声を上げ始め、苦悶の表情を浮かべる。 「い…ちゃ…おかおが…いちゃ…かひっ…あんよしゃ…いちゃ……ぺりょ…ぺ……ちちぇ…」 「いだいの? おぢびぢゃん、いだいのぉっ?! おがあざんがぺーろぺーろじであげるがらあぁ!」 饅頭皮が黒ずみ始め、その表面がハリを失ってひび割れ、崩れ始める。 髪の毛も縮んで黒ずみ、三つ編みのお下げがボロッと崩れて地面に落ちる。 「みえ……にゃい……まっきゅ…ら……かはっ……こあい……よ……おべべ……いちゃ…けひっ…」 「おにいざあぁん! あがぢゃんだずげであげでえぇぇ! いばならまだぁぁ!」 「いや無理でしょ、これは。もうこんなだし」 片方の目がドロリと溶け、頬を伝って滑り落ちて行く。 その目玉を追うようにして、餡子と混ざった黒い涙が滴り落ちる。 残った目は、まだ眼窩に嵌ってはいるが、こちらも溶け始めている。 もはや眼球としての機能は果たしていないようだ。 「かっ……ひっ……いちゃ…い…くりゅち……ちぬ…にょ……や……ぢゃ……まり……しゃ……」 「おねがいぃ! おねばびじまずうぅぅぅ!!!」 歯が歯茎ごと次々に崩れて抜け落ち、舌は干涸らびたように縮んで行く。 体内の餡子がグズグズになったのか、体が球形を維持できなくなりベシャリと潰れてくる。 「も゛っ……ぢょ……………ゆ゛…………」 「あがぢゃあああああぁぁん!!」 目や口、あにゃる、しーしー口、その他、体に開いた穴から、ドロリと粘液状になった餡子が漏れ出す。 そのまま、黒い茎を生やした赤まりさは何も言わなくなった。 「ゆっぐ……あかちゃん……どおして……どおしてこんなこと……したのぉ……?」 黒ずんだ二匹の赤ゆの前で涙を流して呆然とする母れいむ。 「お兄さんにもわからないよー でも、ひょっとして…自分達がれいむの替わりに赤ちゃんまりさを産めば、お家に帰れると思ったのかな…」 「ゆっぐぐ……ごべんね……あかぢゃんごべんね……おかあざんが……おかあざんが…だめなばっがりにぃぃ……!」 笑いを噛み殺しながら投げかけた俺の言葉に、れいむが地面に頭を擦りつけながら、黒ずんだ赤ゆに向けて何度も謝る。 それから、ひしっと、残った二匹の赤ゆをもみあげで抱きしめた。 「おがあざん…ふたりを…しなせないからねぇ…なにがあっでも…たすげるがらねえぇ……!」 三匹の親子は抱き合いながら、ゆんゆんと泣き続けていた。 [残り赤ゆ] まりさ×1 れいむ×1 後編に続きます
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登録日:2011/01/20(木) 18 19 56 更新日:2023/05/18 Thu 16 37 25NEW! 所要時間:約 6 分で読めます ▽タグ一覧 90年代テレビアニメ 96年夏アニメ ぴえろ アニメ テレビ東京 ハートフル 名作 命の尊さ 完結 家族の大切さ 小学生 少女漫画 幼児 心の行き違い←成長 感動作 日常の中にある幸せ 最終巻は特に泣ける 涙腺崩壊 漫画 白泉社 羅川真里茂 花とゆめ 行ってきます 行ってらっしゃい 赤ちゃん 赤ちゃんと僕 赤僕 『赤ちゃんと僕』とは花とゆめに連載されていた羅川真里茂作の漫画である。単行本全18巻。文庫版は全10巻。 ファンからは「赤僕」の愛称で呼ばれている。 1996年7月から1997年3月までテレビ東京系列で全35話構成でアニメ化された。 こちらは全体的に重ためなエピソードはカットされ、家族で見れるホームドラマとしては 無難な仕上がりになっている。 拓也の修学旅行話が最終話になってるし。 少女漫画ということと、連載が終了して十年以上経っていることから、手が出にくいかもしれないが古本屋などには意外とあるから手にとって読んでみて欲しい。 最終巻は涙腺が崩壊する あらすじ 事故で母親を亡くした、小学生の拓也と保育園児の実の兄弟を中心にくり広げられる、愛と感動の物語「赤ちゃんと僕」。←と単行本の裏表紙に書いてあるが… 基本は上記のように愛と感動の物語を繰り広げるが時折、いじめ、家庭内の確執、教育問題etc.を題材にされることがあった。 (十年以上前の作品だがモンスターペアレントがいたりするあたりとても興味深い) 幼児の扱いの難しさ、それへの葛藤等も物語っており、「お兄ちゃんなんだから~」といったお決まりエピソードも含まれている。 このような様々な壁にぶつかりながらも、乗り越えていく登場人物らの姿は、現代の社会を見ると感動ものである。 主要人物紹介 榎木拓也 CV.山口勝平 小学生ながら家事全般を賄って家庭を支える苦労人。しかし本人はその苦労を苦労とも思っていない。 実LOVEのとても良いお兄ちゃん。とても良い子本当に良い子。 でも怒るとすごく怖い。 アニメのCVは当初は女性声優を起用する予定だったが、 藤井君のオーディションを受けに来たかっぺーに音響監督が趣味で拓也を演じさせたところ、かっぺーに決定したという。 榎木実(みのる) CV.坂本千夏 拓也の弟でとても可愛らしい。笑顔の破壊力がとんでもない。一人称は『みの』。 にーちゃLOVEのとても良い子。でも年相応に我が儘で聞かん坊なところもある。 榎木春美 CV.宮本充 榎木家の大黒柱。春美という名前だがれっきとした男である。 この人もある意味チート…イケメンで仕事も出来る料理もokスポーツ万能女性の扱いもこなれてる…パパかっけぇ! ただ、普段は仕事人間であり、実のことはほとんど拓也まかせとちょっと駄目親父でもある(オフの日にはきちんと面倒を見ており、 放任主義ではない)。 拓也からは『パパ』、実からは『ぱーぱ』と呼ばれてる。 榎木由加子 CV.渡辺美佐 故人。春美ちゃんの嫁さんで拓也と実のママ。 実がやっと言葉を覚えかけた頃に交通事故で亡くなった………ママとパパが結ばれるエピソードはとても素晴らしい。 最終巻では… ゴンちゃん CV.亀井芳子 拓也の親友。本名は後藤正。心がイケメン。 少女漫画には珍しいブサ顔である。 女子「拓也くんにゴン」 ゴン「タンスにゴンみたいな言い方するん じゃねぇ!」 特技は自作のクネクネダンス。 実家は酒屋で、失恋時に売り物に手をつけたことがある。 ヒロ CV.黒田由美→津村まこと ゴンちゃんの妹。本名後藤浩子。実と同じ保育園に通う実LOVEの女の子。 顔はゴンちゃんにとてもよく似ていて、恋心は秘めるタイプの乙女。 藤井昭広 CV.優希比呂 拓也のクラスメートの友達。 イケメンで少々大人びた所があり何でもそつなくこなすが、やはり小学生、色々と悩みがあるもよう。 八人家族の次男。 ちなみに家族は当初は登場しても顔が描かれておらず、中盤になるにつれて登場していった。 拓也と弟妹の育児話に花を咲かせた時に周囲のクラスメートに「お前ら本当に小学生か?」と言われる。 一加曰くゲームおたくで、ぷよぷよのムズいをノーコンでクリアしたり、作中でもシムシティをプレイしている。 藤井一加 CV.かないみか 昭広の妹で実より一つ年上。藤井家の三女。 実と同じ保育園に通う実ちゃんLOVEで恋心を隠そうともしないマセた女の子。 ヒロとはライバル。 ☆木村一家 榎木家のお向かいさん。 源一 CV.亀山助清 常時グラサンで毎朝踊りながら出社するハジケたジジイ。 おばさん(本名不明) CV.堀越真己 ハジケたババア。そのハジケっぷりは数多の子供達を石化させた。別名『メデューサ』 成一 CV.置鮎龍太郎 家出していたがある日フラッと帰ってきた夫妻の一人息子。成一ェ… 過去にいろいろヤンチャしていて、数年たった今でも町中に悪評が広まっていたが、 なぜか拓也だけは結構な付き合いがあったにもかかわらず、きれいさっぱり存在を忘れていた。 その後いろいろあって両親と和解したが、拓也が忘れていた理由に関しては 成一が出奔前に「これから新しい俺になるから、古い俺の事は忘れろよ」と拓也に言ったからと推測していた。 無論、拓也はそんなことで記憶を失うなんてとひどく落ち込む羽目になった 智子 CV.根谷美智子 ボンポンッボーンの成一の嫁。 太一 CV 亀井芳子 成一と智子の子。感情ェ…子。だが成一と智子がケンカした時には泣いた。 森口 仁志 拓也のクラスメート。オカマな父親、堅物婦警な母親、子供嫌いで美少年好きな祖母という目眩がしそうな血縁関係を持つ。 玉館 時男 CV.坂本千夏 拓也のクラスメートのメガネボンボン。 嫌味な性格でゴンちゃんとは犬猿の仲。 竹中 七海 CV 岡村明美 拓也のクラry 父親は船乗りで家を空けることが多く、普段は母親と2人暮らし。 女顔だが、6年生のとき夢精を迎え、相談する相手がいないと拓也父を頼った…すげーなあんた。 深谷 しな子 CV.根谷美智子 拓也のry 拓也が好き。 高齢な両親を恥ずかしく思っていたため、クラスでは嘘ばかり言っていたため嘘つき娘と呼ばれていた。後にそれらを明かして以来、級友とも仲良くなる。 元貿易会社を定年退職した父親と、元舞台女優だった母親との3人暮らし。 アニメでパンチラのサービスシーンあり パンツの色はピンク 平井 果子 CV.松浦有希子 萌 CV.柳原みわ 希美 CV.黒田由美 いつも3人で行動しているかしまし娘。 熊出 充 1組。これまた少女漫画らしくない顔立ちで、初登場時には作者が枠外で思わず「私は少女漫画を描いてるつもりだ」とぼやいた。 いつも双子の村田兄弟を従えている。 槍溝 愛 CV.金丸日向子 3組の委員長。クールで不思議ちゃんな性格。 逆セクハラと言って男子の尻を触る癖がある、たまにレズセクハラもする。ゴンちゃんに告白されたが、拓也が好きと断る。 向井 洋二 CV.牛山茂 実たちの通う幼稚園の園長で、サングラスと口髭が特徴。たぶん高倉文太と仲良くなれそう。 危ない域に達しそうなほど子ども好きで、一加にロリコン扱いされたことがある。 バカ犬フランソワーズ 近所で有名な迷惑犬で、度々実たちに吠えて泣かせている。 長らく詳細不明だったが、実は熊出の飼い犬で本名が「ネコ」であることが明かされた。 最後まで生きたいのなら抗って 生きようとするその力は計り知れず果てしなく 『にーちゃあ…ごめ…ちゃ…ごめちゃあ…』 『(あ…どうしよう…目の前がボヤけてくる どうしよう…もうなんにも見えない)あー あっうっうっくうわ~~~んみのるううみのるう』 『実』 『ぱあぱ』 『(父さん母さん…由加子…ずっとそばにい てくれた…)』 最後まで生きたいのなら 抗って抗って…闘って忘れないで 自分の為とそして 待っている人の為に… 追記修正は弟の世話に追われながらでお願いします △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 「グッバイ、レーニン!」ではない -- 名無しさん (2013-12-28 01 33 57) 春美さんの過去編はホントにキツいわ… -- 名無しさん (2014-05-21 21 22 01) ↑最終回でも実の両親・妻に加えて、子供まで喪うかもしれないという極上の恐怖を味わったからな…… -- 名無しさん (2014-05-22 14 54 13) 16巻からゴンですらハーフパンツにされて時代の変化を感じたなぁ -- 名無しさん (2014-06-09 01 00 35) 「運命は、命を運んで来るんだぜ」て台詞に感動した。ゴンちゃんマジいいヤツだけど、何か扱いが可哀想 -- 名無しさん (2014-06-09 07 14 15) 赤さんと僕 -- 名無しさん (2014-07-24 16 24 26) 「お兄ちゃんなんだから我慢しな!!」まさに外道!! -- 名無しさん (2016-03-02 05 53 13) 13巻の両親の出会いと結婚の話で号泣して、それからずっとずっと、どうして「ゆうき」が出ないんだろうと思ってたけど…先生、上手すぎますよ… -- 名無しさん (2016-07-11 13 38 41) 文庫版のあとがきによると度々実写化の話が企画されるが、「じゃあみんなが納得できる実役を演じる子役がいるか?」で毎回立ち消えになるらしい。 -- 名無しさん (2020-06-05 03 05 26) 単行本3巻のおまけ漫画でゴンと熊手の二人が女子達から「なんであんたたち少女漫画にいるのよ!少年漫画の方に行きなさいよ!」とか理不尽なこと言われてるのが妙に記憶に残ってる -- 名無しさん (2023-05-18 16 37 25) 名前 コメント
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※ゆっくり同士のセクロス描写有り。 ※嘘をつきました。そんな描写ばっかりです。 『敏感まりさの失敗 -やめて赤ちゃんすっきりだけは-』 竹林近くの洞窟。 真昼間から二匹のゆっくりが乳繰り合っていた。 お互いの頬をぬちゃねちょと擦りつけ合っている。 「ゆふんゆっふ〜ん!! れいむすごいよぉぉ!!! すっごくゆっくりしてるうぅぅぅ!!!」 「まりさもゆっくりしてるよぉぉ!! もちもちしてきもちいいよ!!」 汗とも愛液とも言える液体が潤滑油の役割を果たし、二匹の動きを激しいものにしていく。 まりさが頬を擦り上げればれいむが頬を擦り下げ、まりさが頬を擦り下げればれいむは頬を擦りあげた。 二匹交互上下に顔を上げ下げすることでより強い快楽が得られた。 「ゆゆっ! れ、れいむぅ、まりさすっきりしちゃうよぉぉ!!」 「まりさってば かけっこもたべるのもはやいけど……すっきりしちゃうのもはやいねぇぇ!!」 「ゆぅ、ゆぅぅ…! きもちいいんだもん! ゆっくりしすぎてすっきりしちゃうのぉ!!」 れいむは動きの鈍ったまりさを壁側に押し込んで固定すると一気に頬を擦りつけてきた。 ラストスパートだ。 壁とれいむに挟まれたまりさは動けずにれいむの責めを受け入れるしかなかった。 「だ、だめだよぉぉ!! へ、へぶんしちゃうのぉ!!」 「もりでいちばんのまりさもすっきりにはよわいね!! かわいいよまりさぁぁ!!」 「らめぇ…かわいいっていったら…す、すっきりー!!!」 まりさはビクビク震えながら達した。 瞳は天井を向き、涎をだらしなく垂らしながらのオーガズム。 目には見えないし実感もないが、まりさの子種がれいむへと注がれていく。 それはともかくれいむはまだすっきりしてない。 「れいむ、まだすっきりしてないよ! ゆっくりほおずりさせてね!!」 「ゆゆぅ、すっきりしたばかりなのに…ゆゆんっ!?」 「すーりすーり!!」 れいむは尚もまりさを押さえつけて頬を擦りつけた。 みっちりと二匹の肌が吸い付きあう。 れいむの頭には茎が生え始めているというのに激しくまりさに頬を擦りつけ、自らも快楽を貪っていた。 それに気付いたまりさだったが体が快楽で蕩け、頭もふわふわして何も言えなかった。 「ゆー! れいむ、そろそろすっきりするよ!!」 「ま、まりさも…またすっきりしちゃうぅぅ!!」 驚くことに、まりさはすっきりしたばかりなのに再びすっきりするようだ。 まさに早漏。早漏まりさである。 「ゆふ、ゆひ、ゆひぃぃぃ」 「びんかんさんだね! じゃあいっしょにすっきりしようね!!」 そして… 「んほぉぉぉぉぉぉ!!!」 「すっきりいぃぃぃぃ!!!」 今度は二匹同時に達した。 流石に疲れたのか二匹とも動きを止め、地面にへたり込んで荒い息をつく。 だが、一分も経たないうちに二匹は頬を擦りつけ始めた。 「や、やめないとだめなのにぃ…」 「でもすっきりしたいよぉ、まりさもそうでしょぉぉ?」 「ゆ、ゆー」 れいむの頭には茎が生え、実が生りそうだった。 だが二匹はそんな事構わずに自らの快楽を欲した。 そんな二匹の周りには同じ種類のキノコがいくつも落ちていた。 齧りかけのキノコもいくつかある。 それはゆっくりが発情しちゃうキノコだった。 発情だけならず、感度も増すというすっきり用キノコ。 まりさは狩り中に偶然見つけ、何も知らずにれいむと一緒に食べてしまったのだ。 その結果がこれだよ! れいむは黒ずんで死んでしまった。 まりさはギリギリ生きていたが衰弱していた。 そして…… 「ゆっくりちていっちぇね!!」「おかーしゃんおなかしゅいたぁ!!」 「おかーしゃんゆっくちー!!」「いっしょにあしょぼうよ!!」 「しゅりしゅりしたいよ!!」「ゆっくちちようね!!」 「ゆ、ゆぅ…」 二匹に生えた茎から生えた数十匹の赤ちゃんゆっくり達がまりさの周りにいた。 それぞれがバラバラにまりさに話しかけ、体に擦り寄ってくる。 言葉をまともに聞き取れないし、望んで産んだ子じゃないので擦りつけられても嬉しくない。 「おかーしゃんどうちたの?」 「ゆっくちしてるの??」 「だったられいみゅもゆっくちしちゃいよ!!」 「でもおなかしゅいたよ!!」 「ゆゅーん! おかーしゃんおなかしゅいたよー!!」 「なにたべればいいのー??」 「おちてるのをかってにたべていってね!」 普通は茎を噛んで柔らかくしたのを赤ちゃんに与えるものだが、まりさはそれをしなかった。 赤ちゃんゆっくりに罪がないのは分かっていても赤ちゃんを好きになれなかった。 5〜6匹ならば普通に育てただろう。 でもこの赤ちゃん達は多すぎる。 面倒見切れないし、次々に話しかけてくるのが非常に五月蠅い。 全然ゆっくり出来ない。 もう娘たちにはうんざりしていた。 まりさはすっきりも早いが見限るのも相当に早かった。 とりあえず何か食べさせた後は適当な事を言って見捨てて引っ越そう、そのように考えていた。 一方の赤ちゃんゆっくり達は母まりさに挨拶の返事を貰えなかったり定員漏れでスリスリ出来なかったりで不満はあった。 でもお腹は空いていたので母の言う通りに地面に落ちている茎やキノコを食べ始める。 まりさも、もちろん赤ちゃんゆっくりも知らないが、そのキノコは発情キノコだ。 体の小さい赤ちゃんゆっくりがそんな物を食べたらどうなるか… その答えはこれだ。 「ゆゅ? にゃんだか からだがぽかぽかしてきちゃよ!!」 「ゆー、まりしゃもぉ」 「おかーしゃん、このきもちおしえちぇね!」 「ゆ? ゆく? ゆっくり??」 まりさは明らかにおかしくなった赤ちゃんゆっくりに戸惑った。 信じがたいが産まれてすぐの娘達は発情しているようだった。 先ほどのまりさとれいむを思い出させる。 「ゆぅ、しゅりしゅりしちゃいよぉ」 「なんだかゆっくちできそうだね。しゅりしゅり…しようよ おかーしゃん」 赤ちゃんゆっくり達は熱を帯びた瞳でまりさを見つけながら近寄ってくる。 「や、犯られる!?」と思ったが、まりさの頭で電球ピコーン。 こんなたくさんの赤ちゃんは面倒見切れない。 だったら赤ちゃんを見捨ててどこかへ行こうと考えた。 でもちょっと待てと。 何で赤ちゃんのためにこのゆっくり出来る洞窟を去らないといけないのか。 そうだ。出ていくのは赤ちゃんゆっくりだ。 でも力で追い出してもいつ戻ってくるのか分からないし、ましてや潰して殺すなんて嫌だ。 じゃあ、お互いに殺し合ってもらえばいいじゃない。 愛のある行為で殺し合うなら…すっきりして死ねるなら悪いことじゃないはずだ。きっと。 普段のまりさなら思い付かなかったであろうゆっくり的名案。 すっきりしすぎたおかげで軽く賢者モード入っていたからこそ思い付いた。 思い付いたら即行動。 まりさはすっきりするのも早ければ行動するのも早かった。 「あかちゃんゆっくりきいてね!!」 「ゅゅ?」 「ゆっくちきくよ!!」 「でもしゅりしゅりしながらききちゃいよ!」 「いいからきいてね! みんなとなりにいるあかちゃんとすりすりしようね!!」 「ゆっくちりかいしちゃよ!!」 「しゅりしゅりしようね!!」 「わーい、みんなであしょぶんだね! ゆっくちー!!」 そして蠢きだす数十匹の赤ちゃんゆっくり達。 数匹ずつ塊になり、はぁはぁと甘い声を出しながら互いに体を擦りつけていた。 見る人が見ればおぞましいだけの光景がここにはあった。 完璧だ。 まりさは自分の計算が上手く行った事を確信していた。 後はこのまま赤ちゃん達が朽ち果てていくのを見るだけだ。 だが、赤ちゃん達は姉妹よりも母親とスリスリしたかった。 その気持ちをまりさは見落としていた。 「おかーしゃん…しゅりしゅりちようね!」 「もうれいみゅがまんできにゃいよ!」 「まりしゃのとなりはおかーしゃんだよ。おかーしゃーん…」 「ゆゆっ、まりさじゃなくてあかちゃんどうしですりすりしてね!!」 しかし赤ちゃんゆっくり達は聞く耳を持たなかった。 ある者は跳ね、ある者は這ってまりさの元へと近づいてくる。 「ゆ、こないでね! まりさとすりすりはやめてね!」 まりさは逃げようとした。 だが、体力の回復していないまりさは身動きが取れなかった。 冷汗がつつーっと垂れる。 スリスリで死ぬのは子種を注がれて茎が生え、栄養を茎に奪われるからだ。 赤ちゃんゆっくりの未熟な子種であっても茎は生えてしまう。 身動き取れない状態で赤ちゃんに犯されたらどうなるか。想像に難くない。 せめて身動き取れれば逃げるかすっきりし返すか出来るのだが… 「おかーしゃーん、れいみゅをあいしちぇぇ」 「いっしょにしゅりしゅりちようねぇぇ」 「おかーしゃんのからだあっちゃか〜い!」 赤ちゃんゆっくり達がまりさの体に張り付いてくる。 すでに十匹近くの赤ちゃんがまりさにスリスリし始めていた。 「ゆゆ、みんなずるいよ! まりしゃもおかーしゃんとすりすりするー!!」 「れいみゅもゆっくりしゅるね! おかーしゃん!!」 それを見ていた周りの赤ちゃんゆっくり達は母親にスリスリしている姉妹を見ると近寄って来た。 姉妹同士スリスリして昂っていた赤ちゃん達だったが、母親とのスリスリは特別なものなのだ。 「こ、こないでぇぇ!! ゆふ、ゆふんっ」 完全に墓穴を掘ってしまったまりさは身動きも取れずに感じさせられ始めていた。 まりさとて先のキノコの発情・媚薬効果は切れていない。 だから赤ちゃんゆっくりの未熟な性技でも敏感に反応してしまう。 「しゅりしゅりしてたらきもちよくなってきちゃよぉぉ」 「すっきり…ゆゅん、しゅっきりしそうだよぉぉ」 「や、やめてね! すっきりしちゃだめだよ!! すっきりはきもちいいけどだめだよぉぉぉ」 すっきり=気持ちいい。 それを聞いた赤ちゃんゆっくり達が止めるはずもなかった。 より強く、より激しく小さな体でまりさの敏感な肌をぐにぐに刺激する。 幾つもの小さく柔らかい物に下半身を擦られる感触は新鮮で、その快楽にまりさは悶えた。 「ゆふっ、ゆんっ、や、やめてぇぇ…」 「ゅゅ、おかーしゃんきゃわいいね」 「そんなこえきいたらもっとしゅりしゅりしちゃくなっちゃよ!」 「ゅーん、ゆっくりしゅっきりしちゃうよぉ」 「ゆっくりやめてぇっ! すっきりは…すっきりだけはらめなのぉぉぉぉ!!」 「だめじゃないよぉ、だってれいみゅゆっくちできるもん!!」 「しょうだよぉ。そんなおかーしゃんもしゅっきりちそうでしょ?」 「ゅ、ゆゅぅ、いわないでぇぇ」 確かにまりさもすっきりしてしまいそうだった。 でも自らの娘よりも早くすっきりするなんて屈辱にも程がある。 だから気力で達してしまうのを堪えていた。 だが両頬をもちもちとした感触の幼い娘たちに擦られると気持ち良さで力が抜けてしまう。 後ろ髪を掻き分けた娘に頭皮にスリスリされるとゾワゾワする未知の快感に口がだらしなく半開きになる。 たまに赤ちゃんの小さな舌がぺろぺろ舐めてきて、そのぬめった感触にまりさは体を震わせた。 どれだけ我慢しても津波のように押し寄せるすっきり感。 まりさは瀬戸際で亡きれいむの言葉を思い出す。 「まりさってばびんかんさんだね! れいむのすりすりでたっぷりゆっくりしてあげるね!!」 ああ、何で思い出してしまったのだろう。 愛するれいむの可愛らしい姿を思い返すともう我慢できなかった。 まりさは諦め、娘たちの愛撫に身を預けた。 「す、すっきりー!!!」 まりさは体をぶるぶるっと震わせ、白目を剥きながら達した。 何という気持ち良さ。 まりさは天にも昇るような感覚を覚えた。 「ゅっ、おかーしゃんしゅっきりしちゃの?」 「ゆゅ、まりしゃも、まりしゃもしゅっきりするよ!」 「ゆー! がまんできにゃいよ! しゅっきりー!!」 そしてまりさの絶頂による震えが赤ちゃん達を感じさせたらしい。 まず一匹の赤ちゃんまりさがすっきりした。 そして一匹がすっきりーすると他の赤ちゃんも次々と連鎖するようにすっきりし始める。 目に見えないが次々と注がれる娘からの子種。 頭に出来た何かに何かを吸われる感覚にまりさはハッと我に返った。 「や、やめてえええええ!! おちび! すっきりしないでっていったのにいいいいいい!!!」 だが時すでに遅し。 すでにまりさに張り付いた赤ちゃんゆっくりのほとんどはすっきりを終えた後だ。 残りも体を擦りつけてすっきりしていく。 まりさからどんどん生えていく茎。 しかし未熟な子種ゆえに赤ちゃんが実ることはない。 どこまでも無駄な茎、命を奪う茎が生えていく。 「いやあああ!! ゆっくり! ゆっくりできないいいい!! ゆ"っ! ゆ"っ! な、なぐなっぢゃうぅぅぅぅ……ぅぅ………ぅ…………」 まりさの体が黒ずんでいく。 赤ちゃんゆっくり達はみんなすっきり直後でぽわわ〜んと夢心地で気付かない。 そうしてまりさは誰にも気付かれず見捨てようとした娘に犯され、死んだ。 残ったのは赤ちゃんゆっくり達だけ。 「ゅゅ、おかーしゃんどこー?」 「なんでいにゃいのぉ? ゆっくりちようよぉ!!」 「おかーしゃーん!!」 赤ちゃんゆっくり達は洞窟の中、母を探してうろきょろ。 目の前の黒ずんだ物体がそれだと気付くことは無い。 やがて… 「ゅ、きっとおかーしゃんはごはんをとりにいっちゃんだよ!!」 「そうだね! それならゆっくりまちょうね!!」 「まとうね!!」 「だったら…まってるあいだにみんなであそぼうね!!!」 「あそぼうね!!!」 赤ちゃんゆっくり達の遊びは強烈な快感を味わえるあの遊びだった。 それ以外の遊びは知らないし、この"すっきりごっこ"の魅力の前には他の遊びは霞むだろう。 「しゅりしゅりしようね!!」 「みんなでしゅっきりー、ちようね!!」 「しようね!!」 赤ちゃんゆっくり達はその小さな体を寄せ合っていく。 幼いゆっくり達は危険を知らずに体を擦りつけていく。 その危険を知ることはきっとない。 すっきりの気持ち良さに夢心地のまま死んでいく。 事実、赤ちゃんゆっくり達のお遊びは最後の一匹になるまで続いた。 黒ずんだ多数の塊の中にぽつんと小さな饅頭一つ。 彼女は一匹泣いていた。 いつの間にか家族が自分を置いて何処かに行ったと思って泣いていた。 知らないかったとはいえ、殺し合ったことに気付いちゃいない。 彼女、赤ちゃんれいむは一匹だけだが生き抜くだろう。 おうちにはたくさんの食べ物があるのだから。 そしていつかはおうちの外に出るだろう。 外で出会う別のゆっくり。 きっとれいむは出会い頭にこう挨拶する。 「すりすりしようね!!」 …と。 他のゆっくりとの付き合い方を他に知らないれいむは幸せになれるだろうか? そのれいむに関して言えば、決して幸せになることは無かった。 終 by 赤福 ……ふぅ。 酒って怖い。
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau9/pages/2025.html
※ゆっくり同士のセクロス描写有り。 ※嘘をつきました。そんな描写ばっかりです。 『敏感まりさの失敗 -やめて赤ちゃんすっきりだけは-』 竹林近くの洞窟。 真昼間から二匹のゆっくりが乳繰り合っていた。 お互いの頬をぬちゃねちょと擦りつけ合っている。 「ゆふんゆっふ?ん!! れいむすごいよぉぉ!!! すっごくゆっくりしてるうぅぅぅ!!!」 「まりさもゆっくりしてるよぉぉ!! もちもちしてきもちいいよ!!」 汗とも愛液とも言える液体が潤滑油の役割を果たし、二匹の動きを激しいものにしていく。 まりさが頬を擦り上げればれいむが頬を擦り下げ、まりさが頬を擦り下げればれいむは頬を擦りあげた。 二匹交互上下に顔を上げ下げすることでより強い快楽が得られた。 「ゆゆっ! れ、れいむぅ、まりさすっきりしちゃうよぉぉ!!」 「まりさってば かけっこもたべるのもはやいけど……すっきりしちゃうのもはやいねぇぇ!!」 「ゆぅ、ゆぅぅ…! きもちいいんだもん! ゆっくりしすぎてすっきりしちゃうのぉ!!」 れいむは動きの鈍ったまりさを壁側に押し込んで固定すると一気に頬を擦りつけてきた。 ラストスパートだ。 壁とれいむに挟まれたまりさは動けずにれいむの責めを受け入れるしかなかった。 「だ、だめだよぉぉ!! へ、へぶんしちゃうのぉ!!」 「もりでいちばんのまりさもすっきりにはよわいね!! かわいいよまりさぁぁ!!」 「らめぇ…かわいいっていったら…す、すっきりー!!!」 まりさはビクビク震えながら達した。 瞳は天井を向き、涎をだらしなく垂らしながらのオーガズム。 目には見えないし実感もないが、まりさの子種がれいむへと注がれていく。 それはともかくれいむはまだすっきりしてない。 「れいむ、まだすっきりしてないよ! ゆっくりほおずりさせてね!!」 「ゆゆぅ、すっきりしたばかりなのに…ゆゆんっ!?」 「すーりすーり!!」 れいむは尚もまりさを押さえつけて頬を擦りつけた。 みっちりと二匹の肌が吸い付きあう。 れいむの頭には茎が生え始めているというのに激しくまりさに頬を擦りつけ、自らも快楽を貪っていた。 それに気付いたまりさだったが体が快楽で蕩け、頭もふわふわして何も言えなかった。 「ゆー! れいむ、そろそろすっきりするよ!!」 「ま、まりさも…またすっきりしちゃうぅぅ!!」 驚くことに、まりさはすっきりしたばかりなのに再びすっきりするようだ。 まさに早漏。早漏まりさである。 「ゆふ、ゆひ、ゆひぃぃぃ」 「びんかんさんだね! じゃあいっしょにすっきりしようね!!」 そして… 「んほぉぉぉぉぉぉ!!!」 「すっきりいぃぃぃぃ!!!」 今度は二匹同時に達した。 流石に疲れたのか二匹とも動きを止め、地面にへたり込んで荒い息をつく。 だが、一分も経たないうちに二匹は頬を擦りつけ始めた。 「や、やめないとだめなのにぃ…」 「でもすっきりしたいよぉ、まりさもそうでしょぉぉ?」 「ゆ、ゆー」 れいむの頭には茎が生え、実が生りそうだった。 だが二匹はそんな事構わずに自らの快楽を欲した。 そんな二匹の周りには同じ種類のキノコがいくつも落ちていた。 齧りかけのキノコもいくつかある。 それはゆっくりが発情しちゃうキノコだった。 発情だけならず、感度も増すというすっきり用キノコ。 まりさは狩り中に偶然見つけ、何も知らずにれいむと一緒に食べてしまったのだ。 その結果がこれだよ! れいむは黒ずんで死んでしまった。 まりさはギリギリ生きていたが衰弱していた。 そして…… 「ゆっくりちていっちぇね!!」「おかーしゃんおなかしゅいたぁ!!」 「おかーしゃんゆっくちー!!」「いっしょにあしょぼうよ!!」 「しゅりしゅりしたいよ!!」「ゆっくちちようね!!」 「ゆ、ゆぅ…」 二匹に生えた茎から生えた数十匹の赤ちゃんゆっくり達がまりさの周りにいた。 それぞれがバラバラにまりさに話しかけ、体に擦り寄ってくる。 言葉をまともに聞き取れないし、望んで産んだ子じゃないので擦りつけられても嬉しくない。 「おかーしゃんどうちたの?」 「ゆっくちしてるの??」 「だったられいみゅもゆっくちしちゃいよ!!」 「でもおなかしゅいたよ!!」 「ゆゅーん! おかーしゃんおなかしゅいたよー!!」 「なにたべればいいのー??」 「おちてるのをかってにたべていってね!」 普通は茎を噛んで柔らかくしたのを赤ちゃんに与えるものだが、まりさはそれをしなかった。 赤ちゃんゆっくりに罪がないのは分かっていても赤ちゃんを好きになれなかった。 5?6匹ならば普通に育てただろう。 でもこの赤ちゃん達は多すぎる。 面倒見切れないし、次々に話しかけてくるのが非常に五月蠅い。 全然ゆっくり出来ない。 もう娘たちにはうんざりしていた。 まりさはすっきりも早いが見限るのも相当に早かった。 とりあえず何か食べさせた後は適当な事を言って見捨てて引っ越そう、そのように考えていた。 一方の赤ちゃんゆっくり達は母まりさに挨拶の返事を貰えなかったり定員漏れでスリスリ出来なかったりで不満はあった。 でもお腹は空いていたので母の言う通りに地面に落ちている茎やキノコを食べ始める。 まりさも、もちろん赤ちゃんゆっくりも知らないが、そのキノコは発情キノコだ。 体の小さい赤ちゃんゆっくりがそんな物を食べたらどうなるか… その答えはこれだ。 「ゆゅ? にゃんだか からだがぽかぽかしてきちゃよ!!」 「ゆー、まりしゃもぉ」 「おかーしゃん、このきもちおしえちぇね!」 「ゆ? ゆく? ゆっくり??」 まりさは明らかにおかしくなった赤ちゃんゆっくりに戸惑った。 信じがたいが産まれてすぐの娘達は発情しているようだった。 先ほどのまりさとれいむを思い出させる。 「ゆぅ、しゅりしゅりしちゃいよぉ」 「なんだかゆっくちできそうだね。しゅりしゅり…しようよ おかーしゃん」 赤ちゃんゆっくり達は熱を帯びた瞳でまりさを見つけながら近寄ってくる。 「や、犯られる!?」と思ったが、まりさの頭で電球ピコーン。 こんなたくさんの赤ちゃんは面倒見切れない。 だったら赤ちゃんを見捨ててどこかへ行こうと考えた。 でもちょっと待てと。 何で赤ちゃんのためにこのゆっくり出来る洞窟を去らないといけないのか。 そうだ。出ていくのは赤ちゃんゆっくりだ。 でも力で追い出してもいつ戻ってくるのか分からないし、ましてや潰して殺すなんて嫌だ。 じゃあ、お互いに殺し合ってもらえばいいじゃない。 愛のある行為で殺し合うなら…すっきりして死ねるなら悪いことじゃないはずだ。きっと。 普段のまりさなら思い付かなかったであろうゆっくり的名案。 すっきりしすぎたおかげで軽く賢者モード入っていたからこそ思い付いた。 思い付いたら即行動。 まりさはすっきりするのも早ければ行動するのも早かった。 「あかちゃんゆっくりきいてね!!」 「ゅゅ?」 「ゆっくちきくよ!!」 「でもしゅりしゅりしながらききちゃいよ!」 「いいからきいてね! みんなとなりにいるあかちゃんとすりすりしようね!!」 「ゆっくちりかいしちゃよ!!」 「しゅりしゅりしようね!!」 「わーい、みんなであしょぶんだね! ゆっくちー!!」 そして蠢きだす数十匹の赤ちゃんゆっくり達。 数匹ずつ塊になり、はぁはぁと甘い声を出しながら互いに体を擦りつけていた。 見る人が見ればおぞましいだけの光景がここにはあった。 完璧だ。 まりさは自分の計算が上手く行った事を確信していた。 後はこのまま赤ちゃん達が朽ち果てていくのを見るだけだ。 だが、赤ちゃん達は姉妹よりも母親とスリスリしたかった。 その気持ちをまりさは見落としていた。 「おかーしゃん…しゅりしゅりちようね!」 「もうれいみゅがまんできにゃいよ!」 「まりしゃのとなりはおかーしゃんだよ。おかーしゃーん…」 「ゆゆっ、まりさじゃなくてあかちゃんどうしですりすりしてね!!」 しかし赤ちゃんゆっくり達は聞く耳を持たなかった。 ある者は跳ね、ある者は這ってまりさの元へと近づいてくる。 「ゆ、こないでね! まりさとすりすりはやめてね!」 まりさは逃げようとした。 だが、体力の回復していないまりさは身動きが取れなかった。 冷汗がつつーっと垂れる。 スリスリで死ぬのは子種を注がれて茎が生え、栄養を茎に奪われるからだ。 赤ちゃんゆっくりの未熟な子種であっても茎は生えてしまう。 身動き取れない状態で赤ちゃんに犯されたらどうなるか。想像に難くない。 せめて身動き取れれば逃げるかすっきりし返すか出来るのだが… 「おかーしゃーん、れいみゅをあいしちぇぇ」 「いっしょにしゅりしゅりちようねぇぇ」 「おかーしゃんのからだあっちゃか?い!」 赤ちゃんゆっくり達がまりさの体に張り付いてくる。 すでに十匹近くの赤ちゃんがまりさにスリスリし始めていた。 「ゆゆ、みんなずるいよ! まりしゃもおかーしゃんとすりすりするー!!」 「れいみゅもゆっくりしゅるね! おかーしゃん!!」 それを見ていた周りの赤ちゃんゆっくり達は母親にスリスリしている姉妹を見ると近寄って来た。 姉妹同士スリスリして昂っていた赤ちゃん達だったが、母親とのスリスリは特別なものなのだ。 「こ、こないでぇぇ!! ゆふ、ゆふんっ」 完全に墓穴を掘ってしまったまりさは身動きも取れずに感じさせられ始めていた。 まりさとて先のキノコの発情・媚薬効果は切れていない。 だから赤ちゃんゆっくりの未熟な性技でも敏感に反応してしまう。 「しゅりしゅりしてたらきもちよくなってきちゃよぉぉ」 「すっきり…ゆゅん、しゅっきりしそうだよぉぉ」 「や、やめてね! すっきりしちゃだめだよ!! すっきりはきもちいいけどだめだよぉぉぉ」 すっきり=気持ちいい。 それを聞いた赤ちゃんゆっくり達が止めるはずもなかった。 より強く、より激しく小さな体でまりさの敏感な肌をぐにぐに刺激する。 幾つもの小さく柔らかい物に下半身を擦られる感触は新鮮で、その快楽にまりさは悶えた。 「ゆふっ、ゆんっ、や、やめてぇぇ…」 「ゅゅ、おかーしゃんきゃわいいね」 「そんなこえきいたらもっとしゅりしゅりしちゃくなっちゃよ!」 「ゅーん、ゆっくりしゅっきりしちゃうよぉ」 「ゆっくりやめてぇっ! すっきりは…すっきりだけはらめなのぉぉぉぉ!!」 「だめじゃないよぉ、だってれいみゅゆっくちできるもん!!」 「しょうだよぉ。そんなおかーしゃんもしゅっきりちそうでしょ?」 「ゅ、ゆゅぅ、いわないでぇぇ」 確かにまりさもすっきりしてしまいそうだった。 でも自らの娘よりも早くすっきりするなんて屈辱にも程がある。 だから気力で達してしまうのを堪えていた。 だが両頬をもちもちとした感触の幼い娘たちに擦られると気持ち良さで力が抜けてしまう。 後ろ髪を掻き分けた娘に頭皮にスリスリされるとゾワゾワする未知の快感に口がだらしなく半開きになる。 たまに赤ちゃんの小さな舌がぺろぺろ舐めてきて、そのぬめった感触にまりさは体を震わせた。 どれだけ我慢しても津波のように押し寄せるすっきり感。 まりさは瀬戸際で亡きれいむの言葉を思い出す。 「まりさってばびんかんさんだね! れいむのすりすりでたっぷりゆっくりしてあげるね!!」 ああ、何で思い出してしまったのだろう。 愛するれいむの可愛らしい姿を思い返すともう我慢できなかった。 まりさは諦め、娘たちの愛撫に身を預けた。 「す、すっきりー!!!」 まりさは体をぶるぶるっと震わせ、白目を剥きながら達した。 何という気持ち良さ。 まりさは天にも昇るような感覚を覚えた。 「ゅっ、おかーしゃんしゅっきりしちゃの?」 「ゆゅ、まりしゃも、まりしゃもしゅっきりするよ!」 「ゆー! がまんできにゃいよ! しゅっきりー!!」 そしてまりさの絶頂による震えが赤ちゃん達を感じさせたらしい。 まず一匹の赤ちゃんまりさがすっきりした。 そして一匹がすっきりーすると他の赤ちゃんも次々と連鎖するようにすっきりし始める。 目に見えないが次々と注がれる娘からの子種。 頭に出来た何かに何かを吸われる感覚にまりさはハッと我に返った。 「や、やめてえええええ!! おちび! すっきりしないでっていったのにいいいいいい!!!」 だが時すでに遅し。 すでにまりさに張り付いた赤ちゃんゆっくりのほとんどはすっきりを終えた後だ。 残りも体を擦りつけてすっきりしていく。 まりさからどんどん生えていく茎。 しかし未熟な子種ゆえに赤ちゃんが実ることはない。 どこまでも無駄な茎、命を奪う茎が生えていく。 「いやあああ!! ゆっくり! ゆっくりできないいいい!! ゆ"っ! ゆ"っ! な、なぐなっぢゃうぅぅぅぅ……ぅぅ………ぅ…………」 まりさの体が黒ずんでいく。 赤ちゃんゆっくり達はみんなすっきり直後でぽわわ?んと夢心地で気付かない。 そうしてまりさは誰にも気付かれず見捨てようとした娘に犯され、死んだ。 残ったのは赤ちゃんゆっくり達だけ。 「ゅゅ、おかーしゃんどこー?」 「なんでいにゃいのぉ? ゆっくりちようよぉ!!」 「おかーしゃーん!!」 赤ちゃんゆっくり達は洞窟の中、母を探してうろきょろ。 目の前の黒ずんだ物体がそれだと気付くことは無い。 やがて… 「ゅ、きっとおかーしゃんはごはんをとりにいっちゃんだよ!!」 「そうだね! それならゆっくりまちょうね!!」 「まとうね!!」 「だったら…まってるあいだにみんなであそぼうね!!!」 「あそぼうね!!!」 赤ちゃんゆっくり達の遊びは強烈な快感を味わえるあの遊びだった。 それ以外の遊びは知らないし、この"すっきりごっこ"の魅力の前には他の遊びは霞むだろう。 「しゅりしゅりしようね!!」 「みんなでしゅっきりー、ちようね!!」 「しようね!!」 赤ちゃんゆっくり達はその小さな体を寄せ合っていく。 幼いゆっくり達は危険を知らずに体を擦りつけていく。 その危険を知ることはきっとない。 すっきりの気持ち良さに夢心地のまま死んでいく。 事実、赤ちゃんゆっくり達のお遊びは最後の一匹になるまで続いた。 黒ずんだ多数の塊の中にぽつんと小さな饅頭一つ。 彼女は一匹泣いていた。 いつの間にか家族が自分を置いて何処かに行ったと思って泣いていた。 知らないかったとはいえ、殺し合ったことに気付いちゃいない。 彼女、赤ちゃんれいむは一匹だけだが生き抜くだろう。 おうちにはたくさんの食べ物があるのだから。 そしていつかはおうちの外に出るだろう。 外で出会う別のゆっくり。 きっとれいむは出会い頭にこう挨拶する。 「すりすりしようね!!」 …と。 他のゆっくりとの付き合い方を他に知らないれいむは幸せになれるだろうか? そのれいむに関して言えば、決して幸せになることは無かった。 終 by 赤福 ……ふぅ。 酒って怖い。
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前 ●第一章:ゆっくり誕生 施設の中の一室。ここにとてもゆっくりとしているれいむとまりさのつがいが居る。 彼らは生まれた時から二匹で一緒にとてもゆっくり出来る人工的な環境で飼育されたゆっくりだ。 れいむにはまりさだけ、まりさにはれいむだけ。お互いが信頼しあい、孤独を埋める欠かせない存在になっていた。 「れいむ、がんばってゆっくりしたあかちゃんをうもうね!!」 「ゆゆ!まりさもいっしょにゆっくりがんばろうね!!」 二匹とも妊娠しており妊娠間近である。植物型妊娠でお互いに三本づつ、一本に5匹の計30匹の赤ちゃんゆっくりがついている。 自然ではあり得ない状態だが、安全にゆっくりできて食事にも困らないここではゆっくり夫婦の負担にはならない。 ゆっくり夫婦は体を摺り寄せながら、たまに身をよじっては赤ちゃんの反応を見て楽しんでいるようだ。 「ゆぅ~♪あかちゃんゆっくりうまれてね~♪」 「ゆっ!いま、まりさのあかちゃんがゆっくりうごいたよ!!」 「れいむのあかちゃんもうごいたよ!!もうすぐだね!!」 「「あかちゃんたち、ゆっくりがんばってね!!」」 どうやらそろそろ産まれるようだ。明日には全員産まれるだろうか。 モニター室のランプが緑から赤に変わり、無味無臭のガスが注入される。 「ゆぅ……なんだかねむくなってきたよ?」 「そろそろあかちゃんがうまれるからだよ!!ゆっくりやすもうね!!」 ゆっくり夫婦は何の疑いも持たず、ぽむぽむと赤ちゃんゆっくりに配慮しがちに移動すると 部屋の隅にあるふかふかの毛布に包まってゆぅ……ゆぅ……と寝息を立て始めた。 一見すると何も無い壁が開き、作業服とマスクを付けた職員が二人入ってくる。 「熟睡してますね、一応念の為に麻酔打っときますか」 「そうしてくれ、抜き変える時に起きられると面倒だからな」 部下らしき職員がバッグから注射器を取り出し、麻酔を注射する。 そして、バッグの中から6つの縦長の袋を取り出した。 しばらくしてゆっくり夫婦が完全に落ち着いたのを確認すると、 上司と見られる職員がメスを持ち、赤ちゃんの生っている蔦の根元を丸く切り取っていく。 「おい、換えの蔦取ってくれ」 「あいさ」 部下は縦長の袋から赤ちゃんの付いていない蔦を取り出すと 切り取った赤ちゃん付きの蔦と交換し、袋にしまう。 上司は受け取った蔦の根元を切り抜いたゆっくりの頭の穴に挿し、腰に入った練り小麦粉で埋めて塞いでいく。 シンプルな作業をテキパキとこなし、全ての蔦は交換された。 「じゃあ、後始末頼むわ」 「了解ー」 上司がバッグに蔦の入った袋を慎重に詰めている間に 部下がゆっくり夫婦にまた新しい薬品を注入する。 この薬品の正体は飽和砂糖水。ゆっくりの体内に取り込まれると 急激にエネルギーに変換され、軽い催淫効果と赤ちゃんの育成を速める効果がある。 その後両手でれいむとまりさをしばらく揺さぶって作業は終了となる。 「じゃあ、次いくか」 「今日は12組っすか……ダルいっすね~」 「まぁそう言うな、後でコーヒーおごるから」 「やった!先輩ゴチになります!!」 たわいない会話をしながら二人が出て行くと、扉は閉められ元の何も無い壁に戻った。 数時間後、ゆっくり夫婦はなんだか軽くなった頭をゆすりながら、ゆっくりと目を覚ました。 「ゆぅ……?なんだかとってもゆっくりしてるよぉ……?」 「ゆぅ~ん、ねぇれいむ、なんだかゆっくりしすぎてすっきりしたいよぉ~♪」 「ゆふふ、それじゃちょっとだけだからね……ゆふん♪」 お互いに甘い声を出しながらぬちぬちとゆっくり夫婦は体をすり合わせる。 ゆっくりの妊娠における研究の結果により、予め空の蔦を挿しておけば、 一回のすっきりでもそれに合わせて植物型妊娠で子供が実る事がわかっている。 自分の体から蔦を生成する必要も無い為、母体への負担も少ない。人工繁殖ではよく用いられる方法だ。 そうこう説明しているうちに、ゆっくり夫婦のすっきりもクライマックスのようだ。 にっちゅにっちゅにっちゅにっちゅ 「ゆっゆっゆっゆっ……すっきりー!!」 「ゆふぅっ、ゆゆゆゆ!!すっきりー!!」 大きく全身を突っ張って、ゆっくり夫婦は果てた。 すぐさま脱力し、鏡餅のてっぺんのようにひしゃげてからお互いのパートナーの顔を見つめ、笑顔を見せる。 「ゆぅ……とってもすっきりできたね、まりさ」 「れいむ!!れいむのあたまにあかちゃんがいっぱいできたよ!!」 「ゆっ!!そういうまりさにもあかちゃんができてるよ!!ゆっくりなかよしだね!!」 「そうだね!!ずっといっしょにゆっくりしようね!!」 ゆっくりはとても幸せな事があったり、強いショックを受けると直前の記憶を失ってしまう事が稀にある。 予め注射してあった飽和砂糖水でヘブン状態に達したゆっくり夫婦の頭には、新しい赤ちゃんの事しか考えられなかった。 ただ、それらは覚えていないのではない。体に記憶はされているのだが思い出せなくなるのだ。 ペット用に育成されるゆっくりは、このようにとてもゆっくりしているストレスの無い母体からのみ生み出される。 ストレスのある状態で生まれた子供は性格がゲス化、固執していたり身体能力に悪影響があったりする為だ。 なお、子を失ったというストレスは記憶に無くても体に蓄積される。よって4~5回の出産を目処に処分される事になる。 処分されたゆっくりは甘味が足りず食用には使えないが、故に子供達のエサとして再利用される事になる。 子供のうちから甘すぎるものを食べては癖になってしまうからだ。 では、連れ出された赤ちゃん達の方を見てみよう。 赤ちゃんゆっくりは目覚める前に蔦から外され、頭頂部に小さなピンと2つの小さなボトルの付いた器具を装着させられる。 そして、子ゆっくりまでゆっくり過ごせるサイズの部屋(ケージ)に1匹づつ入れられるのだ。 空調や照明も完備され簡単な設備はあるが外を見ることは出来ない、夫婦が居た部屋の縮小版と思えばいいだろう。 しかし、夫婦の居た部屋は食事は飲食ともに自由だったのに対してこちらは給水用の水吸いだけしか無い。 あるのは、壁の一面に備え付けられたモニターとその下に設置された投入口だけである。 このモニターからの指示で赤ちゃんゆっくりは立派なペット用ゆっくりとしての教育を受ける事になるのだ。 一匹の赤ちゃんれいむが目を覚ましたようだ。誕生おめでとう! 「ゆっくいちていっちぇね!!」 元気に挨拶する赤ちゃんれいむ。彼女が他の仲間に会えるかどうかは彼女の訓練成果次第である。 ●第二章:ゆっくり教育 「……ありぇ?おかーしゃんどこにいりゅの?」 『おはようれいむ。あなたのお母さんはここには居ません』 キョロキョロと辺りを見回す赤ちゃんれいむに感情の無い合成音声が答える。 突如付き付けられた現実。それに幼い赤ちゃんが耐えられる訳は無い。 あっけに取られた顔がゆっくりと歪み、涙を流して泣き叫ぶ。 「ゆぁあああああああん!!おかーしゃんどごにゃのぉおおおお!!」 「ゆっぐいちにゃいででてきちぇよぉおおおおお!!!」 泣き喚き、母を呼ぶ声に反応は無い。音声も何も答えない。 母の喪失と孤独の自覚。ペット用として育てられる赤ちゃんゆっくり全員に与えられる最初の試練である。 最初の10分は母を呼び、 「ゆぐっ……ゆぐっ……だりぇかでてきちぇよぉおおおお!!ゆっくいちようよぉおおおおお!!!」 「ひちょりはいやだよぉおおおおおお!!だりぇかいにゃいのぉおおおお!!!???」 次の10分は誰かを求め、 「ゆあああああああん!!!だりぇもいにゃいよぉおおおおおお……」 「ゆれいみゅは……れいみゅしかいにゃい……ゆああああああん!!!」 最後の10分は自分の境遇に涙する。 個体差はあれど、皆経験する流れである。 完全に泣き疲れ、落ち着いた頃にまた音声が掛かる。 『落ち着きましたか?れいむ』 「ゆっ!?おねー…しゃん?おにー…しゃん?どこにいりゅの?ゆっくいでてきちぇね!!」 自分以外にも誰かが居る!!ぱぁーっと表情が明るくなった赤ちゃんれいむ。しかし、声はこう告げる。 『いいえ、私はそこには行けません。れいむ、貴方はそこで暮らすしかないのです』 「どぼじてそんにゃこちょいうにょぉ……ゆっくいでてきちぇよぉ……」 『貴方にはいろんな事を覚えてもらいます。それらを全て覚えられれば、仲間の所にいけますよ』 「ゆっ!?れいみゅ、ほかのゆっくいにあえりゅの!?」 『ええ、ちゃんと訓練に従えば他のみんなにも、そして貴方の飼い主さんにも会えますよ。』 「かいにゅちしゃん?そりぇにゃあに?」 『貴方をとてもゆっくりさせてくれる人間の事ですよ。貴方にはお母さんは居ませんが、飼い主さんが居るのですよ』 『れいむ、貴方はみんなとゆっくりしたいですか?飼い主さんとゆっくりしたいですか?』 自分だけで泣き続け、孤独に打ちのめされた赤ちゃんれいむにとってその声は希望そのものだ。 頑張ればみんなと一緒にゆっくりできる。お母さんの代わりの飼い主さんと出会い、ゆっくりできる。 それは孤独に震えたれいむの心にゆっくりと染み渡り、餡子の隅々にまで染み付いていく。 これは今後の教育課程において、非常に強い目的となってゆっくりを縛るものだ。希望という名の拘束である。 幼いれいむにとって、それらは全てであり、疑う事はどこにもなかった。 「ゆっくいちたいよ!!みんなといっちょにゆっくいちたい!!ひちょりはいにゃだよ!!」 『ではれいむ、一緒に頑張りましょう。私は貴方が飼い主さんに出会えるまでそれをお手伝いします』 「ゆっ!!ゆっくいりかいちたよ!!ゆっくいくんりぇんちてにぇ!!」 その返事を確認すると、モニターに絵が写される。 ゆっくりらしきシルエットがリンゴを食べようとしている絵、それに大きな×マークが記された「食べてはいけない」の絵だ。 突如変わった光景に、赤ちゃんれいむの目も自然とそちらを見つめる。 『れいむ、ではまず最初の訓練です。このマークがわかりますか?』 「ゆぅ?わかりゃにゃいよ、ゆっくいせちゅめいちてにぇ!!」 『このマークは「むーしゃむーしゃきんし」のマークです。このマークの近くの食べ物は食べてはいけません。 れいむ、ちゃんとわかりましたか?』 「ゆっ!!れいみゅはゆっくいりかいちたよ!!」 その言葉にうなずく様に、モニターの下部が開き丸く固められたゆっくり用の練りエサが出る。 材料はゆっくり加工の副産物、糖分を搾り取った餡子のカスに調整を施したものだ。 このエサは栄養豊富だが甘さは無く、ゆっくりの味覚的にさほど美味しいものではない。 しかし泣き疲れ、生まれてから何も食べていない空腹の赤ちゃんれいむにとってそれは最高級の食事といっても過言ではなかった。 ただでさえ欲望に弱いゆっくり、それも幼い赤ちゃんゆっくりが我慢できるものではない。 その眼は輝き、初めてのご飯を食べようと一目散に向かっていく。 「こりぇはれいみゅのごはんしゃんだよ!!ゆっくいたべりゅにぇ!!」 『れいむ。「むーしゃむーしゃきんし」ですよ』 パチッ 「だっちぇれいみゅおにゃかちゅいたよ!!むーちゃむーちゃゆぎゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!!」 警告を無視して練りエサに赤ちゃんれいむが食い付いた瞬間、赤ちゃんれいむの全身に凄まじい衝撃が走る。 内部からのショックで体が瞬間的に膨れ上がり意図せぬ方向に跳ね飛ばされ、黒い餡子が透けたかと思うと全身は力を失いぐにゃりと潰れる。 数分後、なんとか意識を取り戻した赤ちゃんれいむは失った体力を回復する為の本能か、もう一度練りエサに向かって行った。 「かりゃだがいちゃいよ……ゆっくい……たべちゃいよ……」 『れいむ。「むーしゃむーしゃきんし」ですよ』 パチッ 「ゆ゛ぎゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!や゛べでえ゛え゛え゛え゛え゛え゛!!!」 つい先ほどのリプレイの如く、一瞬膨張して吹き飛び、また潰れる。 二度目のショックによるダメージの蓄積からか、頭頂部からわずかに湯気を立てながら気絶する饅頭がそこにあった。 それに反応したようにオレンジ色の液体が少量、額に流れる。 このループは赤ちゃんれいむが食事を諦めるまで、計4回繰り返される事となった。 この部屋に入れられる前に頭頂部に付けられた器具。それはお仕置きの道具であり、ルールを守らないゆっくりに何度でも牙を剥くのだ。 構造は非常にシンプルで、外部からの指示によりゆっくりの内部から電流を流す針とその為のバッテリーボトルと制御チップ。 また、それによる致命傷を防ぐ為の緊急用オレンジジュースを針から注入する事も可能となっている。 バッテリーボトルとジュースボトルは夜中のうちにこっそり交換される為、お仕置きは確実に行われる。 ルールを破れば罰を受ける。これはゆっくりに対する教育では必要不可欠なのだ。 そもそもゆっくりは世間で知られるように物覚えは悪い。単純に教えただけではすぐに忘れてしまう。 何かを覚える為に最も効率のいい方法は苦痛で記憶を刻む事。 トラウマという形がゆっくりの出来る最高の学習法なのだ。 そして、ここで教わる事の大半は「してはいけない」事ばかり。 最も効率的で的確な教育方法だと言えよう。 一瞬の放電でも今まで物理的なショックを受けた事の無い赤ちゃんゆっくりには十分効果的なようだ。 何度も何度も電流に体を貫かれ、理不尽な衝撃に対する怒りという段階すら通り越し、半ば放心しながら空に向かって問う。 「ど……どおちてこんにゃこちょ……ちゅるの……?」 『れいむ。「むーしゃむーしゃきんし」ですよ』 「ゆぅ……?れいみゅが……むーちゃむーちゃちた……から?」 『そうです。ルールが守れない子は何度でも同じ目にあいますよ』 「ゆっ……ゆっくいりきゃいちたよ……」 赤ちゃんれいむの返事を聞いてか、モニターからマークが消えて音声がこう続ける。 『れいむ。マークが消えました。食べても構いませんよ』 「ゆゆ……?もうびりびりしゃんちにゃい……?」 『マークが無い時は大丈夫ですよ、いらないなら片付けますが』 「まっちぇね……ゆっくいたべちゃちぇてにぇ……」 全身に残るダメージからか、ずりずりと引き摺るようにエサに向かい またショックが来ないか怯えながら恐る恐る練りエサを口にする。 生まれて初めての食事が赤ちゃんれいむの欲求を満たし、歓喜の声が上がった。 「むー……ちゃ……むーちゃ、ちあわちぇー!!」 『れいむ、ちゃんと指示を守れればお仕置きされる事はないのですよ。 それともまたビリビリされたいのですか?』 「ゆぁぁ……もうびりびりしゃんはいらにゃいよ!!ゆっくいりかいちたよ!!」 苦痛の記憶に体を震わせ、赤ちゃんれいむは叫んだ。 最初にマークを見た時とは違いその罰も含めてしっかり理解出来たようだ。 最も、赤ちゃんゆっくりの記憶力はまだまだ不完全である。 次の食事では事前説明が無かったので、マーク有りの時に練りエサにかぶりつき電気に灼かれお説教、 その次の食事では電気ショックに怯えてマークが無くなっても食べようとせずに練りエサを回収された。 それらを何度か繰り返してマークの有無を確認し、食事を行えるようになったのは3セット目になってからである。 赤ちゃんゆっくりに対する教育過程は概ね、今回のような形式を取る。 種族差もあるが、賢い個体なら「ルールを破ったからこうなる」事を理解出来る為にショックを受ける回数は減少する。 通常の個体でもショックを与えられる事で「これをこの時するとこうなる」事を刻みつけ、徐々に学習することが出来る。 愚かな個体や自分本位を捨てられない個体はこの過程を経ても理解できぬまま、 徐々に増えるノルマに対応できず感電死するまで灼かれる事になる。 どうやらこの赤ちゃんれいむはそれなりに優秀な個体だったようだ。 最もこれから先に構える 食事時にこぼさない、食べながら話さない。 勝手に物で遊ばない。物を集めない。 物を壊さない、自分のおうちを作らない。 入ってはいけない場所に行かない。 明るくなったら起き、暗くなったら寝る。夜更かしをしない。 等を覚える為に何度も何度も灼かれる事になるのだが。 赤ちゃんゆっくりから子ゆっくり程度のサイズになるまでに、これらの一人で覚えるべきマナーを習得する事になる。 それまでに覚えられないゆっくりはペット用には不適格として処分され、無事習得できたゆっくりは、 個室から広い集団部屋に移り、ゆっくりと人間との共同生活を送る為の方法を学ぶ事になる。 ここでは基本、殺風景だった今までの個室とは違い、寝るための場所や食事場所、遊ぶための広場等様々な区画があり、 TPOに合わせて使い分ける事も要求される。 ●第三章:ゆっくり共同生活 それでは、子ゆっくりとなった先ほどのれいむの行動を見てみよう。 選別の晩、子れいむが眠りに付くと個室の壁が開き、ゆっくりルームの管理人に籠に入れられて運ばれた。 直前の食事に混入した睡眠薬によって普段よりも少し長く眠った子れいむは次の朝、 管理人と大勢の子ゆっくり達が見守る中でいつものように、ゆっくりと目を覚ます。 「ゆぅゆぅ……ゆっ!?ここはどこ?」 「「「れいむ、ゆっくりしていってね!!」」」 「ゆゆっ!?ゆ、ゆっくりしていってね!!」 「良く出来ました、ここが今から貴方が暮らす部屋よ」 子れいむはここで何を見て何を学ぶのか。 今週はここまで、来週の後編をお楽しみに! ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 「んー、なかなか見ごたえあったねー。んじゃちょっと休憩しようか」 軽く伸びをしながら立ち上がると、管理人さんはDVDを取り替えに行った。 うわ、1.5リットルのコーラが空に……どんなペースで飲んでたのか想像も付かない。 「とりあえず、今の時点だとまだ感情はあるみたいですね~」 「だねー、ネタバレになるけどその辺は後でやるからもうちょい待ってね」 「……それ、最初から後編だけ見ればよかったんじゃないですか?」 「……ごめん、気付かなかった」 「……いや、勉強になるしいいんですけどね。なるほどーこういう育て方なのかー」 「ごめん、悪かったって。コーラもう一本あげるから許してよ」 「遠慮します」 一方その頃、れいむはと言うと…… 「ゆゆ~ん……これでゆっくりできるよぉ~……ゆう……ゆう……」 まだ寝てた。 ■あとがき なんか巨大構想になってきてこのままだと1ヶ月以上開きかねないのでとりあえずうp あらすじだけで纏めるとアホみたいに短いのに書いてみると無駄に長くなるから困る。 一応最後まで続けるつもり。しばしお待ちを。 このSSに感想を付ける
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紙袋赤ちゃん 作詞/77スレ429 早朝の街 慌しく人が行く 無造作に置かれた黒い紙袋 ウヴゴエヲアゲル...... 血生臭い枷を引き千切り 這いずってアイツの所へ 皮肉にも私紙袋赤ちゃん 身体が暖まって来たヨ.... 帰ッテ来タヨ オ母サン(笑) 金属製の盥が今はお家なの 半透明のゴミ袋に包マレテ 燃エテ逝ク全テヲ焦ガス 過ちは生まれた事じゃない 過ちは生んだお前がアアアアアア!!? 消えて行く存在が消えて行く 無い記憶と共に全てどこかへ
https://w.atwiki.jp/saikyoumousou5/pages/3268.html
【名前】人間の赤ちゃん 【大きさ】人間の赤ちゃん並 【攻撃力】人間の赤ちゃん並 【防御力】人間の赤ちゃん並 【素早さ】人間の赤ちゃん並 ◆考察記録--------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- 451 : ◆omTDoIF0bw :2017/04/21(金) 21 13 19.42 ID X4kyokhs 人間の赤ちゃん 考察 赤ちゃんとの定義は 新生児または乳児 の事をいうらしい 間を取って生後半年程度の赤ちゃんとする 人類の壁直上の人間アレルギーには勝てるがその上には勝てないので 人類の壁下から ×増え続けるちんちん(仮) 生後半年は歯が生え始める時期 噛み殺すのは難しい ×スズメバチ 素早く飛び回る虫を捕まえるのは難しそう 刺されて負け ×ミミズ 性別不明 ×動物類 三匹の小動物は厳しい ○アフォちゃいまんねんパーでんねん 赤ちゃんでもチョキくらいだせるだろう ×擣薬兎 武器を持ったウサギは厳しい ×or△どこかでみた道具、三 互いに決め手無し? 赤ちゃんくらいの知能なら負ける可能性もあるか? △カメ君、ヤドカリ君 硬い ○鋼の救世主 羊羹くらい破壊できる ○雷鳥 まあ勝てるだろう ○燕 勝てる △動く落とし穴 落ちても怪我はするだろうが死ぬことはないだろう これより下は弱いので勝てる カメ君=ヤドカリ君=人間の赤ちゃん>鋼の救世主
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『てーとまりしゃとれいみゅのおとーさん』 49KB 愛で 虐待 希少種 独自設定 前作を読んでくださった方にぜひ ※ご注意を ・前作『anko4095 てーとまりしゃ』の完全な続きになります。 ・前作の設定をそのまま使っているので、前作を読まないと話が意味不明です。 ・相変わらず飼いゆっくりと野良の格差ものです。 ・最後の最後まで愛でられる希少種がでてきます。優遇どころの話ではないです。 ・愛でられるゆっくりはほとんどオリキャラみたいになっております。 ・飼いゆっくりを愛称で呼びます。 ・口の悪い人間が出ます、野良をゴミ扱いします。 ・大した落ち度のないゆっくりが不幸な目にあいます。 ・鬼意惨に恋人がいます。 ・ゆっくりに対する直接的な暴力は一切奮いません 以上について少しでも嫌悪感を覚えた方は不快な思いをされるかと思います。 大丈夫という方のみお読みください もぞもぞと、なにやら胸元が動くので目を覚ました。 「さむっ!」 冬の朝はいつも寒いのだが、今日は異常だった。 腕の中で動いていたものの正体―― “てー” 恐らくいつも以上の寒さを感じ、熱を求めてすりよってきたのだろう。 てーを毛布と掛け布団でしっかりくるみ、電気ストーブの電源を入れる。 もしやと思いカーテンを開けると――やはり一面真っ白、跳ね返ってくる光が寝起きにはつらかった。 「ここまでのは数年ぶりだな」 この地域はあまり雪が降らないし、めったに積もる事はない。 「ん……だでぃ?」 「はいはい、ここにいるよ」 目をこする我が家のアイドルを毛布ごと抱き上げ、 部屋が暖まるまで、しばらくストーブの前でゆっくりする事にした。 「んーあったかい!」 「おう」 「…すーりすりだよ……がんばってねおちびちゃん」 「……しゅーりしゅり……」 「だめだよ!やめたらもっとさむくなっちゃうよ!」 まりさとれいむの一家にとって今朝は生き地獄だった。 コンクリートに舗装された街はゆっくりにとっては厳しい環境だ。 硬い地面はあんよを傷めるし、餌となる草がほとんど見あたら無い。 そして何よりおうちとなるスペースが山や森に比べて圧倒的に少ない。 ダンボールを見つけてそこをおうちにするゆっくりもいるが、それは人間でいうと道端で大金を拾うくらいの幸運だ。 そもそも、あなたが普段生活していて道にダンボールが落ちていることなんてあるだろうか? また、そんな奇跡にも等しい幸運によって手に入れたダンボールでさえ目立つ場所に設置なぞすれば、 三日もたたずに市民の心強い味方である加工所によってしかるべき処置がとられるだろう。 この一家も人通りの少ない道の植木のちょっとしたスペースに、 屋根というにはあまりに忍びない数本の枝を引っ掛けただけのおうちを作っていた。 「しゃむぃ……よ……」 「すぅりすぅりだよぉぉおおお゛どぉじでぇあっだがくならないのぉぉ゛」 昨日の夜からとても寒かった。 もともとこのおうちは風を防いではくれないが、風が吹いてなくても冷たかった。 そしてついに、空から悪魔が降ってきたのである。 まりさ一家は雪を見たことがなかった。 雨ならわかる、水はゆっくりできない。 しかしこの白くてゆっくり下りてくるものは、電灯に照らされとてもきれいだった。 姉妹で一番やんちゃな赤まりさ以外は眠っていたため、赤まりさが最初に雪を見つけた。 大いに喜び、宝物にすると言い出し――――触れた瞬間に号泣した。 冷たさを感じたのは一瞬、その後には焼けつくような痛みを感じた。 痛みのはけ口を求め、限界までおくちを開く。 「いぢゃぁっ!いぢゃああああああああぃぃっ!」 泣いてる間にも白いナイフはゆっくりとした動きで体に刺さる。 身体をくねらせ、跳ねまわり、苦痛を訴える。 「おちび!どうしたのぜぇっ!」 赤ゆっくりのあまりの様子に一瞬その餡子脳が停止したが、その叫びによって再起動した親まりさ。 「どおじだのっ!ゆっぐりじでっ!おちびちゃん!」 親れいむも飛び出してきた。 親まりさが、狂ってしまったかの如く暴れまわるおちびに近づく、 もちろん雪はそんなまりさにも降り注ぐがお帽子に防がれる。 そもそも成体ゆっくりなら、ちょっと雪に降られた程度では痛みなど感じない。 皮がそれなりに厚くなっており、中枢餡にその冷たさは届かない。 「ゆ゛っびぃぃいいい!いぎゃぁあっ!いぃいいい!」 だが赤ゆっくりは違う。 誰しもが知っていることだが、皮が極端に薄く脆い。 餡子の熱によってほんの少しの雪が解けただけで、耐えられなくなる。 そしてもう一つ。赤ゆっくりの生存率を下げる最大要因がコレ。 非常に痛みに弱い。 「おちび!おちびぃっ!落ち着くんだぜ!おとーさんとゆっくりおうちに戻るんだぜ!」 「あ゛ああああぐぃぃっ!ぎゅぇっ!ぐぅぃぇえ!」 必死にまりさが呼びかけるも、まったく聞こえていない。 痛みに弱く親に依存する赤ゆっくりが、叫ぶほどの激痛を受けて親に助けを求めないのは危険な状態である。 痛みが激しすぎて思考が麻痺しているのだ。 原因を取り除こうとかいう回避行動に移れない。 痛みに反応するだけ。 体中の餡子が、攻撃を受けていることを過剰なほどに中枢餡に伝える。 身をよじり、おさげを振り乱すことしかできない。 とっくにお帽子も頭から外れているが気づけない。 弱った皮で暴れるせいで所々が裂け始める。 「おちびっ!おちびぃ!おちびぃいっ!どぼじでゆっぐりじないんだぜぇええっ!」 「いぎゅっ!ぎゃぎゅっ!ぎゅぇぇっ!」 舌を誤って噛んだのか、悲鳴が濁る。 まりさの必死の呼びかけも、その体が屋根となり雪から守られていることにも、もう気づけない。 暴れる体が裂ける、その痛みで暴れる、そのせいで裂ける、また暴れる、裂ける。 まるで地獄の針山の上でのヘッドスピン。 しかしその形相は地獄の鬼よりも厳しく恐ろしい。 あまりにも異常なおちびの様子にまりさもパニックになる。 「れいぶぅぅうっ!どぼじよぉおおおっ!?おちびがじんじゃうよぉおっ!」 泣いて番に助けをもとめるまりさ。 「はやぐづれがえってよぉぉおっ!ま゛りざぁああっっ!」 それに対する返答はなかなか的確だった。 いささか遅すぎたが。 「ゆっぐりりかいじだよぉっ!――おちびぃ!かえるのぜっ!」 通常のゆっくりに手はない。物をつかむことができない。 ではどうするか?舌を使うのである。 ゆっくりはその自分の大きさの二倍ほど長く伸びる舌を、器用に動かし生活している。 まりさがグネグネと動き回るおちびに舌を巻きつけ、引っ張って持ちあげようとする。 焦って全力で引っ張り、おうちに走るまりさ。 水を吸いグズグズになり所々裂け目が入った皮を、そんな風に引っ張ったらどうなるか? プチっと大した抵抗もなく、あんよを残してほぼ全ての皮が餡子とお別れした。 「ゆピッギィィイイイイイイッッ!!ゆ゛っ……ゆ゛っ……ゆ゛っ……」 「ゆ゛ぅ!?どぼじでおぢびのかわさんがやぶれでるのぉおっ!?」 一際大きな悲鳴でゆん生終了のカウントダウンが開始されたことをつげる赤ゆっくり。 大きく露出した餡子に二つの血走った目玉が並ぶ姿は、まりさを怯ませるくらいにはグロテスクだった。 「も゛う゛おうぢがえるぅぅうううっっ!」 まりさは泣きながらおうちに逃げ込む。 あまりのことに番のれいむも「あぁ……」とつぶやくだけで固まっている。 これだけのことがありながら、おうちの中の赤ゆっくり二匹は眠っていた。 「ごめんだぜぇ!ごめんなのぜぇ!」 何度も何度も呟くまりさ。もちろんその謝罪は届かない 舌に残ったわずかな甘さが消えたころに、まりさは振り返っておちびだったものをみる。 底辺がドロドロになった真っ黒な餡子にはもう片目しかついていない。 もう既に“えいえんにゆっくり”しているのは明らかだった。 このおちびが、まりさが自分を助けようとしていたこと、 そして結果的にまりさによって止めをさされたことを理解していたかどうかはわからない。 わからないからまりさは想像してしまう。 やっと助けに来てくれたはずの父親が、何も出来ずにオロオロと自分の周りで泣き叫ぶのを見ているときの心境。 そして生きたまま皮を剥がされるその“たくさん”の苦しみを。 「ゆ゛ゆああああああぁあぁ!!ゆぁぁああんぅ!」 「ゆぁ……ゆぅ…ゆっく」 そしてまりさとれいむは泣き出した。 まりさは大声で、れいむはかすれた声で。 二人とも涙を流しながら。 「ゆきさんだーっ!」 「窓に顔ぶつけんなよー?」 朝ごはんを食べ終わるや否や窓にへばりつく我が娘。 今日が平日じゃなくて本当に良かったと思います。 神奈子さま信仰していてよかった。 目に見えてテンションがあがっているてーを見る。 どうせお散歩行きたいとか言い出すのだろう。 てーは雪なんて実物見るの初めてだろうし。 「だでぃだでぃ!そといこーぜ!」 ほれきた。 だがどうしようかな。 雪の中出歩くのは結構危険だ。 昔は、年明けにスキーに行っていたので、スノートレーシューズは持っている。 ただいくら滑りにくい靴だとはいっても過信は禁物だ。 俺が悩んでるのを察したのかてーが不安そうにこっちを見ている。 「……だめ?」 「だめじゃない!全然だめじゃないぞ!」 断るとか無理。ウチの子が一番可愛いもん。 すぐさま虐子に電話する。 「起きてたか?」 「とりあえず電話口の最初にはてーちゃん出しなさいよ」 「いやなんかこの雪の中、お姫様が外出許可求めてきてさ」 「あー、てーちゃん雪みたことないもんねー」 「そうそう」 「じゃぁこっち来れば?庭でかまくらとか作れば満足するっしょ」 「なるほど……」 虐子の家は、俺みたいな一般人からすれば十分すぎるほど大きい。 庭でキャッチボールくらい余裕で出来る。 そして距離自体、うちから歩いて15分。 「名案だな、そうする。お義母さんとお義父さんにもよろしくな」 「あいあい、てーちゃんに代わってよ」 「うい、てー?まみぃだぞー」 「わーい!……まみぃ?」 さて、いろいろ準備しないといけないが、本当に寒いな……。 まりさ一家は死に瀕していた。野良にとってはいつものことだが。 一匹のおちびが死んでから、状況は悪くなる一方だった。 降り積もる雪はぐんぐん気温を下げ、当然眠ってなんかいられない。 中枢餡まで凍りつかすような冷気は、赤ゆっくりを確実にあの世へと近づけていく。 そしてさらに、最初に死んだ子の強烈な死臭。 これも無視できないほど辛かった。 なにせおうちのすぐ目の前に溶けた死体が転がっているのだ。 成体ゆっくりでも耐えることのできない吐き気に、赤ゆっくりはなんども餡子を吐き出した。 「まりさ……あのね、おはなしがあるよ」 「れいむ?どおしたの?すーりすりやめるとゆっくりできないよ?」 二匹のおちびはいま、まりさのお帽子の中にいる。 「このままじゃ“みんなえいえんにゆっくり”しちゃうよ」 「ゆ゛ゆぅ!だいじょうぶなのぜ!れいむ!ゆきさんはもうすぐどこかにいくのぜ!」 それが何の気休めにもならないことはまりも分かっていた。 そして恐らく、これかられいむが言うことも。 「まりさとおちびちゃんたちで、れいむをたべてね」 「れ、れいむ……」 「れいむはね?まりさみたいにおぼうしでおちびちゃんをまもれないから……。 これはれいむがやるしかないんだよ」 「まつのぜ!きがはやいのぜ!きっと」 「“むーしゃむーしゃ”しないとおちびちゃんしんじゃうよ。 それにれいむはいままでおちびちゃんになにもできなかったよ。 さいごにたべてもらって“しあわせー!”してもらいたいよ!」 「ぐすっ……れいむぅ! おちびちゃんは!ぜったいっ! なにがあってもまりさがまもるよぉっ!」 「おきゃぁ……さん」 「おかぁしゃん……」 弱り切ったおちびちゃん達が出てきた。 それを見てとてもゆっくりした笑顔でれいむが微笑んだ。 「さぁ、おたべなさい!」 こうしてまりさとおちび達は今日まで生き残った。 太陽が出てくるのを確認すると、まりさはおちび達を帽子に乗せ。 あんよにビニール袋を巻きつけ、おうちを出た。 生き残るために。 結局バスで虐子の家まで行った俺とてー。 着くころには太陽が出ていた。これ以上降らなくてよかったと思う。 到着するなり、いろいろな道具を持って待機していたお義父さん、お義母さん。 お二人とてーは思いっきり雪を堪能していた。 俺の方はすっかり寒さに参り、窓から庭に直接出れるリビングで座りながら、はしゃぐてーを眺めていた。 二時間ほどたち、明らかに挙動不審になり、腰に手を当てる回数が多くなったお義父さんと交代し、 雪だるまのボディを作っていた俺に声がかかった。 「ゆっくりおじゃましますなのぜ!」 虐子曰く、その声を聞いた瞬間の俺の口元は見事に笑っていたらしい。 「やぁまりさ、どうしたのかな?」 「にんげんさん!ゆっくりしていってね!」 「「ゆっきゅりしちぇいっちぇねっ!」」 「はい、ゆっくりしていってね。 それでさっそく御用を教えてほしいな」 目の前のまりさは、お帽子の中に赤ゆっくり二匹を入れ、ビニール袋をあんよに巻きつけている。 ゆっくりにしてはなかなか頭がいいみたいだ。 「まりさたちは、すむところがないのぜ! だからこのままじゃおちびちゃんたちがしんじゃうんだぜ! ちょっとだけ、おうちをかしてほしいんだぜ!」 驚いた。 おうちを寄越せ!ではなく『貸してほしい』とは。 この手の野良はおうち宣言か、『ゆっくりプレイスをひとりじめするゲス』とか言い出して、 最終的にキレて体当たりしてくるのが普通なんだけど。 ちょっと興味がわいた。 「うん、まりさの事情はわかった。 でもなんでこの家にしようと思ったの?」 「ゆ!それはここから、ゆっくりしてるゆっくりのこえがきこえたんだぜ!」 なるほど。 同族がいるなら、話を聞いてくれると思ったのか。 ゆっくりしている声なら、ゆっくりに理解があるはずだと判断したんだろう。 半分正解だね。 「うん、それは俺のおちびちゃんだね」 「ゆゆ?にんげんさんにもゆっくりのおちびちゃんがいるのぜ?」 「そうそう、てー?ちょっと来てくれる?」 俺は奥でこっちの様子を見ていたてーを呼び寄せる。 トコトコと近寄ってくるてー。 「ゆぅ!とってもゆっくりしたおちびちゃんなのぜ」 「うんありがとう」 「にんげんさん!おねがいするのぜ!にんげんさんも“おとーさん”ならまりさのきもちがわかるのぜ! おちびちゃんをまもりたいきもちはいっしょなのぜ!」 うーん、今の一言で潰したくなった。 正直こんな薄汚い野良に俺のてーへの愛情を語ってほしくない。 「でもおうち貸すっていっても、ほとんど俺のおちびちゃん用のゆっくりプレイスだからな……」 人間相手だったら殴られてもおかしくない言い訳をする。 だがゆっくり相手にはこれで十分すぎるほど伝わる。 「お願いなのぜにんげんさん! まりさのれいむは!おちびちゃんをまりさにたくして!“おたべなさい”しちゃったのぜ! まりさは“おとーさん”としてどーしてもおちびちゃんをまもらなきゃいけないのぜ!」 目を潤ませながら語るまりさ。 なるほど、コイツ番の中枢餡を多く食べたのか。 だから多少賢くなっているのか。 いつまで持つか分からないとはいえホントに出鱈目だな、さすが餡子脳。 「わかったよ、まりさ。おなじ“おとーさん”とか言われたら俺も我慢できない。 一晩だけおうちと、ご飯を用意してあげるよ」 「ほ、ほんとうなのぜ?にんげんさん!」 「やっちゃー!」 何を我慢できないのかを、勘違いしたまりさが喜ぶ。 それを聞いた帽子の中の二匹まで喜んでいる。 もしかしたら、人間のおうちはゆっくりできるなんて記憶を持っているのかもしれない。 ちなみにてーはもうさっさと引き上げて、お義母さんとかまくらの中でみかん食べている。 「だが、家の中には入れてあげられない。 庭に君たち用の別のおうちを用意してあげる」 「ゆ゛ぅ……でも」 「これが最大限の譲歩だよまりさ。 俺もそこまでお人好しじゃないからね」 「わかったのぜ!にんげんさん。野良のまりさ達にはそれで十分なのぜ!」 背に腹は代えられないのだろう。文句を言う様子もない。 ここで『さいきょうのまりささまには――』等言い出したら、近くのゆっくり用回収箱をおうちにしてあげたのだが。 「じゃあ、確認するよ? 俺は君たちに一晩だけ凍えないおうちと、十分な量のご飯を用意する。 あとは知らないからね?退屈だとか君のおちび達が言い出しても何もしないからね?」 「わかってるのぜ!むしろそこまでよういしてくれたらほかになにもいらないのぜ! おちびたちはまりさがれいむにたくされたのぜ! “おとーさん”として、いのちにかえてもまもるのぜ!」 本当かな?もちろん本人は自信があるようだけど。 とはいえ、そろそろ暗くなり始めてきた。 さっさと準備しないと。 「はい、コレでしょ?」 「おおっ!さすが」 と思ったら、俺たちの会話を聞いていた虐子が大きめのプラスチックケースを抱えて持ってきた。 「ん、てーちゃんはもうお父さんたちとお風呂にいったわよ」 「了解」 そういうと、まりさ達には目もくれず、さっさと家の中に入っていった。 このプラスチックケースは加工所製のもので、かなり大き目の水槽に厚めの蓋がついている。 その用途は主に『自家製赤ゆっくり製造』だったり、 おうち宣言をやらかした野良をここに閉じ込めておいたりするのに使われる。 防音機能を備えていて、ある程度頑丈、温かい――かは知らないが、ダンボールのおうちよりいいだろう。 中に何枚か新聞紙を入れてやる。 「ほらまりさ、これが君たちのおうちだ」 「ゆゆっ!?なんなのぜ!?」 ああ、コイツら透明な壁だと認識できないんだっけ。 『とうめい』だったり『みえない』かべさん!とかいって“邪魔者”って認識するんだよな。 だから窓を割って侵入したにもかかわらず『開いているおうちがあったから』とか理解できない主張を通そうとするんだっけ。 自分で“かべ”って言ってるのに。 「まあほら入ってみな?……うっしょ! どうだ?おうちになってるのわかるだろう?」 掴みあげてケースの中にいれる、手に泥がついたが我慢する。 『おそらをとんでるみちゃい』とか帽子のなかから聞こえた。 「ゆゆっ! ほんとうだね!かべさんがあるし、つめたくないよ!」 「ゆあーい!ゆきさんがいないのじぇ!」 「れいみゅ“こーろこーろ”しゅりゅよ! きゃわいくってごみぇんにぇっ!」 これまた汚れたチビ二匹が、帽子から出てきて、ケース内で蠢いている。 大変不快だ。 「ここはゆっくりできるね!ありがとうにんげんさん!」 「ここをれいみゅの“ゆっくりプレイス”にしゅるよ!」 「まりしゃも!まりしゃもしゅるのぜっ!」 父親と違って、二匹は普通の赤ゆっくりのようだな。 「気に入ってくれたみたいだね。じゃあちょっと場所を移動するからね」 そういってプラスチックケースをリビングの窓の前に置いてある大きめの台の上に置く。 結構な高さがあるので、ケースの中からもリビングの様子が問題なく見えるだろう。 「これだけ近くなら、こっち光で明るいだろう? それにこちらからも君たちの様子が見えるからね。 この中にいれば安全だと思ってくれていいよ」 「なにからなにまでありがとうなのぜ! おちびたちとこれでゆっくりできるのぜ!」 「ゆっきゅりありがちょうにぇ!にんげんしゃん! それかられいみゅにあまあまちょうだいにぇ!」 「まりしゃもだじぇ!たくさんでいいのじぇ!」 クソ袋二匹のこちらへの要求を親であるまりさは咎めない。 恐らくここまで優しくしてくれたにんげんさんなら、もしかしたら貰えるかもとか夢をみているのだろうが、 当然無視する。 「じゃあね!ご飯出来たら持ってくるから」 「あっ……!」 「あまあまは?れいみゅのあまあまがないよ?」 「まりしゃのももってくるのじぇ!すぐでいいのじぇ?」 カチャと蓋を閉める。 それだけでもう、ケース内の声は聞こえなかった。 準備は終わった。これからのことを予想すると笑いがこみ上げてくる。 まりさは最後まで“おとーさん”かな? いい加減寒くなってきたので家の中に戻る。 そろそろ夕食の時間だ、もちろん俺たちの。 俺もお風呂を借りた後、リビングにてくつろぐ。 お義父さんとお義母さんには、外の事は説明してある。 特に何も言うことなく、了承してくれた。 てーはといえば、走り回ったり、飛び跳ねたりしてご機嫌だ。 大人数で遊べるのが嬉しいのだろう。 「こらこら、家の中で走り回っちゃだめだぞ?てー」 「はーい!」 「まぁまぁ、饅殺男くん。いいじゃないか、私達が見ているわけだし」 お義父さんも機嫌がいい。 おれはそれ以上に上機嫌だ。楽しい。 もちろんてーが喜んでいることもそうだが、もう一つ。 外のまりさ一家の様子だ。 外は暗くなっており、家の中が明るいので、こちらの様子は丸見えだろう。 楽しそうに走り回るてー、だが自分たちは狭い箱の中。 二匹の赤ゆっくりが泣いているのがここからでも見える。 早いなぁ。 これくらいで泣かせてたら、とても朝まで持たないよ?“おとーさん” 親切な“にんげんさん”が去ってから、しばらくおちび達は“あまあまコール”を続けていた。 当然叶えることのできないまりさは、なんとかなだめようとする。 やっとおちび達が落ち着いてきた時に気づいた。 することがない。 いつもはれいむがおちびをあやしていた。 狭いおうちのなかで、おちび達を退屈させないようにするにはどうすればいいのか? そして、この透明なプラスチックケースのせいで嫌でもみせられる。 あのゆっくりと“にんげんさん”達のとてもゆっくりとした姿を。 「おとーしゃん・・・れいみゅもあっちいきたいよ」 「あのこ、しゅっごくたのしそうなのじぇ!ゆっくりしてるのじぇ! まりしゃもいれりゅのじぇ!」 そういって家の方に歩き出す。 もちろん壁に当たって進めなくなる。 そして言うのだ。 『どぼじでみえないかべさんがあるのぉおっ!?』 「おちび!おちびおちつくのぜ!おそとにでたらさむいさむいなのぜ!」 「でもでも、あにょことってもゆっぐりちりゅよぉ?」 「わらってるのじぇ、それにむこうはあかるいのじぇ」 「ゆ゛ゆぅ……」 そして半べそのおちび達が気付く、家の中ではちょうど夕食が運ばれてきたとこだった。 「からあげしゃん・・・あれからあげしゃんだ・・・からあげしゃんだよぉ!」 きゃっきゃと、はしゃぎだす二匹。 生まれた時から知識を持つゆっくりは初めて見るものでも名前と、 『ゆっくりできるかゆっくりできないか』を判別することがある程度出来る。 特にゆっくりできるものに関しての記憶は、少ない餡子にもしっかりと刻まれている。 だが今の状況ではそれは決して幸せなことではない。 「ちゃべたい!からあげしゃん!いっぱいあるよ!れいみゅのぶんもありゅよ!」 「まりしゃのぶんもあるのじぇ!からあげしゃんはゆっくりできるのじぇ!」 知らなければ、欲しがることもないのに。 アレが食べ物であり、とってもおいしくて“しあわせー”なものであることを知っているから欲しがる。 今さっきまで『通れない!』と泣いていた事を忘れ、いそいそとプラスチックの壁に、さらに正確に言うなら明るい家に向かうおちび達。 無論、すぐに壁に阻まれることを予想出来ない。 おいしそうなからあげ以外の事は頭から抜け落ちている。 「れいみゅ!れいみゅにもたべさせちぇねぇ!」 「まりしゃも!まりしゃもたべちゃいよっ!はやくもってくるのじぇっ!」 「おにいさーん!はやくするのぜ!?おちびちゃんがまちきれないのぜ!」 ご飯は用意してくれると聞いていたので、自分たちが“むーしゃむーしゃ”できると知っている。 そのため、我慢を知らない赤ゆっくりとその様子をみたまりさは催促を始める。 もちろん、から揚げだけでなく色とりどりの夕食の前で談笑している家族にはまるで聞こえていない。 ぺにょ!ぺちっと音がして、二匹の赤ゆっくりのあんよが止まる。 痛みはない、そのためどうして進めないのかわからない。 どうしてからあげしゃんに近づけないのかわからない。 親まりさもなぜおにいさんが“からあげさん”を持ってきてくれないのかわからない。 だが、こっちの言葉が聞こえてないことがわかってしまった。 不安が、まさかという予感が親まりさを駆け巡る。 おにーさんは“からあげさん”を食べさせてくれる気はないのか?と。 そしてその予感は的中する。 「ゆぅ!いじわりゅしにゃいでね!れいみゅにもからあげちょうだいにぇ!」 「あれまりしゃのだよ!ゆぅそっちのおおきいのはまりしゃが“よやく”したやつだじぇ!」 小皿に盛られ、“皆”の前に分けられる食事。 言うまでもなく“皆”の中にまりさ一家は入れない。 「ゆぅ……そう!それをまりしゃにもって――――どぼじでそっちのこにあげちゃうのぉぉおっ!」 「れいみゅの!れいみゅのおさらをはやくもってきちぇっ!おなか“ぺーこぺーこ”だよっ!」 まりしゃが勝手に“よやく”したつもりになっていた少し大きめのから揚げは見たこともないゆっくりの子のお皿に盛られた。 またれいみゅの催促も、そもそも聞こえていないのだから叶うはずもない。 家の中から赤ゆっくり二匹の様子を見た“まりさと同じおとーさん”と言った人間は吹きだしていた。 必死に“ぴょんぴょん”や“のーびのーび”してアピールする姿はまさに、『首を長くして待つ』という様子そのものだったからだ。 二匹はそれでも気づかずに自分たちの前に、おいしいから揚げが振り分けられるのを待っている。 親まりさは笑われていることに気づき、砂糖細工の歯がミシミシ音を立てるほど喰いしばった。 そうして家の中では『いただきます!』の声が響く。 ケースの中では赤ゆっくりの絶叫が響いた。 「ゆ?ゆゆ?――――どぼじでからあげじゃんたべでるのぉおおっ!? でいみゅがまだたべでないでじょぉおおっ!?」 「ぞれはまりじゃが“よやく”じだやづだじぇぇえっ! よこどりずるにゃぁあ!がえぜぇ!まりじゃの――――ゆ゛あ゛ぁぁああっっ! たべるなぁっ!まりじゃのっ!ああ゛!?どぼじでそんなにゆっぐりしてるのじぇぇっ! まりじゃのどっだぐぜにぃぃ!がえじでぇええっ!がらあげしゃんぅぅう!」 プラスチックの壁にかじりつく勢いで二匹は叫んだ。 涙ではなく涎をまき散らしながら、目の前の“しあわせー”な光景に向かって。 ここにきても親まりさはただ無言だった、無力だった。 『おちつくんだぜ』なんて言えない。 自分ですら耐えがたいほどの空腹感に襲われていて、目の前にはから揚げや他のおいしそうな食べ物。 から揚げに夢中なおちび達は気づいていないようだが、 人間のゆっくりのおちびちゃんの前に置いてある飲み物は“おれんじじゅーすさん”だろう。 それを見てしまったために、焼けつくような喉の渇きが燃え広がる。 そして何もしてあげられないのに、おちび達は自分をせめない。 『ゲス親』呼ばわりしてくれれば泣いて謝ることができた。 自分に向かって“せいさい!のたいあたり”をしてくれればおちびの気もほんの少しはまぎれたかもしれない。 「そんなにたべたりゃ、れいみゅのぶんなくなっちゃうでじょぉっ! あ゛あっ!そっぢのゆっくりにたべらぢゃうよっ!はやぐもってきぢぇよぉおっ! れいみゅはここだよぉっ!ここにいりゅよぉっ!」 れいみゅは無意識に壁を舐めまわしながら訴えていた。 少なくなっていく大皿の上のから揚げに、気が気でないらしい。 おくちを限界まで広げ、ゆん生最大のアピールをしてる。 「だめだじぇぇえっ!それだけはゆるしゃないのじぇっ! ぜったいにさきにまりしゃがめをつけたのじぇっ!さわることもゆるさ――――! ゆ゛っ!おぼうししゃんにそっくりのからあげしゃんにさわるなぁ゛あああっ! しょれはまりしゃの“おきにいり”にゃんだじぇぇ! あああっ!だめぇぇっ!たべちゃだめだじぇっ! たべっ!?……ゆ゛、ゆ、ゆ゛ぅぇぇぇぇえん゛まりじゃのおぼうししゃんからあげがぁぁっ!」 ちょっと円錐形のからあげ。まりしゃのお帽子みたいなとってもゆっくりした形。 それを“おねーさん”のほうの人間が、箸でつかみ“しらない子”に食べさせているの見てしまった。 声は聞こえないけど、表情でわかる。“しあわせー!”だ。 「ゆひっ!ゆぇっ!ひどぃよぉ・・・こんなのひどぃよぉ・・・」 親まりさはついに泣き出した。 二匹のおちびに対して何もしてやれない現実。 食べさせてあげたい! 自分の命と引き換えにから揚げを一個でもおちびに食べさせてあげられるなら、迷うことなくこの身を差し出すのに! だが、そんなことは有り得ないのはわかってる。 先ほどから“おとーさん”だと言った人間がこっちを見て、おちび達の泣き叫ぶ姿をみてニヤニヤしているから。 決して手に入るわけがない『しあわせ!』を必死で手に入れようとするおちび達の姿が滑稽なんだろう。 悔しかった。 おくちが、歯がくっついて離れなくなるんじゃないかと思うくらい噛み締めていた。 それでも涙が止まらなかった、口は勝手に嗚咽を漏らしていた。 そして大皿の上のから揚げはいよいよ少なくなってきていた。 「ああ゛っ!いっご!いっごでいいがらぁっ! れいみゅにもちょうだいぃっ!ちょうだいよぉ! そのこはもういっぱいだべだでしょぉうっ!?」 「たべしゃせちぇぇっ!まりしゃにわけるのじぇっ! もうどれでもいいがらぁ!にゃんでぇっ!? なんでそのこだけいっぱいたべてるのじぇぇっ!? ゆ゛ゆ゛ぅ!それたべたらなくなっちゃうのじぇぇっ! まっちぇ!まってぇ!ちっちゃくてもがまんすりゅ――――あっ、あああ……!」 そして家の中に『ごちそうさま!』の声が響いた。 プラスチックケースは、涎と涙でベトベトになっている。 お皿がどんどん片付けられていく。 「ゆぇぇっ……!にゃんで?にゃんでれいみゅたちはたべらりぇにゃいの?」 「ヒックッ!ゆぇっ……ゆぇっ……!まりしゃたちがゆっくりしてにゃいからなのじぇ?……」 それを聞いた親まりさが慌てて否定する。 「ちがうよぉおっ!おちびたちは“さいっこう!”にゆっぐりしてるのぜぇっ!」 その否定はおちび達には届かない。 これがもし、人間だけゆっくりしている姿を見せられるならまだいい。 『人間はゲスだから』と『あいつらはいつもあまあまや“しあわせー!”を独り占めする』のだと。 そう言って、おちび達になんの非も無いと言えばいい。 人間への怒りに注意を向けさせればいい。 だが目の前で繰り広げられる“さいこうのゆっくりプレイス”の光景には、同じゆっくりが混ざっている。 何かを食べるごとに顔を綻ばせ、笑い、ときにはおくちまで食べ物を運んでもらい、 そして最高の笑顔でゆっくりしているゆっくりが嫌でも目に入ってしまう。 『ゆっくりはゆっくりしているからこそゆっくりである』 ご多聞に漏れず、ゆっくりという生き物にとってゆっくりすることこそが生きる意味であり。 ゆっくりしていればゆっくりしているほど、正しく、偉く、強く、美しいゆっくりだと思っている。 ――――さてこの状況。 まりしゃとれいみゅの二匹と“にんげんのおちび”はどちらがゆっくりしているでしょう? なんて聞くのは同時に答えを言っているのと同じである。 綺麗なお飾りを来て、肌は真っ白で汚れなんて何処にも付いていない、その表情はとってもゆっくりしている。 じっくり見なくても分かってしまう。 そしてもう一つ『ゆっくりしたゆっくりに人間が従うのは当然である』 これがエスカレートするとでいぶ等に代表される、 『ゆっぐりじでるでいぶにどれいがあまあまもっでぐるのはどうぜんでじょぉぉおおっ!?』 になり、食物連鎖の底辺とも言えるゆっくりが増長し、他の生き物を見下す理由になるのだが。 この状況では逆にそれが人間に強く出られない理由になっている。 しかし、本能に刻まれた習性であっても、目の前で当然のように贔屓されれば納得がいくわけがない。 そして少なくとも、あのゆっくりよりも自分たちのほうがさらに幼い。 『赤ゆっくりはかわいい』これもゆっくりの本能。 しかもあんなにたくさん“からあげしゃん”はあった。 ”たくさんのたくさのたくさん”あったのだ。 自分たちが満足できる量はもらえるはずだと最後の一個が無くなるまで信じていた。 いや、なくなっても自分たち用に別の“からあげしゃん”が出てくると。 すると突然目の前の窓が開き、おにーさんが手にお皿を持って近づいてくる。 それに気づいたおちび達は腐りかけの饅頭みたいな姿から、打ち上げられた魚のごとく飛び跳ね、目を輝かせた。 やっと、やっと自分たちも“からあげしゃん”が食べられると。 親まりさでさえ『やったねおちびちゃん』なんて言っている。 「からあげしゃん!たくさん“むーしゃむーしゃ”してみんなで“しあわせー”しゅるのじぇ!」 「れいみゅも!れいみゅもはじめての“からあげしゃん”で“しあわせー!”ちゅるよ!」 「よぅ、待たせて悪かったな。飯だ」 「ゆぅ、ちょっとひどいのぜおにーさん。おちび達泣いてたのぜ」 本当は、おちび達を笑いものにしていたのを知っている。 本当は、怒鳴りつけてやりたかった。 だがそんなことをしたらせっかくの夕食が食べられなくなることくらいは分かっていた。 それでも文句を言ってしまったが、むしろコレだけで済ませた自分を褒めたいくらいだった。 「悪かったって、ほらちょっと場所開けろ。…ここに置くぞ」 「わーい!からあ……げ………しゃん?」 「まりしゃ“すーぱー!むしゃむしゃたいみゅ!”はっじ!……ま……ゆ………」 「え……?おに……さん?」 そこにあったもの。 それは砂のような色をした大きさと形の整った“何か”だった。 おいしそうな香りもしない、そして最低限の温かさもない。 「なんなの……?これ……?」 ほとんど呟くように、自問するように親まりさが言う。 「ああ、野良の君たちじゃ分からないか。 ゆっくりフードっていってね、人間が作ったゆっくりの食べ物だよ」 ゆっくりフード。 様々なメーカーが売り出している、ゆっくり用の餌の総称。 大きさ、匂い、味ともに数多くの種類があるが、これは無味無臭タイプ。 まったく味がないのでゆっくりの舌が肥えることもなく、また生産コストもやすい。 いわば安物のエサであった。 「れいみゅの……からあげ……」 「なんで……?なんでこんなの……?」 「ああ、なんで持っているかって? ほら俺のおちび紹介したろ?てーって言うんだけど。 いや、あの子に“こんなもの”食べさせたことないんだけどさ。 パッケージとCMに騙されて食べたがっちゃってなー。 買ってあげたはいいけど、一口で吐き出しちゃってさ。 ほらあの子もう味覚が人間よりじゃん? だから“こんなもの”食べられなくてさ。 捨てるのももったいないからどうしようかと思っていたんだけど。 丁度よかったよ」 故意にまりさの質問の意図を取り違えたのだろう。 人間の顔には例のニヤニヤ笑いがうかんでいる。 おちび達はただ茫然と「からあげしゃん……」と呟いている。 まりさはさすがに怒りを抑えられなかった。 「そんなこときいてるんじゃないのぜっ! からあげさんをもってこないのはどうしてだってきいてるんだぜっ!」 「は?なんで」 「ゆ゛?」 目の前の人間が腹の立つニヤニヤした表情から一転、本気でわからないという顔をしたために、まりさは戸惑ってしまった。 それすらもワザとやっていると知らずに。 「なんで俺がから揚げもってこなきゃいけないの? 俺が君と約束した内容は、『一晩の宿』と『ご飯の世話』を保証するってだけだよね。 だから、そのゆっくりフードはこれじゃ量が少ないっていうなら追加を持ってくるよ?」 「ゆぐぅっ!でもでも!」 「ん?まさかまりさ。 君はタダでご飯用意してもらっておいて、その内容にケチつけようっていうの? おいおい、この子達の“おとーさん”だっていった君がそんなゲスなわけないよね?」 「ゆぎがぁぁああっ!」 「あっ、それとトイレはこの上でしてね。 違うところでしたら綺麗に片付けないからね? それじゃ」 「まてぇぇえっ!」 ガチャっと簡素な音が一回。 それだけで、このケースの中と外は分断されてしまった。 防音機能。そんなことはまりさには分からなかったが、声が届かないことは嫌でも分かった。 無音になるケース内、だがそれも一瞬で、おちび達が大声で泣き出した。 「やぢゃやぢゃやぢゃやぢゃぁぁっ!れいみゅも“からあげじゃん”たべちゃぃいっ!」 「まりじゃの“がらあげじゃん”!どぼじでぇええええ!これぢゃやなのじぇぇっ!」 「ゆ゛ぅぅううっっ!ごべんね゛ぇごべんね゛ぇ!ゆ゛ぶぅぅぅっ!」 目の前であれだけおいしそうに食べられていたから揚げ。 涎を垂らし、涙を流し、壁を舐めまわすほど焦らされ、やっと食べられると思った。 その期待を裏切られた痛みはどれほどのものか。 「かりゃあぁげぇっ!かりゃりゃげぇっ!」 れいみゅはから揚げがあったリビングのテーブルの上を瞬きもせず凝視している。 「まりじゃのからあげじゃんぅ!ゆっぐりででくるのじぇっ! ここなのじぇ?ここにかくれたのじぇ? ……どぼじででてきてくりぇにゃいにょぉっ!!??」 まりしゃは、フードが乗っている小皿の下を覗き込んだり、 自分のお帽子の中を何度も確認して、絶対に出てこないから揚げを探している。 「おちびぃ……おちびぃ……」 まりさはただ泣くばかり。 おちびの気持ちが痛いほどわかってしまうため、とても二匹の行為を止めることが出来なかった。 まりさは思う。 凍えることはない、食料も用意されている。肉体的に死ぬことはないだろう。 だがココロがもたない――――ここは地獄だと。 この地獄はおちび二匹が空腹に負け、ゆっくりフードに口をつけるまで続いた。 食後に外のまりさ達に餌をやり、その反応をじっくり堪能した後。 てーのごっこ遊びに付き合っている。 とはいえテキトーなセリフを言って、主に虐子に被害を出し、彼女が本気でブチキレる前にてーが登場。 お決まりの必殺技を使って俺がやられるハズなんだが。 だいぶ筋書がおかしい。もちろんてーは真剣だ、なりきっている。 だが、最初に被害を受けるカバ役の逆襲をくらったため早くも俺はボロボロだ。 なのに俺の相方的な女の子の役だったハズのお義父さんは早々にてーの味方になった。 食パン役はいないのに。 二人がかりで攻撃された俺はなすすべがなく、これまたお決まりのやられ台詞を吐いて退散した。 俺がやられたにも関わらず、活躍の止まらないてー達を尻目に外のまりさ一家に注目する。 ゆっくりと、本当に少しづつフードを食べる三匹。 咀嚼し飲み込む、そして口を開く。ゆっくりしてない顔で。 声を聞かなくてもわかる「むーしゃむーしゃ……ふしあわせー……」だ。 フード自体は“それなりー!”の味だが、まぁ当然と言えば当然だろう。 その後もたっぷり時間をかけ、食事を終えた三匹だが一度も笑顔を見せなかった。 結局フードを三割ほど残してお食事終了らしい。だめだなぁ、どうしても表情が歪む。 落ち着いたのを確認して俺は窓を開け、庭にでる。 「失礼、ご飯は食べ終わったかな?」 「……みればわかるのぜ」 「かりゃあげしゃん……」 まだ言っている。 ほんとに食べ物への執念だけはすごいな。 親まりさのほうは、俺のことを見ようともしない。 てっきり怒鳴り声で何かを要求されると思ったが、無駄だと悟っているようだ。 そしてそれは正しい。 「それじゃ、これはもう下げるね? あっ、そうだ。 さすがに『宿を保証する』っていったのに、寒がらせちゃあんまりだからね。 これを使ってよ」 そう言って“雑巾”としてつかっていた長めのタオルをいれてやる。 「ゆっ、……かんしゃするのぜ」 「ふかふかしゃん!ふかふかしゃんはゆっくりできるのじぇ!」 「ゆゆっ!でもちょっとくちゃいよ」 赤ゆっくり二匹もフードを食べたことで、回復したらしい。 雑巾の上でピョンピョンはねている。実に汚らしい。 親まりさはまだ俺の真意を測りかねているようだ。本当に賢い。 「だでぃ!だでぃ~!」 そこに愛娘がやって来た。手にあるものを持って。 「ゆゆっ!」 「ゆぅっ!?」 ソレから発せられる抗いがたい誘惑の匂いに赤ゆっくり二匹も敏感に反応する。 「ん~?どうした?」 「ぐらんぱがね、けーきくれたの!みて!みて!ちょこけーきだよ! いっしょにだべよ!だでぃ!」 てーが持っていたのは小皿にのったチョコレートケーキだった。 「あまあまだぁああっ!けーきしゃん!?それけーきしゃんでちょぉっ!? ちょうだいちょうだいちょうだいちょうだい!れいみゅも!れいみゅもたべるよぉっ! はやくれいみゅに“むーしゃむーしゃ”させてねっ!?しゅぐでいいよぉ!」 「まりしゃのだじぇぇ!それまりしゃのだじぇぇっ!まりじゃ!まりじゃのけーきじゃん! ゆっぐりまっでるんだじぇっ!もう“よやぐ”ずみなのじぇぇっ!」 俺がてーに答えるよりも早く、二匹の欲望が爆発した。 どこからそんな力が出るのか、通常の二倍は高く飛びながら大声でケーキを要求する。 「…………」 「むじちゅるな゛ぁぁぁっ!はやぐげーぎじゃんもっちぇこぃぃ! はやきゅっ!ぐずぅ!ぐずっ!おちょいじょぉ!はやくちろぉっ!」 「にゃにちてるんだじぇぇっ!いいからこっちにこぃ! まりちゃの“よやくひん”をおいてはやくでできゅのじぇぇ!」 だがウチのてーは、野良と会話するような教育をしていません。 「よしよし、わかった。 けどここまで持ってきちゃだめだろー? 落としちゃうし、そんな恰好じゃ風邪ひくぞ?」 「だってはやくだでぃにみせたかったから!」 「ありがとう。じゃぁ、家でゆっくり食べよう」 そういって二匹に答えないてーの頭を撫でる。 「まっでぇ!まっでにんげんじゃんっ! そのこはね!?しょのこは“からあげしゃん”をひとりじめした“げしゅ”だよぉっ! れいみゅはがまんしてちゃよぉ? だかられいみゅにけーきちょうだぃ!ああっ! どうちていっちゃうにょぉっ!れいみゅもたべちゃいよぉっ!まっちぇっ! けーきしゃん!げしゅぅっ!れいみゅのからあげとりゅなぁ! おまえなんかゆっくりちてにゃぃぃ!」 「そいつはまりしゃの“よやく”も“おぼうししゃんからあげ”もたべちゃのじぇぇっ! まりしゃがさきにみつけたのにぃ!にんげんしゃんぅ!きいてりゅのじぇ!? まりしゃのほうがゆっくりしてるでじょぉっ!? もう“ぷくー”するのじぇ!?……ぶくうぅぅうううう! ……ああっ!まつのじぇ!ごめんなしゃぃぃ!いかにゃいでぇっ!ああああああっ!」 そういって、滝のごとく狂った音を紡ぐ二匹を無視して俺は親まりさを見た。 黒い瞳に微かに残っていた光が消えている。 これから何が起こるのかわかっているみたいだ。 本当に賢い。 ペットショップで生まれていたら金バッジも夢じゃなかっただろう。 バタンとちょっと乱暴に俺はケースの蓋を閉めた。 親まりさはゆん生最大の恐怖を感じていた。 ケーキには確かにまりさ自身も、狂おしいほど惹かれた。 だがあの例のニヤリとした顔を見た時、すべてを理解した。 家の中に戻っていく人間とゆっくり、そして運ばれてくる大きな、少なくともゆっくりにとっては見こともないほど大きくて豪華で、 そして最上級にゆっくりしているケーキ。 それらが切り分けられ、配られていく。 「けーきしゃんぅっ!れいみゅのゆっくりじだけーきしゃんぅ! ゆぅぅぅ、ゆぅぅう!どぼじですすめないのぉぉっ!」 「ゆああああっ!ゆっくりしすぎにゃんだじぇぇっ! もうまりしゃはまちぇにゃいのじぇえっ! むじずるなぁあぁああっ!!」 起こるのはさっきの焼き直しだ。 ただ一つ確実に違うところは、さっきよりもずっと残酷な地獄に落ちたことだ。 ひとしきり叫んだ後、赤れいみゅは声が聞こえてないのも分からずに、 「かわいいれいみゅにあまあまなけーきしゃんちょうだいにぇ!ちょうだいにぇ! きゃーわいくってごめんにぇ! れいみゅ“こーろこーろ”しゅりゅよ!みちぇにぇ!こっちみちぇにぇ! れいみゅこーんなに“のーびのーび”もできりゅよ! のーびぃ!のーびぃ!のーびぃのーびぃぢゃよぉおおおおおっ!」 と必死にさけびながら、おしりをぷりぷりさせ、家の中に向かって媚を売っている。 なんとか注目してもらおうと、転がる、それでもダメならと、 自分の限界までその体を伸ばす、千切れてしまうんじゃないかと思うほど。 誰も見ていないのに、諦めきれずに、何度も、何度も。 繰り返し、繰り返し。 「“ぷーすぷす”しゃん!?“ぷーすぷす”さんでけーきしゃんさしちゃうのじぇ!? やめりょぉっ!けーきしゃんいたがっちぇるじぇっ!ちゃべりゅにゃぁっ! にげちぇぇぇっ!けーきしゃんにげるのじぇぇっ!こっちににげりょぉっ!」 まりしゃの方はケーキを応援し、味方になったつもりでいるようだ。 声援を送り、必死に指示を飛ばす。 当然ながら状況になんの変化も起こせない。 どんどん減るケーキに自分の考えが無駄だとわかると――――――――― 「しょこにょゆっくりちてるおにぇちゃん! れいみゅがどりぇににゃりましゅっ!にゃんでもゆうことききましゅ! だかられいみゅにもだべさせちぇっぇっ!おにぇがいちまちゅぅぅっ!」 「まりしゃはぁ!まりしゃはうんうんさんだっちぇぺろぺろできましゅっ! しーしーも!ゆっくりちたおにぇちゃんのしーしも“ごーくごーく”できましゅからぁっ! にゃんでぇもちまちゅからぁ!ちょうだいだじぇぇぇっ!ゆぇぇぇんっ!」 さっきまで“ゲス”扱いしていた、同族の人間のおちびに向かって尊厳を売り始めた。 「やめて……おちび……もうやめて……」 濁った眼が、光を失った両目がそれでもなお涙を流していた。 そもそも向こう側に聞こえてないということが理解できないおちび達は、さらに自身を貶める。 これでもか、これでもダメなら、もっと!もっとだ。 「しゅっきりだってちてぃいでしゅぅ! にゃんかいでもいいでしゅからぁぁ! けーきしゃんを“ぺーろぺろ”させてくだしゃぃぃ! いっきゃいだけでいいでしゅからぁ!“ぷーすぷす”についてるやちゅでもいいよぉおっ! おねがいちまちゅぅぅ!れいみゅだべちゃいんでずぅ!」 「その“ぷーすぷーす”さんでまりしゃを“せいさい”してもいいのじぇぇ! おぼうしさんっ!しょうだじぇ! まりしゃのゆっぐりしたおぼうししゃんあげりゅのじぇぇっ! だがらぁっ!まりじゃにもぉっ!まりじゃにもちょうだいよぉぉっ!」 極上のあまあまの匂い。 野良では絶対に味わえない快感の存在を教えられた二匹は、もう止められなかった。 何が何でもケーキを食べたい、食べたい、食べたい。 「やめでよぉぅっ!おちびぃっ!も゛う゛やべでよぉぉっ!」 そしてついに。 家の中のゆっくりがケーキを食べ終えると、今度は奇声がケース内を反響した。 「「ゆ゛ああああああああっっ!!あああっ!!!!」」 あのあまあまが、一度は目の前まで来た極上のあまあまが貰えなかった。 その精神的苦痛は成体ゆっくりでも耐えられないものだろう。 「ひとりじめぇぇっ!ひとりじめひとりじめぇ! げしゅぅぅ!げしゅ!げしゅ!げしゅ!げしゅぅ! れいみゅ!けーきしゃん!ああああっ!あ゛あ゛あああっ!」 れいみゅは口だけを動かし、要求をのまなかったゆっくりを罵倒している。 ただそのおくちは自分のピコピコを噛み千切ってしまっている。 気づいてないのは幸せなことか。 「やったのじぇぇ!まりじゃのぉ!まりじゃのけーきしゃぁんっだじぇぇっ! やっとたべれぇるのじぇぇっ! ゆっぐりぃ!ゆっぐりちていくのじぇぇっ!……っ!……! じあわぜぇえぇぇえええええ!」 まりしゃにいたっては、“けーきしゃん”と自ら名付けた壁を丹念に舐めまわしている。 どうやらそれで幸福を感じているらしい。 そして親まりさはケーキの代わりに、心が壊れそうになる無力感と絶望を味わっていた。 そして“にんげんのおちびちゃん”が“おとーさん”から自分のケーキを分け与えて貰ったのを見て、 その光景から逃げるように、眩しさから目をつむるように、意識を手放した。 「起きろー!おーい!」 「ゆぅぅん?」 目の前に人間がいる。どうやら起こされたらしい。 「やっと起きた? いや素敵なお父様ですね、なんだかお子さん大変なことになってますよ?」 「えっ…………?」 ふと右を見ると、本当は“声”が聞こえていたのに見なかった方向を見ると。 「ゆっぐち!ゆっぐち!ゆっぐち!ゆっぐち!」 「ゆっぐじ!ゆっぐじ!ゆっぐじ!ゆっぐじ!」 自分の命よりも大事だったハズのものが“壊れていた” 「げぇブゥァ!……っ! どぼじでぇぇえっ!なんでぇぇぇぇっ! なんでおちびちゃんがびょうきになっでるのぉぉっ!」 吐いた餡子吹き飛ばす勢いで絶叫。 分かりきった疑問を口にする。 「いやなんでって、そりゃゆっくりできなかったからでしょ?」 そして当然分かりきった答えが返ってくる。 「あああああああっ!おちびぃぃいいいっ!」 もはや『ゆっぐち!ゆっぐじ!』と叫ぶだけの饅頭と化した二匹。 身体は硬直し、ピクピクと痙攣しながら同じ言葉を繰り返す。 目だけは絶えずぐるぐると動き、そして父親を見据える。 「あーあ、まぁ俺には関係ないけど、飲み水置いておくよ?」 「まっでぇ!まっでぇ! おちびちゃんを『やだよ』どぼじでぞんなこという゛のぼぉっ!!??」 「最初に約束したよね 俺は『一晩の宿』と『飯』の保証だけするって。 そしたら君なんていったっけ? 『それだけあればおちびちゃんをゆっくりさせられるよ!』 ていったじゃん」 「ゆぅう!でもそれはぁあああっ!」 「まぁいいや、『れいむの忘れ形見だがら命にかけても守るよ!』とか言ってたからちょっと期待したんだけど まさかおちびちゃんが大変な時に、ゆっくり眠ってるとはねぇ」 「ああああああああっ!!ごめ゛んねぇ゛ぇぇれいむぅぅっ!」 「まっ、約束は約束だし、ここは明日の朝まで使ってもらってかまわないから。 それじゃあね、おやすみ」 「れ゛い゛む゛ぅぅうっ!れいむ゛ぅぅ!」 そして、まりさにはもはやそれがなんだったのか思い出せない言葉を言い続ける二匹と。 番に対して泣きながら謝るまりさだけが残された。 黒ずんだ目でまりさは考える。 何がいけなかったのかな? 人間に土下座するほどお願いして、おうちとご飯をもらうことが出来たのに。 どうしてこんなことになってしまったのか。 れいむが、自分を信じて命と引き換えに救ってくれたおちびちゃん。 それが、今では意志とは無関係な発声に苦しみ、涙をながしている。 まりさは“おとーさん”なのに、苦しんでいるおちびに何もしてやれない。 何も――? それは逃げているだけじゃないか? 苦しんでいるおちび達とまりさの目が合うと、血走った目で見つめ返してくる。 そうだ、“おとーさん”として、おちび達にしてやれることがまだあったじゃないか。 最後の責任を果たさなければいけない。 このまま助けられないからといって、地獄の苦しみを味あわせ続けていいわけがない。 まりさは決意した。 上を見る。 幸いにもこのケースはジャンプするだけの高さがある。 そうしておちびを見る、こんどはしっかりと目線を合わせてくれた。 瞳が語っている。逃げるな、親として最後の務めを果たしてくれ。 ――――――楽にさせてくれと。 血走った瞳を見つめ一言だけ口にする。『ごめんね』と。 本当は立派になるまで育ててあげたかった。 いっぱい“すーりすり”してあげたかった。 いっぱいあまあま“むーしゃむしゃ”させてあげたかった。 いっぱい“しあわせー!”させてあげたかった。 そしていっぱい―――――――ゆっくりさせてあげたかった。 「ゆぅああああああああっ!あああっ!あああっ!」 「ゆぐッシっ!……………」 「ゆべっ!………………」 踏みつぶした、一撃ですむように踏んだが、万が一苦しみが長引かぬよう何度も、何度も。 餡子の塊が延ばされ、平らになるまでまりさはかわいいおちび達を踏み続けた。 それは、おそとが明るくなるまで続いた。 そして人間が来た。 「おはよう……あーあ、結局殺しちゃったんだね」 「ああ、ころしたのぜ。 まりさがなんどもおちびたちをふんでころしたのぜ」 お帽子を深くかぶり、体中餡子まみれのまりさが答える。 「ふーん。 なんか昨晩のうちに覚悟して、いろいろ葛藤した挙句、やりきった! みたいな顔してるけどさ。 ちょっと聞いていいかな?」 「……なんなのぜ。好きにするのぜ」 自分は最低の父親だったが、最後まで父親としての最低限の義務を果たそうとして、父親を放棄しなかった。 それだけは自信がある。 どうせ罵倒し、侮蔑の視線を送ってくるのだろうがどうでもよかった。 このあと虐待して殺されるというなら、むしろ望むところだった。 「うんじゃあ遠慮なく聞くね。 非ゆっくり症って治せるって知ってた?」 「は……?」 治せる? なんだ?この人間は何を言おうとしてるんだ? まりさの中枢餡が早鐘を打つ。 「うん治癒出来るの。 ちゃんとゆっくりさせれば後遺症もなく治せるの」 勝手に口が開くのは何度目だろうか? 「うるっさいぃのぜぇっ! どうせたすけるきなんてなかったくせにぃっ! まりさだけじゃどうすることもできないのしってるくせにぃいいい!」 安い挑発、そうとわかってしまっても怒りを抑えられなかった。 無力な自分をみて笑っていたくせに!コイツは、コイツは――――! 「うん、俺はね。助ける気なかったよ? でもなんで朝になったら、違う家の人間に助けてもらおうって思わなかったの?」 「ゆ゛………………えっ?」 怒りの熱は急速に冷却され、まりさの中枢餡は凍りつく。 これ以上聞くのはマズい。 だが耳を塞ぐすべが自分にはない。 「俺朝になったら出て行ってもらうっていったよね? 明るくなったら他の人間だって探せるでしょ?」 「でもっ!でもぉっ!」 「うん確かに、助けてくれる人間なんてなかなかいないかも知れない。 おちびちゃんたちもそれまで生きていられるか分からない。 でも現に君は俺を説得して家とご飯を提供させるのに成功したよね。 しかも暴力じゃなくて話し合いで。 可能性は低いかもしれないけど、賭けてみる価値は十分あったよね?」 「ゆぁ゛ぁっ!ゆあぁっ!まりさばぁ゛ぁ!」 「もしかしてまりさ、面倒臭かったの?」 「ちがぅっ!ちがぅんだぁぁぁっ! おちびがぁっ!おちびがっ!まりざにころしてくれってぇ! らぐにじでぼじぃっていったんだぁああっ!!!!!!」 「ふーん。 ……本当に? 『ゆっくち!』としか言えなかったおちびちゃんが本当に君に向かって 『おとうさん自分たちを殺してくださいお願いします』って言ったの? …………ちょっと信じられないなあ」 「ちがうちがうちがうっ!おちびぃはぁっ!めでぇっ!めでっ!」 そして思う、考えたくないのに。 言っていたか?と。 昨日の夜決意した自分と目を合わせた時。 あの目、あの瞳は、あれは本当に死を願う目だったか? 近づいていく自分から目を逸らさず、涙を流しながら見つめ続けた瞳は――――。 死にたくない!と言っていたんじゃないか。 殺してほしいと願ったというのは、自分の思い込みで。 死にたい、楽になりたいと語っていたのは自分の瞳じゃないのか? そう、だからあれは―――――――― “おちびの瞳に映った自分の瞳を見ただけじゃないのか?” 「ゆ゛ぁぁぁぁあぁぁああっ!ああああぁっ!」 泣いた、昨日のうちに出し尽くしたと思った涙がどんどん溢れてきた。 殺してしまった。 あんな状態になっても生きたいと願っていたおちび達を殺してしまった。 後悔なんて山ほどした、でもこんなのはひどすぎる。 自分は、自分はただ“おとーさん”として!おちび達を幸せにしたかった。 だってまりさは、れいむにお願いされた“おとーさん”だから! だから、だから……。 「やっぱり嘘だったんだね。いやホントにそう思っていたんだろうけど」 「ゆぅっ……ゆぅぁああああ……あああっ……」 ごめんね。馬鹿なおとーさんでごめんね。ごめんね、ごめんね。 謝り続けるまりさに、人間が声をかける。 「じゃぁまりさ、最後の質問なんだけど。 今までの質問を踏まえてさ。 ――――――――――まだ自分のこと“おとーさん”だと思ってんの?」 「ああああああああああああああああああああああああああああっ! ――ぱぴぷぺぽぉっ!ぱぴぷぺぽぉっ!ぱぴぷぺぽぉ!ぱぴぷぺぽっ! ぱっぴっぷぺぽ!ぱぴぷぺぽ!っぱっぴぷぺっぽ!」 「あーあ、壊れちゃった」 中途半端な能力はゆっくりにとってマイナスにしかならない、これはもう常識だ。 まりさは半端に頭が良いせいで、子供を殺すことになった。 もう少し頭が悪ければ、慌てふためき、泣きわめいて自分も非ゆっくり症になれたかもしれない。 だがそれよりも強い精神力と頭をもっていたから壊れた。 もう『ぱぴぷぺぽっ!』という意味のない叫びしか出てこないだろう。 意識もないはずだ。 逆にもう少し頭が良ければ、最初から人間を頼ったりしない。 ろくなことにならないのは分かりきっているから。 ――――ふう。でもどうしようこれ。 うるさいし、回収箱に入れてくるか。 とか考えていたら。 「だでぃどうしたの?」 「ぱぴぷぺぽ!ぱぴぷぺぽ!ぱぴぷぺぽ!ぱぴぷぺぽっ!」 「えっ?てー?起きちゃったのか?」 布団抜け出す時に起きてしまったんだろう。 俺を探しに来て、ばっちり見つかっちまったのか。 まさか『虐待して遊んだ結果です』なんて言えないしな。 よし。 「てー。コイツは悪いやつだったんだ」 「ぱぴぷぺぽっ!ぱぴぷぺぽ!ぱぴ」 「へー、そうなんだ」 特に疑うことなくうなずくてー。 日頃野良がどういう存在が教えているだけある。 「自分の子供になにも出来ない、“まるでダメ”なやつだったんだ」 「ふーん」 「だからマルがあるとだめなんだよ。 コイツの言葉からマルを取ると?」 「え~?えっと、はー…ひー…………あっ! さすがだでぃ!つよーい!」 「はい、正解」 あとがき 最後までお読みいただきありがとうございました。 スレでいただいた感想、とても嬉しかったです。 嬉しすぎて次作の作成スピードがマッハになりました。 ここからは見苦しい作者の言い訳と説明になります。 今回は、前回の『てーとまりしゃ』でどうしてもやりたかったけど出来なかったテーマを書きました。 スレでご指導いただいた通りに、できるだけ愛で描写を少なくしたつもりですが、なんだか中途半端になってしまいました。 このような拙い文章を読んでいただいて、大変感謝いたします。 みなさんに明日500円拾うくらいの幸運がありますように。 から揚げおいしいですよね。
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※ゆっくり同士のセクロス描写有り。 ※嘘をつきました。そんな描写ばっかりです。 『敏感まりさの失敗 -やめて赤ちゃんすっきりだけは-』 竹林近くの洞窟。 真昼間から二匹のゆっくりが乳繰り合っていた。 お互いの頬をぬちゃねちょと擦りつけ合っている。 「ゆふんゆっふ〜ん!! れいむすごいよぉぉ!!! すっごくゆっくりしてるうぅぅぅ!!!」 「まりさもゆっくりしてるよぉぉ!! もちもちしてきもちいいよ!!」 汗とも愛液とも言える液体が潤滑油の役割を果たし、二匹の動きを激しいものにしていく。 まりさが頬を擦り上げればれいむが頬を擦り下げ、まりさが頬を擦り下げればれいむは頬を擦りあげた。 二匹交互上下に顔を上げ下げすることでより強い快楽が得られた。 「ゆゆっ! れ、れいむぅ、まりさすっきりしちゃうよぉぉ!!」 「まりさってば かけっこもたべるのもはやいけど……すっきりしちゃうのもはやいねぇぇ!!」 「ゆぅ、ゆぅぅ…! きもちいいんだもん! ゆっくりしすぎてすっきりしちゃうのぉ!!」 れいむは動きの鈍ったまりさを壁側に押し込んで固定すると一気に頬を擦りつけてきた。 ラストスパートだ。 壁とれいむに挟まれたまりさは動けずにれいむの責めを受け入れるしかなかった。 「だ、だめだよぉぉ!! へ、へぶんしちゃうのぉ!!」 「もりでいちばんのまりさもすっきりにはよわいね!! かわいいよまりさぁぁ!!」 「らめぇ…かわいいっていったら…す、すっきりー!!!」 まりさはビクビク震えながら達した。 瞳は天井を向き、涎をだらしなく垂らしながらのオーガズム。 目には見えないし実感もないが、まりさの子種がれいむへと注がれていく。 それはともかくれいむはまだすっきりしてない。 「れいむ、まだすっきりしてないよ! ゆっくりほおずりさせてね!!」 「ゆゆぅ、すっきりしたばかりなのに…ゆゆんっ!?」 「すーりすーり!!」 れいむは尚もまりさを押さえつけて頬を擦りつけた。 みっちりと二匹の肌が吸い付きあう。 れいむの頭には茎が生え始めているというのに激しくまりさに頬を擦りつけ、自らも快楽を貪っていた。 それに気付いたまりさだったが体が快楽で蕩け、頭もふわふわして何も言えなかった。 「ゆー! れいむ、そろそろすっきりするよ!!」 「ま、まりさも…またすっきりしちゃうぅぅ!!」 驚くことに、まりさはすっきりしたばかりなのに再びすっきりするようだ。 まさに早漏。早漏まりさである。 「ゆふ、ゆひ、ゆひぃぃぃ」 「びんかんさんだね! じゃあいっしょにすっきりしようね!!」 そして… 「んほぉぉぉぉぉぉ!!!」 「すっきりいぃぃぃぃ!!!」 今度は二匹同時に達した。 流石に疲れたのか二匹とも動きを止め、地面にへたり込んで荒い息をつく。 だが、一分も経たないうちに二匹は頬を擦りつけ始めた。 「や、やめないとだめなのにぃ…」 「でもすっきりしたいよぉ、まりさもそうでしょぉぉ?」 「ゆ、ゆー」 れいむの頭には茎が生え、実が生りそうだった。 だが二匹はそんな事構わずに自らの快楽を欲した。 そんな二匹の周りには同じ種類のキノコがいくつも落ちていた。 齧りかけのキノコもいくつかある。 それはゆっくりが発情しちゃうキノコだった。 発情だけならず、感度も増すというすっきり用キノコ。 まりさは狩り中に偶然見つけ、何も知らずにれいむと一緒に食べてしまったのだ。 その結果がこれだよ! れいむは黒ずんで死んでしまった。 まりさはギリギリ生きていたが衰弱していた。 そして…… 「ゆっくりちていっちぇね!!」「おかーしゃんおなかしゅいたぁ!!」 「おかーしゃんゆっくちー!!」「いっしょにあしょぼうよ!!」 「しゅりしゅりしたいよ!!」「ゆっくちちようね!!」 「ゆ、ゆぅ…」 二匹に生えた茎から生えた数十匹の赤ちゃんゆっくり達がまりさの周りにいた。 それぞれがバラバラにまりさに話しかけ、体に擦り寄ってくる。 言葉をまともに聞き取れないし、望んで産んだ子じゃないので擦りつけられても嬉しくない。 「おかーしゃんどうちたの?」 「ゆっくちしてるの??」 「だったられいみゅもゆっくちしちゃいよ!!」 「でもおなかしゅいたよ!!」 「ゆゅーん! おかーしゃんおなかしゅいたよー!!」 「なにたべればいいのー??」 「おちてるのをかってにたべていってね!」 普通は茎を噛んで柔らかくしたのを赤ちゃんに与えるものだが、まりさはそれをしなかった。 赤ちゃんゆっくりに罪がないのは分かっていても赤ちゃんを好きになれなかった。 5〜6匹ならば普通に育てただろう。 でもこの赤ちゃん達は多すぎる。 面倒見切れないし、次々に話しかけてくるのが非常に五月蠅い。 全然ゆっくり出来ない。 もう娘たちにはうんざりしていた。 まりさはすっきりも早いが見限るのも相当に早かった。 とりあえず何か食べさせた後は適当な事を言って見捨てて引っ越そう、そのように考えていた。 一方の赤ちゃんゆっくり達は母まりさに挨拶の返事を貰えなかったり定員漏れでスリスリ出来なかったりで不満はあった。 でもお腹は空いていたので母の言う通りに地面に落ちている茎やキノコを食べ始める。 まりさも、もちろん赤ちゃんゆっくりも知らないが、そのキノコは発情キノコだ。 体の小さい赤ちゃんゆっくりがそんな物を食べたらどうなるか… その答えはこれだ。 「ゆゅ? にゃんだか からだがぽかぽかしてきちゃよ!!」 「ゆー、まりしゃもぉ」 「おかーしゃん、このきもちおしえちぇね!」 「ゆ? ゆく? ゆっくり??」 まりさは明らかにおかしくなった赤ちゃんゆっくりに戸惑った。 信じがたいが産まれてすぐの娘達は発情しているようだった。 先ほどのまりさとれいむを思い出させる。 「ゆぅ、しゅりしゅりしちゃいよぉ」 「なんだかゆっくちできそうだね。しゅりしゅり…しようよ おかーしゃん」 赤ちゃんゆっくり達は熱を帯びた瞳でまりさを見つけながら近寄ってくる。 「や、犯られる!?」と思ったが、まりさの頭で電球ピコーン。 こんなたくさんの赤ちゃんは面倒見切れない。 だったら赤ちゃんを見捨ててどこかへ行こうと考えた。 でもちょっと待てと。 何で赤ちゃんのためにこのゆっくり出来る洞窟を去らないといけないのか。 そうだ。出ていくのは赤ちゃんゆっくりだ。 でも力で追い出してもいつ戻ってくるのか分からないし、ましてや潰して殺すなんて嫌だ。 じゃあ、お互いに殺し合ってもらえばいいじゃない。 愛のある行為で殺し合うなら…すっきりして死ねるなら悪いことじゃないはずだ。きっと。 普段のまりさなら思い付かなかったであろうゆっくり的名案。 すっきりしすぎたおかげで軽く賢者モード入っていたからこそ思い付いた。 思い付いたら即行動。 まりさはすっきりするのも早ければ行動するのも早かった。 「あかちゃんゆっくりきいてね!!」 「ゅゅ?」 「ゆっくちきくよ!!」 「でもしゅりしゅりしながらききちゃいよ!」 「いいからきいてね! みんなとなりにいるあかちゃんとすりすりしようね!!」 「ゆっくちりかいしちゃよ!!」 「しゅりしゅりしようね!!」 「わーい、みんなであしょぶんだね! ゆっくちー!!」 そして蠢きだす数十匹の赤ちゃんゆっくり達。 数匹ずつ塊になり、はぁはぁと甘い声を出しながら互いに体を擦りつけていた。 見る人が見ればおぞましいだけの光景がここにはあった。 完璧だ。 まりさは自分の計算が上手く行った事を確信していた。 後はこのまま赤ちゃん達が朽ち果てていくのを見るだけだ。 だが、赤ちゃん達は姉妹よりも母親とスリスリしたかった。 その気持ちをまりさは見落としていた。 「おかーしゃん…しゅりしゅりちようね!」 「もうれいみゅがまんできにゃいよ!」 「まりしゃのとなりはおかーしゃんだよ。おかーしゃーん…」 「ゆゆっ、まりさじゃなくてあかちゃんどうしですりすりしてね!!」 しかし赤ちゃんゆっくり達は聞く耳を持たなかった。 ある者は跳ね、ある者は這ってまりさの元へと近づいてくる。 「ゆ、こないでね! まりさとすりすりはやめてね!」 まりさは逃げようとした。 だが、体力の回復していないまりさは身動きが取れなかった。 冷汗がつつーっと垂れる。 スリスリで死ぬのは子種を注がれて茎が生え、栄養を茎に奪われるからだ。 赤ちゃんゆっくりの未熟な子種であっても茎は生えてしまう。 身動き取れない状態で赤ちゃんに犯されたらどうなるか。想像に難くない。 せめて身動き取れれば逃げるかすっきりし返すか出来るのだが… 「おかーしゃーん、れいみゅをあいしちぇぇ」 「いっしょにしゅりしゅりちようねぇぇ」 「おかーしゃんのからだあっちゃか〜い!」 赤ちゃんゆっくり達がまりさの体に張り付いてくる。 すでに十匹近くの赤ちゃんがまりさにスリスリし始めていた。 「ゆゆ、みんなずるいよ! まりしゃもおかーしゃんとすりすりするー!!」 「れいみゅもゆっくりしゅるね! おかーしゃん!!」 それを見ていた周りの赤ちゃんゆっくり達は母親にスリスリしている姉妹を見ると近寄って来た。 姉妹同士スリスリして昂っていた赤ちゃん達だったが、母親とのスリスリは特別なものなのだ。 「こ、こないでぇぇ!! ゆふ、ゆふんっ」 完全に墓穴を掘ってしまったまりさは身動きも取れずに感じさせられ始めていた。 まりさとて先のキノコの発情・媚薬効果は切れていない。 だから赤ちゃんゆっくりの未熟な性技でも敏感に反応してしまう。 「しゅりしゅりしてたらきもちよくなってきちゃよぉぉ」 「すっきり…ゆゅん、しゅっきりしそうだよぉぉ」 「や、やめてね! すっきりしちゃだめだよ!! すっきりはきもちいいけどだめだよぉぉぉ」 すっきり=気持ちいい。 それを聞いた赤ちゃんゆっくり達が止めるはずもなかった。 より強く、より激しく小さな体でまりさの敏感な肌をぐにぐに刺激する。 幾つもの小さく柔らかい物に下半身を擦られる感触は新鮮で、その快楽にまりさは悶えた。 「ゆふっ、ゆんっ、や、やめてぇぇ…」 「ゅゅ、おかーしゃんきゃわいいね」 「そんなこえきいたらもっとしゅりしゅりしちゃくなっちゃよ!」 「ゅーん、ゆっくりしゅっきりしちゃうよぉ」 「ゆっくりやめてぇっ! すっきりは…すっきりだけはらめなのぉぉぉぉ!!」 「だめじゃないよぉ、だってれいみゅゆっくちできるもん!!」 「しょうだよぉ。そんなおかーしゃんもしゅっきりちそうでしょ?」 「ゅ、ゆゅぅ、いわないでぇぇ」 確かにまりさもすっきりしてしまいそうだった。 でも自らの娘よりも早くすっきりするなんて屈辱にも程がある。 だから気力で達してしまうのを堪えていた。 だが両頬をもちもちとした感触の幼い娘たちに擦られると気持ち良さで力が抜けてしまう。 後ろ髪を掻き分けた娘に頭皮にスリスリされるとゾワゾワする未知の快感に口がだらしなく半開きになる。 たまに赤ちゃんの小さな舌がぺろぺろ舐めてきて、そのぬめった感触にまりさは体を震わせた。 どれだけ我慢しても津波のように押し寄せるすっきり感。 まりさは瀬戸際で亡きれいむの言葉を思い出す。 「まりさってばびんかんさんだね! れいむのすりすりでたっぷりゆっくりしてあげるね!!」 ああ、何で思い出してしまったのだろう。 愛するれいむの可愛らしい姿を思い返すともう我慢できなかった。 まりさは諦め、娘たちの愛撫に身を預けた。 「す、すっきりー!!!」 まりさは体をぶるぶるっと震わせ、白目を剥きながら達した。 何という気持ち良さ。 まりさは天にも昇るような感覚を覚えた。 「ゅっ、おかーしゃんしゅっきりしちゃの?」 「ゆゅ、まりしゃも、まりしゃもしゅっきりするよ!」 「ゆー! がまんできにゃいよ! しゅっきりー!!」 そしてまりさの絶頂による震えが赤ちゃん達を感じさせたらしい。 まず一匹の赤ちゃんまりさがすっきりした。 そして一匹がすっきりーすると他の赤ちゃんも次々と連鎖するようにすっきりし始める。 目に見えないが次々と注がれる娘からの子種。 頭に出来た何かに何かを吸われる感覚にまりさはハッと我に返った。 「や、やめてえええええ!! おちび! すっきりしないでっていったのにいいいいいい!!!」 だが時すでに遅し。 すでにまりさに張り付いた赤ちゃんゆっくりのほとんどはすっきりを終えた後だ。 残りも体を擦りつけてすっきりしていく。 まりさからどんどん生えていく茎。 しかし未熟な子種ゆえに赤ちゃんが実ることはない。 どこまでも無駄な茎、命を奪う茎が生えていく。 「いやあああ!! ゆっくり! ゆっくりできないいいい!! ゆ"っ! ゆ"っ! な、なぐなっぢゃうぅぅぅぅ……ぅぅ………ぅ…………」 まりさの体が黒ずんでいく。 赤ちゃんゆっくり達はみんなすっきり直後でぽわわ〜んと夢心地で気付かない。 そうしてまりさは誰にも気付かれず見捨てようとした娘に犯され、死んだ。 残ったのは赤ちゃんゆっくり達だけ。 「ゅゅ、おかーしゃんどこー?」 「なんでいにゃいのぉ? ゆっくりちようよぉ!!」 「おかーしゃーん!!」 赤ちゃんゆっくり達は洞窟の中、母を探してうろきょろ。 目の前の黒ずんだ物体がそれだと気付くことは無い。 やがて… 「ゅ、きっとおかーしゃんはごはんをとりにいっちゃんだよ!!」 「そうだね! それならゆっくりまちょうね!!」 「まとうね!!」 「だったら…まってるあいだにみんなであそぼうね!!!」 「あそぼうね!!!」 赤ちゃんゆっくり達の遊びは強烈な快感を味わえるあの遊びだった。 それ以外の遊びは知らないし、この"すっきりごっこ"の魅力の前には他の遊びは霞むだろう。 「しゅりしゅりしようね!!」 「みんなでしゅっきりー、ちようね!!」 「しようね!!」 赤ちゃんゆっくり達はその小さな体を寄せ合っていく。 幼いゆっくり達は危険を知らずに体を擦りつけていく。 その危険を知ることはきっとない。 すっきりの気持ち良さに夢心地のまま死んでいく。 事実、赤ちゃんゆっくり達のお遊びは最後の一匹になるまで続いた。 黒ずんだ多数の塊の中にぽつんと小さな饅頭一つ。 彼女は一匹泣いていた。 いつの間にか家族が自分を置いて何処かに行ったと思って泣いていた。 知らないかったとはいえ、殺し合ったことに気付いちゃいない。 彼女、赤ちゃんれいむは一匹だけだが生き抜くだろう。 おうちにはたくさんの食べ物があるのだから。 そしていつかはおうちの外に出るだろう。 外で出会う別のゆっくり。 きっとれいむは出会い頭にこう挨拶する。 「すりすりしようね!!」 …と。 他のゆっくりとの付き合い方を他に知らないれいむは幸せになれるだろうか? そのれいむに関して言えば、決して幸せになることは無かった。 終 by 赤福 ……ふぅ。 酒って怖い。