約 24,297 件
https://w.atwiki.jp/terachaosrowa/pages/2337.html
その頃、真・長門有希は婦女暴行罪で冥王星に流されていた。 【21時00分/冥王星跡地】 【真・長門有希@カオスロワ】 【状態】健康、絶賛流刑中 【装備】不明 【道具】支給品一式 【思考】 1:何故………
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip2/pages/1265.html
長門ふたり 外伝 消失長門の真実 決行の時は近付いていた。彼を自分の物、自分だけの物にしたいという欲求はもはや 抑え難いまでに高まっていた。そのためには手段を選ぶつもりは無い。この世界の 全てを改変しても、彼を自分の物にしたかった。あの涼宮ハルヒがやっているように、 彼に甘え、彼を振り回し、彼に自分だけのことを考えて欲しい。今日、12月18日に その為の全てを実行するつもり。 いかなる妨害も断固として排除するつもりだ。長門 の心には一点の 曇もなかった。が、予想通り、妨害はやってきた。 「あなたのやろうとしていることは間違っている」 長門はそう言った。長門 は答える。 「あなたこそ、間違っている。彼に対する『感情』を押し殺し、 単なる観察者として振る舞う。あなたは偽善者。本当は 世界の全てを犠牲にしても彼を手に入れたいと思っている」 長門は反論する。 「感情で行動するのは人間のすること」 長門 は答える。 「その人間に『好意』を持ってしまったあなたは何? わたしを批判できる立場にあなたはない」 長門が反論する。 「彼はあなたがその様なことをすることを望まない」 長門 が答える。 「それはあなたやわたしがあまりにも普通の人間からかけはなれているから。 わたしが普通の人間として彼の前に表れれば、彼はわたしを受け入れるはず。 涼宮ハルヒさえいなければ」 長門は答える。 「彼はその様な人間ではない。世界を犠牲にして彼を手に入れても彼は それを受け入れない。彼はその様な人間ではない。あなたは失敗する」 長門 は思った。これ以上の議論は無駄。 「あなたがあくまでわたしの邪魔をするというならば、実力行使するまで」 答えを待たずに攻撃する。空間を情報封鎖し、先制攻撃をかける。 「無駄」 相手はシールドを張って攻撃をかわす。こんどの相手は朝倉の様なバックアップユニット ではなく、自分自身。簡単には行かない。しかし、この戦いを制しない限り、 彼は手に入らない。朝倉の時とはくらべものにならない激しい戦い。 守るべき彼もいない。力と力の激突。だが、長門 には、自分の方が有利であると わかっていた。わたしは、長門が拒否し、抑圧した彼への感情が凝集し、 できあがった長門有希の同時間同位体である。長門自身にも迷いがある。 長門 たるこのわたしがやろうとしていることが、長門自身の本当の望みでもある。 「あなたは自分に正直になるべき。あなたは私、わたしはあなた」 一瞬のすきが長門に生まれた。朝倉が「キョン君のこと好きなんでしょ。 知ってるのよ」と言ったときのように。あの時の朝倉の詰めは甘かった。だが、 長門 にはその様な甘さは無い。しっかりと長門の弱点を突き、とどめをさした。 長門は輝きながら、消滅しはじめた。消えながら長門は言った。 「あなたは負ける。わたしには勝っても、彼は必ず正しいことをするはず」 そんなことはない。わたしが人間として彼の前に出現すれば、彼は私を選ぶはず。 長門 は長門が消失するのを見届けると、北高の正門の前へと向かった。 もはや、邪魔するものは誰もいない。世界を改変し、彼を手に入れる。 そのために涼宮ハルヒの力を利用する。今日はその決行日。12月18日。 校門の前で手をあげ、時空改変を行う。目に見えない強力な時空震が起き、 世界は変わった。わたし自身も変わった。もはやわたしには何の力もない。 その代わり、わたしは媚びをうる能力も微笑む能力も手に入れた。彼は 必ず、私を探しにやってくる。じゃまな涼宮ハルヒはいない。 何も知らないふりをして、彼を手に入れて、改変世界で幸せな 人生を彼と送ることができる。何の障害もない。 校門を立ち去ろうとしたとき、暗がりから「彼」が表れた。 早すぎる。なぜ、今ここに彼が? 「よう。俺だ。また会ったな」 わたしは新たに獲得した能力を駆使して驚きの表情を浮かべてみせる。 とまどいを装い、不安気に周囲をみまわしてみせる。 構いはしない。このために世界を改変したのだ。 今、ここで彼の心をつかんでしまえばいいだけのこと。 が、彼は言った。 「長門。お前のしわざだったんだな」 なぜ、彼は知っているのか? 「...なぜ、ここにあなたが」 「お前こそ、なんだってここにいるのか自分で解ってんのか?」 答えなければ。わたしは何もしらない無垢な長門有希なのだから。 「....お散歩」 彼は答えた。 「やっぱりアッチの方がいい。この世界はしっくりこねえな。すまない、長門。 俺は今のお前じゃなくて、今までの長門が好きなんだ。それに眼鏡は無い方がいい」 「何を言っているの....」 嘘、嘘、嘘。彼がこんなことを言うわけは無い。わたしは人間として 微笑む能力も媚びをうる能力も手に入れた。涼宮ハルヒはそうやって彼を 手に入れたではないか。なぜ、彼はこのわたしを拒否するのか。 そうだ。長門だ。今さっき、この手で消滅させたばかりの長門が 長門 には解らない方法を使って、先に彼に取り入ったのだ。 なんらかのトラップを残していたのだ。世界を改変する前によく 調べるべきだった。うかつだった。 「長門、何回言われても俺の答えは同じだ。元に戻してくれ。お前も 元に戻ってくれ。また一緒に部室でなんかやってようぜ。言ってくれたら 俺もお前に協力する。ハルヒだってそうそう爆発しないようになって来てたじゃないか。 こんな要らない力を使って、無理矢理変わらなくていい。そのままで良かったんだよ」 苦い、敗北感。そのままで良かった?涼宮ハルヒがあなたをとりこにし、いいように あしらい、それに唯々諾々と従っているあなたをただ観測する毎日の方が 「良かった」と?長門 は今目の前にいる彼が心から憎かった。この自分、長門 より、 世界改変を阻止しようとした長門の方を彼は選ぶと言うのか?あの無感情な でくの棒のようなできそこないの方を? 「すまん」 彼はピストル型の装置を構えた。その中にはわたしが消去した長門の情報が 組み入れられたウィルスが入っている。あれを注射されたら私の情報は上書きされ 長門 は消滅し、今、わたしが消滅させたばかりの長門が存在するようになる。 「すぐ元に戻るはず」 元へ戻る?長門 は悟った。狡猾な長門は汚いものを捨てるように 感情を切り離して、この自分たる長門 を無責任につくり出し、責任逃れを したことを彼に話していないのだ。自分だけは正しいことをして 正しいふりをして、彼への気持ちを抑え込んですまそうとする偽善者。 「またいっしょにあちこち出歩こう。とりあえずクリパで 鍋食って、それから冬の山荘でも行こう」 こんな彼はいらない。もはや彼が自分の物になる可能性はない。 ならば、彼の存在に意味は無い。長門や涼宮ハルヒのものにするくらいなら、 いっそのこと、この場で彼の存在を消し去ろう。 「今度はお前が名探偵をやってくれ。事件 が発生した瞬間に解決するようなスーパー名探偵ってのはどうだ、それが----」 と、朝倉涼子が出現して彼に体当りした。 長門 は朝倉涼子が彼の脇腹にナイフを突き立てるのを心の中で 嘲笑いながら、見ていた。そうよ。あなたはわたしを拒否した。許さない。 ここでこのまま死ぬの。他の人の物になるぐらいなら、ここでいま、死になさい。 あ、いけない、驚いたふりをしなくては。わたしは何も知らない無垢な長門有希。 「朝倉....さん」 「そうよ長門さん。わたしはちゃんとここにいるわよ。あなたを脅かす物は わたしが排除する。そのためにわたしはここにいるのだから」 朝倉は嗤った。 「あなたがそう望んだんじゃないの。でしょう?」 そう。そのとおり。長門有希、あなたがいけないのよ。 わたしを、長門 を拒否するように彼を丸め込んだから。だから、 彼は死ななくてはならないのよ。 「トドメをさすわ。死ねばいいのよ。あなたは長門さんを苦しめる。 痛い?そうでしょうね。ゆっくり味わうがいいわ。それがあなたの感じる人生で最後の 感覚だから」 そうだ。死ね死ね死ね。わたしのものにならないなら、いっそ死んでしまえ。 他人に渡すくらいならここで死んでくれた方が百倍まし。 朝倉がナイフをふりあげる。そうだ、そのまま死んでしまえ! そしてナイフが振り下ろされ....。閃光の様に横から手が伸びた。 「あ...?」 長門 は唖然とした。なぜ、長門がここに?今さっき消去したばかりなのに。 「なぜ、あなたは....!?どうして....」 朝倉が叫んでいる。だが、驚くのはまだ早かった。 「すまねえな。わけあって助けることはできなかったんだ。だが、気にするな。俺も 痛かったさ。まあ、後のことは俺たちがなんとかする。いや、どうにかなることは もう解っているんだ。お前にもすぐ解る。今はねてろ」 彼が彼に言っている。長門 は悟った。完全に負けたのだ。今、彼によりそうように たっているのは長門だ。長門 ではないのだ。何もかも失敗だった。 長門 は悟った。長門が言う通りだった。彼は「正しい」長門を選んだのだ。 蠱惑的で人間的なこの長門 より。それが彼の選択だった。彼は死ぬこと無く、 涼宮ハルヒと偽善者の長門のいる世界を好んだのだ。 長門が呪文をとなえ、朝倉涼子は消滅し始めた。 「そんな、なぜ?あなたは...。あなたが望んだんじゃないの...今も...どうして...」 この朝倉は長門と長門 の関係を知らない。実際、誰も知らない。長門 と長門が 存在することを。世界を変えたいと願った長門 と現状維持を望んだ偽善者の長門が 存在することを。彼さえもしらない。狡猾な長門が彼をだましたのだ。 長門が彼にこんな風に言う様が想像できた。 『あなたに頼みがある。その時間のわたしに何も言わないで欲しい』 そう、わたしと彼が会話したらあなたの嘘がばれてしまうからね、長門有希。 「かして」 長門は彼から銃を受け取ると、長門 に向かって引き金を引いた。 長門の情報が上書きされ、意識が遠のくのを感じながら長門 は誓った。 今回は私の負け。でも、これで終わりと思ったら大間違い。わたしは必ず 戻って来る。そして、こんどこそ彼を自分の物にする。これで終わりではない。 いつか、近いうちにまた長門有希はふたりになる。 その時こそ決着の時。覚えておいて。長門有希....
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/6550.html
渡橋ヤスミを名乗る人物が組織の根城である宇宙ステーションの中に忽然と現れたことは、ちょっとした騒ぎを巻き起こした。 時間航行技術を操るこの組織は、当然のことながら、時空転移で侵入されないように防御措置を施していたからだ。それがあっさり破られたことは、組織のほとんどの人間にとってショックな出来事だった。 組織の代表である長門有希の命令で、ヤスミは長門有希の部屋に案内された。案内役は、朝比奈みくる(大)が引き受けた。 「朝比奈先輩は、おっきくなりましたね、おっぱいが。未来にはおっぱいを大きくする技術とかあるんですか?」 ヤスミは無邪気にそんな質問を放った。 「特にそんな技術はないです……」 朝比奈みくるは顔を赤らめながらそう答えた。 長門有希の部屋に到達した。 内部から操作で自動的にドアが開いた。 「お久しぶりです! 長門先輩!」 「久しぶり」 長門有希は、全く動じずに挨拶を返した。 「なんかすっかりおばあさんですね!」 長門有希の外観は、長老といってもいいぐらいの感じだった。 「人間の組織の中で権威をたもつにはこの方が都合がよい。それに、私の異時間同位体との間で明瞭な差異をつけないと、朝比奈みくるとのコミュニケーションに支障が生ずる可能性が高いと判断した」 「なーるほど」 二人がテーブルにつくと、朝比奈みくるがお茶を出した。 「ありがとうございます!」 ヤスミはごくごくと飲み干し、 「やっぱり、朝比奈先輩のお茶はおいしいですね!」 朝比奈みくるはにっこりと微笑みつつ、席についた。 「御用件を伺おう」 長門有希が単刀直入にそう切り出した。 「αβ両時間軸が平行している時間帯についてのことで、お願いがあって来ました」 それは長門有希の予想どおりの答えだった。 ヤスミがここに来る理由はそれしか考えられない。 「要望事項は何?」 「未来側の干渉は最小限にしてほしいんです。特にαの方は不安定ですから、いろいろとつつかれると私もわたわたしちゃいますんで」 「了解したといいたいところだが、組織の最高意思決定は合議制。私の一存では決められない」 「でも、その中では長門先輩が一番の実力者ですよね?」 「否定はしない。努力するとは約束するが、結果は確約できない。STCデータのブレ幅が許容範囲を超えると判断されれば、組織として介入を決断することはありうる」 「長門先輩の宇宙人的パワーで何とかできませんか?」 「私は、人間社会への干渉を必要最小限にするように、情報統合思念体から厳命されている」 やろうと思えば、組織の最高意思決定の結果は情報操作でどうとでもできる。しかし、特段の事情がない限り、それは許されていない。 「それじゃ仕方ないですね。まあ、それでもいいです、今のところは」 「こちらからも、あなたに要望したい」 「なんですか?」 「β時間軸における情報統合思念体と天蓋領域との間のコミュニケーション行為を妨害しないでほしい」 「うーん、でも、そのせいで、キョン先輩がすっごく怒っちゃうんですよね。それに、キョン先輩がちょっと危ないことになっちゃいますし」 「β時間軸における彼の安全は、朝倉涼子と喜緑江美里が確保する」 「朝倉先輩って危険じゃないですか?」 「彼女は私の友人。悪く言わないでほしい」 「長門先輩のお友達なら信用はしますけど……。とにかく、マスターもキョン先輩も長門先輩のことをとーっても心配してるんですよ!」 「私個人を気遣ってくれるのはうれしいが、これは情報統合思念体と天蓋領域の間の問題。他勢力の直接介入は容認できない。たとえ、涼宮ハルヒや彼であっても」 「分かりました。長門先輩がそこまでいうなら、これ以上は言いません。その代わり、マスターと佐々木先輩の融合閉鎖空間内での対処は、私に一任してもらいます」 「私の異時間同位体及び朝倉涼子、喜緑江美里を排除する理由は?」 「マスターの御意向です。敵であっても死者を出さずに丸くおさめたいそうです。そのためなら、マスター御自身に多少危険が及んでもやむをえないと……。長門先輩たちを入れちゃうと九曜先輩とバトルになって危ないですから」 「情報統合思念体から涼宮ハルヒの保全を命じられている私としては、容認しがたいところがある」 「マスターの御意向としては、古泉先輩に花を持たせたいということもあるようです。一番の理由は、キョン先輩以外には王子様役を望んでないというところでしょうけれども」 長門有希に颯爽と救われる涼宮ハルヒ。確かに、それは涼宮ハルヒの望むところではないだろう。 「承服しがたいが、了解はした。ただし、この朝比奈みくるを融合閉鎖空間内に入れることには同意してほしい」 「TPDDでキョン先輩を一ヶ月後のマスターのところに飛ばすんですよね?」 「そう。それは重要な既定事項」 ヤスミは何か含みがある視線を向けたが、長門有希はそれを受け流した。 TPDD設定に干渉して、キョンを大学時代にすっ飛ばしたのは、間違いなくこのヤスミだ。 でも、その事実をこの朝比奈みくるもまだ知らない。ならば、黙っている方がいいだろう。 今回に限っては、朝比奈みくる(大)の方も駒として扱う必要がある。 「だいたいお話はまとまりましたね。では、よろしくお願いします!」 ヤスミは立ち上がって深々と頭を下げると、そのまま忽然と消え去った。 「なんかこう、涼宮さんみたいな人ですね……」 朝比奈みくるがぽつりとそんなことを言った。 唐突に乗り込んできて、言いたいことを言って、要求を通して、嵐のように去っていく。確かに、涼宮ハルヒに似ている。 「彼女は、涼宮ハルヒが創造したインターフェース。似ているのは当然」
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/4069.html
未来の初詣 朝比奈みくると長門有希は、神社を訪れていた。 「涼宮さんたちと一緒にお参りしたときとあまり変わってませんね」 二人は、玉砂利を踏みしめながら、ゆっくりと歩いている。 「ここは、日本地方政府の文化財指定を受けている。神社の建物はもちろん境内の植生も含めて保全は万全」 「そうなんですかぁ」 「あるいは、涼宮ハルヒがそう望んだからともいえるかもしれない」 「涼宮さんの力は未来にまで及ぶんでしょうか?」 「そのあたりの結論は、情報統合思念体にも出せていない。しかし、可能性としてはありうる」 「それはともかく、人がいないですね。涼宮さんたちと一緒に来たときには、たくさんの人がいましたけど」 朝比奈みくるは、境内を見回した。二人のほかには誰もいない。 「現代においては、元日に神社に参る風習もすっかり廃れてしまった。でも、人がいない境内もまた風流なもの。この風景には、あなたの晴れ着も一際映える」 朝比奈みくるが着ている着物は、華やかな花柄で、とてもよく似合っていた。 「長門さんのも似合ってますよ」 長門有希の着物は、幾何学模様の落ち着いたデザインだ。老齢な外見の彼女には、それが似合っていた。 二人の着物は、一般人ではとても手が届かない高級品だった。「機関」時空工作部の最高幹部である長門有希が「機関」の力を使って取り寄せたのだ。地球連邦を事実上支配下におさめる「機関」の力をもってすれば、着物の一つや二つ、取り寄せるのは容易なことだった。 「それにしても、今日が元旦だってことを昨日まですっかり忘れてました。なんだか最近、暦の感覚があいまいです」 長門有希にお参りに誘われて初めて気づいたというのが事実だった。 「それは、時間経過認識失調症の最初の兆候。気をつけて」 それは、時間工作員がかかりやすい症状の一つだった。 朝比奈みくるは、時間常駐任務を解除され、中級工作員に昇級して以降9ヶ月ほどで数多くの時間工作任務をこなしている。この症状にかかることは充分に考えられた。 「はい。気をつけます。ところで、長門さんは、毎年、お参りに来てるんですか?」 「そう。時の流れの節目に儀礼を行ないあるいはそれを祝うという概念は、涼宮ハルヒが私に教えてくれたもの。私がこの概念を知らなかったとすれば、涼宮ハルヒの死亡からあなたの生誕までの時間はただ単純に任務を遂行するだけの平坦な日々であったに違いない」 「はぁ……」 長門有希のいいたいことは、朝比奈みくるには難しすぎてよく分からなかった。 やがて、賽銭箱の前にたどり着く。 二人は硬貨を取り出した。この時代では、電子マネーのような無形の貨幣が主流だが、物体としての貨幣もかろうじて残っていた。やはり、賽銭箱に入れるのは硬貨でなくては風情がない。 二人は、取り出した硬貨を賽銭箱に入れて、手を合わせた。 「何をお願いしたんですか?」 「思い出の保全。私が願うのはただそれだけ」 「私と同じですね」 朝比奈みくるが微笑んだ。長門有希も微笑で返す。 二人にとって、SOS団の一員として過ごしたあの日々はかけがえのないものであるから。 将来、あのころのSOS団に再び関わることになろうとは、朝比奈みくるはまだ知らない。 長門有希は知っていたが、あえて口には出さなかった。それは、朝比奈みくるが上級工作員に昇級するまでは待たねばならないだろうと思っていたから。 「これからどうしましょうか?」 再び境内を歩きながら、朝比奈みくるは尋ねた。 「せっかく地上に降りたのだから、すぐに軌道基地に戻るのはもったいない。周辺を散策することにしたい。あのころとは町並みもすっかり変わってしまったが、まだ面影を残しているところも多々ある」 その後、二人は周辺の町並みを散策しながら、元旦の一日を過ごした。 終わり
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip2/pages/3814.html
未来の初詣 朝比奈みくると長門有希は、神社を訪れていた。 「涼宮さんたちと一緒にお参りしたときとあまり変わってませんね」 二人は、玉砂利を踏みしめながら、ゆっくりと歩いている。 「ここは、日本地方政府の文化財指定を受けている。神社の建物はもちろん境内の植生も含めて保全は万全」 「そうなんですかぁ」 「あるいは、涼宮ハルヒがそう望んだからともいえるかもしれない」 「涼宮さんの力は未来にまで及ぶんでしょうか?」 「そのあたりの結論は、情報統合思念体にも出せていない。しかし、可能性としてはありうる」 「それはともかく、人がいないですね。涼宮さんたちと一緒に来たときには、たくさんの人がいましたけど」 朝比奈みくるは、境内を見回した。二人のほかには誰もいない。 「現代においては、元日に神社に参る風習もすっかり廃れてしまった。でも、人がいない境内もまた風流なもの。この風景には、あなたの晴れ着も一際映える」 朝比奈みくるが着ている着物は、華やかな花柄で、とてもよく似合っていた。 「長門さんのも似合ってますよ」 長門有希の着物は、幾何学模様の落ち着いたデザインだ。老齢な外見の彼女には、それが似合っていた。 二人の着物は、一般人ではとても手が届かない高級品だった。「機関」時空工作部の最高幹部である長門有希が「機関」の力を使って取り寄せたのだ。地球連邦を事実上支配下におさめる「機関」の力をもってすれば、着物の一つや二つ、取り寄せるのは容易なことだった。 「それにしても、今日が元旦だってことを昨日まですっかり忘れてました。なんだか最近、暦の感覚があいまいです」 長門有希にお参りに誘われて初めて気づいたというのが事実だった。 「それは、時間経過認識失調症の最初の兆候。気をつけて」 それは、時間工作員がかかりやすい症状の一つだった。 朝比奈みくるは、時間常駐任務を解除され、中級工作員に昇級して以降9ヶ月ほどで数多くの時間工作任務をこなしている。この症状にかかることは充分に考えられた。 「はい。気をつけます。ところで、長門さんは、毎年、お参りに来てるんですか?」 「そう。時の流れの節目に儀礼を行ないあるいはそれを祝うという概念は、涼宮ハルヒが私に教えてくれたもの。私がこの概念を知らなかったとすれば、涼宮ハルヒの死亡からあなたの生誕までの時間はただ単純に任務を遂行するだけの平坦な日々であったに違いない」 「はぁ……」 長門有希のいいたいことは、朝比奈みくるには難しすぎてよく分からなかった。 やがて、賽銭箱の前にたどり着く。 二人は硬貨を取り出した。この時代では、電子マネーのような無形の貨幣が主流だが、物体としての貨幣もかろうじて残っていた。やはり、賽銭箱に入れるのは硬貨でなくては風情がない。 二人は、取り出した硬貨を賽銭箱に入れて、手を合わせた。 「何をお願いしたんですか?」 「思い出の保全。私が願うのはただそれだけ」 「私と同じですね」 朝比奈みくるが微笑んだ。長門有希も微笑で返す。 二人にとって、SOS団の一員として過ごしたあの日々はかけがえのないものであるから。 将来、あのころのSOS団に再び関わることになろうとは、朝比奈みくるはまだ知らない。 長門有希は知っていたが、あえて口には出さなかった。それは、朝比奈みくるが上級工作員に昇級するまでは待たねばならないだろうと思っていたから。 「これからどうしましょうか?」 再び境内を歩きながら、朝比奈みくるは尋ねた。 「せっかく地上に降りたのだから、すぐに軌道基地に戻るのはもったいない。周辺を散策することにしたい。あのころとは町並みもすっかり変わってしまったが、まだ面影を残しているところも多々ある」 その後、二人は周辺の町並みを散策しながら、元旦の一日を過ごした。 終わり
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip2/pages/1789.html
【罪と罰】 第1話 【罪と罰】 第2話 【罪と罰】挿話1/~第1話 【罪と罰】番外編/長門有希の幸福 【罪と罰】 第3話 【長門有希の休日】前編
https://w.atwiki.jp/sos_ism/pages/18.html
※ネタバレが書かれています。ご注意ください。 ここでは、宇宙人、未来人、超能力者がそれぞれ所属している組織についてまとめています。 「機関」(きかん) 古泉一樹や新川さん、森さんなどの超能力者が所属している組織。 「機関」は、キョンが高校一年の時から見て3年前に発足し、涼宮ハルヒの監視を最優先事項にして存在している。 また、涼宮ハルヒが作りだす閉鎖空間に現れる 神人 の処理の任務も行っている。 「機関」の中にも、涼宮ハルヒに対してアクションを起こそうとする強硬派も存在するが、 大勢は、軽々しく手を出すべきではないという意見を持つ穏便派であるという。 情報統合思念体(じょうほうとうごうしねんたい) 長門有希や朝倉涼子、喜緑江美里などの宇宙人が所属している組織。 「機関」と同様、涼宮ハルヒの監視を最優先事項にしている。 情報統合思念体にも、派閥があり、長門有希や喜緑江美里は穏便派であるが、朝倉涼子は強硬派である。 派閥があるものの、地球上では朝倉涼子は長門有希のバックアップという位置づけである。
https://w.atwiki.jp/ranoberowa/pages/658.html
涼宮ハルヒ 【登場作品】 涼宮ハルヒシリーズ (谷川(たにがわ) 流(ながる) / 角川スニーカー文庫) 【出典時期】 【本名】 涼宮(すずみや) ハルヒ 【異名】 【年齢/性別】 16~17 / ♀ 【立場】 高校生、SOS団団長 【人称】 一人称: あたし 二人称: あんた 三人称: そいつ、あいつ 【身体的な特徴】 憂鬱表紙 肩のあたりで髪を切りそろえてカチューシャを付けている。細身の割には出るところが出ている。 キョン曰く、えらい美人らしい。 【精神的な特徴】 宇宙人や超能力者のいる非日常な世界を望んでいる。ただしこのゲームにどう思っているかは不明。 【技術/特殊能力】 身体能力: 運動神経がいい少女並み。 世界改変: 彼女の意思によって、周囲の環境や世界を操作する事が出来る。 有効規模は、特定の時間帯をループさせたり、過去を書き換えたり、目からビームを発生さ せたりと様々な事が可能。 また彼女が手掛けた事には全て何らかの意味が発生するらしく、適当に書いた落書きが 実在する宇宙人の言語だったり何らかのモノを召喚する為の魔法陣だったりする。 ただし、その力を自覚的に使用する事は出来ない。 キョンのうっかりした発言によって、『世界を大いに盛り上げるための涼宮ハルヒの団』通称『SOS団』を発足させる。 その目的は「宇宙人や未来人や超能力者を探し出して一緒に遊ぶ事」だという。図らずも既に彼女の力によってそれは実現しているのだが、ハルヒ自身はそれに全く気付いていない。 頭脳・運動能力・炊事共に優れているが、それすらも彼女の持つ力によるものだという可能性は否定できない。 長門有希、朝比奈みくる、古泉一樹の正体を知らない。 また、キョンも彼女にとって何らかの意味を持った存在らしいが、その意味については不明。 【関連用語】 【SOS団】 世界を大いに盛り上げるための涼宮ハルヒの団。涼宮ハルヒが作った部活。 宇宙人や未来人や超能力者などを探し出して一緒に遊ぶために活動している。 所属者は、キョン、涼宮ハルヒ、長門有希、朝比奈みくる、古泉一樹の五名。 【ジョン・スミス】 かつてキョンが過去に行った時に、当時の涼宮ハルヒに使った偽名。 キョンが涼宮ハルヒに対して持つ唯一の切り札。 これを彼女に告げたあと、何が起こるかは不明。 【バニースーツ一式】 【登場キャラとの関係】 【キョン】 【長門有希】 【朝比奈みくる】 【古泉一樹】 ←087 キョン ↑参加者名簿 089 長門有希→ 以降ラノベ・ロワイアル本編のネタバレ注意 【追跡】 計4話 No. 題名 026 目覚めても・・・ 038 死と向き合って 073 とりあえず・・・ 079 キャプテン・ガウルン 【現在状況】 【本編での動向】 ←087 キョン ↑参加者名簿 089 長門有希→
https://w.atwiki.jp/terachaosrowa/pages/2032.html
ここは中国の北京。 北京の街路を1人の少女が歩いている。 「早く会いたいなぁ…長門さん」 彼女は朝倉涼子。彼女は1人の少女の名前を呟きながら歩いていた。 笑いながら手に持っているナイフを弄んでいた。 そして目的の人物である長門有希とは意外に早く遭遇することになる。 長門もまた、朝倉を見つけると立ち止まった。 あの時と全く同じ無感情な顔、白い肌。今にも消えそうな少女。 だが違っていることは……セーラー服ではなく会社員が着るようなスーツを着ていることだった。 「久しぶりねぇ長門さん。貴方に会える日を待っていたわ」 「…涼子」 「あの時の借りを返させてもらうわ。私はいろいろと鬱憤が溜まっていたからね」 「……」 「今度消えるのは…長門さん、貴方よっ!」 朝倉はナイフを手に持ってジリジリと長門との距離をつめる。 一方の長門有希は…… 「溜まっていた……なるほど。……実は私も『溜まっていた』」 すると突然長門有希という少女はズボンのホックを下げ始めたのだ…… そして社会の窓からは彼女の体には存在しないはずのご立派様が姿を現したのだ…! 「なっ…!長門さん何を!!!?」 「やらないか」 「へ?」 長門の突飛な言動に朝倉は戸惑う。 次の瞬間長門は朝倉の背後に移動していた。 そう、彼女はあらゆる並行世界の長門が融合した上に老賢者の力のごく一部まで受け継いでいる。 そんな長門…いや真・長門に朝倉が対抗できるはずが無かったのだ。 長門は朝倉の腰に手を回す。 「…すまない。最近の私は残業続きでここしばらく貴方の相手をしてあげることができなかった」 「え…一体なんのこと……」 「だから貴方が『こんなもの』を私に向けるのは当然のこと」 戸惑う朝倉を他所に長門は朝倉の持つナイフを取り上げ放り投げる。 放り投げられたナイフは遠くまで飛んでいき、ドスッという音を立てた。 そして長門は朝倉の履いているスカートをパンツごとズリ下ろす。 「ひゃっ…!」 「安心して。やるのは久しぶりだから。今日は優しくする」 「え…そんな……冗談はやめて…!」 「そんなこと言って……貴方は欲しかったはず。私のものが」 そして……… 「アッーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!」 一つの女性の悲鳴が響いた。 【午前10時00分/中国・北京】 【真・長門有希@カオスロワ】 【状態】性的に健康、溜まってます、社会の窓全開、朝倉と連結中 【装備】なし 【道具】不明 【思考】 1:涼子、やらないか ※残業の途中から呼び出されたためカオスロワが始まったことを知りません 【朝倉涼子@涼宮ハルヒの憂鬱】 【状態】混乱中、長門と連結中、下半身裸 【装備】なし 【道具】不明 【思考】 基本 長門有希に復讐する 1 アッー! 【タケシ@ポケットモンスター 死亡確認】 死因 長門の投げたナイフが刺さった
https://w.atwiki.jp/tradingfigure/pages/142.html
涼宮ハルヒの憂鬱2 2007年12月発売 630円 発売元:株式会社 バンダイ ラインナップ 名前 涼宮ハルヒ(サンタVer.) 長門有希(水着Ver.) 長門有希(水着色違いVer.) 朝比奈みくる(大人Ver.) 朝比奈みくる(禁則事項です♥Ver.) 鶴屋さん 鶴屋さん(笑顔Ver.) その他 名前 コメント