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【1日目の脱落者】 時間 脱落者 加害者 場所 退場作品 死因 凶器 午前 麦野沈利 アカメ B-1/街路 013 暗殺の牙 呪殺 一斬必殺・村雨 レミリア・スカーレット ハサン・サッバーハ 心臓破壊 妄想心音 アンガ・ファンダージ ハサン・サッバーハ C-2/廃校 018 狂乱する戦場(前編)019 狂乱する戦場(後編) 刺殺 ダーク 直樹美紀 零崎軋識 撲殺 愚神礼賛 アンジェリカ ウォルフガング・シュライバー D-3/破壊された街 026 獣たちの哭く頃に 轢殺 暴嵐纏う機械獣 針目縫 頭部粉砕 足 午後 No.101 S・H・Ark Knight スカルマン B-3/路地裏 023 嘘つき勇者と壊れた■■ 刺殺 スカルスピア 如月 結城友奈 縊殺 素手 ベルンカステル 壇狩摩 B-1/孤児院 029 死、幕間から声がする(前編)030 死、幕間から声がする(後編) 消滅 軍法持用・金烏玉兎釈迦ノ掌 坂凪綾名 古手梨花 ベルンカステル 失血死 一斬必殺・村雨(投影) 壇狩摩 呪殺 夕方 式岸軋騎 玖渚友 C-3/高級マンション 044 深蒼/真相 消滅 機能停止 玖渚友 エレオノーレ・フォン・ヴィッテンブルグ 消滅 極大火砲・狩猟の魔王 みなと アカメ B-3/街中 045 あの日見た星の下で -what a shining stars-046 かつて神だった獣たち -what a brave worriors-047 いつかあの花が咲いたなら -what a beautiful hopes-048 星に願いを -Lost wish- 衝撃死・全身断割 一斬必殺・村雨 東郷美森 衛宮士郎 失血死 偽・螺旋剣Ⅱ アカメ 藤井蓮 消滅 死想清浄・諧謔 ゲッツ・フォン・ベルリッヒンゲン 藤井蓮 斬殺 戦雷の聖剣 衛宮士郎 藤井蓮 腹部粉砕 赤原猟犬 夜 『幸福』 アーサー・ペンドラゴン B-3/鶴岡八幡宮 059 迷いの園060 亡霊は夢に囁く061 葬列は再び来る062 狂気は咒を叫ぶ063 幸福は死を運ぶ064 咎人は夜に哭く065 そして終わらぬエピローグ 消滅 約束された勝利の剣 佐倉慈 ドンキホーテ・ドフラミンゴ 斬首 糸 辰宮百合香 ハサン・サッバーハ 心臓破壊 妄想心音 如月(二回目) アイ・アスティン 両断 銀のショベル 禍時 スカルマン ハサン・サッバーハ A-3/六国見山周辺 077 きっと誰もが運命の敗残者 心臓破壊 妄想心音 丈槍由紀 叢 斬首 包丁 ハサン・サッバーハ 星屑 捕食 牙 エミリー・レッドハンズ ウォルフガング・シュライバー D-3/市街地 079 デンジャラスゲーム 粉砕 素手 アストルフォ 東郷美森 D-3/市街地 080 雲の彼方の空遠く(前編)081 雲の彼方の空遠く(中編)082 雲の彼方の空遠く(後編) 失血死 シロガネ 笹目ヤヤ ローズレッド・ストラウス 消滅 構成思念の崩壊 東郷美森(二回目) ドンキホーテ・ドフラミンゴ D-2/廃植物園 084 嘘の世界であなたと二人(前編)085 嘘の世界であなたと二人(後編) 消滅 魂喰い ドンキホーテ・ドフラミンゴ 結城友奈 粉砕 勇者パンチ 針目縫(二回目) 藤井蓮 B-2/源氏山公園 087 陰陽流転 焼殺 戦雷の聖剣 アティ・クストス ローズレッド・ストラウス B-2/源氏山麓 089 おままごとの戦場 消滅 構成思念の崩壊 浅野學峯 浅野學峯 C-3/鎌倉市街跡地 頸部裂傷 思い出のネクタイピン エレオノーレ・フォン・ヴィッテンブルグ アーサー・ペンドラゴン C-3/鎌倉市街跡地 090 流れよ我が涙、と魔女は言った 斬殺 約束された勝利の剣 トワイス・H・ピースマン 甘粕正彦 E-2/相模湾沖 093 地獄とは神の不在なり(前編)094 地獄とは神の不在なり(後編) 粉砕 ロッズ・フロム・ゴッド 甘粕正彦 ローズレッド・ストラウス 霊核破壊による強制退去 漆黒の魔力剣 ローズレッド・ストラウス 甘粕正彦 消滅 魔力枯渇 叢 ウォルフガング・シュライバー C-3/小規模特異点 096 黄雷のヴァナルガンド097 紫影のゴグ・マゴグ098 白光のスター・スクレイパー099 漆黒のサオシャント100 赫炎のシューニャター101 夜空の呪いに色はない 圧殺 血と臓物の濁流 乱藤四郎 ウォルフガング・シュライバー 呪殺 凶念 イリヤスフィール・フォン・アインツベルン ウォルフガング・シュライバー 心臓破壊 素手 結城友奈 藤井蓮 消滅 死想清浄・諧謔 ウォルフガング・シュライバー 藤井蓮 消滅 死想清浄・諧謔 藤井蓮 藤井蓮 消滅 死想清浄・諧謔 レミリア・スカーレット(二回目) ウォルフガング・シュライバー 肉体崩壊 運命操作の過負荷 ギルガメッシュ アーサー・ペンドラゴン C-3/荒野 103 そして終わりのプロローグ/半分の月が嗤う夜(前編)104 そして終わりのプロローグ/半分の月が嗤う夜(後編) 消滅 約束された勝利の剣 最期の台詞 名前 台詞 麦野沈利 (な……ん、で…だ………) レミリア・スカーレット 「ア、ガハッ………!!」 アンガ・ファンダージ 「■■■■■■■■■■――!!」 直樹美紀 ───私は、まだ、ここにいるのに…… アンジェリカ 「セイバー、私ごと安全地帯まで離脱しろ!」 針目縫 「ぐ、ガァ……」 No.101 S・H・Ark Knight 「―――!」 如月 嘘つき ベルンカステル 「ニンゲンは過去を向きながら後ろ向きに未来を歩む哀れな生き物、だから簡単な落とし穴に気付けず無残に無様に転落する! 百年を歩んですら何も学ばないあの小娘のように! 見ててあげるわ……あんたらが絶望に喘ぎ、惨めにのた打ち回るザマをねぇッ!」 坂凪綾名 「ごめんなさい……」 古手梨花 (にがて、なのよ) 壇狩摩 「最後に笑うんは俺に決まっとろうがのう! この壇狩摩の裏ァ取れる奴なんぞ何処にもおらんわい! うは、うははははははははははははははは!!」 式岸軋騎 「――――」 玖渚友 「───ね、いーちゃん?」 みなと 「僕は確かにあの世界に……君の隣にいたんだ」 東郷美森 ありがとう アカメ (士郎……にげ……) ゲッツ・フォン・ベルリッヒンゲン 「俺の名を呼んでくれ、戦友。それによって、俺も確固たる真実を取り戻し……この忌まわしい世界から解放されると信じている」 衛宮士郎 ───ああ。なんて、きれいな…… 『幸福』 『……わたしは……』 佐倉慈 「大好きだよ……ゆき、ちゃん……」 辰宮百合香 「……生憎ですが、わたくし自身に思い残すことなど何もないのですよ……それほど、価値のある人生ではなかったので……」 如月(二回目) 『ァ、ガ、ガァ、ギィイイイィィイイィイイ……!!』 スカルマン 「──────」 丈槍由紀 「おかえり、みん ハサン・サッバーハ 「ぬ───ぐ、オォ、おおおおおぉぉぉぉおぉぉおおおおぉおぉぉおおおおおおおぉぉぉぉ……ッ!」 エミリー・レッドハンズ 「みんな……みんな、苦しめ……!」 アストルフォ 「ヤヤ。死者(ぼくら)の分まで、どうか幸せにね」 笹目ヤヤ ───けれど。もしもこの身が夢ならば 東郷美森(二回目) 「だから……」 ドンキホーテ・ドフラミンゴ 「糞餓鬼共が───調子に乗るんじゃないえええええええええええええええええええええええええええええ!!!!!!!!!!」 針目縫(二回目) ボクは一体、なんだったというの…… アティ・クストス ───あたしは、アティ・クストスでは、ない。 浅野學峯 「私の命運は、私が決める」 エレオノーレ・フォン・ヴィッテンブルグ 「世界を救え。貴様らにできるのは、所詮その程度なのだから」 トワイス・H・ピースマン 「すべての想いに巡り来る祝福を。そしてそれこそが、この都市の真実である」 甘粕正彦 「そして安心するがいい。お前たちの希望は確かに俺が受け取った! その意思を無駄にはすまい───喝采せよ! 喝采せよ! これこそ、我が愛の終焉である!」 ローズレッド・ストラウス 「この選択が、辛さばかりを運ぶわけではないと、信じている」 叢 「……悪くない」 乱藤四郎 「あ……」 イリヤスフィール・フォン・アインツベルン 「でもせめて笑って逝くわ。私は確かに、私の物語を生きた」 結城友奈 「一緒に逝こう。私があなたを抱きしめるから」 ウォルフガング・シュライバー 「あいされたかった、だけなのに……」 藤井蓮 「一緒にいてくれ。俺が消える、その瞬間まで」 レミリア・スカーレット(二回目) 「だからいきなさい。その善良さを失わずに、その気高さも優しさもそのままに。謂れなき悪意に負けることなく。私の為せた全ての事は、あなたのそうした強さが導いたのだから」 ギルガメッシュ 「故に、当世においては貴様らこそが───この我に代わり世界を救う者なのだ」
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出展元:魔法少女まどか☆マギカ(暁美ほむら) スレ内での呼称:ほむら、ほむほむ 二つ名:『時をかける魔女』 備考 登場回 登場回(回想) AAまたは、声のみ DATA更新 [] [][] [][] [][] [][] [][] [][] [][] [][] [][] [][] [][] [][] [][] [][] [][] [][] [][] [][] [][] [][] [][] [][] [][] [][] [][] [][] [][] [][] / . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ..丶 / . . . .>-───- 、 . . . . . . . . . . . . . .\ / . . . ./..斗─≠─-、 \ . \ . . . . ヽ . . .ヽ □マスターデータ / . . . // .i . . . .| . . 丶 . . .\ ヽ . .ヽ . . . . . . . . . .' . / . ./ . . . ./ .| . . . .| . . . . .\ . . ..\,l . . . | . . . . .i . . . . .| __ ├─ □真名:衛宮ほむら / . ./ . . . ./i /} . . . .|、 . . .i . . \ . . .| . . . | . . . . .| . . . . .| | _|_ / .i . } . .l ./- i八 . . .| \ . |、 . . . . ヽ . . . . .| . . . . .| . . . . .| | | ├─ □性別:女 | /} .j . ./ 、./ ヽ .l ヽ-\ . . .l . . . . .| . . . . .| . . . . .| レ ( ̄} ̄ |八 . j ヤ芹ぅ ニ \| . . . . .| . . . . .l . . . . .|  ̄ .└─ □属性:??? | . . ∨ i V ツ ^灯 圷i . . . . .|^ヽ . . . . . . . | _|_ | . . . . . i 、、、 弋/ツ゚} . . . . .| j〉} .l . . . . .| ◯l ヽ. | . . . .八 ′ 、、、 j . . .,' .ムィ . . .! . . . . | i__ノ. | . . . l . . .丶 / . ./ .八 . . . . .', . . . .| | . . . 八 . . . > ヘ < / . ./} / . . ヽ . . . .ヽ . .| ヽ | .i . | j/ / i「 j / . /xj/ } . . . .\ . . . .八 ⌒) |八j/ 、 ./ Y>ー./ ./彡 八__ . . . . \ . . . .'、 〈 〈 \ __》 _//____ ==< . . . . . . . . . .\ ・ } / Y rx≦ /´ \ . . . . . . . . . .\ ・ ./ / ノ-} / /´ ∨ . . . .丶 . . . .\ ・ / l / 八 // l . . . . . . . .\ . . . .\ / ├‐‐'´/ / jヘ / } . . .ヽ . . . . . .\ . . . .\[] [][] [][] [][] [][] [][] [][] [][] [][] [][] [][] [][] [][] [][] [][] [][] [][] [][] [][] [][] [][] [][] [][] [][] [][] [][] [][] [][] [][] 出展元:魔法少女まどか☆マギカ(暁美ほむら) スレ内での呼称:ほむら、ほむほむ 二つ名:『時をかける魔女』 備考 番長がフラグを建てた相手の一人(Bまでw) 二つ名から、原作同様時間操作系能力を持っているものと推測できる。(魔法使いレベル?) ムーンセルに巻き込まれた一般人(の肉体)を保護していた。(レン、アチャ子、他は未確認) 名前が、原作の「暁美ほむら」から、「衛宮ほむら」となっているのが気になる。 原作主人公「衛宮士郎」と関係があるのでは? 彼女のDNAMAPを基にしたふなっしーが、時空系の魔術:Exを持っていた事から、同等以上の魔術(魔法レベル)を使いこなせると推測できる。 名前 コメント 登場回 3回戦:5日目:夕方 幻想の戦場記 3回戦:5日目:夕方 クレイジーラブソング 登場回(回想) AAまたは、声のみ 4回戦:7日目:決戦 恐悦至極その4 DATA更新
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【種別】 エロゲ、ノベルゲーム 【正式名称】 Fate/Stay night 【略称】 笛、Fate 【解説】 18禁ゲームメーカー、TYPE-MOONの商業ソフト第一作。 エロゲ史上、過去類を見ないほどの売り上げを記録したヒットソフト。 内容は魔術師達が7人の『サーヴァント』と呼称される英霊を率いて互いに殺し合い 生き残ればあらゆる願望を叶う事の出来る魔術の礼装『聖杯』を勝ち取る、というもの。 エロゲだが、中身としてはエロよりもストーリー、設定面に比重を置いた伝奇活劇物として名高い。 その他、一般向け版や格闘ゲーム、アニメ、公式スピンオフ作品の「Fate/Zero」などが展開し、話題を呼んでいる。 【主な登場人物】 衛宮士郎:主人公。家事が得意でガラクタいじりが趣味の高校生。偶然、セイバーを召喚させてしまい…。 セイバー:ヒロイン1。「剣士」のクラスである士郎のサーヴァント。真面目で騎士道精神を重んじる女性。 遠坂凛:ヒロイン2。士郎の同級生。聖杯を手に入れるため、戦争に挑む女性魔術師。 間桐桜:ヒロイン3。士郎の後輩。いつも衛宮家を訪れて、家事の手伝いを行なっている。 アーチャー:「弓兵」のクラスである凛のサーヴァント。赤い外套を纏った浅黒い肌の男性。 ランサー:「槍使い」のクラスであるサーヴァント。生意気だが勇敢な戦士である。 イリヤ:謎の外国人少女。何の関係も無い士郎に対し、接近してくるが…。 バーサーカー:「狂戦士」のクラスであるイリヤのサーヴァント。屈強で巨体な様相を見せる。 言峰綺礼:聖堂教会の神父。聖杯戦争の監督者で、凛とは兄弟子に当たる魔術師。 衛宮切嗣:士郎の義父。大災害時に士郎を助けて養子とした。士郎が高校生の時は既に他界している。 【コメント】 ◆文章に癖があるといわれているが禁書を読んでいて気にならないなら問題ないと思われる ◆同一世界の月姫や空の境界も含み、魔術側の世界観が似てるため禁書と絡ませやすい作品群の一つ ◆……なのだが、似ているが故に微妙に相容れない部分もあったりして拘る人は頭を悩ませる事になる、罪作りな作品群でもある ◆魔術協会、聖堂教会といった魔術・魔術師を総括する組織が存在する。 【関連項目】 無限の旗製(アンリミテッドフラグワークス)/ニート王
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喪失-黒き虚の中で少女は ◆Z9iNYeY9a2 私は間桐桜。穂村原学園に通う高校一年生です。 普通、というには特殊な家庭で暮らしてますが、今は説明を省略します。 私がこの殺し合いに呼ばれてからのことを話そうと思います。 殺し合いに呼ばれ、夜中に一人、教会らしき場所に放置されていました。 電灯もまともに点かない廃屋のような建物の中、不安に押しつぶされそうになる心を必死に支えながらランプを照らして名簿を見た私は、その中にあった先輩の名を見た時、心が悲鳴をあげそうになりました。 姉さんの名前やイリヤさん、セイバーさんの名前があったことも忘れそうになるくらいには、です。 姉さんだったらきっと大丈夫です。こんな状況でも、天才の姉さんらしく打開策を探しつつうまくやって、きっとここから出られる手段を見つけることができるでしょう。 だけど、先輩は。 あの人の危なさは私がよく知っています。 もしかしたら私の知らない場所で、自分の命を顧みずに人を守ろうとするんじゃないかと。そうして命を落としてしまうんじゃないかと。 そう思ったら居ても立ってもいられなくなりました。 胸の内から、先輩を失う恐怖が溢れ出しそうでした。 だけど今の私は何の力もない。 間桐の後継者として育てられてきたこの体にあるのは、多くの蟲に侵されたボロボロの肉体のみ。 魔術の一つを扱うこともできないこの身で、先輩のために何ができるんでしょう。 そんな時でした。 あのベルトを見つけたのは。 デルタギアという名前のそれをつければすごい力を手にすることができる。 きっとこの力があれば先輩を守れる。 そう思って説明書通りに使って。 その瞬間、私は私じゃなくなりました。 心の奥に抑えていた衝動が溢れ、何かを壊してしまいたいという感情を抑えきれなくなり。 気がつけば二人の人間を殺し。 姉さんが死んでいることに気付き。 またもう一人を殺し。 だけど藤村先生に会った時、ほんの僅かに"私"に戻った気がしました。 もしかするとナナリーちゃん達に会った時にまだ私でいられたのはそのおかげだったのかもしれません。 そして、きっとこの時まではまだ私は逃げていたんだと思います。 もう既に3人の人を殺したという事実から。 だけどあの時、藤村先生を殺した瞬間に、もう逃げることはできなくなりました。 血に塗れてしまったこの手はもう取り返しのつかないところにまできていることを自覚して、私は悪い人間だと認識して。 だから先輩に殺されることを望みました。 姉さんによく似た人もナナリーちゃんも、巴マミさんも皆殺して、殺して、殺して。 悪の限りを尽くした化物は正義の味方に殺されるんです。 自分で死を選ぶこともできない私は、それだけを心の支えにして生きてきました。 なのに。 何で。 『衛宮士郎』 先輩の名前が、呼ばれたんですか? ◇ 放送が終わった数瞬の後、ある市街地一角を深い影が覆い尽くした。 それは魔力の残滓を僅かに残して収まったが、もしここに生あるものがいれば、たちまち影に飲み込まれて消滅したかもしれない。 もし幸運があったとすれば、この場に誰もいなかったことで誰もその餌食にならなかったことだろう。 ◇ 岩と土砂に覆われた山岳地帯。 そんな場所に人工的な照明など接地されているはずもなく。僅かに顔を残した陽の光が僅かな明かりを残しているのみ。それもじきに消え、辺りを闇が包んでいくだろう。 しかし、多少の闇などオルフェノクにとっては恐れるものではない。 人間より遥かに優れた感覚は、薄暗い中でも動くものを明確に捉えられ、微かな物音でも聞き取ることは可能だ。 だからこそ、そんな薄暗い空間でも冷静に放送に耳を傾け、明かりをつけずとも名簿に印をつけていくことができた。 「…あまりよろしくない状況ですね」 そして改めて名簿に目を落とした村上は、思わず顔を顰めた。 「北崎さん、まさかあなたまでもが命を落とされるとは」 ラッキークローバーの一人にして、オルフェノクとしての能力であればラッキークローバー内でも随一。間違いなく上の上と言える者の一人だった。 無論、この場には自分の力を以ってしても抑えるのがやっとであったゼロのような存在がいる。 もし彼や、彼に匹敵する者に会えば如何に北崎とはいえ敗北を喫することもあるだろう。 理屈としては分かっていても、北崎の名が呼ばれたという事実はやはり村上にとっても衝撃ではあった。 そしてもう一人。 長田結花。木場勇治の仲間のオルフェノクではあるが、以前からラッキークローバーの候補としては目にかけていた少女だ。 能力はオリジナルのオルフェノクとして申し分ない。闇を抱え人間を人知れず襲う彼女の心は、きっかけさえあればオルフェノクとして完成できるだろうと期待もかけていたものだ。 木場勇治がこちら側についた今では彼女も説得次第で味方につけられるのではないかとも考えていた。乾巧のように。 そんな彼女の死はあまり好ましいものではなかった。 「ラッキークローバーの半数が命を落とし、候補の方までもがこうだとは。乾巧を引き入れられたとしても、もう一人足りませんね…」 少なくとも現状この場にいるオルフェノクには、ラッキークローバー候補となり得る能力を持ったものを村上は認知していない。 こうなれば元の世界に帰った後改めて候補を見直す必要があるだろう。 最も、この場で新たにラッキークローバー足り得るオルフェノクが誕生していれば楽ではあるが。 「まずは乾巧、彼を改めて探す必要がありそうですね」 欠けた四葉の一枚の候補である乾巧。もし未だに迷っているのであれば、こちらから導く必要がある。 Nの城に置いてきた二人は一旦保留。ラッキークローバーのメンバー、そして候補が欠けた以上今はこちらの方が優先だ。 園田真理も命を落とした今、まだ迷い続けるのであればあと一歩で引き込めるだろう。 問題はどこに向かうかだが。 「市街地に向かいましょうか。ここより北、ということはないでしょうし」 少なくともこの山にいることはないだろう。彼と最後にあった場所からすればあまりにも北上しすぎた位置だ。 北崎までが命を落とした今、未だ生き残っている者はそれだけの実力者か、それとも立ち回りのうまかった切れ者か、運に恵まれた幸運者か。 少なくともNの城の二人は実力者と幸運者に該当するだろう。 いずれにしても他者に会わねば話にならない。協力か利用か、あるいは選別か。 僅かに期待しつつ、村上は市街地へと足を進めた。 ◇ 市街地に入った村上は、得体のしれない感覚に包まれるのを感じていた。 街灯に照らされた街並み。風景はしばらく前に見た、あの崩壊したスマートブレイン社周辺の様子に比べれば綺麗なものだ。 薄暗がりの道路は、感受性豊かな学生辺りが見ればその暗い闇に恐怖を覚える者もいるだろう。 そこにいるはずのない何かがいるのではないかという想像が、いないはずの何かに対する恐れを抱かせる。 だが、村上が感じているのはそういうものとは異なるもの。 肌にねっとりとどす黒い何かが貼り付いてくるような感覚。 何かを恐れているわけではない。しかし生理的な恐怖にも近い感覚が体を包む気配を振り払うことができない。 「…何かがいるのですか?」 少なくともこの様子は尋常ではない。 精神的に影響を与えてくる何かがこの近くにいる、もしくはあると考えるのが自然。 警戒しつつ一歩足を踏み出した時、背後に何者かの気配を感じ。 振り返ると同時にオルフェノクへと姿を変えた。 目に映ったのは、地面を這うようにこちらに迫る、漆黒の刃。 手に纏わせた薔薇の花弁で払い、その軌道を逸らす。 ふと地を見ると、そこにはコンクリートの地面を覆うように、絵の具を垂らしたかのように真っ黒な闇が包んでおり。 その先、村上から見て10メートルほど先の辺りに、真っ白な髪をした少女が立っていた。 顔は髪に隠れて見えないが、ボロボロの衣服の下に地面を覆う影と同色の長い服にも見える何かを纏っているのが特徴的だった。 動きは非常にゆったりとしており、もし自分のような異端の者に対する認識がない者が見れば幽鬼か何かだと思っただろう。 目の前の存在は無論幽霊などではない。オルフェノクの五感は確かに目の前の少女の呼吸音を、足音を、心臓の鼓動を確かめている、 この心に直接揺さぶりかけてくるような感覚の大元は、おそらくこの影だと推測する。 (体はともかく心が万全の状態では戦えない…、ここは、少なくとも今は可能な限り戦闘は避けなければなりませんね) 恐怖から逃げるという道を選ばなけれなならないことに若干の屈辱を感じつつ、背を向けることなく足を後ろに引こうとした、その時だった。 「あなたは……怪物ですか…?」 それは言葉を発した。 「あなたは、悪い人ですか…?」 掠れて消えてしまいそうな声で、こちらに呼びかけてくる。 その声は震えている。まるでついさっきまで泣きじゃくっていた子供のようだった。 それを聞いた瞬間、村上の中でその得体のしれない何かだったものは、異形の力を持った少女へと認識が移った。 「怪物…、悪い人…、なるほど、確かに人間からはそう見えるものかもしれませんね。 ですが幾つか訂正させていただきましょう。 私はオルフェノク。人間の進化系にしてより高みへと至った存在。 そして私は常により良き人類のため、と願って行動している。悪、と断じられるのも些か心外です」 「……衛宮、士郎という人を、知らないですか?」 問いかけに対してあくまで冷静に、嘘を交えることもなく答えた村上に対し、脈絡もなく別のことを問いかけてくる少女。 その名を呟く時の声が震えているのを村上は聴き逃してはいない。おそらく彼女が情緒不安定なことにも関係しているのだろう。 村上は問われた者の名は知らない。せいぜい先の放送で呼ばれたということを認識しているくらいだ。 だがそれでも地を這う影は脅威だ。 ここは慎重に、彼女を刺激しない方向で、しかし御すことができるような答えをすべきだろう。 「衛宮士郎…、確か私が情報交換した者がその人についてを語っていたように思いますね」 嘘ではあるがある程度誤魔化しの効く範囲の情報にすることで相手の気を引く。 もしそこから話し合いまで持ち込むことができれば、こちらのペースに引き込める。 少女は顔を上げた。 虚ろな瞳は、じっとこちらを見ている。 「少し話しませんか?こちらは危害を加えるつもりはありません」 「………」 品定めをするように見つめる瞳。 それを見ながら、同時に足元の影の動きを可能な限り注視する村上。 すると、やがて影は潮を引くように少女の元へと引いていき、後には街灯に照らされた建物や自分たちの影だけを残した。 「私は村上峡児と言います。あなたは?」 「間桐…桜…です」 「間桐さんですね」 村上は記憶を掘り起こす。 確か、暁美ほむらとアリスが言っていた黒い影を操る少女、その名が桜という名だと聞いていた。 なるほど、あの年齢の割に場慣れしているように見えた二人が強く警戒していただけのことはある。 「…時に、あなたは私のようなオルフェノクと会ったことはありますか?」 ともあれ、話を進められる前に先んじて情報を求める村上。 もし後からこちらの情報を出した際に情報の食い違いから嘘だとバレることがあってはことだ。 自然な流れで、最低限の情報を引き出しておくことでこちらの嘘をなるべく隠せる状況を作る必要がある。 「…鳥のような人と、大きな牙みたいなのを顔に付けた人に会っただけです」 「なるほど」 鳥、そして大きな牙。 村上の知る中では、この場で該当するのは長田結花、そして海堂直也の二人だろう。 「教えてください、先輩…衛宮士郎のこと、なんでもいいんです。ちょっとのことでも、お願いします」 「いいでしょう」 そうして情報交換のために通りの一軒家の中に村上は虚構と脚色によって ◇ 村上が答えた、衛宮士郎のことを知っていると言った人物。 その名は、乾巧と答えておいた。 理由は消去法によるもの。 少女が出会った人物全てを先に聞くことなどできない。流れで出会ったオルフェノクのことを聞き出すことが限界だった。 その中で彼女が出会っていないオルフェノク。 乾巧、木場勇治、北崎。 しかしここで死亡した北崎の名を出しては話が終わってしまう。最悪その瞬間先のように間桐桜が暴走しないとも限らない。 かと言って、木場勇治の名を出すのも憚られる。彼は貴重な人材だ。 無論乾巧とて貴重な人材であることは同じ。しかしまだ彼は迷いを持っている可能性がある。 言わば保険だ。もし覚悟を決めているのであれば、その時にこの少女の対処を決めればいい。 幸運にも、乾巧の動向自体は彼女も把握はしていないとのことだった。 (しかし、デルタギアを使っていたとは…。精神状態がよろしくないのはその影響でしょうか) この少女の精神の不安定さは、おそらくデルタギアのデモンスレートも影響しているのだろう。 だが今は彼女は持っていないとのこと。どうも園田真理が持ち出していったらしいが、その彼女も既に名前を呼ばれている。 現状どこにあるのかは検討もつかない状態だ。可能な限り手元に押さえておきたい村上としてはあまり喜ばしくない。 彼女の能力についてもう少し聞き出してみようかとも思ったが、刺激を避けて慎重に質問をした結果、あまり聞き出すことはできなかった。 更に、間桐桜は今後どうしたいかという部分についても曖昧ではっきりとしない。 この状態の少女が実力で生き残ったとも、上手な立ち回りで生き残ったとも思えない。 運がよかったというところだろうか。 それとも――― (あの力で、出会った相手を殺して生き残ってきたのか。だとしたら警戒が必要ですが…) あれは危険だと何かが直感している。 あの力を使われるわけにはいかない。 そう思ったところでふと村上は自分の中にある感情を意識した。 (…私は恐れているのですか?先程のこの娘の力を?) あの時、間桐桜が言葉を発した際に恐怖は振り払ったと、そう思っていた。 ならば何故、自分はこうもこの娘が力を使うことを避けようとしているのか。 厄介なだけならば振り払えるほどの力を持っていると自負している。 だというのに、一体何を恐れているのか。 「あなたの話は分かりました。ではどうでしょう、私と行動しませんか? どうしたらいいか分からないというのであれば、この私があなたのことを導くこともできると思いますが」 あの影の正体を暴くことでオルフェノクへの力とすることが理由の一つ。 だが、村上の無自覚な想いはもう一つの理由に重きを置いていた。 すなわち、この少女を離すことが自分の安全に繋がるのではないか。つまりこの少女のことを恐れているということ。それを認められないという感情。 そのために間桐桜を利用し、味方に引き入れることを何より優先していた。 コクリ、と頷く桜。 話は終わり、立ち上がった村上。 その時だった。 空が夕焼けのごとく赤く染まったのは。 「あれは…」 染まった場所は空の一角のみ。 空を赤い粒子のようなものが、渦を巻くかのように覆っている。 ここより南の辺りに位置する市街地がその中心のようだ。 そして村上はその赤い光が何なのかを知っている。 フォトンブラッド、その中でもあの赤はファイズの体を構成しているエネルギーの色だ。 加えて村上の知るファイズのものはあれほど大出力のエネルギーを発したりはしない。 つまりあの場にはファイズがいる。 それも、通常のファイズを遥かに凌駕するほどのエネルギーを操ることができる者――乾巧か、あるいはまだ知らぬオルフェノクの何者かがあそこで戦っているということ。 (乾巧であれば、探す手間が省けますね。やはりい運がいい) 「間桐桜さん、もしかするとあの場所にあなたの探している人がいるかもしれません。 よろしければ、向かいませんか?」 桜はコクリ、と再び頷く。 それを見た村上は、桜に合わせる歩幅で、ゆっくりと歩みを進め始めた。 村上の後ろを歩く桜の瞳は、虚ろなままだった。 ◇ 桜は村上の言っていることが出まかせであることは薄々と感じ取っていた。 いや、桜自身がそう思おうとしただけとも言えるかもしれないが。 確証のない情報。こちらを見る村上が、明らかに"間桐桜"としてではなく何か異質なものを慎重に扱おうとしている様子。 そこから、桜は村上の与えた情報が嘘であろうと自身に思い込ませていた。 だって、桜の最後の希望は失われたのだから。 姉・遠坂凛はとうに命を落とし、それでも心の支えにしていた衛宮士郎もいなくなった。 悪に成り切ったところで、もう裁きにくるものはいない。ならば何故自分は生きているのだろう。 いっそ、自分も周りの全ても殺して壊して無くしてしまえれば楽だっただろう。 あるいは、彼らの後を追って命を断つことができれば楽だっただろう。 だが、悲しむ心を持った桜はそうなることを最後の一歩のところで耐えた。 心に蓋をして感情を殺して。 完全な化物になる一歩前のところで踏み止まった。 故に桜の力の暴走を抑えている最後の支え、衛宮士郎を知っている者の事実にも嘘と自分に言い聞かせることで感情の暴走、それによって引き起こされる能力の発露を抑えていた。 一方で、士郎のことを知りたいという欲もまた本心だった。 知りたいという思いと知らないままでいなければならないという矛盾、そのバランスの上に桜の心は均衡を保っていた。 桜は知らない。 赤い閃光の渦の中心にいる乾巧が、村上自身が出まかせで口にした衛宮士郎を知っているという情報。 それを知っている人物であるということに。 そしてその事実に加えて、村上は気づいていない。 桜の心がどれほど危ういバランスの上で留まっているのか、それが決壊した時に何が降りかかるのか。 その大きなリスクに。 【C-2北部/一日目 夜】 【間桐桜@Fate/stay night】 [状態]:黒化、右腕欠損、全身の骨に罅・回復中、行動に支障無し、魔力消耗(中) [装備]:マグマ団幹部・カガリの服(ボロボロ)@ポケットモンスター(ゲーム) [道具]:基本支給品×2、呪術式探知機(バッテリー残量5割以上)、自分の右腕 [思考・状況] 基本:??????? [備考] ※アンリマユと同調し、黒化が進行しました。魔力が補充されていくごとにさらに黒化も進行していくでしょう。 ※心、感情に蓋をすることで平常を保っています。しかし僅かなきっかけがあれば決壊するほどに危うい状態です。 【村上峡児@仮面ライダー555】 [状態]:疲労(小)、人間態 [装備]:なし [道具]:基本支給品×3、拡声器@現実、不明ランダム支給品0~2(確認済み)、バスタードソード@現実、C.C.細胞抑制剤中和剤(2回分)@コードギアス ナイトメア・オブ・ナナリー [思考・状況] 基本:オルフェノクという種の繁栄。その為にオルフェノクにする人間を選別する 1:赤い閃光が見えた辺りに向かい、乾巧を探す。 2:間桐桜を利用する。 3:選別を終えたら、使徒再生を行いオルフェノクになる機会を与える 4:出来れば元の世界にポケモンをいくらか持ち込み、研究させたい 5:魔王ゼロ、夜神月、ゼロを名乗る男はいずれ殺す。 6:間桐桜の力を心のどこかで恐れている? 140 パラダイス・ロスト 投下順に読む 142 一歩先へ(前編) 時系列順に読む 130 魔法少女は絶望と戦いの果てに 間桐桜 146 杯-世界の色彩 133 神のいない世界の中で 村上峡児
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流血へのシナリオ ◆2kGkudiwr6 あれから大して時間も経たないうちに、金色のサーヴァントと女は出て行った。 けれど、僕がロッカーから出られたのは……少なくともそれから数分は後のことだった気がする。 「……っはぁ、はぁ、はぁ!」 ロッカーから転がり出た後は、それこそ解放されたような気分だった。 まるで僕を祝福するかのように、さっきまで詰まっていた気管は簡単に酸素を通していく。 恥も外聞も無く地面に伏せったまま、深呼吸。堂々と隠れることはしないし……その必要も無い。 ……けれど、そんな気分は三十秒もしないうちに霧散した。 「あ、あいつら……あんなこと言ってたってことはまだここにいる気か……?」 少し冷静になれば十分に思い当たる事実。それに気付いて、再び息が詰まり始めた。 いや、落ち着け。ここは一階。窓から外に逃げるくらいは簡単に出来るはずだ――! そう思って見た外には……まだ十分に「暗い」と形容できる夜闇が残っていて、 外に出ようなんて気持ちはそれこそ風船並みの脆さで消え去った。 どうする?またロッカーに隠れるか……? いやだ、教会が僕にくれた武器くらい欲しい。吸血鬼だって倒せる武器なんだ。 そうだ、あれは僕に与えられたものなんだ。 だったらその武器は僕が持っていなきゃいけないんだ……! そうして気がつけば……よく分からない未練と恐怖がない交ぜになったまま、僕は学校の中を当てもなく歩いていた。 幸いサーヴァントの方は鎧をガチャガチャ言わせて歩いているから、耳を澄ませば歩いてくることくらい分かる、はずだ。 そう自分に言い聞かせて廊下を忍び足で歩く――いったい自分はどうする気なのか、分からないまま。 理科室では主催者が馬鹿みたいに精巧に作った人体模型に悲鳴を上げる羽目になったし (暗闇の中であんな無駄に凝ったモノを見れば、誰だって怯えるに決まっている)、 トイレはグズの主催者がちゃんと水道を締めていないせいで無駄に警戒してしまったけれど (水道から垂れる音に驚いて転んだのは僕のせいじゃない、主催者のせいだ)、 ともかく言えることは金属音もせず気配も感じ取れず、ただ無為な時間を僕は過ごす羽目になっていただけ。 あのサーヴァントが職員室を出て行ってからかれこれ一時間は経っただろうか。 もう何度目になるか分からない階段の上り下りを済ませて、ふと僕は思った。 ――もう学校から出て行ったのかもしれない。 「は、はは、そうだよな……せっかく盗んだ武器を渡したくないってことか……」 無駄に歩いたことに思わず溜め息を吐いて(決して安心したからじゃない、絶対だ)、 僕がそう呟いた瞬間……まるでそれを聞いていたかのように音がした。 金属音ではなく、声が……20mほど離れた図書室の中から。 「――螺旋王とやらは中々余興好きのようだな。 稚児向けの本のようにすることで隠しているが、その実非常に重要なことばかり書かれてある。これを見よ」 サーヴァントの声がはっきりと廊下に響いた瞬間、僕は慌てて階段の段差の影に隠れていた。 図書室の中から話しているには声の通りが良い。 少しだけ顔を出して見てみれば、あいつらはご丁寧にも扉を開けっぱなしにしている。 ……僕に何か恨みでもあるのかよ! 「なになに、『おヒゲのガンダム』? こんなのただの漫画に決まって――」 「我の推測が正しければ、ここにある本は全て実際に存在する数多の異世界の存在とその歴史を綴った物だ」 「……いや、いくらなんでも皆で小惑星を押し返すとか格闘技をするロボットとかありえないって」 「ふむ、ならこれはどうだ? 『マイヒメ』というが」 「……ヒメ?」 そうしてすぐにぱさりと本が投げられる音を、しばらく後に息を呑む音を聞いた。 くそ、僕にも見えるようにしろよ、卑怯だぞ……! 「まさか、これってどう見ても……」 「エレメントを始めとして、貴様の言っていたモノに全て一致する。 各個人の詳細な名や能力、姿は隠されているようだが」 「……そうみたい。 名簿に載ってるあたし達は、特に分かんないようにぼかされて書かれてる」 「何より問題となるのは、この殺し合いの場にはこのような建築物が大量に存在する事だ。 もし同じように他の施設でも情報を得られるというのならば……否。 施設に限らず様々な手段で多種多様な情報を与えようとしているのならば、 螺旋王という男……余興好きと言うよりは寧ろ――」 サーヴァントの声は、まるで思案に沈むかのように切れていた。 どうやら聞こえなかったのではなく、喋らなかったのが正解らしい。 ……いったい何を言おうとしていたんだ? 僕でさえこう思ったんだ、女の方が興味を覚えないわけがない。 「寧ろ、何?」 「この事象においてこれ以上の発言は許さぬ」 「な、なんでよ!?」 「そのうち分かる。今すべきことはできるだけ多くの書物を探し、その真偽を検分することであろう」 「……マジ? 全部?」 「全てではない、我が関係がありそうな書物はどれかあたりを付けてやる。 読む事になるのはせいぜい一割から三割程度だな」 「……十分多いっての」 ムッとしたように女の方が黙る。どうやら女は発言を許さない、という言葉について意味を分かっていないようだ。 けれど、僕にとっては致命的なことにしか思えなかった。 (まさか、僕が見ていることを分かっているのか……!?) 体が凍りつく。 何か武器があれば、あの女を狙うという形でなんとかなったかもしれない。 だけどその武器さえない。そして感づかれた以上隙も無い。 恐怖に染まった心を、それでもなんとかして逃げなくちゃいけないという理性で溶かす。 一秒に一ミリ、いやそれ以下。恐怖に震えた体ではそれ以上動かせなかった。 いったい何分経っただろうか。突如、女が挙げた声が廊下まで響いた。 「うわ、この絵本面白いかも。 油断した金色の王様は光り輝くアーサー王の聖剣によって負けました、だってさ。 油断で負けるなんてよっぽどお間抜けな奴よね、こいつ。バカ?」 「……おい、蜘蛛女」 (い、今だ!) 相手が喋ることで、足音が薄れることを願って。 僕は全速力でその場から走り出していた。忍び足から駆け足へと、静かに加速しながら靴箱へ。 幸いと言うべきか、外は少しずつ明るくなり始めていた。これならある程度周囲を見渡せる。 今の僕にとって、太陽光ほどありがたいものは無かった。 ――少なくともずっとサーヴァントがいたままの学校よりはずっとマシだ! 外の光と中の恐怖に押し出されて、一気に全速力で駆け出す。 靴箱を通って校門へ。そして外へ。僕が息を切らせながら立ち止まった頃には、学校の姿は小さく見えていた。 後は人が集まりそうだけど目立たなさそうな所に行って衛宮を待てばいい――! そう、思った瞬間。 「予想はしていたが、まさか本当に本人とはな…… いや先例がある以上、死人が動き出すことに今更何の疑問もない、か」 「!?」 僅かに残っていた夜闇から、黒い神父が姿を現した。 「だ、誰だよお前! 死人ってどういう意味だ……!」 「私は言峰綺礼。知っているだろう、聖杯戦争の管理者だ。 そして二つ目の問いについてだが……単純な話だ。お前は一度死んだ可能性がある」 「は……?」 思わず、呆けたような声を僕は出していた。 僕が死んでいる。何を馬鹿なことを。目の前にいるものが見えないのか? そうして僕の頭は、一つの答えを出した。 こいつはバカなんだ。そうだ、バカなんだから見下してもいいはずなんだ。 「は、ははは……なに、お前、頭でもイカレてるわけ? 僕は今ここにこうして生きているじゃないか!」 だから笑う。笑いながら嘲る。僕が一番下、底辺の人間だなんてあるはずがない……! けれど。その神父は怒ることもせず。 物理的にも精神的にも、僕を心底見下した視線を冷徹に返してきた。 本物の威圧が込められたその視線に……僕の笑いが、凍る。 「聖杯戦争のマスターとは思えん発言だな。 英霊、吸血鬼、降霊術、人形。死したものを呼び出す方法など世界には数多存在する。 数多の人物が突如こうしてここに集められること自体魔法の域、いや魔法かもしれん技だ。 お前が死者蘇生という魔法の実験体になった可能性も多いにある。 神秘に触れられたことを魔術師として感謝すべきだろう」 言葉を返そうとしても、できなかった。できたのはただ、魚のように口を開閉することだけ。 頭の片隅が、この神父に汚染されたかように僕へ囁いていた。 ――もし……あの黒い巨人に出会った一瞬で。 自分は意識を保つことさえなく、攻撃を目に捉えることさえできずに即死していたのだとしたら? 「そ……それが本当だって証拠は!」 「ふむ、そうだな。参考ついでにだが…… お前が死んだ後、第五次聖杯戦争がどうなったかくらいは言える」 それでも何とか言葉を捻り出した僕とは対照的に、神父はあっさりと言葉を続けていく。 その様子は、まるで声を出すために使う空気が違っているようにさえ思えた。 ……だから、その続きを止めることなんてできるはずもなかった。 「衛宮士郎と遠坂凛は、アーチャーを犠牲にしながらもバーサーカーを破った」 バーサーカー。あの化け物さえ、衛宮と遠坂は倒せたって言うのか。 絶望感とかそういったものより先に、怒りやよく分からない感情が渦巻いていく。 そんな状態で、ふと冷静になって思いつけたのは奇跡だったのかもしれない。 ……待てよ。作り話の可能性だってあるじゃないか。 僕はあの後聖杯戦争がどうなったか知らない。だから、適当に嘘を言われても確かめようが無いんだ。 だけどそれに気付いている間にも、神父は更に衛宮の快進撃を喋っていく。 僕にとって、屈辱的な内容を。 「アサシンとキャスターは組んでいたが、これもまたセイバーの前に敗退」 「ふざけんなよ……! 何が言いたいんだよ、お前……!」 耐え切れずに、声を張り上げた僕に。 神父はまるで、哀れんだような笑みを向けていた。 「単純なことだ。 少なくとも私が知る限り衛宮士郎はセイバーと共に第五次聖杯戦争を勝ち抜き、勝者となった。 それが『お前が消えた後での』世界の結末だ……脱落者よ」 ■ 私は決して嘘は言っていない。ただ、一部の事実を教えなかっただけである。 故に、結果は上々。間桐の長男は私に全く疑いを向けず、衛宮士郎との絶対的差という事実に打ちひしがれるのみ。 ――だが、もう一押しだ。 「言っておくと、私が見た限りでは間桐桜は遠坂凛と仲良くやっていたぞ。 つまり……お前がいようといまいと、世界には何の支障もないということだ」 これは嘘である。いや、正確には嘘の可能性がある。 私にとって知っている事実は、ギルガメッシュから聞いた「藍色の髪の少女を遠坂凛が助けた」という事実のみ。確かめたわけではない。 ……これが事実となっている可能性は極めて高いだろうが。 「ふ、ふざけてんのかよ……そんな作り話信じるもんか……」 そうして、彼は俯いて言葉を漏らした。俯いてくれたことは非常に有り難い。 あまりの容易さに愉悦に歪んでいる表情を見られずに済んだのだから。 これにて紙より薄い矜持はいとも容易く崩壊した。付け込むのは――容易。 「……しかしお前は幸運だ。 ここでこうして、この私に出会えたのだから」 私の言葉に、再び彼が顔を上げる。 その瞬間には、既に私は神父としての表情を取り繕っている。 「こうして殺し合いに巻き込まれたとはいえ、私が聖杯戦争の管理者をやっていたことには変わりない。 殺し合いをしろと言われても、正直私としてはあまり気が進まんのでね。 今までと同じように、あくまで観察者として動くと決めている」 これは嘘ではない。 ただ、なにを観察するか述べていないだけだ。 「さて、問おうか間桐慎二。 お前はこの殺し合いを勝ち抜く気概はあるか?」 「……は?」 「ある意味で、この殺し合いと聖杯戦争は共通している。 参加者を殺す罪はこの殺し合いを作った者にこそある、故に人を殺すことは正当化されるのだよ。 殺し合いに乗っている人間だから殺す。せっかくの殺し合いができる場所だから殺す。 ここではこの二つの殺害理由は等価だ……そう、矜持から衛宮士郎を殺すことも。 そして、優勝すればお前の望みは叶い、お前は勝ち残ったという栄誉を世界から受けるだろう」 「だ、だけどセイバーを持っている衛宮に勝てるわけないじゃないか!」 「……む? ああ、なるほど……く、くく」 最初こそ思わず疑問を浮かべたが、意味を理解してみれば単純極まりなかった。 どうやら彼は、衛宮士郎がセイバーと共にこの殺し合いに来ていると勘違いしているようだ。 なんという……愚者。なぜランサーの名が名簿にわざわざ書いてあるのか、考えることさえできないとは。 それとも未だ名簿を見ていないのか。どちらにせよ、無知蒙昧極まりない。 もっとも――それはそれで面白い。 「な、何笑ってるんだ!」 「単純なことを忘れているようだな。マスターを殺せばサーヴァントは存命できない。 即ち……間接的にだがサーヴァントを殺す方法はある。 ……否。それどころか、お前が新しくサーヴァントを従えることも可能だ」 「……僕が、サーヴァントを、従えられる?」 愚かな少年の目が偽りの希望に眩む。 準備は完了。後はそこに、力を投げ込むのみだ。 「持っていくがいい。魔術師と言えど人間から派生した者達だ……見習いなら尚更、な。 運がよければ、太刀打ちできるかもしれん」 最後の支給品である、短機関銃を足元に投げる。 銃弾を喰らった程度では死なない魔術師も多数いる、などという反論もあるだろう。 だが私は嘘を吐いていない。ただ今まで通り、一部の事実を述べていないだけだ。 最初こそ愚者は躊躇っていたが、おずおずと手を伸ばし始めた。 それを確認すると共に彼に背を向け……金属音を聞くよりも先に素早く槍を取り出し、薙ぐ。 ヒッと声が漏れ、藍色の髪が数本舞った。 「な、何を……!」 「いやなに……一瞬私に照準を定めようとしたのを感じ取ったのだが、見間違いだったようだ」 「…………っ!」 「聖杯戦争とはまた違うが、間桐慎二……お前がこの殺し合いに参加するのを受理しよう」 そう呟くと共に、私は今度こそ背を向けて奴の目の前から歩き去っていく。 追撃はない。奴は足音を隠すこともせず、何処かへと向けて走っていた。 あの様子なら当分私を狙うことは無いだろう。厳然足る実力差を思い知ったのだから。 再会すれば不意を突いて殺そうとしてくるかもしれないが、それはそれで十二分に面白いことである。 奴が頼れるのは、私が与えた近代兵器のみなのだ。 「銃などという文明の産物だけに頼ったところで、魔術『師』にはなれん。 魔術『使い』を目指す衛宮士郎には近づいてもな……」 銃のみに頼り人を殺せば殺すほど魔術師の在り様から遠ざかる……まさに皮肉。 本人がそれに気付いた時何を考えるのか。絶望に打ちひしがれるのか、あるいは私に復讐でもするのか。 もっともその場合……この槍が編む魔術によって更に絶望する事になろう。 「相当遠回りとはいえ、真実に辿り着く道標を示したことには変わりない。 やはりあの様子だと死後もしくは死の直前から呼び出されたのだろうが……やはり碌な死に様ではなかったようだな。 ある意味では、ここでどんな死に方をするか興味は尽きん」 日が昇る。 響き始めた声は主催者たちによるものだろう。 しかし私はそれを聞く前に、敢えて静かに呟いた。 ――同じ観察者として、彼らの放送に前置きするかの如く。 【H-2 学校・図書室 一日目 早朝】 【結城奈緒@舞-HiME】 [状態]:健康、眼帯を外したい [装備]:衝撃のアルベルトのアイパッチ@ジャイアントロボ THE ANIMATION -地球が静止する日- [道具]:支給品一式、パニッシャー@トライガン、ランダム不明支給品x1 [思考] 基本思考:面倒なのであまり戦いたくない。ヤバくなったら真面目にやる。 1:学校見学をさっさと終わらす。 2:とりあえず金ぴかと一緒に行動する 3:攻撃してくる人間を殺すのに躊躇いは無い 4:藤乃にはあまり会いたくない ※本の中の「金色の王様」=ギルガメッシュだとまだ気付いていません。 【ギルガメッシュ@Fate/stay night】 [状態]:健康 [装備]:巳六@舞-HiME、黄金の鎧@Fate/stay night [道具]:支給品一式、ランダム不明支給品x1 [思考] 基本思考:打倒、螺旋王ロージェノム。【乖離剣エア】【天の鎖】【王の財宝】の入手。 1:異世界の情報を集めておく。 2:宝具、それに順ずる道具を集める 3:目障りな雑種は叩き切る 4:エレメントに興味 ※学校の図書館には様々な異世界の歴史を記した本があります。 (ただしどれだけ関係ない話があるか、どこまで詳細かは不明。 少なくとも参加者の名前や能力については述べられていない。 また1stガンダム~ガンダム00まで全黒歴史を紹介するなど、関係ない情報も相当数紛れている) ※主催者による監視を警戒しています。 【G-2/一日目/早朝】 【言峰綺礼@Fate/stay night】 [状態]:健康、左手にトリモチがへばりついてます [装備]:ストラーダ@魔法少女リリカルなのはStrikerS [道具]:荷物一式 [思考] 基本:観察者としての姿勢を崩さない。苦しみを観察し、検分し、愉悦とする。 1:殺し合いに干渉しつつ、ギルガメッシュを探す。 2:シータに会えばパズーの伝言を伝える。 ※制限に気付いています。 ※ストラーダはデイパックの中です。 ※衛宮士郎にアゾット剣で胸を貫かれ、泥の中に落ちた後からの参戦。 【G-3 一日目 早朝】 【間桐慎二@Fate/stay night】 [状態]:疲労(中) [装備]:H K MP7(40/40)+予備弾40発@現実 [道具]:デイバッグ、支給品一式(食料:缶詰)、テッカマンエビルのクリスタル@宇宙の騎士テッカマンブレード [思考]基本:この殺し合いで優勝する。ただし危険な目に遭うのは絶対に避ける。 1:ともかく言峰と金色のサーヴァントから逃げる。 2:衛宮を最大限利用した後、セイバーを奪い取る。 3:いつか言峰に復讐する。でも正面からは戦わない。 4:いつか不意を付いてあの女(奈緒)を殺しサーヴァントを奪取する。ただし今は逃げる。 [備考]: ※参戦時期はアニメ12話直後、バーサーカーと遭遇した瞬間。 ※名簿も地図も確認していません。 ※士郎と一緒にセイバーがいると思っています。 ※クリスタルをただの観賞用の水晶だと思っています。 ※十字架が武器であることに気付きました、ですが手遅れです。 ※ギルガメッシュの横にいた女(奈緒)をギルガメッシュのマスターだと思っています。 ※自分が死んで蘇ったという考えについては保留、というより考える余裕がありません。 【H K MP7@現実】 重量は1.6kgと大型拳銃程度しかないにも関わらず、高い命中精度を誇る優秀な短機関銃。 発射形式はセミオートとフルオートから選ぶことが出来る。 グリップが折りたためるなど、携帯性も高い。装弾数は40発。 時系列順で読む Back ひとつ屋根の下 Next Cats on sizuma drive 投下順で読む Back ひとつ屋根の下 Next Cats on sizuma drive 051 王の視察 結城奈緒 099 ブックドラフト 051 王の視察 ギルガメッシュ 099 ブックドラフト 072 一日目・森林/オルター・エゴ 言峰綺礼 099 ブックドラフト 051 王の視察 間桐慎二 112 悪意の花
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vs行基 「葡萄の汁には、人を狂わす力があるわ。 いくら薬になるからって、むやみに人に教えちゃダメよ?」 vsアンチキリスト 「悪いけど、来るのはもうちょっと待ってよ。 久しぶりの現世だもの。もっともっと楽しみたいの」 vsパーシヴァル 「正直、あなた苦手なのよね・・・ 今日日の小学生でも、もっと毒を持ってるわよ?」 vsロムルス 「栄えた者は、必ず滅びる。 かつての七つの丘の上の国も、今のあなたも、滅びは必然よ」 vsエルキドゥ 「10秒待つわ。すぐに私の前から消えなさい。 ・・・あの男を思い出しちゃうじゃない。せっかく忘れられたのに」 vs白面金毛九尾の狐 「あなたとは気が合いそうね。 でも残念。国を操る女は一人でいいの」 vsパリス 「あなた、とっても素敵だったわよ。 でもね。神に愛されてるからって浮かれてちゃダメよ? 結果的に、大切なお友達を亡くしちゃうかもしれないわよ?」 vsザッハーク 「太くて堅くて、とても素敵よ、あなたのそれ。 でもね、この身は神の民全ての悪徳を背負う者。 蛇と獣では、悪性存在としての格が違うのよ」 vsヴラド・ツェペシュ 「あなたの血、量はありそうだけど飲みたくはないわね。 だって、苦い味しかしそうにないもの。 酒も、血も、もっと愉しむものよ?」 vsポイヤウンペ 「・・・どうしたの?そんなに怖がって。何かいやな思い出でもあるの? ふふ、たくましそうに見えて、とってもかわいいわね。 さあ、いろいろとお姉さんが教えてあげる」 vsカルキ 「私が言うのも変だけど、あなたの存在そのものが癇に障るの。 その白い体を悪徳に染めて、永遠にこの世から消え失せなさい」 vs源頼光 「あらあら、随分といいお酒を持ってるのね。 私のワインもいいけど、こういうお酒も悪くないわ」 vsランスロット 「自分に正直になるのはいいことよ。 でもそれが、本当にあなたの望んだものなのかしら?」 vsヘイドレク 「残念だったわね。あなたの弱点は女性。 そして私は『売春婦達の母』『大淫婦』の異名を持つ女。 残念だけど、最初から勝ち目はなかったのよ」 vsエリザベート 「あなたは見苦しいの一言に尽きるわ。 華(花)はいつか散るものだからこそ尊く、そして美しいのよ」 vs呂布 「随分と逞しい身体つきね。でもオツムのほうはどうかしら? 力だけじゃ女の子を幸せにすることはできないわよ」 vsアルジュナ 「あなたとっても綺麗で素敵ね。まるで女の子みたい。 聞けば昔本当に女の子で踊り子だったっていうじゃない。 ねえ、今度はどっちの踊りが上手いかで勝負しない?」 vsカスパール 「あなた、面白いのをその身体に宿してるわね。 私の獣よりは劣るけど、同じ悪性存在。 でもね、その力を制御できなければただの宝の持ち腐れよ」 vsスキュラ 「触手プレイ・・・・・・ありかもしれないわね」 vsコンモドゥス 「栄枯盛衰は世の必然というけれど・・・ これじゃロムルスがあの世で泣いているわよ」 vs日本武尊 「ふふっ、可愛いわねあなた。 でも服の上からじゃ本当に男の子かどうかわからないわね。 ・・・ねえ、お姉さんに全部見せてくれないかな?」 vs豊臣秀吉 「私と同じくらい派手好きね。 あんなに立派なお城、ローマにもないわよ。 いいなあ、欲しいなあ・・・」 vsオリオン 「あなたサソリが弱点だったわよね? 七つの大罪において、色欲に割り当てられる動物はサソリなの。 色欲を司る私に戦いを挑んだ時点であなたの負けは決まってたの」 vsローラン 「もっと先の事を考えて行動しなさいな。 私から見てもあなた危なっかしすぎるわよ」 vsエイハブ 「私の獣はモービィディックじゃないからね。 私を無視して真っ先に獣に突貫した時は驚いたわ」 vsプテサン・ウィ 「出会う度に雷を落とすのはやめてくれないかしら? あなたに迷惑はかけてないんだから。 え? 存在自体が猥褻だから? それはしょうがないでしょ」 vsアロンソ・キハーナ 「私はドゥルシネーア姫じゃないって言ってるでしょ? だから黙示録の獣は私の宝具だってば! もうやだこのおじいちゃん・・・・・・」 vs■■■■ 「■■■■怖い■■■■怖い■■■■怖い■■■■怖い(以下ループ)」 vs衛宮士郎 「残念だったわね、可愛いマスターさん。 伊達にあなたと日々まぐわってるわけじゃないのよ。 さて、疲れたし今日も新鮮な魔力の補給をお願いね」 vs遠坂凛 「…お金が欲しいのなら最初から素直に言いなさい。 人を見るなりいきなり襲ってきて、ビックリしたわ」 vs間桐桜 「自分を卑下してもなにも変わらないわ。 その身体がどんなに穢れていようが、桜ちゃんは桜ちゃんなのよ。 だから…まず今の自分自身を変えていく事から、始めましょう」 パーシヴァルvsハーロットで、パーシヴァル勝利の場合 「あの、寒くありませんか?あ、毛布とか持ってきてあげますね」 ギャラハッドvsハーロットで、ギャラハッド勝利の場合 「大丈夫ですか?もし痛い所があったら手当てするので言ってくださいね。 あと家まで送る間は、この私のマントを羽織っててください。 いくら貴女が美しくても、裸では風邪を引いてしまいますからね」 ファフニールvsハーロットで、ファフニール勝利の場合 「見たか? これが最強の幻想種、竜の真の力だ。 お前の黙示録の獣も中々の力だったが、今一歩及ばなかったな」 ケルトハルvsハーロットで、ケルトハル勝利の場合 「貴女に一言言わせていただきます。 仮にも婦女子であるなら少しはつつしみを持ってください 今のその姿、全裸など以ての外(もってのほか)です!」 ギルガメッシュvsハーロットでギルガメッシュ勝利の場合 「フン…とっとこの場から立ち去るがいい。 お前はあの女神を彷彿とさせる、目障りだ」 チンギスvsハーロットでチンギス勝利の場合 「娼婦のわりには中々楽しませてもらったぞ。 女よ。お前はやはり、この征服王の伴侶に相応しい」 ソロモンvsハーロットでソロモン勝利の場合 「さあ、私が勝った以上、黙示録の獣を頂くぞ。 フフ…赤き竜より同等の力と権威を与えられたこの獣の力があれば、 奴を、ヤハウェを、確実に倒せる、いや倒してみせる!」 茨城童子vsハーロットでvs茨城童子勝利の場合 「あたしおサケがだいすきなの。だからそのワインちょーだい」 自来也vsハーロットで、自来也勝利の場合 「よおっしゃぁ!さぁてハーロットちゃ~ん? 約束通り一晩ワシとつきあってもらうかのう。 いざ桃源郷へ!グフフフフフフフフフフフwwwwwwwwww」 キルロイvsハーロットで、キルロイ勝利の場合 「勝ったのですから、黙示録の獣の神を汚す名前の部分を、 『KILROY WAS HERE! (キルロイ参上)』に変更してもらいます」 冬将軍vsハーロットで、冬将軍勝利の場合 「いかがだったかしら?私の吹雪のお味は そんな姿のあなたには辛いものだったでしょ?」 坂本龍馬vsハーロットで、坂本龍馬勝利の場合 「いや~綺麗な見た目に惑わされて酷い目に遭ったぜよ。 ところでお嬢さん、ウチの会社の秘書にならんか?」 ニムロドvsハーロットでニムロド勝利の場合 「フッフッ……いくら黙示録の獣を使役する女であっても、 リヴァイアサンの力を使役する俺の前では敵では無かったな」 衛宮士郎vsハーロットで衛宮士郎勝利の場合 「か、勝った……。勝ったんだから今度こそ服を着てくれよ」 遠坂凛vsハーロットで遠坂凛勝利の場合 「よっしゃーーー!これで、これで生活苦からもおさらばよ。 じゃあ約束通り宝石買ってもらうわよ。ウフフフフフフフ」
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341 :ファイナル ファンタズム ◆6/PgkFs4qM :2007/11/07(水) 00 34 04 再び。 まどろんだ意識は醒め、心は現実へと呼び戻される。 今度こそ頭部に触れた柔らかさが確かな布のものであることを確認し、それでも万が一のために、これがただの布でありますようにと祈りながら瞼を開ける。 そこには。 「——えっ?」 数人の子ども達がベッドに身を乗せ、衛宮士郎を凝視していた。 「う————」 「うわあっ! 起きたっ、起きたよう! 逃げろ〜〜!」 子どもらは俺が目を覚ましたのを確認すると、慌てて我先にと外へ逃げていった。その間、実に5秒。 思わず口を丸くする。 まず浮かんできたのが、「何だありゃ?」という台詞。彼ら(彼女ら?)はこちらが悲鳴を上げるよりも先に怯えだし、あろうことか本気で逃げ出す始末。 本来ならこの状況に混乱している所だが、予想外の展開に脳は覚醒し、お陰で辺りをしっかりと確認できるほどの冷静さを取り戻していた。 まず首を左右へと見渡す。ここはどこかの家の中だ。木とレンガの割合が半々で、かつて住んでいた純和風の建築とは趣を異にしていた。心なしか柔らかい空気を感じる。 周囲へ向けていた視線を手元へと移す。なるほど、自分はベッドに横たわっている。体にはシーツがかけられ、枕もフカフカしていて気持ちがいい。自分をここに寝かせてくれた人には感謝せねばなるまい。 ふと自然に目は自らの腕へと集中した。途端、大きく跳ねる心臓。 ぐるぐるに巻かれた包帯。ソレは怪我をした場合、確かに自然な処置ではあるが……しかし、普通と比べて明らかに奇妙な在り方をしている。しかも俺はソレに見覚えがあった。 「——カレン」 両の腕に巻かれた包帯は、赤かった。ただしそれは血で染まったからではない。元々そういうカラーリングをしていたから赤いのだ。 聖骸布————。 この世界にもあるのかは知らないが、聖骸布を見てそう直感できる。これは彼女が巻いてくれた物だ。丁寧な結び目を見る限り、あの毒舌の彼女の姿を連想し難いが……。 そう思い当たれば結論は早かった。 会おう、彼女に。 そうして体を起こすべく腕に力を込めるが——数センチ持ち上がった腕は、しかしすぐに力なくダラリと垂れた。 「いやあねえ……。下品ったらありゃしない。そこの貴方、怪我人は大人しくしていることが仕事でしてよ。分を越えた行為には相応の酬いがつきものですわ。わかったら見苦しい真似などせずに動かないでいてくださいませ」 ギクリと身を震わせ、顔を扉の方へと向ければ……だがそこには3頭身の、可愛く髪を結んだ金髪の子どもが立っていた。その身を包んでいるのは子どもらしからぬ黒い法衣だ。 「えと、お嬢ちゃんここの家の子? 突然お邪魔しちゃってゴメンね。今、お父さんかお母さんいる?」 「…………わたくし、ブチ切れますわよ。わたくしが10の指で数え切れる程度の歳だというのならば、貴方なんて父親の(ピー)の(ピー)ただの(ピー)でしかありませんわ」 「………………」 なんて下品な言葉を使う子だろう。 よくわからないが、彼女はこの家の子どもではないと言っているのだろうか? 「……そうそう、忘れていましたわ。はじめまして、わたくし、シャントットと申します。ウィンダスの研究者をしておりますわ」 「ん? 研究者? しかもウィンダスだって? ……あっと、俺は衛宮士郎って名前だ。よろしく」 「よござんす。時にエミヤシロウとやら。貴方の懐に入っていたあの水晶。今はそこの机の上に置いてありますがね、少しの間貸していただけませんこと? アレには少々気になることがあるんですの」 水晶……。 軽く周囲を見渡せば、なるほど、すぐ傍の机の上に煌く輝きが丁寧にもハンカチの敷かれた上に置かれている。 だが、貸す、とは……。 そもそもあの水晶は俺の所有物ではない。少女が持っていた物だ。俺が勝手に人に貸すなどあり得る筈がない。 それに……。 少女が残した水晶を手放してしまえば、もう二度と彼女に会えないようで……。別段これは俺の感傷に過ぎないが、しかしどうしてもその行為に及ぶのは躊躇われた。 「宿泊料と治療代だと思えば安いものですわ。そう案ずるまでもなく、すぐ返しましてよ。わたくしに渡さねば……当然、すぐにでもここを出て行ってもらうかもしれませんわねぇ。オホホホホホ!」 「ヒデェ……」 Ⅰ:貸す Ⅱ:貸さない
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【000~050】 NO. タイトル 作者 登場人物 000 WORLD END ◆rNn3lLuznA アカギ、シャルル・ジ・ブリタニア、キュゥべえ、千歳ゆま、海堂直也、琢磨逸郎 001 そんなの絶対ありえない ◆zYiky9KVqk C.C.、ニャース 002 「Natural」 ◆4EDMfWv86Q N 003 弟/妹・兄を得たもの/兄を失ったもの ◆F3/75Tw8mw ナナリー・ランペルージ、ロロ・ランペルージ 004 凶つ星 ◆cxmCsSlqRM バーサーカー 005 はじめてのバトルロワイアル ~十六歳と十五歳と十歳の場合~ ◆qbc1IKAIXA 園田真理、タケシ、美遊・エーデルフェルト 006 私だけがいればいい ◆Vj6e1anjAc ロロ・ヴィ・ブリタニア、呉キリカ 007 What Mad Universe ◆7WJp/sJ4G6 乾巧、菊池啓太郎 008 草加雅人なら大丈夫♪ ◆cyLXjJEN56 木場勇治、鹿目まどか、草加雅人 009 クライモリ ◆cyLXjJEN56 松田桃太、間桐桜 010 Night of Knights ◆rNn3lLuznA アリス、暁美ほむら 011 猫を被った蛇二人 ◆WiEGmmiZ1g 海堂直也、ルヴィアゼリッタ・エーデルフェルト 012 あ、やせいの タイガー がとびだした ◆7KTvmJPRwQ 藤村大河、ミュウツー 013 最強の竜 ◆zYiky9KVqk 北崎、クロエ・フォン・アインツベルン、シロナ 014 終人たちのプロローグ ◆KU8Z8Sj0kI 佐倉杏子、夜神総一郎 015 オンリー/ナンバー ワンを夢見た 少女/男 ◆8nn53GQqtY 千歳ゆま、メロ 016 事故防衛 ◆ZtzLZ6i8bM 長田結花、ヒカリ、遠坂凛 017 Blue Rose ◆qbc1IKAIXA 村上峡児、オーキド博士、木場勇治 018 vs黒い剣士~魔法少女と正義の味方(?) ◆UOJEIq.Rys イリヤスフィール・フォン・アインツベルン、セイバーオルタ、衛宮士郎 019 「復活祭」 ◆3.8PnK5/G2 夜神月、ゲーチス、美樹さやか 020 白い魔法少女と黒い男と銀の機神 ◆vyNCf89vh2 美国織莉子、サカキ 021 檻の中の猫 ◆LlyH3hWzUo マオ 022 そういうのじゃないのよね ◆Vj6e1anjAc サトシ、弥海紗 023 monster. ~愛故の狂気 ◆UOJEIq.Rys 長田結花、間桐桜、ヒカリ 024 puzzle game ◆4EDMfWv86Q ニア、バゼット・フラガ・マクレミッツ 025 シュレーディンガーの猫? ◆ZtzLZ6i8bM ルヴィアゼリッタ・エーデルフェルト、海堂直也 026 その南空ナオミをぶち殺す ◆8nn53GQqtY 南空ナオミ 027 魔王は並び立ち、魔法少女は堕ちる ◆97SsGRff6g ルルーシュ・ランペルージ、ゼロ、巴マミ 028 殺さねばならない相手がいます ◆Vj6e1anjAc 美国織莉子、サカキ 029 偽ニセモノ者ガタリ語 ◆LMthJwSLQ. ユーフェミア・リ・ブリタニア、枢木スザク 030 ばーさーかーとのそうぐう ◆vyNCf89vh2 タケシ、園田真理、美遊・エーデルフェルト、バーサーカー 031 『魔女の口付け』 ◆7KTvmJPRwQ C.C.、ニャース、シロナ、クロエ・フォン・アインツベルン 032 探し物はなんですか? ◆zYiky9KVqk 乾巧、菊池啓太郎、暁美ほむら、アリス 033 命の長さ ◆F3/75Tw8mw L、篠崎咲世子 034 クレイジー・トレイン ◆UOJEIq.Rys 美遊・エーデルフェルト、バーサーカー 035 「No Name」 ◆8nn53GQqtY N 036 The Third ◆rNn3lLuznA ナナリー・ランペルージ 037 名前のない人々 ◆qbc1IKAIXA 草加雅人、鹿目まどか、佐倉杏子、夜神総一郎 038 反抗 ◆zYiky9KVqk 弥海砂 039 風といっしょに ◆3.8PnK5/G2 ミュウツー 040 片手に幼女、唇にチョコレート、心に…… ◆7KTvmJPRwQ 千歳ゆま、メロ 041 躊躇いを、飲み干して ◆8nn53GQqtY ゲーチス、美樹さやか 042 三者三様の準備期間 ◆H.Y.h6sins 夜神月、アリス、暁美ほむら 043 ティーブレイク ◆7KTvmJPRwQ 呉キリカ 044 Fate/kaleid night ハンバーガーころしあむ ◆LuuKRM2PEg 衛宮士郎、イリヤスフィール・フォン・アインツベルン、セイバーオルタ 045 「ナナリー・ランぺルージって奴の仕業なんだ」 ◆8nn53GQqtY 美遊・エーデルフェルト、ロロ・ランペルージ 046 超絶バイクと探偵とドラゴン ◆qbc1IKAIXA L、篠崎咲世子、北崎 047 後悔しない生き方が知りたい ◆Z9iNYeY9a2 C.C.、ニャース、シロナ、クロエ・フォン・アインツベルン、ゲーチス、美樹さやか 048 携帯獣の愛護と適切な管理 ◆3.8PnK5/G2 オーキド博士、村上峡児 049 『不快なる快勝』 ◆7KTvmJPRwQ 美国織莉子、サカキ 050 ロスト・ワールド ◆Z9iNYeY9a2 ゼロ、巴マミ、佐倉杏子、夜神総一郎、乾巧、菊池啓太郎、千歳ゆま、メロ、木場勇治
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Fate/Another Servant HeavensFeel 2 第七、八話ミニ劇場 ~ヘイドレクの人生相談室~ ヘイドレ「よし次の相談者入れ」 遠坂 「聖杯戦争に勝ち抜きたいのだがどうすればいい?」 ヘイドレ「邪魔する連中を全てぶち殺して手に入れればいい、以上だ。さっさと帰れ。次入れ」 遠坂 「………」 雨生 「意気のいい人間どこかにいない?」 ヘイドレ「町中に腐るほど居るじゃねえか!くだらねえこと聞きに来んじゃねえぞ死ね!次!」 間桐桜 「失礼します。あの……わたし好きな人がいるのですけどどうすれば…」 ヘイドレ「奪えばいい。それかライバルを全て殺して蹴落とせば残ったお前の独り占めだ」 黒桜 「ですよねー?ふ、ふふふ姉さん先輩…待っててくださいね?」 ヘイドレ「あれが俗に言うヤンデレってやつか……怖ぇなぁ。 うちのティルフィングと同レベルの危なさじゃねーか。…じゃ次!」 ローラン「ぶっちゃけオードとえっちなことしたい!」 ヘイドレ「二人きりになった時に押し倒せ。その女にてめえの男らしさを見せてやれb」 ローラン「よっしゃぁぁあ!!行ってくるぜ!おいアンタ……礼を言うb」 ヘイドレ「フン、さっさと失せな童貞小僧b」 衛宮士郎「あー今日と明日の夕飯のメニューとか……やっぱ駄目?」 ヘイドレ「おいガキ。貴様の家の冷蔵庫には新鮮な鱈があるな?あと白菜も。なら今日は鱈鍋だ。 明日の晩はその残り汁に卵と他の具材を加えて卵雑炊にすりゃいい。今の寒い季節にはうってつけだ」 衛宮士郎「サンキュ!よっし今日は鱈鍋明日は雑炊だ!待ってろよセイバー」 遠坂凛 「家にお金が足りないんだけど何とかならない?」 ヘイドレ「金持ちから奪え。他国を侵略してもいいな。力さえあればそれが一番手っ取り早いぜ?おら次!」 遠坂凛 「ルヴィア首洗って待ってないよーーー!」 ヘイドレ「おら次の相談者さっさと入れ!」 トマスタ「もっ────」 ヘイドレ「お前如きじゃ活躍は無理だ、時間の無駄だからさっさと失せろ」 トマスタ「まだ二文字しか喋ってないのに当てられた上に即答された………orz」 ヘイドレ「俺は事実しか言ねえよ。俺の叡智がお前じゃ無理だと言ってる」 トマスタ「そこを何とか……」 ヘイドレ「しょうがねえ糞だ。あまりにも哀れみを誘うから慈悲をくれてやる」 トマスタ「ほ、本当か!!?」 ヘイドレ「ああ!てめぇの様な糞でもこのティルフィングを装備すればたちどころに最狂戦士だ!」 ティル 「クケケケケケ。オトコ♪オトコ♪げっげっげ!」 トマスタ「………剣が喋ってるぞ……」 ティル 「ヘイドレク?まさかあんたアタシを捨てる気じゃない──ヨネ?ヨネェェエエエ!!?」 トマスタ「ヒィィ!!?いきなりキレた!?」 ヘイドレ「これがこれから流行する(予定)というヤンギレ(病ん切れ)というものだ。 こいつとは長ぇ付き合いだがさっきの女に負けず劣らず怖ぇぞ?」 ティル 「でも逃ガサナイわ。貴方はアタシのモノだもの」 ヘイドレ「あーウゼェウゼェ。わったからじゃれ付くなこのキ○ガイめ」 ティル 「ふふ、うふふ。ヘイドレク♪ヘイドレク♪モット殺そコロソ?一杯コロシテ全て手に入れナサイ」 ヘイドレ「言われなくてもそうするぜ。全てのサーヴァントとマスターをぶっ殺して俺が狂戦士達の栄光を証明する」 ティル 「アタシがチカラかしてあげる。ダカラもっと喘いで?苦しんで?ネェヘイドレク?無視しなイデヨォ!!!」 ヘイドレ「おい糞その1。遠慮はいらねえよ持っていけ。そしたらテメェたちまちヒーローだぜ?」 トマスタ「すいません遠慮しますでは!」 ヘイドレ「チッ!根性無しのイン○野郎が!」 ティル 「ヘイドレクゥゥウウ!!アタシ訊いてんの!!!?」 ヘイドレ「じゃかましいわ!タイトルコール言うからちょっと黙れボケ!!うおっほん! ────戦いは三日目へと突入した。 圧倒的な強さを見せつけたバーサーカー。 激しい傷に苦しむファイター。雨生に襲われる人々。 ついに設置されるライダーの宝具。ついに動き出すキャスター。 互いを絡め取ろうとする彼らの知略と知略がぶつかり合う──! FateAS第七話、第八話『偽りの同盟』。 目ん玉かっぽじって部屋を明るくして寒くないようにココアを用意して見やがれよ?」 ティル 「ヘェェイドレクゥウウ!!アタシ訊いてるムシスルナ!!!」 ヘイドレ「ウルセェェエー!!叩き折るぞ糞剣がァァァアア!!!」 ティル 「ヘイドレクアタシに怒った……ふ、ふふ。くけけけけ!! さっきの男がワルイのネ?ソウヨネ?あいつ殺してイインダヨネ?ヘイドレクアタシのモノ…殺す」 ヘイドレ「なぁところで誰かこれトレードしねえか?」 AS一同「断るっ!!!!」 ヘイドレ「チッ!!」
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244 :ファイナル ファンタズム ◆6/PgkFs4qM :2007/11/01(木) 22 49 46 戸惑う俺をよそに、聞き慣れない、不快な音調が飛び込んできた。 音源は、上。甲板だ。 何も考えず、発作的に上へ通じる階段を上り、表に出る。 寂しい木造の部屋を抜けたそこには———空一面に広がる闇と、真珠の如くきらめく緑色の月があった。そして穏やかな波の音と、肌を撫でる優しい潮風。 ……不覚にも一瞬、自分が衛宮士郎であることを忘却の彼方へ見送ってしまう。慌てて自分を取り戻す。 だが一見完璧に見えるこの空間には、しかし、不協和音を成すノイズが織り込まれていた。小さな小さな雑音。さっきから聴こえるこの音の正体は———。 「———莫耶」 一人の少女が漏らした嗚咽だった。 少女は俺の姿に気付き、慌てて涙を拭って、その場を取り繕うようにして笑みを浮かべる。それでも赤く腫れた目元は誤魔化せない。 「……どうした?」 出来る限り優しく、穏やかに尋ねる。 これ以上、少女を傷つけることがあってはならない。悲しみで歪んだ顔なんて、俺は見たくない。 「どうした、って……。別にどうもしないぞ。ただ寝付けないから夜風に当たりにきただけさ」 「そっか。気持ちいいよな、ここの風。丘の上じゃどうしても砂塵やら何やらの不純物が混じっちゃうけど、ここだと純粋な風が吹く。ひんやりしてて気分がいい」 幾分かの呼吸を置き、無言に陥る。 気まずい無言じゃない。お互い何も喋っていなくとも——それでいて心地よい空気。 本来なら俺は見ちゃいけないものを見てしまったのかもしれないけど、それでもそれを全く感じさせない。全てを持っていってくれるこの風には、感謝するほかあるまい。 ふと海面を見れば、魚が一匹跳ねた。 ———覚悟を決める。 俺自身はどうでもよかった。彼女がどこの誰であろうと構わなかった。彼女の出生が明らかになって、それで態度を変えるような奴じゃないって、最低限自分を信じている。 それでも見てしまったのだ。彼女の涙を。 ……さざなみが、沈黙を彩る背景と化す。 いくら俺が鈍感と呼ばれようとも、彼女が普通の人間じゃないってことには薄々感づいている。彼女はいつも何かに追われていた。別段どこがおかしいとはいかないまでも、彼女はずっと憔悴していた。 限界だ。自分を誤魔化すのは、止そう。いつも彼女の背後にあった『何か』をこれ以上見過ごすわけにはいかない。 「なあ、莫耶。教えてくれ、君は一体————誰なんだ……?」 「ん……」 少女は固く口を結び…………一言、ぽつりと言葉を漏らした。 「…………言えない」 「そう、か」 どんな言葉が返ってこようと受け止める覚悟をしていたが、それでもやはり否定の言葉には落胆を禁じ得ない。自然と息がこぼれ、肩の力が抜けてくる。 そんな俺を見かねてか、少女は重い口をゆっくりと開いた。 「———私は」 「莫耶?」 「…… ある人と約束をしている。それが『私の身分を時期がくるまで隠し通す』ということ。その人は、恐らく生涯決して忘れることができぬであろう恩人……。名も知らぬ程度の関係だというのに、彼は……。最後まで私を守ってくれた彼に報いるためにも、この約束を破ることだけは絶対に許されないのだ……!」 悲鳴にも似た声音で最後の言葉を紡ぐ。 それはどのような感情が込められていたのか。 一見、悲しみにも…………怒りにも、困惑にも、恐怖にもとれた。火影によって多くの表情を生み出す能面の如く。 視線を交わすのが躊躇われ、行き場のない目線は宙へと舞った。先には爛々と輝く緑の月。 少女の呟きは拒絶なのか。それともただ意固地になっているだけ? いくら頭の中で自問しても、答えは返ってこない。衛宮士郎の壊れた脳では答えは得られない。 このまま無言を貫けば————。歩む道はいつも通り。少女と楽しく笑いあい、時にはふざけあいながら、満ち足りた日常を過ごすことになるだろう。彼女が言う『時期』とやらが来れば、いつかは俺にも話してくれる時がくるかもしれない。 逆に。 多少強引でも彼女から話を聞けば————。その先にあるものは光か闇か。そこから先は誰も知らない、暗闇に包まれた道を通ることになるだろう。何が起こるか知るすべは無いが……ただ、いつも通りの日常でないことだけは理解できる。 例えどんな辛い困難が待ち受けていようとも、俺は躊躇わない。むしろそれで道が拓かれるのならば、喜んで身を投げ出す所存だ。 だが俺が恐れているのはそういう話ではない。 ————少女を手放してしまうであろう未来について、だ。 俺は……。 Ⅰ:何も聞かない Ⅱ:強引にでも聞く