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書籍情報 あらすじ 既刊一覧 関連リンク 書籍情報 タイトル 町民C、勇者様に拉致される 著者 つくえ イラスト アズ 出版社 アルファポリス レーベル レジーナブックス レジーナ文庫 Nコード N5611V 連載開始 2011年 08月06日 備考 Web版本編削除済(2013年 01月25日) あらすじ ごくごく平凡な街のにぎやかし要員・町民C。 ある朝、パン屋に出勤しようとしたら、 何者かに「荷物担ぎ」で拉致されました! み、みぞおち、痛いんですけどっ。 拉致したのは、あろうことか、なんと勇者様! あれよあれよという間に、生活保障を条件に、 魔物を退治して世界を救う旅に同行することになりました。 課せられた使命は「お枝様運搬要員」。なにそれ? そして始まる冒険の旅、この先何が待ってるの!? 既刊一覧 タイトル 発売日 分類 ISBN 値段 詳細ページ ストア ランキングデータ 町民C、勇者様に拉致される 2012年 03月28日 一般書 978-4-434-16555-9 1,200円 アルファポリス Amazon honto 書籍データ 町民C、勇者様に拉致される 2 2012年 07月27日 一般書 978-4-434-16924-3 1,200円 アルファポリス Amazon honto 書籍データ 町民C、勇者様に拉致される 3 2012年 10月30日 一般書 978-4-434-17244-1 1,200円 アルファポリス Amazon honto 書籍データ 町民C、勇者様に拉致される 4 2013年 02月28日 一般書 978-4-434-17688-3 1,200円 アルファポリス Amazon honto 書籍データ 町民C、勇者様に拉致される 番外編 2013年 10月30日 一般書 978-4-434-18507-6 1,200円 アルファポリス Amazon honto 書籍データ 町民C、勇者様に拉致される 1 2013年 07月18日 文庫 978-4-434-18156-6 640円 アルファポリス Amazon honto 書籍データ 町民C、勇者様に拉致される 2 2013年 08月14日 文庫 978-4-434-18244-0 640円 アルファポリス Amazon honto 書籍データ 町民C、勇者様に拉致される 3 2013年 09月19日 文庫 978-4-434-18342-3 640円 アルファポリス Amazon honto 書籍データ 町民C、勇者様に拉致される 4 2013年 10月17日 文庫 978-4-434-18344-7 640円 アルファポリス Amazon honto 書籍データ 町民C、勇者様に拉致される 番外編 2014年 10月13日 文庫 978-4-434-19695-9 640円 アルファポリス Amazon honto 書籍データ 関連リンク Web版 「町民C、勇者様に拉致される」
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0215:生きる瞳 野上冴子は狂ってはいない。 (まだ、追い付ける。私はあの少年たちを殺す、殺さなければ、絶対に) 髪を振り乱して街中を駆けるその姿は狂人そのものであったが、彼女は決して狂ってなどいなかった。 (必ず殺してみせる) 左手に毒牙の鎖を持ち、右手で荷物を引き摺るようにして走りながら、 果たして自分が彼らを追っているのか、それとも自分が『彼女』から逃げているのか、冴子は分からなくなっていた。 二人を殺せ、まもりから逃げたい、どちらの心も紛れない冴子自身の心である。 しかし彼女をここまで追い立てているのは、自身も自覚していないもう一つの感情であった。 (もう一度殺せば、きっと楽になれる。もう苦しまずにいられる) 最初に殺した少女の影を追い払うために。 狂った者なら感じることない罪悪感を、まもりから教えられた狂気で覆い隠そうと。 まもりは確かに悲しい少女であった。けれどそれ以上に、彼女の狂った精神を冴子は求めていた。 新八の体はもうぼろぼろで、走ることすら出来ぬほどに消耗しきっていた。 かなりの距離を走ったような気がするが、実際のところは少しも分からない。 目に入った大きな木の陰にどっと倒れこむと、そのまま額を木に押し付けて彼は泣いた。 (僕が人を殺したと言ったから、あの人は僕を殺そうとした・・・ あの人はここに連れてこられて、色々なことがあって、絶望して、人間は汚いものだと思ったんだろう。 だから人を殺してしまったんだ。でも、それでも迷ったようにこっちを見ていたのに・・・ もしかしたら、僕が救えたかもしれないのに・・・) 自分も、人を殺してしまったから。罪を、犯したから。新八は火口を殴り殺したときの鈍い感触を思い出す。 先ほど響いた放送で呼ばれた名。自分が殺したあの男も入っていたに違いない。 (あのとき僕は、僕自身をも殺してしまったんだ。誰も僕を信じてはくれない。 銀さんと神楽ちゃんに会っても、僕は何もできない・・・) くしゃりと顔を歪ませながら、何度も嗚咽を溢して。 お前は悪くないと、そう言ってくれる越前がいないことが、新八の何もかもを混乱させていた。 疲れきった精神と肉体では、一度決めた覚悟を取り戻すことは難しい。 「見つけた」 カツッ。靴音を鳴らして、否が応にも時間は進む。 澄み切った冴子の声に、一瞬で新八はその身を固めた。背を向けた道の方から、靴音が近付いてくる。 「ずっと真っ直ぐ進むなんて、あなた愚直すぎるわ」 まもりに回復魔法をかけられた冴子と比べ、残された体力すら僅かの新八には分が悪すぎる状況である。 けれどそれでも、新八は目の前に光を見た気がした。 (僕は、この人を救いたい) 混乱した脳が冴子の出現で一つの回路を作り出していく。愚直だと笑うなら笑えばいい。 罪を犯した自分に何かできることがあるとすれば、この人を救うことしかないんだ。 「僕はッ僕は人を殺しました・・・!男の頭を何度も殴って、無我夢中で!! 越前君を助けたいと思った。でも、もしかしたらあの男は、越前君を殺そうなんて思ってなかったのかもしれない。 僕は、あなたの言うとおり罪を犯したんだと思います。 ・・・でも、こんなこと、絶対に終わらせなきゃって思うから・・・僕はまだ死ねないんだよォ!!」 なけなしの体力を振り絞り、新八は冴子に向かって走り出す。 (この人は迷ってた。僕を殺せば、この人は絶対に救われない!) ほんの数秒でゼロになるほどの二人の距離、縮む。どんどん縮んでいく。 冴子の目には、新八の動きがスローモーションのように映っていた。 (何を、言っているの?) その目は、何を伝えようとしているの? 黒の章で見た死にゆく人間の目とも、狂気に囚われたまもりの目とも、何もかもが違う。 こんな生きた人間の目を、冴子は久しぶりに見たような気がした。 ニンゲンは汚い。 セナ以外の人間は私が殺す。 それならば、生きようとする人間は、この世界に不要だろうか。 大きな衝撃が冴子の体に走り、左手から毒牙の鎖がはらりと落ちる。 自身の体をもって彼女にぶつかっていった新八の黒い髪が、視界の中で揺らめいた。 二人雪崩れこむようにして地面へと。 「お姉さん、もう殺しちゃ駄目だ・・・!!」 これ以上誰かを、自分を、殺さないで欲しい。 硬い地面に傷付き汚れた右手を押し付けながら、新八は全身で冴子を押し留めようと力を込める。 (どうか、どうか・・・) 「・・・生き、て」 柔い腿に走った微かな痛みを押し殺し。その瞳は虚空を彷徨っていたが、確かな光を宿していた。 締め付けられるような冴子の声に、新八が驚き体を飛び起こす。 数時間前に見た、あの凍りついた笑顔とは違う、確かな笑顔がそこにはあった。 生きるべき人間がここにいたのだと、冴子は笑う。 人を信じることができて、もう何も苦しむことはない。 ごめんなさい、最後にもう一度あの少女に。 ありがとう、思いのすべてを込めて目の前の少年に。 ・・・どちらの言葉も、届きますように。 黒の章、そしてまもり。どちらの呪縛からも解き放たれて、『自分』として生きることのできた一人の女。 その最期は眩いほどの笑顔に包まれていたという。 【奈良県中部/1日目・日中】 【志村新八@銀魂】 [状態]:重度の疲労、全身所々に擦過傷、特に右腕が酷く、人差し指・中指・薬指が骨折 [装備]:拾った棒切れ(木の陰に放られている) [道具]:荷物一式、 火口の荷物(半分の食料と水を消費)(同上) [思考]:1、女性(冴子)を救いたい(冴子の死にはまだ気付いていない)。 2、越前と琵琶湖で合流する。 3、藍染の「脱出手段」に疑問を抱きながらもそれを他の参加者に伝え戦闘を止めさせる。 4、坂田銀時、神楽、沖田総悟を探す(放送は信じていない)。 (現在無我夢中なのでほぼ1のみ) 【野上冴子@CITY HUNTER 死亡確認】 【残り94人】 時系列順で読む Back 安息の時 Next 影と魔の輪舞 投下順で読む Back 安息の時 Next 影と魔の輪舞 178:試験 野上冴子 死亡 178:試験 志村新八 244:サムライスピリッツ、燃ゆ
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作者:4スレ673氏 滅亡した王家の女、それに仕えた女達の末路はおおよそ惨めなものだろう。 それが南方の国であろうと北方の国であろうと変わりはない。 強大な王国に抗った祖国の末路は『敗北』の二文字。 もともと王国の圧政に苦しんでいた祖国だ。何十年にもわたる怨恨はふとしたきっかけで爆発する。 そのきっかけは祖国の山間部でおこった反乱だった。 山間部を管轄する王国軍の砦が農民の反乱によって焼き討ちにあった。 今度はそれを討伐にむかった王国の部隊が返り討ちにあった。 騎馬をもつ王国軍に武器をもたない農民が勝利したのだ。 その情報はまたたくまに国中に広まった。至る所で王国軍の駐屯地が破壊され 独立の機運が高まった。 が、しかし……王国が本腰をいれて王女を司令官とする百戦錬磨の正規軍を投入してきた。 重騎兵を始め、弓、槍、斧、剣をもった兵士の大部隊だ。 民兵を組織した即席の軍で祖国の若き王は果敢に立ち向かったが、結果は惨憺たるものだった。 戦で捕らえられた者は一人残らず火刑に処せられた。 そして城にいた姫を始めとする女達は―――――― 「いやです!離して下さい!いやああ!」 両手に枷をはめ込まれた王女のシャンレナは頭を振り乱しながら抗った。 王である父が討ち取られ、后は服毒し自害した。 王子は国外へと無事逃れたのだが、シャンレナは捕縛され王国軍の司令官の前に突き出された。 司令官は冷たい眼をした同じ年齢の王女だった。 シャンレナの処遇について発せられた命令は捕縛した兵卒達への慰み者だった。 他の文官も侍女も若い女は皆、慰み者として家畜のように扱われた。 その夜、兵卒の天幕が立ち並ぶ野営地では兵士達の笑いと女達の悲鳴があちこちから聞こえてきた。 両脚をばたつかせても二人がかりで取り押さえられた。何もできない。 天幕の中に6人も兵士がいた。皆、武骨な体格のいい男ばかりだ。 隊長らしきがシャンレナ両膝を左右に押し広げ、自分の身体を割り込ませた。 「王女様はいい匂いがするなァ……こんな田舎に引っ込んでおくはもったいねぇくらい美人じゃねぇか」 酒臭い息を吐きながら嘲笑う男はニヤニヤしながらシャンレナを組み敷いた。 煤でよごれた顔、無精髭を生やした男だ。 が、戦慣れしているのだろう汚れた衣服から覗く筋肉には随所に大小の傷跡があった。 しかしその体臭は獣のような酷い臭いがした。 「く、臭い!は、離れて下さい!一人の女性をこんな大勢で…正気なのですか!?」 「ああ?さんざん俺の部下を殺しておいて何言ってやがる?今からその仕返しをするんだよ」 べロリとシャンレナの頬をいやらしく舐め、隊長は言った。 「ピーピーうっせぇな……生きが良いからいいか。すぐ壊れるよりはいいっすモンね」 シャンレナの肩を押さえつけている兵士が黄色い歯を覗かせながら言った。 「あ、もうヤるから、順番きめとけよ。薬は?」 「了解、バッチリです。もうめちゃくちゃに破壊しちゃって下さいよ。ヤクもありますから」 男達が再び下卑た歓声を上げた。別の男が息を荒くしながら言った。 「隊長!順番つかえてんで早くヤっちまって下さい!」 シャンレナは獣の皮がしかれた上に押さえつけられた。両腕は後ろで枷によって拘束されている。 「ぐっ…ひ、卑怯者!!私に、私に触らないで」 「役得だね。こんな生きの良い王女様の処女膜ぶち抜けるなんて」 シャンレナは唇を噛みしめ、せめてもの抵抗にと隊長を睨み付ける。 隊長の手が無遠慮にスカートを捲り上げ、その固い指が下着越しに肉唇の筋をなぞった。 ズッと下着に手を入れられ、直に秘所に指を突き立てた。 「あぐッ!?や、やめッ…ふッ…ん…くうう」 ぐいぐいと指で荒々しく愛撫され、思わずくぐもった声を上げてしまう。 「蒸れてたまらねぇ女の匂い。王女様は自慰が好きなのかい?一日に何回ヤるんだよ?」 滑った指を舌でなめ、隊長がにやりと笑んだ。 「だ、黙りなさい!そんな事はしません!薄汚い面を近づけないで!」 「いいねぇ…もっと、もっと罵ってくれよ。へっへっへ、その分、生意気な王女をぶち抜く楽しみが増えるってもんだ! おい、しっかり固めとけ。かなりのじゃじゃ馬みたいだし…どんな声で鳴くんだ?」 隊長が命じると兵士達の拘束がよりいっそう強固になった。 「さてと…邪魔な布きれは」 「ひっ……!?」 脱がされるのかと身を固めたが、隊長が取りだしたのは鋭利なナイフだった。 「あまり動くなよ…大事なところに傷がついちまうぜ?」 頬にその冷たい切っ先があてられ、思わず怯んでしまった。 その隙に下着を裂かれ、他人に見せたことのない秘部が曝された。 「さて、ご開帳だ」 スカートが捲り上げられ、陰部が兵士達の前にさらされた。 うっすらと紅ののった肌に、しゅっ…とした1本の縦線が尻まで伸びている。 その丘には髪の毛と同じ色の陰毛が淡く茂っている。 「や、やめて!み、みないでえええ!!」 「へぇ王女様のアソコの毛は薄いんだね、まぁ仕方がねぇか。こんな田舎の貧乏国の姫だしなぁ?栄養足りねーだろ?」 必死になって足をばたつかせるが、それも兵士達によって動きを封じられた。 隊長がスボンを下げ、腰巻きを捲るとぶるんと弾みをつけ、肉棒が鎌首を持ち上げた。 その怒張は幼児の腕ぐらいはあり、それを扱きながらシャンレナの秘部に擦りつけた。 「なっ――――い、いや…いや、いや、いや、いやああああっ!」 あんなものを己の身体に受け入れなければならない…あまりに残酷な現実にシャンレナは絶叫した。 「長い戦だったからなぁ…たっぷりと濃いのをぶちまけてやるよ」 ぶりゅ…ぶりゅとその肉の凶器の先端からこぼれ落ちる先走り汁。 何ヶ月も洗っていないであろう身体、特にその陰部は吐き気を催すくらい猛烈な臭気だ。 脚を閉じようとしても、隊長の腰によって阻まれ防ぐことができない。 こんな状況をどうやって打開すればいいのか?目の前には絶望しかない。 「ううっ…そ、そんなもの、は、入るわけが――――――」 「女はコレが入るようにできてるんだよ、もっとも裂けるかもしれねぇがな」 その無防備な秘部に隊長の肉棒があてがわれた。 「んぐぅ…んおおおお!」 隊長は顎を突き出して腰を力ませた。王女の華奢な身体。 その締め付けは肉棒の侵入を頑なに拒み、奥に進めば進むほどきつくなる。 「おお、う…んうううう…もっと力抜けよ!おらッ!」 「い、いぐっ…痛い痛い痛いいい!や…め…て…」 挿入されながらも必死に抵抗するシャンレナだが、身体が僅かにぶれる程度だ。 必死に頭を振り、何とか藻掻くが所詮は無駄な抵抗だった。 「くう…んうう…おお…」 隊長のこめかみには血管が浮き出し、顔は赤黒くなっている。 バン、バンと乱暴に腰を突き出すと肉を引き裂くような感覚の後、肉棒がシャンレナの最奥にまで到達した。 「はっ―――あ、あ、あああああああっ!」 一瞬遅れて、シャンレナの空間を引き裂くような絶叫。 熱くぬめった肉棒をぎちぎちと包み込む、隊長は下半身にひろがった締め付けに思わず声を上げた 「おお、おおお…キツイ…これはキツイわ。処女でもこりゃ格別だな…俺が一番の男ってワケだ」 「や、やめっ…やめ!う…動かな…なっ!あぐっ…い、いぎィ!」 シャンレナの薄白い肌が汗の滴をまき散らしながら仰け反った。形容しがたい激痛が下腹部を襲い、息ができない。 身体の中心から引き裂かれる激痛だ。 「はっ…はっ…最高だぜ。女になった気分はどうだい?気持ちいいか王女様?」 隊長が声を上げながら腰をバスンバスンと強引に打ちつけ始めた。 後ろ手に拘束されたままのシャンレナ。揺れる幼い乳房は野獣の前に差し出される供物のようだ。 隊長は荒々しくシャンレナの胸元を強引に引きちぎった。止め金が弾け飛び、シャンレナが拒絶するように左右に首を振りたくる。 「やッいやあああっ!お、お母様っ!お父さまあああ!た、助けあァァッ!いやあああッ!」 コルセットが引きちぎれ、胸当てを引きちぎると瑞々しい果実があらわれた。 決して大きくはないが、年相応の実った乳房は兵士達の情欲をさらにかき立てた。 「きゃあああああああ!見ないで!見ないで!!」 誰にも見せたことのない女の象徴を眼前に晒され、王女は本能的に女の声で叫んだ。 「ぎゃははっ、『きゃあ』だってさ…いいねぇ、王女様のおっぱい、んっ」 シャンレナの乳房を握りつぶすように揉みしだくと隊長はその突起に吸い付いた。 「んっ…やだ、いやっ!いやああっ!いっ痛いっ痛い!…あ…ぎいっ!」 力任せの突き上げに、はね踊る乳房が兵士達の手によって荒々しく弄ばれる。 白い肌に浮かんだ球のような汗が兵士達の体臭と交わり猛烈な臭気が鼻を麻痺させた。 「…いや……いや……も、もうやめて…やめてぇ…い、痛い…痛い…」 シャンレナは嗚咽をもらしながらすすり泣いた。痛みと羞恥と悔し涙だった。 「王女様、やっと自分の立場がわかってきたかい?じゃあ、景気づけにぶっ放してやるぜ」 隊長の腰の突きが小刻みになり、身体を密着させてきた。 「なッ…い、いやッ!私の…中になんて!」 「もう遅ぇよ!親孝行させてやるぜ!思いっきり濃い子種汁をだしてやるからよ」 隊長は必死に肛門に力を込めて、天を向き、ぎりぎりまで射精を耐えた。 「ほら、出すぜ、出すぜ、出すぜ!王女様に大嫌いな王国兵の精子、ぶっ放しちゃうぜ」 ついに耐え切れなくなった隊長は叫び、眼下で冗談のように跳ね回る乳房を鷲掴みながら歯を食いしばった。 「いやだ、いやぁ!やめてっ、それだけはやめてええっ!」 身を必死に左右によじる、シャンレナの柔尻に指を食い込ませて 爆発寸前の肉棒を根本まで埋没させると、隊長は全身を硬直させた。 「はっ…ぐっ…あああ!だ、誰かっ!誰か助けてええええええっ!」 隊長はシャンレナに折り重なると、目を閉じ、眉間に皺をよせて、歯を食いしばった。 「うぐっ…うっ…おおおっん…うううっ!!」 「ああ…あああっ!お、お兄様ああああああああっ!」 シャンレナが王子の名を叫ぶ中、隊長が野獣のように呻き、体内に射精した。 逃げようにも、男の体重でのし掛かられ、さらに尻に両手を食い込ませて密着されては逃げることはできない。 どぶっびゅるるっ…びゅるると体内に広がる熱い体液。憎むべき王国兵の汚らわしい体液によって 身体の内外全てを汚された絶望がシャンレナに重くのし掛かってくる。 「んんっ、んううううっ!いやあああッ!」 びゅくびゅるると体内に注ぎ込まれる熱い体液をはっきりと感じながらシャンレナは泣き叫んだ。 ビクン、ビクンと身体が痙攣し、意志に反して精液を貪るように収縮を繰り返す膣。 隊長はなおも尻に指を食い込ませて「うっ…ううっ…」と腰を小刻みに震わせ、シャンレナの中に一滴残らずそそぎ込んだ。 「ふぅうう……へへ…これで死んでいった奴らも報われるってモンだ、ざまァみろ」 そして体調は萎えた肉棒をシャンレナの中からずるりと引き抜くと同時に赤く腫れた膣口から ぶちゅッという音と共に垂れ落ちる黄ばんだ体液が王女の股を汚した。 「はッ…ああ……あ…わ、私…汚され…んううッうううううッ」 ポロポロとこぼれる涙。脱力した身体はレイプされたショックで小さく震えている。 胸板で押しつぶしたシャンレナの乳房の感覚を堪能しながら、耳元で囁くように言った。 「あーすっきりしたぜ…たまんねぇな……いい具合だったぜ王女様……」 隊長が離れると今度はうつ伏せにされ、尻を抱えられた。 「あーあー…こんなに腫れちまって…なッと」 ずぶッと再び挿入される異物。 「あぐッ…あ…も、もうやめ…ん…ンッ…あ」 ズンズンズンと後ろから動物のような格好で犯される王女の苦痛は終わらない。 そしてこの日、犯されつくされた女達は王国へと連行され、兵士の慰安所に収容されると 無料の娼婦として扱われた。 END
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セリムは静かに泣いていた。 縛られた手首と鞭で付けた背中の傷痕がじくじくと痛む。 汗と二人の精液で濡れた身体がべとついて気持ちが悪い。 痛む心を抱えてゆっくりと現実を噛みしめた。 神の使い人として生きてきた20年弱の人生を思い返す。 誇りある役職につき、何人にも汚されない存在でいたかった。 それが今日あっけなく終わったのだ。 なぜこんな事になったのだろうか。 力任せに抵抗しようと思えば逃れられたのに。 禁欲的に生き、修行に明け暮れた努力の日々が一瞬で無意味となった。 たかが性欲の為に負けたのだ。 呆けた顔で力なくうなだれるセリムの耳に涼しげな声が届く。 「あなたを都に連れて行こうと思っているの」 セリムの両手の戒めをときながらシャラが言った。 「私を・・・?」 自由になった両手をさすりながらセリムは身体を起こした。 「私の本当の目的はあなたを連れ帰ること・・・」 シャラは真剣なまなざしでセリムの瞳をのぞきこんだ。 「なぜ、私なんです」 「・・・・・・そのうち教えてあげるわ」 シャラはさっと身をひいて立ち上がると夜着をはおった。 「また来るわ」 そう言って軽やかに身をひるがえす。 「待って、待って下さい!」 セリムは答えを求めて追いすがろうとするが腰に力が入らなくてガクリとひざまづいた。 がちゃりと扉の閉まる音がして、セリムはあきらめのため息をついた。 震える足をなんとか動かして再びベッドに腰をおろす。 じっとりと濡れたシーツに自己嫌悪する。 シャラが置いていった姿見で自分を見れば、穢れたただの男が映っている。 哀れなみずぼらしい男だ。 耐えきれずに、セリムは泣き崩れた。 数日後、シャラの仮宮へセリムは自ら足を運んでやってきた。 シャラは午後の陽ざしをうけて浴場でまどろんでいた。 侍女達のざわつきに目を覚ますと、かげろうの向こうから彼が現れる。 もともと美しかったが、短くなった髪型と急に男らしくなったセリムに 女達が色のついたため息を付く。 「あら、セリム」 太陽の光で眩しいセリムの銀髪にシャラは見とれながら言った。 「今日は呼んでないわよ」 負けじと美しいシャラをまっすぐに見つめながらセリムはひざまづいた。 「お話がありまして」 「なあに?」 とぼけた調子で生返事をするが、 やっぱり来たか、とシャラは心の中でつぶやいた。 「この間のお話、お受けできません」 きっぱりとした口調でセリムは続ける。 「私は未熟にも神の使い人としての資格を失いました。不徳の致すところです。 ですが、このまま還俗しても他に生きる道を見いだせません。 つきましてはこのままこの寺院にとどまり」 「あきれるほど真面目ね」 セリムの長々しい台詞をさえぎってシャラは一蹴した。 未だに古臭い習慣にとらわれたこの寺院になんの未練があるのだろう。 シャラは大袈裟にため息をついてみせた。 787 :お姫様×僧侶的な :2009/03/23(月) 03 24 27 ID ECE3bNVK 「シャラ様!本当に・・・!」 セリムは必死だった。 数日間考えた結果がこれだったのだ。 今更世の中に放り込まれても何の役にもたたないだろう。 都でシャラに仕えるなんて技量もない。 神の使い人としての資格は失われても、祈り続ける事はできるだろう。 それほど彼の帰属意識は強固なものだった。 この寂れた寺院でしか生きる術を知らないのだ。 シャラはセリムにゆっくり近づくと彼の手を取った。 「いいこと?」 その手を自分の乳房へと導く。 「な、なにを・・・!」 驚いてセリムは手をふりほどいて下がる。 この無礼なはたらきに侍女達がはっとして詰め寄ったがシャラはそれを制した。 「あなたは私の、女の身体を知ってしまったのよ」 忘れたとは言わせないわ、とセリムの耳元で囁く。 ペロリとそのまま耳を舐めればビクンとセリムの肩がゆれる。 あっけないものね、シャラは冷静に彼の股間に視線を走らせる。 この刺激のせいか、何かを思い出したのか、セリムの下半身はすぐに盛り上がってきている。 セリムの強固な意志など、シャラにとってはおままごとのようだった。 だがあと一歩、この頑固な青年を堕とすには決め手に欠ける。 少し強引にいくしかない、とシャラは思い立った。 「服を脱がせて」 シャラは冷ややかにそう侍女に命じた。 女達がセリムに群がって質素な服を脱がせにかかった。 ところが、セリムは初めて反抗する。 そう何度も思い通りになるわけにはいかない。 振り払った手が女達をなぎ倒し、悲鳴が上がる。 「お止め下さい!暴力は好きではありません」 セリムは声を荒げた。 だがシャラも負けてはいない。 今度は男達を呼び寄せて力ずくでねじ伏せた。 さすがのセリムも男三人に力でかなうはずもなく、あっけなく丸裸にされていく。 後ろ手に縛められて目隠しをされた。 「くっ・・・」 視界をとらわれた不安と悔しさで、セリムは唇を噛みしめた。 「セリム」 頬にシャラの手が添えられ口づけられる。 「んん・・・」 気丈にも顔を反らしてあくまでそれにセリムは逆らった。 するとピシャリと頬を叩かれる。 「私に逆らうの?」 「シャラ様、お願いで・・・」 言い終わらないうちに再び唇を塞がれた。 今日もシャラの唇は甘く淫らだった。 「んふ、あ、んむ」 セリムは顔を左右に振って逃れようとするが後ろの男に頭を押さえつけられる。 おかまいなしに侵略される舌にセリムは翻弄された。 しばらくの攻防が続いたあと、シャラはパチンと指を鳴らした。 セリムはこの合図を知っていた。 「やめっ・・・!」 女達の手がセリムの身体へ群がった。 胸を撫でられ、股間に手がそえられる。 それはセリムを射精させるための合図だった。 「いっ・・・、あ・・・」 大きく抵抗する体と両足はがっちりと抑え込まれている。 セリムのものを握りしめた女の手が上下にこすられる。 788 :お姫様×僧侶的な :2009/03/23(月) 03 25 03 ID ECE3bNVK 「は、あ、ああ!」 未だ慣れないこの行為にセリムはあっさりと達してしまった。 立ち込める雄の匂いにシャラは満足して笑った。 悔しくて涙がにじんだセリムはそれでも声を荒げた。 「こ、こんな事で!こんな事で私の気持ちは変わりません!」 ここまではっきりと否定してきたセリムを初めて目の当たりにして、シャラは少し驚いた。 しかしこれがシャラの悪戯心に火を付けてしまった。 何事かを男達に命じ、セリムの身体は担ぎあげられる。 大きな布にくるまれてどこかへ運ばれていく。 「シャラ様!おろして下さい!シャラ様!」 見えない視界のせいでどこへ行くのかわからずにセリムは不安になって叫んだ。 思いっきり暴れても解放されることはない。 どこへどう運ばれたのか、しばらく時間が経った頃、乱暴にセリムは降ろされた。 音の反響と慣れ親しんだ香の匂いでここが寺院の中だという事に気づいた。 大きなベッドを運びこませて、シャラとセリムはその上で重なり合った。 広い寺院の中、視界のないセリムにはここがどの部屋なのか検討もつかなかった。 「女性は出て行って下さい」 歯をくいしばり、気丈にセリムは言った。 生意気な口をきく彼ににシャラの平手が飛んだ。 「私に命令しないで」 そう言ったシャラの声はどこか楽しげだった。 セリムはすぐに四つん這いにされた。 「舐めて」 目隠しをしたセリムの顔の前には足を広げたシャラの性器がある。 すでにじくじくと疼き女の匂いを発しているそこはテラテラと光っていた。 目隠しをされていてもすぐに察したセリムは顔を背けるが、 男に乱暴に髪を掴まれそこに顔をあてがわれた。 「んん!」 無理やりに口を付けさせられて、セリムは息を止めた。 もう、性欲に負けてしまうのはいやだ。 絶対に言うことなど聞かないと心に決めていた。 唇に濡れた唇がこすりつけられる。 頑なに歯を食いしばって口を開けないでいるセリムにシャラはため息をつく。 「そんなに私に意地悪をしてもらいたいのかしら?」 シャラは仮宮から一緒に持ってきた箱から小瓶を取り出した。 唇と顎を濡らしたセリムの顔を取って上を向かせる。 緑色の液体の入った小瓶を軽く振って、セリムの鼻の下でふたをあけた。 「吸って」 根が素直なセリムはこの場面でなんの疑問も持たずに大きく鼻から吸い込んでしまう。 濃厚な甘い匂いがして、セリムは軽くむせた。 「あ・・・?」 頭がクラクラする。 身体の感覚がすっと消えたように感じて崩れ落ちてしまう。 身体に力が入らない、起き上がれない。 酒を大量に飲んだ時のような不思議な浮遊感と目まい。 クスクスとシャラの笑い声が遠く聞こえる。 はあはあと大きな吐息をついて、セリムは動かない身体に力を入れようともがいた。 まるで芋虫のような滑稽な姿に満足してシャラは自ら服を脱いでゆく。 ゆっくりと時間をかけて裸になると、丸まったセリムの背中にそっと手をあてた。 「んあ!」 火に触れたように大袈裟にセリムは跳ねた。 赤い模様のある首筋に触れるとまた同じようにセリムは飛び跳ねる。 「は、はあ・・・、あ・・・?」 身体がおかしい。 セリムは自由になった重い腕で自分の肩辺りを触って確かめる。 789 :お姫様×僧侶的な :2009/03/23(月) 03 25 57 ID ECE3bNVK 「はあ・・・!」 わずかに肌に触れただけでも敏感に感じてしまう。 意識を集中させると、どうやらその感覚は全身を駆け巡っているようだ。 シャラの手が銀髪をかき分ける。 耳に吐息がかかる。 そんな仕草にセリムはいちいち感じてしまう。 「んあ、あっ、変です・・・、シャラさ、ま・・・」 「さすがに効き目は抜群ね。さっきのね、ちょっとした混ぜものよ」 身体の自由を奪い、五感が研ぎ澄まされ、淫らになる魔法の薬だとシャラは説明する。 が、そんな講釈はセリムの頭には入ってこない。 今まで体感した事のないおかしな感覚に恐怖心が湧きあがっていた。 力の抜けきったセリムの身体は難なく仰向けに押し倒された。 「あ、あ、シャラ様、ん、怖い・・・怖い、です」 どうにかなってしまいそうな身体に恐怖しながら、セリムは泣きだしそうだった。 目隠しを取る事も忘れて荒く息を吐く。 「怖いことなんて何もないわよ・・・」 そう言ってシャラはセリムの上で四つん這いになった。 シャラの長い髪に肌をくすぐられてセリムは嬌声を上げた。 そんな悩ましい彼を見て、シャラは溜息をつく。 すごい効き目だわ、とシャラは関心してしまった。 屹立した彼自身はすでにトロトロと涙を流していた。 セリムの耳に舌を差し込み、わざと淫らな音を響かせる。 首筋を舐めあげる。 鎖骨を撫で腋の毛をくすぐる。 どんな愛撫にもセリムは敏感に反応して淫らに鳴いた。 「ああ!はあ!ん、やっ、やめ、んああ!」 「かわいい、セリム・・・」 嗜虐心と支配欲をくすぐられて、シャラも感じていた。 下半身が切なくうずき勝手に腰が揺れていた。 早く入れたい、と、動く腰と一緒に跳ねるセリム自身をきゅっと掴んだ。 「ああ!」 大きく声をあげると、セリムはその刺激だけで吐き出してしまった。 ガクガクと上下に揺れるセリムの腰。 シャラはクスリと笑う。 「そうね、私はゆっくり楽しむことにするわ」 赤く染まったセリムの頬に優しく口づけをした。 セリムはいやいやをするように大きく頭を振った。 大きく広げられた足の間にシャラの顔が埋まっている。 「ん、んう、んむ・・・」 ちゅぱちゅぱと卑猥な音を立てながらシャラが上下に顔を動かしていた。 口の中には猛るセリム自身が窮屈そうにおさまっていた。 先端を舌先でくすぐれば、ぐんと質量を増し、筋をなぞれば逃げるように跳ねる。 「ああ、また、で、出ます!だめ・・・!」 シャラの口でセリムは二度目の射精を果たした。 口からはよだれをたらし、汗だくで大きく息を吐いていた。 喘ぎすぎて喉がカラカラに乾いていた。 「み、水を・・・」 790 :お姫様×僧侶的な :2009/03/23(月) 03 26 33 ID ECE3bNVK シャラの連れてきた男達が時折セリムに水を飲ませてくれている。 水滴がセリムの肌に落ちてそれにまた感じてしまう。 セリムを襲う快感は止む事なく湧き出ていた。 「おいしい・・・」 セリムの出したものを全て飲みこみ、シャラは再び顔を落とす。 柔らかい二つの袋を口に含み、尻の穴との間の筋に舌を這わす。 時折その穴を舐めてあげるとセリムの腰は踊るのだ。 それを繰り返しているとセリムはすぐに固さを取り戻した。 「んう、んん、ねえ、気持ちいい?」 セリムの後ろの穴をつんつんと付きながらシャラは問う。 「はあ、はあ、も・・・、もう、やめ・・・」 息も絶え絶えにセリムは首を振る。 シャラは追い打ちをかけた。 「答えなさい」 「ああ!やっ・・・、き、もちいい・・・」 「教えたでしょう?どこが、どんな風に気持ちいいか言うのよ」 おしおきとしてシャラはセリムの太腿をピシャリと叩いた。 「ん、くっ・・・、あそこが・・・」 「あそこって?ほら、ちゃんと言いなさい?」 「シャラ様・・・!」 セリムはさきほどからずっとこんな恥ずかしい事を言わされている。 今まで口にすらした事もない恥ずかしい台詞だ。 「わ、私の、性器の、先端を舐められて・・・。気持ちいいです」 精一杯にそう言ってもシャラは続きを待つ。 「ん・・・、スジの部分が、感じます・・・。ふ、袋は、くすぐったいです。 肛門は・・・、ん、お尻の穴は、気持ちがいい・・・。 でも、恥ずかしい、です・・・」 そんな所を人前にさらしたことなど一度もない。 隠すべき場所だと教えられてきたのに。 この辱めにセリムは屈辱を感じている暇はなかった。 与えられる快感の方が遥かに勝っている。 この混ざり合った感覚に頭がおかしくなりそうだった。 「そうね・・・、こんな格好、恥ずかしいでしょうね」 シャラはとことん冷静を貫いていた。 セリムの両足を抱える男達におろすように命じた。 力の抜けきったセリムの身体をゆっくりとさすると、その身体は小さく揺れた。 少量だったため、薬の効きも抜けてきたか。 だがセリムが動けないでいるのは、ただ快感に侵されているからだ。 シャラはその事実に満足そうに笑ってセリムの目隠しを取ってやる。 「あ・・・」 視力を取り戻したセリムの目に一番に飛び込んできたのはシャラの濡れた瞳だった。 長い睫毛に縁取られた漆黒の瞳に全て見透かされてるようでドキリとする。 「ちゃんと見ていて」 シャラはそう言って視界から消えた。 首を曲げて彼女の姿を追うともう目が離せない。 自分の性器を握りそこに腰をおろそうとしているシャラの下半身。 「ああ・・・」 亀頭にぬるりとした快感があてがわれる。 シャラは腰をおろしきらずに入口でセリムをただ弄んでいた。 たっぷりと蜜をまぶしたあと、セリムの先端を自分の突起に押し当てた。 「あん・・・」 秘唇の付け根の淫らな核が嬲ってほしいとねだったのだ。 セリムの先端がそれに一役買うかたちとなった。 「ああ、そんなこと・・・」 あまりに淫らな光景に負けてセリムは天井を仰いだ。 「あ、は、ダメよ・・・、見ていて、セリム」 シャラはそれを許さずに視線を戻す事を強要した。 罪悪感と好奇心とが入り混じったセリムの顔を見て興奮するのだ。 791 :お姫様×僧侶的な :2009/03/23(月) 03 27 02 ID ECE3bNVK シャラは空いた片手で自分の乳房をこね、自らの快感を追及する。 快感を与えるばかりもいいが、やはり最後には欲しがった。 命じられた侍従の二人の男がシャラの両の乳房を舌で嬲った。 「ああん!ああ、いい・・・!」 シャラの侍従達はよく躾けられていた。 魅力的なシャラの裸体のせいで痛いほど張りつめた下半身を抱えているのに、 自ら慰めるような失態はおかさない。 そして官能的で情熱的で、ぴちゃぴちゃと故意に卑猥な音で舌を使う。 ご褒美のようにたまにシャラは彼らの髪に顔をうずめて口づける。 ああ、ああ、とシャラは苦しげに喘ぎ自らを攻め立てた。 そんなシャラを見てセリムの心がカッと燃えた。 自分もあの豊満な胸に顔をうずめたい、尖った乳首を舐めたい。 チリチリと痛む嫉妬の心に苛まれた。 シャラは自らの指で核を剥き、膨らんだそこにセリムの亀頭をすりつける作業を続ける。 「あ、あ、だめ、や、イっちゃう!イっちゃう!」 ついに高みに登りつめひときわ大きく鳴いた。 シャラの腰がガクガクと揺れる。 すると腰から力が抜けて、予期せぬ事にセリムの性器の上に座り込んでしまった。 「きゃああ!」 「んああ!?」 突然の事に二人とも目を見開いて悲鳴を上げた。 シャラの中の奥深くにセリムが入り込んでしまったのだ。 「はあ、くうっ・・・」 達したばかりで濡れに濡れたシャラの膣内にぎゅうぎゅうと締め付けられる。 たまらずセリムはシーツを握りしめて耐えた。 ガクガクと震える膝をしめてシャラも耐えていた。 「あ、やだ、動けな・・・」 セリムにとっては動いてもらっては困る事になった。 追い込まれて前にも後ろにも行けないような状態なのだ。 自分のものがシャラの中でピクピクと動くのを感じ、 今はっきりと自分は犯されているのだという事をセリムは認識した。 さっきまでぼやけていたのに、急に意識が明瞭になってくる。 ここは、どこなんだろう。 初めて辺りを見回してみる。 狭い石造りの質素な部屋、あまり見慣れない場所だった。 「あ・・・!」 セリムは大きく目を見開いた。 同時にシャラがゆっくりと動き出し、視界がぶれる。 津波のような快感が二人を襲う。 セリムは手繰り寄せるように視界に集中させた。 そして悲鳴をあげてしまう。 投げ出した自分の手の先には大きな玉座があり、そこには神を模した石像が座していたのだ。 「あああぁぁ!」 快感からか驚愕したからなのか、セリムは大声で叫んだ。 ここは聖域、神の使い人の心の中心・象徴の部屋だった。 力が入らないと思っていた腕が反射的に上がり、シャラの肩を強く握る。 なんという事だ。 神の御前だ。 「くっ・・・、ああ!」 失いかけた理性が戻ってくる。 シャラを押しとどめようと力を込めた。 だが男達によって腕が頭上で押さえつけられる。 「んああぁ、あ、あ、あ・・・」 792 :お姫様×僧侶的な :2009/03/23(月) 03 28 01 ID ECE3bNVK 下半身には規則的に快楽が与えられている。 逃れたいのに逃れられない。 溢れる涙で無機質な神の姿がぼやけて見える。 「あ、やめ、て・・・、シャラさ・・・」 自分に覆いかぶさる堕落の根源に哀願する。 シャラはそれを笑顔で受け流した。 「ああ、神よ・・・、お助けを、お許しを・・・」 「助けになんてこないわ、許しもしない」 「うっ、くっ・・・」 快楽が与える罪の意識にセリムは溺れそうになる。 夢ならばよかったのに、濡れた自分の股間を見て現実を思い知る。 罪だとわかっているのになぜ自分の欲望は未だ固いままなのだろう。 二人の荒い息と淫らな声が反響する。 頭が混乱する。 気が狂いそうだった。 「んああ、気持ち、いい・・・、ん・・・」 シャラはうっとりとセリムを見下ろしていた。 茫然自失とした顔をしているのに、彼の身体は正直だった。 神の城で主の前での背徳的なこの交わりに感じていた。 背中にゾクリとした快感が走る。 セリムの肉棒がいい所を刺激してくれる。 緩急をつけてじっくりと味わう。 きゅっと締めればセリムは愛おしい声で鳴く。 それに感じてまた蜜が溢れ出る。 もっと長く感じていたかったのに、未熟な彼はどうやら限界を迎えるようだ。 一瞬大きく震えたかと思うと、汗で濡れたセリムの腹筋がぐっと浮き出た。 「ああ!いやだ!出したくない!」 セリムは奈落の底が見えてひどく抵抗した。 神の前で犯されるなんて耐えがたい現実だった。 もう戻れないと思った。 「く、ああああ!」 セリムは大きく叫んでのけぞった。 それは奈落ではなく絶頂だった。 ガクガクと腰が揺れてシャラの中へと吐精するとぐったりとうなだれる。 「はあ、はあ、セリム、感じてるあなたってすごく素敵」 セリムの放ったものを味わうように体内で感じながら、 シャラは横の神像を見てふっと笑った。 「これであなたもただの男よ。神が証人だもの・・・」 シャラは残酷に告げると、満足そうにペロリと唇を舐めた。 ついにセリムは堕ちた。 実質、神の使い人としての資格をはく奪された。 薄皮一枚の所で彼の儚い人生が決壊するのだ。 茫然自失としたセリムの顔に、一筋の涙が伝う。 もうなんの言い逃れもできない。 何を怨んで何を呪えばいいのか。 ひどく気づ付いたセリムの心は答えを欲しがった。 ただひとつだけ学んだことがある。 性欲がこんなに恐ろしいものなんだと、セリムは身をもって知ったのだった。 あれから数日が経っていた。 何日もの大雨で延期されたセリムの旅立ちの日。 今更セリムを手放したくなかった神の仕業か、天気は大荒れに荒れたのだ。 残酷にも晴れ渡ってしまった空の下で、長年親しんだ我が家を跡にする。 院長をはじめ、共に修行に励んだ仲間達にセリムは背を向けた。 親とも慕った院長老人は、山ほどの報償金を抱えながら涙していた。 自分が還俗する事で彼らとこの寺院が潤うならよしとしよう、 セリムは自分にそう言い聞かせた。 そうして生まれて初めての彼の旅は始まった。 793 :お姫様×僧侶的な :2009/03/23(月) 03 28 48 ID ECE3bNVK 都までの距離はおよそ半月かかる。 シャラはのんびりと帰還することと決めていたので、おそらくはもっとかかるだろう。 長らく留守にしていた宮を整えさせるために先遣隊を送った。 実質シャラ達の一行はその残りの6人で行動していた。 今夜の寝屋はオアシスに恵まれた小さな村だ。 行く先々では先遣隊が段取りしていくため、毎日宴が用意されている。 今日も村の入口で有力者達が顔をそろえて待っていた。 そこへ一頭の馬が駆けてくる。 銀髪の青年が手綱を引き、その後ろに黒髪の美女が乗っている。 青年は真っ赤な顔で苦しそうな表情を浮かべていた。 「来る時は素通りだったわ。今夜はよろしくお願いね」 涼しい顔でシャラは馬から飛び降りるとその髪をなびかせる。 「み、南の宮様!ようこそおいでに・・・。あの、お付きの方々は・・・?」 頼りなさそうなこの銀髪の優男が護衛の者とは思えず、村長が驚いて声を荒げた。 「もう少しでラクダに乗って追いつくはずよ。馬は今この一頭だけなのよ。 彼に馬の乗り方を教えていたら先についてしまったわ」 ねえセリム、とシャラは彼を見上げた。 崩れるように馬から降りると、セリムは片膝をついてうずくまった。 「くっ・・・」 セリムの身体は疼くような熱を持っていた。 馬上であちこち身体を触られたからだ。 ひたすら悪戯されたのに未だに吐精させてもらえていない。 先走りと汗だけで下半身がヌルヌルとして気持ちが悪かった。 そんなセリムを放っといてシャラは足早に村の中へ入って行く。 セリムは慌てて後を追った。 シャラは人払いをして服のまま水を浴び砂と埃を洗い流していく。 今日のように水がふんだんにある所でしかできない贅沢だった。 早く宮に帰りたいわ、と赤い空を見上げた。 視界の端にセリムの姿が映る。 何ものにも代えがたい土産もできたし、とつぶやくと、 顔を真っ赤にしたセリムを手招いた。 濡れた服がシャラの身体にぴったりと張り付いている。 盛りあがった乳房がなにかの拍子に揺れて水を弾いた。 不躾な視線だっただろうか、セリムは慌ててうつむいた。 見てもいいのに、シャラはクスクスと笑って髪をかき上げる。 「あなたにはまだ見た事がなかったわね」 セリムはなだらかな曲線を描くシャラの背中を遠慮がちな視線でたどった。 きめ細やかな肌、いつもは長い黒髪で隠れた背中から首筋まで見てとれる。 「シャラ様・・・、それは」 首の後ろに赤い印を見つける。 それは自分の首の後ろにあったものと似ていた。 シャラは首だけで振り返って妖艶に笑って言った。 「神の子である証、継承者である印、皇族だけに刻まれる痛みよ」 「それって・・・」 セリムの頭は混乱する。 「あなたは神に仕える人間じゃないの。神の子なのよ」 そう言って、シャラは手に汲んだ水をセリムへ飛ばした。 祭祀に用いる聖水のようで、セリムは言葉を失った。 神の子である皇族の彼女の手から流れるものは全て清らかに思えた。 自分を堕としめた元凶の彼女が、穢れを落としてくれる。 そんな魔法を使える彼女と自分が同じく神の子、皇族であると言った。 にわかには信じられず、セリムは動揺して息があがる。 「わ、私の父は、皇族だったのですか・・・?」 問うわけでもなくセリムはつぶやく。 セリムには父母の記憶はまったくない。 794 :お姫様×僧侶的な :2009/03/23(月) 03 30 25 ID ECE3bNVK ものごころついた頃からあの寺院で暮らしていたのだ。 「本当になんにも知らなかったのね・・・」 シャラのほうが驚いてしまう。 何も知らされず、辺境の寺院で無事に暮らせたのはあの院長のおかげだろうか。 院長とは名ばかりの俗慣れした印象の老人だった。 「あなたの出生の秘密を知ってなお、匿おうとしていたのね」 それにしてもたやすく懐柔できたのはなぜだろう。 世捨ての生活に疲れたからか、彼の中での判断基準にシャラが合格したからなのか。 答えはもう見いだせない。 「父は、私は何者なのですか!教えて下さい!」 必死なセリムに我に返り、シャラは彼に向き直った。 真剣な強い目で詰め寄られてドキリとする。 セリムは会った頃より男っぽくなって彼の父親に似てきていた。 シャラは無言で濡れた服を脱いでゆく。 まだ答えを教えるわけにはいかない。 焦らすのも楽しいものだ。 「私を見て」 シャラは裸になり胸と下腹部を腕で覆う。 未だ見慣れない女の裸にセリムは真っ赤な顔をそむけた。 「誤魔化さないで、下さい」 「かわいいのね」 シャラはふふ、と笑った。 「あなたこそ誤魔化さないことね」 一度性欲に従ったただの男が、女の身体を拒むことはできない。 「腰が引けてるじゃない」 セリムに詰めよってシャラは濡れた身体を押し付けた。 背中を柱に預けさせたセリムの足の間に膝を割り込ませる。 太腿に感じるのは固くなった彼の象徴。 一日中吐精を許さないでいたセリム自身は、 一度は萎えたが少しの刺激で勃ち上がってしまっていた。 「シャラ様・・・」 羞恥で染まった顔を反らしてセリムはなんとか脱出を試みようとする。 が、膝でグリグリと刺激されて腰が踊って動けない。 「あぅ、うっ・・・」 思わず出た自分の声に驚いて、セリムは自分の口を手で押さえた。 これ以上刺激されたら声と精を吐きだしてしまう。 こんな事でくじけてはいけない。 セリムはなんとしてでも自分の秘密を聞き出したかった。 シャラのペースに乗せられまいと、なんとか強引に逃げだした。 うずく身体を抱いて快感を鎮めようと心を落ち着ける。 「強情な子ね」 面白くない、とシャラは大袈裟に嘆いてみせた。 「教えて、下さい」 セリムは上がった息を整えながらシャラを見上げた。 その時、遠くから二人を呼ぶ声が聞こえてきた。 追いついてきた従者達の声だった。 「あら、残念」 ここに居るわ、と叫んでシャラは外套を羽織った。 「あとで私の寝所へいらっしゃい」 セリムにはそれがどういう意味か分かっていた。 なびく黒髪を見送りながら荒くなった息を整えた。 彼女の望むものが自分である事は重々承知していた。 彼女の望むもの、それを想像してセリムの下半身がズクンと疼いた。 もしかしたら自分が望んでいるものなのかもしれない。 セリムは神の信仰をあきらめたわけではなかった。 俗世でも修行はできる。 欲望と理性はどちらが勝るのか、当分のセリムの課題だった。 お姫様×僧侶的な4に続く
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何を言ってるんだろうこの女は。 理解を超えた出来事の連続で麻痺しかけた頭の中でツッコミを入れてると、彼女は僕の肩を抱き膝の裏から手を入れて、僕をお姫様抱っこする。 「さ、帰るよ。ゆっくり飛ぶけどしっかり捕まっててね。落ちたら死んじゃうから。」 彼女がそう言うと、中学の校外学習で行った超高層ビルに設置してある、世界最速のエレベーターなんて比ではないGを感じた。 さっきまで居た公園がもう点のように見える、温度って山だと100m毎に0.6度下がるんだっけ…と馬鹿みたいな事を考える余裕のない寒さに思わず彼女の首に抱きついてしまう。「もう、積極的だね!佐藤くん!もうすぐだからね!」 寒さで体が震える現象ってシバリングって言うんだっけ?歯がカチカチするのが止まらない、風が強すぎて息をするのがつらい。彼女はいつも通りだった。 ジェットコースターの比じゃない落下感を数秒味わった後、目を開けると、広い部屋のソファーに横になっていた。 大きなはめ込み型の窓から見る夜景から察するに、こないだできた学校近くのタワー型マンションのようだった。 飛ぶ必要無かっただろ……というかなんで毎朝電車に乗ってたんだよ…… 30畳位ありそうな部屋には4人掛けのL字ソファーとテーブル、壁にかけられたテレビ、後はそこらに本が山積みになってるぐらいで、広い部屋が更に広く感じられた。 どんな本を読んでるんだろうか モテる技術?女医が教える本当に… 「あ、佐藤くん気がついた?ごめんね、気を使ったつもりなんだけど早く降下しすぎちゃって、気絶させちゃった。」 彼女はいつもの制服姿だった。流石にあの格好でマンションに入るのはためらったか… それと、さっきまでそこら中に積まれてた本の山が全部消えていた。 深く考えるのは辞めよう、そういえば入学式の日彼女の胸に張り飛ばされて気絶した以来だなぁ…… 「佐藤くん体冷えちゃったしお風呂沸かしといたよ。」 そう言いながら彼女は僕をお姫様だっこして、浴室へ向かう。 「恥ずかしがらなくても大丈夫だよ、私透視能力あるから私の前じゃみんな裸同然だし 一体何がどう大丈夫なんだろうか…… こういうのはパウダールームというのだろか? 洗面台が2つある脱衣所につくと床に降ろされる。 彼女は出入口の前に仁王立ちしでニヤニヤしていた。 「さ、入りましょ!」 そう言うと彼女は僕の制服のカッターの一番上のボタンを外そうとしてきた。 後ろに後退りしていくと、脱衣所の奥に設置されてドラム式洗濯機が背中にあたリ逃げ場がなくなる。 彼女の手を振りほどこうとするがびくともしない、脱がされない様に体をよじろうとするが、彼女がYシャツの前立、ボタンを止める所を片手の人差し指と親指だけで押さえているせいでびくともしない。 「もう、佐藤くん抵抗されると興奮しちゃうんだけど?」 舌なめずりをする彼女を見て大人しくすることにした。 そのまま下着から靴下まで全部脱がされる ため息をついて顔をあげると彼女も全裸になって鏡を見ながら髪を結って居た。 それどころか僕の服も彼女の服が綺麗にたたまれて、黒髪のウィッグと一緒に洗濯カゴに入れられていた。 洗面台の鏡に写った全裸になった彼女の張りのある豊かな胸、うっすら割れた腹筋、自分の美しさに基づいた自信による同道とした立ち振舞と、一緒に映って居る女みたいな顔の肋の浮いた自分のせいか、彼女がいつもより大きく見えた。 やっぱり彼女は嫌いだ。 「あ、太もも痣になってるね!酷い!あのタンクトップ絶対許せない!あ、佐藤くんすべすべつるつるだね!私もパイパンだよ、ほら。」 太ももを撫で回される、タンクトップくんの生きた証だよなこの痣。 「さ、早く入りましょ。」
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―キーンコーンカーンコーン。 「はあ・・・」 現在、6時間目の授業開始のチャイムが鳴り響いた所。 だというのに、自分は今こうして保健室の窓際にあるベッドで横になっているのは何ともいかがなものか。 「まあ、仕方ないといえば仕方ないし自業自得といえば自業自得だけど」 事は先程の5時間目の体育のバスケットの最中。 ジャンプシュートを放った時に着地がまずかったのか、片足を捻ってしまった。 最初はちょっと鈍い痛みぐらいだったので気にしないようにしてたが、授業が終わる頃には痛くてまともに歩くのも辛い状態になってしまい、律に肩を貸してもらう形で保健室にやってきた。 しかし、今日に限って保健の先生が出払っており治療としてはただテーピングでガチガチに固めただけ――先生がいないのに勝手に使っていいのかと思ったが、律が「ちょっとぐらい構わないだろ」と強引に拝借してきた――の大雑把なものだった。 そうして教室に戻ろうとすると、 「全く、そんな状態で授業に出る気か?事情はこっちで話しとくから休んでろって」 と律に言われ、こうして今現在、誰もいない保健室で軽いため息をしつつベッドで横になっている状態だ。 「ま、文字通り骨休みって所かな・・・」 とその時、静かに保健室の入口が開く音と共に聞き間違いようのない声が。 「澪先輩?」 「その声・・・梓か?」 とたとたと足音が近づき、閉まっているカーテンからそっと顔を覗かせたのは紛れも無く梓だった。 「澪先輩っ、大丈夫ですか!?保健室に運ばれたって聞いたので」 「あ、ああ、ちょっと足を捻っただけでそんなたいしたことはないよ・・・って」 最愛の後輩がわざわざ見舞いに来てくれたのは嬉しいが、 「今は6時間目の真っ最中だぞ?心配して来てくれるのは嬉しいけど、授業をさぼってまでくるのは感心しないな」 「うちのクラス、今の時間自習なんです。だからこうして」 「む・・・そうなのか」 となるとすぐ教室に戻らせるのも何だと思い、まあそこにでも座ってとベッドの横にある椅子に座らせる。 「体育で澪先輩が怪我をして保健室に運ばれたって聞いた時は心臓が潰れそうになりましたよ・・・」 「おいおい、大袈裟だよ」 「だって、もし先輩が大怪我をしてたらと考えると心配でたまらなかったんです。だから」 そこまで言うと私の手を両手で取り、 「澪先輩が無事で本当によかったです・・・」 心からの、安堵の表情を浮かべていた。 「梓・・・」 何だかその様子が、ただひたすら愛おしく感じて。 私はそっと、梓の長い髪にもう片方の手を伸ばしていた。 「え・・・先輩?」 「梓、こっち」 髪に触れた手を肩に下ろし、そのままぐいっと抱き寄せる。 「!?あっ、あの、先輩?」 「ごめんな・・・心配させて。 でも本当に大丈夫だからさ、安心して」 そっと梓の頭を撫でてあげながら、優しく抱きしめる。 抗いなどはなく、すぐに柔らかくもたれ掛かってきてくれた。 「ごめん、苦しいかな?」 「い、いえ、何だか安心してしまって・・・」 「そっか、よかった」 腕の中にいる梓を覗くと、すっかり頬を紅くしている。 「梓」 「せんぱ・・・んっ」 顔を近づけ、そっと梓の頭と背中を抱き抱えながら唇を重ねる。 少しの間、唇を通して梓の優しさを感じていた。 そうして唇が離れると、お互い何をするでもなくベッドに横になる。 「先輩」 「ん、なんだ?」 「もうしばらくこのままでいても・・・いいですか?」 私の背にそっと腕を回しながら、そう尋ねてくる。 「ああ、この時間は誰も来ないだろうし梓が望むならいくらでも・・・」 横になりながらも梓をぎゅっと腕の中に抱きしめ、その身体の柔らかさや細さを感じながら答えた。 「ありがとうございます・・・澪先輩」 それきり会話が途切れ、少しすると梓はかすかな寝息をたてて眠ってしまった。 背には太陽。黄色に染まり始めた室内には暖かな陽射しが差し込む。 そしてすぐ横にいる梓の柔らかな感触と温もりに次第に私もウトウトしてくる。 そんな中で。 梓と二人でいると気恥ずかしさより嬉しさの方がいつも勝ってしまうな、と考えながら私はしばしの眠りに落ちていった―― 「みおせんぱい・・・むにゃ」 「あずさ・・・すー」 (FIN)
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靖康奇耻・概説 作者:4スレ598氏 エロはなし、説明調 前回の金軍との協議の合意によって、皇帝趙桓は年が明けた正月十日、八名の親王とその侍従たちを 引き連れて、再び開封城を出た。金軍の西路軍が駐留する近郊の青城寨へと赴いたのだ。 そのまま趙桓は城内へ戻ることを許されずに金軍の兵営に留め置かれた。靖康二年の元宵節を、宋の 皇帝は金軍の兵士たちに取り囲まれながら過ごさなければならなくなったのである。 元宵節の夜に合わせ、金軍の将領たちは戦勝を祝う酒宴を催し、趙桓も招待された。しかし、それは 屈辱の宴だった。 金人たちは、開封で獲得した戦利品である金銀財宝を一つ一つ宋の皇帝の面前に並べ立てたのだ。 また、宴に興を添えるべく音楽を奏でて、歌を唄い、舞い踊るのは宋の女たち――先に金軍の兵営へ と送られた開封の妓女や楽女たちである。 女たちは軍妓として、連日何人もの金兵の相手をさせられて凌辱の限りを尽くされており、華やかに 着飾ってこそいるものの、傍目にも憔悴の色は隠せなかった。演奏の音律も乱れがちで、歌声は震え、 舞い踊る動作も明らかにぎこちない。 もし、この場に風流天子と謳われた趙桓の父――太上皇帝趙佶がいれば、そのあまりの酷さを嘆いた ことだろう。 しかし、野蛮な金人たちには音楽の良し悪しなど分かるはずもないのか、乱れがちの歌舞にも無邪気 に喜び、下品な笑い声で女たちを囃し立てている。 これら金銀財宝も、女たちも、実のところ、趙桓が和議を請うために、自ら命じて金軍に引き渡した ものだった。 宴が終わると、趙桓は金軍の元帥、完顔宗望の本陣に呼び出され、新たな和議の条項を提示された。 しかし、それはとてつもなく法外な要求であった。 一、大金国が宋国の太上皇帝を人質とするのを免除する代わりに、宋国は皇太子、親王、大臣六人を人質 として差し出さなければならない。あらゆる宋国の宮中の器物は、大金国へ貢物として納めること。 二、大金国が宋国の黄河以南の地及び開封を割譲することを免除する代わりに、宋国は帝姫二人、宗姫と 族姫をそれぞれ四人、女官二千五百人、童女一千五百人、各種の技術者三千人を大金国に貢ぎ、毎年 五百万両の銀と五百万匹の絹を大金国に貢ぐこと。 三、最初に定めた親王と宰相各一人、河北、河東の守備に当たっている廷臣の家族を、宋国は速やかに 人質として大金国の軍中へ送ること。大金国は河北と河東を受け取った後にこれを返還する。 四、先に定めた賠償の金一百万両、銀五百万両を、宋国は十日以内に納めなければならない。もし不足 するようであれば、宋国は、帝姫及び王妃を一人当たり金一千両、宗姫を一人当たり金五百両、族姫 を一人当たり金二百両、宗婦を一人当たり銀五百両、族婦を一人当たり銀二百両、貴族の娘であれば 一人当たり銀一百両として賠償の一部に充てることができる。ただし、対象となる婦女は大金国の元 帥府が選ぶのに任せること。 ※帝姫(=皇帝の娘。当時、二十七歳であった皇帝趙桓の妹たち) 王妃(=親王妃。皇帝趙桓の弟たちである諸王の妻、皇子妃) 宗姫(=親王の娘。皇帝趙桓の従妹らが該当) 族姫(=郡王以下の皇族の娘) 宗婦・族婦(郡王以下の皇族の妻) その中の第四条は、特に宋の皇帝を悲しみ憤らせるものであった。 二年前、金軍の侵攻から逃げるようにして退位した父皇の放漫財政と、対金戦争による戦費で、宋の国庫は 既にほとんど空っぽなのである。わずかに残っていたなけなしの金銀も、先に金軍へ差し出してしまっている。 今回提示された天文学的な数字の賠償金を、宋が支払うことは不可能だった。 だが、この条項には、金銀による賠償金の不足分を代わりに高貴な女性たちで支払う旨が記されている。 もし、この紙に記された和約に署名したならば、宋の皇族の女性たちの身売り証文――娼婦の身売り証文 と何の変わりもないもの――を書くのも同然だった。 こんなものが認められる訳がない。 しかし、完顔宗望は部下の兵士たちに刀剣を持たせ、趙桓の周囲を取り囲ませていた。 完顔宗望はにやにやと笑うばかりで何も言わなかったが、圧力はひしひしと感じられた。 もし署名を拒めば、殺されるかも知れない。 そんな恐怖に支配された趙桓に選択の余地はなかった。 仮に殺されないにしても、和議が成立しなければ、既に開封の城門を破っている金軍は攻撃を再開し、皇 族も庶民も関係なく、城内にいる者を皆殺しにするだろう。そうなれば、百五十年余りに渡って栄華を誇っ た宋朝は完全に滅んでしまう。それだけは何としても避けなければならない。 胸中でそんな言い訳の文句を並び立てながら、趙桓は震える手で和議に署名するしかなかった。 歴史上、女性は常に社会の弱者であり、敗戦国の女性は更に直接占領者の戦利品となって蹂躙される。 男たちの過ちによって国が破れ家が滅ぶ苦痛は、まさに女たちの肉体が引き受けることになる。 今回、とりわけ悲惨だったのは、女性たちは何と家長――国の主たる皇帝の手で売られてしまったことだ。 二月の初め、久し振りの晴天が開封に到来した。しかし、それは宋の宮廷にとっては大いなる災厄の到来 を意味した。 二千五百人のうら若き女官たちはまさにこの晴天の下、金軍の兵営へと送られたのだ。 金兵の厳重な監視の下、多くの牛車が何度も往来し、一群また一群の若く可憐な捕虜たちを乗せた。車の 簾の中からは、絶え間なくすすり泣く声が聞こえた。 女官の中には、辱めを受けることを免れるために自害を選んだ者さえいた。 今回入城した金兵の一隊を率いるのは、金軍を率いるもう一人の元帥で、宰相の地位にもある完顔宗翰の 二人の息子、真珠大王完顔設野馬と宝山大王完顔斜保の両人である。 鉄の鎧を身にまとい、色黒く、満面に無精鬚を生やしたその恐ろしげな姿は、普段後宮に住まい、宦官 以外の男と接することがほとんどない女官たちの血の気を失わせた。 多くの者は髪をぼさぼさにし、顔を泥を塗りたくり、服もぼろぼろにして病気であることを装ったが、それ でも金軍からの指名を免れることはできなかった。 完顔斜保はわざと顔を傷つけていた女官を見つけて激怒し、即座に引きずり出すと、全員の目の前で刀を 振り下ろし、斬って捨てた。 血塗れとなって地面に倒れ伏した同僚の姿に蒼白となった女官たちの前で、完顔斜保は、もし再び顔を傷つ ける者があれば、この女のようになる。全ての女官は盛装して宮中を出なければならない。美しくない者は、 雑兵の慰め者にすると通告した。 女官たちは先ほどとは一転、慌てて化粧を施し、着飾って、少しでも自分を美しく見せようと必死に努力 した。 こうして三日間をかけて、二千五百人の女官全てが金軍の兵営へと送り込まれた。 金軍が入城して女官を掠奪した消息は、瞬く間に開封の高官貴族の家々を震え上がらせた。 金軍は身分の高い女性を選んで奴隷にしようとしている。趙桓が結んだ和議の条項の内容はまだ公表 されてはいなかったが、早くもそんな噂が都を駆け巡っていた。 恐慌状態に陥った多くの貴婦人たちは、髪をさんばら髪にして顔を泥で汚さずにはおれず、更に金兵を 恐れて四方へ逃げ場を求めたのである。 城内の貧民窟は、時ならぬ一群の珍客を迎えることになった。 普段薄暗く、ゴミが散乱して不潔で、最下層の貧民が暮らし、乞食がたむろしている。そんな場所へ、 金軍に捕らえられることを恐れた貴族や大臣家の令嬢や若夫人が、匿ってもらおうと押しかけてきたのだ。 身分の高さゆえに狙われるのであれば、自ら身分を貶めてしまえばいい。 そう考えた女性たちは、普段から蔑んできた貧民や浮浪者たちに頭を下げて懇願し、収容を請うた。 甚だしきに至っては、貴族の女性が喜んで身を売って奴隷となったり、下女となって下働きを始める事例が 続出した。 ただひたすら、金軍に捕らえられて極寒の北方へ連行されてしまうことを免れたかったのだ。 開封の最下層の男たち――破落戸や浮浪者たちは、この機会に乗じて思わぬ艶福を享受した。 貧民窟に逃げ込んできた貴婦人たちは、追い出されることを恐れて、相手がどんなに卑しい男であろうと 媚を売り、機嫌を取り結ぼうとするのである。 強引に迫り、居場所を金軍に密告するなどと脅せば、たいていは言いなりになり、身を任せた。 そもそも辱めを拒んで自害するような気概を持っている女性であれば、こそこそとこんな場所に逃げ隠れ することもなかっただろう。 高貴な家の女性というものは、下賎な男たちにとって、その肌に触れる機会が来ようとは夢にも思ってい なかった高嶺の花である。 大臣家の令嬢がならず者の無頼漢に押し倒され、貞淑な進士夫人が垢に塗れた乞食に求められるままに帯 を解いて裸体を晒すなどといった、非日常的な光景が貧民窟のあちらこちらで現出した。 金軍の包囲下、人々の間に生じた不安は拭いがたく、それは治安の悪化という形になって表れた。 金軍の兵士に偽装した男たちが、徒党を組んで高官や富豪の屋敷に押し入り、大金国皇帝の命と称して 強盗を働いたり、婦女をさらうような事件が続発したのだ。 しかし、都の治安を預かるはずの開封府はこの種の犯罪に無力であったばかりか、逆に金軍の手先に 成り下がろうとしていた。 金軍に拘留されている皇帝趙桓の命により、開封府の役人たちは、金人の要求を満たすために行われる 掠奪の先頭に立ったのだ。 我が身可愛さに宋の皇帝は、婦女を捕らえて借金の返済に充て始める。 開封府尹の徐秉哲はとりわけ、金軍に取り入ることに熱心だった。 要求された美女の数を揃えて手柄にしようと、城内に住まう民間の女性たちを無差別に狩り集めて、 無理やりに頭数を揃えた。 上は嬪御、下は妓女に至るまで、およそ五千名の婦女が盛装で京城から送り出され、金軍に引き渡され たのだ。 ところが、金軍は意外にもけちをつけ始め、受け取った五千名の女性のうち、三千人の処女を選んで収 めると、 残った者は凌辱した後に、病人であると称して全て城へ送り返してしまった。 二月七日、宋朝の皇族が最も恐れていた事態がついに発生した。 上京から来た特使で、金の皇帝の長子たる完顔宗磐が開封に到着したのである。彼は金の皇帝完顔晟から の、宋の皇帝を廃位するようにとの命令書を携えていた。 完顔宗望は先に手に入れた茂徳帝姫の美貌に夢中となり、その彼女からの懇願によって善心を起こし、趙 氏の皇族を保護するつもりだった。しかし、金の皇帝と完顔宗翰の二重の圧力は彼の考えを粉砕してしまっ た。 完顔宗望の庇護を失って、開封の宋朝の皇族は、彼らの一生の中で最も悲惨な日を迎えた。 一万余りの金軍は徐秉哲の案内でいくつかの部隊に分かれて開封城へ闖入し、趙氏の皇族を捜索し、次々 に逮捕していったのだ。 金軍の騎兵の厳重な監視の下、宋の太上皇帝と妻妾、婿と嫁、侍女らは続々と皇城から連れ出された。 ある宦官の発案で、四人の機敏な帝姫と王妃は民家に身を隠していたが、これも残念ながら金兵に見つけ 出されてしまった。 全部で二十一人の帝姫、二十九人の皇孫宗姫、三十四人の皇子妃、十八人の親王妃、二十三人の諸王 宗姫、百人余りの皇妃、合わせて三百九人の皇族の高貴な女性が賠償金の抵当として金軍に与えられた。 女真の騎兵たちは牛車が遅過ぎることを嫌い、何と一人で一人の女を背負って金の兵営へ馳せ戻った。そ の途上、馬上でからかいといたずらが行われるのは避けられなかった。 しばらくの間、開封は女真の騎兵の大きな笑い声と皇女たちの泣き叫ぶ声に覆われた。 その上、以前に何度か売り出された教坊の女性、内夫人、犯官の家属、合わせて一万二千人余りは東西 路軍に等分され、それぞれ劉家寺大寨と青城大寨に収監された。 彼女たちを待っていたのは極めて悲惨な性奴隷としての生活だった。大多数の女たちは馬に乗ることを 許さ れず、彼女たちは髪を振り乱し、縄で数珠繋ぎにされ、金兵の刀槍の監視の下、罪人同然に金の兵営 へ 連行された。
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「くっ――」 ただ単純な結果として、この青年は勝った……いや負けたのかもしれない。 何をもって勝ち負けを判断するか? その基準によって、変わってしまう。 敵の息の根を止めれば勝ち、自分の息の根が止められたなら負け…… 極端な話だが、今はバトルロワイアル。この基準はあながち間違ってはいないだろう。 そしてこの基準の場合、青年は勝っても負けてもいない――引き分けだった。 いや正しくは痛み分けだろうか? 「おのれ、クライシスの怪人め……制限さえなければ……」 体の節々に傷を作った青年の名は南光太郎。またの名を仮面ライダーBLACK RX。 本来であれば、彼の戦闘能力は常軌を逸しており、仲間の仮面ライダーの中でも群を抜いている。 彼が口癖のように呟くクライシス、その皇帝ですら、光太郎の前には呆気なく爆殺される。 不思議なことが起きれば、もう光太郎の対戦相手に待つ運命は敗北の二文字以外ない。 そんな光太郎をここまで追い詰めたクライシスの怪人――実は全然違うのだが――アーカード。 彼もまた、光太郎と同じく非常に高い戦闘能力を有する存在だった。 強靭な肉体、本来弱点であるべきはずの太陽光にも動じず、再生まで可能。 そんな光太郎とアーカードの戦いたるや凄まじいものがあり、その場をすぐに離れた少女は賢明だった。 いくら制限をつけられようが、元が元なだけにまともな方法で勝てる相手ではないのだから。 結果としては、前述通り痛み分けとなった。 南光太郎もアーカードも、生きたまま戦闘は終了したのだ。 主な原因としては、お互いの攻撃力、決め手に欠けたことだろう。 アーカードは確かに同族をもってして化物と言わしめるほどであるが、彼の真骨頂はその規格外の不死性。 単純な物理攻撃力だけを見れば、防御力よりも遥かに見劣りしてしまう。 拘束制御術式の封印、武器も無しの素手の状態なら尚更だ。 勿論、いくら低めと言えど普通の人間なら軽くズタズタに引き裂ける程度にはあるが…… 相手もまた普通ではない。南光太郎は普通ではない。 ロボライダーの装甲は硬く、バイオライダーに至っては攻撃を命中させることすら厳しいかったのだ。 ではその光太郎が有利だったかと言えば、答えはノーだ。 光太郎は攻守に優れた力を持っているが、前述通りアーカードは守備に特化している。 さらに言えば、とにかく移動速度が速い。回避能力も高いわけだ。 つまりアーカードも光太郎も、なかなか攻撃を決められない、決めても重傷を与えるにはいたらなかったのだ。 戦闘が終わったのは、光太郎の制限――仮面ライダーへの変身可能時間10分――のせいだ。 光太郎は生身の状態でもクライシス帝国と戦えるほど強いが……さすがにアーカード相手は無謀。 彼もそれを理解している以上、断腸の思いだが退却を余儀なくされた。 その時、不思議とアーカードは追ってこなかった。 光太郎の攻撃により負った全身の傷の再生を優先したのだろうか? あるいは相手も自分も全力を出せない状態での決着を避けたかったからだろうか? それとももっと別の、なんらかの理由があったのだろうか? それはアーカード本人しか知り得ないが、とにかく二人の一回目の戦いは終わったのだ。 少なくとも光太郎は、当初の目的であった、少女の救出は達成している。 仮面ライダーとして、正義の使者として弱者を助けることに成功した。 クライシスの怪人を討てなかったのは悔しいが、光太郎は少女を助けられたことには満足していた。 それは、本当に僅か油断だった。 「――――ッ!」 光太郎の全身を駆け巡る、恐ろしい寒気。 アーカードと相対した時にも、クライシス幹部を前にした時も感じたことのない寒気、悪寒。 一仕事を終え、疲れ果てた英雄を迎えたのは、一時の休息なんかではなかった。 反射的に振り返った光太郎。その先には…… 「ぬっ!また新たなクライシスの怪人――――!?」 叫ぶことも許されず、光太郎の視界と意識は一瞬の内にして闇の中へと吸い込まれていった。 本当に一瞬であり、身体が最後に感じたのは生温さと謎の粘り―― アーカードとは異なった意味での化物の唾液だった。 ――ゴクン それだけの音で。南光太郎の肉体は、化物の胃袋という名の暗黒空間へ―― 「……」 化物――いや、その言葉が相応しくない外見の持ち主…… 元は愛らしいピンクのまん丸、今は首輪のせいでピンクの瓢箪となったカービィだ。 獲物と定めた白い生物(ナマモノ)たちに逃げられた彼は酷く苛立っていた。 ジェットか、せめてホイールの能力があれば追いつけたのだが…… 流石に素足ダッシュではバイクには追いつけなかった。 つまり空腹も空腹、ご馳走を逃して更に空腹が加速した状態で―― 彼は弱った獲物を見つけた。 空腹な生物は例外なく狂暴だ。そこに人間だの猛獣だの未確認生物だのの差はない。 己の空腹を満たす。ただその生物が持つ本能に従い、ピンクの悪魔は次なる獲物を探す―― 【文京区/一日目・午後】 【カービィ@星のカービィ】 【状態】 空腹(参加者1~2人を食すことで落ち着く程度)、体中央部に首輪 【装備】 【道具】 基本支給品一式、ランダム品1~3(体内にキングストーン、支給品一式にランダムアイテム0~2) 【思考】基本:SEARCH&EAT 0:次の獲物を探しに適当に移動する 1:主催者を徹底的に懲らしめた後、家でゆっくりする 2:首輪が邪魔なので外せるなら外したい 3 逃がした二人(かみなりさん・キュゥべえ)はいつか食う ※主催者を除く参加者全員をマップのザコ敵と認識しています ※最初のバトルロワイアルのルールをちゃんと把握していないかもしれません ※吸い込んだ相手を星型弾にして吐き出すことはできません ※飛行、コピー能力に関する制限は後の書き手さんにお任せします ※体内のものは、何かのショックで外に吐き出される可能性があります ※南光太郎より、なんらかのコピー能力を手に入れたかもしれません 【南光太郎@仮面ライダーBLACKRX 死亡確認】 ※文京区・東京ドーム前がアーカードとの戦闘で大規模に破壊されました 047:嗚呼。それにしても剣が欲しい…… 投下順 049:少年と美女と恐竜と 047:嗚呼。それにしても剣が欲しい…… 時系列順 049:少年と美女と恐竜と 023:打ち砕かれた幻想(希望) 南光太郎 死亡 033:白い悪魔とピンクの悪魔 カービィ 064:ぽよ!カブ!グオオオオ!!!
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Chapter7 ~試される知識~ 鉤針 神楽:「さて!行くかー!そろそろ俺も疲れてきたしな!汗でベタベタだ!風呂に入りてぇぜ!」 有賀 銀志郎:「おう、早い所終わらせないとな」 秋篠 明:「そうだな・・・そろそろ終わらせてくれ」 犬神・烙連:「…お風呂 そうだよ、お風呂入りたい」 鉤針 神楽:「帰ったら、一緒に入ろうな!」 犬神・烙連:「ひ、独りで入れるから!」 鉤針 神楽:「いいじゃねえか、女同士なんだし、裸の付き合いしようぜ!」 東雲 風切:「ちぃ・・・真っ直ぐ飛べねぇ・・・」 有賀 銀志郎:「もう降りて歩け。羽ばたいて飛ぶのは体力の消耗が激しいぞ、な?」 東雲 風切:「・・・そうさせて貰う」着地 衣音:温泉回・・・か 葉鐘:DVDで薄くなる湯気やっとくべきですかね GM:みんな期待してるから カルノ:「ここだよね?」 カルノ:「それとももうちょっとあっちだっけ?」 クソゲーの精霊:「E.T…Home Phone…」 衣音:うわぁ・・・ りす:出やがったwww GM:スピルバーグ監督ごめんなさい NOeL:www 秋篠 明:「何だ・・・あれは」 クソゲーの精霊:「E…T…」 有賀 銀志郎:「あれは・・・クソゲーだな・・・」 カルノ:「なんかあれ薄いよね?」ゲームアンドウォッチてきな 鉤針 神楽:「こっちくんぞ・・」 有賀 銀志郎:「なんなんだ一体・・・」 犬神・烙連:「…来ない欲しい」 東雲 風切:「・・・歩きパターンが2種類しかねぇ・・・」 秋篠 明:「き、気持ち悪いんだが・・・」 カルノ:「ななななにこれ!?」 犬神・烙連:「壊そう」 東雲 風切:「首が伸びたぁ!?」 犬神・烙連:「壊すべきだ、それがこの世界の為だ!」 秋篠 明:「壊すのか・・・!? いや、こっちも壊したいけど!」※銃を構えます クソゲーの精霊:「E…T…」 クソゲーの精霊:「ETクイズー!」 鉤針 神楽:「うお」びくぅ! 有賀 銀志郎:「クイズがなんだって?」 GM:これから映画ETに関するクイズが10問出題されます GM:3択問題なので GM:相談して答えていただいて結構です GM:ただし、1問ごとの制限時間は1分です 葉鐘:一般的な映画の問題は私弱い 昏衣:なぜクソゲーの問題やないんだ GM:それだと答えられる人が限られるだろ! 昏衣:糞映画でも良かった GM:それだと私が問題作れない 当時の映画史上最大の興行収入を叩きだした作品より 誰が知ってるんだというようなB級映画の方が詳しい人たち クソゲーの精霊:「E…T…Home Phone」 クソゲーの精霊:「ソレデハ…ジュンビハヨロシイデエスカ…?」 カルノ:「う、うん!」 鉤針 神楽:「いいぜ、さっさとしてくれ」 秋篠 明:「何なんだ・・・コイツ。ホントに何を言っているんだ・・・?」 有賀 銀志郎:「お、おう!」 犬神・烙連:「……なんでこうなるんだろ」 東雲 風切:「めんどくさいが・・・やるしかねぇか」 クソゲーの精霊:「ソレデハ…」 クソゲーの精霊:Q1E.T.が地球で集めていた者は? 1.食べ物 2.植物 3.ポケモン 犬神・烙連:「2」2.植物 クソゲーの精霊:Q2E.T.が1人だけ取り残されたのは何故? 1.政府の調査員が現れたから 2.森の中で迷子になったから 3.目覚ましが壊れていて寝坊したから カルノ:「2!」2.森の中で迷子になったから クソゲーの精霊:エリオットが初めてE.T.にあった場所は? 1.森の中 2.トウモロコシ畑の中 3.渋谷のハチ公前 有賀 銀志郎:「2!」2.トウモロコシ畑の中 クソゲーの精霊:Q4E.T.を誘い出すためにエリオットが使ったのは? 1.ピザ 2.キャンディ 3.Hな本 カルノ:「2のはず・・・」2.キャンディ クソゲーの精霊:Q5エリオットがE.T.と仲良くなれた理由は? 1.お互いの気持ちを感じることが出来たから 2.2人とも似た者同士だったから 3.2人とも阪神ファンだったから(33-4) NOeL:阪神w りす:なんでや! 衣音:何でや! 葉鐘:な阪関 昏衣:阪神関係ないやろ! T.K:なんでや! 犬神・烙連:「1」1.お互いの気持ちを感じることが出来たから クソゲーの精霊:Q6E.T.はどうやって、自分の星と連絡を取った? 1.テレパシーを使った 2.家にあるものを使って無線機を作った 3.伝書鳩を使った 有賀 銀志郎:「2!」2.家にあるものを使って無線機を作った クソゲーの精霊:Q7映画「E.T.」の音楽を作曲したのは? 1.ジョン・ウィリアムズ 2.ダニー・エルフマン 3.モーツァルト 有賀 銀志郎:「1!」1.ジョン・ウィリアムズ クソゲーの精霊:Q8E.T.がまだ生きていることにエリオットが気づいたのは? 1.枯れた花を生き返らせたから 2.手を差し伸べていたから 3.寝言を言ったから 鉤針 神楽:「3」3.寝言を言ったから クソゲーの精霊:Q9追いつめられたE.T.は最後にどうやって逃げた? 1.みんなの自転車を飛ばした 2.レーダーの電波を妨害した 3.ダンボール箱に隠れた 有賀 銀志郎:「1!」1.みんなの自転車を飛ばした クソゲーの精霊:Q10E.T.が最後にエリオットにいった言葉は? 1.僕はここにいるよ 2.また会えるよ 3.I ll be back 東雲 風切:「・・・2だ」2.また会えるよ クソゲーの精霊:「ブブブブブブブブブ…スベテノモンダイヲシュウリョウシマシタ」 クソゲーの精霊:「トクテンハ…」 クソゲーの精霊:「10モンチュウ7モンセイカイ!ゲームクリアデス!」 T.K:結構あってた!? りす:あっぶねぇ 昏衣:結構合うものやね 鉤針 神楽:「あてずっぽうでも何とかんなるもんだな」 犬神・烙連:「……あ、あたしは全部分かってたよ! も、もも勿論!」 カルノ:「ラクレンすごい!」 GM:すると、突如地面が振動し始めた… GM:ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…(*1) 有賀 銀志郎:「どわお、今度は何だぁ!?」 東雲 風切:「・・・!?」ウイングフォール飛行1 カルノ:「!?」ムクリ 秋篠 明:「ゲームクリアか何かは知らないけど・・・!?」 GM:なんと!地面から大量のROMカセットが噴き出してきた! 有賀 銀志郎:「ぎゃあああ、クソゲーだぁ!?」 鉤針 神楽:「!?」 東雲 風切:「ク、クソゲーだー!!」 犬神・烙連:「……う、うわー…」 カルノ:「変なのがいっぱいでてきた!?」 有賀 銀志郎:「上から(噴き出したクソゲーが)来るぞ、気をつけろ!?」 秋篠 明:「もう訳が分からん・・・」 東雲 風切:「いててて!地味に当たって痛い!」 カルノ:「これがげーむかせっと?」 犬神・烙連:「……折角だからあたしはこのクソゲーを1つも選らばないぜ」 有賀 銀志郎:「グワーッ!Atari2600本体がROMに混じって降ってきやがった!?」 東雲 風切:「ちょっ・・・おい!誰だぴゅうた混ぜた奴!」 有賀 銀志郎:「ドラゴンズレアでもやってろ!あて、いててててて!!」 秋篠 明:「チーターマン・・・」 カルノ:「うわぁぁぁ(ゴチン☆)いてて・・・」 有賀 銀志郎:「あ、おい、5000円福袋の中身が混じってるぜ」アンサガを拾いながら クソゲーの精霊:「AVGNノ映画化…楽シミニシテイマス…」 GM:クソゲーの精霊は、これまたしょぼいドットのUFOに乗って去って行った 鉤針 神楽:「なんか・・・アホらしくなってきたな・・・」 犬神・烙連:「これがあたしの最初の任務…か」 カルノ:「・・・これ全部持ってかえんないといけないの?」 GM:こうして、一行は大量のロムカセットをかき集めて久月の家に帰還した… 衣音:こんなTRPGセッションしているの僕達だけだと思うのですが・・・ GM:こんな脳みそ腐ったようなシナリオ他にやってるヤツいねーよ クイズの解答は「Chapter0 ~あとがき~」を参照 Chapter6 ~砂漠調査その3~ << 目次 >> Chapter8 ~クソゲーハンターズの帰還~
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赤熊 作者:戦火人氏 東部の外れ、ベルリンから離れたこの小さな村では、戦争はラジオの放送で聞くばかりの出来事であった。 針葉樹に囲まれた痩せた土地を耕し、僅かな家畜を糧とする、決して豊かではないが平穏な日々。 しかし、拡大する戦火は遂には東部にも及び、数日前からこの村にも国防軍が駐留していた。 幼いハンスは「本物の兵隊だ!」と兵士達の間を飛び回り、彼らの語る武勇伝に蒼い目を輝かせていたが、姉のグレーテは怖いもの知らずのハンスに、ひやひやとしながら兵士達に頭を下げて回っていた。 「いやいや、迷惑な事などないさ、こちらこそ村を騒がせてすまない」 当初、銃を携えた兵士達に恐ろしげな印象を抱いていたグレーテであったが、以外にも気の良い彼らの言葉に何時しか馴染む様になり、くたびれた軍服の繕い等を手伝う様になっていた。 今では、兵士達も元気に駆け回る金髪の少年と、後を追いかけて回る少女は、兵士達の一寸した人気者である。 まして、グレーテは未だあどけなさの残る少女であるが、三つ編みにした金髪にそばかすすらも愛らしく、若い兵士の中には、こっそりと森で摘んだ花を手渡す若い兵士もいた。 「おねえちゃん聞いてよ、ぼくと同じ名前のパイロットが総統から金色の勲章をもらったんだ。」 兵士達に混じってラジオに耳を傾けていたハンスが、無邪気に声を上げる。 「ぼくも大きくなったら兵隊になって、きょうさんしゅぎしゃをやっつけるんだ!」 その言葉に思わず顔を曇らせるグレーテ、彼女は何も知らないハンスが兵士に憧れていくのが不安であった。 「はは、坊やが大きくなる頃には、戦争は終わってるさ、その頃には兵隊なんかにならなても、この大ドイツで坊やは学者にだってなれるさ。」 「えー、ぼくもぜったい兵隊になる」 グレーテの顔色を察した兵士がハンスに話すが、グレーテの胸には拭い切れない不安が残ったままであった。 「おい敵だ!イワンの奴らが来やがった!」 兵士の声に緊張が走り、辺りはにわかに慌ただしくなった。 先ほどまで笑い合っていた兵士達は、その顔つきも険しく森の中から白い平原を見渡す。 「畜生、T-34だ!!奴ら戦車を持ってやがる!!」 兵士の声を掻き消す様な轟音と共に、10メートルも離れていない場所でカラマツの幹が吹き飛んだ。 同時に雪原から湧き出したかの様な敵兵が、万歳を叫びながら突撃して来る。 国防軍の兵士達も、すかさずMGで応戦するも、敵兵は倒れた味方を踏み越えて、歩みを止める事無く突撃して来る。 「イワンめ何のつもりだ!自殺者の群れか!?」 何かに追いたてられる様に射線に飛び出してくる敵に、MGを撃つ若い兵士の顔が青ざめる。 理解し難い狂気の突撃、しかしそれは屍の山を築きつつも、国防軍の兵士の戦意を蝕みながら、じりじりと距離を詰めて来る。 「なんなんだアイツら!!もう嫌だ!奴ら狂ってやがる!!」 「馬鹿野郎!立つな!!」 狂気に当てられ、思わず立ち上がった兵士の体が、ぱしりと跳ねた。 両手を広げて倒れる兵士、その胸は紅に染まっている。 心の準備もなく始まった「戦争」にただ立ち尽くしていたグレーテは、若い兵士の死を目の前にようやく事の次第を認識した。 「おい、何してる!早く逃げるんだ!」 叫んだ兵士の声は、その身体ごと爆音と煙にかき消された。 見れば敵の戦車は、突撃する兵士を追い立てるかの如く、森に向かって随分と迫って来ている。 「ハンス!逃げるのよ!!」 グレーテは隣に立つハンスの小さな手を、しっかりと握って走り出す。 「やだ!ぼくもたたかうんだ!」 「馬鹿なこと言わないで!!早く逃げるのよ!」 敵味方の叫びが恐怖となって心を蝕む。 銃声が耳を劈き方角すら惑わせる。 そして、それらをかき消す轟音に木々が弾け森が裂ける。 ハンスの手を引き闇雲に走るグレーテ、その小さな身体に突如として轟音が叩きつけられ、上も下も分からぬまま地面に打ち付けられた。 ほんの一時意識を失っていたか、轟音と銃声に目を覚ましたグレーテは、痛みに軋む身体を起き上がらせる。 そして、決して放すまいと握ったままの右手に力を込めて。 「大丈夫ハンス?走るわよ!」 幼い弟に声をかけ、その右手の先を。 「ハン…ス……?」 その右手の先には、何も無かった。 しっかりと握られた小さな手、その肘から先にある筈であったもの。 山リスの様に走り回る小さな身体、癖の無い柔らかな金髪、姉弟ともそっくりだと言われた蒼い瞳、その何れもがそこには無かった。 「い……いやああああああああああっ!!」 蒼い瞳を見開いて悲鳴を上げるグレーテ。 「ハンス!何処なの!お願い返事をして、ハンス!!」 小さな手を握り締めたまま、取り乱して弟の姿を探すグレーテ。 あれ程に煩かった銃砲の音も、今は何も聞こえず、ただキーンとした音がするだけ。 戦火の中、ふらふらと歩きながら弟の名を叫び続けるその姿は、およそ正気とも思えない姿であった。 そして、そんなグレーテを余所に、村では殺戮が始まっていた。 無数の屍を築きながら突撃した敵の兵士達は、国防軍兵士の胸に銃剣を突き立てると、そのまま小屋に火を付け今度はその銃口を村人に向けた。 己らが流した分の血と同じ命を望むのか、焼け出された村人に銃弾を浴びせ、血煙のなか略奪と陵辱の宴が始まる。 「ハンス何処なの?!ハンス!」 戦火の狂乱の中、ふらふらと歩き回る少女は、野獣達にとって格好の獲物であった。 飢えた兵士が、山熊の様に襲い掛かり、グレーテの小さな身体を引き倒す。 年端もいかぬ少女を組み敷いた兵士が、狂気を孕んだ笑いを浮かべた髭面を近づけ何事か呟くが、グレーテには何も聞こえない。 「いやあっ!ハンス!ハンス!!」 じたばたと暴れるグレーテを力付くで押さえつけ、スカートを捲り上げると乱暴に下着を剥ぎ取った。 未だくびれも目立たぬ少女の細い腰が露になる。 か細い脚を兵士の逞しい掌が割り開き、微かな産毛の下、未成熟に閉じた縦割れに、グロテスクな陰茎を突きつけた。 硬くそそり起つ肉の凶器が、みりみりと少女の砦を攻め立てる。 泣き喚く少女の胎奥にそれが突きたてられた瞬間、グレーテは悲鳴を上げる事すら出来ずに、がくんと身を仰け反らせた。 年端もいかない少女には不釣合いの剛直、それが未成熟な幼裂を割り開き狭い秘洞を引き裂きながら、胎奥を突き上げる。 身体を引き裂かれる様な苦痛に、グレーテは泣き叫びながら細い脚をばたつかせるが、そんな事は兵士の嗜虐心を煽るだけである。 兵士は獣欲のままに、少女の身体を蹂躙する。 華奢な身体を押し潰さんばかりに圧し掛かり、力任せに幼い子宮まで叩きつける。 がくがくと揺さぶられる少女の身体、兵士はグレーテの細い腰を掴むと無理矢理に最奥まで突き入れ、幼い子宮に熱い白濁を叩き付けた。 びゅくびゅくと腰を震わせながら欲望の塊を吐き出す兵士、年端もいかない身には過ぎた陵辱に、グレーテは力無く身体を横たえる。 無残に割り開かれた様裂から、ごぼりと白濁があふれ出す。 しかし、兵士達の狂乱は未だ収まりはしなかった。 別の兵士がグレーテの身体を後ろから捕まえると、胸元に手を伸ばし力尽くにブラウスを引き裂いた。 小振りに突き出した膨らみかけの乳房が揺れる、兵士の掌が力任せに掴むとグレーテはびくりと痛みに身体を震わせるが、兵士はそんな事には構わず固さの残る乳房を弄ぶ。 そして、そのまま己の剛直を陵辱の後も痛々しげなグレーテの縦割れに、下から突き入れた。 まるで下から串刺しにされたかの様なグレーテ、兵士が獣欲のままにを突き上げられる度、華奢な身体が踊り膨らみかけの乳房が跳ねる。 最早、意識も朦朧としているグレーテの前に立った兵士は、黄金色の三つ編を掴むと小さな唇をこじ開けて、そそり起つ剛直を喉奥に突き入れた。 狭い咥内に収まりきらぬ剛直を無理矢理に突き入れられ、限界まで開かれた唇から苦しげな吐息と唾液が漏れて、ひどく下品な音を立てる。 下半身を貫く剛直は未成熟な身体の下腹まで突き上げて、愛らしい唇を割った凶器は狭い喉奥まで蹂躙する。 年端もいかぬ身体を散々に弄んだ兵士達は、やがて少女の内へと欲望の塊を放つ。 既に心身をすり減らしたグレーテは、山熊の様な獣たちの精を受け入れるしかなかった。 東部での戦闘が激しさを増す中、森林地帯に進攻していた赤軍を駆逐した武装親衛隊は、一人の少女を保護した。 そこに在った筈の小さな村は徹底的に破壊されており、軍属・民間人を合わせて、唯一の生存者であった。 しかし、少女は赤軍によって目を覆うばかりの暴行をうけており。 武装親衛隊が保護した時には心身を喪失した状態であり、肉親のものと思われる小さな腕を抱えたまま「ハンス…ハンス…」と虚ろに繰り返すばかりであったという。