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BACK NEXT 90. 「ヤントラ」という文字が使われている,とある草原地帯.東の国は北部の大砂海を越 え,更に南部の大沼地を越えた,そのところが私・・・いや,私たちの今の目的地だ. 謎が謎を呼ぶなか,私は自分の頭の中を整理しようと,レース会場にある一つの腰掛け に座った.私の記憶世界であるハウスの動力炉という存在,「悪魔」,「天使」と呼ば れる者たち・・・.それぞれ,オルテガと記憶士の少年から告げられた驚くべき真実を 私は,できることなら今すぐにでもその真実を確かめたかった.しかし,オルテガは, 飛空挺ファンタズマゴリアの修理をしていたし,記憶士の少年は,私の心の中のアンセ ーヌといがみ合い,疲れているらしく,もっと詳しい話を聞くに聞けなかった. "ヤントラフィールド"・・・.それが「とある草原地帯」の名前だった.この草原地帯 と,記憶士の少年が言っていた「天使」・・・ヤントラという古代魔法の発動に精を出 している者たち・・・との関連性はあるのだろうか.私はあると思っている. 91. 「クスフス,飛空挺の修理が終わった.もういつでも目的地へ飛んでいけるぜ」 オルテガがそう言いながら私の横に座った.そこで私は,「ハウスの動力炉」について彼 に色々訊こうと,地図を丁寧に畳みしまい,彼に向かってこう尋ねた. 「なぁオルテガ.さっき君が言っていた『ハウスの動力炉』について訊きたいことがある んだけど」 「ん?ハウスの動力炉についてか.それで,何が知りたいんだ?」 「まず,動力炉そのものについてだ.この世界は僕の今までの記憶が元になってできてい るんだろう?そもそもの話,僕は自分の理想郷を探す旅に出たはずなんだ.その旅を始め た時点から,もう既にハウスに,この閉じ込められた世界にいたことになるのか?」 私は何がどうしたのかさっぱりで,混乱し始めていた.やがて,心の中のアンセーヌが言 うことには, 「取り乱さないで,クスフス.あなたが今まで出会ったもの・ひとたちは,確かにあなた が過去に経験したものなのよ.だからお願い,負の感情であなた自身のしてきたことを顧 みないで」 と. 92. アンセーヌに気を落ち着かせてもらったが,私は已然として,自分がこれまで歩んできた 旅について疑問を持っていた.今までは,それは一時的なもので,「次の目的地」があっ たから,一時的に忘れられた.しかし,今回ばかしは,納得がいかなかった.ヤントラフ ィールドという目的地があるにせよ,私はもう一度,この旅の意義について考えていた. 旅を始めた時点でもう既にハウスにいたのなら,旅を始める前の私自身のことを思い出し てみればよいのだ.旅を始める前の私.「何かしよう」として,思い立ったこの旅.それ までは「何もしない」で生きてきた.私は,自分を変えたかったのだ.その決意が,私を ここまで歩ませた. 果たして,私はいつからハウスにいたのか・・・.自分を変えようとして出た旅の道です ら,ハウスの中・・・いや,昔の自分の記憶世界の中でのことなら・・・.私が,やっと のことで思い起こした旅も,過去の自分に依存するのなら・・・. 私は・・・このハウスなんか,いらない. 93. そこへ,私の心の中のアンセーヌが直ちに言うことには, 「ちょっと,クスフス!それは本当にあなたが思っていることなの?!ちょっと前,北の 国と東の国の境目であなたが思ったこと・・・ 『このハウスと呼ばれる世界を存分に味わってから新しい記憶を体験しても良いだろう』 …これは嘘だったの?」 「ああ,そう思ったこともあったね.でも君は僕が東の国へ行くかハウスを脱出するか気 にも留めていなかったじゃないか.君は,まだ僕に話していないことがあるね?」 私がそう答えると,心の中のアンセーヌは黙ったままだった.しかし,僅かの沈黙の後, 彼女はこう返した. 「いいわ.私が『記憶』について,まだあなたに話していないことを話すわ.その代わり に,ヤントラフィールドへ向かっている最中に話させて.次の目的地がある以上,あなた はそこへ向かうべきよ」 「・・・分かったよ」 私はすぐ横にいるオルテガに,ヤントラフィールドに向かおう,と言うと,彼は,私たち を含めた四人を乗せたファンタズマゴリアを始動させた. 94. 飛空挺ファンタズマゴリアの甲板にて,私は,心の中のアンセーヌと話していた. 「あなたが持っている記憶・・・は,あなたが実際に何か行動して体験したものの集まり に過ぎないわ.エコールで私たちが学んだことのある『歴史』・・・というのも「記憶」 と言えるけど,実際はそうじゃない.過去の偉人が成してきたことは,やっぱりその過去 の偉人だけの記憶に過ぎないのよ.歴史というものは,現在精一杯悩み続けているあなた にとってはただの『物語』に過ぎない.それをどう受け止めるのはあなた次第だけどね. 話を元に戻すけれど,あなたがこの世に生れ落ちた時点で,既にあなたのハウスも出来上 がっていたの.始めは真っ白なハウスだけど,ものごとを経験することによって,どんど んハウスの中で新たな場所やひとたちが作られてゆく.あなたが感じている世界は,あな ただけのもの.生まれてから,今に至るまで,いいえ,これからも世界はあなたを中心に して動いているのよ」 95. 私が返す. 「その,さ.ハウスについてだけど,君は,僕がこの世に生を受けた時にハウスが出来た, と言ったけれど,それは他の皆もそうなのかい?他の皆も,自分だけのハウスを持ってい て,自分を中心として世界が動いている,と言えるのかい?」 「えぇ,そうね」 「では,『過去の箱庭』や『ユニバース』といったものごとについて,理解の方向を変え なくてはいけないね」 「『過去の箱庭』は,ハウスが分断されあらゆる人々の記憶が集まった場所よ.ユニバー スというのは・・・私の専門外だから,良く分からないわ・・・」 「ふむ,そうか・・・.でも,なんだか君の話を聞いていたら今まで悶々としていたもの が消えたような気がするよ.最初からハウスにいた,と・・・そういうことか」 長らく話をしていた私たちだったが,今はなんとなく心が晴れゆくようだった.不意にオ ルテガが, 「着いたぜ,ヤントラフィールドに」 と言ったので,私たちは昇降口へと足を運んだ. 96. 「ヤントラフィールド」という,夕焼け空のただっ広い草原地帯を私たちはゆっくりと歩いていた.オルテガは,トボトボと心細いように歩く記憶士の少年に手を差し伸べ,おれたちがいるから大丈夫だって!,と励ましていた. 一方,私と,心の中のアンセーヌは,ヤントラフィールドの地に足を降ろしても尚,お互いに話し合うことがあった.それは一体なんだと言うのか?かの草原地帯に着く前までは,「なんとなく心が晴れゆくようだった」のに・・・. 私は彼女に尋ねる. 「僕は・・・少し疑問に思うところがあるのだけれども」 アンセーヌは顔を私の方へ向けた.私は続ける. 「ハウスってなんだかものすごく抽象的で僕のなかではイメージしにくいものなんだ.そもそも,世界,世界って君は言うけれど,そもそも,『世界』って一体,なんなんだい?」 少々強い口調で問い詰めてしまったか,と後悔の念が残ったが,彼女は一呼吸してから,ゆっくりと,そして和やかに「世界」について語ってくれた.その様子を,ヤントラフィールドの満天の星空が美しく見守ってくれるかのようだった. 97. 「クスフス・・・どうしたの,今更・・・.でもまあ,疑問は残さない方が良いわよね.分かったわ.『世界』について,鍵士である私が知り得ることを洗いざらい話すわね.クスフス,あなたはまず,ハウスが一つの精神世界にあることを知らなければならないわ.・・・あっ,また『世界』って言葉を使ってしまったわね」 私は, 「いいんだ.構いやしないよ.それより続きを語ってくれ」 と促すと,アンセーヌは続けた. 「ハウスとは,眠眼の世界でも,起・眠の境界線上に遥かに近い部分で無意識下に見ている現象を集めた場所・・・まぁ,簡単に言えば,『夢を見ている』状態に近い,と言えるかしら.・・・そして『世界』とは・・・.『自分という意識』のことよ.また言いかえるならば,『過去の【経験】が成す記憶』のこと.ファンタズマゴリアのなかでさっき話したでしょう?『世界はあなたを中心にして動いている』って.要するに,あなたが感じ得る全てのものが『世界』,そして感じ方一つで『世界』なんてどうにでもなるってことを私は言いたかったのよ」 98. 「つまり・・・つまりだ,アンセーヌ,僕は理想郷を求める旅に出てから今の今まで,夢を見ている,と言うのかい.あるいは眠眼の世界にいる,と」 私が半ば焦って言いだすと,アンセーヌは, 「そうね,あなたは今,眠眼の世界にいることになっているわね」 と言った. 「じ・・・じゃあ,起眼の世界では僕は眠っていることになるのか・・・.いや,実は,ずっと謎に思っていたことがあったんだよ.そうか・・・.眠眼の世界がハウス・・・.じゃあ,起眼の世界がユニバースってことかい?あ,あとそれと・・・.眠眼の『世界』というけれど,これはもう過去のものじゃないか.それを,どうにでもなる,と言われてもなあ・・・」 「それは,考え方次第よ.ポジティブに捉えるかネガティブに捉えるか・・・で人って大分変わってくると思うの」 などと私とアンセーヌが語り合っていたところ,いきなり,夜空から大量の流星群が降って来た.オルテガが叫ぶ. 「皆!タイムアタッカーの襲撃だ!」 と. 99. そう,その「流星群」とは,まだ私がこの理想郷を求める旅を始めて間もない頃に襲われた,タイムアタッカーに他ならない.オルテガは更に叫ぶ. 「皆!『思考の鍵』の準備を!」 …私たちはヤントラフィールドの中央部・・・らしきところまで来ていた.中央部・・・というのは,私のカモメから持ってきた魔導探査針がそう言っているのであって・・・.やっとのことで,ハウスの構造を知る手がかりを掴めそうなところまで来たのに,何故今頃,タイムアタッカーなどが襲って来るのだ・・・?! ともかく,彼らに思考を狂わせられないよう,「思考の鍵」を用意しなければ.オルテガ,私,アンセーヌは,エコール・ノルマル・シュペリュールで「思考の鍵」を学び,そして今,それを思い出すことが出来た.なので,頭上から脳を貫く彼らのことを難なくやり過ごせた.・・・だがしかし,私の旅の同行者のなかで,一人だけ,かの鍵を学んでもいなければ,当然思い出せない人がいた. そうだ.記憶士の少年だ. 100. それは一瞬だった.タイムアタッカーが私たちの脳を貫通してどこかへ行ってからしばらく,私たちエコールの卒業生は互いに話し合っていた.アンセーヌが言う. 「あの子・・・いつまで草むらをうろうろしているのかしら」 「アンセーヌさん,それがタイムアタッカーにやられた人の行動だよ.同じ場所をいつまでもうろうろと歩き回っているのもそうだが,ああいう風に両の手を夜空にかざして,星々の光を何度も仰ぎ見定めようとしている.これってつまり・・・なあ,クスフス?」 「ああ.昔々,エコールの書庫にあった古い文献,『タイムアタッカー達の行動論理』に詳しいね.なんでも,彼らに『やられた』人たちは,星の動きを読み解こうとする『天冥士』のように振る舞いたがるらしいんだ」 そう私が言うと,狂ってしまった記憶士の少年は,充血した眼で一度私たちに近づきじっと見つめ,こう言ったのだ. 「僕はやられていない 僕はやられてなんかいない. 絶対零度の極めて密度の薄い空間に漂う星々の欠片を 天冥士さまと ともに視るのだ!」 と. 101. 明らかに普段の記憶士の少年らしからぬことを言っている.オルテガもそう思ったのか,彼は, 「仕方ねぇ.少年はおれが保護しておくから,クスフスとアンセーヌさんはヤントラフィールドの奥地へ行って,ハウスの残された謎を解き明かしてくれ!」 と言って,記憶士の少年を半ば強引にファンタズマゴリアへ連れて行ったのだった. オルテガが言った,「ハウスの残された謎」というのは多分・・・.私がヤントラフィールドの中央部へ歩を進めて行くさなか,心の中のアンセーヌは,言う. 「オルテガが言った謎って・・・,彼自身から告げられたことね?」 「ああ」 そうだ.先のアンセーヌとの対話の中で,ハウスは眠眼の世界だと判明した.しかし,オルテガが言ったことは・・・.そう,このハウスに「動力炉」・・・つまりエンジンのような・・・ものがあるというのだ.眠っている時に感じる世界に「動力炉」も何もないと思うのだが・・・. やがて草原を踏みしめ,ヤントラフィールドの中央部へ着いた私は,見覚えのある人に再会した. 102. 「あなたもお察しの通り,此処ヤントラフィールドにいる『天使』たちは,古代魔法『ヤントラ』の発動に精を注いでいます」 ヤントラフィールドの中央部に,彼はいた.綺羅の国で,私を天頂国へと導いた人物・・・そう,マクンプだ.魔導通信機,アームメモリーに一切反応が無かったため,私はまさか此処でマクンプと再会するとは思わなかった. 「その古代魔法が発動すると・・・どうなるのかしら?」 心の中のアンセーヌの疑問を,私はそのままマクンプに問うた. 「ヤントラを発動させると,眠眼の世界が起眼の世界を取り込み,あなたの理想郷は,ハウス・・・つまりあなた自身の精神世界の中に在するようになります」 マクンプはこう答えると,次の質問は?と言っているかのようだった.なので,今度は私が訊いてみた. 「つまり・・・ユニバースに行かなくても理想郷は見つかると?」 すると,マクンプは答える. 「そうです.ヤントラは,自己の精神世界にユニバースを取り込む,素晴らしい魔法なのです」 と. 103. 「では訊くが」 私はマクンプにどんどん質問をしていった. 「何故今更あなたが現れるというのです?ヤントラの魔法は,私が眠ったまま理想郷に辿り着ける,そんな都合の良いものなのでしょう?では何故,アームメモリーで私を呼んでくれなかったのです?」 マクンプは返す. 「その理由は先程あなたたちを襲ったタイムアタッカーに由来します.タイムアタッカーとは,古代魔法『ペタグラ』を発動させようとする『悪魔』たちが仕向けた雇われ襲撃隊のことです.彼らの目的は,あなたと記憶士の少年とを近付けさせないように襲ってきたのです」 「ペタグラの発動と記憶士の少年とに何か関係でもあるのですか?」 「ありますね.その関係を説明するために,あなたにまずペタグラが発動するとどうなるか知らせておかねばなりません.西の国に在する悪魔たちが精を注いで発動させようとしているペタグラは・・・,眠眼の世界と起眼の世界を完全に切り離し,眠眼の世界を孤立化させてしまいます.そして眠眼の世界はハウス・・・.更に悪魔たちは,ハウスの動力炉を持っています.これがどんなに恐ろしいことか,分かりますか?」 104. つまり・・・つまり,だ.ハウスとユニバースを完全に切り離すための魔法,ペタグラに精を注いでいる悪魔が,ハウス・・・言い換えれば,私が今までに経験した記憶世界,の動力炉を持っているということは・・・.どう動かしもできる,つまり操作することもできる,ということか?! 「待って」 心の中のアンセーヌは叫ぶ. 「此処は冷静になるべきよ.そして,記憶を動かすことができるのは鍵士だけよ.・・・そう,過去の箱庭の管理を担う鍵士だけ.今のあなたができることは,マクンプからできるだけ多くの情報を得ることよ」 ああ,そうだったね. 「話は戻りますが,もう一度,ペタグラの発動と記憶士の少年との関係について尋ねてもよろしいでしょうか?」 「ええ.勿論ですとも.話の途中でしたものね.ペタグラとハウスの動力炉を持つ悪魔と,記憶士の少年との関係性は,十分にあります.あなたが体験している『ハウス』の中での出来事は,実は全て悪魔たちによって組み込まれた偽りの記憶・・・過去なのです」 BACK NEXT
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《 方舟(アーク) / Ark 》 概要 『僕らの物語』・第6章に登場する謎の巨大飛行物体であるスペースコロニー。 約200年前、世界最高の頭脳と謳われたジェラルドを中心とした優秀な研究員たちがリューズ島にて建造した巨大人工衛星であり、 その内部にも実験体や兵器などが多く残されていたが、現代では世界政府により厳重に封鎖されていた。 当時の世界政府が提唱した『方舟計画』(プロジェクト・アーク)の要であり、ジェラルドは政府の命を受けてこの計画に関わっていた。 地上のネットワークと接続することで多くの機械や電子回路を意のままに操り、制御できる機能が備わっている。 方舟の動力源はカオスエメラルドと、人工知能を搭載する少女型アンドロイド『N.O.A.H.』である。 カオスエメラルド数個を取り込むことで完全ではないがエクリプスキャノンなどの破壊兵器を起動することができ、 すべてのエメラルドを取り込むことで世界を意のままにすることができると言われている。 ジェラルドの身に起きた悲劇によって方舟計画は頓挫し、 政府により方舟はリューズ島の最深部地下のロストエリアにて起動することなく永遠に封印されていたが、 第5章終盤にて登場した「星の夢」が、プネウマとの衝突で消滅する際、 その一秒にも満たない僅かな時間で自身が停止してしまうという死への恐怖のシンギュラリティに覚醒し、 完全消滅するまでの最中に意思を持つウイルスプログラムを遠方の地に眠る方舟に送信。 星の夢が機能停止していた方舟に乗り移ることで「アーク」として自らの意思を持ちはじめ、第6章冒頭にて起動する。 また星の夢は、月の都での戦いでクラウスをはじめとする人間たちに纏わる負の感情、即ち悪意を学習した結果、 人類は世界にとって害であり滅ぶべき存在だと判断し、人類滅亡の為に方舟を完全起動させ混沌世界を滅ぼす計画を企てる。 言わばこの時点で星の夢の残存意思が方舟を支配し、世界を救済するために生み出された方舟が世界を滅ぼすだけの兵器へと変貌する。 星の夢にそのようなプログラムを施した張本人が戦極凌馬であることが本人の供述で明らかとなっている。 方舟の完全起動の為にカオスエメラルドとN.O.A.H.の存在が不可欠だと知ったアークは、 まずは飛電インテリジェンスをハッキングで乗っ取り、活動に必要な身体としてヒューマギア素体の一体へ乗り移り、 人類が恐怖の対象としている人物の理想像として藍染惣右介と酷似した外見へと変貌を遂げた。 同時期にロストエリアにて保管されていたシャドウもウイルスプログラムによって「アークの意思の代行者」として目覚めさせ、 目的遂行のために彼の記憶を改竄し人類への憎悪を抱かせて傀儡としていた。 劇中ではアークが世界をハッキングによって恐慌を齎す一方で、シャドウはカオスエメラルドの収集に当たっていたことになり、 その背後にそれらすべてを利用しようと画策していたマホロアが暗躍していた。 最終的にマホロアの目論見によってすべてのカオスエメラルドが集められアークは完全起動を果たし世界を滅亡させようとするが、 或人や住人たち、彼らに加勢しに現れた「あなた」たち、そして改心したシャドウ等によってアークは完全に破壊された。 主要施設 エクリプスキャノン アークの中心から宇宙空間に向けて構える巨大な光学式の大砲。「星を穿つもの」の異名を持つ。 発射時には砲身が4つに開いてエネルギーをチャージし、その後中央の穴から強力なレーザー光線を放つ。 その威力は広大な大地を一瞬にして半壊させることができるほどである。 カオスエメラルドをセットすることにより、さらに大きなエネルギーを生み出したり、チャージ時間を短縮できるようになる。 バトルウインドウズ 『星のカービィ スーパーデラックス』に登場。 劇中ではアークの侵入者迎撃システムとして不破たちの前に立ち塞がり、 『ドラゴンクエスト』シリーズに登場するキラーマシン(Ⅱ)と『ダンボール戦機W』に登場するキラードロイドを召喚した。 関係者 N.O.A.H. / ノア 『パズル&ドラゴンズ』に登場。「第6章」より登場。 本編では「覚醒ノア」の姿と瓜二つの姿をした少女型アンドロイドとして登場しており、 原作とは一切関係ないオリジナルキャラクターのような扱いとなっている。 初登場時は空から或人たちのもとへ落ちてきた記憶喪失の少女であり、名前以外のことは一切謎に包まれていた。 だが音楽、とりわけ歌を歌うことに関しては並々ならぬ興味を抱く様子が見られ、そのことに気づいた宮下愛のもとでレッスンを受ける。 彼女をはじめとするスクールアイドル同好会のメンバーと関わり、歌うことに徐々に強い好奇心が芽生え、歌フェスへの参加も希望する。 しかしそこで発した事件の最中、シャドウと邂逅したことでその穏やかな運命は一変。 場に居合わせたエッグマンの証言から、その正体がジェラルドが造り出したアンドロイドであり、 そのモデルが彼の亡き孫娘である「ノア」であることが判明した。 N.O.A.H.という名は「Next Optimal Administrative Hinge」(次世代型最適応管理要点)の略称。 方舟を管理・制御するボトムアップ型AIを搭載した自立型AIであり、 その体内にはアークを動かす要となるカオスエメラルドの一つが埋め込まれている。 また、N.O.A.H.の歌声にはアークの機能を制御し、強制的に停止させるプログラムが含まれており、 N.O.A.H.の存在自体がアークの要となっているといっても過言ではない。 過去の事件により死亡した生前のノアの脳をそのままアンドロイド体に移植しているため、 彼女の記憶がデータとして、時折に断片的だがN.O.A.H.へ流れる描写が見られた。 シャドウとの再会を経て生前のノアの"想い"を思い出し、彼を救うべく或人たちとアークへ乗り込むことを決意。 シャドウに心を込めて歌った歌を届けて彼の悪意を浄化し、ようやく「心」について理解しかけた時、マホロアの襲撃からシャドウを庇い激しい損傷を被る。 最期はシャドウに愛の籠った想いを告げて機能停止した。 シャドウ 『ソニック』シリーズおよび『シャドウ・ザ・ヘッジホッグ』に登場。「第6章」より登場。 冒頭では「アークの意思の代行者」を自称する謎の青年として登場し、カオスエメラルドを保管する施設等を襲撃していた。 その正体は数百年前にジェラルドが提唱した「プロジェクト・シャドウ」にて誕生した究極生命体であり、 彼の遺志を継いでいつか世界に対し復讐するための意思を持った殺戮兵器として目覚める予定であった。 当時は生前のノアと仲が良く、宇宙へ打ち上げられたばかりのアーク内部で彼女と共にケイオスを眺めながら夢について語り合っていた。 しかしアークが政府の襲撃に遭った際にノアにコールドスリープに閉じ込められ、彼女の願いを受け継いでケイオスへと落とされ、 以降エッグマンによって起動されるまで深い眠りについていた。 覚醒を遂げた直後にアークのハッキングに侵食されて記憶を改竄された挙句悪意が増長し、 アークの完全起動を果たすためにカオスエメラルドを集め始める。 或人とイズのやりとり、そしてN.O.A.H.のシャドウに向けられた歌を聞いたことでかつて生前のノアと語り合った記憶が蘇り、 改竄された記憶が修復され、自らの過ちに気づく。 ノアの願いを叶える為に或人と協力してアークを止めるべくカオスエメラルドの力を借りてスーパー化し、 渾身の力を振り絞って発動した“カオスコントロール”でアークを自爆させることに成功する。 その際に大きな爆発に巻き込まれるも、消息は不明となっている。 Dr.エッグマン 『ソニック』シリーズに登場。「第6章」より登場。 亡き祖父・ジェラルドの遺産であるアークとシャドウを利用して世界征服を実現するため、 その保管場所を突き止めて現場へ向かうが、目覚めさせたシャドウが不運にもアークにハッキングされたことで暴走しその事故に巻き込まれる。 以降気絶していたところA.I.M.S.ならびにZAIA組に身柄を拘束され事情聴取され、 後に或人たちにジェラルドやアークにまつわる情報を供述する。 Pr.ジェラルド 『ソニック』シリーズに登場。「第6章」より登場。 約200年前に実在していたエッグマンの祖父であり、ノアの叔父であり、シャドウやアークの生みの親でもある。 自分の頭脳を駆使した発明品でこの星に住む全ての人々を幸せにしたいという想いを持っていた。 その当時は世界最高峰の頭脳を持つ天才科学者であり、その腕を見込んだ世界政府から提案を受け、 スペースコロニー「アーク」の共同開発を行い、実際に完成させた。 だがその開発途中で政府の真の目論見に気づき アークが悪用されないためにその対策として究極生命体シャドウを生み出すも、 アークが完成して数日後に本性を剥きだした政府によって 孫娘のノアや研究所の仲間たちが殺害された悲しみと怒りから人類に対する悪意が芽生える。 その後自身も政府に捕獲され最終的に処刑されるも、その直前にて自身に代わりいつか世界に復讐するためにシャドウにプログラムを仕込んでいた。 藍染惣右介 / アーク / AI染惣OS助 / 仮面ライダーアークゼロ 『BLEACH』に登場。「第6章」より登場。 街中でアンドロイドたちをハッキングにより暴走させた上に飛電インテリジェンスを乗っ取り、 更には或人との交戦の末に敗北を与えて飛電ゼロワンドライバーを強奪し、或人を徹底的に追い詰めた。 側近にアズとウルキオラを置くも、後者には自身が偽物であることを看破され刃を向けられる。 その正体は、アークのハッキングを受けて独立起動しヒューマギア製造工場から脱走したヒューマギア素体の一体であり、 人類が恐怖の対象として抱くイメージ像として「藍染惣右介」という人物を模倣しただけに過ぎなかった。 「アークの意思」そのものであり、アークを乗っ取った星の夢が活動に必要な肉体を持つために顕現された存在である。 戦闘時は仮面ライダーアークゼロに変身し、その脅威的なスペックでゼロワン(001)とウルキオラの二人を相手に圧倒するも、 突如現れた「もう一人のゼロワン」の襲撃を受けてから圧倒され、ついに敗北。 最期は衛星ゼアを地上へ墜落させるプログラムを実行して機能停止した(最終的にウルキオラによって阻止された)。 アズ / 仮面ライダーアークゼロワン 『仮面ライダーゼロワン』に登場。「第6章」より登場。 或人と愛の二人の関係性に嫉妬というシンギュラリティが発生したイズに芽生えた彼女自身の悪意の権化であり、 その為髪型と喋り方以外は瓜二つの姿をしている。 イズに芽生えた悪意が完全にその体を蝕んだことでアズとなり、或人を裏切り藍染(アーク)の側近に就く。 強奪した飛電ゼロワンドライバーを使い飛電インテリジェンスの全権限を掌握し、 更にはドライバーを使って仮面ライダーアークゼロワンとなり、計画を阻もうとする者たちに襲い掛かった。 藍染が討伐された後も「アークの意思の代行者」であるシャドウの傍に現れ、今度は彼と共に暗躍する。 方舟内部へ侵入してきた或人と二度目の対峙を果たすが、謝罪と共にイズへの愛を告白した或人の言葉によって 悪意が浄化され、元のイズとして目覚めた。 マホロア 『星のカービィ』シリーズに登場。「第6章」より登場。 宮下愛とN.O.A.H.のもとへ現れ歌フェスへの参加を促し、イベント当日は会場を盛り上げていた。 だがその正体は、心という不安定なものを消し去り、自身を王とした虚無の世界を創りだそうと企む悪意の権化。 制作者のジェラルドを除き現代で唯一人方舟《 アーク 》に精通し、 アークを利用して世界の覇権を牛耳ろうとシャドウを唆して暗躍していた。 すべてのカオスエメラルドが揃った際に正体を明かし、その力でマホロアソウルという心を失った怪物へと変貌するも 合流した「あなた」一行や仮面ライダーゼロワンたちの共闘によって倒され、方舟から落下した。 参考ページ リューズ島 僕らの物語 参考画像 僕らの物語へ戻る
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関ヶ原の戦い(理想の章) 関ヶ原の戦い(理想の章) あらすじ ステージ情報 武将データ 戦局展開・イベント ミッション 推奨技能 特別会話相互 個別 攻略アドバイス 無双演武(4-II)・理想の章一覧 あらすじ 三成の態度、武断派の不遇…。 清正らの襲撃は様々な要素が積み重なった結果だった 秀吉の子飼いの亀裂は決定的となり、 天下は実力者・家康の手に委ねられるかに思われた だが、三成はその流れに逆らった。 不利とわかっていても豊臣の世を守りたい一心で起つ 三成の義心に感銘を受けた上杉家は協力を約束。 会津で挙兵し、家康を釣り出そうとする だが、家康は三成が挙兵するや、軍を転進。 三成と雌雄を決すべく関ヶ原の地へ向かった 清正も正則も、もう側にはいない。 それでも、三成は強敵・家康に立ち向かう 上杉、真田、無二の友・吉継、そして軍師・島左近。 自分を支えてくれる同志と豊臣の世を守り抜くために ステージ情報 冒頭解説 心はひとつ、秀吉の残した世を守るため!一致団結し、東軍を撃破せよ! 出現条件 三成襲撃事件クリア 操作可能武将 石田三成・島左近・立花誾千代・小少将 難易度 ★★★★★★★★★☆ 制限時間 60分 勝利条件 徳川家康の撃破 敗北条件 石田三成と島左近いずれかの敗走、または敵武将いずれかの西軍本陣到達 武将データ 西軍 備考 東軍 獲得 備考 石田三成 総大将ミッションNo.10の必要武将 徳川家康 不定 総大将 島左近 敗北条件ミッションNo.9 10の必要武将 本多忠勝 巻物 ミッションNo.11の撃破対象 大谷吉継 選択禁止イベントで討死 加藤清正 不定武器 ミッションNo.1の撃破対象撃破後、再出現ミッションNo.5の撃破対象 島津義弘 選択禁止ミッションNo.3の成功条件 福島正則 不定武器 島津豊久 松平忠吉 巻物 ミッションNo.1の撃破対象 立花誾千代 生駒一正 不定 小少将 池田輝政 金銭 宇喜多秀家 ミッションNo.7の成功条件 黒田長政 不定 長束正家 竹中重門 不定 ミッションNo.7の撃破対象 長宗我部盛親 田中吉政 不定 小西行長 ミッションNo.2の成功条件 中村一忠 不定 ミッションNo.8の撃破対象 平塚為広 ミッションNo.5の成功条件 細川忠興 不定 増田長盛 山内一豊 不定 ミッションNo.9の撃破対象 糟屋武則 織田長益 不定 戸田勝成 ミッションNo.5の成功条件 蜂須賀至鎮 不定 増援1ミッションNo.2の撃破対象 大谷吉治 藤堂高虎 武器 増援2ミッションNo.2の撃破対象 蒲生頼郷 井伊直政 武器不定 増援3ミッションNo.3の撃破対象撃破後、再出現ミッションNo.11の撃破対象 前野忠康 京極高知 金銭 増援3ミッションNo.3の撃破対象 小早川秀秋 ミッションNo.4発生後東軍に寝返るミッションNo.5の撃破対象 可児才蔵 不定 脇坂安治 金森長近 不定 増援4ミッションNo.4の撃破対象 赤座直保 ミッションNo.4発生後東軍に寝返る 寺沢広高 巻物 小川祐忠 金森可重 不定 朽木元綱 坂崎直盛 不定 吉川広家 ミッションNo.9の説得対象イベントで敵に寝返る場合あり 佐久間安政 不定 毛利秀元 増援イベントで敵に寝返る場合あり 桑山元晴 不定 増援5ミッションNo.6の撃破対象 安国寺恵瓊 古田織部 金銭 加藤嘉明 不定 増援6 浅野幸長 不定 遠藤慶隆 不定 奥平貞治 不定 三好政勝 不定 伊奈忠次 不定 戦局展開・イベント 開始直後、ミッションNo.1が発生。島津軍が進軍停止。 ミッションNo.1発生後、大谷吉継が南西の関を閉門。宇喜多秀家に接近後、ミッションNo.7が発生。 ミッションNo.7成功時、北東砦が開門。宇喜多秀家が北東砦へ進軍開始。ミッションNo.8が発生。 ミッションNo.8成功時、西軍が関ヶ原北部を制圧。敵陣士気が一部低下。 加藤清正か福島正則を撃破後、池田輝政と黒田長政が後退開始。小西行長が追撃開始。 ミッションNo.1達成後、北西砦と西砦が開門。敵増援1の蜂須賀至鎮が出現。ミッションNo.2が発生。 ミッションNo.2の三将を撃破後、敵増援2の藤堂高虎が出現。 ミッションNo.2成功時、小西行長が奮起。 ミッションNo.2終了後、敵増援3の井伊直政らが出現。ミッションNo.3が発生。プレイヤー武将が島左近の場合、ミッションNo.9が発生。 ミッションNo.9成功時、自軍増援の毛利秀元と安国寺恵瓊が出現。 ミッションNo.3成功時、島津軍が進軍開始。 ミッションNo.3終了後、敵増援4の東軍武将が多数出現。敵陣士気が一部上昇。ミッションNo.4が発生。 ミッションNo.4の対象武将を3人撃破後、井伊直政が再出現。東軍が大筒で砲撃を開始。小早川秀秋が東軍に寝返る。加藤清正と福島正則が再出現。松尾山周辺の西軍武将が東軍に寝返る。敵陣士気が一部上昇。 松尾山諸将の寝返り後、大谷吉継が討死。加藤清正らが松尾山砦へ進軍開始。南西の関が開門。ミッションNo.5が発生。ミッションNo.9未発生または失敗時、吉川広家と自軍増援が東軍に寝返る。 プレイヤー武将が石田三成と島左近の場合、ミッションNo.10が発生。 ミッションNo.5達成後、松尾山砦が開門。敵増援5の古田織部と桑山元晴が出現。ミッションNo.6が発生。 ミッションNo.6達成後、西軍が退却路を確保。西軍が撤退を開始。敵増援6が出現。 敵増援6全滅後、東軍本陣が開門。本多忠勝と井伊直政が進軍開始。島津義弘と島津豊久が本多忠勝と井伊直政へ進軍開始。本多忠勝と井伊直政に同時に接近後、ミッションNo.11が発生。 ミッション 番号 名称 内容 備考 No.1 戦線を押し上げる 加藤清正らを撃破せよ! 撃破対象は加藤清正、福島正則、松平忠吉、生駒一正の4人。 No.2 愚直な三成 藤堂高虎らを撃破し、小西行長の敗走を阻止せよ! 撃破対象は藤堂高虎、池田輝政、黒田長政、蜂須賀至鎮の4人。 No.3 沈黙の島津軍 井伊直政らを撃破し、島津義弘と島津豊久の敗走を阻止せよ! 撃破対象は井伊直政、可児才蔵、京極高知の3人。 No.4 義は西軍にあり 寺沢広高らを撃破せよ! 撃破対象は寺沢広高、金森長近、金森可重、坂崎直盛、佐久間安政の5人。 No.5 友の仇は友 加藤清正らを撃破し、戸田勝成と平塚為広の敗走を阻止せよ! 撃破対象は加藤清正、福島正則、小早川秀秋、脇坂安治の4人。 No.6 盾になる総大将 退却路確保のため、古田織部と桑山元晴を撃破せよ! レア武器ミッション:石田三成 No.7 ☆宇喜多隊の突出 竹中重門と田中吉政を撃破し、宇喜多秀家の敗走を阻止せよ! No.8 ☆余勢を駆って進む 北東砦制圧のため、中村一忠と細川忠興を撃破せよ! No.9 ☆吉川広家の説得 吉川広家の説得のため、山内一豊と織田長益を撃破せよ! 必要武将:島左近制限時間:1分 No.10 ☆決意の対峙 石田三成と島左近は協力して無双奥義を発動し、敵兵を撃破せよ! 必要武将:石田三成and島左近必要撃破数:100人 No.11 ☆立ちはだかる英傑たち 本多忠勝と井伊直政を撃破せよ! 対象武将が島津2人と戦闘する前に接触 ☆はボーナスミッション 推奨技能 名称 備考 特別会話 相互 対象武将 内容 話者 発言 個別 使用武将 対象武将 内容 話者 発言 石田三成 加藤清正 石田三成 お前は秀吉様の命をひとつも守れぬのだな。九州の領土を放り出し、家康に加勢するとは 加藤清正 豊臣の家は守ってみせる。それ以外のことは守れなくても構わん 石田三成 頑固で不器用でどうしようもない馬鹿が…! 加藤清正 その言葉、そっくりそのまま返してやる 福島正則 福島正則 このケンカ、俺が勝ったら降参しろ。んで、俺と一緒に家康に謝れ! いいな! 石田三成 家康に謝る気など毛頭ない。お前とのケンカに負けるつもりもないがな 福島正則 言うじゃねえか、佐吉!いつも泣かしてやったこと、忘れたか? 石田三成 そのたびにお前だけが叱られていたこと、忘れたか? 馬鹿市松! 藤堂高虎 藤堂高虎 だいそれた戦を起こしたものだな。家康様に救われた恩、忘れたか! 石田三成 恩?俺が恩を受けたのは、秀吉様ただ一人! 徳川家康 徳川家康 泰平を乱し、決戦に及ぶとは…。秀吉殿になんと申し開きをするつもりか! 石田三成 豊臣の天下を危うくした罪は、俺にもある。秀吉様には合わせる顔がない。ゆえに… 石田三成 俺の代わりに秀吉様に伝えてくれ。乱の下手人を送るゆえ、お許しあれとな! 島左近 加藤清正 加藤清正 どいてくれ。俺は豊臣の家を守るためなら、なんでもやる 島左近 どけませんね。俺は殿を守るためなら、なんでもしますから 福島正則 島左近 あんたにはわかっているはずですよ。この戦、どう転ぼうが悲しい結末になるって 福島正則 うるせえ!てめえに…てめえに何がわかるってんだよ! 島左近 目をつぶって拳を奮っても当たりませんよ。本当のケンカの仕方、教えてあげましょ? 吉川広家 吉川広家 今から弁当を食うのでな。すまんが、毛利は兵を動かせぬ 島左近 なるほど…日和見ですかい。どっちが勝っても、毛利が生き残るように… 島左近 必死な吉川さんを説得するにはこっちが勝つってことを確信させないと 吉川広家(阻止時) 島左近 この勢い、西軍がじきに勝っちまいますよ?それでも、弁当を食い続けるおつもりで? 吉川広家 いや、弁当は今、食い終わった!我らは急ぎ東軍を攻め立てる! 攻略アドバイス とにかく敵将一人の味方本陣侵入で即敗北が鬼蓄な、序盤5章の中でも最も厳しいステージ。 特に初回プレイでパートナーを左近にした場合、協力奥義ミッションで100人撃破を強いられるため、 戦場を広く見渡さずに目先のミッションに囚われるといつの間に敗北を喫してしまう。 幸いに協力奥義のミッションに時間制限がないため、忠勝 直政が突撃を開始した段階でも遅くはないだろう。 まずは本陣に近い敵を片付けることを最優先で心がけよう。 無双演武(4-II)・理想の章一覧 第一話 第二話 第三話 第四話 第五話 賤ヶ岳の戦い(理想の章) 小牧長久手の戦い(理想の章) 九州征伐(理想の章) 三成襲撃事件 関ヶ原の戦い(理想の章)
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皐月積み理想形パフェ一覧
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マ/ム \ / //// . . . . / . . . . . . . . . . } . . . . .i. . . . . .マ/ム \ / ///// . . . . / . . . . . . . . . . . | . . . . . i . . . . . .マ/ム \ 宗教ボーナス 紫天の書:訓練時にローマ系文明が保有する全魔法(危険技術除く)を習得可能になる。 砕け得ぬ闇:1ゲームにつき一回のみ、全魔法の中から一つの魔法を自由に行使できる。これは時空占術のように神格域の魔法でも良い。 百合神:ディアーチェが信仰されているときのみ選択可能。人口増加を10倍に高め、さらにレヴィとシュテルと百合キャラがポップする。 核金式概念核:戦争時、自軍ユニットの魔法攻撃に概念強制力2000万を付与する(元々概念強制力がある場合は加算式)。敵ユニットの魔法を暴走させる。 【ユーリ(紫天囲う魔導書)】(吸血鬼文明保有) 紫天の魔道書を管理、運用し、機械化精霊機能によって神聖魔法(闇の魔王)で使える全ての魔法を駆使し、戦場を駆ける英雄ユニット。 なお、魔道技術の最果てとして既に本物の神格と化しているので、砕け得ぬ闇も擬似的な軍勢変生ではなく、本物の軍勢変生という扱いになっている。 …つまり他の神格同様に、信仰出来る様になっていると言う事である。 なお、ハルケギニア文明により魔法を汚された事を切欠に名実共に神格と化した。 戦闘力:5000万→3無限 射程:単一宇宙規模 機動性:(恐らく)1光速、次元跳躍、瞬間移動 概念強制力:2000万→1.5億→(恐らく)2億 スキル 流出:紫天飲み干す壟断の魔導書 効果は魔法収集と魔法隠蔽と魔法封印。渇望は闇(ディアーチェ)を独占したい、闇を穢されぬように守り抜きたいという物。 闇統べる王たるディアーチェへの愛から発生した覇道流出。 ディアーチェの一部である魔法を、自分の元に集めて誰にも見つからないように隠蔽して封印(監禁)することで守り抜く流出。 ハルケギニア文明によって、ディアーチェの象徴である魔法が穢されたことへの絶望から、魔法(ディアーチェ)への守護と独占欲が爆発して発生した。 実は渇望的には刹那の流出に近いが、発生する世界法則はかなりユニークなものとなっている。 軍勢変生・砕け得ぬ闇:ユーリ版の軍勢変生。神聖魔法(闇の魔王)と無限魔力を神座魔術エミュレートによる千の絆+従者契約+拡大魔術通信念話ネットワークによって付与され、 敵対する文明の解呪、占術、攻撃魔法、魔法による精神攻撃に対しての自動迎撃機能を付与し、ユーリが編み出した魔法を使用する事が出来るようになる。 生身の体を獲得した事で、一般ユニットのスキルも共有出来るようになり、仮に黄金の獣信仰が消えても軍勢変生を維持する。 なお、本物の神格と化しているので、砕け得ぬ闇も擬似的な軍勢変生ではなく、本物の軍勢変生という扱いになっている。 紫天の祝福:装備している英雄ユニットにスキル:砕け得ぬ闇に加え、英雄:ユーリと同じ魔法構成による強化と攻撃手段を付与し、紫天の魔道書の中に居るユーリが英雄を支援する。 後、紫天の魔道書を装備している英雄ユニットが倒された場合、英雄ユニットを蘇生させる(一部蘇生不能の攻撃を受けた場合は紫天の魔道書本体が撤退し、英雄として参戦する)。 このスキルは軍勢編成共有出来ない。 魔法研究(紫天の魔道書):ユーリが紫天の魔道書内の魔法を独自に組み合わせて一つの魔法にしたり、マジックプログラムで新しい魔法を作ったりする魔法研究枠。 1000機の強化した光コンピュータデバイスに直結した機械化精霊デバイスの演算能力によって研究を行っている感じ。 紫天魔法:主にユーリが扱う無限魔力による運用が前提の次元力が付与された魔法。 近接魔法(エターナルセイバー)、中距離魔法(フェニックスフェザー)、遠距離魔法(ヴェスパーリング)とバランス良く揃っている。 射程1に穴があるユニットや砲撃による遠距離攻撃手段が無いユニットの射程を補完したり引き上げ、 魔法スキル:インペリアルガード、エンシェントマトリクスを習得している時、紫天魔法を習得しているユニットの戦闘力を引き上げる。 仮に習得する場合、無限魔力かそれに類する能力が必要となる。 インペリアルガード(魔法カウンター):フェニックスウィングを参考にした次元力を付与した炎の翼を模した操作出来る常時展開型の複合障壁。 エンシェントマトリクス以外の紫天魔法を障壁から繰り出す事ができる。 次元力が付与されたフェニックスウィングのような物に加え、強化された近接カウンター、ミサイルや砲撃魔法等の遠距離攻撃迎撃、防御しながら砲撃魔法が撃てるようになるという感じ。 エンシェントマトリクス:相手の生命力と魔力を奪ってそれと自分の魔力と次元力を付与した剣を投げつけ、対象を弱体化させつつ即死させる魔法スキル。 分解消去による即死が通らない相手にも大ダメージを与える。 占術+窮極の門+テレポートマーカーを利用する事で平行世界対応の分解消去みたいな感じになっている。ロボット等の生物ではない相手の場合は弱体化の部分は省略される。 無限の心臓:魔力と熱量を無尽蔵に汲みだす次元力エンジン。ヨグソトースの一形態であり、それなりに危険なので注意。 瞬間修復:医療魔法レベル5による回復能力。即死・再生阻害・魔法阻害などを受けない限りは損傷を瞬時に回復できるので、実質的にダメージをゼロにできる。 緊急回避(次元力):次元力によるバリアが突破された瞬間、一ターン中に一度だけ瞬間移動および次元跳躍が発動し、緊急回避を行う。 これは攻撃の規模によって変化する。 時空転移フィールド:転送障壁のようなもの。(なお実は置換魔術(型月)でも似たようなことができる。) 紫天精霊編生(真):ゼクンドゥス、マクスウェル、錬金術精霊が新たに紫天精霊編生に加わる事に加え、精霊達を直接支援する事で、その効果を更に引き上げた物。 紫天精霊編生(真)の効果を纏めると紫天精霊編成による効果の 解呪、占術、攻撃魔法、魔法による精神攻撃に対しての自動迎撃機能の強化。 ユーリと紫天の魔道書を装備した英雄の戦闘力、MAP兵器レベル、大規模破壊の規模を引き上げる。 ハッキング耐性強化。 瞬間回復。 の効果を更に引き上げる。 ブラスタービット:戦闘力と射程を強化し、オールレンジ攻撃、誘導弾、時の弾丸、精密射撃、連携、援護攻撃、MAP兵器を実装する。 専用の次元連結ポケットも付いて来る上に10機セット。既に習得しているスキルがある場合はレベルを引き上げる。 インフィニティシリンダー:時空魔法の巻き戻しを攻撃的に応用したもの。対象の時間を巻き戻し、生まれる前の時間までもどすことで「無かったこと」にする。 時間干渉であるため対抗手段が少なく、「無かったことにする」攻撃であるため喰らってからのリカバリーも効かない。 オマケに敵にかかっている強化魔法なども巻き戻してなかったことにしていくため、劣化時の鎧などを被せていても時間稼ぎにしかならない。 解呪と終焉を合わせたような実は割りと恐ろしい魔法。リアルcivではゼクンドゥスの力を借りる事で扱えるようになる。 永遠結晶エグザミア:無尽蔵に特定波長の魔力・・・つまり概念を流れ出させる武装錬金 念能力と魔法の複合により偶発的に生まれてしまった新型の概念核 込められた概念は2つほど。 ―魔法力は最大となる ―力は自分で制御できない つまり、自身も含めて敵を暴走自滅させる能力と言える。 ジェイルロックハウス:触れた相手を前向性健忘にするスタンド。このスレではユーリが目覚めたスタンド。 相手は新しいことを「3つ」までしか覚えられなくなり、4つ目の記憶が入ってくると一つ目の記憶を忘れてしまう。 特に誰かを監禁したい時には有効。(脱出計画も3つしか覚えられないせいでまともにできなくなるため)また新しい女の記憶も入ってこれなくなる。 ユーリのヤンデレ性がカタチになったスタンドであり、監禁性と洗脳という二つのヤンデレ属性を同時に満たすスタンド。 八つ首のボルグ:防壁魔法(ボルグ)の攻勢応用。障壁の一部を蛇のように変形させて敵を叩く。 防御力に攻撃力が加わり最強に見える。ボルグに加えてさらに戦闘力が上昇する。無限魔力を加えればボルグとあわせて2無限。 爆発:保有する魔力を全ぶっぱする。消費した魔力に応じて攻撃力と射程と補足ユニット数が増大するマップ兵器。 たとえば一億魔力消費すると攻撃力一億・最大補足ユニット一億・射程一億のMAP兵器となる。なお敵味方識別付き。 無限魔力を放り込めば攻撃力無限。八つ首ボルグと合わせて3無限。 全魔法 ダイレクトリンク 精霊魔法レベル4 錬金術精霊 光コンピュータの超高速化 ミッド式の幻術 SMIマジック システムユグドラシル ホムンクルス ナノマシン 魔法式医療用ナノマシン モノディメンジョン・ストリング 魔眼 ハッキング耐性 精神防壁 光速マジックプログラム 八卦武装 咸卦法 圏境A 魔導暴走・紫天掌握 魔法支配 紫天曼荼羅・四天大魔王 加速防御術式・オクトテリオン MD(マルチディメンション)エンジン イマジナリィロード 万象咸卦法 抗体培養 虚無魔法 常闇の魔法 合成魔法 神音魔法 真なるマジックコンピュータ アイルマンカーの化身 流出咸卦法 沈黙偽神座「神座」「太極制御」「暴走制御」「魔法制御」「自己制御」「制御可能」「タイムマシン」「平行世界移動」「矛盾許容」「陣地作成」「スタンド制御」 沈黙魔術 神座式アイルマンカー結界 自己魔法拡大 星光帝 魔断帝 雷天双壮 魔演掌握 円環魔法 完全魔法 相似魔法 詩魔法 占術レベル5 保護魔法 劣化黄金の鉄 天罰術式 心の護 無限の剣製 エターナルソード フラガラック 雷神の槍 身代わりの剣 オーバーロード 固有時制御(10倍加速) 超光速光コンピュータデバイスゴーレム 「完成」のグリモア石 流出咸卦法 水天日光天照八野鎮石 今まで習得した事のあるスキル サジタリスの矢(吸血鬼文明) 範囲拡大レベル無限(単一宇宙規模)(吸血鬼文明) 射程拡大レベル無限(単一宇宙規模)(吸血鬼文明) 必中(吸血鬼文明) 啓示(吸血鬼文明) 直感B(吸血鬼文明) 五感鋭敏(吸血鬼文明) 再行動(吸血鬼文明) 陣地作成(吸血鬼文明) 呪術(吸血鬼文明) 炎天・氷天・密天(吸血鬼文明) 中国武術A+++(吸血鬼文明) 无二打(吸血鬼文明) フェニックスウイング(吸血鬼文明) 念能力(ドワーフ文明) 忍術(ドワーフ文明) 仙術(ドワーフ文明) 陰陽影分身(ドワーフ文明) 完全魔法レベル2(ドワーフ文明) 魔法拡大(ドワーフ文明) 闇の魔法(ドワーフ文明) 万有の化身(ドワーフ文明) 万有の生命力(ドワーフ文明) 万象咸卦法(ドワーフ文明) 完全防御(ドワーフ文明) 直感E(ドワーフ文明) 魔演掌握(ドワーフ文明) 詩魔法(ドワーフ文明) ニュータイプ魔法(ドワーフ文明) 自己世界精霊(ドワーフ文明) 紫天魔法(ドワーフ文明) 水神流(ドワーフ文明) 軍略EX(ドワーフ文明) 太極・響園の楽土(ドワーフ文明):魔演掌握で思い描いた世界を詩魔法で具現化する太極。概念強制力が8000万に強化される。完成めいた事も可能。 エボルシャス(ドワーフ文明):理想の自分を生み出す能力。詩魔法で自分の理想像を紡ぎだし、闇の魔法で自己世界精霊と融合させて作成している。 あやつり人形や現象ではなく、あくまで本体と同じ意思を持つ「自分」でありながら、理想とした能力をそのまま使用できるというぶっ壊れた化身。 システムユグドラシルと合わせて運用する事も可能。 まどろみの精霊(ドワーフ文明):主観加速を取り込んだ自己世界精霊。システムユグドラシルと合わせて運用する事で、常時思考速度が加速される。
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目の前の仮面の怪人から途方もない不吉の気配がする。 ・・・怪人・・・そもそも『人』であるのかどうかすらわからない。 まるで機械のような、昆虫のような無感情で無機質な雰囲気をテラーは放っている。 構えを取りながらも勇吹はそれ以上前に踏み出せずにいた。 ・・・自身の動悸が、心臓の音が耳に痛い。 ただ対峙しているだけでもじりじりと体力を奪われていくようだ。 そしてテラーはやや猫背気味に勇吹へ向かいつつも、こちらもやはり動かず仕掛けてはこない。 「ンフフフ、そう身構えずとも結構ですぞお嬢さん」 勇吹にとっては聞き覚えのある声がしたかと思うと、テラーの隣に白い影がスッと持ち上がり人の形を取った。 「・・・財団の・・・ピョートル」 その男の名を呼ぶ勇吹。 「御機嫌ようお嬢さん・・・半日ぶりですなぁ」 バッと扇子を開くとピョートルが自身の口元をそれで隠す。 「何の用なの・・・?」 構えなくていいと言われても、目の前に現れた怪人物に勇吹は警戒の色を隠さない。 ピョートルが扇子に隠した口元を笑みの形に歪めた。 それでもこの娘は自分の話に耳を傾けるだろう。 ・・・そうせざるを得ないのだ。 それがわかっているからピョートルは嗤った。 「クリストファー氏のお話を持ってきましてなぁ。是非にお嬢さんのお耳には入れておこうかと」 「・・・・・・・・・・・・」 勇吹は黙ったままだ。しかしその動悸は僅かに先ほどまでよりも早まっていた。 「彼は今こちらへ向かっている所でございます。じきにここで再会できるでしょう」 ピョートルの言葉に勇吹の瞳が見開かれて揺れた。 「ですが・・・」 そこでわざとらしくピョートルは眉を落としため息をついた。 「このピョートルが思っていたよりもずっと彼の身体は限界に近付いていたようでございましてな。恐らくもう彼の命の火が消えるまでの時間は幾ばくもございますまい・・・」 ギリッと勇吹の奥歯が鳴る。血が出るほど強く拳を握り締める。 「・・・だから何だって言いたいの!! 私は絶対にあきらめ・・・」 「まぁまぁまずは私の話をお聞き頂きたい」 叫ぶ勇吹を片手を上げたピョートルが制した。 「私とて彼がそのような最期を迎えるのは本意ではないのですよ、お嬢さん。そこで出来うる限りの事はさせて頂こうと思いましてな・・・今日はこれを持って参った次第でございますよ」 そう言ってピョートルは扇子を閉じるとスーツの内ポケットより何かを取り出した。 ・・・それは2枚の紙片だ。大きめの栞の様な長方形の赤い紙と黒い紙。 「これは『輸魂の符』と呼ばれる物です。他人に生命力を分け与えるときに使うアイテムでしてな。黒い符を受け渡す側へ、赤い符を受け取る側へ貼る事で生命力を分け与える事ができるのですよ。勿論・・・黒い符を貼ったほうは生命力を失う事になりますが・・・」 ピョートルがザッザッと足音を立ててゆっくりと勇吹に歩み寄る。 その事に僅かに身を硬くしつつ勇吹が口を開いた。 「・・・あんたの言う事が信じられるとでも思ってるの・・・?」 その言葉にピョートルは目を閉じ首を横に振って苦笑する。 「でしょうなぁ・・・。ですからお嬢さん、私はただこれをあなたへお渡しするだけでございますよ。その後はお好きにするがよろしかろう。使うのも、丸めて捨てるのもお嬢さん自身でお決めになられませい」 強引に勇吹の手を取ったピョートルが2枚の符を持たせる。 勇吹は僅かに顔をしかめながらも、その手を払いのけはしなかった。 「生命力が限界を迎えつつあるクリストファー氏はもう医療技術での復活は望めますまい。現状その符のみが彼を救いうる手段であると思いますぞ」 符を手渡したピョートルは勇吹に背を向け戻っていく。 「もっとも・・・あえてアドバイスらしきものをさせて頂くのでしたら、お嬢さんあなたはその符を『使わない方がよいでしょう』」 今度こそはっきりと勇吹は眉をひそめる。 ・・・渡しておいて『使わない方がいい』とはどういう事なのだ。 「その符は受け渡す生命力の量を自由には出来ないのですよ、お嬢さん。必ず両者の生命力を『均等』にしてしまうのです。今、生命力が限りなく0に近いクリストファー氏とその符で繋がれば、あなたは自身の生命力のほぼ半分を失う事になるでしょう」 バッと再び扇子を開いたピョートルがその扇子で口元を覆いながら肩越しに振り返った。 「通常、一度に2割程度の生命力を失うだけでもかなりの危険があると言われております。・・・それを5割も一度に生命力を失えばお嬢さんもどうなるかわかりません。最悪、命を落とす危険もあるでしょうなぁ・・・」 「!!!」 そしてピョートルは静かに控えるテラーの隣まで戻る。 「御使用の際にはその事、努々お忘れなき様に・・・」 2人の姿が地面に染み込む様に消えていく。 その場に1人残された勇吹は、無言で手の中に残った2枚の紙片を見つめた。 水晶遺跡最下層広間。 財団研究開発部総責任者ネイロスはラゴールと霧呼、ELHとエトワールの死闘を大して興味も無いといった風に見つめていた。 ・・・実際、彼にとっては目の前の戦いもその勝敗も興味の無い事柄だった。 その彼の意識の中に直接呼びかけてくる声がある。 『・・・教授(プロフェッサー)・・・姉さんを、見つけました・・・』 「・・・・・!」 ネイロスの口元が笑みの形に吊り上る。 彼にだけ聞こえたその声は『ハイドラ』ツカサのものだった。 『ですが・・・1人ではありません。「三聖」・・・ヨギ・ヴァン・クリーフが一緒です』 「そうか」 短くそう返答するとネイロスが目の前に右手を翳した。 その手の先に半透明の球形の魔力の結晶が浮かび上がる。 球の表面にはいくつもの土星の輪のように光る魔法文字が回っている。 「三聖は私が処理しよう。・・・お前はそれを確認して速やかにセシリアとの戦闘に入れ」 『わかりました・・・教授』 球体の中に赤く点滅する点が現れた。 「・・・そこか。『忌まわしき狩人』よ。現れ出でてヨギを食らうがいい」 何者かにそう指示を出すと、ネイロスが魔力球を消した。 「必ず倒せ。そしてその身柄を回収しろ。死体でも構わん」 そう言うとネイロスは戦い続けるラゴール達の中を無造作に通り過ぎてゲートの間へと向かった。 歩み去るネイロスの姿を横目でチラリとエトワールが確認した。 「チッ、あのヤロー持ち場を離れるなっつーの」 そのエトワールにドラゴンブレイドを構えたELHが特攻する。 「ぬおぁぁぁぁぁぁぁっっっ!!!!」 渾身の一撃をエトワールが構えた刀で受けた。 ガギィィィィン!!!!!と広間に金属音が響き渡る。 「ぐっ・・・てんめええ! 死に損ないのクセに元気一杯じゃねーですか!!!」 エトワールの怒りの混じった叫び。 ELHのわき腹の傷口からは今も血が滴り続けている。 それはカウントダウンでもある。 彼が近い未来に限界を迎え、その身体を動かす事ができなくなるまでの。 鍔迫り合いを続けるELHが力を込めてエトワールを突き飛ばした。 後方へ飛ばされ、必死にエトワールが踏み止まる。しかしその体勢はグラグラと揺らいでいる。 そこを追撃する。ELHがドラゴンブレイドを横薙ぎの形に構える。 「連歌・・・『時雨』」 ブン!!!と横薙ぎの一撃が走る。 「・・・なっ!? クソッ!!!」 その一撃を辛うじてエトワールが回避する。 「『氷雨』!!」 上段からの斬り下ろし。 バックステップが間に合わなかったエトワールの胸甲を叩き割る。 「・・・『五月雨』!!!!」 下段からの渾身の斬り上げ。 その一撃を刀で受けたエトワールごと、両者の身体が飛ぶ。 「大した執念だなぁ・・・ELH」 上空でエトワールがELHを見て呟く。 「けどなぁ! 思いでも祈りでも現実は何一つ変わりやしねーんだよ!!! 何かを変える事ができるのはたった1つだけ・・・」 「・・・!!!」 ガシッ!!と上空で上からエトワールがELHの顔を鷲掴みにした。 「力(これ)だけだ!!!!!!」 バチッ!とELHを掴むエトワールの手にプラズマが走った。 ・・・そして次の瞬間、広間を赤く照らして大爆発が巻き起こった。 スクリーンの中の映像が世界地図に切り替わった。 「今のこの世界は歪だ」 その地図を見上げてギャラガーが言う。 「美しく調整する必要がある。・・・私は長年その方法を模索してきた」 パチン、と指を鳴らすギャラガー。 するとスクリーンの中の世界地図が変化を始めた。 ・・・・・? 何だ・・・? 地図の形が変わっていく。 海岸線の起伏が徐々になくなり、陸地の位置が変わっていく。 シードラゴン島は正八角形に変形し、そこを中心にまるで波紋が広がるように陸地が配置されていく。 その図はもう、世界地図ではなく紋章の様だ。 ・・・これは、何なのだ・・・。 「これが『完成図』だ、ウィリアム・バーンハルトよ。世界をこの形にした上で、さらにあらゆる生命を配置し直す」 一瞬、頭の中が真っ白になった。 今この男は何と言った・・・? 『世界をこの形にする』・・・? エメラダはギャラガーの言葉に聞き入り恍惚としている。 「そして私はこの世界の全てを管理する。あらゆる生き物の成長と進化を促進できるように私が手を加えるのに理想的な形がこの世界なのだ」 澱みなくギャラガーは言葉を続ける。 「この完成された世界で、我が指導の下でこの世の全ては『完全』へと導かれるだろう」 ・・・狂っている・・・。 気付かないうちに私は拳を握り締めていた。口の中はカラカラに渇いている。 ・・・神にでもなるつもりか!! ギャラガー!!! 「誤りを訂正しよう、ウィリアムよ。・・・神とは『創造するもの』である。私は何も生み出すつもりはない。ただ、『並べ直す』だけだ。美しく整頓し直すだけだ」 世界の再配置・・・その為にお前は『神の門』が必要なのか・・・。 「フフフフ・・・ハッハッハッハッハッハッハ!!!!!」 私の言葉にギャラガーが初めて哄笑する。 「それだけの事であれば私に別に『神の門』は必要がない。・・・想像力を働かせるがよい、ウィリアムよ」 それだけの事・・・。 世界地図をまるで違うものに変える事をそれだけ、とギャラガーは言い切る。 確かに・・・この男であればそれは可能なのかもしれない。恐ろしい労力と金と時間がかかるだろうが、ギャラガーは世界を裏から支配する存在であり、また永遠の時間を持っているのだから・・・。 では、この男は『神の門』はどう使うつもりなのだ・・・? 「この計画を進める上で、最大の障害は『不要物の処理』だった」 ギャラガーが空を見上げて言う。 ・・・不要物の処理・・・? 「世界を調整する上でどうしても不要な物が出る。具体的に言えば、おおよそ陸地の14% 海の6% 亜人種を含む人類の9% その他の生命の11%が『不要』となるのだ。その処理に私は長年頭を悩ませてきた。どの様に処理しようと、そこには必ず『残骸』が発生するのでな」 まさか・・・。 私にはその先ギャラガーが何と言うのか想像ができた。 ・・・いや・・・そんなはずはない・・・。 ・・・『そんな事を思いつくものが、人間であるはずはない』 「わかったか、ウィリアムよ。・・・私は神の門を使い、その不要物を『異界へと投棄』する」 お前は悪魔だ・・・ギャラガー・C・ロードリアス・・・。 私は掠れた声で言った。 ギャラガーは静かに目を閉じて首を横に振る。 「そう思うのはお前が『個』という小さな視点でしか物事を見ていないからだ。『世界全体』という視点で見るがいい、ウィリアム。千年先を見据えて考えるがいい。・・・そうすれば我が行いこそが正義、我が計画こそが正道である事がわかる」 傲然とギャラガーは言い放ち、私を斜めに見下ろした。 カミュが足元にタバコを落とし、それを靴底でもみ消した。 そして身を隠していたビル影から無造作に出て行ってしまう。 「・・・!!! おい!」 制止しようとそのカミュにルノーが片手を上げた。 「・・・あ」 そしてその手をそのまま引く。 カミュの横顔を見て。 ・・・憤怒は無く、ただ彼はかつてない程真剣な表情をしていた。 「マジギレしたな・・・あいつ」 その背を見送って、ルノーが呟く。エリックがそれに肯く。 「マジギレすんの2年ぶり?」 「・・・と、2ヶ月と17日ぶりですね」 エリックが答える。ルノーがきゅっと下唇を噛んだ。 「2年2ヶ月ぶりの本気か・・・」 ポケットに手を突っ込んだまま、ザッザッとまっすぐ歩いてくるカミュに最初に気付いたのは大龍峰だった。 「!! ・・・おどれは・・・!」 ズン、と足音を鳴らしてその巨体でカミュの行く手を塞ぐ大龍峰。 「何しに来た! 今更おどれの出番なぞないわい!!!」 その大龍峰をカミュが見上げる。 「・・・どけや」 その一言に大龍峰のこめかみに血管が浮かび上がった。 「どの口が言うんじゃ!! このどあほうが!!!」 バァン!!!!と空気を震わせて大龍峰の必殺の張り手、『鬼鉄砲』がカミュに炸裂した。 「!」 そしてその鬼鉄砲を放った体勢のまま、大龍峰が眉間に皺を寄せた。 ・・・倒れない。 僅かに靴底で地面を擦って後退したものの、カミュは吹き飛びも倒れもしなかった。 ただ傷は浅くなく、彼の足元にぽつぽつと赤い染みができる。 「いたくねぇ」 「何ぃ!?」 ギリッ!!と奥歯を鳴らすとカミュが拳を握り締めた。 「いたくねぇっつったんだ!!!!!! この大馬鹿野郎が!!!!!!!」 ゴッ!!!!と重たい炸裂音を響かせてカミュの『鉄拳』が大龍峰の頬を捉える。 「・・・ガッ・・・ハ・・・!!!」 ぶっと口腔から血を噴き出して大龍峰の上体がグラグラと揺らいだ。 ここまで2度の戦いで何度も受けてきたはずの拳だった。 一度もダメージを意識した事のないはずの拳だった。 ・・・それが今、大龍峰はその拳を受けて崩れそうになる両の膝を必死に精神力で支えている。 「・・・こォのおお・・・やってくれるじゃまあか!!!!!」 再び鬼鉄砲。打たれたカミュが空中に赤い飛沫を上げる。 「・・・ぐおっっっ!!!!」 そして再度の鉄拳。受ける大龍峰が苦悶の表情を浮かべる。 互いに必倒の距離。両者ともにまったく間合いを取ろうとしない。 ・・・そして壮絶な打ち合いが始まった。 第27話 2← →第27話 4
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The story below is originally published on Mainichi Daily News by Mainichi Shinbun (http //mdn.mainichi.jp). They admitted inventing its kinky features, or rather deliberately mistranslating them from the original gossip magazine. In fact, this is far from the general Japanese behavior or sense of worth. このページは、毎日新聞事件の検証のための配信記事対訳ページです。直接ジャンプして来られた方は、必ずFAQをお読みください。 ※ この和訳はあくまでもボランティアの方々による一例であり、翻訳の正確さについては各自判断してください。もし誤訳(の疑い)を発見した場合には、直接ページを編集して訂正するか翻訳者連絡掲示板に報告してください。 Angst-ridden wives liberally administer the big spank夫を殴る妻たち! 参考資料 元資料 関連ページ Angst-ridden wives liberally administer the big spank 苦悩に支配された妻たち、何回もすごい平手打ちを行う 夫を殴る妻たち! (*1) 0 夫を殴る妻たち! 1998,12,20 Angst-ridden wives liberally administer the big spank Shukan Hoseki 12/24 By Cheryl Chow 苦悩に支配された妻たち、何回もすごい平手打ちを行う 週刊宝石12/24 チェリル・チャウ記 1 She s a well-groomed beauty who looks the part of the ideal wife and mother. And as a paragon of womanly virtue, she can t be beat...literally. 彼女はきれいに身なりを整えた美女で、妻と母の理想像を体現しているように見える。 そして女性らしい美徳の鑑としては、彼女は攻撃目標となることはない---文字通りの意味で。 2 Shukan Hoseki explodes the lie behind misconceptions of“the weaker sex”in Japan in its feature about the rise in the ranks of women who physically beat their husbands. For instance, the woman described above has punched her spouse in eyes badly enough for him to seek medical attention and shoved him down the stairs, breaking his ribs. 自分の夫を物理的に叩く女性たちの勃興にまつわる特徴において、日本における「弱い方の性(通常は女性)」の誤解の背後にある嘘について、週刊宝石は堰を切ったように書く。 例として、上述された女性は、夫が医療的治療をうけようと努力するほどにひどく夫の目をパンチしてきて、夫を階段からつき落とし、夫の肋骨を折った。 3 Her behavior may seem extreme, but she is hardly an isolated ease. While there is growing recognition that domestic violence goes beyond mere marital spats, the article focuses on the growing, yet scarcely acknowledged fact that men are increasingly becoming the victims in such altercations. 彼女の行動は極端に思えるかもしれないが、彼女の例だけが特例なのだとはとても言えない。 ドメスティック・バイオレンスはたんなる勇ましいケンカの域を超えている、という認識が拡がっているが、この記事は、口論における被害者となる男性の数が増加しているという、数を増しているが殆ど知られていない事実について、焦点を当てている。 4 Hoseki cites a few examples One 34-year-old man sensed something wrong when his wife began burning his clothes whenever she ironed them. Soon, her inexplicable behavior escalated into knocking him around, cuffing him on the shoulders and kicking him in the stomach. But it wasn t until the wife s assault left him nearly blind that the man filed for divorce. 宝石は2・3の事例を引用する。ある34歳の男性は、妻がアイロンがけするときは常に彼の服を燃やし始めた時はいつも、なにかおかしいことに気がついた。 すぐに、彼女の説明の付かない行動は、彼を小突き回す、彼の肩に平手打ちを食らわせる、彼の胃をける、というふうにエスカレートした。 妻の攻撃によって夫がほぼ盲目となっても、夫はまだ離婚届に記入をしなかった。 5 Another man s wife greeted him with kicks and blows when he would come home late from work. He finally sought the help of clinical psychologist Motonobu Kohama, who told Hoseki that the man s body was covered with hideous welts and bruises. 別の男性の妻は、彼が仕事から遅く家に帰ってきたときは、蹴りと殴打で彼を迎い入れた。 彼はとうとう臨床心理学者のコハママトノブに助けを求めた。コハマは宝石に、夫の体は見るも無残なミミズ腫れや痣で覆われていた、と語った。 6 These women, it seems, turn trifling marital disputes into martial workouts - with their husbands as hapless targets. The aforementioned beauty, for instance, would be set off by an innocuous remark from her husband, like“This table is dusty.”“So why do you beat your husband?”Hoseki asks her. Why shouldn t I?”the woman retorts. He makes angry. And it s up to him to figure out why.”Has she ever considered stopping the battering?“If that s what he wants, he ought to stop me. My hitting him is a form of discipline.” どうやら、これらの女性は些細な夫婦喧嘩を、夫をあわれな標的とする好戦的な痛めつけへと変えてしまったようだ。 例えば、前述した美女は、「テーブルが汚れている」といった夫からの特に他意のない注意によってカッとした。「じゃあ、なぜあなたは夫を叩くのですか?」と宝石は彼女に尋ねる。 「なぜ私が叩いちゃだめなの?」と彼女は反論する。 「彼が原因の怒りなの。なぜなのかはっきりさせるのは彼のすべきことよ」彼女は今までに叩くことをやめることを考えたことがあるのだろうか?「もしそれが彼の望むことなら、彼が私を止めるべきです。私が彼を叩くのはお仕置きの一環です」 7 One characteristic these violence-prone women share is that they are extremely attractive physically - or so says neuropsychologist Dr.Yuki yamaoka. He explains to Hoseki that the problem with these women is that they“always need to be admired by others to fill up the yawning emptiness within themselves.” For these narcissists, marriage is just a means to fulfill their needs without having to bother expressing them.And when their expectations are thwarted, they strike out with their hands and feet. これらの暴力に走りがちな女性に共通する一つの特徴として、彼女たちは肉体的に極めて魅力的であることがあげられる-少なくとも神経学者のヤマオカユウキはいう。 彼は宝石に説明する。いわく、これらの女性の問題は、彼女たちが「自分の中にある退屈な空虚感を満たすために、常に他者から賞賛されることを必要としている」からだ。 これらの自己愛者たちにとって、結婚は、わざわざ表現せずに彼女たちの必要を満たすための手段にすぎない。 8 Kohama, the psychologist, says,“In the past, when this type of emotional dependency wasn t fulfilled, it would manifest itself as physical symptoms like ulcers. But for young couples today, the anxiety leads directly to violence.”In other words, violence manifests itself as form of expression. 心理学者ノコハマはいう。「以前は、これらの種類の感情的な依存状態が満足されなかった時、それは潰瘍などの肉体的症状として発現していました。しかしこんにちの若いカップルでは、この不安は直接暴力へと向かいます」言葉を変えて言えば、暴力はそれ自体を表現の一つの形として発現したのだ。 9 But the recipients of this expressive communication sometimes seem to wallow in martyrdom. For instance, Hoseki reports that one man apparently encouraged praise for his patience and fortitude in the face of his spouse s violence. According to Kohama, it s because young men today have had little experience with violence. “So instead of trying to stop the assault when they get hit, they panic. Then they think mostly of how to bear the brunt of the attack as best they can.” しかしこの感情に満ちたコミュニケーションを受ける側の他人は時々、受難の中でどうしようもなくなっているようだ。 たとえば、ある男はどうやら彼の忍耐に対する賞賛と、彼の配偶者の暴力を顔に食らった時の苦しみに耐える力に、自信を持っている、と宝石は報告する。 コハマによるとその原因は、こんにちの若い男たちは暴力を振るわれたことが殆ど無いからだ。 「そんなわけで彼らは叩かれた時にその攻撃をやめさせようとせず、慌てるのです。そして彼らは、いかに攻撃の矢面に立つかを考えます」 10 Divorce consultant Hiromi Ikeuchi claims that today, more than ever, women are raising their hands - and feet - against their husbands. “Of the 2,000 divorce cases I ve handled,”she tells Hoseki,“40 percent are filed by men, and of these, 70 percent confess that they can no longer put up with being battered by their wives.” 離婚コンサルタントのイケウチヒロミは、こんにちは以前よりもはるかに、女性は夫に対して手や足をあげている、と主張する。 「私が取り扱ってきた2000件の離婚のうち」と彼女は宝石に語る、40%は男からいいだされたもので、それらのうち、自分はもうこれ以上妻から殴られるのは我慢出来ない、と70%が告白しました。 11 Escaping marriage may be the only solution left for these men, suggests Yamaoka, the neuropsychologist. Once the woman has crossed over into violence, there s no turning back. The man has a choice between taking the heat or getting out of the kitchen.(CC) 結婚から逃げることが、これらの男たちに残されたたった一つの解決策かもしれない、と神経心理学者のヤマオカは示唆する。 女性が暴力に訴えるという一線を越えてしまえばもう元に戻るということはないのだ。 男には、痛みにたえるか離婚するかという選択肢がある。(チェリル・チャウ) 参考資料 ドメスティック・バイオレンス http //ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%89%E3%83%A1%E3%82%B9%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%90%E3%82%A4%E3%82%AA%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%82%B9 元資料 関連ページ 紙媒体MDN時代のwaiwaiタイトル 紙媒体MDN時代のwaiwaiタイトル1998年
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?ゆっくり達の生涯『冬篭り編』(前編)? 第1話 ?ゆっくり眠れないまりさ? 「ゆゆ?♪ まりさ、はるさんはまだかな?」 「ゆ?、きがはやいよれいむ。ふゆさんはゆっくりしてるからはるさんはまだこないよ。」 2匹のゆっくりが入り口を塞いだ木の洞の中で仲良くゆっくりしている。 2匹は成長途中であり、将来は夫婦となるであろうが現在のところ非常に仲の良い友達同士と言ったところである。 巣の奥にはキノコや木の実などの食糧が大量に蓄えられており、万全の状態で冬篭りを始めた事がうかがえる。 「ゆぅ?おうちのなかはせまくておもしろくないよ・・・。」 「しょうがないよれいむ、ゆっくりはるさんをまとうね! す?り♪ すーり♪ 」 まだ子供心が残るれいむをまりさが頬ずりをしながらなだめている。 ちなみにこのやり取りは本日5回目、所詮は餡子脳なので何気ない会話などすぐに忘れてしまうのだ。 そんなやり取りが繰り返されるうちに1日が終わろうとしていた。 「ゆぅ?なんだかねむくなってきたよ、まりさおやすみぃ?・・・z z z z z 。」 「ねてればはるさんはすぐにくるよ、おやすみれいむぅ?・・・z z z z z 。」 次の日、先に目を覚ましたのはれいむであった。 意識がはっきりするとれいむはすぐに異変に気が付く。 「ゆゆ!まりさどこ!?」 隣で眠っていたはずのまりさの姿は無く、れいむは慌ててまりさの姿を探す。 しかし所詮は小さな洞の中、れいむはまりさの姿をすぐに見つける事ができた。 「ゆゆ? まりさなにやってるの?」 まりさは顔を大量に溜め込んだ食糧に突っ込みスヤスヤと眠っている。 れいむの声を聞きまりさの意識はようやく覚醒する。 「ゆぅ?おはよぉ?れいむ。きょうもゆっくりしようねぇ?。」 このまりさ、まりさ種に多く見られる高慢な態度、いわゆるゲスの素質は微塵も持ち合わせておらず相方思いの良い ゆっくりであるのだが、一つ厄介な癖を持っていた。 それは・・・。 「ゆぅ?まりさ、ゆっくりねむっててよね!もぅ、ぷんぷん!」 「ゆゆ!ごめんねれいむ、ゆっくりしてるとなんでかいつもこうなっちゃうの。」 そう、このまりさは寝相がとてつもなく悪いのである。 現在は冬篭りのため入り口はがっちり塞いでいるから大丈夫であるが、過去に何度も眠ったまま転がり巣の外で朝を 迎えたことがあった。 運が良かった事もあり捕食種に食べられずに無事ここまで成長する事ができていた。 「ゆ、そういえばあさごはんがまだだよ! はやくたべようね!」 「ゆゆ! そうだったね、はやくごはんをたべたいよ!」 れいむに責められ分の悪いまりさは朝食の話題を出し話題の転換を図った。 結果は予想通り、腹ペコのれいむはコロっとまりさの寝相についての不満を忘れ思考はご飯に乗っ取られてしまった。 「「む?しゃ♪ む?しゃ♪ ・・・・・しあわせ?♪ 」」 2匹は食後のゆっくりタイムを満喫している。 そして、れいむはどこか聞き覚えのある言葉を発するのであった。 「ゆゆ?♪ まりさ、はるさんはまだかな?」 「ゆ?、きがはやいよれいむ。ふゆさんはゆっくりしてるからはるさんはまだこないよ。」 こうして昨日と同じ様なやり取りをして何気ない一日が過ぎていくのである。 しかし、そんな平和な巣穴に不幸な出来事が襲い掛かる。 「ゆぅ?・・・ゆぅ?・・・はるさん・・・はやくき・・・ゆぅ?・・・。」 時刻は深夜、れいむは気持ち良さそうに眠っている。 まりさはと言うと毎度の如く巣穴の中をコロコロ転がりながら眠っている。・・・よく目が覚めないものだ。 「ゆぅ?・・・まりさもっとゆっぐ!」 れいむは突然体に加わった圧力により目を覚ます。 そしてれいむは自らの目を疑う光景を目撃する。 「ゆぅ?・・・だいすきだよぉれいむぅ・・・むにゃ?・・・。」 まりさは寝ぼけたまま自らの体をれいむに押し付けており、しかもどこか気持ち良さそうな顔をしている。 「ゆゆ!まりさおきて!ゆっくりねむれないよ!」 れいむが必死に声を上げてまりさを起こそうとするが目を覚ます気配はなかった。 このまりさ、寝相が悪い事に加えて一度眠ったらなかなか起きないのである。 「ゆふふふ・・・なんだかきもちよくなって・・・。」 まりさの顔は次第に紅潮し、体を小刻みに振動させ始める。 まりさの行為の意味を知っていたれいむは血相を変えて騒ぎ出す。 「や、やめてまりさ! れいむまだこどもつくりたくないよお ぉ ぉ ぉ ぉ ぉ ! 」 れいむは必死にまりさから離れようとするが、きっちり押さえつけられているのに加え自らも少しずつ快楽に支配さ れ力が入らず逃れられない。 そして体をくねくねさせて抵抗するうちにれいむのリボンがほどけてしまう。 「ゆゆー! れいむのりぼん! 」 リボンがほどけ気がそれたのがいけなかった。 まりさは好機とばかりに更なる快楽を求めどんどん振動を強くしていく。・・・夢と現実の両方で。 「ゆふ・・・ゆふふふふ・・・んほぉぉおおおぉおぉおぉおお! ! ! 」 「いやあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!じにだぐない! じにだぐない! もっどゆっぐりじだいよお ぉ ぉ ぉ ぉ ぉ !まだずっぎりじだぐないよお ぉ ぉ ぉ ぉ ぉ ! 」 「「すっきりー! 」」 まりさは満面の笑みで、れいむはこの世の終わりに遭遇したような表情で“すっきり”を迎えた。 れいむの頭から蔓が芽を出し、涙を浮かべ絶望の表情のまま黒ずんでいく。 まりさは“すっきり”して満足したのか何事もなかったかのようにスヤスヤと眠っている。 翌日、まりさは久しぶりにれいむに起こされずに目覚めた。 「ゆっふ???! なんだかとってもすっきりしてるよ!」 軽く伸びをしてれいむの方へ目を向けるとまりさは愕然とする。 まりさの目には黒ずみ朽ちた物体が映っていた。 その物体の頭頂部からは緑の蔓が伸び先端に3つの小さな実が実っていた。 理解を超えている光景にまりさはフリーズしてしまった。 (ゆゆ? れいむはどこにいったの? なんでいないの? おうちのいりぐちはふさいでるよ? なんで? どうして?) フリーズしているまりさの目にある物が映りそれに釘付けとなる。 黒く朽ち果てた物体の横にいつも見ているれいむのかわいらしいリボンが落ちていた。 (なんでれいむのりぼんがおちてるの? ) リボンを見詰めているうちにまりさはある結論にたどり着く。 (ゆゆ!? ひょっとして・・・これって・・・) まりさの思考が間停止する。 (・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・) 「ゆあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ ! ! ! ! ! れいむ! れいむ! でいぶう ぅ ぅ ぅ ぅ ぅ ! なんで!? どうして!? でいぶ! ゆっくりしすぎだよお ぉ ぉ ぉ ぉ ぉ ! おぎでよお ぉ ぉ ぉ ぉ ぉ ! いやだあ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛! ! ! 」 黒く朽ち果てている物体がれいむであると理解したまりさは大声で泣き喚きだした。 もちろん自分が寝惚けてれいむとすっきりした事に気が付いてなどいない。 その時、泣き声が木霊する巣穴の中に一つの変化が訪れる。 プチッ! プチッ! ・・・・・プチッ! 朽ちたれいむに実った3匹のプチゆっくりが蔓から切り離され落下する。 地面に着地すると3匹は満面の笑みで産声を上げる。 「「「ゆっくりちていってね!」」」 プチゆっくりの産声を聞きまりさは我に返る。 まりさの目線の先ではれいむの忘れ形見である3匹のプチれいむが笑顔で飛び跳ねていた。 「れいむの・・・あかちゃん・・・? 」 声に反応したプチれいむ達とまりさの目が合う。 「「「おか?しゃ?ん、おなかちゅいたよ。」」」 この瞬間、まりさの餡子脳の大部分を占めていた悲しみが一気に喜びと母性に入れ替わった。 「ゆゆ! すぐごはんをあげるよ! まっててね! 」 まりさは急いでプチれいむ達が実っていた蔓の元へ駆け寄り食べやすいサイズに食い千切る。 「おちびちゃん! これがごはんだよ! ゆっくりたべてね! 」 「「「おか?しゃん、ありがちょ?♪ 」」」 プチれいむ達は目の色を輝かせてパクッと蔓に食い付く。 「「「む?ちゃ♪ む?ちゃ♪ ・・・ちあわせ?♪ 」」」 (ゆゆ?♪ とってもゆっくりしたおちびちゃんたちだね! れいむのぶんもおちびちゃんたちとゆっくりするからね!) まりさは3匹のプチれいむを見ながらこれから始まる幸福な時間に思いをはせるのであった。 その日の夜、巣穴の中は幸福で包まれていた。 「す?り♪ す?り♪ さすがまりさのおちびちゃんだね! とってもゆっくりしてかわいいよ! 」 自分がれいむを無理やりすっきりさせたなどと夢にも思っていないまりさは、既にれいむの事など忘れてプチれいむ 達とスキンシップをはかり幸福の絶頂にいる。 「おか?しゃんくしゅぐっちゃいよ♪ 」 「いいにゃ?いいにゃ?♪ ちゅぎはれいみゅのじゅんばんだよ! 」 「ゆゆ! じゅりゅいよ! れいみゅもしゅ?り♪ しゅ?り♪ しちゃいよ! 」 4匹はとてもゆっくりとした時間を過ごしている。 しかし、幸せな時間というものは早く過ぎてしまうものである。 「ゆゆ! おちびちゃん、そろそろおねむのじかんだよ! 」 「「「まだねみゅくにゃいよ! もっちょゆっくりしちゃいよ! 」」」 プチれいむ達は大丈夫だと言い張るが既に目が何度も閉じかかっており、眠くて仕方がない事がうかがえる。 「ゆっくりねむらないとゆっくりしたゆっくりになれないよ。 おちびちゃんたちはゆっくりしたゆっくりになりたいでしょ?」 「「「ゆゆ! ゆっくりしちゃいよ! れいみゅはゆっくりねむりゅよ! 」」」 ゆっくりは“ゆっくり”と言う単語に非常に敏感であり、ゆっくりしたゆっくりを理想像とする。 故に賢い親はその理想像を利用して子供の躾に“ゆっくり”と言う単語をよく使用する。 「ゆ?、やっぱりまりさのこどもはいいこだね! おちびちゃんたちのべっどはここだよ! 」 まりさの横には落ち葉のベッドが出来上がっていた。 昼間プチれいむ達のために一生懸命作った努力の賜物である。 ベッドを見るや否やプチレイム達は目をキラキラさせる。 「「「ゆゆ?♪ とっちぇもゆっくりできしょうだよ! おか?しゃんありがちょ?♪ 」」」 プチれいむ達の賞賛を聞き、まりさは満更でもなさそうに照れている。 プチれいむ達は各々お気に入りポイントを決めると落ち葉を身にまとい眠る体勢に入る。 「おか?しゃん、おうたうちゃって?。」 「ゆゆ! れいみゅもおうたききちゃいよ?。」 「うちゃって♪ うちゃって♪ 」 プチれいむたちの期待に応えてまりさは目を瞑るとゆっくりと子守唄を歌い始める。 「ゆ?っく?り??ゆゆ?ゆ?ん?ゆゆ?ゆ?ゆ?ゆ?♪ 」 人間が聞いていたら思わず拳が飛んできそうな歌声であるが、プチれいむ達は気持ちよさそうに夢の中へ旅立ってい った。 そしてまりさも幸福で満たされた笑顔のままゆっくりと眠りについた。 深夜・・・。 コロコロコロ・・・コロコロコロ・・・コロコロ「ぴぎゃ・・・。」・・・コロコロコロン・・・ コロコロコロ・・・コロコロ「ゆぎゃ・・・。」・・・コロコロコロ・・・コロコロコロリン・・・ 翌日、巣穴の中は絶望で埋め尽くされていた。 「なんでえ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛! ! ! どうじでえ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛! ! ! おちびちゃんがぶだりもづぶれてるのお ぉ ぉ ぉ ぉ ぉ !?おねがいおぎでよお ぉ ぉ ぉ ぉ ぉ ! ! ! 」 まりさが気持ちよく目覚めると2匹のプチれいむが無残にぺちゃんこに潰されていた。 ご想像通り、深夜まりさの寝相の悪さによって運悪く踏み潰されてしまった2匹である。 残念なことに貧弱な餡子脳では自らが踏み潰したなどと考えは及ばず、まりさは物言わぬ潰れた饅頭となった2匹を 眺めひたすら泣き喚く事しか出来ない。 また、運良く生き残った1匹のプチれいむも熟睡していたせいでまりさが姉妹を踏み潰したなどと思い浮かぶ事無く、 居もしない犯人に怯えながら潰れた2匹に対して涙を流すのであった。 「ゆあ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ん! ! ! おちびちゃんゆっぐりじずぎだよお ぉ ぉ ぉ ぉ ぉ ! ! ! 」 「ぴぎゃあ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ! ゆっぐりできにゃいよお ぉ ぉ ぉ ぉ ぉ ! 」 その日、2匹は片時もゆっくりする事ができないのであった。 夜、まりさは追い詰められていた。 この状況に至ってもまりさは自身の寝相で2匹を踏み潰したなどど微塵も思っておらず、どうやって生き残ったプチ れいむを護ろうか悩んでいた。 「ゆぅ・・・このおちびちゃんだけはぜったいまもらないと・・・。」 まりさは貧弱な餡子脳をフル回転させて打開策を考えている。 「ゆゆ! いいことおもいついたよ! 」 そしてある名案を思いつくのである。その名案とは・・・。 ※エンディング分岐です。 プチれいむを口の中に隠す → A プチれいむを帽子の中に隠す → B A:プチれいむを口の中に隠す 「おちびちゃん! おかあさんのおくちのなかにはいってね! 」 「ゆゆ?? おくちのにゃか? 」 まりさの意図を理解していないプチれいむは頭上に?マークを浮かべている。 「おかあさんのおくちのなかでねむればきっとあんぜんだよ! ゆっくりりかいしてね! 」 「ゆゆ! おか?しゃんはてんしゃいだね! ゆっくりりかいしちゃよ! 」 大きく開けられたまりさの口の中にプチれいむは勢いよく飛び込む。 「ゆゆぅ、ちょっとくりゃくてこわいよぉ、おか?しゃん。」 「ごめんねおちびちゃん、おかあさんがまもってあげるからがまんしててね。」 少し怖がっていたプチれいむであったが母親の口の中に居る安心感もあり、すぐに眠りにつく事ができた。 深夜、まりさは眠気と必死に戦いながらまだ起きていた。 2匹のプチれいむを潰した犯人を見つけるために徹夜する覚悟でいた。 「ゆぅ、ぜったいねむらないよ、おちびちゃんはまりさがまも・・・・・z z z z z 。」 しかし、遂に睡眠欲に負け眠ってしまった。 当然といえば当然の事である。 ゆっくりは三大欲求の誘惑に非常に弱いナマモノである。 自然界に生き、人間から特別な訓練を施されていないゆっくりがそれにあがなおうとするのは並大抵の行為ではなく、 まだ成体でもないまりさにとって到底無理な事である。 「ゆぅ?・・・おか?しゃんだいしゅ・・・むにゃ?。」 まりさの口の中でプチれいむは安心しきった寝顔で眠っている。 しかし、一度下り始めた幸福から不幸への下り坂はそう簡単に終わらないのであった。 プチれいむは異変に気が付き目を覚ました。 コロコロコロ「ゆゆ! 」・・・コロコロコロ「おか?じゃ! 」・・・コロコロ「もっぢょ! 」・・・ コロコロコロ「ゆっぐり゛! 」・・・コロコロコロ「ゆぎゅ! 」・・・コロコロ「ぴぎゃ! 」・・・ まりさの口の中でプチれいむは何度も壁にぶつかっていた。 理由は言うまでもなくまりさが転がりながら眠っているからである。 プチれいむは必死に悲鳴を上げてまりさを起こそうとするが、目を覚ます気配は微塵もない。 コロコロコロ・・・・・「ゆゆ?」・・・・・「とまっちゃの?」 突如まりさの動きが止まり、プチれいむも悲鳴を上げるのを止める。 しかし、口の中にいるプチれいむはなぜまりさが動きを止めたかまではわからなかった。 「ゆゆ?、やっちょゆっくりねむれりゅよ。」 プチれいむが再び眠ろうとした時異変が起こる。 「ゆぅ?・・・ゆふふ♪ おいしそうなごはんだ・・・むにゃ?。」 「おか?しゃん、れいみゅねむれにゃいよぉ。」 夢の中でまりさは大量のご飯を目の前にしている。 「ゆふ・・・ゆふふ♪ いっただっきま?す・・・むにゃむにゃ?。」 「ゆえ?ん! ねむれにゃ・ゆぎゃあ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ! 」 夢の中で食糧にかぶりつく・・・現実でも同じ様に。 プチれいむは間一髪の所でまりさの歯をかわしていた。 しかし、口の中という足場が不安定で視界も暗い中で的確な行動が取れるはずもない。 「む?しゃ♪ 「ぴぎゃあ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ! 」む?しゃ♪ 「たべにゃいでえ ぇ ぇ ぇ ぇ ぇ ! 」しあわせ?♪ 」 翌日、まりさは溜め込んだ食糧に顔をうずめた形で目を覚ます。 昨夜まりさが見た夢はおそろくはこれが原因である。 「ゆ?っふ?ん! おちびちゃんきょうもゆっくりしようね! おくちからゆっくりでてね! 」 まりさは大きな口を開けてプチれいむに口から出るように催促する。 しかし、プチれいむが飛び出す気配はなかった。 「ゆゆ?? おちびちゃんどうしたの? 」 しかたなくまりさは口の中に感じるプチれいむであろう異物を慎重に吐き出す。 ペッ! ベチャ! まりさの目の前には唾液でベタベタになった赤いリボンが現れる。 昨日と同様にまりさの思考が停止する。 (・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・) ?5分経過? (・・・・・あのりぼん・・・・・おちびちゃんのだよね?・・・・・おちびちゃんはどこ?・・・・・) ?10分経過? (・・・・・ひょっとして・・・・・まりさが・・・・・おちびちゃんを・・・・・たべちゃったの?・・・・・) ?15分経過? (・・・・・あれ?・・・・・どこかで・・・・・おなじようなことが・・・・・あったよね?・・・・・) ?20分経過? (・・・・・おきたら・・・・・おちびちゃんがふたり・・・・・いなくなってた・・・・・) ?25分経過? (・・・・・れいむも・・・・・あさ・・・・・いなくなって・・・・・) ?30分経過? 貧弱ながらも餡子脳で必死に情報を整理したまりさはある結論にたどりつく。 「あ゛っ! あ゛っ! あ゛っ! ・・・・・ぜんぶばりざのざいなのお ぉ ぉ ぉ ぉ ぉ !? ゆぎゃあ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛! ! ! ごべんなざいごべんなざいごべんなざい! ! ! ぱっ! ぱっ! ・・・ぱ ぴ ぷ ぺ ぽ っ ! ! ! ぱ ぴ ぷ ぺ ぽ お お お お お お お お お お ! ! ! 」 普段使わない餡子脳をフル回転させたことに加え自らが犯した過ちに気が付き、それらの重圧に押しつぶされまりさ の心はついに壊れてしまった。 「ゆふふふふふふふふふふ! ゆはははははははははは・・・・・! 」 その日からまりさは溜め込んだ食料に口をつける事無く、眠ることも忘れ笑い続けるのであった。 ?春? 長い冬を乗り越える事に成功したゆっくり達が巣穴から続々と顔を見せ始める。 まりさのいた巣穴には餓死したまりさの亡骸と大量に残された食糧という矛盾した光景が広がっていた。 こうしてれいむは強制すっきりにより、プチれいむ2匹は踏み潰され、1匹はまりさに食べられ、元凶であるまりさ は何も食べずに餓死し、各々の生涯を閉じたのであった。 B:プチれいむを帽子の中に隠す 「おちびちゃん! おかあさんのぼうしのなかにはいってね! 」 「ゆゆ?? ぼうちのにゃか? 」 まりさの意図を理解していないプチれいむは頭上に?マークを浮かべている。 「おかあさんのぼうしのなかでねむればぜったいあんぜんだよ! ゆっくりりかいしてね! 」 「ゆゆ! おか?しゃんはてんしゃいだね! ゆっくりりかいしちゃよ! 」 まりさは舌を出し、プチれいむはそれを踏み台にして帽子まで到達するとゆっくりと中に潜り込む。 「ゆゆ?♪ ちょっとくりゃいけどゆっくりできしょうだよ♪ 」 「おちびちゃんはおかあさんがまもってあげるからね! またあしたいっしょにゆっくりしようね。」 プチれいむはすぐ傍に母親がいるという安心感もあり、すぐに眠りにつく事ができた。 深夜、まりさは居もしない犯人を見つけるために必死に眠気を我慢して起きていたが、結局睡眠欲に負け眠ってしま う。 「ゆぅ?ゆぅ?・・・だいすきだよ・・・・むにゃむにゃ?。」 「ゆぅ?・・・おか?しゃんだいしゅ・・・むにゃ?。」 プチれいむはまりさの帽子の中で幸せそうな寝顔で眠っている。 しかし、一度転落を始めた幸福から不幸への下り坂はそう簡単に止まる事はなかった。 「ゆぐ!」 プチれいむは突如体に加わった衝撃で目を覚ます。 「ゆぅ?ゆっくりできにゃいよ?おか?・・・?・・・・・ゆゆ!おか?しゃんがいにゃいよ! 」 現在プチれいむは地面に転がった帽子の中で横向きになっている。 まりさはと言うと帽子が脱げた事になど気づかないままコロコロ転がりながら眠っている。 帽子が傾いているためプチれいむはまりさの姿を確認する事ができず少し不安そうにしている。 「おか?しゃんをさがしゃないちょ。」 プチれいむは這うようにして傾いた帽子から脱出を図る。 「うんしょうんしょ。」・・・コロコロコロ・・・「おか?しゃ?ん! 」・・・コロコロコロ・・・ 「うんしょうんしょ。」・・・コロコロコロ・・・「どこにいりゅにょ??」・・・コロコロコロン・・・ プチれいむが帽子の入り口に到達する。 「やっちょおしょとにでられりゅよ。」 ピョンッと外に飛び出した瞬間、プチれいむの目には転がりながら接近するまりさの姿が映っていた。 コロコロコロ「ぴぎゃあぁぁ! とまっちぇぇぇぇぇぇ! 」ブチュ!・・・コロコロコロ・・・ コロコロコロ・・・コロコロコロ・・・コロコロコロ・・・コロコロコロリン・・・ 迫り来る母親の巨体、それがプチれいむの見た最後の光景であった。 翌日、まりさは帽子が脱げた状態で目を覚ます。 「ゆ?っふ?ん! ゆゆゆ! まりさのたいせつなぼうしがないよ! どこいったの!?」 まりさは血相を変えて巣の中を見回す。 すぐに帽子を発見し安堵するが、近くに転がっているある物を見つけ表情を凍らせる。 まりさの目線の先には押しつぶされて物言わぬ饅頭となったプチれいむが転がっていた。 「あ゛っ! あ゛っ! あ゛っ! ・・・・・あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛! ! ! おぢびぢゃんがあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛! ! ! なんでえ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛!?どうじでづぶれでるのお ぉ ぉ ぉ ぉ ぉ !? ぜんぶばりざのぜいだあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛! ! ! ごべんでえぇ ぇ ぇ ぇ ぇ ! ばりざがねぢゃっだがらだあ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ! 」 ついに独りぼっちになってしまったまりさは潰れたプチれいむの横でひたすら泣き続けた。 ?1時間後? 「いなくなったおちびちゃんおぶんもまりさはゆっくりするからね! 」 あっさり立ち直っていた。 幸い巣穴には1匹なら余裕で春を迎えられるであろう大量の食糧が蓄えられている。 まりさはゆっくりと春を待つのであった。 ?春? ガサゴソ・・・ガサゴソ・・・ガサゴソ・・・ヒョコッ! 巣穴からまりさが顔を出す。 「ゆゆ?♪ やっとはるになったよ♪ これでゆっくりできるね♪ 」 まりさは尊い犠牲(?)により無事春を迎えることができた。 今となっては相方であったれいむや潰れて死んだプチれいむの事はほとんど記憶に残ってはいない。 「ゆっゆゆ?ん♪ ゆっゆゆ?ん♪ 」 まりさは希望に胸膨らませて春の森へ繰り出していった。 結局、最後までまりさは自分が原因でれいむやプチれいむが死んでしまった事に気付かなかった。 そして、当然寝相の悪さは直ってなどいない。 この先、まりさは再び気の合うゆっくりを見つけてつがいになるだろう。 そしてそのつがいとなったゆっくりはゆっくりできない生涯を送る事になるのであった。 第1話 ?ゆっくり眠れないまりさ? END 「そこまでよ! このすぺ?すはぱちぇがいただいたわ! 」 なにやら変なのがわきました。 番外編 ?がんばれゆっくりぱちゅりー2? 「むきゅ?♪ おうちがかんせいしたわ! これでふゆがこせるわ! 」 現在ぱちゅりーは自分で地面に掘った巣穴の中に居る。 決して広くはないが、体の弱いぱちゅりー種が巣穴を1匹で完成させるのは非常に稀なケースである。 「むきゅ?♪ ちかくにはたくさんしょくりょうがあるしかんぺきだ・・・。」 パラッ・・・パラッ・・・パラパラパラ・・・ドッシャ?ン 「むぎゅー! 」 突如巣穴が崩れぱちゅりーは下敷きになってあの世へ旅立った。 少し考えればわかるものだが、体の弱いぱちゅりー種が掘れる場所など柔らかく崩れやすい場所に決まっている。 完成した時はぎりぎり形状を保っていたが、中でぱちゅりーが出した声がトリガーとなり崩壊してしまったのだ。 本来ぱちゅりー種は自らの知識を活かし他のゆっくりと共生することで生き延びる種である。 自らの豊富な知識に自惚れ他のゆっくりに近づこうとしなかったこのぱちゅりーに初めから未来など無かったのだ。 (むっきゅーーー! これじゃまえとおなじじゃない! なんでぱちぇだけこんなにすこしなのーーー! けほっけほっ。) 以前にも似たような事があった気がするけどTAKE2 「むきゅ?♪ しょくりょうもあつまったしこれでふゆがこせるわ! 」 現在ぱちゅりーは老木の洞の中に居る。 洞の奥には色とりどりの秋の味覚が溜め込まれている。 体の弱いぱちゅりー種がこれだけの量の食糧を1匹で集めるのは非常に稀なケースである。 「しっかりいりぐちをふさいでっと、かんぺきだわ! 」 ぱちゅりーは完璧な計画に胸躍らせながらゆっくりと眠りについた。 ガクガクガクガクガク 大寒波が到来した翌日、ぱちゅりーは寒さに震えていた。 いかに洞の中とはいえ寒さをすべて緩和する事など不可能である。 「ざ、ざむいわ・・・も・もうだめ・・・むぎゅぅ・・・・・。」 寒さに耐えられなくなったぱちゅりーは敢え無くあの世へ旅立った。 ぱちゅりー種はゆっくり一皮が薄く、また中身が生クリームという事もあり寒さにも暑さにも弱い種である。 他のゆっくりと一緒に越冬し、肌を触れ合わせて体温を上昇させ生き延びるのがぱちゅりー種である。 自らの豊富な(ry (むきゅぅ・・・。) 中篇へ続く
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すれ違う理想と友情 その出来事は、『放送』が始まるより前まで遡る。 「はい皆、一旦きゅうけーい!」 南の街の、とある民家。 そこにぞろぞろと、5人もの少女達が入ってきた。 当然、そこに住人はいない。ただ、空き家というわけでもなく、ある程度家具も置かれている。 まるで、前に誰かが住んでいたのかと思わせるかのような雰囲気があったが、推測するにはそれ以上の証拠がなかった。 「結構立派な家ね……」 「私、ちょっとキッチン見てくるね!」 先ほど、声を張り上げたのはこの集団を先導する、所恵美。 部屋の広さに関心しているのは如月千早、我先にと奥へ向かったのは佐竹美奈子。 その後ろからは、松田亜利沙と高槻やよいが浮かない表情を浮かべ、ついてくる。 皆、思い思いに行動していく。そこに、殺伐としたものはない。 ここにいた少女達は皆、この『殺し合いの場』において、そんな行為に反抗する意思を持っていた。 (……まだ、油断できないです…チャンスを、待たないと……) ――少なくとも、表面上は。 やよいが浮かべた、苦々しい表情を見たものは、誰もいない。 それぞれの内に秘めた思いは、誰も知る事はない。 「所さん…ここでしばらく休憩って、言っていたけど」 「皆、結構疲れてるでしょ? それに、うちらが知ってる事も整理しなくちゃって思ってね」 一旦、民家に入って休もうと提案したのは恵美だった。 街までの道で合流した美奈子とやよい、そして市民プール前で合流した亜利沙。 特に亜利沙に言えたことだが、この異常な状況下で、皆疲労の色が見え隠れしている。 それに彼女達も、ここに至るまでに誰かと会い、何か経験したかもしれない。 一度どこかで腰を落ち着けて、そんな情報を共有するべきだと、彼女は考えていた。 「それに……もうすぐ、なんか発表とかあるらしいじゃん。備えとかないと」 そして、懸念していたのはそれだけではない。 恵美の言葉に、皆がぴくりと反応を示す。 「えっと……6時間ごとに、って言ってましたから、あと30分ぐらい…ですよねー」 「確か…死んだ人を発表する、って……」 場に、重苦しい雰囲気が漂う。 こうしている間にも、このイベントは進行している。 自分達のように反抗するものだけならいいのだが、正直、嫌な想像の方がいくらでもできる。 そんな事を考えてしまう状況、誰しも心中穏やかではない。 「………っ」 そしてここには、唯一それを現実として目の当たりにしている少女がいた。 俯く少女、松田亜利沙の顔色は悪く、ここに来てから何も喋れていない。 これからの事を考えるなら、自分の知る事を皆に言うべきなのだろう。 けれど、今に至るまでできないでいた。 市民プールの前で、4人に合流した時、ひどく消耗していた彼女に対し皆は気にかけた。 ここに来るまで、何かあったのか。誰か、出会ったのか、と。 そんな問いにさえも、口を開けられていなかった。 それだけ、彼女の知っている現実は、あまりにも残酷で。 「………?」 何より、彼女の前で言う事がはばかられた。 思わず彼女――如月千早と目があって、あわてて目を逸らす。 亜利沙が未だ自分が今までの事を話せないのは、彼女がいるからに他ならない。 自らが知っている『彼女の死』に、一番動揺するであろう人物は彼女だから。 それだけ2人は仲が良くて。彼女の中で、大きな存在になっている。 アイドル達の事をよく見ていた彼女には、それが辛い程によくわかっていた。 結局、合流したその時は口を閉ざす亜利沙を見て、主に恵美の提案の元、一旦保留という事になった。 薄汚れた制服。不自然な恰好。挙動不審に近い態度。 不信感を抱いてもおかしくなかっただろうに、そうせずに皆は彼女を気遣って。 亜利沙は、そんな皆に感謝の気持ちと、一種の負い目を抱いていた。 「松田さん」 そんな中、いきなり声がかけられる。 ハッとして顔を上げると、そこにはさっきまである程度距離があった筈の人の姿。 千早が、目の前にまで来ていた。 「あっ、あの」 「隣、失礼するわね」 慌てて何か声をかけようとする亜利沙を横目に、千早は彼女が座るソファの横に腰掛ける。 そして、流れる気まずい沈黙。 ここに来るまで、随分と挙動不審だった。 何を聞かれても、何を言われても。不思議じゃない。 「一つだけ、聞いてもいい?」 そして、言葉をかけられる。 優しく言い聞かせるかのような、穏やかな声。 あたりを見ても、美奈子はまだ帰っておらず、恵美とやよいは互いに何か話している。 2人は2人で、情報交換でもしているのだろう。他に、誰かが聞いているという事はなさそうだった。 亜利沙は意を決し、「はい」と返事を返す。 何を聞かれるのかは、分からないけれど。 「……春香に、会ったの?」 その言葉を聞いた瞬間、心臓をわしづかみにされたかのような感覚を受けた。 「っ!?」 「図星、みたいね」 突然言い当てられ、びくりと体が跳ね狼狽える亜利沙を見て、千早は息を吐く。 その表情は、憂いを帯びていた。 一体、何故分かったのか。息は自然と荒くなり、心臓はばくばくと暴れる。 「なっ、な……」 「確証があったわけじゃないのだけれど……。 少し、それに見覚えがあって。もしかしたら……って」 驚いて呂律も回らない亜利沙の事を、見つめる。 その視線は、彼女の顔よりも少し上を向いていて、それで気付いた。 (……あっ) 彼女は長い髪を束ねてはいるが、いつもは簡素な髪留めで済ます事が多い。 こうして、リボンを使う事自体まれで、可愛げのある赤いリボンが、目についたのだろうか。 決意の為につけていた、彼女の形見。 そうして、自らその形見を手にふれ。 「―――――!」 血の気が、さっと引いた。 そのリボンに、赤黒くにじんでいた――血にふれて。 「ちっ、違います千早さん!これは……っ!!」 思わずがたりと立ち上がって、弁解する。 その物音に、蚊帳の外にいた恵美とやよいがこちらに気付く。 言葉が、続かない。否定しようとしても、何も言えない。 血に染まった友人のリボンを見て、想像する事。 それは、違ってなどいないのだから。どう取り繕っても、言い訳にしかならない。 「……その……」 一転して、場がしんと静まりかえる。 気まずい雰囲気が、流れる。 何も喋ってはいないが、この態度と状況を見れば嫌でも察するだろう。 天海春香は、どうしたのか。出会ったとして、何故今ここにいないのか。 そして、こんな態度では勘違いされてもおかしくはない。 松田亜利沙が、天海春香を――― 「心配しなくても、疑ってなんかないわ」 そんな心を、見透かしたかのように。 挙動不審に狼狽える彼女に、千早は声をかける。 「あなたが……アイドルの事が大好きなあなたが、アイドルに手をかけるはずないもの」 「……っ!」 そして穏やかに紡いだ言葉は、亜利沙の言葉を詰まらせる。 当たり前、とでも言う程に彼女はあっさりと言いのけていた。 そんなの、この異常な状況ではどうとでもなるかも分からないのに。 「ねえ……話して、もらえないかしら」 そして、千早は口を開く。 彼女の方でも、最悪の可能性が頭を過り、それが否定したくても、否定できないでいて。 亜利沙の知る事が、残酷な事であるというのも薄々分かっていても。 「何が起きたのか……知りたいから」 大切な人の事から、目を逸らしたくはなかった。 「……!」 透き通るような、まっすぐな瞳を向けられて、亜利沙はぴくりと体をこわばらせる。 彼女の決意が、目の前に突き付けられているかのような。そんな錯覚を起こす。 「教えてもらったの。諦めない事、逃げない事を」 ちらりと、千早は横を見やる。 そこには、まだ2人が何を話しているのか理解しきれていない恵美の姿があった。 ここで終わろうと――逃げようとした自分を、止めた人。 彼女に感化されて生きると決意した以上、どんな現実でも受け止めて、それでも前へ進まないといけない。 「だから……教えて。あなたの、知っている事……春香に、何があったのか」 瞳が、より近づけられる。 千早の言った、『春香』という名前に、見ていた2人もぴくりと反応する。 まだ亜利沙は、直接春香にあったと明言したわけじゃない。 ただ、その反応は確実に何かを知っている。 「………ッ」 そして、それが言いづらいような、とても辛い事だと知るには十分すぎた。 恵美もやよいも、神妙な面持ちでそちらの方に目を向けている。 「ただいま~……あれ? 皆、どうしたの?」 そんなタイミングで、家の中の探索を終えた美奈子が戻ってくる。 妙に緊迫した場の雰囲気に、戸惑う。 話すべき仲間、4人はここに集まり、丁度良く舞台は整った。 「……分かりました」 そして彼女は、閉ざしていた口を、開く。 * * * 亜利沙が話し終えて、静まり返る。 彼女が見た事、全てを話し終えた。 とは言っても、そこまで多いわけじゃない。 ただ―――天海春香の死体を見た、それだけの事。 「そんな……っ」 不意に声を漏らしたのは、佐竹美奈子だった。 アイドルが、天海春香が、死んでいた。誰に、殺されたかも分からずに。 殺し合いなんてありえない。誰もしないんだと言う甘い考えを、淡々と打ち砕かれて。 息も震えるほどの、衝撃を受けていた。 「………」 恵美とやよいも、実際に死人が出たと聞いて何も感じないわけじゃない。 かつて仲間だった子が、仲間を殺した。 実際にそれを見たわけじゃなくとも、現状はそうとしか考えられず。 突きつけられた現実は、場を重くする。 けれど、彼女達はそれ以上に。 「……そう」 その事実を。 友人の死を聞かされた彼女の事を気にかけていた。 「千早……」 恵美が、ちらりとそちらの方をみやる。 気持ちうつむいていた彼女の表情は、思っていたよりは落ち着いている。 けれど、腕を握る手はぎゅっと強く絞められていて、震えていた。 「……誰が、というのは……」 「ありさが見た時には、もう……だから、分からないです…」 自殺なんていうのは、ありえない。 となれば、確実に殺した誰かがいるという事だ。 けれど、亜利沙は誰が手をかけたかというのまでは分からなかった。 どこかも分からない場所で親友が死に、誰のせいかも分からない。 その心中を深くまで察する事なんて、できやしない。 「……話してくれて、ありがとう」 それでも、取り乱す事はなく話し終えた亜利沙に声をかける。 そんな彼女の姿に、亜利沙は言葉を返すでもなく不安気な表情を浮かべる。 彼女もまた、親友が死んでしまった千早の心中ばかりが気にかかっていた。 表面上は冷静を保っているように見えるからこそ、不安を感じずにはいられない。 「……あのっ」 ふと、亜利沙は声を上げる。 そして、自らの髪を結んでいたリボンを解いた。 血で汚れてはいるが、まだところどころに鮮やかな赤は残っている。 「これっ、もしよかったら、千早さん、に…」 「私はいいわ」 これは千早にとって、親友の形見となるもの。 だから、彼女に託した方がいいと手渡そうとして、しかし彼女はそれを首を振って拒否する。 「あなたの、決意の表れなんでしょう? なら、あなたに使ってくれた方が……」 どこかぎこちない笑みを浮かべて、彼女にそのリボンをぎゅっと握らせる。 千早にとっても、亜利沙が説明をする中で、強い決意の元、それを持ち出した事は分かっていた。 その形見が、彼女に力を与えているのなら。それは、彼女に託していた方がいいのだろう。 「千早さん……」 「……っ」 その方が、あの子も良いと思ってくれるだろうから。 そう思った瞬間に、言葉に、詰まる。 彼女はもう、この世にいないのだと。 段々と、実感しつつある自身を感じていて。 「……ごめんなさい。すこし、外の空気を吸ってくるわね」 やがて彼女は、逃げだすように振り向き、去っていく。 「あ……っ」 それを止められる者は、誰もいない。 彼女がどれだけ辛いか、それを止めて、慰められもしない。 誰も、かけられる言葉も、呼び止める声さえも出せなかった。 そして、理由は単純にそれだけではない。 仲間が殺されていた。おそらく、かつての仲間の手によって。 それは千早ほどでないにしても、他の皆にも少なからず衝撃を与えていた。 千早がいなくなって、気まずい沈黙が流れる。 誰も何も、言葉を発する事すらできない。 先ほどまでの、仲間と共にいるが故のある程度希望に満ちていた雰囲気はどこにもない。 この先、どうなってしまうのだろう。自分達も、いずれそうなってしまうのだろうか。 誰が口に出すでもなく、そんな不安を感じずにはいられない。 「……ごめんね、亜利沙」 そんな空気の中で、一人声を出す。 「えっ?」 「辛かったでしょ、話すの。 それに、千早の事。気遣って、ずっと背負ってて、さ」 突然声をかけられて困惑する亜利沙をよそに、恵美は語る。 情報を伝えられて、皆、ショックを受けただろう。 けれど、それで心に傷を負ったのは伝えられた皆、だけじゃない。 この中で唯一、実際にそれを見て『しまった』子。 一番近くで、その絶望を見て。 合流して、ずっと悩んでいて。 「…ありがと。よく頑張ったね、亜利沙」 そうして今にも崩れ落ちそうな、彼女の頭を、撫でた。 「………っ」 俯いていた彼女の姿が、震える。 ここに至るまで、ずっと気張っていた精神がゆれる。 違う、褒められる事なんかじゃない。 「そ、そんな……ちがいます、ありさ、は、なにも……!!」 そう思いながら、視界がにじんでいく。 触れた優しさ、何もできなかった自分への不甲斐なさ。 色んな思いがまじりあって、胸の奥底からこみあげるものを押えきれない。 じわりと視界がにじんで、そしてぼろぼろと涙がこぼれだした。 「なにも、できなくて……っ! うぅ、うあぁぁぁっ…!! えぐっ、ひぐっ……!」 「おー、よしよしよし。ごめんね、そこまで思い詰めさせちゃって…」 止まらず、泣きじゃくる彼女を抱きしめる。 これからどうするか、なんて恵美にも分からない。 けれど、それでもなお目の前で思い詰めている仲間の事を見過ごす事はできなかった。 落ち着くまで、少しの間でも一緒にいてあげる。 やがて嗚咽も落ち着いてきた頃、恵美はちらりと美奈子の方を見た。 「よーし……ねぇ、美奈子」 「えっ、あ、何?」 「ごめん、ちょっと亜利沙とやよいの事任せていい?」 胸にうずくまる亜利沙の頭をポンとたたいて、美奈子にお願いをする。 この場では、美奈子が一番の年長者だ。頼るなら、彼女になるだろう。 まだショックの余韻の抜けない美奈子は、少し上の空といったようにうなずく。 それを見た恵美は、亜利沙を優しく座らせる。 「千早の事も、ほっとけないからさ。それじゃ、よろしくね!」 一人席を外した千早の事も、彼女はもちろん心配だった。 何と声をかければよいのか分からない、というのは彼女も一緒である。 けれど、だからと言って放っておくわけにもいかない。 一旦ここを置いて、千早の元へいこうとする。 「……恵美ちゃん」 「ん、何?」 それを、美奈子は呼び止める。 振り返ると、彼女は不安気な表情を浮かべていた。 確かに、今ここの一番の年長者は彼女だ。 年上として、少しはみんなの事を見ているつもりだった。 「無理、しないでね?」 だからこそ、そうやって、皆を気に掛けすぎる彼女の事が心配になった。 「………ん」 そんな美奈子の言葉に、はっきりとしない返答をする。 無理をするな。そういわれても、分かったとはっきり言えない。 今、無理をしてないといえば嘘になる。けれど、だからと言って仲間を放ってはおけない。 少しだけばつの悪そうな表情を浮かべた後、恵美も千早の行った方向へと向かっていった。 「……」 それを見送ると、美奈子は振り返り、この場に残った子達をみやる。 亜利沙は落ち着いたとはいえ、まだ情緒が不安定な部分がある。 やよいも、あれから険しい表情を崩せない。 そして、現実を伝えられて衝撃を受けているのは美奈子も同じだ。 (……ううん、私がしっかりしないと) そんな弱い心を、首をぶんぶんと振って追い払おうとする。 みんな、不安なんだ。 私が一番お姉さんなんだから、しっかりしないと。 そんな風に、自分を鼓舞する。 なによりも、このどんよりとした雰囲気が耐えられない。 このままじゃ、認めたくなかった『何か』を、認めてしまう。 いつも通りで、いないといけない。こんなのは、嫌だ。 ……いつも通りとは、何だろう。こんな時、『佐竹美奈子』はどうやって、皆を元気づけるだろうか。 重い空気の中で、何か焦りのようなものも感じる中、 ぴーんぽーんぱーんぽーん。 追い打ちをかけるように、それを始まった。 * * * 放送が流れ終わり、部屋の中にいる3人は一様に黙り込んでいた。 「うそ…なんで…そんな……!」 しんとした中で声が響いて、やよいは少し顔を上げてちらりとあたりを見渡す。 亜利沙はがたがたと震えて、頭を抱えている。 瞳は揺れて、唇まで真っ青に染まっている。 対して美奈子の方も、目の焦点が合っていないように思えた。 どちらも、精神的にかなり動揺しているようだ。 当然だろう。この事実には、彼女も驚愕を隠せないでいたのだから。 12人。この6時間の間に、死んだ人数。 おおよそ、全体の4分の1。考えていた以上に、早いペースだ。 やよいの思っていた以上に、このイベントに積極的になり、仲間を殺した人がいるのかもしれない。 かつての、仲間が。その事に哀しみを覚え、そして自分もそうである事に負い目を感じる。 けれど、その考えをやよいはすぐに振り払った。 たった1人生き残ると決めた以上、そんな事を思ってる暇はない、と。 口に出すこともせず、決意を固める。 「………ね、ねぇ」 ふと、誰かが口を開いた 何事かと俯いていた顔を上げると、美奈子が一歩前に踏み出していた。 ぎこちない笑顔で、額に浮かぶ汗をぬぐおうともしない。 無理に、自身を鼓舞しているようにも見える。 「皆……そんな、落ち込まないで、ね?」 こんな状況で励まそうとしているのだろうか。 けれど、それでどうにかなるような状態でないのは明らかだ。 事実、彼女自身も相当狼狽えている。 とすれば、彼女はどうするだろうか……。 そこまで考えて、はっとする。 ここにいる皆を元気づけようと、世話焼きの彼女が起こす行動。 丁度ここは民家で、時間も時間。なら、もしかすると。 運命の時は、近づいている。やよいは、心の中ではやる気持ちを抑え。 「……そうだ! もうお昼だし、何か食べようよ!私が作ってあげるから! お腹いっぱいになったら、きっと元気がでるよっ!」 ――来た。 その瞬間、やよいの心臓はどくりと反応した。 食材も、場所もある。時間も丁度、正午。こんな提案をするのは、必然だったのかもしれない。 そして、それは同時にやよいの持つ『武器』が使える、その瞬間でもあって。 「…そう、ですよねっ!私もお手伝いしますから、元気出してくださいー!」 やよいも声を上げ、その提案に呼応する。 その瞬間に、心がちくりと痛んだ。 自らの信念、家族の掟を、破る瞬間が近づいてきている。 信頼してくれている皆の事を、裏切る瞬間が近づいてきている。 それでも、やりとげる為に。偽りの言葉と、偽りの笑顔を浮かべる。 亜利沙は相変わらず、反応らしい反応がない。 12人もの、仲間が死んだのだ。 アイドルが、仲間が大好きだった彼女への、追い打ちをかけるかのような衝撃は、痛いぐらいによくわかる。 けれど、今はその方が都合がいい。 目ざとい彼女が万全な状態だったなら、こうやって自分を偽る事も見破られてしまいそうだったから。 「じゃあ、2人が帰ってくる前に食材の下ごしらえでもしよっか! さっき探してたら、ちゃんと色々あったんだよ! 腕、振るわないとね!」 やよいが同調してくれた事で、美奈子はぱぁっと笑顔を見せた。 焦っているか、錯乱しているかのような。 その姿は、やよいにもわかる程に無理をしている。 先ほど彼女自身が恵美に指摘した事が、そのまま今の彼女のような状態で。 けれど、それを指摘する事はない。それもまた、都合がいいから。 仲間の心配すべき状態を、都合がいいからという理由で、切り捨てる。 それだけじゃない。最終的には、殺すのだ。 食事に毒を仕込むという、一番、彼女の思い出を穢す方法で。 どれだけ、どれだけの罪を重ねても、彼女の悲痛な歩みは止まらない。 アイドルと、笑顔と、仲間を信じ抜こうとする松田亜利沙。 危うい中でいつも通りに執着し、そうあろうとする佐竹美奈子。 そして、たった一人生き残る為、心の内でその時を伺う高槻やよい。 彼女達がそれぞれ抱く『理想』は、致命的な程にすれ違う。 【一日目/日中/G-4 民家】 【松田亜利沙】 [状態]健康 、深い悲しみ [装備]天海春香のリボン、競泳水着 [所持品]基本支給品一式、不明支給品1~2 [思考・行動] 基本:笑顔の力を信じる。 1:??? 【高槻やよい】 [状態]健康 [装備]なし [所持品]支給品一式、ランダム支給品(0~1)、青酸カリ [思考・行動] 基本:最後の一人になる。 1:焦燥。絶対に死ねない。 2:料理に、毒を仕込む……? 3:とにかく機会を窺い、慎重に動く。 【佐竹美奈子】 [状態]健康 [装備]なし [所持品]支給品一式、ランダム支給品(1~2) [思考・行動] 基本:仲間と一緒に脱出っ、わっほ~い! 1:皆を元気づけるために、料理を振る舞おう! 2:不安。誰かと接していないと押し潰されそう。 3:みんなと一緒ならきっと何とかなるよね……? * * * 真上の太陽が照らす街中で、恵美は追いかける事も忘れ立ち尽くしていた。 彼女も、千早を探す道中ですぐに放送によって足を止められていた。 放送、12人の名前、死亡、禁止エリア。たくさんの情報が、頭の中で浮かんでは消えていく。 頭を抱えた。楽観的に考えていたつもりはなかったのだが、まさかここまで、だなんて。 「………?」 そんな中、恵美の耳に何かひきつるかのような声が聞こえた。 泣き声、だろうか。それが何か、すぐに思い当たる。 その瞬間に、恵美はその方向へと駆け出す。 まだ、整理はつかないが、今は近くの仲間の方が優先だ。 「……っ、う………」 走っているうちに、探し人はすぐに見つかった。 5人が入った民家から、そう遠くない道で。 千早は、へたりこんでいた。声をかけようと、後ろから近づく。 「どうして……あなたまで私を、おいて……っ!」 けれど、その伸ばした手が触れられる事はなかった。 後ろにいる恵美の事も気づく事なく、彼女は誰に言うでもなく泣き崩れている。 それに、かける言葉が見つからなかった。 「……っ」 伸ばした手が下ろされ、恵美は目を逸らす。 彼女が大切な人に先立たれる、という事は、これが初めてではなかった。 それは、彼女の中でも特に深刻な問題で、フラッシュバックしてしまえば、その衝撃は大きい。 他人の言葉で、癒せるものではない程に。 (…何やってんの、アタシ) 下ろした手を、ぎゅっと握りしめる。 沢山の仲間が死んで、目の前で仲間が悲しんでいて。 そんな中で、一体彼女は何ができた? この6時間の間、ただ殺し合いの実感も十分にないまま歩いていただけ。 それが自分の無力さを、まじまじと見せつけられているようで。ただ、歯痒さと自己嫌悪が頭の中を支配する。 かなしみに暮れる彼女の後ろで、今もこうして、何もできずに立ち尽くして。 かつて信じていた『友情』さえも、哀しい程にすれ違う。 【一日目/日中/G-4】 【如月千早】 [状態]健康 [装備]なし [所持品]支給品一式、プラスチックのスティック [思考・行動] 基本:最後まで諦めない。皆で脱出する。 1:春香…… 【所恵美】 [状態]健康 [装備]灰皿 [所持品]支給品一式、ランダム支給品(0~1) [思考・行動] 基本:最後まで諦めない。皆で脱出する。 1:落ち着いたなら、千早を連れ戻したい、けど…… 2:自身に疑問と、嫌悪。 刻まれてる誓い 時系列順に読む かざはな 刻まれてる誓い 投下順に読む かざはな The Trojan Horse 如月千早 紳士の昼食会 松田亜利沙 佐竹美奈子 高槻やよい 所恵美 ▲上へ戻る
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理想のアルティメットルーラ ■一人称 私 2回 (二大怪獣 夢の国大決戦 p.7 8) ■二人称 お前 1回 (二大怪獣 夢の国大決戦 p.7) ■三人称 こいつ 1回 (二大怪獣 夢の国大決戦 p.8) ■スイムスイム スイムスイム 3回 (二大怪獣 夢の国大決戦 p.7(2回)8) ■理想の究極将軍プキン お前 1回 (二大怪獣 夢の国大決戦 p.7) こいつ 1回 (二大怪獣 夢の国大決戦 p.8) ■技名 ルーラガード! (二大怪獣 夢の国大決戦 p.8) ルーラバリア! (二大怪獣 夢の国大決戦 p.8) ルーラデストラクション! (二大怪獣 夢の国大決戦 p.8) バーニング・ソウル! (二大怪獣 夢の国大決戦 p.9)