約 3,279,266 件
https://w.atwiki.jp/fushimi_eroparo/pages/461.html
http //pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1301391825/255-269 『るりのもの』(中編) 幼馴染のきょうちゃんに恋人が出来たのは、 たしか、夏休みの終わりだったかな。 あの時の私は本当に落ち込んで――― しばらくは夜も眠れなかったんだ。 大好きなきょうちゃんを、 五更さんに取られてしまって。 家族にも、いっぱいいっぱい心配をかけちゃった。 「ねぇちゃん、落ち込むのはわかるけどさ」 「………いわお…」 「せめてなんか食べねぇと、死んじゃうぜ」 優しい弟を持った私は、幸せものだなぁ。 私は、少しずつ少しずつ、受け入れていこうと思っていた。 ―――そして、秋を越え、冬を迎える。 きょうちゃんと共に勉強し、励ましあう生活。 それもそれで悪くないなぁなんて思ったりもしたんだけど。 「はぁ……何か違うんだよ………」 私は眼鏡を拭きながら考えていた。 何もしないで受け入れて。 例えば10年経って、きょうちゃんが結婚して。 私じゃない人と家庭を築いて。 それに私は耐えられるの? …… ………私は、そっと決意した。 「…ん、やるだけやってみようかなぁ」 きょうちゃんが五更さんを好きなのは分かってる。 五更さんがきょうちゃんを好きになっちゃう気持ちも分かる。 それでも、私はきょうちゃんを私の元に取り戻したかった。 わがままなのかなぁ、とは思うけど。 でも決めたんだ。 絶対にきょうちゃんを――― ―――あれ? そういえば、ずっと昔。 そう、子供の頃にも、こんな感情になったことがあった気がする。 私の中でずっと渦巻いていた黒いモノが、私を支配し始めていた。 ◇ ◇ ◇ 「私の家で、合格ぱーてぃーをやらない?」 私は、クラスメイト数人がいる場で提案した。 ちょっと突飛な提案かもしれないけどね、えへへ。 「気が早ぇんじゃねーの?」 きょうちゃんはそう言う。 うーん、確かに、その通りなんだけど。 作戦を実行するのにも、たいみんぐってものがあるんだよ。 日程をずらすワケにはいかないんだなぁ。 「あのね、ここにいるみんな、滑り止めの私立に受かったわけだし、 ひとまず浪人はなくなったから」 赤城君の心底ホッとして緩んだ顔を見つめる。 自己採点の結果、すごくギリギリだったもんね。 今日のついさっきまで、ヤキモキしていたと思う。 「きょうちゃんもみんなもずっと頑張ってるし、 たまには、いいんじゃないかなぁ?」 「高坂、俺も賛成するぞ。 たまにはパーッとやろうぜー」 きょうちゃんは、『仕方ねーな』という顔をしながらつぶやいた。 「ま、息抜きも必要かもな………たまにはよ」 「やったー!ありがと、きょうちゃん!」 「な、なんで俺にお礼言うんだよ」 ふふっ…… 私は心の中で、そっと微笑んだ。 はぁー、思ったとおりに進んでるなぁ。 やっぱり、きょうちゃんのことを一番理解してるのは私だよ。 思い描いていた通りの流れにひとしきり満足して。 そして、再び計画を思い返す。 まだ事前にやっておかなきゃいけないこともあるし。 作戦もいろんな『ぱたーん』を用意しといた方がいいよね。 よーし、がんばろっと。 ◇ ◇ ◇ 「人の服を脱がすのって、けっこー難しいんだねぇ」 私は眠っているきょうちゃんの服のボタンを外しながらつぶやいた。 男の子の服のボタンは、女の子のと逆だからかなぁ。 「ん……」 「―――っ!?」 び、びっくりしたー。 きょうちゃん起きちゃったかと思った。 ちなみに今は作戦①『寝てる間に既成事実』を実行中です。 けっこードキドキだよ。 ってことで……… ………ふぅ。 なんとか上は全部脱がすことができたー。 ふーん、きょうちゃん………意外と筋肉あるんだぁ。 大胆になっていた私は、きょうちゃんの乳首をペロっと舐めてみる。 「んんっ………すぅー………」 きょうちゃん、かわいい。 これくらいの刺激じゃ、目は覚めないみたいだし。 だいぶ前のことになるんだけどさ。 おじいちゃんが、ふざけてお酒を飲ませたとき、 すぐに酔っ払ったきょうちゃんは、朝まで起きなかったんだよね。 だからお酒を飲んで眠ってしまえば。 うまく行けば、きょうちゃんが起きずに 『最後まで』できるんじゃないかと思ったんだ。 思ってたんだけど――― 「ん……んぁ?…っ!ま、麻奈実!?」 「っ!?」 「…お前、なにして……んだ?」 き、きょうちゃん起きちゃった。 ちょっと乳首舐めすぎちゃったかなぁ。 まだお酒が抜けきっていないのか、朦朧としてはいるけれど。 仕方ない、作戦②『責任転嫁』をやってみよう。 「きょうちゃんの方から、誘ってきたんでしょー?」 「は?」 「俺のはいぱー兵器を見せつけてやる!って」 「そんな事…言った……気もするけど………」 「言ったんだもん。ちゃんと責任とってね、きょうちゃん」 ふふっ、頭が混乱してちゃんと判断できていないみたいだね。 焦点の定まらないきょうちゃんの表情……ちょっとかわいいかも。 逆に起きてて記憶があるほうが、私も都合がいいしなぁ。 「きょうちゃんに誘われて、私こんなにドキドキしてるんだ」 「ちょ、おま、胸………」 きょうちゃんの手を、私の胸のところまで持っていってみた。 ふふ……きょうちゃん、指がぷるぷるしてるよ。 本能では揉みたいのを、理性で抑えてるんだねぇ。 五更さんはとってもかわいい子だけど、おっぱいは小さかったもん。 前に見たきょうちゃんの『これくしょん』は、眼鏡で胸の大きい子ばっかだったし。 だから、こういう風にすれば私にも勝ち目があると思うんだ。 ほら、きょうちゃんのズボンもしっかり膨らんでる。 よし、そろそろ次に行ってみよう。 作戦③『えっちな誘惑』 「きょうちゃんだけ、脱いで楽な格好なんてズルいよー」 「……んな、何を言い出すんだお前は」 「私も脱いじゃおーっと」 この日のために、私の持ってるなかで一番かわいい下着を選んでおいたんだ。 ずっと食欲なかったから、お腹周りもだいぶ痩せたし。 その、桐乃ちゃんとかと比べれば見劣りしちゃうだろうけど……… 自分なりに『せくしー』なぽーずも研究したんだから。 「お、お前も酔っ払ってるのか?」 「ん?そうだよ、一緒にお酒いーっぱい飲んだでしょ?」 なーんて、私は一滴も飲んでないんだけどね。 ぱーてぃの買い出しの時、赤城君に頼んでお酒買ってきてもらったの。 ほら、大学生になったら飲み会もあるだろうし。 今日はその練習にしようって提案して。 「………よいしょっと」 私は下着姿になると、きょうちゃんのお腹の上にまたがった。 「きょうちゃん、私の下着姿、どうかな?」 「ど、どうって………なんて言えばいいんだよ俺は」 「思ったまんまでいいよ。五更さんと比べて、せくしー?」 「な……そ、そんなの答えられるわけないだろ………!」 「ふふふっ…答えない子にはオシオキしちゃおっかなぁ」 私は背中に手を伸ばし、ブラのホックに手をかける。 「ちょ、ちょっと待てって」 きょうちゃん、口ではそう言ってるけど……… さっきから私の胸を凝視してるねぇ。 うまくいってるみたい。 「んー…んーしょっと」 少し手間取るフリをして焦らしながら、ブラジャーを外してみた。 本当はきょうちゃんの手で外してほしかったんだけどなぁ。 さすがにこの様子では、まだ自発的に私を襲いそうにはないしね。 でもブラジャーが外れた瞬間。 きょうちゃんの視線が乳首に集中したのを、私は見逃さなかったよ。 「胸……大きすぎて気持ち悪いかなぁ?」 「そ、そんなワケないだろ…」 「きょうちゃんは、私の裸、どう思う?」 「そ、それは……そんな、言えるわけないって」 「やっぱりダメかなぁ?」 「だ、ダメって言うかさ………」 私は左手で自分の胸を揉み始めてみた。 きょうちゃんの持ってた本の女の人がこうやってたんだよね。 「きょうちゃん……はぁん……きょうちゃん」 「な……なにしてんだお前」 明らかに動揺してるきょうちゃん。 ふふふ、顔が真っ赤だよ。 私は右手を自分の……下の方に持っていく。 自分でするときにも、こんなに濡れたことはないよ。 そのくらいビショビショに濡れちゃってた。 クチュっ 「はぅんっ……」 音が出るくらいかき混ぜると、 自分でも我慢できなくて声が出ちゃう。 「あぁん……ああ……うぅんっ……んはぁ……」 クチュクチュクチュ いやらしい音、いやらしい声、いやらしい匂い。 ふふっ、きょうちゃんも私に釘付けになってる。 いつもはお布団の中でこっそりしてるひとりエッチを、 今日はきょうちゃんのお腹の上でしてる。 なんだかいつもより、感じやすくなってるみたい。 「あぁん、きょうちゃん、きょうちゃん……欲しいよぅっ…」 「ま、麻奈実……」 「おっぱい…んぅぅん……はぁ…揉んで欲しいよ………」 クチュクチュ…… 「こ、ここに……おちんちん入れてよぉ……あぁぁ…」 だんだんと高ぶってくる私。 ここまで来てしまったらもう止められない。 「あぁ……あぁん……あれ……今日ちょっと……」 いつもはもうちょっとイっちゃうまでに時間がかかるのに。 ―――なんかだめ、頭の中が真っ白になっちゃう。 「……はぁ、だめ、もうだめ……い、いっちゃう、きょうちゃーん!」 ビクンっ はぁ、はぁ……誘うだけのつもりだったのに、ちょっとイっちゃった。 私こんなにえっちな子だったっけ……。 私はそのまま前に倒れ、きょうちゃんに覆いかぶさる。 「お、おい麻奈―――」 きょうちゃんの顔を私の胸が覆い隠す。 きょうちゃんの熱い吐息が胸の隙間から漏れ出ている。 「―――っぷぁ、い、息できねぇって。殺す気かよ」 「ねぇ、私の『おなにー』どうだった?」 「ど、どうって言われても……び、びっくりした」 「それだけ?」 「他にどう言えってんだ」 「いろいろあるじゃない。興奮した、とか。かわいかった、とか……」 私はきょうちゃんの下半身に手をのばす。 そこはもう、はち切れんばかりにパンパンに膨らんでいる。 「襲いたくなっちゃった、とか」 ふふふ、前に本で読んだけど。 こうなっちゃった男の人は、もう落ちたも同然なんだよね。 「私、きょうちゃんとえっちしたいな」 「ちょっと待てって。だいたい俺、彼女いるし……」 「ダメ?」 「あぁ、ダメだ」 はぁ、きょうちゃんも頑固だねぇ。 本当はえっちしたくて仕方ないくせに。 きょうちゃんの優しさも、こういう時には邪魔になるものなんだねぇ。 仕方ない、じゃあ作戦④に行ってみようかな。 「あのね、私、彼女にしてくれとか言わないよ?」 「えっ?」 きょうちゃんがキョトンとした顔で私を見つめている。 突然何を言い出すのか、分からないって顔だね。 「五更さんとの仲を邪魔したりとか、絶対しないから」 「どういうことだよ」 「私はただ、きょうちゃんが幸せだったらそれでいいんだよ」 「………お、お前」 「きょうちゃんはどう?私に幸せでいて欲しい?」 「そりゃーな……長い付き合いだし、 不幸になって欲しいとは思えねぇよ」 「……うん。じゃあさ、えっちしようよ」 「なんでそうなる!?」 私は左手できょうちゃんの下半身をまさぐりながら、 右手で自分の下半身をかき混ぜる。 「くふぅん……はぁ、はぁ、はぁ……… きょうちゃんとえっちするのが、私の幸せなの」 「バカ、酔っ払いすぎだ」 「絶対秘密にするし、今日だけの関係でもいい。 今日、安全日だから、中に出してもいいんだよ」 「な、何言ってんだよお前……」 これが作戦④『都合のいい女』だよ。 きょうちゃんのオチンチン、ビクビクしてる。 えっちしたくて仕方ないって感じ。 もう一押しでいけるかな? 私はズボンの上からきょうちゃんのモノをくわえてみた。 「ふぁん……おん……ふぅ……」 「うぉ……ちょ、ちょっとやめろって」 私がズボンを下ろそうとしたところで、 強引に引き剥がされた。 うーん、これもダメかぁ…。 五更さんもなかなかやるなぁ。 仕方ないなぁ、これが最後の作戦だけど。 あんまり使うとウザい女と思われて嫌なんだけどなぁ。 作戦⑤、やるしかないか。 「…私、魅力ない?」 私は涙を溜めながら、きょうちゃんを見つめる。 そして再び、きょうちゃんの上にのしかかった。 なんだかんだでお酒の抜け切っていないきょうちゃんは、 あまり強い力を出せないみたい。 私の優位はまだ変わらないはず。 「麻奈実、ホント今日は酔っ払いすぎだぞ…… どうしちまったんだ」 「…私、魅力ないのかなぁ?」 「魅力ないってわけじゃないけど、俺はほら、彼女いるし」 「彼女いるのに、おちんちんこんな風にしてるの?」 「こ、これは生理現象だ」 「やっぱり、魅力ないんだぁ……うぅっ……うっ」 「な、泣くなって。……み、認めるよ、お前は魅力的だ」 作戦⑤『泣き落とし』 きょうちゃんは昔からけっこーこれに弱いんだよね。 「……うぅ…私、魅力的?」 「…あ、あぁ、すごくえっちだ」 「どの辺が?」 「………言わなきゃダメか?」 「……うぅっ…うっ…やっぱ魅力的なんてウソなんだ」 「わ、分かったからなくなよ! お、おっぱいがその、すごく魅力的だ」 「襲いたいくらい魅力的?」 「まぁ、な」 「じゃあ、証拠を見せてよ」 私は下のほうにずれると、きょうちゃんのズボンを脱がしにかかる。 「や、やめろ!」 ズボンを脱がそうとすると、きょうちゃんはまた私を拒絶する。 なんだか少し、拒絶の感じに違和感があるんだけど。 「やっぱりウソなんだ、魅力的だなんて」 「……み、魅力はあるよ。ほら、俺のモノも反応してるし…」 「………じゃあ……抱いてよ……」 「……抱きたい気持ち、ないって言ったらウソになるけど」 「…うぅっ…うっ……お願い………」 「………俺は、お前を抱かないよ」 ……ダメだった。 もう作戦も尽きちゃったよ。 ここまでやって、きょうちゃんもしっかり反応してるのに。 なんでダメなんだろう。 なんで抱いてくれないの? 泣き落とし作戦のための涙が、 いつしか心の奥底から流れ出る涙に変わっていた。 私は女じゃないってことなんだろうか。 いや、彼のモノは反応していたから、それはないと思う。 それにさっきの拒絶された時に感じた違和感。 もしかしたら、貞操を守る以外に………何か理由があるのかもしれない。 じゃあやっぱり………あの女か。 私は以前よりさらに濃くなってゆく私の中の暗闇を見つめる。 私は変わってしまったのだろうか。 いや、たしか……… ………ふと、子どもの頃を思い出す。 あれは確か、小学生の頃だったかなぁ。 『まなちゃん、なーに?』 『あのね…きょうちゃん、わたしのことスキなんだって』 『えー、でもキリノもおにいちゃんスキだもん』 『だけど、兄妹はけっこんできないんだよ?』 『………』 『あのね、かけっこすると、きりのちゃんだけおそいでしょ?』 『……う………ひっく……』 『きりのちゃんと、鬼ごっこしてもつまんないもん』 『……うぅぅ……まなちゃん、ひど…』 『きょうちゃんも、そう言うと思うなぁ』 『………う…うぅ……うぇ…うぇぇぇぇぇ』 そういえばあの頃から、桐乃ちゃん陸上始めたんだっけ。 まさか私のせい……なんてことはないよね。 なんだ、そうだ。私の中の暗闇は、私が変わったんじゃない。 ただ、きょうちゃんを手に入れていた私は、暗闇の存在を忘れていただけなのだ。 涙を拭き、我に返ると、私は服を着始めた。 今日はもう無理そうだなぁ。 服を着ながら、残念に思っていた。 せっかく『危険日』に合わせて家族に温泉旅行をプレゼントしたのに。 あ、そうだ。 後で五更さんに電話でちゃんと謝らなきゃ。 ふふふ、今日のこと、しっかり説明した上でね。 私はもう、黒い感情を隠せそうにない。
https://w.atwiki.jp/i_am_a_yandere/pages/1732.html
215 :見えないものと視えるもの ◆Uw02HM2doE :2010/07/16(金) 13 55 14 ID h+7JSe+/ 「おはよう、灯(アカリ)」 「おはよ、蛍(ケイ)」 早朝。いつもと変わらない風景。 市内の高校二年生である俺、篠宮蛍(シノミヤケイ)は幼なじみでクラスメイトの雪下灯(ユキシタアカリ)を迎えに行く。 「今日は一段と暑いな。日本海側では夜から豪雨らしいぜ」 灯は黒く艶のある長い髪が特徴的な大和撫子だ。ウチのクラスでは間違いなく一番美人である。 「うん、今日のニュース聞いたから。蛍、ちゃんと傘持ってる?」 「要らなくないか?だって快晴だ。絶対降らないって」 たわいのない会話をしながら彼女の雪のように白い手を握る。俺に応えるように灯も握り返す。 「蛍がそう言った時は必ず裏目に出るんだよね…」 「まあまあ、きっと大丈夫だって」 これもいつものこと。端から見れば朝からイチャついている恋人同士と言ったところか。 そう見られることは大変光栄なことだが、残念ながら俺達は恋人ではない。 「…蛍、ゴメンね」 俺がいるであろう方向に申し訳なさそうな顔をする灯。 「謝るな。灯は悪くないんだから」 そして返事をする俺。これもいつものこと。 その後は二人で手を繋いだまま登校する。 これが目が見えない雪下灯と、その原因である篠宮蛍の日常である。 「蛍!ゲーセン行こうぜ、ゲーセン!」 放課後、隣の席の遠藤円香(エンドウマドカ)が話しかけてきた。彼女は茶色のセミロングが似合うクラスの中心的な女子だ。 円香とは一年生の時から同じクラスで、部活も同じ陸上部でかなり仲が良かった。 「…ああ、今日はパス」 それだけに…断るのは辛い。 「…今日"も"だろ?じゃあ部活行こうぜ。たまには自主トレも」 「円香」 「な、なんだよ…」 でも断らないと。それが俺の罪だから。 「悪いけど、そっとしておいてくれないか」 「でも蛍!」 「円香っ!」 クラスの視線が痛い。 この会話は勿論灯にも聞こえているはずだ。これじゃまた灯は自分を傷付けてしまう。 「……わりぃ」 「いや…スマン。じゃあな…」 逃げるように円香から離れ灯の席へ行く。 「…蛍」 俺の気配を感じたのか灯が声をかける。 …そんな悲しそうな顔、しないでくれ。お前は何も悪くないんだから。 「待たせたな、帰ろうぜ。勉強しなきゃな」 「…うん」 俺は灯の手を握り教室を去る。 背中に円香の視線を感じたが気にしない。…気にしちゃいけないんだ。 216 :見えないものと視えるもの ◆Uw02HM2doE :2010/07/16(金) 13 57 45 ID h+7JSe+/ 「蛍」 灯と共に校門を出ようとすると声をかけられた。この凛とした声。間違いなく聞き覚えがあった。 「…会長」 ハーフであることを裏付けるような金髪と碧眼、そして端正な顔立ちをしている生徒会長の中条雲雀(ナカジョウヒバリ)が立っていた。 「久しぶりだな蛍。…隣にいるのは…?」 「幼なじみの雪下灯です。それじゃあ俺達はこれで」 足早に立ち去ろうとするが…。 「待て」 「…何か用ですか」 そうはいかないらしい。 「随分な言いようだな。少し前までは同じ生徒会の仲間として、苦楽を共にした仲ではないか」 「…昔の話ですよ」 全ては終わったことだ。 一年間書記として生徒会にいたことも、選挙の時に二人で徹夜して演説を考えたのも…今となっては意味のないことだ。 「率直に言う。生徒会に戻ってこい」 「…っ!」 なのにこの人は…何でそんなこと言うんだよ。そんなの無理だって何回も説明したのに。 「…遠慮しておきます」 「その女のせいか」 「…会長、もう止めてください」 「君が蛍を縛っているんだろう!?」 「わ、私…っ!?」 灯に掴み掛かろうとする会長を俺が止める。 「会長!止めてください!灯は関係ない!」 「嘘をつけ!蛍、君がしていることは贖罪じゃない!ただ逃げているだけだ!」 「止めてくれ!!」 会長の手を払う。 …そんなこと分かっている。こんなことしたって意味ないことくらい、分かっている。 でも…それでも止めるわけにはいかない。 「…蛍」 「…失礼します」 俺は灯の手を握り、会長から逃げるように背を向けた。 217 :見えないものと視えるもの ◆Uw02HM2doE :2010/07/16(金) 13 58 30 ID h+7JSe+/ あれは三ヶ月前。ちょうど二年生になりたての時だった。 いきなり灯に「家に来て欲しい」と言われて、彼女の家に行った。 中学までは良く一緒にいたが、高校生なってからは部活や生徒会で忙しかったので、灯とはあまり会っていなかった。 「どうした?いきなり呼び出したりして」 「…久しぶりだよね、蛍が私の部屋に来るの」 「そういえば…中学以来だな」 …いつもと様子が違う。彼女を見て何となくそう思った。 「あ、あのね…」 「…どうかしたのか?」 沈黙が部屋を支配する。しばらくして灯を見ると… 「お、おい?」 「…辛いよ」 彼女は泣いていた。 「何で…何で会えないの?部活って何…生徒会で…朝帰りって…何?」 目には光がなく静かに泣きながら呟く。まるで何かに取り付かれたように…。 「あ、灯?」 「私は!私は蛍のことずっと前から!」 「わっ!?」 反射的、だった。つい迫ってきた灯の身体を突き飛ばした。 「あっ…」 灯は倒れていく。彼女の後ろには机があって。全てがスローだった。そのまま灯は机の角に頭を…。 「灯っ!?」 叫んだ時にはすでに遅かった。倒れた灯の後頭部からは血が出ていて。 その後は…あまり覚えていない。 気が付いたら病院にいて…命に別状はないけれど…失明…。とにかく灯の両親に土下座したのは覚えている。 これは自分のせいだと、責任を取らせてくれと言って。 後はジェットコースターのよう。部活も生徒会も止め、俺は彼女の目になった。 …たった、それだけ。 218 :見えないものと視えるもの ◆Uw02HM2doE :2010/07/16(金) 13 59 16 ID h+7JSe+/ 「「いただきます」」 夜。外は雨が降っている。早めに帰ってきて正解だったようだ。 「…うん!相変わらず蛍は料理上手だよね」 「まあな。親が海外事業で家にいないと、自然と料理も上達するもんだよ」 灯の両親もあまり家にはいないようだ。 …勿論それは俺が灯の世話をすると言った影響もあるかもしれないが。 「…本当にゴメンね」 「今日のことなら気にするな。今度会ったら二度と関わらないよう言っておくからさ」 「…うん」 「…だからそんな顔しないでくれ、な?」 「…じゃあ……お願い、してもいい?」 「ああ…」 俺は灯に近付いてキスをする。彼女が光を失ってから俺に求めてきたもの。 この関係は決して恋人ではない。それでも彼女が望む限り、俺は…。 「今日もありがとう。お休み」 「お休み。じゃあまた明日な」 軽い挨拶をして蛍は帰っていった。 光を失って三ヶ月。少しずつだけれどこの生活にも慣れてきた。ベットに横になる。 「…また明日、か」 確かに光を失ったことは不幸以外の何物でもない。でもそれでも良い。 なぜなら今の私には蛍がいてくれるから。見えなくても"視える"のだ。 彼が部活や生徒会、そして彼に媚びを売る虫けらよりも私を優先してくれる様子が。 「私が蛍の一番なんだもん…」 昔から、ずっと昔から決まっていること。蛍と私は結ばれなきゃいけない。私が光を失ったことは必要な犠牲だったんだ。 おかげで蛍は私の目になることを選び、私たちの世界が完成した。 「ふふっ、あははははははは!」 …見たかったなぁ。虫けら達の悔しがる表情。 蛍の自分の人生と私を天秤にかけて、私を選んでくれた時の表情。 …まあ仕方ないか。代わりに貰ったから。 「蛍の一生をね」 これからも蛍は見続ける。私の人生を、私の目となって。 そして私は蛍を通してそれを"視る"んだ。
https://w.atwiki.jp/houseofhero/pages/2936.html
勇者の館 神王ゼウス(初代)と、魔王サタン(初代)が、 魔神王の凶行を阻止したアルファ=ストレンジャーと その血脈の為に、冥界の一画に用意した居住スペース。 通常は冥界の中に存在するフィールドであるが、 勇者軍メインメンバーの精神世界とのリンクが 可能であり、多くの勇者がこの精神世界と リンクし、数々の危機を乗り越えてきている。 実際に初代勇者軍筆頭、ザイン=ストレンジャー並びに 初代勇者軍メインメンバー一同も居を構えており、 エドウィン=ストレンジャーなどを 仮死状態から救うのに一役買っているなど、 この地が果たす役割は小さいものではないと断言出来る。
https://w.atwiki.jp/keroro00innovator/pages/4939.html
キミのとなりで キミのとなりで アーティスト 鬼頭明里 発売日 2020年10月28日 レーベル ポニーキャニオン CDデイリー最高順位 1位(2020年10月28日) 週間最高順位 7位(2020年11月3日) 月間最高順位 22位(2020年10月) 年間最高順位 182位(2020年) 初動総合売上 7408 累計総合売上 9418 収録内容 曲名 タイアップ 視聴 1 キミのとなりで 安達としまむら ED 2 Dive to World 3 トウメイナユメ CD/総合ランキング 週 月日 CDシングル 総合シングル 順位 週/月間枚数 累計枚数 順位 週/月間枚数 累計枚数 1 11/3 5 6247 6247 7 7408 7408 2020年10月 18 6247 6247 22 7408 7408 2 11/10 723 6970 723 8131 3 11/17 339 7309 339 8470 4 11/24 207 7516 207 8677 5 12/1 155 7671 155 8832 2020年11月 1424 7671 68 1424 8832 6 12/8 130 7801 130 8962 7 12/15 121 7922 121 9083 8 12/22 120 8042 120 9203 9 21/1/5 93 8135 93 9296 10 10/18 122 8257 122 9418 関連CD Desire Again
https://w.atwiki.jp/storyteller/pages/1368.html
勇者30 Part46-137,140,148,149,151,153,154,161~164,180,183~185 137 :勇者30◆l1l6Ur354A:2009/06/04(木) 03 13 38 ID GjniYuAi0 はじめに このゲームは「勇者30」「魔王30」「王女30」「騎士30」の4つのゲームモードを クリアして、初めてストーリー全貌が分かる仕組みになってます。 4つのゲームモードはそれぞれ同じ大陸の4つの異なる時代を 舞台にしています。 ※主な登場人物※ 時の女神…時間を巻き戻す能力を持つ。スーパー守銭奴。 勇者………世界中を旅していた若者。ひょんなことから女神に選ばれ勇者となる。 魔王…………美形でナルシスト。恋人ミレニアの呪いを解くため旅に出る。 王女…………世界国王の一人娘。普段は優しい性格だがボウガンを持つと豹変。 騎士……死んだ所を賢者に甦らせて貰い、以降彼に絶対の忠誠を誓う。 賢者……蘇生とモンスター全滅の呪文を使う。騎士を甦らせ自分の従者とする。 プロローグ 古より遙か昔、時間を司る時の女神と、世界の全てを破壊しようとする 超魔王との戦いがあった。 激しい戦いの末、女神は超魔王を闇の奥深くに封印したが、 自身も力の源であるルビーを砕かれた。 そして長い時間が過ぎ、人間達が文明を作り始めた。 人間は女神が世界に降臨した最初の年を女神暦元年とし、 村や町の各地に女神像を建立した。 そして、女神暦100年…… 【超速RPG「勇者30」】 大陸の端に浮かぶストレール島。その城に一人の若者が辿り着いた。 国王から旅の援助をするかわりに、草原の魔物を3匹倒して欲しいという依頼を請け負う。 見事草原の魔物を倒した若者はその様子を国王に報告する。しかしその時、 王の間に雷鳴が走り、どこからともなく不気味な声が聞こえてくる。 声の主は魔王ハッケイン。彼は30秒で世界を滅ぼす「ハメツの呪文」を発見したというのだ。 国王に急かされ魔王を倒しに行く若者。しかし彼の力は魔王に届かず、 世界はあっけなく破滅したかに思われた……。 気が付くと、横たわる若者の側に一人の美しい女性が佇んでいた。 彼女こそ時の女神であり、世界を破滅から救うために魔王を止めて欲しいと若者に契約を持ちかける。 契約を交わした若者は各地の女神像でお祈りすると時間を巻き戻せる能力と、猛スピードでレベルアップする能力を授かった。 (ただし、時間を巻き戻すには料金がかかり、成長したレベルは一日経つと元に戻ってしまう) かくして、女神に選ばれた勇者がここに誕生したのであった。 勇者は超スピードで戦闘とレベル上げを繰り返し、魔王ハッケインを倒す。 しかしハッケインは「わしが倒れても……アイツが他の魔王にハメツの呪文を教えるだろう」 という言葉を残して消滅する。 魔王を倒した勇者は、国王から礼としてキャラバン一式を授かった。 こうして、勇者とその一行の長い旅が始まった。 大陸に平和が戻るのはいつの日か……。 140 :ゲーム好き名無しさん:2009/06/04(木) 21 46 44 ID UECh08F+0 勇者30乙! 1話30秒でRPGのセオリーを網羅するバランスには驚いた。 世界の破滅直後に女神様が 「実は私、お金がダイスキなのv 力を貸してあげる代わりに、 手に入れたお金を私に納めてほしいの♪ あなたはお金を払い、私は力を与える。 ギブアンドテイクは基本よね★」 衝撃的だったわ。 148 :ゲーム好き名無しさん:2009/06/05(金) 01 25 51 ID ZnZGTX/a0 140 ありがとうございます。 勇者30はルート分岐で行けるステージが沢山あるため 大事なところ意外はちょくちょく端折り気味で書きます……。 149 :勇者30 その2◆l1l6Ur354A:2009/06/05(金) 01 26 54 ID ZnZGTX/a0 美しき魔王 吟遊詩人リチャード、弓使いのエルフセシリア、傭兵バーバラと仲間を集めながら 各地の魔王を撃破していく勇者。 とある地で、銀髪の美しい青年の魔王がハメツの呪文を唱えようとしていた。 聞けば恋人であるミレニアが行方不明になり、その腹いせに 世界を破滅させようとしているらしい。 村人の情報を頼りに西の外れにある小屋に赴く勇者。 そこには紫色のローブに身を包み、杖を持った怪しげな魔術師ノワールがいた。 奴こそが世界各地で魔王を作り出し、ハメツの呪文を教えていた元凶だったのだ。 勇者はノワールを追いつめるが、とどめを刺す寸前でノワールは姿を消してしまう。 小屋を出ると何者かが勇者に話しかけてくる。 それはノワールの呪いによって、コウモリに姿を変えられたミレニアだった。 勇者がミレニアを魔王の城に連れていくと、魔王は姿の変わったミレニアを見抜き 何年経ってもその呪いを解くと決意する。 そして魔王は勇者が危機に陥ったとき、必ずその力を貸すことを約束する。 勇者達は姿を消したノワールを追い、その地を後にする。 (勇者30はステージのクリア方法によって行けるルートが変わります。 何回も遊ぶことによって違う分岐先に行けるようになり、 仲間を増やすことができます) 分岐1 シスターと悪魔(船を手に入れない場合) 陸路を行き、山奥の道を進む勇者。 そこには巨大な竜に乗った少女魔王パピロンがいた。 パピロンは巨石で城への道を南北に分断してしまう。 強大な魔王を倒すには、何かの力を借りる必要があるかもしれないと 時の女神はアドバイスする。 ふもとの村で話を聞くと、北の町には旅のシスターが、南には古の悪魔に詳しい女がいるという。 悩んだあげく、勇者はシスターがいるという北の町へ行き、そこでシスターエレナと出会う。 エレナが言うには、パピロンの乗った魔の竜の吐く地獄の炎を弱めるためには 聖なる石ドラニウムが必要らしい。 竜の棲む危険な洞窟を進み、ドラニウムを見つけた勇者。 エレナに報告すると、彼女も共に魔王を倒しに行くという。 ドラニウムとエレナの加護を得た勇者は、見事パピロンに勝利したのだった。 (悪魔の力を手に入れるとまた違うルートに行けます。お楽しみに) 分岐2 リザードマンの国(船を手に入れた場合) 船を手に入れ、小さな島へとたどり着いた勇者。そこではリザードマンが国を築き 人々と共存していた。しかし、最近は森にリザードマンが出没し、人間を襲っているという。 リザードマンの国王レクサールに話を聞くと、王子レクスが魔王リザイアスに人質にされ、 仕方なく人間を襲わせているというのだ。 北の孤島を探索し、魔王の手下に囚われていたレクスを奪回する勇者。 戦う理由のなくなったリザードマン達は魔王の元から離脱し、 手下のいなくなった魔王はあえなく勇者の前に破れた。 こうして島には再び平和が戻ったのであった。 151 :勇者30 その3 ◆l1l6Ur354A:2009/06/06(土) 04 33 31 ID nTL9mgKl0 大平原の戦い 山賊ドノヴァン、海賊ハンク、踊り子ナタリー、女剣士カレンと 着実に仲間を増やしていく勇者。 そんな中、北限の大平原に黒騎士魔王ザインが魔物を集めていると聞く。 大地を破壊するために平原の要所要所に置かれた大砲。無数に設置された地雷が勇者の行く手を阻む。 しかし、かつて勇者と共に戦った仲間達も大平原に集結しつつあった。 馬を駆り、戦地を巡りながら仲間を集める勇者。 大勢の仲間と共に魔王城に乗り込んだ勇者は激闘の末ザインを打ち破る。 しかしザインは最後の力で勇者達を違う大陸へ吹き飛ばしてしまう。 ノワールの行方を追って、勇者達は見知らぬ大陸での冒険を始めるのだった。 大いなるつばさ とある地で魔王の城を見つける勇者。 しかし、魔王城はとても遠く、しかも滝の上の崖にあるので 泳いで渡ってもとても時間内に辿り着けそうにない。 どうしたものかと思案していた勇者は、森の片隅で傷ついた竜を見つける。 シルドニクスと名乗る竜は、魔王ハイアッドとの戦いで負傷し仲間を囚われてしまったという。 シルドニクスは傷を治すため、勇者にドラゴンリーフを取ってほしいと頼む。 ドラゴンリーフをシルドニクスに与えると、瞬く間に傷が全快した。 勇者はシルドニクスの背に乗り、近くの洞穴に囚われていた竜の少年と少女を助ける。 そのまま彼らは北の彼方の魔王城に乗り込み、魔王ハイアッドを倒した。 勇者に助けられた恩返しに、シルドニクスは一行と冒険を共にするのだった。 153 :ゲーム好き名無しさん:2009/06/06(土) 11 56 07 ID d9p3rqGk0 151 勇者30ってちゃんとストーリーあるんだね なんちゃってRPGでストーリーなんて皆無なのかと思ってた しかも結構王道っぽいんだな 161 :ゲーム好き名無しさん:2009/06/06(土) 23 19 19 ID zYkelAot0 153 そうですね。SFCの頃のRPGを彷彿とさせる 熱血展開が多くてうれしいです。 それでは続きをどうぞ。 162 :勇者30 その4 ◆l1l6Ur354A:2009/06/06(土) 23 22 21 ID zYkelAot0 呪いと勇者 大陸の北の端に差し掛かった途端、シルドニクスが何者かの邪悪な力により 飛ぶことが出来なくなってしまう。 時の女神によれば、これは強大な呪いを使役する死神魔王ラミデスの影響に違いないという。 ラミデスは何処かに隠れてハメツの呪文を唱えているに違いない。 ラミデスの城を探すため、城の国王に話を聞く勇者。 国王の話によれば、ラミデスは北の山に居を構えモンスターを操っているという。 国王の話を元に、勇者は一路北へと進むのだった。 情報収集のため南の村に入る勇者。 村は平和そうに見えるが、どことなく雰囲気がおかしい。 勇者は緑色の髪をした一人の少女に話しかけた。しかし少女は恥ずかしがって奥へと隠れてしまった。 北の橋を渡ろうとすると、なんと南の村にいた緑髪の少女が魔王の使いに襲われていた。 魔王の使いを倒し、少女を窮地から救う勇者。 助けられた少女はサーシャと名乗り、お礼に勇者を各地の名所に案内するという。 まずは自分の住む南の村に来て、と言い残してサーシャは去る。 かくして南の村へ行くとサーシャが待っていた。 ここは国王が身よりのない者達を集めて作った村だという。 自分たちに人間らしい生活を与えてくれた国王にはとても感謝している、とサーシャ。 次は北の橋へ来てね、とサーシャ。 北の橋に行くとサーシャが魔王城と北の村の情報をくれる。 北の岬に通じる橋には今は行く必要はないという。 サーシャの情報通り、北の山の魔王を倒す勇者。 しかしハメツの呪文の気配は収まらない。どうやら倒した魔王はラミデスの偽物だったらしい。 サーシャは何か隠しているのでは?と怪訝な様子の女神。 北の村に行くとサーシャが魔王を倒した勇者を祝ってくれる。 勇者と一緒に出店で食事をし、はしゃぐサーシャ。 そんなサーシャの様子に顔を曇らせる勇者。 勇者の気持ちを察知したのか、次は北の岬に来て、というサーシャ。 北の岬に行くと、そこは石碑があり、海が見える光景が広がっていた。 ここは自分が人間として初めて見た光景なの、とサーシャ。 南の森に来て欲しい、と頼むサーシャ。そこで最後の話をするという。 163 :勇者30 その5 ◆l1l6Ur354A:2009/06/06(土) 23 25 27 ID zYkelAot0 南の森に行く勇者、そこには大地に錆びた剣が刺さっていた。 サーシャの話ではそれは真の勇者にしか抜けない物らしい。 勇者が力を入れると剣はあっさり抜けた。しかし錆びてぼろぼろのためとても実戦では使えそうにない。 剣を抜いた勇者を見て、サーシャは事の真相を話し始める。 自分達は死神魔王の使いのモンスターであり、勇者を足止めするために人間の振りをしていたこと。 北の石碑を壊せば死神魔王の呪いが解け、自分たちは元の姿に戻ること……。 どうして真実を自分に明かす気になったのか、と勇者が聞くと、 「人間として過ごすうちに素敵な世界を壊したくなくなったから。きっとあなたみたいな素敵な人が 勇者だったからだね」、とサーシャ。 「私の姿が人間じゃなくなっても、私の言葉が分からなくなっても……友達だって約束してくれる?」 サーシャの言葉に頷く勇者。 サーシャは有り難うと礼をいい、南の村へと帰っていた。 北の岬へと赴き、石碑を破壊する勇者。 それと同時に轟音と共に南の城が崩れ落ち、真の魔王城が姿を現した。 国王こそが死神魔王ラミデスの仮の姿だったのだ。 勇者が南の村へ入ると、そこはゾンビの様なモンスターが溢れ返る廃墟と化していた。 次々とモンスターを倒していく勇者。 そんな中、一匹のモンスターの目から一筋の涙が流れるのを目にする。 まさか、あのモンスターはサーシャ!? 剣を振る手を止め、攻撃を躊躇する勇者。 サーシャを攻撃することはできない、どうすればいい……!? その時、錆びた剣から光が走り「勇者の剣」へと姿を変えた。 それと同時にモンスターの姿がサーシャへと変わった。 「ありがとう勇者さん……私がモンスターに戻ってしまっても 友達だと信じてくれたんですね…… 遠くに行ってもあなたの事、応援してるからね……!」 そう言い残すとサーシャは天へと昇り、光と共に空に溶けていった。 怒りを胸を秘めた勇者は魔王城に赴き、一閃の元にラミデスを切り伏せた。 しかし、ラミデスはもう遅い、と勇者に言う。 すべてはノワールが大魔王ホロヴォスを復活させるための時間稼ぎだったというのだ。 時の女神によると、ホロヴォスはかつてそのあまりの魔力の高さゆえ他の魔王から恐れられ 封印されたのだという。 勇者達はホロヴォスの復活を止める為、ノワールのいる極北の大陸へと急ぐのだった。 164 :勇者30 その6 ◆l1l6Ur354A:2009/06/07(日) 02 02 11 ID EZp1bCwI0 ラストバトル ノワールを止める為、大陸へと向かった勇者。 しかし、すでに大魔王ホロヴォスは復活してしまった! こうなったらホロヴォスとノワールを倒すしかない。 かつて戦った仲間達と共にブレイブクラウン、ブレイブベスト、ひかりのたて、ブレイブブレイドと 神々が作り出した防具と武器を収集していく勇者。 魔王城への入り口を塞ぐモンスター、ポイズンゴーレムとマウスギロチンを倒し魔王城に乗り込む一行。 勇者と仲間達は死闘の末に大魔王ホロヴォスを撃破するが ノワールを取り逃がしてしまう。 勇者はホロヴォスを倒した後も、ノワールを探すために旅を続けた。 しかし、遂にノワールを見つけ出すことは出来なかった。 考え抜いた末に、勇者は全財産と引き換えに自分の時間を凍結する魔法を女神に掛けてもらう。 次に勇者が目覚めるのは、世界が破滅の危機に直面している時だろう。と女神は告げる。 こうして勇者は、いつ醒めるとも知れない長い眠りについたのだった……。 ……NEXT「魔王30」へ続く 180 :ゲーム好き名無しさん:2009/06/07(日) 23 36 04 ID l3tkHrLa0 忍道 戒、勇者30乙です 勇者30の書き手さんが最善のルートでダイジェストしてらっしゃるので 個人的に思い入れ深いところを勝手に追記させていただきます。 「呪いと勇者」 このゲームは戦闘中、「逃走」ボタンを押すと後退することができます。(押さないと前進し続けます) 「呪いと勇者」でサーシャを救うにはサーシャ以外を倒した後、後退してサーシャから離れないといけません。 これに気づかず前進し続けるとサーシャは「…ウォ…ヅキィ……」という悲痛な呻き声をあげて倒れ、 さびた剣は勇者の剣にならず、クリア時の称号も「うそつき」になります。( 162の場合は「真の勇者」) そして「呪いと勇者」というタイトルは「死神魔王の呪い」と「呪われた靴」の二つの意味があります。 「呪いと勇者」の3つ前のシナリオにて、勇者は魔獣に守られた宝の靴「デュエルグリーブ」を手に入れることができます。 魔獣曰く、「履くと強くなるが、逃げることができなくなる呪われたアイテム」とのこと。 しかしこのゲーム、逃走するぐらいなら負けて蘇生する方が効率的なので 多くのプレイヤーはデメリットを認識せずデュエルグリーブをつけっぱなしにします。 その結果、初プレイでサーシャを助けることができないプレイヤーが続出しています。 入手時期や「呪いと勇者」シナリオ中に靴屋が無い(=靴を脱げない)ことから、 おそらくスタッフも狙ってやっているのだと思われます。 大魔王ホロヴォス 魔王を倒した後、魔王図鑑を読むと「強大な力を持つ魔王だが、その正体は死を恐れ続けたただの老人」という設定が明かされます。 勇者一行が死闘を繰り広げた彼もまた、ノワールの捨て駒にしか過ぎなかったのです。 183 :◆l1l6Ur354A:2009/06/08(月) 01 15 40 ID 5GGWaRmXO 呪いと勇者 信じられるかい…これ1ステージで30秒なんだぜ…! 会話の時間をいれても3~5分で終わってしまうという…。 どれだけ超速なRPGなんだよ!ww 184 :勇者30 その7 ◆l1l6Ur354A:2009/06/08(月) 03 48 38 ID Bqn9ZEFw0 ※お詫びと訂正※ 勇者30の「はじめに」の説明文ですが 「同じ大陸」ではなく「同じ世界の違う大陸」が正しいようです。 申し訳有りませんでした……。 【超速STG「魔王30」】 女神暦200年。深い森の中に佇むバイオレット城で ミレニアとともにお茶の時間を楽しむ魔王。そこに現れた山賊達。 なにか様子がおかしい。皆何かに操られたかのように凶暴になっている。 魔法陣からモンスターを呼び出し、優雅に山賊たちを一蹴する魔王。 これで一安心……かと思いきや、朝日を浴びてミレニアが苦しみ出す。 突然、ミレニアのモンスター化が進行し始めてしまったらしい。 なぜ人間が凶暴化したのか?なぜミレニアのモンスター化が急に進み始めたのか? 魔王とミレニアは異変の原因を突き止めるために旅に出る。 ただし、外出出来るのは夜の30秒間だけ。(この世界は一分で一日です) 村へ行くと、魔王達を凶暴化した村人達が襲ってくる。 村の中心には奇妙な像が置いてある。よく見ると、それはミレニアに呪いをかけた ノワールの像だった! モンスターを召喚し、村人を牽制しながら優雅に像を破壊する魔王。 正気に戻った村人に話を聞くと、ある日城から兵士が村に来てノワール像を置いていったという。 大きな町に着くと、サングラスを掛けた謎の女性に遭遇する魔王。 彼女は時の女神であり、町の人々が女神像を破壊しているため 「時の女神屋」なるものを開店したとか。 フィールドに設置された金色の樽のような物に触れば時間を巻き戻してくれるという。 (ただし料金は有り金全部) 魔王は女神の力を借り、優雅に町のノワール像を全て破壊した。 兵士に話を聞くと、城内にノワール像が大量に置かれ 国王から国内各地にノワール像を設置するよう命令が出されたという。 国王に真意を問いただすため、城を目指すことにする魔王とミレニアだった。 185 :◆l1l6Ur354A:2009/06/08(月) 22 39 28 ID yXLqg4h10 勇者30乙です。 【超速STG「魔王30」】 【(結果的に)悪行根絶RTS「魔王30」】ですね STGは王女30です。
https://w.atwiki.jp/odchange/pages/243.html
アイザック王国には火山が多く、その噴火は国家にたびたび被害をもたらしていた。 国を建てた初代国王フィリップスは、隣国との戦に勝利した帰り、火山の噴火に巻き込まれ、城に戻ることなく命を落とした。 またあるときは、国で二番目の大都市が溶岩に飲み込まれ、一夜にして消滅した。 今でも、国の南東部では複数の火山が小規模な爆発を続けており、絶え間なく降り注ぐ噴煙のために限られた植物しか育たない。 建国以来数百年に渡って火山に悩まされているアイザック王国だが、その恩恵が皆無というわけではなかった。 地中のマグマは地下水を温め、それが温泉という形で地表に噴きあがる。水量豊かな源泉は、人々に飲泉や入浴の習慣をもたらし、国の各所に保養地がつくられた。 城にも当然、そうした水脈の一つが引かれ、王族のみならず、兵士や従者たちも浴場の使用を許されていた。 第二王女マリアと第三王女エリザベスが供を連れて専用の浴場に向かったのは、夕餉の後のことだった。 「ヒルダ、あなたも一緒にお入りなさい。わたくしたちの体を洗ってほしいの」 白と黒のメイド服を身にまとったエリザベスは、プリンセス・マリアの淡緑色のドレスを着た眼鏡のメイドにそう言った。 「はい。心得ました……」 姫君たちやメイドの体は、依然として入れ替わったままだ。 十三歳のエリザベスの首から下は、二十八歳のヒルダの体に。 二十八歳のヒルダの首から下は、十六歳のマリアの体に。 十六歳のマリアの首から下は、五歳のミンティの体に。 そして、魔族の女の体になった庭師の娘ミンティは、牢に閉じ込められていた。 行方不明になったエリザベスの身体を捜しに行った魔術師ジェシカは、いまだ城に戻っていない。何らかのトラブルに巻き込まれたのかもしれない。明日、兵士たちにより捜索が行われる予定だった。 「今日はいろいろなことがあって疲れましたわね。しっかり汗を流さないと」 首から下がメイドの体になったエリザベスは、ヒルダの手を借りて着慣れぬメイド服を脱ぎ、艶かしい裸体をマリアに見せつけた。いまや第三王女の体の一部となったヒルダの乳房は、前方へと張り出し、自身の重みでわずかに垂れ下がっていた。 「ベス、あなた……本当にヒルダの体になっちゃったのね」 「ええ、お姉さま、そうですわ。わたくし、大人の体になりましたのよ」 口を開けて呆けるマリアに、エリザベスは微笑んだ。 五歳の幼女の体になったマリアは、背丈が今のエリザベスの半分ほどしかない。そんな姉の前にかがみ込むと、エリザベスはマリアの服を脱がせはじめた。 「あっ。何をするの、エリザベス?」 「何って、決まっていますわ。今の可愛らしいお姉さまは、おひとりで服をお脱ぎになるのも難しいでしょうから、手伝って差し上げるのです」 「や、やめなさい。それはヒルダの仕事でしょう? ああっ、ダメっ」 マリアはじたばたと暴れたが、五歳の姉が二十八歳の妹に抗うことなどできはしない。小さな身を持ち上げられ、下着を剥ぎ取られる姿は滑稽だった。 日頃はマリアが幼いエリザベスを可愛がっているというのに、今は反対だった。 「姫様がそのようなことをならさずとも、お手伝いでしたら私が致します」 「結構ですわ。わたくしたちは先に参りますから、ヒルダも早くいらっしゃい」 エリザベスはマリアを抱き上げたまま、浴室に足を踏み入れた。 王族のみ使うことを許された豪奢な浴場は、湯気でその全てを見渡すことができない。 エリザベスは小さな姉を椅子に座らせ、桶で湯をかけてやった。 「やめて、ベス。このくらい自分でできるわ」 「いいえ、そういうわけには参りません。わたくし、いつもお姉さまに小さい小さいと可愛がっていただいておりますもの。そのお返しに、今日はお姉さまをたっぷりと可愛がって差し上げますわ」 「そんな……確かに体はミンティのものになっちゃったけど、私はあなたのお姉ちゃんなのよ。これじゃ、立場が逆じゃない」 「仕方がありませんわ。わたくしたち、体が別人のものになってしまいましたもの。今のお姉さまのお姿を拝見して十六歳の王女様だなんて、誰も思いませんわ」 エリザベスは膝立ちになり、背後からマリアを抱きしめた。二十八歳の巨乳が二人のプリンセスの体に挟まれ、豊かな弾力を示す。 変わってしまった自分たちの肉体を思い知らせるエリザベスの行為に、マリアは常の明朗さもどこへやら、すっかり妹に気圧されて怯えていた。 そこに、ドレスを脱いで裸になったヒルダがやってきた。 「お待たせしました、マリア様、エリザベス様。今、お体を洗って差し上げます」 ヒルダは海綿を手に取り、二人の王女の前に立った。瑞々しい肌が湿り気を帯び、夜の灯を受けて輝いていた。 やや垂れ下がりつつあるエリザベスの乳とは異なり、恥らうことなく前を向いた立派な乳。股間の茂みはまだ薄く、白い肌には染み一つない。 そんなプリンセスの無垢な身体に、眼鏡を外した黒髪のメイドの頭部が載っていた。十六歳の第二王女マリアの美しい体を、今は二十八歳のメイドが所有していた。 エリザベスは姉から離れ、ヒルダを手招きした。 「お願いするわ、ヒルダ。まずお姉さまを洗って差し上げて」 「畏まりました。失礼します、マリア様」 ヒルダは石鹸で泡だった海綿を用い、丁寧にマリアの肌を洗う。普段と変わらず甲斐甲斐しく自分の世話をするメイドを、第二王女はいつになく不機嫌な顔で眺めていた。 無理もない。ヒルダの首から下にあるのは、マリア自身の体なのだ。いくらジェシカのしわざとはいえ、マリアにしてみればメイドに大事な身体を奪われたという思いがあるのだろう。 洗い終えたヒルダに短い労いの言葉をかけると、マリアは早々に浴槽に飛び込んだ。 「お姉さま、大丈夫ですの? お風呂の底に足はつきますか」 「うるさいっ! このくらい大丈夫に決まってるでしょう!」 「あらあら、ご機嫌斜めですわね。それじゃヒルダ、次はわたくしをお願いね」 「畏まりました、エリザベス様」 姉をからかって上機嫌のエリザベスは、椅子に座って忠実なメイドに身を委ねた。 肉づきのいい手足に泡をまぶしてもらいながら、エリザベスは街での出来事を思い出す。 (ジェシカに気持ちよくしてもらうの、最高でしたわ。またああいうことをしてみたい……) 信頼する女魔術師の手ほどきを受け、生まれて初めて淫らな経験をしたエリザベス。 思春期を迎えたばかりの彼女には強すぎる感覚が、無垢なプリンセスの心を揺さぶっていた。 「ヒルダ、お願いがあるの」 「はい、何でございましょう?」 「わたくし、ヒルダに自慰の仕方を教えてほしいのです」 「姫様っ !?」 ヒルダは目を剥き、手に持っていた海綿を床に落とした。 生真面目なメイドがショックを受けるような、下品な用語を自分が口にしている。その事実に上気しつつ、エリザベスは肩越しにヒルダを見つめた。 「ジェシカから聞きました。大人の女性は自らの手で大事なところを刺激し、自分を慰めるのだと。わたくし、今は大人の女性になっているわけですから、ぜひヒルダにその方法を教えていただきたいのです」 「ひ、姫様がそのようなことをなさる必要はございません。どうかお聞き分けを」 「いいえ、わたくしは教えてほしいのです。どうしてもお嫌ですか?」 「いけません。そのようなこと、絶対にいけません」 当たり前だが、ヒルダは頑なだった。とんでもないことだと何度も繰り返した。 「私は姫様のお世話を致す身です。そんな私が、姫様に淫猥な知識を吹き込んだなどとあっては、末代までの恥でございます。どうかご勘弁を」 「そうですか、では仕方がありませんわね。昔からわたくしの世話をして下さっているあなたに、こんなことを申したくはなかったのですが……」 エリザベスは体の向きを変え、ヒルダと正面から向かい合った。 「ヒルダ、わたくしはあなたと体を交換しました。首から下がわたくしの体になったあなたは、こう申しましたわね。わたくしの体を責任もって預かると」 珍しく厳しいエリザベスの物言いに、ヒルダの顔から血の気が引いた。 「は、はい……確かにそのように申しました」 「では、わたくしの体は今どこにあるのです? 城の者たちが申すには、わたくしの大事な体は恐ろしい魔族に奪われ、行方知れずというではありませんか。安易に自分の体を手放したわたくしにも非はありますが、あなたが任を全うできなかったのも事実です。違いますか?」 「い、いいえ……重ね重ね、申し訳ございません。全て私の落ち度でございます。こうなったからには、どのようなお咎めを受けようとお恨み致しません……」 気の毒なほどに青い顔をしてうなだれるヒルダ。第二王女の大事な肉体を信頼して預けられたにも関わらず、彼女はその期待を裏切ってしまったのだ。たとえそれがジェシカの魔術のせいであろうと、厳しく罰せられるべき事態だった。 エリザベスはそんなヒルダの頬に手をやり、顔を上げさせた。 「わかっていただいたなら、それでよろしい。ヒルダを罰するつもりはありません。その代わり……今だけ、わたくしの我がままを聞いて下さいますね?」 「姫様……」 ヒルダの非を責めたて、自分の言うことを聞かせる。そんな王女の意図を察して、ヒルダは無念の涙を流した。 「心得ました。たとえ末代までの恥となろうと、今は姫様の仰る通りに致します」 「では、わたくしに自慰の仕方を教えると、この場で誓いなさい」 「はい。エリザベス殿下に、私めが自慰の仕方をお教え致します……」 「よろしい」 機嫌を直したエリザベスは、自らの巨大な乳房を両手で持ち上げ、元の持ち主であるヒルダに見せつけた。 「それで、どのようにすればよろしいのですか? この大きな胸を手で刺激すれば、気持ちよくなれるのでしょう?」 「は、はい……失礼致します」 抗う意思を無くしたヒルダは、椅子に座ったエリザベスの背後に回り込み、その豊かな乳を揉み始めた。 ボリュームのある乳房が自在に形を変え、エリザベスに不慣れな感覚をもたらす。 「んっ、変な感じがしますわ。おっぱいが熱いの……」 「姫様、気持ちようございますか? では、こうするといかがでしょう」 乳房の周辺から搾るように揉んでいたヒルダの指が、次に硬くなりはじめた乳首を狙う。黒く染まった二十八歳の乳頭に爪を立て、音を立てて掻きむしった。 「んんっ、敏感な乳首ですわね。声が我慢できなくなりそうですわ……あんっ」 エリザベスはメイドのヒルダの身体で悶える。そんな第三王女を愛撫しているのは、第二王女マリアの肢体を己の所有物にしたヒルダだ。女たちの肉体は主を替え、新たな持ち主によって性の玩具にされていた。 「いかがですか、姫様? 私の体は乳首が弱いのですが」 「ええ、ヒルダ。あなたのおっぱいはすごいわ。こんなに大きくて敏感だなんて。教えて下さい。どうして大人の女性の胸はこんなに大きいのですか?」 「それは、赤子にミルクを飲ませるためでございます。赤子は母親のミルクを飲んで育つのです」 興奮しているせいか、ヒルダは顔を赤くして答えた。 王女の乳房を責める動きが、心なしかスムーズで大胆になっていた。エリザベスに性の手ほどきをしているうちに、少しずつヒルダの罪悪感が薄らいできたのかもしれない。指の腹で黒い乳頭を押し潰し、遠慮なくこねくり回してきた。 「ああっ、あんっ。赤子にミルクを? では、今のわたくしも胸からミルクを出すことができるのですか」 「いいえ、まだ出ませんわ。ですが、お腹に赤子を宿し、母親になればミルクが出ます」 「まあ……そうだったの。知りませんでしたわ。わたくしがお腹に子を宿せば……」 止まない性感に顔を真っ赤にしながら、エリザベスは感嘆の声をあげた。 脳裏にうっすらと浮かんでくるのは、亡くなった母、王妃の顔だった。 (お母様……わたくしは、立派な女になりました。この胸も、このお尻も、もう小さな子供ではありません。次はわたくしが子を産み、母になる番ですわ……) 大人になった嬉しさを胸中で母に報告していると、ヒルダの手が胸を離れ、股間へと滑り込んできた。エリザベスは驚きに息を引きつらせる。 「きゃあっ !? ヒルダ、そこはっ」 「失礼致しました。こちらもご奉仕して差し上げます」 今やヒルダのものになったマリアの指が、今やエリザベスのものになったヒルダの陰毛をかき分け、女の入り口をさぐりあてた。 「ああっ、ヒルダ……」 「いけませんわ。姫様の可愛らしいお声を聞いていたら、私も妙な気分になって参りました」 「構いません。お好きになさって……」 「だ、駄目っ! 駄目ぇっ!」 二人が熱い眼差しで見つめ合っていると、そこに割り込んでくる者がいた。ヒルダに身体を奪われた第二王女のマリアである。 「やめなさい、二人とも! いったい何をしているの !?」 首から下が五歳の幼児の体になってしまったプリンセスは、エリザベスとヒルダが淫らな行為を楽しんでいるのにようやく気がつき、慌てて止めに来たのだった。 「何って、ヒルダに大人の女の心得を教授してもらっていたのですわ。今のわたくしは子供ではありませんもの。このくらいのこと、存じておかなければなりません」 真っ赤な顔で飛び跳ねる姉に、エリザベスは不敵な笑みを向けた。いつになく余裕を見せる妹に、マリアは明らかに気圧される。 「そんなの駄目っ! 体は大人でも、ベスはまだ子供でしょう !? ヒルダも、私の体を使ってはしたないことをしないでちょうだい!」 「申し訳ございません……」 謝罪するヒルダに、エリザベスは鷹揚に手を振った。 「構いませんわ、ヒルダ。お姉さまのおっしゃることは気になさらないで。だって子供の言うことですもの」 「な、何ですって !? ベス、あなた……きゃあっ !?」 怒り心頭に達したマリアが怒声をあげようとしたそのとき、エリザベスの手がマリアの小さな体を持ち上げた。 「何するの、ベス! お姉ちゃんを放しなさい!」 「いいえ、放しませんわ。聞き分けのない子供には、お仕置きが必要ですわね」 マリアを抱えたエリザベスはその場に立ち上がると、マリアの両足首を握って逆さまに持ち上げた。頭を下にして宙吊りになったマリアは、悲鳴をあげて暴れだす。 「やめなさい、ベス! 危ないでしょう !?」 「暴れたらもっと危ないですわ、お姉さま。わたくしが手を放せば、お姉さまは頭から落ちてしまいますもの」 「は、放しなさい……ううっ、放して。頭がクラクラするの……」 長い間風呂に入っていたこともあり、逆さ吊りにされたマリアは、たちまち頭に血が上る。赤い顔がますます赤くなっていった。 「ベス、お願い……もうやめて」 「まだまだですわ。いつもわたくしを馬鹿になさっていたお姉さまには、もう少し苦しんでいただきませんと」 「そ、そんなあ。私、もう限界よ……ううっ」 やがて、マリアはうめき声をあげて失神してしまう。エリザベスは姉が完全に気を失ったことを確認すると、浴室の外の涼しい場所に寝かせてやった。 「さあ、ヒルダ、続きと参りましょう。わたくしにもっと大人の体のことを教えて下さいな」 「承知しました、姫様。今夜はお気が済むまで、お付き合い致します……」 二人は抱き合い、どちらからともなく唇を重ねた。そして互いの体をまさぐり合う。 邪魔者のいなくなった浴室からは、しばらくの間、女たちの嬌声がやむことはなかった。 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ 「お兄ちゃん、こっちに来て」 自分を呼ぶ声に、イワンは顔をあげた。 見張りの任務が始まって、二時間ほどだろうか。退屈な仕事に嫌気がさしてきた頃だ。もたれかかっていた壁から離れ、イワンは牢屋の奥へと向かった。 じめじめして薄暗い空間の隅に、ひとりの女が座っていた。 「ねえ、お兄ちゃん。あたし、まだお外に出られないの?」 女はイワンに訊ねた。コウモリを思わせる黒い翼と、先が尖った黒い尻尾を持つ女だった。露出度の高い黒革の衣装をまとった身体は豊満で、男であれば誰もが見とれてしまうほど魅力的なプロポーションだった。 だが、セクシーな肢体とは裏腹に、その顔はどう見ても四、五歳の幼児のものだった。黒い髪を三つ編みにしたあどけない幼子の顔。このちぐはぐな外見の女のことを、イワンはよく知っていた。 「ああ、まだダメみたいだ。外に出たらいけないよ、ミンティ」 女の前でかがみ込み、イワンは質問に答えた。女の名はミンティ。イワンと旧知の仲である庭師の娘で、彼女が生まれたときから知っている。素直で可愛らしいミンティのことを、彼はとても可愛がっていた。 「えー、まだなの? つまんない……」 「もうちょっと我慢してくれ。もう少ししたら、きっとお許しが出るはずだから」 自分でも信じていないことを、イワンはミンティに言い聞かせた。これは先ほどから幾度と無く繰り返されてきたやり取りで、彼自身うんざりしていた。だが、今のミンティを外に出すわけにはいかなかった。 (何せ、今のミンティは悪魔の体になってるんだからな……) イワンはミンティの幼い顔の下に視線を向けた。黒い翼と尻尾を生やしたその体は、明らかに人間のものではなかった。 得体の知れない魔術のせいで、ここにいるミンティの体は、首から下だけが正体不明の女悪魔と入れ替わってしまったのだ。 いくら庭師の娘の童女といえども、その体は魔性の者。野放しにするのは危険だった。 そのため城に仕える魔術師に強力な結界を張ってもらい、こうして牢に閉じ込めて見張っているのだ。罪人用の足輪と長い鎖に繋がれたミンティの姿を見ると心が痛むが、それも元に戻るまでの辛抱だ。 「あたし、もうイヤだよー。ここから出して、お兄ちゃん」 「ダメダメ。もうちょっとだから、我慢しておくれ」 「そんなこと言われても、もう我慢できないよ。それに、なんかさっきから体がムズムズするし……」 ミンティはもじもじして太ももを擦り合わせた。顔は幼女でも体はグラマラスな魔女のもの。刺激的な光景に、イワンは思わず唾をのんだ。 (いかん、いかん。何を考えてるんだ。相手は子供だぞ……) 我に返って目を背けるイワン。牢の入り口へと戻り、見張りを続けなくてはならないと思い出した。立ち上がってミンティに背を向けた。 「お兄ちゃん、どこに行くの?」 「あっちで見張りの続きだよ。俺はお城の兵士だからな。ちゃんと仕事をしないと怒られるんだ」 「えー、そんなのやだよ。ここにいて、お兄ちゃん」 「ダメダメ、もうちょっと我慢しろってば。朝になったら、お前の親父さんを呼んで……」 口に出そうとした言葉を、イワンは途中で止めた。背後から奇妙な気配を感じたのだ。 さして武道の心得のないイワンだが、今は名状しがたい不穏な気配をひしひしと感じた。 「な、なんだ?」 「……ねえ、お兄ちゃん、こっちに来て」 「どうした、ミンティ? そんなに怖い声を出すなよ……あはは」 冷や汗をかいて、イワンは背後を振り返った。夜の闇の奥に、赤い二つの光が見えた。それは一対の瞳だった。 「お兄ちゃん、もう一度言うよ。こっちに来て」 妖しい眼差しと甘い囁きがイワンを呼ぶ。悪魔の体になったミンティの誘いを、彼は断ることができなかった。鍵を取り出して牢を開けると、おぼつかない足取りで、ふらふらとミンティの前まで来てしまう。 「ミンティ……俺を呼んだか」 「うん、呼んだよ。あたし、退屈だからお兄ちゃんと遊びたいな」 「ああ、わかった……じゃあ、俺が一緒に遊んでやる」 鎖に繋がれた魔女を見下ろすイワンは、既に正気ではなかった。魔族でも指折りの魔力を誇る大悪魔の誘惑に、魔術の心得もない兵士が抗えるはずもない。ミンティに命じられるがまま彼女を拘束していた鎖を外し、自らの鎧と服を次々と脱ぎ捨てていった。 「あたしね、ちょっとずつわかってきたんだ。この体の使い方が」 自分の唇をなめ回し、ミンティがつぶやいた。その表情はあどけない幼女のものではなかった。男の精をすすり、堕落と快楽の道に誘い込む淫魔の顔だった。 首から下が女悪魔になったミンティは、裸になった兵士を優しく抱きしめた。 「ねえ、お兄ちゃん。あたし、さっきから体がムズムズするんだ。どうしたらいいの?」 「ああ、任せろ。俺が何とかしてやる……」 すっかり理性を失ったイワンは、ミンティの革の衣装を剥ぎ取り、悪魔の裸体をさらけ出した。形の整った見事な巨乳に舌を這わせると、幼女は甘い声をあげた。 「ああ……お兄ちゃん、気持ちいいよ……」 「ミンティ、こんなに大きなおっぱいになりやがって。子供のくせに、なんてやつだ」 イワンは魔女の柔らかな肌を味わい、乳房の先端を口に含む。唇をすぼめて肉を吸うと、五歳の女児は満足の吐息をついた。 「ああっ、すごい。おっぱい、吸われてるよう……」 本来であれば、今から十年以上たってから経験するはずの男女の営み。ジェシカの魔術によって淫蕩な女悪魔の肉体になってしまったミンティは、魔族の本能の赴くがまま、それに没頭していった。 未知の感覚に戸惑うミンティを、イワンは巧みに責め、その心に女の喜びを刻みつけた。乳をたっぷり吸ったあとは、可愛らしい唇を味わい、熟れた秘所に指を這わせた。女性器に指を入れられる初めての経験に、ミンティは体をくねらせて悶えた。 「な、何これ、すごい。あたし、おかしくなっちゃうよ……」 「気持ちいいだろう、ミンティ。今からお前を、俺の女にしてやるぞ」 イワンはそう言うと、ミンティに接吻し、その口内に舌を差し入れた。互いの唾液を絡め合い、獣のように互いを貪る。わずか五歳の幼女を相手にしているとは、とても思えなかった。口と口とを繋げたまま、汁の滴る膣内に指を抜き差しして、魔女の性感帯を刺激した。 「ああっ、お兄ちゃん、お兄ちゃんっ」 「見ろよ、これ。ミンティが可愛いから、こんなになっちまった」 横たわって悶える少女の鼻先に、イワンは己の性器を突きつけた。雄々しく反り返った男の一物に、ミンティの視線は釘付けになった。 「すごい、大きい。これは何なの?」 「これはチンポだ。これをお前のここに入れて、思いっきり気持ちよくしてやる」 正気を失った兵士は、童女の股間を愛しげに撫で回した。悪魔の本能に突き動かされたミンティも、頬を赤く染めてイワンを待ちわびているようだ。やがて女の脚が大きく開かれ、そこに男が分け入った。 「入れるぞ、ミンティ」 「うん、いいよ……ああっ、入ってくるっ」 挿入はスムーズだった。充分に濡れたサキュバスの膣は喜んでイワンのペニスをくわえ込み、肉ヒダを絡ませる。 「すごいぞ、ミンティ。お前のここ、なんて感触なんだ」 ゆっくりと腰を前後させ、イワンはミンティの膣内を味わう。幾重にも連なる肉の壁が、己の意思を持っているかのようにうねり、陰茎に吸いついてくるのだ。人間の女のそれとは似ているようでまるで異なる内部の感触に、たちまちイワンは虜になった。 (これが悪魔の体……なんて気持ちがいいんだ) 浅い部分で抜き差ししたあと、亀頭で子宮の入り口を小突き、また浅瀬に戻る。えらの張ったイワンのものは肉汁ごとミンティの壁をえぐり、敏感なヒダを外へと引きずり出そうとする。ぞくぞくするような快感がイワンの背筋を走り抜けた。 「気持ちいいよ、ミンティ。俺、おかしくなりそうだ」 イワンは鼻息も荒く、可愛がっていたはずの童女を容赦なく犯した。はち切れそうなほど膨張した肉の棒が往復するたびミンティは喘ぎ、大人の女の体で体験するセックスに酔いしれた。鼻水を垂らして喜ぶ子供の顔の下ではボリュームのある乳房が弾み、イワンの目を大いに楽しませた。 「た、たまらんっ。ミンティ、お前は最高だっ!」 「お兄ちゃん、お兄ちゃんっ」 ミンティはイワンの体にすがりつき、自分から腰を振って更なる交合を求めた。いまだ初潮も迎えていない、無垢な少女とは思えなかった。肉と汁のたてる淫猥な音が暗い牢の中に響き、ゆらめく炎が妖しく蠢く二人の影を壁に映した。 名のある女悪魔の身体は、今や年端もいかぬ人間の娘に所有され、一介の兵士にもてあそばれていた。どれほど強大な魔力や腕力を持っていようと、頭部を別人のものと挿げ替えられてしまっては、無害で艶かしい女体でしかない。イワンは魔族と化したミンティとのセックスに篭絡され、欲望の赴くままにミンティを犯した。もしもこれが公になればただでは済まないだろうが、すっかり誘惑に負けてしまったイワンは危機感の欠片もなく、ひたすら熟れた女体をむさぼった。 「ああ……すごいよ、お兄ちゃん。あたし、とってもいい気分なの」 激しい交わりは、ミンティにも新たな変化をもたらしているようだった。未知の感覚に戸惑っていたはずの童女は、今は嬉しそうな笑みをたたえ、熱い視線をイワンに注いでいた。その表情は既に無垢な少女ではなく、立派な女のものになっていた。 「お願い、お兄ちゃん。もっとして。もっとあたしを気持ちよくして」 「うおおっ !? 中の動きが……お、おお、おおっ」 丸みを帯びた腰を上下させ、イワンを翻弄するミンティ。大の大人がたった五歳の幼女に手玉にとられていた。ますます高ぶる快楽に、イワンはなすすべもなく飲み込まれていった。 「おおっ、出る。ミンティ、出るぞっ」 とうとうこらえきれなくなったイワンのものから、熱の塊がほとばしった。きつく体を密着させ、濃厚な子種をたっぷりとミンティの奥へと流し込む。己の生命そのものが抜け出ていく錯覚をイワンは覚えた。 「あはあ……あたしの中に、お兄ちゃんのおつゆが出てるよ。おいしい……」 ミンティは満足げに舌を鳴らし、初めての膣内射精に酔いしれた。赤く染まった瞳が妖しく輝き、イワンの姿を映し出した。 「おっ、おっ、おおお……す、吸われる。ふう……」 長い射精を終えたイワンに、強烈な疲労が襲いかかった。萎えた陰茎を引き抜くと、ミンティの股間に開いた丸い口から一筋の雫が滴り落ちた。 「俺……いったい何してたんだ? まさか、あのミンティと、こんな……」 イワンの声は震えていた。欲望を満たして落ち着くと、今までの行為の意味を思い知らされる。いくら首から下が女悪魔の体と入れ替わっているとはいえ、ミンティは自分が普段から可愛がっている幼い子供だ。それをこうして手篭めにするなど、決して許されることではなかった。 しかし、そんな罪悪感や後悔は、すぐに中断させられてしまう。ミンティの細い手が彼のペニスをぐっと握りしめたのだ。 「うっ、ミンティ……何をするんだ」 「どうしたの、お兄ちゃん? 早く続きしようよ」 と言って、ミンティはイワンの性器を愛しげに扱きあげる。妖しい視線と声音で誘惑されたイワンの一物は、たちまち活力を取り戻した。イワンは慌てて首を振る。 「駄目だ、ミンティ。こんなことをしちゃいけないんだ」 「どうして? あたし、とっても気持ちよかったよ。でも、まだ足りないの。もっともっとお兄ちゃんのおつゆをココに注ぎ込んでほしいの」 ミンティはへたり込んでいたイワンを床に押し倒すと、汗ばんだ乳房で彼の顔を挟み込んだ。女悪魔の体臭がイワンの鼻腔をくすぐり、再び理性を奪い去る。 仰向けになった彼の上に、ゆっくりと腰を下ろすミンティ。弓なりにそり返った肉の槍は、またしても彼女の中へと飲み込まれていった。 「だ、駄目だ、ミンティ。もうやめてくれっ」 「いやだよ。あたし、もっとしたい。もっともっとしたいの」 「うっ、また出る。吸われる……あああっ!」 ついさっき精を放ったばかりだというのに、イワンは間もなく絶頂に至った。やはり同じように、射精と共に、命そのものが吸われていくような感覚に襲われる。 おそらく、それは錯覚ではない。イワンはようやくそのことに気がついた。自分の生命力が精と共にミンティに吸われているのだ。本人は無自覚だが、ミンティはイワンの命を喰らおうとしているのだ。それがサキュバスの本能だった。 「えへへ……おいしい。お兄ちゃんのおつゆ、すっごくおいしい」 「や、やめてくれっ! ミンティ、離れろっ!」 「もっと出してよ、お兄ちゃん。もっと出して。もっと飲ませて。ほら、もう一回」 「いやだああっ! た、助けて……助けてくれえっ!」 生命の危機におののくイワンと、何も知らずに快楽にふけるミンティ。夜更けの城内で開かれた二人だけの宴は、いっこうに終わる気配を見せなかった。
https://w.atwiki.jp/occultfantasy/pages/555.html
クトゥルー神話 古のもの(Elder ThingもしくはOld Ones) 太古の時代に外宇宙から地球に飛来してきた種族。 全体的にウミユリに似たような姿で、ヒトデのような頭部と脚部、タルを立てたような 胴体、五本の腕と翼を持ち、「テケリ・リ」という鳴き声を発する。もとからこのような 姿ではなかったようで、どうも薬物や手術で、意図的にこのような姿に変化していったらしい。 非常に高度な科学力と文明を持ち、南極大陸に拠点となる大都市「狂気山脈」を築き上げた。 人口生命体ショゴスを生み出して使役し、さらには当時自分たちと同じく 地球に飛来していた、クトゥルーとその眷属とも争うほどの勢力を持っていたが、 年月の経過による種族全体の衰退や、自我を持ったショゴスの反乱などによって段々と 力を落とし、現在では南極の一部で末裔たちがひっそりと生活している。
https://w.atwiki.jp/polpol/pages/63.html
[ルーシィ] 「ボクは魔王に負けたんだ……もう勇者なんかじゃないよ」 [舞人] 「で、でも素質はあるんだろ? それを俺に……」 [ルーシィ] 「ボクに人を導く力なんてないよ! そんなに立派な人じゃない。生活も荒んじゃったもの……悪いこともたくさんしてきた」 [舞人] 「……悪いこと?」 [その他] そういえば、事前に仕入れた情報の中に、勇者ルーシィは魔王に敗北を喫して以来、グレてしまったということも含まれていた。 [ルーシィ] 「そうだよ。ゴミのポイ捨てもしたし、燃えるのと燃えないのを分別せずに捨てたこともある」 [舞人] 「(゜д゜)」 [ルーシィ] 「買い食いも、塀にラクガキだってした、公園の芝生に無断で入ったりもした!」 [舞人] (勇者の悪事小せぇwwwwwwwww) [ルーシィ] 「これでわかったろ、ボクは勇者の名には相応しくない人間だって」 [舞人] 「……プッ」 [ルーシィ] 「そんなに滑稽? なら遠慮なく笑ってくれていいよ、異世界の勇者様」 [その他] ルーシィは吹き出した舞人を憮然としない表情で眺めてから吐き捨てた。 [舞人] 「いやいや、そうじゃなくて……ぶはははは! なんつーか、悪事小さすぎ!wwww」 [その他] ついに舞人はこらえきれず、腹を抱えて笑い出した。 [ルーシィ] 「な、なんだよ! もっと凄いことだってしてるんだぞ! 本当だぞ!」 [舞人] 「ぶはははは! もっと凄いことってなんだ? 言ってみ?」 [ルーシィ] 「ね、猫の交尾を邪魔し……っ!! 何言わせるんだよ!!」 [その他] ドゴォォッ!! [舞人] 「ぐぼぉぉっ!!」 [その他] ルーシィの顔が茹で蛸よりも赤くなった次の瞬間、舞人の頬にルーシィの鉄拳がめり込んだ。 無駄にカッコイイ悲鳴を上げて吹っ飛ぶ舞人。 [ルーシィ] 「あ、あれは結果論であって、てっきり下の猫がいじめられてるんだと……じゃなくて!!」 [舞人] (自爆しすぎじゃね?wwww) [その他] ズキズキと痛む頬を押さえながら舞人は心中で突っ込む。 [舞人] (と、とりあえずここはフォローを入れてどうにか関係の回復を……) [その他] 元から回復できるような状況でもない気がするが、舞人はフォローの言葉を必死で考えた。 [舞人] 「そ、そうだ……。いじめられてるって思って助けたってことだろ? なら、やっぱりお前は勇者じゃないか」 [ルーシィ] 「……うっ」 [舞人] 「困ってるやつを見捨てておけない、たとえそれが動物でも人間でも。それは立派な……立派な……ええと」 [その他] ゴン「人徳」 [舞人] 「そう、それそれ……って、今なんか変なヤツいなかったか?」 [ルーシィ] 「……さぁ」 [舞人] 「ともかく! お前は今でも勇者の心を忘れちゃいないってことだよ。だから頼む、俺に勇者としての特訓を!」 [ルーシィ] 「………」 [その他] 長い長い沈黙。 ルーシィの葛藤が目に見えてくるような錯覚に陥る。 [ルーシィ] (勇者の心を忘れてない、か……他のみんなは魔王に負けたボクを罵りはしてもそんな風に言ってくれたこと、なかったな) [その他] さっきまで嫉妬に支配されていた心に、不意に暖かいものが戻ってきたような気がした。 [ルーシィ] (べ、別にボクは同情してほしかったわけじゃないぞ……でも、なんかちょっぴり、うれしかったかも) [その他] ルーシィは目を閉じ、舞人の言葉を反芻する。 [ルーシィ] (今の自分じゃダメでも、強くなればいい、か……。ボクにそれが出来るんだろうか?) [その他] 舞人の中に眠る勇者の素質がどこまで伸びていくかは未知数だ。 だけど、それに賭けてみるのもいいかもしれない。 [ルーシィ] (そう、何もしないで腐ってるより、よっぽど有意義じゃないか……) [その他] ルーシィの表情に、心なしか活力が戻ってきたような気がした。 そして、沈黙が破られた。 [ルーシィ] 「……わかったよ。特訓、してあげるよ。どこまでやってあげられるかはわからないけどね」 [舞人] 「ktkr!wwwwww」 次へ
https://w.atwiki.jp/deruze/pages/179.html
古のもの 出典:SIREN2 屍霊 赤黒い霞状の姿をしており、時折人の顔のようなものが浮かぶこともある。 死体に憑依し、屍人となる。光に著しく弱く、懐中電灯の光等で消滅させることができる。 屍人 形態:複数 外見:人間の死体そのもの 武器:打撃、武器による斬撃、銃撃など 能力:武器を辛うじて操れる。幻視。 攻撃力:★★☆☆☆(ただし、素体や装備品によって大きく変動) 生命力:★★★★★ 敏捷性:★★☆☆☆ 行動パターン:決まった場所を巡回している。人を見つけると襲いかかってくる。 備考: 死体に屍霊が憑依しただけの状態。屍人同士であれば人並みのコミュニケーションは取れるようだが、闇人に比べて動きや口調はぎこちなく、知能も数段劣る。 闇人より光に耐性がある。 闇霊 白い海蛇のような身体を黒い布で覆った「母胎」の分裂体。 死体に憑依し、闇人となる。物理攻撃や光によって消滅させることはできる。 闇人 闇人零式 形態:複数 外見:透きとおるように白い肌を着物やフードを幾重にも着込んで覆い隠し、眼からは黒い液体を垂れ流している怪人。 武器:打撃、武器による斬撃、銃撃など 能力:武器を自在に操れ、声を使った惑わしも使ってくる。幻視。 攻撃力:★★☆☆☆(ただし、素体や装備品によって大きく変動) 生命力:★★★★★ 敏捷性:★★☆☆☆ 行動パターン:決まった場所を巡回している。人を見つけると襲いかかってくる。 備考: 死体に闇霊が憑依しただけの状態。人間より高い知性を持っている……らしい。ゲーム本編では無意味だったが、声による撹乱は非常に有効と思われる。 殻に憑依した分、闇霊よりも光に耐性がある。 闇人は自身の殻の身体要素を自らの望む形に自由自在に再構築し、変態する事が可能。 彼らはこの能力により、甲式、乙式へと変化する。 つまり、設定上で言えば必ずしも男性の殻が甲式に、女性の殻が乙式に変化するわけではない。 闇人甲式 形態:単体の時もあれば、複数現れる時もある。 外見: 男性の死体と融合した闇霊が、より戦闘に特化させるために殻を変質させた形態。 股下に大きな頭部を抱えたような姿である。 ドラゴンクエストに出てくるスライムナイトがより気持ち悪くなったようなイメージ。 武器:打撃、かみつき 能力: 正面からの攻撃をいっさい受け付けないため、背後からしかダメージを与えられない。 ただし、気がつかれていない場合は例外で正面からダメージを与えられる。扉も開けることのできる他、内鍵も壊すことができる。 黒い霧を周囲に展開させる能力を持つ。 攻撃力:★★★☆☆ 生命力:★★★★★ 敏捷性:★★☆☆☆ 行動パターン:決まった場所を巡回している。人を見つけると襲いかかってくる。 備考: 倒しても別の闇霊が取り憑く事で再び復活する。 光に弱く、光によってダメージを受ける。 殻を硬質化させる事で銃弾をも弾く事が可能。 これにより正面からの攻撃は無効化されるが、側面や背面からの攻撃は有効。 零式よりも知性は低くなる。 闇人乙式 形態:単体の時もあれば、複数現れる時もある。 外見: 女性の死体と融合した闇霊が、より戦闘に特化させるために殻を変質させた形態。 頭巾を纏った巨大な顔で鳥のような足がついている。顔面蒼白で目から涙のような血を出している。 武器:打撃、かみつき 能力: 正面からの攻撃をいっさい受け付けないため、背後からしかダメージを与えられない。 ただし、気がつかれていない場合は例外で正面からダメージを与えられる。扉も開けることのできる他、内鍵も壊すことができる。 攻撃力:★★★☆☆ 生命力:★★★★★ 敏捷性:★★★☆☆ 行動パターン:決まった場所を巡回している。人を見つけると襲いかかってくる。 備考: 倒しても別の闇霊が取り憑く事で再び復活する。 光に弱く、光によってダメージを受ける。 殻を硬質化させる事で銃弾をも弾く事が可能。 これにより正面からの攻撃は無効化されるが、側面や背面からの攻撃は有効。 零式よりも知性は低くなる。 今ロワ・オリジナル闇人 闇ケルブ零式 形態:一体 外見:白い日本犬。眼から黒い液体を流し、身体の所々が血に染まっている。 武器:かみつき、体当たり 能力:秀でた嗅覚、聴覚。幻視。 攻撃力:★★★☆☆ 生命力:★★★★★ 敏捷性:★★★★☆ 行動パターン:基本的に犬。 備考:オス。神代美耶子の盲導犬にして親友のケルブに闇霊が憑依したもの。 美耶子(の殻)に対して強い執着を持っている。毛皮で覆われているため、光への耐性もそれなり。 闇ケルブ甲式 形態:一体 外見:黒衣を纏った、犬とはいえない姿 武器:かみつき、体当たり、打撃、他 能力:秀でた嗅覚、聴覚。幻視。 攻撃力:★★★★☆ 生命力:★★★★★ 敏捷性:★★★★☆ 行動パターン:基本的に犬。 備考:神代美耶子を奪い返すために変化した姿。 巨大化した頭部に単眼と二本の剛腕を備え、胸部からは華奢な腕を複数生やしている。
https://w.atwiki.jp/storytellermirror/pages/1933.html
73-57 57ゲーム好き名無しさん2021/04/21(水) 19 24 45.79ID ehAXnkab0 ●魔女と勇者 IOS、3DS、ニンテンドースイッチ対応のアクションゲーム。 怪物の女、メデューサがモンスターを率いてい人々を襲っていた。 村長に頼まれ、正義感の強い勇者と魔女が共にメデューサ退治に向かう。 だが二人は敗北し、勇者は力を奪われ、魔女は石化してしまった。 石像となった魔女を持って勇者は逃げ出した。 モンスター達が迫る中、画面中央の石化した魔女を守りながら、体当たりで倒す勇者。守れないと砕かれてしまう。 移動して大魔女を訪ね、魔女の石化を解いてもらう。 だがメデューサの魔法は強く、元に戻ってもすぐに石像になってしまった。 大魔女が言うには、モンスターを倒して入手した血を一定量集めれば、一時的には戻せる。 ここから戦闘中に一時的に魔女を元に戻し、その間だけ魔法攻撃してもらえる。攻撃方向は指定できる。 いくつものステージを越え、さらに『せいけん』という剣を手に入れ、新しい勇者。 魔女の石像を押して進み、そしてメデューサのいる城へと最後に辿り着き決戦を行った。 モンスター達を倒し、ついにメデューサを倒した。 だがメデューサは石像の魔女にとりつき、大きな目玉の怪物へと変貌する。 瞬間移動からの炎の弾、毒の雨、レーザーなど回避の難しい攻撃を放つメデューサ。 そのままで撃破は困難だったが、メデューサの中にいる魔女のおかげで攻撃方向をこちらで操作できる。 何度も体当たりして勇者はメデューサを倒す。大きな石像となった目玉に、勇者は攻撃する。 石像は砕け、中から元に戻った魔女が現れる。二人は近づき共にジャンプして喜んだ。 ●魔女と勇者2 前作から一年の月日が過ぎた。 魔女と勇者の下に、魔王から果たし状が送られる。二人は平和の為に魔王を倒しに行く。 だが二人は敗北し、氷漬けとなってしまった。 それからしばらくして、ある場所でちび勇者とちび魔女が暮らしていた。 二人はある日、大魔女から勇者と魔女が魔王によって氷漬けにされた事を知らされる。 気の逸ったちび勇者は二人を助ける為に一人で旅立つが、モンスターに殺されてしまう。 追いかけてきたちび魔女は、彼の死体を見て悲しみ、禁断の魔法を使って自分の命の半分をちび勇者に与えた。 こうしてちび勇者はちび魔女が生きている限り死なない体になった。 ちび勇者とちび魔女は、共に二人を助けに行く。今回はちび魔女も動かせ、彼女が死なない限りちび勇者は復活する。 二人はいくつものステージを越えて、魔王の城に辿り着きドラゴンを倒した。 氷漬けの二人を解凍し助け出すちび達。だがその背後に魔王が現れ、氷の魔法を放つ。 勇者と魔女は、それぞれに剣と杖を託し城の外へと突き飛ばし、魔法を受けてまたも氷漬けとなった。 『せいけん』の力と新たな攻撃魔法を覚えたちび達。彼らは退却し、魔王の魔法をどうすればいいか大魔女に尋ねる。 魔法を防ぐ『せいたて』の情報を得た二人は、冒険してそれを入手した。 多数の魔物を倒し魔王の城へと戻ってきたちび勇者とちび魔女は、魔王と戦う。 飛び回り魔法を放つ魔王を、ちび勇者が盾で防ぎ倒す。 ちび達が勇者と魔女を助け出そうとする、だがその背後で魔王が変化していく。 巨大な頭と両手の怪物となった魔王。勇者と魔女は己を剣と杖に変化し、ちび達に力を与えた。 魔王とのラストバトル。ちび勇者が魔王の魔法と両手を弾き飛ばし、ちび魔女がここで新たに覚えた爆発の魔法を放つ。 ちび魔女が手に捕まり、横一列の魔法を放ち画面下部に押しやられるちび勇者。隙間を通り手を破壊してちび魔女を助ける。 今度はちび勇者が手に捕まり、ちび魔女は攻撃を逃げ回りながら爆発の魔法で攻撃して手を破壊する。 最後に魔王は全画面の魔法を放ちちび達を画面下部に押し込む、だが二人は共に魔王の下へと押し返し止めを刺した。 勇者と魔女を救出したちび勇者とちび魔女は、近寄りジャンプして喜んだ。