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自分以外の全てのプレイヤーを倒し続けるイベント。 戦争以外でのオンプレイヤーを狩れるのはこのイベントだけである。 開催に至る経緯 無双実装前は勲章や歴史に載るプレイヤーが高HPに偏りがちだったので 個人の強さをアピールするイベントとして企画された。*1) 開催歴史 第1回 2008年3月22日 第2回 2008年7月27日 第3回 2009年9月20日23日 第4回 2010年5月3日~5日(耐久仕様 第5回 2011年9月23日~25日 脚注・出典 1)オン狩りバトルロワイヤル(桃ブログ)
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剣は紅い花の誇り 用語解説 「槙縞玩具店」 田舎の玩具店 武士達が住んでいる町の中で唯一、武装神姫のバトルが行える店である 店員は本来、皆川と店長の二名、時々店長の娘も手伝っていたらしいが、現在その娘は失踪しており、店長は恐らくそれを探す間皆川に店を任せているものと推測される 「槙縞ランキング」 「槙縞玩具店」に集まる神姫の間で自然発生した地元リーグであり、順位は皆川達がサードのレギュレーションに併せて評価したものの模様 基本的にバーチャルバトル ランカーは華墨、ヌルを含めて初期で21人。強さのレベルには相当なばらつきがあり、特に、一位のクイントスはセカンド中上位級の実力だが、17位以下はエルギール曰く「通常神姫に毛が生えた程度」らしい 傾向として、本来の製品の属性を半ば喪失した様な神姫が多い(合気めいた技を使うジルダリアの『エルギール』や、最早素体が何であったのかを推し量る事にすら意味が見出せない変形MS神姫の『ズィータ』、どんな距離でもほぼ万能に闘える上に、公式のパーツが一切使われていないアーンヴァルの『リフォー』等・・・) 皆川が店長代理になってから、年一回だった「チャンピオンカップ争奪戦」の開催は年二回に増えており、その他イベント大会も多数催されている 「ナイン」 「槙縞ランキング」一桁ナンバーの9人のランカー達を総称して使われる(厳密には、『クイントス』は別格扱いで、それ以外の8名を指して使われる事が多い) セカンドランカーが多数含まる事、マスター自作の改造武装や強化武装を施されている者が多く、現時点の「ナイン」である『ジルベノウ』『リフォー』『ズィータ』の武装には公式パーツが一切装備されていない 「ナインブレイカ-」 「槙縞ランキングチャンピオンカップ争奪戦」の変則的なルールによって、ランキング二桁以上のランカーは全て同列に扱われ、その中で勝ち上がった8名のみが、「ナイン」と対戦する権利を得る・・・言わばナインはシード選手の様な扱いなのだが、それにしても不自然な程に「上位ランカーが保護されて」いる体制である 「ゆらぎ」 神姫の個体差 神姫が身長15センチの人間として作られた以上、同じタイプでも身体能力、性格等にある程度の個性が存在し、製造段階でそういったものが発現する様に、神姫の設計にはある程度のファジーさが設けられている 必ずしも戦闘向きの能力が突出しているとも限らないが、「悪い癖」にあたるゆらぎを減少させる修行、「タクティカルアドバンテージ」にあたるゆらぎを伸ばす修行を行なった神姫は、それだけで結構な強さを発揮する事がある 以上の事から、神姫自身の持って産まれた「資質」そのものを「ゆらぎ」と呼ぶのは明らかに間違った用法なのだが、本作ではその様な表現が多用される 「オップファー」 ドイツの銃器メーカー。神姫用ではなく、普通の拳銃を主に手掛けている エルゴノミクスデザインの優美なデザインのハンドガンが有名で、代表作は.40口径ダブルカァラムの「G40」や、その小型版で、380ACP仕様の「G380d」 「ホーダーアームズ」 東杜田技研の様な、本来人間用のモノを神姫サイズにダウンサイジングしているメーカーのひとつ 主に銃器を手掛けており、12分の1「パイソン」や「エボニー アイボリー」等、実銃フィクションを問わずにやっているようだ 神姫の拳銃は本来、形はリボルバーでもオートマチックでも、使用する弾は変わらない(とどこかの設定でみた)のだが、ホーダーは12分の1「.45ACP弾」とか12分の1「5.56mmコンパクト弾」とか、訳の判らない拘りの元にモノを作っている様だ ニビル達がここの銃を愛用している 「鬼奏(キソウ)」 神浦琥珀作の刀剣を扱っている、神姫用の刃物専門店 経営は実質琥珀の家族が行っているといわれるが、その姿を見た者は居ない(いつも琥珀が店番で、居ない時は閉まっている) ルートは不明だが、世界中の殆どの(神姫用)実刀剣が手に入ると豪語する 琥珀作の刀剣は、彼女にコネが無いのであれば(あっても達成値が足りなければw)正規ルートではここで展示してある一振りずつしか手に入らない クイントスはここで武器を打って貰う事が多い様だ 現在の琥珀作品の在庫状況はこちらから 「オーバーロード」 通常では持ち得ない何らかの超常的能力を備えた神姫、またはその能力妄想神姫 通常、能力に見合った『何か』の代償もかかえており徒然続く、そんな話。 「ゆらぎ」の強烈なものというには過ぎた代物である事が多く(というよりも、「ゆらぎ」の範疇であるものは「オーバーロード」とは呼ばれないだろうが・・・)本作ではしばしば「異能力」等とも表記される事になる 華墨の脚力はオーバーロードではないが、「オーバーロード」の神姫も本作には登場する 「Gアーム」 某正義のヒーローでも、黒光りする昆虫でもない、言わば第3の「G」で現される何かw その力を使った強化武装である 武装と言っても武器の形をしているとは限らない キャロとクイントスの因縁の源、「槙縞ランキング」の真の目的、「バニシングフォー」の秘密・・・いずれのピースとしても非常に重要 「バニシングフォー」 本編第壱幕以前に、マスター共々消息不明になった四体の武装神姫 うち3体は「ナイン」であり、さらにその内2体は所謂「ランキング黎明期のランカー」である 槙縞玩具店では公然の秘密というか、タブー視されている いずれも、「槙縞ランキングチャンピオンカップ争奪戦」の開催中、開催後に消息を絶っている 「人形遣い」 神姫を素体のまま操り、相手を倒すという伝説のマスター レギュレーションから考えると本来不可能な筈なので、都市伝説の一種であろうと推測されるが・・・ 剣は紅い花の誇りTOP?
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バトルロワイヤル遊び方 RAZUBERIserver自作のオリジナルバトルロワイヤルです バトルロワイヤルを知らない方はこちらをクリック☞バトルロワイヤルとは? 禁止事項 皆さんが安心して楽しめるように以下のルールを守ってプレイしましょう 前提としてRAZUBERIserverサーバー利用ルール を確認してから続きをお読みください RAZUBERIserverサーバー利用ルールの確認はここをクリックサーバー利用の確認
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ウサギのナミダ ACT 0-7 ■ アクセスポッドが開いた。 わたしは怯えながら振り向き、見上げる。 マスターの顔は相変わらずの無表情。 だけど、小さく溜息をついた。 瞳に浮かぶのは失望。 わたしは恐怖する。 今日という今日こそ、愛想を尽かされたに違いない。 今の試合で、わたしはついに十連敗という、二桁の不名誉な大台に乗ってしまった。 いつ叱られるのだろう、お仕置きされるのだろうと、思うだけで震えが止まらない。 わたしは差し出されたマスターの手の甲に乗る。 身体の震えは止めようもなく、マスターには伝わってしまっているだろう。 バトルロンドで勝てない武装神姫なんて、パーツ取りのための素体くらいしか使い道がないんじゃないだろうか。 マスターのシャツの胸ポケットに潜り込むとすぐに、 「あのな、ティア……」 「ご、ごめんなさい、ごめんなさい……」 マスターの声に、わたしはもう謝るほかに為すすべがなかった。 □ 俺にしてみれば、いまのところ勝敗は二の次だった。 素人の俺達がそう簡単に勝てるとは思ってない。 というか、ティアの装備はライトアーマー・クラスに毛が生えた程度で、フル装備でのバトルができる一般クラスの連中と戦っているのだから、すぐに勝てなくてむしろ当然なのだ。 これまでに十戦。 はじめの三戦で、ティアはまだ自分で判断して戦う術を持ち合わせていないことがよくわかった。 指示したことを終えると、途方に暮れてしまうのだ。そこは俺が細かく指示を出し続けてやることで解決した。 その後の七戦は、装備と戦い方を手探りで探しているような状況だ。 四戦目でフィールドをランダムに決定したら、森のステージに放り出され、お互いに索敵に終始してタイムアップになった。 そもそもティアは索敵は苦手だし、森の中では得意のトリックも繰り出せない。 以来、ステージを廃墟ステージに固定してバトルするようにしている。 基本的な武装は、例のレッグパーツに、胸部アーマーと肩アーマーを付けている。 レッグパーツの特性を生かすために、武器は片手用の射撃武器がほとんどだ。それをサイドボードから送り込む。 とにかく軽量、機動力重視の装備だ。 目下、俺の悩みは勝敗とは別のところだった。 どうもバトル中のティアの動きが鈍いのだ。 練習では簡単にこなせるトリックを失敗したりする。ジャンプの目測を誤ったりする。 はじめは、バトルになれていない緊張からなのかと思ったが、そうではないらしい。 全体的な動きにキレが無いように感じる。 それは何が原因なのか、俺にはわからない。 そこでティアに意見を求めているわけなのだが……。 「さっきのバトルなんだが」 「……ごめんなさい」 「ジャンプの時、届かなかったけど」 「……ごめんなさい」 「あれは、何か問題があったのか?」 「……ごめんなさい」 「いやそれじゃわからないんだが」 「……ごめんなさいぃ……」 ティアはとうとうシクシクと泣き出した。 ……これでは俺が自分の神姫を泣かしているみたいではないか。 さすがの俺も、そろそろキレるぞ? 俺は壁際に身を寄せると、胸ポケットからティアを手の甲に乗るように指示した。 のろのろとポケットから出てくるティア。 俺は顔の高さまで手を持ってくると、まっすぐにティアを見た。 「いいか、ティア。謝るのは禁止で、いまから俺の言うことを聞け」 「ご、ごめ……あぅ……は、はい……」 おそらくティアは勘違いをしているのだろう。 十連敗したから、もう自分に信用がないとか何とか。 この際、しっかり言い含めておく必要がある。 「前にも言ったとおり、俺達は他の誰もやらないようなスタイルを模索している。 新しいことを一からやろうとしてるんだ。勝てなくて当然。まだ始めたばかりで、データも経験も足りてない。基礎的なスタイルも確立していないんだからな。 だから、もしお前がバトルの結果を気にしているのなら、その必要はない。 十連敗だろうが百連敗だろうが、俺達の方向性が決まるまでは、俺はまったく気にしない。 そもそもバトルは俺とお前の二人でやるものだ。 負けの責任は俺にもあるんだから、お前が全部の責任を感じる必要はない。 負けたから、お前を怒るとか、罰を与えるとか、そんなことはありえない。 わかるか?」 ティアは震えながらも、頷いた。 「よし。それでだ、俺が気になっているのは、バトル中のお前の技だ」 「ご、ごめ……」 「謝るの禁止って言っただろ。 練習の時には確実にできているのに、バトル中にうまくいってないことがよくあるみたいだ。 妙なところで失敗したり、ジャンプの目測誤ったリな。 だが、何が原因なのかよくわからない。 バトルしているのはお前だから、お前が何か問題を感じているんじゃないかと思ってる。 それを俺は知りたい。そうしないと前に進まない。 そういうわけで、謝るのは禁止で、遠慮せず、忌憚のない意見を述べよ」 俺は辛抱強く、ティアに言い聞かせた。 バトルロンドは、神姫とマスターが協力して、二人で強くなるものだ。 ティアがバトルで問題を感じているなら、それを解決するのがマスターである俺の役目なのだ。 「えと……あの、えっと……」 「遠慮せずに言ってみろ」 「その……身体が、いつもより重い感じで……練習と走る感覚が違う気が……」 「ふむ?」 「あと、ちょっと窮屈な感じが……」 「きゅうくつ?」 「その……む、胸のパーツが……慣れなくて……」 「それは、胸部アーマーのサイズが小さいとかいうのではなく?」 「ちがいますっ」 ティアは頬を紅く染めて、速攻で否定した。 俺は内心、苦笑する。 このくらいの元気が無くてはだめだ。 落ち込んで下を向いてばかりでは前に進めない。 「それと、肩のアーマーも……動かしにくい感じで」 「ふむ……それほど変わるものなのか」 胸部および肩のアーマーは、さほど大きなものではない。軽量であることを重視して選んでいるのだが、それほどに動作に影響を及ぼすものなのか。 アーマーは練習の時には使わず、いまのところ試合の時だけ使っている。 バトルではより直感的で精密に動作を行わなくてはならないから、小さな違いであっても、ティアが大きな違和感を覚えているということなのだろう。 「……つまり、アーマーが邪魔で、いつものように動けない、ってことか」 「はい……あ、でも、練習の時にもアーマーを着けて慣らせば、出来るようになると思います」 俺は苦い顔をした。 それはそれで、また時間がかかる気がする。 そもそも、ティアに合ったアーマーを選ぶところから始めなくてはならない。 それに、アーマーといっても、気休め程度のものだ。 大型武器の直撃を食らったら、何の意味もない。 それならいっそ…… 「ティア、今日は、あと一試合だけやろう」 「は、はい……」 「装備はレッグパーツだけで、な」 「え……えぇ!?」 アーマーなんか着けなくてもいいんじゃないだろうか。 そうすれば、少なくとも、ティアは機動力を百パーセント発揮できる。 「で、でも、相手の攻撃が当たったら……」 「かわせ。当たらなければいい」 「かわすって……ぜ、全部の攻撃を、ですか!?」 「そうだ」 むしろ、ティアが技を失敗した時を狙われて、勝敗が決したことが多い。 ならば、下手な装備をさせるより、いつものレッグパーツだけで勝負した方が、より戦えるはずだ。 「あの程度のアーマーじゃほとんど気休めだ。だったらはじめからなくても同じことだろう。戦闘スタイルは変わらない」 「でも……」 「ものはためしだ。これでダメなら、また別の手を考える」 「はい……」 ティアは釈然としていないようだ。 確かに、単純な防御力は落ちる。 それが不安になるのも理解できる。 だが、それが単純に勝敗の行方を左右するわけではない。 それがバトルロンドの難しいところであり、面白いところである。 俺達は再び、空いている筐体に座り、トレーニングモードを始めようとした。 すると、すぐに対戦者の乱入があった。 相手はバッフェバニー・タイプ。 ちょうどいい。廃墟ステージなら、市街戦が得意なバッフェバニーにはお誂え向きだろう。 はたして、ステージは廃墟で設定された。 バトルスタートだ。 このバトルは実力伯仲の攻防となった。 基本的な展開は、逃げるティアと、追うバッフェバニー。 相手は、ティアが積極的に仕掛けてこないと知ると、持ち前の機動力を生かして突っ込んできた。 携帯用ガトリングガン「STR6ミニガン」を乱射する。 しかし、ティアはその攻撃をことごとくかわした。 トリックのミスもない。 やはり、無駄な装備をはずしたことが、機動力アップになっているようだ。 ティアも隙を見て応戦するが、そこは市街戦のプロともいえるバッフェバニー・タイプ。単純な攻撃ではかすりもしなかった。 ■ 戦闘中で緊張しているのに、不思議と体は軽かった。 腕を振ったときに当たっていた胸部装甲の違和感とか。 何か大きく動いたときに、がちゃがちゃとうるさかった肩のアーマーとか。 ステップでもジャンプでも、回転するときに重くて引っ張られる感じがした腰の装甲とか。 そういった一切の歯止めから解き放たれたかのような感覚。 あらゆる技が自分のものとなり、いつでも自分の意志で確実に繰り出せる。 それはとても気持ちのいいことだった。 相手のバッフェバニー・タイプは重火器を乱射しながら距離を詰めてくる。 わたしの攻撃は、相手の攻撃の合間に反撃するのが精一杯なので、バッフェバニーは姿を隠そうともせずに遠慮なしに突っ込んできた。 それでも、わたしは攻撃をかわし続ける。 ステップとジャンプを駆使し、時には路地に隠れ、時にはメインストリートいっぱいに軌跡を描き、相手の攻撃を回避する。 □ だが、相手の方が一枚上手だったようだ。 『あっ!?』 気がつくのが遅かった。 バッフェバニーはうまくティアを誘導し、路地の袋小路に追い詰めていた。 有効な手段だ。 ティアはとにかく跳ねまわって、攻撃が当てづらい。そこで、動きを制限できるところに追い詰めたというわけだ。 ティアの周囲三方向には壁がそそり立っており、正面の開いている方向には戦闘態勢のバッフェバニー。 唯一開いているのは天井のみだった。 さて、どうする……。 俺はワイヤレスヘッドセットに指を当てた。 「ティア」 『はい、マスター』 ティアの声は少し震えていた。 「怖いか?」 『す、すこしだけ……』 素直で結構。 俺はあるトリックの名前を口にする。 「できるか?」 『はい……やってみます』 「よし、相手の攻撃が合図だ。集中しろ」 『はい!』 ティアのはきはきとした返事。調子は悪くない。 相手のバッフェバニーがガトリングガンを構えた。 引き金を引き絞る、その瞬間。 いまだ。 ティアは短く跳躍する。 『……なにっ!?』 驚きの声はバッフェバニー。 彼女には一瞬、ティアが消えたように見えたかも知れない。 ジャンプの軌道を視線が追っても、そこにティアはいないのだから。 ティアはその先、ジャンプで壁に「着地」して、さらにスピンしながら壁を上っていく。 ウォールライドと呼ばれるその技は、回転開始の踏み込みをきっかけに、スピンの遠心力によって、ティアの身体を押し上げていく。 一瞬見とれていたバッフェバニーは、再度銃を構えてティアを狙う。 俺がティアに指示を出そうとヘッドセットをつまむ。 次の瞬間。 ティアの機動は俺の想像を超えた。 ティアは壁を蹴り、垂直の壁の上を駆け出した。 文字通り、壁の上を走っている! 『な……!?』 あっけに取られたバッフェバニーは、それでもガトリングガンを乱射した。 ティアの後を弾痕が追う。 しかし、地上と同じくらいの速度で壁を走るティアには当たらない。 時々ウォールライドを混ぜて垂直に移動し、狙いをかわす。 バッフェバニーは明らかに焦っていた。 袋小路に追い詰め、勝利を確信していたに違いない。 まさかいままで見たこともないような動きで翻弄されるとは思っても見なかったろう。 足を止め、走り回るティアを追いかけて首を回している。 ……と思いを巡らせたところで、俺自身がティアの妙技で放心していた意識を戻した。 呆けている場合じゃない。 これはチャンスだ。 俺はサイドボードのコンソールを操作し、ティアの手元に新しい武器を送り込む。 ブラスター。 一撃の威力が高いこの武器ならば、うまく当たればしとめられる。 当たらずとも、相手をさらに精神的に追い込むことが出来る。 俺は再度ヘッドセットに手をかけた。 「ティア、その調子でヤツの周囲を回りながら、手元のブラスターを撃て。 その袋小路から、奴を出すな」 『はい!』 そこからティアはさらに加速した。 三方壁に囲まれたその袋小路を、まさに縦横無尽に駆け回る。 ■ マスターにウォールライドを指示されたので、てっきり「壁を走ってかわし続けろ」という意味で言われたのかと思っていた。 わたしのレッグパーツに装着されているランドスピナーは、ローラーブレードと違い動力を持っている。 ホイールで壁に静止することはできないが、ホイールを回転させ、前方に進む力を加えることで、最小限の力で壁にグリップし、走ることは出来る。 要はバランスの問題。 それで壁を走って攻撃をかわしたのだけど、相手のバッフェバニーさんは、なんだか驚いた顔をしている。 壁を走るのがそんなに珍しいのかしら。 マスターの指示通り、わたしは手にしている大型のハンドガンを相手に向けて撃つ。 ブラスターは連射できないので、よく狙って撃たないとダメなのだけど、走りながらではそれもままならない。 でも、マスターの指示は「袋小路から相手を出すな」なので、当たらずとも、相手をかすめていれば大丈夫そう。 わたしはバッフェバニーさんを中心に、袋小路をぐるぐると駆け回り、ブラスターを撃ち続けた。 「くそっ」 追い詰められたバッフェバニーさんは、ついに手にしたSTR6ミニガンを捨てた。 そして、バックパックからマウントされていたバグタンド・アーミーブレードを引き抜く。 リアブースターに火が入る。 「なめるなぁっ!!」 バッフェバニーさんは一喝し、わたしに向かって突っ込んできた! 被我の距離が急速に縮まる。 あ。 既視感のように。 次になすべきことを、わたしは感じた。 「ナイフをっ!」 マスターに伝える。次に必要な武器。 わたしは初めて、自分から武器を要求していた。 そして、わたしの手の中に大振りのコンバットナイフが現れる。 バッフェバニーさんが、突いてきた。 かわす。 身を翻し、相手の刃はわたしの背を走る。 ここで。 わたしは逆手に握ったナイフを振るう。 回転している身体はそのままに。 自然に振るわれる腕も、その流れに従って。 そう、そのまま、その角度で。 はたして、ナイフの刃は、相手の後ろの首筋に吸い込まれた。 わたしは勢いのまま、壁を踏み切る。 バッフェバニーさんも勢いのまま壁に突っ込む。 交差する。 わたしは空中に身を踊らせながら、見た。 壁に激突したバッフェバニーさんが、細かなポリゴンの欠片になって崩れていくのを。 わたしが着地した時にはもう。 ポリゴンの欠片は風に吹き散らされていた。 □ ジャッジAIの勝者宣言で、初めてティアの名前が表示された。 初勝利だ。 最後の一撃は紙一重で肝を冷やしたが、ティアには確信があったようだ。 実際、要求通りにコンバットナイフを送ってやると、すれ違いざまの一撃が勝負を決したのだから。 アクセスポッドが開く。 ティアはゆっくりと俺の方を振り向いた。 「あのぅ……」 ティアは上目遣いに、伺うように俺を見る。 「勝ち……ました……?」 それは自信がなさ過ぎではないのか? 俺は小さく溜息をついた。 すると見る間に不安そうな顔をする。 おいおい。 俺はちゃんと口に出して教えてやる。 「初勝利だ。おめでとう」 すると、ちょっと驚いたような顔をした後。 「……はい!」 と言って、花のつぼみがほころぶような微笑みを見せた。 ……やばい、可愛い。 俺の方が照れくさくなって困るんだが。 俺がどんな顔をしていいかわからずに困っていると、 「ちょっとちょっと!」 と傍らから声をかけられた。 正直、助かった、と思いながら、顔を上げる。 声の主はバッフェバニーのマスターだった。 真剣な表情で俺に問いかける。 「その神姫の装備、オリジナル?」 「そ、そう、だけど……」 何を言われるのか、と俺は身構えてしまう。 すると、 「スゲエ!!」 いきなり大きな声を出して、目を輝かせた。 「あんな動き見たことない! すげえ! かっこいい!!」 俺は呆気にとられた。 これは何だ、さっきの戦い方が認められたってことで いいのだろうか……? 「あ、ありがと……」 俺は何とか絞り出すようにそれだけ言った。 すると、バッフェバニーのマスターは、にっか、と笑って言った。 「またやろうぜ」 「こちらこそ」 相手は頷くと、背中を向けて去っていった。 そうか。ティアの戦い方を認めてくれたんだ、あのマスターは。 なんだかいい気分だった。 勝ったことよりも、俺達の戦い方を認めてくれたことの方が嬉しい。 その気持ちが、その後のティアの戦闘スタイルを決めたのかも知れない。 ■ 「それにしても、だ」 マスターはわたしの方を見て言う。 さっき、初勝利を手にしたわたしに、祝福の言葉を贈ってくれた。 それはわたしにとって、本当に嬉しく、誇らしいことだった。 「お前、壁を走るなんてこと、できたんだな」 「え? あの……ご存じなかったんですか……?」 わたしの言葉に、マスターはがっくりと肩を落とした。 ええっ? 「知らなかった……」 「え……あの……わたしはもう、ご存じだとばかり……」 確かに壁を走る技は、マスターの訓練メニューにはなかった。 ウォールライドの練習中に気がついた。 ホイールの回転と前進する力、下に落ちる力、ホイールのグリップ力をうまくバランスを取れば、垂直の壁を走ることができるのではないか、と。 試しにやってみると、案外うまく出来そうだったので、ことあるごとに練習していたのだった。 そう言えばマスターに報告したことはなかったような気がするけれど、とっくに気がついていると思い込んでいた。 「それを知っていれば、いろいろな戦術を、もっと早く試すことが出来たのに……」 それは、とりもなおさず、十連敗しなくても初勝利を手にできたかも知れない、ということだ。 「あ……あぅ……ごめんなさい……」 「謝るの禁止」 マスターはちょっと鋭い口調でとがめた。 でも表情はかすかに微笑んでいた。 「これからいろいろ試せばいい。それに……これで戦闘スタイルの方向性も見えてきたしな」 「え……?」 「壁を走って戦う神姫なんて、そうそういない」 「あ……」 そう、それは マスターの夢だ。 わたしは今日、それに一歩近づくことができたんだ。 「また練習メニューを考え直す。練習して、そしてまた勝とう」 「はいっ!」 今日わたしは初めて、マスターのお役に立つことができた。 それはとてもとても嬉しくて、誇らしくて。 もっと練習したい、そしてまた勝ちたいと。 そう思うのだった。 次へ> トップページに戻る
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声優 デザイナー 神姫解説 性格セリフ一覧 親密度○時イベントのオーナーの呼び方 神姫ハウス内コミュニケーション ステータス情報親密度Lv1 親密度Lv100 ブーストステータス 覚えるパッシブスキル一覧早熟型のパターンで覚えるパッシブスキル 通常型のパターンで覚えるパッシブスキル 晩成型のパターンで覚えるパッシブスキル 神姫固有武器補正得意武器 不得意武器 神姫考察攻撃力 防御力 機動力 総評 神姫攻略方 お迎え方 アップデート履歴 コメント 声優 井上麻里奈(天元突破グレンラガン:ヨーコ・リットナー、戦場のヴァルキュリア:アリシア・メルキオット、スマイルプリキュア!:緑川なお/キュアマーチ、他) デザイナー 間垣リョウタ(塔ノ沢魔術研究会、A.O.Z 刻に抗いし者等) 神姫解説 海の神話生物、マーメイドをモチーフとした神姫。歴代の神姫の中でも露出がかなり多く、特殊軟質素材を用いた胸部アーマーパーツによってグラマラスな素体となっている。また魚の尾型機動ユニットに武装を組み合わせることで、魚型ビーグルメカへの変形も可能。AIはしっとりと落ち着いた性格で、深い包容力を持っている。 名称:マーメイド型イーアネイラ(まーめいどがたいーあねいら) メーカー 素体:Magic Market 武装:Magic Market 型番:MM09MR フィギュア発売:2007年5月31日 主な武装:おっぱい スキュラ(大剣。実際にはブレードランチャーの類らしく刀身の間に銃身が通っており、ライフル的な射撃武器としても機能する様子が漫画2036に描かれているが、こちらの機能はどのゲームでも未登場。バトコンでは双斬撃武器) ネプチューン・トリトン(水平に2つの銃口を持ち、さらに小型ミサイルポッドでもあるとギミック満載のハンドガン。バトコンでは片手ライトガンとして実装。ハンドガン機能はないが、ミサイルを連射できる) トリアイナ(三叉槍の柄を外し、切っ先だけにしたもの。バトコンでは双斬撃武器) トリアイナ・ハスタ(本来の三叉槍の姿はこちら。バトコンでは槍斬撃武器) プロテウス(武器として見た場合は、連装魚雷発射管に見えるが、バックパックと合体させたときは吸水口にも見える。特に解説がないので、詳細は不明である。バトコンでは腰持ちヘビーガン。そして前述のバックパックと合体させた状態のガラテイア・リアユニットもリアパーツとして登場している) ネプチューン・プロテウス(強化ユニットと合体させたネプチューン。バトコンでは未登場) オルフェウス(防御不可・広射程でバトロンでは猛威を振るったハープ(注:バトロンでは鈍器ではない)。武装神姫の持つ楽器としては、これが史上初登場だった。バトコンでは楽器カテゴリがないので残念ながら未実装…だったが回復・補助武装として2021/8/18のレイドバトルと同時実装された。回復武装としてはコンボ3段目が唯一2連射になったりと独自性がある。尚、通常のジェムバトルでも同モーションで攻撃武装として利用が可能だが性能はお察しである) サーペント(伝説の白子砲にも劣らぬ長大なランチャー。神姫の持つ火砲のなかでも上位に入るサイズである。バトコンでは防具用武器) メールシュトローム(上記武器を合体させた大型ランチャー。バトコンではアクティブスキルで拝見できる) オケアノス(武装を変形合体させた魚型ビークル。バトコンには水中ステージがないことと、肝心要の脚ヒレ部分がスキルでしか再現できないためか未登場) 武装神姫第5弾。エウクランテと同時期にMagic Market社が開発した、海の神話生物・マーメイドをモチーフとした神姫。 そのイメージを再現するため、歴代神姫の中でも人の肌にあたる部分の露出がかなり多く(バトコンでは未登場だが、露出で話題になったオールベルン・ルナーリアやジールベルン・アメジストにもひけをとらない露出具合である)、特殊軟質素材を用いた胸部アーマーパーツによってグラマラスなボディラインを実現した素体となっている。 イラストを見れば一目瞭然ではあるが、別格に、いや圧倒的に、で か い。 恐ろしきマジックマーケット社のこだわり。 本来の扱いとしては武装パーツなのだが、立ち絵で常備なのはもちろん、フィギュアでもデフォルトで装備されていること(他の神姫はほとんど武装胸の付いていない素体状態で入っている)、何よりデザイナーの趣向から考えてもあのサイズこそが彼女の基本なのである。 まさに武装神姫(公式)史上前人未到空前絶後。デカァァァァァいッ説明不要ッ!! 武装でもっとも特徴的なのが、下半身に装着することで水中での機動力を飛躍的に高める魚の尾型機動ユニット。これに各種武装を組み合わせることで、魚型ビークルメカへの変形も可能となっている。 武装は中~遠距離対応の各種ランチャーに三叉槍、さらにハープ型の音響兵器もそなえ、あらゆる局面に対応可能となっている。 水中用は高出力というありがちな設定を地で行く凄まじいパワーの持ち主で、人間をブッ飛ばすほどの力を持っている(被害者:大木戸 甚平) ただ、神姫バトルの戦場として水中が選ばれることがあまりなかったためか、彼女以降の水中特化型神姫は2種類(他にはイルカ型のヴァッフェドルフィン、テンタクルス型のマリーセレス)しか登場していない。 エウクランテ以降、飛鳥、ラプティアスと空戦用神姫の系譜が続いたのとは対照的である。 バトルマスターズ2作においては水中フィールドが存在しないため、機体設定はあまり反映されていなかった。 本作においても機体設定は相変わらずだが、レッグパーツの「テティス・テイルパーツ」を装備することで、まるで空中を泳いでいるかのモーションが追加された。 当然他のパーツにはないモーションであるが、装備するとエモーションが使用できなくなる事に注意。 同じ理由でオフラインジェムバトル時に設定されていたバトルミッションからも除外されていた(ただし、シーズン2ではバトルミッション自体が削除されている)。 上記の通り、実神姫の武装は組み換えをより重視したものとなり、シリーズでは初めて別表情パーツが付く等したため、この弾以降を従来と区別して「第2世代神姫」とする見方も存在する。 再生産の機会が多かったため、中古市場でも比較的頻繁に見かける神姫となっている。 各ゲーム版(ただし、バトマスではMk.2でのダウンロードコンテンツ)、ほとんどのコミック版、そしてアニメ(「イーア姉さん」と呼ばれる個体が登場)と、ほとんどの公式媒体で流石の皆勤賞。やはり魔乳は強かった しかし、2024年のパチスロ版には(発表現時点では)何故か未実装。相方は普通に実装されており、更に2023年11月時点でバトコンに実装されていないグラフィオスやウェスペリオーまでいるので、間垣神姫たちの中では唯一ハブられてしまった格好になる……。 なお、カラーバリエーションとしては黄色い髪で赤と黒を主体としたボディカラーを持つ電撃ホビーマガジン限定カラー「イーアネイラbk」が存在。輪を掛けて大胆なデザインの新規おっぱいパーツが同梱された(もちろん従来のも健在)。 バトロンでは別神姫として、バトマスではカラー変更として実装されたが、本作では未実装。 性格 紹介文通りAIはしっとりと落ち着いた性格で、母性すら感じられる深い包容力を持っている。 しっとり柔らかな物腰に鋭利な言葉の刃を備えたお姉さん神姫。 プレイヤーにも「近所の幼馴染のお姉ちゃん」といった態度で接し、挙動や反応も他の神姫たちに比べて一段年上の印象を受けるが、デザイナー的には大きく年の差があるイメージでデザインした訳ではなかったようで、年増ネタにされがちな事を哀れんでいる様子。 しかしイベントではやたらと人の若さに目を細めるような言動が多く、もはや公認ネタと考えざるをえない。 戦闘時会話では他の神姫が怒るような場面でも「あらあら悪い子」といった感じの態度をとる事が多いが、怒らないわけではなく単にそれを表に出さないタイプ。実際に怒らせると怖い。1番敵に回してはいけないタイプ。 そして本人にとっては「オバサン」と呼ばれるのは、「オモチャ」呼ばわり(どの神姫も非常に怒る)に匹敵するほどショックなのだとか。 セリフ一覧 + 今日は、なにをしましょうか? ログイン時 通常(朝) おはようございます。また来て頂けたのですね。会えて嬉しいです。 おはようございます。今日もお元気そうで何よりです。 通常(昼) こんにちは。あらあら、もうこんな時間。ランチに行かなきゃ。 こんにちは。もうバトル開始ですか?では急いで準備しますね。 通常(夕) おかえりなさい。今日も元気いっぱいですね。 こんにちは。ちょうどおやつが出来たところなんです。よろしければどうぞ。 通常(夜) こんばんは。夜遅くまでお疲れ様です。ゆっくりしていってくださいね。 こんばんは。そろそろお夕飯の支度をしますから、ちょっと待っていてくださいね。うふふ♪ 通常(深夜) おかえりなさい。ご飯にします?お風呂にします?それとも…うふふ♪ おかえりなさい。何がお望みかしら?何でも聞いてあげますよ。 年始 (プレイヤー名)。おせちを作りましたよ。あ~んしてほしいんですか?もう、甘えん坊さんですね。うふふ。 (ボイス) あけましておめでとう。…えっ、お年玉?もう子供じゃないからダメですよ。うふふ♪ バレンタイン 今日はバレンタインですねぇ。はい、どうぞぉ。たっぷり用意してますからねぇ。うふふ♪ ホワイトデー 急に甘いものが欲しくなっちゃってぇ…。ああ、今日はホワイトデーなんですねぇ。うふふ♪ エイプリルフール ゴールデンウィーク 夏季 泳ぐのに快適な季節ですね。今日は何百キロ泳ごうかしら?うふふ♪ 水着キャンペ ただいま期間限定イベント、開催中ですよぉ~。特別に水着を着ちゃいますよぉ~。え?いつも着てるってぇ?うふふふ♪ 七夕 七夕の支度をしますから、願い事を考えておいてくださいね、うふふ。 ハロウィン かぼちゃ…?あらあら、あれってハロウィン用でしたか。お料理に使っちゃいました。うふふ。 冬季 寒くなってきましたけど、水の中はあったかいんですよ。よかったら、一緒に泳ぎます?うふふ♪ クリスマス (プレイヤー名)。今日は何をして過ごします?せっかくなので私と一緒に…、バトルに出かけましょう。うふふ♪ (ボイス) メリークリスマス。良かったら今日は、私と一緒に過ごしてもらえないかしら? 神姫の発売日 オーナーの誕生日 お誕生日おめでとうございます♪ケーキにろうそく、何本立てましょうか? 神姫ハウス 命名時 呼び方変更 (プレイヤー名)、呼び方を変えてみませんか?言ってくださればお好きな呼び方にしますよ。 (→決定後) (プレイヤー名)でいいんですね?うふふ。 レベルアップ後 MVP獲得 3連勝後 親密度Lv5後 最近、海に行っていないわね。暑い日差しに青い海…。(プレイヤー名)と過ごせたら素敵よね うふふ。 親密度Lv10後 (プレイヤー名)。お願いがあるんだけど 私、海に行きたいの。一緒に連れて行ってくれないかしら? 親密度Lv20後 ありがとう、(プレイヤー名)。一緒に海へ行けるなんてうれしいわ。じゃあ早速、準備しましょうね。 親密度Lv30後 (プレイヤー名)。せっかくだから水着を買いに行きましょう♪ 私の水着を(プレイヤー名)が選んでくれるとうれしいわ。 親密度Lv40後 素敵な水着を買ってくれてありがとう、(プレイヤー名)♪準備も整ったので早速海に行きましょう。うふふ。 親密度Lv50後 海水浴、楽しかったですね。(プレイヤー名)ってずっと水着ばかり見てませんでした?うふふ。 親密度Lv60後 そういえば(プレイヤー名)って 泳ぎも上手なんですね。私、負けちゃうかと思いました。え、全然追いつけなかったって?謙遜ですか、うふふ。 親密度Lv70後 (プレイヤー名)が食べてた焼きそば美味しかったですか?ああいう場所で食べると美味しそうに見えますね。うふふ。 親密度Lv80後 そういえばハプニングもありましたね。まさか泳いでいるときに水着が無くなっちゃうなんて思いもしませんでしたわ。 親密度Lv90後 水着を探してくれてありがとう、(プレイヤー名)。必死に探してくれたおかげで 見つかってよかったわ。この水着、思い出としてずっと大事にするわね。うふふ。 親密度Lv100後 (プレイヤー名)。この間の海水浴デート 楽しかったですね♪あんなにはしゃいだのは 初めてかも。これからも色々なところへ連れて行ってくださいね♪ 頭タッチ(親密度0~19) (親密度20~39) (親密度40~59) (親密度60~79) (親密度80~) 胸タッチ(親密度0~19) (親密度20~39) (親密度40~59) (親密度60~79) (親密度80~) 尻タッチ(親密度0~19) (親密度20~39) (親密度40~59) (親密度60~79) (親密度80~) 通常会話 (プレイヤー名)。眠いなら膝枕でもしましょうか?次のバトルに勝てたらね。うふふ。 武装カスタム 戦闘力Up時 戦闘力Down時 武器LvUP時 素体カスタム 親密度LvUp時 限界突破時 出撃時 入れ替え バトル開始時 バトル中 撃破時 コンテナ入手時 被弾時 あらあら。おイタをする子はどの子かしら? オーバーヒート時 あらあら、大変。ゲージが回復するまでお待ち下さいね。 スキル発動時 (能力強化系) (HP回復系) (デバフ系) (攻撃スキル)いきますよ。ケガしないように気をつけてくださいね? チャーミークリアボイス うふふ♪まだまだ 若い 子には 負けない わよー! 被撃破時 疲れちゃったわ…。休憩させてもらうわね…。 悲しませてごめんなさい…。 次出撃時 うふふ。お待たせしました。 サイドモニター 応援時 交代時 被撃破時 バトル終了時 1位 気持ちのいい、パーフェクトな結果でしたね。 → 2位 → 3位 → 4位 → コンテナ獲得時 1位 2位以下 LvUP時 神姫親密度 仲良くなれて嬉しいです。若い子が嫉妬しちゃったらごめんなさいね。うふふ。 マスターレベル 神姫ショップお迎え時 はじめまして。ようこそお越し下さいました。それでは、よろしくお願いしますね。 はじめまして。若い子にはまだまだ負けませんよ。うふふ。 ゲームオーバー時 プレイお疲れ様でした。またお会いできる日を楽しみにしてますね。うふふ。 その他 カラフルコンダクト 負けないわ。まだまだ若い娘には + リセット開始 神姫の想い、大切に。 + 選択した神姫をリセットします。よろしいですか? リセット開始 そう…貴方とは上手くやっていけてると思ってたけど…それって、私の思い込みだったのかしら… はい を押す 貴方には私が必要な筈でしょ?後悔した時は手遅れなのよ…だから、ね?もう一度考え直して… はい を押す(二回目) 笑ってお別れしたかったけど、無理みたい…では、私の事は綺麗に忘れて下さい。では、さようなら… リセット完了 はじめまして。若い子にはまだまだ負けませんよ。うふふ。 リセット取消 言葉は…簡単に心を傷付けるのよ。もう二度とこんな事言っちゃ駄目!分かった? 親密度○時イベントのオーナーの呼び方 マスター・ご主人様・坊や 神姫ハウス内コミュニケーション ステータス情報 親密度Lv1 ATK DEF SPD LP BST N 50 30 100 300 100 R 55 35 110 350 120 SR 60 40 120 400 140 UR 65 45 130 450 160 親密度Lv100 \ ATK DEF SPD LP BST N - - - - - R - - - - - SR - - - - - UR - - - - - ブーストステータス 1/s ダッシュ速度 ダッシュ時ブースト消費量 ジャンプ時ブースト消費量 対空時ブースト消費量 防御時ブースト消費量 ブースト回復量 ジェム回収展開速度 N 940 85 50 20 70 160 3150 R 1030 105 70 40 90 3170 SR 1120 125 90 60 110 3190 UR 1210 145 110 80 130 3210 覚えるパッシブスキル一覧 レイジオブオケアノス【イーアネイラ専用パッシブ】応援中でBODYサイズがM以下の神姫の攻撃力アップ →応援中一定の確率で神姫の攻撃力アップ(シーズン2) 攻撃力アップ[小]攻撃力を上げる スピードアップ[小]移動する際のスピードアップ 体力最大値アップ[小]体力の最大値を上げる 早熟型のパターンで覚えるパッシブスキル ジェムを出させる量アップ[小]敵に攻撃した際に出るジェムの量を増やす 体力最大値アップ[中]体力の最大値を上げる 防御力アップ[小] *要限界突破(L110)防御力を上げる ブースト最大値アップ[中] *要限界突破(L120)ブーストゲージの最大値を上げる 通常型のパターンで覚えるパッシブスキル ため威力増加[小]タメ攻撃の威力を上げる ダウン軽減[小]ダウン時の行動不能時間が短くなる 防御力アップ[小] *要限界突破(L110)防御力を上げる ため威力増加[小] *要限界突破(L120)タメ攻撃の威力を上げる 晩成型のパターンで覚えるパッシブスキル ジェムを出させる量アップ[小]敵に攻撃した際に出るジェムの量を増やす ため威力増加[小]タメ攻撃の威力を上げる ブーストアップ[小] *要限界突破(L110)ブースト時の移動スピードアップ 射撃弾数+2 *要限界突破(L120)射撃時の残り弾数を増やす 神姫固有武器補正 ※レアリティが上がる毎に回復・補助は-10%、それ以外の得意武器は-5%、苦手武器は+5%される。数字はレア度Nのもの。 得意武器 +50% 回復補助 +30% 両手斬撃武器・双斬撃武器・槍斬撃武器・片手ライトガン・防具用武器 不得意武器 -30% 格闘打撃武器・片手斬撃武器 神姫考察 攻撃力 素のATKもそこそこあり成長タイプ関わらず共通で攻撃力アップ[小]を覚える等まずまず。火力が出る武器は言わずもがな、片手ライトガン等軽めの武器でもあまり問題ない。 防御力 早熟型は体力最大値アップ[中]を覚えるとLPはまずまず。他でも体力最大値アップ[小]は覚えると標準的な耐久。 機動力 ブースト系のスキルを覚えない為貧弱。平均より少し下か。 総評 他の神姫と差別化を意識するなら、槍斬撃武器と片手ライトガンの組み合わせになるか。 その場合ガブリーヌと被るが、微妙な補正の差がある。プレイスタイルと相談しよう。 専用スキルは常時発動タイプ。効果上昇量は不明。応援中とは控えにいる状態のこと。イーアネイラが控えにいれば実質常時発動になる。 縛りが対象bodyサイズがM以下(つまりL・LL以外全有効)と非常に緩く、控えにいるだけで常時発動とお手軽さは抜群だが、その分効果値は抑えられている模様。縛りは上記"だけ"なので全員小さいイーアネイラにして互いに応援しあうのも理論上可能。適正サイズが大きいので厳選は苦労するが。 →シーズン2からはサイズ制限が撤廃された代わりに確率発生となってしまった。 応援スキルは控えにいないと発動しない性質上、高レアに控えさせるよりは低レアで用意させた方が活用しやすい。無論、高レアでも上手くローテーションを管理出来るなら低レアをサポートしつつ本人にバトンタッチをするという運用も出来るなら視野に入るが。 解放パターンは早熟型と通常型はバランス型、晩成型は攻撃型となっている。どれも一長一短だが、個体値との噛み合わせを意識するなら、早熟型はLP単、通常型と晩成型は攻単が相性が良い。 神姫攻略方 専用スキルがサポート故に本体スペックは専用スキル分劣っている。とはいえ攻撃性能はそこそこあるので脆弱な機動性を突いてヒットアンドアウェイを心掛けよう。 また控えの際の専用スキルも発動すれば厄介だが、効果値はそこまでなので余程特化した運用をしていなければさほど驚異にはならないだろう。 お迎え方 稼動開始(2020/12/24~)から神姫ショップに登場 アップデート履歴 日時:2021.10.06 内容:回復・補助の補正率を30%→50%に増加。 日時:2021.6.28 内容:神姫個別調整で遠距離攻撃のダメージを軽減できるように。 解放パターン早熟型に体力最大値アップ[中]を追加。スキル最大解放数が5つから6つに。 日時:2021.3.29 内容:得意武器に「槍斬撃武器」追加 コメント 連勝した際の歌詞がまだまだ若い子に負けないって… -- 名無しさん (2021-01-10 18 57 36) ↑悲しい歌詞だなぁ… -- 名無しさん (2021-01-10 19 57 17) 早熟型で親密度110のスキル、防御アップ小だった -- 名無しさん (2022-02-19 17 28 16) イーアネイラ早熟型 lv120タメ威力アップ小 -- 名無しさん (2022-03-29 22 45 50) 名前 コメント
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AAバトルロワイアル(シリーズ) AAサロンに作られたスレッド。リレー参加型。 2chのAA(アスキーアート)キャラ達が登場人物。 初回は完結。(パート2は未確認)3は打ち切り。4と5は完結。6は打ち切り。 7は一度リスタートを経たが、それでも半ばで停滞したため夢落ちエンドで強制終了。 外部リンク ■支援サイト AABR保管庫(1と2のまとめサイト、消滅) AABR4保管庫(4のまとめサイト、消滅) AAバトルロワイアル5(5と6のまとめサイト、消滅) AA大辞典(仮)(消滅) ■スレッド [03-03-15] AAバトルロワイアル [03-04-01] AAバトルロワイアル2―THE SURVIVAL PROGRAM― [03-05-27] AAバトルロワイアル3―AA BATTLE ROYALE― [03-07-24] AABR(すぐDAT落ち) [03-08-12] AAバトルロワイアル4-AA BATTLEROYALE [03-10-14] AAバトルロワイアルFINAL?-AA BATTLEROYALE(重複) [03-10-26] AAバトルロワイアル4~第二幕~ [03-12-19] 【生き残る】AAバトルロワイアル5th【たったの一人】(すぐDAT落ち) [04-01-23] AAバトルロワイアル5 -You must survive.- [04-04-04] AAバトルロワイアル5 -You must survive.- Part2 [04-10-17] AAバトルロワイアル6 [05-07-07] AA Battle Royale 7 [05-07-28] AA Battle Royale Ⅶ [06-08-17] AAバトルロワイアル7 [07-07-01] AAバトルロワイアル7 [09-11-07] AAバトルロワイアルNEXT(現行スレ) [03-04-02] AAバトルロワイヤル・雑談スレッド [03-05-19] AAバトルロワイアル・雑談スレッド2 [03-08-11] AAバトルロワイアル-雑談スレット3 [03-11-03] ■■■■■■AAバトルロワイアル雑談スレ■■■■■■[04-05-01] AAバトルロワイアル・雑談スレ Part2 [04-11-30] AAバトルロワイアル6・雑談スレ Part2 [06-07-26] AAバトルロワイアル7 雑談スレ[06-10-21] AAバトルロワイアル7 雑談スレPart2 [09-11-09] AAバトルロワイアルNEXT 雑談スレ(現行スレ、閉鎖) 【コメント】 -9 -- 9お (2006-12-09 21 12 01) 復興は無期延長ですかね? -- w (2007-03-18 21 14 19) 復活できるもんならやってみたいが・・・ -- 名無しさん (2007-03-21 23 04 23) 7保存庫ってあるの。。 -- 名無しさん (2007-04-14 19 56 37) いんや。ない。 -- 名無しさん (2007-05-03 01 12 07) 雑談スレでなにやら変化があるが、まだ見てる熟練書き手はいるのだろうか -- 名無しさん (2007-05-26 15 10 48) AABR4だけは名作 -- 名無しさん (2007-06-24 18 40 38) このまま終わるなんて悔しいぜ -- 名無しさん (2008-02-12 13 52 41) 終わりたくないお -- 名無しさん (2008-07-30 19 15 48) AABR5はかなりいいセンスだったな。 -- 竹中茂夫 (2008-12-21 20 19 27) 復興!!http //jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/computer/38304/1257588583/ -- えwwww (2009-11-08 15 19 10) ※閉鎖 AAサロンにもhttp //kamome.2ch.net/test/read.cgi/aasaloon/1292844046/l50 -- c (2010-12-21 15 15 14) 名前 コメント
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「うるさい!! 泥だ、正義だ、なんだのと、私の上でごちゃごちゃ騒ぐな!」 ガッシ! ボカッ! ロイドは死んだ。 君と響きあうRPG(笑) 「僻地だ秘境だのと……挙げ句の果てに群馬だからってズガンし放題! いくら私でももう我慢できない! こんなバトルロワイアル、終わらせてやる!」 とうとう群馬がキレた。 【一日目・4時00分/熊岡県】 【群馬県@テラカオスバトルロワイアル】 【状態】健康、擬人化 【装備】なし 【道具】基本支給品 【思考】基本:テラカオスバトルロワイアルを終わらせる。 1:群馬を馬鹿にする奴は許さない、絶対にだ! ※群馬県の擬人化に伴い群馬県は地図上から消えました。 地図上では群馬県跡地は熊岡県になっています。 【ロイド・アーヴィング@TOS 死亡】
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この物語の登場人物 第2部編 九重 翔(ここのえ かける) リリィ(りりぃ) 佐和田美由紀(さわだ みゆき) シラユキ(しらゆき) 真野(まの) 御影(みかげ) 千鶴(ちづる) 箕輪(みのわ) 九重 翔(ここのえ かける) 17歳で高校2年生の神姫オーナー。 オーナー経験はまだ浅いが、冷静な判断を備えており、判断力も高い。 ただしそれはバトルでの話で、普段は気のいい性格であり、リリィには初神姫ということもあり多少甘いところがある。 世話になっている『真神よろず本舗』の常連であり、店長の真野に気に入られている。 美由紀とはある場所で知り合った顔見知り。 リリィ(りりぃ) 翔の神姫でパーティオタイプ。 元々は『真神よろず本舗』のショーケースで飾られていた展示品だったが、店長の計らいにより翔に迎えられた。 まだ起動して半年ほどで、バトル経験もそれほど多くない。 少々甘えん坊なところがあり、事あるたびに翔に甘い声を出したり、しがみついたりする。 しかし実はがんばりやで、バトル時にはどんなに倒されても立ち上がってくる根性を持っている。 現在、ホーリーベルを目標として日々訓練中。 武装は通常のパーティオタイプの装備+リインフォースソードⅡ、プチアームズ『Dイーグル』。特にリインフォースソードⅡは彼女にとって数少ない必殺武器である。 佐和田美由紀(さわだ みゆき) 大学生の神姫オーナーだが、ほかのタイプのロボットにも興味を持つ。 ロボット工学の趣味が転じて神姫の世界に足を突っ込んだが、当初はファンに近い形だった。 しかし、ワールドロボットフェスティバルの会場で都村いずると出会ったときから、彼女は変貌を遂げた。これまで戸惑っていた神姫オーナーをはじめ、パートナーのシラユキと共にバトルロンドに参加したのだ。 ロボットバトルを知り尽くしている彼女は、瞬く間に中堅クラスまで経験値を上げていった。その期間はわずか1年ほどで、神姫のレベルアップとしては異例であった。 翔とは神姫オーナー以前に知り合っており、翔が神姫オーナーになったときも、たびたびアドバイスを送っている。 バトルでは冷静沈着な行動を通すが、普段は天然ボケでやさしげな性格。そのため、それに気づかないファンは多く、真実を知ったときはバトル時とのギャップに驚くという。 シラユキ(しらゆき) 美由紀の神姫。ボディこそウェルクストラを基としているが、頭部や一部のパーツは同人キットのものを使用している。 いわゆるハンドメイドに近いMMSだが、基本的に市販のものを使用しているため、レギュレーションには違反していない。 性格はいたって真面目で、美由紀の突っ込み役も担っている。ただしバトルに対する情熱は高く、時には美由紀の指示に従わないときもある。とはいえ、美由紀自身はそれを理解しているため、大沙汰になることはない。 装備を変更することで様々な戦況に対応することが出来る。あらかじめ装備を選択して出場するときは、美由紀のトランク内にある、換装システムを内蔵したキャリアー(リボルキャリアー)内で行なうが、試合中に換装する場合はキャリアー自体を出動させ、換装システムを展開して行なう。ただし実際に換装する場面は少ない。それぞれの装備自体も小型ビークルとしての機能を持たせており、単独で発進するときもある。 今までの試合で使われた装備は3種類だが、キャリアー内に収納されているのは4種類ある。そのため、残りの1種類が何の装備なのか、という憶測がファンのなかで飛び交っている。 真野(まの) 『真神よろず本舗』の店長。 お調子者で気さくだが、神姫をはじめとするロボット工学のノウハウを知る人物。過去のことはあまり語らない彼だが、昔はある会社に関わっていたらしく、それに関する人脈を持っている。 個人的に気に入っている翔を影でサポートする。 御影(みかげ) 箕輪をオーナーとする、飛鳥夜戦仕様タイプの神姫。 ホログラフィック・ミラージュ(光学迷彩)を用いての奇襲を得意とする。このシステムにより、朧幻影の術や影分身の術を仕様、相手を翻弄する。また、2基の動力機をフル活用する高速戦闘や一撃離脱なども得意とする。 性格は豪快で、思い切った作戦や行き当たりばったりの攻撃等を仕掛けることが多い。そのためなのか、今ひとつ詰めが甘いところがある。しかし、千鶴にアドバイスをかけているところを見ると、ある程度の知識は持っているようだ。 千鶴(ちづる) 箕輪の手元にいる、こひるタイプの神姫。 臆病で、人見知りする性格だが、戦闘時には一所懸命がんばる面もある。 ビットタイプの武器、箸ファングを2組と、ツガルのシールドを改造したライフルビットを2門装備する。これは、出来るだけ相手を傷つけないで勝利する、彼女の意思が尊重された武器である。近接近戦用武器としてクナイを一本装備しているが、非常時にしか使用しない。 箕輪(みのわ) 真野の親友で御影のオーナー。真野とは旧知の仲。翔とリリィを鍛えるために、自分の店に招待し、千鶴と対決させた張本人でもある。 真野とは異なり、落ち着いて行動するタイプだが、真野と意気投合することもある。 もどる
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【檻の中のバトルロワイアル】 男 01.アイザック・ロー 02.飯田衛(いいだ・まもる) 03.歌川角麿(うたがわ・かどまろ) 04.加藤順二(かとう・じゅんじ) 05.ギルディア・ロギンス 06.佐伯清次郎(さえき・せいじろう) 07.高橋真平(たかはし・しんぺい) 08.戸張豪(とばり・ごう) 09.西田修一(にしだ・しゅういち) 10.早瀬明彦(はやせ・あきひこ) 11.マイケル・フィリップス 12.森本空(もりもと・そら) 13.ヤン・イーレイ 14.芳川慶(よしかわ・けい) 15.リチャード・ハセガワ 16.竜崎公太郎(りゅうざき・こうたろう) 17.ワイマール・チャンドラ 18.ンレキ・ド・バダ 女 01.及川さつき(おいかわ・さつき) 02.カレン・ボルコフ 03.ケイト・スティンガー 04.佐伯綾(さえき・あや) 05.シンディー・ロレンツ 06.鈴井聖(すずい・ひじり) 07.天堂バーンズ久美子(てんどう・ばーんず・くみこ) 08.戸塚奈々(とつか・なな) 09.中山千尋(なかやま・ちひろ) 10.ナンシー・クリスティーナ 11.半崎静(はんざき・しずか) 12.プリシラ 13.辺見沙耶(へんみ・さや) 14.前田翔子(まえだ・しょうこ) 15.向美那(むかい・みな) 16.メイ・ファルカン 17.山田もみじ(やまだ・もみじ) 18.渡部忍(わたべ・しのぶ) 主催 スミス
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――私がダメージチェックをしながら瓦礫から身を起こすと、GA4“チーグル”アームパーツを振りぬいた姿勢のロゼさんの瞳も、さすがに驚愕に見開かれました。 「こいつ、まだ……!」 驚かれているようですね。それはそうでしょう。さっきからアレだけ攻撃を食らいまくっていた上に、今またストラーフの象徴ともいうべきチーグルの渾身の一撃を食らって吹き飛んでも、それでもまだ沈まないのですから。 ここはバトルエリア:ゴーストタウン、条件は高重力。より重装備な方がより動きを制限されるこのエリアをあえて選んだのは、佐藤さんとしては自信なのでしょうか、それともハンデなのでしょうか。 「アンタ……なんなのよ、なんだってのよ! 何で今ので決まらないのよ!」 ロゼさんは、サバーカを盛んに踏み鳴らし、地団太を踏んでいらっしゃいます。 そしてチーグルのいかつい指とご自身の指をシンクロさせてこちらをびしっと指差しまして。 「駆け出しのクセにナマイキ!」 いえそう仰られても困るのですが。 と言いますかね、正直自分でもビックリです。 そうですね、強いて思い当たる点といえば……。 「……ご存知でしょうか?」 これもまた心理戦、せいぜいもったいぶって、低い声で言ってみます。 「な、なによ」 「武装神姫の成長には、バトルにおける戦い方も反映されると言うことを……」 「何言ってのよ、当たり前じゃない」 「そうですね、ごく当たり前のことです。 敵に攻撃を当てるほどに命中率が、 敵にダメージを与えるほどに攻撃力が、 スキルを使うほどにスキルポイントが伸びていく、というのは。 そして……」 「…………!」 ここまで言えば、ロゼさんもお察しいただいたようですね。 「そして、敵の攻撃を食らうほどに、ライフポイントが伸びていくのです!」 しかももともとハウリンタイプは武装神姫の中でもLPが多く、伸びやすいと言う特長もあります。 私もお返しのようにびっとロゼさんを指差して力強く断言しました。 「即ち! 今までの対戦を全て全損敗北している私は、そんじょそこらの駆け出しとは一線を画したLPを誇っちゃっていたりするのですよ!」 「胸張って言うことかーっ?!」 いやごもっとも。 それにしても、あのオーナーにしてこの武装神姫あり。ロゼさんもまた、見事なツッコミスキルをお持ちのようです。 まぁそれはともかくと致しまして。 『まだ行けそうですね、犬子さん』 「はい」 マスターさんのお声に、私ははっきりと答えます。 『ロゼさん、驚かれてるようですね。今の攻撃で勝負が決まらなかったのが意外のようです』 「そのようです」 『つまり、今の攻撃はロゼさんにとってかなり自信のあった攻撃と言うことになります』 「……と、いうことは?」 『風輪渦斬と忠実なる守り手は、そこにぶつけましょう』 風輪渦斬と忠実なる守り手、それぞれ棘輪と胸甲・心守のスキルですが、共通するのは「相手の攻撃を無効化できる」点です。 「なるほど、さすがはマスターさん」 私は両手の手甲・拳狼を打ち当てて、構えを取ります。 相手の大技を防ぐ手立てがあるなら、通常攻撃さえ凌げばいいと言う事。 つまり―― 「私はまだまだ、沈みませんよ!」 両の拳を構え、私はロゼさん目指してまっすぐに駆け出しました。 「お疲れ様でした」 バーチャルモードから目を覚まし、コンソールのスキャニングエリアから身を起こす私に、マスターさんがすかさずご挨拶いただきました。 「いえいえ、マスターさんもサポートありがとうございました」 マスターさんがこちらにかざされた掌に、私はいえーい♪と同じく掌を打ち合わせ、ハイタッチをします。 「おかげさまで、今回はいろんな経験値をがっぽりゲットです!」 「それはよかったですねぇ」 和やかに会話しながら、私はマスターさんの手に乗り、対戦PODを後にします。 視界の隅に、なにやら俯いて拳を震わす佐藤さんの姿をお見かけしましたが、まぁ今はマスターさんにご報告するのが先です。 「ロゼさんは、回避よりも防御を優先する方だったのも幸運でしたね。私のにわか格闘でも、それなりに当てることができました!」 私はにっこりと満面の微笑を浮かべます。マスターさんは、そんな私の話をにこにことご機嫌よさそうにお聞きくださっています。 「お陰様で、貴重な格闘経験値を稼げました! 幸先いいですよマスターさん! しかもその上ですね……」 ドッグテイルもぱたぱたと快調のなか、私はびっと、Vサインをマスターさんに示しました。 「いつも通りの全損敗北で、LP経験値もまるっと最大値ゲットです!」 「ふざけんなコラ!」 私たちが喜びを分かち合い労いあっていると、いつの間にやらお近づきになっていた佐藤さんからそんなお言葉をいただきました。 その肩に腰を下ろしているロゼさんも、なにやら憮然とした表情です。 「お前ら思わせぶりな事言っといて、ちょっと打たれ強いだけのまるきりド素人じゃねーか!」 ……一体何を怒っていらっしゃるのでしょう佐藤さんは。せっかくの勝利なのですから、もうちょっとお喜びになればよいかと思います。 そんなに大声出して、肩のロゼさんも顔をしかめておりますよ? 「あ、佐藤君お疲れ様です。いやー、噂どおりお強いですねぇ」 そんな佐藤さんに、マスターさんはいたってにこやかにご挨拶されました。 と、ふと訝しげなお顔になり。 「ところで、思わせぶりって何のことでしょう?」 「お前、どんな条件だって勝てるみたいなこと言ってたろうが」 「……言いましたっけ?」 「言っていませんかと」 マスターさんは小首をかしげて私に確認をお求めになられたのですが、私にも記憶にないため、そうお答えします。 「言った! 確かに言ってたっつの!」 うーん? どういうことでしょうか? 念のためログをさかのぼって見ましょう。 ……やはり、その発言はどこにも……。 あ。 「マスターさん、『どんな条件にしろ、結果は変わりません』というお言葉ならありました」 「そう、それだ!」 「あー、はいはいはい、言いました、それなら確かに言いましたよ」 「ほら見ろ、やっぱり言ったじゃねーか」 「ですが、『どんな条件でも勝てる』なんてつもりで言ってたりはしませんよ?」 「……は? どういうことだよ?」 「いやですねぇ、始めたばかりでしかも恥ずかしながら未勝利な僕たちが、ちょっとやそっとのハンデを頂いたくらいで歴戦の佐藤君たちにバトルで勝てるわけないじゃないですか、はっはっはっは」 「そういう意味かよっ?!」 「当たり前ですよねぇ、今の私じゃ100回戦ったって、どんな条件でもロゼさんには勝ってこないですよ」 「ふふん♪ わかってんじゃない、アンタ」 「ええ、本当にお見事なお手前でしたねぇ」 「胸をお借りさせていただきました」 「そうねぇ、アンタも素人丸出しだったけど、格闘のセンスはそんなには悪くなかったんじゃない? さすがハウリンよね」 「おお、これは嬉しいお言葉を頂いてしまいました」 「よかったですねぇ、犬子さん」 「はい、ロゼさんのお墨付きをいただけるとは、励みになります」 そんな風に和やかに会話する私たちをよそに、佐藤さんはなにやらコメカミの辺りをピクピクと震わせていらっしゃいます。 「……そうかナメてんだな、お前ら俺をおちょくってんだな?」 「? いえ滅相もない」 「~~~~~!」 素できょとんとされるマスターさんに、さすがの佐藤さんも言葉がないご様子です。 俯いて肩と拳を震わせて、そのままの姿勢で5秒。 何か叫び声が上がるのでしょうか?と思っていましたら、不意に肩を落としては~~~~~っと息を長く吐き出しまして。 「……もういい、とっとと次いくぞ。こんな茶番、さっさと終わらすに限る」 くるりと踵を返し、一人お先にターミナルへと歩いてかれました。 「二本目は、そっちが条件決めな」 肩越しにそんな風に言い捨てる佐藤さん。 その背中に、にこやかにマスターさんがお声をかけました。 「はい、では二本目は暗算勝負で」 「アンザン? そんなステージあったか?」 佐藤さんの足が止まり、こちらを振り返ります。 「いえバトルのステージではなく、道具を使わずに計算する方の暗算で」 「…………は?」 あ、佐藤さんのこんな無防備なお顔は、初めて見たような気がします。 「え、いやその、ほら……バトルで、じゃないのか?」 「いやですねぇ、バトルでの勝負でしたら、今しがたついたばかりじゃないですか」 なにやら自信なさげに問いかけてきた佐藤さんに、マスターさんはにこやかに笑いながら、ですがばっさりと一刀両断にされました。 「言ったじゃないですか。僕は『犬子さんが何も出来ない』と仰られたことを否定するために『どちらの武装神姫が優秀か』を証明するために競っていると」 そこでにっこりと会心の笑みを浮かべるマスターさん。……いつもは仏が宿って見えるかのようなマスターさんの笑顔ですが、今日は何だか悪魔が宿って見えます。 「『どちらの武装神姫が強いか』に関しては文句なしにそちらに軍配が上がりましたが、まぁそれは武装神姫の優秀さを示すうちの、一側面に過ぎませんよね」 「てめぇ、最初から……!」 佐藤さんも、さすがに気がついたようです。 そう、これこそがマスターさんの勝算。 これぞ『バトルで勝てないなら、バトル以外で勝負をかければいいじゃない』作戦です! あ、ちなみに作戦名は、僭越ながら私めがつけさせていただきました。 「ちょ、どーすんのよアキ?! アタシ暗算勝負なんてやったことないわよ?!」 肩のロゼさん、佐藤さんの髪の毛を引っ張りながら慌てておられます。 「バ、バカ! オタオタしてんじゃねぇ! どんなにバカでもお前だって武装神姫なら、アタマにコンピューター乗ってるんだろうが!」 「誰がバカよ誰が! バカアキのクセに!」 「論点違ぇ! とにかく条件は同じなんだ、お前だって計算くらいやれる!」 「わ、分かったわよ……とにかくやってみるわよ」 「おう、お前ならできる!」 ……僭越ながら。 その会話を聞いて私は、自身の勝利を確信したのでした。 「ところでマスターさん」 「なんでしょう犬子さん」 「なにやらすごい事になっているのですが」 「すごい事になっていますねぇ」 と言うわけで、佐藤さんとの勝負との二本目に突入するわけですが。 『はーい、皆さんお待たせしましたー!! これより"神姫三本勝負"の二本目! 暗算対決を開始しまーす! 審判兼司会は私、スタッフ浜野でお送りしまーす!!』 ノリノリの浜野さんのマイクパフォーマンスに、歓声で応えるギャラリーの皆さん。ノリのよい方々です。 ここは4階バトルスペースの一角、イベントなどで使われる事を想定しているのであろう簡易ステージ上です。 簡易と言うだけあって床から一段高くなっているだけの、10人も並べばいっぱいになりそうな手狭なステージですが、その上には堂々と"神姫三本勝負!"の題字が飾られています。 今回の勝負の審判役は、公平公正を期すためにと心苦しいながらもお仕事中の浜野さんにお願いしてみました。 そのところ快くお引き受けいただいた上で『準備があるからちょっと待って』と言われたので、てっきりお仕事をしばらく離れるとご同僚の皆様に引継ぎをお願いしているものと思ったのですが……こんなものを用意していたようです。 そして私たちはステージに設置された卓球台くらいの机の上の両端に、オーナーの方々は椅子に、神姫は机の上で、向かい合うように腰掛けております。 向いに座る佐藤さんたちも、困惑を隠しきれないご様子です。 そして私たちの前には、突発イベント見守るギャラリーの皆様が、ざっと30人ほど。 どこから見てもゲリライベントです。 もはや単なるオーナー同士の揉め事の範疇を越えています。 浜野さん、ノリがよすぎです。お仕事の方は平気なのでしょうか? というか神姫三本勝負ってなんですか。 「マスターさん、どうしたものでしょうか」 「うーん、ある程度は耳目を集めるのも狙いのうちではありましたし、その意味では願ったりな情況ではありますが……さすがに予想を超えてますねぇ」 困惑する私たちをよそに、浜野さんのMCは続きます。 『対戦者はこちら! 当店未曾有の30連勝にリーチまでこぎつけた期待のホープ、ロゼことローザリッター! 惜しくも30連勝は逃してしまいましたがその実力は折り紙付き! この勝負に先立って行なわれた一本目のバトル勝負では、まったく危なげなく勝利を収めています!』 浜野さんがステージ左手に控える佐藤さんたちへ手を差し伸べ、佐藤さんたちが戸惑いながらもギャラリーに手を振ると、途端にギャラリーの皆さんが沸きまくります。 「いよ! 待ってました!」「ロゼちゃーん!」「ストラーフたん(;´Д`) `ァ `ァ 」「佐藤はカエレ」「オーナーはむかつくが、ロゼちゃんは応援するぞ!」「ロゼさま俺を罵って!」「30連勝、惜しかったなー」「また頑張れよー!」 そんな歓声の収まりきらぬうちに、今度はステージ右手の私たちに手を差し伸べ。 『対するは新進気鋭! まだデビュー間もないというのにこの勝負を挑んだ命知らず! 犬子さんだー! 先だっての勝負では残念ながら勝利は逃してしまいましたが、そんな事ではめげない注目の前向きっ子! 自身で提案した暗算勝負で、巻き返しを図れるかー?!』 とりあえずご紹介を受けましたので、マスターさんともども深々と頭を下げてご挨拶します。 「がんばれよ!」「応援してるぞー!」「ハウリンたん(;´Д`) `ァ `ァ 」「その度胸気に入った! ウチに来て妹をファックしていいぞ!」「あのオーナーをギャフンと言わせてやれー!」「骨は拾ってやるからなー」「気合入れろー」 こちらでも、負けないくらいにギャラリーの皆さんは沸いてます。 「というか、盛り上がる名目さえあるなら何でもいいのではないでしょうか」 「何でもいいんでしょうねぇ」 『さて、それではルールを説明いたします!』 そういって浜野さんは、なにやら手の平に乗る程度の小ぶりなカゴを取り出し、机の上に置かれました。 中には、なにやら小さな紙片が大量に入っているようです。アレは……レシート? 『取り出だしましたるこのカゴは、3階某レジより借りてきた、不要レシート入れです! ――皆様、平素よりのご愛顧、誠にありがとうございます』 浜野さんがMCを中断して深々と頭を下げますと、ギャラリーの皆さんから笑い声が漏れ出しました。 そして浜野さん、今度はコルクボードを取り出しまして。 『こちらから無作為に取り出したレシートを10枚、こちらのボードに上下5枚ずつ貼り付けまして! その合計金額を計算していただきます! 勝敗のポイントは、計算の正確さと早さ! 金額を間違えたら、一円ごとに一秒のペナルティになるとします!』 おおー、とギャラリーの皆様から低い歓声が上がります。 ……いや今の、感心するところなのでしょうか? 「まぁギャラリーのお約束と言う奴ではないですかねぇ」 「……なるほど、つくづくノリがよいギャラリーの皆様です」 「と言いますか、浜野さんの手馴れっぷりとあわせて考えると、このお店ではわりとこの手のゲリライベントが頻発しているのではないかと」 「頻発していましたか」 つまり、よく訓練されたギャラリーの皆様であったようです。 と申しますか、先ほどよりも広い意味で、浜野さんお仕事の方は大丈夫なのでしょうか? 『では、少々お待ちを』 そして私たちに、メモ用紙とボールペンが手渡されました。ボールペンは人間サイズのため、肩に担ぐようにして書かねばならないでしょう。私はメモ用紙の端に走り書きをし、その感触を試します。 うん、インクの出に問題はなさそうです。その他諸々の下準備も、抜かりナシです。 「いけそうですか?」 「お任せください」 マスターさんのお声に、私は僅かにそちらを見上げて笑顔で答えます。その時窺ったマスターさんのご表情も、落ち着いたものです。信頼されていると見るべきでしょう。これは負けられませんね。 ……そんな大切な勝負なのですから、勝手に動くのは止めなさいこの不良品ドッグテイル。 そうこうするうちに、浜野さんは無造作につかみ出されたレシート束から、10枚を選び出されたようです。 『ところでロゼさんに犬子さん』 浜野さんはレシートをコルクボードに貼り付けながら、不意に私たちに話しかけられました。 「はい?」 「なによ?」 『1から10までで、好きな数字はなんです?』 「……そんなの、ナンバーワンに決まってるじゃない!」 「でしたら私は、ラッキーセブンを」 『なるほどなるほど、1と7ね……はいお待たせしました!』 言いながら浜野さん、なにやらボードに手を走らせ、そのまま手前側にボードを伏せ、その上に 手を置いて押さえました。 「これはもしや……」 マスターさんの呟きを耳にし、私は振り返ってそちらを見上げます。 「マスターさん、なにか気になることが?」 「ええ、念のためですが……ボードの向きには、気をつけてくださいね」 よくは分かりませんが、マスターさんの仰ることです。警戒しておきましょう。 『では、いよいよ勝負開始です! お二人は、そのメモ用紙に10枚のレシートの示す合計金額を記入してください。 記入が終わったらメモ用紙を裏返し、その上にペンを置くところまで行なって、計算終了とみなします』 「はい」 「りょーかい」 『では、行きますよ……スタート!』 ば、と浜野さんが、私たちに見えるようにボードを起こされました。 ……すなわち、私たちには上下逆に示されるように。 なるほど、マスターさんが警戒されていたのはこれですか。 「ちょ、何よそれ?!」 「落ち着けロゼ!」 ロゼさん達の悲鳴をよそに、私はざしゃあ!と全力でボールペンを走らせます。そして記入を終えたメモ用紙を素早く裏返し、その上にペンを置きます。そして正座しつつ。 「終わりました」 「早っ!」 ロゼさんは、まだボールペンを必死に動かされていました。どうやら、人間サイズのペンにお慣れでないご様子。このあたりは、「ロゼさんはバトルに専念している武装神姫で、生活サポートの方はあまり行なっていないのではないでしょうか?」というマスターさんの読みどおりでしょう。 また、ボードが上下逆に示されたのも、ロゼさんの混乱に拍車をかけたと思われます。 浜野さんから見て手前側に伏せたボードを、私たちに開示するように逆から起こせば上下逆になる……言ってしまえばごく当たり前のことですが、それをあらかじめ警戒していなければ混乱も致し方ないでしょう。 私とて、マスターさんからご警告を受けていなかったら、戸惑っていたやも知れません。 「ところで犬子さん」 「何でしょうマスターさん」 囁かれるようなマスターさんの問いかけに、私はマスターさんにだけ聞こえるような声で振り返らずに返事いたします。 「あの、印のついたレシートにはお気づきですか?」 「はい、あの赤丸ですね?」 マスターさんの仰るとおり、上下二段に5枚ずつ貼り付けられたレシートのうち、上段の左から4枚目と一番右下の2枚には赤丸で印がつけられていて、気に留めておりました。 「アレには念のためご注意を。……2ラウンド目があるかもしれません。気を緩めずにお願いします」 「了解です」 それは私もうすうす感じていたことですので、異論などありません。 そうこうしているうちに、ロゼさんも計算終了されました。 慣れない作業に、ロゼさんはややお疲れ気味……と申しますか、「何でアタシがこんなことしなくちゃいけないの?!」とでも言いたげな憮然としたお顔です。 「こんなの、武装神姫のやることじゃないわよ!」 訂正、実際に仰られました。 双方が計算終了したのを確認して、浜野さんは再びボードを伏せられます。 『はい、お二人ともお疲れ様です』 そう言って浜野さんは、私たちそれぞれに笑いかけられました。 私はマスターさんを笑顔で見上げます。計算の結果には自信あり。そして明らかにこちらの方が早く終わりました。マスターさんのご信頼に、応えることが出来たものと自負しております。 そんな私の心を汲んで下さったかのように、マスターさんは優しく笑って頷いて下さいました。 ……こら、落ち着くのです、ドッグテイル。 ですがマスターさんが、ふとその表情を僅かにお引き締めになられたので、私も正面に向き直り、浜野さんを見上げます。 果たして、浜野さんはびしっ、と何やらフシギなポーズを決めて。 『それでは第二問に参ります! さあ、お二人とも準備して! メモ用紙もまた表に戻してねー』 「んだと?」 「き、聞いてないわよ?!」 やはり来ましたか。私はマスターさんを振り返って頷きあうと、落ち着いてペンを再び担ぎメモ用紙を裏返します。 ロゼさんはと言いますと、慌てておられてペンを取り落としたりなどいています。そのほど予想外だったのでしょうか? 「れ、冷静になれロゼ! 逆に考えれば、今の遅れを取り戻すチャンスだ!」 「そ、そうね、そうよね!」 『はーい、お二人とも準備できたねー? 計算終わったら裏返してペンを置くのも一緒だからねー。 じゃあ、今度はボードは見せないでいくよー』 「え、ちょ?!」 さらりと付け足された新条件に、ロゼさんが抗議の声を上げましたが、浜野さんの進行は止まりません。 『今度は、赤丸のついたレシートは除いた合計金額をどうぞ』 新たな条件設定を聞いた瞬間、私のペンが再びざしゃあ!とメモ用紙の上を踊ります。 「慌てんなロゼ! 過去ログを検索するんだ!」 「そ、そんなこと言っても急には見つか」 「終わりました」 「「早っ!」」 今度の叫びは、佐藤さんともどもでした。 それにしても、マスターさんのご指示通りに警戒していて正解だったようです。 赤丸のついた上段の左から4枚目と一番右下のレシート……上下を戻せば、上段の左端と下段の左から2枚目、即ち左上から数えて1枚目と7枚目。 まさに私たちが先ほど答えた数字です。これは何かあると考えるのが自然ですよね。 ですのであらかじめ別枠で赤丸印だけの合計を算出し、それを総計から加減乗除したパターンをいくつか計算をしておいたのです。結局一番簡単なパターンでしたが。 そうこうしているうちに、ロゼさんも該当のログデータを見つけたのか、ペンを走らせ始めます。 そして程なく、ロゼさんもメモ用紙を裏返しペンを置いて計算終了の姿勢になりましたが、そのお顔は憮然としたままです。 ……すねた表情もわりと似合っていて愛らしいストラーフタイプのフェイスがちょっと羨ましく感じたりもしましたがそれはさておき。 『はい二人とも終わったね? 今度こそお疲れ様ー、もう問題はないから安心してね?』 ギャラリーの皆様から笑い声が上がり、ロゼさんはますます拗ねた様にそっぽを向かれます。 ……このあたり、佐藤さんと通じるものがあります。やはり武装神姫は、オーナーに似るものなのでしょうか? 「計算対決とは聞いてたけど、こんなにイジワルされるとは思わなかったわよ」 そんなロゼさんに対し、メモを回収しながら浜野さんが宥めにかかります。 『ごめんねー、普通に神姫のスピードで計算されても、人間にはどっちが早かったか区別つかない事があるから、その辺の差がはっきり出るようにしたんだ』 たしかにそれもごもっとも。ロゼさんには悪いことをしてしまったようですが。 『では、結果発表ー! ロゼさんが……第一問、95,970円! 第二問、8万飛んで230円! 対する犬子さんは……第一問、95,970円! 第二問、8万飛んで230円! 同じ回答です!』 おおー、と低い歓声の上がるギャラリーの皆様。 と、浜野さんが茶目っ気たっぷりに小首をかしげ。 『でもこれ、正解なんですかね?』 結局、ギャラリーの皆様のお連れしてる武装神姫の方の何人かに手伝って頂き、検算をしていただくこととなりました。 ……いやまぁ確かに、アトランダムに選出されたレシートの金額の合計を浜野さんがあらかじめご存知のはずないですし、人間の浜野さんに武装神姫並の計算スピードを要求するのも無茶だとは思いますが……失礼ながら、ちょっと締まらなかったですね。 「ん、間違いない、金額はあってるよ」 「はい、こちらの計算でも、間違いありません」 「うむ、二人とも正解であるな」 『はーい、ご協力感謝ですー、これよろしかったらどうぞー』 ご協力いただいた武装神姫の方々になにやらチケットらしきものをお渡しする浜野さん。それを受け取った武装神姫の皆さんは、ギャラリーの皆さんから拍手を受けつつ、オーナーの下へお戻りになられました。 『ご有志のみなさん、ご協力ありがとうございましたー。お渡ししたのは当店で使える300円割引チケットです、次回のお買い物の際にご利用くださいー。 ……というわけで! 結果は両者共に正解! イジワルな条件の中、見事に正解したのはさすが武装神姫! はい皆さん拍手ー』 わー、と拍手と歓声を上がるギャラリーの皆さん。 が、すぐに浜野さん両手を広げてそれを制し。 『ですが、勝負は無情! 共に健闘を讃えたいところでありますが、勝敗はきっちりつけましょう。 どちらも正解であったならば、勝者は当然! 二問とも圧倒的なスピードで回答した、犬子さんだー!』 「よっしゃ!」「よくやった犬子さん!」「お利口ハウリンたん(;´Д`) `ァ `ァ 」「ナイスガッツ!」「よくぞ佐藤をギャフンと言わせてくれた!」「ロゼちゃんも頑張ったぞー!」「おめでとう!」 先ほど以上の、盛大な拍手と歓声が上がります。 再び私とマスターさんは、深々と頭を下げました。 ですが。 「何やってんだよロゼ!」 そんな激白と、それと共に机に振り下ろされた拳の音に、会場が静まり返ります。 「なによ、あんな風にイジワルされたらしょうがないじゃない!」 心外だ、と言う風に反論するロゼさん。 ですが佐藤さんの言葉は、激しさを増すばかり。 「あんな子供だましにご丁寧に引っかかってんじゃねーよって話だよ!」 「そんな事言ったって……!」 「あっちの素人ハウリンに出来て、何でお前にできねーんだよ! お前の頭に詰まってるコンピューターは 飾りか、ええ?!」 「そ、そんな言い方しなくたって……!」 と言うかロゼさん、泣きそうな表情です。 「なんだよあれ」「ひでーなー……」「泣き顔ストラーフたん(;´Д`) `ァ `ァ 」「あんな言い方しなくっても」「俺もあんな風に言われたことあるぜ……」「これだから佐藤は」「武装紳士の風上にも置けねーな」「ロゼちゃんが可哀想だ」「ああ、できるなら俺が代わってあげたい……むしろ代わって」 周囲からも、そんなヒソヒソ声が聞こえて参ります。浜野さんも、声をかけあぐねているご様子。 ですが……これは見ていられませんね。 私はマスターさんを見上げます。マスターさんは、私が何も言わないうちに頷いて下さいました。 「僕も同じ気持ちです。行ってきて下さい」 「はい!」 マスターさんの信任を得たなら、怖いものなどありません。 私は机を渡り、佐藤さんたちの前に立ちます。 「佐藤さん、つかぬ事をお伺いしますが」 「あん?」 唐突に話しかけた私を、胡乱な目で見る佐藤さん。 「もし私が、『ロゼさんと同じ素体・同じ装備でバトルしたら、条件は同じだから互角に戦える』と言い出したら、どう思われますか?」 「……は?」 とりあえず、こちらに興味を引くことには成功した模様です。 ですので、そのまま有無を言わさず押し切ることにします。 「おそらく佐藤さんは、鼻で笑われることと思います」 「……………………」 佐藤さんは、ロゼさんともども無言です。こんなことを言い出す私の意図を探っているご様子。 「同じハードで戦ったとしても、私とロゼさんでは、ソフト――戦闘経験が決定的に違います。 例え私がロゼさんとハード的に同じ条件を揃えたとしても、互角に戦えることなど有り得ません」 「……………………」 佐藤さんは無言ながら、その目が鋭いものへと変わっていかれます。わたしの言わんとすることを、お察しいただけたのでしょうか。 「それは即ち、計算能力においても同じことが言えます」 『とにかく条件は同じなんだ、お前だって計算くらいやれる』とは、勝負の前に佐藤さんがロゼさんに対して飛ばした檄であり、私が勝利を確信した言葉でもあります。 確かに単純な計算能力であるなら、基本的に同等の能力を持つ思考回路を搭載した武装神姫同士なら、さほど差はないでしょう。 ですが、その計算を効率よく行なうための最適化に関しては、その武装神姫の経験がものを言います。 ましてや今回の勝負に関して言うなら、純粋な計算能力以外の要素、いわば機転を要求される要素が多く含まれておりました。 私はこの勝負に際して、あらかじめログデータの中から過去に受け取ったレシートデザインの検索および今回の勝負に必要な合計金額の算出欄の確認を行い、ピンポイントで合計金額のチェックを可能にしました。 さらに、ボールペンの試し書きを行なってそのペンを活用しての筆記動作の調整・最適化を図り、加えてマスターさんのご助言を受けて問題の提示がトリッキーである場合への警戒を済ませておきました。 それから実は、解答を筆記し始めた時には実は計算を完全には終了しておらず、確定した部分から筆記しつつ、残りの計算は並行処理で続けていたり、なんて事も行なっていました。 もちろん、計算機能そのものの最適化も、この騒ぎになるずっと以前、日常生活でのサポート業務の時点でとっくに済ませております。 すべて、マスターさんの生活サポートを主として活用されてきた私の経験から導き出された、計算の効率化のための工夫です。 たかが計算ですが、私はそのたかが計算のための研鑽を怠らずにいた、その結果なのです。 「ロゼさんを、あまり責めないであげて下さいませ。バトルの経験についてはロゼさんが勝り、計算の経験については私が勝った――それだけのことでございます」 「……………………」 言うべきことを全て言い終えた私は、一礼してマスターさんの元へと戻ります。 「よく言った犬子さん!」「グッジョブ!」「お叱りハウリンたん(;´Д`) `ァ `ァ 」「いいぞー!」「ざまーみろ佐藤」「ロゼちゃんを苛めた罰だー」「俺も叱ってください」 なにやら喝采を浴びているようですが、面映いので意識的に気にしないようにしまして。 『はーい、それじゃあここで、5分間の休憩を挟みまーす』 タイミングよく、浜野さんがステージにカーテンを引いてくださいました。 ふと振り向いた私に、先ほどまでとは打って変わった雰囲気のお二人が目に止まります。 佐藤さんは俯き加減でなにやらぼそぼそとお話しをし、ロゼさんはそっぽを向いて何かを口走っているところです。 ……少し気になりますね。 ログデータ、巻き戻し。佐藤さんの口元をアップにて再生。口唇の動きをスキャニング。 発音された母音は、順に「a,u,a(促音?),a,a,(一秒ほどの間があき)i(長音?),u,i,a」と思われます。 そこから類推される発言内容候補から、意味が通るものを選び出すと……はて? 「ところでマスターさん」 「なんでしょう犬子さん」 「『カルカッタは、いい国だ』とは、どういった意図に基づく発言なのでしょうか?」 「僕の方がどういう意図の質問かとお聞きしたいのですが」 「は、これは失礼しました。佐藤さんの口唇の動きを解析したところ、そのような発言をされていたと類推されましたので」 「犬子さんは、読唇術の心得がおありでしたか」 「はい、まだまだ試験運用中の拙い芸ではございますが」 マスターさんは一つ頷き、それから何度か『カルカッタは、いい国だ』という言葉をお口の中で転がしまして。 「……もしかしてそれは、『悪かったな、言いすぎた』と言っていたのではないでしょうか?」 「おお」 ぽん、と手のひらに拳を打ち降ろします。 「さすがはマスターさん、そちらのほうが状況に即しておりますね」 「お二人の表情を見ても、おそらくそうは間違っていないでしょう」 「なるほど、そういったアプローチもあるのですね」 そういう要素も加味するべきでしたか。道理で『カルカッタは、いい国だ』や『丸まったら、いいスイカ』では、意味が通らないはずです。 状況からの類推も考慮する、という要素を加えて、今度はロゼさんの発言も解析してみます。 佐藤さん「悪かったな、言いすぎた」 ロゼさん「べ、別に気にしてなんかないわよ! アキの口が悪いのなんて、いつものことだし」 おお、今度は会話が自然です。その後もお二人はぼそぼそと会話を続けておられるようですが、これならば安心でしょう。 「お二人は無事、仲直りができたようです」 「それはよかったですねぇ」 「うんうん、犬子さんお手柄」 浜野さんからも、そんなお声をかけていただきました。 浜野さん、少し照れくさそうに頭をかいておられます。 「うーん、ヘタに他人が口出すと余計こじれるかな、とか思って声かけにくかったけど……案ずるより生むが易し、だったね」 む? そういうものなのでしょうか。 いえ案ずるより生むが易しの方でなく、余計にこじれかねなかった、と言う部分が。 恥ずかしながら私は、そこまでは考えが及びませんでした。 私はただ、同じ武装神姫としてロゼさんを見ていられなかっただけなのですが、それでこじらせて余計にロゼさんを窮地に追い込むかもしれなかった、となれば……。 「……私の行動は、浅はかさだったのでしょうか」 「いえ、そんなことはありませんよ犬子さん」 自省する私に、すかさずマスターさんがお声をかけて下さりました。 「犬子さんのお言葉で、佐藤君が落ち着く目算はついてましたよ。……第一、浜野さんご本人から言い出したことじゃないですか」 「ん? 何のこと?」 ややいたずらっぽい口調のマスターさんのお言葉に、浜野さんが首をかしげます。 マスターさんは、そんな浜野さんを笑顔で見上げまして。 「佐藤君は、それほど悪い方じゃない、ということですよ」 「ああ、なるほどね」 浜野さん、マスターさんの言葉にからからと笑って頷いていますが……私にはなんの事やら。 「……申し訳ありませんが、お話の飛躍についていけていません」 「これは失礼しました。つまりですね、佐藤君は本当にあんな風に思って本気で怒っていたわけではなく、ちょっと熱くなって心にもないことを言っていただけで、我に返ったらすぐさま謝罪するあの姿勢こそがあの方の本質ではないかと、そういうことです」 そういえば浜野さんも、佐藤さんを『ちょっと熱くなりやすくて口が悪くて、思ったことをそのまま口にしちゃうだけ』と評されておりましたね。 なるほど、ここまでご説明いただければ、私にも理解が及びます。 「つまり、佐藤さんが私の言を受け入れてくださったというよりは、横槍が入ったことで佐藤さんが我に立ち返るきっかけになったと、そういうことですね」 極論すれば、話しかける内容も何でもよく、私でなくとも良かったと言うことでしょう。 強いて言えば、こじれるかも?と言う危惧をしなかった私の空気の読めなさが功を奏したといったところでしょうか。 ううむ、まだまだ未熟ですね、私は。 「半分正解、といったところですね。"犬子さんが行なった"ということにも、意義はありましたよ」 は? そうなのでしょうか? 「なに、簡単なことさ」 言葉を継いだのは、茶目っ気たっぷりのウィンクを披露する浜野さんでした。 「神姫の言うことに耳を傾けないような人が、この店にくるわけないじゃない」 ……つい今しがたの佐藤さんとロゼさんのやり取りを目の当たりにしておいてそう断言できる浜野さんの、懐の広さを垣間見た気がします。 「まぁ、僕たちが口を挟むよりはうまく行く公算が高かったのは確かですね」 決め台詞を取られてしまったであろう、軽い苦笑いのマスターさんがそう補足いたしました。 ちらりと、佐藤さんたちのご様子を伺います。 佐藤さんが悪態をつき、ロゼさんが拗ねて、ロゼさんが反撃して、佐藤さんがやり込められる。 お二人の仕草や表情から察するに、そんなご様子です。 でも、そんな二人のやり取りには陰や険はまったくなくて、むしろ軽妙とすら言えるテンポで。 つまりは、私たちと初めて顔を合わせた時のままのお二人のご様子。 あれがきっと、あの方々の在り方なのでしょう。 ……うん。 「ところでマスターさん」 「何でしょう犬子さん」 「先ほどの、『佐藤さんは、実は悪い方ではない』と言うお話ですが」 「はい」 私は、にっこりと笑ってマスターさんを見上げます。 「私も同意いたします」 「ご同意頂き感謝です」 マスターさんに、笑って頷いていただきました。 ……ええ、私はその程度の一言でドッグテイルが起動するお手軽武装神姫ですとも。 「それでマスターさん、それを踏まえた上で、これからはいかがいたしましょう?」 「ええ、殲滅プランは必要なくなったわけですから」 「和解プランですか」 「和解プランです」 「ん? どーするのかな?」 「ああ、浜野さんにも話を合わせていただけたら、助かるのですが……」 「浜野さんにとっても、悪い話ではないかと」 「ほほう? 聞きましょう」 和やかな雰囲気の佐藤さんたちを尻目に、そんな打ち合わせをする三悪人。 さて、最終局面です。 『はいでは、休憩も済んだところで、次の勝負へ移りたいと思いまーす! さあ、皆さん拍手ー!』 浜野さんのMCは相変わらず絶好調、ギャラリーの皆様のテンションも衰えを知りません。 対面の佐藤さんたちはすっかり復調されたようで、主従共に自信に溢れた不敵な笑顔です。 『勝負はとうとう最終局面です! 一本目のバトル勝負ではロゼさんの勝利! 続く二本目では犬子さんが暗算勝負を提案し、見事これを勝利! 決着は三本目に持ち込まれることとなりましたー! さあ、この接戦を制するのは果たしてどちらか?!』 おおおおおおおお! と怒号のような沸きを見せるギャラリーの皆様。 『さてそれで肝心の三本目の勝負なのですが、どんな勝負にしましょうか?』 そこで、すっとマスターさんが挙手します。 「それについて、僕から提案があるのですが、よろしいでしょうか?」 『とのことですが、いかがでしょう佐藤君?』 「……とりあえず、言ってみな」 佐藤さんは、鷹揚に頷きました。そのお顔には、どんな勝負になっても自分たちは負けないという自信に溢れています。結構なことでございます。 が、その自信が命取りです、うふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふ。 「ありがとうございます。今までは武装神姫同士を競わせていたわけですが、三本目は趣向を変えて、どちらがより良いオーナーかを比較してみてはいかがでしょうか?」 意表をつかれたらしく、へえ、と佐藤さんが興味深そうなお顔になりました。 「どうするんだ? 装備のチューンナップの腕でも競うのか?」 「それでも構いませんが、もっと手っ取り早く済む方法がありますよ」 さすがはマスターさん。実際に行われたら確実に敗北する提案を、ごく自然にさりげなくスルーされました。 「へえ、どんな?」 「はい、それはですね」 マスターさんが笑顔で頷きます。 ……仏ではなく、悪魔の方で。 「当事者の方に、お聞きしてみるのですよ」 <その14> <その16> <目次>