約 664,653 件
https://w.atwiki.jp/senka/pages/75.html
作者:戦火人氏 城門で歓声と共に、旗が引き倒された。 貴族の証を描いた旗に火が着けられ、獅子を盾を表す紋章が焼け落ちる。 私室の窓からその様を見ていたシャルロットは、バークフェルト家の終焉を感じていた。 何も出来ないもどかしさに、シャルロットは小さな手で拳を握る。 小さな胸は、悔しさと祖父への申し訳ない気持ちで一杯だった。 それ以前の事はよく知らないが、シャルロットの祖父は領民に慕われる名君であり、彼女の誇りであった。 地方領主としてこの地をよく治め、幼いシャルロットに若い頃の話をよく話してくれたものだった。 祖父の亡き後、後を継いだ父は凡庸ではあったが、暗君でもなかった。 しかし、母が亡くなり後妃を迎えてから、父は変った。 政務を投げ出しては、毎夜酒宴に興じる様になり、あの女の手引きで怪しげな商人が出入りする様になると、それは益々酷くなっていった。 大勢の男女を集めては、怪しげな香を焚き、酒を振舞っては肉欲に淫らな狂宴が毎晩の様に続き、その為だけに民に重税を強いた。 シャルロットは一度だけその狂宴の様子を覗いた事があった、むせ返る様な香の臭いと嬌声の中で交わる大勢の男と女。 理性の欠片も無く乱れ、下卑た笑いを上げながら、乱交している群れの中に父の姿を見て、シャルロットはその場から走り去り、こみ上げてくる悪心に嘔吐した。 情けなかった、祖父の栄誉を踏みにじる父が許せなかった。 その日から、シャルロットはバークフェルト家の名を汚さぬように努めた。 大人達に甘える事無く、凛とした姿勢を貫き、不正を辛辣に批判した。 暴君の娘と罵られ、可愛げの無い子供、冷たい娘と揶揄され、使用人からも煙たがられたが、それでも彼女は家名に相応しい人間であろうとした。 凛とした瞳を湛え、背筋を伸ばして誹謗中傷を撥ね退ける姿は、孤高の花の様で、僅か12歳の少女とは思えない程に美しかった。 しかし、シャルロットの努力も空しく、父の乱行は収まらず、なお父を諌めようとしたシャルロットは、自室への謹慎を言い渡された。 そんな折、隣国が兵を挙げ攻め入って来た。 暴君の悪政で疲弊した国は、隣国にとって最高の餌だった。 かつては頑強な守りで他国の侵略を拒んできた砦も、今や暴君の為に戦う兵も無く、城の城門も落ちようとしている。 もはや、どうすることも出来ないだろう、せめてバークフェルト家の名を汚すまいと、シャルロットは目を瞑り覚悟を決めていた。 「お、お嬢様、まだいらしたのですか!?」 掛けられた声にシャルロットが振り返る、見ればそこに居たのはシャルロット付のメイド、べスであった。 「貴女こそまだ居たの?もう皆逃げてしまったと思ったわ。」 他の使用人がシャルロットに寄り付かない中、1つ年下の使用人ベスは年が近い事もあり、何かとシャルロット後を付いて回っていた、そのそばかすも愛らしいその顔が不安に青ざめている。 「早くお逃げください、まもなくこの屋敷にも兵が入って参ります。」 「私はいいわ、貴方こそ早くお逃げなさい。」 頭を振り、何事も無いような静かな声でシャルロット答える。 「私には、領主の娘としての責任があります、貴女はもう自由にして良いのよ。」 死を覚悟した主人の言葉に、べスの顔に悲しみが浮かぶ。 「そんな…お嬢様に責任はありません、お嬢様は精一杯やっておられました。」 階下で轟音が響いた、べスがびくりと肩を震わせる、おそらく屋敷に兵が侵入したのだろう。 「もう何処へも行けないわ、貴女は早く逃げなさい、使用人まで殺しはしないでしょう。」 「お嬢様…わたしは…お嬢様と…いっしょにいます。」 べスは言葉をつかえながら、シャルロットの手を取ると、こらえきれず涙をこぼした。 「べス…もう、馬鹿な子ね…いいわ、私の最後を見取ってちょうだい。」 シャルロットは優しげに微笑むとベスを抱きしめた、部屋の外からは逃げ遅れた使用人達の悲鳴と男達の声が近付いてくる。 「ベス、下がっていなさい。」 扉が勢いよく開き、数人の武装した男が入って来た。 シャルロットの形の良い眉が訝しげに動く、攻めて来たのは隣国の騎士達だと思っていた。 しかし、目の前に現れたのは、まるで野獣の様な髭面の男である。 「ホ、こりゃあ随分と別嬪な嬢ちゃんじゃねぇか。」 髭男が舐めるように見る、ウェーブの掛かった金髪に長い睫毛、真紅のドレスに身を包んで凛と立つ姿は、幼い少女らしからぬ美しさを持っていた。 「アンタ、領主のところの嬢ちゃんか?」 髭男の下品な言葉遣いに、眉を顰めながらも視線を返し、堂々と名乗る。 「バークフェルト家の娘、シャルロットです、今更、逃げも隠れもしません。」 「ハ、こいつは立派な嬢ちゃんだ、親父とはエライ違いだぜ。」 「父は、父はどうしたのです?」 少女の言葉に男達が笑い声を上げる。 「ガハハハ、あの豚野郎は最高だったぜ。」 「あの情け無い姿が領主様とはなぁ。」 「たのむ~ころさないでくれ~なんでもやる~おねがいだ~ころさないでくれ~」 「まさか、ホントに靴まで舐めるとはなぁ、ヒャハハハハ。」 「ハ、あまりに愉快なんで、ついつい嬲り殺しちまったじゃねぇか。」 男達の言葉に、少女が怒りに唇を噛む、あの男は…一体どれだけバークフェルト家の名を汚すのだ、これでは本当に祖父に合わせる顔が無い。 「あなた方…捕虜には捕虜の扱いがある筈です。」 男達が更に笑い声を上げる、髭男はシャルロットに近付くと、顎を掴んで顔を近づける。 「ホント立派なお嬢サマだがなぁ、俺達傭兵はお上品な騎士サマとは違うんだ。」 「この城を落とせば全部貰えるって約束だからなぁ、街を素通りして一気に攻めたんだ、アンタには楽しませてもらうぜぇ。」 髭男の言葉に愕然となる、祖父から聞いていた戦場の話とは違う、祖父は言っていた、戦場においても男達は慈悲と誇りを忘れなかったと。 敗れた領主の娘であれば、処刑は覚悟していた、しかし、辱めを受けるとは考えていなかった。 「お放しなさい!無礼者!」 シャルロットは髭男を睨み返すと平手を打つ…が、その細い手は髭男に掴まれていた。 「あんた、ホントにイカスぜぇ。」 コイツは本物の貴族だ、ガキだが孤高の花だ、この花をどう折って踏み躙るか。 髭男はシャルロットの肩を掴むと、その手を勢いよく下ろす。 真紅のドレスの襟元が裂け、白磁の様な上半身が露になる、幼い胸はまだ乳房と呼べる様なものではなく、桜色の突起の回りだけが膨らみかけ、つんと突き出していた。 「ひっ!」 シャルロットは一瞬息を飲んだが、凛とした目で髭男を睨み返す、しかしその形の良い唇は小さく震えていた。 「お、おやめ下さい!!」 小さな身体が、シャルロットの前に割って入った、シャルロットと同じ年頃のメイドである。 「だめよベス!下がりなさい!」 「お、おねがいです、おやめください。」 幼いメイドは両手を広げて、主人を庇う。 しかし、その小さな身体は恐怖に震え、つぶらな瞳からは涙がこぼれている。 「ほう、じゃあ嬢ちゃんが代わってくれるのかい?」 言いながら、少女の小さな身体をまさぐる。 「う…うう……うう…」 ベスは目を瞑り、ぽろぽろと涙を溢れさせる。 「あ、あなた方およしなさい!その子はまだ子供なのですよ!」 必死に訴えるシャルロットに下卑た笑いを向けると、髭男は後ろに立っていた巨漢にベスを見せる。 「よぉ、お前こういうガキは大好きだろう、遊びてぇか?」 「ア、アゾンデイイカ?イイカ?」 異形の巨漢が、まるで玩具を前にした子供の様にはしゃぐ。 「ハ、こいつは見ての通りの身体だからなぁ、ガキの身体じゃあ一発で壊れちまうぜぇ。」 髭男の言葉にシャルロットが青ざめる。 「な、なんてことを、あなた方恥を知りなさい。」 「まあ、どうするかはアンタ次第だ、俺はどっちでもいいんだぜ?」 シャルロットはベスを一瞥すると、はだけた胸を隠していた手を下ろすと、唇を噛んだ。 「……お好きに…なさい。」 孤高の花の敗北宣言に傭兵達が歓声を上げる。 「ようし、お前らこっちのガキを抑えとけ、こっちはおあずけだ、いいな!」 そう言うと髭男はシャルロットの目の前にそそり立つ剛直を突き出した。 「……な!」 始めて見る目の前のモノに、シャルロットが硬直する、不気味な形に吐き気を催すような強烈な臭い、思わず言葉を失った。 「ハ、男のモノを見るのは初めてかい?それじゃあ、奉仕してもらおうか。」 「…ほう……し…?」 「しらねぇのか?口だよ、口でしゃぶるんだよ。」 「く・・ち……え!?」 シャルロットが信じられないという顔で髭男を見る。 「できねえのか?だったら、あっちのガキで楽しむだけだぜぇ。」 髭男の言葉にはっと我に帰る、囚われたベスを見ると覚悟を決めた。 「お嬢様!いけません!そのような…御嬢様……ああ…」 大丈夫よ、このくらいの事……ベスには…絶対… 小さな唇をゆっくりと開いて、目の前の剛直に近づける。 覚悟をしても、唇の震えは止まらない。 ゆっくりと近付いた唇が、ようやく剛直に触れようとした瞬間、突然、強い力で髪を掴まれた。 「まどろっこしいんだよ、さっさとやりな。」 小さな唇を割って、熱い塊が喉まで入り込む。 「むぐぅ!?おご…おうぇ!」 口の中一杯に、嫌な臭いと感触が広がり、嘔吐感がこみ上げる。 「歯ァ立てるんじゃねぇぞ、やったら分かってるんだろうな?」 そう言うと髭男は、美しい金髪を掴んだまま、乱暴に剛直を突き入れる。 「うえっ…むご!…えう!…んん!…んえ!」 開いているだけで精一杯のシャルロット髪を掴んだまま、玩具の様に容赦なく咥内を犯す。 「ヘ、中々いいじゃねぇか、よし、しっかり飲めよ。」 「うう!…むうううっ!!」 嗚咽を上げながら呼吸もままならない少女の喉奥に、白濁の精を叩き付ける。 「おうぇ…えげぇ…」 口内を満たす嫌な臭いと不快感に、中の物を吐き戻す。 「あーあー、もったいねぇ、お行儀が悪いぜお嬢サマよぉ。」 そう言うと髭男は、苦しそうにえづく少女をベッドに突き倒す。 「い…いや、もうやめてちょうだい。」 「ほう、それじゃあお嬢サマは、こっちのガキで楽しめってのか?」 髭男が目を向けると、傭兵達が囚われたベスの身体をまさぐる。 震えて為すがままにされていたベスだったが、傭兵が襟元の釦を外して胸に手を入れると、身を縮こませて悲鳴を上げた。 「お、おやめなさい!ベスには手を出さないで!」 「だったら、嬢ちゃんはおとなしくしてな!」 ベットに倒れたシャルロットのスカートを捲り上げ、下着を乱暴に剥ぎ取ると、染み一つない白磁の様な下半身が露になる。 「おい、お前ら脚抑えてろ。」 髭男の言葉に、傭兵達が細い脚を掴んで大きく広げる。 「いやあ!離しなさいこのゲダモノ!!」 身を捩って抵抗するが、傭兵達の力にかなう筈もなく、慎ましい割れ目が傭兵達の目に晒される。 肉付きの薄い腰にある脚を開脚されて、なお閉じたまま無毛の割れ目は、女性器とは違う美しい物であるかの様であった。 屈辱に身を震わせ目に涙を溜めながらも、抗議の視線を送るシャルロットに、髭男は液体の入った小ビンを見せる。 「さて、コレが何だか分かるかい?」 「そ…そのような物、知る訳…ないでしょう。」 震えながらも気丈に振舞う少女に、髭男は笑って答える。 「ハ、こいつはなぁ、嬢ちゃんの親父が遊びに使ってた媚薬……の原液だよ、まぁ、効果はすぐ分かるさ。」 そう言うと、髭男はシャルロットの腰に手を伸ばし慎ましく閉じた割れ目を開くと、桜色の幼い秘肉にとろりとした透明な液体を落とす。 どくん…とシャルロットの心臓が跳ねる、心臓が早鐘の様に鳴り、身体が熱を帯びる、得体の知れないモノがぞわりぞわりと意識を包み込もうとする。 いや、なんなのこれ?怖い…怖いよ。 白い肌を熱に火照らせ、未知の恐怖から逃れようとするシャルロット。 髭男は笑いながら、突き出すような幼い乳房を掴む。 「ひぃああっ!」 稲妻を受けたかの様に身体が跳ねる、まだ固い乳房を掴まれた痛みは強烈な快感をなって少女を襲う。 「い…いや……お願い…触らないで…」 息を荒げて訴える、自慰すらも知らない少女にとって強烈過ぎる快感は苦痛でしかない。 気が付けば、幼い秘裂は綻びながらひくつき、薬とは違う液体を溢れさせている。 髭男の厳い指が、秘裂を割って刺し込まれる。 「いひいぃぃぃぃっ!!」 頭の中で何かが弾けた、意識が真っ白になって何も分からない、ただ心臓の跳ねる音だけが響く。 ちょろろろろ 身体の力が抜けた瞬間、少女は失禁した。 まるで他人の身体のようで、言うことを聞いてくれない。 「ハハ、今度はおもらしかよ、まったく行儀の悪いお嬢サマだぜ。」 白いもやの中で、男達の笑う声が山彦の様に響く。 「こりゃあすげえ!大将、こっちにも使わせてくれよ。」 「ハ、いいだろう、大事につかえよ。」 傭兵が、ベスの身体を赤子に小便をさせる様な格好で抱え上げる。 メイド服のスカートが捲れ露になった下着を剥ぎ取ると、やはり無毛の割れ目が覗く、こちらは肉付の薄いシャルロットと違い、割れ目もふっくらとしている。 「いやぁ!やめて!はなしてぇ!」 ベスの泣き叫ぶ声で、シャルロット意識を包んでいたもやが僅かに晴れる。 「ベス……あ…しょんな……やくそくが…」 「ヘ、まだそんなこと言ってんのかよ、言ったろ、全部貰うってなぁ。」 そう言うと、髭男は剛直をひくつく幼裂にあてがうと、一気に貫いた。 「うあっ!ひぃやああぁぁっ!!」 再び頭の中で光が弾ける、心臓の鼓動は一層高く鳴り響き、今度こそ心臓が止まってしまうかと思った。 シャルロットの身体は、激しすぎる絶頂に痙攣し、狭い秘洞は幼い少女らしからぬ顫動で髭男のモノを締め付ける。 少女の思わぬ反応か秘裂に残る媚薬のせいか、髭男はかつてない快感に少女を犯す。 シャルロットが犯されている横では、脚を開いたまま抱え上げられたベスの秘裂にも媚薬が落とされた。 薬の効果に、早くも襲いくる快感にベスがもだえる。 「いやあ…いやなのぉ!何かくるの…こわい、いやあ!」 開かれた脚がふるふると震え、幼裂から愛液が垂れる。 「すげえ、つるつるのオマンコがヒクヒク動いてるぜ。」 「こんなちっちゃい穴で欲しがるなんて、いやらしいガキだぜ。」 快感に震えるベスの姿に興奮した男達は、メイド服を引き裂くと膨らみ始めの胸や幼裂を弄ぶ。 男達の手が幼い身体を這い回る度に、ベスは悲鳴を上げながら苦痛の絶頂を迎える。 そして遂にはベスも、抱え上げられてままで絶頂の連続の中、傭兵のモノで秘裂を貫かれた。 部屋の中に、少女達の悲鳴とも嬌声ともつかない声が響く。 秘洞を貫かれ幼い乳房を弄ばれるたび、津波の如く襲ってくる快感という名の苦痛に、二人とも身体を痙攣させ男を悦ばせる。 「うお、コイツはすげえ…いくぜ、たっぷりとくれてやる。」 シャルロットを犯していた髭男が、一層激しく突き上げると細い腰に深々と打ち込み、幼い子宮の奥底に白濁の精を放つ。 身体の奥に熱いモノを受けた瞬間、目の前が真っ白になり、今まででにない強烈で熱い光が頭の中を焼く。 体中を引きつらせ、狭い秘洞が痙攣しながら憎い男の精を吸い上げる。 「は…ひ……もう…やらぁ……おかひく…なるぅ…」 大きく脚を広げたまま、脚を引きつらせ、すっかり開ききった幼裂はひくつく度に、精液を溢れさせる。 凛とした貴族令嬢のだらしない姿に、早速次の男が少女を犯す、再び襲いくる津波に溺れて少女は悲鳴を上げる。 シャルロットが嬌声と悲鳴を上げながらのたうっている横で、ベスが異形の巨漢に犯されていた。 並外れた巨躯に組み伏せられる幼い少女はあまりに小さい。 幼い秘裂に収まる筈もない巨根を乱暴に突き立てられ、吐き出した空気を求める様にあえぐ。 普通ならばとても耐えられないような責めを受け、その苦痛は薬で快感に変えられ、巨大すぎる快感は更なる苦痛となってベスを襲う。 早鐘の用に心臓が鳴り響き、ちりちりと頭の中が焼ける、もう息を吸っているのか吐いているのかも分からない。 巨漢が一層乱暴に小さな身体を突き上げると、悲鳴も上げられないまま口をぱくぱくとさせる。 少女の身体が痙攣するなか、巨漢はその剛直を限界まで突き入れ、幼裂から溢れ出すほどの精を叩きつける。 ベスは仰け反り、肺の中の空気を吐き出すように硬直すると、やがてがくりと脱力して動かなくなった。 幼過ぎる身体は、度重なる責めや過ぎる快感に耐えられなかったのだろう、既にベスは息をしていなかった。 「あーあ、やっちまった。」 「こいつは、加減ってものを知らねえからなあ。」 「仕方ねえ、お嬢さまが空くまでコッチで済ませるか。」 順番待ちの傭兵がベスの屍体を犯す、壊れるほどに媚薬に浮かされた少女の身体は未だに熱く、傭兵達は玩具の様に弄んでは精を吐き出していった。 シャルロットへの陵辱は未だ続いている、ひいひいと息を吐きながら快感の中で時間が過ぎ、夜が更けていった。 翌朝、街の広場に男達が集められた。 広場に真中に立てられたのは絞首台、領主の一族の処刑が行われると伝えられた。 男達が見守る中、絞首台へと連れてこられたのはシャルロットだった。 ぼろ布一枚を巻いた姿で引き立てられるシャルロット。 しかし、その姿は以前とあまりに違う、誇り高く凛とした瞳は濁り、何時も背筋を伸ばしていた立ち姿も疲れきりふらふらとしている。 生気の無い目がぼんやりと絞首縄を見上げる、自分が何者なのか、何故ここにいるのか分からない、何か大切なものがあった筈だが思い出せない。 それでも絞首縄を見ると安心した、よかった殺してもらえるんだ、これで楽になれるんだ。 壇上に上がった髭男が、シャルロットに巻いたぼろ布を剥ぎ取った、少女の細い身体が男達の目に晒される。 男達は息を飲んだ、少女が陵辱されたのは明らかである、あの凛とした孤高の花は今や只の弱々しい少女であった。 「さあお前ら、憎い領主のお嬢サマだ!こいつをどうする。」 あのお嬢様がなす術なく処刑されるさまを想像して、男達の目に狂気が宿る。 「吊るせ!吊るせ!吊るせ!」 「吊るせ!吊るせ!吊るせ!」 「吊るせ!吊るせ!吊るせ!」 自分を見つめる無数の恐ろしい目、自分を陵辱した男達と同じ目。 男達の残酷な目に晒され、シャルロットの脚が恐怖に震える、そのか弱い少女の姿に男達の狂気は益々盛り上がる。 「ようし、わかった!それではこれより、シャルロット・バークフェルトの処刑を執り行う!喜べ!処刑人は…お前達だ!」 髭男がシャルロットの背を押す。 狂気をはらんだ男達の差し出した無数の手の中に、小さな身体が落ちていく。 「いやああぁぁぁぁぁ!!」 憔悴している筈のシャルロットの大きな悲鳴が響く。 処刑が始まった、男達は我先にと少女の殺到し体中を陵辱する。 細い手足を抑えつけると、早速一人の男がそそり立つ一物で、少女を犯す。 「くそっ、お前らのせいで俺の生活は滅茶苦茶だ!どうだ!思い知ったか!おい!」 「はは…これがあのお嬢様かよ、ほら、しっかり咥えろ!」 男達は、シャルロットの細い身体を容赦なく陵辱する、幼い秘裂を犯し、小さな口に精を吐き出し、まだ芯の固い乳房を握り潰す。 いつ果てるとも知れない男達の陵辱のなか、シャルロットは息絶えた。 怒りを晴らしきれない男達は、その屍体すらも陵辱する。 怒りだけではない、孤高の花を思うが侭に汚す悦びに陵辱は続いた。 そして、全身を白濁に汚されたシャルロットの屍体は絞首台に掛けられ晒し物にされた。 男達の中には、未だ物足りなさそうに晒された屍体を見ている者もいる。 「どうだお前達、奪うものと奪われるもの違いが解ったか!」 髭男の言葉に男達が耳を傾ける。 「奪われたままでいたいなら勝手にしろ、運命を変えたいヤツはいつでも来い!」 男達の中から歓声が上がる。 三日後、城を後にする傭兵達の中に多くの新兵の姿があった。 温厚な市民の姿を捨てた男達、欲望まま振舞う傭兵の誕生であった。
https://w.atwiki.jp/tetrismonster/pages/1126.html
小さな子一寸法師 風属性 レア ☆★ imageプラグインエラー ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (icon.png) maxLv 65 コスト 30 HP 10210 maxHP 攻撃力 13360 max攻撃力 防御力 7610 max防御力 スキル いっすんのちえ★★ リーダースキル 一陣の風★★ 進化前 一寸法師 進化後 風来坊の一寸法師 進化素材 [進化]打ち出の小づち×3 備考 イベント限定モンスター イベント「一寸法師と武者修行」から登場した風属性モンスター。 見た目からは想像できない攻撃的なステータスとリーダースキルを持つ。 スキル「いっすんのちえ」は積まれたミノを左に寄せるスキル。 リーダースキル「一陣の風」はパーティ内の風属性モンスターHPが減少する代わりに攻撃力を強化する効果。 進化して攻撃力を+350%高めることが可能になった。 「一寸法師(いっすんぼうし)」とは日本の伽話の一つでその主人公。御伽草子に掲載されたものが元となっているという。 ある老夫婦が子供を恵んでくださるよう神に祈ると、老婆に子供ができた。しかし、産まれた子供は身長が一寸しかなく、何年たっても大きくなることはなかった。その子供は一寸法師と名づけられた。 ある日、一寸法師は武士になるために京へ行きたいと言い、御椀を船、箸をオール、針を刀、麦藁を鞘の代わりに持って旅に出る。 テトモンでは武士になるために武者修行しており、当イベントでボスとして戦うことになる。 この段階では刀代わりの針しか持っていないが、最終段階で御椀と箸を持つことができる。御椀は例によって謎の力で浮いているのだが。 関連モンスター 出現場所 取得中です。 ☆★ モンスター 風属性
https://w.atwiki.jp/nekomimi-mirror/pages/560.html
小さな龍と猫の姫 序章 運命というのは、時に暴風のように、個人の人生を絡め取る。 人の生きる道など、まるでお構いなしなのだ。 「……ふう」 時刻は昼。空には太陽が輝いている。 今日は記念すべき日である。身を立てるために、これより都へ降り、晴れの姿を示す時であった。 天気は折良く晴れ、出立には絶好の日取りと、誰もが判を押したように言った。実際、朝に歩き始めた時には、どこまででも走っていける気がしたものだ。 しかし、ほんの少しだけその力を過信しすぎたのかもしれない。昼前頃、昼食を取ろうかと思った 頃合で、彼は自分の身体の失調を感じたのであった。 「……参ったな。日暮れまでには途中の里に着けると思っていたけど」 少年は、湿らせた布を顔から取り、こめかみを揉み解した。布はきちんと絞り、荷物の中へ戻す。 今の失調から立ち直るのに、大凡半刻分の時間を使ったと自分の体内時計が言う。より確実に判断しようと彼は天を見仰いだ。 そして、眉をひそめる。 「……?」 太陽は、まだ南中していなかった。それと判るのも、周囲の気温が上がりきっていなかったためだ 。幼きころから森を友とし、自然に親しみ続けた彼は、その一つの違和感を引き金にして周囲の異常を次々と確認した。 一つ、森の木々の流れが、いつの間にか変化している。 二つ、鼻を鳴らして息を吸えば、親しんだ山の空気とは違う緑の匂いが鼻腔を突く。 三つ、道は車が通れるほどの幅で、少年の記憶では自分の過ごした山にこれほどの幅を持つ道は二割とない。 四つ、そのいずれもが自分が歩く予定の道程には存在しないはずである。 迷ったか。……否。あの、己の庭と言えるほどに知り尽くした山で、自分が迷うはずがない。何より空気が違う。周囲を見れば見るほどに、ここは自分の知る地ではないとの確信が深まる。 開け放った荷物もそのまま立ち上がると、不意に横から声が響いた。 「そこのガキ、動くな」 声を掛けられた瞬間、少年は素直に動きを止め、反射的に警戒する。 葉摺れの音に紛れ、人の気配が七つ。それに加え、濃い獣臭がそよ風に混じる。ざわざわと木々を掻き分け、左右から人影が姿を現した。 少年はその姿を見て、一瞬思考を止めざるを得なかった。 「リーダーッ、こいつ、マジなんですか、マジですか、耳、耳がねえっ」 「ヒトだ……こいつヒトだぞ」 「うろたえるんじゃねえバカども。……おい、そこの。俺たちを見て声も出ねえか」 お頭、と呼ばれた『もの』が、口を利いた。重たい、鉛のような声だ。それも十分に驚愕に値することだったが、何より問題は、自分を取り囲んだ七人の容姿であった。 身体は彼らは濃い体毛で覆われ、皆一様に薄汚れた襤褸服を纏っている。――否、体毛と呼ぶのは不適切だろう。その有様ときたら最早毛皮と呼んだほうが相応しい。極めつけには、一人の例外もなく 首から上に、獣の顔が載っていた。 魑魅魍魎の類かと疑うも、相手は人語を解す様子。首領格と思しき眼帯の獣が、呟くように言う。 「その驚きよう……落ちてきて間もないらしいな」 確かめるような響き。オオカミのような顔をして、しかし『それ』は口端を裂き、笑った。 「野郎ども、こいつをふん縛れ。だが、傷はつけるなよ」 「わかりやした、リーダーッ!!」 号令一下、周りの狼人間達が囲む輪を狭め始める。その手には、ギラリと光る円月刀が握られていた。自分に集中する、殺意ではない――しかし害意に限りなく近い、欲望にまみれた視線。 少年はこの事態について、それ以上考えるのをやめた。 ――ぱん、と音が響く。 「あ?」 「……こいつ、何の真似だ?」 部下が珍妙な声を上げたのを聞き、狼たちのリーダー――バーゼルは眉をひそめた。 視線の先で、ヒトの少年が荷物を落とし、右拳で左手を打ったのである。両足をぴたりと合わせ、直立不動の体勢をしたまま、少年はゆっくりと頭を下げた。 復位するなり、彼は奇怪な呼吸をしながら腰を落とす。日常を生きるうえで、およそ必要ない呼吸だ。洞窟の中を吹く風笛のような音を立てて吸い、空気を引き裂くような音を立てて吐く。 一呼吸のあと、少年は脇を締め、右手を顎を守るように、左手を胴を守るように構えた。 その構えに見覚えがある。 あれは確か、ライオンの連中がよく使う、素手での格闘術のそれによく似ている―― 「おい、手前ら、油断すん――」 バーゼルが最後まで言葉を口にすることはならなかった。 少年が、地面を蹴ったためであった。 「おごばっ!?」 異様な声が響き、部下の一人が顎をぶち抜かれて後方へ吹っ飛んだ。 「……は?」 誰からともなく、間の抜けた声が漏れる。 少年は、真っ直ぐに突き出した右の拳を、坂を垂れ落ちる水のような速度で引き、ゆらりと次の『標的』へ視線をずらす。 「こ、こいつ、ヒトじゃねえのかッ!!」 『標的』となった狼が、少年の素性を疑った瞬間、芸術的な蹴りが彼の顔面にめり込んだ。 不覚にもバーゼルはその攻撃を見て、美しい、と思った。飛び立つ鳥のような軽やかな跳躍から、空中で身を三度回し、ひねりを加えて斜め上から蹴り下ろす一撃。 あんなことができるヒトなど、聞いたことがない。蹴られた狼はそのまま吹っ飛び、顔面を地面に引きずりながら木立の向こうへ消えていった。 部下達が及び腰になる。それを見て、バーゼルは自分のシミターを引き抜いた。両手に一本ずつ握るのが彼のいつものスタイルである。前に進み出ながら、彼はそのヒトの少年に向けて呟いた。 「おい、ガキ。手前、何者だ」 少年は蹴りを放った体勢からゆっくりと復位し、最初の構えを取り戻した。暫し迷うような沈黙をしてから、小さく、しかしはっきりとした声で言い放った。 「師父『黒龍』(ヘイロン)の元で修行をし、都に戻る途中の修行者にございます。見逃してはいただけますまいか」 年齢を見分けられるほど多くのヒトを見たわけではないが、それでも年に似つかわしくないと思わせる口調だ。着ている服は真新しいが、まるでそれが彼の一部であるかのようにしっくりと馴染んでいる。 ヘイロンという名に、聞き覚えはなかった。バーゼルは少年の素性を探るのを諦め、端的に結論だけを口にする。 「出来ねえなあ、そいつは無理だ。何せ手前らヒトには、売れば遊んで暮らせるような価値があるんだからよ」 言葉に、少年が不可解げに眉間に皺を寄せる。 「戯れを。このような小僧、売り払ったとて飯の種にもなりますまい。……そろそろその被り物を取っては如何です」 落ちてくる人間は稀なれど、その基本的な行動傾向は大体同じだと聞く。すなわち、目の前の種族を否定し、その次にはこれは夢だと思い出す。 「被り物じゃあねェーんだよ。……おい、どけ。このガキは俺が引っ立てる」 萎縮する手下を円月刀の峰で叩き、道を開けさせる。肩幅二人分の距離を開け、対峙した。 見れば見るほどに、脆弱な生き物だ。身を護る毛皮もなければ、分厚い筋肉の鎧もない。およそ戦闘とはかけ離れているはずのその肉体は、しかして二人の部下を戦闘不能に追い込んだ。呻き声は聞こえてくるが、起き上がる気配はない。 「バーゼル=スティンガーだ」 バーゼルは名乗りを上げた。それが通じたか否か、少年は前に出していた右足を引いて直立し、ゆっくりと、五指を伸ばした手のひらと拳を重ねあわせ、深く頭を下げる。 「吼意仁慈拳(コウイジンジケン)が皆伝、鄭孔龍(テイ・コンロン)。……では参ります、ばあぜる殿」 たどたどしい発音で律儀にこちらの名前を呼ぶヒトの子供。思わず微笑ましいものを覚えるが、獲物は獲物である。 最低限必要な息だけ吸い込んで、踏み込んだ。一瞬で間合いに入る。相手は構えを改めたばかりだ。右手に持ったシミターの刃を返し、殴りつけるように振り下ろす。首元を狙った一撃だ。加減はしているが、当たれば気絶は間違いない。 必中の距離になったときも少年は動かなかった。取った、と確信する。しかし、次の瞬間、期待した重い手応えは返ってはこなかった。 バーゼルの剣は、少年の首を素通りする。――否、彼の残像を袈裟斬りにしたのである。 「んなっ……」 右から敵意。バーゼルは二刀を重ね、反射的に胴を守った。そこへ飛び込む、コンロンなる奇態なヒトの影。 「砕ぃッ!!」 裂帛の気合が炸裂し、バーゼルの胴に、二つの刃越しに拳が打ち込まれた。 自分の身体がひしゃげる音を、狼は聞いた気がした。 「ッゴ……アッ!」 反射的に身体を引き、跳躍することで衝撃を逃がす。 バーゼルは手の中の刀を見て、思わず息を止めた。二刀は叩きつけられた衝撃によって歪み、まるで投石器で潰された十字架のように端を反らせていたのである。 「見事。中々の功夫をお持ちです。都に行けば警吏の位を得られましょうに」 「ワケのわからねえことを……口走ってんじゃあねえぞ、ガキがッ!!」 バーゼルは二刀を捨て、拳を握り固めた。その筋力とスピードは、一般的な彼らの種族――誇り高きオオカミの氏族においても、なお抜きん出ていると賞賛されたほどのものだ。 ――殺しはしねえ。しかし死ぬほど痛い目に遭わせてやる。 バーゼルは誓い、ガードを固め、少年へと弾丸のように突っ込んだ。 もう幾度目になろうか。 バーゼルの鉄拳が唸りを上げて、少年目掛けて真上から打ち下ろされた。両者の身長差、軽く頭三つ分。雲を突くようだと表現されるバーゼルの巨体の前では、少年はあまりに儚く小さく見える。 しかし、バーゼルはこの身長差が何の武器にもならないことを早晩悟り始めていた。 空気を引き裂く音がして、またバーゼルの拳が虚空を貫く。バーゼルはすぐさま自分の体勢を頭の中に描く。右拳を出したまま、若干体重は前に乗り、右の胴ががら空きになっている。 電光のように駆け抜けた思考に従い、彼は突き出した右腕を膂力だけで引き、そのまま円を描くように振り払った。 紙風船の爆ぜるような音が響く。少年の蹴りが、彼の腕と交錯した音だ。手の感覚が一瞬失せ、一瞬後に痺れるような痛みが骨を這い登ってくる。 すぐさま右腕を引き戻した。 少年――コンロンが、弾かれた蹴りの反動を生かしたまま身体を返すのが見えたからだ。 「ッシァアア!!」 ヘビの連中が威嚇する時の声よりも、その声は鋭利だった。身を切らんばかりの寒気のする叫びと同時に、目の前で嵐が巻き起こる。 空中で身を廻し右足の一撃、これは顎をそらして避けた。その足を掴み取ろうとして伸ばした右手が、『逆の』足に叩かれる。 そのまま身を回し、最初の体勢より一巡しての右中段蹴り。変幻自在の足技だ。バーゼルは防御を固め、その足の一撃を左腕で受けた。あたりは静寂。いつもなら五月蝿いほどに騒ぐ部下達が、この攻防を前に息を呑んだような沈黙に沈んでいる。 無理からぬことと思えた。 生半可な打撃など怖くはないという自負があった。しかし、この少年が放つ拳脚の技には、その自信も霞んでしまう。 だが―― バーゼルはバックステップをして、目を光らせて少年を見据えた。 「やるじゃねえか。手前、本当にヒトか?」 「……人以外の種が口を聞くと、お思いですか」 少年の息が弾む。口調から、バーゼルは敵に疲弊の色を感じ取る。 脆弱なヒトは、自分達ほど長くは動いていられない。心肺機能が根底から違うのだ。バーゼルはた だ正体不明の敵に怯える周囲の部下とは違った。彼には自分が勝てない存在などいるわけがないという暴力的な自信と、そしてその裏を取るための観察眼が備わっている。 「喋るんだよ、これがな。……いや、よくやってるぜ、手前は。だが、そろそろ疲れてきただろ?」 バーゼルは口端を吊り上げた。 黙して答えぬコンロンの額には、じわりと汗が滲み、流れ落ちている。 ヒト、それも骨格、筋力、体力的の全てが未熟な若年。しかも、『落ち』て間もないとなれば、身体に何らかの失調を抱えていてもおかしくない。さらには認めたくない現実を突きつけられたままにこの長期戦だ。消耗し、戦えなくなるのは時間の問題だろう。 加えて、戦闘の展開が彼に逆風を吹かせる。 攻めるバーゼルに対し、少年は防御からの反撃を主体としている。つまりバーゼルが、駆け寄って殴るというただそれだけの動作を取るのに対し、コンロンはその攻撃を回避し、一瞬の間隙を突いて死角へと回りこんで一撃を加える必要があるのだ。 防御に使う神経と、瞬間的な回避に使う運動量が、両面からコンロンを衰弱させにかかっている。 ――相手が悪かったんだよ、手前はな。 バーゼルが内心で嘯いた瞬間、そよ風に乗って声が届いた。 「……未熟。功夫が足りません。お披露目は先ずは陛下のご覧じるところと決めていたのですが」 コンロンが構えを解き、だらりと両手を下げた。しかしそれも一瞬、雨垂れを掬うように、両手を碗の形にして持ち上げる。 「致し方ありますまい」 少年は胸の前まで上げた手を、突き上げるように天に翳し、同時に右膝を上げた。 刹那の停止。一瞬後、腕を腰元に引くと同時――踏み下ろす! 「――……!!」 戦慄、ただその二文字。 動作だけを見れば、それは児戯以外の何者でもない。 だが、部下が皆一様によろめいたように後ろに下がったのだけは、気配だけでわかった。 コンロンが足を地面に叩きつけた瞬間、一帯が確かに揺れたのである。錯覚であるかないかなど、この際、些少な問題だった。空が落ちてきたような重圧と、目の前にそれを発するものがいるというだけで、十分すぎる。 「……オオオオオッ!!」 バーゼルは吼えた。重圧を寄せ付けまいとするように、ただ、地の底までも届くほどに吼えた。地面を蹴り、加速する。 鋭利な爪を持つその五指を広げ、己の最速を以て飛び込んだ。最早傷つけても構うまいと、割り切った。――否、割り切った、と言うのは正しくない。 殺さなければ殺されると、彼の本能が叫んだのだ。 彼は、そうせざるを得ない状況にまで、たった一瞬で追い込まれたのだ。 コンロンが動く。 その頭から股までを、カギ裂きにするつもりで振り下ろした。風を巻く死の右腕が、彼の頭頂部に襲い掛かり、 止まった。 少年の小さな手が、巨木が如きバーゼルの右腕を支えている。まるで羽毛を受け止めるように、音もなく狼の一撃が静止した。 バーゼルは理解できなかった。何故止められる? 筋肉の絶対量、それが生み出す加速度、そして自身の質量の関係性。狼の知りうる拙い知識を総動員し、あらゆる理論を立てたところで、その所業を説明することは出来ない。 コンロンの手のひらは優しく、静かだった。なのに、背中から這い登るこの寒気は何だ。 彼の細めた目の中に鋼色のきらめきを認めた瞬間、バーゼルは反射的に右腕を引き、再び引き裂くための一撃を放たんとした。 しかしその前に、コンロンがその懐に潜り込む。抱き潰せるような近距離、拳を加速させきることが出来ないような密着状態。 次に吼えたのは、少年であった。 「阿打ァッ!!」 爆発的な発声と同時に、バーゼルの腹に拳が食い込む。 瞬間、臓腑の奥で衝撃が弾けた。 「ご……」 喉の奥が痙攣して、声が凍る。 「打打打打打打打打打打打打打打打打打打打打打打打打打打打ッ!!」 怪鳥が笑うが如き甲高い独特の発声と、胴にぶち込まれる乱打が狼の耳朶で楽章を奏でる。目の前にいるのはヒトではないと、バーゼルはその瞬間に確信した。 引き戻した瞬間に既に打ち込める状態になっている左右の拳。決して力を入れていないように見える緩い握り。矢襖のような拳の瀑布を放ちながら、コンロンは一撃毎に更に摺り足で前進している。 ――ということは、あれか、オレぁ今、後ろに押されてるのか? 拳の数は既に数え切れない。目で追いきれない。カモシカの連中が横並びになって掃射する光景が頭に浮かんだ。 熱く焼けた鉄の雨のように、無数の拳が胴を滅多打ちにする。バーゼルは遂に爪を振り下ろすことが出来なかった。指先が戦慄くように震え、声すらも奪われたように顎が反る。 「吼意仁慈拳〝四拳〟が壱式……『百華』」 立ったまま意識を手放しかけたバーゼルの耳に、コンロンの澄んだ声が届いた。 意思に関係なく天に向こうとする鼻先を、震わせながら前を見る。 「……〝三分咲〟ッ! 絶掌ォ!!」 腕を揃えた双掌打。 彼の攻撃を見て取ることは出来たが、それが限界だった。 胴にめり込んだ最後の一撃。自分の体の内側から鳴る破裂音に意識を吹き飛ばされ、バーゼルの思考は闇に溶けた。 吼意仁慈拳。 知るものぞ知る、内家拳の流派の末席。〝勁〟を練り、拳脚によりそれを相手に送り込んで発破する技術――〝発勁〟を操るための想像を絶する修練が故、その修行の最中に命を落とす者も珍しくはない。その門徒を叩く子弟のうち、皆伝の位階を得るものはごく一握りである。 その狭く遠き門をくぐり、皆伝を名乗ることを許された者の実力たるや、推して知るべし。その力、その技、既に人の粋になし。 〝四拳〟が壱式、百華。短時間で練りあげた〝勁〟を、百に渡る数に細分し、連続的な寸勁として叩き込む。自らの中で練った勁を敵の体内で反響・増幅し、最後の一撃により炸裂させる魔拳である。 残心を取る孔龍の前で、狼がその巨体をぐらりと揺らした。発する声すらなく、仰向けに倒れ伏す。その目は見開かれたままであり、彼がいかな驚愕の中にいたか容易に推測しうるさまである。 左手を右拳で打ち、深く礼をした。その後、周囲で呆けたように立ちつくす狼たちを睨み据える。 「さあ、次はどなたですか」 返事はなかった。 ただ、狼たちは我先にと、道を争って逃げ出していった。棒で打たれた犬のような裏返った声は恐怖の表れか、何なのか。孔龍は駆け出していく狼たちの姿を消えてしまうまで眺め―― がくり、と膝を突いた。 「……〝三分咲〟が限界だなんて」 自分の掌を見れば、小刻みに震えているのがよくわかる。好調な時に比べ、勁の伝導率が酷く低かった。加えて、一呼吸で練れる勁の総量も少ない。 通常、『百華』は敵を完全に戦闘不能、或いは死亡に追い込むため、〝五分咲〟――五割の伝導率を目安にして放たれる。 孔龍は、この巨漢に目掛け、人間ならば勁を発動するまでもなく撲殺できる〝八分咲〟を仕掛けた。しかし、現実に放ってみれば、拳速は遅く、練った勁は敵に伝わらず、分散して散っていくのである。 結果、常の二倍の手数を加え、最後に渾身の勁を込めた双掌打を打ち込むことで威力を補う羽目になった。 「……技を崩すとは、なんて無様。師父に顔向けできないな、この様では」 自嘲気味に呟いた。全身を襲う虚脱感は、収まるどころかなお酷くなっていた。始めに敵を二人、先手を打って叩きのめしたその時にはまだ感じていなかったものが、一気に噴き出してきたような有様である。 上体を支えているのさえ辛い。地面に強く手を突き、孔龍は荒い呼吸をした。 息の吸い方を忘れてしまったようだ、と漠然と思い、そこではたと思い至る。勁が思うように練れないのも、通りが浅いのも、その所為ではないか。 気を巡らせるため、丹田に意識を集中し、息を吸う。しかして、呼吸が落ち着く気配はなく、逆に世界が回り始める。頭痛がし始め、手から力が抜けた。 まずい、と思ったときには、孔龍の身体は前へと倒れこんでいた。呼吸を落ち着けようとすればするほど、身体の自由が利かなくなる。かすみ始める意識の中、力を振り絞り地面に爪を立てたが、しかして彼の右手は最早土を掴むことさえできなかった。 そのまま、意識を失う。 半刻後。 「――」 倒れ臥したるは、この一帯を荒らして回る狼の盗賊団『レギオン』のリーダーたるバーゼル=スティンガー。そして、一人のヒトらしき少年。 女はそれを見て、口元に手を持っていった。 「壮観ですわね。この男が倒れているところを見るとは」 フリルのついたスカートの裾を直し、女は一人ごちる。しかして、それにも増して驚きなのは、傍にいる少年がほぼ無傷であることだった。 「けれどそれにもましてこのヒト、面白い匂いが致しますわ。お嬢様へお知らせしなくては」 小さな声で、女は喉を鳴らすように笑った。 その頭頂には、ぴんと立った一対の耳がある。白銀の髪と、つり目がちの目。身長は女性としては高い方であった。女は歌うように古代言語を唱え、くるりと指を回す。バーゼルと少年の身体が、宙にふわりと浮かび上がった。 「晩御飯の前にでも紹介したら、きっとお喜びになるでしょう」 女は足取りも軽く歩き始めた。腕をタクトのように振るたび、宙に浮かんだ一人と一匹が彼女のあとに追従する。 されるがままの男たちは、そうして、森の中から忽然と消えたのであった。
https://w.atwiki.jp/marsdaybreaker/pages/2558.html
小さな絵本/設定国民用(ちいさなえほん/せっていこくみんよう) ほほえみ書店にて販売中。 小さな絵本として設定国民が使用できる。 L:小さな絵本/設定国民用 = { t:名称 = 小さな絵本/設定国民用(アイテム) t:要点 = かわいい、小さめの、絵本 t:周辺環境 = 家庭 t:評価 = なし t:特殊 = { *小さな絵本/設定国民用のアイテムカテゴリ = ,,,携帯型アイテム。 *小さな絵本/設定国民用の位置づけ = ,,,{ショップアイテム,絵本}。 *小さな絵本/設定国民用の取り扱い = ,,,ほほえみ書店 *小さな絵本/設定国民用の販売価格 = ,,,3000個/1マイル *小さな絵本/設定国民用の特殊能力 = ,,,小さな絵本として設定国民が使用できる } t:→次のアイドレス = みんなで読む(イベント) } 保有国一覧 藩国名 入手履歴 保有者 使用履歴 現在所持数 天領 10/12/23:3000部購入 緋璃・ロッシ 10/12/25:緋璃・ロッシの関係する孤児院へ譲渡 0 鍋の国 09/12/25:購入 若宮 とよたろう 09/12/25:鍋の国の子供達へ譲渡 0 レンジャー連邦 09/12/25:2セット購入 城 華一郎 09/12/25:レンジャー連邦市民病院へ設置 0 09/12/24:購入 霰矢蝶子 09/12/25:藩国孤児院へ譲渡 0 ナニワアームズ商藩国 10/02/12:購入 乃亜・クラウ・オコーネル 10/02/14:使用 0 詩歌藩国 10/12/22:2万4千部購入 花陵ふみ 11/04/20:国民に12000冊を配布 12000 涼州藩国 10/03/21:2セット購入 NEKOBITO 10/04/06:2セット使用 0 ACE 10/12/25:緋璃・ロッシより3000部譲渡 緋璃・ロッシの関係する孤児院 3000 参考資料 ほほえみ書店 アイドレスWiki:小さな絵本/設定国民用(未掲載) 上へ 戻る 編集履歴 矢上麗華@天領 (2010/12/24) 龍樹・翡鹿・ボーランドウッド@土場藩国 (2011/04/27) イラスト:乃亜・クラウ・オコーネル@ナニワアームズ商藩国 イラスト製作 黒崎克耶@海法よけ藩国 (2010/4/18)
https://w.atwiki.jp/ws_wiki/pages/16799.html
Kka/W102-005 カード名:小さな奇跡の物語 あゆ カテゴリ:キャラ 色:黄 レベル:1 コスト:0 トリガー:0 パワー:4500 ソウル:1 特徴:《Anniversary》・《冬》・《たい焼き》 【永】あなたのターン中、他のあなたのキャラが2枚以上なら、このカードのパワーを+1500。 【自】CXコンボ このカードがアタックした時、クライマックス置場に「最後の願い」があり、他のあなたのキャラが2枚以上なら、あなたは自分の山札を上から4枚まで見て、《Anniversary》か《冬》のキャラか「在りし日の約束」を1枚まで選んで相手に見せ、手札に加え、残りのカードを控え室に置く。 レアリティ:SEC R Key all-star収録 ・関連カード カード名 レベル/コスト スペック 色 備考 在りし日の約束 1/0 EV 黄 ・対応クライマックス カード名 トリガー 最後の願い 枝
https://w.atwiki.jp/oboegaki/
小さな本屋さん へようこそ 書籍の覚書として使っています。 書籍の感想、興味をそそられた事など書いておきます。 まだまだ、中途半端ですが少しずつ、書き足していきます。 検索 検索
https://w.atwiki.jp/ryuunabe/pages/580.html
小さな幸せのマイホーム アイドレスWiKiの該当ページ 小さな幸せのマイホーム(施設) 要点:・子供部屋・ピカピカの床・暖かい食卓 周辺環境:・暁の円卓 評価:・住み易さ0 特殊: *小さな幸せのマイホームは個人所有アイテムとして見なし、暁の円卓に設置する *小さな幸せのマイホームはNWCに芝村が居る場合、1マイルで今現在の家の状況を聞ける *小さな幸せのマイホームの持ち主はPLACEおよび、個人ACEを住人として配置できる *小さな幸せのマイホームの床面積は214.36m2とする *小さな幸せのマイホームは2階建てとする *小さな幸せのマイホーム家の中で行なう生活ゲームは10%割引になる。 *小さな幸せのマイホームに宿泊した客は、幸せな気持ちを共有することができる。 →次のアイドレス:・皆でパーティ(イベント)・増築(イベント)・就職活動(イベント)・冒険旅行(イベント)
https://w.atwiki.jp/pokecharaneta/pages/8022.html
大草原の小さな家 カーター家 コメント アメリカ合衆国のテレビドラマ。NBCの製作により、1974年から1982年まで、全9シーズンにわたって放送された。 日本では、NHK総合テレビで1975年から1982年まで毎週土曜の18時台に初回放送され、その後も数回にわたって再放送が行われている。日本語版の翻訳担当は森みさ。 カーター家 ローブシン:ジョン・カーター コメント 名前 コメント すべてのコメントを見る 草案 インガルス家 ジュプトル:フレデリック・チャールズ・フィリップ・インガルス ハハコモリ:キャロライン・レイク・クイナー・ホルブルック・インガルス ノズパス:ローラ・エリザベス・インガルス アンノーンW:メアリー・キャロライン・レイク・クイナー・ホルブルック・インガルス パールル:グレイス・パール・ホルブルック・インガルス サザンドラ:カサンドラ・クーパー・インガルス 名前ネタ ポニータ:バニー ワイルダー家 ランドロス:アルマンゾ・ジェイムズ・ワイルダー ロズレイド:ローズ・ワイルド チャオブー:イライザ・ジェイン・ワイルダー ケンダル家 エンペルト:アダム・チャールズ・ケンダル エドワーズ家 エルフーン:アイゼア・エドワーズ オルソン家 カクレオン:ネルス(ネルソン)・オルソン ガルーラ:ハリエット・ウィリアミナ・オルソン ガメノデス:ネリー(ダニエル)・オルソン ダルトン家 パルキア:パーシバル・ダルトン ガーベイ家 ドダイトス:ジョナサン・ガーベイ カーター家 エリキテル:セーラ・リード・カーター 町の人々 フーディン:ロバート・オルデン タブンネ::ハイラム・ベイカー 舞台が西部開拓時代のアメリカなので孵化場所はイッシュ地方推奨 -- (ユリス) 2015-09-07 20 41 48
https://w.atwiki.jp/semavatarheroes/pages/334.html
つなぎ合わせた小さな爪 レア度 2 合成に使う素材アイテム 入手先 合成 TH モンスター海岸 つなぎ合わせた[[小さな爪]]を合成する 合成ランク1 小さな爪×2+接着液×1 つなぎ合わせた小さな爪から合成する 合成ランク3 つなぎ合わせた小さな爪×1+つなぎ合わせた小さな牙×1+つなぎ合わせた小さな骨×1=マテリアルボーン 合成ランク4 つなぎ合わせた小さな爪×1+石の塊×1+風の欠片×1+リトルジュエル×1=研磨剤 ≪上半身≫ 合成ランク10 スパイダードレス(オレンジ)(レッド)(ブラック)(女性用) 情報お願いします 名前 コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/yamamura2/pages/11544.html
【TOP】【←prev】【PlayStation】【next→】 小さな王国 エルトリア タイトル 小さな王国 エルトリア 機種 プレイステーション 型番 SLPS-02750 ジャンル 経営シミュレーション 発売元 ケイエスエス 発売日 2000-6-29 価格 4800円(税別) 駿河屋で購入 プレイステーション