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wordファイルは以下のアップローダからダウンロード下さい。 「熊谷さんレポート」と表示されています。オーケストラ関係のファイルもありますが、気にしないで下さい。 アップローダー 熊谷真史 『バーゼル合意における自己資本比率規制の問題点と、その改善案(仮)』 1. バーゼルⅡはどのような規制か 1.1. 銀行経営に対する規制の目的 1.1.1. 株式会社の負債と資本 一般に株式会社の経営を財務の側面に着目してみると、会社の所有者たる株主から業務執行を委託された経営者が、債権者の権利の保護を図りながら、株主の利益を最大化する事業活動を継続的に遂行していくことと言える。経営者は、資本や負債と言った形で資金調達を行い、その資金を事業に投下し収益をあげた上で、収益から負債に対する元利払いを履行する。更にその残余である利益から、株主への配当と企業の内部留保に充当する。 資金調達において、負債と資本の二者については、その資金の提供者の権利という面で大きな違いを有する。債権者(負債の資金の提供者)は提供資金に関して元金と利息の支払いを確定的に受ける権利を有する。借り手である会社は、自律的な経営を継続できる限り元利の支払いをする義務を有するといえる。この債権者の権利に損失が生じるのは、会社の倒産など業務継続に大きな支障をきたした場合に限られる。 一方、株主(資本の提供者)は、収益から会社の債務返済を行った残余の財産に対する権利を有する。これには、利益のみならず、会社の純資産に対する権利を含んでいる。同時に、株主は会社に損失が発生した際に、優先的にこの負担を被る義務を有する。その限度は、自らの出資額となる(株主有限責任の原則)。また原則的に株主は出資額の返還を求めることができない。以上のことから負債と資本という資金調達の手段は、その資金提供者にとっては損失負担・リスク負担の程度と、その負担に対する対価の程度が異なるものとえいえる。 以上のような性質から、確定的に返済の権利を資金提供者が有している負債は「他人資本」と称することができ、「自己資本」 はその対立概念として定義されうる。「自己資本」は、会社の損失を吸収するバッファーとしての機能を持つ資産として考えることができる。 1.1.2. 銀行の負債と資本 次に銀行 経営ついて考える。銀行経営については、負債と資本の持つ特性が大きな問題を生みうるため健全な財務体質を維持し、経営を存続することが他の事業会社に比して特に重要となる。 典型的な銀行業務を簡単に示せば、預金や株式などにより資金を調達し、資金需要者である企業などへの融資や各種有価証券への運用を通して収益を得る。収益を以て預金への金利支払いを行い、残余を株主への配当や内部留保に充てる。銀行業務は、様々なスキームを通じて資金余剰主体から資金不足主体に資金を融通することにより経済活動を活発化させるという大きな役割を市場において帯びている。 ここで、銀行の資金調達の大部分を担う 預金は、原則的に預金者に対して返済を行わなければならない負債 である。そして債権者である預金者の多くは、銀行の財務状況に関して熟知していないと考えられる。銀行に対して情報の非対称性がある預金者にとって、銀行が健全な経営を行っているかは不明瞭であるため、ひとたび銀行の健全性や経営の継続性に対する信認が揺らげば、(実際の銀行財務の健全性の水準の如何にかかわらず)自らの預金に対して損失が生じるより前に預金(債権)を回収してしまおうという考えが生じうる。銀行は預金の返済に応じなくてはならないが、多くの預金者が同時的に預金回収を行えば、銀行のバランスシートは資産サイドでの即時的に回収の不可能な資金運用を行っているのに対して、負債サイドでの資金調達額が過少となり経営を継続することが困難となる。最悪の場合、銀行は預金支払いの停止に追い込まれ、経営が破綻してしまう結果となる。これが所謂、銀行取付けの構造であり、銀行特有の破綻リスクと言える。 更にこのような銀行の経営破綻は単なる一企業の破綻では収まらず、金融市場そして他の市場に対し広範に悪影響を及ぼしうるという点がより大きな問題である。銀行は、金融市場のみならず様々に市場において、預金の処理を通じて決済機能を果たしている。日々膨大な数の経済主体が銀行を利用して取引の決済を行っている。ある一つの銀行の経営破綻は当該銀行を利用している預金者の預金管理や決済に直接的に影響するだけではなく、銀行間の取引が停止することで他の銀行での決済機能の遅滞停止を招き破綻銀行には直接関与しない預金者にも悪影響が生じうる。これがまた預金者の保有資産の防衛的な行動に結び付けば更なる銀行取付けを誘発しうる。このようにして銀行の破綻は、当該銀行のみならず様々な市場へ連鎖的に悪影響が伝播しうるというリスクを伴うのである。これが銀行のシステミックリスクである。 1.1.3. 規制の要請と論理 以上のように銀行の経営は、その典型的業務において負債である預金が資金調達の柱となっていることと、銀行も持つ決済機能からから本来的に市場全体に大きな悪影響をもたらすリスク(破綻リスクやシステミックリスク)を負っているといえる。このことは、ある銀行の健全な経営は市場全体の経済主体に強い正の外部効果を持ち、逆に不健全な経営は市場全体に対して潜在的に強い負の外部効果を持つことを示している。一般的な経済学の理論が示すように、一経済主体の行動が外部性を伴う時にはその外部的な効果に対する費用(社会的費用)を誰かに負担させるスキームを作らなければ最適な状態を達成することができない。この場合、銀行経営を自由放任とすれば、先のような銀行特有のリスクへの対策を行う費用を負担せずに銀行は過剰なリスクテイクを行いうる。過剰なリスクテイクは、銀行の財務管理や経営の存続性への不信を招き問題を顕在化させうる。そこで銀行業務を行う上では、その財務環境の健全性を保ち、他の経済主体にその健全性を明示する規制上の枠組みが要請されるのである。 1.2. バーゼル合意と自己資本比率規制 1.2.1. 何故「自己資本」を重視するのか 銀行の財務における健全性を保つことを目的とした規制において、その主軸となっているバーゼル合意に基づく規制(以下バーゼル合意と表記) は、自己資本比率規制となっている。具体的な自己資本比率の定義・構造は後述するとして、先に「自己資本」および自己資本比率を重視する論理を記す。 既述のように銀行特有のリスクは大きく2つの要因から論じることができる。一つは『銀行-預金者間の情報の非対称性』であり、一つは『預金を通じた決済機能における相互依存性』である。これらの要因は更に銀行の資金調達の大部分が預金に依るという財務上の構造に起因する。問題の顕在化を避けるためには、負債である預金に欠損を生じさせることなく経営を継続しうることを示す必要がある。その目的を達するためには、株主資本を中心とした「自己資本」によって損失を吸収し、債権者の権利を毀損しないようにしなくてならない。この様な論理に基づき銀行の損失吸収バッファーとして「自己資本」を重視している。また銀行の負っている様々なリスクを定量化し、それに対して適正と考えられる額の「自己資本」を積むことを義務付けるものが自己資本比率規制であるといえる。 1.2.2.バーゼル合意の背景 自己資本比率規制は、現在では100を超える国々で利用される銀行の健全性規制の標準的枠組みとなっている。これは1988年にバーゼル銀行監督委員会(以下バーゼル委員会) において自己資本比率規制の国際統一基準化を行い、銀行監督に用いることに合意が行われたことが契機となる。 バーゼル委員会で1988年に統一的規制基準を設定することに合意が行われた背景としては、1974年に西ドイツのヘルシュタット銀行の破綻と、1980年代におけるラテンアメリカ債務危機の米国への影響、という二つのメルクマールがある。一つ目のヘルシュタット銀行破綻の際に、既述のシステミックリスクがもつ国際的な波及性が強まっていることが各国当局、中央銀行により認識されることとなった。破綻以前ヘルシュタット銀行は国際的な事業展開を行っていた。その登記上の本社や、本社機能、現地法人、経営者の出身国などはそれぞれ異なっていた。このように多国籍的に経営を行っていたヘルシュタット銀行の経営悪化は、どの国の当局や中央銀行が処分や救済的政策の執行責任を有するのかという問題への対応基準が存在しなかったために破綻に結びついた。更に銀行破綻により経済は国際的に決済機能停止のリスクにさらされることとなった。このようなシステミックリスクの国際的な波及性の強まりを認識するに至り、主要国を中心に国際的な銀行監督の基準を設けようとする動きを加速させた。 1980年代には金融規制緩和を行っていた米国はラ米債務危機の強い影響を受けた。そして銀行は財務体質健全化策として「自己資本」の増強が強く求められるようになった。しかしながら米国銀行のみの「自己資本」増強は国際的競争力の喪失に繋がる ことが懸念されたため、米国は他国を含めた国際的基準として自己資本比率規制を設定することを目指し始めたのである。このようにして、主要国を中心に国際的な銀行監督基準の設定を行おうという動きが強まり、1988年合意に結実する。 1.2.3.バーゼルⅡの構造 以下自己資本比率の具体的な構造を見ていく。特にバーゼルⅡに焦点を当てる。 バーゼル合意に基づく自己資本比率規制では、分母にリスク総額、分子に『自己資本』をおいて、リスクの大きさに対する損失吸収バッファーの大きさを定量化している。 『自己資本』(分子) ①基本的項目(Tier1) 分子を構成する『自己資本』は二つの項目を中心に構成される。基本的項目(Tier1)と補完的項目(Tier2)である。 Tier1は貸借対照表上の株主資本(資本金、法定準備金、剰余金)等の額を言う。一定の条件を満たす海外SPC(特別目的会社)が発行する優先出資証券 は、15%を上限に Tier1に参入可能である。Tier1に参入される『自己資本』は、損失吸収バッファーあるいはリスク回避の手段として最も機能性の高い資産であると考えられてきた。資本金については、上述の通り資本が持つ特性(償還義務がない)から損失処理に充てうる資本となる。法定準備は、銀行が預金のうち一定比率を支払い準備金として中央銀行に預け入れることを法律上義務付けたもので、これにより預金者への支払いが確実に履行されるだけのバッファーを準備させるものである。 ②補完的項目(Tier2) Tier2は一定の損失吸収機能を有すると考えられるが、その機能性・安定性などがTier1に対して劣る(あるいは限定的)となると考えられる資金である。このため、Tier1重視の制度とするため、Tier2算入額はTier1と同額が限度とされている。以下、主要項目である。 ⅰ)その他有価証券の評価差益の45% :損益ネット後の値が正の場合のみ算入。ネットで評価差損が出る場合は勢効果調整後の全額をTier1より控除。評価差益は未実現の資産であるため損失補填時に売却を行うことで実際のキャピタルゲインはより小さくなることがあると考えられるため、事後のキャピタルゲインに不確実性があると考えられる。 ⅱ)不動産の再評価額の45% :有価証券同様、実現事後のキャピタルゲインに不確実性があると考えられる。 ⅲ)一般貸倒引当金(上記算式の分母の1.25%を上限に算入) :なんだったっけ ⅳ)一定の条件を満たす負債製資本調達手段 :劣後債は負債ではあるが、経営環境の悪化時に返済義務履行の優先度が普通の債権に対して劣後するため、普通の債権が毀損する前に損失を吸収するというバッファーの機能を果たしうる。ただし債務であるので、経営環境の良好な時期においては償還に応じる義務があるため、株主資本に対しては経営上の自由度が劣るものといえる。 ③準補完的項目 一定の条件を満たす期間2年以上の劣後債務の額。 ④控除項目 金融機関相互間での意図的な資金調達手段の保有に相当する額、営業権相当額。 :株式持合いなどは株主資本ではあるが、危機対応のための資本とは言いがたいということか リスク総額(分母) 分母を構成するリスク総額については、信用リスク・市場リスク・オペレーショナル・リスクの三項目に分類されるリスクを定量評価し計上している。これは銀行が行う業務(投融資の他、決済業務や一般的な事務的処理に至るまで)における損失発生のリスクを定量的に示す指標である。 ①信用リスク 信用リスクは、銀行が行う与信業務などについて貸し倒れ等により債権が毀損するリスクを定量化するものである。 信用リスクの計算は、外部格付け機関の格付けを利用する標準的手法と、銀行保有の貸出先信用力情報を基にした内部格付けを利用する基礎的内部格付手法、先進的内部格付手法の三手法が認められている。標準的手法を用いる際には、債権の種類と適格格付機関発行 の格付けに応じたリスク・ウェイトが定められている。基礎的内部格付手法の場合は、当局設定の関数式に内部格付データを基にした債務者のデフォルト確率を当てはめてリスクを算出する。更に先進的内部格付手法では、デフォルト確率以外の指標も銀行自らのモデルで計算することが出来る(ただし当局からモデルの利用に監視認可を受けなければならない)。 また信用リスクにはオン・バランス資産から発生するものだけではなくオフ・バランスシート取引 から生じる信用リスクも計上されている。ただしオフ・バランス取引では、エクスポージャー額(信用リスクに晒されていると考えられる与信相当額)をバーゼル委員会の定める手法により計算し、これに一定のウェイトをかけて算出することになっている。 ◎ 標準的手法 中小企業・個人向け貸出は、小口分散によるリスク軽減効果を考慮してリスク・ウェイトを軽減。 延滞債権は、引当率に応じてリスク・ウェイトを加減。 貸出先企業の信用力に応じたリスク・ウェイトを使用可。 事業法人の格付については、依頼格付のみ使用可能。無格付の場合は100%計上 延滞債権は、3ヶ月以上延滞が発生している債務者に対する与信。 (表 1) 与信先区分バーゼルⅠバーゼルⅡ 国・地方公共団体0%0% 政府関係機関等10%10% (うち地方三公社) 20% 銀行・証券会社20%20% 事業法人100%(格付に応じ)20%~150% (中小企業以外) 又は (格付を使用せず)一律100% 中小企業・個人100%75% 住宅ローン50%35% 延滞債権100%50%~150% (引当率に応じて加減) 株式100%100% ◎ 内部格付手法 各銀行が有する行内格付を利用して借り手のリスクをより精緻に反映する方式。 債務者ごとのデフォルト率、デフォルト時損失率等を各国共通の関数式に入れてリスク・ウェイトを計算。 (表 2) 基礎的内部格付手法先進的内部格付手法 デフォルト率銀行推計銀行推計 デフォルト時損失率各国共通の設定銀行推計 ②市場リスク 金利や、株価、為替などの市場価格変動の影響を受けて損失が発生する可能性のある資産もある。この様な損失発生リスクが市場リスクである。市場リスクに関しては一定の算出手法により計算されたリスク量(マーケット・リスク相当額)に対して、それと同額以上の自己資本保有を求めている。市場リスク相当額を12.5倍(8%の逆数)した額が分母に計上される。 ③オペレーショナル・リスク オペレーショナル・リスクとは、企業内部、外部における不正やシステム障害などにより損失が発生するリスクである。事務ミスやシステム障害、災害、従業員の不正、コンプライアンス上の不備などが例示される。これはコンピュータシステムへの依存が高まる銀行業務におけるリスクの高まりを背景に規制の枠組みに乗ることとなった。計算は、銀行の粗利益の一定率を計上する基礎的手法、銀行業務を8つに分け各分野での粗利益にウェイトを乗じて算出する粗利益配分手法、及び銀行が内部管理証用いているオペレーショナル・リスク計測手法に基づく先進的計測手法が認められている。 1.2.4.バーゼルⅡの焦点 現行規制であるバーゼルⅡは、1988年合意に基づくバーゼルⅠを三つの柱に基づいて発展させた枠組みであるとされている。三本の柱は相互に役割を補強しあうことで、定性的側面を含めた総合的な規制の実効性確保が確保されているとされる。 【第1の柱:最低所要自己資本比率】 リスク・アセットに対して8%の最低所要自己資本比率を課すという枠組みはバーゼルⅠと同様にした上で、バーゼルⅡでは守備範囲を広げ(オペレーショナル・リスクの計上)、リスク計測を精緻化・多様化(リスク計測手法の多肢化、リスク・ウェイトの他段階化 )することで、銀行自らがリスク管理技術水準に応じた選択を行うことが可能になった。リスク計測の精緻化は、銀行の複雑なポートフォリオが有するリスクをバーゼルⅠより精確に反映することを可能にしたと考えられた。これにより銀行の主体的なリスク管理を尊重する規制体系の構築を図ったといえる。 また先進的内部格付手法などの利用を認めることで、銀行自らがリスク管理における技術革新を行っていくインセンティブを強め、金融システム全体のリスク管理能力向上を促進する。 【第2の柱:銀行自己管理と監督上の検証】 金融取引の自由化・高度化・国際化が急速に進展する中で、健全な経営を維持する責任は第一義的に銀行自身にあることを明示するための柱として設定された。当局の設置する最低水準の履行(第1の柱)のみならず、銀行が主体的なリスク管理を行い、信用にたる内部管理態勢を構築・運営していくことを促す。更にこのようなリスク管理に対して検証・評価結果が不十分とみなされる場合に当局による是正措置を発動するという構造をとる。これにより銀行がまず主体的にリスク管理を推進し、当局がそれを補完・監督するという枠組みになる。 【第3の柱:市場規律】 自己資本比率に関連する多様な情報の開示を世界共通の枠組みで行うことを定め、更にその開示頻度を高めるよう定めることで、株主や預金者を始め様々な市場関係者が各銀行の健全性を判断することが出来る枠組みをつくる。これによって規制当局以外の市場関係者に対しても健全性を明示するため、より高度で精確なリスク管理を行おうとするインセンティブを銀行経営者に与える。このように情報開示により情報の非対称性をより小さくすることで市場規律の機能を高め、銀行経営者のモラルハザード的行動を抑制し、銀行の健全性維持を促進するのである。 2. バーゼルⅡによる規制の問題点 以上、バーゼル合意に基づく自己資本比率規制の目的・構造を見てきた。 以下では、バーゼル規制における問題点を指摘したい。 2.1. Procyclicality まずバーゼル合意に基づく自己資本比率規制が構造上持っている問題点について、その最も主要な問題点の一つであるProcyclicality について指摘する。結論を先述すれば、この自己資本比率規制には景気変動を事後的に増幅させるという効果を持っているのである。そのため景気が過熱している時期にはより景気を過熱させバブルの発生に結びつきうるし、景気の後退が始まれば急速に景気を悪化させ恐慌の発生に結びつきうると言える。バーゼル合意の枠組みにおいては、分母分子においてそれぞれリスク総額と『自己資本』を置き、損失が生じるリスクに対してそれを吸収するバッファーの厚みを測っていることは既述の通りである。この分母分子の構成項目は景気の変動に対して感応的であり、そのことがProcyclicalityの原因となっているのである。以下では分母、分子をそれぞれ考える。 分母(リスク総額)のProcyclicality 例えば分母(リスク総額)の主要構成要素である信用リスクは銀行の与信について借手の種類・格付などを基にリスク・ウェイトを計測している。好景気の時期においては良好な融資プロジェクト が多いため、事業会社や各種債券は総じて高格付になると考えられる。これに従いリスク・ウェイトは全体として低く抑えられるため信用リスクは小さく計上される。信用リスクが小さいことから所要自己資本は低くなり、銀行は貸出し余力を多く持つことになる。そのため好景気で旺盛な資金需要を持っている市場(資金需要者)に対して、貸出しを増大させる。結果として更なる景気の加熱を行っていることになる。 景気後退が始まった際には、全く逆の効果が生じる。景気後退が始まると、概して良好な融資プロジェクトは減少することが考えられる。また返済の遅滞や貸倒れの数も増えていく。これらデフォルト率の高まりなどは、格付の切り下げなどを介してリスク・ウェイトの増大を招く。このため信用リスクが増大してしまう。これに従い所要自己資本の額も増えるので銀行の貸出し余力は減衰する。同時に良好な融資プロジェクトが減り、市場の資金需要も減っていることから、市場全体の資金循環は滞り、経済活動は更に不活性になっていく。また銀行が分母の信用リスクを削減するために国債など信用リスクが低くなる安全性の高い資産で運用することとして、信用リスクが高まっている企業などへの貸しはがし・貸し渋りを助長することになる。 分子(『自己資本』)のProcyclicality 分子の主要な構成要素について市場環境に感応的なものは大きく次のものが挙げられるだろう。 ・Tier1:株主資本 ・Tier2:その他有価証券の評価差益、不動産の再評価額 など これらの項目は概して景気変動に対してその市場価格(評価額)が同じ方向に連動するものと考えられる。すなわち景気が好い時期には各種資産価格は上昇し、逆もまた然りである。このため前者の時期においては所要自己資本を容易に達成しえるため貸出し余力が大きくなる。その後の景気助長の展開は先と同様である。景気の後退期には逆の展開となる。加えて景気後退期に銀行が資金調達のため有価証券や不動産などを投売りしてキャピタルゲインを実現しようとすると、各種資産市場は超過供給が生じ、資産価格が急落してしまう。結果として実現するキャピタルゲインの額には不確実性があり、場合によってはキャピタルロスが生じることとなる 。 この様にバーゼル合意の枠組みでは分母・分子ともに、景気変動を増幅させるような行動を銀行にとらせてしまう効果が内在していると言える。そもそも自己資本比率規制は損失が発生しうるイベントに対して、銀行にその損失を吸収する余力を十分に持たせることを企図したものであるが、それはあくまでも『自己資本』という【事前】の備えの充実であるといえる。この意味でバーゼル合意の枠組みは【事前的】な健全性を維持するための規制であるといえる。 一方で何らかのイベント(クレジットイベントなど)や、あるいは景気変動の過剰(バブルや恐慌)に対して【事後的】な対応を行う上ではProcyclicalityという脆弱性を有しているものといえる。 2.2.オフ・バランス取引の処理 オフ・バランス取引については既述のように、信用リスクに晒されるエクスポージャー相当額をバーゼル委員会の定める関数式に当てはめて計算することとなる。しかし現代の金融工学上の技術革新の結果、特にデリバティブ市場などにおいては日々複雑なデリバティブ商品が生み出されており、巨額の想定元本のもと取引が行われている。このような技術革新の目覚しい市場における取引は、長期間のデータの蓄積に基づくエクスポージャーの精確な計測は難しいと考えられる。資産間の価格変動の相関など様々な指標はモデル上の仮定に基づいて計算されているといえるが、仮定と実際の小さな齟齬が蓄積し、結果として大きなモデルとのギャップが生じていることも考えられる。 2.3.非流動性資産の含み益の処理 2.1.や2.2.とも重複するが非流動的資産の処理について特記する。不動産関連資産や相対取引による証券化商品取引では、資産売却時の実現するキャピタルゲイン(ロス)に強い不確実性を持っている。場合によっては買い手が付かず資産の処理が出来ない場合もあるだろう。このような資産に対しても当局の定める仮定に基づきリスク相当額や『自己資本』相当額を計算する。しかしながら、『自己資本』増強がより求められる景気後退期には流動性資産の取引が滞ると考えられる。景気後退事後の資産処理に伴う不確実性をより保守的に勘案するならば、流動性の低い資産の未実現キャピタルゲインを『自己資本』に算入するのは問題があると考えられる。 2.4.最低所要自己資本比率設置の妥当性 バーゼル合意の枠組みでは、国際業務を行っている銀行は8%の最低所要自己資本比率を達成しなくてはならず、これを満たさない銀行に対しては4%、2%など段階的に当局の是正措置が講じられることになっている。しかしながら、8%(またその他の各水準)という一定の基準を設けることは銀行の行動をその基準の前後で非対称にすることとなる。もし銀行が一般に水準を上回っている状態から何らかの市場全体に関わるイベントにより一斉に基準を下回ることになった場合、銀行が同時的にリスク回避的な行動を行いうるため、景気の急落(恐慌の発生)を招きかねないと考えられる。 このことを言い換えると、一定水準の最低所要自己資本比率を設定していることが、Procyclicalityを強めているとも考えられる。最低所要自己資本比率を設定することにより、この基準とのギャップから貸出し余力の過剰や過少を考えることが出来る。もし銀行がこのような基準とのギャップから考えた貸出し余力に応じた与信を行うならば、銀行のリスク管理は主体性を欠くものとなり、Procyclicalな行動を助長しうると考えられる。 2.5.金融コングロマリットの取り扱い 20世紀の終盤から急速に進展した世界的な金融規制緩和により、金融業界における持株会社の創設が認可されたり、伝統的に業務の分離が法定されていた銀行業と証券業についても規制が緩和されたりしてきた。このように金融市場の自由化が進む中で、預金取り扱いを基盤とした伝統的な銀行の形態とはことなり、銀行、証券、保険、信託、投資ファンド、ノンバンク金融機関など多様な金融機関が組織する総合的な金融コングロマリットという組織形態が形成されてきている。バーゼル合意における自己資本比率規制では、連結と単体双方での自己資本比率計測を行うことになっているが、連結の指標においては預金と投資資金などリスク許容度の異なる資産の取り扱いをどのように行うかと言う問題があり、単体の指標ではグループの他の機関に銀行の負うリスクを計上するなどの不正が起こりうる点で問題があると考えられる。 3. 今回の金融危機と自己資本比率規制 2000年代前半から続いた世界的な好景気に続く、米国などでの不動産バブルの発生と崩壊、サブプライムローン関連証券化商品のもたらした金融市場での混乱(サブプライムショック)、各国主要金融機関の経営悪化とリーマンブラザーズ経営破綻(リーマンショック)、この間悪化し続けた金融市場環境とそれに伴う金融収縮、そして金融市場の収縮から生じた他の市場の収縮と世界的な不況。これらを今回の金融危機として一連の現象と考え、問題点がいかに顕在化したかを見る。 上記の問題点のうち、特にProcyclicalityに関しては不動産バブル崩壊後の急速な信用収縮と、銀行の資金調達環境の悪化が示している。このため各国政府・中央銀行は大規模な公的資金の注入や債務保証と言う形で銀行の自己資本比率増強を支援する政策を相次いで講じた。 非流動的な資産の処理に関しても、特にサブプライム関連証券化商品など元々市場を通じた取引ではなく相対取引を行っていた金融商品の処分が行われず価格がつかなかった。 またこれに関連してオフ・バランス取引やデリバティブなどのエクスポージャー計測に関しては相関係数の甘い設定などモデルの不備が指摘され、実際上どれだけの損失リスクが存在するのかが不確実になったこともこのような資産の処理が進まなかった原因の一つであろう。 リスクの計測が滞ることは、市場関係者のリスク回避的な行動を引き起こし、更なる信用収縮を発生させる。 4. 改善案 以上の議論を前提として、バーゼル合意に基づく自己資本比率規制の問題点を克服するための改善案を提示する。 ◎資産ベース準備率規制 :総資産に対して一定比率以上の現金準備(あるいは国債保有残高を含むことも)を銀行が保有することを義務付ける枠組み。 この規制の利点は、分子の現金準備が自己資本比率規制のように資産価格変動を引きこさないため、資産バブルとなどの影響を受けにくいことである。これにより景気拡張期に資産運用高が大きくなりバランスシートが拡大しても、それに対して比例的に現金準備を厚くすることを銀行は求められる。そのため自己資本比率規制で分母分子が景気循環増幅効果を相乗的に強めていたのに対して、景気拡張期の過度な銀行のリスクテイクを抑制する効果を持つと考えられる。このような景気循環抑制的な機能(anticyclicality)は金融市場、ひいては他の市場全般の景気変動幅を小さくし、経済の安定化に寄与しうるものと考えられる。 また自己資本比率規制が景気後退局面おいて、事後的に『自己資本』を損失吸収バッファーとして利用することが難しい構造をとっていた(分子の『自己資本』の条件に起因)のに対して、現金準備はそのまま利用して経営資源とすることが可能である。 更に、準備率に関して一定の確定的な水準を設けることは、その水準の前後で銀行の行動を非対称的にするという意味で不確実性を有するという問題を上で指摘した。この点に関して、現金準備率の水準は各国中央銀行などが景気変動や経済の潮流を加味しながら機動的に変更することとして対処することも可能である。この際国際的な統一規制体系を構築しようとしたバーゼルの枠組みからは外れることとなる。特に金融の国際的な事業展開が進んでいる現代では、機動性を担保するための各国規制水準と、国際的業務に対する規制を行うための国際政策協調が不可欠となる。 残された問題点 ①金融コングロマリットの対処 : 銀行を規制する大前提は、銀行の財務が預金を通じて成り立っていることであった。預金という基本的には安全性が高いと考えられる資産を、銀行への信認のもとに人々が持つことで決済機能などが十全に行われる。金融市場における規制緩和により金融コングロマリットが誕生し、銀行は証券会社や保険会社、ノンバンク機関などとのつながりを急速に強めてきた。この過程で、リスクテイクを行う資金である投資資金を扱う機関(証券会社や、信託、ファンドなど)と、本来はリスクテイクを目的としない資産である預金を扱う銀行が繋がりを強め、互いの経営が互いの扱う資産に影響する蓋然性が強まった。 銀行規制の大前提である預金の安全性確保のためには、預金の取り扱いを行う銀行とその他の機関とを業務上経営上峻別しなければならない。このためには伝統的に行われてきた銀証分離規制を再度行うべきかもしれない。一方で、金融規制緩和が行われてきた過程で金融サービスの革新的な発展が行われてきた(あるいは、行われてきたと考えられていた)ことも経済環境が良好であった時期には指摘されていたのである。一概に伝統的規制への回帰を提唱することは、金融規制緩和が進展してきた最近数十年のうちに変化した金融市場の環境とは相容れない規制を行うことにも繋がりかねない。より重要なのは決済機能や安全性などの預金の価値を認識し、その上で銀行は金融機関としてリスクテイクを行ってもよい機関なのか、あるいは収益性を多少犠牲にしてもよりリスク回避的な経営を行うよう規制をかけるべき機関なのか、という部分に立ち帰って議論するべきであると考える。 ② 規制当局と運用の問題 : バーゼルの枠組みの説明や、代替案(あるいはより正確には補完案だろうか)としての資産ベース準備率規制を提示した際にも扱ったが規制当局と規制の運用については問題が残る。規制を行う際に、金融の国際的競争の進展を背景として国際的統一基準を設置すれば各国各地域における景気変動の違いを加味することができないため経済活動に対して悪影響を及ぼしうる。この問題は特に危機対応時において銀行業務の規制を緩和することで市場に潤沢な資金を供給しようと当局などが考えた際に各国当局のみで基準を変えられないという点で事態をより深刻なものにする可能性がある。 一方で規制の水準の設定を各国当局あるいは中央銀行の所管業務とする場合、先にも述べたとおり国際業務を行う銀行の規制責任をどの国の当局(中央銀行)が負うのか。経営悪化の際の救済措置や破綻処理についてはどの国が責任を負うのか。といった問題が残る。更に国際競争を行っている銀行自身は自国当局(中央銀行)が、より強い規制水準を設けることには強く反発するであろう。この時水準の機動的な変更が実際に行われるかは問題を擁している。 また基準を変更させることは、マクロ経済政策が有している認知ラグ、決定ラグ、実施ラグ と言う問題を発生させる。このようなラグと規制水準がどれだけ変動するかと言う問題に関する不確実性は経済活動に悪影響を及ぼしかねない。 この他にも問題は山積している。例えば預金準備率規制(預金支払い準備金/預金)があるのに、資産ベース準備率規制(現金準備/総資産)が必要なのかなどの問題点もあるだろう。現段階では2つに留める。 参考資料 ウィキペディア:「BIS」、「自己資本比率規制」などの欄 金融庁ホームページ 佐藤隆文著 『バーゼルⅡと銀行監督』 東洋経済 柴田徳太郎著 『資本主義の暴走をいかに抑えるか』 ちくま書房 氷見野良三著 『「検証」BIS規制と日本』 金融財政事情研究会
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ナイジェリア連邦共和国 Federal Republic of Nigeria 1 基本情報 1.1 地理・経済情勢 人口:1億4千万人(2007年時点) 首都:アブジャ(首都は内陸に位置するアブジャであるが、最大の都市はギニア湾に面したラゴス(旧首都)。ラゴスの人口は1000万人以上、同国の経済・文化的中枢を担う西アフリカ地域の経済拠点。) 主要産業:原油、天然ガス、農業等 ※1 GNI:1,846億米ドル(2009年:世銀)※1 一人当たりGNI:1,190米ドル(2009年:世銀)※1 経済成長率(実質):5.6%(2009年:EIU)※1 成人識字率(1999~2007年、15歳以上の割合):72.0% ※2 総就学率(2007年):53.0% ※2 ナイジェリアは、サブ・サハラ・アフリカ全人口の約20%を占め、アフリカで最も人口の多い国である。アフリカ唯一のOPEC加盟国。※5 (その他、基本情報は後日一覧表から一括で転記) 1.2 年表 年台 出来事 備考 1950年台 (当該国の歴史的経緯と水に関連する主要なイベントの発生時期を記述) 2 水資源と水利用 2.1 水資源 (水資源の豊富さ、雨期と乾期、どのような水源が使われているか、等) 年平均降水量 1150mm/年 ※4 一人あたり水資源賦存量 1978m3/年/人 ※4 一人あたり水使用量 61.0m3/年/人 ※4 南部は高温多湿の熱帯雨林気候で5~10月の雨季には特に雨量が多い。北上するにつれて乾燥し雨季が短くなる。北部はサバナ気候で、国境付近では乾燥気候となる。 沿岸地域には年間降水量が2000mmを超え、ほとんどの地域では明確な雨季と乾季があり、降雨は6~9月に集中。全国の平均降水量は年間約1150mm。 地表水が主に利用されている。 2.2 水利用 (農業用・工業用・家庭用の配分、廃水の再利用など、水の使われ方の特徴、等) 用途別の使用割合は、農業用水に約68%、水道用水に約21%、工業用水に約10%。 2.3 家庭用水需要 (水道の一人一日使用水量やその範囲、都市村落給水の間での違い、等) 3 水に関する住民意識 3.1 徴収率 (水道料金の徴収率、あるいは水供給に対してお金を払う気持ちや文化があるかどうか、等) 3.2 料金体系 (平均的な水量あたり料金、料金の決め方、等) 3.3 水に対する不満・クレーム (平均的な水ニーズ、特徴的な水に関する意識、等) 4 水関連の政策・法規制・基準 4.1 政策と計画(policy and plan) (国の開発計画、水セクターのマスタープラン、等) 1997年に国家開発計画として「Vision 2010」が策定され、①国民生活の基本的要求(水・食料・健康・住居及び教育)の確保、②永続的な民主社会の建設、③アフリカ経済のリーダーを目指すことなどを基本目標として設定した。 これを受けて連邦水資源省では1999年に「国家給水衛生政策」を策定。この中で給水率の向上に関しては、給水率を2003年までに60%、2007年までに80%まで改善し2011年までに全ての国民に安全な水を供給すると共に、人口5000人未満の村落給水では日量30リットル/人、水運搬距離を250m以内、1給水地点あたりの受益者を250~500人とする目標を掲げている。 4.2 法規制 (上水下水などの水関連の個別法、基準のうち環境基準や水質基準) 4.3 水行政機関 (法規制を執行する機関) 水道統括官庁 公共事業省(Ministry of Works) 水資源省(Ministry of Water Resources) 水道公社(State Water Authorities) 5 上下水道事業の実施状況 5.1 上下水道の普及状況 (上下事業の数、当該国における分布状況、普及率、安全な水アクセス率、等) 2006年の安全な水へのアクセス率:47%(都市部65%、農村部30%)※3 2006年の衛生施設へのアクセス率:30%(都市部35%、農村部35%)※3 上水道普及率約12%、下水道普及率は5% 下水道はアブジャとラゴスの限られた地域にのみ整備されている。 ナイジェリアにおける都市域給水事業は都市給水と村落給水に分かれており、さらに都市給水は大都市(Urban、人口2万人以上)と都市郊外および小規模都市給水(Peri Urban and Small Town、人口1~2万人)に分類されている。 5.2 その他パフォーマンス (漏水率、24時間給水の実現度、その他水供給事業の水準を定量的に把握できる数字) 無収水率50%。 6 上下水道への援助・民営化 6.1 国内援助 (中央政府から地方事業への援助等) 6.2 その他の援助 (外国からの援助等) 水分野の援助は2007年に大幅に増加し、2007年のディスバースメントベースの年間援助額は約29百万ドル。 そのおよそ半分が水資源政策に対する援助、残りの半分が基本的水供給・衛生施設に対する援助。 ドナー別の内訳をみると、ECが多く拠出しており、2002~2007年の拠出額合計のおよそ44%を占める。つづくイギリスは36%。 イギリスは基本的水供給・衛生施設の援助が大半を占めているのに対し、ECは水資源政策に対する援助が主。 6.3 民営化 (民営化、公民連携の進行状況) 7 水技術 (どんな技術が使われているか、現場の技術レベルはどうか、技術基準は、その国発祥の技術は、その他おもしろネタ等) 出典 ※1)外務省ホームページhttp //www.mofa.go.jp/mofaj/area/nigeria/data.html ※2)Human Development Report 2009 ※3)Progress On Drinking Water and Sanitation Special Focus on Sanitation, UNICEF and World Health Organization, 2008 ※4) FAO AQUASTAT Database ※5) 水道年鑑 世界の水道事情
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【ラ】ラキオス王国【地名】 ラクロック限界 ラスフォルト らめぇ【台詞】 【リ】リクゥディウスの龍【名詞】 リクェム【名詞】 理想幹【地名】 リティル・クハ・トーサ【地名】 龍【名詞】 龍の大地【地名】 龍の爪痕【地名】 旅団【名詞】 リレルラエル【地名】 【レ】 【ロ】ロウ・エターナル【組織】 緑青の世界【地名】 ロードザリア【地名】 【ラ】 ラキオス王国【地名】 「永遠のアセリア」の舞台となるファンタズマゴリアの大陸最北端に位置する小国。豊かな自然に恵まれ、 衰退へと向かうファンタズマゴリアでは比較的豊かな国。 かつて大陸全土の半分を支配した、聖ヨト王国の末裔のひとつ。 王の信望は少なく、聡明で美しい王女レスティーナに国民の期待が集まる。 エトランジェ「高嶺悠人」を得たことにより、かつてからの野望を達成するため、南方へと侵攻を開始。 エトランジェや優秀なスピリット、天才技術者ヨーティアの協力により、驚異的な侵攻を開始。 2年余り後の聖ヨト暦332年、レスティーナ統一女王の名の下、大陸全土を統一。 ロウ・エターナルの運命介入を、カオス・エターナルの協力の下排除し、国名をガロ・リキュアと改めた。 関連作品【永遠のアセリア】 ラクロック限界 マナ量が定量であることから、エーテルは無限ではなく有限である。 ラクロックという科学者が導き出した。 これにより各国はマナを奪い合うようになった。 なお、ラクロックは後年 マナとエーテルは等価ではなく、エーテルからマナに戻す際、僅かだがマナが減少する ということを実証しているが、こちらは人々から無視された。 マナは命の源であるため、有限かつ減少するということは、 エーテル技術を使い続ければ遠い未来において滅亡が待っていることを意味する。 関連作品【永遠のアセリア】 ラスフォルト 聖ヨト語の古語で「気高き者」の意。 マロリガン大統領クェドギンが好んで使った言葉でもあり、 中央エーテル変換装置の暴走を止める際のキーワードとなった言葉。 戦乱の終結後、スピリットに苗字が与えられた際、エスペリア達を含むラキオスのスピリット達の苗字となる。 ユウトはこれに対して彼女達に相応しい、と評したが、オルファらに対してはまだまだ、と考えていたようだ。 らめぇ【台詞】 望に神剣状態の自分を握ってもらった時の感情をうまく伝えられないナルカナが、 漫画から導き出した答えの一つ。 発見したのはナナシ。 ちなみにその漫画は学生達の悲しみと共に生徒会長権限でキャンプファイアー行き。 関連作品【聖なるかな】 【リ】 リクゥディウスの龍【名詞】 →サードガラハム リクェム【名詞】 ファンタズマゴリアに存在する、ピーマンに酷似した野菜。 悠人はピーマンが大嫌いであるため、リクェムも同様に苦手としていたが、 エスペリアの料理のおかげで苦手を克服し食べられるようになっている。 理想幹【地名】 時間樹エト・カ・リファにおいて全ての分枝世界を管理する場所であり、時間樹の核となる部分。 管理者としてエトル・ガバナ、エデガ・エンプル、サルバルの三名がいたが、 サルバルは他二人と袂を分かち、理想幹を離れて活動している。 リティル・クハ・トーサ【地名】 ファンタズマゴリアやハイペリアからは遠い世界。 龍【名詞】 カオス・エターナルの眷属。龍の爪による攻撃はマナへのダメージとなる。 「門番」は世界と世界を繋ぐ「門」を守る者。 バルガ・ロアーの使者を滅ぼしてきた伝えられており、ロウ・エターナルのミニオンを倒してきたと思われる。 「門」の蓋としての役割もある。 「守護者」は世界そのものに比する。 ルシィマの永遠神剣『探求』は知識の探求のために各世界に「守護者」を置いている。 ファンタズマゴリア南部の守護者2体はローガスの眷属。 高い知性を持つが、長い時間の中で知性を失って野生化することもある。 龍の大地【地名】 →ファンタズマゴリア 龍の爪痕【地名】 ファンタズマゴリアの東部を縦断する断崖。 向こう側にハイペリアが、穴の底にはバルガ・ロアーがあると言われている。 幅が長大なため、スピたん以前は向こう側は確認されていなかった。 世界からマナが減少することで世界が欠けた穴なので底はなく、落ちると世界の外に放り出される。 旅団【名詞】 サレス=クウォークスを中心とした組織。 様々な分枝世界の神剣使いたちで構成されており、 時間樹エト・カ・リファにおいて管理神たちから分枝世界を守ることを活動目的としている。 「光をもたらすもの」とは敵対関係に、出雲とは協力関係にある。 本拠地は「魔法の世界」にあるが、望たちと合流してからは物部学園を拠点として活動する。 リレルラエル【地名】 神聖サーギオス帝国の都市。この地での攻防が帝国戦の最初の山場となる。 左右から迫りくる大量の敵。容赦なく注がれる敵赤スピリットの神剣魔法。 まさにエスペリア最大の危機。中の人的にも。 【レ】 【ロ】 ロウ・エターナル【組織】 ミューギィをリーダーとして活動している勢力。 世界を破壊、マナを回収し、全ての神剣を統べる永遠神剣に帰す事を目的とした集団。 カオス・エターナルとは対立関係にある。 世界を宇宙も含めて完全消滅したあとは、 その世界を破壊した後にできたマナを自らの神剣に吸収させ、さらに強力な力を得ます。 それを繰り返し、全ての世界を消滅し終わったら自らもマナとなり、 全ての神剣を元の一本に戻す。 これが、ロウエターナルが世界を破壊する理由です。 →第一位永遠神剣 関連作品【永遠のアセリア】 緑青の世界【地名】 ベルバルザードの出身世界。 ロードザリア【地名】 龍の爪痕の向こう側、ハイペリアに存在すると言われている伝説の国。 龍の大地(ファンタズマゴリア)では、ヨト・イル・ロードザリア王子が聖ヨト王国を建国して聖ヨト暦になる以前は ロードザリア暦という紀年法が使われていた。
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バークレイズ・ピーエルシー 本店:英国 ロンドン市 E14 5HP チャーチル・プレイス 1 【商号履歴】 バークレイズ・ピーエルシー 【沿革】 バークレイズ・グループの起源は、17世紀にまで遡ることができるが、最初の企業体であるバークレイ・アンド・カンパニー・リミテッドは、銀行組合であるバークレイ・ベヴァン・トリットン・ランサム・ブヴァリー・アンド・カンパニーが英国の20の私立銀行と合併した1896年に、有限責任会社として設立された。1917年には、バークレイズ・バンクという名称が採用されている。英国における銀行業務は、1968年にマーティンズ・バンク・リミテッドを買収し、その活動をバークレイズ・バンクの活動と統合させることにより拡張された。そして1982年、同社は公開株式会社として再登記された。 バークレイズ・バンクは、英国と関係の存する諸国の銀行の出資持分を取得することによりその事業を海外に拡張した。1925年にこれらの海外事業活動は単一の会社に統合され、それに引き続いてバークレイズ・バンクD.C.Oという名称を付された。バークレイズ・バンクは1971年まで、その過半数を占める株主であったが、同年、少数株式を取得して同社を完全子会社とし、名称をバークレイズ・バンク・インターナショナル・リミテッド(以下「BBI」という。)に変更した。 1985年1月1日、英国の1984年バークレイズ・バンク法の条項の下で、バークレイズ・バンクは、バークレイズ・ピーエルシーと改称され、BBIの株式保有を除く全ての事業活動は、BBIに移転され、BBIは、バークレイズ・バンク・ピーエルシーと改称された。このようにして、バークレイズ・バンク・ピーエルシーは、当グループの主要な事業会社となり、英国及び海外における事業活動に責任を有している。バークレイズは、多くの海外諸国において事業活動を営んでいる。 (2) 日本における当社の沿革 バークレイズ・グループは、1969年3月東京に駐在員事務所を設置した。同事務所は1972年11月に、支店に格上げされ、現在同支店は通貨及び金利リスク・マネージメント等のキャピタル・マーケット商品、マネー・マーケット業務及び対企業金融を中心とする包括的な銀行業務を提供している。 1984年5月の外国銀行の信託銀行業務への参入規制撤廃の発表後、バークレイズは、現在バークレイズ・グローバル・インベスターズ信託銀行株式会社(Barclays Global Investors Japan Trust Banking Co., Ltd.)として登記されているバークレイズ・ピーエルシーの完全子会社に対する信託銀行免許(日本の信託銀行により営まれる業務と類似する。)を大蔵省に申請し、免許を取得した。この会社は、1996年4月1日正式に設立された。この会社は、受託者としての資格において、国内及び国際的な投資運用業務を提供している。 1985年中には、バークレイズ・デズート・ウエッド(BZW)の前身であるデズート・アンド・ベヴァン及びバークレイズ・マーチャント・バンク・リミテッドが、外国証券業者に関する法律の下で、日本に駐在員事務所を設立するための認可を取得した。BZW証券会社は1987年に「支店」の地位を付与され、また大阪駐在員事務所(1990年に開設)は1991年に同様の地位を獲得した。 1993年1月、バークレイズ・サービセス・ジャパン・リミテッドは、日本における当グループに対して、情報技術並びに人事及び一般管理サービスを提供する業務を開始した。 バークレイズによるウェルズ・ファーゴ・ニッコー・インベストメント・アドバイザーズの買収後、1996年1月から、当グループは、日本において日興證券株式会社と共に、国内の年金基金スポンサー向けの定量的投資運用手法を専門とするバークレイズ日興グローバル・インベスターズ株式会社という名称の合弁会社を設立した。バークレイズは2003年9月30日に、同合弁会社に対してパートナー会社が有する持分のすべてを取得し、この会社はその後、バークレイズ・グローバル・インベスターズ株式会社へと商号変更された。 1997年、バークレイズ・グループは、これまでBZW(当グループの投資銀行部門)の一部であった、国際的な株式業務、株式資本市場業務及びM&A助言業務の売却又は閉鎖を行うことを発表した。日本では、この決定により、1997年に株式業務が廃止された。 残りの投資銀行業務活動(債券売買取引、デリバティブの売買取引、先物、負債性資本市場及び仕組商品)に変更はなく、(ケイマン諸島法人)バークレイズ・キャピタル証券会社東京支店という新名称の下で再構成されている。バークレイズ・キャピタル証券会社東京支店は、東京証券取引所(当初1990年11月承認)、大阪証券取引所(当初1990年6月承認)及び東京国際金融先物取引所(当初1991年2月承認)の会員資格を引き継いでいる。 1998年3月31日、バークレイズは投資信託の委託会社の免許を受け、これにより日本において投資信託業務を行えるようになった。この会社の名称はバークレイズ投信株式会社であった。2004年4月に、バークレイズ・グローバル・インベスターズ株式会社とバークレイズ投信株式会社は合併し、現在はバークレイズ・グローバル・インベスターズ株式会社(バークレイズ・ピーエルシーの間接的100%子会社)となっている。 1998年3月31日、バークレイズ・キャピタル証券会社の大阪支店は閉鎖され、その業務は東京支店に移された。バークレイズ・キャピタル証券会社東京支店は引き続き大阪証券取引所の正会員である。 1999年10月、バークレイズ・キャピタル証券会社東京支店は、株式業務及びエクイティ・デリバティブ業務を再開し、2000年10月以降これを日本国内の顧客にも拡大した。 2000年12月21日、バークレイズ・キャピタル証券会社東京支店は、バークレイズ・バンク・ピーエルシーの(間接的)100%子会社となった。バークレイズ・キャピタル証券会社東京支店は2006年4月末に、その事業の全てを、日本で設立された「バークレイズ・キャピタル証券株式会社」という新設会社に移転し、同社は2006年5月1日付けで同商号の下で事業を開始した。バークレイズ・キャピタル証券株式会社は、バークレイズ・バンク・ピーエルシーの間接的100%子会社である。
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高専在学時の学科 大学への入学年度 編入試験についていつ頃から編入試験の勉強をはじめましたか? 受験勉強ではどんな勉強をやりましたか? お勧めの参考書を教えて下さい. 試験の出来はどうでしたか? 面接ではどんな事を聞かれましたか? 志望動機を教えて下さい. 他にどんな大学を受験しましたか? 高専時代について得意科目は何でしたか? 苦手科目は何でしたか? あなたの今までの最高順位は何番ですか? あなたの今までの最低順位は何番ですか? 何か活動(部活/学生会/ロボコンetc)はやっていましたか? 編入後について編入した時に何単位くらい高専の単位が認定されましたか? 大学編入後、ぶっちゃけ大学生活はどうですか?楽しいですか? 勉強はどんなもんですか?講義について行けますか? 大学に入って何か驚いたことはありますか? 大学と高専の違いは何だと思いますか? 何かサークルに入りましたか? 大学生のうちにしたいことや目標はありますか? ここだけの話,編入して良かったですか? 最後に,阪大への編入を考えている高専生に何か一言お願いします. 高専在学時の学科 電気情報工学科 大学への入学年度 平成21年度 編入試験について いつ頃から編入試験の勉強をはじめましたか? 4年夏ごろからボチボチ 受験勉強ではどんな勉強をやりましたか? 数学 大日本図書の教科書を復習して徹底演習で演習。 ベクトル解析と確率はすっ飛ばしました。 後は複素関数も大日本図書の教科書+αでボチボチ。 (他の大学で範囲内だった。出なかったけど。) 物理 物理は好きだったので復習せず問題集で演習。 質点、質点系、剛体、電磁気を中心に。 英語 一番苦手だったのでとりあえず単語を覚えました。 その後過去問解いたり、先生に質問したり。 専門 「環境白書・循環型社会白書」「エネルギー白書」から出るらしいんですが、 あまり勉強しなかったので本当にそこから出たのか分かりません。 環境問題やエネルギー問題は興味があったので、低学年の頃から本を読んでいて知識は持っていました。 お勧めの参考書を教えて下さい. 数学 大日本図書一式 徹底演習 過去問 物理 演習 力学 基礎物理学演習 詳解 電磁気学演習 過去問 英語 Duo 3.0 速読英単語 必修編(Duo3.0と重複多し) ビジュアル英文解釈 ドラゴンイングリッシュ基本英文100 過去問 専門 過去問 環境白書・循環型社会白書 エネルギー白書 試験の出来はどうでしたか? 数学 6割。傾向が変わったのでてこずった。 物理 口頭試問、8割程度。 英語 6~8割。私にとって一番出来が読めない科目。 専門 8割程度。 特記事項(口頭試問について) 口頭試問は電磁気を選びました。 それについて書いておこうと思います。 内容 ベクトル場とスカラー場の違いを交えながら電場と電位の定義を述べよ。 原子核の周りを電子はなぜ回るのか。 電磁波の伝播方向はどうなのか。 キャパシタに誘電体をぶっこむと、電位はどうなるの? ベクトルを使った電磁気を基本的に理解して、定性・定量的に説明できれば大丈夫だと思います。 面接ではどんな事を聞かれましたか? 志望動機 志望動機についていろいろと。 いろいろ調べて知っているようだけど、それは何で得たの? 他にどんな本を読むの? (カードが伏せてあって)最近の環境に関するニュースについて述べよ。 将来どうするの? 他に受けた大学は? 志望動機を教えて下さい. もともと環境問題について興味を持っていて、たまたま友人の誘いで、核融合科学研究所で行われた総合研究大学院大学核融合科学専攻の夏の体験入学に参加し、非常にホットで挑戦的な分野だと思ったので、核融合やその周辺分野の研究ができる大阪大学を受けました。電気系と環境・エネルギー工学科のどちらにしようか迷いましたが、元原子力工学科は環境・エネルギー工学科に吸収されているようなのでこっちにしました。 あとはレベルの高い環境に身を置きたいだとか、大阪に住んでみたいだとかありきたりなものです。 他にどんな大学を受験しましたか? 筑波大学 理工学群 応用理工学類 埼玉大学 工学部 電気電子システム工学科 専攻科 高専時代について 得意科目は何でしたか? 専門科目。特に電磁気とか回路とか。 苦手科目は何でしたか? 語学以外の教養科目。特に歴史とかの暗記モノは苦手。 あなたの今までの最高順位は何番ですか? 2番 あなたの今までの最低順位は何番ですか? 5番 何か活動(部活/学生会/ロボコンetc)はやっていましたか? 若干ロボコン、帰宅部 編入後について 編入した時に何単位くらい高専の単位が認定されましたか? ○○単位 大学編入後、ぶっちゃけ大学生活はどうですか?楽しいですか? ここに回答を記入してください. 勉強はどんなもんですか?講義について行けますか? ここに回答を記入してください. 大学に入って何か驚いたことはありますか? ここに回答を記入してください. 大学と高専の違いは何だと思いますか? ここに回答を記入してください. 何かサークルに入りましたか? ここに回答を記入してください. 大学生のうちにしたいことや目標はありますか? ここに回答を記入してください. ここだけの話,編入して良かったですか? ここに回答を記入してください. 最後に,阪大への編入を考えている高専生に何か一言お願いします. ここに回答を記入してください.
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トゥームレイダー プロフェシー 【とぅーむれいだー ぷろふぇしー】 ジャンル アクションアドベンチャー 対応機種 ゲームボーイアドバンス 開発元 UBI Soft Milan 発売元 UBIソフト 発売日 2002年12月6日 定価 4,800円 プレイ人数 1人 判定 なし ポイント 『トゥーム』らしさは健在致命的な単調さ トゥームレイダーシリーズ 概要 ストーリー 特徴 評価点 問題点 総評 余談 概要 女トレジャーハンター「ララ・クロフト」が活躍する『トゥームレイダー』シリーズの国内発売第6作目。 過去作とのストーリーの繋がりは無く、外伝的な位置付けである。 海外ではゲームボーイカラー用タイトルとして『Tomb Raider STARRING LARA CROFT』(2000年)と『Tomb Raider Curse of the Sword』(2001年)の2作品が発売されており、日本では初めての携帯機向け作品となる。 尚、本作の開発はCore DesignではなくUBIソフト傘下のデベロッパーの1つで、イタリアのミラノに拠点を置くUBI Soft MilanがEIDOSからのライセンス許諾を得た上で作られている。 ストーリー 「本物の魔法」 その言葉が、頭上にそびえる険しいスウェーデンの山々を見つめるララの頭の中にこだましていた。 魔法とは、超自然の大いなる力である。様々な文化や時代の伝説によれば、それは実在していた。 ララは中世の神秘的な学者の書いた、忘れられしエゼキエルの古文書を読み解こうとしていた。 そして、すぐさま、その伝説の世界に魅せられててしまったのだ。 そして彼女は今ここにいる。黒き石を捜し求めて…。 それはかの13世紀の学者によればウルフファング峰と呼ばれる、凍てついた頂のどこかに隠されているという。 魔法とはいったい何であったのか、それは今もなお力を保ち続けているのか、その答えを求めに来たのだ。 (プロローグより) 特徴 これまでPCや据置機で展開されたシリーズを携帯機に落とし込むべく、過去作から様々な変更点がある。 ステージは見下ろし型視点による3D表現となっている。 初期装備は恒例のピストル(弾数無限)のみ。ゲーム中盤以降に2種が追加入手できる。 ボタン数の減少により、「歩く」「前転」は廃止されるなど操作が簡略化された。 Aボタン ジャンプ Bボタン アイテムを拾う・スイッチを押すなどのアクションを起こす。銃を構えている際は発砲する。 Rボタン 銃を構える/仕舞う Lボタン 押している間はダッシュ移動となる。『3』で初導入されたものと同じくゲージ制となる。 評価点 シリーズの「らしさ」は健在 ララの象徴である二丁拳銃や「ジャンプしながらの銃撃」「縁に掴まってぶらさがり移動」等、シリーズ経験者がイメージするララのアクションを可能な限り踏襲している。 襲い来る敵を倒し、次の扉を開けるためのスイッチを探し、即死トラップを避けつつイベントアイテムを入手するという大まかなプロセスも同じである。 初心者向けの難易度となり、間口が広い スイッチを押すと、扉が開いたりトラップが解除された場所へカメラが自動スクロールするため次に進むべき方向が分かりやすい。 弾薬やメディパックは順当に進めれば過剰なほどに余るため、それらの不足により詰むという状況は起こらないだろう。 問題点 とにかく単調な展開 本作に登場する遺跡はスイッチが異様に多く、大袈裟でも何でもなく20~30秒ほどのサイクルで「目についたスイッチを押す → 変化の起こった場所へ向かう」の繰り返しである。ハードの制約で仕方ないとはいえ、過去作にあったような大掛かりで頭を悩ませるようなステージ固有の謎解きは皆無。 行く手を阻むトラップも、トゲ床(即死)と一定間隔で噴き出す炎(一定量ダメージ)のみ。坂の概念がない為か、お馴染みの「大岩ゴロゴロ」もオミットされている。 敵の種類が「狼」「スケルトン戦士」「ローブを纏った魔法使い」「影のような魔物」の4種(+色違い)と少ない。戦い方もスケルトン戦士を除き「適当に距離を取りながら銃撃」で事足りる。 本作の舞台となる遺跡の場所はスウェーデン・カンボジア・イタリア・ルーマニアの4つだが、グラフィックが無個性で遺跡毎の違いが感じられない。 緑や水場など、過去作に倣った個性付けの手法があるはずだが、容量の都合だろうか。 画面が小さいことによる弊害 ララを中心として表示される周囲のエリアが狭く、地形を把握しにくい。特に「画面下方向にジャンプやダッシュしたら奈落の底へ直行」という事故死が起こりがち。 ゲーム再開のパスワードはSTARTボタンでポーズをかけるといつでも確認可能だが、英数字4文字と簡単な分、弾薬やメディパックの数は記録されず初期状態となる。 ボリュームは初見でも3時間を切る程度であり、頑張れば通しでクリアできるプレイ時間ではある。また、前述したように拾えるアイテムは潤沢なので、死んだマップの入口から初期状態でリスタートしても然程苦戦しないようなゲーム設計となっている。 総評 シリーズにおける本作の発売タイミングとしては『5』の次であり、ほぼ同じゲームエンジンでシリーズを重ねてマンネリ極まっていた時期である。 本作も単調な展開のせいで作業感あふれる作品になっているのは残念。 謎解きよりも移動自体がメインになった結果、プレイ感は「二丁拳銃を持った『プリンス オブ ペルシャ』」と言うべきかもしれない。 しかし過去作品に対し、スペックや容量で劣る携帯機にうまくシリーズ要素を落とし込んでいるのは確かである。 シリーズ初心者向けとして考えれば悪くない作品だろう。 余談 本作が外部開発となったのはCore Designが『Tomb Raider Curse of the Sword』の開発を終えるやいなや、シリーズ本編の最新作『美しき逃亡者』の開発に着手しており、開発ラインに空きがなく人員も回せない状態だったことから外部デベロッパーの力を借りることになった。 そこで携帯ゲーム機のソフト開発のノウハウに長けたデベロッパーにコンタクトを取る過程でUBI Soft Milanの名が上がり、そちらに委託する形で開発が進められた。
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第78話 カレアント戦線 1483年(1943年)8月12日 午前9時 カレアント公国東ループレング この日、ポーラインの空は昨日と引き続き、雨模様であった。 ループレング戦線に駐屯する第20軍は、戦線の左翼に布陣している軍である。 シホールアンル側は、第3軍、第8軍、第14軍、第20軍の計4個軍を配備し、残りは後方で待機していた。 第20軍は、前線から4ゼルド離れた、石造りの建物の多い東ループエング市に司令部を構えていた。 軍司令官であるムラウク・ライバイスツ中将は、青色の軍服に身を纏い、窓ガラスの外に見える最新式のゴーレムに見入っていた。 そのゴーレムは、ストーンゴーレムに属しているが、外見は犬か、猫のような形をしており、8体が伏せているような状態で置かれている。 背中の後ろには、大砲らしき物と、人が3人乗れる台座が設けられている。 これは、今年始めに出来たばかりの機動用のゴーレムであり、通称はキリラルブスと呼ばれている。 キリラルブスは、シホールアンル帝国内にいる犬型の肉食動物の名前であり、その姿形が件の肉食動物に似ている事からこの名が付けられた。 キリラルブスの前面には、新式の野砲がずらりと並べられている。 このゴーレムと野砲は元々、前線部隊に運ばれる途中であったのだが、街道が空襲を受けて破壊され、工兵部隊の修復が出来ていないため、 一時的に軍司令部のある市庁舎前に置かれている。 (満足に、兵器も運べぬ状態なのだ。上からの決定も、致し方ないのだろうが・・・・) ライバスツ中将は苦しげな表情でそう思った。 彼の年齢は既に50を超えている。黒髪で短い身長、厳つい顔にでっぷりと太った体系であるが、温和な性格から彼はおやじさんという渾名を頂戴している。 指揮官としての才能はシホールアンル有数であり、彼が佐官時代、尉官時代の頃には様々な戦場で抜群の戦功を挙げてきている。 また、彼は部下の面倒見も良く、最近シホールアンル帝国内にも増えてきた、20代後半から30代前半の若い将官も、彼の薫陶を受けて育った者が多い。 そんなライバスツ中将ではあるが、彼は今、悩んでいた。 (これほど、後ろを振り返るという動作が辛いとは・・・・・) 彼は今、司令部の会議室で、各軍団長、師団長を集めて作戦会議を開こうとしていた。 集まった者達には、前もって重大な知らせがあるから至急司令部に集合せよと命じてあるが、その詳細は教えていない。 詳細は、軍団長、師団長の全てが集まってから話すつもりであった。 内心、彼は戦いたかった。新式のゴーレムは、従来のストーンゴーレムよりも機動性は上で、敵戦車に対抗できると見込まれている。 新式の野砲は、シホールアンル軍で初めて3.8ゼルドの射程距離を誇り、近距離の対戦車戦闘にも応用できる。 このような装備は、第20軍のみならず、前線部隊や後方部隊全てに行き渡っていた。あとはそれを支えるものが揃えば、攻勢に持ち込めた。 なのに・・・・・ 「軍司令官閣下。全員集まりました。」 彼の傍で、参謀長が声をかけてきた。 「そうか。」 ライバスツ中将はそう言うと、重そうな体を振り向けた。 第20軍団は、第109軍団、第32軍団で編成されている。 この編成を細かくすると、第109軍団は第202歩兵師団、第122重装騎士師団、第21騎兵旅団。 第32軍団は第173歩兵師団、第123石甲騎士師団、第82石甲機動旅団となる。 総兵力は実に76000人を数える。この2個軍団を1個軍にまとめているのが、第20軍だ。 第20軍は今年の2月にカレアント公国ループレング戦線に配備された。 今日まで最前線に配備された第20軍は、アメリカ軍機の空襲によって若干の損害は受けているが、被害の度合いは 第20軍全体から見れば、かすり傷にすらなっていない。 他の第3軍、第8軍はそれほど幸運でもなく、第8軍では1個師団が空襲のため消耗が魅し出来ぬほどまで大きくなり、後方の師団と入れ替えられた。 第3軍の方では1個旅団が、7月の大空襲で丸々壊滅するという損害を被り、これもまた後方の部隊と交替された。 そんな中でも、シホールアンル軍前線部隊の将兵は、それほど士気を落とさなかった。 だが、2日前に各軍司令部に送られてきた魔法通信が、ループレングのみならず、南大陸全ての戦線を揺るがしていた。 「忙しい中、急に呼び出して済まなかった。」 ライバスツ中将は、始めにそう切り出した。 「今日は皆に重大な発表がある。先日、本国の司令部から、各軍司令部宛の命令を受け取った。内容はこの紙に書いてある。」 彼は、懐から1枚の紙を取り出した。この紙は、その時知らされた命令文が一字一句もらさずに書き込まれている。 「どのような命令なのでしょうか?」 第32軍団司令官がライバスツに聞いてきた。 「それを今から教える。」 ライバスツはそう言いながら、紙に書かれた命令文を読み始めた。 「発 本国総司令部 宛 南大陸侵攻軍各軍司令部 南大陸各侵攻部隊は、8月15日を期して順次撤退準備に入られたし。撤退開始日は、ヴェリンス方面部隊は9月2日、 カレアント方面部隊は9月5日とする。尚、連合軍に撤退を察知させぬため、撤退は後方待機部隊から小部隊ずつに分かれて順次行う事。」 紙に書かれていたのは、たった数行程度の文章。 されど、数行程度だ。 この淡々と書き綴られた命令文は、第20軍の軍団長、師団長を驚愕させた。 「て、撤退ですと!?」 「我々は再び、南進するために派遣されたのではないのですか!?」 「どうしてです!?装備の質も以前より上がっているのに何故!」 将官たちが、信じられないと言った口調で次々と質問して来る。 「落ち着け!」 ライバスツ中将は鋭い声音で一喝する。ざわめいていた会議室はシーンと静まり返った。 「君達は思っているだろう。どうして撤退するのか?戦わずに逃げるのか?と。しかし、そうやらざるを得ない状況に落ち込んでいるのだ。 パルメイカル君、先月の補給量は定量に達していたか?」 彼は、第32軍団長のパルメイカル少将に聞いた。 質問を受けたパルメイカル少将は、一瞬答えるのを躊躇ったが、意を決して答えた。 「いえ、達していません。補給量は定量の7割、いや、6割ほどです。」 「そうか。マレィンパル君、君の所はどうだったかね?」 「私の所も、先月は定量に達しませんでした。」 「先月も、だろう?」 ライバスツ中将は被せるように言い放った。 「先月も、その先月も、そのまた先月も・・・・・前線にはアメリカ軍の爆撃や、地域住民の連合軍派民兵が妨害工作を行っているせいで、 送られて来る補給物資は減りつつある。今の所、我が軍や他の軍も、なんとか飢えぬ程度で収まっているが、食料の他に必要な衣類、靴や、 剣や魔法石などの必要物資は目減りする一方だ。これでは、攻勢が成功しても伸び切った補給線を断ち切られて侵攻軍全体が消耗してしまう。」 アメリカ側が行っていたシホールアンル側の補給線攻撃は、シホールアンル南大陸侵攻軍に重大な影響を及ぼしていた。 アメリカ軍は、太平洋艦隊所属の空母部隊や潜水艦部隊が1月から南大陸や、北大陸南部の主要部に散発的に空襲を加えるか、潜水艦によって輸送船を撃沈している。 陸軍はこれに呼応するかのように、前線は勿論、前線後方の物資集積所や街道を執拗に爆撃し続けた。 当然、シホールアンル軍もあらゆる対策を立てて猛反撃した。 今も続く補給線を巡る攻防は、アメリカ、シホールアンル双方に手痛い損害を与えている。 アメリカ側はしばしば沖の機動部隊にも打撃を与えられている。 陸軍航空隊の犠牲も大きく、米側の発表では1月に198機、2月に300機、3月に389機、4月に202機、5月に270機、6月に268機、 7月に201機、計1828機を失った。 対して、シホールアンル軍はこの半年以上の期間に戦闘ワイバーン1089騎、攻撃ワイバーン923騎、飛空挺4機を失っている。 一方、海上での戦いでは、アメリカ側が潜水艦19隻を撃沈され、シホールアンル側は輸送船53隻と巡洋艦1隻、駆逐艦4隻を撃沈された。 このように、双方の被害はかなり大きな物となっているが、アメリカ側の目論見通り南大陸侵攻軍の補給物資は、日を重ねる毎に減って行った。 補給物資の供給不足は、必要な武器や備品の整備状況に影響を及ぼし、第20軍に所属する各師団の砲兵隊の中には、部品が足りずにそのまま修理が 滞っている大砲等が出始めている。 特に高射砲や魔道銃は、アメリカ軍機が来襲する度に戦闘を行っているため消耗が激しく、8月現在までに21門の高射砲と42丁の魔道銃が、 整備不良で使い物にならなくなった。 7月からは、それまで一応満足に行われていた魔法石の供給も減少傾向にある。 戦闘状態にない時期でさえ、この有様だ。 これで戦闘状態に突入すれば、満足に戦えるのはほんの一時期で、遠からぬうちに補給不足で自滅するのは目に見えていた。 オールフェスは、アメリカ軍や民兵の妨害工作で、補給線が細くなりつつある南大陸侵攻軍の現状を憂慮していた。 シホールアンル軍は、陸軍の地上兵力が270万で編成されている。 そのうち、南大陸にはヴェリンス戦線に50万。カレアント戦線に90万を投入している。 ちなみに、カレアント戦線の要であるループレングには、第20軍のような軍が9個あり、総兵力は68万を超える。 合計140万の地上兵力が南大陸戦線に投入されているのだ。 しかし、この140万の兵員を生かす補給物資が減りつつあり、各部隊からは物資不足が次々に報告されていた。 シホールアンル軍上層部は、補給部隊を増やして定量を満たそうとしたが、アメリカ側の爆撃や、潜水艦の攻撃はより激化し、成果は一向に上がらなかった。 このまま敵の大攻勢を受ければ、補給不足によって継戦能力が低下しつつある南大陸侵攻軍は危ないかもしれない。 軍上層部には、撤退も視野に入れる者が増え始めたが、上級将官の大半は撤退を認めようとはしなかった。 「既に南大陸の過半は我らの領土だ。これを連合の蛮族共に引き渡す事なぞできるか!」 「状況は完全に不利という訳ではない!撤退する必要は無い!」 撤退論が出る度に、上級将官達は口々にそう言い放ち、撤退を認めようとはしなかった。 しかし、オールフェスは苦悩の末、南大陸侵攻軍の全部隊を、段階的に北大陸まで撤退させる事を決めた。 本来ならば、オールフェス自身も撤退を認めぬ立場にいたはずだった。 上級将官達の意見は、一昔前ならばそれで通じたであろう。 だが、シホールアンル地上軍の相手は、本気を出せば蹂躙できる南大陸軍のみではない。 連合軍には、去年4月の攻勢を頓挫させたアメリカ陸軍が含まれているのだ。 それも何十万という大軍である。 アメリカ軍には、シホールアンル軍には無い多数の戦車や自動車があり、それによって今までには考えられないスピードで前線を突破できる。 それに加え、砲兵隊も、シホールアンルのそれを上回っている。 このような状況で攻勢を行っても、前回以上の損害を出す事は確実だ。 それに、アメリカ軍に攻め込まれれば、更新された野砲やゴーレムを除き、未だに剣や弓、槍などを使用している地上部隊では太刀打ちできない。 一般の歩兵部隊にも、魔道銃や砲が配備されているが、これらは対空用であり、一部は対地用に手直しされているが、大半は南大陸軍と似たような装備だ。 これでは、アメリカ軍を始めとする連合軍を食い止める事は難しい。 いや、食い止めるどころか、戦線を各所で突破されて包囲される部隊が続出する可能性すらある。 そうなれば、何十万という兵員を失うだろう。 実戦経験を積んだ140万の軍は、失うには惜しい数だ。 犠牲を省みずに、あくまで南大陸防衛に固執するか。それとも、この140万の兵を有効活用すべく、一旦は後退させるべきか・・・・・ オールフェスは考えた末に、後者を選んだ。 前者なら、確かにアメリカ軍にも一泡吹かせられるかもしれない。だが、強力な装備を持つアメリカ軍相手には、一時的な作用でしかない。 結果、味方地上軍を、僻地同然の南大陸で無為に失う事になる。 そうなるよりは、補給もしやすく、地の利がある北大陸で戦ったほうが良い。 その事から、オールフェスは南大陸侵攻軍の撤退を決意したのである。 「この命令は、送り主こそ本国の総司令部だが、実際には皇帝陛下が熟慮の末、直々に下した物だ。諸君らも、足枷を付けられたまま 相手とは戦えないだろう。南大陸侵攻軍は今、補給不足という足枷を付けられている。このような状態で、あのアメリカ軍と戦えるかね?」 ライバスツ中将はそう言いながら席を立ち、窓を開けた。 窓の外には、彼が先ほどまで見ていた新型ゴーレムや野砲が置かれている。 「これを見たまえ。本来ならば、とっくに前線に付いてもいいはずの兵器だ。その兵器が、敵の空襲で足止めされ、この司令部の近くで たむろしている。満足に補給が行っていない証拠だ。」 ライバスツ中将は鋭い口調で言いながら、参加者全員を見回す。 誰もが、失意の混じった表情を浮かべている。 「私も、この第20軍をもって敵と戦いたかった。この中で、敵との決戦を一番望んでいたのは、私かも知れん。だが、兵力はあっても、 支える物が満足に行かぬ状態で攻勢なぞできる筈もない。強行すれば、兵を無駄死にさせるだけだ。皇帝陛下は、それを知っていたのだろう。 それでも、君らは納得行かんか?」 ライバスツ中将は、皆に問うた。 失意の表情を浮かべる軍団長、師団長の面々であったが、同時に現状を理解したうえで、ライバスツ中将の言う事に納得していた。 「軍司令官閣下の言う事は良く分かりました。」 唐突に、第32軍団長のパルメイカル少将が言って来た。 「我々は、この地に派遣されてから敵との決戦を夢見ておりましたが、確かに現状は厳しく、攻勢に出ても頓挫する事は火を見るより明らかでしょう。 軍司令官閣下、それに皇帝陛下の言われるとおり、満足に力を発揮出来る状態で戦ってこそ、敵に最大の損害を与えられるでしょう。」 「軍団長閣下の意見に私も賛成であります。」 「私も同意見です。」 他の師団長や旅団長も賛成の意を表した。 やはり、彼らも減りつつある補給物資に何らかの不安を抱えていたのだろう。 「納得してくれたか。ならば、後は敵に悟られぬように撤収準備を進めたい所だが、先にも話したとおり、撤収準備は敵に悟られぬよう、 段階的に行う必要がある。我々最前線軍は10月まではここから動けん。まず、後方の予備軍が撤収し、最後に我々となるだろう。 敵の11月攻勢が始まる頃には、我が第20軍も北大陸に布陣している筈だ。」 11月攻勢。それは、連合軍の反攻作戦が開始される時期を示した言葉だ。 スパイからの情報によると、現在、連合軍は11月の反攻作戦に向けて着々と戦備を整えているようだ。 11月となると、今は8月であるから、後2ヶ月もない。 このような状況で11月を迎えていれば、南大陸侵攻軍は今よりも酷い物資不足に喘ぎ、まともな反撃が出来なくなったであろう。 アメリカ軍が空や海から、執拗に補給線を狙ったのは、この事も見越しての事であろう。 (アメリカと言う国は、なんて戦上手なものか・・・・) ライバスツ中将は、内心でそう思った。 その後、ライバスツ中将は軍団長、師団長、旅団長と共に今後の事を話し合った。 話し合いは3時間にも及び、互いに納得した状態で会議は終わった。 8月14日 午後7時 カレアント公国ロゼングラップ 南西太平洋軍司令官であるドワイト・アイゼンハワー大将は、ロゼングラップ郊外の草原地帯に待機している 第4軍配下の第4機甲師団の視察を終えた。 彼はその後、第4軍司令官と話し合った後、割り当てられた宿舎で泊まる事になった。 午後7時 アイゼンハワーは個室で本を読んでいると、訪問客が彼の部屋に訪れた。 ドアが開かれると、第4軍司令官であるドニー・ブローニング中将と、参謀長のフリッツ・バイエルライン大佐が中に入ってきた。 「おお、来たか。待ち侘びていたよ。」 「先輩と勤務時間以外で飲むのは久しぶりですな。」 ブローニング中将は微笑みながら、持って来たバーボンを掲げた。 「1週間前にヴィルフレイングで手に入れたバーボンです。どうですか?」 「嬉しい手土産だね。まあ、そこに座りたまえ。」 アイゼンハワーは2人にソファーに座るように促した後、従兵にグラスを持って来るように命じた。 「先の視察時は、仕事上の話しか出来なかったが。それにしても立派になったな。」 「はい。士官学校時代やパナマ運河勤務時には大変世話になりました。自分がこうしていられるのも、先輩のお陰です。」 「買い被り過ぎだよ。私はただ、サポートしたまでさ。」 そう言うと、アイゼンハワーは苦笑した。 「司令官とアイゼンハワー閣下は昔なじみのようですな。」 隣で話を聞いていたバイエルライン大佐が、ブローニング中将に聞いた。 「ああ、そうだ。先輩には色々世話をかけてしまったよ。軍を辞めようとした俺を引き止めたのも、アイゼンハワー先輩のお陰さ。」 「パナマ運河勤務の時だな。あの時、君は心労から軍を辞めたいと言っていた。当時、君は少尉で、酷い大尉の下で働いていたな。」 「ええ。本当に酷い野朗でした。」 「その酷い大尉の下で、君は頑張っていたが。ある日、とうとう限界に近い状態になった。私はその時、たまたま彼と再会して相談に乗ったんだ。」 「その酷い大尉というのは、ゼークト流に言うと勤勉で無能な働き者、と言う感じの者ですか?」 バイエルライン大佐が口を挟んだ。 「そう!まさにその通りの奴だった。ろくに考えもしないで訳の分からない事ばかり抜かすものだから、何度ぶん殴ってやろうと思った事か。」 ブローニング中将はわが意を得たりとばかりに返事した。 「しかし、私の説得でブローニングはなんとか耐えた訳だ。」 「ええ。そうして、今の私がある。まあそう言う事かな。」 ブローニング中将は苦笑しながら、バイエルライン大佐に言った。 従兵がグラスと氷を持って来た。 「閣下、お持ちいたしました。」 「ありがとう。どれ、私がやろう。」 アイゼンハワーは従兵が持って来た酒と氷を置くと、ソファーの前にあるテーブルに置いた。 「ちなみに、その酷い大尉さんはどうなったのです?」 バイエルライン大佐はブローニングに聞いた。 「確か、先輩と相談して3ヵ月後に、窃盗を起こして逮捕。後は軍法会議に掛けられて軍から叩き出されたよ。その後は知らない。」 「なるほど。これが戦場なら、後ろから撃たれても文句は言えないでしょうな。」 「確かにそうだ。あの役立たずが逮捕された時は、それ見た事かと思ったよ。」 ブローニングはやや毒気のある口調で言った。彼はそれほど、その大尉の事が大嫌いであった。 「まっ、人間は生きている間に、一度や二度ほど馬鹿な上司に巡り合うものだ。」 アイゼンハワーはしんみりとした口調で言いながら酒を注ぎ終わると、音頭を取って3人で乾杯した。 「バイエルライン大佐。すっかりアメリカ軍の空気に馴染んで来たね。」 アイゼンハワーはバイエルライン大佐に話を振った。 「はあ。お陰さまで。」 バイエルライン大佐は照れ臭そうな表情で返事した。 フリッツ・バイエルライン大佐は、元はドイツ陸軍の将校であった。 彼は1940年1月に開始されたイギリス、フランスとの本格戦闘で、エルヴィン・ロンメル少将の指揮する第7装甲師団の作戦参謀として戦ってきた。 泥沼化の様相を呈していくフランス戦役の中で、第7装甲師団はよく戦い、イギリス、フランス軍の攻勢を頓挫させ、あるいは逆包囲する等、 イギリス、フランス軍にに多大な損害を与えてきた。 転機が訪れたのは1941年2月の事であった。 いつもの通り、前線で戦況を見ていたロンメルら司令部一行は、フランス軍機の空襲を受けてしまった。 ロンメル少将は全治8ヶ月、バイエルライン大佐は全治5ヶ月の重傷を負い、残りの司令部要員も半数が戦死し、半数が負傷すると言う事態に陥った。 それから半年後の8月。待命状態にあったバイエルライン大佐は、病気で倒れたアメリカ駐在陸軍武官の代わりにアメリカへと赴任した。 アメリカ駐在大使館には、海軍から3名、空軍4名、陸軍から7名の駐在武官がおり、まとめ役は陸軍のモーデル中将が担っていた。 当時、ドイツはアメリカの参戦を気にしていた。アメリカはイギリスやフランスに対し、駆逐艦50隻の供与や、必要物資の輸送を行っていた。 誰が見ても、アメリカがドイツを挑発している事が分かっていたが、アドルフ・ヒトラー総統はルーズベルトの企みに乗らなかった。 逆に、アメリカの駐在ドイツ大使館から情報を得ようと、有用な将校をアメリカに送り込んでいた。 万が一、アメリカと開戦しても、駐在武官は外交官であるため、交換船で悠々と本国に戻る事が出来る。 バイエルライン大佐は、いずれはドイツ本国に戻れると思い、アメリカの しかし、思い掛けぬ事態が起こった。 10月、原因不明の突然の転移が起き、ドイツ大使館の面々は、他の大使館、領事館と同様に祖国を失った孤児と化したのだ。 アメリカ国内から貴重な情報を送るというドイツの試みは、有用な将校共々、アメリカ自体が消えた事で幕を閉ざされた。 駐在武官達は、しばらくは失意のどん底に叩き落された。 だが41年12月にアメリカが駐在武官の合衆国軍志願を認めた時、バイエルライン大佐は迷わず志願した。 バイエルライン大佐は42年3月には第4機甲師団の作戦参謀に任命され、自らがフランス戦で培った知識を、師団の参謀や部隊指揮官達に教え、 同師団の錬度向上に貢献した。 43年5月には、南西太平洋軍指揮下の第4軍参謀長に抜擢されて、6月に第4軍と共に南大陸に派遣されたのである。 「仕事のほうは順調かね?」 「ええ。万事順調です。あとは11月攻勢を待つばかりです。」 「そうか。」 アイゼンハワーは満足そうな表情を浮かべる。ふと、彼はある事が気になり、しばらく黙考した後、バイエルライン大佐に聞いた。 「そういえば、バイエルライン大佐とはあまり話す機会が無かったな。」 「ええ。私は南大陸に派遣されるまでは本土にいましたからね。何か聞きたい事でも?」 「あるよ。ドイツの軍人から見て、アメリカ陸軍と言う物はどう見えたかね?」 その質問に、バイエルライン大佐は一瞬戸惑った。 どう言って良いのか・・・・・ 「なあに、正直に言っても構わん。オフレコだから心配するな。」 心中を察したのか、ブローニング中将が陽気な声で言って来た。 「そうだよ。ここには君とブローニング、それに私の3人しかいない。」 2人にそう言われると、離さない訳にもいかない。バイエルライン大佐は意を決して話し始めた。 「はあ、それでは・・・私が合衆国陸軍大佐の階級を得て、第4機甲師団の作戦参謀に任命されたのは、 今から1年半近く前の42年3月でした。最初、私はアメリカ陸軍がどのような軍隊であるか期待しながら 見定めようとしました。最初の3ヶ月間は、正直言って呆れてしまいました。 素行不良が目立つ者が余りにも多くて。」 アメリカ軍は、外見は立派ではあるが、実際は驚くほど不真面目な兵隊が多い。 バイエルラインが勤務した第4機甲師団も、例に漏れず不真面目な兵隊が散見された。 最も、陸軍や海軍はまだましなほうで、海兵隊になると素行不良の兵隊など部隊のあちこちにいる。 だが、勇敢さでは3軍の中で海兵隊を一番に挙げる者が多い。バイエルラインもその1人である。 バイエルラインはまず、徹底的な訓練によって師団の士気を高めると共に、ドイツ式戦法を師団に取り入れる事を決めた。 最初は試行錯誤の連続で、ミスを生む事もあったが、師団の士気は大いに上がった。 又、ドイツ式戦法の有用性を認めた他の機甲師団も、バイエルラインが教えた通りの物を師団の訓練で取り入れた。 「ですが、訓練を重ねる毎にそのような者も少なくなりました。私が驚いたのは、アメリカ兵の飲み込みの早さです。 最初、師団は私の提示した戦法に戸惑うばかりでしたが、慣れたら上達が早い。去年11月に行われた、第5機甲師団との 戦闘訓練では、ドイツ陸軍のお家芸をほぼマスターし、第5機甲師団を打ち負かしてしまいました。」 「その話なら私も知っている。第5機甲師団の師団長は、最初はドイツ式の戦法を取り入れなかったようだが、 この演習の結果がショックだったのか、12月の演習で早速取り入れていたようだな。第5機甲師団のみならず、 他の師団や、今や新設されたばかり機甲師団まで、君の教えた戦法を伝えようとしている。全く、大したものだよ。 第4軍に配属が決まった時、師団長は何か言わなかったかね?」 「はい。第4機甲師団から第4軍の参謀長に任命された時は、師団長からそんな命令書など屑篭に捨ててそのまま 居座って欲しいとまで言われましたよ。」 バイエルラインは苦笑しながらそう言った。 「その師団長の言葉はよく分かるよ。俺だって、同じ事を言うぞ。」 隣のブローニング中将も笑いながら言う。 「あの転移は災難だったが、こうして見ると、悪い事ばかりではなかったな。合衆国軍は君達のような駐在武官によって、確実に変わりつつある。 転移に巻き込まれた君らには悪いと思うが。」 「いえ、とんでもありません。むしろ、失意に暮れている我々駐在武官にも、働き場所を与えてくれたアメリカには本当に感謝しています。」 アイゼンハワーの言葉に、バイエルライン大佐は慌ててそう言った。 「そうか・・・そう言ってくれると、私も励みになるよ。こうして、君達駐在武官にも感謝されているのだから、今度の反攻作戦は絶対に失敗はできんな。」 彼はそう言いながら、来るべき反攻作戦に思いを馳せていた。 連合軍80万が参加する9月の一大反攻作戦。 作戦名11月攻勢の開始までは、あと16日。 アイゼンハワーにとって、その16日がとても長いように感じられた。
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カード名 レアリティ カテゴリ レベル 詳細説明 サンタクロースノエル WR ソウル 5 【アシスト】使用可能レベルに達すると、以下の効果を発動する。〔小/中/大/特大〕 ▲スピードが上がる〔 特殊 〕 ▲待機状態だと、HPが継続回復する【ソウル】巨人召喚 強化陣【モチーフ作品】フランス語でサンタクロースを意味する、ペール・ノエル【イラスト】Jaguar / 【CV】石田晴香 「メリークリスマス!」 Ver1.50記念アシストカード獲得イベント(2015年12月16日〜27日)で獲得可能。 「修練場訓練イベント フロスティ討伐訓練」(2016年7月25日~8月7日)で獲得できた。 その後は期間限定で開催されるリリィフェスタにて、スペルリリィ20枚と交換可能であった。 現在はVer.1のカード扱いになっており、「オールドパック①」で入手可能。 Lv5の速度特化ソウル。上昇するパラメータが1つだけの分、速度上昇値は7.5メモリとかなり高い。 特殊能力は待機回復。自キャストが一切行動を止めてから3秒後に、HPを約1.6/秒のペースで回復させる。 “立ち止まり”と異なり、突進スキル等での移動もアウト。 その性能上基本はアタッカー向きであり、リトル・アリス、ミクサ、あるいはリン等のWSの爆発力を高めたりするのによく使われていた。 また、特殊効果として待機HP回復がある。発動までが短くかつ回復量も多く、停止回復とは運用が異なる。 帰城しなくともある程度森で体勢を立て直せるようなムーヴができ、スピードと効果が噛み合わないように見えて実は噛み合っている。 もし発動できないなら他のソウルに変えるのも手だが、スピード上昇値だけならLV5までで最高であるため入手して損はないであろう。 Ver5.3現在は「鞍馬の番人 僧正房」がスピード面ではほぼ上位互換。(試合残り時間4分~3分半ほどでLv5になるものとして、Lv5になった瞬間はノエルの方が若干速いが、Lv1~4までの立ち回り強化とLv6以後のスピードは完敗) 他に「ヴァン・ヘルシング」も、完成後のスピードはやはり完敗。ヒット数稼ぎの具合によってはLv5時点ではノエルの方が速いか。ヴァンは完成時には最大HP6目盛り増加するが、HP面をノエルで上回ろうとするなら最低7秒立ち止まる必要あり(細かく回復させる場合は合計で10秒以上) ヴァンとは適正のあるキャストがだいぶ異なるので相互互換くらいか。 また「仕立屋カット&ボビン」でLv4から5ヒット稼いだときのスピード値がほぼ同値。キャストキル時にはHPMPが回復し、ノエルで上回ろうとするならボビンでの1キルあたり10秒近くの立ち止まりが必要。 このように完全な下位互換とまでは言わないが、活かし方が分かりやすい後発ソウルと比べると相応の立ち回りの熟練が必要になる。 Ver.1.62-CにてHP回復量↑の上方。7秒で10回復→6秒で10回復 子供に夢を配るサンタクロース。 古代の聖ニコラス司祭が困窮した家庭へ施しを行ったとき、金貨がくつしたに入ったのが始まりとされる。 現代では「グリーンランド国際サンタクロース協会」で認定されれば本物の『職業:サンタクロース』になれるとされている。 世界に120人ほどで、日本人でも1人いる。福祉施設への訪問などがお仕事。なおお給料はない。 このサンタクロース試験だが、直径120cmの煙突のぼり、プレゼントの入った袋を担いだ50m走、子供の用意してくれたおやつの静かな早食い、衣装もふくめて体重120kg以上の体型確認などなかなかガチでハード。 女性ならば体型の条件は緩和されるそうなので、WLWのノエルちゃんが120kgの体重に見合った巨女というわけではない。(どれくらい太っている必要があるかなどは筆者が軽く調べたがわからず) 設定資料集1にて全景イラストあり。 腰回りのくびれなどはふくよかというイメージから離れるが、昨今の日本のソシャゲ等のクリスマス衣装なんかでは華奢な美少女も多い。案外にノエル体型が「サンタクロースの一般的な体型」には……日本の基準でなら問題ないかもしれない。 互換ソウル(スピードのみ上昇) レアリティ Lv1 Lv2 Lv3 Lv4 Lv5 Lv6 Lv7 SUPER RARE 怪僧 武蔵坊 十二天将 白虎 黒鉄のハインリヒ WONDER RARE 留玉臣【停止時MP回復速度UP】小さき者の姫マイア【残り時間一定以下でスキル攻撃力UP】南の紅魔女 グリンダ【ブースター使用で一定時間回避距離・兵士防御力UP】鞍馬の番人 僧正房【一定時間ごとに追加でスピードUP】親愛 チェネレントラ【一定時間ごとに追加でスピードUP】 横綱くまごろう【一定時間停止で一定時間スキル攻撃力UP】懐刀 あこぎ&帯刀【WRアシスト1枚発動でSS攻撃力UP】【WRアシスト2枚発動でDS攻撃力UP】撃砕祈願 ウィッチ【WRアシスト1枚発動でSS攻撃力UP】【WRアシスト2枚発動でDS攻撃力UP】紙の踊り子 パピール【LvUP時一定時間スロウ・スタン耐性】 豊穣【LvUP時一定時間リフレッシュ&レジスト】宵の王ヴァンピール【敵キャストに一定回数攻撃で一定時間HP継続回復】糸紡ぎの花嫁 アリア【防具アシスト1枚発動でHP・MP海賊回復】【道具アシスト1枚発動でスキル攻撃力UP】 首領ブラ=コッコ【LvUP時一定時間攻撃力UP※再発動不可】火喰いのプレシデン【防具1枚でストレート攻撃力と射程UP】【装飾2枚で撃破ダメージUP】絢爛衣装 アビルダ【防具1枚でストレート攻撃力と射程UP】【装飾2枚で撃破ダメージUP】ヴァン・ヘルシング【敵キャストに一定回数攻撃でHP/MP/SS/DS/SPがUP】 サンタクロースノエル【待機時HP回復】長狼 アケーラ【スキル使用で一定時間ダウン追撃ダメージUP】放浪の王 フロッシュ【キャストキルでMP回復 リフレッシュ】グレース・オマリー【HP一定量以上のときSS攻と撃破ダメUP】 炎の馬のフレデリック【装備しているマスタースキルのカテゴリが強化の場合ポイズンとスロウとスタンとスリープ状態への耐性を得る】 堕ちし賢妃ルクレチア【装備しているマスタースキルのカテゴリが強化の場合リンク攻撃力とスピードがUP】 表を編集する ソウルカード一覧に戻る