約 1,001,286 件
https://w.atwiki.jp/mahabharatapotal/pages/1722.html
第12-239章.第12-240章.第12-241章. 第12-240章. ヴィヤーサは言った、「あなたに尋ねられた優秀な息子よ、私はサンキャ体系で説かれている知識の教義に従って、あなたの質問に対する答えがどうあるべきかを、本当にあなたに話した。今、ヨーガの教義に従って(同じ目的のために)なすべきことをすべてあなたに説明するので、私の話を聞きなさい。知性と心、すべての感覚、そしてすべてを貫く魂が一つになることは、最も優れた種類の知識であると言われている。その知識は、穏やかな気質の者、感覚をマスターした者、(瞑想によって)魂にまなざしを向けることができる者、(そのような)瞑想に喜びを感じる者、知性に満ち、行為において純粋な者によって、(戒師の助けによって)獲得されるべきである。この知識を得るためには、賢者には知られているヨーガの五つの障害、すなわち欲望、怒り、嫉妬、恐れ、眠りを捨てなければならない。怒りは静寂な気質によって克服される。欲望は、すべての目的を放棄することによって克服される。熟考に値するテーマについて理解の助けを借りて熟考することによって、忍耐に耐えた者は眠りを捨てることに成功する。地道な忍耐によって、(不相応な、あるいは罪深い耽溺から)自分の生成器官と胃を抑えるべきである。人は目を(使って)自分の手と足を守るべきである。人は心の助けによって目と耳を守り、行為によって心と言葉を守るべきである。注意深さによって恐れを避け、賢者を待つことによって慢心を避けるべきである。先延ばしにすることなく、これらの手段によって、ヨーガの妨げとなるものを制するべきである。人は火とバラモンたちに敬意を払い、神々に頭を下げるべきである。あらゆる不吉な言説、悪意に満ちた言葉、他の心を傷つける言葉を避けなければならない。梵天は(万物の)発露の種である。それはまた、このすべてがどこから来たのか、その種の本質である。 梵天は、この可動宇宙と不動宇宙という形で、誕生したすべての実体の眼となった。 瞑想、学問、賜物、真理、謙遜、簡素、赦し、身体の純潔、行為の純潔、感覚の抑制、これらは人のエネルギーを高め、(高まれば)人の罪を滅ぼす。すべての生きとし生けるものに対して平等にふるまい、努力することなく簡単に得られるものに満足して生きることで、人はすべての目的の成就に到達し、知識を得ることに成功する。すべての罪を清め、気力を充実させ、食を慎み、感覚を完全に制御し、欲望と怒りの両方を鎮めた後、梵天に到達することを目指すべきである。 五感と心を一つにし(あらゆる外的対象から遠ざけ)、視線を内側に向け、夕方の静かな時間か夜明け前の時間に、知識の上に心を置くべきである。もし人間の五感のひとつでも抑制されないままであれば、その人の知恵はすべて、革袋の底に開いた穴から水が漏れるように、五感から漏れてしまうだろう。漁師が、魚の中で自分の網に最も危険を及ぼすものを無力にしようとするように。まず心を抑えたら、次に耳、目、舌、鼻を抑える。これらを抑制した後、心を固定する。そして、心をあらゆる目的から引き離し、知識に集中させる。確かに、五感を抑制したヤティは、それらを心に固定すべきである。これらの第六の心が知識に集中し、こうして集中したまま安定し、悩みがなくなると、ブラフマーは、燃え盛る炎の煙のない火や噴出する輝きの太陽のように知覚できるようになる。その時、人は自分の魂の中に、天空の稲妻の火のようなものを見る。そして、その無限性の結果として、すべてのものがその中に現れ、すべてのものの中に現れる。知恵に富み、不屈の精神を備え、高い知識に富み、すべての生き物の善に従事する、高い魂を持つブラフマーナは、それを見ることに成功する。厳粛な誓いを守り、孤立した場所に一人で座って6ヶ月間このように行動するヨギンは、不滅のものと等しくなることに成功する。 消滅、拡張、同一人物や同一身体において様々な様相を呈する力、天上の香り、音、光景、味覚や触覚の最も心地よい感覚、冷たさや温かさの快い感覚、風との平等、(内なる光によって)経典やあらゆる天才的作品の意味を理解する能力、天女の交わり、--ヨーガによってこれらすべてを獲得するために、ヨギンはそれらを無視し、すべてを知識の中に融合させるべきである。 言論と感覚を抑制し、夕暮れ時、夜明け前、夜明けにヨーガを修行する。 すべての感覚を心の中に抑制し、集中した状態で、次のことを考える。 この世の人間が富や財産について考えるように、精神を集中させ、永遠不滅のものについて考えるのだ。ヨーガを実践している間は、決してヨーガから心を離してはならない。非常に落ち着きのない心を抑えることができるような手段に、献身的に身を委ねるべきである。ヨーガから離れることを決して許してはならない。感覚と心を他のすべてから遠ざけ、ヨギンは(修行のために)空の山の洞窟、神々に奉献された寺院、空の家やアパートに身を置き、そこに住むべきである。言動、思考のいずれにおいても、他者と交際してはならない。あらゆるものを無視し、非常に禁欲的に食事をし、ヨギンは得たものも失ったものも同じ目で見るべきである。誉める者にも咎める者にも同じようにふるまうべきである。どちらか一方の善や悪を求めてはならない。手に入れたものを喜んだり、失敗や損失に出会って不安に陥ったりしてはならない。すべての存在に対して一様な振る舞いをし、風を模倣すべきである。 心がこのように自分自身に向けられ、清らかな生活を送り、すべてのものに平等な目を向ける者には、たとえ6ヶ月でもこのようにヨーガに従事し続ける者には、音によって表される梵天が非常に鮮明に現れる。 ヨギンは、すべての人が(富と安楽を得るために)不安に苦しんでいるのを見て、一塊の土、一片の石、一塊の金を等しく見るべきである。本当に、彼はこの道(富を得る道)から身を引き、それを嫌悪し、決して茫然自失に陥ってはならない。たとえ劣等生であったとしても、また女であったとしても、上記のような道を歩めば、二人とも必ず最高の境地に達することができる。 自分の心を鎮めた者は、自分の知識の助けによって、創造されない、古代の、劣化しない、永遠のブラフマー、すなわち、固定した感覚によらなければ到達できないもの、最も精妙なものよりも精妙で、最も総体的なものよりも総体的なもの、そして解放の自己であるものを、自己のうちに見るのである』」。 「ビーシュマは続けた。 智慧を持つ者は、すべての存在を飲み込む普遍的な解脱が訪れる時まで、ブラフマン自身と(経典に書かれている)等しくなるのである。 第12-239章.第12-240章.第12-241章.
https://w.atwiki.jp/kkjs/pages/87.html
暫く呆然と同じ場所に立ち竦んでいたククールは、 泣きそうに歪む顔を伏せそのまま小さな声で一つの魔法を唱えた。 「ルーラ」 短く呪文が唱えられた瞬間、ククールのいた周囲に風が巻き起こり、 そのまま風に運ばれるようにしてククールの姿が空に消える。 そこから数メートルも離れていない位置で、 突然起きた風にゼシカは小さく「きゃ」と悲鳴をあげて目を閉じ、 エイトは反射的に風の起こった方を振り返った。 (アレは…ククール?!) ゼシカを庇うように立ち上がりながらも、 一筋の弧を描いて空の彼方へと消える姿を見て、驚きに目を見開く。 ククールがゼシカを想う気持ちにも、ゼシカがククールを想う気持ちにも、 それとなくエイトは気づいていた。 二人がその想い故に擦れ違っていることも。 (もしかして今の会話を聞いていたとしたら… どうしよう、ククールは、何処に行くつもりなんだろう) 「エイト?」 自分に背を向けるようにして立ったまま、 腕を組んで何事か考え込んでいるエイトを不審に思い、 ゼシカは声を掛けるも、深く考え込んでしまったエイトの耳には届かない。 (いちかばちか…行ってみるしか) ゼシカの声に気づかないまま、エイトは何かを決意した眼差しで空を見上げ、 そうして先程ククールが唱えたものと同じ呪文を大きな声で口にした。 ふわり、と地面に着地する手前で身体が一瞬浮き上がり、 トンと軽快な音を立てて目的の場所、ドニの町へとエイトは降り立った。 足が地面に着き切るのを待たずにその足を前方へ向けて走り出し、 町の入口を猛スピードで潜り抜ける。 そして目前にあった大きな酒場へと、 勢いを止めずに飛び込むようにして足を踏み入れたと同時に叫ぶ。 「ククールはいますか!?」 酒場では活動時間外の真っ昼間に、 突然大きな声をあげて入って来た青年に、 中にいた数人の人が振り返って入口を見る。 その視線の中に、今しが金髪のバニーガールを引き連れ、 裏口から出ようとしている赤い制服を男を即座に見つけると、 エイトは即座に駆け寄った。 驚きに見開かれた蒼い瞳が、ふい、とバツが悪そうに背けられる。 行こうぜ、とククールが隣にいるバニーガールの子の 腰を引き寄せて言いかけた声を遮って、エイトが口を開く。 「やっぱりココにいたんだ」 「……わざわざ追いかけて来たのか?悪趣味だな」 傍にいたバニーガールを腕を伸ばす仕草で、 先に外に出したあと追いかけて来た人物を振り返り、 馬鹿にしたような表情を浮かべてククールが返す。 一瞬、言葉に詰まりエイトは俯くも、首を横に振って見せた。 「…君の行動を咎めるつもりで来たんじゃないんだ。 僕は、もし今の旅が嫌になったら逃げても良いと思ってる。 いや、君にも他のみんなにもその権利はあるんだ」 真摯な眼差しで、一言一句確かめるように言い放つエイトから視線を外して、 ククールは自嘲気味な笑いを零す。 「だったら放って置いてくれよ。…そのうち、気が向いたら戻るからさ」 「それは構わないよ。…ただ、ゼシカが心配するから、 彼女には一言何か言ってあげて欲しい」 「そりゃあ悪かったな。でもオレなんかより、 愛するお前から伝言受けた方がゼシカは喜ぶぜ?」 一瞬躊躇うように言葉を切った後、 どことなく遠慮がちに言葉を紡ぐエイトが全部言い終わらぬ内に、 ククールが吐き捨てるように言い、そのまま背中を向けて一歩踏み出す。 「…やっぱり、ククールは誤解してるよ」 エイトはその後ろ姿を追いかけようとはせず、 僅かに首を傾げてポツリと呟くように零す。 「…何が?」 いかにも迷惑そうな表情を作りながらも、 エイトの台詞が気にかかった様子で、ククールが今一度後ろを振り返った。 「…こんなことを僕の口から言いたくはなかった。 だから黙ってた…けど、ゼシカが好きなのは僕じゃない」 エイトは、キュッと何かを堪えるように胸の上で拳を握り締めると、 普段と変わらぬ淡淡とした声音で告げた。 顔だけを振り返らせたククールの冷めた表情に、 一瞬僅かな動揺が走ったあと、おどけた仕草で肩を竦めて見せた。 「…冗談。さっき不思議な泉でゼシカから告白されたばっかりだろう? それとも、何、オレをからかってんの?」 「僕が君をからかったり、 君が敢えて傷つくような冗談を言う人だと思ってるの?」 作り笑いのような表情を浮かべ、 どこまでも軽く受け流そうとするククールの態度に、 エイトの表情と声に僅かな怒りが篭もる。 ククールは、虚を突かれたように目を薄く見開くと、 僅かに体勢を変えてエイトと向き直り目を伏せる。 暫しの沈黙。先に口を開いたのはククールだった。 「……いや、そんなことは、思ってない…悪い」 心底申し訳なさそうな表情を浮かべ、 口許を押さえて掠れた声でククールが謝罪する。 エイトはそれに首を横に振って答えて、一拍置いてから口を開く。 「…それより、ゼシカとちゃんと向き合って、話であげて。 君のことを放っておく訳にいかなくて、一人で置いて来ちゃったんだ。お願い」 少し物悲しいような、どことなく切なそうにも見えるエイトの表情と、 最後に付け足された短い一言に、 ククールは困ったように首を傾げた後、肩を竦めた。 「……エイトにそう言われると、オレ、何も言い返せなくなるんだけど。 オレは、確かに、ゼシカの口からエイトが好きだって、聞いたぜ?」 「きっと、タイミング悪かっただけだよ」 困惑気味に言葉を紡ぐククールに、エイトは苦笑して答える。 疑惑をきっぱり否定するように言い切られてしまい、 ククールは降参したように両手を挙げた。 直後、開け放たれたままの扉の隙間から、 ひょっこりと先程のバニーガールが顔を覗かせた。 「話は終わったの?」 一度エイトをチラリと見たあと、 ククールの様子を窺うようにして尋ねる。 「いや、その話なんだが…ちょっと用事が出来たみたいでさ、」 気まずそうに髪を掻きあげ、 悪いんだけど…と続けようとしたククールの言葉を遮るように、 立てた人差し指をチッチッと横に揺らす。 「悪いんだけど、全部聞かせて貰っちゃった。 酒場にいた他の人もみ~んな、 ククールたちの話に釘付けだったみたいよ? 女の子が店内を見渡すようにして言ったその言葉に反応するように、 酒場のあちこちからゴホン、とかウン!などと言った咳払いの声や、 止めていた作業を再開するような音が響いた。 エイトはその様子を見て、困ったように頬を掻き、 ククールは呆れたように嘆息した。 「大事な女の子がいるんでしょ?ククールにも、そんな時期が来たのね。 この借りは次来てくれたときに返してくれればいいわよ。はいどうぞ」 何故か楽しそうにクスクスと笑いながら、 バニーガールの娘は外に出るのを促すように扉を開けてみせる。 ククールはチラリとエイトを見た後、 「じゃあ悪いけど、行くよ」と誰にでも無く言葉を返して、 裏口から外へ出て数歩歩いた位置で再びルーラを唱えた。 エイトは安心し切った微笑みをたたえて、その後ろ姿を見送った。 un titled1 un titled2 un titled4
https://w.atwiki.jp/pazdra/pages/15052.html
ヨグPTでクリアしたが、正直ヨグ×ヨグの火力はボスには過剰。無効貫通&属性無効貫通でも居るなら話は違うが、普通にクリアするならヨグ×転生ヴィーナスが安定だと思う。自分だけ生き残る用意して気が咎めるかもだけど。 -- 2017-07-17 17 07 55 光吸収切れるまで時間稼ぐのはいいけど、回復ドロップ全部消して次に回すクソヨグはちょっと・・・。お前自前で回復できんだろ…。 -- 2017-07-17 18 36 34 他のパーティにも恵まれ、攻略指南のドットセフィロスパでヤズマットGET。ありがとう。 -- 2017-07-17 22 01 28 体感ヨグPTは列、WAYを封印して光を過剰に消さなければ相手の50%軽減があってかダメージありきで回復をやれば生き残れる印象 -- 2017-07-18 00 32 50 ヨグ×転生ヴィーナスでも1,2Fをワンパンできれば文句は言われないだろうから良いんじゃね -- 2017-07-18 15 35 27 ドットセフィロス、2倍エンハでも勝てました -- 2017-07-18 17 21 33 アヌブロスで行ったらミトがいい仕事した。1、2Fでは超絶火力叩き出して3Fでは静かにしててくれる。ボスのバインド対策にもなるしね。 -- 2017-07-18 22 14 31 攻略指南で重要なのは全ドロップ闇強化からの、闇以外の泥6つを生成することかな?って思ってLFドットセフィロスS旧赤ソニ、呂布、闇明智、木のリーザにしてみた。スキブが足らなかったわ。1Fでスキル溜めしたらいけそう -- 2017-07-19 08 22 51 ↑そこまで出来るんなら天狗入れてリーザ継承させとけよ -- 2017-07-19 10 36 40 2チームだけで行ける。チームA、LF悪魔将軍S究極天狗×2(ティガレックスorズオー継承)、ドットシャントット、ネフティス。チームB、LFディノ装備ハンター、Sウェルドール×2、ブルーガジェット、究極五右衛門。1F、ティガレックスorズオー⇒悪魔将軍⇒ネフティスの強化花火。2Fブルーガジェットと五右衛門花火。3Fティガレックスorズオー⇒悪魔将軍⇒ドットシャントットで正方形を作って終了。チームCはパスさえすれば良いので、完全寄生可能 -- 2017-07-19 19 30 15 ↑ネフティス× アンリ(ネフティス継承)だったわ。 -- 2017-07-19 19 35 24 1F2F完全無課金、3FもLF以外無課金でも行けるわ。 -- 2017-07-19 20 15 06 ↑ 1F2F、LFディノ装備ハンター、Sウェルドール×2、ブルーガジェット、究極五右衛門。1F2F両方とも必ずブルーガジェットを使う事。 3F、LFドットシャントット、S究極天狗×4。天狗の継承は、コシュまる(火木闇の3色陣)、メガロドラン(火⇒回復)、ヴァンパイア(回復⇒闇)、冥鉄弐角(木⇒闇、闇のドロ強)。この順に使用し強化闇花火にし、シャントットのスキルを使って正方形を作る。2Fのブルーガジェットのエンハンスが残っているので削りきれる。 -- 2017-07-19 20 25 56 今じゃヤズマットワンパン特化で野良行くと結構な確率で嫌がらせに遭うね。道中お前ら明らかにワンパンできるだろそれって状況でスキル温存&回復だけ全部潰してターン回されたりそれで死が確定した状況でパスしたらパス二連打返されたり -- 2017-07-20 05 44 06 ↑これ分かる、ワンパン編成にするとHPが2F〜3Fで持たないのに足踏みしてるやつ多い、パスしても意味が無い。昨日なんて野良で5回行ったけど3回邪魔されて死んだ。ワンパン無くても勝てるけど早い方が良くない?なんで1F2Fワンパンしないかな。 -- 2017-07-20 08 39 31 ちなみにフレンドをるろうに剣心の分岐斎藤さんにすると、落ちコン無し+火力UP+スキブ1になるのでヴェルドールや正月狗みたいな光属性をいれても平気。道中で雑魚任されたときにラファエルほど闇作れないから少し雑魚処理が辛いかも? -- 2017-07-20 08 45 16 プロテス、2周目飛んできたけど…。 -- 2017-07-20 19 05 25 ↑情報ありがとう。 20ターンごとに再使用? とりあえず修正してみました。 -- 2017-07-20 20 41 43 ↑書いてなかったけど3周目も飛んできてたからたぶん効果が切れる度に再使用かなって思った。あざすん。 -- 2017-07-21 09 26 34 ↑了解です。 最終修正しました。 -- 2017-07-21 10 21 35 ヨグ使いですが、覚醒無効①に素直にパスせず、余計なパズルして自HP減らし、泥仕合に持ち込んでしまった複数の相手の皆さんごめんなさい。 -- 2017-07-21 13 45 44 やっぱり安定の無効ソロ。 -- 2017-07-22 01 06 55 ヨグがワンパンしてくれる編成ばっかりだから邪魔にならないアシストして倒してもらってるのを見てる楽な作業。ヤズマットは2体とっておきたい -- 2017-07-24 12 28 13 ヨグってワンパンできるの?ドットクラウドと属性吸収無効ってこと? -- 2017-07-25 08 44 20 スタミナ99使って要らない武器だけだった時の喪失感半端ない、ヤズマットはヤズマットだけ落として欲しかったわ・・・せめて1/2にしてほしいわ -- 2017-07-28 07 12 27 相変わらずドロップの偏りがひどい。5連続で武器しか落ちないとさすがに萎える -- 2017-07-30 22 53 17 ヤズマットだけダイヤだから武器の方がドロ率高く設定されてるのかな? -- 2017-07-31 00 26 47 スタミナ50に変更されたけど3階層のこっちを周る価値あるんだろうか…?ヤズマット確保専用? -- 2019-07-02 01 26 35 ドロップアイテムの並びからの類推ですが、おそらくヤズマットは銅メダルを落としません。銀メダル・金メダル・本体のいずれかです。 -- 2019-07-02 18 53 21 ボスが銀確定として効率どうなんだろう。ヴェロア無しならソロより良いのかな?進撃は同じ3階層で平均銅10くらい落ちてたけど -- 2019-07-03 21 22 25 銀・銀・銀なら旨いけど、銅・銅・ヤズだと正直言って不味い。まあヤズ作る気あるんだったらそのついでにメダル結構集まるって意味では良さそう。 -- 2019-07-03 21 58 16 今更だけど属性吸収ってダメージ無効の後に判定されるんだな。闇メタで行ってフレの副属性光吸収されると思ったら普通に倒せて驚いた。光属性なら問答無用で吸収されると思い込んでたから目から鱗だったわ -- 2019-07-06 14 36 48 3yヤズマット落ちまくるからゲロマズだな。周回イベはヤズマットを銀、他の道中雑魚を銅メダルに交換できるようにしてくれ -- 2019-07-06 22 48 53 ヤズマット1体で銀メダルに交換できたら良かったのに。スペダンの方の敵も1体→銅に -- 2019-07-10 03 14 14 ヤズマットの泥率設定した奴○ねよマジで -- 2019-07-12 13 27 36
https://w.atwiki.jp/kouryu/pages/14.html
注意!ここに書いてあることは必ずしも絶対ではありません あくまで「目安」です。 で、ずれているのも気にせずに… そのことを理解していただければ下のほうへどうぞ・・・ 現在新へ移行中 よって全く異なった状態になっております 落ち着いたら作成していきますので今は出来る限り参考にしないで下さい; 最近の取引情報参考に作成した相場表のような表・・・w 10以上から作らせていただきます |武器 |鎧 |盾 |帯 |靴 |兜 |篭手 | ―――――――――――――――――――――――――――――― 11| 店売り|店売り|店売り |20万 |店売り|20万 |店売り| ――――――――――――――――――――――――――――――― 12| 店売り|店売り|店売り |店売り|店売り|店売り| 8万 | ――――――――――――――――――――――――――――――― 13| 店売り|店売り|店売り |店売り|店売り|店売り| 8万 | ――――――――――――――――――――――――――――――― 14| 店売り|店売り|店売り |店売り|店売り|店売り| 8万 | ――――――――――――――――――――――――――――――― 15| 店売り|店売り| 15万 | 25万 |店売り | 8万 | 8万 | ――――――――――――――――――――――――――――――― 16| 店売り|店売り|店売り |店売り|店売り| 8万 |10万 | ――――――――――――――――――――――――――――――― 17| 店売り|店売り|店売り |店売り|店売り| 10万 |10万 | ――――――――――――――――――――――――――――――― 18| 店売り|店売り |店売り |店売り|店売り|10万 |15万 | ――――――――――――――――――――――――――――――― 19| 店売り|店売り |店売り |店売り|店売り|10万 |変動中 | ――――――――――――――――――――――――――――――― 20| 20万 |20万 |20万 |50万 |20万 |15万 |25万 | ―――――――――――――――――――――――――――――――― 21| 25万 |25万 |25万 |店売り |25万 |20万 |30万 | ―――――――――――――――――――――――――――――――― 22| 30万 |30万 |30万 |20万 |30万 |25万 |40万 | ―――――――――――――――――――――――――――――――― 23| 35万 |35万 |35万 |25万 |40万 |30万 |50万 | ―――――――――――――――――――――――――――――――― 24| 40万 |40万 |50万 |50万 |店売りor60万|40万 |60万 | ―――――――――――――――――――――――――――――――― 25| 50万 |50万 |70万 |70万~|100万 |50万 |80万 | ―――――――――――――――――――――――――――――――― 26|変動中 |80万 |100万 |60万 |200万 |60万 |100万 | ―――――――――――――――――――――――――――――――― 27| 60万 |100万 |300万 |120万 |300万 |70万 |150万 | ―――――――――――――――――――――――――――――――― 28|変動中 |120万 |500万 |300万 |500万 |80万 |200万 | ―――――――――――――――――――――――――――――――― 29|150万 |150万 |800万 |500万 |1000万|100万 |500万 | ―――――――――――――――――――――――――――――――― 30|変動中 |300万 |1000万|1000万|3000万|300万 |1000万| ――――――――――――――――――――――――――――――――― 31|550万 |600万 |2000万|1500万|4000万|300万 |2000万| ――――――――――――――――――――――――――――――――― 32|600万 |1000万 |3000万|2000万|7000万|500万 |3000万| ――――――――――――――――――――――――――――――――― 33|1500万|1500万|5000万|3000万|9000万|1000万|4000万| ――――――――――――――――――――――――――――――――― 34|2000万|変動中|1億 |4000万|3億~ |1500万|7000万| ――――――――――――――――――――――――――――――――― 35|2500万|4000万|12億~ |2,8億|12億~|2000万|3億 | ――――――――――――――――――――――――――――――――― 36|2億~ | 1、5億 |50億 |25億~|45億~|変動中|30億~| ―――――――――――――――――――――――――――――――― |武器 |鎧 |盾 |帯 |靴 |兜 |篭手 | ―――――――――――――――――――――――――――――――― |杖 | 1|20万 | ―――――― 2|50万 | ―――――― 3|200万 | ―――――― 4|1500万 | ―――――― 5|5000万~| ―――――― 6|10億~ | ―――――― 7|///// | ―――――― この相場表に関してできれば投票お願いします^^; コメントも書いていただけると嬉しいです(改良案等) 選択肢 投票 よい (10) 悪い (7) 装備品それぞれが分かれていて見やすいと思います。これからも、相場表利用させていただきます><bb -- 優風 (2007-01-30 18 10 54) 見やすい -- x (2007-01-30 18 12 25) 売買の目安ができたためとても助かります( _ )それに表がとても見やすくかなりいいと思います(^^♪これからも更新頑張ってください(^O^)/ -- 【白虎隊】Typhoon (2007-01-30 18 14 34) 出来ればリングやアミュなどもあった方がいいと思いますがとても見やすいと思いますよ -- 赤坂 (2007-01-31 16 19 25) リング、アミュは現在変動が激しいのではずしております。安定したら加えますので。 -- レナ(管理人) (2007-01-31 19 09 15) 微妙に参考にさせていただいてます。変動が激しそうなものは値段つけない方がいいと思いますね。36頭、34鎧、30武器など -- 黒棺 (2007-02-02 23 01 59) 変動の激しいものを載せないのなら5杖以上の杖とか靴も変動激しいですよ 情報:33靴をオークで5120万で落としましたがほしいという方は1億以上でも買うようです。34靴3億もせずに変えるでしょうね。てな感じで結構変動が激しいので難しい物があります。 ついでにここの表を相場だといっていた人がいました。それ自体は問題ないと思いますし咎めるつもりはないですが、そのように利用する人は必ずいるということを知っていてくださいね。 -- rikku (2007-02-05 22 47 53) 今の時期は 靴なら動き方。 武器なら攻撃方法、威力。等の面で様々な仕様変更が在り。相場を決めるのが難しい状況下ですが。この様に目安を考え抜いたのは良いと思いますよ。しかし、あくまでも『目安』なので、過信し過ぎる人も多く出るでしょう。rikkuさんの言う通り此処を相場表と公言する程の説得力も在るので気を付けないと、一気に文句等を言われる可能性も在ります。其の事も頭に入れて。これからもガンバッス♪ -- 双牙ψ (2007-02-27 21 03 55) 自分的にはあまり参考になりませんでした すみません -- 匿名希望すみません (2007-04-04 12 03 25) 最後は何時更新したんでしょうね。更新し無いのなら削除した方が良いですね。 -- rikku (2007-04-04 13 46 02) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/sentakushi/pages/597.html
128 名前: くとぅるふクロス ◆69.0kY8lhQ [sage] 投稿日: 2007/04/01(日) 00 03 03 「人目のある場所で魔術を行使するのは厳禁じゃ無かったのか?」 「大丈夫だよ、人払いの魔術を掛けてたし」 何時の間に発動したのやら、と謎が浮かぶが士郎は気にしないことにした。 慌てふためいて逃げる必要は無かったらしく速度を落としイリヤに話しかける。 「どうする? 服」 「どうしよう…… 城に帰れば替えの洋服はあるんだけど」 憂鬱を帯びた瞳がスカートを眺めている。 純白の衣装に緑がこびりついておりただでさえ 人目を惹く容姿を持つ少女は白いため息をついた。 「家に来るか? ジーンズの裾を折ってベルトを、いやベルトじゃ無理だな。 紐で括れば大丈夫だと思う」 イリヤは歩幅を併せて速度を落とした士郎に笑みを浮かべて声を返す。 「淑女の扱い方は心得てるようね。 招待に与り光栄です」 レディというには小さな背丈のイリヤが 尊大に腕組みして頷く姿はコミカルで士郎はこらえ切れず笑ってしまう。 おそらくは魔術師であるという推測とベンチに八つ当たりした際の膨大な魔力に 怖れはあったが不満気にわき腹を叩いてくる少女は親近感を与えていた。 ──この子は何なのだろう? 魔道書は歓迎の意を示した。 初めての光景であり過去の持ち主達と所縁があるのかも知れないと想像する。 巻末の方には手にした人物について記述があり本格的に自分が用いるなら四人目となる。 一番初めのページには契約を求める術が記述されてあるがその気はない。 義父は幸せになって欲しいと言ってくれた。 結末における代償は忘れる事無く覚えており二の足を踏んでしまう。 二代目の持ち主は運命に抗い魔王との約定を破棄しようとしたが叶わなかったらしい。 そもそも約束とは守られるべきモノであり契約を交わしたのならば 履行しなければならないと士郎は思っていた。 軽快に歩む赤毛と銀髪はこの一時を貴重なモノに感じて家路につく。 柔らかそうなイリヤの髪が揺れて微香を周囲に振り撒く。 繋いだ手だけでは無く身体が稀に触れ合う距離は二人にとって心地よさを保っていた。 終わりは唐突にやってくる。 イリヤは眉を顰めて立ち止まり右手を握り締める。 士郎も同じく息を潜め歩みを止める。 フェンス越しに赤い衣服が映える少女と黒より暗い黒人が向かい合っている。 奇妙なのは何処からとも無く短剣が疾り神父の服装をした偉丈夫に突き刺さってゆく。 苦痛を感じるであろう彼は宇宙を内包した様な暗黒の口内を開き哂い声を発する。 名状し難い音色が響き、微量の狂気を伴った風が少年少女を縛りつけ嬲る様に身を包む。 世界を汚染して駆け抜けるそれは絶望の開幕。 129 名前: くとぅるふクロス ◆69.0kY8lhQ [sage] 投稿日: 2007/04/01(日) 00 06 19 古来より人は素晴らしき明日を望み欲望という原動力を身に宿して歩んできた。 大空を制覇し、成層圏を越えて伸ばした手は何処までも高みへ。 たとえ障害物が在ろうとも年代をかけて克服し偉大なる先人達の理想を抱えて 足掻き、苦しみ、最後には討ち克つのだ。 その姿を見て皆が我も続け、追い抜けと心を奮い立たせて邁進してきた。 姿勢に問題など無かったはずである。だというのに母なる大海を侵略し、 深遠の彼方で禁忌との邂逅を果たした日に勘違いに気がついた。 その偉容を垣間見た矮小な生物の行く末は三種類に分類される。 遠いある者は忘却の彼方へ存在を送り込み無かった事にする。 近いある者は邪悪で強壮な姿に心を打ち砕かれ精神を破綻させる。 またある者は大いなる形を直視し、矮躯を実感しながらも人の持つ強さを信頼して行動に移す。 ヒトが文明を築く以前の時代を生き続けて幾星霜。 現在は別の銀河へと飛び立った旧き神々(Elder God)の封印に屈服し眠りにつく。 ルルイエの館にて死せるクトゥルー夢見るままに待ちいたり。 旧支配者(Great Old One)の存在を人は知ってしまった。 人類賛歌を謳う惑星は人類惨禍へと方向を転進し加速し続ける。 舞台は冬木市。役者は彼の地に根ざした人々と聖杯の寄る辺に従い具現化した英雄、 そして理解し難き生命達である。 今此処に、第五次聖杯戦争の狼煙が上がった。 299 名前: くとぅるふクロス ◆69.0kY8lhQ [sage] 投稿日: 2007/04/09(月) 23 45 02 宵の口という時間帯ではあるが静寂に包まれた 学園のグラウンドで平穏な日常とは程遠い光景が展開されている。 「お嬢さん、人の話は聞きたまえよ。パパに教わらなかったのか?」 幼児の悪戯を咎めるといった面持ちをした長身痩躯の男が 絶対感さえ漂わせた荘厳な声で赤を基準とした服装の少女に語りかけ足を踏み出す。 その一歩に地表は主が帰ってきた事に悦びを表すかの如く極彩色の波紋を広げだした。 彼女は朗々しい声を無視をして指と指の間に挟んだ綺羅星達を人物へ向けて再び投合する。 猛る炎が黒地に金をあしらった豪奢な衣服を包み追撃の黒色短剣が角度を問わず神父を襲う。 常人ならば皮膚は爛れ、白刃に晒された身から流血するはずの鉄槌をものともせず、 軽々と受け入れて歩む姿は男が畏怖を抱かせるにたる存在である事を示していた。 ──遠坂? 士郎は戦場を前に自身の切り替えが出来てない事を悟り心の中で呪文を唱え精神を統一する。 仮にも魔術師の端くれであり非常識な怪異との出遭いから 学んだ経験は裏切らずに身体を動かせる。 客観的な視点では無く自己の視た風景をあるがまま受け入れて最良の選択を決めて実行に移す。 はずだったのだが── 背に庇おうとしたイリヤはいつの間にか手を離し士郎を見つめていた。 何処か切なげな顔で口から声を出す前に圧迫感を与える音がグラウンドに響き渡る。 「なあ少年少女、そう思わないか?」 「っ!」 神父の話しかけた先を見た少女は対峙する以外の存在に誰何の視線を投げかける。 短い観察を終えた彼女は狼狽した動作を見せる。 それも一瞬、後方へ跳躍し士郎達を視界に入れるためか神父との距離を取る。 「人払いの結界を忘れるなんて……」 「主、チガう。ますたーと……キリツグ?」 赤い衣装の少女と人間性を欠落したつたない声が響く。 気配の欠片も無く少女の前に立つ背を丸めた人物に士郎は音声で気がついた。 ──爺さんを知ってるのか? 「シロウ、私から離れないで。 マスターじゃないのに巻き込んでごめん」 「イリヤ?」 300 名前: くとぅるふクロス ◆69.0kY8lhQ [sage] 投稿日: 2007/04/09(月) 23 47 05 士郎の隣に立つイリヤは告げて庇う様に前へ出て無邪気な声で挨拶をする。 少し前に士郎が受けたそれと同様のはずなのだが決定的に友好性が欠落した印象を受ける。 「初めまして。遠坂とそのサーヴァント、それとマスターの見当たらない従者さん。 イリヤスフィール・フォン・アインツベルンと申します。短い間になりますがよろしくね」 空間が揺らめき巨人がイリヤの隣に具現化する。 瞳は紅く燃え上がり勇壮な肉体からは熱量を感じさせる程の躍動を士郎に与える。 黒よりの灰色の髪が風に揺れ口から暴力的な咆哮が迸った。 士郎は動揺を隠し切れない。 混乱気味の思考で再び現状を把握する様に周囲を見渡した。 学園のアイドルであるツインテールの少女は巨人を警戒感あらわに注視している。 彼女の隣に立つ人型は主とは別の者に興味を示す。 豪奢な衣装を纏った神父は無感動に巨人を眺め、茶番はどうでもいいという風に口を開く。 「夜は始まったばかりだよ少女。まだ慌てる時間じゃあるまい。 とはいえ気懸かりな事は早めに処理しておかなければ我慢ならん性分でね、 しばし待っていてくれたまえよ」 「私のサーヴァントを遠坂の貧弱なのと一緒にしないで。 殺しなさい、バーサーカー!」 子供特有の残酷な感性がイリヤの声に乗って放たれる。 命を受けた巨人が身にふさわしい石剣を手に駆け抜ける。 赤い瞳が軌跡を残しながら疾走する姿は もはや人という印象は無く絶対的な現象の一つを思わせる。 巨人は石剣を横薙ぎに振るい神父を襲う。 当れば致命傷、または即死という無慈悲な一撃は神父に直撃する。 されどかの聖職者らしき黒人は圧倒的な斬撃を受けても 微動だにせず腕組みしたまま平然と語りだした。 「イルカ臭いお嬢さん、如何にも不愉快な懸念が消えんのだよ。 君がこの世界におけるタイタス・クロウでは無いかと。 私の遊技場で掟破りの行為がまかり通るのは拙かろう?」 「知らないわよそんなの、それより何で……」 死に至る襲撃を受けてなお悠然と立つ男に 気圧されたツインテールの少女は驚きを隠せず胸に手を当てよろめく様に後退する。 巨人は神父の動作を問わず手に携えた獲物をぶつけている。 その全てに効果は無く胴に当っても、 頭を砕かんと振り下ろしても刀身がかの身に触れれば止まってしまう。 「なんで死なないの……バーサーカー、狂いなさい!」 イリヤの声に従い巨人は更なる暴力を偉丈夫に振るう。 石剣が神父の頬に当たり口から血液ではなく黒い液体が流れ落ち大地を穢した。 ここに至って士郎はようやく見知った異端の影を察知し心臓が更なる早鐘を打つ。 背に担いだケースから今まで経験したことの無い 情熱的な意思が圧し掛かり胎動するかの如く蠢いている。 「いい加減にしたまえ、木偶。 教育者に人の嫌がる事は進んでやりましょうという意味を曲解した訳ではあるまいに。 そんなに加虐心を満足させたけれりゃ其処のロリータにSMしてればいいだろうが! ええ!!」 301 名前: くとぅるふクロス ◆69.0kY8lhQ [sage] 投稿日: 2007/04/09(月) 23 50 46 神父の荘厳な声のトーンが揺れて罵声を飛ばして 怒りも顕わに巨人の石剣を黒い手で掴み跳躍した。 巨人の首辺りまで浮いた彼が真横に脚を振るうと 衝撃音を従えてバーサーカーと呼ばれた超人の首が主の方へ放物線を描いて吹き飛んだ。 イリヤは呆然と転がってきた巨人の首を視線で追いかけている。 地に流れた黒がまるで版図を拡大せんと侵略を開始する。 逃れる間も無く闇は大地に広がり士郎は 神父の足元からのたうち伸びて来た血管の様な朱に脚を捕らわれ動かせなくなる。 赤い衣服の少女とイリヤも同じ様に脚は捕らえられ 精神は不安定な所へ置き去りにされた様な脅威に曝されてゆく。 ──拙い、桁違いだ。まるであの時の……! 士郎はまだ近くに居たイリヤを背後から抱きしめる様に 二の腕で耳を塞ぎ両手で彼女の目蓋を下ろす。 「シロ、」 「視るんじゃないッ!」 ケースが爆ぜ言語が我が子を守る様に二人を包む。 黄金色ではなく深紅と暗黒の彩りを帯びたアラビア語が 空へ向かい指向性を持って二重螺旋を描き出す。 竜巻の如き色彩に身体を拘束していた朱は引き裂かれ平常な夜空を舞う。 もう一組の主従へ向けて士郎はあらん限りの声を張り上げて叫ぶ。 「逃げろ!」 「逃がす訳ねぇだろうがッ! 泣いて喚いて許しを乞うても挿入してくれる。 目には目を、歯には歯をの教えは君の分野じゃないか、回教徒よ。 さあ強姦される準備はととのえたかよ大人の玩具ら!」 神父が清廉な印象をかなぐり捨ててもなお神聖な声で哂い出す。 幼児を折檻で殴り殺してしまおうとでもいわんばかりに腐敗した黒の大地が 心神喪失状態に近い少女と矮躯で盾にならんとする忠臣を── A 黒は神父の口に戻り夜空全てに銀色の時計が浮かび上がり左向きへ針を疾らせていた。 (Pocket watch of De Marini──凛の持っていた懐中時計発動) B 黄色の食屍鬼は凛に渡していなかった。(死亡エンド) C 螺旋が矮躯の英霊を掴んだ。(凛死亡のまま物語続行。末はバッドエンド) 投票結果 A 5 決定 B 0 C 0
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/1068.html
【はじめに】 このSSは、フィクションです。 違法行為を奨励するものではありません。 単純明快な虐待や愛でを求める方は、読まないことをお勧めします。 【本編】 『蟷螂の斧』 以前と比べて、大きく変わったことが、2つある。 1つは、道行く人間の表情だ。 長引く不況、という理由だけでは片付けられないほど、暗く、淀んでいる。 何が原因だろう。 TVや居酒屋やインターネットでは、盛んに議論だけが交わされた。 政治が悪いとか、娯楽のせいだとか、他国の仕業だとか。 そして議論することにも疲れ果てると、誰も何も言わなくなった。 私も、そんな人間の1人だ。 仕事をクビになりたくない、という理由だけで、毎日仕事らしいことをやっている。 それでも、人生に疲れた人間を、優しく包む場所は確かにある。 例えば、公園のベンチだ。 仕事帰りに、ふと腰掛け、夜空を見上げる。 それくらいの権利は、誰にだってある。 目の前を、丸い影が、のそのそと横切る。 大きめのれいむと、小さなまりさの親子。子供は、2匹だ。 私は、れいむ達と目があった。 すると、3匹のゆっくりは、こちらへ向かって歩み寄ってくる。 私の前まで来ると、親子は顔を地に付けたまま、動かなくなった。 これが、2つ目の変化だ。 物乞いしているのではない。その方が、何倍もマシだろう。 ゆっくりは、ただただ、潰されるのを待っているのだ。 非暴力主義者を気取っているのか。 違う。 生きる苦しみから逃れるための、自殺だろうか。 それさえ、違う。 私は、小さな饅頭を、ゆっくりと踏む。 潰す意思が出る前に、ひしゃげて、まりさはいなくなった。 もう1匹も同じように、やる。 子供のはずなのに、うめき声1つ立てない。 その時、嫌でも気付く。 ゆっくりは、一切を諦めてしまったのだ。 「おい」 私はれいむに話しかけたが、返事はない。 「お前の子供が、死んだぞ」 「・・・・・・」 「何か言ったら、どうなんだ」 「・・・ゆっくりは、つぶされるためにあるんだよ」 「それで、いいのか?」 昔は、ゆっくりはもっと、生きようとしていた。 無知でも、無力でも、精一杯抵抗した。 その様を誰もが、面白がったものだ。 そして、気付いてしまったのだろう。 「ゆっくりは、さいていの、いきものだよ。 だから、つぶされて、とうぜんなんだよ」 れいむは、語ってしまった。 自虐とか、卑下とか、最早、そんなものじゃない。 「それで、いいのかよ・・・」 「おにいさん、れいむをつぶして、ゆっくりしてください」 「れいむ、それがお前のゆん生か」 「ゆ?」 初めて、れいむが顔を上げた。 「誰かに殺されるために、お前は生きてきたのか」 「だめだよ、おにいさん。ゆっくりは、はなしあいてじゃ、ないよ。 れいむなんかと、はなしていると、あんこのうって、いわれちゃうよ」 「私はな、れいむ。お前と大して変わらないんだよ」 「ゆゆ?」 「お前達は、ゆん生を一瞬で踏み潰される。 私達は、人生をじわじわと踏み潰される。 抵抗し難い、大きなものに、な」 私は、何をしゃべっているのだろう。 幸いと言っていいのか、周りに咎めるものは、いない。 そんな慈悲深い人間が、1人でも残っているのか? 「れいむ、ゆっくりはな、人間と違う生き物なんだ」 「そうだよ。れいむと、おにーさんは、ぜんぜんちがうよ」 「ゆっくりというものはな、感情豊かでなきゃいけないんだ。 泣いて、喚いて、怒って、喜んで。 ほんの些細なことで、馬鹿みたいに、反応して、な。 それを愛でたり、虐めたりするから、面白いんじゃないか」 「ごめんなさい、おにーさん。 れいむは、つぶされるしか、のうがないんだよ」 「やめてくれ!」 自分でも驚くほど、大きな声が出てしまう。 「何だよ、お前は、今の、お前達は」 「おにーさん・・・」 「まるで、今の人間と、同じじゃないか どうしてゆっくりなんかを、鏡みたいに見なきゃいけないんだよ」 「れいむには、むずかしいことは、ゆっくりりかいできないよ。 おにーさん、つかれてるんだよ」 「ああ、そうだ、疲れてるんだ。 無駄に歴史を重ねた結果が、これだよ!」 「おにーさん、ゆっくりしてね! はやくれいむを、つぶして、ゆっくりしてよ」 「れいむ、お前は、自分が死ぬことが分かってるのか? 喚けよ! 叫べよ! 怒れよ!」 私はれいむをつかむと、何度も何度も、自分の足にぶつけた。 「こうやって、こうやって、こうやって、飛び掛れよ! おちびちゃんを返せ! このゲス人間って!」 「ゆぐっ! おちびちゃんは、ゆっくりつぶされたよ。それだけだよ」 「悔しがれよ!」 頬を握って、思い切り、引っ張る。 「ぷくーだ、れいむ! こうやって、膨らんで、怒るんだよ! ぷくーってやれよ! ぷくぅぅぅぅぅ!」 「・・・・・・」 「この歯で、噛み付いてこい!」 「・・・・・・」 「せめて、目で、睨め!」 まるで、説得だ。 自分でも、馬鹿馬鹿しいとは、思っている。 それ以上に、衝動を、押さえられない。 何だろう。 「考えろ!」 いったい、私は、どうしてしまったんだろう。 目の前のれいむは、明らかに困惑していた。 ゆっくりれいむの口を、手で大きくこじ開ける。 饅頭の奥に向かって、私は怒鳴りつける。 意味のある言葉じゃない。 叫んだのは、単なる感情の羅列だ。 私は、帰宅途中であることを思い出した。 れいむを抱えたまま、歩き出す。 ともあれ、自宅のドアを開かなくてはいけない。 そこまでは、これまでの自分だ。 部屋に入り、ドアを閉めた時。 それからは、これからの自分だと、途切れそうな意識が告げていた。 2日後。 国会議事堂の鉄門に、白い乗用車が突っ込んだ。 激突防止用の鉄柱に阻まれ、国の被害としては、鉄の柱と枠が、僅かに凹んだだけだった。 車の中には、男が1人と、何故かゆっくりれいむが1匹。 どちらも頭の中身を盛大にぶちまけて死んでいた。 ただ、血と餡子に塗れたその表情は、意外にも穏かであったという。 (終) 【過去作】 ※YHKアーカイブス ふたば系ゆっくりいじめ 840 プラネット・ゆース ~ドスまりさ~ ふたば系ゆっくりいじめ 675 プラネット・ゆース ~きめぇ丸~ ふたば系ゆっくりいじめ 658 緊急特別SS ゆっくり割れる窓ガラスさんの謎 ふたば系ゆっくりいじめ 594 プラネット・ゆース(うーぱっく&すぃー) ※単発物近作 ふたば系ゆっくりいじめ 833 俺持ってんの1円じゃなくて・・・ ふたば系ゆっくりいじめ 666 チューチューラブリームニムニムラムラプリンプリンボロンあにゃるぺーろぺーろ ふたば系ゆっくりいじめ 629 極上のすっきりプレイス ※続編準備中 ふたば系ゆっくりいじめ 428 はげの行進 ふたば系ゆっくりいじめ 560 なずーりんに祝福を ふたば系ゆっくりいじめ 796 Detroit Yugyaku City 2 ※ぬえ nue059 「スキャット・ゆん・ジョン」 nue022 「ゆナッフTV」 nue009 「ブラックペーパー・チャイルド」 その他の作品に関しては、ふたばSS@WIKIの『二行の作品集』をご覧下さい。 何かとお世話かけているWIKIあきに、感謝。
https://w.atwiki.jp/83452/pages/10484.html
私は異常なんだと思う。 だってほら、校医さんも私を奇異の目で見ている。 「今日も体調が悪い、と」 澪「……はい」 これで4日続けて保健室に通っている。 授業にも若干の支障が出ているし、 本当に体調が悪いなら、病院に行くことを考える状況だ。 でも私の悪いところは体の調子ではない。 誘惑に負けて、本当に体が悪くなったような気にさせる、私の嘘つきな心だ。 「秋山さん……」 校医の先生は、既に覚えてしまっている私の名前を溜め息まじりに吐いた。 「ハマッちゃうのは分かるけど、程々にしたほうが良いわよ? 大事な場所なんだから」 澪「は……は!?」 一瞬にして顔に血がのぼって、かあっと熱くなる。 「思春期にはよくあることだけどねぇ。私もそんな時期が」 がしゃりとシャッターをおろして、先生の言葉を防ぐ。 相談した訳じゃないのに、軽々しく踏み込んでくるのは止してほしかった。 私のサボタージュを咎めているのかもしれない。 だけど、ここだけは触れないでほしい。 「無理に我慢しろー、とは言えないけど、今晩は少し頑張ってみない?」 澪「はあ」 話の終わる気配に私は耳を開き、そして曖昧に頷いた。 「うん、うん」 校医さんは満足そうにこくこく首を振る。 「それじゃ秋山さん、私4時間目くらいまで用事あって居れないから」 「ここ、お願いね」 ウインク。ターン。オープンザドア。退出。クローズワン。 澪「……」 このままでは私も、あんな風になるのではと危惧した。 私も存分におかしいが、先生も相当のものだ。 未来――いや、今はそんな暗いことを思うのはやめよう。 本当に、確かに少しだけ、眠気はあるのだから。 私は上靴を脱いで、一番奥のベッドに座った。 スカートを何度も直しつつ、布団に潜る。 澪「……あと20分か」 携帯をそっと出し、時刻を確認する。 あの心配性のお嬢様が、あと20分したらやって来る。 とくとくと胸が高鳴るのを感じる。 やっぱり私はおかしい。 嘘で固めて築いた、私たちが見詰め合うステージは まさしく軋むベッドのように不安定だ。 でも、そんなステージでさえ、私は立ちたいと思う。 ……ムギの出てくるストーリーなら。 しばらく目を閉じていたら、チャイムが響いた。 2限の終わりだ。 澪「……」 脈動の速さは、最高潮に達していた。 保健室に足音が近づくたび、呼吸が止まる。 がちゃりとドアが開くと、太腿の筋肉がぴんと張った。 紬「澪ちゃーん?」 澪「ムギ……」 わざと小さな声でムギを呼ぶ。 ライアー・インザライは嘘に余念がない。 しゃっとカーテンを開けて、ムギが現れる。 そして一歩進んで、私たちだけの狭い空間をつくった。 紬「……体の調子はどう?」 ムギは、優しい。 私の嘘に気付く様子もなく、ただ私の体調を案じてくれる。 それが仕事である保健室の先生にすら、疑いのまじる視線を向けられる私なのに。 澪「ん……少し、胸が苦しいかもしれない」 嘘ばかりつくのが申し訳なくて、一匙だけ真実を加えてみる。 紬「苦しいって……大丈夫なの?」 嘘をつかなかったご褒美かは分からないけれど、瞳に焦燥をにじませ、ムギが私の顔を覗きこむ。 澪「い、いや、言う程でもないよ。そんな感じがするくらいだ」 慌てて体を起こす。耳から煙が出そうだった。 そのとき。 紬「こら澪ちゃん、寝てないとだめ!」 ムギが私の両肩に手を置いた。 ふわりと柔らかな力がかかって、私はベッドに沈められていく。 その一瞬が、耐えようもなく甘かった。 きしん、きしん。 私の頭の裏で、何かが数度軋みを上げた後、無音にて断たれた。 澪「ムギ……」 天井の前で、ムギは慌てふためいた顔をしていた。 紬「ねぇ、本当に大丈夫? 顔が真っ赤よ?」 何を言っているかは分からなかった。耳がきいんとして、聞こえない。 でも、私に語りかけていることは間違いない。 そして、それだけでムギのことを愛しく想うには十分だった。 紬「?」 手をのばして、ムギの後ろ頭に左手を置く。 指にふわふわの癖っ毛が絡んだ。 少し力を入れる。抵抗感はなく、ムギの顔が私の口元におりてくる。 紬「……」 ムギは目を開いたまま。 私も、どうしてかタイミングを失ったか、目を開けたまま。 わたし達の唇は、奇跡的にぴったり重なっていた。 「ちゅ」と間抜けな音は、カーテンの中いっぱいに響いた気がした。 ムギが唇を離したのだった。 紬「み、澪ちゃん?」 その声は、ただ純粋な疑問のみを含んでいた。 驚きも、興奮はおろか、嫌悪すらない。 私は、こんなにもぐちゃぐちゃと感情がないまぜになっているのに。 澪「ムギ。……な?」 明確なのは、私がムギを愛しているという事だけ。 ムギの脇の下に腕を差し、ぎゅっと抱き上げる。 紬「ひゃあ!」 やっぱり抵抗しない。ムギには抵抗できないのかもしれない。 されるがままに、ムギが私の上にのしかかる。 澪「うむ……」 紬「あの、澪ちゃん……?」 足の爪先を動かし、少しずつ私たちを阻む布団をどかしていく。 返事をせずに、私はムギをぎゅっと抱きしめる。 紬「……」 ムギの身体はこんなにも温かいのに、彼女はぶるっと小さく震えた。 澪「なぁ、ムギ。ムギは私のことどう思う?」 紬「澪ちゃん……いったい何の話?」 澪「おかしいと思うだろ。こんな私……」 私はなにが言いたいんだろう。 こんな話をムギにして、どうしようっていうんだろうか。 紬「私は……澪ちゃんがおかしいとは思わないけれど」 ムギは私の顔から視線をそらすように俯いた。 紬「嘘をつくのは、いけないと思うわ」 私は息をのんだ。 澪「知ってたのか!?」 紬「だって、澪ちゃん……元気いっぱいじゃない」 目の前のムギの顔が、にわかに歪んだように思えた。 その笑みはどこか淫靡な、私の見たことのないムギだった。 そういえば、私はムギのことをほとんど知らない。 澪「……元気いっぱいということもないと思うけど」 私はぼそりと言う。 体がほてり過ぎて、小さな声しか出せなかった。 紬「そうね。澪ちゃんはきちんと悪いことをしてるって自覚があるからね」 ムギの指先が私の顎に触れる。 背筋に、ぞくりと言い知れぬ感覚が走った。 澪「む、むぎぃ……」 愛されているというより、母親にあやされているような感じだ。 ……悪くない。 紬「澪ちゃん、可愛いわ……」 不意に、ムギが目を閉じる。 つられるように、私も瞼をおろし、ムギに身を任せた。 唇が触れ合う。 澪「ん……」 紬「ふふ。……ちゅ」 私のくちびるが、ほのかに潤んだムギの唇に食まれる。 頭がぼうっとして、何も考えられなくなる。 私の背中に、ムギの腕が回される。 わたし達はさらに密着する。 制服越しに、ムギの胸の柔らかさが感じられる。 澪「っ……」 状況の整理もままならない。 けれど、とにかく我慢できない。 私はそっと、左手を浮かす。 ムギの腰より、すこし下。 そこへ手をおろし…… 紬「こらっ」 澪「たっ」 目にも止まらぬ速さで、ムギの右手が私の手をはたいた。 紬「みーおーちゃん?」 澪「……」 そうだ。 そのまえに、本当のことを言わないといけない。 けれど。 澪「……」 もう、手も口も動かなかった。 その理由ははっきりしない。 うそばかり言っているから、真実を口にできなくなったのかもしれない。 紬「……そう」 ムギが残念そうに言って、身体を起こした。 ベッドをおりて、ムギは私に背を向ける。 紬「それじゃあ私、そろそろ教室に戻らないと」 澪「あ、ああ……」 顔は見えないけれど、ムギの笑った気配があった。 紬「澪ちゃん。しっかり休んで、元気になってね?」 それだけ言って、すたすたとムギは去っていく。 なにを咎めることもなく、ほんとうに見舞いに来ただけのようだった。 澪「……」 先生、ごめんなさい。 私は今も、今晩も、頑張れそうにありません。 そして、明日もまた、嘘を吐きに参ります。 終 2 あとがき (;^ω^)……!? おわりです 澪「ライムギ畑で嘘ついて」というフレーズが頭の中にがっちり固定されてしまって もうこれしか書けそうにありませんでした 話の落とし所もわかりませんでした
https://w.atwiki.jp/jzrowa/pages/61.html
最後に愛と勇気が勝つストーリー。 そんなもの、ありはしなかった。 ◇ 森の中を一人の青年が駆けていく。 その手に持っている銃は、誰かと戦うならば大きな力となりえるだろう。 だというのに、青年の顔には迫り来る死への恐怖が張り付いている。 青年―――浜面仕上は、自らの考えの甘さをただひたすらに悔いていた。 「くそっ!」 視界の端に薄紫の光を捉え、自分が『追手』に追いつかれたことを悟る。 足を止めぬまま周囲へと視線を向ければ、こぶし大の光が五つ、彼を追いかけるように飛行していた。 その光の中心には虫のようなフォルムの機械が存在し、その無機質な姿が浜面の恐怖を容赦なく煽る。 (無能力者一人殺すのに、随分と手間かけやがる……っ!) 学園都市による粛清。 この殺し合いの場を浜面仕上はそう判断していた。 第三次世界大戦の最中に学園都市との交渉材料を手にし、大戦を生き延びたまでは良かった。 恋人である滝壺理后と共に学園都市へ戻り、麦野や絹旗と共に新生アイテムとして本格的に動き出そう――というところでこのザマだ。 考えが甘かったのだ。 交渉材料となりえるものをたった一つ手に入れたところで、学園都市が本気になればこんなにもあっさりと捕らえられてしまう。 『聖杯』とやらが何なのか浜面には見当もつかないが、こんな殺し合いに自分が参加させられているのは学園都市に反抗した報復に違いない。 (だからって、黙って死ぬわけにはいかねぇ!) ここには自分だけではなく、滝壺も連れてこられている。 その事実が浜面に殺し合いへの反抗心を生み、必死に生きようと足掻く力を作り出していた。 「っ!?」 だが、そんな思いも空しく飛び回る『虫』の一匹が右足に激突してきてバランスを崩す。 深夜の森の中を全力疾走していたのだ、 僅かにバランスを崩しただけで足を取られ、為す術もなくその場へ転倒してしまう。 慌てて起き上がろうとするが、『虫』は既に浜面を取り囲み逃げることが不可能であると気付かされる。 「ちくしょうが……っ」 せめてもの抵抗として銃を構えはするが、不規則に飛ぶ『虫』に当てる自信はない。 先程攻撃を受けた右足に異常は見当たらない、直接的な攻撃力は低いのだろう。 だが、恐らくは学園都市の兵器であろうそれはどのような機能を持っているか予想できない。 仮に何らかの薬剤を注入されてしまえばそれで終わりだ、下手をすればさっきの足への一撃で全て終わっていた可能性すらある。 『虫』への対抗策を考えようとしているが浮かぶのは最悪な考えばかり。 浜面の目に段々と絶望の色が湧き上がる。 「まったく、見てらんないよねぇ」 声と同時に飛来した何かが『虫』の一匹を打ち砕く。 「な……!?」 「ほんと、こんなのはらしくないってのにさ」 続けざまに二匹。 『虫』は回避することも出来ないまま砕かれる。 唖然とする浜面の隣へと、年端もいかぬ少女が降り立った。 「ボサっとしてないで、さっさと立つか逃げるかして欲しいんだけどねぇ」 「あ、わ、悪い」 咎めるような言葉に思わず謝り、その場に起き上がる。 たったそれだけの間に残っていた『虫』も仕留めたようで、少女は槍を片手に浜面へと向き直った。 「で、怪我とかあるか?」 「いや……大したことない。すまない、助かった」 浜面の答えに「そっか」とだけ反応を返し、すぐに背を向けてしまう。 「お、おい! どこに行く気だ!?」 「言う必要があるかい? わざわざ助けてやったんだから、簡単に死ぬんじゃねぇぞ」 それ以上浜面が言葉を発するより早く、 少女は地を蹴りあっという間に浜面の視界から消えてしまった。 「な、なんなんだアイツは……?」 【一日目/深夜/A-3 森】 【浜面仕上@とある魔術の禁書目録】 [状態]健康、疲労(中) [装備]モーゼルC96(レッド9)(10/10)@現実 [所持品]基本支給品一式、9mmパラベラム弾(40発)、ランダム支給品×2 [思考・行動] 1:滝壺と共に生きのびる 緑々しい野原の中、一人の少女が佇んでいた。 薄い紫の髪をなびかせ、少女――ルーテシア・アルピーノは小さくその口を開く。 「……来た」 数瞬の間を置き、その眼前に先程浜面を助けた少女――佐倉杏子が現れた。 「アンタ、魔法少女だよな」 「………」 「ダンマリかい、別にいいけど」 一つ息を吐きながら、杏子は手にした槍を突きつける。 切っ先を目の前にしながら、ルーテシアは瞬き一つせずじっと杏子を見つめていた。 「……アンタも、魔法少女の真実に絶望したクチかい?」 「―――インゼクト」 「っ!」 周囲の草むらから飛び出してきた『虫』を飛び退ることで回避し、杏子は思いを馳せる。 (らしくない―――ほんと、何してるんだろうねぇ、あたしはさ) 襲われてる人間を助け、悪人を退治する。 そんな正義の味方のような生き方、自分はしていないはずだった。 (ったく……これも全部、さやかのせいだ) この殺し合いに参加させられる前、彼女は死んでいる。 絶望に染まり魔女と化した少女を、その身を呈して止めたのだ。 (アタシはさやかを救えなかった。私達に希望なんて、キュウべえが用意しているはずがなかったんだ) 彼女の願う物語は存在しなかった。 それでも、彼女は思い出すことが出来たのだ。 自分が憧れた、みんなを救う魔法少女という存在を。 どうして死んだはずの自分が、美樹さやかが、巴マミが生きてこの場にいるのかは考えてもわからない。 だが、どうせわからないのならば、考える必要なんてない。 「今度こそ、見せてやろうじゃん」 「………?」 迫る『虫』を打ち払いながら、杏子は笑う。 その目に希望の光を灯し、前だけを見つめて。 「愛と勇気が勝つストーリーってやつの始まりだ! 話の最初は、アンタを止めるところから!」 【一日目/深夜/B-3 野原】 【佐倉杏子@魔法少女まどか☆マギカ】 [状態]健康 [装備]杏子のソウルジェム@魔法少女まどか☆マギカ [所持品]基本支給品一式、ランダム支給品×2 [思考・行動] 1:目の前の少女を止める 2:愛と勇気が勝つストーリーを目指す! ルーテシア・アルピーノの心は閉ざされている。 眠り続けている母のメガーヌが目覚めない限り、この心が開くことはないとジェイル・スカリエッティに信じこまされて。 だからこそ、この殺し合いに関しても「聖杯があれば母が目覚める」程度にしか捉えていなかった。 (……アギトがいたら、止めるのかな) 閉ざされているはずの心を、自分でも気づかない程度に揺らしながら――少女は目の前の敵へ殺意を向ける。 【ルーテシア・アルピーノ@魔法少女リリカルなのはStrikerS】 [状態]健康 [装備]ケリュケイオン@魔法少女リリカルなのはStrikerS [所持品]基本支給品一式、ランダム支給品×2 [思考・行動] 1:目の前の少女を倒す 2:最後の一人となり、聖杯で母を目覚めさせる。 ※ハクテンオウ、ガリューの召喚は制限されています。 時系列順で読む Back 虚刀鑢・完了計画 Next 狂気と否定と目隠しと 投下順で読む Back 虚刀鑢・完了計画 Next 狂気と否定と目隠しと キャラを追って読む 実験開始 ルーテシア・アルピーノ [[]] 実験開始 佐倉杏子 [[]] 実験開始 浜面仕上 [[]]
https://w.atwiki.jp/nanohass/pages/2555.html
光太郎がスカリエッティの研究所に移送されてから暫くの時が過ぎた。 研究所にやってきた光太郎に、スカリエッティの秘書のウーノはスカリエッティの都合に合わせて日に2,3種類の検査を行い、数日をおいてまた検査をする、というスケジュールを組んだ。 基本的に人が良いせいで思わず承諾してしまった光太郎は、今の所その通りに協力していた。 お陰で宛がわれた部屋で暇を持て余していることも少なくない。 広い場所を借り、空手の稽古をしたり、(許可をもらう相手は変わってしまったが)アースラにいた頃と変わらずドクターの許可を得て本を読み、世話係の少女に頼んで外に出て気分転換をするという毎日を過ごすのは、そう悪くない。 クライシス帝国との戦いで傷ついた光太郎は、休息を欲していた。 未だ光太郎は、何か出来るような精神状態ではなかった。 光太郎に戦いの結果残ったのは、どれだけの犠牲を支払ったかと言うことだけだった。 守ろうとした地球を、本当に守ることが出来たのか確認する事も出来ない。 地球に戻る為にもどのような形にせよ…再び立ち上がる為に、光太郎には気持ちを整理する時間が必要だった。 そうしてゆっくりと毎日を過ごすある日のこと、何度目かの検査日の翌朝、宛がわれていたベッドで光太郎はドクターに借りた本を読んでいた時だった。 何冊も本を読むうちに読むスピードが上がり、光太郎は数秒に一度位の速さで本を読み進めていく。 それで頭に入るのかとこちらでの生活に不慣れな光太郎の世話役を命じられた少女に尋ねられたこともあったが、大丈夫だと光太郎は返事を返している。 不意にページを捲っていた指が止まった。誰かが読んでいる途中だったのか、途中に栞が挟まっていることに光太郎は気づいた。 それを確認した光太郎は、栞が挟まっていたページから目を反らした。 そして、視線は在らぬ場所へと落とされる…何か重要なものでも発見したかのように、光太郎の表情は険しさを増していた。 「…嫌な予感がする」 光太郎はそう言うと体を起こしてスカリエッティの所へ向かい走り出した。 …そこまで見て、スカリエッティは監視映像を止めた。 困っているような、面白がっているようななんとも言えぬ微妙な表情でスカリエッティは秘書のウーノや、自己判断による行動を許可する程信頼しているトーレ。 スカリエッティの作り出し、ナンバーズと呼んでいる戦闘機人達の内から呼んでおいた2人に顔を向ける。 そのまま目配せをして意見を求めてみたが2人とも不可解そうな表情をみせるだけで返事は無かった。 ナンバーズの三番目、紫の髪をショートカットにしたトーレが確認するように尋ねた。 「この後光太郎はまっすぐドクターの所へ乗り込んできて、驚いたドクターはうっかりケースから出していたジュエルシードを落としかけたと?」 「…これで三度目だ。偶然とも思えないが、彼が私を監視しているような素振りは無い」 スカリエッティよりも10cm以上も背が高い為、自然と見上げながらスカリエッティは返事を返す。 トーレは聊か咎めているような口調でたずねたが、白衣のポケットに手を突っ込んだままのスカリエッティにそれを気にした様子は無い。 それどころか返事を返した声は、そうしたことが起こったのを面白がっているような雰囲気を持っていた。 答えたスカリエッティは、ウーノに椅子を持ってくるように頼むと再び光太郎の監視映像や検査で取ったデータを並べ、眺め始めた。 そんな創造主の態度に、管理局が大した警備もつけずに外部に移送していた所を強奪してきたトーレは苦い顔を見せる。 ジュエルシードとはロストロギアに指定されている次元干渉型エネルギー結晶体…言わば使い勝手の恐ろしく悪いちょっとしたキングストーンで、取り扱いには十分に注意しなければならない。 スポンサーに頼んで送ってもらった異邦人一人の『嫌な予感がする』で、創造主が落っことしたなんてトーレには目も当てられない話だった… 同じくウーノも、スカリエッティを心配し苦い表情でどこかから椅子を持ってくる。 「何らかのレアスキルを所持しているとも考えられますが…」 「ありがとう。今のを見て本当にそう思うかね?」 口を濁すウーノに一瞥を与えて、再び表示させたデータをスカリエッティは眺める。 礼を言って受け取った椅子に腰掛ける彼の目は生き生きとしていた。 データはまだ殆どが不明とされていて、それ以外の洗脳結果などについては効果なしと記載されている。 スカリエッティの元にはスポンサーからの惜しみない援助で購入された最新の機器が揃っているのだが、それらをもってしても光太郎の体内を調べることはできないでいた。 それに加えてこのような原因不明の奇行に振り回され、スカリエッティの本来の仕事は妨げられていることをウーノは不愉快に感じていた。 「ドクター、やはり光太郎は早急に処分してサンプルの一つとしてしまった方がよろしいかと思われますわ。彼が来てから、予定していた作業に大きな遅れが生じ始めています」 「予定? そんなもの構わんさ。生きた興味深いサンプルを研究するには多少の遅れは仕方がない…スポンサーもそれは承知している」 秘書の進言を、スカリエッティはばっさりと切って捨てた。 異世界の質量文明が生み出した生物に興味津々らしく、鼻歌混じりにそれに付き合うつもりのようだった。 ニヤつきながらスカリエッティは「嫌な予感がする」パターンを割り出そうとでもしているのか、早送りで映像データを流していく。 流れていく映像に自身の作品の一つが移り、彼は呟いた。 「ほー…チンクはうまくやっているようだね」 「はい。騎士ゼストの世話をしていたせいか、思いのほかうまくやっているようです」 諦めたようにため息をついたウーノは、スカリエッティの隣に立ち、それをサポートしながら返事をする。 名前が挙がったチンクは、スカリエッティが作り出した戦闘機人達、ナンバーズの一人だ。 五人目のナンバーズであるチンクは他のナンバーズとは違う狙いで作った個体でナンバーズの中ではもっとも小柄だ。 発育不良な体をチンク本人が気にしているのは知っていたが、当時のスカリエッティがどこかの軍隊が少年兵に頭を悩ませていると聞き、お遊びであえてそうなるようにしたのでそれは諦めてもらうしかない。 チンクは狙い通りの結果に加え、能力も高く誰に似たのか生真面目で面倒見のいい性格に育ったので重宝している。 例えば今回のように光太郎に見せてはならないものを見せない為に、光太郎の世話役を命じたりするには打ってつけだった。 小さい体で男性としても大柄な光太郎の世話をあれこれとしている姿が映っている所を見ると、人選は間違っていなかったようだ。 そこにトーレが口をはさむ。 トーレは、画面に映る妹を咎めるような視線を向けていた。 チンクは、腰まで伸びる癖の無い銀髪を揺らし、急ぎ足になって光太郎を先導していた。 「何故チンクに? 私なら三度もドクターのお邪魔をさせるような真似はさせませんでした」 光太郎が普通に歩くだけでドンドン引き放されていく妹は、どう見ても役者不足だとトーレは感じていた。 普段は妹を虚仮にするような言い方は決してしないトーレに、スカリエッティは喉を鳴らして笑った。 意気込むトーレに、スカリエッティは映像へと目を向けたまま返事を返す。 「初めてチンクと会わせた時、光太郎が驚いていたからさ」 返事をしながらスカリエッティは、光太郎の世話役兼監視役として誰を選ぶか考えていた時のことを思い出す。 チンクを小さな女の子呼ばわりして初印象を悪くする光太郎のある種の不器用さは、チンクの世話を焼きたがる気性と馴染むだろう。 そして彼の信用をあげる一助となるとスカリエッティは考えていた。 「そういえば…あの時彼が面白いことを言っていたな」 「と言いますと?」 「チンクの服装について尋ねてきてね。クライシス帝国ではあの程度のボディスーツ程度の機能性では話にならないようだ」 「…それは、どちらかというと見た目の問題では?」 ウーノはチンクが身に着けているのと基本的には同じものを着ているトーレを見て言う。 彼女らのボディスーツは機能性は案外高いのだが、基本は体のラインが色々と出すぎる…健全な男性らしい光太郎が顔を顰めるのも仕方が無い話だ。 そうウーノは思っていた。 だが、もっと凄いのを作らなくてはねと零すスカリエッティにはその辺りの改善は永遠に無いと十分すぎるほど理解してもいるウーノは、それ以上言わなかった。 「まあ、それはいずれ彼が驚くような防護服も作ってみせるとして、あの人の良さそうな光太郎に子供が殺せるとは思えないだろう?」 尋ねられたトーレは嘲りに近い笑みを浮かべて、「そうですね」と答えた。 スカリエッティよりも背の高いトーレから見ればスカリエッティの胸程しかないチンクの体躯は、見ていて少し…有体に言うとかわいそうなものだった。 その時部屋の扉が開いて、当のチンクが研究室に入ってくる。 三人は普段の彼らからすると優しすぎる表情を見せ、黙りこくったままチンクが自分達の所へやってくるのを待った。 チンクは向けられる視線に訝しげな表情を返す。 「ドクター、私をお呼びだと聞きましたが…………なんです?」 スカリエッティ達は何も言わずに、生暖かい目で首を振った。 数年前の戦いで片目を負傷して以来、眼帯をつけているチンクは、片方だけの目を何度か瞬きさせて首を捻った。 「チンクから直接話を聞きたくてね」 「光太郎のことでしょうか?」 「ああ。彼がいた世界には彼と同等以上の改造人間が後10人いるらしいが…」 チンクの報告をまとめたものを広げ、スカリエッティは尋ねた。 詳しい話は聞けていないようだが好奇心を刺激されているらしく、椅子から身を乗り出しさえしていた。 「はい、先輩と光太郎は呼んでいるようです。私達と同じような間柄なのかもしれません」 「ふむ…」 スカリエッティは何か思うところがあるらしくそう返すだけに止まる。 「そう考えると不憫なものだな。彼は今異世界に迷い込んで一人ぼっちというわけか」 『ならば研究して彼の兄弟を作ってやるのが研究者としての責務だろうか』と、スカリエッティは笑った。 スカリエッティがそう零すのを聞いて、チンクはショックを受けたのか映像データの中の光太郎に向ける視線に同情の色が透けて見えた。 それから2つ3つ質問を重ね、メモを取ったスカリエッティは、 「…なるほど。よくわかったよ。ではチンク。もう一つ頼んでもいいかな」 そう良いながらウーノが用意した椅子の上で座りなおす。 椅子の脚が長いせいでそれでも立ったままのチンクをスカリエッティが見下ろしているのを見て、ウーノは手を止めて苦笑した。 「なんでしょうか?」 「彼と一緒にミッドに行って彼の着替えを2,3着買いに行ってきてくれないか?」 「服…ですか?」 首を傾げる三人に、スカリエッティはため息をついて頷いた。 すると新しいモニターが空中に浮かび上がり、昨晩の映像だと日付でわかるそれにはスカリエッティと光太郎が映っていた。 バスローブを身につけ、風呂上りの牛乳を飲むスカリエッティと、その隣、洗濯機の前でタオルを腰に巻き鍛え上げられた裸身を晒して仁王立ちする光太郎…スカリエッティはげんなりした顔で言う。 「私は自分の服を貸すつもりはないし、毎晩タオル一枚で洗濯機の前に立たれるのも迷惑なんだ」 横目で光太郎を見たスカリエッティは、無言で洗濯機を見続ける光太郎に居心地が悪そうにして少しずつ距離を置いていった。 「ああ。なんなら、君達の服も買いたまえ」 その時の自分の様子を見苦笑がもれた。 殆どセクハラに近い映像を見せられている三人のリアクションなど構いもせずに、スカリエッティは言う。 「ウーノ、後で私のスーツを仕立てた店などをチンクに教えておいてくれ」 因みにウーノに任せるうちにいつの間にかスカリエッティの服の値段と着心地が跳ね上がっているのだが、スカリエッティはそんなことには全く気づいていなかった。 毎日来ている服がきっちりと手入れされ、気に入って何年も着ているものもほつれ一つないのだがそれが当然だと信じていた。 「な…なんでしたら、私が参りましょうか?」 少し青ざめた顔で映像を視界に入れないようにするウーノにスカリエッティは間髪いれずに首を振った。 「駄目だ。そんなことになったら私が困るじゃないか。君がいない間、一体誰が私の世話をしてくれるというんだね?」 「はい」 「よよ予算は幾ら程ですか!?」 二人をジッと見つめるトーレを小突きながら、顔を赤くしたチンクが尋ねた。 ウーノも咎めるような目を向けると、詰まらなさそうにトーレは部屋を出て行く。部屋を出て行く時、トーレは肩越しに振り向いてスカリエッティと肩を竦めあった。 「幾らでも構わないから、見栄えよくしてやってくれたまえ…特に湯上りに見苦しくないように頼む」 そう言って、今日もまた管理局の用途不明金の額を増やすスカリエッティの金銭感覚にウーノは困ったような顔をする。 それくらいの浪費をしてもいい位には働いているが、スポンサーの一人である首都防衛隊代表の前ではこんなことはないようにしなければならない。 「わかりましたドクターとは別の店を教えることにしましょう」 「? 何故だね?」 「ドクター…」 呆れたような顔でウーノは不思議そうにするスカリエッティに近寄ると、体に手を這わせて服の掴み縫い目などを見せる。 「ドクターの服は全てオーダーメイドですから。魔法を使う職人でもその日に一着と言うのは無理です。今ドクターが着ている服を作った職人は人気もあって数年待ちなんですよ?」 「金を積んで急かせばいいだろう?」 「ドクターと同じような手合いが多いんです」 「なるほど。やる気を無くしてしまうのか」 説明を受け、やっと納得したように言うと、スカリエッティは興味をなくしたように作業に戻る。 ウーノはそんな様子に慣れているので気にせずチンクに既製服の店などの位置を教え、準備をするように言い渡した。 一番上の姉に教えられたことを何度か頭の中で整理しながら部屋を後にするチンクの背中を不安げに見送ってからウーノは通信画面を開き、今度は光太郎に連絡を取る。 部屋で読書中だった光太郎は、空中に浮かぶ通信画面に未だに不思議そうに見上げた。その田舎者っぽさにウーノは顔をしかめる。 だがそれを我慢して説明をしたにもかかわらず、光太郎は首を横にふった。 「厚意は感謝するが、受け取るわけには「こちらの買い物もありますから、荷物持ちの報酬とでも思ってください。5分後にチンクが迎えに行きますから準備をよろしくお願いします」 恐縮する光太郎にそっけなく言い捨てて、ウーノは通信画面を切る。 疲れた様子で彼女はため息をついた。 そして、外出の準備をしに行ったチンクへと通信回線を開く。 準備万端と言った顔でウーノが時々使っている車を用意しているチンクが映し出される。 手入れは怠っていないためすぐに動かせるが、シートの調整などに手間取っているらしい妹を見て、ウーノは頭を抱えたくなった。 少し考え…すぐに頼りになりそうなのは、長期の潜入任務に従事しているナンバーズの二番目、ドゥーエだけかもしれないと思い至ってから、彼女はチンクに話しかける。 「…チンク。ドゥーエに連絡をしておくから彼女と合流しなさい」 「ウーノ姉、どうしてですか?」 腑に落ちない顔で尋ねてくるチンクは、彼女ら戦闘機人達用のボディスーツ…体にぴったりとフィットするそれの上からチンクの固有武装である防御外套『シェルコート』を被っていた。 殆ど外へ出さずその手の感覚にズレがあるのだろうが、ボディスーツの上から灰色のコートだけ。 買い物に行くのにこれはないと唖然としながらウーノは答えた。 「そんな格好でそんな質問をするからよ」 「どういう」 何かチンクが言っていたような気がするが、視界の端でスカリエッティが飲み物を欲しがっていそうな雰囲気を見せたのでウーノは通信を切った。 ウーノは部屋を出て用意していた飲み物をグラスに注ぎ、スカリエッティの元に戻る。 作業をしていたスカリエッティは、戻ってきたウーノが盆の上に飲み物を載せているのを見て、手を止めた。 差し出されるグラスを取り、「ありがとうウーノ」 そう言っておいしそうに飲むスカリエッティに「いいえ」とウーノは答え、グラスを一度スカリエッティから受け取る。 グラスの表面に浮かぶ水滴をふき取り、ウーノが減った分を継ぎ足す様をスカリエッティは少しそわそわとしながら待つ。 クスリと笑い、返されたグラスから仄かに漂う甘い香りを楽しむスカリエッティのところに、光太郎とチンクがどちらが車を運転するかで揉めていると報告が来るのはもう少し先だった。 前へ 目次へ 次へ
https://w.atwiki.jp/merligold/pages/14.html
めるりPとは 2008年2月に、どこで間違ったのかニコマスPデビュー。 デビュー以来、極めて一貫性のない美意識に裏打ちされた独特の表現と、 「あるものでどうにかする」という貧相なアイデアにより、 知る人「は」知る存在となる。 今や押しも押されぬニコマスPである(※1)。 代表作は特に無く、ヒット作品も殆ど無い(※2)。 ニコマスの歴史の中でも何か大きな影響を与えたとは言い難いが、 一応数合わせとしてあちこちの祭りやイベントに たまに顔を出す程度の活動はしている模様。 ニコニコ大百科やニコマスwikiにもかろうじてその名前を見ることができる。 ネットラジオやustも行う(※3)が、いまいち内容にパンチが欠けたり、 進行に若干不備があったりと手際の悪さを露呈している。 また音楽の知識は深いと自負しているが、 動画へそれらが全くといっていいほどフィードバックされていない辺り、 どこまで本当なのか疑わしい面もある。 都内で開催されたクラブイベント「トカチゴールド」に、 出演できなかった(※4)ことを根に持ち(※5)、 「めるりゴールド」を開催することを冗談で言ったところ、 周囲の人間が親切心で企画してくれたことに若干の罪悪感を覚えつつも、 当日の成功へ向け奔走(右往左往)している。 ディスコグラフィー 「毎度おなじみ流浪のP、めるりPでございます。」 ※1…しかし、誰が押そうというのだろうか ※2…「週刊アイドルマスター」のベスト10に入りかけたことはある ※3…注釈を入れるまでもなく、知らない人の方が多い ※4…入口までは行った ※5…開場時にスタッフと揉めているところを目撃されている