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眼鏡を外してぐっと伸びをする。 機械と向き合うのは、余計な会話をしなくて済むので嫌いではない。が、疲れるのは対人と同じだと思う。 すっかり冷えた珈琲を片手に立ち上がると、タイミング良く人が入ってきた。 「ちょっとさー、なんかイイのないの?」 挨拶もなしに私に向かってそう言い放つこの人は、昔から苦手だ。 口には出さないけれど態度には出ているだろうので、彼女もそれは分かっているのかもしれない。 「イイの、と言いますと?」 「アイツらを一発でやつけられるような武器とかさ!そーゆーの開発すんのがお前の役目じゃん!」 小さいくせによく喚く人だ。しかも声が大きくてうるさい。私の役目はそんなものじゃありませんと反論するのも面倒なので黙っておく。 インスタント珈琲を新たにカップに注ぎ、椅子に座る。お目当てのものを探すフリをする。当然、ないのだけれど。 「でも、武器があってもいま行くのは危険かもしれませんよ?」 「なんで?」 「ここ数ヶ月で彼女たちは急成長してます。単独で乗り込むのは自殺行為かと」 私がそう言うと、彼女はドンと勢いよく机を叩いた。 「私が負けるって…?」 「違います。最近の彼女たちの動向を見る限り、成長が著しく、ハッキリ言って、だれが単独で向かっても同じ結果になります」 私の分析が気に食わないのか、彼女は苦虫を噛み潰したような顔を向ける。 だが、この分析には自信があった。 リゾナンター結成当時を知る人間は、もはや道重さゆみと田中れいなしかいない。残り8人は新人であり、おおよそ戦力とは呼べるものではなかった。 しかし、それはあくまでも数ヶ月前の話であり、過去のものだ。 いまの彼女たちの急成長は目を見張るものがある。油断してかかれば、死も避けられない。 そう考えると、先日、彼女が生きて帰ってこれたのはある意味で奇蹟だったのかもしれない。 先日彼女はリゾナンターと対峙した。相手は確か、佐藤優樹と工藤遥だと報告書には記載があった。 最初こそ優勢であったものの、途中から現れたれいなとさゆみの前に敗北、逃亡したようだ。 だから余計に、彼女は焦っているのかもしれないけれど。 「とにかくなんかないの?!」 なんか、と言われてもなあと私は頭を掻いた。 そう都合良くホイホイと武器が開発できれば苦労はしない。こちらの苦労も分かってほしいものだとパソコンを弄り始めた。 「そういえば、この前言ってたやつは?」 「この前……?」 「ほら。タイムマシンだよ」 半笑いの彼女を見て思い出した。2ヶ月ほど前、私がこの研究室にいるときに彼女は「なにつくってんの?」と聞いてきた。 だから私は素直に答えたのだ。「タイムマシン」だと。 思い切り彼女は笑い飛ばしていたから、ムッとしたのをいまでも覚えている。屈辱と言えば屈辱だった。それもまた、言わないけれど。 「できてますよ」 そうさらりと答えると彼女は勢いよく「は?!」と返した。 だから私はもういちど、今度は先ほどよりもはっきりと答えた。 「完成してますよ、タイムマシン」 その言葉は嘘ではない。実際にそれは完成していた。 私の言うことが俄かには信じられないのか、また小馬鹿にしたように笑う彼女がいる。 2ヶ月前にも言ったのだが、タイムマシンは理論上では製作可能なのだ。いままで存在しなかったのは、倫理的な問題が大きく絡んでいるだけだ。 もしくは実際には存在しているのかもしれないが、その存在が公にならない理由は、“修正力”のせいだと私は睨んでいる。確証はないけれど。 「どこにあんのさ?」 珈琲を飲む手を止めた。 人と会話中に思考に走るのは良くないなと立ち上がる。白衣の皺が目立った。そろそろ替えがほしい。 研究室の壁に設置されたボタンを押すと、奥の扉がゆっくりと開く。そこに、それはあった。 「実用型の航時機、通称タイムマシンですよ」 私の言葉に彼女は声を失った。 果たして彼女は、これが本物であるかどうかは分からないはずだが、物々しい空気を醸し出していることくらい分かるはずだ。 時間と空間の両方を超える箱舟だ。それくらいの風格がなくては困るのだが。 「……使えんの?」 「残念ながら過去にしか行けません。私の力では5年前までが限度でした」 これはほんの少しだけ、嘘が混じっている。 未来に行くことも一応は可能なのだが、問題は、現代の科学力では、片道タイムマシンにしかならない。未来へ行ったっきり、戻って来れなくなる。 それは非常にまずいので、「未来へは行けない」と断定しておく必要がある。 また、10年以上前の過去へ行っても、戻れなくなる可能性が高くなるので、5年と安全策を取る必要があった。 随分と限定的なものではあるのだが、時空を超えるというのは、それほどの力を必要とするのかと納得させられた。 「へー……」 彼女は感心しているのか、それとも疑っているのか分からないが、その機械を見つめた。 別にこれが完成したところで、私はあまり嬉しくなかった。この人を見返したかったのは事実だが、此処に戻れなくては意味がない。 もっと確実に、何千何万年の時空を超えて現在へ戻れる機械を作りたい。それにはあまりにも、私と科学が無力なのだけれど。 「じゃーさ、使って良い?」 「……」 「試乗したんでしょ?じゃ私が使っても良いじゃん」 それは強引でムチャクチャなロジックだとは思うが、使う分には構わない。 彼女はこの機械を信じたと見て良いのだろうか。まあ、どっちでも良いやと私は眼鏡をかけ直した。 「いつに行きたいんですか?」 「そーだなー。5年前まででしょ?微妙だなー」 いつの時代に行くかを考えている彼女をよそに、私は機械の点検を始める。 彼女はただ過去に行きたいだけのような気がするが、そんな理由でこの機械を動かすのは納得できない。 いちどに使うエネルギー量は飛行機やロケットの比ではない。しかも時間を遡れば遡るほどに、その量は多くなる。 貴重な往復分のエネルギー量を無駄には使いたくないと思っていると、彼女は「そーだ!」と言った。 「2年前の冬とかは?場所はー……」 場所はよく聞き取れなかったが、とりあえず私は航時機のパネルを確認する。 2年前だと使用するエネルギー量は多少は減るのでありがたい。しかし、なぜその時期なのだ? 「あの時期って、あいつら人数減って新人が入るか入らないかって揉めてたじゃん」 「その新人を叩くと?」 「てか入る前の新人をぶっ潰すよ。鞘師だっけ?あいつがいまの主戦力だけど、入る前ならド素人じゃん」 考え方がこの人らしい、と私は思った。 確かに限定的な過去にしか行けない時点で闘い方は決まってくるのだが、それをはっきり言い切るところが、この人だ。 だけど、と思う。 果たしてそれが可能かどうかは、微妙だった。 「行くのは構いませんけど、相手を殺せるかは分かりませんよ」 「はぁ?相手はガキだよ?なんの能力もないし余裕じゃん」 「そうじゃないです。歴史を変えるというのは、あなたが思っている以上に困難で凄まじいことなんです」 私が“修正力”の話をしようとしたときには、既に彼女は機械に乗り込んでいた。 人の話を聞こうとしない彼女に言っても無駄かと肩を落とし、「これだけは覚えておいて下さい」と口を出す。 「タイムリミットは3時間です。それ以上経つと戻れなくなります」 「はぁ?そんな制約もあんの?」 「あくまでもこれは限定的な航時機なんです。それまでに戻ってきてください。操作はパネルに従えば簡単ですから」 「はいはい」 彼女はそう言うと目をキラキラとさせて画面を操作する。 本当に分かっているのか甚だ疑問だが、もう私はなにも言わずに機械から離れた。時の波に呑まれては敵わない。 「じゃ、行ってくるよー!」 その声のあと、機械が光りを帯びてきた。私は慌てて眼鏡を外し、サングラスをかけ直す。 時流がぼんやりと見え、航時機の周囲の時空が歪んでいるのが分かる。別のモニターを見ながら、エネルギー量を確認する。 小声で「take off」と呟くと、光が世界を満たし、直後に激しい耳鳴りが襲い掛かってきた。 数秒後、いままで目の前に存在していた機械は、彼女とともに忽然と姿を消した。どうやら無事に「飛んだ」らしい。 「へー。行かせたんだ」 その声に振り返ると、そこには「氷の魔女」とリゾナンターには呼ばれている彼女が立っていた。 私は肩を竦め「はい」と答えると、彼女は「なんで?」と返した。 「良いの?“修正力”の話、してないんじゃん?」 「……あくまでも仮定の話ですから」 「でもさ、私は結構あり得ると思うんだよね、“歴史の修正力”ってやつ」 彼女はそう言って椅子に座り、いままで航時機があった空間を見た。 「実際どうなるかは、あの人の口から聞けば良いことですから」 「フフ、それもそっか。楽しみだね、帰ってくるの。帰って来れたら、の話だけど」 そうして彼女は笑ってくるりと椅子を回転させた。 果たして、歴史は何処まで彼女の行動を赦すのか、私自身、興味があった。 ------- 「里保っ、里保ー!」 友人の声に私はハッと目を覚ました。 どうやらまた眠っていたらしい。目をごしごしと擦り「ごめん、なに?」と聞くと、彼女は深くため息をついた。 「授業終わってるよ、帰ろ」 「え。うそ?」 外はもう真っ暗だった。時計を見ると現在18時37分。うわー、また寝すぎたと立ち上がる。 塾に来て勉強しているのになにやってるんだろと落ち込んだのも束の間、「里保、最近だいじょうぶ?」と友人に聞かれた。 「また変な夢見た?」 「んー…うん。まあ……」 椅子に掛けていたコートを羽織り、鞄を持って友人と並んで教室をあとにした。 外へ出ると冬特有の空っ風が身に突き刺さり、マフラーで顔を隠す。これだから冬は苦手だ。 「大したことじゃないよ」 「いや、大したことだって。暗闇に里保が独りでいて、『求めよ』なんて言うんでしょ?」 友人の言葉に私は曖昧に笑った。 私がその夢を見始めたのは1ヶ月ほど前のことだった。 夢の中の私は暗闇に独りで佇んでいた。それは妙にリアルな夢で、哀しいとか冷たいとか、そういう感覚も分かるものだった。 暗闇を歩き続けるが出口はなく、私は途方に暮れて下を向き、泣き出しそうになる。そんなとき、決まって呼ぶ声がするのだ。 ―――光を求めよ。そのチカラを解き放て。己を信じよ だれの声か、よく分からずに私が顔を上げると、闇は崩壊し、光が射し込んだ。 あまりの眩しさに目を細めると、そこにはだれかが立っている。先日漸く人数を数えられたが、全部で9人だった。 しかし不思議なことに、5人は真っ直ぐにこちらを見ているが、4人は背を向けつつ、微かに振り返っていた。 その瞳がなにを語っているのかは分からない。真ん中に立った人がこちらに手を伸ばしていたが、私が取ろうとするといつも目が覚める。 「求めよ、なんて数学かっつーの」 彼女の言葉にまた私は笑う。 確かに、あの夢の言葉がなにを意味しているのか、そして9人の女性たちがだれなのか、私には分からない。 そこであれ?と思い、そしてハッとする。今日の夢でまた分かったことがあった。あの9人は皆、女性なのだ。 だが結局、情報はそれだけで真実は分からない。予知夢、なんていうものを私は信じないけれど、なぜかあの夢を見ると、決まって祖父の言葉を思い出す。 ―――光在るところに闇は在る。だが、闇在るところに必ず光も在る 晩年、祖父はよく私にそう言い聞かせていた。 床の間に飾ってある日本刀をゆっくりと鞘から引き抜き、その刀身をじっと睨みつける姿は、いつもの優しい祖父からは考えられないものだった。 なぜ祖父がそんな話をするのか、私には分からなかった。そして、この夢を見るたびに祖父の言葉を思い出す理由も、分からなかった。 「じゃ、また明日ね里保!」 「あ、うん。ありがとね、心配してくれて」 「いいっていいって。じゃあ、ちゃんと寝るんだよー」 いつの間に分かれ道に来ていたのか、彼女は私に手を振って背を向けた。 随分心配をかけてしまっているのだなと反省しつつ、私も帰路へ着く。 それにしても、寒い。冬は嫌いだ。寒いのは嫌いだ。でも10日後にやって来るクリスマスは好きだ。矛盾だ。良いや。 思考までも凍らないように、私はそうして無駄なことを考えつつ歩く。 そのまま人気のない路地裏に入った瞬間だった。 自分の遥か上空に、なにかイヤなものを感じた。とてつもなくイヤなその感じに背筋は凍り、思わず立ち止まって見上げる。 暗闇が広がる夜の空から、それは降ってきた。 思わず身を引くと、それは私のほんの数メートル先に着地した。 「みーっけ!やっぱあいつ凄いな、ホントに飛んできたんじゃん!」 声の主が“それ”だと気付いたのはそのときだった。高さから判別するに、女性だろう。 随分と体の小さい女性だが、なぜか、彼女の発するオーラは圧倒的なもので、思わずもう一歩引く。 というか、何処から落ちてきた? 「鞘師里保だよね?そーだよね!時間ないから本題いくね!」 実に楽しそうに、まるでマシンガンのように言葉を発する彼女に再び一歩引いた。 自分の心にずかずかと土足で入ってくるような人はどうも苦手だ。だが、この人はそれ以上に苦手だ。 なにか、判断はできないけれど、とてつもなくイヤな“なにか”を感じる。直感が教える。この人は、普通ではないと。 実際、何処からか落ちてきている時点で、普通ではないのだけれど。 「鞘師里保!いま此処で死ね!」 ああ、やっぱり普通じゃない、なんて冷静に思ってる場合じゃなくなったのは、その人が明らかに拳銃を手にしていたからだ。 そしてそれを、迷うことなく私に向けていたからだ。 気付いたときには駆け出していた。 まるで運動会の短距離走、審判のスタートの合図を聞いた直後のように、その人に背を向けて走り出した。 後ろから声が追い駆けてくる。ヤバい、ヤバい、ヤバい。逃げろ、逃げろ、逃げろ! 「待てこらぁ!」 甲高い声が夜の閑静な住宅街に響く。もう寝ている家庭も多いだろうのにごめんなさい。 え。てかあの人だれ?なんで追われてんの私?なんで名前知ってたの?あの拳銃本物?映画の撮影?なに?人違い? 思考を必死に走らせるけれど、答えは出てこない。ただ、その人は迷うことなく私を追い駆けてきた。たぶん、只事ではない。 私は速度を落とさずに振り返る。彼女は薄ら笑いを浮かべながら拳銃を構えた。 撃たれると瞬間的に確信した直後、「ぱん」と高い音が響いた。間髪入れずに地面が抉れる。銃弾が突き刺さったのだと気付き、ぞわぞわと悪寒が走る。 目を見開き、必死に走る。長い髪とマフラーが揺れる。 右に曲がり、大通りに出た。もうすぐ19時とはいえ、師走の平日、まだ人は多い。週の真ん中だからか、コートを着込んだサラリーマンが目立った。 「な、なんなのあれ……」 人混みの中、私はゆっくりと速度を落とした。息を整えると同時に、散乱した思考を必死に整理する。 あの人はだれだ?なぜ私を撃った?なぜ私の名前を知っていた? 出てくる疑問の柱はこの3本だ。いちばん知るべき情報は、真ん中の「なぜ撃ったか」というものだ。 いままで12年間生きてきて、人にそこそこの迷惑はかけてきたかもしれないが、命を狙われる理由はない。 「だーめだよ逃げちゃ」 思考が止まったのは、目の前に彼女が現れたからだ。 人混みの数メートル先で、金髪の短い髪を揺らした彼女は銃を構えた。 撃つのか?此処で?と思ったが、気付いたときには左へと駆け出していた。 直後、銃声が鳴り、悲鳴が聞こえた。撃ったのだと、理解する。振り返らず、私は走る。 「きゅ、救急車!」 「どうした?」 「え、なに、なにがあった?」 「うるさいねー、あれ」 様々な声が聞こえてくるのを無視して、走る。 撃ったんだ。あの人混みで。私じゃない人を。関係ないのに。 「鞘師が逃げたからだよ?」 すぐ後ろからの声に振り返る。既に彼女は1メートル後ろまで迫っていて、銃口を向けていた。 撃たれるのが怖くて、私は反射的に鞄を投げつけた。 「うわっ!?」 見事にそれは彼女にヒットし、私はまた走る。 離れよう。此処じゃ人が多すぎる。これ以上だれかを巻き込んではいけないと、私は変な正義感を覚えていた。 「クソガキぃ!!」 声が遠くなるが、どうせすぐに追いつかれる。いまはとにかく、逃げるしかない。 逃げてどうする?どうするのが正解だ?警察に行くべきか?なんて説明する?拳銃を持った金髪チビ女が撃ってきますとでも? 「どうしよう……どうしよう……」 暗い路地裏を、必死に走り抜ける。 なにをするべきか、何処へ行くべきか、なにも妙案が思い浮かばない。それどころか最悪の結末が頭をよぎる。 必死にだいじょうぶだと言い聞かせようとするが、全く効果はない。脚が震える。寒さのせいではない。 圧倒的な死の恐怖に怯える。どうしてこんな目に遭うのだ?ドッキリなのか?ああ、そうか。同級生の仕掛けたドッキリなのだ。 何処かでカメラを回して私が怖がる様子を録画してからかっているのだ。そうだ、そうだ、そうに違いない…… 「そうだよね……?」 私はゆっくりと速度を落とし、立ち止まった。膝に手をついて息を整える。震える体をぎゅうと抱きしめながらズルズルと蹲った。 肯定してくれる人はだれもいない。否定するだけの材料は大量にある。どうすべきか、分からない。イヤだ。怖い。泣きたい。帰りたい。 ―――光を求めよ そのときまた、声がした。私は顔を上げる。これもまた、夢なのだろうかと思うが、目の前にはあの9人はいない。 現実なのか夢なのか、ハッキリとした確証は得られなかったが、私は立ち上がり、また走り出す。 ―――光在るところに闇は在る。だが、闇在るところに必ず光も在る 祖父の言葉が頭をよぎる。もし仮に、あの9人が光だとすれば、私を追いかけるあの女の人は闇なのだろうか。 随分と勝手な憶測だけれど、あの9人から感じる不思議な温かさを、私は直感的に「光」だと認識していた。 光の射す方に彼女たちはいた。その瞳は見えなかったけれど、何処となく、笑っていた気がした。 彼女たちは何者なのだろう?私を追い駆け回すあの人と関係があるのだろうか。 「何処だー!さっさと出て来ーい!」 声がまた聞こえた。今度は現実の声で私は振り返らずに速度を上げた。 「出て来ないと所構わず撃つぞ!」 一瞬だけ、振り返りたくなる欲望が顔を出したが、必死に堪える。往来で銃を放った彼女だ。恐らく嘘ではあるまい。だが、止まるわけにはいかない。 膝と心臓が痛み悲鳴を上げるが、なんとか抑えこんで走り続けると、いつの間にか学校まで来ていた。 ほとんどなにも考えずにフェンスを攀じ登る。マフラーが引っかかって邪魔だった。もう寒くはないが、落とすとバレるので噛んで登る。 フェンスを越え、グラウンドに着地し、また走る。夜の校舎は不気味だが、文句を言う場合ではない。 なぜ袋小路ともいえる此処に逃げ込んだのかと自問し、なにか武器があるはずだと自答する。 「闘う気かよ……」 私は思わず口をついた。私はどうやら、銃を持った相手に対決を挑む気らしい。 勝てる見込みもない闘いなのになと苦笑しながら玄関を開けようとする。が、開かない。当然と言えば当然だ。戸締りしていない学校なんてない。 考えている暇はない。私は迂回し、武道場を目指す。 「さーやーしぃ!」 声の主がグラウンドまで来たようだ。武道場の扉を開けようとする。が、此処も閉まっている。 此処になら木刀や竹刀があると踏んでいたのにと下唇を噛むが、すぐ傍にあったゴミ捨て場に目をやる。 古びたデッキブラシを手に取り、ブラシの部分を取り外した。ないよりマシだと柄をくるくると振り回す。 「見つけたぁ!」 女が、来た。 私は迷うことなく、すぐさま左脚で踏み込んだ。 「うわぁぁぁ!!」 気合を入れるように、恐怖を振り払うように、私は叫び、デッキブラシの柄を振り翳した。 まさか向かってくると思っていなかったのか、虚を突かれた彼女は一瞬だけ躊躇する。私は迷わずに振り下ろした。 彼女が反射的に避ける。しかし、柄はしっかりと左肩を捉えていた。一本、とは言えないが、悪くはない一撃だった。 「な、に、すんだよぉ!」 彼女が右脚を蹴り上げてきたので、私は距離を取る。 間合いを取りつつ、柄の切っ先を上げ、息を整える。心臓が走って落ち着かない。短く吐かれた息が重い。肩が大きく上下する。 「生意気だなぁー…大人しく殺されろっつーの」 痛むのか、殴られた左肩を押さえながら女は言った。 「なんで、私を、狙うんですか?」 「はぁ?決まってんじゃん……って、お前はまだ知らないか。とにかくさぁ、邪魔なの。ウチらにとって」 女はやれやれと言わんばかりに両手を広げて話す。 「お前が此処で死ねばそれでいーの。私も時間ないからさ。さっさと死んでよ」 「嫌です。り、理由も分かんないのに、殺されるなんて…」 「あー……面倒だな。んじゃ理由言えば死んでくれる?」 冗談じゃない。まだやりたいこともたくさんあるのに。 全国のご当地サイダーを飲み歩くとか、好きなものを思い切り食べるとか、恋とか、やりたいことは山積みなのに。 だが、彼女の頭には私を殺すことしか頭にないようだ。 「あのね、鞘師。鞘師は未来に害を及ぼす悪党なの。分かる?世界を滅ぼす存在なの。だから私が未来から来たの。オッケー?」 彼女の口から出た言葉に私は眉を顰める。 拳銃なんて非現実的なものを見たあとだったから、ある程度のものは受け入れられると思ったが、全くその言葉は受け入れられない。 なにを言っているのだ?私が世界を滅ぼす存在?未来から来た?なんの話だ? 「キャハハ!ビビってんじゃんうけるー!」 「……嘘、なんですね」 「半分はねー。まあ死んじゃうのに教えてもしょうがないじゃん」 半分、ということは半分ホントなの?嘘でしょ?なんて思っても仕方ない。 問題は銃からどう逃げるかということだ。弾の速度なんて知らないけれど、引き鉄を引いた直後に避けてもたぶん当たってしまう。 かと言って背中を向けては撃って下さいと言っているようなもので、やはり、撃たれる前にこちらから仕掛けるべきだろうか。 ああ、もう考えてる暇ない。さっき一撃当たったんだし、行くのが筋でしょ。 「勝てる、とか思ってる?」 私が踏み込もうとした直前に言葉が発せられ、直後、私の体は数メートル後退した。 というよりも、吹き飛ばされた。 感じたことのない風圧が、私の体を押し戻していた。 「ってぇ!」 「キャハハハ!無様だねー!」 背中を武道場の扉に打ち付けた。 目を開くと、木の葉が舞っていることに気付く。漫画なんかでよく見る光景だ。いよいよこれが現実か疑わしくなる。 だが、女が私の腹部を思い切り蹴り上げたことで生じたその痛みは本物だった。 「ねえねえ、痛い?痛い?」 もういちど、蹴り上げる。あまりの痛みに赤子のように体を丸めた。 だが女はやめようとはせず、再び蹴った。二度、三度、四度と踏み付けられる。痛みが全身を襲うが、動けない。 「すっげー気持ちいい!だっせー!キャハハハ!」 女はひとしきり私の体を蹴ったあと、しゃがみ込んだ。 痛みに襲われながら息を吐くと、ぐいと髪を引っ張り上げられた。強制的に女と目が合う。 実に楽しそうに笑う女だ。とにかく、腹が立つ。恐怖よりそれが先行する。しかし、睨み返すだけの気力しかなかった。 「怖い?ねえ、怖い?怖いよねー。死んじゃうんだよもうすぐ!」 女は左手で私の髪を掴んだまま、顎に拳銃をぐりぐりと押し付けた。地味に痛い。ムカつく。 「どうする?まずは右腕撃っちゃう?そいで次は左腕ね。そして右脚って順々に撃ってあげるよ」 ニヤニヤと笑う女は勝利を確信しているようだ。 私は黙って睨み返しながら祖父、いや、「師範」の言葉を反芻する。 剣道には「乾坤一擲」という言葉がある。最後のその瞬間まで、生を諦めてはならない。 「じゃあ、撃っちゃ―――!?」 瞬間、私は握っていたデッキブラシの柄を女の脇腹に突き立てた。 油断しきっていた女の顔が苦痛に歪み、髪を掴んでいた手が緩む。 この機を逃さずに私は悲鳴を上げる体に耳を塞ぎ、再び柄を振り下ろした。 「ぐはっ!」 ほぼ同じ箇所にもう一撃を喰らわせたあと、デッキブラシは折れた。次の武器を探す暇はない。私はまた走り出す。 「こ……クソガキ死ねぇ!!」 銃声のあと、私の右脹脛に熱と痛みが同時に襲ってきた。撃ち抜かれたのだと気付いたが立ち止まることなく私は走る。 とはいえその状態で長く走れるはずもなく、再び無様に地に伏した。指先を必死に動かして生きようとする。 全身を痛みが駆け巡るなか、両腕に力を込め、地面を這うとフェンスに突き当たった。鼻を掠めた塩素の匂いにプールだと気付く。さすがにこのフェンスはもう登れない。 「随分舐めてくれた……ねぇ!」 「ごふっ!」 半分に折れた柄を脇腹に突き立てられた。内臓が破裂したのか喉を血がせり上がってきて吐いた。 「もう遊びはここまでだよ」 女は真っ直ぐに私に銃を向けた。先を失くした柄を、私はそれでも離さない。これを振り回したところで、相手に届くことはないけれど。 ああ、さすがにもう無理だと、私は死を悟った。武器は壊れ、体力もなく、相手は銃を持っている。勝ち目はもうない。死ぬしかない。 死ぬ。死ぬ。死ぬ。死んでしまう――― ―――光を求めよ そこでまた声がした。 光?光ってなんだよ?あなただれなの?私は死ぬの?ねえ、だれ?だれか… ねえ、ねえ、だれか――― ―――光を求めよ。そのチカラを解き放て。己を信じよ 信じる、か。そういえば「師範」も言ってたね。最後は信念だと。人の想いが時代を動かすのだと。 ああ、もう…… 「……たくない……」 「え?なんだって?」 小声で呟く声を女が聞き返す。別にお前に言ったわけじゃない。だけど私は呟いた。 聞こえようが聞こえまいがどうでも良い。笑われたっていいや。その笑い声は不快だけどさ。やっぱこれが、私の本心だから。 「―――死にたくない!」 女の笑い声が降ってくるだろうと覚悟した。が、女は笑わない。 なぜだろう?と思いながら目を開けると、女はあらぬ方向を見ていた。正確に言えば、私の後方、ちょうど、プールの方だ。 「な……なんで……?」 なにが?と聞き返そうとしたが声にはならない。 私がもういちど、まるで呪文のように「死にたくない」と呟くと、女はじりっと後退した。 瞬間、女のそのすぐ左になにかが勢いよく突き刺さった。撥ね返り、頬に付着したそれは、水だった。え、水?なんで? 「だって、まだ……」 なにに女が怯えているのか私には理解できなかった。 私は無意識のうちに強く柄を握りしめると、再び地面に突き刺さる。女は慌てて避けた。また撥ね返る。それは、水。 なんで水?と思いながらも、痛む腹を押さえフェンスを掴み、ゆっくりと体を起こす。 「な、なんで使えるんだ?」 使える?なにを? 「水……なんで水が……」 水?と私は猛烈に鼻を突いた塩素の匂いに誘われるように振り返る。 先ほどよりも強くなったそれの正体が分かったとき、私は目を見開いた。 半年以上使用されずに濁りきったプールの水はもはや緑色だった。 そんな緑の水が高々と立っていた。そう、文字通り、立っていたのだ。まるで竜巻のように円柱を模っている。 「あ、あ、あ……在り得ない……うわあああ!!」 女は狂乱したように水に向かって銃を放った。だが、所詮相手は水。弾は通過するだけに終わる。 そのうち弾が切れたのか、ガキンという金属音のあと、引き鉄は止まった。だが女の震えは止まらない。 私はただぼんやりと水の円柱を見ていた。どういうわけか、私にはこの水を「動かせる」と確信していた。 恐怖も驚愕もしない。どうしてだろう。なんだか、優しい感じがする。 「水―――」 私はひとつ呟くと、瞬間に、小さいころに海で溺れた記憶が甦り、洪水のように脳を駆け巡った。 深く海に沈み、死の深淵に包まれる中、私は“なにか”に押されるように、水面に戻された。 どうしてそれを思い出したのか、分からない。だが、円柱を模ったプールの水は、不思議と怖くないことだけは理解していた。 私は女を見据える。女はびくっと肩を震わせた。 黙って柄を握り直す。距離も、長さも、圧倒的に足りないのに、私は構えた。 ゆっくりと振り上げる。剣道の基本動作、中段の構えから上段の構えへの意向。 女は「ひいいっ!」と逃げる。背を向けて走り出すが私は追わない。そのまま一気に振り下ろした。 瞬間、水が、走った。 水砲とも呼ぶべきそれは真っ直ぐに女に向かって突き刺さる。そのまま女を勢いよく押し流し、地面に伏せさせた。塩素の匂いが鼻をつく。 一気に押し寄せた疲労に私はズルズルと跪いた。 「はぁっ……はぁっ……はっ」 肩で息をしながら振り返る。既に円柱の水はなく、ただのプールに戻っていた。 次に女に攻撃する際には別の武器が必要だった。だが、もう立ち上がる気力はない。この折れたブラシだけでなんとかするしかない。 私がそんなことを考えていると女がゆっくりと立ち上がろうとしていた。 まずい、まだ体力が回復してないのに…と考えているときだった。女の体がゆっくりと光り始めた。 「え……?」 突然のことに私は眉を顰めるが、それは女も同じようだった。 光り始めた体を見ながら「なんで?ねえなんで?!まだ勝負はついてない!」とだれかに叫んでいる。 だが、そのだれかは答えない。大きな衝撃波のあと、女の体はそのまま消滅した。グラウンドが一部陥没している。 なにが起きたのか、全く理解できなかった。 なぜ女が急に消えたのか?なぜ光を帯びたのか?いや、そんなことよりも…… 「なんで……水が……?」 私はもういちど振り返ろうとするがそんな力はもうなかった。そのまま無様に地面に伏す。 短く息を吐きながら、未だに血が流れる脚をぼんやりと見た。痛みはないが、痺れている。 いまさらになって体が震えてきた。相当怖かったようだ。それは当然なのだけれど。 このまま死ぬのだろうか、なんて思ったところで私はゆっくりと首を振って、もういちど、強く叫んだ。 「死にたくないっ―――!」 そのとき、冬の風が吹いた。 冷たい風を覚悟したのに、肌を撫でたのは優しくて温かい風だった。 春を思わせるような心地良い南風は、私の全身を包み込む。そのまま私は目を閉じ、深く深く、闇の中に落ちて行った。 ------- 「里保っ、里保ー!」 友人の声に私はハッと目を覚ました。 どうやらまた眠っていたらしい。目をごしごしと擦り「ごめん、なに?」と聞くと、彼女は深くため息をついた。 「授業終わってるよ、帰ろ」 「え。うそ?」 外はもう真っ暗だった。時計を見ると現在21時47分。うわー、また寝すぎたと立ち上がる。 塾に来て勉強しているのになにやってるんだろと落ち込んだのも束の間、「里保、最近だいじょうぶ?」と友人に聞かれた。 「また変な夢見た?」 「んー…うん。まあ……」 椅子に掛けていたコートを羽織り、鞄を持って友人と並んで教室をあとにした。 外へ出ると冬特有の空っ風が身に突き刺さり、マフラーで顔を隠す。これだから冬は苦手だ。 「大したことじゃないよ」 「いや、大したことだって。暗闇に里保が独りでいて、『求めよ』なんて言うんでしょ?」 友人の言葉に私は曖昧に笑ったが、あれ?となにかが引っかかった。 いや、確かにその夢も見たのだけれど、なにか他の夢も見ていた気がする。 もっと怖くて、だけど優しい夢を見たような……なんだろう?思い出せない。 「求めよ、なんて数学かっつーの」 彼女の言葉にまた私は笑う。 まあ良いや。夢は夢だ。現実ではない。私は冬の風を感じながら友人とふたりで夜の街を歩き出した。 コートの襟を立てると、どういうわけか、プール特有の塩素の匂いが微かに香った気がした。 ------- 「危なかったですよ、あと少しで帰れないところでした」 私がそう言いつつ手当てをしようとすると、彼女はその手を振り払って叫んだ。 「なんだよ!2年前に飛んだんじゃないの?!なんであいつ……“水限定念動力(アクアキネシス)”使えるんだよ!」 私も正直驚いた。 彼女の行動はこっそり忍ばせていた盗聴器とカメラで監視していたため、彼女の行った2年前でなにが起きたかは把握している。 しかし、想定外だった。まさか鞘師里保が己の能力を解放できたとは…… 「ま、それが“歴史の修正力”ってやつじゃないの?」 「はぁ?なに言ってんの?」 その場にいた氷の魔女の軽口に彼女は噛みつく。ここで喧嘩に発展されると面倒だったので私は口を挟んだ。 「“歴史の修正力”―――つまり、タイムパラドックスを防ぐために及ぼす歴史の力ですよ」 「……なによ、それ」 ひとつ息を吐いて、私はホワイトボードに文字を書いて説明を始めた。 「簡単に言うとこういうことです」 「私」という存在が此処に居るのは、私の両親が私を産んだからである。 では、過去に行き、私の両親が私を産む前に死んでしまったら?私という存在は、存在しなくなる。それが、タイムパラドックス。 しかし、歴史とはそう容易いものではない。 積み重ねられてきた過去のブロックは、そう簡単に“存在”を消すことを赦さない。 理論的に、航時機は存在可能な代物なのに、なぜ存在しない、もしくはその存在が隠匿されているか。 それは、航時機が存在したとしても、歴史に影響を及ぼすほどの大きな力にはならないから。ただ歴史を傍観する以外に方法がないからだと私は考えている。 航時機を利用し、たとえば戦国武将、織田信長を本能寺の変から救出しようとすると、豊臣秀吉は天下を統一せず、その後の歴史に大きな変化をもたらす。 だが、1582年から航時機を使用する今日まで積み重ねてきた500年以上の歴史はその崩壊を赦さない。 ブロックを崩すことなく元に戻す方法、それが“歴史の修正力”だ。 「歴史はそう簡単に、変わることを赦さないんですよ」 「……じゃあ、鞘師が能力を使えたのは偶然ってこと?」 「恐らくそうでしょう。鞘師里保が死ねば、いまのリゾナンターは存在しない。それを歴史は赦さなかった、ということですかね」 「でも、あいつがいま能力使えたらそれこそ歴史が…」 「だから、“時の風”が吹くんですよ」 “歴史の修正力”は確かに絶大なものだ。その修正によって起こった歪をただす力、それを“時の風”と私は呼んでいる。 恐らく、いまの鞘師里保、正確に言えば2年前の鞘師里保は、彼女に襲われた記憶はもう持っていない。 自分の能力が解放されたのは、リゾナンターに入ってからだと鞘師里保は考えているはずだ。 それに伴って、今回の一件に深く関係した人間の記憶も改竄されているだろう。今日の出来事は、あの時代ではなかったことになっている。 「“時の風”に吹かれることで、その記憶を消し、日常に戻るんです。これで歴史にはなんの影響も持たない」 「……それ知ってて私を行かせたの?!」 「歴史の力を侮らない方が良いとは言いましたよ。でも、能力が解放されるなんて想像は尽きませんでしたけど」 私の言葉に彼女はまた苦虫を噛み潰したような顔をする。 氷の魔女は私の後ろで笑いをこらえているが、その口角は上がっているので恐らくバレているだろう。 それも気に食わないのか、彼女は頭を掻き毟り、痛む体のまま研究室を出て行った。 「つかこっちからも操作できんだね」 彼女が出て行ったのを確認してから、氷の魔女は私の捜査していたモニターを見た。 「万が一、戻って来れなくなると困りますから……」 私はひとつ息を吐いて航時機の点検を始めた。 しかし、“歴史の修正力”も“時の風”も恐ろしいものだ。あっさりと鞘師里保の能力を解放させた。 この分だと、航時機が一般化するのなんて本当に夢のまた夢なのだろうなと私はぼんやり思った。 「大事なんだねー、あんな奴のことが」 彼女はそうして皮肉を言ったので、私は振り返らずに答えた。 「大事なのは、タイムマシンの方ですよ。2年前に置き去りにしたら、“歴史の修正力”のせいで壊れちゃいますから」 私の返答に彼女はとうとう堪えられなくなったのか、手を叩いて笑った。
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ケメル・ゼーの廃墟 ロナルド・ノードセン 著 帝都協会で浴びた拍手喝采がまだ耳に残っているうちから、私はもうモロウウィンドへ戻る決心をしていた。帝都での贅沢な暮らしが名残惜しくないと言ったら嘘になるが、ラレド・マカイから持ち帰った驚きなど、モロウウィンドにあるドワーフの遺跡の上っ面をなぞっただけのものでしかない。あそこにはまだ目を見張るような宝が埋もれていて、掘り起こされるのを待っているのだ。出発しないわけにはいかなかった。それに、哀れなバナーマンの示唆に富む前例もあった。二十年前、ブラック・マーシュで一度きりの発掘を行い、今になってもそのおこぼれで食いつないでいるような男になるつもりなどない。私はそう誓ったのだ。 女王の手紙を持っていたので、今回ばかりは帝都政府も全面的に協力してくれそうだった。もう、迷信深い地元民に襲われる心配もない。が、いったい次はどこを探せばいいのだろう? ケメル・ゼーの廃墟は妥当な選択だった。ラレド・マカイのように廃墟にたどりつくまでが苦しいということもない。“崖の街”としても知られるケメル・ゼーはヴァーデンフェル断層の本土側にあって、断崖絶壁の海岸線のたもとに広がっている。ヴァーデンフェルの東海岸からなら海路で訪れるのが一般的だが、近くの村から陸をとっても、余計な苦労を背負い込むことなくたどりつける。 探検チームがセイダ・ニーンに集結すると、こうした文明の遅れた土地での作業につきものの面倒をうんざりするほど抱えたまま、私たちは廃墟にほど近いマログの村へと出発した。発掘の作業員はその村で雇えばいいだろう。私の通訳を担当するツエン・パナイはダークエルフらしからぬ陽気な男で、地元の軍司令官から推薦されてセイダ・ニーンで雇ったのだった。パナイいわく、ケメル・ゼーを熟知しているマログの村人たちは、祖先の代からあの廃墟を荒らしているらしい。ついでだが、テン・ペニー(その場でつけた彼のあだ名で、本人も気に入っていた)は雇っても後悔させない男で、モロウウィンドの原野への似たような探検を考えている同僚がいたら、ためらうことなく彼を推薦しようと思う。 マログ村で最初の困難にぶつかった。控えめで気品のある村の長は快く協力してくれそうだったが、村の僧侶(この地で信仰されている、モロウウィンドの王宮に住んでいるという法廷なる存在を崇拝するくだらない宗教の代表者)が廃墟の発掘に対して激しく抗議してきたのだ。この僧侶は、この発掘が“宗教的禁忌”にあたると訴えかけることで村人を懐柔しにかかったが、私が女王の手紙を彼の鼻先で振ってみせ、セイダ・ニーンに詰めている軍司令官の友人のことを口に出すと、たちまち静かになった。この猿芝居が、村人が画策した賃上げ交渉の基本戦術であることは疑いようがない。とにもかくにも、僧侶は何やらつぶやきながら歩き去った。外国からやってきた魔性のリーダーに呪いをかけているのだろう。ほどなくして、なんとしても作業員の職につきたいという顔をした村人が列を成した。 契約条件や支給品などの委細を煮つめるのは助手に任せておいて、私とアルム師は廃墟まで馬を駆った。陸路から廃墟へ向かうには、断崖の壁面に沿って上からうねうねと伸びている小道を通らなければならず、一歩間違えば、眼下のいかつい岩場で渦巻いている海へと転がり落ちていくことになる。街への入口はもともと北東にあったに違いない。はるか昔、赤き山の噴火によってこの度肝を抜かれる火口が生まれたときに、それは海面下に沈んでしまっていたのだが。足場のぐらつく小道を首尾よく突破すると、大部屋のような場所へやってきた。片側は吹き抜けになっていて大空が広がり、もう片側は闇の中へ消えていた。歩を進めていくと、鉄くずの山をブーツで踏みつけた。古代遺跡で見かける陶片のように、ドワーフの廃墟ではお馴染みのものだ。略奪者たちはきっとこの場所で、遺跡の奥から見つけてきたドワーフ製の機械から金になる外殻だけをはぎ取り、無駄な部品を置き去りにしたのだろう。そのほうが、機械を分解しないまま崖のてっぺんまで運ぶよりはずっと楽だろう。何人もの戦士が知らず知らずのうちにドワーフ製の機械の一部を背負いながらタムリエルを歩きまわっている姿が浮かんできて、私はほくそ笑んだ。もちろん、それがたいていの“ドワーフの鎧”の正体、つまり、古代の機械人間の強化外骨格にすぎないのだ。完全な姿の機械であったら、どのくらいの値がつくのだろうと思い、ふと我に返った。大広間の床を埋めつくす鉄くずの量から判断するに、この廃墟がドワーフ製の機械装置の宝庫であることは確実だろう、いや、確実だったろう。何世紀もかけて、略奪者はここを荒らしまくってきた。外殻だけでも、鎧として売れば、まとまった金になるのだ。たいていのドワーフの鎧は雑多な部品の寄せ集めのため、かさばって扱いにくいというのが通説だ。が、完全な一体の機械から作られる鎧一式なら、金に換えられる以上の価値があるだろう。すべての部品が滑らかに重なり合い、そのいかつさがほとんど気にならなくなるのだから。もちろん、どんなに価値があろうとも、見つけた鎧を壊すつもりなど毛頭ない。科学的研究のために協会に持ち帰るつもりだった。今度の講義で鎧をお披露目したときの同僚たちの驚嘆ぶりを思い描いて、私はまた微笑んだ。 私は足元の鉄くずの山から、捨てられた歯車を拾った。まだ新品のように輝いていた。ドワーフ製の合金は時が経っても腐食しない。目の前に横たわる空洞の迷宮にはいったいどんな秘密が眠ったままになっているのだろうか。略奪者の企みを寄せつけないまま、気の遠くなるような時間を経て再び光のもとにさらされ、輝く時を待っている。私のことを待っている。私が見つけるためだけにとどまっている。急き立てるようにアルム師を手で呼んでから、私は暗がりに歩を進めた。 アルム師、テン・ペニー、そして私は数日間かけて廃墟を探検した。助手が崖のてっぺんに野営地を設営し、村から物質や装備品を運んできてくれた。私は実りの多そうな場所が見つかればいつでも発掘に取りかかるつもりでいた。廃墟内の前人未到の場所へと続く、略奪者の触れていない封鎖された通路や廊下が見つかれば。 そういった場所はすでにふたつほど見つけていたが、すぐに、何本かの曲がりくねった通路が封鎖地点を迂回して背後にある部屋へと通じていることがわかった。こうした外縁地域にも略奪者の手は伸びており、何世紀にもわたる発掘でほとんど秘宝は奪われていたものの、目に映るものすべてに考古学者の興味はそそられた。はるか昔の地殻変動で蝶番がふっ飛んでしまった巨大な青銅の扉の背後に、壮麗な彫刻が壁に施された大部屋を発見した。疲れ果てていたテン・ペニーでさえも目を見張っていた。彼はモロウウィンドのドワーフの廃墟なら完全踏破したと豪語していたのだが。壁の彫刻はなんらかの古代の儀式を描いたものらしかった。古典的なあごひげを生やしたドワーフの長老が長い列を成して横の壁を行進していた。どのドワーフも、正面の壁に彫刻された巨大な神らしきシルエットにお辞儀をしているように見えた。そのシルエットは山の火口から一歩踏み出し、煙か水蒸気の雲に飛び込もうとしていた。アルム師の話では、これまでにドワーフの宗教儀式が描かれたことはなく、とても刺激的な発見だと述べた。私は作業班に命じて、彫刻された石版を壁からはぎ取らせようとしたが、表面を傷つけることさえできなかった。詳しく調べてみると、この大部屋は手触りも見た目も石に模した金属性物質で表面加工されているため、手持ちのツールではまったく歯が立たなかったのだ。アルム師の魔法で壁を爆破してもらおうかと考えたが、彫刻そのものを破壊してしまうリスクを負うことはできず、諦めた。これらの彫刻を帝都に持ち帰りたいのはやまやまだったが、石ずりをとるだけで我慢した。協会の同僚が興味を示せば、石版を安全に取り外せるだけの知識が備わった、名人級の錬金術師のような専門家を紹介してもらえるだろう。 私は変わった部屋をもう一つ、蛇行する長い階段のてっぺんに見つけた。天井から落っこちた瓦礫をかき分けてなんとか進んだ。階段を上がりきると丸天井の部屋になっていて、大がかりな壊れた装置が中央に据えてあった。丸天井の表面のところどころに星座が描かれているのが今もまだ見てとれた。この部屋は天文台のようなもので、中央の装置はドワーフ式天体望遠鏡の残骸だろうということで、アルム師と私の意見は一致した。装置を取り外して狭い階段で運び下ろすには、完全に分解する必要があった。(だからこそこの装置は略奪者の目に留まらずに済んだのだろう)ため、ひとまずは持ち帰るのを諦めることにした。が、この天文台の存在が、この部屋がかつて地上に出ていたことを示唆していた。構造を細かく調べてみると、この部屋は堀り穿たれたわけではなく、実際の建物であることがわかった。もう一つの出口は完全に塞がれていた。崖のてっぺんから最初の部屋まで、さらにこの天文台までの深さを慎重に測定してみたところ、私たちは現在の地表から250フィート以上も地下にいることがわかった。もはや忘れられているが、赤き山の噴火はそこまで凄まじいものであったのだ。 この発見によって、私たちの意識はさらなる地下へと向けられた。古代の地表のおおよその位置がわかった今、それよりも上にあるふさがれた通路は無視してもよくなった。私の興味をとらえたのは、模様の彫られた円柱が両端に並んだ幅広の通路だった。はなはだしい落石のせいで行き止まりになっていたが、略奪者の掘ったトンネルが瓦礫の山の途中まで続いていた。発掘チームとアルム師の魔法が揃えば、先駆者が諦めた地点から作業を引き継ぐことができそうだった。ダークエルフのチームを呼んで通路を片づけさせ、ようやくケメル・ゼーの本格的な発掘にとりかかれる。私は安堵した。じきにこのブーツで、世界が始まってから一度も踏みつけられたことのない埃を巻き上げることになるのだろう。 こうした期待感に興奮しすぎたのか、私は採掘人をいささか追い立てすぎてしまったようだ。テン・ペニーの報告によると、彼らは労働時間の長さに文句をつけはじめ、こんな仕事はやってられないと口にする者までいるらしい。ダークエルフに気合を入れ直させるには鞭で脅すのが一番だというこを経験上学んでいたので、私は彼らのリーダーを鞭打って、通路が確保されるまで残りの採掘人たちを働かせた。セイダ・ニーンから数名の帝都兵を同道させたのは正解だった。採掘人たちは最初こそ渋い顔をしていたが、トンネルが貫通したさいには一日分のボーナスを与えると約束すると、意気揚々と作業に取りかかった。文明生活に慣れてしまっている読者には野蛮なやり方に聞こえるかもしれないが、こういう人種を作業に従事させるにはこうするより他はないのだ。 落石の規模は思ったよりもひどかった。結局、通路を確保するまでにほぼ二週間を要した。採掘人のつるはしが最後の穴を開けて反対側の空洞へと抜けたときには、私も彼らに混じって大喜びし、終わりよければすべてよしという意味で地元の酒をまわし飲みした(ひどい味だったが)。採掘人が向こうの部屋に進めるよう穴を広げるのを見ながら、私ははやる気持ちを抑えられなかった。この通路は古代都市の新たな階層へ続いていて、そこには消息を絶ったドワーフの残した秘法が埋まっているのだろうか。それともただの袋小路で、どこにも続いていない横道にすぎないのだろうか。私は興奮に打ち震えながら穴をくぐり抜け、その先の暗闇でしばらくしゃがんでいた、足元で砂利が擦れる音がして、あたりに鳴り響いた。大きな部屋にいるらしかった。それもかなり大きな部屋だ。私はゆっくりと立ち上がり、ランタンの覆いを取り払った。灯りが部屋を満たし、呆気に取られながら部屋を見渡した。それは想像を遥かに超える驚愕すべき光景だった。 ランタンの漏らす光が落石地点の向こうの部屋を満たしていき、私はまたもや驚きの眼差しをぐるりと投げかけた。ドワーフ製の合金の放つほのかな輝きで満ちていた。古代都市の未知の領域に足を踏み入れたのだ! 興奮のあまり心臓が早鐘を打っていた。私はあたりを見渡した。部屋はあきれるほど巨大で、天井はランタンの光が届かない闇まで突き抜けていた。部屋の奥は暗くてよく見えないが、思わせぶりな光のまたたきが、まだ見ぬ宝物の存在をほのめかしていた。両側の壁に沿って機械人間が立ち並んでいて、荒らされた様子はなかったが、奇妙な点がひとつだけあった。儀式的な意味でもあるように、その頭部が取り外されて足元に置かれていたのだ。考えられることはただひとつ。私は偉大なドワーフの貴族の墓を発見したのだ。ひょっとすると、ドワーフの王のだ! この種の墓所は何度か発見されていて、もっとも有名なのはランサム率いるハンマーフェルの発掘で出土したものだろう。が、完ぺきな状態の墓は未発見だった。そう、今までは。 が、これが本当に王族の墓所だとしたら、その主はどこにいるのだろう? 私はそろそろと前進した。時代を超えてそうしてきたように、頭のない人形の列が静かに立ちすくんでいる。取り外された頭部の瞳で見つめられているような気になった。ドワーフの呪いに関する突拍子もない話ならさんざん聞かされていたが、私はそのたびに迷信だと笑い飛ばしていた。が、今こうして、この都市を作った謎の建築家が吸ったのと同じく空気を吸っていると、そして彼らに災いをもたらした天変地異が起きてからひっそりと眠りつづけていた都市に立っていると、恐怖心がわいてきた。何らかの力が漂っている。私の存在に立腹している邪悪な力が。私はしばらく立ち止まって耳をすませた。ひっそりと静まり返っていた。 いや…… かすれるような音が聞こえてきた。呼吸するように一定の間隔で。私はパニックに襲われそうになるのを懸命にこらえた。武器もない。塞がれた通路の向こうを探検したいと気が急くあまり、危険が待っているなどはつゆほども思わなかった。脂汗をたらしながら、気配を感じようと暗がりに視線を這わせた。部屋は暖かい。ふと気づいた。これまでのどの部屋よりもかなり暖かく感じる。興奮が舞い戻ってきた。いまだに機能している蒸気パイプ網につながっている区画を見つけたのだろうか? 廃墟のいたるところで見かけた配管が壁沿いに走っていた。私は配管に近づいて触れてみた。ほとんどさわれないほど熱かった。古代の配管のあちこちが腐食して、か細い蒸気が噴き出しているのがわかった。私が聞いた音はこれだったのだ。みずからの早計さを笑った。 さて、私はさっそうと奥まで進んだ。ついさっきまでは気圧されそうな迫力があった機械戦士たちに笑顔で敬礼をしながら。光が数世紀ぶんの闇を追い払っていき、台座にそびえるドワーフ王の巨大な彫像が露わになっていくにつれて、私は勝利の笑みを浮かべた。ドワーフ王はその鉄の手に錫杖をにぎっていた。これまでの苦労が報われたぞ! 私は台座をゆっくりとひと回りし、古代ドワーフの職人芸にため息をもらした。黄金の王は高さが20フィートほどで、ドーム型のクーポラの下に立っていた。先端が反り返った長いあごひげを威厳たっぷりにたくわえていた。ぎらつく鉄の視線にずっと追われているような気がしたが、私の迷信深さはもう消えていた。私は慈しむように古代ドワーフ王を眺めた。わが王、既にそんなふうに思いはじめていた。台座に乗っかって彫刻された鎧を間近で観察しようとした。と、彫像の眼が開き、篭手をつけた拳を振りあげて殴りかかってきた! 黄金の腕が振り下ろされ、私は身を翻してかわした。直前まで立っていた場所から火花が飛び散った。蒸気を吹き、歯車をきしませながら、彫像はぎこちない動きでクーポラの天蓋から歩み出ると、ものすごい勢いで私のほうへ迫ってきた。慌てて後ずさりをする私の姿をその眼が迫っていた。またもや拳が振り下ろされると、私は円柱の陰にさっと隠れた。うろたえるあまりランタンを落としてしまい、光の池から闇の中へとすべり込んだ。あわよくば、顔のない像の間をすり抜けて安全な通路まで逃げられるようにと。怪物はどこにいったんだ? 20フィートもある黄金の彫像を見失うなんてありえないと思うだろうが、王の姿はどこにもなかった。弱々しいランタンの火がわずかに部屋を照らしていた。暗がりのどこに王がいてもおかしくなかった。私は這うように進んだ。何の前触れもなく、目の前に並んだつやのないドワーフ戦士が飛び上がるや、怪物のような守護神が目の前にそびえ立っていた。逃げ道をふさがれた! 執念深い機械が矢継ぎ早にパンチを繰り出しながら追ってきて、私は後方へかわしながら逃げた。やがて、部屋の片隅に追いつめられた。逃げ場所も絶たれてしまった。壁を背にして立っていた。私は敵をにらみつけて覚悟を決めた。巨大な腕から最後の一撃が振り下ろされた。 そのとき、広間に閃光が殺到してきた。紫のエネルギー弾がドワーフの怪物の鋼鉄の殻を引き裂いた。怪物の動きが止まった。新たな敵の姿を認めようとして半分振り向いたところだった。アルム師が駆けつけてくれた! 私が歓喜の声をあげかけた時、巨像がこちらへ振り向いた。アルム師の放った稲妻の魔法にもびくともせず、最初の侵入者を叩きつぶそうと決心していた。私は叫んだ。「蒸気だ、蒸気を使え!」巨像は拳を振り上げて私を地面にめり込ませようとした。しゅっという音とともに冷気が吹き抜け、私は顔を上げた。怪物が氷の殻に覆われていた。今まさに私に仕留めようとする姿で。アルム師はわかってくれたのだ。私はほっとして壁にもたれた。 氷がひび割れた。巨大な黄金の王が目前にそびえていた。氷の殻がはがれ落ちると、勝ち誇ったような顔で私のほうを向いた。このドワーフの怪物を止める手立てはないのだろうか? と、彫像の眼から光が消え、腕をだらりと下げた。氷の魔法が奏功し、蒸気機関が冷やされたのだ。 アルム師と採掘人がやってきて私を取り囲み、奇跡の生還を祝福した。私はぼんやりとしていた。帝都に帰還したらどうなるだろうか。きっと最大級の賛辞を浴びることだろう。越えることのできない発見をしてしまったのだ。次の道を模索する時なのかもしれない。伝説の“アルゴニアの瞳”を探し当てたら…… またもや大騒ぎになるぞ! 私はほくそ笑んだ。この瞬間の栄光を満喫しながらも、次の冒険に思いを馳せていた。 白1 随筆・ルポルタージュ
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栗悟飯とカメハメ波 (登場人物) 牧瀬紅莉栖 ◇ ある日、泣き声がしゃくに障ったので妹を殺した、死体は井戸に捨てた。 次の日見に行くと死体は消えていた。 5年後、些細なけんかで友達を殺した、死体は井戸に捨てた。 次の日見に行くと死体は消えていた。 10年後、酔った勢いで孕ませてしまった女を殺した、死体は井戸に捨てた。 次の日見に行くと死体は消えていた。 15年後、嫌な上司を殺した、死体は井戸に捨てた。 次の日見に行くと死体は消えていた。 20年後、介護が必要になった母が邪魔なので殺した、死体は井戸に捨てた。 次の日見に行くと────…。 ◇ 最初の印象は狭い、だった。 高く見上げれば円形に切り取られた夜空が無機質な暗さを見せる。 辺りは円柱状の石垣が自分をぐるりと囲む。 そして、腰を降ろす石畳の床は古水で数センチほど満たされていた。そのせいで下半身の衣服は冷たくぐっしょりと濡れている。 水面が満月を反射させ、この狭い空間を光り散らしていた。 「百万歩ゆずって…殺し合いをすることは認めてやるわ………」 その空間にただ一人鎮座する女──牧瀬紅莉栖は、肩をプルプルと微動させながらそう呟く。 彼女が震えているのはなにも水の温度の低さ故凍えているわけではない。 その表情は眉間にシワを寄せ、沸き立つ怒りを抑えた感情が込められていた。 そんな紅莉栖は未来ガジェット研究所においては相対的に常識人、肩書で言うのなら云わばツッコミポジションである。 そのため、今自分が置かれている状況、現在地に対する的確な突っ込みを声を荒げて叫んだ。 「それにしてもなんで私の初期位置が『井戸の底』なのよぉ────────っっ!!!!!!! おかしいでしょうが常識的に考えてええ────────っっ!!!!!!!」 クリスティーナ。 彼女が飛ばされた先は、深い深い井戸の中。 ランダムにも程がある配置に、最悪な気分を吐露するまでであった。 真上の遥か高い穴以外、出口の確認できないこの古井戸。 もしも我々がバトル・ロワイヤルに参加させられ、そしてワープされた先がこの場所であった立場ならどう考えるだろうか。 人によっては物凄いラッキーと楽観的に考えるかもしれない。 何故なら隠れ場所としてはこの上ないくらいに優れている場ではあるからだ。 声を殺してじっとしていれば第三者が覗きに来ることなどほぼないに等しい。なにせ、普通井戸の底に生きた人間がいるなどと思うはずないのだから。 だが、もしも仮に覗き込まれたとしたら。 袋のネズミとはこのことで、この畳一畳ほどの広さもない井戸の底で、ただ無抵抗に殺される他ないだろう。 すなわちこの場は安全地帯でもあり絶体絶命でもある、矛盾の狭間に位置した場所なのだ。 今まさに井戸に身を置く紅莉栖が、自分の置かれてる状況をどう判断したかというと、 「はぁ…………、どう見ても詰みです。本当にありがとうございました……………」 後述の『絶体絶命』。 彼女はガックリとうなだれつつも、一刻も早い脱出に向けて頭脳労働を開始するのであった。 紅莉栖はふと辺りに手を置く。 石を積み上げて練成された、高く反り立つ周囲の壁。 その壁は一寸のよじ登る隙もないほどまっ平…という訳ではなく、ところどころ欠けた箇所を伝って行けばクライミングすることも不可能ではない。 しかし華奢な体の紅莉栖では、それは実現性に乏しい。 優れた知性の頭脳はあれど、体力は人並み以下の彼女にとっては確実たる脱出方法とは言えなかった。 ならば、他にどう動くべきだろうか。 事態の打開を求めた彼女の目に飛び込んだのは、床に放りっぱなしのデイパックだった。 紅莉栖はあのカスタマーサービスと名乗る主催者が、参加者全員に支給したのであろうデイパックの中身を広げる。 井戸水を吸い上げ、水滴をしたたらせるバッグであったが、幸いにも中までは浸水していなかった。 その証拠に、手あたり次第まず取り出した白い紙──参加者名簿はふやけた様子がなく、その乾いた表面を維持している。 彼女は一応の名前の確認を、速読で完了する。 ──『橋田 至』に、『鳳凰院 凶真』。 …岡部の名が何故中二チックな表記で印字されていたのか不可解だったが、ラボの仲間二人も巻き込まれていることに関して、紅莉栖は特に悶々とする様子はなかった。 彼女は決して岡部らに愛着が無いわけではない。 だが、今は井戸脱出第一の状況であるため、現状不要な心配という感情は即座に封じ込めたのだ。ある種の現実逃避といえる思考だが、最善の判断ではあるだろう。 紅莉栖は同じく不要と判断した参加者名簿の紙きれを水面に沈め捨て、次の物色に向かう。 バッグから伸ばした手に握られていたのは鳥の姿を模したようにも見える──青いクリスタルだった。 恐らく支給武器の類なのだろう、四つの突起が鋭利に伸びる。 一見にして何の変哲もない石。井戸から這い上がるのに不要な、どうでもいい品。 …だったのだが、紅莉栖はそれに対し、唐突に妙な既視感を覚えた。 「…………これって、確か…」 彼女は確かめるように、記憶を辿ってみる。 この石を見たのはたしか…、二年ほど前の、ビジネスホテルの一室にて。 いや、見たというより『閲覧した』という表現すべきか。 デスク上のパソコンの画面にこのクリスタルは映っていた。 紅莉栖にとっての唯一の趣味は@ちゃんねるでのレスバトル。 躍起になるネット民を自慢の頭脳で言い負かし学歴の差を見せつけるのが快感なのだという。 そんな彼女にとってパソコンは@ちゃんを開くための道具でしかなく、必然的にどういうサイトでクリスタルを目にしたかは限られてくる。 そう、あれは確か@ちゃんの、コラ画像スレにて。 コラ職人たちが作っていた、なんだかランス………モロトフ…だかいうアニメのキャラの。 ──ボルテッカでブチ壊してやるっ!! 宇宙の騎士をなめるなよっ!! テーック、セッターーー!! 「あっ!」 紅莉栖は思い出した。 「……間違いないわ。某アニメキャラが変身するために使う水晶体……ね。」 あの時スレ内の画像にあった二次元のクリスタルが、まんま手中に収められていたのだ。 石の正体を再確認した時、紅莉栖の中で馬鹿馬鹿しい考えがこみ上げてくる。 そう、馬鹿な考えである。 徹底的なリアリストで、タイムマシンの存在や時間の逆流を完全否定する普段の彼女ならしない稚拙な考えが、頭に浮びあがった。 「これで『変身』…、できるんじゃないかしら?」 アニメキャラ同様自分も変身することができる──そんな小学生じみた発言をしたのは何もとち狂ったわけでも、冗談というわけでも、無根拠でもない。 何せ自分が今いるこの殺し合いの世界は『非常識的』そのものなのだから。 ファイナル・ウォーズという狂った舞台に加え、先ほどのオープニングで見せられた喋るペンギンに等身大のカタツムリ、奇妙すぎる外観の参戦者たち。 まさに常識の範囲外の世界で、紅莉栖の考えもあながち荒唐無稽ではないのである。 変身できる可能性は絶対とは言えないが、脱出の一手をとにかく欲しかった紅莉栖は、馬鹿みたいとは思いながらもすがってみることにした。 「確か、こう掲げて…、こんなポーズになってから………」 紅莉栖は、@ちゃんで見た変身のやり方をよく思い出し、できる限り忠実に再現。 足を肩幅くらいに開き、青く輝く水晶を天高く掲げると、 「…テ、テック、セッタァァーーーーーーー!!」 と、大きな声で叫び上げた。 暗い井戸全体に響き渡る、紅莉栖の声。 発せられた変身の決めセリフはしばらくはただ反響するのみだったが、やがて応えを提示してきた。 「…………………………………」 応えは沈黙。何も起こらなかった。 いくら夢おとぎなこの世界下とはいえ変身はさすがに出来ない様子だった。 大の大人が、密室で、一人……ポーズを取りながら、絶叫。 赤面で染まった紅莉栖は目をつぶってプルプル震えながら、ただのアクアマリン宝石を床にぶん投げた。 「って、なに馬鹿なことさせてんのよっっーー!」 水しぶきが飛び散り、水面が虚しく揺れ動く。 光り輝く宝石が水の底へ沈む中、紅莉栖はすぐさま次の支給品の取り出しを急ぐ。 バッグの中にて手が触れたのは、筒状の、金属のような物。 割と軽いそれを取り出し、脱出の糸口になりそうなキーアイテムなのかどうかを確認する。 「……………はぁ、バカらしいわ」 取り出したのは缶飲料・ドクターペッパー350mLであった。 武器でも井戸を登るのに使うような便利な道具でもない、ただの支給食料の一つであったのだが、彼女にとってこれは不幸であったのか否か。 怒りを見せた顔をしつつも、まんざらではなさそうな表情で、ドクペを口内に流し込んだ。 尻は濡れ衣で冷たい感触に包まれていたが、とりあえずは熱くなった頭を冷やすことにした紅莉栖であった。 ◇ ある時の事でございます。何気なく、カンダタが頭を挙げて、血の池の空を眺めますと、 そのひっそりとした暗の中を、遠い遠い天上から、銀色の蜘蛛の糸が、まるで人目にかかるのを恐れるように、一すじ細く光りながら、するすると自分の上へ垂れて参るのではございませんか。 カンダタはこれを見ると、思わず手を拍って喜びました。 この糸にすがりついて、どこまでものぼって行けば、きっと地獄からぬけ出せるのに相違ございません。 ◇ 紅莉栖は、今最後の支給品であるタッパーを凝視している。 いや、厳密に言えば彼女はタッパーの中身を怪訝な顔で見ていた。 透明で封をされた容器の中には、なにも作り置きの料理が入っているわけではない。 カサカサカサッ… 容器の中で、悠長ながらも動き回る黒い八本の節足。 腫れ上がるようにパンパンな状態の腹部には赤い柄が染みついていた。 幽閉されるが様にタッパーに入っていたのは、真っ黒いボディで掌ほどのサイズの一匹のクモであった。 「セアカコケグモ…、の突然変異体ってとこかしらねぇ…………」 クモの容態から、紅莉栖はぼそっと呟く。 参加者名簿も青い宝石もドクペも食料のレーションも取り出し、最後までディパック内を一人鎮座していたのが、この虫かごだった。 不可解かつ、意図の判らぬ支給品。 紅莉栖も当然こいつの使い勝手に頭を悩ませたが、取扱説明はご丁寧にもタッパーの側面に張り付いていた。 『クリたんへ。コイツに嚙まれたらスパイダーマンに変身できるよ~~~ん。』 『勇気を出してかまれてみよう☆ 追伸)武器発注ミスっちゃったからコイツがクリりんの武器代わりです。ごめんち!( ・`ω・´)』 「………………………」 純白に白けた表情をせざるを得ない牧瀬紅莉栖であった。 冷笑すらできぬ凍り付いたその視線は、説明になっていない説明文と文末の愛おしい絵文字に向かれている。 まあ、阿保な文体は置いておくとして、この説明自体には気になる箇所はあると紅莉栖は思う。 妖々しい見た目のこのクモが武器。 しかも、他参戦者を毒殺するために使役する毒グモというわけでなく、『スパイダーマン』なる未知の者に変身するために使う道具とのことだ。 「変身…………………………」 さっきまでの自分と妙にシンクロしている支給品だ、と紅莉栖は感想を呆れながら抱いた。 不意に、水に沈んだアクアマリン宝石を見下ろす。 已然、満月の光を反射して輝く宝石であったが、ところどころメッキが剥がれて無機質な灰色のプラスチック面を見せていた。 「って、これ宝石ですらないんかいっー!! オモチャかい!」 宝石改めプラスチックゴミに最後の突っ込みを飛ばしてしまったが、今はもうどうでもいい。 紅莉栖の中で再び、あの馬鹿馬鹿しい考えが支配しようと蘇ってきたのだ。 そう、本当に馬鹿な考えで普段の彼女なら絶対にしない、小学生の発想のそれである。 その考えをまた再び実行する為、そっと、タッパーの蓋を開ける。クモの真上の天井がどこまでも広く切り開かれた。 確かにさっきのテックセッター変身は完全なる失敗、予測の大外れで終わった。 ネット掲示板で見知ったアニメと同様の物だから、という浅はかな考えで実行したものはただ馬鹿な真似をしただけという結果を残すだけだった。 だが、それは『変身できる可能性』を否定するものではない。 このバトル・ロワイヤルという世界は前述したとおり、ペンギンが喋りカタツムリが爆ぜり狂う荒唐無稽もいいところのファンタジーな世界なのだ。 自分が何故そんなイカれた世界にいるのか今はまだ分からないが、とにかく変身をすることは十分可能かもしれない。 「スパイダーマン…、何に変身されるかは見当付かないけども…。いいわ。この武器、使わせてもらうわねっ…」 変身-Royal-。 そんな未知の領域へと踏み込むため、ゆっくりウロウロするクモへと手を伸ばす。 全てはこの井戸から這い上がり地上を目指す、それだけの為に。 とりあえず、クモの胸部を掴もうとした、その時だった。 クモの眼には、自分に向かって手を伸ばす巨大な赤髪の生命体をどう映ったか。 本能的危機感からか、これまで大人しかったクモは逃げ出すように素早く、紅莉栖の手から腕をよじ登った。 「…ちょ、きゃっ!!」 八本の細い足がタイピングを打つように高速で上り詰めていく。 「ちょっと、あー…もうっ!!」 紅莉栖は慌てて、何度も抑えようとするも、のらりくらりとかわされ捕らえることができない。 クモの全力ダッシュは、その体長を人間の身長に換算した場合、時速300Km以上だという。並みの長距離列車とほぼ同じくらいの素早さだ。 そんな機動力に紅莉栖は焦れど掴むことはできず、そうこうしている内にクモは彼女の服の中に素早く潜り込んでしまった。 襟からの侵入である。 「あっ………あれ…ちょ、何処に行って…」 彼女が気づいたときにはもう視界にはクモは映っていなかった。 面を食らいつつも、全身、果ては壁や眼下の水まで色々見回しを始める紅莉栖であったが。 「…んぃやあっっ!! きゃ…ぁ……んっ…!! んぁ…! あっ…ぁ…あっ! んっ…」 突然首から胸にかけて撫でまわすような寒気のする感触に襲われ、うずいてしまう。 クモが下地から彼女の白い肌を全速力で駆け巡っているためである。 服の下をもぞもぞと動く奴。紅莉栖はかなりの嫌な顔をしながら、むず痒いそいつを捕まえるためバンバンと胸を叩く。 「あっ…ぁ…あっ! …って! ちょっと止まって…って… ひゃあっ!!」 無論、手はクモを捕まえれず空振りを続けたのは言うまでもない。 這いずり回る虫の節足と、捕まえることのできないもどかしさから心中イライラであった。 こんな状況にもかかわらず、彼女はふと脳裏に能天気なことが思い浮かぶ。 脳内に描かれたのは自分と岡部倫太郎による妄想、というか仮定。 安っぽい言葉遊びみたいなもんだが、あの岡部が仮に今の自分の醜態を見た時こんなことを言うに違いない。 ────ふーはっはっはっはっは! これぞまさしく『雲をつかむような思い』、だな…? チクッ 折しもそのタイミングでクモが突然動きを停止。 目の前にあったぷるるんっと豊満な右胸に向かって一噛み、歯を差し込む。 「…って、いっだああっ!!」 遺伝子改良を施された新種の蜘蛛『スーパースパイダー』。 クモの鋭い刃から、彼女の体内へと『その力の源』となるエネルギーがクモの唾液と共に流れ込んでいく。 エネルギーは体内を瞬時に駆け巡り、胸から全身へと血管中を瞬時に把握していった。 外観は変えずとも、彼女の体内構造は大きく強化、作り変わられていく。形は違えど、筋肉強化剤注射とほぼ同等である。 不本意ながらも、今、彼女は変身する権利を手に入れたのだ。 夜の幕が降りた廃村は、暗闇に包まれていた。 建物の残骸や草叢が、静寂の中に立ち並んでいる。 深い沈黙が辺りを支配し、ただ風のささやきと、遠くで響く虫の音が聞こえるだけだ。 そんな村でポツンと佇む古井戸。 今はもう使われていないだろう、ツルが巻き付く円柱の石塀にて、突如、静寂を切り裂く音が発せられた。 深い井戸の底から、急速に何かが飛び出して、井戸のすぐ近くに着地する音だ。 井戸の暗闇から現れ、不安げな表情で辺りを見回す者。 デイパッグを下げながら、深紅の長い髪を垂らすその井戸の者は、女であった。 「どう見ても貞子ですね、ありがとうございました…」 井戸娘──牧瀬紅莉栖は、自身と客観的事実を踏まえてぼそっとツッコミを入れた。 にしても、ホラー映画つながりでこのバトル・ロワイヤル…<ファイナルなんだか>もまるでB級映画のようなグロテスクリアルだ、と彼女は思う。 自分は映画のエキストラで、役に引きこもり過ぎたが故に映画の出演者であることを忘れているのでは、と思ってしまうほどだ。 そして、同じく映画のような荒唐無稽がここに一つ。 紅莉栖は自身の掌を見る。 蜘蛛が放出する真っ白くてどこまでも伸びるその糸が、そこにはネバネバと生成を続けていた。 「これがスパイダーマン…ね」 突然変異の蜘蛛に噛まれ力を手に入れた紅莉栖は糸を天高く伸ばしここまで登り切ったのだ。 変身できるかもしれない、という夢絵空事のような仮定。 その証明を終えた今、彼女は途方に暮れてため息を漏らしてしまう。 「はぁ……この先どうなることやら………一般的常識は捨てた方が身の為なのかもしれないわね」 自分が何故この科学とは無縁の世界に迷い込んだのかは今は不可解なまま。 常識を盾に論破を得意とする自分が、『普通』の通じないこの殺し合いで生き抜けるかどうか。それを考えたら不安な面もある。 だが、もはやしょうがないので、とりあえずは紅莉栖は動いてみることにした。 木々が風でざわめきだす。 廃村の静けさと相まって、幽玄な雰囲気を醸し出している。 「岡部、橋田……なんだろう、殺されるとかするのはやめて…よねっ!」 そう言うと、蜘蛛娘・紅莉栖は両の手から近くの建物や木に向かって糸を引っ張り付け、それを高速で巻き取ることで起こる、素早い空中移動を開始する。 夜空を闊歩するように駆け抜ける紅莉栖。 彼女が今とった一連のアクションは、侵攻する巨人たちを相手に戦い続ける兵団達の『立体機動装置』のそれと一緒であることはまだ知る由もない。 【B4/1日目/深夜】 【牧瀬紅莉栖@Steins;Gate】 [状態]:健康(『スパイダー・ねらー』)、胸にかみ跡 [装備]:なし [道具]:食料一式(レーション、ドクペ1/2) [思考]基本:対主催 1:殺し合いという運命を打破 2:とりあえずHENTAI二名(特に岡部)に会いたい ※参戦時期はラボメンになってからのどこかです。 ※井戸の底にはアクアマリンの石@推しの子が沈んでいます。 ちなみに、一方でもう一匹。井戸から這い出てきた生命体がいることを付け加える。 壁をよじ登ってきたスーパースパイダーは、また、獲物を求めて夜の草原を歩き出した。 奴に思いも考えもない。ただ本能のままこのバトル・ロワイヤルの空間を自由に生きるまでである。 ◇ With great power comes great responsibility. ◇ 【蜘蛛@スパイダーマン スパイダーバース】 [思考]基本:本能のままどこかに移動 ←前回 登場人物 次回→ 013:ようかい体操 015:ミオリネが死ぬ雰囲気 牧瀬紅莉栖
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build 座るための仕組み sitスクリプト build 今回は椅子を作ってみましょう。 第一回でも触れましたが、buildで椅子を作っただけでは、正しく座ることができません。 椅子はやっぱり座れたほうが心休まりますので、座れる椅子を作ることにします。 スクリプトで椅子を作り出すことも不可能ではありませんが、いきなりでは難しいので、buildツールを使って椅子の形を作ってください。 椅子の形についてはどんなものでもかまいません。 ソファであろうが、スツールであろうが、buildの練習のために好みの形の椅子を自作してみるのが良いかもしれません。 「スクリプトだけ勉強したいんだ!」 という方は、とりあえず円柱なり立方体なりで間に合わせてもOKです。 もちろん、以前に椅子を作ったことがあって、 「ちゃんと座れるようにしたいのになぁ・・・」 という方は、ぜひその椅子に今回のスクリプトを組み込んでみてください。 Snapshot_090-s.jpg 私はこんなのを作ってみました。 座るための仕組み 椅子スクリプトの構成は、実にシンプルです。 やりたいことは「正しい位置に座れるようにする」ことです。 つまり、今まで説明してきたスクリプトの構成要素のうち、「反応」に当たる部分が、 「正しい位置に座れるようにする」 ということになります。 これを実現するためのスクリプトの命令を調べて見ましょう。 2007年4月現在、最も充実しているスクリプトの辞典は「lsl Wiki(英語)」です。 英語はどうも我が心の流儀に合わぬのだ・・・という方のために、当サイトにも一応「リファレンス」があります。 簡単な日本語の説明付きで、lslで使える関数(命令)の一覧を掲載しています。 まあ、ここ見ている方はほとんど日本人だと思いますので、当サイトの「リファレンス」のページで今回の目的にかなうスクリプト命令を探してみることにしましょう。 かなり下のほうまで見ないと出てきませんが、 「座る位置の調整」 をする命令が見つかるでしょうか。 llSitTarget?という名前の命令です。 今回はこのllSitTarget?を「反応」として使います。 次にステート(状態)についても考えます。 単に「正しい位置に座れるようにする」だけですので、ステートは一つだけで良いでしょう。 「初期状態」であるdefaultステートを使います。 最後はイベント(きっかけ)ですが、素直に考えると、 「座ったとき」 というきっかけにしたいところです。 ところが、残念ながらlslには「座ったとき」のイベントそのものはありません。 「オブジェクトが変化したとき」のイベントを使って、誰かが座っているかどうかの判定をすることができますが、今回は別のイベントを使います。 実は今回使うllSitTarget?という命令は、一度実行しておけば、あとは何度座っても、誰が座っても、同じ位置、同じ角度に座るようになる命令です。 座るたびに実行するものではありません。 一度実行しておけば良いのですから、ここは素直に、 「スクリプトが開始されたとき」 に実行すべきでしょう。 これでスクリプトの構成については決まりました。 「初期状態」で「スクリプトが開始されたとき」に「正しい位置に座れるようにする」スクリプトです。 これを意識しながら、実際にコードを書いていきましょう。 sitスクリプト まずは椅子の中にスクリプトを作ります。 前回書いたように、コンテンツタブで「New Script」です。 ハロー・アバター・スクリプトが作成されますが、使えるところは残し、いらないところを消していくとしましょう。 まずはステートですが、すでにdefaultステートが書いてあるはずです。 これをそのまま利用しましょう。 イベントについても「開始されたとき」に発動するstate_entry()があります。 これも残しておきます。 state_entry?()の中にあるllSay()や、touch_start?()イベントなどは不要な部分です。 まずはこれらを消してしまいましょう。 こんなふうになります。 default { state_entry() { } } すでにステートとイベントについては完璧ですw あとは「正しい位置に座れるようにする」命令を書き込むだけです。 llSitTarget?を使うときは、「位置」と「角度」を指定します。 llSitTarget( 0.0,0.0,0.5 , 0.0,0.0,0.0,1.0 ); で囲まれた数字が何やら二つありますが、最初の が位置、二番目の が角度です。 ここに指定する数字は、皆さんが作った椅子によってそれぞれ異なります。 ひとまず数字の意味を説明しておきましょう。 位置を示す 0.0,0.0,0.5 は、vector(ベクタ)型と言われるデータです。 ,で区切られた3つの数字が並んでいます。 最初の数字はX値、真ん中はY値、最後はZ値です。 XYZと聞くと、buildツールに出てくる赤と緑と青の矢印を思い出す方もいるでしょう。 まさにアレです。 今回使うこのvector型のデータは、椅子の座標から、XYZ方向にどれだけズレた位置に座るか、を意味します。 単位はmです。 0.0,0.0,0.0,1.0 は回転を示すrotatin(ローテーション)型のデータです。 数字が増えて4つになっています。 最初の三つはvector型と一緒で、X,Y,Zですが、最後の一つはSという隠れキャラです(謎 サンバルカンに白バラ仮面がついているようなものです・・・いや、よくわかんないんですが(^^; 少々専門的になりますが、この4つの数の組み合わせは「四元数(クォータニオン)」と言い、3D座標系において回転の計算をする上で非常に便利な行列です。 SLでは内部的に回転のデータは全てこの四元数で管理されています。 ですが、4つの数字を見て、どのような回転をするのかパッとイメージできる人は多くはないでしょう。 buildツールのように、XYZのそれぞれの角度を度数で指定するほうがやはり馴染みがあります。 そのあたりは当然考慮されており、X,Y,Zの回転角度からrotation型のデータを作り出すための命令が用意されています。 llEuler2Rotという関数がそれで、この関数に X,Y,Z の回転角度を指定すると、 X,Y,Z,S のrotation型に変換してくれます。 私は3D回転のエキスパートではないので素直にこのllEuler2Rotを使うことにします。 しかし難点がもう一つあります。 llEuler2Rotに指定する X,Y,Z は度数ではなく、ラジアンなのです。 ラジアンは高校の数学で出てくるのでなんとなくわかる人もいるかもしれませんが、やはり度数のほうがわかりやすいでしょう。 そこでもう一つ小細工をします。 度数で X,Y,Z を指定し、そこにDEG_TO_RADという呪文をかけると、なんと、ラジアンに変わるのです。 以上2つの小細工をすることによって、 度数>ラジアン>四元数 の変換ができます。 具体的にはこんなふうに書きます。 llEuler2Rot( 0.0, 0.0, 90.0 * DEG_TO_RAD) lslで角度を扱うときにはこの方法が便利ですので、この書き方は覚えてしまったほうが早いです。 さて、これでようやく位置と回転の設定ができます。 llSitTarget?に位置と回転を指定して、スクリプトに追加しましょう。 default { state_entry() { llSitTarget( 0.0, -0.3, 0.4 , llEuler2Rot( 0.0, 0.0, 270.0 * DEG_TO_RAD)); } } この例では、Y軸のマイナス方向(後ろ)に30cm、Z軸の+方向(上方向)に40cmずれた位置で、Z軸まわりに270度回転した格好で座るようになります。 皆さんの作った椅子ではこの数字はそれぞれ違ってくると思いますので、書き換えて試してみて下さい。 正しい位置に座らなかった場合は、スクリプトの数字を調整し、保存してから座りなおします。 座ったままですと位置は変わりませんので注意しましょう。 Snapshot_091-s.jpg きちんと座れるようになったら、椅子のスクリプトは見事完成です。 うまくできたら、家の中に置くのも良いですし、商品にさえなるでしょう。 ぜひ素敵な椅子を作ってみて下さい。 次回は「ドア」のスクリプトを作ってみたいと思います。 名前 コメント
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地球人口に対する超能力者の割合はすでに一割を超えている。 超能力者の存在が公式に認知されたのは異形種―ヴァリアント―出現の数十年前。 観測初期は地球総人口の数パーセントに満たなかった超能力者の比率だが、 ここ半世紀の統計記録を見てもその増加傾向は顕著だった。 超能力者は―少なくとも国籍を保持する者に関しては―各々の国家によって管理されている。 彼らは検査によってその能力の種別、強度を分類され、 日常生活においては数値に応じて安全装置、つまりはリミッターの着用を義務づけられた。 状況に応じてリミッターの解除が許可されているのは、 一部の者――例えばヴァリアントハンター達―のみである。 種別は複合能力、合成能力を含めると膨大な数に上るが、 強度についてはレベル0(無能力者、つまり一般人)からレベル12までが国際基準で定められている。 レベルについて気体操作能力者、俗に言う風使いを例にすると、 レベル1ではほんの微風、レベル6では暴風、レベル12になると台風、 つまり自然災害クラスの風を巻き起こせる能力者という分類になっている。 現在の統計ではレベルの低い能力者ほど数は多く、 レベル12に該当する超能力者に至っては全世界でも百名以下しか存在しない。 しかしなぜこれほど厳密な分類、管理の実施が成されているのか。 回答は至って明瞭である。 それは全人類の九割を占める一般人が――彼らを恐れているからに他ならない。 * * * 田中れいなは東京都内、渋谷区の一角にある繁華街の裏路地を歩いていた。 妖しげなバーやスナック、風俗店の看板が立ち並んでいるが、 日中だけあって人通りも乏しく、それらの看板からも毒気が抜かれている気がする。 ほどなくして、数刻前に通報のあった安普請のラブホテルに到着。 エントランスには部屋の種類と値段を表示した電光パネルが置かれている。 生憎とプライベートでは利用した経験がないのだが、 職業柄パネルの光が消えているそれが使用中の部屋であると判断できる。 光の消えている部屋は一室。通報にあった部屋番号とも一致する。 くもり硝子で仕切られたスタッフルームを一瞥すると、 べっとりと赤黒い血糊が人の手形を残して付着していた。 硝子の隙間から室内を覗うと、ひび割れた壁や床、 そして原型がなくなるまですり潰された人間の死体が見える。 辛うじて原型を留めている引き千切られた右腕には電話の受話器。 通報の電話が悲鳴と共に途切れたと聞いていたから想像はしていたが、 ―――まったくもって、度し難い。 胸の奥にたぎる物を感じながらも、平静を装って件の部屋へと向かう。 スタッフルームから拝借してきた合鍵を使って室内へ。 毛足の短いカーペットを土足で踏みしめ、 「………呆れた」 「こっちの台詞だっつーの。しつけーんだよお前ら」 れいなの呟きに、ソファで紫煙をくゆらせる上半身裸の男が応えた。 たいした上背もなく、見るからにひ弱そうな細い手足と薄い胸板。 目つきこそ凶悪だが、容姿を見ただけでは指名手配中の凶悪犯とは誰も思わないだろう。 ベッドでは同じく指名手配中のやつれた女が虚ろな視線を宙に漂わせ、 口からは涎が泡となって滴り落ちている。 傍らには注射器。大方ダウナー系のクスリにでも手を出したのだろう。 「警視庁刑事部捜査一課特殊犯捜査第5係、田中れいな。 アンタらを強盗、殺人、公務執行妨害、その他多数の容疑で逮捕する」 特殊班捜査第5係。 近年では珍しくなくなった、超能力犯罪への対策班である。 「ひとつ質問。逃げずに留まってるくせに通報者を殺した理由は?」 「理由? ハッ、んなのムカついたからに決まってんだろーが」 「……オーケー、今ので決めた。五体満足で逮捕してやるのはやめた」 パンツスーツの腰に提げた伸縮式警棒を手に取り、 血振りの要領でアルミ合金製の円柱を引き延ばす。 「馬鹿じゃね? 第5係ってことはテメーも超能力者だろうが、 一人で俺らを捕まえられるとでも思ってんのか? レベルはいくつよ?」 「0」 「は?」 瞳に戦意を滾らせながらも無表情を貫くれいなの回答に、 男が狐につままれたような表情になる。 「オイオイオイオイ。こりゃまた笑える冗談だなオイ。 つい一昨日に数人がかりで返り討ちに遭ったの覚えてねーのか警察ってのは。 自慢じゃねーがリミッター外した俺のレベルは10だぞ?」 「覚えてるに決まっちょる。ついでに能力の種類は念動力(サイコキネシス)でしょ」 「ああ、なるほど。この建物周辺にSATだか何だかが待機してるわけだ? 要するにてめーはただのおとりだな」 「違う。ここにはれな一人しかおらん。それで充分ってのが上の判断」 「……もういいわ。テメーうぜぇよ。死ね」 頭をかかえた男が、さも面倒臭そうに掌をれいなに向ける。 瞬間、不可視の刃が周囲の景色を歪めながら男の目の前に据えられたテーブルを木屑へと変じさせる。 刃は勢いそのまま床板を張り裂きながられいな目掛けて突き進み、その矮躯を直撃した。 「なっ?!」 が、れいなは先と同じに警棒を正眼に構えたまま微動だにしていない。 「クソッ、無効化能力者(スキル・キャンセラー)か?! おい出番だぞ女ぁッ!」 「あ……?」 「いつまでもキマってんじゃねーよ! 次の餌が欲しけりゃ仕事しろっつってんだよ!」 「え、さ……クス、リ……ッ!」 それまで虚ろな瞳を彷徨わせていた女の焦点が集い、男が掲げた白い粉の入った袋に向けられる。 次いで、その瞳は殺意を以てれいなの方へ。 「クスリ…欲しい…獲物……止める……ッ!」 女が両の掌を合わせてこちらにかざし、何らかの能力を発動したのがれいなにも気配でわかった。 しかしれいなが女に向ける瞳にあるのは焦燥ではなく、むしろ憐憫だ。 クスリ漬けにされ、ほとんど意識のないまま男に飼われている。 その前情報に確信が持てた。 「ハッハーッ! コイツもテメェと同じ無効化能力者だ。 テメェのほんとのレベルがいくつかは知らねぇが、 レベル9のコイツを相手にしながら俺の攻撃は無効化できねぇよなぁ?!」 先にこの男の逮捕に向かった班が返り討ちに遭った理由がこれだ。 レベル10と言えば決して個体数の多い能力値ではないが、 同等以上の能力者なら警察側にも存在する。 だが、レベル9の能力無効化を受けて力が半減した状態では流石に撤退を余儀なくされた。 当然、れいながただの無効化能力者であったのなら同じ轍を踏むことになる。 「今度こそ死ねやぁッ!」 再び不可視の刃が、必殺の確信をこめてれいなに牙を剥く。 そして、直撃。 男の能力が舞い上げた埃や床板の破片が煙となってれいなを覆う。 男は丸太のように斬り潰されたれいなの死体を夢想した。 だが男はこの時点で、――致命的な誤解をしていることに気づく由もなかった。 「がっ?!」 気がつくと、男は床に打ち倒され、天井を仰ぎ見ている。 鼻に激痛。手を触れると、鼻骨はあらぬ方向に捻じ曲がり、 掌にはべったりと濃い赤が付着していた。 揺らぐ視界を混乱も収まらぬ内に持ち上げると、 男を見下す位置でれいなが警棒の先端をひたりと男の鼻先に据えている。 「へ、へめぇッ?! ろうして?!」 「言ったでしょ。れなはレベル0。無能力者。要するに一般人やって」 「ふあけんなッ! いっはんひんがおれに――」 呂律の回らない舌で喚く男のこめかみに、警棒を軽く一閃。黙らせる。 「どこで検査しても何の反応も出ない、正真正銘の無能力者。 ただし、どういう原理かどんな能力でも強弱問わず霧散させることができる、 まあ言ってみれば体質? 超能力判定がレベル0だから、 超能力者であることが前提のヴァリアントハンターにはなれなかったけどね。 上司は能力無効化(スキル・キャンセル)ならぬ能力殺し(スキル・キリング)なんて呼ぶよ」 「ち、ちひしょ、れめぇ、おほへてろ……ッ!」 「あら、この期に及んでそういう口利くっちゃね。 言い忘れてたけど、れなは能力に関しては確かに一般人。ただし――」 そこでれいなは、微笑と呼ぶにはあまりに嗜虐的な、 男がそれこそその場で失禁するほどの笑みを見せた。 「剣道二段。柔道初段。極真空手二段。 ついでに古流剣術と柔術、ムエタイ、ボクシング、 それから八極拳、劈掛拳なんかも少々かじってます☆ で、最初に言っちょったよね? 五体満足で逮捕すんのやめたって」 「ちょ、まひぇ、へめ、それれも警官――ぎゃあああああああああああああ!!!」
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登録日:2022/04/17 Sun 03 29 26 更新日:2023/04/13 Thu 21 04 19NEW! 所要時間:約 5 分で読めます ▽タグ一覧 ウィルス ウィルス種 クロスハート ゴーレム デジタルモンスター デジモン デジモンアドベンチャー02 デジモンアドベンチャー: デジモンクロスウォーズ デジモンフロンティア トワイライト ブルーフレア ボルケーノ太田 成熟期 鉱物型 命令のまま動くガンセキ人形! 『ゴーレモン』とは、『デジタルモンスター』に登場するキャラクター。 ●目次 【基本データ】 【概要】 【同名種】【基本データ】 【解説】 【派生種】◆バンチョ―ゴーレモン 【関連種】◆ブラストモン ◆ゴグマモン ◆バブンガモン ◆ゴーレムジジカメモン 【関連作品でのゴーレモン】アニメ『デジモンアドベンチャー02』 アニメ『デジモンフロンティア』 アニメ『デジモンクロスウォーズ』 漫画『デジモンクロスウォーズ』 アニメ『デジモンアドベンチャー:』 【基本データ】 世代 成熟期 タイプ 鉱物型 属性 ウィルス種 必殺技 ・カース・クリムゾン背中の突起から出す超高温のガス。 得意技 ・ゴーレムパンチ強力なパンチを繰り出す。 【概要】 超古代の呪いをデジタル解析している時に、発見された鉱物型デジモン。 体の約9割が岩石のデータでできており、手足を繋ぎ止めて生きている。 また、元ネタ通り、命令されないと動かず、感情も持たないデジモンとされる。 公式図鑑のイラストでは確認できないが、背中には“疫”、“呪”、“凶”と古代の禁断の呪文が彫られている。 どうやらこれは自ら出すガスから守るためのものらしい。 厨二病を発症している訳ではないと信じたい。 初登場は1999年3月発売の『デジタルモンスターVer.Wonder Swan』。 【同名種】 さて…「同名なのに設定が全く違うデジモン」といえば、何を思い浮かべるであろうか。 大体の人は『クロスウォーズ』で登場した なぜか既存デジモンの名を付けられた グレイモンやベルゼブモン等を想像するだろうか。 だが、実は『ゴーレモン』こそが元祖(?)同名種持ちなのである 【基本データ】 世代 成熟期 タイプ ? 属性 ウィルス種? 必殺技 ・ガーディアンボム ・アンチデジビーム ・ガルガントプレス 【解説】 1999年1月発売のPSソフト『デジモンワールド』で初登場したゴーレモン。 タッチの差で、こちらの方が元祖ゴーレモン、と言えるであろう。 タイプや属性は不明だが、ウィルス種しか入れない「闇貴族の館」に出現するため、恐らくはウィルス種。 衝撃的なのがその見た目。 なんと、ポリゴンのワイヤーフレームで構成された円柱を組み合わせたもの…とでも呼ぶ姿なのである。 それ以外には、顔も装飾も全くなし。 全体のバランスとしては、ユキダルモンに近い体形である(*1)。 恐らくは、同時期に開発されていた2作で名前の被りがあったことを、バンダイ側が連係ミスしたか何かだったのであろう。 その後、『ゴーレモン』の主流がWS版になったのは周知のとおり。 こちらのゴーレモンは(基本的に)『デジモンワールド』と、それと世界観を同じくする『デジタルカードバトル』および続編の『デジタルカードアリーナ』だけに留まってしまった不遇のデジモンなのである。 WSの方もずっと不遇だったっていうのは禁句 【派生種】 ◆バンチョ―ゴーレモン 世代 究極体 タイプ 鉱物型 属性 ウイルス種 感情のない通常のゴーレモンと違い自分の意志で行動する鉱物型デジモンでバンチョーの1体。 ゴーレモン誕生から10年以上経過した2014年に遂に登場した、ゴーレモンの名を関するデジモン。 まさかの、最後の「バンチョー」に抜擢されたことに、驚きを隠せなかったファンも多い。 詳細はバンチョーの項目にて。 【関連種】 ◆ブラストモン 世代 究極体 タイプ 鉱物型 属性 ワクチン種 『デジモンクロスウォーズ』初登場の鉱物型デジモン。 詳細は該当項目にて。 ◆ゴグマモン 世代 完全体 タイプ 鉱石型 属性 ワクチン種 巨大な身体を持つ鉱石型デジモン。 なお、ゴーレモンやバンチョー、ブラストモンは『鉱物型』で、ゴグマモンは『鉱石型』なので注意。 鉱石型は他にゴツモンやインセキモンが該当。 詳細はブラストモンの項目にて。 ◆バブンガモン 世代 成熟期 タイプ 獣型 属性 ワクチン種 必殺技 ・グライドロックス岩石で覆われた尻尾を猛スピードで敵に叩き付ける ・マウントストーン腕の岩を高速で射出する技。 縄張り意識がとても強い獣型デジモン。 崖や岩山など高低差のある場所に巣を作るという。 一番の特徴は肌の一部を覆う岩石群で、それらは砕けるたびに硬くなって再生する。 そして、群れの中で最も硬い岩を持つ個体が、その縄張りを仕切るボスになるという。 『デジモンペンデュラムZ 1.0 NATURE SPIRITS』でゴグマモンと共に初登場。 スナリザモンから、ゴーレモンと分岐進化し、共にゴグマモンに進化するポジションについた。 ◆ゴーレムジジカメモン 世代 不明 タイプ 不明 属性 不明 『デジモンクロスウォーズ』でのダークネスバグラモンとの最終決戦で登場。 名前の通り、ブルーフレアのゴーレモンが、クロスハートのジジモン・チビカメモンとデジクロスした姿。 ゴーレモンは腕部が使用されている。 【関連作品でのゴーレモン】 アニメ『デジモンアドベンチャー02』 第25話「大空の騎士アクィラモン」にて、アルケニモンが作り出したダークタワーデジモンとして登場。 ダムを破壊してユキミボタモンの村を水に沈めようとする。 なお、背中に刻まれているはずの“呪”等の文字は確認できない。 普通のデジモンと思われていたため、当初子供達は攻めあぐねるが、パルモンが真実を伝える。 最期は、スティングモンの『スパイキングフィニッシュ』とアクィラモンの『グライドホーン』を立て続けに受け、破壊された。 アニメ『デジモンフロンティア』 グロットモンが撒いた粉から複数体が生成された。 アニメ『デジモンクロスウォーズ』 「ブルーフレア」の一員として登場。 メイルバードラモンのデジクロスに使用されたが、使った後キリハに「邪魔だ、どいてろ」と言われ、メイルバードラモンに蹴られて捨てられた。憐れ…。 そのまま捨てられたかと思いきや、ドラゴンランドにおいて複数体が登場。 キャニオンランドではサイバードラモン(味方)等と共にデッカードラモン(味方)のリンチに参加した。 …意味が分からない?デッカードラモンの項目読めばわかるよ。 最終決戦では「ゴーレムジジカメモン」にデジクロスした。 漫画『デジモンクロスウォーズ』 トワイライトの雑兵として登場した…がいつの間にか、クロスハートの一員になっていた。 アニメ『デジモンアドベンチャー:』 CV:ボルケーノ太田 第28話「子供たちのサバイバル」で初登場。 ただ、この段階ではミミ パルモンに襲い掛かろうとするも崖下から登ってはずり落ちるを繰り返すばかり。 オマケに、ミミたちは付近に埋まっていた宝石に夢中でゴーレモンの事は完全に忘れる始末…。 何やってんだ…(*2) 第32話「天駆ける希望」でその後の様子が描写される。 なぜか、大量のゴツモン達(+ミミ)を観客にトゲモンとボクシングを繰り広げ、トゲモンのアッパーカットを顎に受けた。 何やってんだ、マジで!? 第33話 「夜明けのヒカリ」では、更にその後の様子が描写される。 自身に勝ったトゲモンを称賛し、ゴツモンたちに胴上げされるミミとトゲモンの上から宝石を振りまいてた。 いやホント……何やってんだ……。 第37話「ミミちゃんウォーズ」にてその来歴が語られる。 実は、ゴツモン共々、ゴグマモンに強制労働させられていたため、逃げてきたことが判明。 ちなみにこの回で初めて喋ったが、カタコト喋りだった(*3)。 最初にミミを襲ったのもゴグマモンの回し者だと勘違いしたかららしい。 いやでも、なんでボクシングやってたんだよ…。 その後、合流した太一と空と共に、ゴツモンたちを救う作戦に出る。 …が、ゴグマモンへトゲモンと共に殴りかかるも返り討ちにあってバラバラにされてしまう。 最後はリリモンのおかげでゴグマモンは撃退され、身体も元に戻り、「ミミちゃんカンパニー」の社長代理として、ゴツモンたちと平和な労働環境を作っていくことを約束し、ミミたちと別れた。 第64話「天使たちの決意」 サウンドバードモンが傀儡としてデジワー版のゴーレモンをデータのカスから生み出す。 名前こそ出なかったものの、まさかの登場に驚いたファンは多かった。 追記・修正はゴーレモンに命令して、実行させてください。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] デジワー版ゴーレモンも妙に印象に残ってるんで今からでも正式なデジモンとして登録してもらえないかなあ…なんかこう「プロトゴーレモン」とかそんな感じで -- 名無しさん (2023-04-13 21 04 19) 名前 コメント
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項目数:55 総ポイント:1150(追加実績含む) ブリキ缶の艦長 駆逐艦の魚雷を使用して、20隻の敵艦を撃沈する 15 瞬殺 巡洋艦を使用して、15秒以内に敵を轟沈させる 15 長距離砲手 2800メートル以上離れた敵を、戦艦で撃沈する 15 空母司令官 支援マネージャーで50機の航空機を離陸させる 15 眼下の死神 潜水艦で敵戦艦を撃沈する 15 ファイター・エース 撃墜されることなく、30秒以内に5機の敵機を撃墜する 15 ハットトリック 1機の雷撃機で、魚雷を3回命中させる 15 超精密爆撃手 急降下爆撃機で20発、弾薬庫に直撃させる 15 ダブルパンチ 1回の爆撃で、2つ以上の敵にダメージを与える 15 補給線 支援マネージャーを使用して航空機を1機発進させるか、1隻の艦を要請する 5 有利 特別補給マネージャーを使い特別補給をする 5 高速特攻 600km/h以上の速度で敵艦に体当たりをする 15 奇襲 「真珠湾攻撃」において、地上に駐機されている航空機を全て破壊する 10 ターニングポイント 「ミッドウェイ侵攻」において、敵空母を全て撃沈する 10 先制攻撃 「ソロモンの遭遇戦」において、敵の増援が到着する前に敵戦艦を撃沈する 10 闇にまぎれて 夜戦に勝利する 10 女王の死 「南太平洋海戦」において、放棄されたホーネットを撃沈する 10 ターキーショット 「マリアナ沖海戦」で20機の敵を撃破する 10 損害なし 「レイテ島の神風」において、味方艦に神風を1機も命中させない 10 捕虜などいらぬ 難易度Veteranにおける「南太平洋海戦」で、全ての敵ユニットを撃破する 50 アメリカン・ベテラン アメリカ海軍で25回オンラインマッチに参加 20 アメリカン・ヒーロー アメリカ海軍で100回オンラインマッチに参加 50 帝国の鉄槌 帝国海軍で25回オンラインマッチに参加 20 帝国の逆襲 帝国海軍で100回オンラインマッチに参加 50 戦争部屋 オンラインマッチにおいて、ホストおよびプレイを50回行う 10 覇者 オンラインマッチで50回勝利する 20 いかさま元帥 島争奪戦のオンラインマッチで、マップ画面をユニットや地上施設の攻撃のためだけに使用して勝利する 10 前線の元帥 島争奪戦のオンラインマッチを、マップ画面に切り替えることなく勝利する 10 日章旗 難易度Veteranにおいて、日本軍キャンペーンをクリアする 60 星条旗 難易度Veteranにおいて、アメリカ軍キャンペーンをクリアする 60 潜水艦キラー 潜水艦を使用し、敵潜水艦を魚雷で撃沈する 20 圧倒 難易度に関わらず、日本軍キャンペーンをクリアする 25 衝撃と畏怖 難易度に関わらず、アメリカ軍キャンペーンをクリアする 25 飛び石作戦 全ての島争奪戦を、それぞれ最低1回ずつクリアする 30 連戦連勝 競争、単独戦闘、護衛戦闘、包囲戦マップ全てを、1度はクリアする 30 艦隊司令官 「大尉」の階級に到達する 50 艦隊本部長 「海軍元帥」の階級に到達する 100 上陸作戦 揚陸艦を使用して基地を占領する 5 降下作戦 落下傘部隊を使って基地を占領する 10 戦艦の威力 戦艦で敵空母を撃沈する 10 命を賭けた修理 最低限の耐久力を残した状態で、致命的なダメージから回復する 10 起死回生 自艦よりも強力な艦を撃沈する 10 まだ終わらんよ! 自艦の耐久力が3%以下で、敵艦を撃沈する 20 ピュア・ゴールド 最初のゴールドメダルを獲得する 10 ミッドウェイの英雄 バトルステーション:ミッドウェイをプレイしている 10 秘密の実績 過ぎ去りし思い出 真珠湾において、ヘンリーの艦およびドナルドの機体を撃破する 10 変心 神風特別攻撃隊を率いて、マニュアルで飛行場もしくは空母に着陸する 10 秘密の隠れ家 シドニー湾にある秘密の隠れ家を発見する 10 トレイン・キラー インドシナ空爆において、精油所を爆発させて列車を破壊する 10 フライング・フィッシュ 水上機もしくは飛行艇で水上に着水する 5 追加実績Carrier Battle Map Pack(800MSP) 150 守護者 マップ12における護衛戦闘モードで、日本軍として空母を2隻とも守り抜く。 20 北洋の波 マップ14における大規模な島争奪戦に勝利する。 30 戦艦封鎖 マップ13における戦艦同士の単独戦闘で、日本軍として損害を受けずに3ラウンド連続で勝利する。 30 ミッドウェイの包囲 マップ11における包囲戦に勝利する。 20 生きてこそ マップ12における競争で、潜水艦を失わずに勝利する。 50 実績解除のコツ 命を賭けた修理 島争奪で駆逐艦と揚陸艦を生産して揚陸艦に魚雷一発ぶち込んで ギリギリで浸水処理が手っ取り早い 損害なし 詳しい攻略はキャンペーンの同項にて。 ファイター・エース 日本軍ミッション「真珠湾攻撃」の一番最初、飛行場にとまってる目標を連続で破壊すると解除しやすい。 空母司令官 1ミッション中に達成で解除。正確には50機離陸ではなく50編隊離陸。つまり150機離陸させる。 お勧めは日本軍最終ミッションの「ハワイ侵攻」 艦隊を一切が動かさずその場で迎撃だけにさせる。 敵を片付けてひと段落したら発進→海に激突で自殺→また発進の繰り返しで解除 ブリキ缶の艦長 1試合、1ミッション中ではなく通算。魚雷でトドメをさせばおk。 眼下の死神 ミッション「フィジー包囲」でボーナスユニットの潜水艦を使い、大破して動けなくなっている敵戦艦を狙うと良い ダブルパンチ 一回の爆撃であって、一発ではない点に注意。 帝国海軍のトレーニングで3隻目に出てくる輸送船が空母のすぐ脇を通るので、一式陸攻で2隻が並んだ時に横切るように爆撃すれば良い 超精密爆撃手 累計ではなく1ミッション中に20回やる必要がある 弾薬庫に命中すると爆弾の爆発の他に衝撃波のようなエフェクトと砲塔が吹き飛ぶような演出が入るのでこれを目安にするとよい。 同一の艦に対して繰り返し爆撃しても修理されるまではノーカン。そんなときは別の艦を狙うといい お勧めは日本軍ミッションの「真珠湾攻撃」 高速特攻 神風か桜花でなければ解除不可 起死回生 ミッション「ハワイ侵攻」などで、敵戦艦の耐久力があとわずかになったら 自操作を巡洋艦に切り替えて撃っていれば簡単に解除できる 奇襲 黄色マーカーの敵機の他、青マーカーの偵察機等も地上にいるのでそれも全部破壊 飛行場の対岸にも偵察機が何機が停まっているので、じっくりと潰していこう 先制攻撃 「敵の増援が到着する前に敵戦艦を撃沈する」とあるが正しくは敵ではなく「味方の増援がry」である。 駆逐艦を倒す必要はなくサウスダコタ級を沈めた瞬間解除。味方の増援が来るまで5分しかなく時間的に余裕はない。 捕虜などいらぬ 難易度Veteranにおける「南太平洋海戦」で、全ての敵ユニットを撃破する となっているが、最初の空母の随伴艦は倒さなくても良い TBFアベンジャーをTBM(タイニーティム装備)にアップグレードすればかなり楽になる 飛び石作戦 島争奪戦ですべてのマップをすべてのサイズで勝利する。8マップ×大中小=最低24戦必要 どちらかの軍で勝てばおk。両方で勝利する必要はない。 スカーミッシュでも達成可能。 連戦連勝 上記の飛び石作戦と同じ要領で解除できる。どちらかの軍で勝利しなければだめ。 8マップ×4ルールで最低32戦必要 こちらもスカーミッシュでも達成可能。 ミッドウェイの英雄 http //www.spike.co.jp/midway/ トレイン・キラー 線路を辿っていくと、トンネルの手前にタンク施設があるのが判る そこまで列車が進んでくるのをひたすら待って、近くに来たら白い円柱状のタンクを撃てばOK 「要塞」と書かれたターゲットを狙う必要は無いし、一発で吹き飛ぶので事前に列車にダメージを与えたりもしなくて良い フライング・フィッシュ 米軍ミッション「パトロール任務」か日本軍ミッション「ドイツ海軍との接触」進行上で自然に解除 過ぎ去りし思い出 ミッション「真珠湾攻撃」で、ヘンリーが乗る魚雷艇とドナルドが乗る戦闘機を撃破する ヘンリー・・・地上にある航空機を破壊する目標の時に出現する魚雷艇(PT-23)を撃沈する ドナルド・・・敵機5機を撃墜する目標の時に出現する「ドナルドの機体」と表示される敵航空機を撃墜する。飛行場上空に初めから飛んでいるので注意。 ちなみに彼らは前作の登場人物でヘンリーは主人公、ドナルドは彼の旧友の航空兵である。 秘密の隠れ家 ミッション「シドニー湾攻撃」で、戦術マップ左上の位置にある洞窟に入ると解除 湾入口の網を抜けてそのまま西へ、河口に敵PTが2隻いる川の上流の行き止まりまで進む 洞窟内に立派な額が飾られているので必見 変心 ミッション「ハワイ侵攻」で開始直後に加賀から神風を発進させる⇒自操作を神風に移してそのまま加賀に着艦で解除 X長押しのコマンドで着艦を選んでおかないと車輪がでないので注意
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1 名前 高岡 沙紀 (たかおか さき) 2 年齢 29歳 3 性別 男性 4 種族 改造人間「タイラント・タイプアローン」 5 外見 枝毛の多い黒いセミロングヘアー。顔はどちらかというと薄い顔で、ストレスのせいか目付きが悪い。 眼鏡を掛けているが、光が反射している事が多くて目があまり見えない。 油や塗料、科学液等で薄汚れた白衣を引き摺っており、内側は灰色の無地のシャツ。こちらも同様に汚れている。 下は裾を引き摺り過ぎて擦り切れた黒いズボンを履いている。靴はボロボロの茶色い革靴。 身長:169cm 体重:120kg(改造による質量増大) 6 性格 元々は人類の幸福と発展を願う科学者だったが、過去の苦境により発狂している。 現在では「人類は戦いを起こす因子をその身体に宿す危険な生物」と考えており、「全ての不幸な景色を消す」為に全人類抹殺を企てるマッドサイエンティスト。 大人を殺す事に躊躇いは無いが、子供を自らの手で直接殺す程には至っていない。しかし「今の子供は人類の希望、世界を発展させ争いを作る種。汚れ切って自滅する大人より生かしておいてはならない」とも考えており、部下や協力者に命令して彼・彼女らを殺害する事に執着を見せる。 7 過去 戦争で滅んだ亡国の科学者。 上記の通り元々は善良な一科学者であったが、度重なる戦争において、民を守りこれ以上殺させぬ為と称し殺人兵器を多数製作させられる。 人々の幸せを支え紡ぐものとなる筈だった自らの技術が殺戮に使用される事に強い苦痛を覚え、一旦は心身共に不調を起こし開発主任の座を退く。 しかし数ヵ月後にもう一度国から「これ以上戦争を長引かせず、国民を守る為には相手を殺すしかない。貴方の手が必要だ」との誘いを受け、再び表舞台に姿を現す。 それでも戦争は長引き続け、「より多くの人間を守る為に、『それより少ない多くの人間』を殺し続けなくてはならない」現実に苦悩。 「それでも、もう一度立ち上がれたのなら何度でも無理にでも立っていなければならない」と自身を追い込み開発を続行。 更に数ヵ月後、敵軍の新戦力投入により高岡の所属していた国は壊滅。 敵の新戦力とは、過去に自分が農業等の支援の為に開発した技術を改造、戦力とした広域殲滅用気象兵器であった。 自らの興した技術で守る国すら失った高岡は、それでもと残った民を手元に残った機材で守ろうとするも、戦乱の中で形振り構わず生きようと、殺人、略奪、果てには必要の無い虐殺や強姦、リンチに及ぶ「友人や知り合いであった者達」を見て戦慄。 更には脱出行を主導した婚約者を惨殺され憤怒。周囲の敵兵と民衆を衝動的に殺害したのち自らの行いに恐怖し発狂する。 そして「どんなに優しく見える人間の裏にもこんな本性が隠されているなら、人類が居る限り争いは無くならない」と、至極単純な根深い結論(げんざい)に至る。 8 職業 マッドサイエンティスト 9 口調 「私の名?高岡。高岡沙紀。苗字で呼んでください。下の名前は女の子みたいで嫌いです」 「死ぬ時の痛みは一瞬です。なるべく不幸にならないようにするので、我慢して下さい」 「私の命が無くなる事を、望んでいるのですか。それではもう少しお待ち下さい。全ての生物が滅ぶまで、あと少しです」 「私を含めてね」 「彼らは優しい。やさしいから、怖いですね。それが裏返った時に、どれほどの絶望があるのか」 「あんな光景が有るのなら。あんな光景が浮き出るのなら…全て無くなってしまった方が良い」 「子供には将来と言う可能性が有ります。素晴らしい事ですが、どれ程巨大な悪に転ずるかも分からないという事ですね。」 「私のようなものが、一人二人救ってみた所で…現状は変わりませんよ。」 「少しでも可能性が有るなら、私は現状を変えられる方へ賭けたい」 「…どうして僕がこんな事しなきゃならないんだろう?…ミヤモリ…」 10 一人称、二人称 一人称:私、僕 二人称:貴方、君、~~君、~~さん、呼び捨て 11 好きなもの なし 12 嫌いなもの 女性 (「子供を産み、育てる本体と言えるもの」と捉えている為。男性も等しく抹殺対象ではあるが、女性や子供ほど注目していない) 子供 (「成長し、無限の可能性を持ちどんな怪物に育つか分からない」と考えている為) 人格者 (どれほど立派に見えようと、裏返せば何を考えているか分からず、落差を目にした時の絶望を嫌う故) 13 好きな人 戦乱で失ってしまった 14 パートナー ギノン マター ミドー シングタイプ 15 属性 なし 16 苦手な属性 なし 17 戦闘スタイル デスポート因子の改良品、「タイラント因子」をその身に埋め込んだ結果による圧倒的な身体能力を駆使したパワーバトル。 本人の戦闘経験が僅少な為、力押し以外はあまり自由にならない稚拙な戦法。 しかし能力による暴虐は、「凡百の達人」を掃いて捨てるには余りある性能を持つ。 18 精神力 発狂しており不安定。 19 戦闘熟練度 ★☆☆☆☆ 20 技や魔法 「エミッション」 黒色の魔力圧縮光線を発射する。威力・速度・形態は自由に調節可能。 蚊一匹の撃墜からビルの崩落まで自由。 「イミネント」 紫色のオーラを全身から放出し、見る見ないと関わらず近傍の敵を恐慌状態に追い込む。 精神強度の高さによって軽減出来るが、相当鍛え上げられた精神にも効果を発揮する。 「フォートレス」 全身に張る魔力防壁。 強度、範囲は形態自在。 「エクスティンクション」 身体を破壊された場合の反撃措置。 身体から離れた組織は強烈な溶解作用を持つ毒として変化。 自動で魔力の殻によって包まれた「毒の弾丸」として敵性体を追尾する。 「ブロウ」 呼気による砲撃。 単なる突風として放つ事も出来る。 「リフュージ」 別次元への扉を抉じ開け、異次元へ退避する。 ギガコーションの「ウォーリートランシジョン」を参考にしたもので、デスポートの能力が元ではない。 欠点として、退避中は別次元=元の次元への攻撃が当たらない事。 「ストリエーション」 瞼の上からでも強烈な痛みを催す閃光を発する。 実破壊能力は無し。 「ディジェクション」 感覚の暴走を引き起こす声。 五感に強烈な閃光や刺激臭、爆音、激痛などを引き起こす。 感情にも訴えかける事が出来、敵性体を恐怖や絶望に追い込む。 デスラント、クラモラスレコグナイションと同じく遮蔽物に弱い。 21 特殊能力・特殊技能 「技術」 様々な科学・工学分野に精通しており、機械、生物問わず開発可能。 メンテナンスなどもお手の物。 「デプレート」 毒物への浄化作用。 機能に害を及ぼし破壊する効果や作用を寄せ付けない。 「リヴァイヴ」 全身の再生機能。 強力な効果と速度を持つが、脳を完全に破壊された場合は再生不可能となる。 「リポジット」 幻術や恐怖、睡眠など認識に影響のある異常を感知して流れる一定リズム・強度の電流。 これにより魔法、超能力と関わらず状態異常を打ち破る。 「音楽耐性無し」 デスポートから引き継いだ「穏やかなメロディ」に対する弱点。 当初は弱点を克服出来たと思われていたが、寿命が縮むにつれ発生。 聞くと激痛や感覚の暴走を伴い、まともな思考が出来なくなる。 「寿命」 力を消費する度に寿命が縮み、死が近付く。 「デスゾーン・エンプティ」 これ以上強化のしようの無い、過剰なエネルギー変換効率による自己崩壊寸前の強力無比な細胞が全身を構成している為、成長による強化は望めない。 今現在行われているのは「成長」ではなく「因子の定着により本来の姿へ戻る途中」の工程である。 22 必殺技 「円柱形態を採った圧縮魔力による広域破壊」 全身の魔力を開放し、破壊力を持った魔力を円周上に解き放つ。 「運動能力による多数殲滅」 対多数戦用戦法。 人を蹴り飛びながらピンボールのように移動し、高速移動と打撃を同時に行う。 「リゾーブ」 周囲の物質を摂食無しに体内へ吸収し、エネルギーとする。 その際は竜巻のように周囲の地面や物体が捲れ上がり、吸収される。 23 能力[E.まるで駄目 D.苦手 C.人並み B.得意 A.達人級 S.化物級 SS.神級] 体力 A++ 魔力 S++ 腕力 S++ 知力 A+ 素早さ S++ 命中 A++ 24 武器やアイテム 「メガネ」 恋人が生前、高岡にプレゼントしたもの。 既にレンズは砕けフレームは曲がり使い物にならず、普段は胸ポケットの内側に隠し持っている。 25 その他 こんな事もあろうかと三日前からチートパワーイベント戦闘マンを呼んでおいたぞ!
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企業概要 代表製品キャバリアYMY-10 太陽光発電式量産型キャバリア『金雀枝』 キャバリア用装備YMY-BS03 炉心砲 YMY-EP04 DCS認証鍵 YMY-EP-B08 超高回転炉心(ハイメガダッシュリアクター) YMY-BX-B12 炉心直結式ビームカッター YMY-BXS13 蓄電式小型ビームカッター 非売品YMY-EP-B01 拘束機鎧 型番ルール 企業概要 よもやましょうかい。 持続利用可能なエネルギー開発を主な事業内容とする企業。 風力、太陽光発電などによる電力の安定供給に貢献しているほか、遺失技術のエネルギー開発への応用に注力している。 社訓は「クリーンなエネルギーでより良い明日へ」。 キャバリア開発もその副次的な結果、あるいは過程に過ぎず、開発・販売台数は多くない。サイキックキャバリアやオブリビオンマシンといった未知の動力を持つキャバリアの力を制御し、あるいは特定のエネルギーを引き出す方向の武装を開発している。 + 「Answers侵略戦」時に判明した前代表・四方山晃の背任行為、並びに以後の体制について【閲覧には一般委員以上の権限が必要です】 「Anserws侵略戦」の最中、図書委員・南七七三及び社内研究員の告発により、当時の代表・四方山晃がオブリビオンマシンによる精神汚染を受けている可能性が指摘された。 戦後、風紀委員会による強制捜査が行われたものの、四方山晃は数機の研究用キャバリア及び理事会メンバーと共に逃亡。その後の足取りは調査中だが、ザントシュタイン皇国方面に亡命した可能性が高いと目されている。 同社の掲げてきた「クリーンなエネルギーとしてのオブリビオンマシン動力の研究・活用」は、オブリビオンマシン自身が自己増殖のために進めてきたカバーストーリーであったことが判明。 この事態に当たり、当然四方山商会そのものの解体も検討されたが、同社が島内の電力網整備に大きな役割を担っていたこと(故にこそ厳格な対応を求める声も当然大きかったのだが)、厳重な調査により四方山晃以下のオブリビオンマシン汚染はキャバリア及びリアクター研究部門の一部に留まっていたと確認されたことから、擁護の声も上がった。 議論の末、新世界学園の運営体制に関する発言権の大半を制限され、委員会連合に対する多額の出資及び研究協力を行うことを条件に、臨時体制での存続が容認されている。 現在の臨時代表は一連の事件の告発に関わった研究員・通称サトー女史。 同氏は四方山晃の遠縁に当たるが社内派閥における距離は遠かった一方で、経営陣が軒並み出奔したことから上位の権限を保持していたこと、委員会生徒との折衝に当たってきた経験から連合との距離が近かったことなどから、なし崩し的な抜擢を受けた(貧乏クジを押し付けられた)形。 なお、事件後、オブリビオンマシン動力に関する研究は凍結されているが、混乱を避けるため、経営陣の精神汚染に関しては情報が秘匿されている。 代表製品 キャバリア YMY-10 太陽光発電式量産型キャバリア『金雀枝』 エニシダ。四方山商会が初めて正式に市販するキャバリア。 四脚のアンダーフレームに黒い円柱型のオーバーフレームを搭載した特異な形状をしている。 オーバーフレームの黒は、全面に張り巡らされたソーラーパネル。太陽光発電で稼働するキャバリアである。 当然ながら出力は大したことがなく――というか本来なら動くのがおかしいのだが――、晴れた昼間しか動かないとは言わないまでも、運用環境に大きく出力が左右される不安定な機体。 一応、副動力としてエネルギーインゴットでも稼働する。 また、もう一つの特徴として、損耗率の高い関節部など一部パーツに「KMZ-1001 フーガ」から採取・培養した少量のバイオニウム・カーボンを使用しており、ある程度の自動修復機能を備えている(※開発名称に同社ルールにおけるオブリビオンマシン関連技術の命名規則が用いられているのはこのため)。 その分スペックの割に高価で、当然ながら防御力も皆無。 はっきり言って採算度外視で技術発表のためにロールアウトされた機体なのだが、「初期投資さえすれば補給もメンテナンスも最低限で済み、低出力のため完全民間での運用認可も下りやすい機体」であることが着目され、主に資金力のある大型農園などで運用されている。 後にReicheErnteの開発協力の下、種子や農薬の散布機能、アンローダー、グレンタンク、後述の作業用ビームカッター(YMY-BX-B12)といった農業用アタッチメントも開発された。 キャバリア用装備 YMY-BS03 炉心砲 文例:キャバリアの全動力を収束して行動不能と引き換えに放つ、腰部搭載型大出力ビーム砲。(分類:BS-Sキャバリアビーム) キャバリアの動力を砲身に強制的に充填し、砲撃として放つ腰部搭載型の所謂ビームバズーカ。機体特性によって属性が変化する。 あくまで動力の転用に関する研究のため開発された装備であり、設計思想上、反動の制御は考慮されていない。(※機体本来のポテンシャルを引き出すに過ぎず、大きな危険性があるとは判断されていない) Answers攻略戦後、危険性が発覚したため販売停止。元々流通数は多くなかったものの、流通路の追跡及び徹底的な回収が行われている。 YMY-EP04 DCS認証鍵 文例:稼働時間の大幅短縮を代償に出力を爆発的に引き出す拡張プログラム。黒いカードキー式(分類:EP魔改造ユニット) 本製品自体は文字通りのキーに過ぎず、事前にインストールしたプログラムの認証に必要なパーツという形。材質不明。 プログラムの正式名称はDarkness Card-System. サイキックキャバリアの動力を研究する過程で開発された。 あくまでリミッターを解除しているに過ぎず、上昇率は各機のジェネレータのポテンシャルに依存し、強引な超過駆動により機体寿命への悪影響も見込まれる[要出典]。 安価な量産型キャバリアでは運用しやすい一方でそもそも大した出力向上が見込めない反面、サイキックキャバリア等の未知の動力源を持つ機体では大きな効力を発揮するものの、暴走の危険性が指摘されている[要出典]。 YMY-EP-B08 超高回転炉心(ハイメガダッシュリアクター) 既成キャバリアの動力炉を置換する形で組み入れる、通称非純正リアクター。平均的なクロムキャバリアを数割上回るエネルギーゲインを実現するが、操作性及び稼働時間、そして機体の耐用年数は大幅に減少する。 性質上、販売後のサポートはほぼ対応しておらず、運用は各整備士に委ねられている。 通常のエネルギーインゴットの補給を要求する。が、稼働中の機体から未知のエネルギー反応が検出されるとの報告があり、何らかの別の動力源が組み込まれている可能性が高い。[要出典] YMY-BX-B12 炉心直結式ビームカッター 文例:キャバリアの動力炉に接続し、装甲内側から直接展開する光の刃。本来は作業用カッター(分類:BXフォースセイバー) 量産型農業用キャバリア『金雀枝』用に開発された作業用カッターの出力を向上させ、兵器に転用したもの。 ノーモーションで高出力の刃を形成するため、非常に奇襲性が高い。 なお、同機の場合はカッター展開部の装甲を極端に薄くした上でバイオニウム・カーボンを利用し、内側から焼き切ってから自己修復する仕様。 当然ながら、通常の機体で利用するためには、カッター展開用のスロットを増設するなりの改修を伴うのが現実的であるが、商会は特にそうしたサポートは行っていない。 YMY-BXS13 蓄電式小型ビームカッター 文例:刃渡1mほどの小型光剣。使い捨てのバッテリーを内蔵し、トラップ用の設置も可能(分類:BXSビームダガー) BX-B12に小型化を加え、バッテリーを搭載した改良型。 短時間ながら単体で動作することから機体性能を問わず使用でき、投擲や、うまく使えばトラップ等の機体から離した状態での使用も可能。銃器にアタッチメントとして取り付けることで、「ビーム銃剣」のように運用することも想定されている。 四方山商会製品としては珍しく汎用性のある装備……と見せかけて、小型格闘武器としては非常に高価かつ使い捨てでコストパフォーマンスは劣悪。複数本を投げる等の運用に向かないのは難点といえるだろう。 小型バッテリーへのエネルギーインゴット動力の蓄電を研究する過程で開発された装備、とのこと。 非売品 YMY-EP-B01 拘束機鎧 オブリビオンマシンを拘束し、動力源とする外装型クロムキャバリア。開発名の例は『鬼灯』。未だ試作機の筈だが少数の流通が確認されている。[要出典] あくまで拘束と制御を主体においた装備であり、設計思想上、パイロットの保護は考慮されていない。 型番は01となっている通り、開発は数年前で、同社のキャバリア関連製品では最も古い。 型番ルール 装備定形:YMY-①② ③『④』 ①識別子……公式設定準拠 ②開発番号……二桁の数字。分類を問わない通し番号として付される。 ③商品名……端的に用途を漢字表記するのが通例。 ④開発名……特定のキャバリアに合わせてチューンされたオーダーメイド品にのみ付される。原則としてオブリビオンマシン関連は花の名前で漢字表記。 設定管理:はいく
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オープニング 初代 1970年-不明 タイプライターの音と印字風景の映像の後にに報道センターの映像をバックにタイトルが現れるもの。タイトルコールも入っていた。 この代のみハングルの表記が「뉴우스데스크」になってる。 2代目 1977年〜80年 アナウンサーが座っている生中継映像をバックに背景に円が拡大すると報道センターの映像が流されてタイトルが現れるもの。 音楽がフェードになるとタイトルは奥へ消える。当時のタイトルは「MBCニュースの現場」。音楽は怪奇現象のような怖い音楽。 この代まで白黒放送 3代目 1980年-1981年3月 スタジオをバックにテロップアニメ。音楽はファンファーレ調のBGM。この代からカラー放送となった。 4代目 1981年4月-1982年3月 スタジオの映像をバックに球体が縮んで棒状に変形してボールが飛ぶと「mbc」が現れてタイトルが1つづ起き上がるテロップアニメ。 音楽は3代目FNNニュースのテーマ+富田勲氏がアレンジした木星を組み合わせたものだった。なお週末版のみ短くしたBGMを使用。 5代目 1982年4月-1984年3月 スタジオの映像をバックに時計回りに地球儀が現れると1たん消滅しMBCのロゴが奥からズームアップしてタイトルもズームアップするテロップアニメ。 音楽が鳴り終わると右へ消滅するもの。音楽は先代と同じ。この頃から「MBC」に変わった。テロップの色は黄色。 6代目 1984年4月-1985年3月 なお1984年頃?にMBCがM⇒赤、B⇒緑、C⇒青に変わり、ニュース デスクが順番に現れるものから同時にズームアップするものに変化したぐらい。 7代目/8代目/9代目 1985年4月-1988年3月 CBSの地球儀OPが使われたもの。宇宙空間にMBCのロゴがズームアップしてタイトルがズームアップして バックの映像がCBSの地球儀の映像に切り替わると奥へ吸い込まれてスタジオの映像に切り替わる。 時報後、ヘッドライン映像(重厚なオーケストラのBGM)が流れた後キャスターの挨拶で始まった。 1985年度は左からスタジオ映像がズームアップするもので、1986年からはフェードアウトインに変更され(それと同時にMBCのロゴが変更)、1987年度の平日版のみ若干早回しにされ、 すぐスタジオ映像に切り替わったものに変更した。なお1986年、1987年(平日版のみ)にタイトルのデザインが変更されている。 10代目 1988年 独自音楽を使用。地球が横に回転して金色の円柱に吸い込まれるとMBCのBから抜けてタイトルがゆっくり回転しながらタイトルが止まるCGアニメ。この代からヘッドラインは廃止され、時報後すぐにキャスターが挨拶してニュースが始まるフォーマットとなった。 11代目 1989年~1991年4月 先代と同じBGM。宇宙空間を背景にMBCのロゴマークが現れた後、無数の青い楕円形の物体がMBCのロゴマークに集まり地球儀を形成して回転しながら向こうへ消える。それと同時にタイトルが回転して登場するというもの。 12代目 1991年4月~1993年10月 スタジオ映像を背景に黄色い輪がMBCのロゴマークを作る。その後地球儀が落ちてきた後、星状に並んだ五本線が上に伸び回転しながらニュースデスクのロゴを作っていき、最後にMBCのロゴが回転して完成する。 この代からニュースデスクお馴染みのテーマソングが使われるようになった。 エンディングはこれまで通りタイプライター音をバックに「MBCニュースデスク 終 制作 報道局」であったが93年4月からはJeanMichelJarreの「Equinoxe4」が使われる様になった(97年9月まで使用)。 13代目 1993年10月~1994年6月 人工衛星が地球を俯瞰した後、左右からタイトルロゴが光りながら登場する。 この代から提供はこれまでの縦書きテロップのタイプライター音から、OPの後半部分が使用される様になった。 14代目 1994年6月~1995年4月 黒い背景に紫色の光を放ちながら世界地図の描かれたアナログ時計が突き抜け、画面へズームアップしていく。その後金色のMBCニュースデスクが画面上へと向かっていった後MBCのシンボルマークが波紋を出しながら登場し、世界地図が横切った後右からタイトルロゴが登場する。 15代目/16代目 1995年4月~1995年10月 爆発した後、水色の輪と共に地球儀が登場しテレビカメラとMBCNEWSDESKの文字列が俯瞰した後タイトルロゴが登場する。使用された当初はタイトルロゴは旧ロゴのままであったが、3日後に新ロゴに作り直された。 17代目 1995年10月~1997年9月 正距方位図法で描かれた世界地図をレーダーが周回している所に地球儀が登場し、地球儀の内部に入った後小さい地球儀が中央に登場し青いMBCNEWSDESKが描かれた輪が回転しながら下へと降りた後、タイトルロゴが登場する。 1996年10月からは時報前にヘッドラインが追加された。 18代目 1997年9月~1998年4月 羅針盤が回転した後地球儀が登場し、MBCNEWSDESKの文字列と人工衛星が俯瞰した後タイトルロゴが登場する。 19代目 1998年4月~1999年12月30日 金色の地球儀と羅針盤が回転している所をタイトルロゴが横切り、回転しながら正面に登場するというもの。 音楽は18代目までのとは別の独自音楽を使用。 20代目 1999年12月31日~2000年12月31日 青色の地球儀と輪が回転している所にMBCが飛んできて、地球儀が中央に来たところでニュースデスクが回転しながら登場しスタジオ映像に切り替わる(稀にニュース映像の時もあった)。その時地球儀とタイトルロゴは左下に移動する。このCGは23代目まで使用された。 音楽は日本のテレビ朝日で1997年度に使われたスーパーJチャンネルの物を使用。 この代のみ、従来とは違ってOP→キャスター挨拶→ヘッドライン(ナレーターではなくキャスターが読む)→経済情報→提供テロッフ→コマーシャル→時報→トップニュースという体裁を取った。 21代目 2001年1月1日~1月7日 18代目まで使われた音楽をファンファーレ調に手直しして使用。しかし不評だった為僅か1週間で差し替えられた。ヘッドライン曲は先代の物を使用。 22代目 2001年1月8日~2月4日 18代目までの音楽を急遽再利用 23代目 2001年2月5日~2003年 18代目までの音楽をオーケストラアレンジした物を使用(2012年7月26日まで)。 キャスター変更に伴い2002年1月からはヘッドライン曲が変更となっている。 24代目 2003年~2005年1月2日 20~23代目までのCGをマイナーチェンジしたバージョン。 スタジオセット 1970年頃〜1982年まで 貞洞スタジオから放送。ブルーバックのクロマキーのセット。 1982年〜1984年 この代から汝矣島スタジオ。旧社屋から引き続きクロマキー背景のセット。 1984年 木彫りの世界地図のセットで、左側にはTVモニターがあった。 1985年 黒いアクリル板を背景としたセット。定時のMBCニュースと共用。 1986年〜1989年5月 TVモニターが背景のセットで右側には大型モニターがあった。 1988年にキャスターが男女二人体制になり、テーブルがマイナーチェンジされた。セットは定時のMBCニュース、朝の「ここはMBC」、深夜のMBC締めくくりニュースと共用していた。 1989年5月〜10月 宇宙空間をイメージしたセット。 1989年11月〜1993年4月 白い世界地図が描かれたアクリル板が背景の暗いセット。 1993年4月〜1994年4月 CBCイブニングニュースを模倣したとされる、グード図法の世界地図が背景のセット。途中世界地図の色が緑から青に変更されている。 1994年4月〜1995年4月 白と水色の放物線が背景のセットに地球儀が置かれたもの。 1995年4月〜1998年4月 世界地図が描かれた背景の上にTVモニター、下に「MBC NEWS」のロゴが描かれたセット。左側には本棚のオブジェと大型モニターがあった。途中、世界地図の色が銀→青→灰へと変わっている。 1998年5月〜1999年12月1日 当初はスタジオセットを全面リニューアルする予定であったが、IMF経済危機の為、先代のセットを手直しする事となった。 前期は水色の世界地図の背景、後期はMBCのロゴと地球が描かれた背景であった。なお12月2日から30日まではスタジオセット改装の為MBC朝のニュースのセットを借りて進行した。 1999年12月31日〜2005年4月15日 同時期のCBCイブニングニュースを模倣したセット。 2001年1月1日、2002年1月14日、2004年12月10日、2005年1月4日にマイナーチェンジがされている。 2005年4月23日~2007年3月15日 先代のマイナーチェンジ版で水色を基調としたセット。 世界地図があった所が大型モニターに変更されている。 2007年4月8日〜2011年 先代までのワーキングフロアを模したセットから大きく変更。 茶色を基調とした2面の大型モニターが背景のセットで、右側には登場口があった。 2010年にニュースデスク40周年を機にスタジオの色が茶色から白に変更された。 2011年~2012年 白色を基調とした巨大モニターがあるセット 2012年7月27日~2014年8月3日 巨大モニターと五角形のテーブルが特徴的なセット。 セットは朝のニューストゥデイなどと共用。 汝矣島スタジオでの放送はこの代で最後となった。