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OP 探索(ストーリーモード)千葉駅への道-1 フラッシュ 千葉駅への道-2 千葉駅への道-3 千葉駅への道-4 千葉駅への道-5 フラッシュ トップ 設定 探索(秋葉原) 沙織・バジーナ遭遇時成功 失敗 黒猫遭遇時成功 失敗 EDイベント終了後トップ コメント ※このページはネタバレを含みます。 ゲーム中で読みたい方は戻ることをおすすめします。 OP 場所:研究室 ウサミミ「クク、これで完成だ」 プレイヤー「……?」 ウサミミ「以前、異世界に通じたゲートを改良したものだ」 「今度はこちらから乗り込んでやろうと思ってな」 プレイヤー「……」 御坂美琴「あれ……えっとこのあたりだったはず……」 ウサミミ「ああ、ここだここだ。常盤台のお嬢様、よく来たな」 御坂美琴「あっ! ウサミミ! …私はただ、超能力者(レベル5)の測定がここで行われるって連絡が来たから……」 プレイヤー「……」 ウサミミ「クク、ああ。それで合っている。たしかに『測定』はここで行われる」 御坂美琴「え? それってどういう…」 ウサミミ「ゲート起動!」 ピッ プレイヤー「……!」 御坂美琴「ちょ、何よこれ…!吸い込、まれて…」 ウサミミ「クックック、さて。無事に辿り着くかな?」 場所:高坂家付近路地 高坂京介「おい、桐乃!少しくらい自分で持てっての!」 高坂桐乃「…はあ? あんた男でしょ? それくらい持っててよ」 高坂京介「へーへー。わーーぁったよ。持てばいいんだろ、持てば。 …ん?」 プレイヤー「!!」 ウサミミ「おっと、座標点が狂っていたかな……!?」 御坂美琴「ゎぁぁぁああああああああ、わわっ」 プレイヤー「……」 ウサミミ「……おい、いつまで上に乗っている?」 御坂美琴「ってて、しょうがないでしょ!…ていうか、アンタ!ちゃんと説明する気はあるんでしょうね!?」 高坂京介「……」 高坂桐乃「……」 高坂京介「…空から、女の子が…降ってきた?」 高坂桐乃「あ、あんたも見た……?」 高坂京介「ああ……。まさかこんなことが……」 高坂桐乃「も、萌えアニメみたいな展開でテンション上がるよね!!」 高坂京介「そっちかよ!?」 ウサミミ「さて…まずはゲート通過は成功したが……」 探索(ストーリーモード) 千葉駅への道-1 美琴「 」 ウサミミ「(ああ。お前たちの言うところの『別次元』、『異世界』といったところだ。……私が指定した世界とは別のようだがな)」 ?「(……)」 美琴「(げぇ……!? 軽々しくとんでもないことを……! アンタ、ちゃ、ちゃんと帰れるんでしょうね?)」 ウサミミ「(…ふむ。戻ることはできるが……ゲートは遙か上にあるからな。しかも今は停止しているようだ)」 美琴「(はぁ!?なんとかしなさいよ!どうせ、あのゲートもアンタが作ったんでしょう!?)」 フラッシュ 場所:高坂家付近路地 ウサミミ「(まあ待て。そもそも到達座標点が狂ってしまったことが問題なんだ。その解析をする。…………ふむ。どうやらあの物質が原因のようだな……)」 ウサミミは京介の持つ(持たされている)メルルのグッズを指さした。 プレイヤー「……?」 ウサミミ「(詳細は不明だが、あの『物質』とその『形状』が次元移動時のジャミングと同様の効果を出しているようだ)」 御坂美琴「(え? あの可愛らしい人形が……?)」 「(理由はよくわかんないけど……あれをどうにかすれば帰れるってワケね!)」 高坂桐乃「……てか、なんなのこの現実にはありえない気が強い子とウサミミな子!」 高坂京介「つーか、あの耳はなんだ?あんなんでよく出歩けるな」 御坂美琴「(~~!! ちょっと、どうにかごまかすわよ)」 ウサミミ「(ふふふ、楽しくなってきたじゃないか)」 千葉駅への道-2 桐乃「あのーお二人とも、こ、これってなんなんですか!? もしかして、二次元から飛び出てきたとか!?」 美琴「(ウサミミ女!合わせなさい)」 ウサミミ「(フン…。分かったよ)」 美琴「ええっとね! ちょ、ちょっと今は映画の撮影で!」 桐乃「えっ……映画? なんだ。ざーんねん」 京介「(…ウサギの付け耳に白衣に目の色が左右で違うな…カラーコンタクト、か?)」 千葉駅への道-3 美琴「ねぇ、あのさ! お、お願いがあるんだけど」 桐乃「はい、何か?」 ウサミミ「”その物体”について教えてくれないか?」 京介「ん? このフィギュアのことか……?」 桐乃「え?この子?この子はねっ!メルルっていうんだけど。…へへ、可愛いっしょ?」 美琴「へ、へぇー、メルルっていうんだぁ~? すごく可愛いんじゃないかしら!」 千葉駅への道-4 桐乃「うん! いいっしょ? あ! あたしは高坂桐乃。桐乃でいいよ」 美琴「私は御坂美琴!私のことも美琴でいいわ」 桐乃「じゃあ、美琴。メルルの良さをもっと教えてあげるから!」 美琴「ありがと! ちょっとこれ借りるね!」 美琴「(ほら、ウサミミ早く……!)」 ウサミミ「(ふむ……この物質で間違いないが……これだけでは足りないようだな。)」 「(この世界に存在する同じものをある程度同一区域に集め、アンチジャミングを施さなければならなそうだ)」 美琴「(ええ!?)」 千葉駅への道-5 桐乃「ねえ美琴、こっちの子も可愛いからよく見てみて!」 京介「うおっ! いきなり俺が持っている荷物に手を突っ込むな!」 ウサミミ「…で?お前は桐乃の彼氏か?」 京介「ち、ちがう! …俺は桐乃の兄で高坂京介だ。勘違いすんな…そういうお前は?」 ウサミミ「くくく……そうか。私のことはウサミミとでも呼ぶと良い」 京介「(ペンネーム…?しっかし、コイツの格好…黒猫みてーだな。あまり周りの空気を読まなそうだし……。め、めんどくせえ!)」 「う、うさみみか、りょーかい」 フラッシュ 場所:高坂家付近路地 御坂美琴「というワケで!」 高坂京介「はぁ~~、つまり、俺達はこれから、二人を連れて……」 高坂桐乃「アキバに行くわよ!」 高坂京介「なんだってまたメルルフィギュアを買いに行くんだよ」 高坂桐乃「いいじゃない。美琴がメルルに興味あるっていうから、あたしがいろいろ教えてあげるの」 「メールしといたし、文句ないでしょ」 沙織のメール『御坂美琴さん、ウサミミさん、他一名様ですね。お待ちしております』 ウサミミ「(礼儀正しいヤツのようだな)」 高坂京介「まあ、それならいいけどよ。あいつらも同志が増えた~とか言って喜びそうだしな」 高坂桐乃「そういうこと。それじゃあ、まずは駅に向かいましょ」 御坂美琴「な、なんとかなったわね」 ウサミミ「そうだな。…おい、お前」 プレイヤー「…?」 ウサミミ「お前は『メルル』を集めろ。それがゲートに必要なキーアイテムだ」 御坂美琴「じゃ、収集はアンタに任せるわね」 プレイヤー「……」 ウサミミ「なんだその顔は。少しはあの兄貴を見習ったらどうだ?おとなしく仕事をしていろ」 高坂京介「おーい、駅へ向かうぞ?」 高坂桐乃「美琴!早く行きましょ」 御坂美琴「今行くわ!」 ウサミミ「クク、まずはアキバとやらへ向かおうか」 場所:秋葉原 高坂京介「ふー、やっと着いたか」 高坂桐乃「オタクの聖地よ!」 御坂美琴「ここがアキバ……」 プレイヤー「……」 沙織・バジーナ「京介氏!きりりん氏!」 黒猫「…遅いわよ」 高坂京介「わりぃわりぃ、いろいろあってな…」 御坂美琴「うわっ!ウサミミ女の次はネコミミ女!?」 黒猫「……で?この失礼な小娘が、その原因かしら?」 高坂桐乃「まぁそーいうことかな。ちょっとみんなに『メルル好きは可愛い子が多い』ってことを証明しようかなって!」 黒猫「なによその相関関係がまったくまさそうな繋がりは。そういうのをステマというのよ?」 御坂美琴「か、可愛い!? な、なかなか良いこというじゃない、桐乃。へ? 顔が赤い? う、そ、そんなことないってば!」 黒猫「……なんというわかりやすいツンデレ属性なのかしら、この子は……これで特殊能力まで内包していたら完璧なのだけれど。ふふふ」 御坂美琴「の、能力ですって!? な、なんのことかしら!? 全く何を言っているかわからないわね!」 沙織・バジーナ「おやおや、さっそくお三方で仲良くなられて。拙者もまぜてくださらんか、ニンニン」 ウサミミ「なんだ?このふざけた話し方は…先ほどのメールの文面とは大違いだな…」 御坂美琴「に、ニンニン…?よ、よろしくね~…」 黒猫「……」 ウサミミ「……」 黒猫「フ…何のつもりかしらその耳は。何やらコメットくんを彷彿とさせるわね。イライラするわ」 高坂桐乃「あ、たしかにコメットくん! なんだ、ウサミミちゃんもメルル好きならはじめから言ってよね!」 ウサミミ「い、いやこの耳型デバイスは『量子のゆらぎ』を探知する特殊な装置を組み込んだ高度な――」 黒猫「あら、自分でそこまで“設定”を考えているなんて、感心だわ。ごめんなさい、コメットくんの真似などと言って。みなまで言わなくてもいいのよ?」 ウサミミ「…………う、あ……」 高坂桐乃「まさか……ウサミミちゃんも中二病邪気眼女??」 ウサミミ「ち、ちがう、そうじゃない。信じてくれ!」 黒猫「フフフ……隠さなくて良いのよ、これからも精進なさい、ウサミミとやら……」 高坂京介「(な、なんか異次元の存在同士がまったくかみ合わない会話をしてるみたいだぜ……)」 プレイヤー「……」 御坂美琴「ウサミミ女が…負けてる!? なんかちょっとすっとしたかも!」 沙織・バジーナ「楽しそうですなぁ」 御坂美琴「そ、そう見えるのね、あなたには……。それで、メールの件なんだけど…」 沙織・バジーナ「ふむふむ…できるだけ多くのメルルグッズが欲しいのでござるな?」 「それなら、ゲームセンターの景品を狙ってみてはどうでござるか?期間限定のレアアイテムですぞ」 「たしか、この付近にもあったはずですぞ。拙者と黒猫氏で手分けして探しておくのでござるよ」 高坂京介「(さすが、相変わらず良いヤツだぜ! 沙織は)」 黒猫「…仕方がないわね。将来の闇の眷属候補の願いとあってはむげにはできないわ」 ウサミミ「くっ……。ここは素直に言うことを聞いておくべきだ……。あ、ありがとね! 黒猫ちゃん」 高坂桐乃「じゃあ、美琴達はあたしが案内してあげる」 御坂美琴「うん、桐乃ありがとう! 沙織もありがとう!!」 高坂桐乃「いいっていいって!それじゃ、いきましょ!」 トップ 美琴「オタクの聖地で!」 桐乃「メルルを集めるわよ!」 京介「張り切ってんな~…」 ウサミミ「クク、お前にも手伝ってもらうぞ?」 設定 探索(秋葉原) 京介 「今度はこの辺りだな。」 「ここは何度来ても、すげぇところだよな。」 「結構人通りあるし、はぐれないように注意しろよ。」 「さてと、メルルグッズを探すとしようぜ」 「おい桐乃、あんまりはしゃぐなよ。」 「沙織も黒猫も、見た目は…まあアレだが、根はいいやつらなんだよ」 「美琴、だっけか? 桐乃に変な影響受けなきゃいいけど。」 「あのウサミミにこき使われてるみてーだな……」 「お前の連れのウサミミ。……あいつもアニメとか好きなのか?」 「こんなに集めるなんて、あのウサミミ、マニアじゃねーだろうな…」 桐乃 「この辺りにもメルルグッズの取扱店はたくさんあるから、案内してあげる!」 「美琴みたいな子がメルルの可愛さを理解してくれなんて、嬉しいな!」 「さあ、じゃんじゃんメルルを集めましょ!」 「ほらほら! 早くしないと置いてくかんね!」 「あ、見て見て! メルルのポスターがある!」 「うそ! あのゲーム、アニメ化すんの!? チェックしないと!」 「ねえ、あのウサミミってなんのコスプレ? アニメ? ゲーム?」 美琴 「なんか皆へのお土産になりそうなものはないかしら。」 「へえ、アニメグッズだけしかないって訳でもないのね。」 「それにしてもずいぶん人が多いわね。いつもこうなの?」 「ちょっ! 待って桐乃、置いてかないでよっ!」 「誰か来たみたいね」(遭遇時) ウサミミ 「さあ、メルルとやらを集めるんだ。」 「この辺りは一通り回っただろう。さあ、次の場所へ向かうぞ。」(エリアクリア時) 沙織・バジーナ遭遇時 沙織「おや、丁度良いところに。実は今、メルルグッズの入っているクレーンゲームを見つけたところでして」 桐乃「自分でプレイするか、代わりにプレイしてもらうか選んでね」 成功 沙織 「拙者は応援しているでござるよ」 「頑張ってくだされ!」 「フレー!フレー!」 「ささ、きりりん氏も応援するでござる」 「さすがでござるっ!」 「これはレアなグッズですぞ!」 桐乃 「レアものキターーーー! アンタ、なかなかやるじゃない!」 失敗 沙織 「拙者は応援しているでござるよ」 「頑張ってくだされ!」 「フレー!フレー!」 「ささ、きりりん氏も応援するでござる」 「ほほお、これは…よく見かけるグッズですな」 「気を落とさずに…次へ参りましょうぞ」 桐乃 「取れたみたいね。さあ、この調子でどんどんメルルを集めるわよ!」 黒猫遭遇時 成功 失敗 ED 場所:秋葉原 高坂桐乃「きゃはーっ!!め、めめメルルがこんなにたくさんっ!」 高坂京介「こりゃー、圧巻だな…」 プレイヤー「……!」 御坂美琴「ありがとう!みんなのおかげよ!」 沙織・バジーナ「いやいや、拙者も楽しめたでござるよ、ニンニン」 黒猫「……本当はマスケラグッズもたくさん集めたいところだけれど……今回はやめておこうかしら」 ウサミミ「よしよし。これでようやくゲートの修復ができそうだな」 プレイヤー「!!」 御坂美琴「ちょっと、コレ大丈夫なの!?」 高坂京介「な、なんだなんだ!?」 高坂桐乃「メルルが…光ってる!?」 沙織・バジーナ「ややっ、突然なにか現れましたぞ!」 黒猫「なっ! こ、これは『マスケラ』に登場する魔界への扉“アビスゲート”!? この秋葉原に存在していたなんて……」 ウサミミ「修復ついでに、座標位置も変更して地面近くに移動させた。よし、今回はこの辺で、『観測』終了といこう」 御坂美琴「おっと……! もう帰るのね、わかったわ。えっと……みんな、今日は本当に楽しかった。手伝ってくれてありがとう。また会えるといいわね!」 「ほらウサミミ! あんたもお礼を言うの!」 ウサミミ「は? なんで私まで」 御坂美琴「どんなにひねくれた人生過ごしてても、今回ばかりは『助かった』って思ってるでしょ。感謝は大事よ。ほら、さっさとする!」 ウサミミ「むう……わ、わかった。桐乃ちゃん、黒猫ちゃん。今日は……ありがとね!」 プレイヤー「……!」 高坂桐乃「き、消えた…!?」 黒猫「なにからなにまで、不思議な三人組だったわね……」 沙織・バジーナ「ははぁ~、これは恐れ入りましたぞ! イリュージョンというやつですな!」 高坂京介「(おいおい、今のをイリュージョンで片付ける気か!?…それにしても、あいつらとは本当にまたどこかで会いそうな気がするんだよな…)」 イベント終了後トップ 美琴「な、なんとか無事に帰ってこれたみたいね…」 コメント 名前 コメント
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「ちょっと違った未来14」 ※原作IF 京介×桐乃 日向ちゃんに連れられて俺達は瑠璃が寝ている部屋に着いた。時間が時間だからかほとんど一般の人とすれ違わなかった。ドアを開けるとそこには規則正しく小さく呼吸を繰り返して胸の上のタオルケットを上下させている瑠璃がいた。 「あ…」 後ろに控えていた桐乃に若干怯えの色が顔に出る。無理もなかった。こいつのこんな弱弱しい姿はここ4年間俺達の誰一人見てなかったからな。 「…桐乃?」 左腕に注射針を刺し点滴薬を上から落としている。顔を見れば先ほどまでとはいかないまでもやはり弱々しい。完全に体力が回復していないのは明らかだった。 「あ、あたし外で待ってるね。あたしがいたら色々話せないこともあるだろうしさ。何かあったら呼んでね」 「わかった。ありがとう」 気を利かせてくれたのか、そう言って日向ちゃんは瑠璃が寝ている病室から出て行く。 「桐乃?そこにいるの?目を開けるのがまだ辛いわね…。眩しいわ」 「黒猫さん…」 「先輩も…沙織も来てくれたのね…。けれどいいのかしら、貴女今日は…」 「いえいえ。あの件ならとっくにすんだでござるよ。なーに、安い用件でござった」 「またあなたは…。そんなおめかししてたら説得力皆無よ」 「最近は着物女子が流行でござってな~。これで一ついぶし銀な殿方でもと」 いつものような冗談を言う沙織。そんな沙織に瑠璃は笑みを浮かべた。 「まったく貴女は…。ありがとうね」 「なんのなんの」 「それから…先輩も」 「おう。ここにいるぜ」 「ごめんなさい、こんな夜にまで」 瑠璃は申し訳なさそうにその長い睫を下げる。 「そんなこと気にすんなよ。当たり前のことだろ。友達なんだから」 「…ありがとう」 「それより、ほら」 俺は後ろにじっとしていた桐乃を瑠璃の前に出す。 「あ…」 「ほら、桐乃」 「…」 桐乃は俯きながらぎゅっと両手を握り締めていた。 「あ、あの。あたし…あたしのせいで…」 「何が?」 「あた、あたしが我侭ばっかり言って…み、皆に迷惑ばかりかけるから…」 「…」 「み、皆がやっぱり必要としてるのは、前のあたしの方で…。だから今の何も出来ないあたしなんて、」 「それは違うわ」 瑠璃は強い口調できっぱりと言った。 「あなたはあなた。高坂桐乃以外の何者でもないわ。それに何が出来るとか出来ないとか、誰もそんなこと気にしていないしこれからも気にしないわ」 「…」 「ねえ。貴女と先輩がこの前事故に巻き込まれたと私達に連絡があった時、どれほど貴女のことを考えたかわかる?どれほど心配したかわかる?それほど貴女は私達にとってかけがえのない存在なのよ」 「…」 「それに…構わないじゃないの」 「え?」 「確かに貴女が私達との思い出を忘れてしまったというのは悲しいわ。すごく悲しい。でもね、そんなに思いつめなくてもいいじゃない。本当に貴女が大切にすべきなのは過ぎ去った過去じゃないわ。私達と共にいる事が出来る今この瞬間なのよ」 「黒猫さん…」 「今の貴女を誰も否定しないわ。少なくともここにいる先輩と沙織は。そして…私も」 「黒猫さん黒猫さん…。うわぁ~ん!」 感極まって涙をこらえることに耐えきれなくなった桐乃は瑠璃の胸元に顔をうずめなきじゃくる。そんな桐乃に優しい眼差しで見つめながら瑠璃は桐乃の黒い髪を撫で続ける。なきじゃくる桐乃を優しくなだめながら、 「…一つ年下、か。ふふ…、長いことお姉ちゃん頑張りすぎたかしらね」 遠くを見ながら誰に向けたものでもなく瑠璃はぽつりとそう漏らす。そしてそれはこの空間において同じ年長者で同じ妹を持つもの…俺と瑠璃だからこそ共有出来る感覚だった。 ――俺はいまだに、妹が泣くたんび、ガラガラ振ってあやしてんだ。必死こいてな。 高校の頃缶ジュース片手に聞かされた高校からの悪友の懐かしいあの言葉を思い出す。 まったく妹ってやつは卑怯だよ。どうやったって勝てないように出来てやがる。そしてこれからもずっとそうなんだろう。普段からいくらぞんざいに扱われようが、いくら邪険にされようが、妹が泣いていたら兄として黙ってはいられない。いつだってどこに居たってそこに駆けつける。それが兄として、そして姉として生まれた者の責任であり義務なんだろうよ。 普段は同い年の親友同士のように振る舞い合う桐乃と瑠璃。だけれども、桐乃に何か起こるとやっぱりいつも折れるのは瑠璃の方だった。それは瑠璃にとって桐乃は大事な親友であると同時に大事な「妹」でもあるんだろう。 「えぐっえぐっ…。黒猫さん黒猫さぁん…。ありがとうありがとう…」 その日の面会時間終了まで桐乃は泣き続けた。 ――面会時間の終了を白い服を着た男の看護師に告げられ、俺達は部屋を出た。泣きはらした桐乃の顔は晴れやかで、またいつもの明るさを取り戻していた。 「よかったですなぁ~きりりん氏~」 むぎゅ~、と桐乃に抱きつく沙織。「あうあう」と声を出しされるがままになっている桐乃。というより沙織よ、素顔のおまえがするそのハグは男からすれば本当に目に毒だからやめてくれ。どう見ても百合的な何かにしか見えないから。 俺はなるたけその風景を見ないようにしつつ(いくら沙織といっても友達に欲情したくない)、エレベーターの降下ボタンを押す。…ってあれ? 「運転停止中?」 面会が終了したからだろうか。一般用のエレベーターはその運転を停止するという表示つきのランプが上に光っていた。 「仕方ねえな。そこの非常階段から下まで降りるか」 行こうぜ二人とも、と声をかけると…桐乃の様子がおかしい。 「…」 さっきまで沙織にほっぺをむにむにとされておろおろとしていた様子はどこへいったのか…じっと一つの方向へ視線を向けている。その顔は半ば夢遊病者のようでもあった。 「桐乃?」 桐乃の瞳には非常階段のランプが、そしてその先にある階段が映っていた。桐乃はふらふらとした足取りで非常階段の方へと足を向ける。 「おまえ一体どうして、って!危ない!」 ふ、と桐乃は意識を失い階段の上から体を宙に浮かせた。今まさにそのまま転落せんとしている。沙織も思わず息を呑んだ。 「くそっ!」 俺は考えるより速く反射的に桐乃を後ろから抱え込んだ。でも… (間にあわねえ…!) 人一人が宙に浮いた状態を後から抱え込もうとしてもそう簡単に支えきれるものではなかった。その一瞬の内に俺の身体は自分よりも桐乃の身体を守ることを優先していた。 (今度こそ、こいつのことを…!) 今度こそ守る。俺のことはどうでもいい、せめて桐乃だけは…!そう決意した俺は桐乃の身体を抱きしめて二人して階段の下へ転落していった。
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【検索用 すきなんたもんっ 登録タグ VOCALOID す ぺんすてP ミルクティー 初音ミク 曲 曲さ】 + 目次 目次 曲紹介 歌詞 コメント 作詞:ぺんすてP 作曲:ぺんすてP 編曲:ぺんすてP 絵:ミルクティー 唄:初音ミク 曲紹介 ヤンデレと言われました。 曲名:『好きなんだもんっ!』(すきなんだもんっ!) 歌詞 (動画より書き起こし) ひとり夜空を見上げて ふと思う 君もこの星を 見上げてるかな? 「こっちはお昼だから 夜空は見えない」とか そんなつれないこと 言わないで 君のことが 好きなんだもん いつも君を 好きなんだもん 想ってるよ 好きなんだもん この想いを 好きなんだもん 必ず届けるよ! ひとり海辺にたたずみ ふと思う 君の元まで この海は続いてるかな? 「お部屋の窓開けても 海は見えない」とか そんなさみしいこと 言わないで 君のことが 好きなんだもん この想いは 好きなんだもん 止まらないもん 好きなんだもん いつか君を 好きなんだもん 振り向かせるから! コメント 名前 コメント
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130 名前:【SS】しすこんぶらこんぱんでみっく!?:2012/12/22(土) 11 58 45.30 ID Ge11C2MB0 クリスマス・イブの帰り道、京介と桐乃はひと山いくらのチンピラっぽい風体の連中に絡まれた。 自分が動かないと、桐乃が何か迂闊なことを口走りそうだ。京介はテンパリながらも作戦を立てる。 一瞬でも注意をひきつけることができれば、桐乃の足に追いつけるヤツはいないはずだった。 ただし、今日みたいに着飾っていなければ。 そこで京介は「ちょっと脱げ」とアイコンタクトを送ったのだが、真意が伝わりきらず「死ね」というアイコンタクトが返ってきた。 「なに、俺たち無視しちゃってんの?」 「一緒に遊ぼうよ~」 自分たちを蚊帳の外におく二人のやりとりをみて、ヤンキーたちは包囲の圧力を狭め、口々に囃し立ててくる。 自分たちに向けて伸ばされる手に京介は叫んだ。 「待て!……俺に触ると、病気が感染るぞ!」 口からでまかせに連中の動きがピタリと止まる。妹まで身を引いたことを京介は極力視界に入れないようにした。 しかし、効果は持続せず、奴らはニヤニヤ笑いながら聞いてくる。 「兄ちゃん、なんの病気だよ?」 追いつめられた京介の頭脳は時にキテレツな答えを弾き出す。この時もそうだった。 「俺の病気は……シスコンだーーっっ!!こいつは俺の妹だ!お前たちに妹はいるか? 俺に触るとシスコンが感染してクリスマスを毎年妹と過ごすことになるぞ!!」 寒い冬の空気が完全に凍った。突拍子もないことを口走った男を気持ち悪いそうに見やりながら、ヤンキーたちは こんな風 ∧,,∧ ∧,,∧ ∧ (´・ω・) (・ω・`) ∧∧ ( ´・ω) U) ( つと ノ(ω・` ) | U ( ´・) (・` ) と ノ u-u (l ) ( ノu-u `u-u . `u-u になる。 「わけがわからん」 「でも、あいつらが出てきたのって……」 「確かに髪のハネは似ているな」 「髪のハネって遺伝するのか?」 「風呂上がりでも完全に一致するレベルならばあるいは」 話合いの終わった彼らは高坂兄妹に向き直った。その間に逃げればいいのに、何故か二人は律儀に待っていた。 「俺に妹はいねーし」 「つーか、俺たちが触りたいのは妹ちゃんの方だし」 「そんなの絶対おかしーし」 そういってゾンビのごとく桐乃ににじり寄る。京介は妹を身体の後ろに庇い、最終手段に訴えた。 「バーロー!こいつは俺なんかメじゃない重度のブラコンだぞ!!寄るな触るな! 触ったら血の繋がらないアニキでもラブラブになっちまうぞ!お前らの間で(瀬ハ)な関係にハッテンしちまってもいいのかっ!?」 男たちは大変気持ち悪そうな顔をして動きを止めた。普通の人間が咄嗟にこんな妄想を思いつくものだろうか。 そんな不安に駆られたのである。こうなれば京介の独壇場だ。 「いいか、良く聞け。俺のシスコンと俺の妹のブラコンは不治の病だあああああああっ!!!」 変態の放った絶叫が、ビルの谷間にこだまし、クリスマスの星空に消えていくと、ヤンキーたちも逃散した。 京介の叫びを信じたと言うよりも、こんなことを叫ぶ変態のカップルに関わりたくないと思ったのであった。 かくして脅威が消えた。「決まったぜ」と振り返る京介のドヤ顔にこぶしがメリ込む。 「あああ、あんたねぇ!何か迂闊なことを口走るんじゃないかと思っていたけど、まさかここまでとは……ッ」 桐乃の握り拳がワナワナ震える。顔を押さえながら京介は自己弁護した。 「ま、まあまあ、おかげで無事に済んだだろ?」 「っさい!あたしのブラコンは病気じゃないっつーの!……ハッ」 桐乃はあわてて口をつぐんだ。そんな妹に兄は威厳をもって鷹揚に言ってやった。 「俺のシスコンだって病気じゃねえよ」 「……病気じゃなかったらなんなの?」 ちょっと上目遣いで桐乃は問いかけた。京介はナイススマイルで即答する。 「人生、だな」 「キモ」 ブラコンはジト目で短く漏らした。高度に発達した8ビットシスコン脳で「キモ」を256通りに翻訳できるシスコンは腕をさしだす。 二人は寄り添って、同じ方向に歩き出す。 これからの人生を示すように―― ----------
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http //yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1266820218/116-121 部屋は心の鏡とはよく言ったものだ。 どこの部屋にも置いてるであろう生活用品以外に特筆して目立つ物のない俺の部屋は、俺の心をよく現している。 自室というものは、自分の有り体であり、心そのものであると俺は思うわけだ。 妹の部屋は俺の部屋なんかより、より心の有り様が見て取れる。 一見すると、なるほど近頃の女子中学生らしくぬいぐるみや、可愛らしい柄のカーテンが窓にひかれ 本棚には参考書や陸上の本が陳列しており、部屋はよく片付いている。やるべき事はキッチリとやり、 他人に負い目を見せない妹の性格がよくよく現れている妹の部屋。 そう、それは間違いなく俺の妹・高坂桐乃らしい空間であり、妹を普段からよく知る人間がこの部屋を見て 「高坂桐乃の部屋」だと言われたら、誰もが信じて疑わないだろう。 でも他人の心なんて実は誰もわからないものだ。妹は確かにそういう人間であるけれども、それは一面でしかない。 妹の部屋は和室を無理やり洋室にリフォームした為か、洋室には不似合いな押入れが存在する。 そしてそこには、桐乃の普段は見る事のできない、オタ趣味満載の面が詰め込まれている。 オタ趣味を理解してくれて、なおかつ信用の置ける人間にしかそれを公にしない桐乃の心を その部屋は如実に物語っているわけだ。まあ俺がその秘密を知っちゃったのは奴にとってイレギュラーの事態が起こり 仕方なく公開した訳で、俺をまるごと信用して見せてくれた訳じゃないと思うんだけどね。 つまりその、なんだ、部屋が心であるなら、そこに土足でズカズカ踏み込むような真似は慎むべきだってことを俺は言いたいんだね。 特に思春期の少年少女の部屋なんて注意しなきゃ駄目なんだから‥‥ ここまで言って俺の言いたい事の分からない人間なんていないだろ??え?いるの? だからさあ‥ 人の部屋に入る時はノックをしろってことだよ!!! 「~~~~~~~~!!」 「あれ?アンタこのくそ暑いのに毛布かぶって何やってんの?」 季節は夏―――外ではセミがにぎやかに鳴いており、間違っても頭から毛布なんてかぶる事のない心躍る季節‥ 「な、何でもねえよ。いや、何でもない事はなくて、凄まじい寒気と悪寒が俺を襲ってるんだよ!」 ああ‥我ながらなんて苦しい言い訳なんだろう‥ 俺、高坂京介は何も予定のない夏の休日、この日は朝からやる気を出してひとり勉強に励んでいたのだが、 途中でちょっと調べたい事があったので、妹から借りたノートPCを起動したのが全ての間違いだった。 いや、違うんだよ?もちろんWINDOWSが起動した後はプラウザを起動しようとしたさ! でも、プラウザの横に昨日寝る前にダウンロードしたアダルト動画のファイルが燦然と輝いていたんだよ。 あれ?何でこんなファイルが?と思ったけど、何の事はない。いつもは見終わったら消去するんだけど、 これがなかなかどうして上玉の眼鏡ッ子AV女優の動画でね‥うへへ!昨夜は二回も抜いちまった。 だから消すには惜しくて、もう一度見てから消そうと思ってたのさ。ああ、その時からもう地獄へのカウントダウンは始まってたんだ。 ベッドの上で横向きに寝ながら自家発電に励んでいたところ、妹がノック無しに部屋に入ってきやがった。 こういう事態に陥ったことが無いわけではない。でもそれは相手が母親の場合だ。 母親だったらこんな時は俺が何をしていたかすぐに察知して撤退してくれるのだが、いかんせん今回は相手が違う。 「え?なに、夏風邪にでもかかったの?どうなるの?死ぬの?」 「死なねえよ!」 絶対に見つかりたくねええ!何でかわからんが、桐乃には絶対に見つかりたくない! ベッドの上で饅頭のように毛布にくるまった俺を見て、桐乃はさぞ訝しげに思ったのか、不審そうに色々伺ってくる。 「何でそんな丸まった体勢で寝てんの?」 「それはね、こうすると気分転換になるからだよ」 「何で毛布の中にコードが繋がってんの?」 「それはね、電気湯たんぽで暖をとっているからだよ」 「何でそんな声が震えてんの?」 「それはね、あまりの寒気に発声もままならなくなってきたからだよ」 赤頭巾ちゃんのようなやり取りを、外の世界からシャットアウトされた半ケツ状態の俺と交わす妹。 俺は毛布にくるまっているので、外の様子が確認できないのだが、桐乃は俺の様子が尋常じゃないと見てさすがに心配になってきたようだ 。 「ちょっと大丈夫なのそれ?」 「だ、大丈夫だ。何の問題もねえ」 「キモ!全然大丈夫そうに聞こえないんですけどー!?声がガタガタしてるよアンタ!?」 「だ、だから大丈夫だっつってんだろ!寝てれば治るから出てけよ!ゴホゴホ!!」 ぐぅぅ‥‥!いつもは俺がどうなろうと心配のひとつもしねえくせに、どうしてこういう時だけ‥! ちょっと演技が迫真に迫りすぎちまったみたいだ。声がガタガタしてるのは本当に恐怖におののいているからだけどね! とりあえず何とかして桐乃を外に追い出さなくては。一瞬で良いんだ。十秒あればパンツを履いて、 PCの電源を落として、その後はどうにでもなる。この現在の毛布の中の状況だけは知られる訳にはいかない。 何か上手く桐乃を外に追い出す方法はないものか‥そうだ! 「うう‥‥どんどん調子が悪くなってきた‥桐乃、悪いが体温計を一階から持ってきてくれないか」 なんというナイスアイディア。幸いなことに、今日の桐乃は柄にもなく俺を心配しているようだし、これぐらいは聞いてくれるだろう。 まったく、普段からもう少しこの兄を気にかけてくれるようならいいんだが。 「そ、そうね。ちょっと待ってて。今持ってきてあげるから」 はあ‥‥何とかこの場を切り抜けられそうだ。さて、とりあえずパンツを履かないとな。 毛布の中でひとり勝利を確信していた俺だが、桐乃が部屋から出ていく気配が感じられないので、毛布越しに見えない妹に声をかける。 「‥‥桐乃?どうした?早く体温計を‥」 やっぱりろくな作戦じゃなかったか?ぐぅ、確かにこんな時にまず熱測ってる場合じゃないか‥ と、思っていたらいきなりベッドの上に自分以外の人間の体重がかかり、ギシッと音を鳴らした。 「お、おい!桐乃っ!?」 「ね、熱、測ってあげるからちょっと出てきて!」 なんと桐乃が俺の毛布を剥がしにかかってきた。もはや俺の最終防衛線といえる毛布を、だ。 もちろん俺は最大限の抵抗を試みる。亀の子のように丸まり、四肢で毛布を巻き込む。 「はぁ?何言ってんだよ!熱測るなら体温計があるだろ!どうする気だよ!」 「い、一階のどこに体温計あるのか忘れちゃったの!あ、あああたしが測ってやるって、言ってんの!」 何言ってんだ!陸上の大会の日の朝に欠かさず熱測ってんじゃねーかよ!それに測るって、どうやって!? 「ほ、本当は死ぬほどイヤなんだけどね??緊急みたいだからおでこで測ってあげる!」 何だと!?いや、ヤバイってっそれはヤバイって!それもヤバイって! 全力で俺の毛布を引き剥がしにかかる桐乃。 「し、仕方ないじゃん!?アンタ、けっこーヤバそうなカンジだし!?ふ、不可抗力っての!?」 ヤバいのはこの状況なんだよ!毛布にくるまりながらPCを抱え込む体勢では、両手で毛布を引っ張る桐乃に対し、 だんだん分が悪くなってくる。俺、風前の灯火。もはや最後の牙城は崩れ去ろうとしていた。 「やめろ!この毛布を剥がすと恐ろしいことになるぞ!」 俺の必死の抵抗もむなしく、桐乃は鼻息をフンフン鳴らしながら毛布をめくりさろうとする。 「う‥るさい!いいから出てこいっ!」 やめろ、いま毛布を剥がすと本当に恐ろしいことになる。何故なら、お前の位置から毛布をめくると――。 「え‥‥えっ?」 俺の半ケツが出てくるからだ。 「ぎゃ、ぎゃぁあああ!!何してんのアンタ!!へ、変態!露出狂!!」 「い、いやこれは‥!」 桐乃は俺の半ケツを見るや否や、悲鳴をあげながら俺と逆方向のベッドの端まで退いた。パンツ見えてるぞ。 涙目でパンツを上げる俺に、同じく涙目で顔をゆでダコのようにした桐乃が真っ赤にしながら抗議する。 俺が何をしていたのか、こいつもどうやらようやく、ようやく分かったらしい。 「あ~最悪!今日の夢に出たらどうしてくれんの!?最悪最悪最悪最悪‥‥」 あああ、俺だって最悪だよ。今日は何て最悪な日なんだ。よりによって、妹にオナニーの現場を抑えられるなんて‥ その後も、桐乃はブツブツと俺に批難をぶつけていたようだが、放心状態の俺の耳にはもう何も入ってこない。 ただ俺は目の前の虚空を眺め、この後の人生の身の振り方を考えていた‥もう死にたいよぅ。 いやいや‥ただオナニーを見つかったことぐらい、どうだと言うんだ‥そうだよ、世の中にはもっと辛い事だってあるさ。 「ね‥ねえ」 そうだ、こんな事は苦じゃないんだ。親父にぶん殴られた時に比べれば 「ねえってば」 あ~そうだ、今日は麻奈美と図書館に行って勉強しよう。うん。もうそうしよう。 「ねえ!!」 「何だよ!!」 うるせえな、こいつまだいたのかよ。俺をどこまで追い詰める気なんだ。もう頼むから部屋から出て行ってほしい。 俺はそうお願いするべく、横から声をかけてくる桐乃様のほうを見やった。 「‥‥‥」 はて?こいつはどうして、俺の服の裾を掴んで顔を赤らめているのだろう。 俺も細かいことを思考するのをやめ、妹と間近から見つめ合う事にした。何だこの状況。 しばしの静寂の後、妹の方が先に口を開いて聞いてきた。 「で‥どうだった?」 「は?何が?」 こいつは一体何を聞いてくるんだ?Tシャツとパンツ姿の俺は、訳も分からずただ妹と見つめ合う。するとさらに妹は聞いてきた。 「だから‥どうだった‥って聞いてんの‥!やってて、こ、興奮してたの?」 ああ?エロ動画のことか?そりゃあもう赤フレームの眼鏡のAV女優は俺のストライクゾーンを捉えたね。 こうなればヤケだ。もうどうにでもなぁ~~れ♪ 「ああ、興奮した!」 俺は心中涙目ながら胸を張ってそう答えた。すると桐乃は「ふ、ふうん‥」とつぶやいて顔を赤らめたまま目を伏せる。 おいおい、何だその態度は。そりゃ目も伏せたくなるだろうけどさ、そろそろ勘弁してくれよ。 顔を上気させたまま俯いていた桐乃だったが、数瞬の後、意を決したようにいきなり顔を上げ、再び詰問してくる。 「やっぱり、兄貴は‥ああいうの好きなの?」 「――す、好きだよ。好きなんだから仕方ないじゃんかよ」 「い、いつもああいうので‥その、ひとりで‥してるの?」 「ぐっ!ああ、そうさ!いつも同じようなジャンルでオナニーしてるよ!!」 「ほんとに?ほんと?」 「本当の本当だよ!」 ああもう何を聞いてくんのコイツ!?しかもそれにことごとく答えちゃう俺って何なの!? それに、こいつはこいつで「へ、へ~‥そうなんだ‥」とか言いながら頷いてるし‥ ふと気付くと、桐乃の視線が俺の視線と交わらず、俺の顔より下に向けられている。んん?俺の体に何か‥? 「なんかパンツに染み出来てるけど‥何それ?」 桐乃がそう言って指をさした先には、良い所でオナニー中断された為か、悲しそうに小さくカウパー汁が先っちょに染みている俺の股間のテント。 「こ、これはお前が途中で入ってくるから!」 もうこれ以上の恥はないと思っていたが、さらに恥の上塗りをされた。 きゃあとかキモいとか言いながら顔を両手で隠す桐乃。もう耳は真っ赤である。もちろん俺も真っ赤っ赤。 ぐう!もう泣いてもいいよね?頑張ったよね俺?もう完走(ゴール)してもいいよね? はあ‥もう今日は厄日だ。これ以上まともに桐乃と顔を合わせられる気力はない。 俺は今度こそ、桐乃に部屋から出て行って欲しいと頼むべく、桐乃の方を見て、たまげた。 股間から顔を上げると、鼻息のかかりそうな距離に桐乃の顔があったからだ。 その刹那、電流のような感覚が俺の下半身に走った。月並みだけど、本当に電気が走ったかと思ったよ。 桐乃が俺の股間に手を置いていたからだ。口をパクパクさせてる俺に、桐乃が顔を紅潮させたまま言った。 「途中で中断されるのって、辛いんでしょ?よ、よかったらあたしが抜いてあげよっか?」 「な、何言ってんの!?そんなのダメに決まってんだろ!!」 こいつは何て事を言い出すんだ。いま自分が何を言ったのか分かっているのだろうか。 我が耳を疑ったが、桐乃の方は大真面目なようで、俺の股間をさすり始めていた。 「だ、だって確かにノックしなかったのはあたしがほん~~~~の少しだけ悪かったかも知れないし‥」 ほんの少しどころじゃねーよ!お前さえ気を付ければこんな事にならずに済んだんだよ! 実の妹に股間を触られてドン引きしている俺とは裏腹に、桐乃は顔をうっとりさせながら体を密着させてくる。 いくら実妹とはいえ、ティーンズ誌のモデルをやっているような妹だ。そんな奴が 俺のチンチンをさすりながら俺を押し倒してるときたもんだ。たまったもんじゃない。てかヤバいでしょこの状況? 気付けば俺は完全に桐乃に組み伏せられていた。いつかと同じ状況だ。 「それに、あたしの貸したやつでオナニーしてくれてたのって、う、嬉しい‥かな?」 何が嬉しいの?え、自分のPCをオナニーに使われると嬉しいって、ごめんぜんぜん意味わかんねえよ‥ 俺の妹はとんだ変態ということなのだろうか?どこの世界に自分のPCを貸し出して、 オナニーに使われたら興奮する性癖の輩がいるというのだろうか。いや、目の前にいるんだけどさ。 これが俺の立場だったら、嬉しいどころかキレる場面だと思う。だが、妹は嬉しいと言う。 「あのね、本当にしてくれてるとは思わなかったんだ。もしかしたら‥もしかしたら、してくれてるかなって そんな風に期待してたの――。あ!でも今日のは本当に事故だよ??わざとオナニーの現場を見ようって思ったわけじゃなくて‥ その‥ちゃんとやってるかな~って思って。だって、アンタ言わないとやらないじゃん?で、ちょっと様子見にきてあげたら‥ や、やっぱり兄貴ってそういうの好きだったんだね‥?あたしだけ思い込んでたワケじゃないんだ‥」 なんて奴だ。俺にPCを貸し与えて、それでオナニーしてるかどうか期待していたというのかよ。 桐乃は俺にのしかかりがら、俺の胸の上に指を置いて、のの字を書きながらもじもじしている。 やべえ‥やはりこの状況は不味い。さっきから桐乃はいつになくしおらしいもんだから、俺もちょっと調子が狂う。 「そ、それで!どんなシーンで抜いてたの!?」 何聞いてくるんですかアンタ!?しかし、その勢いを留めぬままに俺のフィニッシュシーンを聞き出そうとしてくる桐乃。 「今回貸したやつって、いわゆる『おしかけもの』ってやつだからさ、そ、その‥例えば今のあたし達みたいな状況の シーンとか沢山あったでしょ??それで凄い興奮したんだよね!?や、やっぱり今みたいな状況って興奮しちゃうの‥?」 「‥は?そんなシーンなかったけど‥」 「え?」 俺の見ていた動画は、眼鏡ッ子AV女優のハメ撮りもので、物語仕立てであったり、シナリオのある作品ではなかったのだが。 桐乃は自分の期待していた返答と、俺の返事の内容がかなり違っていたようで、とたんに表情を曇らせる。 「そ、そ、それじゃ何ちゃんを攻略したの!?それだけでいいから言ってみて」 「こ、攻略って!えっと‥鈴木ありすって娘だけど‥」 「鈴木ありす?そんな子いたっけ?」 「いや、お前は知らないと思うよ。そもそもそのAVダウンロードしたの昨日だし‥」 『ビシッ』という音がどこからか聞こえた気がした。一瞬にして部屋の空気が張り詰めた。 そして、気のせいじゃなければその緊張の発信源は、おそらく目の前の妹である。 「え、‥AV‥?」 「借りてたPCをオナニーに使ってたのは謝るよ‥けど、お前も嬉しかったんだろ?俺もさっきのお前のことは忘れるからお前も― ん?どうした桐乃?ノートPCなんて持ち上げてどう‥」 「嬉しいわけ‥あるかーーっ!!死ね!」 ガシッ!ボカッ!俺は死んだ。
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157 名前: ◆5yGS6snSLSFg[saga] 投稿日:2011/06/07(火) 16 36 53.49 ID kUN63PsFo 名前:兄貴[] 投稿日:2011/07/26(火) xx xx xx.xx ID xxxxxxxxx おはよう。痛みがひいてくれたので今日も頑張れそう さあ、今日は誰に何をするんだ!? ≫160 160 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/06/07(火) 16 43 59.89 ID 0znuGSIlo [1/4] 加奈子とデートしてキス(ディープ) 163 名前: ◆5yGS6snSLSFg[saga] 投稿日:2011/06/07(火) 17 05 49.76 ID kUN63PsFo [14/25] 「これ、もうちょっと親しくなってからの方がいい気がするんだけど……大丈夫かな」 下手したら訴えられちゃうよね、これ。警察官の息子が前科一犯とか洒落にならないよ? しかもあいつには、俺がマネージャーやってたことばれそうなんだよね。 「まあいいや。なんかあったら全力で土下座しよう」 後のことは考えない。それが安価というものだ。 さて、今日は京介とマネージャーどっちで会う? ①京介 ②マネージャー ③いっそ正体をばらす ≫165 165 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/06/07(火) 17 07 37.43 ID l1t5lFxCo [4/10] 1 166 名前: ◆5yGS6snSLSFg[saga] 投稿日:2011/06/07(火) 17 16 15.49 ID kUN63PsFo [15/25] 「今日も変装はやめておくか」 後はデートの内容だな。 前会った時、生意気にもエスコートがどうとか言ってたし、一応考えておいてやった方がいいんだろうな。 マネージャーとして会うなら、前のことはなかったものとして振る舞えるから考えなくてもよかったんだろうけど。 「これは安価で決めるか」 ろくに恋愛経験のない俺がいいアイデアを出せるわけないからな。 名前:兄貴[] 投稿日:2011/07/26(火) xx xx xx.xx ID xxxxxxxxx デートってどこ行けばいいと思う? 恋愛経験がないからさっぱりわからん なんだかこの安価がデート成功の鍵を握ってる気がするし、しっかり頼むぜ 加奈子をどこへ連れて行く? ≫169 169 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/06/07(火) 17 18 22.25 ID KF89iF1F0 川 170 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/06/07(火) 17 22 13.54 ID RJCe58pn0 川wwwwwwwwwwwwwwww 171 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/06/07(火) 17 28 40.41 ID 0znuGSIlo ≫169 成功させる気ないだろwwwwww 175 名前: ◆5yGS6snSLSFg[saga] 投稿日:2011/06/07(火) 17 49 31.69 ID kUN63PsFo 「か……川?」 あまりにも予想外の展開だぜ。水浴びでもすりゃいいのか? これってデートとして正解なんだろうか。俺にはわからないがここは安価を信じるしかねえな。 体よく加奈子との約束をとりつけ、連れだって近場の川へとやってきた。 河川敷もあるくらい大きい川なので、川というよりも河だけどな。 今日の天候は快晴で、じりじりと肌を焼くような太陽光がさんさんと降り注いでいる。 この天気も相まってか、川岸では夏休みに入った小学生たちが楽しそうに水浴びしていた。 ちなみにどこへ連れて行くかというのは伏せて案内した。 いきなり「川へ行こうぜ!」と言っても多分納得してくれそうにない気がしたしな。 こいつの思考回路は、麻奈実寄りか桐乃寄りかで言えば、どう考えても桐乃寄りだからだ。 川に行くなんて言ったら、ふざけんなと怒られそうだったし。 「な~、今日はどこへ連れてってくれんだよ。加奈子もう疲れちゃったんですけど」 「心配すんな。もう着いたよ」 「は? 着いたって……ここ川じゃねーか!」 「おう。川だな」 「川だなじゃねーヨ! 川じゃおめーに何も奢ってもらえねーじゃん!」 やはりか。やはり、俺の誘いを簡単に受けた理由はそこにあったんだな。 「まあ、そう言うなよ。意外と面白いかもしんねーじゃねえか」 「ああん? もしかして、水着持って来いって言ったのは……」 「おまえらもあいつらにまじって泳いでみたらどうかと思ってさ」 と、俺は川岸ではしゃぐ子供たちを指さした。 「ふっ、ふざけんなてめーっ! 舐めてんの!? いくら加奈子がロリ可愛いからって舐めた口きいてっとぶっ殺すぞ!?」 「舐めてない舐めてない。ほら、行こうぜ。ただでさえくそ暑いのに怒ってたら余計暑くなるぞ」 「ひゃっほーう!」 「…………なんだかんだでノリノリじゃねえか」 「ああん? 何か言ったか?」 「いえ、何でもないっす」 川岸に腰掛けていた俺の呟きを、耳ざとく聞き取る辺り、中々油断できない。 だが加奈子もこの暑さにはイライラしていたようで、一度水に入るとそれまでの不機嫌が嘘だったかのように機嫌をV字回復させた。 今では子供に紛れてはしゃぎまわっている。 ちなみに、着替えは河川敷の隅っこ行った。 加奈子は背が低いので、俺がタオルを持っていればそれだけで即席の更衣室になる。 179 名前: ◆5yGS6snSLSFg[saga] 投稿日:2011/06/07(火) 18 10 46.08 ID kUN63PsFo 「あら、歳の離れた妹さんねえ。10歳くらい?」 はしゃぐ加奈子を眺めていると、同じく子供を見ていたおばちゃんに声をかけられた。 「ええ、そうなんですよ。まだまだ子供で」 「そこ! 聞こえてんぞ! 加奈子はこー見えても15だっつーの! あと誰が妹――わぷっ!?」 と、遠くから大声で突っ込みを入れた加奈子だったが、その声は最後まで聞こえることなく途絶えた。 「あれっ? あいつどこ行った?」 先ほどまでいたところを目で探してみるが見当たらない。 今度は範囲を広げて見回してみるがやっぱり見当たらない。 しばらく水面を探してみていると、思ったよりも下流で水しぶきが上がっているのが確認できた。 「ちょ、ちょっとあの子溺れてない!?」 俺に話しかけてきてくれたおばちゃんが叫ぶ。 「ま、まじかよ!?」 「ここ川岸近くは浅くて流れも緩いんだけど真ん中付近は深くて流れも速いのよ!」 おろおろと慌てながらも加奈子が溺れた原因を教えてくれるおばちゃん。 「あの馬鹿! ちっこいのに調子に乗るからだ!」 と、俺は悪態をつきながら川へと飛び込んだ。 「……げほっ…………げほっ」 「気が付いたわ!」 「ふう、何とか助かったか」 ため息とともに、こわばっていた全身の力が抜けたのを感じる。 「よかったわねえ、お嬢ちゃん。お兄ちゃんに感謝するのよ」 「あ…………え? 加奈子どうなったんだ?」 「溺れたお嬢ちゃんをお兄ちゃんが助けてくれたのよ。最初、呼吸してなくて一時はどうなるかと思ったわ」 「すまん。俺が目を離したのが悪かった」 「こ、子供扱いすんじゃねーヨ! ………………助けてくれて……あ、ありがとな」 「おう」 夏休み、四日目。朝パート 安価成功? 182 名前: ◆5yGS6snSLSFg[saga] 投稿日:2011/06/07(火) 18 19 54.98 ID kUN63PsFo 名前:兄貴[] 投稿日:2011/07/26(火) xx xx xx.xx ID xxxxxxxxx ただいま。安価は成功?したが、危うく死者がでるところだった じゃあ次行こうか ≫184 183 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2011/06/07(火) 18 24 32.61 ID 7YmQrDzDO 沙織に告白 184 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/06/07(火) 18 25 10.67 ID KF89iF1F0 あやせと麻奈実を家に呼んで一緒に飯を食べる その時に間違ったふりしてAVを流す 185 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東)[sage] 投稿日:2011/06/07(火) 18 25 24.52 ID Yl+7S7/AO こんにゃくを黒猫の尻の穴に詰め込む 187 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/06/07(火) 18 48 52.65 ID Wb5N9oTIO 晩飯でAV・・・これで京介の出家は決まったな。 188 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/06/07(火) 19 01 42.19 ID /AjnmePgo アニマルビデオかもしれないぞ 189 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2011/06/07(火) 19 06 20.41 ID UvtxlbAT0 A=あやせ V=ビデオ かもしれない 190 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/06/07(火) 19 06 53.67 ID KaGfoMTAO 家出が決まったら後は戦闘機のパイロットコースであやせ、黒猫お前達が俺の翼だ!ですね、分かります。 191 名前: ◆5yGS6snSLSFg[saga] 投稿日:2011/06/07(火) 19 20 37.51 ID kUN63PsFo 「あぶねえ! なんか色々紙一重だ!」 というか安価の前後も結構鬼畜じぇねえか!? そういうのはせめて恋人同士になってからにしてくれ! あやせと麻奈実に電話をし、うちに来てくれるように頼む。 麻奈実は当然、二つ返事で「いいよ」と言ってくれた。ついでに昼飯も作ってくれることになった。 あやせの方は、「麻奈実が昼飯作ってくれるから来ないか?」と言ったら、「それでなんで私を呼ぶんです?と」疑問に思いながらも一応了承してくれた。 「さて、これで下準備はととのったわけだが。俺、AVなんて持ってないんだよね」 秘蔵のコレクションは全部本だし、桐乃から借りてるエロゲはAVとは言えないし。 だが、安価は絶対だ。ないものは調達すればいいだけの話。 俺は麻奈実とあやせが来るまでの待ち時間を活用してレンタルビデオ屋へと走ったのだった。 「お待たせ~」 俺とあやせが食卓で待っていると、調理を終えた麻奈実が料理を運んできてくれた。 当初はあやせも手伝うと言っていたのだが、麻奈実が「いいよ~、あやせちゃんは座ってて」と言って聞かなかったので結局あやせが折れる形となった。 あと、当然ながら両親と桐乃は不在だ。ご都合主義だとかいう突っ込みはなしだぞ。 「「「いただきます」」」 俺と麻奈実とあやせと揃って食べ始める。 「うん。相変わらず美味いな」 「えへへ。ありがとう、きょうちゃん」 「礼を言うのはこっちだよ。わざわざありがとな」 「ううん。気にしないで~」 いつものホッとする味。 こういうのをお袋の味って言うんだろうなあ。 ちなみに、前回の反省を活かしてか、今回のメニューは野菜中心のヘルシーなメニューとなっていた。 これならモデル業を営むあやせでも安心して食べられるだろう。 「ほんとおいしいですよ。お姉さん」 「そう? あやせちゃんもありがと」 あやせにも褒めてもらった麻奈実は、にへら~、と微笑みを浮かべている。 特別かわいいわけじゃないが、見てて飽きないというか、いつまでも見ていられる笑顔だ。 さて、そろそろ安価を実行するのにふさわしい頃合いかな? 「黙々と食うのもあれだし、テレビでも点けるか」 もっとも、我が家ではテレビも点けずに黙々と食うのが恒例となっているんだけどね。 おもむろにリモコンを手に取り、先に“再生ボタン”を押す。 続いて、テレビの電源をONにすると―― <オ、オニイチャン! ダメダッテ! ワタシタチ、キョウダイナンダヨ!? 再生されるAV。 固まる麻奈実。 飲んでいた味噌汁を吹くあやせ。 その味噌汁を真正面から浴びる俺。 「あっちい!」 「きょ、きょうちゃん大丈夫!?」 「お、お兄さん! なんてもの見せてくれるんですか!?」 「ま、待て! 今はそれよりタオルと氷をくれ!」 192 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/06/07(火) 19 20 51.36 ID l1t5lFxCo 大丈夫さ。間違えたのなら仕方がない 193 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/06/07(火) 19 24 16.09 ID gy4mmjzW0 AVのチョイスwwwwwwwwwwwwwwwwww 194 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/06/07(火) 19 24 42.65 ID EPzfK3ntP 妹モノキタ―――――wwwwwwwwwwww あやせ阿修羅フラグww 195 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/06/07(火) 19 34 26.63 ID n1UTDnzso よりにもよって兄妹物wwwwwwwwww 200 名前: ◆5yGS6snSLSFg[saga] 投稿日:2011/06/07(火) 20 09 41.94 ID kUN63PsFo 着替えを終え、顔を冷やしながらあやせの説教を正座で聞く俺。 この程度で済んでいるのは、俺が着替えをしている間麻奈実があやせをなだめてくれていたからだ。 麻奈実がいなかったら俺は今頃死んでいたかもしれない。いや、割とマジで。 「桐乃に手を出したらどうなるかあれほど言いましたよね!」 「ま、待て! 桐乃には手を出してねえよ!」 「同じことです! きょ、兄妹でのいかがわしいビデオだなんて!」 「いや、あれは兄妹っていう設定なだけでほんとの兄妹じゃないぞ?」 「そんなことどうでもいいです!」 もはや俺の言葉など聞く耳もたずである。 「あ、あやせちゃん。もう許してあげよ?」 「お姉さんはいいんですか!? お兄さんがこんな変態で!」 俺の言い訳が失敗したと見るや、すかさずフォローを入れてくれる麻奈実さんまじ天使。 「ほ、ほら。きょうちゃんも男の子だし……」 「だからといって、よりにもよって兄妹でだなんて、ありえないです!」 「そ、それは……」 頑張れ麻奈実! 俺の命はおまえの説得の成否にかかっている! 「それは仕方ないんだよ。あやせちゃん」 「えっ?」 「きょうちゃんはね。妹でしかよくじょ~しない変態さんなんだって。だから仕方ないって割り切ってあげて?」 「麻奈実いい! 今おまえは最低の方向へ向かって説得を開始したぞ!?」 「あっ、そっか。……もちろん、ほんとの妹の桐乃ちゃんは大事にしてあげてるはずだからだいじょうぶだよ?」 違う! そっかじゃない! 何もわかってないよ麻奈実さん! そしてこの場合その台詞は意味合いが変わってきちゃうから駄目だって! あやせの雷が落ちるのを覚悟した俺だったが、いつまでたっても雷は落ちてこなかった。 恐る恐る目を開けてみると―― 「……お姉さんはなんでそんなにお兄さんを信じられるんですか?」 なぜか突拍子もない質問をするあやせ。 「えっ? う~ん」 頼むぜ麻奈実。ここが正念場だと思うんだ。 「……きょうちゃんだからかな」 わ、わけがわからん。 これはもう駄目かもわからんね。我が生涯は悔いだらけだ。 だが、意外なことに―― 「……そうですか」 あやせの反応は悪くなかった。 今のどこに納得する要素があったんだ? さっぱりわからん。 「今日はお姉さんに免じて許してあげます」 「お、おう」 「ですが! 次こんな真似をしたら今度は許しませんからね!」 「……はい。申し訳ありませんでした」 一応のお許しは出たものの、これからしばらくの間あやせの説教は続いたのだった。 がみがみとあやせに怒られる俺を、微笑ましそうに見ている麻奈実が印象的だった。 夏休み、四日目。昼パート 安価成功 202 名前: ◆5yGS6snSLSFg[saga] 投稿日:2011/06/07(火) 20 14 26.47 ID kUN63PsFo 名前:兄貴[] 投稿日:2011/07/26(火) xx xx xx.xx ID xxxxxxxxx 安価成功したぜ! 幼馴染は許してくれたけど、妹の親友の方はブチ切れてた。当然だな! 最近安価の成功率があがってるよな。この調子でいこう ≫205 205 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/06/07(火) 20 17 59.99 ID kgz/rM2Io 妹にべろちゅー 208 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/06/07(火) 20 19 35.67 ID ljBVp1wDO ≫205 アナタが神か 209 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/06/07(火) 20 19 40.59 ID n1UTDnzso ≫205 調子に乗ってる時に爆弾がww 211 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/06/07(火) 20 21 04.31 ID EPzfK3ntP 妹に対する安価行為は激しいのばっかりだwwwwwwwwww 212 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/06/07(火) 20 28 00.80 ID fNMIyj090 よーしいいぞ 214 名前: ◆5yGS6snSLSFg[saga] 投稿日:2011/06/07(火) 20 50 41.67 ID kUN63PsFo 「ふっふっふ。以前の俺なら『絶対無理だ!』と嘆いていたことだろう」 だが、今の俺は違う。俺は学習したのだ。 時と場合によっては、合法的にちゅーができるということをな! 「はははは! 待ってろよ桐乃! まずは川へGOだ!」 「川? 行くわけないじゃん。馬鹿じゃないの? そもそも、もう夕方だし」 ……駄目だった。これで早くも計画が頓挫してしまったわけだ。 せめて加奈子の時みたいに行先を伏せるべきだった……。 残念ながら今の俺には合法的にちゅーにもっていく名案が思い付かない。 下手なことをすれば背後から感じる殺意の波動が牙をむく気がするしな。 「うーん。どうしたもんか」 ………………ピコーン! まさにそんな音が聞こえた気がしたね。 「そうだ! 何も溺れるのは川じゃなくていいんだよ!」 そう――水さえあれば人は溺れることができるのだ! 名案を閃いてしまった俺は、そのチャンスが来るまで努めて平静に今日を過ごした。 「時は来たれり」 まるで黒猫のような言い回しで自らのテンションを高めていく。 やってみて分かったが、これ、自己陶酔するにはもってこいだな。 黒猫があんななのもわかる気がするぜ。 俺はそろりそろりと階段を降りる。 そして、一階のとあるドアの前までやってきた。 「……ごくり」 いいのか? ほんとにやるのか? 俺の中の最後の良心が俺に語りかける。 いいんだ、やるんだ。なぜなら――安価は絶対なのだから。 216 名前: ◆5yGS6snSLSFg[saga] 投稿日:2011/06/07(火) 21 00 48.59 ID kUN63PsFo なるべく音を立てないようにドアを開ける。 そして、洗面所に辿り着いた俺は、その中にあるもう一枚の扉を勢いよく開け放った。 「桐乃、すまん! ちょっと軽く溺れてくれ!」 「きゃああああああああ!」 今まさに浴槽につかろうとしていた桐乃は大声をあげ、そして―― つるっ。 「あっ」 滑った。 風呂場の壁に後頭部を打ちつけ、力なく浴槽に沈んでいく桐乃。 「うおおおおおい!? 桐乃! だ、大丈夫か!? しっかりしろ!」 慌てて桐乃を抱きかかえ、洗面所へと運ぶ。 胸部が動いているので呼吸はしているようだ。助け出したのが早かったのが幸いしたらしい。 「ぐっ…………め、目に毒だな」 俺は自分の鼻を抑えつつ、桐乃の体にタオルをかけてやった。 「おい! 何があった!」 ここで、さきほどの桐乃の叫び声を聞きつけた親父たちが駆けつけてきた。 「きょ、京介。貴様……まさか!」 「ま、待ってくれ親父! ご、誤解だって! 俺は桐乃が倒れたから助けただけだ!」 倒れた原因は俺にあるんだけどね。 ……後で桐乃には全力で謝っておこう。 「むっ……そ、そうか。でかしたぞ」 「お、おう。後、頼んでいいか?」 「あれ? あんたも怪我したの?」 「……ちょっとな」 その後を親父たちにまかせ、俺は自室へと戻った。 その日の俺は少しばかりティッシュの消費量が多かったが、これはあくまでも中々血が止まらなかっただけで深い意味はないからな! 「あ、あのさ」 「お、よくなったのか。よかったな」 その後、無事意識を回復した桐乃が俺の部屋へとやってきた。 さて土下座でもするかなと、俺が身構えた瞬間思いもよらぬ言葉が飛んできた。 「あ、ありがとね」 「へっ?」 「あたし、どうして自分が意識失ったか覚えてないんだけど……なんか、あんたが助けてくれたんだって?」 どうやら桐乃は気を失う前後の記憶がないらしい。 ホッとしたような、なんか申し訳ないような不思議な気持ちが胸に広がった。 「だ、だから……ありがと」 「お、おう」 「そ、それだけっ!」 そう言い残して桐乃は自分の部屋へと戻って行った。 「……すまんかった」 今はもう俺だけとなった部屋の中で、俺は妹の部屋に向かって頭を下げたのだった。 217 名前: ◆5yGS6snSLSFg[saga] 投稿日:2011/06/07(火) 21 03 11.21 ID kUN63PsFo 名前:兄貴[] 投稿日:2011/07/26(火) xx xx xx.xx ID xxxxxxxxx ごめん、ちゅーまでいけなかった。でも少し妹と仲良くなれた気がする おまえらありがとな! ―――――――――――――――――――――――――――― 夏休み、四日目。夕方パート 安価失敗 夏休み四日目終了 桐乃 +2 麻奈実 +1 あやせ ±0 加奈子 +3 220 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/06/07(火) 21 08 10.78 ID 0znuGSIlo 加奈子と桐乃の好感度が順調に上がってるな 222 名前:しおり[sage] 投稿日:2011/06/07(火) 21 18 33.36 ID P0iOcRxAO 四日目終了時の好感度まとめ 加奈子+4, 桐乃 +2, あやせ+2, 日向 +1, 沙織 +1, 麻奈実+1 佳乃 -1, 黒猫 -2, 堕天聖ェ…… 224 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/06/07(火) 21 28 49.45 ID qYpB/XWoo ≫222 トンデモ安価ばっかなのにほとんど上昇してる不思議
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917. ◆qPOxbu9P76 2011/01/02(日) 01 12 00.60 ID sXuewvQo 「あ、そう言えば京介氏、拙者と付き合って欲しいでござる」 俺達がいつもの4人で集まって遊んでいると、何の脈絡もなく唐突に沙織がそう切り出した。 「は?」 いきなり何言ってんだおまえは!? なんでそんな“明日ちょっと買い物付き合って”みたいな軽いノリなんだよ! 「ちょ、ちょっとあんた何言ってんの!?ふざけんじゃないっての!」 「わ、わわわわ、私の妖気にあてられて気でも狂ったのかしら?」 そしておまえらは怒りすぎ 慌てすぎだ。ちょっと落ち着け。 なんでおまえらが俺以上に反応してんだよ。 「あの…駄目ですか?」 いつのまにか眼鏡を外し、真っすぐに俺を見つめてくる沙織。 両手は胸の前で組まれており、祈るようなポーズで俺の返事をまっている。 おい…こんな時に眼鏡を外すんじゃない! 「いや……いくらなんでも突然すぎるだろ…一体どうしたんだよ」 返事をごまかしつつ、沙織の腹の内を探る。 すると、沙織は何かに気付いたような顔をして、 「あ……これは失敬。拙者ともあろうものが少しテンパっていたようでござる。経過を省いて結論だけ伝えてしまうとは」 沙織は片手で頬をかきつつ、申し訳ないと謝る。 それにしてもこいつがテンパるだと?珍しいこともあるもんだ。 「実は……最近ちょっと困ったことに巻き込まれておりまして、京介氏のお力を是非お借りしたいのです」 あぁ、なるほど。ようやく話が見えてきた。 付き合ってくれってのは力をかしてくれって意味か。俺、完全に勘違いしちゃってたよ。 それなら“買い物に付き合って”みたいなノリだったのにも納得だ。 918. ◆qPOxbu9P76 2011/01/02(日) 01 13 14.59 ID sXuewvQo 「わかった。俺でよければ付き合うよ」 「ほんとですか?ありがとうございます京介さん!」 だけどあの沙織がテンパるような事態って……一体どんなやばい事件に巻き込まれてるんだ? あれから数日後、俺は真新しいスーツに身を包み、地図を頼りにとあるホテルまでやってきた。 「高坂京介様ですね、お待ちしておりました。お嬢様からお話は伺っております」 「はぁ、どうもっす」 ホテルのロビーに入ると、槇島家のメイドさんらしき人が声をかけてきた。どうやら俺を待っていたようだ。 っていうかリアルにメイドさんなんているんだな。俺は秋葉原でしか見たことないよ。 メイドさんに連れられ最上階のレストランへと辿り着く。 「本日貸し切り?」 え?貸し切り?入っちゃって大丈夫なの? 「ふふ、大丈夫ですよ。貸し切っておられるのは槇島家ですから」 困惑顔の俺を見て、クスリと笑うメイドさん。 やべ、超恥ずかしい。でも俺達一般人にとって貸し切りなんてのは無縁のものなんだからしょうがない。 「お嬢様はあちらで既にお待ちです」 メイドさんに促されレストラン内の一角を見やる。 すると外の景色を眺めている沙織の姿を確認できた。 恐らくあの席が最も展望がよく、このレストランでも特等席にあたるのだろう。 919. ◆qPOxbu9P76 2011/01/02(日) 01 14 51.40 ID sXuewvQo 「あの…高坂様」 沙織のもとへ歩いて行こうとするとメイドさんが俺を呼び止めた。 「はい?なんでしょう?」 「お嬢様のこと、よろしくお願いいたします」 そう言って深々と頭を下げるメイドさん。 ここまで心配してもらえるのも、ひとえに沙織や沙織の両親の人徳ゆえだろう。 「はい。うまくやれるかはわからないけど…精一杯がんばりますよ」 ――――――――――― 「で、力をかして欲しいって俺はいったい何をすればいいんだ?」 「はい、それなんでござるが…」 沙織が言うには、なんでも以前お見合いした相手がなかなか諦めてくれないんだそうだ。 「一度はお断りしたのですがなかなか納得していただけなくて…」 「キモッ、まるっきりストーカーじゃん」 見ず知らずの相手をばっさりと切り捨てる桐乃。 だが、今回ばかりは俺も同意見だ。 「仕方ない、今回だけは兄貴貸してあげる。」 おい、なんで俺がおまえの持ち物っぽくなってるんだよ。 まあ、いいや。 「それで?俺はお見合いの場に殴り込めばいいのか?」 「そ、それはダメでござる!相手はお父様の取引先のご子息ですからできるだけ穏便に……」 まじか…やりにくいな……。 ってことはあれだろ?以前俺が親父に対してやったような説教はできないってことだろ? 「じゃあ一体どうするんだ?」 「拙者の彼氏役として同席していただければそれで大丈夫です。 さすがに相手の方も拙者に彼氏がいれば諦めてくれるでしょう。この役、京介氏にお願いしても?」 920. ◆qPOxbu9P76 2011/01/02(日) 01 16 00.47 ID sXuewvQo 普段あれだけ世話になってる沙織からのお願いだ、断れるわけがないだろう? それでなくても友達が困ってるんだ。助けないわけにはいかないさ。 俺は一も二もなく了承したよ。 「おう、まかせろ」 俺が了承してから沙織が桐乃と黒猫とにしきりに謝っていのが印象的だった。 なんでそいつらに謝ってるんだ?謝るべきは俺じゃないの? いや、別に謝ってほしいわけじゃないんだけどさ。 ―――――――――――― 「よう沙織」 「こんばんは京介さん、お待ちしておりました。こちらにどうぞ」 そう言って自分の隣の席を指し示す沙織。 今日の沙織はいつものグルグル眼鏡を外し、ドレスに身を包んでいる。 くっ…これはやばい。なにこの破壊力。 こんなにかわいけりゃ相手が諦めきれないのも無理ねえよ。 これで眼鏡でもかけようものなら俺だってストーカーしちゃうぜ。あのぐるぐる眼鏡のことじゃないよ? 「京介さん?」 棒立ちになっている俺を心配したのか沙織がこちらを見上ていた。 ぐ…これはやばい。普段こいつの上目使いなんて全く見ないもんだから耐性がついてない分さらにやばい。 まぁ、例の眼鏡のせいでどのみち目は見えないんだけどさ。 「お、おう。わりぃわりぃ」 席に着いて相手の到着を待つ。 沙織によると、相手との約束の時間は21時らしい。 今の時刻は20時30分。一応早めに着いておいた方がいいだろうということでこの時間にやってきたわけだ。 「ところで沙織、沙織のご両親は?」 見渡したところ俺達の他に誰かがいる気配はない。 「なにぶん忙しい方たちですから」 そう言って微笑む沙織はどこか寂しげだった。 ……お金持ちはお金持ちなりの苦労があるのかもしれねえな。 「そっか。大変なんだな、おまえも」 こいつがなにかと俺達の世話を焼いてくれるのは、沙織自身が寂しかったってのもあったのかもしれない。 921. ◆qPOxbu9P76 2011/01/02(日) 01 17 27.08 ID sXuewvQo 「ふふふ、最近はそうでもないんですよ?これもきりりんさんや黒猫さん、そして京介さん…あなた達のおかげです」 「そっか、そりゃあ……よかった」 沙織との会話も盛り上がってきた頃、噂のお相手が到着した。 「もういらしてたんですね。お待たせしてしまったようで申し訳ありません」 あれ?なんかいい奴っぽくない?しかもやたらイケメンだし。年は20歳くらいか? そういえば金持ちってやたらイケメン多い気がするんだけど気のせいかな。…今なんの関係もないけど。 「……そちらが例のお相手ですか?」 「はい。私が想いを寄せている高坂さんです」 「初めまして。高坂京介です」 「初めまして高坂君。僕は城戸星矢」 そう言うと星矢は右手を差し出してきた。俺も右手を差出し握手をかわす。 しかし、星矢ってすげえ名前だな。そのうちペガサス流星拳とか放ちかねない名前だ。 「ははは、父が聖闘士星矢の大ファンでね。この名前もそのせいさ」 なるほど、フェイトさんみたいなもんか。 …はっきり言って第一印象は悪くない。人柄は良さそうだし、なによりイケメンだしな。 沙織はこいつのどこが駄目だったんだろう。 「さて、沙織さん。この際ですから単刀直入に申し上げます。僕はやはりあなたを諦めることはできそうにない」 「…どうしてですか?」 そりゃそうだよな。 俺もここにくるまでは、内心相手のことをストーカーまがいの野郎だと思ってた。 だけど、そうじゃなかった。俺の人を見る目を信じるならばこいつはそんな男じゃない。 少しばかりの化粧とドレスで着飾った沙織を見たら大半の男はそうなっちまうよ。 それくらい今日の沙織は美しくて、男を惑わせる魅力を持っているように見えた。 「以前僕はこう言いましたね。あなたが連れてくる相手が僕以上の人間であれば、僕以上にあなたを幸せにできる人間であれば素直に諦めると」 そんなこと言ってたなんて聞いてねえぞ!? 沙織!これはどう考えても人選ミスだろ!? 「はい、確かにおっしゃいました」 だが、沙織は少しも動じる様子はない。 922. ◆qPOxbu9P76 2011/01/02(日) 01 18 55.80 ID sXuewvQo 「彼を馬鹿にするつもりは毛頭ありませんが、僕にもプライドがある。そこらの男には負けていないという自負も」 星矢は、ギリと拳を握りしめた。 そりゃそうだろう。沙織が自分以上の人間として連れてきたのが俺みたいな凡人じゃ、怒りたくもなるってもんだ。 「何故ですか!?僕のどこが彼より劣るというんです!?そこの地味目の男のどこが僕より勝っているというんですか!?」 「お黙りなさい!!」 「え?」 「え……」 星矢も俺同様に呆気にとられているようで、目を丸くして沙織を見つめていた。 「この方は私が選んだ方です!その彼を貶めるような物言いは私が許しません!」 ちょ、ちょっと沙織!?いくらなんでもキレすぎだろ!? っていうかおまえがキレるとこなんて初めて見たわ! 「あ………」 星矢も自分が言ってしまったことを理解したのか、何かに気付いたような表情を見せた。 「すみません、高坂君。とても失礼なことを……」 自分に非があると理解すれば年下のはずの俺にも素直に頭をさげる。 やっぱり俺の人を見る目は間違ってなかった。こいつは本当にいい奴なのだ。 ただ、沙織がそれを狂わせるような魅力を持ってたってだけでさ。 「あ、頭を上げてください!そもそも別に俺は怒ってないし、あなたが言ってることって事実っすから!」 「でも、ようやくわかりました」 「え?」 頭を上げた星矢は妙にさっぱりした顔をしていた。 「貶められたのが僕であれば沙織さんは今ほど怒ってはくれなかったでしょう。沙織さんがあんなに怒ったのはあなたが貶められたからです」 「は、はぁ……」 こいつは一体何を言ってるんだ?確かに今の状況はそうだけどさ。 単純に現状確認してるだけなのか? 「ふっ、その様子だとよくわかってないようですね。……人間、好きな人と結ばれるのが一番幸せってことですよ」 「き、城戸さん!?」 「ははは。では、僕はこれで失礼します。沙織さん、今までご迷惑をおかけしてすいませんでした。 923. ◆qPOxbu9P76 2011/01/02(日) 01 20 33.96 ID sXuewvQo そう言って沙織に頭を下げる星矢。 そして星矢は俺の方を振り向くと、 「高坂君、僕が言えた義理ではないけれど…沙織さんをよろしくお願いしますね」 そんな言葉を残して去って行った。 「終わった……のか?」 「はい、お疲れ様でした京介さん」 はぁ〜〜超緊張した………。 やっぱり上流階級の人間と話すってのはそれだけで緊張するもんだな。 もうしばらくこんなマネは遠慮したい。 「でも、なんであいつは諦めたんだろ?」 緊張が解け、リラックスしてきたせいか頭がさっきの言葉の意味を考え出す。 『人間、好きな人と結ばれるのが一番幸せってことですよ』 「ま、まさか……沙織?」 ありえるか?こんな綺麗なお嬢様が? 沙織の方を振り返ると何やらうつむきがちになって申し訳なさそうな顔をしていた。 俯いている人間の顔がなぜ見えるかって? ははは、そんな野暮なこと聞くなよ。 「あ、あれ?どうしたんだ沙織?」 「あ、あの実は、両親にも同じ言い訳を使っちゃってて……」 「え?」 ってことはまさか…… 「もう少し……私にお付き合い頂いても?」 くそっ!こうなったらとことんやってやるよ!! 「まかせろ!どこまででも付いてってやるぜ!」 「ありがとうございます!大好きです京介さん!!」 「ぐお、お、重い!いきなり抱き着かないでくれ!俺にも心の準備ってもんがあああ!?」 バターン おわり
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君が僕のこと好きなくらい 僕も好きだから 涙よりも 笑顔こぼしていよう 君に会うと いつもケンカばかりで お互いに 意地を張るの やめにしようよ 寒い夜に 初めて手をつないだ あの頃を 思い出して 胸がふるえた 三年付き合う 信頼関係なのに SO 君の気持ちを わかっているつもりで見過ごした 君が僕のこと好きなくらい 君がすきなのに やさしくせずに 甘えていたね 同じポケットに アイノタネ詰め込んで 温めあおう 素敵な恋 二人で咲かせよう あの日のように あいかわらず冷たい 君のゆび 不意にとって 温めてみた 驚いたあと 照れ笑いをくれた 今君も 思い出した? 胸につたわる 三年付き合う 信頼関係なのに SO ゆずり合う気持ち お互いに忘れて過ごしてた 君が僕のこと好きなくらい 僕も好きだから 大切に守ることを誓う 同じポケットに アイノタネ詰め込んで 育てようよ 素敵な恋 二人で咲かせよう ポケットに詰め込んだ 小さなアイノタネは SO 君におくるよ 指にひかる きれいな石にかえて 君が僕のこと好きなくらい 君がすきなのに やさしくせずに 甘えていたね 同じポケットに アイノタネ詰め込んで 温めあおう 素敵な恋 二人で咲かせよう
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744 :Monolith兵:2013/08/13(火) 01 02 20 ネタSS「俺の妹が○○○なわけがない!」 外伝2 「俺のクリスマスがこんなに充実・・・」 クリスマスイブ。キリスト教が主流のヨーロッパではクリスマスを家族と共に祝う日だが、日本では何故かクリスマスイブに恋人や夫婦が互いの愛を確認する日となっている。師走の忙しい時期に楽しめるイベントとして定着していた。 そして、とある1組のカップルもその例に漏れず、某所でデートを楽しもうとしていた。 「お待たせしました、京介さん。」 「いや待っていませんよ。では行きましょうか。」 とあるカップルとは高坂京介と赤城瀬菜であった。この二人は互いにアプローチを掛けてくる異性を諦めさせる為に偽装交際をしていた。でなければ、中身爺同士で付き合うなどということは絶対にありえないことだった。 「所で、・・・来ているんですか?」 「ええ。着いてきていますよ。」 京介の問いに瀬菜は暗い顔をして答えた。瀬菜は超シスコンの兄を持っている。それはもう実の妹に欲情するほどの変態シスコン馬鹿兄貴なのだ。だが、イケメンスポーツマンであるので、周りには「あんなお兄ちゃんがいていいなぁ。」とか思われてしまい、その危険性を理解してくれる人は数が少なかった。 「大丈夫ですよ。私に任せてください。それに・・・今世の友人が人の道を踏み外すのは見ていられません。」 「お願いします。」 自分に任せろ!という京介に瀬菜はドキッ!とする、等という事は無くつつがなくデートは進んでいった。流石に超シスコンとはいえ街中で修羅場を作る勇気は浩平にはないようであった。 それからの二人はまるで恋人同士のように楽しく過ごして言った。本人たちは互いに中身爺だと知っている為に、恋愛感情はない。これは友達デートであると自分たちに言い聞かせ、偽装交際しているがあくまで友情の延長だと自分に言い聞かせていた。だが、それを抜きにしても前世からの友人である2人の仲は深く、傍目から見ると恋人同士にしか見えなかった。 2人のデートはまさにテンプレというに相応しかった。軽いウインドウショッピングに高校生にしては背伸びしたレストランでの食事、互いのプレゼント交換など、特にバイトをしていない高校生としては普通のデートであった。 「しかし、こういうものもありですね。確かに現在は異性ですけど、友人同士でクリスマスを楽しむには丁度良かったですね。」 「そうですね。私としても今日は楽しかったですよ。これなら十分恋人同士に見えるでしょうし、双方共に苦痛を感じないので上手くやっていけそうですね。」 瀬菜の言葉を京介は肯定した。いくら友人とはいえ異性だと、特に思春期だと相手を意識してしまうものだ。しかし、この二人は互いに前世からの友人である為にそれがない。故に偽装恋人としての相性は最高であった。 「所で・・・、ホテルには行くべきですかね?ああ、勘違いしないで下さいね?」 瀬菜が軽く視線を向けた先には建物の陰に隠れた気でいる兄がいた。京介はそれを見て心の中でため息をついた。 「クリスマスイブで、思春期の2人がデートしてそのまま帰るというのも・・・。私にその気はありませんが・・・。」 「決まりですね・・・。はぁ。」 そうして、二人は全く気乗りせずにラブホテルの中へと消えていった。 「うううっ、瀬菜ちゃん・・・。己高坂許すまじ!」 それを建物の影から見ていた超シスコン変態兄貴は京介に対する憎しみを滾らせていた。 745 :Monolith兵:2013/08/13(火) 01 02 53 しかし、彼らを見つめる眼は他にもあった。 「素晴らしい!」 「ええ!これまで私たちは辻×嶋田しか見ていなかった。でも、東条×嶋田という新境地が・・・、いえ!辻×嶋田×東条という三角関係が存在するなんて!!」 「噂では五更瑠璃さんは富永恭次だというけれど。それが本当なら互角関係!?」 「なんて、なんて素晴らしいの!次のコミケはこれで決定よ!!」 そうして、腐った方々の努力の結果、その年の冬のオタクの祭典では伝統の辻×嶋田のみならず、東条×嶋田や辻×嶋田×東条や辻×嶋田×東条×富永という三角関係や四角関係の薄い本が大量に出回ることになる。京介は受験を言い訳にコミケに参加せずそのことを知らなかったし、他のメンバーもやおいには興味が無かった為にその事実に気づくことはなかった。 また、とあるネタとしか思えない名前を持つ女性が、友人の手伝いをしているうちに嶋田×山本の薄い本を読んでしまい「何で嶋田と俺が!!」という悲鳴を上げたりもしていたがそれは余談である。 なお、高坂家の腐った女性筆頭である佳乃により、それらの薄い本が高坂家に持ち込まれ、京介と桐乃があまりな内容に胃とSAN値が削られてしまうのも完全な余談であった。 おわり
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―もしも、櫻子と向日葵の願いがかなってたら 櫻子「ホーント、あかりちゃんで良かったよおー」 あかり「えへへ、いつもクラスで一緒だし、気兼ねなくていいよね。・・・あ、きたきた!」 ウエイトレス「おまたせしましたー」 櫻子「わーい!さっ、食べよっか。いただきまーす!」 あかり「いただきますっ。・・・ん、おいしー・・・あれ?どうしたの櫻子ちゃん?」 櫻子「う・・・ニンジン・・・」 あかり「嫌いなの?おいしいのにー。私好きだよ」 櫻子「えっ、じゃあ食べてく」 あかり「ちゃんと食べなきゃ大きくなれないよー」 櫻子(ガーン・・・(泣)、向日葵なら食べてくれるのにー!) ~~~~~~ ちなつ「二人きりって新鮮だね」 向日葵「そうですわね、クラスでは赤座さんと櫻子も一緒ですし」 ちなつ「ねねっ、今日は隠し事なしでトークしよっ!」 向日葵「?」 ちなつ「向日葵ちゃんって櫻子ちゃんのこと好きだよね?」 向日葵「○×※▼%#◇!!!!!な・・・なっ、そっ、そんなわけありませんわっ!! 」 ちなつ「もう隠さなくっていいのに・・・、櫻子ちゃんは気づいてないの?あ、実はもう付き合ってるとか?」 向日葵「私たちは・・・別にそんな、ただの幼なじみですし・・・」 ちなつ「そっかー、幼なじみってのもむむずかしいね。私はねー結衣先輩が好きなの」 向日葵「船見先輩?そのー・・・告白、なんかは?」 ちなつ「アタックしてるのに結衣先輩ぜーんぜん真剣に向き合ってくれないの。けど来年こそはぁ・・・!!」 向日葵(すごい、勇気あるんですのね。私も・・・櫻子に・・・告、白・・・) ちなつ「あれ?顔赤いよ?」 向日葵//// 「い、いえ・・・。ん・・・来年は、私も頑張りますわっ!!」