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彼女が笑う時、何かが起こる・・・・ 名称 アリス=ノース=フェノメノ=ラト=ウルティア(愛称:アリス) 性別:女 年齢:11歳(外見・書類上) 身長:??? 所属学部学科:死霊交霊術学部死霊交霊術学科 所属委員会:??? 死霊科に属して2年ほどの女性徒士 常に手にしている人形を依り代とした降霊術や、人形と対象をリンクさせての操作を得意とする 科が同じだからルヒオラと面識あり。外見年齢は10歳ほど しかしその正体は100年以上生きる、マギほどではないにしろそれなりに実力のある吸血鬼 11歳の誕生日の日に故あって吸血鬼となり、以来外見は変化していない 学園には「面白そうだから」という理由で2年ほど前に一生徒として入学 普通の生徒として振舞うため、吸血鬼であることを隠し外見年齢相応の人間の演技をしているが 素の彼女はやっぱり年季の入った性格をしている 血は気が向いたときに夜の散歩に出てる徒士(基準は顔)を瞳術で眠らせてから少しだけ拝借している 死霊魔術学科の合宿時の生徒大失踪事件の際にはキャンプファイヤーの前でココアを飲みながらニヤニヤと笑う彼女の姿が別の生徒により確認されている。 趣味はかわいいヌイグルミ集め(とくにクマのヌイグルミがお気に入り) 本人は「呪術の媒体にするため」と説明しているが本当は吸血鬼になってからの孤独な時代に、その寂しさを癒す心の拠り所として集めだしたのがキッカケ 自室は大小さまざまなヌイグルミで溢れ、眠る時はお気に入りのクマのヌイグルミと一緒でなければ寝付けないらしい 関連項目 死霊交霊術学科
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アリス3 はぐれ人形使い純情派 乙女文学編( 490) はぐれ人形使い純情派 乙女文学編 「かんぱーい」 「シャンハーイ」 「……」 今日は俺が此処、幻想郷に迷い込んでめでたく(?)一周年の記念日だ。 わざわざ俺を拾ってくれた目の前の少女、アリスには感謝してもしきれない。 電気が使えないとか、トイレがアレだとか、色々不便な事もあるが、なんだかんだいって俺は今の生活に満足している。 向こうではどうあっても体験できない出来事。毎日が新鮮だ。ただ妖怪に食われそうになるのは勘弁。 そんな一年を送ってきた俺に、現在気になる事があるとすれば、最近そのアリスの元気が無い、という事だろうか。 ときおり寂しげな、それでいてどこかキツイ、という微妙な視線を感じることがある。そう、まるで観察されているような…… 「ねえ……」 「ん。どうした? 味が薄かったか?」 「違うわよ……」 そんな中、ふとアリスが手を止め、いつになく真剣な表情でこちらを向く。 と同時に、空気が心なしか重くなっていく。どうやら味付けの事ではないらしい。 とりあえず、最近の元気の無さに関係してるのは間違いないだろう。 「……どうして、どうして私なんかと一緒にいるの? 生活するなら博麗神社だってあるし、貴方には帰るべき場所があるでしょう?」 「…………」 搾り出すような声。ヒク、と俺の頬が引きつったのが自覚できる。 話が重くなりそう、と予想はしてたが、よりによっていきなりそれかよ。しかもこんな日に。 いや。むしろこんな日、だからか。それで言いにくい事を酒の力を借りて。ってか? ともあれ…… 「お前さ。なんでせっかくの飯と酒が不味くなるような話題を、わざわざピンポイントで振るかねぇ。なあ、上海?」 「シャンハーイ……」 「…………」 悲しそうに答える上海と、俯いたまま何も答えないアリス。 折角のいいムードがぶち壊しだっつーの。 いい感じに酔ってきたって時に。 ……因みに、俺は帰りたい、とはあまり思っていない。両親や友人には申し訳ないが。 来てすぐの頃は、そういう事も考えてはいたものの、一年も経ってすっかり幻想郷に染まったらしい。 まあ、その“帰るつもりが無い”というのに、少なからず目の前の金髪の少女が関係しているのは、俺にとって否定できない事実だろう。 「はあっ……。酔いも醒めたわ……ほれ」 溜息をつきながら、足元に置いてあった紙袋を突き出す。 飯の後に渡すつもりだったが、なんかそんな空気じゃなくなったし。 「? なに、これ」 「いいから開けてみ?」 がさがさ、と袋を開ける音が室内に響く。 中身に興味があるのか、クルクルとアリスの周りを飛ぶ上海。喜んでくれるといいんだが。勿論アリスが。 「……ひょっとして、これ、私?」 「ひょっとしなくてもお前だよ」 「シャンハーイ♪」 そう、俺が渡した物はお手製のアリス人形。 彼女の目を盗みながら、数ヶ月もの時間を掛けて作り上げた苦心作。 確かに、彼女の作ったそれに比べるとどうしても見劣りするものの、愛だけは同様……いや、それ以上に篭っているはず! 「どうだ? 自分では結構上手くできて……てオイ!」 ――ポロポロポロポロ。 零れ落ちる涙、涙、涙、涙。 アリスは彼女を模した人形を見つめたまま、溢れる雫を拭おうともしない。 「ど、どうした!? まさか泣くほどショックだったのか?」 なんてこった。人形使い相手に人形を作るのは間違いだったのか…… それとも男からのプレゼントが自分の人形――しかも手作り――とか怖い、とか思われたのか!? もしそうなら、蓬莱の隣で首を吊りかねない。いや、作るのは結構恥ずかしかったけど。 「ちっ、違うわよ! その……嬉しかったの。私、こっちに来てから、家族以外にプレゼントなんてもらった事なかったから」 「……そっか。そりゃよかった」 真っ赤な目と顔で必死に否定しながら、暖かい笑みを浮かべるアリス。 その笑顔を見れただけでも、苦労して作った甲斐があるというものだ。 「じゃあ、はい、私からも……」 そんな感慨にふけっていたら、今度は彼女がなにか寄こしてきた。 とりあえず開封してみよう。 で、中から出てきたのは…… 「……俺、か?」 「……うん」 アリス本人から人形を習ったから判る、戦慄するほど細部まで手の込んだ人形。作り手の想いが篭ってるのがよく判る。 最近の彼女からの視線も、つまりはそういう事なのだろう。 俺の自惚れじゃなければ、この人形の力の入りようは…… 「えっと、アリス。その、この人形はそういう風に受け取っていいのか?」 「……(コクン)」 耳まで真っ赤にしながら頷くアリス。 なんていうか、凄く、凄く嬉しい。 自分の顔も凄い事になっているだろう事が容易に判る。 表情の無い人形達が、俺達を見て嬉しそうに笑ってるような気がした。 「……ねえ、さっきの私の質問だけど」 食事が終わって一段落した所に、アリスが不安げな表情で聞いてきた。 確かに、まだ彼女の問いに答えは出してない。 互いの気持ちも確認したし、あえて言うまでもないと思ったんだが。 「俺はどこにも行くつもりなんてない。あんまり騒がしいのは好きじゃないし。 まあアリスが出て行けっていうなら別だけどな。 そうでも言われない限り、好きな相手を置いて一人帰ったりはできない……ってうをい!?」 ――ぎゅっ。 気づいた時には、既に背中に腕が回されていた。 そして胸に押し付けられる柔らかい感触といい香り。それは間違いなくアリス本人なわけで。 「ア、アリス!?」 「お願い……もう少しだけ……このままで……」 「……泣いてる、のか?」 「…………」 無言。こういう場合の沈黙は肯定と取っていいのだろうか。 ……聞く所によると、彼女は俺が来るまでの結構な時間、この森でたった独りきりで生活していたらしい。 それがどんなものなのか、現代で生きてきた俺には想像も付かないけど、今のアリスを見るにあまり気持ちのいいものじゃないのだろう。 ……うん。決めた。俺はまだ全然頼りないけど、今俺の胸を濡らしている、この孤独で可愛い少女の拠り所になれるくらいには、強くなろう。 そしていつかは彼女の隣にいられる存在になろう。 そんな思いを込めて、愛しい彼女を強く抱きしめる。 図らずも、先の人形が婚約指輪みたいな形になったが、それはそれでいいと思う。 「っ!?」 「上海、ちょっと向こう向いててくれ」 「シャンハーイ♪」 「~~~!?(声にならない声)」 俺が何をするのか察してくれたのか、すぐに上海は反対側を向いてくれた。 アリスはといえば、俺の腕の中でそりゃあもう見てられないくらいに、その整った顔を赤くしている。 そんな可愛い仕草に俺は、慌てはするものの、腕を振りほどく気配の無い彼女に…… ……それ以来、アリスの家の玄関には、一対の人形が寄り添うように飾ってある。 あとがき アリスが可愛くて仕方ありません。精神攻撃でしょうか。 535 現実と幻想は意外に曖昧らしい。 目の前の光景を見ながら、男は微かに絶望していた。 そこにあるのは一匹の獣。真夜中だというのに、その獣は月に照らされて ハッキリと分かる。男の手には武器などない。つまり、一般人などが言う所 の絶体絶命だったのだ。 「勘弁してくれよ……」 今更ながらに自分の状況を恨む。ただ山奥に不思議な場所があると民話で 聞いて来ただけだというのに、この状況になるのはあまりにも酷すぎる。 だが、そんなことは目の前の獣には関係がないようだ。獣は目の前にいる 獲物を見て、鼻息を荒くしている。 「……俺は食べても美味しくないですよー」 無論、そんな言葉に反応するような賢い獣ではなかった。案の定、牙を 立てて、襲い掛かってきたのである。 「戦操『ドールズウォー』」 そんな時だ。その声がはっきりと響いたのは―― 牙を立てて襲いかかってきた獣の前に、一斉に現れたのは人形群…… 否。むしろ、全て何かしらの武器を持っているのならば人形群というよりは 『人形軍』だろう。 その人形たちが、まるで生きているかのように、剣で獣を一突きにしたのだ。 「ご苦労様」 獣が完全に息絶えると、唐突に現れた少女の元へその人形たちは帰っていく。 「あんたは……?」 唐突に現れた少女。見目麗しいというべきなのか、恐らくは街で見かければ 男性ならば息を飲むような少女。そんな人物が彼の目の前に立っていた。 「……人に名前を尋ねるなら、まず自分から名乗ったらどうかしら?」 確かにそれは礼儀であった。男は名前を名乗ると、少女は興味なさげに頷いた。 恐らく名前を聞いても、そこから先に会うことがないだろうから意味は 無いとでも考えているのだろう。 「それであんたは……」 「アリス。アリス=マーガトロイド」 目も合わせようとせず、少女――アリスは言った。 「それで……えぇと、アリスさん? ここは何処なんだ?」 訳も分からないといった口調で、男は言う。無論、本当に訳が分かっていない のだから仕方ない。まず、ここがどこか訊いておくのが先だ。状況やら他の事は 後回しでもいい。 「ここは幻想郷。あんたは迷い人。つまりそういう事よ」 淡々と事実だけを伝えると、アリスは振り返って歩みだした。 「ま、待てって! どういう事だよ!」 幻想郷や、迷い人などといわれても分かるはずがない。 「それが知りたいんだったら、ここから先に神社があるからそこの頭の春っぽそうな 巫女を尋ねなさい。少しは質問に答えてくれるかもしれないから」 それだけ言うと、森の奥に向かう背中はやがて見えなくなった。 「シャンハーイ」 と、彼女の操っていたはずの人形が一体、いつの間にか傍らに飛んでいた。 「……何?」 ふわふわと飛んでいるその存在は、別に鬱陶しいわけでもなかったが、飛んで いるだけだとしても、落ち着かない。 「シャンハーイ、アリスガ オクッテケッテー!」 そう言いながら、まるでどこかの妖精のようにくるくると周りを回る。 「あ……ありがとう。で、その頭の春っぽそうな巫女ってのは何処に?」 「アッチー」 その指を差した方向には山があった。よく目を凝らしてみると鳥居が見える。 どうやらあそこが彼女の言っていた神社らしい 「遠いな」 「シャンハーイ、トベバハヤイー」 「普通の人間は飛べないんだよ。飛べる人間はおかしいって」 「彗星――『ブレイジングスター』!」 空を、一人の魔法使いが箒に乗って飛んでいた。 それを見て、必死に目を擦ったが既に居なくなった後だった。 「夢だな」 「タタカワナキャー、ゲンジツトー」 こうして道中、幻想郷を人形と男は歩いていった。 「無理ね」 「いきなりそれかよっ!?」 話を聞き終えて、開口一番に聞いた台詞がそれだった。 ちなみに何が無理かといえば、ここから帰ることが、である。 「だって、面倒だし」 いつか帰る日は来るらしいが、どうやらこの巫女の気まぐれで その日が決まりそうだった。 「お前、それで職務果たしてるのか!?」 「いちいち煩いわね。そんな騒いでないでさっさと塒を探すなり 何なりしなさいよ」 彼女は残酷にもここに止まらせる気はないといった。 いや、それが当たり前だろう。元々、彼女には何の義理もない。 迷ったのは彼なのだし、彼との関わりなんて何もないのだから。 くいくい 服を引っ張られる感覚があった。 「シャンハーイ」 「ん、どうした?」 「あら、アリスの人形じゃない」 今気付いたとばかりに巫女が言った。というか先程から付いて回って いたので気付かない方がおかしい。 「アリス カエッテコイッテ」 「あぁ、そうか。ありがとう」 正直に礼を言ったが、人形は宙に浮いたままで彼のほうを向いて 帰ろうとしない。 「どうかしたのか?」 「シャンハーイ ツレテクカラクルー」 ぐいぐいとまるで言うことを聞く気がないように人形は引っ張る。 「何処に連れてく気だよっ?」 「アリスの家でしょ。それが連れて行きたい場所なんて」 と呆れ気味に言う巫女。 「……そうだ。アリスって一体どんな奴なんだ? 妙に素っ気ない奴 だったけど」 「そんな奴よ。素っ気ないって言うよりは人に興味がないだけよ。 宴会には来るけど」 「何だよ、その天邪鬼は」 「まぁ、そんな奴よ」 巫女の話では要領を得ない。しかし少しは納得できる部分もある。 人に興味がないからこそ、関わろうとはしなかったという事だ。そ れでも、死なれると面倒だから案内役の人形をつけた、といった所か。 「興味がなさそうで実は興味津々なのよ。難儀よね」 「どうだろう。少なくとも、俺はそういう奴は嫌いじゃないけど」 「物好きねぇ」 「イコー」 更に力を込めて引っ張られる。 「それじゃ、今度は帰らせてくれる時にでも会おう」 「気が向いたらね」 そう言って、彼は神社を後にした。 魔法の森に佇まいを置くマーガトロイド邸では珍しく慌しかった。 普段ならば、特に忙しくなる要因もなく、ゆったりと落ち着いた 雰囲気を出している邸が、今日は妙に騒がしい。 「……何で上海人形は、命令無視したのかしら」 それは、今居ない人形に問うた言葉だった。 普段ならば考えられない出来事。人形は従順で逆らうことはなかった。 人形だからこそ、感情なんてものはほとんど存在し得ない。だが、気に 入っている人形だけは別だった。 『どこに居るの? 上海?』 『ジンジャー』 『帰ってきなさい。すぐに!』 『シャンハーイ』 遠くにいるであろう上海人形との会話はそれだけだった。上海人形は 何の用事があって博麗神社に行ったのだろうか? 「――そういえば」 その前に迷い人に出会った気がする。 確か相手をするのが面倒だったから、そのまま放っておいて神社の場所 だけ教えておいたはずだ。 なるほど、どうやらあの人間を送って行ったらしい。 それで大体納得した。 こんこん ドアのノック音。 どうやら、困った人形のお帰りらしい。 「まったく、遅かったじゃない……」 ドアを開けた少女は固まった。目の前にいるのは帰るのを待ちわびた人形と ――確か神社にいるはずの迷い人だった。 「……先程はどうも」 「……こちらこそ」 会話はそんな間抜けなものだった。 あまりにも間抜けすぎて、上海人形がため息を吐いていた。そこまで高機能 だった記憶はないが、吐けるものは吐けるのだろう。 「で、何の御用? 押し売りなら御免よ?」 「物もないのに出来るかっ! そうじゃなくて、その子を送ってきたんだよ」 と、迷い人はアリスの周囲を回っている上海人形を指差した。 「シャンハーイ」 指された本人は気楽にアリスの周囲を回って、喜んでいる。先程吐いた ため息はなんだったのか……。 「まぁ、いいわ。あなたの役目はこれで終わりでしょ? 帰ったら?」 「帰る家がないのに、どうやって帰れって言うんだ。あんたはっ!」 「あー、霊夢の所を追い出されたの? さすがにあの巫女も他を養う余裕は なかったのね……」 貧乏なのかどうなのかは知らないが、賽銭は少なそうだった。 あれで、普通の生活をしているのだから世の中は分からないものだ。 「シャンハーイ トマッテケー」 「なっ……」 「泊めてくれるのか?」 人形が意思を持っているのは自分の意思だったが、こんなことを言うなんて 想定の範囲外だ。 「ダメに決まってるでしょ!」 そもそもアリスも、例え弱いとはいえ人間を家に入れるほど無用心ではない。 「じゃ、外で寝るよ。外が冷えてても死にはしないだろ」 「……それはもっと駄目」 「何でだ? 外に居ようと平気だろ」 「妖怪に食べられたいならどうぞ。今度は上海人形も守ってくれないでしょうし」 「……すまん」 「分かればいいのよ。洋服に汚れが付着するのは嫌だし」 朝起きて、ドアを開けたら惨殺死体なんて猟奇物語ではない。 気分は悪くなるが、それよりも洋服にシミがつくのが嫌だった。 「じゃ、俺にどうしろと? さすがにただで泊めてくれるわけじゃないんだろ?」 「当たり前よ。それ相応に働いて……と言いたい所だけど下手すると人形よりも 働けなさそうね」 「ほっとけ!」 彼の身体は貧弱というわけではないが、人間の里に居る人間の方がまだ、 ここでの仕事が出来るだろう。 「そうね。魔法の実験台というのはどうかしら?」 「……何だ? 生贄に捧げる気か?」 「そこまで危険なのはしないわよ。それともして欲しいの?」 「謹んで遠慮させてくれ。死んじまう」 生贄なのだから、半分くらいは生きているはずだ。 「魔法薬の実験なんだから、別に運が悪くない限り支障はないわよ」 今までの成功率もそれほどいいものではないが。キノコを使った実験よりは 成果が出ている。森のキノコは絶対に使わないようにしている。 「……一回だけだぞ」 「あなたが一晩泊まるたびにね」 つまり、この人間が早く塒を見つけなければ薬漬けになってしまうと、彼女は これから実験台になるであろう迷い人に言った。 その日の夕食は豪華なものだった。 「いただきますっ!」 「何でそんなに気合が入ってるのよ……」 そう言えば、誰かがいただきますと聞いたのは、宴会以外でいつ以来だろう? そして人形以外の誰かと一緒に食事の場に居るのは……一体いつ以来だろう? もぐもぐ 咀嚼音だけ聞こえる。 ナイフとフォークを出したが、彼はテーブルマナーというものが まるでなっていなかった。 スープは音を出して食べる、持ち手が逆だ、等と片端から挙げればキリがない。 それでも、どの料理を食べても「美味い」と言ってくれるのは、妙に嬉しかった。 ぱんっ! 「ごちそうさまでしたっ!」 勢いよく手を合わせて、気合の入った声で礼をした。 「お粗末さまでした」 「で、この食器どこに持ってけばいい?」 「別にいいわ。後で私の分も洗うから置いておいて」 むぅ、と唸るような声を出して迷い人は納得しない表情でいたが 「今日くらいは、お客様扱いさせてもらうわ」 というアリスの言葉に渋々だが納得したようだ。 「シャンハーイ」 「手伝ってくれるの? 上海」 「シャンハーイ」 洗い物をしている最中、上海人形が台所を訪れた。 考えてみれば、この人形が今の状況を作り出したのでもあった。 「ねぇ、上海。どうしてあんなのを連れてきたの?」 「シャンハーイ……アリス サビシソウ」 「寂しそう?」 人形が見ても寂しそうとはどういうことだろうか? 確かにそこら辺の者が客観的に見れば孤独な生活を送っている のかもしれない。 だが自分には人形が居る。上海人形も蓬莱人形も、たくさんの 人形たちが居るのだ。寂しいことなど何もない。 「私は寂しくないわよ? 上海、少し調子でも悪いの?」 それなりに昔、感情を持たせた人形が、今更反動が来るというのも おかしな話だったが、上海人形の様子はどこかおかしかった。 「……もしかしたら、おかしいのは私なの?」 「シャンハーイ?」 「ううん、何でもない。さて、さっさと洗い物を終わらせましょうか」 「シャンハーイ!」 アリスの言葉に、生き生きとした人形が呼応した。 「うぅむ、やはり客扱いというのは落ち着かん」 「ホラーイ?」 「だって、そうだろ? 出会い頭が微妙に険悪なのは認めるんだけど あーいうツンケンした態度だとなぁ……」 「ホラーイ」 迷い人の言葉にやる気のない蓬莱人形が答える。 「お前も、首吊ってないで降ろしてやろうか? 苦しくない?」 「ホラーイ」 どこまでの言語が通じているのか、全く分からないが、通じていると いうことにしておき、相談らしきものを続ける。 「そもそも、あの人形はどうして俺を連れてきたんだと思う?」 「ホラーイ……それは多分、上海が貴方に何かを感じたからだと思われます」 「そうか……。っていうか何か俺に感じる要素なんてあるのかよ?」 「恐らく、何かしら惹きつける要素程度はあったのでは? 磨けるか どうかは貴方次第ですが」 「そうかぁ……」 「ホラーイ」 やる気のない声が部屋に響く。 どこも変わらない雰囲気。別に変わったところなんてない。普段なら 人形が居る場所に珍しく人間が居るだけだ。 それ以外に何もありはしない。 「……蓬莱、お前話せたんだな」 「ホラーイ?」 惚けるように首を吊りながら首を傾げた。 その日、服用した薬は人によっては、毒薬にも回復剤にも感じられる ものだった。 「どうみてもポーションです。本当にありがとうございまし……うわらば!」 彼にとってはどうやら毒薬のようなものだったようだが。 「ふむ、要改良と……」 敢えて危険な薬を試しているようだった。 「なぁ、本当に効くのか? この薬」 「さぁ? 多分こんなものでしょう……っていう風に作ったものだから 効果は副作用の方が大きいかもしれないわね」 今日はアリスの部屋にほぼ全ての人形が集合していた。あの男に人形を 壊されまいと全ての人形こちらの部屋に集めたのだ。 「……シャンハーイ」 そしてベッドに入っている上海人形。 「さぁ、今日はもう寝ましょう」 「アリスー……アレハ スキー?」 アレと言われて、明確な判断が出来ないまま、思考をめぐらせる。 そうして行き当たった結論はあの人間ということだった。 「……なっ、好きな訳ないでしょう! あんな粗暴で、野性的でテーブル マナーを知らないような人間!」 「アリスー タタカワナキャーゲンジツトー」 「……どこでそんな言葉覚えたの?」 この幻想郷には戦うような現実なんてない気がする。 あぁ、一つだけあった。妖怪が人間を食らい、人間が妖怪を退治するという決まり。 そして彼は今、言うなれば籠の鳥だろう。いや、どちらかと言えば、まな板の上の 食材に近い。 「……上海、先に寝ててね」 ベッドを起き上がる。 そうだった。妖怪がする事はただ一つだった。何故、そんな面倒なことをしたの だろう? 妖怪は人間を食らうものだった。 ならば、その摂理に従うだけだ。本来なら人間を食らうなんてこと趣味ではないの だが摂理なら仕方がない。彼を殺すのに理由が出来てしまった。 少なくとも彼が居なくなれば、こんなに面倒な思いはする必要がない。 苛立つこともないだろうし。そもそも彼がここに来てから妙に苛立つ。どうしても彼の ことを考えてしまう。 ならば―― ノックもせずに、彼女は部屋に入る。当たり前だ。もともとここは彼女の家 なのだから 「……寝てる」 彼はのん気に寝息を立てていた。それはもうアリスがこの家には居ないかのように 警戒は欠片もなかった。 それに関して軽いショックを受けつつ、彼の様子を見る。 寝息を立てているから、しばらく起きることはないだろう。では、どうするか? ――決まっている、彼を殺すのだ。 寝静まっている彼を人形を使って一撃で殺すことは用意だ。どの人形だろうと、 剣を持たせて彼の心臓目掛けて剣を突き出せば、力を持たない彼は呆気なく命を 散らすだろう。 「……ふぅ」 眼に見えない糸を操って人形を呼び出そうとして、止める。 そのまま剣を突き刺してしまうと、せっかく作った衣装も処理をする自分の服も、 家も汚れてしまう。 そうして汚れない殺し方を模索して……被害を最小限にするために、首を絞める ことに決めた。 「よし……」 のん気に寝ている彼の腹に乗るとベッドが軋んだ。 指を組んで絞めやすい形にし、彼の首に手をかけた。 「……む……」 寝息が聞こえた。苦しそうではない。まだ力を加えてないのだから。 「はら……へった……」 その寝言で全てが決まった。ここまで妖怪に迫られてここまで余裕なら恐怖を 与えながら、じっくりと殺してあげよう。 少しずつ力を込め始めた。 「……アリスー」 「っ!?」 急に呼ばれたことで、慌てて手を離した。 「……くかー……」 寝言だが、余りにもハッキリとした寝言だった。 「……私がどうかしたの?」 自然と出た言葉だった。 夢に出てきたとしたら、どうなんだろうか? 嬉しいのか? それとも怒るのか? 自分にも分からなかった。 「……ホラーイ」 「!?」 その声に振り返ると、首を吊った蓬莱人形がこちらを見ていた。表情はないが こちらを真剣に見ているということは分かった。 「蓬莱……どうしたの?」 「ホラーイ……ご主人様、彼を置いていただけませんでしょうか? 彼は恐らく貴女の 役に立ちます」 「……軟弱なのに、どこが役に立つって言うの?」 「……恐らく、ご主人様に必要なものを教えてくれる……かもしれません」 「私に必要なものなんてないわ」 それは明瞭に出てきた言葉。 自分には人形だけ居ればいい。それは嘘偽りのない自分の言葉だ。 しかし――どうして、こんなにも違和感を感じるのだろうか? 「ねぇ、蓬莱……私に必要なものって何?」 「ホラーイ?」 そこに居たのは首を傾げて佇む、少し意思のある吊られた人形だった。 そうして気付いた。どうしてあんなに蓬莱人形は喋ることが出来たのだ ろうか? 普通ならば、上海人形のように不確定な片言になってしまうだろう。 「……」 ベッドから降りて、彼を見やる。 寝息は落ち着いて、先程まで首を絞められたとは思えない。 「……お休み」 それだけ言うと、彼女は部屋から出て行った。 一週間が経った。 無論、その一週間彼は薬物投与実験を課せられたのだが。無職で宿無し ならば仕方ないだろう。 反応はまちまちで、同じ反応をしたことはない。 『ホント薬物は地獄だぜ! フゥハハハーハァー……あべしっ!』 『後悔はない……僕のこの行動に……後悔は……ゲフゥ!』 『アリスー! 貴様は俺のぉー……アファ!』 『オンドゥルルラギッタンディスカー……アウァ!』 その反応を見ると彼はひょっとしてリアクションを楽しんでいるの だろうか? 「で、どうして塒を探さないのかしら?」 「いや、ここって住みやすいし」 「……少しは探す気とかないの?」 「うーむ、立地条件として、妖怪が寄ってこないとかあるけど」 「無理ね」 しかし彼女もまた、この生活を楽しんでいるのも事実だった。 薬物の実験に付き合わせることも出来るし、何よりも、アリス自身が 珍しく、楽しいと感じているのだ。 「シャンハーイ」 「ホラーイ」 二体の人形も、まるで祝福しているかのようだった。 ――しかし、転機は唐突に訪れる。 それは二週間を過ぎた頃だった。 「……いつまで寝てるのよ」 朝食になっても起きてこない迷い人をアリスが起こしに行った時だ。 ドアを開けるとベッドではなく彼は、床に倒れていた。 「……ちょっ、どうしたの!?」 「……問題ねぇ……ちょっと、風邪みたいなものだ……」 答える彼にはいつものような覇気がない。 たった一つの言葉が過ぎる。 『ワタシガ、ムリナコトヲ、サセスギタ?』 その言葉を打ち消すかのように、アリスは叫んでいた。 「……医者を呼んでくるわ。上海、蓬莱!」 「シャンハーイ!」 「ホラーイ……」 「彼をベッドに、すぐ連れてくるわ」 すぐに上海人形と蓬莱人形が、ベッドに倒す。 「……おまえ、どうすんの?」 「医者になら少しはアテがあるから、連れてくるのよ!」 玄関を出て、彼女は空を翔る。 考えている時間はない。 一刻も早く、医者を医者を医者を――! 人気のない道を越えて、人里を越えて、竹林に辿りつく。 「……永琳っ!」 「これはまた、慌しい客が来たわね」 急いでいるアリスとは逆に、医者である八意永琳は落ち着いた態度で 対応する。 「……人が、倒れたの」 「そりゃ倒れるでしょう。何をしたのか知らないけど。人は 倒れるものよ」 「そうじゃなくて! 倒れたのよ、急に!」 何を言っているのかさっぱり分からない、というような永琳を引っ張り 外へ出る。彼女の腕を引っ張り、再び空を翔る。 「流行り病ね。今人里でも似た症状が出ているわ」 彼の容態を見た永琳が言った台詞は、そんなものだった。 「免疫が低下して、病原菌を繁殖させてしまうのよ。そうして ――やがては死に至る」 「……私は、どうすれば?」 「あなたのせいじゃない、とでも言って欲しいの?」 そんな言葉、気休めにもならない。言って欲しいのは別の言葉。 どうすれば。どうすれば――彼は―― 「……どうすればいいの?」 「今日はゆっくり休ませることね。人間なのだから意外に免疫力は 高いかもしれないわよ?」 「彼次第ってこと?」 「薬は出しておくから、どうにか飲ませることね」 薬包紙に包まれた粉薬を取り出して、アリスに渡す。 「それにしても意外ね。あなたがそんなに積極的に人間と関わるなんて」 「あんたにも関わってるでしょ?」 「そうじゃないわ。異性と関わるって事よ」 彼女曰く、異性に関わることは与えることを知り、与えられることを知るそうだ。 どうしてかは知らないが。 永琳は含んだ笑顔を見せると、アリスに耳打ちする。 「一応言っておくけど、頑張りなさい」 そういって、後は全てアリスに託したのである。 「死んだら……承知しないわよ――」 彼の横顔を見て、アリスは呟いた。 与えられるものは与えられた気がするが、こちらから与えたものなんて薬だけだ。 そんなものは与えるものとしてはおかしすぎる。 彼女は、初めて本気になった―― エピローグ 「ん……あ?」 彼は目を覚ました。 傍らには、一人の少女。 「……おはよう」 少女は無愛想ながら、挨拶をする。 「あぁ、おはようさん」 少女に向かって彼は笑いかける。 「ちっとは良くなったぜ。お前のおかげか?」 「さぁね」 「そっか」 「ところで、貴方が寝ている間に薬が二、三本増えたんだけど。どうする?」 そう、彼は二、三日眠りこけていた。 つまり、服用しなければならない薬も当然、二本も三本も増えているのだ。 「……参ったな」 「そうでしょうね」 「……じゃあさ。こっちが何でも言うこと聞くで、どうだ?」 そうして、彼は最悪にして最高の選択肢を取った。 「そうね。それじゃ――」 彼女は笑って自らの願いを言った。 ────────────────────────────────────────────────── 3スレ目 588 よし、至ってシンプルに 「次鋒 588行きます!!」 「アリスー、好きだー!」 「御免なさい───っ!!」 「ギャアーッ!!」 告白から振られるまで、僅か5コマ! 推定告白時間、およそ1秒! ────────────────────────────────────────────────── 3スレ目 813 820 コンコン 「どなたかし…あら、○○?」 「よ、ようアリス。いや違うんだ、たまたまここを通りすがっただけなんだ。」 「なんだ…。え、いや何でもないわ。まぁ別にいいわ、上がって。言っておくけど他意は無いからね。」 「お邪魔します。」 「はい、紅茶。」 「お、サンクス。…旨いなやっぱり。べ、別にアリスの紅茶の淹れ方を褒めてるんじゃないからな。あくまで素材の話だ。」 「ふ、ふん。○○の為にとっておきの茶葉を使ったわけじゃないんだからね。そんな気分だったのよ。」 「そうだ、お土産。い、言っておくけどお前の為に買ったわけじゃないからな。たまたま安かったからだ。」 「どれどれ…指輪?わたっ、私がこんな物で喜ぶと思ったら大間違いなんだからね!」 「か、勘違いするなよ!プロポーズの為に買ったとかじゃないんだからな!」 「あ、貴方なんかにプロポーズしてもらっても全然嬉しくないんだから!」 「ああそうかい!んじゃ邪魔者はさっさと帰るよちきしょうめ!」 「はいはい、さっさと帰りなさい!」 ガチャ、バタン 少し経って 「またやっちゃったー!何で素直に結婚してって言えないのよ!私のバカッ!」 「またやっちまったー!何で素直に結婚してって言えないんだ!俺のバカッ!」 ──────────── 上海「またやってるよ・・・」 蓬莱「もう日常の一風景と化してるな。ところであの2人がいつくっつくか賭けをしてるって知ってたか?」 上海「知らなかったけどどうせ魔理沙とか隙間とかが胴元でしょ?」 蓬莱「うむ、魔理沙が主催で隙間が実況をしてるらしい。ちなみに私はあと2ヶ月と見てるがね」 上海「賭けてんのかい。まぁ私はあの男が死ぬまであんな感じだと思うけどね」 蓬莱「で、死の間際に『実はずっと好きだったー』『私もよー』ってか」 上海「そうそう」 3スレ目 822 「…なによ、また来たの」 「べ、別にアリスに会いたくなって来た訳じゃないぞ。この前借りた本を返しに来ただけだ」 「なんだ……え、いや別に何でも無いわよ?それで、貸した本はちゃんと読んだの?」 「ああ読んだよ。その、何だ……薦めてくれてありがとな。読みやすかったよ。 か、勘違いするなよ?あくまで本の内容が良かっただけだからな」 「わ、分かってるわよ。いい本だから薦めただけよ」 「それでだな……次のお薦め、あるか?」 「はい、これとこれ。魔術書とか興味あるならこれも」 「反応早いな」 「べ、別に……ちゃんと返しに来なさいよ?」 そこへアホ毛が口を挟む。 「この娘ってば、貴方が来る前に必死で本棚漁ってたのよ。貴方も随分と愛されてるわね、こいつ☆」 「ちょ、ちょっと! そんなことっ。そんなことないから、ないからっ! 暇だったから本棚の整理してただけよ!」 「その割にはメモまでとって熱心なことで」 「も、もうっ! あ、あ、あなた! さっさと本借りて帰りなさいよっ!」 「お、おう。ありがと。また来るな」 「お礼なんかいいって言ってるでしょ!!」 ─────────────────────────────────────────────────────── 3スレ目 825 「アリス、贈り物だ。か、勘違いするなよ、友人に頼まれたから仕方なくなんだからな。」 「ふ、ふん。そこまで言うなら貰ってあげ……ねぇ、これで指輪5個目なんだけど。」 「いや、その、それはだな…ゴニョゴニョ。アリスぅー!!」 「な、なによっ!?」 「俺とけっ、けっ、けっ……。」 「け……?」 「けっ、けっ、決闘しろやゴラァー!!そして負けた方は何でも言う事を聞く!いいな!」 「の、望む所よ!」 そんな訳でアリスと決闘中。 「ふふふ、御免なさいね?こう見えてもチェスは得意ですの。」 「むがー!そもそもルールわかんねぇよチキショウ!」 「それじゃあ私の言う事を聞いてもらうわよ。」 「おう、煮るなり焼くなり好きにせいや。」 「そ、それじゃあね。わ、私とけっ、けっ、けっ……。」 「け……?」 「けっ、けっ、決闘しなさい!そして負けた方は何でも言う事を聞くこと!いいわね!」 「の、望む所だ!」 時は過ぎて。 「フ、フフフ。これで私の9862勝目ね……。」 「そうだな……。はは、外で雀が鳴いてらぁ……。来た時は朝だったのになぁ……。」 「それじゃあ私の言う事を聞いてもらうわよ……。」 「なんじゃぁー……。」 「寝かせて……。」 「まかせろ……つか俺も眠らせてくれ……。」 「じゃあ一緒に寝ましょうかぁ……。」 「さん……せい……。」 「それじゃあお休みさない…。」 「ん、お休み…。」 「なぁ上海、あの二人、一つのベットで寝てるけど。くっついたと見ていいのか?」 「無いね。あれは二人そろって意識が朦朧として正常な思考ができてないだけでしょ。」 「マスターが起きた時には『何でアンタが私のベットに居るのよ!』とか何とか言うんだろうな。」 「王道だよね。」 「王道だな。」 ─────────────────────────────────────────────────────── 3スレ目 826 博麗神社にて 「なあ」 「何?」 「神社のお参りのときに柄杓で飲む水があるよな」 「ええ。というか今まさに私が飲んでるけど」 「これって間接キスしまくりだよな」 ぶはっ! 「こらこら。粗相をするな」 「あんたがさせてるのよっ!だっ、大体それを言ったらお参りに来る人みんな間接キスでしょ!?」 「…あれ?知らないんだ?」 「え?」 「手水舎の水は手に流してから口に含むんだよ。ついでに言うと口をゆすぐだけで飲む必要も無い」 「え?え?」 「博識な俺のおかげで間違った作法をせずに済んだな」 「ふ、ふん!知ってたわよ!そんなこと!知っててわざとやってたのよ!」 ムキになって口をゆすぎ直す 「だろうな。そうだろうと思って」 「?」 「俺もさっき、わざと柄杓に口つけて水を飲んだ。これで間接キス達成だ」 ぶはっ! ─────────────────────────────────────────────────── 3スレ目 828 風呂あがり 「あ"~ ワレワレハ~ウチュウジn」 「……」←風呂から上がってきた 「…………」←扇風機の前で固まってる ブオー・・・ 「……なあ、今」 「お湯加減、どうだった?」 「え?ああ良かったよ……楽しそうだな」 「馬鹿にしてる?」 「滅相もない。俺も昔はやった口だ」 ブオー・・・ 「あ゙ ~~~ワレワレハ チキュウジン コウショウヲ キボウスル」 「オウジナイ ダンマクヲテンカイスル ダンマクヲテンカイスル」 「ウチュウジンニハ クッシナイ クッシナイ……」 「…………」 「……なあ」 「ナンダ?」 「そもそも宇宙人との会話って、俺たちが宇宙語を話せないと成立しないんじゃないか?」 「ニホンゴデ オケ」 ────────────────────────────────────────────────────── 3スレ目 830 喫茶店にて 「いらっしゃいませーっ……って、ああっ!?」 「お、おう…近くまで来たから、ついでにお前の顔でも見に来ようかなって」 「そ、そうなの?」 「まあな。それよりぼちぼち座りたいんだが…」 「あ、ごめんね! 一人様ですか?」 「二人。ほら、湖で知り合った大妖精(仮名)ちゃん」 (カチン!) 「席! あっち! 注文! メニュー! 決まったら! ベル! ご ゆ っ く り !」 「な、何を怒ってるんだ…」 ─────────────────────────────────────────────────────────── 3スレ目 832 「アリスハ○○ノコトスキナノー?」 「スキナノー?」 「なっ!別に好きなんかじゃないわよ!あんな奴のこと!」 「ジャアキライナノー?」 「キライー?」 「そんな分けないでしょ!き、嫌いな分けないじゃない……」 「ジャアドッチナノー?」 「ドッチー?」 「えっと……ね、LOVEのほうよ」ボソッ 「シャンハーイ!」 「ホラーイ!」 パシッとハイタッチ 「ああっ!もう!うるさーい!」 ───────────────────────────────────────────────────── 3スレ目 837 テラスにて 「むにゃむにゃ」 「なんだこいつ、寝てら…」 「……くー」 「寝てる時は可愛いんだがな…」 「……くぅぅ」 「いつも素直じゃねーんだから。まあ俺も同じようなもんだが…」 「……すー」 「そこが、まぁ、良いんだけどさ」 「……しゅー」 「…起きそうにないな」 「……ひゅー」 「…起きないよな?」 「……きゅー」 ちゅっ 「…んじゃ、起きてるときにまた来るわ」 ……… …… … がばっ 「うああああ、いいいまのなに!?いまのあったかいのなに? ひょ、ひょひょっとして…きゃああっ、うわ、うああああっ…どうしよどうしよどうしよおおお 嬉し…じゃなくて、起きてるとき…じゃなくてじゃなくて! 寝顔見られた…っていうか ごめん実はずっと起きてたっていうかぁ……って」 , "´ ̄`ヽ、 i ノレノλリ〉 |从i ゚ - ゚リi | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| トン _(,,) m9(^Д^) (,,) / | |\ 「お前か」 ────────────────────────────────────────────────────
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BN/WSP-042 カード名:ファミスタ 襟沢 英 カテゴリ:キャラクター 色:赤 レベル:1 コスト:0 トリガー:0 パワー:5000 ソウル:1 特徴:《スポーツ》・《ヘッドフォン》 【自】アンコール[手札のキャラを1枚控え室に置く](このカードが舞台から控え室に置かれた時、あなたはコストを払ってよい。 そうしたら、このカードがいた枠にレストして置く) とびっきり熱~い プロ野球ゲームだぜっ!! レアリティ:SR illust.
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"HELP!!" 名前 アリス・キャロル(ALICE CARROLL) 年齢 13歳 誕生日 11月1日 国籍 イギリス 身長 145cm(海外版では153cm) 体重 40kg サイズ B72・W50・H77 血液型 B 格闘タイプ 体操+悪魔による憑依 好きなこと 読書 好きな食物 チェリーパイ、七面鳥 好きなスポーツ 体操 大切なもの ブーツ 嫌いな物 うさぎ 『レイジ・オブ・ザ・ドラゴンズ』のキャラクター。悪魔に取り憑かれた少女。 漫画『ARIA』の方 ではない。…といってもそっちの方が知名度(RED ROSE!! 名前やデザインの元ネタは、彼女と同じく『不思議の国のアリス』と思われる。 イギリス貴族の令嬢であったが、10歳の時に両親が何者かに惨殺されてから精神を病んでしまい、悪魔に取り憑かれた。 その後、エリアス・パトリック神父によって保護される。 以来、自分の娘のように育てられていたらしく、彼には心を開き、神父さまと慕っていたようだ。 エンディングではブラックドラゴンに悪魔の力を吸収された事で魂を解放されるが、エリアスと別れる事となり孤独と不安を抱えている。 「大切なもの」にある彼女のブーツは父親の形見。 「嫌いなもの」にうさぎとあるが、キャラクター選択時の背景に表示されるピクトグラムはうさぎである。 原作での性能 格闘スタイルは「体操と悪魔による憑依」を組み合わせたまったく新し(ry。 別にキャロルだから体操という訳ではないだろうがすごい格闘スタイルだ。 ちなみにエリアスの格闘スタイルは「ボクシング+悪魔払い」。こちらもすごいスタイルである。 もしエクソシスト嫌いなアシュラの方のアリスと出会ったらどうなる事か…。 また誰かさんに出会えば、彼女は悪魔の力から解放されるだろう。だが…? 同作では最強クラス(ただし、原作ダイヤグラムでは上が二人いる)で、2002年に開催された大会でも多くの選手が使用した。 壁端でのコンビネーション攻撃による永久は正に悪魔の所業。 その代わり、紙装甲なので油断するとあっさり逝く。 + 技解説 イート・イット 気を纏った両手を上から振り下ろして攻撃する。 空中ガード不能で、上から攻撃判定が出るので対空として使える。 弱は強攻撃からつながる。強は発生が遅い中段技で、ヒット時にダウンさせる。 ニコMUGENでは主演動画でのキャラ付けから、この技を「乳削ぎ」と呼ぶ視聴者もいる。 ライジング・ヘル 地面から斜め上に衝撃波を噴き上げる。先読み対空に使える。 トゥインクル・トゥインクル 地面を疾走する衝撃波を放つ。強は二連発。 烈風拳、ダブル烈風拳に似た技。いや、この場合霊風拳か? 女性キャラでは珍しい性質の飛び道具である。 ヘッズ・オフ 空中から急降下。中段技でめくりに使える。 レッド・ローズ 前方にバリアを発生させる。ヒットすると衝撃波を放ち画面端まで弾き飛ばす。 ガードポイントがあるため、対空にも使える。 + 勝利時のセリフ集 VSビリー お兄ちゃんならアリスを助けてくれると思ったのに…。 VSリン・ベーカー おねえちゃんからあたたかいものを感じるよ。でもアリスはさわれないの…。 VSラデル おそろしい…魂が…。なぜ? VSアニー・ムラカミ おねえちゃんの魂、あいつらにあげてもいい?アリス、げんきになりたいの。 VSカサンドラ クスッ。弱い…。 VSオニ プレゼントあげるよ…「ぜつぼう」っていうプレゼント。 VSペペ だれもアリスを助けてくれないよ…。 VSプパ・サルゲイロ ごめんなさい……。でもアリスにはどうすることもできないよ。 VSアリス・キャロル 苦しいよね…同じ…だからわかる…。 VSエリアス・パトリック 私…自分をコントロールできなかった…。 VSミスター・ジョーンズ ウフフフ、おもしろい…。 VSカン・ジャエモ だって……こわかったの…。 VSソニア・ロマネンコ 冷たい心…アリスと同じ…。 VSジミー くらいところが好きなの…?アリスはきらいよ…でも、でれないの。 VSアブボ・ラオ 大人って弱いんだ…。へんなの…。 MUGENにおけるアリス・キャロル + 日本破壊結社NHK氏製作 原作再現仕様 日本破壊結社NHK氏製作 原作再現仕様 フリーティケットシアター終了によるリンク切れで長らく入手不可であったが、現在はMouser氏によって代理公開されている。 長らくタッグの控えキャラと同時攻撃を仕掛ける「デュプレックス」は搭載されていなかったが、更新で追加された。 またInverse氏製作のエリアスには、アリスとのデュプレックスが超必殺技として搭載されている。 外部AIはtokume氏及びモヒカン氏によるものが存在する。 前者はヤフブリのアカウント停止により入手不能となっていたが、現在は2ヶ所で代理公開されている。 レベルVHではコンビネーション攻撃のループも使用してくる。 後者はトゥインクル・トゥインクルとイート・イットを駆使した、相手を近寄らせない嫌らしい立ち回りと、 画面端でのコンビネーション攻撃を用いた永久を決めてくる容赦の無いAIとなっている。 tokume氏AI + くねくね氏製作 KOF風アレンジ仕様 くねくね氏製作 KOF風アレンジ仕様 2017年06月02日に公開された、氏独自の『KOF』風仕様のアリス。 デフォルトでAIが搭載されている他、性能が強化される特殊カラーも存在する。 プレイヤー操作 出場大会 + 一覧 シングル もっと評価されるべきトーナメント ゲージMAXシングルトーナメント【Finalゲジマユ】 オールスターゲージ増々トーナメント 画質良くないけど、夏だから女64名あちゅまれ☆トーナメント MUGEN祭 大盛りシングルトーナメント 萌えよ☆ヒロインズトーナメント おまたせ!永久しかなかったけどいいかな! ネオジオバトルトーナメント 【MUGEN大祭】特盛りシングルトーナメント タッグ ゲージMAXタッグトーナメント【ゲジマユ2】 作品別(?)タッグリーグトーナメント MUGEN FANTASY タッグトーナメント 這位○○是我所養育的-育成小會 第2回遊撃祭 第1回 MUGEN OF THE DRAGONS【レイドラが相方!】 タタリフェスティバルッ!! 最大童話タッグトーナメント スタイル別タッググランプリ【闘技杯】 大会であまり見ない男達と男女タッグ大会´PLUS 今日の友は明日の敵タッグサバイバル大会 ゲージ増々タッグトーナメント mugenオールスター?タッグファイト 友情の属性タッグトーナメント2 古参VS新鋭 新旧交代式TAG FIGHT 友情の属性タッグサバイバル チーム 格闘女王TEAMトーナメント MUGEN∞動画試作トーナメント ストーリー動画対抗戦・無限交差 ネタかリアルか?作品別本気80%トーナメント サクッと終わらない作品別トーナメント Gルガ以上ボスハルク未満チームトーナメント 正統派作品別トーナメント 大富豪でランセレバトル 無茶?無謀?(第4弾) 作品別 成長 ランセレバトル ステータス付きMUGENランセレバトル 作品別スイスドロー風トーナメント 共通点チームトーナメント 【ヒトデ杯】 東方幻想杯 24チーム・96人・ランセレ・特殊能力・サバイバルな大会 初心者による試作の為のトーナメント 捕食サバイバル【沙耶杯】 素数杯 陣取り合戦TAG 無縁塚トーナメント 五大勢力世界争覇戦 奮起せよ!力ある限りグランプリ 作品別10人組お祭りトーナメント しんぷる作品別チームトーナメント3rd その他 最弱女王決定戦/Final 作品別タッグチームバトル 【新機軸】空気読めない奴は汚ねえ花火だぜリーグ【作品別】 秋のおっぱい祭り【貧乳VS豊乳】 CAPCOM BOSS RUSH 大体ランセレ 博麗霊夢争奪戦 コミュニティー争奪祭~番長格付Festival~【番格FES】 旅は道連れ世はサバイバルタワー2 作品別総力戦大会するよー 淫夢っぽい杯 第4回 4人タッグVSボス 大会 たぶん永久vs即死トーナメント 六大勢力大陸争覇戦 新キャラ大集合!狂下位クレイジーサーキットバトル 仲間集めの希望vs狂上位メインのアニメ化絶望軍 新参vs古参 ~令和から懐かしき日まで~ 歴史を超えたチームバトル 更新停止中 第2回作品別Ultimateトーナメント 第二回同名キャラタッグトーナメントWTマークIIセカンド クィーンオブファイターズ2009 第2回 MUGEN OF THE DRAGONS【レイドラVS豪血寺!】 タタリフェスティバルッ!!-II 狂下位前後ランセレバトロワ大会 ザ・中道 凍結 Mr.Kの挑戦状Dynamite 陣取り合戦TAG 春なのにモテないからタッグトーナメント開く カオスでフィーバーなMUGEN男女TAG大会 平成vs令和 生き残りを賭けた合戦大会 削除済み CAPCOM BOSS RUSH KIZUNAランセレタッグバトル Mametang式、大体女のトーナメント 水無の陣 超弩級作品別Big Bangトーナメント 僕と君は同い年なかよしタッグトーナメント みんな仲良しタッグトーナメント 晩夏のチームトーナメント 真冬のランセレサバイバルトーナメント 強キャラ ランセレサバイバル 強キャラ ランセレサバイバル2nd 非表示 暗黒MUGEN会 第三次新コンビ探求・男女ペアタッグ大会 題名の無い作品別トーナメント Explosion!! 主人公 ボス 無限 OF FIGHTERS 大体、凶ランクくらいの大会で勝ちあがるにはどうすりゃいいですか? 出演ストーリー + 一覧 Mr.Kの挑戦状Dynamite MUGEN STORIES INFINITY Revelations アリスさん姉妹(メインキャラ) └アリスさん姉妹・R(〃) 炎邪じゃー!! 金髪と蛇~Blondie&Snake~ 人造生物03RIA-紅 ストーリー動画対抗戦・無限交差(アリスさん姉妹枠) 世紀末MUGEN伝説 半人半霊のこころ 厄神さまのおしごと プレイヤー操作 実況付きP操作 Tarie配信(462キャラ目操作キャラ、くねくね氏製)
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アリス6 4スレ目 912 「あうぁー…まだなんか身体がふわふわ浮いてる感じがする…」 「仕方ないでしょ、あれだけ豪快に抜かれたらそうなるのは当たり前よ」 …俺は今、アリス宅の客間ベッドに横になっている。別に今から暗黒儀式を始めるとかそういうワケではない、単なる「貧血」だ。 しかし毎日三食栄養バランスも考えながらキッチリ食べ、軽い運動も欠かさず行っている俺がなんでこんなことになったかというと、 これにはマリアナ海溝より深いワケがあるのですよベンジャミン。 …話は数時間前にさかのぼる。 実は外界で少しばかり服飾の勉強をしていた俺は、こちらに転がり落ちてきてからその知識を生かして小さな仕立て屋らしき職で細々と生計を立てているのだが、 そのことがあるどこかのお嬢様の耳に入ったらしく服を仕立てて欲しい、という話が舞い込んできたのだ。 そこで、その館…「紅魔館」という場所に、そこに知った顔が居るのでちょくちょく出向くというアリスと共に行ったのだった。 その名の如く真紅に染められた館に着くと、用事が終わったら呼んでくれ、と告げてアリスは館の中にあるらしい図書館に行ってしまった。 そして俺は、応対に当たった若くて(←多分)美人な「メイド長」を名乗る人物と共に、館の主人が待つ部屋へと向かったのだ。 …正直な話、驚いた。導かれた部屋の扉を開けた、その目の前に座っていたのは、年端もいかぬ少女…否「幼女」と表しても差し支えないだろう。 だが、魔力とかそんなものに疎い自分でも分かる形容し難い威圧感、何より背中に覗く翼が人間ではない存在であることを伺わせた。悪魔か何かなのだろうか。 とにかく、服のデザインや配色を打ち合わせた後、そのお嬢様の採寸を行うことにした。 とはいえ、身体の構造自体は人間のそれと何ら変わりはないので、背中の翼を通すクリアランスをどうするか気を付けるくらいである。 ただ採寸中に扉の向こうから「ギリギリギリ…」という妙な音がしたのは何なのだろうか? 歯軋りにも聞こえる感じはしたのだが… そんなこんなで採寸が終わると、計ったように「メイド長」と呼ばれた人物が入ってきた。監視でもしてたのかどうか知らないが、完璧なタイミングである。I原E子? とりあえず採寸した数値を教える。館の中で衣装をこしらえる時の参考にしたいから、とのことらしい。…目付きが真剣を通り越して野獣の「それ」だったのが気になるが。 と、お嬢様が突然俺に声をかけてきた。 「そういえば…貴方、血液型は何型かしら?」 …何故血液型を? 幻想郷って今血液型占いがブーム? いや、もしかしたら相性占いに使うのかも? やべぇ俺まさか好かれてる? そしたらもしかしたら俺逆玉の輿? しかも見た目こんな幼女と? すると夜には某「おるすばん」的あんな展開やこんな展開mくぁwせdrftgyふじこlp; いやいや俺には既に愛しの先客が…あぁ…でも……でもッッ! 逆タまのコshiッッ!! …なんて様々な妄想が浮かぶのを押し留め、努めて平静に血液型を答える。 「そう、それは実に良いわね…咲夜」 お嬢様がその名前を呼ぶと同時に目の前に居たメイド長の姿が消え、次の瞬間後頭部に鋭い衝撃が走り、俺の意識はもぎ取られた… 「…ったく、あらかじめ教えてくれてもバチは当たらないと思うぜ?」 「知らないわよ。大体見た目で何と無く予想とかできなかったものなの?」 ……お嬢様は「吸血鬼」だったのだ。あれから気絶させられた俺はお嬢様にたっぷりと血を吸い取られたらしい。首筋には噛付かれた傷痕が残っている。 どうもあのお嬢様は俺の血液型の血が一番お気に召されるようだ。 そして血をたっぷり抜き取られた俺は、文字通り血の通っていない頭で遠い我が家に帰るのも危険なので、こうやってより近くのアリス宅に世話になっているのである。 「そんなの分かるかよ。外界じゃあ吸血鬼って御伽の世界の話だし、真性吸血鬼への対処法なんて誰が知ってるんだ。 俺が知ってる吸血鬼は、ハンガリーとハノーバーに居たのしかないんだぞ」 とはいえこれも本物ではなく、単にその行動を揶揄する意味でそう呼ばれていただけである。今回のお嬢様のように種族として吸血鬼というワケではない。 種族としての吸血鬼は、俺の居た世界ではもはや人の畏怖や恐怖心等から創られた「幻想」として片付けられている。 確かにそれは正しい意見なのかもしれないが、その一言だけで済まされる、というのには、何か一抹の「寂しさ」というものを感じざるを得ない。 「やっぱり居るんじゃない、吸血鬼」 「っても人間だぞこっちのは。本質としては、例えるなら種族魔法使いのお前と職業魔法使いの魔理沙ってくらいの違いがあるんだから」 ただ行動が常軌を逸していただけで、自分達と構造に変わりはない人間である。 どうも興味を持っているような口振りだったので、俺は退屈しのぎも兼ねて、その外界の吸血鬼の話をすることになった。 「…人間界のハンガリー、って所に居た吸血鬼はな、若い娘だけを夜な夜な拷問にかけて血を抜き取っては、 その血を啜ったり全身に塗りたくったりしていたらしいんだ」 「それは…また何の為に?」 「美貌の維持ってさ。なんでも若い女性の血が美しさを保つのに役に立つ、とその伯爵婦人は思ってたみたいなんだってよ。 ……アリス、『鉄の処女』って知ってるか? あんなものとか使っていたんだ」 「名前だけならどこかで聞いたことがあるわ。確か鉄で出来た人形で、抱きかかえると中に入っている者が殺される、っていうやつでしょ」 「御名答。あれとか『鋼鉄の鳥篭』っていう名前の道具とか、色々な道具を使って生きた女性の血を絞り出していたらしいぞ」 鉄の処女(アイアン・メイデン)。人の形を模した、外界でいうと中世に当たる時期に使われた拷問器具である。 これを稼働させると中に入った人をその人型の容器が抱き締める形となり、中にびっしり立った刃でその肉体を切り刻んでしまう、というものらしい。 このような恐ろしい器具を駆使して、その伯爵婦人は自らの美貌を維持するべく夜毎鮮血の饗宴に耽っていたそうだ。 時代が流れ、血の代わりに様々なケア品が開発されても、それを病的に求める人の存在は変わらない。 存在が幻想の世界のものとなってしまっても、吸血鬼の血は現代人に脈々と流れているのかな? …上海と蓬莱は耳を塞いで固い顔をしている、というより半分泣いている。この手の話題は苦手なようだ。悪い、と思いながら俺は話を続けた。 「…それから、ハノーバーの吸血鬼、って人は、人の首筋に咬みついて存分に血を吸った後、 その身体を刻んで肉を喰らい、更にそれをハムやソーセージにして他の人に売っていた、っていう話らしい」 「…なんか、両方ともスケールが小さいわね。もうちょっと高尚な用途に用いれば良いものを……人間だからかしら?」 これだけの話を聞いても「小者」とばっさり言い切るアリス。さすがに彼女も人間ではないだけあって、根本的な価値観から違うらしい。 「人間だからだろう。……アリスも人の肉を食べたりとかしないのか?」 ごつんッ 「誰がそんなもの食べるのよ!? 私をそこらにゴロついている下等な妖怪と同系列にしないで頂戴!」 『人肉食べるのは下等なのかー! そうなのかー!?』 …誰の抗議の声かは知らないがとりあえず黙殺。 「あ痛た…残念ながら俺の肉は脂がないから味気ないぞ。…いやアリスになら食べられてもいいかな、勿論性的な意味で」 「…刻んでソーセージの材料にならしてあげてもいいわよ」 「いやいや、折角ならここにもう在るソーセージから食してもらう方が俺には」 「…そうね、まずは食べ易く二つにちょん切ってしまおうかしら」 「…スマン、俺が悪かった。許してくれ…」 心理学で言うところの去勢不安の如きフロイト的悪夢が脳裏を過ぎったので、素直に謝ることにする。 人形達は部屋の隅でシーツを被ってガタガタ震えていた。相当怖かったらしい。ゴメンね。後でたくさん「チュー」してあげるから許してね。 …結局、貧血の回復が遅くなったので、今晩はこの客間に泊まることになった。 「…体調はどうかしら?」 「上々だ。まだ少し頭がボンヤリするけど、それ以外は普段と変わりはないと思う」 「そう、良かったわね…」 あれから退屈しのぎに一人しりとりをしていると、身体を洗ってきたらしいアリスが客間に入ってきた。 「しかし…」「何かしら?」「…いや、何でもない…」「??」 …直視できる状態じゃない。この時期暑いからなのか、アリスは寝るときはYシャツ一枚だけを羽織っている。俗に言う「はだワイ」だ。 つまり今ベッドの横に腰掛けている彼女は間違いなくその格好の筈だ。健全な一般男児である俺が直視して正常で居られるであろうか。 加えて今日は貧血用に貰った薬の所為か、何だか妙に気が高揚している。こんな状況であんな格好を目にしたら… 「…吸血鬼、ね…」 「まだ気にしてたのか。アレは単にそんな人間を形容する意味で使っているだけだから、純正なワケじゃないぞ?」 「いや、そうじゃないのよ」 「?」 それまであったベッドの横の圧力が消えた。アリスが動く気配がする。 次の瞬間 「ん? …うおっ!?」 突然腰の辺りに感じる強い圧迫感。なんとアリスが自分の身体の上にのしかかってきた。 今の状態は俗に言うアリスのマウントポジション。これってまさか… 「…いきなり騎○位か? 大胆だな」 「……」 無言のまま、俺の両手首を掴んでベッドに押し付けるアリス。 「わ…ちょ、待て…話せば解る、話せば」 「…ねぇ?」 トーンを落とした声が耳に入る。前髪に隠れてよく見えないが、何となく少し笑みが浮かんでいる気がする。 何か悪戯を企んでそうなその表情に、よからぬ想像が頭を駆け巡り、一気に気持ちが昂ぶってしまう。 ごくり、と生唾を飲み込む。 「な、なんだよ…」 「吸血鬼の話、したわよね…?」 「う? あ、あぁ…」 「…『アイアン・メイデン』って、使ってたのよね?」 「ハンガリーのある伯爵夫人がな。それが…どうした?」 「あのね…」 「ん…ぐっ!?」 覆い被さってくるアリス。そのまま力いっぱい抱きついてくる。 …いや、この力の入れ方は抱きつくというよりはまさに「抱き締める」と形容したほうが良いだろうか。 捕えた獲物を逃がさない罠の如く、がっちりと手脚を絡め取ってゆく。 更に全体重を乗せるようにして、俺の身体全体をベットに押し付ける。 「う…ちょっとアリス、少し苦しいかも…」 苦しいだけではない。何といっても女性の身体が完璧なまでに密着しているのだ。 彼女の体温とか、直に触れている肌の感触とか、押し当てられている胸の柔らかさだとか、そういったものがダイレクトに自分の感覚を刺激する。 加えて彼女の格好は「アレ」である。それだけでこちらは精神的に一杯々々のどこぞの氷精状態だ。 「…ハノーバー…」 「んあぁ?」 耳元で口を開くアリス。吐息が直接耳をかすめる。現在⑨モード一直線な俺は間抜けな返事しか返せない。 「ハノーバー、って吸血鬼もいたのよね?」 「それはその吸血鬼って言われた人が居た地名だ。…待ってくれ本当に俺を食べるとかそれは無しだぞ。 さっきも言ったが俺は脂が無いから淡白すぎて…」 「違うわ。そんなことしないわよ」 「じ…じゃあ一体何だっていうんだよ」 「フフッ…はむっ」 「うわっっ!」 今度は俺の首筋に口を付けるアリス。それだけでなくそのまま舌を這わせ、ゆっくりと舐め上げてくる。 「ちょ…うぁ…っ」 昼間噛まれた傷跡を舌がなぞる度、快感とも捉えられる軽い痛みが走る。 更に時々軽く歯を立てているらしく、時折首筋に何か硬いものを突き立てるような感触が感じられる。 …吸血鬼に血を吸われる時って、こんな感覚なのだろうか。 「んっ……む…はぁ…」 ようやく首筋から口を離し、俺の顔を見て笑みを浮かべるアリス。 ぺろりと唇を舐めるその姿は、吸血鬼というよりは話に聞く夢魔…サキュバスのようだ。 …なんだか、危険な嗜好に目覚めてしまいそうである。 「……新手の吸血鬼ごっこか。初耳だな」 「吸血鬼って、確か魅入った人を眷属にしてしまうのよね?」 「そんなこと言わなくても、俺は最初からすっかりお前の虜だよ、アリス」 言葉の代わりに唇を近づけてくるアリス。ただし今度は首ではなく、口に。 俺もそれに応え、腕を背中に回して強く抱き寄せた。 …どのくらいそうしていたのだろう。いつしかアリスは俺の横にいた。 俺の片腕を枕にして横たわり、もう一方の俺の手は彼女の胸に抱き締められている。 彼女の心音が、手の平を通じて直に感じられる。今手の平に力を入れれば、そのまま心臓を掴めてしまうかも知れない…そんな気がした。 「もう一つ、大事なことを忘れてたな」 不意にもう一人、外界の吸血鬼の存在を思い出した。今の自分たち外界の人間の吸血鬼のイメージを固める要因になった、重要な人物。 「ルーマニア、って場所に居たとても有名な吸血鬼なんだがな…」 彼女の目をまっすぐ見つめながら、俺は言葉を続ける。 「…何でも何回も人を杭で串刺しにしていた、って話らしいぞ」 ある一国の主。大国に囲まれた自国を守る為、多くの人間を杭で刺し殺し、人々を震え上がらせた「串刺し公」。 言葉の裏に隠された邪な意図を読んだのか、クスリ、とアリスの笑う声がした。 「成程ね…それは私には出来ない芸当よね…」 「そうだな。だから…」 先ほど彼女がしたのと同じように、身体全体で包み込むように被さる。 「…今度は、俺が吸血鬼になる」 無言のまま目を閉じる。その唇に軽く口を付ける。 「…吸血鬼ってのは、美人にしか目をつけないんだぜ?」 「フフ…そちらの吸血鬼ってみんな『女誑し』ってことなのかしら?」 …む、折角褒め言葉で使ったというのに… 「言ったな……覚悟しとけよ。 …明日の朝、さっきまでの俺のように動けなくなってても、知らないぞ…?」 …外は満月。人心を惑わす狂気の月。降り注ぐ月光の褥(しとね)の中、俺は全てを奪い尽す吸血鬼になる… (省略されました。この後の「詳しい」展開を読むには無装備で大気圏突入敢行。少佐!減速できません!!) 余談・今日の戦績…4ラウンド相打ちK.O ─────────────────────────────────────────────────────────── 4スレ目 916 …なぁ ん? …お前、寝る時はYシャツだけしか着ないんだな え、うん…そうよ …何でだ? …ほら、パジャマとか着るとこの時期少し暑いし、数少ないから洗濯するのも楽でしょう まぁ…言われてみれば確かにそうだわな… それに… …それに? ……貴方を身体全体で、直に感じたいから…… …だったらいっそのこと、何も着なければいいじゃないか え?…や、ちょ…それは… ? ……それは…その……はず…恥ずか…しぃ…… 最後の台詞は消え入りそうな声で真っ赤な顔をこちらに押し付けながら。 …俺の中の壊れた糖度計は、まだいける、もっと先を書け!と言っている… ─────────────────────────────────────────────────────────── 4スレ目 975 なぁ、このスレが終わったら俺この仕事やめて、まっとうな仕事しながらアリスと二人で暮らそうと思ってるんだ… 何せもうすぐ俺も「お父さん」になるからな。ははは… ああ、そうだ…これ、大切な親父の形見なんだ。なくしちゃいけないから持っておいてくれよ。 さて、それじゃあ皆先に行け。ここは俺がくいとめる。なぁに大丈夫。俺は死にはしないよ ただ…もし俺が戻ってこられなかったら…アリスにただ一言、『愛している』と伝えておいてくれよ… ─────────────────────────────────────────────────────────── 5スレ目 143 アリスと仲良く喋ってて、やけに突っかかった発言が気にかかった。 しばらくしてそれにムッ。となって、ついこう言ってしまった。 「まったく。押し倒しちゃうよ?」 どう見てもセクハラです本当に(ry な発言ではあるが、彼女は目を閉じ、動かなくなってしまった。 内心で、やっぱり言っちゃいけない発言だったか。と反省し、あわてて取り繕おうと考えるものの、 出てくるのは汗と熱だけで、頭は混乱したままだった。 そこに彼女が眉をしかめた顔で俺を見てくる。 「えっと……押し倒すんじゃないの?」 俺は声にならない声で、は?と見返す。 「…あなたのことが前から好きだったから……あなたになら押し倒されても…むしろ押し倒して欲しいのに…」 なんだか泣きそうな声でそう独白する。 何故か俺の思考はクリアになり、 「お、俺も…前からお前のことが…」 と答えた。 彼女は嬉しそうな顔になり、俺に抱きついてくる。 「あ……っても、ここで押し倒すって…無理だしまずいよな…」 俺は何か間の抜けたことを言うが、彼女は (結界が張られました 続きを読むには好きな日本酒の銘柄を2つ挙げてください) ─────────────────────────────────────────────────────────── 5スレ目 204 「んー……」 …先ほどからずっとコレだ。アリスはしきりに胸の辺りを気にしたり、服を引っ張ってみたりしている。 一体何があったんだろう? ちょっと尋ねてみることにした。 「…さっきから何唸ってんだ? アリス」 「いや、ちょっとね…」 「?」 困ったような、少し恥ずかしがってるような、そんな表情。 「…なんか、シャツがキツいのよ。…洗濯して生地が縮んだのかしら。これも結構長いし」 「あぁ…そういうことか。長く着てるなら縮んだのはありうるかも知れないな。…いや、案外太っt」 ごきゃっ 言葉を遮り、グリモワールの角が脳天にめりこむ。四隅を金属で補強してあるシロモノだ。無事で済む筈がない。 「う、ぐ、おぉぉ……頭が…俺の明晰な頭脳が…」 ぐぅの音も出ないほどの激痛。思わずうずくまる俺。こりゃ数十万単位で死んだぞ、脳細胞。 「女性に対して、デリカシーのない発言は慎んで貰えるかしら?」 「はい…肝に銘じておきます大尉殿…」 …まぁ確かに、インドア派とは言うものの意外とアリスは動き回っている。 薬草採取も兼ねて散歩には出るし、腕が鈍らないようにと軽い弾幕ごっこもやるし、夜には「もっと○○する!」だし… 運動には結構事欠いてないから、太るってことはあんまり考えられないのではあるが… そんなこんなで夜。 気付かれないようにアリスの部屋に入り、座っている彼女を背中から抱きしめる。 「ひゃあ…ッ!? ……何よもう…驚かさないでよ」 口にする言葉に棘はあるが、その口調は少し嬉し恥ずかしといったところ。そのまま二人でベッドの中に潜り込んだ。 先ほどとは逆に正面から抱き寄せ、長い長い接吻を交わす。ふわり…と甘い香りが鼻腔をくすぐる。 理性がどんどん削ぎ取られて行く。がっつきたくなるのを全力で押し止め、ゆっくりと背中を弄る。 …と、突然脳裏に電球が光った。アレってもしかしたら… 「……あ」 「どうしたの? いきなり」 「いや、何となくだけど服が縮んだの、分かったよ」 「何よこんなときに…」 「いや…ホラ、俺アリスと…その、してる…だろ…… だから、その時いつも…胸とか……なぁ…」 「……………ぁ」 どうしても口に出すのが恥ずかしくて、どもってしまう俺。 そんな俺の言わんとすることを理解したのか、か細い声を上げ、覿面に顔を赤くするアリス。 「そう…よね、確かにそうかも…ね」 …いつか見た、スキマ妖怪や里の半獣のように豪勢ではないが、しっかりと自己を主張している綺麗な双丘。 「巨」ではなく「美」、そう冠するのが相応しいのではないだろうか。 どこぞの在るか無いか分からない、紅白や白黒のそれとはえらい違いである。月とスッポン。小は中すら兼ねず。 因みに、最近「ぼうえんれんず」なる秘密兵器を仕入れた某烏天狗によりこの事実が白日の下に晒され、 翌日血相を変えた紅白や白黒その他諸々が襲撃してくるという未来を、この時の両名は知る由も無い。 それはともかく… …今俺の手の平はアリスの胸の上に置かれている。それを逃すまいと更に彼女の手がその上を覆っている。 トク…トク…という規則正しい心音が、直接俺の手の平に伝わってくる。 一体どれくらいの間こうしているのだろう。ほんの一刹那? 数分間? それとももっと長い間? 今の自分には何の感覚も認識もない。ただ「アリスがそこにいる」、その一点のみに全てが集中している。 「……………」 凍り付いた時間が再び廻り始めた。添えられた手をゆっくりと動かす。 「ゃ……いきなり…ッ? ま、まだ心の準備できてないからちょっと…」 そんな可愛い抵抗は聞き流し、なおも動きを続ける。 「あくッ…も、もうちょっとだけ待って…ひゃうん!?」 手は休めぬまま、彼女の白いうなじに吸い付く。 そのまま舌先で首筋をゆっくりとなぞり上げた後、少しずつ下に向かって這わせ (続きを読むには⑨帝大病院第七号室で自分の名前を思い出そう。ブゥゥ――――ンンン―――ンンンン………) ─────────────────────────────────────────────────────────── アホ毛の母上様、その後いかがお過ごしでしょうか どうしたことか、今現在アリスと一緒に風呂に入っています。 もっと具体的に申しますと、俺と背中合わせにアリスのスベスベでモチモチの肌が肌があああ゛あ゛あ(ry 「……お湯が溢れるから動かないでよ」 いや、お湯以前にもっとこう何か別のモノが色々と溢れ出て来そうでヤバイです。 「そそそんなこと言われてもアリスのすべすべでぷにぷにのやわい肌がああああああああ」 「いちいち口に出さない!! ……私だって、ちょっと恥ずかしいんだから」 いかん、混乱してきた。というか混乱しっぱなしだ。そもそも、なんでこんな状況になっているのかと言うと…… アリスと一緒に紅魔館から帰る途中で夕立に遭って、急いでアリスの家まで行ったは良いが、お留守番の上海が 「アブナイカラ ツカッチャダメ」 と、パ■マの給湯器の前で篭城しているもんだから、仕方無しに俺んちで風呂に入ることになったんだ。 まずは雨で(下着のラインがクッキリハッキリ浮かび上がるほど)ビショビショになって震えているアリスを先に入れようとしたのだが…… 「あんたこそ青い唇して震えてるじゃないの……ックシュッ!! い、いいから先に入りなさいよ!!」 と、頑なに拒んで譲り合い合戦になって、議論が紛糾して、そして、そして…… 「……なんで一緒に風呂入るなんて言うかな」 「し、仕方ないでしょ。あのままだと埒が明かないし、だったら一緒に入るしかないでしょ」 そうかなぁ、と思ったものの、もう入ってるので仕方ないと言やぁ仕方ない。 「……まぁいいや。しっかし、こうやって誰かと一緒に風呂に入るのも久しぶりだな……」 「……そうね。小さい頃にママと一緒に入って以来だわ」 くすり、とアリスの少し楽しげな笑い声が聞こえた。 「……まさかこんな形で、あんたと一緒に入る羽目になるなんて思いもしなかったわ」 「確かにな。けど、こういうのも悪くないな。……恥ずかしいけど」 「いちいち口に出さなくても分かってるわよ。……けど」 ちゃぷ、と水をすくう音が聞こえる。 「…あんたとなら……悪くないわ」 まるでその言葉を噛み締めるようにアリスは言った。その言葉にどう反応して良いのか分からず、湯船の底にあるお湯をかき回す。 ぷに。 「!」 指先が何かに触れた感触。なんだこの柔らかいの。 ----ちょっと大人の幻想郷スレ域----- そう思って2度3度と指先で突いてみる。 ぷに。ぷにぷに。 柔らかくって、縦に筋があって。 「……ねえ?」 「ん、なんだ? 俺はいま不思議な感触のものを探すのに……」 血の気が引く。まさか、この柔らかいのって……。 「……言い残すことは?」 「ちっ、違う! 偶然だ偶然! わざとじゃながばごばがbくぁwせdrftgyふじこlp;」 浴槽に沈められた。その際、まっすぐでキレイなたて筋が見えt……って、まだはえてな (ざんねん!! わたしの ぼうけんは これで おわってしまった!!) 5スレ目 363(ちょっと大人の幻想郷スレッド 767) ─────────────────────────────────────────────────────────── 5スレ目 375 「なあアリス、ピザって10回言ってみて」 「え、別にいいけど……。ピザピザピザピザピザピザピザピザピザピザ」 「じゃあ、ここは?」 さり気なくアリスの薄い胸をタッチ! もにゅもにゅん。おや、ちょっぴり大きくなった? うむ。これも毎日のたゆまぬ努力が実を結んだ愛の結晶って奴だな。こやつめハハhヘギョッ!? 「…………」(少女制裁中) 「アリスちゃん。マウントポジションを取って無言で急所を殴るのはお母さんどうかと思うわよ?」 通りすがりのアホ毛の神様がアリスに助言するが、無視している辺り本気で怒っているのだなぁ…… と、薄れ行く意識ので拳と弾幕の雨をモロに喰らいながら思った。 「まったく……何を企んでるのかと思ったら」 「冗談です……ひっく、冗談らったんです……グスン」 10分も殴ると満足したのか、アリスはようやく俺の上からどいてくれた。体中あちこちが酷く痛い。 「冗談で人の胸を揉むなッ! まったく……誰にでもそうやってるの?」 「いや、俺はアリスにしかするつもりはないぞ」 「えっ!? そっ、それって……」 なんだか知らないが頬を染め狼狽するアリスに、俺は笑って言った。 「だって、俺は貧乳フェチだから」 「……え?」 「いや、俺の回りってなんだか知らないが巨乳っ娘ばっかだろ?」 主に中国とかハクタクとか天才とか死神とか。ところでハクタクって響きがちょっぴり卑猥だよな。 「さすがにCaved!!されたり薬の実験台にされる訳にもいかないし。いや、アリスがいてくれてよかったよかった」 「…………」 「だってほら、フランちゃんや萃香はペッタンコでこそ価値があるってもんだし、揉む訳にもいかないだろ? 「………………んの」 「というのは全部冗談で、本当はおまえのことが……」 「こンの、ド変態ーーーーーーーーーーーッ!!!」 あぁ、俺も巫女みたいに飛べるんだ……と、浮遊感と墜落感を感じながら思った。 「まったく……冗談ばっかり言って」 俺の傷口に包帯を巻きながら、どこか楽しげにアリスは言った。 「いててて!もっと優しくやってくれ……って、なんか楽しんでないか!?」 「気のせいよ。ハイ、終わり!……で」 再びアリスがマウントポジションを取りながら、熱っぽい声で俺の耳元で囁いた。 「それで、私の胸は……あなた好みの大きさになったのかしら?」 そう言うとアリスはおもむろに背中に手を回し 続きは幻想郷一早くて確かな(ry ─────────────────────────────────────────────────────────── 5スレ目 430 アリスとデート 「じゃあ明日な!」 「フン、遅れたら容赦しないわよ!」 夜 「ねえ上海、これって…やっぱりでーと? デートよね!キャーーーーーー!」 ゴロゴロゴロゴロゴロ 「もしかして、手なんかにぎちゃったりして…いやあの鈍感にそんな甲斐性ないか…」 ピタ 「でもぉ、でもぉ、あいつ流されやすいから、もしかして私が引っ張ればちゅーまでいっちゃったりして…」 ゴロゴロゴロゴロゴロゴロ 「キャーーー!!それで、ベンチでいい雰囲気になっちゃったりしたら……ダメッ!!そんな外でなんt……」 | | ,ィ^i^!ュ |'レ ⌒ ヽ |メ ノ )〉) |ノ) ゚ ー゚ノ( |⊂ _) , -、 |---oo ノ | ヽ, |ノノハノ)ノ | ゚ ヮ゚ノ!| ⊂ _) i,| |/ ハ!´ |イ_、」 「ハッ!」 「大変ですよ神綺様っ!! アリスちゃんがっ!!」 「何ですって! 明日にでも処女喪失!? 赤飯、赤飯よぉ! ってアイテは誰なの!?」 「ちょ、ちょっとママ待って、待ってよ! 何でそんなに話が…そりゃアイツにならあげてもいいけど…ハッ!」 「聞きましたか神綺様っ!!」 「聞きましたよ夢子ちゃん。“あげてもいいっ!” あぁん! 若い頃を思い出すわぁ!」 「明日は記念日ですねっ! アリスちゃんがお嫁に行くまでは毎日お赤飯ですね神綺様っ!」 「そうと言わず毎日がエブリデイよ! ああ、早速準備しなくっちゃ! ちょっと連絡網持ってきて連絡網!!」 「もういやぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」 ─────────────────────────────────────────────────────────── 5スレ目 517 「あら、珍しいわね。何読んでるの?」 「本」 「……そうじゃなくて、タイトルとかジャンルの事を聞いてるんだけど?」 「推理小説」 「ふーん……そういうのが好きなの? 私はファンタジーのほうが好きだけど」 「気が散るから黙っててくれ」 「……そう」 「~~~(青年読書中)」 「……犯人はヤス」 「!?!?!?っ!!」 「な、何よ? そんな怖い顔して……?」 「何で……言っちまうんだよ…………まだ途中なのに!!」 「ちょ、そんな半ベソかかなくてもいいでしょ? 冗談よ、冗談! ね?」 「……西行妖の根元に埋まってるのは幽々子の体」 「え……?」 「で、八雲紫の昔の姿は」 「わー! わーっ!? 私が悪かったわよ! だから! だからそこから先は……っ!」 「分かっただろ? 話のオチが先に分かる悔しさが」 「……ごめん」 「いや、まあお互い様だろ? ……たまには一緒に図書館にでも行くか? 今度はさ、お互いに読んでない面白い本を探してさ……一緒に読もうか」 「そうね……」 どうぐ? ファンタジー rァ ライトノベル エロ本 魔導書 ─────────────────────────────────────────────────────────── 5スレ目 593 先日、めでたくアリスと恋人になった。 だが、うぶなカップルと、周りにはからかわれてばかりだ。 実際に、アリスには頭が上がらないし、そうなのかもしれない。 まだらの木漏れ日の空間で、 切り株に座りながら、そんなことを考えている。 と、向こうからアリスがやってきた。 「おはよう、あ・な・た」 「あ、あなた!?」 頬が紅潮しているのが自分でもわかる。 アリスは、くすりと笑うと、俺の隣に腰を下ろした。 「ふふ、うぶね。かーわいい」 俺の頬を、ちょん、とつつきながらからかうアリス。 カチン、と俺のどこかが外れた。 グッ アリスの腰を手を回して、ぎりぎりまで引き寄せる。 いつになく積極的な俺に、アリスも少し赤くなった。 「ん、もう。いきなりなに?」 「お返し。 今のアリス、うぶで可愛いぜ」 「やったわねー」 不敵に微笑むと、彼女は自分から、さらに密着してきた。 さらさらとした肌。 控えめに主張する双丘。 それらが、柔らかく俺の腕を包み込む。 「ほら、さらに赤くなってきたわよー」 そういう自分こそ、赤くなっていると気付いているのか。 しかし、やられっぱなしというのも面白くない。 密着してきたアリスの首を一舐め。 「ひゃん! ……そう、やる気なのね」 「はっはっは。そう簡単には負けないぜ」 「なら――」 アリスが唇を合わせてきた。 軽く、可愛いフレンチ・キス。 「どう?」 「甘いな。俺が本当のキスを教えてやるぜ」 アリスをかき抱くと、唇を合わせてそのままディープ・キス。 唇を割り、歯を舐め、歯茎を撫でる。 舌を絡ませて唾液を交換するのも忘れない。 コクッ 可愛い喉が、俺の唾液を嚥下したところで唇を離す。 「どうだ?」 と、聞いてみるも。 とろんとした眼が焦点を合わせていないアリス。 少しやりすぎたか? アリスの額に手を当てると、 彼女は慌てながらも正気に戻る。 「べ、別に負けてなんかいないんだからねっ! ちょっと、ぼーっとしただけなんだから!」 そう言って、俺の腕を掴む。 「アリス?」 「ここじゃ不利みたいだから、もっと私に有利なところに行くのよ!」 彼女の向かった先は。 魔法の森の外れにある草原だった。 やさしく照らす太陽の光と、 青い草の匂いが、辺り一面に広がっている。 「行くわよー」 正座をして、パンパンと膝を叩くアリス。 これは……、ひょっとすると……、 「膝枕、か?」 「そうよ。早く来てよ」 アリスが、恥ずかしげにうつむく。 「では、お言葉に甘えて」 頭をアリスの膝に預ける。 布越しでもわかる、柔らかさ。 この一枚向こうには、彼女の太ももが広がっている。 「どう?」 「ああ、最高だ。思わず眠くなるくらいに」 「寝てもいいのよ。そうしたら私の勝ちだから」 「そうだったな。じゃあ、反撃開始と行くか」 俺は起き上がると、体重を使ってアリスを押し倒した。 「きゃっ! ……なに?」 「腕枕。アリス、されたことないだろう?」 「それは――、あなたが私の初めての人だもの」 「どうですか、お姫様。感想は?」 「気持ちいいわ。 男の人の腕って、ごつごつしているかと思っていたけど、 こんなに頼りがいがあるのね」 「では、俺の勝ちかな?」 「それは悔しいわね。だから――」 密着し、俺と足同士を絡めるアリス。 「この辺で、引き分けってことにしない?」 「ああ、いいぜ」 そして。 「気持ちいいな」 「気持ちいいわね」 吹き抜ける涼しげな風の中。 俺とアリスは、 「2人きりだな」 「ええ、この世に私とあなたしかいないみたい」 緑色の布団の上で、 「おろ?」 「あら、鼻の上にモンシロチョウがとまっているわ」 幸せな気分に浸りつつ、 「なんだか、眠くなってきたな」 「2人で、寝ましょうか?」 眠りに落ちていった。 「シャンハーイ」 「ホラーイ」 あまりにもゆっくり寝てしまって。 上海と蓬莱が探しに来たのは秘密だ。 ─────────────────────────────────────────────────────────── 5スレ目 778 アリスと湖でボートに乗りながらデートをしていた。こまっちゃんのタイタニックじゃなくて、アヒルさんボートだけど。 それが気に障ったのか、プリプリ怒りながらペダルを漕ぐアリスが可愛くて、ちょっとした出来心でいたずらしてみた。 調子に乗ってボートを揺すったら、アリスが勢い余って湖に転落。すると湖面が輝いてザバァーッという音と共に、 アホ毛の神様が湖の中から現れた。 神綺「あなたが落としたのは金のアリスちゃん? 銀のアリスちゃん? それとも普通のアリスちゃん?」 オレ「えっ…?」 神綺「金のアリスちゃんはツンツンですが、普通のアリスちゃんよりもぺったんこ。性格はS。「よるはまかせて!」のオプションが付きます」 金アリス「フフッ……。私を選んでも選ばなくても、覚悟はしなさいよ……」 何かゾクゾクと来る恐怖と快感が非常に艶かしいですよアリスさん。つーかキャラ変わりすぎ。 神綺「銀のアリスちゃんはデレデレですが、普通のアリスちゃんよりも大きめ。性格はちょっとMっ気。「おりょうりじょうず」のオプションが付きます」 銀アリス「うふふ。今夜は貴方の大好きなクリームシチューよ」 クリームシチューより先にアリスを食べたくなったが、アホ毛の神様の視線が痛いから我慢しよう。 神綺「普通のアリスちゃんは……まぁ、普通です。今なら最近少し気になりだしたお腹回りのお肉がオプションで付きます」 アリス「ちょっと、少しは気の利いた説明しなさいよー!!」 オレ「お前だけ普通だな。面白みの欠片も無い。つーか、金と銀のアリスやるからオプション外せよ」 アリス「……後で覚えてなさいよ」 神綺「…さぁ、あなたが落としたのは金・銀・普通…どのアリスちゃん?」 コマンド? ・金のアリス ・銀のアリス rァ・普通のアリス ・シャンハイとホラーイ ─────────────────────────────────────────────────────────── 5スレ目 908 「アリス~、アリス~大好きだ~!!」 森の中を叫びながら、アリスの家に向かって歩いていく○○、しばらくすると、アリスが急いでこちらに向かってくる。 「○○!!貴方、何!!恥ずかしいことを叫んでるの!?」(顔を真っ赤にしてこまった顔で見つめてくるアリス) 「こうすれば、アリスが早く来てくれると思ったからな?ほんとは、君が真っ赤な顔をしてるのを見たいだけなんだ。」 (いじわるく笑った顔で言う○○) 「も、もう…なんてことを言うのよ…」 (顔をさらに真っ赤にして下を向きながら) アリス分を置いときますね ─────────────────────────────────────────────────────────── 6スレ目 165 よし、俺の思いを全て言ってしまおう… アリス<裁かれました> ─────────────────────────────────────────────────────────── 6スレ目 195 「君にとっては短いかもしれない、それでも その短い間 生きてる限り君と一緒に居たいんだ!」 「我が侭かもしれない でも、言わせてほしい 大好きだよ アリス」 ─────────────────────────────────────────────────────────── 6スレ目 344 冬が寒くてホントに良かった。君の冷えた左手を… 雪の積もる魔法の森 並んで歩く二人 片方はアリス 魔界で神の娘として幸せに暮らす道よりも、幻想郷で学び苦労し過ごす日々を選んだ変わり者 片方は○○ 外の世界に帰り平和に暮らすよりも、人妖と共に過ごす道を選んだ変わり者 昨夜積もったばかりの雪は綺麗でまるで絨毯のようで 二人並んで歩くと綺麗に平行線ができていく ピタリと立ち止まってその足跡を見つめ、○○は呟く 「何だか外で聞いてた歌みたいな事になってるな…」 「へぇ、どんな歌?」 魔法使いは好奇心が命。彼女も例外ではない 自分の知らない外の情報に興味があるのだろう、アリスはその話に食いついた 「冬の歌でね…」 えっとなどと呟きながら過去の記憶を掘り返していく 「確か…1人の男が恋人が居た頃の思い出を歌ってるんだけど…」 「過去に囚われているのね。人間らしいわ」 ばっさりと一刀両断 「ロマンの無い意見だねぇ」 苦笑しながら○○は呟く 「ロマンは無くてももロマンスは何時も傍にあるから良いのよ」 幸せそうにアリスは答える 「そんなもんかな?」 「そんなもんよ」 二人は幸せ一杯の笑顔で笑い合い 雪の中を再び歩き出す 暫く歩くと突然「あ」と小さく○○は呟き、アリスに声をかける 「なぁアリス。手、寒くないか?」 「ん。少し…なんで?」 「いや、その。歌の出だしを思い出して…」 雪の中二人、並んで歩く 懐かしいあの歌と違い、アリスの歩幅は同じぐらいだから彼のような苦労はしない 何時もと同じペースで、同じ歩幅で歩いていく アリスの左手と、自分の右手をコートのポケットの中で繋ぎながら 君の居る道を… ─────────────────────────────────────────────────────────── 6スレ目 381 ○○「あれ? これ、俺の人形か?」 アリス「あっ……それは――」 ○○「何で俺の人形なんか作ってんだ?」 アリス「わ、私知り合いをモチーフに人形作ったりとかよくするのよ、ほら魔理沙人形とかさ」 ○○「ふーん…… あれ? なんかしみになってる所があんぞこれ」 アリス「あっ! それは私の……」 ○○「ん?」 アリス「いやその……えっと」 ○○「……アリスってさぁ、枕とかによだれたらしたりして汚すタイプだろ?」 アリス「っ! ち、違うわよ! 別にあんたの人形なんかといっしょに寝てたりしないんだからっ!!」 ○○「そうか、枕元に置いててくれるくらいかと思ったけど、いっしょに寝てんのかぁ」 アリス「―――っっ!!!! バカーー!!」 アーティフルサクリファイス! ○○「い…いま……俺の人形…爆発した……ぞ…?」 アリス「ふん! 自業自得なんだからっ!」 ───────────────────────────────────────────────────────────
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■アリス4 「あうぁー…まだなんか身体がふわふわ浮いてる感じがする…」 「仕方ないでしょ、あれだけ豪快に抜かれたらそうなるのは当たり前よ」 …俺は今、アリス宅の客間ベッドに横になっている。別に今から暗黒儀式を始めるとかそういうワケではない、単なる「貧血」だ。 しかし毎日三食栄養バランスも考えながらキッチリ食べ、軽い運動も欠かさず行っている俺がなんでこんなことになったかというと、 これにはマリアナ海溝より深いワケがあるのですよベンジャミン。 …話は数時間前にさかのぼる。 実は外界で少しばかり服飾の勉強をしていた俺は、こちらに転がり落ちてきてからその知識を生かして小さな仕立て屋らしき職で細々と生計を立てているのだが、 そのことがあるどこかのお嬢様の耳に入ったらしく服を仕立てて欲しい、という話が舞い込んできたのだ。 そこで、その館…「紅魔館」という場所に、そこに知った顔が居るのでちょくちょく出向くというアリスと共に行ったのだった。 その名の如く真紅に染められた館に着くと、用事が終わったら呼んでくれ、と告げてアリスは館の中にあるらしい図書館に行ってしまった。 そして俺は、応対に当たった若くて(←多分)美人な「メイド長」を名乗る人物と共に、館の主人が待つ部屋へと向かったのだ。 …正直な話、驚いた。導かれた部屋の扉を開けた、その目の前に座っていたのは、年端もいかぬ少女…否「幼女」と表しても差し支えないだろう。 だが、魔力とかそんなものに疎い自分でも分かる形容し難い威圧感、何より背中に覗く翼が人間ではない存在であることを伺わせた。悪魔か何かなのだろうか。 とにかく、服のデザインや配色を打ち合わせた後、そのお嬢様の採寸を行うことにした。 とはいえ、身体の構造自体は人間のそれと何ら変わりはないので、背中の翼を通すクリアランスをどうするか気を付けるくらいである。 ただ採寸中に扉の向こうから「ギリギリギリ…」という妙な音がしたのは何なのだろうか? 歯軋りにも聞こえる感じはしたのだが… そんなこんなで採寸が終わると、計ったように「メイド長」と呼ばれた人物が入ってきた。監視でもしてたのかどうか知らないが、完璧なタイミングである。I原E子? とりあえず採寸した数値を教える。館の中で衣装をこしらえる時の参考にしたいから、とのことらしい。…目付きが真剣を通り越して野獣の「それ」だったのが気になるが。 と、お嬢様が突然俺に声をかけてきた。 「そういえば…貴方、血液型は何型かしら?」 …何故血液型を? 幻想郷って今血液型占いがブーム? いや、もしかしたら相性占いに使うのかも? やべぇ俺まさか好かれてる? そしたらもしかしたら俺逆玉の輿? しかも見た目こんな幼女と? すると夜には某「おるすばん」的あんな展開やこんな展開mくぁwせdrftgyふじこlp; いやいや俺には既に愛しの先客が…あぁ…でも……でもッッ! 逆タまのコshiッッ!! …なんて様々な妄想が浮かぶのを押し留め、努めて平静に血液型を答える。 「そう、それは実に良いわね…咲夜」 お嬢様がその名前を呼ぶと同時に目の前に居たメイド長の姿が消え、次の瞬間後頭部に鋭い衝撃が走り、俺の意識はもぎ取られた… 「…ったく、あらかじめ教えてくれてもバチは当たらないと思うぜ?」 「知らないわよ。大体見た目で何と無く予想とかできなかったものなの?」 ……お嬢様は「吸血鬼」だったのだ。あれから気絶させられた俺はお嬢様にたっぷりと血を吸い取られたらしい。首筋には噛付かれた傷痕が残っている。 どうもあのお嬢様は俺の血液型の血が一番お気に召されるようだ。 そして血をたっぷり抜き取られた俺は、文字通り血の通っていない頭で遠い我が家に帰るのも危険なので、こうやってより近くのアリス宅に世話になっているのである。 「そんなの分かるかよ。外界じゃあ吸血鬼って御伽の世界の話だし、真性吸血鬼への対処法なんて誰が知ってるんだ。 俺が知ってる吸血鬼は、ハンガリーとハノーバーに居たのしかないんだぞ」 とはいえこれも本物ではなく、単にその行動を揶揄する意味でそう呼ばれていただけである。今回のお嬢様のように種族として吸血鬼というワケではない。 種族としての吸血鬼は、俺の居た世界ではもはや人の畏怖や恐怖心等から創られた「幻想」として片付けられている。 確かにそれは正しい意見なのかもしれないが、その一言だけで済まされる、というのには、何か一抹の「寂しさ」というものを感じざるを得ない。 「やっぱり居るんじゃない、吸血鬼」 「っても人間だぞこっちのは。本質としては、例えるなら種族魔法使いのお前と職業魔法使いの魔理沙ってくらいの違いがあるんだから」 ただ行動が常軌を逸していただけで、自分達と構造に変わりはない人間である。 どうも興味を持っているような口振りだったので、俺は退屈しのぎも兼ねて、その外界の吸血鬼の話をすることになった。 「…人間界のハンガリー、って所に居た吸血鬼はな、若い娘だけを夜な夜な拷問にかけて血を抜き取っては、 その血を啜ったり全身に塗りたくったりしていたらしいんだ」 「それは…また何の為に?」 「美貌の維持ってさ。なんでも若い女性の血が美しさを保つのに役に立つ、とその伯爵婦人は思ってたみたいなんだってよ。 ……アリス、『鉄の処女』って知ってるか? あんなものとか使っていたんだ」 「名前だけならどこかで聞いたことがあるわ。確か鉄で出来た人形で、抱きかかえると中に入っている者が殺される、っていうやつでしょ」 「御名答。あれとか『鋼鉄の鳥篭』っていう名前の道具とか、色々な道具を使って生きた女性の血を絞り出していたらしいぞ」 鉄の処女(アイアン・メイデン)。人の形を模した、外界でいうと中世に当たる時期に使われた拷問器具である。 これを稼働させると中に入った人をその人型の容器が抱き締める形となり、中にびっしり立った刃でその肉体を切り刻んでしまう、というものらしい。 このような恐ろしい器具を駆使して、その伯爵婦人は自らの美貌を維持するべく夜毎鮮血の饗宴に耽っていたそうだ。 時代が流れ、血の代わりに様々なケア品が開発されても、それを病的に求める人の存在は変わらない。 存在が幻想の世界のものとなってしまっても、吸血鬼の血は現代人に脈々と流れているのかな? …上海と蓬莱は耳を塞いで固い顔をしている、というより半分泣いている。この手の話題は苦手なようだ。悪い、と思いながら俺は話を続けた。 「…それから、ハノーバーの吸血鬼、って人は、人の首筋に咬みついて存分に血を吸った後、 その身体を刻んで肉を喰らい、更にそれをハムやソーセージにして他の人に売っていた、っていう話らしい」 「…なんか、両方ともスケールが小さいわね。もうちょっと高尚な用途に用いれば良いものを……人間だからかしら?」 これだけの話を聞いても「小者」とばっさり言い切るアリス。さすがに彼女も人間ではないだけあって、根本的な価値観から違うらしい。 「人間だからだろう。……アリスも人の肉を食べたりとかしないのか?」 ごつんッ 「誰がそんなもの食べるのよ!? 私をそこらにゴロついている下等な妖怪と同系列にしないで頂戴!」 『人肉食べるのは下等なのかー! そうなのかー!?』 …誰の抗議の声かは知らないがとりあえず黙殺。 「あ痛た…残念ながら俺の肉は脂がないから味気ないぞ。…いやアリスになら食べられてもいいかな、勿論性的な意味で」 「…刻んでソーセージの材料にならしてあげてもいいわよ」 「いやいや、折角ならここにもう在るソーセージから食してもらう方が俺には」 「…そうね、まずは食べ易く二つにちょん切ってしまおうかしら」 「…スマン、俺が悪かった。許してくれ…」 心理学で言うところの去勢不安の如きフロイト的悪夢が脳裏を過ぎったので、素直に謝ることにする。 人形達は部屋の隅でシーツを被ってガタガタ震えていた。相当怖かったらしい。ゴメンね。後でたくさん「チュー」してあげるから許してね。 …結局、貧血の回復が遅くなったので、今晩はこの客間に泊まることになった。 「…体調はどうかしら?」 「上々だ。まだ少し頭がボンヤリするけど、それ以外は普段と変わりはないと思う」 「そう、良かったわね…」 あれから退屈しのぎに一人しりとりをしていると、身体を洗ってきたらしいアリスが客間に入ってきた。 「しかし…」「何かしら?」「…いや、何でもない…」「??」 …直視できる状態じゃない。この時期暑いからなのか、アリスは寝るときはYシャツ一枚だけを羽織っている。俗に言う「はだワイ」だ。 つまり今ベッドの横に腰掛けている彼女は間違いなくその格好の筈だ。健全な一般男児である俺が直視して正常で居られるであろうか。 加えて今日は貧血用に貰った薬の所為か、何だか妙に気が高揚している。こんな状況であんな格好を目にしたら… 「…吸血鬼、ね…」 「まだ気にしてたのか。アレは単にそんな人間を形容する意味で使っているだけだから、純正なワケじゃないぞ?」 「いや、そうじゃないのよ」 「?」 それまであったベッドの横の圧力が消えた。アリスが動く気配がする。 次の瞬間 「ん? …うおっ!?」 突然腰の辺りに感じる強い圧迫感。なんとアリスが自分の身体の上にのしかかってきた。 今の状態は俗に言うアリスのマウントポジション。これってまさか… 「…いきなり騎○位か? 大胆だな」 「……」 無言のまま、俺の両手首を掴んでベッドに押し付けるアリス。 「わ…ちょ、待て…話せば解る、話せば」 「…ねぇ?」 トーンを落とした声が耳に入る。前髪に隠れてよく見えないが、何となく少し笑みが浮かんでいる気がする。 何か悪戯を企んでそうなその表情に、よからぬ想像が頭を駆け巡り、一気に気持ちが昂ぶってしまう。 ごくり、と生唾を飲み込む。 「な、なんだよ…」 「吸血鬼の話、したわよね…?」 「う? あ、あぁ…」 「…『アイアン・メイデン』って、使ってたのよね?」 「ハンガリーのある伯爵夫人がな。それが…どうした?」 「あのね…」 「ん…ぐっ!?」 覆い被さってくるアリス。そのまま力いっぱい抱きついてくる。 …いや、この力の入れ方は抱きつくというよりはまさに「抱き締める」と形容したほうが良いだろうか。 捕えた獲物を逃がさない罠の如く、がっちりと手脚を絡め取ってゆく。 更に全体重を乗せるようにして、俺の身体全体をベットに押し付ける。 「う…ちょっとアリス、少し苦しいかも…」 苦しいだけではない。何といっても女性の身体が完璧なまでに密着しているのだ。 彼女の体温とか、直に触れている肌の感触とか、押し当てられている胸の柔らかさだとか、そういったものがダイレクトに自分の感覚を刺激する。 加えて彼女の格好は「アレ」である。それだけでこちらは精神的に一杯々々のどこぞの氷精状態だ。 「…ハノーバー…」 「んあぁ?」 耳元で口を開くアリス。吐息が直接耳をかすめる。現在⑨モード一直線な俺は間抜けな返事しか返せない。 「ハノーバー、って吸血鬼もいたのよね?」 「それはその吸血鬼って言われた人が居た地名だ。…待ってくれ本当に俺を食べるとかそれは無しだぞ。 さっきも言ったが俺は脂が無いから淡白すぎて…」 「違うわ。そんなことしないわよ」 「じ…じゃあ一体何だっていうんだよ」 「フフッ…はむっ」 「うわっっ!」 今度は俺の首筋に口を付けるアリス。それだけでなくそのまま舌を這わせ、ゆっくりと舐め上げてくる。 「ちょ…うぁ…っ」 昼間噛まれた傷跡を舌がなぞる度、快感とも捉えられる軽い痛みが走る。 更に時々軽く歯を立てているらしく、時折首筋に何か硬いものを突き立てるような感触が感じられる。 …吸血鬼に血を吸われる時って、こんな感覚なのだろうか。 「んっ……む…はぁ…」 ようやく首筋から口を離し、俺の顔を見て笑みを浮かべるアリス。 ぺろりと唇を舐めるその姿は、吸血鬼というよりは話に聞く夢魔…サキュバスのようだ。 …なんだか、危険な嗜好に目覚めてしまいそうである。 「……新手の吸血鬼ごっこか。初耳だな」 「吸血鬼って、確か魅入った人を眷属にしてしまうのよね?」 「そんなこと言わなくても、俺は最初からすっかりお前の虜だよ、アリス」 言葉の代わりに唇を近づけてくるアリス。ただし今度は首ではなく、口に。 俺もそれに応え、腕を背中に回して強く抱き寄せた。 …どのくらいそうしていたのだろう。いつしかアリスは俺の横にいた。 俺の片腕を枕にして横たわり、もう一方の俺の手は彼女の胸に抱き締められている。 彼女の心音が、手の平を通じて直に感じられる。今手の平に力を入れれば、そのまま心臓を掴めてしまうかも知れない…そんな気がした。 「もう一つ、大事なことを忘れてたな」 不意にもう一人、外界の吸血鬼の存在を思い出した。今の自分たち外界の人間の吸血鬼のイメージを固める要因になった、重要な人物。 「ルーマニア、って場所に居たとても有名な吸血鬼なんだがな…」 彼女の目をまっすぐ見つめながら、俺は言葉を続ける。 「…何でも何回も人を杭で串刺しにしていた、って話らしいぞ」 ある一国の主。大国に囲まれた自国を守る為、多くの人間を杭で刺し殺し、人々を震え上がらせた「串刺し公」。 言葉の裏に隠された邪な意図を読んだのか、クスリ、とアリスの笑う声がした。 「成程ね…それは私には出来ない芸当よね…」 「そうだな。だから…」 先ほど彼女がしたのと同じように、身体全体で包み込むように被さる。 「…今度は、俺が吸血鬼になる」 無言のまま目を閉じる。その唇に軽く口を付ける。 「…吸血鬼ってのは、美人にしか目をつけないんだぜ?」 「フフ…そちらの吸血鬼ってみんな『女誑し』ってことなのかしら?」 …む、折角褒め言葉で使ったというのに… 「言ったな……覚悟しとけよ。 …明日の朝、さっきまでの俺のように動けなくなってても、知らないぞ…?」 …外は満月。人心を惑わす狂気の月。降り注ぐ月光の褥(しとね)の中、俺は全てを奪い尽す吸血鬼になる… (省略されました。この後の「詳しい」展開を読むには無装備で大気圏突入敢行。少佐!減速できません!!) 余談・今日の戦績…4ラウンド相打ちK.O 4スレ目 912 ─────────────────────────────────────────────────────────── …なぁ ん? …お前、寝る時はYシャツだけしか着ないんだな え、うん…そうよ …何でだ? …ほら、パジャマとか着るとこの時期少し暑いし、数少ないから洗濯するのも楽でしょう まぁ…言われてみれば確かにそうだわな… それに… …それに? ……貴方を身体全体で、直に感じたいから…… …だったらいっそのこと、何も着なければいいじゃないか え?…や、ちょ…それは… ? ……それは…その……はず…恥ずか…しぃ…… 最後の台詞は消え入りそうな声で真っ赤な顔をこちらに押し付けながら。 …俺の中の壊れた糖度計は、まだいける、もっと先を書け!と言っている… 4スレ目 916 ─────────────────────────────────────────────────────────── なぁ、このスレが終わったら俺この仕事やめて、まっとうな仕事しながらアリスと二人で暮らそうと思ってるんだ… 何せもうすぐ俺も「お父さん」になるからな。ははは… ああ、そうだ…これ、大切な親父の形見なんだ。なくしちゃいけないから持っておいてくれよ。 さて、それじゃあ皆先に行け。ここは俺がくいとめる。なぁに大丈夫。俺は死にはしないよ ただ…もし俺が戻ってこられなかったら…アリスにただ一言、『愛している』と伝えておいてくれよ… 4スレ目 975 ─────────────────────────────────────────────────────────── アリスと仲良く喋ってて、やけに突っかかった発言が気にかかった。 しばらくしてそれにムッ。となって、ついこう言ってしまった。 「まったく。押し倒しちゃうよ?」 どう見てもセクハラです本当に(ry な発言ではあるが、彼女は目を閉じ、動かなくなってしまった。 内心で、やっぱり言っちゃいけない発言だったか。と反省し、あわてて取り繕おうと考えるものの、 出てくるのは汗と熱だけで、頭は混乱したままだった。 そこに彼女が眉をしかめた顔で俺を見てくる。 「えっと……押し倒すんじゃないの?」 俺は声にならない声で、は?と見返す。 「…あなたのことが前から好きだったから……あなたになら押し倒されても…むしろ押し倒して欲しいのに…」 なんだか泣きそうな声でそう独白する。 何故か俺の思考はクリアになり、 「お、俺も…前からお前のことが…」 と答えた。 彼女は嬉しそうな顔になり、俺に抱きついてくる。 「あ……っても、ここで押し倒すって…無理だしまずいよな…」 俺は何か間の抜けたことを言うが、彼女は (結界が張られました 続きを読むには好きな日本酒の銘柄を2つ挙げてください) 5スレ目 143 ─────────────────────────────────────────────────────────── 「んー……」 …先ほどからずっとコレだ。アリスはしきりに胸の辺りを気にしたり、服を引っ張ってみたりしている。 一体何があったんだろう? ちょっと尋ねてみることにした。 「…さっきから何唸ってんだ? アリス」 「いや、ちょっとね…」 「?」 困ったような、少し恥ずかしがってるような、そんな表情。 「…なんか、シャツがキツいのよ。…洗濯して生地が縮んだのかしら。これも結構長いし」 「あぁ…そういうことか。長く着てるなら縮んだのはありうるかも知れないな。…いや、案外太っt」 ごきゃっ 言葉を遮り、グリモワールの角が脳天にめりこむ。四隅を金属で補強してあるシロモノだ。無事で済む筈がない。 「う、ぐ、おぉぉ……頭が…俺の明晰な頭脳が…」 ぐぅの音も出ないほどの激痛。思わずうずくまる俺。こりゃ数十万単位で死んだぞ、脳細胞。 「女性に対して、デリカシーのない発言は慎んで貰えるかしら?」 「はい…肝に銘じておきます大尉殿…」 …まぁ確かに、インドア派とは言うものの意外とアリスは動き回っている。 薬草採取も兼ねて散歩には出るし、腕が鈍らないようにと軽い弾幕ごっこもやるし、夜には「もっと○○する!」だし… 運動には結構事欠いてないから、太るってことはあんまり考えられないのではあるが… そんなこんなで夜。 気付かれないようにアリスの部屋に入り、座っている彼女を背中から抱きしめる。 「ひゃあ…ッ!? ……何よもう…驚かさないでよ」 口にする言葉に棘はあるが、その口調は少し嬉し恥ずかしといったところ。そのまま二人でベッドの中に潜り込んだ。 先ほどとは逆に正面から抱き寄せ、長い長い接吻を交わす。ふわり…と甘い香りが鼻腔をくすぐる。 理性がどんどん削ぎ取られて行く。がっつきたくなるのを全力で押し止め、ゆっくりと背中を弄る。 …と、突然脳裏に電球が光った。アレってもしかしたら… 「……あ」 「どうしたの? いきなり」 「いや、何となくだけど服が縮んだの、分かったよ」 「何よこんなときに…」 「いや…ホラ、俺アリスと…その、してる…だろ…… だから、その時いつも…胸とか……なぁ…」 「……………ぁ」 どうしても口に出すのが恥ずかしくて、どもってしまう俺。 そんな俺の言わんとすることを理解したのか、か細い声を上げ、覿面に顔を赤くするアリス。 「そう…よね、確かにそうかも…ね」 …いつか見た、スキマ妖怪や里の半獣のように豪勢ではないが、しっかりと自己を主張している綺麗な双丘。 「巨」ではなく「美」、そう冠するのが相応しいのではないだろうか。 どこぞの在るか無いか分からない、紅白や白黒のそれとはえらい違いである。月とスッポン。小は中すら兼ねず。 因みに、最近「ぼうえんれんず」なる秘密兵器を仕入れた某烏天狗によりこの事実が白日の下に晒され、 翌日血相を変えた紅白や白黒その他諸々が襲撃してくるという未来を、この時の両名は知る由も無い。 それはともかく… …今俺の手の平はアリスの胸の上に置かれている。それを逃すまいと更に彼女の手がその上を覆っている。 トク…トク…という規則正しい心音が、直接俺の手の平に伝わってくる。 一体どれくらいの間こうしているのだろう。ほんの一刹那? 数分間? それとももっと長い間? 今の自分には何の感覚も認識もない。ただ「アリスがそこにいる」、その一点のみに全てが集中している。 「……………」 凍り付いた時間が再び廻り始めた。添えられた手をゆっくりと動かす。 「ゃ……いきなり…ッ? ま、まだ心の準備できてないからちょっと…」 そんな可愛い抵抗は聞き流し、なおも動きを続ける。 「あくッ…も、もうちょっとだけ待って…ひゃうん!?」 手は休めぬまま、彼女の白いうなじに吸い付く。 そのまま舌先で首筋をゆっくりとなぞり上げた後、少しずつ下に向かって這わせ (続きを読むには⑨帝大病院第七号室で自分の名前を思い出そう。ブゥゥ――――ンンン―――ンンンン………) 5スレ目 204 ─────────────────────────────────────────────────────────── アホ毛の母上様、その後いかがお過ごしでしょうか どうしたことか、今現在アリスと一緒に風呂に入っています。 もっと具体的に申しますと、俺と背中合わせにアリスのスベスベでモチモチの肌が肌があああ゛あ゛あ(ry 「……お湯が溢れるから動かないでよ」 いや、お湯以前にもっとこう何か別のモノが色々と溢れ出て来そうでヤバイです。 「そそそんなこと言われてもアリスのすべすべでぷにぷにのやわい肌がああああああああ」 「いちいち口に出さない!! ……私だって、ちょっと恥ずかしいんだから」 いかん、混乱してきた。というか混乱しっぱなしだ。そもそも、なんでこんな状況になっているのかと言うと…… アリスと一緒に紅魔館から帰る途中で夕立に遭って、急いでアリスの家まで行ったは良いが、お留守番の上海が 「アブナイカラ ツカッチャダメ」 と、パ■マの給湯器の前で篭城しているもんだから、仕方無しに俺んちで風呂に入ることになったんだ。 まずは雨で(下着のラインがクッキリハッキリ浮かび上がるほど)ビショビショになって震えているアリスを先に入れようとしたのだが…… 「あんたこそ青い唇して震えてるじゃないの……ックシュッ!! い、いいから先に入りなさいよ!!」 と、頑なに拒んで譲り合い合戦になって、議論が紛糾して、そして、そして…… 「……なんで一緒に風呂入るなんて言うかな」 「し、仕方ないでしょ。あのままだと埒が明かないし、だったら一緒に入るしかないでしょ」 そうかなぁ、と思ったものの、もう入ってるので仕方ないと言やぁ仕方ない。 「……まぁいいや。しっかし、こうやって誰かと一緒に風呂に入るのも久しぶりだな……」 「……そうね。小さい頃にママと一緒に入って以来だわ」 くすり、とアリスの少し楽しげな笑い声が聞こえた。 「……まさかこんな形で、あんたと一緒に入る羽目になるなんて思いもしなかったわ」 「確かにな。けど、こういうのも悪くないな。……恥ずかしいけど」 「いちいち口に出さなくても分かってるわよ。……けど」 ちゃぷ、と水をすくう音が聞こえる。 「…あんたとなら……悪くないわ」 まるでその言葉を噛み締めるようにアリスは言った。その言葉にどう反応して良いのか分からず、湯船の底にあるお湯をかき回す。 ぷに。 「!」 指先が何かに触れた感触。なんだこの柔らかいの。 ----ちょっと大人の幻想郷スレ域----- そう思って2度3度と指先で突いてみる。 ぷに。ぷにぷに。 柔らかくって、縦に筋があって。 「……ねえ?」 「ん、なんだ? 俺はいま不思議な感触のものを探すのに……」 血の気が引く。まさか、この柔らかいのって……。 「……言い残すことは?」 「ちっ、違う! 偶然だ偶然! わざとじゃながばごばがbくぁwせdrftgyふじこlp;」 浴槽に沈められた。その際、まっすぐでキレイなたて筋が見えt……って、まだはえてな (ざんねん!! わたしの ぼうけんは これで おわってしまった!!) 5スレ目 363(ちょっと大人の 767) ─────────────────────────────────────────────────────────── 「なあアリス、ピザって10回言ってみて」 「え、別にいいけど……。ピザピザピザピザピザピザピザピザピザピザ」 「じゃあ、ここは?」 さり気なくアリスの薄い胸をタッチ! もにゅもにゅん。おや、ちょっぴり大きくなった? うむ。これも毎日のたゆまぬ努力が実を結んだ愛の結晶って奴だな。こやつめハハhヘギョッ!? 「…………」(少女制裁中) 「アリスちゃん。マウントポジションを取って無言で急所を殴るのはお母さんどうかと思うわよ?」 通りすがりのアホ毛の神様がアリスに助言するが、無視している辺り本気で怒っているのだなぁ…… と、薄れ行く意識ので拳と弾幕の雨をモロに喰らいながら思った。 「まったく……何を企んでるのかと思ったら」 「冗談です……ひっく、冗談らったんです……グスン」 10分も殴ると満足したのか、アリスはようやく俺の上からどいてくれた。体中あちこちが酷く痛い。 「冗談で人の胸を揉むなッ! まったく……誰にでもそうやってるの?」 「いや、俺はアリスにしかするつもりはないぞ」 「えっ!? そっ、それって……」 なんだか知らないが頬を染め狼狽するアリスに、俺は笑って言った。 「だって、俺は貧乳フェチだから」 「……え?」 「いや、俺の回りってなんだか知らないが巨乳っ娘ばっかだろ?」 主に中国とかハクタクとか天才とか死神とか。ところでハクタクって響きがちょっぴり卑猥だよな。 「さすがにCaved!!されたり薬の実験台にされる訳にもいかないし。いや、アリスがいてくれてよかったよかった」 「…………」 「だってほら、フランちゃんや萃香はペッタンコでこそ価値があるってもんだし、揉む訳にもいかないだろ? 「………………んの」 「というのは全部冗談で、本当はおまえのことが……」 「こンの、ド変態ーーーーーーーーーーーッ!!!」 あぁ、俺も巫女みたいに飛べるんだ……と、浮遊感と墜落感を感じながら思った。 「まったく……冗談ばっかり言って」 俺の傷口に包帯を巻きながら、どこか楽しげにアリスは言った。 「いててて!もっと優しくやってくれ……って、なんか楽しんでないか!?」 「気のせいよ。ハイ、終わり!……で」 再びアリスがマウントポジションを取りながら、熱っぽい声で俺の耳元で囁いた。 「それで、私の胸は……あなた好みの大きさになったのかしら?」 そう言うとアリスはおもむろに背中に手を回し 続きは幻想郷一早くて確かな(ry 5スレ目 375 ─────────────────────────────────────────────────────────── アリスとデート 「じゃあ明日な!」 「フン、遅れたら容赦しないわよ!」 夜 「ねえ上海、これって…やっぱりでーと? デートよね!キャーーーーーー!」 ゴロゴロゴロゴロゴロ 「もしかして、手なんかにぎちゃったりして…いやあの鈍感にそんな甲斐性ないか…」 ピタ 「でもぉ、でもぉ、あいつ流されやすいから、もしかして私が引っ張ればちゅーまでいっちゃったりして…」 ゴロゴロゴロゴロゴロゴロ 「キャーーー!!それで、ベンチでいい雰囲気になっちゃったりしたら……ダメッ!!そんな外でなんt……」 | | ,ィ^i^!ュ | レ ⌒ ヽ |メ ノ )〉) |ノ) ゚ ー゚ノ( |⊂ _) , -、 |---oo ノ | ヽ, |ノノハノ)ノ | ゚ ヮ゚ノ!| ⊂ _) i,| |/ ハ!´ |イ_、」 「ハッ!」 「大変ですよ神綺様っ!! アリスちゃんがっ!!」 「何ですって! 明日にでも処女喪失!? 赤飯、赤飯よぉ! ってアイテは誰なの!?」 「ちょ、ちょっとママ待って、待ってよ! 何でそんなに話が…そりゃアイツにならあげてもいいけど…ハッ!」 「聞きましたか神綺様っ!!」 「聞きましたよ夢子ちゃん。“あげてもいいっ!” あぁん! 若い頃を思い出すわぁ!」 「明日は記念日ですねっ! アリスちゃんがお嫁に行くまでは毎日お赤飯ですね神綺様っ!」 「そうと言わず毎日がエブリデイよ! ああ、早速準備しなくっちゃ! ちょっと連絡網持ってきて連絡網!!」 「もういやぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」 5スレ目 430 ─────────────────────────────────────────────────────────── 「あら、珍しいわね。何読んでるの?」 「本」 「……そうじゃなくて、タイトルとかジャンルの事を聞いてるんだけど?」 「推理小説」 「ふーん……そういうのが好きなの? 私はファンタジーのほうが好きだけど」 「気が散るから黙っててくれ」 「……そう」 「~~~(青年読書中)」 「……犯人はヤス」 「!?!?!?っ!!」 「な、何よ? そんな怖い顔して……?」 「何で……言っちまうんだよ…………まだ途中なのに!!」 「ちょ、そんな半ベソかかなくてもいいでしょ? 冗談よ、冗談! ね?」 「……西行妖の根元に埋まってるのは幽々子の体」 「え……?」 「で、八雲紫の昔の姿は」 「わー! わーっ!? 私が悪かったわよ! だから! だからそこから先は……っ!」 「分かっただろ? 話のオチが先に分かる悔しさが」 「……ごめん」 「いや、まあお互い様だろ? ……たまには一緒に図書館にでも行くか? 今度はさ、お互いに読んでない面白い本を探してさ……一緒に読もうか」 「そうね……」 どうぐ? ファンタジー rァ ライトノベル エロ本 魔導書 5スレ目 517 ─────────────────────────────────────────────────────────── 先日、めでたくアリスと恋人になった。 だが、うぶなカップルと、周りにはからかわれてばかりだ。 実際に、アリスには頭が上がらないし、そうなのかもしれない。 まだらの木漏れ日の空間で、 切り株に座りながら、そんなことを考えている。 と、向こうからアリスがやってきた。 「おはよう、あ・な・た」 「あ、あなた!?」 頬が紅潮しているのが自分でもわかる。 アリスは、くすりと笑うと、俺の隣に腰を下ろした。 「ふふ、うぶね。かーわいい」 俺の頬を、ちょん、とつつきながらからかうアリス。 カチン、と俺のどこかが外れた。 グッ アリスの腰を手を回して、ぎりぎりまで引き寄せる。 いつになく積極的な俺に、アリスも少し赤くなった。 「ん、もう。いきなりなに?」 「お返し。 今のアリス、うぶで可愛いぜ」 「やったわねー」 不敵に微笑むと、彼女は自分から、さらに密着してきた。 さらさらとした肌。 控えめに主張する双丘。 それらが、柔らかく俺の腕を包み込む。 「ほら、さらに赤くなってきたわよー」 そういう自分こそ、赤くなっていると気付いているのか。 しかし、やられっぱなしというのも面白くない。 密着してきたアリスの首を一舐め。 「ひゃん! ……そう、やる気なのね」 「はっはっは。そう簡単には負けないぜ」 「なら――」 アリスが唇を合わせてきた。 軽く、可愛いフレンチ・キス。 「どう?」 「甘いな。俺が本当のキスを教えてやるぜ」 アリスをかき抱くと、唇を合わせてそのままディープ・キス。 唇を割り、歯を舐め、歯茎を撫でる。 舌を絡ませて唾液を交換するのも忘れない。 コクッ 可愛い喉が、俺の唾液を嚥下したところで唇を離す。 「どうだ?」 と、聞いてみるも。 とろんとした眼が焦点を合わせていないアリス。 少しやりすぎたか? アリスの額に手を当てると、 彼女は慌てながらも正気に戻る。 「べ、別に負けてなんかいないんだからねっ! ちょっと、ぼーっとしただけなんだから!」 そう言って、俺の腕を掴む。 「アリス?」 「ここじゃ不利みたいだから、もっと私に有利なところに行くのよ!」 彼女の向かった先は。 魔法の森の外れにある草原だった。 やさしく照らす太陽の光と、 青い草の匂いが、辺り一面に広がっている。 「行くわよー」 正座をして、パンパンと膝を叩くアリス。 これは……、ひょっとすると……、 「膝枕、か?」 「そうよ。早く来てよ」 アリスが、恥ずかしげにうつむく。 「では、お言葉に甘えて」 頭をアリスの膝に預ける。 布越しでもわかる、柔らかさ。 この一枚向こうには、彼女の太ももが広がっている。 「どう?」 「ああ、最高だ。思わず眠くなるくらいに」 「寝てもいいのよ。そうしたら私の勝ちだから」 「そうだったな。じゃあ、反撃開始と行くか」 俺は起き上がると、体重を使ってアリスを押し倒した。 「きゃっ! ……なに?」 「腕枕。アリス、されたことないだろう?」 「それは――、あなたが私の初めての人だもの」 「どうですか、お姫様。感想は?」 「気持ちいいわ。 男の人の腕って、ごつごつしているかと思っていたけど、 こんなに頼りがいがあるのね」 「では、俺の勝ちかな?」 「それは悔しいわね。だから――」 密着し、俺と足同士を絡めるアリス。 「この辺で、引き分けってことにしない?」 「ああ、いいぜ」 そして。 「気持ちいいな」 「気持ちいいわね」 吹き抜ける涼しげな風の中。 俺とアリスは、 「2人きりだな」 「ええ、この世に私とあなたしかいないみたい」 緑色の布団の上で、 「おろ?」 「あら、鼻の上にモンシロチョウがとまっているわ」 幸せな気分に浸りつつ、 「なんだか、眠くなってきたな」 「2人で、寝ましょうか?」 眠りに落ちていった。 「シャンハーイ」 「ホラーイ」 あまりにもゆっくり寝てしまって。 上海と蓬莱が探しに来たのは秘密だ。 5スレ目 593 ─────────────────────────────────────────────────────────── アリスと湖でボートに乗りながらデートをしていた。こまっちゃんのタイタニックじゃなくて、アヒルさんボートだけど。 それが気に障ったのか、プリプリ怒りながらペダルを漕ぐアリスが可愛くて、ちょっとした出来心でいたずらしてみた。 調子に乗ってボートを揺すったら、アリスが勢い余って湖に転落。すると湖面が輝いてザバァーッという音と共に、 アホ毛の神様が湖の中から現れた。 神綺「あなたが落としたのは金のアリスちゃん? 銀のアリスちゃん? それとも普通のアリスちゃん?」 オレ「えっ…?」 神綺「金のアリスちゃんはツンツンですが、普通のアリスちゃんよりもぺったんこ。性格はS。「よるはまかせて!」のオプションが付きます」 金アリス「フフッ……。私を選んでも選ばなくても、覚悟はしなさいよ……」 何かゾクゾクと来る恐怖と快感が非常に艶かしいですよアリスさん。つーかキャラ変わりすぎ。 神綺「銀のアリスちゃんはデレデレですが、普通のアリスちゃんよりも大きめ。性格はちょっとMっ気。「おりょうりじょうず」のオプションが付きます」 銀アリス「うふふ。今夜は貴方の大好きなクリームシチューよ」 クリームシチューより先にアリスを食べたくなったが、アホ毛の神様の視線が痛いから我慢しよう。 神綺「普通のアリスちゃんは……まぁ、普通です。今なら最近少し気になりだしたお腹回りのお肉がオプションで付きます」 アリス「ちょっと、少しは気の利いた説明しなさいよー!!」 オレ「お前だけ普通だな。面白みの欠片も無い。つーか、金と銀のアリスやるからオプション外せよ」 アリス「……後で覚えてなさいよ」 神綺「…さぁ、あなたが落としたのは金・銀・普通…どのアリスちゃん?」 コマンド? ・金のアリス ・銀のアリス rァ・普通のアリス ・シャンハイとホラーイ 5スレ目 778 ─────────────────────────────────────────────────────────── 「アリス~、アリス~大好きだ~!!」 森の中を叫びながら、アリスの家に向かって歩いていく○○、しばらくすると、アリスが急いでこちらに向かってくる。 「○○!!貴方、何!!恥ずかしいことを叫んでるの!?」(顔を真っ赤にしてこまった顔で見つめてくるアリス) 「こうすれば、アリスが早く来てくれると思ったからな?ほんとは、君が真っ赤な顔をしてるのを見たいだけなんだ。」 (いじわるく笑った顔で言う○○) 「も、もう…なんてことを言うのよ…」 (顔をさらに真っ赤にして下を向きながら) アリス分を置いときますね 5スレ目 908 ─────────────────────────────────────────────────────────── よし、俺の思いを全て言ってしまおう… アリス<裁かれました> 6スレ目 165 ─────────────────────────────────────────────────────────── 「君にとっては短いかもしれない、それでも その短い間 生きてる限り君と一緒に居たいんだ!」 「我が侭かもしれない でも、言わせてほしい 大好きだよ アリス」 6スレ目 195 ─────────────────────────────────────────────────────────── 冬が寒くてホントに良かった。君の冷えた左手を… 雪の積もる魔法の森 並んで歩く二人 片方はアリス 魔界で神の娘として幸せに暮らす道よりも、幻想郷で学び苦労し過ごす日々を選んだ変わり者 片方は○○ 外の世界に帰り平和に暮らすよりも、人妖と共に過ごす道を選んだ変わり者 昨夜積もったばかりの雪は綺麗でまるで絨毯のようで 二人並んで歩くと綺麗に平行線ができていく ピタリと立ち止まってその足跡を見つめ、○○は呟く 「何だか外で聞いてた歌みたいな事になってるな…」 「へぇ、どんな歌?」 魔法使いは好奇心が命。彼女も例外ではない 自分の知らない外の情報に興味があるのだろう、アリスはその話に食いついた 「冬の歌でね…」 えっとなどと呟きながら過去の記憶を掘り返していく 「確か…1人の男が恋人が居た頃の思い出を歌ってるんだけど…」 「過去に囚われているのね。人間らしいわ」 ばっさりと一刀両断 「ロマンの無い意見だねぇ」 苦笑しながら○○は呟く 「ロマンは無くてももロマンスは何時も傍にあるから良いのよ」 幸せそうにアリスは答える 「そんなもんかな?」 「そんなもんよ」 二人は幸せ一杯の笑顔で笑い合い 雪の中を再び歩き出す 暫く歩くと突然「あ」と小さく○○は呟き、アリスに声をかける 「なぁアリス。手、寒くないか?」 「ん。少し…なんで?」 「いや、その。歌の出だしを思い出して…」 雪の中二人、並んで歩く 懐かしいあの歌と違い、アリスの歩幅は同じぐらいだから彼のような苦労はしない 何時もと同じペースで、同じ歩幅で歩いていく アリスの左手と、自分の右手をコートのポケットの中で繋ぎながら 君の居る道を… 6スレ目 344 ─────────────────────────────────────────────────────────── ○○「あれ? これ、俺の人形か?」 アリス「あっ……それは――」 ○○「何で俺の人形なんか作ってんだ?」 アリス「わ、私知り合いをモチーフに人形作ったりとかよくするのよ、ほら魔理沙人形とかさ」 ○○「ふーん…… あれ? なんかしみになってる所があんぞこれ」 アリス「あっ! それは私の……」 ○○「ん?」 アリス「いやその……えっと」 ○○「……アリスってさぁ、枕とかによだれたらしたりして汚すタイプだろ?」 アリス「っ! ち、違うわよ! 別にあんたの人形なんかといっしょに寝てたりしないんだからっ!!」 ○○「そうか、枕元に置いててくれるくらいかと思ったけど、いっしょに寝てんのかぁ」 アリス「―――っっ!!!! バカーー!!」 アーティフルサクリファイス! ○○「い…いま……俺の人形…爆発した……ぞ…?」 アリス「ふん! 自業自得なんだからっ!」 6スレ目 381 ───────────────────────────────────────────────────────────
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アリス1 1スレ目 6 アリス、キミの言葉は僕には届いてるよ ─────────────────────────────────────────────────────────── /_,..-─ーナ─i-.,_ ヾ ヽ, _,.-|f ゙''''N/-i_ i ∧`' ...._ ヾ ヽ _/--' 〉/イ゙'フ=_ミ _V iヽ| ∧ヽ、 i | ____ _ / .κ' アー´─ j='''' if゙ミキ三゙ヽ ヽ /'゙ ̄iヽi γ ''' Y'゙´ .) | // / ' ・ ゙ヽ  ̄ヾ→、 ヽ 〈 | | / ゙ 、 . ヾ /-- .,_| | レf r二'- ._ `'- |i ト ゙i ー-j / _r─',─ミi, ゙ー'゙v゙ /''ー-.,゙'ー-↓ル| |゙ `ヽヽ `^゙y レ ゙' ∨ __,... -─''T_ i´ ヽ__ Y ̄三=-ハ'-- .,'_'- .,,_」.=,─- .`冫 i / ' ゙i_,...--<´ r '´ ヽu_ '''''゙ ヽ{゙ロ'人 f t r,iノ/| _,>-=>-゙─< _,.-ー'/ | ヽ、 ヽ, r゙ = ゙'ー'=-_,.._ノy゙='ーミ=_iフノ'゙´|/゙´i、 i _| `i _フイ レ . ゙、 ヽ r' ''-゙-.,_ ノ=x'ー'|r─-ト了ヽ., ,.-─-三-.,___ i-j彡び / . /I | _/ r `'<´ミ 彡/´ ..ヽ彡'゙.i i '' ゙  ̄,. ヽ.,i ゙iろ / /./ i レハ 'ー-.,___,.ノ ヲ,,彡ハ /'゙'゙´ rー`-.,_ \ |゙ヽj.,_ _,..-ー'´ | /゙|〈 .ア ' .,_ `ヽ、 i゙ | /_,... -ー从 . `'=.-、 ゙' ヽ' i .. ヾ二/ γ´ i i ゙'-.,_ `゙''-二_,.. -─''゙゙了'ヽ、 . `'ヾ、 '' `i iヾ ...`i / ヾ i . . ゙ ..、 `゙'ー .,_ i 〃ヽ、 . ヽゝ,_ ゙' ノ ノ ̄ ̄ ̄`゙'ー-., / ''''''''゙ヾト_ ..... .. ノ `ヲ'-、 `゙ー'゙´ヽ、 . .ヽ、 `ヾ.,, / Y゙ー- .,____`' ..... / '' ヾ, ,`ー---ー'゙ ̄´/゙ /`゙ー-.,__,.ノ ヽ ヾ_ ノ / i___,......-─--二__ ../ `゙'======'゙´ / 〈゙'t-., ゙ラ / / `゙ー .. / λ `'`'ー__....レ r'´ 人───---.,_ / / ト i゙ ノ ヽ--..,_ `゙'ー-、 そうだ! どうせ聞こえるなら、聞かせてやるさ! アリス! 好きだァー! アリィース! 愛してい(略) 1スレ目 15 ─────────────────────────────────────────────────────────── 1スレ目 34 「ハーレムビートは夜明けまで、だぜ?アリス…」 ─────────────────────────────────────────────────────────── 1スレ目 63 昼下がりの博麗神社。陽だまりが暖かい縁側でアリスと魔理沙がいるのは別に不思議なことではない。 二人がお茶をすすっているのもいつものことである。 が、不意に口を開いた魔理沙の一言だけは尋常ではなかった。 「で、とどのつまり、お前はアイツのこと好きなんだろ?」 吹いた。某最年長野球選手も真っ青にお茶が見事な霧となって飛んでいった。 さり気なく虹になって綺麗である。 「ちょ……アンタ、なんで私があんな奴のことを!!」 もう既に顔が真っ赤なのは気のせいではないだろう。 「ん? 違うのか?」 「えっ? ……それは、アイツは人間だし、馬鹿だし、不気味な動きでかするし……」 だんだんとその声はフェードアウトしてか細くなってゆく。 「でも、嫌いとかそういうのじゃなくて…………ただ一緒にいられたらいいな、って」 最後の一言は、魔理沙にも聞き取れるかどうかは怪しいほどだった。 魔理沙はその一言を聞くと、してやったりの笑みを浮かべ、 「お~い○○(任意の名前で)~。アリスはああ言ってるが、お前はどうなんだ?」 立て付けの悪い障子が音も無く開き、その後ろから、たった今話題の渦中にいる男が姿を現した。 彼もまたそのまま発火しそうな勢いで顔を紅潮させている。 「お……俺もアリスのことが……好きだ、ぞ」 その一言だけ絞り出すように告白すると、そのまま倒れてしまった。 ─────────────────────────────────────────────────────────── 1スレ目 333 「…結局、お前は俺を呼び出して何するつもりなんだ?」 深夜の魔法の森――こんな時間帯に出かけるなんてバカは俺くらいなもんだろう。 だが大事な人から呼び出されて、俺は結局ここに来ていた。 目の前に居る呼び出した少女、アリス=マーガトロイドは俺の問いに答えず ただ、俺をじっと見ていた。 「あなたは私の事を、どう思っているの?」 唐突な質問だった。どう思っているかと聞かれれば、返す言葉が難しい。 「いきなり、唐突な質問だなアリス。何でそんな事を聞くんだ?」 とりあえず彼女から事情を聞かないと始まらない。 「…あなたの周りって、いつも…人がいるでしょ?霊夢とか魔理沙…レミリアとか…」 「あぁ…まぁ、居るけどさ」 俺が外の世界の人間だから、って理由で集まってるに過ぎないんだが。 それに霊夢が俺に近づいて、それから芋蔓方式でどんどんと繋がっているだけだし。 「だから気になったの。あなたが、誰を好きなのか」 目を逸らしながら、訊ねるアリスはどこか様子がおかしく まるで大事なものを取られた子供のような雰囲気をもっていた。 「何でそんな事が気になるか分からないけどな…。俺が好きなのは――」 「…好きなのは?」 「お前だよ」 そうでもないと、こんな所に深夜に来たいとも思わないし、それに 「俺にとっては大事な人だ。もちろん霊夢も魔理沙も…俺の友達は全員好きだぞ?」 「…友達、ね」 「あぁ、お前に対してだけは、友達としての『好き』じゃなくて…異性として『好き』なんだけどな」 「ほん…と?」 嘘なんて吐けない。この騙されやすい純粋な少女に対しては。 「さて、用事は終わりか?終わりなら俺は帰るけどさ」 質問にはちゃんと答えたし、もう俺の出番は終わりだ。 「ま、待って!」 背を向けた途端、大事な少女から声がかかる。 半ば予想していた事だが、振り向くと顔を林檎のように真っ赤にしたアリスが 恥ずかしそうに俺の方を向いていた。 「え…えっと、私も…あ、あなた…が…好きです!」 その様子があまりにも愛しくて…俺は振り向いてその可憐な少女を 抱き寄せた。 「俺もだよ。アリス」 種族とか、姿形とか、そんな物は関係ないはずだ。 ただ愛せるかどうか。 「誰か言ってたな。愛の前には種族の違いなど瑣末なことよ、だったか?」 「私が魔法使いでも愛してくれる?」 「…違うよ。俺は魔法使いであるお前を愛したんだ」 月の光が照らす中で二つの影が一つになった。 それは――一つの愛が叶った証。 やばいな、友人に甘い物を書くって言ったが…自分でこれじゃ甘いか分からない。 そして 45の引用があるのはこっそりと内緒だ。 誰か…ツンデレの極意を教えてください… 私にツンデレは書けません… 備考:> 45の引用 45 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/08/03(水) 12 13 36 [ f0WH9NNU ] 愛の前には種族の違いなど瑣末なことよ ─────────────────────────────────────────────────────────── 1スレ目 359 なりふり構わない俺の妄想を聞いてくれ! アリス! 俺のこd(幻想郷へ ─────────────────────────────────────────────────────────── 1スレ目 740 「ぶえーっくしょいっ!!」 森の小道に、思わず放ったクシャミが豪快にこだました。泡を食った鳥たちが慌てて飛び立つ音がバサバサと続く。 「……もう、手で押さえるくらいの事はしなさいよね」 「いや、悪い。いきなりだったもんで」 隣を歩く金髪の少女が、鼻を啜る俺に呆れて、苦笑いを浮かべる。 彼女はこの魔法の森に住む魔法使い、アリス・マーガトロイド。 俺がこの幻想郷に来てから初めて出逢った人物で、恩人でもある。 右も左も分からないまま、とりあえず森の外れに打ち捨てられた廃屋に居を構えた俺に、 アリスは、この森の地理や周辺の里への道程、あとは幻想郷での生活における心構えなどを教えてくれた。 最初に出逢ったのが彼女でなければ、今頃俺は、永遠亭で素敵な薬の実験台にされたり、 紅魔の湖の氷精に、ストローで尻から空気を吹き込まれたりしていた事だろう。ありがとう神様。 で、さすがに恩の受けっ放しというのはみっともないので、鉱石の採掘や家の周辺の掃除など、 女の子には少々重荷であろう肉体労働などを積極的に手伝う事にした。 半年ほどそんな生活をしていく内に、アリスは、幻想郷で俺の最も親しい友人になっていた。 ちなみに今は、彼女の家の周りの落ち葉掃除を手伝った後、手頃な所まで送ってもらっている道中だ。 「それにしても、随分と冷えるようになってきたな」 「もう秋も終わりだしね。あと一月もしたら雪も降り出すかもね」 「ふむ」 この深い木々に彩られた魔法の森に、真っ白な雪がしんしんと散る風景を、思い描いてみる。 「そっか……きっと綺麗なんだろうな」 「ふふ、まあ、あんまり長く積もったりしない内は、それなりに綺麗でありがたいものなんだけどね」 アリスの顔に苦笑いが浮かぶ。まあ、雪にまつわる難ってのは、外の世界でもよくある話だ。 「それはそうと、貴方、あのあばら家で冬は大丈夫なの?」 「ん?……あー……どうなんだろうなあ」 現在の愛しの我が家は、廃屋になっていたのが不思議なくらいにしっかりとした造りをしてはいるが、 思い返すと、窓の立て付けがぐらついていたり、防寒性という点について考えると、かなり不安になる。 「それに貴方、確かあまり衣服を持ってなかったわよね?そんな薄着しか無いんじゃ、冬は越せないわよ」 「お前は俺のお母さんか……」 色々と世話を焼いてくれるのは本当にありがたいのだが、時々度が過ぎる気がする。 他の子と話しているところを見ていると、そんな風には見えず、むしろドライな印象を受けたものだが。 「それくらい貴方が危なっかしいの。風邪引いた、なんて馬鹿やって、これ以上手をかけないでよね。 大体貴方はいつも……」 これはいかん、このままスーパー説教タイムに突入しそうな流れだ。 まったく、こんな可愛いらしい小娘にガキんちょ扱いされるとは。少しゾクゾクしたのは内緒だ。 それにしても、そんなに俺は生活能力が欠如しているように見えるのか……? 少し悲しくなったが、確かに言われたとおり、被服類の備えに不安があるのも事実だ。 今まで散々面倒を見てくれた人の言葉だし、しっかりと肝に命じておこう。 今度、里に出た時に見繕っておいた方がいいか。お金に関しては、今までアリスに分けてもらった鉱石で十分賄えるだろう。 ……などと、来たる冬に皮算用を立てながら歩いているのが、話を右から左へ流しているように見えたらしく、 アリスは俺の服の裾を引っ張って、不機嫌そうに頬を膨らませた。 「もう、ちゃんと聞いてる?」 「ん? ああ、ちゃんと聞いてるよ。心配して言ってくれてるんだから、無下になんてできないよ」 「う……ち、違うわよ……野垂れ死にでもされたら、後味が悪いってだけで、そんな、心配なんて……」 俺の珍しく真面目な返答に不意を打たれたらしく、アリスがもごもごと声を詰まらせる。少し頬が赤くなっていた。 「あーもう、可愛いなあアリスは!!」 「な……」 しまった!! 思わず声に出してしまったではないか。 アリスの顔がみるみるトマトのごとく真っ赤に染まり、か細い肩がブルブル震えている。 「なななな何言ってるのよっ!!!」 どがんっっっ! 思いっ切り尻を蹴り上げられた。稲妻のような衝撃が、尻から背骨を伝って脳天を抜けた。 「痛てええっっ!!! もっと!……じゃなかった、何しやがる!!」 「あ、貴方が変な事言うからじゃないの、このド級馬鹿っ!!」 ど、ド級馬鹿だと? …………返す言葉も無かった。 「……う、うぅぅ……生まれてごめんなさい……」 「いや、その、泣くほど謝られても困るのだけど……ほ、ほら、これ」 男泣き(偽)にむせぶ俺に、アリスが慌ててハンカチを差し出してくれる。 「……ああ、ありがとう」 複雑で凝ったフリルが目を引く、彼女らしく可愛らしいハンカチを、ありがたく受け取った。 そして大きく息を吸って、腹に力を込めて…… ちー―――――ん!! 「鼻をかむな馬鹿ぁっ!! ああっ、私のお気に入り……」 「ん、ありがとう。洗って返すよ」 「当たり前よ!」 そんなアホなやり取りを交わしつつ、帰りの家路をのろのろと進む。 季節の移ろい以外に、目立った変わり映えの無い景色。 大きな刺激も無いけど、気を病むような事も無い、温くのどかな生活。 それは、幻想郷に来る以前に、俺が求めて止まなかったものだった。 今、確かに俺は幸せなのだろう。 そんならしくない感傷に浸りつつ、アリスのありがたいお小言を聞きながら、 「ん、ここまででいいや。ありがとう」 「そう? それじゃ、風邪ひかないようにね。今日はどうもありがとう」 その日の別れを済ませた。 ――――次の日、アリスは、日頃自分には縁の無い人里を訪れていた。 二、三件めぼしい店を回ると、寄り道も無く里を後にし、家路を急ぐ。 買い物の成果と、色づいた期待に、思わず口元が綻ぶ。いいきっかけだ、と思った。 さて、少し気の長い作業になる。早く戻ろう。 抱えた紙袋の中で、十を超える毛糸の玉が、ころころと転がっていた。 ――――はてさて、それから二週間―――― 「ふいーっ、買った買った」 麗しの我が家に帰るなり、息をついて買ってきた荷物をドサッ、と床に落とす。 この二週間で、厚手の衣服や毛布、カーテン等をしっかりと揃えた。まあ凍死しない程度の量は揃っただろう。 それにしても、少し急ぎ足で準備してよかった。 冬の入り口でこんなに寒いのだから、あと一月もすれば、相当厳しい気候になるのだろう。 今度、できる範囲で家の立て付けも直しておこう。 一息ついて、買って来た服を整理しようと広げていると、入り口から上品なノックの音が聞こえた。 「はーい、はいはい」 まあ、出るまでも無く、来客の想像はつくのだけど。 ちなみに、ウチへの来客の割合は、アリス8、その他2、といった割合だ。 一度、魔理沙に無理矢理連れ出されてキノコ狩りを手伝った事があったが、 あの時、毒見として食わされたキノコの味と、その日のそれ以降の自分の行動が、どうやっても思い出せない。 二度と行くもんか畜生! キノコ怖い。 さて、今はそんなカビ臭く暗い過去よりお客さんだ。 急いでドアを開くと、思ったとおりの顔がそこにあった。 「こんにちは。お久しぶり」 「ああ、アリス。いらっしゃい、入るだろ?」 ドアを大きく引いて、アリスを通すスペースを作った。 「う、うん……」 おずおずとアリスが入り口をくぐってくる。 見ると、いつものグリモワールと別に、何やら結構な大きさの紙袋を大事そうに抱えていた。 ……おかしい。今日の彼女からは、何故か地に足がついていない感じを受ける。 「……どうした? トイレならあっちだぞ」 「違うわよっ!!」 ばがんっっっ! 思いっ切りグリモワの角で殴られた。ブレイジングスターもかくや、という程の星々が、目の前をキラキラと煌めく。 「ぐっ、ぐぉおおおぉぉぉ……!」 「はぁ……まったく、緊張して来たのが馬鹿みたい」 転がり回って悶絶する俺を見下ろしながら、よく分からないため息を吐いて、アリスは一人ですたすたと俺の部屋に入ってしまった。 「な、何なんだよ、一体……」 痛む頭をさすりながら、後を追って部屋のドアをくぐった。 「お邪魔します、と」 「ああ、適当に空いてる所に座ってくれ」 「うん。それにしても、また随分と買い込んだものねえ」 部屋の中央のスペースに腰を落として、周りの状態を見るなり、アリスが呆れた声を上げた。 「ああ、この前言われたとおり、冬の準備がまるで出来てなかったからさ。あれからあちこち回って、色々と揃えたんだ」 さあ俺を称えろ、と言わんばかりにふんぞり返るが、何故かアリスは浮かない顔をしていた。 「ん、どうした? そこに飾ってある、1500年前のバイキング衣装(ttp //www5b.biglobe.ne.jp/~moonover /2goukan/north-s/viking6.JPG)が欲しいのか?」 香霖堂で見つけた逸品だ。 自分で買っておいて何だが、何故あの時の俺は、こんな物を欲しがったのだろうか…… 「死んでもいらないわよ! お願いだから、それを着た状態で私の前に現れないでちょうだいね」 つれない台詞ではあるが、ここで話をこねくり回して「じゃあ今着て」なんて言われても、それはそれで困るので黙っておく事にする。 「そうじゃなくて、その……その、ね」 何だか歯切れが悪い。言いにくい事なのだろうか。 「マフラーは……もう用意しちゃった?」 「はい? いや、まだだけど」 かさばる物から先に揃えていこうと考えていたので、マフラーや手袋などの小物はまだ何も手をつけていない。 それを聞いたアリスの顔が、ほっとしたように綻ぶ。よく分からん。何なんだ一体? 「よかった……あ、あのね、これ…………」 恥じらうように顔を伏せて、持っていた紙袋を俺の胸板に押し付けてくる。 くしゃっ、と潰れる紙袋ごしに伝わる、このしっとり柔らかな感触は、まさか…… 「えっと……開けるよ?」 一言断りを入れて、紙袋の口を開いて中を覗くと…… 「おお、マフラー! おお、マフラー! おお、マフラー!」 いかん、喜びのあまり、三回も言ってしまった。しかも、だ。これは、多分、 「うん……私が、編んだの」 「っ…………」 踊り出したいくらいの喜びを、必死に抑えた。女の子から手作りのプレゼントだなんて、生まれて初めての経験だ。 「……ありがとう、嬉しいよ」 ぎゅっと袋を抱いて、胸に湧く限りの感謝を込めて、礼を言った。 「ええ、どういたしまして。……ねえ、今着けてみてくれる?」 アリスが、照れくさそうな笑顔を浮かべて、催促してくる。 「ああ」 心躍らせながら、いつかの雑談で覚えてくれていたのであろう、俺好みの深い灰色のマフラーを袋から取り出してみて……あれれ? 「なあ、アリス」 「何?」 「長すぎやしないか?これ」 両手で広げてみても、遥かにだぶついている。 「いいのよ、それで。とりあえず、着けてみて」 ううむ、これが幻想郷の標準的なファッションなのだろうか。 ひとまず疑問をさて置いて、たっぷりと首周りを二周させてみる。 ……うん、あったかい。 編み手がしっかり手を尽くしてくれたのがわかる、優しく沁みる暖かさだった。 ……いや、ね、それはありがたいんだけどさ。 「やっぱり、長すぎる……」 かなり緩めに巻いてみたつもりだったが、それでも俺の身の丈以上の長さが余っていた。 「だから、それでいいのよ。……これはね、こうやって使うの」 そう言うとアリスは、だぶついた方を手に取り、自分の首元に巻…… おいおい、ちょっと待った。 「アリス」 俺の声に、アリスの動きが止まる。 「何?」 「あのさ、自分が何しようとしてるか、分かってる?」 アリスは一瞬視線を下に落としたが、すぐに顔を上げ、頬に赤みの差した真剣そのものの表情で、こう言った。 「うん、分かってる。……全部、分かってる。 だから…………嫌なら、言って」 「えっ」 アリスの言葉の意味を理解した瞬間、脳を走る甘い痺れとともに、頭の中ですべての歯車が噛み合った。 ――初めて会って以来、過剰とも言えるくらい世話を焼いてくれたのも。 ――他の子たちと接する時と、俺と接する時で、様子がまるで違っていたのも。 あぁ、そういう事だったのか…… 「……ははっ……」 自分の鈍さに、思わず苦笑が漏れた。 半年も顔を合わせていながら、アリスの気持ちにも、自分の気持ちにも、まるで気がついていなかった。 「馬鹿だな、アリスは……嫌なわけ、無いだろ」 できるだけ優しく言葉を紡いで、アリスの小さな頭をそっと撫でてやる。 「あ……」 彼女は呆けた様子で、俺の顔と、頭を撫でる手に交互に視線を動かした。 「教えて欲しいな。このマフラー、どうやって使うのか」 「…………うん…………これはね……」 頬を熱く染め、蕩けたような表情で、アリスは俺がしたのと同じように、マフラーを自分の首に二回巻いた。 アリスが紡いだ毛糸の架け橋が、二人の体を暖かく繋ぎ合わせる。 何とも言いがたい、不思議なぬくもりが体からあふれてきた。 「こうやって使うの」 まなじりに涙を浮かべて、幸せそうに笑いながら、アリスが俺の胸元に飛び込んできた。 「おっと」 大切な人の体をしっかり受け止め、両手を回して少しきついくらいに抱きしめた。 体から頭のてっぺんまで、マフラーよりも確かで強いぬくもりで満たされる。 ……絶対に、放すもんか。 たった今自覚したばかりの自分の中の熱さを、思いの限り両腕にこめた。 外の世界にいた頃、街中で今の俺たちと同じようなマフラーをしているカップルを見て、ドン引きした事があった。 叶う事なら、今すぐ彼らの所に赴いて、土下座してでも謝りたい。 だって、今、俺は…………こんなにも幸せだ。 どれくらいの間、そうして抱き合っていただろうか。 アリスが、俺の胸元から顔を上げて、呟いた。 「あのね、私、初めて会ったあの日から……ずっと貴方が好きだった。 一度も会った事の無い……それも人間相手にそんな風になるなんて、自分でも信じられなかったんだけど」 「そうだったのか……俺は、どうだろう……さっき、気づいた」 「何それ。ひどい話ね」 別に機嫌を損ねるでもなく、アリスがくすりと笑った。 釣られて俺の顔からも笑みがこぼれる。 もう、冬の心配なんて、必要なかった。 春の陽だまりのようなあたたかな幸せが、すぐ傍にあるのだから…… ─────────────────────────────────────────────────────────── 純愛の恋人形(1スレ目 777) 彼女は言った。 『妖怪と人間が相容れる事はありえない』と。 ある人間は言った。 『やってみなけりゃ、分からない』 『純愛の恋人形』 俺と言う人間が、この広い幻想郷に来てから既に二月が経過していた。 はじめは住む場所や、文化の違いで色々と戸惑っていたものだが、 人間というものは慣れるもので、今ではすっかりと、ここの生活が板についてきてしまった。 無論、俺と言う人間がたった一人で生活できるとは思わないで欲しい。 この幻想郷で初めて会った二人の人間と妖怪が、俺に色々してくれたお陰で 俺は生活するのにもあまり困らなくなっていた。 「よっ、元気にしてるか?」 「ほら来てやったわよ」 噂をすれば影が差す。 俺の住む、適当な木で作ったプレハブの家に二人の人間と妖怪が入ってきた。 どちらも金髪だが、一人は少年のように明るく人懐っこい少女。 もう一人は七色の服を着た、気の強そうな少女だった。 どちらが妖怪か、と聞かれてパッと分かる人も多くない。 それもそうだろう。 どちらも妖怪のような性格をしているのだから。 「おい、何か失礼な事を考えなかったか?」 「や、何でも無いよ」 人間である霧雨魔理沙は、こういうときの勘は鋭い。 そう言う状況の鋭さをもっと別の所に活かすべきだと思う。 そんな俺達の様子を、もう一人の少女――アリス=マーガトロイドは じっと見ていた。 初めて彼女達に会ったのは、弾幕ごっこの最中だった。 右も左も分からない俺は適当に森の中を進むと、 ちょうど、彼女達の放った弾の直線上に居て、物の見事に直撃を食らったのである。 とりあえず、適度に理由や状況を話して、プレハブ程度の俺の家を作り上げた。 ちなみに建築には主にアリスに手伝ってもらった。厳密にはアリスの人形に、だが。 「て言うか、何の用だ?」 「何の用とはご挨拶だな。せっかく私が掃除をしに来てやったのに」 多分、魔理沙の場合は掃除じゃなくて、めぼしい物を漁りに来た。 という方が正しい気がする。 「アリスも?」 「わ、私は…別に、魔理沙の付き添いよ」 「そんな事言って、私がこいつに会いに行くって言ったら、すごい剣幕で『私も行く!』 とか言ったくせに」 「ホントか?」 「そ、そんな訳無いでしょ!」 にやにやして笑う魔理沙に対してアリス顔を真っ赤にして言った。 本当に怒っているのか、図星をつかれているからかどちらかは俺にも分からなかった。 「いや、まぁいいけどさ。とりあえず上がってくれ」 「邪魔するぜー」 「お邪魔するわ」 二人を家に上げて、茶の準備をする。彼女達はお茶にうるさい。 最低限に美味しい物を淹れなければ、口をつけることすらしないだろう。 お茶の淹れ方を教わったのもアリスからだ。 一番初めに、適当に淹れた紅茶を差し出すと 『この紅茶、あまり美味しくないわ』 と、素晴らしく辛辣な感想を貰い、美味しいお茶の淹れ方の基礎の基礎から 叩き込まれた。 スパルタ過ぎて、かなり辛かったのも事実だが。 「はい、どうぞ。お嬢様方」 温度も教わったとおり…のはずだ。 香りも俺の出来る最大限まで、お茶の香りを残すようにした。 「お、いただくぜ」 「…少しはマシになったみたいね」 まず、口をつけた師の感想は、相変わらず辛辣だった。 それでも誉めてくれているという事は分かる。 「ところで、お前ってさ。明後日に用事あるか?」 魔理沙は急に俺の予定を訊ねてきた。 もともと用事なんて無いに等しい。 むしろ、この幻想郷に着いてからは、暇だったり忙しかったりと どっちになるか、いまいちよく分からない。 最近では暇な事が多いくらいだけど。 「…別に何も無いなぁ」 「よし。それならさ、私とちょっと図書館まで行かないか?」 図書館。 紅魔館という屋敷にあるらしい、図書館。 「紅魔館まで、俺にどうやって行けって言うんだ?」 「ま、何とかなるだろ」 こういうアバウトな所は魔理沙らしいというか何と言うか…。 「ま、最終手段としては、キノコ狩りに変えればいいか」 アレは食糧難になった時に、すごくいい。 まず、ご飯に困る事が無いし。キノコご飯、焼きキノコ、お吸い物。 キノコのフルコースが完成する。 …一度キノコ狩りをした時は、某配管工兄弟も、ビックリのキノコの量だった。 「それじゃ、な。アリス、行こうぜ」 「はいはい、ご馳走様。これからは、もうちょっと温度に気をつけることね。 お茶の基本は自分で探求する事。忘れないように」 「あいよ」 手をひらひらさせて、彼女に挨拶を返した。 的確すぎるアドバイスだ。これからも精進しよう。 「なぁ、アリス」 箒で前方を飛ぶ魔理沙に、急に振り向かれ、私は 空中で静止した。 彼女の様子はどことなく、いつもと違っている。 上手く言えないけど、何かを隠しているとか、そう言う感じを受ける。 「何よ?」 「お前ってさ。『あいつ』の事、どう思ってる?」 あいつ――彼女が言う『あいつ』といえば二月ほど前にここに辿り着いた 外来からの人間の事だろう。 最近では着々と活気付いている。 まるで急にお祭りの準備を始めるかのように、だ。 いや、それよりも 「どう思ってるって…?」 「決まってる。あいつのことが好きなのか、嫌いなのか、だ」 いきなり心の中に爆弾を放り込まれた気分だった。 彼の事を考えて、心が早鐘を打ち、頭がボーっとしてくる。 心なしか顔も熱い。 「…はぁ、その顔でもう分かったぜ」 同じように、彼女の顔も赤い。 これは、どうやら魔理沙もそういう事らしい。 「私は、明後日の帰る前に、『あいつ』に告白する。いいな、確かに伝えたぜ」 魔理沙は赤い顔をしながら、少年ような笑みを浮かべて 箒を急加速させた。 「ちょっと!待ちなさいよ!」 「待たないぜ!」 急加速する箒の後ろに辛うじて付いてくことが出来るが、 魔理沙の箒のスピードは本当に早い。 「―――ぁっ!」 後ろから、何とか大声を上げる事で、魔理沙は止まる。 「…ったく、何だ。言えるじゃないか。自分の気持ちを」 「…あ」 自分が何と言ったから反芻する事、数秒。私は自分が言った事に赤面した。 「明後日、勝負だぜ」 そう言って彼女は笑いながら、デコピンをした。 ホンのちょっとだけ痛かった。 あれから二日経った。 別段、彼女と会うことには意識なんてものはない。 これが、もうちょっと色気があるイベントならまだしもキノコ狩りなんてイベント もう、何度も行っているイベントである。 色気よりも食い気、まさに花より団子だ。 「よっ、待ったか?」 箒に乗った魔理沙が到着した。 いつもよりも早い時間だ。 「ううん、今来たところ☆」 「……」 「……」 「……」 「…すまん、自分で言って気持ち悪かった」 と言うか、こういう時に限って、ネタにしかならない自分が怨めしかった。 それはともかく紅魔館の図書館は諦めてキノコ狩りとなった。 この幻想郷に生えているキノコは俺達の場所と同じ様なキノコもあれば、 これは別次元だろ、と言いたくなるようなキノコもある。 具体的に言えば、二次元キノコ、平べったい。 噛んでる感触もないし、あんまり美味くなかった。 どこかの蛇ほど雑食ではないし、さすがに、毒キノコを食って平気でいられるとは思えない。 「お、こいつはスーパーキノコだな」 彼女の足元には大きさが俺の腕以上もある、でかいキノコがあった。 「スーパーキノコ?」 「あぁ、この辺じゃブロックにしか生えない珍しいキノコだぜ」 ブロックにしか生えないキノコはもうキノコとは言わない。 それはむしろアイテムだ。 「…で、それはウマいのか?」 「栄養は満点だし、煮ても焼いても美味しく食える。最高のキノコだぜ?」 それは今日の夕食にちょうどいいかもしれない。 俺は迷わず引き抜いた。 …つぶらな目があるような気がしたが気のせいにした。 すっかりと暮れてきた。 既に夕暮れとなって、景色が紅く染まっていく。 日が早くに沈み、秋どころか冬すら思い浮かばせる。 息は白くなっている。これだけで十分、気温が低く、冬が近いことを嫌でも 思い知らされる。 「さて、帰ろうか魔理沙」 それまで夢中にキノコを狩っていた魔理沙の体が硬直した。 「あ、あぁ」 妙に彼女の顔が赤かった。 はじめは寒いせいか夕焼けのせいか、程度にしか考えてなかったけど、それもどうやら 違うようだ。 もっと別の…そう、どうやら何かを言いよどんでいるようだった。 「…なぁ、ちょっといいか?」 「用事?何かあるの?」 「そんなに時間はとらせないぜ。ただ、イエス、ノーで答えてくれれば良いんだ」 彼女にしては珍しく、回りくどい言い方だった。 どうやら本当に言うべきか迷っているようだ。 「私は…お前の事が好きなんだ。出来れば…返事をもらえないか?」 唐突だった。頭が真っ白になった。 俺は魔理沙を今まで友人程度にしか考えてなかった。 でも彼女は、俺の事を好きだと言った。 夢か…幻か…それともここにいる魔理沙がニセモノか? そんな下らない考えまで浮かんできてしまう。 だが目の前の現実は変わりそうもない。 目の前の魔理沙は俺を好きだと言い、俺はその告白をどうするのか? ――ふと、アリスの顔が浮かんできた。 何故かは分からない。 しかし、どうしてこんな状況になってアリスの顔が浮かぶんだろう? 「悪い…」 「そっか」 魔理沙もある程度予想しているらしく、別段がっかりしている様子もなく、 はぁ、と軽く溜め息を吐いた。 「…アリスの顔が浮かんできたんだ。目の前にお前がいるんだけどな…」 はっきりと、事実を伝える。彼女にはきっと分かっているのだろう。 俺が、多分アリスが好きだと言うことを。 「じゃあ、振られた女から最後の忠告でもさせてもらうぜ」 その妙に明るく振舞いながらおどけた表情から 一転、真剣な表情に変わり、やはり真剣な表情で言った。 「妖怪と人間が相容れる事はありえない」 そんな事はわかっている。 だが―― 「やってみなけりゃ、分からない」 いつも魔理沙が、俺に対して言っていた事だ。 失敗を恐れて、何もしないよりも、例え1パーセントでも可能性があるのならば そっちに賭けた方が、まだ勇気がある。 「…だろ?」 「あぁ、行って来い」 バシン、と活気の良い音が俺の背中から響き、 魔理沙は箒で飛び立った。 「ははっ、予想はしてたんだけどな…ちょっとは堪えたぜ」 彼女が何事か呟いたのは、聞こえる事はなかった。 真夜中になり、月光だけが照らしている。 白い息が濃く見える。 俺は走っていた。自分の家だ。 ちょっとくらい俺にも気配と言うか、"気"を感じる力は身に着いているらしく 彼女の魔力を感じ取っていた。 それが指し示す方向は…俺の家だ。 「アリス…?」 ドアを開けて、彼女の姿を探す。 明かりなんてあるわけが無い。暗がりで目が慣れるのを待つ。 薄暗い中で、ほとんど手探りで、彼女の姿を探した。 この家の中に居るのは分かる。俺の感じた気もこの中なのだから。 「…居るのか?」 暗がりの中でようやく目が慣れ始めた頃、数少なく作った家具の、机の上に 一つの人形があるのに気付いた。 どうやら、これは俺を模しているらしく、俺の特徴が良く表れていた。 『部屋で待ってる』 俺の人形が、手紙を持っていた。 辛うじてそれだけ読み取ると、部屋の前に着いた。 不思議と心臓が高鳴っていた。 彼女の人形に手伝ってもらった、たった一つの部屋。 言うなれば、彼女が作った贈り物だ。 「よ」 「…うん」 部屋の中に入ると、俺のベッド…とも言えない寝床の上、質素な寝具の 毛布に包まって、彼女は居た。 「…魔理沙は?」 「いない、帰ったよ。…アリスは、帰らなくていいのか?」 「…魔理沙に、何か言われた?」 どうやら、事の始終は知っているらしい。 事前に言ったか何かだろうか? 「好きだって、言われた」 「…そう」 暗がりの中、彼女の声もどことなく低い。 彼女に好きだって言われたのも事実だ。 でも―― 「断ったけどね」 「…え?」 これには彼女の方が驚いたようだ。 目を丸くして、俺の方を信じられない物を見るかのように見ている。 「俺が好きなのは、お前だからな」 言ってやった。 彼女は相変わらず暗い口調で言う。 「妖怪と人間は相容れる事はありえない」 「やってみなけりゃ、分からない」 この問答も、合言葉みたいなものだ。 彼女への想いは、いつの間にか大きくなっていたようだ。 「私は…あなたが好きじゃないかもしれないのよ?」 「だったらさ、どうしてあんなに丁寧な人形を作るんだ?」 先ほどの俺を模した人形を思い出す。 あれだけ作るのには、手間をかけなければならない事は、素人の俺でもわかる。 間違いない。アレは時間がかかって作られた物だ。 「…ほんの気まぐれじゃないの?」 「…気まぐれなら、お前はどうして泣いているんだ?」 この闇の中でも、彼女の目から涙が流れているのがわかる。 どうして彼女が泣くんだろう? 「…わた…私…あなたが……好きだった、の…」 「…あぁ」 「でも、でも…あなたを…ま、魔理沙に…と、取られると思った…の…」 涙声になる彼女の声は、あまりにも儚かった。 俺はもう覚悟を決めている。 妖怪と一緒になるという覚悟だ。 俺は彼女が泣き止むまで、しばらく彼女の近くに居た。 どのくらいの時間が流れたであろう。 彼女はようやく泣き止んだ。 「ねぇ」 「ん、何だ?」 「…こっち、来て」 毛布に包まりながら、顔を紅くして、彼女は俺をベッドに座らせた。 ふわっと花のような香りが広がった。 いつの間にか俺は毛布に包まれていた。 彼女の肌の温度を感じる。そのことに疑問を抱いた。 「…おい、服はどうしたアリス?」 「……」 何も答えないアリス。顔はトマトのように紅くはっきり見える。 「……」 「…寝るか」 ちょうどいい具合に眠気が訪れた。 このままだとちょうど添い寝の形になる。 「……うん、あ、こっち見ないでよ」 最後に釘を刺すとアリスは目を閉じた。 ちょっと残念だったが、彼女の肌を感じながら、俺は眠った。 翌日、霧雨魔理沙はいつもの通りに彼の家を訪れていた。 とりあえず、彼の部屋に起こしに行くと、普通は居る筈の無い人物が 彼のベッドで寝ていた。 居る筈の無い人物は、下着姿で毛布を取っていたから 風邪を引くこともなかったものの、彼は面積の少ない毛布で辛うじて眠って いた。 どうやら、昨晩は何も無かったようだ。 「…起こすのも悪いか」 ベッドで寝ている二人は、幸せそうな寝顔で、夢の世界に居るようだった。 後書き―― ==チラシの裏== ごめん、なんか展開が同じっぽい ==ここまでチラシの裏== はい、と言う訳でリクエストを承りました 603氏。 この530(仮名)若い頃からリクエストの都合上、時間がかかった事があっても SSそのものを放棄したことはない!このままガンガン書くッ! 最後に言いましょう。 書くって心の中で思ったならッ!その時、スデに行動は終わっているんだッ! 兄貴に言われました。 この台詞を胸に、伝えきれない心の中の愛を、みんなに伝えようと思っています。 ありがとう。 ───────────────────────────────────────────────────────────
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狂産党の委員長。党ともども出番は少ない。
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カンゴクトウ メアリスケルター 機種:PSV,PS4 作・編曲者:ZIZZ STUDIO、GEEKS(オープニングとエンディングのみ担当) 開発元:コンパイルハート、ゼロディブ 発売元:コンパイルハート 発売年:2016年10月13日 概要 コンパイルハートから発売されたPSVita専用の3DダンジョンRPG。 『限界凸記 モエロクロニクル』〜『限界凸起 モエロクリスタル』両作の流れを汲んでいるが(開発元も同一)、本作は血をモチーフにしたシステムを主軸とする完全新作。 化け物に支配され魔境と化した日本が舞台で、そこに根を下ろす超巨大な生きた監獄「ジェイル」からの脱出を志す少年少女たちの物語。 絵柄はいわゆる萌え系だが、要所では暗く残酷なストーリー展開が描かれる。シナリオのメイン部分の原案と、本作の連載小説(前日譚)はライトノベル作家である乙野四方字が担当。 キャラクターの名前や設定は童話がモチーフになっており、ダンジョンの景観など世界観にも一部それが反映されている。 楽曲については、オーケストラのような壮大なものや、バイオリンをメインにしたクラシック風味のものが印象深く、メルヘンチックな世界観を後押ししている。 ゲーム用の楽曲としては珍しく、大半がループする構成になっておらず、フェードなどせずに専用のフレーズで曲がしっかり終わる。サントラでもループしない。なおゲーム中だと一部の楽曲だけ例外的にループするようになっており、サントラとは、楽曲の構成に差異があるものも存在する。 発売当初は大小様々な不具合がありゲームバランスも歪で、モンスターの強さも設定負けおよび曲負けしていたが、5回にも及ぶアップデート(5回目は2017年3月1日配信)によって大幅にゲーム内容が改善された。特にボス戦の難易度が苛烈になり、戦闘曲の良さがより活きるようになった。 ゲームの公式サイトでは9つの楽曲がほぼフルで聴ける。 また本作の作曲者である大山曜が率いるバンドAsturiasのYouTube公式アカウントにて、メインテーマを海外で披露した際のライブ映像が公開されるなど、コンパイルハートのタイトルでもかなり楽曲のプッシュに恵まれている。 後にPS4で続編の『神獄塔 メアリスケルター2』が発売。 バランス改善やバグを訂正したこの作品のリマスター版とセットになっているので、『2』といっしょにプレイしたい人はこちらもおすすめ。 収録曲(サウンドトラック順) 曲名 作・編曲者 補足 順位 予め失われた僕らのバラッド エンドウ. オープニングムービー歌:イヤホンズ(高野麻里佳、高橋李依、長久友紀)作詞:桑原永江 Beginnings 大山曜 タイトル画面メニュー Labyrinth 磯江俊道 第1ダンジョン 「元街道沿いエリア」 墓標の為の子守唄 川越好博 第2ダンジョン 「元墓所エリア」 Distorted Reality 磯江俊道 第3(4)ダンジョン「元繁華街エリア」 御伽世界 大山曜 第4(3)ダンジョン「旧寺院エリア」 鏡面界 大山曜 第5(6)ダンジョン「旧河川・沼エリア」 Children’s Night 萩原和音 第6(5)ダンジョン「旧学生街エリア」 眠れる氷の街 川越好博 第7ダンジョン 「元駅構内エリア」 其処此処に底 神保伸太郎 隠しダンジョン 「地下洞窟」 Drive of speeding 川越好博 ラストダンジョン「監獄塔エリア」 Soldier of the Wind 川越好博 通常戦闘:前半 第11回814位 宗主妖精の舞 川越好博 通常戦闘:後半 第11回566位 自由への衝動 川越好博 エリアボス前哨戦 第12回887位 Encounter 萩原和音 虐殺鬼ごっこモード Metalic Bow Fight 大山曜 エリアボス決戦 正義を翳す神々の宴 川越好博 巨大ナイトメア戦 Dead Zone 大山曜 イベント:緊迫系 Swirling Mist 大山曜 イベント:喪失系 SKIP 神保伸太郎 イベント:楽観系 HYPELINE 神保伸太郎 イベント:狂騒系 Sad Rain 大山曜 イベント:悲壮系 Skelter 大山曜 メインテーマ 第12回807位 精神の自由 大山曜 拠点「解放地区」メニュー Prisnor 大山曜 各施設メニュー※Prisonerの誤字と思われるがサントラはこの表記 カタルシス 大山曜 浄化ミニゲーム ヨロコビノウタ エンドウ. 著名クラシック音楽のアレンジメドレー化エンディングムービー歌:イヤホンズ(高野麻里佳、高橋李依、長久友紀)作詞:岩里祐穂 サウンドトラック 神獄塔 メアリスケルター オリジナルサウンドトラック 神獄塔 メアリスケルターFinale 歴代シリーズ楽曲集(Disc01) PS4/Switch版 神獄塔メアリスケルターFinale 初回限定版特典 OP ED曲は未収録。※オリジナルサウンドトラックには収録。 公式動画 PSVita「神獄塔 メアリスケルター」 プロモーションムービー PSVita「神獄塔 メアリスケルター」 オープニングムービー
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名前が似ているが、ネルヴァリのものとは少し違います。 ※ネルヴァリのほうは「エンチャント〇〇」 パーフェクトシリーズに関してはネルヴァリのアンヴィルと同じです 画像 アイテム名 素材 効果 強化された銅のツルハシ エンハンスド・カッパー・バー7カッパー製つるはし 6-10ダメージ使用速度11 強化された鉄のツルハシ 強化された鉄の棒9アイアン製のつるはし 7-12ダメージ使用速度12 強化されたアダマンツルハシ 強化されたアダマンバー10アダマン製つるはし1 9-15ダメージ使用速度13 エンハンスドミスリルピックアックス エンハンスド・ミスリル・バー10ミスリル製つるはし1 10-17ダメージ使用速度14 強化スナイト・ピカックス 強化スナイトバー11スナイト製のつるはし 14-23ダメージ使用速度15 エンハンスド・グローライト・ピカックス エンハンスド・グローライト・バー12グロライト製つるはし1 17-28ダメージ使用速度16 強化された銅製の斧 エンハンスド・カッパー・バー7カッパー製のオノ 10-17ダメージ攻撃速度10 強化された鉄の斧 強化された鉄の棒9アイアン製のオノ 12-20ダメージ攻撃速度11 強化されたアダマンアックス 強化されたアダマンバー10アダマン製のオノ 15-25ダメージ攻撃速度12 強化ミスリル斧 エンハンスド・ミスリル・バー10ミスリル製オノ 18-31ダメージ攻撃速度13 強化型サナイトアックス 強化スナイトバー11サナイト製のオノ 22-37ダメージ攻撃速度14 エンハンスド・グローライト・アックス エンハンスド・グローライト・バー12グロライト製アックス 25-42ダメージ攻撃速度15 パーフェクトカッパーツルハシ 強化された銅のツルハシ1エンチャンテッド・カッパー・ツルハシ 6-10ダメージ13使用速度採掘レベル40必要 パーフェクトアイアンツルハシ エンチャント・アイアン・ツルハシ1強化された鉄のツルハシ1 7-12ダメージ14使用速度採掘レベル45必要 パーフェクトアダマンツルハシ エンチャントアダマンツルハシ1強化されたアダマンツルハシ1 9-1515使用速度採掘レベル55必要 パーフェクトミスリルピックアックス エンハンスドミスリルピックアックス1エンチャントミスリルつるはし 10-17ダメージ16使用速度採掘レベル60必要 パーフェクト・スナイト・ピカクシブ 強化スナイトピカックス1エンチャントスナイトツルハシ 14-23ダメージ17使用速度採掘レベル65 パーフェクト・グローライト・ピカクシブ エンハンスド・グローライト・ピカックス1エンチャント・グローライト・ツルハシ 17-28ダメージ18使用速度採掘レベル70必要 パーフェクトカッパーアックス 強化された銅製の斧1エンチャントカッパーアックス1 10-17ダメージ11攻撃速度探険レベル40必要 パーフェクトアイアンアックス 強化された鉄の斧1エンチャントアイアンアックス1 12-20ダメージ12攻撃速度探険レベル45必要 パーフェクトアダマンアックス 強化されたアダマンアックス1エンチャントアダマンアックス1 15-25ダメージ13攻撃速度探険レベル55必要 パーフェクトミスリルアックス 強化ミスリル斧1エンチャントミスリルアックス 18-31ダメージ14攻撃速度探険レベル60必要 パーフェクトサナイトアックス 強化型サナイトアックス1エンチャントスナイトアックス1 22-37ダメージ15攻撃速度探険レベル65必要 パーフェクトグローライトアックス エンハンスド・グローライト・アックス1エンチャント・グローライト・アックス 25-42ダメージ16攻撃速度探険レベル70必要