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前ページ次ページ魔法少女リリカルルイズ 今日は虚無の曜日。 ルイズは今日という日を待っていた。 どうしてもやりたいことがあるのだ。 朝の魔法の練習はいつもより気合いを入れる。 今日のためにはその方がいいからだ。 それが終わったら学院に戻って朝食を摂る。 少し少なめにしておいた。 特にデザートは絶対に摂らないようにしておく。 食事を終えて外に出たルイズは念話でユーノを呼ぶ。 (ユーノ。今日は出かけるわよ) (え?授業は?) (今日は虚無の曜日。だから授業はおやすみなのよ) (わかったよ。すぐ行く) 念話を切って早足で歩き出す。 部屋に戻って準備をしないといけない。 はやる心は抑えきれず、すたかーんすたかーんとスキップをしていた。 すぐ行く、とは言ったもののユーノが合流したのはルイズが準備をすませて寮から出た後だった。 こう言うときには念話は役にたつ。 待ち合わせ場所でずーっと待っておかなくてもいいからだ。 「遅かったわね。なにしてたのよ」 「ごめん。ちょっと、捕まってて……」 「だれによ」 「誰の使い魔かはわからないけど、竜に捕まってたんだ」 今この学院で竜を使い魔にしているメイジは1人しかいない。 同級生のタバサだ。 「だったら誰かに喋ってるところを見つかったりして捕まってたわけじゃないのね」 「うん、それは大丈夫。人と話してないから」 肩に駆け上がるユーノをなでて、ルイズは馬小屋に向かった。 昼前に目を冷ましたキュルケはむっくり体を起こした。 床に放りっぱなしの服と下着を部屋の隅に寄せて、タンスとクローゼットから新しい服と下着を取り出す。 服を着たら鏡に向かって化粧をしながらまだ寝ぼけている頭で考える。 今日は虚無の曜日。 授業はない。 「何をしましょうか」 閃いた。 まずは朝一番──すでに昼前ではあるが──にしなければならないことがある。 思い立ったらすぐに行動。 枕元に置いてある杖を取って部屋を出る。 目指すのはルイズの部屋。 これから奇襲をかけるのだ。 なぜそんなことをするのかというと、 虚無の曜日の前日の夜ならルイズはあの男の子を部屋に連れ込んでいるに違いない!! 自分もそうしてたから可能性は高い。 などと、キュルケは考えていたからだ。 そうしているうちにルイズの部屋の前に着く。 ノックはしない。 そんなことをしたら奇襲にならない。 さらにいきなりアンロック。 校則違反だが気にしない。 ルイズの男の正体を暴く重大性に比べれば遙かに些細なことだ。 だがルイズの部屋には誰もいなかった。 ぐるり物色しても誰も見つからない。 床に散らばっていた羊皮紙がなくなって前に来たときよりも部屋を広く感じる。 だからといって隠れる場所が増えたわけではない。 「ルイズー」 念のために呼んでみる。 やはり返事はない。 もう一度見回してみる。 誰もいない。 その代わり鞄が見つからない。 どこにもないのだ。 ということは…… 「何よー、出かけてるの?」 不満を口にした瞬間に今日2回目の閃きが訪れる。 出かける、ということは……間違いない!! 「チャンスよ!」 キュルケはルイズの部屋を飛び出した。 今日のタバサは自分の部屋で読書を楽しんでいた。 視線を集中させて文字の海に心を浮かべていると窓をコンコン叩くものいた。 次いで外からきゅいきゅい声がする。 なにか催促をしているみたいだが、今は読書を続けたいので無視。 静寂を得たかったのでついでにサイレントをかけておく。 これで静かになった。 再び読書を再開。 何ページか呼んだところで今度はドアが開かれる。 音もなく壁にたたきつけられたドアから入ってきたのはキュルケだった。 魔法で音が聞こえなくなっているのにドアを力いっぱい連打したのだろう。 手の甲が赤くなっている。 入ってきたキュルケはタバサに大股で歩いて近づくと本を取り上げてなにやらわめき立てた。 それでも静寂は乱れない。 あたりまえだ。 サイレントをかけているのだ。 仕方なくタバサは魔法を解く。 「タバサ。今から出かけるわよ!早く支度をしてちょうだい!」 他の人間ならただではおかないところだが、友人のキュルケにはそんなことはしたくない。 「虚無の曜日」 なので、静かに過ごしたいと伝えるがキュルケは止まらない。 「虚無の曜日!わかってるわ。でも、そんな場合じゃないのよ!!男よ!男!」 それがどうしたとタバサは首をかしげる。 キュルケと男の組み合わせは珍しいものではない。 「いい?あのヴァリエールが出かけたの!近頃、部屋に男を連れ込んでいるヴァリエールが虚無の曜日に出かけたのよ!もう解るでしょ?きっとその男と会いに出かけたに違いないわ!!!」 タバサはもう一度首をかしげる。 キュルケはそれを気にせずに喋り続ける。 「ヴァリエールの男!間違いなく、あの塔を壊したゴーレムを止めてた1年の男の子に違いないわ!!あなたは興味ないの?」 言われてみれば興味がある。 塔を壊すくらいの一撃を防ぐような強力な防御魔法の使い手。 それから……。 タバサにしては珍しいことだが、自覚したら興味が大きくなってきた。 ならば追いつくには自分の使い魔が最適だろう。 それにキュルケの頼みなら引き受けてもいい。 ついでにキュルケと同じようなことをしたいと言っているのが一匹いる。 そっちの頼みも聞くことにした。 タバサはとんとん音を立て続ける窓に向かう。 サイレントの魔法で聞こえなくなっていた音が聞こえ始めたのだ。 「そういえば、さっきから窓から音がするわね。窓の外に誰かいるの?」 タバサは1つうなずいてから窓を開いた。 「わぁっ」 思わずキュルケは声を上げてしまう。 外には鼻先で窓を叩き損ねたタバサの使い魔の風竜が顔を部屋の中に勢いよく入れてきたからだ。 バランスを崩した風竜は羽をばたつかせてようやく安定を得る。 「ねえ、タバサ。あなた、いつも窓の外に風竜を飛ばせてるの?」 タバサは首を横に振って、風竜を指さす。 「一緒に出かけたい」 つまり、風竜がお出かけをしたいらしい。 「一緒にって、あなたと?」 タバサはまた首を横に振る。 「私と友達と」 タバサが近頃友達と呼ぶのは1人……いや、1匹しかいない。 「友達って……ルイズの使い魔のユーノ?」 タバサは今度は縦に首を振る。 「あなたの使い魔ってユーノが気に入っちゃったの?」 縦に首を振るタバサ。 「はぁ……竜の感性ってわからないわね。フェレットのどこがいいのかしら」 タバサが竜になにか話しかけている。 使い魔とメイジが話し合うのは珍しいことではない。 風竜がなにかをタバサに伝えたのだろう。 うなずいたタバサが振り返った。 「知的な瞳が魅力的」 確かに知的さで言えばユーノは群を抜いている。 そういえば、この前はけっこう難しい本を単語帳無しで読んでいた。 ユーノは同級生のメイジたちより知的かも知れない……。 そんなことを考えていると窓の外からタバサの声がした。 「乗って」 「ええ、そうね」 キュルケが背中に乗った途端、風流は飛びはじめる。 いつもより早く飛んでいる。 「ちょ、ちょっと待って。どこに行けばいいのかわかってるの?」 「探してる」 タバサの使い魔の風竜、シルフィードは空を旋回しながら遠くの友達を探す。 そして翼を広げ、力いっぱい羽ばたいた。 前ページ次ページ魔法少女リリカルルイズ
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ルイージ とは、マリオシリーズのキャラクター。 プロフィール 作品別 黎明期 アクションのマリオシリーズ マリオカートシリーズ マリオRPG系 ペーパーマリオ マリオパーティシリーズ ルイージマンションシリーズ その他のマリオシリーズ 大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ その他の作品 ゲーム以外 能力・武器 武器・使用技 変身 おもなセリフ 説明文 元ネタ推測 関連キャラクター 関連マシン 外部リンク 関連商品 コメント プロフィール ルイージ 他言語 Luigi (英語) 性別 男 職業 配管工 所属 キノコ王国 声優 『ニンテンドウオールスター! 大乱闘スマッシュブラザーズ』 チャールズ・マーティネー『マリオカート64』(日本版)など ジュリアン・バーダコフ『スーパーマリオブラザーズ ワンダー』 ケビン・アフガニ 初登場 【マリオブラザーズ】 【マリオ】の弟。「L」が描かれた緑の帽子と細長い体型が特徴。 マリオとほぼ同等の身体能力を持つが、ジャンプ力に優れている反面、足が滑りやすいという差異を持つ場合がある。 性格は臆病で意気地なしでお化けが苦手。ただし兄のためなら勇気を振り絞る事も。 配管工としての服装はマリオと同じだが、帽子やシャツの色が異なる。オーバーオールの色が異なる作品もある。 一人称はマリオと同様の「ぼく」。年齢はおよそ26歳前後。【デイジー】とは仲が良い。 作品別 初期の頃は単なる色違いでキャラクター性も持たなかったが、『スーパーマリオRPG』での扱いを皮切りに「地味な二番手」としてのキャラクターを完全に確立。 ゲーム業界どころかフィクション業界全体で見ても「二番手」の代名詞としてトップクラスの知名度を誇るようになった。 黎明期 【マリオブラザーズ】 2Pキャラクターとして初登場。今とは帽子とオーバーオールのカラーリングが異なる。 マリオとの性能差は無い。 VS.レッキングクルー 対戦相手として登場する。COMか2Pが操作する。何故か紫・ピンク系の色の服のキャラクターになっている。 【レッキングクルー】 『VS.レッキングクルー』の時の立ち位置はスパイク(旧ブラッキー)に譲っており、今回は操作キャラのみとして登場。 説明書にもしっかり2Pキャラクターとして載っており、2P開始時も「LUIGI START」表示される。しかし色は紫・ピンク系のままである。 アクションのマリオシリーズ 2Pキャラクターとして出る場合は性能差は殆どない。 【スーパーマリオブラザーズ】 2Pキャラクター。性能差は無い。 【スーパーマリオブラザーズ2】 本作は一人用なのでマリオとの選択式。マリオと比べるとジャンプ力に優れるが、滑りやすくブレーキをかけ難い。 ダッシュジャンプが苦手な人向けのキャラクターである。 ステージによってはルイージの方が有利に進める場合もあるが、足場が狭いステージではブレーキのかけ難さが足を引っ張る事も多い。 【スーパーマリオブラザーズ3】 2Pキャラクターに戻ったので性能差は無い。パッケージや説明書のイラストでは明確にマリオと異なる顔になっているが、ゲーム中のドット絵ではマリオの色違いになっている。 【スーパーマリオワールド】 2Pキャラクター。性能差は無い。イラストとドット絵の関係も前作と同様。 ストーリーではマリオや【ピーチ】と一緒に恐竜ランドにバカンスに来た事になっている。 彼も【ヨッシー】に乗れる。 説明書にはきちんと「ルイージ」と表記されているが、ゲーム中はなぜかルイジと表記されている。(*1) 【スーパーマリオUSA】 ママのポジションで登場。ジャンプ力が高い。本作のバタ足ジャンプは以降のシリーズでも採用される事も。 本作で初めてマリオとドット絵が差別化されて細長くなり、以降のシリーズでもこれを基準として細長い顔になっている。 なお、日本国外では『SUPER MARIO BROS.2』としてこちらが『スーパーマリオブラザース3』よりも先に発売しているため、日本国外では1度マリオと別の顔になったルイージがまだマリオと同じ顔に戻るという現象が起きていたと考えられる。 【スーパーマリオコレクション】 全作品でマリオとドット絵が差別化されている。 北米等で発売した『Super Mario All-Stars + Super Mario World』版の『Super Mario World』でもドット絵が変更された。 【スーパーマリオアドバンス】シリーズ 付属の『マリオブラザーズ』のタイトル画面に出ているが、実際のゲーム内では2Pが緑色のマリオになっているため出番がない。 【スーパーマリオアドバンス2】 本編ではドット絵が描き直され、変身の性能がマリオのものと少し違うようになっている。ジャンプ力がマリオより少し高い。 ヨッシーに乗っている時も、食べた敵が【ノコノコ】の甲羅と同じように一定時間口の中に含まれるようになり、敵を吐いて攻撃する事も出来る。 【スーパーマリオアドバンス4】 ドット絵が描き直されているが、普段の性能はマリオと同じ。 ただし、「コースカード」モードでは『スーパーマリオアドバンス2』と同様に性能が変化するようになっている。 また、「おたすけカード」の「ルイージPOWER UP!!」を読み込ませることで通常のコースにおいても性能変化が反映される。 【New スーパーマリオブラザーズ】 「マリオVSルイージ」モードに登場する他、ストーリーモードではL+Rを押しながら開始するとマリオがルイージに変わる。 このコマンドは、『THE END』画面に表示される。知っていれば最初から使える。 性能差は特に無いが、ボイスはルイージのものになる。 一部のミニゲームにも登場している。 【New スーパーマリオブラザーズ Wii】 いつもどおり2Pキャラクター。性能差は無い。 一人用ではおてほんプレイ要員で登場。操作する場合、おてほんプレイを中断させる事で使用できる。 【New スーパーマリオブラザーズ 2】 ゲームクリア後に、ゲームモード選択画面でL+Rを押しながら「ひとりであそぶ」を選ぶと、ルイージでプレイ可能になる。性能はマリオと同じ。 「ふたりであそぶ」モードではマリオと一緒に冒険する。 【New スーパーマリオブラザーズ U】 2P~4Pキャラとして操作可能。性能はマリオと同じ。 【New スーパールイージ U】? ルイージの年としてのフィーチャー作品のひとつ。横スクロールアクションゲームで初めての主役になった。他のプレイヤーキャラの性能が彼に合わせられる。 この作品ではマリオが帽子しか登場しない。 【New スーパーマリオブラザーズ U デラックス】? 『New スーパーマリオブラザーズ U』側でも1Pキャラとしても操作可能。 【スーパーマリオメーカー】? キャラマリオとして登場。効果音が『ルイージマンション』基準に変わる。 30周年版のマリオの【amiibo】を使用した場合、どういうわけか一部の敵(確認されているのは【ジュゲム】と【キラー】)が彼に置き換わる。 【スーパーマリオメーカー 2】? 前作のビルダーマリオのように、建築作業服を着ている。 ストーリーモードでは同じコースで2回ミスするとおたすけパーツを用意して助けてくれたり、ゲームオーバーになると勝手にクリアにしてくれるか聞いてくるお助けキャラになっている。 マルチプレイでは2Pのプレイヤーキャラとして、いつものルイージを操作することになる。『ワールド』スキンのグラフィックが、今までの物と異なっている。 【スーパーマリオ ラン】? ワールドを購入するか、みどりキノピオとむらさきキノピオをそれぞれ150体以上集めた後に彼の家を購入すれば、プレイヤーキャラとして使用可能になる。 マリオと同じく最初はチビ状態で始まる。ジャンプ力が高く、上へ進むコースでは高所に素早く行ける。 【スーパーマリオブラザーズ ワンダー】 操作キャラクターの1人。性能はマリオと同じ。 声優が「ケビン・アフガニ」氏に変更された。 + 解析情報 【スーパーマリオ64】 本作にも登場予定だったが、複雑な地形との両立が難しい為カットされた。 【スーパーマリオ64DS】 操作キャラクターの一人。マリオに比べてスピードで劣るがジャンプで勝る。また、いつもの通り滑りやすいのも特徴。更に泳ぎが速い。説明書によると「マリオに比べてジャンプで勝るがパワーで劣り重いものを運ぶのは苦手」と書かれているが、プレイしていてパワーで劣る面を実感するような場面は殆どない。 「きょうふ!キングテレサ」をクリアして鍵を手に入れれば使用可能になる。 パワーフラワーを取ると、一定時間透明ルイージに変身できる。これでないと【ワリオ】を助け出すことができない。 それ以外に特筆すべき能力はバック宙時に自動発動するクルクルジャンプ。リメイク元となった【スーパーマリオ64】に順守して作られているステージ構成の殆どを無視して強引に攻略できる凶悪性能を秘める。 その反面マリオと違ってカベキックはできないので、ジャンプ力の高さを活かして高所に上るというよりは、高い所から低い所に行く方が得意。 非常に使いやすいキャラクターなのだが、【キノピオ】達やボスキャラ等からは影が薄いだの頼りないだの好き勝手言われる。 ミニゲームモードではカードゲーム系で服装が変化する。 【スーパーマリオギャラクシー】 ファントムギャラクシーで救出すると手紙を出すようになり、三箇所のギャラクシーで迷子になっている。 パワースターを120個集めると二週目要素でパラレルワールドの操作キャラクターとして使用可能になるが、元のルイージはそのまま残っており、もう一人のルイージとして本人含め誰からも気にされずに存在している。 何故何も言われない。 マリオより高くジャンプできるが、足が滑るのが難点。水中でスピンすると酸素メーターが速く減る。 ちなみにプレイヤーキャラの方が微妙に足が短い(大きさはマリオとNPCルイージの中間)。 【スーパーマリオギャラクシー 2】 パワースターを30個以上集め、クッパの溶岩帝国をクリアしていると、一部のギャラクシーに登場するようになる。彼に話しかければマリオの代わりに彼を操作する事が出来る。 クッパの新銀河帝国をクリアすると、【星船マリオ】の後頭部にあたる扉からマリオと交代して使用できるようになる。 運動性能などは『スーパーマリオギャラクシー』と同じ。 彼を操作している間は、ヒントテレビや【おたすけウィッチ】は出ない。 彼で各シナリオをクリアすると、彼のスタッフゴーストが現れるようになる。また、彼を使わないでいると【ルーバ】から「僕も活躍したいのに」といじけてることを言われる。 【スーパーマリオ 3Dランド】 クッパ軍に捕まってしまう。S1-城をクリアすると交代できるようになる。 本作の彼の性能は、『スーパーマリオブラザーズ2』に似ている。スーパーこのはを取るとタヌキ…ではなく、キツネルイージに変わる。 【スーパーマリオ 3Dワールド】 本作でもプレイヤーキャラを務めており、『スーパーマリオUSA』寄りの性能になっている。勿論スーパーこのはを取ると、キツネルイージに変身する。 また、隠しゲーム『ルイージブラザーズ』ではマリオが登場せず、1P側・2P側両方共にルイージとなっている。 1P側は現行のモダンカラー(緑の帽子・シャツに青いつなぎ)のルイージ、2P側は旧来のクラシックカラー(白い帽子・シャツに緑のつなぎ)のルイージとなっている。 【スーパーマリオ オデッセイ】? ルイージのamiiboを使用すると衣装が手に入る。 アップデートで追加された「ルイージのバルーンファインド」で本人も登場する。 なお、バルーンファインドとはコースに隠された風船を見つけ出すミニゲームだが、ルイージの「体に風船をくくり付けて浮いている姿」は明らかにバルーンファイトを意識している。 マリオカートシリーズ マリオと同じく中量級=バランス型だが、細かい性能差が付いている作品では何故かマリオを上回っていることも。 現時点で隠しドライバーとして登場した事は無い。 【スーパーマリオカート】 マリオと同性能。最高速度と重量と旋回が2位、初期加速が軽量級寄りの3位と、基本性能を重視した標準性能タイプ。 しかし、何故か後期加速と半数以上のダート耐性が最下位のため、ちょっとしたミスでも命取りになりやすい。 CPUの時は、2周目以降にスターを使用する事がある。 【マリオカート64】 中量級キャラの一人。声が付いたが微妙に高い。 本作の中量級は、軽量級に加速と旋回と最高速度で劣り、重量級には後期加速と重量で劣る。 しかもルイージは重量もピーチやヨッシーに近く、彼らに衝突すると何故か自分もスピンしてしまう。要するに最弱キャラ。 【マリオカートアドバンス】 中量級。今回もマリオと同性能…と思いきや、何故か曲がりやすさが凄まじいことになっている。 【ウエーブレース64】の【マイルス・ジェッター】のような立ち位置だが、他の性能はマリオとほぼ同じ。つまりマリオの上位互換。 【マリオカート ダブルダッシュ!!】 中量級。ここから声が低くなる。骨格とモーションがマリオと共通のため、足が短い。 スペシャルアイテムはマリオと同じく「ファイアボール」だが、ルイージが入手した場合のみ『スマブラ』のように緑色になる。 所有カートはスピード特化型の【グリーンファイアー】。 【マリオカートDS】 中量級。カートは【スタンダードLG】、【オバキューム】、【ストリームライン】。 ドリフト以外の全性能でマリオを上回っており、特にスタンダードLGとオバキュームはかなり強い。 ただ、今回は誰でも全てのカートに乗れるため、キャラ格差的には『アドバンス』ほどの優遇では無いか。 【マリオカートWii】 中量級。キャラ性能はおもさ+2、スピード+1、ついでにすべりにくさ+1。 補正がかかる部分はマリオより少ないが、対戦ではスピード補正があるだけでもありがたい。 【マリオカート7】 中量級。マリオとは骨格と一部モーションが共通している。 性能はマリオと同じ。配分の関係で、かそくとおもさの性能が平均寄りになりやすい。 【マリオカート8】 中量級。骨格とモーションがマリオと完全に差別化され、足が長くなった。 ステータスはマリオ/【イギー】/【ルドウィッグ】/【Mii】(中型)と共有されている。 【マリオカート8 デラックス】 『マリオカート8』とほぼ同じ。ステータスはイギーや【カメック】と共有されており、マリオとは若干違う。 【マリオカート ツアー】 なんと初期実装キャラではない。 「ハロウィンツアー」から登場。レアリティとスペシャルスキルはマリオと同じだが、得意なコースは異なる。 + バリエーション ペンギンルイージ 「アイスツアー(1回目)」から登場。レアリティはウルトラレアで、スペシャルスキルは「アイスフラワー」。 ルイージ(クラシック) 「マリオブラザーズツアー」から登場。レアリティはウルトラレアで、スペシャルスキルは「ラッキー7」。 ビルダールイージ 「マリオVSルイージツアー(1回目)」から登場。レアリティはウルトラレアで、スペシャルスキルは「ハンマー」。 ルイージ(レーダーホーゼン)「ベルリンツアー」から登場。レアリティはウルトラレアで、スペシャルスキルは「トリプルダッシュキノコ」。 ルイージ(ペイント)「パリツアー(2回目)」から追加。レアリティはウルトラレアで、スペシャルスキルは「ラッキー7」。 ルイージ(バケーション) 「シンガポールツアー」から登場。レアリティはウルトラレアで、スペシャルスキルは「ブーメランフラワー」。 ルイージ(ゴルフ) 「ロサンゼルスツアー(3回目)」から登場。レアリティはウルトラレアで、スペシャルスキルは「ダブルボムへい」。 ドクタールイージ 「ドクターツアー(1回目)」から登場。レアリティはウルトラレアで、スペシャルスキルは「カプセル」。 ネコルイージ 「ネコツアー(2回目)」から登場。レアリティはウルトラレアで、スペシャルスキルは「ギガボムへい」。 ルイージ(ナイト) 「マリオVSルイージツアー(2回目)」から登場。レアリティはウルトラレアで、スペシャルスキルは「ブーメランフラワー」。 ルイージ(コック) 「バトルツアー(1回目)」から登場。レアリティはウルトラレアで、スペシャルスキルは「トリプルバナナ」。 キツネルイージ 「アニマルツアー(1回目)」から登場。レアリティはウルトラレアで、スペシャルスキルは「スーパーこのは」。 ルイージ(ゴールドナイト) 「マリオVSルイージツアー(3回目)」から登場。レアリティはウルトラレアで、スペシャルスキルは「コインボックス」。 【マリオカート ライブ ホームサーキット】 ルイージセットでは、実物のラジコンカーにルイージが乗っている。 Ver.2.0.0までは他のキャラクターを操作できなかったため、この作品の影響で『マリオカートシリーズ』の皆勤賞がマリオとルイージのみになってしまった時期があった。 【マリオカート アーケードグランプリ】? 標準性能タイプ。専用アイテムはマリオと同じ「ファイアボール」、「ハンマー」、「スター」、【ワンワン】、「ブロック」、「コイン」。 【マリオカート アーケードグランプリ2】? 標準性能タイプ。スターは全キャラ共通の無敵アイテムになった。 【マリオカート アーケードグランプリDX】? バランスタイプ。きせかえバリエーションとして「アイスルイージ」がいる。 アイスルイージ 特別なスペシャルコード(QRコード)を読み込むと使用可能になる。専用アイテムは「アイスボール」。 マリオRPG系 ペーパーマリオ 『マリオ ルイージRPGシリーズ』では主役キャラの1人であり、ボイスはあるがセリフが無い。 【スーパーマリオRPG】 説明書に登場。『スーパーマリオワールド』等と同じアートワークが使用されている。 ここでの会話内容ではマリオの事を呼び捨てにしているが、一人称が「ボク」であったり、影ながら応援していると発言したりと、ルイージらしいキャラクターのベースが見られる。 ゲーム中では本人は全く関わらないが、星のふる丘の願い星に彼の願いらしきものが存在しており、そこマリオのことを「兄さん」と呼んでいる。 EDではパレードの先頭を務める。 このように出番は全くないが、未知数だったルイージのキャラクター性は本作である程度可視化されており、「ただの色違い2Pキャラ」という扱いからの転機になったと言っても差し支えない。 発売前のスクリーンショットには彼らしき姿が数点確認されているため、開発時は何かしらの出番があったようである。 【マリオストーリー】 今回はゲーム内に登場。マリオの家で暮らしている。 何かと臆病だったり、マリオを「兄さん」と呼んで慕っていたりと、現在のルイージとほぼ同様のキャラクター性が本作で確立されており、更に本作から「オバケが苦手」という設定が追加された。 マリオの家を改造して地下室を造っており、クルリンジャンプ習得後は地下室で彼の書いている日記を閲覧出来る。 ストーリーを進めると、メタルブロックや高い位置にあるレンガブロックに乗っていたする。何処からそんなもの持ってきたんだ。 EDではパレードの先頭を担当する。今作での彼の願いは「二段ベッドの上で寝る事」らしい。 【ペーパーマリオRPG】 ワッフル王国という国でエクレア姫を助けるために独自の冒険をしており、毎ステージ毎にゴロツキタウンで仲間を連れて話をしてくれる。 ……が、ルイージいじりが盛んな時期の作品だったためか、同行している仲間の話を聞く限り、どうにも周囲の人々に迷惑をかけまくっていたり、パッとしない活躍だったりと、なんとも締まらない冒険だった様子。 これらの冒険の内容は「スーパールイージ」という本で纏められているが、一部は都合の悪い部分は改変・脚色されている。 バトルでは観客として登場する事もあり、時々アイテムを投げる。 ステージ6終了時のクッパのサイドストーリーでも登場したり、カゲの女王でも彼と思われる声援がある。 大のルイージファンを自称する【キノビア】の依頼でも登場するが、当のキノビアはエムブレームLで変装したマリオを本物のルイージと思い込み、たまたま居合わせた本物の彼は偽物扱いにされてしまい泣きながら帰っていく。 スットンとりでのクイズでは、「ここにある物はなんだ」という問題に対し、誤回答の中に「ルイージのパンツ」なるものがある。どうしてそんなものが…。 まずかったのはわからないが、国外版では「Pickle Stone(漬け物石)」に変更されている。 EDでは過去作のパレードと同様に一番最初に登場している(全てシルエットであるためわかりづらいが、マリオにしては先頭のシルエットの背が高く、そのマリオ本人は最後尾に登場する)。 【ペーパーマリオRPG(Switch)】 観客時や会話時などのそこら中でボイスを喋るようになった。 ルイージいじりが概ね落ち着いた今の時代になってもGC版とほぼ同じ立場になっており、キノビアの依頼に至ってはボイスで反応を示すためにより際立っている。 エンディングが変更された事で先頭の役目は無くなった。 【スーパーペーパーマリオ】 『ペーパーマリオシリーズ』で唯一純粋にルイージを操作できる作品。相変わらず滑りやすい。 固有アクションのスーパージャンプが非常に強力で使いやすいキャラクター。スーパージャンプは『ペーパーマリオRPG』のジャバラジャンプのように高く跳べ、敵に体当たりすれば2倍のダメージを与えられる。上へ進むタイプのショートカットにも利用できる。 オープニングデモでは【ノワール伯爵】の野望を阻止しようと「コントンのラブパワー」に攻撃を仕掛け大爆発を引き起こしてしまう。 その後はぐれた仲間を探す途中で捕まってしまい、【ナスタシア】に洗脳されて【ミスターL】として立ちはだかる。 ミスターLとしての再戦後、【ディメーン】に殺され先にアンダーランドに来ており、マリオと再会し仲間になる。なお、ミスターLとしての記憶は残っていない様子。 ステージ8-3ではディメーンに挑発され、【フェアリン】の力も借りずにディメーンとタイマン勝負をする。 ラスボス戦では、コントンのラブパワーの力でディメーンと融合して【スーパーディメーン】となってしまうので、戦いに参加できない。 【ペーパーマリオ スーパーシール】 1-6、2-5、3-12、4-5、5-5に「隠れルイージ」として登場。 ペパライズで引き剥がす事ができ、剥がした後はどこかに消えて行ってしまう。EDで見つけたルイージの数が表示される。 見つける度に新聞の記事が追加される。一体何処の誰が彼に注目しているんだ。 EDでは旧作のようにパレードの先頭を務める。 【ペーパーマリオ カラースプラッシュ】 アイキキビーチ、ダイダイ谷、マッキーコロシアム、パ・プールていえん、マッカッ火口、グリングリンパワーラボの特定の場所でキリトリを使用すると登場する他、ストーリー終盤で【スタンダードカート】に乗って登場。 クロクッパ城までマリオを運んでくれる。クロクッパ城からイロドリアイランドへ行く時も彼のカートに乗って行く。 【ペーパーマリオ オリガミキング】 今回はマリオと一緒にピーチ城に向かうものの、いつの間にか壁の中に閉じ込められてしまっている。 デクの山に放り出されたマリオがピーチ城に向かうための動機となった。 救出後はピーチ城のカギを探すという名目で別行動を取り、各紙テープのエリアで別の重要なカギを渡してくれる。 空気を読めずに人の話を聞かない傾向にあるものの、話し相手がオリビアなので微妙に噛み合ってないまま話が進んでしまう。 そして肝心のピーチ城のカギはカートのノズルに刺さりっぱなしだったというオチが付く。 カラクリやしきやピーチ城に突入する際に仲間になるが一緒に戦う事は無い。 ピーチ城ではオープニングでマリオが落とされた落下トラップに引っかかって退場。 が、ED前では【オリガミ職人キノピオ】をオリガミ城に連れて来る活躍を見せる。 【マリオ ルイージRPG】 主役の一人。最初は留守番だけするつもりだったが、【クッパ】に無理やり連行させられる形でマリオと一緒に冒険に出る。 臆病な面は目立つものの進行には必要不可欠。マリオとの多彩なブラザーアクションが存在する。また、ストーリー面でも機転を効かせた作戦を立てるなどなかなかの頭脳派。単独行動する事もある。 ストーリー面では 緑のヒゲ 呼ばわりされる事が多く、マリオよりもネタ寄りのキャラとして扱われている。泣くシーンもかなり多い。 リトルキノコにてマメ熱にかかったマリオを助けに行く際はバクショー遺跡に自ら向かおうとするものの、バクショー遺跡にいる怪物(名称不明)の話を聞いてかなり怯えてしまうが、ピーチ姫に脅され結局行く事になった。【サイコカメック】の催眠魔法でマリオと思い込み、バクショー遺跡で怪物のストレス発散に付き合ってクラピコ草の入手に成功する。 ジョークエンドにてピーチ姫を救出する為に、マリオの提案でピーチに変装する事もある。【ふっかつカメジェット】内では【ゲラゲモーナ】に変装がバレるものの、クレーンなどで足止めしつつスタービーンズを奪還して脱出に成功する。但し着地には失敗して流砂に飲み込まれている。 【マメック王子】に気に入られた後は、マメック王子が出てくる度にアピールする事が多くなる。 【マリオ ルイージRPG2】 主人公の1人。本作でも留守番をしたがっていたが【キノじい】のベッドにぶつかられた事でマリオよりも先に過去の世界へと飛び込んでしまう。また、前作以上に扱いが酷い。 【ベビィルイージ】は本作のキーキャラクターだが、彼は別にそうでもない。 スターの丘ではスターゲートに試される場面がある。しかし彼だけやたらと責められまくる。 【マリオ ルイージRPG3!!!】 「臆病に見えるが勇気があり、動く時は動く」というキャラでデザインされているとの事。 初っ端からずっこけるなどややマヌケな一面も見える。クッパに吸い込まれた。クッパの体内と外の世界を行き来しながら冒険する。単独行動する場面もある。 【マリオ ルイージRPG4 ドリームアドベンチャー】 ルイージの年に発売されたソフトだけあって、過去作の扱いが嘘であるかのようにめちゃくちゃフィーチャーされている。 夢世界は彼がマクラで眠ることで出現し、そこにマリオが潜り込むことになる。そのため本作ではかなり重要なキャラクター。 夢世界においては【ユメルイージ】が代わりに同行する。 ちなみに、本作のラストシーンでようやくクッパに名前を覚えてもらえた。 本作では留守番を嫌うキャラに変わっており、夢世界の底のメッセージについて任天堂のチェックが入り、ネガティブなものは削除されたとの事。 【マリオ ルイージRPG ペーパーマリオMIX】 彼がピーチ城の倉庫に保管されていた本を落としたことでペーパーキャラが本の中から飛び出してしまったので、ある意味本作の事件の元凶とも言える。 今回は兄が2人になったので心強く感じており、臆病な面は一人になった時以外は見られない。 前作の活躍のおかげか情けない描写はほとんどなくなったが、その代わり(?)敵味方共にスルーされることが多くなり、そのたびに自身の存在をアピールしたりいじけたりする。 ちなみにルイージに出会った際のクッパ軍団の対処法は「ひとまず様子見、自爆待ち」らしい。緑のヒゲとは呼ばれなくなった。 EDでは両方のピーチからダブルキスを貰う。 ペーパー版の方はサウンドプレイヤーのみに登場。 【マリオ ルイージRPG1 DX】 「クッパ軍団RPG」には登場しない。 【マリオ ルイージRPG3 DX】 「クッパJr.RPG」ではクエスト「マリオ&ルイージ」に登場する。 マリオパーティシリーズ 【マリオパーティ】 プレイヤーキャラの1人。 【マリオパーティ2】 CPUはアカズキーちゃんを好んで使う。 【マリオパーティ3】 ストーリーモードでは彼以外を選んだ場合、選んだキャラクターが本来担当するスタンプの代替キャラとして登場。つまり担当スタンプが無い。 逆に言えばルイージを操作キャラに選んだ場合のみ他の全員が本来のスタンプを担当するため、実質デフォルトキャラクターとして見る事もできる。 CPUはキーマンを好んで使う。 【マリオパーティ4】 CPU操作時はチビキノコやデカキノコをよく使う。 【マリオパーティ5】 タッグマッチでキノピオとチームを組んだ時のチーム名は「じみキノコーズ」。 【マリオパーティ6】 タッグマッチで【キノピコ】とチームを組んだ時のチーム名は「サブキャラだよねーズ」。 【マリオパーティ7】 【マリオパーティ8】 タッグマッチでキノピオとチームを組んだ時のチーム名が「グリーンキノコーズ」に変更された。 【マリオパーティ9】 【マリオパーティ10】? 【スーパー マリオパーティ】 ルイージ以外が操作キャラクターの場合はルイージを仲間にするという事ができるが、本作ではマリオと同様の無口系キャラクターとなっており喋らない。キノピオが解説をしてくれる。 【マリオパーティアドバンス】 【マリオパーティDS】 【マリオパーティ アイランドツアー】? 【マリオパーティ スターラッシュ】? 【マリオパーティ100 ミニゲームコレクション】? Mario Party-e 本作ではプレイヤーキャラではない。ミニゲームの「Mario s Mallet」に登場。 ルイージマンションシリーズ 毎回【オヤ・マー博士】に、屋敷などの調査とオバケ集めを任されている。 【ルイージマンション】 日本国内の作品では初めての単独主人公。オバキュームなどを装備して、オバケだらけの洋館を探索する事になる。ジャンプ系アクションは出来ない。 【テレサ】や【キングテレサ】と対決し、キングテレサとの因縁が始まる。 【ルイージマンション2】 本作では暴走したオバケ達を止めるため5種類の建物を探索する。鍵を奪った【オバ犬】を追いかける事になったりと苦労している。 オバケを吸い込んでいる間なら、回避行動としてジャンプが可能。 「テラータワー」モードでは色違いのルイージたちと協力し、オバケを捕まえたり仕掛けを解いていく。 【ルイージマンション アーケード】? 色違いのルイージが2Pキャラとして登場。ノロワ~レ大樹やヒャッキ~ヤ坑道は探索しない。 【ルイージマンション(3DS)】 【グーイージ】が2Pキャラとして登場し、彼と協力して探索する事も可能。 【ルイージマンション3】? 本作ではホテルを探索する。泊まった直後にキングテレサに追われたり【オバケネコ】を追ったりと案の定苦労している。オバ犬やグーイージも彼に協力してくれる。 その他のマリオシリーズ 【レッキングクルー 98】 ストーリーモードではエンディングにのみ登場。 クッパを倒した後は対戦モードとトーナメントモードで使用可能となる。 【スーパーマリオ ヨッシーアイランド】 ベビィルイージとして登場。さらわれたまんま最後まで帰ってこない。『ヨッシーアイランドシリーズ』ではほぼこの扱いである。 【ゴルフJAPANコース】 2Pキャラクター。1P(マリオ)との性能差は無い。 なお、続編の【ゴルフUSコース】では緑色のマリオが出てくるためルイージの出番は無い。 【マリオオープンゴルフ】 2Pキャラクター。説明書及びタイトル画面のみキャディーとしてデイジーを連れている。 ただし、ゲームプレイ中にグリーンの画面で表示されるキャディは誰であっても常にピーチとなる。 デイジーとの接点は『マリオテニス64』で再登場するまで本作でしかなかった。 説明書にはきちんと「ルイージ」と表記されているが、ゲーム中1Pモードでマッチプレイの対戦相手を選択する時はなぜかルイジと表記されている。また、1Pはマリオである事は明確なのにまるで他人相手の(それこそプレイヤーに向かっての)ような口調で話す。 【マリオゴルフ64】 操作キャラクターの一人。弾道はフェード、飛距離は220Y。キャラゲットでは最初に出てくる。 本作以降は声が低くなった。 【マリオゴルフ ファミリーツアー】 【マリオゴルフ ワールドツアー】? 飛距離は前作と同じ。 【マリオゴルフ スーパーラッシュ】 アイスルイージに変身し、アイスボールを打つ事も出来る。 【マリオズテニス】 当時では珍しくマリオと性能差がある。 【マリオテニス64】 ダブルスのパートナーはデイジー。オールラウンドタイプ。身長が高いので頭上付近のボールも返しやすい。 トーナメントで優勝すると走り回った後に転倒してしまう。 【マリオテニスGB】 珍しくクッパ相手に啖呵を切って喋るシーンがある。 【マリオテニスGC】 オールラウンドタイプ。コントロールに優れる。攻撃系スペシャルショットは「ピコピコハンマーショット」、防御系スペシャルショットは「オバキュームレシーブ」。 トーナメントで優勝するとマリオに足を踏まれてしまう。【ヘイホー】が優勝した場合は、仮面が外れた後の素顔を見て驚いてしまう。 【マリオテニス オープン】 オールラウンドタイプ。 【マリオテニス ウルトラスマッシュ】? 相変わらずボレーがすごく強く、なぜかロブが出しにくい仕様であるネット対戦では強キャラと名高い。 【マリオテニス エース】? オールラウンドタイプ。 ストーリーモードでは、エスターによって操られたワリオと【ワルイージ】が持ってきたエスターを手にし、操られてしまう。その為、今回は珍しく敵サイドであり、エスターカップでマリオと対峙する。当然、彼は完全な被害者なので、元に戻ったあとはお咎めはなしである。 【スーパーマリオスタジアム ミラクルベースボール】 メインキャラクター。バランスタイプで、だげき5、とうきゅう6、しゅび6、そうるい6。とくいプレイはオールマイティ、とくしゅプレイはカベジャンプ、スーパージャンプ。 【スーパーマリオスタジアム ファミリーベースボール】 メインキャラクター。右投 6、左打 6、守 7、走 7。スペシャル技は「たつまきボール」と「たつまきショット」、特殊アクションは「スーパージャンプ」。 【スーパーマリオストライカーズ】 キャプテンの1人。 【マリオストライカーズ チャージド】 キャプテンの1人。 【マリオストライカーズ バトルリーグ】 プレイヤーキャラの1人。テクニックタイプでパスがしやすい。 【マリオバスケ 3on3】 オールラウンドタイプ。スペシャルショットは「グリーンファイアシュート」。 【マリオ ソニック AT バンクーバーオリンピック】? DS版のアドベンチャーツアーズではクロスカントリーでの勝負に勝てば仲間になる。マリオの弟だからなのか、それとも他の作品の影響なのか、彼もセリフは無し。 【ヨッシーのたまご】 2Pキャラとして登場。 【スーパープリンセスピーチ】 【ブロスたいちょう】によってマリオ共々捕まえられ、【デカメック】に囚われている。 クッパ撃退後マリオの元へ駆寄ろうとするがピーチに突き飛ばされてしまう。 【役満DS】? 【Dr.LUIGI 細菌撲滅】? 主人公。本作ではいつもの緑色の帽子を被っている。 【Dr.MARIO ギャクテン!特効薬 細菌撲滅】? 【ドクターマリオ ワールド】 ドクターとして登場。2種類実装された。 ドクタールイージスカウトで排出される。ワールド4のスペシャルステージではクリア報酬として入手可能。 ステージモード Lの形にオブジェクトを消します VSモード レベル スキル効果 1 5秒間、相手がカプセルを回転できなくなります 2 8秒間に強化スキルゲージのたまる速度が小アップ! 3 11秒間に強化速度が中アップに上昇 4 大アップに上昇 5 14秒間に強化 ドクターファイアルイージファイアルイージが白衣を纏った姿。ドクタールイージと異なり帽子を被っている。スカウトで排出される。ワールド13のスペシャルステージではクリア報酬として入手可能。 ステージモード 一番左の縦1列と一番下の横1段を消します通常一回で消せないオブジェクトも消し去ります VSモード レベル スキル効果 1 一番左の縦1列と一番下の横1段を消します通常一回で消せないオブジェクトも消し去ります 2 スキルゲージのたまる速度が大アップ! 3 大アップに上昇 4 消す箇所が縦2列・横2段に強化速度は中アップに減少 5 大アップに上昇 いっしょにフォト スーパーマリオ 第2弾にて、2,000円分のプリペイドカードで販売された。 【マリオ+ラビッツ ラビッツキングダム】? 大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ 本シリーズでは、いじられキャラという印象が強い。 【ニンテンドウオールスター! 大乱闘スマッシュブラザーズ】 隠しキャラクターだが、1人用モードのステージ4では普通に対戦相手として出てくる。 性能は今で言うマリオのダッシュファイターといった感じだが、「ファイアボール」がバウンドせずに低めの弾道で直進する、上必殺ワザの「スーパージャンプパンチ」が単発で至近距離だと「ファイアジャンプパンチ」に化ける、ダッシュ攻撃が「ぽこぽこパンチ」である等、現在へと引き継がれた要素は多い。重量は「100」。 キャラランクとしては【ドンキーコング】と最下位争いをするレベル。 飛びぬけて大きな欠点があるわけではないのだが、マリオからアレンジされた性能が全体的にデチューンとして働いてしまっており、ふんわりしたジャンプを始めとして全体的に低い機動力、コンボ火力の低さ、使い勝手が悪い飛び道具等、あらゆる要素がマイナス方向に噛み合ってしまっており、大した火力もないのに立ち回りが弱いというやれることの少ないキャラである。 ただし小ジャンプからのドリルキックからファイアジャンプパンチに繋げる一発逆転要素も持ち合わせているため、相手に回すと油断ならないキャラでもある。 ただし「ぽこぽこパンチ」は見た目の色物っぷりを上回るとんでもない低性能技であり、威力は低い、多段ヒット技なのに殆ど最後までつながらないため反撃が容易、後隙も絶大と悪いことだらけの封印推奨技。 プレイキャラ解禁時の「永遠の二番手、ルイージが使えるようになりました」のフレーズにおける「永遠の二番手」という二つ名があまりにもハマっており、完全に彼を象徴する言葉となった。 特徴的な「片足で小石を蹴る」ようなアピールには攻撃判定があり、崖つかまりしている相手にダメージを与える事もできる。日本国内のCMでも使用された。 【大乱闘スマッシュブラザーズDX】 隠しキャラクター。 弱攻撃3が「どんけつ」、上強攻撃が「ねこパンチ」、下強攻撃が「かかとげり」、横スマッシュ攻撃が「地獄突き」、前空中攻撃が「脳天チョップ」に変更された。スーパージャンプパンチが真上に上昇するようになった。新技として「ロケットずつき」に似た「ルイージロケット」を習得。 モーション等もどんどん差別化されて行き、更に【ドクターマリオ】も登場した事によりマリオの類似キャラという認識は薄れている。 地上での滑りやすさが上がり、滑りながら攻撃を繰り出す事も可能。 所謂「絶」とルイージの滑りやすい特性が非常マッチしており、異常な距離とスピードで常に滑りながら戦うという戦闘スタイルとなっている。 ルイージロケットには低確率で暴発して溜め無しでも、通常時の最大為以上の威力とスピードで突進することがあるという、非常にギャンブル要素が強い技。威力自体は申し分ないのだがあまりにも速すぎてランダムで発生するため、熟練プレイヤーでも中々制御できないという困りもの。 CPU操作ではドリルキックを多用するため妙に強く、CPU同士の対戦では乱闘させても重量級にすら勝ることも多いが、復帰時にルイージロケットしか使わず、低所でもスーパージャンプパンチは使用せず落ちていく。 「アドベンチャー」モードではキノコ王国-1で特定条件を満たすと、キノコ王国-2でマリオの代わりに彼のムービーが挿入され登場する。 本作以降は「緑の人気もの」という肩書が使われるようになったが、永遠の二番手がハマりすぎているため知名度はあまりない。 【大乱闘スマッシュブラザーズX】 隠しキャラクター。テクニカルなマリオに変わりバランスタイプになっている。重量は「97」に減少した。 最後の切りふだは謎のフィールドを出す「ネガティブゾーン」。完全にネタ技だが範囲はかなり広く、様々な状態異常をライバルにかけ続けることで大幅に弱体化させられる強烈な技である。 それ以外の性能はと言うと常時滑りながら攻撃するという、色物極まりない戦い方をしていた前作に比べるとかなりスタンダードなものになっており、搦手ばかり目立つようになったマリオに比べるとむしろこちらの方が初心者向けと言う声も。 ただし絶がなくなったことで普通にダッシュすることが増えたため、自殺技である「ぽこぽこパンチ」が暴発しやすくなったことに関しては注意が必要。 「亜空の使者」ではあまり出番はない。最初は【ワドルディ】にビビりまくりデデデの不意打ちハンマーを受けてフィギュア化する。その後はデデデ城にて他のキャラクターと共にデデデから時限式のブローチを鼻につけられる。 【タブー】と戦えるファイターがいなくなった後に例のブローチによって【ネス】と共に復活し、デデデも復活させて「大迷宮」に挑む。デフォルトでタブーに挑めるファイターの1体。 公式サイトでは 「今回は“永遠の二番手”ではなく、あえて“緑の人気もの”と呼ばせていただきましょう!!」 とネタキャラ扱いするのを控えるような言い方をしているが、シャドーモセス島の通信ではAIなのか本人なのかわからない大佐に「永遠の二番手だな」「いわゆる日陰者」「兄に勝る弟などいない!!」と散々弄り倒されていた。 【大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS / Wii U】 初期ファイター。本作から、向きによってモーションが左右反転するようになっている。一部の動作が原作に近くなった。 弱攻撃1が「ジャブ」、弱攻撃2が「フック」、下投げが「ヒップドロップ」、最後の切りふだが「オバキューム」に変更された。 また、本作からいじけるアピールにメテオ効果が付与されただのアピールが大幅に強化された。 「ぽこぽこパンチ」がようやく最後までヒットするまともなダッシュ技となった。 特設リングでの通り名は「緑の人気もの」。『DX』のフィギュア解説文やお知らせで使われている。「永遠の二番手」ではないらしい。 エンジェランドの天界漫才ではナチュレに永遠の二番手呼ばわりされるものの、「これだけのファイターがいる中で二番手なら相当の強者だろう」とフォローされていた。 【大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL】 隠しファイター。空中での下必殺ワザの「ルイージサイクロン」の上昇量が減少するなど復帰面が弱体化。 ルイージの代名詞でもあった「滑りやすい」という特性がなくなり、他のキャラと同様の慣性で止まれるようになった。 弱攻撃2が「ストレート」、上強攻撃が「ねこアッパー」、投げがオバキュームに変更。『ルイージマンション3』のモデルが先行採用された。 つかみ攻撃は「オバキュームショック」、前投げは「オバキューム投げ」、後投げは「オバキューム反転投げ」、上投げは「オバキューム釣り」、下投げは「オバキュームドロップ」。 つかみ動作では縄付きのキューバンショットを発射するが、空中で発射してもワイヤー復帰は出来ない。 オバキューム関連のモーションは左右反転せず、右利きのモーションになる。 本作の彼を象徴するのがファイアジャンプパンチで〆る即死コンボで、 なんと入力ミスさえなければ0%で掴みが成立した相手を確定で即死させられる。 アップデートで修正こそ入ったものの、即死コンボそのものがなくなったわけではなく、理論上はあらゆるファイターを掴みさえすれば即死させられる恐るべき超火力キャラと化した。 ただしこれらのコンボは難易度が高い上に0%付近限定であり、一度でも失敗すると正攻法で撃墜まで持って行く必要がある。 即死コンボ抜きにしても相当高い火力を持つが、ルイージサイクロンの移動力の低下もあって復帰面は比べて弱体化したため、 安定した高火力キャラだった前作に比べるとかなりピーキーな性能になった。 キャラランク的には中の上~上の下あたりに位置するという声が多いが、問答無用で即死まで持って行くプレッシャーが凄まじいため「ルイージだけは相手にしたくない」と語るユーザーも多い。 「灯火の星」では、「闇の世界」の「謎の空間」で解放可能。 ファイタースピリットのアートワークは『マリオパーティ8』のもの。 また、アタッカースピリットやサポータースピリットが幾つか存在する。 その他の作品 【テトリス】 対戦モードで2Pキャラとして登場。 【F1レース】 GB版にて、コース3でレースが始まる直前に登場する。 【ファミコングランプリⅡ 3Dホットラリー】 パッケージ等のイラストではマリオと彼が車に乗っている事になっているが、ゲーム中はほとんど画面に映らない。車の修理中のみ画面に登場する。(マリオも同様) ちなみにこのアートワークでは、作画ミスで右手が6本指になっている。『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』に【MONSTER】?名義で収録されたイラストでは修正済み。 【ベースボール】 GB版でUSA MODEのR-EAGLESに選手として登場。LUIGI表記。 【ゼルダの伝説 夢をみる島】 【ニワトリ小屋のおじさん】?がルイージと酷似している。本作の時点では「似ている」程度だったが……。 【ゼルダの伝説 夢をみる島DX】 上記のおじさんの服が緑色と判明し、ますますルイージに近づいていく。 【ゼルダの伝説 夢をみる島(Switch)】? 上記のおじさんが完全にルイージそのものと言えるほど近いグラフィックに作り直されている。 【ゼルダの伝説 時のオカリナ】 ハイラル城の中庭にて、出入り口から右の窓を見ると奥に絵が飾られている。アートワークは『マリオカート64』のもの。 【ゼルダの伝説 時のオカリナ3D】?には無い。 【星のカービィ スーパーデラックス】/【星のカービィ ウルトラスーパーデラックス】 【デデデ大王】戦、かちわりメガトンパンチの背景に登場。 【零 ~月蝕の仮面~】? 【麻生海咲】?のクリア特典のコスチュームの中に、ルイージの服がある。交換できるポイントは50000点で、海咲のコスチューム全5種類の中では3番目に高価。 【Girls Mode 4 スター☆スタイリスト】 FANTANIAのつけヒゲに、彼のヒゲをモチーフにしたつけひげLがある。 ゲーム以外 【スーパーマリオくん】 序盤からパートナーの一人として登場することが多い。 マリオくんの歴史の中でキャラ変遷が最も激しいレギュラーキャラクターの一人であり、最初期は輪郭までマリオと同じ外見であったが64編辺りからヒゲのデザインがわずかに変わり、マリオパーティ2編付近でようやく今の二股のヒゲデザインと輪郭になった。性格も最初期はガッツリツッコミ役でマリオとヨッシーに比べれば常識人であり気も強かったが、ペーパーマリオRPG編(実際には直前のルイージマンション編)から原作の怖がりで臆病な設定が逆輸入され、現在ではボケキャラクターに徹する事も多い。 なお、今も昔も主役になることへの夢は消えていないのでマリオがいなくなるたび主役を主張して来ることがある。ただしルイージマンション編では苦手なオバケを相手にするので主役を降りたがっている。 【スーパーマリオ(本山版)】 レギュラーキャラ。やや控えめではあるが強気に出る事も多く、お調子者的なキャラ付けもされている。一人称は「おいら」。 この手のキャラのお約束なのか、やたらと洗脳される事が多いが、メインを張る場合もありそれなりに活躍の機会もある。 女性ファンが多いと自称している。 【スーパーマリオブラザーズ Vol.2 大魔王ネオクッパの挑戦】? 500年後の未来に飛ばされるが、飛ばされた先が偶然ネオクッパ城の近くだっただめ、門番の【メカクリボー】を全滅させて城内に潜伏しマリオを待っていた。(一度だけマリオを通信で激励した) 【スーパーマリオブラザーズ Vol.3 マリオ軍団出撃】? 老に授かったアーマー・ガン・ボムでマリオ・ピーチと共に戦った…ように見えたが実は出発前夜にエイリアンとすり替わっていた。 (選択肢によってはこの偽ルイージがマリオを聖剣で刺殺したりマリオとピーチをボムで爆殺したりする) 本物はクッパ戦の最中にピーチに救助されたが、エピローグで国王との謁見中に口を滑らせピーチに足を踏まれ絶叫するのだった……。 【スーパーマリオブラザーズ ピーチ姫救出大作戦!】 マリオの弟として雑貨屋を開いている。 金にやたらとがめつく、今で言うワリオのようなキャラ付けがされていた。 【スーパーマリオ 魔界帝国の女神】 本作では子供の頃にマリオに拾われた養子という設定のため純粋な兄弟ではない。そのためマリオとは歳が大きく離れており、フルネームはルイージ・マリオである。 マリオと共に配管工「マリオブラザーズ」を営んで暮らしている。 映画内においては実質的な主人公の立ち位置となっており、デイジーを助けるために無茶をする事が多い。 【ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー】 本作ではニューヨークのブルックリンに住んでおり、マリオと共に企業した配管工事会社で働いている。 ゲーム同様臆病かつ不憫で、頼りがない。だが他者を気遣う優しさを見せたり、落ち着かない兄を嗜めたりなど人の良さが目立つ。 異世界のダークランドに飛ばされた後はクッパに捕まり、ゲーム作品のピーチのような囚われの身のポジションとなっているが、本作ではマリオブラザーズはキノコ王国やクッパの事を何も知らない状態であるため、身内が囚われているという展開はマリオがクッパ軍団と対立する動機して自然な流れとなった。 実家では父親にマリオに巻き込まれてる指摘されてるが、ルイージは「僕は兄さんに巻き込まれただなんて思ってない」とはっきり述べるなど、兄弟愛は非常に強い。 自由の身だったマリオのようにアスレチックコースで特訓などはしておらず、あくまでも一般人と大差ない程度の身体能力しかないのだが、ブルックリンの最終決戦ではクッパのブレスが当たる直前にマンホールを盾にして、あと一歩で焼き殺されかけたマリオを必死にかばう活躍を見せる。 そしてマリオと共にスターの力を取得し、クッパ軍団を瞬く間に蹴散らし、クッパを要塞ごと叩きのめして騒動を締めくくり「マリオブラザーズ」の名に恥じない健闘ぶりを見せた。 【スーパーマリオブラザーズ しらゆきひめ編】? ほんの少しの登場であるが、ピンチのマリオの前に登場し、クッパに不意打ちを食らわせチャンスを作るかなりの活躍。 【Nintendo Switch Online】の紹介映像 セーブデータお預かりの紹介部分で登場。愛用してるSwitch本体がドッスンによってセーブデータごと破壊されてがっかりする場面がある。 息を吹きかけるような動作があったため、相当使い込んでいたものと思われる。 ただしこの壊されるシーンは、壊れてしまうことを考えていたマリオによる想像内だったため、実際には壊れていないと思われる。 能力・武器 詳細は「【マリオ】/能力・武器」のページを参照。マリオと違う部分を紹介する。 武器・使用技 ジャンプマリオ達より高いことが特徴。バタ足をして距離を稼ぐこともある。ただし、作品によっては差がないものもある。 ファイアボール『スーパーマリオアドバンス2』の「スーパーマリオワールド」ではマリオのものより少し高く跳ねる。『大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ』では緑色のものを出す。マリオのものと違い、跳ねずに一直線に進む。これは『マリオブラザーズ』の【ファイアボール】が元ネタと思われる。 スピンジャンプ パンチ キック スライディングキック ヒップドロップ『大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ』では『for』の下投げで繰り出す。『SPECIAL』では下投げ「オバキュームドロップ」の途中で繰り出す。 横宙返り バック宙 クルクルジャンプ『64DS』ではバック宙を使うと自動的に発動する。 壁キック『New スーパーマリオブラザーズ』から使用可能になった。 アイスボール スピン 前転 サンダーハンド『マリオ ルイージRPG』で使用。ハンドパワーを使って目の前に電撃を出す。『マリオ ルイージRPG1 DX』(本編)ではこれでも先制攻撃が出来るようになった。敵を「めまわし」状態にする事がある。 ブラザーアクション 『マリオ ルイージRPG』/『マリオ ルイージRPG1 DX』でのブラザーアクション ハイジャンプマリオの上に乗ってから一緒に高くジャンプする。 もぐルイージ/もぐりハンマーマリオがハンマーでルイージを叩いて柔らかい地面に埋め、一部の柵を通り抜けたり、マメなどを掘り出したり、樽の中に入る事が出来る。 感電移動/くっつきルイージがサンダーハンドでマリオを感電させ、平行移動が出来る。テレサ像を動かしてスイッチを入れる事も可能。 ブラザーアタック/スペシャルアタック 『マリオ ルイージRPG』/『マリオ ルイージRPG1 DX』でのブラザーアタック バウンドブロス彼とマリオが合体し、強力なジャンプで敵単体を攻撃する。アドバンスコマンド/DXアタックでは途中で彼とマリオが分離して2体の敵を踏める。敵が1体しかいない時は集中攻撃する。 ノックバックブロスハンマーでマリオを叩いてちびマリオ状態にし、続けてハンマーでマリオを打って敵単体を攻撃する。空中にいる敵にも当たる。アドバンスコマンド/DXアタックでは連続攻撃する事ができる。『1DX』では最大5回しか攻撃できず、攻撃対象もランダムになる。 タイフーンブロスハンマーでマリオを叩いてちびマリオ状態にし、マリオの上に乗って回転しながら敵へ突撃し、ハンマーで敵単体を攻撃する。攻撃対象を変える事も出来る。アドバンスコマンド/DXアタックでは最後に攻撃した敵を気絶させる事がある。『1DX』では最後の一撃のコマンドが入れ替わっている。 サンダーブロス敵の頭上へジャンプし、雷または電撃弾で敵全体を攻撃する。『1DX』では最後のコマンドを成功させても空中にいる敵に当たる。敵のDEFを下げられる。アドバンスコマンド/DXアタックでは電撃を纏わせたアッパーで敵単体を攻撃するが、敵のPOWも下げられる。 ブラザーアイテム トリオアタック ハンマーマリオに比べ使い慣れていないのか、すっぽ抜けてしまったり、自分を叩いてしまうこともある。 バッジ ブーツ オバキューム『ルイージマンション』等で使用。オバケやコインなどを吸い込む掃除機。『大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ』では『for』から最後の切りふだとして採用。『SPECIAL』では投げにも使用する。 『大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ』のワザ ファイアジャンプパンチ至近距離でスーパージャンプパンチを当てると発動。炎を纏ったアッパーカットで大ダメージを与える。恐らく【ケン・マスターズ】の炎の昇龍拳が元ネタか。 ぽこぽこパンチ目をつむりながらぽこぽこ叩くダッシュ攻撃。なんだかヤケクソ気味に見える。 ルイージサイクロンマリオの「マリオトルネード」に似た下必殺ワザ。くるくる回転する。『DX』までは単発ヒットしかせず、当たった時点で纏まったダメージを与えてぶっ飛ばす性能だった。『X』からはマリオの「マリオトルネード」が空中攻撃下に変更されたためなのかは不明だが、単発ヒットから連続ヒットに変更された。 アピール(下)いじけて小石を蹴るアピール。実は攻撃判定があり、それも非常に強力なメテオになっている。 ルイージロケット『DX』から使用する横必殺ワザ。【ピカチュウ】の「ロケットずつき」に類似している。1/8の確率で暴発し、凄まじい威力と推進力になる事も。 地獄突き『DX』から使用する横スマッシュ攻撃。どういう訳か手刀攻撃をする。 脳天チョップ『DX』以降の前空中攻撃。頭上から片手を素早く振り下ろす。 ネガティブゾーン『大乱闘スマッシュブラザーズX』で使用する最後の切りふだ。謎の黒いフィールドを展開し、中に入っている者達を大きく弱体化させる。ほぼネタ技のような風貌だが範囲が広く、かなり強力。 変身 スーパールイージ ファイアルイージ『スーパーマリオアドバンス2』では、投げるファイアボールの性質が異なる。 しっぽルイージ『Newスーパーマリオブラザーズ2』以降はキツネ耳とキツネの尻尾になる。 カエルルイージ タヌキルイージ『スーパーマリオブラザース3』及びそのリメイク作品のみ。 キツネルイージ『スーパーマリオ 3Dランド』以降の作品で、ルイージ専用。能力はタヌキマリオと同じ。東洋水産(マルちゃん)の「赤いきつね」と「緑のたぬき」の逆バージョンとされている。 ハンマールイージ マントルイージ『スーパーマリオアドバンス2』では、飛行時の上下移動がマリオより少し速く、より高く上昇する。 風船ルイージ/バルーンルイージ はねルイージ『スーパーマリオ64DS』のVSモード専用の変身。 透明ルイージ マメルイージ コウラルイージ 巨大ルイージ ハチルイージ オバケルイージ自身が苦手なテレサに変身するものの、怖がるなどのデメリットは無い。ただ、テレサは近寄ってくる。 バネルイージ アイスルイージ レインボールイージ フライングルイージ プロペラルイージ ペンギンルイージ 雲ルイージ ゴロ岩ルイージ シルバールイージ身体は銀色だがゴールドファイアボールを投げる。 ムササビルイージ Pムササビルイージ ネコルイージ まねきネコルイージ ビルダールイージ スーパーボールルイージ ゾウルイージ アワルイージ ドリルルイージ おもなセリフ 兄さんの やくにたちたい『スーパーマリオRPG』の星のふる丘にあるルイージの願い事と思わしきもの。ゲーム内におけるルイージの初セリフであり、今後のルイージの方向性をしっかり定めたようなものである。なお、説明書ではもっと喋っている。EDではパレードの先頭を担当する形で実際に役に立てた。 まいったか ディメーン! にいさんの手を かりなくたって オマエくらい たおせるんだからな! 『スーパーペーパーマリオ』のステージ8-3で、ディメーンを倒した後のセリフ。ちなみにフェアリンの力も借りていない。 そうさ… ボクたちの 生きる道は ボクたちが きめる! ボクたちは あきらめない!! オマエなんかの スキに させるもんか!!! 『スーパーペーパーマリオ』のステージ8-4で、ノワール伯爵との戦いの途中で彼が戻って来た時のセリフ。ピーチの「世界を守る」発言に続けて言う。 ひぃぃ~! 助けて~~!!『スーパーマリオギャラクシー』のファントムギャラクシーにて。マリオを見かけるなり滅茶苦茶怯えて助けを求める。この時は「マ~リオ~!!」とボイスを発する。たとえプレイヤーがもう一人のルイージだとしても。 オバケ! ひぃぃぃ!!同上。オバケマリオを見かけ、マリオと気付かずにビビりまくる。 兄さん、やっと来てくれたんだ!キノピオ達と はぐれて 大変だったんだから!でも、一つだけ パワースターを見つけておいたよ! ちょっと見直しただろ?!同上。見栄を張っているが散々ビビった姿をマリオとプレイヤーが忘れることはないだろう……。 あれっ、ボクが もう一人?!まあでも 世界には 自分に似てる人がいるっていうし、細かい事は いいか!そうだ パワースターを見つけたんだ!これ、持って行こう!同上。ルイージを操作している場合の台詞。細かい事なのか……? やぁ 兄さん!クリアできない時はボクのお助けパーツを使うといいよ。『スーパーマリオメーカー2』のストーリーモードにて、同じコースを3回連続でミスすると、ルイージがこのセリフと共に登場する。そのコースで固いブロックやパワーアップアイテムが配置できる「お助けパーツ」が利用できるようになるのだが、自力でクリアしたい人にはうっとおしいと話題になったことがある。 説明文 今回も いろんないみで 大かつやくの マリオの弟 ジャンプ力が あるのが ジマン ミドリ色のふくは あいかわらず このカードを もっていると ルイージのこうげき力が 2倍になるぞ!『スーパーペーパーマリオ』でのカード説明文。 元ネタ推測 NOAの社員が彼の名前を決める時に『ブルーノ』『ジーノ』『ロメオ』『マティーニ』等の候補名が挙げられていく中で、「語感が良いから」「マリオに対して一番そばにいておかしくないイタリア人の名前」という理由で『ルイージ』と決まった。そのため、多くの説として流布している『宮本茂が「マリオの“類似”だから『ルイージ』で良いのではないか」と言ったため』というのは、後付の通説。 関連キャラクター 【マリオ】 【ミスターL】 【デイジー】 【ワルイージ】 【オヤ・マー博士】 【キングテレサ】 【ディメーン】 【クッパ】 【ルイージコング】 関連マシン 【スタンダードカート】 外部リンク ルイージの年~THE YEAR OF LUIGIルイージの生誕30周年を記念にして作られた特設サイト。 関連商品 コメント テレサなどのオバケが苦手という設定は、マリオRPG系やルイマンシリーズ以外ではそんなに見られない(アクション系マリオシリーズにこの設定が反映されていたらゲームのテンポが悪くなる)。 - L-24 (2020-11-05 21 50 40) 「マリオオープンゴルフ」の項目に書いてある「本作以降は声が低くなった。 」は、別の項目の物が間違って紛れているんですかね?(「マリオオープンゴルフ」にボイスは無い。) 直そうにもどの項目が正しいのかちょっとわかりませんが・・・ - 名無しさん (2021-10-24 21 19 42) 失礼、マリオゴルフ64のところに書くべきものを作る時に間違えてたので直しました - よしこう (2021-10-24 21 25 27) 名前 全てのコメントを見る
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前ページ次ページるろうに使い魔 時は幕末―――――。 黒船来航から端を発した一つの時代。明治維新が訪れるまでの十五年間。 尊王、佐幕、攘夷、開国―――様々な理想野望が渦巻く最中。 徳川幕府と維新志士――剣を持つものは二つに別れて戦いを繰り広げた。 その幕末の動乱期、その渦中であり激戦区となった土地、京都にて、『人斬り抜刀斎』と呼ばれる志士がいた。 修羅さながらに人を斬り、その血刀を以って新時代『明治』を切り拓いたその男は、動乱の終結と共に人々の前から姿を消し去り、時の流れと共に『最強』という名の伝説と化していった。 そして時代が進み、今や刀や侍は過去のものへとなっていった明治の東京にて、その男は人知れず姿を現した。新しい『信念』と『刀』を携えて。 数々の出会いと死闘に身を投じながらも、男はその信念を持って剣を振るい、明治の時代にその名を残さなかったまでも、関わった人々からは確かな『英雄譚』となって語り継がれることとなった。 その、確かな居場所を見つけた男は、ある日再び姿を消すこととなる。誰にも知れず、ひっそりと――――。 そして新たな浪漫譚は別の世界。この世界とは根本的に別な『どこか』。刀と侍ではない、魔法と幻想が栄える世界の『どこか』。そんな世界から話は始まる。 るろうに使い魔 ――ハルケギニア剣客浪漫譚―― 「次、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール」 「はい!」 そう呼ばれて、ルイズは立ち上がり、皆の前から一歩前へ出た。 今日は自身にとって大切な儀式、自分の一生の召使いである使い魔を呼ぶ神聖な日だ。 「おい、ルイズの奴何を召喚するかな?」 「どうせボンボン爆発して終わりさ、賭けたっていいぜ」 などとざわつく周囲の言葉をなるべく無視して、今はこの瞬間に全身全霊を尽くす。 生まれてこの方16年、あらゆる魔法を爆発という形で失敗させ続け、未だに系統魔法どころか基礎的な魔法まで扱うことができない。 家族からは才がないと言われ、生徒たちからは『ゼロのルイズ』という不名誉なあだ名が通ってしまい、その屈辱に耐える日々。 そんな生活から、一転して変えることのできる重大な日。それがこの召喚の儀である。 (見てなさい、立派な使い魔を呼んでアッと言わせてやるんだから!) 周りの生徒たちは、あらかた使い魔を召喚し終えた後だった。 皆それぞれサラマンダーやモグラ、タコやカエル、中にはドラゴンまで召喚しており、今は一体何を呼び出すのか……と好奇の目でルイズの方を注目していた。 段々とざわめきが薄くなり、静かになっていく中、ルイズは杖を掲げて朗々と唱えた。 「宇宙の果てにある私の僕よ、神聖で美しく、そして強力な使い魔よ!私は心より求め、訴えるわ。我が導きに応えよ!」 刹那、ボンッと大きな音と共に煙やら埃やらが宙を舞った。 失敗したの…?と不安が頭の中に過ったが、煙の向こう側になにやら影みたいなものを見つけると、今度は期待で胸が弾んだ。 (せめて、みんなから馬鹿にされないくらいの使い魔が出てきて!) そう心の中で願うルイズをよそに、次第に視覚を遮る邪魔な煙が晴れていく。そして……。 「これが…私の使い魔…?」 ルイズの目の前に現れた『もの』。それはこの世界ハルケギニアでは見かけない不思議で異形な服を着ていた。 そして緋色の長い髪を一括りに纏めており、腰に刺さった知らない得物と頬についた十字傷が特徴の―――。 そう、それは紛れもない『人間』だった。 第一幕 『世界を越えた流浪人』 「……おろ?」 その日、この異世界にやってきた人間、緋村剣心はこの不思議な光景にすっかり目を丸くしていた。 先程まであった見慣れた神谷道場の姿はそこにはなく、あるのはただっ広い草原とそびえ立つ、城とも屋敷とも取れる異形な建物。 周囲には明らかに日本人じゃない――夷人とも言うべき髪の色をした少年少女が、これまたマントを羽織って好奇の目でこちらを見ていた。 その中で目の前に立つ人物、桃色の髪を長く伸ばした少女が、自分と同じくらい呆れた表情で自分を見つめていた。 「これが……私の使い魔…?」 その声を皮切りに、周囲からどっと笑いの歓声が響いた。明らかに嘲笑を含んだ笑いだ。 「おい、ルイズが人間を召喚したぜ!」 「しかも平民じゃん! ゼロのルイズにはお似合いだな!」 「おまけになんだあの服、貧乏人じゃねえの?」 周りが口々にそう囃し立てると同時に、桃髪の女の子――ルイズと呼ばれた少女は顔を真っ赤にして叫んだ。 「ミスタ・コルベール、今のは失敗です! もう一度チャンスを…」 「残念だが、それは出来ない」 ルイズの願いも虚しく、コルベールと呼ばれた、真ん中が禿げた中年の男性は、静かに首を振った。 「一度サモン・サーヴァントで召喚した以上、例外は認められない」 「そ、そんな…」 がっくりとうなだれたルイズは、しばらく悩み込んだまま動かないでいたが、やがて顔を上げると、意を決したように立ち上がり剣心の方へと寄って行った。 「あんた、感謝しなさいよね。貴族にこんなことされるなんて、普通は一生ないんだから」 そう言うと、未だに状況をつかめていない剣心をよそに、ルイズは杖を振りかざし、何やら変な呪文を詠唱し始める。 「我が名はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。五つの力を司るペンタゴン。この者に祝福を与え、我の使い魔となせ」 そしてそのまま、杖を剣心の額に当てると……。 「……おろ!?」 なんと口元に向かってキスをした。 さすがの剣心も、これで我に帰ったのか、目を丸くし慌ててルイズのもとから後ずさる。 「い、一体何を……っ…?」 と同時に、焼けるような痛みが剣心の左手に襲いかかった。何かと思い見てみると手の甲当たりに文字のようなものが刻まれ始めていたのだ。 象形文字の類なのだろうか、一通り焼きあがると痛みも徐々に消えていった。 「ふむ、これは珍しいルーンだな」 ふと気づくと、いつの間にかコルベールが剣心の左手に刻まれた文字を見て、なにやら書き込んでいた。どうやら記録しているらしい。 やがて書き終えると、未だにどよめきが上がっている周囲に向かっていった。 「さてと、じゃあ皆教室に戻るぞ」 そう言うなや否や周囲の子供たちは杖を取り出し、何か短く唱えるとふわりと宙に浮き、そのまま上へと飛んでいった。 先程のキスで、幾拍か頭がはっきりとしていた剣心だったが、この出来事に再び理性がフィードバックした。 「ルイズ、お前は歩いてこいよ!」 「あいつ『フライ』はおろか、『レビテーション』さえまともにできないんだぜ!」 そんなことを言いながら去っていく彼らを見て、剣心はただただ呆然とするしかなく、やがて二人きりになったところで、ようやくルイズを見て口を開いた。 「あのー、ここ……どこでござる?」 「はぁ? 『ここ』をどこか知らないなんて、あんたどこの田舎から来たのよ!」 至極真っ当な質問のはずなのに、なぜかルイズは呆れながらため息をついた。 ルイズの説明を簡潔にするとこうだ。 まず、自分は『コモン・サーヴァント』なる儀式として、使い魔としてここ『トリステイン魔法学院』に呼び出されたこと。ルイズと契約(さっきのキスがそうだったらしい)したため、彼女を主人として――要は従者となって仕えること。この世界には魔法なるものがあって、それを行使できるメイジが一番偉いということ。 「ファーストキスだったのに、もう!」 顔を真っ赤にして叫ぶルイズに対し、剣心はかつてない程脳みそをフル回転させ、これまでの状況を整理する。 考えてみれば、あまりに突飛すぎる。いきなり外国と思われる所へ移動させられ、そこで使い魔をやれ? おまけに貴族と呼ばれる種族は魔法なんて力をもって、空を飛んだりすることだってできるだって? 夢物語は夢の中にして欲しいものだが、あの時感じた左手の火傷や、今感じる風を打つ感触は、紛れも無く本物だった。状況が状況だけに、まだモヤモヤした部分があるが、とりあえず今、ハッキリと分かることはただひとつ―――。 とりあえず自分は飛ばされてきたのだ。このどことも知れない異世界に。 「…それで、どうやったら帰れるでござるか?」 一縷の希望をのせたこの質問もルイズの言葉にあっさりと砕けてしまう。 「何言ってんのよ、そんなもんあるわけないじゃん」 元々サモン・サーヴァントで呼び出したものを、送り返す手段はない。この学院で進級するための大事な伝統であり儀式のため、召喚したものはたとえどんなものだろうと、それこそ人間だったりしても異例は認められない。 仮にあったとしても、最早契約まで済ませてしまった使い魔をみすみす返したりなどしないだろう。 駄目元での質問だったとはいえ、あっさり返された答えを受け止めるとなると、やはり剣心としてはくるものがあった。 ルイズはルイズで、なぜ理想の使い魔を呼べなかったのだろうと肩を落としていた。 (ドラゴンとか、サラマンダーなんて高望みはしない、せめて犬とかフクロウでもよかったのに…よりによって人間……しかも平民…) また大きなため息が出そうになったとき、ふと思い出したように剣心の方を見た。 「そういえば、まだあんたの名前聞いてなかったわね」 「あぁ……そう言えばまだ名乗ってなかったでござるな」 剣心も、一度立ち上がって、改めてルイズを見た。 身長は自分とあまり変わらないかちょっと下当たり、綺麗な桃髪を流し、太ももまで見える程の短い着物に膝まである長い足袋みたいなものをつけている。 釣り上がった目や攻撃的な気性からあまりそうは見えないが、黙っていれば中々に美しい容姿をしていた。 「拙者は剣心、緋村剣心でござるよ」 「ケンシン? 変な名前ね。……まあいいわ、私はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。仕方ないからあんたのご主人様になってあげるわ。感謝しなさいよね」 そう言ってルイズは、平坦な胸を大きくそらしてふんぞり返った。未だコトを把握しきれない剣心としては色々と待って欲しい事が多かったが、どうやら使い魔になったという状況を認めなければ話が進まなさそうである。 とうとう観念して苦笑いを浮かべながらも、剣心は優しい微笑みをルイズに見せた。 「まあ、こちらこそよろしくでござるよ、ルイズ殿」 かくして、その昔『人斬り抜刀斎』としてその名を残し、多くの人々から伝説とまで謳われた男、緋村剣心は、通称『ゼロのルイズ』ことルイズ・フランソワーズの使い魔と相成ったのであった。 前ページ次ページるろうに使い魔
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前ページ次ページ鮮血の使い魔 風の国アルビオンにある寂れた教会。 人気は無く、薄暗くて寒い、しかしそこがアンリエッタから知らされた場所。 ルイズ達はこの教会に行くよう指示されていた。 恐らく王党派と連絡を取れる場所なのだろうと推測しながらも、 同行するワルドはいつでも杖を抜けるよう警戒し、 言葉もまた鞄を開けっぱなしにしいつでもチェーンソーを取り出せるようにしている。 そんな三人が部屋の真ん中まで来ると、柱の影から甲冑を着たメイジが現れた。 四方を囲んで四人。全員が杖を三人に向けてくる。 言葉は双眸を細めると、頭の中でメイジ達を皆殺すシミュレートを開始する。 ガンダールヴのパワーとスピードなら、あんな甲冑など問題にならない。 「私はルイズ・フランソワーズ! トリステイン王国、アンリエッタ姫殿下の使者でございます。 ウェールズ皇太子へのお目通りを!」 言葉がそんな物騒な事を考えてるとは露知らず、ルイズは堂々と名乗りを上げた。 アンリエッタに言われてこの教会に来たのだから、 当然ここにいる甲冑騎士達は王党派のメイジなのだろうと決めつけている。 もう少し疑ったり慎重になった方が安全なのだが、今回はこの愚直さが正解だった。 柱の陰から新たな甲冑の騎士が現れると、鉄仮面の奥からルイズへ視線を向ける。 そして、左手の指に輝く青の宝石に気づくと、堂々とした足取りで歩み寄ってきた。 その立ち振る舞いに敵意が無いと気づきながらも、ワルドは警戒を解かない。 言葉は、敵意があろうが無かろうが警戒を解く気は無い。 ルイズの前までやってきた甲冑の騎士は、鉄の小手を外すと、 そこにはめられていた指輪を取り、ルイズに向けた。 「指輪を」 言われて、ルイズは左手を前に出す。 薬指にはめられている水のルビーが、騎士の指輪のルビーと共鳴するように光り、虹色の輝きが二人の間に現れた。 「間違いない。君がはめているのは、アンリエッタの持つ水のルビーだ。 そして、僕の指にあるこれは、アルビオン王家に伝わる、風のルビー。 水と風、二つのルビーは虹を作る。王家と王家を結ぶ架け橋のような虹を」 「では、その風のルビーを持つ貴方は」 「そうだ」 甲冑の騎士はゆっくりとした所作で鉄仮面を脱ぎ、 金髪の見目麗しい美青年の姿をあらわにする。 「僕がアルビオン王国皇太子、ウェールズ・テューダーだ」 そこでようやく、ワルドは警戒を解いて杖をしまった。 しかし、未だ消えぬ殺気を感じ取り視線を向ける。 言葉が、闇夜の海のように深く暗い眼差しでウェールズを見ている。 この少女、ルイズの使い魔であるはずなのに、なぜウェールズを敵視するのか? その疑問に、ワルドは想像を働かせた。 ニューカッスル城に案内されたルイズ一行は客間に通され、 そこで休むよう言われたが、ルイズだけはウェールズの部屋に呼ばれた。 アンリエッタからの密書を渡し、任務を果たさねばならないからだ。 だから、ワルドは使い魔の少女と二人きりという状況で、それを好機と受け取った。 「コトノハ……といったね?」 ソファーに腰を下ろしたワルドは、紳士的な口調で言葉に声をかける。 しかし言葉は、武器の入った重そうな鞄を持ったまま、 窓際に立ち外の景色を見つめている。振り向きもしない。 「少し質問があるんだが、いいかな」 話を進めたいため、沈黙を肯定として受け取る事にして、ワルドは続けた。 「君はルイズの忠実な使い魔だ。そうだろう? だから、ルイズの身に危機が及んだ時、そう、教会で騎士に囲まれた時、 僕も君も、ルイズを守るために警戒し、いつでも戦えるよう、構えた。 けれど、相手がウェールズ皇太子と解って尚、君は警戒を解かなかった。 いや、警戒は解いたのかもしれないが、敵意は解かなかった。そうだろう? なぜなんだい? まさかあの皇太子を、偽者だなんて疑っているのかい?」 「あなたには関係ありません」 ようやく出た返答は拒絶だった。 しかし、自分の想像が当たっているのなら、当然の反応であった。 「君はまさか、アルビオンに対し害意を抱いているのではなかろうか? もしそうであるならば、君がルイズの使い魔であったとしても、 今ここで成敗せねばならなくなる」 言いながら杖を抜くワルド。 ようやく、言葉が振り向いた。 「まさか。そんな訳、あるはずがありません」 柔らかい口調とは裏腹に、後ろに回した鞄をゆっくりと開ける言葉。 ワルドは、鞄の中身を知らない。 しかしそこに武器があるだろうとは承知していたし、 平民の使い魔が単身であの土くれのフーケを倒したという事は、 それだけ強力な武器であろうと判断している。 「ところでワルドさん。あなたは、ルイズさんの婚約者ですよね?」 「……ああ」 「では、ルイズさんを愛していらっしゃるんですね?」 これはつまり、ルイズの味方かどうか答えろという意味か。 ワルドは返答に困った。 幾つか、ワルドは言葉の真意を想像してある。 まず、言葉がアルビオンに対し害意を抱いている可能性。 あるいはレコン・キスタという組織に入りたがっている可能性。 これは、正直言ってありがたい。 ルイズにさえ秘している真の目的を果たすため、取り込めるからだ。 そして使い魔である彼女を取り込めば、 あの潔癖で気高いルイズを丸め込むいい道具として利用もできる。 それとは別に、ルイズへの裏切りを考えている可能性。 これはこれで利用できる。 この少女の真意をルイズに暴露すれば、さぞ落ち込むだろう。 つまり心に隙が出来、懐柔は容易になってくる。 この場合、この少女は始末せねばならない。その方が都合がいい。 別の可能性。 この少女はルイズに忠実ではあるが、それ以外を一切信用しないというもの。 しかしこれは無いだろうとワルドは思う。 騎士の正体がウェールズだと解った時点で、この少女は警戒を解いた。 例え敵意まで解かなかったとはいえど、警戒を解いたという事は、 一応ウェールズを信用したと判断していいだろう。 それにルイズにのみ忠実であるなら、彼女にとっては突如現れたルイズの婚約者、 すなわち自分に対しもっと警戒していいはずだ。 魔法学院からここアルビオンまでの旅路、 彼女はワルドを敵視するような素振りは見せなかった。 ルイズがワルドを信頼しているから、彼女もワルドを信頼してくれたというのは無い。 ルイズがウェールズを信頼した時点で、彼女はウェールズを信頼しなかったから。 だからこの可能性は無いと考えていい。 否定する材料はもうひとつある。 ラ・ロシェールの街で彼女は、ルイズと自分に隠れて、土くれのフーケと会っていた。 ワルドがこの事実を知っている事を、彼女もフーケも、ルイズも知らない。 果たして、この使い魔、コトノハの真意は如何に? それによって、己の返答も変わってくる。 「どうなんですか。婚約者なんですよね? だったら愛しているんでしょう?」 「……ああ、僕はルイズを愛している。この気持ちに偽りはない」 彼女がルイズの敵であるならば、それを明らかにし排除すればいい。 彼女がアルビオンの敵であるならば……。 「そうですか」 言葉は安心したように微笑んだ。 (ルイズへの裏切り行為……フーケと密かに会っているが、 ルイズ自身を敵視している訳ではないという事か?) 判断材料が足りない。下手に突いてやぶ蛇になっても厄介だ。 口封じは容易いが、今はアルビオンの城の中、疑惑の目は避けたい。 しかしこの使い魔の少女自体がイレギュラーとなりかねない。 だったらと、彼は訊ねた。 「君はラ・ロシェールの街外れで、土くれのフーケと会っていたね」 言葉の双眸がわずかに細まる。 「何の……事でしょう?」 「土くれのフーケ……どう脱獄したかは知らないが、手引きした者がいたはずだ」 その手引きを自分がするはずだったと、ワルドは言わなかった。 手引きをして、スカウトするつもりだったのに、何者かが先にフーケを解放した。 「何を企んでいる。返答次第では――」 「私の邪魔をするというのなら、貴方でも容赦しません」 言葉の手が鞄の中に沈む。 「土くれのフーケと組んでいるという事は、王党派は敵……か?」 ワルドは、事前調査してあったフーケの正体、 アルビオン王家によって貴族としての地位を追われた元貴族である事を思い出し、訊ねた。 「ルイズを裏切ってまで、君は何をしようとしている」 その目的によっては、取り込める。 「……私はただ……誠君を生き返らせたいだけです」 言葉はチェーンソーを握り締め、鞄から取り出そうとした。 土くれのフーケとの件を知られてしまったのなら、もうここにはいられない。 ワルドを倒し――殺しはしない、彼には役目がある――ウェールズの首を取り、 レコン・キスタに行きクロムウェルに会わねばならないのだから。 だから、ワルドには悪いが、治療で助かる程度の、しかしこの場から動けなくなるほどの、 重傷を負ってもらわねばならない。 鞄から、チェーンソーを、しかし、その直前、ワルドが言う。 「ならば私達は手を取り合える」 言葉の目的を理解したワルドは会心の笑みを浮かべた。 「なるほど、君は生き返って欲しい人がいる。 そして、人を生き返らせるなどという魔法を使える者はこの世にただ一人。 虚無の担い手、クロムウェル。 しかし『生き返らせてください』と頼んだところで、 いちいち聞いてやるほどクロムウェルは暇ではない。 そこで! 願いを聞き入れてもらえるだけの手土産を持っていけば……。 それほどのものといえば、皇太子の首など、さぞ喜ばれるだろう。 警戒を解いて尚、敵意を解かなかった理由は、それだね?」 見抜かれた事ではなく、手を取り合えるという発言が、言葉の手を止めていた。 いつでもチェーンソーを起動できるよう言葉は身構えたまま、話を聞く。 「ふふふっ、それは主であるルイズを裏切ってでもかなえたい願いと見える。 だったら話は早い。その願い、私がかなえよう」 「……貴方が?」 「そうだ。君が私に協力してくれるなら……私は君を、クロムウェル様に会わせよう」 「……レコン・キスタ……? 貴方はレコン・キスタの方? ……裏切り者?」 「裏切り者はお互い様だろう、ミス・コトノハ。 君がフーケと共に私の側について、私の任務に協力してくれるのなら、 私がその功績をクロムウェル様に報告し、 マコト君とやらを生き返らせてもらうよう頼んで上げるよ」 「……貴方の、任務は?」 「ウェールズ皇太子の持つ手紙の入手。ウェールズ皇太子の命。この二つだ」 「……そうですか。では、ルイズさんはどうするおつもりですか?」 「もちろん連れて行く。彼女は私の愛しい婚約者だからね、説得するよ」 「………………解りました。ワルドさん、貴方に、協力しましょう」 言葉は思っていた。 ルイズを裏切り、レコン・キスタに行き、クロムウェルから指輪を奪おうと。 しかし、しかしこれなら。 ワルドに協力するならば。 レコン・キスタに行き、誠を生き返らせてもらい、また一緒にいられる。 そして。 戸が開く。ノックもせず入ってきたのは、ルイズだった。 向き合っているワルドと言葉を見て、眉をひそめる。 「ただいま……。ワルド様、コトノハ、どうかしたの?」 「いいえ、何でもありません。ちょっとお話をしていただけです」 「そう?」 そして、ワルドがルイズを説得してくれるのなら。 ルイズも共にレコン・キスタへ行ってくれるのなら。 誠だけじゃなく、ルイズとも、一緒にいられる。 あの日見た――もう忘れてしまった、けれど幸せだった夢が現実となる。 だから。 第12話 悪魔のささやき 前ページ次ページ鮮血の使い魔
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back / top / next 「ま、舞!?」 言ってしまってから、あまりのバカバカしさに顔が歪む。 目の前にいるのは、加藤のようにピンク色の髪をした小娘じゃないか。 黒ですらない。 何でこんなのを、あの娘と見間違えたりしたんだ? 視線を頭から下にずらして見る。 「……まあ、薄さはどっこいどっこいだけどね」 などと彼の想い人が聞いたなら、即処刑されそうな事を口にして、周りを見回した。 ピンクの小娘が、わけのわからない言葉で、なにやら怒り狂っているようだが気にしない。 正直、脅威でもなんでもない。 周りも騒がしいが、どうやら攻撃してくる意思は無いようだ。 それよりも。 「……どこだ、ここは?」 自分は室内にいた。 それは紛れも無い事実だ。 だからこそ、不可解だった。 自分が感知できずに取り囲まれたことも不思議だったが、目の前に広がるこの光景はどう説明する。 青々とした草原,足元に感じる草の感触。少し先には塔? のような建物が見える。 風の匂いなどからも、これが立体映像の類でない事は見てとれた。 あまりの事にちょっと呆然とした。 だからだろう。 ピンクの小娘に両の手で、顔を挟まれたというのに何もできなかったのは。 そしてそのまま、 唇・を・奪・わ・れ・た。 「え、ど、どうしたの?」 ルイズは、硬直していた男が突然泣き出しそうに見えて焦った。 よく見ればきれいな顔をしている。 特にその澄んだ青い瞳が印象的だった。 なんだろう……絶望も悲しみも遠いどこかに置き忘れ、 ただ現実を認めているが、だが現実を納得していない瞳っていうか……あ、下に動いた。 ピキッ。 男の視線が下に向かい、つむぎだされた言葉を耳にした瞬間。 意味は分らなかったが、ルイズの女の第六感がささやいた。 そう、頭ではなく心でもなく、魂が理解したのだ。 すなわち、 ここここいつ、むむ胸のことで笑いやがったわねっっっ!!!!! である。 「ちょっっっっとあんた、なに、なんなの!?! む無む胸?! 笑ったの? ワラっちゃったの? てか、わかるように話なさいよ!!」 だが、男は明らかにこちらを無視して周囲を見回している。 それがルイズの火に更なる油を注いだ。 「そもそも何者!? なんで人間、しかも平民?! 平民よね? 平民決定! がサモンサーヴァントで出てくるのよっっ!!!」 「おいおい、さすがゼロだぜ。人間の召喚に成功するなんて」 「ああ、俺達じゃとてもまねできないよな。しかも平民だぜ平民。どんなプレミアもんだよ」 周りから嘲笑と共に野次が飛ぶ。 あいつとあいつとetc。顔は覚えた。 アトデコロス。 ルイズが射るような瞳で、心のじゃぷにか暗殺帳にメモしていると、禿頭の教師が声をかけてきた。 「さあミス・ヴァリエール、契約の儀を」 「そんな!?」 あまりの事に愕然となる。 「待ってください、ミスタ・コルベール! 人間を使い魔にするなんて話、聞いた事ありません! もう一度召喚させてください!」 「それは許されません」 「どうしてです!?」 「ミス・ヴァリエール。彼はまぎれもなくあなたの召喚によって現れたもの。 たとえ人間であろうとも、呼び出したものを使い魔とするのが伝統なのです。例外はありません」 「そんな」 「さ早く、あなたが最後なのですから。次の授業もさし迫っているんですよ」 コイツモイツカコロス。 メモしつつ悲壮な決意を胸に、ルイズは男に向き直った。 いいわ。さっさと契約してやるわよ。 あしきゆめも裸足で逃げ出すような黒いオーラを放ちながら、ルイズは矢継ぎ早に呪文を唱えた。 そして呆けた様になっている男の頭を両手でがっちりつかむと、そのまま 唇・を・奪・っ・た。 ……ちなみに彼女のファーストキスである。 「なっ」 思わず払いのけようとしたが、それよりも先に異変が体を襲った。 左腕の付け根に埋め込まれた多目的結晶が、まるで炎の塊のようになって内側から焼かれるような感触。 大抵の痛みにはなれていたが、さすがにこれにはまいった。 「チィィィィ」 思わず声が漏れる。 油断した、粘膜接触で毒を盛られたか!? それとも何らかの電子ウィルス!? あわてて結晶を露出させると、赤いはずの結晶が青白く輝いている。 「もうすぐ終わるだろうから、我慢しなさいよ」 「ほ、本当かい」 答えてみてから、唐突に言葉が理解できるようになったことに驚く。 「ええ、そうよ・・・・・・って、あんたなんでそんなところに宝石なんて入れてるの?」 やがて光が収まると共に、痛みからも解放された。 結晶も元の赤い色に戻ったが、以前とは違ってその中に金色の文字のようなものが浮かび上がっている。 「終わりました、ミスターコルベール」 「ほうほう、これはまた珍しい場所に珍しいルーンが出ましたね」 コルベールと呼ばれた禿頭の男は、興味深そうに浮き出た文字をメモした。 「さてミス・ヴァリエールも無事契約を済まされたことですし、皆さん教室に戻りましょう」 次の瞬間、信じられないものを見た。 周りにいた人々が次々と宙に浮き、建物の方へ飛んで行く。 「あ、アニメ!?」 昔、滝川に借りたビデオにも似たような物があったのを思い出した。 ただし、女の子が変身するシーンを見て、舞が即行叩き割ってしまったが。 「はあっ? あにめ? 何言ってんのよ」 思いっきり変な顔をされた。 ちなみに、彼女は徒歩だった。 「おい、ルイズ。お前もフライかレビテーション使えよ」 「おいおいゼロになに言ってるんだよ」 上から声がかかる。 そうか、この娘はルイズというのか。 「くっ」 ルイズは悔しそうに下を向くと、足元の石を手に取った。 投げる気か。 「おー、こわいこわい」 「じゃ~な」 察した二人はさっさと逃げてゆく。 「待ちなさいよ!」 彼女が悔し紛れに投げようとするのを止めた。 「なにっ!」 「ま~ま~僕に任せて、ね?」 ここがどこだかも、敵も味方も分らない。ならば作るしかない、味方を。 だからあの仮面を被ることにした。 一番最初に死んでしまった小さなあの子から盗んだ、多くの人間を味方につける魔法の笑顔。 そして、舞が死んでしまった時に同時に捨てたあの顔を。 「…どうする気よ」 正直、昔のようにできるかは自信はなかったが、効果はあったようだ。 「じゃ、その石貸して」 ルイズから石を受け取ると、遠ざかっていく二人を見た。 あのスピードであの角度なら…よしあそこだ。 未来位置予測完了。投石。 「ちょっとなんで上に投げるのよ!意味ないじゃない」 「見ててごらん……3・2・1・Hit!」 わざとらしくカウントをとりながらルイズの視線を二人に向けさせる。 「嘘!?」 突然頭頂部を抑えて悶える二人を見て、ルイズはポカンと口を開ける。 「何したの? まさか魔法!?」 ルイズの目が一瞬険しくなる。 「ははは、ちがうよ。アニメじゃあるまいし、石をぶつけたんだよ」 「だからあにめってなによって、石? だってあんた石ならさっき」 「そう、投げたんだよ。彼らの頭の上に当たるようにね」 「あっ」 大きな放物線を描くように投げた石だ。彼らにしたら突然石が降ってきたようなものだろう。 よっぽどの馬鹿か天才でもない限り、こちらが疑われる心配もないだろうし、わざわざ敵を作る事もない。 問題は結構な高さから石が落ちてくるわけだが……まあ渡された石を手の中で半分に砕いたものだから、大きなこぶを作るぐらいだろう。 うん、無問題。 「へえ、おもしろい事ができるのね。あんた、名は?」 「僕のことはただ [アオ] と呼んでくれるかな。ルイズさん」 「あれ? わたし、あんたに名乗ったっけ? ……まあいいわ。 じゃあ改めて、私の名はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール…ルイズって呼んでいいわよ。 でもね[さん]付けじゃなくて、[様]付けよ。あんたは平民で、わたしは貴族なんだから」 「はい、わかりましたルイズ様♪」 正直、平民貴族の意味は分らなかったが、少女の何かしらなプライドの様なものを好ましく思い、自然と声が明るくなる。 「なんか引っかかる言い方ね…・・・でも、アオか。変な名前ね」 ああ、僕もそう思うよ。 かつて速水厚志を名乗っていた者は、そう思って苦笑した。 back / top / next
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双識がルイズの後をついて行くと、大きな建物の中の一室に案内された。 部屋自体は広く、至るところに趣向が凝らされている。ちょっとした高級ホテルの一室、という感じだった。 どうやら、この立派な部屋がルイズの部屋らしい。 くつろぐルイズに、双識は気になったことを尋ねてみた。 魔法のこと。 2つある月のこと。 この学園のこと。 使い魔のこと。 2つある月に関しては「常識でしょ」と一笑に伏されたが、 他のことは「こんなことも知らないなんて、随分な田舎者ね」と双識を馬鹿にしながらも、大まかな説明をしてくれた。 どうやらルイズは、これを双識を自分の使い魔として認めさせるいい機会だと判断したらしい。 「――というわけで、あんたは私の使い魔になったの。手の甲のルーンがその証拠よ」 「……何が証拠なのか理解できないけれど――きみのような女子中学生の使い魔になれるのなら、私としても大歓迎だよ」 郷に入っては郷に従え。 この世界――ハルケギニアの住人であるルイズのいうことに従ったほうが都合がいいだろう。 そう双識は判断したのだった。 とりあえずは、ルイズの作戦は成功したことになる。 「それで結局――私は何をすればいいんだい?」 「さっき説明したでしょ!でも全部あんたには無理なことばかりじゃない!」 「確かに私は探し物は苦手だけれど、ルイズちゃん、きみを守ることぐらいはお安い御用さ!」 根拠もなく胸を張る双識に、ルイズは呆れる。平民ごときに――ましてやこんなひょろひょろに何ができるというのか。 「……無理しなくていいわよ。あんたに期待なんかしてないわ――そういえば、あんたどこの平民なのよ」 「多分ルイズちゃんは知らないと思うけどね。私は日本という国から来たのだよ」 「ニホン――確かに聞いたこと無い国ね」 実は国どころか世界が違うのだが、ここでその話をすれば余計話がこじれるので、双識は黙っておく。 「で、そのニホンで……あんたここに来る前はなにをしてたの?」 ルイズの何気ない質問。 そして、双識の何気ない返答。 「――殺人鬼をしていた、と言ったらきみはどうする?」 「……はあ?」 常識と余りにもかけ離れた返答に、ルイズは思わず間抜けな声を出した。 今、この男は何と言ったのか。 ――殺人鬼? 「何あんた?ふざけてるの?」 「いやいや、全くもってふざけているということはないんだよ、ルイズちゃん。私は殺人鬼なんだ」 飄然とした様子の双識に対して、ルイズは呆れ顔で首を振る。 その仕草は双識が殺人鬼であるということを信じている風には見えなかったし、事実ルイズは信じていなかった。 こんな針金細工のような平民に人が殺せるとは、どうしても思えなかったのだ。 「あんたふざけてるでしょ……まあ、殺人鬼でも何でもいいわ……一応釘刺しておくけど、この学園で変なことしちゃ駄目よ」 「きみがそう望むのであればそうしよう。何せ、私はきみの使い魔なのだから。それに、そのほうが『普通』なのだろうしね」 一瞬不服そうな顔をしたものの、すぐに笑顔になり、納得したように頷く双識。 双識の意味不明の言動に、ルイズはため息をついた。 「……なんかあんたに付き合ってたら眠くなっちゃった。もう寝るわ」 そう言うとルイズはボタンに手をかけて、唖然とする双識の目の前で、服を脱ぎ始めた。 双識は眼前で始まったストリップショーに釘付けである。 そして当然のように、ぽえーんとした表情を浮かべている。 「――やっぱりあんたは後ろ向いてなさい」 「もういいわよ」という声に双識が振り返ると、もうルイズはベッドの中に入っていた。 ルイズが指を鳴らすと、ランプが消える。これも魔法なのだろう。 「あ、そうそう、それから――」 ルイズが言いながら白い何かを投げてくる。 双識が広げてみると、それは下着だった。 「洗濯しておきなさい。アンタはそれぐらいしかできないんだから。寝るときはそこの毛布を使いなさい。わかったわね。」 ルイズは一気にまくしたてると、それきり黙り込んでしまう。 双識が耳を澄ますと、静かな寝息が聞こえてきた。 どうやら、人に洗濯を押し付けておいて、さっさと寝てしまったようだ。 その余りにも身勝手な行動には、どんな人間であろうとも、例外なく怒りを覚えることだろう。 はたして零崎双識は―― 「ルイズちゃんの下着……」 ──変態だった。 (ゼロのルイズ――試験開始) (第二話――了)
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高い知性を持った存在を使い魔にするのは結構大変だ。 通常の使い魔に提供する以上の待遇を求められたり、それ以外の条件を求められたりするからだ。 例えば韻竜を使い魔にしたタバサの場合……。 「きゅい!きゅい!ただの人間の小娘がこのわたし、○×△□wsx(日本語では正確に発音できないため当て字になっています)を使い魔にしようなんて生意気なのね!きゅい!きゅい!」 「学院が使い魔の餌として準備している食べ物の他に、任務が終わった後には高級な牛肉を1キロつける。これで、どう?」 「きゅい!……ちょっとだけ心が動いたけど、そんなことじゃ騙されないのね。きゅい!きゅい!あなたの方がわたしより優れてることを証明して見せない限り、使い魔になんかなってあげないのね。きゅい!きゅい!」 「分かった。何をすればいい?それをすれば使い魔になってくれるのね?」 「きゅい!きゅい!とっても難しい試練を与えるのね!きゅい!きゅい!誇り高き竜族の一員、○×△□wsxの何かけて、その試練を乗り越えられたらわたしはあなたの使い魔になってあげるのね!きゅい!きゅい!」 「教えて、わたしは何をすればいい?」 「きゅい!わたしの名前をあててみせるのね!きゅい!きゅい!」 「名前?」 「きゅい!きゅい!そうなのね。わたし、○×△□wsxの名前を当ててみせるのね。きゅい!きゅい!」 「○×△□wsx?」 「きゅい~~~~!凄いのね!なんで分かったのね!?」 「………」 「お姉さま凄いのね!わたし、お姉さまの使い魔になってあげるのね!きゅい!きゅい!」 とまぁ、こんな感じだったりする。 それでも、思考形態が人間に近く、また、同じ言語で会話が出来る相手ならまだいい。 問題は、ルイズが召喚してしまった者達のような場合だ。 「うー!」 「やー!」 「たー!」 その日、使い魔召喚の儀式でルイズが呼び出したのは、一言で言えば3個の巨大な喋る玉子だった。 これが、ただの玉子なら問題は無かった。 いや、ルイズ的には大問題なのだが、とりあえず親鳥がそうするように玉子を暖め、孵化した何かと改めて使 い魔の契約を結べばいいのだから、問題が無いと言っていい。。 しかし。 ルイズが召喚したのはただの玉子ではなかった。 まず第1に、顔があった。 玉子達の大きさはルイズの腰くらいまでだろうか。全体のフォルムは鶏卵の尖った方を下にして立てた感じだ が、上から6分の1くらいのところに一つだけ目があった。そのすぐ下には鼻に見えないことも無いちょっとし たでっぱりがあり、上から3分の1くらいのところには口があった。 幸いなことに、それらの目や口や鼻は子供が玉子にペンでいたずら書きをしたような感じなので気持ちが悪い ということは無かった。見ようによってはむしろ可愛いと感じられさえする。 そして第2に、その玉子には手足が生えていた。もちろん、顔がそうであるように、手足も子供の落書きのよ うなもので、人間で言えば肩に当たりそうな部分と股に当たりそうな部分から、それぞれ2本針金のようなもの が伸びていて、肩から伸びた針金の先には5本指の手袋のようなものが、股から伸びた針金の先にはブーツのよ うなものが付いている。 第3には、その玉子達は服を着ていた。 一つ目の玉子は、金色にピカピカ光る鎧を着ていた。 二つ目の玉子は、濃い紫色のローブを着て先端の尖った三角帽子を被っている。 三つ目の玉子は、王様が着るような豪華な衣装を身に纏っていて、一目で良いものと分る冠……恐らくは王冠 を被っている。 第4には、玉子達の持ち物。 鎧を着た玉子は、右手にはやはり金色にピカピカ光る剣を、左手には同じく金色にピカピカ光る盾を持ってい た。 ローブを着た玉子は、長い、先端に宝石を嵌めた杖を持っていた。 豪華な衣装を着た玉子は、大きな宝石をいくつも嵌めた豪奢な杓を持っていた。 つまり、ルイズが召喚したのは、収穫祭のときに平民の子供が玉子で作る、王様とメイジと戦士の人形だった。 ただし、その人形は自分の“足”で立って、「うー!」「やー!」「たー!」とルイズに向かって何か訴えて いる。 「コルベール先生、やり直しを要求します!」 ルイズがやり直しを要求するのはある意味当然だったが、コルベールがそれを認めるわけがないのも当然なの で、二人のやり取りは割愛。 「分りました!」 ルイズはコルベールを睨みつけた。 「契約します!契約すればいいんでしょう!ええ、契約しますとも!」 コルベールを怒鳴りつけたルイズが、玉子達に向き直る。 「我が名はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。」 そして、一番近くにいた戦士玉子にコントラクト・サーヴァントの魔法をかけようとした時だった。 「五つの力を司るペンタゴン。この者に祝福を与え、我の使い魔とな」 「うー!」 戦士玉子は不意に後ろに飛んで、ルイズから逃げ出した。 「な、な、な。」 突然の、そしてあまりに予想外な出来事にルイズが絶句すると、戦士玉子は再びぴょんと飛び跳ねてルイズの 前に寄って来て「うー!」と何かを訴える。 「落ち着いて。落ち着くのよ。ルイズ。」 ルイズは大きく深呼吸して、自分に話しかける。 「逃げられたわけじゃない。逃げられたんじゃないんだから。」 そんなやりとり……コントラクト・サーヴァントの呪文を唱えようとしては逃げられ、再び寄って来た玉子達 が「うー!」「やー!」「たー!」と何かを訴える……が、5回か6回続いた後、ルイズが手負いの熊のような 叫び声をあげた。 「うが~~~!あんたらいいかげんにしなさ~~~~~~いっ!」 ルイズは少し危ない目をしていたのか、ルイズに睨まれた玉子達は一歩後ずさった。 あとずさりながらも、「うー!」「やー!」「たー!」と何かを訴えるのは止めていないあたり、玉子達には 玉子達なりに、何かルイズに伝えたいことがあるのだということはルイズにも分かった。 しかし、「うー!」「やー!」「たー!」だけでは、何が言いたいのか分らない。 「あ、あ、あ、あ、あんたらね!言いたいことがあるなら、ちゃんと、はっきり言いなさいよ~~~~~!」 ルイズは切れた。 「ライト!」 ルイズは、呪文の詠唱時間が一番短く、当然のことだが爆発の威力も一番小さい、けれども、いくら大きいと はいえ玉子を破壊するには十分な威力を持った失敗魔法を玉子達にぶち込んだ。 「ライト!ライト!」 最初は戦士玉子に、二発目はメイジ玉子に、三発目は王様玉子に。 ぱん、ぱん、ぱん。乾いた爆発音が3回響く。 玉子達が爆煙に包まれた。 「みっ、ミス・ヴァリエール!?」 コルベールは慌ててルイズを止めようとした。が。 「ロック!」 ルイズの失敗魔法に弾き飛ばされた。 「邪魔しないで下さい。コルベール先生!」 地面に叩きつけられ呆然と見上げるコルベールに、ルイズは言った。 「これは、あいつらとわたしの勝負なんです!」 「勝負?」 「ええ。分らないんですか?あいつらは生意気にもこう言ってるですよ。『おれ達を使い魔にしたかったら、お れ達に勝ってみろ』って。」 「えええ?」 コルベールが驚くのも無理は無い。ルイズ自身、確証があるわけではないのだから。 しかし、絶対にあいつらはそう言ってるという確信はあった。 だから、試すのだ。 爆煙が消えた後に。 あいつらが倒れていたら、この勝負わたしの勝ち。契約してしまおう。 割れた玉子が落ちていたら、わたしの負け。 ルイズは、フライの呪文を唱えながら煙が晴れるのを待つ。 そして。 「うー!」「やー!」「たー!」 煙が晴れた瞬間、王様玉子、メイジ玉子、戦士玉子の3人は嬉しそうに叫びながらルイズに襲い掛かってきた。 「きゃ~~~~~~!」 王様の飛び蹴り、メイジの良く分らない魔法、戦士の剣戟を受けて、ルイズが吹き飛ばされる。 吹き飛ばされたルイズに、追い討ちをかけようと迫る3個の玉子。 しかし、ルイズも悲鳴をなんとか飲み込んで、フライの呪文を完成させていた。 正面からぶつかり合う、ルイズの爆発と3個の玉子。 一人のメイジと3個の玉子が、楽しそうに笑っていた。 その後のことは書くのもあほらしいのだがその後も、ルイズが系統魔法に目覚めることは無かった。 何故なら、ルイズの失敗魔法はどんな系統魔法よりも強力だったからだ。 風のスクエアスペルであるカッタートルネードを失敗したときなど、卑劣にも不可侵条約を破ってタブルに攻めてきたアルビオンの艦隊をことごとく爆破、破壊しつくしてしまったくらいだったのだから、こと戦闘に関す る限り、系統魔法も虚無も、ルイズには必要なかったのだ。 そして、3個の玉子を従えたトリステインの聖女の名は、末永く語り継がれたという。 あの作品のキャラがルイズに召喚されました part153 766-770
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前ページ次ページ“微熱”の使い魔 「これは、アイフェに似てる…使えそう。こっちは……オニワライタケかあ」 森の中を小動物じみた動きで歩きながら、エリーは次々とキノコやら草やら、木片やらを籠へ入れていく。何というか、すごく手馴れている動作だった。 「あ、あのう、エリーさん? 一生懸命なところ、悪いんですけれど……その、キノコはちょっと食べられませんよ?」 シエスタは籠の中を覗きこみながら、ちょっと気の毒そうに言った。 「え、毒キノコなの、これ?」 エリーが何か言うよりも先に、才人が驚きの声をあげた。 「これって、ゲラゲラキノコじゃない?」 同じように籠を覗いたキュルケが、キノコを手にとって首をかしげた。 「ゲラゲラキノコ?」 「食べたらゲラゲラ笑いが止まらなくなるってキノコよ、確か。毒キノコとはいえば毒キノコだけど、死ぬほどのもんじゃないわね」 「へえ、こっちではそういう呼び名なんだ」 言いながら、エリーはさらに二、三のキノコを放り込む。 「確かにこれ食用にはならないけど……薬にはなるんだ」 「毒薬でも作るつもり? それともイタズラ用とか?」 キュルケは興味深げにたずねる。特に“イタズラ”の部分に力を入れながら。 「違いますよう。栄養剤とか、酔い止め薬の材料になるんです」 「毒キノコなのに?」 こう言ったのは才人だった。 「毒っていっても、成分全部が毒ってわけじゃあないし。それに、毒でもほんの少しだったら薬になることも多いんだよ」 「ふーん……」 持ち前の好奇心から、才人は籠の中のキノコや木片をしげしげと見つめていた。 エリーが色々な薬を作れるのは聞いているが、それがこんなものが作られるのか。 才人は何となく不思議な気分だった。 「こっちの木も、薬にするわけ?」 「ううん。こっちは、そうだね……楽器の材料とか、紙とか」 あれこれたずねる才人に、エリーはちょっと嬉しそうに答える。 そんな二人を、あまり暖かいとは言いがたい目で見つめる者がいた。 エリーたちから離れた場所。草むらに身を潜めて、唇を噛んでいた。 「何よ、あいつ……デレデレしちゃって、ほんと、みっともない……」 視線の主は、ピンクがかった金髪の少女、ルイズだった。 密かに才人の動きを監視していたルイズは、キュルケたちが出かけたところを、一人尾行してきていたのだ。 ルイズは草むらからじっと才人の様子をうかがう。 何というか、仲良くやっている。主である自分とは、まともに口さえきかないくせに。 才人を睨む目から、いつ間にか涙がにじんでいることに、ルイズはしばらく気がつかなかった。 エリーを見よう見真似で“採集”を行っていた才人は、シエスタの腰のあたりへ目をとめた。 お尻に注目? いや、腰にぶら下がっているものに。そこには、メイド姿の少女には似つかわしくない、大き目のナイフが揺れている。 「シエスタさん、それ……」 「……? ああ、これですか?」 最初若干不審げであったシエスタは、才人が何を見ているのか気づくとふっと笑った。 「大して意味はないかもしれませんけど、護身用のナイフです。マルトーさんが貸してくれたんですよ」 「へえ? ちょっと、見せてくれる?」 「気をつけてくださいね。何でも、もともと傭兵が使っていたものらしくて、よく切れますから」 受け取ってみると、見た目以上にずしりと重い。恐る恐る抜けば、ぎらりと不気味な光沢を放つ刃が現れる。 「おお、すげえ……」 才人は感嘆の声をあげた。声ばかりではなく、体までも震えている。 明確な殺傷力を持ち、そのために創造された“武器”をその手にするのは、まったく初めての経験だった。 「すごいナイフだねえ…。どんな人が作ったんだろ?」 いつの間にかシエスタの近くに来ていたエリーがため息を吐いた。 「頑丈そうだけど、ちょっと地味なんじゃない?」 キュルケの評価はあまりよくないようだ。 「きっと、実質本位なんですよ」 「傭兵が使うわけだから、そりゃあ華美さはいらないんでしょうけど」 エリーが意見を述べると、キュルケは少しばかり肩をすくめた。 「マルトーさん、これどこで手に入れたのかなあ?」 「さあ…? マルトーさん、確か傭兵をしてる人からもらったとか、そんなこと言ってましたけど……。あんまり詳しい話はおぼえてないです」 「そうなんだ? って、あれれ? サイト? どうしたの、それ……」 「へ」 いきなり目を見開いたエリーに、才人はわけがわからず空気の抜けるような声を出した。 「その、左手」 言われるまま、才人は自分の左手を見る。刻まれたルーンが。 うっすらと光っていた。 「なにそれ」 キュルケは身を乗り出して、光るルーンを見る。 「いや、俺にもぜんぜん……なにかな、これは」 「それって、使い魔のルーンとかいうものだよね? 私の額にもある……」 私にもあるけど……と、エリーは自分の額をなでた。 「でも、光ったりなんてしたことないなあ。なんでサイトのは光ってるの?」 「いや、俺に聞かれてもなあ」 「さっきまでは光ってなかったんですよね? なんで急に」 「さっきと違ってることといえば」 シエスタが首をかしげる横で、キュルケの目はサイトの持つナイフに向いていた。 ――な、なにやってんの、あいつらは……。 わいわい騒ぐエリーたちを、隠れながら見ていたルイズは低い姿勢のままぐいと顔を近づけた。 なんというかさびしんぼう全開の図である。 「なにやってるんだろ、私こそ……」 しばらく睨み続けた後、ルイズは視線をそらし、むなしげにつぶやいた。 魔法成功率ゼロのメイジ。使い魔さえ御せないメイジ。 というか、なんというか、自分の使い魔にさえ相手にされないメイジ。 はっきりいって生きてるが価値あるのか? エリーと親しげに話す才人を見て、どうしようもなくネガティブな思考がルイズの頭から噴き出し始める。 ――なんで、よりによって、ツェルプストーの女の使い魔なんかと、仲良くやってるのよ……! 悔し涙を浮かべて、ルイズはうつむいた。ぽたりぽたりと涙が地面に落ちていく。 そりゃー鞭でしばかれて貧相な飯で寝場所は床という環境を提供してくださる“ご主人様”と、普通に人間として接してくれて、親切で優しい女の子とどっちを選ぶと言われたら、ほとんどの人間は後者を選ぶ。 よほどご主人様にべた惚れ、萌え狂っているか、さもなきゃ特殊な性癖の持ち主でない限りは。 しかし、貴族>>>>>>>>>(越えられない壁)>>>>>>>>>平民という常識の中で育ち、使い魔=主に服従という思考から抜けられないルイズにとって、そんなことが理解できるはずもなかった。 そんな余裕もなかった。 ただでさえゼロのルイズとして崖っぷちの状態で、召喚したのが平民(敵視しているキュルケも同じく平民召喚しているのが微妙なところだが)と来た日には。 それが才人への傍若無人な態度となり、それでますます才人の心が離れていくのだ。まったくの悪循環だった。 顔を上げたルイズは、いつの間にかエリーを見ていた。 余裕のない心は悪感情を生み、悪感情はひどくとどまりやすい……。 「あんな田舎者の、どこがいいのよ」 ルイズがつぶやいた直後。 「何かいるよ!!」 「ひっ…!?」 ルイズは自分の心臓が破裂したような錯覚をおぼえた。 気づかれてしまったのか。使い魔の、ツェルプストーをこそこそとつけてきた自分の姿を。 どうしようもない羞恥の念に、ルイズは気絶しそうになる。 が、エリーの声はルイズに対してのものではなかった。 エリーたちの周囲を何匹もの狼が取り囲んでいたのだ。 才人はエリーとシエスタを後ろにかばい、ナイフを握り締めていた。本人は気づいていないが、ルーンの輝きがさらに強いものへと変わっている。 「そんな……昼間にこんなに狼が!?」 「何かえらいことになっちゃったみたいね」 シエスタは震える声で叫ぶ。キュルケは挑発的な笑みを浮かべて、杖を狼たちに向ける。 エリーは持ってきたフラムを両手に持ち、緊張の面持ちで狼たちを睨んだ。 睨み合いの後、大きな一匹がひと声鳴いた。 それが合図であったらしい。 うなり声をあげ、狼たちが一斉に襲いかかってきた。 キュルケは杖を振り、火炎を狼たちに放つ。燃える炎に焼かれ、数匹が悲鳴を上げた。 「このお!」 飛びかかる狼に、エリーがフラムを投げる。BOM! という爆発を浴びて、狼が吹っ飛んだ。 出鼻をくじかれて、狼たちはわずかに怯んだようだ。しかし、退散する気はないらしい。 思った以上に数は多く、数匹やられた程度ではどうということはないようだ。 「隙をうかがってるわね……」 杖をゆらゆらとさせながら、キュルケは笑う。だが、その顔には汗が浮かんでいる。 俊敏で数の多い狼たちに対して、彼女らは少々不利なようであった。いつしか、杖やフラムを持つ手に力が入る。 最初は油断していたので何とかなったが、次は向こうも狡猾に動くだろう。 ごくりと、エリーは喉を鳴らす。そのエリーの前に立っていた才人の姿が、いきなり消えた。 ――ええ? 目の錯覚? エリーがあわてている瞬間、黒い風のようなものが狼たちを薙ぎ払っていった。 「なんなの!?」 キュルケも驚いていた。 だが、一番驚いているのは、狼たちだろう。 仲間が次々と血煙をあげて倒れていく。中には、真っ二つに両断されたものもいる。まさにほんの一瞬で、半数以上の狼が地に伏していた。 「はあ。はあ。はあ……」 サイトが、ナイフを構えたまま狼たちを睥睨していた。呼吸は荒いけれど、疲れたという印象はない。 「さ、サイト、すごい!」 「サイトさん……」 「まさか、君にこんな特技があったなんてね」 三人の少女たちはみな賛辞の視線を才人に送る。 しかし才人はそれに応える様子はなく、ぽかんとした顔で自分の手を見つめていた。 「な、何よ……あいつ! すご…いえ、ちょっとはやるんじゃない!!」 陰でそれを見ていたルイズも、キュルケやエリーと同じく驚嘆していた。 ただの平民だと思っていたのに、よもやこのような剣術を習得しているとは思わなかった。 ルイズは完全に才人の見せた力に気を取られ、周囲のことなどわからなくなっていた。 がさり……という音を聞くまでは。 ――がさり? 音に気づいたルイズがハッとした途端、うなり声をあげた狼がルイズにとびかかっていた。 思わず顔をかばったルイズの腕に、鋭い牙が突き立てられた。 「きゃあああああああーーーーーーーーーーーー!!?」 「誰?! 人が!?」 突然の絹をさくような悲鳴に、エリーは愕然とする。 「いけない! ルイズ!!」 キュルケは顔色を変えて叫んだ。 「るいずって、ミス・ヴァリエールですか!? どうして!?」 「あのバカ! なんで、こんなとこにいるんだよ!!」 青くなるシエスタ。怒ったように叫ぶサイト。 「大変だよ、助けないと……。 う…!!」 「もちろんよ! 死なれてたまるもんですか!! ……ち! 鬱陶しい連中ね!!」 ルイズを助けようとするキュルケ、エリー。だが、狼たちはルイズの悲鳴で勢いを取り戻したのか、再び牙をむき出し威嚇しだした。 「こいつめ!」 エリーがフラムを投げる。爆発に飛びのく狼たち。だが、今度はクリーンヒットとはいかない。 しかし、よけた先にキュルケの炎が炸裂。焦げた肉の臭いと共に狼たちが倒れ伏した。 「しっつこい奴らだな! そんなに俺たちを飯にしたいのかよ!?」 才人がナイフを構えると、それだけで狼たちは警戒したように後退する。 「まずいわね、急がないと本当にルイズが……」 狼たちを見ながら、キュルケはつぶやく。 「サイト! ここはいいから、ルイズさんを助けて!!」 エリーは才人に向かって叫んだ。 才人はおう、と叫ぶ。すぐにうなずきルイズのいるほうへと走り出した。途中にいる狼たちを斬り伏せて。 「…ぎぃ! ぎゃあああ!!」 狼の爪や牙に蹂躙され、ルイズは悲鳴を上げ続けていた。そこには獣に襲われる無力な少女がいるだけで、貴族の誇りをかかげる普段の令嬢はどこにもいなかった。 幸運であったのは、襲ってきた狼が一匹であったこと。そして、その狼がまだ若く、狩りの未熟なものだったということだ。これが熟練した個体であれば、ルイズは一瞬で急所をやられ、絶命していたであろう。 だが、ルイズにそんなことなわかる道理はなく、悲鳴と絶望の中でもがき続けるだけだった。 才人のナイフが、狼の急所を突き刺すまでは。 「この野郎ーーー!!」 ルイズにすっかり気をとられた狼は、風のような速さで接近してきた才人に気づく間もなく、刃を首筋に受けて絶命した。 「おい、大丈夫か?」 「ふ、ふえ…?」 才人は血とほこりでぼろぼろになっていたルイズを助け起こす。 「生きてるな。よし」 ルイズが一応無事である確認すると、才人はエリーたちのほうを向き直った。 その時には、炎と爆弾にやられて狼たちは逃げ出していた。どうも先ほどの勢いは一過性のものだったようだ。 「サイトー! ルイズさんはーー!?」 エリーがサイトのもとへ駆け寄ってくる。 「ああー、大丈夫。腕に怪我してるけど、どうにか生きてるよ」 「良かった……」 それを聞いて、エリーはホッとした表情になる。それを見て、才人の表情も和らいだ。 そんな二人を横で見ていたルイズは、どこか暗い表情でうつむいた。 「あ、ルイズさん、大丈夫ですか? ……急いで手当てしないと」 エリーはルイズのそばに座ると、傷を負った腕を見る。 「ほっといてよ……」 ルイズはつぶやく。だが、それはまるで蚊の鳴くような小さなものだった。当然エリーには聞こえていない。 「シエスタさーん! リュック持ってきてー! ルイズさんの手当てしないと!」 採集の帰り道。ルイズは才人におんぶされていた。腕を噛まれただけではなく、どこかでひねったのか足首も痛めていたのだ。腕は応急手当がなされ、包帯をまかれている。 「それにしても、お前何で一人であんなとこいたんだよ? 散歩か?」 才人は背中のルイズに若干厳しい声で言った。 しかし、ルイズは無言。 「おい……」 「よしなよ」 返事のないルイズに、ムッとする才人をエリーが止めた。短いが強い口調だった。 「今色々言ったって無理だよ。あんな目にあったんだから」 一歩間違えば食い殺されていたのだ。それは凄まじいショックだろう。 エリーの言葉に、才人も納得したのかそれ以上は何も言わなかった。 キュルケも何か言いそうな顔ではあったが、エリーの意見にちょっと苦笑し、口を閉じたままにしていた。 「でも、才人さんも人が悪いですね? あんなすごい特技を隠してたなんて」 無言になった場を変えようとしてか、ちょっとはしゃいだ声でシエスタが言った。 「隠してたわけじゃないよ。あれは何つーか、体が勝手に動いたんだ。ナイフとか剣とか、全然扱ったことなかったのに……」 「嘘でしょう? だって、あれとても素人の動きとは思えなかったよ?」 エリーはまじまじと才人を見る。 「ほんとだって。俺だって、嘘みたいな感じなんだ。自分のことなのに」 「そういえばあの時、左手のルーンが光ってたよね? ひょっとして、それと関係があるのかな?」 エリーの意見に、才人は自分の左手、そこに刻まれた使い魔の証を見た。今は、光っていない。 「そういうことは、コルベール先生にでも聞いてみたら? 何かわかるかもよ」 キュルケの意見に、才人はそうっすね、とうなずいた。 ルイズは終始無言だった。 ただ、才人の背に、そっとを頬を寄せて。 前ページ次ページ“微熱”の使い魔
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エビテーン 分類:てんぷらポケモン No.11-727 タイプ:みず/ほのお 特性:かたやぶり(相手の防御系の特性を無視して技を出せる) HP 攻撃 防御 特攻 特防 素早 エビテーン 73 108 63 88 83 63 ばつぐん(4倍) --- ばつぐん(2倍) でんき/じめん/いわ いまひとつ(1/2) むし いまひとつ(1/4) ほのお/こおり/はがね こうかなし --- 図鑑 狐色の衣が美味しそうに見えるが食べようと近づくと痛い目に合うので注意 技 あぶらじごく 炎タイプの変化技 水タイプのポケモンに対して炎タイプの技を使うと必ず火傷状態にする はねる、ねっとう、はじけるほのお、シザークロス、アクアテール、かえんぐるま、じごくぐるま、カウンター、ふいうち等 その他 身体の所々に衣がついた海老ポケモン。姿を見るだけで面白いので使ってみたくなる。 低確率で出現する野生ポケモンなので初めて見たプレイヤーは思わず「何このポケモン(笑)」という反応をしてしまうだろう。 遺伝 タマゴグループ 水中1/水中3 孵化歩数 3840歩(※特性「ほのおのからだ」「マグマのよろい」で1920歩) 性別 ♂:♀=1:1 名前 コメント
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"王子様"から手紙を受け取り、さっさととんずらかと思えば―― まただ。また雲行きが怪しい。 髭野郎め、此処にきて本性を出してきたか? しゃあない、働くしかねえ―――俺も律儀になったもんだ。 宵闇の使い魔 第拾参話:悲嘆のルイズ 「これが姫から頂いた手紙だ。このとおり、確かに返却したぞ」 ウェールズはそう言ってルイズに手紙を手渡した。 その手紙は何度も、何度も読み返されたのだろう。ボロボロになっている。 見事な装飾が施された鍵付きの小箱に大切にしまわれていた事からも、ウェールズがその手紙をどれだけ大切にしていたかが伝わってくる。 「確かに、お預かりいたします―――」 ルイズはその中に書かれているであろう内容を想像しては、悲しげに目を伏せて受け取った。 空賊の頭がウェールズであると判明した後、アルビオン王立空軍最後の艦艇である《イーグル号》は、雲中を潜行して浮遊大陸の下部から秘密の港へとたどり着いた。 虎蔵達が乗ってきたフネ《マリー・ガラント号》の積荷である硫黄を見ては、栄光ある敗戦を行えると喜ぶアルビオン軍人達。 ルイズは彼らに複雑な視線を向けながらも、ウェールズの居室へと案内されたのだった。 「明日の朝、非戦闘員を乗せて《イーグル号》が出る。君達はそれに乗って、トリステインへと帰りたまえ」 「あの、殿下―――先ほど、栄光ある敗北とおっしゃっていましたが、王軍に勝ち目は無いのでしょうか」 手紙が入っていた小箱を机の中へと戻しながら言うウェールズに、ルイズが躊躇うように声を掛ける。 ウェールズは彼女へと視線を向けると、至極あっさりと「無いよ」と答えた。 「我が軍は三百。敵軍は五万。万に一つも勝ち目は無く、我らに出来るのは、勇敢な死に様を奴らに見せることだけだ」 ―――そりゃ、絶望的だな――― 虎蔵は右手を口元に持っていき、流石にルイズに葉巻を奪われた事を思い出した。 手持ち無沙汰にぷらぷらと右手を揺らす。 負け戦などというレベルではない。 まともに戦えばただの虐殺だろう。 そして彼らはゲリラ戦などという手は取らないのだ。 貴族は矜持を食べて生きている。 「その中には、殿下の討ち死になさる様も―――含まれるのですね」 「当然だ。私は真っ先に死ぬつもりだよ」 ウェールズの言葉を聞くと、ルイズは深々と頭をたれて、ウェールズに一礼してから口を開いた。 「殿下、失礼をお許しください。恐れながら、申し上げたいことがございます」 「なんなりと、申してみよ」 「この、ただいまお預かりした手紙の内容、これは―――」 ルイズの言わんとしていることは、虎蔵にも理解できた。 政略結婚の障害になりえるということや姫様からの手紙を読んだ時のウェールズの表情、そして何より、手紙が入れられていた小箱の内蓋の――アンリエッタの肖像。 虎蔵も木石漢ではない。 ただ、それを口にしようとは思わないが。 ルイズは悲しげな表情でそれらを指摘する。 年若い彼女には、彼らはただただ悲劇の主人公に写っているのだろう。 「やはり、姫様と、ウェールズ皇太子殿下は―――」 「恋仲であった、と言いたいのかな?」 「そう想像いたしました。そして、この手紙の内容も―――」 ルイズはウェールズから受け取った手紙に視線を落とす。 ウェールズはそれを見ると、優しげに、しかし何処か困ったように笑った。 「恋文だよ。きみの想像通りだ。この恋文がゲルマニアの皇帝に渡っては、不味いことになる。 なにせ、彼女は始祖ブリミルの名において、永久の愛を誓っているのだからね。 そして、その結果トリステインが辿るであろう運命は―――言うまでも無いだろう」 ルイズは深く頷いた。 始祖に誓う愛は、婚姻の際の誓いである。 ということは、この手紙が白日の下に晒されたならば、アンリエッタは重婚の罪を犯すことになる。 「―――とにかく、姫様は、殿下と恋仲であらせられたのですね?」 「昔の話だよ―――そう、昔の話だ」 ウェールズは静かに、諦観を含んだ笑みを浮かべる。 しかし、ルイズは熱っぽい口調でウェールズに詰め寄る。 「殿下、亡命なされませ!トリステインへ亡命なされませ!」 ワルドがすっと歩み出て彼女の方に手を置く。 だが彼女は納まらずに、更にウェールズに詰め寄る。 だが、ウェールズは静かに笑って首を振った。 「それは出来んよ。彼女もそれは望んではいない」 「しかしッ!」 「ラ・ヴァリエール嬢。君は優しい子だな―――」 ウェールズは笑みを湛えたままルイズに近寄ると、そっと彼女の頭を撫でる。 「だが私は王族だ。王族として、最後まで守らねばならないものがある」 「―――名誉、ですか?」 「それもある。だが、私だけの物ではない。 敗戦の決まった国に残り、命を掛けてくれる全ての将兵のだ。 それに、我々の敵である貴族派の連中――《レコン・キスタ》は、ハルケギニアを統一しようとしている。 《聖地》を取り戻すという、理想を掲げてな」 仄かに匂う宗教臭に、虎蔵は肩を竦める。 もっとも、恐らくは出汁にしている程度なのだろうが。 良くあることだ。 「理想を掲げるのは良い。 しかし、あやつらはそのために流される民草の血の事など、荒れる国土の事など考えてはいない。 我々は此処で散る運命であろうが、せめて勇気と名誉の片鱗は見せ付けねばならぬ。 ハルケギニアの王家は弱敵ではないと示し、残る他の王家に望みを託さねばならぬ。 そしてその為には、私一人が個人の幸福の為に投げ出し、逃げ出す訳には行かない。 それは彼女も分かっている筈だ。この任務を君に託した時の彼女を思い出してごらん―――」 ゆっくりと諭すウェールズに、ルイズはもはや何も言えずに俯くしかない。 「そろそろ、パーティの時間だ。君達は、我らが王国が迎える最後の客だ。是非とも出席してくれたまえ」 彼はルイズの頭からそっと手を離して、そう言った。 ルイズは小さく頷くと、か細い声で礼を告げて足早に出て行く。 「殿下に話がある。先に行っててくれたまえ」 虎蔵が追いかけんのか?といった視線をワルドに向けるのだが、彼はそう言って部屋に留まる。 虎蔵は一瞬だけ鋭い視線を向けるが、一言「あいよ」と告げて部屋を出て行くのだった。 パーティーは城のホールで行われた。 簡易の王座に年老いたジェームズ一世が腰掛けて集まった貴族や臣下を目を細めて見守るなか、彼らは最後のパーティを存分に楽しんでいる。 しかし、ルイズはこの場の空気に耐え切れなかったのだろう。 パーティが始まり、暫くすると逃げるように出て行った。 今度はワルドが追いかけて行ったため、虎蔵は一人、壁際で静かにワイングラスを傾けている。 「やぁ。こんな隅で、何をしているんだい」 「ん?あぁ―――場違いだと思ってね」 そんな虎蔵に、座の真ん中で歓談していたウェールズが近寄ってきては、声を掛けてきた。 「今更そんな事を気にするような無粋な者は、こんな国に残っては居ないさ。存分に楽しんで欲しい」 「なに、たっぷりと飲ませてもらってる」 「それは重畳。しかし、人が使い魔とは珍しい。トリステインは変わった国だな」 「良く分からんが、トリステインでも前代未聞らしいぜ」 虎蔵の口調を気にするでもなく、気さくに話しかけて来るウェールズに虎蔵が軽く肩を竦めて見せると、ウェールズは「やはりそうか。彼女が特殊なのだろうね」と楽しげに笑った。 しかし虎蔵は、ふと、ワルドが彼の居室に残ったことを思い出して、彼に問いかける。 「そういや、さっきは男二人で何の話だったんだ?」 「ん、聞かされていないのかい?彼とラ・ヴァリエール嬢の婚姻の媒酌を頼まれたのだよ」 「ほぉ―――こんな時にか」 「是非とも頼みたいと言われてね。私としても、最後に前途ある若者たちの祝福が出来るならば、とね」 ふむ、と考え込む虎蔵。 此処にきて、急にアンリエッタの懸念が杞憂ではなくなってきた気配を感じる。 ウェールズは彼女が護衛にと付けたワルドを疑ってなどいない様ではあるが――― 「なぁ、王子様よ。この辺りの結婚式ってのは、親も呼ばずにやるものなのか?」 「―――いや、余程の事情でもない限り、両親を呼ばないということは―――」 「こう言っちゃなんだが、あんたに媒酌人を頼むってのは、"余程の事情"には思えんのだがね」 そう。 ウェールズがハルケギニアに名を轟かす高名な司祭という訳でもない。 ましてやルイズは公爵家の息女である。 それが親も呼ばずに結婚式を行うというのは、普通では考えられない筈である。 「それは――そうだな。確かに、よくよく考えれば、腑に落ちない」 「だろ?んでな、ちょいと聞いて欲しいんだが―――」 虎蔵は、辺りの人間がこちらの声を聞いていないのを確認すると、静かに話し始めた。 アンリエッタがワルドを完全に信用している訳ではないという事。 ワルドが《レコン・キスタ》であった場合、新郎と媒酌人の近さで不意打ちをされれば命は無いという事。 帰る手段の有無を出汁に、自分は《イーグル号》に乗るように言われるであろう事。 「しかし、彼が私の命を狙っているとしたら、先ほど私の部屋で事を成すのではないか?」 「俺がドアの外に居たのに気づいてたんだろ。後は、手紙とあんたの命、両方貰ってくつもり――とかな」 ウェールズはそれを聞くと、「なるほど――」と深刻そうに頷いた。 明日、最後の一戦の準備で忙しいアルビオン貴族は、誰一人として式には参列しないであろうから、ルイズの持つ手紙とウェールズの命を同時に狙うには絶好のチャンスだ。 勿論、虎蔵の予想が全て正しければ、という事になるが。 「ではやはり、適当な理由をつけて断るべきか―――」 「いんや、それよりも、だ―――死ぬ前に、愛した女の"身中の虫"を探ってみるってのも、一興じゃないか?」 虎蔵の予想が当たるにせよ外れるにせよ、悪い結果にならないように手を打とうするウェールズに、虎蔵はニヤリと人の悪い笑みを見せた。 虎蔵は、一人真っ暗な廊下を歩いている。 あの後ウェールズと別れた虎蔵は、ワルドに声を掛けられて結婚式のことを告げられた。 グリフォンには二人しか乗れないので、先に《イーグル号》で帰るように勧められた事も含めて、予想通りである。 余計な警戒をさせるつもりも無かったので、素直に頷いておいた。 勿論、嘘だが。 「細工は流々、後は仕掛けをなんとやら―――と?」 あてがわれた寝室に近づいたところで、彼は窓を開けて月を眺めるルイズを見かけた。 月を見て、一人涙ぐんでいる。 色々と整理がつかないのだろう。 虎蔵はやれやれと肩を竦めると、面倒そうに彼女に近づいた。 「どした」 「ッ!?――なんでも、ないわよ―――」 ルイズは虎蔵に気づくと、目頭をごしごしとぬぐった。 だが、そのかいもなく、再び涙がこぼれる。ぽろぽろと。 虎蔵が近づくと、彼女は力が抜けたかのように彼の身体にもたれかかった。 虎蔵は何も言わない。 拒絶もしない。 ただ、胸――というよりもわき腹の辺りを貸しているだけだ。 「慰めてはくれないのね――」 「柄じゃないね」 ぼそりと不満を漏らすルイズに、虎蔵は肩を竦める。 「ただまぁ、お前の言いたい事は分からんでもない。何も死ぬこたぁあるまい、ってな」 「―――うん」 「だが、そいつは俺の――平民の考えだ。貴族は違うんだろ?」 「―――そうね」 虎蔵に言葉に、ルイズは抱きついたまま、ただ頷く。 彼のジャケットを握る小さな手に、きゅっと力が篭った。 「けど、納得できないの。納得できないのよ。 どうして死を選ぶの?王族の義務や名誉って、愛する人よりも大事なの?」 「しらんがな―――俺はただの使い魔だぜ」 虎蔵はぷらぷらと片手をふる。 本当に手持ち無沙汰だ。 こういうややこしい話の時は、煙草が必要だと思う。 「姫様もそう―――なんでかしら。王子様のことが好きなはずなのに――」 「王子様が言ってたとおり、覚悟を決めてるんじゃねえの? だいたい、生き延びても結婚は出来んのだろ?」」 「だけど死ぬよりは―――ねぇ、トラゾウ。貴方からも何か言ってあげてよ。 貴方、私より色々と経験が豊富なんでしょう?だったら―――」 「お断りだ。そいつは使い魔の仕事じゃあるまい」 「ッ!!」 虎蔵の言葉にルイズがビクッと肩を竦めた。 彼女は顔を伏せたまま、震える声を搾り出す。 「いつも――いつもそれね。仕事、仕事。そうよね、貴方が私と居るのは使い魔の契約があるからだものね」 「何を言ってんだ、お前は―――」 唯でさえ死というものを直視せざるを得ない状況に情緒不安定になっていたルイズの感情が爆発した。 色々なことが頭に浮かんでは、心を乱す。 「―――私、ワルドと結婚するわ」 「さよけ」 「彼は優しいもの。慰めてくれるもの。貴方とは違うもの!」 もはや虎蔵の言葉など聞いては居ない。 泣きながらも、キッと虎蔵をにらみつけて来る。 マチルダの――フーケのゴーレムに追い詰められた時と似た表情だ。ベクトルはだいぶ違うが。 彼女にして見れば不本意だろうが、虎蔵にはなぜかその表情が、彼女らしいと感じてしまった。 「あんたなんか嫌いッ!だいっきらいッ!何処にでも行っちゃえばいいのよ!」 ルイズはぽろぽろと涙を流しながら一方的に怒鳴ると、廊下を駆け出していった。 残された虎蔵ははぁっと深いため息をつき、窓から覗く月を見上げては――― 「だから苦手なんだって。子供は―――」 そうぼやくのだった。 翌朝、ルイズは始祖ブリミルの像が置かれた礼拝堂に立っていた。 目の前には皇太子の礼装に身を包んだウェールズ。 隣には魔法衛士隊の格好をしたワルド。 自分はといえば、いつもの黒いマントを純白に変え、頭にはアルビオン王家かせ借り受けた新婦の冠を載せている。 何処からどう見ても結婚式である。 なぜこんな事態になっているのだろうか。 ルイズはぼーっとしてよく働かない頭で考える。 今朝はやく、いきなりワルドに起こされ、此処までつれてこられた。 戸惑いはしたが、昨夜の事が頭に残っていて考えるのが億劫になっていたためか、深く考えずにここまでやってきた。 死を覚悟した王子たちと、昨日自分が言ってしまった言葉が、ルイズを激しく落ち込ませていたのだ。 そんなルイズに、ワルドが「今から結婚式をするんだ」と告げて、今のような格好にさせられてしまった。 式が始まったのか、ウェールズの声が聞こえる。 だが、どこか遠くで鳴り響く鐘のように、心もとない響きだ。 ワルドが重々しく頷いて、杖を握った左手を胸の前に置いた。 ウェールズは次に、ルイズの方を向いて何かを言っている。 よく聞こえない。 心に、頭に、靄が掛かっているようだ。 だが―― 「――汝は始祖ブリミルの名において、このものを敬い、愛しそして夫として―――」 ウェールズの読み上げる詔だけは聞こえた。 それを聞いて、パッと頭に掛かっていた靄が晴れ、結婚式の最中だということに気づいた。 相手は、憧れていた頼もしいワルドだ。 彼のことは嫌いじゃない。むろし好いてもいるだろう。 だが、ならばどうしてこんなに切ないのだろうか。 どうしてあんなに泣いたのだろうか。 滅びいく王国を見たからか? 愛する者よりも、王族としての死を選ぶウェールズを目の当たりにしたからか? 死に行くウェールズを引き止めることを良しとはしない、アンリエッタの覚悟に気づいたからか? 違う。違うはずだ。 悲しい気持ちにはなっても、こんな憂鬱な気持ちにはならない。 ―――後悔、してるんだ――― 一時の感情に任せて、あんな事を言ってしまった自分に。 ―――なんて子供なんだろう、私は――― あれでは唯のヒステリーだ。 きっと、納得するべき事を納得できない自分と虎蔵を比べて勝手に距離を感じていたんだろう。 だから少し突き放されただけであんなに悲しくなったのだ。 結婚するなんて言っったのも、自分から突き放すことで、逆に相手に引き止めて欲しかったのだろう。 子供にありがちな思考だ。 だとしたら、こんな気持ちで結婚するのは、ワルドにも失礼だ。 「ごめんなさい。ワルド―――」 「どうしたんだい、ルイズ―――急に――」 「ごめんなさい、ワルド。私、貴方とは結婚できない」 ルイズは生気の戻った、いつもの意思のある瞳でワルドを見て、そう告げた。 一方、礼拝堂でそのような問答がなされる少し前。 虎蔵は礼拝堂から少し離れた木陰で葉巻を吹かしていた。 ワルドに見つかると面倒な事になるので、人気の無いところに居なければならなかったのだ。 「さて、と――――そろそろ控えとくか」 ウェールズとの話し合いの上で、礼拝堂の裏口から忍び込んでいざという時に備えることになっている。 だがその時――― 「ん?」 足元から気配を感じて、わずかに距離をとる。 暫くすると、地面が盛り上がり―――巨大なモグラが出てきた。 「なんだ―――これは―――」 「よし、良い子だ。主人より役に立つよ―――」 モグラがのそのそと這い出てくると、その後ろから見覚えのある顔がぞろぞろと出てきた。 マチルダ、ギーシュ、キュルケ、タバサ――― ラ・ロシェールで別れた三人が、マチルダを連れて追いついてきたのだ。 「おや、良い所にいるじゃないか。トラゾウ。こんな空の上まで言い訳しにやってきたよ」 「僕だってやる時は―――おぉ、トラゾウ。見つかって良かった」 「ダーリンッ!」 「――――ふぅ」 「いや、いっぺんに喋らんといてくれるか?」 彼を見るや、驚く彼を置き去りにしていきなり話しかけてくるマチルダとギーシュ。 キュルケは問答無用で抱きついてきた。 タバサだけが静かに、わずかに土で汚れた眼鏡を拭いている。 「あれ、ルイズは?というか、人気の無い所を選んで出てきた筈なのに、何でこんな所に?」 「あー――」 虎蔵に抱きついているにも拘わらず、ルイズの抗議の声が聞こえてこないことに気づいたキュルケが辺りを見回す。 虎蔵はぽりぽりと頬をかくと、面倒臭そうに説明を始めた。 「なるほどね―――そりゃ、黒だね」 「まぁ、俺もこの強引な展開はほぼ黒だと思ってんだがな。根拠が?」 「風の遍在さ」 話を聞き終わると、深くため息をついて首を振るマチルダに虎蔵が問うが、彼にはその答えも理解できない。 虎蔵は解説を、と言わんばかりにタバサを見る。 彼の中でタバサはそういうキャラクターになっているらしい。 「《ユビキタス・デル・ウィンデ》、風系統の高位呪文。自律した分身を作り出す」 「ふむ―――」 「風のスクウェアなら、使って不思議ではない」 「それでアンタ達を分断させたって訳だね。ついでに、仮面野郎と子爵は、背格好が殆ど同じ筈だよ」 タバサの説明に続けて、学院で彼を見た時のことを思い出しながら、だいたいの身長を手で示すマチルダ。 虎蔵だけでなくキュルケとギーシュも「なるほど」と頷いていた。 二人ともよく理解していなかったらしい。 「ともあれ、これだけ戦力があるんだ。逃がしゃしないよ。だろ?」 不敵な笑みを浮かべるマチルダに、虎蔵もニヤリとした人の悪そうな笑みを浮かべる。 それを見たギーシュは一人、僅かながらワルドに同情した。 静寂の礼拝堂に、ルイズの声が響いた。 「ごめんなさい、ワルド。私、貴方とは結婚できない」 はっきりとした拒絶の言葉である。 いきなりの展開に、ウェールズは首をかしげてワルドを見た。 だがワルドは、このような展開になると思ってはいなかったのだろう。うろたえている。 「子爵―――花嫁が望まぬ式を続けるわけには行かないぞ?そもそも、合意の上ではないのかね」 「緊張しているんだ――そうだろう、ルイズ。きみが、僕との結婚を拒むわけがないじゃないか――」 「ごめんなさい、ワルド。憧れだったのよ?恋もしていたわ。今だって嫌いじゃないの――― でもね。私はまだ子供だって気づいたわ―――だからまだ――」 ワルドはウェールズの視線に構うことなく、ルイズの手を取るが、彼女はやんわりと拒否する。 するとワルドは手を彼女の肩にやり、表情を変えた。 いつもの優しげなものではなく、冷たい、どこか爬虫類めいたものに。 「世界だルイズ。僕は世界を手にいれる!その為に君が必要なんだ!」 「ッ―――私、世界なんていらないわ――」 ワルドの豹変ッぷりに、ルイズは悲鳴を上げかける。 一歩下がろうとしたが、肩を抑えるワルドがそれを許さない。 「僕にはきみが必要なんだ!きみの才能が!きみの力が!」 ものすごい剣幕でワルドは語る。 ルイズはブリミルに劣らぬメイジになると、自分の才能に気づいていないだけだと。 しかし、ルイズはそんなことを信じられるはずも無い。 自分は虎蔵を召べたこと以外は失敗だらけの駄目メイジなのだ。 「ワルド、あなた―――」 ルイズの声が震える。 ワルドがまったく知らない誰かに見えた。 ウェールズが二人の間に割って入ろうとするが、ワルドは怒鳴りながらその手を跳ね除ける。 「ルイズ!きみの才能が僕には必要なんだ!わかってくれ! 君は自分の才能に気づいていないだけなんだよ、ルイズ!」 「やだ、ワルド―――貴方、何を言っているの? そんな結婚、死んでも嫌よ!貴方、私のことまったく愛していないじゃない―――」 貴方が愛していたのは、有りもしない魔法の才能?」 ルイズは涙を浮かべて手を振り払おうとするが、ワルドの力には抵抗できずに首を振ることしかできない。 ウェールズも見かねて彼の肩に手をやり、ルイズから引き離そうとする。 「子爵。そこまでに―――」 「五月蝿い!黙っていたまえ!」 しかしワルドはウェールズを突き飛ばす。 あまりの物言いに、突き飛ばされたウェールズの顔に赤みが走る。 彼は立ち上がると杖を抜いた。 「なんたる無礼!なんたる侮辱!子爵、今すぐにラ・ヴァリエール嬢から手を離したまえ!」 「ふぅ――――こうまで僕が言っても駄目かい?ルイズ。僕のルイズ」 ワルドはやれやれと首を振ってルイズから手を離すと、どこまでも優しく、そして嘘に塗り固められた笑顔を向ける。 しかし、ルイズは怒りで震えながらも、きっぱりと「嫌よ」と告げた。 するとワルドは、やや芝居がかった調子で天を仰ぐと、まるで台詞のように語り始める。 「ラ・ロシェールでも、フネの中でも、いい所を彼に奪われてしまったのが残念だ。 こうなっては仕方が無い。目的の一つは諦めよう」 「目的?」 「そうだ。この旅における僕の目的は三つあった。一つ目はルイズ。君を手に入れること」 その言葉にルイズはビクッと震えて一歩後ずさる。 だがウェールズはワルドに杖を抜けたまま動かない。 役者もかくやという語りに入っているワルドは気づいていないようだが、ぶつぶつと小声で何かを唱えている。 「二つ目の目的は、ルイズ、君のポケットに入っている、アンリエッタの手紙だ」 「ワルド、あなたまさか―――」 ルイズは事の重大さに気づいて顔を蒼白にすると、手紙を収めている胸ポケットを押さえた。 だがワルドはそれに構わず、ニヤリと笑みを狂気に歪める。 「そして三つ目は―――」 ワルドは二つ名の閃光の如く素早く杖を引き抜き、呪文を完成させた。 風のように身を翻し、青白く光る杖をウェールズに向ける。 後は貫くだけだ。 しかし――― 「子爵。獲物を目の前にしての舌なめずりは、三流のやることだ」 ウェールズは怒りに赤くしていた筈の顔に余裕の笑みを浮かべる。 先に杖を向けていたのはワルドではなくウェールズなのだ。 いかに《閃光》と言えども勝てるものではない。 「くッ!?」 ワルドは絶妙な判断で真後ろへと跳躍する。 ギリギリでウェールズの放った《ウインド・ブレイク》の最適距離を逃れたワルドは、吹き飛ばされこそしたが身を捻って着地に成功する。 強風で僅かに切れた頬から流れる血を拭いながら、憎しみの篭った視線をウェールズに向ける。 「貴様―――何故―――」 「怪しいと警告されれば、備えもするというものだ。戦に出ずに命を捨てる訳にもいかんのでな。 まぁ、彼のおかげと言うことだよ―――」 ふっと笑うウェールズは、やや気取った仕草でパチンと指を鳴らした。 すると――― 「どぉーれ―――ようやっと出番か」 「トラゾウ?」「ルイズの使い魔ッ―――」 始祖ブリミルの像の後ろから、虎蔵が用心棒よろしく顎に手を当ててはニヤニヤと笑いながら出てきた。 一人事態に付いていけていないルイズは、僅かに嬉しそうな声を上げながらも、彼が出てきた場所に首を傾げる。 一方、ワルドは全てを覚ったのか、怒りの声だ。 ワルドの――《レコンキスタ》の企みが一つ、潰えた瞬間であった。