約 1,871,212 件
https://w.atwiki.jp/moejinro/pages/2069.html
4日目 Navi 今日もすがすがしい朝がやってきました 村の広場の真ん中に食べかけのまま息絶えている デジューさん の遺体が発見されました… Navi 村人の皆様、今日もがんばってください Navi 昼の部スタートです デジュー あらばあ? 1 (なび村) デュビア シエスタさん昨日の投票先言ってないよね 1 (なび村) Reran 霊結果がきになります 1 (なび村) Jareky そんなところ噛みだと? 1 (なび村) TeaRabbit OK? 1 (なび村) シエスタSS でじゅこのの占い先希望は人外発言に見えるんだけど、と疑われてるっぽいので反論しとこうって死んでるし・・・ 1 (なび村) jinjahime そこ噛むのか 1 (なび村) noeight 占いです。デジューさん〇 ギリギリでシエスタさん指定してたのでうまく占いを交わそうとしたのかなーと・・・考えすぎでした 1 (なび村) BBL 占いCO シエスタSSさん○でした 理由 占いで早めに動きが欲しいという発言が狂アピしてくれという狼からの伝言のように感じたので占いました 1 (なび村) jinjahime 狐狩さがしってかんじdな 1 (なび村) Cindlitta とりあえず占い結果をくださーい 1 (なび村) Reran デジューさんは昨日吊られたリヴァインさんを吊ろうとしてた人でした 1 (なび村) TeaRabbit ★占い結果シエスタさん真っ白な村人様でした 1 (なび村) レリック デジューさんが逝ったか、となるとシエスタさんを本当にうらなってもらいたいね 1 (なび村) TeaRabbit 霊媒様の指定先から残った方で、jinjahime様、デジューさんにも疑われていた方を占いました 1 (なび村) リュファ 【おはようコイン霊媒】今朝は100フラン硬貨!(ちゃりーん)裏が出ました、リヴァインさんは●です! 1 (なび村) noeight ええええええええかみ合わせ!? 1 (なび村) シエスタSS 言ってもいいけどそれってみんな信ぴょう性ないじゃんw 2 (ゾンビ部屋) リヴァイン おつかれい 1 (なび村) レリック っト思ったけど、すでに占われたか 1 (なび村) Reran お~ 2 (ゾンビ部屋) デジュー おつかれさまー 1 (なび村) レリック ヤッタネ 1 (なび村) Cindlitta no8→デジュー○ BBL、ウサギ→シエスタ○ 2 (ゾンビ部屋) あかみさと おつおつ 1 (なび村) シエスタSS レリックさんに入れてたぜ 1 (なび村) しまむらくん シエスタさん2人から○判定? 2 (ゾンビ部屋) デジュー あれ、リヴァインさんの方が黒かった 1 (なび村) Reran 推理で厄介と思われて噛まれた感じですね 1 (なび村) Cindlitta ですね 1 (なび村) リュファ 切り替えて正解でした・・・ 1 (なび村) デュビア 信憑性なくても言うものでは 2 (ゾンビ部屋) リヴァイン HAHAHA 2 (ゾンビ部屋) リヴァイン まぁ霊ニセだからなぁ 1 (なび村) Cindlitta no8さんの占いは噛みあわせになっていますね 1 (なび村) TeaRabbit シエスタさん白だから、怪しいけれど村人みたいですよ 2 (ゾンビ部屋) デジュー (笑) 1 (なび村) noeight やだもう・・・対抗にかみ合わせってひどすきる・・・ 2 (ゾンビ部屋) リヴァイン 多弁で吊られたと思うんだけどどうだろう 1 (なび村) シエスタSS まあ再投票の時はレリックさんでしたよ 1 (なび村) Reran リュファさん噛まれた時のためにタイミングを見計らって8さんがシエスタさん占うと良さそうです 1 (なび村) デュビア まだどこも信用できませんなー 1 (なび村) Reran シエスタさん○ならリュファさん噛まれても軸にできます 2 (ゾンビ部屋) デジュー さぁ? 2 (ゾンビ部屋) リヴァイン あとデジューさん狩り? 1 (なび村) しまむらくん シエスタさん2人から○もらったから信じてもいいの? 1 (なび村) リュファ (・・・びくびく) 1 (なび村) jinjahime 適当なタイミングで、No8はシエスタさんうらなってほしいですね 1 (なび村) Reran 狼が吊れたので占いローラーは明日からでも大丈夫です 1 (なび村) noeight 了解です・・・がんばります。 1 (なび村) Cindlitta あとリヴァインさんが●でしたか 2 (ゾンビ部屋) デジュー なんでそうなるんや! 2 (ゾンビ部屋) リヴァイン 潜伏目にみえんたw 1 (なび村) jinjahime リヴァインさん黒か。 2 (ゾンビ部屋) デジュー フーン 1 (なび村) デュビア リヴァインさん疑ってたのデジューさんだからなぁ 1 (なび村) jinjahime 単独で動いていた感じがしたから 1 (なび村) Cindlitta ふーむ 1 (なび村) レリック リュファさんが噛まれるってことは狩人が機能してない可能性があるから、確定白作っても寿命は短そうな気がする 1 (なび村) シエスタSS 俺占ってもいいけど 1 (なび村) Reran ですね 1 (なび村) jinjahime そこが黒だと、 1 (なび村) TeaRabbit 一日でも白が居てくれると違うかもですよ? 1 (なび村) シエスタSS グレー狭めとかないと 1 (なび村) Jareky 占った二人のうちどちらかが真と思えばシエスタさんを信じていいです>しまむらくん 1 (なび村) シエスタSS 後々大変だし (T) noeight > んむー…占いむずかしいデス・・・・ 1 (なび村) Cindlitta たぶんまだ狐は溶けてないと思うので 1 (なび村) シエスタSS 確定しろ作るために俺占うくらいなら 1 (なび村) Reran 完全グレーは現在4人 1 (なび村) シエスタSS 正直グレー行って欲しい 1 (なび村) jinjahime cindlittaさんレリックさんあたり見たいなぁって印象 1 (なび村) Reran あ、5かな 1 (なび村) しまむらくん 了解です、Jarekyさんありがとうー 1 (なび村) Cindlitta ワシはグレーを狭めてほしいところです 2 (ゾンビ部屋) リヴァイン んーno8さん真かなこれは 1 (なび村) レリック うちもグレー潰して欲しい 1 (なび村) Reran cindlitta jinjahime jareky レリック しまむらくん 1 (なび村) jinjahime うむ。シエスタさんは適当なときに占ってほしいけど、まだ早いですね 1 (なび村) Reran この5人が完全グレーです 1 (なび村) シエスタSS ローラーもしたいしなぁ 1 (なび村) noeight では、グレーの中からですかね? Navi 5分経過(後2分) 1 (なび村) Reran 占いローラーは明日からでも大丈夫です 1 (なび村) シエスタSS 俺はそっちのほうが後々楽だと思うし黒出てないしな 1 (なび村) Cindlitta そうなりますかねえ。誰を吊りますかな 1 (なび村) レリック 今11人だよね 1 (なび村) リュファ その5人で、影がありそうな人は・・・ 1 (なび村) Reran 12人かと 1 (なび村) デュビア 狐がいるから狼も変な手は打てないと思う 1 (なび村) レリック っとすまん 1 (なび村) デュビア 12人だね Navi あと1分 1 (なび村) リュファ 明日辺りから占いローラーですよね。 1 (なび村) jinjahime ニンジャ指定は? 1 (なび村) Reran ですね 1 (なび村) しまむらくん 今日は誰に入れればいいのかな 1 (なび村) noeight 吊りのほうはどちら様で? 1 (なび村) Reran 時間ないので指定おねがいします 1 (なび村) Reran グレー5人の中から 2 (ゾンビ部屋) デジュー noeightさん真かな 狼はデュビア、シエスタで考えとこう 1 (なび村) リュファ 今日はJareさんで。 Navi 20秒前 1 (なび村) jinjahime 了解 1 (なび村) Reran 了解しました 1 (なび村) Cindlitta Jarekyさん了解 1 (なび村) noeight 了解です 1 (なび村) Jareky COない 2 (ゾンビ部屋) リヴァイン ウサギ狂目か Navi 夜まで時間がありません 皆様今日の尊い犠牲をお選びください(会話はストップです) 3 (GREEN) Navi ---------------------------------------- Navi 投票は私に直Tellでお願いします 3 (GREEN) Navi 会話可能時間スタート 1 (なび村) Navi -------------------------- 1 (なび村) Navi 4日目終了 1 (なび村) Navi -------------------------- (T) Cindlitta > Jareky 吊りで! (T) noeight > Jarekyさん 3 (GREEN) TeaRabbit 先が長いです・・・ (T) レリック > まあjarekyさんかな 3 (GREEN) しまむらくん 今日もなんとか いきのびた (T) リュファ > Jareさん。 3 (GREEN) しまむらくん 今日は指定に従って吊り? (T) Reran > Jarekyさんに投票します (T) BBL > Jarekyさんに投票します 2 (ゾンビ部屋) デジュー うさぎさん狼じゃね?noeightさん真だとするならば (T) jinjahime > 投票>Jareky 3 (GREEN) TeaRabbit シエスタさん狐だったらどうしましょうw (T) デュビア > Jarekyさんでお願いします 3 (GREEN) しまむらくん そうなったら仲良くコンコンしましょう(n゚ω゚`) 3 (GREEN) TeaRabbit すごいキツネ臭がします 2 (ゾンビ部屋) リヴァイン だねーそっち○だしてるもんね対抗に (T) BBL > うーん シエスタさんかリヴァインさんに○出そうと思ってたのになあ (T) シエスタSS > ジャレさんで 3 (GREEN) しまむらくん 今日は寄せても多分無理だろうから (T) noeight > えー…これシエスタさんを占うべきか、別の方か… 3 (GREEN) しまむらくん Jarekyさんにいれますね。 (T) BBL > リヴァインさん狼だったみたいだしまずいなあ 3 (GREEN) TeaRabbit 寄せるのは無理でしょうね 3 (GREEN) TeaRabbit はいなー 2 (ゾンビ部屋) デジュー あ (T) TeaRabbit > リュファ様に一票お願いいたします 2 (ゾンビ部屋) デジュー 狼3だわ 2 (ゾンビ部屋) デジュー さっき4だったから勘違いしてた (T) しまむらくん > Jarekyさんに投票します、優しくしてくれたばっかりなのにごめんね・・・ (T) Jareky > うさぎさんに投票 Jareky10 リュファ1 TeaRabbit1 2 (ゾンビ部屋) リヴァイン ww 3 (GREEN) しまむらくん 人が多いとログと情報がすごくて 3 (GREEN) TeaRabbit 囲うか切るか・・・う~ん Navi あと1分 3 (GREEN) TeaRabbit 長い目で見れば囲ったほうがいい気もします 3 (GREEN) しまむらくん 素で何にもわからない感じにしかできん・・・ 3 (GREEN) TeaRabbit 僕の精神的にもw (T) noeight > とりあえず、いつもグレーで残る姫とCindさんどっちか占おっかなー… 3 (GREEN) TeaRabbit それでいいのですよー 3 (GREEN) しまむらくん どうなんだろう、もしパンダになってもちょっと困っちゃう? 3 (GREEN) TeaRabbit そしたら噛みます霊媒 Navi さよなら Jarekyさん …あなたの勇姿は忘れない Jareky 最近気に入っているフレーズ♪ Jareky 「神様はじめました」OP曲 「神様はじめました」 ハナエ Jareky いいコにしてるから~ おね~がい~だよ~♪ Jareky ねぇ噛みさま~ 悪いコになりたいヨ♪ Navi 日が沈み始めました よい子も悪い子も寝る時間です 3 (GREEN) しまむらくん かこってみます? Navi 役職の方は私にTellお願いします 3 (GREEN) しまむらくん うさぎさんの胃にやさしいように・・・ 3 (GREEN) TeaRabbit 囲いますかー生きていたいですものね 2 (ゾンビ部屋) Jareky チラ(・w|墓 2 (ゾンビ部屋) リヴァイン おつかれい 3 (GREEN) TeaRabbit べつにどちらでもOKですよ? 2 (ゾンビ部屋) Jareky チラチラ(・w|墓 2 (ゾンビ部屋) デジュー となるとうさぎさんおつかれさまー 3 (GREEN) しまむらくん うーん 3 (GREEN) TeaRabbit 勝つが為です! (T) リュファ > jareさんの痛い解剖、もとい遺体解剖をします。 3 (GREEN) しまむらくん ほっといてもそのうち何も役にたってないから でつるされそうなんですよね 2 (ゾンビ部屋) Jareky うさぎさん、1・2匹囲っていると思っている 3 (GREEN) しまむらくん 一応生きて寄せたりするほうがいいのかな? 3 (GREEN) TeaRabbit では、囲いますかー? 2 (ゾンビ部屋) Jareky Reranさん囲いかな 3 (GREEN) しまむらくん 囲ってみましょうか (T) noeight > 占いです!Cindlittaさんの正体は何でしょうか?! 3 (GREEN) しまむらくん ふええ・・・村人だよう 頑張ります 3 (GREEN) しまむらくん これで占われたらどーしよw 3 (GREEN) しまむらくん ひたすら無害な村人は演じてみますん (T) > リュファ ギリギリ生きてましたが今回の解剖で完全に亡くなったJarekyさんはごく普通の村人でした!○ 3 (GREEN) しまむらくん あ、誰かもう! (T) リュファ > ああああ。 3 (GREEN) しまむらくん うさぎさん噛みたい人いますか! (T) > noeight Cindlittaさんはごく普通の村人だったのです!○ 3 (GREEN) TeaRabbit あ、どうしましょう・・・ 3 (GREEN) TeaRabbit むー (T) noeight > いいかげん●ないとまずいのに!了解! Navi あと1分 3 (GREEN) TeaRabbit シエスタさんかReranさん? 3 (GREEN) TeaRabbit 僕の白から 3 (GREEN) しまむらくん 自分の○でいきますか? 3 (GREEN) TeaRabbit もしくはBBLさんの白からでも 3 (GREEN) TeaRabbit 噛みたいところをどうぞー Navi 20秒前 (T) シエスタSS > 真占いが狐占った日に襲撃されると狐死ぬん? (T) しまむらくん > シエスタさんをつまみぐいします!何味かな? (T) > シエスタSS 狼からの襲撃? 3 (GREEN) しまむらくん シエスタさんをかぷかぷしてみました 3 (GREEN) TeaRabbit 狐だったらどうしましょうw (T) シエスタSS > うん 真占いをね 3 (GREEN) しまむらくん どうなるかなーあわててたしなー! 3 (GREEN) しまむらくん ただ、いつ占ってくれてもいいっていってたから 3 (GREEN) しまむらくん 村人かなにかかなと・・・ (T) > シエスタSS 占いと狐の2人が亡くなります! 3 (GREEN) しまむらくん あうあうー 3 (GREEN) TeaRabbit あーこの時間の頭はまとまらない>< (T) シエスタSS > まじかwBB子吊らないとw (T) > しまむらくん 今日はシエスタの味噌煮込みよ! 3 (GREEN) TeaRabbit ネテナイノヨー (T) しまむらくん > 今日もご飯が進むメニュー! 1 (なび村) Navi -------------------------- 1 (なび村) Navi -------------------------- 3日目へ 5日目へ
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/5341.html
前ページ次ページゲーッ!熊の爪の使い魔 第四話 洗濯超人ベルモンド 天気の良い早朝、メイドのシエスタはいつものように洗濯をしようと洗濯場へと向かっていた。 そんな彼女に呼びかける者がいた。シエスタが振り向くとそこには、 洗濯物を抱えたクマちゃんがいた。 シエスタの体に衝撃が走る。 昨日の使い魔の召喚でクマちゃんが召喚されていたというのは聞いていた。かわいらしいとも。 だが、実際に見てみるとここまで愛らしいものだとは。 こんな可愛いクマちゃんと毎日を過ごせるなんて。正直ルイズがうらやましい。 「ねえ、どうしたの?」 と、そこにベルモンドから声が掛けられる。 正気に返ったシエスタはごまかすようにベルモンドの用件を聞きなおした。 なんでも主人のルイズに洗濯ものを頼まれたのだが洗濯の場所が分からなくて困っていたそうだ。 なお、ルイズは朝起こされた時にベルモンドに抱きついて寝ていたことに気付き、 恥ずかしさをごまかすように洗濯を命じて部屋から追い出してしまっていた。 今現在は着替えも命じればよかったと後悔したり抱き心地が良かったなあとにやにやしたりと忙しい。 それはさておきシエスタは、クマちゃんと一緒にいたかったこともありちょうど自分も向かうところだったからと快く案内をすることにした。 互いに自己紹介しながら洗濯場へ着くとそれぞれの洗濯物を洗い始めた。 だが、 「あの、手、大丈夫なんですか?」 悲しいかなベルモンドのぬいぐるみの手は水を吸い、おまけに泡立ってびしょびしょのぶくぶくに。 すかさずシエスタは持ち前の親切心とかわいいクマちゃんのためという思いからベルモンドの分の洗濯も引き受けた。 別に苦にはならない。いつもの仕事が少し増えただけだし、 それに手を胸の前で握り合わせてギュッギュッと水を絞るベルモンドの仕草はとても可愛かったからだ。 ああ、これだけでご飯三杯はいける。 シエスタが再び正気にかえったときいつの間にか洗濯は終わってしまっていた。 「じゃあ、あとは干してしまいましょう」 そう言って洗濯物を持とうとしたシエスタを、 「さっきのお礼にボクが持ってあげるよ」 とベルモンドが押しとどめた。 「そんな、悪いですよ」 そう遠慮したが、 「そんなことないよ。ここまで案内してくれた恩もあるしこれくらいさせてよ」 とそれを押し切ると、自分の分と一緒にシエスタの洗濯物もひょい、と持ち上げてしまった。 洗った後の水を吸った洗濯物というのは重い。今までもシエスタは一人で運んでいたとはいえ何度かに分け苦労して運んでいたのだ。 それをあっさりと持ち上げ、ベルモンドは物干し台へと別段変わらない足取りで歩いていく。 「うわあ、ベルモンドさんって力もちなんですね!」 「うん、ボク鍛えてるんだ。でも改めて言われると照れるなあ」 正直、このクマちゃんが鍛えているというのには違和感を感じた。 だが、照れているベルモンドを見ているとそんなものはどこかへ吹き飛んでしまった。 ああ、かわいい。 こんな使い魔を持っていいなあミスヴァリエール。 だが考えてみれば自分だってこうしてベルモンドに会えるのだ。 そう思いシエスタはこれから毎日洗濯を一緒にしようという約束を交わした。 洗濯を自分が、運ぶのをベルモンドが、そういう約束を。 洗濯物を干し終わった後ベルモンドと別れるのはさびしかったがそれでも足取りは軽かった。 これからは毎日このかわいいクマちゃんに会える。シエスタには日々が明るくなっていくように感じられていた。 今の彼女にはベルモンドの真実は知る由もなかった。 前ページ次ページゲーッ!熊の爪の使い魔
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/8593.html
前ページ次ページThe Legendary Dark Zero スパーダ達が屋敷を訪れる、ほんの数分前―― 自室に備えられたソファーに腰を下ろしていたモット伯は、ワインを美味そうに優雅な手つきで啜っていた。 「どうだ、仕事には慣れたか?」 傍に控えているのは彼が雇ったばかりのメイド、シエスタだ。 学院で働いていた時とは違う、赤いメイド服を着ているのだが、体のラインや胸元がやけに強調されている上、スカートは短すぎて太股が見えてしまっている。 無論、好色なモット伯の趣味であった。 「は、はい……大体は」 モット伯はシエスタを頭の上から爪先まで舐めるようにして見つめている。 「そうか……まぁ、あまり無理はせぬようにな」 椅子から立ち上がりシエスタの背後に周ると、その小さな肩へと手を乗せる。 その段階でシエスタは僅かにビクリと身を竦ませていた。 「私はお前をただの雑用の為に雇った訳ではないのだからな……シエスタ……」 そのままシエスタに顔を近づけながら、モット伯は耳元で甘い声で囁くように言葉を続ける。 「あ、あの……」 恐怖と緊張に身を強張らせながら、シエスタは困惑していた。 そして、同時に怯えや悔しさも感じていた。 何故、平民は貴族にこのような扱いをされなければならないのか。 力の無い平民は、決して貴族に逆らうことは許されない。逆らえば、彼らの持つ〝魔法〟の力で無理矢理にでも捻じ伏せられるのだ。 そして、貴族は平民にどのようなことをしても許される。その身を傷つけようが、隷属させて辱めようが。どんなことでも。 こんな理不尽があっていいものだろうか……。 「貴族も平民も、互いに〝人間〟だ」 あの時、スパーダはそう言ってくれた。 彼は自分を、一人の人間だと認めてくれたのだ。 それなのに、今ここにいるモット伯はどうなのだろう。 彼は自分を〝人間〟としてではなく、〝所有物〟のように扱っている。 平民には〝人間〟として生きることは許されないのか……? 「何事だ!?」 シエスタが心の底で悲しみに暮れる中、突然部屋の扉が乱暴にノックされた。 モット伯は鬱陶しそうに答えながら、扉の方を振り返ると、血相を変えた数人の衛兵が入り込んできた。 「大変です! ばっ……化け物が屋敷に侵入しました!」 衛兵曰く、突然屋敷の至る所から死神のような化け物が現れ、使用人や衛兵を次々と殺しているという。 そして、その死神達はここを目指してきているという話だ。 「ええい! 何をしているのだ! 早く化け物を食い止めろ!」 狼狽するモット伯は自分の杖を手にし、衛兵達に命じている。 しかし、その返答は生々しい呻き声と悲鳴で返ってきた。 衛兵達は、直視するのもおぞましい悪魔の大鎌によって次々と惨殺されたからだ。 「きゃあああああっ!」 シエスタが悲鳴を上げると同時に、悪魔達が部屋に入り込んでくる。 「邪魔だ! どけぃ!」 モット伯が叫び、腰を抜かしたシエスタは壁際へと下がっていた。 「化け物風情が……〝波涛〟のモットをなめるなよ!」 モット伯が杖を振ると、テーブルに置いてあった花瓶が割れ、中の水が撒き散らされる。 その水が竜の如く舞い上がり、渦を巻きながら悪魔達へと殺到する。 水に弾かれ、吹き飛ばされる悪魔に追い討ちをかけ、水を氷のナイフへと変えて飛ばす。 トライアングルのメイジであるモット伯の魔法で悪魔達は次々と葬られていく。しかし、倒せど倒せど無限に湧き出す悪魔達は次々と部屋へ侵入してくる。 部屋の壁際で、シエスタは恐怖にがくがくと震えていた。 屋敷内へと突入したスパーダとタバサは、ヘル=ラスト達に荒らされた屋敷の惨状に顔を顰めていた。 至る所に使用人や衛兵達の死体が転がり、血の臭いでむせ返っている。 「さあ、一仕事と行くか」 スパーダはモット伯の魔力が感じられる場所に向かって走り出す。 屋敷内はあらゆる場所にヘル=ラスト達が蔓延っており、生き残った人間達を狩ろうとしている。 そこにスパーダはリベリオンによる猛烈な突撃と突きを繰り出し、串刺しにする。 そして、「早く逃げろ」と生き残っていた人間達に声をかけてやった。 シエスタやモット伯はまだ殺されてはいないようだが、伯爵の魔力は段々と弱まっていっている。 これではやられるのも時間の問題だ。 スパーダは全速力でモット伯のいる場所を目指して駆け、道中のヘル=ラスト達をリベリオンで葬っていった。 走って間に合いそうにない所で使用人が襲われていた場合は、幻影剣を放ったり付いてきているタバサが魔法を放って援護してくれていた。 (彼は……何者?) 悪魔達を屠りながら走っていたタバサは、スパーダの戦いぶりに改めて戦慄を感じていた。 手にする大剣による豪快な一撃もそうだが、彼が放つあの禍々しい赤黒いオーラを放つ剣。あれは魔法なのだろうか? しかし、彼は杖を持っていない。では、あの剣は先住魔法だとでも? だが、何にせよ彼の後をついてきて正解だったと思う。 彼の戦いと力を間近で見ると同時に、これまで戦ったことのない敵と出会えたのだから。 自分の力をさらに高めるのに、格好の獲物だった。 スパーダは言った。奴らは〝悪魔〟だと。 確かに悪魔は強い。そして、冷酷で残忍だ。血も涙もない、化け物なのだ。……では、彼は何者なのだろう。 シルフィードはスパーダのことを〝悪魔〟と呼んだ。 もしも彼が悪魔であるなら、今のように人を助けたりするものだろうか? どっちにしろ分かるのは、彼は決して悪人ではないということだ。 ……ところで、彼が悪魔を葬る度にその亡骸から彼へと吸い込まれていく赤い光は何なのだろう。 下級悪魔であるヘル=ラスト達を相手に初めは善戦していたモット伯であったが、徐々に劣勢となっていた。 何しろ、魔力が底をついてしまえばメイジはただの人。そして、魔法以外の抗う術を持たない彼ならば即座に殺されてしまう。 無限に湧き出てくる悪魔達に無駄な大技まで繰り出してしまったのが仇となっていた。 「ぐあぁっ……!」 ついに、その時が訪れた。 飛び掛ったヘル=ラストの大鎌が、モット伯の心臓に深く突き立てられたのだ。 吐血するモット伯に、ヘル=ラスト達は追い討ちと言わんばかりに次々と鎌を振るってモット伯を切り刻んでいく。 腕が、足が、首が無残に斬り飛ばされ――四肢を失った胴体にさえ執拗に刃が打ち込まれていく。 血が、肉が、臓物が辺りに飛び散り、ヘル=ラスト達の体をさらに血で汚していった。 無慈悲な鎌が振るわれる間、ヘル=ラスト達は殺戮に満足するようなおぞましい笑い声を上げ続けていた。 人間がただの肉塊へと成り果てていくおぞましい光景を、シエスタは震え上がったまま見届けるしかできなかった。 吐き気さえも込みあがってくる。 やがて、モット伯の立っていた床にはおびただしい血溜まりと飛び散った肉片だけが残り、ヘル=ラスト達は用が済んだとばかりに立ち去ろうとしている。 ふと、その一体の視線がシエスタへと向けられる。 次は自分か。シエスタは失神寸前だった。 『腰抜ケノ血族カ――』 『出来損ナイメ――』 『悪魔ノ恥サラシ――』 口々に殺意と侮蔑の込められた呪詛を発するヘル=ラスト達の矛先がシエスタへと向けられた。 だが、こんな状態では逃げることはおろか、動くことすらできない。 目の前まで迫ってきたヘル=ラスト達が大鎌を振り上げる。 これが振り下ろされれば、シエスタもモット伯と同じ運命を辿るだろう。 「……嫌あああああぁぁぁぁっ!!」 恐怖が臨界点を突破し、シエスタは溢れんばかりの悲鳴を響かせた。 途端に、自分の内側から、何かが膨れ上がっていく。 それが何なのかは恐怖で支配されたシエスタには分からない。ただ、まるで今までずっと溜められて持て余していたような〝それ〟は洪水のように急激な勢いで溢れ出てくる。 それはシエスタの体からが弾けるように外へと吐き出され、目の前の悪魔達は次々と薙ぎ倒されていった。 その甲高い恐怖に満ちた悲鳴はスパーダ達の耳にも届いていた。 それと同時に、シエスタから悪魔の力が放出されているのがはっきりと感じられる。 廊下の先にある部屋の中から、体の一部が半壊したヘル=ラスト達が吹き飛ばされて壁に叩きつけられていた。 『オノレ……生意気ナ出来損ナイ……』 「黙れ」 低く氷のように冷たく吐き捨てるスパーダは、起き上がろうとしていたヘル=ラスト達にリベリオンを突き立て、とどめを刺す。 タバサと共に部屋へ入り込むと、そこにはヘル=ラストの亡骸である依り代の砂と〝モット伯であったもの〟であろう凄惨な肉塊と鮮血が床に散っていた。 (遅かったか) だが、スパーダが彼に同情することはない。 元々、彼は多くの平民の若い娘を屋敷へ召し上げては、その身を辱めていたという。 好色の性格によって彼が重ね続けた〝色欲〟の罪と業。それを嗅ぎつけたのがあのヘル=ラスト達なのだ。 奴らは、罪を重ね続ける傲慢で横暴な悪人を主な標的としている。 故に、モット伯が奴らに殺されたのは自業自得とも言うべきである。 たとえスパーダがモット伯を救えていたとしても、彼が自らの考えを改めることなどなかっただろう。 ならば、その運命は決まっている。 スパーダは軽く嘆息すると、壁際にて恐怖で怯えきった表情をしているシエスタの方を見やり、リベリオンを背に戻しながら傍まで近づいた。 「怪我はないな」 屈んでシエスタの肩を揺らすと、恐怖で焦点の合っていなかった視線が、ゆっくりとスパーダの顔へと合わせられる。 「――あ、あ……」 シエスタの目元に涙が浮かび上がり、嗚咽が喉の奥から漏れ出している。 「……スパーダさんっ!!」 感極まったか、スパーダの胸に顔を埋めて大泣きをするシエスタ。 スパーダは少しの間、〝涙を流して泣き続ける〟シエスタを見ていたが、すぐ彼女と共に立ち上がる。 「……仕事は終わりだ。引き上げるぞ」 スパーダの宣言に、こくりとタバサ頷く。 未だ嗚咽を漏らしているシエスタの肩を抱いたまま、スパーダは左腰の閻魔刀に手をかけた。 すると、目にも止まらぬ速さで閻魔刀が抜刀され、円形の閃光が瞬いた。 部屋の壁がその形に斬り崩されるとスパーダは、シエスタを片手で抱いたままタバサと共に庭へと飛び降りる。 タバサが指笛を吹くと、上空から大きな竜の影が降下してくるのが見えた。 『キィャアアアァァァッ!!』 突如、おぞましい叫び声と共に、左右の虚空を突き破るようにして姿を現した悪魔、ヘル=プライドが鎌を振り上げてきた。 スパーダはシエスタを退けながら振り下ろされてきた鎌の刃を難なく左手で掴みとる。 「うっ!」 「ミス・タバサ!」 背後ではタバサの呻きとシエスタの悲鳴が聞こえる。 ちらりと肩越しに見やると、ヘル=プライドの振るわれた鎌がタバサの肩の肉を大幅に削ぎ取っていた。 大量の血飛沫を吹き上げ、杖を落として膝をつくタバサ。 とどめを刺そうと鎌を振るおうとするヘル=プライド。スパーダは、自分が鎌を掴んだことで動くこともできないでいる もう一体のヘル=プライドを、すかさず鎌ごと片腕だけで持ち上げると、もう一体に向けて投げ飛ばし、ぶつけて転倒させる。 「Be gone!(消えろ!)」 瞬時にその真上へと移動していたスパーダは、リベリオンを振り下ろしながら強烈な兜割を繰り出しながら急降下し、ヘル=プライドを真っ二つに叩き斬って粉砕する。 「ミス・タバサ! しっかり!」 肩から大量に出血しているタバサに、慌てて飛びつくシエスタ。 タバサは右肩を押さえ、かなり辛そうにしている。 さすがにこれは迂闊だった。リベリオンを背中に戻したスパーダは悔しそうに舌を打った。 「Damn…….(くそっ……)」 懐を探ってみるが、不運なことに癒しの魔力が封じられた霊石バイタルスターは品切れだ。 あるのはあらゆる毒を浄化する霊石ホーリースターと魔を祓う聖水の瓶がそれぞれ一つずつのみ。 こんな所に時空神像があるわけではない以上、悪魔達を狩って手に入れたレッドオーブを用いてバイタルスターを作ることもできない。 ハルケギニアに来る前から悪魔を狩っていたため今の量ならば、バイタルスターだけでなく様々なものを作れるというのに。 「しっかりしてください!」 タバサが息を荒くし、力なくうな垂れるとシエスタは悲鳴に近い叫びを上げる。 (……何?) ふと、肩を押さえて呻いているタバサはその肩に暖かい何かを感じていた。 目をやると、タバサの体に触れているシエスタの手に淡い緑色の光が灯っているのが目に入る。 「――え?」 シエスタも呆然と、自分の手から発せられる柔らかい光を見つめている。 (やはりな……) 二人が狼狽する中、スパーダは納得したような様子でシエスタの手から放たれ続ける光を見つめていた。 タバサの使い魔、シルフィードは三人を乗せて空へと舞い上がり、モット伯邸を離れていった。 スパーダが歩きで数時間かかっていた距離だが、この速さであれば一時間もかからずに学院へ戻れることだろう。 シルフィードの背の上でタバサは怪訝そうに右肩を見つめ続け、そっと手を触れた。 あれだけ大きな傷を負っていたはずなのに、まるで初めからそんなものなど無かったかのように完治している。 動かしてみても、まるで問題が無い。 だが袖は破れ、自分の血が着いている以上、それは傷を負った何よりの証拠だ。 ちらりと、タバサは傍にいるシエスタへと視線を向ける。 シエスタは唖然とした様子で力なく座り込んだまま、自分の両手を見ていた。 三人とも黙ったまま何も話さない。 「……わたしの曾お祖父さんは――」 ふと、シエスタがぽつりと語りだす。 「不思議な力が使えた、という話を聞かされていたんです……」 シエスタ曰く、彼女の曾祖父は60年も昔、ある日突然、彼女の故郷であるタルブという村にふらりと姿を現したという。 眼鏡をかけた冴えない風貌をした黒髪の優男ではあったが、それに似合わない働き者であり、村に対して多大な貢献をしてきたそうだ。 その男が滞在して三ヶ月が経った頃、シエスタの曾祖母に当たる人物が山菜を取るため森にいた時、オーク鬼の群れに襲われたという。 そこを助けてくれたのがその男なのだが、オーク鬼の群れを見たこともない不思議な力で全て倒し、 さらに怪我をした曾祖母もその力で治してしまったという。 元々、仲が良かった曾祖母は先住魔法のような不思議な力を使えるのにも関わらず それを誇示したりするのを嫌い、むしろ他人に知られることを恐れていた彼を受け入れ、 この件について秘密にして欲しいという男の話にも、快く了承したという。 だがその男は、それから半月後に村から忽然と姿を消していた。 曾祖母との間に、子供を残して。 シエスタは曾祖父の話を小さい頃に両親から聞かされていたが、まさか本当のことだったとは思っていなかった。 しかし、その不思議な力とやらを自分が使ってしまった以上、信じるしかなかった。 「……曾お祖父さんは、先住の魔法というものを使っていたのでしょうね……」 シエスタは自分の手を見つめたまま、微かに怯えた様子で呟く。 「いや、そうではない」 スパーダは顔を向けぬまま、シエスタの言葉を否定する。 一瞬だがスパーダは迷った。彼女に真実を話すべきかどうか。 ……だが真実を知らせぬまま放っておけば、目覚めてしまった彼女の力が彼女自身を変えてしまいかねないだろう。 「先住の魔法は、精霊とやらに契約をしてその力を借りるものだという。だからメイジが自分の力で魔法を使うのとは違い、先住魔法の使い手は自分自身の力を使う訳ではない」 学院の図書館の書物を読み耽って、先住魔法に関する大半のことを知ったスパーダはそう論じる。 「その力は、紛れもなく君自身の力だ」 「では、これは……?」 「曾祖父は、ブラッドと言う名だな?」 「――はい……。知って、いるのですか?」 〝ブラッド〟――スパーダも見知っているその男は、大した力しかない下級の悪魔などとは異なり、それなりの力を持った中級の悪魔だった。 中級の悪魔でもヘル=バンガードのような奴は、他のセブンヘルズの下級悪魔達と同様に砂などを拠り代にしなければ、人間界で肉体を持つことができない。 ブラッドという悪魔は己の肉体を持っており、拠り代がなくとも存在することができる。 肉体を持つことができる悪魔は中級であっても割と少ない方なのだ。 本来ならば彼は、並の下級悪魔であれば難なく退けられるくらいの力を持っていたのだが、 悪魔にしては珍しく、力を誇示するのが嫌いで自分に自信がないという変わった男だった。 故に、本来なら逆らえるはずのない下級の悪魔達からも 〝腰抜け〟だとか〝出来損ない〟などと呼ばれて虐げられ、下級悪魔以下同然の扱いをされていたのだ。 現在は〝強欲鬼〟ベルフェゴールという上級悪魔に仕えて言いように使われている。 スパーダはブラッドが人間ではなく、正真正銘の悪魔であることのみを彼女に語った。 話を聞かされたシエスタは、口を塞いで愕然としている。 「曾お祖父さんが……悪魔?」 「間違いないだろうな。君のその力は、彼から受け継がれたものだ」 つまり、シエスタの体には人間の血と八分の一の悪魔の血が混じっているのだ。 大分薄れてはいるが、ブラッドの悪魔としての力は間違いなく彼女に受け継がれている。 そして、今まで眠っていたその力が目覚めたのだ。 「……どうしよう」 がくりとうな垂れるシエスタの表情には、恐怖と絶望の色が浮かんでいた。 「わたしが、悪魔だなんて……」 シエスタの瞳から、涙がポタポタと零れ落ちていく。 「ただでさえ平民は、魔法が使えるメイジのことを快く思っていないんです。 先住の魔法なんて、エルフも使いこなすとされるほど恐れられています……。 なのに、よりによって……曾お祖父さんの使っていた力が、悪魔のものだなんて……。 悪魔の力なんて、メイジの魔法や先住の魔法よりもずっと忌み嫌われるに違いありません……。 わたしが悪魔だということを知られれば、きっとみんな……」 「――Devils never cry.(悪魔は泣かない)」 悲痛な声で泣き崩れるシエスタに、突然スパーダはそんな言葉を口にしていた。 タバサもスパーダのその一言に、ピクリと反応する。 「心を持たない悪魔は、決して涙を流すことはない。感情を高ぶらせて流れ落ちる涙は他人を想う心、悲しみの心を持つことができる人間だけの特権であり、人間である証だ。 もしも涙が流せるのであれば、たとえ人ならざる力や人と異なる血がその身に秘められていようとそれはもはや悪魔ではない」 無表情のまま、しかしどこか憂いのある視線で語るスパーダに、二人……と一頭は呆気に取られている。 「君がそうして涙を流し、悲しむことができるのも、君が人間である何よりの証だ。君も、そしてブラッドも、悪魔ではない」 ブラッドは悪魔でありながら、人間が虐殺される光景に嘆き悲しむことができる男だった。 彼は主であるベルフェゴールの使いとして人間界を訪れ、そこで暗躍するのが主な仕事であったが、ベルフェゴールが人々を貪欲に喰らい尽くしていくのに、いつも堪えられないようだった。 涙さえ流して悲しむことさえあった彼は、肉体や血こそ悪魔かもしれないが、その心は人間そのものだったのだ。 「一番大切なのは、君自身の心だ。その身に流れる血、力はたとえ悪魔のものであろうと、君の一部である以上は受け入れなければならない。そして、その力に振り回されて自分を見失ってはならん」 スパーダの言葉を聞きながら嗚咽を漏らし続け、涙を拭うシエスタ。 タバサも黙り込んだまま、スパーダの言葉に耳を傾け続けている。 「だが、その力は人前では決して使うな。このハルケギニアの人間が、悪魔の力をそう簡単に受け入れるはずもないだろう」 「……はい」 もしも悪魔の力が知られでもしたら、今まで彼女と共に働いてきた平民……特にマルトーからは大きく拒絶されかねない。最悪、彼女の身内からさえも。 逆に魔法が使えるメイジに知られれば、彼女は危険な存在として処分されるか、もしくはその力を利用しようと拉致されるかもしれないだろう。 「ミス・タバサ。分かっているとは思うが……」 「誰にも言わない。わたし達だけの秘密」 もっとも、彼女の性格からして自分から誰かに言うことなどないだろうが。 「ならいい。……シエスタ、もう泣くな」 スパーダは未だ涙を流し続けるシエスタの目元を、自分の手で拭ってやった。 すると、シエスタは僅かに頬を染めて顔を背ける。 「あの……スパーダさんは、どうしてそこまで曾お祖父さんのことや悪魔のことを知っているんです?」 顔を背けながら問うシエスタの言葉に、タバサも反応してスパーダを見た。 スパーダは微かに、自嘲の笑みを浮かべている。 「こんな仕事をしていると、色々と知ることが多い。……それだけだ」 前ページ次ページThe Legendary Dark Zero
https://w.atwiki.jp/moejinro/pages/1672.html
マダム ちなみに。。。修造じゃないのよ・・・世代とか関係ないから! ミクかわいい は いあん に言った ぎゃあああああああ マダム 村人の皆様、今日もがんばってください マダム 昼の部スタートです。 1 (マダム村) xこぅちゃx おはよーございますー! 1 (マダム村) ミクかわいい なびこは・・・・? 1 (マダム村) SEIRIOS ホロリ 1 (マダム村) Cindlitta もっと!あつくなれよー!おはようございます 1 (マダム村) BBL 霊媒ローラーでいいのかな? 1 (マダム村) れりか おはよーございまーす ワルノス おはようございます 1 (マダム村) BBL おはようございます 1 (マダム村) SEIRIOS おはよう・・・ 1 (マダム村) xこぅちゃx ロラでいいと思う 3 (冥土) シンクロ SAN値チェックを!>狂っている 1 (マダム村) ワルノス ロラでお願いします 1 (マダム村) れりか Navi子は修造によって・・・・ 1 (マダム村) ワルノス ただ ちょっとスライドの有効性教えてほしいです 1 (マダム村) シエスタXX ロラでいいけど 1 (マダム村) BBL 霊媒ローラーするとなると今日はなにを話したらいいのやら 1 (マダム村) Cindlitta ロラですね 了解 (T) いあん どうも狼さんからごばくtellきちゃったようです>< 1 (マダム村) BBL うーん 1 (マダム村) シエスタXX まにあうっけ? 1 (マダム村) SEIRIOS むしろ修造がみどりになった 1 (マダム村) ワルノス 狂人なしなので 1 (マダム村) ミクかわいい ちょっとお話が (T) いあん な・・・なんですと!” 1 (マダム村) xこぅちゃx うん? 1 (マダム村) ワルノス ロラで一匹釣れるんでOKです 1 (マダム村) SEIRIOS はいミクかわさん 1 (マダム村) BBL 今回は狼2の狂人なしなので Cindlitta あれ Cindlitta 狂なしでしたっけ 1 (マダム村) ミクかわいい ほかプレイヤーに推理を誤爆してしまったのですが・・・・・・・ (T) いあん ミクかわさんから・・・ 1 (マダム村) ワルノス え 1 (マダム村) BBL 狼が相談する前に マダム 今回狂人はおりません 1 (マダム村) ミクかわいい ゴメンナサイゴメンナサイ・・・・ 1 (マダム村) BBL えっ Cindlitta 了解であります。 3 (冥土) シンクロ 先生ー ツッコミを。 (T) いあん ああ 多分ただの誤爆ですね 1 (マダム村) xこぅちゃx ん? 1 (マダム村) SEIRIOS ボウルライス・・・・ 1 (マダム村) ワルノス うーん 1 (マダム村) ワルノス それは 村側って話であってます? 1 (マダム村) ワルノス えー 1 (マダム村) BBL 霊媒が占いCOしたあとに撤回すれば真占いが確定するので 1 (マダム村) ワルノス それ自白します??? マダム 狼2 占い 霊媒 狩人でございます (T) いあん 了解。続行ですね 1 (マダム村) ミクかわいい お伺いを立てるべきかと思いまして・・ 1 (マダム村) BBL 占いを確実に護衛できるメリットがあるかと 1 (マダム村) ワルノス 推理誤爆で 自白するから村側・・・に見える (T) いあん 多分 私に独り言tellを送るつもりで 間違ってクリックしたのかと 1 (マダム村) ワルノス という作戦にも見える 1 (マダム村) ミクかわいい そう思わせたい狼側という線も 1 (マダム村) BBL まあメタ推理はおいておきましょう 1 (マダム村) ワルノス そうなんですよ 1 (マダム村) れりか ごめんなさい 話が見えない 1 (マダム村) シエスタXX 何が言いたいのかよくわかんない 1 (マダム村) Cindlitta ミクかわさんの自白がいまいち合点を得ないのですが 1 (マダム村) SEIRIOS 誤爆はMoE人狼の花ってことで 1 (マダム村) xこぅちゃx うん、俺も合点はいかん。 1 (マダム村) Cindlitta とりあえず霊ロラですか? 1 (マダム村) ワルノス だとしても 1 (マダム村) SEIRIOS 放置。 1 (マダム村) BBL うーん 1 (マダム村) ワルノス GMに言うのが筋でしょ 1 (マダム村) SEIRIOS 霊ロラだよね? 1 (マダム村) ワルノス あ ロラはOKです 1 (マダム村) シエスタXX ろらでいい 1 (マダム村) xこぅちゃx そだね、霊ロラで。 1 (マダム村) ワルノス 一匹釣れたらそこで終わりなんで 1 (マダム村) BBL 黙ってこのまますすめるのはまずいと思ったからでしょうか? 1 (マダム村) SEIRIOS どっちから? 1 (マダム村) ワルノス 役目終わりですね 1 (マダム村) Cindlitta どっちからやりますか?シエスタさん?ワルノスさん? 1 (マダム村) シエスタXX おいおい 1 (マダム村) BBL 正直自由投票で良いかと 1 (マダム村) シエスタXX うさ耳を信じるだろ 1 (マダム村) BBL どうせローラーですし 1 (マダム村) いあん まあ誤爆気をつけようって話でいいんでは?^^ 1 (マダム村) ワルノス うさみみてw 1 (マダム村) シエスタXX ワルさんにはまけない! 1 (マダム村) SEIRIOS うさみみか。どこぞのペンギンを思い出すので吊ろう 1 (マダム村) ワルノス 推理聞かせるって話なので たぶん村側だと思うんですよ 1 (マダム村) BBL ミクさんの件はそれで良いかと 3 (冥土) マダム ぱんだろーら・・・ 1 (マダム村) ミクかわいい 申し訳ありませんでした。。 1 (マダム村) シエスタXX ぺんぎんから買ったんだぜコレ 1 (マダム村) xこぅちゃx まぁミクさんの話はそれでいいでしょ、翌日からが大事なだけで。 1 (マダム村) Cindlitta 吊りましょう。 1 (マダム村) BBL そのカッコで言われても… 1 (マダム村) SEIRIOS だろうとおもったw 1 (マダム村) ワルノス はい すみません 前世の記憶から粘着気味に・・・ 1 (マダム村) ワルノス ファンかもです マダム 5分経過 1 (マダム村) ミクかわいい [ガーン] 1 (マダム村) SEIRIOS 前世の記憶も積み重なればメタ推理に! 1 (マダム村) BBL 吊りが決まっているけど情報が無いから話が進みませんねw 1 (マダム村) xこぅちゃx メタはあんまり好きじゃないけどねぇ・・・ 1 (マダム村) ワルノス にこにこ動画でこのゲーム知って始めたんですよーっていいませんでしたっけ? 1 (マダム村) Cindlitta ある程度は仕方ないんじゃないですかね、と思っています 1 (マダム村) SEIRIOS 聞きましたよー 1 (マダム村) BBL 突然の告白!? 1 (マダム村) ワルノス はい はじめて話しかけるときは死にそうです多 1 (マダム村) ワルノス ネットボッチだったんでw マダム 残り1分 1 (マダム村) ワルノス で 投票はお任せで 1 (マダム村) xこぅちゃx じゃぁ今度はこっちから話しかけるよ! 1 (マダム村) ワルノス どっちにせよクロしか出ないし 1 (マダム村) シエスタXX 赤かもしれん 1 (マダム村) SEIRIOS みどりだろ マダム 20秒前 1 (マダム村) ワルノス え あかww 1 (マダム村) xこぅちゃx 群青かもよ? 1 (マダム村) ワルノス 何すかそれw 1 (マダム村) Cindlitta 淫乱ピンクかも。。。 1 (マダム村) xこぅちゃx それいいなぁ・・・ 1 (マダム村) ワルノス で 1 (マダム村) ワルノス ちょっと推理は皆様 1 (マダム村) いあん なんの話やねんw 1 (マダム村) マダム -------STOP-------- 1 (マダム村) シエスタXX 変態=シンクロ=赤 1 (マダム村) マダム -------STOP-------- 2 (晩餐) xこぅちゃx 誤爆注意ねー マダム 夜まで時間がありません 皆様今日の尊い犠牲をお選びください(会話はストップです) マダム 投票は私にtellにてお願いします (T) れりか シエスタさんに投票します (T) SEIRIOS シエスタXXさんに投票します 2 (晩餐) xこぅちゃx さて、とりあえずは全力でシエスタさんだね (T) Cindlitta シエスタさんに投票しまーす。 (T) ワルノス シエスタさんでお願いします 2 (晩餐) ワルノス はい 僕は (T) BBL シエスタXXさんに投票します (T) シエスタXX ワルノスんにはまけん!やつを吊るんだ! 2 (晩餐) ワルノス sey誤爆ありなんですけどね 2 (晩餐) xこぅちゃx 今ちょっぴり動いた 2 (晩餐) xこぅちゃx メタ好きなら (T) いあん まあさっきの誤爆を理由にするのもあれだけど、ミクかわさんつり指定で 2 (晩餐) ワルノス どっちにしろ選択肢がないので 2 (晩餐) xこぅちゃx シエスタさん吊れるかも知れない 2 (晩餐) ワルノス ですねwww 2 (晩餐) xこぅちゃx んじゃシエスタさんでいこーw 2 (晩餐) ワルノス きたこれかもです (T) xこぅちゃx シエスタさんでお願いしますー 2 (晩餐) xこぅちゃx だね! 2 (晩餐) xこぅちゃx 怖いのは 2 (晩餐) xこぅちゃx 占いが俺に来ることだなぁ・・・ 2 (晩餐) xこぅちゃx いい位置にいるんだよなぁ・・・俺・・・w 2 (晩餐) ワルノス はい そのため適度に推理を披露して村アピールかなぁと 2 (晩餐) xこぅちゃx んだねぇ 2 (晩餐) xこぅちゃx もうちょい会話多めにしなきゃなぁ マダム 残り1分 2 (晩餐) ワルノス あ 突然増やすのはなしで・・ 2 (晩餐) xこぅちゃx うんうん、それは分かってるよー 2 (晩餐) xこぅちゃx 徐々に増やしてくさー (T) ミクかわいい ワルノスさんでお願いします~ 2 (晩餐) ワルノス うぃっす 流石です 2 (晩餐) xこぅちゃx 極端には増やさない 2 (晩餐) ワルノス ちなみに僕じつは 2 (晩餐) ワルノス これで六回目っすw 2 (晩餐) xこぅちゃx なん・・・だと 2 (晩餐) ワルノス 初心者わっはっは 2 (晩餐) xこぅちゃx し、しらなかった・・・ 2 (晩餐) ワルノス ええ よく話すので 吊り投票: シエスタXX 6票 ミクかわいい 1票 ワルノス2票 マダム さよならシエスタXXさん…あなたの勇姿は忘れない マダム /chjoin 冥土 2 (晩餐) xこぅちゃx よっしゃ マダム 日が沈み始めました よい子も悪い子も寝る時間です 2 (晩餐) ワルノス おし! マダム 役職の方は私にTellお願いします シエスタXX すきすきなびこ! 2 (晩餐) ワルノス もう少しひっかきまわします 2 (晩餐) xこぅちゃx さて、誰食おうか 2 (晩餐) ワルノス メタから 2 (晩餐) xこぅちゃx うんうん 2 (晩餐) xこぅちゃx ひっかきまわしてくれると助かるよ 2 (晩餐) ワルノス 確定にしかみえねぇんですけど・・・と 2 (晩餐) xこぅちゃx うんうん♪ 2 (晩餐) ワルノス ちなみに占われると終わります 2 (晩餐) xこぅちゃx だねぇ・・・w 2 (晩餐) ワルノス そうすると僕が残ります 3 (冥土) シエスタXX なぜまけたし (T) いあん 寡黙ぎみなれりかさんを占って~^^ 3 (冥土) マダム 泣けるな・・しえすん 3 (冥土) おおかみん おつです 3 (冥土) シエスタXX 接戦だよね? 2 (晩餐) ワルノス でその後いけるか?はメタによりけり 2 (晩餐) xこぅちゃx んだねぇ (T) いあん れりかさんは・・・・村人です (T) BBL 狩人です いあんさんをディフェンス! 3 (冥土) シンクロ おお、仮眠 にみえてしまいました 皆様お疲れ様です 2 (晩餐) xこぅちゃx さて、誰食べよっか? 2 (晩餐) ワルノス だれかは (T) いあん でしたかあ 2 (晩餐) ワルノス ミクさんじゃないなぁ 2 (晩餐) xこぅちゃx よし、行こう (T) BBL いあんさん承り 2 (晩餐) xこぅちゃx ミクさんでTELLしてくるよ 2 (晩餐) ワルノス 了解ですおなしゃっす 2 (晩餐) xこぅちゃx そういう直感大好き 3 (冥土) シエスタXX 大差だったらもう傷つくわ~ 3 (冥土) マダム 聞きたい? 3 (冥土) マダム 聞いちゃう? 2 (晩餐) ワルノス いえ 割と推理する人なんですけど 2 (晩餐) ワルノス あ (T) xこぅちゃx 食べるのはミクかわいいさんでー 天丼ぱくぱく 3 (冥土) シエスタXX ちょっとだけ・・・ 2 (晩餐) ワルノス 嘘 2 (晩餐) xこぅちゃx TELLしてきました 3 (冥土) マダム ドSがっ! 2 (晩餐) ワルノス すみません 推理であればマダムさんに行きそう 2 (晩餐) ワルノス 個別で 2 (晩餐) ワルノス でもまぁいいかー 2 (晩餐) xこぅちゃx マダムさんはGMですぅ・・・ (T) BBL 変態護衛してみたいけど危険な賭けだし占いでいいよね? 3 (冥土) シエスタXX その答えで予想つくじゃんw 2 (晩餐) ワルノス メタメタなんでw 2 (晩餐) ワルノス ああ ミクさんはどうがで 2 (晩餐) xこぅちゃx うん 2 (晩餐) ワルノス 独り言をしょっちゅうするんですよ 2 (晩餐) xこぅちゃx あー 2 (晩餐) ワルノス で 狩人なら 3 (冥土) マダム え・・ 2 (晩餐) xこぅちゃx 役職の時ってことかな 2 (晩餐) ワルノス その通り 3 (冥土) マダム 予想ついちゃったカー 3 (冥土) マダム コレは失敬 2 (晩餐) xこぅちゃx 残るは狩人ってことね 3 (冥土) シエスタXX 僅差? 2 (晩餐) ワルノス メタメタですが 勝ちたいので言いましたw 2 (晩餐) ワルノス ておくれっすけどw 3 (冥土) マダム 大差 2 (晩餐) xこぅちゃx おっけおっけ、いいんよ 2 (晩餐) ワルノス ああ えっと 役職じゃないです 3 (冥土) マダム 圧勝 2 (晩餐) ワルノス 役職なら 3 (冥土) シエスタXX ・・・・・ (T) xこぅちゃx 美味しく食べてね (T) xこぅちゃx はーい! 3 (冥土) シエスタXX 松岡が悪い 2 (晩餐) ワルノス あ 役職の線もあるのか 3 (冥土) おおかみん あの展開で対抗出ると真とは思えませんね 2 (晩餐) xこぅちゃx そうそう 3 (冥土) シエスタXX 出たらもうけ マダム 残り1分 2 (晩餐) xこぅちゃx まぁ一番怖い人でもあるから 3 (冥土) シエスタXX でなければ真 2 (晩餐) xこぅちゃx 食って正解かも知れないね 2 (晩餐) xこぅちゃx SE 3 (冥土) シエスタXX おいしいじゃん 3 (冥土) マダム 松岡先生は悪くないですぅ 2 (晩餐) ワルノス はい そこらへんですね 2 (晩餐) ワルノス 怖いのは 2 (晩餐) xこぅちゃx 誰に伝わったか、かな 2 (晩餐) ワルノス あとはBBLさんcindlittaさんですかね 2 (晩餐) xこぅちゃx んだねぇ 2 (晩餐) xこぅちゃx さっきいい線行ってたから 3 (冥土) シエスタXX まずドーナツ俺あんま好き違うしぃ 2 (晩餐) xこぅちゃx 怖いね 役職行動:占い→れりか○ 護衛→いあん 捕食→ミクかわいい 1日目へ 3日目へ
https://w.atwiki.jp/moejinro/pages/1523.html
参加者 BBL Mrチキン ROWLEYS SEIRIOS TeaRabbit xバーバラx あらぐむ(もぐら) エルレイナ シエスタXX ソラリコ パンダマット メゾピ ヨロイモグラ リンシード ルルフェ れりか レリック 以上17名 役職 狼4 占い 霊媒 狩人 狂人 共有2 Navi なびむらかもーん SEIRIOS 濃い・・・濃すぎる ヨロイモグラ 始めたばかりのころはかっこいいパンダになりたかったのに・・・ふんどしを買ってしまったころから何かが変わってしまった・・・ パンダマット ―そして冒険は始まった― SEIRIOS MoEに染まったってことだね・・・ Navi こちらはゲームch「なび村」を使います Navi お入りくださいね シエスタXX 反応なくてすまんね 1 (なび村) Mrチキン てすてす 1 (なび村) TeaRabbit ウサウサ エルレイナ こぐおねーさんの隣はもらった! SEIRIOS 対岸めっちゃ濃いわー エルレイナ ぱんだぁぁぁぁぁ あらぐむ ぱんだあああ Navi いやあああぁぁぁぁぁぁ パンダマット こぐねーさんそんなに股の間ばかり見つめられて・・*ノノ 1 (なび村) xバーバラx てすてす SEIRIOS 私がいるからにはもぐにいの祟りはおこさせん! シエスタXX 俺は断固にゅたこです Mrチキン Naviさん向き違うって!こっちこっち 1 (なび村) ROWLEYS |ω’)うー! にゃー! 1 (なび村) SEIRIOS ? 1 (なび村) エルレイナ よろしくなのです~ 1 (なび村) ルルフェ てすてすー 1 (なび村) れりか それで、使いやすい方使おう 2 (ゾンビ部屋) Navi こちらも参加される方は抜けて置いてくださいね~ 1 (なび村) ヨロイモグラ ウー!ハー! パンダマット 聞かぬ振りされてますね・・ 1 (なび村) ソラリコ (*´∇`)ノ ヨロシクネ~♪ 1 (なび村) リンシード よろですー 1 (なび村) エルレイナ 前の村で墓場のみんなから吊れ吊れ言われたエルレイナさんですこんにちは 1 (なび村) パンダマット シバさんww 1 (なび村) パンダマット よろしくお願いします~ 1 (なび村) パンダマット 前の村で黒をひとつも出せなかった占い師です 吊ってください 1 (なび村) ROWLEYS よよしくお願いします(’∇’) 1 (なび村) れりか よろしくおねがいします 1 (なび村) ルルフェ 初心者ですがよろしくですー 1 (なび村) TeaRabbit よろしくお願いいたします 1 (なび村) エルレイナ よろしくです~ 1 (なび村) xバーバラx よろしくお願いします 1 (なび村) ROWLEYS |ω’)前の村で2つも●だしたのに信じてもらえなかった涙目占い師です 1 (なび村) あらぐむ よろしゅうおねがいします 1 (なび村) Mrチキン よろしくです Navi 17名 1 (なび村) エルレイナ おっと名簿名簿… BBL 17? パンダマット うち7名がパンダ 1 (なび村) BBL 見学もいるのかな? ヨロイモグラ 17ですな BBL わかりました レリック パンダで票を固めれば何者にも負けない 1 (なび村) パニュ 見学です パンダマット パンダ結束把握です 1 (なび村) あらぐむ パンダの鉄の結束 Navi 狼3 占い 霊媒 狩人 狂人 狩人 妖狐 共有2 ヨロイモグラ まとめて吊られそうだ SEIRIOS パンダロラいこうぜー パンダマット 狩人2ですか? シエスタXX にゅたこCO 1 (なび村) BBL 見学把握しました Navi まちがえた ソラリコ TeaRabbit ちゃちゃっとモニ子吊りましょうね^^ エルレイナ エルレイナさんまじ天使ですCO Mrチキン 逆に票集めてパンダ連合で勝つんだ 1 (なび村) BBL シエスタさんは参加しているのかな? Navi 狼3 占い 霊媒 狩人 狂人 妖狐 共有2 1 (なび村) BBL チャンネルにいないような・・・ パンダマット 了解ですー Navi ん~ Navi ごめんなさい 1 (なび村) パンダマット シエスタさん居られませんね・・・ ヨロイモグラ シエスタさんchにはいってる? シエスタXX もうたってたのか エルレイナ うん シエスタXX いまはいるー パンダマット 進行ch「なび村」ですー Navi 狼4 占い 霊媒 狩人 狂人 共有2 エルレイナ チャンネルはいってる中で 1 (なび村) Mrチキン 17名? レリック 狼4? エルレイナ 見学はどなたでしょう? Navi で参りましょう パンダマット 狼増量。了解です Navi 妖狐無しです ヨロイモグラ 狐なしですなー エルレイナ あと人数も教えていただけると パンダマット 見学はリュファさんですー シエスタXX 入った ごめんね Navi 17名ですね エルレイナ 狐なし把握です TeaRabbit なるほど 1 (なび村) あらぐむ あ、狐なしだった BBL 私の狐がー Navi はい 1 (なび村) あらぐむ あぶねえメモに追加してたわ Navi 17名で エルレイナ チャンネル21名 Navi 狼4 占い 霊媒 狩人 狂人 共有2 Navi 先に言っておきますと ソラリコは腰を掛けた レリック ? Navi 確かにパンダ固めかもしれないけど、役職はそんなことないです! SEIRIOS イエッサー シエスタXX そりゃそーだw BBL シャルリーンさんとJareさんがいないのかな? パンダマット モチロンデストモー エルレイナ なびさんの趣味ではない了解 xバーバラx わかりましたw Navi ぱんだももにこもこぐねーさんも SEIRIOS 対岸気になりすぎるけどガンガル Navi みんなこぞって吊るといいです ヨロイモグラ 村にパンダがおそいかかってくるとかじゃないのか レリック 村が勝とうが狼が勝とうがどうでもいい Navi ダメだよ!? 1 (なび村) TeaRabbit パンダが残ればよいのだ! パンダマット パンダさえ残れば。・・・パンダの勝利ということですか SEIRIOS ビクッ Mrチキン 人狼じゃなくて潜伏してるのはパンダ レリック パンダさえ残っていれば Navi パンダだけいればいいとか無しだよ!? TeaRabbit パンダが残ればよいのだ! エルレイナ パンダ陣営! パンダマット モニCOして潜伏しますかね・・ Mrチキン じゃ、私にゅたこCOしときますね Navi ではちょっと準備 Mrチキン ふんどしにゅたこ・・・これもう悩殺 TeaRabbit じゃあ僕はウサギCO パンダマット 褌もに・・・薄い本ですね 1 (なび村) エルレイナ なびさん、シャルさん、ニンジャーとあとだれが見学かしら? SEIRIOS ふんどしにゅたことは・・・海王にゅたこか ヨロイモグラ あたし、かわいいモニコだモニ 1 (なび村) ヨロイモグラ パニュさんかな 1 (なび村) パニュ 見学です 1 (なび村) BBL パニュさんかと 1 (なび村) エルレイナ 了解です~ありがとうございます~ パンダマット モニィモニオだよ。それでもいいの・・? SEIRIOS そのうちつくるぞ海王にゅたこ シエスタXX メモよし!お菓子よし!空のペットボトルよし!準備おkだ TeaRabbit ウサウサ僕は悪いウサギじゃないよ? パンダマット ギャーボトラーサーン 1 (なび村) ROWLEYS 空のペットボトル…アワワ ヽ(´Д`;≡;´Д`)丿 アワワ TeaRabbit いきなり首を刎ねたりなんてしないよ? Navi それでは皆様、まずは役職ダイスを振ってください Navi /dice でございます BBL はマジックダイス(0-1000)を振った! 46 が出た! SEIRIOS 即死したらミクころがしの旅にでsる 1 (なび村) BBL 驚きの46さ! 1 (なび村) パンダマット oh・・・・ 1 (なび村) SEIRIOS だがレリックさんも僅差 1 (なび村) xバーバラx 今日はダイス強いな Navi @1かな? 1 (なび村) シエスタXX 頭痛薬って眠くなるっけ 1 (なび村) TeaRabbit 今日はもう役職付かないでほしいなぁ 1 (なび村) ROWLEYS (*´・ω・)(・ω・`*)ネー 1 (なび村) ROWLEYS 胃が痛いノヨー エルレイナ 失礼しました…名簿作成に夢中でございました 1 (なび村) パンダマット 眠くなるのもありますね・・ 1 (なび村) シエスタXX うーん 1 (なび村) BBL 701が二人! 1 (なび村) エルレイナ 最終日の2たくやらされました← 1 (なび村) シエスタXX 我慢するか 1 (なび村) ソラリコ かぶたー 1 (なび村) SEIRIOS [゚Д゚] 1 (なび村) エルレイナ チキンさんとわたしは結婚していいな 1 (なび村) TeaRabbit 記事書いているよりもなぜか、手首の関節が痛く…記事を書くときはこんなことにならないのに 1 (なび村) SEIRIOS おめでとう 1 (なび村) Mrチキン おいしくいただきますよ 1 (なび村) エルレイナ ありがとう 1 (なび村) TeaRabbit おめでとうございます^^ Navi 役職TELL来ましたら、私に一言返信をお願いします 1 (なび村) Mrチキン ジュルリ 1 (なび村) シエスタXX ぱんおとにゅたこの子供って何になるの? (T) > シエスタXX 今回の人狼はあなたです 食べまくっちゃってください (T) > ルルフェ 今回の人狼はあなたです 食べまくっちゃってください 1 (なび村) エルレイナ いや~ん食べられちゃう! 1 (なび村) SEIRIOS もにこ 1 (なび村) ヨロイモグラ キメラ (T) > xバーバラx 今回の人狼はあなたです 食べまくっちゃってください 1 (なび村) Mrチキン モラ族 (T) シエスタXX > まじか・・・おk 1 (なび村) パンダマット にゅたの頭にパンダのボディですね 1 (なび村) BBL パニュさんじゃないかな? (T) > ソラリコ 今回の人狼はあなたです 食べまくっちゃってください 1 (なび村) シエスタXX キメラかw 1 (なび村) SEIRIOS ソレダ (T) xバーバラx > わかりました (T) ルルフェ > が、がんばります>< (T) ソラリコ > o(*・ω・)ノ ァィ 3 (GREEN) シエスタXX ちっすちっす (T) > あらぐむ あなたが今回の共有者です 会話用特別chにお入りください 1 (なび村) TeaRabbit みんなウサギになってしまえば同じです^^ 1 (なび村) Mrチキン 身体パンダ、顔にゅたこって十分キメラだよね (T) あらぐむ > おういえ (T) > メゾピ あなたが今回の共有者です 会話用特別chにお入りください 3 (GREEN) xバーバラx てすてす 1 (なび村) SEIRIOS パニュ、もしくはターデモス 3 (GREEN) ソラリコ [岩陰]・ω・` ) 3 (GREEN) xバーバラx がう~ 4 (パリっ子) あらぐむ てすてす 1 (なび村) エルレイナ 可愛いじゃない (T) > BBL あなたは今回の占い師役です よろしくお願いします (T) メゾピ > 共有者いただきましたー 3 (GREEN) シエスタXX たのもしい 4 (パリっ子) あらぐむ 相方はきっとパンダ 3 (GREEN) ソラリコ がーーぉーー 1 (なび村) ヨロイモグラ パニュさんが・・・まさか・・・! (T) > ROWLEYS 今回の霊媒師はあなたです 死体観察よろしくお願いします 3 (GREEN) シエスタXX あおーん 4 (パリっ子) メゾピ よろしくお願いしますー (T) BBL > 占いかー 緊張します 了解しました 4 (パリっ子) あらぐむ よろしくおねがいしますね 3 (GREEN) ソラリコ 狼4人ー? 1 (なび村) パンダマット ゴクリ 3 (GREEN) xバーバラx あとひとりかな (T) ROWLEYS > あいあいですー(’∇’) (T) > TeaRabbit あなたは今回の狩人です 鉄壁の守りをお願いします 1 (なび村) SEIRIOS ゴクリ 3 (GREEN) ルルフェ お邪魔しますー 3 (GREEN) シエスタXX だれかねぇ (T) > Mrチキン あなたは今回の狂人です 村人を混乱させまくっちゃってください 3 (GREEN) シエスタXX おいすー 3 (GREEN) xバーバラx よろしくお願いします 3 (GREEN) ソラリコ ((*’∇’*)ヨロ((*・v・)シク( _ _)デス♪ 1 (なび村) エルレイナ ハァハァ 1 (なび村) Mrチキン じゃぁもう、赤ふんどしが本体ってことで、にゅたこ+褌でいいよ Navi わんぽいんとあどばいす! 3 (GREEN) ルルフェ よろしくお願いします 1 (なび村) パンダマット タダの装備h・・・ レリック おお パンダマット !! エルレイナ !? (T) TeaRabbit > そんな馬鹿な!狩人なんて!前の村で呪っちゃいましたよ!? 4 (パリっ子) あらぐむ またゲームで喋れる時間になったらよろしゅうお願いします xバーバラx お? 3 (GREEN) シエスタXX もにーばっかだった 3 (GREEN) ソラリコ ドキドキやばーい 1 (なび村) ヨロイモグラ にゅたことふんどしは一緒に洗うと色が写るので気を付けましょう 3 (GREEN) シエスタXX かわゆす 4 (パリっ子) メゾピ はーい、頑張りましょー (T) TeaRabbit > 呪いが僕に…これは終わりましたね(ノДT) (T) Mrチキン > それはもう何してもいいってことね Navi ゲーム中は /seat もしくは /sleep をしておくと 3 (GREEN) xバーバラx ぱんだを噛みつくすか… 3 (GREEN) シエスタXX 裏切ってごめんねぱんだ Navi 動かなくなってちょっといいことあるかもしれませんよ! 3 (GREEN) ソラリコ パンダいっぱいたべなきゃ ROWLEYSは眠りについた 3 (GREEN) シエスタXX でも Navi 自動飲食を切っておくのも忘れずにね! SEIRIOS 見に沁みるお言葉です パンダマット 動かなくなってちょっとイイコトされるかも、ですか 3 (GREEN) シエスタXX やっぱもにこよねー 3 (GREEN) ルルフェ 狼初めてだから緊張がひどい・・・ れりかは腰を掛けた エルレイナ 動けなくなってイイコトされちゃいますね 3 (GREEN) ソラリコ 狼ちょうドキドキすよねー 3 (GREEN) シエスタXX 作戦は夜からだな 3 (GREEN) xバーバラx 狼で勝ったことなし… パンダマット ♂♂ Navi そして返信承りです! 3 (GREEN) シエスタXX がんばるんだぜ! Mrチキンは眠りについた・・・ふりをしてヨロイモグラに擦り寄った 1 (なび村) Navi -------------------------- 1 (なび村) Navi -------------------------- 1 (なび村) Navi -------------------------- 1 (なび村) Navi -------------------------- エルレイナ ホモォ! 1日目 Navi 今日も平和なカーレイ村に、人狼がやってきました Navi 村人の皆様、人狼をみつけだし、血祭りにあげてください! Navi ゲームスタートです 1 (なび村) シエスタXX おはん 1 (なび村) エルレイナ おはようございます~ 1 (なび村) BBL おはようございます 1 (なび村) xバーバラx おはようございます 1 (なび村) エルレイナ ぐああああああ 1 (なび村) TeaRabbit おはようございます 1 (なび村) Mrチキン おはようございます 1 (なび村) SEIRIOS おはよう 1 (なび村) ヨロイモグラ おははん 1 (なび村) エルレイナ またおはようが二番手… 1 (なび村) BBL エルレイナさん連敗してるw 1 (なび村) レリック おはようございます 1 (なび村) あらぐむ おはようござーます 1 (なび村) パンダマット おはようございます なんでホモがいるんですかね・・・(迫真 1 (なび村) ROWLEYS |ω’)おはにょろりー、挨拶は今日までー 1 (なび村) ソラリコ おはよーー 1 (なび村) リンシード おはようございますー 1 (なび村) れりか おはようございます 1 (なび村) xバーバラx いきなりなにw 1 (なび村) シエスタXX 残念だなL 1 (なび村) エルレイナ シエスタ君吊ろうぜ…… 1 (なび村) ルルフェ おはようございますう 1 (なび村) SEIRIOS エルレイナさんの第一声・・・・ 1 (なび村) エルレイナ 私怨丸出しエルレイナさん 1 (なび村) シエスタXX お前に一番はない! 1 (なび村) Mrチキン とりあえずパンダ以外全部吊ろうぜ 1 (なび村) BBL さっきは私の阻止されてました 1 (なび村) エルレイナ シエスタ君ぱんおなったから遠慮なく吊れるな 1 (なび村) パンダマット トップは常にパンダ一種のみ!ですか 1 (なび村) あらぐむ パンダ以外つろうずー 1 (なび村) SEIRIOS パンダ間引けばすこしエコクール 1 (なび村) TeaRabbit それで安定ですね<パンダ以外 1 (なび村) パンダマット デ、デモスゥ 1 (なび村) シエスタXX 心はにゅたこです 1 (なび村) SEIRIOS 私も吊られるの!? 1 (なび村) メゾピ おはよーございます 1 (なび村) シエスタXX シップもニューターだよ 1 (なび村) SEIRIOS こんなに美しいのに? 1 (なび村) エルレイナ 明日以降は挨拶なしな感じですかね~ 1 (なび村) TeaRabbit 今日は寒いので、エコに温めましょうよ? 1 (なび村) リンシード これがパンダ村か Navi 現在村の探偵Navi子がお客を待っています そのうちくるでしょう 1 (なび村) ROWLEYS からだはおとな頭脳はこどm 1 (なび村) エルレイナ 迷探偵なびこ 1 (なび村) SEIRIOS 探偵・・・だと・・・ 1 (なび村) シエスタXX 探偵か 1 (なび村) レリック 探偵が死ぬ側なのかー 1 (なび村) れりか 客待ち? 1 (なび村) あらぐむ パンダの鉄の結束は時としてこぐねえの隙間も通さぬ 1 (なび村) xバーバラx 探偵か 1 (なび村) シエスタXX ごめん 1 (なび村) SEIRIOS こぐねえ細いから隙間とおるのに・・・ 1 (なび村) パンダマット 流石パンダの結束だなんともないぜ 1 (なび村) シエスタXX 初日だけど 1 (なび村) Mrチキン でも、もに子なら隙間にいれて捕獲するもよし 1 (なび村) メゾピ 共有ですー 1 (なび村) シエスタXX うんこしてくる 1 (なび村) SEIRIOS え 1 (なび村) ヨロイモグラ Naviこ「客なんて待ってられるか!私は一人で寝るぞ!」 1 (なび村) エルレイナ もぐら村長はその結束をあっさり破ってしまいそうだが… 1 (なび村) Mrチキン え 1 (なび村) xバーバラx え 1 (なび村) BBL ? 1 (なび村) ROWLEYS Σ(´∀`;) 1 (なび村) レリック ろけっとすたーと? 1 (なび村) TeaRabbit 共有ですか 1 (なび村) エルレイナ うおいw 1 (なび村) パンダマット 共有CO,ウン●COですか? 1 (なび村) Mrチキン メゾピさん共有? 1 (なび村) BBL メゾピさん共有ですか? 1 (なび村) TeaRabbit あなた偽物ですね! 1 (なび村) メゾピ はいー 1 (なび村) ソラリコ 1 (なび村) xバーバラx 共有CO? 1 (なび村) エルレイナ うん○CO了解…w Navi あと1分 1 (なび村) SEIRIOS うわお 1 (なび村) レリック 相方の相談なしでムカッ]っすか 1 (なび村) エルレイナ おっと 1 (なび村) リンシード 把握ー 1 (なび村) ROWLEYS いきなりの展開 1 (なび村) エルレイナ 本物の共有COが 1 (なび村) メゾピ ま、まずかったでしょうか・・ 1 (なび村) xバーバラx いいのか…? 1 (なび村) TeaRabbit 共有が1日目にCOする利点が思い浮かびません 1 (なび村) Mrチキン 相談なし共有COとか斬新だ 1 (なび村) エルレイナ うん○で隠されたw 1 (なび村) SEIRIOS 波乱の予感 1 (なび村) エルレイナ いや 1 (なび村) ROWLEYS ちょっとびびって炭酸水こぼしそうになったw 1 (なび村) エルレイナ 対抗でなければ 1 (なび村) エルレイナ 真でみてよいでしょう Navi 20秒前 1 (なび村) あらぐむ まー、対抗共有いなきゃ問題ないだろ 1 (なび村) BBL まあ対抗いないので平気かと 1 (なび村) TeaRabbit 明日対抗でなければですね 1 (なび村) ROWLEYS (゚д゚)(。_。)(゚д゚)(。_。) ウンウン 1 (なび村) シエスタXX もどり 1 (なび村) TeaRabbit 出たら・・・ Navi 夜が近づいております 皆様お部屋へお戻りください(会話はストップです) Navi ここから夜になります 3 (GREEN) Navi --------------------------------------- 3 (GREEN) Navi 会話可能時間スタート 1 (なび村) Navi -------------------------- 1 (なび村) Navi 1日目終了 1 (なび村) Navi -------------------------- 4 (パリっ子) あらぐむ Zzz 3 (GREEN) シエスタXX どうすっかねー 3 (GREEN) xバーバラx いきなり共有でましたか 3 (GREEN) ソラリコ むむむ (T) BBL > 占いです Navi子の未来を先取りします 3 (GREEN) ルルフェ 誤爆がこわいよう 4 (パリっ子) あらぐむ さて、メゾさん出ちゃったからお任せしてもいいのかな? 4 (パリっ子) あらぐむ トラップ仕掛けるなら、自分潜伏しますが (T) TeaRabbit > 騙っちゃう?騙っちゃう?でも狼4だし我慢する? (T) エルレイナ > さて…また素村ですか。今回は新顔さん多目だし、白くみられて早期退場もありかな~ 3 (GREEN) シエスタXX 霊媒2にして真狼にしたいけど 4 (パリっ子) あらぐむ 不安なら俺もCOしてもいいですよ 3 (GREEN) ソラリコ 共有はーめぞーびー? 3 (GREEN) シエスタXX きびしいかもなー (T) > BBL Navi子はとてもかわいらしい村もにこです! (T) TeaRabbit > ・・・・冗談ですよ? 3 (GREEN) ソラリコ むー 3 (GREEN) シエスタXX だね 3 (GREEN) xバーバラx 2人騙り? 狼で 3 (GREEN) シエスタXX スライドは無いかもだから (T) BBL > ありがとうございます モニコとモニオって区別つかない・・・ 2 (ゾンビ部屋) シャルリーン お先におやすみなさいませー 3 (GREEN) シエスタXX 占いでてみよっか 3 (GREEN) ソラリコ ぉーーー 4 (パリっ子) あらぐむ ん?どうしよう? 3 (GREEN) ソラリコ がんばー 3 (GREEN) シエスタXX やってみたい人いるかな 3 (GREEN) xバーバラx わかりました (T) エルレイナ > 8吊りで人外5吊り。3回まで失敗可能。最短で5吊りですか 3 (GREEN) シエスタXX え、俺? 3 (GREEN) xバーバラx あ 3 (GREEN) ルルフェ 騙りはお任せしますー 4 (パリっ子) あらぐむ えっと、人狼経験少なめ?今日が初めてだったり? 3 (GREEN) シエスタXX じゃあ 3 (GREEN) ソラリコ 狼と狂人が占いなったらいいかんじー? 4 (パリっ子) メゾピ あ、すいません! 3 (GREEN) シエスタXX ルルフェさんに白だすね 4 (パリっ子) メゾピ 今夜だったんですねー 3 (GREEN) ソラリコ ぉー 4 (パリっ子) あらぐむ です 3 (GREEN) xバーバラx 了解 3 (GREEN) ソラリコ 2回目○がよくないかな 4 (パリっ子) メゾピ Eでは2回くらい参加経験ありますー 3 (GREEN) シエスタXX おk 3 (GREEN) ルルフェ りょーかい 2012年5月12日全ログへ 2日目へ
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/9103.html
前ページ次ページNeverwinter Nights - Deekin in Halkeginia オスマンとコルベールは学院長室から『遠見の鏡』で決闘の一部始終を見終えると、顔を見合わせた。 鏡面に映し出されたヴェストリの広場では、未だ鳴り止まぬ拍手と歓声が続いている。 2人の少し後ろの方で、『眠りの鐘』を用意して戻っていたロングビルも興味深げにその光景に見入っていた。 「オールド・オスマン、あのメイドが勝って……、 あ、いえ、勝負無しということにはなったようですが……」 「うむ……」 驚きの表情をありありと顔に浮かべたコルベールとは対照的に、オスマンにはさほど動揺した様子がない。 ロングビルはそれをじっと見て、疑問を口にした。 「あの、学院長は……、こうなることを見越しておられたのですか?」 「ん? 何故そう思うのかね、ミス・ロングビル」 「それは、あまり驚かれた様子がありませんし……、 これをすぐ使えと言われなかったのも、不思議に思っていましたから」 そういって、折角運んだというのに出番のなかった掌中の小さな鐘を示す。 まあ自分にとって本当に重要なのは宝物庫へ入る口実の方だったので、無駄足だったなどとは思っていないが。 オスマンは長い白髭を少しさすると、首を横に振った。 「まさか。こんなもん読めておったわけがなかろう。 年を取ると大概の事では動揺を見せなくなるというだけじゃよ、ちゃんと驚いておるしそれなりに感嘆もしておる。 ……ま、その鐘を使わねばならんような大事にはなるまい、とは思っておったが……」 オスマンはそう言ってロングビルとの会話を打ち切ると、鏡面を見ながら何やら物思いに沈んでいく。 ロングビルはまだ釈然としなかった。 このエロ爺がセクハラ発言のひとつも無しにさっさと会話を済ませるとは、一体何にそれほど注目しているのだろうか? ……まあ、いいだろう。 気にはなるが、今は絶好の機会。 単なる好奇心を満たすよりも先に、もっと重要な事を成すべきだ。 「それでは、私はこの鐘を宝物庫に戻してまいりますわ」 「うむ……。すまんが、そうしてくれ」 一方ヴェストリの広場の方では、盛り上がりが一段落したところでやっと教師たちが介入し、生徒らを促して授業に向かわせだす。 もう昼食時間はとっくに過ぎ、午後の授業を始めなければならない時間になっていた。 ディーキンは自室へ戻っていくシエスタの後姿をじっと見送ってから、ルイズのところへ向かった。 そして、いろいろ質問したそうなルイズを押し留めると、自分は応援した手前もうちょっとシエスタと話がしたいし、 他にも色々やりたい事があるから午後の授業への同行を免除してもらえないだろうか、と願い出た。 「はあ? ちょっと、何言ってるのよ! 勝手にまたこんな目立つことをしておいて、この上まだ何の説明もしないで、私を放って……」 ルイズはルイズで今の決闘の成り行きとかについていろいろと聞きたいことがあったし、今日は使い魔の顔見せの日でもある。 おまけに仮にも使い魔が御主人様を放って、あのメイドとこれ以上一緒にとか……、とにかく、色々と不満だ。 したがって怒鳴りつけて即座に却下しようとしたのだが、ディーキンは怯まなかった。 さりとて自分の要求は正当で認められて当然なのだというような偉ぶった態度を取るわけでもなく。 ただ普通に彼女の言い分を聞いて謝るべきところは謝りつつ、それでもあえて自分がそうしたい理由を説明して、根気よく交渉する。 シエスタには決闘に関わらせてもらった縁があるのに、何も言わずにさっさと別れるのは礼儀に反すると思う。 ルイズが聞きたいことは同じ部屋で過ごしているのだし今夜にでもちゃんと話すから、それまで待ってほしい。 教師への紹介は今これだけ目立っていたのだからどうせ顔も名前も知れ渡っただろうし、無用だろう。 むしろ今ディーキンが教室に行ったら、きっと決闘の件で注目されて生徒らに騒がれる。 そうすると授業の邪魔になって、教師からの心証が悪くなるかもしれない……。 「それに、あの人との約束通り、今の決闘の歌も考えなきゃいけないし。 もしかして考え事に夢中になって鼻歌とか口ずさんだりしたら、迷惑だろうからね。 ディーキンが教室にいないことで他の人達ががルイズを嗤うのなら、何故いないのか説明してやればいいの。 それでも分かってもらえないようなら、後でディーキンがちゃんとその人に説明して、分かってもらえるようにするから。 ……ね、どう?」 「う、うー……、」 もしディーキンが感情的に怒鳴り返したり、自分の要求は認められて当然、お前の意見は愚かだ……とでもいうような態度を取ったりしていたなら。 おそらくルイズは激怒し、正規契約をしていないとはいえ、仮にも使い魔である者の不従順に対して罰を言い渡していただろう。 しかしながらルイズは癇癪を起こしやすく独占欲が強い反面、真摯に誇りを重んじる貴族でもあるのだ。 頭を下げて許可を求めに来て、落ち着いて交渉している相手を一方的に怒鳴ったり無下にするような真似はできない。 そう言った点が以前の主人であるタイモファラールに似ていなくもないので、ディーキンにとっては懐かしいというか、対応し易かった。 もちろん邪悪で気まぐれなタイモファラールに比べれば、ルイズは遥かに話の分かる相手だが。 「……分かったわよ、あのメイドもあんたにお礼とかいいたいだろうし……」 ディーキンは相手の立場や考えを尊重して、軽々に批判したり見下したりはしない。 かといって卑屈になるわけでもなく、自分の意見はしっかりと主張してくる。 ルイズとしては内心複雑ではあったが、ともかくディーキンが自分の事を軽んじていないのは理解できたし、彼女にとってはそれが一番大切な事だった。 本当はまだ不満はあるし、メイドのところへ行く前にまずこっちに説明してからにするか自分も同行させろ、くらいは言いたいところなのだが……。 そんなことをしていたら、授業に遅れてしまう。 基本的に真面目な性格かつ実技が壊滅状態なルイズには、やむにやまれぬ事情があるわけでもないのに授業をサボる事などできない。 それゆえ、渋々ながらディーキンの言い分を認めることにしたのだった。 「ただし、夜までには絶対に戻って来なさい。約束通り説明してもらうからね!」 「もちろんなの。ディーキンはお泊りなんてしないよ?」 そんなこんなでルイズと別れると、ディーキンはさっそくシエスタの部屋に向かった。 彼女が中にいる気配があるのを確かめてから、扉をノックする。 「………?」 シエスタは部屋に戻ってしばしぼうっと物思いに耽った後、鎧を脱いで着替えをしている最中だったが、ノックの音を聞いて首を傾げた。 学院の教師がやってきたのだろうか。罰を申し渡されるのならば、受け入れなくてはなるまい。 理由はどうあれ自分は貴族に逆らい、決闘などを承諾して規律を乱す真似をしたのだから。 でなければ、使用人仲間の誰かか……。 「はい、どなたですか? 少しお待ちください。取り込み中なので、終わりましたらすぐに――――」 「ディーキンはディーキンだよ。 わかったの、ええと、3分間くらい待ってればいいかな?」 「! ……ディ、ディーキン様? す、すみません、すぐに開けます!」 シエスタはディーキンの声が聞こえるや、あたふたとドアを開けると膝をついて恭しく頭を下げた。 たとえ貴族に対してでも、ここまで畏まった態度を取ることは滅多にないだろう。 まあ、ドアの前で待たせるよりも、上着が脱げかけた姿で応対する方が礼儀にかなっていると言えるのかどうかは、また別の問題ではあるが。 一方突然そんな態度を取られたディーキンはきょとんとして、自分の目線と同じくらいの高さにきたシエスタの頭を見つめながら首を傾げた。 「……アー、ええと……、シエスタ、もしかしてさっきの決闘で耳がおかしくなったの? ディーキンはディーキンだよっていったの。別にディーキンは王様だからぺこぺこしろとか、言ったわけじゃないよ?」 そういってもシエスタは顔を伏せたまま、畏まった態度で返答を返す。 「それは……、だって、あなたは私を救ってくださった方です。 それに、天使様ですから――――」 「……うん? ええと、もしかして、おかしいのはディーキンの耳の方だったのかな。 シエスタは今、『天使』って言ったの?」 「はい、そうです。ディーキン様は、天使様なのでしょう?」 シエスタはそう答えると、ますます恭しく、深く頭を垂れた。 その態度には、決してお世辞や冗談などではない本当の崇敬の念が感じられる。 どうやら本気でそう信じ込んでいるらしい。 一方、ディーキンは目をぱちくりさせた。 天使とはフェイルーンでは主にエンジェルを、広義ではそれも含めて善の来訪者であるセレスチャル全般を指す言葉だが……。 言うまでもなく、コボルドはその中に含まれない。 ディーキンは少し考えるとおもむろに屈み込み、シエスタの顔を下からじーっと覗き込んだ。 シエスタは突然の事に驚いてどぎまぎした様子でさっと目を逸らす。 ディーキンは横を向いたシエスタの顔の前にささっと回り込むと、今度は爪の生えた指でシエスタの目蓋を広げて目の奥まで覗き込む。 更に額と額を当ててみたり、頬を撫でてみたり――――。 「……ななな……!? あああの、何をされてるんですか??」 シエスタはディーキンの行動にどぎまぎして、顔を赤くしたり、目を白黒させたりしている。 「ンー、見た感じ目は普通だし、熱とかもなさそうだけど……。 ディーキンが天使に見えるってことは、目がおかしいか、頭がぼーっとしてるかじゃないかと思ったの」 「……え、あの?」 「アア、それとももしかして、シエスタは天使の血を引いてるけど、天使の出てくる物語は聞いたことないとか? 天使っていうのは綺麗で、きらきらして、ふわふわして……、言うことがいつも、真面目で完璧な感じなんだよ」 ディーキンはそこでエヘンと胸を張る。 「ディーキンはそりゃ美男子だけど、光ってないし、ごつごつしてるし、ジョークだって言えるからね。 天使じゃなくてコボルドの詩人なのは、確定的に明らかだよ。 すごい英雄と悪いドラゴンとじゃ、同じ格好いいのでも感じが全然違うでしょ?」 シエスタはそれを聞いて当惑したように視線を泳がせ、そわそわと身じろぎした。 「そんな、でも。それは、その……、」 嘘です、と言いかけたが。 天使を嘘吐き呼ばわりするなど非礼の極みだと慌てて口を噤み、顔を伏せて、正しい言葉を探す。 「………本当の事ではない、と思います。 きっと深い考えがあって隠されるのでしょうけど、私には、わかりますから――――」 ディーキンの方は、それを聞いて困ったように肩を竦めた。 どうも何か大きな誤解をされているようだが、原因はなんなのだろう? 「ええと……、ディーキンはシエスタに、隠し事なんかしてないの。 それじゃシエスタは、なんでディーキンを天使だと思うの?」 そう尋ねると、シエスタはよく聞いてくれたと言わんばかりにばっと顔を上げて、熱弁を始めた。 「だって、天使様の言葉を使っておられて、それで私を助けてくださったじゃないですか! おばあちゃんが少しだけ習っていて、聞かせてもらったことがあります。 一度聞いたら絶対忘れられない響きです。 何よりグラモン様が心を改めてくださったのも、あなたがおられたお陰です。 私を助けてくださるため、正義を護るために神様が遣わしてくださったのでなければ、なんなのですか? いえ、それ以外ありえません!」 素晴らしい美少女が頬を上気させ、上着が少し肌蹴た状態で、自分に向けてあからさまに憧れとか畏敬とかの念が篭った笑顔を浮かべている。 人間の男だったら誤解を正すのなんかやめて手を出してしまいそうな状態だが、幸か不幸かディーキンはコボルドである。 「……あー、なるほど。 シエスタが信じてることは、分かったよ」 どうやら、ワルキューレとの戦いの際に呪歌と共に用いた《創造の言葉》が、誤解を招いた主たる要因であるようだ。 それは世界創造の時に用いられたという失われた言葉であり、現在のセレスチャルが話す天上語の前身であるとも言われている。 その断片だけでも知っている者は既にセレスチャルの中にも少ないそうだが、シエスタの祖母はたまたま学んだことがあったのだろう。 そんなものを用いて自分を手助けしてくれたとなれば、誤解されるのもやむなしか。 それにしたってコボルドを天使だの神の使いだのと考えるのは極端だとは思うが……、まあ、善良で信心深い人なら、そんなものなのかもしれない。 ディーキンはとりあえずシエスタを促して室内へ入り、向かい合うように椅子に腰かけて説明を始めた。 「じゃあ、ひとつずつ説明させてもらってもいいかな? まず、シエスタがなんて言ってもディーキンはやっぱり天使じゃないし、別に神さまのお使いとかでもないの」 「で、ですが、それなら………、」 「さっき歌う時に使った言葉は、シエスタのおばあちゃんと同じで、天使から習ったんだよ。 ディーキンは天使じゃないけど、天使の知り合いはいるからね」 それから、どういう経緯でそうなったのかを、リュートを爪弾きながら語り聞かせる。 アンダーダークで大悪魔メフィストフェレスの罠にかかり、ボスと一緒に一度は死んで、地獄へと送られた事。 そこで、遥か昔から想い人を待って眠り続けていた、『眠れる者』と呼ばれる偉大な天使、プラネターに出会った事。 ボスの尽力あってついに目覚めて想い人に巡り合うことができ、深く感謝してくれた彼とは地獄を逃れた後にも交友が続いた事。 そして年古く強力な天使ゆえに太古の言葉にも通じていた彼が、ディーキンが詩人であることを知って《創造の言葉》の秘密を教えてくれた事――――。 シエスタはそれらの話に、熱心に聞き入った。 地獄に送られてなお、悪魔を討って生還してくる英雄たち。 想い人を求めて天上の楽園を去り、寒く昏い地獄の果てで待ち続けた天使。 そんな人たちと一緒に旅をすのは、どんなに素晴らしい事だろう。 一体、どこまでが本当の話なのか……、嘘をついているとかではなくて、きっと物語だから脚色もあるのだろうけど……。 「―――――とまあ、そういう感じなの。 だから頭とか下げられてもディーキンは困るの、わかった?」 「えっ、あ……、は、はい!」 物語の世界にすっかり入り込んで夢想に浸っていたシエスタは、慌てて返事をする。 それから、そっと頭を下げて、言葉を選びながら訥々と続ける。 「その、お話、ありがとうございます。 ……ディーキン様が天使でないことは、分かりました」 どこまでが本当の話なのかはわからないが、天使に出会って学んだというのはきっと本当なのだろう。 目の前の人物が、種族としては天使ではないのは納得できた。 しかし………。 「ですが、私とグラモン様を救ってくださった方であることは変わりません」 シエスタにとっては、最善のタイミングで手を差し伸べて、すべてを上手く行かせてくれたのがディーキンだ。 天使であろうがなかろうが、彼の介入は、シエスタにとっては偉大で慈悲深い神や運命の導き以外の何物でもなかった。 「……それに……、いえ、 つまり、ですからやはり、あなたは私にとっては恩人で、神様の御遣いなんです!」 あくまで敬いの態度を変えないシエスタに、ディーキンはちょっと顔を顰める。 「ンー……、それはシエスタの考え違いじゃないかな。 お礼を言ってくれるのは嬉しいけど、いくつか間違ってると思うの」 「えっ?」 ディーキンはシエスタの肩をつついて顔を上げさせると、ちっちっと勿体ぶった態度で指を振って見せた。 ちょっと気取って講釈を始めようとする教師のように。 「まず、シエスタは仮に、ディーキンが神さまのお使いだったとして。 もしかして神さまの手助けがなかったら、さっき自分は上手くやれなかったって思ってるの? ディーキンはただ、英雄の活躍を見逃したくなかったから出しゃばっただけなの。 お手伝いなんてしなくても、結局は同じことだったはずだよ?」 それを聞いたシエスタは、ぶんぶんと首を横に振る。 「そ、そんなわけないじゃないですか! 私があの方と……、貴族様と戦えたのは、みんなあなたのお力で―――」 「ふうん? じゃあ、シエスタは……、仮に、ディーキンが応援しなかったとして。 あのワルキューレとかいうのにボコボコにやられたら、降参して謝っていたの?」 「え…? い、いえ! 間違った事に頭を下げるなんて!」 「なら、シエスタは。 あのギーシュっていう人のことを、もし相手が降参しなかったら死ぬまで殴っておいて、絶対謝らない人だったと思ってるの?」 「そんな! あの方は過ちを犯されましたけれど、そんな非情な方では……」 それを聞いて、ディーキンは得意げに胸を張る。 「でしょ? シエスタはどんなにやられても諦めたりしなかったし、相手は死ぬまで殴るような人じゃなかった。 なら、ディーキンがいなくたって、シエスタは上手くいってたってことなの。 ちょっと余計に怪我はしたかも知れないけど、結局最後には分かってもらえたはずでしょ?」 「そ、それは……、」 返事に困って視線を泳がせるシエスタに、ディーキンは誇らしげに胸を張った。 「たとえ力がなくても正しい事ができるのが、本当の英雄ってもんなの。 絶対にそういうものなんだから!」 先程までのシエスタにも劣らず熱っぽい様子で瞳をきらめかせながら、ディーキンは熱弁した。 シエスタと同様に頬が上気しているかどうかは、ウロコに覆われていて分からない。 「そ、そんな…………」 自分が敬う相手から逆にそんな目で見られたシエスタは、頬を染めて口篭もる。 「……その。あるいは、そうかもしれません。 でも、私が戦う勇気を出すことができたのはあなたが居てくださったおかげです、ですから……」 なおも食い下がるシエスタに、ディーキンは腕組みして(コボルドにしては)重々しく、威厳ありそうな感じの声を作る。 「オホン……、 『ならば、それは私の力ではない。私を見て何かを学んだというなら、それは君自身の才能と情熱のおかげだ。 友よ、手柄はあるべき所に帰すべきだ』」 「……は? あ、あの、」 いきなり感じが変わったのにきょとんとしているシエスタを見て、ディーキンは得意げに胸を反らせた。 「―――イヒヒ。 今の、『眠れる者』の真似なの。似てた?」 「は、はあ……? いえ、私、その天使様の事を知りませんから………」 何とも微妙な顔をしているシエスタに対して、ディーキンは少し真面目な顔に戻って更に言葉を続ける。 「それに、ディーキンが本当に天使とか神さまのお使いだったとしても、天使はそんな風に拝んでもらいたいとは思わないよ。 彼もそういってたし、ディーキンが知ってる他の天使もみんなそうだったからね」 パラディンであるボスは最初、今のシエスタのように『眠れる者』に対して敬意を表していた。 だが、彼はそのような扱いに当惑し、自分は身に覚えのない崇拝を望まないと言った。 彼らは真の善の化身であり、その目的は善を奨励する事であり、自分達が崇められるよりその崇拝をより偉大なものに向けさせることを願うのだ。 「『私はより偉大な栄光に仕える天使だ。私に価値を見出すならば、私よりも高貴な愛や美があることも知るといい』 ……彼は、そういってたの。ディーキンも、それに賛成なの。 ボスやシエスタは大した英雄だからね、天使とかディーキンとか拝んでないで、もっと大きな目標を持って、とんでもなーく凄い人になるの。 そうすればディーキンももっともっといい物語が書けてカッコいい詩が歌えるし、他のみんなも喜ぶでしょ? もしディーキンが神さまだったら、シエスタにはきっとそうしろっていうね」 ディーキンはそういうとちょっと首を傾げて、シエスタの頭を撫でた。 「アー、だから……、つまり。 まとめると、ディーキンはディーキン様とか呼ばれるのには反対だってことだよ。 ディーキンはディーキンであってディーキン様じゃないからね、余計なものはくっつけない方がいいの。 俺様とかって、何か悪役っぽくてよくないでしょ? 様をつけていいのは怖いご主人様とか威張った王様とかだよ、素敵なコボルドの詩人にはつかないよ!」 シエスタは英雄なんだから英雄には自分より立派な存在でいてほしい、敬われても嬉しくない……、 というのはまあ、本当だが。 実のところ敬称を遠慮したい理由は、それだけでもなかった。 ボスはもちろん、自分を純粋に対等の仲間として扱ってくれる。 だが、今まで自分は、上位者として扱われた経験はない。 コボルドをそんなふうに扱う奴は普通同族しかいないし、それにしたところで地位の高いコボルドに対してに限られる。 礼儀作法上とかではなく本心から敬われる、などというのは初めてであって、照れ半分、困惑半分、どう対応していいのかわからないのだ。 シエスタは頭を撫でられて少し頬を染めつつも神妙な、若干不満げな面持ちで話を聞いていたが……。 やがて、微笑みを浮かべて頷いた。 「……わかりました、ディーキンさ……んがそういわれるのなら、きっとその通りなんだと思います。 私、もっと善い事ができるように、頑張りますね」 「オオ……、よかったの。 ありがとう、それならディーキンは、これからもシエスタの事を応援するよ」 ほっとした感じでうんうんと頷き返したディーキンに、 シエスタはしかし、意味ありげに目を細めると、また頭を深々と下げた。 「―――――はい。 つきましては、そのためにも是非、あなたにお願いしたいことがあります!」 「……ウン?」 「私の先生に、なってくれませんか?」 ディーキンは目をしばたたかせると、困ったように頬を掻いた。 「ええと、その………。 どういうことなのか、ディーキンにはちょっとよくわからないけど。 ディーキンと契約して魔法少女になりたいとか、そういうことじゃないよね?」 シエスタは顔を上げると、にこにこ微笑みながら質問に答える。 「私……、先程の戦いのとき、『声』を聞いたんです。 グラモン様が考えを改められて、私に剣を差し出してくださった時に――――」 「?? 声……、」 ディーキンは唐突な話にきょとんとして、少し考え込む。 が、ふと思い当って首を傾げた。 「ええと、それって……、もしかして『召命』の声のこと?」 じゃあ、シエスタは、パラディンになれって言われたの?」 「はい!」 その時の事を思い返して興奮と喜びに目をきらめかせているシエスタを見て、ディーキンはようやく得心がいった。 いくら天使の言葉を話したにしても、恩人であるにしても、ちょっと態度が極端で大げさすぎやしないかと思っていたが。 なるほど、この状況に加えて更にこれまでの人生一変させるような出来事まで重なったとなれば……。 それに大きく関わったディーキンの事を、自分に遣わされた天使かなにかだと思い込むのは無理もない話だ。 実際、これはシエスタにとっては確かに運命的なものなのかもしれない。 多元宇宙に働く何らかの意志が、しばしばそのような導きをもたらすことは、ディーキンも知っていた。 とはいえ………、 「ウーン、つまり、シエスタはディーキンにパラディンになるための勉強を教えてほしいってこと?」 「そうです、私はまだぜんぜん力もありませんし……、パラディンの事も、おばあちゃんを見て教わった事以上には知りません。 あなたの望まれるような英雄になるためにも、せひ私の先生になってください!」 「いや、ええと……、ディーキンはバードなの。パラディンじゃないよ。 バードとパラディンっていうのは、プレインズウォーカーと頑固爺さんくらいに違うの」 ディーキンはよく分からない例え話をして、シエスタの願いを断ろうとした。 バードには、パラディンのような生き方はできない。 パラディンの生き方が善き規律に支えられたものであるのに対し、魂に訴えかけるバードの旋律は自由な魂から生まれるものだからだ。 少なくともフェイルーンで、パラディンになるための訓練でバードに師事する、などという話は聞いた事もない。 「ディーキンは、たまにボスみたいになるか試すの。 立派なことだけ考えて、それから、神聖でいようと頑張ってみて……、 でもすぐおかしなことを考えて大笑いしちゃうの、それがけっこうつらいんだよね。 だからディーキンは、シエスタの考えてるみたいな立派なパラディンのための先生にはなれないと思うの」 「いいえ、おばあちゃんだってよく笑ってましたし、その『ボス』という方も、あなたのお話からすると朗らかな方なんでしょう? 真面目に生きるということは、決して朗らかさをなくすことと同じではないと思います。 それに、あなたは素晴らしい英雄の方と旅をされていたし、天使様ともお知り合いなのですから。 その方々の生き方を、もっと歌や話にして聞かせてください。私にとってはそれが、素敵な勉強になると思います。 剣とか、その他の訓練は……、もし教えてくださることができないのでしたら、自分で頑張りますから!」 それでもなお熱心に頼んでくるシエスタを見て、ディーキンは困ったように首をひねる。 「ン、ンー……、それは、ぜひ聞いてほしいけど……。 別に先生とかでなくてもディーキンはいつだって喜んで聞かせるし、パラディンの訓練なら他に、いい人がいるんじゃないかな?」 大体、バードとパラディンは進む道も違えば、能力的にもほとんど似つかない。 どちらも魅力に優れ、交渉などの才を持ち合わせてはいるが、共通点と言ったらせいぜいその程度だろう。 パラディンは若干の信仰魔法を用いる戦士、バードは秘術魔法を使う何でも屋だ。 普通に考えれば同じパラディンに師事するのが最善だろう。 そうでなければ、剣の訓練をするならファイターとか、信仰を鍛えるならクレリックとかが、おそらく適任のはず。 渋るディーキンに対して、シエスタはぶんぶんと首を横に振った。 「いいえ! ……いいえ、そんなことはないです。 何と言われようとあなたは私の恩人で、私に可能性を掴ませてくれた憧れなんです。 私はあなたよりも自分の先生に相応しい方なんて知りません!」 「う! うーん?? そ、その、そんなことはないと思うけど、ありがとう。 ディーキンはなんだか、すごく照れるよ……」 詰め寄らんばかりの勢いで熱弁してくるシエスタに、ディーキンもたじろいでいる。 「この学院におられるのはメイジの方ばかりです。 みんな貴族としての誇りを重んじられる立派な方々です、けれど、パラディンの教師に向いておられるとは思いません。 学院の外でも、強い方と言ったら大体メイジの方ばかりで……、 剣を使うのは傭兵とかだけですし、そんなすごい達人とかは、私は知りません。 それに私は、おばあちゃんの他にはパラディンは一人も知りません。 おばあちゃんはきっと、この世界には『声』が届かないんだろう、っていってました」 「アー…、そうなの?」 初耳だが、よく考えればこの世界にはバードもクレリックもいないのだった。 メイジの力が支配的で、かつ系統魔法と先住魔法しか知られていないというのだから冷静に判断すればパラディンだっているはずがない。 シエスタにだけは召命の声が聞こえたというのは、彼女がアアシマールであることを考えればそれほど不思議な話でもあるまい。 パラディンたり得るものはフェイルーンでも希少だが、天上の血を引くアアシマールにはすべからくその適性が備わっていると言われている。 剣の力についても、確かに昨夜読んだ本ではほとんど触れられていなかった。 おそらくフェイルーンの古の魔法帝国アイマスカーなどがそうだったように、この世界では剣の技は廃れてしまっているのだろう。 強いファイターは滅多におらず、概ね低レベルのウォリアーくらいしかいないのだとすれば、シエスタが長期的に師事するのには些か不足だ。 そうなると、ディーキンに教えを乞うというのもまんざら悪い選択ではなく、むしろ良い選択なのかもしれない。 「ウ~……、でも、先生なんてディーキンはやったことないの。 ディーキンが教わった先生は気が向いた時にだけ教えてくれて、そうでないときには寝ぼけて体の上にのしかかったり……、 機嫌が悪い時にはディーキンの体を麻痺させて歯を抜いたりもする、ドラゴンのご主人様だけなの」 「誰だって最初はやったことがないはずです。 それにディーキンさんは、そんなひどい教え方はなさらないです、信じてます。 ……さっき、私の事を応援してくださるって言われましたよね? でしたら、さあ、私が立派なパラディンになるために力を貸してください。応援するって、そういうことでしょう?」 シエスタは、ここぞとばかりに先程のディーキンの発言を持ち出して畳み掛ける。 このためにいったん譲歩してみせて、言質を引き出したらしい。案外したたかな面もあるようだ。 パラディンは邪悪な行為をしてはいけないが、最終的に善を推進するためのちょっとした計略くらいは問題ないのである。 ディーキンは困った顔をして、しばし考え込んだ。 別に秩序な性格ではないので口約束なんて場合によっては無視してしまうのだが、それでシエスタに嫌われたりするのは嫌である。 かといって大したことが教えられるとも思わないし、それはそれでシエスタを失望させることになってしまわないか不安だ。 が……、まあ、彼女に教えるのもそれはそれで確かに新しい楽しい経験になるかも知れない。 何より彼女はボスの話を聞きたいと言ってくれたし、それはこちらとしても存分に語りたいことだ。 返事は決まった。 「……うーん、わかったの。 ディーキンは今ルイズの使い魔をしてるから、お願いしてみないといけないけど。 いいって言ってもらえたら、シエスタのためにできるだけの事はするよ」 シエスタはそれを聞くとぱあっと顔を輝かせて、ディーキンを思いきり抱き締めた。 「ありがとうございます、先生! それじゃあ、これからよろしくお願いしますわ!」 「オオォ……!? ちょっとシエスタ、痛くないの?」 シエスタは今、上着がちょっと肌蹴た状態でディーキンを強く抱き締め、喜びのあまり頬ずりとかまでしている。 人間の男なら嬉しくてそれどころじゃないかもしれないが、ディーキンは彼女の柔らかい肌が自分の硬いウロコに擦れて、傷つかないか心配だった。 「………!? あ、わああ! すす、すみません!」 そういわれて漸くシエスタは今の自分の格好に気付くと、途端に顔を真っ赤にしてぱっと離れ、大慌てで胸元をさっと覆った。 慌てたり緊張したり、必死に熱弁したりで、今の今まですっかり失念していたらしい。 「? 別に、シエスタが謝るところじゃないとおもうけど……、 それよりディーキンはその、先生っていうのは――――」 「……だって先生は先生じゃないですか。 これは誤解とかそんなことは関係なく、先生ですから問題ないです。 学院の生徒の方々だって、みんな教師の方の事はそう呼んでいらっしゃいますわ。 私だってそうお呼びしないと失礼です、ええ、絶対そうしますから」 シエスタは上着をしっかりと着直すと、まだ少し頬を赤くしながらも澄ました顔で得意げにそう答える。 結局、彼女は最終的には、ディーキンをある種の敬称で呼ぶ許可をちゃんと取り付けたのだった。 「ニヒヒヒ……、ウーン、なんか、先生になったの」 仕事に戻らないといけないからというシエスタと別れたディーキンは、少しにやけながらぶらぶらと人気のない廊下を歩いていた。 先程は突然の申し込みに困惑していたが、自分が先生などと呼ばれて敬意を払われる立場になったのかと思うと、徐々に嬉しさが湧き上がってきたのだ。 様づけで呼ばれるのはどうにもむずむずするし、ご主人様みたいで遠慮したいところだが。 先生というのは、それとはまた違う感じがする。 どう違うのか、上手く説明はできないが……、なんにせよ、何の悪意も含みもない態度で褒められたり認められたりするのは嬉しい事だった。 まあ正確にはルイズの許可を得られたらということだが、それについては後ほどシエスタと一緒に頼もう、ということに決めておいた。 たぶん渋られるだろうが、ちゃんとお願いすれば説き伏せられる自信はある。 ……そういえば、元々シエスタの部屋を訪れたのは、挨拶がてら約束の歌の件について相談しようと思っていたのだが……。 予想外の話の展開に、すっかり元の用件を忘れてしまっていた。 だがまあ別に急ぐ用事でもないし、彼女が生徒になりたいというのなら今後も話す機会はいくらでもあるだろうから、今はいいか。 「ええと……、これから、どうしようかな?」 まだ大分時間はあるが、ルイズの授業には今日は出ないと言ってしまったし、図書館へでも行くか。 この世界の事はまだまだよく分かっていない、調べたいことならいくらでもある。 あるいはシエスタにどんな指導をするか考えて、その準備をしておくか。 引き受けた以上は、しっかりとやりたいところだし。 「ウーン………、ん?」 いろいろと考えながらふと窓の外に目をやると、妙な人物が目に留まった。 タバサだ。 今は授業中のはずだが、何故か空を飛んで、学院の外の方へ向かっている。 他に生徒はいないようだし、課外学習という風にも見えない。 遠目ではっきりとはわからないが、何だか急いでいる様子だ。 ……何かあったのだろうか? こういう事があるとすぐに首を突っ込みたくなるのが冒険者の、そしてバードの、何よりディーキンという人物の性分である。 好奇心の命じるままにぴょんと跳び上がって手近の窓を開け、外へ飛び出すと、そちらの方に向かって翼を羽ばたかせ始めた。 前ページ次ページNeverwinter Nights - Deekin in Halkeginia
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/2529.html
前ページ次ページゼロと聖石 それぞれが移動手段を講じて出発する。 キュルケとタバサはシルフィードに乗り、ギーシュとシエスタは馬。 ルイズはワルドのグリフォンに乗っていた。 「ワルド様、少しペースを落としましょう? 闇雲に急げばいいわけではないのですし」 出発から三時間ほど、シエスタはともかく、ギーシュはへばっていた。 それならば仕方が無いな、と一旦地上で休憩とする。 シエスタが日傘とシートを広げ、準備してあったポットから紅茶を淹れる。 それに舌鼓を打ちつつ、周囲を見やる。 三時間ぶっ通しで駆け抜けただけあって結構遠くまで来た。 ギーシュは寝転がって腰を押さえ、タバサはシルフィードの背中で本を読み続けている。 キュルケはシルフィードを撫でて、水を飲ませている。 ワルド様はグリフォンを労いながら周囲を警戒している。 穏やかな時間が流れる。 と思ったらその五分後には出発だとワルド様が言ったので、全員が準備を始め、再び出発した。 何をそんなに焦っているのだろう、ワルド様は? どうしても、今日中にラ・ロシェールに着かないといけない理由でも有るのだろうか? それを考えているうちに、ラ・ロシェール目前となっていた。 全員がへばりながら到達したラ・ロシェール。 女神の杵亭に部屋を取った後、全員が酒場で食事をしていた。 そして、今行われていることといえば――― 「降りるなら今のうちよ、ルイズ。こっちのカードは、泣けるわよぉ?」 「あなたの手ぐらいお見通しだわ、キュルケ。こっちの手は最初から最後までクライマックスよ?」 「シエスタ、私につられてみる?」 「お爺ちゃん、これは見逃していい不正なのでしょうか?」 「深く考える必要は無いんじゃないかな? 賭けてるものは何一つ無いんだし」 「―――なぜ今この場でポーカーをしているんだ?」 そう、ポーカーだ。 明後日まで船は出ないと聞いた瞬間、全員で酒場に突入。 食事が終わった後、キュルケの荷物にトランプを三箱発見。 全員で出来るゲームということでポーカーと相成った。 しかも、イカサマや魔法の使用の何でもありの究極の騙し合いポーカーだ。 確認されているだけでもルイズがテレポでカードを都合よく操作したり、 タバサが風で山札をすり替えたり、シエスタが目にも留まらない速度で三箱のジョーカーを全部集めて5カードにしたりしていた。 「お、女って怖い」 「それについては同感だ、ギーシュ君」 二人はイカサマせずに普通にポーカーをしている。 おかげで勝率は悲惨だが。 そんな楽しいひと時に別れを告げ、各自あてがわれた部屋に戻る。 月を眺めながら眼下を眺める。 シエスタがいつもの素振りではなく、盾と剣を用いた実戦練習をしている。 盾で叩き伏せる、剣で防ぐ、蹴りで相手の手首を狙う、それら一通りが終わると砥石で錆を落としつつデルフを研ぐ。 そんな折、ノックが響く。 「夜も深けた時間にレディの寝室を訪ねるなんて、そう言った方がよろしいかしら?」 「すまないな、二人きりのときに話したいと思っていたからね」 手に持ったワインを手土産にワルドが入ってきた。 「ところで、君は魔法を使えなかったのに、どうして使えるようになったんだい?」 「こればっかりは秘密なの、たとえワルド様でも」 その言葉に、ワルドは軽く目を伏せ、そうかと一言呟くだけに留まった。 そして、呟かれた一言に、ルイズは身を硬くする。 「聖石、ゾディアックストーン。タルブ村の一部にしか伝わっていない話だ」 「研究熱心ですわね、ワルド様」 「なんだか最近きな臭くてね。探りを入れているんだ」 「それでも御伽噺の域を出ませんわ、聖石が発見されたのなら別ですけど…」 ワルドは口の端を笑みに変え、こう言った。 「明日、シエスタ君と決闘することにした。君に立会ってほしい」 そのまま、空のボトルを持って部屋を去っていった。 ワルド様は何かしらの事情で聖石という物の存在を知っている。 しかも、シエスタが持ち主だということも分かっている。 「シエスタに伝えないと。極力手札を見せるなって」 ワルド様が何をしようとしているのか知らないが、いやな予感しかしない。 明日は、絶対に一悶着どころか二悶着くらいある。 最近こういった予感が多いなと思いつつ眠りに着いた。 あっという間に翌朝。 シエスタがデルフを構えて立っている。 それに相対するかのごとく、ワルド様が杖を構える。 (見えている手札の使用は認められている、となると剛剣はOK、最近練習して使えるようになった技は使わない) 「それじゃあ、コインが落ちた瞬間に開始。卑怯な事したらこの私が叩きのめす」 そういって、私はコインを弾く。 二人の中間点に落ちるコイン。 それと同時にお互いが距離を詰める。 剣と杖が交差する。 その瞬間にシエスタがワルドの手を狙った蹴りを放つ。 シエスタ曰く、サムライという剣士の一流派が使う足蹴という技らしい。 その技に驚きつつも剣で何とか受け止める。 シエスタが一瞬で距離を離し、強攻破点突きを繰り出す。 怪我しないように着けていたプロテクターを破壊する、がその直後にウィンドブレイクがシエスタの体を吹き飛ばす。 壁にぶつかる寸前で体勢を立て直して足で壁に着地。 足をバネにして壁から弾け跳び、ワルドに突撃。 それを冷静に受け流した直後、エアハンマーがシエスタに直撃。 そのままシエスタの元まで歩み寄り、杖を突きつける。 「終わりだ。惜しかったのは君が魔法を使えないメイジだったということだ」 そう、自信満々に告げたワルドだったが、手加減されていることには全くといって気が付かないのだった。 前ページ次ページゼロと聖石
https://w.atwiki.jp/familiar/pages/4320.html
619 名前:女の友情[sage ] 投稿日:2006/10/31(火) 01 00 34 ID DDBRtubi 才人がルイズの部屋に間借りしている都合上、シエスタと才人がするのは、ルイズが授業を受けている昼間である。 そして今日も、ルイズのベッドで、二人は行為に励んでいた。 「はっ…あっ…おくっ…はぁっ…」 シエスタはメイド服を肩口までずらし、胸から上を露出させた格好で、才人の上で跳ねていた。 その接合部はメイド服のスカートで隠されていたが、その奥から響く水音が、二人の行為を露にしていた。 「くっ…シエスタっ…」 二人はなるべく声を上げないよう細心の注意を払っていた。 授業中で人気がないとは言え、今は昼。どこで誰が聞いているかわからない。 ベッドの軋む音と水音が、抑えた二人の声を掻き消している。 「シ、シエスタっ、俺もうっ…」 「ど、どうぞ、サイトさんのお好きなようにっ…」 限界を告げる才人の声に、さらに腰を早めながら、シエスタは言う。 そしてシエスタがきつく締め上げると、才人はシエスタの中に欲望を吐き出した。 疲れて眠っている才人を横目に、シエスタは下着を着けて、メイド服を着なおす。 …最近、サイトさん疲れてるのかな…。 最初のころは、抜かずの三発など当たり前だった。 しかしこの頃は、才人は一回果てただけで疲れて寝てしまう。 だが、才人によって開発されたシエスタの身体は、その程度では満足しきれなかった。 そして、シエスタには、才人が疲れやすくなっている理由に思い当たる節があった。 …週六回はやっぱりきついのかなぁ…。 実は六回どころではなく、シエスタにばれないようにルイズが指定日以外に求めてくる、虚無の曜日に油断しているとタバサが研究の成果を発揮しに来る、あまつさえ稀にアニエスのしごきまで入る場合まである。 当然のことながら才人の体力は限界に達していた。 …ちょっと、可哀そう、かなあ…。 そう思ったシエスタは、行動に出ることにした。 620 名前:女の友情[sage ] 投稿日:2006/10/31(火) 01 01 33 ID DDBRtubi 「で、話ってナニよ」 …なんでそんなあからさまに敵対的なんですか。 私は、サイトさんの事で話がある、とミス・ヴァリエールに持ちかけた。 で、当のミス・ヴァリエールといえばこの態度。 確かに私とはサイトさんめぐって敵対してますけどぉー。 「最近、サイトさん、お疲れだと思いません?」 言った瞬間、ミス・ヴァリエールが一瞬固まった。 …?後ろ向いてなんかブツブツ言ってるけど…。後半の「まさかね」しか聞き取れない。 なんだろ一体? 「そ、そーかしら?私とする時はいっつも元気だけど?」 そりゃー、する時は元気でしょーけどー。 「回数、減ってません?」 私の突っ込みに、ミス・ヴァリエールはう、と顔を歪ませる。 「た、確かに最近は一発こっきりなことが…」 そして、何かブツブツと言ったあと、 「なるほどね、あのチビっこが原因ね!あのチビっこサイトになんか盛ったのよ!」 …そーいう考え方しますかー。 「あのですねミス・ヴァリエール?普通は私たちの『週六回』を疑いますよね?」 うぐ、とミス・ヴァリエールが言葉に詰まる。 なんだ、わかってんじゃないですか。 「そこで提案なんですけど」 私は、一日考えた結論をミス・ヴァリエールに話した。 621 名前:女の友情[sage ] 投稿日:2006/10/31(火) 01 02 50 ID DDBRtubi …結局、私たちは一週間、サイトとするのをガマンすることになった。 確かに最近、『シテいい日』以外の回数も増えてきたし…。 まあ、毎日がっつくのも慎みが足りないと思うし! …心の隅で「すでに慎みなんてどこにもないじゃない」なんて囁きが聞こえるけど、気にしないっ! 「なあルイズ、ホントにいいの?」 隣からサイトが不安げに尋ねてくる。 シエスタとの約束だし、サイトの身体も心配だし。 …でも。 さ、サイトがしたいっていうんなら、さ、さささささせてあげても…。 だ、だから、サイトから言ってよ。ねえ。 私がそんなこと考えながら、 「いいの、今週はお休みっ!」 って言い切ると、 「そっかぁ」 …ちょっと。 今、嬉しそうにしてなかったっ!? それに、淡白すぎないっ!?ねえっ!! おあずけ喰ってるのはサイトなのよっ!?わかってんの? 思わず、「誰のためにガマンしてると思ってんのっ!」と言いそうになった瞬間。 「はーいお二人さん、お夜食お持ちしましたよー」 シエスタはお盆に夜食を載せて部屋に入ってきた。 …この娘、ドアの向こうから中見えてるんじゃないかしら…? 622 名前:女の友情[sage ] 投稿日:2006/10/31(火) 01 03 23 ID DDBRtubi シエスタの提案はこうだった。 まず、才人との性行為を、一週間停止する。 次に、その一週間の間、できるだけ才人を労わり、優しくする。 ルイズはその提案に「なんで私がそんなこと」と反対したが、「サイトさんに元気になってほしくないんですか」とシエスタに詰め寄られ、ルイズはしぶしぶ折れた。 そして最後の提案。 一週間後、二人で才人をもてなす。 それはもちろん、いろんな意味で「もてなす」ということである。 そのための計画は、一週間かけて二人で練り上げよう、ということになった。 一週間後の、才人の運命やいかに。 668 名前:女の友情[sage ] 投稿日:2006/11/02(木) 23 02 03 ID 6YWXEsYY ニ日目。 私は街に買出しに出ていた。 もちろん、サイトさんを元気付けるための、材料の買出しだ。 でも、とんでもない誤算が。 「で、次何買うんだ?」 …サイトさんがついてきちゃいました。 これってデートですよね!ですよねっ!! でも、私の買ったものを、サイトさんが持ってる…。 そんなのメイドの仕事です、って言ってもサイトさんてば 「女の子に荷物持たすわけにはいかないよ」 なんてっ。やさしーんだからもー! 本当なら、無理矢理奪ってでも私が持つべきなんでしょうけど…今日はその、普段着だったし…。 メイドとして来てるわけじゃなかったから。ちょっと甘えてもいいですよね? 「…そんなの、シエスタに持たせなさいよ」 …それは優しさのつもりですかミス・ヴァリエール? …ミス・ヴァリエールの声が、否応なしに私を現実に引き戻す…。 街についた途端、どこからともなくお出かけ着のミス・ヴァリエールが現れ、二人のデートに水を差していた。 案の定、サイトさんは、荷物は男が持つもんだ、なんてミス・ヴァリエールをたしなめてる。 ミス・ヴァリエールは一瞬むっとした顔をして…。え? サイトさんから、野菜を詰め込んだ紙袋を奪い取った? 「じゃあ私が持つわよ。ほらシエスタ、行くわよっ」 言ってミス・ヴァリエールは、何が起きたのか理解できずにぼけっとしているサイトさんを置いて、歩き出した。 私は慌ててミス・ヴァリエールに追いつく。 その私に、ミス・ヴァリエールが囁きかける。 「あなた、大事なこと忘れてない?」 「…え?」 「できるだけ、サイトを労わるんじゃなかったっけ?」 「…あ。」 デート気分ですっかり忘れてました…。 意外と、しっかりしてるんですねー。 「へえ。ちょっと見直しました」 「それはどうも。さ、続き買いにいくわよ。案内なさい」 669 名前:女の友情[sage ] 投稿日:2006/11/02(木) 23 02 40 ID 6YWXEsYY 四日目。 私は厨房にいた。 毎日シエスタが手料理をサイトに食べさせてるのを見て…。正直、悔しくなってきたから。 だから私は今、ここに立っている。 「ほら、皮を剥く時は手前に向けて、ですよミス・ヴァリエール」 教師役は、シエスタ。 だって他に料理できるような子知らないし、一番頼みやすかったし…。 「こ、こう?」 「そうそう。自分に刃が向いていると思えば、自然に慎重になるでしょ?」 なるほどねー。 今まで私は、危ないと思って、刃を外側に向けて使っていた。 だからあんなに切りにくかったのねー。 でも、隣でてきぱきとじゃがいもを剥くシエスタの仕上げるそれと、私のそれとじゃ、はっきりと形に差がある。 …わ、私だって頑張ればそれくらい…! 負けじと勢いをつけて刃を滑らせる。 「痛っ…!」 親指の指先から走る鋭い痛みに、慌てて左手を開く。 手が滑って、指先を皮一枚、切っていた。 「大丈夫ですか、ミス・ヴァリエール!?」 シエスタが慌てて、私の手を取る。 「大丈夫、少し切っただけ…って」 私の言葉の最中に、シエスタは…私の指を、咥えていた。 …あ、あったかい…。 「ちょ、ちょっと!」 思わずそう言ってしまうが、シエスタは気にしていないようだ。 シエスタは私の指先を軽く吸い上げ、エプロンのポケットから取り出した布を、私の指先に巻きつけてくれた。 「はい、もう大丈夫ですよ」 「あ、ありがと…」 シエスタはそう言ってにっこり笑う。 なんか胸の奥がむずがゆい。 なんだろう、この感じ…。 …ちいねえさま…。 目の前で微笑むシエスタに、ちいねえさまがダブって見える。 「何ボーっとしてるんですか?さ、続けますよー」 「う、うん…」 なんだか気恥ずかしくなって、私は思わず俯いてしまった。 670 名前:女の友情[sage ] 投稿日:2006/11/02(木) 23 03 11 ID 6YWXEsYY 六日目。 もう六日も経つのに、二人が一回も求めてこないことに、才人は何か不審なものを感じていた。 でも最近は確かに身体の調子もよく、水精霊騎士団の演習でも気持ちいいほどに体がよく動く。 シエスタが毎晩作ってくれる、手料理のおかげだろう。 それに、昨日はなんと、あのルイズがマッサージしてくれたのである。 『いつもお疲れ様』、なんて似合わない台詞を言って、それについてからかったら思い切り踏まれたけど、その後一生懸命背中を押してくれた。 正直痛みのほうが勝っていたが、ルイズがしてくれているというだけで、才人は元気になった。 もちろんアッチも。 だもんで思わず襲い掛かったら、思い切り蹴飛ばされて『今日はシテいい日じゃないでしょっ、バカ犬っ!』と思い切り蹴られてしまった。 その後シエスタに怒られて小さくなるルイズなんて珍しいものも見られた。 …ていうかここんとこ、あの二人仲がいいみたいで。 才人はほっと胸を撫で下ろしていた。 今までのような一触即発の空気をえんえん吸わされるよりは、今のようななごやかムードがいい。 願わくば、このまま両方とうまくいけたらいいなあ。 シエスタは二番目でいいって言ってくれてるし。 なんて不埒なことを考えながら、才人は二人の待つ部屋へ帰っていった。 七日目。 才人は、水精霊騎士団の演習で、昼まで出かけていた。 その才人が、部屋に帰ってくると。 「あ、お帰りなさーい」 「お、お帰りなさい」 揃いの衣装に身を包んだルイズとシエスタが、才人を迎えた。 それは、背中の大きく開いた、白いビスチェ。 かつてルイズが『魅惑の妖精亭』で働いていた時に着ていたものだ。 そして、シエスタも、同じ衣装に身を包んでいた。 ただ、彼女の着ているものは、ルイズのそれとは違い、薄いクリーム色をしていた。 「な、な、ななななな」 なにやってんだよ二人とも、と続けようとした才人の両腕を、シエスタは左腕をがっしりと、ルイズはおずおずと右腕を、抱え込んだ。 そして、混乱している才人を、両側から挟み込んで、料理を並べたテーブルに着かせる。 671 名前:女の友情[sage ] 投稿日:2006/11/02(木) 23 04 16 ID 6YWXEsYY 「なにやってんだよ二人とも!」 ようやく出た才人の声に、二人が応える。 「今日は二人でおもてなししようと思って」 「か、感謝しないさいよね、ホントに」 にっこり笑うシエスタに、いつもどおりの仏頂面でそっぽを向くルイズ。 しかしそんなルイズを、シエスタがたしなめる。 「ちょっと、違うでしょ?ミス・ヴァリエール」 「…だって」 「ほら」 「…いつもお疲れ様、サイト。今日はゆっくりくつろいでね」 言って、ルイズはシエスタの指導どおり、真っ赤な顔でにっこり笑いながら、前かがみになってみせる。 谷間こそないが、ビスチェと素肌の間に空間が出来、ひょっとすると小さなさくらんぼが覗くんじゃないか、などと才人は期待してしまう。 正直、ルイズは死ぬほど恥ずかしかったが、 …さ、サイトのためだもん。恥ずかしくなんかないもんっ。 そう自分に言い聞かせて、笑顔を作る。 それにあわせるようにシエスタも前かがみになって、 「そういうわけですから。サイトさんは座っているだけでいいんですよー」 とサイトに微笑みかける。 かがんだせいでぽよんと深い谷間が揺れる。 こちらは胸がビスチェに密着しているせいでさくらんぼは期待できないが、その深い谷間は才人の煩悩を直撃する。 思わず伸びた鼻の下に、最初に反応したのはルイズだった。 …ま、負けないもん! ルイズは頑張って作った自作のシチューをテーブルから取りあげ、才人の前に持ってくる。 「ほら、サイト、あ、ああああ、あーんってして」 真っ赤になって、シチューの具を載せたスプーンを突き出す。 ルイズの動作は幾分ぎこちなかったが、才人は大人しくルイズの差し出したスプーンを咥えた。 ルイズは固唾を呑んでその才人を見守る。 なんだかただ事ではないルイズの様子に、思わず引きの入る才人。 「ど、どうしたんだよルイズ」 才人の言葉に、ルイズは真剣な眼差しで尋ねる。 「ど、どうだった?」 「お、おいしい、けど…?」 才人のその言葉に、まるで花が咲いたようにルイズの笑顔が明るくなる。 「それ、私が作ったのよ」 嬉しそうに言って、もう一度スプーンでシチューを掬う。 「へえ、ずいぶん頑張ったんだな」 以前に比べれば雲泥の差だ。素直に才人が感心していると、今度は左側から鶏肉の切れ端が、突き出された。 シエスタだった。 …私だって、構って欲しいです。 「今度はこっちも召し上がってくださいな。はい、あーん」 692 名前:女の友情[sage ] 投稿日:2006/11/04(土) 02 55 23 ID nk1CBxej 二人で競い合うようにサイトさんにお料理を食べさせていると、テーブルの上に載っていた料理は、小一時間とせずになくなった。 「ごちそうさま、おいしかったよ」 サイトさんはそう言ってくれる。よかった。 でも、今晩はこれで終わりじゃないんですよ? 私はそっとサイトさんの手を取ると、軽くその手を引く。 「今晩は上等なワインを用意したんですよ、サイトさん」 私はそう言って、傍らのバスケットからワインの瓶を取り出した。 そう、ワインの瓶だけ。 その私の言葉に、ミス・ヴァリエールが反応して、サイトさんの手を取って無理矢理立たせる。 その頬が朱に染まっていたのは、気のせいじゃないと思う。 これは、二人で話し合って決めた、『おもてなし』。 何で立つんだよ、と文句を言っているサイトさんを、いいからこっちきなさい、とミス・ヴァリエールがベッドの方へ引っ張っていく。 ミス・ヴァリエールはそのままサイトさんをベッドの隅に座らせて、その横にちょこん、と腰掛ける。 私はワインの栓を抜くと、腰掛けたミス・ヴァリエールの前に立つ。 「あれ?グラスは?」 当然の疑問をサイトさんが口にする。 私はその言葉を無視して、軽く口を開いて上を向いたミス・ヴァリエールの口に、直接ワインを注いだ。 ミス・ヴァリエールはワインを口に含んだまま、サイトさんの唇を無理矢理奪い、ワインを、サイトさんに流し込んだ。 サイトさんは驚いた顔をして、その行為を受け入れる。 サイトさんがワインを飲み干したのを確認すると、ミス・ヴァリエールは唇を離した。 真っ赤になって、俯いてる。 …可愛い。 「な…」 唇を離した後も、驚いた顔をしているサイトさんに、私は言った。 「グラスは『私たち』ですよ、サイトさん」 言って今度は私がワインを口に含む。 驚いて固まっているサイトさんの唇を無理矢理奪うと、今度は私がワインを飲ませてあげた。 693 名前:女の友情[sage ] 投稿日:2006/11/04(土) 02 55 53 ID nk1CBxej シエスタの教えてくれた、酒の席の『おもてなし』。 これは『魅惑の妖精亭』の最上級のおもてなしなんだって…。 最初はちょっと恥ずかしかったけど、慣れてくると、サイトと何度もキスできるこれも、悪くないかなー、なんて思えてくる。 サイトもまんざらじゃないらしく、私とシエスタに交互にキスされながら、ワインを飲み干す。 酔ってしまわないように、少しずつワインを口に含んで、何度もサイトとキスをする。 「ねえ、おいしい?」 私は何度目かのキスの後、サイトの首に腕を回したまま、尋ねてみる。 サイトはワインに酔っているのか、赤い顔で、 「う、うん」 って応えた。 …ちょっと意地悪しちゃおうかな? 「じゃあ私の唇とワイン、どっちがおいしい?」 サイトはちょっと悩んだ後、 「ルイズの唇かな…」 って。 もうっ、わかってたけどっ。嬉しい事言ってくれちゃって! 少し酔ったかしら?私の頭は少しフワフワしていた。 だから、私は自分の今の役目が「グラス」だっていう事も忘れて、サイトとそのままキスをした。 少し長いキスの後、前を向くとほったらかしにされたシエスタが嫌な笑顔を浮かべていた。 うわ。なんか怒ってる。 この一週間で、私はシエスタの表情の裏の感情まで読めるくらいになっていた。 この子、表情と感情が食い違ってること多いのよね…。 シエスタはおもむろにワインをあおると…いきなり胸をはだけて、その胸を両側から挟んで密着させて…。 その谷間に口からワインをこぼして…谷間にワインを溜め込んだ!? 「サイトさぁん、こっちのワインはもっとおいしいですよぉ?」 言って、サイトの顔にその谷間を無理矢理近づける。 サイトは何かに必死に耐える顔をしていたけど、案の定。 シエスタの胸に顔を埋めて、そのワインを飲み干した。 やっぱ胸か!胸なのか! …でも。 私だって、この「グラス」の話が出たとき、何も考えなかったわけじゃない。 …すっごい、恥ずかしいけど…。でも、アレに対抗するには…。 私はワインの瓶を掴んでベッドの上に上がると、ビスチェの下のぱんつを、脱ぎ去った。 極端に短いフリルの下は…私が、露出している。 私は、これからする、その、「グラス」に備えて…けけけけ、毛を、剃ってきた。 そして、膝を折り曲げてベッドの上にぺたん、と腰を下ろすと、太股をぴっちりと閉じる。 太股の付け根に出来た、三角形のくぼ地に、とくとくとワインを注ぐと…。 サイトに向けて、ビスチェのフリルを持ち上げて、言った。 「さ、サイト…。私のも、飲んで…」 694 名前:女の友情[sage ] 投稿日:2006/11/04(土) 02 56 29 ID nk1CBxej 私のも飲んで、ときた。 ワインのせいで緩んだ才人の理性は吹き飛び、ルイズの太股の付け根に溜まったワインを、飲み干す。 飲み干した後も、舌を休めず、剃ったせいでつるつるのそこを、嘗め回す。 「ふぁっ!やぁっ!」 ルイズの太股は一瞬で解け、桜色の秘裂が露になる。 才人は脱力したルイズの膝を割り開くと、その肉襞を味わうべく、舌を伸ばす。 しかしその才人は、シエスタによってルイズから引き剥がされた。 「ダメですよ、サイトさん。それに、ミス・ヴァリエールも」 「な、なんでだよ」 才人の抗議に、シエスタは胸をはだけたままルイズの背中に回り、ルイズの首に手を回す。 「今日は、サイトさんは何もしなくていいんです。 二人で『おもてなし』しましょうねって、決めましたよね?ミス・ヴァリエール…?」 ルイズの耳元でそう淫靡に囁く。 ルイズはシエスタの言葉に頷いた。と同時にシエスタの手が解かれる。ルイズは四つん這いになると、そのまま才人ににじり寄る。 才人は思わずあとずさるが、それより一瞬早くルイズの指が才人のズボンにかかった。 「ちょ、ルイズっ」 「サイトは、何もしなくていいから…」 言って、慣れた手つきであっという間に、才人のズボンのジッパーを下ろしきる。 その隙間から、すでに臨戦態勢になっていた才人が躍り出た。 ここからが本当の『おもてなし』…。 ミス・ヴァリエールは、こぼれ出たサイトさんの先端を口に含んだ。 私も、『おもてなし』しなきゃ…。 私もミス・ヴァリエールの反対側に横になり、硬くなったサイトさんの袋を吸い上げる。 「うぁ、ちょ、二人ともっ!」 サイトさんがカワイイ声を上げる。 ダメですよ、そんな声だしちゃ。 …もっとえっちな気分になっちゃいますから…。 私たちはサイトさんの言葉に応えるように、一旦サイトさんから口を離すと、今度は二人でサイトさんの茎を両側から咥える。 まるで合わせたように、ミス・ヴァリエールは上へ、私は下へ、サイトさんを舐め回す。 「うぁぁっ!」 抗議の声を上げることも忘れ、サイトさんが喘ぐ。 …ひさしぶりだから、よく効いてるみたい…。 しばらくそうやってサイトさんをいじめていると、茎が膨らんだ。 そして、二人の唇の間で、サイトさんが爆発した。 私たちの顔を、髪を、ひさしぶりのサイトさんが汚す…。 私たちは顔を見合わせる。 サイトさんの精液に塗れたミス・ヴァリエールは、すごくえっちな顔をしてた…。 私はそんなミス・ヴァリエールに引き寄せられ…。 二人は、お互いの顔にこびりついたサイトさんを、舐めあった。 695 名前:女の友情[sage ] 投稿日:2006/11/04(土) 02 58 05 ID nk1CBxej ひさしぶりの、サイトの…。 サイトの、味…。 シエスタから舐め取ったサイトを久しぶりに味わい、私はもうガマンできなくなっていた。 すでに洪水になっているあそこで、まだ元気なサイトのおちんちんの茎を、挟む。 入れることはしない。まだ終わりたくないから。もっとサイトを、味わいたいから…。 私はそのまま、腰を上下に動かして、サイトの裏側を擦り上げる。 股間から昇ってくる熱い刺激に、私の喉が震える。 「うぁっ、ルイズっ、それっ」 サイトが、私の動きにあわせて、声を上げる。 いつもは私をいじめて感じさせているサイトが、今日は私の動きで感じてくれてる…。 それが嬉しくて、私の腰はさらに激しくくねる。 そうしていると、私の正面に、シエスタが現れた。 ちょうど私の反対側、サイトの腰の上に腰を下ろすと、私がしているように、サイトの茎を、あそこで挟み込む。 サイトの茎は、私とシエスタで、両側から挟み込まれるカタチになった。 「シエスタ…」 私は、目の前のシエスタの顔を、じっと見つめる。 文句があるわけじゃない。 シエスタも、したいんだね…。 「ミス・ヴァリエール…私も一緒に…」 そう言うと、シエスタの腰が、動き始めた。 私も腰を動かして、サイトの茎を擦る。 「うぁっ…」 でも、二人のあそこを擦りきるほど、サイトは大きくない。 私とシエスタは目配せすると、お互いの足を組み替えた。 私の左足の上にシエスタの右足が、私の右足の下にシエスタの左足が絡む。 こうすると、斜めになったお互いのあそこが、サイトをまんべんなく包み込む。 「うわっ、なんだこれっ…!」 シエスタの背中から聞こえるサイトの声が、変わる。 「はぁっ…これ、すごっ…」 目の前のシエスタの顔が、どんどんイヤらしくなる。 私の喉も、ガマンできなくなってどんどんイヤらしい声を出す。 私とシエスタの目線が絡み合って…いつの間にか、私とシエスタは、キスをしていた。 二人はキスしたまま、まるで一人がしているように、ぴったりと合わさった動きで、サイトを擦りあげる。 二人の間のサイトが一瞬膨らんで…。 また、爆発した。 696 名前:女の友情[sage ] 投稿日:2006/11/04(土) 02 58 43 ID nk1CBxej その後、二人は交互に才人と交じり合い、三人は川の字になって横になっていた。 真ん中の才人は疲れたのか、一足先に眠りについている。 ルイズとシエスタはお互いに才人の胸を枕にしていた。 「…ねえミス・ヴァリエール」 「…なあにシエスタ」 「私、もうどうでもよくなっちゃいました」 「…奇遇ね、私もよ」 「どうせサイトさんは、どっちか選ぶなんてできないと思うし」 「なんのかんの言って流されやすいしね」 「優しいですし。誰かを傷つけるなんて出来ない人ですし」 「それもそうね」 「だから、しばらく休戦といきましょう」 「そうね。無理に争う必要なんてないもの」 「だから、今度からサイトさんがしたい時にさせてあげましょうよ」 「…最初はそのはずだったんだけどねー」 「…ですねー」 「「この、節操なしがねー」」 そして、その節操なしはとんでもない寝言を言ってのけるのである。 「おい、いきなり咥えちゃダメだってシャルロット…小さいくせにエロいんだから…」 ぴきぴっ。 次の日、女子寮の窓から簀巻きにされて吊り下げられているボコボコの才人を、何人もの生徒が目にしたが、助ける者は居なかったという。〜fin 「タバサ?今日は用事だとかって街に出てったけど?」 とはキュルケの談。
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/5999.html
前ページ次ページ谷まゼロ 日が昇り朝を迎えた学院で、 ルイズは、ベッドの上で目を覚ました。寝ぼけ眼を腕でゴシゴシと拭う。 昨日のドタバタ劇のせいで睡眠が浅かったのか、いまいちすっきりしない。 あの忌々しい使い魔め。絶対こき使ってやるんだから。 ベッドを降り、制服に着替えようと、椅子にかかった制服を取りにトタトタと歩いて行く。 そこへ、誰かがルイズに声をかけてきた。 すでに制服に着替えたキュルケであった。 キュルケは昨晩谷が開けた穴の淵にもたれかけながら、ルイズに言った。 「あら、随分と遅い起床だこと。それにまあなんていうか……」 キュルケはまじまじとルイズの姿を見た。 ルイズの格好はネグリジェ一枚を身につけているだけであった。 そうであるから、朝日を受けてネグリジェが透けて、体のラインがはっきりと露わになっている。 「貧相な体ね。谷間もゼロ。まさにゼロのルイズ。打って変わってシマサンはグラマーだったわね。 あたしみたいに♪……あなた、タニに相手にされないんじゃないかしら?」 「何よ!!うるさいわね!タニはわたしの使い魔なんだから!あんたには関係ないでしょ!! それに体のことはもっっっっと関係ないわ。デカ乳!ていうかなんで勝手にわたしの部屋に入ってきてるのよ!」 キュルケはやれやれといった感じに肩をすくめて言った。 「そのあなたの使い魔が、壁をぶち破ったからでしょう?これどうしてくれるの?」 キュルケが穴が開いた壁をコツコツと握り拳で叩く。 「うっ、それは……タニに言いなさいよ」 「あらあら、使い魔が起こした不祥事は主人の責任じゃないのかしら?」 「だからタニのせいだって言ってるでしょ!!!」 「で、その肝心のタニはどこかしら?」 ルイズはキュルケに言われて初めて気がついた。 肝心の谷を朝起きてから見ていない。 確か昨日はルイズのベッドから毛布をひったくって、自分から床で寝ていたはずだったが……。 部屋のどこを探しても谷の姿が見当たらない。 「ど、どこいったのよ。主人はここにいるのよ?洗濯、それに着替えを手伝わせようと思ってたのに」 「あなたまだ懲りてないの?あの使い魔が主人どころか、他人の言うこと聞くようなタマだとは思えないけど? いうことを聞かせられるのはシマサンぐらいなもんでしょ」 ルイズも内心その通りだと思っていた。昨日で会ったばかりではあるが、 谷はシマサン以外の人間は眼中になさそうであった。しかしルイズはそれを認めるわけにはいかない。 「う、うるさいわね。絶対従わせてみせるんだから、今に見てなさい!キュルケ」 「はいはい」 @ そんなルイズとキュルケのやり取りがあってから、しばらく時間がたった後だった。 谷は、ルイズがまだ目を覚ます前に一人で部屋を出て、しばらくブラブラとした後、 学院の敷地内にある食堂横の芝生の上に、両手を頭の後ろにやって、それを枕代わりにして寝ころんでいた。 未だに、ここを夢の世界だと考えていた。 もちろん、うすら寒いものを背中に感じていることは確かだった。だがやはり認めるわけにはいかない。 芝生に寝転がる前に、少し学院内を散策してみた時のことだ。 すれ違う学院生徒からは、奇異の目で見られていたが、谷はそんなことは一切構わなかった。 それよりも、学院から見える景色、そして学院内にあるもの、そして見慣れぬというよりも、 現実世界では存在しえないような奇妙な生物がうようよといることに、驚いていた。 空に竜が飛んでいたのを目にした時は度肝を抜かれた。 ……オレってこんなに想像力逞しかったのか。 谷はそんな風に考えるようにしていた。 だが、焦燥感は拭えない。胸の奥底でなにか、目をそむけたい物体が本人の意思とは無関係に どんどん大きく肥大化しているかのような感覚。 気分は晴れない。今もこうやって寝転がることぐらいしかできることはない。 もう丸一日以上島さんをを目にしていない。 島さん島さん島さん島さん島さん島さん島さん島さん……。 谷は、このままでは『島さん不足による禁断症状』が起こってしまうところまで来ていた。 こんな葛藤を頭の中でぐるぐると廻らせているが、仮面のおかげで誰にもその感情はわからない。 食堂から出てきた一人のメイドもそうであった。 彼女はシエスタという名の給仕であった。今日もまた貴族相手に、朝食の配膳をしていた。 シエスタは仕事を一通り終え、厨房に戻るところであった。 その帰り道に彼女は、一人の男と出会うことになったのだ。 シエスタは芝生の上に転がっている谷を不審に思った。 だが、何故か危険は感じなかった。 それが格好により貴族ではなく、自分と同じ平民であると見てわかったからなのか、 それとも、単に不審に思ったことよりも、谷に対しての興味が勝ったのか、シエスタにもよくわからなかった。 だが、ちょっと近づいてみて、よくよく見たくなったことは確かであった。 それは、丁度道を歩いている途中、偶然猫と出くわした時に、 その猫を触りたくなるのと同じ感覚だったのかもしれない。 それに、まるでのっぺらぼうのような仮面をつけているのだから、興味を欠くことはない。 相手の目が見えないことがシエスタの警戒心を薄めたのだろう。 なんの根拠はないが、シエスタは谷が寝ているものと思っていた。 周囲に誰もいないことを確かめた。 シエスタは、内心少しわくわくしながらスカートの裾を指先で挟んで持つと、そろりと忍び足で谷に近づいた。 シエスタは谷の頭の横辺りに立つと、谷をよく観察してみた。 やはり、仮面が異様さを醸し出していた。だが、どこか愛嬌がある様にもシエスタは見えた。 シエスタは屈んで、谷の顔の前で掌をひらひらと動かしてみた。 何の反応もない。 やはり寝ているのだろうとシエスタは判断した。 真っ白な仮面なので落書きしがいがあるだろうなぁ、などと子供のようなことをシエスタは考えていた。 そして、ちょっと指で仮面をつついてみようかというイタズラ心まで出てきてしまっていた。 だがその時、シエスタは異変に気がついた。 仮面には何も変化がなかったが、谷の耳が真っ赤になっていたのだった。 シエスタは、谷が起きていることに気がついた。怒られるかもしれないという心配が頭によぎるが、 それよりも、何故谷が耳を真っ赤にさせているのかわかってしまったことのほうがシエスタにとって大問題であった。 シエスタの顔がまるで熟したトマトのように真っ赤になった。 実は谷は起きていて、目も開けていた。ただ仮面をしていたので、シエスタにはそれがわからなかっただけだった。 つまり、谷にはしゃがんでいたシエスタのパンティが見えていたのだった。 急いでスカートを押さえるが、見えてしまった事実は消えない。 シエスタは恥ずかしさのあまり両手で顔を覆い隠してしまった。 谷は慌てて起き上がり、シエスタの眼前に人差し指を立てた手を持ってきて、大声で言った。 「おい!オレのせいじゃないからな!お前が勝手に見せたんだ!オレは知らないぞ!」 「……はい。も、申し訳ありません。……もうわたしお嫁にいけないわ」 「……!」 谷は髪の毛をクシャクシャにしながら頭を掻いた。 もとより今は気分が最悪なのに、面倒なことに巻き込まれたとイライラしていた。 谷は、懐から文庫本を取り出した。それは谷が愛読している村上春樹の小説であった。 ここに来る前に持っていたものだった。因みに本はこれ一冊しか持ち合わせていない。 谷は、まるで近くに他人などいないかのように本を広げ読み始めた。 落着きを取り戻したシエスタは、谷のその姿を見ていて、ふと思い出した。 確か、先日メイジの生徒たちによって使い魔召喚の儀式が行われて、 そのなかでも変わった生き物が召喚されたとか何とかで、学院の使用人たちの間でも囁かれていた。 たしか、人間で仮面をしていて……。そこまで思考をなぞると目の前の人物がその人だと、シエスタは気がついた。 「あなたは、ミス・ヴァリエールに呼び出された使い魔のタニさんですか?」 谷は本に目を落としたまま、何も返事をしなかった。 シエスタにはそれが、肯定の意を表しているのだと思った。 「私はシエスタっていいます、あの、タニさんは何をしていらっしゃるんですか?」 谷が顔だけを、シエスタに向けて言った。 「見てわからねェのか?小説を読んでんだ。邪魔すんな」 「は、はい!どうもスミマセン!」 謝ったシエスタであったが、どうも場の空気的に立ち去りづらくなっていた。 どうしようかと、谷の横にちょこんと座っているシエスタは戸惑いを覚えていた。 そこに突然、シエスタのことなんて塵芥ほども興味がなさそうであったはずの、 谷からシエスタに言葉が投げかけられた。 「なあ、おい」 「は、はいなんでしょう!」 いきなりのことでシエスタは吃驚したが、あることに気がついた。 先ほどまでの荒々しさが谷から感じられないのだ。それどころかどこか弱々しさが滲み出ている。 谷はどこか憂いを帯びた口調で言った。 「もしだっ。仮に、いや万が一……。自分の好きな人と会えなくなるってなったら、お前どうする?」 シエスタは質問の意味するところが、よくわからなかった。 だが、谷が真剣であることはわかった。そして悩んでいることも。 おそらく谷自身とその想い人とのことを言っているのだと理解できた。 シエスタは言った。 「難しいですね……。私はまだ好きな相手が出来たことがありませんから、そのお気持ちはわからないかもしれません。 ですけど、落ち込まないで下さい!想っていれば、それは相手に伝わると思いますし、 お互いに深い絆で結ばれていれば、何があっても大丈夫ですよ!」 谷はシエスタの言葉を、本に読んでいるフリをしながら聞いていたのだった。 元から本なんて読んでいられるような心境ではなかったからだ。 確かに、ここに来てから読もうとしたことはあるが、 本に書かれている文字一つ一つはっきりと読めることが、そして小説の内容を面白いと感じることが、 今自分がここにいる、という『現実感』が露わになってしまうのが堪らなく嫌だったからだ。 だが、シエスタの話を聞いて少し気が楽になった気がした。 「……そっそうか!そうだなっ。こんなことで挫けねェ!」 谷は、勢いよく立ちあがって、限界ぎりぎりまで息を吸い込んだ。 そして拳に力を込め、清々しいほどに大きな声で叫んだ。 「島さああああああああああぁん!!!!好きだぁあああああああああ!!!こうっ、が、がぁーーっというのまに! 今に、夢から醒めて会いに行きますっっ!!!待っててくださいっ!!!」 シエスタは谷の魂の咆哮に、腰をぬかすかと思うほど驚愕した。 だが、心には温かいものを感じている。人を想うということの素晴らしさが感じられたからだ。 急にシエスタは谷に親近感が湧いた気がした。 いつか自分にも、誰か想ってくれる人が現れるのだろうか。 とにかくシエスタは、この谷という人物にエールを送りたくなった。 「そうですよっ、頑張ってください!タニさん!」 シエスタは、何か谷に対して出来ないか考えた。 そして、一つ思いついた。 「あのタニさん?お腹空いていませんか?賄い食でよろしかったら厨房で御馳走します」 谷はシエスタの提案を意外に思っていた。だが、腹が減っているのは確かだった。 「お、おう」 そして、脈絡もなく谷はシエスタに言った。 「お前、いいやつだな」 「えっ…!?え、え!?そ、そんなことありませんわっ。さ、行きましょう」 そして今、谷とシエスタは食堂の裏にある厨房にいる。 厨房に入ると、料理長であるマルトーという中年男性に、声をかけられるが、 谷は『うるせェ』の一言で、厨房の奥に追いやってしまった。だが、マルトーは威勢がいいと笑っていた。 テーブルの席についた谷の前に、賄いのシチューが置かれた。 シエスタが、食事を用意しようと思ったのは谷のためを思ってであることは確かであったが、 谷の仮面の下の素顔を拝んでみたいと思ったからでもある。ちょっとした好奇心である。 人間は口から物を食べる。だから、シエスタが言わなくても、仮面を外し、その素顔を露わにするだろう。 そう、シエスタは考えていた。 だが、谷が食べ終わってもその素顔を拝むことはできなかった。 シエスタは首をかしげた。 皿の中は空になっているのに、何故谷の素顔が見れなかったのかわからなかった。 谷は食べ終わると無言で席を立って厨房の出口に向って行った。 シエスタは、谷に声をかけた。 「どこに行かれるんですか?」 そのシエスタの言葉に、谷は『聞いてくる』とボソリと言った。 何を?誰に?シエスタは聞かなかった。何故か聞いてはいけない気がしたのだ。 谷は厨房を出て、ルイズを探した。 @ ルイズは教室に居た。ルイズ以外に誰もいない教室に。 偶然だろうか、それとも何か運命めいたものがあったのだろうか、 谷は学校の構造なんて全く知らないのにも関わらず、ルイズを見つけることが出来た。 だが、それが果たして二人とって良かったのか、判断しかねる。 何故なら、谷がルイズに何か物を尋ねるという点おいて、 この今という時は、まさに最悪の条件下であったからだ。 谷は教室に入ると、異変に気がついた。何故か教室がボロボロであったのだ。 その教室の中央に一人、ルイズが居た。そしてルイズは片付けをしていた。 今にも泣き出しそうな、そして悔しさと腹立たしさを含んだ表情で黙々と。 谷は、そんなことお構いなしに、ぶっきらぼうにルイズに声をかけた。 「おい!お前、早くこの夢から醒める方法知らねェのか?」 ルイズは答えなかった。黙って手を動かし作業を続ける。 「聞いてんのか?わかんねェなら、とりあえず島さんがどこにいるか教えろよ」 ルイズの拳に力が籠る。一気に怒りが爆発しそうになる。 また『シマサン』。何かといえば『シマサン』。二言目には『シマサン』。……もう我慢できない。 あんたのせいで……。わたしは……あんたのせいで……。 ルイズは心底機嫌が悪かった。 原因は午前中の授業に起きたことであった。 その授業中、ルイズは散々な目に遭ったのだ。 召喚から一日を過ぎているのにも関わらず、使い魔と『コントラクト・サーヴァント』が出来ていないこと。 そして、皆が授業に使い魔を連れて来て自慢げにしている中、ルイズだけ使い魔が行方不明であること。 とどめは、授業で教師に錬金の魔法の実演を命じられ、やってはみたが盛大に失敗し、 教室を、そして教室にいるもの全員を巻き込む爆発を起こし、その罰として教室の修繕を言い渡されたこと。 それぞれで、ルイズは周囲の人間から罵りや嘲笑を、その小さな体に受けた。 貴族である以上、メイジであり、そしてメイジである以上、魔法が使えて当然。 しかし、当のルイズはまともに魔法が使うことが出来ない。 『ゼロのルイズ』という名が周囲から与えられた。蔑称であった。 名門貴族の下に生まれてきたことも相まって、そのことに対する劣等感は凄まじいものがあった。 そんな複雑な心境下に投じられた谷の発言は、まさに火に油を注ぐ行為であった。 涙がこみ上げてきたルイズは、ぶつぶつと呟き始めた。 「……あんたのせいなのに、全部あんたのせいなのに、わたしがこんな辛いにあってるも全部、全部。 何なのよ……そんなに嫌なら、呼び出されなきゃよかったじゃない。 シマサンがいるところで、のうのうと暮らしてればよかったじゃない。 なんで、あんたなんか呼び出されたのよ……なんであんたなのよ!ふざけんじゃないわよ!」 谷は、ルイズの様子が変だとは思ったが、遠慮するに至らないと思ったのか構わず言った。 「オレは早くこんな悪夢みたいな夢から醒めて、現実の島さんに会いに行かなきゃ行けねェんだ。早く答えろよ」 その谷の言葉が、ルイズの導火線に火をつけた。 ルイズは心中の全てを吐き出すように、谷に向って叫んだ。 「夢、夢ってうるさいわよ!!本当はわかってんでしょ!!!?ここが現実だって!! だからわたしに聞きに来たんじゃないの!?わたしならどうにかできる方法を知ってるんじゃないかって……! ……でも、残念ね、そんなのないのよ……!使い魔を呼び出す魔法はあっても、送り返す魔法なんてないのよ! あんたなんかいらないのに……!!……帰したくても帰せないのよ!! それに、別世界から来たってあんたが言うなら、元居た世界に戻ることなんてできないのよ!!! あんたは嫌でもここで一生を過ごさないといけないのっ!!!」 突然、凄まじい剣幕でまくし立ててきたのがよほど意外だったのか谷は呆然としている。 その谷に向ってルイズは続けて言った。 それはまさしく、谷が『一番聞きたくない』言葉であった。 「あんたは、二度と!!!二度とシマサンに会えないのよ!!!!!」 ルイズは、全てを吐き出した後でハッとして気がついた。 不味い、谷を怒らせた。また殴りにかかってくる……!そう思っていた。 今までの経験からして、そうであるはずだとルイズは感じていたからだ。 だが、谷はその場から一歩たりとも動いていなかった。 奇妙な静けさだけがあった。 ……突然谷が凄い勢いで床に前から倒れた。 谷は仮面が割れるんじゃないかと思われるほど盛大に顔を打った。 谷は床に手をつき、立ち上がろうとするが、その途中でまた床に崩れ落ちた。 「……!?……?…ぐっ、ぐ……お」 体に力が入らない。 頭のどこかで、そうではないかと考えていた事が、言葉として他人に突きつけられた。 そのことが、谷の精神に大きく揺さぶりをかけた。 谷の体中の汗腺という汗腺から汗が噴き出す。 「かっ、はぁっ!なっ!?……そんな……ウ、ウソだろ。二度と?島さんに二度と会えない?……え? じ、冗談じゃねェ……だったらなんでオレは生まれてきたんだよ……!?認めねェ、……そんなこと断じて認めねェ」 谷は、どうにか立ち上がった。だが、足もとがおぼつかない。 今にも倒れそうになりながら、ふらふらと教室の出口に向う。その途中で谷は三回転んだ。 ルイズは、谷の衝撃の受けようにを見て、自分の発言に罪悪感を感じていた。 部屋を出て行った谷。 あれほど迫力があった谷の後姿が、とても小さく見え、 優しく吹いただけで、消えてしまいそうなほど儚くみえた。 だが、ルイズにはどうすること出来なかった。告げた事実は消えないのだから。 前ページ次ページ谷まゼロ
https://w.atwiki.jp/familiar_spirit/pages/1426.html
ルイズの部屋に隠していた本をとり、厨房へと向かう。 そこにシエスタがいると思ってだ。というより厨房以外にいる心当たりが無い。 食事のとき以外シエスタに会ったことが無いので(勿論例外はある)いる心当たりがあるのは厨房だけなのだ。食事のときはいつも厨房にいたからな。 厨房にたどりつくと肩から猫を持ち上げそこらへんに投げておく。 「ミーーーーー!?」 厨房は料理をする所だ。動物を入れるわけにもいかないだろう。 しかしあまり中には入りたくないものだ。 何故ならマルトーがいるはずだからだ。あいつ五月蠅いし近寄ってくるし食いたくもない物勧めてくるしでうんざりだからな。 だからとって遠ざけては嫌われて疎まれうまい料理が食べられなくなる。 本当に人付き合いってのも本当に大変なものだ。 よし、ここはドアから覗くだけにしよう。それだけでもいるかいないかは確認できる。 ドアを少しだけ開き顔だけ覗かせる。 ……シエスタはいないようだ。そりゃあ厨房だけにいるわけが無いか。給仕だけやっているわけでもないだろうし。 下女だからいろんな雑用もするだろう。 ドアを閉め厨房から離れる。 文字を教えてもらうのはまた今度だな。シエスタならどうせ教えてくれと頼めば断らないだろ。 そういえば猫はどうしただろうか?さっき投げたっきりだ。 また後ろにいるのか? そう思い向くが猫はいない。さすがに投げたからどこかへ逃げたのかもしれないな。 ……まあ猫なんてどうでもいいことだ。今まで私についてきていたのも猫特有の気まぐれだろう。 そう思い歩こうとしたとき、ふと視界の下に一瞬だけだが茶色が見えた。 ゆっくりと下を向くと子猫が足元にいた。私が下を向いて子猫を見ているように、子猫も上を向いて私を見ている。 「というか何時の間に足元に?」 私は別に答えを求めて言ったわけじゃない。いつの間にか口に出ていただけだ。 当たり前だが子猫は答えない。何も答えず私の足元に寝転んだ。 私は無言のまま子猫を抱き上げるとまた肩の上に乗せた。そんなに私に付きまとうなら暇つぶしの材料になってもらおう。 「……カ…さん」 体を揺さぶられる感覚がする。 一体なんだ? 「…きて………い、ヨシ……さん」 だんだん声が大きくなっていく。 「ヨシカゲさん」 目を開けると目の前は薄暗かった。どうしてだ? そう思うと同時に顔と腹に何かが乗っている感触がある。 顔に手をやり顔に乗っているものをとる。顔に乗っていたものは帽子だった。 そして帽子をとった視界に映ったものはシエスタの顔だった。 よく見るとシエスタが私の頭のすぐ横に座り込んでいる。 「おはようございます」 「……おはよう」 何がどうなってるんだ? 「もう夕方ですよ。こんなところで寝てたら風邪を引いちゃいますよ」 シエスタが苦笑しながら私にそう言ってくる。 寝てたら?そうか、寝てたのか。 猫弄くって遊ぶのにも飽きて、帽子を顔に被せて寝転んでたからな。そりゃ寝てしまうのも無理は無い。 しかしなんでシエスタがここに?この腹になんか乗っかている感触は? 体を起こそうとするとシエスタが肩を押さえとめる。 「シ、シエスタ?」 「起きちゃダメですよ。目が覚めちゃうじゃないですか」 目が覚める?誰の? シエスタの視線は私の腹に向けられている。シエスタの視線の先を見るとそこには子猫がいた。 私の腹の上で丸まってクースカいびきを掻きながら眠っている。 「かわいい子猫ですね」 シエスタはそう言いながらにこにこと笑っている。しかし、 「じゃあ私は何時まで寝ていればいいんだ?このままだと風邪引くんじゃなかったのか?」 「少しぐらい平気ですよ」 いや、そんなこと笑顔で言われてもな。 「それにしても貴重な光景が見れました」 「貴重な光景?」 「ええ。いつもはクールなヨシカゲさんがお腹に子猫乗せて一緒に眠ってる光景です」 シエスタはにこにこ笑いながらそういった。 「そんなにおかしいか?」 「そんなこと無いですよ。ただいつも違う光景が見れて面白いなって」 「ふーん」 なんだかシエスタに主導権をとられているような気がする。 はじめてあった時より押しが強い感じがする。 この前のあやとりのときも主導権をとらたしな。他人に主導権を握られているのはあまりよくないことだ。 シエスタが何か言う前に体を起こす。 体を起こすと腹の上で眠っていた猫が転がり足の間にすっぽり納まる。 「なんで起きちゃうんですか」 「それで、私に何か用事か?わざわざ起こして」 「そうでした!とても珍しいものが手に入ったので、ヨシカゲさんにご馳走しようと思って。今日厨房で飲ませてあげようと思ったんですけどおいでにならないから。 それで明日にしようと思ってたんですけど偶然見かけまして」 ご馳走ねえ。飲ませるってこと飲み物か。 興味はあるな。 「それなんていう飲み物?」 「東方、ロバ・アル・カリイエから運ばれた珍しい品で、『お茶』っていうんです」 「『お茶』?」 「そうです」 この世界じゃお茶は珍しいものなのか。私は飲んだことはないけどな。 しかし興味はある。お茶といえば広く普及している嗜好品だ。興味が出ないはずが無い。 「ここに持ってきましょうか?」 「持ってきてくれるのか?」 「外で飲んだほうがおいしい時があるんですよ」 「じゃあよろしく頼む」 「はい、少し待ってってくださいね」 そう言うとシエスタは立ち上がり厨房へ向かっていった。 それを見送り、足の間にいる猫を見る。ぐっすり眠っていた。 寝すぎだろ。三年寝太郎かよ。 そんなことを思いながら帽子を被った。