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3 (ベンチ裏) シエスタXX 本物じゃないかな BBL は言った さわやかな朝がやってきました 村の川辺に無残に引きちぎられたせんこさんの死体が見つかったようです… BBL は言った さわやかな朝がやってきました 村の川辺に無残に引きちぎられたシキワロスさんの死体が見つかったようです… せんこ は言った せんコロリンッ =□○~゚ 3 (ベンチ裏) デジュー いやー、さすがに偽はないでしょ BBL は言った /chjoin ベンチ裏 3 (ベンチ裏) ミクかわいい 偽者なら対抗も出るでしょうし、本物かな~ BBL は言った 村人の皆様、今日もがんばってください シキワロス は言った 俺は人間だ!人間でたくさんだ! BBL は言った 昼の部スタートです 1 (BBL村) エルレイナ 霊媒CO!ソラモニーさんは○です~ 1 (BBL村) オペこ 占いCO せんこ○ 「じんじゃさんに合わせてミーブさんも村っぽい」 ここが気になったので占いましたが、○でした。銃殺来てくれ頼む[ムッ] 1 (BBL村) Mrチキン 【占いCO】せんこさん○でした。目立たなさそうなとこを選んだつもり 3 (ベンチ裏) クバリャーナ ここで狼2が共有騙ってたら尊敬するw 1 (BBL村) エルレイナ ちょww 3 (ベンチ裏) ミクかわいい またかぶったw 1 (BBL村) MB 何なんだこの噛みは 1 (BBL村) Jareky !GJ溶けた!! 1 (BBL村) Mrチキン え・・・ 1 (BBL村) すねすき おおー 1 (BBL村) MB あれw 1 (BBL村) エルレイナ なんなのそのしんくろwww 1 (BBL村) KT うぇw 1 (BBL村) jinjahime 銃殺ね 3 (ベンチ裏) シエスタXX そこ疑うとちょっとキリないかも 1 (BBL村) エルレイナ 君たちは共有か!! 3 (ベンチ裏) ミクかわいい と、占いビームか 1 (BBL村) ROWLEYS うおー 1 (BBL村) Mrチキン しくんでないよ! 1 (BBL村) エルレイナ せんちゃん狐かくてーい 3 (ベンチ裏) ミクかわいい GJ~ 3 (ベンチ裏) デジュー 占いは屋上行きですな 1 (BBL村) オペこ チキンさんあとで素敵なディナーにご案内しよう 3 (ベンチ裏) シキワロス お邪魔します 1 (BBL村) すねすき 狐はせんこさんでしたクマ 3 (ベンチ裏) シエスタXX 結果はほぼ同時だったかな 1 (BBL村) Jareky 破綻しないな 3 (ベンチ裏) ミクかわいい いらしゃんせ~ 1 (BBL村) Mrチキン ちょっと怖くなってきた・・・ 3 (ベンチ裏) デジュー あ、狐かww 1 (BBL村) エルレイナ 昨日じんじゃさんに擦り寄ってたりしたところとかが微妙に臭いとは感じていた 3 (ベンチ裏) シエスタXX いらしゃ~ 1 (BBL村) MB あれ 狐確定なんですか? 1 (BBL村) jinjahime うむーロラするの? 1 (BBL村) オペこ で、どうですかね これ見ても信じてもらえませんか 3 (ベンチ裏) せんこ わふー 3 (ベンチ裏) ソラモニー だって共有二人ぐみは片方の共有の一人がでたっておもうじゃん 3 (ベンチ裏) クバリャーナ おつかれさま~ 3 (ベンチ裏) せんこ いやーこれは無理だと思ったわw 3 (ベンチ裏) こるくびん おちかれー 1 (BBL村) オペこ まだ無理か 偶然の可能性もあるか 3 (ベンチ裏) せんこ グレー多すぎで逃げれんw 1 (BBL村) jinjahime すりより多かったから人外だとはおもった>せんこさん 1 (BBL村) すねすき クマー 1 (BBL村) MB うぉよく見たら死体2つあるのかw 1 (BBL村) Jareky グレーは 3人 Jare jinja KT 敬称略 3 (ベンチ裏) クバリャーナ ほとんど統一占い状態だねこれ・・・w 1 (BBL村) エルレイナ うん 3 (ベンチ裏) シキワロス 確定○とか禿げるwww 3 (ベンチ裏) ソラモニー 二つのほんとの共有がどっちもどっちかがでたっておもったら 1 (BBL村) エルレイナ せんちゃんの狐は確定 3 (ベンチ裏) せんこ くぅー 1 (BBL村) オペこ んで まぁ 狐は吊れました 後は狼ですが 3 (ベンチ裏) ソラモニー ・ω・ 1 (BBL村) Mrチキン ん?あ、しきさん死んだのきづいてなかった 3 (ベンチ裏) せんこ 昨日の段階で無理だと思ったw 1 (BBL村) MB ごめんなさいシキワロスさんが死んでいることに気づきませんでした 1 (BBL村) jinjahime 9>7>5でロラするなら今日からじゃないと 3 (ベンチ裏) デジュー 狐さん感想ドゾー 1 (BBL村) エルレイナ かわいそうにwww 1 (BBL村) オペこ 私視点エルレイナさん● しか見つけられていません 3 (ベンチ裏) シキワロス 俺の存在感ェ 3 (ベンチ裏) ミクかわいい 共有は相方をしってるのでその譲り合いはなさそうかも? 3 (ベンチ裏) せんこ 狐には厳しい村だったね! 3 (ベンチ裏) シエスタXX エルさんを吊る流れにならないかなー 1 (BBL村) MB というかせんこさんが死んでいるから狼床噛んでるんだとか思ってしまった 1 (BBL村) KT 狼残り2? 1 (BBL村) Mrチキン かな? 1 (BBL村) エルレイナ 占いはわたし視点チキンさん真、○ばかりなのは占いに狼が出てる可能性がある 1 (BBL村) エルレイナ 2だね~ 1 (BBL村) すねすき うーむ 1 (BBL村) エルレイナ でも狂人どこいったの?にもなる 1 (BBL村) ROWLEYS 1しか吊れてない可能性が高いですね 3 (ベンチ裏) せんこ 何で偽はうちを囲わないんだよ!全く! 1 (BBL村) エルレイナ まさかのデジュー君が狂人ってオチだったら面白いがw 1 (BBL村) すねすき 情報出せる人はなるべくとっておきたくある 1 (BBL村) Mrチキン 潜伏狂人だと先導で目立つとこになる? 3 (ベンチ裏) イクさん 囲おうとした途端しんでしまった! 3 (ベンチ裏) シキワロス 囲ったけど真占いも占ってたでござるの巻 1 (BBL村) Mrチキン 初日狂人噛みですかw 3 (ベンチ裏) デジュー なんか狂人とか言われた 3 (ベンチ裏) クバリャーナ こんなユニゾン占いされたら囲いと同時に生きていられないわねw 1 (BBL村) KT エルさん狂って可能性もなくはないか。。。 3 (ベンチ裏) リュファ あ、エルさんにせもの確定。 1 (BBL村) jinjahime あー今日は共有出していい 3 (ベンチ裏) せんこ うんうん 1 (BBL村) エルレイナ それ=オペこくん偽だけどねw 1 (BBL村) Jareky 個人的意見で狼っぽくない人は、JinjaさんとMBさん 1 (BBL村) jinjahime むしろ、今じゃないとタイミングがない 1 (BBL村) Mrチキン ですね、おねがいします 3 (ベンチ裏) シキワロス まじで・・・ 1 (BBL村) すねすき 出すクマ? 3 (ベンチ裏) シエスタXX デジューさんはいつも狂って・・ゲフンゲフン 1 (BBL村) ROWLEYS お願いします 1 (BBL村) エルレイナ 出しましょう 1 (BBL村) Jareky いやまって 3 (ベンチ裏) デジュー おいそこ屋上 1 (BBL村) jinjahime ん 1 (BBL村) Jareky そろそろ占いが●出したいころじゃないの? 1 (BBL村) すねすき クマー 1 (BBL村) KT 共有がグレーだったら出た方がよくないかな 3 (ベンチ裏) シエスタXX 告白? 1 (BBL村) KT グレー残り2になるし・・・ 1 (BBL村) ROWLEYS グレー狭めたいかな 3 (ベンチ裏) デジュー しばき倒してあ・げ・る 1 (BBL村) Mrチキン 私いい加減でないとおかしいかな 3 (ベンチ裏) イクさん ごめんなさい 1 (BBL村) MB 私はJinjahimeさんの色が分からないのでJinjahimeさんが村だっていう人は一応理由を聞きたいです… 1 (BBL村) jinjahime あ、じゃあ、城にいないなら共有だしてのほうがいい 1 (BBL村) オペこ 私は真ですから 問題なく●を出せますよ 共有に隠れてもらっても大丈夫です 3 (ベンチ裏) シエスタXX んー罵られるほうが・・・ 1 (BBL村) ROWLEYS あ、そか。まだトラップ生きてんのかな 1 (BBL村) オペこ まぁここは任せますがね BBL は言った 5分経過 1 (BBL村) Mrチキン 共有完全潜伏ってありなんですか 1 (BBL村) Jareky jinjaヒメさん村視の理由は、 3 (ベンチ裏) デジュー 勘弁してくれww 1 (BBL村) エルレイナ まだトラップ成功の可能性はあるからね 1 (BBL村) Mrチキン ふむー 3 (ベンチ裏) シエスタXX いつでもおーけーだぜ 1 (BBL村) すねすき 今日の吊りどうしよう 1 (BBL村) エルレイナ ただ個人的にはあまり共有トラップは効果ないと思ってる 3 (ベンチ裏) ミクかわいい チキンさん劣勢? 3 (ベンチ裏) クバリャーナ エルさん偽者確定? 3 (ベンチ裏) せんこ 共有に隠れてもらっても って それでいいのかなぁ 1 (BBL村) Jareky 指定がシキワロスさんに移りそうな時に共有吊る可能性があると止めたことです 3 (ベンチ裏) ミクかわいい 確定してましたっけ 1 (BBL村) Jareky 狼ならそんなこと言わないと思う 3 (ベンチ裏) せんこ 共有占ったら占い数もったいない 3 (ベンチ裏) デジュー なんで確定なん? 1 (BBL村) jinjahime 役職なら今日からロラしないと間に合わない 1 (BBL村) KT 占ロラ? BBL は言った あと1分 1 (BBL村) オペこ エルレイナさん 私視点●です しつこいようですがお忘れなく 1 (BBL村) KT 狐溶けたし占いからでいいと思ったのだが 3 (ベンチ裏) クバリャーナ いや、リュファさんがそういってたから、 1 (BBL村) Mrチキン ロラするばあいまにあうの? 3 (ベンチ裏) クバリャーナ なんかあったのかなって 1 (BBL村) エルレイナ 狐とけたから個人的にはオペこさんつってほしい 1 (BBL村) Jareky 狐いないからもうエルさんもいらなくないか? 1 (BBL村) オペこ それでエルレイナさん霊媒つり逃れですからね 1 (BBL村) オペこ ん? 1 (BBL村) MB んー 個人的にそれは一般論だと思うのであんまり白では見れないですね…私は、 ですが でも一応理由は了解です 1 (BBL村) すねすき 役職?グレーから? 1 (BBL村) オペこ 何でですか? BBL は言った ---------STOP--------- BBL は言った ---------STOP--------- 1 (BBL村) BBL ---------STOP--------- 1 (BBL村) BBL ---------STOP--------- 1 (BBL村) エルレイナ 占いきめうつならわたしでもいいけど 2 (狼打線) BBL ---------STOP--------- 2 (狼打線) BBL ---------STOP--------- BBL は言った 20秒前 3 (ベンチ裏) イクさん 霊吊っといて良いですよね 1 (BBL村) エルレイナ 残り4つりだっけ? 3 (ベンチ裏) リュファ だって、オペさん本物だったじゃないですか。 BBL は言った 誤爆しました 1 (BBL村) Jareky まだ会話OKだよね 3 (ベンチ裏) せんこ なんで確定? 3 (ベンチ裏) ソラモニー 3回もかぶったらー吊ってーっていってみたいー 1 (BBL村) すねすき ひぃ 1 (BBL村) KT 占いからがいいかなとおもいました 1 (BBL村) オペこ んん OKか 1 (BBL村) Jareky 指定お願い 1 (BBL村) ROWLEYS びっくりしたw 1 (BBL村) オペこ 狐連れたなら私からって 1 (BBL村) Mrチキン ほえ? 3 (ベンチ裏) シエスタXX 霊はもうお役ゴメンじゃない 1 (BBL村) すねすき 役職からかな? 1 (BBL村) jinjahime あ、いいのか。指定お願い 1 (BBL村) オペこ それは私を真視しているんですか? 3 (ベンチ裏) シエスタXX だから吊ろうよ BBL は言った ---------STOP--------- BBL は言った ---------STOP--------- 1 (BBL村) BBL ---------STOP--------- 1 (BBL村) BBL ---------STOP--------- 2 (狼打線) BBL ---------STOP--------- 2 (狼打線) BBL ---------STOP--------- 1 (BBL村) エルレイナ わたしの扱いでもめるくらいなら今ならまだ吊られてもいいよ BBL は言った 夜まで時間がありません 皆様今日の尊い犠牲をお選びください(会話はストップです) 3 (ベンチ裏) リュファ 今夜はエルさん、次の日はチキさんですね。 BBL は言った 投票は私に直接Tellでお願いします 2 (狼打線) BBL -------------------- 2 (狼打線) BBL 会話可能時間スタートです 1 (BBL村) BBL -------------------- 1 (BBL村) BBL 6日目終了 1 (BBL村) BBL -------------------- KT は BBL に言った オペ子さんでお願いします MB は BBL に言った エルレイナさんに投票します Mrチキン は BBL に言った オペこさんでお願いします 2 (狼打線) jinjahime パンダことチキンで 2 (狼打線) エルレイナ だれしてい?w 2 (狼打線) jinjahime チキンさん入れようか 3 (ベンチ裏) シキワロス これエルさん真だったらまずいきもする 2 (狼打線) エルレイナ チキンさん狂人じゃないの? 3 (ベンチ裏) デジュー しかし、そろそろ狼あてないと辛いよなー 3 (ベンチ裏) ミクかわいい 確定はしてないと思うかも。個人的にはおぺこさん真でみたいですけれど 2 (狼打線) jinjahime 霊信頼勝負になってる 2 (狼打線) エルレイナ ロラさせたほうがよくない? すねすき は BBL に言った エルレイナさんに投票で オペこ は BBL に言った エルレイナさんでお願いします。主に言葉攻めしているのは私のような気がしてきた・・・。 2 (狼打線) jinjahime ロラさせるよー ROWLEYS は BBL に言った うーん…オペこさんでお願いします。ここでの霊吊りが良いのかがわからないので。 2 (狼打線) jinjahime おぺこさんいくか 2 (狼打線) エルレイナ おぺこさんいれてみよう 2 (狼打線) jinjahime おぺこ了解 3 (ベンチ裏) デジュー エルレイナ真ならシエスタ狼は確定で・・・ 3 (ベンチ裏) せんこ おぺこさん真だろうなー 3 (ベンチ裏) シエスタXX エルさんの吊られていい発言がなー エルレイナ は BBL に言った おぺこさんで~ jinjahime は BBL に言った 投票>おぺこ 3 (ベンチ裏) せんこ えるりんが人外騙りしてるとなんか結構よくわかる 3 (ベンチ裏) シキワロス まさかの狂人かも 2 (狼打線) エルレイナ なにげにわたし吊られそうなんだよね 3 (ベンチ裏) クバリャーナ なるほどねぇー BBL は言った あと1分 2 (狼打線) jinjahime うむー 3 (ベンチ裏) せんこ 最終的に狼と思われて吊られるよりも Jareky は BBL に言った エルレイナさんに投票 3 (ベンチ裏) せんこ 途中で真霊と思われて吊られるほうが狼に有利かと ましてや真霊でてこないしw<その場合なら 3 (ベンチ裏) デジュー 狂人はない気がする。オペこさん囲いまったくないし BBL は言った 20秒前 投票結果 オペこ 5 エルレイナ 4 2 (狼打線) エルレイナ どきどきじゃの 2 (狼打線) jinjahime 噛みはRowさんかな 2 (狼打線) エルレイナ りょかい BBL は言った さよならオペこさん…あなたの勇姿は忘れない BBL は言った /chjoin ベンチ裏 BBL は言った 日が沈み始めました よい子も悪い子も寝る時間です 3 (ベンチ裏) シキワロス かなり微妙 3 (ベンチ裏) ミクかわいい ホロリ・・・ BBL は言った 役職の方は私にTellお願いします オペこはこの前農夫になりました。おめでとうございます。ありがとうございます。 2 (狼打線) エルレイナ おおおおおおおお 3 (ベンチ裏) シキワロス え! 3 (ベンチ裏) せんこ おぺこさん・・・? 3 (ベンチ裏) ソラモニー ぇーー 3 (ベンチ裏) シエスタXX 占いロラか 3 (ベンチ裏) ソラモニー つられちゃった 3 (ベンチ裏) せんこ うーん 2 (狼打線) jinjahime おっけーーー 3 (ベンチ裏) デジュー あれ?オペこさん吊りなんだ 3 (ベンチ裏) リュファ 狼票ですね・・・ 2 (バッテリー) すねすき うおうおお申し訳ない 3 (ベンチ裏) クバリャーナ んー 3 (ベンチ裏) せんこ まぁどのみち狐だったからどっちでもいいんだけどwwww 3 (ベンチ裏) シキワロス まあ自分もなんだかんだでチキンさん真目だった 3 (ベンチ裏) クバリャーナ せんこさんぇw 2 (狼打線) jinjahime 噛みはRowさんで送ります 3 (ベンチ裏) デジュー CO乙 2 (バッテリー) Jareky いやいや自分も熱くなってた 3 (ベンチ裏) せんこ だってーーーー 2 (狼打線) エルレイナ は~い 3 (ベンチ裏) こるくびん えーwww 3 (ベンチ裏) ソラモニー ・ω・ 3 (ベンチ裏) リュファ ねたばれきんし。ばれててもきんし。 3 (ベンチ裏) オペこ お邪魔します 3 (ベンチ裏) せんこ ごめんなさい! 3 (ベンチ裏) ミクかわいい いらしゃんせ~ 3 (ベンチ裏) クバリャーナ おつかれさま~ 3 (ベンチ裏) デジュー いらっさいー 3 (ベンチ裏) せんこ いらしゃんせー 3 (ベンチ裏) シキワロス おつかれさまー 3 (ベンチ裏) シエスタXX おつおつー 3 (ベンチ裏) オペこ お疲れ様です。うーん悔しいなー 2 (バッテリー) Jareky なんだろ、オペこ対エルレイナの構造。Mrチキンさん空気www 3 (ベンチ裏) シキワロス 死体が2つ並んだおかげで俺の存在感がなかった。 3 (ベンチ裏) リュファ おつかれさまでした。疑っててすみません。 3 (ベンチ裏) ソラモニー おつさまー 3 (ベンチ裏) せんこ うひ 3 (ベンチ裏) オペこ あぁ・・・確かにw 3 (ベンチ裏) シエスタXX まあまあせんこさんの気持ちもくもうじゃないか jinjahime は BBL に言った 役職行動>Rowleysさんを捕食します。 3 (ベンチ裏) せんこ 狐で勝ちたいなぁw 2 (狼打線) エルレイナ おぺこくん白だすね 3 (ベンチ裏) オペこ チキンさんとは運命的なものを感じる BBL は jinjahime に言った 噛み先了解しました 2 (バッテリー) すねすき 割と忘れかけそうになった緑な人 3 (ベンチ裏) シエスタXX 悔しかったんだろ?んー? 2 (狼打線) jinjahime ふむー 3 (ベンチ裏) シキワロス 理論勝率・・・8%! 3 (ベンチ裏) せんこ キー 2 (狼打線) エルレイナ 黒のほうがいい? 3 (ベンチ裏) こるくびん 告発されたときは心臓止まりそうになった 3 (ベンチ裏) せんこ 今回は狐にハードモードすぎたん・・・ 2 (狼打線) エルレイナ チキンさんで吊り消費させたい 3 (ベンチ裏) オペこ 敵対者とはいえこれは好敵手と書いてライバルと読むあれだ 2 (狼打線) jinjahime 白で 2 (バッテリー) Jareky すねさん噛まれそうだな、朝一COのじゅんびだけでもしておこう 2 (狼打線) エルレイナ k 3 (ベンチ裏) オペこ しかし 3 (ベンチ裏) BBL ナビさんみたいに気の利いたコメントする余裕内野 3 (ベンチ裏) シエスタXX こるくびんさんの心情はきついよねww 3 (ベンチ裏) デジュー GMお疲れ~ 2 (狼打線) jinjahime 黒だと狂人誤爆で積む可能性がある 3 (ベンチ裏) シエスタXX 告発はへこむw 3 (ベンチ裏) シキワロス あれはひどいww 3 (ベンチ裏) オペこ エルレイナさんの最後の発言 あれどうなんですか 3 (ベンチ裏) せんこ 告発はしたことあるけどされたことはないなー 3 (ベンチ裏) せんこ 銃殺は何回かあるけどな!!!!!!!!!1 3 (ベンチ裏) オペこ 「狐解けたから、おぺこさんから先に吊って欲しい」 3 (ベンチ裏) デジュー 狐なったことねーや 3 (ベンチ裏) シキワロス 初日呪殺で煽られる。 2 (狼打線) エルレイナ うん 2 (バッテリー) すねすき んーどうだろ、日を追うごとに共有としての統率力がが・・・w 3 (ベンチ裏) オペこ これ村視点だとどう解釈しますか? 3 (ベンチ裏) ミクかわいい じぶんに●だした方だからわからないでもない、かな 2 (狼打線) エルレイナ まぁせんちゃん狐は当たってた[ニコッ] 3 (ベンチ裏) せんこ みくさんと同意見 2 (狼打線) jinjahime うむ。かったらまた叫んでいいよね 3 (ベンチ裏) シエスタXX まあオペこ狂人乙wwwwじゃね?w 2 (狼打線) エルレイナ イイノヨ 3 (ベンチ裏) ミクかわいい 狐溶かすだけが占いの仕事ではないかとは思いますけれど。 3 (ベンチ裏) せんこ 敵対相手だから当然じゃないかなー 3 (ベンチ裏) シキワロス 占いロラしましょう。んでチキンさんのほうを信用してますってことかな 2 (狼打線) jinjahime (*´ω`*) 3 (ベンチ裏) オペこ んんん? 2 (バッテリー) すねすき 役職吊るなら霊媒からかなーと思っていたのだけど・・・うーむ・・・ 3 (ベンチ裏) オペこ あーそういうことか 狼と思ってるのか BBL は言った あと1分 2 (バッテリー) Jareky オペこ エルレイナ どっちかわかんない 2 (狼打線) エルレイナ ch切り替え 3 (ベンチ裏) ミクかわいい 真ではない、かな 3 (ベンチ裏) せんこ そうそう 村視点でならそれだけだと判別つきづらいけど 2 (バッテリー) Jareky 最後の望み共有トラップ!! 2 (バッテリー) Jareky でも透けてそうかもwww 3 (ベンチ裏) クバリャーナ うん、ダメだ混乱してきたw BBL は言った 20秒前 3 (ベンチ裏) せんこ それでも、狐吊ったらお役御免 と言わんばかりの発言内容は怪しいよね 3 (ベンチ裏) ミクかわいい おぺこさん信じてるよ! 3 (ベンチ裏) ソラモニー ぐるんぐるんー 3 (ベンチ裏) オペこ これで役職全部つぶさない村ならもうどうにでもな~れ(^q^ 3 (ベンチ裏) シエスタXX まあ俺視点じゃオペこさん真だけどね 役職行動 噛み ROWLEYS BBL は言った ---------STOP--------- BBL は言った ---------STOP--------- 1 (BBL村) BBL ---------STOP--------- 1 (BBL村) BBL ---------STOP--------- 2 (狼打線) BBL ---------STOP--------- 2 (狼打線) BBL ---------STOP--------- [[5日目へ 2012-3-17 BBL村 Part5]] [[7日目へ 2012-3-17 BBL村 Part7]]
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前ページ次ページるろうに使い魔 その日、ミセス・シュヴルーズの錬金についての授業は、ルイズの失敗というアクシデントのおかげで中止となり、しぶしぶその場で解散することになった。 当事者であるルイズは、その責任として教室の片付けを命じられ、剣心と共に教室に残ることとなった。 こういう時こそ魔法を使えば…と一瞬頭をよぎったが、そういえば召喚されたとき、基礎魔法もできないようなことを生徒が言っていたことを思い出した。 体中煤だらけで、あくせくと片付けるルイズを見て、剣心は優しく肩に手を置いた。 「ルイズ殿、少し休むでござるよ」 「え、……でも」 ルイズはまだ散らかった周りを見た。まだ三分の一も済んでいない。まだまだひどい有様だ。 その惨状を見て、ルイズは何か言いたげに口を開くが、一旦気を取り直すと改めて呟くような声で言った。 「そうね…それしかできないんだからあんたに任せるわ」 そう言うと、ルイズは教壇の上にポツンと座り込んだ。その姿はどこか儚げだった。 こういう時こそ、威張り散らして馬車馬のごとく働かされると予想していただけに、先程の失敗が余程応えたのだろうと思った。 そして、時間にして約数十分後―― ボロボロだった教室の机を元通りに並べかえ、ようやく教室らしさを取り戻していった。 さすがに、割れた窓や折れた机椅子などは直しようがなかったため、なんとも形だけの 痛々しい姿だったが、とりあえずは一段落はついてホッとする。その頃はもう、時刻は昼過ぎを迎えていた。 「終わったでござるよ、ルイズ殿」 「……ん」 しかし、ルイズは生返事だけで未だ心ここにあらずといった感じだった。 気休めにしかならないだろうが、その姿があまりにもかわいそうだったので、ここは一つ優しく、慰めの言葉でもかけてあげようと近付いた。 「拙者、この世界のことや魔法について詳しく知らぬゆえ、大層なことは言えんでござるが」 「……」 「まあ、あまり気に病まない方が良いでござる。失敗なんて、誰もがするものでござるよ」 「……のよ…」 ルイズが、拳を握り締めながら震えるような声で呟く。 次の瞬間、涙目な瞳を隠さず叫んでいた。 「あんたに私の何がわかるっていうのよ!!」 そう言うと、わき目も振らずにルイズは駆け出した。悔しさに顔を歪ませながら…。 剣心は追いかけなかった。「一人にして欲しい」……そう背中が語っていたから。 第三幕 『流浪人の一日 そのニ』 剣心はその後、あてもなく学院の中をブラブラと歩いていた。 特に行き先はない。ルイズが落ち着くまでの間どう時間を潰そうかと考えて、それなら少しこの学院を探ってみるかということで色々と見回っていたのだ。 途中、様々な人や使い魔とすれ違う。皆一様にして同じ服やマントを身にまとい、時たま変な目でこちらを見てくるときもある。…そんなに目立つだろうか? しかし、何もここにいるのは貴族ばかりではないようだ。向こうからやってくる女性は服や雰囲気からして使用人だろうと思った。彼女もまた、不思議そうに剣心を見ていたが、剣心は特に気にしなかった。 ふと、ルイズの言葉が脳裏を過ぎる。 『あんたに私の何がわかるっていうのよ!!』 必死で、それでいて悲痛な叫び。彼女は、この世界で言わせてみるとどうやら『落ちこぼれ』なのだろう。 ただ努力せずに泣き喚くだけなら、剣心も特に気にはしなかった。しかし、あれは一生懸命頑張っているのに実らない、自分の何がいけないのか本気で分からず今も悩み続けている顔だった。 さっきの事も、爆発による自身の失態を、平民という使い魔に尻拭いをさせてしまった。それに対してなんて言っていいか分からず、あまつさえその平民に慰められてしまったことで、我慢していた感情が爆発してしまったのだろう。 剣心は、ふとため息を漏らした。 一応、元の世界へ帰る目標があるとはいえ、それを見つけるまでは彼女の世話くらいならしてあげようとも思うし、それなりに力になってあげたい。 しかし、ルイズの言っていた使い魔の仕事を思い出し、考えた。 まず一つ、目となり耳となる能力。要はルイズの視点や聴覚が剣心にもわかるようになるらしいのだが、未だにそんな兆候はない。 もう一つ、ルイズの求めるものについても、この世界について詳しく調べればいけると思うが、現段階では協力は難しい。 「この二点」に置いてのみ、今じゃどうしようもないなと思いながら歩いていると、ふと腹の内側 から大きな音が鳴った。そういえば食事は朝のパンとスープだけで、それ以降何も口にしてなかったっけ。 「あの、お腹すいているのですか?」 と、後ろから声が掛かった。 振り向くと、先ほどすれ違った使用人の少女が、伺うような視線でこちらに近づいてきた。 「いや何、大したことではござら―――」 言い切る前に、体から自己主張するかのごとく一段と大きな腹の音が鳴り響いた。少女は、クスッと屈託の無い笑みを浮かべると、剣心を見た。 「どうぞ、ついてきてください。賄いものでよろしかったらお出しします」 少女の名前は、シエスタといった。 シエスタは、そのまま剣心を学院の厨房へ連れていくと、『シチュー』といった食事を持ってきてくれた。この世界に来てからの初めてのまともな料理が来たので、剣心はそれを美味しく平らげた。 「いやかたじけない、助かったでござるよ」 「いえいえ、そんな大層なものじゃありませんよ」 そう言ってにこやかにシエスタは笑うと、改めて剣心をまじまじと見つめた。 「えっと、ケンシン…さんですよね、貴方、ミス・ヴァリエールの使い魔ですよね? 噂になってましたよ」 一瞬誰のことか本気でわからなかったが、ああルイズのことかと考えていると、シエスタが再び口を開いた。 「お昼、食べさせてもらえなかったのですか?」 「まあ、近いでござるな」 ルイズがたった今、自分をどう思っているのかわからない以上、なんとも言えないがとりあえず今は、下手に刺激しない方がいいだろうとそう考えていた。 しかしシエスタは、それをどうやら別の意味でとったようだ。 「そうなんですか……そうですよね」 シエスタは、さっきとはうってかわってしんみりとした口調で、そして恐る恐る言った。 「もしメイジたちが本気になったら、私たち平民が何しようが敵わないですよね……」 暗い顔をして俯くシエスタを見て、剣心は何か話題を変えようと口を開いた。 「せっかく馳走になったし、何か手伝うことはござらんか?」 「いえ、そんな大丈夫ですよ! 困った時はお互い様ですし」 「そう言わずに、せめてもの礼でござるよ」 それを聞いて、シエスタは顔を上げると、大きなケーキと皿がたくさん並んでいるのを見た。丁度 食後のデザートを配ろうとしたところだった。 「では、こちらを運ぶのを手伝ってくださいな」 「承知したでござる」 剣心はその後、食堂に行ってデザートの配布を始めた。 銀のトレイからシエスタが切ったケーキを乗せて配りながら歩いていくと、気障ったらしいメイジが数人の取り巻きとなにやら話し込んでいた。 「なあ、ギーシュ! お前誰と付き合っているんだよ」 「誰が恋人なんだい? ギーシュ!」 ギーシュといった少年は、唇に指を立てていかにもな含み笑いをした。 「付き合う? 僕にそのような特定の女性はいないのだ。薔薇は多くの人を楽しませているために咲くのだからね」 そんな風に話していると、ふと彼のポケットから何かが落ちた。ガラスの小瓶のようだ。どうやら気づいてないらしい。剣心はそれを拾い上げ、声をかけた。 「これ、落としたでござるよ」 しかしギーシュは取り合わない。聞こえなかっただろうか? でもシエスタはハラハラした表情で剣心を見ている。声が小さいわけではないようだ。 「落としたでござるよ、これ」 仕方がないので、今度は直に渡しに行った。それを見てギーシュは苦い顔で手を横に振ったが、取り巻きの一人が大声で叫んだ。 「おお、その香水はもしや、モンモランシーの香水じゃないのか?」 「てことはギーシュ、お前が付き合っているのはモンモランシーだな。そうだろ?」 どうにも雲行きが怪しくなってきた。口々に騒ぎ立てる周りをギーシュは必死でなだめていると、やがて少女が一人、ギーシュの前に立つといきなり泣き出し始めた。 「ギーシュさま…やはりミス・モンモランシーと……」 「ご…誤解だケティ。いいかい、僕の心の中に住んでいるのは君だけ―――」 弁解すら聞いてもらえず、ケティはギーシュの頬を思い切りひっぱたくと、そのまま泣きながら去っていった。 続いて、巻き毛で金髪の綺麗な少女が、ギーシュの所へやってきた。怒りで顔を引き付かせているのを見ると、この娘こそがモンモランシーだと剣心は思った。 「やっぱり、あの一年生に手をだしていたのね?」 「お願いだよ、モンモランシー。咲き誇る薔薇のような顔を、怒りで―――」 しかしやはり、話の半分も聞いてもらえずモンモランシーは、ワインを掴んでギーシュの上からドバドバかけ始めた。 「うそつき!」 最後にそう言い捨て、モンモランシーもギーシュの元から居なくなった。 一瞬流れる、重たい空気。そんな中、剣心の言葉が止めを指した。 「まあ、自業自得でござるな」 その言葉を皮切りに、ギーシュが気障ったらしく振り向くと剣心を見た。 「君のせいで、二人のレディの名誉に傷が付いた…軽率に香水のビンを拾ってくれたおかげでな、どうしてくれるんだい?」 「でも二股をかけたのはお主でござろう?」 いともあっさり返される反論に、ギーシュはグウの音も出ない。取り巻きたちも笑って「そうだ、そうだ!」と口々にはやし立てる。 「いいかい、給仕君。僕は君が香水のビンをテーブルに置いたとき、知らな―――」 「悪いけど、拙者仕事中故これで。これに懲りてもう二股はやめるでござるよ。童」 ギーシュの額に青筋がビシリと浮いた。自身(と彼女達の)プライドを傷つけられたこと。 平民にそれを指摘されたこと。女性ならともかく、平民の、それもひょろそうに見える男にも無視されたこと。 それがギーシュの中でついに爆発し、剣心に向かって杖をつきたて朗々と叫んだ。 「よかろう『決闘』だ! 君に貴族としての礼儀を教えてやろう!」 対する剣心は、何のことだか分からずポカンとした表情でギーシュを見返した。代わりに、隣のシエスタは顔を真っ青にして体を震わせていた。 「あ、あなた……殺されちゃう…貴族を本気で怒らせたら……」 そしてそのまま、シエスタは脇目も振らず走り去った。入れ替わりで、今度はルイズが駆けつけてきた。 「あんた、何してんのよ! 見てたわよ!」 「おお、ルイズ殿。もう大丈夫でござるか?」 慌てるルイズをよそに、未だ事態をよくわからない剣心が呑気にそう言った。 それを見て、ギーシュがフフッと笑う。 「成程、誰かと思ったらゼロのルイズが呼んだ使い魔だったのか。道理で貴族に対する礼節をわきまえないわけだ」 「ホラ、謝んなさいよ。今ならまだ許してもらえるかもしれないわ!」 「残念ながら、もうこの場で決闘を宣言したんだ。今更取りやめになんてできないよ」 すでに勝ち誇ったような口調でギーシュはそう言うと、くるりと剣心達に背を振り向いてその場を後にした。 「ヴェストリの広場で待っている。ケーキを配り終わったら来たまえ」 「あんた、一体どうするつもりなのよ!」 呆れた様子でルイズが叫んだ。 「ギーシュと決闘なんて、怪我だけじゃ済まないわ、いや、怪我で済んだら運のいいほうよ!」 良くて半殺し……などと呟くルイズをよそに、剣心は引き続きケーキを配ろうとして、そう言えばシエスタが居なくなってしまったからケーキが切り分けられないと気づいた。 「まま、ルイズ殿、『けえき』でもどうでござる?」 「あんたね……何でそんな余裕なのよ……」 心配するのがバカバカしく思うほど、剣心は優しい笑みでケーキの皿をルイズに渡した。 既に周りには、剣心が逃げ出さないよう見張りを立てている。 そんな場合じゃない。ルイズはケーキを押しのけて、この状況がどんなに大変かを教え込んだ。 「聞いて? あのね、あんたはこの世界に来たばっかって言ったわよね。だったら頭に叩き込んでおきなさい。『平民はメイジに絶対に勝てない』ここでの常識よ!」 「まあまあルイズ殿、拙者決闘を受ける気はござらんよ」 ……へ? といった感じでルイズは口を開けた。そんな彼女をよそに剣心は続ける。 「確かに、あの童の話の腰を折ったことや、無視したことについては、拙者にも非はある。それについては、謝るつもりでござる」 「じゃ…じゃあ…」 拍子抜けするように呟くルイズを尻目に、剣心は再び口を開いた。 「まあ、なんであれ…もう一度あの童の所へは行くつもりではござるよ」 そう言うと、剣心は慣れない手つきでケーキを切り分け、興奮して騒ぎ立てる生徒達に、再びケーキを配り始めた。どこまでも呑気な様子で。 ルイズはただ、剣心のその態度に呆然と突っ立っていた。 前ページ次ページるろうに使い魔
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695 :戦場のメリー・クリスマス ◆mQKcT9WQPM :2007/11/19(月) 22 39 55 ID IcP1OiS2 才人は現代日本人である。 だから、雪のちらつく空を見上げて、ついこんな鼻歌が出てしまうのも仕方のない事で。 「ふっふっふ〜ん、ふっふっふ〜ん♪」 寒空に似合わない明るいジングル・ベルを聞きつけたのは、洗濯物を運んでいたメイドだった。 「サイトさん、その曲なんですか?」 シエスタの質問に、才人は応える。 「ジングル・ベルって言ってね。俺のもといた世界の、そうだな、冬のお祭りの曲」 「冬のお祭り…銀の降臨祭みたいなものですか?」 「んー。ありゃお正月に近いんじゃないかな。クリスマスはまた別モンだよ」 「くりすます?」 シエスタは才人の言っている事がよく分からなかったが、その『くりすます』とやらが、楽しいイベントであることは、楽しげな『ジングル・ベル』の曲調から感じ取れた。 たしかに才人の言うとおりであった。西欧ではクリスマス=新年だが、現代日本はそうではない。 「よくわかりませんけど、楽しそうなお祭りですね」 「そうだな、日本じゃ一年のうちで一番楽しい祭りの一つだよ」 盆に正月、クリスマス。日本の三大お祭りイベントと言えばこれだろう。 才人は彼女が仕事の途中である事を思い出すまで、シエスタと『クリスマス』の話題で盛り上がったのだった。 697 :戦場のメリー・クリスマス ◆mQKcT9WQPM :2007/11/19(月) 22 40 58 ID IcP1OiS2 「おお、ちょうどよい所にいてくれた!」 シエスタと別れ、水精霊騎士団のたまり場、ゼロ戦の格納庫に向かうと、そこには眩く輝くハゲ面がいた。 コルベールは満面の笑顔で、才人に向かってこぶし大の二つの水晶球を差し出す。 片方は薄い青色、片方は薄い赤色をしていた。 「なんすかこれ」 才人の質問に、よくぞ聞いてくれた、という顔になって、コルベールは応える。 「これはだな、『夢見の水晶球』といって、一対の水晶を持った人間に、同じ夢を見させられるというものなんだよ! 学院の宝物庫で、文献とともに発見したんだ!」 「へえ」 才人の関心が水晶球に向いたのを確認したコルベールは、興奮したように続けた。 「さらにだな!この水晶球のすごいところは、青い球を持った方の人間が、夢を自在にコントロールできるところにあるんだ!」 才人は、コルベールの言う『すごいところ』の意味が分からない。 さらに、なんでこのコッパゲがこんなに興奮しているのか理解できない。 「それがそんなすごいことなんですか?」 「当然じゃないか!いいかね! この水晶球を使えば、たとえばだね、私と君がこの水晶球を使って、君の居た『ニホン』を私がハルケギニアにいながらにして体験できる、ということなんだよ!」 つまり、この水晶球は、夢を媒介にしたヴァーチャル・リアリティを作り出すマジック・アイテムらしい。 コルベールは、この水晶球で、才人に日本を疑似体験させてもらうつもりなのである。 彼が興奮するのもむべなるかな。 しかし。 それが大いなる誤算であった。 才人は、別の事を思いついてしまったのである。 「先生、この水晶球貸してくれません?先生には今度とっておきの日本の夢見させてあげますから」 コルベールは一瞬うーむ、と考え込んだが。 「分かった、貸して上げよう。私も他の研究があるしな。 『とっておき』、楽しみにしているよ」 言ってコルベールは、才人にその水晶球を手渡す。 「で、どう使えばいいんです?」 「なに、簡単だよ。お互いにその水晶球を持って、同じ部屋で寝ればいい」 才人は一瞬、コルベールと同じベッドに眠る自分を想像して吹き出しそうになったが。 「わかりました。ありがとうございます」 なんとかこらえ、格納庫を後にした。 才人は二つの水晶球を手の中で転がしながら、考えた。 どうせ、日本を見せるのなら。 仲のいい女の子に、日本のクリスマスを、見せてあげたい。 あのイルミネーションの街を、二人で歩けたら、どんなに楽しいだろう。 才人はわくわくしながら、誘うべき女の子に思いを馳せたのだった。 24-39戦場のメリー・クリスマス〜ルイズの見た夢 24-126戦場のメリー・クリスマス〜テファの見た夢 24-364戦場のメリー・クリスマス〜シエスタの見た夢
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前ページ次ページ疾走する魔術師のパラベラム 第八章 波紋が広がる 0 メイジ/[Meiji]――系統魔法を扱うことができる人間。四の段階に分かれており、それぞれドット、ライン、トライアングル、スクエアと呼ばれる。スクエアに近づくほど魔力が多く、強力な魔法が使える。 パラベラム/[Parabellum]――自分の殺意や闘志を、銃器の形にして物質化することが可能な特殊能力、およびその能力者。 1 体が微熱を帯びるのをキュルケは感じた。 食堂でルイズが起こした一連の騒動を見て思ったのは『面白そう』。 あの『ゼロ』があんな啖呵を切ったのだ。あの『ヴァリエール』があんな喧嘩を売ったのだ。 ――ぞくぞくしちゃう。 キュルケにとってルイズは特別な存在だ。単にヴァリエールだから、というわけではない。 もちろん、ヴァリエール家だというのも興味を引く一因ではある。だが、それはきっかけに過ぎない。キュルケの興味を引くのは、ルイズのその精神だ。 魔法が使えない。 ハルケギニアの貴族という立場において、それは致命的といってもいい。だが、それでもルイズは杖を振るのをやめない。 初めての授業でルイズの『失敗魔法』を見た時は驚いたものだ。肩透かしを食らった気分でもあった。 キュルケは飛び出た存在だった。その胸。その身長。その魔法。全てにおいて同年代では比べられる存在すら、なかなか見つからない。 だからこそ。『ヴァリエール』の存在はキュルケの好奇心を刺激した。退屈な日常に刺激を与えてくれる存在かもしれない、と感じたのだ。 『ゼロ』の意味を知り、キュルケはやや落ち込んだ。だが、それは杞憂だった。 ルイズは挫けなかった。諦めなかった。 ――面白いじゃない。 キュルケはそんなルイズのことが嫌いじゃなかった。 だからこそ、魔法に失敗する度にからかって火に油を注いだのだ。そうすればルイズは燃え上がった。 使い魔召喚の儀式の時だってそうだ。ルイズならば何かやらかしてくれると思っていた。そしてルイズはその期待に見事に答えて見せた。 あんなに面白そうな物を召喚したのだ。それも予想を上回るマジックアイテムだという。ルイズが『ゼロ』じゃなくなるのだ。 こんなにも楽しいことはない。心が昂ぶるのが抑えられない。 どんな騒動を起こしてくれるのかと思えば、失敗。ルイズの様子は満足気だった。明らかに弱まった爆発の威力を見て、その期待が間違いではないと感じた。 ルイズは爆発の威力をコントロールしたのだ。面白い、それに『使い魔』を使ったのだ。これだけじゃないだろうと思い、ルイズに誘いをかけてみればこれにも期待通りの反応を示した。 そしてあの食堂の騒動。 正直、ギーシュなどはどうでもよかった。 『決闘よ』と、ルイズはそう言い放ったのだ。堂々とその力強い瞳を爛々と輝かせながら。 ――まったく、飽きないわね。あの言い方、まるでツェルプストーじゃない。 『恋と炎はフォン・ツェルプストーの宿命』、今のルイズは勢いよく燃える炎のようだ。たまらない。 キュルケの二つ名は『微熱』、つまりは情熱だ。燃え上がるようなその気性と気位がツェルプストーの誇りと証。 宿敵ともいえるヴァリエールがあんなにも魅力的な熱を帯びている。負けていられるわけがない。 親友であるタバサを誘い、ヴェストリの広場に駆けつける。 そこで見たものは、キュルケを燃え上がらせるのに十全なものだった。 「『錬金』」 ルイズがそう唱える。爆発は起きずに、ルイズの『魔法』が何かを形作っていく。閃光が起き、ルイズの右手を鎧のような何かが包み込んだ。 「な、なんなんだ・・・・・・それは?」 ギーシュの滑稽にも思える問い掛けに、ルイズは右手の巨大な何かを触りながら答えた。 「九〇口径シールド・オブ・ガンダールヴ」それが何を意味するのか、キュルケにはわからなかったが一つ、確かなことがあった。 ルイズはキュルケの好敵手になったのだ。 決闘は圧倒的だった。ルイズは『使い魔』によって手に入れた力を使い、ギーシュのゴーレムを打ち破った。 だが決闘の内容よりも語るべき点がある。 「『力』は・・・・・・貴族の誇りである杖は、守る為にある。傷つける為では無いわ。私の目指す『貴族』はそんなものでは、決して無い! だから大切な人が傷つこうというのならば、私は守る為に戦うわ! それが『力』を持つ者の義務であり、責任よ。・・・・・・貴方はどう思う? 『貴族』を、『力』を、『誇り』を、貴方はどう思う? 『青銅』のギーシュ、ギーシュ・ド・グラモン。考えるのは貴方で、答えを出すのも貴方よ」 その言葉を聞き、体が熱を帯びるのをキュルケは感じた。 ――そうよ、それでこそ、よ。 やはり、ルイズはキュルケの期待に答えてくれた。 強大な力を手に入れてなお、ルイズは『貴族』だ。力に溺れる事無く、気高く誇り高いその姿はルイズの覚悟の現れだ。 それでこそ。キュルケはルイズのことを気に入っていたのだ。 そして、それでこそ、この『微熱』のキュルケの好敵手に相応しい。 2 シエスタはヴェストリの広場にいた。 他意は無かったとはいえ、この決闘騒ぎの原因に自分が関わっていることぐらいわかっている。本来は逃げ出すべきだったのだろう。 貴族であるギーシュの興味が逸れたのだ。また同じような騒動になる前にどこか適当なところで、ほとぼりが冷めるのを待つべきだ。 頭では理解できている。しかし感情が、心がそれを許しはしない。 食堂でルイズの笑みを見た瞬間から、シエスタは自分の気持ちに気づいてしまった。 胸の高鳴りは、未だに収まっていない。 ルイズのことが好きだ。愛している、という紛れも無い恋愛感情。性別など関係無い。 好きなのだ。どうしようもないくらいに。 それならば逃げるわけにいかない。 ――ミス・ヴァリエールは私を守ろうとしてくださった。それに。 逃げたくない。もう逃げたくは無い。 シエスタは一度、逃げた。ルイズの姿を始めてみたあの夜、なぜか胸が閉めつけられるように苦しくなって思わず逃げ出した。今、思えばあれは好きな人が傷つくのが嫌だったからだったのだろう。 今度は、自分の心の昂ぶりを理解した今ならば。 シエスタは逃げるわけにはいかないのだ。 たとえルイズが傷つくことになっても、目を背けるべきではない。たとえ傷つき、血を流したとしてもその瞳の輝きだけは決して衰えないだろう。手出しも口出しも無用。ルイズはそれほどまでに、誇り高い。シエスタはそんなルイズに惹かれたのだ。 そして。 決闘はあっという間に終わってしまった。 ルイズは自分の『魔法』で、圧倒した。ルイズは傷の一つさえ負わず、心配は杞憂に終わった。 『ゼロ』ではなかった。ルイズはもう『ゼロ』などではなかったのだ。広場には一人の気高い貴族の少女が一人立っている。 「全く、私が何の為に戦ったと思ってるのよ?」 シエスタにはなんとなく、その答えが分かる気がした。 「違うわよ、私は守るために戦ったの。いい? あんたが謝るべきなのは三人。あのケティ、だっけ? その一年生。あんたが裏切ったモンモランシー。そして、あんたが侮辱したシエスタ」 トクンと、心臓が大きな音を立てた気がした。 ――ああ、やっぱりあの方は。 ルイズはシエスタを守る為に戦ったのだ。 「ギーシュ、あんたはシエスタに杖を向けたわ。シエスタには何の非も無いにも関わらずにね。あんたは貴族の誇りをシエスタに向けたのよ。ギーシュ・ド・グラモン」 ルイズはそこで言葉を区切り、一言ずつを噛み締めるように言葉を紡ぐ。 「『力』は・・・・・・貴族の誇りである杖は、守る為にある。傷つける為では無いわ。私の目指す『貴族』はそんなものでは、決して無い! だから大切な人が傷つこうというのならば、私は守る為に戦うわ! それが『力』を持つ者の義務であり、責任よ。・・・・・・貴方はどう思う? 『貴族』を、『力』を、『誇り』を、貴方はどう思う? 『青銅』のギーシュ、ギーシュ・ド・グラモン。考えるのは貴方で、答えを出すのも貴方よ」 シエスタは、ルイズのその言葉を聞いて自分が間違っていないことを確信した。 ルイズは素晴らしい人だ。惚れ甲斐のある最高の女性だ。きっと、ハルケギニア中を探したって、あんな女性はいない。 ルイズの言葉は、ゆっくりとシエスタに沁みこんで行く。それは心地良い熱を持って、シエスタの体を巡った。 シエスタは祖父の事を思い出す。 祖父は生涯で一度だけ。たった一度だけ、本当に人を愛したと言っていた。その相手は戦友であり、恩人であり、親友だった、と。 祖父は戦いの中で死んだと言っていた。あの時、自分は一度死んだ、と。その大切な、大好きな人を助ける為に死んだ、と。どこか誇らしげに、でも悔しそうに、悲しそうに祖父はゆっくりと幼いシエスタの頭を撫でながら語った。 幼いシエスタには、祖父のそういった愛だとか恋だとかはよく分からなかったが、今なら分かる。 少し早いリズムを刻む心臓がそれを教えてくれる。体を巡る血潮が熱と共に教えてくれる。なによりも息をするのもつらいほど想いの詰まった胸の奥が教えてくれる。 これが。今、シエスタの抱く想いこそ、きっと『愛』なのだ。 ギーシュがシエスタを呼んでいる。返事をしなくては。ルイズが勝ち取ったものを、シエスタは受け取らなければならない。 わずかに火照った体を震わせ、シエスタはギーシュの言葉に大きな声で返事をした。 3 「・・・・・・勝ちましたね」 「うむ」 オスマンが杖を振り、『遠見の鏡』はその機能を停止させる。 コルベールとオスマンは、遠見の鏡を通して決闘のほとんどを見ていたのだ。 「ギーシュは一番レベルの低いドットメイジですが、それでも力量は高い方です。青銅製のゴーレムをあれだけの数、それも同時に操れるドットも少ないでしょう。しかし、それあそこまで圧倒するとなるとやはり『使い魔』でしょうか」 「うむ」 オスマンはコルベールの話を聞いているのかいないのか、ずっと髭を撫でて考え事をしていた。 コルベールの思考も混乱から抜け出してない。 あのルイズの『使い魔』。名前は『シールド・オブ・ガンダールヴ』と言ったか。意味はガンダールヴの盾。どこかで聞いた覚えのある名前だ。あとで図書館で調べよう。 いや、今はそうではない。重要なのはアレが『なんなのか』。 「・・・・・・オールド・オスマン。あれは一体、なんなのでしょうか?」 初めはギーシュの言うとおり槍かとも思った。しかし、アレはそんな生易しいものではない。おそらく弩やバリスタに近い機構を持った『銃』。それもハルケギニアに出回っているマスケット銃などとは比較にならないほど精密なものだ。 「・・・・・・わからぬ」 オスマンはしばしの沈黙を保った後、そう告げた。その目から感情は読み取れない。 「オールド・オスマン、私の予想ではアレは―― オスマンが手を差し出し、コルベールの言葉を遮る。 「ミスタ・コルベール。『わしら』にはあの『使い魔』が何か『見当もつかぬ』」 「オールド・オスマン?」 コルベールにはオスマンの意図がわからない。オスマンには確かに『アレ』が何かわからないだろう。だが見当ぐらいはつく。 形は随分と違うが、ルイズは『アレ』からジャベリンを打ち出し、ギーシュのゴーレムを破壊した。そこから大砲、または攻城弩を連想するのはそう難しいことではない。たとえ真相がそれとは違っていても、『見当』くらいはつくのだ。 「のう、ミスタ・コルベール。もしも。もしもの話じゃ。『もしも』、どこかのメイジの少女が、一人で城門を破壊できるかも知れぬほどの魔法を使えるようになったとして。『もしも』、それが王宮に知れたら。『もしも』、戦争で人が死ぬことで、懐に金貨が入ってくるような人間がそれを聞いたら、少女はどうなると思う?」 「・・・・・・オールド・オスマン。それは」 オスマンが言わんとしていることが、コルベールには理解できてしまった。 「少女は気高いかもしれぬ。国からの命令とあれば、少女は従うかもしれぬ。・・・・・・だが、『もしも』そうなってしまった時、少女はどうなる? 自らの魔法で数多の人間の命を屠り、少女の心はどうなってしまうのじゃ? それは、君が知っておるじゃろう」 人の命は重い。あまりに重くて押し潰されてしまう。それをコルベールはよく知っていた。その苦しみは、まるで炎の蛇に巻きつかれるようだ。焼かれど、焼かれどその炎は決して消えはしない。 言葉を発することができないコルベールの様子を見て、オスマンは続きを話す。 「のう、ミスタ・コルベール。わしは、わしらにはミス・ヴァリエールが召喚した使い魔について、見当もつかぬ。話はミス・ヴァリエール本人に聞くが、この話はそれでおしまいではいかんかね?」 コルベールが顔を上げると、そこには優しい光を宿した瞳を持った一人の老人がいた。それは紛れも無く、長い歳月を生きた賢人であり、幼子の心配をする好々爺の姿だった。 「・・・・・・しかし、いつかはその『少女』の力も知られてしまうのでは無いでしょうか?」 秘密というものは存外、知っているものの多いものだ。 「それでも」 オスマンは立ち上がり、窓の外を眺める。ちょうどその窓の下はヴェストリの広場だ。 コルベールも窓の傍に寄る。そこでは、風系統の教師であるギトーに怒られるルイズと観客たちの姿があった。 「それでもせめて、この学院にいる間くらいは。自分の信念を見つけ、その為にどうするか、考えられるほどに成長するまでは。わしら大人は見守ってやれんかのう?」 「・・・・・・ええ、私もできることならば」そして、それが許されるのならば。 ――私も、彼女たちが育っていくのを見守りたい。 オスマンの言葉にゆっくりとコルベールは頷いた。 4 ルイズは学院長室にいた。 「あー、ミス・ヴァリエール?」 「何でしょう?」 部屋にはルイズとオールド・オスマンとなぜかコルベールがいた。簡単に今の状況を説明すると、呼び出されたのだ。名指しで。 「自分のしでかした事、わかっておるかのう?」 「ええ。食堂で一騒ぎしたのち、ヴェストリの広場で騒動の中心人物であるミスタ・グラモンと決闘しました」 ルイズは堂々と言った。もちろん、誇れることでないのだが、嘘をついてもしょうがない。どうせ事情は誰もが知っているのだ。 まだルイズは知らないが、決闘の結果は、波のように学院中に広まった。『あのゼロのルイズが、青銅のギーシュに決闘で勝った』と。 ルイズは良くも悪くも有名人である。ルイズの実家、ヴァリエール家はハルケギニアでその名を知らぬ貴族はいないほどの名門であるし、『ゼロ』の二つ名は前述の立場もあり、その特異性から学院では有名な話だ。 ギーシュもその女癖の悪さから、学年を問わず有名である。影では『好色』の二つ名で呼ばれているとかいないとか。 そんな二人の決闘が話題にならないはずもなく、半日と経たずに噂は尾ひれをつけてあらゆる人間に伝わっていた。それもルイズの勝利という結果で終わったのだ。決闘は裏で賭けまで行われたらしく、一部の生徒を除いて何人もの生徒が小遣いを失ったという。 「もちろん、貴族同士の決闘が禁じられているのも知っておるな?」 「存じております」 決闘はルイズの勝利で終わったが、そんな結果に関係なく決闘自体が禁止されているのだ。あの後、すぐに教師の一人が駆けつけて来て広場の片づけを観客たちに命じた後、ルイズは説教され学院長室に行け、と伝えられた。というわけでルイズは学院長室に呼び出されたのだった。ちなみにギーシュは魔力を使い切っていたのであの後気絶し、今はモンモランシーに医務室にて介抱を受けている。 ――ま、しょうがないわね。 おそらく何らかの罰を受けるだろう。それは仕方ない。食堂でギーシュに手袋を投げた時からわかっていたことだ。 それに、そこまで重い罰を受けることもないだろう。禁止されているとはいえ、こういった生徒同士の決闘というのは年に何度か起きるのだ。確かキュルケも一年の時に決闘騒ぎを起こしていたし、罰といっても何日かの謹慎処分といったところだろう。 「わかっておってあの騒ぎか。まったく・・・・・・話を聞く限り非はミスタ・グラモンの方にあり、本人もそれを認めておるようじゃが、もうちと穏便にできんかったのかのう」 耳が痛い。確かにちょっとやりすぎた、とはルイズも思っているのだ。これでも一応、反省してるのである。 「まぁ、良いわ。ミス・ヴァリエール、規則に背き、決闘を行ったということで謹慎五日間を言い渡す。入浴以外は基本的に自室で過ごすことじゃ」 「・・・・・・わかりました」 謹慎五日間。まぁ、妥当だと思う。ギーシュもおそらく同じか、少し長いくらいだろう。それよりも、だ。 「ところで。ミス・ヴァリエール。君が召喚した使い魔について、いくつか聞きたいことがある」 来た。 「なんでしょうか?」 質問が来ることは分かっていた。問題はどう答えるかだが、それも既に考えてある。そうでなければ無計画に《P.V.F》を展開したりしない。 「あの『錬金』。それに使い魔について。そして、その左手のルーン。とりあえずはこの三つじゃな」 この質問も予想通り。 「・・・・・・杖を振っても?」杖を取り出し、オスマンに訊ねる。オスマンは静かに頷いた。 「『錬金』」ルイズは決闘の時と同じく、ルーンを読み上げる。 右手を伸ばし、杖を軽く振ってから《P.V.F》を展開する。光の粒子がルイズの右手を包み、半透明の装甲を形成していく。何も無かった空間から生じた装甲は無機質な音を立てて、機関部を形成。三本の長く優雅な銃身と巨大な盾を併せ持ったルイズの《P.V.F》、シールド・オブ・ガンダールヴだ。 「ほう」 「これが・・・・・・」オスマンは静かに、コルベールは目を見開いて驚いていた。オスマンの落ち着いた態度は生きた年月がそうさせるのかもしれない。大したものだ。 「まず一つ目の答え、これが私の『錬金』で作った特殊な弩、シールド・オブ・ガンダールヴです」 本当は『錬金』なんて使わないで、展開することができる。もちろん杖もいらない。第一、ルイズが『錬金』を使えば爆発してしまう。決闘の時にわざわざ『錬金』を唱えていたのは、この言い訳に真実味を持たせるためだ。 「ふむ、見事じゃ。それだけ精巧な弩を作り出すとはのう。遠見の鏡で見ていたが相当な威力を誇るようじゃな。その上、連射までできるとは・・・・・・『土』のトライアングルはあるかの」 遠見の鏡。ルイズも噂では聞いたことがあった。曰く、その鏡には遠見の魔法の力が込められており、魔力を通うわせることで遠く離れた風景を見ることができるという。 なるほど。それでシールド・オブ・ガンダールヴの性能まで知っていたのか。 「ありがとうございます。それでは、二つ目の質問に答えましょう。私の召喚した使い魔は東方のマジックアイテムです。錠剤といって、ポーションを固形にしたものと考えてください。素質のある者がそれを飲むことで、私のこのシールド・オブ・ガンダールヴのような《P.V.F》と呼ばれる武器を作ることができるようになります」 これが私の用意した言い訳だ。嘘はほとんどついていない。 「ふむ、P.V.Fというのですか。ミス・ヴァリエール、失礼ですが少し見せてもらっても構いませんか?」 「ええ、どうぞ」 ルイズがそう返事をすると、コルベールは喜んだ様子で調べ始めた。 「ふむ」とか「これがこう動くのか」とか言っているコルベールを尻目に、オスマンは質問を続ける。 「それにしても随分と大きいのう。こんなものよう振り回せるものじゃな?」 オスマンの言葉には、疑いが感じ取れた。できれば気づかないでいて欲しかったが、それは流石に無理か。 「ええ、本来は相当な重量があるのですが、術者である私はほとんど重さを感じないのです。どうやら《P.V.F》を展開すると、体内の水の流れが活性化するようですわ。今の私はかなり力が出せますよ? 東方の魔法とは凄いものですね」 東方の地について知るものは少ない。広大な砂漠を越え、さらにエルフの住む土地を越えなければいけないからだ。誤魔化すのに、これほどいい材料は無い。 「そして、これがマジックアイテムを使った証のルーンです。私はルーンの刻まれた錠剤を飲みましたから」 これだけは嘘をついていない。この左手のルーンは、ルイズの魔法が成功した証であり、使い魔との絆だ。 「ふむ・・・・・・なるほどのう。・・・・・・わかった。下がってよろしい。ほれ、ミスタ・コルベール、いい加減にせんか」 「あ、すみません。ではミス・ヴァリエール、謹慎期間はおとなしくしているのですよ」 ――なんとか誤魔化せたようね。 「では、失礼します」 軽く腕を振り、シールド・オブ・ガンダールヴを解除する。 部屋に戻ろう。しばらくは暇だろうが、仕方ない。 「おお、そうじゃ、ミス・ヴァリエール」 部屋を出ようとしたところで、オスマンに声を呼び止められた。 「なんでしょう?」 「新しい二つ名を考えねばならんな。もう誰も『ゼロ』とは呼ばんじゃろうて」 そんなオスマンの言葉を聞いて、胸がカァと熱くなるのを感じた。オスマンは静かに目を細めて微笑んでいるだけだったが、それだけで十分だ。 「・・・・・・ありがとう、ございます」 やっとのことでそれだけを言うと、ルイズは学院長室を出た。視界が歪んでいるのに気づいて、初めて自分が泣いていることに気がついた。 ルイズは誰かに『ゼロ』じゃないと言って欲しかったのだ。 前ページ次ページ疾走する魔術師のパラベラム トップページへ戻る
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「虚無って……何、これ」 アンリエッタも、ウェールズも、ルイズの疑問に答えることは出来なかった。 ルイズが更にページをめくり『始祖の祈祷書』を読み進めようとすると、よりいっそう『風のルビー』が強く輝いた。 「風のルビーが、輝いている」 アンリエッタがルイズの手にはめられた『風のルビー』を見ると、ウェールズの言ったとおり、不自然なほど強く光を反射して輝いていた。 「本当…ねえ、ルイズ、『始祖の祈祷書』を私にも……」 アンリエッタが試そうとするが『始祖の祈祷書』には何の文字も現れない。 もしやと思い『風のルビー』をはめて試すが、やはり何の文字も現れなかった。 「ルイズ、私の『水のルビー』でも読めるか、試して?」 「…………」 ルイズは無言のまま、アンリエッタの差し出した指輪を受け取り指にはめた。 「読める……読めるわ……」 『始祖の祈祷書』には、『風のルビー』をはめた時と同じように文字が浮き出ていた。 「まさか……私が、そんな、そんな」 ルイズは顔を押さえ、狼狽えた。 この本に書かれていることが本当なら、私は虚無の使い手。 今までの魔法の失敗は、私が系統魔法ではなく虚無の魔法の使い手だったからだと考えれば納得がいく。 だが、納得できない。 『なぜ吸血鬼になる前に教えてくれなかったのか!』 と、怒りにも似た感情が『始祖の祈祷書』に向けられる。 だが、本はそのまま、本として無機質な顔を見せたままだった。 アンリエッタから水のルビーを借りて、始祖の祈祷書を読もうとしていたウェールズだったが、自分には読めないことが分かると、顎に手を当てて何かを考えていた。 「アンリエッタ、この本がニセモノである可能性は?」 「ウェールズ様が疑われるのも無理はありません、ですが、『始祖の祈祷書』は過去に魔法学院やアカデミーで研究されているはずです。この本には『固定化』以外になんの魔法も付加されていないはずですわ……」 アンリエッタの言葉は少し震えていた。 ルイズの言葉が本当なら、伝説だと思われていた『虚無』の手がかりが現れたことになる。 そして、ルイズを悩ませていた魔法失敗の原因が、今解明されるかもしれないのだ。 アンリエッタは王女として、一人の友人として、期待せずにはいられなかった。 「そうなのか……ならば、石仮……いや、ミス・ルイズ。虚無の魔法とはどんなものなのか、確かめられるような魔法は書かれていないのか?」 正直なところ、ウェールズはまだ『虚無』に対して懐疑的だった。 アンリエッタやルイズを信用してはいるが、虚無の魔法ともなれば、その内容を確かめてからではないと信用は出来ない。 『伝説の虚無系統を、この目で確かめてみたい』というのが本音かもしれないが…… 虚無の魔法に対して懐疑的なのは、ルイズも同じだった。 あまりにも突然の出来事で、頭が混乱しているのかも知れない。 だが、今は『これが虚無である』と確かめられるような呪文を探すのが先だ。 ルイズは一心不乱にページをめくり、文字を探した。 「……以下に、我が扱いし『虚無』の呪文を記す。初歩の初歩の初歩。『エクスプロージョン』……意味は、爆発?」 爆発と聞いて、ルイズとアンリエッタが「あっ」と声を上げた。 ルイズはいつも、呪文を唱えると、爆発を起こしていた。 あれは、ここに書かれている『虚無』ではないだろうかと、思い当たったのだ。 考えてみれば、爆発する理由は誰も答えられなかった、ラ・ヴァリエール家の教育係も、両親も、姉も、誰もその疑問には答えられなかった。 ただ、彼らの望む結果を出せなかったから、ルイズの魔法は『失敗』で片づけられていたのではないか。 ルイズは更にページをめくる。 こんな所で爆発を起こしてしまったら、それこそ大問題だ。 別の何かはないかと、必死になって探した。 ルイズは本を凝視し、精神を集中させた。 ふとページをめくる手が止まる。 光と共に文字が浮かび上がり、別の呪文が姿を現した。 「初歩の初歩……〝イリュージョン〟……描きたい、光景……強く心に思い描くべし、なんとなれば、詠唱者は、空をも作り出すであろう…………かしら」 ルイズは、静かに詠唱を始めた。 それはアンリエッタとウェールズも聞いたことがない、長い呪文。 だが、ルイズにとっては、なぜか懐かしく、そして心落ち着く呪文だった。 ルイズは思い描く。 アンリエッタとウェールズの姿を思い描く。 テーブルの上に、二人が並んで立っている姿を想像して、詠唱する。 詠唱する。 詠唱する。 詠唱する…… テーブルの上に雲のようなものが集まり、徐々に人間の形を成して、色が浮かび上がっていった。 テーブルの上に立つのは、高さ15サント(cm)程のウェールズ、アンリエッタの姿。 ……だけではない。 羨ましい程のスタイルを持つ赤毛の女性。背丈より高い杖を持ち眼鏡をかけた水色の頭髪の少女。薔薇の造花を持った金髪の少年。長い髪の毛を綺麗にロールさせた女性。 ぽっちゃりとした体型で肩に鳥を乗せた少年。黒い頭髪と瞳を持つメイドの少女。眼鏡をかけた緑色の頭髪を持つ女性。逞しい肉体と髭をたくわえ豪華な鎧を着た男。ルイズを金髪にして眼鏡をかけたような女性。ルイズと同じ髪の色で目つきの優しい女性。 ほかにも沢山の人の姿が、まるで人形を並べていくようにテーブルの上に形作られていった。 「すごいな……、少し、確かめさせて貰うよ」 テーブルの上に作られていく人形に向けて、ウェールズは『ディティクト・マジック』を唱える。 光り輝く粉のような物が舞い、その存在を調査していく。 「手で触れることはできないが、ディティクト・マジックにすら反応しない幻……これが虚無なのか…」 「水でも、風の系統でもありませんわ、これが『虚無』の初歩なのね、ルイズ…………ルイズ?」 ウェールズが感心する一方、アンリエッタはルイズの表情に影が差していたのを見逃さなかった。 コンコン と、応接室にノックの音が響く。 「姫さま、会議の時間が迫っておりますが……」 アンリエッタは、ウェールズの処遇と、ワルド子爵の裏切りについて会議があるのを思い出した。 「ルイズ、後でまたお話ししましょう。すぐに部屋を一つ準備させますから」 ルイズはうつむいていた顔を上げ、アンリエッタを見て言った。 「は、はい……あ、私のことは、どうか誰にも言わないで」 「大丈夫ですわ、貴方がウェールズ様を守って下さったように、わたくしも貴方を守りましょう」 「……ありがとう」 アンリエッタとウェールズの二人は応接室を出ると、外で待機していた侍女がアンリエッタの言付けを受けて、すぐに上等なゲストルームへとルイズを案内した。 侍女が恭しく一礼し、ゲストルームを出て行くと、ルイズは糸が切れたようにソファに倒れ込んだ。 『イリュージョン』を唱えた影響なのか、ルイズの精神は思ったよりも疲弊していた。 侍女が出て行った途端、緊張の糸がほぐれたのだ。 ルイズは目と口を半開きにしたまま、意識を手放した。 夢の中で、ルイズは魔法学院にいた。 『ツェルプストー!見てみなさい、ふふーん、アタシは虚無に選ばれたのよ!』 『へー、すごいじゃない。でもその胸なら納得よね』 『ああああアンタ!エクスプロージョンでぶっ飛ばしてやるわよ!』 『ミス・ヴァリエール……貴方にお願いがある』 『え?お願いって……』 『タバサがお願いだなんて珍しいじゃない』 『虚無なら、ハシバミ草を育てる魔法があるはず』 『そ、そんなもん、無いわよ』 『……ふぅ』 『何よその落胆したようなため息はー!虚無よ虚無!凄いのよ!伝説よ!』 『ハハハ、ミス・ヴァリエール、君が虚無に選ばれただなんて、なんの冗談だい?』 『えい、金的』 『ウッギャー!』 『ちょっとルイズ!あたしのギーシュに何するのよ!』 『あれぐらい当然の罰よ、罰』 『駄目なの!ギーシュを罰していいのは私だけなのよ!』 『モンモランシー…あんた本当にギーシュが好きなのね。ならプレゼントよ”イリュージョン”』 『えっ、あ、ギーシュが一人、二人、三人……や、そんな、そんな沢山のギーシュに見つめられるなんて、私…ぽっ』 『あら、ヴァリエールったら、本当に虚無の魔法を使えるのね』 『ふふん、やっとツェルプストーも私の力を認める気になったのね』 『でも私はもっと派手なのがいいわ、心の底から恋を焦がすような、熱と光は無いの?』 『あるわよ』 『ふーん、じゃあやって見せなさいよ、ゼロのルイズ』 『ほえ面かいても知らないわよっ!”エクスプロージョン!”』 洪水のような熱と光に、魔法学院と級友達、そして自分自身が焼かれ、ルイズは目を覚ました。 ソファから身体を起こして窓を見る。 外には見慣れた月が二つ浮かび、ゲストルームをうす明るく照らしていた。 「……夢?」 自分の身体を触り、焼けこげていないか確かめる。 服を確かめても、夢の中のように魔法学院の制服は着ていない。 ルイズは「ふぅ」とため息をついて、再度ソファで横になった。 「戻りたい」 学院に。 「戻りたい」 人間に。 ルイズの小さな呟きは、誰にも聞かれることなく、月明かりに消えていった。 その頃、会議を終えたアンリエッタは、ルイズの作り出した幻のを思い出していた。 あの幻で作られたのは、ルイズの父母、姉達、魔法学院の制服を着た人々。 「子供の頃から、強がってばかり……」 空に浮かぶ二つの月を見上げると、月は一つの球体が二つに分裂するかのように位置をずらしていた。 アンリエッタは『おともだち』を、どんな手を使ってでも守ろうと決心していた。 ウェールズと再会できたのも彼女のおかげなのだから。 アンリエッタの表情は、いつもよりも遙かに堂々としていた。 沸き上がる『自信』も『決意』も、『おともだち』がくれたものだと思っていた。 「アニエスなら……ルイズに協力してくださるかしら?」 会議では、ウェールズの亡命を受け入れるには至らなかったが、親衛隊の新設が決定された。 ワルド子爵の裏切りが、親衛隊の新設を後押しする形となり、『銃士隊』の結成が決定されたのだ。 その隊長として、アンリエッタが選んだのは「アニエス」という平民の女性。 元傭兵のアニエスは、今はトリステインに所属する軍人として並々ならぬ功績を上げている。 アンリエッタは彼女に『シュヴァリエ』の位を与えたかったが、まだ他の貴族からの反感も大きく、実行には移せていない。 だが、機会を見てアニエスを中心とした『女性だけで構成された近衛兵』を集めるつもりだった。 「私も、私のお友達も、ずっと子供のままなのかもしれませんわ……」 アンリエッタは、ルイズと同じ月夜を見上げていた。 そして、数日後。 トリステイン魔法学院では、ある変化が生徒達を驚かせていた。 『風が最強だ!』と耳にタコができそうな程繰り返していたギトーが、どこか大人しくなり、傲慢さがなりを潜めてしまった。 それどころか、属性の使い分けと、連携を中心として授業が進められていく。 その変化に驚いたある生徒は『魅了』で記憶を改ざんされたのではないか……と言い出す程だった。 もう一つの変化は、シエスタの変化だった。 いつもより堂々と、自信に満ちた笑顔を見せて、授業を受け、実技に挑戦し、キュルケ達との会話にも物怖じしない、それは女性としての自信と言うより、戦士としての自信だったのかもしれない。 もっとも、それに気づいているのはキュルケとタバサぐらいのものだが。 元は平民なので、シエスタはどの貴族に対しても丁寧に接していたが、そのせいかマリコルヌが何かを勘違いして得意げにしていたのは秘密だ。 だが、いかに治癒の力を持つとはいえ、シエスタは元平民。 平民と貴族が同じ授業を受けるなど、馬鹿馬鹿しいと言って、シエスタに敵意を向ける者も存在していた。 シエスタは空を飛べない。 そのため、魔法学院の外で規模の大きい風の魔法を実習する時など、走ってその場まで移動する。 他の生徒達は『フライ』の魔法を使って移動している。 単独で空を飛行する魔法、風の基礎中の基礎、『フライ』すら使えないシエスタを馬鹿にする者も多かった。 だが、キュルケ達は違う。 ルイズが死んだ罪悪感からか、それとも純粋にシエスタの『治癒』の力を認めているのか、『フライ』が使えないからといってシエスタを馬鹿にすることは無かった。 キュルケ達と仲の良いシエスタを見て、ある生徒がこんなことを呟いた。 『キュルケは、平民上がりのメイジを飼っている』 その噂は瞬く間に広がり、キュルケとシエスタは侮蔑と好奇の混じった視線に晒された。 だが、元々同姓から羨まれ、恨まれるキュルケは気にしていない。 シエスタもそれがどうしたと言わんばかりの、堂々とした態度でいつもの生活を繰り返している。 そうなると面白くないのは、噂を広めた当人達。 キュルケとシエスタへ向けられていた好奇の視線、それが少なくなるに従って、今度は二人の人気が高まっていった。 姉のように振る舞うキュルケ。 優しい妹のようなシエスタ。 二人の人気を妬む、一部の生徒の『危険な』嫌がらせが実行されるのも、時間の問題だった。 To Be Continued → 25< 目次
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二人が次に向かったのは、服屋。 正直言うと、片手であのベルトだらけの服はちと厄介だ。 キュルケ達もそこに居たのだが、着せ替え人形よろしく服を次々と持ってこられた事にはさすがに辟易した。 動き回り剣を使うだけあってスカートは問題外だ。 (まったく…テレサが見たらなんと言うだろうかな…) 大体予想は付く。 あの人を食ったような変わる事の無い微笑を浮かべながら『よ、お前もヤキが回ったなイレーネ』というとこだろう。 結局、軽装のズボンと長袖のシャツに落ち着いた。 体温調節機能を備えているので、基本厚着をする必要は一切無いのだ。 だが、マント装備のため、外見上はあまり変わったようには見えない事にブーイングが起きていたのは割愛だ。 「相棒も大変だねー」 カタカタと音を出しながら背負った剣が言葉を吐いたが無視しておく。 夜頃、学院に戻りルイズの部屋に戻ると、イレーネがおもむろにデルフリンガーを抜いた。 「何で部屋の中で剣なんて抜いて…」 ルイズがそういい終える前に、手に持ったデルフイリンガーを…思いっきり!床に!突き刺したッ! そうすると、デルフリンガーに背を預け座る。 「相棒…抜いてくれるのは嬉しいんだけど、これ剣としての使い方間違えてねぇ?」 「私達はこう使っているんだがな」 床の上なので、硬さは大して野外と変わらない。という事はこのスタイルが一番楽なのだ。 毛布は、極寒の北の地でも普通に過ごせるため必要は無い。 「なななな、なにやってんのよ!床に穴が空いたじゃない!!」 「気にするな。次からはここに刺すから、これ以上穴は増えん」 「そういう問題じゃなーーーーーーい!!」 「もう寝ろ」 感情の起伏が恐ろしく激しいルイズ。方や起伏が恐ろしく一定で常に冷静なイレーネ。 この二人実に対照的である。 「嬢ちゃんは、もちっと落ち着いた方がいいし、相棒はもう少し、感情出してもいいと思うね。俺は」 「「ほっとけ」いて!」 ここだけは声が被った。 翌日、ギーシュと決闘してから、一部を除いて余計距離を開けられるようになっているため、例によって食堂には入っていない。 夕方頃になるとすっかり懐いたシエスタが寄ってくるのだが、今日は来ない。 まぁ、そんな時もあるのだろうとし、誰も居ない場所でデルフリンガーを振っていた。 「相棒ってさ、なんで右腕だけ異様に弱いんだ?いや、弱いっていうか、他が強すぎんだけど」 「今の私には必要無かったんでな。元の腕は弟子の餞別にくれやった」 「……へ?」 多分というか、絶対理解できてない。まぁそりゃそうだ。 「体の中に化物を入れていると言っただろ?その力を使えば、私達は四肢が切断された程度なら、元に戻せるんだよ」 「……いや、でもくれてやったってのは?」 「属性が同じなら、他人の腕も繋ぐ事ができる。まぁ私は攻撃型で完全な再生はできんから、常人程度の腕しか再生できん」 「……ほんと、何でもありだな。相棒は」 「…本来なら再生するにも数ヶ月かかるものだが… それにお前、使い手とか言っていたが、剣を持った時と、そうでない時。力とスピードが違うんだが、分かるか?」 「…忘れた」 「やれやれ…役に立たん」 「ひでぇ!でも許す、相棒だから」 そうしていると、一人誰かが近付いてきた。 「確か、マルトーとか言ったな。何か用か?」 現れたのは、学院における厨房責任者こと料理長マルトーだ。 「…頼みたい事がある」 「…その様子だと、ここの貴族連中には頼めん事と見たが」 「その通りさ…シエスタがモット伯って貴族に連れていかれちまったのさ」 「何者だ?」 「気に入った若い娘を連れて行って囲ってるってやつさ」 (本当に、大してどこも変わらんものだ) イレーネが居た場所でも『孤児は、少年は北の地へ、少女は北東の地へ送られる』と言われているぐらいだ。 組織に属する戦士は、ただ一例、クレアを除いて全てこれに当てはまる。 当然、イレーネも親を妖魔に殺されたクチだ。 「それで、私に頼みというのは?」 「…シエスタを助けてやって欲しい」 (さて、どうしたものかな) そう考える理由は、存在そのものにある。 これが妖魔、覚醒者絡みなら二つ返事で受けるのだが、相手は人だ。 基本的に組織は人間同士の争いに加担する事は無い。 離反してからも、隠遁して暮らしていたので、その思考は特に変わっていない。 「シエスタからよく聞かされてたんだよ。 『ハーフエルフかもしれないけど、怖い人じゃないし、わたし達の味方』だって」 ハーフエルフでもないし、味方云々に関しては対妖魔でなのだが。 「私はギーシュしか相手にしてないから分からんのだが、お前達にとってメイジというのはどういう存在だ?」 「平民は貴族相手だと何もできない。こういう事があっても天災だと思って諦めるしかないのさ」 (なるほど。平民にとってメイジというのは妖魔のようなものか) 潜み、いつ自分達に牙を向くか分からない。という点では似たようなものかもしれない。 ただ、脅威が妖魔並みとは言っても人だ。 「我々は、妖魔を狩る存在だという事は聞いているな?」 「あ、ああ」 「基本的に我々が妖魔を狩る時は、街や村から依頼があった時でな。依頼を受けるにあたって、必要な物が出てくる」 そこまで言うと、全てを話さなくても理解したようだ。 「…金って事か?」 「まぁそうなる」 マルトーが唸る。モット伯はトライアングルだと聞いているからだ。 命を賭けるかもしれないのに、ただで行ってくれというのは虫が良すぎるというものだろう。 シエスタからも魔法は使えないと聞いているから、なおさらだ。 「…どれぐらいなんだ?」 「相場が分からんから何とも言えんが…妖魔一匹なら大体…そうだな、あの袋ぐらいだ」 そう言って指差すのは、詰めれば両手からはみ出るかどうかというぐらいの大きさの袋。 そう言われてマルトーが言葉に詰まる。 それで金貨なら、平民一人が払える額ではない。 本来妖魔退治は、街や村などの集合体から依頼されるもので、個人からの依頼というのは滅多に無い。 だが、マルトーにも意地があった。 目の前の剣を持ったやつなら、貴族に一泡吹かせてやれるのではないかと。 なにより、今晩中にでも傷物にされかねない、シエスタの事が気にかかっているのだ。 「…後からでもいいのか?」 「ああ、妖魔相手でも、我々が死ねば渡す必要も無いからな」 「…金は他の連中にも頼んでみるから…シエスタを頼む」 「場所は?」 マルトーからモット伯の屋敷の場所を聞きだすとデルフリンガーを背負う。 「組織の元ナンバー2イレーネ、その依頼確かに承った」 そう言うと同時に、モット伯への屋敷へと歩き出した。 「お、相棒、いま少しだけ感情が動いたな」 デルフリンガーが小さく言ったが、それは本人には聞こえていない。 モット伯の館は妖力解放しなくても、走って10分程度の距離だ。 もちろん、人が出していい速度ではないし、森の中を突っ切り最短距離で向かった結果だ。 まだ、日は出ており、屋敷がよく見える。 正面には背中に翼が生えた犬を連れた衛兵が居た。 例によってフードとマントで姿を隠したまま近付くが、当然衛兵はそれに気付く。 「ここはモット伯の屋敷だ。何者か知らんが今すぐ引き返すんだな」 「モット伯に会わせてもらうぞ」 女の声だったので、またモット伯が女でも呼んだのかと思って、少し気が抜けたのだが、翼犬は唸り声を上げている。 「お、おい!大人しくしろ!」 衛兵の静止を振り切り、時間差を付け空中から襲い掛かる。 こうなれば、どうしようもない。死体の処理に頭を悩ませたが、聞こえたのは翼犬の悲鳴だった。 「…随分と手荒いな」 翼犬を見るが、無数に切り裂かれて倒れ伏せている。 残りの翼犬も、次々に襲い掛かるが、全て喰らい付く直前で何かに切り裂かれているのを見た。 「どうした?お前達が案内しないのなら…この犬と同じようになる事になるのだが」 そう言ってフードを外すと、当然ながら衛兵は固まる事になる。 「エ、エルフが…!」 「どうする?」 一歩近付くと、衛兵が大急ぎで門を開ける。 屋敷の中に駆け込んでいったあたり、取り次ぐ気にはなったようだ。 ちなみに、翼犬は斬ったが、人を斬る気は無い。相手が掟を知っていないからこそ言えるハッタリである。 今日手に入れ、今湯浴みをしているメイドの事を考え上機嫌だったモット伯だが、飛び込んできた衛兵を見て不機嫌になった。 「…なんだ?」 「エエ、エルフが…モット伯に会わせろと…」 「…なんだと!?」 「既に先住魔法と思われるもので、翼犬が何かに切り裂かれました…」 「相棒、使ってくれるのはいいんだけど、他のやつに見えないんじゃ、俺の活躍ってもんがさ…」 「そういう技だ」 「せめて使わない時も手に持つとか…」 愚痴るデルフリンガーだが、食われたり使われない連中よりマシだと自覚しろ。 「てか、腕がヤバそうだが、大丈夫かね?」 「使う度に妖力を使って修復に当てねばならんのがな…」 そう言うと、妖気を右腕の修復に当てる。5秒もすると元通りの腕になっていた。 「おでれーた、大したもんだな」 そうしていると、かなり遠巻きに呼ばれた。会う気にはなったという事だろう。 「これは、これは…我が屋敷にエルフの方が何の御用ですかな?」 「単刀直入に言う。学院から連れて行ったメイドを返してもらうぞ」 「何を馬鹿な…!あれは正式な手続きを踏み雇い入れたものだ!」 譲る気が無い。そう判断したが、ちと詰まる。掟がある以上殺すわけにもいかない。 基本的に自己申告なのだが、人であるという精神的意味合いが強いのだ。 人を殺せば、妖魔と同じになる。そういう観点から、No4オフィーリアを除いて進んで人を斬る戦士は少ない。 イレーネもモット伯そのものに手を出す事はできない。 少し膠着状態が続いたが、好色なモット伯ならではの言が出た。 「ならば、交換条件として、あなたが私と一晩付き合うというのはどうですかな?」 半分冗談だが半分本気だ。 基本的に戦士のほとんどは整った顔立ちで美形に入る。 イレーネも例外ではない。まぁそのあたりもエルフと思われてる理由の一つだろう。 それを受ければ、社交界での話しのタネにもなるし、受けなければメイドをそのまま手元に置くことができる。 エルフといえどトリステインの貴族を殺して、国を相手にできるはずがないという事から、そう言ったようだ。 「なるほどな…こんな体でよければくれてやるよ」 そう言って服に手をかけると、モット伯の顔が緩んだ。 だが、一瞬で恐怖面に変わる事になる。 「どうした?付き合ってくれるんじゃなかったのか?」 「うぁ…ば、化物!!」 そう叫ぶと杖を掲げ、その先から水流が竜のように渦を巻き、イレーネに襲い掛かる。 素早くその場から跳躍するが、その後を追うように水が追ってきている。 「確かに、これならばメイジが妖魔のように恐れられているというわけだ」 言いながら避けるが、上の方から二つに分かれた水流が襲ってきた。 体勢も、少しばかり悪いためかわしきれないはずだ。 「ある程度、分かれて攻撃する事ができるという事か。それなりの実力者なのだろう。だが…高速で奔る無数の剣の前には全ては無意味…」 高速剣は、攻撃力の高い技だが、防御力も高い。無数の剣によって接近する事もできないからだ。 攻防一体の技と言っていい。鋭敏な妖気探知能力を持ち先読みで防ぐ事のできるテレサかクレアや 上位No、それも深淵の者クラスの覚醒者ぐらいしか止められる者は居ない。 魔法で操られている水といえど、その圧倒的な剣の壁を抜くことなどできるはずはない。 全てイレーネに命中する手前で四散する事になった。 「さて…こうなってくると私としては…どうするべきなのだろうかな」 ちょっと壊れかかっているモット伯だが、まだ杖を離す様子は無い。生命線なのだろうから当然だろうが。 そこに一瞬間を空けて、何かが爆発するような音がした。 三割の妖力解放。目の色も変わり、顔つきが変わり妖魔に近くなる。 そのままイレーネがモット伯に近付く。 その途中にある、装飾品や壁などが無数に切り刻まれている光景を見て、杖を落とし崩れ落ちたモット伯が叫んだ。 「あ、あのメイドなぞくれてやる!だから…私のそばに…近寄るなァーーーーーーー!!」 四つん這いの姿勢で這いずり逃げながら、顔をこちらに向けながらそう叫ぶ。 それだけ聞くと、妖力を抑える。短い時間とは言えあまり使いたいものではないのだ。 「なら返して貰うが、次に同じような事があれば…そうだな、屋敷が細切れになると思え」 そこまで出来ないのだが、まぁハッタリは使えるうちに使っておくのが最善だろう。 完全に腰を抜かしたモット伯が頷くのを見ると、シエスタを連れてこさせた。 「話は付けた。帰るぞ」 「あ、あのモット伯とです…か…」 交渉で応じられるとはシエスタも思っていなかったのだろうが、ホールの惨状を見て納得したようだ。 「そういう事だ。行くぞ」 「は、はい!」 ちなみに、走ってきたため、シエスタを体に掴まらせて学園へと戻った。 学院に戻ると、マルトーが袋を手に待っていた。 「仕事は成した。任務完了だ」 「良かったな…シエスタ!本当に良かった…!」 今にも泣き出さんばかりだったが、シエスタが袋に気付いた。 「マルトーさん…この袋は?」 「ああ、お前さんのメイド仲間や、コック連中にワケを話して少しづつだが、出してもらったんだ」 中に入っているのは金貨だ。それを見てシエスタが目を丸くした。 「これって…!」 「メイジと戦ってもらったんだからな…これぐらいは当然だろうよ。どうだ、足りるか?」 「問題無い」 淡々と交わされる会話だったが、シエスタは少し残念そうだ。 イレーネが助けにきてくれた事は仕事としてだという事に。 「それは、後から黒い服を着た怪しいヤツが取りに来る。そいつに渡せ」 「後から来るって…これは、あんたが受け取るんじゃないのか?」 「報酬は組織が直接受け取る事になっている。…ああ、私とした事が迂闊だったよ。 組織の連中は私がここに居る事を知らないんだった。という事はそれを受け取るやつは来ないという事だ。参ったな、どうしたものか」 殊更わざとらしく言うと踵を返し、ルイズの部屋へと戻ろうとする。 「…もしかすっと最初からそのつもりで!?」 「さぁな。まぁ万が一来れば渡せばいいだろうが、それまで、そいつはお前達のものだ それより、明日にでも礼を言っておくんだな。私のみたところ相当な額だ。お前のためにそれを出してくれた仲間は、それよりも得がたい存在だという事を覚えておけ」 「は、はい!」 さっきまで、少し暗かったシエスタの顔が一気に明るくなった。 イレーネが去り、マルトーとシエスタの二人だけになったが、マルトーのテンションは最高峰といったとこだ。 「あいつは、魔法じゃなくて剣を使うんだよな!」 「わたし達が見えない程らしいんですけどね」 『高速剣』の他に、魔法学院の平民たちから呼ばれる『我らの剣』と言う新しい二つ名が誕生した瞬間でもあった。 ルイズの部屋に戻ると、少し時間を空けていた事に対してルイズが怒っていた。 「主人を放ってなにやってたのよ」 「少し用事をな」 そう言って床にデルフリンガーを突き刺し背を預ける。 使い切っていないとはいえ、回復は遅い。休める時に休んでおくにこした事はないのだ。 「あー、今、相棒少し笑ったね」 「ん、そうか?」 「嘘!?ちょっと見せなさい!」 ルイズがそう言って詰め寄るが、表情は何時もと変わり無い。 インテリジェンスソードであるデルフリンガーだからそこ、分かったようなものだ。 (もう少し、感情を表に出してくれると、俺も使われ甲斐があるってもんなんだが) まぁ少なくとも、感情が無いというわけではないと分かったので、よしとする事に決めた。
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前ページ次ページルイズと夜闇の魔法使い その後柊達は五体満足でタルブ村へと到着する事が出来た。 ……ただ、少なくとも肉体的には問題はなかったが同行した二人は精神的に傷を負ってしまった。 その理由は言うまでもなく、空中で制御を失ったガンナーズブルームの墜落未遂である。 眼前に迫ってくる緑の大地を垣間見てまずシエスタが失神した。 一番前でその光景を目の当たりにしたルイズは失神することさえできずに放心状態で固まっていた。 柊は力の抜けたシエスタの腕を捕まえながらルイズを抱きすくめ、墜落直前でどうにかこうにか制御を取り戻し着陸させたのだ。 その後気を失っているシエスタを前に抱き、代わりにルイズが後ろに乗って改めてタルブ村へと再出発したが、ルイズは村に着くまで一言も言葉を発しなかった。 ただ体に回された腕は今まで以上に柊に強く組み付き、背中に感じるルイズの心臓の動悸は壊れた目覚まし時計のようにがなりっぱなしだった。 そして村に辿り着いた後、ルイズは気を取り戻したシエスタと口を揃えて言った。 「もう箒には乗らない」 しかし残念ながら、帰りにもこの箒に乗らなければならないのであった。 ともかく、タルブ村に到着した柊達はシエスタに案内され護神様とやらの社へと足を運んだ。 そこはシエスタの話にあったとおり、タルブ村のはずれにある小高い丘の上にあった。 村と広い草原が一望できるいわゆる絶景という奴で、通り抜ける爽やかな風にルイズはピンクブロンドの髪を揺らしながら嬉しそうに辺りを見回す。 一方の柊は、その社に目が釘付けだった。 まるでそれしか眼に入らないかのように立ち尽くし、大いに眉を潜めてそれを凝視している。 回りの景色に眼もくれない彼にルイズは少し口を尖らせたが、気を取り直してその社へと歩を進め、そこに突き立っている真っ赤な柱を叩いた。 「……これ、門なの? 塀も何もないし……変なの」 言って彼女はその赤い柱を見回す。 その柱は一本だけではなく数メイルはなれた場所にもう一本立っていた。 両者の天頂部分に乗っけるようにして横向きの柱が二本立っており、見れば確かに彼女の言うとおり門のようにも見えた。 柊は盛大に息を吐き出した後、あきれ返った声でルイズに言った。 「……こいつは鳥居って言ってな」 「トリイ?」 「そう。鳥が居るって書いて鳥居……まあ漢字なんてわからねえだろうけど」 ルイズが首を傾げて見やる柊の後ろでシエスタが得心したように手を打った。 「ああ、そういえばいつも鳥が羽を休めていたりしてます。なるほど、それで鳥居なんですね」 「まあそれだけじゃねえけど……ってか、」 神が通り本殿へと至る道。神を『取り入る』が故に『とりい』とされる説もあるが、そんな薀蓄は柊にはどうでもいい。 柊は肩を震わせてうな垂れ――そして丘に響き渡るような怒声で渾身の叫びを放った。 「なんで神社なんだよっっ!!!?」 そう、目の前にある護神の社は紛う事なき日本の伝統建築、神社なのである。 「洋風ファンタジーな世界なんだから普通ストーンヘンジとか神殿とかだろ! なんで神社仏閣とかおっ建ててんだよ、おかしいだろ!? なにが『樽武神社』だ、ふざけやがって!!」 「ヒイラギさん落ち着いて!?」 顎束に取り付けられた額面(ご丁寧に漢字だ)を睨みつけながら柊は唸る。 こんな世界観無視のナメきった真似をするのは魔王以外に考えられない。 憤る柊はシエスタに宥められながら本殿へと足を運んだ。 流石に彼のよく見知っている幼馴染、赤羽くれはの家――赤羽神社のそれよりかなり規模は小さいが、それなりに神社の体裁を取り繕っている。 賽銭箱やら鈴緒やらまであってそれがまた柊の神経を逆撫でするのだが、そんな事情を知る由もないルイズは興味深そうにその社を見て回っている。 「変なの。これ、玩具?」 「あ、あっ、ミス・ヴァリエール、そんな乱暴に扱わないで下さい……!」 どこか楽しそうに鈴緒をがらんがらん鳴らしまくるルイズにシエスタは青くなって叫ぶ。 それを見て柊は思わず渋面を作ってしまった。 子供の頃に彼女と同じような事をやって、くれはの母親である赤羽 桐華の説教とその妹である藤乃の鉄拳制裁を食らったのを思い出したのだ。 懐かしい記憶がよぎって柊はどうにか平静を取り戻し、気を取り直すように大きく息を吐く。 「で、これがその護神様っていうのが住んでる社?」 「あ、はい。そうです」 鈴緒で遊ぶのに飽きたのか、次いでルイズは本殿の方に眼を向けた。 格子戸の向こうに見える薄暗い部屋を覗き込んだ後、彼女は無造作に戸を開け放ってその中に入っていった(しかも土足)。 渋面の柊とシエスタを他所にルイズはずかずかと本殿に上がりこみ、中央でくるりと回って内部を見渡した。 大きさは大体十メイル四方と言ったところで、燭台がいくつか並ぶだけで他には何もない、がらんとした場所だった。 正面の天井近くに小さな棚が設けてあるだけで、他に眼を引くものは何もない。 ルイズはつまらなそうに鼻を鳴らすと、外で立ち尽くしている二人を振り返った。 「誰もいないじゃない。どこにその護神様がいるのよ」 しかし当の柊とシエスタは神妙な顔でルイズを見やるだけだ。 いや、よくよく見ると二人は自分を見ている様子ではなかった。 改めて回りを見渡したが、特に気を引くようなものはなにもない。 そんな時、シエスタが柊に向かっておずおずと声をかけた。 「……ヒイラギさんなら、わかりますよね?」 「……ああ」 外から本殿をじっと見つめながら、柊は頷いた。 「『月匣』だな」 魔王――侵魔達がファー・ジ・アースに侵入するときに構築する結界。それが月匣である。 月匣の内部は一切の常識が排除され創造者の都合のいい法則に基づく世界が構築される。 外から見た月匣の大きさと内部の大きさが違うのは当然として、時間の流れさえも都合のいいように改変されてしまう。 ちなみにこの月匣を簡易に身に纏ったものが、柊達ウィザードの纏っている月衣である。 シエスタはこの月匣を感知して護神とやらのいる『場所』に入り込んでしまったのだろう。 「ルイズ、ちょっと外に出ろ」 「? 一体何よ……」 不満げに外に出てきたルイズを確認すると、柊は本殿の格子戸を締める。 そして一度深呼吸した後、再び格子戸に手を伸ばした。 訝しげに見つめるルイズの視線を受けながら、柊はゆっくりと格子戸を開いていく。 「……え!?」 ルイズは眼を丸めた。 格子戸が『その向こうの風景ごと』押し開かれたのだ。 現れた新しい景色は先程の部屋とは全くの別物。 切り出した石で敷き詰められた長い長い通路だった。 ルイズは慌てて走り出して本殿の側面に回ったが、当然ながら本殿の奥行きは先の見立てどおり十メイルほどしかない。 柊達の下に戻り、改めてその通路を見やる。 別に下り坂になっているという訳ではないのに、その通路は果てなく真っ直ぐに伸びていた。 「な、なにこれ! どうなってるの!?」 ルイズは驚きも露に柊を見やった。 しかし柊は彼女の目線に答える事なく、周囲を見渡して眉を潜めた。 (……紅い月が昇らねえ?) ファー・ジ・アースにおいて月匣が展開される場合、その状況に関わらず天には血のように紅い月が現われる。 これは単に月が紅く染まる訳ではなく、本当に月が出現するのだ。 たとえ昼間であってもお構いなしに空に紅い月が浮かび上がるし、場所にしてもそれが海の底だろうが宇宙空間であろうが例外はない。 ここがファー・ジ・アースではない異世界だからだろうか。 シエスタに眼を向けると、彼女もまた柊ほどではないではないにせよ小さく首を傾げていた。 「どうかしたか?」 声をかけると、 「……いえ、気のせいだと思います。私が最後にあの方の下に訪れたのは結構前ですから……」 「……?」 「ねえちょっと、どうなってるのよ!」 無視された格好になるルイズが棘の入った声で叫んだ。 柊は意識を切り替えて彼女に振り向くと、 「まあとにかく、これが『護神様』の住んでる所に続いてる道って事だよ」 納得いっていないルイズを促して現われた月匣へと足を踏み入れた。 ※ ※ ※ ひんやりとした空気が流れる通路を三人は歩いていく。 灯のようなものはなかったがどうも通路全体が仄かな光源になっているらしく、視覚面では特に不都合はない。 代わり映えしない通路に歩を進めながら、先頭を歩く柊は二人に顔を向けて言う。 「……気を付けろよ。この手の月匣には何があるかわからねえから なあっ!?(↑)」 柊の体が床を突き抜けて消えていった。 「ヒイラギ!?」「ヒイラギさん!?」 ルイズとシエスタの二人が慌てて柊の消えた床に走り寄った。 床から響く柊の悲鳴がだんだんと遠ざかり、そして消えていった。 「な、何これ……幻影? 床は見えてるのに、床がない」 「お、落とし穴でしょうか」 床に手を突っ込みながらルイズ達が驚愕の声を上げていると、後方から何かが派手な音を立てて落ちてきた。 柊だった。 「ヒイラギ、大丈夫?」 「く……くっそぉ……やってくれるじゃねえか……!」 そして三人は再び通路を歩き始めた。 先程の罠がきいたのか、ルイズとシエスタは少しだけ怯えた表情で床を凝視しながら柊の後に続いている。 しかし柊 蓮司は百戦錬磨のウィザードである。 彼はこの手のフォートレス――迷宮状の月匣――の仕掛けを熟知していた。 例えば今のように、最初に落とし穴を仕掛けておいて注意を足元にひきつけておくのならば次に来るのは―― 「天井!!」 柊は身構えて天井を見上げた。 側面の壁が迫り出して柊を跳ね飛ばした。 「どふっ!?」 「ヒイラギ!?」「ヒイラギさん!?」 柊の体が反対側の壁に叩きつけられ、同時に壁面がぐるんと回って柊を飲み込んだ。 壁から響く柊の悲鳴がだんだんと遠ざかり、そして消えていった。 三人は改めて通路を歩き始めた。 先程までの罠が効いているらしく、ルイズとシエスタは怯えた表情で辺りを必死に見回しながら柊の後に続いている。 しかし柊 蓮司は熟練のウィザードである。 彼は素早く床と天井、側面を調べて罠がない事を確認する。 安全を確かめて息を吐き、自慢気に二人を振り返った。 前方から爆走してきたデスローラーに柊は背中から轢き倒された。 「ごはっ!!」 慌てて壁に張り付いた二人の間をデスローラーが駆け抜け、柊はそれに巻き込まれてぐるんぐるんと回転しながら今まで歩いてきた通路を逆走し最初の落とし穴の中に消えていった。 「ヒイラギさん……」「早く帰ってきなさいよー」 気を取り直して三人は更に通路を更に進む。 眼に見えるほどの緊張感を漂わせて周囲を警戒しつつ進む柊の後ろを、適当に雑談しながらルイズとシエスタが歩く。 やがて長い通路の突き当たりが見えた。 そこは右に向かってL字状になっており、柊達の真正面、突き当りの壁には何やら張り紙がしてあった。 その張り紙にはこう記されている。 『隠し扉。 左の壁に注意せよ』 「ち、力強く書いてあるわね……」 張り紙の記述に眉を潜めながらルイズは呟いた。 この時柊に電流走る……! 「読めた……っ!」 彼の魂に刻まれた記憶とでも言うべき何かがこのトラップの構造を完璧に見抜いたのである。 「張り紙につられて左を見たら、右から火矢とかが飛んでくるんだろ……!?」 柊は会心の笑みを浮かべつつ突き当たりに踊りだし、右に伸びる通路の方を向いて身構えた。 左の壁がぱかっと開いて巨大な鉄球が吐き出され、柊の後頭部を直撃しつつ彼の体を押し潰した。 「左に注意って書いてるのになんで右を見るの? 馬鹿なの?」「ヒ、ヒイラギさん……」 「どうしろってんだよ、ちくしょう!!」 鉄球の下で喚く柊を半眼で眺めつつルイズは溜息をついた。 そして彼女は隣にいるシエスタに眼を向けて、尋ねる。 「あんた、よくこんな所通って行けたわね……」 すると彼女は困ったように首を傾げて今まで通った道を見やりながら返した。 「いえ、私の時はこんな罠とかありませんでしたし、通路もこんなに長くなかったです……」 「え?」 ルイズは眉を潜めた。 と、不意に何処からか流麗な女の声が通路に響き渡った。 『この地に住む稀人ならばともかく、ウィザードが侵入してきたのだ。警戒するのは当然だと思うがね』 「!?」 驚いてルイズは周囲を見渡す。 しかし当然ながらこの場に居るのは自分とシエスタと鉄球に潰された柊だけ。 響いた謎の声に反応したのは、シエスタだった。 「護神様!」 彼女は僅かに顔色を青ざめさせて、虚空に向かって声を上げる。 「申し訳ありません。私、あれほど言われていたのに言いつけを破ってしまって――」 『いや、構わないよ。なまじ余計な事を言って惑わせた私の責任と言うべきだろう。それに……』 そこで護神は一度言葉を切った。小さく含み笑うような吐息が漏れ、ソレは再び言葉を紡ぐ。 『柊 蓮司ならば特に問題もない』 「あん……?」 鉄球を押しのけて立ち上がった柊が眉を寄せた。 聞いた事のない女の声だった。少なくとも彼が今まで出会った魔王ではない。 デルフリンガーを出しておくか少し迷ったが、シエスタが眼に入って柊はその動きを中断した。 柊の挙動に気付いていたのか、護神は再び小さく笑った。 『結構。ならばキミ達を我が領域へと招待しよう』 涼やかな声が響くと同時、張り紙のあった壁が光を放ち大きな扉へと変貌した。 「な、な……」 「……護神様とご対面って訳か。鬼が出るか蛇が出るか……」 驚きに眼を見開くルイズをよそに、柊は不敵に笑うと扉に手をかけた。 扉が大爆発した。 柊は避ける間も悲鳴を上げる間もなく爆炎に呑み込まれた。 『……フォートレスではトラップ探知をしろというのに』 ※ ※ ※ 「オラァッ!!」 裂帛の気合で柊は扉を蹴破った。 荒く肩で息をしながら怒りに眼をぎらつかせてそこに踏み込んだ柊の身体に、シエスタは縋りつきながら叫ぶ。 「ヒイラギさんやめてください! 落ち着いてっ!!」 「うるせえ、護神だかなんだか知らねえがぶった切ってやるよ!!」 「ヒイラギ、キャラが変わってる! 落ち着きなさい!!」 月衣からデルフリンガーを取り出そうとする腕を捕まえながらルイズも叫ぶ。 そんな風にもみ合いながら柊が敵を発見すべく周囲をすると、動きをぴたりと止めた。 ルイズも彼に倣って辺りを見渡し、呆気に取られる。 そこは学院にあるルイズの部屋のような洋式の広間だった。 ただ彼女の部屋よりも遥かに大きく、そして置かれている調度品も一目でそうとわかるほどに高級なものだ。 壁の一面はガラス張りになっており、その向こうには先程まで彼らがいたタルブの草原を背景にバルコニーと大きなテーブルが添えつけられている。 あの丘には古ぼけた社以外には何もなかったはずなのに、何故かこうしてその草原を臨める豪奢な部屋がある。 全く意味がわからなかった。 そして部屋の奥、まるで王族のそれのような天蓋付きのベッドには一人の女性が腰掛けていた。 彼女は鷹揚に立ち上がると清水のような流麗な動きで柊達の下へと歩み寄り、艶然とした微笑を柊に向けた。 「初めまして、と言っておこう。よもやこのような場所でキミに出逢う事になるとはね……つくづく異世界に縁のある男だ、柊 蓮司」 それが自分に向けられたものではないにも関わらず、ルイズは彼女から直接紡がれた声音に心臓が跳ねるのを感じた。 陽光に照らされたように輝く長い長い翡翠の髪。 眼もくらむような白磁の肌。茶と紫のオッドアイ。 薄絹一枚という扇情的な衣装でありながら、纏う空気はそんな下世話な感情を催す事さえ憚られるような清廉さを漂わせている。 そう、端的に言ってしまうならばシエスタ達がそう呼び讃え祀っているような、まさしく神がかった美貌の女性だった。 「……フール=ムール……だったか?」 そんな彼女の視線を直に受けてなお動じず、柊は探るようにして声を出した。 "風雷神"フール=ムール。 『公爵にして伯爵』という裏界でも類を見ない二つの号を併せ持つ魔王。 二つ名の通り天候を自在に操り、また男女の仲と死者をも司るという正真正銘の古代神である。 ファー・ジ・アースを攻め滅ぼさんとする侵魔達の中にあって極めて珍しい中立派でもあり、かつては人々に篤く信仰されていたともいわれている。 現在ではその人間達に倦んでしまい己の領域から出る事はほとんどなく、喚ばれぬ限りは人間達にはめったに干渉することはないらしい。 「いかにも。が――」 それを受けて護神――フール=ムールは小さく頷いた後、ほんの僅かに顔に陰りを見せて柊から視線を外した。 柊は眉を寄せて彼女の視線を追う。 その先には……両の手を胸の前で組み、感動した面持ちでフール=ムールを見つめるシエスタの姿があった。 柊の視線に気付いた彼女は喜びも露に柊に一歩踏みより、上ずった声を漏らす。 「ヒ、ヒイラギさん。護神様のお名前はフール=ムール様と仰るのですか……!?」 「あ、あぁ。もしかして知らなかったのか?」 「はい。護神様は名乗るような名は持っていないと……。か、感激です。護神様の御名を知る事ができるなんて……!」 感動と畏敬に身震いしながら呟くシエスタを見やって、フール=ムールは物憂げな息を一つ吐き出した。 「この世界における始祖ブリミルしかり、具体的な『名』を持つモノへの信仰は偶像崇拝に繋がるからね。百年かけて『現象としての神』を定着させていたのだが」 「う……すまねえ」 「構わないよ。それよりシエスタ、私の名を呼ぶのはいいが、くれぐれも他言はせぬよう。それと、久しぶりに紅茶を淹れてもらえるかな」 「は、はい! かしこまりました!!」 シエスタは跳ねるように身を揺らすと深々と頭を垂れ、そして入ってきた扉から出て行った。 あの向こうには通路しかないはずだが、おそらく今は厨房だかどこだかに繋がっているのだろう。 月匣の中でならその程度の構造変化など珍しくもない。 シエスタが部屋から辞したのを見届けると、フール=ムールは改めて柊と――そしてルイズを見やると僅かに眼を細めて笑った。 その微笑に不快さは感じなかったもののその意図がわからず首を傾げるルイズをよそに、フール=ムールは踵を返しバルコニーへと向かう。 「立ち話もなんだし、こちらでゆっくりと話そうか。フォートレスを通って疲れているだろうしね」 「仕掛けたお前が言うなよ……」 毒気を抜かれた柊が盛大に溜息をついて彼女の後を追って歩き始めた。 ルイズもそれに追随しながら、柊の袖を軽く引いて囁きかける。 「ねえヒイラギ」 「あ? どうした?」 「……あのヒト、本当にカミサマなの?」 「正真正銘の神様だよ。もっとも俺達にとっちゃあんまありがたくねえ神様だけどな」 柊はしかめっ面をしながらそう言って、頭をかく。 しかしルイズとしてはそれを鵜呑みにする事ができなかった。 確かに、人間離れした美貌の持ち主だという事は疑いようもない事実だ。 だが、だからといって『神様』だのというおとぎ話じみた事を認めるのは難しかった。 異世界とかなんとかの話も十分におとぎ話めいているが、『本物の神様』まで出てくると流石に話がぶっ飛びすぎている。 ハルケギニアにも始祖ブリミルや彼に虚無を授けたという神の存在が謳われてはいる。 が、実際に王家の祖となったブリミルはまだしも、『神が実在するか?』と問われるとルイズとしても返答に詰まらざるを得ない。 それが異界の神であるというなら、尚更だ。 部屋からバルコニーへ場所を移し、柊達はフール=ムールとテーブルを挟んで相対する形で椅子に腰掛ける。 そして彼女は口の端を歪めると、こう切り出した。 「まずは私の身の証から立てた方がよいのかな?」 どうやら二人の会話を聞いていたらしい。 気まずそうに眼を見合わせる柊達を見つめて、フール=ムールは愉しそうに笑みを零した。 「それは構わないが、どうすれば信用してくれるかね? ラ・ローシェル辺りを跡形もなく吹き飛ばして『キミが見たいと言ったから町が滅んでしまったよ』とでも言えばいいのかな?」 「……、」 まるでからかうような言い振りにルイズの頬が引きつった。 無論それは恐れをなしたのではなく、頭にきたからだ。 ちょっと冷静に見れば安い挑発でしかないが、残念ながらルイズはそれを軽く受け流せるような少女ではなかった。 彼女はふんと鼻を鳴らすと、負けじと挑発的な笑みを浮かべて言う。 「流石にカミサマは言う事が大きいわね。……上等よ、やれるもんなら」 「待て待て待て!!」 慌てて柊は割って入った。 言葉を遮られて不機嫌に睨みつけてくるルイズに柊は叫ぶ。 「コイツ等は本当に"できる"んだから迂闊な事言うんじゃねえよ!?」 「……ふむ、そうだね。私としても護神という立場上あまり剣呑な事はしたくないのが正直なところだ」 一つ頷いて口を挟んだフール=ムールにルイズは口を尖らせ、薄桃の髪を苛立たしげにかきあげて彼女に向かって口を開いた。 「……何よ。だったら何でもいいから神様らしい凄い事やってみせなさいよ」 「……」 すると彼女は細い指を顎に添え、興味深そうな目線でルイズを見やった。 まじまじと観察するように見られたルイズは眉根を寄せ、口を開こうとした。 が、それを遮るようにフール=ムールは漏らす。 「なるほどね。外見もそうだが、中身もよく似ている……どうやらカリンの血を一番濃く継いでいるのはキミのようだ」 「カリ……え?」 その言葉にルイズは思わず眼を丸めた。 そして今度はルイズがフール=ムールを観察すようにじっくり見やると、おずおずと尋ねる。 「お、お母様を知ってるの?」 「カリーヌ・デジレは古い友人だよ。彼女がキミぐらいの頃、『色々と』相談をうけたものさ。さっきのキミみたいに不機嫌な表情で、しかしプラムのように頬を染めて語るあの子はとても魅力的だった」 「な、なにそれ……」 少なくとも彼女の知る母の姿からは想像もできない描写を語られルイズは小さく呻いた。 「ついでに言えば、私は小さい頃のキミに逢った事もあるのだよ、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。もっともキミは覚えていないだろうがね」 重ねるように名乗っていないフルネームまで言われてしまって、ルイズはもはや絶句するしかなかった。 そんな風に固まっている彼女を見やってフール=ムールは懐かしそうに眼を細めると、次いで蟲惑的な笑みを浮かべて大きく頷いた。 「……よかろう。ならばキミの母君の時と同じ手法をとる事にしようか」 「え?」 「は?」 言葉の意味を理解できなかった柊とルイズをよそに、フール=ムールはゆっくりと腕を持ち上げた。 つられて動く二人の目線の先、掲げられたフール=ムールの手が動き、指を弾いた。 バルコニーに鈴のような音が鳴り響く。 と同時に。 「きゃぁっ!?」 小さな悲鳴と共に、テーブルの上に白いナニかが落ちてきた。 唐突に出現したソレに柊とルイズはぽかんとしたまま固まった。 ややあってソレはもぞりと動き、身を起こす。 それは純白のドレスを身に纏い、紫紺のマントを羽織った見目麗しい少女だった。 彼女は片の手を栗色の髪に添えて小さく頭を振る。 「……誰だ?」 身なりからしてルイズに負けず劣らずのお嬢様なのだろう。 ふとルイズに視線を向けると、彼女は大きく口と眼を開き、彫像のように固まったままテーブルの上の少女を凝視していた。 恐らく何が起こったかわかっていないのだろう、テーブルの上の彼女は透き通るような青い瞳でぼんやりと周囲を見回し――ルイズと眼をあわせた。 「……あら? 貴女、もしやルイズ・フランソワーズ?」 知ってるのか、と柊が問いかけようとした瞬間、背後で派手な音が響き渡った。 顔を向ければ紅茶の用意をしてきたシエスタがこちらを凝視したまま立ち尽くしていた。 シエスタはティーセットを取り落とした事にも気付かず、ルイズと同じような表情で柊達を――厳密にはテーブルの上に鎮座している少女を愕然と見つめている。 「な、なん、あ、ああ、ア……っ」 シエスタは彼女の事を知っていた。 もっともそれは知り合いなどという畏れ多い関係ではなく、絵画などで一方的に知っているだけだ。 おそらくこの国に居るほとんどの人間がそうだろう。 そう、すなわち彼女は―― 「アンリエッタ、王女殿下……」 シエスタは戦慄と共に呻いたあと、ふっと糸が切れたように卒倒してしまった。 「王女、殿下ぁ……!?」 つまりは王様の娘。 慌ててテーブルの上の王女殿下とやらを改めて見やると、彼女の栗色の髪には小さな冠が載せられており、視線を落とせばテーブルの上に彼女のモノだろう、立派な水晶が嵌められた杖が転がっていた。 流石の柊も戦慄と共に息を呑まざるを得なかった。 ルイズは顔を真っ青にして両の手でバンとテーブルを叩き立ち上がると、頭に疑問符を三つほど浮かべているアンリエッタの向こうで平然と様子を見ているフール=ムールを睨みつけた。 「あ、ぁああぁぁあアンタなんて事してるのよぉおおお!!!」 しかしフール=ムールは意にも介さず、楽しそうに笑いを漏らして首を小さく傾げた。 「何でもいいからやってみせろと言ったのはキミではないか」 「それはっ、でもっ、だからって、こんな、姫様をこんな場所……、っ?」 叫びながらルイズははたと気付いた。 こんな場所。そう、ここはタルブ村なのである。 アンリエッタ王女がいるのは王都トリスタニア――いや、少し前にゲルマニアに訪問していると聞いたのでそちらか――とにかく、どちらだろうとここからはかなり遠くには違いない。 そんな遠くに居るはずのアンリエッタをここに連れてきたというのか。 どうやって? どんなに速い騎獣を使ってもそんな事はできない……それこそ柊の持つ箒を使ったって不可能だ。 というか、そもそもフール=ムールはここから一歩も動いてすらいない。 しかも、アンリエッタはいきなりテーブルの上に現れた。 サモン・サーヴァントの魔法みたいな事をしたのか。だがゲートのようなものは何もなかった。 何がなんだか全くわからない。 ただルイズが確実にわかるのは―― 「あの、ルイズ? 一体何が起こっているのです? 何故貴女がここに? というか……ここはどこ?」 目の前に不安そうな表情で見つめてくるアンリエッタ王女がここにいる、という事だ。 唐突にこの場に現れたという事は、元々アンリエッタの居た場所では唐突に彼女が消えたという事になるのだろうか。 彼女の立場上、人目がつかない場所で一人になれる時間などそうそうない。 恐らく元いた場所には、臣下なり侍従なりがそれなりにいただろう。 トリステイン国王女アンリエッタ・ド・トリステイン、忽然と姿を消す。 大騒ぎで済まされるレベルの話ではない。 その主犯は目の前にいるフール=ムール。 そして予期せずとはいえそれを教唆したのはこのルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。 ヴァリエール家終了のお知らせである。 「……お わ っ た」 ルイズは糸の切れた人形のように椅子に崩れ落ちた。 そしてそのままずるずると滑り落ちていく。 「しっかりしろ、ルイズ!?」 「ああっ、ルイズ!? せめて説明をしてくださいまし!」 泡を食ってルイズに詰め寄る二人をよそに、それまで沈黙を保ち暖かく見守っていたフール=ムールが声を上げた。 「まあ落ち着きたまえ。それとアンリエッタ、そろそろテーブルから降りた方が良いのではないかね?」 「え……あ、っ」 落ち着きはらったその声でようやく自分の状況を理解したのか、アンリエッタははっとして慌ててテーブルから身体を下ろした。 手早く髪を撫でつけドレスの乱れを正し、恥ずかしそうに頬を染めてフール=ムールに視線を向け――眼を丸めた。 「……フール=ムール様?」 「久しぶりだね、アンリエッタ。随分と美しくなった」 アンリエッタは照れ臭そうにはにかむと、ドレスの裾をつまんで礼儀正しく頭を垂れる。 「お久しぶりです。母より話は伺っておりましたが、本当に貴女は変わらないのですね。十余年前に逢ったあの頃の美しい姿のまま……まるで悠久と謳われる水の精霊のようですわ」 「変わらぬモノはそれを見る者の裡で色褪せ朽ちていくだけさ。変わり往くモノはその瞬間瞬間に至高の美しさを放つもの。……あの頃や今のキミのようにね」 「まあ、お上手ですのね。貴女が殿方であればこの胸がときめいておりましたわ」 アンリエッタが花を咲かすような笑みを浮かべると、フール=ムールは眼を細めて口の端を歪めた。 そんな二人に、柊がおずおずと手を上げながら口を挟んだ。 「な、なあ、フール=ムール。あんた、この国の姫さんとも知り合いなのか……?」 「彼女というよりは王家の者と言った方が正しいかな。この世界に落ち着くにあたって少々縁ができたのだよ」 言ってからフール=ムールは鷹揚に立ち上がるとアンリエッタへと歩み寄り、彼女の栗色の髪を優しく梳いた。 「すまなかったね。すぐにもとの場所に戻してあげよう。訳がわからないと思うが、まあ夢を見たとか犬に噛まれたとかその程度に思ってくれ」 「あ……はあ」 当然と言えば当然のようにアンリエッタは首を捻った。 そして彼女ははたと気付くと、僅かに表情を強張らせてフール=ムールを真摯に見つめる。 「あの、フール=ムール様!」 「ん?」 「このような時に巡り逢えたのも神と始祖の思し召し――王家と親交ある貴女に折り入って相談したい事があるのです」 「……ふむ?」 フール=ムールはじっと見つめてくる青色の視線を受け止め、僅かに沈黙する。 そして彼女は小さく息を吐くと、アンリエッタに告げた。 「まあいいだろう。今回の非礼の侘びとして話は聞くよ。だが生憎今は先約があるのでね、それが終わったらこちらから伺おう」 『姫様よりこっちを優先するなんて何考えてるのよ!』 とルイズなら叫びだしそうだったが、彼女は今―― 「あーあー聞こえない聞こえなーい」 テーブルの下にうずくまって耳を塞ぎ、現実逃避の真っ最中だった。 「……わかりました。お待ちしております」 安堵の表情を浮かべてアンリエッタが一礼すると、フール=ムールは小さく頷いてから軽く彼女の頭を撫でた。 同時にアンリエッタの身体を包むように光が灯り、その姿が虚空に掻き消える。 そしてバルコニーに静寂が戻った。 消えたアンリエッタの残滓を名残惜しむかのように立ち尽くすフール=ムールと、呆気にとられたままの柊と、テーブルの下に隠れたルイズ。そして入り口近くで卒倒しているシエスタ。 ちょっとした嵐が通り過ぎた後のような光景だった。 「さて、これで信じてくれたかな?」 何事もなかったかのように振り返り、フール=ムールが口を開いた。 既に彼女――彼女のような類の常識外れの存在を知っている柊は諦めの表情で息を漏らし、テーブルの下にいるルイズを見やる。 「どうだ、ルイズ?」 「……」 無言のままルイズはひょこりと立ち上がった。 そして椅子を立て直してそこに座り、柊を見やって首を捻る。 「何が?」 「いや、だからコイツの事だよ。姫さんを引っ張り出したじゃねえか」 すると彼女は――怪訝な顔で更に首を捻った。 「なにそれこわい。姫様なんてここにいるはずないじゃない」 「なかった事にした!?」 愕然として柊は呻いたが、ルイズは本当に意味がわからないといった表情で柊を見返す。 ……もっとも、青ざめた表情は戻っておらず頬がひくついている以上隠していないも同然なのであるが。 それを見てフール=ムールはふぅむと唸り顎に手を添えた。 そして思案顔でさらりと言う。 「ならば今度はアルビオン王かゲルマニア皇帝でも招聘するかね? ガリア王やロマリア教皇でも構わないが。……あまりお勧めしないがね」 「嘘です信じます!! カミサマ超凄い!!!」 間髪いれずにルイズが叫ぶと、フール=ムールは満足そうに頷いて笑みを浮かべた。 同性でも思わず胸が高鳴るような美しい微笑だったが、今のルイズにはとてつもなく恐ろしいものに見える。 「信じてくれて何よりだ。……ちなみにカリンの時は時のトリステイン国王、フィリップ三世だった。彼は楽しんでいたが、カリンは卒倒してしまったよ」 ははは、と懐かしそうに笑いながら席に戻るフール=ムール。 一方ルイズは、 「うっ、うぅうっ……わたしを常識の世界に帰して……」 肩を震わせながら両の手で顔を覆い、さめざめと泣き始めてしまった。 心の底から同情を禁じえない彼女の姿を横目で見やりつつ、柊はフール=ムールに向かって声をかける。 「お、おい……お前、そういう性格の奴だったのか……?」 知る限りフール=ムールは『静かなる支配者』とも渾名される魔王であり、このような騒ぎを起こすような存在ではないという印象が強いのだ。 すると彼女はそんな柊の知識を不本意だと言わんばかりに嘆息すると、答えた。 「我は不変なるモノを好まず、不確かで移ろいゆくモノをこそ愛でる。静かなのは結構だが、停滞を生む静寂は好むところではない。 だから内輪で騒ぐ分には私は寛容だよ。それを外にまで波及させてしまうのは本意ではないがね」 「外から一国の姫さんを拉致って来て言う台詞か……?」 半ば呆れを含んだ調子で柊が漏らすと、フール=ムールは肩を竦めた。 そして出来の悪い生徒を諭すような口調で彼女は言葉を紡ぐ。 「やれやれ、状況に対して脊髄反射的に突っ込むのはキミの美点であり欠点だな。そんなだからベルやアンゼロットにいいようにからかわれるのだよ」 「ぐっ……!?」 「冷静に考えたまえ、柊 蓮司。月匣の内部においては時間の流れが無意味な事など、知らぬはずもないだろう?」 「……う」 「彼女が『ここ』にいた時間など、『向こう』ではほんの瞬き程度でしかない。加えて言えば、彼女は今ゲルマニアからの帰国途上……専用の馬車の中だ。 自ら晒さぬ限り、他者に姿を見られる事はない。無論消えた瞬間も、戻った瞬間もね」 「……」 「その程度のことはちゃんとわきまえてやっているよ。彼女を選んだのも面識のある相手だったゆえだしね。まあルイズ・フランソワーズが本気で諸王を呼べと言ってきたら流石に困っていたのだがね」 それがないという事までちゃんと読みきっていたのだろう、フール=ムールは台詞ほどには困った様子を見せずにちらりとルイズに眼をやった。 そのルイズはもはや彼女の声も届いていないのか、テーブルに顔を突っ伏したまま肩をふるふると震わせていた。 フール=ムールはルイズを愛おしげに見やって微笑むと、改めて柊を見やった。 「さて、他に突っ込みたい所はあるかね?」 「……いや、いい……」 ぐうの音も出せなかった。 何をどうつっこんでも通用する気がしない。 久方ぶりに覚えた圧倒的な脱力感に肩を落としながら柊は答えた。 前ページ次ページルイズと夜闇の魔法使い
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6日目 あらぐむ 夜が明け、朝となりました。痛ましくも サイアさん の無残な死体が見つかったようです 2 (狼がぶがぶ) あらぐむ ------会話STOP------- あらぐむ 7日目の朝です あらぐむ chjoin 天界部屋 へどうぞお入りください 1 (もぐら村) あらぐむ -----------スタート-------------- サイア わふー 1 (もぐら村) ワルノス 思い出しました。すもさん狂で狩人は実はまだいる そんなケースだったらいいなぁと思った発言ですよ そしたら占いでGJあるかもーと 1 (もぐら村) Jareky やっほい 1 (もぐら村) すねすき おはよーう 3 (天界部屋) BBL わふーが無い… 1 (もぐら村) xバーバラx おはようございます 1 (もぐら村) Jareky 食われたすもさんは狩人かどうか未確定。でももう状況的に狩人はいないのはほぼ確実。リュファさん、サイアさん噛まれたことから。 1 (もぐら村) ウツボン 了解ですー>ワルノスさん 3 (天界部屋) シエスタBC jare子はなんとなくバーバラさんに注意惹きつけてるように視えるんよな 3 (天界部屋) セイリオス 舞踏会に行きたいシンデレラのごとく衣装作ってたら精魂つきてたのに気づいてなかった 3 (天界部屋) サイア お邪魔しまっす 1 (もぐら村) xバーバラx やはり白がぬかれましたね 3 (天界部屋) シエスタBC おつつ 3 (天界部屋) BBL お疲れ様でした 3 (天界部屋) セイリオス おつかれさまー 1 (もぐら村) すねすき うーむ 1 (もぐら村) ワルノス すみません ちょっと思い出すのに時間かかりましたごめんね 3 (天界部屋) サイア ワルノス、バーバラさんが怪しいの 1 (もぐら村) ウツボン グレーだらけの殴り合い対決だよ・・・ 1 (もぐら村) Jareky これでグレイの殴り合い 1 (もぐら村) xバーバラx ですね 殴り合い 3 (天界部屋) こんぶて さぁあとはワルノスさん吊ろうぜ 3 (天界部屋) BBL Jareさんはこんぶてさんに対しての対応も違和感があったような 3 (天界部屋) シエスタBC 真逆だった 3 (天界部屋) サイア でも、すねさんJarekyさんも外せないの 1 (もぐら村) ウツボン いえいえ、あんな時間たってからいいだしてこちらこそごめんね 1 (もぐら村) Jareky 一応、片○バーバラさん 3 (天界部屋) サイア 殴り合いいややー 3 (天界部屋) シエスタBC 今度はかぶった 1 (もぐら村) Jareky 一応言っておく。この後は、こんぶてさん、リュファさん真として話を進めます。 3 (天界部屋) BBL 私はすねさんとJareさん 1 (もぐら村) ワルノス 問題なしですー 1 (もぐら村) Jareky リュファ死亡まで●0、そのあとの狼候補 あかみさと、セイリオス。残りの狼1~2ですね。 1 (もぐら村) すねすき 自分の印象 ワルノスさんは結構突っ込んだりしていて白めに見ている 3 (天界部屋) シエスタBC おれもすねjareでFA 1 (もぐら村) ウツボン 他の人の意見に追従気味なのがすねすきさんバーバラさんで、バーバラさんは発言筋が断定気味なのがきになる・・・ぐらいしか情報がない! 1 (もぐら村) ワルノス 話がまとまらないのが致命傷ですが ありがとうございます 3 (天界部屋) サイア セイさんはそこまで狼候補でもないし、あかみーは狂視してるので 3 (天界部屋) サイア 今日外すとヤバソー 3 (天界部屋) BBL すもさんとセイさんはどう予想していますか? 1 (もぐら村) xバーバラx ワルノス ウツボンさんは白めにみてます 1 (もぐら村) ワルノス 狼なら 吊り筋に乗るとおもうんですよね 1 (もぐら村) すねすき 自分もあんまり確証はないけどもね 3 (天界部屋) サイア すもさん、最初狩人保護かと思ってた 3 (天界部屋) すもでんぱ 噛み具合から 1 (もぐら村) ウツボン ワルノスさんは自分から意見いいに言ってるし、さっきのも疑問はれたので白気味で見てます 3 (天界部屋) すもでんぱ オーソドックス系なのでサイアさんとjareさんは外して 1 (もぐら村) Jareky どれも決定打ないけど、すねすきさんが怪しくおもってます 1 (もぐら村) xバーバラx すねすきさんの印象がない… 3 (天界部屋) すもでんぱ バーバラさんあたりじゃないかなーと。 1 (もぐら村) すねすき ぬぬぅ 3 (天界部屋) BBL なるほど 3 (天界部屋) すもでんぱ メッタメタだけど。 3 (天界部屋) セイリオス メッタメタw 3 (天界部屋) BBL サイアさんだったらどう噛むんだろう 3 (天界部屋) BBL 他の噛み方が思いつかない 3 (天界部屋) サイア バーバラさんは、セイさん吊りに乗ってきたんだよね 1 (もぐら村) ワルノス 白考察であれば うつぼんさんしろより バーバラさん黒目 理由は相乗り意見が若干多いかなと 1 (もぐら村) ウツボン バーバラさんすねすきさんは個人的には50歩100歩なんだよなぁ・・・ 1 (もぐら村) ワルノス あ 灰考察か 3 (天界部屋) セイリオス きたねえ 3 (天界部屋) サイア ワルノスさんは不穏な所を感じたので、ワルノスバーバラを出してみました 3 (天界部屋) BBL 最初から寡黙のセイさんとすねすきさん吊り希望だったような 1 (もぐら村) ワルノス 釣れそうなところ吊る方針に見えます 3 (天界部屋) セイリオス Jareさんもめちゃ突っ込んできたかんじではあったけど 1 (もぐら村) ワルノス すねすきさんはイメージがあんまりないです。。。 3 (天界部屋) あらぐむ すねさんみてると 3 (天界部屋) サイア ウチが噛むとしたら? 3 (天界部屋) すもでんぱ まあ1も吊れなかったら次で終わりだw 3 (天界部屋) あらぐむ ウェザーリポートを 3 (天界部屋) あらぐむ 思い浮かべてしまう 1 (もぐら村) xバーバラx Jareさんは難しい 判断に困る 1 (もぐら村) すねすき 自分から見て印象薄いのは、Jarekyさんかなぁ 3 (天界部屋) セイリオス かたつむりになるううううう 3 (天界部屋) シエスタBC 天候だっっけか 3 (天界部屋) こんぶて ヘビーウェザーのほうねw 1 (もぐら村) すねすき 色々言っているとは思うのだけども 3 (天界部屋) こんぶて サブリミナル効果で・・・ 1 (もぐら村) ワルノス jarekyさんは若干村よりを装っている狼に見えないこともない でも白より 3 (天界部屋) BBL すもさんの言うメタな噛みかたってどんなのかなあと 1 (もぐら村) ワルノス と おもいました 1 (もぐら村) ウツボン でもすねすきさんバーバラさん両方狼ってのはないような気もしなくもない、狼2人とも潜伏で印象にたりよったりってのはなんだか・・・ 3 (天界部屋) BBL 普通に行けばこの噛み方だと思うので 3 (天界部屋) シエスタBC ぬこびならまず 3 (天界部屋) サイア セイさんも薄いから、まだ吊れてない可能性大きいんよね 3 (天界部屋) BBL 他にどんな方法があるかなあと 1 (もぐら村) ワルノス 騙らなければどっちかは荒らすと思う というのは 3 (天界部屋) シエスタBC あらぐむってひとを噛むだろうな 1 (もぐら村) ワルノス 同じ意見です あらぐむ 残り時間2分です 3 (天界部屋) BBL なるほどー 3 (天界部屋) セイリオス 薄いなら吊らないでサイアさん・・・・(遠い目 3 (天界部屋) BBL って無理じゃない? 3 (天界部屋) サイア ウチは自分でいうのはなんだけど、メタをゆうはつさせる噛みが好きよ 3 (天界部屋) あらぐむ 村長は不死身さ、何度でもよみがえる 1 (もぐら村) Jareky ほんとは印象強かった人もう誰もいなくなって困ってる・・・ 1 (もぐら村) xバーバラx 自分もそれはあるかと 1 (もぐら村) ワルノス ここで吊りそびれるとまけありなんですよね 3 (天界部屋) サイア 結構邪魔者残したりとか 1 (もぐら村) すねすき もう5人か 3 (天界部屋) BBL すもさん残しとか? 3 (天界部屋) シエスタBC 鏡に映らない村長が本物だ! 1 (もぐら村) Jareky 狼1~2ですね 3 (天界部屋) サイア すもさんは残すなー 1 (もぐら村) xバーバラx 狼2匹いるとまずいか 1 (もぐら村) ウツボン 強いてグレスケをつけるなならバーバラ>=すねすき>jareky,ワルノスって感じかなぁ(怪しい順 1 (もぐら村) すねすき うーむ 1 (もぐら村) Jareky 自分は今日はすねすきさんに行きますね あらぐむ 残り時間あと1分です 3 (天界部屋) BBL きっとセイさんとか寡黙ばっか噛むんですね 3 (天界部屋) セイリオス この世にこぐねえあるかぎり・・・何度でもよみがえる・・・その名は! 3 (天界部屋) すもでんぱ サイアさん狼なら 1 (もぐら村) Jareky 吊り先宣言してみた 1 (もぐら村) ウツボン でもここで意見割れてる場合狼2だと積む可能性が・・・ 1 (もぐら村) xバーバラx 迷う… あらぐむ 残り時間あと30秒です 3 (天界部屋) すもでんぱ 最初に疑いかけた上に狩人COしたうちを 1 (もぐら村) Jareky 吊り先宣言して。 3 (天界部屋) すもでんぱ 真っ先に噛まないw 1 (もぐら村) ウツボン バーバラさんかすねすきさんの2択で個人的にはバーバラさんなんだが・・・ばらけるとまずいよなァ 3 (天界部屋) BBL w 1 (もぐら村) ワルノス 2匹のこった狼の誘導と 1 (もぐら村) Jareky 迷ったら多いとこにのれ 3 (天界部屋) サイア んむ 1 (もぐら村) ウツボン バーバラさんでいきたい! 3 (天界部屋) サイア 読まれてる 1 (もぐら村) すねすき 自分の中でばーばらさん、じゃれさんかなぁ 1 (もぐら村) ワルノス 見えなくもないのですけど あらぐむ 日は落ちて、村人たちは今日の処刑者を決めなくてはいけません。 3 (天界部屋) シエスタBC すもえもんは 1 (もぐら村) xバーバラx じゃれさんでいきます あらぐむ 各人は処刑する人の名をTELLでお願いします 1 (もぐら村) あらぐむ ------STOP----------STOP------ 2 (狼がぶがぶ) あらぐむ ----会話可能時間です---- 1 (もぐら村) あらぐむ ------STOP----------STOP------ 1 (もぐら村) ウツボン jareさんも確かにあやしい 3 (天界部屋) シエスタBC だから最初にぬこび外したのか (T) xバーバラx > Jarekyさんで 3 (天界部屋) すもでんぱ うむ 3 (天界部屋) シエスタBC もうあれだな 2 (狼がぶがぶ) すねすき 票数多いのだーれだ/(^o^)\ 3 (天界部屋) サイア 今後その考察も入れて行動しよう (T) Jareky > すねすきさんに投票 3 (天界部屋) BBL メタ推理苦手だからなあ 3 (天界部屋) シエスタBC 夫婦みたいだな 3 (天界部屋) BBL というかあんまり考慮してない 3 (天界部屋) サイア 一応 3 (天界部屋) サイア メタで読むでなくて (T) ワルノス > jarekyさんで 両方寡黙で乗るとかそんな狼はいやだ (T) ウツボン > バーバラさんでお願いします 3 (天界部屋) サイア メタならこう考えてくれるかな。と第三者視点でやってるつもりー (T) すねすき > バーバラさんに投票! Jareky2 すねすき1 xバーバラx2 3 (天界部屋) BBL なるほど 3 (天界部屋) サイア メタを誘発させる喜び? 3 (天界部屋) BBL つまり第三者がメタで考えてくれないとダメだのかあ 3 (天界部屋) BBL 私にはあんまり聞かないかも 3 (天界部屋) すもでんぱ メッタメタでごめんね! あらぐむ 残り時間あと1分です 3 (天界部屋) サイア メタに考えてもらえるように行動? 3 (天界部屋) シエスタBC さて 3 (天界部屋) こんぶて 終わってくれないと寝る。。。zZZ 3 (天界部屋) サイア そんな属性 3 (天界部屋) あらぐむ 私も寝そうだよ 3 (天界部屋) サイア そうそうこんぶてさんや 3 (天界部屋) シエスタBC 最悪もう終わっちゃう可能性もあるのか 3 (天界部屋) あらぐむ 目覚ましこぐねえたのむ あらぐむ 残り時間あと30秒です 3 (天界部屋) こんぶて なんだいサイアさんや 3 (天界部屋) すもでんぱ みんとんでよければ。 3 (天界部屋) BBL まあこの人いつも寡黙だよなあとか多弁だよなあとかはありますけどね 3 (天界部屋) セイリオス もぐにい朝よ 3 (天界部屋) サイア 3日目わざと偽っぽい仕草をしたのは、そういう考えだったんだろう。後学の為に聞きたいところでした 3 (天界部屋) あらぐむ ひいい違う意味で目が覚めた 3 (天界部屋) サイア どういう考え。でした あらぐむ 同一票のため、村人は再度話し合ってください 3 (天界部屋) セイリオス ケケケケ あらぐむ 3分間再度村人ははなしあってください 1 (もぐら村) あらぐむ ------------START------------- 2 (狼がぶがぶ) あらぐむ ----------STOP---------- 1 (もぐら村) すねすき あら 1 (もぐら村) xバーバラx 割れましたか サイア あら同一 1 (もぐら村) Jareky あぎゃー、多いとこにのられた~~~? 1 (もぐら村) ワルノス すんません もすこしみたかったので 3 (天界部屋) BBL そこまで偽に見えなかったような 1 (もぐら村) xバーバラx 自分は宣言通りです 1 (もぐら村) ワルノス jareさんに入れてみました 1 (もぐら村) Jareky という断末魔を用意してた 1 (もぐら村) xバーバラx 投票は 3 (天界部屋) BBL 吊り先だけは早めにしてい欲しかったですが 3 (天界部屋) サイア (はなほじほじ あたり 1 (もぐら村) ウツボン バーバラさんにいれたよ 3 (天界部屋) こんぶて 偽に見えてもいいと思ってプレイしてるけど 1 (もぐら村) Jareky なんか自分にしむけた人の誰かが怪しいかもと思った。 3 (天界部屋) サイア なるりー 3 (天界部屋) BBL こんぶてさんはあんな感じなのであんまり来にしていませんでした 3 (天界部屋) こんぶて 別に意図的に狂人演じたりはしないかなw 1 (もぐら村) Jareky 吊れやすそうな雰囲気見て 1 (もぐら村) すねすき 自分も投票バーバラさんでした 1 (もぐら村) ワルノス 僕とかですか?? 1 (もぐら村) ウツボン jareさんすねすきさん2-2の俺ボッチ票の可能性濃厚な気もする 3 (天界部屋) サイア <サイアはこんぶての性格を入手した> 3 (天界部屋) すもでんぱ この人数で割れるって事は 1 (もぐら村) Jareky じぶんはすねすきさんです 3 (天界部屋) すもでんぱ 狼吊れてるような。 3 (天界部屋) こんぶて ただ、噛まれるより偽に見えて残される占いの方が俺は好きです 3 (天界部屋) BBL 最初にあかみさとさんに狂人ぽいCOだなが占いで出る伏線だったんだなあぐらいかな印象にノコ合ったのは 1 (もぐら村) ワルノス あれ どういうわかれ方したんだ 1 (もぐら村) ウツボン ってことは全員の発言を信じるならば、俺ーすねすきさん、ワルノスさんーバーバラさん、jarekyさんか 1 (もぐら村) xバーバラx あわせたほうがいいですよね 3 (天界部屋) サイア そういうのウチも好きー>こんぶてさん あらぐむ 残り時間あと1分です 3 (天界部屋) BBL 私は逆に偽でも信頼全力で取りに行くのが好き シエスタBC こんばんは すもでんぱ 3 (天界部屋) こんぶて 複線貼っておかないと、様子見は信用ないじゃんw 1 (もぐら村) Jareky すねすきさんですか 3 (天界部屋) すもでんぱ いきのこるさいあはわるいさいあ。 1 (もぐら村) すねすき あわせるのは次の投票かなーと思う あらぐむ 残り時間あと30秒です 3 (天界部屋) BBL なるほどなあ 3 (天界部屋) あかみさと 私もBBLさんと同じ考えですね 真でも偽でも 1 (もぐら村) xバーバラx 自由ってことですか 3 (天界部屋) サイア いやー、二日目はまとめかき回してるように映ってたんで 3 (天界部屋) BBL 信頼勝負で勝つの楽しいですよね 3 (天界部屋) あかみさと ねー あらぐむ 日は落ちて、村人たちは今日の処刑者を決めなくてはいけません。 あらぐむ 各人は処刑する人の名をTELLでお願いします 1 (もぐら村) あらぐむ ------STOP----------STOP------ 2 (狼がぶがぶ) あらぐむ ----会話可能時間です---- 1 (もぐら村) あらぐむ ------STOP----------STOP------ 3 (天界部屋) サイア バラケルト占い吊れるタイミングでもあったしねー (T) Jareky > すねすきさんに投票 (T) xバーバラx > Jarekyさんで (T) ウツボン > バーバラさんでお願いします 3 (天界部屋) BBL 偽で勝ったこと無いけど真なら一回有りました 3 (天界部屋) BBL あれは嬉しかった ○しか出してなかったし 2 (狼がぶがぶ) すねすき どうにもこれ明日が来たら自分に集中砲火でないのか・・・ 3 (天界部屋) こんぶて 俺自分から占いの真偽の話題振ってないんだけどねw 3 (天界部屋) BBL こんぶてさんはむしろ釣を早く決めたらといってましたね (T) ワルノス > バーバラさんでお願いしますって曲げていいのかこれは 3 (天界部屋) こんぶて 最初から言ってたよねw (T) すねすき > 再度バーバラさんに 3 (天界部屋) BBL ただ占いがしていしないと決められないので指定をお願いしますと私は言ったんですよ 3 (天界部屋) BBL そしたら●出されてしまったと 2 (狼がぶがぶ) すねすき 生き残れる気があんまりしない/(^o^)\ 3 (天界部屋) サイア ウチは吊り決めようって時に、割り込み話題だったから、信頼↓にしちゃったなー あらぐむ 残り時間あと1分です 3 (天界部屋) こんぶて 霊でないで占いが指定する進行ってのはこっちしかないし久しぶりなんで正直忘れてた (T) Jareky > へんこう、バーバラさんに Jareky1 xバーバラx4 3 (天界部屋) BBL 逆にサイアさんがこんぶてさんの言動と矛盾してる気がしたので少し疑ってました あらぐむ 残り時間あと30秒です 3 (天界部屋) BBL そうなんですか 3 (天界部屋) こんぶて でも言われてすぐ指定したけどなw 3 (天界部屋) BBL まあ霊媒出なかったのは久しぶりですね 3 (天界部屋) BBL 最近は出ることが多い気も あらぐむ 村人たちの話し合いにより xバーバラxさん は処刑されてしまいました あらぐむ /chjoin 天界部屋 へどうぞお入りください 3 (天界部屋) サイア あれだね、チャットタイミング差で起こるやつ あらぐむ まもなく夜となり狼たちの時間です。各々狼に怯えつつも推理し、明日の昼へと備えましょう あらぐむ 役職の方はTELLをお願いします xバーバラx ぬわーーっっ!! 3 (天界部屋) BBL ですね 3 (天界部屋) BBL ログ整備すればスッキリ あらぐむ せつこそれぱぱすや 3 (天界部屋) こんぶて これは厳しいなぁ 3 (天界部屋) シエスタBC そっちが吊れるのか 3 (天界部屋) サイア BBLさんは、こんぶてさんを追って普通の流れに見えて 3 (天界部屋) こんぶて 最終日は来ると予想してるけど 3 (天界部屋) シエスタBC jareさんだとおもってたわ 3 (天界部屋) BBL どうなるかなあ 2 (狼がぶがぶ) すねすき どうする!あいふる! 3 (天界部屋) サイア ウチはここから吊りの話ってラインを引いたところで、こんぶてさんの割り込みに見えたので、そこで差が 3 (天界部屋) BBL ですね 3 (天界部屋) xバーバラx メイドイン! 3 (天界部屋) xバーバラx おつかれさまでした 3 (天界部屋) シエスタBC おつつ 3 (天界部屋) セイリオス おつかれさまー 3 (天界部屋) すもでんぱ いらさーい 3 (天界部屋) BBL ログ整理するときに個人の発言の時系列を追うようにに整理しているのでその影響かもしれません 3 (天界部屋) BBL お疲れ様でした 3 (天界部屋) リュファ いらっしゃいませ。 3 (天界部屋) サイア おつかれー 3 (天界部屋) サイア ぁー。そこちょっと注意が 2 (狼がぶがぶ) すねすき うーむ、ちょっとリスキーな方向いってみようかな・・・ 3 (天界部屋) BBL はい 3 (天界部屋) こんぶて 謎な突っ込まれ方して返してるだけだったな 3 (天界部屋) リュファ 自分が本物の時は信頼勝負はしません。真実は後からついてきます。 3 (天界部屋) シエスタBC jareさんは一回前の投票は 3 (天界部屋) サイア 結構人単位でまとまってるけど、じつはグローバルに見ると会話のキャッチボールになってない部分があったりなかったり 3 (天界部屋) サイア いや、今のままで全然OKです。ごめん 3 (天界部屋) シエスタBC スネさんに入れてるって行ってるんよな (T) すねすき > jarekyさんがぶっちょ!がぶっちょ! 3 (天界部屋) BBL えっと (T) > すねすき くしかつなびこ! 3 (天界部屋) BBL 問題無いのでしょうか? あらぐむ 残り時間2分です 2 (狼がぶがぶ) すねすき 串かつだそうな 串かつあんまり食べないなぁ 3 (天界部屋) サイア んまー。すこし固めすぎかなーっては思う時あるので、そこは分解してますー 3 (天界部屋) BBL もっと精進します 3 (天界部屋) サイア いや、やってもらえるだけでありがたいので 3 (天界部屋) サイア ごめん、文句じゃあないです 3 (天界部屋) BBL いえ 意見を言っていただけるのはありがたいです あらぐむ 残り時間あと1分です 2 (狼がぶがぶ) すねすき 3択のうち、似たような2択と全然違う1択があると、人間は不思議と全然違う1択を選ぶ確率が高いそうな! 3 (天界部屋) BBL ただうまく実行できるかはわかりません 3 (天界部屋) サイア わふー 2 (狼がぶがぶ) すねすき つまり自分はきっとそういう事だったんだよオオオ 3 (天界部屋) サイア んま深く考えずにふぃーりんぐふぃーりんぐ あらぐむ 残り時間あと30秒です 3 (天界部屋) BBL どうしてもこう話題を一箇所にまとめたくなってしまうのです 3 (天界部屋) サイア お仕事ではなく、趣味の世界っと割り切るのだ 2 (狼がぶがぶ) すねすき どうにでもなれ!なれ! 3 (天界部屋) あらぐむ つまり、にゅたこ、もにこ、こぐねえの3たくで 3 (天界部屋) あらぐむ コグねえを選ぶのはそのせいだったのか 3 (天界部屋) BBL 占いの話→霊媒の話→釣りの話てきな 3 (天界部屋) こんぶて 俺は個人の発言の時系列も当日ログ全部も見れるようにしてるぜ! 3 (天界部屋) あらぐむ 可愛さがダンチ 3 (天界部屋) サイア うは 5日目へ 7日目へ
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前ページ次ページナイトメイジ ルイズが絶望と悲嘆に暮れ、頭を抱えて床に跪き、おまけにごろごろ転がって、やけ食いもちょっとばかりした何日か後のこと。 この日もルイズは自室で始祖の祈祷書を広げて 「うーん、うーん」 唸っていた。 別に何回も見ていれば読めるページが増加してくれるんじゃないかと期待しているわけではない。 とゆーか、それはもう済ませて無駄だとわかった。 では、何をしているかというと詔を作ろうとしているのだ。 トリステインの王室には結婚式の際、1人の巫女を選出し、その巫女に始祖の祈祷書を手に詔を唱えさせるという伝統がある。 そのためアンリエッタの結婚が迫った今の時期、祈祷書は誰にでも貸してよいというものではない。 そこでルイズを巫女に指名した上で、彼女に祈祷書を貸与したのである。 さて、この祈祷書、ルイズ以外の誰が見ても白紙である。 なら詔はどうするかというと、選出された巫女、すなわちルイズが作らなければならない。 そういうわけでルイズは失意のどん底に一度はたたき込まれた精神状態の中で祝いの詔を考えているわけである。 「ぬーーうぐぐぐぐぐ」 と言っても、そんなもの簡単に作れるものではない。 勉学において優秀なルイズはハルケギニアでも有名な詩をいくつも諳んじることができる。 だが、残念ながらルイズのクリエイティブな才能は詩歌を作ると言う方向性においては全く発揮されなかった。 「ねー、ベル。なんかいいのない?」 「そうねー」 全く気のない返事である。 「どうもこうピンと来ないのよね」 「そうねー」 「うまく表現できないのよ」 「そうねー」 ルイズは首を捻ってベッドの上を見る。 ベルはさっきからそこに寝っ転がって全く同じ調子で同じ返事を繰り返していた。 「ねえ、人の話聞いてる?」 「そうねー」 「ところで、この前モンモランシーのカエルの伴奏でキュルケのサラマンダーと学院長のネズミがダンスを披露したんですって」 「そうねー」 「全然聞いて無いじゃないの!」 手近にあった鞄を思い切りぶん投げるが、ベルは寝返りであっさりよける 「危ないわね」 「主人の話はしっかり聞きなさいよ」 「聞いてるわよ。で、なに?」 「あーんーたーわー」 今度はベルに爆発を一発お見舞いするが、それもまた回避されてしまう。 もう一発はベッドのクッションが木っ端微塵になりそうなのでやめた。 「罰よ!何か詔が思いつきそうなこと言いなさい」 「どんなことよ、それ」 「うーん、じゃあ、私が知らない詩を教えてよ。ベルは遠いとこからきたんでしょ。そこの詩で良いわよ」 やる気になったのか、考え始めている。 珍しい。 「四大系統に関する感謝の詩がいいわね」 「そうねー」 また、気のない返事が出てきた。 長引きそうなのでルイズは手を叩いてベルの意識を引き戻す。 「じゃあ、何でも良いわ。とにかく一つずつ行くから。まずは水に関する詩ね」 手を叩くリズムを早くして急す。 10回ほど叩くと首を捻っていたベルがようやく答えた。 「古池や蛙飛びこむ水の音」 確かに詩だ。 詩には違いない。 「あんた、モンモランシーと仲良かったっけ?」 「べつに」 まあ、そういうものなのだろう。 「じゃあ次、土ね」 「朝露や撫でて涼しき瓜の土」 なんかまた短いのを答えてきた。 「じゃあ、火」 「文ならぬいろはもかきて火中哉」 「風!」 「やれ打つな蝿が手をする足をする」 「えっと……」 なんというか、かわされたというか、はぐらかされたというか、すかされたというか。 とにかく予想外なのが出てきた。 「馬鹿にされた気がするわね」 「たぶん気のせいね」 たぶん、である。 「それって詩?」 「分類としては詩ね」 「韻、ふんでないじゃない」 「韻律ならあるでしょ」 「……」 とりあえず黙ってみる。 「変な詩ね。もっと言葉を美しく飾るのが詩ってものでしょ」 「変で良いじゃない。知らない詩がいいと言ったのはルイズよ」 「……」 どう言えばいいかわからなくなってきた。 「だいたい、そんなのどこで聞いてきたのよ」 「試験があったのよ」 期末とか、中間とか、抜き打ちとか、模試とかとはベルは決して言わない。 どっかの学園に潜入する時にはこういう事も押さえておかないといけないのだ。 最悪、下がる男には勝っておかなければならない。 「火といえば……」 そこにシエスタが口を挟んでくる。 この日も今までなにも言わなかったので気付いていなかったが、洗濯したルイズとベルの服を籠に詰めて持ってきていたのだ。 「お芋の用意できそうですよ」 「そう、後はルイズを待つだけね」 「楽しみですね」 「楽しみね。赤外線」 やたらニコニコ笑顔を振りまく2人にルイズもまた笑顔を見せる。 ただし、オーク鬼も裸足で逃げ出しそうな代物ではあったが。 「ふーたーりーとーもー」 おまけに湯気のごとくオーラみたいなものも立ち上ぼらせているし。 「でてってよーーーっ!」 いつ唱えたのかわからないが魔法は失敗する。 5回ほど連続で爆破音が起こり、部屋にはもうもうとした煙が充満してなにも見えない。 いつの間にか開いた窓から煙が抜ける頃には、ベルもシエスタもどこかに逃げた後だった。 籠を抱えて後ろを振り返るシエスタはルイズの部屋から立ち上る煙を見てほっと一息ついた。 とにかくびっくりした。 ベルに教えられて部屋の窓から飛び下りたはいいが、なんで爆発を起こすほどルイズが怒ってしまったのかさっぱりわからなかったのだ。 でも、怒らせてしまったことには変わりない。 次からはもっと気をつけようと決心したシエスタは籠を抱えなおして次の洗濯物を取りに行こうとした。 「シエスタ」 女子寮の出入り口から声がする。 走っていくと、ベルが扉の段差に腰をかけて待っていた。 「用意はできてる?」 「はい。いつでも出発できますよ」 「じゃあ今から行きましょう」 「今からですか?」 「そう。今から」 急な話たが、できないことはない。 少し同僚に説明しないといけないだろうけど。 「でも、ミス・ヴァリエールは良いんですか?」 「そうね……じゃ、言ってきてちょうだい。でかけるって」 さっき爆裂させたすぐ後だ。 実のところちょっと怖い。 「では、言ってきますね」 シエスタはぱたぱた足音を立てて、さっき上ったばかりの階段をもう一度上っていく。 その足音を聞きながらベルはどことも知れない場所に顔を向けた。 「そこの、青い髪のメイジさん。あなたも一緒にどう?」 2人を追い出したルイズは再び机に向かう。 ──これで静かになった とはいえ、静かになったところでひょいひょい良い詩が浮かんでくるものではない。 状況としては最初に戻ったも同然でルイズはまたもや額に青筋の一つくらい立てそうになりながらうんうん唸り始めた。 「あの、ミス・ヴァリエール……」 扉が少しだけ開いて、シエスタの声が聞こえてきた。 煮えたぎった頭で集中をしているルイズはそちらに顔を向ける余裕もない。 白紙の祈祷書を睨みつけたまま 「なに?」 とだけ答えた。 「ベル……………………………ブに行くんです。あ、タル……………………な…………で、………リエールはどうします?」 頭の中が詔で一杯になっているルイズにはシエスタの言っていることが全部頭に入らない。 どうするかと聞いているようだが、とにかく今は邪魔されたくない。 なのでルイズは適当に答えることにした。 「いいわー」 「わかりました。そう伝えますね」 扉の留め金がカチリと音を立て、足音が少しずつ遠ざかっていく。 それが消えても良いフレーズは一つも浮かんでこなかった。 前ページ次ページナイトメイジ
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すがすがしい朝だッ!見事に快晴だッ!まさしく洗濯日和だッ! っつーわけでよおォォォ、御主人様のいいつけ通りに洗濯しようと思うんだが、 「場所わかんねーじゃねーか」 しっかりしろよ御主人様よおォォォ。この学校は広い。バカみたいに広い。 がむしゃらに探してもなんとかなりそうにねー。だが今叩き起こしたらまた機嫌を損ねるだろう。 「しょおがねーなあぁぁ」 とりあえず部屋から廊下に出て、まだちょっぴり痛む頭(昨日の洗脳の後遺症だ)を抱えていると、 「あの・・・なにかお困りですか?」 洗濯かごを抱えた女が話しかけてきた。ご都合主義?なにをいってるのかわからないな・・・ 「あん?」 「ひゃっ、す、すいません・・・」 おっと、ついガンつけちまった。カタギと話すなんて何年振りだ?今度はビビらせねーように注意する。 「あー、そのとおり、お困りなん、です。洗濯出来る場所を、あー、その、知りません?」 ――日本語でおk――メローネの声が聞こえたような気がした。 「あなたがミス・ヴァリエールの使い魔になった平民の方でしたか」 ヴァリエール・・・あの小娘のことか?やたら長い名前を名乗ってたが最初のルイズ以外は覚えてねー。 まあそんだけ長いんだからヴァリエールも入ってるだろ、多分。 「あー、多分それだ。俺はホルマジオっつーんだ。あんたは?」 「シエスタです。このトリステイン魔法学院でメイドとして働いています」 なるほど、『貴族』がいるなら『召使い』や『メイド』もいて当然だな。 いつだったかメローネが『メイド萌え!メイド萌え!』って騒いでてギアッチョにボコられてたのを思い出した。 「あんたも魔法、使えんのか?」 水汲み場に案内される途中、黙ってるっつーのもなんだから話題を振ってみた。 「とんでもありません!わたしはただの平民ですから」 「あ?・・・『平民』は魔法が使えねーのか?」 「え?・・・えっと、はい。魔法が使えるのは貴族―メイジだけです」 貴族なんて名乗ったもん勝ちと思ってたが、違うみてーだな。そこまではっきり分かれてるとはよー。 「・・・・・・?・・・」 う、シエスタが不審な目で見てやがる。よっぽどアホな質問だったらしい。 「・・・すまねーな、田舎者なもんでよォー、貴族も魔法も見たことがねー」 「あ!失礼しました!そんなつもりでは・・・」 今度は恐縮させちまったようだ。 「いや、いいってことよ」 あー、会話って難しいぜ。スタンド使いと殺りあってたほうが楽かもしんねー。 ちょっぴり空気が悪くなっちまったが、その後すぐに目的の水汲み場についた。助かったぜ。 洗濯板での手洗いは結構手間取ったが、シエスタが丁寧に教えてくれたおかげで、まあなんとかなった。 「グラッツェ。すまねーな、いろいろと世話になってよ」 洗濯の仕方のご教授だけでなく、俺の持ってきた洗濯物の半分ぐらいはシエスタが洗ったからな。 「いいんですよ。ホルマジオさんはここにきたばかりですし。また何かあれば相談してください」 底抜けに親切な女だぜェー、メイドっつーのはみんなこうなのか? そうだっつーならメローネが騒ぐのもわかる気がするな。俺みたいな悪党に利用されなきゃあいいけどよー。 「あのー、そろそろ朝食の時間ですので、お戻りになられたらどうですか? お洗濯物はわたしが干しておきますので・・・」 「おいおい、いくらなんでもそりゃ・・・」 と、待て。もうそんな時間か?ヤベェな。予想以上に洗濯に時間を喰っちまった。 早く戻らねーと使い魔の心得『主人より早く起きて主人を起こすこと』を実行出来ねー! 「・・・しょおがねーな、ご好意に甘えさせてもらう。だがよー、この借りは必ず返すぜ、シエスタ」 俺はシエスタに礼と別れを告げ、駆け足で小娘の部屋に向かった・・・ ――――――――――――――――――――――――――― ホルマジオさんは急いだ様子で部屋にお戻りになりました。きっと他にも用事があるのでしょう。 (礼儀正しい人ですね・・・少し変わってるけど) 最初に睨まれたときは怖い方かと思いましたが、その後の会話は口調こそ乱暴なものの、 こちらに気を使っているのをなんとなく感じました。 ちょっとしたお手伝いにも一つ一つ律儀に礼を返してくれました。 (わたしはただのメイドなのに・・・やっぱり変わった人ですね) さてと!残りの洗濯物を片付けてしまいますか!わたしは洗濯物に向き直り、ふと、気づきました。 「・・・あら・・・?」 そういえば。 タライの中には、先ほどホルマジオさんが洗ったヴァリエール様の洗濯物が入っています。 それ程多くはなかったのですがホルマジオさんは結構苦戦なさっていたようです。それは置いといて。 洗濯物は多くはなくても、両手でなければ持てないほどの量はあります。 「・・・ホルマジオさん・・・どうやって持ってきたのかしら・・・」 手ぶらで現れ、手ぶらで戻っていったホルマジオさんの姿を思い出し、わたしは首を傾げました・・・ ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・ to be continued...